ZENSHIN 2013/12/16(No2613 p06)
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週刊『前進』(2613号1面1)(2013/12/16 )
12・22革共同集会へ
過労死・治安弾圧・改憲の安倍を国鉄決戦で倒そう
韓国鉄道ストに動労千葉が連帯声明
(写真 国会包囲に立った動労千葉や百万人署名運動など【12月6日 参院議員会館前】)
12・22革共同政治集会に、青年労働者・学生を先頭に大結集しよう! 『前進』読者、そして11月労働者集会への参加を呼びかけたすべての仲間に結集を呼びかけよう! 「国鉄決戦の勝利でプロレタリア革命へ」のスローガンのもと2013年決戦の中で大きな飛躍をかちとった階級的労働運動が、次の2014年でさらに大前進する環は、革共同を徹底的に青年労働者・学生の党として建設していくことにある。階級情勢は根底的なところで一段と激しく動き出した。大恐慌と3・11情勢は百万人単位の労働者人民の自覚的行動を生み出し、支配階級を揺さぶっている。まさに革命情勢の到来だ。国鉄決戦を基軸に闘い、外注化と非正規職化、長時間労働と過労死を強制し、改憲・治安弾圧・戦争へ進む安倍を打倒しよう。
秘密保護法に空前の怒り次の闘いへ「これからだ」
12月6日、巨万の労働者人民の怒りが爆発する中で、日帝・安倍政権は参院本会議において特定秘密保護法案を強行採決し成立させた。だがこの暴挙は、新自由主義と安倍政権の終わりの始まりだ。同時に60年安保闘争、70年安保・沖縄決戦を超える戦争・改憲阻止の壮大な階級決戦の開始を告げるものだ。
4万人もの国会包囲と日比谷野音への1万5千人の大結集。全国津々浦々での行動。日本全土で日帝・安倍に対する根底的で非和解的な怒りがあふれた。採決強行の翌日にも7千人がデモに立ち上がった。
安倍政権の支持率は急落した。人民には「次は何をやったらいいのか」という行動への意欲がほとばしっている。日帝・安倍の戦争・改憲への突進に激しい怒りと危機感が募り、それが原発、TPP(環太平洋経済連携協定)など、新自由主義攻撃への耐え難い怒りと一つになっている。破綻と混迷、そして分裂を深める既成野党の対極で、巨大で激しい新たな闘いが爆発を開始した。
特定秘密保護法は、国家安全保障会議(日本版NSC)設置法と一体の戦争法であり、集団的自衛権行使を「地球の裏側まで」全面的に容認していく改憲と戦争国家化の攻撃だ。「特定秘密」とは現在の「特別管理秘密」のことである。現在、内閣官房の約31万9千件をはじめ防衛省、外務省、警察庁、公安調査庁、海上保安庁が指定するものなど総計約41万3千件が存在する。この膨大な特別管理秘密が「特定秘密」に移行し、権力の意のままに指定範囲が無限に拡大するのだ。
この攻撃の核心は、社会の隅々まで張り巡らせ、浸透させていく「監視網」=「弾圧網」づくりにある。そもそも自衛官や警察官をはじめ国家公務員による防衛・外交分野の漏洩(ろうえい)への対応は、「日米地位協定に伴う刑事特別法」「日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法」や「外務公務員法」などですでに規定されており、既存法によっても弾圧できるものだ。
秘密保護法は、新たにそれ以外の公務員、民間人を「適性評価」の対象とし、「テロ」や「特定有害活動」の防止を口実に弾圧する極悪法である。これは、戦争をするために国内の労働者人民の抵抗、反乱を圧殺する、権力による「国内戦争」「階級戦争」の攻撃そのものである。とりわけ公務員労働者への「適性評価」で、団結破壊、労働運動・労働組合の解体を狙っているのだ。
日帝・安倍によるこうした改憲と治安弾圧と戦争国家化の反革命に労働組合の力で大反撃し、安倍を絶対に打倒しよう。
(写真 参院議員会館前から国会に向け怒りのコール。全学連も終日闘った)
国鉄決戦と9・25判決が根底で日帝を追いつめる
安倍は歴代政権の中でもかつてなく凶暴だが、同時に危機であり脆弱(ぜいじゃく)である。それを強制している核心的力こそ、国鉄決戦であり動労千葉鉄建公団訴訟の9・25東京高裁判決の地平だ。それは、日帝が国鉄分割・民営化という新自由主義攻撃の歴史的突破口において破綻し、階級的労働運動を解体できないまま、秘密保護法や改憲攻撃に突き進まざるをえない破産的状況を強制しているのだ。
国鉄決戦を徹底的に闘い、支配の危機をさらに拡大し、階級的力関係の大変革をかちとることだ。国鉄決戦は、大恐慌と帝国主義間・大国間の争闘戦の激化の中で日本と世界の支配階級を決定的に追いつめている。
今日の大恐慌は、過剰資本・過剰生産力の矛盾の爆発であり、それが長期大不況の重圧を米帝経済−世界経済に加えている。超金融緩和政策は、その矛盾と危機をさらに促進し、帝国主義間・大国間の争闘戦を絶望的に激化させている。自動車、鉄鋼、電機、造船など基幹産業での過剰資本・過剰生産力は最も深刻であり、その矛盾は日本、中国、韓国、台湾をはじめ東アジアに集中している。
ここに米帝が争闘戦的に突進し、中国との軍事的・戦争的緊張を激化させ、同時に日帝の孤立と追い落としも狙っている。「防空識別圏」の問題は、東アジアをめぐる争闘戦が軍事的激突をはらんで激化していることを示している。北朝鮮スターリン主義ナンバー2の張成沢(チャンソンテク)国防副委員長が失脚した。国家中枢の分裂・崩壊が国内の暴動・内乱の危機と表裏一体的に深まり、一触即発の戦争危機を促進している。
この中で安倍は、辺野古新基地建設をめぐり沖縄選出自民党国会議員を力で屈服させ、沖縄圧殺・新基地建設の意思を露骨に示した。さらに新防衛大綱の基本理念を陸海空自衛隊による「統合機動防衛力」とし、武器輸出三原則を見直し、新たに策定する「国家安全保障戦略(NSS)」に「愛国心」を盛り込むなど、戦争的野望をむき出しにしている。
また日帝支配階級は、JR資本を先頭に鉄道・原発・水道などのパッケージ輸出で資本の延命を図ろうとしている。そのために「コストダウン」の名で外注化・非正規職化や分社化を進め、労組解体に全力をあげている。国鉄決戦こそこの日帝と対決する戦略的な位置をなす闘いである。
マル青労同は2000万の青年労働者そのものだ
12月9日、韓国鉄道労組は、水西(スソ)駅発のKTX(韓国高速鉄道)分割・民営化阻止へ無期限全面ストに突入した。動労千葉は連帯メッセージを送った。このストに対し韓国鉄道公社は参加組合員の職位解除を行い、その数はすでに約6千人。労組執行部194人を警察に告訴し、警察はこのうち183人の告訴状を提出、3回の出頭要求に応じなければ逮捕令状請求の方針だ。
一方、民主労総は鉄道労組とともに、鉄道民営化撤回などの要求に回答がなければ、「どんな犠牲を甘受してもより一層強力な対政府闘争に出る」と宣言し、11日に地域連帯ストに立った。「回答日」とされる14日には大規模な民主労働決意大会を開催する。民営化阻止の非和解的闘争が社会全体を包み、今夏の10万人集会、11月の民主労総5万人を結集した政権打倒闘争へと発展し、パククネと新自由主義を打倒するプロレタリア革命の現実性を切り開いている。
動労千葉労働運動を決定的な先陣とする民営化との大攻防が、今や韓国など全世界で展開されている。これは血の通った国際連帯の闘いだ。
国鉄1047名解雇撤回、民営化・外注化阻止、非正規職撤廃を国際的な共通綱領とし、「闘う労働組合を全国の職場に」と訴えて5600人が結集した11・3労働者集会は、大恐慌と帝国主義間・大国間争闘戦と戦争の緊迫の中で、新自由主義と真正面から対決する決定的な闘いだった。
このことに自信と誇りをもち、労働組合の闘う拠点建設に一切をかけよう。労働運動のできる党へ日々大胆に自己変革し飛躍していこう。
青年の同志たちは「マル青労同は2千万青年労働者そのものだ」と宣言し、2013年の苦闘の中から「外注会社や非正規職にたたき込まれ、現在の生活も未来への希望もすべてを奪われ、『生きられない』青年労働者こそが資本主義・新自由主義の根底的批判者であり、社会変革の主人公だ。階級的共同性、資本との非和解的な戦闘性、社会の変革のために必要なすべてをつくりだす豊かさ、力を持っている。問題は、青年労働者をそういう力ある存在として徹底的に位置づけ、階級の指導部として建設しぬくことのできる指導部の存在である」と、熱烈に革共同と地区党の飛躍を求めている。
この青年労働者同志たちと一体で、鮮明な時代認識と路線、職場実践で団結し、階級的労働運動の大発展をかちとろう。
日帝・安倍と資本の総非正規職化・解雇自由化攻撃が激化する中で、殺人的な長時間労働と過労死や発病の問題が、今や6千万労働者階級の死活的課題となっている。だが4大産別の体制内労組指導部はこれを切り捨て続けてきた。長時間労働・過労死と対決する14春闘を闘おう。原発再稼働阻止・安倍政権打倒へ、3・11郡山現地行動に決起しよう。
1万人『前進』読者網建設の闘いと冬期カンパ決戦を一体的に推進し、国鉄・反原発・改憲阻止・星野奪還決戦を軸とする壮大な2014年決戦を猛然と準備しよう。
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週刊『前進』(2613号1面2)(2013/12/16 )
秘密保護法強行許さないぞ!
4万人が国会包囲
世代超え戦争・改憲に反撃
12月6日午後11時20分すぎ、”特定秘密保護法が参院本会議で可決、成立”の報が入った。その直後、参院議員会館前を埋め尽くした大群衆の前に山本太郎さんが登場し訴えた。「皆さん! 法案が決まってしまいました。本当に悔しい。でも今日で終わりじゃない! 今日が始まりです。今日から始めましょう。ひっくり返しましょう!」。「オー!」。眼前に立つ国会議事堂を揺り動かすほどの鬨(とき)の声が上がった。
連日展開された特定秘密保護法反対の闘いは6日、頂点に達した。東京・日比谷野外音楽堂を1万5千人が埋め、続いて国会を4万人が怒りで包囲した。全国で集会やデモが取り組まれた。
国会裏側にあたる参院議員会館前には朝から青年・学生、年輩者らが集まった。制服姿の高校生、子ども連れの若い母親たちも立ち上がった。夕方以降は青年労働者の数が格段に増した。労組交流センターの労働者や全学連の学生も大挙駆けつけた。動労千葉や各地の合同労組ののぼりが林立し、青い全学連旗が高く翻った。
「強行採決絶対反対!」「戦争するな!」「声を上げよう!」「国会包囲!」。コールと発言が絶えることなく繰り返された。若い女性が壇上から「安倍政権は貧困と格差を広げようとしています。その先にあるのは戦争です。今日も若い人がいっぱい来ています。今こそ、みんなで行動しましょう!」と呼びかけた。
たくさんの青年が、年輩の人がマイクを握って訴えた。「今日は歴史に残る日です。最後まで頑張ろう!」「もっともっと多くの人で国会を包囲しよう!」「60年安保を超えるような闘いをおれらの手でつくろう!」
12月6日は日帝・安倍の改憲・治安弾圧攻撃を粉砕する巨大な階級決戦の幕開けとなった。国鉄決戦を基軸に闘う労働組合を全国につくり出し、国際連帯で闘うことこそ勝利の道だ。
(写真 「秘密保護法」廃案へ! 1万5千人が日比谷野外音楽堂を埋めた)
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週刊『前進』(2613号1面3)(2013/12/16 )
【要項】 12・22革共同政治集会
12・22革共同政治集会
国鉄・反原発・改憲阻止・星野奪還決戦へ
青年労働者・学生の決起で新自由主義を打倒する!
