ZENSHIN 2013/07/08(No2591 p06)
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週刊『前進』(2591号1面1)(2013/07/08 )
全原発廃炉、大失業攻撃粉砕、TPP反対、改憲阻止
参院選100万決起の実現を
国鉄決戦を基軸に全国全戦線で組織拡大・拠点建設を進めよう
7・14三里塚全国集会(千葉市中央公園)へ
7月4日公示された参院選は、東京100万人決起で安倍政権を打倒する決戦となった。原発再稼働とTPP、大失業攻撃と改憲に突き進む日帝・安倍への怒りを込めて、東京選挙区から立候補した山本太郎さんの必勝へ総力決起しよう。今こそ職場・学園・地域のあらゆる怒りと力をひとつにし、「1%の支配」を転覆するための全労働者階級人民の固い団結をつくり出して闘う時だ。この参院選と一体の闘いとして、7・11NAZEN東京集会を成功させ、さらに7・14三里塚全国集会に千葉市中央公園を埋め尽くす大決起をかちとろう。国鉄決戦の勝利と階級的労働運動の飛躍的前進へ突き進もう。
全世界で革命的な決起
全世界で新自由主義への怒りが燃え上がり、プロレタリア世界革命までやむことのない闘いが始まっている。「どの階級が支配階級となるのか」という「国家と革命」の問題がきわめて具体的な焦眉(しょうび)の問題となっている。
エジプトでは、今年2月の革命2周年を前に労働者人民がムスリム同胞団が支えるムルシ大統領への怒りを爆発させてきた。6月末、「第2の革命を」を掲げる労働者人民がタハリール広場を先頭に全土で数百万人規模で決起し、ムルシ大統領を支持するムスリム同胞団と対峙した。大激突が迫る7月3日夜、軍最高評議会は憲法を停止し暫定政権を樹立すると宣言、ムルシ大統領を拘束・解任した。反革命軍事クーデターだ。
ムルシ政権は昨年来、IMF(国際通貨基金)の融資を受けるために激しい財政緊縮策を強行してきた。燃料や食料など生活必需品への補助金を削減した。失業率は高く、人口の4割が1日2j以下の生活を強いられている。イスラム主義者が世俗派やキリスト教徒を頻繁に襲撃した。こうした事態を招いたムルシ政権とムスリム同胞団に対し人民の怒りが爆発したのだ。
エジプト労働者階級は今日、再び国家権力を握った軍の壁に直面している。プロレタリア革命を完遂するために軍を解体し兵士を獲得することが課題となっている。2年前ムバラク打倒へストライキで決定的な役割を果たした独立労組連盟を先頭とする階級的労働運動にとって、労働者党を生み出し、国際連帯を力に、旧国家機構を破壊しプロレタリアートの独裁を打ち立てることが緊要な課題となっている。
トルコでは、エルドアン政権が10年来進めきた民営化攻撃(教育や医療、鉄道など)と格差拡大など新自由主義政策への蓄積された怒りが一挙に噴出し、公務員労働組合連盟(KESK)や革新的労働組合連盟(DISK)のゼネストへと発展している。
ブラジルでは、公共料金の値上げをきっかけに100都市、100万人がデモに決起した。7月1日からトラック運転手労働組合やバス従業員労働組合がストライキに立ち上がっている。11日のゼネストは決定的だ。
「あらゆるストライキの陰から革命のヒドラ(怪物)が顔をだす」「あらゆるストライキは巨大な力で労働者を社会主義の思想に――資本の圧制から自分自身を解放するための全労働者階級の闘争という思想に、導く」(レーニン「ストライキについて」)
参院選で安倍自民倒せ
新自由主義への労働者人民の怒りはいつ何を契機に爆発するか予測できないほど積み上がっている。いったん火が付けば、階級的労働運動を主軸に最末期の帝国主義との非和解的な激突へと発展する。全世界で革命情勢が成熟してきている。
安倍政権打倒に向けて進撃する階級的労働運動と学生運動、レーガン・サッチャーと並ぶ中曽根による国鉄分割・民営化を破綻に追い込む4カ月決戦、スパイ荒川を摘発・打倒し階級的労働運動と革命的労働者党を一体的に建設する前人未到の死闘――。日本の階級闘争は世界の階級闘争の最先端に位置している。
この中で参院選決戦は階級のリーダーを生み出し、職場・学園・地域で組織を拡大し、拠点を建設し、歴史的な反転攻勢に出る大きなチャンスだ。山本太郎氏の勝利へ全力を挙げよう。
安倍政権は、アベノミクスによる「幻想」でしか延命できない戦後最も脆弱(ぜいじゃく)な政権だ。世界大恐慌と3・11情勢の中、原発再稼働・輸出やTPP(環太平洋経済連携協定)交渉参加、沖縄・名護新基地建設強行、そして改憲という極右的突出しか延命策を打ち出せない。戦後自民党の存立基盤を自ら掘り崩しながら、新たな基盤を何ひとつ形成できない。参院選は”自民党が政権基盤を固める”ものには断じてならない。それ自身が支配階級の危機の激化なのだ。
他方、民主党の崩壊は国鉄分割・民営化と一体のものとして30年にわたって育成してきた連合による労働者支配の劇的な破産を示している。エジプトと同様、日帝支配階級には労働者階級を支配する自信も力もない。
山本太郎さんは「人を人と思わない、人間を簡単に切り捨てる、この社会に我慢ならない」と語っている。資本主義社会と新自由主義に対する激しい怒りの表明だ。そして、この社会の根本的な変革を求め、「被曝させない」「TPPに入らない」「飢えさせない」というスローガンを掲げて参院選を戦っている。
参院選は「営利がすべて」の安倍自民党に対し、未来を切り開く自己解放的な団結を組織して立ち向かう決戦だ。東京都の1千万人の有権者を対象に100万人を組織する大決戦に胸を躍らせ、全国から山本太郎さんへの支持を集めよう。
10万筆署名推進しよう
