SANRIZUKA 2012/03/12(No843 p02) 
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週刊『三里塚』(S843号1面1)(2012/03/12)
原発再稼働粉砕、TPP阻止、沖縄基地撤去
3・25市東さんの畑に総結集を!
農地死守の新たな決戦陣形を築こう
全農民・労働者の怒りで成田軍事空港の粉砕へ
三里塚反対同盟は、3・25全国総決起集会の大結集を呼びかけ、全力で奮闘している。何よりも3・25集会は、市東孝雄さんの農地を死守する今年前半戦最大の闘いだ。さらに、「来年3月完成」を叫び、突貫工事が行われている第3誘導路建設と対決し、格安航空誘致=24時間空港化で延命を図る成田空港政策を許さない闘いだ。そしてPKO派兵の恒常的基地と化した成田の軍事基地化を許さず、反戦・反核の砦としての三里塚闘争の意義を宣言する集会だ。3・11反原発福島県民大集会の高揚を引き継ぎ、3・25三里塚=市東さんの畑に結集しよう。反対同盟2氏からアピールをいただいた。
頑張って正義を叫びたい 事務局次長 萩原進さん
昨日、農協の集まりがあった。そこで、TPP(環太平洋経済連携協定)反対の特別決議が行われた。実は3年前だったか、同じ農協の総代会で、FTA(自由貿易協定)反対の決議を上げるべきだ、と提案した。当時の執行部は、「いろいろと混乱することも考えられるので……」といった見え透いた口実で、私の提案を取り上げなかった。
FTAの拡大版であるTPPでは、特別決議をあげざるを得ないところにまで、危機感を募らせている。まさに、今の情勢を象徴している事態だと思う。今まで権力者は江戸時代の悪代官よろしく「農民は生かさず、殺さず」の態度で、農政を行ってきたが、彼らも余裕がなくなって、農業を切り捨て、独占資本の利益だけを優先するTPP協定推進に走らざるをえなくなっているということ。
農民の立場から言えば黙っていたら殺されるということだ。
こうした中で福島の原発事故が起こり、沖縄では基地撤去を求める100万県民の願いを圧殺して、結局、辺野古へ舞い戻るという暴挙が強行されようとしている。
三里塚は、国家の最大級の国策に対して、46年間歯をくいしばって抵抗し、空港の完成を阻み続けてきたが、昨年の3・11以来、考えてみれば、同じ「国策」反対の闘いとして、根っこは同じ、全人民の怒りを結集する3本の柱が立ったという思いでいる。
3・25集会はこうした反原発・反TPP・沖縄基地撤去を貫く反「国策・国益」の闘いとして成功させたい。その闘いが、実は2012年の最大の課題である市東さんの農地を守る闘いと直結していく。
反対同盟は市東さんの農地を守る闘いに全力を挙げる。市東さんの農地問題は福島をはじめ全農民の利害のかかった闘いだ。われわれは胸をはって闘いの正義性を叫ぶことができる。3・11で社会のあり方が一変した。三里塚が主張し、貫いてきた主張が全農民、労働者の心を捉える時代がきた。”車の両輪”動労千葉を始めとした6000万労働者との連帯の中に勝利を求めていく。
成田は日本の表玄関などと言いながら今では羽田との一体運用でなければその役割を果たせない、そのことを国交省・公団が認める事態となっている。しかし羽田―成田の一体化など絵空事。追いつめられた成田は「カジノの誘致」(森田健作・千葉県知事)で延命を図ろうとするぶざまな姿をさらしている。
そして、反戦・反核の砦としての三里塚闘争の意義について訴えたい。1月、南スーダンPKOにむけた自衛隊の先遣隊が成田から出兵していった。また、自衛隊の戦闘車両が続々と出発している。朝鮮半島-中国との軍事的緊張が高まる中、軍事基地・成田を許さない闘いをあらためて強化していきたい。橋下大阪市長のような右からの反動に対する闘いも重要だ。3・25集会への今まで以上の大結集を心からお願いするものです。
この決戦に絶対勝利する 敷地内天神峰 市東孝雄さん
今年は私の畑をめぐった闘いの年となりました。全国の労働者、農民、市民のみなさんの力をお借りして、何としてもこの決戦に勝つ決意です。そのための大きな武器が3・25集会の高揚です。
今、3つの裁判を闘っていますが、当時の空港公団による悪行・犯罪行為の数々が法廷の場で暴露されています。旧地主だった藤﨑政吉さんの署名を偽造することから始まって、おやじ市東東市の署名の偽造、他にも同意書の「市東」のハンコを偽造するなど、不法のオンパレードです。
なんでそういうことになったのか。空港反対運動が22年間(1988年当時)も闘われ、同意書や境界確認書(賃借地境界確認書)におやじがハンコや署名をするはずもなく、偽造するしかなかった。それだけじゃなく、「結局は強制収用するのだから、強引で違法なことをやっても犯罪行為がバレることはない」という思いあがった権力の姿勢があったということです。
しかし、反対同盟は屈服せず空港絶対反対を貫き、土地収用法(事業認定)を失効させた。その結果、空港公団の当時の悪行が今、法廷の場で暴露されているわけです。裁判では毎回、空港会社、千葉県を圧倒しています。
