ZENSHIN 2014/02/10(No2619 p06)
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週刊『前進』(2619号1面1)(2014/02/10 )
革命のうねり始まる
階級的労働運動が新時代へ
安倍・ファシストぶっ飛ばし
(写真 〈上〉「安倍の悪政を倒そう! 2月9日、都知事は私しかない」と訴える鈴木たつお候補【2月6日 JR上野駅前】 〈下〉熱い交流が続く街頭宣伝【2月2日 池袋駅東口】)
都知事選決戦は、全国の労働者の熱い支援のもとに白熱的に闘いぬかれた。鈴木たつお候補は連日都内を駆け巡り、「改憲と戦争、労働者を踏みにじる安倍政権をともに倒そう」と訴えた。あいまいさのない、怒りと情熱にあふれた鈴木候補の革命的訴えは、衝撃と新鮮な感動をもって労働者の心に届き、支持は日々広がった。「真実を真正面から訴える候補者がいたのか!」と、既成政党の腐敗、総翼賛化に怒る人たちが奮い立ち、新たな労働者党の展望をここに見て闘いに合流した。都知事選決戦は極右ファシストやスターリン主義と対決し、2010年代中期の階級決戦、「戦争か革命か」を問う1930年代型の階級闘争の時代を切り開いた。階級的労働運動の新時代が到来し、革命勝利に向けたうねりが始まった。同時に都知事選は、韓国・民主労総のパククネ打倒のゼネスト、イギリス鉄道・海運運輸労組のロンドン地下鉄ストなどとの国際連帯をかけて闘われた。都知事選決戦の地平から国鉄・反原発決戦―14春闘の爆発へ進撃しよう。(2面などに関連記事)
(写真 2月6日 JR秋葉原駅中央口で演説会)
「2月9日、私は勝つ」
2月6日、都内でも路上に氷が張ったこの日も鈴木たつお候補は、JR上野駅前から新小岩、亀戸、錦糸町、そして秋葉原駅中央口へと精力的な街頭演説を展開した。
最後に立ったJR秋葉原駅前で、鈴木候補は「いよいよ都知事選が3日後に迫りました。2月9日、私は勝ちます!」と力強く宣言した。
「いま安倍政権がやっている憲法改悪から戦争に向かっての悪政。何よりも労働者の権利を踏みにじる、労働者の誇りを奪う。働く人間をどう思っているんだ。この社会を動かしているのは労働者だ。それをこれだけ踏みつけにしている社会は何だ! こんな社会は必ず壊れる。だが壊れるのをほって置いたら戦争だ。今だったら間に合う。労働者が団結すること、人びとが手を取り合うこと、それでこの悪政を断ち切る、政治を変えることができる。2月9日はその日だ。政治は決断だ。決断し実行していく。これができる都知事候補は誰がいるか。私以外にいない!」
駆けつけた動労千葉の田中康宏委員長も訴えた。「今若い仲間が言っていました。『選挙の時だけ脱原発』、そんな候補ばっかりです! 本当に命がけで原発をなくすために闘ってくれる候補は鈴木さんだけです。鈴木さんが東京都民1千万の怒りを集めて、『集団的自衛権』まで今度の国会でやろうとしている安倍政権を倒すと言ってくれました」「それとここに立つと、やはり思い出すのはあの秋葉原事件です。派遣の青年が引き起こした悲惨な事件でした。派遣として人格すら否定され、使い捨てられていく。明日の希望も奪われていく。非正規と呼ばれる仲間たちが2千万人を超しました。この国の政治が根本的に絶対に間違っている! 一人の人間が胸を張って希望を持って生きられる社会を労働者の団結した力で取り戻そう。『復興』『安全』という名前で福島を見殺しにするのか。何がオリンピックだ! こういう本当のことを言ってくれる候補は鈴木さんしかいないんです。僕らの力で当選させよう!」
まさに都知事選挙は、世界大恐慌の深化と階級的激動の中で、階級激突そのものとして闘われている。
(写真 2月6日 JR新小岩駅南口で女性と握手)
若者たちの怒りと結合
1月31日、鈴木候補は動労千葉の労働者とともにJR東日本本社がある新宿駅南口で街頭宣伝を行い、JR貨物本社前まで練り歩いた。
鈴木たつお候補は、「国鉄分割・民営化が、今の労働者が一切の権利を奪われ、食べるためには過労死を強いられる、そういう一切の出発点だった」とJR東日本とJR貨物を弾劾し、「東京地裁と高裁判決で分割・民営化の時に労働組合つぶしの不当労働行為があったことを認めさせ、最高裁に向けて闘っています」「海外には鉄道パッケージ輸出と言いながら、国内では鉄道事業の役割を放棄している。鉄道の安全が守られるためには、そこで働く労働者の権利が最大限守られていなければならない。闘う労働組合を再建しよう!」と訴えた。
この日は金曜日で、鈴木候補は、首相官邸前・国会前の反原発金曜日行動に登場し、反原発・オリンピック返上を訴え、大きな反響を呼んだ。
2月1日には銀座通りの歩行者天国に登場し、「NHKの籾井新会長問題、国会では安倍首相は自分とは関係ないと言っています。しかし、これはごまかしだ。ラジオ放送で原発問題を発言しようとした東洋大学の教授が、原発問題に触れるなという局側の意向に対し番組出演を拒否しました。安倍政権のこの悪政を断とう」と呼びかけた。さらに福島の現状を訴え、オリンピックは返上しかないと呼びかけて練り歩いた。
続いて新宿駅東口、西口に立ち、福島から佐藤幸子さん、大阪・八尾市西郡から全国水平同盟の岡邨洋委員長、沖縄から元米軍基地労働者の水島満久さん、さらに無実の政治犯、星野文昭さんのおつれあいである星野暁子さんらの応援を得て街頭宣伝を展開した。
夕刻には若者の街、原宿でマイクを握り、「今の若者の未来を奪っているのは、一握りの資本家だ。1%の連中だ。99%の声を集めて、若者を先頭にして根本的に世の中をつくり変える。そうじゃなかったら未来なんかないじゃないか! だから私はオリンピックなんかやめちまえと言ってる。改憲と戦争の安倍政権を断ち切る力は若者にある!」と熱く訴えた。「オリンピックより先にやることあるでしょ!」「カネより命が大事!」と呼びかけながら竹下通りを練り歩き、若者と積極的にふれあった。ハンバーガーショップでは「非正規職を撤廃しよう!」とがっちり握手。外国人とも「インターナショナル ソリダリティ!」と交歓した。
鈴木候補が行く先々で新たな出会い、新たな決起が生まれ、団結が拡大した。この鈴木候補の奮闘にこたえ、全国労組交流センターを先頭に労働現場、労働組合への支持拡大の闘いも進んだ。全国からかけつけた全学連の学生も、この闘いを全国の大学に学生自治会を再建する闘いとも結合して、若いエネルギーを爆発させた。
「選挙がブルジョアジーの側から労働者大衆を政治の場に引きずり込む以上、これをプロレタリアートの階級形成にとっての重要な契機に転ずるために、革命的議会主義の戦術をも積極的にとって闘う」(『現代革命への挑戦』)のだ。
(写真 2月1日 原宿・竹下通りを練り歩く)
「オリンピックは返上」
2月2日の日曜日は、池袋駅周辺で終日街頭演説を繰り広げた。近くに地元の東京北部ユニオンが労働相談のコーナーを設置すると、派遣で働く外国人労働者や労働争議を裁判で闘ったが負けたという青年労働者などが駆け寄った。
夕刻には、「都知事選挙に行こう」と呼びかける街頭宣伝のために池袋駅東口を訪れていた山本太郎参議院議員とエールを交換した。
2月5日には鈴木候補が住んでいる町田市のJR町田駅前で街頭演説を行った。寒風吹きすさぶ中、鈴木候補は「6千万労働者の40%が非正規だ。中曽根の国鉄分割・民営化に始まり、小泉がやった郵政民営化、そして労働者を虫けらのように扱っている安倍の悪政! この社会を動かしているのは労働者だ! 安倍首相は労働者同士を競争させ、バラバラにして戦争にもっていこうとしている。労働者を踏みにじる、戦争に向かう最大の口実がオリンピックだ!」と、大うそで招致し、福島の原発事故をなかったことにして原発再稼働を狙い、福島を切り捨てるオリンピックを弾劾した。
沖縄から駆けつけた青年労働者・富田晋さんに続いて選挙ボランティアの女性が、非正規職とされている青年の怒りをストレートにアピール。
「私はまだ20歳ですがアルバイトやパートしかしたことがありません。子どもも生みたい、結婚もしたい。でもこんな普通の幸せが手に入らなくなっています。原発の再稼働とか、子どもを生んでも安心して育てられるんでしょうか? 人の命、人の心よりも金が優先される、こんな社会は変えたい。黙っていても変わらない。安倍なんか生まれた時からお坊ちゃんじゃないですか。私たちの生活、想像もできないですよ。そんなやつに任せてられるかって、私たちの声を届ける時です」
2月6日には福島から応援に駆けつけた2人の若い女性が、街頭宣伝で「鈴木たつお応援ラップ」を披露し、このパフォーマンスが圧倒的な注目を集めた。
「オリンピックのおもてなし 腐敗ガネの5千万! オリンピックはお断り!」「鈴木たつおの安倍退治! うそつきたちをあぶりだせ!」「選挙のときだけ脱原発! 福島無視した脱原発! うそつきたちをぶっ飛ばせ!」「鈴木たつおを東京都知事へ あなたの1票! 革命1票! 東京から世界を変える!」
青年労働者、学生を先頭に奪われた未来を奪い返す闘い、革命へのうねりが始まった。
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週刊『前進』(2619号1面2)(2014/02/10 )
前進速報版から
▼千葉運転区前抗議行動▼動労水戸 ポケモントレイン運行反対スト▼2・5町田駅▼2・5渋谷ハチ公前▼2・2大阪橋下打倒集会
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週刊『前進』(2619号1面3)(2014/02/10 )
【要項】2・16国鉄集会
2・16国鉄集会
【東 京】国鉄分割・民営化で不当解雇から27年
2・16国鉄集会
2月16日(日)午後6時
すみだ産業会館8階サンライズホール
呼びかけ/国鉄闘争全国運動
【北海道】あの日を忘れるな! 27年目の「2・16」 国鉄労働者1047名の解雇撤回!
2・16北海道集会
2月16日(日)午後1時半 札幌市・北海道建設会館
主催/国鉄闘争全国運動・北海道
【九 州】国鉄分割・民営化を忘れない!
