ZENSHIN 2014/01/27(No2617 p06)
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週刊『前進』(2617号1面1)(2014/01/27 )
戦争しない被曝させない 鈴木たつお候補が第一声
労働者の貧困・過労死を許さない 福島圧殺のオリンピック返上する
首都1千万の怒りで安倍倒せ
1月23日、東京都知事選挙が告示され、「憲法と人権の日弁連をめざす会」が推薦する鈴木たつお弁護士が立候補した。鈴木たつお候補は午前10時、高円寺駅北口で「安倍戦争政治を断ち切ろう!」と力強く第一声を上げた。午後6時から新宿駅西口で開かれた大演説会には、「めざす会」の高山俊吉弁護士、福島の椎名千恵子さん、動労千葉の田中康宏委員長らも駆けつけた。五つの革命的な政策を訴えて鮮烈に登場した労働者の最良の友、鈴木たつお候補を断固支持し、大激戦の都知事選決戦の勝利へともに総決起しよう。以下、23日の鈴木たつお候補の演説を紹介します。(2、3面などに関連記事)
(写真 鈴木たつお候補は第一声で「8時間労働制が守られていますか?」と問いかけた【1月23日 JR高円寺駅北口】)
安倍戦争政治断ち切る
都知事選に立候補しました鈴木たつおです。私は1千万東京都民の声、怒りで安倍政権の戦争政治を断ち切りたいと思います。
沖縄の名護市長選の結果は、本当にすばらしい。名護市民の心を札束で買い取るような安倍政権のやり口を完全にはね返した。あの勇気に感動しました。しかし、安倍政権はその直後に何をやったんですか? 48時間もたたないうちに工事業者の選定に入って辺野古の海を埋め立て基地を造ろうとしている。
特定秘密保護法が強行採決されました。あんな法律はみんなの声で封印しなければなりません。
安倍政権は、憲法改悪と戦争に突き進んでいます。私は弁護士として憲法改悪は許すわけにはいきません。憲法改悪は戦争への道です。明日から開かれる国会会期中に集団的自衛権を認める閣議決定をやると言っています。安倍政権は本気で戦争に向かっています。
その安倍政権の戦争政治の裏側では、日本の労働者の労働条件が徹底的に悪くなっている。8時間労働制が守られている職場が皆さんの周りにありますか? 低賃金で長い時間働かざるを得ない。その長時間も中途半端ではありません。過労死の基準と言われている月80時間の残業、こんなものは完全に超えてしまっている。月100時間以上の残業、しかもただ働き。過労死が今、若者と30代、40代で一気に増えています。
この元凶は労働者派遣法にあります。労働者派遣法は直ちに廃止しなければならない。
あの中曽根政権がやった悪政のその頂点が国鉄分割・民営化です。20万人の国鉄労働者が首を切られ、200人が自殺に追い込まれました。この国鉄分割・民営化と同じ時期に成立した労働者派遣法、これが今、働く人たちの職場をめちゃめちゃにしています。
労働者の権利を奪うな
安倍政権は、国内で労働者の権利を奪っておいて、海外で戦争をする。何もアメリカにそそのかされてではなく、ある場合にはアメリカに先んじて戦争をやる。
例えば、この間の靖国神社の参拝問題、どうだったでしょうか? 同盟国と言われているアメリカからは「失望した」と言われている。全世界から非難されることを覚悟の上で、重々承知の上で安倍首相は靖国に参拝したんです。日本が本気になって戦争に向かう、とんでもないことです。
戦争とは一体何なんですか? 誰が利益を得るんですか? 他国の人たちと殺し殺される戦場に誰が喜んで行きますか? 戦争とは、1%の支配者と大企業が彼らの利益のために行う、絶対に許されないことです。
第2次大戦で日本人310万人、アジアの人たち2千万人の命が失われました。私たちは二度と再びこういう戦争を許してはならない。それが今の憲法に結晶していると思います。戦争に向かっての憲法改悪、さらに労働者の無権利状態、労働者の権利を奪うこと、これを1千万都民の怒りで断ち切っていく。安倍政治をここで終わらせよう。
全原発を直ちに廃炉に
次に私は原発とオリンピックについて訴えたい。オリンピックは返上すべきだと考えます。
何のためにオリンピックがあるのか。そもそも安倍首相の、福島では放射能汚染水は完全にブロックされている、コントロールされている、健康被害はもう起こらない、今後も起こらないという真っ赤なウソ、国際的な大ウソです。誰もこんなもの信じてない。そういうウソで呼び込んできたオリンピックですよ。
このオリンピックで東京は本当に住みにくい、とんでもない街に変貌(へんぼう)していく。
今でも都税は高いですよね。そのうちからなんと4千億円をオリンピックに注ぎ込もうとしている。そんな予算があれば、労働者の福祉、子どもの認可保育所の増設、そして、東京都に被災地から避難している方々の援助のために使うべきではないでしょうか。
新国立競技場を造るために東京都の負担だけで500億円です。なんでこんなふうに湯水のごとく無駄に金を使うんですか。私たちから税金を搾り取ってそういうことをやろうとしているんです。
その上でなんと言ってもこのオリンピックは福島の原発事故をまったくなかったことにする。福島の人びとの苦しみ、まだ15万人が避難生活を送っています。子どもたちの甲状腺がんが疑いも含めて59人、県の調査でも発見されています。100万人に1人の発生率といわれる、その何百倍という率です。
私は、このような福島の現状をまったくないことにして、安全な「美しい国」が復活したというウソで塗り固めたオリンピックは、やはり返上すべきだと思います。
果たして返上できるか。1940年、日本はオリンピックができなくなり、オリンピックを返上しました。アメリカとの戦争の前年です。
オリンピックの返上は沖縄、福島、そして1千万都民の福祉のためです。私たちの税金をそんなところに注ぎ込んでもらいたくない。
東京都は東電の最大株主です。したがって東京都の姿勢いかんでは、株主総会で東京電力の配下にある全原発の廃炉を直ちに決定することは十分可能です。
私は、すべての原発を直ちに廃炉にする、一基もこの地上に、日本に、地球上に許してはならないという立場で闘ってきました。原発は今、東京都の都民の上にも放射能を降らせています。足立区は非常に放射線量が高いとか、江戸川のうなぎは食べられなくなったとか、また子どもたちの給食は大丈夫だろうか。福島の問題に限りません。東京都に住む私たちの身にも放射能の害は及んでいるんです。あるいは福島第一原発の4号機、1500体ぐらいの使用済み核燃料があります。あれが爆発したら、関東圏3千万人、一斉に直ちに避難しなければならない。そういう事態まで起ころうとしているんです。
こうした中でオリンピックをやり、大企業が活動しやすい便利な国にすると、安倍首相は言っている。とんでもない! やはり私は、オリンピックは返上しなければならないと思います。
裁判員制度やめさせる
私は弁護士ですからお伝えしたいことがあります。あの特定秘密保護法案が強行されましたね。戦前の治安維持法に勝るとも劣らない悪法だと言われている。そればかりか今、法務省が検討しているのは、盗聴の拡大です。室内に盗聴器を仕掛けること、会話を盗聴すること、これを合法化しようとしているんです。とんでもないでしょう。家の中ですら信頼しあう会話ができない。誰かが盗み聴きしている。そういう監視社会に身を置かざるを得ない。また、目配せ一つで「犯罪の協議をした。だから犯罪を実行したのと同罪だ」という共謀罪も出そうとしている。
もう一つ、裁判員裁判があります。あれは今、とうとう国民の8割がそっぽを向いてしまいました。当然です。
皆さん。人が人を裁くことの難しさ、厳しさ、考えてみてください。本当に大変なことです。ある場合には人を死刑台に送るわけですからね。
先日、福島であった裁判で血の海に沈んだ被害者、その傷口までカラーで見せられた女性の裁判員は心を侵され、職場を続けられなくなった。その方は毅然(きぜん)と裁判員制度に異議を唱え、裁判に訴えました。
裁判員裁判は「現代の赤紙」です。憲法に裁判所に行って人を裁く義務なんて規定されていません。兵役の義務が規定されていないのと同様です。ところが、憲法にもない義務を新しくつくって、人を裁くという厳しい残酷なことを強いるのが裁判員制度です。今、80%以上の人たちがそっぽを向き、10万円の罰則もかけられないところまで追い込んでいます。もう一息でつぶせます。
私たちの声と力が悪政を止める、悪政を断ち切る。政治を変える、社会を変える。
皆さんが主人公です。東京都民一人ひとりがその力を持っている。2月9日の投票日、それだけの重要な選挙だと見極めていただきたい。皆さんのご判断、ご支持をお願い申し上げます。
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週刊『前進』(2617号1面2)(2014/01/27 )
新宿駅西口で大演説会 1・23夕方
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選挙ポスターを張り終えた青年労働者がマイクを握り「解雇を絶対に許さない候補は鈴木さんしかいない」。「福島は命の瀬戸際。命の側に立ってオリンピック返上と言う鈴木さんを都知事に」と椎名千恵子さん。みんなの切実な思いが鈴木たつお候補に集まった
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週刊『前進』(2617号1面3)(2014/01/27 )
前進速報版から
▼鈴木たつお候補が都知事選立候補@movie▼北富士での米軍実弾演習に反対し申し入れ▼鈴木たつおとともに歩む会のブログ開設!
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週刊『前進』(2617号1面4)(2014/01/27 )
【要項】2・16国鉄集会
2・16国鉄集会
【東京】
国鉄分割・民営化で不当解雇から27年
2・16国鉄集会
2月16日(日)午後6時 すみだ産業会館8階サンライズホール
呼びかけ/国鉄闘争全国運動
【北海道】
あの日を忘れるな!27年目の「2・16」 国鉄労働者1047名の解雇撤回! 2・16北海道集会
2月16日(日)午後1時半 札幌市・北海道建設会館
主催/国鉄闘争全国運動・北海道
【九州】
国鉄分割民営化を忘れない!
2・16国鉄集会
2月16日(日)午後1時半 福岡市中央市民センター
主催/国鉄闘争全国運動・九州
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週刊『前進』(2617号2面1)(2014/01/27 )
1千万人の怒りでアベ倒そう!
鈴木たつお候補の主張
戦争させない
◎秘密保護法は必ず廃止
◎戦争のための「教育改革」「大学改革」をやめさせ、
「10・23通達」を撤回する
◎沖縄辺野古新基地建設絶対反対。オスプレイはすべて撤去
◎労働者に国境はない。労働者民衆の力と国際連帯で戦争さ
せない
被曝させない
◎福島切り捨て、原発再稼働・原発輸出をやめさせる
◎全原発廃炉。原発と人類は共存できない。被曝労働の強制
を許さない
◎国と東電に福島原発事故・放射能汚染の全責任を取らせる
貧困・過労死ゆるさない
◎都営交通の24時間化はしない
◎自治体丸ごと委託・民営化反対。解雇自由と長時間労働の
「国家戦略特区」は中止
◎労働者派遣法改悪反対・非正規職撤廃。JRの全面外注化
反対。国鉄1047名解雇撤回
◎消費増税反対。医療・福祉・保育を充実させ、労働者民衆
が生きられる街を
だからオリンピックはやらない
◎原発再稼働を前提とするオリンピックは中止以外にない
◎汚染水「コントロール」「健康に影響はない」の大ウソは認められない
◎巨額の税金をつぎ込む新国立競技場の建設を中止し、高齢者・貧困・被災者対策に
◎利益を得るのは「1%」だけ。東京オリンピック利権にむらがる金権腐敗を許さない
弾圧と闘う
◎室内会場への盗聴拡大をゆるさない
◎「現代の赤紙」裁判員制度はいらない。弁護士と日弁連つぶしの「司法改革」反対
◎獄中39年、無実の星野文昭さんを取り戻そう。全証拠の開示を
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鈴木候補のプロフィール
1964年東京大学工学部卒業、NHKに入局
1967年日放労(NHK労組)長崎分会委員長
1969年全国反戦青年委員会代表世話人
1991年弁護士登録
第二東京弁護士会刑事弁護委員会委員長/国鉄千葉動力車労働組合顧問弁護団/法政大学学生弾圧裁判弁護団/星野文昭さん再審弁護団/「憲法と人権の日弁連をめざす会」/「すべての原発いますぐなくそう!全国会議」呼びかけ人/「国鉄全国運動」呼びかけ人
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週刊『前進』(2617号2面2)(2014/01/27 )
都知事になるべき人だ
鈴木候補に期待と応援広がる
鈴木候補の応援に駆けつけた高山俊吉さんと田中康宏さんの1月23日新宿駅西口での発言、椎名千恵子さんの18日秋葉原駅前での発言、またツイッターなどの反響を紹介します。(編集局)
“闘いの選挙”に勝ち正義を実現しよう!
