ZENSHIN 2002/10/28(No2075
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週刊『前進』(2075号1面1)
11月労働者総決起へ イラク攻撃を絶対許すな
有事法粉砕・北朝鮮侵略戦争阻止、資本攻勢と治安弾圧に大反撃を
米帝(国際帝国主義)のイラク侵略戦争は「秒読み段階」に突入した。日本の労働者人民は10・13三里塚―10・21国際反戦大行動からさらに、全世界の労働者階級・ムスリム人民と連帯し、今こそ対イラク開戦阻止の闘いの大爆発をつくりださなければならない。日帝・小泉改造内閣の有事立法攻撃を粉砕する巨大な政治闘争、臨時国会闘争に決起していかなければならない。10・21を打ちぬき、全力で11月労働者総決起の爆発をかちとろう。反戦共同行動委員会が呼びかける11・19(20)イラク反戦・有事立法粉砕全国統一行動に決起しよう。これと固く結合し、国鉄闘争圧殺の大反動=10・7弾圧を全力で粉砕し、国鉄決戦勝利へ進撃していこう。
第1章 大虐殺と政権転覆のどこが「正義」か
米帝(国際帝)による対イラク開戦が急切迫している。10月10、11日に米上下両院はついにブッシュの武力攻撃を容認する決議を行った。米帝ブッシュは国連新決議が思いどおりにいかなければ米帝単独でイラク侵略戦争を強行すると繰り返し公言しており、今や攻撃は「秒読み段階」に突入したのである。
そもそも米英が国連に提出している対イラク査察決議案自体が「無条件・無制限」「7日以内の受諾回答」「拒否したら必要なあらゆる措置」という、イラクへの最後通牒(つうちょう)、宣戦布告に等しいものだ。米帝は、国連決議がたとえどうなろうと対イラク先制攻撃、政権転覆の侵略戦争をあくまでも遂行する意志を明確にさせているのだ。ブッシュは10・7シンシナティ演説でも、内外の攻撃慎重論を牽制(けんせい)しつつ、武力行使をあらためて公言した。
具体的な戦争準備も急ピッチである。9・22付ワシントン・ポストはブッシュの戦争計画として「権力中枢を集中攻撃、地上軍投入は10万人程度」と報じた。米帝は圧倒的な空爆で一気にまずフセイン政権を転覆し、虐殺と破壊をほしいままにしようとしている。そして10〜25万人規模の地上軍を投入し、第2次大戦後の「連合軍による日本占領」を念頭にイラクを長期軍事占領しようと狙っているのだ(10・11付ニューヨーク・タイムズ)。
実際の戦力配置でも、この間の部隊増派と洋上兵力を合わせ、すでにイラク周辺に6万人の米4軍が展開している(湾岸地域に通常展開する米軍は2万人)。武器・弾薬の備蓄も急ピッチだ。イラク攻撃を指揮する米中央軍司令部のカタールへの移動や、米本土以外には配備されていないB2ステルス爆撃機のディエゴガルシア島(インド洋)への配備計画、カタールでの中東最大の4500b級滑走路の整備など、いつでも攻撃開始が可能な態勢が準備されつつあるのだ。
すでに攻撃開始に先行して9・28ロンドンの40万人を始め、アメリカ各地で、全ヨーロッパで、アジアで、数千、数万、数十万のイラク反戦デモが、被抑圧民族人民との連帯を掲げて巻き起こっている。この国際的闘いと連帯し、何としてもこの日本の地でイラク反戦闘争を爆発させなければならない。
イラク侵略戦争阻止の宣伝・扇動と組織化で訴えるべきことは何か。
第一に、基軸帝国主義の米帝という圧倒的強国が、それに比べて圧倒的に弱体な新植民地主義体制国であるイラクを攻撃し一方的な侵略戦争、虐殺戦争を強行しようとしていることだ。91年湾岸戦争での大虐殺と破壊以後も米英帝は空爆と経済封鎖を継続し、劣化ウラン弾の被害を強い、イラク弱体化のために人民を痛めつけ、困窮を強制してきた。その上に今度は、古代文明以来の伝統あるバグダッドまで攻め込み、大空爆と地上戦で91年以上の虐殺と破壊をやろうとしているのだ。これが「正義」などであるはずがない。
第二に、ある国が米帝の思いどおりにならない「気にくわない体制」だから先制攻撃で転覆してもいいなどというのは、まさに歴史を大逆流させるものだ。帝国主義の凶暴極まる植民地主義まる出しの攻撃であり恐るべき民族圧殺、民族自決権じゅうりんだ。イラクのことはイラク人民が決めるのであり、米帝が軍事力で決めることではない。
第三に、米帝はイラク攻撃の理由として「対テロ戦争」に加え「大量破壊兵器の廃棄」を挙げている。しかしこれは言い掛かりで、真の目的は米帝の巨大な軍事力をもって中東支配を再編・強化し、イラク・中東―中央アジア―全世界の石油・燃料資源の米帝的独占支配を新たにつくりだそうとしているのだ。これこそ帝国主義の強盗戦争そのものである。
第四に、米帝はイラク侵略戦争をもってアラブ諸国全体を米帝のもとに組み敷き、中東における帝国主義支配を反動的に再編しようとしているのだ。戦後、米帝は一方でイスラエル国家をデッチあげ、他方でイランの反動王政を支柱とすることで、中東の新植民地主義体制をつくり上げた。しかしそれは破綻(はたん)に破綻を重ねてきた。9・20ブッシュ・ドクトリンは「テロを推進するイデオロギーがどんな国家にも温床を見いだすことがないよう、特にイスラム世界で、穏健で近代的な政権を支援する(現在のイラクの政権を「テロ支援国家」として転覆するという意味)」と公言している。だがこれはまさに、イスラム諸国とムスリム人民を米帝の意のままに支配し、イスラム諸国人民の抵抗を圧殺して米帝の強権的植民地支配を中東全域に拡大するという宣言にほかならない。
第五に、この戦争は世界帝国として没落の危機を深める米帝が、唯一の世界大的軍事力をもって世界戦争計画を推進し延命していこうとする帝国主義間争闘戦である。対イラク攻撃は、次は北朝鮮(中国)侵略戦争に発展する。他の帝国主義諸国はこの過程に、矛盾・対立を深めながら共同的=競合的に参戦し、自らの世界戦争政策を展開していく。それは必然的に、世界戦争―第3次世界大戦へと転化していくのだ。
第六に、イラク攻撃による米帝の世界戦争計画の凶暴な推進は、それとほとんど同時に、石油問題の爆発や米株価とドルの大暴落などを引き起こし、それを水路に米帝経済、世界経済の大崩壊へと連動せざるをえない。それは29年恐慌―30年代危機をも超える帝国主義の世界危機の現実化だ。そしてこの中で、世界戦争か世界革命かを問う決定的情勢が到来するのである。
反戦闘争が全世界で爆発
実際、すでにベトナム反戦をはるかに上回る国際反戦闘争が爆発し始めている。10・26にワシントンとサンフランシスコを中心に全米で100万人規模のイラク反戦デモが計画され、イギリスでは10・31に再度の大デモと交通を止めるストが爆発しようとしている。そこでは「私たちの名をかたって戦争をやるな!」とか、「イラクとの戦争絶対反対」「石油のために血を流すことは許されない」「ベトナムの失敗を繰り返すな」などのスローガンが掲げられている。
他方で米帝は、タリバン政権を崩壊はさせたが、タリバン自身とアルカイダの戦闘意志も組織も壊滅できなかった。彼らはけっして敗北していない。ムスリム人民の新たな決起が、イラク攻撃の切迫の中で激しく爆発しているのである。米帝(国際帝)の世界戦争計画とムスリム人民を始めとした国際的内乱とが激突する情勢が、いよいよ発展してきているのだ。
今こそ日本の労働者人民は、全世界の労働者階級・ムスリム人民と連帯し、対イラク開戦阻止、イラク反戦・有事立法粉砕へ、11月労働者総決起へ、猛然と闘う時である。
第2章 イラク参戦と有事立法突破狙う小泉
10・18開会の臨時国会は、有事立法3法案と個人情報保護法案(報道・言論統制法案)を強行しようとする小泉との激突である。
日帝・小泉は、米帝の世界戦略が対日帝を究極的ににらんだ対中国侵略戦争を核心とする世界戦争戦略であり、イラクの次は対北朝鮮・中国侵略戦争が不可避な中で、帝国主義としての存亡をかけて有事立法攻撃に踏み切った。これは日帝が米帝の北朝鮮・中国侵略戦争に共同的=競合的に参戦していく侵略戦争法案であり、戦後の日本階級闘争を一変させる攻撃だ。われわれは、戦後最大の政治闘争の爆発で有事立法を絶対に葬らなければならない。
小泉改造内閣は有事立法突撃内閣であり、「先制攻撃は、憲法上ありうる」「業務従事命令は『苦役』ではない」「自衛隊に海外での武力行使の権限を」と公言してきた右翼防衛族の石破を、特に防衛庁長官にすえた。10・8与党幹事長・国対委員長会談では臨時国会での成立を申し合わせている。小泉・山崎・中川(国対委員長)のラインは有事立法優先論者だ。
10月8日の全国都道府県知事会議では「国民保護法制の基本的構成の素案」が提示された。だがそれは労働者人民を侵略戦争に動員・徴用する計画以外の何ものでもない。さらに小泉は、米帝のイラク攻撃に英帝に次いで積極的に参戦するために、新テロ対策特措法を策動している。そして米帝が要請しているインド洋へのP3C哨戒機の派兵や、臨検(船舶検査)を行う独、仏、加などの艦船への給油作戦の拡大にも応じようとしている。
有事立法情勢は超重大局面にあるのだ。マスコミが一斉に流す臨時国会での「先送り」論による武装解除を断固排し、イラク反戦と固く結合して、有事立法粉砕に立とう。
排外主義扇動と戦争外交
日帝・小泉政権が進める9・17日朝首脳会談とその後の対北朝鮮の排外主義扇動、そして日朝国交正常化交渉は、米帝の世界戦争計画と一体となった日帝自身の北朝鮮侵略戦争政策の一過程にほかならない。
日帝は、金正日スターリン主義が行った反人民的な拉致問題をクローズアップすることで、対北朝鮮の戦争外交を主導権を握って展開し、北朝鮮スターリン主義を日帝の新植民地主義的侵略の前に屈服させ、軍事的にも丸裸にし、あるいはそれに抵抗する場合には米帝とともに金正日政権転覆の侵略戦争に総力を挙げて突入する仕掛けをつくろうとしているのである。それは、周辺事態法プラス有事立法3法体制を発動するための政治的・国際的条件をつくろうとするものだ。
それに対して金正日スターリン主義は、米日帝の侵略戦争を全朝鮮人民と世界人民の前に暴露し、総決起を訴える世界革命の立場、朝鮮南北分断打破の立場に立っていないために、ただただ反人民的・反革命的な瀬戸際政策であがくしかなく、そのことでますます米日帝の侵略戦争のえじきになるしかないのだ。
朝鮮半島をめぐる情勢はすさまじい戦争的緊張の中にある。日帝の対北朝鮮排外主義に真っ向から立ちはだかり、在日朝鮮人民防衛の闘いに立ち上がり、何よりも有事立法3法案粉砕の闘いを一層強めよう。この闘いを軸に、すべての朝鮮人民の南北分断打破=革命的統一、米日帝打倒、金正日スターリン主義打倒の闘いに固く連帯し、ともにその実現のために闘おう。
第3章 国鉄決戦勝利軸に資本攻勢と対決を
今秋決戦のもう一つの柱は、国鉄決戦であり、それを軸に一大資本攻勢と対決する闘いである。
国鉄闘争の前進を圧殺するために日帝権力・警視庁は、戦前以来の治安法である「暴力行為等処罰法」を適用し10・7弾圧をかけてきた。しかも権力とマスコミは、不当逮捕されたのが現場の闘争団・国労組合員であることを隠し、「過激派弾圧」として宣伝することに躍起となってきた。さらに許しがたいのは、国労本部・東京地本の極反動どもが、仲間の労働者を権力に売り渡したことだ。この犯罪的、反労働者的な大裏切りがなければ10・7弾圧は成立しないのだ。
今回の弾圧の核心は、4党合意や与党3党声明が完全に破産する中で、国鉄闘争の不屈の前進に追い詰められた日帝権力とチャレンジおよび反動革同の極反動どもが、国鉄闘争圧殺、闘争団切り捨て、国労解体の攻撃に出てきたことである。これは労働組合と労働運動の基本的権利を圧殺するものであり、闘争団と国労組合員、すべての労働者にかけられた攻撃である。
闘争団を始めすべての闘う労働者の怒りの総反撃で、不当にも逮捕された8人を守りぬき、起訴を絶対に粉砕して、闘う仲間の隊列に取り戻さなければならない。そして10月16日から始まった国労代議員選挙で国労本部を徹底的に追及し、選挙に勝利し、11・24―25国労定期大会決戦に攻め上ろう。
国鉄闘争圧殺の今回の大弾圧への怒り、権力と国労本部・東京地本への反撃を、今秋決戦爆発へのバネとして闘うことが重要だ。弾圧が労働者の怒りの火に油を注ぎ、反動どもが墓穴を掘ったことを、痛烈に思い知らせてやろう。10・7弾圧を粉砕し、国鉄決戦に勝利することこそが、資本攻勢との闘いの展望を開くのだ。
この中で、全日本建設運輸連帯労働組合・関西地区生コン支部、全国金属機械労働組合・港合同、国鉄千葉動力車労働組合の3労組から呼びかけられている11・10全国労働者総決起集会はきわめて重要だ。呼びかけにこたえ、全国から日比谷野音に総結集しよう。
今日、日帝・小泉は、29年型世界大恐慌への本格的突入と日米争闘戦の激化、日帝経済の金融危機とデフレスパイラルの深刻化の中で、結局は一切の矛盾を労働者階級の上に押しかぶせる路線を強めている。竹中(経財相・金融相)が主導する不良債権処理の加速とは、一方で過剰債務にあえぐ企業を大企業も含めどしどしつぶすことであり、他方では大銀行に公的資金を再投入し、つぶしたり「国有化」して金融再編を強行することである。それは恐慌を再激化させ、倒産ラッシュを引き起こし、労働者にリストラ・大失業を強制するものだ。
こうした大失業攻撃と一体の資本攻勢として、みぞうの賃下げ、NTT型リストラ、終身雇用制解体、労働法制改悪、社会保障制度解体などの攻撃が労働者にかけられている。
しかもこれに連合、全労連、JR総連カクマルが完全に屈服している。連合は10・3中央委で、春闘解体の上にベア統一要求の廃止を提案した。5日にはトヨタ労組(自動車総連)の定期大会が「ベアゼロも選択肢」と決定した。連合はいよいよ侵略戦争翼賛の帝国主義的労働運動として労働者階級を総屈服に導こうとしているのだ。
国鉄決戦勝利を突破口に、有事立法賛成と労働者の戦争動員の連合路線、5・16連合見解―9・12通達と対決し、連合足下から労働者の総決起をつくりだそう。今こそ「資本主義にノー」と言い切り、11月労働者総決起へ、新潮流運動の大飛躍をかちとれ。全産別から労働者細胞の建設を基礎に決起を実現しよう。
さらに以上の闘いと一体のものとして、沖縄闘争、三里塚闘争の前進、03年統一地方選勝利への闘いの強化、10・27狭山闘争への決起、獄中同志奪還・1億円基金運動貫徹などの闘いを全力で推進しよう。
国際的内乱と世界革命に勝利する最大の武器はレーニン主義の党だ。今秋決戦爆発のただ中で、機関紙拡大闘争、財政闘争、党勢倍増の闘いをやりぬこう。
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週刊『前進』(2075号1面2)
10・7弾圧 国労の仲間を取り戻せ
全国で怒りの反撃広がる “国鉄闘争破壊うち破れ”
国家権力は10月7日、闘争団員を始め国労組合員5人、支援者3人を不当逮捕する許すことのできない弾圧を強行した。国鉄闘争と戦闘的労働運動を破壊するため、5・27国労臨大における説得活動をありもしない「暴力行為」にデッチあげ、戦前からの争議圧殺法である「暴力行為等処罰法」を適用するという暴挙に及んだのだ。しかも、10月7日は国労大会代議員選挙の告示日だった。権力は、国鉄闘争そのもの、国労そのものを暴力的に押しつぶそうとたくらんだ。
国鉄闘争が1047人の解雇撤回闘争を軸に不屈に発展していることへの権力の恐怖がそこにある。同時にそれは、イラク侵略戦争切迫情勢・有事立法攻撃下で、労働組合の根絶を狙う攻撃にほかならない。
国労本部のチャレンジと反動革同、東京地本・酒田一派は、弾圧に積極的に加担し、組合員を権力に売り渡した。この大裏切りを徹底弾劾し、11月国労大会を本部打倒、国労再生の大会としなければならない。
記者会見開く
10・7弾圧の直後から、怒りの反撃が開始された。
10月10日、4党合意労働委闘争の申立人である国労組合員と弁護団は、同日開かれた東京労働者集会の会場で、抗議の記者会見を行った。
その中で、5・27臨大当日の本部に対する説得活動は、闘争団除名をたくらむ本部に反対して国労を守り抜く正義の行動であり、「暴力行為」などではまったくなかったことを明らかにした。そして、国労代議員選の告示日に強行されたこの弾圧は、立候補妨害、選挙妨害そのものであり、労働組合への不当な権力介入そのものだと弾劾した。
集まった記者の発言で、驚くべき事実が明らかになった。彼らは、「中核派幹部を逮捕」などと報道しながら、被逮捕者の大半が国労組合員であることを今の今まで知らなかったというのだ。警察は、国家権力が国労組合員を不当にも逮捕したという核心問題を徹底的に伏せていた! 弾圧のあまりの不正義におびえているのは権力の側だ。
