SANRIZUKA 2010/10/15(No809 p02)

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第806号の目次

集まった1560人が集会の最後に団結ガンバローで気勢を上げた(10月10日)

1面の画像
(1面)
トラクターデモで工事現場席巻  10・10 1560人が第3誘導路粉砕に立つ
11・7日比谷に決起するぞ!
農地死守・菅打倒へ  労農連帯の力と勢い示す
記事を読む
主導権我々にある  基調報告 萩原進事務局次長 記事を読む
10・10集会宣言  三里塚芝山連合空港反対同盟 記事を読む
反対同盟と動労千葉の発言
“44年不屈 三里塚に続こう”  11・5東京高裁包囲に立とう
記事を読む
特別報告  ●外注化阻止でストライキに立つ
動労千葉委員長・田中康宏さん
記事を読む
農民アピール  FTAに反対し農地と農業を守ろう! 記事を読む
団結街道 記事を読む
闘いの言葉 記事を読む
日程 三里塚、法大闘争裁判 記事を読む
(2面)
11・5高裁包囲を  一審判決粉砕へ正念場
現闘本部の地上権明白  井上裁判長の早期結審策動打ち破れ
記事を読む
デモ〜傍聴闘争へ 記事を読む
釣魚台の略奪を許すな  “労働者に国境はない” 記事を読む
闘えば必ず勝つC  闘魂貫いた鈴木幸司さんの生涯
命がけ、4番砦死守
権力との激突の最先頭に  71年代執行阻止決戦
記事を読む
“バス仕立て10・10へ”  9・26群馬三里塚集会が高揚 記事を読む
すばらしい解放感  全学連行動隊 京都大・H 記事を読む
北総の空の下で  誘導路工事で冠水  営農破壊に怒り 記事を読む
三芝百景 三里塚現地日誌 2010  9月21日(火)〜10月12日(火) 記事を読む

週刊『三里塚』(S809号1面1)(2010/10/15)

 トラクターデモで工事現場席巻

 10・10 1560人が第3誘導路粉砕に立つ

 11・7日比谷に決起するぞ!

 農地死守・菅打倒へ

 労農連帯の力と勢い示す

 今日本全国を、戦争への危機感と「このままでは生きていけない」という怒りが渦巻いている。何よりも釣魚台(「尖閣列島」)略奪を切り口とした排外主義・国家主義の嵐に対して、プロレタリア革命派が対決し、右翼ファシズムを打ち倒して日帝打倒へ組織するのかどうかが問われている。この情勢の分岐に対して、反戦・反権力の砦=三里塚は10・10全国集会の成否で挑み、大成功をかちとった。集会には全国の労農学市民1560人が結集し、”城内平和”のための三里塚闘争つぶしである第3誘導路建設、現闘本部破壊、市東孝雄さんの農地強奪を真っ向から粉砕することを宣言し、朝鮮侵略戦争のための成田空港の空輸基地化攻撃に対して、立ち向かう決意を誓い合った。そして、すべての力を11・7集会1万人結集へ注ぎ込むことを確認した。
 午後3時過ぎ、団結ガンバローで集会がしめくくられると、4台のトラクターのエンジン音が一斉に鳴り響いた。10・10集会のデモ行進は、土に生きる農民の生き様を示し、労働者との連帯をも豊かにしていくトラクターデモとして行われた。
 先頭を萩原富夫さん、続いて鈴木謙太郎さん、伊藤信晴さんが運転する大きなトラクターが走り、その後を北原鉱治事務局長を始めとする反対同盟、農民、市民そして労働者、学生が続いた。
 団結街道が封鎖されたため、3倍の距離のある道路迂回を強制されている市東さんの日常の怒りを共有すべく、デモコースはこの迂回ルートを通って、市東さんの畑まで。第3誘導路工事現場も席巻する。従来のデモより700bも長い距離、それも角度25度というヘアピンカーブを挟む道のりに、デモ参加者の一歩一歩が刻まれ、怒りに転化していく。取香部落の住民、運輸労働者が注目する。約1時間のデモ行進を通して、団結街道封鎖、第3誘導路工事、市東さんの営農妨害への怒りを共有したのだ。
   *
 農地強奪攻撃に怒る労働者人民で埋め尽くされた集会もすばらしい発言であふれた。正午、萩原富夫さんと宮本麻子さんの司会で集会が始まった。森田恒一さんが開会宣言に立ち「市東さんの農地取り上げを命がけで阻まなければならない」と訴えた。続く主催者あいさつで北原鉱治事務局長は、「成田空港そのものが日本の将来を沈没させる元凶である」「若者の未来のために闘おう」と呼びかけた。 
 基調報告に立った萩原進事務局次長は、釣魚台問題で噴き出した排外主義の嵐を「木っ端みじんに粉砕なければならない」と断じ、菅政権の戦争政策との対決を呼びかけた。そして闘いの方針として、@現地闘争を断固闘う。その一環として裁判闘争を闘いぬく。A民主党政権打倒を掲げ、労働運動、住民運動、市民運動との連帯を深める。B農地強奪、農業つぶしとの対決を鮮明にして闘う。C反戦・反基地闘争と連帯し、沖縄の決起に本土でこたえる闘いの先頭に立つ。D労農連帯を築き国際的に展開する、と5点を提起した。最後に、11・5現闘本部裁判控訴審に大結集し、東京高裁を包囲するデモを熱烈に呼びかけた。
(写真 トラクター4台を先頭にデモ行進に出発。市東さんの畑にむかう迂回道路を行進し怒りを共有した【10月10日 成田市東峰】)

