ZENSHIN 2004/03/29(No2143 p06)

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第2143号の目次
日比谷公園霞門からデモ行進の先頭に立つ陸・海・空・港湾労組20団体
日比谷公園霞門からデモ行進の先頭に立つ陸・海・空・港湾労組20団体。「戦争協力拒否」を訴えた
1面の画像
(1面)
3・20国際反戦共同行動デー 日比谷公園に6万人
やめろイラク占領・ストップ有事法制
労働者の新しい大統一運動へ
記事を読む  
(2面)
動労千葉 反合・運転保安確立へ大きな成果
3・12〜14 運休247本、スト打ちぬく
団結し春闘前半戦に勝利(3月12〜14日)
記事を読む  
動労総連合統一スト 水戸、高崎、西日本で決起 記事を読む  
国労弾圧公判 弁護団、重厚な冒頭陳述
検察立証の破産突き攻勢へ(3月16日)
記事を読む  
資本攻勢&労働日誌 2004 2・27〜3・13
労働審判制度法案が国会提出 20労組が有事法案に反対/郵政、トヨタ方式拡大
記事を読む  
国労5・27臨大闘争弾圧公判日程 記事を読む  
(3面)
階級的労働運動躍進へ
対カクマル戦勝利の地平に立ち 確信固く3・14革共同集会(3月14日)
記事を読む  
3・5大阪 “闘わなあかんで!”
連帯深め春闘勝利へ大集会(投稿/関西合同労組・I)(3月5日)
記事を読む  
3・20から反転攻勢へ
3・13 広島で春闘集会開(3月13日)く
記事を読む  
金属大手 ベアゼロ妥結弾劾する(3月17日) 記事を読む  
世界の労働運動 イギリス
安全確立へ闘うRMT 破産深まる英国鉄の民営化(湯村宏則)
記事を読む  
(4面)
解同全国連第13回大会 戦時下の運動方針を確立
“村の団結で生活と権利守る”
差別糾弾貫き本部派打倒へ(3月7、8日)
記事を読む  
革共同からのあいさつ 階級的労働運動再生へ 記事を読む  
“全国連に学び闘う” 新城節子杉並区議 記事を読む  
旭川・千歳 陸自第3陣出兵を弾劾 地元住民と共に立つ(投稿/北海道 A・Y)(3月12日、13日) 記事を読む  
「障害者」への介護保険適用許すな
地域自立生活と必要な介助を奪う大攻撃〔関東「障害者」解放委員会〕
記事を読む  
日誌’04 3月10日〜16日
与党敗北でスペイン撤兵へ 陸自本隊第3陣190人が出兵
記事を読む  
(5面)
3・20から自衛隊イラク撤兵・有事関連法案粉砕・改憲阻止へ
国鉄決戦先頭に階級的総反撃を
記事を読む  
デマで墓穴掘ったカクマル
ゼルツァー氏「スパイ」呼ばわりとイラク「謀略論」で3・20に敵対
記事を読む  
水嶋判決 「A=被告人」主張を排斥 検察のデッチあげ崩壊(3月17日) 記事を読む  
3・13集会とピースウォーク
“大阪泉州から3・20へ”(関西合同労組 T・T)(3月13日)
記事を読む  
(6面)
団結ひろば 投稿コーナー 記事を読む  
共謀罪を絶対廃案に 戦時下弾圧と闘う4・11集会へ 記事を読む  
新刊紹介
●学習ノート 小泉義秀 『スターリン主義と農業の強制集団化』
スターリン主義の歴史的次元を中心軸にすえたロシア革命史の研究
農業・農民問題を軸に一国社会主義論を追及 編集・発行 革共同 1000円
記事を読む  

週刊『前進』(2143号1面1)(2004/03/29)

3・20国際反戦共同行動デー 日比谷公園に6万人

 やめろイラク占領・ストップ有事法制 労働者の新しい大統一運動へ

 水嶋同志に完全無罪判決 記事5面

3・20世界同時反戦行動の一環として、東京・日比谷公園に6万人結集
冷雨ついて小音楽堂−噴水前を埋める

 3月20日午後、イラク開戦1周年の3・20世界同時反戦行動の一環として、東京・日比谷公園に総計6万人が結集した。この闘いは韓国・ソウルを始め、ニューヨーク、サンフランシスコ、ロサンゼルス、シカゴなど全米で、イギリス・ロンドンで、そして全世界で同日の決起として闘われた闘争と連帯し、その先頭を切って闘われた。自衛隊撤兵・小泉打倒へ、労働者階級人民の歴史的な闘いが始まった。

 怒り込め平和コンサート

日比谷公園霞門からデモ行進の先頭に立つ陸・海・空・港湾労組20団体 彼岸とは思えない真冬のような寒さと冷たい雨の中、多くの人びとがそれをはねかえす怒りをもって全国から日比谷をめざして続々と結集した。
 日比谷小音楽堂では、1時から、「世界の人々とともに 3・20平和コンサート HIBIYA」が、陸・海・空・港湾労組20団体の主催で開かれた。小音楽堂を満員にしただけでなく、隣接する噴水周辺の広場を埋め尽くす人びとと一体となって集会がかちとられた。小音楽堂では、3・12〜14ストを闘った動労千葉が大挙席を占めた。
(写真 日比谷公園霞門からデモ行進の先頭に立つ陸・海・空・港湾労組20団体。「戦争協力拒否」を訴えた)
 主催者あいさつに立った航空労組連絡会議長の内田妙子さんは、「イラク侵略戦争の開戦以来1年で1万人以上のイラクの民間人が犠牲になり、米軍も1000人以上が犠牲になっている」と弾劾。「小泉首相はテロ対策を言っているが、警備強化の対象は陸・海・空・港湾労組だ」と抗議し、有事立法とイラク派兵に反対して闘い続けることを訴えた。「米英の戦争の手助けをしている日本は平和憲法をないがしろにしている。憲法の誓いを行動で示し続けたい」と訴えた。
 コンサートでは、ゴッドブレスと横井久美子さんが熱唱した。広島の千羽鶴の佐々木貞子さんの甥にあたるゴッドブレスのボーカルが、「祈り」を歌った。
 35年間平和を歌い続けてきた横井さんは、戦争絶対反対をメロディーに乗せて歌った。「戦争は通さない/戦車は動けない」と、会場とともにみんなでコールした。また、「同じ空/同じ子ども」では、「これ以上子どもたちを殺さないで」と訴えた。
 また、コンサートでは、芝公園の集会を行った全労連と、日比谷野外音楽堂で集会を行ったワールド・ピース・ナウから連帯のあいさつが行われた。
 このコンサートに先立って、噴水前で百万人署名運動とワールドアクションの前段の集会が行われた。リレートークで、各地の連絡会から自衛隊撤兵をめざして闘う決意と報告が行われた。杉並百人の声の会の桜井善作さんが、「テロに負けるな」と言って戦争をあおる小泉に対して「こんな政権は放っておけない」と、もっともっと闘いを拡大することを訴えた。愛知県連絡会の桐村剛さんが、小牧闘争の先頭に立ち3月9日急逝されたつれあいの桐村明美さんの遺志を継いで闘う決意を述べた。愛知県の隊列には桐村明美さんの遺影があった。
 一方、噴水の反対側では、東北大有朋寮などの呼びかけで「イラク戦争絶対反対! 国公立大学『法人化』・大学自治破壊をうち破ろう!」を掲げて全国学生集会が開かれ、300人が集まった。全国学生の画期的な闘いが始まった。
 三里塚反対同盟もこの日大挙して参加した。

 米大使館から六本木へデモ

3・20国際反戦共同行動デー 春闘スト勝利の熱気と高揚感をもってデモ行進する動労千葉 2時半から、六本木に向けてのデモが出発した。先頭は航空労組連絡会など陸・海・空・港湾労組20団体。内田さんや横井さんらが横断幕を持った。百万人署名運動の隊列は10てい団を超える長蛇の大行進になった。デモでは、「自衛隊を今すぐ戻せ!」「自衛隊をイラクに行かすな!」「復興支援は大ウソだ!」のシュプレヒコールがラップ調で繰り返され、リズムに乗って行進が続いた。赤坂のアメリカ大使館の前は権力の厳戒態勢下にあったが、デモ隊はひときわ声を張り上げて「アメリカはイラクから撤退せよ」「ブッシュと小泉倒そう」のシュプレヒコールを上げた。六本木の桧町公園まで雨をはね返し意気天をつく勢いでデモを貫徹した。
(写真 春闘スト勝利の熱気と高揚感をもってデモ行進する動労千葉の組合員。多くの労働組合の隊列が続いた)

 野外音楽堂などでも集会

 日比谷公園では、このほか、野外音楽堂でワールド・ピース・ナウの集会が「世界の人々とともに/終わらせようイラク占領! 撤退させよう自衛隊!」を掲げて行われた。喜納昌吉さんがライブ演奏を行い、「イラクで始まった戦争が北朝鮮にも迫っている。絶対に止めてください」と訴えた。
 また、野音の西側にあるかもめの広場では、平和フォーラムの集会が行われ、日教組、自治労などの労組が結集した。それぞれデモ行進が行われた。
 日比谷公園の集会に先立って午前11時から芝公園で行われた全労連などの集会では、航空安全会議副議長の中川香さんがあいさつし、「午後から日比谷公園で行われる二つの集会にぜひ足を運んでいただきたい」と熱烈に訴えた。この訴えにこたえて、芝公園参加者の多くが日比谷公園に大合流した。

 沖縄など各地で統一行動

 この日沖縄では、全世界統一行動の一環として、平良修、桑江テル子、知花昌一の各氏ら100人を超える呼びかけで「イラク派兵反対うまんちゅ大集会」が県庁前広場で開かれ、500人が参加した。ライブ演奏とリレートークが行われ、国際通りをピースウオークした。沖縄の新しい歴史のうねりが開始された日だ。

 この力でただちに4月決戦に立とう

 3・20日比谷大行動は、イラク反戦=自衛隊撤兵、有事法制粉砕、改憲阻止へ、労働者人民の新しい大統一運動へ、新たな出発点を築いた。闘いが本格的に開始されたのだ。この力をもって、ただちに4月決戦に突入しよう。
 3・28三里塚現地集会へ総結集しよう。
 20労組などが呼びかける3月30日〜4月1日の国会行動、4・9日比谷野音集会、5・21明治公園集会に大結集しよう。
 4・13国鉄闘争支援大集会(日比谷公会堂)を支持し、成功させ、国鉄闘争を先頭に階級的反撃に立ち上がろう。4月全国で百万人署名運動の発展をかちとろう。4・29〜5・1メーデーに階級的労働運動、国際連帯を訴えよう。
 侵略戦争のための司法改革、治安弾圧と共謀罪新設に反対する陣形を圧倒的に強化しよう。

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週刊『前進』(2143号2面1)(2004/03/29)

動労千葉 反合・運転保安確立へ大きな成果
 3・12〜14 運休247本、スト打ちぬく 団結し春闘前半戦に勝利

 動労千葉は3月12〜14日、48時間ストライキを貫徹し、247本の列車を運休に追い込んだ(前号に速報)。JR資本とJR総連カクマルの結託体制による「安全崩壊」の実態を暴き、2月闘争の勝利的地平を堅持・発展させる大きな成果をかちとった。この春闘ストはまた、3・20世界同時反戦行動の起爆剤として大きなインパクトを与えた。〈外への侵略戦争と内への階級戦争〉を激化させる小泉=奥田らとの階級的力関係を転換し、階級的労働運動の大進撃をかちとる突破口を開いたのだ。動労千葉に続いて闘おう。

 レール破断の対策を要求

 動労千葉の今回のストライキは、反合・運転保安確立を掲げた春闘第2波ストとして闘われた。第1波は、強制配転粉砕―不当労働行為根絶、大量退職期を迎える検修職場への要員補充などを掲げた指名スト―長期非協力闘争として闘われた。今回は、3・13ダイヤ「改正」による総武緩行線(各駅停車)の6分40秒もの運転時間短縮に反対し、JRに抜本的な安全対策を求めて闘ったものだ。
 JR東日本千葉支社管内では、1月に総武快速線の津田沼〜幕張間でレールが折れて2aものすき間ができるという事態が発生した。習志野電車区の検査線ではレールが2本とも切断していた。さらに、3月5日に総武快速線の新小岩〜錦糸町間の荒川鉄橋で枕木がずれてレールの間隔が14_も縮小しているのが発見された。7日には東金線でレールの継ぎ目を留めるつなぎ板が脱落していた。列車の脱線・転覆さえ起こりかねない事態が続出していたのだ。
 13日、全面ストの当日には毎日新聞(千葉版)が「レール破損、今年もう4件」という記事を掲載した。動労千葉のホームページで暴露された「割れたレール」の写真入りで、「労組の『動労千葉』は12日からのストライキで、こうした『線路の安全問題』を突き付け、対策を求めている」「動労千葉は01年にJRが保線事業を全面的に外部委託して以来、十分な安全対策を求め毎年ストをしてきたが、今回も『検査は機械に頼りきりで、検査回数も少ない』などとして改善を求めている」と、動労千葉の要求が鮮明に書かれている。動労千葉のストの正義性が明らかにされ、JRの「安全崩壊」の実態が社会的な大問題として突き出されたのだ。
 これは、動労千葉がストという労働組合の武器を最大限に生かし、資本の側の矛盾である安全問題を徹底的に突いて、安全を破壊する合理化に絶対反対を貫いて、「闘いなくして安全なし」という結成以来の原点に立って団結を固めて闘い抜いたからだ。ここに動労千葉の階級的労働運動の真骨頂がある。

 “明るく闘いを展開できた”

 13日午後4時過ぎ、田中康宏委員長は、千葉運転区支部の集会で「中間集約」として次のように語った。
 「今回の闘争は、本当にいい闘争になった。組合員の表情を見ても、みんな明るかった。今回の闘争は、JRの安全問題を対外的に明らかにするという所期の目的も達成した。3月末には貨物の賃金制度見直しを絶対に阻止する。これをかちとれば、動労千葉は声を大にして04春闘に勝利したと言える。全組合員が結集して闘ったことによって大きな成果をかちとった」