組合員とは知らず?! 裁判官が発言
17日、3人の国労組合員の勾留理由開示公判が東京地裁で開かれた。逮捕された国労組合員の家族も上京し、正午から東京地裁前で弾圧に抗議するビラまき行動を貫徹した。逮捕された組合員が警察署から護送されて地裁に入ると、家族たちは宣伝カーに乗り込んで、それぞれの夫や父親に激励の声を届けた。
午後3時から公判が始まった。弁護団は、「暴行があったというのなら一人ひとりが何をしたのか明確にせよ」と裁判官に迫った。裁判官は「多衆の威力をもってした行為。一人ひとりが何をしたかは答えない」と居直った。暴力行為等処罰法の反動性はここに端的に現れた。どんなデッチあげでも無制限に拡大できるということだ。
弁護団の鋭い追及に窮した裁判官は、驚くべき言辞を吐いた。「被疑者がJR職員であることは知っていたが、国労組合員であることは知らなかった」。傍聴席から怒りの声が上がった。廷吏が襲いかかり、被逮捕者の家族までもが暴力的に退廷させられた。
佐藤昭夫弁護士が意見陳述に立ち、「逮捕は憲法28条の団結権保障に反する」と断言した。そして、5・27臨大での説得活動は正当な組合活動であり、それへの権力の介入は組合の意思形成を妨害するものだと弾劾した。逮捕された国労組合員らに対して、取り調べの公安刑事どもが「国労の選挙の立候補当日に逮捕した。びっくりしただろう」などと言っている事実も突き出した。また、ストライキのピケットが「威力業務妨害」に問われたが、正当な組合活動として無罪となった最高裁判例を引きつつ、「勾留決定は団結権保障が憲法に規定されたことへの歴史的考察を欠くものだ」と徹底的に断罪した。
ごう慢きわまる態度をとっていた裁判官は、次第に首をうなだれた。高揚感が覆う中、家族を始め傍聴者は、廷吏の制止をはねのけて逮捕された仲間と熱いエールを交わした。
弾圧の超反動性とデタラメさは、逮捕された仲間たちの完黙・非転向の闘いを先頭とする連日の奮闘で、今や全面的に暴かれた。
逮捕された国労組合員の家族たちは「即時釈放を求める緊急署名」を全国に呼びかけている。署名は日々拡大している。逮捕された8人を直ちに取り戻そう。検察の起訴策動を粉砕しよう。即時釈放を求める署名を広げ、弾圧を打ち破り、国鉄闘争に勝利しよう。
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週刊『前進』(2075号2面1)
団結し資本・権力と闘おう 国鉄闘争の転換点と勝利の路線
労働者は必ずや立ち上がる 時代に通用する労働組合に
中野洋 動労千葉前委員長に聞く
11月24、25日の国労第70回定期全国大会は、国鉄闘争の転換点にあたっての重大な大会になろうとしている。1047名闘争の当該組合である動労千葉の中野洋前委員長に、国鉄闘争の現局面と勝利の路線について語ってもらった。また、11月はイラク侵略戦争反対、有事立法阻止、資本攻勢―大失業攻撃粉砕、03春闘に向けて労働者階級が総決起すべき決戦の時でもある。別掲の呼びかけのもとで開催される11・10全国労働者総決起集会の成功に向けての訴えも聞いた。(聞き手/本紙・大沢康)
1047名一体で闘う時に力を発揮する
――国鉄闘争の現局面をどう見てますか。
中野 4党合意をめぐって国労を二分する激しい闘いが一昨年来展開され、「4党合意に基づく解決」方針の破産が白日のもとにさらけ出された。そういう中で国労が全国大会を迎える。国鉄闘争が大きな転換点を迎えたと見ていい。
1047名の解雇撤回闘争を中心とする国鉄闘争は、そもそも分割・民営化反対闘争です。採用差別されて90年4月1日に清算事業団から整理解雇された1047名が十数年間闘い続けている。日本の全労働者への資本攻勢の走りであり、戦後最大の労働運動破壊攻撃である国鉄分割・民営化攻撃に反対する闘いであるがゆえに、政府・国家権力は、その中心的組合であった国労をつぶそうと、あらゆる手を使ってきた。
4党合意は「JRに法的責任なし」を国労に認めさせて「人道的解決」の名で闘争を終結させるものだから、当然、激しい反発が起きて、闘う闘争団が結成され、統制処分も辞さず闘いを継続した。それが4党合意を破産させたと言っていい。
この過程で、本来の1047名闘争の方向が確立されつつある。今年4月に闘う闘争団を支援する形で新たに結成された国鉄闘争共闘会議は「1047名の不当解雇撤回」と明確に言っている。国労闘争団と全動労争議団、そして動労千葉争議団が加わって1047名だから、この3組合が一体となって解雇撤回闘争を闘うのが一番力を発揮する。4党合意の破産過程でそれが形成された。国鉄闘争勝利に向けて大きな基盤ができたということです。
政府・国家権力のサイドから言えば、じゃあこれからどうするのかという問題になる。特に動労千葉が公然と戦列に加わることは、国家権力から見れば大変なことです。動労千葉は分割・民営化に対して唯一ストライキを闘い、今も原則的に闘っている。
だから10・7弾圧が起こった。国労に屈服の上に屈服を強制する3与党声明を国労が承認するために招集された5・27臨時大会で、会場が機動隊に包囲される中で、°これは国労の死だ″と会場警備の組合員にビラをまいて説得するという当たり前のことをやった国労組合員が逮捕された。「暴力行為等処罰法」という治安維持法が制定された当時にできた法律を持ち出したところに国家権力の危機感が如実に表れている。
4党合意によってたたきつぶそうとした1047名闘争が、ところがどっこい、より飛躍した闘いに発展することに対する彼らの危機感だと思う。日本共産党のいわゆる「国鉄闘争の再構築路線」も含めて、闘う側の死力を尽くした攻防が生み出した大きな地平に対する弾圧だと受け止めるべきじゃないか。「労働者の闘いは密集せる反動をつくり出し、それを打ち破って進路を切り開く」というマルクスの言葉があるけれど、この反動を突破する中に勝利の道筋がある。
確かに現状は、国労内で闘う闘争団が主流派になり反対勢力が多数を占めるという状況じゃないけれど、確実にそういう方向で流動・再編過程に突入した。
国労の路線が問われている
――そういう中で、何が求められていますか。
中野 国鉄闘争の中間的総括をきちんとしなければいけない。つまり、国労本部もチャレンジ、革同も、ある意味では闘争団全体の方針も、政治解決路線なんだね。国鉄分割・民営化攻撃は、資本と国家権力が一体となって推し進めた。国家的不当労働行為といわれるほどに国家権力が介在した攻撃だけど、1047名の解雇撤回・JR復帰の闘いは、JR資本とりわけ東日本との闘いを抜きにして成り立たない。当然、JR総連カクマルとの闘いを一体で進めなければ勝利できない。
国労は86年の修善寺大会で「労使共同宣言」を拒否し、かろうじて団結を維持したけど、結局、分割・民営化過程で有効な闘いを組織しなかった。一発のストライキもできなかった。JR移行後も、1047名問題を和解で解決する路線だった。地労委で全部勝ったことをもって、°中労委の場で和解しよう″という方針だった。権力・資本と徹底的に闘って団結を強化し解雇を撤回させるのじゃなくて、JR資本とも和解しようと。それがうまくいかずに、東京地裁で5・28反動判決が出て、政治解決路線が全面化する。それを本当に総括し、JR本体の闘いと闘争団が一体となって闘っていく方針に転換することが問われている。
動労千葉は一貫して、本体の組合員が先頭に立って解雇撤回闘争も合理化攻撃との闘いも不当労働行為根絶の闘いも、JR総連カクマルとの闘いを基礎に据えて闘ってきた。物販も、本体の組合員が全国にオルグに出かける。それが真っ当なあり方だ。国労の本体の中にある「もういい加減にしてくれ」という気持ちは、指導部が1047名闘争を軸にJR資本との闘いを指導することができなかったから生まれている。そこを総括し、正しい方針を確立する必要がある。
――動労千葉の大会は例年以上に活発でしたね。
中野 田中新執行部ができて1年だけど、関西生コン支部、港合同、動労千葉が呼びかけた「02春闘総行動」のもとで、第2の分割・民営化攻撃粉砕、1047名闘争勝利、ゼロ回答打破の闘いを72時間ストを中心に展開した。そしてJR貨物、JR東日本の本社にデモで抗議した。それが現場の職場闘争に継続され、当局の組織破壊攻撃を封じ込めて、団結が強化された。情勢は非常に厳しいけれど、みんなが自信と確信をもっている。
それと、JR東日本の「ニューフロンティア21」は、業務を外注化し、本体は鉄道会社ではなくなっちゃう。運転保安、つまり安全が崩壊する。動労千葉は運転士を中心とした組合なので、非常に危機感と怒りがあって、トコトンまで闘おうという気になっている。国労だって、まだ2万余の組合員がいるわけだから、闘う方針を提起すれば、絶対に団結して闘うことができる。その闘いをやらないと、1047名闘争の展望も切り開かれない。そのことを強く国労の組合員には訴えたい。
――闘争団に対して訴えたいことは。
中野 この闘いは、本質的に国労の路線をめぐる闘いです。4党合意で解決ができるか否かという問題も、根本は国労の路線をめぐる攻防です。闘う闘争団も国労闘争団であるわけだから、国労を真っ当な労働組合に戻して、もう一回、日本の労働運動の機関車役を果たせるようにしていくことが求められている。闘争団は、自分たちが国労を担うという腹構えを持つ必要があると思うし、その力は十分にあると思います。
イラク侵略戦争と大資本攻勢に対決
――国労の行方は、日本労働運動全体に大きな影響を及ぼしますね。
中野 日本の労働運動は今、大変な資本攻勢のもとで苦境に立たされている。資本が戦後的な労資関係の軸であった終身雇用制の解体に踏み切った。それが02春闘を大きな転機にして一挙に加速している。NTTに象徴されるように、基幹産業でアウトソーシング攻撃、賃金体系の抜本的な改変が行われている。特にアウトソーシングは、アメリカのように、労働者の多くを不安定雇用労働者にする。このことと有事法制の攻撃が一体となって進められている。
資本の側が戦後的なあり方を一変しているわけだから、労働運動の側も今までのあり方を転換しなければ勝負にならない。
去年の9・11反米ゲリラとアフガニスタン侵略戦争で世界の歴史は変わった。今、画策されているイラク侵略戦争が、それを今一歩進めるわけだから、戦後的な労働運動のあり方ではとても対抗できない。
戦後的な労働運動とは、私は「55年体制下の労働運動」だと言っています。戦後憲法のもとで1955年に自民党と社会党ができて、一方に自民党と資本家階級があり、それに対抗して総評・社会党ブロックがあった。それが一面では相互補完的に作用しながら高度経済成長があった。一定の戦闘的・階級的労働運動は許容されていた。
それが今や闘う労働運動は根絶の対象になる。国鉄闘争と国労に対する解体攻撃はその最たるものです。
そういう状況の中で国労大会が行われるわけだから、国労を本当に闘う労働組合として再生させることが求められているし、この時代に通用する労働運動にすることだと思います。
イラクへの侵略戦争が11月末ごろだといわれ、有事法制も小泉内閣が強行しようとしている。だから、11月、12月から来年にかけての過程は非常に重要な、日本の労働者はもとより全世界の労働者にとって大決戦なんです。
――国鉄闘争もそうですが、有事法制反対闘争をめぐっても、労働運動の地殻変動が起こっています。
有事法制攻撃の弱点は連合
中野 連合が有事法制に賛成する5・16見解を出した。連合の指導部たちは、それぞれの寄って立つ企業別組合の基盤が大きく揺るがされている。だから単なる労資協調じゃダメだ。そういう中で、ついに「有事法制が必要だ」という見解を打ち出した。
小泉は、有事法制を挙国一致で通したいから、先の通常国会での強行採決を避けたわけだ。その核心は、連合を取り込もうということだね。これまでの憲法に基づく戦争をやらない仕組みを、戦争をやる仕組みに変える。そこで働く労働者、労働組合が積極的に推進する勢力にならない限り、それは成り立たないわけだ。だから、労働組合の存在は非常に重要な位置を占めている。
日本の労働組合のナショナルセンターが戦後初めて戦争法に賛成したわけだから、非常に重大なことだ。だけど逆に言うと、有事法制攻撃の最大の弱点もまた連合である。なぜなら、700万人の労働者がみんな、連合が決めたから積極的に有事法制賛成、戦争賛成になるのか。簡単にはならない。だから、連合見解を打ち破る闘いを、有事法制粉砕のひとつの大きな柱にしなければいけない。
その闘いが自治労などで起こり始め、全国各地で連合傘下の労働者がどんどん闘いに参加している。そういう中で、「他団体と共闘するな」という9・12連合通達が出た。あんな通達を出すということはピンチだね。連合の統制が何もきいていないということだから。
有事法制賛成と、大資本攻勢の先兵に連合がなっているということは、逆に、われわれの苦闘の蓄積が、いよいよ真価を発揮する状況を迎えたということです。敵は盤石で付け入るすきがないのか。実は敵の側に弱点はいっぱいある。私は小躍りしてこういう事態を見ている。そういうふうに物事を考えてほしい。
労働者を本当に信頼し、必ず立ち上がるんだという信念をより強くしてほしいと思う。その象徴的な現れが、私は陸・海・空・港湾労組20団体だと思っている。連合加盟でかつて同盟の主力組合であったような組合が音頭をとって、6万人という労働者が集まった。その背景には労働者の激しい怒りがある。労働組合が労働者の団結体である以上、連合傘下の労働組合も変わるんだというふうに考えてほしい。
その場合、われわれが本気になって組織しないと、右に変わってしまうという要素もある。つまり今、世界も日本も経済は恐慌情勢に突入しているわけだから、間違いなく左右の分裂が起こる。北朝鮮の拉致問題をめぐる排外主義キャンペーンがある。われわれが本当に階級的立場に立ってものを見、主張し、それがひとつの物質力をもたないと、右に行っちゃう場合もある。本当にこの数年間は、日本と世界がどっちに進むのか、決定的な時期だと思う。労働者が本当に団結し、資本に立ち向かい戦争を阻止する。そこにすべてをかけることです。
11月労働者集会へ執念もち組織化を
――今年も11月労働者集会が開催されますが。
中野 3組合が呼びかける11月労働者集会は、今年で5回目を迎える。その趣旨は、スローガンと呼びかけ文(別掲)にあるとおりですが、カンパニア集会じゃなくて、本当に情勢に立ち向かい、労働者の団結の輪を広げていく集会、闘いにしていく必要があると思っています。
労働者も、今までのように大企業にぶら下がり、企業内労働組合にぶら下がって、なんとか定年まで働き生活していける状況が完全に一変してしまった。本質的に労働者は闘わなければ生きていけない状況に入った。今までわれわれの主張に耳を貸さなかった労働者たちも、今は闘う方針を求めている。労働者の置かれている状況、意識が一変していることを認識して組織すれば、成果はダイナミックに出てくると思う。
――どんどん労働者、労働組合の中に入っていくことですね。
中野 そう。あるいは自分が労働組合の権力を握って、正しい方針を出せば、労働者は必ず団結する。
11・10集会を呼びかけている3組合は、小さい組合だけど、必死になって闘って、労働者の団結を維持している。これが普通の労働組合だと言えるような状況にしようというのが、「たたかう労働組合の全国ネットワークをつくろう」というスローガンです。3組合とも、日本全国であらゆる工場に赤旗が立って、それぞれが闘いを開始することを一番期待している。
11・10集会はイラク侵略戦争情勢の中で行われます。ヨーロッパやアメリカでイラク反戦闘争が起こっている。イギリスでは戦後最大の40万人が集まった。次は「街を止めよう」というスローガンを掲げ、道路から鉄道から全部を止めようとしている。日本だって、旗を振ればみんな結集すると思っています。
それと、国鉄闘争に勝利しよう、大変な賃下げ春闘になろうとしている03春闘に向けて労働者の団結を広げよう、という集会です。
私は、執念を持って組織すれば、11・10集会の成功はまったく可能だと思っている。全国の労働者に結集することを訴えたい。
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週刊『前進』(2075号2面2)
たたかう労働組合の全国ネットワークをつくろう!