国鉄決戦の勝利と、国鉄決戦で団結した階級的労働運動の潮流の大登場とをめざし、4カ月決戦を闘い抜こう。
一つには、JR貨物に国鉄分割・民営化の破綻を突きつけよう。
「民営化の失敗を隠すために貨物労働者の賃金を下げるなんて絶対に許せない。物流を担う貨物労働者の闘いで戦争を止め、資本主義的生産を止めることができる。労働者こそが社会の主人公であり、一人ひとりが歴史を動かす存在です」(動労千葉貨物協議会議長・佐藤正和さん)。資本主義・新自由主義と非和解的に対決する国鉄決戦は、生きる希望を求めて苦闘する青年たちを大きく引きつけ獲得することができる闘いだ。
二つには、国鉄1047名解雇撤回・JR復帰を求める10万筆署名の達成へ全力を挙げよう。
動労千葉鉄建公団訴訟控訴審で9・25反動判決を絶対に許さず、国鉄闘争100万人支援陣形を組織化し、国鉄全国運動の巨大な展望を開こう。4・26自治労ストライキ情勢が示すように、生きるためにストライキで闘うことが切実に求められている。動労千葉の闘いが労働者の心をわしづかみにする情勢が来た。
三つには、外注化阻止闘争を反合理化・運転保安闘争として全産別・全職場で発展させよう。
外注化は闘う労働組合が存在する限り不可能だ。動労千葉の闘いがそれを示している。CTS(千葉鉄道サービス)で構内・検修作業を担っている労働者の6割が動労千葉の組合員だ。だからこそ偽装請負そのものである「日々発注」など、あらゆる違法行為なくして外注化は一時も成立しない。動労千葉は「組織拡大で外注化を絶対に粉砕できる」と宣言して新たな闘いに突入している。これはすべての職場で共通するテーマだ。死活をかけて組織拡大闘争に突入しよう。
三里塚芝山連合空港反対同盟の市東孝雄さんの農地をめぐる決戦も7月、最大の正念場を迎えている。国家暴力による農地強奪を許さない緊急3万人署名運動を推進し7・14三里塚全国総決起集会に大結集をかちとろう。その力で7・29農地裁判判決日に千葉地裁を包囲し、仮執行宣言付き反動判決を阻止しよう。
革共同は階級的な大攻勢を切り開く決戦として4カ月決戦に必ず勝ち抜きます。機関紙『前進』をぜひ定期購読してください。革命の未来を開くために今夏、従来を上回る額のカンパをお寄せください。
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革共同政治集会
革命的共産主義運動50年と大恐慌−プロレタリア世界革命の時代の到来
〈東京〉
基調報告 革命的共産主義者同盟書記長 天田三紀夫
7月28日(日)午前11時半開場
豊島公会堂(豊島区東池袋1−19−1)
〈関西〉
基調報告 夏美優一
7月21日(日)正午開場 午後1時開会
大阪市立浪速区民センター(大阪市浪速区稲荷2−4−3)
〈東北〉
基調報告 岡崎康史
7月21日(日)正午開場 午後0時半開会
若林区文化センター展示ホール(仙台市若林区南小泉1−1−1)
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週刊『前進』(2591号1面2)(2013/07/08 )
参院東京選挙区 山本太郎さん第一声
“被曝させないために闘う”
(写真 〈上〉小雨が降る中、新宿駅西口で第一声を上げる山本太郎候補〈下〉昨年12月の衆院選を闘った杉並区内を回り街頭演説、「王様の耳はロバの耳、国会の闇を暴くため山本太郎を国会へ」と訴えた【7月4日 荻窪駅北口】)
参院選が公示された7月4日、東京選挙区から立候補した山本太郎さんは新宿西口で第一声を上げた。「福島の原発事故は収束していない。今も毎時1000万ベクレルもれ続けている。今、食品の安全基準は1`グラム当たり100ベクレル! 震災前の放射性廃棄物と同じなんです。これがこの国の政府がやっていることです」「僕の大事な人を、子どもたちを被曝させたくない。この危機をのりこえるためには皆さんの力が必要です。権力に立ち向かう者が必要なんです。だったら僕がやるしかない! 怒りの声を上げられる人、僕を送りこんでください!」
「組織も金も一切のしがらみもない完全無所属」として「被曝させない、TPPに入らない、飢えさせない」を公約に掲げての挑戦だ。
駅頭演説の締めくくりは「選挙ハガキ」を手にした票拡大の呼びかけだ。「あなたの1票だけでは勝てない。あなたの1票が3票に10票になり横に広がっていく」
杉並では「昨年の衆院選に杉並で立候補し、石原伸晃に負けましたが、7万人を超える人びととつながることができた。怒れるみんなの力で今度こそひっくり返しましょう」と呼びかけた。
午前中には千人のボランティアが都内1万4千カ所の掲示板にポスターを張り遂げた。山本候補は新宿西口から中野、高円寺、阿佐ケ谷、荻窪、吉祥寺、立川、八王子と各駅で精力的に演説。立川駅前には数百人が集まった。この間にもボランティア登録がどんどん増加。千人が数万人に、そして一人ひとりの怒りが行動となり、100万人決起を生み出す選挙戦がスタートした。
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週刊『前進』(2591号1面3)(2013/07/08 )
前進速報版から
▼中国最大の民間造船企業で1000人のスト▼6・30星野全国集会が大高揚▼爆取でっち上げ弾圧裁判 東京高裁が控訴棄却の不当判決
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週刊『前進』(2591号1面4)(2013/07/08 )
【要項】7・14全国総決起集会、7・29農地裁判判決・千葉地裁包囲闘争
三里塚闘争勝利、農地強奪判決粉砕へ!
