ZENSHIN 2013/11/11(No2608 p06)

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第2608号の目次

11・3労働者集会、日比谷野音に5600人 集会詳報2〜4面

1面の画像
(1面)
国際連帯で新自由主義粉砕へ  最高裁決戦へ新10万筆署名を
労働運動の力で秘密保護法と日本版NSC法を阻止しよう
記事を読む  
日韓を軸に国際連帯集会  “万国の労働者は団結できる” 記事を読む  
前進速報版から 記事を読む  
裁判員制度廃止 NO!通知発送  11・14最高裁デモへ
11月14日(木)正午 日比谷公園霞門出発(地下鉄丸の内線・千代田線「霞ヶ関」B2出口)
呼びかけ/裁判員制度はいらない!大運動
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動労総連合出向無効確認訴訟
11月13日(水)午後1時30分開廷  東京地裁527号法廷
記事を読む  
(2面)
11・3全国労働者集会
解雇撤回もぎり取る大決戦へ民営化・非正規職化うち破ろう
労働者の団結が社会変革する力
記事を読む  
国境越えた“闘う団結”  国際連帯アピール 記事を読む  
海外からのメッセージ 記事を読む  
(3面)
11・3全国労働者集会
解雇撤回もぎり取る大決戦へ民営化・非正規職化うち破ろう
新10万筆署名で攻勢に出る
記事を読む  
(4面)
改憲・戦争の安倍を倒せ  すべての職場に闘う組合を 記事を読む  
「新たな戦前」に反撃しよう 記事を読む  
闘いは進む 青年の職場から
民間交通 過密ダイヤで死亡事故 闘う労組で安全守る 東京 柴田純
記事を読む  
2013年日誌 10月29日〜11月4日
トルコへ原発輸出合意/自衛隊が3万4千人の大演習
記事を読む  
(5面)
11・26東北大学集会へ 記事を読む  
圧倒的な冬期カンパ訴えます  国鉄決戦の勝利へ総決起し革命的労働者党建設しよう 記事を読む  
戦争と治安弾圧の極悪法  秘密保護法と日本版NSC法 労働運動の力で阻止を 記事を読む  
24人の免職取り消し  社保庁 国鉄型解雇の超不当 記事を読む  
官邸・国会前金曜行動  “山本太郎さん守ろう”  全国各地から熱い訴え(11月1日) 記事を読む  
(6面)
団結ひろば 投稿コーナー 記事を読む  
民主労総が三里塚訪問  現調後、反対同盟と熱い交流(11月1日) 記事を読む  
10・31 石川さんと連帯し狭山集会(10月31日) 記事を読む  
星野文昭同志は無実だ  12・1星野全国集会・デモへ A 記事を読む  
三里塚裁判傍聴を! 記事を読む  

週刊『前進』(2608号1面1)(2013/11/11 )

 国際連帯で新自由主義粉砕へ

 最高裁決戦へ新10万筆署名を

 労働運動の力で秘密保護法と日本版NSC法を阻止しよう

11・3労働者集会、日比谷野音に5600人 集会詳報2〜4面

 「闘う労働組合を全国の職場に」をメインスローガンに掲げて闘われた11・3労働者集会は、5600人の大結集のもと、国鉄決戦勝利と労組拠点建設へ、新たな歴史的な第一歩を切り開きました。新自由主義を打ち破り、プロレタリア世界革命の勝利に向けた階級的労働運動と国際連帯の大前進が始まったのです。11・3集会の大成功を新たなスタートとして、動労千葉、関西生コン支部、港合同の団結を固め、闘う労働組合を全国の職場につくり出しましょう。

 分割・民営化に決着つける

 11・3労働者集会は第一に、新たな国鉄10万筆署名運動を推進し、解雇撤回・JR復帰をかちとる2014年最高裁決戦へ突入する総決起集会としてかちとられました。
 動労千葉の田中委員長が、「動労千葉鉄建公団訴訟の最高裁闘争にはすべてをかける価値がある。国鉄分割・民営化に決着をつければ社会は変えられる」と訴え、これにこたえて全参加者が自分の職場で新10万筆署名運動を推進することを固く決意しました。
 国鉄決戦の勝利に全労働者の未来がかかっています。国鉄分割・民営化は、日本労働運動の中心であった国鉄労働運動をつぶし、総評と社会党を解体して、憲法改悪と戦争に突き進む大攻撃でした。以後、国鉄分割・民営化をめぐる攻防が30年間近く激しく闘われ、それが資本家と労働者の階級的力関係の根幹をつくってきました。この動労千葉を先頭にした国鉄決戦が、日帝の労組解体と改憲の攻撃を破産に追い込み、ついには新自由主義の崩壊をつくり出してきたのです。
 国鉄分割・民営化以来、労働者を本格的に襲った新自由主義の全攻撃をひっくり返し、新自由主義にトドメを刺して、プロレタリア革命に勝利する闘いの基軸が国鉄決戦です。国鉄分割・民営化との闘いは、解雇自由化、労働時間規制撤廃、総非正規職化などと対決する現在的攻防です。最高裁決戦に勝利して労働者階級の未来を切り開きましょう。
 すでに11・3労働者集会に向かう過程で、解雇撤回・JR復帰を求める10万筆署名運動が国鉄、自治体、郵政、教育の4大産別を先頭にして全産別で闘われてきました。
 この闘いの過程で、国鉄決戦と公務員決戦がひとつになり、国鉄決戦と4大産別決戦が完全に結合する地平をかちとりました。こうした産別の枠を越えた労働者の国鉄決戦への総決起が、9・25判決における不当労働行為の認定と国鉄改革法の瓦解(がかい)をつくり出す力となったのです。
 さらに動労千葉の鉄建公団訴訟の最高裁決戦と、4・9政治和解を拒否して闘う国労闘争団員の組合員資格確認訴訟が一体となり、新たな国鉄闘争がスタートしました。労働組合が組織決定で10万筆署名に取り組む闘いが従来の枠を越えて始まり、署名運動の呼びかけ人に新たな人びとが加わってきています。最高裁決戦勝利へ、新10万筆署名を集めきりましょう。

 外注化阻止・非正規職撤廃

 11・3労働者集会は第二に、外注化阻止・非正規職撤廃闘争こそ新自由主義を全世界的に打倒する普遍的闘いであることを誰もが確信する集会としてかちとられました。
 新自由主義は、民営化・外注化・非正規職化へと絶望的に突き進み、労働を破壊し、安全を破壊し、社会を破壊しています。新自由主義は、膨大な数の労働者を非正規職に突き落とし、生きていけない現実にたたき込んでいます。しかしこのことに怒りを持った非正規労働者は、今や「非正規職撤廃!」を掲げて生きるための闘いに立ち上がっています。
 民営化・外注化による安全崩壊との闘いは、全労働者の現下の死活的課題です。資本の利益のために鉄道事故や医療事故が起き、食品偽装が行われ、被曝労働や長時間労働が強制され、過労死や賃金未払いが横行、労働者の生死がかかった大問題となっているのです。
 動労千葉の反合理化・運転保安闘争路線は、新自由主義と徹底対決し、労働組合の団結した力で新自由主義を打倒する闘いとして決定的な意義をもっています。反合理化・運転保安闘争は、新自由主義がもたらす安全崩壊を、敵の最大の矛盾点・破綻点としてつかみ、大合理化攻撃を打ち破り、労働者の誇りと団結、職場丸ごとの決起をつくる闘いです。
 職場でたとえ一人であっても、反合理化・運転保安闘争を開始することが、職場全体を獲得する道です。11・3集会を新たな出発点に、反合理化・運転保安闘争路線のもと外注化阻止・非正規職撤廃の闘いに決起し、闘う労働組合を復権させましょう。

 改憲と戦争の安倍に怒り

 11・3労働者集会は第三に、改憲・戦争に絶望的に突き進む安倍政権を打倒する集会としてかちとられました。国鉄決戦、階級的労働運動、そして国際連帯が闘いの柱となり、3労組共闘の団結が決定的に強まると同時に、韓国・民主労総ソウル本部を軸とする国際連帯がさらに深まったことは、日帝・安倍打倒にとっても重要な意義をもっています。
 そして国鉄決戦を軸に改憲阻止、反原発、星野同志奪還、三里塚勝利などのすべての闘いが一つとなり、新自由主義と安倍を打ち破る闘いとしてかちとられたのです。
 最近の横須賀市長選や川崎市長選で自公あるいは自公民の相乗り候補が敗北するなど、安倍政権の危機と脆弱(ぜいじゃく)性が突き出されています。労働者人民は、来年4月からの消費税率8%化や福島原発汚染水問題、さらには国家安全保障会議(日本版NSC)設置法案や特定秘密保護法案の強行をもって改憲・戦争に突き進む安倍政権に激しい怒りを爆発させ、政権基盤を揺さぶり、絶望的な危機に追い詰めています。
 しかも国鉄決戦の前進は、安倍政権の「成長戦略」の要でもある「解雇特区」攻撃などを最初から破綻させています。安倍政権を打倒する最大の力は、国鉄決戦を基軸とした階級的労働運動です。11・3集会の地平から安倍政権打倒へ突き進みましょう。臨時国会の反動諸法案を断固阻止しましょう。
 11・3労働者集会は第四に、福島と固く連帯・団結し、日帝・安倍の福島圧殺を絶対に許さず、全原発廃炉・再稼働阻止への総決起としてかちとられました。天皇制とその白色テロルを振りかざした、山本太郎氏への卑劣な攻撃を許さず、14年3・11郡山に向け、反原発闘争の大発展をさらにかちとりましょう。

 職場の仲間に『前進』を!

 11・3労働者集会は第五に、闘う労働組合を全国で自分の職場につくるこの間の闘いの前進と一体のものとして、またその集約としてかちとられました。11・3大結集への過程では、闘う労働組合の再生のための不屈の挑戦が全国の職場で開始されました。資本や体制内労働運動指導部と激突しながら職場全体を組織する闘いが本格的に始まったのです。
 とりわけ職場で国鉄10万筆署名を集める活動が闘う労働組合を職場でつくり出す努力と一体となって、本格的に展開されたことは決定的です。
 この11・3労働者集会の地平をさらに前に進めるために決定的に重要なことは、11・3を報じた先週号と今週号の『前進』を、宣伝紙の積極的な配布を含めて、職場のすべての仲間に読んでもらうことです。職場に『前進』を読んでいる人が何人いるかで、資本との力関係は大きく変わり、労働組合の団結も強化されるのです。11・3の組織化の先頭に立ったある青年労働者は、「『前進』を職場で広げることは怖くなくなった。むしろ『前進』を広げることで議論を組織することができる」と確信をもって言い、初めて職場の仲間を11・3集会に組織しました。
 『前進』こそ、職場の仲間との団結をつくり、闘う労働組合を職場につくり出す最高の武器です。11・3集会の切り開いた地平を出発点に『前進』読者1万人建設の闘いをさらに進めましょう。すでに11・3集会に決起した仲間が革共同に、マル青労同やマル学同に、結集し闘いを始めています。すべての闘う労働者や学生は、革共同に結集し、ともにプロレタリア革命勝利へ闘いましょう。
 11・3に大挙結集した韓国・民主労総ソウル本部とのさらなる団結の発展へ、11月訪韓闘争を闘いぬきましょう。
 裁判員制度廃止の11・14最高裁デモを闘い、集団的自衛権と特定秘密保護法案、日本版NSC法案の粉砕へ、11・22集会とデモに立ち上がりましょう。
 星野同志奪還へ『愛と革命』を全国に広め、12・1星野全国集会と高裁包囲デモに決起しようではありませんか。

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週刊『前進』(2608号1面2)(2013/11/11 )

 日韓を軸に国際連帯集会

 “万国の労働者は団結できる”

 11・3全国労働者集会の高揚を引き継ぎ、11月4日、労働者国際連帯集会(11・3実行委主催)が千葉市内で開かれ、韓国、ドイツ、在日・滞日外国人労働者を始め300人が集まった。
 主催者あいさつに立った動労千葉の田中康宏委員長は「世界中がはちきれそうな怒りの声で満ちあふれている。この怒りが国境を越えてひとつになることがいかに重要なことか。万国の労働者は団結できるし、国際連帯こそが労働者の解放につながる」と説き、秘密保護法案やNSC設置法案など改憲と戦争の攻撃を推し進める安倍政権を闘う労働組合の力で打ち破るため、「11月3日に発した憲法改悪反対労組声明を持って全国の労働組合に入っていこう」と呼びかけた。
 11・9−10労働者大会をパククネ政権打倒の総力戦として構える韓国・民主労総からソウル本部イジェウン本部長、全解闘イホドン議長、投機資本監視センターのイデスン共同代表、さらに闘いの現場から全国公務員労組ソウル本部ソンパ支部、サービス連盟学習誌才能教育支部の労働者が闘争報告を行った。
 自身も解雇者である公務員労組のキムジョンスさんは「公務員労組は組合員10万人。現在、@解雇者の原職復職、A労組認定を要求し、全教組とともに対政府闘争を全面展開している。99年年金闘争を契機に闘う労働運動をつくろうと立ち上がり、2000年には公務員労働者の労働基本権を獲得するために大闘争を繰り広げた。しかし政府は公務員労組を認めようとしなかったため、02年に自主的に労組を設立した」と振り返った。以来、ノムヒョン政権による団体行動権なき公務員労組特別法を拒否し、法外団体として闘い続けているのだ。
 今回、全教組は解雇者を組合員とする規約を死守したことで労組認定を取り消されたが、これは公務員労組の労組申告が認められない理由でもある。キムジョンスさんは「全教組と公務員労組は同じ立場だ。今がチャンスだ。団結した労働者は強い。闘って必ず勝利する」と結んだ。
 才能教育支部のヨミンヒさんは、この夏まで202日間の高空篭城(ろうじょう)闘争を闘った当事者の一人だ。「私は家庭教師のような仕事ですが、労働契約書ではなく、委託契約書で働いています。労働者とはみなされない特殊雇用労働者です」と自己紹介。今年1月から202日に及んだ才能本社前の教会の鐘楼での高空篭城闘争を報告し、「100%の勝利ではありませんが、250万特殊雇用労働者の勝利の地平となり、労働組合員として原職復職できました」と胸を張った。
 ドイツのベルリン都市鉄道民営化反対行動委員会の機関士、クルト・シュナイダーさんが連帯の意思を表明。「皆さんの闘いはわれわれの闘いであり、われわれの闘いは皆さんの闘いだ! 団結して闘おう!」
 在日・滞日外国人労働者、団体がアピールした。「民主化のため、労働者の力が重要だ」「自分たち自身の労働組合を設立することは大きな意義がある」「私は人間です。しかし、人間である以上に労働者です!」
 関西合同労組阪神支部の許用皓(ホヨンホ)支部長は資本と絶対非和解で解雇撤回まで闘う烈々たる決意を語った。
 さらに「国際連帯の力で民営化・外注化・非正規職化を阻止し、全原発廃炉・核廃絶へ!」をテーマに国鉄全国運動呼びかけ人の大野義文さん、動労水戸の木村郁夫書記長、福島診療所建設委員会呼びかけ人の佐藤幸子さん、ふくしま共同診療所の杉井吉彦医師が、それぞれ情熱を込めて発言した。
 新自由主義に立ち向かう世界の労働者の闘いのビデオ上映あり、闘争歌ありで盛り上がった集会の最後は肩を組んでインターナショナルの大合唱。労働者の国際連帯が世界を変える日は近い。
(写真 「新自由主義と対決する労働者の国際連帯を!」をスローガンに300人が集まり熱く交流した労働者国際連帯集会【11月4日 千葉商工会議所第1ホール】)