2・16国鉄集会
2月16日(日)午後1時半 福岡市中央市民センター
主催/国鉄闘争全国運動・九州
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週刊『前進』(2619号2面1)(2014/02/10 )
労働者の代表を知事に
都知事選決戦の地平を固め国鉄・反原発決戦-14春闘を
2・16国鉄集会-3・11福島行動へ
東京都知事選への鈴木候補の登場は、安倍政権と日帝ブルジョアジー・支配階級を震え上がらせ、労働者人民を限りなく勇気づけています。政府・権力とマスコミが翼賛政治と世論操作で鈴木候補を抹殺し抑え込もうとする攻撃を、選挙ポスター、公選はがき、街頭宣伝、電話作戦、そして選挙公報などを駆使し、労働者の団結を日々拡大して打ち破り、選挙戦を圧倒的に闘い抜いてきました。「労働者が社会を動かしている」という実感は、決起したすべての労働者人民のものです。
新自由主義との闘い
都知事選の闘いをもって始まった2010年代中期の壮大な階級決戦に向け、この2〜3月、国鉄・反原発決戦を先頭に意気高く進撃しましょう。最高裁への新10万筆署名運動を猛然と推進し、2・16国鉄集会(東京・北海道・九州)への大結集をかちとりましょう。さらに2・23いわき集会と3・11反原発福島(郡山)集会・デモに決起し、安倍政権の原発再稼働を打ち破りましょう。都知事選で解き放たれた「生きさせろ!」の怒りを結集し、14春闘の爆発を闘いとりましょう。
今都知事選決戦の意義は決定的です。
第一に、それは、戦争・改憲に突進する安倍政権と崩壊し始めた新自由主義に激突し、その支配を打ち破ってプロレタリア革命勝利を切り開く闘いであり、2010年代中期階級決戦を押し開く一個の蜂起戦でした。
大恐慌は産業も貿易も縮ませ、米帝の量的金融緩和の縮小が世界の株式市場を急落・暴落と乱高下にたたき込み、大企業救済のために政府財政は完全に破綻しています。
「1%」のブルジョアジー・支配階級は、大恐慌を圧政・暴政、増税や戦争でのりきろうとしていますが、世界の労働者階級は今、労働組合を軸に団結し、反撃に立ち上がっています。昨年末から継続して激しく闘われている民主労総のパククネ打倒のゼネスト、切符売り場閉鎖による1千人の解雇に反対する英RMT(鉄道・海運運輸労組)などのロンドン地下鉄48時間スト(2月4〜7日)が示すように、2012〜13年の「国鉄決戦でプロレタリア世界革命を切り開こう」の闘いと国際連帯の発展は、革命情勢を完全に成熟させています。これに応えて革共同は都知事選への大挑戦を決断しました。
私たちのこの決断と挑戦が今日の階級闘争の大焦点となり、新たな階級的力関係を生み出し、階級的労働運動派が闘いの主導権を奪取しています。連合東京が自民党推薦の舛添を支持し、今や労働運動に大分岐・流動が起きていることは、その表れです。都知事選決戦を全力で闘ったことに確信を深めて、さらに前進していきましょう。
地域に労組拠点建設
第二に、したがって都知事選決戦への決起は、階級的労働運動をさらに発展させ、地域に労組拠点を建設する闘いです。
労働者は、極右ファシストの元都知事・石原が、時の首相を突き上げ、日本を戦争にもっていこうとしていたことに激しい怒りを覚えました。そして都知事選が「国政選挙」であることを熟知しています。だから、鈴木候補の「1千万人の怒りでアベ倒そう!」が鮮烈なリアリティーをもって労働者の魂をつかんだのです。
労働者は選挙という大衆的な巨大なエネルギー解放の場で、国や企業、社・共など体制内勢力の「縛り」から自己を解き放ち、団結を拡大して闘い始めています。都知事選は1千万人の怒りと結びつき100万人を組織する、革命への巨大な権力戦です。
そしてこの闘いの勝利は、階級的労働運動の発展、拠点建設、闘う労働組合権力の確立によってこそ圧倒的に可能になるのです。また逆に都知事選という大決戦を闘う中でこそ、体制内指導部の打倒も、労組拠点の爆発的建設も実現することができるのです。
都知事選は全国6千万人の労働者階級に党派選択を迫る空前の階級決戦となりました。労組拠点建設は大衆行動と一体であり、日常的な不断の活動による細胞建設、『前進』1万人(数万人)読者網建設、階級のリーダー形成の闘いです。今こそ党と労働組合の一体的発展をかちとりましょう。
闘う労働者党の登場
第三に、今回の都知事選決戦の歴史的任務は、この闘いへの基礎をつくり、革命的な挑戦を可能にした国鉄決戦を勝利に向けて発展させ、それを基軸にして階級的労働運動をさらに前へ前へと進めていくことです。
都知事選という革共同の歴史でも空前の挑戦はなぜ可能となりどう貫徹されたのか。
今回の都知事選で起こったことは、敵の攻撃の激化による「あきらめ」や「失望」も、闘う労働者の党が登場し、鮮明な方針を提示して闘えば一変し、多くの人が展望をつかんで立ち上がるということです。実際に、告示日に約1万4千カ所の掲示板のほとんどすべてに鈴木候補のポスターが貼られ、さらに9万5千枚の公選はがきが書かれ、街頭や職場で「鈴木支持」を広げる一見地道な闘いが猛然と展開されました。この最強の団結と決起が敵を恐怖に陥れました。
この基礎には『革共同50年史』発刊があり、「これが現代革命への挑戦か!」と感動的決起をも生んだのです。これこそ、2012年のJR外注化阻止決戦以来の「国鉄決戦でプロレタリア世界革命へ」の実践であり、その発展なのです。
動労千葉が「一人の首切りも許さない」と立ち上がったことや、動労水戸が青年労働者の被曝労働は許さないとストに決起したのと同じ質で、都知事選に労働者は立ち上がりました。それは自らの人生をかけた感動的な決起でした。
告示日のポスター貼りから始まって、職場全員を『前進』でオルグし、知人全員に手紙を書き、あるいは選挙資金をつくる。体制内指導部が投票を指示する候補をめぐって、労働者大衆と平場で論戦し、逆に獲得する。この闘いを継続していけば必ず自分の職場は拠点になる。労働者はこうしてリアルに勝利の実感をつかんでゆきました。またこれと一体で『前進』がさらに労働者の使える武器となり、活用されたことも決定的でした。
権力奪取の勝利まで続く、プロレタリア革命へのあくなき挑戦が開始され、革命へのうねりがつくりだされたのです。
1930年代こえる
第四に、都知事選はスターリン主義と同時に極右ファシストと対決し、1930年代階級闘争の敗北をのりこえるものとして闘われました。NHK新会長・籾井(もみい)の就任記者会見とその後の一連の放言、経営委員・百田尚樹(作家)の田母神への応援演説、極右による朝日新聞社襲撃を賛美する長谷川三千子(埼玉大名誉教授)などは本当に許し難い。これに対し鈴木候補は、NHK前に登場してともに闘おうと訴え、真っ向から激突し闘いました。
韓国・民主労総のゼネスト決起はすでにある意味で30年代をのりこえています。だからこそ今、世界革命を裏切り敗北させたスターリン主義の問題が決定的になっています。都知事選や毎日の職場におけるスターリン主義や社会民主主義との接近戦は、プロレタリア革命の勝利を切り開く価値創造的な闘いです。
2〜3月闘争へ進撃
国鉄分割・民営化の不当労働行為を認定した9・25判決の地平から動労千葉鉄建公団訴訟の最高裁決戦勝利に向け、東京、北海道、九州での2・16国鉄集会の大成功へ進撃しましょう。
都知事選はまた、反原発闘争の路線的飛躍を大衆的規模で生み出しています。階級的労働運動の力で全原発廃炉も可能です。NAZEN(すべての原発いますぐなくそう!全国会議)を各地で組織し、2・23いわき闘争と3・11福島行動に向け総決起しましょう。
都知事選決戦の全過程を貫いていたのは、過労死と「食べていけない」労働者の現実との闘いです。ここでつかんだ飛躍と勝利の実感を今こそ職場に還流し、14春闘の本番の闘いをやり抜こうではありませんか。
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週刊『前進』(2619号2面2)(2014/02/10 )
労働者の代表を知事に
鈴木さんと共に世界変えよう
全国から駆けつけ熱い応援
都知事選の最後の1週間、全国から多くの人びとが駆けつけ、鈴木候補の応援演説に立った。これに応え、鈴木候補と支援の仲間も最後の最後まで全力で闘い抜き、首都東京に巨大なうねりを生み出した。福島の母親、沖縄の青年労働者、国鉄労働者の訴えを紹介します。(編集局)
鈴木さんなら福島の子どもたちを守れる 福島 川俣町 佐藤幸子さん
今回、東京都知事選挙に鈴木たつおさんが立候補を決めたというお知らせをいただいた時、私は鈴木さんなら必ず福島の子どもたちを守れると思いました。鈴木さんは震災後、福島の子どもたちを守るための新しい診療所を市民の手でつくろうと、声を上げてくれた一人でした。
福島では脱原発・脱被曝・オリンピック返上は当たり前です。今すぐ廃炉を訴えている候補者でなければダメです。これを言っている唯一の候補が鈴木たつおさんです。
チェルノブイリでは、事故から27年経った今、現在の東京とほとんど同じ空間線量のところで健康な子どもが3割しかいないといいます。それを聞いた福島のお母さんたちは、本当にここに住んでいいのかと迷いに迷って、避難や保養を自力でやったのです。
ところが、福島県は子どもを使って「復興イベント」を行っています。つい先日も、JRが常磐線を再開するためのイベントを行い、子どもたちが大好きなポケモンを車体に描いて電車を無料で走らせるキャンペーンをやりました。もういい加減にしてください!
子どもはちゃんと見ています。私の娘も中学2年生の時、1年間学校を休みました。避難先で学校に行けなくなったからです。中学3年の時にどうしても元の学校に通いたいと言われました。その娘が高校に入り、苦しんだ2年間でようやく決めた結論は、「もう福島には帰らない。大好きだった畑にも田んぼにも帰らない。自分が今健康でなければ未来を守れないから」――本当に涙が出ました。
こんな思いを二度とさせてはなりません。原発は即刻廃炉! 原発再稼働を前提としたオリンピックは返上! これ以外にありません。鈴木たつおさんを都知事にして、福島の子どもたちを、日本の子どもたちを守りましょう。
基地・振興策拒否した名護から応援します 沖縄 名護市 富田晋さん
沖縄県名護市から、鈴木たつおさんを応援するために来ました。
私はコールセンターで働いている契約社員です。職場は99%が非正規職です。2年前に労働組合をつくって闘っています。また私は辺野古の米軍基地建設を止めるために闘ってきました。船の免許を取って海に出て、海上での基地建設工事を阻止し続け、今も杭1本も打たせていません。
1月19日の名護市長選挙では、1万9839の得票で基地反対の候補が勝ちました。単に反対派候補が勝ったというだけの話ではありません。安倍は「振興策として1061億円を差し上げますから、基地賛成の候補を勝たせてください」と名護市民に言ってきました。これを私たちは蹴ったんです。これはオリンピックを返上するのと同じくらいの決意です。
私たちは18年前から米軍基地問題と闘ってきました。政府は「基地に賛成すればお金をあげましょう」と毎日言ってきたのです。しかし、振興策の結果は何か。ブラック企業ばかりを誘致し若い人を過労死するまで働かせる。沖縄県では5割を超える人が非正規です。沖縄の国道には「過労運転をやめましょう」と電光掲示板が出ている。振興策もオリンピックも結局、1%の人間が生き残るためにおれたち99%を食いものにする政策だと気づいたんです。こんな腐った社会は終わらせる。そのためにまず安倍を倒しましょう。
その力は労働組合にあり、そして労働組合とともに闘う鈴木たつおさんにある。彼はNHK時代から労働運動のリーダーであり、その後も弁護士として私たち労働者とともに闘ってきました。これほどの候補者が都知事選に出たことはかつてありません。
鈴木たつお候補とともに世界を変えましょう!
国鉄不当解雇撤回へともに闘う鈴木さん 国労旭川闘争団 成田昭雄さん
私は27年前の国鉄分割・民営化によって、不当労働行為を受けて国鉄を解雇されました。この27年間の闘いをすべて申し上げることはできませんが、この不当解雇に対して前面に立ってともに闘ってきたのが鈴木たつおさんです。
自分と一緒に闘ってくれた鈴木さんが、今回東京都知事選に出ると聞いた時はびっくりしました。今の政治家はすべて大ウソつきです。全部きな臭い。金権腐敗で「命より金だ」という政治家ばかりです。しかし、鈴木さんはそういう政治に断を下そうと言っているんです。
われわれ国鉄労働者は全国津々浦々を歩きました。誰もが政治家にウソをつかれて我慢している。高い税金をとられて食うものも食えない。あるいは会社を不当解雇されたり、正規職から非正規職にされたりしている。もう我慢できないという声があがっている。我慢できないなら、その思いを鈴木たつおさんに託しませんか。鈴木さんは、もうみんな我慢する必要はないんだと言っています。間違っている政治に断を下して、みんなで一緒に歩こうじゃないかと訴えているんですよ。このことをしっかりとみなさんに伝えたいと思います。
原発のこともそうです。福島は今、どうなっていますか。「お・も・て・な・し」? ふざけるな!と言いたい。本当のおもてなしっていうのは、人を不幸にして開催するオリンピックなんかじゃないんですよ。そういうことを見抜いてほしい。ダメなものはダメだとはっきり言いましょう。鈴木たつおを都知事にすれば真実が明らかにされます。
みなさんの一票で東京都知事・鈴木たつおを誕生させましょう。
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週刊『前進』(2619号2面3)(2014/02/10 )
山本太郎参院議員とエールを交換
2月2日、池袋駅東口で「都知事選投票率UP! 選挙に行こうキャラバン」を行っていた山本太郎参院議員と鈴木たつお候補の街宣隊がばったり遭遇! その場でお互いにエールを交換し、ともに街宣を行った。
鈴木候補と山本議員は笑顔でがっちりと握手を交わし、健闘を称えあった。 (写真)
この間、山本議員は「2月9日の都知事選は東京を変えるだけでなく、日本の未来を左右する重要な選挙です。みんんなで選挙に行きましょう!」と訴え、多くのボランティアの仲間とともに都内各地をキャラバンしている。