憲法と人権の日弁連をめざす会 高山俊吉さん
私は「憲法と人権の日弁連をめざす会」という弁護士の団体の代表です。私たちは、鈴木たつおさんにどうしても東京都知事になってもらいたいと要請しました。
今回の選挙をどう見るか。お祭りではない。人気取りの選挙でもない。闘いの選挙、けんかの選挙だ。ふざけた連中と本当のことを言っている候補、どちらを選ぶかという闘いの選挙なんです。
特定秘密保護法が通っても、誰も納得しない。これはものすごく重要なことです。裁判員制度もそうです。自民党から共産党まで全党派一致で通したのに、国民の85%が拒否している。この間、水戸地裁では裁判員が足りなくなって、朝日新聞が「そして誰もいなくなった」なんて書いた。
衆参のねじれという話があったが、冗談じゃない。国会と国民がねじれているんだ。私たちはそのねじれを正そう。だから闘いの選挙なんだ。まずこの東京都から国政を変えていく。そのことをどんなに福島や沖縄の人たちが求めているか。それに対する私たちの答えを今度こそ本気になって出そうじゃないか。
闘いの選挙、けんかの選挙、そしてもうひとつ言わせてもらえば、楽しい選挙にしようじゃないか。「正義はここに実現した」と言える選挙にしようじゃないか。私はその時には、この新宿駅頭にもう一度みなさんと集まって、選挙の祝勝会をやりたい。みなさん、もう一度会いましょう。鈴木さんを胴上げしよう。頑張りましょう!
労働者の権利の破壊を許さず闘う弁護士
動労千葉委員長 田中康宏さん
鈴木たつおさんは、原発を止める、労働者の権利の破壊を許さない、貧困を許さない、そして憲法改悪と戦争を止める正義の弁護士です。本当のことを言ってくれる、本当のことのために闘ってくれる弁護士です。だから私は応援します。
今の世の中、本当にうそに満ちています。福島の子どもたちの59人が甲状腺がんになっています。この現実に、政府は「原発事故とは関係がありません」と直ちに言ったんです。なんでこんなことが言えるんですか。
今度の選挙でも脱原発を掲げる人はいますが、福島の子どもの健康問題に真正面から立ち向かわないで原発を言うのは、僕はうそだと思う。ただの人気取りです。
うそはそれだけじゃありません。「民営化、規制緩和、競争原理でみんな豊かになる」――こう言ってきたのが中曽根、橋本、小泉といった歴代の政府首脳でした。だけど現実に起きたことは貧困と格差のまん延、膨大な非正規職、216万4千人が生活保護。非正規雇用労働者の平均年収は168万円です。生きていけない現実です。
この現実を生み出した出発点が国鉄分割・民営化でした。この過程で20万人の労働者が職場を追われ、200人も自殺に追い込まれた。この新宿駅で働いている労働者も実は5年間の有期雇用契約です。こんなブラック企業は一掃しましょう。
東京から反乱を起こしましょう。その先頭に立ってくれる鈴木さんを全力で東京都知事に押し立てたいと思います。
五輪返上し命を守る鈴木氏を応援します
福島市 椎名千恵子さん
福島は怒っています。子どもたちを外で遊ばせることができないで、何がオリンピックですか。狙いはスポーツの祭典ではなく、福島を黙らせて「3・11」をなかったことにするためのオリンピック、そのように思えて仕方がありません。そして、それは福島だけではなく、東京にいる皆さんの暮らしさえも脅かされているということです。
オリンピックを返上してください。そのことを訴えられる候補者は鈴木たつおさんだと思います。そのために福島からやってまいりました。
誰かを犠牲にして生きる世の中はもうたくさんです。みんなでつながり合って生きる、そういう世の中を自分たちがつくる、それは夢ではないと思います。権力を持ち、お金を持ち、原発をつくり、命を脅かす人たちは「1%」です。あとの「99%」の人たちは、もう国を変えなきゃいけないと思っています。
自分たちの命の基盤が根こそぎ奪われるのが原発なんです。原発再稼働・輸出を進める自民党、その流れをくむ候補者はもうたくさんです。
よく見極めてください。誰に命を預けられるか。その重さをかみしめ、ぜひ鈴木たつお氏の思いを聞いてください。それが東京都だけでなく、日本の行く末も決めます。世界がそれをしっかり見ています。私たち福島県民は見届けます。応援のために何度も駆けつけたいと思います。
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週刊『前進』(2617号2面3)(2014/01/27 )
鈴木ポスター、一番乗り
告示日の23日朝、鈴木たつお候補の陣営は一斉に決起しポスターを全都1万4千カ所の掲示場に張り出した。多くのところが一番乗りだったという。江戸川区役所前にも一番早く張り出され(写真)、鈴木陣営の勢いを示し他候補を圧倒した。区役所の職員や区民が、団結と闘いを呼びかける鈴木候補のポスターに注目した。
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週刊『前進』(2617号2面4)(2014/01/27 )
ツイッターで大反響
鈴木たつお氏が都知事選出馬を表明した1・14記者会見(前号既報)以降、急速に鈴木氏への注目が高まり、驚きと共感の声がどんどん広がっている。インターネット動画共有サイト「ニコニコ動画」は、以下の説明文をつけて記者会見の様子を放送した。「来場者数14175人、コメント数10726人に達した動画です。コメントの多さがクオリティの証です。まさに衝撃の事実! 鈴木氏は安保闘争に参加していた!」
たちまちツイッター上でも話題となり、以下のようなコメントが多数ツイートされている。
●スゴい人が出てきた。反戦、反原発、反安倍政権、反オリンピック。
●【拡散希望】待望の反オリンピック都知事候補です!
●言いたいことをズバズバ言う鈴木達夫さん。グッときますね!
●全然知らなかった人だけど説得力ある。びっくり!
●鈴木たつおさんって面白い、人間が真っ直ぐで熱いんだな。もっとお話を聞きたいって思う。
●権力に抱き込まれない本物の人権派。
●「眠らない街東京」への批判がとてもしっくり来ました。労働者が休みなくはたらかされるわけで。オリンピックへの反対表明もよかった。
●彼は、安倍が本気で戦争をやろうとしていることに対峙する。甘くみてない。フクシマは安全だとうそをついて五輪を招致したことを許さない。スリムな五輪とか福島で共催とか、世論にこびた虚飾でこのうそをごまかさない。そこがすがすがしい。本来、都知事になるべき人だ。
●選挙事務所で行われた決起集会に行ってきた。……20代の若者が多いのが特徴的。鈴木氏の話にも選対責任者の話にもチラシやポスターにも、浮わついたセリフや虚飾がないのが気持ちいい。
●宇都宮候補が100万票稼いでも、負けましたで終わりだが、鈴木たつお候補が100万票、いや50万票、30万票とれば確実に大きなインパクトになり、潮目は確実に変わる。当選すれば東京が、日本が、アジアが、世界が大きく変わる。
◇ ◇
高まる注目と期待を団結の力に変えて、絶対に鈴木候補当選をかちとろう!
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週刊『前進』(2617号2面5)(2014/01/27 )
都知事選勝利で革命へ前進を
体制内労組幹部を打倒し2・16国鉄集会へ
東京都知事選は1月23日に告示され、2月9日投開票に向かって白熱的な決戦に突入した。鈴木たつお候補は連日、街頭演説に立ち、労働者の職場を回り全力で闘っている。残る2週間を、改憲と戦争の安倍政権を打倒する決戦として闘い、2014年決戦の勝利へ進撃しよう。
1930年代型の階級激突
世界の階級情勢は激動化している。韓国では鉄道労組が高速鉄道の民営化に反対する23日間の長期ストを闘い、これを引き継いで民主労総はパククネ打倒の2・25「国民ゼネスト」へ進撃している。最末期帝国主義の絶望的延命形態である新自由主義のもと、全世界で数十億人が失業と貧困・飢餓にたたき込まれる中で、これを根底からひっくり返す労働者階級の怒りの決起が世界的規模で燃え広がっている。まさに大恐慌は、大失業と戦争と同時に革命を生み出す。今こそ階級的労働運動の大前進、党と労働組合の一体的建設をかちとろう。その一切の飛躍をかけて、都知事選決戦を総力で闘おう。
1・19名護市長選挙は辺野古新基地建設に反対する稲嶺進候補が大差で勝利し、日帝・安倍政権に大打撃を与えた。追い詰められた安倍政権は選挙直後から、辺野古新基地の設計などの受注業者を募集する手続きを開始した。選挙結果を踏みにじる暴挙に沖縄の人民の怒りが沸騰している。
だが、安倍政権が開き直り的に新基地建設の策動を強めれば強めるほど沖縄の怒りは非和解的に激化し、日米安保体制を一層決定的な危機と破綻に追い込んでいく。
都知事選をめぐる情勢に、新自由主義の大破綻と日帝の絶望的危機、そしてプロレタリア革命の勝利の展望が凝縮的に示されている。極右・石原が任期途中で辞任したのに続き、新自由主義の先兵=猪瀬が金権腐敗の正体を暴かれて就任後わずか1年で辞任した。
猪瀬が打倒されたことは日帝・安倍政権の危機そのものであり、自民党は都知事選で独自候補も立てられず、かつて党を除名した舛添に依拠するしかなくなっている。支配政党のこの惨状こそ日帝の政治支配体制の危機と破綻が、どん詰まりのところまで来ていることを示している。
支配階級は分裂と混迷を深め、その危機の中で舛添、細川=小泉連合、田母神=石原のファシスト勢力、宇都宮と日共スターリン主義反革命が、帝国主義の総破綻の危機、プロレタリア革命の現実性に激しい危機感をもって都知事選に登場した。このことが今度の選挙を1930年代型の一大階級激突、激しい権力闘争へ押し上げている。
そしてこの戦場に、鈴木候補が6千万労働者階級の代表として参戦したことが、安倍政権と全ブルジョアジーに強烈な打撃を与えている。都知事選挙の闘いは、鈴木候補を先頭に階級的労働運動派が、それ自体としてはブルジョアジーの支配の道具である選挙の土俵に上がり、職場・街頭・地域で他勢力と猛烈な路線論争を繰り広げ、彼らのうそと反労働者性をとことん暴く闘いである。そして、労働者階級解放の道はどこにあるのかを革命的情熱をこめて訴え、労働者階級を獲得していくのである。職場で街頭で首都の1千万労働者階級人民に働きかけよう。この闘い自体がプロレタリア革命への道を切り開くのである。
この都知事選から次期衆院選の2010年代中期に向かって、選挙闘争も含めて階級闘争が展開されていく政治過程はきわめて重要である。国鉄決戦を基軸にして階級的労働運動の前進をなんとしてもかちとり、この力を基礎にして、新たな飛躍的課題にどんどん挑戦していこう。この政治過程に積極的・攻勢的に立ち向かっていこう。その中で権力・反革命勢力との激しい党派闘争に勝ちぬき、党と労働者階級の実力を打ち鍛え、4大産別を先頭にプロレタリア革命の勝利の陣形を闘いとっていくのである。
こうした大展望のもとに「現代革命への挑戦」が今、都知事選の形で本格的に開始されたのだ。
「鈴木旋風」を巻き起こそう
勝利の展望は圧倒的にある。それは鈴木候補こそ、福島・沖縄、非正規職の青年労働者を始めとする全国6千万労働者階級の怒り・思い・希望と、最も深く固く結びついているからである。
他候補はどうか。自民が推す舛添は原発推進であり、また厚労相時代に「消えた年金」問題で社会保険庁職員に攻撃を集中した労働者階級の敵である。さらに05年の自民党新憲法草案の作成にかかわった人物である。
小選挙区制を強行した細川と、郵政民営化で非正規職化を推し進め郵政職場の労働地獄をつくり出した小泉の連合は、労働者階級の最悪の敵である。彼らの「脱原発」など、労働者人民をだますものでしかない。
宇都宮は日弁連会長として反動的な「司法改革」と裁判員制度を推進した新自由主義の先兵である。宇都宮を全面的に支援する日本共産党スターリン主義は、崩壊的危機に立つ資本主義の最後の擁護者として、プロレタリア革命の防波堤として立ち現れている。先日の26回党大会で強調された「自共対決の時代」論は、職場で民営化や非正規職化、大合理化とまったく闘わず、階級的労働運動に敵対し、労働者を議会主義の鎖に縛り付ける反革命の路線だ。
こうした中で連合東京は、なんと舛添の支持を決定した。連合東京の会長は東電出身で電力総連の大野博である。原発推進で自民党と手を結ぼうとしているのだ。まったく許せない。都知事選はこの極悪の体制内労働運動と真っ向から対決し、首都の労働運動を革命的に塗り替える決戦である。国鉄決戦と階級的労働運動の発展をかけた死活的攻防である。
マスコミは鈴木候補の主張の真実性、正義性、大衆獲得性に恐怖し、鈴木陣営の闘いを無視抹殺しようと躍起になっている。密集する全反動を打ち破り、首都に「鈴木旋風」を巻き起こそう。
労働者階級にこそ力がある
原発を止める力も、戦争・改憲を止める力も、労働者階級の中にこそある。新自由主義の破綻がもたらした非正規職化などのすさまじい現実の中で、破綻の結果に対する「取り繕い」ではなく、根本からの革命的変革が求められている。
鈴木候補は、@戦争させない、A被曝させない、B貧困・過労死ゆるさない、Cだからオリンピックはやらない、D弾圧と闘う――の5本の柱を掲げて闘っている。どれも労働者階級の「生きる権利」をかけた、切実で根源的な課題だ。
東京五輪大会組織委員会会長の森喜朗は1月18日、「五輪のためには、もっと電気が必要だ。今から原発ゼロなら五輪を返上するしかなくなる」と発言した。森発言があからさまに示すとおり、東京五輪は原発再稼働のための決定的な攻撃だ。だから東京五輪に反対しない「脱原発」など、まったくのペテンである。
鈴木候補の勝利へあと2週間を全力で闘おう。
@職場・大学・地域で鈴木支持を拡大しよう。4大産別を始めすべての産別で職場ビラをつくり、鈴木候補こそ労働者とともに闘う唯一の候補であることをすべての仲間に訴えよう。
A街頭宣伝に結集しよう。街頭から「鈴木旋風」を巻き起こそう。
B全国の労働者は東京在住の知人・友人に連絡し、鈴木支持を訴えよう。さらに支持拡大への決起を呼びかけよう。
C選挙事務所でボランティア活動に参加しよう。カンパを送ろう。
都知事選決戦を全力で闘い、その地平の上で不当解雇(JR不採用通知)から27年の2・16国鉄集会を東京、北海道、九州でかちとろう。14春闘を戦闘的に闘い、国鉄1047名解雇撤回をめざす動労千葉の鉄建公団訴訟最高裁決戦の勝利へ、全国で新10万筆署名運動を展開しよう。
獄中39年の星野文昭同志奪還へ、2・9渋谷デモに決起しよう。
福島は、飯舘村からの避難者が「国は子どもたちに地獄に行ってほしいと思っているのか」(福島民報12・23付)と叫ぶほどの棄民政策のすさまじい現実である。福島県民の怒りを共有し、2・23いわき闘争―3・11郡山集会に大結集しよう。
三里塚反対同盟の萩原進事務局次長の遺志を受け継ぎ、3・23三里塚全国闘争(東京・芝公園)―3・26市東さん農地裁判控訴審闘争(東京高裁)に決起し、農地強奪攻撃を粉砕しよう。
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週刊『前進』(2617号3面1)(2014/01/27 )
闘いは進む 青年の職場から
都営交通 24時間化絶対反対
鈴木たつおさんは東交の労働者が待っていた候補
東交労働者 中井悟郎
都知事・猪瀬が打倒された!