 耕し続ける農が公共だ

 特別報告として動労千葉の田中康宏委員長が立った。「44年間闘いの拠点を守り抜いた三里塚はかけがえのない存在だ。労働運動にかけられた4・9政治和解という攻撃は、解雇された当事者に解雇を認めさせようとするものだ。そんなことは絶対にできない。国鉄全国運動を推進し日本の労働運動を塗り替えよう。動労千葉は定期大会でJR全面外注化と全力で闘うことを確認した。労働者は団結を崩さなければ闘える。11・7全国労働者集会に結集し新たな出発点をつくろう!」
 沖縄から特別報告にたった安次富浩さんは「市東さんの闘いと連帯して基地反対闘争を強化する」と発言し、関西実行委員会からの特別報告も受けた。
 さらに、全日建運輸連帯労組関地区西生コン支部の連帯メッセージが読み上げられた。
 鈴木謙太郎さんが「父の遺志を継いで闘う」と宣言し、農民アピールを読み上げた。さらに闘う北総農民が登壇し、三里塚勝利の決意を表した。
 ひときわ熱い拍手と歓声の中、市東孝雄さんが発言に立った。「すでに成田空港は破綻している。空港は国策だと言うが、農地を守り畑を耕し続けることが公共だと私は信じる。人間は土を耕し生きてきた。みなさんと連帯し、原点を守り、信念を曲げず闘い続ける」。この鮮明な決意を受けて、一緒に登壇した市東さんの農地取り上げに反対する会、群馬・市東さんの農地を守る会が連帯を表明した。
 反対同盟顧問弁護団のあいさつ、鈴木加代子さんのカンパアピールに続いて、婦民全国協、全学連の織田陽介委員長をはじめ各団体が決意を表明した。星野文昭さんの連帯メッセージを妻の暁子さんが読み上げた。
 最後に団結ガンバローを三唱、トラクターデモを貫徹した。第3誘導路建設粉砕、市東さんの農地死守。11・5現闘本部裁判・東京高裁包囲へ。
(写真 集まった1560人が集会の最後に団結ガンバローで気勢を上げた【10月10日】)

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週刊『三里塚』(S809号1面2)(2010/10/15)

 主導権我々にある

 基調報告 萩原進事務局次長

 空港は『国策』で反対するのは『国賊』と言う態度だった。そのウソがはっきりしてきた。三里塚においては、第3誘導路建設阻止・市東さんの農地強奪阻止の闘いへの総決起を促したい。主導権はわれわれにある。ここに労働者の決起、沖縄をはじめとする住民の決起が合流する。その先頭に三里塚が立つ。 
 釣魚島における排外主義の嵐の中、大恐慌を突破するのは戦争の道しかないと言う中で中国敵視をあおっている。国益・国策なるものに対して真っ向から対決してきたのが三里塚。空港と農業ではどちらが大切なのか。農業が大切なのか、会社と労働者では、労働者が大切なんだ。このことをはっきりさせたい。当面する闘いは現地闘争と共に11・5を焦点とする裁判闘争だ。労働組合・住民運動・市民運動あらゆる階級・階層、戦線との連帯を深めていきたい。市東さんの農地取り上げは農民殺し。断固粉砕する。労農連帯と国際連帯、動労千葉の闘いと一体となって闘いぬく。

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週刊『三里塚』(S809号1面3)(2010/10/15)

 10・10集会宣言

 三里塚芝山連合空港反対同盟

 恐慌の中で、戦争の危機が切迫している。釣魚台をめぐる領土略奪と中国敵視、排外主義があおられている。「新安保懇」が非核三原則の撤廃と武器輸出、集団的自衛権を打ちだして、戦争のできる国へと道をつけた。
 大阪地検特捜部の証拠改ざんという検察による罪のねつ造! おどろくべき腐敗と権力犯罪が明るみに出た。
なによりも国の借金1000兆円! 首切り、賃下げ、非正規雇用が広がり、生きることのできない社会の姿が浮き彫りになった。 日本経団連と農水省の農業つぶしが農家を追いつめている。菅民主党政権は、この危機の狭間で迷走しながら攻撃を激化させている。
 破たんのしわ寄せを働く者に押しつけて、財界(資本)だけが生き残る! その行き着く先は中国・朝鮮・アジアヘの侵略と戦争だ。東アジア共同体構想とFTA(自由貿易協定)による農業市場の開放と航空インフラの強化がもたらすものは、農業つぶしとアジアからの食料収奪だ。
 三里塚は農地を武器に、「国策」と闘ってきた。そして今年、市東孝雄さんを先頭とする実力決起で闘いは新たな段階に入った。市東さんの農地取り上げは、日本農業の縮図である。
 見よ! 空港のぶざまな姿を。ハブ(基軸)空港からの陥落で、空港会社は3本目の誘導路建設と離着陸30万回化にやっきとなっている。反対同盟はこの攻撃を敢然と迎え撃つ。
 釣魚台問題で強まる名護新基地反対闘争に対する破壊攻撃を、沖縄県民とともにうち砕こう。労働者・農民・学生、市民が全世界で闘いに立ち上がっている。これこそ時代を変える力だ。「労農同盟」の旗の下、4・9政治和解と闘う動労千葉や国鉄労働者を先頭に、JR東日本の農業・農民つぶしの攻撃を共同闘争で粉砕しよう!  11・5現闘本部裁判控訴審闘争に決起し、来春3・27全国集会の大結集を闘いとろう!
 2010年10月10日
 三里塚芝山連合空港反対同盟