大失業と有事立法とたたかう統一行動を
11・10全国労働者総決起集会へ
全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部、全国金属機械労働組合港合同、国鉄千葉動力車労働組合の3労組による11・10全国労働者総決起集会の呼びかけ文を掲載します。全力で結集しよう。(編集局)
11・10全国労働者総決起集会への賛同と参加のお願い
全日本建設運輸労働組合関西生コン支部
全国金属機械労働組合港合同
国鉄千葉動力車労働組合
《小泉改革は労働者の諸権利を奪い、戦争への道を突き進んでいる》
全国の闘う労働者のみなさん! いま、労働者・人民のあらゆる権利が激しく奪われています。
戦後の労働組合の基本的権利を保障する憲法二八条の団結権を軸とする労働三権を基礎にした労働者保護法が根本から解体される状況となっています。民間中小零細はじめ大企業の労働者への倒産リストラ、特殊法人の廃止攻撃、郵政民営化攻撃、公務員『改革』攻撃、教育労働者への『日の丸・君が代』思想攻撃、そして教育基本法改悪攻撃、等々への一つ一つの攻撃に対して原則的に反撃する以外に労働者の生活を守り、権利を確保する道はありません。資本の横暴は、闘う労働者に対し、刑罰と損害賠償攻撃として警察・裁判所ぐるみで行われ、闘う労働組合をつぶそうとしています。
労働者の使い捨てや不安定雇用化、解雇・リストラを合法的に行えるように、商法や倒産法制が改悪され、急激なテンポで労働者への権利破壊の攻撃が行われてきました。これらの諸権利剥奪(はくだつ)攻撃は、労働者階級の反撃の基礎である団結破壊をもって戦争のできる国へと変えるための攻撃としてあります。小泉政権は「備えあればうれいなし」と称して憲法を無視し、戦争を遂行するための有事立法三法案の成立を今秋臨時国会で強行しようとしています。まさに労働者の生活と権利と平和を最後的に奪う攻撃としてとらえ、反撃していかねばならないと思います。
アメリカのバブル崩壊が全世界的な恐慌へと向かい、全世界をまきこんだ戦争への足音がそこまできています。アメリカ大統領ブッシュとその側近どもは、早ければ十一月、遅くとも来年二月にはアフガニスタンにつづきイラク侵略戦争を開始しようとしています。絶対に許せません。
《職場で、そして街頭へ、労働者の団結を強化し闘う統一行動をつくりましょう》
すべての仲間のみなさん、今日、国鉄闘争は闘争団をはじめ闘う国鉄労働者の不屈の闘いを通じて「四党合意」の不当労働行為粉砕、そして国鉄労働運動解体攻撃粉砕の大きな前進を勝ちとる展望を切り開いています。この不屈の闘いに支援と連帯をしていきましょう。階級的連帯を深め、労働者の広範な団結で政治的に奪われてきた権利や、戦争政策、なによりも最大の焦点となっている有事法制反対の行動を起こしていきましょう。これを阻止できるのは、闘う階級的労働運動しかないことはもはや明らかです。
私たち三労組は、生存権と団結権をかけて闘い、諸権利を防衛し、原則的に闘う中にしか労働者の未来はないことを訴え、闘う労働組合の全国ネットワークを創り出すことを呼びかけてきました。
五回目となる今年もこの十一月、東京・日比谷野外音楽堂で集会を開催いたします。この集会を何としても〇三春闘につながる闘いとしてかちとりたいと考えています。志を同じくする労働者のみなさんの賛同と参加を心よりお願い申し上げます。
二〇〇二年九月
◇ ◇
11月10日(日)正午開会
日比谷野外音楽堂(東京)
《メインスローガン》
○全労働者の団結で、大失業攻撃をうち砕こう!
○全労働者の団結で、労働基本権解体攻撃を粉砕しよう!
○全労働者の団結で、「四党合意」を粉砕し 国鉄1047名解雇撤回闘争に勝利しよう!
○全労働者の団結で、アメリカのイラク侵略戦争反対、有事立法を阻止しよう!
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週刊『前進』(2075号2面3)
(6) ●インタビュー 国労闘争団
4党合意を死滅させる時だ
僕らがやめない以上、闘争の終結ありえない
北海道F闘争団 Iさん
仲間が横にいた
――不採用通知の時は、どういう思いでしたか。
I 北海道は「国労組合員は多くは採用されない」と薄々わかっていたけど、それでも不採用通知を受けた時はがっくりしました。前年の修善寺大会には僕も行ったんです。やはり「あの時に残った国労にこだわり抜きたい」という思いと「ここで泣き寝入りすることが今後のおれの人生にとってどうなんだ」という自問自答と、将来の不安などが混在していましたよね。
でもここまで闘ってこれたのは、同じ思いの仲間が横にいたからです。勇ましい合言葉で結集したわけじゃなくて、「本当に悔しいぞな」と本音で語り合える仲間がいた。やはり一人じゃ闘ってこれなかったし、一人ひとり、闘うのも闘わざるのも紙一重のところに置かれていたと思います。
僕なんて、家内に「スーパーうそつき」って言われてますよ。団結成時は「雇用保険が切れる3カ月までやってみたい」、それがだんだん長引いてきたら「中労委から命令が出るから、いよいよ解決できる」と言ったり。もうその度に「うそつき」と言われ続けて。
そんなふうに16年間、闘い続けることができるのかどうか、そのはざまで来ただけに、余計一つひとつのことが許せない。7・1臨大で藤保さんが「時間は止まっている」と言ったけど本当に同じ気持ちです。
――それでも団結を崩さず闘っている力の源は?
敵を見失わない
I 団会議を中心に、節目節目でみんなで集まって話し合う機会を持ってるってことですよね。率直な意見を出してもらうし、無理強いをするようなことは一切ない。本部の情報も全部公開します。「鉄建公団訴訟に参加できないと思ってもいいんだよ」とまで言って議論します。一人ひとりが闘いに参加することが大切ですから。これだけ闘いが長期化すると、「敵がいておれたちがいるんだ」と敵を見失わないことがすごく大切になりますよね。
――その闘いがいよいよ本部を追いつめてきた。
I 4党合意を死滅させる時が来たと思ってます。おれは甘利の「解決内容はゼロかプラスアルファ」発言が明らかになった時、「4党合意に反対する立場でよかった」と本当に思ったよ。「ゼロかプラスアルファか」って「限りなくゼロに近い」って意味だよね。もし仮に解決金が1人1千万円でも1047人分は百億円。それは絶対「プラスアルファ」じゃない。
僕も2年前の5月30日に4党合意を新聞で見て、がく然としました。あの日、闘争団で集まったけど、みんな「お前はわかってたのか!」ってやり合い。実際は誰も知らないところで本部だけで勝手に決めたんだけど。「これから国労はどうなるのか」って、あの日1日は見えなかったよね。
――それでも国労にこだわり続けるわけは。
I 解雇される前に職場でつくってきた人間関係がありましたからね。「国労は仲間を裏切らない」、だから仕事はきつくても人間関係としてはいい環境だったんです。それをすべて壊されたことが許せない。
僕たちの闘いは「解雇撤回・JR復帰」以上でも以下でもないんです。もちろんその闘いが日本の労働運動の再生に密接不可分につながっているという意識はありますけれど、一人ひとりは一労働者ですから。ちゃんとした労働者に戻ることを求めてるんですよね。
――国労は有事法制反対の20労組の一員ですよね。
I でも国労はこの2年間、こういう闘いに参加しなくなっちゃった。20労組の闘いがあったから有事法が継続審議になったのに。こういうところで国労が主導的な位置でどんどん闘えば、いよいよ政府も「解決しないとだめだ」となる。解決は天から降ってくるわけじゃない。敵の嫌がることをやらないと勝てない。
――裁判闘争へのスタンスの問題もありますよね。
I 裁判はあくまでも「闘いの武器」であって、その勝敗ですべてが決まるわけじゃない。裁判闘争を継続する中で広く国民に訴え、大衆運動の力で勝利をかちとるということなんです。なのに東京地裁の98年5・28不当判決以降、本部は「裁判では勝てないから政治解決しかない」と屈服しっぱなし。大岡越前の大岡裁きのように裁判所に期待をするのは間違いです。裁判所はやっぱり国のひとつの機関なんだから。
敵にすがる本部
不当解雇を許さない反失業の闘いともつながって力をつける中で、僕らの闘いも勝利できる。ますます広がる団結や共闘があるから、国も「放置すると大変だ。有事法制反対運動にも顔を出されて、たまったもんじゃない」となる。4党合意で与党にすがっている限り、勝てるわけがない。
本部の寺内書記長は闘争団員なんですよ。でももう寺内には団員の気持ちをわかってほしいともまったく思ってません。ただ「辞めろ」って思うだけですよ。
――最後に大会へ一言。
I 僕らは「解雇撤回・JR復帰」をかちとるまでどんなことがあっても闘い続けます。僕らがやめない以上、闘争の終結はありえない。当面はJR組合員と本音で交流する中で4党合意にとどめをさして、国労を再生させる。そこから僕たちの納得いく解決もかちとれると思います。引き続きご支援をお願いします。
(聞き手/本紙・上原祐希)
国鉄闘争関連年表(1991〜99年)
91年 |
2月
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JR総連の大分裂が始まる |
93年 |
12月
|
北海道・大阪採用差別事件で、中労委命令。以後、各事件で命令 |
94年 |
12月
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スト権スト202億円損害賠償請求訴訟取り下げ |
95年 |
5月
|
細谷運輸政務次官が解決試案 |
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11月
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動労千葉が72時間スト |
96年 |
8月
|
国労本部がJR7社に「紛争の全面解決と労使正常化のための8・30申し入れ」 |
97年 |
3月
|
動労千葉、分割・民営化反対ストで解雇された28人の解雇撤回かちとる |
|
5月
|
北海道・九州採用差別事件が東京地裁で結審、地裁が「和解」を勧告 |
|
8月
|
国労第62回定期大会、「8・30路線」を承認 |
98年 |
5月
|
東京地裁、中労委命令を取り消す不当判決 |
|
8月
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第63回定期大会、宮坂「補強5項目」 |
99年 |
3月
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第64回臨時全国大会で、「国鉄改革法」を承認 |
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5月
|
国労闘争団が「譲れない要求」確認 |
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6月
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6・10運輸省メモ |
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11月
|
ILO勧告(中間報告) |
◎取材メモ
Iさんが国鉄時代に働いていた職場に案内してくれた時のこと。一人のJR職員がIさんにペコッと会釈をして通り過ぎた。記者が「お知り合いですか?」と問うと「国労を脱退してJRに採用された人です」。元の職場を前にして、Iさんは「われわれは絶対に勝ちます。勝って、本当にうまい酒を飲みたい。うまい酒は時間がかかればかかるほどうまくなる、そう思って日々闘ってますよ」と笑顔を見せた。
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週刊『前進』(2075号3面1)
10・7国労弾圧に怒り “構え直し秋を闘おう”
10・10東京労働者集会 今秋決戦勝利へ230人
10月10日、シニアワーク東京で「有事3法案を廃案へ! 国鉄1047名闘争勝利! 首切り・リストラ許すな! 10・10東京労働者集会」が開かれ、230人が結集した。この集会は、佐藤昭夫早大名誉教授や動労千葉新小岩支部、ス労自主、三一書房労組などの労働組合、国労、全逓、金属の現場労働者の呼びかけのもとに結成された集会実行委員会が主催した。
国鉄闘争に対する10・7弾圧は、東京の闘う労働者の強い怒りを呼び覚ました。負けてなるものか、という固い決意をみなぎらせた労働者が続々と結集し、会場にあふれた。
司会の教育労働者が力強く開会を宣言。呼びかけ人を代表してあいさつした佐藤昭夫さんは、10・7弾圧を「国労本部とJRと権力与党が結びついての攻撃」と弾劾し、この弾圧がイラク侵略戦争切迫情勢・有事立法情勢の中で起こっていることを強調して、有事法制成立阻止を訴えた。また、00年7・1国労臨大で不当逮捕され、JRから乗務外しの攻撃を受けていた国労組合員が、この日、都労委勝利命令をかちとったことを報告した。
4党合意労働委員会闘争申立人代表の吉野元久さんが、10・7弾圧被逮捕者の即時釈放を求める緊急署名への取り組みを訴えた。
動労千葉の中野洋前委員長が「有事体制下の労働運動」と題して講演し、10・7弾圧を「1047人が団結して敵に当たっていく構造が生まれた。それへの権力の大変な恐怖によるもの」と断罪、「密集せる反動を打ち破って勝利の展望を」と訴えた。また、全世界でイラク反戦闘争が巻き起こる中で、日本の労働者の闘いが問われていると強調した。さらに、アウトソーシング・終身雇用制解体を軸とする一大資本攻勢との対決を訴え、11月労働者集会の成功へ、参加者の奮起を促した。
有事法制廃案の訴えを航空労組連絡会の村中哲也副議長が行い、「政府の公式方針は継続審議であることを忘れてはならない。廃案を求め闘う」と発言し、12月1日に代々木公園で行われる大集会への結集を呼びかけた。
集会賛同労組、賛同人が壇上に並んだ。この日、都労委勝利命令を得た国労組合員は、「今回の弾圧の元凶は国労本部」と糾弾し、国労大会決戦へ全力で闘う決意を述べた。都労連の労働者は、都人事委員会の賃下げ人勧を弾劾した。ス労自主、三一書房労組、明大生協労組、杉並障福労の代表が、激しい攻防の渦中にあるそれぞれの争議の現状を報告し、団結を固めて闘い抜く決意を表明した。争議組合にカンパが渡され、大きな拍手が送られた。
「国労闘争団と国労組合員、支援、計8名のデッチあげ大弾圧を徹底弾劾する」とした集会決議が採択された。全逓労働者が集会のまとめを行い、弾圧を許さず、構え直してこの秋を闘うことを訴えた。
この集会の成功で東京の闘う労働者は、弾圧への怒りをバネに今秋決戦を闘い抜く決意を新たにした。
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週刊『前進』(2075号3面2)
国労運転士に勝利命令 一人の決起がJR揺るがす
10月10日、東京都地方労働委員会は国労八王子支部の運転士Nさんが乗務への復帰などを求めていた事件で、救済命令を発した。
Nさんは、00年7月1日の国労臨大の会場で、国労本部に対して大会中止を求める説得活動を展開中に、突然乱入してきた機動隊によって不当逮捕された。
不起訴で釈放されたが、JR東日本は「逮捕されて勤務を欠くような者は運転士にふさわしくない」としてNさんを乗務から降ろし、炎天下での草むしりを強制した。露骨な組合脱退強要さえ行った。Nさんが都労委に救済を申し立てると、草むしりの業務指示はあわてて中止したものの、リネン(乗務員宿泊施設の清掃)業務に配置した。