 東労組のスト破りを許さず

 動労千葉は、12日のスト突入に至る過程を「勝負の1週間」と位置づけ、連日の駅頭ビラまきや職場オルグ、東労組組合員らへのスト破り拒否の訴えを行い、さらに千葉支社との団体交渉を繰り返しながら、スト突入へと上りつめた。
 千葉支社は、東労組の新人運転士の「見極め」を前倒しして、スト破りに動員しようとした。動労千葉は「スト拡大も辞さない」と迫り、これを打ち破った。さらに、レール破断について千葉支社が「『折損』とか『折れた』という言葉を使うな。『損傷』か『ヒビ』にしろ。写真の取り扱いに気をつけろ」という内部文書を出したことが発覚し、その文書の撤回を求めて支社に謝罪させた。
 12日のスト突入後は、千葉市民会館での総決起集会を組合員と支援の労働者ら330人の結集でかちとり、JR千葉駅頭での宣伝を行った。13日は各支部が集会を開くとともに、幕張電車区前や千葉運転区前でスト破り監視・抗議行動を闘い抜いた。
 千葉運転区では、なんと出退勤する東労組組合員らを区長が先頭に立って「防衛」していたのだ。千葉転支部の組合員が「スト破りをやめろ」と弾劾した。
 駅頭宣伝などでは、激励の声が多かった。JRの外注会社の労働者は「動労千葉の闘いが頼みの綱だ」と話した。「このご時世でスト?」と言う労働者も、安全問題でのストと分かると「労働組合が闘わなければダメだ」と共感した。

 検修職場に原職復帰

 今回のストは、2月闘争で掲げた強制配転粉砕―不当労働行為根絶の要求を発展させる闘いでもあった。
 ストの最中の13日付で、西船橋駅の特別改札業務に強制配転されていた組合員が、幕張電車区に復帰。スト後の15日に赴任した。分割・民営化前から20年近くも駅売店などをたらい回しにされたが、ついに原職復帰をかちとったのだ。
 これは、01年以来毎年、検修・構内業務の外注化阻止のストライキを闘い、千葉支社だけは外注化の提案もできないという成果をかちとっていたから実現できたものだ。外注化を前提にして要員を補充しなかった矛盾が突き出され、そこに的確な闘いを構えたことによって、ついに動労千葉組合員を戻さざるを得なくなったのだ。
 動労千葉は、このように17年間の国鉄分割・民営化―JR体制に風穴を開け、「アリの一穴(いっけつ)」から「堤防決壊」的な状況へと闘いを進めようとしている。

 組織拡大実現へさらに闘う

 そしてダイ改で強行された運転時間短縮に対しては、列車が遅れようと絶対に無理な運転をせず、元の運転時間に戻させるための安全運転闘争に入る。
 何よりも、組織分裂にあえぐJR総連カクマルを打倒し、動労千葉の組織拡大をかちとることだ。それが国鉄分割・民営化攻撃に最終的に決着をつけることである。さらに1047名の解雇撤回・原職復帰をかちとることだ。動労千葉の闘いは、その勝利の展望を指し示した。動労千葉とともに、1047名闘争を発展させよう。

 ス労自主がストで支援に

 動労千葉のスト行動には多くの支援の労働者らが駆けつけた。スタンダード・ヴァキューム石油自主労働組合(ス労自主)は12日から全国でストに決起し、13日の行動をともに闘った。ス労自主は、昨年8月のエクソンモービル名古屋油槽所の火災で下請け労働者6人が死亡した事故について会社の責任を追及し、「反合・職場安全確保」を掲げて闘った。
 動労千葉ストの地平を広げ、動労千葉のように闘う労働組合をつくり出そう。

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週刊『前進』(2143号2面2)(2004/03/29)

動労総連合統一スト 水戸、高崎、西日本で決起

 動労総連合傘下の動労水戸、動労連帯高崎、動労西日本も、3万8000円の大幅賃上げ要求とともに、それぞれの要求を掲げてストに立ち上がった。
 動労水戸は3月12日、勝田電車区の検修で6人が突入し、13日の明け勤務終了まで最大24時間ストを貫徹した。ベンディングや駅売店など関連事業の労働者12人も全日ストを闘った。外注化や組合差別、昇進差別をやめること、関連事業の仲間を元の職場に戻すこと、運転士に登用することなどを求めた。12日にはJR水戸支社や勝田電車区への抗議行動に決起した。
 動労連帯高崎は16日、籠原運輸区を拠点に24時間ストに決起した。スト通告後、支援の労働者とともに熊谷駅前でスト支援とイラク反戦を呼びかけるビラをまいた。熊谷市立商工会館で決起集会を開き、和田山繁委員長は「分割・民営化から17年、JR資本とJR総連カクマルとの結託体制の危機の中で、動労千葉のように闘ってこそ安全がかちとれる」と語った。さらに、3・20日比谷への総結集を訴えた。国労闘争団を始め地域の支援の労働者がストへの熱い共感を表明した。夕方の熊谷地区春闘総決起集会に合流し、熊谷駅までのデモに参加した。
 動労西日本は13日朝から翌朝まで、JR貨物吹田機関区で乗務員指名ストを闘った。欠員補充・要員増、遠隔地配転の中止、年休確保の要求を掲げた。スト通告後、吹田機関区門前でスト突入集会。同じ職場で国労5・27臨大闘争弾圧被告の小泉伸さんら国労組合員も駆けつけた。会社はスト前日に、関西支社長名による「ダイ改当日のスト実施は鉄道人として常識を逸脱した行為。スト回避を通知する」などとした「警告」書を持ってきた。明確な不当労働行為だ。あわてふためいた会社の対応に勝利を確信してストに突入した。

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週刊『前進』(2143号2面3)(2004/03/29)

国労弾圧公判 弁護団、重厚な冒頭陳述 検察立証の破産突き攻勢へ

 3月16日、国労5・27臨大闘争弾圧裁判の第21回公判が東京地裁刑事第10部(青柳勤裁判長)で開かれた。前回から石井勝幸・国労本部会計監査員に対する弁護側尋問に入っている。しかし石井証人は「会計監査の業務がある」として出廷せず、この日は弁護側申請の2本のビデオの上映と、被告の意見陳述、弁護団の冒頭陳述が行われた。
 上映されたビデオプレス制作の『四党合意撤回を求めて』と『国労第67回定期大会ドキュメント』は、00年8月26日の続開大会と同年10月の定期大会を記録したものだ。国労本部への闘争団と国労組合員の怒りの激しさが伝わってくる。中核派の「介入」「妨害」で大会が混乱したかのように言う検察側の主張は、今や全面破産した。
 続いて松崎博己被告団長と橘日出夫被告が意見陳述に立った。松崎被告は、国鉄分割・民営化による不当解雇への怒りを語り、解雇撤回を否定する4党合意を怒りを込めて弾劾した。橘被告は、4党合意受諾が強行決定された01年1・27大会から02年5・27大会に至る経緯を述べ、被告らの労働委員会闘争や闘争団員の鉄建公団訴訟が4党合意を破産に追い込み、それへの報復として弾圧が仕組まれたことを明らかにした。
 佐藤昭夫弁護団長を始め、葉山岳夫、浅野史生、大口昭彦、西村正治、萱野一樹、河村健夫の各弁護人が冒頭陳述を読み上げた。国鉄分割・民営化から4党合意、5・27臨大に至る全経過を網羅し、ビラまき・説得活動の正当性を明らかにした重厚な陳述は、法廷を圧した。酒田充委員長ら国労本部派が警察と一体となって仕組んだこの弾圧の真相も徹底的に暴かれた。
 検察側立証の途中での弁護側の冒頭陳述は異例のことだ。検察側立証は、すでに崩壊しているのだ。
 続いて弁護団は、かねてから問題になっていた検察側冒頭陳述の「犯行に至る経緯等」をどう立証するのかと検事に問いただした。そこには「中核派は……闘争団の一部を取り込み、国労全国大会会場内で演壇を占拠するなどの議事妨害をした」などと書かれている。こんな主張が事実に反し、立証できるはずがないことは、この日上映されたビデオからも明らかだ。
 「証拠を明らかにせよ」と迫る弁護団を前に、古田浩史検事は「進行に応じて検討する」と開き直った。一瀬敬一郎主任弁護人が「刑事訴訟規則は、検察官は全証拠を一括請求せよと定めている。検察官のやり方は違法だ」と追及した。だが、青柳裁判長は「検察官は早期に結論を」と言うのみで検察側を救済した。

 国労本部の「指示」許すな

 次回公判(4月27日)は石井証人への弁護側尋問になる。国労本部は、裁判闘争の前進に追いつめられ、3月2日、「指示51号」を出し「被害者の証人尋問などについては、関係する地方本部を中心に傍聴体制を取り組むこと」と叫び、裁判闘争への敵対と妨害の意思をむき出しにしている。 次回公判に結集し、無罪獲得と国労再生へ闘いを強めよう。許さない会のさらなる拡大へ奮闘しよう。

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週刊『前進』(2143号2面4)(2004/03/29)

資本攻勢&労働日誌 2004 2・27〜3・13

労働審判制度法案が国会提出
20労組が有事法案に反対/郵政、トヨタ方式拡大

琉球バス労組、賃下げ一部同意 琉球バスの全員解雇・再雇用と賃金25%削減提案に対して、沖交労・琉球バス組合は「組合側としての賃金引き下げ案を提示する」との基本方針を決めた。退職金50%カットは拒否。(2月27日)
改悪派遣法施行 改悪労働者派遣法が3月1日施行された。主な改悪点は、@「物の製造の業務」への派遣解禁、A現在1年とされている派遣期間を3年に延長、B紹介予定派遣での事前面接の解禁など。(3月1日)=参考資料:派遣法改悪内容
正社員の所定内給与72カ月連続減少 厚労省発表の1月の毎月勤労統計調査(速報)によると、正社員など一般労働者の所定内給与は0.5%減と72カ月連続で減り、全体の常用雇用者数は0.2%減と38カ月連続で減った。(1日)
労働審判法案国会提出 「労働審判制度」新設法案が閣議決定され今国会に提出された。(2日)
東北電力が定昇廃止 東北電力は定昇の廃止と成果主義の徹底を労組に提示。05年度からの実施をめざす。現在は約7割を占める定昇と、約3割の評価分による昇給制度があり30歳のモデルケースで3400円の定昇を実施。(2日)
フリーター2010年に476万人 UFJ総合研究所は2010年のフリーターが476万人になるとの試算をまとめた。(4日)=要旨別掲
労組法改悪案を国会提出 厚労省は労組法の改悪案を国会に提出した。(5日)
郵政公社、トヨタ方式で人件費300億円削減を狙う 日本郵政公社の高橋俊裕副総裁は、トヨタ自動車の生産方式の応用で郵便事業の04年度の人件費を前年度比300億〜400億円削減できるとの見通しを明らかに。現在15局で導入している効率化策を4月に普通郵便局1000局に拡大予定。(5日)
地公法改悪案を閣議決定/短時間職員を新設 政府は任期付短時間勤務職員の新設など地方公務員不安定雇用化に向けた地公法改悪案を閣議決定した。(9日)=参考資料:03年12月25日総務省発表「地方公務員制度における任用・勤務形態の多様化について」
日航、人員削減4500人 日本航空システムは地上職を中心にした従業員削減を4500人とすることを柱とした04〜06年度の中期経営計画を発表。(10日)
20労組が有事関連法案阻止アピール 陸・海・空・港湾労組20団体は、政府が有事関連法案を閣議決定したことについて「強く抗議し有事法制完成阻止にむけていっそう奮闘します」とのアピールを発表した。(11日)
動労千葉スト 動労千葉が14日まで48時間ストに突入。(12日)=記事へ
自動車総連、「ベア」の言葉放棄へ 自動車総連の加藤裕治会長は記者会見で、春闘交渉の中核的な要求内容である「ベア」という言葉を来春闘から使わない可能性を示唆した。(13日)

 フリーター人口の長期予測(UFJ総合研究所試算)

 就職難と若者の意識の変化を背景にフリーターが急増している。若者の5人に1人がフリーターと言われる。フリーターの賃金、年金を正社員と比較する。
 正社員 フリーター
【平均年収】  387万円  106万円
【生涯賃金】2億1500万円  5200万円
【消費額】  282.9万円 103.9万円
【年金(月額)】146,000円  66,000円
 失業者は徐々に減少してくるが、パート・アルバイトに加えて、契約社員や派遣社員といった正社員以外の雇用が一段と拡大してくるため、フリーター人口は2010年に476万人とピークを付ける。2020年には444万人に落ち着いてくるが、正社員以外の雇用は拡大基調が続くため、若年人口に占めるフリーター比率は2020年には30.6%に上昇する見込み。

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週刊『前進』(2143号2面5)(2004/03/29)

国労5・27臨大闘争弾圧公判日程

 第22回 4月27日(火)/ 第23回 5月18日(火)/ 第24回 6月9日(水)/ 第25回 6月29日(火)
 ※いずれも午後1時15分から、東京地裁

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週刊『前進』(2143号3面1)(2004/03/29)