「地下鉄一元化(都営地下鉄と東京メトロの経営統合=民営化)」「都営交通24時間化」などを打ち出し、都営交通の現場を散々引っかき回してきた猪瀬のぶざまな辞任劇を、東交(東京交通労組)の多くの労働者は胸のすく思いで見ていました。
●都バスの終夜運行開始
一方で現実は、昨年12月20日から都バスの週末終夜(24時間)運行が開始され、今年3月15日からは都営地下鉄でも終電時刻の延長が実施されようとしています。現場は「最後っ屁(ぺ)残していきやがって!」と、猪瀬への怒りは収まりません。しかも今回の終電延長は、12月19日に当局提案、翌日プレス発表、現場はマスコミ報道で初めて知るという始末で、当局の労働組合・現場軽視はさらに怒りを大きくしています。
「ダイヤ改正」に伴う作業は膨大で、現場は乗務員の仕業ダイヤ作成などに追われます。運行ダイヤの確定が遅くなれば「ダイヤ改正」に間に合わなくなるおそれもあります。そのギリギリのタイミングで正式提案を出して組合に反対する間を与えないというのが当局の卑劣な常套(じょうとう)手段です。
そして東交労組本部も実際には事前に情報を得ていながら現場には一切流さず、一切議論させないであきらめさせる役割を果たしています。今回の提案に対しても運転士を増員するという条件で即日妥結を決めました。
しかし単純に運転士だけが増えれば解決するという問題ではありません。駅職場では仮眠時間が削られるなど、純粋な労働強化になります。線路の保守などにも影響が出ます。また当局は、線路の保守などの関係で「これ以上の延長は不可能」と言っていますが、いずれはオリンピックを口実にしてなし崩しに延長することは間違いありません。労働組合が闘わなければ必ず安全崩壊に行き着きます。
●東交を闘う労働組合に
そして「都営交通24時間化」は何より、企業・資本のために労働規制の撤廃、8時間労働制解体、過労死の増加をさらに推進するものです。東交こそ正しい時代認識と路線で闘わなければいけません。そして東交を闘う労働組合に変えられるのは絶対反対派の私たちしかいないと、あらためて決意を固めています。
このタイミングでの鈴木たつおさんの都知事選への立候補は「ついにこのときが来た!」という思いです。東交本部が政治的に無方針状態で都知事選も組合として支持する候補が決められない中で、オリンピックと「都営交通24時間化」絶対反対の候補の登場は東交の現場にとって決定的です。まさに東交労働者の待っていた候補の登場です。
国鉄新10万筆署名とともに、闘う労働組合をよみがえらせるために都知事選を闘います。
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週刊『前進』(2617号3面2)(2014/01/27 )
杉並 都革新が新年旗開き
都知事選必勝誓う
1月19日、都政を革新する会が杉並区の荻窪タウンセブンで旗開きを盛大に開催した。区民や闘う労働組合、諸団体から140人が参加し、鈴木たつお弁護士を支持し都知事選挙に一丸となり躍り込む態勢を整えた。
「燃えに燃えて年頭から闘う」。都革新代表の長谷川英憲さんの開会あいさつにも力が入る。会場全体がすでに都知事選決戦モードだ。
早速、鈴木弁護士が立候補にあたっての決意を表明した。「新自由主義は社会をずたずたに破壊している。安倍倒せは地の声だ。1千万有権者の渦巻く怒りと結合するのが都知事選挙だ」。韓国民主労総のゼネスト、改憲を阻止し続けてきた動労千葉のストライキ、イギリスの弁護士7千人の社会福祉予算削減に反対するデモとスト――。鈴木弁護士はこうした闘いに突き動かされ立候補を決断したという。どこまでも労働者民衆とともに歩む候補だ。
「東電の最大株主は東京都だ。東電の原発はただちに廃炉決定する」「福島の問題、労働者の権利の問題、都市の構造の問題からしてオリンピックは返上だ」という鮮明な主張に、参加者は満場の拍手で応えた。
福島の怒りをともにするのが都知事選である。ふくしま共同診療所の松江寛人院長があいさつに立ち、「甲状腺がんが発見されても、県は原発事故とは関係ないと言う。とんでもない話だ」と報告。また福島市の椎名千恵子さんも、「“福島は安全だ”と言うために子どもたちを外に駆り出す。子どもたちの未来を守るためにオリンピックは返上だ」と、選挙戦を闘う決意を述べた。
地域の医療機関からは「過重労働こそ資本主義の問題だ」と資本と対抗する意義を語った。
(写真 鈴木たつお弁護士の都知事選必勝へむけ団結ガンバローを三唱 【1月19日 杉並区】)
労働者民衆の新たな闘いを
ここで、7月杉並区議補選に立つ都革新事務局長の北島邦彦さんが、時代認識と方針を全面的に提起した。
北島さんは「危機に陥っている支配層、新しい闘いを進めていこうとする労働者民衆、そのせめぎ合いの中で都知事選がある」とした上で、「私たちが権力をとる準備があることに手を挙げる。階級的労働運動を再生させ、反原発運動も社会を変革する運動として前進させよう」と意気高く訴えた。そして7月補欠選挙を「既成政党に対し、都革新はひとつの党として真正面から激突し勝利する」と新たな挑戦に踏み出すことを宣言した。
乾杯の後、テーブルを囲んで食事をとりながら交流を深めた。
後半の冒頭、動労千葉、三里塚反対同盟の市東孝雄さんと萩原富夫さんからのメッセージが読み上げられた。
革共同の天田三紀夫書記長の連帯あいさつの後、地域の闘う仲間が、鈴木弁護士を支持して闘う発言を次々と行った。
東京西部ユニオンの吉本伸幸委員長は舛添支持の連合東京を弾劾、「都知事選を14春闘と一体で職場から闘う」と発言。鈴コン分会闘争支援・連帯共闘会議呼びかけ人の花輪不二男さん、すべての原発いますぐなくそう!全国会議の織田陽介事務局長、全国水平同盟杉並支部の狩野正幸書記長、東京西部ユニオンアメリカン・アパレル分会の富田翔子書記長、星野文昭さんをとり戻そう!全国再審連絡会議の狩野満男さんが続いた。
最後に全員で団結ガンバローを三唱した。
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週刊『前進』(2617号3面3)(2014/01/27 )
都知事選を闘い2・16国鉄集会へ
国鉄不当解雇から27年目の2・16がやって来る。都知事選決戦の勝利を実現し、その階級的力を土台に動労千葉鉄建公団訴訟最高裁闘争で解雇撤回をかちとろう。全国3カ所で開催される2・16国鉄集会(要項1面)への大結集を訴えます。
(写真 解雇当該の高石さん、中村さんと田中委員長を先頭に最高裁へ署名を提出【1月22日】)
東京集会アピール
最高裁での決戦に勝利し破産したJR体制打倒へ
国鉄分割・民営化に伴うJR不採用が通知されてから27年目の2・16集会は、1047名の解雇撤回をなんとしてもかちとるための総決起の場であり、国鉄分割・民営化体制=JR体制に断を下す闘いだ。
国鉄闘争全国運動は1月22日、最高裁に第1次分として1万7416筆の署名を提出した。その1筆1筆には新自由主義に対する労働者の怒りが込められている。9・25東京高裁判決以来、短期間で1万を超えた署名の集まりは、最高裁決戦に勝利できる展望を示している。2・16集会の成功を跳躍点に10万筆を集めきり、解雇撤回・JR復帰判決を実力でもぎり取ろう。
1047名の国鉄労働者を解雇してつくられたJR体制は、今や根底的な破産を遂げている。その最も鋭い現れがJR北海道の安全崩壊だ。
JR北の懲戒解雇を許すな
1月21日、JR北海道は検査データの改ざんを理由に75人への大量処分を強行した。そのうち、昨年9月に貨物列車が脱線した函館線大沼駅を管理する函館保線所と同大沼保線管理室、函館保線管理室に所属する5人の社員は解雇された。しかも、改ざんを指示した側の保線所長や助役は諭旨解雇、上司の指示でデータ改ざんを強いられた現場労働者は懲戒解雇で退職金も奪われた。
他方、膨大な役員報酬を手にする会長・社長以下の経営陣には減給措置がとられただけだ。
同日、国土交通省はデータ改ざん問題でJR北海道に監督命令と事業改善命令を出したが、経営陣の進退については安全統括責任者の豊田誠常務の解任を命じただけで、「人材不足」を理由に小池明夫会長、野島誠社長らの留任を認めた。
加えて国交省は、データ改ざんに関与した労働者を刑事告発する方針だ。なんということだ!職を奪われ監獄にたたき込まれるべきなのは、現場労働者ではなくて、JRの経営陣と分割・民営化を強行した国交省(旧運輸省)の高級官僚どもではないか! ここに現れているのは、1%の資本家の利益のために99%の労働者の生活・生命・尊厳を踏みにじる新自由主義のきわみだ。
データ改ざんは、線路の補修が必要でもそのための人材も金もない現実の中ではびこった。分割・民営化後強行された全面的な外注化は、安全に誰も責任を取らない底なしの腐敗を生み出した。それは分割・民営化がもたらしたものだ。
許しがたいことに国交省は、JR北海道の安全崩壊は「国鉄時代のやり方を漫然と続けたから」とうそぶいている。これこそデマゴギーの最たるものだ。安全確保に誇りをもって業務を遂行してきたベテラン労働者を解雇し、JR総連カクマルに特権を付与してきた分割・民営化こそが、今の事態を生んだのだ。
外注化と強制出向うち砕け
1047名の解雇を撤回させる闘いは、腐敗を極めるJR体制を根本から打倒する闘いだ。それは動労千葉―動労総連合が必死に闘う外注化粉砕闘争と一体だ。JR東日本の外注化は、必ずJR北海道と同じ事態に行き着く。外注化によって強制出向を強いられた動労千葉の青年組合員は、「外注化により自分が死ぬか、人を殺してしまうか」というところにまで追い詰められたとJRへの激しい怒りをぶつけている。その怒りは、1047名の被解雇者の怒りと根底的に通じている。
労働者は、仲間である同僚の労働者を殺しても、殺されてもならないのだ。そんな状況を強いる資本の支配をぶち破らなければ、労働者は生きていけない。
にもかかわらず、JR総連カクマルや国労本部など体制内労働組合幹部は、自らの資本への屈服を全労働者に強いようとしている。これは、労働者を死のふちに追いやる階級的大罪だ。もう我慢ができない。こんなやからを、1047名解雇撤回と外注化粉砕の闘いを徹底的に貫くことで打倒しなければならない。
第3章項 東京都知事選と一体の闘い
2・16集会は、動労千葉弁護団の鈴木たつお氏を押し立てての東京都知事選の激烈な攻防を貫くことによってこそ、その勝利が切り開かれる。
鈴木氏は、動労総連合の1・22総行動に際し、「都知事選の核心は新自由主義との対決を貫けるか否かにある」と語気も鋭く喝破した。
国鉄分割・民営化以来の新自由主義攻撃は、2千万の労働者を非正規職に突き落とした。過労死に至る長時間労働を強いられている膨大な労働者の怒りと結合し、それを新自由主義=資本主義打倒の行動に組織することが都知事選決戦の鍵だ。国鉄闘争の一層の発展もそこから切り開かれる。
全世界で新自由主義への労働者の反乱が始まっている。その先頭に、韓国鉄道労働者の鉄道民営化反対のゼネスト決起がある。これは、動労千葉と民主労総との固い連帯が切り開いた情勢だ。
「国鉄決戦の全面的爆発でプロレタリア世界革命へ」――その壮大な展望をかけて、2・16集会へ総決起しよう。
九州集会アピール
「和解」拒否した闘争団を先頭に解雇撤回の決戦へ
今年の2・16を国鉄分割・民営化絶対反対、1047名解雇撤回の新たな攻勢の日としよう。
九州では、2010年の4・9政治和解を拒否して闘う羽廣憲さん、石ア義徳さんら国労闘争団を先頭に国鉄闘争全国運動・九州の主催で2・16集会が開かれる。
この集会は、東京高裁9・25判決の歴史的地平を引き継ぎ、1047名解雇撤回・最高裁闘争勝利へ新たな攻勢をかける集会だ。集会の成功は最高裁10万筆署名運動に弾みをつけ、さらなる闘いに発展するだろう。
9・25判決は、一審に続き不当労働行為を認定した。「井手文書」によって国鉄幹部とJR設立委員長が話し合って不採用基準を作った事実が暴かれ、「国鉄とJRは別法人」という虚構は打ち砕かれた。難波裁判長は「JRにも採用の自由がある」と開き直って解雇撤回を拒否したが、「JRに採用の自由がある」とは「JRに責任がある」ということだ。
外注化・非正規職化、賃下げ、過労死という新自由主義攻撃と、秘密保護法に示される改憲・戦争の策動は、国鉄分割・民営化から始まった。