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週刊『三里塚』(S809号1面4)(2010/10/15)

 反対同盟と動労千葉の発言

 “44年不屈 三里塚に続こう”

 11・5東京高裁包囲に立とう

 10・10全国集会には北は北海道、南は沖縄から多数の労農学市民がかけつけ、力強い発言を行った。ここでは反対同盟と動労千葉・田中康宏委員長の発言要旨を紹介する。

 ●強制執行の暴挙には命がけで闘う 開会宣言・森田恒一さん

 今、反対農家の上空40bを飛行させる人権侵害を行っている。市東さんの横の団結街道は廃道にした。政府は気に入らない人間を生きていけないようにしている。農民は農地がなければ生きていけないが初めから国が勝つ裁判で農地を奪おうとしている。現闘本部の建物は撤去、市東さんの畑は強奪という攻撃も出てくる。抵抗できるのは正義に基づいた暴力だけだ。強制執行には命がけで闘おう。

 ●一人ひとりが立ち上がり未来を開け 主催者あいさつ・北原鉱治さん

 今、尖閣列島で中国と日本は領土争いをやっている。成田空港は有事の際には軍事使用される。50万米兵が成田空港を拠点として他の空港・港湾に配備される。これで将来はあるのか。若い人は将来の夢が描けない。法大を始め全国の学生が立ち上がりつつある。三里塚は、若い人の未来のために闘うことが責任です。44年間闘ってきてよかった。市東さんの家を囲い込む攻撃が来ている。絶対に許すことはできない。一人ひとりが立ち上がらなくてはだめだ。労働者・農民の展望を開こう。精神力を持って闘おう。

 ●農民アピール 事務局・鈴木謙太郎さん

 

 父の遺志を継いで闘います。(農民アピール読み上げ)

 

 

 

 

●成田空港はとっくに破たんしている 敷地内・市東孝雄さん

 今、世の中おかしな事だらけ。うちのやぐらに登れば、東峰神社の所が穴の開いたように残り、「へ」の字誘導路が見える。このどこに空港の安全性があるのか。許可したのは国交省。去年の7月に110億かけた東側誘導路が使われず、今度はうちの後ろに200億かけて第3誘導路を造ろうとしている。成田は破綻している。やり方は44年前と全く変わっていない。三里塚は反戦の砦、共闘と結集の砦です。空港は国策・公共というけど、農業こそ公共です。農業を守り、畑を耕し続けることが公共だ。ゼネコンで環境が破壊され農地がつぶされた。そうしてきたのが今の社会。人間は土を耕し、生きてきた。この原点を守り抜き、動労千葉・沖縄とつながることです。「耕す者に権利あり」この信念を曲げず貫いていく。

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週刊『三里塚』(S809号1面5)(2010/10/15)

 特別報告

 ●外注化阻止でストライキに立つ

 動労千葉委員長・田中康宏さん

 三里塚闘争に対する権力の攻撃を見ていて、あらゆる情勢が煮詰まっていると感じる。三里塚が44年間あらゆる闘争破壊攻撃に対して、闘いを貫き通してきた事が、日本の労働者や農民人民にとってかけがえのないものである事を改めて確認したい。日本の労働運動、階級闘争の歴史にありません。動労千葉を振り返っても同じ。24年間解雇撤回闘争を貫いた1047名闘争に重大な攻撃が加えられた。昨日まで同じ戦列にいた人たちが裏切って行った。この事態は何だったのか。結局、1047名政治解決というものが正当な事だったと言わせるということだ。動労千葉は、9月26日第39回定期大会を開いて、外注化阻止決戦に再び立ち上がる戦闘宣言を行った。ストライキに立ち上がる。労働運動を復権する思いと外注化阻止を重ねて、11・7労働者集会を成功させたい。

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週刊『三里塚』(S809号1面6)(2010/10/15)

 農民アピール

 FTAに反対し農地と農業を守ろう!