基調報告 深田 力(革共同中央学生組織委員会議長)
12月22日(日)午後6時30分開会
北区赤羽会館(北区赤羽南1-13-1)
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週刊『前進』(2613号1面4)(2013/12/16 )
前進速報版から
▼韓国鉄道労組がKTX分割・民営化阻止へ無期限ストに▼三里塚団結街道裁判で廃道居直りを弾劾▼全学連が拡大中央委員会を開催
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週刊『前進』(2613号2面1)(2013/12/16 )
解雇撤回・JR復帰の実現へ最高裁10万筆署名集めきろう
職場に団結つくり出す武器に
動労千葉を先頭に国鉄分割・民営化反対は30年を超えて闘いぬかれ、ついにこの攻撃をあと一歩で打ち破るところにきた。最高裁は反動の牙城(がじょう)だ。しかし、どんなことをしても解雇撤回・JR復帰をかちとる決意で闘いぬこう。新たに発行されたリーフレットを最大限活用し、これまでの闘いの一切をかけて新たな10万筆署名を集めきろう。11・3労働者集会で採択された改憲反対労組声明とともに、あらゆる職場・地域に署名を持ち込み、運動を拡大しよう。
(写真 国会周辺で4万人が秘密保護法反対を訴え、動労千葉組合員も先頭で決起【12月6日】)
不当労働行為を認定させた9・25判決の画期的な地平
9月25日、東京高裁・難波孝一裁判長は、国鉄分割・民営化の際に国鉄当局が動労千葉組合員を「不利益に取り扱う目的、動機(不当労働行為意思)の下に」JRへの採用候補者名簿から排除したと明確に認定した。これまでの国労本部などの裁判では実現できなかった決定的な前進だ。これは、国鉄分割・民営化をけっしてあいまいにせず、解雇撤回・JR復帰を貫いて闘いぬいたことによる勝利だ。
国労本部は、国鉄分割・民営化は絶対に認められないと立ち上がった闘争団の思いとはまったく逆に、初めから政治解決を追求し、解雇撤回闘争と職場闘争を分断してきた。そして、国鉄改革法の承認や「JRに責任なし」を組合大会で決定し、今や「国鉄分割・民営化による解雇は正当」と裁判で証言するところまで転落した。
これに対し動労千葉の闘いは、職場闘争と一体で解雇撤回を本気になって闘いぬけば、国家的不当労働行為も打ち破れることを示した。
この勝利は敵の巨大な反動を押し返してかちとられた。昨年6月29日に一審・東京地裁で不当労働行為を認定する判決を下した白石哲裁判長は、今春、突如として左遷された。和解を拒否した国労闘争団員の裁判では、白石判決を逐一否定した判決が確定していた。国鉄分割・民営化の核心に触れることは絶対に許さないという国家意思の表れだ。それを職場での必死の闘いと4万5千筆の解雇撤回・JR復帰署名の力で押し返したのだ。
「採用の自由」は解雇の自由
同時にこの判決は、不当労働行為を認めながら解雇撤回・JR復帰だけは認めない許し難い反動判決だ。”JRと国鉄は別法人であり採用の自由がある。だから、採用候補者名簿に記載されても採用されたとは限らない”と言うのだ。
しかし、これはまったくのうそだ。現実には採用候補者名簿に記載された者は全員採用された。裁判所自身が「JRは国鉄が作った名簿に登載された者を全員採用したから、JRに不当労働行為責任はない」としてきたのだ。
しかも、ここで言われる「採用の自由」とは「解雇の自由」そのものだ。JRは国鉄のあらゆる施設や設備、資産を継承した。ならば、雇用も継続されなければならないのは常識だった。会社の名前さえ変えれば自由に解雇できるなどというのは、「偽装倒産」として許されないことだった。それをぶち壊した国鉄分割・民営化が、非正規雇用を蔓延(まんえん)させ、労働者の権利をことごとく否定する攻撃の出発点になった。
安倍政権が限定正社員制度や国家戦略特区を突破口に「解雇自由」へと突き進む中、国鉄分割・民営化との闘いは、労働者の権利と未来をかけたまさに現在の課題だ。
国鉄とJRが一体となって選別不採用にした事実暴く
国鉄分割・民営化による選別解雇は、当時国鉄職員局次長だった葛西敬之(現JR東海会長)ら国鉄幹部と、JR設立委員長だった斎藤英四郎(当時、経団連会長)が一体となって行った。元JR西日本会長の井手正敬が、それを赤裸々に語っている。
「我々は、このチャンスに、管理体制の立て直しをすべく……過去に何回も処分を受けたものは、やっぱりこの際、排除したいという気持ちは強かった。……そこで当時、斎藤英四郎さん……のところに、葛西君と出かけ話に行って、……まず、選考基準に合致しなかった者は駄目なんだということにしよう。そして選考基準は、斎藤さんが作れと言うので、不当労働行為と言われないギリギリの線で葛西が案を作り、それを斎藤さんに(JR設立)委員会の席上、委員長案として出してもらい、それは了承された」
暴かれたこの真実に、9・25判決は一切触れなかった。だが、JR設立委員が選別に関与している以上、不当労働行為の責任がJR自身にあることは明らかだ。
動労千葉は、隠された真実を見つけ出し、国鉄分割・民営化攻撃、国鉄改革法の決定的な矛盾と破綻を暴き出し、解雇撤回・JR復帰の結論以外にあり得ないところまで裁判所を追い詰めた。
分割・民営化の破産は明らか
国鉄分割・民営化の破産は今や明らかだ。最大の問題はJR北海道の安全崩壊だ。今年だけで8回の出火・発煙事故が起き、9月19日の貨物列車脱線事故以降、膨大なレール異常を放置し続けてきた実態も明らかになっている。
その根本的な原因は、経営が成り立たないのを分かっていながら国鉄分割・民営化を強行したことだ。人員は大幅に減らされ、技術・経験は失われ、現場にはまともに補修資材も来ないほどコスト削減が強行された。外注化によって責任だけは下請け会社に押しつけ、補修できないことが分かっているから検査データを改ざんしてきた。
JR四国でも80もの鉄橋が補修されないまま放置されていた実態が暴かれ、JR貨物では底の抜けたような賃金破壊が進められている。破産した国鉄分割・民営化に今こそ決着をつける時だ。
改憲反対労組声明とともに署名持ち込み運動の拡大を
安倍政権は12月6日、特定秘密保護法の採決を強行し成立させた。安倍在任の間に改憲までやりきるという本格的な攻撃の始まりだ。
国鉄分割・民営化当時の首相・中曽根康弘は「国労をつぶし、総評・社会党を壊滅に追い込むことを明確に意識して国鉄分割・民営化をやった」「行政改革によってお座敷をきれいにして、立派な憲法を床の間に安置する」とその目的を語っている。国鉄闘争は改憲攻撃との闘いでもあったのだ。動労千葉を先頭とする1047名解雇撤回闘争の継続が、改憲を根底で阻止する力となってきた。
安倍政権による解雇自由化、非正規職化、民営化・外注化、原発再稼働・輸出、改憲・戦争の攻撃に対し、労働者階級の巨大な怒りが渦巻いている。秘密保護法の採決強行に際し、国会前には4万人もの労働者が怒りを燃やして抗議に集まった。法成立後も「まだ終わったわけではない」「あきらめない」と怒りが広がり、行動は持続されている。3・11以降、労働者の意識は大きく動き始めた。
この巨大な怒りの中軸に階級的労働運動が座れば、真に社会を変革する力になる。賃下げ、非正規職化が推し進められる中での消費税増税は、労働者の怒りをさらにかき立てるものになる。今こそ労働組合の真価が問われている。
10万筆署名運動は、解雇撤回・JR復帰を闘いとる武器であるとともに、職場で団結を組織する決定的な武器だ。国鉄1047名解雇撤回闘争は、これまで労働者にかけられてきたすべての攻撃への怒りと悔しさをはらす闘いだ。その怒りで国鉄分割・民営化と対決することは、自らの職場での闘いと団結の糧となる。新たな10万筆署名を、11・3労働者集会で採択された改憲反対労組声明とともに職場・地域に大胆に持ち込もう。全力で解雇撤回・JR復帰をかちとろう。
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週刊『前進』(2613号2面2)(2013/12/16 )
動労総連合大会 組織拡大春闘へ決戦態勢
“分割・民営化に決着つける”
動労総連合は12月8、9日、第28回定期全国大会を千葉市内で開いた。特定秘密保護法の強行採決という緊迫した情勢下の大会で、動労総連合はこれまで以上の団結を固め、2014年の決戦方針を確立した。
あいさつに立った田中康宏委員長(動労千葉)は、「昨日の秘密保護法の強行採決を満腔(まんこう)の怒りで弾劾する。これは戦争のための法律だ」と切り出し、「国会前に人びとが集まり抗議の声を上げるのは3・11以降、当たり前のことになった。労働者の怒りに火がつき始めた。しかし、それを力あるものにするためには労働組合が前面に立たなければならない」と訴えた。
また、この1年の動労総連合の闘いを「1047名闘争、外注化反対闘争、被曝労働拒否の闘い、組織拡大闘争と、今まで労働運動が実現できなかったことを実現し、画期的地平を切り開いてきた。これを、組織拡大で力あるものにする課題が残されている」と総括。2014年の方針を提起して、「1047名闘争は最高裁での闘いになる。ここで勝てたら労働者へのあらゆる攻撃の土台を覆せる。すべての力を尽くして闘う価値がある」と訴え、外注化阻止闘争について「抵抗を継続するだけでなく、粉砕する」と述べ、「来年は分割・民営化に決着をつける。その決意を固めてほしい。すべてを貫く最大の課題は組織拡大。この数年が勝負だ。困難な闘いだが、これだけ怒りが蓄積している中で、あきらめさえしなければ必ず堰(せき)を切ったような決起はつくり出せる」と力説した。
石井真一副委員長(動労水戸)が経過を報告し、川崎昌浩書記長(動労千葉)が、@1047名解雇撤回・JR復帰に向けての国鉄闘争全国運動のさらなる拡大、A検修・構内外注化粉砕とライフサイクル制度撤廃、B反合・運転保安闘争と組織拡大闘争の一体的前進、C貨物賃下げ攻撃粉砕を軸とする14春闘、D反原発・反失業、新自由主義と闘う労働組合の全国ネットワークの本格的な発展、E組織強化・拡大への全組合員の総決起――を柱とした運動方針を提案した。
(写真 2014年の決戦方針を打ち立て、全代議員の一致でスト権も確立【12月9日 千葉市】)
偽装請負の実態暴く意見が続出
討論では、多くの代議員が外注化後の職場の状態を怒りを込めて報告した。外注会社の作業責任者になっているJRから出向した管理者たちは検修業務のことをまったく知らず、JRと外注先の現場の担当者が直接、打ち合わせをして業務を回していること、構内運転業務は外注化されているが、構内運転士にJRの指令から直接指示が出されていることなど、偽装請負の実態があらためて明らかになった。
貨物の代議員は賃下げへの怒りを語り、5・1メーデーでの本社抗議行動のような闘いを14春闘でも設定してほしいと訴えた。動労千葉の青年組合員はライフサイクル制度撤廃、北島琢磨青年部長を運転職場に取り戻す闘いに全力を挙げると断言した。動労千葉木更津支部の代議員は、通勤・通学時間帯は久留里線のワンマン運転を実質的に粉砕していると報告し、ワンマン運転全面撤回へ闘うと決意を述べた。動労水戸の代議員は常磐線の竜田延伸阻止への闘志を表し、動労西日本の代議員は契約社員制度撤廃へ、山田和広書記長の解雇撤回闘争を闘いぬくと表明した。動労連帯高崎に結集した高崎鉄道サービスの労働者は、夜勤が連続するなどの過酷な勤務実態を告発した。
総括答弁に立った田中委員長は、外注化粉砕闘争について、職場の実態報告を徹底的に本部に集中し、強制出向無効確認訴訟に反映させるとともに、職場で決定的な時期をとらえて抵抗闘争に立つため意識的にできることを考え抜こうと訴えた。また、エルダー組合員が職場で亡くなったことを強く弾劾し、この問題で外注会社を徹底追及すると述べ、こうした労働を強いられている外注会社の労働者をも対象に、組織拡大に本格的に挑戦しようと強調した。
大会は運動方針を全員で承認し、スト権を満場一致で確立した。11・3労働者集会で採択された「改憲反対労組声明」をあらためて確認し、その賛同拡大へ打って出ることを総意で決定した。動労総連合は14年決戦の方針と態勢を打ち固めた。
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週刊『前進』(2613号2面3)(2013/12/16 )
新津車両製作所分社化阻止を
転籍が前提の強制出向に踏み込むJR東の大攻撃
JR東日本は、来年4月に新津車両製作所を分社化し、100%子会社の総合車両製作所に統合しようとしている。「グループ経営構想X」に基づくJR東日本の外注化攻撃は新たな段階に入った。JRの労働者を分社化された子会社に転籍を前提に強制出向させる攻撃と対決しよう。
320人に一挙に出向を強いる
動労千葉鉄建公団訴訟は国鉄闘争史上、画期的な地平を切り開いた。他方でJR北海道の安全崩壊、JR貨物の大幅賃下げなど、国鉄分割・民営化体制は崩壊しつつある。困難な状況にあきらめず闘えば、国鉄改革法を突き破り、新自由主義を打倒できる展望は示された。この地平に立ち、2014年、国鉄闘争全国運動の飛躍と最高裁10万筆署名で1047名解雇撤回・JR復帰を実現しよう。
この中でJR東日本は、来年4月に新津車両製作所(旧新津工場、新潟市秋葉区)を分社化し、100%子会社の総合車両製作所(J−TREC、横浜市)に統合すると提案した。新津車両製作所のJR社員320人のうち250人を総合車両製作所に、70人をグループ企業の東日本トランスポーテック(E−TEC、100%子会社で新津車両製作所や大宮総合車両センターなどで請負業務)に強制出向させる攻撃だ。革共同新潟県委員会はこれを絶対に許さない。立ち上がる青年労働者とともに闘うことを宣言する。
新津車両製作所は94年に創設され、首都圏のJRと私鉄の車両を1日1両のピッチで製造、4千両を供給してきた。JR発足後、東日本は車両製造を含む一貫体制の構築を追求し、車両製作所にする工場を新津に選定した。この過程では、いかに国労を壊滅させたかが選定基準になり、土崎工場(秋田)や郡山工場を抑え、鉄産労50人が東労組に加入し旧鉄労の拠点でもあった新津が選ばれたという因縁がある。
JR東日本は12年4月に東急車輌を買収して総合車両製作所にし、海外展開をにらんで車両製造部門を強化した。
新津車両製作所の分社化は第一に、職場丸ごとの外注化=分社化であり、製造現場を担う青年労働者を転籍を前提に大量に強制出向させる大攻撃だ。
