ZENSHIN 2014/02/17(No2620 p06)

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第2620号の目次

“東京燃ゆ!”鈴木さんが都知事選を振り返って総括と感想を語った。17日間を闘い切った勝利感があふれる総括集会がもたれ、新たな出発点となった(杉並 2月10日)

1面の画像
(1面)
都知事選の力で安倍倒せ
総転向・総翼賛状況を打ち破り階級的労働運動の拠点建設を
3・11反原発福島行動’14(郡山)へ  法大暴処法裁判、2審も無罪 記事6面
記事を読む  
都知事選総括集会 現代革命勝利へ偉大な一歩
未来開く12684人の決起(2月10日)
記事を読む  
前進速報版 記事を読む  
(2面)
交流センター定期総会 拠点建設へ新たな出発
都知事選決戦で全国が団結(2月8、9日)
記事を読む  
動労連帯高崎 熱気に満ち旗開き  和田山委員長との再会喜び(1月24日) 記事を読む  
雪の新宿で熱烈な交流  “労働者こそ社会の主人公”
都知事選最終日 鈴木コールで勝利の確信(2月8日)
記事を読む  
ツイッターで大反響(続) 記事を読む  
経労委報告と対決を
全面的な労働規制の撤廃で総非正規職化・過労死を強制
14春闘で反撃し労組拠点建設へ
記事を読む  
【要項】動労千葉JR貨物本社前抗議行動、国労組合員資格確認訴訟 記事を読む  
(3面)
新時代の扉みんなで開いた
青年を先頭に労働組合復権し安倍政権の悪政を断ち切ろう
2・10都知事選総括集会/鈴木達夫さんの発言
記事を読む  
ロンドン地下鉄48時間スト  「駅窓口閉鎖・960人解雇」撤回へ(2月4日〜6日) 記事を読む  
韓国 2・25国民ゼネストへ  民主労総を軸に全人民決起 記事を読む  
14年決戦へ総決起誓う  2・2革共同東海政治集会
天田書記長が記念講演(2月2日)
記事を読む  
(4面)
3・23三里塚大闘争(東京芝公園)へ  反対同盟が首都結集へ招請状 記事を読む  
NHK問題 大本営放送化許すな  日放労は今こそ決起し籾井・百田・長谷川倒せ 記事を読む  
「子ども・子育て支援新制度」批判
株式会社化・安全破壊許さない  革共同自治体労働者委員会
記事を読む  
2014年日誌 2月4日〜10日
安倍が「96条改憲」に意欲/集団的自衛権行使で具体例
記事を読む  
(5面)
2・23いわき集会・デモへ  JR常磐線の竜田駅延伸阻もう 記事を読む  
診療所に全国の支援を  3・11反原発福島行動’14 呼びかけ人から訴えB
フクシマを風化させない  ふくしま共同診療所医師・福島市 布施幸彦さん
記事を読む  
焦点 安倍の「積極的平和主義」の正体  大恐慌下に侵略戦争に突進 記事を読む  
県民健康管理調査  甲状腺がん33人 「疑い」も含め74人
原発事故の影響は明らか
記事を読む  
金曜行動 福島から怒りの発言  仮設の今を知ってますか(2月7日) 記事を読む  
【集会要項】2・23怒りのいわき行動、3・1ビキニデー集会、3・11反原発福島行動'14 記事を読む  
(6面)
団結ひろば 投稿コーナー 記事を読む  
2・9デモ 星野さんを解放しろ
渋谷の街で520人が訴え  “証拠開示を100万人の運動に”(2月9日)
記事を読む  
安倍の息の根止めよう  星野文昭同志の手紙から 記事を読む  
法大暴処法弾圧裁判 無罪を死守したぞ!
検察の控訴を粉砕し尽くす  「控訴を棄却する」!(2月12日)
記事を読む  

週刊『前進』(2620号1面1)(2014/02/17 )

 都知事選の力で安倍倒せ

 総転向・総翼賛状況を打ち破り階級的労働運動の拠点建設を

 3・11反原発福島行動’14(郡山)へ

 法大暴処法裁判、2審も無罪 記事6面

(写真 “東京燃ゆ!”鈴木さんが都知事選を振り返って総括と感想を語った。17日間を闘い切った勝利感があふれる総括集会がもたれ、新たな出発点となった【杉並 2月10日】)

 東京都知事選挙は2月9日に投開票が行われ、憲法と人権の日弁連をめざす会が推薦した鈴木たつお候補は、きわめて革命的な主張と政策を掲げて、連日の街頭宣伝・演説会をはじめ熱烈な選挙戦を闘いぬき、本当に宝のように輝く1万2684票を獲得した。大恐慌と3・11情勢のもとで危機にあえぐ日帝・安倍政権と、崩壊を開始した帝国主義・新自由主義の、マスコミをも総動員した大反動と圧殺攻撃を打ち破って、学生・青年労働者を先頭に、鈴木候補と一体となった連日の総決起がかちとられた。この歴史的経験は巨大である。都知事選決戦の地平から2〜3月闘争へ直ちに大進撃しよう。

 新自由主義と闘う蜂起戦

 革共同は鈴木たつお候補を断固支持し、全都・全国の党の総決起で1カ月間の蜂起戦・死闘戦を闘いぬいた。
 現場の労働者の要求と闘いが鈴木候補の政策となり、鈴木候補は青年をはじめとした労働者の階級的利害を代表する唯一の候補となった。青年労働者と全学連の学生が都知事選の先頭に立って奮闘した。「国鉄決戦でプロレタリア革命勝利を」を合言葉とする階級的労働運動を全力で発展させる闘いとして都知事選を据え、「1千万人の怒りで安倍を倒そう」と訴えて、2014年の冒頭から巨大な階級決戦を決断し、歴史的挑戦に打って出たのである。
 それは「現代革命への挑戦」そのものであり、帝国主義・新自由主義と全面対決し、これを打倒する一個の政治的蜂起戦だった。
 日帝国家権力とブルジョアジーは、新自由主義の崩壊が「革命のうねり」へと転化することに恐怖し、それを阻止するために、鈴木候補と労働者階級の存在と決起を抹殺し圧殺することに全力をあげた。マスコミを総動員し、最初から最後まで「主要4候補(6候補)」なるおぞましい世論操作を連日繰り広げた。まさにブルジョア議会制度による階級支配の本質をむき出しにしてきたのである。
 有権者の実に54%が棄権(投票率46・14%)したことは、この「4候補(6候補)」以外の選択肢を認めないとするとんでもない翼賛選挙に対する意識的で明確な拒否であり、鈴木候補の闘いが生み出した体制変革=革命の意思表示であり、本質的には「鈴木票」にほかならなかった。昨年の山本太郎選挙で生み出された66万人(100万人)の決起が、鈴木候補の闘いに引き継がれた。鈴木候補の「ともに闘いに立ち上がろう」という革命的な主張に触れた労働者人民のうちから、1万2684人という真に貴重な意識的決起がかちとられたのである。
 大恐慌と3・11情勢のもと、日帝・安倍政権の極反動と危機が生み出した、極右・ファシストとの本格的激突が都知事選で始まり、今や1930年代型の階級情勢が現実化している。「安倍首相に最も近い」を売りに極右・ファシストの田母神が登場し、権力・マスコミは「主要4候補」の一角としてこれを宣伝した。NHK新会長・籾井勝人が就任会見で極右思想と安倍の先兵化を披歴し、百田尚樹や長谷川三千子ら極右の経営委員の言動がこれに続いた。安倍は、集団的自衛権行使容認に向け内閣法制局長官に小松一郎を充てるとともに、籾井らをNHKに送り込んだのだ。
 安倍は都知事選で田母神を実質的に支持すると同時に、NHKに送り込んだ籾井、百田、長谷川らの言動も、「思想の自由」「聞いていない」などと言って容認し、国会招致も拒否している。「2020年東京オリンピック」をもテコとして労働者階級人民を総翼賛化し戦争動員する攻撃に鈴木候補のみが真っ向から対決して闘いぬいた。

 2010年代中期へ展望

 他方で今回の都知事選は、スターリン主義や社会民主主義などあらゆる体制内勢力、中間主義的勢力の分岐・分裂と変質・転向を促進した。この体制内勢力と中間勢力の総転向が安倍を延命させ舛添を押し上げたのである。彼らは安倍打倒や極右・ファシストとの闘いから逃げ、20年東京オリンピック開催に唱和し、挙国一致の翼賛体制に加担して、「脱原発」のペテン性を自己暴露した。また「脱原発」を唱える勢力や、革共同から脱落した血債主義分子がこぞって、細川・小泉連合を支持するという総転向が起こった。
 あろうことか連合東京は舛添を支持した。これは決定的な事態であり、連合による労働者支配の崩壊と総翼賛化である。日本共産党スターリン主義は、「世界一労働者が働きやすい東京」と、安倍や日帝ブルジョアジーと変わらない政策を掲げた。資本は労働者を働かせ搾取して肥え太る。「働きやすい」とは資本への怒りも闘いも捨てるということだ。「世界一企業が活動しやすい日本」をめざす安倍や経団連との労資一体化宣言だ。さらに福島と被災地を切り捨て労働者人民に地獄を強制する東京オリンピックを、「国民が元気になる」と美化し積極的に推進する日本共産党は、労働者階級への敵対者である。
 革共同の都知事選決戦への歴史的決断は、30年代型階級闘争と2010年代中期階級決戦への展望を押し開いた。大恐慌と「戦争か革命か」の時代の到来の中で、巨大な階級的労働運動と大衆行動、労組拠点建設と革命的労働者党の建設に向かう本格的な飛躍の過程が始まった。首都圏を軸に階級的労働運動の新時代が確実に開かれ、プロレタリア革命運動のうねりが現実のものとなっている。都知事選の地平から、安倍打倒と労働運動をめぐる大攻防に全力で躍り出よう。
 福島原発事故と東京オリンピック開催問題は、いよいよこれから日本帝国主義・新自由主義にとって巨大な破綻点と化し、死の重圧となって安倍と支配階級にのしかかっていく。日帝・安倍は舛添の「勝利」を理由に、原発再稼働と集団的自衛権行使=改憲へ、さらには教育をめぐる反動攻撃、教育の国家統制へと踏み出そうとしている。これとの階級的激突はすでに都知事選過程で始まっている。都知事選決戦の地平から安倍と舛添を労働者階級の怒りの炎で断固打倒しなければならない。

 国鉄最高裁決戦と春闘へ

 

2月7日の「県民健康管理調査」検討委員会で、福島の子どもの甲状腺検査結果が出た25万4千人のうち、実に75人が甲状腺がんやその疑いがあると診断された。がんと確定した子どもは、昨年11月の26人から33人に、「がんの疑い」は32人から41人に増加した。それでも県は「被曝の影響とは考えにくい」と開き直っている。
 その上で3月から被曝線量や県民健康管理調査結果の「一元管理」を開始するという。恐るべき被曝の事実とデータを闇に葬り去ろうとしているのだ。福島第一原発の破損した原子炉からの放射能汚染が拡大している。猛毒の放射性物質ストロンチウムによって地下水がとてつもなく汚染されている。原発再稼働など断じて許されない。
 都知事選の過程でロンドンの地下鉄労働者が、合理化と首切りに反対し48時間ストを決行した。12年ロンドンオリンピックの治安弾圧(ロンドンがゴーストタウンと化した!)と、オリンピックが生んだ財政破綻のしわよせに労働者は激しく怒っている。
 崩壊する新自由主義のもとで東京オリンピックの破産は不可避である。それは1%の大ブルジョアジーが群がる巨大利権の巣であり、労働者には大合理化とリストラ、民営化・外注化・非正規職化、超低賃金、長時間労働・過労死、無権利化の地獄を強制するものになる。東京オリンピックによる福島圧殺と被災地切り捨て、原発再稼働攻撃を、都知事選の地平から徹底対決し粉砕しよう。
 都知事選を引き継ぎ、猛然と2〜3月闘争に打って出よう。2・16国鉄集会の成功から1047名解雇撤回・JR復帰に向け最高裁決戦に総決起しよう。都知事選に熱いエールを寄せた韓国・民主労総ソウル地域本部にこたえ、2・25韓国ゼネスト連帯行動に立とう。労組拠点建設をかけ14春闘を闘おう。
 福島原発事故3周年の3・11反原発福島行動14(郡山市)に、あらゆる反動をぶち破って総決起しよう。鈴木候補は福島の怒りを唯一体現して闘った。この地平を引き継ぎ闘おう。NAZENいわき主催の2・23怒りのいわき行動、NAZEN東京主催の3・1ビキニデー集会(杉並)に結集し成功をかちとろう。
 都知事選は階級的労働運動の発展と労働者党建設、『前進』1万人読者網建設への巨大な展望を開いた。さらに意気高く闘おう。

(写真 星野文昭さん奪還へ渋谷デモ 労働者、学生ら520人が結集【2月9日】=記事6面)

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週刊『前進』(2620号1面2)(2014/02/17 )