階級的労働運動躍進へ 対カクマル戦勝利の地平に立ち
 確信固く3・14革共同集会

 3月14日、世田谷区民会館で革共同政治集会が開かれた。動労千葉が12日から14日までの第2波ストを打ち抜いた圧倒的な勝利感の中で350人の中心的活動家が結集した。特に、日帝のイラク侵略戦争突入に対し、3・20国際反戦統一行動の大爆発へ残された1週間を総力を挙げて闘い、情勢を変え、日帝打倒への巨大な展望を切り開こうという革命的情熱が満ちあふれる集会として圧倒的に成功した。
 司会の教育労働者の女性同志が「動労千葉は春闘ストを打ち抜いた。イラク反戦闘争の先頭に立っている。階級情勢は一変している。3・20、10万人結集を実現するため、新しい時代の革共同集会として実現したい」と発言し始まった。
 連帯のあいさつでは、三里塚芝山連合空港反対同盟から北原鉱治事務局長、萩原進事務局次長、敷地内の市東孝雄さん、伊藤信晴さんが壇上に並んだ。北原さんは、イラクに自衛隊を派兵した現在の情勢について「60年前の第2次世界大戦の国内情勢もまったく同じだった」と提起し、「三里塚が勝てば世の中が変わる。反戦闘争も勝利する」と3・28三里塚への総結集を訴えた。萩原さんは、「3・20と3・28はセット。3・20に10万人を集めきり、反戦の声を大きく盛り上げよう」と提起した。
 部落解放同盟全国連合会の内本共闘部事務局長は、日帝の侵略戦争への突入情勢下で差別事件が相次いでいることを弾劾し、この差別の洪水と闘わない解同本部派を弾劾した。
 北富士忍草母の会から連帯のメッセージが寄せられていること、沖縄民権の会の座覇光子さんが参加していることが紹介された。
 続いて迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧被告からのアピールだ。十亀弘史同志は、「革共同が唯一の革命党として革命を実践する限り治安弾圧を回避することはできない」と提起し、完黙・非転向の原則を貫くこと、治安弾圧との闘いで攻勢をとりきることを訴えた。板垣宏同志は、3・25判決について、「予断を許さないが、16年間裁判闘争を闘い抜いてきた勝利の地平を崩すことはできない」とデッチあげを完全に暴ききったことを確認した。
 星野文昭同志奪還のアピールを金山克巳同志が行い、30年にわたる獄中闘争を非転向で闘い抜いている星野同志を「勝利者として取り戻そう」と訴えた。星野同志は無実であることをあらためて明らかにし、東京で星野同志奪還集会を成功させることを訴えた。
 基調報告を大津昌之同志が行い、冒頭、三里塚反対同盟からの提起を受け三里塚闘争を大きく構築することを誓い、また自衛隊派兵阻止小牧現地闘争を先頭で闘った桐村明美さんの逝去に哀悼の意を表した。
 大津同志は、日帝の12・9イラク派兵閣議決定―イラク派兵、3・9有事関連法案閣議決定をもって戦時下階級決戦に突入したことを「待ちに待った情勢が来た」と訴えた。
 動労千葉の2、3月ストについて、「動労千葉ストの意義を電撃のように伝えよう」と呼びかけた。また、革共同の対カクマル戦争勝利の核心的意義を提起し、新指導路線のもとでの対カクマル戦の方向性を鮮明にさせた。カクマルの黒田派と松崎派への分裂、JR総連カクマルの松崎派と嶋田派への分裂に対する勝利の追撃戦のためにも階級的労働運動を再生することを強調した。
 3・20日比谷10万人大結集へ大きなうねりが巻き起こる中で、これに追いつめられた日本共産党や反革命カクマルの妨害策動を厳しく弾劾した。それとともに「国民保護法案を始めとする有事関連法案は、北朝鮮侵略戦争をやるためのものだということを鮮明に打ち出そう」と訴えた。最後に党勢倍増の闘いを訴え、その先頭に立つ決意を表明して基調提起を結んだ。
 カンパアピールと休憩をはさんで決意表明に移った。『前進』復刊30年に当たり『前進』印刷局と編集局の同志が発言した。印刷局の同志は、「復刊以来1号の欠も出さず届けることができて誇りに思っています」と語った。編集局の同志は、激烈な対カクマル戦争の中で、74年10月に復刊をかちとった意義を語り、同時に反革命カクマルが独自の印刷所をつくった最初の仕事がニセ『前進』の発行だったことを指摘し、全参加者があらためてカクマルのおぞましいファシスト正体を再確認した。

 “おれたちが社会を動かす”

 後半のハイライトは労働戦線からの決意表明だ。まず国鉄戦線の労働者が発言し、「動労千葉のストは巨大な壁を崩し始めた」と高らかに宣言し、「3・20総決起を鼓舞する決起だ」と意義を提起した。「労働者を食わしていけない帝国主義は死ね。おれたちが社会を動かす」と革命勝利への烈々たる決意を表明した。
 全逓労働者の同志は、2月8日に10時間の深夜勤が導入され、職場では昨年心臓病で倒れた労働者が深夜勤を強制され現職死亡した事実を明らかにし、闘わない連合に「われわれこそ引導を渡そう」と提起した。自治体労働者の同志は、職場で日共から組合権力を奪いとる闘いを進め、職場の労働者を大きく獲得していることを報告した。
 新生マル青労同から金属産別の労働者が発言した。「3月20日に日比谷に10万人を誰が組織するのか。それはわれわれです」とマル青労同が3・20組織化の先頭に立つことを表明し、組合で3・20の組織方針を決定することができたと報告した。合同労組の青年労働者は、春闘で指導部が屈服していることに労働者の怒りが高まっていることを指摘し、「屈服をぶち破る団結の力を解き放とう」と訴え、「マル青労同1千名の建設を必ず成し遂げる」と宣言した。
 差別・抑圧と闘う戦線を代表し発言した入管戦線の同志は、排外主義の嵐に抗して国際連帯―在日朝鮮人運動との連帯を強めることを訴えた。
 最後に全学連の大山尚行委員長が登壇、「自衛隊のイラク派兵は侵略戦争そのもの。これと一体で労働者階級への攻撃が襲いかかっている。この戦争に対して革命を対置する以外に勝利はない」と訴え、東大、早稲田大からカクマルをたたき出す決意を表明した。
 シュプレヒコールとインターナショナル斉唱を行い、参加者は固い決意で闘いの現場に向かった。

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週刊『前進』(2143号3面2)(2004/03/29)

3・5大阪 “闘わなあかんで!” 連帯深め春闘勝利へ大集会

 3月5日、「これでええんか春闘?! 闘わなあかんで! 闘う労働組合の全国ネットワーク関西集会」が全日建運輸連帯労組関西生コン支部と全国金属機械港合同の呼びかけで開かれ、エルおおさか大ホールを埋める労働者が集まりました。「04春闘勝利!労組法改悪阻止!自衛隊のイラク派兵を許さないぞ!」を掲げた集会は、関西生コン支部の和太鼓の演奏から始まりました。力強い太鼓の音は春闘の戦闘開始の合図のように会場に響きました。
 連帯のあいさつをした九州の闘う闘争団は、「最高裁が反動的判決を下したが、不当労働行為の事実は消えない。解雇撤回・JR復帰へ、鉄建公団の責任を追及する裁判を行っている。臨大弾圧被告の闘争団員も原告に加わり、陣形が強化された。最高裁判決をのりこえてさらに頑張る」と訴えました。
 国鉄臨職闘争を闘う和田弘子さんが「国鉄分割・民営化の中で6千人の臨時職員が労使協定を無視して差別解雇され、退職金を10%も削られた。最高裁も違法と判決した。鉄建公団の責任を追及し、解雇撤回まで闘う」と述べました。
 動労千葉の繁沢敬一副委員長が「58歳の運転士への不当配転に対し指名スト・非協力闘争を闘い勝利した。後半戦は、3月ダイ改に対し、賃上げと反合・運転保安を掲げてストに入る。関西生コン、港合同と連帯し04春闘とイラク反戦を闘う」と報告しました。
 航空労組連絡会の村中哲也副議長から「労働者の生活擁護のために大胆な要求を掲げる労働運動だけが、この国の将来・展望を切り開く。奮闘しよう」とのメッセージが届きました。
 関西合同労組の女性組合員がカンパアピールをし、「私の分会は賃上げを掲げて3月12日にストを闘う。カンパした分を春闘で取ろう」と呼びかけました。
 関西生コン支部の柳充副委員長と港合同の辻岡尚執行委員が基調報告を行いました。柳副委員長は「イラク派兵との対決が問われている。関生は2月20日、52分会252名のストを軸に96分会429名で反戦闘争を闘った。闘う組合が戦争反対の声を上げなければならない。日米安保をしっかり見すえた反戦闘争を」と提起しました。
 辻岡執行委員は「労働委員会は使用者概念の拡大を否定し、不誠実団交さえ容認、棄却率が増え、救済機能を果たしていない。労組法改正は、早期処理で審問主義を破壊し、和解を法に規定し、不当労働行為追及を閉ざそうとするものだ。労働審判制度もそうだ。奥田と対決し、地域合同労組、関生支部など独立労組が団結してストなどで闘おう」と訴えました。

 反弾圧、争議を闘う仲間が決意

 不当弾圧と闘う当該の部落解放同盟全国連寝屋川支部の仲間が、何度も手を挙げて「ご支援ありがとう。警察は恐くなんかない。この私を見れば分かる。頑張ろう」と感動的な決意を明らかにしました。
 関西合同労組・管検工業分会は「協議・合意協定を踏み破っての破産に対し、職場占拠・泊り込み体制で職場を守ってきた。勝利することで支援へのお礼としたい」と述べました。
 港合同・南労会支部が「争議は12年7カ月を迎える。労働者医療機関だった南労会はもうけ主義に走り、組合員を解雇した。14の地労委命令をかちとった。労働運動の強化を目標に闘う」と発言しました。
 関西生コン支部・ダン生分会が「不当解雇と闘っている。ダン生は生コンの加水事件も起こした会社。仮処分の勝利をかちとった。関連会社を追及して闘っている」と報告しました。
 国労5・27臨大闘争弾圧の被告団は「全員が職場に復帰した。職場では皆が拍手し喜んでくれた。国労本部と警察によるデッチあげの事実が明らかになった。無罪をかちとり国労を再生する」と固い決意を述べ、被告の家族会は「家族会は解散しないと決定した。無罪を実現するまで、警察のいやがらせに負けず闘う」と語りました。
 集会宣言の後、関西生コン支部が「多くの争議、不当弾圧の中、こうした長期争議の解決なくして04春闘の勝利はない。支援を惜しまず、ともに闘おう」と訴えて集会をまとめました。

 米領事館に向け600人のデモ

 集会後、600人の大部隊でアメリカ総領事館に向け戦闘的デモに出ました。関西での春闘集会は、国労の仲間、部落解放運動、港合同、関西生コンなどに襲いかかる連続的な刑事弾圧をはねのけ、イラク反戦闘争と一体となって意気高く04春闘への決起を宣言するものとなりました。
 関西合同労組は、この力で労組法改悪反対の3・19厚労省交渉と3・20日比谷大結集に全力決起することを確認しています。04春闘勝利へともに闘おう。
(投稿/関西合同労組・I)

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週刊『前進』(2143号3面3)(2004/03/29)

3・20から反転攻勢へ 3・13 広島で春闘集会開く

 3月13日、春闘勝利広島集会が広島市西区民文化センターで開かれた。「闘う労働組合ネットワーク・広島」が主催し、80人が結集した。
 ネットワークに結集する動労西日本は、この日、動労千葉のストに固く連帯して大阪・吹田を拠点に早朝からストライキに突入した。集会参加者は、集会に先立ち広島・横川駅で動労西日本ストへの支援を訴える宣伝行動を展開した。
 集会では、広島連帯ユニオンの代表が主催者として発言し、「イラク派兵、有事関連法案の閣議決定という戦時下の春闘だ。闘う労働組合を結集し、3・20行動の成功を」と訴えた。
 部落解放同盟全国連合会広島支部の連帯のあいさつに続き、ストライキを闘う動労千葉のメッセージが読み上げられた。
 国労5・27臨大闘争弾圧被告で国労小倉地区闘争団日豊オルグ班の羽廣憲さんが特別報告を行った。「闘争団は17年間闘ってきた。これは不当弾圧でつぶせるものではない。全国の支援にこたえるためにも国労の再生を目指して闘う。暴力行為等処罰法の適用は団結破壊が目的だ。負けるわけにはいかない。闘わないと生きていけない時代だ。人として生きるために闘う」と熱烈に訴えた。国労5・27臨大闘争弾圧を許さない会・広島の代表は、「支援の輪を広げ、完全無罪をかちとろう」と呼びかけた。
 全造船三菱広機分会は、「分会は栗東(滋賀)へ行っても新たな組合員を獲得して生き生きと闘っている。連合のもとで春闘が機能しなくなってきたが、自分自身の闘いによって未来が切り開かれることを指し示して闘おう」と訴えた。
 広島連帯ユニオンの今川澄男書記長が基調報告を行った。「イラク侵略戦争は泥沼化し、小泉政権は国論二分状態の中で派兵を強行するという危機にある。小泉=奥田路線は、帝国主義が労働者を食わせていけなくなったことを示している。11・9で始まった労働者の国際連帯を発展させ、動労千葉の闘いに学び、3・20世界反戦行動の爆発で反転攻勢に転じよう」と提起した。
 カンパアピールと3・20行動への特別アピールに続き、闘う労働組合からの報告に移った。動労西日本の代表はJR西日本の不当介入を打ち破ってストを貫徹したと報告した。広島連帯ユニオンは派遣・請け負いの労働者の奴隷的状況を打ち破る闘いに入ったことを明らかにした。医療労働者は、奥田ビジョンのもとで進められる年金制度改悪と医療の戦時動員反対の闘いを訴えた。
 教育労働者、電通労働者、郵政労働者から、それぞれの職場攻防の報告が行われ、反転攻勢への固い決意が述べられた。
 最後に、労働者の戦争動員を許さないため3・20行動に総決起することを確認し、団結ガンバローを行った。こうして広島の闘う労働者は、戦時下の春闘を3・20総決起と結合して闘う決意を打ち固めた。
 (投稿/広島・K・S)

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週刊『前進』(2143号3面4)(2004/03/29)

金属大手 ベアゼロ妥結弾劾する

 3月17日、IMF・JC(金属労協)の各労組に一斉回答が行われた。
 マスコミでは「一時金軒並みアップ」「ボーナス増額相次ぐ」などという見出しが躍っているが、とんでもないことである。
 日産自動車のわずか1000円のベアを除いて、軒並みベアゼロだ。企業の増収にもかかわらずベア要求をあらかじめ放棄し、賃金闘争を否定した連合中央、5年連続の賃下げ攻撃に対し「今年こそ賃上げを」と切実に望んでいた労働者の要求を踏みにじった日帝資本を徹底的に弾劾する。
 一時金についても、ごく一部の企業で史上最高の6カ月超の額が示されただけで、電機や造船重機などはこれまで一時金の基準とされてきた5カ月を大きく割り込み、大多数が4カ月台だ。この数年間の一時金削減からの回復すらまったくできていない。
 それだけではない。今年の春闘過程では電機連合を中心に定昇解体が激しく進行した。電機大手で定昇制度が残っているのはシャープのみとなった。この動きを受けて、自動車総連でも定昇解体の動きが激化した。トヨタ自動車、日産自動車は定昇廃止を決めた。自動車総連は来春闘から「ベア」という用語を使わないと言い出した。
 連合中央は「賃金カーブ維持」を目標に掲げたが、定昇解体を容認した上での「賃金カーブ維持」とはいったい何か。それは、成果主義・差別主義賃金体系を積極的に容認・維持することであり、終身雇用制解体・不安定雇用化と一体の攻撃だ。大多数の労働者にとっては賃下げしか意味しない。絶対に許せない。
 だが、この結果に対して連合の笹森会長は「目標に百パーセント近い形となった」などと述べ、裏切りを塗り隠している。連合中央を労働者の怒りで打倒し、春闘後半戦への総決起を実現しよう。動労千葉に続いてストライキで闘おう。