 全国の農民に怒りが充満している。ここ5年間で75万人が農業をやめた。これは農民人口のじつに22%である。農家の収入は時給換算で300円。最低賃金の半分以下である。これでは家族を養うどころか、己を維持することさえできない。
 その上に、民主党・菅政権はFTA(自由貿易協定)を絶叫している。これによる市場開放は日本農業を壊滅させる。同時に、アジアからの食料の収奪と労働者からの収奪である。農家戸別所得補償は、減反とFTAのためのまやかしにすぎない。
 新自由主義による規制緩和と民営化は、首切りと賃下げ、非正規雇用による格差社会を産み出した。いまや、生活保護受給者は200万人を超えている。
 切り捨ては農業においてもっとも激しく進行し、前川レポートと食管制度の廃止、農基法改悪を節目に耕作放棄地を激増させた。国の政策が農業をつぶし、農地から農民を追い出してきた。
 その結果が農地法の改悪だ。農地と農民の権利を守る農地法によって、農地を取り上げる市東さんへの攻撃は日本農業の縮図である。
 農地はわれわれの命である。人間は土を媒介に、自然との係わりの中で生きている。人は土によって生かされている。われわれは土に生きる農民として誇りをもつ。
 農業・農地の問題は農民だけでは解決できない。全国の農民は、労働者と連帯し、人権、環境、反戦を闘う市民運動とともに立ち上がろう。
 FTA絶対反対! 耕す者に権利あり! 市東さんの農地を実力で守り、新たな農民決起を切り開こう!
 2010年10月10日
 三里塚を闘う農民一同

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週刊『三里塚』(S809号1面7)(2010/10/15)

団結街道 9月20日に千葉市DC会館で行われた「市東さんの農地強奪を許すな! 9
・20千葉県三里塚集会」は前号既報のとおり、すばらしい内容だった実は千葉県集会は反対同盟にとっても思い入れが深い。1966年に始まった三里塚闘争に対して、真っ先に支援にかけつけたのが全学連であり、若き中野洋さん率いる千葉県反戦青年委員会だった1967年11月12日、反対同盟、千葉県反戦、全学連の3者共催で初めての三里塚集会を開催した。この集会が翌年2・26、3・10、3・30という伝説的な実力闘争の集会につながっていった。その千葉県反戦青年委員会の活躍と今日の千葉県三里塚集会が重なって映るのだ集会では発言した若者たちがそれぞれ、三里塚闘争にかける自らの思いを率直に語っていた姿が印象的だった。その勢いから「三里塚の決戦の先頭に立つ」との息吹が伝わってきた。応えて、参加した反対同盟の伊藤信晴さん、宮本麻子さんは若き自分と三里塚闘争の関わりを青年労働者を意識してしみじみと語っていた動労千葉・田中康宏委員長の「44年間国家権力に屈しなかった闘いがほかにあるか。すべての人びとを守り展望を与えている」との指摘は、反対同盟に勇気を与えた。現地行動隊を担い、「三里塚闘争は命をかけるに値する」と語っていた全学連の坂野陽平委員長代行も「おれたちの力で三里塚を勝利させる」と宣言千葉県三里塚集会実行委員会に続こう。

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週刊『三里塚』(S809号1面8)(2010/10/15)

 闘いの言葉

 三里塚に来て、帝国主義の重圧をなぎ倒して闘う気持ちよさ、解放感は何物にも代えられない。闘い勝利できる確信があふれ出る。
 10月10日 全学連行動隊 京都大学・H

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週刊『三里塚』(S809号1面9)(2010/10/15)

 日程 三里塚、法大闘争裁判

【三里塚闘争裁判】
★11月5日(金)現闘本部裁判控訴審(別掲)
★11月18日(木)午前10時30分
 鈴木さん一坪裁判 千葉地裁
★11月26日(金)午前10時30分 行政訴訟
 午前11時10分 農地法裁判 千葉地裁

【法大闘争裁判】
★10月21日(木)午後1時30分
 5・28暴行デッチあげ裁判(控訴審) 東京高裁
★11月1日(月)午後1時30分
 暴処法弾圧裁判 東京地裁
★11月15日(月)午後1時30分
 5・28暴行デッチ上げ弾圧裁判 東京高裁

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 天神峰現闘本部を守れ!
 11・5控訴審第2回弁論
【日時】11月5日(金)午後2時 弁論開始
【場所】東京高等裁判所
※当日は弁論前にデモを行います

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週刊『三里塚』(S809号2面1)(2010/10/15)

 11・5高裁包囲を

 一審判決粉砕へ正念場

 現闘本部の地上権明白

 井上裁判長の早期結審策動打ち破れ

 11月5日、東京高裁で、天神峰現闘本部裁判・控訴審の第2回目の弁論闘争が闘われる。仮執行宣言付き判決(最高裁での判決確定を待たずに強制執行を可能にする判決)を求める成田空港会社の策動を粉砕し、一審仲戸川判決を打ち砕く勝利へ前進しよう。(1面に要項) 
 11・5弁論闘争にむかって何よりも訴えたいことは、11・5闘争にいたる過程が重大な決戦だということだ。
 2月25日の一審判決で反対同盟は「仮執行宣言」を粉砕する勝利をかちとった。空港会社は、仲戸川裁判長による「仮執行宣言付き判決」の宣告をつゆも疑わず、強制撤去を準備していた。
 だから、第3誘導路計画の申請すら行われていない2月の時点で、団結街道の閉鎖策動を開始したのだ。
 しかし、仲戸川隆人裁判長は、空港会社勝訴の判決を強行したものの、反対同盟の正義性の前に、仮執行宣言まではつけることができなかった。
 この成果をかちとった原動力は何よりも、粘り強く強力な一回一回の弁論闘争であると同時に、千葉地裁に対する集会、デモでの包囲、毎週のように展開した早朝ビラまき行動、宣伝カーによる宣伝活動など、法廷内外が一体となった大衆運動の展開にあった。
 東京高裁・井上繁規裁判長を圧倒する高裁包囲闘争を、地裁に続いて展開しなくてはならない。
反対同盟は10月下旬から11月上旬にかけた街宣闘争、宣伝闘争を準備している。そして、11月5日当日のデモによる東京高裁への闘いが重要だ。