JR東日本の経営構想Xは「海外鉄道市場は2020年には22兆円規模へ拡大」「海外の鉄道プロジェクトへの参画をめざす」と叫んで「鉄道車両製造事業を『経営の第4の柱』」に位置づけた。また「製造から運行・メンテナンスまで一貫した総合技術力を活(い)かす」とし「ライフサイクルコストの低減」を唱えている。ライフサイクルコストとは、〈部品調達―車両製造―メンテナンス―廃棄〉に至る総費用のことだ。競争に勝つために賃金・要員・原材料費の徹底した削減を狙っている。そのための丸ごと分社化だ。
第二に、新津車両製作所の分社化を突破口に〈製造―メンテナンス―廃車〉のすべてを分社化しようとしている。JR東日本は、東武鉄道のように運転士以外は駅も保線も検修も全業務を分社化し、転籍させようとしているのだ。
第三に、それは下請け会社の労働者により過酷な賃下げと要員削減、非正規職化をもたらす。昨年JR東日本はグループ企業に「20%コストダウン」を要求、総合車両製作所経営陣も「一番の課題は高コスト体質からの脱却だ」と叫んでいる。
安倍政権は世界大恐慌下、帝国主義間争闘戦がさらに激化する中で「鉄道パッケージ輸出」に乗り出している。
鉄道海外輸出で独仏に敗退
今年5月、安倍政権は「インフラシステム輸出戦略」をまとめた。菅官房長官は記者会見で、「(成長戦略の)第2弾は『世界で勝って、家計が潤う』をキーワードとし、『インフラシステム輸出戦略』はその中核」「新興国を中心にインフラ(社会基盤)の需要は膨大」と述べた。
しかしこれは絶望的だ。「鉄道パッケージ輸出」を巡る激しい市場争奪戦の中で、独仏帝に比べて日帝は決定的に立ち遅れている。だからJRは徹底したコスト削減を狙っているが、日帝の市場参入は破綻的であり、帝国主義戦争を引き起こす。まさに国鉄決戦と改憲阻止決戦は一体だ。
分社化推進の東労組許すな
JR東労組幹部は「車両製作所の子会社化の話は知らない」とシラを切ってきた。しかし、提案直後には諸手を挙げて推進の立場を表明した。
東労組との交渉で会社は「3年ごとに希望を聞き出向の継続・解除を判断するが、本体に仕事が残っていないので、これまでの施策とは異なる」と言い放った。やがては転籍ということだ。
東労組はその会社の主張を丸のみし、4月1日の外注化拡大も、製造―メンテナンス過程の全面分社化も受け入れている。12月6日付『業務部速報』36号では「世界に冠たる鉄道車両製造事業を担う」と言い、経営構想Xの先兵になることを露骨に表明した。東労組は、転籍前提の出向を労働者にのませるために躍起になっている。
JRはJR体制の牙城(がじょう)である新潟で雇用破壊を強行せざるを得ず、それは安全崩壊と一体で進むのだ。
最大の焦点は青年の怒りだ。「JRに採用されたのに詐欺だ」――これが新津車両製作所の青年の率直な声だ。JR東日本は運輸車両部長や次長を新津車両製作所に送り込んで「海外展開」を力説し、青年の怒りの鎮圧に躍起になっている。しかし、「不安にさせているのは会社と東労組だ」「東労組は組合じゃない! 高い組合費払っているのに」と、怒りは今や新津だけでなく東日本全体に広がりつつある。
外注化は全面分社化・転籍に行き着く攻撃だ。すべての労働者に賃下げと要員削減、非正規職化を強いる攻撃だ。資本は外注化や非正規職化という破綻した新自由主義攻撃を強めるしかすべがなくなった。資本主義は最末期を迎えている。
動労千葉、動労水戸、国労郡山工場支部のように、外注化絶対反対の団結を拡大していくことに展望がある。労働者の団結こそ職場と社会を根底から変革する力だ。
新津車両製作所で働く労働者の皆さん。JR東日本、グループ企業で働くすべての労働者の皆さん。JRの全業務の分社化・転籍の突破口となる新津車両製作所の分社化絶対反対で団結して闘おう。JR本体・下請け、正規・非正規の分断を超え団結しよう。職場に闘う労働組合をつくりだそう。『前進』を読もう。
(革共同新潟県委員会)
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週刊『前進』(2613号3面1)(2013/12/16 )
TPP年内妥結が破産
日・米・新興国の利害激突
労働者と農民の力で安倍倒せ
12月7〜10日にシンガポールで行われたTPP(環太平洋経済連携協定)の閣僚会合は、目標とされた「年内妥結」が完全に挫折し、複数の分野で対立を抱えたまま交渉の越年を確認して閉幕した。今やTPPそのものが決裂の危機にひんしている。起きている事態の根底にあるのは、基軸国・米帝の没落と世界支配の崩壊であり、全世界の労働者民衆の新自由主義に対する怒りである。階級的労働運動と労農連帯、国際連帯の力で、安倍政権もろともTPPを葬り去ろう。
交渉参加国の対立が表面化した12月会合
シンガポールでの会合は、「年内妥結」をもっとも強硬に要求し、他国に譲歩・屈服を迫ってきた米帝や日帝にとって、実に惨 (さんたん)たる結果に終わった。
会合の閉幕後、米通商代表部(USTR)代表フロマンは記者会見で共同声明を読み上げ、「実質的な進展があった」「主要な課題で潜在的な『落としどころ』を確認した」などと抽象的な言葉で取りつくろいながら「交渉の進展」をアピールした。だが、21の交渉分野の具体的内容には一言も触れられず、新たな交渉期限すら示せなかった。実際には、進展どころか主要な交渉分野で激しい対立が表面化し、「TPP合意の機運は大きく後退」「交渉の長期化は避けられない」というのが実情だ。
世界大恐慌で没落にあえぐ米帝が、自らの延命と基軸国としての起死回生をかけて進めてきたTPP戦略が、ここにきて致命的な破綻を突きつけられたのである。
今会合でとりわけ目立ったのは、米帝の露骨な新自由主義的要求に対するマレーシア、タイ、ベトナムなどの激しい反発である。国有企業の優遇措置の撤廃(事実上の民営化)を含む「競争政策」に対しては、マレーシアやベトナムが一時は議題にすることさえ拒否するほど猛反発した。また「知的財産」の分野では、製薬会社の独占的利益を確保するために特許保護を強めようとする米帝と、特許切れの安価な「ジェネリック医薬品(後発薬)」をこれまで通り利用することを求める新興国側との間で対立が表面化した。こうした情勢の根底には、新自由主義に対する世界の労働者人民の広範な怒りと闘いが渦巻いている。
また、今会合で表面化した今ひとつの核心問題は、日米対立の激化であり、日帝の孤立と絶望的敗勢である。12月1日、USTR代表フロマンが来日した際、安倍政権はこれまで「聖域」としてきた重要5項目のうちの一部を関税撤廃の対象にすると打診し、米側に譲歩を求めた。だがフロマンはあくまで「全品目の関税撤廃」を要求して日本の意向を一蹴。7日の全体会合の直前にも、フロマンは西村康稔内閣府副大臣(甘利明TPP担当相の代理で出席)をつかまえ、立ち話で一方的に関税全廃を要求した。今会合期間中に3度も日米協議を行ったが、米帝の姿勢は変わらなかった。今や米帝の対日強硬姿勢を受けて、他の10カ国も一斉に関税全廃を日本に要求している。
そもそも安倍政権は、今年2月の日米首脳会談でオバマが 「聖域なき関税撤廃は前提としない」と約束したと主張し、「日米同盟の復活」「日米で交渉を主導する」などとうたいあげてTPP参加を決定した。4月の日米事前協議では、米側の自動車関税の撤廃を最大限延期するなど「異例の譲歩」を続けた。だが、今や米帝は情け容赦なく日帝ねじ伏せに乗り出してきた。日本政府は今ごろになって「ここまで米国が強硬とは思わなかった」(政府関係者)などと嘆いている。
結局、日米関税交渉はひとまず平行線となったが、今会合で全体交渉を「主導」する予定だった日米が土壇場で対立を表面化させたことが、「年内妥結」構想の破産を最後的に決したのである。
三里塚反対同盟や全国農民会議が強く訴えているように、関税の撤廃で農漁民に犠牲を押しつけ、関連産業を含めて膨大な人びとの生活と雇用を破壊するTPPは断じて許せない。
TPPは安保・軍事戦略と一体の戦争政策
これまで本紙の論文や特集などで明らかにしてきたように、TPPとは単なる貿易・通商協定ではなく、世界大恐慌下における米帝のかつてない暴力的な争闘戦戦略=アジア太平洋戦略である。その実態はむき出しの新自由主義であり、階級戦争である。すなわち、「1%」の巨大資本の利益と延命のために、規制緩和・民営化を柱とする徹底的な新自由主義改革をすべての参加国に強制し、労働者・農漁民・人民の生活と命を極限的に破壊するものだ。
ここで今ひとつ決定的に重要なことは、TPPは米帝にとって新軍事戦略と一体の対中対峙・対決政策であり、軍事力を背景とした勢力圏再編の一環であり、日米安保同盟政策であるということだ。TPPの先取りと言われる米韓FTA(12年3月発効)の締結過程で、韓国イミョンバク大統領(当時)が「経済的側面よりも安全保障の面で重要」と発言し、国会議員全員に書簡を送りつけて米韓FTAへの批准賛成を迫ったように、今や米帝の通商戦略は安保・軍事戦略=戦争政策と一体で進められているのだ。
新自由主義と戦争が表裏一体であることは、米帝が03年のイラク戦争後の軍事占領下で行った連合国暫定当局(CPA)の次のような諸政策を見ても明らかである。
「『公共企業体の全面的民営化、イラク産業を外国企業が全面的に所有する権利、外国企業の利潤の本国送金を全面的に保護すること……、イラクの銀行を外国の管理下に置くこと、内国民待遇を外国企業に開放すること……、ほとんどすべての貿易障壁の撤廃』……これらの命令は、公共サービス、メディア、製造業、サービス業、交通運輸、金融、建設など経済のすべての領域に適用された。……他方で労働市場は厳格に統制された。重要産業部門でのストライキは事実上禁止され、団結権は制限された」(D・ハーヴェイ『新自由主義』)
「明らかにアメリカは、国内外の資本に有利な蓄積条件を促進することを基本任務とする国家機構を、イラクに対して力ずくで押しつけようとしたのである。私はこのような国家機構を新自由主義国家と呼ぶ」(同)
現在、TPPを通じて米帝がアジア太平洋諸国に強要しようとしている中身は、右に引用したように、米帝がイラクで強行した新自由主義政策と同じである。そして、これに対する労働者人民の反乱を暴力的に圧殺するための軍事力が不可欠となるのだ。
こうした中で安倍政権は、TPPをめぐる日米争闘戦の激化を背景に、秘密保護法の強行採決に続いて共謀罪の新設、集団的自衛権の行使容認、辺野古新基地建設、そして改憲へと戦争国家化の道を突き進もうとしているのだ。
階級的労働運動と国際連帯で安倍打倒へ
安倍政権は、関税交渉でどれほど絶望的敗勢に陥ろうと、一握りの巨大資本の利益のためにTPPの妥結・成立をしゃにむに要求している。
その狙いは、ひとつに、TPPによって鉄道、原発、水道などのパッケージ型インフラ輸出の販路を確保することである。そのために公共事業の受注を外国資本に開放する「政府調達」をもっとも重視しているのだ。また、企業や投資家が投資先の政府を訴えることができる「ISD(投資家対国家紛争)条項」についても、日帝自身が「海外で活動している日本企業のリスク低減につながる」として導入を積極的に求めている。日本企業が進出先の国を訴訟で脅し、営利活動の邪魔になる法律や制度の撤廃を余儀なくさせる。まさに日帝資本の新たなアジア侵略だ。
今ひとつの狙いは、「TPPのような外部からの『触媒』で国内の規制の岩盤を壊す」(安倍)ことであり、国内の規制緩和・民営化=新自由主義攻撃を徹底的に推進することだ。すでに安倍政権は、TPP参加をにらんで「農業の構造改革を推進する」と公言し、減反政策の廃止を始めとする農民切り捨て政策を次々と打ち出している。絶対に許すことはできない。三里塚を軸に労農同盟を強化し闘おう。
だが、敵の攻撃はいずれも、安倍やその背後にいる財界・資本家連中と、すべての労働者人民との階級対立を極限的に先鋭化・非和解化させるものでしかない。
TPPをめぐる情勢を規定しているのは、閣僚や交渉官の秘密会合ではなく、生きるために団結して立ち上がる全世界の労働者人民の闘いである。とりわけ、民主労総が米韓FTA体制のもとで渾身(こんしん)のパククネ政権打倒闘争に立ち上がり、体制変革をも辞さない構えで歴史的階級決戦に突入したことは、全世界の労働者人民を鼓舞激励し、その進むべき道を指し示している。だからこそ、追い詰められたパククネ政権は、この12月の土壇場でTPP参加を突如表明し、それをもテコにさらなる新自由主義の暴力的推進=民主労総破壊攻撃へとかじを切ったのだ。
日本の労働者階級が今こそ民主労総と連帯し、TPP粉砕・安倍打倒を鮮明に掲げて登場することが求められている。国鉄闘争を基軸に新自由主義と対決する階級的労働運動を拡大し、すべての職場に闘う労働組合をつくりだそう。職場の怒りの声を結集する労組権力を打ち立てる闘いに断固として踏み出そう。安倍政権もろともTPPを粉砕しよう。 (水樹 豊)
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週刊『前進』(2613号3面2)(2013/12/16 )
国鉄決戦で革命勝利開く革共同に熱烈なカンパを
全国の労働者民衆のみなさん。革共同への熱烈な冬期カンパを訴えます。
●14年最高裁決戦の勝利へ
革共同と労働者階級は、11月労働者集会を国鉄闘争の戦略的前進の中でかちとりました。1987年の国鉄分割・民営化以来、四半世紀。1047名解雇撤回闘争を勝利に導く動労千葉鉄建公団訴訟の9・25東京高裁判決を引き出し、階級的労働運動の無限の可能性を手にしました。
89年の連合結成、2000年の国労本部による「国鉄解雇はJRに法的責任なし」とする自民・公明・保守・社民党の4党合意受け入れ、闘う闘争団切り捨てと02年5・27国労臨時大会闘争弾圧、10年4・9政治和解という反革命攻撃の中で、不屈に闘い続けて来た動労千葉と革共同が労働者階級の側から国鉄分割・民営化に決着をつける時代を切り開いたのです。
9・25高裁判決は、不当労働行為を認定した12年6・29東京地裁白石判決の画期的地平を、国鉄解雇撤回・JR復帰の10万筆署名運動として全階級に広げ、外注化阻止の職場攻防と一体で闘いとった勝利です。
動労千葉の外注化阻止闘争や動労水戸の被曝労働拒否の闘い、4・26自治労ストを手繰り寄せた闘い、正規職と非正規職労働者の団結を築いたユニオンの闘いなど、あらゆる闘いの基礎に国鉄闘争の前進がありました。国鉄闘争が階級情勢全体を動かし、資本との関係を激変させました。
