ZENSHIN 2013/07/22(No2593 p06)
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週刊『前進』(2593号1面1)(2013/07/22 )
7・28革共同政治集会へ
1万人『前進』読者網をつくり国鉄解雇撤回10万署名運動を
8・6広島―8・9長崎闘争へ
(写真 「山本太郎を国会へ」の叫び【7月14日 渋谷ハチ公前】=記事5面)
(写真 ストで被曝車両の検査粉砕【7月16日 勝田車両センター】=記事2面)
(写真 “農地守る”と市東さんが決意【7月14日 千葉市中央公園】=記事5面)
山本太郎氏を支持しともに闘い抜いた参院選闘争は、大恐慌下の新たな時代の、階級的労働運動を基礎とした新たな選挙闘争として、青年・学生を先頭に階級の怒りを爆発させて感動的に闘われた。100万人決起と1万人のリーダー・活動家をつくる闘いが圧倒的に前進した。ここまで上りつめた2013年前半決戦の勝利の地平に絶大な確信をもち、動労千葉鉄建公団訴訟控訴審の9・25反動判決策動を根底からぶち破る夏から秋の大攻勢に突入しよう。7・28革共同集会の大成功をかちとり、7・29三里塚農地裁判判決・千葉地裁包囲闘争と8・6広島−8・9長崎反核・反原発大闘争に総決起しよう。
国鉄決戦の勝利で世界革命へ進もう
2013年前半決戦の圧倒的前進の軸は、日帝権力・JR資本を動労千葉鉄建公団訴訟控訴審で5・8結審強行と9・25反動判決策動に訴えざるを得ないところまで追い詰めた国鉄決戦の歴史的地平にある。それは、国鉄決戦=階級決戦の全面的爆発をもってプロレタリア世界革命の道を切り開くことはまったく可能であること、国鉄決戦こそ無限の可能性と展望をもって労働者階級人民の革命に向けた自己解放的決起を圧倒的につくり出すものであることを示している。
とりわけ昨年の10・1外注化阻止決戦の勝利を土台に、動労千葉・動労水戸―動労総連合と国労共闘を先頭にして闘い抜かれた今年の1〜3月闘争、3月ストライキ闘争は、日帝ブルジョアジー・JR資本の国鉄分割・民営化以来の労働者支配、新自由主義的延命のあり方すべてを根幹から揺さぶり粉砕するものだった。それは、民営化・外注化・非正規職化という資本の絶望的延命策動に反撃し、新たな反合理化・運転保安闘争を再確立することをもって闘い抜かれた。
そしてそれは、労働者階級と労働組合の階級的団結の破壊と分断の攻撃に対決し、団結して絶対反対の実力闘争で闘えば、偽装請負そのものである外注化を打ち破ることはまったく可能であること、団結した職場抵抗闘争の前にはそもそも外注化や偽装請負は成り立たないものであることを指し示した。
さらに、JR貨物における国鉄分割・民営化の破産を労働者への超低賃金でのりきろうとするJR資本への怒りが、外注化阻止決戦と一体となって爆発した。これは、労働組合における賃金闘争の決定的意義(「飢えさせない!」という生きるための闘い)を明らかにし、同時に自治労での7・8%賃下げ攻撃への怒りの4・26スト決起と連帯・結合して、5・1メーデーの革命的息吹をよみがえらせた。
大恐慌と3・11原発事故情勢の一層の深刻化のもとで、帝国主義・新自由主義はいよいよ危機と破綻を深め、一方ではその延命のために超金融緩和に絶望的に訴え、国家財政を湯水のように投入し、他方では労働者を資本の搾取のための労働力商品=単なるモノとして扱い、人間的限界を超えた極限状態を強制している。
この最末期帝国主義の新自由主義の、そのまた最末期的な危機の時代に立ち向かい、このような全構造を根底から覆す労働者階級本来の荒々しい闘いが、階級的労働運動の本格的発展を基礎に、世界の最先端をなす闘いとして始まった。それが2013年前半の国鉄決戦であり、福島の怒りと闘いにあくまで結合した反原発決戦であり、山本太郎氏を支持してともに闘った参院選闘争だったのだ。
福島連帯・被曝労働拒否のストライキ
1〜3月外注化阻止決戦の爆発と一体で闘われた職場生産点からの反原発闘争への決起は、新自由主義との闘いのいまひとつの画期をなした。
動労水戸の福島連帯・外注化阻止・被曝労働拒否の渾身(こんしん)の闘いは、1〜6月の激しい攻防の上でついにこの7月、勝田車両センターでのK544という被曝車両のJR郡山工場への移送(運用再開策動)、そのための交番検査強行を拒否し、阻止するという重大な勝利をかちとった。
「内部被曝を強制する交番検査絶対反対!」の闘いの決定的な意義は、福島との連帯を熱烈に訴え闘われていることである。「郡山工場の仲間とともに闘おう!」「K544移送に対し、郡山工場の仲間がビラを作り、青年労働者に必死で訴え、絶対反対の闘いをつくり出すために闘っている。この闘いと固く結びつき、ストライキで会社の命令を粉砕しよう」(『動労水戸』第560号)。動労・国労という枠を超えた新自由主義との闘い、国鉄分割・民営化への根底からの反撃が始まった。
「6月倉庫外注化」で強制出向を阻止した国労郡山工場支部の闘いは、外注化阻止を軸に外注化と反原発・被曝労働拒否の闘いを結合するものとして懸命に闘い抜かれている。日帝・安倍政権が再稼働と原発輸出に前のめりで突き進み、すべての既成の体制内指導部が被曝に苦しむ200万福島県民との連帯の道を放棄する中で、民営化・外注化・非正規職化阻止の闘いと、反合・運転保安闘争の創造的実践を闘う階級的労働運動こそ、階級的=大衆的な反原発闘争を真に支え発展させていく力であることが今や鮮明になっている。
2013年前半決戦で示された国鉄決戦の無限の力と可能性は「4・9政治和解」の大反動をのりこえて、国鉄闘争の火をさらに大きく燃え上がらせる展望を示した。
9・25反動判決阻止へ4大産別の闘い
階級の大地を揺るがして始まったJR全面外注化阻止・1047名解雇撤回をかちとる国鉄決戦が新たな決定的段階に突入した。動労千葉の鉄建公団訴訟控訴審における5・8結審=9・25反動判決策動は、国鉄決戦が4大産別決戦として爆発し拡大・発展することへの日帝権力・ブルジョアジーとJR資本の恐怖の表れだ。9・25反動判決阻止へ、2013年前半の国鉄決戦が切り開いた地平を4大産別決戦としてさらに発展させよう。
日帝権力と資本は国鉄決戦に追い詰められて、昨年、JR不採用基準を不当労働行為と認めた画期的な6・29判決を出した白石哲裁判長を更迭・左遷し(白石事件)、さらに「国鉄改革の真実」が法廷で暴かれそうになったため5・8結審を強行した。
他方、この過程でわれわれは、国鉄決戦と革共同の破壊のために権力中枢が送り込んだ希代のスパイ荒川碩哉を摘発・打倒した。これは日帝権力中枢を痛撃し揺るがした。国鉄決戦は、新自由主義の破綻をその心臓部から撃ち、階級的力関係を変え、分割・民営化の30年間のすべてをひっくり返す決戦である。
その当面する最大の柱は、4大産別をはじめ全産別で、すべての力を注いで9・25反動判決粉砕の10万筆署名大運動を推進することである。開始された大運動をさらに自信・確信も固く職場・地域・街頭に持ち込み、100万国鉄支援陣形に大胆に切り込んでいこう。新たに発刊された10万筆署名のためのパンフ「暴かれた真実」は署名運動の最大の武器だ。ただちに職場・地域の仲間と読み合わせをしよう。物販闘争の拡大と一体で署名運動を進め、新たな仲間を獲得しよう。参院選闘争の100万人決起は巨大な可能性だ。
とりわけ自治体、教労をめぐる闘いの中で決定的事態が切り開かれている。4・26自治労ストのうねりの中で人事院は、社会保険庁解体・民営化に際し分限免職処分を受けた525人のうち不服を申し立てた71人中20人への判定で約3割、6人の免職を取り消した。これは自治体での「6・29判決」だ。国鉄1047名闘争が「4・9反革命」と対決して闘い抜き4・26自治労スト情勢を切り開いた中で、日帝・安倍−橋下の公務員大攻撃への総反撃、公務員大決戦が始まったのだ。
参院選の100万人決起の熱気をただちに打ち固め、1万人の『前進』読者網をつくろう。解雇撤回10万筆署名運動で9・25反動判決粉砕へ、2カ月の決戦を全力で闘おう。
7・28革共同政治集会の大成功をかちとり、日帝国家権力と非和解で激突し闘った革共同・革命的共産主義運動50年の到達地平からプロレタリア世界革命勝利を切り開こう。
市東孝雄さんの農地強奪阻止の7・29三里塚農地裁判判決・千葉地裁包囲闘争に決起し、8・6広島−8・9長崎反核・反原発大闘争に全国から総結集して闘おう。
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週刊『前進』(2593号1面2)(2013/07/22 )
前進速報から
▼動労水戸ストライキ@movie▼市東さんの農地を守ろう全国集会@movie▼中国・広東省で核燃料加工工場建設反対の大デモ
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週刊『前進』(2593号1面3)(2013/07/22 )
【要項】7・28革共同政治集会
7・28革共同政治集会
革命的共産主義運動50年と大恐慌―プロレタリア世界革命の時代の到来
〈東京> 基調報告 革命的共産主義者同盟書記長 天田三紀夫
7月28日(日)午前11時半開場 豊島公会堂(豊島区東池袋1−19−1)
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7・29農地裁判判決・千葉地裁包囲闘争
7月29日(月)午前10時集合(集会とデモ)
千葉市中央公園
判決 午後1時30分 千葉地裁(判決後に千葉市民会館で報告集会)
主催・呼びかけ/三里塚芝山連合空港反対同盟
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週刊『前進』(2593号2面1)(2013/07/22 )
交番検査強行を粉砕
動労水戸 被曝車両の運用許さない
福島との連帯貫きスト決起
動労水戸は、被曝車両(K544編成)の再運用攻撃に対して総力でストに立ち、交番検査(交検)を粉砕する決定的闘いを打ち抜いた。
JR東日本は「交番検査を実施した」と言い張って18日に郡山総合車両センターにK544を回送したが、動労水戸の猛然たる職場抵抗闘争とスト、現場労働者の不安の声で「通常の交番検査」はできなかったのだ。やりもしない交検を「やった」とデッチあげ、郡山の労働者に一層ひどい被曝を強制するJR東日本を絶対に許すな。
JR水戸支社は、水戸鉄道サービス(MTS)の労働者にK544の清掃をやらせ、12日には交検実施のために検修庫内に移す転線作業を指示した。動労水戸は職場でビラをまき、12日夕方から緊急時限ストに決起し徹底抗戦で闘った。
交検が予定されていた16日、勝田車両センターで働く組合員は朝の点呼時から抗議闘争を展開、他の職場の組合員も続々とストに入り勝田車両センター門前に集まった。首都圏を中心に福島や仙台からも支援が駆けつけ150人の大門前闘争となった。
石井真一委員長は「最もほこりを吸う下回り作業をやらされるのは青年労働者だ。絶対に許せない。安倍政権が原発の再稼働と輸出を中心に据え、福島では高線量地域に住民を帰還させようとしている。K544再運用、常磐線の竜田駅への延伸の動きはこれと一体だ。労働者と住民、乗客を被曝させ、金もうけのために命を奪い取る攻撃だ」と当局を弾劾した。
勝田車両センターで働く辻川慎一副委員長も「会社は『簡易交検』と称し、ほんの一部の作業だけでごまかそうとしている。電車保守の要である交検もやらず、それを『やった』と言い張って郡山の仲間にさらにひどい被曝を強制する。二重の意味で絶対に許せない。こんなことを許したら福島のすべての人びとが被爆させられ、もっと多くの子どもが病気に追いやられ命を奪われかねないんだ」と、ほとばしる怒りをたたきつけた。
動労千葉の田中康宏委員長が火の出るようなアジテーションを行い、福島から駆けつけた椎名千恵子さんと福島労組交流センターの渡辺馨代表も動労水戸の闘いに心からの連帯を表明、「福島はK544運用を許さない」と当局を弾劾した。
各地の労組交流センター、全学連の斎藤郁真委員長、婦人民主クラブ全国協、医療労働者などが次々とマイクを取った。感動的訴えに、車両センターの多くの労働者が耳を傾け、手を振るなど合図を送ってきた。
12時、ストに入った勝田車両センターの組合員が門前に出てきた。「当局は通常の交検と全然違うやり方をしている。放射性物質が付いていることを認めながら作業をやらせる会社は絶対に許せない。全身全霊をかけて闘う」との報告に大きな拍手が上がった。
門前行動を終え水戸市内に移動した参加者は、JR水戸支社への抗議行動を闘い、近くの会場で総括集会を開催した。
石井委員長はこの場でK544の交検を粉砕したことを宣言、10月1日に予定されている構内誘導業務外注化阻止の闘いと一体で、今後も被曝労働強制ととことん闘い抜こうと訴えた。動労千葉の田中委員長は「動労水戸の闘いには、自らの被曝を拒否する闘いの中に、誰一人として被曝させないという熱い思いが詰まっている」と述べ、福島から駆けつけた青年が現地での議論を紹介しながら「原発事故、内部被曝や被曝労働を絶対にあいまいにしない動労水戸の闘いを引き継いで闘う」と発言。これに応えて辻川副委員長が「重要なことは団結した闘いで交検ができないところに追い込んだこと。会社は必死でごまかしているが、郡山ではどうするかが問題になる。今日の闘いで郡山の仲間とつながることができた」と述べ議論をまとめた。
動労水戸は17日にも、K544関連の作業を断固として拒否し3人の組合員が指名ストに決起した。12、16、17日の3波のストを貫徹した動労水戸は18日、「JR水戸支社によるK544の『偽装交検』と郡山回送を徹底弾劾する」という声明を発し、K544の廃車を要求するとともに「福島県民とそこで働く人びとと団結し徹底的に闘い抜く」と宣言した。この闘いに続こう。
(写真 動労水戸と支援の労働者はJR水戸支社前に陣取り被曝労働を強いるJRを徹底弾劾した【7月16日】)
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週刊『前進』(2593号2面2)(2013/07/22 )
国労組合員資格訴訟 解雇正当と認めるのか!
