ZENSHIN 2007/01/01(No2277 12頁)
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週刊『前進』(2277号1面1)(2007/01/01)
獲得すべきは全世界
青年労働者からの新年アピール
労働者が歴史をつくり社会を変革する
連合・全労連指導部を打倒し職場から青年労働者の反乱を
(写真 青年は弾圧を恐れず教基法改悪阻止へ先頭で闘う【2006年12月15日 国会前】)
はじめに
「労働者が自らのもつ力と可能性を自覚し、社会のすべてを動かしているのは労働者であるという誇りを取り戻そう。われわれ労働者階級こそ、歴史をつくり、社会を変革する主体であることを真っ向から宣言しよう」――11・5全国労働者総決起集会で私たちはこう宣言しました。
労働運動の本当の目的は金ではありません。資本家が利潤を得るためだけに労働者が生かされ、賃金と引き替えに労働者はますます人間性を奪われていく――こうしたあり方を根本から覆すために闘うのが階級的労働運動です。労働者が資本家にとって代わって権力を握り社会を運営する、その力を自覚し身につけるのが労働組合です。
11・5労働者集会は、この階級的労働運動が全世界を獲得する歴史的な出発点となりました。この陣形と内容が、日本、韓国、アメリカ、世界でもっと広がることでこの社会を変えることができます。目の前に革命の現実がある、これからの私たちの闘いによって革命が実現できる、ここに確信をもとう!
労働者は帝国主義の世界支配を揺るがす
労働運動の力で革命をやろう。今ほどその現実性が明らかな時はありません。
一見強大に見える敵も、組織された労働者の闘いで打ち倒すことができる。世界の労働者の闘いがそのことを示しています。フランスでは、青年を理由なしで解雇できる「初期雇用契約」の制定に対して、300万人の労働者・学生がゼネストとデモに立ち上がり、これを撤回させました。アメリカでは、労組指導部の裏切りをのりこえ、移民法案粉砕の1000万人のメーデー決起が街をストップさせました。韓国では、民主労総が非正規雇用撤廃のゼネストを闘い、ノムヒョン政権退陣の闘いを展開しています。
どんなに悪法を数の力で成立させようが、どんなに既成指導部が屈服しようが、どんなに国家権力が暴力で抑えつけようが、労働者は絶対に立ち上がるし絶対に負けない。
戦争と貧困を労働者に強制する帝国主義社会は永遠ではありません。労働者が団結して立ち上がれば世界を変えることができる。決定的なことは、世界の労働者を金と暴力で支配してきたアメリカ帝国主義が大きく破綻(はたん)を開始しているということです。イラクで、中南米で、アジアで、アメリカ帝国主義の世界支配を成り立たせていた根本が揺らいでいます。
帝国主義と暴力の象徴である傲慢(ごうまん)なブッシュが、イラク侵略戦争で悲鳴をあげています。イラク人民の闘いとアメリカ労働者の怒りは、中間選挙でブッシュの敗北を強制し、ラムズフェルド国防長官を辞任に追い込みました。ブッシュは戦争の失敗を公然と認め、何の展望もないまま増派に踏み切ろうとしています。
ブッシュの中東・石油支配はガタガタです。ブッシュは危機をのりきるためにも世界に戦争を拡大していくしかありません。イラン、北朝鮮を「悪の枢軸」と名指しし、言うことを聞かなければ戦争をやるぞと脅してきました。しかし体制の危機に陥っているのはアメリカ帝国主義自身です。貿易赤字、財政赤字も増え続け、特にイラク―アフガニスタン戦争の膨大な戦費が財政赤字を膨張させています。アメリカ経済の崩壊を引き延ばしてきた「住宅バブル」もついに崩壊過程に突入しています。アメリカの労働者は、住宅価格の上昇分を担保に金を借り、消費に充ててきました。それも限界です。ドル暴落を食い止めてきた世界中からの膨大な資金の流入も、危機に直面しています。日本政府も1000兆円を超える借金を抱え、もはやアメリカ経済を支えるどころではないのです。
それだけではありません。アメリカ帝国主義があらゆる暴力で制圧し、かいらい政権を金で操り事実上植民地としてきた「裏庭」から、ベネズエラを始め反米政権が続々誕生しています。中南米では徹底した規制緩和・民営化で格差が激しく進行し、4人に1人が1日2j以下の生活を強いられてきたのです。「もう我慢ならない!」――何千万という労働者の怒りがブッシュを足元から揺さぶっています。
小泉政権は06年春「東アジアEPA(経済連携協定)構想」を発表し、アメリカを排除した「東アジア共同体」づくりに進もうとしました。ブッシュは全アジア太平洋のFTA(自由貿易協定)を提起しています。同盟を結んでいる日本とアメリカがアジア市場をめぐって激突せざるを得ないのです。ブロック化と世界戦争を回避するために自らがつくったWTO(世界貿易機関)も破産したということです。第2次世界大戦のようなブロック化=市場をめぐる勢力圏争いとして帝国主義の矛盾が進行しています。日米帝国主義は世界戦争に向かって対立を深め激突し合い、日韓米労働者は世界革命に向かって団結を固めているのです。
革命はやって当然!安倍なんかクビだ!
こうした情勢の中で安倍政権が登場しました。教基法改悪強行は重大な戦争攻撃です。安倍は小泉とも一線を画した戦争突撃内閣になろうとしています。しかし、安倍も小泉改革の破産を背負う以外にありません。ここに安倍の危機と凶暴性があります。
安倍政権は国と地方を合わせて1000兆円を超す債務を抱えています。増税も公務員首切りもこの危機を解決することはできません。東アジアを中心とする経済的勢力圏をいまだ形成できていません。そして、帝国主義としての軍事力を持ち、戦争のできる国家に飛躍できていない現実があります。安倍はここからの突破をかけて9条改憲に突進しているのです。
結局、小泉−奥田の「改革」は何ひとつうまくいかなかったのです。日本帝国主義の延命の道は徹底的に格差社会を広げることと戦争以外にありません。資本家、大銀行救済のためには国家財政を投入しろ、企業には大減税、政治献金もガンガンやらせろ、生活保護なんか必要ない、8時間労働制をなくせ、残業代は払わない、好き勝手に解雇をさせろ、これが資本家の要求です。
御手洗日本経団連会長が先頭に立って、愛国心教育と9条改憲をやれ、労働者保護規定をなくせ、と叫んでいます。本来未来をつくり出すべき青年労働者が働くほど貧困になり、子どもを産み育てることもできず、未来が奪われています。何が「美しい国」だ。「企業は減税、労働者は増税」と訴えた本間税調会長は、私欲のために血税を使って辞任した。何が「愛国心」だ。安倍の言う「愛国心」などやらせと金と暴力で強制する以外にないものじゃないか。「美しい国」を掲げる安倍政権こそ腐敗し、人間として最も醜い姿をさらけ出したのです。これが帝国主義の正体だ。
青年労働者の仲間のみなさん! こんな社会はぶっ壊して当然です。革命をやって労働者の手でつくり替えるべきだ。「労働者階級はこの革命において鉄鎖以外に失うものは何もない。獲得すべきは全世界だ」(『共産党宣言』)。160年前に青年マルクスが発したこの宣言が、いま私たち青年労働者の魂の叫びです。人間が商品としてしか扱われず、カネで支配される資本主義社会は血の通った労働者の人間的団結で打倒する以外ありません。
帝国主義の支配と暴力が人間そのものを奪い尽くすものであるならば、私たち青年労働者はそれを打倒する怒りと暴力を復権し、奪われた人間性の一切を取り戻す以外にないのです。
(写真 “安倍打倒”を掲げ都内をデモ行進【06年9月23日】) 4大産別決戦勝利で労働運動を変えよう
06年は全世界で戦争と抑圧の攻撃に対して労働者が闘い、帝国主義に挫折を強いてきた1年でした。07年は、労働者がつくり出したこの帝国主義の危機と対決し、とてつもなく大きな闘いをやれるところに来ています。
「貧しい労働者が増えると革命が起こる」(安倍首相)、「格差と貧困が原因で紛争が多発している。先進国もその例外ではない」(奥田日本経団連前会長)――資本主義社会が崩壊していく危機を資本家や安倍がひしひしと感じ、労働者の革命にビビっているのです。革命をやる力ある労働運動を私たち青年労働者の手でつくろう。青年労働者、労組青年部こそが社会を根本からつくり変える労働運動の決定的存在なのです。
教育、自治体、郵政、国鉄の4大産別が決戦です。「日教組と自治労を壊滅させる」と安倍政権が言っているのはなぜか。国家機構の内部からの労働者の反乱は権力そのものの崩壊につながるからです。ここに安倍の弱点があり、革命の展望がある。支配階級は、この団結を壊滅しなければ戦争も改憲もできないのです。
中曽根元首相は新憲法を作るために国鉄分割・民営化を強行し、国労・総評を破壊しましたが、動労千葉は二つのストライキで反撃し今日まで組織と団結を守り抜いています。1047名の闘いがJR体制と対決しています。小泉は改革の柱として郵政民営化法を成立させましたが、現場労働者の闘いで民営化は破綻に追い込まれ、安倍政権の支持率は急落しています。いま安倍が背負っているものは労働者支配の一切の破産です。
労働者の側からすれば、4大産別決戦の中に団結を取り戻す闘いがあるということです。民間も未組織も公務員も、分断を越えて一つになる時です。今こそ、労働運動の力で革命をやる闘いを全産別でよみがえらせよう。
にもかかわらず、既成の労働組合幹部はここに対する確信がまったくない。連合中央は安倍に頭(こうべ)を垂れ、連合全体を改憲勢力へと引きずり込もうとしています。ふざけるんじゃない! 労働者には世の中を変える力はないのか。断じて違います。労働者は団結して闘えば勝てる。教育労働者のクビをかけた闘いがそのことを指し示しています。
「君が代」不起立闘争で日教組再生しよう
安倍政権を根底から揺さぶっている教育労働者の闘いを産別を越えた労働者の力で発展させ、革命をやる力ある闘いとして労働運動をつくりだそう。教育基本法改悪の目的は日教組解体であり、教育労働者を格差教育と戦争教育の担い手にすることです。そうする以外に安倍政権は生き残れないところに追い詰められています。
しかし、この攻撃は必ず破産します。どれだけ強制や暴力で弾圧しても、教育労働者は絶対に屈しないからです。弾圧こそ闘いと団結のチャンスです。教育労働者は「日の丸・君が代」不起立闘争をつうじてつながり、団結を固めてきました。教基法改悪の強行は絶対に許せません。しかし敗北感は一切ありません。闘う教育労働者は胸を張り生き生きと輝いています。
いよいよ反撃の時です。教基法決戦と国会闘争の中で教育労働者の団結が拡大しました。昨年12月8日の日教組集会では「森越はクビだ」という横断幕が掲げられ、「現場で闘う私たちが日教組だ」と力強い宣言が発せられました。「座り込み方針を自ら否定し、闘って勝とうという路線も方針も投げ捨てた日教組本部を打ち倒そう」と訴え、職場から森越委員長への解任決議が上がりました。こうして日教組を現場の闘いで再生させるために、自らが指導部となる闘いが始まっています。07年の「日の丸・君が代」不起立闘争こそ教育労働者の誇りと団結を取り戻す決定的チャンスです。
07年、教労を先頭に4大産別で勝負しよう。自治体・教育労働者は戦争協力を拒否し、連合の改憲勢力化を阻止しよう。連合・全労連本部を打倒し、現場から労働運動をつくり変えよう。
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週刊『前進』(2277号1面2)(2007/01/01)
全国300万学生へ
全学連委員長 織田陽介さん
マルクス主義を武器として 全学連のもとで世界革命を
6000万労働者のみなさん。300万学生のみなさん。
3月14日、法政大で29人逮捕という大弾圧で幕を開けた激動の06年は、40人の逮捕をぶち破る40人目の奪還をもって締めくくった。
自分たちの力で歴史動かす
全学連は腹の底からの勝利感に打ち震えています。この1年の苦しかったことも、悔しさをかみしめたことも、すべてがごちゃまぜにあふれ出てくる中で、しかし一つだけはっきりしていることは、われわれは今、自分たちの力で歴史を動かしているということです。06年に立ち上がった一人ひとりの勝利です。
安倍よ、法大総長・平林よ、分かったか。お前らには1ミリも勝ち目はない! 世界史を動かすのは安倍みたいな腐れ政治家じゃない。団結して闘う労働者・学生・農民だ。安倍よ、クビを洗って待ってろ。07年の決戦の渦中で、必ずや全学連1000人の隊列を登場させよう。
二つや三つの職をかけもちしても生活していけない若者たち。年金だけでは生きていけないお年寄り。過労や自殺。資本家連中は、労働者の命を奪うやり方で「空前の利益」をむさぼりながら、「資本主義だから当然」などと抜かしている。そして戦争。上等だ。だったら資本主義そのものを転覆するしかない。革命だ! 労働者階級を絶滅させていくような延命策しか出せていない支配階級には、もはやこの社会を継続させていく能力などない。歴史的役割を終えた連中を支配者の座から引きずり降ろす時が来た!
革命の展望はどこにあるのか。それは私たち一人ひとりがキャンパスや職場で団結し闘う中にある。11月5日、世界革命の現実性がブッシュや安倍に対してたたきつけられた。日米韓の労働者・学生・農民4900人を日比谷に集めた労働者集会だ。呼びかけた動労千葉は訴える。「世の中を動かしているのは労働者だ。労働者が働かなければこの社会は1ミリも動かない。だから団結して闘えば戦争を止めることだってできる」
集まった4900人の一人ひとりが団結を固め、職場やキャンパスから仲間を連れて立ち上がった。そして韓国・アメリカの労働者と結びついた。韓国民主労総ソウル地域本部キムチャンソプ氏の「われわれは国境を廃棄します」との宣言がすべてを語っている。共通の敵と闘う労働者は国境を越えたひとつの存在だ。国際的な団結をつくり、ブッシュだろうが安倍だろうがぶっ倒す、そういう力が労働者にはあるんだ。
全学連は革命の立場から、教育基本法改悪阻止の闘いに完勝したと断言できる。
教育労働者と連帯し闘おう
一つは教育労働者の闘いだ。30万人の日教組がストライキをやれば、改悪教基法だろうが「日の丸・君が代」強制だろうが一発でぶっ飛ばせる。9月21日の「日の丸・君が代強制は違憲」の東京地裁判決は、処分を恐れない教育労働者が極悪裁判長から力ずくで奪い取った勝利だった。こうした労働者の力を信じない日教組本部・森越委員長は、労働者にできるのは民主党に投票するくらいだと高をくくり、政府案よりも右翼的な民主党案を支持、国会闘争を放棄した。「つくる会」元会長の八木秀次にも頭(こうべ)を垂れて謝った。
これに対して現場組合員の怒りが爆発、「闘うわれわれが日教組だ」と森越打倒の闘いに立った。安倍は労働者の力を奪うどころか、逆に、闘う日教組の再生に向けた闘いをつくり出した。
40人の逮捕をぶち破ったぞ
そして何より法大闘争の勝利だ。40人の逮捕をすべてぶち破った闘いは、平林総長体制を崩壊させている。立て看板も出し放題、学生部には撤去する力もない。立て看板規制のルールは紙くずとなり、大学当局の権威は地に落ちた。学生の団結した闘いが唯一の「法」になった。
東北大有朋寮の廃寮阻止闘争も同じだ。国会闘争で寮生のいない間に数百人の私服刑事と機動隊、100人のガードマンによる強制執行! たった数人の寮生の気迫に負けてこそ泥のような姿をさらけ出した東北大当局に、東北大学生運動をつぶせるわけがない。
安倍よ、改悪教基法などすでになんの効力もない! 一人ひとりの労働者がその力に目覚めて団結している。学生は闘いの中でますます自分の持つ力に目覚めている。教基法改悪を会期ギリギリでなんとか通過させても、労働者・学生の団結が強まる結果しか生み出さなかった。悪いことは言わない。あきらめろ。さっさと労働者階級に権力をよこせ。
学生は革命に人生かけよう
300万の学生のみなさん。革命に人生をかけよう。バイトやテストや就職活動、本当に大変な生活がある。しかし資本主義体制にもはや未来はない。資本主義の中で生きることを前提にした人生には希望もなければ喜びもない。革命に向かってともに生きよう。
革命を決意する仲間がキャンパスに一人いれば大学は学生のものだ。それが300万学生ゼネストだ! これを読んでいる一人ひとりが社会を変える主人公だ。ともに立ち上がろう!