「よくこれで裁判を続行できるな」と素人目にも感じます。本来であればとっくに却下ですよ。しかし、成田空港をめぐる裁判は国策裁判です。裁くのは千葉地裁です。反対同盟にことごとく敵対してきた札付きの裁判所です。法廷内と呼応した法廷外での運動の力がどうしても必要です。みなさんのご支援を訴える理由です。
家のすぐ後ろでやっている第3誘導路工事に怒りがいっぱいです。来年3月に完成期限が迫り、工事は遅れています。だから夜中にやる時もある。大雨の日でもやっています。許さず対決していきたい。
2月1日、全国農民交流集会に参加しました。反原発・反TPP・三里塚を軸に、幅広い農民の人たちの集まりで、勇気づけられました。違いを越えて運動を幅広く発展させていけたらと考えています。
反戦の砦としての三里塚の責任も大きくなってきました。PKOのためと称して、この間自衛隊の先遣隊が南スーダンに出発していきました。朝鮮半島でも大規模な軍事演習が行われきな臭くなっています。
反対同盟は福島・沖縄と連帯し、軍事空港反対を貫きます。56歳の若さで亡くなった鈴木謙太郎さんの遺志を継ぎ、空港絶対反対を貫きます。
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週刊『三里塚』(S843号1面2)(2012/03/12)
3・25全国総決起集会の課題
市東さんの怒り共有しよう
3・25全国総決起集会への大結集を訴える。今3・25全国集会は何よりも、市東孝雄さんの農地を守る闘いが文字通りの決戦に突入したことを明確にし、これにかちぬく闘争陣形をうち立てることが最大の課題だ。
日帝・国土交通省、成田空港会社、そしてこれと結託する千葉地裁は、反対同盟の闘いによって「へ」の字に湾曲した誘導路の直線化を口実に、こともあろうに農地法で市東さんの農地を奪おうとしている。行政訴訟・農地法裁判で、千葉地裁民事第3部・多見谷寿郎裁判長は、早期結審策動を露骨に推し進めている。
耕作権裁判では白石史子裁判長(民事第2部)が証人尋問なしの抜き打ち結審すら策動している。どちらも成田空港会社は「仮執行宣言付き判決」を要求している。
裁判では、「市東東市」署名の偽造問題などが暴かれ、市東さん側の正当性が法廷を圧倒している。市東さん裁判は、三里塚闘争史上でも最も激しく権力を追いつめている。だがこれは国策裁判であり、ブルジョア法廷だ。労働者人民の力によって、絶対に反動判決を粉砕する力関係を強制しなくてはならない。
裁判闘争の傍聴への取り組みをあらためて強めると同時に、「市東さんの農地を守れ」運動を展開する出発点にしよう。
さらに、来年3月完成を目標に、昼夜工事が強行されている第3誘導路建設との対決を強めなければならない。同工事は遅れに遅れており、昼夜兼行、雨の中の突貫工事が強行されている。このこと自身が市東さんへの重大な人権侵害だ。第3誘導路工事を粉砕しよう。
3・25全国集会はさらに、反原発・反TPP・沖縄基地撤去を掲げた「国策・国益」と対決する決定的な闘いだ。2月20日、関西電力の高浜原発3号機が定期検査に入り、稼働中の原発は2基だけとなった。
3・25集会は3・11を引き継ぎ、原発再稼動攻撃との激突点をなす闘いだ。3・11から一周年を迎えて、そもそも3・11とは何かをはっきりさせよう。今まで「正しい」とされていたことがウソであり、「常識」とされていたことが、資本の私利私欲に基づく欺瞞であることが明らかになった。まさに、価値観の転換が起こっている。三里塚闘争の正当性と正義性が全面的に開示されている。さらに農業はじめ日本の全分野を資本のえじきに差し出すTPP攻撃に対して、三里塚の重大な課題として断固対決しなくてはならない。この観点から反対同盟は、2・1に福島県で行われた全国農民交流集会に参加して、「反原発・反TPP、三里塚」を旗印に、怒れる全国津々浦々の農民の思いを一点に結集する運動の先頭に立つことを決意している。
そして、3・25集会は、反戦・反核の砦としての三里塚の真価を発揮する集会だ。アメリカの新国防戦略は、追いつめられつつ世界の盟主としての位置と権益を確保しようと、軍事力を対中、対朝鮮半島にシフトさせ、同盟国の徹底的な動員で弱点を補おうとする綱渡り戦略だ。
そうであるがゆえに、戦争発動と一体の戦略であり、現に朝鮮半島では未曽有の大演習が強行されている。そのため、朝鮮半島有事の米軍空輸基地として役割を担わされている成田の軍事空港としての本質を徹底的に暴露しなければならない。
成田空港はすでに自衛隊の実戦部隊化を狙うPKO派兵の恒常的基地に変貌しつつある。1~2月の南スーダンPKO派兵は、この軍事空港化の画期をなす出兵攻撃だった。部隊の出兵と同時に、成田空港が軍事車両輸送の兵站基地になっている実態が三里塚現闘の調査で判明した。
3・25集会は日米韓が一体となった朝鮮侵略戦争策動と対決し、成田軍事基地化阻止を宣言する反戦闘争だ。3・25三里塚に大結集しよう。
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週刊『三里塚』(S843号1面3)(2012/03/12)