革共同は党と労働組合の一体的建設を推進し、国鉄闘争を基軸に、闘う労働組合を全国の職場につくり出し、階級的労働運動を前進させるために奮闘してきました。新自由主義への怒りを爆発させて立ち上がる青年労働者を組織する党建設・地区党建設に、飛躍をかけて取り組んできました。この1年間、各産別、労組、職場で労働者の感動的な決起と多くの教訓を生み出しました。
最高裁決戦で国鉄闘争の歴史的勝利をかちとり、プロレタリア革命の大道を開くために、革共同への絶大な冬期カンパを訴えます。
●改憲と戦争の安倍打倒へ
大恐慌と大争闘戦の激化、労働者反乱の危機に追い詰められた安倍政権は、特定秘密保護法制定に続き、TPPや原発再稼働、集団的自衛権行使、改憲と戦争へ絶望的に突進しようとしています。国鉄闘争の戦略的前進、11年3・11以降の福島の怒りと結合した反原発闘争への全国数百万人の決起に続く特定秘密保護法との大激突は、改憲阻止決戦の壮大な開始を告げ知らせています。
新自由主義は大恐慌に行き着き、全世界の労働者階級人民を大失業と貧困、戦争の危機にたたき込んでいます。金もうけのために原発政策を進め、労働者に殺し合いを強制する戦争にまで突進しようとする帝国主義を今こそ打ち倒さなければなりません。安倍政権を打倒し、プロレタリア世界革命の勝利へ、革命的労働者党と階級的労働組合の一体的建設がいよいよ死活的な課題となっています。
この資本主義社会をひっくり返すには、労働者の基礎的団結形態である労働組合を階級的に打ち立てる必要があります。資本家のもっとも嫌う勢力であり戦闘部隊である労働組合こそ、資本主義を打ち倒し社会を変革する労働者階級の最大の武器です。そして労働者階級に根を張り、革命に勝利する革命的労働者党の一体的建設が急務です。
●非合法・非公然党建設を
革共同は、創成以来50年余にわたって労働者階級とともに闘ってきました。反帝・反スタ世界革命の旗を掲げ、非合法・非公然体制を打ち固めて日帝国家権力や反革命カクマルとの死闘にかちぬいてきました。戦後最大の階級戦争攻撃としてあった国鉄分割・民営化に真正面から立ち向かい、動労千葉を先頭とする階級的労働運動を守り抜いて、改憲を狙う国家権力・ブルジョアジーの意思を根底において打ち砕いてきました。06年に始まる「党の革命」と血債主義打倒の闘いを進め、帝国主義の労働者支配を支える体制内労組幹部を打倒して階級的労働組合を全国の職場に建設する闘いに決起してきました。本年11・3集会と訪韓闘争を一体のものとして闘い、階級的労働運動とプロレタリア世界革命勝利のための世界単一党の建設に向かって、国際連帯闘争の大きな前進をかちとっています。
特定秘密保護法制定から改憲・戦争に至る階級決戦攻防は、国家権力による治安弾圧と労組破壊を打ち破る党と労働組合の一体的建設、とりわけ非合法・非公然体制を堅持する革命党の建設が土台となります。14年決戦に勝利し帝国主義を打倒する力は、革共同を組織的財政的に支える労働者の力の結集で決まります。
職場の労働者のみなさん。革共同への冬期カンパの訴えに耳を傾け、党への期待と信頼を込めてカンパをお寄せください。国鉄決戦勝利・反原発・星野奪還・改憲阻止でプロレタリア革命を切り開く14年決戦の勝利のために、革共同への絶大な冬期カンパをお願いします。
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週刊『前進』(2613号3面3)(2013/12/16 )
韓国 鉄道労組が無期限スト
KTXの分割・民営化阻止へ
(写真 鉄道民営化阻止無期限ストに突入した全国鉄道労組。全国5地方本部が一斉にストライキ出征式を開いた。ソウル地方本部組合員5千人が「ゼネスト死守!」【12月9日午後 ソウル駅前】)
12月9日午前9時、韓国の全国鉄道労働組合(2万1千人)が鉄道民営化阻止の無期限全面ストライキに突入した。鉄道公社が12月10日、民営化の突破口である水西(スソ)駅発のKTX(韓国高速鉄道)の分割・民営化の受け皿会社の設立を決める理事会を強行するというのだ。
鉄道労組のキムミョンファン委員長は、8日の労使交渉を拒否した鉄道公社を弾劾し、「114年間、国家の大動脈を守ってきた鉄道労働者の決然たる闘争に国民の皆さんの愛情と支持を再度呼びかける」と訴えた。鉄道労組中央争議対策委員会は「民営化に向かって暴走する鉄道を、鉄道労働者が全身で阻止しなければならない」「今日われわれは民営化を阻止するための正義の闘争に立ち上がる」と宣言した。
午後2時、ソウル、釜山、大田、栄州、湖南の全国5地方本部がストライキ出征式を開いた。
鉄道公社はスト突入と同時にキムミョンファン委員長ら194人の労組幹部を業務妨害などで刑事告発、さらに同日午後7時、組合員4356人を「職位解除」処分にした。事実上の停職処分につながる攻撃で、さらには解雇を狙う弾圧だ。鉄道労組は必須維持業務を維持しながら1万150人がストに入っており、勤務交替後にスト参加者は拡大する。
12・10理事会強行
スト初日からの激しい攻防の中で迎えた10日朝、鉄道公社は警察部隊を配置し理事会を強行し、水西発KTX運営会社の設立を議決する暴挙におよんだ。その場でキムミョンファン委員長は断髪し、「闘いの火ぶたが切られた。鉄道労働者の全面ストライキはこれから始まる」と断じた。
鉄道労組、922団体が結集する「水西発KTX分割反対!鉄道民営化反対!鉄道外資開放反対!各界円卓会議」は「理事会決定無効」を宣言し、怒りの炎は燃え広がるばかりだ。
鉄道スト3日目の11日、民主労総と鉄道労組は記者会見でパククネ政権に対し理事会決定の撤回、鉄道分割・民営化の中断、労組弾圧中断などを含む要求を提示した。
シンスンチョル民主労総委員長は「政府と与党が14日の民主労総全国集中決意大会までに要求に応えないならば、民主労総と鉄道労組は闘争を持続することはもちろん、どんな犠牲を甘受してもより一層強力な対政府闘争に出る」と警告した。
鉄道労働者の誇りをかけて民営化阻止の無期限ストライキを闘いぬく韓国鉄道労組。労働者の階級的労働運動をとおして日韓連帯を推し進めてきた動労千葉は、「100万人の鉄道民営化反対署名を達成した広範な労働者民衆の力と結合してストライキ闘争に勝利し、鉄道民営化阻止の初戦において勝利されることを期待します」と熱い連帯メッセージを送った(全文別掲)。
日本では特定秘密保護法案阻止へ4万人が国会を包囲し「安倍政権を倒そう!」と絶叫した12月6日。翌7日、ソウルでは民主労総を軸に「パククネ政権糾弾非常時局大会」が開かれ、労働者、農民、貧民、障害者など2万3千人が「このままでは生きられない! パククネ政権を審判しよう!」と怒りの声が渦巻いた。
世界の労働者はひとつ、新自由主義と戦争を打ち破る国際連帯の力が爆発している。
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動労千葉が連帯メッセージ
鉄道労組が鉄道民営化阻止のために12月9日からストライキに突入したことに、熱い連帯のあいさつを送ります。そして12月10日、鉄道公社が臨時理事会でスソ発KTX運営会社設立を議決したことを弾劾します。
私たちは鉄道民営化が鉄道の安全を破壊し鉄道労働者にどんなひどい災難をもたらすかを二十数年にわたる民営化反対闘争をとおして身をもって体験してきました。私たちは民営化絶対反対の立場を絶対に放棄せずに闘い続けます。
鉄道労組が100万人の鉄道民営化反対署名を達成した広範な労働者民衆の力と結合してストライキ闘争に勝利し、鉄道民営化阻止の初戦において勝利されることを期待します。
動労千葉委員長 田中康宏
2013・12・11
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週刊『前進』(2613号3面4)(2013/12/16 )
闘いは進む 青年の職場から
自治体 公立保育所民営化・労組破壊と絶対反対で闘う
宮城 不動 明
公立保育所が民営化攻撃にさらされています。待機児童解消、多様なニーズに応えるなどとしつつ本質は経費の削減、行政の子育て責任の放棄、そしてなにより労組破壊です。
国鉄から始まった民営化は郵政、社会保険庁と続き、福祉部門や市民センターなどが民営化され低賃金、人員不足、過重労働に苦しんでいます。
民営化、労組破壊は何をもたらすか? JR北海道事故が証明しています。保育所民営化は、労働者の団結破壊、労働環境悪化、安全崩壊です。いつどこで死亡事故が起こってもおかしくない状況になります。
仙台市でも08年に50カ所あった公立保育所を10年で約半数民営化へ、毎年2カ所程度が民営化されています。当局が交渉で行うのは経過と今後の説明が主で、保育所支部が反対の声を上げ当局が答えに窮するほど追い込んでも、市職労本部が「その件は今後確認するということで」と助け船を出してしまう。御用組合そのものの在り方に、多くの組合員が疑問を持っています。組合員が納得いかない交渉は、決裂させてでも民営化絶対反対を貫くことが重要だし、そういう闘いから団結が生まれ深まっていくのではないでしょうか。
保育所支部は市職労の中でもよく活動しています。ビラまきには各保育所から1名ずつ約50人が集まり、執行部も一生懸命街宣しています。でも訴えの内容は「保育の質が低下し、子どもの安全が脅かされる。よりよい保育を」というもので、関心を持ってビラを受け取る人はあまりいない。私は「な全」や国鉄の街宣もするのですが、そちらのほうが反応があります。違いは何か。訴えに階級性があるか、当事者意識を持たせられる内容か、要するに時代認識と路線があるかどうかということでもあります。
自分の職場でどう闘っていくか。保育労働者の多くは休憩時間が取れない。人員不足、過密労働、超勤をつけずに風呂敷残業やサービス残業をすることが当たり前の状況です。保育教材を自腹で用意することもあります。しかし「子どものために」となったとたん、労を忘れ、身を粉にして働こうとします。そのことで自分や仲間の首を絞めることになっています。だから保育所職場で議論をすると「イデオロギー闘争」になる。そして共産党の影響力が強い職場なので「党派闘争」になる。その中で「階級的労働運動をつくる」ためにはこの三つを行わなければならない。勇気を持って議論を行い、いかに信頼を得るか。当たり前に国鉄署名をし反原発署名をする、ともに集会や労働学校に参加し行動する仲間にしていく。その先に党員としての獲得がある。
保育士の仕事量はあまりにも多すぎる。ぐちを言い合う飲み会もあまりない。だから仕事量を減らす、時々飲み会をする関係をつくる闘いも重要です。忙しいけど、だからこそ闘ってかちとっていかなくてはいけない。
闘う労働組合をともにつくっていきましょう。
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週刊『前進』(2613号4面1)(2013/12/16 )
もんじゅを廃炉へ
敦賀 1千人が現地集会・デモ
(写真 〈上〉もんじゅを眼前に望む白木海岸での現地集会〈下〉もんじゅゲート前に向かうNAZENのデモ隊【12月7日 福井県敦賀市】)
12月7日、福井県敦賀市で開催された「2013もんじゅを廃炉へ!全国集会」(集会実行委員会主催)に全国から約1千人が結集した。
もんじゅゲート前にデモで肉薄
高速増殖原型炉もんじゅを眼前に望む白木海岸での本集会に先立ちNAZEN(すべての原発いますぐなくそう!全国会議)と8・6−8・9反戦反核全国統一実行委員会が前段集会を行った。
8・6−8・9実行委の三角忠さんは「核燃サイクル解体と原発再稼働阻止の闘いを一体で闘い、もんじゅを廃炉にしよう。本日は、特定秘密保護法案が強行成立した直後のもんじゅ闘争。歴史的な闘いにしなければならない」と檄(げき)を飛ばした。さらに東海合同労組、NAZEN京都、富山大学と京都大学の学生が決意表明。北陸労組交流センターの代表が「日帝の核武装のためのもんじゅは廃炉しかない。闘う労働組合をつくり出し、安倍政権打倒、日帝打倒の闘いを全力で推進しよう」とまとめ、本集会に合流した。
集会実行委員会主催の現地抗議集会では、原発反対福井県民会議の中
哲演代表が「もんじゅは1年余りの試験運転中に99・8%という高純度のプルトニウムを17`グラムもつくり出している。高速増殖実験炉『常陽』(茨城県大洗町)でつくったプルトニウムと合わせると、長崎型原爆20発分に相当する。私たちはもんじゅ廃炉、原発再稼働阻止から脱原発へ、国民的世論と運動を巻き起こす時に来ている」と怒りを込めて訴えた。集会後、もんじゅゲート前までデモを行った。
国鉄署名を訴え討論の輪広がる
午後からは敦賀市中心部にある「プラザ萬象」で全国集会が行われた。
会場前で労組交流センターの仲間は、国鉄新10万筆署名への協力を訴えた。わずか20分ほどの間に署名は73筆も集まった。あちこちで署名隊の周りに人垣ができ、討論の輪が広がった。福島診療所建設委員会のニュース『SUN RISE』も次々と受け取られた。
集会ではルポライターの鎌田慧さん、柏崎刈羽原発反対地元3団体代表の武本和幸さんらが報告をした。集会後、参加者は敦賀市内デモに打って出た。NAZENの仲間も「核武装のためのもんじゅを廃炉に!」「戦争と改憲の安倍政権打倒!」「3・11福島に行こう!」と力強くシュプレヒコールを上げた。
新自由主義が崩壊過程に入り、脱落日帝=安倍政権はグラグラだ。もんじゅ=核燃サイクルはすでに破産しているにもかかわらず、日帝は戦争国家化=核武装化へ進むしか延命の道はないのだ。われわれは12・7もんじゅ全国闘争を、福島と連帯し、特定秘密保護法案強行成立弾劾の闘い、改憲阻止、安倍政権打倒の闘いとして断固闘った。
11・3集会で動労千葉田中康宏委員長は「動労千葉鉄建公団訴訟の最高裁闘争にはすべてをかける価値がある。国鉄分割・民営化攻撃に決着を着ければ社会は変えられる」と訴えた。ここに勝利の確信をもって2014年の決戦に挑もう。
(北陸/内村未樹)
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週刊『前進』(2613号4面2)(2013/12/16 )
猪瀬知事は直ちに辞任せよ
都政を革新する会が弾劾声明
医療法人・徳洲会と猪瀬直樹東京都知事との癒着・金権腐敗をめぐって都政を革新する会が発表した声明を転載します。都で働く労働者や、医療・福祉労働者を先頭に、さらに激しい怒りと弾劾をたたきつけ、新自由主義の先兵・猪瀬を即刻知事の座から引きずり降ろそう。(編集局)
猪瀬都知事と徳洲会の癒着・金権腐敗を弾劾する! 猪瀬は直ちに都知事を辞任せよ!