本部弾劾し裁判闘争と集会
7月17日、国労組合員資格確認訴訟の第9回口頭弁論が東京地裁民事第11部(団藤丈士裁判長)で開かれた。原告代理人が、被告・国労本部の主張に全面的に反論した書面の要旨を陳述した。
国労本部は10年の大会で、闘争団員を選挙権も被選挙権もない「特別組合員」とした。しかし、労組法は組合員の均等待遇を定めている。原告側はかねてから、「特別組合員は労組法上の組合員なのか」と被告に釈明を求めてきた。だが、被告はこれに一切答えていない。原告代理人は「国労本部は表面上はまだ闘争団員の雇用を求める立場にあったのに、特別組合員化という形で闘争団員を国労から追い出した。釈明拒否は、その卑劣な裏切りを隠すため」と鋭く被告を弾劾した。
国労本部が出した準備書面には、「解雇が不当なものと被告において判断され、雇用関係を争う場合等には例外として、解雇者等の組合員資格を認めてきた」と書かれている。だが、4原告は現に解雇撤回闘争を闘っているさなかに組合員資格を奪われたのだ。原告代理人は「被告は国鉄分割・民営化による解雇を正当と認めるに至ったのか」とたたみかけた。
原告側は、組合員資格を奪った実行者の濱中保彦前国労本部書記長や、11年の大会で規約改定案に修正動議を出した代議員ら、元国労九州本部書記長の手嶋浩一さんの証人尋問と4原告の本人尋問を申請した。裁判は、証人採否を検討するための進行協議を9月に入れると決めて終了した。
(写真 原告の小玉さん、成田さんが壇上に立ち解雇撤回へ闘う決意を表明【7月17日 文京区民センター】)
9・25へ決戦態勢をさらに強固に
夕方には「共に闘う国労の会」主催の「9・25判決うちやぶれ!裁判報告・国鉄闘争総決起集会」が文京区民センターで開かれ、参院選の熱戦渦中、70人が結集した。
司会を務めた国労大阪新幹線地区本部の木村芳雄さんは、全国水平同盟の結成を勝利感に満ちて報告した。
原告代理人の鈴木達夫弁護士は、「白石事件で支配階級は『公正・中立』という司法の建前も捨てて国鉄闘争をつぶしにかかってきた。そこに彼らの危機がある」と喝破し、「今の闘争の前提には、国労5・27臨大闘争弾圧で暴力行為等処罰法を打ち破った闘いがある」と強調した。
石田亮弁護士は、この日の裁判での原告側の主張を詳しく解説した。
原告の小玉忠憲さん(秋田闘争団)は、自身が闘う鉄道運輸機構訴訟の勝利のためにも、動労千葉鉄建公団訴訟の9・25反動判決を絶対に打ち破ると表明。国労本部が警察に守られて大会を開こうとしていることを怒りを込めて弾劾した。
原告の成田昭雄さん(旭川闘争団)は「非正規職の青年が食っていけない現実を変えるため、俺たちが前に出る」「皆さんは支援者ではなくともに闘う仲間。ともに怒り、ともに泣き、ともに笑おう」と熱く訴えた。
集会の基調を国労新宿駅分会の小林洋さんが提起した。小林さんは、4原告から組合員資格を奪った国労本部はグリーンスタッフの雇い止めとも闘わないと弾劾した。また、駅の外注化のため4月に設立された東日本ステーションサービスに労働者が集まらず、東京駅新幹線口の外注化が破綻している現実を具体的に暴き、外注化との闘いを訴えた。そして、被曝車両K544の運用阻止へ動労水戸と国労郡山工場支部を結ぶ闘いが始まったことを明らかにし、国労の変革を訴えた。さらにスパイ・荒川を弾劾し、国労5・27臨大闘争弾圧を粉砕し4者・4団体との攻防を貫いてきた国鉄労働者の誇りにかけて反動分子と対決すると述べ、青年労働者の反乱と結びつき組織拡大に踏み出そうと呼びかけた。
続いて、原告の羽廣憲さんがカンパの訴え。
動労水戸の木村郁夫書記長は、K544運用阻止へこの日も勝田車両センターで時限ストに立ったと報告し、「闘いは郡山につながった。この闘いは国家権力との激突。人間が共同で生きられる社会をつくるため職場から闘う」と断言した。
福島労組交流センターの仲間は、国労郡山工場支部の組合員が勝田車両センターでの「簡易交番検査」のでたらめさを突きつけ、JRを追及している闘いを報告した。
東京南部労組交流センターの自治体労働者は、山本太郎さん当選へ全力で闘おうと訴えた。
行動方針を国労我孫子金町保線技術センター分会の吉野元久さんが提起し、団結頑張ろうの音頭を国労新潟駅連合分会の星野文男さんがとった。9・25への決戦態勢はさらに打ち固められた。
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週刊『前進』(2593号2面3)(2013/07/22 )
事故続発のJR北海道
分割・民営化は大破産した
JR北海道で特急列車の炎上など大事故が相次いでいる。国鉄分割・民営化とその後の大合理化、要員削減、業務外注化の強行が生み出した事故だ。事故の責任はすべて会社にある。JR北海道―JR体制を労働者が打倒しなければ、取り返しのつかない大惨事に至ることは明らかだ。
7月15日、千歳線を走行中の特急スーパーおおぞら3号の空調配電盤から出火し緊急停車。18日にはATS(自動列車停止装置)の基盤もショートし破損していることが判明した。6日にも函館線の特急北斗14号のディーゼルエンジンが異常燃焼、直径10aの穴が空き炎上する事故が起きたばかりだ。JR北海道は同型エンジンの北斗とサロベツの運行をさしあたり8月末まで止めた。
この間のJR北海道での事故は異常を通り越している。列車の基幹部から次々と火を噴き、果てはATS基盤という安全運行の命綱さえ故障している。特に今回、エンジンが爆発し10aの穴が空いた北斗は、同じ事故を昨年の9月、今年3月、4月に立て続けに起こしている。原因究明のためにドイツのメーカーに送った部品は紛失して届いていない(!)という。
JR北海道では、事故がこの2年に爆発的に増えている。11年5月には石勝線のトンネル内で特急列車が脱線・炎上、乗客が命からがら脱出した大事故が起きた。その後も大事故が続き、社長が自殺。昨年11月には「安全基本計画」をまとめたが、その結果が今年に入っての事故多発だ。会社に事故を防ぐ力はない。
請負会社の労働者が殺された!
この陰で、実は重大な死亡事故が起きている。6月25日、根室線で請負業者の保線労働者(64歳)が作業中に軌陸ダンプに衝突され死亡した。線路上も道路上も走れる軌陸ダンプが採石を積み、線路上をバックで走行中に作業中の労働者に衝突したのだ。事故時、誘導員は20b以上離れた次の作業現場にいた。下請けへの丸投げ、経費の削減が生んだ痛ましい死亡事故だ。外注化が尊い命を奪ったのだ。
JR北海道での事故続発は、検査部門の合理化・外注化と同時に、保線などの合理化・要員削減、外注化が原因だ。07年末には、線路の破断が3300個所もあることが判明し「保線態勢の強化」が叫ばれた。しかし、その後も列車の高速化に伴い線路の傷みはひどくなり、脱線事故や振動の激化による車両故障につながっている。JRは鉄道労働者や乗客の命を奪うこともいとわず、もうけ第一で合理化・外注化に突っ走っている。
JR総連はもとより国労本部も、「事故弾劾」も「合理化反対」も口にしない。こんなものは労働組合ではない。「闘いなくして安全なし」。闘わなければ自らも乗客の命も守れない。誰にとっても明日はわが身だ。
今こそすべての職場で反合理化・運転保安確立の闘いを巻き起こそう。
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JR北海道で今年発生した主な事故
特急の床下から発煙(2月12日函館線、3月24日室蘭線)
特急の床下から出火(4月8日函館線、5月5日函館線)
請負会社の保線労働者の死亡事故(6月25日根室線)
特急の油漏れ(6月11日石勝線)
特急のエンジン付近から出火(7月6日函館線)
特急の配電盤から出火(7月15日千歳線)
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週刊『前進』(2593号2面4)(2013/07/22 )
9・25反動判決阻止を
外注化阻止・被曝労働拒否の職場闘争で階級的団結を再生させる
革共同国鉄委員会
国鉄1047名解雇撤回闘争は、動労千葉鉄建公団訴訟の9・25控訴審判決を前に最大の決戦に入った。控訴審の5・8結審を強行した東京高裁・難波裁判長は、国労闘争団の鉄建公団訴訟で東京地裁の05年9・15判決を出した人物だ。白石裁判長を左遷した国家権力が、難波を使って反動判決を出そうとしていることは明らかだ。これをひっくり返すのは、階級間の力関係以外にない。9・25反動判決をぶっ飛ばす決定的な武器は、解雇撤回・JR復帰10万筆署名運動の爆発的な前進であり、外注化阻止・非正規職撤廃−被曝労働拒否の職場反合闘争の実践だ。
国鉄解雇の真実は満天下に暴かれた
動労千葉鉄建公団訴訟控訴審で、動労千葉と弁護団は不採用基準がJR設立委員会委員長・斎藤英四郎の指示で当時の国鉄総裁室長・井手正敬(元JR西日本会長)と同職員局次長・葛西敬之(現JR東海会長)らによって策定された事実をつきとめた。国家的不当労働行為の真実は満天下に明らかになった。
解雇撤回10万筆署名の達成に総力を挙げよう。
国労組合員資格訴訟原告の小玉忠憲さんも、動労千葉争議団と同じく、不採用基準でJR採用候補者名簿から削り落とされた。昨年10月11日、東京高裁の設楽裁判長は、小玉さんの鉄道運輸機構訴訟で、動労千葉鉄建公団訴訟の一審6・29判決を全面的に覆す超反動判決を出した。
こうした反動を一身に受けて上告審を闘う小玉さんを始め、和解を拒否して闘う4闘争団員から組合員資格を奪った国労本部は、国家権力やJR資本とともに、解雇を推進する側に回ったのだ。
外注化の結果は労災と事故
昨年10月1日に強行されたJR東日本の検修業務外注化について、国労東日本本部は「直外区分の区分け」や「偽装請負にならないようルールを明確化すること」などを提言しただけで、「外注化反対を文字にするな」とまで言い、外注先会社への組合員の強制出向も認めている。今年4月、JR東日本は業務を受託する子会社として「JR東日本ステーションサービス」や「中央ラインモール」を立ち上げた。ステーションサービスは労働者にそっぽを向かれて人員がそろわず、ラインモールは商店街からも反発されている。だが、これについても国労東日本本部は外注先の労働条件改善を求めるだけで、外注化自体にも、外注先への組合員の強制出向にも一切反対していない。
JR東日本は、東京支社を先頭に今年10月1日、検修部門で新たな外注化を強行しようとしている。しかし、昨年10月1日に強行された外注化後の検修職場には、あらゆる矛盾があふれている。一元的な指揮・命令系統がなければ成り立たない鉄道業務で、本来、外注化など不可能だ。外注化すればそれは本質的に偽装請負になる。
外注化と非正規職化は一体だ。矛盾は賃下げ・転籍・雇い止めとして全青年労働者に襲いかかっている。これが引き起こすのは労働災害と鉄道大事故の続発だ。その典型がJR北海道の惨状だ。国鉄分割・民営化は完全に失敗し破綻した。
資本の手先の本部打倒し国労改革へ
こうした重大事故続発の責任の一端は、間違いなく国労本部にある。
国労本部が全国大会に向けて出した運動方針案の第一次草案は、「健全な労使関係の確立」の先頭に立つと宣言した。1047名闘争を跡形もなく解体し、外注化・非正規職化の最悪の手先になるということだ。
2000年の4党合意以降、東日本本部は次々と外注化を認める労資協定を資本と結んできた。その総括もなしに国労本部が唱える「合理化反対」「労働条件改善」「安全・安定輸送確立」などのスローガンは、徹頭徹尾まやかしだ。
この本部を打倒し、現場で資本の合理化攻撃と対決し、現場組合員の手に国労を取り戻す国労改革運動が、今こそ切実に求められている。
勝田-郡山結ぶ被曝との闘い
国労郡山工場支部の組合員は、3・11大震災と原発事故の現実と真正面から対決し、全国に檄(げき)を発して闘ってきた。恐るべき高放射線量下の労働を強いられながら、その現実と怒りをもって対決する中で、郡山工場支部はさまざまな立場や意見の違いをのりこえ、労働組合としての団結を再構築し、12年開成山球場、13年福島での3・11大行動を呼びかけ、その先頭に立ってきた。その闘いは、除染も放射能測定さえもかたくなに拒否する仙台支社管内にあって、支部一丸となっての外注化反対―被曝労働拒否の新たな闘いとして貫徹されている。
6月に予定されていた倉庫業務の外注化をめぐり、組合員への出向の事前通知を出せないところにJRを追い込んだ闘いは、職場反合闘争を徹底的に闘う中から国労を階級的によみがえらせる展望を押し開いた。
動労水戸は、被曝車両K544の再運用をたくらむJR東日本に対し、7月12日に勝田車両センターでの時限スト、16日には他の職場を含む総力のスト、17日も勝田車両センターでの時限ストを貫徹した。この闘いは勝田車両センターでの交番検査の強行を阻んだ。追い詰められたJRは、機器箱も開けず、ドア検査も動作試験もブレーキ試験も省略した「偽装検査」で「交番検査は終了した」と強弁している。
だが、国労郡山工場支部の組合員は、直ちにこの「検査」のでたらめさを追及する闘いに立った。闘争は勝田から郡山に受け継がれたのだ。
動労水戸と国労郡山工場支部は、鉄道整備の下請け・孫請けの仲間とともに、被災地の鉄道労働者としての誇りにかけて、被曝車両の運用阻止へ全力で闘っている。それは福島圧殺攻撃と対決する最先頭の闘いだ。