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週刊『前進』(2608号1面3)(2013/11/11 )

前進速報版から 前進速報版から

▼日韓を軸に11・4国際連帯集会▼インドネシアで200万人が怒りのゼネスト▼民主労総が三里塚を訪れ反対同盟と熱い交流

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週刊『前進』(2608号1面4)(2013/11/11 )

【要項】裁判員制度廃止 NO!通知発送11・14最高裁デモへ、動労総連合出向無効確認訴訟

裁判員制度廃止 NO!通知発送

11・14最高裁デモへ

11月14日(木)正午 日比谷公園霞門出発(地下鉄丸の内線・千代田線「霞ヶ関」B2出口)

呼びかけ/裁判員制度はいらない!大運動

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 動労総連合出向無効確認訴訟

11月13日(水)午後1時30分開廷

 東京地裁527号法廷

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週刊『前進』(2608号2面1)(2013/11/11 )

 11・3全国労働者集会

 解雇撤回もぎり取る大決戦へ民営化・非正規職化うち破ろう

 労働者の団結が社会変革する力

(写真 集会後、呼びかけ3労組を先頭に、全国と世界から集まった労働者がデモ。銀座の街で「職場に労働組合をつくろう」と訴え、大きな反響を呼んだ)
 11・3全国労働者総決起集会には5600人が結集し、職場に闘う労働組合をよみがえらせる大きなうねりを示した。その軸をなす国鉄決戦は、新10万筆署名を武器に解雇撤回を実力でもぎり取る最高裁での本格的攻防に入った。集会には改憲・戦争に突き進む安倍政権を打倒し、労働者に大失業と非正規職化を強いてきた新自由主義を根本から覆す闘志がみなぎった。全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部、全国金属機械労働組合港合同、国鉄千葉動力車労働組合の呼びかけ3労組を始めとする集会の各発言と海外からのメッセージを紹介します。(編集局)

 呼びかけ3労組の訴え

 闘う労組のうねりを点から線、線から面へ 港合同委員長 中村吉政さん

 私は10月2日、港合同の大会において、委員長に選任をされました中村と申します。
 私は、港合同を代表して、団結権確保を基調とした闘いの歴史と多くの先人の思いに恥じない闘う地域組織として、港合同の強化・発展に引き続き邁進(まいしん)していく決意を表明します。
 本年3月11日、22年継続されてきた南労会での長期争議に決着をつけるに至りました。当該支部は闘う組織を守り抜いて、ますます地域に根差した労働運動へと前進しています。
 今一つ、港合同の重要な闘いは、橋下大阪市長と維新の会による公務員労働者に対する団結破壊、組合つぶしとの闘いです。この攻撃は、官民労働者の分断をあおり、すべての労働者に保障された崇高な権利である団結権をなきものにしようとするものです。
 残念ながら、大阪市の足元から労働組合の反撃を見ることはできませんが、その周辺では、斎場労働者9名が3年にわたる裁判闘争を闘い、5月15日に大阪地裁で解雇撤回の勝利判決をかちとりました。橋下市長が打ち出した入れ墨アンケートでは、6名の労働者が調査を拒否したとして分限処分を受け、現在、人事委員会や裁判で闘いが始まり、支援の陣形が広がっています。港合同は、困難をのりこえて立ち上がった労働者に惜しみない連帯を表明し、組合つぶし・団結破壊の攻撃に、断固として闘っていく決意です。
 港合同の闘いの多くは中小零細企業での闘いです。大企業・独占資本から支配されており、困難な闘いばかりですが、「どんなに強そうに見える敵であっても弱点のない敵はいない」「いかなる困難の中でも執念をもって闘えば活路は開かれる」との確信をもって闘い抜いてきました。
 労働運動の現状を見る時、職場に闘いの旗は見えず、権利意識は後退し、団結が奪われています。この現状を突破する鍵は国鉄闘争にあります。昨年、急逝した大和田事務局長は、国鉄闘争こそが今日の低迷する労働組合の惨状をひっくり返す突破口になると考えていました。だからこそ港合同は一貫して国鉄闘争に連帯し、動労千葉や闘う闘争団の仲間とともに闘ってきたのです。
 労働組合が今こそ団結と闘う力を取り戻す時です。本集会に結集された仲間が、それぞれの職場で労働組合を再生させ、闘う労働組合をつくって、新たな闘う労働組合のうねりを点から線、線から面へと発展させていくために、より一層団結を固めてご奮闘いただくことをお願いして、あいさつとします。

 もっと怒りの声を!もっと大きな団結を 動労千葉委員長 田中康宏さん

 今日、私たちは「今こそ闘う労働組合を全国の職場に!」という一つの目的のために集まりました。怒りの声が社会に満ちあふれています。今ほど労働運動の復権が求められている時はありません。労働者の団結した闘いこそが歴史をつくり社会を変革する力です。
 改憲と戦争、特定秘密保護法制定や集団的自衛権容認、原発再稼働、大増税と社会保障制度解体、果ては解雇自由・労基法適用除外、小中学校まで民営化するという国家戦略特区の設置、TPP参加。福島では打つ手もない深刻な危機が進行しているのに、「すべてコントロールされており安全」という虚言のもとで真実が絞め殺されようとしています。
 30年あまりに及ぶ新自由主義攻撃が生み出したのは格差と貧困、社会の崩壊でした。今や、すべてがウソだったことを誰もが知っています。労働者のこれまでの意識が大きく変化し、時代が動こうとしています。
 すべては国鉄分割・民営化から始まりました。労働組合は際限ない後退を余儀なくされ、「国鉄方式」の攻撃が全労働者を襲い、2千万人が非正規職に突き落とされ、解雇も不当労働行為もやりたい放題にされました。
 民営化された職場で吹き荒れたのは、鉄道業務を数百の子会社・孫会社にバラバラにして労働者を突き落としていく外注化攻撃でした。安全や雇用をめちゃめちゃに破壊してでも利潤の極大化を求める資本の貪欲(どんよく)な本質が解き放たれたのです。
 しかし、われわれの闘いはついに真実を暴き出そうとしています。9月25日の東京高裁判決は、採用差別が不当労働行為であったことを明確に認定しました。にもかかわらず「解雇撤回・JR復帰」を否定しました。しかし何があっても国鉄改革法体制だけは護持しようというその意図とは裏腹に、この判決は労働運動の現状に大きな一石を投じ、何よりも国鉄分割・民営化を再び「今の問題」としてよみがえらせたのです。
 あと一歩です。絶対に国鉄分割・民営化攻撃を打ち砕いて解雇撤回をかちとりたい。それができれば、それ以降労働者を襲ったすべての攻撃が不当であったことが証明されます。さらに安倍政権が進める公共部門の丸ごと民営化や総非正規化攻撃も崩れます。猛威を振るってきた新自由主義的労働政策の息の根を止めることができます。私たちは26年間の闘いのすべてをかけて最高裁闘争に立ち上がります。新たな10万人署名運動へのご協力を心から訴えます。
 国鉄分割・民営化はJR北海道では安全の全面的な崩壊をもたらし、JR貨物では手の打ちようもない経営破綻をもたらしました。国鉄分割・民営化は失敗に終わりました。今こそ国鉄分割・民営化に決着をつけよう。
 世界中に、同じ攻撃にさらされ、同じ希望に向かって前進する労働者の力強い叫び声が響き渡っています。安倍政権はそれを恐れて領土問題をあおり立て、労働者の団結を破壊し、戦争に駆り立てようとしています。
 労働者には「固有の領土」も「国境」もない。万国の労働者、団結せよ。安倍政権を倒そう。もっと怒りの声を。もっと大きな団結を。今こそ闘う労働組合を全国の職場によみがえらせよう。

 労組の影響力増大へ組織拡大に集中する 関西生コン支部書記次長 武谷新吾さん

 先日、第49回定期大会で、今期も引き続き組織拡大と権利侵害のすべての職場の解決を決議して、取り組んでいます。
 関西生コン支部は1965年の結成以来、生コン業界および全労働者の年間所得を上回るような賃金、労基法を上回るような労働条件、関西生コンの組合員の優先雇用協定、完全週休2日制を含む年間休日125日、職場での自由などの多くの成果を得ています。
 これは闘いによって得られた成果であるのは言うまでもないことです。先輩たちの貴重な犠牲によって得られた成果を守りさらに発展させるためには組織拡大が必要だということで、今期も目標数に向かって闘っていきたいと思います。
 同時に、敵側の攻撃が厳しくなっています。権力・資本の攻撃が目に見えるような不当労働行為であれば分かりやすいんですが、マスメディアを使ったり、労働者の味方面をして実は違うという党派を使ってきます。「あそこは特別だ」「反社会的勢力だ」と攻撃してきます。そういった攻撃に堪えて闘うためには、思想闘争が重要だと決定しています。
 自らの雇用の安定、賃上げ、労働条件の維持向上のために、関生支部を始めとする先輩たちが築き上げてくれた財産を守り発展させるために、社会的な影響力を高め産業経済を民主化させるために、今期も組織拡大に集中して闘いたいと思います。みなさんもともに闘いましょう。

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週刊『前進』(2608号2面2)(2013/11/11 )

 国境越えた“闘う団結”

 国際連帯アピール

(写真 韓国からは民主労総ソウル地域本部を始め約30人の労働者が来日。力強く「トゥジェン【闘争】!」とあいさつし、会場の参加者もこぶしを振り上げて応えた【11月3日 東京・日比谷野外音楽堂】)

(写真 クルド、トルコ、スリランカ、ビルマ、バングラディシュ、コロンビア、マリ、コンゴ、イランなどの滞日外国人労働者が大挙して参加し発言した)

 団結し新自由主義に抵抗を 韓国から/民主労総ソウル地域本部本部長 イジェウンさん

 人間は労働なくして生きることはできません。労働者が汗を流して働く労働こそが尊敬されなければならない価値であり人間関係を形成する根幹です。しかし、新自由主義の世界化を叫べば叫ぶほど労働者は資本の利潤追求の道具に転落しています。外注化、非正規職化、低賃金、失業に労働者を追いやっています。整理解雇、労働弾圧が具体化し、民主労組の基盤まで揺るがしています。
 資本の貪欲を容認する社会の土台を拒否して平等を実現する闘争こそ新自由主義への抵抗であり反対闘争だと考えます。
 原発が深刻な状況であるにもかかわらず、日本と韓国では情報が徹底的に統制されています。それは、日本では放射能汚染の深刻さを知らせたら国民の動揺が深刻になるからだと考えます。韓国もまた原発の稼働中断事故が絶えないのに、国民に隠蔽(いんぺい)することに汲々(きゅうきゅう)とし、原発建設を急ごうとしています。
 反原発と反新自由主義闘争戦線を一つにまとめ、国際連帯戦線もより堅固に進め、労働者民衆が生きがいを持つ世の中のために国境の壁を崩して団結し闘いましょう。

 解雇者復職を労組の原則に 韓国から/解雇者復職闘争特別委員会議長 イホドンさん

 日本の国鉄の同志たちの闘争、特に動労千葉の同志たちの闘争のことは、すでにずっと前に鉄道労民推(鉄道労組民主化推進委員会)と同じ事務室を使いながら御用労組民主化のために闘っていた時から聞いています。2002年の鉄道、発電、ガス民営化阻止のためのストライキ闘争とそれ以後の日本の国鉄解雇者同士たちの連帯は忘れずにいます。
 輝かしい闘争の伝統を持つ動労千葉労組には何回も来ようと努力したのですが、緊急な仕事などで何回も留保することになり、やっと今同志たちを訪ねることができました。公共部門民営化反対の徹底的な原則、解雇者を原職復職するまで死守する原則を守っている同志たちを尊敬します。
 韓日両国において、このような非妥協的闘争の原則と解雇者復職の原則が労働運動の一般原則になる時まで、力強く連帯します。
 同志たちの闘争が常に勝利し労働運動の歴史に長く光り輝くことを祈ります。トゥジェン!

 勝利のために結合深めよう ドイツから/ベルリン都市鉄道民営化反対行動委員会 クルト・シュナイダーさん(ドイツ機関士労組組合員)

 労働者・失業者・市民にとって状況がますます悪化する中、私たちは自分たちの利害と要求をかけた闘いのために、広範な国際連帯の輪をつくり結合を深めることがぜひとも必要です。世界の労働者・住民の団結強化によってのみ、自分たちに求められている課題に応えることができます。
 「ベルリン都市鉄道の民営化に反対する行動委員会」の労働者は、民営化・職場破壊・非正規職化・搾取を推し進める現体制に対して闘いを始めたすべての仲間に、国境を越えた連帯のあいさつを送ります。すべての労働者・失業者に、これまでの境界・制限を取り払って結合を深め、共通の利益と要求を闘いでかちとるために国際連帯を強化することを訴えます。
 グローバル化の進展の中、これまでの枠組みを越えた共同の闘い以外に道はないと考えます。日本を始め全世界の労働者の幅広い国際的支援を得ることによって私たちも闘いを勝利的に推し進めることができるのです。
 「ベルリン都市鉄道の民営化に反対する行動委員会」は、私を代表として日本の11月労働者集会に派遣することを決定しました。私がここにいるのはそのためです。
 心からの連帯のあいさつを送ります。ともに闘いましょう!