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週刊『前進』(2143号3面5)(2004/03/29)

世界の労働運動 イギリス
 安全確立へ闘うRMT 破産深まる英国鉄の民営化

 不当解雇に反撃

 イギリスでも、国鉄の分割・民営化による安全の崩壊が激しく進んでいる。これに対し、鉄道労働者が運転保安の確立を求めて闘いに立ち上がっている。動労千葉が48時間ストライキに突入した3月12日、RMT(鉄道・海運・運輸労組)も24時間ストを構えた。
 このストライキは、RMTに結集するロンドン地下鉄の労働者が勤務時間内に酒を飲んだとデッチあげられ、5人に解雇攻撃がかけられたことへの反撃の闘いだ。RMTは圧倒的多数でスト権を確立し、この日、ロンドン地下鉄を大規模に止める24時間ストライキを構えたのだ。
 実力行使を背景にしたこの闘いによって、事実調査の公聴会を開くという労働裁判所の決定がかちとられ、この決定を守ることを資本に約束させた。その成果を踏まえてRMTはストをいったん中止した。
 動労千葉の田中委員長はRMTに連帯のアピールを送った。そのアピールは、動労千葉が1968年の滝口青年部長(当時)に対する飲酒デッチあげによる解雇攻撃と闘いぬいて解雇撤回をかちとったこと、この闘争が動労千葉の基礎をなす闘いの一つになったことを述べている。同様の組合破壊攻撃と闘うきょうだい組合として、熱烈な連帯の意志を表明したのだ。

 レール破断事故

 79年のサッチャー政権登場以来、イギリスでは全世界で最も徹底的な規制緩和と民営化攻撃が吹き荒れた。そしてそれに屈服したニューレイバーという労働運動内部の裏切り者を生み出した。イギリス国鉄は94年1月に分割・民営化されたが、それは日本以上に徹底したものだった。レールを保有する会社と列車を走らせる旅客会社が別になっており、しかも旅客会社は数十も存在している。レール保有会社のレールトラック社は日本のJRと同様、線路の保守・点検を請負会社に外注化し、運転保安への責任を放棄した。
 そのため、「ケージ・コーナー・クラッキング」と呼ばれる線路のひび割れが1200カ所以上あるにもかかわらず、レール交換を行おうとせず、「30_以上のひび割れがある現場では応急措置として時速32`の速度制限をとる」などというでたらめきわまる指示を出して平然としていた。
 「30_以上のひび割れ」はもはや「ひび割れ」とは言えない。JR東日本の総武快速線・津田沼〜幕張間で線路が破断したこととまったく同じだ。これを破断と言わずに「ひび割れ」とごまかすところも、英日の資本はそっくりだ。
 線路のひび割れと破断を放置した結果、2000年10月17日に列車がハットフィールド近くの損傷したレール上を走行した時、レールは300以上の破片となって砕け、9両連結の客車のうち7両が脱線、4人の死者を出すに至った。
 この事故をきっかけに、レールトラック社のあまりのでたらめさが問題となり、同社は01年10月、国の財産管理下に置かれることになった。事実上の倒産である。ブレア政権はイギリス国鉄民営化の失敗を認めざるをえなかったのだ。
 このような運転保安の危機に対して、RMTは激しく闘っている。02年にはロンドン地下鉄の安全問題をめぐってスト権を確立し、昨年の3月には安全問題でストライキを決行した。

 問題は世界共通

 国鉄の分割・民営化によって鉄道の安全が大きく崩壊している点で、イギリスと日本はきわめて似ている。アメリカ、韓国などでも同様の事態が起きている。動労千葉の反合・運転保安確立の闘いは全世界的な広がりと深さをもった普遍的な闘いなのだ。
 労働者を食わせることができなくなり、命までも奪うようになった資本主義・帝国主義は、「外への侵略戦争と内への階級戦争」の攻撃を激しく仕掛けている。RMTは、ニューレイバー派と激しく対決し、労働党からの除名攻撃に屈せず、闘う潮流の中軸を担っている。イギリス労働者階級と連帯し、3月闘争の地平を打ち固めて進撃しよう。
 (湯村宏則)

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週刊『前進』(2143号4面1)(2004/03/29)

解同全国連第13回大会 戦時下の運動方針を確立
 “村の団結で生活と権利守る” 差別糾弾貫き本部派打倒へ

 部落解放同盟全国連合会第13回全国大会が3月7―8日、大阪府で開かれた。1300人の闘う部落大衆、労働者、学生、市民が参加し、石川一雄さんと固く連帯し、全国連が戦時下の部落解放運動をいかに闘い、5万人組織建設を成し遂げるかを活発に討議、04年の体制と運動方針を確立した。
 第1日は茨木市民会館で行われた。「きょうだい達よ! われら自身の力に目覚めよ! われらの荊冠旗を奪いかえせ!」の幕を背景に荊冠旗が入場、解放歌を歌い開会した。
 原口孝一大会運営委員の開会あいさつに続き、瀬川博委員長が主催者あいさつに立ち、「私たちは大変な時代を迎えた。小泉政権が自衛隊をイラクに送り、年金に手をつけ、消費税を18%に上げようとしている。差別を強め、部落を犠牲にし、権力者や大企業だけが生き延びる政治になっている。このままでは村が昔に逆戻りだ。一番大事なことは弾圧に負けずに闘うことだ。荒本を先頭に20年前から弾圧や暴力団に負けない運動をしてきた。この運動が今こそ全国に必要だ。全国連を大きくしよう」と大会の獲得目標を提起した。
 次に、三里塚芝山連合空港反対同盟の伊藤信晴さん、動労千葉の清水匠執行委員、東京・杉並の新城節子区議、革共同の代表が来賓としてあいさつした。新城区議は、杉並、相模原、高槻、泉佐野、東大阪、守口の8議員を代表してあいさつした(別掲)。革共同代表も全国連とともに闘う決意を表明した。(別掲)
 間近に迫った3・20反戦闘争へのアピールを反戦自衛官の小多基実夫さんが行い、日比谷公園10万人結集を熱烈に呼びかけた。
 議案提起に入り、初めに楠木吉秀事務局長が03年度活動報告を@東大阪市議選の勝利A寝屋川弾圧との闘いB10・26狭山中央闘争の意義C要求闘争の新たな組織化、阪口選挙の教訓D階級的共同闘争の重要性――の5点にわたり提起した。
 次に中田潔書記長が04年度運動方針案を提起した。
 まず部落解放運動をとりまく情勢を明らかにした。「戦後初めて自衛隊が戦場へ派兵され、戦時下の部落解放運動に入った。部落差別が悪質化、凶暴化し、私たちの命や権利を奪っている。2年前の法期限切れを口実に同和事業が全面的に打ち切られた。戦争と大不況、差別の洪水の中、部落大衆の生活と権利を守る運動組織は全国連しかない。部落解放同盟本部派は差別糾弾闘争をやめ、法務局、警察に人権救済を求める運動に転落した。日共・全解連も4月に解散し、地域人権連合になる。差別糾弾闘争の復権と全国連の5万人組織建設は急務だ」
 12年間の組織建設の闘いを総括し、5万人組織建設への運動・組織方針を提起した。「12年間で3大闘争論――差別糾弾闘争、生活要求闘争、階級的共同闘争――を打ち立てた。12回大会で『ペンとノート』を持って村の中に入り、村の人の考え方、意見、気持ちをしっかりと受け止め、村の人が何に悩み、何を求めているかを知ろうという取り組みを提起した。今大会以降は、つかんだ実態を基に新たな村の団結をつくりだす闘いを開始しよう」
 東大阪・阪口選挙の教訓として、「阪口選挙で国健会に結集する人は、勝利を決する重要な役割を果たした。要求を権利として自覚した人たちが選挙を勝利まで導いた。差別、貧困を自分の甲斐(かい)性、能力のせいにして、あきらめて暮らしてきた人が大半だが、そういう人たちが立ち上がらないと部落解放運動は強くならない。差別もなくならない。東大阪でできたことはほかの部落の中でもできる」と語った。
 生活要求闘争のポイントを示し、「闘いの勝利を決めるのは大衆の怒りと力だ。これを組織すれば、窓口や法律がなくても闘える」と核心を提起した。
 結論として、「厳しい戦争の時代に、どんなに弾圧されようと部落解放の旗を守り抜く――それが全国連の役割であり、使命だ。そういう全国連でない限り、全国の部落大衆は勇気をもって解放運動に立ち上がることはできない。全国連の闘う姿を13回大会をとおして示そう」と宣言した。
 戦時下に突入した部落解放運動の勝利の展望を明らかにした04年度運動方針案の提起に、参加者は確信に満ちた大拍手でこたえた。
 続いて役員人事案が提起され、中央執行委員長に瀬川博さん、副委員長に村上久義さん、書記長に中田潔さんが推挙された。
 カンパアピールの後、小森勝重狭山闘争本部事務局長が不屈に闘う無実の部落民、石川一雄さんとの固い連帯の意思を明らかにしつつ「狭山闘争勝利の決意」を表明した。「4年に及ぶ第2次再審特別抗告審の焦点は事実調べ、証拠開示だ。本部派の10・31闘争放棄、武装解除策動を許さず、最高裁、最高検を大衆的に包囲・追及しよう」
 「東大阪・阪口選挙を闘った人びと」として荒本支部の支部員や青年、国健会の会員が登壇した。阪口克己東大阪市議・荒本支部書記長が「瀬川さんの20年の議席を発展させ、部落民、労働者が主人公の運動をつくる」と決意を述べた。
 さらに「寝屋川弾圧と闘う陣形」が紹介され、滝口敏明支部長を始め4人の被告、家族、弁護団が勝利の報告と無罪獲得への決意を述べた。「私たち4人は無実。弾圧に絶対に負けない。村の主流になる」という元気な発言に会場から盛大な拍手がわいた。
 同住連(同和住宅家賃値上げ反対全国連絡協議会)に結集して闘う人びとが壇上に勢ぞろい。東口博世話人が「部落差別がある限り、当然の権利として一律低家賃を要求する。応能応益制度は認められない」と確信も高く発言した。
 「質疑応答」が行われた。全国各地の支部員がイラク反戦共同闘争、学力促進活動、パート労働問題、卒業式「日の丸・君が代」反対闘争、支部組織建設などの問題について訴え、中田書記長が答弁した。奈良西之阪支部の小学6年生の「日の丸・君が代」闘争報告・決意は、満場の温かい拍手で迎えられた。
 この後、@寝屋川弾圧裁判勝利A狭山特別抗告審決戦B家賃値上げ・住民追い出しに対する総反乱呼びかけC3・20世界反戦行動への決起――の4決議案が提案された。
 1日目最後に村上久義副委員長がまとめを行った。「完全無罪をかちとるまで石川さんとともに闘いぬく。戦争に反対し、帝国主義を打ち倒そう。3月20日、10万人の大結集をかちとろう」
 第2日は、午前、@狭山―差別糾弾闘争A生活要求闘争B共同闘争C組織建設の4分科会が行われた。闘争と組織建設の方向が活発に討議され、深められた。午後、全体議事を再開、全議案・決議を採択、団結ガンバローを行った。

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週刊『前進』(2143号4面2)(2004/03/29)

革共同からのあいさつ 階級的労働運動再生へ

 本大会が「法のない時代の部落解放運動」を掲げ、戦時下の階級決戦を先頭に立って切り開こうとしていることに敬意を表します。
 地対協意見具申をもって同和対策事業の打ち切り・廃止、差別糾弾権否定の攻撃が開始されて以来、20年近くになります。この時期は国鉄分割・民営化と総評解体以来の労働運動の苦難の時期と重なっています。
 しかし、いま大きな変化がつくり出されています。昨年、全国連が寝屋川支部弾圧に断固として対決し、4人の仲間を奪還されたことは、苦闘する全国の労働者階級に勇気を与えています。また、昨年11月9日の日韓米国際連帯集会の成功を受け、動労千葉は04春闘にストライキで決起し、緒戦に勝利しました。関西生コン、港合同は、労組つぶしの攻撃と死力を尽くして闘っています。陸・海・空・港湾労組20団体は3月20日の日比谷10万人の統一行動を呼びかけています。
 戦時下に突入したからこそ、長く厳しい試練に耐え抜いた労働者人民が歴史的な反転攻勢を開始したのです。
 革共同は労働者階級自己解放と共産主義社会の樹立を綱領とする党です。労働者階級が部落差別を絶対に許さず、正念場の狭山差別裁判糾弾闘争の勝利のために闘い、部落解放運動を防衛する――そうした本来のみずみずしい魂をもつ力強い階級的労働運動を再生するために、革共同は労働者から学び、自己変革をかけて闘います。
 水平社の伝統を引き継ぎ、その敗北をのりこえて闘う全国連は、日本階級闘争が世界に誇る存在です。革共同は、どのような反動と逆流があろうとも、全国連の皆さんと固く連帯して闘いぬくことを誓います。
 来る3月20日のイラク反戦世界同時行動を、戦争も搾取も差別もない世の中、労働者人民・部落民が主人公となる世の中をつくり出す階級闘争の転換点としようではありませんか。

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週刊『前進』(2143号4面3)(2004/03/29)