 都知事選総括集会 現代革命勝利へ偉大な一歩

 未来開く12684人の決起

 2月10日夕、杉並区高円寺北の選挙事務所で、「生きる権利を!鈴木たつおとともに歩む会」の主催で都知事選の総括集会が開かれた。200人に近い労働者・学生・市民が結集し、会場は満杯になった。安倍政権への怒りと情熱と鋭い弁舌で他候補を完全に圧倒した鈴木さんを先頭に、17日間の選挙戦を思いっきり闘いぬいた爽快(そうかい)さと勝利感、笑い声があふれ、会場は明るい雰囲気に包まれた。
 街頭宣伝で先頭に立った全学連の坂野陽平書記長が司会を務めた。
 坂野君は「逆流をはね返し、いくつものドラマを巻き起こしながら選挙戦を戦った。鈴木さんに寄せられた1万2684票はかけがえのない支持です。私たちの夢は始まったばかり。きょうの集会を新たな出発点に、壮大な夢の実現に向かって前進しよう」と呼びかけた。
 満場の拍手の中を、鈴木達夫さんが発言に立った(3面に要旨)。冒頭、「素晴らしい闘いでした。大勝利をかちとった感激を皆さんと共有したい」と語り、ともに闘った支援者に心からの感謝の気持ちを表した。そして「今度の選挙戦は、日本の社会を根本から変えていく新しい時代の扉を押し開いた」と、総括の核心点を提起した。大恐慌の中で戦争・改憲・人権破壊に突進する安倍政権と全力で対決し、「安倍政権を倒して労働者の団結で新しい社会をつくろう」と真っ向から呼びかけて闘われた選挙戦だった。鈴木さんはその闘いを熱く振り返り、切り開いた豊かな地平を縦横に語った。
 そして、「裸一貫で生まれ、失うべき何ものも持たず、それゆえに全世界を獲得せずにはおかない階級として労働者階級が存在することを、私は選挙戦の中であらためて強く深く確信した。寒い中、最後まで演説に聴き入り握手を求めてくる若い労働者が本当に多かった。うれしかった」と感想を語った。「労働者階級こそが社会の主人公だ、世の中を変える主体だという訴えが、深いところで共感を呼んだ」。
 鈴木さんはさらにパリ・コミューン(1871年)で市政を握った労働者が借金棒引きと家賃引き下げを実施した闘いを紹介しつつ、「パリ・コミューンは遠くにある教条じゃない。1兆円あれば同じことができる。政治の決断だ。手が届く大転換だ。その道筋がはっきりと見えた。『東京燃ゆ』だ」と確信をもって述べた。夢とロマンが大きく膨らんでいく提起を受けて、参加者は闘いの階級的正義と勝利の展望に、なお一層の確信を深めた。
 100回を超える街頭演説を行い他候補を圧倒して闘った鈴木さんの労をねぎらって、若い女性の支援者が花束を贈呈した。その女性は「ほかの選挙と違うのは、『候補者さまさま』じゃなくてみんなでがんばったこと。面白かったです」と感想を述べた。
 続いて選対本部から、街宣隊の責任者が総括を提起した。「1300万都民を対象に、かつてない歴史的挑戦をやりぬいた。今の政治への批判者にとどまることなく、自分たちがそれにとって代わる選択肢として登場したことは、ものすごい飛躍と挑戦だ。この地平を打ち固めて労働運動、学生運動を大きく爆発させよう」と訴えた。
 街宣隊の女性は、労働者が夜勤明けで応援に駆けつけたことなどエピソードを語り、「労働者階級の力の大きさをあらためて確信した」「楽しく価値創造的な選挙でした」と振り返った。
 労組選対の吉本伸幸・東京西部ユニオン委員長は「応援演説で、なんでも言えて楽しかった。胸張って組織拡大へ。闘う労働組合の復権の闘いを」と呼びかけた。
 まとめを北島邦彦・選対事務局長が提起した。「既成政党と真正面から激突し、たいしたことない、絶対勝てると実感した。選挙戦で獲得したものは大きい」と語り、14年決戦への決起を呼びかけるとともに、自身の6・29杉並区議補選必勝の決意を表明した。
 闘いの地平を踏まえ、全力で労働者階級の組織化へ! ファイトが湧き出る総括集会だった。

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週刊『前進』(2620号1面3)(2014/02/17 )

前進速報版

無罪を死守したぞ! 法大「暴処法」裁判控訴審全員無罪▼動労連帯高崎旗開きで和田山委員長あいさつ▼ロンドン地下鉄48時間スト

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週刊『前進』(2620号2面1)(2014/02/17 )

 交流センター定期総会 拠点建設へ新たな出発

 都知事選決戦で全国が団結

 全国労働組合交流センターは2月8、9日、東京都内で第21回定期全国総会を開いた。東京都知事選決戦のただ中で開かれた総会は、決起を開始した膨大な労働者階級と交流センターが結びつき、拠点を建設する方針と態勢を打ち立てる新たな出発点となった。
 冒頭、東京都知事選での鈴木たつお候補の奮闘を記録したDVDが上映された。全国の仲間がひとつになって都知事選を闘っていることに、全参加者が胸を躍らせた。
 星野全国再審連絡会議の星野暁子さんが連帯のあいさつをし、「星野再審闘争は労組交流センター運動とともに前進してきた」と述べて、翌日の星野文昭さん解放渋谷デモへの決起を訴えた。
 運動方針案を提案した辻川慎一代表運営委員は、この間の動労水戸の闘いに触れて「青年労働者が動労水戸に結集したのは、反原発・被曝労働拒否の闘いに根底性があるからだ」と述べた。
 そして、86年のチェルノブイリ原発事故から5年後の91年にソ連が崩壊した事実を指摘して、「支配階級はこれを徹底的に総括している。だから反原発闘争は体制打倒の問題、革命の問題だ。その挑戦をわれわれは都知事選として闘っている」と提起した。また、戦争か革命かの情勢にあることを鮮明にした上で、交流センターの飛躍が問われる課題について、「職場で闘い、それと一体で政治決戦を闘って、職場でも地殻変動を生み出していく。そのために労働者を鼓舞激励し、敵の思想的支柱をぶっ飛ばす宣伝・扇動戦が必要だ。闘いの中で団結をつくり、組織をつくろう」と訴えた。最後に、会員拡大に本格的に打って出ようと強調した。
 討論の最初に、合同・一般労組全国協の吉本伸幸さん、小泉義秀さんが都知事選について報告。都内の諸労組で現場組合員が上部の制動をはねのけて鈴木候補支持を表明し、大きな分岐が生まれていると明らかにした。
 大阪の青年労働者は、交流センター派の闘いが大阪市職傘下の労働者の決起をつくり橋下打倒情勢を切り開いたと報告した。南大阪労組交流センターと八尾北医療センター労組は、西郡住宅裁判の反動判決を弾劾し、全国水平同盟とともに、労働者の分断を打ち破る闘いに立つと宣言した。福島労組交流センターは、子どもの甲状腺がんが拡大しているにもかかわらず「放射能の影響ではない」と言い張る福島県や安倍政権に怒りをぶつけ、3・11郡山への結集を訴えた。教育労働者は、労組権力奪取への新たな挑戦を報告した。
 2日目の討議は、新たに結集した民間交通労組組合員の、過労死や組合つぶしの解雇攻撃と闘い抜くという発言から始まった。沖縄労組交流センターは辺野古新基地建設阻止の決意を示すとともに、「国鉄闘争は沖縄の闘いの中心環」と言い切った。北海道労組交流センターは、ついに北海道で2・16国鉄集会を開く情勢を切り開いたと報告した。関西労組交流センターは、国鉄産別で青年を組織できる確信をつかんだと、経験に基づき発言した。青年部は「われわれの主張が圧倒的な労働者と結びついた」と都知事選の手応えを生き生きと語った。医療・福祉産別での拠点建設の進展なども報告された。
 総括答弁に立った田中康宏代表運営委員は、「今回の総会は組織拡大総会だ。合同・一般労組での会員拡大は進んだ。次は4大産別だ。簡単ではないが、国鉄10万筆署名でつくり出した力がある。都知事選は、労働運動の具体的方針を掲げて登場し、大きな成果を収めた。これを生かし、職場の切実な課題に真正面から取り組み、拠点をつくろう。各地区で会員と機関誌拡大に向け真剣な議論を」と力説した。
 参加者は、1日目の議事終了後、直ちに新宿駅西口に駆けつけて最終盤の選挙戦を鈴木たつお氏とともに闘いぬき、2日目終了後は渋谷に結集して星野文昭さん解放のデモに合流した。闘争の渦中での密度の濃い総会で、交流センターは組織拡大への態勢を固めた。
(写真 都知事選についての特別報告に全参加者が拠点建設の勝利を確信【2月8日 東京都内】)

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週刊『前進』(2620号2面2)(2014/02/17 )

 動労連帯高崎 熱気に満ち旗開き

 和田山委員長との再会喜び

 動労連帯高崎は1月24日、熊谷市内で支援者など20人近くを集め2014年の旗開きを行った。
 冒頭、漆原芳郎副委員長が「昨年から闘病生活を強いられていた和田山繁委員長に参加していただきました。医者も『驚異的な回復』と驚くほどで、すごい精神力です。これを力にさらに動労連帯高崎は闘い続けます」とあいさつした。
 約1年間闘病していた和田山委員長は「ようやくこういう場に来ることができるようになりました。動労連帯高崎はあくまで原則を貫いて闘いますので、よろしく」と述べた(写真)。久しぶりに再会した仲間たちの歓迎の拍手や感激の声が続いた。
 昨年9月に加盟した鈴木喜平組合員が「動労連帯高崎は組織拡大をめざし闘います」と乾杯の音頭をとった。地域の仲間からは「倍増の組織拡大だ。動労連帯高崎の組織拡大に続きます」「和田山さんと会えてうれしい」「80年代半ば、機動隊が取り囲む津田沼に動労千葉のストライキ支援に行った頃を思い出す」「原則を貫く運動が今こそ大切だ」などの発言が続いた。
 旗開きに和田山委員長が参加したことは直ちにJR東労組にも伝わり、一般組合員は「和田山さんが来ていた!」と大喜び。他方、幹部には動揺が走ったという。
 高崎・埼玉でも、動労総連合の組織拡大の闘いが本格的に始まった。

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週刊『前進』(2620号2面3)(2014/02/17 )

 雪の新宿で熱烈な交流

 “労働者こそ社会の主人公”

 都知事選最終日 鈴木コールで勝利の確信

(写真 新宿駅西口の地下の商店街を練り歩く鈴木候補。鈴木候補の訴えは地下街に広がり、通りがかりの人びとが笑顔で駆け寄った【2月8日】)

  東京都知事選の終盤戦は極寒の中での闘いとなった。特に最終日8日は、大雪が降り続く中、JR新宿駅の西口から東口へ、また西口へ、終日の新宿駅頭での街頭演説を繰り広げた。全国労組交流センターの労働者も全国から駆けつけた。
 午後6時すぎ、鈴木たつお候補を先頭に西口地下の商店街を練り歩いてアピール。数カ所でマイクを握った鈴木候補の訴えが地下街に広がり、通りがかりの人びとが笑顔で駆け寄り、「頑張ってください」「応援してます」と握手を求める。
 午後7時半、しんしんと降り注ぐ雪の中、鈴木候補の最後の訴えが始まった。「いよいよ勝ちそうです。憲法改悪と戦争にもっていこうとしている安倍を倒そう。労働者に国境なんかないんだ! 国際的な連帯、これが戦争を阻止する最後の力だ。そして国内で戦争をやろうとするやつをぶっ倒す! その力が労働者の団結にある。この社会の主人公は労働者だ!」
 「連合が舛添を推し、闘わないで安倍や経団連と談合している。こういうデタラメが横行しているからみんなが組合に愛想をつかしている。だが労働組合ってのは本来そうじゃない。200年前から世界の労働者が血と汗を流しながらつくってきたのが労働組合だ。裸一貫で生まれ、裸一貫で死んでいくんだよ、われわれは。人として、労働者としての誇りを糧に団結していく。労働者は労働組合をつくって団結して資本家と対決する」
 仕事帰りの青年労働者が演説に聴き入る。背中のリュックに積もった雪が10aにもなる。
 「福島の現実を切り捨て、原発再稼働のためのオリンピックは返上するほかない!」と強調した鈴木候補は最後に、「政治を根本から変えよう。皆さんにはその力がある。みんなの団結した力で必ず勝てる! 私も勝てる! よろしく!」
 郵政非正規ユニオンの齋藤裕介委員長がマイクで呼びかけた。「鈴木たつおさんにコールを送って、あしたに突入しましょう! 鈴木たつお! 都知事! たつお!」
 7日、鈴木候補は選挙事務所を構えた杉並区内のJR駅頭、高円寺、阿佐ケ谷、西荻窪、荻窪を駆けめぐった。
 鈴木候補の怒りの矛先は、主に安倍首相とNHKに向けられた。籾井会長の慰安婦問題、特定秘密保護法問題での暴言に続き、長谷川三千子埼玉大名誉教授が、1993年に極右分子が朝日新聞に「抗議」と称して押しかけて拳銃自殺した事件を礼賛したことについて、安倍政権が「知らない」などと白を切り、無関係を装う態度に終始したことを徹底断罪。
 この日は、都政を革新する会の長谷川英憲代表、北島邦彦事務局長、さらに東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会の吉本伸幸書記長、福島の椎名千恵子さん、郵政非正規ユニオンの齋藤委員長、介護職場で働く青年労働者らが応援演説を行った。
 阿佐ケ谷ではパール商店街を練り歩き、最後の荻窪駅頭では「明日は大雪。日本の歴史が変わる日は雪が多かった。闘う労働者民衆の力で歴史を変える日にしよう」と力強くアピールした。
(写真 新宿駅西口前で鈴木候補が最後の訴えを行い、労働者と固い握手。街頭宣伝と練り歩きで駅頭は「現代の新宿騒乱」のような雰囲気に包まれた)

(写真 「鈴木たつお! 都知事! たつお!」。齋藤委員長のコールにこぶしを突き出す鈴木候補)

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週刊『前進』(2620号2面4)(2014/02/17 )

 ツイッターで大反響(続)

 首都東京に革命のうねりを生み出し、階級的労働運動の新時代を切り開いた都知事選。投開票前後のツイッターでの反響を紹介します。(編集局)
 ●「鈴木たつおさんへの12684票は翼賛選挙と五輪に対してNOをたたきつけた人民の怒りの証し!」
 ●「鈴木氏は労働者・庶民の立場で立派に戦った。12684票を投じた人たちは、反原発=反五輪を真に理解している同志だ……その一員として私は誇りを感じる」
 ●「今回の選挙で1番良かったのは、鈴木たつおに入れちゃうような都民が12000人もいるのが分かったこと。心強い(笑)」
 ●「反原発・五輪返上の鈴木たつお氏への都民の12684票は、全国規模でいえば、12万票を優に超えるもの、と想像! 国政を目指すことも不可能ではないよ!
一人の有志が、また一人の仲間を増やす!」
 ●「今回の都知事選、悩み抜いて鈴木たつおさんにいれた。最終日まで宇都宮けんじさんと悩んだ。……投票の理由は勝ち負けより自分に1番近い政策を選んだ。オリンピック返上と安倍政権から1番遠い人」
 ●「今回はちょぴっと悩んだけれど鈴木たつおさんに入れようと思う。〔法大の〕斎藤くんや増井くんの弁護の代表をしている人という1点をもって僕は信用したい」
 ●「今度の選挙で少数意見ながら最後まで正論を貫いたのは鈴木候補だけと確信しています。健闘したスタッフの皆さんにも敬意を表します。お疲れさまでした」
 ●「【チーム鈴木たつお】みんなかっこよかったです! 俺も入ります……みんな同世代くらいだとお見受けしました。これから長い戦いを予期しています。未来の同志の勇姿が見えましたよ」
 ●「鈴木たつおさん、スタッフのみなさん、ありがとう。星野文昭さんとつれあい暁子さんの闘い、国鉄闘争、福島の思い、99%の命の側に立つ私たちの叫びを伝えてくれて涙がぽたぽた落ちるほどうれしかった。……これからも心はひとつ。ともに闘いましょう」