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週刊『前進』(2608号2面3)(2013/11/11 )

 海外からのメッセージ

【韓国】

 ■イサンム 民主労総全国公共運輸社会サービス労働組合・連盟委員長

 民主労総全国公共運輸社会サービス労働組合・連盟(公共運輸労組・連盟)の15万組合員を代表して連帯あいさつを送ります。公共運輸労組・連盟は韓国で非正規職撤廃、民営化阻止、および社会公共性強化のために闘っている公共と運輸分野の労働者で構成された産別労働組合連盟です。
 動労千葉を始め多くの日本の労働者は資本と保守政権の攻撃と闘っています。新自由主義の収奪と闘う同志たちの闘争を支持して連帯を表します。
 現在、韓国と日本の労働者は同じような状況に置かれています。昨年、両国で労働者民衆の志に反する保守政権が就任しました。その後、両政権は大資本の利潤を稼いで労働者に対する搾取と弾圧を強化しています。
 韓国のパククネ政権は公共部門を攻撃の一次的対象と見なし、非正規職労働者に対する差別解消はおろか公共部門で非正規職を拡大しています。
 政府は全国公務員労働組合の設立申告差し戻しに続いて、10月24日に全国教職員労働組合を「労組として見なさない」と通報しました。鉄道を始め電力、ガス、保健医療などすべての分野で民営化政策を推進して企業は金をもうけることになり、公共部門労働組合の無力化を狙っています。
 このような攻撃に公共運輸労組・連盟の組合員は屈していません。労働基本権死守、非正規職正規職化、民営化阻止と社会公共性強化のために絶えることなく活動しています。11月末〜12月初めに公共運輸労組・連盟に属する病院、鉄道、ガス、年金、学校非正規職と空港労働者はストライキを含む総力闘争に立つ予定です。
 日本の労働者とわれわれの闘争と違いはないと考えます。動労千葉は1987年に強行された国鉄分割・民営化に屈せず、解雇された労働者の復職を要求して粘り強く闘ってきました。その成果として9月25日に東京高裁は国鉄解雇者に対する不当解雇を認定する判決を出しました。今回の成果をもって1047名の解雇者が原職復職するまで闘い続けられることと信じます。
 また、三里塚の農民たちの成田空港建設反対闘争を最後までともにされるものと信じます。公共運輸労組・連盟はそのすべての闘争を支持して、志をともにしています。
 韓国と日本の労働者の闘争は同じ闘争です。連帯をとおして一つになり、勝つ闘いをつくりましょう。11月3〜4日の労働者総決起集会と国際連帯集会に多くの成果を祈ります。

【イギリス】

 ■ボブ・クロー 全国鉄道港湾運輸労働組合(RMT)総書記

 同志のみなさん、私たちとまったく同じ攻撃と闘っている日本の労働者のみなさんに、全国鉄道港湾運輸労働組合の連帯の意を表明します。
 イギリスでも私たちは、資本主義が危機に陥る中で、鉄道の民営化とわが組合員に対する熾烈(しれつ)な攻撃に直面しています。私たちはわが組合員と労働者階級総体の素晴らしい未来を建設するために、EUとわが政府双方の強権政策と闘っています。
 集会の大成功と闘いの発展をお祈りします。

【アメリカ】

 ■アーリーン・イノウエ

 学校の軍国主義に反対する連合(CAMS)/ロサンゼルス統一教組
 国際的な共同体の姉妹兄弟のみなさん。「今こそ闘う労働組合を全国の職場に!」を宣言する全国労働者総決起集会にメッセージを送ります。私たちの心はみなさんとともにあります。
 韓国全教組に対する、22人の教員を追放して労働組合を非合法化しようという動きは、労組破壊です。私が2007年に初めて11月集会に参加した時に全教組のチョヒジュ同志と会いました。教員たちが生死のかかった攻撃と強力に闘っていることに深く感動しました。私たちは「全教組を守れ」という民主労総の決議を支持します。
 民営化・外注化と動労千葉を破壊する攻撃は、鉄道事故を増加させつつ26年も続いています。しかし動労千葉は闘い続け、不当解雇を許さず、安倍政権の攻撃と対決しています。粘り強く、けっしてあきらめません。
 みなさんの福島第一原発の犠牲者たちへの共感と支持、そして核のない平和と正義の世界を目指した闘いは、私たちを激励し続けています。私たちはみなさんと一緒に東京を行進してきたことを誇りに思っています。
 私たちはアメリカで、ロサンゼルスで、教育の自由市場化と闘い続けていることを誇りに思っています。生徒と教育者を攻撃してくるアメリカの億万長者たちと闘い、公教育の力の奪還、全員に平等な公教育の権利を主張する運動の建設を目指します。ガンバッテ!
 「ユニオン・パワー」のセシリー・マイアトクルス、イングリッド・ガネル、ベティー・フォレスターとともに。

 ■鉄道労働者連帯(RWU)

 鉄道労働者連帯は11・3集会ならびに11・4集会を支持し賛同できることを誇りに思います。ここに心よりの連帯をお送りします。みなさんの闘いは私たちの闘いです!

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週刊『前進』(2608号3面1)(2013/11/11 )

 11・3全国労働者集会

 解雇撤回もぎり取る大決戦へ民営化・非正規職化うち破ろう

 新10万筆署名で攻勢に出る

(写真 国鉄解雇撤回・JR復帰を求める最高裁10万筆署名の呼びかけ人が壇上に勢ぞろい)

 これから最高裁での闘い

 JRへの復帰は当然の結論 動労千葉弁護団 国鉄闘争全国運動呼びかけ人 葉山岳夫さん

 国鉄労働者の解雇撤回闘争は、分割・民営化を粉砕し、公務員への全員解雇−選別採用の大反動を阻む今日的闘争です。
 動労千葉の9名の解雇撤回・JR原職復帰の裁判闘争で、東京高裁・難波裁判長は、国鉄が名簿不記載基準を策定して動労千葉組合員を採用候補者名簿から削除したことは不当労働行為だと認定しました。4万5千名に上る署名が反動攻撃の一端を粉砕したのです。
 しかし、難波判決は解雇撤回をまったく認めない点で反動判決に他なりません。不当労働行為であれば、解雇を撤回し、JR職場への復帰を認めるのが当然の結論です。
 名簿不記載基準は当時の職員局次長でJR東海会長の葛西敬之、JR西日本の井手正敬、JR東日本の松田昌士と設立委員会会長の斎藤英四郎らが結託して作成したことが明らかになりました。JRも法的責任を負っていることが暴露され、03年12月の最高裁判決の前提が崩壊したのです。
 これからは最高裁での闘いです。署名は大きな力です。弁護団は徹底的に闘い勝利します。

 あきらめずに声を上げよう 元安芸労働基準監督署長 国鉄闘争全国運動呼びかけ人 大野義文さん

 労働組合法という憲法28条に基づく団結保障の基本法をないがしろにした国鉄改革法は違憲と言うべき法律です。
 安倍政権は、われわれを殺しにかかっていると言えまいか。福島県民を難民化しておいて何も対策を取らない。国鉄分割・民営化で労働者の生存と尊厳を奪った行為と重なる。原子力規制委員会田中俊一委員長は「年間20_シーベルト以下であれば受け入れられるというのが世界の一般的な考え方だ」と言った。
 集団的自衛権の行使、特定秘密保護法の制定などの「壊憲」策動、解雇自由・派遣労働全面解禁・残業代ゼロなど、新たな戦前が始まっていないか。あきらめと無抵抗に陥ってはならない。おかしいことにおかしいと、あらゆる場で声を上げていこう。
 国鉄改革法の破綻を敵自身の矛盾に満ちた論理運びから暴き出したものが難波判決です。敵の論理破綻を徹底的に突き、国鉄闘争勝利まで団結して闘おう! 職場に団結を! 地域に連帯を!

 憲法28条解釈改憲した判決 解雇撤回・JR復帰最高裁署名呼びかけ人

 動労千葉組合員の不当解雇に対する裁判闘争は最高裁で争われることになりました。われわれの要求は解雇撤回・JR復帰です。二審難波判決は「名簿に記載されてもJR採用になったかどうかはわからない」と不可解な理屈でJR復帰を否認しました。不当労働行為がなされた事実を認めながら、憲法28条を解釈改憲して違憲の現実を容認してしまったのです。
 憲法9条と憲法28条は双方、戦後史の中で侵されてきました。特に80年代の「臨調行革」による官公労組攻撃、国鉄民営化によって団結権は踏みにじられてきました。
 その結果がストライキゼロ社会、好況期にも賃金低下という今日の日本資本主義の姿です。自殺年々3万人、家族生活を維持できない賃金と社会保障、無制限的残業のもとでの過労死などの異常社会を人間らしい社会に改革するのは、大衆的労働組合運動の発展です。10万人署名運動を成功させ、高石さんらの権利回復をかちとり組合運動の発展に貢献しましょう。

 民営では成り立たぬ北海道 解雇撤回・JR復帰最高裁署名呼びかけ人

 JR北海道は石勝線での特急列車トンネル内火災事故以来、爆発的に事故が連続しています。JR北海道はどんな計画を立てても黒字にはならないので、必然的に経費を節減するわけです。民営形態でJR北海道は成り立たないのです。
 安全は当局を追及し闘うことによってしか守られません。労働組合の使命は、闘争を背景に安全を追求することです。しかしマスコミは「安全は使用者も労働者もない」と本質を隠しています。
 JR東日本から次長、課長級クラス10名ほどがJR北海道に派遣され、安全運行体制づくりに着手すると報じられました。マイナス20度の現場に入り、鼻水を垂らしながら雪かきをやってみるがいい。氷に覆われた列車を検査・修繕してみるがいい。それでもJR北海道は安全を確保し民営会社としてやっていけると言うなら、やってみるがいい。
 国鉄闘争全国運動に敬意を表し、地域で粘り強く闘い続ける決意です。

 JR外注化阻止を

(写真 外注化阻止へ動労千葉と動労水戸が意気高く闘争報告。発言者は動労水戸の照沼靖功さん)

 仕事と仲間を絶対とり戻す 動労千葉幕張支部長 山田護さん

 昨年10月と今年10月に検修・構内業務、計画業務が外注化され、仲間が強制出向に出されています。絶対に許せません。本当に悔しいです。あらためて外注化攻撃を粉砕し、仕事と仲間を絶対にJRに取り戻すことを決意します。
 JRは「高齢者の雇用の場の確保のため」と業務外注化を始めました。それは全部うそで、雇用破壊と別会社化でしかなかったことが誰の目にも明らかになっています。管理者はJRとCTS双方で40人も増え、年間4億円もの金が彼らに支払われています。管理者の天下り先の確保のための外注化だったとしか言いようがない。なんのため、誰のための外注化だったのか。ふざけるな!
 CTSはブラック企業そのものです。鉄道業務を受託できる技術・ノウハウはなく、多発する労災と労災隠しを行う。また、行ってもいない全般清掃をやったことにしてJRに完了届けを出しお金を請求する。これは背任横領です。もし、外注化された仕事で検査周期や規程をごまかしたら大変なことになります。JR北海道と同じことが起こります。
 鉄道事業を委託すること自体が間違いだし、こんな会社はぶっつぶすしかありません。
 外注化を粉砕し、JRで採用された者もCTSで採用された者も、仕事と一緒にJRに戻すことです。そのためにはJRとCTSでの組織拡大しかありません。団結してともに闘いましょう。

 常磐線の延伸必ず阻止する 動労水戸委員長 石井真一さん

 動労水戸はこの1年間、外注化反対と被曝労働阻止を闘い抜いてきました。
 この間、動労水戸は外注化反対の3波のストを打ち抜きました。MTSは代替を立てられず欠員状態で作業を回しました。仕事をなめているし、JRの仕事を受託できる会社ではないことがはっきりしたと思います。
 MTSはプロパーの教育を自分でできずJRへの逆出向を始めました。大子(だいご)の水郡線営業所では去年入った若い労働者にプロパーの教育を任せている。それでいったいどういう教育ができるのか。
 また動労水戸は、被曝労働阻止で7月の汚染車両の交番検査反対の闘いをやり抜きました。JRは来年3月、常磐線の竜田駅までの延伸をもくろんでいます。2月23日、いわきで集会を開催します。東電と政府による高放射線量地域への帰還運動を阻止するためにも、竜田延伸に反対していきましょう。

 ライフサイクル配転許さぬ 動労千葉青年部副部長 滝厚弘さん

 青年部の課題としては来年2月1日以降のライフサイクル強制配転からの復帰があります。
 運転士を駅に降ろし、塩漬けにするライフサイクルは労働者の使い捨てです。運転士にしておきながら、言うことを聞かなくなったり、ベテランになってくると会社として邪魔だ、と。大学出たての何も分からない”いい子ちゃん”たちを職場にいっぱい持ってきて、当局に逆らわない職場をつくる。それを会社は狙っています。これは東日本だけのことではありません。安心して定年まで仕事ができる、子会社化されない、誇りをもって仕事ができる職場を確保することが私たちの課題だと考えます。来年2月1日前後には闘争をやります。支援をよろしくお願いします。

 許せない安全破壊の外注化 動労水戸 照沼靖功さん

 去年10月1日、今年の10月1日と、どんどんどんどん検修業務外注化が進められています。絶対に許せません。
 労働者は当然、電車を遅らせたくないし安全に仕事をしたい。会社は「コンプライアンス違反をするな。ルールを守れ」と言っていますが、ルールを守れば安全は破壊される。安全を守ろうとすればルールは守れない。そもそも、検修を外注化する前はルールを守った上で安全が守られていました。「安全を破壊してもルールを守れ」、こんなのは絶対におかしい。鉄道業務は安全が第一です。絶対にJR北海道と同じ、二の舞を踏んでしまう。こんなことは絶対に許してはいけません。今こそ、外注化反対、非正規職撤廃でともに闘いましょう。

 妥協せず強制配転絶対反対 動労水戸 羽部圭介さん

  来年2月1日からまたライフサイクル強制配転の発令が出ます。先月10月に現場長との面談がありました。私は当然、ライフサイクルはおかしな制度だと思っていますので希望は書きませんでした。現場長は「なんで希望を書かないんだ」と言ってきますが、希望を書くということはライフサイクルを認めることになるから絶対に書かないと強く伝えました。
 外注化と同じように、人の生活、命にかかわることだと思うんです。そういうことに妥協をしてはいけないと思いますので、これだけは絶対反対という気持ちでやっていきたいと思います。