“全国連に学び闘う” 新城節子杉並区議

 全国連の闘いは、戦争の時代における闘いの手本です。寝屋川支部への弾圧の中に、敵権力を追いつめてきた全国連の力を確信します。国家が戦争に踏み出した時代に真正面から差別と闘い、団結の力で要求を実現し、地域に根を張り、国家権力と対決する全国連の力の源は、狭山闘争を軸にした差別糾弾の闘いです。最高裁で全国連の皆さんは石川一雄さんの火のような怒りを体現し、徹底追及してきました。全国連は300万部落大衆にとってかけがえのない存在です。戦時下の部落差別、生活破壊の中で、人間としての権利を守る唯一の団結体です。
 私たちは、全国連に学び、それぞれの闘いの中に全国連のような力を全力でつくり上げる決意です。
 沖縄や在本土沖縄出身者は、全国連に励まされ、勇気を与えられます。全国連の進むところに私たち労働者階級人民すべての解放があることを確信します。
 3月20日はイラク反戦・世界統一行動です。日比谷公園でお会いしましょう。

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週刊『前進』(2143号4面4)(2004/03/29)

旭川・千歳 陸自第3陣出兵を弾劾 地元住民と共に立つ

 陸上自衛隊第1次イラク支援群の本隊第3陣の出兵に対して、全学連現地行動隊と北海道反戦共同行動委員会の労働者・学生は、12日旭川、13日千歳と連日の弾劾闘争に決起した。
 本隊第3陣は、女性隊員11人を含む190人と、これまでで最大規模だ。イラク派兵部隊の戦闘部門を受け持つ名寄の第3普通科連隊の部隊は、装甲車を含む車列で旭川に向かった。これに対して、旭川・千歳とも唯一われわれだけが阻止闘争に決起した。
 12日午後1時20分、慌ただしく出発式を終え、旭川駐屯地からバス4台に分乗して東千歳駐屯地に出発する部隊を北門で迎え撃った。「自衛隊派兵STOP」の横断幕を掲げ、シュプレヒコールを上げた。その後、正門で派兵強行への抗議を申し入れた。翌13日午後は、第2航空団への千歳市内デモに決起し、抗議を申し入れた。連日の闘いには地元の労働者・学生が多数参加し、闘いは確実に前進している。
 この間、自衛隊は警察と賛成派以外には出発日程を知らせず、「反対運動がなくなった」という状況を作ろうとしていた。河野芳久・第2師団長は「夜間、名寄から旭川まで戦車を走らせている」(それが問題にされない)とか「黄色いハンカチ運動はありがたい」と述べていたが、2月20日に続いて駐屯地を一歩出れば反対派が闘っている状況が突き付けられたのだ。
 自衛隊の内部では「なぜイラン(大地震)の救援に行かずイラクなのか」「イラクに非戦闘地域はない」などの疑問が渦巻き、駐屯地内でつかみ合い寸前の激論も起き、派兵を辞退して退職する隊員も続出している、と地元紙で報じられている。また、1月23日の旭川自衛隊父兄会で地元選出の自民党国会議員が「同期の桜」を歌うのを聞き、家族も「戦争に行く」と実感したという。
 街頭では「行ってしまった隊員を家族の元に戻そう」という訴えに多くの人びとが署名した。中には「(国会や内閣のある)東京で全部決められるから旭川で反対しても仕方がない」という人もいる。しかし、「3・20東京10万人の抗議行動で派兵をやめさせよう」という訴えに意を決して上京しようとする若者も出ている。
 われわれは当面3・20の爆発をめざして闘う。その力で派兵の既成事実化の重圧や国家権力の弾圧をはねとばし、イラクからの即時撤兵と本隊第4陣出兵阻止をめざし、地元の労働者・学生の決起を拡大する。さらに5月からの第11師団(司令部・札幌市)を主力とする第2次派兵と対決して闘い抜く決意である。(投稿/北海道 A・Y)

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週刊『前進』(2143号4面5)(2004/03/29)

「障害者」への介護保険適用許すな
 地域自立生活と必要な介助を奪う大攻撃

 「障害者」を介護保険制度に統合する動きが急ピッチで始まっている。1月8日、厚労省は介護保険制度改革本部を発足させ、制度施行から5年後の見直し時期を迎える介護保険制度全体の改悪作業に入った。
 その内容は、在宅サービスも施設サービスも軽度の要介護者を対象から除外して給付抑制を図る一方、利用者の自己負担額を大幅にアップさせて利用抑制を図るという大改悪である。そして今回の改悪の中心に、介護保険の対象の20歳以上への拡大がすえられている。保険料の徴収対象を現在の40歳以上から20歳以上に引き下げるとともに、サービス対象を現在の65歳以上から20歳以上の「障害者」にも広げるというものだ。「障害者」の介助制度は昨年、措置制度から支援費制度という契約制度に変更したばかりだが、それを介護保険に移行する形で統合してしまおうというのだ。
 今回の介護保険改悪は、国がまかなうべき介助制度の財源を労働者人民の負担に転嫁する大増税攻撃であるとともに、利用者から介助サービスを奪う福祉切り捨て攻撃だ。高齢者にとっても「障害者」にとっても絶対に認めることができない内容である。

 施設隔離への大逆流は必至

 第一に、1日3時間以上介助が必要な「障害者」は施設でしか生きられないようになる。とくに24時間介助を必要とする「重度障害者」にとって、1日最高でも3時間しか介助が受けられない介護保険の適用は、地域自立生活を不可能にする。この点、厚労省は介護保険を「1階部分」とし、その上に税財源の「障害」ヘルパーを「2階部分」として上乗せする案を「障害者」団体に示している。しかし従前どおりの国の補助金が約束された今年度でさえ、介助時間を切り下げた市町村が生まれている。補助金削減、地方交付税化を叫ぶ小泉構造改革のもとで、どの市町村も社会保障予算の削減方針をとっており、今後ずっと「2階部分」が守られる保証はどこにもない。
 また守られたとしても、長時間介助を受けている「障害者」のほとんどは、東京や大阪など都市部に集中しており、そうした地域は全国の市町村の1割に満たない。もともと3時間以下の介助保障しかなかった地域は、介護保険の適用によって「1階部分」だけが作られ固定化され、介助時間は延びない。そうなると3時間以上介助が必要な「障害者」は、地域自立生活をあきらめて施設に入るしかない。今施設にいる「障害者」は一生出られない。それはまさに70年以降、施設隔離を打ち破って「障害者」が闘いとってきた地域自立生活に対する大逆流であり、とうてい許すことはできない。
 第二に、応益負担の導入によって1割の利用料を払わなければ介助が受けられなくなる。支援費制度は応能負担のため、所得が低い人は無料になる。しかも所得の対象から親、きょうだいを外し配偶者と子どもに限っているが、介護保険では親、きょうだいも含まれる。厚労省は月額の利用料に3・2万円という負担の上限額を設けていると言うが「障害者」の年金は月6〜8万円であり、それ自体が耐えられない負担となる。たとえ介助時間が確保されるとしても経済的理由から介助が受けられない事態が生まれる。実際、高齢者に介護保険が施行されて4年、そういう理由で孤独死や無理心中が続発している。まして今回の改悪では利用料の2〜3割へのアップが狙われており、こうした怒りに堪えない現実が「障害者」にも襲いかかることは疑う余地がない。
 第三に、介護保険には「社会参加」と呼ばれる外出のための介助がない。支援費制度では「移動」という外出介助があるが、これも車の運転は介助と認めないなど、きわめて問題が多い。しかし介護保険にはそれさえなく、介護保険が認める外出はせいぜい通院と散歩のみだ。自由な外出によって社会とのかかわりが持てるのであり、それができないなら地域に住んでいても施設とは形を変えた隔離生活になってしまう。
 第四に、介護保険の要介護認定では「障害者」の多くが「自立」と認定され、必要な介助が受けられない恐れがある。支援費制度では対象から除外されてきた「精神障害者」が介護保険では新たに含まれるということで「精神障害者」の在宅サービスが向上するかのように宣伝されている。しかし「精神障害者」の場合、ADL(日常生活動作)で要介護度を判定する介護保険では、手足が動くということで「自立」と認定されやすい。「視覚障害者」「聴覚障害者」「内部障害者」にも同じ問題がある。にもかかわらず厚労省は、20歳以上を介護保険に加入させるために、若い人でもうつや統合失調症、交通事故による「障害」を負った時には介助サービスが受けられることを宣伝材料にして「精神障害者」問題をあくどく利用している。
 以上、主な点をとってみても、われわれは「障害者」への介護保険適用に絶対に反対しなければならない。さらにこれは、日本経団連の奥田会長が主張する尊厳死の法制化や出生前診断による「障害者」抹殺の攻撃とも一体であり、これとの闘いは「障害者」にとって妥協の余地がない。全力で粉砕しよう。

 人間的生存をかけ激突へ!

 14〜24時間の長期介護をかちとっている「障害者」は都市部を中心に約2千人以上いると言われている。こうした「障害者」を中心に昨年1月、支援費制度をめぐって1200人が厚労省を包囲する闘いが大爆発した。この再燃を恐れる厚労省は1月16日、「障害者」団体に話し合いのテーブルに着くよう要請し、それ以降、日本身体障害者団体連合会、DPI(障害者インターナショナル)、JD(日本障害者協議会)など8団体と週1回のペースで会合を重ねている。そこで厚労省の塩田障害保健福祉部長は「緊縮財政の中、障害者福祉を充実させるには介護保険と一緒になるしかない。今回が最後のチャンス」と「障害者」団体を恫喝し、必死に同意を取り付けようとしている。
 しかし、支援費制度に賛成しているJIL(全国自立生活センター)による最近の調査でさえ、「障害者」の84%が介護保険適用に反対している。賛成はたったの3%だ。8団体の指導部がたとえどのような態度をとろうとも「障害者」の人間的生存をかけた闘いは、日帝の介護保険適用攻撃と正面からの激突が避けられない。今年から、介護保険法改悪案の国会提出が予定されている来年に向かって、この闘いは日帝と「障害者」との最大の対決点に押し上げられようとしている。イラク反戦闘争と結合し、介護保険の「障害者」への適用反対、支援費制度−介護保険制度廃止を掲げて闘おう。
 〔関東「障害者」解放委員会〕

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週刊『前進』(2143号4面6)(2004/03/29)

日誌’04 3月10日〜16日
 与党敗北でスペイン撤兵へ
 陸自本隊第3陣190人が出兵

●米軍ヘリ連日の飛来 フィリピンでの合同演習を終えた在沖米海兵隊のCH46ヘリ4機とKC130空中給油機1機が給油目的で下地島空港に強行着陸した。前日も大型輸送ヘリなど7機が着陸し、異例の連日使用となった。(10日)
●マドリードで同時爆破ゲリラ マドリード中心部の3つの駅でほぼ同時に多数の爆発があり、200人が死亡した。英国のアラビア語紙「アルクドゥス・アルアラビ」がアルカイダを名乗る声明が届いたことを明らかにした。声明には日本を含む米国に協力的な国々への警告が含まれている。(11日)
●小沢・横路共同で国連待機部隊構想 民主党の小沢一郎代表代行と横路孝弘副代表が自衛隊とは別組織の国連待機部隊創設に向けて具体的な構想を共同作成する方針を固めた。千人規模を想定し、正式な国連軍が編成されない場合でも、@国連決議を根拠とする多国籍軍が編成された場合、A国連から参加を要請された場合――に同部隊の参加を認めるという。(11日)
●プルサーマル計画再開へ プルトニウムとウランの混合酸化物(MOX)燃料を福井県高浜町の関西電力高浜原発3、4号機で燃やすプルサーマル計画について、同県は関電の海外での燃料製造を了承する方針を固めた。これを受けて関電は燃料を核燃料会社に発注し、99年12月に中断した同計画は4年ぶり、国内のプルサーマル計画としては1年半ぶりに動き出すことになる。(13日)
●陸自本隊第3陣190人出兵 イラクに派兵される陸上自衛隊本隊の第3陣の隊員約190人が北海道千歳市の新千歳空港から政府専用機2機に分乗して出発した。陸自第1次イラク支援群の派兵では最多人数。(13日)
●スペイン総選挙で与党敗北 
スペイン総選挙が投開票され、イラクからの撤兵を掲げた野党の社会労働党が事前の予想を覆して勝利した。首相への就任が確実視されている社会労働党のサパテロ書記長は翌15日、イラクに派兵されているスペイン軍を選挙公約どおり撤退させる方針を表明した。(14日)
●中国首相が靖国参拝を批判 中国の温家宝首相は、全人代閉会後に記者会見し、「中日関係の主要な問題は、日本の一部の指導者がA級戦犯がまつられている靖国神社に何度も参拝し、中国とアジアの人民の感情を大きく傷つけていることだ」と小泉首相の靖国参拝を強く批判した。(14日)
●基地への苦情が過去最高 沖縄県嘉手納町は、米軍嘉手納基地の航空機騒音など、基地被害に関する03年度統計をまとめた。基地関連の苦情を受け付ける「基地被害苦情110番」の受理件数は前年度比約2・3倍の111件に達し、過去最高に。航空機騒音(70デシベル以上)の月平均発生回数も2月末までに3363回で、基地被害は増加傾向にある。特に、深夜・早朝(午後10−午前6時)の月平均騒音発生回数が287回に達し、同時間帯の飛行などを制限する騒音防止協定が守られていない実態が明らかになった。(15日)
●生徒が起立・斉唱しないと担任教員を処分
 東京都教育委員会は、卒業式や入学式の「君が代」斉唱時に生徒が集団で起立しなかったり、歌わないなど「学習指導要領に基づく指導がされていない」とみなされた場合、担任教員を処分する方針を明らかにした。「問題」があった都立高の学校名を公表する。小中学校についても区市町村教委に同様の措置を要請する。(16日)
●空自が初の交代要員を派兵 航空自衛隊の百里基地(茨城県小川町)でイラク特措法に基づいてクウェートへ派兵される98人の出国行事が行われた。イラクへの物資輸送を担当する要員で、現在活動中の第1次派兵隊員と交代する。(16日)

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週刊『前進』(2143号5面1)(2004/03/29)