その中心環をなすJR体制は、分割・民営化に率先協力したカクマル松崎や、4・9政治和解を推進した4者4団体などの体制内労働運動派の屈服・加担によって支えられてきた。今日、国労本部は、羽廣さんや石アさんらの組合員資格を抹殺しようとしている。国労組合員権確認訴訟は、労働組合はどうあるべきかを鋭く問い、国労大改革へ国労組合員の決起を呼び覚ます重大な闘いだ。
最高裁で不当労働行為を最後的に確定させることは、国鉄分割・民営化以来の新自由主義攻撃を覆す一大突破口になる。それは、分割・民営化に屈服・加担してきた一切の勢力にすっかり恥をかかせ、労働組合からたたき出す闘いでもある。
4・9政治和解による国鉄闘争消滅の危機は、動労千葉の決起、和解を拒否した国労闘争団の闘い、そして国鉄闘争全国運動の形成によって食い止められた。9・25判決の戦取は4・9反革命を打ち破り、反転攻勢に立つ突撃路になった。今こそ100万人の国鉄闘争勢力に分け入り、全力で10万筆署名を広げよう。
2・16集会はJR体制打倒の総反撃をつくり出す集会だ。JR九州労(JR連合)のくびきを破り、JR九州の労働者の決起を呼びかけていくものとしてかちとる。
JR北海道やJR貨物だけでなく、JR九州も分割・民営化の矛盾の集中点だ。「博多シティ(新駅ビル)開業」「新幹線・鹿児島ルート全面開通」「ななつ星の運行開始」などの華々しい演出にもかかわらず、鉄道事業は年間100億円の赤字を出し続け、一度も黒字化したことがない。
JR九州は「2012年からの中期経営計画の過程で株上場(=完全民営化)をめざす」「鉄道事業外利益で鉄道の赤字を埋めた上に黒字化させる」(唐池恒二社長)と公言し、不動産や農業に事業拡大を図る一方、ワンマン運転列車の拡大、人員削減、外注化・非正規職化拡大などを進めている。そのため最近の例では、12年11月の九州新幹線事故や13年12月の鹿児島中央駅構内列車脱線事故などが起きた。
2・16集会は、こうした劣悪な労働条件を強いられているJR九州の労働者に、動労千葉や動労水戸と連帯し、外注化粉砕・非正規職撤廃、過酷労働粉砕、JR体制打倒の決起を呼びかける集会だ。さらに韓国鉄道労働者のストライキと連帯する闘いとして闘いぬく。
国鉄闘争全国運動・九州は、昨秋の事務局会議で月1回のJR行動を決定し、毎月、JR博多駅前宣伝戦を始めとした運動を進めてきた。2・16でこれらを集約し、闘いにさらに弾みをつけていく。九州の仲間の奮闘を支え、九州の地に闘う労組拠点を打ち立てることが絶対的な課題だ。
2・16集会は国鉄、反原発、改憲、星野の4大決戦を軸とする新自由主義粉砕・安倍打倒の闘いであり、東京都知事選挙闘争と一体だ。2・16を成功させ、2014年決戦に勝利しよう。
(革共同九州地方委員会)
北海道集会アピール
安全崩壊のJR北海道と対決し今こそ闘う組合を
27年目の2・16を国鉄決戦勝利に向けての決定的な転換点として断固かちとろう。
9・25判決で労働組合の役員が誰しも驚くほどの激震が走った。東京高裁も不当労働行為の認定は覆せなかった。判決は「JRによる選別の可能性」という概念を持ち出さざるを得ず、国鉄改革法23条の壁に穴が開いた。かつての2月16日、厳寒の札幌での徹夜の闘争現場を思い出す。誰が見ても国鉄とJRは一体で、地方労働委員会でも不当労働行為は完全に認定された。「なぜ解雇は撤回されないのか」という悲痛な思いを国労闘争団員や家族は抱き続けてきた。これを無慈悲に拒絶したのが改革法23条の壁だった。そこに穴が開いたのだ。4・9政治解決による沈黙はやめ、もう一度一緒に闘おうと元団員や家族に訴えたい。
JR北海道の安全崩壊を頂点にJR体制の矛盾が噴出している。JR北海道の2代目社長だった坂本真一相談役の自殺はその激しさを示している。彼は利益優先・安全軽視の経営を推し進め、安全崩壊に最大の責任を負う人物だ。
レール異常の発覚後、組織的な数値の改ざんも判明した。保線を一手に引き受ける北海道軌道施設が孫請け会社からリベートを受け取り、JRに上納していたことも明らかになった。さらにJR北海道は、会社の指示でデータ改ざんにかかわった労働者を懲戒解雇した。その一方で、社長以下の経営者は減給措置をとられただけだ。民営化の腐敗は極まった。
街宣では「JRの安全問題の原因は何か」と多くの人が質問、「分割・民営化でベテランを排除したから」と答えると皆、納得する。自民党の石破は「JR北海道には抜本的な改革が必要」としながら「誰が経営しても無理だ」と発言した。なんという無責任か。
首切りの先兵カクマルは、車両トラブルの連続に「鉄道謀略の疑いあり」と言い出した。原因が公表されたケースも「原因不明」と言い張っている。カクマルはJR総連とJR資本の結託体制に世間の目が向くことにおびえている。
レール問題は孫請け会社の労働者の告発から始まった。使い捨て労働力として満足な技術教育も受けず、低賃金で過酷な労働を強いられていても、鉄道の安全に心を痛める現場労働者が反乱を開始したのだ。
「不当労働行為なら解雇は撤回」という不動の確信を持つ合同労組は、上部団体から何を言われようと、国鉄闘争を闘うことは正しいという信念を貫いている。そこにはタクシー労働者として、国土交通省が安全崩壊下での運行を黙認していることへの怒りがある。
他方、4・9政治和解以降、国鉄闘争を熱心に支援していた労働組合幹部ほど、自分の持ち場でも闘わなくなった。北教組では「日の丸・君が代」と闘ってきた支部が、今では教育委員会と一体となって不起立闘争を弾圧している。
昨年4〜6月、国鉄闘争全国運動は国鉄決戦の現状を伝え、大幅賃下げをストで阻止しようと訴え自治体職場にビラを入れた。「国鉄闘争は負けた」「終わった」が常識だった。そうではないと知った時、ある自治労の役員は「これは国との闘い。負けるわけにはいかない。動労千葉と一緒に闘います」と言った。ストに向かう非協力闘争で団結がよみがえり、組合機能も回復し始めた。
沈黙を破って4・9を突き崩す国鉄被解雇者の決起が始まった。旭川闘争団の成田昭雄さんを始めとした1047名解雇撤回の闘いと外注化・非正規職撤廃、被曝労働拒否の闘いが基底にあり、JRの安全崩壊がその決定的な契機になった。
JR総連は外注化・非正規化にも率先協力し、国労北海道本部は政治解決路線下でJRやJR総連と闘わず、4・9で被解雇者を切り捨てた。労働組合の名に値しない。
不当解雇された仲間を守り抜くことは階級的団結の要であり、国鉄決戦を闘うことで階級的団結を拡大できる。その確信を現実の運動の発展として示したい。だからJRなど青年労働者の決起をつくり獲得するものとして2・16を闘う。韓国鉄道労働者の民営化反対ストが示したように、国鉄決戦でプロレタリア世界革命を切り開く決定的な飛躍点が2・16だ。
(革共同北海道地方委員会)
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週刊『前進』(2617号4面1)(2014/01/27 )
都知事選決戦に全国から決起する 地方委員会から2014年の決意(下)
都知事選を闘い党派闘争に勝利し3・11福島行動へ
(写真 全国から1350人が集まった昨年の3・11反原発福島行動’13)
革共同東北地方委員会
現代革命への新たな挑戦として鈴木たつお候補の都知事選という首都決戦に突入した。東北地方委員会も首都・全国の同志とともに1千万都民の怒りで安倍を打倒する都知事選決戦に総決起する。
新自由主義は完全に破綻し、資本主義は音を立てて崩れている。韓国鉄道労組23日間のスト、民主労総ゼネストを先頭に、世界中の労働者が腐りきった社会を根本から変える闘いに立っている。
13年は、動労千葉を先頭とする階級的労働運動の発展が新自由主義を決定的に追い詰めていることを9・25判決ではっきりさせた。山本太郎氏を始めとする反原発の怒り、満ちあふれる新自由主義への怒り、何よりも福島と被災地の怒りが安倍を倒す先頭に立つ。
何が「アンダーコントロール」か、東京オリンピックか。3・11からまもなく3年、福島県ではついに「震災関連死」が震災死亡者を上回ってしまった。凍(い)てつく仮設住宅で、未来を奪われた生活で、今も多くの命が奪われている。「100万人に1人」の小児甲状腺がんがすでに59人、発症は福島県全域にわたり、被曝による健康被害が東北から首都圏まで広がっている。生きる権利をかけ、生き抜くために、「命より金」の社会をひっくり返す数百万の階級的団結をつくり出そう。
東北地方委員会は福島・被災地の怒りをプロレタリア革命の拠点としてうち固める闘いに総力決起している。動労千葉・動労水戸とともに国労郡山工場支部が「外注化絶対反対、強制出向絶対反対、被曝労働拒否」で闘い、JR体制打倒の拠点として前進している。原発事故直下で労働組合の団結をうち固め、組合が違っても青年労働者の未来のために「外注化絶対反対、被曝労働絶対反対」を貫き、ストも辞さない団結でついに国労組合員の強制出向を粉砕した。職場生産点から4・9反革命をうち砕いたのだ。
仙台市職労では「復興」の名による長時間労働の強制や過労死にまで追い込む「9割ストレス、5割抑うつ」の現実と格闘し、ついに賃下げ粉砕の4・26ストをめぐる攻防で労働組合全体を大党派闘争にたたき込み、階級的労働運動の拠点建設へ前進をかちとった。
こうした白熱的攻防は地区党全体の闘いとしてのみ可能だ。職場細胞建設の闘いは地区党の変革と飛躍を激しく求める。党と労働組合の一体的建設は、党の日常活動としての機関紙活動の意識性が何よりも必要となる。マルクス主義を職場に、青年に取り戻す欲求が何よりも熱烈になっている。
4・1新津車両製作所分社化・全員強制出向攻撃粉砕を軸に国鉄決戦を闘い、闘う労働組合を建設し、労働組合権力を奪取する。郵政、教労、NTT、金属、交運、合同・一般を始め、青年労働者を先頭に、長時間労働、過労死と闘う14春闘に決起しよう。
3・11福島反原発行動は都知事選決戦と一体の大党派闘争だ。階級的労働運動の力で爆発をかちとる。ふくしま共同診療所は全国の反原発運動の力で建設され、被曝と闘う〈避難・保養・医療〉の拠点として前進している。14年は18歳以下甲状腺検査の「本格調査」4月1日開始が予定され、内部被曝を否定する福島医大、日本共産党スターリン主義を打倒する大決戦となる。何より東北大学生自治会を新自由主義と闘う不抜の拠点として打ち立て、福島大では御用学者を学生の怒りで追放し、闘う自治会を建設しよう。青年・学生の新自由主義への怒りを解き放つ場所こそ3・11郡山だ。
東北電力は13bもの大津波にあった女川原発2号機を安全審査申請した。日本原燃は再処理工場の10月完成をもくろみ、むつ中間貯蔵施設は15年3月操業開始を目指すとしているが、大間原発は本格工事に入れず、東通原発は安全審査申請もできない。国鉄決戦と反原発闘争で14年を全原発廃炉・核燃サイクル粉砕の年としよう。
三里塚の市東さんの農地強奪を許さない闘いと福島農民の怒りが結びつき、全国農民会議が結成された。「全県に農民会議の旗を」と熱烈に訴えていた萩原進氏の闘魂を受け継ぎ、新自由主義と闘う農民の団結と闘いを広げよう。東北全県で星野絵画展を開催し、星野同志奪還を絶対に実現しよう。
2・16北海道国鉄集会成功へ労働組合の団結をつくる
革共同北海道地方委員会
時代はプロレタリア世界革命に向かって動き始めた。大恐慌は大失業・戦争とともに、何よりも革命を生み出し、「生きさせろ!」の大反乱を引き起こしている。
反原発と改憲反対で立ち上がった100万人の労働者人民と結びつく都知事選に、現代革命への挑戦としてわれわれは総決起する。
日本帝国主義が延命を賭ける鉄道などの「パッケージ輸出」の前に国鉄決戦が立ちはだかっている。韓国鉄道労組の民営化阻止の23日間スト、民主労総のゼネストはパククネ打倒の革命情勢を切り開いた。動労千葉を先頭とした国鉄決戦と一体で、東アジアからプロレタリア世界革命に向かっての大激動が開始されている。
北海道地方委員会は昨年末、歴史的な革共同政治集会を開催し、2・16国鉄闘争へ突き進んでいる。70年安保・沖縄決戦を闘い、三里塚・国鉄蜂起戦を闘い、国家権力と反革命カクマルの革命党絶滅攻撃を打ち破り、国鉄闘争における10年4・9政治和解と対決して到達した地平は、『現代革命への挑戦』が明らかにした革共同50年の到達地平と一体である。
