ZENSHIN 2008/06/30(No2349 p06)
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週刊『前進』(2349号1面1)(2008/06/30 )
6・29渋谷 サミット粉砕へ団結の底力見たか
法政大決戦に続き実力デモが爆発
労働者が権力の厳戒を破った
この怒り世界に発信 サミット決戦爆発に恐怖した警察権力によるデモ禁止攻撃を、青年労働者と学生を先頭にしたスクラムデモでうち破り、渋谷の街を席巻(6月29日)
動労千葉が呼びかけた「サミット粉砕!6・29全国労働者総決起集会」に全国から2150人が集まった。集会後、デモに出た参加者はサミット厳戒体制をガタガタに粉砕し、渋谷を解放区にする戦闘的大デモを打ち抜いた。この闘いは多くの海外メディアをつうじて全世界にとどろいた。支配階級よ、団結した労働者の力を見たか!
激突!激突!勝利!勝利!
この日、早朝から渋谷の街は異様な緊張に包まれた。会場の代々木公園周辺にはすき間なく機動隊の大型バスが並び、全国動員の数千人の私服刑事・機動隊が埋めつくした。渋谷駅や主要交差点などにも多数の機動隊が配置された。しかも東京都公安委員会は6月27日、実行委員会が申請した渋谷駅前を通るデモコースを不許可とする前代未聞のサミット弾圧を加えてきた。
しかし警察権力の総力を注いだこの弾圧体制は、労働者を抑え込むどころか逆に、その怒りと団結の力を根底的に解き放つものとなった。
集会を終えた参加者は力強いスクラムデモで進み、公園通り入り口のデモ出発点に集結した。実行委員会の労働者が次々とマイクをとり、デモ禁圧攻撃を加えてきた国家権力を激しく弾劾した。「デモ禁止、上等じゃないか!」「渋谷を実力で解放するぞ!」「資本家も国家権力もビビってんじゃねぇ! 団結した力でこの世界をわれわれの手に奪い返そう!」――意気天をつくアジテーションが響き渡った。
いよいよデモに出発。必死に押しとどめる幾層もの機動隊の壁を突き破り、デモ隊が渋谷の街に飛び出した。朝からの雨にもかかわらず、多くの青年が沿道に集まりデモに大注目している。「デモだ!」と走ってくる若者も多数いた。外国人の姿も目立った。
デモ隊は、固くスクラムを組んで渋谷駅前に向かった。機動隊や公安刑事どもは、ひたすた防戦一方。デモコースと歩道の間に二重三重に鉄柵(てっさく)や阻止線を築き、渋谷駅前方面に向かう交差点(神南1丁目)には何台も大型バスを並べて完全に交通を遮断した。若者たちの怒りに火がつきデモに大合流する現実性に心底から震え上がっているのだ。
参加者はこの日、全員が「法政大のように闘おう!」「動労千葉、米ILWU(国際港湾倉庫労組)や韓国・民主労総のように闘おう!」と決意して闘いに臨んだ。サミット弾圧を完全に粉砕した5・28〜29法大決起を労働者の魂で受け止め、ひとつの闘いとして大デモを打ち抜いた。
警察権力は不当にもデモ中に8人の青年労働者・学生を逮捕した。しかしデモ隊は、終始攻勢をとり、警察権力を圧倒し続けた。サミットはズタズタにじゅうりんされ、渋谷の街中が解放感にあふれた。
「今日のデモに完全勝利したぞーっ!」――解散地で青年労働者・学生が高らかに勝ちどきをあげた。勝利感あふれる笑顔がはじけた。いくら全国から機動隊をかき集めても、全然たいしたことない。団結した労働者は絶対に負けない!――6・29渋谷デモは、このことを全国、全世界の労働者に示した。
“次は7・6札幌だ!”
この日の集会は「ヨッシーとジュゴンの家」の力強い演奏で始まった。その間にも朝から降り続く雨をついて、参加者が続々と集まった。
基調報告は動労千葉の田中康宏委員長だ。田中委員長は権力のサミット弾圧を激しく弾劾すると同時に、労働者の怒りの爆発に心底からおびえる支配階級の姿を浮かび上がらせた。(要旨別掲)
圧巻は5・28〜29法大決起を闘った全学連の発言だ。5月29日に逮捕された東北大生は「学生の闘いは全世界の労働者の闘いがつくりあげたものだ。留置場で秋葉原事件や韓国100万人決起を知り、『本当に革命がやりたい!』と思った」。決死のハンストに決起した法大生は「わずか世界の1%の支配者のためにこの社会はあるんじゃない。奪われた富を奪い返そう!」と叫んだ。
辺野古で闘う青年労働者は「革命の火薬庫=沖縄から東京に火を付けにきたぞ!」と檄(げき)を発した。また国鉄、教労、全逓、自治体、医療、合同労組などの労働者が、自らの職場闘争とG8サミットへの怒りを語った。万人を獲得し、誰もが奮い立つような素晴らしい発言が続いた。
また、連帯のあいさつとして三里塚芝山連合空港反対同盟事務局長の北原鉱治さん、憲法と人権の日弁連をめざす会事務局長の武内更一弁護士、部落解放同盟全国連合会西郡支部などが熱いアピールを行った(発言次号)。
6・29デモはハンギョレ新聞(韓国)、ロイター通信、AP通信など多くの海外メディアをつうじて全世界に伝えられた。韓国では先週、連日連夜の闘いが爆発し、警察権力を圧倒する闘いへと発展している。6・29渋谷デモはこれと完全にひとつの闘いだ。
次は7・6札幌だ! さらなる怒りを結集し札幌現地に総結集しよう。
(写真 東京・代々木公園野外ステージ前には、サミット粉砕を誓い全国から2150人が集まった。参加者が奮い立つような素晴らしい発言が続いた)
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週刊『前進』(2349号1面2)(2008/06/30 )
民主労総・ILWUと連帯
田中動労千葉委員長の基調報告(要旨)
デモ出発点では実行委員会の労働者が権力のデモ禁止攻撃を弾劾、熱烈なアジテーションを行った。その後、動労千葉を先頭に実力デモに出発し、団結の力を見せつけた
今日、権力が、渋谷駅前を通るデモコースを禁止してきたことに、心の底から怒りの声を上げたい。彼らは労働者の怒りに火が付くことを心の底から恐れている。僕らがやるべきことはただ一つです。もう社会の隅々まで燃料は山積みになっている。これに火を付け、団結をつくり上げることがわれわれの仕事だ。そのために今日の集会と戦闘的デモを貫徹しよう。
なぜ動労千葉が、サミット粉砕のこの集会を呼びかけたのか。今、全世界が本当に怒りの炎に包まれている。一つの敵に向かって全世界の労働者が、農民や漁民が団結しています。新自由主義という敵に対してです。日本ではその決定的な突破口になったのが、私たちにかけられた20年前の国鉄分割・民営化攻撃でした。この結果、全社会に貧困が強制され、戦争が引き起こされる。私たちはこれと首をかけて闘ってきました。この20年、日本の、また世界の労働運動は大きな後退を強いられてきた。だけど今、その労働運動がもう一度団結を取り戻して荒々しく復権する時をいよいよ迎えたということです。
日本では秋葉原事件が起きました。もう一方では、『蟹工船』が大きなブームになっている。これは一つのことです。みんな、敵は誰なのか、団結する仲間はどこにいるのか、どうしたらこんな現実を変えられるのか、必死になって探して、怒りははちきれる寸前になっている。
多くの労働者に敵が誰かを見えなくさせているのは、体制内の、労資協調で屈服している腐り切った労働組合だ。だけどここに来れば絶対信頼できる仲間がいるんだということを、本当に伝えなきゃいけない。
法政大学の学生は私たちに、進むべき道を鮮明に示してくれました。逮捕されても誰も屈服しない。もっと団結を固めて前に進んでいる。なぜか。本当に腹の底からの怒りをもっているからです。それと、労働者は絶対立ち上がるという確信をもっているからです。
われわれの闘いは全世界の労働者とつながっている。われわれが連帯している民主労総の仲間たちは今、どんな闘いをやっているのか。あの反動イミョンバク政権を打倒しようと言って、百万人の労働者がソウルの街を埋め尽くした。それとアメリカの国際港湾倉庫労組の、イラク戦争に反対し西海岸の港を完全に止めた素晴らしいストライキ。われわれは、こういう本当に巨大な前進をかちとっている。
今こそ、闘う労働組合が時代の最前線に躍り出なければなりません。労働者の団結した力だけが社会を変えるたった一つの力だ、これは絶対的な歴史の真実です。私たち一人ひとりが決定的な力を持っているからこそ、団結した時には世の中を変えられるのです。
われわれの未来はわれわれ自身が握っていることをサミットに向かって本当に示したい。職場から一人でもいい、腐った労働組合の幹部たちをうち破って、本当の闘う団結をつくり上げる闘いを始めることです。それと本当に怒りを語ろうということです。そして自分自身の存在と闘いを絶対に低めない。その闘いをやり抜いたときに、新しい闘いをつくり上げることができる。その決意を込めて、洞爺湖サミットを粉砕しましょう。
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週刊『前進』(2349号1面3)(2008/06/30 )
おことわり
6・29「サミット粉砕!労働者総決起集会」とデモの報道のため、報道特別号として発行を遅らせました。
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週刊『前進』(2349号2面1)(2008/06/30 )
サミット粉砕 7・6札幌へ
6・29渋谷デモの爆発ひき継ぎ職場と街頭の怒りを結集しよう
われわれは、5月法政大大弾圧と起訴攻撃への怒りを爆発させ、法政大での38人の偉大な革命的決起をバネに、6・29サミット粉砕決戦に総決起した。職場・生産点、そして街頭にたぎる怒りの先頭に立ち、自ら怒りを爆発させて圧倒的な渋谷大デモをぶち抜いた。東京・渋谷から全世界に向かって帝国主義打倒=プロレタリア世界革命への熱烈な戦闘宣言を発したのだ。そして、いよいよ洞爺湖サミット開催を迎え撃とうとしている。動労千葉が呼びかける7・6札幌集会・デモへ全国から総結集し、帝国主義強盗どもを死の恐怖へたたき込もう。
全世界人民の怒りの集中点G8サミット
G8の帝国主義強盗どもが7月7〜9日、「環境サミット」などと称して洞爺湖に集まる。地球を破滅させるまでに強欲な利益追求と、資源・市場の争奪をめぐる争闘戦を繰り広げ、いよいよ世界戦争に向かおうとしている。全世界の労働者のスト、デモ、食糧暴動に世界革命の現実性を見てとり、「過激化する若者対策」と称して内への階級戦争と外への侵略戦争をさらに激化させようとしている。
今やサミットは、総反乱を開始している世界の労働者人民の怒りの集中点だ。とりわけ日帝ブルジョアジーは、秋葉原事件に支配の崩壊を感じている。2000万青年労働者の怒りが絶望に向かうのではなく、希望を求め、実際の闘いに発展し、団結が生まれ、敵を鮮明にして、革命的行動となって爆発すること。すなわち秋葉原情勢が法政大のような闘いとなることを、死ぬほど恐れているのである。
現に全世界の労働者は「サミット粉砕・新自由主義粉砕」で団結し、帝国主義打倒に燃えた一個の軍勢となって登場している。世界革命勝利へ向けてプロレタリアートの鼓動は激しく高まり、世界革命の現実性が切り開かれているのだ。
世界の資源と市場を奪い合う強盗会議
G8の帝国主義強盗どもが洞爺湖に集まる目的はそもそも何か。世界が直面している世界金融大恐慌、インフレ、食糧危機、失業・貧困、地球環境破壊などの解決策を見いだすためか。否だ! ふざけるな! そんなことはまったく不可能だ。これらの元凶は帝国主義ではないか。帝国主義の全世界的な打倒こそ、労働者階級にとっての唯一の解決策だ。労働者人民が生きるために、今こそ革命が必要なのだ。
世界金融大恐慌は、金融機関の膨大な損失と赤字の底が見えない中で、ついに超悪性のインフレを生み出すにいたった。こうなったら最後、帝国主義間の利害調整などまったくできない。為替戦争が始まり、世界経済を分裂させ、1929年恐慌を上回る大恐慌に必ず発展する。だから帝国主義強盗どもは、他をけ落としても自分だけが生き残るために、世界の資源と市場の激しい争奪戦に突入しているのだ。「アフリカ開発」問題などその最たるものだ。