(写真 1047名解雇撤回へ動労千葉争議団と国労闘争団が決意を表明。発言者は動労千葉の中村仁さん)

 不当労働行為なら解雇撤回 動労千葉争議団 中村仁さん

 みなさんの署名に対し争議団の全員から「お礼を言ってくれ」という連絡がありました。本当にありがとうございました。みなさんの署名の力で踏みとどまることができていると思います。そして全国の闘いを、みなさんと一緒に闘っていけると思っています。
 また最高裁に向けた10万人署名をお願いするわけですが、本当に10万筆を集めきって労働者の力を見せましょう。
 9・25高裁判決は“労働者の首を切っても構わない。金を出せばいい”という判決です。この判決は資本側から見た判決です。私たち労働者の側から見たら、不当労働行為で解雇されたなら絶対に解雇は撤回されなければいけない。この立場に絶対に立ちましょう。なんでもそうです。資本の側に立つのではなく、労働者の側に立って闘っていきたいと思います。

 民営化反対でまっすぐ闘う 国労旭川闘争団 成田昭雄さん

 今、JR北海道で何が起きてますか。マスコミの言っていることはうそ八百、JR北海道の社長の言ってるのもうそ八百です。
 保線のプロとして申し上げますが、あれは分割・民営化によってつくられた事故です。検査をする人がいない。あるところの検査をすれば他のところはできない。この繰り返しです。技術の継承も行わず要員も削減した。利益優先と労働組合つぶし。こういうことをやったのが分割・民営化です。
 JRになって安全になりましたか。尼崎事故も羽越線事故も起きました。約300のレールに異常があるといいます。北海道の地図を開いて下さい。あの人数で修繕・検査して直せるはずがないんです。
 動労千葉と動労水戸が闘っています。これからです。27年間の闘いで培ってきたことをすべて闘いに結集して、甘い考えをやめて、まっすぐ国鉄分割・民営化反対ということを確認して解雇撤回で闘いましょう。

 連帯のあいさつ

 霞が関に攻め上り安倍倒す 三里塚芝山連合空港反対同盟事務局次長 萩原進さん

 政府による国際空港建設という国策に反対・抵抗し47年闘ってきました。この闘いが、成田空港に対して空港間競争での敗北という重大な危機を強制しています。
 成田空港会社は市東孝雄さんに農地の明け渡しを要求し、裁判所に提訴しました。千葉地裁・多見谷寿郎裁判長は、初めに結論ありきの態度で、市東さんに農地の明け渡しを求める判決を下しました。しかし緊急3万人署名などの力で「仮執行宣言」を付けさせることは阻止しました。
 高等裁判所は地方裁判所以上に権力と癒着していますが、国策裁判は労農学人民の力を結集すれば打ち破ることができると確信します。「霞が関へ攻め上ろう」と決意しています。そこで展開されている反原発闘争、沖縄闘争、反TPPの闘い、そして何よりも動労千葉鉄建公団訴訟を始めとした6千万労働者の闘いとひとつになって、共通の敵・国策、共通の敵・安倍政権に対して、さらに大きなうねりを巻き起こそうではありませんか。三里塚はその旗振り役を務めます。
 新たな署名・カンパ運動を展開し、現地では騒音下5千軒の住民の中に分け入りとことん連帯します。成田空港を包囲し空港の廃港をかちとるまで闘い抜きます。


 勝利を信じて闘い続けます 三里塚芝山連合空港反対同盟 市東孝雄さん

 

勝利を信じ、これからも闘い続けます。今まで通りのご支援をよろしくお願いします。

 裁判員制度をつぶすデモに 憲法と人権の日弁連をめざす会代表 高山俊吉さん

 暴れまくった新自由主義攻撃はついに、終焉(しゅうえん)の時を迎えています。弁護士の世界でも、弁護士激増のためのロースクール、法科大学院が今、どんどんつぶれています。新自由主義攻撃が現実にその足元から崩れてきました。
 そして裁判員制度です。裁判員制度はついに心的外傷後ストレス障害の患者を生んでしまった。自分はなぜ裁判員になったのか。その苦しみの中から、自分にこのようなことをさせる国は許せないと国家損害賠償訴訟を提起する人まで出てきました。私どもはこの闘いに連帯していきたい。
 国家安全保障会議設置法とは何か。特定秘密保護法とは何か。この一つひとつが、現に進む改憲そのものです。
 裁判員制度廃止に向けた闘いの戦列に、ぜひみなさん、さらにもう一歩前に出ていただけないだろうか。
 11月14日には日比谷公園霞門に結集して昼デモを行い、最高裁に断固、裁判員制度廃止を要求します。ぜひ一緒に加わっていただきたいと思います。
 新自由主義攻撃、改憲と戦争、これを「絶対に許さない!」という闘いは勝利的に前進しているということに腹の底から確信をもって、さらに邁進(まいしん)したいと思います。

 無期弾圧打ち破る力ここに 星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議 星野暁子さん

 71年沖縄闘争を闘い無期獄中39年の星野文昭は、この集会にメッセージで参加しています。
 星野を取り戻す闘いは2回の徳島刑務所包囲デモで大きな飛躍と転換をかちとりました。一つには獄中と獄外が一体に闘うことで揺るぎないすばらしい団結の拡大がつくられ、二つに労働者自身の闘いとして階級的労働運動・国際連帯と一体で闘うことで39年の無期弾圧を打ち破ることができるという確信を持ったことです。三つ目は、階級的労働運動が星野と一体に闘うことで、どんな弾圧にも困難にも屈しない豊かな人間性を持つ闘いの質を持ったことです。
 9月8日に出版した『無実で39年/獄壁こえた愛と革命』には、文昭と私が、無期攻撃に対して、愛と団結そして対話を大切にしてよみがえり、すべてを奪い返していく様子が描かれています。すべての人間が人間らしく生きられなければ自分も人間らしく生きることはできないという思想を磨き、愛を貫いて希望にたどり着いています。新自由主義によって生きることすら奪われている全労働者民衆に『愛と革命』を届けましょう。
 国鉄決戦の中にすべての労働者民衆の勝利がかかっています。反原発と一体に闘い、その力で12・1星野全国集会を成功させましょう。

 

 福島先頭に原発廃炉へ

(写真 福島を先頭に反原発のアピール。国労郡山工場支部の橋本光一さんが3・11闘争を訴えた)

 命つなぐ診療所を守り抜く 福島診療所建設委員会呼びかけ人 佐藤幸子さん

 甲状腺がんの子どもが増えています。それでも政府は放射能との因果関係を否定します。最後は「甲状腺がんで死ぬことはない」と言うに決まっています。母親たちの声は無視され続けています。
 15歳の娘が言いました。「お母さん、オリンピックが決まったら福島原発の収束作業がさらに遅れることになるんじゃない?」。これが福島県民の正直な気持ちです。
 福島の子どもたち全員が、心の葛藤(かっとう)を背負っています。このようなことをないようにすることが私たち大人の「罪」の償いです。
 私は10月22日から30日までアメリカに行ってきました。断崖絶壁の上に住んでいるホピ族の人たちを見た時、「ここはふくしま共同診療所だ」と思いました。そこで命をつないできた人たちを見た時、福島の子どもたちを守る診療所をどうしても続けなければいけないと固く決意しました。
 この日本、絶対に変えなければいけません。全国の労働者とともに闘って、福島の原発にどんなに被害を受けても負けない福島の人たちと、来年3月11日メモリアルデーで再会しましょう。

 被曝と対決し3・11郡山へ 国労郡山工場支部 橋本光一さん

 被曝車両K544の検修に対して、一つは会社に防護服を準備させました。もう一つは、青年をK544の作業から外させました。仙台や宇都宮に避難して新幹線通勤する人もいるぐらい青年は被曝を心配しています。
 強烈な暑さの中、防護服で青年を被曝させまいと体を張って作業をする国労組合員の姿は、東労組の青年の心をわしづかみにしたと思います。
 ふくしま共同診療所の先生を迎えた内部被曝問題の学習会を開催し、予想以上の青年の参加をかちとったことも、みんなの自信となりました。
 K544の闘いは、青年の未来を守り、労働者の生き死にに責任を取るという労働組合の原則、国労組合員の階級的魂を再び呼び覚ましました。資本は安全と命を犠牲にする。その弱点を突き安全と命を武器に職場支配権を取り戻す闘いです。
 被曝と闘う動労水戸の労働運動を労組・地域の壁を越え引き継ぎ、ふくしま共同診療所ともつながりました。
 被曝と闘う階級的労働運動をつくりましょう。来年3月11日の反原発集会を郡山市の総合体育館で開催します。皆さんの大結集を訴えます。

 労働者の闘いが社会変える 元全日本運輸一般労働組合原子力発電所分会 斉藤征二さん

 社会を支える5千万労働者のうち2千万が非正規労働者です。この人たちの首をどんどん切っていく、これをなんとしてもなくしていこう。
 原発の問題が二つあります。東電の問題、除染はもう絶対にできない。安倍総理はうそばかり言っている。そして今現場で働いている労働者、これは東電の人柱です。その命を守るためには、ふくしま共同診療所を早く病院にして、そこに入院して診察してもらえる病院に早くしていこうではありませんか。
 そして労働者のみなさん。闘わなければ今の社会の中では生きていけません。ユニオンに入り、1人ずつでもいいですから、地域で大きな声を上げていく。
 闘う労働者の中に結集しないと、この社会は変わっていきません。大阪では私を組織してくれた武委員長の関西地区生コン支部、東京には動労千葉の闘いがあります。この闘いにみなさん、ぜひ参加してください。私も微力ながら、一生懸命がんばります。

 


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週刊『前進』(2608号4面1)(2013/11/11 )

 改憲・戦争の安倍を倒せ

 すべての職場に闘う組合を

(写真 組合破壊の攻撃と真正面から闘う小竹運輸グループ労組の組合員が拍手を受けて登壇)

 安倍・橋下打倒の決意 

 入れ墨調査の拒否貫き闘う 大阪市交通局の労働者 安田匡さん

 橋下のキャンペーンは捏造(ねつぞう)された事実から始まります。大阪市交通局職員の労働組合が市長選挙に関係した証拠という名簿を捏造し、職員に対し政治活動調査アンケートを実施しました。アンケートは破棄されましたが、今度は大阪市の施設で働く職員が児童に入れ墨を見せて脅したと捏造しました。実際にはその事実はなかった。私の裁判で大阪市がそれを認めています。橋下の無責任なコメントをマスコミが垂れ流していたのです。
 入れ墨調査では私を含め6名の回答拒否者がいますが、この6人は協力し合って橋下と闘っていきたい。
 私は交通局長を提訴したけしからん運転手ということで、事務部門に配転させられています。交通局の、現場の意見も聞かず責任もとらず安全を顧みない無責任さは、JRと同じです。
 橋下と松井は道頓堀にはまっとれ!
 ここにお呼びいただき元気の出る話のできることに感謝しています。

 賃下げと対決 反原発を貫く 愛媛県職員労働組合委員長 宇都宮理さん

 私たちの組合は1946年11月、「二度と戦争はしない、戦争の加害者にも被害者にもならない」と誓って結成された組合です。集団的自衛権の行使、武器輸出三原則の見直し、憲法改悪、徴兵制の復活は絶対に認められません。
 公務員には大幅な賃金削減攻撃がかけられています。本質は自治労、日教組など労働組合への攻撃です。人勧制度が無視されるのであれば、当然、労働基本権は回復されねばなりません。ストライキは、労働者として当然の権利です。
 ストライキに対する意識の変化が起こり、自治体労働者は全力で闘い、賃金減額措置は国の思惑どおりには進んでいません。しかし、自民党は公務員攻撃をやめるつもりはまったくありません。
 私たちの組合も、先日の定期大会で団結の強化と今後の闘いの決意を確認したところです。
 原発に反対する闘いは住民の生活と生命を守る取り組みです。伊方原発が面している瀬戸内海を死の海にするわけにはいかないのです。労働者の被曝と下請け労働者によって支えられている原発は、同じ労働者として認められません。伊方原発を止めて全部を止めるため、全力で闘います。

 全国協加盟し新たな闘いへ 合同・一般労組全国協小竹運輸グループ労働組合委員長 中村信幸さん

 私たちは中堅の運送会社で働く運転手です。
 今から2年前、少しでも働きやすい職場にしようと労働組合を結成しました。会社は結成当初から組合つぶし攻撃を仕掛けてきました。あくまで闘う組合員には露骨な配車差別をしてきました。
 昨年11月、同僚が会社構内で心筋梗塞(こうそく)で亡くなっているのが発見されました。会社は労災隠しに必死になりました。私たちは真正面から闘うことを決意し、遺族と協力して、今年5月に労災認定をかちとりました。
 会社はトレーラーなどを次々と子会社に移し、全社員にいったん解雇・転籍・1年契約を迫ってきました。転籍を拒否した私たちを追い出し部屋に押し込み、賃金は十数万円になりました。
 上部団体の建交労は何もしないので、9月に脱退し、合同・一般労組全国協議会に加盟しました。10月21日、裁判提訴と記者会見を通して社会に広く訴えています。
 私たちは公道が仕事場です。安全の確保は社会的責務です。小竹運輸の攻撃は国鉄を始め全国の労働者への攻撃と同じです。ともに闘います。

 

闘いのアピール

 ●三浦半島地区教職員組合

 今日は若い仲間と一緒に参加しました。今、三浦半島教組では役員の改選に取り組んでいます。この前、現執行部の人が来たので「今度の県労連の闘いでは、何を目標にしてストライキを行うつもりですか」と聞きましたが、「ありません」という答えでした。
 私たちは、三浦半島教組を闘う組合に変えたいと立候補しています。若者にどうアピールするかを考えながら頑張っていきたいと思います。

 ●郵政非正規ユニオン委員長 齋藤裕介さん

 みなさん元気ですか!
 郵政非正規ユニオンは元気です。新しい組合員も増えています。今ここにいるのは、郵政で弾圧にあいながら、労働組合で闘って社会を変えようという勇者たちです。
 私たちは1千人組織建設を成し遂げ、郵政当局を打倒し、勝利をもたらす存在をつくり出すことを決意表明したいと思います。
 今、非正規は青年だけではありません。親や祖父母の世代も非正規で苦しんでいます。これを止めるのは私たち労働組合しかありません。社会は私たちを求めています。最後まで闘って勝利をかちとりましょう。今年は天王山です。団結してがんばりましょう。

 ●一陽会労働組合

 今年3月、資本が御用労組と結託し、組合つぶしと外注化のために一方的な解雇通告を行い、組合員が職場を追われる事態になりました。
 しかし、このたび労働委員会のあっせんで和解解決し、解雇撤回闘争に勝利しました。組合員とともに誇りをもってこの集会に参加しています。
 この勝利は、雇い止め解雇粉砕の闘いを反合理化・安全闘争として、外注化阻止として闘い抜いたこと。そして国鉄闘争を土台に、地域の拠点労組を軸に地区の総決起で闘ったことにあります。
 闘いの中で分かったことがあります。敵の本質は一つであり、労働者にとって闘う道は、すべて国鉄闘争につながっているということです。あきらめず路線を確立して不屈に闘えば、労働者は絶対に勝てる! 「一人はみんなのために、みんなは一人のために」。ともに闘いましょう!