3・26行訴・農地法裁判へ
NAAの証人隠し粉砕を
3月26日、千葉地裁で市東孝雄さんの行政訴訟と農地法裁判(併合)の弁論が行われる。市東さんの農地を守る決戦の年である2012年、一回一回の弁論が重大だ。全力で傍聴闘争に立ち上がろう(要項別掲)。
前回2月20日の弁論で、NAAは、「市東東市」署名の偽造問題(「同意書」「境界確認書」の署名)において対抗する鑑定書を提出してきた。ところがその鑑定人は警察官OBで現職は「日本シークレット・サービス」(警備会社)社員であり、およそ専門家としての知見や客観性を欠き、ただ「同一だ」と主張するだけのデタラメなものだった。26日の弁論ではこのデタラメな鑑定書を完膚なきまでに粉砕する。
さらに前回、NAAは石指雅啓(当時の国交省成田空港課長)証人の尋問について、「神戸地裁での尋問かビデオリンク方式を求める」「認められない時には代替証人を申請する」との「意見書」を出してきた。代替証人は直ちに粉砕したが、卑劣な証人隠しをうち破る弁論を展開する。
そして、明け渡し対象の市東さんの畑が空港敷地の外にはみ出していることに対してNAAは、「空港の敷地は告示区域に限る必要はない」という主張を掲げてきたことに対しても反論を行う。
「空港の敷地は告示区域に限る必要はない」とは何という言い草か。空港会社が「ここは社会通念上空港敷地だ」と主張すれば自動的に空港敷地になるとでも言うのか。土地泥棒の居直り! 空港に必要な土地は、違法か適法かに関係なく奪い取る、と言う暴言だ。
「空港敷地からはみ出した部分はGSEとULDの予定地だ」なる弁解もデタラメだ。GSEとは着陸した航空機の周りで、荷物の入れ替えや掃除その他の地上作業を行う特殊車両(写真)の基地のことだが、その「予定地」はエプロンから1・5㌔近くも離れている。そんな所に車両を置いて、作業のつどエプロンまでノロノロ自走させることなど荒唐無稽だ! NAAのウソは明らかだ。そして、旧地主・藤﨑政吉氏の証人尋問をかちとらなければならない。3・26弁論に集まろう。
(写真 これがGSE【地上サービス機器】の特殊車両。航空機の運航にむけたさまざまな業務を行っている)
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週刊『三里塚』(S843号1面4)(2012/03/12)
3・3国際婦人デー行動に立つ
婦行・宮本さんが挨拶
原発再稼働阻止を訴える

3月3日、東京で行われた国際婦人デー行動に反対同盟から宮本麻子さんが参加してともに闘った。正午からの銀座デモ(写真)で東京電力を弾劾した後、京橋プラザ区民館で集会を行った。
開会のあいさつにつづいて発言に立った宮本さん。福島の農家出身の宮本さんはまず、3・11大震災、福島原発事故に触れ「今もって故郷を追われた人々が10万人以上いて不安に思っています。政府は収束宣言を行い原発再稼働、海外への輸出まで狙っている。絶対に許せません」と弾劾。現地攻防について「三里塚は決戦を迎えました。市東さんを追い出すための現闘本部破壊、理不尽な攻撃を許さない」と語気を強め、3・25集会への結集を訴えた。
集会では福島の椎名千恵子さんの訴え、3・8行動実行委員会・婦民全国協からの基調報告が行われた。このほか、星野暁子さん、NAZENの富田翔子さん、自治体労働者、医療・福祉労働者、婦民全国協・相模原中央支部、三多摩支部、全学連などが「命より金もうけの社会を変えよう」と訴えた。まとめと行動提起を東京労組交流センター女性部から受けて、3・11福島県民大集会への結集を誓った。
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週刊『三里塚』(S843号1面5)(2012/03/12)
団結街道
千葉県佐倉市で『三里塚・第二砦の人々』の上映会があり初めて見た▼今回このコラムを担当する筆者の生まれる前=1971年。千葉県と空港公団は反対同盟用地6カ所に強制代執行を行おうとした。農民たちは砦を築き穴を掘り、子どもから年寄りまで村ぐるみ、逮捕覚悟で徹底抗戦する▼砦の外では機動隊と真正面からぶつかる支援の隊列。多くが反戦のヘルをかぶる青年労働者だ。もちろん中核のヘルをかぶった星野文昭さんも登場する。『圧殺の森』では、裏口入学をめぐり学生ホールを占拠して闘った星野さんが、安保・沖縄闘争へと駆け上がっていく原点の一つが三里塚▼砦に立てこもる反対同盟に対し、機動隊と1日2万円で全国から集められた臨時公団職員。低空飛行のヘリ、農民放送塔からの軍艦マーチが響き渡る中でさまざまな議論。「石をいつ投げるか」「縛る鎖をどうするか」「竹槍を持つか」…▼「竹槍を持つのではなく、突き刺す覚悟で」と主張する老人行動隊の意見に、「覚悟をもってない人はいないっぺよ」とみんなが応じた。しかし、機動隊は無慈悲にバリケードを破壊し、泥の中へ農民を引き倒す▼さんざんやられてしまったことを総括した農民は、「鎖で縛ってたらチョキンと切られてお仕舞いだべ。べたーっと駄目になったふりしてよ、公団職員がきたら、縛ったふりをしたこの鎖で殴ってやる」。あるがままの農民が実力闘争に立ち上がっていく姿が感動的だ。