サミットは、激しい帝国主義間争闘戦の坩堝(るつぼ)、労働者階級に戦争と新自由主義と地球環境破壊の攻撃をより激しく強制する場だ。労働者階級の怒りでサミットを燃やし尽くそう。
洞爺湖サミットの主要テーマである「地球温暖化対策」とは何か。
帝国主義者たちはCO2などの「温室効果ガス削減」で相互に対立しあいながら、結局は石油に代わる「クリーンエネルギー」と称して、原発・核開発やバイオ燃料政策を大々的に推進しようとしている。原発でひと儲(もう)けを狙い、世界を核戦争にたたきこもうとしている。しかも、CO2の「排出権取引」によって排出は続けるのだ。絶えざる生産力のアップと利潤追求第一の帝国主義に、温暖化対策などできるはずもない。
「アフリカ支援」もふざけている。世界中の食糧を投機マネーで高騰させ、もともと貧困と飢餓にあえいできたアフリカの労働者人民を、餓死に追い込んでいるのは帝国主義ではないか。その虐殺者が「支援」を振りかざしてアフリカに侵略し、資源(石油やレアメタル)と市場を奪い尽くそうとしているのだ。
階級的団結と国際連帯の力で世界革命へ
イラク・アフガニスタン侵略戦争も、新自由主義の環である民営化攻撃も、失業や貧困も、インフレと食糧危機も、環境破壊も、すべてサミットに集まる帝国主義強盗どもがつくりだしたものである。帝国主義を打倒し世界革命をやる以外にいかなる解決もない。サミット粉砕闘争は、戦争と新自由主義と対決し、労働者の階級的団結と国際連帯で帝国主義を倒し、世界革命を開く闘いだ。
国際階級闘争は戦後革命期をこえる決定的段階を迎えている。5月1日、アメリカのILWU(国際港湾倉庫労組)とイラク港湾一般労働組合がともに連帯声明を出して港を封鎖し、米からの軍事物資輸送を阻止する一方、イラクからの石油搬出を阻止するという画歴史的闘いが実現した。しかもこの闘いは、11月労働者集会をともに闘ってきたILWUローカル10などのランク・アンド・ファイルによって切り開かれたものだ。
韓国では6月10日の100万人デモに続き、民主労総が7月2日の24時間ゼネストへ激しい攻防戦を闘っている。6月25日夜から26日未明にかけては、政府による米国産牛肉輸入再開の官報告示―発効に対して徹夜闘争が闘われた。ソウルには2万人の労働者人民が結集し、「イミョンバク退陣!」を叫んで激突、大統領府に肉迫した。
韓国人民の決起を恐れ、ブッシュは予定していた訪韓を中止した。イミョンバク大統領は7月に訪日して、G8と一体で洞爺湖サミット拡大会合に出席する。粉砕あるのみだ! 新自由主義攻撃粉砕をかけて、闘う民主労総との団結をいよいよ固めて闘い抜こう。
全世界で権力奪取の展望をもった凄まじい闘いが日々、闘い抜かれている。サミット粉砕決戦こそは、全世界で闘う労働者人民との最高の国際連帯闘争であり、階級的団結の拡大と世界革命の勝利をかけた闘いだ。
資本主義・帝国主義との革命的な闘いから逃亡した塩川一派や、与田・平田らの醜悪な野合集団が、サミット決戦がプロレタリア世界革命へ発展することの圧殺と、革共同憎しの一点で敵対策動を行っている。これら反マルクス主義の転向集団を踏みしだき、サミット粉砕決戦の階級的大爆発をたたきつけよう。
7・6札幌現地闘争へ! 法政大の闘いに続き、法政大のように闘い、職場と街頭から階級的怒りを総結集しよう。
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週刊『前進』(2349号2面2)(2008/06/30 )
法大スト貫徹が回答だ
5・28-29決戦勝利の力で法政大を世界革命の砦に
総括と決意革共同中央学生組織委員会
すべての学生・労働者のみなさん! 法大5・28〜29決戦と38人弾圧粉砕闘争の大勝利を高らかに宣言し、謳歌(おうか)しよう。なによりも、起訴され獄中闘争を意気軒高と継続する15人の同志(加えて、事後に不当逮捕された1人の同志、練馬鑑別所の少年同志、富山大学の武藤同志)に、われわれは心からの団結と連帯の握手を送る。プロレタリア世界革命に向かってともに闘おう!
5月28〜29日の決起の地平は、38人の例外なき完全黙秘の貫徹に引き継がれ、警察権力どもをさらなる敗北のどん底にたたき込んだ。6月20日には、釈放された22人全員が法大正門前に元気に登場し、文化連盟との集会の共催をかちとり、機動隊と私服刑事による妨害を粉砕して戦闘的スクラムデモをうち抜いた。
法大決戦の爆発、そして6・29サミット粉砕闘争の勝利を受け、今こそ階級的労働運動の全面的な実践とマル青労同・マル学同1000人建設、11月労働者集会1万人結集に向かって決意も新たに攻めのぼろう! われわれ青年・学生こそがその最先頭に立とう。
(写真 第3波法大包囲デモ【6月20日】)
サミット粉砕決戦の突撃路を開いた
「獄内で存分に自分を鍛え上げ、ともに獄中闘争を闘い、仲間とともに最強の革命家となって法大に登場できる日を楽しみにしています。われわれ15人しか起訴できなかった権力は本当にボロボロです。獄内外に二重の陣形をつくらざるをえなかった国家権力を、サミット決戦で最終的に打倒しましょう! こんなに楽しい闘いはありません。権力にイヤというほどわれわれの団結の力を見せつけてやりましょう!」(A同志)
「正直言ってうれしいです! 法大の闘いが、増田総長体制のファシスト性を引き出し、サミット決戦の突破口を切り開いたのです」(B同志)
「われわれが闘っている限り、すでにサミットは粉砕されています。いま以上に団結を固め、武装を強め、闘っていこう!」(C同志)
「獄中でガンガン革命家として成長しています。ワクワクしています」(D同志)
「どんな分断も弾圧も私たちから革命への情熱を奪うことはできません」(E同志)
「起訴=国家権力から『絶対に出さない』と非和解の意志を突きつけられたことを誇りに感じます」(F同志)
「弾圧・逮捕上等!」
獄中の15同志から底抜けに明るいアピールが続々と発せられている。06年3・14弾圧以来、のべ85人の逮捕者すべてが仲間との団結を守り抜き、完黙・非転向を貫いたことは画期的な地平だ。
第一に、もっとも決定的なことは、全同志が歴史的な「5・29戦闘」をぶち抜いて、天をもつくような勝利感に満ち満ちていることだ。5・29戦闘でわれわれは「団結して闘えば勝てる!」ことを行動で示した。厳戒体制を粉砕してキャンパス中央で集会・デモをかちとり、突入してきた私服刑事どもを逆に撃退して肉弾戦で圧倒した。実力でキャンパス支配権を奪還して、3万法大生と労働者階級の怒りを体現しキャンパスのど真ん中で「暴動」を起こした。
革命的情勢には革命的行動をたたきつけよう!行動をもって自らが革命の主体となろう! ストライキで権力を奪い返すということは「5月29日のように闘おう」ということだ。
「5・29」こそわれわれの怒りだ。3・14弾圧以来2年余り、実に85人の逮捕、18人の起訴、2人の鑑別所送り、退学・停学の乱発の中、革命と反革命がキャンパスで日々激突する中で蓄積された階級的怒りの大爆発が5・29戦闘だった。そして、ブルジョア的「秩序」を掘り崩し、力関係の均衡をドンドン破壊する闘いを許容できなくなった敵階級は、「サミット警備体制」の崩壊を恐れてたまらず弾圧に踏み込んだ。しかしそれは、あえなく破産したのだ。
5・28〜29の闘いは6・29サミット粉砕大闘争の突撃路を切り開いた! 法大では文化連盟の仲間が直ちに命がけの170時間抗議ハンストに決起し、6・29デモに合流した。全国の職場・キャンパスで「法大のように闘おう!」を合言葉にして、処分・逮捕を辞さない徹底非和解の闘いがうなりをあげて始まった。支配階級はまったく墓穴を掘ったのだ。5・28〜29決起を現代の「10・8」にしよう!
「最強の革命家」が次々と
38人逮捕―15人起訴は法大決戦の中で「若き革命家」「階級の指導部」がドンドン登場していることに対する、ブルジョアジーの恐怖のあらわれだ。全学連執行部や各大学の中心的活動家はのきなみ起訴されている。
しかしそんなものは打撃どころか、むしろ革命への養分でしかない。一の弾圧が十の決起を生み出す。今回の過程で、敵階級に一歩も引かない不抜の大革命家がドンドン生まれている。15人の中には活動歴が1年にも満たない同志もいるが、「法大小菅キャンパス」=東京拘置所から熱烈なアジテーションを発している。釈放されたその日に革共同への結集を決意した仲間がいる。全国で新たなマル学同の同志が続々生まれている。就職内定を蹴って職業革命家に決起した仲間もいる。
国家権力よ、弾圧ありがとう! 法大こそ世界に羽ばたく革命家を生み出す「革命の学校」だ。
動労千葉のように闘い抜き勝利した
第二に、法大決戦は階級的労働運動路線の白熱的な実践そのものであり、弾圧粉砕の勝利は路線の勝利そのものだ。
帝国主義世界支配がボロボロになり、ブルジョアジーはもはや労働者階級を食わすことすらできない。そして、労働者の根源的決起が世界中で爆発している。日帝は、学生を徹底的に競争させて分断し、極限的な暴力支配を貫徹しようとしている。この中でわれわれは何に依拠して闘うのか。どこで勝負を挑み、勝つのか。それは資本との非和解性をハッキリさせ、自らが最先頭で怒り、団結拡大を総括軸にして闘う――つまり動労千葉のように闘うということだ。その怒り、その団結と自己解放が、ものすごいエネルギーを爆発させる。
法大の闘いは、どれだけの弾圧や暴力を相手にしても日々資本への怒りを再生産し、3万法大生と全国300万学生の決起に絶対の確信を持ち、キャンパス中央を権力との激突をはね返して解放してきた。そのことによって、まさに日帝の大学政策を根幹の部分で打ち砕いているのだ。
弾圧粉砕闘争ただ中の「秋葉原事件」。資本による、青年労働者に対するすさまじい団結破壊と疎外。没落し凶暴化する資本主義が、現代の青年・学生に用意できるものは「絶望」か「監獄」だ。しかしこれは、”5・29−6・29のように闘えば勝てる!”――この展望で2000万青年労働者と300万学生の根源的怒りに火をつけ、燎原(りょうげん)の火のように燃え上がらせてブルジョアジーを焼きつくす大チャンスだ。
何よりも全学連と法大学生運動は、プロレタリア世界革命に向かって世界と団結する「11月集会派」だ。われわれは動労千葉のように闘った。ILWUメーデーストにこたえて闘った。6・10韓国100万人決起と獄中からつながった。そして6・29闘争の爆発は、必ず民主労総7・2ゼネストへ発展し、11月労働者集会の大前進へと結実していく。
(写真 ”仲間を取りもどすぞ!”解放感あふれるデモを終えシュプレヒコール【6月20日】)
スト実現と強大なマル学同の建設へ
第三に、この弾圧粉砕闘争で革共同の底力をあらためて警察権力にたたきつけ、巨大な労働者・学生の決起として爆発させていったことが決定的だ。獄中同志のみならず、全党の学生同志・労働者同志・常任同志がサミット粉砕決戦そのものとして不眠不休で闘った。闘争を広範に押し広げるためにあらゆる闘いが組織され、法大救援会には1100筆をこえる抗議署名・メッセージと200万円をこえるカンパが寄せられている。
学生の闘いに感動した弁護士の方々の献身的な闘いも、敵を追い詰めていった。そして、7回にもおよぶ勾留理由開示公判のすべてに勝利した!二つの法大裁判の戦闘的地平を引き継ぎ、当該と傍聴席が文字どおり”怒りの火の玉”となって裁判所を揺るがした。逮捕された学生の家族の感動的な決起もいたるところで生み出された。この闘いでグラグラになった権力は33人全員の起訴もできず、令状まで準備して「傷害」容疑で逮捕したにもかかわらず、ぶざまにも織田陽介全学連委員長を釈放せざるをえなくなったのだ。
最後に。一切の勝負はマル学同1000名建設、とりわけ「階級の指導部」建設にある。われわれは11月労働者集会1万人結集に向かって、嵐のような法大解放闘争を爆発させ、必ず法大スト−全国大学ストをうち抜くことを宣言する。
法大決戦は今夏〜今秋にかけて胸突き八丁の大激突局面に入る。資本の最悪の先兵と化した増田総長体制を、全法大生の怒りの決起で打倒しよう! 法大を世界革命の砦に! 獄中18同志と固く団結し、2008年を5・28〜29弾圧がエピソードとなるような胸躍る大激動の年にするぞ!