安倍政権は原発再稼働を叫び、電力資本は一斉に原発再稼働の申請を出した。その中で山本太郎さんが参院選に立った。100万人を動かして山本さんの当選をかちとる闘いは、国鉄決戦とまさに一体だ。
決戦の前進が反動分子をあぶり出す
国鉄闘争が最大の決戦を迎える中で、裏切り者の存在があぶり出された。国家権力の最高中枢が放った希代のスパイ分子・荒川碩哉の摘発と打倒は、国鉄決戦の前進の中でかちとられた決定的な勝利である。
荒川は1995年から内閣官房内閣情報調査室(内調)に直結してスパイ活動を開始し、00年から01年にかけて公安調査庁(公調)とも直結するようになった。95年は、村山政権(亀井運輸大臣)下で1047名闘争をつぶすために国家権力が本格的に身構えた時期だ。94年12月末、運輸省は国労に対する202億円損害賠償請求訴訟を取り下げ、国労本部の懐柔と取り込みに乗り出した。98年には1047名解雇について「JRに法的責任なし」という5・28反動判決が出された。これで国労本部は完全に戦意を喪失した。荒川が公調とも関係を持つに至った00年は、4党合意が出された年だ。
われわれは02年の国労5・27臨大闘争弾圧を完全黙秘・非転向で打ち破った地平の上に、10年の4・9政治和解で1047名闘争を自ら解体する4者・4団体との攻防を貫いてきた。06〜08年の「党の革命」の最先頭に立ったのは、5・27臨大闘争弾圧と闘いぬいた同志たちだ。労働運動の原則を守るために徹底的に闘ってきたことは、われわれの誇るべき歴史だ。
国鉄労働運動というすべての党派が群雄割拠する労働現場(戦場)で、あいまいなものは一切通用しない。われわれは、国鉄闘争を闘いぬいてきた者の誇りにかけて、あらゆる反動と対決する。
一人の青年の獲得に総力を
JR貨物の賃金削減策動や夏季手当1・1カ月という超低額回答は、国鉄分割・民営化=JR体制の破産の象徴だ。貨物労働者の怒りは、資本とともに日貨労カクマルに対して向けられている。
動労総連合が5・1貨物本社抗議行動に立ったことで、貨物労働者の怒りは一挙に噴出し、基本給10%賃下げは阻止された。それに代わってJR貨物が仕掛けてきた攻撃が、夏季一時金1・1カ月という超低額回答だ。これを即日受け入れ妥結した日貨労への労働者の怒りは必ず爆発する。資本とカクマルの結託体制はもはや崩壊寸前だ。
外注化に対して開始された現場からの反撃=青年の総反乱は、JR東日本の「グループ経営構想X」を根底的かつ確実に掘り崩している。
9・25反動判決を阻止し、絶対反対で資本と闘い、階級的団結をつくり出す闘いの中でこそ、われわれは青年の総反乱と結合できる。一人の青年を獲得することに総力を挙げ、組織拡大に踏み出そう。そのための決定的な武器として10万筆署名と動労千葉物販・国労原告団物販を職場に持ち込もう。外注化阻止・非正規職撤廃と被曝労働拒否の闘いをすべての職場・地域で実践し、国鉄戦線に階級的団結をよみがえらせよう。
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週刊『前進』(2593号3面1)(2013/07/22 )
教育労働者は8・6世界大会へ
青年を先頭に職場で団結し ストで闘う日教組つくろう
革共同教育労働者委員会
全国の教育労働者のみなさん、とりわけ青年教育労働者のみなさん。被爆68年の8月5日に「国鉄1047名解雇撤回/教育の民営化絶対反対/非正規職撤廃/職場からストライキで闘う日教組をつくろう」を掲げて広島で行われる全国教育労働者交流集会、そして8月5〜6日の「全原発廃炉・核廃絶8・6ヒロシマ世界大会」、8・9長崎に、全国から集まりましょう。原発再稼働を阻み、全世界の核を廃絶するために、教育労働者が先頭に立って行動しましょう。国鉄闘争全国運動を押し広げ、ストライキで闘う日教組をつくり出しましょう。
解雇・非正規化・過重労働・査定給-全矛盾は青年に
学校現場は今、夢も希望も語れない職場に変質しています。とりわけその矛盾は青年労働者に集中しています。
繁雑でまったく意味のわからない事務作業が増え、どれほど頑張って働いても仕事は終わらず、夜9時・10時までの残業や土日出勤も日常化しています。しかも教員は、どれほど超過勤務をしようとも超勤手当は出ません。給特法が4%の教職調整額と引き替えに「時間外勤務手当及び休日勤務手当は支給しない」と定めているからです。これほどの長時間の過重労働自体が、とんでもない賃下げと健康破壊です。
膨大な事務作業ゆえ、必要な教材研究や、職場の同僚同士の情報交換をする時間を取ることもできません。加えて、管理職の言いなりになるかどうかで決められる評価にもとづく査定給に脅かされる日々です。
文科省調査による12年度の「教員定数の標準に占める非正規教員の割合」は全国平均で8・8%、比率が最も高い沖縄県では16・6%におよびます。実際には各自治体負担による非正規職労働者がこの数字をはるかに超えて配置され、数え切れない職名の非正規職労働者が増え続けています。
さらに正規教員として採用された採用1年目の教員が「条件付採用教員制度」により1年間、管理職による執拗(しつよう)なパワハラと退職強要にさらされ、東京では毎年度末までに3けた近い新採教員が「自主退職」と解雇で職場を追われています。
非正規職労働者の激増や新採教員の解雇は、安倍政権や大阪・橋下市長が率先して進める公務員労働者の全員解雇と選別再雇用、非公務員化の先取りそのものです。
数年前まではあり得なかったこの現実の中で、多くの教育労働者が「体力的にも精神的にも、この仕事をいつまで続けていくことができるだろうか」という不安にさいなまれ、必死で毎日を乗り切っています。
今こそ、私たち教育労働者が怒りをもって立ち上がり、労働者の誇りを奪い返し、仕事に責任を取ることができる職場の団結、職場支配権を取り戻す時です。
教組幹部の制動つき破り闘う青年リーダーが登場
全国各地で、青年労働者を先頭に、闘わない既成の教組幹部をのりこえる新たな闘いが始まっています。
ある教組では、連合べったりの教組幹部の制動を打ち破って組合活動のリーダーとなった青年労働者たちが奮闘して、青年労働者が次々と組合に加入しています。
ある青年労働者は、妊娠や病気休職をめぐり、管理職が産業医をも使ったパワハラで退職に追い込もうとする中、職場の全労働者にその現実を伝え、校長や教育委員会との交渉を重ね、「一人の仲間も見捨てない」闘いを職場でつくり出しています。毎週の組合機関紙の発行、労働者としての権利や教育実践をめぐる学習会、平和学習、レクリエーションなどの組合活動を原則的に積み重ねていることが、青年の共感を集め、組合加入を実現しているのです。
「条件付採用教員制度」による退職強要に対して、「自主退職」を最後まで拒んで解雇撤回を闘う青年労働者も登場しています。
他方、ある教組では、非正規職の青年組合員が「非正規職組合員から選挙権・被選挙権を奪う」という方針を強行した教組幹部に、怒りの脱退届をたたきつけました。
またある教組では、過重労働の現実や教育委員会による不当処分に対して原則的に闘うことを訴え続けてきた青年が、教組幹部に抗議の脱退届をたたきつけました。その青年組合員に対して、組合幹部はただの一言も引き止めませんでした。彼らにとっては、当たり前に闘うことを訴え続ける青年組合員が邪魔な存在で仕方なかったのです。
涙をのんで組合を脱退せざるを得なかった青年労働者が求めているものは、闘う労働組合です。
こうした青年の切実な欲求を踏みにじって、政府・当局による労働者への攻撃に全面的に協力しているのが、今の日教組本部であり、各教組の幹部です。一昨年5月、公務労協議長として国家公務員の7・8%賃下げに合意したのは日教組前委員長・中村譲でした。そして今、全国の教育労働者と自治体労働者に7・8%賃下げを押し付けているのは、公務労協の現議長・日教組委員長の加藤良輔です。本当に許せません。
神奈川県では今年4月から県独自で4・0%の賃下げが強行されました。そして安倍政権による7・8%賃下げの強制で、5月末に県当局と県労連が妥結したのはプラス3・77%、つまり計7・77%の大幅賃下げです。県労連・神奈川県教組は、これほどの大幅賃下げにストライキも打たずに合意しておきながら、「労働組合の力で(0・03%)押し返した」と成果のように誇りました。一体これが労働組合でしょうか!
全国の自治体労働者の4・26ストライキ情勢が示したものは何だったのでしょうか。公務員労働者・労働組合が本気になって団結してストライキに立ち上がれば、このような賃下げは絶対にうち破ることができるということです。なぜそうならないのか? 既成の労働組合幹部が、政府と支配階級の側に立って労働者を支配する機関に成り果てているからだということをはっきりさせることが必要です。労働組合の団結した力に依拠せず、闘いを放棄して自ら労働組合の価値を低める――こんな組合幹部を打ち倒さない限り、青年労働者に未来はありません。
生き抜くために闘う組合を
日教組運動には、1950年代の勤評全国ストライキの経験を力に、1966年「10・21」に始まり74年「4・11」の全一日ストライキまで、公務員の賃上げ闘争とスト権奪還闘争をリードした歴史があります。これに対する報復として行政処分を受けた組合員はのべ約50万人、逮捕者は57人、起訴者は8人に及びました。こうした大弾圧をのりこえて「人事院勧告体制打破」「スト権奪還」を掲げて実力で闘いぬいて、賃上げを実施させてきたのです。
こうした闘いの歴史を必死で消し去ろうとしているのが今の日教組本部です。しかし、今こそ「ストライキで闘う日教組」が切実に求められています。
新自由主義攻撃がもたらした職場の極限状態が「生き抜くため、働き続けるため」の闘いを生み出しています。青年労働者こそ日教組本部をうち倒し、新たな闘う日教組をつくる主体です。
青年労働者のみなさん、職場からストライキで闘う日教組をつくる先頭に立ちましょう。
新自由主義攻撃は団結して闘えば必ずうち破れる
安倍政権による新自由主義攻撃の全面展開・アベノミクスも、橋下市長による教育の民営化と教育労働者の非公務員化・非正規職化も、今や完全に破綻しています。
安倍政権は「限定正社員」を突破口とする解雇自由化・総非正規職化、公立学校を含む公共インフラの全面民営化に突き進もうとしています。
6月14日に閣議決定した「日本再興戦略」では、「『国家戦略特区』の実現」「内閣総理大臣主導の下、大胆な規制改革等を実行するための強力な体制を構築して取り組む『国家戦略特区』を創設する」と打ち出しました。(別掲)
教育分野では「公立学校運営の民間開放(民間委託方式による学校の公設民営等)が有効な方策となり得ることを踏まえ、少なくとも特区において、こうした民間開放を柔軟に行う」としています。公立学校を公設民営学校にして、教育労働者を公務員ではなくそうとしているのです。
教育再生実行会議も5月28日の第3次提言「これからの大学教育等の在り方について」で、「産学連携による持続的なイノベーションを創出し、我が国の成長を牽引(けんいん)」する人材、「日本人としてのアイデンティティ」「我が国の伝統・文化についての深い理解」を持つ人材の育成、こうした大学改革を推し進めるための「学長が全学的なリーダーシップをとれる体制」の整備などを打ち出しました。大学を、3・11福島原発事故以降暴かれた「原子力ムラ」の中軸を担う機関にさらに大改造しようとするものです。
しかし安倍政権や橋下市長らの攻撃はすべて、労働組合と労働者が一切反撃しないことを前提にしたものです。大阪市教組や大阪市職の組合員が労組幹部の妨害・制動を突き破る闘いを貫いてきたことで、安倍や橋下の攻撃はほころび始めました。大阪の斎場労働者9人の解雇撤回判決や、水道事業の統合条例の否決、市営地下鉄・バス民営化条例の破産などは、現場労働者には力があること、労働者が団結して闘えば必ず勝てることを示しています。
職場から国鉄闘争広げよう
アメリカや韓国を始め全世界で、公共部門の全面民営化との闘いが、労働組合の最大テーマにせり上がっています。
こうした情勢の中で、87年の国鉄分割・民営化以来26年間貫かれてきた国鉄闘争は、世界に比類のない民営化反対の闘いであり、すべての労働組合と労働者の未来を切り開く闘いです。国鉄闘争全国運動を押し広げ、新自由主義攻撃と対決する労働運動をつくり出すことは、すべての産別の労働者の課題であり、すべての教職員組合の課題です。動労千葉鉄建公団訴訟の9・25判決までの2カ月間、「解雇撤回・JR復帰」10万筆署名を職場・組合で広げ、反動判決を阻みましょう。
8・5〜6広島に職場・組合の仲間とともに集まり、新自由主義攻撃と対決する力強い団結をつくりましょう。福島県教組と連帯し、被曝労働と対決する労働組合をつくりましょう。福島の子どもたちを被曝から守るために避難・疎開を実現しましょう。ふくしま共同診療所への支援をさらに広げましょう。
「職場に組合を、闘いは職場から」をスローガンに職場に闘う団結を取り戻し、改憲と戦争、民営化と非正規職化、解雇・賃下げに進む安倍政権と対決する教育労働運動をつくろう。青年労働者のみなさん、革共同とともに闘いましょう!