第3誘導路許可取り消し裁判
7月9日(火)午前10時半 千葉地裁
7・14全国総決起集会
7月14日(日)午後1時 千葉市中央公園
3時デモ(正午からライブ)
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7・29農地裁判判決・千葉地裁包囲闘争
7月29日(月)午前10時 千葉市中央公園
午後1時半 千葉地裁(判決)
主催・呼びかけ/三里塚芝山連合空港反対同盟
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週刊『前進』(2591号2面1)(2013/07/08 )
総力で組織拡大闘争へ
動労千葉定期委員会 貨物超低額回答に怒り
新たな飛躍へ決戦方針確立
動労千葉の第69回定期委員会が6月30日、DC会館で開催された。昨年10月以来の外注化粉砕の闘い、ついに国鉄分割・民営化の真実を暴き出すところまで前進した1047名解雇撤回闘争、そして貨物会社の大幅賃下げや久留里線ワンマン化などを焦点とした13春闘を全面的に総括するとともに、正念場の決戦に一丸となって打って出る新たな方針を決定した。今後の動労千葉の闘いの方向性を定める重要な討議の場となった。
あいさつに立った田中康宏委員長はまず、貨物会社の「夏季手当1・1カ月」という超低額回答を激しく弾劾した。「労働者に賃金もまともに払えない現実は、分割・民営化政策が完全に失敗に終わったということだ。全国の貨物職場から反乱を起こし、闘う労働組合を貨物会社に打ち立てる時が来た」。そして「同様の賃下げにさらされている公務員や公務員準拠の1千万人の労働者と連帯した賃下げ反対闘争を展望し闘おう」と、今の情勢の中での賃金闘争の重要性を強調した。
さらに田中委員長は、動労千葉鉄建公団訴訟をめぐるこの間の経過を再確認し「これは国鉄分割・民営化以来の動労千葉の闘いの大きな到達地平だ。敵の側から起きた大きな反動を見て、逆に26年間のわれわれの闘いは全然負けていないことを確信した。この地平をもう一歩進める力が必要だ。30年間の闘いのすべてをかけて立ち上がろう」と呼びかけた。
そして、当面する最大の課題である外注化粉砕の闘いについて「この間の闘いで外注化を粉砕する道筋が見えてきた。結局、敵の最大の矛盾は動労千葉の組合員の存在そのものにある。外注化反対の動労千葉の組合員に依拠してしか外注化が成り立たない。ここがアキレス腱(けん)だ」と喝破し、「今必要なのは、JRとCTS(千葉鉄道サービス)双方での組織拡大オルグに全力で立ち上がることだ。この闘いをやり抜いたら外注化を必ず粉砕できる」と確信を込めて提起した。
動労千葉を支援する会の山本弘行事務局長と、ちば合同労組の諸町三夫委員長が熱い来賓あいさつを行い、続いて繁沢敬一副委員長が総括を、川崎昌浩執行委員が情勢を、長田敏之書記長が方針を提起した。長田書記長は、10・1構内計画業務外注化阻止、鉄建公団訴訟控訴審での反動判決粉砕の闘いを強調するとともに、「解雇撤回、外注化阻止、賃下げ粉砕の三つの課題を軸に全組合員が組織拡大闘争に立とう」と述べた。また、闘う労働運動の復権へ、動労千葉自身が千葉県下での合同労組組織化に本格的に乗り出す新たな方針も提起し討論に付した。
(写真 分割・民営化以来の闘いの到達点を示し組織拡大闘争への総決起を訴える田中委員長【6月30日 千葉市】)
ワンマン化が破産的状況に
方針提起を受けて活発な討論が交わされた。
千葉機関区支部の斎藤隆男支部長は、貨物会社の超低額回答について「1・1カ月なんて労働者をなめた攻撃を絶対に許すことはできない。ローンで困っている組合員もいっぱいいる。日貨労は『会社をつぶさないために』妥結したと言っているが、会社がつぶれようが貨物で働いている労働者には何の責任もない。国鉄分割・民営化の破綻は明らかだ。分割・民営化体制をぶっ飛ばす闘いに立ち上がる」と鮮明な決意を示した。
幕張支部の山田護支部長は、この間のJRとCTSでの職場オルグの状況を具体的に報告しながら「何をおいても組織拡大闘争を第一の課題に据え、全力でオルグを進めていきたい」と発言した。