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週刊『三里塚』(S843号1面6)(2012/03/12)
闘いの言葉
レーニンは「狼を恐れる者は森に入るな」と言った。諸君は入っている。ただ餌食になってしまわないだけの大衆と結んだ組織力を持たなければならない。
荒畑寒村氏 1968年11・18革共同政治集会
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週刊『三里塚』(S843号1面7)(2012/03/12)
【要項】 3・25全国総決起集会、三里塚闘争裁判
第3誘導路粉砕・市東さんの農地を守ろう! フクシマ連帯・原発再稼働許すな! TPP(環太平洋経済連携協定)反対! 軍事空港粉砕・改憲阻止!
3・25全国総決起集会
【日時】3月25日(日)正午
【会場】成田市天神峰 反対同盟員所有畑
【主催】三里塚芝山連合空港反対同盟
▼JR成田、京成成田駅からタクシーで東峰十字路まで約2500円
▼車は成田インターから国道295号線に入り芝山町(空港)方向。日航ホテル手前で小見川県道に入り、天神峰トンネルを通って東峰十字路
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【三里塚闘争裁判】
●3月26日(月)市東さん行訴・農地法裁判
午前10時30分 千葉地裁
●4月9日(月)市東さん耕作権裁判
午前10時30分 千葉地裁
●4月23日(月)市東さん行訴・農地法裁判
午後1時30分 千葉地裁
●5月1日(火)第3誘導路裁判
午前10時30分 千葉地裁
●5月8日(火) 団結街道裁判
午前10時30分 千葉地裁
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週刊『三里塚』(S843号2面1)(2012/03/12)
TPP参加 「政治決断」準備する野田
日帝・野田政権によるTPP(環太平洋経済連携協定)交渉参加に向けて事前協議が一巡し、アメリカによる対日争闘戦としての同協定の位置づけが鮮明となってきた。アメリカは野田政権に対して、農業分野をはじめ「関税の完全撤廃」をあらためて要求。日帝の交渉参加に対して「保留」を突きつけ、さらなる譲歩を求めている。反TPP闘争も重大局面に入りつつある。
激化する米の対日圧力
日帝のTPP協定交渉参加にむけ、昨年12月から始まったTPP参加9カ国との事前協議が2月23日までに一巡し、帝国主義的争闘戦を基底とした“神経戦”の実態が明らかになってきた。
今年1月17日にベトナムと行った事前協議がブルネイ、マレーシアと進行し、2月21日アメリカ(2回目)、オーストラリア、23日ニュージーランドで、9カ国を一巡した。
6カ国は日本の交渉参加を了承したものの、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドは「保留」の態度を崩さなかった。
特にアメリカは、第1回の2月7日の交渉で「全分野を交渉に載せる用意がなければ交渉参加は認めない」と強行な態度に出て、交渉にあたった外務省の八木毅経済局長が「すべての分野が交渉対象だ」と答えたにもかかわらず、2月21日、22日の第2回交渉では、「態度を保留する」との姿勢を最後まで貫いた。「自由化の覚悟を見る」として、「牛の年齢制限解除など農業分野全面開放」「保険」「自動車」での規制緩和を要求して、「了承」の回答を与えなかったのだ。米通商代表部(USTR)は声明を発表し「日本との事前協議は日本が高い水準を満たす(関税撤廃のレベルのこと)用意があるかどうか評価を続けるための機会として位置づける」と露骨に述べ、一層の圧力をかけている。
さらにアメリカはISD(投資家・企業の紛争処理)条項の制定を全力で推し進めている。ISD条項とは、韓米FTA(自由貿易協定)で最大の問題になっているもので、「毒素条項」と呼ばれる中に入る(表参照)。その内容は 米国企業が期待した利益を得られなかった場合、韓国がFTAに違反していなくても、米国政府が米国企業の代わりに、国際機関に対して韓国を提訴できるなど、とんでもない内容だ。
オーストラリアは砂糖の関税撤廃を強行に求めており、ニュージーランドはTPP参加をめぐって「農業分野の全面開放」方針を打ち出せない野田民主党政権の足元を見て、より一層の圧力をかけるために、「交渉参加了承」の回答を拒否したのだ。
民主党内「TPP慎重派」の間からは、こうした事前協議の情勢を見て「このままいけばTPPはつぶれる」などといった観測が出ている。
しかし、日帝の延命にとってTPP強行は死活的だ。ブルジョア新聞も「野田首相の覚悟が問われている」(産経新聞)とTPP強行に向けた政治決断を要求する論調を高めている。あくまでTPP推進の政治を貫くのが日帝・野田政権の姿勢だ。
労農連帯の力で阻止を