【1】
徳洲会グループによる選挙違反事件は、猪瀬直樹東京都知事が昨年の都知事選挙直前に徳洲会の徳田毅衆院議員から5千万円の裏金を受け取っていたことが発覚し、徳洲会グループとそれに群がる政治家たちの恐るべき金権腐敗ぶりがつきだされた。
そもそも、徳洲会グループによる選挙違反事件は単なる公職選挙法違反事件ではない。徳洲会グループは日本トップの巨大な医療独占体であり、ブラック医療産業として存在し、そこに自民党をはじめ支配階級がむらがって利権を奪い合ってきたが、その姿の一端が白日のもとにさらけ出されたのである。都政を革新する会は心底からの怒りをもって新自由主義の極みである金権腐敗を徹底的に弾劾する。
徳洲会グループは新自由主義医療で医療を破壊し(生体腎移植にまで手を染めている)、労働者をとことん搾り取る(低賃金・過重労働、お礼奉公―看護師学校を出ると2年間離島病院勤務を命じられるという)ことによって法外な利潤をあげてきた。また、徳洲会グループの強引な展開のために政治家に膨大な賄賂(わいろ)を与え、便宜を受けてきた。また、国会に席を占めるため選挙に職員を動員し、トコトン奴隷的に扱ってきた。医療・福祉は破壊され、さらに新自由主義医療が推進される。こんなことをどうして許しておけるだろうか。
【2】
徳洲会グループが買収をはかった政治家は石原慎太郎をはじめ自民党のさまざまな政治家ども、それは現安倍政権の中にまで広がっている。また、野党の中にも選挙支援や資金援助を受けていた者がいる。とりわけ、石原慎太郎はその筆頭であり、「憂国の士」を気取っているが、強欲と金権にまみれた極悪のブラック政治家なのだ。徳洲会グループには70億円もの使途不明金があるが、石原慎太郎がこれに深々とかかわっていることは明白である。また、石原知事の後継者にのしあがった現知事・猪瀬直樹も副知事時代からその利権構造と一体化していたのである。
【3】
徳洲会グループは医療法人徳洲会を中心に66の病院、総計280以上の医療・福祉施設を擁する日本最大の医療グループである。創設者は徳田虎雄(元衆院議員)で、徳田は衆院議員時代に石原慎太郎と意気投合しともに「盟友」と呼び合ってきた。
徳洲会グループは主に西日本に展開していたが石原慎太郎が都知事になってから東京への進出をはたした。そして石原知事は東京都の都立病院民営化を軸とした医療再編計画を打ち出す。東京の医療・福祉への新自由主義的攻撃はまさに徳洲会グループを引き金にし、石原知事を推進役にして進行させられたのである。石原は「都立病院の経営を徳洲会グループに任せる」と公言してはばからなかった。医療労働者や多くの医療福祉関係者、利用者の根強い反対がおこった。
【4】
徳洲会グループは今、2015年2月完工をめどに武蔵野徳洲会病院を計画、東京都は昨年10月にこれを認可した。徳洲会はその隣地に老人保健施設・武蔵野徳洲苑を建設、工費の96%にあたる7億2300万円もの補助金が東京都から徳洲会に渡っている。石原都知事、猪瀬副知事のもとでだ。病院建設の認可の1月後に徳洲会から猪瀬に5千万円が密(ひそ)かに渡された。
崩壊過程にはいった新自由主義は腐敗という点でも極限にあって、腐臭をまき散らしている。新自由主義をうち倒す労働運動を軸にあらゆる人民の怒り、とりわけ徳田一家の支配下で日々強労働に追い込まれている徳洲会に働く労働者と一体になり闘っていこう。腐敗にまみれ、秘密保護法はじめ戦争体制づくりを強行する安倍政権、猪瀬都政をうち倒そう。
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週刊『前進』(2613号4面3)(2013/12/16 )
玄海・川内原発の再稼働絶対阻止
福島の怒りと固く結合し14年決戦で安倍を倒そう
2014年は戦争か革命かをかけた階級決戦の年であり、「全原発廃炉か再稼働か」をかけた反原発闘争の決戦の年となる。九州電力玄海原発(佐賀県)と川内原発(鹿児島県)は、安倍政権の再稼働攻撃と対決する労働者人民の闘いとの最先端の激突点となっている。革共同九州地方委員会は、フクシマの怒りと固く結びつき再稼働阻止決戦の先頭に立つ。
(写真 2万人が集まった11・10集会【福岡市】後のデモで九州電力本店に怒りをたたきつけるNAZEN福岡のデモ隊)
国鉄決戦と一体で闘った反原発闘争
九州の反原発闘争は、3・11福島第一原発事故の直後から福島現地の闘いや首相官邸前の闘いとひとつになって大高揚してきた。これは、玄海原発、川内原発の地元の闘いが不屈に続けられてきたこと、何よりも「3・11」への猛烈な怒りが爆発したことが土台になっている。
特に11年6月、九州電力が玄海原発再稼働のための経済産業省による住民説明会で、身内である社員に再稼働支持メールを出させていたことが発覚した。九州での闘いは、佐賀・鹿児島の両県政と結託し労働者人民をなめきったこの「やらせメール」への怒りで一気に高揚した。その闘いは11年7月、山本太郎氏も加わった佐賀県民の「佐賀県庁突入闘争」にまで発展した。この闘いは3・11にグラグラとなっていた菅民主党政権を直撃し、形だけとはいえ「ストレステスト」をやらざるをえないところにまで追い込んだ。
さらに、これと一体で九電本店(福岡市)への大衆的抗議行動が次々と起こり、その怒りは1万人規模の反原発集会が何度も開かれる広がりを見せ、九州の全原発を停止に追い込んだ。2012年には、北九州市への放射能汚染がれき受け入れ・焼却に反対する闘いも高揚した。そして今年、玄海原発・川内原発が安倍の再稼働攻撃の突破口に据えられたことで怒りと危機感は一気に拡大している。
こうした中で11年11月、福島に続いて全国2番目の「NAZEN福岡」が結成され、2012年2月には、被爆地・長崎に「NAZENナガサキ」が結成された。NAZENは何十波にもわたる集会・デモ、署名運動や抗議闘争を展開し、ふくしま共同診療所建設運動と、動労水戸や国労郡山工場支部の被曝労働拒否の闘いとつながって闘いを進めてきた。特にNAZENナガサキは13年夏に保養運動に取り組み、「8・9長崎反戦反核闘争」とも結合して先進的闘いを実現してきた。
さらに12月1日には全国のNAZENが注目する中、NAZEN福岡結成2周年集会の成功をかちとった。
世界に類を見ない老朽原発玄海1号
安倍の再稼働策動と原発輸出推進は全国の反原発闘争に対する許しがたい挑戦だ。これは、3・11をなかったかのようにする「フクシマ切り捨て宣言」であり、反原発闘争と階級的労働運動の圧殺宣言である。改憲と核武装推進宣言である。
安倍の再稼働宣言に基づいて原子力規制委員会は、今年7月、「新基準をもとに申請された6原発12基のうち、4原発6基の審査を先行させる」と宣言した。玄海原発3、4号機と、川内原発1、2号機、北海道電力泊原発3号機、四国電力伊方原発3号機だ。現在、伊方原発(愛媛県)とともに玄海・川内原発の再稼働に向けて先行調査が行われている。
玄海原発、川内原発は絶対廃炉以外にない。
09年、日本でプルサーマル計画を最初に強行実施したのは玄海原発3号機だ。プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を普通の原発で使うという危険きわまりないものだ。3・11福島第一原発事故は、プルサーマル原発の危険性を鋭く突き出した。福島第一原発3号機は、玄海原発3号機と同様、MOX燃料を燃やして発電するプルサーマル原発だ。プルサーマル原発は、いったん事故が起これば、今回のように、猛毒で半減期2万4千年というプルトニウムをまき散らす過酷災害をもたらす。
また、75年に運転が開始された玄海原発1号機は、「世界に類を見ない老朽原発」(井野博満東大名誉教授)と専門家が警鐘を鳴らす日本で最も古い原発の一つである。これまで何度も事故を起こしてきたが、最大の問題は原子炉の鋼材の耐用温度である脆性遷移(ぜいせいせんい)温度の問題だ。1993年の56度から09年には98度にまで上昇し、劣化した原子炉圧力容器がいつ壊れてもおかしくない日本で最も危険な原発である。
川内原発は中央構造線の西端に
一方、川内原発は、日本列島を縦断する大断層帯である中央構造線の西端にある。直近にはいくつもの断層がある。
しかし、九電は「大きな活断層はない」と発表し「再稼働ありき」の姿勢である。「(九電の活断層評価は)とにかくひどい」(地震調査委員会議事録)と言われるずさんなものだ。
川内原発は、桜島や新燃岳という活火山も近く、かつて錦江湾北部の姶良(あいら)カルデラから火砕流が川内原発立地まで流れてきたことも判明している。過去にずさんな断層評価から川内原発建設計画が撤回された経緯があるが、九電は3・11後にも、その繰り返しを行っているのだ。また10年1月の火災事故では協力会社の労働者1人が死亡している。
福島第一原発事故への怒りは、川内原発1、2号機を停止させ、川内原発3号機の新設計画を中断させた。
また新設3号機の排出口付近は希少なウミガメの産卵地である。その面からも新設撤回を求める声が強まっている。
玄海原発、川内原発はともに加圧水型軽水炉原発だが、これは原子力潜水艦などに使われているものと同じである。
安倍の再稼働攻撃の手先であり「やらせ」を指示した佐賀県知事・古川康、徳洲会から援助を受けていたことが発覚した鹿児島県知事・伊藤祐一郎ら九州の自治体首長らは、労働者人民を取り込むために「原発事故避難訓練」なるものを各地で実施している。しかし、その訓練は「メルトダウン、メルトスルーという過酷事故」を前提にしたとんでもないものだ。「原発事故から住民を守る」というのなら全原発の廃炉しかない。原発がなければ避難の必要もないし、事故におびえることもない。
九州は再稼働攻撃との最大の激突点
14年は、戦争か革命かをかけた階級決戦の年になる。反原発闘争は、フクシマの怒りとひとつになって安倍の再稼働攻撃と激突する決戦になることは明白だ。全原発廃炉へ、来年3・11福島現地闘争(郡山市)へ大攻勢をかける時である。
九州の反原発闘争は、原発再稼働攻撃と最先端で激突する闘いになる。NAZEN運動がいよいよ、その真価を問われる。全原発廃炉を実現するためには、階級的力を総結集して闘う必要がある。それは、階級攻防の焦点である国鉄決戦と結合し、業務外注化と非正規職化、雇用破壊、賃金破壊、公務員決戦、改憲、沖縄の怒りとひとつになって闘うことだ。
同時に、フクシマの怒りとの結合・連帯を欠いて勝利はない。
安倍は、福島で小児甲状腺がんが増えていることに恐怖している。また福島第一原発事故はなにひとつ収束していないし、そのめどすら立っていない。にもかかわらず安倍は、そうしたフクシマの現実などなかったかのように帰村・帰還計画を強めている。
フクシマの怒りと向きあい、ふくしま共同診療所建設の闘い、動労水戸、国労郡山工場支部の被曝労働拒否の闘いと連帯し、内部被爆、被曝労働と対決し全原発廃炉へ闘おう。
〔革共同九州地方委員会〕
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週刊『前進』(2613号4面4)(2013/12/16 )
官邸前金曜行動
あふれる怒り “原発廃炉!”
秘密保護法阻止の国会攻防が熱く闘われている6日夕、首相官邸前では反原発金曜行動があふれる怒りで闘われた。200人を超す人びとが「再稼働やめろ! 原発廃炉!」のコールを繰り返したたきつけた。
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週刊『前進』(2613号4面5)(2013/12/16 )
2013年日誌 12月3〜9日
IAEA「汚染水海放出」助言/防衛費5年25兆円へ大幅増
●辺野古推進を確認 安倍晋三首相はバイデン米副大統領との会談で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の同県名護市辺野古への移設を推めることを確認した。(3日)
●英紙編集長を「喚問」 米英情報機関による極秘情報収集をスクープし続ける英紙ガーディアンの編集長が英議会に呼び出され証言した。同じ特別委で証言したロンドン警視庁の警視監は関係者の訴追も示唆した。(3日)
●国家安保会議が初会合 外交・安全保障政策の司令塔となる国家安全保障会議(日本版NSC)の初会合が首相官邸で開かれた。(4日)
●IAEA、汚染水の海放出を助言
国際原子力機関(IAEA)の調査団は福島第一原発の汚染水について「基準値を下回るものは海への放出も含め検討をすべき」と助言した。(4日)
●NSA「世界の携帯から位置情報」
米紙ワシントン・ポストは、米情報機関・米国家安全保障局(NSA)が世界中の携帯電話の位置情報を極秘に集めていたと報じた。少なくとも数億台の情報が集められ、1日の収集量は50億件に迫るとした。(4日)
●仏、中央アフリカに軍事介入 フランスは、無政府状態に陥っている旧植民地の中央アフリカ共和国に本格的な軍事介入に踏み切る方針を表明。国連安保理は同日、フランスやアフリカ諸国による軍事介入を認める決議を全会一致で採択した。6日には仏軍が武装勢力への攻撃を開始した。(5日)
●原発最終処分場、立地域外も検討
原発の使用済み燃料を再処理して出る「高レベル放射性廃棄物」の最終処分場選びについて、増田寛也元総務相は原発が立地する13道県以外の立地を検討する考えを示した。(5日)
●経産相「原発は重要な電源」 政府が近くまとめる「エネルギー基本計画」について、茂木敏充経済産業相は原子力電源を「重要なベース電源」と位置づける考えを示した。(6日)
●米副大統領、韓国防空圏拡大を容認
バイデン米副大統領は、韓国政府が防空識別圏の拡大を決めたことについて理解する考えを示した。(6日)
●海自、告発封じ込めへ懲戒手続き開始 海上自衛隊の護衛艦「たちかぜ」乗組員の自殺に絡み、調査文書隠しを内部告発した3等海佐に対し、海自が懲戒処分の手続きを始めた。(7日)
●韓国、防空圏を拡大 韓国国防省は防空識別圏の拡大を発表した。15日に発効する。日中韓3カ国の防空識別圏が重なる空域が生じる。(8日)
●防衛費5年25兆円 防衛省は、今後5年間の防衛装備の購入計画を示す中期防衛力整備計画で、総額25兆円を要求する方針を決めた。2010年の23兆5千億円から大幅増に。(9日)
●タイ首相府包囲20万人 反政府デモが続くタイのインラック首相は、下院の解散に踏み切った。反政府派20万人はバンコクの首相府を包囲。(9日)
●慰謝料、一括で打ちきり 文部科学省の原子力損害賠償紛争審査会は、福島第一原発事故で帰還できなくなった住民への慰謝料として、追加賠償の基準額を250万〜650万円とする案を示した。東電が一括払い、総額に達すればその段階で打ち切る。(9日)
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週刊『前進』(2613号4面6)(2013/12/16 )
訂正
前号4面の「伊方を再稼働させない」の記事の中で「伊方原発から40`」とあるのは、「伊方原発から10`」の誤りでした。おわびし訂正します。
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週刊『前進』(2613号5面1)(2013/12/16 )
東北大学自治会選挙 青野執行部を信任
過去で一番の勝利だ!