都労委は、JRのこうした仕打ちを不当労働行為と認定し、@乗務への全面復帰、A賃金減額分の回復、BNさんの組合活動への介入禁止、をJRに命じた。組合員が個人として申し立てた事件で、ほぼ完全な勝利命令をかちとったことは大きな意味を持っている。
国労本部が4党合意を受け入れ、JRへの屈服を深める中で、Nさんは組合の支援もなく一人で不当労働行為と立ち向かわなければならなかった。だが、一人から始まった闘いは、地域の仲間の共感を呼んだ。地労委闘争に勝利する会が結成され、2波にわたるJR八王子支社への要請行動が取り組まれた。全国から寄せられた救済命令を求める署名は、1707筆に達した。こうした大衆的闘いがJRを追いつめ、勝利命令を引き出したのだ。
7・1国労臨大から2年を経て、「4党合意による解決」の破産は明らかになっている。11月国労大会は、4党合意による国労解体を許すのか、4党合意を破棄して国労再生へと進むのかが問われる決戦だ。
国家権力は5・27臨大における説得活動を「暴力行為」にデッチあげ、国労組合員らを不当逮捕する許しがたい10・7国労弾圧を強行した。7・1臨大でのNさんの逮捕に続き、権力はまたも国労内部の問題に介入し、組合員に襲いかかったのだ。国労本部も、組合員を権力に売り渡すかつてない裏切りに走った。
だが、どのような弾圧も国労組合員の闘う意志をくじくことはできない。権力のいかなる弾圧、組合幹部のいかなる裏切りがあろうとも、一人ひとりの組合員が意志を曲げずに闘い抜けば、必ず勝利は切り開かれる。Nさんの闘いは、このことを実証した。
JRは地労委命令を直ちに履行せよ。この勝利命令をテコとして、闘う国労を取り戻そう。
(投稿/三多摩 労働者A)
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週刊『前進』(2075号3面3)
完全勝利へ決意新た 全金本山が全国闘争 “団交で企業責任問う”
10月6、7日、全金本山労組の全国総決起闘争が闘われた。
6日の仙台市内の総決起集会には60人の労組員、家族、支援が結集した。冒頭、長谷武志委員長があいさつに立ち、「10月の闘争は年末物販・カンパへの出陣式でもあるが、今年は有事法制とイラク戦争阻止の闘いでもある。10月4日に『STOP!有事法制、はねかえせ!首切り・リストラ宮城県集会』を開催し、90人を超える結集で成功した」「本山労組は戦争に反対し、首切り・リストラに抗して32名が闘い続けている。全国の仲間が支援してくれている。有事法制をはね返し、本山闘争の勝利をかちとろう」と決意を述べた。
連帯あいさつでは、東北電力の事故隠しを弾劾して闘う反原発グループ、11万人合理化・リストラ攻撃と対決するNTT労働者、住基ネットと闘う自治体労働者が発言に立ち、本山闘争への熱い連帯と、それぞれの闘いの決意を表明した。青柳充書記長が基調報告した。「仙台地裁では12月結審が予定されている。会社は『労組は暴力至上主義』『今なお通勤妨害が続いている』などと主張している。いつもながらのデマとウソに『またか』と思うが、組合の正当性で反論し、会社を追いつめていく」「10月10日に団交が開かれる。企業責任を追及し、争議の解決をかちとりたい。本山闘争のように闘えば勝利できることを示そう」と、大詰めを迎えた本山闘争の完全勝利=「2名の解雇撤回・全員の原職奪還」への方針を鮮明に提起した。基調報告を全体の拍手で確認した。
物販担当者が新商品紹介、闘争勝利のための取り組み強化を訴えた。
支援の決意表明では、都職労の仲間が本山闘争への総決起の決意とともに、石原都政の組合つぶし攻撃と断固闘う決意を述べた。
地元労組の代表は、10・4集会が決意みなぎる集会としてかちとられたことを報告。連合の制動を打ち破って地域で戦争反対で合流し、団結をつくろうと熱烈に訴えた。
「全金本山闘争を支援する全国連絡会」を代表して発言に立った東京本支連の仲間は、物販闘争強化の取り組みを報告し、さらに「共謀罪」など労働組合つぶしの治安法攻撃との闘いを呼びかけた。
最後に労組の各行動隊から「あくまで就労をかちとる」などの力強い決意表明が行われ、熱気あふれる集会を閉じた。
本社工場前で就労要求闘争
7日は早朝から大衡(おおひら)村本社工場門前での就労要求闘争、会社に争議解決を要求する門前集会とデモを貫徹した。さらに、昼休みにはみずほ銀行仙台支店前に登場。プラカード、のぼりを林立させての情宣に、銀行はなすすべもない。ビラを読んだ人や自転車で通りかかった人が何人も「がんばって下さい」と声をかけてきた。闘う労働組合への熱い期待が実感された。
今こそ「一人の首切りも許さない」を貫く全金本山闘争の勝利をかちとろう。
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週刊『前進』(2075号3面4)
第2回
連合が賃下げの先兵に 強まる賃金破壊の攻撃
4年連続で賃金下がる
11月労働者大結集運動を突破口に03春闘に攻め上ろう。イラク侵略戦争、有事立法情勢のもと、29年をも上回る世界大恐慌過程の爆発で、日帝は断末魔の危機に追いつめられている。日帝・資本は、外への侵略戦争と一体で、内への階級戦争を一大資本攻勢として、しかけてきている。闘いを求める声は野に満ちあふれている。10・7国労弾圧を打ち破って、今こそ、闘う労働運動の新しい潮流の巨大な隊列を登場させよう。今回は、賃下げとの闘いについて述べたい。
あらゆる調査・統計がこの4年間、労働者階級の賃金が下がり続けていることを示している。
最も基礎的なデータである厚労省の毎月勤労統計調査によると、5人以上の事業所に働く労働者の賃金指数は2000年を除いて98年以降連続してマイナスを示している。
国税庁発表の「民間給与実態統計調査」では、民間企業に働く労働者の年間平均給与は、4年連続マイナスになることが分かった。しかも昨年の下げ幅は最大で7万円にもなる。
(左図 国税庁「民間給与実態統計調査」)
公務員賃金の基準となる国家公務員の賃金は、9月27日のマイナス人勧閣議決定により、4年連続マイナスがほぼ確実になった。
厚労省発表の「01年国民生活基礎調査」でも、1世帯あたりの平均所得は4年連続マイナスであり、生活が苦しいとする世帯の割合は51・5%と4年連続過半数を超えている。特に、児童のいる世帯では59・3%と実に6割が生活が苦しいと答えている。
政府の統計を見るだけでもすさまじい賃下げ攻撃の実態が分かる。労働者は、貯蓄を取り崩さなければ生活を維持できないのだ。
しかも、重大なことは、この4年連続の賃下げが、時間外手当削減や、一時金切り下げなど、不況期の一時的なものにとどまらず、不安定雇用化=雇用破壊と一体の賃金破壊として行われていることだ。終身雇用制と年功賃金を解体し、労働組合の抵抗を粉砕する攻撃が、現状破壊的な数十パーセントもの賃下げ攻撃と一体で行われている。これは、日帝の延命をかけた戦後の労働者支配の反動的転換攻撃である。
87年の国鉄分割・民営化攻撃を背景に、私鉄中小のバス部門を中心に分社化による全員解雇と、再雇用時の大幅賃下げ攻撃が吹き荒れている。さらにJRにおける全業務の全面外注化攻撃、郵政において民営化時に公社が子会社に出資し、業務を委託することが狙われている。自動車、電機でもラインごとに丸ごと業務委託する攻撃が「人材さん」という名前で進行している。公務員でも、現業部門の全面的民託化=切り捨てと、賃下げが一体で行われようとしている。
現在の焦点は、NTT型と言われるアウトソーシングの別会社(OS会社)への転籍攻撃=事実上の50歳定年制と、それと一体の30%もの賃下げ攻撃が、純粋持ち株会社化の攻撃として全産業に大規模に吹き荒れようとしていることだ。
9月にはNKKと川崎製鉄が統合して純粋持ち株会社である「JFEホールディングス」が発足した。来年3月に両社の全部門は5グループに分社化される。住友金属や旭化成でも同様の攻撃が予定されている。
これらの攻撃の結果、不安定雇用化は激しく進行し、パート等の労働者が全体の4分の1を占めるまでになった。このことが労働者階級全体の大幅賃下げをもたらしている。
一連の攻撃は、95年の日経連「新時代の『日本的経営』」路線を全面的に貫徹しようとするものであり、企業年金などの社会福祉の解体とともに、徹底した総額人件費削減攻撃がかけられている。資本は労働者階級を食わせることができなくなったということだ。
労働者階級は闘わなければ生きていけない。この階級闘争の原点が明々白々になる時代に突入した。
職種別賃金導入許すな
戦後の労資関係を踏み破る一大攻撃はNTTに見られるように労働組合の屈服・協力抜きには成立しえない。労働者階級の中に闘いを求める声が満ちあふれている。にもかかわらず連合は賃金闘争圧殺にとどまらず、賃下げ攻撃の先兵として登場しているのだ。
10月3日に開かれた連合中央委員会で「03春闘基本構想」が提案され、春闘における統一要求放棄が提案された。笹森会長はあいさつで、「現在の経済と雇用をめぐる情勢は°非常事態″」「雇用を守ることが労働組合最大の生命線。連合運動を°雇用″(雇用問題解決)一本に特化したい」と、賃金闘争の最後的放棄と、賃下げに協力する姿勢を明らかにした。
さらに、「私たちは、いま世紀に一度あるかないかの長期不況、大失業に遭遇している」「不良債権処理は、失業の大量発生と景気底割れの深刻な事態をまねく」(「景気回復と雇用改善に向けた特別決議」)と絶叫し、29年世界大恐慌をも上回る恐慌に突入すると震え上がり、小泉改造内閣のハードランディング路線との対決を呼びかけるのではなく、日帝に全面屈服するしかないと叫んでいる。
トヨタ労組は10月5日に来春闘要求をベアゼロに方針転換した。今春闘の敗北は、史上空前の経常利益をあげたトヨタ自動車のベアゼロに象徴される。来春闘でもトヨタが焦点になろうとしている。自動車総連は夏の大会では、来春闘はベア要求の余地を残すとしていたにもかかわらず、9月以降の世界大恐慌情勢の進行と、日帝・小泉改造内閣の不良債権処理策に屈服し、今春闘以上の裏切りの先兵になろうというのだ。
連合内部では、電機連合を先頭に、統一要求放棄にとどまらず、「職種別賃金」という名の職種間の賃金差別を容認し、単純技能職の賃金切り下げを労組自らが率先して要求するとんでもない賃金論が、IMF・JC(金属労協)内部で台頭している(本紙2064号2面参照)。その本質は、資本による賃金を利用した労働者の分断攻撃への屈服であり、賃下げの先兵化である。このことは、「誰でもできる仕事については、今後一層、価格は下がるだろう」というJC議長鈴木の発言で明らかだ。
鈴木を先頭とする連合中央は、アジアの労働者の低賃金により日帝が争闘戦で敗勢に立っているなどと主張する。そして、労働者階級の国際連帯とは正反対に「国際競争にかちぬく」ためと称して労働者の分断支配に加担し、賃下げ攻撃の先兵として登場している。
日経連と経団連が統合した日本経団連の会長になった奥田は、「一律型賃金から職務多立型賃金」「春闘でベースダウンも」「定昇は定期昇降給に」などと発言している。これは、鈴木発言とうり二つだ。
資本と帝国主義的労働運動が一体となって労働者階級の団結を破壊し、賃下げ攻撃に襲いかかろうというのだ。絶対許すな。
連合中央打倒して新潮流を
今や一切は鮮明である。帝国主義的労働運動の先兵連合中央を打倒して、分断支配を許さず、団結を維持して、闘う労働運動の新潮流を登場させよう。
戦争と大恐慌の時代に闘う労働運動を貫くことは、権力の弾圧と闘うことでもある。10・7国労弾圧を粉砕し、国鉄決戦を基軸に、11月労働者大結集運動をかちとろう。
〔湯村宏則〕
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週刊『前進』(2075号3面5)
有事法・イラクで学習討論会 9・29福岡
9月29日、福岡市中央区のふくふくプラザで開催された「有事立法を大いに語る」学習討論会(主催/有事立法粉砕実行委・福岡)に参加した。(写真上)
ビデオ上映のあと、主催者を代表して郡島恒昭さん(反靖国訴訟九州・山口訴訟団団長)があいさつ。
田村元彦さん(西南学院大学専任講師)、白垣詔男さん(日本ジャーナリスト会議福岡支部)、梶村晃さん(百万人署名運動全国呼びかけ人)がパネラーとなってパネル・ディスカッションが行われた。各氏の話で有事3法案とメディア規制法案、住基ネットが戦争に向かう攻撃であることをますます確信した。
自由討論では、「ブッシュのイラク侵略戦争がいかに非道な虐殺戦争であるか」「小泉の日朝外交は戦争外交そのもの。マスコミの拉致問題の報道は、戦前のやり方をほうふつとさせる」などの意見が次々と出された。最後に、呼びかけ人の石崎昭哲さん(反戦共同行動・福岡代表)が、実行委員会としてこの秋の方針を力強く提起。学習討論会は、大盛況のうちに終了した。 (投稿/M・T)
福岡米領事館に申し入れ 有事法粉砕実行委
米軍のアフガニスタン侵略戦争開始から1年目にあたる10月7日正午、有事立法粉砕実行委員会・福岡は梶村晃さん(呼びかけ人)を先頭に、「米軍は直ちにアフガンから撤退せよ。ブッシュはイラク侵略をやめろ」と訴えて、アメリカ領事館への抗議・申し入れ行動に決起した。(写真下)
梶村さんらは強い憤りをもって侵略戦争を弾劾し、アフガニスタンからの即時撤退とイラク軍事侵略中止を強く申し入れた。申し入れ行動後、天神岩田屋前で街頭署名行動を行った。
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週刊『前進』(2075号3面6)
資本攻勢&労働日誌 2002 9月27日〜10月10日
連合中央委 賃金闘争否定の春闘方針
連合がなんと間接税8%提案/8月も失業率5.4%
●9月27日 総務省発表の労働力調査(速報)によると、8月の完全失業率(季節調整値)は、4カ月連続で5.4%。完全失業者数は前年同月より25万人増加し361万人。厚労省発表の8月の一般職業紹介状況だと、有効求人倍率(季節調整値)は前月と同じ0.54倍。
◇連合は、「派遣労働実態調査結果報告」を公表した。
●29日 NTT東西地域会社は転籍した労働者を対象に、「雇用延長」の労働条件を決めた。隔日勤務等で、賃金は時給制。
●10月1日 いすゞ自動車は9月に行った希望退職者募集で計画を上回る4260人の応募があったことを明らかにした。
●3日 連合は、中央委員会を開き、来春闘では今春闘に続き、統一的要求基準を掲げない方針を提案した(要旨別掲)。連合資料
◇連合は中央委員会で「連合『社会保障ビジョン』」を確認した。現在の消費税と合わせて計8%の間接税負担を明記している。
◇東京都人事委員会は、給与勧告制度の創設以降初めて月例給引き下げの勧告を行った。年収減は4年連続。東京特別区(23区)の人事委員会も4日に同様の勧告。
●5日 トヨタ自動車労組が来春闘で、ベアゼロも選択肢とする運動方針を定期大会で可決した。
●6日 厚労省が検討している労働基準法改悪案の骨格が明らかに。パートなどの契約期間の上限を原則1年から3年に延ばす。
●7日 日本経団連は、旧日経連から引き継いだ「労働問題研究委員会(労問研)」を「経営労働政策委員会(経労委)」に名称変更すると発表した。
●8日 米ブッシュ大統領は資本側のロックアウトで閉鎖されている米国西海岸の主要港湾施設に対して、タフト・ハートレー法に基づきロックアウト中止の命令を出した。これにより80日間争議が禁止される。ILWU(国際港湾倉庫労組)への弾圧を狙う攻撃だ。