運転保安上の課題も数多く出された。この間、千葉支社では、あってはならない重大事態が頻発している。車両技術分科会の代表は、ドアが故障し開扉したまま満員列車を100`で走らせた例(4月10日、京葉線)、あわや高圧感電事故という事態(6月7日、幕張車両センター)、レール破断(1月総武快速線、2月外房線)などの例を挙げながら、「民営化、外注化で安全意識が欠如した事例が横行している。今の若い人はいろんなことをやらされ、常に成果を求められていることが背景にある」と警鐘を鳴らし、反合・運転保安闘争で闘うことの死活性を浮き彫りにした。
久留里線ワンマン化については、当該の木更津支部の山中茂男支部長が、多客時には車掌などが乗り込んで事実上の”ツーマン運転”とせざるをえない現実を報告した。地域を巻き込んだ闘いでワンマン化を破産に追い込んでいる地平が確認され、さらに継続した取り組みを決定した。
総括答弁で田中委員長が、すべての闘いを組織拡大の一点に集約することをあらためて強調し「この闘いは会社との戦争であり、最も困難な課題だ。とりまく情勢は大きく変わってきている。そういう時こそチャンスだ。全組合員が本気になって立ち上がろう」と討論をまとめた。
全会一致で議案を採択し、組合歌斉唱、団結ガンバローで意気高く定期委員会を終えた。
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週刊『前進』(2591号2面2)(2013/07/08 )
出向無効確認訴訟 委託契約書を開示しろ
原告が文書提出命令申し立て
動労総連合の強制出向無効確認訴訟の第3回口頭弁論が7月3日、東京地裁民事第11部(団藤丈士裁判長)で開かれた。
(写真 「出向者をJRに戻せ!」と裁判所に向けてシュプレヒコール【7月3日 東京地裁前】)
審理再開を求め高裁に署名提出
裁判に先立ち、午後1時から東京高裁第12民事部に対し、国鉄闘争全国運動が動労千葉鉄建公団訴訟控訴審の審理再開の要請と第2次署名提出行動を行った。呼びかけ人の山本弘行さんが要請書を読み上げ「ただちに審理を再開し、葛西敬之元国鉄職員局次長(現JR東海会長)らを証人採用して真実を明らかにせよ」と迫り、1万236筆の署名を提出した(累計2万7194筆)。
裁判所前で行動を報告した山本さんは「審理を再開させるためになんとしても10万筆署名の達成を」と声を大にして訴えた。組合員と支援は「1047名解雇撤回!」「外注化・強制出向粉砕!」と裁判所にコールを浴びせ裁判に臨んだ。
契約書の開示を拒む会社に怒り
午後2時から開かれた口頭弁論で焦点となったのは、検修・構内業務外注化に関する委託契約書の開示問題だ。
最初から「出す必要はありません」と、かたくなに開示を拒むJR東日本代理人に傍聴席から怒りのやじが飛ぶ。しかも団藤裁判長は「被告が提出しないことを前提に立証を進めたらどうか」と被告を擁護した。
これに対して原告代理人の花澤俊之弁護士は、「裁判の大前提として契約書の開示は不可欠だ」と文書提出命令の申し立てをした。文書提出命令は、民事訴訟で、文書提出を拒む相手方や第三者に文書の提出を求める手続きだ。今回の場合、最初に地裁民事11部が判断し、不服がある場合は上級裁判所で審理される。
代理人の石田亮弁護士も「動労千葉がCTSでストをやった時、JRから代務要員が送り込まれた。他企業での争議への介入であり明らかな偽装請負だが、これについてもJR東日本は、契約書に基づく覚書を根拠に正当化している。契約書がどうなっているのかを開示するのは当然だ」と重ねて開示を要求した。
これに対しても被告は「第三者がかかわる契約関係は開示する必要はない」と居直り、団藤裁判長は「原告が問題にしている偽装請負は、契約内容より現場での実態が重要なのではないか」とまたも被告の肩を持った。傍聴者は「どっちの味方してるんだ」「出せない理由でもあるのか」と口々に弾劾を浴びせた。
敵のアキレス腱が見えてきた!