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週刊『前進』(2619号2面4)(2014/02/10 )
金曜行動 オリンピック返上だ
鈴木候補の訴えに反響
1月31日金曜夜、鈴木たつお東京都知事候補が午後6時半から開催された首相官邸前・国会前の反原発金曜行動に登場して、結集した労働者人民に反原発・オリンピック返上を熱烈に訴え、大きな反響を得た。
鈴木候補は午後7時過ぎ首相官邸前に登場し、以下のように訴えた。
「この瞬間もみなさんがご存知のように福島の現地では、なんと1g当たり2400万ベクレルのストロンチウムを含む汚染水が漏れ続けています。その福島の現実をまったく見ないで、あるいは知っていても『汚染水は完全にコントロールされている。ブロックされている』などという大うそで呼び込んだオリンピックです。オリンピック組織委員会の会長になったあの森さんは『再稼働しなければオリンピックはできない』などと言っています。その意味では2020年東京オリンピックは明らかに福島の現実にふたをして福島を切り捨て、再稼働、ある場合には増設までやっていく許しがたいものだと私は思います。だからオリンピックは返上すべきだと考えています」
鈴木候補のオリンピック返上を言い切ったこの鮮明な提起に、集まった人びとから大きな拍手が巻き起こった。
その後、鈴木候補は国会前に移動して原発反対・オリンピック返上を熱烈に訴え、温かい拍手で迎えられた。
鈴木候補は最後に、経産省前で反原発・秘密保護法廃止・TPP反対を訴えているグループに合流し、マイクが使える午後8時ぎりぎりまで熱烈な訴えを行った。その後は、闘争参加者の質問に答えるなど、即席の討論会が実現された。
この日の鈴木候補の反原発にかけた並々ならない決意表明は反原発金曜行動を闘う人びとに感銘を与え、最後の1週間、鈴木候補必勝へともに決起しようという機運が巻き起こった。
(K)
(写真 鈴木さんの登場と堂々たる発言に多くの参加者が注目した【1月31日 首相官邸前】)
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週刊『前進』(2619号2面5)(2014/02/10 )
怒りと真実語る候補
ツイッターで大反響(続)
全国から駆けつけた多くの人びとの力で創造的・白熱的な選挙戦が展開され、鈴木候補への支持は日を追って拡大した。ツイッターの反響を紹介します。(編集局)
●「政見放送みたけど、ほんと、鈴木たつお候補はすごく説得力があった。……分かりやすいし理路整然としていた。感情に訴える策でもなく正攻法だった」
●「何も恐れず、真実を語る鈴木たつおさん。素敵です。応援しています」
●「東京都知事候補、鈴木たつおさんの街頭演説@渋谷ハチ公前。政見放送で見た印象よりパワフルで貫禄があるなぁ」
●「鈴木たつお候補の演説を聴くと、テンションが上がってついつい呑みすぎてしまう(笑)!」
●「もう脱原発候補1本化なんていう空しい議論より正論を通す候補者に集中して応援したほうがいい……正論を通しているのは鈴木たつお候補」
●「細川が〜とか宇都宮が〜とか言ってないでどうしても1本化したいのなら絶対的脱原発の鈴木たつおに1本化したらいいのに」
●「細川さんとか宇都宮けんじさんとか、今の社会に対する怒りが全く感じられない。僕たち若い世代は、この腐りきった政治のありかたに対してストレートな怒りをぶつけれる人物を求める。鈴木たつおさんにはその怒りが感じられる。そして核心は、鈴木さんはそんな社会を変えるのは僕達だと言っている」
●「私が知る限り、初めの時から、金曜官邸デモに参加していた候補者は、鈴木たつお候補だ」
●「宇都宮候補は日弁連会長時代に国が進める司法改革や裁判員制度を既定路線だから仕方ないとして受け入れ加担してきた。『簡素なオリンピック』もまったく同じだ。安倍の暴走と闘えるのは絶対反対を貫ける鈴木たつお候補だけだ」
●「オリンピックに関して明確に反対と言ってくれたのは鈴木候補だけだった。私はオリンピックなんかにお金を使っている場合か? 被災者は? 復興は? 福祉は? 使いどころはたくさんあるはずなのにと思っていたから、反対と声をあげてくれた鈴木候補に頑張ってほしい」
●「町田駅前で鈴木たつおの支援者の若者がスピーチしてた。たつおさんはおじいちゃんだけど、ああやって若い人も一緒になって頑張ってるところみるとすごくいい! 応援してます」
●「これだけすばらしい若者たちを集められるのだから鈴木候補は一票を投じるに値するでしょう。これからも若者たちが彼についているから」
●「応援に来る労働者の方たちのお話も一度聞いてみてほしい。……彼らの叫びは腹の底からの生きることに向けての叫びです。彼らは鈴木さんを心から信頼している」
●「鈴木たつおさんの事務所には応援フラッグがたくさん。『鈴木たつおさんに託す、福島からの思い』オリンピック返上。権力側にとって都合の悪い事、本当の事を言ってくださる方だと私は思っています」
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週刊『前進』(2619号3面1)(2014/02/10 )
解雇撤回・最高裁決戦勝利2・16集会へ
JR北海道 データ改ざんは会社の指示 現場労働者の解雇を許すな
国鉄労働者1047名を解雇して強行された国鉄分割・民営化の破産は、JR北海道の現実を見れば明らかだ。解雇撤回を実力でもぎりとり、国鉄分割・民営化に断を下す時が来た。東京都知事選を決戦として闘いぬく中で勝ち得たすべての成果を、2・16国鉄集会に結実させよう。2・16から2・23いわき−3・11郡山の連続闘争を力強く闘い抜こう。
(写真 「北嶋君を直ちに運転士に戻せ」「ライフサイクル制度を撤廃せよ」とJR東日本に抗議行動【2月3日 JR千葉運転区前】)
幹部は報酬カットだけで責任のがれ
1月21日、JR北海道はレール検査データ改ざんの結果集約を発表し、現場労働者に責任を転嫁する懲戒解雇などの処分を行った。同時に国土交通省はJR北海道に監督命令と事業改善命令を通知、現場労働者の刑事告発の準備も進めた。いずれも異例の事態だ。
JR北海道は大沼保線管理室の現場労働者2人を、昨年9月19日の大沼駅脱線事故直後にデータを改ざんしたとして懲戒解雇にした。うち1人は23歳の青年だ。この2人は刑事告発の対象となる可能性も大きい。
大沼保線管理室の監督責任者として函館保線所長、大沼と函館の保線管理室助役は諭旨解雇になり、現場労働者ら11人は出勤停止などの処分を受けた。
他方、野島誠社長ら会社幹部13人は、役員報酬を最大50%カットされただけで、「現場がデータ改ざんを勝手にやり、役員は知らなかった」と責任を逃れている。
公表されただけでもデータ改ざんが行われたのは保線の全44部署のうち33部署に上る。改ざんが保線区トップの指示で組織的に行われたことは明らかだ。入社間もない青年が勝手にデータを改ざんしたと言うのか。
05年4月25日の尼崎事故も、23歳の青年運転士にすべての責任が押し付けられ、会社幹部は「無罪」となった。羽越線事故は「風のせい」にして死者・負傷者への賠償責任を逃れている。
全責任はJR資本と政府・国交省にある。現場労働者になんら責任はない。トップの野島たちこそ監獄に行くべきだ。
JR北海道の事故発生は私鉄の28倍
政府・国交省は「データ改ざんは悪質」とJRを批判するが、国鉄分割・民営化を強行した国交省(旧運輸省)も安全破壊の張本人だ。
その証拠が、上の表だ。これは会社内部に原因がある運転阻害事故(30分以上の列車の遅れまたは運休)が列車走行100万`あたり何件発生したかを示している。
JR7社平均で大手私鉄15社の11倍、JR北海道に至っては28倍だ。
このデータにはJR北海道で事故が激発した13年4月以降は含まれていない。それでもこの数値だ。JR北海道は11年5月の石勝線特急列車炎上事故後、業務改善命令を受けて「安全最優先に生まれ変わる」と表明したが、事態はより悪化した。
大沼駅脱線事故後、国交省はJR北海道に特別監査を行ったが、監査に入ることはJRに事前に通知された。だからJR北海道は、監査の前日にもデータ改ざんを指示し、野帳の焼却などの証拠隠滅を行ったのだ。
保守部門などでJR社員や下請け労働者が列車にはねられる触車事故、転落、感電などが相次いでいる。昨年6月25日には根室線で保線の下請け労働者が触車事故で亡くなった。作業員の安全を守らない会社は乗客の安全も破壊する。
事故多発とデータ改ざんは、国鉄分割・民営化による大量解雇と、2万2640人を7千人に減らしたJR体制下での要員削減、経営赤字下での徹底した保安費削減の結果だ。国鉄分割・民営化の破産はもはや明白だ。
今必要なのは、政府とJR体制にその責任を取らせる労働者・労働組合の闘いだ。全国で反合理化・運転保安闘争を闘おう。今こそ国鉄1047名解雇撤回、外注化粉砕・非正規職撤廃の闘いを非妥協的に進めよう。安全破壊のJR体制を打ち倒そう。
資本とカクマルの癒着・結託が元凶
分割・民営化とその後の合理化・要員削減、外注化・非正規職化を受け入れてきた労働組合の責任、特にJR総連・JR北海道労組の罪は重い。彼らは今もひたすら沈黙を続け、JR体制の維持に躍起となっている。
JR総連は「責任追及から原因究明へ」を唱えてJR幹部の責任逃れを助ける一方、「すぐ直さないと危ない」「なのに人も金もない」という現場の声を圧殺してきた。
JRのある職場では、不正を憎む労働者を「超勤は認めない」と職場から追い出した後で「鉛筆なめなめ」と呼ばれるデータ改ざん、帳尻あわせが行われている。
こうした実態は、資本とカクマルの結託体制のもとで恒常化した。JR総連はマスコミからも「人減らしや予算圧縮に主要労組は反発せず、なれ合いを選んだ」(日経新聞2・3付)と言われるほどに腐っている。
1月15日に遺体で発見された坂本真一相談役(元社長)は、「経営陣とカクマルの闇を一番知っていた人物」で、今後の調査で自分の弱みが噴出することを恐れて自殺したと言われている。
こうしたJRの現実に、現場労働者、特に青年労働者が怒りの反乱を開始した。東京都知事選に立った鈴木たつお氏の選挙戦に駆けつけた多くの青年労働者の中には、JRで働く青年たちがいる。「新自由主義攻撃は国鉄分割・民営化から始まった。これと闘ってきた私こそ本物だ」という鈴木氏の訴えは、青年の心を確実にとらえた。
動労千葉・動労水戸・動労西日本・動労連帯高崎と国労郡山工場支部の闘いは、都知事選決戦を通して労働運動を激しく揺さぶり、壮大な決起を切り開こうとしている。青年たちはどの職場でも「JRはブラック企業」「元祖、大ブラック」と平気で言い出している。資本とカクマルの結託体制を恐れない闘いが噴き上がろうとしている。
この怒りと結びつき、青年の怒りを2・16国鉄集会に組織しよう。
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表 JR各社の事故発生率(2012年4月〜2013年3月)
JR北海道 |
5.04 |
JR東日本 |
1.82 |
JR東海 |
0.99 |
JR西日本 |
1.77 |
JR四国 |
0.66 |
JR九州 |
1.27 |
JR貨物 |
3.16 |
JR7社平均 |
0.99 |
大手私鉄15社 |
0.18 |
(事故発生率は列車走行100万キロあたりの会社内部に原因がある事故発生数)
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週刊『前進』(2619号3面2)(2014/02/10 )
動労千葉 直ちに運転士に戻せ
ライフサイクル撤廃へ行動
2月3日、動労千葉は千葉運転区支部と青年部の主催で、「ライフサイクル制度撤廃・北嶋君を直ちに運転士に戻せ」のスローガンを掲げ、JR千葉支社千葉運転区前での抗議行動を行った。
動労千葉の北嶋琢磨青年部長は11年2月にライフサイクル制度により千葉運転区から千葉駅に強制配転された。ライフサイクルによる駅への異動は3年とされているが、配転から3年がたった今年2月1日時点でも、JRは北嶋青年部長を運転区に戻していない。
昨年、ライフサイクルから習志野運輸区に戻った滝厚弘副青年部長の場合、運転士への復帰は3月にずれ込んだ。動労千葉との団交でJRは、北嶋青年部長の運転区への復帰について「昨年と同様」と言うだけで、具体的な時期を明らかにすることを拒んでいる。
このJRを弾劾し、この日の行動は闘われた。
千葉運転区前に陣取った動労千葉組合員は、怒りのシュプレヒコールをたたきつけた。千葉運転区支部の高澤成夫支部長が、「北嶋君をまだ帰さないのは許せない。ライフサイクル制度を撤廃させる」と発言。北嶋青年部長は、居並ぶ管理者をにらみつけて「いつ戻すのか、はっきりさせてほしい。運転士としての生活を3年間、奪われた。失われた3年を返せるのか。すました顔で聞き流すな」と怒りをほとばしらせた。田中康宏委員長は、「会社は『3年間、ご苦労様でした』とも言えないのか。労働者は生活も家族も抱えている。現場を大事にしない会社に未来はない。分割・民営化は破綻した。JR北海道の現実を見よ」と力説した。
各支部代表が「ライフサイクル反対なら動労千葉に入って闘おう」と庁舎内の労働者に呼びかけた。ス労自主、ちば合同労組、動労千葉を支援する会も声を上げた。
千葉運転区前での抗議行動に先立ちDC会館で開かれた集会では、田中委員長が「今日の行動は、闘って戻ったと北嶋君が胸を張って運転区に帰れる状況をつくることが目的だ。動労千葉に入って闘おうと平成採に堂々と訴え、組織拡大でライフサイクル制度を粉砕しよう」と発言した。
JRは「運輸のプロ」育成を名目にライフサイクル制度を導入したが、駅要員を補充するためという制度の本質は隠せない。駅の丸ごと外注化も始まり、JRは駅に出された運転士をそのまま駅に残す攻撃に踏み込む構えだ。動労千葉は検修外注化粉砕闘争と一体のものとして、春闘第1波のこの行動を打ちぬいた。
(写真 居並ぶ管理者を背に、北嶋青年部長【右】を先頭に抗議のこぶしを上げる動労千葉組合員)
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週刊『前進』(2619号3面3)(2014/02/10 )
ポケモン列車運行反対