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週刊『三里塚』(S809号2面2)(2010/10/15)

 デモ〜傍聴闘争へ

 そもそも仲戸川判決は一から十までデタラメ極まりない。特に、石橋政次元反対同盟副委員長の長男の嫁である石橋恵美子氏の証言がウソであることを承知の上で証拠採用し、恵美子証言に基づいて、地代の受領や地上権、賃借権を否定し去った暴挙は許しがたい。
 仲戸川裁判長は、ビデオリンク方式と称する密室での恵美子証言を許可し、反対同盟には反対尋問の機会すら保証しなかった。そのビデオリンク方式証言ですら、成田空港会社が作った作文を提出して、「その内容にまちがいありません」と述べただけのデタラメ極まりないものだった。
 この石橋証言で、反対同盟の正当な主張のほとんどすべてを否定し去ったのが仲戸川判決だ。  法廷内外が連帯した弁論闘争を断固として展開すれば、一審判決を粉砕することは100l可能だ。
 控訴審では証拠や証人調べは保証されてはいない。弁論闘争の迫力でかちとる以外に勝利の道はない。一回一回の弁論が結審策動と対決する重大な決戦場だ。11・5弁論闘争に大結集しよう。圧倒的なデモをかちとり、傍聴闘争を展開しよう。井上繁規裁判長の早期結審策動を粉砕しよう。
 【お断り】「現闘本部裁判 控訴理由書で武装しよう」は休みます。

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週刊『三里塚』(S809号2面3)(2010/10/15)

 釣魚台の略奪を許すな

 “労働者に国境はない”

 歴史的・地理的に中国領である釣魚台(ちょうぎょだい、「尖閣列島」)付近で発生した海上保安庁の巡視船と中国漁船との「衝突事件」を口実に、日帝・菅政権は、「領土問題」に火を付け戦争の危機を煽ることによって、ついに本格化した東アジアをめぐる帝国主義およびスターリン主義との間の争闘戦に勝ち抜く国家=戦争国家化への道を決定的に開こうとしている。
 そもそも釣魚台は中国領土である。「1895年の閣議で領有を決定した」「その時、中国側から異議は唱えられなかった」など、現在吹聴されているすべての宣伝がウソとデマゴギーに満ち満ちている。
 釣魚台は1894〜5年の日清戦争で略奪したものであり、本来、45年の敗戦によって台湾と同様、中国に返還しなければならないものだった。それを今に至るまで、屁理屈をつけて、領有権を主張しつづけ、自民党から共産党にいたるまで、さらに全マスコミがこの排外主義を煽り、右翼ファシズム的突出に道を開こうとしている。
 この「衝突事件」自体、8月27日の新安保懇報告の即時実践としてある。同報告は非核3原則撤廃、集団的自衛権の行使を公然とうたい、さらに自衛隊版「海兵隊」の創設を主張する、戦争国家化戦略を唱えるものだ。これと連動して「南西諸島の防衛強化」が重要課題に押し上げられ、石垣島や宮古島への自衛隊配備がすでに策動されている。
 さらに、11月から12月にかけて、日米共同の「尖閣奪還」演習が南西諸島と大分県日出生台(ひじゅうだい)演習場を使って行われようとしている。そしてこれらの一切の攻撃が沖縄の辺野古新基地反対闘争への破壊をもくろんで展開されている。今や日帝のこの反動的突出が、大恐慌下で激化の一途をたどる保護主義と争闘戦に決定的な拍車をかけている。通商戦争に続いて「通貨切り下げ競争」という為替戦争が火を噴き、むき出しの資源争奪戦が激烈に進行してきている。
 「労働者に国境はない!」――これこそ、労働者階級のスローガンだ。11月労働者集会の爆発で日帝の釣魚台略奪攻撃を打ち砕こう。
(写真 これが中国領・釣魚台諸島だ)

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週刊『三里塚』(S809号2面4)(2010/10/15)