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週刊『前進』(2349号2面3)(2008/06/30 )
学生15人の起訴弾劾! 新署名を広げよう
−法大弾圧救援会が呼びかけ−
15人の学生の大量起訴を受けて、法大弾圧救援会が新たな署名を呼びかけている。
5月28、29日に逮捕された学生38人のうち15人が起訴された。また起訴された学生のうち1人が6月24日に「公務執行妨害」容疑で再逮捕。事後逮捕の1人、東京少年鑑別所に送られた1人を含めて、今もなお17人の学生が勾留されている。
5月末に呼びかけた「38人の学生を釈放しろ」署名は全国各地から続々と寄せられ、6月25日現在で1120筆を超えた。
一刻も早い釈放を実現するため、また法大当局による処分をうち破るため、署名を集めよう。呼びかけ文は救援会のブログ参照(http://www.geocities.co.jp/houdaikyuuenkai/)。署名用紙もアップされている。
◆賛同署名
◇法政大学増田総長・各教授会へ 大学構内への警察権力の導入と学生逮捕に抗議します。5月28日、29日に逮捕された法大生にいかなる不利益処分も行わないよう求めます。
◇東京地裁へ 5月28日、29日に法政大学で逮捕され起訴された学生をただちに釈放することを求めます。
◆下記の項目を記入し送付を。お名前(フリガナ)/職業・肩書き・所属団体など/公表 可・不可/住所/電話/メールアドレス/一言メッセージ
◆送付先 5・28〜29法大弾圧救援会/住所 港区新橋2―8―16石田ビル4階 救援連絡センター気付/ 03―3591―3583/E-mail houdaikyuenkai@yahoo.co.jp
◆救援カンパにご協力を。銀行振込 三菱東京UFJ銀行 錦糸町駅前支店 普通3520695「ホウダイダンアツキュウエンカイ」/郵便振替 00160-0-585187「法大弾圧救援会」
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週刊『前進』(2349号2面4)(2008/06/30 )
憎き資本家ども倒す圧倒的なカンパを!
6・29サミット粉砕決戦―渋谷大デモの号砲は、世界にとどろいています。世界の労働者を痛めつけている帝国主義の頭目どもへの怒りが、全世界で大反乱となって激発していることと一体で、ついに日本の労働者の怒りが青年の街・渋谷を騒然とさせる大デモとなって爆発しました。この闘いはまた、韓国・民主労総の7・2ゼネストと連帯し、日米韓の国際的団結の力を示しました。6・29大デモは世界革命への熱烈な宣言であり、サミットを核心的に撃破したのです。
「監獄」大学=法政大を解放するために階級的労働運動の最前線で闘い抜いた38人の学生逮捕―15人起訴との闘いは、6・29サミット決戦爆発の決定的な起爆剤となりました。どんな弾圧、処分をも団結の拡大に転化する階級的労働運動路線の勝利性を示す闘いです。国家権力のもくろみは完全に打ち砕かれているのです。
いま職場では、仲間たちが「労働者は将棋の駒ではない」「労働者をペットボトルのように使い捨てするな」と資本との非和解的対決を貫いて闘っています。労働者をモノあつかいし、商品化することこそが戦争・貧困・民営化の元凶だと見抜いて「労働者の誇りにかけて革命をやろう」と隣の仲間に呼びかけています。これは法大での権力・資本との非和解的激突と階級的にひとつの闘いです。
秋葉原事件は、年収1億円のトヨタの役員によって「団結し、闘う術(すべ)」を奪い尽くされ、極限的な差別・分断と搾取の中にある青年労働者の怒り、絶望感、復讐心がどれほどのものなのかを衝撃的に示しました。織田全学連委員長は秋葉原事件の直前に獄中からのアピールで「資本主義社会の崩壊から労働者の『犯罪』もしくは『革命』が生まれることに対して、彼らは監獄しか用意できない。これを解決できるのは労働者の団結だけだ」と鋭く洞察しています。そうだ! 資本主義はもう終わっている。労働者の団結だけが希望です。隣の仲間と団結することは革命の最前線です。腹の底から労働者の「生きてやる革命」が必要なのです。
いまこそ行動に出よう! 憎き資本家どもを倒すためのカンパを圧倒的に集中して下さい。いまこそ階級的団結と革命的行動の底力を示し、資本家どもを震え上がらせる世界革命の火柱を立てよう!
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週刊『前進』(2349号3面1)(2008/06/30 )
サミット決戦から11月へ
動労千葉定期委員会 今春の勝利に路線的確信
組織拡大に確かな手応え
組合員の強制配転阻止した
動労千葉は6月22日、第59回定期委員会をDC会館で開催した。各支部の委員と傍聴者が多数参加し、08年前半の大きな前進を確認するとともに、サミット粉砕闘争から11月労働者集会1万人結集へとのぼり詰める後半戦の方針を決定した。
田中康宏委員長が冒頭あいさつに立ち、前半期の闘いを振り返りながら、「国鉄分割・民営化阻止闘争以来、いかに闘って団結を守りぬいてきたのか――この動労千葉の経験が本当に生きる情勢が来ている」と述べた。
動労千葉は、大幅賃上げ獲得、業務外注化阻止などを掲げて3月14〜15日に春闘ストライキを打ちぬいた。そして、ライフサイクル白紙撤回闘争を全本線乗務員のストライキを構えて闘い、当局を追いつめ、津田沼支部の滝厚弘組合員の強制配転を阻止する大きな成果をかちとった。まさに「万人は一人のために、一人は万人のために」という労働組合の真骨頂を示した闘いだ。
また2月17日には、1047名闘争の深刻な危機の中で「1047名解雇撤回!」を真っ向から掲げて初めての独自集会を開催。4月26日には、尼崎事故3カ年を期して尼崎現地闘争を闘い、JR資本との新しい闘いの局面をこじ開けた。
動労千葉のこうした”新たな挑戦”こそ、08年前半の階級情勢を先端で切り開いてきたのだ。
とりわけ最重要課題としてあったライフサイクル粉砕闘争について田中委員長は「敵は矛盾だらけだ。制度は実施されたが、職場の怒りを組織すればライフサイクルそのものを絶対に粉砕できるという確信、組織拡大への確かな手応えをつかんだことが最も大きな成果だ」と強調した。そして滝組合員がこの間、平成採の仲間に「動労千葉に入ったら駅に行かないですむということじゃない。本人が先頭に立って闘うということなんだ。労働組合は『保険会社』じゃないということが本当によく分かった」と語りかけていることを紹介した。ここに、今春のライフサイクル粉砕闘争の勝利が凝縮されている。
(写真 08春闘始め今年前半の激闘が切り開いた地平の高さを提起する田中委員長【6月22日 DC会館】)
大合理化計画を許さないぞ
長田敏之書記長が、「情勢」「当面する取り組み」を提起した。激動する内外情勢を明らかにした上で「新自由主義攻撃になぜ動労千葉だけが闘いぬくことができたのか。それは『団結した労働者の力こそが社会を変革し歴史をつくる力だ』という、この一点に依拠して労働運動の原則を守りぬいてきたからだ」と述べた。そして「あらためてこの動労千葉の原点から再出発しよう」と新たな時代に立ち向かう構えをはっきりさせた。
さらに、JR東日本の新中期経営計画「グループ経営ビジョン2020―挑む―」を始めとする新たな大合理化攻撃と対決する方針を提起した。そして「今年こそ11月労働者集会への1万人の結集を実現するために全力で闘おう。自らの内なる壁を破り、組織拡大に全力をあげよう。定期大会までに何としても2けたの組織拡大を」と力を込めて訴えた。
“激動の時代に乗り込もう!”