動労水戸 ストライキといわき街宣
動労水戸は1月31日、「ポケモントレイン」の運行に反対し、勝田車両センターで半日間のストライキを貫徹した。同日午後、ストに入った組合員を先頭に、いわき駅前に結集し、ポケモントレイン運行反対の宣伝行動をやりぬいた。
JR東日本水戸支社は2月1、2日、常磐線のいわき−広野間で「ポケモントレイン」の運行を強行した。これは、子どもたちに人気のある「ポケットモンスター」というキャラクターを車体に描いた列車に、無料招待した子どもたちを乗せていわき−広野間を走らせるというイベントだ。「原発事故は収束した」「放射能は完全にコントロールされている」と強弁し、原発事故避難者に汚染地域への帰還を強いる安倍政権に、JR東日本は加担しているのだ。
それはまた、JR東日本がもくろむ広野−竜田間の運行再開に向けてのキャンペーンの一環でもある。JR東日本は、政府や東電と一体となって「鉄道が再開したから、もう安全だ。元の町に戻れ」と避難者に圧力をかけようとしているのだ。
そもそも、放射線量の高い区間に子どもを乗せた列車を走らせることは、人命も健康も顧みない許しがたい行為だ。
動労水戸は、このJRへの怒りに燃えて、いわき駅前を制圧しての宣伝行動に立った。「JRは子どもを被曝させるな」の横断幕に道行く人びとが注視した。マイクを握った石井真一委員長は、「ポケモントレインの運行は復興を名目にしているが、福島の真の復興にはならない。被曝を隠蔽(いんぺい)し、安全も乗客も無視するJRを許さない」と訴えた。動労千葉から争議団の中村仁さん、北嶋琢磨青年部長が駆けつけ、行動をともにした。通行するほとんどの人がビラを受け取り、子どもたちを危険にさらすJRに驚き、怒りを表明した。「ポケモントレインの運行を中止しろ。子どもたちを被曝させるな」のシュプレヒコールが響き渡った。
夕方6時からは、いわき駅前で毎週行われている反原発金曜行動に参加。平支部の組合員も発言し、ポケモントレインの運行反対を訴えた。
さらに動労水戸は、2月1日、2日とポケモントレインの発車時間にあわせて、いわき駅前での連続3日間の抗議行動を貫徹した。3・11以来、動労水戸が職場で闘い抜いてきたことが、福島の怒りと深く結びつき、ひとつになっていることを確信させる闘いだった。
2日午後、NAZENいわきの呼のびかけで開催された「ふくしま共同診療所報告会」は福島の怒りが爆発する画期的な場となった。
(写真 「ポケモントレインの運行を中止しろ」とこぶしを上げた【1月31日 いわき駅前】)
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週刊『前進』(2619号3面4)(2014/02/10 )
安全破壊のJR弾劾
伯備線事故8年 JR米子支社にデモ
1月25日、鳥取県・米子市文化ホールに40人の闘う仲間が結集して、「伯備線事故8周年弾劾!1・25米子国鉄集会」が開かれ、大成功をかちとった。
真冬の山陰としては珍しく好天に恵まれ、午前中の米子駅近くでの街宣では最高裁への新10万筆署名が1時間で48筆寄せられた。
司会を務めた動労千葉を支援する会・山陰の仲間は冒頭、東京都知事選挙への総決起を訴え、これと一体で国鉄決戦を闘おうと呼びかけた。
動労千葉の田中康宏委員長、国労郡山工場支部の橋本光一さん、共に闘う国労の会・新潟の仲間からのメッセージ紹介に続いて、国鉄闘争全国運動呼びかけ人の鬼頭宏一・島根大学名誉教授から連帯あいさつを受けた。鬼頭さんは、安倍政権打倒と階級的労働運動の復権を、60年安保闘争の敗北の教訓などから熱烈に訴えた。青年労働者を始め、参加者から熱い拍手が送られた。
共に闘う国労の会・山陰の鷲見貢さん(元国労米子後藤車両所分会長)が基調報告に立った。鷲見さんは、JRの安全崩壊の現状を徹底的に暴露し弾劾して、国鉄分割・民営化で始まった新自由主義が今や完全に崩壊の過程に突入したことを明らかにした。そして、外注化・偽装請負・非正規職化攻撃を粉砕する闘いと1047名解雇撤回の最高裁決戦を一体のものとして闘い、JR体制打倒へ進撃しようと力強く訴えた。
集会が最高潮を迎える中で圧巻だったのは、地元米子の後藤総合車両所で闘う仲間を先頭に、中四国・関西のJRで働く労働者全員が登壇し発言したことだ。JRで働く仲間は団結をかつてなく強固に打ち固め、仲間を増やそうと誓いあった。
JR労働者のこの固い決意に応えて、中四国・関西の各産別の労働者や青年、伊方原発反対を闘うNAZENえひめが連帯のアピールを行った。NAZEN山陰は島根原発廃炉へ向けた闘いの報告とアピールをし、とめよう戦争への道!百万人署名運動・山陰は改憲阻止闘争を貫く決意を表明した。
この発言全体を受けて、動労西日本の大江照己委員長が「東京都知事選と職場、国鉄闘争を一体で闘い抜き、14春闘をストライキで闘い、組織拡大を!」とまとめを提起。全体で団結がんばろうを唱和した。
集会後、全員が直ちにJR米子支社まで怒りのデモ行進に立った。動労西日本の山田和広書記長の力強いデモコールで沿道や車中からの注目を集めた。支社前広場で「JR体制打倒!」のシュプレヒコールをたたきつけ、申入書を読み上げて支社に突きつけた。
闘う仲間は直ちに東京都知事選挙と2・16国鉄集会―3・11反原発福島行動(郡山)へと全力の闘いに突入した。
(写真 「JR体制打倒」のシュプレヒコールをたたきつけた【1月25日 JR米子支社前広場】)
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週刊『前進』(2619号3面5)(2014/02/10 )
闘いは進む 青年の職場から
合同労組 原発事故への巨大な怒り解き放つ結集軸に
いわき合同ユニオン 書記長 西納岳史
福島県浜通り地方の最南端に位置するいわき市は、2011年3・11以降、福島第一原発の収束作業とそれに続く除染労働の拠点となり、現在も2万人近い原発事故避難者が生活する都市です。被災地を取り巻く現実と向き合う中で、労働者の団結の拠点となる地域に根ざした合同労組を建設するため、私たちは2013年2月23日、「いわき合同ユニオン」を結成しました。1年間で寄せられた労働相談の大半が原発・除染労働に関するものという事実が、福島が置かれている現状を如実に物語っています。そのような中、昨年夏には除染労働の手当の未払いに対して組合結成以来最初の争議を闘い、3回の団交を経て未払い分全額を取り戻すという勝利をかちとりました。
原発事故の拡大を必死に食い止める死活的な労働が、低賃金で使い捨ての労働力によって担われています。この現実の中、現場で働く労働者が自らと仲間を守り抜くための強力な労働運動が切実に求められています。
同時に、いわきにおいては、市民と避難者、原発・除染労働者の分断と対立がのりこえるべき重要な課題となっています。一切の元凶は政府・自治体・資本が原発事故と放射能問題に対する自らの責任を放棄し、加えて「復興支援」の名のもとに住民の心を引き裂き、バラバラにする施策を進めていることです。
2月1日、2日にJR東日本が強行した「ポケモントレイン」のいわき―広野間運行は許しがたい住民分断の攻撃でした。私たちは動労水戸の1・31ストライキと3日間に及ぶいわき駅前での抗議街宣をともに闘い、そして2月2日に「復興キャンペーンではなく、放射能問題と真正面から向き合い、命と健康を守る医療と住民の団結を」と訴えて開催したふくしま共同診療所報告会の大成功をもって、巨大な反撃をたたきつけることができました。
2014年冒頭、福島の現実とその中での闘いは、労働運動のありかたをめぐる根底的な飛躍を私たちに突きつけています。いわきで生きる労働者・農漁民・市民が闘いの真の主体となった時に、分断や対立を一気にのりこえられるのです。原発事故への巨大な怒りを解き放つ結集軸となるため、1月12日にはNAZENいわきを結成しました。
原発事故から3年を迎えようとしている今、福島・いわきを席巻する新たな労働運動と反原発運動を打ち立てるため、2月23日に「怒りのいわき行動」を開催します。全国の仲間の結集で、福島の怒りと心底団結しましょう!
3・11反原発福島行動14の大成功へ、私たちは最先頭で闘い抜きます!
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週刊『前進』(2619号4面1)(2014/02/10 )
2010年代中期階級決戦に突き進もう
革命軍の2014年アピール 武藤敏明
労働者階級とともに全力で「現代革命への挑戦」を貫く
はじめに
革命軍は、全労働者階級に2014年の熱い連帯のアピールを送る。2010年代中期の階級的激動の中で、ついにわれわれは、現代革命への新たな挑戦を開始した。今次都知事選は、日本のプロレタリア革命への新たな挑戦の第一歩だ。
大恐慌はますます深まり、新自由主義は崩壊を速めている。日帝・安倍政権の戦争への突進に対する怒りは、青年労働者・学生の総決起情勢を生み出している。階級的怒りが闘いの方向を求めて流動化し爆発し始めている。この中で、スターリン主義者とファシストは、帝国主義の救済者となって労働者階級の決起を圧殺するために登場した。まさに都知事選は、30年代的な階級的激突の真っただ中での選挙闘争となったのである。
労働者階級に責任を果たすべき革命党が、この事態に拱手(きょうしゅ)傍観することは許されない。党と労働組合の一体的建設の闘いを推し進めてきた革共同は、出版した『現代革命への挑戦 上』と革共同政治局1・1アピール(『共産主義者』179号)を武器に、敢然と立ち上がったのだ。それは都知事選自体を、一個の革命情勢の成熟としてとらえ、首都1千万の怒りと具体的に結びついていくものとして、また青年労働者の獲得を求めて闘ったのである。われわれは、権力奪取に向かっての目的意識的な党的飛躍をかけて闘い、それは勝利的に闘いとられた。
21世紀の早期に、プロレタリア革命をたぐり寄せる戦闘配置につく準備を進めよう。
革命軍は、未来を担う青年労働者・学生と連帯し、先頭で闘う決意である。
大恐慌と3・11情勢下で13年の3大決戦に勝利
13年決戦は、大恐慌下と3・11情勢のもとで、〈国鉄・反原発・星野〉の3大決戦での大勝利をかちとった。新自由主義打倒の階級的労働運動が歴史的反撃の突破口を切り開いた。とりわけ党と労働組合の一体的建設のもとで、新自由主義(民営化・外注化、非正規職化)攻撃と闘って必ず勝利できること、その環こそ国鉄決戦であることを激闘に次ぐ激闘の中でつかみとった。
9・25判決(動労千葉鉄建公団訴訟控訴審)で、国鉄分割・民営化攻撃が国家的不当労働行為であることを認めさせる巨大な勝利の地平を切り開いた。その核心を軸に昨年の11・3労働者集会は、闘う青年労働者の職場での闘いを先頭に3労組共闘の団結を強固に打ち固めた。続く訪韓闘争は、日韓労働者の団結と連帯を新たな段階に推し進めた。12・9韓国の鉄道民営化阻止のストは、民主労総に引き継がれ、2・25国民ゼネストへ発展しようとしている。動労千葉の田中委員長は、「世界史的に前例のないことが始まっている」と、民営化阻止の民主労総ゼネスト連帯行動を呼びかけ、ともに闘っている。国鉄決戦が、全労働者階級の魂をとらえ、世界的普遍性をもって発展しようとしている。
この間のJR北海道の相次ぐ事故という安全崩壊の現実は、JR総連・カクマルを先兵とした分割・民営化体制の破産を決定的に突きつけている。200人を自殺に追い込み20万人の首切りという極限的な人員削減はJR総連カクマルの率先協力によって実現したものだ。しかもその後もカクマルは外注化による安全崩壊を黙認し続けたのだ。まさに今回の一連の事故は、当局のレール検査データ改ざんをカクマルが容認し続けて来た結託体制によってもたらされたのだ。この期におよんで「鉄道謀略」をわめきたてるなど絶対に許さない。分割・民営化の歴史的大罪から絶対に逃れられはしない。このような腐ったファシスト・カクマルを労働者の怒りでたたき出し粉砕しよう。
反原発闘争は、あらゆる反動を粉砕して昨年3・11福島現地での闘争を打ちぬき、動労水戸・国労郡山工場支部の被曝労働拒否の闘いへと発展し、原発を現実に止める道をさし示した。
星野奪還闘争においても新たな地平をかちとった。一昨年2・5に続く9・8徳島刑務所包囲デモ、『愛と革命』の出版、全証拠開示運動の発展で、敵権力を確実に追い詰めている。
革共同は、稀代(きたい)のスパイ分子荒川碩哉(ひろや)を摘発打倒し、日帝権力中枢の革共同破壊攻撃を根幹で粉砕した。革命運動史上最高の勝利である。
時代認識と路線で一致して闘う意義は決定的
「大恐慌は大失業と戦争を生み出すとともに、革命を生み出す」(14年1・1アピール)。新自由主義は、「命より金」である。超金融緩和と称して1%のブルジョアジーを救済し、99%の労働者階級人民に矛盾とツケ(大失業・超低賃金・過労死)を回している。労働者階級にとって、「収奪者の収奪」=革命以外に未来はない。
戦後世界体制を支配してきた基軸国・米帝の没落はあらゆる面で進んでいる。すでに米帝は膨大な経常赤字を続け、世界最大の債務国に転落して久しい。その危機打開を狙った通商戦争・為替戦争がTPP・FTAであり、その本質は世界経済の排他的分断とブロック化・争闘戦であり、安保戦略と一体のものだ。世界の憲兵とも言われてきた米帝は、イラク・アフガンで惨めな敗北を強いられ、没落する帝国主義(新自由主義)として、戦争=革命が待っているだけだ。
日帝・安倍の改憲と戦争国家化攻撃、排外主義・愛国主義のあせりに満ちた扇動は、労働者階級の怒りを呼び起こし、名護市長選に見られるように各地の首長選挙で自民党は敗北を重ねており脆弱(ぜいじゃく)で腐臭ふんぷんたるものである。猪瀬は、道路公団民営化など新自由主義攻撃の先兵となり、その必然である金権腐敗が発覚し打倒された。
今回の都知事選は、そうした新自由主義の腐敗を絶対に許さない新たな歴史的決断であった。労働者階級に徹底的に依拠し、全国の職場からの階級的団結を打ち固めるものとして、また大反動をうち破る権力闘争へ名乗りを上げるものとして、さらにその動と反動の激突にかちぬき、絶対反対による「30年代型選挙闘争」を革命への第一年とする決起であった。
この闘いを教訓に、さらに2〜3月決戦に奮闘しよう。2・16国鉄集会を成功させ、最高裁への10万筆署名へ全力を挙げよう!