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日本再興戦略(6月14日閣議決定)
■「国家戦略特区」の実現
地域における取組を踏まえつつ、国家戦略の観点から、内閣総理大臣主導の下、大胆な規制改革等を実行するための強力な体制を構築して取り組む「国家戦略特区」を創設する。
■公立学校運営の民間への開放
公立学校で多様な教育を提供する観点から、公立学校運営の民間開放(民間委託方式による学校の公設民営等)が有効な方策となり得ることを踏まえ、少なくとも特区において、こうした民間開放を柔軟に行うことについて、速やかに検討を開始し、できるだけ早期に結論を得る。
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週刊『前進』(2593号3面2)(2013/07/22 )
闘いは進む 青年の職場から
医療 合理化・安全破壊と闘い組合員を拡大したい
広島連帯ユニオン 辻村あゆみ
私たちは今、「命より金もうけ」の新自由主義社会の中で怒りを感じながら必死に闘っています。私の職場は命を預かる医療の現場ですが、営利優先の経営方針から推進された救急医療政策にのっとって始めた精神科救急のため、いつ何が起きても不思議ではない危機的状態にあります。現に昨年11月には開放病棟で患者による放火、本年2月には患者同士の殺人未遂という重大な事故が引き起こされました。死亡事故にまで至っていないのは、現場の労働者が必死で安全を守っているからです。
この危機性を現場労働者は再三指摘し、組合は合理化政策として実施された救急医療政策の破綻として突きつけ、病院当局の責任を追及してきました。そして安全を第一とした過重業務の見直しと、人員の補充を提案しました。これに対し当局は日常的危険には見て見ぬ振りをし、いざ事故が起これば部外秘や箝口令(かんこうれい)で隠蔽(いんぺい)し無責任極まりない態度です。そして、受付や薬局の外注化・非正規職化を進め、形骸化した人事考課制度(評価制度)で労働者に分断支配と過重労働を強要しています。
この人事考課制度に反対する組合員や、意に沿わない労働者はD評価(5段階評価の最下位)にし、生きていくために必要な賃金まで削り取っていくのです。そのため正しいことを正しいとも言えず、ストレスを抱えて心身ともに疲弊し退職していく労働者も後を絶ちません。この制度は、労働者がより従順に働くよう、管理職の権限強化のために巧妙に改定されてきましたが、狙いは職場の労働者への団結破壊でしかあり得ません。
職場の安全が崩壊してもなお、労働者を駒のように働かせる当局は、際限なく利潤を追い求める悪魔に魅いられ、破滅への道を進む愚者そのものです。今こそ声を大にして訴えます。すべての事故や事件・労働災害は経営の責任であり、当事者である労働者に責任は一切ありません。金もうけを第一に優先させる金融資本の経営方針のもとで現場を直視せず、安全確保のために必要な人員は配置せず、一人が二人分三人分働けばよい(コスト削減)という方式で職員を使い捨ての駒のように扱う合理化攻撃を絶対に許しません。
この合理化に反対して安全闘争にかちぬくためには、四百人余の全職員に向けてビラを配り、日々粘り強く訴えてユニオンへの信頼をかちとり、一人でも多くの組合員をオルグしなければと思っています。そのためにも合理化や安全はどこかの誰かの問題ではなく、自分の問題として直視し、闘う力を奮い起こせるよう、そして「真に社会を支えているのは99%の労働者、私たちなのだ!」と多くの方に共感と実感を得られるよう活動していかなければと感じています。地域・産別が違えども、同じ思いで闘っている全国の仲間の団結をもってすれば、この金もうけ優先の社会を打ち破り、変えていけると私は信じています。
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週刊『前進』(2593号3面3)(2013/07/22 )
国鉄・反原発決戦の勝利と安倍打倒へ熱烈なカンパを
■未来を切り開くカンパを
夏期一時金の一斉支給日以降、同志・支持者の皆さんから多くのカンパを寄せて頂いています。非正規職で一時金もない労働者の皆さんからも熱烈なカンパを寄せていただき、革共同は身の引き締まる思いです。
しかし、国鉄・反原発の4カ月決戦に勝利し、プロレタリア世界革命を階級の力でたぐり寄せるためには、さらに強力な最大最高の決戦カンパを必要としています。
労働者階級の解放は労働者自身の事業です。階級決戦に勝利するための財政闘争こそ、労働者階級の自己解放闘争そのものです。革命的激動期が到来した今こそ、これまでの殻を大胆にぶち破り、職場の仲間や家族、友人をはじめ広範な人びとに決戦カンパを提起し、「ともに未来を切り開こう!」と真っ向から訴えようではありませんか。
労働者階級の党は、膨大な労働者人民のさまざまな協力によって支えられています。だからこそ、機関紙の発行、非合法・非公然の党の建設、一つひとつの闘争をかちとることができるのです。カンパは誰にでもできる革命闘争です。国家権力に最も打撃を与える闘いです。猛暑を吹っ飛ばすような解放的でさわやかなカンパ決戦をやりぬきましょう。
■壮大な階級決戦の勝利へ
革共同が力を込めて夏期大カンパを訴えるのは、第一に、4カ月決戦の根底的激しさと壮大さからです。これに勝利する規模の財政をなんとしてもつくり出さなければならないからです。
革共同は「国鉄決戦と反原発決戦でプロレタリア革命を切り開け」と階級的労働運動を一直線に貫いてきました。そして、国鉄決戦こそ日帝ブルジョアジーの心臓を射抜く核心的闘いであることが満天下に明らかになりました。動労千葉の鉄建公団訴訟は「国鉄とJRは別法人」「選別したのは旧国鉄であり、JRは一切関与してない。だからJRに責任はない」という、これまで体制内勢力を屈服させてきた“常識”が全部うそだったことを暴き出しました。内閣情報調査室と公安調査庁が送り込んだ希代のスパイ・荒川打倒の決定的勝利もまた、日帝権力中枢の最大の狙いが国鉄決戦の圧殺にあったことを暴き出したのです。
われわれは確実に国家権力と日帝の先兵JRを追いつめています。「解雇撤回・JR復帰」10万筆署名運動の早期達成、不採用基準を作成した葛西敬之らの証人尋問を求める大衆的大攻勢を叩きつけ、9・25反動判決を絶対に阻止しましょう。動労千葉が不退転の決意で臨む組織拡大決戦、動労水戸の被曝労働拒否・福島圧殺攻撃粉砕のストライキとひとつになり、あらゆる職場から新たな時代の反合・運転保安闘争を巻き起こしましょう。参院選闘争で切り開いた反原発100万決起のうねりを押し広げ、再稼働阻止・全原発廃炉の闘いを非和解的に進めましょう。安倍超反動政権を打倒しよう。
第二に、今こそ本物の労働者階級の党が求められているからです。革共同は参院選を、山本太郎さんの勝利をめざして全力で闘いました。労働者人民の燃えるような自己解放的決起は、既成政党に対する怒り・絶望と同時に、本物の政治家と党を求める労働者階級の願いの切実さを示しました。この闘いから革共同も多くを学びました。私たちはもっともっと自らを磨き、自己変革を遂げ、労働者階級の信頼を得る唯一の党、反帝国主義・反スターリン主義の世界革命の党として飛躍する決意です。新自由主義のもとで人間的共同性をずたずたに引き裂くこの社会を根底から打倒し、労働者が主人公となる社会を建設するため、革命的な労働者の党をともに築きましょう。
■革命に勝利する党をともに
最後にもうひとつ訴えたいことは、地区党・細胞の団結が財政闘争の勝利の鍵だということです。逆に言えば、4カ月決戦と夏期大カンパ闘争を通して、地区党建設・細胞建設の飛躍的強化をかちとろう、ということです。
革共同は党と労働組合の一体的建設の道を邁進(まいしん)し、この中で労働者階級の新たなリーダー、青年・学生の革命的リーダーをつくり出して前進しています。すべての地方委員会・地区委員会のもとに階級的拠点を打ち立てること――これなしに革命情勢を本物の革命に転化し、プロレタリア権力を打ち立てることはできません。労働者階級と党がどれほど深く固く結びついているか、そのメルクマールこそ機関紙と財政(カンパ)です。多くの労働者のカンパに支えられずに闘える労働者党など存在しません。たとえ生活に困っていても仲間のため、鉄鎖からの解放のためなら、身銭を切るのが労働者です。そうした労働者人民への揺るぎない信頼をもって、細胞・地区の団結で、思い切ったカンパ闘争に踏み出しましょう。
すべての皆さん! 革共同に絶大なカンパを! 7・28革共同政治集会(東京)にカンパをもって大結集しましょう。
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週刊『前進』(2593号3面4)(2013/07/22 )
鈴コン闘争共闘会議 必ず解雇撤回させる
確信あふれ1周年集会
7月15日、豊島区民センターで東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会の第5回定期大会が行われ、続いて「7・15鈴コン闘争支援・連帯共闘会議結成1周年集会」が開かれ、135人が参加した。解雇された3人と職場で闘う2人の組合員が全員そろい、明るく強固な団結あふれる集会になった。
司会は解雇撤回を闘うアメリカンアパレル分会の若い仲間が務めた。
共闘会議の代表呼びかけ人の花輪不二男さんが主催者あいさつを行い、1年間の闘いを振り返り「闘えば勝てる」と強調。特に安倍政権が「限定正社員」制度などで総非正規職化を狙うと同時に改憲・戦争へ走っている現実に怒りをたたきつけた。この1年、当該と一緒に都内主要労組を回り、労働運動の地図を塗り替えてきた自信と確信に満ちた、80歳の花輪さんの力強い発言だった。
連帯あいさつでは動労千葉の川崎昌浩執行委員が鉄建公団訴訟控訴審の9・25反動判決阻止の決意を、動労水戸の木村郁夫書記長が被曝車両K544運用拒否の7・16ストの決意を表明した。
木下徹郎弁護士は、裁判・労働委員会で会社側が「鈴木コンクリート工業は東豊商事とは関係のない第三者なのに、名誉棄損を行われたのは遺憾」と言い始めた点に触れ、「同一の会社であることはすでに隠しようのない事実」と弾劾した。
呼びかけ人の精研労組の諸永政廣委員長、ス労自主の山川博康副委員長、東京音楽大学分会の高橋浩さん、日本近代史研究者の伊藤晃さんのアピールは、みな「鈴コン闘争は自分の課題」と心がこもっていた。
全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の高英男副委員長の「あとは鈴木コンクリート社に向けて反撃を加え、3名の仲間が1日も早く職場に復帰すること、この闘いをいかに組織するかが重要です」というメッセージが紹介された。
共闘会議の吉本伸幸事務局長(鈴コン分会書記長)が基調報告を行い、「この1年、解雇撤回・非正規職撤廃の闘い、地域や産別の壁を越えた共闘は拡大し続けています。仮処分裁判では連勝し、労働委員会も審問を再開、解雇撤回の本裁判もこの秋、証人調べに入ります。『白石事件』で鈴コン闘争は国鉄闘争と本当にひとつになりました」と提起した。
精研労組青年部、郵政非正規ユニオン、みやぎ連帯ユニオン、広島連帯ユニオン、大阪市職などの報告が続いた。
鈴コンの組合員5人の発言は、個性豊かな労働者魂を感じさせ、「来年の7月15日は勝利報告集会をかちとろう」という発言に会場が沸いた。別所基明さんが「2年目こそ国鉄闘争と一体で、鈴コン解雇撤回闘争の勝負を決める年としよう」と閉会あいさつを行った。
鈴コン闘争は3カ月雇用の労働者も団結して闘えば必ず勝利できることを示している。労働組合運動は楽しいものだと体感する集会だった。
(合同・一般労働組合全国協議会 小泉義秀)
(写真 鈴コン分会の組合員の労働者魂にあふれた発言に大きな共感【7月15日 東京・豊島区民センター】)
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週刊『前進』(2593号4面1)(2013/07/22 )
8・6広島―8・9長崎に全国大結集を
被ばく68周年 核・原発なくせ!長崎集会へ
フクシマの怒り・闘いと結び再稼働阻止し安倍を打ち倒せ
8月8〜9日、被ばく68周年を迎える長崎で、9日の「フクシマの怒りとともに 被ばく68周年 長崎集会」と「安倍首相平和式典出席弾劾デモ」を柱に、2日間にわたって反戦反核・反原発行動が闘われます。参加を心より訴えます!