それは労働者階級がスターリン主義・カクマル・血債主義を打ち破ってマルクス主義を取り戻し、ついに革命の主体として世界史的に登場しているということとがっちりと結びついている。日帝・国家権力と非妥協で闘い、国鉄にこだわり続けて闘い抜いて到達した画期的地平だ。
北海道でも国鉄決戦で労働者と結びついてきたからこそ、権力・カクマルに勝ち抜き、国鉄闘争全国運動に労組が決起するという画期的情勢が生み出された。そこに10年政治和解による北海道労働運動の危機的状況を突破する道があり、JRを始めとする労働者階級人民と結合できる展望がある。
われわれは昨年、国鉄決戦を軸に闘えば新自由主義攻撃は打ち破れるという確信をつかんだ。9・25東京高裁判決が示すように国鉄改革法の根幹を突き崩し、1047名解雇撤回の突破口をこじ開けた。「ベテランを追い出したから事故が連続している。解雇者を職場に戻せ」という訴えが街頭で職場で圧倒的共感を生んでいる。
分割・民営化から27年、JR体制は北海道から瓦解し始めた。3年前の石勝線特急脱線・炎上事故以降の安全の崩壊である。鉄道事業としてJR北海道は絶対に立ち直れないし、いつ大事故が起きてもおかしくない。年明け早々、現JR北海道相談役の坂本真一(2代目社長)の遺体が発見された。2年半前には当時の中島尚俊社長が自殺。相次ぐトップの悲惨な末路にもそれは象徴されている。
JR体制の崩壊は国鉄分割・民営化、外注化・非正規化の先兵、カクマルの破産でもある。JR総連・北海道労組は、会社と一体になって鉄道事業を破壊しつくした。石勝線事故以来、絶句状態だったカクマルは昨年末、JR北海道問題に言及した。JR体制の維持のため政府に財政支援を請うとともに、JR総連をかばうつもりか「事故は謀略」などと言い出し、笑い物になっている。
昨年の自治労ストをめぐる攻防でわれわれは北海道でも自治体労働者とともに闘い、職場に階級的団結をよみがえらせ、公務員全員解雇攻撃を迎え撃つ突破口を開いた。カクマルはスト反対派の正体をさらした。反原発決戦においても動労水戸や国労郡山工場支部の被曝労働拒否の闘いが全原発廃炉への展望を照らし出している。
14年、労働運動のできる党への自己変革の闘いをさらに進める。労働者階級は必ず立ち上がるという確信の上に、自己変革と階級移行を推し進め、党を労働者階級の最高の団結形態としてつくり出していく。労働組合がプロレタリア革命の全過程で果たす決定的な役割を踏まえ、党と労働組合の一体的建設、拠点建設を進める。
外注化・非正規職撤廃の闘いを発展させ、「長時間労働反対、過労死反対、大幅賃上げ」で14春闘を闘い、北海道の2・16国鉄闘争を労働組合の団結で実現する。星野文昭同志の出身地・北海道において星野同志奪還を労働組合の取り組みとして実現していく。
社共とカクマルを打ち破り都知事選勝利・拠点建設を
革共同東海地方委員会
東海地方委員会は、14年を21世紀の早い時期に革命に勝利する決定的な飛躍の年とするために、革共同政治局の14年1・1アピールを全面的に実践する。国鉄・反原発・改憲阻止・星野奪還の4大決戦そのものとして、安倍政権打倒の東京都知事選に総決起する。
13年、党と労働者階級は国鉄決戦を基軸に世界革命を実現するために闘い抜いた。動労千葉の闘いを土台にJR解雇撤回10万筆署名の拡大の中で、国鉄改革法を食い破る9・25東京高裁判決をかちとった。11・3労働者集会では非正規職撤廃を旗印に国際連帯が前進した。被曝労働を拒否して闘う動労水戸・国労郡山工場支部、そしてフクシマの隊列とともに全原発の廃炉に向かう職場闘争の非和解的な発展が労働者階級を鼓舞し闘いの展望を示した。
党と労働組合の一体的建設を推進し闘う労働組合建設に挑戦する闘いが青年労働者の怒りと一体となって始まっている。これら13年の闘いが単なる前史といわれるような壮大な闘いと党の前進をかちとること、これが14年の東海地方委員会の決意である。
情勢はわれわれの飛躍を待ったなしで求めている。世界大恐慌はこれからが本番であり、新自由主義の破綻があらわになる。実質ゼロ金利が何年も続き、中央銀行による国債引き受けが無制限と言っていいほど行われているのは資本主義としての破産である。過剰資本・過剰生産力状態が慢性化し、労働者の再生産もできないほどの低賃金、過労死を強制して利益をむさぼる資本家ども、その最悪の先兵こそJR資本だ。
1月9日に起きた三菱マテリアル四日市工場での17人死傷事故は、新自由主義が引き起こした労災であり、反合理化闘争を投げ捨て安全を放棄した体制内労働運動と資本による労働者の虐殺にほかならない。労働者階級と新自由主義は非和解である。新自由主義は人間の社会的紐帯(ちゅうたい)を断ち、バラバラにして支配している。団結すること、階級的に団結し新自由主義と闘うことのみが労働者階級の勝利の道である。東海のすべての労働者は階級的労働運動の再生のために、今こそ社共とカクマルの制動を打ち破って闘おう! 同時に、東京都知事選の勝利のために東海の地からも全力で闘う。
安倍政権は脆弱(ぜいじゃく)だが凶暴にあがき、原発推進、消費増税、JRを先頭にしてのインフラ輸出、改憲攻撃などの反動攻勢をしかけている。こうした攻撃に労働者階級は従来の「平和を守れ」「憲法を守れ」といった枠を突破して階級的怒りを解き放ち決起し始めている。11年3・11以来の国家と資本に対する絶対非和解の怒りの爆発がそこにある。新自由主義は戦争を引き起こすが、革命をも生み出す。特定秘密保護法に反対する労働者階級人民の決起はその端緒である。この根源的な力の源は9・25判決をかちとった国鉄決戦の勝利であり、追い詰められているのは安倍自身だ。
『現代革命への挑戦』―革共同50年史を歴史的大躍進の武器に14年を闘おう! 東海地方委員会はカクマルとの内戦的激闘に勝ち抜き、権力の絶滅攻撃をはね返してきた。血債主義・糾弾主義を克服して、階級的労働運動の拠点建設の闘いを切り開いてきた。長い闘いの中でついに階級的労働運動路線を戦取したことは決定的だ。古参党員も新しい同志も50年の歴史の中でつかみとった階級的労働運動路線を全力で実践する決意を固めて14年に突入した。
求められているのは労働運動ができる党への変革だ。4大産別の組織化、青年労働者の組織化など課題は山積している。その鍵はJR解雇撤回最高裁10万筆署名運動の職場への持ち込みであり、『前進』1万人読者網の建設であり、労組拠点建設である。実践あるのみである。13年に開示されたまったく新しい情勢と格闘し自己変革を進めればまったく可能である。
「新しい酒は新しい皮袋に」と言われる。われわれは2014年の新しい情勢・時代に党の変革をさらに推し進め、新たな決意で立ち向かっていく。
職場・キャンパス・街頭で国鉄・反原発闘争を闘う
革共同北陸地方委員会
北陸地方委員会は14年年頭にあたって、国鉄・反原発・改憲阻止・星野奪還の4大決戦を爆発させるために、階級的労働運動・労働組合の再生と、これと結合した労働者階級の党として地区党を建設することを固く決意する。
革共同政治局1・1アピールが明らかにしたように、新自由主義の歴史的崩壊がプロレタリア世界革命へと向かう大激動情勢に突入している。12月28日、民主労総ゼネスト10万人決起で民主労総シンスンチョル委員長は「パククネ政権との全面闘争」を宣言し、14年冒頭から2波のゼネストを闘っている。国鉄分割・民営化に対する動労千葉を軸とした階級的労働運動の四半世紀の闘いが9・25判決の歴史的勝利を切り開き、韓国労働者10万人決起と大合流した。
この日韓労働者階級の連帯がプロレタリア世界革命へと発展する情勢をたぐり寄せているただ中で、日帝・新自由主義と安倍政権を打倒する闘いとして、東京都知事選における鈴木たつお候補の必勝のためにわれわれ北陸地方委員会は断固として闘う。
勝利の鍵は、政治局1・1アピールと『現代革命への挑戦』―革共同の50年史でとことん武装し、国鉄闘争を基軸に階級的労働運動路線を地方委員会が団結して火の玉となって実践することだ。
北陸地方委員会は13年、偉大な勝利の前進を切り開いてきた。すべての同志が例外なく自らの職場・キャンパス・街頭で国鉄決戦を徹底的に闘った。その中で拠点建設にこだわって前進してきた。北陸における拠点建設とは、マル青労同の同志を先頭とした4大産別での組織化、非正規職労働者・青年労働者の組織化の拠点である合同労組建設、そして富山大学学生自治会建設、NAZEN北陸の建設である。
4大産別ではマル青労同10回大会路線で武装した同志が、青年労働者と結びつくために必死で闘っている。この闘いと一体となって、合同労組の組織化の闘いが大きく前進している。拠点職場での非正規職労働者の解雇撤回闘争を全力で闘いぬく中で、細胞的団結が強化され、青年労働者、非正規職労働者の組織化に向かって闘いが高揚している。
国立大学法人化=新自由主義大学である富山大学キャンパスでマル学同富大支部の同志は、大学当局・国家権力一体となった弾圧を打ち破り不屈に闘い抜き、その革命的執念が新たな同志を獲得し、御用学者追放=学生自治会建設に向かって大きく前進している。
NAZEN北陸は激しい党派闘争を闘いながら、福島との連帯、ふくしま共同診療所建設を闘いの軸に置き、青年労働者・学生が自己解放的に反原発闘争の組織化の先頭に立っている。そしてついに「13もんじゅを廃炉へ!全国集会」では北陸の血債主義派の逃亡とカクマルの凋落(ちょうらく)の中で、責任党派として労働者階級の前に登場した。
拠点建設を推進する総括軸に『前進』1万人読者網建設を据えて闘い抜くことが勝利の鍵をなす。この間、定期的な機関紙拡大会議の開催によって労働者同志の自己解放的決起が始まっている。
14年はこの勝利的地平を一歩も後退させることなく、さらに発展させ、プロレタリア革命へと断固進撃していく決意だ。
大恐慌は大失業・戦争を生み出し、革命を生み出す。この革命情勢の成熟に対してわれわれは国鉄決戦を基軸に、闘う労働組合の復権と階級的労働運動の発展をもって闘う。10万筆署名を全力で取り組み、公務員決戦・4大産別決戦の大発展をかちとり、非正規職撤廃闘争の本格的爆発を切り開く。
合同労組建設を今ひとつの軸にして、青年労働者を先頭に「非正規職・長時間労働・過労死を許さない」14春闘に総決起する。青年労働者の「生か死か」の根底的叫びと要求に応える合同労組建設の先頭に地区党が立つ。労組交流センターを発展させ、党と労働組合の一体的建設、「労働運動のできる党」を建設するために、『前進』1万人読者網建設を飛躍的にかちとることを決意する。
北陸地方委員会は全党の同志とともに、プロレタリア世界革命実現のために飛躍をかけて闘うことを決意する。ともに闘おう。
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週刊『前進』(2617号4面2)(2014/01/27 )
2014年日誌 1月14日〜20日
海自艦が釣り船と衝突/移設反対派が名護市長に再選
●秘密法諮問会議座長に渡辺恒雄 特定秘密保護法施行に向け、秘密指定の基準について話し合う情報保全諮問会議の座長に渡辺恒雄・読売新聞グループ本社会長・主筆が就任。(14日)
●エネルギー計画一部修正へ 「エネルギー基本計画」について茂木敏充経済産業相は閣議決定を2月以降に先送りする考えを示した。(14日)
●海自艦と衝突した釣り船が転覆 広島県大竹市の阿多田島沖の瀬戸内海で自衛艦「おおすみ」が後方から小型船「とびうお」に衝突。とびうおの4人が投げ出され、船長が死亡、1人が意識不明(翌日死亡)。(15日)
●東電の再建計画認定 政府は東京電力の新たな総合特別事業計画(再建計画)を認定した。2014年度中に柏崎刈羽原発(新潟県)4基を再稼働させ、年間1千億円の経常黒字を稼ぐことを盛り込んでいる。(15日)
●経団連、賃上げ容認に転換 経団連は「経営労働政策委員会報告(経労委報告)」を発表した。景気の回復基調を背景に、ベースアップを6年ぶりに容認する姿勢に転じた。(15日)
●米予算案可決、政府閉鎖を回避 米議会上院は、軍事費などの政策経費を約1・1兆j(約114兆円)とする2014会計年度(2013年10月〜14年9月)の歳出法案を可決、会計年度末の9月30日までは政府機関が閉鎖される事態を回避した。(16日)
●北朝鮮が米韓演習中止を要求 北朝鮮の国防委員会は米韓演習を含む軍事的敵対行為や誹謗(ひぼう)中傷の全面中止を提案したが、韓国側は翌日、これを事実上拒否した。(16日)