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週刊『前進』(2277号1面3)(2007/01/01)
おことわり
本紙は、本号を新年特別号(12n)として1月1日付で発行し、1月8日号は休刊とします。次号は1月15日に発行します。
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週刊『前進』(2277号2面1)(2007/01/01)
教基法改悪の暴挙に屈せぬ
闘う日教組取り戻し改憲阻止へ
既成指導部の抑圧を打ち破り関連法案粉砕の新たな決戦を
革共同教育労働者委員会
12月15日、安倍政権は教育基本法改悪法案を参議院本会議で強行採決し、可決・成立させた。この歴史的暴挙を満身の怒りをもって徹底的に弾劾する。安倍極右政権は、教基法改悪を突破口に改憲と戦争国家に向かおうとしている。この攻撃の最大の核心は、日教組運動の解体と絶滅にある。教育労働者は、断じて教育の国家支配を許さない! 教育労働者は、戦争協力を拒否する! 次期通常国会に提出されようとしている教育改革関連法案を粉砕し、「日の丸・君が代」不起立闘争を拡大する! 今こそ「教え子を再び戦場に送るな」の決意を新たにし、戦争と改憲の安倍政権を打倒する闘いに総力決起することを宣言する。
階級間の非和解的激突の時代に突入
5年後の改憲を公約に掲げて登場した安倍政権は、戦後憲法体制を根底から覆す反革命クーデターに打って出てきた。教基法改悪の強行は、階級闘争のあり方を一変させる決定的事態である。ついに戦争か革命かの非妥協的・非和解的激突の時代に突入したのだ。
労働者を骨の髄まで搾取し抑圧し、ボロくずのように使い捨てることでしかやっていけない腐りきった資本主義、労働者人民の生活と権利を奪い取り、侵略戦争を発動することでしか生き延びられない帝国主義に、もはや未来はない。
労働者こそが社会の主人公だ。労働者には国境はない。労働者の団結と国際連帯こそ戦争を阻止し、社会を変える最大の力である。戦争と改憲に突き進む安倍を「地獄の道」にたたき込み、6000万労働者の総決起で革命をたぐり寄せよう。
06年、私たちは教基法改悪阻止−改憲阻止闘争を全力で闘い、今、巨大な展望をこの手につかんでいる。動労千葉に学び、動労千葉とともに闘い、11月労働者集会を国際連帯の高みに押し上げ、これを跳躍台にして半年間にもわたる国会闘争を牽引(けんいん)してきた。階級的団結を基礎にした職場闘争こそが勝利の鍵(かぎ)であり、戦争と民営化の攻撃との対決なくして生活も権利も守れないことを再確認しよう。
国会前に結集して教基法・改憲闘争を闘った延べ数十万人の労働者・市民・学生に、敗北感は微塵(みじん)もない。権力の弾圧と既成指導部の制動を打ち破る労働者人民の主体的決起がついに開始されたのだ。この勝利の地平を、07年のさらなる勝利につなげよう。
(写真 日教組本部主催の集会で「森越はクビだ」の横断幕を掲げて本部の裏切りを真っ向から弾劾する日教組組合員(12月8日 日比谷野音)
日教組解体を叫ぶ安倍に屈した森越
07年の教基法・改憲闘争の第一の課題は、闘う日教組を組合員の手に取り戻すことである。
今、安倍政権は公然と日教組つぶしを宣言してはばからない。いくら教基法を改悪し、声高に戦争国家化を叫ぼうが、教育現場を担う教育労働者の団結と階級意識を解体せずにそこに突き進むことはできないからだ。教基法改悪・改憲攻撃の最大の核心は、森・中川・八木らがいみじくも言うように、まさに「日教組つぶし」にある。
ところが日教組本部は、95年の「文部省=パートナー」路線に転換して以降、職場闘争を放棄し屈服に次ぐ屈服を重ねてきた。団結と闘いを奪われた教育現場は、多忙化地獄に追い込まれ、生活も権利もズタズタにされ続けている。子どもたちをいじめや自殺という閉塞(へいそく)状況に追い込んできた責任の一半は、教育現場を国家権力に売り渡してきた日教組本部にあることを弾劾しなければならない。
「自縄自縛」とはよく言ったものだ。教基法闘争の真っただ中で日教組解体に恐れをなした本部・森越体制は、教基法闘争を「読み活(い)かす運動」に歪曲したばかりでなく、「教育の危機」「公教育への責任論」を振り回し、教育労働者に「自戒・点検・検証」を迫っていった。
国会闘争が高揚し、本部の制動を打ち破る自主的な決起が次々に始まるや、本部・森越はペテン的な「非常事態宣言」でガス抜きを図った。この裏切りは、テレビでのあの「森越発言」にまで行き着いた。国会前で座り込み闘争を闘っている組合員を「あれはうちの組合員ではない。座り込みはもうやめました」と売り渡し、「つくる会」派の前で謝罪したのだ。これほどの裏切りがあるだろうか。
今や日教組本部は闘いの抑圧機関と化している。闘う日教組を取り戻すことなしに、教基法闘争・改憲闘争は空語である。本部・森越弾劾の決議をかちとり、職場闘争を復権させ、闘う日教組をこの手に取り戻そう。
不起立闘争拡大し戦争協力を拒もう
第二の課題は、「日の丸・君が代」不起立闘争の拡大をかちとることだ。教基法改悪の本質はまさに「日の丸・君が代」強制そのものである。それは、思想・良心の自由の侵害にとどまらず、教育労働者を国家意思の体現者に仕立て上げ、戦争動員の手配師に駆り立てる攻撃なのだ。
それゆえに「日の丸・君が代」不起立・抵抗闘争は、教育現場に団結と自由を取り戻す闘いであり、教育労働者の自己解放をかけた戦争協力拒否の闘いでもあるのだ。
03年「10・23通達」に対する不起立闘争の大爆発は、石原・都教委に痛打を浴びせ、ついに9・21勝利判決をもぎ取った。処分も辞さず不退転の決意で闘う教育労働者の姿は、多くの労働者・市民に感銘と共感を与え、教基法闘争を確実に牽引してきたのである。
07年春の卒・入学式闘争は、改悪教基法下での最初の決戦となる。日教組30万組合員の団結で不起立闘争を大爆発させれば、安倍の戦争と改憲攻撃に大きな風穴を開けることができるのだ。闘う日教組を取り戻す最大の水路でもある。全力で不起立闘争を闘おう。
免許更新制の導入絶対反対
第三に、07年通常国会に対し国会闘争の大高揚を創り出すことである。
1月には「教育再生会議」の第1次報告が出され、改悪教基法に基づく三十数本と言われる「教育改革関連法案」が通常国会に提出される。学校教育法・地教行法・教員免許法など、すべて改悪教基法の実効化に直結する法案である。教基法改悪粉砕の闘いは、まさにこれからが正念場だ。
中でも教員免許更新制導入は決定的な攻防点になる。安倍はここに全体重をかけ、徹底した日教組つぶしを画策してくる。5年ごとの更新、仮採用3年間、幾度もの官製研修と人事評価で教育労働者を差別・選別・排除し、魂まで抜き取ろうとしているのだ。かつて国鉄分割・民営化で駆使された「いったん解雇・選別再雇用」と同じ攻撃が今、日教組に襲いかかろうとしているのだ。
07年春闘は文字どおり戦争・改憲と民営化(労組破壊)攻撃との全面的対決の時空となる。特に共謀罪新設攻撃・国民投票法案・労働法制改悪法案とともに、改悪教基法関連法案阻止の闘いが重要課題だ。イラク・北朝鮮侵略戦争断固阻止の反戦闘争こそ、労働者の国際連帯の闘いとして打ち抜かねばならない。
すべての教育労働者が4大産別の先頭に立ち、安倍の戦争と改憲策動を粉砕するため、総力で決起することを訴える。
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週刊『前進』(2277号2面2)(2007/01/01)
沖縄
“通常国会に闘い挑む”
強行採決を弾劾し集会
12月18日、那覇市県民広場で「教育基本法改悪、防衛庁『省』昇格関連法の強行採決に抗議する緊急集会」が150人の結集で開かれた。
司会の山城博治平和運動センター事務局長が冒頭、「今の政治が学校のさまざまな問題を生みだしている。愛国心を押しつける教育を許してはならない」と述べ、1月からの通常国会で共謀罪や改憲国民投票法案の成立が狙われていることに対し、最後の闘いが求められていると訴えた。
崎山嗣幸平和運動センター議長が主催者あいさつをし、反動法案の強行可決を弾劾して「何が教育の再生か! 闘いを強めていこう」と呼びかけた。連帯のあいさつとして、新里県議が県議会報告を行った。
沖教組・高教組の決意表明では、まず大浜敏夫沖教組委員長が発言。12日の参院特別委員会を傍聴した大浜さんは、与党側委員のでたらめな態度を弾劾し、「今後33本の関連法に対してもひるむことなく闘いを挑もう」とアピールした。
松田寛高教組委員長は、教育が愛国心を押しつけるものに変えられると弾劾し、愛国心の問題も態度を評価するものになることは東京や福岡の「日の丸・君が代」処分を見ればはっきりしていると強調し、「教育現場で私たちが主体になって闘おう」と呼びかけた。
山城さんが、1600万人の労働者が非正規雇用になり、大企業には減税する一方で消費増税が狙われ、8時間労働制も解体されようとしている現実を告発して、「国のありさまを変え、戦争を止めるために政府と資本家と闘おう」と訴えた。
最後に団結ガンバローを崎山議長の音頭で行った。高教組は独自に総括集会を行い、これからの闘いの決意を確認した。
(写真 教育労働者を先頭とした150人が、「改悪教基法の実働化を許すな」と、新たな闘いを宣言した緊急集会【12月18日 那覇】)
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週刊『前進』(2277号2面3)(2007/01/01)
国労5・27臨大闘争弾圧公判
“国労の伝統を汚した大会”
高橋元委員長が重要証言
12月20日、国労5・27臨大闘争弾圧裁判の第68回公判が東京地裁刑事第10部(青柳勤裁判長)で開かれ、国労本部元委員長の高橋義則さんが証言に立った。
(写真 証言を終え、傍聴に集まった人びとの前で思いを語る高橋元委員長)
00年5月29日、自民党ら与党3党と社民党は「(JR不採用問題につき)JRに法的責任がないことを臨時大会を開いて認めよ」とした4党合意を国労本部に突きつけた。当時、国労本部委員長だった高橋さんは、それ以来の経過をつぶさに知る重要な証人だ。
佐藤昭夫弁護団長が、社民党から国労に4党合意が示された時のことを具体的に聞き出した。高橋さんは、本部執行委員全員が社民党に呼び出され、村山富市元首相、伊藤茂元運輸相、渕上貞雄元幹事長から4党合意の案文を突きつけられたと証言した。JRの不当労働行為責任を追及してきた従来の国労方針の全面転換を迫られて、高橋さんは反対したが、他の執行委員全員が4党合意の受け入れを主張し、激論になったという。
佐藤弁護人が「他の執行委員はなぜ4党合意に賛成したのか」と聞くと高橋さんは「早く闘争団の闘いを終わらせ連合に行きたかったのだろう。彼らは、どんな形でもいいから闘いを終わらせることしか考えていなかった」と明確に述べた。
00年7月1日、国労本部は4党合意の受け入れを決定するために臨時大会を強行した。この大会は、4党合意に反対する闘争団らが演壇を占拠する中で休会となった。
佐藤弁護人が「演壇占拠は大会破壊と感じたか」と質問すると、高橋さんは「闘争団は、自分の人生が一方的に決められることへの怒りから壇上に上がったのだと思う」と断言した。
その後、00年8月に開かれた続開大会で、高橋さんは「7・1臨大の混乱の責任は中央本部にある」と述べ、反省の意を表わした。ところが4党合意推進派の国労幹部は、大会後に配布した職場討議資料から委員長あいさつのその部分を意図的に欠落させたという。高橋さんは怒りの表情でこの事実に言及した。
01年1月27日、国労本部は1000人以上の機動隊を導入して大会を開き、4党合意の受諾を強行決定した。以来、国労大会は機動隊の制圧下に置かれるようになった。
以前の公判で、1・27大会の準備本部委員長を務めた酒田充・前国労本部委員長は、「本部委員長名で警察に警備要請した」と述べていた。1・27大会当時、本部委員長の任にあったのは高橋さんだ。弁護団は、「大会への機動隊導入は事前に知っていたのか」と質問した。高橋さんは「全然知らなかった」と述べ、「当時の大会責任者の新井修一執行委員や準備本部委員長、宮坂義久書記長が決断しなければ、こういう事態にはならないと思う」と証言した。
さらに高橋さんは、闘争団を査問にかけることを決めた02年5・27臨大を「国労の歴史と伝統を汚した」と批判し、本件弾圧について「執行部が組合員を官憲に売り渡すのは許せない。労働組合としてやってはならないことだ」と言い切った。
高橋さんはまた、国鉄闘争の現状に触れ、「国労本部は新たな訴訟を起こしたが、地位確認がない。これでは4党合意の二の舞いになると心配だ。政府へのお願いでは不採用問題は解決できない」と明言した。
この裁判で検察側は、00年7・1臨大の事態について、「中核派は国労共闘を通じ……闘争団の一部を取り込み、国労全国大会会場内で演壇を占拠するなどの議事妨害をした」と主張している。
これに沿った証言を引き出そうと検察官が反対尋問を試みた。だが高橋さんは、「党派に関係なく多くの闘争団が演壇に上がった。今は逆の側に回っている東京地本書記長の笹原助雄君や本部執行委員の芝崎辰郎君も闘争団を壇上に引き上げていた」と切り返した。
次回公判では鉄建公団訴訟原告団の酒井直昭団長が証言に立つ。公判傍聴に大結集しよう。
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国労5・27臨大闘争弾圧公判日程
第69回 1月10日(水)/第70回 1月31日(水)
第71回 2月14日(水)/第72回 3月6日(水)
※いずれも午後1時15分から、東京地裁
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週刊『前進』(2277号2面4)(2007/01/01)
書評
一人の首切りも許さない
本山闘争12000日
全金本山労働組合「本山闘争の記録刊行委員会」編
34年の闘い 勝利の記録
原則堅持し壮絶な闘い貫いて職場復帰果たす
全金本山労組は、資本がかけてきた1人の組合活動家への不当な解雇攻撃に対し、解雇撤回を要求して闘いに立ち上がった。暴力的に職場からたたき出されても労働者の団結を守りぬき、12000日、34年にわたって闘いぬき、解雇撤回をかちとり、すでに定年年齢を超えた組合員も含め、希望する組合員全員の職場復帰をかちとった。彼らは組合旗を掲げて職場に復帰し、今なお意気高く闘いぬいている。
この本は、そのような労働者たちの闘いの記録である。
“団結を新工場に登場させた”
「05年3月16日、仙台市から25キロ北部にある大衡(おおひら)村の本山製作所本社工場門前に『解雇もロックアウトも撤回された。32年ぶりに職場に戻ります』と書かれた横断幕を持った組合員と支援労働者・学生100人が勢揃(ぞろ)いしました。組合員17名は、就労を選択しなかった組合員及び支援の仲間の祝福と激励の拍手を背に工場の門をくぐり、職場復帰を果たしました」(8n、長谷武志全金本山労働組合執行委員長の「はじめに」)。
「私たちが職場を追い出されてから32年間肌身で感じてきた会社側の姿勢は『会社にたてつく労働者は職場には絶対入れない、新工場には一人として入れない』ということだったのだろうと言えます。会社側の攻撃は本文でも詳細に書かれているようにエスカレートしていきますが、私たちからすれば負けているという気はしませんでした。私たちの反撃で会社側の目論見をはね返したからこそ会社側は攻撃をエスカレートせざるを得なかったのです。一番勝利を実感したことは、そうした会社側の『徹底排除』の攻撃を打ち破って『団結』を新工場・職場内に登場させたことです」(9〜10n、同上)。
上部団体からの除名に抗し
闘いの記録と言っても単なる過去の記録ではない。「一人の首切りも許さない」という労働組合の原則を、文字どおりに実行し、勝利して、今また新たな闘いに向かって一歩を踏み出している労働者たちが、自ら口で語っている記録である。