 ●関西生コン支部執行委員 荒木香人さん

 関西生コンの組織拡大の報告ですが、一つは大阪の生コン企業です。この企業は暴力団とのつながりがささやかれ、組合の結成は困難だと言われてきました。しかし関西生コンのオルグチームの活動により、今年の3月に組合結成通知と団交申し入れを行いました。会社側の脱退強要に対し即日ストライキを敢行しました。集中した組織拡大活動と企業の不当労働行為への迅速な反撃で、労働者が希望を持って組合に結集しています。もう一つは奈良県の大手トラック企業の下請け企業での組合結成です。
 私たちは雇用安定、賃上げ、労働条件の向上のため、先輩たちが築き上げた財産を守り、発展させるため、社会的影響力を高めるため、産業経済の民主化のため、組織拡大活動を集中して獲得目標を達成します。ともに闘いましょう。

 ●全日本学生自治会総連合委員長 斎藤郁真さん

 国鉄分割・民営化以来、新自由主義は大学にも押し寄せ、学生自治会が破壊され、団結して抵抗することが奪われてきました。学問が金もうけの道具にされ、その破産は原発事故という最悪の形で現れました。許すわけにはいきません。
 私たち全学連は、100人以上の逮捕者を出しながら法政大学闘争を闘い、学生自治会をよみがえらせる挑戦をしてきました。東北大学の経験を引き継ぎ、昨年は京都大学、今年は広島大学に自治会を再建しました。そして沖縄大学と法政大学にも自治会を再建する時が来ました。私たちは必ず勝つことができます。

 改憲阻止/沖縄行動団

 新たな決意で安倍と闘う とめよう戦争への道!百万人署名運動事務局長 西川重則さん

 本集会の呼びかけ文を読み、心から感動しています。26年におよぶ国鉄闘争によって、国鉄1047名採用差別事件が国家的不当労働行為であったことがついに暴かれた。闘うみなさんに心からの敬意をまず申し上げたいと思います。
 私たち百万人署名運動は、今新たな決意で安倍内閣に直面しています。憲法改悪をめざす安倍内閣の政治姿勢を絶対に許すことはできません。
 臨時国会で「特定秘密保護法案」や「国家安全保障会議設置法案」その他”戦争に道を開く”悪法の審議が始まりました。それは、日米軍事一体化路線の強化による集団的自衛権の実現、憲法第9条を破壊して戦争に突き進む戦後最大の悪法の制定です。憲法が保障している諸権利を破壊し、すべての市民・労働者の自由を奪い、私たちの生きざまを根底から破壊していくことです。
 今日は改憲と戦争を阻止する大集会です。この闘いを国際連帯で展開しようではありませんか。
 最後にもう一度、声を大にして呼びかけます。改憲阻止! 戦争絶対反対! 特定秘密保護法反対! 集団的自衛権絶対阻止! 世界の労働者の団結、国際連帯を!

 労働運動の力で基地撤去へ 沖縄行動団 富田晋さん

 沖縄は今、激動の渦です。安倍は辺野古新基地建設を軸として、戦争を遂行するためにあらゆる攻撃を沖縄に仕掛けています。それは労働組合を破壊することを通して行われています。非正規化、民営化、外注化によって主要産別のほとんどが直撃を受けています。
 基地、戦争、原発の問題は労働組合の問題だということが鮮明になりました。基地の中でも全駐労が闘い続け、基地労働者が先頭となって県民大会が開かれています。
 11月集会は、全国の仲間たちに方針を打ち立ててきました。闘う労働組合を建設し、国鉄闘争を軸に階級的労働運動を再生し、社会を変えようというスローガンです。
 僕の職場はコールセンターで、9割が非正規です。2012年2月に組合を結成しました。現段階では少数でも、職場全体の利益を体現し、国鉄を軸として外注化・非正規化に絶対反対で闘うことは、職場の仲間の怒りを引き出し、経営側の弱点を突き崩して組合をつくるってことです。
 沖縄の米軍基地を撤去し、全国の原発を廃炉にする道はここにある。10万筆署名で徹底的に変えてやろうじゃないか!

 闘いの拡大に向けカンパを 自治体・青年労働者

 資本主義と安倍政権への怒りをお金に換えてカンパ袋に集めて下さい。今年、自治体労働者は全国で賃下げが強行されました。仕事は増えているのに賃金は下がり、消費税は上がり、社会保障は削られ、5兆円も公共投資が行われようとしています。本当に許せない!
 資本家はお金という武器を使って労働者を支配し、資本家のための労働組合までつくってきました。その連合の足元で「こんな労働運動は偽物だ」と真実を知った労働者が立ち上がり始めています。今が本当に正念場だと思います。署名活動で、闘いを求める多くの労働者に出会いました。これをもっと拡大するために、大カンパをよろしくお願いします。

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週刊『前進』(2608号4面2)(2013/11/11 )

 「新たな戦前」に反撃しよう

 11・3集会で、呼びかけ3労組による「憲法改悪反対労組声明」が提案された。声明を代読した港合同執行委員の木下浩平さんは、「本日よりあらゆる労働組合に分け入って、この声明を広めてほしいと思います。憲法改悪反対の声を、労働者のあらゆる怒りの声と結びつけて闘おうではありませんか」と訴え、会場が拍手で応えた。声明の全文は以下のとおり。(編集局)

 憲法改悪反対労組声明

 2013年11月3日
 全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部
 全国金属機械労働組合港合同
 国鉄千葉動力車労働組合
 戦後六十数年にわたって阻んできた改憲と戦争への衝動が安倍政権の手によって解き放たれようとしている。内閣法制局長官をすげ替えて憲法解釈がクーデター的に変更されようとしている。集団的自衛権を容認し、武器輸出三原則を見直して世界中に自衛隊を派兵し、武器を輸出できるようにしようというのだ。特定秘密保護法を制定し、公務員やマスコミを「懲役10年」の恐怖で沈黙せさようというのだ。「新たな戦前」が始まろうとしている。かつて歩んでしまったアジア諸国への侵略戦争と敗戦。その深い反省のなかで制定されたはずの憲法はふみにじられ、新たな戦争への歯止めが外れようとしている。
 自民党が発表した改憲草案は、戦争放棄を定めた9条を「戦争条項」に180度変貌(へんぼう)させてしまっている。「国防軍を保持する」「自衛権の発動は妨げない」「国は、領土、領海及び領空を保全し、その資源を確保しなければならない」というのだ。「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないようにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する」「基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、……侵すことのできない永久の権利として信託されたものである」とうたわれた前文や97条は偏狭なナショナリズムに書き替えられ、「天皇は元首」と明記されている。「秩序を害することを目的として結社することは認められない」と、結社・言論・表現の自由、基本的人権、労働基本権が根本的に否定され、すべての権利を停止することができる「国家緊急事態権」も盛り込まれている。
 戦争が至るところで増殖している。沖縄では日米安保体制と米軍基地の再編強化が進んでいる。国家主義や排外主義、領土問題が洪水のように煽(あお)られ、憎悪と恐怖が時代の精神になろうとしている。
 戦後政治を支配した自民党の一貫した立場は、「自主憲法」を制定し、再び独自の軍事大国として登場したいということであった。だから、「憲法改悪反対」は日本の労働運動にとって全ての闘いの土台をなす最も重要な課題であった。
 しかし、総評・社会党の解散と労働運動のとめどない後退が事態を一変させた。「戦争反対」の原点は忘れ去られ、労働運動の中からも改憲を容認する部分が生まれてきたのだ。われわれは歴史から学んできたはずであった。しかし、支配の危機につき動かされ、国益と結びついた戦争への衝動が現実化したとたんに、それまでは戦争に反対してきた者が挙国一致と戦争の支持者に転落していった歴史が再び繰り返されようとしている。
 始まりは国鉄分割・民営化だった。中曽根元首相は、その狙いを「国労をつぶし、総評・社会党をつぶすことを明確に意識してやった」「行革でお座敷をきれいにして、立派な憲法を床の間に安置することが目的だった」と語っている。今こそその流れを断ち切り、労働者の団結した力をとり戻さなければならない。
 外への戦争の野望は内に向けた労働者への戦争とひとつのものだ。政治反動と表裏一体で貧困と格差が蔓延(まんえん)し、雇用、社会保障制度、教育、医療等、生きる権利そのものへの激しい破壊攻撃が加えられている。
 福島では、これまで人類が経験したことのない大規模な放射能汚染が拡大し、打つ手すらない危機が進行しているというのに、この国の政府は、原発マフィアの利益のために、「全てはコントロールされており安全」という虚言で真実を覆い隠し、200万県民を見殺しにしようとしている。
 われわれは歴史の大きな分岐点に立っている。憲法改悪を許してはいけない。戦争への道を阻止しなければいけない。戦争反対の闘いが、労働運動の重要な課題となっている。それは平和を求める労働者の特別の任務だ。その闘いはどんな困難を伴おうとやりとげなければいけない課題だ。なぜなら、労働者の団結した闘いこそが歴史を動かし、社会を変革する力だからだ。労働者の闘いこそが戦争を止める力だ。
 生きることそのものを奪われた怒りの声が積みあがっている。時代への危機感が満ち溢(あふ)れようとしている。われわれは、アジア−世界の民衆と連帯し、力を合わせて憲法改悪反対の闘いに立ち上がる。平和のための特別の任務として戦争につながる全てに反対する。その声を広げるために全力で努力する。未来への希望を自らの手で築きあげるために二度と過ちは繰り返さない。

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週刊『前進』(2608号4面3)(2013/11/11 )

 闘いは進む 青年の職場から

 民間交通 過密ダイヤで死亡事故 闘う労組で安全守る 東京 柴田純

●定刻運行できないダイヤで安全も崩壊
 私の勤務する民間バス会社ではここ数年、年2回のダイヤ改正により、所要時分、折り返しの時の待ち時間の短縮で、バス乗務中はトイレにも行けず、一服する余裕すらなく走りっ放しという状況が多々あります。そのため運行遅れが続発し、バス利用者の利便性、安全性が崩壊しています。当局は「定刻運行が乗務員の使命」だと言いますが、過密ダイヤでとても定刻運行などできる状況にありません。
 そんな中、故意に運行遅れを続発させたとして1人の運転士が解雇されました。バス利用者の利便性、安全性を無視し、運行遅れを続発させる過密ダイヤを作っておきながら、”運行遅れを発生させるな”と見せしめ的に労働者を解雇する当局の身勝手極まりない姿勢は、断じて許せません。
 この解雇事件の後もダイヤはさらに過密になっています。このままでは絶対に重大事故が発生すると思っていた最中、9月のダイヤ改正直後に、乗客乗降時に死亡事故が発生してしまいました。
●下車勤務に労働者の組織化で反撃
 2005年のJR尼崎事故の報道で、「日勤教育」や「下車勤務」という言葉をよく耳にしたと思います。下車勤務は労働者の精神的な負担になり、さらなる事故の危険性をはらんでいます。
 死亡事故発生から2カ月の間に、7人の労働者が事故や苦情で下車勤務させられました。処分が決まるまでは自宅待機・出勤停止という意図的な賃金カットまでやってきます。
 私は、反撃は労働者の組織化であると確信し、11・3労働者集会に向かって職場の労働者のオルグに全力を挙げました。あいにく都合は合いませんでしたが、チケットを購入してくれた労働者もいました。その中の1人は「休みを取って行きたい」と言ってくれました。休みは取れず、行くことはできませんでしたが、その決起は決定的でした。そして、解雇事件の当該労働者も集会に来てくれました。
●安全を守るのは労働者しかいない
 死亡事故は教訓とされることはなく、労働者に対する支配が強まっています。これでは、あまりに亡くなられた方に失礼です。過密ダイヤばかり作らないで、少しは余裕あるダイヤを作れと言いたいです。利用者の安全と、労働者の安全を守るのは、やはり労働者しかいません。JR尼崎事故の原因も、所要時分の短縮や、余裕時分の短縮、日勤教育など労働者への強支配が原因でした。
 会社当局の施策は、労働組合と結託して、まさにやりたい放題です。安全無視のダイヤ、運転士に対する処分の乱発は、労働組合が闘わないからです。本当に許せないし、悔しい。
 この状況を変えるには、当局の言いなりになっている体制内労組から組合権力を取るしかありません。利用者の安全と、労働者の安全を守るのは労働組合にしかできません。ともに闘う労働組合をつくりましょう。

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週刊『前進』(2608号4面4)(2013/11/11 )