ホワイトハウスの関連記事:http://www.whitehouse.gov/news/releases/2002/10/20021008-4.html
ILWUのサイト:http://www.ilwu.org/
◇社会保険庁は、中小企業の労働者が加入している政府管掌健康保険の2001年度決算が4710億円の赤字になったと発表。9年連続赤字決算。赤字額は過去最大。
●9日 NTT東日本はさらに5000人前後の労働者を転籍させるため組合側と交渉に入ると発表。今年5月に約4万5000人規模の合理化を行ったばかり。
◇厚労省は、昨年10月1日より発動していた「緊急就職支援者雇用開発助成金」の実施期間をさらに半年間延長して実施すると発表。
●10日 厚労省は失業保険の給付額を上限日額7310円とし高額給付を減額することを柱とした雇用保険改革案をまとめた。
◇松下電器産業は、全社一律の賃金体系を転換し、事業部門別に設けるカンパニー(社内分社)別賃金制度を、04年4月をめどに導入する方針を明らかにした。
10・3連合中央委員会での03春闘論議概要
・笹森会長発言
「現在の経済と雇用をめぐる情勢は°非常事態″」「雇用を守ることが労働組合最大の生命線。連合運動を雇用問題解決一本に特化したい」と、賃金闘争の完全放棄と賃下げ協力を宣言。
・景気回復と雇用改善に向けた特別決議
「世紀に一度あるかないかの長期不況、大失業に遭遇」「不良債権処理は、失業の大量発生と景気底割れの深刻な事態をまねく」と29年型世界大恐慌と、小泉ハードランディング路線に悲鳴。
・中小向けの指標の検討で激論
全国一般や私鉄総連の批判に対応したもの。これに自動車総連が「指標が要求などの基準になると、産別の取り組みとの整合性が取れなくなる。横並び反対」などと、基準設定そのものに反対。
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週刊『前進』(2075号4面1)
10・13三里塚 イラク反戦・有事立法阻止へ熱気
騒音・排ガスの追い出し攻撃 “国家暴力には屈しない” 暫定滑走路の延伸阻止を
全世界と連帯
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爆音下、三里塚全国集会に1400人
暫定開港から6カ月、10・13三里塚全国総決起集会は再延長阻止の決意も固く不屈の反対同盟を先頭にかちとられ、イラク反戦、有事立法阻止の決意を示した=週刊『三里塚』の記事へ
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三里塚芝山連合空港反対同盟の主催で10月13日午後、「暫定滑走路延伸阻止、有事立法粉砕/10・13全国総決起集会」が行われた。4月の暫定滑走路の開港から半年。初めての全国集会だ。全国から1400人が結集した。
集会場前方の演壇の後ろを巨大なジェット機が暫定滑走路に着陸していく。ごう音のために発言がしばしとぎれる。集会参加者は、敷地内の農民が日々脅かされている騒音や排ガス被害を実感した。
本部役員の鈴木幸司さんの開会宣言で集会が始まった。「軍事空港反対」は三里塚闘争の使命だと語り、故戸村委員長の「心をひとつにして闘えば必ず勝つ」の言葉を紹介。全世界の人民と連帯して三里塚闘争を勝利させよう、と訴えた。
続いて北原鉱治事務局長が基調報告を行った。
暫定滑走路の開港で、ジェット機による恐るべき騒音、排ガスの被害が農民に襲いかかっている現実を指摘し、「このような国家暴力は絶対に容認できない」「実力闘争で粉砕する。三里塚は最後に笑う」と勝利の展望を示した。
さらに有事立法について「成田空港は有事の際、50万人の米兵が来援し、日本中の自衛隊や在日米軍基地に配備される」「有事立法が制定されれば徴兵制までいく」と、有事立法の粉砕を強く訴え、「それが反戦の砦(とりで)=三里塚のスローガンだ」と語った。
また千葉県の堂本知事が事業認定審議会の設置に動いたことについて「収用委再建の第一歩だ。絶対に許さない」と訴えた。
北朝鮮の「拉致問題」を逆手にとって日帝が侵略戦争をやろうとしていると指摘し、日帝の朝鮮植民地支配、強制連行の歴史を示して排外主義との対決を強調した。
最後に北原さんは、来年3月30日に全国集会を開催することを発表した。
動労千葉の田中康宏委員長が特別報告を行った。田中委員長は、戦後の資本主義の矛盾が戦争として爆発する時代が到来し、歴史の分岐点に立っていると指摘し、「37年間体を張って闘ってきた三里塚闘争の持つ意味」を問い直そうと提起した。そして、あらためて三里塚と連帯して、帝国主義の戦争と大失業の攻撃を労働者の団結で打ち破ろうと訴えた。
市東さん、萩原さんが決意
天神峰の市東孝雄さん、東峰の萩原進さんが決意表明を行った。市東さんは、台風21号の被害の復旧支援に感謝を述べ、「暫定滑走路開港から半年。ジェット機のごう音と排ガスの追い出し攻撃が毎日続いています。空港公団はなんの問題もないと言うが、実際は、ジェット機の噴射口が見える。のどの痛みやめまいを感じることもある。被害者として、私も公団や市を積極的に追及していくつもりです」と徹底追及の姿勢を示した。
最後に「ヨーロッパやアメリカで何十万人の反戦デモが起きている。これと連帯して闘います」と闘いの決意を表明。会場から大きな声援と拍手が送られた。
萩原さんは「予想を上回る騒音と排ガスの現実がある。この事実を全国に伝え、闘えば勝利できることを示したい」と話し始め、「政府や公団は、飛行機を飛ばせば出ていくと考えた。しかしそうはならず、逆に空港の破産状況を強制してきた。暫定滑走路の開港は4000b滑走路にまで悪影響を及ぼしている。滑走路は2本になったが最盛期で6〜7%増しかない。一坪共有地のために誘導路は、先が見えないほど曲がっている」と暫定滑走路攻撃が完全に破産していることを明らかにした。
さらに千葉県の事業認定審議会設置−収用委再建の策動を「新たな攻撃」として、対決を訴え、「三里塚と有事立法は一体の問題」と、有事立法の制定阻止をアピールした。
続いて婦人行動隊の萩原静江さんと鈴木加代子さんが登壇した。萩原さん「暫定滑走路の強行開港によって排ガスや騒音、囲い込みなどの生活破壊が押し寄せています。しかし反対同盟は、大地を守り、有機野菜−本物の食べ物をつくっています」
鈴木さん「24時間、私服刑事や機動隊、民間のガードマンまでが見張りに来る。子どもを検問したり、車のライトで家を照らしたり、畑に猫の死骸を投げ込んだりする。絶対に許せない」。警察によるあまりにひどい人権侵害に、怒りの声と憤激が広がった。
反対同盟顧問弁護団の葉山岳夫さんら4弁護士が登壇、葉山弁護士が現地闘争や裁判闘争を全力で闘うとの決意を表明した。
全学連2人逮捕弾劾
事務局員の木内秀次さんによるカンパアピールに続いて住民団体・共闘団体の決意表明が始まった。
まず関西新空港反対住民を代表して、全関西実行委員会代表の永井満さんと泉州住民の会の国賀祥司・泉佐野市議が決意表明した。
永井さんは「『この無様な空港をご覧なさい』という故戸村委員長の言葉を思い出した。こんな空港がいつまでも存続するはずがない」と暫定滑走路の破産性を喝破。その上で「言語に絶するジェット機の爆音が続いている。こんな非人間的な状況を強制されることは許されない。市東さんや萩原さんの怒りはどれほどのものか」と怒りを込めて弾劾した。
北富士忍草母の会、沖縄の宮城盛光・北中城村議、反戦被爆者の会の大槻泰生さんからのメッセージ紹介に続いて、8月に行われた砂川基地拡張反対同盟の宮岡政雄さん逝去20年の集会主催者の一人である西山勲さんがあいさつした。
部落解放同盟全国連合会の金平通雄共闘部長は、反戦の砦=三里塚闘争を最後まで闘うと決意を示し、10・27狭山中央闘争への決起を訴えた。都政を革新する会の新城せつこ杉並区議は「人民の命や生活、基本的人権は、住民自らの闘いで守ることを三里塚闘争から学んた。この闘いを全人民に広げてこそ侵略戦争を止められる」と訴えた。
婦人民主クラブ全国協の丹治孝子さんは「29年大恐慌から日本は中国侵略へ走り続けた。その間、たくさんの物ごいや一家心中があった。10年で534の銀行が倒産した。大不況・大失業の時代は侵略戦争の時代だ。今闘わねば、今が正念場だ」と熱烈に訴えた。
闘う「障害者」の代表は「戦時体制の強まりの中で、ナチス型の差別抹殺攻撃が吹き荒れている。保安処分新法阻止を、三里塚を闘う仲間とともに闘いたい」と訴えた。
東京反戦共同行動委員会の三角忠代表が、有事立法粉砕・イラク侵略戦争阻止へ、10・21全国反戦統一行動、12月8日の全国総決起集会を呼びかけた。
全学連の大山尚行委員長は、「農民殺しの暫定滑走路は許せない」と廃港まで闘う決意を表明。さらに全学連はイラク侵略戦争阻止へ、全力で闘うことを明らかにした。
集会では「用地への居座りは国民的迷惑だ」なる読売新聞社説(4・17付)を弾劾する「読売新聞社に対する弾劾声明」を伊藤信晴さんが読み上げた。
鈴木謙太郎さんによる集会宣言、郡司一治さんによる集会宣言に続き、野平聰一さんが閉会宣言・行動提起。
反対同盟を先頭にデモに出発した。最後尾は全学連の隊列ががっちり固めた。デモ隊をかすめるようにジェット機が離着陸していく。団結街道を抜けたところで機動隊が2人の学生を不当逮捕した。なんの根拠もないデタラメな逮捕だ。全学連は、不当弾圧をものともせず終始戦闘的なデモを貫徹した。
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週刊『前進』(2075号4面2)
事業認定審の設置を許すな
千葉県議会最終日の10月15日午前、三里塚闘争支援連絡会議の40人は千葉市内で、堂本知事と千葉県議会による「事業認定審議会」設置条例の制定を弾劾する闘いに決起した。(写真)
事業認定審議会は土地収用=土地強奪のための機関であり、収用委員会再任命の第一歩の攻撃である。また収用委再建の動きは、土地・家屋を戦時徴発する有事立法と一体の攻撃だ。力ずくで土地を取り上げる道に踏み出した堂本知事を許すことはできない。
まず県庁でビラまき・宣伝活動を行い、続いて、葭川(よしかわ)公園で集会を行った。全学連の大山委員長が「堂本知事は農地強奪の道に突き進もうとしている」と激しく弾劾。その後、市内をデモした。
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週刊『前進』(2075号4面3)
関西で三里塚集会 反対同盟 鈴木幸司さん迎えて
三里塚関西集会が10月4日、三里塚決戦勝利全関西実行委員会と三里塚反対同盟の共催で、反対同盟の鈴木幸司さんを迎えて開かれ、145人が集まった。
事務局の安藤眞一さんの司会で始まり、世話人の森田恒一さんが主催者あいさつを行った。続いて動労千葉特別執行委員の後藤俊哉さんが特別報告。「動労千葉が分離独立する時も三里塚勢力があったからこそ」
特別企画として、三里塚現地調査のビデオ上映が行われた。40b頭上を飛ぶジェット機が発する殺人的騒音、排ガス噴射の影響で枯れた草木、絶えずつきまとう私服車、立ち木が伐採された東峰神社――映像の一つひとつに、いかに農民殺しの滑走路であるかを感じ、怒りを新たにした。
ここで登壇した鈴木幸司さんが「三里塚は必ず勝つ」と断言した。そして37年間の闘いを振り返り、「もう一度37年前の若さに返って闘う」という勝利の確信に満ちた生き方に、参加者は感動した。
代表世話人の永井満さんが基調報告。「米は成田空港を一大軍事拠点、兵站基地として必要としている。三里塚に空港をつくれば、日本は戦争に突入する。表裏一体です」と提起した。
関西労組交流センターの労働者と、現地調査で初めて三里塚に行った全学連の学生が決意表明した。
最後に世話人の山本善偉さんが「三里塚が勝てば日本が変わる」とまとめた。
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週刊『前進』(2075号4面4)
10月9日〜15日
インド洋にP3C派兵要請 米上下両院が武力行使容認
●米軍が60〜70年代に生物化学兵器実験 米国防総省は、米軍が1962年から73年にかけて、屋外や船上での生物・化学兵器の散布実験を少なくとも46回、米国内や英国、カナダで行っていたと明らかにした。(9日)
●米議会、ブッシュに攻撃権限を付与 米下院が、ブッシュ大統領にイラクへの武力攻撃の権限を与える決議を296対133の賛成多数で採択した。同決議により、議会は大統領に対し、国連安保理で協議中の新決議の有無にかかわらず、米軍単独で武力行使できる権限を与えたことになる。上院も11日、同決議を77対23の賛成多数で採択した。(10日)
●「フセイン後は日本占領型で」米政府計画
ブッシュ米政権は、フセイン政権打倒後のイラクについて、第2次世界大戦後の日本占領をモデルにした「統治計画」を練っている。「戦犯裁判」も計画している。複数の政府高官が語った。(10日)
●名護被弾事件で米軍、虚偽報告 沖縄県名護市のパイン畑で今年7月、米軍キャンプ・シュワブから発射されたとみられるM2重機関銃の実弾が見つかった問題で、米海兵隊が発見当時の訓練でM2から発射していた実弾の数を虚偽報告していたことが明らかになった。当初は700発と説明していたが、その後、約2倍に当たる1389発だったと報告した。(10日)
●秘密漏えい罰則強化の改悪自衛隊法11月1日施行 政府は、防衛秘密を漏らした場合の罰則強化や対象拡大を盛り込んで昨年11月に改悪した自衛隊法を11月1日から施行することを閣議決定した。改悪法は、防衛庁長官が「防衛秘密」を指定。秘密を漏らした場合、適用される。対象は自衛隊員だけでなく、防衛秘密に触れる防衛庁職員や他省庁の国家公務員、関連の業者に広がった。国家機密法そのものだ。(11日)
●米軍が支援拡大を要望 インド洋上の燃料補給など軍事作戦をめぐる日本の支援活動について、米側が新たに警戒監視のためのP3C哨戒機の派遣や、米英軍以外の艦船への燃料提供を求めていることがわかった。日本政府は、テロ対策特別措置法に基づいて具体的な支援内容を定めた基本計画の期限が11月19日に来ることを踏まえ、計画延長とともに米軍の意向に沿う支援内容の見直しに着手したという。(11日)
●クルド愛国同盟、イラク攻撃参加表明 イラク北部のクルド人2大勢力の一つ、クルド愛国同盟(PUK)が、「国連が容認した武力攻撃であれば、われわれも必要な行動をとる」と対イラク攻撃に加わる姿勢を明確に表明した。(11日)
●「査察」「攻撃」別の決議に アナン国連事務総長は、イラクの大量破壊兵器査察などをめぐる国連安保理決議は、査察結果の確認と武力行使の容認を切り離す「2段階案」になる可能性が高いとの見解を示した。(11日)
●防衛庁情報本部に対テロ班 防衛庁は、来年度から情報本部に「国際テロ」に関する情報収集や分析などを担当する専門チームを新設する方針を明らかにした。防衛庁が公式に公安業務に乗り出す第一歩となる。(12日)
●米地上部隊の司令部要員、湾岸へ 米ワシントンポスト紙が、米国防総省が米陸軍第5軍団と第一海兵遠征軍に対し、合計数百人の司令部要員をクウェートに派遣する出動命令を出したと報じた。(12日)
●米が迎撃実験に成功 米国防総省が、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の迎撃実験に成功したと発表した。ミサイルのロケット噴射が終わってから大気圏へ再突入するまでの「ミッドコース」と呼ばれる飛行区間で迎撃する「地上配備ミッドコース防衛」(GMD)実験と呼ばれるもの。(14日)
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週刊『前進』(2075号4面5)