『週刊朝日』3月16日号掲載の「米韓FTA発効直前の韓国で追い込まれる自治体の苦悩」という記事によると、米韓FTAの発効によって韓国の多くの自治体の条例が撤廃に追い込まれようとしている。
たとえば「遺伝子組み換え食品は給食に使ってはいけない」という条例がある。あるいは小売店を守るために大型店舗の規模や営業時間や立地場所を規制する条例がある。
しかし米韓FTAの発効を理由にこれらが撤廃される恐れが出てきたというのだ。
米韓FTAという国際条約は法律と同等であり、法律の下にある条例より優先されるからだ。
日帝が目指すTPPは事実上の日米FTA版と言われている。気がついてみたらTPPの名の下に次々と国内法制度が変えられ、労働者・農民の利益や権利が踏みにじられていくことになる。それに逆らうと協定をテコに米国巨大独占企業から訴えられる!
まさに韓米FTAがTPPの姿を先取りしている。TPPは、日米巨大独占資本の利益の前に、労働者・農民をエジキにして差し出す反人民的協定だ。
このTPPを阻止する力は労働者と農民の連帯した実力の闘い以外にはない。TPPは究極の新自由主義攻撃だ。「復興特区」という名の被災地農民・労働者切り捨てとと一体で人民に襲いかかる。農民のみならず労働者、市民などの犠牲の上に日帝が延命しようとする攻撃を許してはならない。
TPP協定交渉参加の成否は、3月末に予定される次の日米協議および5月日米首脳会談だ。闘いはこれから。2月2日に結成された全国農民会議とともに労働者・農民の団結でTPP参加を阻止しよう。
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【表】 米韓FTAでの「毒素条項」
(1)ラチェット条項= 一度規制を緩和すると元に戻せない。狂牛病が発生 しても牛肉の輸入を中断できない。
(2) 未来最恵国待遇=今後、韓国が他の国とFTAを締結した場合、米にも同じ条件を適用する。
(3)自動車分野で韓国が協定に違反したり、米国製自動車の販売に深刻な影響を及ぼすと米企業が判断した場合、輸入関税2・5%撤廃を無効にする。
(4)ISD(投資家・企業の紛争処理)条項=韓国に投資した企業が、韓国の政策によって損害を被った場合、世界銀行傘下の国際投資紛争仲裁センターに提訴でき、韓国で裁判は行わない。(5)米国企業が期待した利益を得られなかった場合、米国政府が米国企業の代わりに国際機関に提訴できる。
(6)韓国政府が規制の必要性を立証できない場合は、市場開放のための追加措置を取る必要が生じる。
(7)米企業・米国人に対しては、韓国の法律より韓米FTAを優先適用。例えば牛肉の場合、韓国では食用にできない部位でも米から輸入しなければならなくなる。
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【表】 日本のTPP交渉参加に対する9か国の姿勢
国、態度
国、態度を保留
米国、2月7、21、22日米国内に日本の参加への反対論も。日本への姿勢を見極め。
豪州、2月21日 日豪EPAの交渉が停滞。農産物の市場開放を巡る日本の姿勢に不信感。
ニュージーランド、2月23日 日本がEPA締結の打診を断り、日本の姿勢を疑問視。
国、日本の参加を支持
ベトナム、(1月17日)
ブルネイ、(1月24日)
ペルー、(1月24日)
チリ、(1月25日)
シンガポール、(2月9日)
マレーシア、(2月10日)
※日付は事前協議を行った日
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週刊『三里塚』(S843号2面2)(2012/03/12)
「一歩を踏み出した!」
2・1農民交流集会に参加して
2月1日、福島県二本松市で全国農民交流集会が開催され、翌2日、全国農民会議が結成された。千葉県からは北総の農家と反対同盟が参加した。意義と課題について3人から話を伺った。
(写真 全国農民交流集会【2月1日 福島】)
原発と農業非和解 北総の米作農家・Oさん
全国農民交流会として呼びかけたので、農民会議の組織まで考えていなかったが一気にそこまで行った。反TPP・反原発の中心ができた。今は小さいが各地域で前進させ、農民の運動体として市民権を得るような組織にしていきたい。農民交流会を福島でやったことの意義は大きい。全農民は福島農民の怒りと結びつかなければならない。
原発は福島の農民だけの問題ではない。福島の農民の現実は、全国農民の怒りである。この立場に立ちきって、原発を止めていかなければならない。原発と農業は絶対に相いれない。
地域開発や空港問題で農民の生活が破壊されたことがあるが、原発は広範囲に一瞬にすべての農業を破壊し農業をやめざるを得なくさせる。原発廃止は農民にとって生き死にがかかっている。政府と東電に責任を取らせることこそ、原発を止める闘いだ。
新自由主義の中で農業が破壊され、農家人口も半減した。農業が切り捨てられてきた現実が何十年間かあるわけだけど、農民は国策である農業切り捨てと闘えなかった。「国策として切り捨てられる」ことが、労働者の首を切られるのと違って支配従属の関係がはっきりせず、「闘う相手」が見えにくかった。新自由主義の破綻で資本主義の根本から農民の抑圧が生みだされていることがはっきりした。この農民抑圧を最も突き出しているのが三里塚や福島だ。これをテコに農民を組織することが重要だ。