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週刊『前進』(2620号2面5)(2014/02/17 )

 経労委報告と対決を

 全面的な労働規制の撤廃で総非正規職化・過労死を強制

 14春闘で反撃し労組拠点建設へ

 舛添要一の東京都知事選当選に際し、米倉弘昌経団連会長はオリンピックの成功と原発再稼働の加速を求め、長谷川閑史(やすちか)経済同友会代表幹事は「障害になる規制は国家戦略特区を活用して突破を」と訴えた。2月12日、都庁に初登庁した舛添は改革の断行を宣言した。安倍・自民と公明、そして連合東京が推した舛添こそ、経団連の2014年版「経営労働政策委員会報告」(経労委報告)を体現した人物だ。大恐慌と大失業、戦争と革命の情勢下の14春闘はこれとの大激突となった。階級的労働運動の新時代を開いた都知事選決戦を引き継ぎ、国鉄最高裁決戦を基軸に確信も固く闘いぬこう。

 原発再稼働と解雇自由化、超長時間労働

 経労委報告は、安倍政権の異次元の経済政策を賛美し、成長戦略のために「あらゆる事業分野にわたる不必要な規制について、早期かつ大胆に見直すべき」と強調した。労働規制撤廃こそ全体を貫く最大の主張である。
 報告は、電力価格の抑制・安定供給の確保を掲げて、原発再稼働プロセスの加速化を求めた。「原発事故の風評被害」を問題としながら放射能汚染、被曝労働についてまったく触れることなく経営の大規模化、6次産業化(農業・水産業の商業化)をうたった。福島を切り捨て、「復興」を掲げて被災地を巨大資本の食い物とするショック・ドクトリンそのものだ。JR東日本による常磐線延伸と被曝労働の強制はその重大な攻撃だ。
 報告は、「雇用・労働市場の改革」を叫んでいる。「正規雇用、非正規雇用の二極化論から早期に脱却すべき」として非正規職の増加を問題とすること自体に反対した。正規職の一掃と総非正規職化こそ攻撃の核心だ。
 報告は、安倍政権が13年6月に閣議決定した日本再興戦略の「行き過ぎた雇用維持型から労働移動支援型への政策転換」を引用して、「再び大きな景気後退に見舞われた際に迅速かつ柔軟な対応ができる」と出向・転籍を強調した。JRや自治体で大激突している子会社への出向・転籍攻撃を全面化し、いくらでも労働者の首を切れるようにするということだ。
 その最たるものが「限定正社員の活用」だ。限定正社員が普及すれば有期契約より安定した雇用機会が広がるなどとうそぶきつつ、“解雇権乱用法理は正社員と同列に扱わない”と言い切った。
 さらに報告は「現行の労働基準法は、明治時代にできた工場法の流れをくむ」などと言いなし、「法律で画一的に律するのではなく、労使自治を重視した労働時間法制に見直すべき」として「労働時間・深夜労働の規制の適用を除外する制度を創設すべき」と主張した。現状ですら、過労死に行き着く超長時間労働の強制が横行している。労働時間規制の撤廃は、労働者派遣法の大改悪とともに、それを極限まで推し進めるものだ。絶対に許してはならない。
 経労委報告をよく読めば、マスコミが描く「経団連が賃上げ容認」が、まったくのうそであることが明らかとなる。

 「賃上げ容認」どころか昇給制度さえ解体

 報告は、ごく一部の「業績が好調な」大企業の正社員について基本給とは異なる所定外賃金を中心に個別労使協議を行うとするだけで、中小企業は「慎重な議論」を、非正規労働者の処遇は総額人件費の問題として「自社に適した対応」を求めている。ごく一部の例外を除いて賃上げなどないということだ。
 それどころか、年金支給年齢の引き上げに伴う高齢者雇用を問題にして「賃金制度そのものの多様化」を論じ、昇給制度の解体を言い出した。最低賃金制の「抜本的見直し」=解体すら主張し、極限まで低賃金化させるということだ。安倍政権が狙う「公務員賃金制度の総合的見直し」とは、賃金制度そのものの「岩盤を崩す」全労働者に対する攻撃である。
 今次報告は、「社会保障給付の重点化・効率化」「高齢者医療制度の見直し」を何度も強調している。“消費増税が行われても社会保障給付の増加に追い付けず、保険料負担は上昇し、企業の成長を阻害する。社会保障は切り捨てろ、高齢者からもっとむしり取れ”という主張だ。
 経労委報告は、怒りなしに読めない。これに対して労働者は必ず闘いに立ち上がる。新自由主義の大破綻に行き着いた資本家どもは、革命の恐怖に打ち震えている。

 労働者の反乱恐れ御用労組にすがりつく

 だから報告は、昨年9月以降5回にわたって行われた「政労使会議」の意義や「労使パートナーシップ対話」の重要性を言い立て、体制内労組幹部の役割を必死で説いている。春闘不要論を取り上げ、“競争力をいかに強化するかを労資で話し合う建設的な討議の場として、重要性は高まっている”と強調した。御用労組幹部が協力するなら、現場の闘いを封じ、労基法違反も不当労働行為も自由にやれるということだ。
 しかしそんなもくろみは、もろくも崩れ去るものでしかない。すでに動労千葉鉄建公団訴訟は東京地裁・高裁で国家的不当労働行為を認めさせる決定的な勝利をかちとっている。さらに都知事選決戦として労働者の怒りの火の手が上がった。連合や社民、日共スターリン主義のくびきを破り、階級的労働運動の前進をもって安倍やファシストと激突する30年代型階級闘争が始まったのだ。
 労働者階級の反乱に対する資本家どもの恐怖がいかに深いものであるか。それはこの間、日本企業を中心に数百万人の規模で爆発しているインドネシアのゼネストを「海外労使紛争の現状と課題」として取り上げ、「未然防止と事後対応」に必死になっていることからも明らかだ。
 14春闘は、大恐慌下の巨大な階級攻防となった。都知事選決戦で掲げられた「貧困・過労死ゆるさない」闘いとして、青年労働者の「生きさせろ!」の決起と労組建設が急速に広がっている。
 国鉄解雇撤回をかちとる最高裁決戦とJR外注化阻止・非正規職撤廃闘争の爆発が全情勢を開く。国鉄・公務員決戦を闘い、全国・全産別・全職場で14春闘を闘いぬこう。階級的労組拠点建設・労組権力奪取をかちとろう。 (大迫達志)

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週刊『前進』(2620号2面6)(2014/02/17 )

【要項】動労千葉JR貨物本社前抗議行動、国労組合員資格確認訴訟

 動労千葉
 JR貨物本社前抗議行動
  2月25日(火)午後1時30分
  JR新宿駅新南口集合
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 国労組合員資格確認訴訟
  2月26日(水)午後1時30分
  東京地裁527号法廷

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週刊『前進』(2620号3面1)(2014/02/17 )

 新時代の扉みんなで開いた

 青年を先頭に労働組合復権し安倍政権の悪政を断ち切ろう

 2・10都知事選総括集会/鈴木達夫さんの発言

 2月10日、「鈴木たつおとともに歩む会」の選挙事務所(杉並区)で勝利感あふれる都知事選総括集会が開催され、多くの支持者・支援者が鈴木達夫氏とともに17日間の激闘を振り返り、ねぎらいあった(記事1面)。そして、次の闘いに向かってこれからもともに闘う共同の決意を打ち固めた。集会での鈴木氏の発言を紹介します。(編集局)

 17日間の激戦に勝ち抜いた感動と勝利感

 17日間にわたる素晴らしい闘いの末に大勝利をかちとった。この感激と勝利感を共有したいと思います。この場に来られているみなさんにあらためてお礼を申し上げます。それからやはり、街頭宣伝を一緒に担ってくれた学生のみなさんの奮闘に強い感謝の気持ちを申したいと思います。この激烈な党派闘争の中で、若い人たちの体力と勢い、その尽力なくして今回の選挙戦はなかったと思います。
 私は今回の選挙戦で、今の世の中を根本的に変えていく新しい時代の扉をみんなの力で押し開いた、ということをひしひしと感じています。
 「安倍打倒」「貧困と過労死を許さない」「被曝させない」「だからオリンピックは返上すべきだ」という私の主張は、確かに敵階級にとっては許しがたいものだということがはっきりしました。どの候補者も本当のことを言わない。テレビでも街頭でもくだらないことばかり言う。聞けば聞くほどわからなくなり、混迷する。その中でほとんどの人が愛想を尽かして、結局は戦後3番目の低投票率。それはそうですよ。彼らはわざとそうしているんです。
 そういう中で、私ははっきりとモノを言い、はっきりと伝えるということをまず第一にやらなければならないと考え、先ほど言ったようなスローガンを掲げました。

 労働者階級は全世界を獲得できると確信

 私が今回一番感じたのは、労働者階級の存在ということです。つまり、今の日本の社会を含めて全世界がそうですけれど、新自由主義といわれる弱肉強食のもとで大企業だけが生き延びる、その一方で人びとのつながり、連帯、団結といったものを全部破壊していく攻撃が吹き荒れています。しかもそれが破綻して、激しい階級分化が起こっています。
 そういう中で、私は特に選挙戦の後半の過程で「裸一貫で生まれ裸一貫で死んでいく労働者、失うべきものは何も持たない」という言葉を使いました。これは、ベトナム反戦闘争当時のアメリカの労働者の闘いから教えられたスローガンなんです。労働者階級の特徴と本質、そして、だからこそ労働者は団結できるということを表した言葉であり、昔から大好きな言葉です。
 実は日放労長崎分会の闘いでも、これがキーワードだったんです。当時私は27歳、年長の人でも32歳くらいですが、9人の執行部をそろえて激烈な選挙戦に勝ち抜き、それまでの御用組合を覆しました。当時のNHKも労働者が職能的に分断されて簡単には結び付けず、お互いが蹴落とし合いみたいなことをやっていた。それをひとつの考え方で統一していくのは本当に苦労しました。飲み屋で朝まで議論して、店を追い出されてそのまま公園で議論しました。
 それは何のためかというと、自分たちは労働者だということの確認のためです。アナウンサーも記者もディレクターも労働者なんだと。かなり乱暴な議論もやりましたよ。「アナウンサーさんは声帯という筋肉を使う筋肉労働者だ」とかね(笑い)。そういう議論までして、やはり「裸一貫で生まれ裸一貫で死んでいく何ものも持たない労働者、ゆえに全世界を獲得できる、獲得したいと思える階級なんだ」と私は確信してきましたし、今回その確信をますます強くしました。

 「労働組合とは何か」訴え手応え感じた

 街頭宣伝の中でも、あの寒い中で足を止めて聞いてくれている人はやっぱり労働者なんですよ。特に最後まで聞いてくれて、向こうから握手を求めてくるのは青年労働者です。逆に言うと、青年労働者がどれほど過酷な状況に置かれているか。そして、その青年労働者たちに本当のことを訴える人が誰もいないということです。やはり「今の労働組合は腐っている」という主張がものすごい衝撃をもって受け止められます。そして「労働組合の本来の姿を取り戻そう」と言ったら、「私、やります」という人が何人も出てきた。ある人は「私はJR東の労組員です。文字通り組合は腐っています。なんとかしようとあらためて思いました」と。私の訴えが労働者階級の心に確実に届いた。それが本当にうれしかったですね。
 その中で特に「労働組合とは何か」ということを力を込めて語りました。労働組合とは、200年前から労働者階級が自分と仲間の生活を守り、権利を獲得していくために、自ら生み出したかけがえのない団結体なんだと。200年前といえばイギリスのチャーチスト運動が始まる直前ですね。蛇のように狡猾(こうかつ)な資本家の搾取に対抗するために、労働者階級が自ら生み出した団結体です。
 それをちゃんと訴えると、打てば響くような手応えがある。やっぱりそういう時代だし、またこの資本主義社会の本質はそこにあると、本当のことをそこまで言いきっていく。すると手応えがあり、心に届く感じでした。
(写真 17日間の激闘を通じて、鈴木候補の訴えが多くの労働者に広く深く響いた【2月7日 荻窪駅前】)

 パリ・コミューンの思想=「東京燃ゆ」!

 安倍政権はどうしようもない危機です。新自由主義が破産して社会が完全に行き詰まっている。それなのに真っ向からそれに対決せずに迎合する勢力しかいない中で、舛添なんかで都知事選を乗り切ろうとした安倍。どうしようもない連中なんだと都民もわかっていて、それが投票率の低さにも表れています。
 特にオリンピック問題です。福島を切り捨て、大ウソをついて呼び込んだオリンピック。その敵のもくろみ、悪だくみをバンバン暴露していけば納得してもらえると確信しました。そして、この安倍を打倒して悪政を断ち切ろうと訴えると、本当にみんな足を止めて拍手をしてくれました。
 この間、ちょうど日弁連の会長選挙が行われ、宇都宮を含む司法改革賛成派=新自由主義に屈服した連中に対して4200人以上が「NO!」をたたきつけた。やはり今の日弁連に対する不信、不満、怒りが充満している。それを結集して日弁連を改憲阻止の砦(とりで)、人民の闘いの砦にしていく展望が開かれました。
 労働運動の力で今の社会をひっくり返していく、その道筋がはっきり見えた。これからますます非和解的な激突になっていく。今回はその第一歩です。だから私は、労働運動・労働組合の再建をためらうことなくどんどん進めていくことだと思います。
 最後に私は、政治の「転換」「決断」を訴えました。難しいことじゃない。これはパリ・コミューンの思想です。パリ・コミューンで労働者人民が初めて市政を握って、やったことは一種の「徳政令」で借金を棒引きにして、住宅家賃も全部引き下げた。今だって1兆円も金があればそういうことに使えばいい。みんなでそう決めればいい。それがコミューンですよ。『パリ燃ゆ』という名著がありますが「東京燃ゆ」だよね。当時のパリの労働者人民と同じような認識を、私たち自身の闘いの中でかちとることができる、歴史とはこういうものなんだとひしひし感じました。今の時代を切り開く、その鍵をみなさんと私でつかむことができました。

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週刊『前進』(2620号3面2)(2014/02/17 )