『部落解放闘争』34号
狭山異議審棄却批判軸に力作ぞろいの研究と報告
『部落解放闘争』第34号は、部落解放同盟全国連合会の5万人組織建設の実現にむけた闘いの苦闘を中心にすえて、有事法制の戦争に連なる人権擁護法案を暴露した研究論文、最高裁への特別抗告審闘争と結合した東京高裁の異議審棄却決定批判論文、一向一揆への弾圧・粛清の身分貶下(へんげ)から始まる部落の起源を解明した論文、差別糾弾闘争の現場の生なましい報告などで編集されており、特に労働者や学生に読んでいただきたい。
新たな団結形成へ5万人建設論
「全同盟員の手で5万人組織建設を実現しよう」は、全国連中央本部が、5万人組織建設実現のために、「6・23全国支部代表者会議」を招集して提起した、「基調報告」の組織文書である。11回大会の決定や論議、決意などをふまえ、4カ月近くどのように実践されているか、またどんな壁にぶつかっているかなど、成果や悩みを相互に点検しあって秋の支部大会に臨み、袋ごとの獲得と新たな地区への入りこみに挑戦し、大衆と深く呼吸しあえる作風を形成し、12回大会の勝利への大道を打ち固めるというものである。
「国家権力とたたかい、戦争政治とたたかい、部落差別と体をはってたたかう、ほんまもんの部落解放運動だけが通用する」戦時下の解放運動の理念を平易に提起し、「モノにかわる新たな団結を」いかにつくりだすか、を厳格に問うのである。組織としての組織づくりを徹底的に推し進め、この組織拡大と狭山基軸の差別糾弾闘争・生活要求闘争・階級的共同闘争の三大闘争の両者を、弁証法的に統一して闘うとしているのである。300万兄弟姉妹の未来へ責任をとるがゆえに、困難をあえて引き受けようというのだ。
「人権擁護法案を廃案に」の釣舟良一氏論文は、法案それ自体の反動的内容を批判的に解明しつつ、人権擁護法案とは、日本帝国主義が侵略戦争を推進するために差別糾弾闘争の根絶・一掃を狙っている、と力をこめて主張するところに核心問題がある。今一つの重要な指摘は、人権擁護法案が、「部落民の人権を守るのではなく、ぎゃくに差別糾弾闘争を『人権侵害』などといいなして差別者を守る法律」だという鋭い暴露にある。「差別問題は糾弾ではなく国家の行政措置で解決する」から手をだすな、糾弾闘争は今後一切させない、と強権による圧殺宣言だと提言するのである。「部落解放運動の屈服、転向」こそが政治目的の一切であり、解同本部派を道づれにした上で、全国連つぶしに照準をあわせた正面きった差別攻撃であり、狭山基軸の差別糾弾闘争で反撃しようと熱く提起する。
〈無実・差別〉の原点明かす労作
「東京高裁の異議審棄却決定を批判する」の秋田ひろし氏論文は、高橋棄却決定が権力の差別犯罪の徹底した居直りであることを暴露し、また高橋決定が、小泉政権の下の侵略政治と一体となった、差別糾弾闘争や解放運動つぶしの政治決定だと弾劾し、切り込んでゆく。最高裁への特別抗告審闘争を糾弾闘争として闘っているが、財田川事件など特別抗告審で再審開始をかちとった例もあり、その意味では単なる手続き審ではないと提起し、事実調べと証拠開示の実現に向けて一層の奮起と注目を喚起している。
論文のテーマは筆跡問題の解明にあり、「脅迫状は書けなかった」と力説し、石川一雄さんが強いられた苛烈な被差別の現実に光をあて、獄中での独学によって、読み書きの能力を獲得した過程を解説しているが、心を揺さぶられる提起である。国家権力の差別犯罪の暴露をとおして〈石川無実〉に肉薄し、〈無実・差別〉の原点を証明しきっており、部落解放共闘会議に結集する人びとの必読の労作である。
「部落の起源」の宗像啓介氏論文は、「階級支配の柱としての差別身分制度」とサブタイトルにあるように、解同本部派や多くの学者が、部落史の世界から追放してしまった「政治起源説」を、マルクス主義の立場から復権し直そうとした意欲的な論考である。
一向一揆とは、一体どのような闘いだったのか。全国の事例について、故石尾芳久氏の一向一揆部落起源論の研究業績と、それを今日的に発展継承しておられる吉田徳夫関西大学教授たちとの共同調査と研究による、新たな事実の発掘の成果を取り入れた論述は圧巻である。そして一向一揆のあまりの大きさ、激しさに対する仮借のない弾圧・粛清の開始。勅命講和による和睦の一方で、不服従の徹底抗戦が闘われるが、口惜しくもやがては敗北し、身分貶下が報復攻撃として情容赦なく強行される。この身分貶下の攻撃が、階級支配における賎民制度として確立されてゆく過程が論証され、白眉(はくび)である。
具体的な内容は省略するが、「部落の起源」論形成の系譜にかかわり、多くを負っている柏木俊秋氏や穂高岳志氏の先行的な研究(注)は、読者の皆さんにあわせて読んでいただきたい。
「加古川M部落の村をあげた差別糾弾闘争の勝利」の河内進氏論文は前号に続く完結編であるが、兵庫県加古川市のM部落における相次ぐ、「JA兵庫南事故相談センターにおける差別発言事件」と「加古川市職員による結婚差別事件」に対し、解同本部派支部や市連協が、差別糾弾闘争を回避してケリをつけようとする妨害策動をのりこえて、真に闘う部落民の決起によって勝利してゆく過程が感動的に描かれている。国家権力や解同本部派の弾圧や妨害との闘争の教訓など、戦争と大失業と差別の大洪水の今日の情勢の中で闘われる、差別糾弾闘争のあり方の鏡となる大きな成果の熱い報告である。
「『日の丸・君が代』反対闘争で感じたこと、気づいたこと」の寺下真治氏のエッセイは、「つくる会の教科書」の採択反対闘争や、「日の丸・君が代」の反対闘争の体験をとおして把握した、主体が陥りやすい限界の指摘とともに、鋭く感じとったエスプリを表現して小気味よい文章である。天皇の存在を、それを取りまく国家と官僚や資本家階級をも同時に串刺しにしているところが鮮やかであり、さすがに手なれたものである。
(池辺明宏)
(注)柏木俊秋「カクマル狭山介入論の反革命的本質とその理論的総破産の根拠」(『共産主義者』26号・74年10月発行)。
穂高岳志「被差別部落起源説についての一考察−石尾起源論に関連して」(『荊冠』16号。89年1月発行)
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10・27狭山中央闘争
◆10月27日(日)午後1時30分開会
◆星陵会館(東京都千代田区永田町2)
集会後、最高裁糾弾デモ
主催/部落解放同盟全国連絡会
共催/部落解放共闘会議
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週刊『前進』(2075号5面1)
イラク人民虐殺に加担するな イラク侵略戦争阻止・有事立法粉砕
全国学生は国際連帯行動にキャンパス揺るがす決起を
〔マルクス主義学生同盟中核派〕
11月5日、アメリカ中間選挙の直後をにらんで、米帝のイラク侵略戦争発動の準備が進められている。10月10、11日の米上下両院の議会決議によって、ブッシュは意のままにむきだしの侵略戦争を発動できる権限を手にした。これを武器に、武力攻撃のための査察に関する国連安保理決議の採択を迫り、そしてイラク・フセイン政権を追い詰めながら、武装査察を強行していくことになる。それは査察という名の侵略戦争の開始である。そしてあらゆる口実をデッチあげて早ければ11月末にも全面的な戦争発動に入ろうとしているのだ。とてつもない虐殺戦争がいま目の前で強行されようとしているのだ。どうして黙っていられるのか。これを座視していていいのか。今こそイラク侵略戦争反対の声をあげようではないか。
世界の労働者人民と連帯しイラク反戦闘争の大爆発へ
「われわれはこの戦争に参加できない。われわれはアメリカの石油権益と中東支配を守るために、10万人のイラク人を殺すことはできないのだ」(9月28日、ロンドン・ハイドパークの40万人集会でのケン・ローチ監督の発言)
イギリスで40万人、アメリカで数万人、イタリア、ドイツ、フランス、ギリシアなど全世界でうねりとなってイラク反戦の国際連帯行動が起こっている。1960年代のベトナム反戦以来のすごいことが始まっている。10・26アメリカ、10・31イギリスは空前の大行動になろうとしている。
「今や言葉から実行に移らなければならない」「10・31抗議デー/あなたの町を止めよ。戦争を止めよ」。直接行動が呼びかけられている。10・31イギリスでは、工場が止まり、大学が占拠され、交通が阻止されて、イラク反戦の意志がブッシュとブレアに突きつけられようとしているのだ。
すべてのみなさん! あとは日本なのだ。日本の米軍基地から弾薬がどんどん運び出され、自衛隊が米空母に補給しているのを黙って見ているのか。日本はイラク侵略戦争の当事国なのだ。対イラク攻撃はけっして対岸の火事ではなく、日本の労働者人民自身が直接責任を問われているのだ。石油を略奪しながら成り立つ腐敗した繁栄をいつまで肯定し続けるのか。
日本でも数万、数十万のデモが起きれば、イラク侵略戦争は止められる。日本の学生が、大挙して立ち上がれば、イラク侵略戦争は絶対に止められるのだ。
アメリカ、イギリスの大行動と連動し、何よりもイラク人民・パレスチナ人民と連帯して、10・18国会開会日闘争〜10・31全国学生イラク反戦・有事立法粉砕国際連帯行動を爆発させよう。米軍基地に対する怒りの包囲行動をたたきつけよう。イラク反戦・有事立法粉砕の国会デモを爆発させよう。大署名運動でキャンパスを揺るがそう。そして11月キャンパス丸ごと決起でイラク反戦・有事立法粉砕のキャンパス大集会・大行動を成功させよう。11・19全国統一行動、12・8全国総決起闘争に立とう。
イラクの子どもたちの叫び
「七歳の少女ファーデルのお腹は臨月を迎えた妊婦のように膨れ上がっている。その下腹部には何本もの注射針が差し込まれ、溜まった体液を抜き取る治療が行われていた。医師が針の位置を動かすたびに、痛みで顔がゆがみ、悲鳴が廊下まで響いた」(写真家・森住卓著『イラク』)
学友諸君! イラクの子どもたちのこの悲痛な叫びと告発にどうか向き合ってほしい。米帝が91年湾岸戦争の時に撃ち込んだ劣化ウラン弾の放射能によって白血病やガンが激増しているのだ。米帝は湾岸戦争で広島に落とされた原爆のなんと1万倍から3万倍の放射能をまき散らしたのだ。そのために、毎日毎日、白血病やガンで多数のイラク人民が殺されている。
私たちは確かに湾岸戦争を記憶している。しかしそれは「テレビゲーム」のような映像で、「ピンポイント爆撃だから犠牲はない」などと言われていた。しかし現実は全然違う。その後10年以上にわたって放射能地獄にたたき込まれ、さらに経済封鎖で食糧も医薬品も届かず、そのために毎月4千人が死に追いやられている。昨年9・11反米ゲリラをはるかに超えるような事態が毎日毎月、繰り返されているのだ。
私たちはこのイラクの現実に強い衝撃と激しい憤りを覚える。帝国主義によってイラク人民が毎日毎日殺され続けていることを許すことができない。
そして、米帝はこのイラクの現実の上に、再び徹底的な大規模空爆を加えようとしている。核攻撃まで公言している。いったいどれだけの虐殺戦争をやろうというのだ。
この現実を前にして「アメリカも悪いが、フセインも悪いんじゃないか、どっちもどっちではないか」などと、どうして言えるだろうか。誰が一方的に殺しているのか。アメリカ帝国主義ではないか。そして今度は日帝が、ここにもっと深く参戦しようしている。これを阻止しないでいいのか。私たちの態度いかんで虐殺が再び行われるのだ。どうするのか。
民族自決権圧殺・中東支配・石油権益のための侵略戦争
「米軍の侵攻は……中東全体を自由な政治、社会へと導くことにつながっていく。イラクで親米政権の樹立がもたらす政治的、戦略的報酬は巨大である。親米的で自由な産油国イラクが誕生すればイランを孤立させ、シリアをおびえさせ、パレスチナ人はイスラエルとの交渉により誠実となり、サウジアラビアは中東と欧州の政治家に対する影響力を弱めることになるだろう」(ブッシュ政権を支える政策理論集団PNAC議長・クリストル)
これが米帝のイラク攻撃の本当の目的だ。
親米政権の樹立とは米帝かいらいの軍事政権だ。米帝は、10万人の地上軍でバグダッドを占領し、フセイン政権を転覆した上に、親米かいらいの軍事政権を樹立し、長期にわたる軍政を敷く方針を打ち出している。イラク人民の民族自決など絶対に認めないというのだ。戦後における植民地解放・民族解放の大きな歴史の流れを大逆転させようとしている。
そして、親米かいらいの軍事政権をテコに、アラブ全体を政治的に破壊し、パレスチナ人民の民族解放闘争を圧殺し、他帝国主義の介入を粉砕して、中東全体を米帝のもとに独占的に支配しようとしているのだ。米帝はアフガニスタン侵略戦争でカスピ海周辺の石油資源をほぼ手に入れた。これに続いて、中東第2の埋蔵量を有するイラクの石油をメジャーの手に取り戻し、独占しようというのだ。米帝は世界の石油供給構造を一手に支配することを狙っているのである。
石油は、米帝の権力と富の源泉であり、ブッシュ政権は巨大石油独占資本の利益代表なのだ。現代の帝国主義文明は石油なくして成り立たない。石油を支配する者が世界を支配する。だから帝国主義の歴史は、中東石油支配をめぐって帝国主義同士が強盗戦争を繰り返してきた歴史なのだ。20世紀の前半までは英帝が、そして20世紀後半は米帝が、石油を独占的に支配し、それをテコに帝国主義世界全体を支配してきた。
その米帝の中東石油支配が揺らいでいるのだ。パレスチナ人民の民族解放闘争の前に軍事基地国家イスラエルは体制的危機に陥り、また、イラン・イラク二重封じ込め政策が破綻(はたん)している。そこにフランスやロシアや日本が付け入ろうとしている。だから米帝は、自己の帝国主義的権益を護持するために、中東石油支配をめぐる大戦争を辞さないのだ。
まさにこの戦争の階級的性格は、帝国主義が資源や市場を奪い合う強盗戦争、侵略戦争にほかならない。
世界のあり方変革する時代
「自衛のための先制攻撃は正当である」というブッシュ・ドクトリンは画歴史的である。これは、基軸帝国主義となったアメリカのもとでの戦後帝国主義世界体制を維持するために、帝国主義間の利害対立を、戦争という手段ではなく「国際協調」(=アメリカ的統一)に集約するとしてきた――あくまでも建て前にすぎないが――戦後的な帝国主義的秩序をも公然と踏み破るものである。国益は、資源や市場をめぐる強盗戦争に訴え、力で他帝国主義をたたき落とすことによってのみ護持されるというむき出しの帝国主義の論理への回帰である。
そのために、米帝は、唯一の軍事超大国として世界に君臨し続け、米帝に対して競争を挑もうとする国家や将来的にその可能性のあるものを先制的に攻撃して粉砕していくという世界戦争計画を打ち出したのだ。
まさに米帝ブッシュこそ21世紀冒頭に不可避に生起した新帝国主義である。世界経済が、29年型世界大恐慌の深まりによって収縮し、帝国主義同士の利害の対立がいよいよ深刻化している中で、ブッシュ政権によって全世界が恐るべき帝国主義戦争の時代、世界戦争の時代に引きずり込まれているのだ。
「イラクの大量破壊兵器の脅威」とか「イラク、イラン、北朝鮮は悪の枢軸」などというのは、このような帝国主義の強盗戦争を発動していくための口実だ。米帝ブッシュの世界戦争計画の餌食(えじき)とされているものである。
そもそも、イラク攻撃の急先鋒のラムズフェルド米国防長官などは、レーガン時代にはイラン革命圧殺のためにフセイン大統領と固く握手していたではないか。そして生物・化学兵器や軍事情報をじゃんじゃん渡して支援していたではないか。こうしたやり方が破綻し、フセイン政権が米帝の思いどおりに使えないと見るや、今度はそれを転覆して新たな親米かいらい政権に取り換えると言っているのだ。