討論の中では、ライフサイクル粉砕闘争当該の滝君が演壇に立ち、「強制配転を阻止できました。ありがとうございました!」と元気良くあいさつ。大きな拍手と歓声で迎えられた。
さらに各支部の委員から、組織拡大に向けた決意、貨物会社における賃金抑制を打破する闘い、反合・運転保安確立に向けた職場の課題などが活発に出された。
また、動労千葉争議団の中村仁さんが特別執行委員に選出され、「国鉄分割・民営化に絶対反対を貫いて闘ってきたことは間違ってなかった。みなさんと一緒に動労千葉の闘いの一翼を担っていく」と本部専従として闘う決意を表明した。
最後に総括答弁に立った田中委員長は「当面する最大の課題は組織拡大だ。この闘いはライフサイクル粉砕と表裏一体だ。全支部、全組合員が全力をあげてほしい。6・29サミット粉砕闘争に全力結集し、11月集会には最低でも1万人の結集をかちとり、この激動の時代に乗り込んでいこう」と締めくくった。
挑戦を続ける動労千葉のように闘おう。自分の職場で闘いを始めよう。
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週刊『前進』(2349号3面2)(2008/06/30 )
国労5・27弾圧公判 被告主体の裁判闘争に
羽廣さん原田さんが更新意見
6月20日、国労5・27臨大闘争弾圧裁判の第88回公判が東京地裁刑事第10部(植村稔裁判長)で開かれた。旧弁護団を解任し、前回公判から松崎博己被告との弁論分離を実現した7被告の意気は増すばかりだ。
この日の公判では、裁判官の交代に伴う弁論更新の手続きが行われ、羽廣憲被告と原田隆司被告が意見陳述に立ち、山本志都弁護人と西村正治弁護人が弁護人更新意見を読み上げた。
羽廣被告は冒頭、「私は本日の公判を、実にすがすがしい、晴れ晴れとした気持ちで迎えることができました。松崎被告人との弁論分離を実現し、松崎被告人を擁護する旧弁護団との決別をかちとった私たちは、2002年5月27日に行われたビラまき・説得活動が、国鉄闘争の勝利と階級的労働運動の復権にとって絶対に必要な闘いであったことを、一点の曇りもなく明らかにすることのできる地平に立っています」と切り出した。
羽廣被告は、動労千葉を排除し、解雇撤回の原則を投げ捨てた国労本部らの4者・4団体路線を賛美する松崎被告を怒りを込めて弾劾した。そして、7被告がやむなく旧弁護団を解任した決断に対し、松崎被告がそれを「暴挙」と非難する声明を出したことにより、「松崎被告人と同じ法廷で裁判を闘うことはできないことが、決定的に明白になりました」と弁論分離に至る経過を明らかにした。
また、「私たちが旧弁護団を解任したのは、私たちを誹謗(ひぼう)中傷し敵対関係に入ったグループに加わり、裁判闘争をめぐって対立関係に入った米村事務局員を裁判に関与させないでほしいという被告人の要請を、旧弁護団が受け入れなかったためです」と旧弁護団解任の理由を述べ、「前回公判から、私たちは松崎被告人との弁論分離をかちとり、新しい裁判闘争に入りました。私たちの主張を曇らせゆがめる妨害物はきれいさっぱり排除されました」と断言した。
さらに羽廣被告は、国労を脱退しなかったためにJRに採用されず、国鉄清算事業団に送り込まれ、以来、20年以上にわたり解雇撤回闘争を闘いぬいてきた経緯を語り、鉄建公団訴訟原告の一人として、「4者・4団体路線を打ち破り、1047名解雇撤回闘争を正しい道に立ち返らせる」と固い決意を表明した。
原田被告は、5・27臨大闘争弾圧を弾劾して、「私たちは、『労働者を獄中につなぐ国家こそを、労働者の力で解体せよ。獄中につながれることを恐れるな。労働者よ立ち上がれ』と、獄中に連れ戻されても、呼びかけなければなりません」と宣言した。また、松崎被告との弁論分離に触れて、「国労本部こそ、国家権力と並んで、私たちがこの裁判で徹底弾劾しなければならない敵にほかなりません。松崎被告人は、その認識さえ私たちと共有できなくなってしまったのですから、裁判を分離したのは当然です」と言い切った。
原田被告は、人材活用センターに収容されて以来、配属差別と闘ってきた自己史を語り、00年の4党合意以降、国労執行部が配属差別との闘いも投げ捨てたことを怒りを込めて弾劾し、こうした国労の現実を覆すために5・27臨大当日のビラまき・説得活動に立ったことを明らかにした。
山本弁護人は、5・27臨大に至る国労本部の裏切りの過程を全面的に説き明かした。国鉄分割・民営化以来、国鉄当局やJR資本に対して、職場の団結を基礎に真正面から闘わなかった国労本部の路線的誤りが、闘争団の統制処分という歴史的暴挙にまで行き着いたことを明らかにする陳述は、出色のものだった。
西村弁護人は、国鉄分割・民営化絶対反対派としての国労共闘が、分割・民営化以来、動労千葉との連帯を追求しつつ闘いぬいてきた歴史を語り、国労共闘が4党合意と激しく対決してきたからこそ、国家権力と国労本部が結託しての不当きわまる政治弾圧にさらされたことを暴ききった。
弁護人更新意見は、被告が裁判闘争と国鉄決戦の主体であることを完全に据えきったものとして展開された。5・27臨大闘争弾圧裁判は、国鉄闘争を牽引(けんいん)する新たな闘いへと塗り替えられた。
裁判闘争は、いよいよ激しい攻防の渦中に突入した。7被告を支える傍聴闘争に結集しよう。
(写真 公判闘争を終えて被告・弁護人と傍聴者が総括集会【6月20日 弁護士会館】)
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週刊『前進』(2349号3面3)(2008/06/30 )
“すべて私の賃借地”
市東さんが堂々意見陳述
6月24日千葉地裁で、三里塚反対同盟・市東孝雄さんが千葉県を訴えた行政訴訟の第4回口頭弁論が開かれた。
市東家が祖父の代から90年耕している土地の強奪をたくらむ成田空港会社(NAA)に「許可決定」を与えたのが千葉県・堂本知事だ。絶対に許さない! 怒りに燃え反対同盟を先頭に70人の労働者・農民・市民が傍聴・監視に詰めかけた。
だが農民の命を奪う「許可」を与えておきながら、県とNAAは、市東さんが一度も耕作していない土地まで「契約地」と言い張るデタラメぶりだ。前回この点を追及されると千葉県側は「そこが契約地でないと言うのなら訴えの利益がないので原告適格を欠く」などと言いだし、堀内明裁判長もそれに加担する発言をした。強盗の居直りだ! 土地の位置や境界も満足に特定できないで出された「許可」など一切無効。今すぐ白紙に戻せ!
今回の弁論では、こうした点で被告側の「釈明」がまったく釈明になっていないことを弾劾し、葉山岳夫弁護士を始め原告代理人が再度の求釈明を突きつけた。
原告席の最前列に座る市東孝雄さんが手を挙げ、用意した陳述書を読み上げた。冒頭「訴えの利益がない」と主張する県とそれに加担する裁判長に、強い怒りを表明した。そして「私が現在耕している畑のすべてが私の賃借地です」とまなじりを決して宣言した(要旨別掲)。この堂々の陳述に傍聴席からは大きな拍手。裁判長は制止することもできず、市東さんに向け「公平に扱いますから……」などと弁明に努めた。
終了後に弁護士会館で記者会見と報告集会が開かれた。市東さんがあらためて「裁判所は信用できないが、言ったとおり公平にやらせていく」と決意を述べ、各弁護士がポイントを解説した。
事務局長の北原鉱治さんは、43年間の闘争の歴史を踏まえ「実力で闘うしかない」と決意を述べた。さらに市東さんの農地取り上げに反対する会の三角忠さん、産直野菜の消費者が連帯の発言を行い、動労千葉の滝口誠さんがサミット粉砕決戦への決起を訴えた。
関西から駆けつけた全関西実行委代表世話人の永井満さんは、三里塚との出会いをへて飛躍した関西新空港反対闘争の歴史を感慨深く振り返り、「三里塚をわが闘いとし、反対同盟を全力で支えぬく」と決意を語った。群馬実行委の青柳晃玄さんは、地元での「反対する会」旗揚げをめざしての奮闘を報告した。
本部役員の鈴木幸司さんは「あの土地は私のものだ、との市東さんの強い意志を受けとめ闘おう」とあいさつした。
最後に事務局次長の萩原進さんが、「空港をわれわれ人民が裁く裁判をやらなくてはならない。かつて友納知事を出廷させたように、法廷に堂本を引きずり出す。今日を上回る大結集で裁判所を包囲デモするような闘いを」と熱く呼びかけた。
次回は9月30日。全力で集まろう。
(写真 市東孝雄さんは意見陳述をやりぬいて記者会見に臨んだ【6月24日 千葉・弁護士会館】)
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週刊『前進』(2349号3面4)(2008/06/30 )
三里塚・農地強奪阻止訴訟 市東さんの陳述(要旨)
前回の裁判で、千葉県は「南台41―9」の土地について、「賃借地でないとするなら、訴えの利益がない」などと主張し、裁判長も同様のことを言いました。私はこうした態度が、がまんできません。
あの「南台41」は昭和の初めに地主の藤崎が宮内省から払い下げられた土地ですが、それ以前の大正期に、私の祖父の市太郎が原野を畑にした土地だからです。以後、代々うちが耕作してきました。戦後の農地解放で自作地となるべき畑でしたが、手続きが適正になされず、小作地として残されていました。
空港会社は藤崎と共謀して、親父に秘密で土地を買い、親父と私から地代をだまし取ってきました。私ども親子は、誠実に畑を耕し、農地を農地として守り続け、地代も滞ることなく払い続けてきました。「不法耕作」などと言われる筋合いはまったくないのです。
私はあらためて強く主張します。私が現在、耕している畑のすべてが、私の賃借地です。これを明らかにし、空港会社の違法・不当を問い、知事決定の取り消しを求めます。裁判長は、けっして一方に偏ることのないよう、強く要望します。
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週刊『前進』(2349号3面5)(2008/06/30 )
7・13関西新空港闘争へ
橋下打倒闘争と一体 泉佐野現地に総結集を
賃下げ許さない
闘う仲間の皆さん、関西新空港闘争は、昨年8月の2期開港阻止闘争から新たな闘いに突入しています。7月サミット決戦に勝利し、7月13日、泉佐野現地に結集してともに闘おう。
6月20日、府労連集会に7000人が集まり、怒りを爆発させた。府労連始まって以来の大結集だ。「橋下よ! 出て来い。われわれが賃下げにどんなに怒っているか分かっているのか!」「絶対に許さんぞ!」。雨の中、労働者の怒りのデモが府庁を包囲した。労組交流センターと泉州住民の会はともに闘った。
大阪府知事・橋下は6月6日「大阪維新プログラム案」を発表し、1100億円の収支改善案と民営化攻撃に踏み込んできた。人件費345億円の削減が中心だ。基本給4〜16%の賃下げ、退職金5%削減が柱になっている。絶対に許せない!
他方で、関空関係には手をつけない。関空2期事業には10年間で500億円も無利子貸付金を出し続けている。しかもこの資金は銀行から借り入れて70億円もの利子を銀行に払っているのに、関空会社には無利子で貸しているのだ。出資金は1期、2期合わせて900億円も出し続けている。合計1400億円にもなる。これはすべて府民の負担である。
また、りんくうタウンやコスモポリス事業など関空関連事業に7200億円もつぎ込み、400億円も損失を出し、2700億円も借金を残している。5兆円といわれる借金はこのように資本家どもを肥え太らせてきたものだ。
橋下は、このことには何も言わず、すべての責任を労働者に押しつけている。資本家階級の代表そのものである。
これに怒った府職員、教育労働者が立ち上がり始めた。7・13関西新空港闘争はこれら労働者と一体の闘争だ。
(写真 労働者を犠牲にする関西新空港。朝鮮有事には基地に) 朝鮮有事の基地
関西新空港の軍事使用がさらにはっきりした。朝鮮有事の際に米軍が在日基地を自由に軍事使用できる公文書の存在が暴露された。春名幹男・名古屋大大学院教授が「朝鮮有事議事録」を米ミシガン大学フォード大統領図書館で見つけた(文藝春秋7月号)。
それは藤山外相(当時)とマッカーサー駐日大使(当時)との間で署名された1960年6月23日付けの議事録だ。「軍事戦闘作戦のために、日本における施設及び地域を使用してもよい」としている。その後96年のガイドライン、有事法制、06年12月の日米共同作戦計画「5055」の策定などで「密約以上に実態が先行した」と春名氏は述べている。
日米は「5055」計画を実戦に移すために、昨春から現地調査を始めている。関空、成田など民間空港・港湾を米軍優先で軍事使用することが核心になっている。軍事機密扱いだが昨秋には完成しているはずだ。今回の密約文書で、関空の軍事空港化の進行がさらにはっきりした。
連絡橋の国有化
昨年末、国は関空連絡橋を国有化する方針を決定し、予算化した。連絡橋は、関空会社が1500億円で建設し、有料道路と鉄道の2階構造になっている。国は上部の有料道路部を780億円で買い取るという。府もこれに65億円も金を出すという(賃金を削った金ではないか!)。 これは「国際貨物ハブ空港」構想と一体のものであり、アジア侵略の拠点空港にするためである。また、いつでも閉鎖して軍事使用できるようにするためだ。
この方針に猛反発しているのが新田谷泉佐野市長である。市に入ってくる固定資産税が年8億円も減るからだ。
泉佐野市は、関空のために関連事業をやり750億円も借金してきた。国、府は「将来の税収」を「担保」に事業をやらせてきた。ようやく新田谷市長は「だまされた」(国賀議員への議会答弁)と気づいたが遅かった。今になって関空会社への「減免取り消し」を通知したり、連絡橋を通る車に「通行税」(法定外税)をかける案を議会で表明したり、国と「対決姿勢」を見せている。しかし労働者、住民には訴えない。自民党・新田谷市長は労働者、民衆の決起を恐れているのだ。
非和解で闘おう
国は、軍事空港のためには地元の利害など考慮しない。戦争のためには労働者、住民を常に犠牲にしてきたではないか。「共存共栄」など元々なかった。帝国主義国家と労働者、住民の関係は非和解なのだ。
労働者、住民が生きていくためには、関西新空港を帝国主義ともども粉砕するしかない。7・13泉佐野現地に結集し、ともに闘いましょう。
泉州住民の会事務局長 国賀祥司
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週刊『前進』(2349号4面1)(2008/06/30 )
闘わない労組幹部は現場労働者の敵だ
“1人の涙にストライキ! それが俺たちの魂じゃん”
「雇い止め」と闘う青年労働者の訴え 希望は団結! 反乱起こそう!