資本によって不当に解雇された1人(途中から2人)の仲間を守るために、資本と権力によって組合員全員が職場から暴力によりたたき出されても団結を堅持し、30年以上にわたって、アルバイトと物資販売で闘いを継続しぬいてきた。
全金本山労組は、裁判では最高裁まで争ったが負け、上部組織の総評全金からは「和解に応じろ」という指導に従わないという理由で除名された。こうした逆境の中でも、仲間を信じ、労働者の団結を信じて闘いぬいてきたのである。
1979年3月15日、全金宮城地本は被解雇者の青柳充組合員に除名処分を通告した。さらに地本は支部組合員に中労委白紙委任の「確認書」の提出を求め、当然にもこれを拒否した35人の組合員を権利停止とし、最終的には除名とした。
「(1980年)8月29日に愛知県蒲郡(がまごおり)で開かれた全国金属第46回定期大会では、統制処分された組合員が演壇前に整列した。中野七郎全金本山労組書記次長が壇上に立ち、闘う労働者を除名処分とする総評全国金属はもはや労働組合としては死滅したことを全代議員の前で宣言した。除名処分とされた組合員が大会で発言することは、戦後労働運動にその戦闘性で名をはせた全国金属の歴史において初めてのことだった」(221n)。
「青柳 総評の全国金属定期大会で、壇上に中野七郎君が立って、行った組合員がその前に並んで『全国金属の死』を宣言して、われわれが闘う全国金属を引き継いで闘い抜くんだということを言ったんですね。総評系の全国大会で、除名された組合員が壇上で発言するなんていうことは、ないんですよ。なぜそんなことが起きたのか。われわれが一番考えたのは、闘っている組合員に統制処分をして放り出すような組合は、われわれにとっては認められない、統制処分を決めるような大会はないほうがいいと、全国金属の中央執行委員会に通告したんですよ。その交換条件として出されたのが、壇上における発言を認めることだったんです」(224〜226n)。
全国大会の壇上から自分たちを除名した全国金属に「死を宣告」した本山の労働者たちは新たに全金本山労働組合を結成し、34年間、闘いぬいて職場復帰し、今も闘い続けていることは冒頭紹介したとおりである。
(写真 全国から駆けつけた総評傘下の労働者が本山製作所の門前を埋めた【1973年12月18日】)
青年労働者に薦めたい好書
とても読みやすい。闘いに確信をもった全金本山労組の労働者たちは、ざっくばらんで明るい。一人でも多くの仲間たちが、特にこれから労働運動を担っていこうとしている青年労働者の諸君が読んでくれたらと思う。
(藤掛 守)
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『一人の首切りも許さない/本山闘争12000日』
全金本山労働組合「本山闘争の記録刊行委員会」編
発行所 七つ森書館 定価 2400円+税
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週刊『前進』(2277号3面1)(2007/01/01)
“大学の主人公は学生だ”
法政大 必ず処分撤回させるぞ
弾圧はね返し学内で集会
12月15日昼休み、「退学・停学処分撤回! 新たな処分阻止! 学内公安追放! 学生3名を釈放せよ! 総長選廃止反対! 平林総長体制打倒!」を掲げて緊急法大集会が300人の結集でかちとられた。
この日は早朝から、川島、関、貞山、遠山などの警視庁公安一課の刑事どもがそろい踏みで弾圧を狙っていた。法大当局は、ガードマンを倍に増強し、正門を176aメートルにせばめて学生の入構を規制した。しかし、今の力関係では、もはやこんな弾圧は通用しない。被処分者を先頭に、学生は意気軒高とキャンパス中央に結集して集会をかちとった。警視庁・大学当局の集会破壊は完全に破産した。
12・15集会は、今年一番の怒りと解放感に満ちた集会となった。ミュージシャンのZAKIさん、日本山妙法寺の僧侶など、国会前で教育基本法改悪阻止、共謀罪反対闘争を闘ってきた人びとが法大キャンパスに駆けつけた。
ZAKIさんは、自作の「法大弾圧の歌」を披露、集会は沸きに沸いた。われわれが、連日国会前でビラをまき、教育基本法改悪阻止と法大決戦を一体で闘ったことによってつくりだされた地平だ。国会前で闘う人びとは、法大弾圧を自分のこととして怒り、法大決戦の前進の中に展望を感じている。
また12・15集会には、総長選廃止阻止の先頭で闘う教員から連帯アピールが寄せられた。12月13日、評議会での「総長選廃止」決定を、数十人の教職員が会場に押し掛け阻止した。学生が、弾圧に一歩も引かず、退学・停学処分撤回をねばり強く闘ってきたことが、教職員の闘いをつくりだしている。処分撤回の学生の闘いと、総長選廃止阻止の教職員の闘いが合流して、平林独裁体制打倒へ確実に闘いが前進している。
(写真 300人が「平林総長は処分を撤回せよ」と要求【12月15日 法政大】)
全学ストで平林打倒へ
12月15日で完全に力関係は逆転した。3・14弾圧以来、学内集会のたびに大学職員やガードマンで弾圧してきた大学当局であったが、15日は完全に一指も触れることができなかった。
集会に結集した学生は、終了後ただちに国会前に駆けつけた。
この日の午後6時、安倍政権は、教育基本法改悪案の参院採決を強行した。これは、野党と日教組本部の屈服に支えられ、かろうじて成立したにすぎない。安倍政権は教育現場を制圧しているわけではない。日教組を革命的に再生し、300万学生が団結して闘えば、改悪教育基本法など無力化できる。
そのことを、「10・23通達」を「日の丸・君が代」不起立闘争ではね返し、国会前で闘った教育労働者の闘いが示している。何よりも、3・14法大弾圧をはね返し、処分を無力化してきた法大闘争の勝利の地平が示している。
12月20日には、11・29弾圧で逮捕された3人の学生を不起訴で奪還した。われわれは、06年の闘いをとおして平林総長を打倒できる展望を完全につかんだ。07年、法大全学ゼネストで平林総長体制を打倒しよう!
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週刊『前進』(2277号3面2)(2007/01/01)
有朋寮強制執行
抜き打ち封鎖に反撃
寮生不当逮捕許すな
12月16日早朝、仙台地裁と東北大学当局、宮城県警は東北大学有朋寮に対する「明け渡し」強制執行を強行した。そして抗議する寮生A君を、宮城県警はデッチあげ逮捕した。絶対に許さない!
強制執行(寮生の私物持ち出しと寮の封鎖)は有朋寮生が国会闘争と全学連大会に決起しているスキを突いて行われた。急を聞き、多くの学生・労働者・市民が有朋寮門前に駆けつけた。入り口はガードマンに封鎖され、中には数百人もの私服刑事と機動隊が阻止線を張っている。当該の有朋寮生に何の連絡もなしに作業は始まっていた。闇(やみ)討ちだ!
駆けつけた古郡陸・有朋寮委員長が、「私は当事者だ。執行官、大学当局を呼べ!」と言っても、ガードマンは無言。当該は入れず「執行状」の提示も説明も一切ない。こんなデタラメがあるか。
この卑劣で、不当・不法きわまりない強制執行は、東北大学当局―井上執行部、警察権力、安倍政権の脆弱(ぜいじゃく)性を示してあまりある。一方的な廃寮決定(01年9月18日)から5年3カ月をかけ、寮生全員がいない時にしか強制執行できないのか!
抗議闘争の中で、私服刑事が寮生に向かって突然、「暴行! 暴行!」と叫んだ。そのとたん機動隊と警察が、寮生のA君を機動隊の盾の向こう側に引きずり込み逮捕した。完全な狙い撃ちだ。容疑は「公務執行妨害」。ふざけるな! 強盗が「公務」か!
古郡君に4年にも及ぶ「無期停学」処分を下し、最後は国家権力の暴力に訴えるしか手立てがないのなら、われわれの回答は革命をやろうということだ。
教育基本法改悪、改憲も同じだ。「デモする教員は免許剥奪(はくだつ)」と叫び、国家や大学当局の意に反して自主性・主体性を主張する学生・労働者には処分で脅し、それでも従わなかったら警察が襲いかかる。法大弾圧もしかりだ。
しかし、権力乱用によるヤラセとカネ(買収)、暴力による脅しでしか人民を支配できない安倍政権に対し、至るところで安倍政権打倒の闘いが爆発し始めている。
有朋寮は、建設から50年以上、大学当局や国家による不当な介入を寮生の団結ではね返し、寮生の手で管理・運営されてきた。廃寮攻撃に対して労学連帯の金字塔をうち立てて闘いぬき、多くの学生共産主義者を輩出してきた。当局・権力がコソコソ寮を解体しても、すでに敗北している。
現在、ガードマンが寮の入口を24時間体制で警備し、寮が封鎖されている。寮生が寒空の下、身一つ(着替えも交通手段も奪われた!)で放り出され、A君は仙台南警察署に留置されている。
本当に悔しい! 許せない! 必ずや有朋寮奪還・安倍政権打倒へ、東北大生の一大決起をつくり出す。大学の主人公は学生だ。社会の主人公は労働者だ。私たちが主導権と権力を握る時代が来ているのだ! 強制執行を許さずともに闘おう。無実の寮生A君を今すぐ奪還しよう。団結を固め有朋寮を取り戻そう。
救援カンパ、檄文、抗議メッセージを寄せてください。 (東北大/F)
●カンパ→ 郵便振替「02210-2-61153 東北大学有朋寮」
●檄文・抗議文→uforyou@hotmail.com http://uforyou.exblog.jp
(写真 有朋寮強制執行に抗議する寮生たち【12月16日 仙台】)
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週刊『前進』(2277号3面3)(2007/01/01)
沖縄の闘う議員から新年のメッセージ
沖縄の闘う議員から安倍政権との対決を訴える新年メッセージが寄せられた。米軍再編の最前線の闘い、名護新基地建設阻止へ、全国で反基地闘争に立ち上がろう。(編集局)
米軍事故続く沖縄民衆の闘い正念場 読谷村議会議員 反戦地主 知花昌一さん
この文章を書いている12月13日午後、米海兵隊はCH53E大型輸送ヘリの宙づり運搬訓練中、高機動多用途装備軍用車両を読谷漁港近くに落下させた。現場は定置網や、観光いけすなどがあり、漁客船が頻繁に航行する海域であり、民間地域から200bしか離れてなく、大惨事と紙一重の事故であった。
村民はトレーラー圧殺事件や、パラシュート落下事故や、沖国大へのヘリ墜落事故を思い出し、身震いするほどの恐怖と激しい怒りを感じている。日本政府は訓練の中止さえ米軍に求めないのである。
沖縄は日本になって34年たっても空も海も、陸も米軍の支配そのものの状況が続いている。
そして、日本の状況は教基法改悪、共謀罪、防衛「省」昇格、核保有、9条改憲と、まさに権力側から激変の攻撃を仕掛けられてきている。日本民衆の闘いの正念場といえるだろう。何とかして日本政府をぶっ潰(つぶ)したいものだ。
労組の闘い基軸に安倍政権と激突を 北中城村議会議員 宮城盛光さん
06年も激動のうちに暮れ、07年はいよいよ改憲決戦の本番を迎えようとしています。日本政府の戦争・改憲、民営化・労組破壊の攻撃と真向から勝負して、07年決戦の勝利を私たちの手中に収めましょう。
沖縄においては、名護新基地建設も新たな闘いの段階に入りつつあります。PAC3(パトリオットミサイル)搬入阻止闘争や教育基本法改悪をめぐり、自治労・高教組(労働者)は闘いの先頭に立っています。知事選挙では糸数慶子さんが敗れましたが、しかし私たちはいつまでも残念がっている暇はありません。
労働者(労働組合)があらゆる闘いの基軸に座り、これを牽引(けんいん)するならば、どんな反動でも打ち返せる。07年は昨年以上に安倍政権との激突になることは間違いありません。
自治労や高教組などの労働者の仲間とともに、改憲決戦−民営化・労働組合破壊と闘い、米軍再編−名護新基地建設をなんとしても阻止します。07年を勝利の年としましょう。
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週刊『前進』(2277号3面4)(2007/01/01)
星野文昭同志の新年アピール
真実を武器に再審へ
昨年11・25集会は、私自身にとっても、再審への取り組みの弱さが暁子へのしわ寄せを集中したとの深い反省から、自身と運動の弱さを克服し、再審・釈放と人間解放を一つにかちとる新たな出発点となりました。皆さんにも、そのことが伝わり、共有していただけたのでは、と思っています。
沖縄・アジアと連帯し、自己解放の力を解き放っていく70年闘争と今日の闘いを圧殺する、それが星野無期−諸反動です。これを覆すことと、労働者人民を戦争と破滅にたたき込む安倍を倒して人間解放の力を解き放つ闘いは一つです。
私たちは今、安倍による戦争の未来か、人間的未来かの決定的岐路に立っている。安倍の進む道、教基法・憲法改悪の道は、人民を戦争と破滅に引きずり込むもの。それは帝国主義ブルジョアジーが弱肉強食的に生き延びるために、他国・他民族を敵視し、愛国主義をあおって戦争へ突き進む一方、雇用・生活破壊を徹底的に進めるもの。
しかし、この安倍の道を誰も望んでいない。私たちはこのことに確信をもって、星野無期―諸反動を覆し、沖縄・世界人民との連帯の力で安倍を倒し、人間的解放をかちとる力を解き放っていきましょう。
無実の真実を武器に再審を実現したい。人間解放を願うすべての人々との結合を広め、強めていきたい。暁子への支えを心からお願いします。共に闘いましょう。
(71年11・14沖縄「返還」協定批准阻止・渋谷暴動闘争戦士。デッチあげ殺人罪で無期懲役。再審棄却に対する異議申し立てが04年1月棄却、現在、最高裁で特別抗告審。徳島刑務所在監、獄中32年)
(絵 「米沢の秋−近い未来を想う」)
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週刊『前進』(2277号3面5)(2007/01/01)
イラク研究グループ提言
進退窮まる侵略戦争の泥沼化
ブッシュは増派と軍拡へ
●イラクでの米軍の出口のない敗勢の現実
「イラクの状況は重大である。そしてさらに悪化しつつある」。06年12月6日の「イラク研究グループ」(ISG) 報告は、イラク戦争の泥沼化を認める言葉で始まっている。なぜ、こんな報告書が出されたのか。
昨年10月11日、首都バグダッドの夜空は真っ赤に染まった。米軍基地の弾薬庫が爆破され、炎上し、基地は廃墟となった。バグダッドでさえイラク人民の不屈の戦闘の前に米軍はなすすべがない。米軍の死傷者は、ますます増大し、米軍が踏み込めない地域が増えている。米帝は劣化ウラン弾大量使用や拷問など、一層凶悪化しているが、危機は打開できない。
しかも米国内では、国際的に団結した階級的労働運動が発展しつつある。生産と交通を担う労働者が団結して闘えば、戦争は不可能だ。昨年のメーデーには、戦時下で1000万人が移民法改悪反対で事実上のゼネストに決起した。
一方で米帝は、敗退したベトナム戦争の時と比べても衰退している。
●米帝の没落と世界支配の崩壊的な危機
当時は債権国だったが、現在は天文学的な累積債務を抱えている。ベトナム戦争には50万人の兵力を投入できた。現在は、全力で募兵しても兵員が確保できず、イラクで14万人を維持するのに四苦八苦している。
こうした中で、ラムズフェルド前国防長官らは「ハイテク化・IT化によって最小限兵力で戦争をする」路線をとった。だが、これは単なるハイテク信仰ではない。ほかに道がなかったのだ。しかし結局「ハイテク化最小限兵力」では面は制圧できず、ゲリラに敗北してきた。同時にこの間、米帝の世界支配の破産と崩壊が進行している。
この米帝危機の中で、05年から退役軍幹部らがイラク戦争批判を公然と開始し、06年11月の中間選挙直前には、4軍の準機関紙がラムズフェルド辞任要求の社説を載せるにいたった。
こうして労働者の怒りと支配階級内の敗戦への危機感の双方が原因となり、ブッシュ・共和党は中間選挙で大敗した。
●ISGは連邦議会決定の公式機関である