日帝は、特定秘密保護法強行採決に続いて、原発を「重要なベース電源」と位置づけ、原発再稼働と輸出に突っ走っている。安倍自身が全世界を飛び回って、福島原発がいまだ収束もできずにいながら、「世界一安全」と売りまくっていることなど断じて許せない。それは単にエネルギー政策ではなく、核武装=戦争政策以外の何ものでもない。
安倍の戦争への突出は、改憲問題を階級闘争の決戦課題へと押し上げている。労働組合に「改憲阻止の3労組声明」を持ち込み、体制内指導部との非妥協的な闘争を貫いて、絶対非和解で闘う労働者階級の大部隊を登場させよう。すでにマル青労同は過労死を許さない春闘へ実践的飛躍をかちとろうとしている。全学連は全国の大学に自治会を建設する闘いに猛然と突き進んでいる。党と労働組合の一体的建設、青年労働者・学生の指導部建設は待ったなしの課題だ。
昨年末、三里塚反対同盟事務局次長の萩原進氏が逝去された。萩原氏が生涯かけて三里塚闘争を闘った遺志を引き継いで、霞が関に攻め上る闘いを爆発させよう。その三里塚闘争の市東さん農地裁判は、新たな決戦に突入している。われわれは、「流血を辞さない闘いをやる」(市東さん)という反対同盟との血盟にかけて闘う。
獄中39年を完黙・非転向で闘う星野同志と『愛と革命』に学び、「闘う労働者を中心に広く社会的な力」で、三者協議でのネガフィルム公開獲得に続き、全証拠を開示させ、今年こそ星野同志奪還の年としよう。
14年、国鉄、反原発、反改憲、星野奪還の4大決戦に勝利しよう!「世界単一の労働者党」を建設し、反帝国主義・反スターリン主義、プロレタリア世界革命をめざし進撃しよう。
非合法・非公然体制は情勢成熟で待ったなし
革命情勢の接近は、非合法・非公然体制の圧倒的強化を待ったなしに求めている。革命党は本質的に非合法・非公然である。合法・公然活動と非合法・非公然活動の有機的結合が勝利への道だ。
30年代的な階級激突は革命の現実性を突き出している。それは都知事選ですでに始まった。社会を動かしている労働者階級が、勝利を求めてこの闘いに決起している。労働者階級は労働組合を基礎として団結を強化・発展させ、権力奪取のための一斉武装蜂起に向かって、その勝利に必要な一切を意識的・計画的に準備していくのである。党と労働組合の一体的建設でこそ、労働者階級の一斉武装蜂起―革命を成就できるのだ。
労働者階級は、職場生産点での闘いを通して、権力や密集する反革命との闘いによって、敵味方を峻別(しゅんべつ)し非和解であることを自覚する。そしてストライキにおけるスト破りや裏切り者との闘いを、自己解放的に闘う。動労千葉のこれまでのストライキは、あらゆる密集した反動や困難を吹き飛ばして、一回一回が「ひとつの蜂起」として打ち抜かれてきた。革命軍は、その過程を動労千葉の闘いに学び共に闘うことへ肉薄して闘いぬいてきた。反合理化・運転保安闘争において「闘いなくして安全なし」と言わせたように、闘いの中でこそ団結を固め、階級性を自覚してきた。そこには普遍性があるのだ。敵階級は己の悪行を自覚しているからこそ、労働者の決起を恐れ、それこそ非合法的手段も使うし、卑劣なあらゆる手段で労働者階級に襲いかかってくる。権力は打倒される恐怖で凶暴な攻撃をかけてくるが、労働者階級は団結を基礎にそれに打ち勝つ組織と体制=非合法・非公然体制をもって打ち破るのだ。
労働者階級の勝利かけ革命軍の精鋭的確立を
革命を担うのは青年労働者と学生だ。大恐慌下の3・11情勢が生み出した「階級意識の激変情勢」、さらに都知事選闘争が切り開いた新たな情勢と真に呼吸し、青年労働者・学生を獲得しよう。
「非合法・非公然体制の最初の実践であり、同時に最大の土台となるものこそ、労働者細胞建設であり、労組拠点建設である」(14年1・1アピール)。革命軍は広大な「人民の海」の中で、生き生きと自己解放的に活動しているが、そうした闘いの習熟は一朝一夕にできたものではない。歴史的にも、階級の指導部が次々と誕生する中でそれを可能としてきたのだ。拠点建設と組織拡大に全力を挙げよう!
「権力奪取のための一斉武装蜂起に向かって、その勝利に必要な一切を意識的・計画的に準備」(『綱領草案』)し、大胆に、大胆に実践しよう。機関紙活動は、「蜂起の準備」を始める「最も実践的な計画」(レーニン)である。機関紙配布網建設は、非合法・非公然体制の生命線でもある。1万人読者網の建設をかちとろう!
革命軍は労働者階級による一斉武装蜂起に向け、それと共に闘うために日々「個に死して類に生きる」「戦争の中で戦争を養う」精神で、実践的・理論的研鑽(けんさん)を重ねている。党生活の3原則〈会議・機関紙・財政〉を貫徹し、機関紙を軸として、革命的共産主義者として自己を高めていく。
現代の治安維持法=特定秘密保護法・共謀罪攻撃を粉砕し、権力のハイテク攻撃と全面対決して勝利しよう。分散と集中、非合法・非公然体制を強化し、精鋭的確立をかちとろう。
39年の不屈の獄中闘争を完黙・非転向で闘う星野同志の奪還を誓う。また獄中の福嶋同志と連帯して闘う。さらに超長期指名手配攻撃と闘う同志を守り抜き、自らも指名手配・長期投獄を恐れず家族問題を革命的に解決し、プロレタリア世界革命勝利に革命家人生の一切をかけて闘う決意である。支配階級よ震え上がるがよい! 革命軍は帝国主義の暴力装置に加担するもの、それを容認するものを絶対許さない。
『革共同50年史』を武器に、党的細胞的団結を固め、2010年代中期のプロレタリア世界革命に進撃しよう。ともに闘わん!
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週刊『前進』(2619号4面2)(2014/02/10 )
安倍の派遣法改悪阻止を
労働者の総非正規職化が狙い
派遣労働者を3年で解雇へ
安倍政権は今国会で労働者派遣法改悪案を押し通そうとしている。労働者の総非正規職化を狙うこの攻撃を、労働者階級の団結と闘いによってなんとしても打ち砕こう。
1月29日、厚生労働省の労働政策審議会・職業安定分科会労働力需給制度部会は、「労働者派遣制度の改正について」と題する報告書をまとめた。安倍政権はこれに基づき労働者派遣法改悪の法案を策定し、今通常国会に提出して、15年4月から改悪内容を実施に移す構えだ。
報告書の内容は、おおよそ次のとおりだ。@現在、「通訳」や「事務用機器操作」などのいわゆる「専門26業務」以外については、派遣先企業は3年以上は派遣労働を受け入れることができなかったが、その規制を廃止する、A派遣先企業が3年を超えて派遣労働を受け入れる場合、労働組合や労働者代表からの意見聴取を条件とする、B他方、同じ派遣労働者が3年を超えて同一派遣先での同一部署に就労することはできない、C派遣元と無期雇用契約を結んでいる派遣労働者については、3年の期間制限は適用しない。
この改悪で、派遣先企業は、3年ごとに働く人を入れ替えれば、派遣労働を無期限に利用できるようになる。しかし、派遣労働者は3年後には必ず職場を追われるのだ。
また、これまであった「専門26業務とそれ以外」という区分もなくなる。派遣元と無期雇用契約を結んでいる労働者については期間制限なしとされているが、派遣労働者の大半は短期間の有期雇用契約を繰り返し結ぶ状態を強いられている。
こんな制度は、企業にとっては好都合だが、労働者にとっては最悪のものだ。
さらに労働政策審議会の報告書には、使用者側の意見として、@現在、禁止されている30日以内の派遣(日雇い派遣)の全面解禁、A違法派遣の場合、派遣先が直接雇用したものとみなす制度の廃止、などが書き並べられている。
これらの規制は民主党政権下の2012年に行われた労働者派遣法改定で設けられたが、この条文がまだ効力を持たない今の段階で、規定自体を削ってしまおうというのである。要するに、派遣労働に対するあらゆる規制を撤廃することが、資本と安倍政権の狙いだ。
労働者派遣法は、国鉄分割・民営化に向けた攻撃が吹き荒れていた1985年に制定された。これにより中間搾取を禁じた戦後労働法制の根幹は打ち壊された。まさにそれは、国鉄分割・民営化と並ぶ新自由主義攻撃の切っ先としてあった。
だが、それでも支配階級は、「派遣労働が認められるのは臨時的・一時的な業務に限る」という建前を今日まで崩すことはできなかった。今回の改悪は、その建前さえ最終的に取り払うものだ。安倍政権は、派遣法制定時や、製造業派遣を容認した03年の改悪に次ぐ、労働者派遣法の大転換を狙っている。
攻撃容認した連合の裏切り
こうした攻撃を引き出したのは、またしても連合の裏切りだった。労働政策審議会に委員を送り込んでいる連合は、昨年末までは形ばかりは「反対」のポーズをとり、12月25日の審議会で報告書のとりまとめを狙っていた厚労省の思惑が阻まれる一幕もあった。だが、今年に入って連合は態度を一転させ、「『派遣は臨時的・一時的なもの』という大原則を復活させることができた。労働側として大きな成果だ」と言い張って、報告書の取りまとめに合意を与えたのだ。しかし、報告書の内容は、昨年末段階で検討されていた原案と基本的な中身はまったく変わらない。
そもそも連合は、派遣法撤廃とは一言も言わない。彼らは「派遣法抜本改正」と言うが、それは、派遣労働も中間搾取も認める立場をとっているということだ。全労連もまた同じだ。彼らのスローガン「派遣は臨時的・一時的業務に限定せよ」は、派遣労働を基本的に容認している点で、連合と何も変わらない。
2・16集会から14春闘勝利へ
非正規労働者は今や全労働者の36・6%を占めている。不安定雇用と低賃金を強いられ、資本によって代替の利く部品のように扱われる労働者の怒りは、この社会に深く広く満ちている。
鈴木たつお候補を押し立てての東京都知事選決戦は、その怒りと結びつき、力ある行動に転化するものとして闘われた。それは、社会保険庁解雇を強行した舛添や、郵政民営化をごり押しした小泉(細川)、国鉄闘争の4・9政治和解で解雇撤回闘争の圧殺者となった宇都宮らと激突して打ち抜かれ、国鉄解雇撤回闘争勝利の道筋をも大きく切り開いたのだ。
その全成果を2・16国鉄集会に集約しよう。1047名解雇撤回、外注化粉砕・非正規職撤廃を軸とする国鉄決戦は、新自由主義を根底から打ち砕く闘いだ。
2・16集会を跳躍台に「賃下げ攻撃粉砕・大幅賃上げ獲得」「8時間労働制死守・過労死を許さない」を掲げて14春闘に立とう。労働者派遣法の改悪を許さず、派遣法と非正規職そのものを撤廃させよう。総非正規職化の攻撃に突き進む安倍政権を打倒しよう。
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労働者派遣法改悪案のポイント
○「専門26業務」を除き最長3年としている派遣期間の上限を廃止。「専門26業務」という区分も廃止。派遣先企業は、3年ごとに労働者を入れ替えれば、派遣労働を無期限に利用できる
○派遣先企業が3年を超えて派遣労働を受け入れる場合、労働組合や労働者代表からの意見聴取が条件。合意までは必要ない
○同じ派遣労働者が3年を超えて同一派遣先の同一部署に就労することはできない
○派遣元と無期雇用契約を結んでいる派遣労働者、60歳以上の派遣労働者については、派遣先企業は3年を超えて就労させることができる
○3年を迎えた派遣労働者について、派遣元は派遣先企業への直接雇用の依頼や新たな派遣先の提供などの措置を講じる。派遣先に直接雇用の義務はない
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週刊『前進』(2619号4面3)(2014/02/10 )
2014年日誌 1月28日〜2月3日
派遣「3年上限」廃止狙う/電事連が原発新増設を自民に促す
●海外識者声明103人に 海外の有識者や文化人ら29人が発表した米軍普天間飛行場の辺野古移設計画に反対する声明で、呼びかけ人のジョセフ・ガーソン氏(政治学者)らが、賛同者が100人を超えたと発表した。移設断念と即時返還を求める呼びかけ人は計103人に上った。(28日)
●「尖閣・竹島は領土」と明記 文部科学省は、中学・高校向けの学習指導要領の解説に、「尖閣諸島」(釣魚台)と「竹島」(独島)を「わが国固有の領土」と明記する改定をし、発表した。4月に始まる中学向けの教科書検定から適用され、中学は2016年度、高校は17年度に使用が始まる教科書に反映される。(28日)
●株式市場、世界で混乱 FRB(米連邦準備制度理事会)は、量的金融緩和の縮小を継続することを決めた。日米欧、アジアの株価はリスクを回避したいとの投資家の思惑から軒並み下落し、主要市場に混乱が拡大。(29日)
●首相、道徳教科化に意欲 安倍晋三首相は参院で、小中学校の道徳を教科に格上げすることに意欲を示した。現在は正規の教科ではない「道徳の時間」として教えられている。(29日)
●派遣「3年上限」廃止狙う 労働政策審議会の部会は、現在3年の派遣受け入れ期間の上限を廃止し、3年ごとに働く人を入れ替えれば、企業は同じ職場で派遣を無期限に継続できるとした報告書をまとめた。厚生労働省は通常国会に「改正」法案を提出し、2015年4月の実施を目指す。(29日)
●原発新増設を自民に促す 安倍政権が策定を進めるエネルギー基本計画の閣議決定を前に、電気事業連合会(電事連)が自民党議員に原発の必要性や新増設を訴える文書を配っていたことがわかった。(30日)
●NHK、原発問題を拒む NHKラジオの番組で東洋大の中北徹教授が原発問題を話そうとしたところ、東京都知事選を理由にNHKからテーマを変えるように求められ、教授が出演を取りやめたことが分かった。(30日)
●年金、4月から0・7%減額 厚労省は、公的年金の支給額を4月分(支給は6月)から0・7%引き下げると発表した。引き下げは昨年10月分以来となる。(31日)
●議事要旨、発言は匿名 特定秘密保護法の運用基準などを議論する情報保全諮問会議について、内閣官房は17日に開いた初会合の議事要旨をホームページで公開した。発言者や詳細は伏せられた。(31日)
●年金減額、11万件不服審査 公的年金の支給額が昨年10月分から1%減額されたことをめぐり、全日本年金者組合は、行政に不服を申し立てる審査請求が、全国で11万6795件に達した、と発表した。(31日)
●辺野古推進で一致 安倍首相は、米太平洋軍のロックリア司令官と会談し、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を推進することで一致した。(3日)
●橋下市長出直し選表明 大阪市の橋下徹市長が、辞職して出直し選挙に立候補することを表明した。各党の反対で行き詰まっている「大阪都構想」の事態打開を図る狙い。(3日)