3・20から自衛隊イラク撤兵・有事関連法案粉砕・改憲阻止へ
 国鉄決戦先頭に階級的総反撃を

 3月20日、イラク侵略戦争の開戦から1年を期した世界同時反戦行動は、東京・日比谷公園を始めとして沖縄や全国各地で、そして韓国・ソウルで、アメリカのニューヨーク、サンフランシスコ、ロサンゼルス、シカゴで、イギリス・ロンドンで、ヨーロッパ各地で、全世界でウエーブのように闘われている。全世界の労働者階級とムスリム人民を始めとした被抑圧民族人民が団結し、「戦時下の階級闘争」の新しい時代を切り開きつつある。3・20を引き継いで、「自衛隊はイラクから撤兵せよ! 有事関連7法案(3条約・協定)粉砕! 改憲阻止!」の4〜5月の新たな階級決戦に総決起することを訴える。

 第1章 労働者の大統一行動へ新しい一歩を開く

 3・20は、04〜05年の階級決戦の新たな出発点となりつつある。労働者階級のより壮大な決起の始まりである。特に、東京・日比谷公園の陸・海・空・港湾労組20団体を先頭として大統一行動をめざした闘いは、あらゆる反動を打ち破り、日本労働運動の歴史を塗り変える闘いに発展する可能性を示している。
 それは、連合・全労連などのナショナルセンターの枠組みを超えた労働運動の新しい潮流だ。〈外への侵略戦争>と〈内への階級戦争>を一体のものとして、その両方と闘うのが労働組合の本来の姿である。このことを鮮明にし、新しい団結を求めて、続々と結集しているのだ。それは日本における50万〜100万決起の力へと必ず転化する。
 全逓、自治労、日教組などでも、昨年来の下からの闘いが連合執行部を揺さぶる決起が始まっている。さらに全労連をめぐる大流動状況も生まれている。

 動労千葉ストの勝利の地平

 その中で、動労千葉が2月の指名ストライキ―長期非協力闘争から3・12〜14ストライキをもって04春闘を先頭で牽引(けんいん)していることは、特筆すべき闘いである。
 国鉄分割・民営化以来17年に及ぶJR資本とJR総連カクマルの結託体制についに風穴を開け、瓦解(がかい)させる端緒をつかんだのだ。この闘いの中で、20年近くにわたって強制配転されていた組合員の原職復帰をついに実現した。
 そして特に、安全の危機を徹底的に突いて、反合・運転保安闘争を前進させた。動労千葉は、この春闘前半戦の勝利を宣言し、さらに賃金回答をめぐる春闘後半戦に向け闘っている。
 さらに動労千葉は、JRでの闘いにとどまらず、小泉=奥田らとの階級的力関係を転換し社会を変えることの中に自らの勝利の展望もあると訴え、3・20の大統一行動の実現を訴えて闘った。動労千葉の闘いの熱気は、3・20に大きなインパクトを与えたのだ。
 それはまた、03年3月ストから11・9全国労働者総決起集会で実現した国際連帯闘争の地平をさらに押し広げるものとなった。
 2月21日付で、「3・20国際労働者行動日への共同声明」が、韓国の民主労総ソウル地域本部、アメリカの「タフト・ハートレー、抑圧と民営化反対キャンペーン」、そして日本の動労千葉の共同提案で発表された。それは「今世界中で、戦争への衝動とそれへの怒りの声が激しく衝突し、その渦中から新しい歴史が生まれでようとしています。2004年3月20日、戦争と抑圧と民営化に反対する国際反戦行動に立ち上がりましょう。ソウルで、東京で、サンフランシスコで、そして世界中のいたるところで、未来への希望を自らの手で築きあげるために共に闘いましょう」と訴えている。
 また、動労千葉のストは、イギリスのレイバーネットのトップページで大きく報じられた。
 このように、動労千葉の闘いは、3・20に向けた国際連帯闘争の前進に大きな役割を果たした。それぞれの国で最も階級的・戦闘的に闘う労働組合が国際的に結合することこそ、戦争を止める道なのだ。
 この3・20の大高揚情勢に恐怖し追いつめられたカクマルは、イラク人民・ムスリム人民の民族解放闘争、革命的ゲリラ戦争への「謀略論」による反革命的キャンペーンと、アメリカの「タフト・ハートレー、抑圧と民営化反対キャンペーン」のスティーブ・ゼルツァーさんに対する「CIAのスパイ」呼ばわりで、3・20と動労千葉ストに敵対した。そして決定的な墓穴を掘った。
 さらに、日本共産党は、3・20芝公園集会を対置し、あからさまな分裂行動と裏切りに走った。3・13付の『赤旗』では、ヨーロッパの「教訓」というデマゴギーで、「極左集団」を共同行動から排除せよという主旨の「主張」を展開し、3・20大結集と統一戦線の発展の道に敵対した。
 だがそれは、綱領改定で資本・権力にいよいよ屈服し、闘わないことを宣言した日共の反革命的裏切りを浮き彫りにするものであり、ますます労働者人民の離反を促すものである。

 第2章 反動諸法案の粉砕へ4、5月闘争に立とう

 あらゆる反動を打ち破ってかちとられている3・20を引き継いで、3月末から4〜5月の階級決戦に総決起することを訴える。
 第一に、自衛隊のイラクからの撤兵と有事関連7法案(3条約・協定)粉砕の闘いに総決起することだ。
 米英日帝のイラク侵略戦争・軍事占領は、イラク人民・ムスリム人民の民族解放のゲリラ戦争によって絶望的な泥沼に陥っている。
 3月11日にスペインのマドリードで起きたムスリム人民の列車同時爆破ゲリラは、米英帝と連携して最も積極的にイラク侵略戦争を推進してきたアスナール国民党政権を痛撃し、14日の総選挙で劇的な敗北を引き起こした。次の社会労働党政権はイラク撤兵方針を打ち出そうとしている。米英を軸としたイラク侵略戦争・軍事占領の帝国主義陣営の一角が、ついに崩れ落ちようとしている。
 こうした中で、日帝・自衛隊が米英軍などと一体となってイラクに乗り込んでいるのだ。陸上自衛隊の本隊の第3陣190人が3月13日、新千歳空港から出発、下旬には本隊最後の第4陣が出発しようとしている。自衛隊は軍事要塞(ようさい)を築き、米軍の武器と弾薬を輸送し、米英軍と連携して動く完全な侵略軍隊、占領軍なのだ。
 イラク派兵と連動した有事関連法案は、昨年成立した武力攻撃事態対処法などの有事法制を完成させ、いつでも北朝鮮への侵略戦争を発動できるようにするものだ。「国民保護法案」とは、米日帝が対北朝鮮の先制攻撃を行い、それによる相手からの反撃に「備える」ためのものであり、北朝鮮侵略戦争に「国民」を総動員する法案である。米軍行動円滑化法案や、改定ACSA(日米物品役務相互提供協定)の締結承認は、まさに米日帝の共同した侵略戦争を強行する攻撃である。
 さらに、北朝鮮船の入港を禁止する特定船舶入港禁止法案も国会に提出されようとしている。
 民主党―連合がこれらに全面的に賛成しようとしており、小泉政権は、早ければ5月連休前にも衆院通過を狙っている。20労組などが呼びかける3・30〜4・1国会行動、4・9日比谷野音集会、5・21明治公園集会などを全力で闘おう。
 3・28三里塚闘争が、成田空港の軍事基地化を阻むきわめて重要な闘いとなった。総結集しよう。
 さらに、こうした闘いの中から、04〜05年の改憲阻止闘争の展望を切り開こう。小泉は、05年に憲法改悪案をまとめることを狙っており、そのための「国民投票法案」を今国会に提出しようとしている。
 今、日帝が強行しているイラク派兵や有事関連法案などは、帝国主義侵略戦争への突入の攻撃である。この現実に対応するためには、もはや「解釈改憲」では対応できず、現憲法を破棄して9条改憲を強行し、戦争国家化を図ろうとしているのだ。また、戦後憲法と一体の教育基本法や労働組合法の改悪に手を着けようとしている。絶対阻止の闘いに総決起しよう。

 階級的労働運動の前進開け

 第二に、3・20と動労千葉春闘ストの勝利的地平に立って、「外への侵略戦争」との闘いと一体の、「内への階級戦争」と闘う階級的労働運動を全面的に発展させることである。
 04春闘では、金属大手の賃金回答が17日に一斉に行われ、軒並みベアゼロ回答だ。電機大手では定昇廃止などで事前に合意しており、賃下げそのものだ。これに抗し、中小の賃金闘争を全力で闘おう。
 同時に労組法改悪阻止―団結権防衛の闘い、年金改革関連法案阻止の闘いを強めよう。また治安弾圧の激化と対決し、司法改悪、共謀罪新設を阻止する闘いも重要課題だ。これらは、戦後憲法と終身雇用制を柱とした労働者支配の全面的な転換の攻撃に対する一体の闘いである。
 さらに3〜4月の教育現場、特に都高教での「日の丸・君が代」をめぐる地殻変動的攻防に勝ちぬき、教育基本法改悪策動と対決しよう。殺人的な深夜勤の強行実施などと闘う全逓労働運動、有事法制による戦争協力を拒否し、大行革・民営化攻撃と闘う自治体労働運動など、全産別で階級的労働運動をを前進させよう。なかでも決定的なのは石原都政と対決する東京決戦だ。未組織労働者の組織化と闘いを強めよう。
 こうした闘いの中で、特に国労5・27臨大闘争弾圧を粉砕し、国労を再生させる闘いを発展させることが重要だ。1047名闘争の発展に向けて4・13国鉄闘争支援大集会(日比谷公会堂)を支持し、その成功のために奮闘しよう。そのカギは、動労千葉の2〜3月闘争の成果に学び、その教訓を広めることだ。国労再生への国鉄決戦を軸に階級的な総反撃をつくりだそう。
 第三に、学生運動を発展させることである。その絶好機が訪れている。4月新歓闘争を全国の大学で強化し、マルクス主義で新入生を獲得しよう。

 第3章 革命的情勢に対応し闘う労働者党建設を

 第四に、この決戦を闘うために、機関紙拡大を軸に強大な革命党を建設することである。労働運動・労働組合運動とマルクス主義の学習を二本柱に、マル青労同の1000人組織建設を闘う青年労働者とともに推進しようではないか。
 世界は激動し、国際帝国主義は亀裂を拡大し、危機を深めている。3・11ゲリラ戦を転回軸とした、スペインの総選挙でのアスナール政権の崩壊、「イラク撤兵」を公約に掲げた社会労働党政権の登場は、イラク侵略戦争をめぐる世界情勢の劇的変動である。これをつくりだした主導勢力は、イラク反戦と撤兵を世界の最先頭に立って要求するスペインの労働者階級だ。この階級的決起は全世界に拡大する。
 韓国では12日に、盧武鉉(ノムヒョン)大統領に対する「弾劾訴追」が可決され、与野党の泥仕合が展開される中で、政治的危機が深まっている。民主労総を先頭に原則的、階級的=国際的に闘うことが韓国労働者の勝利の道である。
 こうした世界的な激動は、急速に革命的情勢を促進させるものである。革命的情勢とは、革命党と革命的階級の主体的な働きかけがあって、初めて革命そのものに転ずることができるのだ。「革命の現実性」への確信に燃えて闘おうではないか。そのような革命党が今こそ、日本労働運動の大地にしっかりと根を張る必要がある。
 この決戦の渦中でこそ、なんとしても党勢倍増と機関紙拡大闘争の飛躍をかちとろう。

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週刊『前進』(2143号5面2)(2004/03/29)

デマで墓穴掘ったカクマル
 ゼルツァー氏「スパイ」呼ばわりとイラク「謀略論」で3・20に敵対

 3・20国際反戦闘争の爆発の趨勢(すうせい)に恐怖したファシスト・カクマルは、これに真っ向から敵対し、破壊のために全力を挙げた。われわれは、彼らの全悪行を徹底断罪する。怒りを込めて粉砕する。彼らの敵対は、追いつめられたファシストの悪あがきである。カクマルは自ら墓穴を掘ったのである。

 3・20に勝手なスローガン

 彼らは、まず第一に、3・20の成功のために闘うという意思表示をまったくしなかった。それどころか、「ブッシュ政権による3・2シーア派信徒大量殺戮(さつりく)の謀略」なるデマ宣伝で、闘いの撹乱(かくらん)に全力を挙げたのである。
 彼らの謀略論は、今やイラクで米兵が死んだと発表されたもの以外はすべてCIAの謀略だという類のもので、でたらめなものである。それはイラク人民、ムスリム人民の民族解放闘争を否定し敵対するものだ。
 イラク人民は、米帝の軍事占領に対してあらゆる形態で武装闘争をもってたたき出す闘いに決起している。帝国主義国の労働者人民は、これに階級的立場で連帯することが求められている。これに敵対して「CIAの謀略」のデマ宣伝を繰り広げるのは、イラク人民の闘いを頭から冒涜(ぼうとく)するものだ。
 反革命通信『解放』3月15日付は「3・20世界一斉行動」の日比谷の闘争の要項を載せているが、「3・2シーア派虐殺の謀略を強行したブッシュ政権へ怒りを」なるスローガンを勝手に付け、20労組陣形の闘いを歪曲し、辱め、敵対している。絶対許せない。
 カクマルよ。まず、あれほど大騒ぎした「CIAによる神戸謀略論」デマ運動の総括をしてみよ。それが政治党派を名乗るものの責任の取り方ではないか。「A少年」の仮退院によって、カクマルは最後のとどめを刺されたのだ。しかもカクマルはこの間、神戸謀略論のねつ造にかかわった非公然メンバーを次々出頭=投降させて、自ら破産を自認しているのだ。