総括集会で、森川文人弁護士は「そもそも出せない理由はなんなのか。ここに明らかに敵の弱点がある」と発言した。鈴木達夫弁護士は、原告が提出した準備書面に沿って、今後の立証の方向性を@出向の目的が動労総連合の拠点破壊そのものにある、A偽装請負などの違法行為を前提とする出向は無効、B出向で組合員がこうむった不利益の中味を全面的に明らかにすることの3点に整理し報告した。
出向当該の組合員、動労千葉争議団の中村仁さん、支援があいさつ。最後に動労水戸の石井真一委員長が「今日の被告の態度を見ても、われわれの闘いは確実に敵を追いつめている」と述べ、動労千葉の田中委員長が「職場での闘いと併せて敵のアキレス腱が見えてきた。絶対に勝ちきろう」とまとめた。
次回は9月20日午後1時30分から東京地裁。
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週刊『前進』(2591号2面3)(2013/07/08 )
久留里線ワンマン運転反対
動労千葉を支援する会が現地調査
列車遅延・安全無視・運転士の負担増
ワンマン運転が導入された久留里線の現地調査を動労千葉を支援する会が行いました。その報告が掲載された『外注化阻止ニュース第77号』を転載します。(編集局)
●列車の安全無視のワンマン化
3月16日のダイヤ改正で千葉県内の久留里線にワンマン運転が導入されました。動労千葉を支援する会は6月23日、実際に久留里線に乗車してみました。
最初に驚いたのは、ワンマンではなくツーマンだったことです。運転士とは別に指導員が「車掌」として乗客に対応していました。降車ドアは前方の一カ所しか開かず、乗務員は清算のために整理票とお金を受け取るのです。乗客が半数以下になる横田駅までツーマンでした。それは事実上、ツーマンでしか対応できないことをJR千葉支社が認めている証です。横田駅以降はワンマン運転です。
小櫃(おびつ)駅の乗車口とホームの段差に驚きました。小さい子供やお年寄りが乗降する場合は特に大変です。祇園駅のホームは細く大人2人が交差するのも危険です。ラッシュ時にはホームから落ちるかもしれません。久留里駅のホームはカーブしていて、2両編成では運転席からは乗客の確認ができません。夜や雨の日はもっと大変です。列車の安全無視のワンマン化だと実感しました。
●運転士が車掌兼務はできない
横田駅以降ワンマンになった途端に、駅に着くたびに運転士が運転席を離れて反対向きになり車掌として乗客に対応しています。整理券と運賃を受け取るだけならまだいいのですが料金清算は大変です。スイカやパスモで乗車してきた客には「清算できない」と証明書を一枚一枚書くのです。大勢いれば、もちろん列車は遅れます。運転するだけでも大変なのに車掌兼務の負担は尋常ではありません。
●ただちにツーマンに戻せ!
久留里線のワンマン化は、安全無視や列車の遅延、運転士への負担増、そしてローカル線の切り捨てにつながる重大な問題です。
JR千葉支社は、久留里線のワンマン運転を直ちにやめてツーマンに戻せ! 安全無視の合理化を許さず、動労千葉とともにワンマン化反対で闘おう!
(写真 実際には指導員が車掌業務を行っていた。スイカやパスモの乗客には証明書を書く)
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週刊『前進』(2591号2面4)(2013/07/08 )
国労組合員資格訴訟 7・17裁判・集会に結集を
闘争団員の組合員資格奪った国労本部は国鉄解雇の共犯者
国労組合員資格確認訴訟の第9回口頭弁論が7月17日、東京地裁民事第11部(団藤丈士裁判長)で開かれる。また同日午後6時半から、文京区民センターで裁判報告・国鉄闘争決起集会が行われる。参院選決戦のただ中で闘われる裁判と集会は、動労千葉鉄建公団訴訟の9・25控訴審判決に向けた総決起態勢をさらに打ち固める闘いだ。
解雇規制の撤廃狙う安倍の手先
国労本部は2010年に4・9政治和解を強行し、その直後の同年7月の全国大会で闘争団組合員を特別組合員にした。翌11年7月の全国大会で解雇撤回闘争の終結を宣言するとともに、組合員を「JR及び関連企業に雇用された者」に限定する規約改定を強行して、闘争団員から組合員資格を奪った。これに対し、和解を拒否して闘う小玉忠憲さん(秋田闘争団)、成田昭雄さん(旭川闘争団)、羽廣憲さん(小倉闘争団)、石ア義徳さん(鳥栖闘争団)の4人の闘争団員が、11年11月、国労本部を相手に組合員資格確認訴訟を起こした。この裁判は、動労千葉鉄建公団訴訟とともに、国鉄1047名解雇撤回闘争の今ひとつの決戦場をなしている。
国労本部はこの裁判で、「JRと雇用関係があることが組合員資格の前提」「雇用関係の回復ができないと判断される場合には、被解雇者の組合員資格もなくなる」と主張してきた。7月17日の裁判に向けて出した書面では、「(解雇を不当として争うのは)例外的措置」とまで言い始めた。国労本部は、100万人の支援を結集して闘われてきた1047名闘争を労働運動史から抹殺し、今後一切の解雇撤回闘争を圧殺すると宣言したのだ。まさにそれは、解雇規制の撤廃を「成長戦略」の柱に据える安倍政権と資本の手先に転落したということだ。