4月に仙台市S局で雇い止め通告を受けた青年労働者A君が、6月18日、JP労組第1回定期大会(札幌)でまいた個人署名ビラを紹介します。A君は代議員たちに「泣き寝入りはしない!」「希望は団結」「郵便局から革命を起こそう!」と訴え、雇い止め攻撃を取り上げようともしないJP労組中央を弾劾・追及した。(編集局)
1カ月で雇い止めなんて認めない!最終日ストライキ
知らない仲間が立ち上がる! 「処分よりも義理人情」に感動した!
俺は4月28日、三集課長に呼び出され「雇い止め」を通告された。「俺は生きちゃいけないのか」「何のために地図を覚え、走ったんだ」。涙が止まらなかった。ペットボトルじゃないんだぞ。簡単に捨てられてたまるかよ。俺が引いたらこれが常識になってしまう。だから30日、職場の仲間と声を上げた。
30日、朝、職場の人たち全員に、ビラを渡し、朝礼で課長を追及し、大騒ぎした。
「理由を説明しろ」「雇い止めは絶対認められない。撤回しろ」「俺たちを人間扱いしていないんじゃないか?」「俺のようにみんなをいつでも首切るつもりか」「お前なんて大したことないんだ。俺たちがストライキしたら、言うことを聞くしかないんだぞ」
課長も集まってきた管理職も誰も答えられない。課長がただひたすら「理由はいっただろ『こちらの判断だ』」と繰り返すのみだ。そんなことに黙って従えるか。
周りの人たちも「何で彼が雇い止めなんだ」「ようやく一人前になってきたところじゃないか。ふざけんな」と一緒に課長を追及。俺を止めるために襲いかかる総務課長を、話したこともない人が腕をつかんで阻止したりと、ものすごい事態になった。気持ちが通じてうれしかった。労働者は一つだと分かった。
俺は「抗議して今日はストライキする」と宣言。正社員の仲間も「こんな状況で働けるか。俺もストだ」と欠勤届けを出した。処分されても一緒に闘うという覚悟だ。俺の班からは「まかしとけ! がんばれ」と檄(げき)が飛んだ。肩をたたいて「負けるなよ」と力づけてくれる人がいた。あったかい。また泣きそうになった。
一日中、追及行動をし、夕方に職場集会を開催した。管理職の監視に負けず、多くの労働者が集まってきた。「あいつらまたやりやがった」「俺も追及に付き合いたかったんだ」「友達も昔、前日に言われ雇い止めにされた」「支店長の口癖は『やめろ』『やめさせろ』だ。どうかしている」。現場は怒りに満ちている。ものすごい団結ができるし団結すれば変えられると実感した。
(写真上・下 「雇い止めを許さない!」――出勤してくる職場の仲間に訴える【仙台市S局前】) 泣き寝入りはもうさせない! 門前闘争をはじめる!
5月1日から、門前闘争を始めた。ビラをまき、マイク演説をして「使い捨ての職場を変えよう!」「反乱起こそう!ストライキをしよう」と訴えている。職場や周りの友達が一緒にプラカードを持って立ってくれ、他の郵便局の人も話を聞いて駆けつけてくれている。バイクで出勤する仲間、配達に出かける仲間が「がんばれよ」「負けるなよ」と声をかけてくれてすごい感激する。楽しすぎる。
管理職が勢ぞろいして監視しているが、あいつらは反乱が起こることに恐怖しているんだ。びびっているんだ。なぜならば、職場を動かしているのは俺たち労働者だからだ。みんなで団結して一斉にストライキでもすれば、管理職はあわてふためいて俺たちの言うことを聞くしかないからだ。一人の首切りだってできないし、支店長だって追い出せるんだ!
時給アップでごまかすな!
俺たちの闘いは当局を追い詰めている。あせった当局は、5月19日の朝礼で「契約社員の時給を50円アップします。契約社員はかけがえのない存在です」と発言した。笑っちゃうよ、なんだこの上から目線。ハガキ1枚の涙金で「かけがえのない存在」とは、恩着せがましいにもほどがある。もっと我慢して働けとせかしているんだ。こいつらは「かけがえのない」と言った同じ口で言うんだよね。「来月から来なくていい」ってさ。本当に「かけがえのない」と思うなら、非正規のみんなを正社員にしたらどうなのか? どうして支店長は「かけがえのない」俺を迎えに来ないのか。
「明日からあっちの班へ行ってくれ」「○○の穴埋めに深夜勤をしてくれ」って、いつもこっちの気持ち無視して命令する。命令ひとつ銭金いくらで動かして、いつでも使い捨てにできる「かけがえのない存在」だってことか。労働者をなめるな。当局の都合で動かされてたまるか! 俺たちには俺たちの心がある。
パイプ作りよりも大切な隣の仲間!闘うための組合だ
なぜ時給を上げる? なぜ「雇い止め」で脅す? 民営郵政が破綻しているからだ。反乱が起こることにびびっている。これはチャンスだ。処分を恐れず闘ったら、そこに団結ができる。団結すれば必ず勝てる。
俺が今一番むかついているのは、職場の組合支部長だ。相談に行ったら「契約満了だろ」「組合員でもないのに部屋入るな」って切れてきた。泣き寝入りを勧めてどうするんだよ。支店長と飲むことばかり考えて、パイプつくって自分だけ生き残ろうとする。こういう奴が、現場の組合員には生産性向上で会社に貢献しろと言っているんだ。
会社に貢献して俺たちが生きられるわけないだろ。秋葉原事件が物語っているじゃないか。毎日まじめに車の塗装の点検作業をやっていても、たった一言で解雇。アパートまでたたき出された。彼は掲示板に書いた。「それでも人が足りないから来いと電話が来る。おれが必要だからじゃなくて人が足りないから。誰がいくかよ」「友達が欲しい。恋人が欲しい」
これが生きた人間に対する仕打ちか! 青年からすべてを奪い取り、そうやって搾取した金でトヨタは2兆円の利益をあげ、資本家連中は笑っている。こういうやつらとグルになっている労組執行部こそ過労死や事故の最大の原因じゃないか。こいつらが秋葉原で7人殺したんだ。ふざけるな。腐った執行部は現場の団結でぶっとばそう。
なぜ俺たち労働者が隣の仲間と生存競争をしたり、泣き寝入りしなければいけないのか。ペットボトルのように簡単に捨てられたり、誰にも知られずたった一人で死んでいく道を選ばされているのか。俺たちはそんなにちっぽけな存在か? 絶対違う。俺たち労働者が社会を動かしている。みんな「かけがえのない存在」じゃないか。みんなバラバラになるのはイヤだ。団結したい。ストライキがしたいんだ。一つになって反撃を開始しよう! ストライキのできる労働組合に変えよう!
常識ひっくり返す団結をつくろう!郵便局から革命を
俺は今回の件で痛いほど分かった。俺たち労働者と資本家連中とは共存できないんだということ。そして隣の労働者がどれだけあったかくて「かけがえのない存在」なのかということ。それがハッキリした。
世界は革命を求めている。俺も革命をしたい!
世界中で起こるストライキや食糧暴動は、俺たちの闘いと一体だ。みんな生きるために本当の団結づくりを始めている。
戦争当事国のアメリカとイラクの港湾労働組合が一緒にストライキをしている。これが労働者の力だ。労働者に国境はない。戦争だって止められる。俺たちはすごい。自信をもっていいんだ。俺たち労働者の団結こそ希望だ。サミットなんて幻想に過ぎない。資本家のプログラムを労働者のプログラムで塗り変える時代がやってきたということじゃないか。
その中で、民営化と闘う俺たち郵便労働者は、決定的な位置を占めている。破綻した民営郵政をつぶしたとき、この社会が変わるんだ。革命なんだ。処分を恐れない団結づくりを一緒にやろう。絶対できる!