資本家たちの金もうけと核武装化のための再稼働
何よりもこの長崎闘争は、フクシマの怒りと結びつき、原発再稼働を阻止し、それを強行しようとしている安倍政権を労働者階級の手で打倒する闘いとしてかちとります。
3・11福島原発事故から2年がたちましたが、福島原発事故はなんら収束せず、子どもの甲状腺がんが多発し、観測用井戸の水から高濃度のセシウムが検出されるなど、ますます放射能汚染は拡大しています。人びとを日々被曝させ、命と生活を脅かしながら、安倍政権はそんなフクシマの現実を封印し、原発再稼働に一挙に突き進もうとしています。資本家や御用学者などの膨大なもうけと利権、そして日本の核武装のためです。ここにはすでに破産した新自由主義の腐敗が極まった姿があります。そしてこの現実への怒りがフクシマの怒りとして爆発し、再稼働阻止の闘いを中心にして、全国の反原発闘争とつながっていこうとしています。
今年の長崎闘争は、被爆地ナガサキの怒りがこのフクシマの怒りと一体となって、原発再稼働を絶対に阻止する闘いとしてかちとっていきたい。特に福島の子どもたちを被曝させるがままの政策に手を貸した最悪の御用学者である山下俊一(現長崎大学副学長)を再稼働阻止の闘いと一体のものとして弾劾していく。そして8月9日の原爆投下の日には、安倍首相の平和式典出席を許さない、安倍政権を打倒するデモをかちとって、午後の長崎集会の高揚をかちとっていきたいと思います。
資本に対する労働者階級の怒りこそ原発廃炉の力
今回の長崎闘争はもとより、反原発闘争、反戦反核闘争の勝利の原動力は、労働者階級の闘いであり、労働組合の闘いです。新自由主義のもとで労働者の非正規職化、貧困化が進み、労働者は生きられなくなっています。さらに資本家どもは、核武装という目的をも持ちながら原発政策を推進し、自分たちのもうけのためには大事故も辞さない。その結果としても労働者は生きられなくなっている、場合によっては人類が絶滅しかねないという状況を強制されています。こうした資本に対する労働者の階級的な怒りこそ、原発を廃炉に追い込んでいく核心的な力であり、労働者階級の闘いこそ、全原発廃炉の展望を開きます。
今春の動労千葉の「外注化阻止・非正規職撤廃」を掲げたストライキ闘争、そして動労水戸の被曝労働を拒否する闘いは、二つにして一つであり、資本の支配を打ち破り、同時に帝国主義世界戦争が生み出した核を廃絶していく闘いの核心と展望がここにあります。労働者階級が資本家階級を革命で打倒し、自らが権力を握ってこの社会を変えることによる以外、核兵器も原発もなくならないのです。
8月9日の長崎集会には、動労水戸の辻川慎一副委員長が参加し、動労水戸の被曝労働拒否の闘いを報告します。労働者階級の闘いの中にこそ核廃絶の展望があることを指し示す集会として、今年の長崎集会を実現していきたいと思います。
福島の生きるための闘いとして保養を実現しよう
さらに長崎では、この7月にフクシマと結びついて保養を計画しています。保養とは何か? それは日々被曝させられているフクシマの人びとの「生きさせろ!」という要求、「生きる」ための必死の闘いであり、フクシマを切り捨て見殺しにしようとしている政府に対する真っ向からの弾劾の闘いそのものです。このフクシマの怒り、「生きるための闘い」と全国の闘いが結びついて、フクシマの子どもたち、人びとを守りぬく。そして「ともに生きて闘う」陣形をつくりだして、安倍政権による原発再稼慟を阻止していく決定的な闘いです。
フクシマの子どもたち、保護者たちと交流することで、私たちもフクシマの現実と怒りをあらためて知る。そして今の資本家が支配する社会の中で、「生きぬく」ことが労働者階級にとって闘いであり、資本と政府との日々の闘争なのだということをあらためて認識する。職場の現実しかり、フクシマの現実しかりです。だから労働者は団結が必要であり、保養も労働者階級の団結の闘いそのものなのです。
特にナガサキは被爆地であり、フクシマの今の現実は、ナガサキの被爆者の現実とも一体です。フクシマとナガサキが保養を通じて結びつくことは、旧来の原水禁(原水爆禁止日本国民会議)、原水協(原水爆禁止日本協議会)の体制内的な被爆者運動をのりこえる新たな被爆者の運動の始まりにもなろうとしています。
また保養は、この原水禁・原水協などの体制内的運動はもとより、福島をはじめ全国で反原発闘争をめぐって起きている党派闘争に勝利し、誰が本当に原発をとめることができるのか、廃炉に追い込めるのかをはっきりさせる闘いです。階級的労働運動を実践するもののみが、本当にフクシマとの連帯もかちとって、安倍政権を打倒して、全原発廃炉と核廃絶の展望を切り開いていける。それを明らかにする闘いとして保養を実現します。
このような中身を持つ保養闘争を長崎は7月にかちとり、そのかちとった地平の上で8月闘争へと突き進みます。
労働者階級の国際連帯で核と原発の廃絶へ闘おう
さらに重要なことは、国際連帯闘争の発展です。福島原発事故は全世界に衝撃を与え、世界各地で新たな反原発闘争が高揚しています。3月11日2周年に際しては、台湾で20万人の反原発デモが闘われ、香港や韓国やインド、トルコなどで反原発行動が闘われました。ヨーロッパでもドイツのゴアレーベンの闘いをはじめ各国で原発に反対する行動が拡大しています。
さらに福島原発事故は中国(大陸)にも大きな衝撃を与えており、7月12日に広東省江門市で核燃料加工工場建設を阻止するための1千人以上のデモが爆発し、政府は建設中止の表明に追い込まれました。この闘いは、世界最大の原発大国をめざす中国政府を揺るがしています。
核が労働者階級の命と生存を根底から脅かし、絶滅させかねない、絶対に相いれない存在であるからこそ、全世界で労働者階級を先頭とした反原発の闘いが爆発し、国際連帯を求めて発展しているのです。
核兵器も原発も、これを地球上から廃絶する道は、労働者階級の国際連帯以外にありません。6月にドイツを訪問した椎名千恵子さんの報告を軸に、核廃絶をめざす国際連帯集会としても実現していきます。
今年の長崎闘争はこのように、時代の大激動の中で、分裂と屈服を深める原水禁・原水協を内容的にも運動的にものりこえ、運動の主流派となっていく展望をはらんだ闘争になります。長崎の多くの被爆者とともに、長崎集会を頂点に長崎闘争の成功をかちとります。
全国から多くの皆さんの参加を訴えます!
〔川端義行〕
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【要項】8・6広島-8・9長崎反戦反核反原発闘争
広島
被爆者とフクシマの怒りをともにし実現しよう
全原発廃炉・核廃絶8・6ヒロシマ世界大会
再稼働阻止!全原発廃炉!ヒロシマ世界大会
8月5日(月)午後3時〜6時
アステールプラザ中ホール(広島市中区加古町4―17)
アメリカ・ドイツから ほか/被爆者・被爆二世、福島からの訴え、
各地の反原発運動/被曝労働阻止をたたかう労働組合
主催 8・6ヒロシマ大行動実行委員会
すべての原発いますぐなくそう! 全国会議(NAZEN)
ヒロシマ・アピール集会
8月6日(火)午前7時 原爆ドーム前
8時15分 黙とう後、首相式典出席抗議、中国電力包囲のデモ行進
8・6ヒロシマ大行動大集会
12時半 広島県立総合体育館小アリーナ(広島市中区基町4―1)
午後2時半 市内デモ行進
主催 8・6ヒロシマ大行動実行委員会
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長崎
8月8日(木)正午 長崎大学本校 山下俊一と長崎大学への弾劾行動
午後2時 九州電力長崎支社申し入れ行動
長崎原爆朝鮮人犠牲者追悼式典
8月9日(金)午前7時半 爆心地公園の原爆朝鮮人犠牲者追悼碑前
主催/長崎在日朝鮮人の人権を守る会
8・9安倍首相平和式典出席弾劾デモ
午前10時 城栄公園(路面電車・大橋下車)
8・9フクシマの怒りとともに 012被ばく68周年長崎集会
午後1時30分 長崎県勤労福祉会館(路面電車・公会堂前下車)
主催/すべての原発いますぐなくそう! 全国会議ナガサキ
協賛/8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争全国統一実行委員会
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週刊『前進』(2593号4面2)(2013/07/22 )
NAZEN東京集会 各地域に運動と組織を
労働組合・福島連帯・国際主義で
7・11東京集会は、結成以来2年にわたるNAZEN(すべての原発いますぐなくそう!全国会議=な全)の活動を総括し、今後の闘いの路線的方向性を具体的に提起するきわめて重要な集会として大成功しました。
まず第一に、原発再稼働阻止・全原発廃炉を実現する力は、階級的労働運動の発展のなかにある――このことへの確信を深めました。国鉄水戸動力車労働組合の石井真一委員長の講演は、ストライキによって被曝労働の強制を拒否する労働組合の団結の力強さを、誇りと自信をもって明らかにしました。国鉄決戦を発展させ、電力労働者、原発労働者の組織化の展望を開こうということです。「解雇撤回・JR復帰10万筆署名」は、国鉄労働者のみならずNAZENの正面課題でもあります。
第二に、福島の怒りとつながり、福島そして東京の子どもたちの命と生活を守る――このことをNAZEN運動の中軸にすえていきます。ふくしま共同診療所の医師、杉井吉彦さんの講演は、被曝による子どもたちの健康被害を認めない政府と福島県の医療の現状を怒りをもって暴くものでした。ふくしま共同診療所は子どもたちの治療にとどまらず、政府・資本の「帰還キャンペーン」と対決する避難・保養の拠点ともなるべきと語りました。本格的な医療施設建設の第2ステージに全力で踏み出しましょう。
第三に、反原発闘争を国際連帯闘争として大きく発展させる――それがすでに具体的な形となりつつあります。NAZEN事務局長の織田陽介さんが、この6月にドイツを訪問し、核廃棄物最終処分場建設と闘うゴアレーベン反対同盟と交流を深めたことを報告しました。織田さんは、ドイツの反原発・反核運動においても労働者と市民の結合が課題となっていることを知り、NAZENの闘いがすぐれて普遍的な課題を担っていることに確信をもったと述べました。
NAZENの課題にしている保養運動も、労働組合が取り組んでいく以外に展望は開けないとも提起しました。階級的労働運動を軸にして、労働組合と市民ががっちりと団結して反原発運動に取り組もう、国際連帯が進めば、世界の反核運動を主導することができると訴えました。
また織田さんは、山本太郎さんの参議院選挙闘争にNAZENとして総決起しようともアピールしました。議会選挙の当落以上に、千人を超えて爆発的に進んでいるボランティアの人たちの決起のなかに、これからの反原発闘争のさらなる展望を切り開く力があるからです。都政を革新する会の福田政幸さんも山本太郎さんの当選をめざして闘う決意を述べました。
(写真 7月11日、東京・杉並に350人の労働者・市民が集まってNAZEN東京を結成した)
今夏保養運動に取り組もう
今や、東京各地域にNAZENの運動と組織をつくり、NAZEN東京としての実体を築くことが課題となっています。集会ではNAZEN杉並、NAZEN吉祥寺に続いて、8月に結成予定のNAZEN江戸川、NAZEN品川からの発言もありました。7月8日の「新規制基準」施行を機に6原発12基の再稼働申請が出されました。再稼働を阻止する力ある反原発運動が求められています。さまざまな党派闘争も激化しているなかで、首都東京におけるNAZENの運動と組織の前進は、全国のNAZENの前進をかちとる突破口になります。今夏に計画されている保養運動をはじめ、NAZEN東京としての取り組みを進めたいと考えます。
8・6−8・9反戦反核闘争統一実行委員会の三角忠事務局長からヒロシマ・ナガサキへの結集が訴えられました。8月5日には広島で「ヒロシマ世界大会」がNAZEN結成2周年集会として開催されます。全国のNAZENのみなさん! ヒロシマでお会いしましょう!