 2013年日誌 10月29日〜11月4日

 トルコへ原発輸出合意/自衛隊が3万4千人の大演習

●原発受注、トルコと合意 安倍首相はトルコのエルドアン首相との会談で原発輸出に向けた協力を確認し、三菱重工業などがトルコ政府と原発受注で合意したことを歓迎した。(29日)
●米、量的緩和を継続 米連邦準備制度理事会(FRB)は、金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)で量的緩和政策を続けることを決めた。(30日)
●天安門突入、中国公安当局がテロと断定 中国北京市の天安門前に車が突入・炎上した事件で、公安当局は5人の容疑者を拘束したと発表、事件を「綿密に計画された組織的テロ」と断定した。(30日)
●日銀、金融緩和を維持 日銀は金融政策決定会合を開き、当面の政策を「現状維持」とし、金融緩和を継続することを決めた。(31日)
●農水省が減反政策廃止案 農林水産省はコメ価格を維持する生産調整(減反)制度の廃止を自民党に提示した。(31日)
●山本参院議員が天皇に手紙 天皇が主催する園遊会で、山本太郎参院議員が天皇に直接手紙を渡した。山本議員は「子どもの被曝や事故収束作業員の最悪な労働環境の現状を伝えたかった」と記者団に説明。(31日)
●復興予算1・3兆円が「被災地と無関係」 会計検査院は東日本大震災の復興予算をめぐり、2011〜12年度に実施された1401事業のうち23%にあたる326事業について「被災地と直接関連がない」と認定した。これらの事業には、復興予算の11%にあたる1兆3千億円が使われた。(31日)
●自衛隊法改正案、衆院可決 海外での緊急事態で日本人の陸上輸送を可能にする自衛隊法改正案が自民、公明、民主などの賛成で衆院を通過。武器使用基準の緩和は見送られた。(1日)
●TPP、特定秘密指定も 岡田広内閣府副大臣は、衆院国家安全保障特別委員会で、TPP(環太平洋経済連携協定)などの情報について、特定秘密保護法案に規定された「特定秘密」に指定することもあり得ると語った。TPPは特定秘密に該当しないとする従来の政府見解を修正した。(1日)
●自衛隊の大規模演習始まる 自衛隊の大規模な統合演習が始まった。18日までの期間中におよそ3万4千人の隊員、6隻の艦艇、戦闘機などおよそ380機が参加する。(1日)
●日ロが初の2プラス2 日ロ両政府は、初めての外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)を都内で開催し、海上自衛隊とロシア海軍による共同訓練の開催など安保分野での協力を強化することで一致した。(2日)
●コメ関税500%台へ引き下げ 政府・自民党はコメの関税率について、現行水準の778%から500〜600%に引き下げる方針を固めた。TPPを契機に減反廃止と関税引き下げをセットで断行する考え。(4日)
●エジプト・ムルシ前大統領、裁判の無効主張 7月の軍のクーデターで失脚し、デモ隊への「殺人扇動」の罪に問われているエジプトのムルシ前大統領に対する裁判の初公判が開かれた。ムルシ氏は囚人服の着用を拒否し、裁判の無効を主張。(4日)

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週刊『前進』(2608号5面1)(2013/11/11 )

 11・26東北大学集会へ

 東北大学学生自治会から「『ブラック企業』化宣言=『里見ビジョン』粉砕!11・26東北大集会」への参加の呼びかけが発せられた。全国の学生はこぞって結集し、ともに闘おう。(編集局)
 全ての東北大生と全国の闘う学生の皆さんに、私たちが11月26日に東北大学で開催する行動に参加されることを呼びかけます!
 今年、東北大学はワタミに続いて全国で第2位の「ブラック企業」として、「特別賞」を受賞しました。2004年の国立大学法人化以降、大学は徹底的に変質し、不法・不正義の代名詞である「ブラック企業」と社会的に認知されるまでに至りました。
 東北大学「総長」里見進はこの事態を恥じるどころか、ますます積極的に大学を政府・大企業に売り渡そうとしています。そのことを示すのが今年8月に発表された「里見ビジョン」です。象徴的な例として、「既存の学生寮のPFI化」方針があります。これまで経済的に苦しい学生の就学の権利を保障するために存在してきた学生寮が民営化され、そうした意義とは無関係に「サービス」を売る“ビジネス産業”にされようとしています。
 この背景には、極右政権・安倍内閣の成長戦略・「大学改革」路線があります。彼らは、未曽有の大災害をもたらした原子力発電所を再稼働させる政策をはじめ、“命よりカネ”の社会にする政策を矢継ぎ早につくり、日本をもう一度戦争のできる国にしようとしています。「大学改革」とは、再び大学と学問を国家のために利用できるようにするということです。原発や戦争といった国策は大学の協力なしには進めることができません。現に東北大学では東北電力会長の高橋宏明が、経営協議会に入って女川原発の再稼働を主張し、医学部大学院教授の室月淳が、福島県民健康管理調査検討委員会に入って原発事故と福島県民の健康異常の関連性を否定しています。国策と大学は、これまでもこれからも不可分の関係に位置付けられているのです。
 こうした状況の進行を妨げてきたのは学生自治の存在です。日本における学生自治は戦後、国家の行なった戦争犯罪に大学が協力したことを反省する中から生まれてきました。また法人化の際には、東北大生はストライキを敢行し、様々な権利を守り抜いていきました。「ブラック企業」の不法・不正義が社会でまかり通っているのは、それに対して声をあげるべき学生自治や労働組合が解体されているからに他なりません。不法・不正義が真正面から問題にされた時、これまでの支配のあり方は全て崩壊します。つまり、「大学改革」・「里見ビジョン」を打ち破る鍵は、学生が闘う意思と団結を取り戻すことにあるのです。
 攻撃が激しくなっている今だからこそ、この歴史を継承・発展させ、学生が大きく反撃に出るときです。東北大での攻防は全国大学で行われている「大学改革」との最先端の攻防です。ここでの決戦に勝利し、安倍政権の「大学改革」を全面的に覆す突破口を切り開いていきましょう。全国学生の未来をかけて、この行動へ参加されることを訴えます。
(写真 昨年の11・27東北大一日行動での学内デモ)
   ◇
〈日時〉11月26日(火)
正午〜 昼休みキャンパス中央集会
午後6時〜 屋内集会
〈場所〉東北大学川内北キャンパス
〈呼びかけ〉 東北大学学生自治会(委員長 青野弘明)

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週刊『前進』(2608号5面2)(2013/11/11 )

 圧倒的な冬期カンパ訴えます

 国鉄決戦の勝利へ総決起し革命的労働者党建設しよう

 新自由主義打ち破れ

 「解雇撤回・JR復帰」をめざす動労千葉の鉄建公団訴訟の9・25控訴審判決は、国鉄決戦で本当に革命を実現できる展望を鮮明にしました。判決で東京高裁は不当労働行為を認め、国鉄改革法23条の破産と国鉄分割・民営化の不正義性が明らかになりました。
 1980年代の分割・民営化以降進められた、首切り自由の解雇攻撃、組合つぶし、非正規職化、偽装倒産など新自由主義の攻撃には一片の正当性もなく、歴史的に寿命が尽きた資本主義の延命のためのあがきです。新自由主義のもとで奪われてきたすべてを奪い返すことができる、そういう根底的な闘いの時代、革命的大変動の時代が始まったのです。
 国鉄解雇撤回をめぐる攻防の核心は、労働運動の絶滅攻撃との闘いです。労働組合を解体し労働者の団結を破壊することで資本が労働者を支配しようとする攻撃との一大決戦です。
 80年代に中曽根政権は支配の破綻の上での新自由主義への踏み込みのために、「戦後政治の総決算」として国家の総力をあげて国鉄労働運動の解体を進めました。動労千葉は分割・民営化攻撃に対し「絶対反対」を貫いてストライキに立ち、この攻撃を核心で打ち破り勝利してきました。組合員の団結を一層強力に打ち固め、組織拡大につなげ、ついに青年の決起をつくり出しました。国鉄闘争は、資本の新自由主義支配の根幹を打ち破っています。
 さらに外注化阻止・非正規職撤廃、反原発・被曝労働拒否の地平があります。
 新自由主義攻撃は一見凶暴に見えますが、労働者の闘いが存在しないことで初めて成立するものです。絶対反対の闘いが起これば根底で破綻するしかないことがはっきりしました。
 11・3全国労働者総決起集会の勝利の上で、14年最高裁決戦をめぐって国鉄決戦は革命の現実性をたぐり寄せるさらに激しい攻防に入りました。今こそ国鉄決戦で革命を実現しよう!

 革命の現実性明らか

 世界は大恐慌情勢を深め、戦争の危機をますます強めています。アメリカ帝国主義は国家的財政危機に陥り、世界経済をいつ崩壊させてもおかしくない情勢です。この中で安倍政権は解雇自由、消費増税、TPP、首切りと生活破壊、戦争と改憲を進めようとしているが、何ひとつうまくいっていません。それは支配階級が職場で労働者を制圧し切れていないからです。
 2010年4・9反革命(全面屈服条件での政治和解)による労働運動解体攻撃を打ち破ってきた国鉄決戦を基軸に、あらゆる職場、産別で闘いは始まっています。「外注化阻止・非正規職撤廃・解雇撤回」の呼びかけは、「闘わなければもう生きられない!」という決起を生み出しています。労働者の団結と労働組合をめぐって、階級攻防は激しく火を噴いています。
 福島第一原発の事故が「収束」どころかさらに深刻で危機的な状況を示す中で、原発推進政策を進める安倍政権への怒り、反原発、被曝労働反対の声は一層高まっています。4大産別の闘いをはじめ、非正規職撤廃・解雇撤回の闘い、そして全国水平同盟の結成、婦人民主クラブ全国協の前進、三里塚農地死守の闘いと全国農民の反TPP闘争の結合、沖縄反基地闘争、国際連帯の発展など、今あらゆる階層が労働組合の階級的団結を軸にして革命に向かって総反乱を開始しました。
 プロレタリアートの階級的団結を軸に、すべての人間の解放をかちとる革命の現実性が明らかになっています。これが11月集会の地平です。

 労働者の党が必要だ

 労働者階級は自らの解放のために革命を行います。革命の主人公は労働者自身です。労働者は資本による搾取と収奪に対し絶対反対で闘い、団結を拡大することで、人間的誇りと共同性を取り戻すことができます。そのためには、自らが主人公となる社会をつくる以外にありません。労働者は自らの階級的利益を貫く党を必要としています。革命的労働者党の建設は、革命の実現とその後の社会建設のための最大の課題です。
 労働者は労働組合として自分たちの団結を形成します。そしてさらに全労働者の階級的利益を体現する組織として党を求め、それをつくり出します。革共同はこれまで労働者階級とともに闘ってきました。革命党は労働者階級と別に存在する、あるいは階級の上に立つものではありません。労働者階級そのものとして、階級とともに苦闘し生きる存在です。
 同時に革命党は、階級攻防の最前線に立つ労働者の最高の団結体です。党なしに「絶対反対」の闘い、階級的団結を守りぬく激しい闘争は貫けません。階級攻防の焦点では党の情勢認識と路線・方針が鋭く問われるのであり、労働者階級をめぐる攻防は革命党への権力の攻撃とそれへの反撃として熾烈(しれつ)化してきたのが階級闘争の歴史です。階級的高揚があっても、革命党の路線・方針があいまいで不鮮明だったとき、階級闘争は敗北を喫してきました。
 階級のきわめて目的意識的な組織としての革命党に結集し、常に自己変革し飛躍することが団結維持の要です。革命の時代としての時代認識を鮮明にさせ、革命実現という目的と路線を絶えず提起するのが党であり、階級攻防の最先端、白熱点で仁王立ちして闘うのが党です。
 そして、党員一人ひとりの存在が「拠点」であり、階級的激動を革命へと導き、促す推進軸です。

 革共同に結集しよう

 労働者階級の事業としてのプロレタリア革命の実現のために、機関紙『前進』を拡大し、広く階級の中に組織していきましょう。『前進』読者のみなさんに、革共同へ結集しともに闘うことを訴えます。同時に、革命運動と党を根底で支える財政闘争のため、冬期一時金カンパを訴えます。
 革共同は、国家権力の階級闘争絶滅攻撃の最先頭で闘います。絶対反対・階級的団結の最先頭で闘い、国鉄決戦を軸にした階級的労働運動の推進の最前線で闘い、同時に70年闘争以来の非合法・非公然体制を堅持し、獄中の星野文昭同志を先頭に不屈の非転向の闘いを貫きます。
 労働者階級の革命という歴史的事業の勝利をなんとしても実現するために、革共同への圧倒的なカンパをお願いします。

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週刊『前進』(2608号5面3)(2013/11/11 )

 戦争と治安弾圧の極悪法

 秘密保護法と日本版NSC法 労働運動の力で阻止を

 首相独裁と盗聴、スパイ機関創設

 戦争体制構築と治安弾圧の最高司令部づくりを狙う国家安全保障会議(日本版NSC)設置法案が7日に衆院本会議で可決され、参院に送られた。また特定秘密保護法案が審議入りした。政府・自民党は両法案を今国会で先行的に成立させようとしている。絶対に阻止しよう。
 NSC法案は、定期的に開かれる4大臣会合(首相、官房長官、外相、防衛相)で外交・安保政策の基本方針を独裁的に決める仕組みをつくるものだ。国会の機能を骨抜きにし、全閣僚参加の閣議すら形だけのものにし、首相と側近だけの独裁体制を狙っている。
 また内閣官房にNSCの事務局として国家安全保障局を新設する。これも重大である。安倍政権がモデルとしているのはアメリカの国家安全保障局(NSA)だが、これは職員数約3万5千人、年間予算1兆円の巨大組織だ。世界中で盗聴や通信傍受・解析・解読などを行い、その情報をアメリカ帝国主義の外交・軍事政策に活用している。
 最近、NSAが他国の政治家だけでなく、市民のメールや電話を毎月数千万の規模で盗聴・傍受していたことが暴かれ、世界中で激しい抗議が巻き起こっている。安倍政権はこのような国家的な犯罪組織を、アメリカをまねてつくろうとしている。また、これに連動して内閣情報調査室にスパイ専門部をつくる動きもある。

 労働運動・大衆運動の弾圧狙う

 また特定秘密保護法案は、NSC法案や集団的自衛権の解禁と一体の戦争体制づくりの攻撃であり、戦前の軍機保護法や国防保安法に相当する戦争立法だ。「懲役10年」の脅しで公務員労働者を監視し分断し、労働者人民の反政府運動や労働運動を弾圧することを狙っている。「国家秘密」を「敵国」よりもむしろ労働者人民から隠すことが核心的な狙いである。
 この法律をもってNSC・警察・自衛隊の盗聴やスパイ活動、謀略、外国との秘密協定、国家政策の失敗、官僚・政治家の腐敗や汚職などを人民の目から覆い隠す。さらに、原発やTPP(環太平洋経済連携協定)のこと、日米両軍の基地や部隊動向、訓練や装備内容を撮影・取材・公表する者を「国家の安全を脅かす者」として監獄にぶち込むというのだ。同法案は、公務員のみならず民間人も処罰できる仕組みになっている。
 また「特定秘密」を扱う者を対象に「適性評価」を行うとしているが、それは対象者の「特定有害活動」「テロ活動との関係」、犯罪歴、精神疾患、飲酒習慣、経済状態、家族や同居人のことなどを徹底的に調べる。これは公務員だけでなく、さらに業務委託された民間の労働者も対象になる。