6・29判決覆した極悪の設楽判決
国鉄闘争は動労千葉鉄建公団訴訟の9・25控訴審判決を前に最大の正念場を迎えた。動労千葉鉄建公団訴訟の6・29一審判決は、「停職6カ月以上または2回以上の停職処分を受けた者はJR採用候補者名簿に記載しない」という不採用基準で動労千葉組合員を名簿から削除した国鉄の行為を、不当労働行為と認定した。不採用基準を不当労働行為と認めた判決は、これが初めてだ。この不採用基準が、JR設立委員会委員長だった斎藤英四郎(当時、経団連会長)や国鉄総裁室長の井手正敬(後にJR西日本社長・会長)、国鉄職員局次長の葛西敬之(現JR東海会長)の謀議によって策定された事実も、控訴審の中で暴き出されている。
国鉄分割・民営化の真実が明かされることを恐れた国家権力は、6・29判決を出した白石哲裁判長を閑職に左遷し(白石事件)、東京高裁の難波孝一裁判長は5月8日、一切の事実調べもせずに動労千葉鉄建公団訴訟控訴審を結審させた。
国労組合員資格訴訟原告の小玉さんも、動労千葉争議団と同様、不採用基準によってJR不採用とされた。解雇撤回を求めて小玉さんが闘っている鉄道運輸機構訴訟は、今も最高裁で係争中だ。
昨年10月11日、東京高裁の設楽隆一裁判長は、小玉さんの鉄道運輸機構訴訟で、6・29判決をことごとく覆す超反動判決を出した。設楽判決は、不採用基準を「基準として客観的かつ明確なもの」で「相応の合理性がある」とし、「停職処分を2回以上受けるということは重い非違行為を繰り返しているといえるのであるから、これらに該当する者を原則として採用に適さない者とする判断は常識にかなっている」とまで言い放った。
6・29判決は、不採用基準がなければ動労千葉争議団は「JR東日本に採用されたはずである」と認定し、JR職員としての賃金相当額の賠償も、3年に限ってではあるが認めた。他方、設楽判決は損害賠償請求をすべて時効で切り捨てた。
「白石事件」も5・8結審も、設楽判決が露骨に示した敵の階級意思を暴力的に貫くために強行されたのだ。
非正規職の雇い止め解雇も容認
この攻撃に積極的に加担しているのが国労本部だ。小玉さんは設楽判決と激突して最高裁闘争を闘いぬいている。成田さん、羽廣さん、石アさんは、解雇撤回を否定した11年6月7日の最高裁反動判決に屈せず、JRと対決し、解雇撤回を実力でもぎり取るために闘いを続けている。その4原告から組合員資格を奪った国労本部は、1047名解雇の共犯者だ。
国労本部は、JRの契約社員が雇い止めにされても、”解雇されたら組合員ではない”として、解雇撤回闘争への取り組みを拒否している。非正規職化を容認し、青年の未来を奪っているのだ。
国労本部は、4・9反革命以来、総合労働協約の締結や外注化の容認など、急速に裏切りを深めた。国労職場で力強く開始された外注化阻止の反合理化・運転保安闘争と相まって、国労本部を打倒し、国労を現場組合員の手に取り戻す闘いが組合員資格確認訴訟だ。
参院選のただ中で、労働組合の復権をかけて7月17日の裁判と集会に集まろう。7月25、26日に静岡県伊東市で開かれる国労全国大会に向けて、決戦態勢を構築しよう。
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【要項】国労組合員資格確認訴訟、裁判報告・国鉄闘争決起集会
国労組合員資格確認訴訟
7月17日(水)午後3時半
東京地裁527号法廷
裁判報告・国鉄闘争決起集会
7月17日(水)午後6時半
文京区民センター
主催/共に闘う国労の会
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週刊『前進』(2591号2面5)(2013/07/08 )
動労水戸損害賠償請求訴訟 未払い賃金すべて出せ
居直る会社を全面的に論破
動労水戸不当労働行為粉砕裁判の第8回口頭弁論が6月28日、水戸地裁民事第1部(脇博人裁判長)で開かれた。
会社側はこれまで「原告の組合員が車両職として実際に勤務した勤務時間に基づいて、車両職と運転士職の超勤・夜勤手当の差額を支払ったのだから最高裁判決は履行済みだ」と居直り続けてきた。しかしそれは運転士としての手当ではない。また運転士の勤務についても「一定程度、夜勤手当が発生することは認めるが、超過勤務手当は運転士であれば必ず発生するものではない」との主張を繰り返し、団結権侵害への慰謝料、支払い遅延に伴う年5分の利息支払いも拒み続けてきた。
原告側は6月18日付の第8準備書面で、こうした会社側の主張に全面的な批判を加え、運転士の勤務実態をあらためて詳しく解説することで、運転士の仕事の特性から、どの運転士にも同じように超勤が発生することを明らかにした。
原告代理人の松田生朗弁護士は法廷でも、運転士である動労水戸組合員の超勤・夜勤手当の実績を例にとり、会社側の反論を退けた。また「前回の裁判で『超勤・夜勤手当がゼロの運転士はいるのか』と聞いて『わからない』と回答したが調査したのか」との問いに、会社側は2カ月も経過しているのに「わからない」と回答した。まったくふざけきった対応だ。