●年金記録、解明区切り 有識者からなる社会保障審議会の特別委員会は、2112万件残る未解明の年金記録について「完全な回復は不可能」とし、調査の限界を明確に認めた。(17日)
●同盟国首脳の盗聴「せず」 オバマ米大統領は国家安全保障局(NSA)の情報収集に関する改革方針を説明、「諜報活動が米国の安全と自由を支えた」と強調し、同盟国や友好国の指導者の盗聴はしないと明言。(17日)
●エジプト改憲承認 エジプトの選挙管理委員会は軍主導の暫定政権下で作成された改正憲法が国民投票で98・1%の賛成を得て承認されたと発表した。投票率は約39%。軍や警察の権限強化が盛り込まれた。(18日)
●辺野古新基地反対の現職再選 沖縄県名護市長選で辺野古への米軍普天間飛行場(宜野湾市)移設に反対する現職の稲嶺進氏が再選。(19日)
●消費税10%年内判断、原発建設容認
安倍晋三首相は、2015年10月の消費税率10%引き上げを「今年中に決断したい」と述べた。また建設中の大間原発(青森県大間町)と島根原発3号機(松江市)は「新増設には入らない」と容認した。(19日)
●敦賀断層を再調査 原子力規制委員会は原子炉建屋直下に活断層があると判断した日本原子力発電の敦賀原発2号機について、あらためて評価するための現地調査を始めた。(20日)
●政府、辺野古移設へ強硬姿勢 菅義偉官房長官は会見で普天間飛行場の名護市辺野古への移設を「淡々と進める」と述べた。(20日)
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週刊『前進』(2617号5面1)(2014/01/27 )
1・22総行動 解雇撤回・外注化粉砕
最高裁に1万7千余の署名
1月22日、午前中の動労総連合強制出向無効確認訴訟と、午後の最高裁に対する第1次署名提出行動が90人の結集で意気高く闘われた。出向無効確認訴訟の代理人を務める鈴木達夫弁護士は、組合員とともに行動の先頭に立った。
裁判に先立ち、東京地裁前に結集した動労総連合の組合員と支援は、「外注化粉砕、出向者をJRに戻せ」と怒りのこぶしを突き上げた。
(写真 最高裁に向けて「JR復帰判決を出せ」と怒りのこぶしを突き上げる動労総連合の組合員と支援【1月22日】)
違法を居直るJR東に怒り
東京地裁民事第11部(団藤丈士裁判長)で開かれた裁判では、JR東日本が出してきた書面の内容を原告代理人が徹底弾劾した。「外注化はJR北海道のような安全崩壊につながる」という原告の主張に対し、JRは「他社のことだから関係ない」と言い放ち、「外注化によって原告が受けた最大の不利益は安全の崩壊」という原告の主張にも「法的論理になじまない」と逃げを打っている。また、偽装請負の実態を逐一暴いた原告側に、JRは「しょせんは労働者派遣法違反の問題」と言って、外注会社の違法行為を認めつつ居直っている。
原告側はJRに対し全面的に反論すると宣言した。次回は4月16日(水)午前10時半から東京地裁527号法廷。
午後、最高裁前に動労総連合の組合員と支援が陣取り、「1047名解雇撤回、最高裁は解雇撤回判決を出せ」のシュプレヒコールをたたきつけた。動労千葉争議団の高石正博さんが「JRに戻す判決を出せ」と最高裁に迫り、中村仁さんは「絶対に解雇撤回の判決を出させる」と決意を表明。
要請団が最高裁に入り、1万7416筆の署名を提出した。参加者は、短期間でこれだけの署名を集めたことに自信を深め、なんとしても10万筆を集めきろうと誓い合った。
鈴木弁護士が熱く決意語る
裁判後に行われた総括集会は、都知事選への決起集会にもなった。鈴木弁護士は、今後の裁判闘争の展望を明らかにした上で、都知事選への決意を次のように語った。
「今回の選挙の本質は新自由主義と闘うか否かだ。小泉政権による郵政民営化で現場は地獄になった。非正規労働者も含めて自爆営業を強いられている」「連合東京は舛添候補支持。おかしいという声が満ちている」「宇都宮候補は司法改革−裁判員制度という新自由主義攻撃の先兵だ」「膨大な労働者が非正規職にされ、8時間労働制も解体されて、長時間労働と過労死に追い込まれている。この新自由主義攻撃と徹底対決したい」「オリンピック反対を掲げているのは私だけ。労働者の権利を守り、労働組合の再建で社会を変える。このことを徹底的に訴えたい」
これを受け、動労千葉の田中康宏委員長が「鈴木弁護士の立候補は時代が求めているからだ。時代を変えるために労働組合が力を取り戻さなければならない。その闘いを都知事選でやり抜こう」と訴えた。また、外注先で動労総連合の組織をつくり、外注化を必ず粉砕しようと呼びかけた。
出向を強いられた青年組合員は、「強制出向による最大の不利益は、安全崩壊で死ぬかもしれない、人を殺してしまうかもしれない状態にされたことだ」とJRへの怒りをたぎらせた。
新年第1波の総行動は力強く闘われ、国鉄決戦勝利へ進撃が始まった。
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週刊『前進』(2617号5面2)(2014/01/27 )
三里塚やぐら裁判 「却下請求」に怒り
“3・23集会-26高裁包囲へ”
1月22日、千葉地裁民事第3部(多見谷寿郎裁判長)で、天神峰やぐら裁判の口頭弁論が開かれた。この裁判は、市東孝雄さんの農地裁判で、成田空港会社(NAA)が市東さんに明け渡しを求めている物件のうち、天神峰の監視やぐらなど四つの工作物が反対同盟の所有であることを認めさせて、強制撤去を阻止するためのものだ。
多見谷裁判長は前回、NAAに「原告の請求に対して却下を求める方法もある」と露骨に門前払いをそそのかした。それに応じて今回NAAは1月14日付で、事実関係で争うことを放棄して「請求却下を求める」という書面を臆面(おくめん)もなく提出してきた。裁判所の却下判決を当てにした裁判の常識さえ踏みにじるやり口だ。反対同盟顧問弁護団は「公平な訴訟指揮をやれ」と突きつけ、傍聴席からも多見谷弾劾の声が飛んだ。
さらに、NAAが「所有権のことは執行の段階で申し出ればいい」などと主張していることについて、弁護団は2011年8月6日の現闘本部撤去強制執行時の現実を示して反論した。この時、反対同盟には成田治安法の封鎖解除の通知はなく、執行宣告もなく、立ち会いを求めもせず、執行官に面談を求めた顧問弁護団にはNAA職員を名乗る者が立ちはだかった。破壊作業は報道陣まで排除して強行された。法も常識も踏みにじる、これが三里塚への攻撃の現実だ。「これを知っているのか」との追及に対し、NAAの代理人弁護士は「この場で答えるつもりはない」と居直った。弁護団は書面での釈明を断固要求した。
また弁護団は、反対同盟作成の新パンフ「市東さんの農地裁判控訴審勝利へ!農地は私たちの命」を証拠提出した。
次回期日を5月27日(火)として閉廷したあと、千葉県弁護士会館で伊藤信晴さんの司会で報告集会が開かれた。
最初に市東孝雄さんがあいさつを行い「久しぶりに多見谷裁判長の顔を見たが、ますます悪くなっている。 NAAの逃げの態度も許せない。3月の農地裁判控訴審へ向け、皆さんの力でぜひ3万人署名をやり遂げてほしい。私もがんばります」と決意を述べ、大きな拍手を浴びた。
さらに葉山岳夫弁護士を始め弁護団全員が発言した。特に現闘本部撤去の現場での状況をリアルに暴き、「執行の段階でやればいい」などという主張の無意味さを明らかにした。また萩原進事務局次長の急逝を悼み、農地裁判控訴審を「弔い合戦」として闘う決意をそれぞれが表した。
市東さんの農地取り上げに反対する会の連帯発言を受け、最後に萩原富夫さんがあいさつした。「事務局は一丸となって全力で闘います。2月15日の反対同盟一斉行動で、3万人署名の中間集約を行うので、全力で推進してください。3月23日の全国集会、26日の控訴審第1回弁論へがんばろう」とまとめ、参加者全員が奮起を誓った。
(写真 3万人署名の推進を訴える市東孝雄さん。左は葉山岳夫弁護士【1月22日 千葉市】)
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週刊『前進』(2617号5面3)(2014/01/27 )
動労水戸 組織拡大へ勝負の年
大会・旗開きで決戦態勢築く
動労水戸は1月19日、水戸市内で第32回定期大会と2014年旗開きを行った。
新年冒頭からすでに激しい攻防の渦中にある動労水戸は、今大会で2014年の決戦方針を確立した。
冒頭、あいさつに立った石井真一委員長は、「2014年の決戦を迎え、今大会は非常に重要だ」と切り出した。そして、検修・構内外注化について「外注化で12人の組合員が強制出向になった。あと15年もすればエルダーも含めて国鉄採用組は職場からいなくなる。JRはそのすべてを外注会社のプロパー社員に入れ替えようとしている。MTS(水戸鉄道サービス)のプロパー社員の研修が現場で行われているが、6カ月の見習いだけで業務に就けるのは無謀だ」と怒りを込め、外注化粉砕へ闘いぬくと宣言した。
また、「解雇撤回最高裁署名を全力で集めよう」と呼びかけ、「JR北海道の坂本元社長が自殺した。JR北海道の経営が成り立たないことは初めから明らかだった。車両が火を吹きレール幅が広がっても、直す人も金もない。車両のメンテナンスは時給750円の非正規職がやっている。安全を守る気概も奪われた。分割・民営化の矛盾は安全崩壊として爆発している」と暴露した。
さらに、「被曝車両K544を巡り何度もストをやった。その中で若い仲間の結集をかちとった。反原発・被曝労働拒否の闘いにはそういう力がある」と提起し、常磐線の竜田延伸阻止と2・23いわき−3・11郡山の闘いの成功を訴えた。
そして、「今年は勝負の年。鍵は組織拡大だ。現場には怒りがある。東労組や国労の限界は誰もが感じている。なんとしても組織拡大を」と力説。最後に、動労千葉弁護団の鈴木達夫氏が東京都知事選に立つと報告し、全力でその闘いを支えようと呼びかけた。
大会には、例年にも増して多くの支援共闘が結集した。連帯あいさつでは、ふくしま合同労組の市川潤子委員長と国労郡山工場支部の橋本光一さんが、福島の怒りを体現して3・11への結集を訴えた。東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会、小竹運輸グループ労組や常南交通労組を始め茨城県内の各労組のあいさつが続いた。
動労総連合の川崎昌浩書記長(動労千葉)は、「最高裁10万筆署名の力で解雇を撤回する」と強調し、「外注会社の非正規労働者を組織して外注化を粉砕する新たな闘いに入る」と宣言。また、「動労水戸が先頭で切り開いた被曝労働拒否の闘いを総連合としても全力で闘う」と表明した。連帯のあいさつの最後に、全学連が動労水戸との連帯を熱く語った。
経過報告で国分勝之副委員長は、「動労水戸は結成以来、苦しいこともあったが頑張って闘ったから団結が拡大した。そこに自信を持とう。最後の勝利を決めるのは組織拡大だ」と強調した。高野安雄副委員長が情勢を提起し、木村郁夫書記長が@国鉄分割・民営化絶対反対−解雇撤回、A外注化・非正規雇用化絶対反対、B常磐線竜田延伸絶対反対・被曝労働拒否、C組織拡大――を軸とする運動方針を提案。
討論では、職場の怒りを真に体現するストライキを目的意識的に設定する必要があるという意見を巡り熱い討論が交わされた。青年はライフサイクル粉砕の決意を語り、MTSへの出向を強いられた組合員は偽装請負・安全破壊の職場の実態を怒りを込めて報告した。
運動方針を満場一致で承認し、「国鉄決戦の勝利で、無実の星野文昭さんを取り戻す決議」と大会宣言を採択した。
閉会のあいさつに立った辻川慎一副委員長は、「周りの労働者が一緒に立ち上がってくれるかどうか、不安になるのはみな一緒だ。しかし、それは資本主義によって縛られた人間の見方だ。労働者一人ひとりはかけがえのない人生を生きている。それを大事にできるのが労働組合だ。われわれも、闘ってみたらかなりのことができた」と提起。そして、東京都知事選について「マスコミは主要4候補ではないと鈴木氏を無視するが、そんなのはマスコミが勝手に決めたことだ。主要4候補といわれるろくでもない連中では、原発事故で労働者が殺され続ける今の世の中は変わらない。資本の論理をぶっ壊し、労働者の魂、気構えを百万人規模の労働者の共通の意志にするのが今度の選挙だ」と力説し、「職場の闘いも同じだ。労働者は分断を打ち破って団結する以外に生きる道がない。それをあくまで貫こう」と訴えた。