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週刊『前進』(2619号5面1)(2014/02/10 )
ふるさと飯舘を返せ
3・11反原発福島行動'14 呼びかけ人から訴えA
原発は「即廃炉」以外ない
飯舘村前田区長・酪農家 長谷川健一さん
高線量隠され大量初期被曝
――3・11直後の飯舘村の状況はどうだったのでしょうか。
飯舘村の菅野典雄村長の対応は当初から間違っていた。「村を残したい」ということを一切に優先させて村民を避難させず、とんでもない初期被曝をさせた。南相馬市などはすぐに一斉に避難させたのに、菅野村長は3月14日に毎時40マイクロシーベルトを超える数字を計測しながら、村民に被曝の実態を隠し続けた。
さらにそれを正当化するため、3月25日には長崎大学の高村昇教授、4月1日には山下俊一教授を呼んで「心配ない」という講演をさせた。
だけど写真家の森住卓さんや京都大学の今中哲二助教が来て、毎時100マイクロシーベルトまで測れる線量計が振り切れてしまったことも教えてくれた。だからおれたちは「何を言っているんだ」と発信していった。
おれは「こんなに汚染されてしまった以上、村を出ることも考えなくちゃいけない。伊達市でも福島市でも南相馬市でもいい。線量の低いところに飯舘用地を確保して、新しい飯舘村をつくるしかない」とずっと言ってきた。だけど村長は耳も貸さなかった。
村長は11年7月に早くも「2年で村に帰る」と明言した。さらにとんでもないのは、国が「長期的には追加年間被曝線量1_シーベルトを目指す」と言っているのに、「飯舘村は5_を目指す」と言ったことだ。国も「飯舘村については村長が『5_』と言っているから、除染をして5_を目指す」と言った。
おれは「5_なんてとんでもない。放射線管理区域の年間被曝線量が5・2_、チェルノブイリの移住の義務は5_だぞ」と追及したけれど、「1_を目指しては10年も20年も帰れない。だから5_にする」というのが村長の答えだった。
(写真 飯舘村から避難中の伊達市の仮設住宅集会所にて)
「除染」で線量は下がらない
――除染をめぐる動きはどうですか。
飯舘村には20の行政区がある。12年から除染を先行実施したのが2行政区で、ここもまだ除染は終わってない。13年から除染を始めた地区が3地区。合わせて5地区でしか始まっていない。
私はそもそも除染には否定的だったけれど「もし仮に除染をやるなら徹底的にまでいな除染をやれ」と求めた。「までい」とは東北地方の方言で、物事を大切に丁重にきれいにやるという意味だ。小さい子どもたちが外で安心して遊べる環境がつくれない限り、戻ることはできないわけだ。
だけど除染しても線量はまったく下がらない。この1月の区長会で、先行実施した地区について職員が「約7割完了し、年間1_に近くなった」と報告したが、副区長が「自分のうちも『除染が終わった』と言われて測ったが、毎時1マイクロ以上のところが十数カ所。一番高かったのは60マイクロ。これで除染が終わったと言えるのか」と抗議したよ。(注 毎時1マイクロは年間約9_)
除染を始めたら膨大な汚染土が出ることがわかった。だけど仮置き場が確保できない。国はとりあえず小宮地区に40fの仮置き場を確保した。そのうち小宮地区の汚染土でほぼ半分が埋まる。
そこで国は「各行政区ごとに『仮々置き場』をつくれ」と言ってきた。当初は「そんなのだめだ」と言っていた各地区を動かしたのがやっぱりお金だ。「仮々置き場用地には国が借地料を払う」となったら、「おれの土地使ってくれ」と言い出す人が次々出てきた。飯舘に戻れないとあきらめた人は、借地料で生活再建の資金が得られると考えるからだ。
去年11月にも、おれは村長に「帰村宣言をいつ出すつもりか」と質問した。住宅の周りだけの除染なのか、農地もやるのか、加えて汚染土の山も撤去した時点で宣言するのか。そうしたら「住環境の除染が終わったら帰村宣言します」と答えた。うちの周りしかやらないということだ。
昨年9月に村民のアンケートを取ったら、「避難指示が解除されたらすぐに帰りたい」と答えた人は村全体で326人。年齢層は80代がダントツ。次に70代、60代。50代以下はすとんと下がる。80代や70代の人たちだけで飯舘村に帰ってどうやって生活するんだ。
フクシマを二度とつくるな
――長谷川さんは全国各地で飯舘村の写真展や講演を行っていますね。
ずっと言っているのは「福島を忘れないでほしい」ということと、「福島と同じような場所は二度とつくらない」ということ。われわれが最初に味わった苦しみも大きいけど、今、現実にどうなっているのかをどんどん声に出していかないと。
国は3・11を忘れさせようとしている。原発の後ろにいるのはやっぱり経済界だ。輸出までしようとしている。原発をつくったゼネコンが今度は除染でもうけている。
安倍首相は「汚染水はブロックされている」と言ったけど、できるわけない。海水の半分は満潮干潮のたびに動くんだぞ。これから福島はオリンピックの陰に隠され、オリンピック施設にどんどん財政が投じられ、除染費用もどんどん削られていくのかと思ったよ。
――3・11行動を呼びかけた思いを聞かせてください。
3・11を絶対に忘れない!
「3・11」は本当に悔しいことだけれども、やっぱり記念すべき日だ。この日に起きたことを絶対に忘れてはならない。そのために3・11当日の行動は継続していくべきだと思っている。
「反原発」「脱原発」と言う人間は多い。しかし「将来的になくす」と言っても、何年後になくすのかまったく明確でない「脱原発」はにせものだ。原発は即停止しかない。即停止を決めて、停止に向かってスタートするしかないんだ。
おれたちのふるさと・飯舘村はこんなに汚染されてしまった。今の科学をもっても絶対に元に戻せない。3・11をもって原発の「安全神話」は完全に崩れた。原発を動かしたら、再びのフクシマを引き起こす。
われわれは3・11直後に大量被曝させられただけでなく、それ以降この3年近く、全員が苦しみ続けて生きているんです。われわれの世代で起きたことは、われわれの世代で解決したい。若い者や子どもたちに先送りしていくなんてとんでもない。一人ひとり、みんなで声を上げていきたいと思っています。
――どうもありがとうございました。
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【要項】2・23怒りのいわき行動、3・1ビキニデー集会、3・11反原発福島行動'14
政府・東電の責任逃れ、常磐線竜田延伸、被ばく強制――もう許さない!
2・23怒りのいわき行動
2月23日(日)午後1時30分開会
集会後デモ出発
ラトブ6階(いわき駅南口徒歩1分)
主催 NAZENいわき
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3・1ビキニデー集会
3月1日(土)午後6時30分
杉並産業商工会館3Fホール(杉並区阿佐谷南3―2―19)
主催 NAZEN東京
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3・11反原発福島行動'14
3月11日(火)午後1時開場 午後2時開会
午後4時15分デモ出発
郡山市総合体育館(郡山市豊田町3―10)
主催 3・11反原発福島行動実行委員会
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週刊『前進』(2619号5面2)(2014/02/10 )
2・2大阪 橋下打倒集会
労組拠点建設へ次々発言
“橋下を辞任に追い込んだぞ”
2月2日、大阪市中央会館で橋下打倒集会が開催され、270人の労働者が結集した。前日、「大阪都構想」が完全に暗礁に乗り上げ、橋下徹・大阪市長が辞任を表明。「自分たちの闘いが橋下を打倒した!」という勝利感に満ちあふれる中での集会となった。
司会の大阪市の教育労働者が勝利宣言を発して集会が始まった。
まず動労千葉の中村仁執行委員が、「解雇撤回の闘いはついに不当労働行為を裁判所に認めさせた。さらに解雇撤回まで闘い抜きます」とあいさつ。全日建運輸連帯労組関生支部の武谷新吾書記次長は、「資本主義の終焉(しゅうえん)がはっきりする中、支配層による政策は味方の団結の基盤をつくっている。橋下打倒は目前だ。組織拡大と思想闘争を重視し、闘争を現場で組織して完全勝利を」と訴えた。
全国金属機械労組港合同の木下浩平執行委員は「労組つぶしで民営化を進める攻撃が破綻し、橋下打倒という決定的な勝利をかちとった。職場に闘う労組をつくって橋下を追い詰めている。全国に旗を広げ、春闘を闘おう」と力強く発言。動労西日本の山田和広書記長は「定期大会で春闘スト方針を確立し、青年主導の労組をつくることを決定した。青年労働者を使い捨てにする外注化は撤廃だ。労働者の団結と怒りを引き出して春闘を闘おう」と宣言した。
基調報告を大阪市の自治体労働者が提起した。「橋下を打倒した力は民営化攻撃と闘ってきた現場労働者の団結にある。絶対反対の闘いが労働者の結集軸になっている。東京都知事選での安倍政権と労働者階級の正面激突もまったく同じだ。どの勢力も労働者の怒りにぐらぐらで、革命に恐怖し階級的労働運動の圧殺のために動いている。橋下打倒―道州制粉砕で闘う労働組合を大阪市に打ち立てよう。青年労働者はすべてを自己責任にされてきた。だが『一切の責任は資本にある』とはっきりさせ、労働組合の方針を確立した時、青年は必ず決起する。国鉄決戦が9・25判決をかちとったように、どんな攻撃でも闘えば勝てる」。力強い提起に、会場全体が熱気に包まれた。
泉佐野市議の国賀祥司さんが東京都知事選決戦と泉佐野市議選勝利を訴えた後、全国水平同盟が大挙登壇、「住宅明け渡し地裁判決で仮執行付きの超反動判決を出してきたが、本当に追い詰められているのは敵の方だ。絶対反対を貫き二審、最高裁まで闘う」と戦闘宣言を発した。婦人民主クラブは「福島支部がついに建設された」と報告、全学連は新自由主義粉砕への決意を表明した。
(写真 「橋下を打倒した力は民営化攻撃と闘ってきた現場労働者の団結にある」。力強い基調提起に会場は熱気に包まれた【2月2日 大阪市】)
民営化絶対反対の闘いが大前進
大阪市で民営化攻撃と闘う労働者が次々と発言に立った。保育所の民間移管と闘う市職・民生支部の労働者は「橋下が出てきて、労働組合として思い切り闘おうという思いがヒートアップした」と発言、指導研修攻撃と闘う市教組の労働者は「一人じゃない。みんな同じ怒りをもっている」と語り、交通局の労働者も「仲間がどんどん増えている。さまざまな民営化攻撃との闘いと結びついて闘い続ける」と訴えた。自治体の非正規労働者は「反撃を組織しない労組幹部に現場の怒りが燃え上がっている」と報告。
豊中市職の労働者は「非正規職の労働者が欠勤を理由に解雇された。事故を個人責任にする当局に対して、ストライキをやって不当労働行為を引き出す闘いをやろう」と訴えた。
さらに、関西各地で民営化攻撃と闘う労働者も次々と職場での闘いを報告した。「清掃の民間委託などの攻撃と闘う中で組合権力をとれる展望が見えてきた」(奈良市従の労働者)、「過重労働や無給出勤など黙っていたら殺される。絶対反対の団結の拡大を」(日教組奈良市の労働者)、「評価シートの提出を拒否したら管理職も組合本部もパワハラをやってきた。しかし組合の中で団結が広がっている」(草津市教組の労働者)。
関西合同労組の労働者は「動労千葉と同じ闘いを民間で闘い、解雇撤回をかちとった」と報告、高槻医療福祉労組の労働者は「勤務時間変更による賃金カットに団交で闘っている」と発言した。
最後に八尾北医療センター労組の藤木好枝委員長が「都知事選も橋下打倒の情勢も、絶対反対を貫く闘いが情勢を切り開き、本当に闘う者が責任勢力として登場していることを示している。さらなる拠点建設の闘いにうってでよう」と宣言し、集会を締めくくった。
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週刊『前進』(2619号5面3)(2014/02/10 )
西郡住宅裁判 仮執行付き判決弾劾
“団結を崩さず闘い抜く”
1月30日、大阪地裁民事24部で行われた西郡住宅裁判で古財英明裁判長は、「応能応益家賃制度にもとづく家賃と遅延損害金を払え。住宅を明け渡せ」という反動判決を仮執行付きで下しました。現に住んでいる住民の生活をまったく顧みない、前代未聞の超反動判決です。住民の意見陳述の何を聞いていたんだ! 断じて許せません。
家賃供託者は全員が陳述書を提出し、毎回の裁判で意見陳述をかちとり、3人が証言に立ちました。この闘いで応能応益家賃制度が住民を追い出し、団地をつぶし、更地化して売り飛ばすものであることを暴ききりました。
追いつめられた古財裁判長は判決の中で、意見陳述や陳述書からして「被告らの応能応益家賃制度を拒絶する意思は確固たるものであったと認められる」と、絶対反対の闘いに大打撃を受け恐れていることを吐露しました。それで供託者に家賃の納付意思がなかったと勝手に決めつけ、住宅を明け渡せと言い、仮執行付きの判決を出すしかなかったのです。
(写真 2・2橋下打倒集会に登壇し、不屈の決意を述べ住宅闘争を労働組合に広げようと訴える供託者)
不屈の戦闘宣言
追いつめられているのは国・八尾市・裁判所です。今回の反動判決は、八尾北・西郡の闘いが全労働者の闘いに発展していることを恐れた、闘う拠点つぶしの攻撃です。私たちは絶対に負けません。労働者階級の団結を一層強め、八尾北医療センター廃院攻撃をはね返し、供託者を先頭に住宅追い出し攻撃を打ち破ります。
裁判終了後、弁護士会館で行った集会で、供託者たちは不屈の戦闘宣言を発しています。
「私たちの闘いに追いつめられた反動判決だ」「国も裁判所も八尾市もわれわれの団結を恐れている。団結を崩されなかったら勝てる」「裁判所は17年間の不屈の住宅闘争に完全に打ちのめされている」「亡くなった大北君や、出て行った住民の悔しさを背負って闘う」「どこまでも闘う」
この決意に応え、1月26日の全国水平同盟全国活動者会議で確認したように、住宅闘争を非正規職撤廃の闘いと一体で労働組合の中に広め、労働者階級全体の闘いに押し上げていこう。
都知事選に決起
1987年の国鉄分割・民営化に続き、95年日経連報告での9割非正規化攻撃と一体で公営住宅に応能応益家賃制度が導入され、公営住宅の解体、住宅からの追い出しが始まりました。住宅闘争は「非正規職撤廃!