ISGは、今年3月、こうしたイラク戦争の泥沼の打開のために議会の決定で設立された。ISGの議長は、1991年の湾岸戦争を国務長官として推進したベーカー、委員には当時それをCIA長官として進めたゲーツなどが指名された。ゲーツは中間選挙直後、ブッシュによって国務長官に指名されている。
ISGは、安倍政権やマスコミが報告書の衝撃を和らげようとして言っていっているような単なる「超党派組織」ではない。米帝中枢で戦争遂行をした経験者を集めた公式の米戦略の立て直し委員会なのである。それほど、イラク侵略戦争は泥沼的危機なのだ。
●増派と軍拡―世界戦争へと進むブッシュ
「本報告の最重要の提言は、イラクとこの地域での外交的、政治的取り組みの強化及び米軍部隊の第一任務の変更である。それが米国が戦闘部隊にイラクから責任ある撤退をさせることを可能にする」。この「責任ある撤退」とは「撤退は中東・世界の秩序の崩壊をもたらす無責任なもの」ということであり、事実上の撤退拒否だ。
しかもイラクでの「治安回復」を撤退の前提とし、増派を示唆する。実際、ISG報告発表後、米議会では大幅増派要求が噴出している。
「第一任務の変更」とは、直接の戦闘からイラク軍と警察の訓練・顧問活動に重点を移すことを指す。イラク部隊に組み入れた(エンベッド)顧問団をこれまでより速いペースで増員するという。ベトナム戦争では顧問団が戦闘をした。顧問団の増員とは、イラク戦争の拡大なのである。
結局、危機にあえぐブッシュには、ジグザグしながらも増派と陸軍・海兵隊などの増強=軍拡で戦争を拡大し、世界戦争に突き進んで行くしか選択はない。 (村上和幸)
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週刊『前進』(2277号3面6)(2007/01/01)
12月12日〜19日
1月から防衛庁が「省」昇格
改悪教育基本法が強行成立
●イラク新戦略、発表を延期 米ホワイトハウスは、ブッシュ大統領がイラク新戦略の見直し作業に時間がかかると判断し、新戦略の発表を1月に延期すると明らかにした。超党派の「イラク研究グループ」が出した08年春までに大部分の米戦闘部隊の段階的撤退などを求める提言をブッシュが受け入れることに難色を示していると受け止められている。(12日)
●米軍ヘリ、廃車落とす 沖縄県読谷村の米軍トリイ通信施設の沖合約200bの海上で、米海兵隊のCH53E大型輸送ヘリがつり下げて輸送中の米軍車両を落下させ、水没させた。乱気流にあったためと説明している。投下現場は都屋漁港の沖合で漁船が頻繁に通る航路。(13日)
●通常訓練も「双方向」 米政府が米軍普天間飛行場の代替施設として日本政府と合意したキャンプ・シュワブ沿岸部での「V字形滑走路」計画について、乗員の生命にかかわる緊急時だけ周辺の住宅地上空を飛行すると対外的に説明している日本側を批判、訓練や有事でも住宅上空を飛ぶケースがありうると伝えていたことが明らかになった。(13日)
●宙づり「問題ない」 米海兵隊が廃車を落下させた問題で、那覇防衛施設局の佐藤局長は、米軍ヘリによる宙づり搬送は日米地位協定に基づく施設間移動だとの認識を示し「問題ない。米軍としてはそれなりの安全確保をしてやっているのだから、やめろとは言えない」と述べた。(14日)
●教育基本法を改悪 教育基本法改悪案が参院本会議で与党の賛成多数で可決され、成立した。同法の改悪は1947年の制定以来初めて。改悪教基法は前文で、「公共の精神の尊重」を強調、教育目標に「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する態度を養う」との表現で「愛国心」を盛り込んだ。政府は、来年の通常国会に学校教育法や教員免許法の改悪案を提出する。(15日)
●防衛庁「省」昇格法案も成立 防衛庁を「省」とし、自衛隊の海外派遣を本来任務へと格上げする省昇格関連法が参院本会議で採決され、自民、民主、公明などの賛成多数で可決、成立した。これまで形式上、首相を経ていた法案提出や海上警備行動発令の承認を得る閣議要求などは「防衛相」が直接行う。自衛隊の@国際緊急援助活動A国連平和維持活動(PKO)B周辺事態の後方支援Cテロ特措法の活動Dイラク特措法の活動は、「本業」の本来任務となる。(15日)
●名護市長、「出来高払い」を容認 在日米軍再編実施に伴う新たな交付金(再編交付金)について名護市の島袋市長は、「県土の均衡ある発展を目的とした従来の振興策は基地とリンクしないというのが建前だ。しかし、新たな振興策については(リンクも)やむを得ない」として、「出来高払い」を容認する考えを示した。(15日)
●米、イラク増派か ニューヨーク・タイムズは、ブッシュ大統領が米軍の政策担当者やホワイトハウスの予算担当者に、イラクに2万人以上の米兵を増派する案を大統領に示すよう指示したと報じた。(16日)
●6者協議再開 北朝鮮の核問題をめぐる6者協議が北京で始まった。昨年11月に第5回協議が休会して以来、1年1カ月ぶりの再開で10月9日の北朝鮮による核実験実施後は初めて。北朝鮮は核開発の正当性と「核保有国」の立場を主張し、体制の保証や金融制裁解除を要求している。(18日)
●中国首脳、来春訪日へ 中国の唐家セン国務委員が自民党の加藤紘一元幹事長らと会談し、温家宝首相か胡錦涛国家主席が来春、訪日する方針を明らかに。(18日)
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週刊『前進』(2277号4面1)(2007/01/01)
労働者階級とともに団結して
07年新年の闘うメッセージ
「憲法制定権力」そのものの解体に向けて とめよう戦争への道!百万人署名運動 小田原紀雄さん
新教育基本法が衆院を通過した。参院での展開が予断を許さない状況の下でこれを書いているのだが、現在の国会の勢力関係では、与党がその気になればこれを押し止(とど)めることは困難であるかもしれない。絶対に阻止するという決意は不動のものであるにしても、冷静に今後を考えなければならない事も事実であろう。
今、はっきりしておかなければならないのは、我々はもちろん「護憲派」でもないし、「護教基法派」でもないということである。「抑圧民族のみなさん!」と呼びかけられたあの衝撃は、現行憲法、現行教基法下であった。いうところの「人権」も「教育権」も現行憲法下で奪ったままに放置していた人々がこの国に存在することを考慮に入れずにいた我々の闘いの根底的質が問われたことを、今こそ想起しなければならない。だからこそ「憲法制定権力」そのものの解体に向けた闘いを鮮明に提起しなければならない。そうでなくて、我々に存在の意味はあるのか。07年からの2・3年でそれが問われ、存在の根基が揺らぐだろう。
新たな時代へ、大胆に一歩踏みだそう。
(06年12月6日記/日本基督教団羽生伝道所牧師)
安倍超反動・戦争内閣の打倒が最大の課題 国労5・27臨大闘争弾圧事件弁護団副団長 葉山岳夫さん
2007年の最大の課題は、安倍超反動、戦争内閣の打倒です。憲法、教育基本法の全面的破壊を公約し、核兵器の保有は憲法の禁ずるところではないと議会で言明し、誘導弾基地を先制的にたたくことも自衛権の範囲内と公言した安倍は、勝共連合、つくる会、日本会議等の右翼組織と密接に結びつき、戦争のできる国をつくり上げようとする元凶です。
密集した反動が襲いかかっています。しかし、これを阻止、粉砕する大きな人民のうねりがわき起こっています。11・5集会に結集した4900名の労働者、これに連帯する農民、学生、市民、韓国、米国の労働者の力に確信を持ちます。成田での農地死守、天神峰現闘本部や一坪共有地収奪阻止、北側延伸阻止の裁判闘争、動労千葉1047名解雇撤回裁判、国労5・27臨大闘争弾圧裁判、富山再審等々の勝利のために皆さんと連帯して今年も闘う決意です。
(三里塚芝山連合空港反対同盟顧問弁護団事務局長、動労千葉弁護団長、救援連絡センター代表弁護士)
万余の決起を組織化する準備に突入せよ 全国労働組合交流センター事務局長 辻川慎一さん
『韓国の労働者』においてハーゲン・クーは、「世界の歴史で繰り返し示されているように、階級闘争を長期的な観点で見ると、勝利からだけでなく敗北から、驚くべき結果が生み出されている」と総括している。その奇跡を不屈の闘いによって示し続けている韓国民主労総の中軸であるソウル本部の活動家が動労千葉の闘いに真剣に学び、共感したのだ。動労千葉の田中委員長は、これを涙ながらに報告してくれた。
彼らの必死さ、真剣さに引き替え、我々はどうだろうか。いかなる困難にもたじろがず労働者を組織し労働組合を階級の手に奪還しようとしているだろうか。彼らの階級的死闘に、我々こそが真剣に必死で食らいつかなければならないのだ。
私は、彼らの闘いの中に日本労働者階級の今日的課題と突破の展望を見ている。07年決戦の震源地は我々であり、万余の日本労働者階級の決起は不可避である。これを根底から組織化する準備に、退路を断って直ちに突入しなければならない。
(茨城県地域連帯労働組合執行委員長)
全国連は階級的共同闘争どこまでも貫く 部落解放同盟全国連合会委員長 瀬川博さん
あけましておめでとうございます。
安倍政権の北朝鮮、中国への侵略戦争にむけた憲法改悪との攻防がいよいよ正念場です。
全国連は昨年秋、11・5労働者国際連帯集会に決起し、また、闘う教育労働者の教育基本法改悪阻止の国会前ハンスト決起に合流し、ともに闘いぬきました。
全国連は階級的共同闘争をどこまでも貫きます。全国連は三里塚反対同盟との血盟を守り、闘う労働者との変わらぬ共闘のもとに、改憲阻止―安倍政権打倒へ総決起します。
なにより、差別キャンペーンを絶対に粉砕します。解同本部派の利権・腐敗を口実にしつつ、部落解放運動の根絶と自治労・現業労働運動の解体をねらう大攻撃を絶対に許しません。全国連は差別徹底糾弾を貫き、闘いぬきます。
不屈に闘う石川一雄さんと固く連帯し、今年こそ、狭山第3次再審闘争の勝利をきりひらく年とします。
労働者解放、全人民の解放ために闘う、心ある労働者は、全国連とともに闘おう!
世界の反基地闘争と連帯して戦争を阻む 相模原市議会議員 婦民全国協代表 西村綾子さん
新年のごあいさつを申し上げます。
今年は統一地方選挙の年です。
「新憲法制定」を公言して登場した安倍政権との真剣勝負の年でもあります。日米軍事同盟再編の重要拠点とされている相模原で、沖縄・韓国・全国の反基地闘争と固く連帯して世界戦争への道を阻むために、労働者・市民の力を信じて勝利したいと思います。
侵略戦争に打って出ることで生き延びようとする帝国主義は、もはや労働者・市民のいのちなど消耗品としか考えない。増税、福祉切り捨て、賃下げ等々もう我慢の限界です。
市民の叫びを体現してともに闘う議員活動で、国の悪政に抵抗できる地方自治を取り戻したいと思います。
羽仁五郎さんは「言葉が言葉どおりの意味に使われなくなったとき、それはファシズムの時代」と言われました。安倍内閣の目指す「美しい国」、核武装もして戦争する国など私たち民衆の願う未来ではないと、07年、突きつけましょう。
杉並区議選の必勝を期し全力で闘います 都政を革新する会事務局長 北島邦彦さん
都政を革新する会は、安倍―御手洗によって07年さらに激化するであろう改憲攻撃と資本攻勢に対して、組織と運動を根底から生まれ変わらせる決意をもって闘うことを『前進』読者の皆さんに誓い、激動の新年のごあいさつといたします。
過ぐる1年、日本帝国主義から繰り出されて正念場を迎えた改憲攻撃の数々に、都政を革新する会として労働者階級の闘いとともに進み、その階級的要請にこたえられるかが厳しく問われました。
それはまた、動労千葉の実践してきた労働運動を基軸に結実した11月労働者国際連帯集会に明確に示されたように、新潮流運動が大きく国際的な動きとして羽ばたき、青年労働者の新たな闘いが躍進しているからこそ、浮き彫りにされました。
今年は参院選と統一地方選―杉並区議選があります。安倍政権打倒の闘いの先駆けとして、都政を革新する会は必勝を期して全力で闘います。ご支援をお願いします。ともにがんばりましょう!
07(丁亥)新年の日米両帝糾弾アピール 在日台僑元日本兵 林歳徳さん(89歳)
1955年の「保守大合同体制」結成の時、児玉誉士夫が中国から奪取した数千億円相当の「ダイヤと白金」を資金として、吉田茂の自由党と鳩山一郎の民主党及び極右達を結合させて現自由民主党が誕生した。
以来、天皇制新日帝指導者達は、朝鮮と越南(ベトナム)両戦利で肥え過ぎて、世界一の経済大国、世界第二位軍備大国になった。又、一蓮托生(いちれんたくしょう)の日米同盟を盾にアジア再侵略のため、国家総動員法(新大政翼賛会)や全国民の皇軍化法(周辺事態法)と侵略教育法(改憲教育基本法)等、与党単独で簡易に決定した。
これに反対した闘う日本人民(星火団)は反帝罪で長期坐獄(ざごく)された。
しかし星火は燃え続け、天皇制日帝を焼滅して新鮮な「日本人民共和国」の産声が大きく高く響くとともに、私達は一致団結、臨機応変で闘勝を誓いましょう。
2007(丁亥)年元旦
労働者人民の団結の成長が圧制うち砕く 反戦被爆者の会会長 大槻泰生さん
新年を迎え、新たな闘志を燃やしている仲間の皆さんに、新年のあいさつを送ります。
私は、戦前、皇民化教育のために、先の大戦を「聖戦」と信じて担い、アジアの人たちに塗炭の苦しみを強制したばかりか、自分も原爆に灼(や)かれ、今日にいたるまで原爆症に苦しむという、悔やみ切れない体験をもつ被爆者です。戦争は二度と繰り返してはなりません。
ところが、あの安倍新政権によって「北の核の脅威」がまことしやかにキャンペーンされ、愛国心教育が声高に叫ばれ、改憲・核武装が一気に推し進められかねない危険な事態の中で、私たちは新年を迎えています。
そんな中でも私が一番頼もしくうれしく感じられたことは、ヒロシマを原点に沖縄闘争を闘ったために無実のままに獄につながれている星野文昭さんを、獄中から救い出そうと、広島の地でも星野さんを救う会が結成されたことです。これら若者を先頭にした労働者人民の団結の胎動はやがて大きく成長し、安倍新政権の圧制を打ち砕くことでしょう。
そのためにも、革共同が一日も早く労働者階級の本物の前衛党として羽ばたいていかれることを念じてやみません。今年もがんばりましょう!
「改憲と核武装阻止」掲げ安倍打倒の年に 東京反戦共同行動委員会代表 三角忠さん
ついに、帝国主義国日本の安倍政権は公然と核武装を宣言した。
取るに足らない原子炉級の「核実験」を「北朝鮮の脅威」と煽(あお)り立て、「経済制裁、臨検」へと突き進む安倍は、われわれが結成以来抉(えぐ)り出してきた朝鮮侵略戦争に、核武装を具体化して突入することを宣言したのだ。
これと一体となって、在日朝鮮人に対するデッチ上げ弾圧、いじめ、いやがらせも頻発している。
すでに昨年春、青森六ケ所村の再処理工場を実質稼働させ、休止中の福井高速増殖炉もんじゅの再運転も画策されている。
いずれも核兵器を生産するのに必要不可欠な純度の高いプルトニウムを一気に蓄積し、H2Aロケット弾というミサイルを北朝鮮に対する「核の先制攻撃」としてすぐにでも打ち込める段階に入っていることを意味する。
2007年は、核武装を通して改憲・戦争攻撃を一気に推し進めようとする安倍政権を、労働者階級の総力で「改憲と核武装阻止」を正面から掲げ打倒する年にしよう。
自ら立てる所を深く掘り真に近づきたい 沖縄民権の会 座覇光子さん
1903年に「人類館事件」が起きた大阪を訪れた際、その写真、前列左側の二人の沖縄女性が髪風(かんぷう)を結って坐(すわ)っている姿を見て、私の魂は段段とその女性に引き戻されて重なるように悲しくなった。差別の連鎖とは、一刻たりとも絶ゆることなく続く差別を云(い)うのだと、大阪の沖縄人は云った。私は今まで、ヤマトゥンチュ嫌いをどうしても超越したかった。同じ労働者階級なんだからと思って同じに扱い、赦(ゆる)し、近づきたかった。それなのになぜ百年以上も差別の連鎖は続くのか!