 ロンドン地下鉄48時間スト

 「駅窓口閉鎖・960人解雇」撤回へ

 ロンドンの地下鉄労働者は、2月4日から6日にかけて48時間ストライキに決起した。ストを組織したのはRMT(鉄道・海運・運輸労組)であり、そこにTSSA(運輸職員協会)が合流した。地下鉄はほぼ完全にストの制圧下に入り、70%の運行が止まった。ロンドン地下鉄は市内だけでなく、首都圏全体の交通の大動脈であり、世界的な金融センターである「ザ・シティー」にも大打撃を与えた。
 ストの要求は、TfL(ロンドン市交通局)・LU(ロンドン地下鉄)当局による265の駅の窓口(チケット・オフィス)の全面閉鎖・960人解雇という計画の撤回である。ストは1月のスト権投票で77%の高率で圧倒的に支持され、貫徹された。当局はスト破り部隊として、ロンドン・オリンピックの際に組織した特別輸送班を「オリンピック特使」と名付けて投入しようとしたが、ストを妨害することはできなかった。
 さらに、11日からも連続ストが設定され、いっそう大規模な運行停止が準備されてきた。TfL・LU当局はこの闘いに震え上がり、当面、RMTが反対してきた合理化計画は実施しないことを回答してきた。
 当局と労組側は、4月4日まで交渉を継続することで、ひとまずストは集約された。
(写真 地下鉄ビクトリア駅でピケットを張るRMT【鉄道・海運・運輸労組】の労働者【2月5日 ロンドン】)

 英労働党の敵対粉砕しスト貫徹

 今回の駅の窓口業務全面閉鎖と960人解雇計画について、TfLは、鉄道業務近代化と経費削減のためだと説明している。だが、これは実際には地下鉄を始めとする都市交通、中近距離交通に対する新自由主義攻撃の一環であり、駅業務の完全自動化や、無人駅化、管理・保守業務における人員削減などと関連して強行されようとしているものだ。
 この大量の首切りについて、当局は「強制的解雇」ではなく希望退職だと主張し、労働者の切り崩し、屈服を狙っている。しかも政府を先頭に「スト権投票の有効性」を問題にし、スト権そのものへの攻撃を開始している。ロンドン市長は、「ストはロンドンの頭に銃をつきつけるものだ」「しかし、計画に変更はない」などと強硬姿勢を示し、キャメロン首相は、「恥知らずなストライキだ」と許しがたい暴言を吐いている。そしてマスコミは、「スト=迷惑」論の大キャンペーンを展開し、労働者間の分断を図ろうと必死になった。
 これに対しRMTは、「一つひとつの雇用がすべて大切だ」のスローガンを掲げ、「希望退職の強制は、労働者への屈辱だ」「計画の撤回までストライキは貫徹する」という声明を発表している。
 またイギリス労働組合会議(ナショナルセンター)に強い影響力を持つ労働党のミルバンド党首は、「ストは遺憾だ」と資本家階級に完全に同調して、ストを圧殺しようとした。
 英労働党は、もともと労働組合によって創立された党であり、RMTの前身である鉄道労組、海員労組を始め、ほぼすべての労働組合が組織まるごと労働党に加入してきたのだ。
 RMTは、03年のイラク戦争の先兵となって労組破壊攻撃を推進した当時の労働党と対決し、圧力に屈せずに反戦闘争を闘う諸党派を選挙で推薦し、労働党から真っ先に除名された。その後、労働党から除名された消防士労組などとともに、労働党の既成労働運動指導部と対決する新たな潮流の軸になっている。労働党と対決してきたからこそ、地下鉄ストを貫徹できたのだ。
 RMTは、駅頭・街頭などでのビラまきや説得活動などを展開し、団結の拡大強化をめざして闘っている。

 ロンドン五輪で市の財政が破産

 今回のロンドン地下鉄の経費削減攻撃は、12年ロンドン・オリンピックによる市財政の破産を動機としている。もともと05年に12年開催が決定されたロンドン・オリンピックは、階級闘争圧殺のためのものだった。
 01年のアフガニスタン侵略戦争以来拡大してきた反戦闘争は、02年、03年には、ロンドン市内を200万人のデモが制圧するまでに高揚し、戦闘的になっていった。それを組織したイギリス反戦連合の構成実体はほとんどが労働組合だった。サッチャー以来の新自由主義、民営化、労組破壊への怒りと反戦闘争が結合し、イギリス帝国主義を揺るがしていたのだ。
 そして11年3月の巨大な労組デモや同年6月の75万人公務員労働者のゼネストなどに、新自由主義攻撃の強行を脅かされたイギリス政府は、「テロ対策」の名目で、オリンピック開会から数日にわたってロンドンを軍と機動隊の制圧下に置き、市内はゴーストタウンと化した。このための警備費のほか、膨大な施設建設費などのために、ロンドン市財政の負債は巨額になっていった。こうした状況の中で、今回のロンドン地下鉄への経費削減攻撃が行われているのである。
 昨年末の韓国鉄道労組の民営化反対ストにRMTは連帯メッセージを送り、今回のロンドン地下鉄ストには民主労総と動労千葉が連帯している。この闘いが、全世界の階級的労働運動の新たな結集点になろうとしている。2・16労働者集会は鉄道・交通労働者の国際連帯の新たな出発点だ。
 (川武信夫)

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週刊『前進』(2620号3面3)(2014/02/17 )

 韓国 2・25国民ゼネストへ

 民主労総を軸に全人民決起

 韓国・民主労総(全国民主労働組合総連盟)が「パククネ退陣! 労働弾圧粉砕! 民営化−年金改悪阻止!」を掲げて組織化を進めてきた2・25国民ゼネストが目前に迫った。
 2月12日、民主労総を軸に結成が準備されていた「2・25国民ストライキ委員会」発足の記者会見が行われた。
 パククネ大統領就任1年の2月25日午後4時からソウル市庁広場で「パククネ政権1年、このままでは生きられない!2・25国民ストライキ大会」を開催する。スローガンは「公安弾圧中断・民主主義破壊中断、財閥の社会経済掌握に対抗した闘争の出発、民主労総への不法乱入−労組弾圧糾弾・反労働政策中断」。この首都圏大会のほか同時に全国16都市で国民ストライキ大会が開催され、労働者、市民、農民、貧民、中小商人、青年・学生など各界各層から20万人を超える全人民的結集となる。
 この2・25国民ストライキを通じて、△国家情報院による大統領選挙介入の真相究明と責任者処罰、△非正規職撤廃・特殊雇用労働者性認定、元請け使用者性認定、時間制職の拡大中断△非倫理的経営・労組破壊のサムスン財閥糾弾△コメ全面開放反対、韓中FTA阻止、基礎農産物の国家買い入れ制獲得△医療、鉄道、ガス民営化阻止など約50項目に達する要求を掲げている。 
 シンスンチョル民主労総委員長は「建設、公共、金属など民主労総の組織内で強固にゼネスト闘争を決議しており、鉄道労組も2月25日再ストライキを決議した」として「労働者は死ぬことができず、闘いに出る。 パククネ退陣を掲げ、この社会を変化させるために進み出る」と明らかにした。民主化運動の最長老であるペクキワン統一問題研究所所長は「パククネがこの国を監獄にした。パククネ政権1年、このままでは生きられない。われわれが監獄に行くのか、パククネを監獄に送るのか、世界を変えなければならない」と叫んだ。
 全国女性農民会総連合、反貧困貧民連帯、全国流通商人連合会、全国学生行進などの代表も口々に「パククネ政府の1年は公約破棄と民生破綻、民主主義破壊、公安弾圧の連続だった」と弾劾し、「労働者、農民、貧民、商人など庶民は生きるために2月25日に国民ストライキを決行する」と表明した。
 昨年12月、KTX(韓国高速鉄道)民営化阻止を掲げた全国鉄道労組の23日間の大ストライキ、これを引き継いだ民主労総が打ち出したパククネ退陣!2・25ゼネスト方針は、世界大恐慌下、新自由主義と真っ正面から激突し、歴史的情勢を切り開こうとしている。
 すでにパククネ政権は、鉄道民営化とともに医療を始め公共部門の全面的民営化、年金改悪の攻撃に踏み込み、2・25ゼネストを前に「公共部門の放漫経営が放置されてきたことは、絶対に容赦しない」「赤字の原因は労働組合にある」と強硬姿勢に出ている。
 これに対し民主労総は、韓国労総との共闘をも引き出し、2・25を第1次国民ゼネストとし、さらに6月に第2次国民ゼネストを行う方針を打ち出した。保健医療労組も、今回の鉄道労組に続く民営化阻止ストライキに向けて動き出した。
 2月7日、サンヨン自動車の解雇労働者153人が起こした裁判がソウル高裁で「全員の解雇無効」を認める逆転勝利判決をかちとった。また、金属労組サムスン電子サービス支会が「サムスンを変えて人生を変えよう!」と2月5日から4日間、全国45センターで働く31分会850人が初の全国規模ストライキを貫徹した!
 2014年、世界は革命情勢だ。「ゼネスト! できるという自信をもって進み出よう! 団結しよう!」(民主労総のビラより) 
 2・25ゼネスト連帯行動に立ち上がろう!
(写真 ストに突入した金属労組サムスン電子サービス支会組合員が普信閣でチェジョンボム烈士100日の追慕祭を開催【2月7日 ソウル】)

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週刊『前進』(2620号3面4)(2014/02/17 )

 14年決戦へ総決起誓う

 2・2革共同東海政治集会

 天田書記長が記念講演

 2月2日、革共同東海政治集会が名古屋市内で開催された。集会は、「30年代型」選挙として激しい終盤戦に突入した東京都知事選への総決起の場としてかちとられ、東海地方から弁護士、労働組合などの鈴木たつお候補への推薦が拡大していることが報告された。友人、知人、家族、組合などあらゆる水路で支持を拡大していくことが全参加者の共同の決意となった。
 東海地方委員会の代表が基調提起を行い、「国鉄・反原発・改憲阻止・星野奪還の4大決戦を日帝・新自由主義と安倍政権の打倒をかけて闘おう! その現代革命への挑戦は、都知事選決戦として激しく闘われている。ファシストの跋扈(ばっこ)やスターリン主義の革命圧殺を許さず、安倍の改憲・戦争攻撃をうち砕く鈴木たつお候補の必勝をかちとろう!」と訴えた。労働者同志からの「よし、闘うぞ!」の声で会場全体に一体感がみなぎった。
 午後からは、決戦の東京からかけつけた天田三紀夫革共同書記長から『革共同50年史』発刊の記念講演が行われ、「現代革命への挑戦の開始そのものとして都知事選挙闘争に総決起しよう!」と熱気あふれる提起が行われた。
 東海地方の労働者同志が、国鉄決戦を基軸にした階級的労働運動の前進の中で労働者党建設を力強く切り開いていること、その核心に中央と労働者細胞との路線的実践的一致の闘いが貫かれてきたことが報告され、「そうだ!」の声と拍手が起こった。
 愛知県委員会、三重県委員会、マルクス主義青年労働者同盟より、党と労働組合の一体的建設を飛躍をかけて闘いとっていく決意が表明された
 青年労働者からは「被曝させない、戦争させない、貧困・過労死許さない――この都知事選挙のスローガンは青年労働者を獲得していく春闘スローガンそのものだ」「郵政職場をはじめJRもブラック企業そのものだ。非正規労働者の怒りをたばねて、労働運動の拠点を建設していく」と力強い発言が続いた。
 細川も舛添も新自由主義の推進者そのものであり、宇都宮は弁護士増員と裁判員制度を推進してきた人物だ。石原と結びついた極右ファシスト田母神は原発もオリンピックも推進し、自衛官を戦地に侵略戦争で送り込み、殺し殺されることを強制しようとしている。オリンピックの開催に向けた「24時間眠らない街・東京」は、労働者を長時間労働と過労死に追いやり、安全をさらに崩壊させる。
 「オリンピックを規制撤廃のチャンスに」と主張し、解雇自由化や不払い残業を野放しにしようとする原発推進勢力に対して、オリンピック返上こそ福島の怒りと一体で原発廃絶を貫く闘いだ。
 階級的労働運動の拠点建設を推進する決意と都知事選への総決起を誓い、「現代革命への新たな挑戦の開始」そのものとして、東海における歴史的な政治集会が熱気にあふれて闘いとられた。

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週刊『前進』(2620号4面1)(2014/02/17 )

 3・23三里塚大闘争(東京芝公園)へ

 反対同盟が首都結集へ招請状

 三里塚芝山連合空港反対同盟から3・23全国総決起集会への招請状が発せられた。呼びかけに応え全国から総決起しよう。(編集局)
 招請状
 全国の労働者、農民、闘う仲間のみなさん。市東孝雄さんの農地取り上げを阻む控訴審第1回目の弁論が3月26日に東京高裁で始まります。私たちは、成田空港会社(NAA)による農地取り上げを不当に認めた一審・多見谷判決を打ち砕き、控訴審・三里塚闘争に勝利するために、3月23日、東京・芝公園で全国総決起集会を開催します。みなさんの結集を強く訴えます。
 市東さんの農地取り上げは、農民としての「死」を強制する戦後最大規模の強制収用攻撃です。これを打ち砕く闘いは、TPP・減反廃止として強行される安倍政権の農業・農民切り捨て攻撃との闘いの最先端であり、日本農民の命と未来がかかっています。私たちは、全国に呼びかけて、控訴審闘争勝利に向けた新たな3万人署名を開始しました。千葉地裁・多見谷裁判長に対してつきつけた1万2千筆の署名は、仮執行宣言(一審判決で強制執行を可能とする)を阻止する力になりました。「反動の牙城」と呼ばれる高裁に対しては、何が何でも3万の署名を達成する決意です。
 新自由主義の破たんにあえぐ安倍政権は、本気で改憲と戦争に向かう強権政治に踏み込んでいます。特定秘密保護法の制定、靖国神社の参拝とその居直り、集団的自衛権の解禁、名護市長選に示された民意を踏みにじる沖縄辺野古新基地建設の強行。消費大増税やNHKの文字通りの御用放送化。そして原発の再稼働と輸出政策。
 むき出しの攻撃に、福島・沖縄を始め、激しい民衆の怒りが燃え広がっています。“ひとの命より金もうけ”の新自由主義に対して、日本で、そして世界で民衆の闘いが巨大なうねりとなって巻き起こっています。歴史の歯車を戦前へと巻き戻す一大反動攻撃に対して、反国策、反国益、反資本をかかげたすべての闘いがひとつになって立ち向かう時です。
 まさにこの時、三里塚は、1966年の闘争開始以来48年の歴史を経て、首都東京で初めての全国集会を開催します。霞が関で展開される反原発の闘い、新基地建設に反対する沖縄の闘い、TPP阻止の闘い、そして動労千葉を始め国鉄分割・民営化=1047名の解雇撤回の粘り強い闘い、こうしたすべての闘いと連帯し、結合することが、故萩原進事務局次長の思いを引き継ぎ、控訴審に勝利し、安倍政権打倒をかちとる道だと確信するからです。「霞が関に攻め上ろう」という決意を実現するものにほかなりません。
 追いつめられた成田空港は、空港間競争に敗れ、重大な危機にあります。LCCの誘致でも打開できず、取り戻しをかけた24時間運用と3本目の滑走路建設がキャンペーンされています。空港の拡張とさらなる騒音で、市東さんはじめ住民に移転を強要する攻撃です。騒音下で呻吟(しんぎん)してきた周辺住民は、怒りの決起を開始しました。反対同盟は去年の5月から始めた周辺住民との連帯を求める行動をさらに継続・強化して、成田空港を住民の怒りで包囲して闘います。
 反戦・反核・反基地闘争の砦として絶対反対をつらぬき、半世紀にわたって国家権力と真っ向から闘い続けた三里塚闘争が、その真価を未来に向かって解き放つ時です。さまざまな階層の人々がいまこそ大胆に連帯し、巨万の力を生み出そう! 首切り・非正規職化と闘う労働者との連帯を貫こう。全国農民会議に闘う農民を糾合しよう。沖縄を始めとする反戦・反基地闘争、関西を始めとする住民運動、市民運動と連帯しさらにすそ野を広げよう。あらゆる差別・抑圧を粉砕し、排外主義を打ち破り、韓国やアメリカ、全世界の労働者・農民と連帯して闘おう。
 3・23全国集会―3・26控訴審第1回弁論に集まろう!
 2014年2月12日
    記
控訴審勝利!市東さんの農地を守ろう!
TPP絶対反対!福島・沖縄の怒りとともに闘おう!
改憲・戦争の安倍政権を倒そう!
3・23全国総決起集会
【日時】3月23日(日)13時(12時よりライブ)
【会場】芝公園23号地
《主催》三里塚芝山連合空港反対同盟