そもそも、水戸支社での運転士の勤務実績、超勤手当や夜勤手当の平均データを開示すれば、こんな論争は一瞬にして決着がつく。だからこそ会社はデータ開示を拒否し続けているのだ。
この日の口頭弁論でも、原告側の再々々度のデータ開示要求に対して、会社側は「出すつもりはない」と居直った。原告を先頭に傍聴席から弾劾がたたきつけられた。露骨に会社の肩を持つ裁判長は、当該組合員にまで退廷を求めたが、傍聴者は反動的訴訟指揮を断固、跳ね返し、終始攻勢的な法廷闘争で会社側を圧倒した。
終了後の報告集会では、代理人弁護士が作成した裁判資料が配られ、これまでの弁論のポイントについて丁寧な解説が行われた。裁判の全体像が見渡せる内容で、参加者に大好評だった。
最後に石井真一委員長が、あらためて国鉄分割・民営化時から今日に至るまで一貫して継続してきた動労水戸への組合差別を怒りを込めて明らかにし、当面する10月1日の構内誘導業務外注化との闘い、7月中にも再運用が狙われている被曝車両(K544)の運用絶対反対の闘いなどへの組合員の決起を訴えた。
集会後、JR水戸支社への抗議闘争を貫徹しこの日の闘いを終えた。
次回は9月13日午後1時15分から水戸地裁。
(写真 口頭弁論と総括集会終了後、JR水戸支社への抗議行動に立った動労水戸組合員【6月28日 水戸市】)
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週刊『前進』(2591号3面1)(2013/07/08 )
郵政非正規ユニオン 団結固め第3回大会
反合闘争を貫き組織拡大へ
郵政非正規ユニオンの第3回定期大会が6月23日、東京都内で開かれ、組合員や支援の労働者を中心に50人が参加した。組合結成から2年間の激闘を経て団結を守り抜き、闘いと組織を拡大して3回目の大会を迎えたことを参加者全員が勝利感をもって確認し、さらなる前進を誓い合った。
冒頭、連帯あいさつとしてス労自主の入江史郎委員長、東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会の鈴木善弘さん、合同・一般労組全国協議会の小泉義秀事務局長、労組交流センター全逓労働者部会を代表して星野勝紀さんが発言。星野さんは、「安倍政権が成長戦略を打ち出す中で、郵政では新一般職と新人事・給与制度の導入が狙われている。8月のJP労組全国大会に向けて、これをなんとしても阻止していく職場の団結をつくりたい。全逓部会と郵政非正規ユニオンが団結して、郵政民営化絶対反対の路線と連合JP労組中央打倒の闘いをつくっていこう」と訴えた。
動労千葉、動労水戸、動労西日本、広島連帯ユニオン郵政支部などからのメッセージが紹介された後、東京・晴海郵便局で雇い止め解雇撤回闘争を闘う当該組合員が決意表明に立った。「労災期間中の私に対する雇い止めは前代未聞で言語道断であり、絶対に許されないものです。団体交渉で晴海局側は『職がなければ探せばいいでしょう』と平然と発言しました。このまま泣き寝入りしてなるものかと中央労基署に労災申請書を提出した結果、『2013年2月1日にさかのぼり労災を認定する』との決定がなされました。私への雇い止め通告は無効となったのです。晴海局が『職場に復帰してください』と頭を下げるまで闘います。支援とご協力をお願いします」
続いて齋藤裕介委員長が満身の力を込めて議案提起を行った。「郵政非正規ユニオンの組合員がそれぞれの不文律として刻んだ『鉄の掟(おきて)』とは、ユニオンで闘う意義を全組合員とともに確認し、弱音を吐かず自らを律し、組織拡大に全力を尽くし、過信せず驕(おご)らず人間的成長を続けることです」「現在の郵政職場は闘う以外にない状況です。闘う労働組合の復権と勝利の展望が強く求められています」「すべての答えは反合理化闘争を徹底して貫くことにあります。合理化の完成形態とも言えるのが非正規労働です。これと徹底して闘うのが労働組合です。それは国鉄闘争全国運動の勝利にこそ展望があるということでもあります」
さらに齋藤委員長は、この間の雇い止め解雇撤回闘争、期間雇用社員への賃下げ攻撃であるスキルダウン攻撃との闘い、3・23春闘集会の成功、5・1メーデーへの参加と日本郵政本社への要求行動などを報告し、「郵政グループビジョン2021」粉砕とユニオン1000人建設に向けてさらなる前進を呼びかけた。計6本の議案は満場の拍手で採択された。
質疑・応答と各地区の闘う仲間からの発言を経て、最後に齋藤委員長の音頭で団結ガンバローを三唱し、熱気あふれる大会を締めくくった。
(写真 「白熱的に議論し組織拡大へ打って出よう」と齋藤委員長が熱く提起【6月23日 東京】)
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週刊『前進』(2591号3面2)(2013/07/08 )
山岡(元国家公安委員長)を推すJR総連
支配階級に食い込み延命を図る
組合員引き回すカクマル倒せ