闘わぬ沖縄人は、沖縄人たるべく、三線、踊りに熱中し、軍事基地あることを忘れている。「沖縄にある米軍基地を60年余もほうっておいた日本人。その一人である自分は何なのか――を、まず考えて見るべき。『沖縄大好きなあなた、日本が見えますか』と問いたい」と大阪の沖縄人は語った。
愛知からの年賀状、「沖縄の文化を教えて頂きたい」の返事に、「あなたが、いくら沖縄の三線が上手になったとしても、沖縄に軍事基地がある限り、あなたは幸せにはなれません」と書いた。
今年こそ、ヤマトゥンチュも、沖縄人も自ら立てるところを深く掘り、真に近づきたいと思う春である。
安倍政権と関空軍事空港化を許さず闘う 泉佐野市議会議員 泉州住民の会事務局長 国賀祥司さん
全国の闘う仲間のみなさんに新年のあいさつを送ります。
昨年の泉佐野市議会議員選挙には、「党の革命」のただ中、全国から熱いご支援をいただき、本当にありがとうございました。お礼申し上げます。
これまでで最も激しい闘いができました。非常に厳しい選挙戦でしたが、みなさんのお陰で前回より票を増やし、1749票を獲得し、12位で当選しました。この貴重な勝利をバネに、今年も全力で闘いますので、よろしくお願いします。
今年は、戦争と改憲の安倍政権との闘いに全力をあげましょう。「美しい国」などというキャッチフレーズで憲法改悪と教基法改悪、民営化、首切り、賃下げ、社会保障切り捨てを強行する安倍政権の正体を暴露しつくし、絶対に打倒しましょう。
また私は泉佐野市民とともに、新田谷市政の労働者・市民を犠牲にする諸施策に反対して断固闘います。そして関西国際空港の軍事空港化、北朝鮮侵略空港化を絶対に許さず闘います。
全国のみなさん、11月労働者国際連帯闘争の地平を拡大し、帝国主義を打倒する2007年にするためにがんばりましょう。
労働者人民の怒りと結合し壮大な決起を 反戦共同行動委員会事務局長 滝口誠さん
改憲・侵略戦争への道を絶対に止めよう。そのために労働者人民の中に渦巻く怒りと改憲への危機感を結びつけ、壮大な闘いを必ず実現する。このことを07年冒頭にあたり固く決意します。
右翼安倍政権は、タウンミーティングのヤラセに象徴されているように、世論を捏造(ねつぞう)してまでも、教育基本法改悪法案と諸反動法案を強行可決しました。本当に許せません。
しかし、階級的力関係は何ひとつ反動的に転換されていません。
昨秋の11・5労働者集会は日米韓労働者の国際連帯を一層強め、新たな階級決戦に勇躍突入しました。そして、教育労働者を先頭に、連合中央や日教組本部など既成の指導部の裏切りを下から突き破り、連日、数千人の規模で教基法改悪に反対する国会闘争が闘われ、それと呼応して全国各地で反撃が開始されています。
07年はこの地平に立って、改憲阻止・安倍政権打倒の巨大な反転攻勢の年としなければなりません。反戦共同行動委員会は、その真価をかけて、先頭で闘いぬきます。
沖縄に続きPAC3導入阻止闘争勝利へ 反戦自衛官 小多基実夫さん
新年おめでとうございます。
昨年は自衛隊にとってひとつの節目をなす年でした。「統合幕僚監部」の発足に始まり、イラク侵略戦争参戦という点でも、首都圏から陸自部隊のイラク派兵が強行され、全5方面隊一巡をもって7月に終了しました。
しかし、クウェートからイラクに展開する空自のC130輸送機部隊は、逆に活動地域をイラク全土に拡大し、輸送内容も「復興支援」の建前で活動する陸自の物資から、治安・占領作戦を展開する米軍・国連の物資にエスカレートしている。海自のインド洋での補給作戦も5年の長期にわたってなお続けられている。新年早々には、海外派兵の本格任務化を伴う防衛庁の「省」昇格です。総じて敗戦帝国主義としての足かせをはずす決定的な飛躍の年でした。
しかし、事態はそう一方的ではない。初めての侵略出兵、石油という戦略物資の帝国主義的再分割をかけた戦争において、日帝もまた未曽有(みぞう)の危機に直面しています。元自衛官や家族をはじめ労働者階級の数十回に及ぶ基地への抗議の申し入れ行動、デモ、兵士と家族への呼びかけ行動は、出兵兵士の心を大きく揺さぶってきている。
今年はその地平で闘いは始まる。沖縄の闘いを引き継ぎ、まず首都圏での地対空誘導弾パトリオット(PAC3)導入阻止で勝利の進撃を開始しよう。
労働者の生存権奪う格差社会打ち破ろう 阪神被災地・雇用と生活要求者組合代表 長谷川正夫さん
全国の闘う労働者のみなさまに新年のあいさつを送ります。
12年間の全国の支援のおかげで、阪神被災地の労働者の生存権をかけて国と行政と闘い、「自主支援事業」を起こし、「被災地雇用と生活要求者組合」「被災地労働者企業組合」「関西合同労働組合」の団結をつくり出すことが出来ました。ありがとうございました。
今、震災によって生存権が奪われたのとまったく同じ事態が、国と大企業の攻撃によって社会全体を覆いつつあります。
労働者の生存権を奪う「格差社会」を打ち破りましょう。被災地の労働者の生存権をかけた闘いがその先頭に立っていると自覚しています。
被災地の労働者は団結を固め、安倍政権の戦争国家体制づくりと対決し、憲法改悪反対、愛国主義攻撃と闘っていきます。
1月14日(日)に「震災12周年被災地総行動」を、“生存権を奪い返せ”をスローガンに開催します。(午後1時、新長田勤労市民センター)
今後もご支援をよろしくお願いします。
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週刊『前進』(2277号5面1)(2007/01/01)
労農連帯と国際連帯の新たな発展
この力で戦争を阻止する
「北延伸」と闘う三里塚
(写真 1300人が結集し「農地強奪を許さない!」と集会【2006年10月8日 成田市東峰】)
反対同盟新年の決意
成田空港の暫定滑走路「北延伸」攻撃粉砕、市東孝雄さんの農地強奪阻止へ、三里塚反対同盟から寄せられた新年のメッセージを掲載します。(編集局)
06年の偉大な進歩 事務局長 北原鉱治さん
2006年は、韓国の労働者・農民との交流が、動労千葉の力添えにより実現した偉大な進歩の年であった。闘う者同士、意思の疎通に時間はかからなかった。日本の農民とアジアの人びととの、連帯の大きな第一歩が踏み出されたことを確認しあう会合であった。
有事の際には米軍50万人が成田空港を使うと言われる。そのときは米軍基地、自衛隊基地はもとより、日本全国の港湾、空港が米軍の制圧下に置かれるだろう。アメリカが「アジア防衛のため」と口にしようが、アジアを侵略するためであることは明らかではないか。そのような空港の拡張のために「北側延伸」という名で、農地取り上げの攻撃が襲いかかっている。
現在の農政は、日本農業の切り捨ての方向が露骨に出されている。小規模の農家は農地を一カ所にまとめて会社方式で共同経営しろ、いやならやめてしまえと。食糧が足りなければ輸入すればいいと。農民は働く喜びなどなくなってしまう。
成田空港建設は一方的な通告だけで、法的な手段はすべて省略して国家暴力によって強行されてきた。われわれは生きるために、自らが立ち上がって闘わなければならない。こうして三里塚闘争は現在も闘い続けている。一握りの資本家に金をもうけさせるため、あるいは国策のため、農地をつぶしてそれでいいのかと、農業にとって重大な問題を三里塚は提起してきたのである。
マスコミが三里塚の現実を報道しようとしない中で、『前進』は大きな役割を担っていることを自覚し、07年の奮闘を望みます。
同盟が11・5に参加 本部役員 鈴木幸司さん
かつて市東東市さんが「代執行来るなら来い」と言ったけど、今俺も同じ気持ちだ。「北延伸、来るなら来い」と。
ただあのころは自分がどんなすごい闘いをやっているのか、その深さを考える余裕もなかったけど、今は反対同盟に地力がついたというところかな。
われわれ反対同盟の一人ひとりが、市東孝雄さんと同じ気持ちで一致結束して闘わなくてはならない。うちの持っている一坪共有地も解約攻撃がかけられているが、俺も留守のときにうかつにハンコを悪用されたりしないように気をつけないとな(笑)。
今の農林水産省は農産物は輸入すればいいと言うが、とんでもない話だ。農家が自分でつくった作物を価格の暴落でトラクターでつぶさなくてはならない、あの気持ちが分かるか。絶対許せない。
韓国の労働者が大挙して来てくれたが、あれだけ熱心だとは思わなかったよ。まあ彼らも三里塚はすごいなあと思ってたのかもしれないが、来てみたら案外普通の人間だったと分かったんじゃないかな(笑)。とにかくわれわれもやっぱり闘って良かったとはっきり言える。
11月5日の日比谷野音の労働者集会に反対同盟は参加したが、あそこが労働者で満員になったのはたいしたものだ。労働者階級の団結を固めて、あれをもっともっと大きな闘いにしていかないといけない。
農地法違反明らか 本部役員 三浦五郎さん
市東さんの畑の耕作権の解除をNAA(成田空港会社)の言いなりで成田市の農業委員会も県の農業会議も認めて、知事が認可する。こんなことは、農地法違反であることははっきりしている。しかもNAAは後になって、取得した日が違っていたなどと、臆面もなく「訂正」してきた。まったくデタラメだ。
農地の買い受け資格者は市東さん以外にはない。どのように考えても市東さんをおいて他の人に売るなんて本来できないわけだ。市の農業委員会から、県農業会議、千葉県知事、皆がごまかしをしていることは許されることではない。
私は1月6日に94歳になる。何か、かつて私が戦争に駆り出された時と同じような時代が、一歩一歩近づいてくるんじゃないかという状況だ。国会では教育基本法が改悪された。愛国心中心の教育が行われ、国民総動員体制が敷かれる。私にも孫、ひ孫がいるが、戦争に取られかねない。こんな時代の再来を許してはならない。
農地強奪は犯罪だ 事務局員 鈴木謙太郎さん
農地法は農民を守る法律、小作者が権利を主張できる法律だ。工場を作るための農地破壊とかの動きがあって、それに対抗するために農家が農地法を盾に闘うというなら話はわかる。ところが空港のために農地法で農地を奪う? 絶対に成り立たない話だ。成田の農業委員会で出せる結論でもない。「国策」対「一農家」の問題だからこんなことになっている。
農家が作物を売って、まともに生活できる状態ではなくなってしまった。国がそのように誘導してきた。自動車とか工業製品を海外に売るために、代償として農作物を輸入する。これが政府の政策だ。あげくに「日本の農業はいらない」とまで財界は公言している。
農家の上空40bにジャンボ機を飛ばし、今度は市東さんの農地を取り上げようとしている。これは国家による犯罪行為。この現実を多くの人に知ってもらわなければ。
運動を全国に広げることが必要だよ。10月集会が1300人? 07年は倍にしないとな。
原則と団結を守る 事務局員 伊藤信晴さん
民主主義は不断の闘いなしには守れない、そのことが06年の闘いでよく分かった。最後は国益というやつが出てくる。市東さんにかけられた攻撃には、国家としての判断を感じる。
農地法を使って農地を取り上げるという攻撃に国が手を染めてきたことで、農業を根本的に考え直す契機にもなった。財界が農業提言を出して米の値段を下げている。農家をつぶして食べ物を輸入にして、労働者の賃金を下げる。その先に何があるか? 社会を切り盛りしているのは労働者と農民だ。自分たちの覚悟がまじめに問われた。
三里塚のお百姓は億の金を積まれてもうんと言わないと聞いて「信じられない」という人もいる。だがそれが三里塚だ。原則と団結という二つの言葉が心に響く時代になってきた。
韓国民主労総の人たちとの交流は感激した。闘う者同士の交流は一瞬にして理解できるんだね。侵略戦争は彼らに銃を向けること。絶対に連帯しなければと思った。
新たな陣形を育て 婦人行動隊 宮本麻子さん
市東さん始め反対同盟は成田市農業委員会での闘い、県農業会議に対する闘い、県知事への要求など一つひとつ必死でがんばった。
NAAは11月22日になって「買収時期を訂正したい」なんて言ってきた。知事の決定をだましとった後になって、問題の土台を覆すような「訂正」をやる。本当にずるい。闘いに追いつめられた姿が表れている。
そして、12月10日、広く農民・労働者・市民に訴えた講演集会が成功した。この陣形を大きく育てていきたい。
韓国民主労総の仲間が現地を訪れ、アメリカの航空整備士労組は市東さんの問題で決議を上げてくれた。三里塚の闘いが国境を越えて評価され、合流・連帯の緒についたことを実感する。
福祉切り捨ての動きがひどくなり予算がどんどん削られ、労働者はこき使われている。軍事費が増やされ、防衛庁が防衛省になった。戦争に向かう動きを本当に今とめないと。三里塚は07年もその先頭に立ちます。
韓国民主労総と感動的合流 11月3日、民主労総ソウル地域本部の代表団20人が三里塚を訪れ、反対同盟と固い握手を交わした。反対同盟からは米軍基地拡張に反対する平澤(ピョンテク)農民への激布が手渡された
市東さんの農地を守れ
敵追いつめた40年 事務局次長・東峰 萩原進さん
06年冒頭からの暫定滑走路「北延伸」は、関西新空港、中部国際空港、そして羽田の拡張計画が進展し、成田の完成計画が絶望的に遅れる中で、追いつめられたあがきとして進められてきた。
しかし、「北延伸」で成田空港建設の仕上げになるかと言えば全然違う。2500bへの延伸と言っても、それでも短くて使い物にならない滑走路であることは明らかだ。それを示すのがNAA黒野社長の「3000bをめざす」という発言だ。着工の直後に口にしたところに「北延伸」計画のデタラメさがある。
しかし「3000b」発言は、南側に延伸して天神峰・東峰の住民全部をたたき出す、という凶暴な内容を含んでいる。
07年はこういう政府・国交省、空港会社の攻撃がさらに強まることを見抜き、闘争態勢を強化しなければならない。
それにしても、空港会社の攻撃は何から何まで成算のないデタラメの連続だった。農地法で市東さんの農地を取り上げるなんて、誰一人納得させることはできない。
現闘本部裁判も、東峰の森、クリーンパークもそうだ。一事が万事この調子。40年闘ってきて、敵を追い詰めた手ごたえを感じられるところまで来た。
自民・公明の政府は数の力にまかせて戦争への攻撃に突っ走ってきている。憲法も改悪する動きだ。孝雄さんも言ってるように、労働者や農民は「法律が守ってくれないんだったら自らの闘いで守るほかはない」という状況に入っている。
教育基本法が改悪されれば、労働者農民の側からこれを再びひっくり返す、そういう現場の闘いが重要だと思う。
11月に交流した韓国やアメリカの労働者の抱えている問題も一緒だと思う。06年に切り開いた国際連帯・労農連帯の道を07年、さらに本格的なものにしていきたい。
これからが反撃だ 事務局員・天神峰 市東孝雄さん
農地法で私の畑を取り上げるという、通常ありえないことが始まった。法律は曲者(くせもの)で、こちらが何も言わなければ全部「合法」になる。法律に基づいてやってるんだからお前らが悪いんだと。
家族的な農家をつぶす。これが今の国策だ。小さくやってるところは効率悪いからやめろと。補助金もなくす。値段も下げる。展望はなくなって農地をだんだん手放す以外になくなる。減反減反で苦しめて、あげくに米の値段が半値になった。15年前は2万4千円(60キロ・生産者買上米価)、それが今は1万2千円だ。今年は1万円に迫っている。これで農家をやっていけるわけがない。トヨタ自動車のトップが日本経団連会長の時に露骨に打ち出したそうだ。トヨタは2兆円の営業利益を上げたが、あの利益は農家を犠牲にして生まれている。
への字に曲がった誘導路をまっすぐにするには、うちの畑だけじゃなくて現闘本部の建物も一坪共有地もある。これを全部片付けるなんて常識では不可能なんだよ。土地収用法が失効して、取れる法律がない。それでもやってくるのが今の攻撃の特徴だ。脅して脅しまくる。それで屈服させるということでしょ。
農業を何年もやってきて、自分がやるべき事が少し分かってきた。百姓やめてお金もらった方が楽じゃないかという人もいる。でも毎日何を食べているかを考えて欲しいね。米も野菜もわれわれ百姓が作っている。
農地取り上げ問題でこれからリベンジマッチ(反撃)だね。結局、農民と労働者が手を組んで大勢の人が運動に参加することが勝敗を決めると思う。運動の幅を広げ、何としても攻撃を跳ね返す年にしたい。
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週刊『前進』(2277号5面2)(2007/01/01)
裁判支援広げよう
天神峰現闘本部裁判を支援する会代表世話人 戸村義弘さん
天神峰現闘本部裁判は、2004年から始まり、06年5月に裁判長が代わって、政府・空港会社側に加担する露骨な姿が目立つようになってきた。
反対同盟は現闘本部の実地検証をやるべきだと強く要求しているが、裁判長は理由も示さず要求を拒否している。現場も調べないということは「もうこの裁判の判決は決まっているんだよ。現場なんか見なくたって判決は下せるよ」と言っているようなものだ。法廷の傍聴闘争と外の運動の盛り上げが大切だよね。私からも支援運動の拡大を訴えたい。
食糧自給率がこんなに低い国はなくて、その中で農業を維持・発展させなければいけない。そこで、農業をやりたいと叫んでいる市東さんの農地をつぶすなんてもってのほかだよ。