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週刊『前進』(2620号4面2)(2014/02/17 )

 NHK問題 大本営放送化許すな

 日放労は今こそ決起し籾井・百田・長谷川倒せ

 籾井勝人NHK新会長の反動発言に続き、NHKの新経営委員の百田尚樹と長谷川三千子の言動も大問題だ。NHK労働者の組合、日放労の決起と全国労働者人民の力でこのNHK体制を打倒しよう。

 NHKの新体制は安倍が送り込んだ最悪の人事だ

 安倍首相とその盟友・葛西敬之JR東海会長らは、昨年末から今年にかけて籾井や百田、長谷川ら極右・超反動ファシストをNHK経営体制に送り込んだ。安倍政権と葛西ら支配階級は、このNHKの新体制をもってNHKの「中立・公正な公共放送」の建前をかなぐり捨て、踏みにじり、戦前と同じ政府大本営放送機関へと決定的に変質させようとしている。
 安倍政権はNHK経営委員12人のうち8人を交代させた。うち新人4人を含む5人の人事は昨年11月の国会で同意された。いずれも安倍・葛西らと親しい極右・超反動分子だ。憲法9条への揶揄(やゆ)を繰り返す作家の百田尚樹、右翼・改憲団体「日本会議」代表委員で埼玉大名誉教授の長谷川三千子、安倍の小学校時代に家庭教師をした日本たばこ産業顧問の本田勝彦、トヨタなど大資本の肝いりでつくられた海陽学園中等教育学校長の中島尚正、原発推進を頑強に唱えるJR九州会長の石原進(再任)。おぞましいばかりだ。
 この経営委員会が選んだ会長の籾井は、就任会見で「政府が右と言うものを左と言うわけにはいかない」と安倍政権べったりの意図をあらわにした。
 こうした安倍政権と支配階級のあからさまな反動人事にNHK内外で労働者人民の怒りが沸騰している。NHK労働者、日放労の決起を先頭に安倍政権とNHK体制を打倒しよう。
(写真 日放労の労働者に安倍・籾井打倒を訴える鈴木達夫さん【1月30日 渋谷NHK前】)

 百田は田母神を応援演説長谷川は極右人物を追悼

 百田尚樹は2月3日、東京都知事選で田母神の応援演説に立ち、米軍による東京大空襲や原爆投下を「悲惨な大虐殺」とし、東京裁判について「これをごまかすための裁判だった」と歪曲した。また「1938年に蒋介石が日本が南京大虐殺をしたとやたら宣伝したが、世界の国は無視した。なぜか。そんなことはなかったからです」「極東軍事裁判で亡霊のごとく南京大虐殺が出て来たのはアメリカ軍が自分たちの罪を相殺するため」と述べた。また「他候補はくず」と罵倒(ばとう)した。
 日帝は中国・アジア・太平洋への侵略戦争・帝国主義戦争(「15年戦争」)で310万人の日本人民と2千万人のアジア人民を殺し、あるいは死に至らしめた。その責任を負うべきは、第一に日帝であり、昭和天皇、軍部、支配階級、資本家階級だ。それをアメリカによる一方的な日本人民虐殺であったかのよう描くのは反米右翼とファシストのレトリックだ。
 日帝が引き起こした戦争の帝国主義的侵略的反人民的な本質をごまかし、隠蔽(いんぺい)し、免罪しようとする所業だ。そして反米・反中国の排外主義を扇動し、改憲・戦争国家化・軍拡を要求しているのだ。許せない。
 このようなファシスト百田を「公共放送」NHKの経営委員に一時たりともしておくわけにはいかない。直ちに引きずり降ろそう。
 長谷川三千子は、1993年に朝日新聞社内で拳銃自殺した極右・野村秋介への追悼文を昨年10月に書いていた。長谷川は「野村秋介は神にその死をささげた」と野村の行為を最大限に美化・神聖化し賞賛した上に言う。
 「彼(野村)がそこに呼び出したのは、日本の神々の遠い子孫であられると同時に、自らも現御神(あきつみかみ)であられる天皇陛下であつた。そしてそのとき、たとへその一瞬のことではあれ、わが国の今上陛下は(「人間宣言」が何と言はうと、日本国憲法が何と言はうと)ふたたび現御神となられたのである」
 改憲と戦争、「神聖不可侵」の戦前天皇制の復活を公然と要求する大反動だ。驚くべき極右思想、天皇主義、戦争賛美の靖国思想だ。長谷川も労働者人民の怒りで即刻打倒すべきだ。

 NHKの安倍戦争政治の先兵化を断固打ち砕こう

 籾井体制に入ったNHKは、東京都知事選の過程で、長年のレギュラー出演者、中北徹・東洋大学教授が番組のなかで述べようとしていた脱原発の意見表明をとりやめさせた。このため中北氏はNHKに抗議して番組出演を降りた。これはNHKが安倍政権とくっつき、原発再稼働と輸出、改憲と戦争への道を突き進み、ついには大本営発表機関となろうとしていることの表れだ。中北氏の抗議は、NHKの大本営放送化に対する労働者人民の危機感と怒りの噴出の始まりでもある。
 さらに安倍は今国会で、自分が経営委員に任命した百田の田母神応援演説と長谷川の極右追悼文を「聞いていないからわからない」「読んでいないからわからない」とうそをつき、ごまかし、居直った。まったく見え透いている。そして自民党にこの経営委員2人の参考人招致を拒否させた。あくまで知らぬ存ぜぬで押し通そうとしている。人民をなめるんじゃない。
 さらに安倍は今年、再び集団的自衛権行使容認の策動を全面的に強めている。憲法改定の発議要件を定めた憲法96条の改悪にもあらためて「意欲」を示した。帝国主義間・大国間争闘戦に軍事的に突っ込む姿勢の現れだ。2月11日には「建国記念の日」を迎えるにあたってのメッセージを発し、集会で右翼の拍手喝采を浴びた。歴代首相として前代未聞だ。
 安倍は労働者人民に真っ向から反動的に対決してきている。対外的にも反米性をあらわにし、アメリカ帝国主義との軋轢(あつれき)、矛盾、対立の激化、日米同盟関係の危機をも辞さず、TPP(環太平洋経済連携協定)でも対米争闘戦を挑んでいる。中国や韓国との対立、関係悪化も意識的に進め、排外主義をあおり、軍事的激突情勢を促進している。世界大恐慌の深まりと日帝経済の超長期不況、福島第一原発事故によって帝国主義として日帝が脱落するなかで絶望的に戦争に向かって突き進んでいるのだ。
 日帝ブルジョアジーとファシストが公然とつながり、言論機関を牛耳り、戦争への道に突進している。鈴木達夫弁護士が都知事選で訴えたように、日放労が団結して闘えばNHK籾井体制を打倒・追放することができる。日放労とその組合員はその力を持っている。労働者人民は日放労の決起を圧倒的に支持する。日帝・新自由主義=安倍を打倒しよう。

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週刊『前進』(2620号4面3)(2014/02/17 )

 「子ども・子育て支援新制度」批判

 株式会社化・安全破壊許さない

 革共同自治体労働者委員会

 新制度は既に破綻している

 自治体当局は今、「子ども・子育て支援新制度」の2015年4月実施にむかって「保護者が選べる」仕組みを今秋完成させようと、ニーズ調査や認定基準、基準作りなどに必死になっている。しかし、実際のところ公定価格にしろ認定基準にしろ何も決まっていない。しかも、新制度の財源は消費増税分からの7千億円にそれ以外のものを加えて1兆円にすると説明されているが、増税分は1100兆円を超える国の借金の返済に優先的に充てられるのだ。新制度は財源自体が破綻している。
 つまり何か整合性のある新しい制度ができるわけではないのだ。決まっているのは、公立保育所の労働組合運動をつぶすことであり、公立も民間も保育所を金もうけのための株式会社経営に置き換えることだ。
 政府や資本家は破綻必至の来年4月本格実施を待たずに「待機児童解消加速化プラン」に乗り出し、「横浜方式」を全国に広げようとしている。横浜方式とは、徹底した規制緩和で企業参入と低年齢児の小規模保育所増を図ることだ。すでに横浜では4分の1が会社経営の保育所になっている。
 ビルの一室や高架下など安上がりで庭もない狭い施設に子どもを詰め込み、英語などの早期教育を施し、保育労働者を極限的な低賃金・無権利状態にたたき込み、親である労働者から高額の保育料を徴収している。こうしてのみ利潤が生まれる。
 民間保育所や企業立保育所では、労組をつくろうとする労働者にパワハラ・セクハラ・いじめで病気や自主退職に追い込む攻撃が襲いかかる。
 公立保育所でも規制緩和が進み、非正規率は他の職種と比較して高率だ。(図1)。しかも2001年からの小泉政権による「待機児童ゼロ作戦」で、認可保育所でも死亡事故が急増している(図2)。規制緩和、大規模化、非正規職化の結果だ。これを許してきたのは闘わない労働組合だ。こうした実態はJR北海道と同じだ。
 無認可保育所に国はわずかな補助金を与え、公立保育所つぶしを容認させ、分断を図っている。だからこそ公、民、無認可のすべての保育労働者は団結しよう!
 民営化・非正規職化・外注化・労働基本権剥奪(はくだつ)攻撃と日々闘わなければ保育現場の安全は崩壊する。保育労働者の命を守れず生活が成り立たないところでは、子どもの命も育ちも守れない。反合理化・保育安全闘争に立ち上がろう!

 公立つぶしの認定こども園

 連合自治労も日本共産党系の全国保育運動連絡会も、一昨年の子ども・子育て支援新制度法成立後は「反対」の旗を降ろし、「よりましな制度を」と言って「子ども・子育て会議」に参加することが唯一の方針となっている。だが、子ども・子育て会議は新制度推進会議にすぎず、絶対反対の声を上げさせないためのものだ。
 子ども・子育て支援新制度法では従来型の保育所への国の運営費補助は撤廃される。自治体は自力で保育所を運営するしかない。自治体は「公立の生き残り策は認定こども園しかない」として、公立保育所・幼稚園を整理・統合し、補助の出る幼保連携型認定こども園に変えつつある。
 この認定こども園の問題の核心は「直接契約制度」だ。認定こども園は、児童福祉法24条の適用から外され、自治体責任の福祉ではなくなる。
 「企業が参入できない」とされる幼保連携型認定こども園が「公立の生き残り策」として労使一体で推進されている。しかし、この認定こども園は「公私連携型」をトンネルにしていつでも企業化することが可能だ。公的な業務を引き継げば公的施設を譲り受けることができるのが公私連携だ。事業体を児童福祉法人とする制限はまったくない。
 また認定こども園の多くは幼保統合によって子どもの数が200〜300人と大規模になる。保育認定制度により、昼から登園する子もいれば、昼で帰る子もいる。保育労働者はその時々の子ども数に合わせてパートで雇われる。子どもも職員も出入りが激しくなる。そのため子どもの把握も困難になる。誰かがいなくなっても気づかないという事故も多発するだろう。過重労働と劣悪な労働条件の非正規職で人員不足を補うことになる。今どこの自治体でも民間園でも保育士確保に必死だが、認定こども園ではそれがより激しくなっている。
 認定こども園化は民営化と安全崩壊そのものなのだ。そして保育教諭の免許をめぐる分断・解雇・非正規職化・抑圧がより激しくなる。

 現業の外注化・民営化阻止を

 幼稚園型認定こども園では、もともと幼稚園だったため調理室がなく、給食は弁当会社に外注化されている。
 K市では長年にわたる調理員(現業職員)の不採用の結果、正規職の調理員がいなくなった。これは当局の責任だ。ところが当局はこの状態を逆用して給食の外注化を始めた。
 西宮市では昨年、給食の食べ残しを調理員が食べていたことを口実に外注化攻撃が始まった。労組が処分を容認する中、直営は維持されたものの「現業活性化運動」のような階級意識解体の攻撃が進んでいる。
 N市では認定こども園化にともない、調理員を委託給食会社に転職・転籍させる攻撃がかけられた。これに対して怒りの決起が始まっている。
 保育労働者と現業労働者を分断する攻撃を粉砕し、首切り・非正規職化・外注化に対して、団結してともに闘お
う!