 民営化反対の労働者に敵対

 第二に、カクマルは、昨年の11・9労働者集会の日韓米3国連帯の闘いに対して、米国代表のスティーブ・ゼルツァー氏とILWU(国際港湾倉庫労働組合)を始めとするアメリカの戦闘的労働者とその国際的陣形そのものに敵対していることである。
 カクマルは何を言っているのか。スティーブ・ゼルツァー氏について、「ほかでもないこの輩(やから)こそ、正真正銘のCIAのスパイなのだ。わが同盟によって10年前にCIAのスパイとしての正体を見抜かれ」たなどと言っている。
 その「根拠」として挙げているのは、93年の香港の国際会議で、ゼルツァー氏がビデオを撮っていたから「異様だ」として、「わが同盟はこの男の行動から彼がスパイであると直観し、独自の調査をつうじてCIAのスパイと断定した」(!)というものだ。
 こんな理由でスパイにされたのでは、世の中のカメラマンはみんなスパイになってしまうではないか。「直観」とか「断定」は、黒田の謀略論の御託宣と同じである。まったくでたらめな論議である。
 だが、ゼルツァー氏とは、どういう人物か。
 カクマルが問題にしている93年当時、ゼルツァー氏は、ADL(名誉毀損反対同盟)と称するシオニストの白色テロ・情報機関のスパイ活動を摘発し、民事裁判を起こし、ADLの不法な情報収集の方法と情報資料を暴露して闘っていた最中である。ADLはイスラエル権力と結びついたスパイ・暗殺団体であり、それとの闘いは文字どおり命懸けの闘いであった。パレスチナ解放運動や南アフリカの反アパルトヘイト運動と連帯して闘ったのである。
 そしてこの闘いは大勝利し、ゼルツァー氏は、アメリカの闘う労働者の中で尊敬を集め、不動の位置をもってきたのである。カクマルの言っていることは白を黒と言いくるめるものであり、国際階級闘争に対する完全な敵対者であることを自己暴露するものである。
 さらにゼルツァー氏は、「タフト・ハートレー、抑圧と民営化反対キャンペーン」代表として、資本の民営化攻撃と階級的に闘ってきたのである。したがってこの点で、日帝・中曽根の先兵に転落して国鉄分割・民営化攻撃に協力・加担してきたファシスト・カクマルは、ゼルツァー氏と最初から階級的に非和解的な存在なのである。
 ゼルツァー氏に対するカクマルの「スパイ」呼ばわりは、民営化に反対する日米の戦闘的労働組合の結合に、カクマルとJR総連が大打撃を受けていることを示している。
 カクマルのデマ宣伝は、最も戦闘的な労働運動の戦士であるゼルツァー氏に対する攻撃であるにとどまらず、アメリカの戦闘的労働組合、戦闘的労働者全体に対する攻撃である。国際階級闘争の名において、カクマルの敵対行為は完全に粉砕されなければならない。

 動労千葉ストに全面敵対

 第三にカクマルは、ゼルツァー氏に対するとんでもないデマ攻撃をすることで、昨年11・9労働者集会を攻撃し、その日韓米3国の連帯闘争の要にある動労千葉の闘いに真っ向から敵対しているのである。
 動労千葉が2月の指名スト・非協力闘争から、3・12〜14ダイヤ改定阻止48時間ストに決起している真っただ中で、カクマルはこのような破壊攻撃をしてきているのだ。ストライキに対する白色襲撃に等しい敵対行為である。
 この動労千葉ストは、「反合理化・運転保安確立」を掲げ、「闘いなくして安全なし」を合言葉に打ち抜かれたものであり、全組合員の最高の戦闘的活性化をもって闘われた素晴らしい闘いである。分割・民営化攻撃と闘いぬいて組織を維持し、そして闘う団結を日々打ち固め、動労千葉は全国の労働者階級人民に勝利の道を指し示しているのだ。動労千葉に階級的正義と勝利の展望があることは一層明らかになっている。労働者階級に勇気と確信を与え、3・20国際反戦同時行動の国際的=階級的な牽引車となり、心棒となっているのである。すべての労働者、労働組合が範とすべき闘いである。
 動労千葉ストに対してJR総連松崎、JR東労組は、スト破り要員を提供し、真っ向から敵対した。JR総連指導部は、「会社と組合を守れ」と叫んで、JR東日本資本の手先として、延命を図っている。どちらが階級的に正しい立場に立っているかはあまりにも明白ではないか。
 だがカクマルは、どんなに言葉を尽くして動労千葉のケチつけをしようとしても、動労千葉の圧倒的な階級的優位性の前に、なすすべがないのである。ゼルツァー氏に対する卑劣なデマ宣伝も、動労千葉攻撃のための苦肉の策なのだ。
 階級的激動期の始まりの中で、反革命的本性をさらにあらわにしたファシスト・カクマルを、JR総連ともども追い詰め、打倒する時である。

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週刊『前進』(2143号5面3)(2004/03/29)

水嶋判決 「A=被告人」主張を排斥 検察のデッチあげ崩壊

 3月17日、東京地裁刑事第1部(川口宰護裁判長)は、無実の水嶋秀樹同志に無罪判決を言い渡した。
 満席の傍聴者が見守る中、午後1時半に判決公判は開廷した。「主文、被告人は無罪」、川口裁判長の第一声が告げられると、満席の傍聴者から一斉に拍手が起こった。水嶋同志が勝利感に満ちた笑顔を傍聴席に向ける。傍聴者が拍手で健闘をたたえる。無罪をかちとったぞ!
 判決は、「本件においては、正井が小川会長襲撃事件の総指揮者であったと述べる『A』が被告人であったかどうかが唯一の争点である」とした上で、正井の供述とその信用性を逐一検討した。写真面割りについては「写真による同一性識別の場合には、直接対面して同一性識別を行う場合よりも誤りが混入する可能性があり、より慎重に吟味する必要がある」との判断を示した。写真特定よりも公判で直接対面し「被告人は『A』とは同一人物ではない」と供述した正井証言の信用性を認め、被告人の体格、しゃべる口調、頭髪、歯、視力などすべての違いについて、「検察官が主張する加齢に基づく容貌変化論によっては合理的に説明できない」と断定した。
 「被告人は『A』ではないのではないかとの強い疑い」に言及し、その他、検察官の主張を全面的に排斥し、「無罪の言い渡しをする」と結んだ。
 警察・検察による正井を使ったデッチあげは、全面的に崩壊した。ついにかちとった全面勝利判決だ!
 判決後、水嶋同志と弁護団は記者会見を行った。
 水嶋同志は、「私が犯人でないことをわかっていながら、私を11年間指名手配し、起訴し、3年間も接見禁止のまま閉じ込め、そして(東京地裁で)4回も保釈が出されていたのにそれを徹底して妨害した国家権力を徹底的に弾劾してこれからも闘いぬきます。イラク侵略戦争反対闘争の大爆発を3月20日にかちとり、日本帝国主義を打倒するために闘いぬきます」と新たな闘争宣言を発した。
 弁護団は声明を発表、「本日の無罪判決において、検察官の論理は完全に排斥された。証拠がないにもかかわらず、公訴を維持することは、検察官の職務犯罪であり、検察官が控訴することは絶対に許されない」と断じた。
 その後、水嶋同志と弁護団を囲んで勝利報告集会が弁護士会館で開かれた。勝利の乾杯で始まった集会では、裁判闘争を支えてきた全逓労働者や毎回傍聴に駆けつけた神奈川や関西の友人たちが次々に喜びを語った。3・25判決を迎える爆取デッチあげ被告の十亀弘史同志、板垣宏同志、さらに国労臨大闘争弾圧と闘う松崎博己被告団長も連帯をアピールした。
 「検察官は控訴するな!無実の水嶋同志の無罪確定をかちとろう」を掲げ、新たな闘いがスタートした。

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週刊『前進』(2143号5面4)(2004/03/29)

3・13集会とピースウォーク “大阪泉州から3・20へ”

 3・20日比谷10万人行動にむかって3月13日、大阪泉佐野市で「とめよう戦争! 3・13みんなで行動IN泉州」集会とピースウオークがもたれました。この催しは、関西合同労組泉州支部と空港反対泉州住民の会を中心に、地元の若者グループを加えて実行委員会をつくり、準備してきたものです。
 最初に、「こんな反戦集会への参加は初めて」という地元若者グループ4人が「世界に一つだけの花」などのバンド演奏。
 国賀祥司泉佐野市議の主催者あいさつの後、メイン企画−西谷文和さんのイラク現地レポートです。西谷さんは吹田市職員、昨年11月に2週間の有給休暇をとってイラクを訪れ、イラクの人びとの声を直接聞いて本当の国際貢献とは何かを考えてこられた方です。
 現地で撮影したビデオと写真を使って、米英軍の空爆で破壊し尽くされたバグダッドの様子、唯一空爆されなかったのは石油省の建物だけであったこと、劣化ウラン弾によって小児ガンに冒され苦しむ子どもたちの姿など、侵略戦争の生々しい現実が伝えられました。
 「自衛隊派兵を許せば、スペインで起きたことと同じようなことが起こるのではないか」「現状ではイラクの人びとと結びついたNGOを通じた支援だけが、私たちにできる本当の支援である」と語った西谷さんは、最後に「今年こそが勝負。小泉の役割は犯罪的で、今年怒らなければ日本人はいつ怒るのか。3・20で大阪50万、東京100万の大デモをやれば小泉を吹っ飛ばすことができる」と訴えました。
 集会参加者は40人ほどでしたが、みな真剣に集中していて3・20への思いが高揚しました。西谷さんを先頭に元気よく泉佐野駅前までピースウオーク。3・20、小泉をぶっ飛ばす超巨大なデモをやったるで!
 (関西合同労組 T・T)

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週刊『前進』(2143号6面1)(2004/03/29)

団結ひろば 投稿コーナー

 東京下町で3・20へ元気な春闘デモ闘う 東京・東部 野田 裕

 3月10日、東京下町の葛飾で小さくても元気な春闘デモに参加しました。国鉄闘争支援葛飾地区連絡協議会(葛飾支援協)が主催する集会は、青砥平和公園で開催され、動労千葉、国労をはじめ、東京清掃、東水労、区教組、区職労などの官公労と合同労組や私鉄などの民間労組、約140名が参加。ナショナルセンターを超えた参加もひろがる画期的なものでした。
 司会は動労千葉新小岩支部。ほとんどの発言が春闘報告とともにイラク反戦を訴え、多くが3・20への参加を表明しました。
 なんといっても動労千葉のストライキ宣言は、全体の勇気を奮い立たせるものでした。
 「イラク反戦」「自衛隊派兵反対」「賃下げ、リストラ、首切り反対」「国鉄闘争勝利」「公務員制度改悪反対」「日の丸・君が代反対」「04春闘をストライキで闘うぞ」などのノボリを林立させた、青砥から立石までの地域デモには若者から何度も声がかかり、終了後「来年は500人のデモだ!」という声がでるほど元気なデモでした。

 映画「グッバイ、レーニン!」を観て感動 千葉 ウェルカム・レーニン

 先日、東京の恵比寿ガーデンシネマで上映されている「グッバイ、レーニン!」という映画を観ました。昨年のドイツ映画です。新聞広告を見たとき、また例の「資本主義が勝利した」「レーニン主義は古い」というような陳腐で軽薄な内容の映画かと思ったのですが、映評を読んで「もしかしたら」と思い、早速観にいきました。
 案の定、とってもいい映画でした。ストーリーは、1989年ベルリンの壁崩壊直前に心臓まひで意識を失い、8カ月後に意識を回復する母親を息子が介抱する、というものです。息子は、旧体制の「信奉者」だった母親にショックを与えてはいけないと思いつめ、四苦八苦して旧体制が存続しているかのように演出します。テレビを見たいという母親にニュース番組まででっち上げてビデオで見せます。しかし母親は現実を知ってしまう。
 クライマックスは、息子が自らでっち上げたテレビ番組の中で、でっち上げ「新書記長」をとおして、資本主義の物質文明を痛烈に批判し、労働者階級のあるべき社会の姿、共同体の真のあり方を訴える場面です。旧体制に批判的だった息子は、母親を安心させようと奮闘する中で、知らず知らずのうちに、スターリン主義ではない、本来の社会主義に対する考えを思い描いていったのだと思います。また、息子の奮闘の中で展開される東西の青年の交流が労働者階級の共同性を感動的に描いていました。
 母親が事実を知ってしまう場面。撤去されてヘリで運ばれるレーニン像が手を差し伸べながら母親に迫ってくる映像は、主観的かもしれませんが、私たち労働者階級に対する熱い呼びかけのようにもとれ、胸に迫るものがありました。

 深夜長時間労働問題に取り組まない組合 島田明憲

 左の表は『前進』読者のA君の昨年4月から5月のタイムレコーダーに記載された勤務時間です。A君の職場は店舗もたくさんもっている食品工場です。
 4月23日から28日の6日間に深夜63・5時間も働いてきたことになります(休憩を含む)。現在までずっとこのようなシフトがころころ変わる過酷な長時間労働が続いています。A君はへとへとです。昨年秋には肺炎を起こし、最近は指をケガしました。
 昨年の夏、会社側から36協定の改定が提案されました。現行協定ではA君のような深夜勤務者は1日2時間150時間と通常勤務者の約半分に抑えられていたのに、それを1日3時間、年300時間に変えようというのです。
 A君の会社には共産党系の人たちが執行部を握る労働組合があります。しかし、A君の職場の労働条件について一切取り上げようとしません。A君から今回の36協定の改定案についての分会討議資料を見せてもらいましたが、「違法残業は減るかもしれないが、長時間残業問題は解決しない」と批判はするものの、人員要求については一言も書いてありません。
 昨年の病気以来、A君は私と会うのもままならないという状況です。A君自身「このままではもたない」と言っているし、私も心配です。職場の同僚とともに組合の中で問題提起をしてみたらと意見を言っているところです。

月日 出勤時間 退勤時間 労働時間
4・23 1:41 14:08 12時間27分
4・24 1:23 13:42 12時間19分
4・25 2:38 12:41 10時間03分
4・26 23:21    
4・27   14:21 15時間
4・28 0:24 13:53 13時間29分
4・29      
4・30      
5・1 3:46 16:55 13時間09分
5・2 7:56 18:48 10時間52分
5・3      
5・4 1:23 12:42 11時間19分
5・5 1:06 13:19 12時間13分
5・6 1:15 14:00 12時間45分

 