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週刊『前進』(2349号4面2)(2008/06/30 )
JP労組札幌大会「生産性運動」綱領を弾劾
産業報国会と化す労組中央と民営郵政を団結の力で倒そう
6月18日から始まったJP労組大会は、全逓と全郵政が組織統合して最初の定期大会となった。全国労組交流センター全逓労働者部会を先頭とする闘う全逓労働者は、「生産性向上運動」を公然と掲げて完全な産業報国会になり下がったJP労組中央を徹底的に弾劾し、大会会場を包囲するデモと情宣を行った。(前号に速報)
会場となった札幌は、洞爺湖サミットを目前にして、街中いたるところに警察権力が徘徊(はいかい)し、戒厳令下だ。貧困と格差と飢餓、戦争と民営化、労組破壊の新自由主義政策を推進してきた帝国主義の強盗どもが集まるG8サミット。このサミットを前に、その北海道で、帝国主義と資本に「労働組合」が忠誠を誓い、これを救済するための大会を行うなど許せない。闘う全逓労働者は、6・29東京・代々木の全国労働者総決起集会とデモに断固として決起することを訴えた。さらに7・6札幌現地闘争に、再びこの北海道の地に結集し、サミット粉砕に立つことを宣言した。
(写真 労組交流センター全逓部会を先頭に会場包囲デモ【6月18日 札幌】)
唯一の闘う勢力
今回の全国大会闘争では、これまで登場していた勢力や党派が完全に姿を消した。労組交流センター全逓部会に結集する闘う労働者こそが、民営郵政資本と一体のJP労組中央と闘う唯一の勢力として登場した。腐り切ったJP労組中央の労働貴族を打ち倒す現場労働者の圧倒的な怒りを代表しているのは、この隊列なのだ。全逓をはじめ4大産別決戦を先頭にした階級的労働運動路線こそが、唯一の闘う路線であり、それなくしては一切闘えないことが示された。
全逓戦線で塩川一派へと脱落・逃亡していった者は、今回の大会代議員選挙に立候補すらしなかった。そして代議員選挙闘争から大会当日にいたる大会闘争のすべてから逃げ去り、体制内運動に埋没した。
一方、階級的労働運動路線を堅持して闘う全逓労働者は、全国各地で代議員選挙を闘い、これまでよりも得票を大きく伸ばすなど善戦した。JP労組中央が、どんなに全逓労働運動を解体し、現場組合員に屈服を迫ろうと、闘う全逓労働者の階級的魂は生き続けていることを示したのだ。
今回の大会でJP労組中央は「郵政各社が一流企業として成長するための競争力の強化(!)」を「経営協議会に提起する」方針を公然と確認するなど、「労働組合」がみずから生産性向上運動の先頭に立って現場労働者の生きる叫びを圧殺することを公然と宣言した(議案書)。昨年10月の全逓解散・全郵政との統合時に打ち出した「左右の全体主義を排除する」という御用第二組合・全郵政の産業報国会路線と綱領を、統一JP労組の中央指導部方針として明確にしたのである。
今大会の採決結果は、第1号議案・08年度運動方針案に対し、有効投票426票のうち賛成396票、反対30票であった。(出席代議員429人、無効3票)
この数字は、民営化とともに全国の職場で進行している大規模な人員削減・合理化による極限的な労働強化と業務破綻(はたん)のなかで、現場労働者の圧倒的大多数に広がる怒りや要求の大きさと完全に切断された数字である。この「採決結果」自体が、全国の職場で現場労働者の反乱がもはや避けられなくなっていることを示しているのだ。資本と一体の全郵政綱領で郵政職場を制圧することなど断じてできない。
いま全国の郵政の現場で怒りが渦巻いている。慢性的な人員不足と超勤の連続。深夜勤などの過酷な現実によって生まれる事故や早期退職。健康破壊による現職死亡や自殺までが相次いでいる。そして非常勤労働者の使い捨てや派遣労働者の導入などが常態化している。圧倒的な現場労働者が「何が問題か」を知り、怒りを蓄積させている。JP労組中央と本部派が抑えこもうとすればするほど、「もう我慢ならない」「生きさせろ!」という怒りが噴出しつつある。反マル生・越年物ダメ闘争や、全郵政と非和解的に激突して闘った時代を知らない若い世代にも、そうした怒りと闘いの機運が急激に高まっている。現に闘いは各地で始まっている。
(写真 闘わないJP労組中央を倒そう! 会場入り口で代議員にビラまき)
破綻する民営化
民営郵政は、その出発点から破綻している。ひたすら民営郵政の手先となったJP労組中央と本部派が、現場労働者に矛盾を押しつけ、犠牲を強要し、業務の破綻を取り繕っているにすぎない。「会社とグルになっているやつらこそが労働者の敵だ」という声が、大会闘争を前後して全国の職場でわき起こっているのだ。
労働者が生きるためには、民営郵政を打倒するしかない。死すべきは民営郵政の方だ。倒れるべきはJP労組中央だ。すでに破綻している民営郵政を、本当に破綻にたたき込む闘いを開始しよう。現場から超勤拒否で闘おう。物ダメ・ストライキこそ全逓労働者の闘う方針である。社会の主人公は労働者なのだ。郵政の現場を動かしているのは労働者なのだ。この事実を実力をもって突きつける闘いである。
世界は革命情勢だ。ドイツを始め世界中で郵便労働者がストライキに立ち上がっている。世界の労働者階級は一つである。全世界の労働者の闘いと連帯し、サミット粉砕を闘いぬき、全国の郵政の現場から闘いを巻き起こそう。職場に新たな団結をつくりだし、民営郵政打倒の闘いに立ち上がろう。
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週刊『前進』(2349号4面3)(2008/06/30 )
日誌 2008年6月18日〜24日
原潜寄港が最多ペースに/集団的自衛権「容認」の提言
●自衛隊恒久法、秋も提出見送りへ 政府は、自衛隊を海外派兵する恒久法(一般法)の今秋の臨時国会への提出を見送る方針を固めた。インド洋での給油活動のための補給支援特措法が来年1月に期限切れを迎えるため、自民党内には恒久法を成立させて給油活動を続ける案もあったが、公明党に慎重論が根強いうえ、「ねじれ国会」では成立の見通しが立たないと判断した。(18日)
●原潜寄港、最多ペース 沖縄県うるま市勝連のホワイトビーチへの米海軍の原子力潜水艦の寄港が、過去に例がない頻度となっている。沖縄県の集計では、サンディエゴ基地所属の「アッシュヴィル」が本土復帰後300回目の寄港となった。原子力軍艦に関しては、昨年、県が統計を取り始めた68年以来初めて20回を超え、過去最多の24回が記録されたが、今年はすでに22回と昨年を上回る勢い。(20日)
●沖縄戦から63年 沖縄戦で日本軍の組織的抵抗が終わったとされる日から63年となった。沖縄本島南部の糸満市摩文仁の平和祈念公園では沖縄県が主催する「沖縄全戦没者追悼式」が開かれた。福田首相は、就任後初めて沖縄を訪問し、参列した。福田は追悼式のあいさつで基地問題について、「県民の負担の軽減に向け、地元の切実な声によく耳を傾けながら全力を挙げて取り組む」と述べた。(23日)
●イージス艦事故で当直士官が書類送検
海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船が2月に千葉・房総半島沖で衝突した事故で、第3管区海上保安本部(横浜市)は、交代前後の当直士官2人の判断ミスが衝突の主因だったとして、業務上過失致死と業務上過失往来危険の疑いで横浜地検に書類送検した。(24日)
●集団的自衛権の行使、容認を提言 首相の私的諮問機関「安全保障の法的基盤に関する懇談会」は、従来の憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使を容認するよう求める報告書を政府に提出した。同懇談会は、安倍首相(当時)の肝いりで昨年4月に設置。安倍は@公海上で行動をともにする米艦船への攻撃に対する応戦A米国に向かう弾道ミサイルの迎撃B国際平和活動をともにする他国部隊への攻撃に対する「駆けつけ警護」C国際平和活動に参加する他国への後方支援――の4類型を示し、検討を指示していた。報告書は4類型すべてを可能とするよう提言。(24日)
●原発点検の間隔延長 経済産業省原子力安全・保安院は、13カ月の連続運転後に行う原発の定期検査の間隔を、最長24カ月まで延ばす新検査制度を盛り込んだ省令案を公表した。意見公募後、年内にも省令が改定される見通し。24カ月間隔が実施されるのは、省令が定める準備期間を踏まえ、早ければ14年になる。(24日)
●政府「運用改善が合理的」 政府は、3月の沖縄県民大会で決議された「日米地位協定の抜本改正」について「その時々の問題について運用の改善により機敏に対応していくことが合理的」とする従来見解を閣議決定した。また、同協定に基づき、日本側に第一次裁判権がないとされる「公務中」の範囲を、通勤や職場での飲酒にまで拡大した56年3月の日米合同委員会合意に至る日米協議の議事録公表について、「両政府の合意なしには公表しない」とする答弁書も決定した。(24日)
●普天間に超大型輸送機 米空軍の超大型長距離輸送機C5ギャラクシー1機が米軍普天間飛行場に飛来し、04年8月に沖縄国際大学に墜落したヘリと同型のCH53D大型輸送ヘリ2機を積み込んだ。ギャラクシーが同飛行場に飛来するのは今月に入って3度目。(24日)
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週刊『前進』(2349号5面1)(2008/06/30 )
“ストライキで橋下を倒せ”
7千人の怒りが爆発
労組交流センター 闘いの最先頭でビラ
6月20日、大阪の府労連(大阪府労働組合連合会・連合系)による橋下行革と対決する総決起闘争が大阪府庁前の大阪城公園で行われ、労組交流センターの労働者はその先頭で闘い抜き、ビラまきなど情宣活動を行った。降りしきる激しい雨の中、自治労や日教組などの労働者がそれぞれの分会での激しい議論を経てこの闘いに結集し、府労連執行部が当初打ち出した5000人結集方針をはるかに上回る7000人がこの闘争に参加した。現場には橋下徹・大阪府知事に対する激しい怒りが渦巻いている。
「ストライキで反撃しましょう」「橋下を打倒しましょう」――労組交流センターの労働者が声をかけながらビラを渡すと、集まってくる労働者は「ストライキやりましょう」「打倒しましょう」と呼応してビラを受け取る。またたく間に労組交流センターの5000枚のビラが労働者の中に吸い込まれていった。また関西新空港反対泉州住民の会や、全学連の学生による法大弾圧を糾弾するビラも次々と配布され、受け取った労働者は食い入るように見入っていた。
メガホンで訴える労組交流センターの労働者のアジテーションが会場全体に響き渡った。「橋下は『大阪府の財政が破綻(はたん)している。民間で言えば破産会社だ。民間で言えば首切りや賃金カットは当たり前だ』という。しかし労働者には府財政の破綻の責任は一切ない。なんで資本家がつくり出した財政赤字を労働者が背負わなければならないのか。財政破綻は資本主義社会の破綻そのものではないか。今こそ労働者はストライキで反撃し、橋下を倒そう! 公務員労働者の団結、さらに公務員労働者と民間労働者との団結をうち固め、この社会をひっくり返そう」
労働者の中には悲壮感はまったくない。それどころか橋下への怒りと、闘う喜びに満ちあふれている。そして何より闘う方針を求めている。ビラを受け取る労働者の表情の中にそれははっきりと表れている。
集会が終わり、府庁を包囲するデモに出発しようとした時に感動的なことが起こった。集会に参加していた教育労働者がそのマイクを奪い取るように握り、府庁に向かって訴え始めたのだ。「橋下、あんたはその府庁の何階にいるんや! あんたは3年たてばタレントに戻ることができるかもしれんけど、うちらは生涯ここで働かなあかんねん! うちらは数値のために働いているんとちゃう。子どもたちの未来のために働いているんや! 覚えときや!」――これこそ現場労働者のストレートな怒りだ。
(写真 橋下への怒りに燃え府労連労働者にビラを配る労組交流センターの仲間【6月20日 大阪城公園】) 府労連幹部の裏切り許さず
この日の深夜から未明にかけて府労連と橋下知事との団交が行われ、今年度だけでも393億円もの賃金カット攻撃に出てきた橋下知事と府労連との交渉は決裂した。これ自身が現場労働者の怒りの噴出だ。
交渉が決裂したらストライキに突入するのは労働組合として当たり前だ。しかし現場の怒りを踏みにじっているのが府労連の幹部だ。橋下知事が「民間では破綻すれば路頭に迷う。世間を知ってください」と迫ると、この幹部連中は「破綻していないのに路頭に迷わせようとしている」などと橋下の前に完全屈服し、「民間なら理不尽な提案があればストライキできるが、われわれはお願いするしかない」などと言って、“ストライキはしません”と誓うありさまだ。
闘いは始まったばかりだ。この日の闘争で幕引きをはかる府労連指導部の裏切りを絶対に許さない。分会丸ごとの府庁座り込み、そしてストライキ――あらゆる戦術を駆使して闘い、橋下を倒そう! 現場に渦巻く怒りを解き放ち、大阪から戦争と新自由主義攻撃を粉砕する闘いをたたきつけよう。
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週刊『前進』(2349号5面2)(2008/06/30 )
韓国 米牛肉輸入告示に怒り 徹夜の実力デモ
7・2ゼネスト貫徹へ
国際連帯が壁を破る力
2万人がろうそくデモに集まり、徹夜闘争に突入(6月25日夜 ソウル)
6月26日、韓国政府は米国産牛肉の輸入再開を「官報」に告示、即日発効させた。ふざけるな! 韓国人民100万決起を踏みにじってただですむと思うな! 怒りが爆発した。6・26告示を手配したことが明らかになった25日から夜を徹した激しい闘いが続いた。
6月10日、ソウルの70万人を先頭に全国100万人の労働者人民、学生、市民が「イミョンバク(李明博)アウト!」を叫んで大統領退陣を迫った。眼前の革命的事態に震え上がったイミョンバク政権は、怒りをかわそうと韓米牛肉追加交渉へと動いたものの、交渉結果は新たな怒りを呼ぶものでしかなかった。
【左】 昨年7月1日非正規法施行を前に集団解雇されたニューコア・イーランド一般労組のストは1年を超えた
【右】 25日午後、告示撤回を要求し光化門に労働者らが続々結集。警察の阻止線の先、正面の青瓦台にデモで進撃
“イミョンバクは退陣せよ”
この怒りを逆なでするように農林水産食品部は25日、米国産牛肉の新たな輸入衛生条件の告示(官報掲載)を指示し、010強行方針に出たのだ。
「告示撤回」を求める徹夜闘争が始まった。
午後7時、ソウルの世宗路十字路に続々と結集、2万人となった労働者・学生・市民らは、「告示強行は国民への戦争宣言だ」「イミョンバクは退陣せよ」と叫んで青瓦台(大統領府)をめざしてデモで進撃した。行く手を阻む警官隊と各所で激しく激突した。また、釜山の2000人デモを始め、仁川、大田、蔚山、春川など各地で怒りのデモ行進が闘われた。
総勢139人が逮捕された。だが、闘う労働者・学生は一歩も引かず、突撃し続けた。逆に逮捕者を乗せた戦闘警察の大型バスがデモ隊に包囲され身動きできなくなった。赤ちゃんを抱いた母親たちも戦闘警察と対峙、12歳の小学生までが戦闘警察バスに押し込まれる事態となったが、猛然と抗議して即釈放をかちとった。誰も弾圧など恐れていないのだ。弾圧が団結を拡大している! 法大の闘いと同じだ。
倉庫前で牛肉運送を阻止!