 大阪・橋下が公立全廃攻撃

 大阪市の橋下徹市長(当時)は昨年、幼稚園・保育所の民営化・廃止計画を発表した。全面民営化方針だ。「セーフティーネット」の観点から一部の保育所だけ残すと言った。つまり全員解雇を言い渡したのだ。大阪市の資料は「民間委託・休廃止により、平成15(2003)年度末当時の136に比して約50%の保育所の民営化・効率化を推進し、その結果約46億円の削減効果を得た。合わせて保育士600人、技能職員117人の人員削減を行った」ことを「成果」とし、採用停止と解雇を強行している。
 非正規職の圧倒的導入、保育士の配置基準の緩和、保育士給料表の導入(「民間並みの給料に」)など矢継ぎ早の攻撃がかけられている。ところが体制内労組幹部は「セーフティーネット」で一部保育所が残るかもしれないと、あわい期待をあおるのみだ。大阪市当局は、こうした体たらくに付け込んで、組合ビラの現場での「回覧禁止」を言い渡したばかりか、仲間を互いに監視させようとした。
 しかし、こんな現状は「おかしい」と一人の保育労働者が立ち上がった。「このままでは自分より若い人がどうなるのか」という思いとこの間の橋下打倒の闘いとが出合い、新たな団結が生まれた。この偉大な一人の決起を一気に拡大する大阪市職決戦の火ぶたが切られたのだ。
 子ども・子育て支援新制度との闘いは、自治労本部を打倒して闘う労働組合につくり変える闘いだ。それは組合員と労働組合に真に責任をとる指導部の建設であり、党建設を通じて実現される。職場に大胆に党として登場し、機関紙『前進』を持ち込もう!
 大恐慌は戦争と大失業、革命を生み出す。都知事選決戦に続いて、この時代認識と路線を訴え、闘いと団結をつくり出し、拠点建設を進めよう!

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週刊『前進』(2620号4面4)(2014/02/17 )

 2014年日誌 2月4日〜10日

 安倍が「96条改憲」に意欲/集団的自衛権行使で具体例

●首相、96条改憲に意欲 安倍晋三首相は衆院予算委員会で、憲法改正の手続きを定めた96条を「改正すべきだと思っている」と答弁し、改正にあらためて意欲を示した。(4日)
●アジアの国防費、3年間で11%増 
英国際戦略研究所が世界の軍事情勢についての年次報告書「ミリタリーバランス2014」を発表。13年のアジア全体の国防費が10年より11・6%増えたとし、背景に日中間などの領土を巡る緊張の高まりを挙げた。(5日)
●ストロンチウム500万ベクレル 東京電力は、福島第一原発の護岸の観測井戸の地下水に含まれる放射性ストロンチウムの値が過去最高の1gあたり500万ベクレル検出されたと発表した。当初はストロンチウムを含むベータ線を出す放射性物質全体の値を同90万ベクレルと発表していた。(6日)
●首相、武器使用緩和に言及 安倍首相は参院予算委員会で、海外で緊急事態が起きた時の日本人救出について「今の法体系では自衛隊は何もできない」と、武器使用基準を緩和し可能にすべきだとの見解を示した。(6日)
●百田演説に米国務省が反論 百田尚樹NHK経営委員が東京都知事選の応援演説で、米軍による原爆投下や東京大空襲を批判し「東京裁判は大虐殺をごまかすための裁判だった」などと述べたことに対し、米国務省の報道官は「不合理な示唆だ、地域の緊張を高める」と反論した。(7日)
●警察の通話盗聴、倍増 通信傍受法に基づき、昨年1年間に警察が電話での会話を傍受(盗聴)した件数は前年の2倍の64件(番号)、通話回数は計1万9346回で、いずれも過去最多に達したと谷垣禎一法相が閣議で報告した。(7日)
●主権回復式典見送り 安倍政権は、沖縄では米国統治下に置かれた「屈辱の日」と呼ばれる4月28日に、1952年のサンフランシスコ講和条約発効から61年を機に昨年初めて開催した「主権回復の日」式典を、今年は見送る方針を固めた。(8日)
●都知事選投票率、過去3番目の低さ
 猪瀬直樹前知事の辞職に伴う東京都知事選で、舛添要一元厚労相が初当選した。投票率は46・14%で過去3番目の低さだった。(9日)
●建国記念の日へ首相がメッセージ 
安倍首相は11日の「建国記念の日」を迎えるにあたり、現職首相として初めてメッセージを発表した。「愛国心」を訴える内容。(10日)
●首相、再稼働発言を再開 安倍首相は都知事選の結果を受け、衆院予算委員会で「原発再稼働の状況などを見極め、できるだけ早くエネルギーのベストミックス(最適な電源構成)の目標を設定していく」と答弁。(10日)
●集団的自衛権行使で具体例 安倍首相は衆院予算委員会で、集団的自衛権を行使するケースについて@北朝鮮に武器弾薬を運ぶ船舶への検査A米国に向け発射されたミサイルの迎撃、を例示し、憲法解釈変更による行使容認にあらためて意欲を示した。(10日)
●米韓演習、24日から 米韓連合軍司令部は、米韓合同軍事演習「キー・リゾルブ」と「フォール・イーグル」を24日から開始すると発表。(10日)

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週刊『前進』(2620号5面1)(2014/02/17 )

 2・23いわき集会・デモへ

 JR常磐線の竜田駅延伸阻もう

 鈴木たつお候補と団結して闘いぬいた東京都知事選。鈴木候補への1票1票が、新自由主義がもたらした労働者民衆が生きていけない現実に対する根底的批判です。
 私たち福島で生きる者がこの思いと固く結びつき、安倍政権による原発再稼働・海外輸出と福島圧殺攻撃に渾身(こんしん)の反撃をたたきつける時がきました。全国の仲間のみなさんに「2・23怒りのいわき行動」への大結集を訴えます(下に要項)。
 福島県民健康管理調査検討委員会は7日、18歳以下の子どもの甲状腺がんについて新たに7人が増えて33人になったと発表しました。「がんの疑い」を含めてのべ74人にのぼります。検討委員会は「現時点では放射線の影響は考えにくい」(星北斗座長)と述べています。この期に及んでうそとペテンを弄(ろう)し福島の人びとの心を踏みにじる国と県をこれ以上許してはおけない! 放射能に命と健康を脅かされ、一方では「復興と安全」の大宣伝が振りまかれる福島の現実に対し、多くの人びとが苦悩し葛藤しながらも、自らと子どもの未来を守るために必死で闘っています。
 動労水戸は1月31日のストライキから2月2日に「ポケモントレイン」反対闘争に決起し、一体のものとして2月2日、いわき市においてふくしま共同診療所報告会が大成功しました。
 報告会で示された地元住民、避難者、原発労働者の深い怒りと自己解放の欲求は、JR東と安倍政権による福島圧殺攻撃を粉砕し、政府・資本の意図を暴いて破産に追い込みました。
 子どもを外で自由に遊ばせたい、好きなところに連れて行きたい。しかし一歩外に出ればチェルノブイリを上回る高線量の現実。子どもを持つ親の葛藤につけ込む卑劣極まりない「復興キャンペーン」の本質をつかみ、徹底して対決しぬいた動労水戸の闘いは、階級的労働運動がまさに「命と安全に労働組合が責任を取りきる」という底力を見せつけました。
 JR常磐線の広野駅〜竜田駅間の延伸を阻む闘いは、これからが正念場です。
 福島県知事・佐藤雄平は2月7日、放射性廃棄物の中間貯蔵施設を双葉町・大熊町に設置し、楢葉町には放射性物質を含んだ焼却灰の処理施設を建設する案を各町長に示して了承を得たと発表しました。一方ではJR常磐線の運行再開を進めて住民帰還の巨大な圧力とし、もう一方では「核のゴミ捨て場」をその地につくろうとする。放射能との共存を住民に強制し、福島を切り捨ててなきものにしようとする攻撃にほかなりません。
 佐藤は同時に「東京オリンピック関連事業推進本部」の本部長として、自ら福島圧殺攻撃の最先兵となっています。放射能から住民を守ることとは、本質的に支配体制との対決の問題だということをはっきりさせなければなりません。
 これまでふくしま共同診療所に敵対し続けてきた県内の体制内勢力が進める「オール福島で原発のない福島県を」の動きは、この本質を覆い隠し、福島と全国の団結を分断する意図に満ちています。福島の怒りを真に糾合できる団結の拠点建設と、何よりもふくしま共同診療所の発展をかけて、断固として党派闘争に打って出る時です。
 勝利の鍵は、福島の怒りとより深く結合して解き放つことです。敵の分断攻撃に対して、労働者民衆の人間的共同性を奪還し回復することをもって反撃をたたきつけていくことです。
 3・11から3年、私たちは恐るべき原発事故と放射能汚染の現実を逃げることなく見据え、団結の拠点を構築し全国の仲間に支えられ、固く団結して闘いぬいてきました。動労水戸の被曝労働拒否の闘いは国労郡山工場支部の仲間と青年労働者の闘いとつながり、いわきの地においては原発・除染労働者の団結の結集軸となることを目指していわき合同ユニオンとNAZENいわきが結成されました。全国農民会議は、放射能被害と真正面から闘いぬく農民の結集軸をつくり出しています。
 住民の命と健康を守る立場を貫くふくしま共同診療所は、ついに福島県立医大との直接対決を引き出しました。私たちは福島の現実に対する根底的な怒りをはらんだ膨大な人びととのさらなる結合を求めてやみません。
 14年は原発再稼働と福島圧殺攻撃との決戦の年となります。「原発は重要なベース電源」とする政府のエネルギー基本計画は、新自由主義の崩壊の中で必死にあがく敵の危機感の表明としてあります。敵の攻撃の集中する福島の地において不抜の拠点建設に勝利することこそ、安倍政権を打ち倒し、社会を根本から変え、原発も被曝の強制もない人間社会を真に実現していく道です。
 2・23いわき行動を、福島の怒りの結集軸となり、全国の仲間とともに怒りを解き放つ集会としてかちとりましょう。その力で3・11反原発行動14の大成功を!
 (いわき合同ユニオン N)
(写真 2月2日、いわき駅前でポケモントレインに抗議)

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週刊『前進』(2620号5面2)(2014/02/17 )

 診療所に全国の支援を

 3・11反原発福島行動’14 呼びかけ人から訴えB

 フクシマを風化させない

 ふくしま共同診療所医師・福島市 布施幸彦さん

 子らの甲状腺しっかり検査

 ――開設以来1年余の診療所の取り組みについて聞かせてください。
 まず何よりも、甲状腺エコー検査を行ってきた意義が大きいですね。今は週3回やっています。
 県の県民健康管理調査で、2月7日に33人が甲状腺がん、疑いを含めると75人と発表された。小児甲状腺がんは100万人に1人とか10万人に1人と言われるけど、福島の場合は数千人に1人の割合。大変なことです。
 福島県の医師は県立医大出身者が約8割で、あらがうことが大変。だからきちんと検査したいと思っている医師も保険請求をせずこっそりやってきた。その中で診療所が初めて公然と保険適用を申請し認めさせました。
 県の検査はほんの3〜5分で、結果は何も説明されない。後から郵送される紙には「A1」「A2」「B」「C」とだけ書かれる。5_以下の結節や20_以下ののう胞があるA2判定の子どもが46・3%もいるのに「2年後まで再検査の必要はなし」。親御さんが不安に思うのは当然です。
 診療所ではしっかり検査して、写真も見せてきちんと説明します。1人あたり30分以上かかります。丁寧に説明することで初めて理解できるし、理解してこそ初めて人間は決定できるからです。
 小学校高学年以上なら本人にも説明します。変な所見があるとつらい話になる。そういう場合はなおさら「僕らは必ず、ずっとあなたとともにいる。半年後にまた検査しよう」と話しています。

 仮設住宅訪問して健康相談

 ――仮設住宅の健康相談も行っていますね。
 やはりお年寄りが多い。新しい病気がそれほど増えているわけではないけれど、持病の高血圧や糖尿病が悪化している。着の身着のままで7カ所も8カ所も転々として、7〜8月ころに仮設に入り、それからようやく薬の服用を再開した人が多いからです。
 不眠や腰痛が悪化した人も多い。農作業や自営業で働いていた人が仕事を奪われた。しかも暖かい浜通りで暮らしていた人が突然、冬は寒くて雪も降るところで暮らさざるを得なくなった。ストレスを抱え、体を動かさないから眠れず、筋力も落ち、腰痛が悪化する。
 浪江の人たちは、帰ることをあきらめている人がほとんどです。津波で流されたところは東電の補償はまったくない。避難指示解除準備区域になった場所もライフラインがない。ちょっと陸に入れば帰還困難区域です。
 仮設住宅をめぐっては昨年3月、あと2年、無償提供を続けることが決まった。だけど新しい家をつくる金なんてないし、お年寄りの多くがこのまま仮設で暮らすしかないと覚悟している。福島の縮図が仮設住宅です。希望や目標も見つけられず、あきらめざるを得なくさせられている。

 原発労働者の健康守りたい

  もう一つ、福島第一原発で働く労働者と結びつき、彼らの健康を守ることを目指しています。
 原発労働者の放射線量は年度末にリセットされる。例えば1月で限度を超えちゃった人は3月まで働けない。だからみんな、線量計をはずして仕事する。そういう人たちの健康をどう守るのか。働けなくなっても1年間の給料を出せってこと。だけど、上は「超えそうになったら線量計をはずせ」と強制する。わが身を犠牲にしているのはわかっていても、そうしなければ生活できない現実が根本的におかしい。
 診療所に来る除染労働者も、「健康だから大丈夫だ」と言ってほしいと望んでいる。「除染はやめた方がいい」と言ったら「冗談じゃない」と言われる。それ以外に生活できないからです。
 浪江町の住民も原発労働者が多い。それ以外の産業は破壊され、そこで働くしかない。原発労働者こそ3・11が起こした現実の象徴です。なんとしても結びつきたい。
 ――「避難・保養・医療」を掲げていますね。
 お母さんによく「このまま福島にいていいでしょうか」と聞かれます。僕らはまず「避難した方がいい」と話します。だけどやはり福島にいざるを得ない人も多い。「それなら、せめて保養に行って。その後の健康の問題を僕らが引き受けます」と。僕らはその人たちとともに生き、定期的に検査をして、何かあればすぐ処置できるようにしたい。いつも「今後もずっと僕らはあなたたちと一緒に生きていく」という気持ちを伝えるようにしてます。
 ――3・11行動を呼びかけた思いは。
 国も県もみな、力ずくで3・11フクシマを風化させようとしている。だからこそ絶対に風化させてはならない。原発をなくさない限り、必ず第二のフクシマが起きる。だからほかの日でなく3・11に集会とデモをしたい。8・6広島や8・9長崎と同じ重い意味があるこの日に、福島の地で「再稼働させない。生きさせろ」という声を上げるため、全国のみなさんに集まってほしい。
 全国のみなさんには、ふくしま共同診療所の意味をもっとわかってほしい。3・11以降の反原発闘争の柱の一つは、間違いなく診療所です。
 僕自身は3・11を受けて、すべてを福島にかけようと決めました。僕だけでなく、みんな変わらざるを得なかったし、これからの生き方を問われた。診療所で働く医療従事者も全員そうです。診療所の活動は間違いなく正義。自信を持って、診療所を支援する運動を広げてほしいと思います。
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 ふくしま共同診療所