農民は労働者階級とともにある存在だ。また農民の闘いに労農連帯は欠かせない。三里塚における動労千葉の闘いがそうだ。
福島の県民集会、11月集会などに積極的に取り組む中で農民の闘いも前進していくと思う。TPP攻撃の狙いを暴き、農民のネットワークを拡大し一歩でも前進して行きたい。
生きさせろの声を 北総の花き農家・Iさん
農民が自らの課題を掲げて闘う組織として立ち上げた。原発の問題が大きいが、ここでやらないと農民会議はできなかっただろう。TPP反対と言っても、「誰とどのように闘うのか」の闘い方が問われているのであり、そのためには組織が必要なんだ。こういう組織があれば各地での集会や抗議行動を共有できる。
花卉(かき)農家は、一番経営が厳しい。リーマンショック・大不況で落ち込みはじめ、昨年の11月頃から野田政権の増税提案で深刻さを増している。花卉農家の95%は「やめるのも地獄、続けるのも地獄」だ。後払いで資材を購入しているが、その分を払えず業者から納品ストップを受けている農家が増えている。
農業をやめるとなると、業者のすべてが一斉に借金取りに押し寄せてくるのでやめるにやめられない。うちも今までの蓄えを吐き出して維持しているが、それも限界に来ている。
今の現状が厳しいというのはみな知っているわけだよ。質問されるのは、「どうしたらいいのか」ということなんだ。「世の中変えなければどうにもならない」と言うんだけど、「じゃあ、世の中変えるにはどうすんだ」と、押し問答になる。そういった人たちを組織するには、きちんと話し切れば立ち上がれるんじゃないかな。運動に参加する中で、農民一人ひとりが自分自身で変わっていく。
その結集体として全国農民会議が立ち上がったことは一歩前進だね。
子どもに農家を継がせたいけど、それができない社会になっている。「財産を作ろう、子どもに何か残そう」とかの夢や希望がなくなっている。「世の中を変える」、これしか俺が生きている意味がなくなっちゃったよ。
俺が一番言いたいことは、このまま「しょうがない」で終わっては農民として生きてきた意味がないということだ。
労働者が生きられない社会は、農民にとっても同じだ。非正規労働者の「生きさせろ」の声は、農民の声でもある。
幅広い農民たちと 反対同盟・萩原富夫さん
反原発・反TPPの一点で、先進的な農民たちが運動を立ち上げたことの意義はとても大きいと思う。長年の課題の実現に向けて大きな一歩を踏み出したと思う。
重要なことは、広範な農民に訴えかけ、参加を呼びかけ、議論を重ねる中から地道な発展をかちとっていくことだと思う。
現実に農協など既成の農民団体や農民運動に限界を感じている農民がたくさんいる。そういう幅広い人たちと響きあえるかどうかがポイントじゃないかな。
個人参加という形態なので、2月1日~2日に集まった個人個人が他人任せにするのではなく主体的に関わっていく運動体にしたい。
そうした努力の一環として三里塚の経験が少しでも役立つのであれば、協力していきたい。初めての被災地福島訪問で、原発事故の深刻さを実感した。農民、漁民そして労働者、広範な人びとが今こそ団結する時だと思う。
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週刊『三里塚』(S843号2面3)(2012/03/12)
初めて援農に入って
全学連三里塚現地行動隊 関西学生・M
初めて援農に参加しました。実家が兼業農家だったので田舎に帰ったような思いで、農業を満喫しました。
三里塚に来て初日、現地調査に参加しました。 印象的だったのは、東峰神社と岩山記念館です。東峰は平行滑走路の敷地内だったので神社は四方フェンスに囲まれ異様な光景でした。まるで守り神のように構えるその姿に47年間の闘いの重みを感じました。岩山記念館は、三里塚闘争のシンボルだったので、鉄塔に登ったときは「三里塚にきたんだなあ」と感慨深くなりました。
翌日は、市東さん方に行き援農。土は赤くきれいで何よりも野菜の大きさに感動しました。大根は、青首・聖護院・三浦の三種を収穫しその日のうちに出荷。野菜に土をつけた状態で出荷するのは、今まで見たことも聞いたこともなかったので、農業の奥深さを知ったような気がしました。
その日は一日中、私服警官がついて回って、農作業をしている時も見張っていた。365日あのように権力の監視があるのかと思うと、改めて国家の非人道性・国家との非和解性を感じました。
二回目の援農は鈴木さん方。午前中は収穫、午後は黒豆を殻から取り除く作業を行いました。鈴木さん方で聞いた国家権力の話は、僕にとって権力に対して殺意を覚えるほどのものでした。カネで人間の共同体を解体し、国策に刃向かう者は一方的な暴力をもって排除してゆく。反対派や脱落派…。そもそも「カネか、それとも農地か」という苦渋の選択を強制したのはどこのどいつなのか!