改憲・戦争・大学改革と対決
11・26東北大学集会の高揚を引き継いで行われた東北大学学生自治会執行部選挙(11月28日〜12月6日)で、2014年決戦を闘う執行部体制を、総投票数814票のうち472人の学生の信任票を得て樹立しました。新たな仲間を加えた2期目の青野弘明(医学部2年)新執行部は、巨大な学生自治会運動・全学連運動を築く14年にうって出ます!
(写真 472人の信任を受けて樹立した東北大学学生自治会・青野新執行部【中央が青野弘明委員長】)
自治会の力で社会の変革を
「過去の執行部選挙の中でも一番の勝利だ!」――選挙後に青野委員長が語ったように、今回の執行部選挙は決定的勝利を切り開いた。
一つに、選挙戦が指導部建設の闘いそのものだ。その核心は、自らの怒りはちっぽけなものではなくフクシマの怒りや労働者階級の怒りと一体であること、学生自治会の闘いが大学を変え社会を変革する崇高な闘いであることを1年間の実践をとおしてつかんできたことだ。
青野委員長は「学生は大学のみならず社会を変える力を持っています。安倍政権が改憲を頂点に、秘密保護法や日本版NSC(国家安全保障会議)創設など戦争国家体制への転換を推し進めており、大学改革もこうした政策の一環に位置づけられています。大学を変質させ、学生の未来を奪う戦争に対して絶対反対で闘う以外にありません」と訴えた。
副委員長候補の川戸章裕君は「自分たちは放射能被害で苦しむ福島の人びとの側に立って、福島の人びとを切り捨てる原発政策や原発の使い方は許さない『反原発』を進めようと思いますし、福島の人びとの苦しみをないがしろにする室月淳教授のあり方を問題にしていこうと考えています」と呼びかけた。
執行部候補を先頭に、ビラまきやクラス討論をとおして「闘う人格」として認知されるに従って反応がよくなっていった。「学生の声を聞き入れない大学の姿勢に私も反対です。学生の総意をつくってきちんと訴えていってくれたらと思います!」など多くの東北大生が応援メッセージをくれた。472票の信任票は、地をはう組織戦で得られた勝利だ。
青野執行部勝利は13年決戦の地平そのものだ。今年はクラス討論にこだわり、特に御用学者・室月淳を問う議論を進めてきた。クラス討論の蓄積・拠点化が11・26集会の成功をかちとり、選挙勝利を切り開く土台となった。
全国の学生とともに闘って
二つに、全国の全学連の仲間が駆けつけ闘いぬいたことだ。全学連・斎藤郁真委員長を先頭に、広島大学学生自治会・百武拓委員長、沖縄大生、福島大生など全国学友が一体で闘った。
百武君は「広島大で原発事故直後に御用学者・神谷研二が福島へ派遣され、『将来にわたり健康被害は出ません。安心してください』と『放射能楽観論』を振りまきました。被爆地の経験やチェルノブイリ事故の経験を生かそうとせず、むしろ政府や電力会社、原発メーカーのために被害を過小評価している。だからこそ学生の力をさらに固めて、大学を変えていく自治会が必要です」と訴えた。
福島大の学生は「福島では現在、60人近くの子どもから甲状腺がんが見つかっており、原発事故による放射能汚染の影響ではないかと多くの人が考えています。しかし福島県民健康管理調査検討委員会は『小児甲状腺がんの増加と原発事故は関係ない』と主張し、福島県民の不安の声を抹殺しています。この委員会には東北大医学部・室月教授が入っています。福島に生きる者として、福島圧殺に加担する人物を許すわけにはいきません」と呼びかけた。
沖縄大の学生は「全国で大学がブラック企業化しています。沖縄大では卒業までに学費が払えず4人に1人が中途で大学を辞め、奨学金やアルバイト漬けで怒りを持つ体力すら磨り減らされています。青野統一候補が信任されることは、東北大にとどまらず全国、全世界の学生の権利を守り、拡大していく突破口です」と訴えた。
またこの選挙は、京都大で総長団交を求めて全学投票を行う京大全学自治会・同学会とも連帯して闘いとられた。全国での学生自治会建設の中に「教育の民営化」を粉砕する展望がある。法大文化連盟の武田雄飛丸委員長は「私たちは法大当局の唱える『施設管理権』『営業権』こそ今の大学の本音であり、だからこそ法政大の問題は東北大をも含む全国大学に通じる問題だと考えています。大学は商売をするところだし、キャンパスの敷地も全部大学のものだから、学生自治なんぞ認めない、学生は黙って当局に従い既定のカリキュラムだけこなせということです。これに対抗するためには学生自治の強化しかありません」と応援メッセージを送った。
大学の進む道は学生の中に
三つに、安倍政権の秘密保護法攻撃の真っただ中で、それを粉砕する道筋を現場から切り開く選挙だった。この過程で東北大当局は執行部選挙を「授業妨害」と言い、選挙破壊に協力するよう全教授に指示文書を配った。現場の教授がこの情報を私たちにリークし、東北大生の怒りをさらにかき立てた。労働者や学生の決起におびえる大学当局は、ただただ弾圧にのめり込むことしかできないのだ。
今回の選挙で、東北大生は安倍と東北大当局に絶対反対をたたきつけた。「東北大の進むべき道は『里見ビジョン』ではなく、学生の中にあります!」(青野君)
全国の仲間のみなさん、激動の2014年決戦をともに闘おう!
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週刊『前進』(2613号5面2)(2013/12/16 )
全学連中央委 全国大学に自治会を
安倍倒せの熱気あふれ
12月8日、全学連拡大中央委員会が都内で開催された。メインスローガンは「改憲・戦争、原発推進の安倍政権を打倒しよう! 『大学改革』と対決し、全国大学に学生自治会をつくり上げよう」。議長は東北大の石田真弓君が務めた。
坂野陽平書記長は議案提起の冒頭、特定秘密保護法強行採決を徹底弾劾し、「私たち学生こそが怒りの先頭に立とう!
60年安保闘争のように大学自治会の旗を先頭にして数十万の学生で国会を包囲しよう。既成の議会内政党ではなく、『新しい世の中』を示すことができる力ある政党を登場させよう。私たちの存在と行動に幾百、幾千万の人びとの未来がかかっている」と熱く訴えた。
そして世界大恐慌の現局面と国鉄闘争の展望を明らかにし、「国鉄闘争および階級的労働運動潮流と連帯する学生運動」を日本階級闘争の重要な一環として発展させていこうと訴えた。さらに広島大の自治会建設に到達した13年を総括して、「全学連運動は『学生自治会を打ち立て維持し、発展させる』という新たな段階に突入した。法大・沖縄大・福島大の学生自治会建設を先頭に、全国で学生自治会運動の発展を」と14年の方針を鮮明に打ち出した。最後に来年3月11日の郡山市での反原発行動への総決起を訴えた。
(写真 「安倍政権を打倒しよう!」。拡大中央委員会の最後に、斎藤郁真委員長の音頭で団結ガンバロー)
東北大・法大・福島大が報告
12月6日までの全学選挙で信任をかちとった東北大学学生自治会の新執行部が特別報告を行った。青野弘明委員長は「里見ビジョン」との対決を掲げて闘った今回の選挙が「この3年間で一番勝利感にあふれた選挙戦だった。寮・サークルという自治会の基盤から票が入った」と胸を張った。副委員長も「執行部候補3人の団結で勝利した!」と報告した。
法政大文化連盟の武田雄飛丸委員長は自らへの「無期停学」処分撤回と、学祭実打倒・法大学生自治会建設を訴えた。「文化連盟は『学祭実を打倒し彼らにとって代わろう!』と大胆に呼びかけ、法大生の選択肢として登場する。全国の自治会建設の勝利に学び、法大学生自治会建設に挑戦する」とし、12月13日の処分撤回裁判への結集を呼びかけた。文化連盟書記長も法大当局および学祭実への腹の底からの怒りと決意を表明した。
福島大生は小児甲状腺がんの激増、福島市での秘密保護法公聴会弾劾行動や自治体首長選におけるフクシマの怒りの噴出を報告。「原発絶対反対、資本家階級と非和解で闘う勢力が必要です。階級的な学生部隊を福島に登場させよう。3・11反原発福島行動14への参加を」と呼びかけた。
団結の中にこそ展望がある
自由討論では沖縄大の学生が真っ先に登場。秘密保護法・辺野古新基地建設に対する学生の怒りを抑えつける沖大当局に怒りを爆発させ、全国の仲間と団結し、沖縄大学自治会を再建することを高らかに宣言した。
三里塚現地行動隊は、市東孝雄さんの農地死守をかけて3・23全国集会と3・26東京高裁裁判への結集を訴えた。法大暴処法弾圧被告団長の内海佑一君が、2月控訴審判決での無罪死守に向けた闘いを呼びかけた。
首都圏の学生が次々と発言に立った。「東北大の話を聞いて、学生の団結した力はすばらしいと実感した」「秘密保護法は革命鎮圧法であり、今が歴史の分岐点だ。労働者・学生の闘いでひっくり返そう」「安倍の『大学改革実行プラン』を粉砕しよう」。安倍政権に対する怒りの最先頭で、新たな仲間が続々と闘いの道を選びとっている。
「学生投票」「総長室突入闘争」を闘った京都大、富山大に続き、広島大学学生自治会の百武拓委員長はサークル団体をめぐる闘いの前進を報告した。
斎藤郁真委員長は「東北大自治会選挙や秘密保護法反対の闘いを見ても、われわれが完全に主流派になる時がきた。どうやって組織を拡大し、具体的な力にしていくのか。全学連運動の勝利と課題を出し合おう」と提起し、各大学の仲間から積極的に意見が出された。とりわけ大恐慌と革命の時代に不抜の団結をいかにつくり出すのかという点で「闘うことで仲間の生き方に責任を取ろう」「団結の中にこそ展望がある」と白熱した討論が交わされた。
最後に坂野書記長が「権力を打ち立てる段階にきたからこそ一人の獲得に徹底的にこだわろう。学生の苦闘は資本の攻撃の中で起きている。だからこそ団結すれば勝てる。今日参加できなかった学生も3・11福島に連れてこよう」とまとめ、斎藤委員長の音頭で団結ガンバローを行って締めくくった。
今次拡大中央委員会は大成功した。第一に安倍政権を打倒し未来を切り開く学生運動の爆発をかちとる決意を全員がうち固めた。第二に「3・11」3周年の反原発福島闘争に総決起し、自らのキャンパスで反原発・御用学者打倒の闘いをやり抜くことを誓い合った。第三に法大・沖縄大を先頭とした全国大学での学生自治会建設の具体的な展望を切り開いた。全学連運動の歴史的前進をともにかちとろう!