これほどデタラメな話はあるのか。米帝の都合で好きなように他国の政権を換えるなどということが許されるのか。すべては米帝の中東支配・石油権益のための強盗戦争であり、被抑圧民族虐殺戦争ではないか。一切は、GDPで世界の3割、富で世界の6割を独占するアメリカの巨大独占企業、巨大金融資本のばく大な権益を守るためだ。そのために、またイラクの人たちが数百万人も殺されていく。こんなことがどうして許せるのか。
こういうデタラメが支配する帝国主義世界を終わりにしなければならない。始まったイラク反戦の国際連帯行動の巨大なうねりは、世界史の大きな転換点となることは間違いない。この戦争は帝国主義の歴史的な限界を突き出している。巨大な物質力を持った帝国主義といえども、全世界の労働者人民が団結して立ち上がった時、追い詰めて打ち倒していくことはまったく可能なのだ。
米帝のイラク侵略戦争の突入は、イラク人民・13億イスラム諸国人民、全世界の被抑圧民族人民の反帝国主義・民族解放の闘いに火をつけ、これと連帯する米国内と帝国主義足下の労働者人民の大規模な闘いを爆発させることは疑いない。巨大独占企業、巨大金融資本が富を独占し、その利益のために侵略と戦争が繰り返されるという世界のあり方全体を変革していく時代が始まっている。
北朝鮮・中国侵略戦争参戦狙う有事立法を粉砕しよう
このイラク侵略戦争の問題に関係ない人は一人もいない。このイラク侵略戦争にどういう態度をとるのか、日本のすべての人が本当に問われている。
日本社会は石油の9割を中東に依存している。帝国主義がパレスチナ人民・イスラム諸国人民を日々抑圧し虐殺している上に、石油を奪い取っているのだ。石油は金を出せば買えるなどと思っていたら大間違いだ。いつまでこのような収奪構造を続けるのか。
湾岸戦争で日帝は、米帝に130億jもの軍事支援を行った。その130億jによって劣化ウラン弾が撃ち込まれ、放射能がばらまかれた。私たち日本人民はこれを阻止しなかった。私たちもこの虐殺に加担しているのである。
小泉政権は、率先してブッシュ政権によるイラク侵略戦争支持を表明している。米軍以外の補給支援にも拡大し、P3Cの派遣にまで踏み込もうとしている。何よりも、いま中東で臨戦体制にある米軍の多くが、沖縄を始めとする在日米軍基地から出撃しているのだ。いったいいつまで虐殺に加担し続けるのか。
イラク侵略戦争反対と並んで、臨時国会で成立が狙われている有事立法に断固として反対しよう。
「相手にその気がなくてもこっちがあると思えば『予測』になる」(久間元防衛庁長官)。これが有事立法の核心だ。有事立法は「攻めてくるものから守る」などといった防衛的な性格のものではまったくない。米帝が対北朝鮮・中国侵略戦争の発動を決定し、先制核攻撃を発動する時に、日帝もこれに連動して、国家の総力を挙げて侵略戦争に突入するということなのだ。有事立法は北朝鮮・中国侵略戦争法案だ。
この法案の成立を許すことは、核攻撃で朝鮮人民・中国人民を虐殺することを日本人民が承認してしまうに等しい。日帝が米帝の世界戦争計画にどこまでも参戦していくという侵略戦争計画を認めてしまうことなのだ。
拉致問題を使った侵略外交
小泉訪朝・日朝国交正常化交渉と拉致キャンペーンの狙いを見抜かなければならない。
日朝国交正常化交渉なるものは日帝の侵略外交である。日帝が、体制的危機にある北朝鮮に襲いかかり、強圧的に屈服を迫り、国家解体を引き出そうとしているのだ。しかも拉致キャンペーンによって反動的な圧力をかけている。拉致キャンペーンは日帝が北朝鮮に屈服を迫るカードにほかならない。同時に排外主義をもって全社会を一夜にして戦争国家にしてしまう大攻撃である。
拉致問題で日帝が被害者面をしていることを許してはならない。米日帝国主義が朝鮮に対して行ってきた侵略と侵略戦争、民族抑圧と南北分断支配という大罪こそ断罪されるべきだ。
われわれは喧伝(けんでん)されている北朝鮮非難を絶対に認めることはできない。それはことごとく帝国主義の側からの侵略戦争政策・排外主義扇動なのだ。北朝鮮スターリン主義に対する批判は闘う朝鮮人民の立場からなされなければならない。朝鮮人民の民族統一の要求と闘いを裏切り、帝国主義の南北分断支配に屈服し、世界革命の展望とそのもとでの朝鮮民族解放=南北統一の闘いに敵対してきたこと、まさにここに北朝鮮スターリン主義の裏切りがあるのだ。
日本人民に問われていることは、米日帝の侵略と侵略戦争の歴史、南北分断支配の歴史の一切の血債をかけて、北朝鮮侵略戦争を阻止し、ともに南北分断打破=革命的統一をかちとるために、朝鮮人民・在日朝鮮人民と固く連帯して闘うことである。
行動することが今一番大切
私たちが、今、行動を起こさなければ、そのためにまた新たにどれだけの虐殺が行われるのか。大学はこの現実に対して何をしているのか。米帝が、中東支配と石油権益のために侵略戦争を強行しようとしている現実、イラク人民が日々殺されている現実について、大学の講義や研究はまったく無視している。そういう単位やレポート、出席などに私たちは縛り付けられている。しかし、今や石油や被抑圧民族じゅうりんのための一大殺戮(さつりく)戦争が強行されようとしている時に、他方で、何の関係もなく平穏に授業が行われていていいのか。こんなあり方で本当にいいのか。アメリカが、日本が、一大侵略戦争を発動するということに対して、はっきりとした態度を示せなくて、何が大学か、何が学生か。
大学より授業より、この現実に対して真剣に向き合い、行動することこそ、今一番大切なことではないだろうか。そのことに気づいた者から直ちにイラク反戦の国際連帯行動に参加し、イラク侵略戦争反対・有事立法反対の意志を示そうではないか。
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週刊『前進』(2075号5面2)
稲嶺打倒・新基地建設阻止へ 吉元候補に投票を集中せよ
沖縄県知事選に対する革共同の態度
(1)
米帝のイラク侵略戦争突入とこれと連動した日帝の有事立法=北朝鮮侵略戦争法案強行の臨時国会情勢の真っただ中の11月17日に沖縄県知事選が行われる。98年秋の県知事選で、名護新基地建設受け入れ拒否を打ち出した大田昌秀知事が日帝・国家権力によって知事の座から引きずり降ろされてから4年がたった。
この4年の間に、日帝は沖縄サミット攻撃をしかけ、それをバックに新基地を名護市の辺野古に建設するという方針を稲嶺県知事と岸本名護市長に受け入れさせ、国家暴力と振興策の展開をもって人民の闘いを圧殺し、着工にこぎつけるため全力をあげてきた。だが名護基地建設をめぐる攻防戦はあらゆる困難をはねのけて、辺野古のオジー、オバーを先頭に闘いぬかれている。
内外の大激動の直撃を受けながら沖縄の闘う主体は既成勢力の指導力の解体、既成の陣形の崩壊を突き破って、沖縄闘争勝利の陣形を再構築しようとしている。既成指導部は屈服し、解体的状況にあるが、人民の闘う意志と力はある。問題は、闘いを推進し勝利の情勢をつくり出していける指導的な力と陣形の構築だ。これこそが復帰30年目の沖縄闘争の課題である。
国際的な反戦闘争の巨大な爆発の一環として、その具体的展開形態としての安保・沖縄闘争再構築のために、そして、日帝に対する沖縄闘争の歴史的再爆発の観点から、われわれは沖縄闘争の本格的再構築を推し進めなければならない。なぜなら、沖縄闘争は日本人民の階級闘争の成否をかけた自己自身の闘いそのものだからである。
(2)
今次の沖縄県知事選は、1968年以来の沖縄革新共闘の構図が崩壊し、稲嶺(自民、公明)対吉元(社民、社大)対日本共産党独自候補の「三つどもえ」構図で闘われる。稲嶺は、4年前に、日帝国家権力による締め付けを背景に、公明党・創価学会を引きつけ、「県政不況」などというデマ宣伝を展開して勝利した。稲嶺県政の任務は、ただ一点、名護新基地建設=沖縄基地の半永久化である。沖縄基地の整理縮小とは名ばかりで、沖縄を半永久的に基地の島とし、米帝ブッシュの世界戦争戦略と日帝の有事立法のもとで、再び「戦場の島」に引きずり込もうとしているのだ。稲嶺は、名護基地に関する「基本計画の策定」にまでこぎつけた第1期を引き継いで、2期目の4年間で全面着工に突入することに一切をかけている。
しかし、稲嶺は「沖縄はマグマの上にすわっている」と繰り返し発言していることに示されるように、人民の怒りの爆発の予感に打ち震えている。稲嶺は、ペテン的にも、すでに破綻し尽くした「使用期限15年」という条件を再び公約に掲げようとしている。われわれは、このような稲嶺の詐欺師まがいの言動を完全に粉砕し尽くさなければならない。日帝や米帝は、15年期限など問題にならないということを繰り返し表明しているではないか。稲嶺は、この「15年期限」が沖縄基地が全面的に縮小・撤去されていく期限であるかのように振り回している。だが、実際には沖縄基地は、米帝ブッシュの新戦略のもとで、前方展開の「中枢基地」となって際限なく強化されていこうとしているのだ。
経済的には、稲嶺の基地との共存・繁栄の政策はすでに完全に破綻している。沖縄は観光で稼ぐことすらもできない状態にたたき込まれている。基地の全面撤去なしに、沖縄が経済的に自立する道を開くことなど不可能であることがいよいよはっきりしているのだ。
何より稲嶺のもとでは、沖縄は全世界の被抑圧民族人民の怒りのターゲットとされるような人民殺戮の大拠点であり続けるのである。人民が生きるためにも稲嶺を拒否し、稲嶺を打倒して、帝国主義と闘う陣形を再構築することが絶対に必要である。
(3)
かつて大田知事時代の副知事を務めた吉元政矩(まさのり)氏が、今次沖縄県知事選に、沖縄の自治労と社民党の側からの推薦の形をとって出馬表明した。吉元氏は、革新共闘の崩壊状況を前提として出馬してきた候補である。
吉元候補は、「大田知事は、政府に対して全面対決したから敗北した」と右翼的に総括するような組合官僚的ボス交体質で知られている。吉元候補は、稲嶺陣営からすべてを引き継いで自民党を含むオール与党で出馬することを工作したとすら言われている。だがそれは破産し、「稲嶺との対決」に追い込まれたのである。その分かれ目は、名護基地建設の全面受け入れと建設強行に対する態度にある。この点で、吉元氏は稲嶺を無条件に引き継ぐわけにはいかないのである。結果として吉元氏は稲嶺との対決に踏み切らざるをえなかったのである。
こうして、吉元氏自身の思惑を超えて、独特の形で今次県知事選における日帝・稲嶺対沖縄人民の対決構図が形成された。この中で沖縄の多くの活動家や闘う人民は、ちゅうちょし、ためらいつつも、「稲嶺を大勝させるわけにはいかない」「このまま名護基地建設強行を許すわけにはいかない」「沖縄の意地をみせなければならない」と、吉元候補を担いで今次の県知事選決戦を闘う選択と決断を行ったのである。
われわれは、稲嶺打倒の選挙戦の具体的方針として、多くの戦闘的な良心的な活動家たちとともに大いに議論し、そして真の勝利の陣形を戦闘的大衆的に再構築していく立場から、「吉元候補に投票せよ」を掲げて闘う。今次の沖縄県知事選の基本構図が、稲嶺対吉元の対決にあるというリアリズムをはっきりと踏まえるということが一切の前提である。
吉元候補は「県内移設反対」論の具体化として「名護新基地の岩国基地への移転」論を掲げている。これはもちろん何のリアリティーもないし、ナンセンスきわまりない。選挙戦術としてのメリットもない。本土移転論で中央政府を揺さぶれるなどというのは吉元陣営の幻想でしかない。
われわれは、問題の中心は本土移転論の是非にあるのではないということを明確にしなければならない。問題は、現に進行し、基本計画の策定から暴力的着工情勢へと突入しつつある名護基地建設に対する闘いをどのように主体的に(全国陣形として)構築するかということなのだ。
ところで日本共産党は、今次の選挙で「吉元氏の“本土移転論”反対」を看板にしようとしている。沖縄においてセクト主義的に独自候補を立て、稲嶺と日帝に塩を送るものとして弾劾の対象となっている日本共産党は、実際にはもっぱら本土で、本土への移転反対の運動を行おうとしているのだ。
安保にも自衛隊にも事実上賛成しておきながら、沖縄基地の本土への移転反対だけを強調するような日本共産党の立場は、完全な逆立ちであり、むしろ弾劾の対象でしかない。日本共産党の「アメリカ移転」論などはアリバイにもならない超右翼的反動方針でしかない。彼らには、基地撤去を掲げて日帝と闘う路線も方針もないのだ。日共スターリン主義こそは、最悪の帝国主義の最後の番兵にほかならない。
(4)
今年年頭から9月にかけて、沖縄において重要な三つの選挙戦が行われた。@名護市長選では、既成革新の崩壊の中で、住民投票を人格的に代表する宮城康博氏が出馬して絶対反対の旗を守った。A沖縄市長選でも既成革新は解体的状況をさらしたが、桑江テル子氏が奮闘した。B9月8日の沖縄統一地方選で、名護市の宮城康博氏、読谷村の知花昌一氏、北中城村の宮城盛光氏が堂々当選した。日本共産党を始め既成革新政党は、反戦反基地を真っ向から掲げることができず後退した。
こうした事実は、沖縄人民の中で、真に闘う指導部を求める意欲と気運が大いに高まってきていることを示している。それは切実な要求である。今次県知事選の真のテーマは実はそこにある。
県知事選を正しく断固闘い、イラク侵略戦争反対・有事立法阻止決戦と結合した沖縄闘争の戦略的な再構築を大きく進める重要な突破口を開こう。稲嶺打倒・吉元候補へ投票を集中せよの方針で闘おう。
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週刊『前進』(2075号6面1)
読み、持ち込み、拡大する 『機関紙活動の手引き』の活用を
機関紙を軸とした党活動で『前進』の爆発的拡大開こう
前進経営局
倍増を実現できる展望が見えてきた
今年前期(3月〜8月)は、有事立法・国鉄決戦のなかで、かつてなく機関紙拡大闘争を闘い抜いた。この過程は同時に機関紙活動を党活動の軸に本格的に確立する過程となった。
今年前期の拡大結果は、この数年間の拡大闘争のなかで最高のものである。
機関紙拡大闘争は、この間着実に拡大してきたが、01年後期を転機に新たな高揚の過程に入った。
この時期は、革共同第6回大会が全党大会としての実質を完全にかちとっていく過程であった。そのことをとおして6回大会の党勢2倍化方針、その核心としての機関紙活動が圧倒的に実践に移されてきた。他方客観情勢は9・11情勢であり、米帝国主義の世界戦争戦略の発動過程であり、革命党の建設が絶対的な歴史の要請となってきた情勢である。主客の条件がみごとに合致し歴史的要請にこたえるものとして、機関紙活動の新たな前進が切り開かれてきたのである。
今年前期の特徴は何か。
それは、かつてなく機関紙拡大闘争への全党の取り組みが行われた時であった。それは機関紙活動の本格的確立と一体的に進められた。すべての報告者が述べ、実感しているように、機関紙の爆発的拡大の趨勢(すうせい)が見えてきたということである。
今年前期に始まった機関紙拡大の趨勢を、今秋決戦のただ中で爆発的な拡大に転化しなければならない。
階級闘争の激化は、党派闘争を激化させる。党派闘争の勝利をとおして階級闘争の勝利が切り開かれる。党派性の鮮明化が大衆闘争を発展させるのである。
『前進』による以外に情勢を語ることも、闘いの展望を示すこともできない。『前進』は労働者人民に求められている。われわれの働きかけの立ち遅れが情勢を押しとどめている。
改訂版『手引き』は極めて重要な武器
こうした要請にこたえるために、機関紙活動の指針として『改訂版 機関紙活動の手引き』(A5判48 n300円)を発行した。全面的な活用を訴える。