敵がハッキリしている以上ぼくらはそいつらと闘っていくしかないのだとあらためて思いました。
また、三里塚のように階級対立がむき出しの状態でさらけだされた場所が、今の福島なのだと思いました。支配階級側は、あれだけ人間が被曝し、大量の避難者・死者を出したにもかかわらず、何の総括、反省もせずいかに金もうけするのかしか考えていない。福島の労働者、特に農民の怒りは凄まじいと思う。人間がバラバラにされようと、怒りだけは絶対に分断できない。
3・11集会の前に三里塚に来たことは大きい意味があったと思います。今こそ、福島の怒りと三里塚の怒りが連帯する時だと思いました。みなさん、3・11集会の大きな運動の流れに続き、3・25三里塚総決起集会に集まり、三里塚の怒りと連帯しよう!(写真は2・19PKO阻止闘争。行動隊が先頭に立った)
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週刊『三里塚』(S843号2面4)(2012/03/12)
国際連帯は今、世界を揺るがす
中国武漢で決死のストライキ
「賃上げ拒否なら憤死」
IT組立世界最大手で

(写真 ストライキを闘う寧波奇美電子の労働者【2月11日】)
2月11日、中国において、富士康傘下の寧波奇美電子で数千人の労働者がストライキに決起した。低賃金に抗議し、賃上げを要求してのストライキだ。
これに先立つ1月9日には、湖北省武漢市にある富士康の工場で、従業員100人が屋上に立てこもり、不当な配置転換に抗議し、賃上げを要求する闘いがあった。発端となったのは、マイクロソフトのゲーム機が販売停止となり、それに伴う配置転換の攻撃である。 抗議する労働者は工場で集団で座り込み・ストライキを行ったが、工場側は「持ち場に戻らないなら、労働契約の解除に同意しろ」と迫った。この対応に怒った労働者たち100人は屋上に上がり、「賃上げが認められなければ、飛び降りる」と決死の闘いを展開した。
富士康は台湾系資本の企業で、電子機器の生産を受け持つ電子機器受託生産(EMS)の分野では世界最大といわれる鴻海精密工業のブランド名である。
マイクロソフト、ソニー、デル、ヒューレットなどのパソコンパーツや組み立てを行い、とりわけアップルのアイフォンやアイパッドなどの生産を請け負っていることで有名だ。
富士康は中国を主な生産拠点にしている。長時間労働と低賃金による労働者の酷使で知られ、2010年には深せんの富士康の工場で労働者の連続飛び降り自殺事件が起きている。それ以降も毎年のように労働者が飛び降り自殺している。
また作業場の状況も劣悪であり、2011年5月には成都の工場で、12月には上海の工場で爆発事件が起き、多数の労働者の死者と負傷者を出している。
こうした死と隣り合わせの非人間的な工場のあり方、そして低賃金と長時間労働に抗議して、富士康とその関連企業で今、連続的なストライキが爆発し、命がけの闘いが続いているのである。ヨーロッパ経済危機の爆発と中国のバブル崩壊は、先端技術産業であるIT産業をも揺るがし、倒産、生産縮小、中国からの撤退や内陸への移転などをきっかけとしたリストラ攻撃が強まっているが、その中で労働者の本格的な反撃が開始されているのだ。
この富士康の労働現場の現実と富士康労働者の必死の闘いは今、国際的な連帯行動を呼び起こしつつある。1月25日、アメリカのニューヨークタイムズに掲載された「中国で、アイパッドに組み込まれる人間の値段」という記事は、成都での爆発事件を中心に富士康での労働現場の状況を暴露したもので、アメリカで大きな反響をよんだ。
富士康とアップルへの抗議メール・電話が相次ぐとともに、たちまち20万を超える抗議署名が集まった。2月9日、この20万を超える署名はニューヨーク中央駅近くにある全米最大のアップルの販売店に提出された。中国の労働者の闘いに対するアメリカ労働者の連帯行動が力強く始まり、米中労働者の階級的団結の形成が始まろうとしている。日本における階級的労働運動の組織拡大と国際連帯闘争の発展が今こそ求められている。
(写真 労働者の自殺「防止」のため周囲にネットを張り巡らした従業員宿舎)
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週刊『三里塚』(S843号2面5)(2012/03/12)
北総の空の下で
3・11一周年
「立ち上がった鬼」