 闘えば必ず勝つC

 闘魂貫いた鈴木幸司さんの生涯

 命がけ、4番砦死守

 権力との激突の最先頭に

 71年代執行阻止決戦

 1971年第一次代執行阻止闘争で、鈴木さんら中郷部落は4番地点の防衛を担った。同年、反対同盟は、69年以来の強制測量阻止闘争・収用委員会闘争に続く収用阻止決戦についに入ったのだ。
 文字通り、農地を奪われるかどうかの正念場だ。反対同盟は、71年1月2日、新年早々実行役員会を開くとともに6日から地下壕建設を始めた。折からベトナムにおいて、アメリカ帝国主義の侵略戦争にトンネルを掘って抵抗闘争を展開している事にヒントをえた戦術だった。スローガンは「三里塚の地下壕はベトナムに続く」
 さらに、一坪用地にバリケードをつくり砦化した。その4番地点が第4砦である。地下壕は縦横に連絡道路をもち、要所要所にバリケードがはられ、地下要塞として完成した。総延長1`。
 第1次代執行は、2月22日から3月14日までの3週間とされた。当時の資料では、次のように記録されている。
 「地下壕がある前の広場は、反対同盟と執行班の行き詰る宣伝戦が展開する。一進一退。『来るなら来い』。決死の反対同盟は、バリケードにわが身を鎖でしばりつけ、形相すさまじく怒号する。『ガードマン、なんだテメェのかっこうは、まるで機動隊と同じじゃねえか』。バリケードにはためく少年行動隊のノボリ。『先生見ていてください、少年行動隊』」(「闘う三里塚 第3集」)。
 鈴木幸司さんは、この決戦の最先頭で闘う。「4番地点のあるところは大きな丘のヨセ(田んぼに続く急傾斜地)なんだけど、その横へ横穴を掘った。強制代執行の時には(公団が工事で)平地にさせないためにも部落のほとんどの人がその穴の中に入っていた。私たちが穴の中に入ったら、ダンプとか重機とか、そういうのがどんどん通るわけだよ。穴といったって、簡単にスコップで掘った穴だから、崩れちゃったら部落の人が全員埋められちゃう。死ぬわけ。みんな本当にあの時の決死な顔というのは二度と見ることが出来ない。本当に真剣な闘いでなかったらやれない行動だった」
 そして71年3月6日、重傷を負わされる。その時のことを鈴木さんは次のように語る。「じきに機動隊が何百人来たかわかんない。怪我をしたら大変、みんな座れということで、私はその一番先頭になって座った。乱闘服の機動隊が来て靴でけられた。前歯を4本も折られた。ブルドーザーの運転手にやるんじゃないと言うことで抗議に行ったところ機動隊に捕まった。機動隊はとがった棒で右目の横を刺し、そのため顔面血だらけになった。今でも忘れることができないけれども…。顔中血だらけになった」。この大怪我の鈴木さんを機動隊は逆に放置した。
 第1次代執行阻止闘争は第1、2地下壕を死守し、反対同盟農民の総力決起をかちとった。三里塚は、残された第1砦・「農民放送塔」と地下壕を守る闘いに引き続き決起し、第2次代執行阻止の大決戦に入っていく。
 71年安保・沖縄闘争の巨大な一翼を三里塚農民は担ったのである。
(写真 1971年3月の第1次代執行阻止闘争で闘う鈴木幸司さん)

 9・16戦の衝撃

 第2次代執行の対象地は、反対同盟所有の団結小屋、墓地、民家であった。中でも、駒井野・天浪団結小屋、木の根の青年行動隊団結小屋と墓地、大木よねさん宅は拠点中の拠点であった。鈴木幸司さんは、木の根防衛を担当した。前夜から団結小屋に泊り込んだ。この団結小屋には、コンクリートで造られた地下要塞があった。
 9月16日朝のことは、鈴木さんにとって鮮明な記憶だ。報道で機動隊せん滅の一報が入った。すると誰ともなく、皆で万歳をした。権力万能神話が崩れ去ったのだ。鈴木さんは団結小屋が奪われても、次の大木よねさんの闘いに決意を固めた。そして9月20日、大木よねさん宅のだまし討ちの代執行に鈴木さんは権力に対する報復を誓った。
 「私たちの目の前で、人間とも思えないような激しい権力の暴力が行われた。大木よねさんが激しく傷つきながら抵抗したことは、この長い闘いの中でも忘れてはならない。歴史の一ページとして、われわれは一生忘れることはできない。よねさんの闘いはわれわれ農民の本物の闘いだ、これはわれわれが継承しなくちゃならない」
 まさに鈴木幸司さんのその後の人生を決定付けたものだった。
 鈴木幸司さんは次のように振り返る。「私の家族も本当に家族ぐるみの闘いをやった。これを通しながら、人民解放の闘いというのは、ああこれなのかと感じた。こんなすばらしいものはないと、こういう自分自身を自分で見たというのは初めてだ」
 代執行阻止闘争後、三里塚は全国の反戦・反基地闘争の結集軸としてますます日帝打倒の闘いに発展するが、他方で青年行動隊への弾圧などに見られる日常的な弾圧との闘いと話し合い・懐柔策との闘いが重要になる。「闘えば必ず勝つ」、この信念が、一人一人の生き方・思想として求められるようになる。とりわけ78年開港阻止決戦の勝利後、鈴木さんの菱田地区では成田用水による反対同盟破壊策動との対決が課題となって行った。
(つづく)
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 〔メモ〕
 70年12月26日、千葉県収用委員会は4000b滑走路予定地の北端にあった駒井野一坪共有地の6件6筆、1486平方bの強制収用を決定し、71年1月31日を明け渡し期限とした。これによって代執行阻止決戦が爆発する。