26日午前9時、京畿道竜仁東冷蔵第2倉庫の前で、民主労総の公共労組と運輸産業労組が「米国産牛肉運送阻止」の座り込みに突入した。BSE対策会議主婦実践団の女性たちも「ここに米国産牛肉があります」「BSE牛肉は必ず阻みます」と書かれたプラカードを手に、労働者とともに倉庫から出てくるトラックを止め、積み荷の原産地を確認する行動に立った。この冷凍倉庫運送阻止闘争は、京畿道12カ所のほか釜山4カ所、仁川1カ所で米国産牛肉が保管されている冷凍倉庫で展開された。
「官報掲載、即効力発揮」という事態に直面した民主労総は26日午前1時すぎ、「ゼネスト指針1号」を発した。@「即刻ストライキ突入が可能な事業場から順次ストライキに入る」とし、A26日夕にはソウルと地方都市で「国民健康権をかちとるための民主労総ゼネスト出征式」を開催。B26日9時から米国産牛肉出荷阻止闘争を展開し、C週末27〜29日まで全国同時民主労総集会をもって、各地のロウソク集会に総力で結集する。
しかしこの「民主労総ゼネスト指針1号」は、「政府が長官告示を強行したら直ちにゼネストを宣言する」とされた当初方針からは明らかに後退している。政府の強硬姿勢を前にしてイソッケン民主労総委員長は25日、“スト動力の不足と追加交渉以降、牛肉民心は急速に鎮静局面に入った”として、「告示即ゼネスト」の計画を白紙化し、「ロウソク集会に集中」して7・2ゼネストに向かうと表明した。しかしこれこそ敵の思うつぼだ。「運動が鎮静化!?」――冗談じゃない! 怒りは充満、一触即発だ。今闘わずしていつ闘うのか。うち砕かなければならない壁は今や世界共通だ。革命の現実性にたじろぎ、闘いを内部から腐らせる体制内指導部をぶっ飛ばして革命的分岐をかちとる時だ。
この壁を打ち砕く力は国際連帯にある。職場でとことん議論し団結して勝利してきた動労千葉労働運動、階級的労働運動を貫いて進むのだ。交戦国であるアメリカとイラクの労働者のメーデー連帯ストを見よ! 労働者階級は一つ、団結こそが世界を変える。
イミョンバクは7月9日の洞爺湖サミット拡大会合に初参加し、国際強盗同盟に加わってG8に忠誠を誓おうと、100万韓国人民を敵に回して米牛肉を輸入しようとしている。他方、米帝・ブッシュはその100万決起に震え上がって訪韓を中止した。朝鮮半島情勢のかぎを握っているのは労働者人民だ。7・2ゼネスト貫徹こそ、歴史を変える結節環だ。労働者の未来を切り開く力だ。
闘う労働者階級の国際連帯闘争としてイミョンバクとブッシュを日本の地で迎え撃とう! 7・2ゼネストと呼応しサミット決戦を打ち抜こう。
(写真 冷凍倉庫からの米国産牛肉搬出を阻もうと座り込んだ民主労総釜山本部組合員【26日午前 釜山】)---------------------------------------------------
週刊『前進』(2349号5面3)(2008/06/30 )
共産主義者157号
マルクス主義的時代認識が本号各論文のベースに
新自由主義の破産の下で噴出した帝国主義の矛盾が、全世界の労働者階級・被抑圧人民に襲いかかっている。だがそれは、労働者人民に絶望と屈服をもたらすどころか、全世界に労働者階級の歴史的なストライキと食糧暴動の嵐を巻き起こしている。躍動に満ちた世界革命の現実性がそこにある。
本号の各論文がベースにしているのはこのマルクス主義的時代認識だ。各筆者がそれぞれの切り口から、「世界は革命情勢」「労働者の力で革命をやろう」のテーマに実践的に踏み込んでいる。
世界金融大恐慌と労働者の決起
巻頭の無署名論文は、前号の巻頭論文に続いてサブプライム危機を口火とするアメリカの住宅大不況と世界金融大恐慌の情勢に切り込み、現代帝国主義が最末期の崩壊的危機にもがき苦しむ姿を実証的にえぐり出す。「労働者階級を搾取し、収奪し、貧困のきわみにたたきこんだこと自体が、結局いま、帝国主義を死の苦悶(くもん)にたたきこんでもいる」(16n)――この指摘は、サブプライムローンなどという詐欺的手口で労働者人民に犠牲を強いることによってしか延命できない帝国主義支配階級への激しい怒りと打倒の決意に火をつける。
最終章に紹介されている資本攻勢の激化に対する国際労働者階級の歴史的決起は、その一つひとつが「世界は革命情勢」を実証するものだ。再録された天田書記長の3・14アピールとともにサミット粉砕への武器としよう。
「団結論」を軸に帝国主義論読む
この帝国主義の死の苦悶をめぐる今日の客体的・主体的な革命情勢の成熟を、レーニン『帝国主義論』の現代的復権と結合したのが村雨論文である。今春開催されたマル学同強化合宿の報告・討論をまとめ直したもので、『帝国主義論』の「論評型の読み方」などを吹き飛ばす衝撃性がある。中でも「階級的労働運動路線のもと、団結論を軸にしてとらえかえしたとき、レーニン『帝国主義論』はその真価を発揮する」(114n)という提起の斬新なパンチ力。「団結論で読む」とはどういうことか。一つには、パリ・コミューンへの恐怖から労働者階級の分断・団結破壊を決定的な契機に成立したのが帝国主義だという把握。もう一つは、その手先である体制内派=カウツキー主義批判こそ帝国主義論の核心中の核心であるというとらえ方だ。本誌152・153号の秋月論文の成果が実践的感性で深められている。
革命情勢成熟の現在だからこそ体制内労働運動との対決が重要だという問題は、国鉄戦線における4者・4団体路線批判の菅沼論文とカクマル松崎・JR総連批判の矢剣論文で存分に展開されている。どちらも動労千葉の闘いとの対比で具体的・歴史的に体制内運動・ファシスト運動を断罪しており、団結論と絶対反対論という点でも説得力のある力作だ。
攻めの改憲阻止闘争論を明確化
松山論文は、憲法闘争にかんする護憲論的傾向や立憲主義的限界を批判し、階級的労働運動路線の下での「攻めの改憲闘争」を路線的に明確化し010た実践的論文である。「われわれは『憲法9条を守りたいから、そのためには革命しかないから闘う』のではない。われわれは労働者が権力を握る革命をやりたいから、9条改憲という日帝のきわめて綱渡り的な、バクチとも言えるクーデター攻撃をチャンスとしてとらえ、この千載一遇のチャンスをものにするために」憲法闘争を闘うということだ。この立場から、職場生産点での闘いと一体の大衆的署名運動の決定的重要性が明らかにされている。
革共同広島県委員会の反戦反核論文もまた、プロレタリア革命をめざす階級的労働運動路線との関係でヒロシマ・ナガサキをとらえ直した画期的な路線論文である。「たしかに原爆、核兵器は、『無差別性』をもった兵器である。しかし、そこからヒロシマ・ナガサキを階級対立を超越した『人類の悲劇』として描き出すのはまったく間違いだ」として、階級的・マルクス主義的な反戦反核闘争の路線的明確化を行っている。階級的団結を軸に新たな8・6―8・9闘争を闘おう。
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週刊『前進』(2349号6面1)(2008/06/30 )
ストライキをやって3人夜勤かちとった 東京・北部 栗原大樹
東京・北部地域の病院労組で、6月18日、ストライキをかちとったぞ!
私の病院で、昨年10月に患者さんが夜勤巡視中の看護師を刺殺するという極限的な事故が起こりました。なぜ労働者を守れなかったのか、労働組合としての根本的なとらえ返しの論議を重ねてきました。
その中から、2人夜勤・1人巡視体制に決定的な問題があること、営利を優先し労働者の安全を切り捨てる体制を強いてきた経営にこそその責任があるとはっきりさせ、労働安全闘争として3人夜勤闘争路線を確立し、昨年11月から闘争に入りました。
3人夜勤要求を第一に据え、今春闘に突入し、ストライキ決行。この闘いは、8カ月にわたる闘いの上についにかちとられたものです。また、それはこの3月から開始した職場闘争委員会での論議をとおした地域的な団結と英知が生みだしたものでもありました。
今春闘での病院経営側は、08春闘要求に対して@職員駐車場の有料化、A登録ヘルパーの有給休暇要求に対して、一時金廃止と引き替え、B3人夜勤は実施しないというふざけきった回答を出してきた。これに対して労働者の怒りが爆発した。
4回目の団交決裂直後に、18日から25日までの連続指名ストに突入。その途端、@Aを完全撤回、Bについて7月から二つの病棟で3人夜勤を実施、「さらに前向きに協議する」と回答を経営側に出させた。やったぜ! ストライキと組合の団結した力でもぎりとったものだ。
もちろん、3人夜勤闘争はまだその一歩を切り開いただけです。3人夜勤の完全実施へ、何度でもストライキに入る構えで闘いたい。闘ってどんどん団結を拡大するぞ。世界の労働者のストライキに合流しよう! 6・29サミット粉砕へ共に進撃しよう!