初版『機関紙活動の手引き』は1997年発行であるが、今回は全面的に書き改めた。6回大会版としての改訂版である。この『機関紙活動の手引き』の発行は、今期の機関紙活動の総括であり、当面の実践方針の中軸である。
この『機関紙活動の手引き』を全党すべての組織で読み合わせし、後期の拡大闘争に吶喊(とっかん)することを訴える。
『手引き』には6回大会方針の実践の観点から、機関紙活動にかかわる党の歴史、理論、実践方針、紙面作りについて、基本点はすべて述べられている。古参の同志にも、若い同志にも、また、読者にも、新たに読者になろうとする人にもこのパンフをすすめる。
『手引き』の第U章第3節の「革命党の機関紙はなぜ必要か? どういう役割をもっているか?」の項で述べている、レーニンの機関紙についての提起は、完全に正しくつかみとられる必要がある。
第一に、レーニンは『なにをなすべきか?』の第5章第2節で、「新聞は、集団的宣伝者および集団的扇動者であるだけでなく、また集団的組織者でもある」と述べている。
ここでの「集団的組織者」の意味を、新聞の内容が読者を組織するということととらえている同志が多いが、誤りである。それは宣伝・扇動のことである。
レーニンは全国的政治新聞以外には、強力な政治組織を育てる手段がないと言い、「実際上の結びつきをつくりだす仕事は、共同の新聞にもとづいてはじめて開始することができる。共同の新聞は、多種多様な活動の成果を総括し、それによって、すべての道がローマに通じるように革命に通じている数多くの道のすべてに沿って倦(う)むことなく前進するよう、人びとを駆り立てる唯一の規則的な全国的事業だからである」と述べている。
新聞の事業は、経験や資料や投稿を寄せることに始まり、新聞を発行し、読み、配布し、集金し、拡大することまで含む規則的で全国的な事業であるから、その事業全体をとおして組織がつくられていくと述べているのである。
新聞の共同の事業をとおして組織が形成されていくと言っている。そのことを集団的組織者としての意義と言っている。機関紙中心の組織活動をとおして党をつくっていくことができるということである。
第二に、第5章第3節で「われわれにはどのような型の組織が必要か?」と設問している。
「この新聞を中心としてひとりでに形づくられる組織、この新聞の協力者たち(もっとも広い意味での協力者たち、すなわちこの新聞のために働く人びとの全部)の組織こそ、まさに革命の最大の『沈滞』の時期に党の名誉と威信と継承性を救うことに始まって、全人民の武装蜂起を準備し、その日取りをきめ、実行することにいたるまでの、あらゆる事態にたいする準備をもった組織であるだろう」と、答えている。
すなわち機関紙を軸とした党によって、一斉武装蜂起は唯一実現できると提起している。9・11情勢を迎えることによって革命が現実的課題となったがゆえに、機関紙を軸にした党活動の確立があらためて問われたのは当然である。全国的政治新聞を中心にした党によってしか、革命は実現できないからである。
前期の拡大闘争が開いた画期的地平
●機関紙軸の党活動の確立
『前進』が一切であり、『前進』で革命をやるということ、『前進』の基軸性、そこを絶対に確認しなければならない。機関紙を軸とした党活動のあり方を確立する。その立場での組織活動につくりかえなければならない。
すなわち、機関紙の読み合わせを中心に毎週の会議をかちとることである。そして、全紙面をよく読み、配布し、代金を回収し、新たな読者の拡大へと決起することである。
この6カ月の一番大きな組織上の変革は、『前進』の読み合わせを中心とした会議の毎週開催が圧倒的にかちとられてきたことである。その結果、各人が独自に読むこともさらに促進されている。この点は、前期の非常に重要な総括点である。これを全党の隅々まで実現することが強大な党の建設の飛躍にとってカギをなしている。
●拠点建設の前進
前期の機関紙活動では拠点政策の成功という画期的な地平が切り開かれた。
一斉武装蜂起の基本的単位であり主力は、労働者細胞=職場細胞である。そしてそれは、今日の労働運動の発展のかなめをなす。労働組合の中に深々と党をつくるということが6回大会の提起した核心である。それが6回大会の「『前進』拡大闘争を戦略課題にしよう」という提起である。
そして、機関紙を軸とした拠点職場細胞建設が目的意識的に追求され、その努力、意志、執念、創意によって突破口が開かれた。
わが党の最大の職場細胞においては、細胞の力の強化が一切の力の根源であると決断して、機関紙活動をその核心にすえて強化し、この1年間で12%の拡大を実現した。
中央労働者組織委員会が機関紙活動への意識的取り組みを確立し、強化したことは、今期の大きな特徴であり、全党の活動を変革する力である。地区党と一体となり、国鉄戦線をはじめ主要産別において『前進』のバラ売り、宣伝紙、『コミューン』の活用などの創意的な拡大闘争を推し進め、大きな成果を上げた。
ある県委員会が、読者の一覧表を作成したことは、ありふれたことのようだが実は決定的であった。それにもとづいて拠点政策を構想し、3月の春闘総行動と4〜6月の有事立法・国鉄決戦の真っただ中に労組への総当たりを行い、『前進』を拡大し、拠点建設の展望を切り開いた。
A同志は、6のリストを持ち、5回のオルグ計画をたて、その5回のオルグ計画を全部実践し、5部の定購拡大をかちとった。A同志はレポートで、「成功したカギ」として次のように述べている。
「拠点化しようとする組合員にどんどん会って、憶せず『前進』を提起してバラ売りすること。読んでほしい記事を提起し、読んでくれればバラ売りでも定着する。出会いが何であっても、一定話をした上で基本的には『前進』を提起することである。こういう『前進』を読んだことのある対象を何人か持っていることである」と述べている。
A同志の活動は、拠点細胞建設を切り開き、一人の同志が5部10部と拡大する展望を切り開いた点で機関紙活動の画期をなすものである。
●『前進』街宣を水路に
『前進』街宣は、拠点政策とならぶ機関紙拡大の2大水路である。『前進』街宣を恒常化することを断固として提起する。多くの組織が困難をかかえているが、断固やりぬこう。
党の見解を恒常的な『前進』街宣で真っ向から労働者人民に提起し、大衆的テストを受けることは、大衆との関係の形成にとっても、職場細胞建設にとっても決定的なことである。
われわれは60年代、70年代にこうした活動を党の独自活動として貫いてきた。この活動を復権しよう。
●投稿を圧倒的に増やそう
レーニンは、『イスクラ』は農村生活のありふれた現象について思いつきで通信をのせているだけだという読者からの叱責(しっせき)に対して、農村からはほとんど通信がないので、たとえありふれた通信でものせないわけにはいかないと述べている。
これと同じことが現在の『前進』の場合には、労働運動欄の投稿の量についてあてはまるのである。投稿欄が多くなれば紙面がどれほど生き生きしたものになるかを誰もが語っている。そのためには、投稿を現在の数百倍にも増やさなければならない。すべての労働者読者が、この呼びかけに呼応して通信を集中するようにお願いしたい。
『前進』拡大闘争に吶喊せよ
『前進』の爆発的な拡大期が到来したことは明白である。問題はそれを現実のものにすることである。
今年後期、全同志が一人の例外もなく最低1部を拡大することを方針として提起する。
ある地方の全体会議において、「全党員が1部の拡大をするだけでも決定的なことだ」という提起に対して、「1部では少な過ぎる」という意見が出され、みながそれを現実的だと実感し、全体の確認となった。一人の同志が5部、10部の拡大を展望できる情勢が到来している。
こうした活動に革命党は挑戦しなければならない。『前進』を読ませたい対象者が一人もいない同志がいるだろうか。全同志が最低1部の拡大を実現する、この課題を全組織の責任として引きうけ、熱烈に実践したとき、情勢は一気に転換するだろう。
『前進』の拡大数をもって02年決戦をしめくくろう。今秋、『前進』拡大闘争に吶喊しよう。
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週刊『前進』(2075号6面2)
新基地建設阻止、イラク攻撃反対
全国沖青委11回総会開く 在本土青年結集へ決意新た
10月14日午後、全国沖縄青年委員会第11回総会が川崎市で開かれ、全国から72人が参加して、熱気あふれる成功をかちとった。米帝のイラク侵略戦争が切迫し、有事立法攻撃が強まる中で、在本土沖縄出身者の反撃の闘いを強める決意と体制を打ち固めた。
総会の冒頭、まず来賓として、沖縄民権の会の座覇光子さんと新城せつこ杉並区議があいさつした。座覇さんは、ヤマトと沖縄のふたつを生きてきたことをふりかえり、差別のない本土と沖縄の関係をつくりだすことを訴えた。戦争が足元まできている中で、それぞれの立場から戦争反対の声を上げていくことを訴えた。
新城さんは、アメリカのイラク攻撃の切迫の中でいよいよ沖縄の人民が力を発揮する時と述べ、排外主義の嵐に抗して杉並で街頭宣伝を行っていることを報告した。また、在本土のウチナーンチュの議員として、沖縄出身者の生活防衛の課題と取り組んでいると述べた。来年の区議選に反戦派の議員として勝利する決意を述べて協力を要請した。
総会の記念講演として、沖縄出身の長老である高田普次夫さん(介護と福祉を要求する杉並住民の会副代表)が壇上に立った。高田さんは、「復帰30年とわたし」と題して、「沖縄」と「琉球」の歴史をひもとき、明―清、日本、アメリカに踏みにじられた沖縄を「ウチナー」に取り戻すことを訴えた。また、アフガニスタンを攻撃し、今またイラクを攻撃しようとしているアメリカこそテロ国家であると弾劾した。日本の1%の人口の沖縄はダイヤモンドのような価値があることを自覚して進むことを訴えた。非常に感銘深い話だった。
総会の基調報告は、新城峯子委員長が提起した。「9・11反米ゲリラとアメリカ・ブッシュ政権の世界戦争戦略、そして小泉政権の有事立法攻撃のもとで、沖縄をめぐる情勢が大きく変動している」ことをしっかりと見すえて、「沖縄からイラク侵略戦争反対国際反戦闘争ののろしをあげよう」「ペテン的な沖縄『返還』から30年、新たな沖縄闘争を」「在本土沖縄出身者運動を本格的につくりだそう」と提起した。
そして、2月名護市長選闘争、4月沖縄市長選闘争、9月沖縄統一地方選挙闘争を始めとするこの1年間の全国沖青委の闘いを総括し、闘いの方向を四つの柱として提起した。@反戦・反基地闘争の強化、A在本土沖縄出身者の生活と権利を守る闘い、B沖縄と本土の労働者民衆の分断を破る共同闘争、C沖縄の歴史と文化を学び、豊かな全国沖青委をつくる闘い、の四つだ。
この基調報告を圧倒的に確認した後、各地からの報告が行われた。関西からは、沖縄民権講座を成功させ着実に定着させている経験が語られた。神奈川からは、星野救援運動の神奈川での立ち上げに向かっての取り組みが報告された。茨城からは反戦闘争の取り組みが強調された。学生は、9月名護市議選での奮闘を報告した。
総会決議として、「アメリカ・ブッシュ政権によるイラク侵略戦争策動に断固反対する決議」と、「新城せつこ区議の三選を先頭に03年統一地方選挙闘争に決起する決議」を圧倒的に採択した。
まとめの発言を全国沖青委の仲宗根朝寿副委員長が行った。イラク侵略戦争反対、有事立法阻止を闘い、全国沖青委を手作りの組織として建設することを確認しようと提起し、全体の拍手で確認した。
総会の成功を祝って懇親会が和やかに行われ、三線やギター演奏もあり、歌や歓談で交流を深めた。
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週刊『前進』(2075号6面3)
攻撃に屈せず闘い生徒と運動つくる
メールにこたえて 教育労働者 M
本紙2068号(9月9日付)8面に、教育労働者から寄せられたメールを掲載しました。その中で「教育労働者のみなさんに質問です。生徒と、ともに生き、討議をし、彼らの中に闘いをつくるのは教育労働者ならではの運動だと思いますが、そうした報告はありません。私の考えは誤りでしょうか?」と問いかけられました。それに対して教育労働者から、以下の投稿が寄せられたので、掲載します。(編集局)
* * *
私も同じく高校で働く教育労働者です。メールを読み、あなたの問題意識はまったくそのとおりだと思いました。
私は職場で、仲間とともに、「日の丸・君が代」強制反対の闘いを始め、今教育現場に襲いかかる既得権はく奪や組合つぶしの攻撃と闘い抜いています。
そうした中で、とりわけ「日の丸・君が代」強制に反対してきた闘いに対しては、生徒たちは敏感に反応してくれます。直接に声をかけてきてくれたり、あるいはレポート提出というかたちで意見を寄せてくれたり、生徒の中にも支持と共感が広がっていることを強く感じています。
今、教育基本法改悪攻撃を始めとして、「教育」そのものに対する全面的な攻撃が襲いかかっています。そうした時だからこそ、私たち教育労働者は、地域の保護者、労働者、そして生徒たちも含めた階級的な共同闘争を大きく広げていくことが必要になっていると痛感しています。
そして私は、そのような共同闘争を広げていくための核心は、何よりも自分自身が諸々の攻撃にけっして屈せず先頭に立って闘うことであり、そのことをとおして職場の仲間に闘いを広げて団結を強化していくことだと考え、日々実践しています。
高校生は°子ども″ではありません。みな自分の頭でいろんなことを悩み、考え、行動している自立した人格です。その生徒たちを°ともに闘う対象″としてすえて闘うことは、私たち教育労働者にとって、とても大切な視点だと考えています。
私の職場は全日制ですが、あなたは定時制高校とのこと。働きながら学ぶ生徒を相手にしているということから、なおさらそうした視点を強く持っておられることを、メールから感じました。
教育を戦争の道具につくりかえようとする日帝の教育政策と対決して、日教組運動を再生させる闘いを、職場の仲間とともに、そして生徒とともにつくり出すために、ともに頑張りましょう。
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週刊『前進』(2075号6面4)
2003年 星野カレンダー ひと足先に帰ってきた文昭の絵
『2003年星野カレンダー』と『絵はがき』が完成、好評発売中! 星野文昭同志が獄中で描いた絵と暁子さんの詩で構成。B3判・カラー、全8枚。
無期懲役の徳島刑務所にあって、無実を訴えて再審へ闘う星野文昭同志が描いた水彩画。やわらかなタッチで静物、花、風景などを描いている。
3・4月の絵は「春が訪れた雪国−暁子の生まれ育った米沢」。11・12月の絵には「実りのテーブル−暁子の誕生日に」と、星野同志がタイトルをつけている。
星野同志の思いが、暁子さんの詩とひとつになって語りかけてくる。星野同志を身近に感じることができる。ぜひ購入を!
さらに多くの人に薦め、再審署名とともに広げよう。
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☆星野カレンダー
1本1500円
(5本以上1200円)
☆星野絵はがき(6枚)
1セット500円
(5セット以上400円)
☆カレンダーと絵はがきセット 特別価格1800円
☆絵画レプリカ(注文制)
大(額縁23・6a×28・8a)5000円
小(額縁16・5a×21・3a)4000円
前進社でも扱います。
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※連載「無実の星野同志を取り戻そう」は、今号休みます。
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