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週刊『前進』(2613号5面3)(2013/12/16 )
審議抜き反動諸法の成立強行
資本家救済の「クーデター」
●戦争国家化と治安弾圧法
臨時国会は12月6日深夜に特定秘密保護法を参院可決・成立させた後も、他の反動諸法を成立させ、7日未明閉会した。安部政権と自民・公明の与党は、維新やみんななど「野党」を取り込み、国家安全保障会議設置法や秘密保護法を強行成立させた。翼賛国会による実質改憲・違憲の戦争国家化、治安弾圧立法だ。「成長戦略実行国会」は戦争・改憲国会になった。
与党は、衆参両院において秘密保護法案の地方公聴会の翌日に委員会採決を強行した。参院においては国家戦略特区関連法案などの審議が進まないとして、関係する民主党の常任委員長2人を同時に解任、会期末の3日間でいくつもの政府提出法案を可決させた。前代未聞のクーデター的暴挙だ。
駆け込みで成立したのは@国家安全保障会議設置法A特定秘密保護法B産業競争力強化法C国家戦略特区関連法D改正電気事業法E社会保障改革プログラム法F改正薬事法G国土強靭(きょうじん)化法などだ。いずれも超反動法である。
しかも国会が終わるや否や、11日に安倍政権が「共謀罪」創設の検討に入ったと報じられた。共謀罪は「重大な犯罪にあたる行為を『団体の活動』として『組織により』実行しようと共謀するだけで、実際に行動を起こさなくても罰せられる」というものであり、重罰化だ。10年前から何度も廃案になっている反動法案だ。
●新自由主義の破綻的現実
@Aをめぐる攻防の陰に隠れて、ほとんど審議もされないままB〜Gの法律が成立した。
Bの産業競争力強化法はアベノミクス「成長戦略」の具体化として、企業再編や起業を後押しする税制優遇や、省庁をまたいだ規制緩和を進める。経済産業省は「産業競争力強化のために日本経済の三つの歪(ゆが)み『過剰設備』『過小投資』『過当競争』の是正を」と訴える。過剰資本、過剰生産力の矛盾を解決できず、あえいでいるのだ。しかも法成立の直後に資本家らはもっとよこせと国家にねだった。「法人税の実効税率引き下げ、雇用の流動性の向上(解雇自由化)、電力などエネルギーコスト抑制の三つが実現していない」(日本経済新聞12・5付)。新自由主義の破綻的な現実が示されている。動労千葉を先頭とする階級的労働運動、国鉄闘争と反原発闘争が新自由主義と闘ってきた結果だ。
●解雇特区と残業代ゼロ再び
Cの国家戦略特区関連法も「成長戦略」として「世界で一番ビジネスのしやすい環境をつくる」(安倍)ことを目的とする。地域限定で雇用や医療、農業、教育などでの大幅な規制緩和や優遇税制を資本に認める。公設民営学校、特区の対象地域を選ぶ「国家戦略特区諮問会議」を設置する。当初のねらいだった解雇自由化=「解雇特区」やホワイトカラーエグゼンプション=「残業代ゼロ」は盛り込まれなかった。労働者階級の怒りの爆発を恐れたからだ。
ところが規制改革会議が5日に、産業競争力強化会議が10日に、それぞれ「国家戦略特区法や産業競争力強化法の『枠組み』を使って先進的優良企業で残業代ゼロの働き方を『試験的に導入する』」と提言した。成立したばかりの国家戦略特区法さえ無視して労働基準法の適用除外、解雇自由化を要求している。14春闘で反撃しよう。
Eの社会保障改革プログラム法は医療・介護・年金などの改革の手順を示す。社会保障部門の民営化(私有化、営利化)・外注化・非正規職化を進め、労働者人民の負担を増やし、社会保障を削減・解体する新自由主義攻撃だ。
このほか6日に与野党とも賛成して生活保護2法が成立した。生活保護の大幅削減策と生活困窮者への「支援策」をセットにした改正生活保護法と生活困窮者自立支援法だ。いわゆる「不正受給」の罰金を今の30万円以下から100万円以下に引き上げる。生活保護申請をやりにくくし、労働者人民を困窮に追いやろうとしている。
改憲と戦争、原発推進に突進する安倍政権に対する労働者人民の巨大な反撃が始まった。国鉄闘争を基軸に闘い、党と労働組合拠点の一体的建設、安倍政権打倒の2014年決戦に進撃しよう。
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週刊『前進』(2613号5面4)(2013/12/16 )
団結街道裁判 廃道処分居直りを弾劾
“3・23芝公園に大結集を”
12月10日、千葉地裁民事第3部(多見谷寿郎裁判長)で団結街道裁判の弁論が開かれ、三里塚芝山連合空港反対同盟、顧問弁護団、支援の労農学は「農地死守」の気概に燃えて全力で闘った。
団結街道は、天神峰・市東孝雄さんの営農と生活に欠かせない、自宅と畑とを直線で結ぶ道路だった。だが2010年に成田市は一方的に「廃止」を強行し成田空港会社(NAA)に譲渡したのだ。現に沿道住民が道路に接した土地を耕作しているときに、その道を廃止してしまうとは、前代未聞の暴挙だ。市東さんに対する追い出し攻撃を許すことはできない。廃道処分を取り消せ!
被告の成田市とNAAはこの間、とんでもない主張を持ち出してきた。反対同盟側が道路廃止の不当性との関連で第3誘導路の違憲・違法性を主張していることについて、「第3誘導路の工事実施計画変更処分については公定力があるからこれについて争うことは認めない」というのだ。「公定力」とは、「行政行為はたとえそれが違法であっても正式に取り消されない限り効力がある」というような考え方だ。第3誘導路の違憲・違法性への追及を逃れようとするこのインチキで手前勝手な居直りの論理を、弁護団は徹底的に批判した。
さらに、成田市による不動産鑑定の不当性を追及し、市がNAAに対し格安で道路を売り飛ばした実情を暴露した。
NAAと市の代理人弁護士たちは今回も沈黙で通し、多見谷裁判長は手続きを進めることだけに腐心し、その「三位一体」ぶりが傍聴席の怒りをかき立てた。次回期日を4月28日(月)として閉廷。
千葉県弁護士会館に場所を移して報告集会が開かれた。伊藤信晴さんの司会で、葉山岳夫弁護士をはじめ弁護団が法廷の解説を行い、NAAとその手先に成り果てた成田市を強く弾劾した。
さらに動労千葉、関実、市東さんの農地取り上げに反対する会が連帯発言を行った。動労千葉の滝口誠さんは「秘密保護法強行に対し国会周辺で数万の人びとが青年労働者・学生を先頭に立ち上がるのを見て、安倍を打倒できると感じた」と闘志を表した。
最後に萩原進事務局次長がまとめを行った。「秘密保護法が通ったが、国会前に集まった人たちはうなだれて帰ったのではなく、安倍政権に対する怒りを燃やし、今後もさらに闘うという出発点になった。市東さんの農地裁判で不当な判決が出たが、われわれはそれを上回る闘いで、この1年、NAAを守りの姿勢に追い込んだ。反対同盟主催の3・23全国集会を東京・芝公園で開く。ぜひ大結集してほしい。そして控訴審第1回の3月26日、東京高裁周囲、霞が関一帯を三里塚の旗で埋め尽くそう」
参加者は「霞が関に攻め上る」の合言葉をかみしめながら3・23東京・芝公園の新方針を受けとめ、大きな拍手でこれに応えた。
(写真 報告集会で「3・23芝公園」の反対同盟新方針を発表する萩原進事務局次長【12月10日 千葉市】)
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三里塚裁判傍聴を
◎第3誘導路許可取消裁判
12月16日(月)午後1時30分 千葉地裁
(傍聴券抽選のため開廷1時間前に集合)
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週刊『前進』(2613号5面5)(2013/12/16 )
12・21東日本共闘総会へ
新自由主義と闘う解放運動を
部落解放東日本共闘会議第22回総会ご案内
東日本解放共闘に結集するみなさん、連日のご奮闘ご苦労様です。
全国各地で、職場で、キャンパスで安倍政権への怒り・弾劾の闘いが火を噴き出しています。連日国会周辺は、「秘密保護法阻止! 安倍政権打倒!」の声の弾丸が轟(とどろ)いています。特定秘密保護法案の強行採決は絶対許さない!
秘密保護法の最大の狙いは公務員労働者の団結破壊であり、労働運動破壊です。改憲・戦争への道です。改憲・戦争を許さない力は国鉄闘争にあります。
私たちは、11・3労働者集会で「闘う労働組合を全国の職場に」のスローガンを掲げて闘い、国鉄闘争を基軸とする階級的労働運動の前進の「巨大な可能性」を切り開き、プロレタリア革命に勝利する道をつかみとりました。解放共闘に結集する多くの労働者の仲間もまた、職場・地域で、キャンパスで団結する喜び、感動、そして苦闘し11・3労働者集会を闘い取りました。
解放共闘は、この1年、非正規職撤廃の闘いを正面課題に据え、「新自由主義と闘う部落解放運動」を押し進めてきました。7月14日に新たな部落解放運動の全国組織・全国水平同盟の結成を、8月30日には新生杉並支部を勝ちとりました。こうした闘いの一切を引っさげて、来る12月21日(土)、部落解放東日本共闘会議第22回総会(於/杉並産業商工会館)を開催します。
今総会では、2013年、解放共闘が挑戦し切り開いたもの、職場・地域の闘いを討議し確認し、一致し、2014年の解放共闘の前進に向かっていきたいと思います。職場・地域、キャンパスから多くの闘う仲間の総会への結集を訴えます。
世界大恐慌は、アメリカのデフォルトの危機、中国の経済危機の深化、帝国主義国間の争闘戦の激化は必至です。中国・韓国・日本も戦争の危機か、と激しく動き出しています。一方、全世界で労働者人民の決起が続いています。世界は革命情勢です。労働者人民の階級的、国際的団結の力でプロレタリア革命勝利に向かって断固進みましょう!
解放共闘に結集する仲間のみなさん! 国鉄決戦を基軸に、新自由主義と対決する部落解放闘争の前進を切り開いていきましょう。西郡住宅闘争の前進、八尾北医療センター緊急2000万カンパ運動、狭山第3次再審闘争勝利を2014年の闘いで絶対に実現させましょう。再度、第22回総会への参加を心から訴えて、ご案内とします。
2013年12月
部落解放東日本共闘会議
事務局長 岩本正治
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東日本共闘会議第22回総会
12月21日(土)午後6時30分開会
杉並産業商工会館(JR中央線阿佐ケ谷駅下車)
主催 部落解放東日本共闘会議
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週刊『前進』(2613号6面1)(2013/12/16 )
団結ひろば 投稿コーナー
陸自の夜間行軍訓練反対行動に参加して 徳島 加藤 真
12月2日夜、陸上自衛隊第14施設隊(徳島)の夜間行軍訓練に対する反対行動に参加してきました。県下の労働組合や平和団体など約50人が参加していました。
われわれが一番強く訴えたのは「労働者・労働組合と団結しよう」でした。『前進』2611号号の反軍論文で、兵士も非正規職労働者が多いこと、イラク派兵後に自殺者が急増していることなどが提起されていて、自分たちとまったく同じだと思いました。われわれは近くまで行って、同じ世代の青年たちと団結したいという気持ちを精一杯伝えてきました。
ある労組のボードに「被災地支援ありがとうございます。でも市街地での訓練はやめて!」とありました。これを見た時、この労組は二つの顔を使い分けているなと思いました。その時、職場で当局と労働者の両方にいい顔をして、最終的には当局の側につく管理者の顔や、国鉄闘争の歴史が頭に浮かびました。「階級闘争に中間の道はない」。これは日々どんな攻撃を受けても絶対反対で闘っているからこそ、胸を張って主張できることだと思いました。
労働者の怒りと団結が生み出した動労千葉の9・25判決の地平が、われわれの闘いの中にも根付いている。その勝利感をかみしめて、職場拠点建設に向かってともに闘います。
弁護士会が呼びかけ原爆ドーム前に千人 広島 H・D
国会で特定秘密保護法案の強行採決が迫る12月6日午後6時、広島弁護士会の緊急の呼びかけで約千人が原爆ドーム前に集まり、集会・デモを行った。百万人署名運動広島県連絡会も4日の独自デモに続いて「STOP秘密保護法」ののぼりを持って参加した。
広島県労組交流センターと動労千葉を支援する会・広島は、続々と集まる労働者・市民に「改憲反対3労組声明」への参加を呼びかけるビラと国鉄新10万筆署名リーフを手渡し、広大自治会は秘密保護法反対の自治会声明ビラを配った。
集会参加者は歩道にもあふれ、秘密保護法など絶対つぶしてみせるという決意が全体にみなぎった。その中で、被爆三世の女性弁護士や中国新聞労組などから力強い闘いのアピールが次々に発せられた。
広島弁護士会を先頭に出発した長蛇のデモは、勤め帰りの労働者の注目をあびながら市内中心部を練り歩いた。
原爆ドーム前に再結集したデモ参加者は「この悪法の発動を許さないために引き続き闘っていく。安倍政権の暴走を広範な市民の力でとめよう」というアピールを満場一致で採択した。
「確かに“現場で闘う”のが最大の支援だ!」 星野救援会 S
星野さんの闘いを紹介した英字新聞『ジャパンタイムズ』と、動労千葉の物資販売で職場回りをしました。
ある現業職場を訪問した時、大阪市の「現業の民営化」「退職者不補充=非正規化」で同様に締め付けが行われている、現場の組合役員なら誰もが大阪の趨勢(すうせい)に注目しているという話になりました。
そこで、9・25判決の話をしました。民営化の始まりは中曽根、憲法28条団結権の転覆を狙った国鉄改革法23条のことなどを話し、3年前の「国鉄闘争の火を消すな」国鉄闘争全国運動の会員加入リーフを手渡しました。すると「この人の言っているのは、ほんとにその通りだ」「たしかに、現場で闘うのが最大の支援だ」。関西生コンの高英男副委員長の訴えのところでした。そこにはマイクに叫ぶ高英男さんの顔が出ています。
「現場で闘うのが最大の支援!」「国鉄分割・民営化との闘いは、全労働者の闘いの原点」。高さんは、亡くなってもなお現場の労働者を組織し続けている。
そういえば、星野署名を最初に組織的に取り組んでくれたのも関西生コンの皆さんでした。帰り道、目頭が熱くなるのを禁じえませんでした。
今、私たちも、この言葉を実現できるところにきたように思います。勝利の報告ができるよう、全力で取り組みます。
チャーター機で50人のタイ人を強制送還 東京入管収容所を考える会 K
12月8日、谷垣禎一法務大臣は約50人のタイ人をチャーター機で強制送還するという暴挙におよびました。7月6日、フィリピン人75人をチャーター機で強制送還したのに次ぐ2回目です。特定秘密保護法案に反対し4万人が国会を包囲した怒りの金曜日の翌々日、しかも日曜日の所業です。
マスコミもNHKのWEBニュースが「チャーター機のほうが警備を効率化でき、1人当たりのコストを抑えられる」「チャーター機なら安全性を確保しながら確実に送還できる」という法務省のコメントを無批判に垂れ流したのみでした。
東京入管で月曜日に面会した収容者から自分のブロックから裁判中の1人を除く4人のタイ人が朝6時30分に連れ出されたこと、4人のうち3人は日本に家族がいる人たちだと聞きました。これがチャーター機での強制送還だったとは!
10月、仮放免中のビルマ人が東京入管に再収容された日に倒れ、50分も放置された後、運ばれた病院で亡くなるという事件が起きたばかりです。
「外国人は煮て食おうと焼いて食おうと自由」の外国人政策。労働者の敵はひとつ、分断を許さず、生きさせろ!の怒りで安倍を倒す時です。
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週刊『前進』(2613号6面2)(2013/12/16 )
“福島県人立ち上がれ!”