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週刊『三里塚』(S809号2面5)(2010/10/15)

 “バス仕立て10・10へ”

 9・26群馬三里塚集会が高揚

 9月26日、高崎市労使会館ホールで、「市東さんの農地を守ろう! 9・26群馬集会」が、昨年をうわまわる広い層からの協力を得て、88人の参加でかちとられた。
 集会に先だってまず2本のビデオが上映された。一つは三里塚闘争史を描いた『大地の乱』。2本目が、今年前半の三里塚闘争の前進をまとめ、さらに第3誘導路工事との闘いが白熱化する現地の様子も紹介したドキュメンタリー。参加者は昨年9月の集会以来、この1年間の三里塚の闘いが日帝とNAAを追いつめ勝利していることに確信を持った。
 司会の開会宣言を受けて、主催者あいさつに立った共同呼びかけ人の高階(たかはし)ミチさんは、「昨年の9月に市東さんを迎えて集会を開いてから1年、三里塚現地集会や裁判の傍聴に参加してきました。今日の集会も多くの方々ががんばって宣伝し、市東さんの闘いを広めてくれました。これからも皆さんと力を合わせて市東さんの農地を守りましょう」と呼びかけた。
 群馬・市東さんの農地を守る会の事務局から、「労農連帯の強化で市東さんの農地を守ろう」と熱をこめた基調提案が提起された。 
 次に「市東さんと連帯する、職場と地域から」に移った。始めに合同労組として毎日の職場闘争に格闘している地元高崎の鉄鋼労働者が決意を表明した。
 続いて自治労で闘う青年労働者、群馬合同労組委員長の青年、裁判員制度と闘う弁護士。群馬・動労千葉を支援する会(準)からは、「来月の17日にこの同じ労使会館で、群馬・動労千葉を支援する会を結成します。10・10三里塚−11・7日比谷集会の大結集で市東さんの農地を守ろう」との熱い訴えを受けた。
 さらに会場から、不当な大規模開発と闘う議員と、三里塚をたたかう全群馬実行委の小池正男代表が熱烈な決意を表明した。
 ここで、市東さんの来県を歓迎してフルートの演奏。4曲が披露され集会を盛り上げた。いよいよ市東孝雄さんが登場。「私の会を作ってもらって群馬へ伺うのは3回目。来るたびに参加者が増えることに、みんな一生懸命やってくれていることがわかり感謝しています。5月17日に逮捕されましたが、そもそもあの段階では市道はNAAのものではないんです。向こうは不当なことをやっていることがわかっているから、私が抗議に行ったら逃げちゃった」と、この1年間の闘いの勝利に市東さんが確信を持ち、日帝もNAAも圧倒して訴える姿に、参加者は感銘を受けていた。
 同じく千葉からかけつけた、市東さんの農地取り上げに反対する会・事務局の仲間からも、会の4年間の活動の模様が詳細に語られ、群馬への熱いエールとなった。
 市東さんの訴えを受けて、群馬・守る会の大塚正之事務局長が10・10集会呼びかけとカンパアピール。
 最後に、青柳晃玄さんから集会のまとめが出された。市東さんへの再度の拍手が鳴りやまぬ中で、参加者全員での「反対同盟の歌」の大合唱。「10・10三里塚にバスで行こう」と約束しあって集会を終えた。
 集会後の交流会にも20人を超える人がかけつけ、大いに連帯・交流を深めた。三里塚や動労千葉のように絶対反対で闘っている姿は、初めて知ったワーキング・プアと呼ばれる青年労働者への大きな励ましになった。
(写真 発言する市東孝雄さん)
(写真 毎年参加者が増える群馬県三里塚集会【9月26日 高崎市】)

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週刊『三里塚』(S809号2面6)(2010/10/15)