教育基本法の問題では、私はかつて教師をやっていたので他人事ではいられない。日教組の指導部が堕落している。現場からの組合員の怒りをまとめ上げることが必要だろうね。
2007年も06年の勝利の勢いを堅持してがんばります。
(三里塚教会員)
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週刊『前進』(2277号5面3)(2007/01/01)
新年の決意
サマワ模擬施設跡で集会を開き母の会を先頭に米軍演習阻止を誓う(06年9月24日 北富士)
北富士忍草母の会 命の山を奪い返す 事務局長 天野美恵さん
全国の闘う皆さん。明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
北富士演習場は忍草(しぼくさ)農民の苦労の汗がしみこんだ先祖伝来の入会地です。私たちはそこに桑を植え、草を刈り、粗朶(そだ)をとって生活の8割を依存してきました。北富士演習場・梨ケ原は忍草農民にとってかけがえのない命の山です。
私たちは、「富士を朝鮮・中東につなぐな」を掲げ、演習場に突入し、ゲリラとなって演習を阻止してきました。その中で、「北富士演習場に忍草農民の入会権あり」 の判決を2回にわたって勝ちとっています。闘いの発展に恐れをなした政府・権力の金と弾圧による闘争破壊と対決し闘いぬいてきました。
私たちは安倍政権の戦争と権利破壊の改憲攻撃と対決し、米軍再編を許さず、北富士演習場撤去まで闘います。三里塚、動労千葉の皆さんとともに今年も断固闘います。
「関空の米軍・自衛隊の軍事使用絶対反対!」を訴えデモ(2006年7月4日 泉佐野市)
全関西実行委員会 三里塚と決意共に 代表世話人 淡路町空港反対同盟代表 永井満さん
昨2006年は極反動の安倍内閣が誕生し、教育基本法改悪を強行し、改憲への地ならしをした年として記憶されるだろう。その目指すところはアメリカに追随し、朝鮮・アジアへの侵略戦争に乗り出すことにあるのは明らかだ。今や核兵器の保有さえ公然と言い始めている。その行き着く先は破滅的な第3次世界戦争である。
これを許すのか否かは、今の時代を生きるわれわれの闘いにかかっている。
私たち関西の住民は関空の建設に強く反対して三十有余年闘って来た。その最初から一貫して三里塚反対同盟と共に闘ってきた。非妥協・不屈に闘い抜く三里塚の闘いは40年を超えた。闘いは今、暫定滑走路北延伸を巡って激しく闘われている。われわれ関西の住民は反対同盟と共に今年も全力で闘い抜くことを決意している。全国の心ある労働者・市民・学生と共に、三里塚闘争勝利、改憲攻撃粉砕へ闘いぬく決意を新たにし、年頭の決意とする。
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週刊『前進』(2277号6面1)(2007/01/01)
労働運動の力で革命やろう
青年労働者座談会
職場闘争で「壁」破ってきた1年。革命めざすマル青労同が必要だ
御用幹部うち倒し、資本・当局と対決。1000人建設で革命に進む
マルクス主義青年労働者同盟の第3回大会をかちとった青年労働者のみなさんに、大会の感想、06年の総括や教訓、07年に向けた方針や抱負を語ってもらいました。
(司会・編集局)
出席者
鶴見直樹(自治体)
加賀 剛(全逓)
梅津健一(全逓)
米澤久美子(医療)
唐沢陽子(民間)
岩岡佳織(民間)
3回大会 革命を正面から問題に ■あなたに同志になってほしい ■どんな弾圧にも負けない確信
――第3回大会の感想を聞かせてください。
唐沢 マル青労同の大会に初めて参加して、全国に仲間がいることがわかった。仕事の内容も違うし、いろんな悩みもある。だけど最終的にはみんな同じ考え。そうやって仕事内容や地域も越えて団結して闘っていけるのが、すごいところですよね。
鶴見 マル青労同の団結や強さが現れた大会になった。第2回大会の後、みんな職場で猛然と実践に踏み込んでものすごい弾圧を受けたけど、弾圧に負けた人は誰一人いない。俺(おれ)たちは実践をもって既成労組幹部に挑戦状をたたきつけた。そして労働者が退路を断って決起したら、どんな弾圧ものりこえられることを示した。マル青労同をそういう組織として形成できたことを実感しました。
(写真 民主労総が開催した労働者大会の前夜祭に日本の訪韓団が登壇した【06年11月11日 韓国・ソウル】)
実践で課題が見えた
加賀 第2回大会で新指導部を形成して1年間闘ってきて、第3回大会を迎えた。俺自身、マル青労同結成から自己変革の格闘ばかり。「革命」って言うけど、自分がまず変わらないと人にも響かない。そのくり返しだった。
2回大会の方針が正しかったから職場闘争に踏み込むことができた。でもやればやるほど反動がある。自分もボロクソにやられて、いろんな経験をして、何が足りないのかが見えてきた。
梅津 2回大会以降、自分が変わるしかないと思ってやってきて、実際やってみたらおもしろい1年だった。すさまじく忙しいけどおもしろい。
先日、動労千葉の田中委員長が、11・5労働者集会の総括で「一番でかい壁は自分の中にある」と言っていた。自分自身の壁を壊すことが最大の課題なんだよね。自分の中の壁を壊すのは勇気がいるけど、壊した瞬間に解放感がある。職場の仲間をマル青労同にオルグした時も、壁は自分の中にも外にもあるし、それを壊すためにマル青労同があるんだって思った。みんなで自分の中の壁をぶっ壊していけば、いい線行くんじゃないか。革命はできる。そう確信した大会だった。
岩岡 私も職場だけでやっていたら行きづまっていたかもしれない。マル青労同があり、それぞれの闘いがあって、マルクス主義があるから闘いぬくことができた。私にとって本当に大切な組織、必要な組織だと感じてます。
――大会ではどういう議論が行われたんですか?
鶴見 本当の勝利に向かって次へ踏み出すには何が必要なのかを議論した大会になった。職場でやり合う時の緊張感は、言葉では表現できない。重圧で吐きそうになる。それをくぐり抜け、みんな弾圧を闘う誇りに変えて前進している。この強さに「労働者の団結」の勝利性が示されている。「動労千葉の労働運動」というものが、以前はまだバラバラのパーツだったけど、自分たちが実践に踏み込んだからそれがパチンとはまった。
大会では路線を論議
加賀 今回の大会は「革命」を正面から問題にしたのがよかった。そういう路線の論議は難しい。せっかく全国から集まったんだから、みんな職場や地域の闘いを報告したい。でも今回は「07年をどう闘うのか」という路線を中心に議論した。さらに厳しい状況になる中で試練をのりこえるために、自分たちを鍛える大会だった。
岩岡 「労働者は闘えば勝てる」という確信は前からあったし、革命以外にこの社会は変えられないとも思ってきた。けれど、それを意識して職場で訴えることはまだできていない。そういう闘いをやっていこうと、今回の大会であらためて確認しました。
加賀 「革命勝利のために闘う」ってことが頭の中でわかっていても、職場闘争をやると自分の産別しか見えなくなる。ダラ幹だってすごい権力を持っているから、それと闘うのは全エネルギーを集中させないとできない。だけどこの1年間やってきて、やはりマルクス主義が必要だと痛感した。もっと理論武装して実践に生かしたい。
もう一つは、指導部が問われるということ。自分も泣き言は言ってられない。革命をやると言っているんだから、毎日負けていても、最後の1回に勝てば勝利なんだという思いで今年はやりたい。
梅津 そうだよね。現場の仲間は階級性を奪われているように見えて根っこでは持っているんだよね。郵政では当局も組合本部も「いい民営会社をつくろう」と言う。でも今の職場ではそんなことはありえない。職場の混乱が始まって、みんな気づき始めている。
そういう時に「世の中を変えよう」と訴えている人間がウジウジしていたらダメだ。「前を向いて笑っていこう」と決意した。そしたら結構すんなり行った。始まったばかりだし、苦闘もしている。ただ「結構やれる」という確信を持った。大会に参加した仲間はこれを共有したんじゃないかな。
――印象に残った発言は?
梅津 職場から連れてきた仲間に、「職場闘争を全力でやって壁にぶつかった時に、マル青労同を本気でやらなきゃダメだと気づいた。マル青労同にこそ自分たちが生きる方針があることを確信した。だからあなたに同志になってほしい」。涙を流しながらそう訴えた同志を見て、「これがマル青労同の力だ」って感じた。
鶴見 彼女の発言を聞いて、マル青労同の結成から議論を深め、実践してきた内容が、本当に勝利の展望を持っていることを確認できたよね。
唐沢 みんなの発言を聞いて、マル青労同で学んだことは自分の組合にも役に立つし、組合から連れてきた人にも勉強になると思った。職場には若い人がいっぱいいるので、マル青労同にどんどん入れたいと思いました。
梅津 「職場闘争とマル青労同の闘争を切り離しちゃダメだ」という発言も印象に残った。僕も分会では「どうすれば組合がましになるか」という話ばかり。そこには「革命」という言葉はない。俺が言わなければ当然だよね。でもそれでは「今の社会そのものがおかしい」という話にならない。職場闘争を徹底的にやると頭の中が職場のことだらけになる面がある。そうなると職場闘争もおかしくなって、それこそ社・共のような間違いに陥る。それを超えて闘ってきたのが動労千葉。
両方やって初めて一人前の活動家。難しいけどね。忙しいし。でもそこをやらないと一歩も前に進まない。
米澤 「革命からの逆規定」という言葉が一番印象に残った。私は組合執行部との闘いでつらかった時、抗議自殺も考えた。その時に踏みとどまったのは、革命に勝利したいと思ったから。「革命からの逆規定」ということが今回の大会で突きつけられた。今までのありようを吹き飛ばされた感じ。
鶴見 今の世の中をひっくり返して労働者の社会をつくるという視点を持っているからこそ、労働運動も本当に闘いぬける。永遠の抵抗闘争ではなく、自分たちの社会をつくっていく闘いだから。革命に勝利したら、労働者がすべて動かす。だから逆にストライキで止めることもできる――こういうふうに見ることができるからこそ、「職場支配権」ということも言える。
梅津 そうじゃなければ、資本主義の枠内の労働運動になる。なんの解決にもならない。
鶴見 賃上げは当然重要だよ。でも団結を強化していくという視点を持って賃金闘争を闘わないと、賃金が上がらなくなったら闘えなくなる。「労働者の世の中をつくることは絶対にできる」という立場があるかないかで、世の中の見え方が180度違うよね。
梅津 自分もマル青労同に入って、そういうことが見えてきた。もう下を向くことはなくなった。何を言われようが何をされようが「やれるならやってみろ」って感じ。だって当局も組合幹部も、なんの展望もない。俺が代わりに支部長をやってやる。
鶴見 「労働運動の力で世の中を変える」という立場のない運動は大変なだけ。そんな運動は全然解放的じゃない。組合やマル青労同に出会う前までは、労働強化で身も心もぼろぼろ、笑顔すら奪われていた女性労働者が、組合に加盟し、マル青労同に出会ってからみるみる笑顔に変わっていった。本当に自己解放闘争なんだよね。
梅津 「自分は奴隷じゃない」と気づいて初めて未来が見えたんだよね。
鶴見 マルクス主義の復権ってそういうことなんだよ。そういう視点がないと、労働者は追い込まれて自殺にまで行き着く。自分が世の中を変えていく決定的存在だと自覚すれば労働者は変わるし、闘う。マルクス主義を復権させる運動はものすごく重要だし、広がる可能性を持っている。
11・5集会 ここに革命の萌芽あり ■動労千葉派として職場で組織 ■1万人結集の力で情勢変える
――11・5労働者集会はみなさんにとってどんな意義がありますか?
加賀 11月労働者集会の軸に座っているのは、間違いなく動労千葉の労働運動。階級的労働運動とは何か。やはり革命の展望を持って自分の職場で闘うということ。この労働者の結集体が11・5集会なんじゃないかな。
梅津 僕も同じ。民主労総は、日本の常識が通用しないレベルの闘争をやっている。その民主労総が500人足らずの動労千葉の労働運動に学びたいと言って、その集約点である11・5労働者集会にも本気になってやって来ている。動労千葉は、世界から認知されるものを持っている。
自分も本気でオルグしたけど、「すごいパワーあふれる集会だ」ぐらいでとらえていた。そうじゃない。11・5集会に集まる労働者が生み出すパワーは、社会を変える、革命をやるためのパワーなんだよね。頭をガンと殴られたような気がした。07年は11・5の10倍ぐらい気合いを入れてやる。11月集会の持つ意味を本当に理解して、それくらいやらなきゃいけない。
唐沢 初めて11・5集会に参加しました。席を全部占領するぐらいに派遣労働者を集めたいですね。派遣労働者がダーっと壇上に上がるような。
鶴見 そんなに派遣労働者がたくさん来たら、日本の会社が止まるな。
唐沢 止めたいです。おもしろいですよね。私たちの力を認めさせましょうよ。
岩岡 05年に初めて参加して今回が2回目。韓国・アメリカの労働者とつながって、労働者には国境はないことがわかる集会だと思った。それは最初から感じましたね。
米澤 私は、職場闘争でみんなが当事者になる闘いを早く組みたいと思っています。それなしには11月労働者集会につながらない。11月労働者集会をどんなに語っても、相手が自分で闘って「自分には力がある。世の中を変えていく主体だ」と感じない限り、響かない。ほかの闘う人とつながる必要性とか、それを支配者や資本家にたたきつける強さを必要だとは思えない。これが突きつけられた。
もう一つは、職場で闘うためにマル青労同が必要になった。仲間と本当に”確信犯”になるためにぶつかりあってきた。11月労働者集会は、職場闘争のあり方とか、職場闘争がどこまで進んでいるかを常に突きつける。
(写真 11・5労働者集会には全国から闘う労組が大結集し、米韓の代表団とともにデモを行った【11月5日 東京】)
確信もって言いきる
梅津 11・5集会は労働者には社会を変える力があるという希望を持たせる集会。オルグしたA君は「社会を変えて、その後どうするんですか」と聞く。難しい問題だけど、11・5集会は例年になく「社会を変えるとこういうことができる」を示した集会だった。
米澤 11・5集会で私も変わった。職場で公然と「動労千葉」という言葉を出して、動労千葉の労働運動の展望も打ち出した。過激派キャンペーンの重圧で「動労千葉の名前を出すと過激派と思われる」という自己規制が生まれてくる。だけど、それは労働者を支配している人たちが労働者を分断するために仕組んでいるキャンペーン。それに屈して「動労千葉の名前を出すと正しいことを言っても相手に響かない」と私たちが思い込んでいる。
過激派キャンペーンに一番びびるのは私たち自身なんですよね。それをうち破って「動労千葉の闘いにこそ希望がある」と確信をもって言いきれるのかどうか。資本や組合本部のひどさを百万回語っても労働者には絶望しか生まない。「どうやったら勝てるのか」を言って初めて希望につながるし、それが動労千葉の労働運動なんです。
梅津 過激派キャンペーンで職場で浮くのは怖いよね。当局から何を言われても屁(へ)でもないけど。現場の労働者から「あいつは過激派だ」と言われるとそれなりにこたえる。そう考えると日和る部分が出てくる。だけど考えてみたら、20代の労働者は過激派も中核派も全然知らない。ちゃんと過激派だと名乗ってからオルグしたけど、その後も普通につきあっている。
――07年の11月へ向けて、1万人結集の実現がテーマですね。
鶴見 自治体では、今年就職したばかりの同僚が自殺に追い込まれた同志もいる。定年退職者より勧奨退職者の方が多い。55歳くらいになると体が持たない。終身雇用なんてすでに崩壊している。だから組合幹部が屈服していくのは許し難い。しかも闘わない組合は、資本や当局の手先になって労働者を攻撃するところまで行き着く。こんな現実だからこそ、勝利の展望が唯一打ち出せる11月集会に1万人を集めることが絶対のテーマなんだよね。
私が1万人集まれば
加賀 1万人が集まったら何ができるのかを、もっと踏み込んでオルグすべきだった。1万人結集の力で情勢を変えると。全逓も民営化攻撃との最先端の激突に入ったけど、まだ突き抜けていない。ビラに「郵政労働者が闘えば6000万労働者に響く」と書いて訴えたけど、やっぱり響かない。4大産別、特に日教組・自治労の壊滅が狙われている中で、本当に1万人が登場した瞬間に、4大産別の労働者が言うことがもっと響くのは間違いない。
今回JPUの幹部は、11・5集会に全逓労働者を参加させないためにあらゆる妨害をした。組合員が11・5に参加したら、JPU幹部の組合員支配を突き崩す力になると恐れているんです。これとぶつかり合って勝ちぬく力が本当に必要だと痛感した。
梅津 オルグを怖がっちゃいけないってことだよね。今までの自分がそうだったけれど、今回、その殻をぶち破ることができた。自信を持ってオルグする以外ない。11・5に参加した4900人が自分の殻を破ったらなんでもできる。4900人がそういう確信を持って職場で闘った時に、1万人は必ず実現できる。
米澤 加賀さんや私みたいな闘いを全国で1万人がやりだしたら、すごいよね。加賀さんみたいに闘う人が全国の郵便局で100人現れたら革命が起きると思わない?