(NAZEN杉並 北島邦彦)
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週刊『前進』(2593号4面3)(2013/07/22 )
“あきらめるのはやめる”
7月12日金曜行動 再稼働申請に怒り爆発
7月8日の原子力規制委員会による新規制基準の施行と関西電力など4社6原発12基の再稼働に必要な安全審査の申請に対し、全国で大反撃が始まった。東京では12日午後6時から首相官邸・国会前などで激しく抗議行動が闘われた。「原発やめろ!」「再稼働反対!」。官邸に向けたコールもいつも以上の勢いだ。
発言が始まった。年輩の女性は「福島第一原発はどうなってるんだ!
原発の海側の井戸からセシウムなどが出てきた。核燃料もどこへ行ったか分からない。収束なんてほど遠い。それなのに再稼働しようなんておかしい。私は本当に怒っている!」と安倍政権と規制委員会を厳しく弾劾した。中年の男性は「今すぐ原発をやめなさい。まず一番大事なのは子どもの、被災者の、国民の命そのものだ。それを無視した今の政治は絶対に認められない。再稼働は犯罪だ!」と叫んだ。
国会前でも多くの人が安倍と自民党への抗議の声を上げた。札幌から参加した若い男性は「北海道庁前でも毎週行動してます。冬の間は、動きを止めると死んでしまうくらいの吹雪の中でドラムをたたいたりスピーチしてました」と活動の様子を生々しく報告。続けて「福島でおじいちゃん、おばあちゃんが自殺するような国をつくっちゃったとか、死体が転がっているような街をつくっちゃったとか。俺もこれまで『しょうがない』とあきらめてきました。だけどあきらめるのはもうやめます。北海道へも避難してきた人がたくさんいます。そういう人たちを踏みつけて『頑張ろう日本』とか『日本を取り戻せ』とか言えるのか!」と怒りをぶつけた。青年の一途な熱い訴えに参加者は「そうだ!」の声と拍手で応えた。
(写真 プラカードやボードを掲げ、「再稼働反対!」「原発売るな!」のコールを連呼【7月12日 首相官邸前】)
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週刊『前進』(2593号4面4)(2013/07/22 )
2013年日誌 7月9日〜15日
防衛白書、対中国をむき出し/TPP交渉、マレーシアで開始
●防衛白書、中国の海洋進出に強く対応 小野寺五典防衛相が閣議で2013年版の防衛白書を報告。中国の「高圧的対応」として釣魚島(尖閣諸島)周辺での活動を例示、初めて「不測の事態」への懸念を示した。(9日)
●地下水セシウム、3日で90倍上昇
東京電力は福島第一原発2号機の海側観測井戸で8日採取した地下水から過去最高の1gあたり2万7千ベクレルの放射性セシウムを検出と発表。(9日)
●首相、原発再稼働に意欲 安倍晋三首相はTBS番組で「今、(原発を)動かしていなくても大丈夫だ、という考え方は間違っている」と述べ、原発の再稼働に意欲を示した。(9日)
●エジプト首相にベブラウィ氏 エジプトのマンスール暫定大統領は暫定政権の首相に元財務相のハゼム・ベブラウィ氏(76)を任命した。(9日)
●汚染水、海に拡散の疑い 原子力規制委員会は東京電力福島第一原発の原子炉建屋にたまった高濃度の汚染水が地下水と混じり、海に漏れ出て拡散している疑いが強いと指摘。(10日)
●日本原電、再稼働申請へ 日本原子力発電は敦賀原発1、2号機(福井県)と東海第二原発(茨城県)の3基について原子力規制委員会への再稼働申請を目指す意向を表明。(11日)
●米中投資協定本格交渉へ 米中の「戦略・経済対話」が閉幕し、両政府は米中投資協定の締結に向け本格交渉に入ることで合意した。(11日)
●九州電力、玄海再稼働を申請 九州電力は、新規制基準に基づき、玄海原発3、4号機(佐賀県)の再稼働に必要な安全審査を原子力規制委員会に申請した。原子力規制庁は6原発12基の審査を同時に進める方針。(12日)
●スノーデン氏、ロシアへ亡命求める
米国家安全保障局(NSA)による情報収集活動を暴露して訴追された米中央情報局(CIA)の元職員のエドワード・スノーデン容疑者が滞在中のモスクワのシェレメチェボ空港でロシアへの政治亡命を求めた。(12日)
●米・EU、盗聴問題に触れず 米国と欧州連合(EU)による世界最大の自由貿易圏づくりに向けた初回交渉は米情報機関によるEU施設などへの盗聴疑惑に触れずに終わった。(12日)
●政府、辺野古に陸自拠点を検討 政府は、南西諸島の防衛強化に向け新たに編成する陸上自衛隊の「初動担任部隊」の拠点を沖縄県名護市辺野古沿岸部に建設予定の米軍普天間飛行場代替施設内に設ける検討を開始。(13日)
●中国、核燃工場建設を中止 中国広東省の鶴山市で計画中だった原子力発電用核燃料製造工場の建設が住民の反対デモを受け中止になった。(13日)
●自衛隊に海兵隊機能 防衛省は、年内に策定する長期的な防衛力整備の指針「新防衛大綱」の中間報告に「海兵隊的機能の充実」と明記する方針を固めた。離島防衛を重視。(14日)
●政府、領海基点400島保全強化
政府は領海の範囲設定の基点、約400の離島の保全に乗り出す。(15日)
●TPP交渉開始 環太平洋経済連携協定(TPP)の18回目の交渉会合がマレーシア・コタキナバルで11日間の日程で始まった。日本は23日午後から交渉に加わる予定。(15日)
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週刊『前進』(2593号5面1)(2013/07/22 )
三里塚市東さんの農地を守ろう
7・14千葉 7・29農地強奪判決阻止へ
労農学900人が決起集会
7月14日、市東孝雄さんの農地裁判判決が2週間後に迫る中、三里塚芝山連合空港反対同盟の主催で「市東さんの農地を守ろう7・14全国総決起集会」が千葉市中央公園で開催された。三里塚闘争にかつてない重大な決戦局面が訪れたことを誰もがひしひしと感じながら、全国から約900人の労働者・農民・学生・市民が、反対同盟と連帯し市東さんの農地を守る一心で、猛暑の中を結集した。集会後、千葉市内を席巻し千葉地裁を直撃する戦闘的デモを行った。
(写真 反対同盟を先頭に千葉市内を席巻する大デモをうちぬき、「市東さんの農地を奪う不当判決は絶対許さない」の声を響かせた【7月14日】)
労農連帯で安倍政権倒せ
正午からステージ上でライブ演奏が行われ、その熱気を引き継いで午後1時、萩原富夫さんの司会で集会が始まった。
最初に北原鉱治事務局長が主催者あいさつを行った。「全国から寄せられた農地強奪判決に反対する署名を7月17日に提出し、29日には判決を迎える。農民からの土地収奪を許さず、三里塚は闘い続けてきた。TPP(環太平洋経済連携協定)は日本の農業を解体するものだ。現在の政治を根本から変えよう」と訴えた。
続いて動労千葉の田中康宏委員長が連帯発言に立った。「安倍政権はTPPとか土地の集約とか言ってそれを成長戦略だと称している。これは国家と資本による土地泥棒であり、農業の根本的な破壊だ。労働者と農民の膨大な怒りの声が噴き出そうとしている。国鉄分割・民営化から26年闘ってきたことによって、国鉄改革が国家的不当労働行為だったことを全面的に暴き出す時がやって来た。われわれは解雇撤回・外注化阻止の闘いの中に、労働運動を再生する道があると信じて団結を守ってきた。労農連帯の力で安倍政権を倒す時だ。7・29判決に勝利し市東さんの農地を守りぬこう!」と呼びかけ、決意と展望を示した。
市東さんが鮮烈な決意表明
関西実行委、市東さんの農地取り上げに反対する会の連帯発言、さらに婦人行動隊・木内敦子さんのカンパアピールに続いて、天神峰の市東孝雄さんが登壇し、マイクを握った。
「誠実に働く者が当たり前の権利をかちとらなければなりません。私はいかなる判決でも受けて立ち、体を張って闘います」(要旨別掲)
この鮮烈で揺るぎない決意に、参加者全員が惜しみない拍手を送った。
続いて反対同盟顧問弁護団が壇上に並んだ。最初に葉山岳夫弁護士が「NAA(成田空港会社)のやっていることは非道・違憲のかたまりだ!」と断じ、反動判決と仮執行宣言を阻止する決意を表した。そして弁護団一人ひとりが発言し、裁判の論争点を解説し、NAAの違法・不当を具体的に突き出した。
戦闘的デモが地裁を直撃
萩原進事務局次長がまとめの発言を行った。
「市東さんは3代にわたって手塩にかけてつくってきた農地を守り、その土地を闘いの題材として皆さんの前に提供して、6年間の裁判闘争を闘ってきた。農地や山・川・海は誰の力や権利をもっても侵すことはできない。市東さんは人間が生きる基本である食糧を供給し、安全で新鮮な野菜を届け、消費者とつながってきた。法律をもねじ曲げてその土地を取り上げることを、絶対に許してはならない! 短期・緊急であったが署名は今日で1万1588筆集まった。反対同盟は3回の一斉行動で空港周辺地域に署名をもって入り、自信を深めた。全国でも心ある人びとが三里塚の勝利を願っている。今日を上回る数で判決日に臨もう。三里塚は福島・沖縄と連帯し、労働者階級との連帯をもって闘いぬく」
緊迫した提起を受けとめ、全参加者が大きな拍手で応えた。
伊藤信晴さんがデモコースの説明を行い、最後に萩原富夫さんがシュプレヒコールと団結ガンバローの音頭を取った。
千葉市の繁華街へデモに出発した。その最先頭に立ち、「耕す者に権利あり/農地を奪う判決を許すな」と大書された横断幕を持つのは市東さんだ。宣伝カーの訴え、デモコール、打楽器のリズムなどが重なって、熱気とともに市街全体を覆った。
沿道の人びとは、足を止めデモに見入っている。「成田の農民がまた空港問題で土地を取られようとしている!」との理解がただちに広がっていった。
デモ隊は千葉地裁前で多見谷裁判長への抗議・弾劾をたたきつけ、再び中央公園へ戻った。7月29日の判決の日、ここに再度集合することをそれぞれが約束し合った。
(写真 農地強奪阻止の固い意志を千葉地裁にたたきつけた動労千葉のデモ隊【7月14日 千葉地裁前】)
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週刊『前進』(2593号5面2)(2013/07/22 )
NAAを絶対許さず 体を張って闘い抜く
天神峰 市東孝雄さん
私は今、並々ならぬ決意をもってこの集会を迎えました。「土地を明け渡せ」という思いも寄らぬ提訴から約6年、成田から裁判所に来るたび、NAAの違法・でたらめを感じてきました。
成田市農業委員会はNAAの土地の賃貸借契約解除申請について「空港のためならフリーパス」と公言し、千葉県農業会議は「耕作地の場所が違うから調べてくれ」と言っても耳を貸さず、逆にNAAに「書類が不備だからこうしたらいい」と入れ知恵をした。90年耕した農地を守る人間が納得できますか!
おやじが亡くなり、私は天神峰に戻って農業を継ぎました。畑の土は本当にすばらしいものです。その畑の6割から7割を取り上げようとしている。それは私に死ねということです。
向こうは離作補償1億8千万円を提示してきました。だが、金を出せばいいのか。金よりも大事なものはいっぱいある。金をやるから農業をやめて出ていけと強制し、28軒あった天神峰で残ったのはうちだけです。
そして団結街道封鎖、現闘本部取り壊しの時のひどいやり方、私に対する不当逮捕……。23日間勾留され、悔しい思いをしました。
「国策だ」といって47年間こんなことをやり続けてきたNAAを、絶対に許せない!