◎福島市太田町20-7 佐周ビル1階 (JR福島駅西口より徒歩5分)
◎診療科目 内科/放射線科/循環器科/リウマチ科
◎ウェブサイト「ふくしま共同診療所」で検索

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週刊『前進』(2620号5面3)(2014/02/17 )

焦点 安倍の「積極的平和主義」の正体

 大恐慌下に侵略戦争に突進

 1月24日に召集された通常国会で安倍首相が施政方針演説を行った。そこで「集団的自衛権行使容認」に言及、「積極的平和主義」を提唱した。改憲と戦争に突き進むのが安倍政権だ。
●集団的自衛権の行使容認へ
 安倍は今回、第2次安倍内閣成立後初めて国会演説で「集団的自衛権」という言葉を使った。演説では、有識者会議「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」の報告後に政府として「対応を検討する」と表現したにとどまったが、集団的自衛権の行使容認への強い意思を示したのだ。
 実際、2月10日の衆院予算委員会で安倍は、集団的自衛権の行使容認に関し、「自衛隊が動くには根拠法の改正が必要だ」と関連法案を将来国会に提出すると明言した。また安倍は、集団的自衛権の憲法解釈見直しに関し、有識者会議で「緻密(ちみつ)な論理構成を行っている」「憲法解釈をどうするか、内閣法制局を中心に政府一体で判断する」と述べた。
 さらに2月12日の衆院予算委では、集団的自衛権の行使を認める憲法解釈をめぐり、「(政府の)最高責任者は私だ。政府の答弁に責任を持って、その上で選挙で審判を受ける」と傲然(ごうぜん)と語った。首相の独断で憲法解釈ができるという立場だ。
 歴代内閣は、憲法解釈に関する政府見解の整合性を確保するため、内閣法制局の議論の積み重ねに基づいて政府見解をまとめてきた。安倍の発言は、そうした歴史を覆して自ら解釈改憲を進めるというものだ。しかも「選挙で審判を受ければいい」という。この主張は、憲法を普通の法律・政策と同じように低くとらえていることを示す。
 安倍が前面に出てきたのは、解釈改憲による集団的自衛権行使容認に前向きな小松一郎内閣法制局長官が入院してしまったからでもある。この小松でさえ、昨年の臨時国会で「(集団的自衛権行使容認の)当否は個別的、具体的に検討されるべきもので、一概に答えるのは困難」としていた。
 小松長官の事務代理を務める横畠裕介内閣法制次長も2月6日の衆院予算委で「憲法で許されるとする根拠が見いだしがたく、政府は、(集団的自衛権の)行使は憲法上許されないと解釈してきた」と述べ、従来の政府見解を維持したのだ。
 内閣法制局の長官、次長の憲法解釈も集団的自衛権の行使容認は許されないという見解だ。もはや安倍自身が登場し、首相独裁による解釈改憲で集団的自衛権行使容認へ強行突破する以外になくなっている。
●改憲と戦争の安倍政権倒そう
 安倍は集団的自衛権行使容認を「積極的平和主義」のなかに位置づけ、その積極的平和主義を「国家安全保障戦略」を貫く基本思想だと説明する。
 ただ積極的平和主義は平和主義ではまったくない。きわめて侵略的で軍事的なものだ。
 安倍は昨年9月26日の国連演説で「積極的平和主義の立場から、PKO(国連平和維持活動)をはじめ、国連の集団的安全保障措置に積極的に参加する」と語った。積極的平和主義の内容が明らかにされた。
 日本はこのPKOに1992年から参加しているが、まだ直接の戦闘任務を担っていない。次に「国連の安全保障措置」には「平和の脅威」となる国への禁輸措置などの経済制裁や武力行使が含まれる。北朝鮮やイランへの経済制裁、1991年イラク戦争、2001年アフガニスタン戦争などがこれだ。要するに帝国主義的侵略戦争だ。
 安倍は施政方針演説でぺてん的に災害救助への自衛隊派遣とか「海賊対処行動」(アデン湾)、シリアの化学兵器廃棄、イラン核開発問題への関与などに加えて政府開発援助(ODA)まで「積極的平和主義」だと主張している。
 国家安全保障戦略を貫く基本思想としての面では、非核三原則見直し、核武装化政策(原発推進)、武器輸出三原則見直し、国家安全保障会議―国家安全保障局による情報収集・分析、特定秘密保護法実施も含まれる。大恐慌のもとで軍事、戦争、武力行使、侵略、スパイ活動などを「平和」の名でやるのが積極的平和主義だ。安倍の集団的自衛権行使容認、積極的平和主義を粉砕しよう。

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週刊『前進』(2620号5面4)(2014/02/17 )

 県民健康管理調査

 甲状腺がん33人 「疑い」も含め74人

 原発事故の影響は明らか

 福島県の「県民健康管理調査」の検討委員会は2月7日、甲状腺がんと「確定」した子どもが33人、「がんの疑い」のある子どもは41人になったと発表した。甲状腺検査は福島第一原発事故発生当時18歳以下だった約37万人が対象で、これまで1次検査で約25万4千人の結果が判明し、1796人が2次検査の対象となった。
 がんと「疑い」の合計は74人(手術の結果「良性」と判明した1人を加えると75人)だ。「疑い」とは、がんでない可能性もあるような表現だが、検討委員会の説明でも、ほぼ、がんと判定して間違いないものだ。
 がんと診断され手術した子どもたちの恐怖と苦痛、親・家族、周りの人びとの悲痛な思いはどれほどのものだろうか。さらに手術が成功しても、甲状腺をすべて摘出すれば体内のホルモンが欠落してしまい、一生、甲状腺ホルモン剤を飲み続けなければならないのだ。それだけではない。再発の危険や、他の臓器への転移にもおびえ続けなければならない。
 子どもの甲状腺がんは100万人に1人か2人と言われている。今日の福島県の現状は、がん、「疑い」を合わせ、10万人あたり29人という飛びぬけた発症率だ。原発事故によって放出された放射性ヨウ素の影響であることは明白だ。だがこの現実を前にしても、検討委の星北斗座長は「放射線の影響は考えにくい」と、事故との関係を否定している。その理由を星は、チェルノブイリ原発事故で子どもの甲状腺がんが増えたのは事故後4、5年目からだったと語っている。実に許しがたい詭弁(きべん)だ。

 「事故と無関係」の大うそ許すな

  1986年に発生したチェルノブイリ事故の場合、事故翌年の87年から甲状腺がんを発症する子どもが増え出した。それが90、91年からけた違いに増えていった。星などが語っている「4、5年後からがんが増えた」という説は歴史の偽造である。事故の翌年から早くも甲状腺がんが増え始め、事故後「4、5年後」から発症数が急増したのが真実だ。福島で、原発事故から約3年目の今、がん、「がんの疑い」の子どもが計74人も出ているのは、恐るべき事態の到来を危惧(きぐ)せざるをえない。一刻も早く子どもたちを救うことが必要だ。
 チェルノブイリ事故後2年目に、当時のソビエトの保健省長官は「原発事故は、その影響を受けた地域の人びとの健康になんらの被害も起こしていないと確信する」と言い、対策を放置し、多くの人の生命や健康を奪った。前検討委員会座長の山下俊一や、福島県立医大教授の鈴木眞一などが「原発事故とは関係ない」と強弁するのは、これに匹敵する大犯罪だ。
 福島で展開されている「安全」「帰還」攻撃をフクシマの人びととともに打ち破ろう。フクシマとつながり、子どもたちをなんとしても守ろう。そのためにも3・11反原発福島行動14に全国から駆けつけよう。
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【表】ベラルーシ共和国ゴメリ州における小児甲状腺がん登録

 

1985年
1986年
1987年
1988年
1989年
1990年 15
1991年 47
1992年 35
1993年 45
1994年 56
1995年 63
1996年 57
1997年 66
1998年 52

ゴメリ州は人口約52万人。チェルノブイリ原発の北東、百数十キロ。ベラルーシ共和国内で最も小児甲状腺がんが発生した地域

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週刊『前進』(2620号5面5)(2014/02/17 )

 金曜行動 福島から怒りの発言

 仮設の今を知ってますか

 東京都知事選挙直前の2月7日、首相官邸前・国会前にはいつも以上に多くの参加者が集まり、原発をなくそう、フクシマとつながろうと声を張り上げ、闘いぬいた。
 官邸前ではドイツから参加した若い女性が日本語で「原子力は世界のどこでも危険です。世界中の原発を止めましょう! 日本でも頑張ってください」と呼びかけた。
 国会前ではギターを抱えた青年が開口一番、「きょう、福島の県民健康管理調査で74人の子どもが甲状腺がんかその疑いがあると発表されました」と報告。さらに自作の歌で「がん宣告された子どもは、いったいどんな気持ちになるんだろう。夜泣くぜ、親に抱きつくぜ、つれえ気持ちずっと続くぜ」と、子どもたちに寄せる気持ちと政府への怒りを表した。
 福島県から参加した年配の女性は「福島から出て来るには時間がかかります。やっと来られました。福島ではどんな思いで新しい年を迎えたか、どんなに悲しい思いで、どんなに悔しい思いで、どんなに恐ろしい思いで今、生活しているか。みなさんにはおわかりいただけますでしょうか」と話し始め、思いのたけをとつとつと語った。
 「原発の事故現場はまだ収束していません。首相は『汚染水はコントロールされている』と言いました。何がコントロールされているでしょうか。私は明日、命を落とすかもしれません。福島では今、本当に病人が多くなっています。仮説住宅の状態をご存知でしょうか。一人4畳半、トイレ・お風呂付。でもお風呂は寒空の中で、入った時は熱くても、お湯が冷たくなり、寒くて出れなくなるんです」
 「私たちの浪江町と、小高町との境に東北電力が原発を建てる計画でした。でも建てさせなかったんです。福島県民は賠償金をもらって、仕事もしないで遊んでられるだろうと言われます。そんなことはありません。節約して、お金を貯めてまたみなさんに訴えに参ります」(H)
(写真 寒さを吹き飛ばし、「原発やめろ!」の熱いコールが響いた【2月7日 首相官邸前】)

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週刊『前進』(2620号5面6)(2014/02/17 )

【集会要項】2・23怒りのいわき行動、3・1ビキニデー集会、3・11反原発福島行動'14

政府・東電の責任逃れ、常磐線竜田延伸、被ばく強制――もう許さない!
2・23怒りのいわき行動
 2月23日(日)午後1時30分開会 集会後デモ出発主催
 NAZENいわきラトブ6階(いわき駅南口徒歩1分)
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3・1ビキニデー集会
 3月1日(土)午後6時30分
 杉並産業商工会館3Fホール(杉並区阿佐谷南3―2―19)
 主催 NAZEN東京
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3・11反原発福島行動’14
 3月11日(火)午後1時開場 午後2時開会
        午後4時15分デモ出発
 郡山市総合体育館(郡山市豊田町3―10)
 主催 3・11反原発福島行動実行委員会

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週刊『前進』(2620号6面1)(2014/02/17 )

団結ひろば 投稿コーナー 団結ひろば 投稿コーナー

 12684人決起の地平を3・11郡山へ 福島大 F

 東京都知事選挙に福島の学生も結集し闘い抜きました。福島大では1月20日に大学当局への申し入れ行動を行ったばかりで、当局への抗議行動をやりきった高揚感の中で選挙戦へ突入しました。
 選挙が始まったばかりの頃は、良い反応があまり見られなかったように思います。「演説がうるさ過ぎる」「オリンピック返上はない」「君たちは自分らのやっていることがどれだけ日本をおとしめているかわかっているのか、放射能がまったくない環境では人間は生きていけないんだ」
 しかし、「オリンピックには自分も反対だ」「鈴木たつおさんには頑張ってもらいたい」と言葉をかけてくる人が徐々に増え、マスコミに取り上げられない鈴木さんの訴えが少しずつ人びとに知られていくのを感じました。
 また、人通りの多い場所だけでなく企業の門前で演説をしたり、候補者が演説している横で労働相談を行ったり、駅の地下街を練り歩いたりと、普通なら選挙では行わないようなことまでしたことは驚きでした。
 鈴木さんを当選させることはできませんでしたが、12684票を獲得することができました。これは12684人が決起したということであり、非常に大きな決起だと思います。
 1カ月後には郡山で3・11集会が開かれます。ここでも多くの人の決起・結集をかちとりたいと思います。

 労働者の団結訴えた本当に楽しい選挙戦 東京東部 河西佳美

 本当に楽しい選挙でした。全然、負けた気がしません! むしろ最高のスタートを切ったと希望がみなぎっています!
 都知事選に鈴木たつおさんが立候補したのは時代の要求だったと思います。安倍政権の暴走は日本を破滅に追いやる。食い止めるのは労働者の団結しかありません。その団結を阻むのは“労働者”“労働組合”という言葉に嫌悪感を抱く人びと。これは、鈴木さんも訴えているように労働組合が腐っているからです。組合員というだけで閑職異動や不当解雇し、従業員を「労働組合員は会社に従わず仕事をしない」という誤った情報で洗脳する企業。それに寄り添い組合員を守らない労組。労働者に「あきらめず団結すれば声を上げられる」と知らせるために、経済界で放送禁止用語のごとき“労働組合”の連呼は大いに意味のある行動でした。
 鈴木たつおさんの訴えと応援演説は国民に届きました。終盤ではチラシをわざわざ取りに来る人が増え、2月2日のウグイスで工事現場や配送車の脇を通る時、仕事中の作業員が選挙カーに無言で頭を下げてくれた。「雇われたり頼まれたりしていない」と頑張るスタッフに心を動かされ、宇都宮さんから切り替えた人もいました。
 私たちは得票よりもずっと多くの種をまいたのです。その種を大切に育て増やしましょう。今回大活躍した学生の皆さんに続く、未来の労働者に実りある豊かな日本を手渡しましょう!