12・6福島市 秘密保護法反対訴えデモ
(写真 「安倍政権の福島切り捨てを許さない」と県庁前からJR福島駅へ50人が秘密保護法反対デモ【12月6日 福島市】)
12月6日金曜日、国会会期末予定日、安倍政権による特定秘密保護法の強行採決を絶対に許すわけにはいかないとデモを呼びかけた。
短期間ではあったが福島駅前金曜行動に毎週集まるメンバーを中心にネットやチラシで知って駆けつけた人たちなど約50人が集まり、怒りのデモを行った。デモの先頭の「安倍政権の福島切り捨てを許さない」という横断幕が地元紙でもテレビニュースでも大きく取り上げられた。
福島公聴会での全員反対の陳述などどこ吹く風という自民党安倍政権に対して福島の人びとは怒り心頭だ。いわき地区選出の秘密保護法案特命大臣森雅子はもちろん、福島県選出の自民党議員への批判が噴出している。法案が強行採決されようとも、福島の地から自民党安倍政権打倒の力強いうねりがまき起こり始めたことが重要だ。
その闘いの先頭に、青年労働者たちが立って牽引(けんいん)した。「若者だってやるときゃやるよ! 福島県人立ち上がれ!」とノリのいいラップをネットでも当日の集会でも披露してくれた青年がデモの先頭に立った。「デモがテロだと、ふざけんじゃねえ!」という青年労働者の力強いコールとドラム隊の青年労働者が刻む軽快なリズムが全体を鼓舞し、終始戦闘的にデモが打ち抜かれた。街頭の注目も圧倒的だ。ともにコブシを突き上げる青年が続出した。
福島の怒りはおさまらない。SPEEDIの情報隠しに、エコー検査データの秘匿、被曝にかかわることはすべてタブー。こんな国や県のやることはすべて信用できない。この根底的な怒りが秘密保護法への怒りとなって爆発したのだ。
民衆の怒りの爆発に恐怖した安倍は、「この法律が民間人に適用されることは絶対にないことを私がお約束します」とぬけぬけと言い放った。「汚染水は完全にコントロールされています」「健康被害は、今もこれからもないことをお約束します」と言った同じ口から出たこの大ウソを、誰も信用するはずがない。
安倍打倒は今やときの声だ。反原発・国鉄決戦で労働組合の力をよみがえらせ、改憲と戦争の安倍政権打倒へ突き進もう! 2・23いわき−3・11郡山はその決戦場だ。全力で闘おう!
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週刊『前進』(2613号6面3)(2013/12/16 )
8・15実行委 秘密保護法は改憲攻撃
集会開催し国会前に合流
12月6日夕方、秘密保護法絶対反対の怒りが国会を包囲する中、東京・杉並産業商工会館で「12・8日米開戦から72年 市民すべてをスパイに仕立てる そんな時代はゴメンだ!」と題する集会(主催/戦後50年を問う8・15労働者・市民のつどい全国統一実行委員会)が開催され、約60人が結集した。
開会あいさつに立った北島邦彦さんは「秘密保護法をめぐる今の国会情勢は安倍政権の強さではなく、敵の焦りと政権基盤の脆弱(ぜいじゃく)さを表しています。安倍打倒の闘いはこれからです」と発言し、集会後、国会前の闘いに合流しようと訴えた。
8・15実行委員会を代表して葉山岳夫弁護士が主催者あいさつを行い、「秘密保護法は集団的自衛権の行使容認と一体の戦争立法そのもの。同法案では『政治上その他の主義主張に基づき、国家もしくは他人にこれを強要』することを『テロ』と定義している。石破の『絶叫デモはテロと同じ』という発言はけっして彼一人の勇み足ではなく、この法案の本質を示すものだ」と批判した。
国会前などで秘密保護法反対の闘いの先頭に立ってきた白石孝さん(NPO法人官製ワーキングプア研究会理事長)が、「特定秘密保護法と公務員労働者」と題して講演を行った。白石さんは、この間の反対運動の急速な高揚に言及しつつ、「もし今日参院で秘密保護法が強行採決されたとしても、そこでおしまいではない。ここから新しい闘いを始めよう。ただちにこの法案を破棄させ、政権を打倒する闘いを開始しよう」と訴えた。そして、秘密保護法の制定は盗聴法に基づく通信傍受の拡大・合法化、共謀罪の新設、国家安全保障基本法制定、憲法改悪へと進もうとする攻撃であり、「改憲阻止と言うなら今ここで立ち上がらなくてはならない」と強調した。
イギリスのガーディアン紙が元CIA職員・スノーデン氏から得た情報を掲載したことで「不正に入手した情報で国家に脅威を与えた」と批判され、同紙編集長が英議会内務特別委員会で証人喚問された件に言及し、「国家の圧力によって、大本営発表しか報道できない状態がつくられようとしている」と指摘。
最後に白石さんは、元自治体労働者として総評時代の労働運動の一角を担ってきた自身の経験を踏まえ、「今こそ労働組合の力が求められている。韓国の民主労総のように労働組合として社会的課題を取り組み、市民運動と結合していかなくてはならない。これからも一緒にがんばっていきましょう」と呼びかけた。
平和遺族会全国連絡会代表の西川重則さんが「首相・安倍晋三の本性」と題して講演した。西川さんは、06年の第一次安倍政権の成立前から、安倍が「集団的自衛権行使の解釈変更」「外交・安保の司令塔機能強化」「日本版NSC設置」などを掲げ、「戦後レジームからの脱却」と称して改憲を一貫して狙ってきたことを強調。「憲法についての徹底学習とともに、戦争の記憶を継承し、国境を越えた闘いで改憲を阻止しよう」と訴えた。
まとめの発言を弁護士の森川文人さんが行い、国会前の闘いへの合流を呼びかけて集会を締めくくった。集会後、直ちに多くの参加者が国会前に駆けつけた。(N)
(写真 白石孝さんは「今こそ労働組合の力が求められている」と講演を結んだ【12月6日 杉並】)
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週刊『前進』(2613号6面4)(2013/12/16 )
星野面会・手紙国賠裁判 星野暁子さんら原告が証言
面会妨害の実態を暴く
12月4日、東京地裁民事第38部(谷口豊裁判長)で面会・手紙国賠第9回裁判が開かれた。原告の星野暁子さんと金山克巳さんの原告本人尋問が行われ、徳島刑務所による面会拒否と手紙墨塗りを弾劾した。
西村正治弁護士が暁子さんに徳島刑務所の妨害で面会できなかった2010年9月17日の経過を質問した。
暁子さん「木下豊和統括から『すでに9月分の回数が終わっているので面会できない』と言われました。9月10日に岩井信弁護人が面会していることかと聞いたら『そうだ』と答えました」
再審請求中の星野同志と弁護人が何度でも無制限に会うのは当然の権利だ。事実、これまでは弁護人接見はまったく別枠で行われていた。
さらに9月17日は2人の結婚記念日という特別な日だった。
暁子さん「二人とも面会をとても楽しみにしていました。私は、文昭に贈る言葉を準備していました」
弁護人「前の日の面会記録を見ると『明日が24回目の記念日だよね。明日面会の時に絵を持ってくるから』と書いてあります。刑務所の職員から翌日の面会はできないと言われましたか」
暁子さん「一切ありません」
弁護人「被告・国が提出した準備書面には『規定回数だけで一律的に不許可にしない。必要性、緊急性を具体的に考慮して判断している』などと書いてあります。事情を聴取されましたか」
暁子さん「そんなことは聞かれていません」
弁護人「あなたがあきらめて帰る時、木下統括に何か言いましたか」
暁子さん「文昭がとても心配するから面会できないことをすぐに知らせてほしいと言うと、木下統括は『分かった』と言いました」
しかし、この事実が文昭さんに知らされたのは4日後の21日だった。これが面会妨害の実態だ。
暁子さんの手紙墨塗りは、二つの時期に分かれる。一つは、10年5月以降、5通の手紙が墨塗りされた。「布川事件」で再審無罪をかちとった桜井昌司さんや星野再審を闘う仲間の名前などが消されている。こんなことは東京拘置所時代から一度もなかったことだ。二つ目は昨年2・5徳島刑務所包囲デモ以降、それに触れた部分が墨塗りされている。これは今も続く攻撃である。
金山さんに対する面会妨害は2回ある。1回目は10年8月25日。この時、木下統括は「仙田哲也さんは毎年面会しているが、あなたは1年途切れている」と理由を説明した。こんなことは面会拒否の理由にならない。
徳島刑務所は翌年8月、金山さんの面会を許可した。これは、前年の面会妨害の不当性を徳島刑務所自らが認めたことだ。ところが、昨年2月6日、徳島刑務所デモの翌日に面会に訪れた金山さんはまたも面会できなかった。デモに対する報復であることは明白だ。金山さんは、これらの事実を満身の怒りで弾劾して、徳島刑務所は不当な面会拒否を直ちにやめ、自由な友人面会を認めろと訴えた。
12・1星野全国集会と都心デモには全国から680人が結集し「星野さんは無実だ」「星野さんを返せ」と闘った。国鉄決戦を先頭とする階級的労働運動こそ未来を開く闘いであり、星野同志の権利を守り、獄内外の団結を強化する闘いだ。
次回は、3月7日午後1時半から東京地裁705号法廷。最終準備書面を提出し結審する。傍聴闘争に駆けつけよう。
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獄中2同志に年賀状を
獄中39年の星野文昭同志(徳島刑務所在監)、福嶋昌男同志(府中刑務所在監)は爆取デッチあげ弾圧で下獄して2年、労働者階級の闘いに胸を躍らせ、不屈・非転向の獄中闘争を貫いています。多くの年賀状は2同志を激励し、同時に国家権力・刑務所を追い詰めます。
2014年決戦の決意を込めた年賀状を全国から送りましょう!
☆星野文昭同志
〒779−3133 徳島市入田町大久200−1
☆福嶋昌男同志
〒183−8523 府中市晴見町4−10
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週刊『前進』(2613号6面5)(2013/12/16 )
前進社神奈川支社 新社屋を祝う会
“県党は14年決戦の先頭に”
11月29日、横浜市内で革共同神奈川県委員会が主催する「前進社神奈川支社・新社屋建設を祝う会」が成功裏にかちとられ、三全総以来の古参同志から新たに革共同に結集した青年労働者、県外から駆けつけた人を含めて60人の同志・支持者が結集しました。
革共同50年と、神奈川県委員会の歴史と今日の闘いを体現する結集でした。自前の新社屋建設をより強固な革命拠点に発展させ、プロレタリア革命へと前進する決意を全員が新たに固めました。
革共同を代表してあいさつに立った天田三紀夫書記長は、「新社屋建設は、志半ばで逝去した同志も含め、対カクマル戦を含む革共同50年史にふさわしい労働者同志の決起の勝利だ。神奈川の労働運動の発展こそ全国の牽引(けんいん)軸だ」と自らが先頭で闘ってきた神奈川における闘いを振り返りつつ、全同志とともに建設を喜び、さらなる奮起を促しました。
これに応えて次々と同志たちが発言に立ちました。とりわけ資本に対する怒りと団結・自己解放性の大切さを語った青年労働者同志の発言は、参加者全員に自らの闘いへの確信を持たせ、未来をともに切り開くことを決意させるものでした。
開会のあいさつに立った県委員会の代表は、「11・3集会と訪韓闘争が切り開いた画歴史的地平を革共同の到達地平として確認しよう。この好機到来を前に、全逓労働者弾圧粉砕と一体のものとして自前の新社屋を建設できたことを喜びと誇りをもって祝いたい。これは県委員会・地区党を労働者同志を指導部とする労働者党に大転換した飛躍によってかちとられた」と述べ、勝利を鮮明にさせました。そして、国鉄闘争を基軸に新自由主義攻撃と全力で対決し、4大産別での拠点建設に猛然と挑戦し、合同労組運動とNAZENの大発展をかちとろうと訴えました。
さらに県委員会の基軸を担ってきた同志が「経過の報告と御礼」の発言を行いました。「機関紙活動こそが党活動の要、『前進』で団結し『前進』で組織する。『前進』で労組拠点を建設する。この目的意識性を発揮してこそ新社屋建設に魂が入る」と提起した同志の発言は、新社屋建設の意義を全参加者に鮮やかに示しました。
最後に革共同中央の木崎冴子同志が、国鉄9・25判決と新社屋建設は一体でかちとられたこと、新社屋を拠点に2014年決戦に総決起することを訴え、闘いの方向性を鮮明にさせました。県党の総力で三浦半島教組を始めとする組合権力戦勝利へ総決起することを決意しインターナショナル斉唱、団結ガンバロー。
神奈川県委員会は全国・全世界の同志とともに最先頭で2014年決戦に突入します。日本革命・世界革命へ進撃しよう!(革共同神奈川県委員会・O)
(写真 新社屋を拠点に2014年決戦に総決起することを誓い団結ガンバロー【11月29日 横浜市】)
デッチあげ弾圧粉砕し全逓労働者奪還したぞ
11月22日、デッチあげ弾圧を受けて不当逮捕された全逓労働者西田貴広さん(神奈川労組交流センター共同代表)を奪還した。直ちに怒りと抗議の記者会見と奪還報告集会が開催された。
西田さんは、今回の弾圧が11・3労働者集会と自分も参加した訪韓闘争の爆発に恐怖したものだと述べ、あまりにデタラメな理由での逮捕に怒りをたたきつけた。とりわけ今回の弾圧が特定秘密保護法案の先取りでもあること、こんなことが許されるなら警察権力の思いのままに誰でも逮捕されることになってしまうと強く弾劾した。そして神奈川県警と、勾留を許可した極悪裁判官・邊見育子(横浜地裁)に抗議し、謝罪することを強く求めた。
西田さんは11月13日早朝に突然、不当逮捕された。労組交流センター事務所の家賃を支払うために銀行口座を開設したことが「詐欺罪」にデッチあげられたのだ。こんなことが許せるか! 記者会見には、石田亮弁護士、二本柳実さん(神奈川労組交流センター共同代表)も同席し、今回の弾圧の狙いが労働組合運動への破壊攻撃にあり、闘いの先頭に立つ労組交流センターの前進に対する恐怖にかられた弾圧だと断じた。
奪還報告集会には、緊急にもかかわらず20人の仲間が参加し、奪還の勝利を喜び、明日からの新たな闘いへの決意を固めた。
(神奈川労組交流センター・W)
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