自民党は、政権に復帰したら原発推進でやりたい放題です。私はこの間沖縄、福島に行きました。基地や原発を持ち込んで、人間の暮らしを破壊するやり方に怒りを感じます。
現状を変える力は、誠実に働く者の中にあると思います。働く者が当たり前の権利をかちとることです。
29日、けっして予断を許しませんが、不当判決、仮執行宣言を粉砕する決意で臨みます。いかなる判決をも受けて立ち、体を張って闘いぬくことを明らかにします。
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週刊『前進』(2593号5面3)(2013/07/22 )
千葉地裁へ署名を提出
怒りの署名1万2千筆 「この声に耳を傾けよ」
7月17日、反対同盟の署名提出行動が千葉地裁に対して行われた。
この日までの集約で署名は1万1922筆。一つひとつが、かけがえのない署名だ。
反対同盟と顧問弁護団は、表紙を着けてとじひもで分厚い合冊にまとめた署名用紙の束を用意して裁判所前に陣取った。市東孝雄さんを先頭に地裁建物に入り、民事第3部書記官室へ向かった。
応対に出てきた職員らに対して、北原鉱治事務局長が申入書を読み上げた。「全国の人びとの声に耳を傾けて農地取り上げの判決を出すことのないよう……」。さらに北原さんは「市東さんの苦しみがわかるか。人間の心を失ったらなにもない。裁判長に必ず伝えよ!」と怒りに声を震わせて詰め寄った。職員は顔をこわばらせて積み上げられた署名用紙の受領手続きをした。
近くの会場で記者会見が開かれた。北原さんのあいさつに続き、葉山岳夫弁護士が弁護団の声明を読み上げ、「1万2800平方bという、1971年の第1次、第2次強制代執行を上回る戦後最大規模の農地収奪」の攻撃に対し、「不当反動判決を出すなら全力を尽くして徹底的に闘います。まして仮執行宣言を付けるなどの暴挙は絶対に阻止します」と弁護団の総力戦を宣言した。
新聞記者から「一審で仮執行を付けることは三審制の否定ではないか」という質問が出され、葉山弁護士は「まさにその通り」と、判決確定前の農地取り上げのたくらみを断罪した。
市東孝雄さんは、「この地で農業をやり続ける気持ちはまったく変わらないし変えるつもりもない」と語った。
全国農民会議の小川浩さんは「農地法で農地を取り上げることなど許されない」と激しい憤りを込めて述べた。
最後に萩原進事務局次長が、「あの地から市東さんをたたき出すことがNAAの裁判の目的だ。違法を力ずくで押し通そうとしている、それを50年近くやってきた。だから空港は完成しない。空港からではなく市東さんの側から見てほしい。判決は予断を許さぬが、われわれの勝利への確信は変わらない。断固として29日の判決を迎え撃つ」と述べ、この日の記者会見を締めくくった。
(写真 全国から寄せられた署名の束を手に千葉地裁へ向かう市東さんと北原さん【7月17日】)
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週刊『前進』(2593号5面4)(2013/07/22 )
全学連第74回定期全国大会へ(招請状)
全学連中央執行委員会が全国の学生に向けて発した全学連定期全国大会への招請状を一部省略して紹介します。(編集局)
「教育の民営化」粉砕! 学生自治会をよみがえらせ、「原子力ムラ」を大学から追放しよう! 全学連第74回定期全国大会に集まろう!
全国学生の皆さん!
全学連中央執行委員会は、9月4〜5日に開催する第74回全学連定期全国大会へ多くの学生の参加を訴えます!
大恐慌が全世界を覆う中、いたるところで民衆が社会変革を求めて立ち上がっています。その先頭に私たちと同じ世代の若者が立っています。未来を決めるのは若い世代です。私たちの決断と行動が今ほど求められている時代はありません。
今年7月、私たちの仲間が、広島大学に巣食う「原子力ムラ」の責任を追及する運動の中から、約40年ぶりに学生自治会を再建しました。委員長の百武拓君は訴えています。「自治会をつくり、学生の団結を拡大し、団体交渉やストライキを打つことで経営協議会から大学の決定権を奪い返していきたい。大学の主人公は学生であることを、彼らに見せつけてやらなければなりません」
今、巨万の学生が団結して立ち上がる時代が訪れています。全国学生はデモとストライキで街頭と大学を席巻しよう!
第一に、「教育の民営化」が生み出した現実をはじめ私たち学生が立ち向かうべきものは何か。
1980年代以来の新自由主義政策、とりわけ小泉構造改革(2004年、国立大学法人化)の中で、教育関連分野の民営化(私物化)が進行しました。その矛盾は一つに、原発御用学者として現れました。大学を牛耳った大企業と政府・官僚が養成した御用学者は、福島の子ども12人(疑いも含めれば27人)から甲状腺がんが見つかっても「放射能安全神話」を吹聴し、原発の再稼働・輸出のために福島県民をはじめ多くの生命をないがしろにしています。
二つに、学生の生活・権利の徹底的な破壊として現れました。大学は金もうけの場とされ、学生はモノのように扱われています。現下の教育改革・大学改革の目的として強調されていることは、国際競争力強化のための「グローバル・リーダーの育成」です。それは一方では、学費(奨学金)・単位・就職活動などに追われ多忙化する現実として、他方では、学内規制の強化などを使った学生自治会・サークルの破壊や処分で、そこからはみ出すことすら許されない現実として現れています。
また大恐慌の中でさまざまな矛盾が噴出しています。とりわけ戦争の危機と労働者の置かれた状態です。大恐慌が過剰資本・過剰生産力という資本主義体制の行き詰まりであるがゆえに、国家間・大企業間での争闘戦が激化の一途をたどっています。安倍政権は、一方では成長戦略の柱としてインフラ・パッケージ輸出を位置づけており、それを実現するために日本でもアジア並みの雇用体系を確立することを狙っています。また他方で日米安保強化、改憲攻撃に突き進んでいます。大失業・総非正規職化(超低賃金・不安定雇用)と戦争が私たちに襲いかかって来ています。こうした動きが原発再稼働やTPP参加も含め、ますます加速していくことは間違いなく、これとの対決はすべての民衆に待ったなしで問われています。
第二に、こうした状況を覆すために私たち学生が何をなすべきか。全国大学での闘いの経験を共有し総括する中で明らかになると考えています。
一つに、法政大学でのの闘いです。法大闘争とは、ビラまき・立て看板規制に対し、大学において学問・言論の自由を保障する基礎的な条件を守る闘いから始まり、7年間で13人の退・停学処分者、のべ125人の逮捕者を出しながら継続されている学生と国家権力との非和解的激突です。私たちはこの闘いを通して、学生は団結すれば国家権力の意思を打ち砕いて闘い続けることができることを示してきました。そして、この闘いは大学のあり方を根本から問いかけるものへと発展しています。
二つに、全国大学での学生自治会建設(防衛・再建)の闘いです。昨年、京都大学では学生自治会を再建する運動の中で、経営協議会に入り込んでいた関西電力元社長・藤洋作を解任に追い込みました。学生自治会を長年守り続けてきた東北大学も、学内規制問題をめぐって決戦を迎えています。また福島や沖縄からも学生が立ち上がり始めています。
三つに、3・11福島原発事故以来、私たちは大学での闘いと同時に街頭での反原発運動にも全力で取り組んできました。また動労千葉(国鉄千葉動力車労働組合)を軸とする階級的労働運動潮流の国際連帯の発展に取り組んできました。
全学連は終戦直後の1948年9月、「戦争反対」と「生活の防衛」を掲げた学生のゼネストが闘われる中で結成されました。その原点が再び焦点となっています。私たちは学生自治会建設の闘いを通して、学生の意思を一つに束ね上げ、大学全体ひいては社会全体を揺るがす力あるものにするべく奮闘しており、そうした運動を実現しつつあると自負しています。
以上を踏まえ全学連大会への参加を呼びかけます。全国の大学で学生自治会をよみがえらせ、全学連の旗の下にすべての学生が結集して社会全体を揺り動かす、力ある学生運動を登場させよう!
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全学連第74回定期全国大会
9月4日(水)〜5日(木)、東京都内
※参加費1000円(会場代、資料代など)
宿泊費は除く
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週刊『前進』(2593号5面5)(2013/07/22 )
参院選 「山本旋風」が首都を席巻
労働者の怒りを代表し闘う
7月14日午後6時、夕立ちがあがったばかりの渋谷ハチ公前広場を、数千もの人びとがぎっしり埋め尽くす。前回(7月6日、前号既報)よりもさらに多くの聴衆が山本太郎さんの訴えを聞きに集まった。この日は大手のマスコミも駆けつけ、既成政党を「猛追」する山本さんを注視した。
選挙戦後半に入って山本さんへの注目は一気に高まり、ネットでの検索数は候補者の中でダントツ1位。手弁当で参加している大勢のボランティアも連日奮闘し、山本さんを必死に支える。既成政党の岩盤をぶち破る「山本旋風」が首都を席巻し、ひとつの革命的な大衆行動となって爆発していることが、この日もはっきりと感じられた。
「僕たちの目の前にある不条理を跳ね返すためには、本当のことを言える人が国会に行かないといけない!」「国会で行われている茶番をすべてぶちまけたいんです!」――壇上から訴える山本さんと数千の聴衆との間には、なんの秘密もごまかしもない。彼の発する言葉の一つひとつが、階級社会の本質を徹底的に暴き出しているからだ。
命を切り捨ててかえりみない政治の腐敗を糾弾するとき、山本さんは最大級の怒りを爆発させる。「食品安全基準、1`グラムあたり100
ベクレル。放射性廃棄物と同等の数値を『安全だ』と言って食べさせている。この数値に対してなんで国会議員は闘わないんだ! 誰に選ばれて国会に行ったんだ! 誰のために国会に行ってるんだ!」
渾身(こんしん)の訴えにひときわ大きな拍手と歓声が巻き起こった。
(写真 「力を貸してください!」拳を振り上げて訴える山本さんに歓声が上がる【7月14日 渋谷】)
福島の怒りを受けとめ闘う
翌日からも都内各所で山本さんは訴えた。
「福島で演説をしていたら、ある男性が僕の手をとって『代々農業をしてきたけど、もうこの土地では何もつくれない。悔しいんだ』と泣くんです。そんな声をこの2年間ずっと聞いてきた。あるおばあさんは『子どもだけは助けたい。お願いします、お願いします』と僕の手を握るんです。救われるべき人が誰も救われていないじゃないか。悔しいんですよ!
だから国会に行きたい。仕事をしない国会議員のケツを蹴っ飛ばしてやりたいんです!」――嗚咽(おえつ)をもらしながら訴える山本さんに「がんばれ!」の声が飛ぶ。
また、山本さんは労働者を切り捨てる資本と国家への怒りを叫ぶ。「大企業が金もうけをするためにTPPを進めている。今でさえ低賃金、長時間労働が当たり前になっているけど、それをより加速するのがTPPなんです」「原発も労働問題です。ウランを掘り起こすところから被曝者が出る。メンテナンス作業をする人たちが被曝する。汚染水をぞうきんで拭くのも日雇いの労働者。ちゃんと被曝管理もされず、作業が終わったら切り捨てられる。この国は常に人びとを切り捨ててきたんです。そのことに原発事故の後、気づいたんです。もう闘うしかない。僕を先頭で闘わせてくれませんか!」
山本さんの訴えは、まさに日本中の労働者民衆の怒りそのものだ。だからこそ、青年をはじめたくさんの人びとが彼の演説に涙し、ともに闘いたい、絶対に当選させたいとボランティアに参加した。かつてない感動的な、実り豊かな選挙闘争が闘われた。時代を切り裂く力が、ここに確かに生み出されたのだ。
(本紙・水樹豊)
(写真 山本さんの真剣な訴えに、炎天下にもかかわらず誰もが聞き入る【7月18日 錦糸町駅北口】)
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週刊『前進』(2593号6面1)(2013/07/22 )
団結ひろば投稿コーナー
青年・学生を先頭に8・6ヒロシマ行動へ NAZEN岡山事務局 内藤大一
7月7日、各電力会社の原発再稼働申請を前に、NAZEN岡山は被爆68周年8・6ヒロシマ大行動・世界大会に向けた決起集会を岡山市内で開催した。
冒頭、司会のマスカットユニオンの仲間が、被爆者青年同盟・中島健さんの「大恐慌の決定的な深まりの中で労働者は革命を求めている。世界の労働者が団結すれば核は廃絶できる。今年は原発廃炉世界大会へ飛躍をかけて挑戦する」とのメッセージを紹介した。
NAZEN岡山は青年・学生が共同代表を務め、リードしている。動労西日本の山田和広書記長は「動労水戸が被曝労働拒否のストライキを闘い、動労西日本の大江委員長が8・6ヒロシマの共同代表に加わった」、岡大の全学連の仲間は「岡大の御用学者を呼んだ2度のシンポジウムに対しNAZENで抗議行動を行った。広大でも自治会選挙に勝利した」とそれぞれ報告した。
基調報告で「@再稼働阻止をかかげ山本太郎選挙を闘おう。A8・6を福島連帯・ヒロシマの継承・国際連帯で闘おう。B国鉄4カ月決戦と一体で労働組合の拠点をつくろう」と提起され、決意表明に移った。岡山大学医学部職員組合の仲間は、「反合理化・安全闘争を職場でとりくむ」。全逓OBは「新人事給与制度反対と反戦反核闘争を両輪で闘う」。ユニオンの仲間は鈴コンカンパを呼びかけ「団交拒否と闘う」。岡山星野文昭さんを救う会は「権力のスパイを打倒し、獄壁の分断を打ち破って星野さんを取り戻す」
会場から参院選をめぐり怒りの声が上がった。「民主党が維新の票をあてにして無所属で出るなど許されない」「緑の党は人道的介入と称して侵略戦争を推進し、民営化も賛成、絶対応援してはならない」「一票の格差が4・77倍の参議院選挙は無効だ」。最後にマスカットユニオンの清水久美子委員長がまとめと団結ガンバローを行った。
泊原発再稼働阻止!岩内町で集会とデモ 札幌 J・S
晴れわたった夏空のもと、「やめて再稼働!