 オリンピック返上に賛同、はがき百枚書く 茨城 里人

 自治体の選挙以外、白票を投じていました。今回の都知事選で初めて、選挙区内でなくて残念でしたが、自分の主張そのものとして鈴木たつお氏の推薦人となり、公選はがきを100枚近く書きました。
 鈴木氏を推した最大の点はオリンピックの返上をまっすぐに掲げていたからです。20年「夢の東京オリンピック」は虚構そのもの、安倍・日帝資本の新自由主義の破綻を取り繕う「9回裏大逆転」を狙う政策です。独占大企業の銭もうけのためであり、原発の再稼働と一体です。国の借金は13年末で1017兆円、一人あたり800万円。野放図な国家財政の投入が破綻し、それが侵略戦争衝動を強め、政治的弱者、労働者切り捨てを推し進めるのです。シンプルなオリンピックなどそもそもあり得ない、あくどいゴマカシです。
 オリンピックはソチををめぐる状況を見るまでもなく、「日本のお・も・て・な・しの心を世界の人に」ではなく、日本と世界の現実政治の延長です。「オリンピック開催のため」、その一言で人びとの自由、批判を封じ込めるものです。どうにも立ちいかない体制破綻を1日先延ばしすることにのみ使われます。
 返上!を言い切った鈴木氏の選挙公約こそ、新自由主義に反対・挑戦する私たちの心そのものです。ささやかながら選挙活動にかかわることができ、うれしかった。どんな妨害があろうとも前に進む、はじめの一歩は踏み出されました。

 労組の力で取り戻す決意固めた星野集会 広島 OT

 1月18日夜、広島市東区地域福祉センターで40人が結集し「星野文昭さんを取り戻そう、全証拠開示させ再審勝利へ!1・18広島星野集会」が開催された。広島星野文昭さんを救う会や広島連帯ユニオン青年部を先頭に大成功をかちとった。広島で労働組合が中心になって星野集会が成功したことは決定的だ。
 集会には昨年、不当弾圧をはね返し山口刑務所から奪還された中山崇志広島連帯ユニオン草津病院支部委員長も駆けつけ、星野さんと福嶋昌男さんを必ず取り戻すと決意を表した。ユニオンだけでなく動労西日本や高陽第一診療所労組などの仲間がけん引したのは画期的で、司会も自治労の青年労働者が担った。
 圧巻は星野暁子さんの話と詩の朗読だった。暁子さんは、『獄壁をこえた愛と革命』でも紹介されている不屈の闘いと愛と怒り、団結の力をユーモアと涙を織り混ぜて情緒豊かに語り、感動を呼び起こした。
 広島救う会の事務局や牧師、県東部地域の活動家、闘う労組に結集する現場労働者――今まで星野闘争を担ってきた同志が一つになり、「14年を星野解放の年にしよう」と決意し団結を固めた。
 この間街頭で行った全証拠開示署名で知り合った人も参加した。『愛と革命』が販売され、地産小麦粉の「星野そば」も大変好評。「闘う労働組合の力で星野さんを取り戻そう!」と心底から思えた熱い集会だった。
 集会に先立ち市内中心部の本通アーケードで月例の星野街宣を行い、27筆の署名が集まった。街宣後の暁子さんとの交流会では、高陽第一診療所や三菱広機分会の仲間が団結を深めた。

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週刊『前進』(2620号6面2)(2014/02/17 )

 2・9デモ 星野さんを解放しろ

 渋谷の街で520人が訴え

 “証拠開示を100万人の運動に”

(写真 渋谷を行くデモ隊。沿道からは青年を始め労働者が圧倒的注目【2月9日】)

 2月9日、東京都知事選挙の投票日、無実で獄中39年を非転向で闘う星野文昭同志奪還へ、「2・9全証拠開示・星野文昭さん解放渋谷大デモ」が520人の参加で力強く闘われた。「星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議」と「全国労働組合交流センター」の共催だ。デモに先立ち東京・代々木公園ケヤキ並木(NHK前)で集会が行われた。
(写真 星野同志の手紙を読み上げる暁子さん)

 “新時代開いた”と鈴木弁護団長

 17日間の都知事選を全力で闘い抜いた、再審弁護団長の鈴木達夫弁護士がかけつけた。鈴木弁護士は、「この選挙戦で新しい時代の扉を確実に開きました。階級的労働運動の拠点建設の闘いを圧倒的に前進させたのです。それを基礎とする星野闘争は星野さん奪還の展望を大きく切り開きました。今日のこの渋谷デモは全証拠開示をもぎ取り、勝利に向かって突き進む大事な闘いです」と力強く訴え、参加者は熱烈な拍手で応えた。
 星野暁子さんは星野同志の手紙の一部(別掲)を紹介するとともに「文昭は、自分も鈴木たつおになって福島の怒り、沖縄の怒りを訴えたくてうずうずしています。今日のデモは@安倍政権打倒A全証拠開示B獄中弾圧阻止C国際連帯として闘われます」と述べた。
 全国労組交流センター代表の辻川慎一さんは、「労働組合、労働運動の闘いこそがこの世の中を変えます。どんな弾圧に対しても徹底的に闘い抜くことで団結ができる。星野さんと私たちは今獄壁を超え、ともに成長し合っているんだ」と、闘いの勝利性を訴えた。
 全国再審連絡会議事務局・金山克己さんが基調提起を行った。
 「世界大恐慌が深化し、激化する新自由主義の攻撃に対して、世界の労働者階級は怒りを爆発させています。革命の時代が始まっています。鈴木さんは都知事選で、極右ファシストの登場と改憲・戦争に向かう総翼賛体制の策動に敢然と挑みかかったのです。1千万都民に真正面から訴え100万人を獲得する大挑戦は労働運動に新たな流動をつくり出し、階級的労働運動を前進させました。革命へのうねりをつくり出したのです」と都知事選の意義を提起し、「1971年、星野さんが闘った渋谷に星野奪還をとどろかせよう」と檄(げき)を飛ばした。
 「星野さんとともに闘う決意」の表明に移った。

 椎名さんが3・11福島大行動訴え

 福島から駆けつけた椎名千恵子さんは、「福島は怒っています。子どもたちを外で遊ばせることができないで、何がオリンピックですか」と安倍政権を激しく弾劾し、「3・11反原発福島行動14」への結集を訴えた。
 続いて、沖縄労組交流センターの柿本博人さん、全学連委員長の斎藤郁真さん、星野さんを取り戻す会・東京北部の藤ノ木勇さんが発言した。
 福島・星野さんを取り戻す会の長沢宏さんが熱烈にカンパを訴えた後、動労千葉委員長の田中康宏さんがまとめに立った。田中さんは「すべての証拠を開示すれば星野さんの無実は明らかです。もう敵の側はひびが入って岩盤が崩れ落ちようとしています。2・16国鉄集会の成功をかちとろう」と、階級的団結の形成へ全力決起を訴えた。
 集会後、デモ隊は星野同志の闘った渋谷の街へ躍り込んでいった。戦争・改憲攻撃と貧困・過労死への青年労働者の怒りは満ちている。「獄中39年、無実の政治犯星野さんを解放せよ!」と訴えるシュプレヒコールは青年の怒りと結合し、圧倒的注目を集めた。
 都知事選は星野奪還闘争を100万人の運動へと大飛躍させる14年決戦の展望を押し開いた。本年第1波のこの日のデモは、その突破口だ。
 都知事選と2・9渋谷大デモの地平を踏み固め、全証拠開示大運動に猛然と打って出よう。闘う労働運動、労働組合をつくり出し、職場で地域で全証拠開示を要求する署名を集めよう。星野同志を絶対に奪還しよう。

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週刊『前進』(2620号6面3)(2014/02/17 )

 安倍の息の根止めよう

 星野文昭同志の手紙から

 これまでの僕らの選挙戦のあり方を大きく打ち破って、「現代革命への挑戦」そのものとして、僕らの時代認識と路線そのものをストレートに1000万都民、全ての労働者人民に訴えて、青年労働者・学生を中心に組織する、団結を組織する、職場、地域、街頭、学園、そして全世界で団結を(闘う労組と労働者党)を組織するものとなっていることを肌で感じている。
 改憲と戦争―新自由主義を大恐慌情勢下で凶暴に進める安倍を、絶対反対の闘いで息の根を止める。労働者人民の怒りと団結を力として、労働者人民自身の力、団結したを力を自己解放、人間解放をかちとるものとして解き放って、国鉄、反原発、改憲阻止、星野の4大決戦を基軸に闘って、安倍を、新自由主義を、帝国主義・資本主義そのものを葬って、人間本来の社会を絶対に実現していく、本物の闘いを実現していく、階級的労働運動と革命的共産主義運動を一体に本格的にかちとっていくことだと思う。
 そして、この闘いと一つに、全証拠開示―再審・釈放の星野闘争を、この青年労働者を中心とした労働者・人民の自己解放闘争として、資本・権力の全てを奪う攻撃に、絶対反対と団結の力で勝利し、全てを奪い返す闘いとして闘って勝利していくということだと思っている。
 安倍たちがやっていることは、1%のために、戦争はじめこれまでやってきたこと、今やっていること、これからやろうとしていることの全てを何一つ反省しないどころか、隠し、開き直り、正当化して、99%に大失業、低賃金、長時間労働、過労死、生活苦、飢餓を強い、ついには殺し合わせる、戦争を強いる政治だ。人間らしさを徹底的に否定し、トコトン腐敗させるものである。このことを徹底的にはっきりさせよう。労働者人民の怒りと団結を一つに、これを打ち砕き、人間本来の社会を実現していく闘いは、人間的誇り、人間性、共同性、創造性に満ち満ちたものだ。(2月5日付の暁子さんあての手紙から、都知事選についての部分を抜粋しました)

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週刊『前進』(2620号6面4)(2014/02/17 )

 法大暴処法弾圧裁判 無罪を死守したぞ!

 検察の控訴を粉砕し尽くす

 「控訴を棄却する」!

 東京高裁第12刑事部・井上弘通裁判長が判決文を読み上げた瞬間、法廷は歓喜の渦に包まれた。
 2月12日、法大「暴力行為等処罰法違反」弾圧裁判控訴審の判決公判が行われ、2012年5月の一審判決に続いて、被告人全員(新井拓、内海佑一、織田陽介、恩田亮、増井真琴)に「無罪」が言い渡された。
 無罪死守の大勝利だ!
有罪率99・9%以上の「反動・逆転有罪の牙城(がじょう)」である東京高裁を戦場に控訴審は闘われてきたが、国家権力を完膚なきまでにうち破った! 弁護団長である鈴木達夫弁護士を押し立てて12684票を獲得した東京都知事選に続き、14年決戦の冒頭で巨大な革命の火柱がうち立てられた!
 「現代革命への挑戦」はさらに発展している。
 「逆転有罪判決」を確信していた公安検事、法廷外の廊下にたむろする公安刑事どもは、何が起こっているのか分からず茫然(ぼうぜん)自失。デッチあげが完全に粉砕された敗北を突きつけられ、下を向いてガタガタうち震えるのみだ。傍聴席に潜り込んでいた法大当局側弁護士は、無罪判決を聞いた瞬間に脱兎(だっと)のごとく逃げ出していった。ぶざまな姿をさらす検察・警察・法大当局に、被告団と傍聴人から「謝罪しろ!」の怒りのシュプレヒコールがたたきつけられた。
(写真 〈上〉無罪をかちとり団結を固めた弁護士会館での総括集会【2月12日】〈右〉勝利を喜ぶ鈴木弁護団長)

 勇気ある決起が暴処法うち破る

 無罪判決の核心は一つに、「監視カメラ映像の不鮮明さ」だ。人物特定などとうてい不可能な粗い画像を見て、「私には見える」と言いきったエセ学者・橋本正次(日本歯科大学教授)の証言は完全に退けられた。法大極悪職員・小川浩幸証人と裏切り者・玉聞(ぎょくぶん)祐樹証人の人物特定も退けられた。星野文昭同志の裁判でも焦点となっている「既知関係にあるからより特定できる」という検事の主張は百パーセント否定された。
 二つに、法大OBのI君の「宣誓拒否」だ。第4回公判で、検察側証人として証言台に立たされたI君は「調書は警察に脅され自分の意志とは無関係に書かされたもの」と訴えて宣誓を拒否した。この勇気ある決起により、団結破壊が目的の暴処法弾圧はうち破られた。無罪戦取の決定的柱となった。検察は最終弁論で「I君は自らの意思で調書にサインした」などとぬけぬけと言い放ったが、判決では「信用できない」と却下された。
 三つに、被告団・弁護団の原則的で団結した闘いが高裁・国家権力を追いつめ、無罪を実力でもぎりとった。「一人の仲間も見捨てない」と団結して原則的に闘えば勝てることを示しているのが法大「暴処法」弾圧との闘いであり、法大闘争だ。この地平をあらゆる職場・キャンパスに広げよう!
 法大闘争は勝利している。弾圧は闘いへ転化し、文化連盟委員長の武田雄飛丸君を先頭にさらにキャンパスから決起が続き、全国大学での学生自治会建設へと突き進んでいる。また、鈴木達夫都知事候補の「戦争させない」「被曝させない」「貧困・過労死許さない」「だからオリンピックやらない」「弾圧と闘う」という鮮明な訴えが、青年労働者・学生に浸透し決起を生み出している。こうした闘いが再びの無罪をもぎりとる力となった。
 改憲・戦争・原発再稼働に突き進む安倍政権に、都知事選決戦と暴処法無罪は決定的な打撃となった。安倍は絶対に打倒できる。ロンドン・地下鉄労働者や韓国・民主労総のストライキと連帯し、14年決戦の大爆発へ突き進もう! 3年目の3・11郡山集会に駆けつけよう!

 国労臨大闘争弾圧の粉砕と一体

 法大暴処法裁判は、国労5・27臨大闘争弾圧粉砕の闘いと並び、戦前来の治安弾圧法を打ち破り無力化させた。国鉄決戦を軸とする階級的労働運動と一体となり、全国大学に自治会を建設することが、この勝利をさら強固なものにする。
 何よりもわれわれは、法大闘争と日本学生運動の大爆発をかちとることを決意している。来る3月14日の「法大弾圧8周年デモ」に集まろう! 武田君への「無期停学」処分を撤回させよう! そして、この弾圧にくみした者すべてに絶対に責任をとらせる。これまでのご支援・ご協力に感謝し、勝利へさらに団結を固め闘います。(法大暴処法弾圧裁判被告団)

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