長時間労働・過労死許すな!」の闘いであり、「生きさせろ!」の闘いそのものです。すでに勝利の展望は切り開かれています。国鉄決戦の先頭に立とう。
全国水平同盟は現下の最大の闘い、東京都知事選に総決起しました。2月1〜2日、鈴木たつお候補の応援に岡邨洋委員長と佃文弘西郡支部青年部長を派遣しました。また、2・2橋下打倒集会の先頭に立ちました。労働者階級の団結の力で仮執行宣言を打ち破りましょう。
(全国水平同盟西郡支部・植村清)
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週刊『前進』(2619号5面4)(2014/02/10 )
日教組全国教研 組合員の怒りと結合
“過重労働を許さない!”
日教組全国教研が1月24〜26日、滋賀県で行われました。超多忙な全国の学校現場から休みを取り、全体集会には約1千人、全行程では延べ1万人が参加しました。
右翼の街頭宣伝を口実に、滋賀県警は全体会場の滋賀県立体育館周辺の市道約1`を通行止めにする臨時交通規制を行いました。日教組本部は、組合員であってもIDカードがなければ会場への入場を認めず、IDカードの発行を制限しました。会場には十分空席があるのに、組合員は自由に参加できません。それでも日教組運動を発展させたいと、全国から組合員が参加したのです。
私たちは、朝と昼の2回にわたり、物々しい警戒を打ち破って十数人で登場しました。大津駅や膳所駅など駅やバス乗り場で、「『民営化絶対反対』は社会を変える!
労働組合つぶし、改憲・戦争の安倍政権を打倒しよう!」「闘う日教組を奪い返そう!」の全国労働組合交流センター教育労働者部会ビラと、大阪市の「『君が代』不起立処分撤回を求める人事委員会闘争ニュース」を1千枚近くまきました。
自分から手を出す人、「ごくろうさん」と声をかけてにっこりする人、参加者の多くがビラを受け取りました。東京都知事選は日教組をつくり変える大チャンスです。鈴木候補とともに職場で団結をつくろうと訴えました。解雇撤回・JR復帰の10万筆署名にも次々と応じ、民営化・外注化反対の闘いが浸透していることが感じられます。
組合員が「仲間が日々病で倒れるほどの過重労働や教育破壊、青年が生きられない現状を変えたい。闘う日教組を」と求めていることがビンビンと伝わってきました。
私たちは、国鉄闘争の勝利的地平の上に、教育の民営化に絶対反対の闘いを分会・職場で進めてきました。この闘いこそ、「過重労働で殺されてたまるか!」という教育労働者の怒りと結びつき、拠点教組をつくり、闘う日教組を奪い返すことができると、確信を深めました。
(大阪・K)
(写真 日教組組合員に民営化絶対反対を訴える労組交流センター教労部会【1月24日 大津市】)
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週刊『前進』(2619号5面5)(2014/02/10 )
自治労中央委 鈴木候補支持訴え
“現業一掃と対決しよう”
自治労第146回中央委員会が東京・有明で開催された。全国労働組合交流センター自治体労働者部会は1月30日、全国から結集した中央委員・傍聴者に対し「昨年の4・26全国ストライキ闘争を引き継ぎ、現業一掃・民営化と賃金制度の総合的見直し攻撃に対して絶対反対を貫き闘おう」と訴えた。
また、韓国・民主労総の鉄道民営化阻止・非正規職撤廃、パククネ政権打倒のゼネスト闘争に連帯して、国鉄解雇撤回・JR復帰の最高裁決戦に総決起し、自治体丸ごと民営化阻止・非正規職撤廃を闘い抜き、絶対反対で闘う階級的労働組合をつくり出そうと訴えた。
昨年の4・26ストを闘い抜いた全国の自治体労働者は、何人もがビラまき隊に声をかけ、笑顔でビラを受け取っていった。日帝・安倍政権の賃下げ・労組破壊の攻撃に対して、怒りを解き放ち、絶対反対を貫くことで勝利できることがつかみ取られつつあるのだ。
さらに、東京都知事選が巨大な政治決戦として燃え上がっており、既成政党がぐらぐらになっている中で、「安倍政権を労働者の力で打ち倒そう」「労働者の代表を都知事に」と呼びかけ、鈴木たつお弁護士が立候補し全力で闘っていることを訴えた。
安倍政権の戦争と改憲、貧困と過労死の攻撃に絶対反対で闘い抜く階級的労働組合運動こそが、労働者の未来を開く。舛添や細川、あるいは宇都宮を推す体制内労組幹部はぼろぼろだ。現場に渦巻く怒りを抑えつけることなどできない。「革命のヒドラ」を育て、解き放つ時だ。首都の労働運動の政治地図を塗り替え、労働組合権力を現場労働者に取り戻す決定的チャンスだ。都知事選決戦から「生きさせろ!」をかけた14春闘へ! 国鉄・公務員決戦に勝利しよう!
(写真 ビラをまく自治体労働者部会【30日 東京】)
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週刊『前進』(2619号6面1)(2014/02/10 )
青年を先頭に14春闘ストを闘い職場細胞建設・労組拠点強化へ
金属労働者のアピール
東京都知事選での鈴木たつお候補の登場は、連合を始め体制内労組を使った労働者支配の瓦解を一気に促進した。鈴木候補の闘いは、春闘真っただ中の職場を活性化させている。賃下げ、雇い止め、過労死への怒りがあふれ出、大幅賃上げ、非正規職撤廃、8時間労働制死守へ闘う意欲がみなぎっている。14春闘は都知事選決戦の勝利を引き継ぎ「現代革命への挑戦」をさらに前進させる決定的な闘いだ。鉄道民営化と闘う韓国民主労総、英RMT(鉄道・海運・運輸労組)を始め、新自由主義と闘う全世界の労働者と連帯し、金属労働者は14春闘に立ち上がろう。
(写真 金属労組が呼びかけた昨年10〜11月のインドネシアの48時間ゼネスト。賃金抑制を図る政権、日帝資本の侵略と対決し200万人が決起した)
連合・JAM中央による賃上げ圧殺を許すな!
安倍政権に対する労働者の怒りが鈴木たつお候補を生み出した。都知事選は安倍政権打倒の巨大な人民の革命的決起であり、ファシストと激突しブルジョア支配体制を打倒する蜂起だった。
権力党派である自民党が首都で独自の候補も立てられず、除名した舛添を押し立てる異常事態は、ブルジョア支配体制の崩壊を意味した。連合は内部で異論が吹き荒れる中、電力総連出身の連合東京会長が「脱原発を訴える候補者は応援できない」と舛添支援を決めた。原発容認の金属産別、JAMも積極的に舛添支援に動いた。これが示すように原発は資本主義を支える柱なのだ。
労働者は原発推進候補支援にかじを切った連合から急速に離反した。脱原発のまやかしで規制緩和と成長戦略を呼号する細川・小泉やオリンピック推進の宇都宮とも決別した。「原発いらない。被曝させない」を掲げた鈴木候補の闘いは労働者の階級的団結を守り、発展させた。都知事選は安倍打倒、連合打倒が労働者の要求であることを示したのだ。
経労委報告を推進する連合
安倍政権の「賃上げ要請」で14春闘が注目を集める中、経団連は2014年版経営労働政策委員会報告を発表した。その中で、「再稼働プロセスを加速していくべき」と原発推進を宣言した。非正規職労働者の増加は「数字や正規雇用との比較だけでなく、その実態や変化の背景を十分踏まえた議論を」とし、非正規のさらなる増大も打ち出した。
また、雇用保障のない限定正社員制度の法整備を訴え、賃金低下の現実には「パートタイムを含む非正規労働者比率が増加する傾向にあり、平均年収額を押し下げる大きな要因」と、非正規職の低賃金は必然だと叫んでいる。そして賃上げを否定する論陣を張りつつ、14春闘については「賃金等の労働条件は……自社の支払い能力に即して労使自治で決定するもの」としている。要するに賃上げには応じず、労資一体で会社を守れというのだ。経労委報告は新自由主義を推し進める、労働者階級への宣戦布告だ。
一方の連合は、この経労委報告に屈服し、その推進者と成り果てている。連合は14春闘方針を「すべての組合が月例賃金にこだわり、約2%の定期昇給相当分を確保」した上で、「1%以上」の賃上げ方針を掲げている。だが、ベアの目的は「持続可能な経済成長」であり、デフレ脱却のための賃上げだ。資本救済のための「賃上げ」であり、そこには労働者の生活向上などない。
連合傘下にあり中小金属労組から成るJAMはベア(4500円)を打ち出したが、5年ぶりの要求に各単組からは「中小は無理だ」「ベアが取れなかったらどうするのか」と異論が噴き出ている。これら体制内労組幹部が恐れるのは、資本ではなく、賃上げに決起する労働者だ。「もう我慢ならない」という労働者の怒りで打ち倒されることに恐怖しているのだ。
すでに14春闘を前にして、消費税の増税と、外注化・非正規職化、賃金抑制の結果としてある「好業績」が労働者の怒りに火をつけている。現場からわき起こる大幅賃上げの要求が体制内労組幹部を突き上げている。
連合・JAM中央の制動を突き破り、「賃下げ粉砕、生きていけるだけの大幅賃上げ獲得」を掲げて14春闘に立とう。その中で闘う労組拠点の建設と強化をかちとろう。
組織攻防に勝ち抜いてきた全金本山と港合同
金属産業は4大産別とともに資本主義の基幹産業である。金属の労働者は資本と不屈に闘い革命の中軸を担ってきた。
ロシア革命の口火を切った1905年のサンクトペテルブルクのゼネストは、ロシア最大のプチーロフ工場の金属労働者のストライキから始まった。17年二月革命においても、女性労働者(繊維労働者)とともにプチーロフを始め金属労働者がストライキとデモの先頭に立った。
こうした金属労働者の闘いと誇りは、1970年代の金属産別での労組を巡る資本との激烈な攻防に勝ち抜くことで、今も受け継がれている。
71年から始まる全金本山労組への資本の破壊攻撃は、役員の解雇、第二組合結成、暴力ガードマン導入、ロックアウト・別棟就労強要と熾烈(しれつ)を極めた。総評全国金属本部からは「争議組合は労働戦線統一の阻害物」とされ、除名された。しかし、本山労組は不屈に門前闘争を闘い、組合の団結を守り抜き、ついに解雇とロックアウトを撤回させた。そして2005年、34年ぶりに職場復帰をかちとったのだ。
全国金属機械労組港合同は、戦後革命期の闘いを経て、1970年代の西高東低と言われた春闘を牽引(けんいん)した南大阪の全金の中心労組であった。地域的なストライキで闘う港合同を憎悪した日経連、関西経営者協会は、田中機械支部に対して職場ごとつぶす自己破産攻撃をかけてきた。港合同は地域の団結でこれを打ち破り、数々の勝利を実力でもぎ取ってきた。98年からは動労千葉、関西生コン支部とともに、闘う労働運動をよみがえらせようと11月労働者集会を開催してきた。全金本山労組もこの集会に取り組んできた。
国鉄闘争こそ労組再生 し革命を実現する闘い
日本帝国主義の延命をかけた新自由主義攻撃の始まり、国鉄分割・民営化攻撃は、労働者の基礎的団結形態の労働組合をたたきつぶす攻撃だった。憲法28条が規定する労働者の「団結権、団体交渉権、団体行動権」を奪い、“生きられない”非正規職に全労働者を突き落とす改憲攻撃であった。当時の首相・中曽根は「行政改革でお座敷をきれいにして、立派な憲法を床の間に安置する」と露骨に語った。
国鉄分割・民営化の狙いを見抜き、労働者の団結を総括軸に据えて対決した動労千葉だけが、唯一ストライキで反撃し、組織を維持し拡大してこれた。敵の攻撃の核心を打ち破ってきた動労千葉は、裁判闘争で二度にわたり国家による不当労働行為を認めさせた(12年6・29地裁判決、13年9・25高裁判決)。「国家や資本と闘っても勝てない」という日本の労働運動を支配してきた敗北主義を粉砕し、最高裁決戦へと上り詰めている。