 「女たちのデモ」がねばり強く5回目に 福岡 沢野加代

 3月14日、「占領軍はすぐに撤退を! 自衛隊帰れ! 行くな! 殺すな! 死ぬな! 女たちのデモ」をかちとった。昨年、3・8国際婦人デー企画として行った、開戦直前の3・16のデモから、今回で5回目となる。ほとんど常連さんになった人もいる。
 集会では、毎回長崎からかけつけてくれる応援の男性など、応援団の男性たちの発言から始まる。「女たちのデモ」への思いや、イラク侵略戦争、自衛隊派兵に反対を訴えられる。
 実行委員会から提案をする。イラクの現状が泥沼の戦争であること。「自衛隊のイラク派兵は占領軍となることだ。撤退させよう」と訴え、「3・20日比谷公園に集まろう! どうしても行けない人は警固公園へ」と呼びかける。
 デモは、若い女性の高らかな呼びかけの声で約70人が元気に歩く。トレードマークとなったピンクの横断幕と、今度はピンクの傘の花が華やかに開く。
 デモ後は参加者の女性たちがそれぞれの思いを語る。息子の卒業式から駆けつけた女性は「息子を戦争に取られたくない。こういう場をつくってくれてありがとう」と声を詰まらせながら言ってくれた。この方は実行委員に「ずっと続けていることに頭が下がる。呼びかけられていつも迷う。きょうも迷ったけど、思い切って来てよかった。呼びかけ続けてくれる場所があって、自分でも無理せずに参加できる時に参加できる。そういう場所をつくってくれて、感謝している。でも発言は……」と言われていたが、最後に飛び出して発言してくれた。実行委員もあらためて「女たちのデモ」の存在意義を確認させられる日となった。

 毎朝夕、駐屯地前で出兵拒否訴え続けた 富山 学生K

 自分は、2・12〜24の間、全学連北海道現地行動隊として活動し、16〜20は旭川で活動しました。
 旭川では、自衛官も労働者・市民でありわれわれの大切な仲間だと考え、「日帝の攻撃は基地の内外を問わずに行われている」という立場に立ち、朝は駐屯地前と市役所前で宣伝、昼間は買物公園で街宣、夕方再び駐屯地前で宣伝、というように展開し、現地旭川の情勢をつくり、個の決起を促していきました。
 駐屯地前では初め、隊内の教育によって、われわれと自衛官の間に緊張感がありましたが、毎朝夕、そのときに横断幕の言葉として掲げていた「出兵拒否は正義の闘い。本当の敵は小泉・ブッシュだ!」ということを、粘り強く訴えかけていくうちに、あいさつなどのコミュニケーションがとれるようになり、ビラもだんだんと受け取ってもらえるようになりました。
 市役所での宣伝では、敷地内に赤旗が立っている職場であるせいか!?ほとんどの方がビラを受け取ってくれました。街宣では、20日の反戦共同行動委員会のデモにも参加した50代男性の「こういった活動を旭川でやってくれてありがとう」という言葉にも表れているように、多くの民衆が絶対的反対派の登場を望んでいることを、感じました。アジテーションに高校生が足を止めてうなずきながら聞き入る光景も見られました。
 20日に買物公園で行われたデモでは、飛び入りでいっしょに歩く人や通り沿いの家や店から顔を出してのぞき込んでいる姿が何度も見られました。
 今回の北海道現地行動隊での活動を通じて、周囲の粘り強い呼びかけや行動によって、隊内からの決起は必ず勝ち取れることを圧倒的に感じました。

 国際婦人デー集会に参加して感じたこと 東京 深川香澄

 今月6日に行われた3・8国際婦人デー集会に参加してうれしく感じたことは、まず、この集会にとても男性の参加者が多かったことです。
 あとは、フィービーさんのお話を聞くことができて、アメリカでの女性差別を多少なりとも知ることができたことです。今まで私が思っていたアメリカは自由で平等な国で、女性差別という問題があるとは知っていたけれど、日本の女性差別よりは良いように感じていました。
 でも、それは私が思っていただけで、日本もアメリカも何も変わりはないんだと思いました。
 ただ、がっかりしたのは、まだ、“女性部”“婦人部”と分けられていることです。そうやって分けられている限り、女性差別はなくなりはしないと思ったからです。私が望む社会は、男も女も生まれた時から一緒だという、何も変わりはないと言える社会です。でも、現在の社会はまだ差別が残っています。
 いまだに女性は男性にとって都合のいい女であります。でも、ほとんどの女性たちがそれに気づいていないことも問題だと思います。まるであたり前のように思っているのです。
 今のままでは、女性たちの解放はむずかしいと思っています。女性自身が都合のいい女ではなく、自分がもっている力を発揮していこうとしない限り、本当の女性の解放はないんではないかと思います。

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週刊『前進』(2143号6面2)(2004/03/29)

共謀罪を絶対廃案に 戦時下弾圧と闘う4・11集会へ

 2月20日、共謀罪新設が「犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対応するための刑法等の一部を改正する法律案」として国会に再提出された。
 この法案は、@「国際組織犯罪防止条約」の締結に伴う罰則等の整備、A強制執行を妨害する行為等に対する罰則整備、Bハイテク犯罪に対処するための法整備――の三つの内容から成り立っている。
 共謀罪は、@の中で「組織的な犯罪の共謀罪の新設」として扱われる。しかも、廃案となった法案とまったく同じ内容である。AやBと一括することによって「新法案」としての体裁を整えたのだ。
 AやBの内容も反動的だ。Aの内容は、「強制執行を妨害する行為」についての処罰対象を拡大し、重罰化するものである。労働争議への全面的な弾圧の攻撃だ。Bの内容の問題点は、警察権力がインターネットのプロバイダーの通信履歴(ログ)を、最大で90日間分差し押さえることができることだ。まさにインターネット版の盗聴法にほかならない。

 戦時下の弾圧

 共謀罪は、実行行為をまったく必要としない。2人以上の集まりで「相談した内容」だけを対象として557もの罪種に共謀罪を適用し、重罰(最高で懲役5年)をもって労働者人民の闘いを圧殺する悪法である。革命党と労働組合の解体・絶滅を最大の目的とする戦時下の治安法だ。
 さらに共謀罪は、警察権力の恣意(しい)的な弾圧を可能にする。共謀罪を立証するためと称して「盗聴」や「おとり捜査」が日常化し、労働者人民に対して「密告者やスパイとなれ」という攻撃が激化する。そしてデッチあげを常套(じょうとう)手段とする冤罪が拡大するのだ。
 しかし、革命党の完全黙秘・非転向の闘いと労働者人民の決起は、必ず国家権力のデッチあげ弾圧を打ち破ることができる。3月17日の水嶋秀樹同志への無罪判決は、革命党と労働者人民の共同の勝利だ。
 また、北海道警の報償費流用や静岡県警のカラ出張だけでなく、全国の警察で組織的に「裏金づくり」が行われている。裏金がすでに密告者やスパイの育成費用としても使われていることは間違いない。

 廃案への展望

 共謀罪は、2月20日に衆院法務委員会に付託されたものの、審議開始のめどがたっていない。
 衆院法務委員会に付託された法案は、昨年の2倍以上。7月参院選のために6月16日の会期末は動かせない。司法改革関連法案は、11月30日に司法改革推進本部が解散となるため、今通常国会で絶対に成立させる必要がある。このような日帝・小泉政権の事情により、まず司法改革関連法案が3月16日に衆院法務委員会で審議入りした。
 小泉は追いつめられている。司法改革関連法案の審議を国会内外の闘いで泥沼化させることが、共謀罪の4月衆院可決阻止に直結する。司法改革攻撃と共謀罪をまとめて葬り去る決定的チャンスを労働者人民はつかんだのだ。
 共謀罪新設反対の国際共同声明への賛同は、2月末時点で313団体・1288個人へと拡大している。
 さらに、4月11日に「群がって悪いのか! のさばるな警察! 4・11緊急共同集会」が、小田原紀雄さん、山際永三さんら12人の呼びかけで行われる。集会では、スティーブ・ゼルツァーさん(タフト・ハートレー、抑圧と民営化反対キャンペーン代表)が「米愛国者法との闘い」をテーマに、金石範さん(作家)が「イラク戦争―日本と朝鮮」をテーマに講演を行う。この集会を戦時下の治安弾圧と闘う労働者人民の総決起の場としよう。

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週刊『前進』(2143号6面3)(2004/03/29)

新刊紹介 ●学習ノート 小泉義秀 『スターリン主義と農業の強制集団化』
 スターリン主義の歴史的次元を中心軸にすえたロシア革命史の研究

 編集・発行 革共同 1000円

 農業・農民問題を軸に一国社会主義論を追及

小泉義秀著 『スターリン主義と農業の強制集団化』 本書は、85年11・29浅草橋戦闘に決起し9年半の獄中闘争を闘った小泉義秀同志の獄中労作である。
 この逮捕から出獄までの時期、とりわけ最初の5年間は、ちょうど東欧スターリン主義の連続的な崩壊を先駆けとし、ついにソ連スターリン主義の崩壊にまで至る戦後世界史においても最も激動的な時期であった。
 帝国主義者とブルジョア・マスコミは「社会主義は破産し、市場経済と民主主義が勝利した」などと一斉に吹聴した。また、カクマルや日本共産党を始め「左翼」を名乗っていたさまざまな潮流は、それまでの自分たちの世界観が根底的に崩壊し、文字どおりグラグラになってしまった。
 われわれもこの歴史的試練からあらかじめ無縁の地平にいたのではなかった。革共同は、『清水丈夫選集』第10巻(「ソ連崩壊以後の新たな挑戦」)に代表されるさまざまな政治的・理論的・イデオロギー的、そして路線的な努力をつうじて組織的に再武装を進めていった。
 その点、85年の三里塚・浅草橋戦闘で逮捕され獄中にあり組織的討論から切り離されていた同志たちは、かなりの程度孤立した形でこの「現在進行形的」な試練に立ち向かわなければならなかったのである。

 スタ論を深める

 そのような中、小泉同志は、革共同のスターリン主義論の基礎をなす「革命的共産主義者同盟第3回全国大会 政治局報告(第2報告)」(『清水丈夫選集』第1巻収録)を導きの糸としながら、「スターリン主義の発生の歴史的次元にかかわる問題を中心軸にすえたロシア革命史」(本書10n)に猛然と取り組んだ。
 これは、革共同のスターリン主義論を深める闘いを一歩前に進めるものであると言える。「このテーマでの本格的研究として、党内的にはもちろん、世間一般的に言っても高く評価されるべき」(2n 仲山良介同志の「刊行に寄せて」)質と価値をもつものとなっている。
 ではなぜ、「スターリン主義と農業の強制集団化」なのか。それは、「ロシア革命そのものが農業・農民問題を問題の軸として展開したということ、それこそがボリシェヴィキに突きつけられた最大の問題であったこと……その意味で、農業・農民問題にスターリン主義とスターリンの一国社会主義論の『核心』問題がある」(4n)からである。
 大海のような農民に囲まれた圧倒的少数のプロレタリアートの存在という当時のロシアの現状にあって、レーニンを指導者とするプロレタリアートの党が農業・農民問題をロシア革命の必須(ひっす)の戦略的課題として位置づけきったからこそ、ロシアのボリシェヴィキは全人民を率いる党になることができたし、プロレタリア革命(プロレタリア権力の樹立)に勝利することもできた。
 レーニンは、ロシアの農業問題の困難性をはっきりと認識していたが、それにたじろぐことなくプロレタリア社会主義革命に挑戦した。ロシア革命によって一挙に引き寄せられる西欧革命―世界革命の実現によってのみ、ロシアの農業・農民問題は本質的にも現実的にも解決できると正しくも展望していたのである。
 それに対し、ロシア革命が直面した困難に屈服し、世界革命を裏切り、一国社会主義建設を自己目的化して党を内部から変質させたスターリン主義は、この農業・農民問題においてその矛盾と破綻(はたん)を集中的に示す。
 最初は、「農民よ富め」というブハーリン的・右翼的形態をとったスターリンの路線は、農業・農民政策の破産的現実に直面して、「農村から全剰余をしぼりとり、工業建設の原資をひねり出す」(16n)論理を必然化し、1929年秋を転換点として、「農村にたいする反革命襲撃と全面集団化」(同)、そしてそれと一体不可分の超工業化路線に行き着く。
 この過程は、トロツキーら左翼反対派の追放に始まり、右派ブハーリンの粛清、さらに30年代における党の主要カードルの大量抹殺と一体であった。このようにしてスターリン主義体制は形成された。
 このような党内闘争―粛清の問題と農業の強制集団化への転換の問題が第3、第4章で追究されている。

 党派性を鮮明に

 著者は序章において「本稿の四つの視点と目的」を挙げている。それは、第一に、「スターリンによる農業の強制集団化が、マルクス・エンゲルス・レーニンの思想と理論とはなんの関係もない反革命であ(る)」(17n)ことをはっきりさせることである。第二に、「一国社会主義を自己目的化したスターリンによる強制集団化、それにもとづく工業化路線と、左翼反対派の工業化・計画化の主張は、工業化という側面では共通性があるかのように見えるものの、本質的に異なる」(18n)ことを明確にすることである。
 第三に、「農業集団化がスターリン主義的官僚主義の形成におよぼした影響、相互の関係をとらえること」(同)、そして第四に、「民族問題とスターリン体制の成立との関連の問題の解明」(同)である。
 著者はこれらの点において基本的に圧倒的に成功している。
 今、国内外において党派的大流動情勢が開始されている。日共は3・20世界反戦統一行動をめぐってさらに内的亀裂を深めた。また、米欧の反戦闘争・労働運動を担っている党派の中には残存スターリン主義を公然と支持する勢力もある。
 だからこそ今、スターリン主義を革命的に批判し、労働者階級自己解放という共産主義の原点を鮮明にすることが決定的なのである。
 日本革命―世界革命に勝利する大道は、革共同の反帝国主義・反スターリン主義以外にない。そのような党派性(開かれた党派性)をとぎすます重要な武器として本書を刊行した。大いに活用してほしい。

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週刊『前進』(2143号6面4)(2004/03/29)

 集会日程

 群がって悪いか! のさばるな警察!
 4・11緊急共同集会
 4月11日(日)午後1時半開始 
 京橋プラザ区民館2Fホール(中央区銀座1の25) 
☆地下鉄「京橋」「宝町」「銀座1丁目」下車 
 集会後、日比谷公園までデモ行進

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週刊『前進』(2143号6面5)(2004/03/29)

 公判日程

 迎賓館・横田爆取デッチあげ裁判
 3・25判決公判へ結集を
 須賀・十亀・板垣同志判決公判
 3月25日(木)午後1時15分 東京地裁

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