梅津 全国で50人でも十分。
米澤 私が全国の病院に50人いたら医労連がひっくり返る。11・5が革命の結集体であることに自信を持って組織していくことが問われた。
岩岡 私は、自分自身がまだ壁を破れていない。だから11・5集会に誘う時にも、確信犯を増やしたいし、職場の闘争も11・5も一緒だと思っているんだけど、その職場闘争での確信を私自身がまだつくれていない。反応をみて躊躇(ちゅうちょ)している。自分の壁を破らないとダメだと思った。
鶴見 そういう試練をくぐり抜けて集まるのが1万人。教育基本法改悪をめぐる日教組本部の大裏切りで浮き彫りになったけど、誰がどういう質で1万人の労働者を集めるのかが問題だよ。この情勢の中で3労組が1万人を集めたら、「日本の労働運動はもう無理」と思っている人たちを鼓舞激励する。このスケール。「革命」を訴えている僕らが1万人結集にたじろいでいたら革命なんてできない。
加賀 大会では「07年こそ1万人の労働者の実力デモを安倍にたたきつけよう」と打ち出した。青年労働者の闘いで1万人を実現する年にしたい。
職場闘争 労働者の誇り取り戻す ■民営化攻撃の矛盾をつき闘う ■徹底討論こそ団結つくり出す
怒りと不満あふれる
――この1年、職場でどのような闘いをしてきたんですか?
加賀 自分は郵政民営化に対する立場をめぐって組合幹部と激突した。JPUの幹部は「法案が通ったんだからもう闘えない」と言う。だけど「そうじゃない」と言い続けた。組合の会議で幹部と俺がやりあうと、まわりが引いたけど主張は曲げなかった。
そうするとだんだん現場で起きていることはすべて民営化の現れだとわかってきた。この1年間をとおして、当局をみんなで取り囲んで徹底抗議する闘いもできた。みんな怒っているから「やっぱり許せない」と火をつければ立ち上がることを実感した。でもさらに前進するためには、「俺たちはなんのために闘っているのか」ととらえ返す議論が必要だと思う。
岩岡 私は職場でビラを出し始めました。初めは組合執行部に対して「こんなに職場の実態がひどいんだから動いてくれるだろう」という期待を捨てきれないでいた。だけど「この現状は組合が闘わないからだ。執行部をぶっ倒さなければ」と思って仲間と一緒にビラを出し始めた。そうすると「そうだよね」という反応がいっぱい返ってきた。みんな不満がたくさんあって、闘いたいと思っている。
(写真 V字形滑走路の建設予定地の辺野古崎を海上に臨む【5月115日 名護市瀬高】)
職場支配権奪い返す
加賀 民営化法が成立した時は、「クビになるのか」という重圧があって、間違っていると思っても言えない雰囲気が蔓延(まんえん)した。しかもJPU本部が一緒に抑圧してくるから、組合員は組合不信になる。
職場の団結って何年もかけてつくりあげていくもの。以前は労働者が職場を支配していたし、ベテランの労働者が多いほど当局は手を出せなかった。この現実を壊すための攻撃が何年間も続けられ、人事交流で団結がズタズタに破壊された。今や「トヨタ方式」で労働者を屈服させようとしている。もう一度、俺たちが職場を回しているんだという自覚を取り戻す必要がある。
梅津 それが労働者の誇りだよね。
鶴見 誇りがない労働者は、奴隷のように上司の顔色をうかがってしまう。団結して闘う中でこそ、労働者は誇りを取り戻して「俺たちが職場を回している」という感覚を持つよね。
梅津 俺は、職場闘争は現場の労働者の階級性を呼び起こすためのものだと思う。職場闘争がなくなったら言いたいことも言えない、下を向いて働かされる暗い職場になる。まず分会大会を開くところから始めた。次は「ビラを出そう」と話して、最初は俺が書いたけど、これからはみんなで原稿を書く。同僚には「お前、頑張ってるな」と言われる。うれしいけど「運動は俺だけがやるものじゃない。みんなの力が必要なんだ」と言ってます。
今の郵政職場はめちゃくちゃ。年末年始の繁忙期にゆうメイトが集まらない。管理職には職場を仕切る能力も責任感もない。「ゆうメイトが集まらないけど、どうするんだ」と聞くと「どうにもならない。協力してくれ」と答えてきた。俺に協力を求めてどうするんだと本気で怒鳴りたかった。対面配達を非常勤に担当させる話も出てきた。書留には大きな責任が伴うけど、それを時給780円の労働者に強いるのか。職場がゴタゴタになった時に「これ以上はやらない」とぶっ立つために職場闘争が必要なんです。
米澤 国会を通ったから民営化が決着ついたわけじゃない。人減らしや賃下げ、残業の激増などの具体的な攻撃と現場で闘うことが民営化を許さないことだ、とリアルにイメージできた。
鶴見 大会で教育労働者が「民営化法案が通った後の全逓の仲間の闘いにすごく共感する」と言っていた。教育基本法が改悪されても、職場から改悪教育基本法と対決する闘いが始まる。チャンスなんだよね。
梅津 現場はこれから。「ふざけるな」って雰囲気が出てきた。そういう怒りが労働者全体を覆った時、民営化の狙いは貫徹できない。年末年始が勝負。このままでは超勤を拒否しなくても超勤はできなくなる。みんな「大みそかの真夜中まで仕事できるか。紅白歌合戦ぐらい見させろ」と言ってる。役員会議では「その時はみんなでブツだめで帰ろう」という話になったけど、本当にやりきる意志統一が必要。そうなったら職場は間違いなく解放区になる。僕らの世代はブツだめをやったことないから、マジでやりたい。
加賀 うちの職場でも「要員が足りない分は、各班から捻出(ねんしゅつ)して応援を出せ」と言うけど、応援なんて出しようもない。それでも当局は「上の指令どおりにやる」。
米澤 お前がやれよって。
加賀 労働者がみんな「冗談じゃない。絶対に認めるな」とワーワー言うから、現場の組合役員も拒否せざるをえない。敵の矛盾をつくとまだまだ民営化は先に進まない。仲間と一緒に闘って、職場支配権を奪い返してやる。
梅津 民営化は労働者の階級性を解体するのが目的だけど、階級性は全然たたきつぶされていない。俺たちが屈服しない限りたたきつぶせない。
岩岡 私の職場では、組合が団交をまったくやらない。経営側が応じないのではなく、組合が要求しないからです。組合役員は、団交をやって組合員が労働者の誇りを取り戻すことを恐れてる。だから「団交を開け」と組合に迫る闘いを呼びかけたい。
米澤 私も職場で「団交開け」と要求したらすごく受けた。何人もの人が「組合幹部だけの密室会議で決められて、私たちは完全に無視されていると思うと本当に腹が立つ」と言ってきた。実は、低額回答以上に組合が団交をやらないことに怒りがある。その感触をつかんで、すごい自信が持てた。
「正社員になりたい」
唐沢 電気部品の工場で偽装請負で働いています。数カ月前に「組合に入らないか?」と誘われました。「目標は?」と聞かれて「正社員になりたい」と答えたんです。それで仲間と分会を立ち上げた。正社員化を求めて団交を申し込んでます。
仕事は毎日夜勤で残業があると朝7時ごろまで。すずめが鳴いている時間に帰ります。全然寝た気にならない。
残業を毎日やっても18万円ぐらい。寮費や光熱費を引かれると13〜14万円。夏休みのある8月は7〜8万円に減る。給料日が近づくと1日1食だけでガリガリにやせている人もいます。
組合と出会うまで有給休暇が取れるとは思ってなかった。組合に入って初めて有給をとった。一昨年までの分は消えてしまってもったいないことをした。今だって去年の分がまだ残っている。悔しい。悔しさが闘いのバネです。友人の結婚式のために有給を取ろうとしたらクビになった人もいる。半年前から申し出ていたのに、前日に「もう来なくていい」と解雇された。
寮は、6畳や4畳半の部屋がふすまで仕切られているだけ。カーテンは「寝たばこ防止のため」と下が30aぐらい空いている。プライバシーも何もない。牢屋ですよ。家族や親類でも男性を入れてはダメ。恋人を部屋に入れた女性は辞めさせられました。
米澤 看護師は昔、全寮制で結婚したら辞めさせられていた。当局は寮から出そうとしないから、恋人に会いに行く時は、みんなで協力して窓から出したりした。そういう中で「団結して結婚しても働けるように要求しよう」と組合をつくった。今の話はその原型のような気がした。
加賀 郵便局も、1960年ごろはほとんどが臨時雇用員で、6畳一間に1人1畳ぐらいで押し込まれていた。その人たちが本務化闘争をやって、本務化をかちとったんだよね。
唐沢 派遣会社の事務所にはやくざっぽい男性がいて、行くと「何?」とすごまれる。先日、仲間と一緒に「36協定を見せろ。就業規則をコピーさせろ」と行ったら、「就業規則には俺たちのノウハウが入っているから、全部コピーするのはダメ」と言われた。
しかも組合をつくったから、「会社を辞めろ」とプレッシャーをかけてくる。負けたら組合は成り立たないから平然としているけど、心では包丁を持ってますよ。
同僚を組合に誘っています。派遣労働者をみんな組合に入れたい。そして事務所を埋めるくらいの人数で押しかけて、びびらせたい。事務所にいるやくざ上司を追い出して、そこを組合事務所にしたい。
梅津 郵政もこれから請負や委託が増えてくる。俺たちがどういう態度をとるかってことだよね。
加賀 職場には「もっと厳しい人もいるんだから、仕方がない」と逃げる人もいるけど、だからこそ俺たちがもっと頑張らなきゃ。
唐沢 この現実のひどさを訴えたい。寮費を安く、もっと自由に! 男性がたまに泊まったっていいじゃないか。年ごろの女の子がいっぱいいるんだから、恋もしたいのは当たり前。『前進』もこういうことを扱って。
組合員を裏切らない
――動労千葉の闘いのどういうところに学んできたのでしょうか?
梅津 動労千葉の労働運動は、みんなで徹底的に論議する、組合員を絶対に裏切らない――の2点が核心だと思う。今の労働運動はそれができていない。原則を貫いていけば勝つ展望が出てくる。郵政は間違いなくこれから過酷な闘いになる。徹底的に討論して仲間を裏切らない、この二つで頑張る。
加賀 動労千葉の組合員は本当に団結している。やる時にはやる指導部だし、組合員を徹底的に信頼している。国鉄分割・民営化の時にも徹底した討論をやってガーンと立った。三里塚のジェット燃料輸送阻止闘争も2年間も討論して闘いぬいた。
米澤 私は動労千葉に出会って生き方が変わりました。動労千葉と民主労総ソウル本部が話をするのを聞く機会があって、中野さんが「労働者はストライキで闘えば、今まで言ってきたことが全部通じる」と言うと、キムチャンソプさんが「ストライキこそ労働者の学校だ」と返す。労働者は闘って初めて社会を動かしているのだと気づく。労働者が攻撃に屈服した時に戦争が始まるけど、逆に革命の立場に立てばそれこそチャンス。労働者は勝てることを動労千葉に教えてもらった。
組織建設 職場に同志つくる闘い ■「労働者の階級性」にかけきる ■自らの飛躍かけて仲間獲得へ
まず1人獲得したい
――1000人のマル青労同建設へ、抱負を聞かせてください。
鶴見 自分の職場でまず1人を獲得することからまず始めないと、マル青労同1000人建設は空語になる。職場でまず1人の仲間を獲得するためにどう闘うか。俺はやっぱり今年、自分の組合で絶対に獲得したい。
加賀 職場で闘ってきて、仲間が欲しいというのは本当に切実な思い。でも相手をつかむオルグは、自分の職場だからこそ難しい。ここを突破できたら絶対に1000人建設はできる。
米澤 私は職場の仲間に「革命をやりたい。人生をかけて責任をとっていきたい」と話した。活動を始めた当初は、突っ張って人前で泣かないという時期がある。でもやはり悩みを共有する、本当の意味で闘いの実感を一緒に語り合える仲間が必要。仲間ができたら私自身が本当に強くなった。まったく遠慮のない関係ができて、怖いものは何もなくなった。
職場で闘いだした時に仲間が欲しくなるし、マル青労同は仲間が欲しくなるような闘いを提起していると思う。
梅津 先日、新しく仲間がマル青労同に加盟した。「労働者はバラバラにされていたら弱いけど、バラバラにしているのは資本家とそれに屈服する組合役員だ。労働者が団結すれば状況は変わる」と訴えた。職場に労働運動がなければ労働運動をつくるし、ダメな組合だったらつくり変える。全国には本当に苦闘している仲間がいる。本気で向き合える仲間がいる組織がマル青労同。そう訴えたら「いいですよ」と加盟してくれた。うれしかった。相手を獲得するには全人格をかけなきゃだめだなと、あらためてわかった。
唐沢 闘わなきゃ派遣労働者は生きていけない。だから革命が必要! 派遣もパートもどんどん組合に入れて、全員正社員にしたい。正社員になったら『前進』1面に「仲間が正社員に」とでっかく載せて下さい。若者がやらなければ誰がやるんだ。仲間と力を合わせて組合を拡大して、いっぱいマル青労同に入れます。楽しみです。
梅津 これから社会の矛盾はさらに深まるし、職場は大混乱する。黙っていたら死ぬしかない。労働者は必ず立ち上がる。職場は非常勤化が進みすぎて7割が20代・30代。「このままで30年も40年も生きるつもりか」と聞けば「それはだめだ」となる。「だったら一緒にやろうぜ」と訴えよう。それを本気でやれば職場闘争もできる。自分が退路を断って本気でオルグできるかどうかがすべてですね。へいこらして生き残るのではなく、「ふざけるな」と抵抗しまくって生き残った方が俺の性に合ってる。労働者の階級性にすべてをかけて頑張っていきたい。
(写真 「憲法改悪をとめよう」。青年労働者を先頭にデモ行進した被爆61周年8・6ヒロシマ大行動【8月6日 広島市】)
オルグはおもしろい
鶴見 オルグって、相手の生き方を変えると同時に自分自身も大きく変わる。理屈は重要だけど、やは言行一致で全身全霊をかけない限り、人をオルグすることはできない。だから仲間を1人を獲得するのは、単に2倍になるだけじゃない。自分自身が大きく飛躍する。だからオルグはおもしろい。勉強したり集会に行っても、やっぱりオルグしないとつまんない。365日、職場で自分を隠して生きていることほど面白くないものはない。
自分の本音でやり始めると、「壁」だと思っていた活動が全然変わる。初めは周りに驚かれても当然。これまでの価値観は1〜2回の話では変わらない。どこまで踏み込めるか。執念でつきあって獲得していくってこと。
岩岡 私は、職場の現実は職場だけでは変わらないと思った時にマル青労同を知り、一緒に闘いたいと加盟した。マル青労同のめざすものは、1回話してすぐわかるわけではない。どこで「ああそうか」って思うかも、人それぞれ。躊躇しないでちゃんと話していきたい。みんなの気持ちを聞いて、「だからこう闘えば勝てるんだ」と話したい。
鶴見 職場の同僚のオルグが一番緊張する。信用できる人間かどうか、ずっと見られているから、「言っていることとやっていることが違う」と思われていたら信用されない。
米澤 私も職場の仲間と本当に向き合って格闘してきた。動労千葉の闘いに触れて、勝てる確信を持ってから、「闘えば戦争はとめられる。そのために団結が必要なんだ」ってことを言い続けてきた。そのことをとおして、職場の仲間も「団結が必要だ」と希望をもって語るようになった。
鶴見 その人が生まれてきてから資本主義社会の中で蓄積されてきたものをうち破って獲得するのは大変だよ。だから本物のマルクス主義が必要。
加賀 俺も、自分が加盟した時の緊張感は忘れられない。加盟書を書く瞬間まで迷った。だけど、いったん書いたら、自分が決意を固めたその瞬間から、自分がガラって変わっちゃう。あれはすごい体験だね。
鶴見 「今までと変わらないから」みたいなオルグはダメだよね。本当に革命をやるんだから。ハードルを下げれば加盟してくれるわけではない。
米澤 「団結なんて嫌い」と言う人もいる。確かに、具体的に闘いを経験していない人に団結の意味を語っても通じない。でも相手が闘いの中で必ずわかると信じているからこそ、「あんたに必要なものなんだ」と言える。
鶴見 「労働運動の力で革命をやろう」という提起に核心がある。労働運動と無縁なところにマル青労同があって革命をやるんじゃない。職場闘争と革命運動も別々にあるわけじゃない。「革命家にならなければ本物の組合活動家になれない」と提起された。階級的労働運動を推し進めていくことが1000人建設につながるし、それは革命とイコール。この方針で闘っていけば、絶対に革命に勝利できる。
――ありがとうございました。
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週刊『前進』(2277号8面1)(2007/01/01)
法大ストから改憲阻止全国学生ゼネストへ
06年法大決戦 勝利の総括
(写真 警察の弾圧、法大当局の検問に怒りを爆発させ1000人が結集【6月15日 法政大】)
マルクス主義学生同盟中核派法政大学支部は3・14法大弾圧以来の法大学生運動圧殺攻撃を粉砕し、完全勝利したことを宣言する。
日帝国家権力は法大当局と結託し、3月14日以来、のべ40人もの学生を不当逮捕した。だが、法大生、全国の学生・労働者の団結の力で、この未曽有(みぞう)の大弾圧を完全粉砕した。一人の起訴も許さず全員の奪還をかちとった。国家権力の狙いを完膚無きまでにたたきつぶしたのだ。本当に偉大な勝利だ。
われわれは、すべての弾圧を法大生の怒りの決起に転じてきた。弾圧に一歩も引くことなく、むしろ法大学生運動を大爆発させるチャンスととらえて終始、攻勢的・攻撃的に闘った。全国の学生も逮捕を恐れず法大現闘団に決起した。3・14弾圧から9カ月間の激闘で、2千筆を超える処分撤回署名、59クラスのストライキ決議、数百人から1千人の大集会を何度も闘いとった。
われわれは、この巨大な勝利の地平に立ち、07年法大全学ストライキをかちとる決意だ。全国の学友諸君! 法大全学ストライキから、全国学生300万改憲阻止ゼネストに突き進もう! 動労千葉労働運動と固く連帯した全学連1000人隊列を登場させ、日本革命への道を驀進(ばくしん)しよう!