 危機深め凶暴化する安倍打倒を

 二つの法案は、戦争体制づくりと治安強化のための重大な攻撃である。自民党は憲法第9条(戦争の放棄)の破棄や、人民のすべての権利を停止する「国家緊急事態」条項を盛り込んだ改憲を狙っているが、両法案は改憲の先取りである。
 また、大恐慌と国家間争闘戦の激化の中で日米同盟の危機に対応し、米帝の要求に最大限応えようとするものである。米帝自身が10月の政府機関一部閉鎖やデフォルト(債務不履行)の危機に見られるように絶望的な危機を深めているが、だからこそ米帝は日米同盟における日帝の役割分担の拡大を求め、具体的に集団的自衛権の行使や軍事情報の扱いの機密強化などを強く要求している。日帝は二つの悪法の制定をもって最大限米帝の要求に応えつつ、さらに米帝の要求をも超える独自の延命策を追求しているのである。
 しかし、すべてを人民の目から隠すこと、そして隠された真実を暴き公表しようとする者を監獄にぶち込むこと――こんなやり方は、もうブルジョアジーの支配が腐りきって末期症状だということだ。労働者階級の団結した闘いで絶対に打倒できる。
 11・3労働者集会は「憲法改悪反対労組声明」を発し、全国の労働者・労働組合に闘いを呼びかけた。これに全力で応えよう。NSC法案・秘密保護法案粉砕へ、百万人署名運動が呼びかける11・22行動(要項別掲)に決起しよう。
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【要項】 11・22集会&デモ
 STOP秘密保護法 
 集団的自衛権反対
 11・22集会&デモ
 11月22日(金)午後6時半 集会
 午後8時 霞が関デモ
 日比谷図書文化館・地下ホール(日比谷公園内・野外大音楽堂となり)
 主催 とめよう戦争への道!百万人署名運動

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週刊『前進』(2608号5面4)(2013/11/11 )

 24人の免職取り消し

 社保庁 国鉄型解雇の超不当

 09年末の社会保険庁解体・民営化による525人の分限免職処分に対して、人事院闘争を続けてきた71人中24人に免職処分取り消しの判定が出された。分限免職回避努力が不十分であり公平性・公正性を欠くとされ、沖縄では、7人中5人が処分取り消しとなった。
 これ自体が社保庁解体・民営化による職員いったん全員解雇・選別採用、非正規職化のデタラメを示す。10月24日付毎日新聞は「解雇という重い処分で3人に1人の取り消しは、処分全体の正当性に疑問を投げかける形になった」と報じた。
 動労千葉鉄建公団訴訟9・25高裁判決に上りつめた国鉄闘争の前進が、国鉄型解雇を手本とした社保庁型解雇の不当性を暴き追い詰めている。525人全員の分限免職処分を撤回し、職場に復帰させよ! 労働者としての誇りと生活をかけて闘いが継続されている。
 10年11月の沖縄での人事院公開審理闘争では、「消えた年金記録」問題を現場の労働者の責任にすり替えて面接でののしったり、「コンプライアンス(法令順守)についてどう考えるか」などと悪意ある質問を浴びせて不採用とした事実が暴かれていった。不当な社保庁バッシングと過酷な労働強化のもとで発症した労働者は全員不採用。幼い子どもをもつ女性労働者は、広域異動に応じられないことをもって不採用とされた。5分足らずの威迫面接で、結果は初めから決められていた。連合・自治労本部の裏切りをのりこえ、著しい不当性への怒りを爆発させることで5人の処分取り消しをかちとったのだ。

 改革法粉砕・大量解雇阻止

 しかし葛西敬之JR東海会長のもとで副社長だった人事院総裁の原恒雄は判定文の中で、「(社保庁)職員の身分と雇用は引き継がれず、(年金)機構が新たに職員の採用を行うことについては、機構法により定められている」と強弁。国鉄改革法と同様に年金機構法を盾に社保庁と年金機構は別組織として、社保庁の解体・民営(非公務員型公法人)化と大量の職員の選別解雇の必要性と合理性、年金機構の解雇の自由を主張した。
 「これまでは組織再編にあたって雇用が承継されてきた」「民間から千人を採用してもなおかつ欠員が生じていた」「一度でも懲戒処分を受けた職員は採用しないとする基準は合理性がない」とする訴えをすべて退けたのだ。絶対に許せない。
 安倍と年金機構は、民営化で半減した年金事務所の職員をさらに半減させ、非正規職の大量雇い止めと全面外注化を進めようとしている。それはすでに破綻した新自由主義のもとでの社会保障制度解体・年金制度解体を強行する全労働者への攻撃と一体だ。
 社保・年金事務労働者の怒りを先頭に、国鉄10万筆署名を推し進め、国鉄・公務員決戦の爆発で分限免職=不当解雇を打ち砕こう。

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週刊『前進』(2608号5面5)(2013/11/11 )

 官邸・国会前金曜行動

 “山本太郎さん守ろう”

 全国各地から熱い訴え

 11月1日、首相官邸・国会前の金曜行動がものすごい熱気で取り組まれた。今回も大阪、京都、名古屋、静岡から駆けつけた人など多くの人が参加し、「原発やめろ!」「輸出もするな!」「子どもを救え!」のコールをとどろかせた。
 官邸前では女性労働者がマイクを握り「私は山本太郎さんの選挙ボランティアをしていました。今、国会の中で太郎さんを辞めさせようとのバッシングがすごいですが、本当にとんでもないことです。私たちは毎週金曜日にここに来て、原発を止めてるわけです。けっして自然に止まったわけでもなんでもないんです。私は清掃労働者で、毎日トイレ掃除をしています。『最低だ』とか言われて誇りなんかずたずたにされてますけど、ここに来て原発を止めてることでものすごく誇り高く思って生きています。過労死なんか絶対に許さない。思い返して下さい。原発がなかったころは過労死もブラック企業もなかったんです。若者も生き生きしていた。労働者の力で絶対に原発も再稼働も止めましょう。あさって、安倍政権を打倒し、秘密保護法も粉砕し、原発に反対する大デモをやります。労働者の皆さん。11月3日に来てください!」と訴えた。
 大阪から参加した女性は「安倍首相! 私はここに来たのは5回目です。みんなの思いを持ってここにやって来ました。私も視覚障害者ですが、友人は障害が重いのでこういう集会に来ることができません。また高齢のために来ることができない人もいます。でも原発反対の思いを持っています。だから、私がその人たちを代表してここに来ています。私は二つ言いたい。まず、原発は全部廃炉! 再稼働はしない! 原発の輸出は絶対にしない! 二つめは、東京オリンピックはやめる! 安倍首相がこの2点を守らないなら、私はまた大阪から来ます!」と心から叫びを発した。
 国会前でも多くの人が発言した。年輩の女性は「園遊会で山本太郎さんが天皇に手紙を渡したことが大問題になっていますが、なんの問題もないと思います。『政治利用した』と言う人たちこそ問題だと思います。彼ら自身が政治利用をしているんです。例えば天皇・皇后が福島に行き、マスクもせず、防護服も着ないで“福島は安全です。安心して帰って来てください。暮らせます”とキャンペーンに利用しているんじゃないですか。とんでもないです。山本太郎さんの議員資格の剥奪(はくだつ)が策動されています。皆さん、国会にどんどん抗議してください。私たちとともに反原発で闘ってきた山本太郎さんを守りましょう!」と呼びかけた。「そうだ!」の声が飛び、国会前は拍手の渦となった。(H)
(写真 手作りのプラカードやボードを掲げ「原発も秘密保護法も反対!」【11月1日 首相官邸前】)

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週刊『前進』(2608号6面1)(2013/11/11 )

団結ひろば 投稿コーナー 団結ひろば 投稿コーナー

 全国保育集会で国鉄署名が128筆も! 東京・自治体労働者 立花恵子

 小雨の混じる11月4日午前10時、日比谷野外音楽堂前で、「国と自治体の責任で保育の公的保障の拡充を! 子どもたちによりよい保育を! 
11・4大集会」に参加する全国の保育労働者に、関西・東京の自治体労働者、国鉄闘争全国運動の仲間7人で解雇撤回を求める国鉄署名運動を行いました。
 「国鉄がJRになるとき解雇された労働者の、解雇撤回を求める署名にご協力下さい」「26年間解雇撤回を闘い続け、東京高裁で解雇は不当であったことを認めさせました。解雇撤回まであと一歩です。署名をお願いします」という訴えに、参加者が次々と応じてくれました。
 「26年間闘い続けているってすごい。頑張って下さい」「そうよね、労働者の首切って人を減らしたら安全なんか守れないよね」「JR北海道の事故の多発はそういうことだったのね」
 皆さん、自分の職場の民営化・人減らし、非正規化と重ね合わせて署名してくれたのでしょう。
 集まった署名はわずか1時間で128筆。この日のために準備したビラ300枚が保育労働者の手に渡りました。
 そして、署名した人に「子ども・子育て支援、新制度反対!」を訴える自治体労働者部会と「保育所の民営化に反対する交流会」が作成したパンフレットを配布しました。「よりましな新制度なんてない!」「新制度で保育は? 安全は? 私たちはどうなる?」の見出しを食い入るように見ていました。闘う方針を求めていると思いました。
 問題は労働組合です。すべての困難を団結の力でのりこえ、職場から「民営化絶対反対」で闘う労働組合を全国につくることをあらためて決意しました。

 風雨のりこえて団結を固めた三里塚闘争 東京 高村宏信

 今年も10・20三里塚―11・3労働者集会を闘いぬいた。今年の三里塚全国集会は大雨で会場の畑がどろどろの状態、冷え込む寒さの中で貫徹された。集会に参加したがデモは「棄権」とか、後日風邪をひいてしまった人が少なからず出たようだ。
 28年前の1985年10・20の三里塚第一公園での集会・デモでデモ隊と機動隊が大激突して以来、公園使用が不許可になり、反対同盟員が提供する畑で集会をやっているが、私の記憶でも、集会当日に台風、暴風雨など大雨は3回目だ。
 国策を打ち砕き市東さんの農地を守る正義の闘いではあるが、冷たい風雨は厳しいものだ。しかしそれに耐え、のりこえることで一層固い団結が生まれていることを感じたこの日の集会だった。
 多くの闘う人民が結集し、三里塚闘争の不滅・不抜性を示しているのは、市東さんの農地を守る闘いであることを今回も強く感じた。あの7・29の反動判決に対して、市東さんは「納得できない。一日でも長く闘い勝つ」と言った。北原さんは48年闘ってきて「山登りでいうなら5合目、闘いはこれから」という。そして萩原さんは、11・3労働者集会でも全国農民会議とともに登壇し訴えたが、「霞が関に攻め上ろう」という鮮明な行動方針を提起した。
 今年も民主労総が11月1日に三里塚を訪れ、反対同盟と熱い交流を行った。動労千葉の田中委員長は「三里塚との連帯を通して動労千葉は闘う組合に生まれ変わった」と言った。三里塚の闘いは新自由主義のもとで20年、30年おとしめられてきた労働者・農民の怒りの声が結集し、全国、全世界へ普遍性をもって発展していると感じた。
 労農連帯・国際連帯で新自由主義攻撃と対決し、改憲・戦争に進む安倍を打倒しよう。

 「99%」愛し社会変革を訴える『愛と革命』 千葉・星野文昭さんを取り戻す会(三里塚) 岸本豊和

 「愛」とは人と人の結び付きの基本だと思います。この本は強力な愛の結晶です。映画でもつくりたいです。この本をすべての人たちに読んでもらい、感動を与えたいと思います。
 一般的に言えば「愛」は多種多様だと思います。しかし、ここに描かれている愛とは、現実の社会、つまり資本主義社会=新自由主義社会に対して不満や怒りを感じる人たちと団結し、ともに闘うことを訴えるものだと強く感じました。99%の人たちを愛するがゆえの社会変革=革命の訴えなのだ、だから二人の愛の強さは革命に行き着く力になるのだと思います。
 星野文昭さんと暁子さんが結婚に至る経過が、この本で初めて分かりました。暁子さんは心の空洞を取り戻すために一生懸命に生き、今の社会に対する怒りがふつふつと沸き上がる中で文昭さんと出会ったのだと考えています。その二人の絵と詩が、この本の中で一つになっています。
 暁子さんの詩の朗読で一番好きなのは広島を詠んだものです。何回か聞いていますが、心から涙が出ます。深夜、この本を読んで、慟哭(どうこく)の涙を流しました。
 また、母堂の美智恵さんの俳句も、息子の無実を信じ、解放を願う強い愛と意思を表現しています。
 第4部にある3人の講演内容は司法権力を突き刺しています。この権力犯罪と労働者人民がどう闘うのかを問うています。再審弁護団の論証も検察官・裁判官を追いつめています。この本の中に闘いの方針も明確に出されています。この道をどこまでも進みたいと思っています。
 僕は100冊を目標に『愛と革命』の「行商」をしています。現在35冊目に挑戦中です。(写真は星野同志が描いた「暁子の絵を飾った、誕生日のテーブル」。『愛と革命』41n)

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週刊『前進』(2608号6面2)(2013/11/11 )

 民主労総が三里塚訪問

 現調後、反対同盟と熱い交流

(写真 歓迎会の最後に全員で「トゥジェン!」【11月1日】)

(写真 到着早々に市東さん宅を訪問)