(写真 2014年の方針を確立した動労水戸の大会。演壇に立つのは石井委員長【1月19日 水戸市】)
裁判でもJRを追い詰める
大会後、場所を変えて行われた旗開きでは、三里塚芝山連合空港反対同盟の伊藤信晴さんが「萩原進事務局次長の遺志を残された者が全面的に受け継ぎ闘い抜く」と断言した。組合員と支援共闘の労働者は、酒を酌み交わしつつ英気を養い、団結を固めて2014年の決戦に突入した。
大会に先立つ1月17日、動労水戸損害賠償請求訴訟の第6回口頭弁論が水戸地裁民事第1部(日下部克通裁判長)で開かれた。運転士登用差別事件での最高裁判決の完全履行と昇進差別による損害賠償をJR東日本に求めた裁判だ。
法廷で原告側の代理人弁護士は、JR東日本に昇進試験の選考基準、成績、結果などを開示しろと迫った。石井委員長は、今も動労水戸組合員を指導運転士にしないなどの不当労働行為を続けているJRに怒りをたたきつけた。これを受け、裁判長も被告にデータ開示の検討を促した。
この日、動労水戸は、原告席と傍聴席を埋めつくすほどの組合員と家族の決起を実現した。裁判終了後の報告集会では、代理人弁護士の証拠開示をめぐる報告に聴き入り、動労水戸の団結と粘り強い闘いがJRを追い詰めていることを全体で確認した。
集会後、組合員と支援はJR水戸支社前に陣取って、新年第1弾の門前弾劾行動を貫徹した。
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週刊『前進』(2617号5面4)(2014/01/27 )
NAZENいわきを結成
“地元の団結の結集軸になろう”
1月12日、福島県いわき市生涯学習プラザで「NAZENいわき」結成集会が開催されました。動労水戸、いわき合同ユニオンを始め、地元の労働者・農民・市民が呼びかけ人となり、昨年末から準備会議を重ねて結成集会に至りました。
集会冒頭、呼びかけ人を代表して和牛農家で全国農民会議世話人でもある斎藤栄一さんが開会あいさつに立ち、放射能問題を直視し、生産者・消費者の軋轢(あつれき)をのりこえる運動が求められていることを訴えました。
基調提起に立った地元の青年労働者は、いわきで生活する地元住民、避難者、原発・除染労働者の団結を組織し、安倍政権の進める原発再稼働を阻止するために「退路を断って闘っていきたい」と力強く決意を表明。
NAZEN(すべての原発いますぐなくそう!全国会議)の織田陽介事務局長は「原発・放射能問題の地域性を踏まえ、現場で働く者が直面する具体的課題が重要だ。ふくしま共同診療所建設、福島との結合、そして労働運動を軸にNAZEN運動を展開してきた中で『資本主義のシステムそのものとの対決が必要だ』という結論が、多くの人たちの確信となりつつある」と訴えました。
福島第一原発の避難区域で働く労働者は、福島を「核の最終処分場」にしようとする動きに対し、「政府がこれまで『除染すれば故郷に帰れる』と言って、労働者に被曝を強制してやってきた除染作業とはいったい何だったのか!」と弾劾し、過酷な被曝労働に従事する労働者の結集軸としてNAZENが結成された喜びを、万感の思いで表明しました。
NAZEN福島の渡辺馨さんは「いわきの地で診療所建設運動と連帯するNAZENができたことに、心からの感謝と連帯を伝えたい」と述べ、「福島の現実と真に向き合い団結を求める反原発運動にこそ、資本主義社会を根底から変える力がある」と訴えました。
(写真 いわきNAZENを大きく発展させようと「団結ガンバロー」【1月12日 いわき市生涯学習プラザ】)
怒りのいわき行動の成功を
動労水戸の辻川慎一副委員長は「私たちの組合は国鉄分割・民営化の渦中で、どんなことがあっても仲間を守りぬくために結成された組合だ。間違っていることには間違っていると筋を通すことで、労働者は団結し社会を変えることができる。『あなたこそが主人公なんだ』と労働者を心底大事にする労働運動こそ本物の労働運動だ。動労水戸は被曝労働絶対反対を貫き、JR水戸支社による『ポケモントレイン』のいわき―広野運行阻止を闘う」と力強く呼びかけました。
2月2日にはふくしま共同診療所報告会がいわきで開催されます。安倍政権による原発事故避難者の帰還強制政策の旗振り役を担っているJR東日本の「ポケモントレイン」運行を阻止するため、闘う動労水戸と連帯し、いわきに暮らすあらゆる人びとの団結の結集軸となれるようNAZENいわきは闘いぬきます。2・23「怒りのいわき行動」の大成功から3・11反原発福島行動14(郡山)へ、ともに大結集をかちとりましょう!
(いわき合同ユニオン・N)
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週刊『前進』(2617号5面5)(2014/01/27 )
法政大 新年第1波のデモ
“暴処法無罪を死守するぞ”
1月17日、法政大学文化連盟と全学連は、「無罪死守」「処分撤回」を掲げて本年初めての法大包囲デモを意気高くやりぬきました。
最大の焦点は、2月12日に判決を迎える法大暴処法裁判控訴審において無罪を守り抜くことです。1月10日に行われた暴処法裁判で被告側は堂々たる最終意見陳述を行いました。その高揚をもって、暴処法被告団を先頭に法大市ケ谷キャンパスに登場しました。
デモに先立ち斎藤郁真全学連委員長が熱烈な訴えを行いました。「昨年末、秘密保護法反対の闘いに数万、数十万の人びとが立ち上がった。猪瀬は医療の民営化と一体の金権腐敗への怒りで打倒された。今求められているのは、自らの現場で闘って現状を変革することだ。東京都知事選挙も、このことを貫く候補を推して闘おう」「闘って、行動して、声を上げて、人間らしく生きていく権利をかちとろう!」
続いて被告団の新井拓さんが、韓国民主労総のゼネストと連帯し、無罪を死守し都知事選に勝利しようと訴えました。
最後は武田雄飛丸文化連盟委員長です。「無罪をかちとる力は法大生の中にある」「処分撤回・無罪死守。そしてキャンパスに弾圧職員を招き入れて平然としているこの法政大学を変えていくために、2014年も闘っていきます」と宣言し、学祭実を打倒して新たな学生の組織をつくりだそうと締めくくりました。
大寒も近づく厳しい寒さをはねのけ、法大生の注目のもと、デモは元気に総長室のある九段校舎へ向けて出発。「暴処法無罪を死守するぞ!」「武田君への無期停学処分を撤回しろ!」。極悪の弾圧に手を染めてきた増田総長に対して、総長交代を前に全員が腹の底からの怒りをたたきつけました。
多くの注目を集めながら、デモは再び法大正門前へ。キャンパスの学生に被告団の増井真琴君がマイクをとりました。「いかなる判決が出ようとも、私たち被告団は歴史的には絶対に無罪です。全学連や文化連盟の、のべ125名の逮捕者の仲間たちも同じです」「自由を求めてキャンパスで声を上げる学生に対して、数の暴力をもってその自由を弾圧・抑圧する。こんなことが許されるはずはない。暴処法弾圧裁判の弁護団長である鈴木達夫弁護士が東京都知事選に立候補しています。この闘いと一体となって、無罪をもぎりとっていきましょう」
新自由主義の崩壊の中で、絶対反対の闘いでこそ勝利できる時代がついにやってきました。われわれ全学連は都知事選決戦に総決起し、その力で無罪死守もかちとっていく決意です。
(全学連・内田しをり)
(写真 「無期停学処分を撤回しろ」。総長室のある九段校舎前で怒りをたたきつけた【1月17日 千代田区】)
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週刊『前進』(2617号5面6)(2014/01/27 )
金曜行動 福島放置するな
「五輪反対」候補に声援
全原発の廃炉と安倍打倒に向け、都知事選挙闘争に巨万の労働者民衆が立ち上がり始める中、1月17日、首相官邸前・国会前で金曜行動が行われた。鹿児島県、高知県から駆けつけた人など今回も多くの人が参加した。
官邸前では毎回参加している女性が「安倍首相! あなたは福島で苦しんでいる被曝者の方や子どもたちを放置している。私たちは腹の底から怒っています。原発は直ちにやめなさい!」と怒りの声を上げた。若い男性は「安倍首相! 何でそこまで原発を進めるんだ! そんなに金もうけがしたいのか! 人の命より自然よりお金が大事か!」と叫んだ。
国会前では中年の男性がマイクを握り、「鹿児島県薩摩川内(せんだい)市から来ました。毎週の首相官邸前・国会前での金曜行動ありがとうございます。全国各地で、特に原発立地で金曜行動をしている皆さんは結構心細いんです。そういう時に支えになるのはここの皆さんです。これからもよろしくお願いします。原発をなくすまで声を上げていきましょう!」と訴えた。
年配の男性は「ここには年配の方がたくさん来ていますが、若い人たちは仕事もあって来られない。われわれ一人ひとりの年配者の後ろでは百人、千人の若い人たちが期待している。われわれは声を上げ続けましょう」と呼びかけた。
若い男性は「都知事選挙についてスピーチします。中核派の支援で弁護士が立候補するそうです。『原発反対』ということと『東京オリンピック返上』ということで闘うそうです。私は大いに声援と拍手を送りたいです」と発言した。
(H)
(写真 寒さを吹き飛ばし「原発やめろ!」「再稼働するな!」と激しいコール【1月17日 首相官邸前】)
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週刊『前進』(2617号6面1)(2014/01/27 )
民主労総 2・25国民ゼネストへ
韓国・民主労総(全国民主労働組合総連盟、80万組合員)が第3次ゼネストを呼びかけた1月18日、ソウル駅広場に全国結集の全国鉄道労組5千人を始め1万人が集まり、「パククネ退陣! 民営化−年金改悪阻止! 鉄道労組弾圧粉砕! 民主労総決意大会」が開かれた。
この日、光州、全州、慶南、昌原、釜山、蔚山、済州など全国で決意大会が同時開催された。
23日間(12月9日〜31日)の鉄道労組ストライキ映像の上映後、「私たちの武器である鉄道民主労組を死守して国民の念願である鉄道民営化阻止へ恐れることなく堂々と進もう」と呼びかける獄中のキムミョンファン鉄道労組委員長のメッセージが読み上げられた(1月16日にキム委員長ら指導部4人が業務妨害容疑で拘束された)。
鉄道労組のイヨンイク委員長職務代行と釜山、栄州、大田、ソウルの4地方本部長(職務代行)が登壇。「民営化阻止闘争は終わっていない。パククネ政権の最大の危機が鉄道ストだったというが、民営化を中断しないならば任期中ずっと危機は続くだろう」(大田本部長)、「拘束されたソウル本部長ら4同志を奪還し、民営化阻止闘争の求心にソウル地方本部が立つ」(ソウル本部長職務代行)などと力強く語った。最後にイヨンイク鉄道労組委員長代行が「無慈悲な弾圧に屈することなく23日間のストライキを闘い、全国民と全社会に民営化反対の共感を得ることができた」と語り、「水西(スソ)発KTX分割・民営化を撤回させ、労組弾圧を粉砕するために全力で闘う。労組の交渉要求を拒否して大量解雇と強制配転を強行するならば2月以降、第2次強力闘争を繰り広げる」と宣言した。
国際連帯の発言もあり、最後に民主労総のシンスンチョル委員長が、「民営化は資本と政府の貪欲(どんよく)を満たすためのものであり、この地で踏みにじられる民衆の幸せのためではない。拘束された鉄道労組指導部を私たちの力で取り戻し真の勝利をかちとろう。鉄道労働者の闘争と民主労総ゼネストはその新たな始まりだ」として「2月25日は権力と資本の貪欲に立ち向かうすべての人びとの闘争を結合し、ゼネストを成功させよう」と呼びかけた。
鉄道に続きパククネ政権は、保健医療や教育など5産業での規制緩和と民営化を画策している。これに対し、保健医療労組はストライキを構え民営化阻止闘争に突入する方針だ。金属労組も「15万組合員が2・25国民ゼネストに力強く進撃する」と宣言している。
パククネ大統領就任1周年を迎え撃つ2・25国民ゼネストへ、組織された労働者の力で新自由主義を打ち破る歴史的闘いが準備されている。この闘いに呼応し、日本でも安倍政権を打倒しよう!