ここに日本革命の展望 全国学生立つ
06年に法大決戦がかちとった勝利の地平は巨大だ。われわれは、07年に法大全学ストライキを爆発させ、改憲阻止の全国学生300万ゼネストをかちとる展望を完全に握りしめた。
第一に、教労、国鉄、全逓、自治体の4大産別決戦と法大決戦の勝利に日本革命への道があることを完全につかみ、全国学生が団結して法大決戦に突入したことである。法大決戦を爆発させることが300万学生ゼネストへの道であることを確信し、全国の学生が総決起したことは決定的だ。
3・14法大弾圧とは、戦後革命期以来の戦闘的学生運動の歴史と伝統を引き継いで発展してきた法大学生運動を、警視庁公安部の総力を挙げた大弾圧によってたたきつぶす攻撃であった。
法大学生運動は、日本共産党スターリン主義やファシスト・カクマルとの激しい党派闘争に勝ちぬき、反スターリン主義・革命的共産主義の学生運動として闘いとられてきた。とりわけ、70年安保・沖縄決戦の地平を、動労千葉労働運動と固く連帯する学生運動として発展させてきた戦闘的学生運動の大拠点だ。日本帝国主義は、4大産別労組とこの法大学生運動を解体せずして改憲も侵略戦争もできない。
没落を深める日本帝国主義が新たな侵略戦争に突き進んでいる中で、6千万労働者階級と300万学生の根底的な怒りが革命に向かって爆発を開始している。日本帝国主義は、青年労働者や学生に夢も希望も与えることができない。青年労働者や学生を、資本を増殖させるための使い捨ての労働力として扱っている。しかも、教育基本法改悪によって「国のために死ぬ」ことまで強制しようとしているのだ。
300万学生の怒りと、法大に体現されてきた反スターリン主義・革命的共産主義の学生運動が結合する時が来た。それは、全国300万学生の怒りを解き放ち、4大産別労組を先頭にした6千万労働者階級とともに必ず日本帝国主義打倒まで突き進むものとなる。だからこそ日帝は、法大学生運動の壊滅に全力を注ぎ込み40人もの大量逮捕を強行してきたのだ。
だがわれわれは、敵の狙いを完全に粉砕しつくした。むしろ3・14弾圧以降の激闘をくぐり抜ける中で、法大学生運動は戦時下階級闘争を闘う学生運動として強固にうち鍛えられてきた。そして、1960年や70年を超える学生運動の歴史的爆発をかちとる地平を握りしめたのだ。
06年の勝利はまだ端緒にすぎない。われわれは07年、日帝国家権力と法大当局を心の底から震え上がらせる大闘争を必ず爆発させる決意だ。
法大生が大衆的に決起 処分を無力化
第二に、3・14弾圧以来の攻防に一歩も引かず、団結を強め、退学・停学処分を無力化させ、法大生の大衆的決起をかちとってきたことだ。
(写真 法政大と国会前を連日往復しながら今秋決戦を闘いぬいた全学連【11月6日 国会前】)
法大決戦の爆発は、革命の道だ。権力の弾圧に屈することは、侵略戦争を許すことであり革命を放棄することだ。だからわれわれは、断じて、一歩たりとも引かない。
われわれは、3・14法大弾圧以来の法大当局と警察権力が結託したすべての弾圧体制をことごとく粉砕してきた。
安東学生部長を先頭にした学生部総力の弾圧体制、教職員を大動員した弾圧体制は、4〜6月の闘いで完全に粉砕した。
9月の後期開講以降、各門に警視庁公安部の車両が連日張り付き、公安警察と「警備員」と称する学内公安=大久保廣宣やガードマンによる弾圧体制が前面化した。だが被処分者や法大現闘団は逮捕を恐れず学内に突入し、連日大情宣を行い、クラス決議をあげ、法大生の決起を実現した。
追いつめられた平林総長と警察権力は、大久保に「転び」を演じさせて「傷害事件」をねつ造し、100人もの警察を教室にまで突入させて3人の学生を逮捕した。だが、法大生と法大現闘団は、この恥知らずな暴挙にますます怒りを爆発させ、学内に突入した。デッチあげ弾圧粉砕の大衆的闘いを切り開き、学内公安=大久保を法大からたたき出し、12月20日ついに3学生の奪還をかちとったのだ。今や、ガードマン体制は、完全に崩壊している。被退学・停学処分者が堂々と入構し、不当な退学・停学処分を完全に無力化させている。
法大当局は、国家権力の手先となり、立て看板、ビラまき、クラス討論、演説、キャンパス集会を「違法」「授業妨害」などと言い、のべ40人もの不当逮捕で処分撤回闘争や教育基本法改悪阻止の闘いを圧殺しようとしてきた。まさに、改憲や教育基本法改悪の先取りそのものだ。
われわれは、ビラまきや演説などをすべて実力でかちとってきた。キャンパスでビラまきや演説を行えば、学生部職員やガードマンが暴力的に排除してきた。だが、それを法大生の怒りの決起に転化し、逆に学生部職員やガードマンを追及して、弾圧体制を法大生の大衆決起によってすべて粉砕してきた。
改悪教育基本法が成立した。だからなんだというのだ。核心は、教育現場を誰が支配するのかという問題だ。教職員と学生が団結して闘えば、改悪教育基本法など無力化させ「紙切れ」にすることができる。法大の闘いは、そのことを身をもって示してきた。法大決戦には「闘えば勝てる!」という勝利性がある。労働者・学生は団結すれば勝てる。ここに革命の現実性があるのだ。
3・14弾圧以来の攻防は、誰が法大の主人公なのか、大学を支配するのは誰なのかをめぐる攻防だ。平林総長など誰も支持していない。7割の教員が総長選挙廃止反対の署名を行い、廃止決定を実力で阻止している。12・15緊急法大集会には、総長選廃止阻止を闘う教員から連帯メッセージが寄せられた。学生の処分撤回闘争と、教員の総長選廃止阻止の闘いが結合し、独裁者=平林総長打倒に向かって闘いが新たな段階に突入した。
これに震えあがった平林総長は、さらなる怒りと闘いの爆発を恐れ、11・29にデッチあげ逮捕させた3人の学生を起訴することもできず完全敗北した。今や、平林独裁体制は風前のともしびだ。今こそ、独裁者=平林総長を打倒し、法大を労働者と学生の手に取り戻すのだ。その闘いこそ07年全学ストライキ闘争の爆発である。
労働者と共に未来開く 勝利への確信
第三に、3・14弾圧以来、権力に屈服せずに、団結を強化して闘いぬいてきた最大の根拠は、革命の展望で武装してきたことだ。帝国主義に未来はない。労働者階級にこそ未来があるのだ。
動労千葉、港合同、関西生コン支部が呼びかけてかちとられた11月労働者集会にこそ革命の現実性がある。動労千葉を基軸にした3労組共闘、そして韓国の民主労総ソウル地域本部、アメリカのILWU(国際港湾倉庫労組)ローカル10、AMFA(航空整備士労組)などとの国際連帯にこそ世界革命の展望がある。労働者階級は必ず勝利者になる。われわれはここに確信があるがゆえに、どんな弾圧が来ようが絶対に屈服しないのだ。
法大決戦の爆発が全国学生300万改憲阻止ゼネストの道であり、逮捕を恐れず不屈に闘う戦闘的学生運動の爆発は、階級的労働運動の前進にとっても決定的意義をもっている。法大決戦は歴史を決する位置をもっているのだ。われわれは学生共産主義者として、法大決戦を闘うことに大きな喜びを感じている。
06年法大決戦の大勝利の中で、青年を始め多くの闘う労働者と結びつき、今や韓国の学生とも結びつく地平に来ている。多くの労働者が、法大決戦の勝利に展望を感じている。法大決戦が国会決戦を牽引(けんいん)し、法大決戦と教育基本法改悪阻止決戦が結びついて爆発した。12・15法大集会には教育基本法改悪阻止と共謀罪粉砕を闘う労働者が法大キャンパスに来てともに闘った。逮捕や処分を出しながら闘ってきた全学連が、同じく逮捕や処分と闘ってきた韓国の学生と一夜にしてともに闘う団結をつくりだした。06年法大決戦のかちとった地平はあまりにも大きい。
07年、マル学同中核派法大支部は、法大で全学ストライキを絶対に打ち抜き、全国学生300万改憲阻止ゼネストへ突き進む。全国の学友のみなさん! 全学連1000人隊列を登場させるために共に闘おう!
〔マル学同中核派法政大学支部〕
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週刊『前進』(2277号8面2)(2007/01/01)
全学連 激戦渦中に臨時大会
“真っ向から革命語ろう”
全学連は12月16日、激戦の中で第67回臨時全国大会を都内で開いた。
大会当日の朝、卑劣にも東北大当局と警察権力は有朋寮への「明け渡し」強制執行に踏み込んだ。有朋寮生は、大会冒頭に激しい怒りと決意を表明、新幹線で舞い戻って阻止闘争を闘った。(記事3面)
議案提起に立った織田陽介全学連委員長は、内外情勢、11月労働者集会と訪韓の取り組み、法大決戦・国会決戦を振り返りながら、「今こそ真っ向から革命の時代を語り、学生の団結をつくり出そう。人生選択を問う熱いオルグが問われている」「全学連は11月集会派であり、動労千葉派の学生として、その党派性をより鮮明にして登場しよう」と訴えた。
続いて、今ひとつの大会議案として「06年法大決戦の総括と07年決戦の展望」を法大の被退学処分者が提起した。「40人の不当逮捕に一歩も引かず、ことごとく粉砕し、逆に法大生・教職員の決起へと転じて圧倒的な勝利を切り開いてきた。処分を実力で無力化させ、平林独裁体制は今や風前のともしびだ」「法大学生運動をたたきつぶさなければ日帝は侵略戦争に突入できない。4大産別決戦と同様に、法大決戦に日本革命の未来がかかっている」
二つの提起に応え、1年生を始め多くの参加者が闘う団結について、革命について、仲間づくりの苦闘と展望について次々発言。「闘う中で、法大生と全国学生の鉄の団結を作ってきた」「世の中や大学がひどいことはみんなわかっている。問題はこれに勝つ闘い、勝てる組織を作ることだ」「法大の5人の被処分者が火の玉になって切り開いた闘いを全国のキャンパスでやろう」「何か他のところにではなく、自分たちで切り開いた闘いの中に、革命の確信をつかみとったことが重要だ」。全発言に、意気天をつくような確信があふれた。
臨時大会で全学連は、@07年11月労働者集会を年間最大の取り組みとし、学生1000人隊列を必ず登場させる、A法大決戦―法大全学ストを突破口に、東北大、富山大などの拠点攻防に勝ち抜き、改憲阻止の300万学生ゼネストに突き進む、Bマルクス主義の学習と青年労働者との共闘、三里塚、沖縄、星野奪還大運動の取り組みなどの重要方針を決めた。
3・14弾圧以降の激闘は、戦闘的で不屈の学生活動家を大量に生みだした。07年、全学連はこの成果をいよいよ全面開花させ、改憲阻止・安倍打倒の決戦に躍り込む。
(写真 06年に切り開いた勝利の地平を確認した全学連臨時大会。インターナショナルを斉唱し07年決戦への団結と決意を固めた【12月16日 東京】)
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週刊『前進』(2277号8面3)(2007/01/01)
3学生を不起訴で奪還
12月20日、法政大デッチあげ弾圧で11月29日に不当逮捕された3人の学生全員を、不起訴で奪還した。決定的勝利だ!
この勝利は、3人にかけられた「傷害」「建造物侵入」なる容疑が完全なデッチあげであることを満天下に示した。これで、3・14弾圧以降、実に40人に及ぶ不当逮捕は例外なく完全粉砕された。公安刑事を圧倒し抜いた完全黙秘の闘いを基礎に、法大決戦の大衆的爆発の力、全国の労働者・学生の力でかちとった共同の勝利だ。
法大・平林総長、東京地検公安部、警視庁公安部が結託し、「警備員」と称する転び屋=大久保廣宣を使って「事件」をねつ造した責任はあまりに重大だ。平林総長、東京地検・児嶋隆司、警視庁公安一課・関正孝、川島勇二は土下座して謝罪し、即刻辞任せよ!
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週刊『前進』(2277号8面4)(2007/01/01)
訂正
前号6面の団結ひろばで「小松基地に抗議行動」としたのは「小牧基地」の誤りでした。おわびし訂正します。
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