 すばらしい解放感

 全学連行動隊 京都大・H

 機動隊の国家暴力による軍事空港建設に対し、農民・労働者・学生が44年にわたって闘い、勝利している。この三里塚の地において、10・10に向けた闘いの一環として行動隊に決起しました。
 三里塚に来て、闘うことは最高に素晴らしいと実感します。帝国主義の全重圧をなぎ倒して闘う気持ちよさ、解放感は何ものにも代えられない。そして、労働者階級は国家権力と真っ向から闘って勝利することができる。その確信が抑えようもなくあふれる。それが三里塚だ。
 今、この三里塚は全く新たな情勢に入っています。現在工事が進められている第3誘導路は、市東さんの農地と家を空港の中に完全に囲い込むものであり、絶対に許すことはできません。軒先から飛行機を飛ばしても出て行かないならフェンスで囲み営農を破壊し、追い出すという攻撃です。さらに、現闘本部破壊、市東さんの農地取り上げをめぐって決戦に入っています。44年にわたる三里塚闘争を圧殺しようとする攻撃との全面激突が始まっています。
 これらの動きは、世界大恐慌の爆発と帝国主義間争闘戦の激化の中で、「東アジア共同体」=再びのアジア侵略と戦争に突き進む以外にない日本帝国主義の生き残りをかけた攻撃です。そのために、国鉄闘争を始め国内階級闘争を全面圧殺して労働者人民を帝国主義支配に組み敷く攻撃と完全に一体で、三里塚闘争をつぶして軍事空港化を狙う攻撃がかけられています。だからこそ、この攻撃への回答は、戦争と大失業に怒りを燃やして全国の労働者・学生が自らの未来をかけて立ち上がることです。その闘いの中心に、三里塚闘争が歴史的に登場し、勝利に向かって全国の労働者・学生を束ねて突き進んでいくことだ。
 44年かかって全くつぶすことができない三里塚闘争に、日本帝国主義は完全に追いつめられ、焦っています。空港のど真ん中で堂々と農地を死守して畑を耕す農民と、全国の労働者・学生との固い団結。これが新たな侵略と戦争に向けた帝国主義の野望を打ち砕いています! 戦争・改憲に突き進む帝国主義に今こそ断を下そう! 菅・民主党政権打倒! 三里塚闘争の爆発から11・7へ立ち上がろう! この中に、戦争と大失業に立ち向かう学生運動の歴史的復権の展望がある。
(写真 南ゲートの中で行われる誘導路工事【10月5日】)

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週刊『三里塚』(S809号2面7)(2010/10/15)

 北総の空の下で

 誘導路工事で冠水

 営農破壊に怒り

 日照りの後は、雨続きです。萩原さんの畑に隣接して機動隊の宿舎建設が始まったため、芽が出たばかりの人参の一部が冠水でだめになってしまいました。畑の外周がフェンスで囲まれてその中をコンクリートで固められると、必然的に水はけが悪くなります。軒先工事への怒りがこみ上げます。
 10・10全国集会も雨。前日から降り続く雨の中、合羽に長靴、靴の上から買い物袋を被せた人達が、続々と集会場に結集してきます。新しい顔、久々に見る懐かしい顔がたくさん! 集会が始まる頃には、時おり弱い雨が降る程度になりました。集まった人達の熱気で、雨雲を吹き飛ばしたという実感です。
 この勢いで、11・5本部裁判控訴審と、市東さんの農地を守る現地攻防へ!労農連帯と国際連帯をかけた11・7労働者集会へ!
 雨の集会では、裏方の苦労も倍加します。演壇とトイレは組み立て式。長年の経験で、台風にも耐えられる頑丈さと、年配の人が上り下りし易い工夫がされています。現地支援連が、晴れ間を見て、監視台の竹刈りと合わせて、1日がかりで準備しました。
 後片付けは集会後と翌日の2日掛かりです。解体した部品も、山積みされたゴミも泥んこ。何より大変なのは会場の畑を元に戻す作業です。雨の日に大勢が踏み固めた畑は、何度も耕さなければ元に戻りません。葉物野菜を蒔きつけて、冬場の収穫にこぎつけるまでには手間と時間必要です。 北里一枝

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週刊『三里塚』(S809号2面8)(2010/10/15)

 三芝百景 三里塚現地日誌 2010

 9月21日(火)〜10月12日(火)

●アジア最大規模の格安航空会社・エアアジア(マレーシア)傘下のエアアジアXは、12月9日に、羽田−クアラルンプール線を開設する、と発表した。(21日)
●10・10集会参加を訴える騒音下ビラまき 反対同盟は、10・10全国集会への参加を訴える騒音下地区ビラまきを開始した。対象は成田市北部、芝山町南部の約620戸。(22日)
●国土交通省は航空運賃について「上限認可制」を導入することを決めた。この制度は運賃の上限額を設定して、その範囲内なら自由に運賃を設定できる仕組み。予約数や座席数で運賃を変えることの多い格安航空会社参入を促すもくろみ。(22日)
●支援連が駅頭ビラまき 
三里塚闘争支援連絡会議は、京成成田駅頭で10・10全国集会への参加を訴えるビラまき宣伝を行った。(22日)
●北原事務局長が動労千葉定期大会へ 動労千葉の第39回定期大会に北原鉱治事務局長が参加して連帯のあいさつを行った。(26日)
●9・26群馬集会が成功 
群馬県高崎市で開かれた「市東さんの農地を守ろう!9・26群馬集会」は88人の労農学を結集して成功した。(26日=記事別掲)
●萩原さんで冠水被害 萩原さん宅で、前夜から降り続いた雨と第3誘導路工事による囲い込みのため、通称「横川」の畑で冠水が起こり、蒔いたばかりのニンジンに被害が発生した。(28日=写真)
●支援連が駅頭ビラまき 
支援連は10・10集会参加を訴える京成成田駅頭ビラまきに決起。(30日)
●相川勝重・芝山町長は町民への説明会で飛行回数の30万回化について受け入れる、との表明を行い怒りを買った。(10月6日)
●日本航空は450人のパイロットを整理解雇する方針を固めた。(7日)
●全国集会に1560人 10・10全国総決起集会に労農学市民1560人が集まり、第3誘導路阻止、現闘本部・市東さんの畑死守を誓った。(10日=1面に記事)

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