根津さんの闘い学び職場集会やりました 医療労働者 小山貴昭
4月20日、「『解雇は阻止した!根津公子さんの闘い』埼玉集会」に行ってきました。「自分でおかしいことにはおかしいと発言できる職場をつくっていかなければ悪い方向に向かっていくしかないんですよ」と、根津さんもおっしゃっていました。
自分は、仕事の事でみなさんの意見を言える職場集会を開こうと考えてるのに「組合の上の了解がないといけない」とか「あとあとフォローができない」と、後手後手に回っているんですよ。何のための組合かわからない。自分の考えは間違っているとは思えません。自分ももっと周りの人に言って、周りの発言も力となることを証明できるようにしなければいけない。いつも危機と感じてるだけで自分も情けなく感じています。
根津さんは、「悔しい思いは怒りに代えて、次には絶対発言してやると変えてください」と言ってくださいました。根津さんも闘って勝利したんだから、それに続いて職場闘争をして労働者の権利をかちとることはできるはず。
そのあと、うちの職場でも集会をやりました。僕の決起で職場集会がやれたことに非常に充実感を感じています。怒りを持ってる仲間だけに話しは尽きませんでした。
方向性は、労働運動をやる気のある組合員を委員長にすること、それには人脈を広げること、一つ一つ問題を解決し、集会に仲間を入れることです。「来月もやりましょう」とみんなの息もぴったりです。これから楽しみになってきたところです。
“監獄大学”=富山大の解放へ正門前集会 富大ビラまき弾圧を許さない会 O
6月22日、ワーカーズアクションin富山主催の「サミット粉砕、富大ビラまき弾圧を許さない」集会が富山大学正門前でかちとられた。
(写真)
正午に富大キャンパス内の黒田講堂前に集まった仲間たちは、早速集会の妨害と破壊を狙う大学当局と激しく激突した。
学生「支援」課の市川は、学外立ち退きをガードマンに命令させ、後ろの方で指図して逃げを図ろうとした。これに「市川! 隠れていないでこっちに来い」と一喝。渋々出てきた市川は「出て行け!」を連呼するしかなく、しまいには「警察だ、警察を呼べ!」と守衛室に逃げ込んだ。弾圧の陣頭指揮を執り、武藤淳範君を警察権力に売り渡した市川に参加者が徹底的に弾劾した。
仲間たちは正門前に移動し、幹線道路沿いで集会を開始した。「こんな大学腐っている。学生のみんなもともに立ち上がろう。一緒にデモに参加しよう」とアピール。
正門前で1時間やり抜いて大学周辺を一周する五福地域デモに打って出た。車に乗った学生から「がんばれ」と声援を受けながら元気にデモ行進した。
集会で「ビラまき弾圧を許さない会」の富大OBは「大学の敷地から追い出しても、こんなに目立つところで集会できるならどんどん派手なことをやってやろう」と当局の嫌がらせを明るく吹っ飛ばした。
また「ビラまきしただけで逮捕・起訴する攻撃の中に今の大学の真の姿がある」「資本に安い労働力商品を提供する奴隷としてしか学生を扱わない大学を許すな」「秋葉事件は今の若者がおかれている状況をはっきりさせた。分断ではなく団結を」「こんな大学や社会は革命してやろう」「武藤君や法大弾圧で起訴された仲間たちと団結して闘おう」と訴えた。
富大ビラまき弾圧裁判の第1回公判が、8月19日午後1時半より富山地裁で開かれることが決まった。弁護団と支援は獄中の武藤君と最後まで闘うことを誓った。全国の仲間も第1回公判に集まろう。
決して許したくない「終末期医療費」縮小 介護と福祉を要求する杉並住民の会 稲吉恵美子
介護保険が「必要なときに必要な介護を」とのうたい文句で始まったものの、現在は必要なときに役に立たない無用の長物になりつつある。
そして、このたびは後期高齢者医療制度などとまことに失礼千万な名前をつけたものを作りだした。高齢者の医療費がかかりすぎるから何とかしようとのことだろう。しかし、その中でも決して許したくないのが、「終末期医療費」の縮小です。「命の終わりが見えてきたら家に帰ってその日を迎えなさい」と、より以上の延命を止めさせようとの考えにたち、今まで民間の日本尊厳死協会に対して非常に批判的であったのに急にその方向に進んでいる。
実は私は15年ほど前からその会員になっています。それは私のそれまでの生きてきた過程での結論として自分の希望であり、子どもたちに了解を得ていることです。
しかし、このことは非常にプライベートなことで、それを押しつけがましく、かかりつけの医師にそのことを本人または家族に了解を求めるとは……。終末に近づいている人がどうしますかと聞かれたとき、「いいえ私はめいっぱい延命していただきます」と誰が答えるでしょう。たとえそうしてほしくても。
6月23日に審議会の検討結果が出て、「しばらく凍結」と厚生労働大臣に答申する、と報道されました。制度としては絶対に廃止しない。あくまで残し、いつか復活させようという魂胆でしょう。許せません。
戦前、戦中、戦後とつらいことの方が多い人生を生きてきて85歳になった今、私の心は燃えています。こんな日本を子どもや孫やひ孫に残したくない。弱い者にはやさしく、若者がたくましく働く国にしたい。もう少し生きて変わっていく日本にしたい。そして、それを見たい。多くの方々の力を集めて。
(写真=6・3厚労省交渉)
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週刊『前進』(2349号6面2)(2008/06/30 )
“団結し分断こえよう”
杉並で6・21沖縄集会
サミット粉砕へ決起誓う
6月21日夜、東京・阿佐谷の杉並産業商工会館で、「沖縄―本土をむすぶ6・21労働者集会」が開かれ、105人が集まった。この日の集会は、何よりも1週間後に迫ったサミット粉砕の6・29代々木公園集会に向けての決起集会としてかちとられた。
沖縄民権の会代表の座覇光子さんは、秋葉原事件に触れて、労働者が団結して闘うことの大切さを強調した。労働者が働く場所から立ち上がって、地に足を着けて沖縄を取り戻す闘いに立ち上がることを訴えた。
沖縄−本土をむすぶ労働者集会に105人(6月21日 杉並産業商工会館)
基調報告はなんぶユニオン執行委員の宮里勝博さんが行い、「この1週間を全力で闘い、団結してサミット警備を粉砕しよう」と呼びかけた。さらに、星野文昭さんの奪還をかちとろうと訴えた。(要旨別掲)
主催は、沖縄民権の会と沖縄―本土をむすぶ労働組合連絡会の呼びかけによる集会実行委員会。昨年6・23集会から、これまでの沖縄集会のあり方を改め、労働者が沖縄と本土の分断をのりこえ、闘っていくという実践的な意識性に貫かれた集会に転換した。今年2月の集会では、東京西部ユニオン、なんぶユニオン、福祉労働者連帯ユニオン、東部ユニオンの4合同労組によって沖縄―本土をむすぶ労組連絡会が結成された。文部科学省による沖縄戦検定意見を撤回させる闘いや、米兵による少女暴行事件弾劾の米大使館抗議闘争などを先頭に立って闘ってきた。
集会では、法大闘争で逮捕され、奪還された学生の内3人が参加してカンパアピールを行い、圧倒的な勝利の確信に満ちた笑顔で「楽勝の獄中闘争」の報告をした。
集会は、ヨッシーとジュゴンの家によるオープニングライブから始まった。ビデオ「ILWU(国際港湾倉庫労組)メーデーストライキの記録」を上映。イラク戦争に反対し、アメリカ西海岸を封鎖してイラク労働者との連帯ストに立った米労働者の闘いが熱い感動を呼んだ。
サミット粉砕に決起するアピールとして都政を革新する会の北島邦彦杉並区議、部落解放同盟全国連合会杉並支部、杉並星野文昭さんを救う会から連帯の発言があった。
沖縄現地からうるまユニオンの青年労働者が駆けつけ、沖縄で闘う労働者の連帯が広がっていること、とりわけ今年の3・16で動労千葉派が決起したことを誇らしく報告した。6・29渋谷のサミット決戦に行く労働者のために、職場の仲間が690円の時給の中から一人5000円ずつのカンパを出してくれたことなどが語られた。
決意表明が、神奈川労組交流センター、「日の丸・君が代」不起立決起した教育労働者、東京西部ユニオン青年部から行われた。
6・29サミット粉砕の一点で闘う意志を集中した、密度の濃い集会だった。
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基調報告(要旨) 沖縄−本土を結ぶ闘いとは職場で団結固めて闘うこと なんぶユニオン 宮里勝博さん
まず、6・29サミット闘争までの1週間、全力で闘い、団結してサミット警備を粉砕することを確認しよう。法大5・29決起に感動しないものは労働者階級ではない。
ILWUのビデオに見られるように、アメリカにも同じ仲間がいる。世界の労働者が団結すれば勝てる。
サミットのテーマはすべて帝国主義が引き起こしたものだ。彼らには解決能力はない。サミットは労働者階級による体制打倒を阻止するための会議だ。帝国主義は、労働者階級を食わすことができないだけでなく、労働者の生き血を吸って生き延びようとしている。秋葉原の事件はその一端だ。労働者は鉄鎖以外に失うものはない。労働者の団結が資本主義を打ち倒す唯一の力だ。資本と権力に一泡吹かせる闘いを6・29に実現しよう。
2・16集会から今日まで、米兵による少女拉致・暴行事件に対するアメリカ大使館、防衛省抗議闘争を闘い、3・23沖縄県民大会当日には3・16イラク反戦デモで不当逮捕された仲間の奪還のための阿佐谷・渋谷街宣を闘った。「日の丸・君が代」不起立闘争を闘い、根津さんの解雇阻止をかちとった。沖縄戦での日本軍による住民虐殺を教科書から削除した文部科学省検定意見の撤回へさらに闘おう。
沖縄―本土をむすぶ労働者階級の闘いは労働者の団結を固め仲間を増やす職場闘争の中にある。
昨年の6・23集会で、@ウチナンチュ・ヤマトンチュは団結しよう、階級的労働運動の力で戦争・改憲を止め、沖縄を奪還しよう、A 辺野古への新たな米軍基地建設を絶対に阻止する、B歴史教科書からの日本軍による「集団自決」強制の記述削除を撤回させる、の3点を決議した。在本土沖縄出身者は労働者として権力・資本と徹底的に闘おう。闘うユニオンに結集しよう。
沖縄闘争に分断を持ち込んだ新城節子らは、沖縄の「悲惨」を強調して本土の労働者を糾弾している。彼らは沖縄―本土労働者の分断をのりこえる闘いとして、在本土沖縄出身者が組合で闘うことを否定している。彼らのやっていることは分断の固定化だ。われわれは昨年これをのりこえる闘いに決起した。断固この道を進もう。
星野文昭さんを奪還しよう。彼は「いけにえ」ではない、本土と沖縄の団結の先駆けだ。団結を求めて獄中で33年間闘い続けている。労働組合の力で星野さんを奪還しよう。6・29サミット闘争の大爆発をかちとろう。
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週刊『前進』(2349号6面3)(2008/06/30 )
迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧
“無罪は揺るぎない”
差し戻し審 攻勢的に開始
6・29闘争を頂点とする6―7月サミット決戦のまっただ中、迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧裁判の差し戻し審が開始された。6月23日、午前10時から東京地裁刑事第20部(林正彦裁判長)で第1回公判が行われた。須賀武敏・十亀弘史・板垣宏の3同志と弁護団を先頭に、家族、友人、支援者で満杯となった傍聴席が一体となり、デッチあげ粉砕への熱気が法廷を制圧した。
検察官の起訴状朗読はわずか数分で終わり、全一日をかけて弁護団による冒頭の意見陳述がかちとられた。
3同志(と福嶋昌男同志)は、22年前の1986年の東京サミット粉砕闘争に対するデッチあげ大弾圧と不屈非妥協で闘いぬき、勝利し続けてきた。この一審16年・無罪判決獲得の勝利の地平に対する揺るぎない確信と、東京高裁・最高裁による地裁差し戻し決定への怒りをもって、再び無罪判決をかちとるためにきわめて攻勢的な意見陳述が行われた。
弁護団は、「被告人3名は本件両事件(サミット会場である迎賓館と米軍横田基地へのロケット弾攻撃)に関与していない」「一審判決は検察官立証の不成立を明確に認め、無罪の判決に至っている。その無罪判決は実体的真実に合致し、揺るぎがない」「本件は一審に16年もかかったために、多数の証拠と複雑で込み入った証拠構造を有する事件と思われがちであるが、実際には別件の岩手事件の証拠を流用しただけの、きわめて単純かつ安直」な政治的冤罪事件だと、本裁判の核心を突いた。
検察官と控訴審判決は岩手借家から押収したとするメモ類などを唯一の「証拠」として、3同志が「金属製砲弾の信管の開発・製造及び弾胴部への炸薬(さくやく)の装填(そうてん)」を行ったというストーリーをデッチあげた。
しかし、岩手借家は迎賓館・横田戦闘の何カ月も後に初めて開設されたものであり、押収メモのどこにもそれらに直接言及した内容はない。検察官らはいつ、どこで、どんな目的で書かれたものかもまったく不明なメモを利用してデッチあげを行い、そのデッチあげをもっともらしく見せるために勝手な解釈と憶測を積み重ねているに過ぎない。
主任を始め4人の弁護人は次々と立ち、「裁判の長期化は証拠の不在の別表現だ。被告人の無実はすでに客観的に明白になっている。本差し戻し審において検察側証拠を採用して取り調べる必要はまったくない。速やかな無罪判決を求める」と気迫を込めて陳述した。そして検察官立証と控訴審判決を全面的に批判する陳述を縦横無尽に展開した。さらに裁判所による逃げを粉砕するため、デッチあげを暴く新証拠をも提出して徹底的に闘いぬくことを宣言した。
次回、7月1日の第2回公判では、いよいよ3同志が意見陳述に立ち、洞爺湖サミット粉砕決戦のただ中で火のような決意をたたきつける。総力で結集しよう。
(写真 全日公判の昼休みには東京地裁前で署名街宣。写真は無罪をアピールする板垣宏被告【6月23日】 )
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