 韓国の労働者が、今年の秋も三里塚にやってきた。民主労総ソウル地域本部、投機資本監視センター、全解闘の総勢29人は、11月1日午後に成田空港に到着し、出迎えた田中康宏委員長はじめ動労千葉とともに早速三里塚現地を訪れた。
 天神峰の市東孝雄さん宅の作業場前に集合し、現地闘争本部の同志の説明を受けながら現地調査を開始した。封鎖された団結街道前のやぐらに交代で上り、滑走路と誘導路によって囲まれた市東さん宅の周囲の状況を確認。さらに市東さんの南台の畑、東峰開拓組合道路、東峰神社、横堀などを訪れ、未完成の欠陥空港としての成田の現実とそれを強制している反対同盟の闘いをつぶさに見て回った。
 夕方に三里塚現地の宿泊施設に移動した。闘争の歴史を記録したビデオ「三里塚・大地の乱」が上映され、激しい実力闘争の連続に全員の目がくぎ付けになった。そして現闘が用意した心づくしの料理が出され、一行の旅の疲れを癒した。
 午後7時から三里塚反対同盟との交流会が始まった。伊藤信晴さんの音頭で乾杯し、北原鉱治事務局長が感激の面もちであいさつに立った。
 「私は91歳になるが、今から70年前、私の青春時代は戦争のただ中だった。この時代に、みなさんの国に対して日本が過ちを犯したことをお詫びしたい。8年間の日韓の交流は大きな希望だ。労働者と農民が固く手を握り合えば世界の平和が築ける」と心からの歓迎の意を表した。
 次に、動労千葉を代表して田中委員長があいさつした。70〜80年代のジェット燃料貨車輸送阻止闘争を振り返り、「三里塚との連帯を通して動労千葉は闘う組合に生まれ変わった。日本は今、改憲・戦争を進め、国家主義を振りかざし危険な道を歩もうとしている。労働組合が弱くなったことがそれを許している。民主労総の闘いに学んで、日本の労働者は団結を取り戻す」と述べた。
 続いて市東孝雄さんが韓国語で自己紹介し、「私にとって農地は命。それを奪うことは絶対に許せない。みなさんにお会いできてうれしい。ともに団結して闘います」と不動の決意を表した。
 日本側の歓迎の辞に応え、民主労総ソウル本部のイジェウン本部長があいさつした。「三里塚のいろいろな現場を見た。ジェット闘争の話を伺って、このような“政治闘争”は、執行部が組合員と深い討論を行うことによってしかできないと感じた。動労千葉と長く交流し、ソウル本部にはその影響が深く及んでいる。日本で学んだことを持ち帰って闘いたい」
 ソウル本部と反対同盟が記念品を贈り合い、双方の笑顔がはじけた。
 さらに萩原富夫さん、宮本麻子さん、ソウル本部のパクヨンチャン副本部長が連帯のあいさつを行った。さらに、この日のために会場準備や料理づくりで奮闘した現闘と全学連現地行動隊の同志たちが紹介された。
 最後に全員でインターナショナルを斉唱。寒気を吹き飛ばして日韓労農連帯の熱い息吹を感じ合った。

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週刊『前進』(2608号6面3)(2013/11/11 )

 10・31 石川さんと連帯し狭山集会

 大 阪 “分断を団結に” 狭山闘争の前進を確信

 全関西狭山集会は、10月31日、八尾市西郡第3集会所に西郡住民、全関西の労働者110人が結集してかちとられた。
 主催者の関西労組交流センター代表が開会あいさつ、自治体労働者、教育労働者、全学連が連帯のあいさつに立った。自治体労働者は「当局は現業をつぶし、市の業務全体を民営化しようとしている。部落解放同盟と自治労幹部が闘いを裏切っている。分断を団結に転化できるのが闘う労働組合と全国水平同盟だ。本気で取って代わるときが来た」と決意を語った。
 石川一雄さんの10・31アピールが読み上げられた。「第3次再審で決着をつけるべく全力で取り組む」という石川さんの決意に参加者は勝利へともに闘う決意を固めた。
 基調報告を全国水平同盟委員長の岡邨(おかむら)洋西郡支部長が行った。「狭山闘争は、国家犯罪を徹底的にあばく石川さん自身の不屈の闘いを先頭に、新自由主義による階級的団結破壊・階級分断支配と真っ向から非和解で対決し、労働者階級解放の闘いとして前進してきた。国鉄決戦で新自由主義の根幹をうち破り、70年代をはるかに上回る労働者階級の嵐のような決起を切り開き、狭山闘争に勝利しよう。11・3に全国水平同盟の大隊列を登場させよう」と提起した。
 特別アピール「八尾北医療センターを守る緊急2千万円カンパ」を藤木好枝八尾北労組委員長と末光道正院長が行った。
 藤木委員長は「昨年5月、八尾北追い出し裁判の勝利判決をかちとり和解に追い込んだ。追い詰められた八尾市は高額家賃を取りながら修理は一切しない。築31年で施設はぼろぼろ。つぶす攻撃だ。拠点を守り階級的労働運動を広げる2千万円カンパに打って出る」と宣言。末光院長は「敵は八尾北をつぶしたらすべてつぶせると攻撃してきているが、和解をかちとり風穴を開けた。ここを拠点に国鉄決戦に勝利し世の中をひっくり返す。その最大の闘いが2千万円カンパだ」と訴えた。参加者は2千万円カンパを共同の決意とした。
 住宅裁判を闘う87歳の島瀬とよ子さんは「息子の遺志を継ぎがんばる。11・3東京に行く」と元気に決意表明。佃照夫さんは最終意見陳述となる11・21住宅裁判への結集を呼びかけた。福祉住み替えを闘うYさんは「自分一人の問題ではない」と住宅管理課を3時間追及したと報告した。
 決意表明は関西合同労組大阪東部支部、婦人民主クラブ全国協八尾支部から。関合労は資本による西郡支部青年部員への懲戒処分を支部とともに全面撤回させたと報告した。さらに、西郡に隣接する鉄工所の青年労働者が発病し休職したことが労災と認定されたにもかかわらず資本が解雇したことを弾劾、解雇撤回までともに闘うと訴えた。
 最後に佃文弘支部青年部長が「9・19住宅裁判の証人尋問を6千万労働者とりわけ青年労働者とともにやりぬいた。星野全証拠開示運動と結びつき狭山闘争勝利を。外注化・非正規化との闘いを部落解放運動の正面課題にすえ11・3に決起を」と訴えた。(全国水平同盟西郡支部・植村清)
(写真 西郡で全関西集会【10月31日】)

 広島 闘う拠点つくる 水平社発祥の福島町に

 10月31日午後7時から、広島市西区福島町の旧西隣保館で、部落解放広島共闘会議主催の10・31狭山集会が開催された。
 集会は、寺尾差別判決39カ年を糾弾し、石川一雄さんと団結して狭山闘争勝利への決意をうち固める集会として、さらに広島における全国水平社――部落解放運動の発祥地である福島町に、「全国水平同盟広島支部」の旗を打ち立てる闘いの開始を宣言する歴史的な集会として、感動的にかちとられた。地域からの飛び入り参加もあった。
 はじめに解放共闘代表の富村寛久さん(元広教組)が開会あいさつを行った。続いて狭山第3次再審闘争勝利への決意を表明する石川さんのビデオが上映された。再審勝利をかちとり、生涯を闘いに尽くしたいという元気あふれる石川さんの訴えに、集会参加者全員が奮い立った。
 集会のメインである基調報告を、「国鉄闘争を基軸に非正規職撤廃を正面課題に掲げ、全国水平同盟の旗を広島の地に打ち立てよう」と題して、福島町で働く解放共闘の小此木庸一さん(広島連帯ユニオン組合員)が行った。
 小此木さんは、冒頭「全国連――闘わない部落解放運動と決別し、福島町に闘う拠点をつくる。新自由主義を打ち破る国鉄闘争と一体で闘ってこそ展望がある。闘う意欲がわき、勝利が見える」と人生をかけた決意を表明した。
 そして、@動労千葉鉄建公団訴訟9・25高裁判決は、「解雇自由」と非正規職化をまん延させた「国鉄改革法体制」を打ち破る道を切り開いた、A国鉄決戦と星野全証拠開示運動と一体で狭山第3次再審闘争勝利をかちとろう、B拠点建設に勝利し全国水平同盟の旗を広島・福島町の地に打ち立てよう、C安倍政権への怒りを11・3労働者集会へ集め、職場・地域・家族ぐるみで大結集を実現しよう、という4点を鮮明に提起した。
 福島町における拠点建設とは、福島町を「ひとつの職場」とし、そこに闘う労働組合、広島連帯ユニオンの地域支部をつくることだ。なによりも非正規職撤廃を闘う青年を獲得することだ。そして闘う労働組合を拠点に新しい部落解放運動の組織「全国水平同盟広島支部」の結成をかちとっていくことだ。基調報告ではそうした具体的展望が示され、参加者全員から感動に満ち闘う決意を込めた拍手が巻き起こった。
 決意表明に移り、広島連帯ユニオン青年部、広島東郵便局解放研、広島星野文昭さんを救う会、広島大学学生自治会、そして広島県労組交流センターからは代表の大江照己動労西日本委員長が発言した。
 最後に、広島県労組交流センターの植野定雄事務局長が行動方針を提起し、「福島町での拠点建設の展望が示された。11・3へ最後まで拠点攻防にかちぬいて日比谷に結集しよう」と呼びかけた。(広島共闘会議事務局・D)
(写真 福島町で広島集会【10月31日】)

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週刊『前進』(2608号6面4)(2013/11/11 )

 星野文昭同志は無実だ

 12・1星野全国集会・デモへ A

 「私は無実だ。私はやっていない。
 中村巡査への殴打をしていない。
 火炎びん投てき命令をしていない。
 これは一点の曇りのない真実だ。
 にもかかわらず、35年間の投獄と、23年間の無期刑を強いている。
 一体、こんな理不尽なことが許されるのか。心の底からの怒りで一杯だ。」(09年11月27日の第2次再審請求での星野文昭同志の陳述書)
星野同志は無実だ。確定判決が言う「機動隊員殴打」も「火炎びん投てき指示」もしていない。殴打現場から離れた十字路に立ち、別の機動隊が襲撃して来ないか警戒していた。これが真実だ。
 にもかかわらず、星野同志を39年間も獄中に閉じ込めている日帝・国家権力を絶対に許すことはできない。12・1星野全国集会に結集し、今こそ星野同志を取り戻そう。

 70年闘争への反革命攻撃

 星野同志は、70年安保・沖縄闘争の頂点をなす1971年11・14沖縄返還協定批准阻止闘争をデモ隊のリーダーとして闘った。70年安保・沖縄闘争の高揚に革命の現実性を突きつけられた日帝は、70年闘争の圧殺に乗り出した。革命党破壊を狙う二つの破防法弾圧とカクマル反革命の白色武装襲撃、それと星野同志への死刑求刑・無期懲役のデッチあげ弾圧である。革共同と日帝権力中枢との激突の最前線で、今も星野同志は闘い抜いているのだ。
●デモ隊のリーダーの役割
 星野同志は200人近いデモ隊のリーダーだった。機動隊の壁を突破して渋谷で待ち受ける万余の人民と合流し、批准阻止闘争を闘い抜くことが最大の使命だった。
 星野同志を先頭とするデモ隊は、渋谷に向かう途中、阻止線を張る機動隊と激突し、一瞬でこれを粉砕した。しかし隊列は崩れ長く伸びた。星野同志はデモ隊列を整えるために全力で走り、前に誰もいなくなったところで止まった。そこが十字路だった。
 四方に目を配り、機動隊の襲撃を警戒しつつデモ隊の再結集をはかった。星野同志は出発まで終始十字路にいたのだ。
●典型的な冤罪の構造
 星野同志への無期懲役刑は、デモに参加した学生6人の供述調書を唯一の証拠としている。どれも警察権力がデッチあげた供述調書だ。物的証拠は一切ない。
 「殴打行為」の認定はKrの、「火炎びん投てき指示」の認定は、Ao、Arの各供述調書を核心的証拠としている。3人は18歳、19歳、17歳の未成年であった。
 彼らは長時間の取り調べで予め作られたストーリーに沿った供述を強いられた。Krは、三十数日にわたり連日12〜14時間、休憩もなく、3〜5人もの警察官に取り囲まれて取り調べを受けたと法廷で証言している。6人の内5人が法廷で「警察官・検察官にうその供述を強いられた」「(星野同志の)殴打行為を見ていない」「声を聞いていない」と真実の証言をした。残り1人は不自然にも証言拒否を通した。

 これが無実を示す証拠だ

●殴打者の服はきつね色、星野同志は薄青色
 「殴打」の核心証拠とされたKr供述に「きつね色の背広の人が鉄パイプで殴りつけていた。このような服装は星野さんしかいないので、顔は見ていないが殴っていた人は星野さんだったと思う」という主旨のものがある。だが、星野同志が着ていたのは「薄青色」の背広だ。
 08年の特別抗告棄却決定で最高裁は、星野同志の服の色を「薄青色」と認めざるを得なかった。服の色が違えば別人ではないか。
●声で人物特定はできない
 最高裁は、Krは服の色は間違ったが「声で分かった」「後ろ姿で分かった」と言い張り、再審請求を棄却した。鉉は星野同志と当日が初対面だった。闘争現場はさまざまな音や怒声が飛び交う。騒がしい中でKrが聞いた声は短い単語に過ぎない。こんな状況で、声で初対面の人物を特定できるわけがない。
●車のフロントが光るのを見た
 星野同志は終始十字路にいた。その時、NHK方向を走る車のフロントの反射光を見たと、獄中から伝えてきた。闘争当日は、今にも雨の降りそうな曇り空であり、車の「反射光」など誰も想像すらしなかった。
 弁護団は、太陽の位置が方位、角度ともに事件当日と一致する09年11月14日の同時刻に現場検証を行い、反射光を確認した。星野同志は殴打現場からは見ることのできない「光」を、十字路にいたから見たのである。
●殴打の痕跡がまったくない鉄パイプ
 10年8月、再審弁護団は159枚の写真の開示をかちとった。その中に殴打現場を過ぎた東急本店前で鉄パイプを右手に持つ星野同志の写真があった。白い紙が巻かれた鉄パイプは曲がっておらず、紙は真っ白で破損もなく、殴打の痕跡は一切ない。星野同志が無実である動かぬ証拠だ。
 これ以降、検察官は一切証拠開示を拒否している。証拠開示を巡る攻防に勝ち抜き、無実の星野同志を取り戻そう。

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週刊『前進』(2608号6面5)(2013/11/11 )

 三里塚裁判傍聴を!

◎鈴木さん一坪共有地裁判
11月14日(木)午前10時30分 千葉地裁
◎天神峰やぐら裁判
11月19日(火)午前10時30分 千葉地裁
(傍聴券抽選のため開廷1時間前に集合)

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