(写真 2月パククネ退陣国民ゼネストへ向け民主労総が総決起大会【1月18日 ソウル駅広場】)
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週刊『前進』(2617号6面2)(2014/01/27 )
都知事選で拠点建設を
自治労中央委闘争アピール
1月30〜31日、都知事選決戦のど真ん中で、自治労第146回中央委員会が東京都内で開催される。新自由主義に絶対反対で闘う国鉄・公務員決戦の路線を打ち立て、労働者の怒りを体現する唯一の候補、鈴木たつお氏の必勝へ総決起しよう。
現業一掃、賃金破壊攻撃許すな
今次自治労中央委員会はこれまでとまったく違う情勢下で開催される。全国の自治体労働者は、安倍政権による公務員賃金の一律・一斉7・8%引き下げ攻撃に対する歴史的な反撃として4・26全国ストライキ闘争に立ち上がり、国鉄闘争を基軸に、8月自治労大阪大会に攻め上っていった。
今回の最大の焦点は、現業一掃・民営化と「賃金制度の総合的見直し」が一体になった大攻撃との闘いだ。この攻撃は人事院の13年度報告で打ち出され、14人勧で本格化しようとしている。安倍の雇用・賃金破壊、労組解体の公務員大攻撃に対し、国鉄最高裁決戦を基軸に82万自治労が総力で立ち上がる決戦方針を打ち立てよう。
韓国では民主労総による鉄道民営化阻止・非正規職撤廃、パククネ政権打倒のゼネストが打ち抜かれている。日本でも国鉄闘争と一体で、橋下徹大阪市長や近藤やよい足立区長を先兵とする自治体丸ごと民営化・10割非正規職化攻撃との大激突が始まっている。
JR北海道事故や民営郵政の職場の惨状を見よ。国鉄分割・民営化以来の民営化・外注化・非正規職化の大破産は明らかだ。青年労働者、非正規職労働者はもはや食っていくことも未来を描くこともできない。低賃金と人減らし合理化の中で超過重労働を強いられている。職場の安全は崩壊し過労死するまで働かされ、使い捨てにされる。これでいいのか。怒りを解き放って闘おう。絶対反対で闘う階級的労働組合をつくり出そう。
鈴木たつお候補当選へ総決起を
都知事選がかつてなく巨大な政治決戦となっている。
自民党・公明党、連合は舛添要一を押し立て、日本共産党は宇都宮健児、これに社民党がすがりつく。民営化の権化、小泉・細川連合は新自由主義の絶望的危機の突破をかけてエセ「脱原発」を掲げている。ここに1千万人の怒りを体現する労働者の代表、鈴木たつお氏が登場した。
職場で街頭で、鈴木候補の登場と訴えに歓呼の声が上がっている。全原発即時廃炉とオリンピック中止を最大の争点に、一切のまやかしを暴く鈴木候補が台風の目となっている。福島の現実を真正面から問題にし、国鉄解雇撤回、民営化・外注化阻止、非正規職撤廃、「日の丸・君が代」を強制している都教委「(03年)10・23通達」破棄、都営交通24時間化中止を打ち出しているのは鈴木候補だけだ。資本家階級の利益と延命のためだけにうごめく他候補には労働者が生きていくための明確な路線を打ち出すことなどできない。
新自由主義は最後的に破産した。この資本主義のもとで労働者の未来などない。貧困と過労死に追いやられ、被曝を強制される労働者の生きる道は、安倍と新自由主義を打ち倒すプロレタリア革命の中にある。階級的団結の力で自ら未来を切り開こう。鈴木候補の当選をかちとろう。
郵政民営化を強行した小泉・細川連合や自治労・社保労組を屈服させて社保庁解体を強行した舛添、そして「司法改革」・裁判員制度の旗振り役、宇都宮をどうして支持できるか――現場の怒りが爆発し、社共、連合・全労連、体制内幹部の支配が崩壊している。全職場・全労組で大流動と決起が起こり、革命的再編が始まった。革命的共産主義運動、階級的労働運動の大躍進をかちとる決定的情勢だ。都知事選は闘う青年部建設、職場拠点建設の絶好の跳躍台だ。1千万人の「生きさせろ!」の叫び、”革命のヒドラ”を解き放ち、労働者階級が自ら担う「現代革命への挑戦」に踏み出そう。自治体労働者こそ先頭で決起し、14春闘に進撃しよう。
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週刊『前進』(2617号6面3)(2014/01/27 )
星野さん解放2・9渋谷デモへA
都知事選で1千万と結合を
東京都知事選は、危機と崩壊を深める日帝・新自由主義と極右・超反動の安倍政権を打ち倒す一大階級決戦となった。「1千万人の怒りでアベを打倒しよう」という鈴木たつお弁護士の立候補は現代革命への新たな挑戦そのものだ。国鉄・反原発・改憲阻止・星野奪還を巨万人民とともに闘い、革命に向かっての大道を切り開いていこ。
(写真 外国人記者クラブで星野暁子さんが訴え【1月20日】)
カイロ不許可、年賀状文言制限
新自由主義の破綻と絶望的凶暴化の中で、星野文昭同志は激化する徳島刑務所の攻撃と不屈に闘いぬいている。
昨年12月11日、徳島刑務所に対し、星野同志の家族、全国労組交流センター、星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議が、「寒さ対策」を取るように申し入れた。徳島刑務所は冬期には零下にもなるが舎房には暖房がない上、湯たんぽも使えない。「寒さは『拷問』だ。暖房を入れ、湯たんぽとポケットカイロの使用、外套(がいとう)の着用を認めろ」と強く要求した。しかし、当局は「予算がない」と拒否した。ポケットカイロを購入できることになっているにもかかわらず、「特に必要のある者にしか認めない」と星野同志には購入を許可していない。受刑者の健康や生活を一顧だにしない刑務所を断じて許さない。
また、徳島刑務所は年賀状に書く文言について、刑務所が決めた定型文しか認めないという新たな攻撃をかけてきた。星野暁子さんが抗議すると、庶務課長は「今年から年賀状を10通出せるようにした。検閲を簡素化するために定められた文章から選ぶ方式にした」と言い放った。受刑者の人間的権利を奪う許しがたい攻撃だ。
だが、星野同志には闘う労働者や支援者から団結を求めて300通を超える年賀状が届いている。
1月、面会室に「動植物の持ち込みを禁止する」という掲示が出された。『愛と革命』には、花束と一緒に持ってきたスモモをかじる暁子さんに、星野同志が「暁子が何かを食べるのを見たのは初めてだ」と語ったという暁子さんの詩が載っている。これに驚いた国家権力が、花束も面会室に持ち込ませない攻撃をかけてきたのである。
39年に及び非転向を貫く星野同志の闘いが労働者階級の怒りと結び付き、日帝・新自由主義を破綻させている。日帝・徳島刑務所はこれに心底恐怖し、非人間的な獄中処遇を星野同志に強いているのだ。しかし、これらの攻撃を打ち破る闘いが次々と起こっている。
「いわて救う会」が26番目に結成
1月18日に「いわて星野さんを救う会」が、全国26番目の救援会として堂々の結成をかちとった。19日には、動労水戸の第32回定期大会で「国鉄決戦の勝利で、無実の星野文昭さんを取り戻す決議」が組合員全員の熱い決意であげられた。
星野再審弁護団長の鈴木たつお弁護士が東京都知事選に立候補したことは決定的だ。鈴木候補は、@戦争させないA被ばくさせないB貧困・過労死ゆるさないCだからオリンピックはやらない、に続きD弾圧とたたかう、として「獄中39年、無実の政治犯、星野文昭さんを取り戻しましょう」と訴えている。
この訴えは選挙公報で1300万都民に、主要駅頭での演説で全都民に届けられている。星野同志の無実と獄中39年の非転向の闘いが、衝撃とともに感動と国家権力への怒りを圧倒的に生み出している。超低賃金・長時間労働で過労死と隣り合わせの非正規雇用につき落とされた青年の心をわしづかみにしている。
1千万人の怒りと結合し、安倍政権を打倒する都知事選は星野闘争そのものでもある。総力で闘い、全証拠開示大運動を媒介に星野闘争を巨万人民の運動へ大飛躍させよう。国家権力との激突に勝利し、星野同志を奪還しよう。2・9全証拠開示・星野さん解放の渋谷デモに立とう。
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2・9星野さん解放・渋谷大デモ
2月9日(日)午後2時 集会
午後3時20分 デモ出発
代々木公園けやき並木集合
共催 全国労組交流センター/星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議
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週刊『前進』(2617号6面4)(2014/01/27 )
『50年史』発刊によせて
青年労働者と学生中心の党を建設し現代革命の実現へ
倉石 庸
昨年末、東京都内で『現代革命への挑戦―革命的共産主義運動の50年』上巻の出版記念会が開かれた。そこでの倉石庸同志の開会あいさつを紹介します。(編集局)
ついに『50年史』の上巻ができました。印刷局の同志ががんばって、つい先ほど作業をやりとげていただきました。できあがったばかりです。
私も昨夕、取りあえずの分を受け取り、今日、生前ともに革共同の政治局員であった陶山健一さんと福嶋平和さんのご家族に発送してきました。
この本の内容は先日の革共同集会で少し触れられました。今日、作成にあたった諸同志から発言を受けてさらに深めていきたい。二、三、申し上げます。
革命の土台・武器
第一に、われわれの「50年史」はこの本の表題にありますように『現代革命への挑戦』です。
これまで私どもの党史は70年代初頭に本多延嘉書記長によって書かれたものしかなく、あると言えば、綱領草案を決定した25全総議案の中に一章、でしょうか。
運動をやめた人びとや反革命の側からはいろいろ出されていますが、ついに本物の本格的な党史、『50年史』がここに完成しました。
『現代革命への挑戦』ということは、21世紀の早い段階で世界プロレタリア革命を実現するということであります。ですから、特にこの上巻では、「5月テーゼ」のもと、私どもの今日の時代認識や路線ができあがっていく過程、とりわけ世界大恐慌、3・11情勢とその情勢下で階級的労働運動をもって世界革命を実現していく路線をはっきりと提起しています。
思えば、本多さん、中野洋顧問(動労千葉前委員長)、陶山さんはじめ多くの同志たちが先頭に立って闘ってきました。私個人の場合ですと60年代、今日ここに参加しておられる全逓委員会の同志たちに労働運動を教えていただきました。さらには今なお獄中で闘っている星野文昭同志・福嶋昌男同志はじめ、この50年の間、ともに闘ってきた実に多くの同志たちの共同の闘いの結晶、それがこの『50年史』であります。さらに言えば、日本の労働者階級の最も先進的な闘いが生みだしたものです。なんとしても革命をやり抜く決意の結晶であります。革命を実現する土台と武器です。
動労千葉に学び
第二に、『50年史』は革命的共産主義運動を青年労働者・学生の闘いにするものです。
今から51年前、1962年にわれわれは黒田寛一を候補者に立て参議院選挙闘争を闘いました。われわれにとって最初の選挙闘争です。黒田を候補者に立てたのは、黒田が当時革共同全国委員会の議長だったからですが、実はほかに誰一人、被選挙権をもっていませんでした。本多さんをはじめ皆20代。参院選挙の被選挙権は30歳以上ですから、黒田以外に選択の余地がなかったのです。
つまり、60年安保闘争は皆20代、10代の者が先頭に立って闘い、日本共産党の反革命的制動をぶち破り、打ち勝って、あの60年安保闘争を実現したのです。その中心を担った60年ブントは、安保闘争後その総括ができず三分解しましたが、そのうちの革命的翼は「反帝国主義・反スターリン主義」と「プロレタリア革命」という綱領的地平におけるあいまいさを自己批判して革共同全国委員会に獲得されました。そして61年米ソ核実験反対闘争、62年参議院選闘争、62年3全総をかちとって、今日の党の出発点を築いたのです。黒田をのぞけば皆20代です。黒田はご存じのように、この3全総で本格的な革命党への前進を開始したことに恐怖して脱落・逃亡し、さらに反革命に転落しました。
50年の闘いの中で築きあげた時代認識と路線と組織、70年決戦と二重対峙・対カクマル戦の勝利、とりわけ国鉄分割・民営化に対して2波のストライキを闘って団結を維持し発展させてきた動労千葉労働運動に学び、「党の革命」を通して、階級的労働運動路線、「綱領草案」を獲得してきました。この50年の蓄積のもとに、さらに今、革命の接近情勢にあって、革命的共産主義運動を青年労働者・学生中心の運動とすれば、必ず革命を実現できるのです。
ですから、この本は革共同を青年労働者・学生中心の党にする、その武器です。
書記長はじめ多くの同志たちの批判と指摘も受けつつ、さらにまた印刷局の同志のお陰でできました。感謝します。
世界の労働者に
第三に、これを世界中の労働者・学生のものにすることです。今、韓国では鉄道労組がパククネの進める鉄道民営化に反対し23日間のストライキを闘いぬき、民主労総がゼネストに立ち上がる壮絶な闘いが闘われています。全世界の労働者の新自由主義への決起が開始されています。この闘う全世界の労働者にこの本の内容を届け、共同の闘いとすることです。
最後に、今日の出版記念会は下巻を出すためです。1〜2月、そして3〜4月の激闘を闘い、その中で全党の力で必ず下巻を発行しましょう。
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