なくせ泊原発! 7・13岩内行動」が、泊原発を間近に望む岩内町旧フェリー埠頭(ふとう)緑地で開かれました。道内外から250人が参加し、集会後、岩内町内をデモしました。みぞれ混じりだった昨年の行動の時は、沿道の住民は固く戸を閉ざし、まるでゴーストタウンのようでした。ところが、今回は道端に出てきてデモ隊に深々と頭を下げたり、高校生や中学生が手を振ってデモに呼応するなど確実に大きな変化がありました。
北海道電力は、電気料金の値上げやピーク時の電力不足で道民を脅して、泊原発の再稼働を狙っています。しかし、事故があったら札幌市まで被害や避難の影響が及ぶのが確実なのに周辺自治体の範囲の見直しさえせず、岩礁があるとして防潮堤の高さを下げるなど、再稼働ありきの態度に終始しています。
集会では岩内町の住民が紙芝居で泊原発のことを説明してくれました。例えば、集会場の「フェリー埠頭」は、原発の燃料の荷揚げのためにつくられたのですが、北電は反対運動を警戒して共和町にも船着き場をつくったために、今はフェリーの来ない魚釣り場でしかない産業遺産と化しています。「岩内町民はだまされたのです」と強調していました。自治体や住民を分断して建設を強行してきた北電への怒りが、3・11事故を機に、岩内の住民にも確実に広がっているのです。
行動には、泊原発周辺市町村を先頭に、大間原発建設や六ケ所村の核燃サイクルに反対する青森や函館、経産省前テント村、幌延核廃棄物処理場建設に反対する旭川などから参加がありました。NAZENさっぽろの仲間は、胆振で反原発を闘う住民や、国鉄闘争の継続を支持するタクシー労働者などとともにこの行動に合流し、闘いました。泊原発の再稼働を阻止し、文字通り「止まり原発」とすべく全国の仲間と連帯して闘います。
社保庁の解体で転任希望つぶし分限免職 埼玉 T・M
7月9日に元社保庁職員Tさんの国賠訴訟の裁判が東京地裁でありました。Tさんは09年に社保庁が解体され日本年金機構に業務が引き継がれた際に分限免職された525人の1人です。分限免職されることなど予想だにせず09年末まで業務に忙殺されていたTさんは、職を失った後も再就職があっせんされるものと思い、人事院に審査請求する時期を逸してしまいました。しかし、どうしても納得できず、さいたま市内の職場の前で当時配られた労組交流センタービラを手掛かりに支援を求め、厚生労働省を相手に損害賠償の訴えを起こしたのでした。
この日の裁判は2回目で国の答弁書に対する原告代理人からの認否と反論でした。明らかにされたことは、当時国がやった機構や協会への採用、厚生労働省などへの配置転換がきわめて不十分であり、ずさん極まりないものだったことです。
特に、機構への採用から外された段階で行われた職員意向確認追加調査で、Tさんが厚労省などへの転任を希望し、退職についても「決めかねている。もう少し具体的な話を聞きたい」に○を書いたにもかかわらず、係官が○の上に×をつけさせ「分限免職」に○をするよう強要していた事実が明らかにされました。
人事院でも3割の人の処分が取り消されているとの報道がありました。国はTさんの訴えを認め謝罪し賠償するべきだと思います。次回は9月10日(火)11時30分、東京地裁709法廷です。
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週刊『前進』(2593号6面2)(2013/07/22 )
7・14西郡 全国水平同盟を結成
部落解放へ画期的な宣言
プロレタリア革命の牽引車に
「今再び部落解放へ新たな宣言を発する時が来た」と呼びかけた、部落解放の新たな全国組織・全国水平同盟がついに結成された。7月14日、大阪府八尾市西郡(にしごおり)桂人権コミュニティセンターに多くの西郡住民を始め350人が結集し、熱い感動あふれる歴史的な結成大会が大成功した。
大会は「本日闘われている三里塚集会と固く連帯して大会をかちとる」という岡邨(おかむら)洋大会準備会委員長の開会あいさつで始まった。
連帯のあいさつの最後に国鉄水戸動力車労働組合の執行委員が被曝車両運用再開阻止にむけた12日の時限ストライキを報告し、「解雇撤回・JR復帰」10万筆署名運動と、16日からの動労水戸のストへの連帯行動に決起することを呼びかけた。寄せられたメッセージのうち、星野文昭さんの「全ての労働者人民の未来をかけて、狭山闘争の勝利と星野闘争の勝利を一つにかちとろう」という感動的なメッセージが紹介された。
(写真 新自由主義と闘う部落解放の新組織結成に胸を躍らせて350人が会場を埋め、岡邨準備会委員長の議案提起に聴き入った【7月14日 八尾市】)
非正規職撤廃へ
いよいよ岡邨準備会委員長による大会議案の提案だ。「新組織=全国水平同盟の結成は、何よりも、今日の大恐慌と戦争・改憲情勢の切迫、3・11情勢のもとで激化する新自由主義攻撃に真正面から立ち向かう闘い」と言いきり、「部落解放・プロレタリア革命の主体的牽引(けんいん)車の位置にわれわれ自身が躍り出るときがついにやって来ました。全国水平同盟の結成はその号砲です」と宣言した。
また、八尾北・西郡闘争は「絶対反対と階級的団結をもって闘えば新自由主義に勝てるということを実証」し、「非正規職撤廃闘争を部落解放闘争の正面課題にすえ、労働組合づくりで団結を拡大する今日の部落解放闘争の到達地平を切り開いてきた」と高らかに総括し、「新たな住宅闘争をきりひらこう。八尾北つぶしをはね返そう」と呼びかけた。そして「一切は動労千葉鉄建公団訴訟9・25東京高裁判決−10・1新たな外注化、強制出向めぐる4カ月決戦にある。動労千葉、動労水戸とともに決戦の先頭に立とう」と訴えた。
さらに「新自由主義と闘う部落解放闘争の4つの柱」として、「@道州制−更地化・部落解体攻撃と対決し階級的団結で住宅闘争を闘う。A非正規職撤廃を正面課題にすえて闘う。B階級的労働運動を推進し、労働組合の階級的再生をかちとる。C新自由主義との最先端の闘いである狭山闘争を非正規職撤廃と一体で闘う」と方針を提案した。規約案(前文別掲)は、準備会の田中れい子委員が提案した。
青年が次々報告
住宅追い出しと闘う家賃供託者を始め11人が討論に立ち、議案を圧倒的に深めた。佃文弘西郡支部青年部長は、「私を含め西郡の青年たちは非正規職化、失業・半失業、低賃金と長時間労働のギリギリの生活です。この怒りを結集して団結すればこの世の中をひっくり返すことができる」と、始まった青年の闘いを紹介した。
西郡支部の青年労働者は、「過労が原因の交通事故を、会社は私の個人責任にし、出勤停止3日、賃金カットを言ってきた。関西合同労組に加入し団交で闘い、出勤停止処分を撤回させた。青年は、関西合同労組、支部青年部に入り闘おう」と呼びかけた。また、西郡地域にある鉄工所で働く青年は、「長時間労働とパワハラでうつ病になった。関西合同労組に入り、未払い残業代、有給休暇を認めさせた。団結の力で会社を動かすことができる」と訴えた。次々と始まった青年の決起こそ新しい部落解放運動そのものだ。さらに、八尾市を弾劾し、5階から1階への福祉住み替えを闘う住民が発言した。
本部人事案として岡邨委員長−田中れい子書記長体制が提案され、議案とともに満場の拍手で一括採択された。「集会宣言案」と「狭山特別決議案」も拍手で採択された。最後に岡邨委員長の音頭で団結がんばろうを行い、インターナショナルを斉唱した。
全国水平同盟結成大会の成功をテコに8・6ヒロシマ−8・9ナガサキ闘争から9・25判決に攻め上り、9・29橋下打倒集会、11月労働者集会の大成功をかちとる。
(西郡支部・植村清)
(写真 大会後、全国水平同盟の旗とのぼりを掲げ西郡のムラをデモ。荊冠【けいかん】と「団結」の文字を囲む白い弧は労働者階級を表す)
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週刊『前進』(2593号6面3)(2013/07/22 )
全国水平同盟規約
結成大会で採択された全国水平同盟の規約の前文を掲載します。(編集局)
はじめに
「人の世に熱あれ、人間に光あれ」 1922年3月、全国水平社は、ロシア革命の衝撃と感動をバネに結成され、またたく間に全国各地に組織を結成し、プロレタリア革命の前進に向けてつき進んだ。
それから91年、日本帝国主義は、資本主義の最末期である新自由主義攻撃の全面的な破産の恐怖にのたうち回っている。全世界で革命情勢が本格的に煮つまり、「生きさせろ!」の叫びが今、日本中で、世界中であふれ出ている。
新自由主義による全世界共通の民営化・外注化・非正規職化の攻撃への怒りの炎が、権力・資本との絶対非和解の対決を生み出し、プロレタリア革命を求めて世界各地で燃え広がっている。
しかるに、既成の部落解放同盟は頭から腐り果て、解放運動の抑圧物になりさがっている。
今再び、部落解放へ新たな宣言を発する時が来た。新組織「全国水平同盟」の結成は、何よりも、今日の大恐慌と戦争・改憲情勢の切迫、3・11(大震災と原発事故)情勢のもとで激化する新自由主義攻撃に真正面から立ち向かう闘いだ。私たちは、ここに、新自由主義と非和解で対決し、国鉄闘争を軸に絶対反対・階級的団結の拡大で闘うまったく新しい部落解放の全国組織、300万部落民の解放と6000万労働者階級の解放のために闘う「全国水平同盟」の結成を宣言する。
同盟の目的
(1)
全国水平同盟の目的は、部落差別の撤廃と部落・部落民の解放にある。それは、あらゆる差別を許さない社会を築くことによって実現される。その闘いは、人間社会本来の共同性を取り戻し、誰もが誇りと喜びを持って共に生きられる新たな社会の建設のなかに部落民の解放を求める普遍的な、人類史的意義と広がりを持つ闘いである。
(2)
最末期の資本主義・帝国主義の絶望的なあがき(延命形態)である今日の新自由主義は、労働者階級の生活と生命を極限まで破壊し、ほんの一握りの支配階級だけが生き残ろうとする、まったく非人間的に転倒した、荒廃した社会を生み出した。その一番のあらわれが、1987年の国鉄分割・民営化からはじまる社会全体を覆い尽くす民営化・外注化・非正規職化の攻撃である。この攻撃は、80年代地対協攻撃(地域改善対策協議会路線)による戦後部落解放運動の解体攻撃と、一体で進められた。
85年〜86年、動労千葉(国鉄千葉動力車労働組合)は、この攻撃に対して2波のストライキで闘い、労組破壊・団結解体攻撃をうち破り、団結と組合を守り抜いた。
82年の第二臨調−87年の国鉄分割・民営化と一体で進んだ80年代〜90年代地対協攻撃のもとで、部落の解体、応能応益家賃制度による住民の追い出し、更地化攻撃、さらに、部落民労働者を含む労働者の非正規職化・首切りは急速に進んだ。
それに対し既成の部落解放同盟は、資本のおこぼれを求めて利権に走り、それらの攻撃の手先になりはて、部落大衆を資本に売り渡した。多くの部落が破壊され、部落民としてのきずな(紐帯〔ちゅうたい〕)が、断ち切られ、生活破壊が進行した。
だが一方、八尾北医療センター労働組合を拠点に、道州制−更地化、非正規職化と闘う西郡(八尾北・西郡)の闘いは、動労千葉を先頭にした国鉄決戦と一体化することで、道州制・民営化攻撃を根幹からうち破っている。他の多くの部落ではすでに解体されたムラの紐帯も、絶対反対で闘う西郡では生きており、かけがえのない結集軸となっている。
もうひとつの闘いの結集軸が、狭山闘争である。狭山闘争は、石川一雄さんの半世紀にも及ぶ絶対非和解の不屈の闘いで、国家の部落差別犯罪を暴き出し、70年代から今日に至るまで、全国の部落大衆、労働者階級をつなぐ、階級的団結の砦(とりで)となってきた。新自由主義との最先端の闘いである狭山闘争を、外注化阻止・非正規職撤廃と一体の闘いとして闘う。
(3)
部落差別の本質は、資本主義の搾取と収奪、階級支配を貫徹するための資本による労働者階級の分断であり、団結破壊である。したがって部落差別撤廃・部落解放の闘いは、あくまでも団結を求め、団結を拡大する闘いである。
また、新自由主義は、労働者階級のあらゆる紐帯・団結を解体し、バラバラにすることによってはじめて成り立つ、最も激しい分断攻撃である。だからこそ、新自由主義攻撃に真正面から立ち向かう闘いは、被支配階級全体を一つにする階級的団結の闘いとなる。
新自由主義と対決し団結を求めてやまない部落解放闘争は、労働者階級全体の階級的団結に拡大する闘いの最先頭である。したがって、階級的労働運動路線はそのまま部落解放の路線である。
(4)
非正規職撤廃の闘いは、労働者階級全体の団結と根底的な解放を求める闘いである。労働者の武器であり団結の具体的な形を示すものは、労働組合である。
非正規職撤廃を正面課題にかかげ、労働者階級の解放をとおしてみずからの解放をかちとろうとする部落解放闘争は、無数の労働組合の建設、職場・地域拠点の建設にみずからの持てる力を注ぎ、労働組合の闘いを軸に、住宅・教育・医療・福祉などと更地化攻撃との全面対決を、支部建設の核心において闘う。
(5)
新自由主義と対決する部落解放闘争は、世界に開かれた国際的闘いである。プロレタリア革命の一環としての部落解放闘争は、日韓米を基軸とする国際連帯、プロレタリア国際主義の実践と前進のうちに部落民の自己解放の実現を求める闘いにほかならない。
労働者国際主義の思想と精神で武装し、資本主義のもとでの搾取と収奪、差別と抑圧からの解放を求めて闘う全世界の労働者人民、被抑圧人民と連帯し、共に闘う。
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