3・11から2年目の春が巡ってきました。津波と原発事故の生々しい映像が、マスコミのドキュメント特集で再現されています。原発の爆発で、津波後まだ生きている人を救助に行けなかった消防団員の無念、原発からの避難途中で病人の衰弱死を看取った看護師の無念…。9・19明治公園6万人集会での武藤類子さんの発言がよみがえります。「私たちは今、静かに怒りを燃やす東北の鬼です」
地獄を見た人たちが鬼となって立ち上がったのです。3・11福島集会が出発点です。原発=国策と対決する福島の反撃が始まったのです。この歴史的瞬間に反対同盟は総決起で合流します。国策と闘って46年、福島の怒りに展望と道筋を示す事が、今三里塚に求められていると思います。
農地と食糧を守ることこそ本当の国策だという反対同盟の主張が、TPPと3・11以降ズシリと重みを増しています。福島・宮城・岩手を中心とする東日本の農地をTPPのえじきにさせず、何十年かかろうと再生させましょう。市東さんの農地を守りましょう。それは労働者の食糧庫を守る闘い、生きるための糧を守ることに他なりません。
3・11以降、反対同盟は、放射能問題と格闘しつつ、福島への野菜カンパを続けています。目の前の農地で野菜を作れない農民の無念が痛いほど分かるからこそ、届ける野菜に気持ちがこもります。
三里塚は福島とともに、世界の労働者農民とともにあります。
北里一枝
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週刊『三里塚』(S843号2面6)(2012/03/12)
三里塚営農だより
市東孝雄さん宅

これから本格化する根菜類(ジャガイモ、里芋、サツマイモ+トウモロコシ)の植え付け準備に追われています。いずれもまとまった畑の面積が必要なため、半年前から場所の選定をして前作の作付けをしています。
11月から2月にかけて空き畑を3回以上トラクターで耕耘しますが、単調な作業と程良い振動、機械音で眠気が襲ってきます。眠気ざましに色々やってみましたが一番良いのは歌うことのようで、いくら大声で歌っても機械音で打ち消されるので、誰に気兼ねすることもなく歌えます。
そういえば同盟(農家)の人が歌がうまいのはこの為か! と納得出来ます(写真)。さて市東さんは何を歌っているのか…。もう一つの楽しみはバードウォッチングでトラクターの傍ら、土から出てくる虫を夢中でついばむ姿を間近で見ることができます。さて鳥の歩く速度で生き物と土の状態を観察しながら作付け時期を絞りますか。
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週刊『三里塚』(S843号2面7)(2012/03/12)
三芝百景 三里塚現地日誌 2012
2月20日(月)~3月6日(火)
●成田空港の1月の輸出額が発表され、5791億円であることが分かった。前年比22・3%もの減少で、6000億円を下回ったのは3年ぶり。輸出額は11カ月連続で前年割れ。(20日)
●TPP交渉への参加をめぐるアメリカとの事前協議の第2回目がワシントンで始まった。22日までの2日間。他方、オーストラリア政府ともキャンベラで事前協議を開始。(21日)
●全日空の格安航空の一つエアアジア・ジャパンの合弁相手会社であるエアアジア(マレーシア)が発表した昨年12月期の決算で前期に比べて47%もの利益減少であることが分かった。(22日)
●「成田空港の軍事使用許すな!」 三里塚闘争支援連絡会議は京成成田駅頭で「成田をPKO派兵の基地にするな」「軍用車両の輸送基地にさせない」「空港物流センターに国連の軍用車両」と訴えたビラをまき、宣伝活動を行った。(22日=写真)
●TPP交渉参加について日本との事前協議を行ったアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドの3カ国とも日本の参加について「態度を保留する」との立場であることが判明した。(23日)
●千葉県船橋市で行われた青年労働者集会に、三里塚現闘員が参加した。(26日)
●今夏から格安航空への参入を予定している日航系のジェットスター・ジャパンおよび全日空系のエアアジア・ジャパン両者と成田空港会社の間で、着陸料などをめぐって値下げ攻防になっていることが報じられた。(27日)
●関西空港を拠点とする全日空系の格安航空会社「ピーチ」社が運航を始めた。(3月1日)
●東京銀座と京橋で闘われた3・8国際婦人デー行動に反対同盟から宮本麻子さんが参加して発言した。(3日=1面に記事)
●第3誘導路をめぐって工事が遅れているため、通常中止となる大雨のこの日も工事業者が突貫工事を行っていた。(5日)
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