分割・民営化と同時の労働者派遣法による「非正規労働者には団結権を認めない」攻撃に対しては、JAM神奈川ジェコー労組が派遣労働者を組織して対決してきた。ジェコー労組も70年代からの資本との攻防に打ち勝ってきた。行田分会をつぶす全員解雇攻撃がかけられたが、動労千葉労働運動に学んだ解雇当該が裁判闘争と門前闘争を展開し、派遣法改悪阻止闘争の先頭に立っている。
2・16国鉄集会成功させよう
闘う金属労働者は確信する。新自由主義と闘う全世界の労働者階級の先頭に国鉄決戦があることを。国鉄闘争が新自由主義を破綻に追い込んでいることを。国鉄闘争こそ労働組合を再生し革命を実現する闘いであることを。2・16国鉄集会を各地で成功させよう。
昨年の13春闘では動労千葉、動労水戸のストライキに続き、JAM傘下の日本機械工業労組がストに決起した。JRとともに資本主義の基盤である金属産別でのストは労働者を鼓舞した。労働者、特に青年労働者は、資本の攻撃と体制内労組幹部の支配を覆すストライキを熱望している。
国鉄最高裁決戦と一体で、金属労働者は14春闘の先頭に立ち、ストライキを組織しよう。職場細胞を建設し、党と労働組合の一体的建設をかちとろう。連合支配を打倒し組合権力を青年労働者とともに奪い返そう。労組拠点を打ち固めよう。
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週刊『前進』(2619号6面2)(2014/02/10 )
ジェコー解雇撤回裁判 非正規撤廃まで闘う
さいたま地裁 棄却決定に弾劾の嵐
1月14日、さいたま地裁熊谷支部(池本壽美子裁判長)でトヨタ系部品メーカー、ジェコーによる期間従業員不当解雇事件(2次訴訟)の判決があった。「非正規は期間満了で解雇されて当然、非正規は非正規のままでいろ!」と言い放った超反動判決だ。許せない。
午後1時10分の開廷直後、「原告の請求を棄却する」とだけ述べて裁判官は逃亡。「ふざけんな!」「審理してないだろう!」と弾劾の声が傍聴席から飛ぶ。
事件の内容はこうだ。JAM神奈川ジェコー労働組合に2005年加盟した派遣労働者が06年夏に団体交渉で正社員化を要求したことに対してジェコーが拒否。らちがあかないとしてジェコーの偽装請負を労働局に申告した結果、労働局の是正命令が出され、偽装請負ラインで働いていた80人余りの派遣労働者がジェコーに直接雇用される一歩前進をかちとった。その後、ジェコーが09年4月25日に折からのリーマンショックを口実にして、工場から闘う労働組合の影響力を排除することを意図して期間従業員全員を雇い止め解雇した。明らかに不当労働行為事件だ。
判決は、期間従業員としての更新は2年にとどまり、それ以前の派遣時代は考慮する必要がなく、契約上期間雇用だったのだから雇い止め解雇は正当だ、という内容だ。「非正規の契約なんだから文句を言うな!」ということだ。解雇が労働組合の排除を狙った不当労働行為であったことについては、「組合員以外も雇い止めしているから不当労働行為ではない」として被告の偽装工作を受け入れ、否定した。不当労働行為をやるぞと言って行う資本がどこにあるのか!
だが、判決は原告の不当労働行為主張一覧に被告認否を添付するという異例の書き方をせざるをえなかった。不当労働行為主張に圧倒されながら、資本の意を代弁した反動判決であり、安倍政権の9割非正規職化、非正規の固定化をねらう労働者派遣法改悪や産業競争力会議の動きと一体だ。
だが、このような反動判決によっては、非正規労働者の怒りの決起を押しとどめることはできない。原告の奥山信子分会長は判決に怒り、非正規職撤廃までとことん闘う決意を鮮明にした。「生きていけない、結婚もできない、子どもも産めない」という青年労働者の怒りは、これからますます爆発し、破綻した新自由主義をぶっ飛ばす巨大な奔流となる。
中曽根政権による労働者派遣法は、国鉄改革法と並んで資本の雇用責任を免除し、労働組合を破壊する団結権否定法だ。こんなものは国鉄1047名解雇撤回闘争と一体の現場の闘いで必ず廃止できる。2013年の国鉄闘争や全産別での外注化阻止・非正規職撤廃闘争の地平は、派遣法撤廃の現実的展望を切り開いている。「戦争しない、被曝させない」とともに「派遣法廃止、過労死根絶」を訴えた鈴木たつお弁護士の都知事選闘争はその挑戦の始まりだ。解雇撤回、派遣法廃止、非正規職撤廃まで闘い抜こう。
(埼玉・小川徹)
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週刊『前進』(2619号6面3)(2014/02/10 )
ビデオ国賠 居直りは許さない
国の準備書面を徹底弾劾
1月28日、東京地裁民事第45部(山田明裁判長)で、ビデオ国賠訴訟の第15回裁判が行われた。この国賠訴訟は、星野文昭同志の無実を証明するビデオテープ2巻を警視庁公安部が「紛失」と称して証拠隠滅したことの責任を、国(裁判所)と都(警視庁)に対して追及する裁判だ。
昨年7月16日の裁判で山田裁判長は、ビデオテープ「紛失」の経緯を明らかにするために、「保管委託」した当時の裁判官と「保管受諾」した公安総務課長などの証人調べ請求を一切棄却して結審を強行し、10月15日を判決日として通告してきた。これは証拠隠滅の真実にふたをする許し難い暴挙であった。
ところが、山田裁判長は10月1日、突如「弁論再開」を通告し、「ビデオテープ『紛失』の国(裁判所)の責任は裁判所の誰のどのような行為をいうのか」と釈明を求めてきた。
刑事訴訟法は、証拠は裁判所庁内に保管しなければならないと定めている。にもかかわらず、裁判所はビデオテープを警視庁公安部に「保管委託」し、しかも「紛失」するまで一度もその保管状況を確認してこなかった。原告の「回答書」と「準備書面」は、このことを徹底的に弾劾した。
これに対して被告・国(裁判所)は、「原告(星野同志)はビデオテープの所有者でもなく、ビデオテープには何の権利もないから、そのような原告に対して、裁判所は『保管状況確認義務』などない」と主張する「準備書面」を出してきた。ふざけるな!
星野同志は無実の証拠を隠され、デッチあげで39年の獄中生活を強いられている。星野同志には再審・無罪をかちとるために、一切の証拠の保管を求め、それらを見る権利があるのだ。
被告・国は、「裁判官は、保管の比較的容易なビデオテープを、保管委託先としてもっとも適している警視庁公安部に委託し、かつ、保管委託先の保管状況に問題があることをうかがわせる事情もなんらなかったから、裁判官にビデオテープの保管状況を確認する義務を課すことなどできない」という。
何が「保管の比較的容易なビデオテープ」だ。これまでに提出してきた「準備書面」では、「温度や湿度の厳重な管理が必要だから、警視庁公安部に『保管委託』した」と主張していたではないか。
警視庁公安部はデッチあげの張本人である。警視庁公安部が「保管委託先としてもっとも適している」などという居直りは断じて許さない。
さらに、「保管状況に問題があることをうかがわせる事情もなんらなかった」という言い逃れもけっして許さない。警察での証拠紛失事例は枚挙にいとまがない。にもかかわらず一度も保管状況を確認してこなかったということは、警視庁公安部と結託した証拠隠滅を示すものだ。
東京都知事選決戦がかちとった偉大な地平に立ち、星野同志奪還へ大前進しよう。次回裁判に結集して、裁判所と警視庁公安部が一体となった権力犯罪を追及し弾劾しよう。
次回は3月31日午前10時。708号法廷。
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週刊『前進』(2619号6面4)(2014/02/10 )
共産主義者179号
『革共同50年史』とともに2014年決戦勝利へ活用を
東京都知事選決戦をもって壮大な2014年決戦の幕が開いた。都知事選決戦は、青年・学生が闘いの中心となり、ラディカルな新しい層を獲得して、一日一日、大前進をかちとってきた。世代を超えた革共同の同志たちがこの歴史的決戦を一致団結して闘いぬき、東京都民1千万人全体に訴え、100万人を獲得する闘いを貫徹した。
本号はこの決戦の真っただ中で刊行された。巻頭には1月20日付『前進』に掲載された都知事選決戦勝利へのアピールを収録している。
青年・学生代表し提起された基調
学生戦線は都知事選決戦の先頭に立ち、闘いを牽引した。基調論文は、深田力革共同中央学生組織委員会議長による12・22革共同政治集会の基調報告だ。2013年決戦を組織的闘いの前進と一体で総括し、「革共同50年史」を踏まえ、新たな闘いへの決意を明らかにした報告である。
深田同志は、「青年・学生は、生き方をめぐる苦闘・格闘も含め、その存在自身が無条件に革命的です。未来を体現し、未来社会を建設するのが青年・学生です。青年・学生にはブルジョア・イデオロギーやスターリン主義イデオロギーの鎖を引きちぎり、みずからの人生を選択する自由があります」「『50年史』を武器に、青年・学生の力で新自由主義を打倒しよう!」と訴えている。
「戦後労働運動をぬり替えた動労千葉の大ストライキ」と題する国木田論文は、分割・民営化と闘った1980年代の動労千葉の闘いが感動をもって生き生きとよみがえる意欲作だ。安倍政権が今日やっていることは、かつて中曽根がやったこととうり二つであり、80年代の動労千葉の闘いには、いま4大産別決戦で突きつけられている「壁」を突破する内容がちりばめられている。
9・25判決を闘いとった地平から、「動労千葉の国鉄分割・民営化阻止のストライキとこの闘いでの勝利は、世界史的意義をもっている……いわば、戦後労働運動史におけるひとつの『パリ・コミューン」の戦取」(『50年史』序章/清水丈夫革共同議長)という提起の具体的な中身を明らかにしている。動労千葉の国鉄分割・民営化阻止の大ストライキとその後の闘いの意義を根底的につかむ上で必読の論文だ。
3・11郡山闘争へ福島県党が訴え
福島県委員会論文は、3・11反原発福島行動14(郡山市)への渾身(こんしん)の訴えだ。福島の苦悩の中で、生きかつ闘う人びととの呼吸の中でつづられた一文一文は読む者の心をとらえる。とりわけ、国労郡山工場支部の被曝労働強制に反撃する闘いの前進、ふくしま共同診療所の開設は、苦闘の末かちとった偉大な成果だ。国や県、資本と非和解で闘い、熾烈な党派闘争にうちかった福島県委員会の勝利感があふれんばかりである。「闘いの中にしか希望はない」「福島を革命の根拠地に!」と決意をみなぎらせて訴えている。
三条論文は「資本主義における農業・農民問題とは何か?」を根底的にとらえ、新自由主義―TPP(環太平洋経済連携協定)攻撃のもとで激しく進行する農業破壊を分析している。レーニンが確立した労農同盟論を土台にして、農民の未来、農民の解放は「労農同盟を強固に形成し、労働者階級とともにプロレタリア革命に突き進」むことにあるとダイナミックに論証している。新たな領域への踏み込みである。
女性解放組織委員会の論文は、ドイツの革命家クララ・ツェトキンがレーニンと討論して執筆しコミンテルン第2回大会で採択された「テーゼ」を踏まえ、プロレタリア革命の中に女性解放闘争を位置づけている。3・11以降、始まった女性たちの根底的な決起の意義を革命の立場からとらえ返している。3・8国際婦人デー闘争をかちとる上で重要な論文だ。
巻末には革共同政治局の2014年1・1アピールも収録している。「革共同50年史」(『現代革命への挑戦』)とともに、本号を闘いの一助として活用しよう。
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