JR総連・東労組は今年2月の定期中央委員会で、生活の党・山岡賢次(元国家公安委員長)を参院比例区候補として推薦することを決定した。6月の東労組第29回定期大会では、スローガンの第一に「山岡参議院選勝利」を掲げた。
JR総連カクマルは、反自民を掲げつつ、支配階級の一角に食い込もうと躍起になっている。これは、JR総連カクマル最高幹部の松崎明が、国鉄分割・民営化当時、元警視総監・秦野章と親交を深めて延命を図ったのとまったく同じだ。
山岡賢次は小説家・山岡荘八の婿(むこ)養子にあたる。義父の荘八は1974年に谷口雅春(生長の家)や岡田光玉(世界真光文明教団)らと天皇制国粋主義を掲げる「日本を守る会」を結成。これは97年5月結成の「日本会議」につながる。山岡は荘八の秘書として行動をともにしており、その政治思考は同一だ。荘八の遺志を継いで政治家を志したという山岡は、日本会議との関係について一切口をつぐみ、自身のブログで「憲法9条を守る」と言うが、そうであれば真っ先に改憲、核武装を積極展開する日本会議に対する態度を明らかにしなければならない。また、JR総連は参議院選挙の争点に「平和憲法の順守」を掲げるが、山岡の政治思考に関して見解を表明しなければならない。
小沢一郎とともに自民党を離党した山岡は、93年6月の新生党結成以来、自由党、民主党そして昨年12月結成の生活の党に至るまで、小沢の側近中の側近として立ち回ってきた。他方、JR総連は、02年11月以降、浦和電車区事件や松崎明の組合費横領事件で権力の追及を受ける中、民主党内の小沢勢力との関係をさらに強めた。松崎は02年2月の講演で小沢を「ヒトラーに近い人」と評していたが、こうした評価は鳴りを潜めた。
05年9月の衆議院選挙でJR総連は、小沢、山岡を含む小沢派勢力44人を推薦した。膨大な組合費が小沢、山岡に流れ込んだ。05年12月の警視庁公安部によるJR総連・東労組本部などへの家宅捜索に対しては、山岡ら民主党議員がヒアリングと称して警視庁幹部を呼びつけ、捜査手法に公然と異議を唱えた。
09年9月に民主党政権が誕生すると両者の関係はより緊密になる。10年7月の参議院選で山岡は、JR総連組織内候補の田城郁の民主党公認を取り付けるために積極的に動き、JR連合などが展開した「JRカクマル問題」を小沢とともに抑え込んだ。11年1月、陸山会事件で小沢が強制起訴されると、JR総連幹部は「冤罪」との見解を示して小沢支持を表明した。11年9月、野田政権の国家公安委員長に就任した山岡は、JR総連の推薦議員懇談会代表を務めるなどJR総連との関係を維持してきた。
だが、民主党の凋落(ちょうらく)をも上回る小沢派の衰退は、JR総連カクマルの浅薄な思惑の破産を決定づけている。資本の手先となる一方、山岡選挙に組合員を引き回すJR総連を、現場の怒りで解体しよう。
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週刊『前進』(2591号3面3)(2013/07/08 )
革共同に絶大なカンパを
参院選勝利へ労働者とともに100万の団結つくる先頭に立つ
全国の闘う労働者のみなさん! 『前進』読者のみなさん! いよいよプロレタリア革命が現実のものとなる胸躍る情勢が到来しました。革命情勢を労働者階級の勝利へ導く本物の革命党建設のため、絶大な夏期カンパを心から訴えます。
山本太郎氏当選めざし闘いぬく
国鉄決戦の成否がかかった4カ月決戦は、日帝中枢とブルジョアジーを決定的に追いつめながら白熱的に進行しています。アベノミクスの崩壊的危機にあがく安倍政権は、成長戦略の柱に「雇用改革」を位置づけ、「解雇自由」を全面的に推進し労働者階級に一切の矛盾を押しつけて延命しようとしています。7月参議院選挙は、巨万の労働者の怒りが噴出する一大階級決戦の場となろうとしています。
革共同は参議院選挙にあたり、都政を革新する会の「山本太郎氏支持」表明を受け、山本太郎氏の当選をめざして闘う決意です。
7月参院選闘争は何よりも国鉄4カ月決戦の勝利のかかった決戦です。フクシマの怒りとひとつになり、原発再稼働へ突き進む安倍政権を打倒する決戦です。TPP参加を強行し、公務員大攻撃を突破口に全労働者の非正規職化、無権利化へ突き進むブルジョアジーとの階級決戦です。参議院選挙闘争は、労働者の職場からの決起を巨大につくり出します。
先の都議選の結果(投票率10・99%減)は、労働者人民がもはや既成政党には何の期待も寄せていないことを示しています。6割近くの労働者は、腐りきったブルジョア議会の現実に怒りと拒否をたたきつけています。いよいよ1千万東京都民を対象に100万の絶対反対の団結をつくり出す巨大な階級決戦に、革共同は自らの革命党としての飛躍をかけ挑戦します。社会を根本から変える労働者階級の党をともに建設しましょう。
国鉄決戦は今、最大最高の正念場を迎えています。動労千葉鉄建公団訴訟の5・8結審と「白石事件」は、国鉄改革の真実が暴かれることに恐怖した日帝ブルジョアジーが、決定的に追い詰められて自らの法支配のルールすら投げ捨てたことを示しています。
国鉄決戦勝利で革命への道開く
JR資本は、これまで国鉄改革法23条を盾に「国鉄とJRは別」「JRは国鉄が作った採用候補者名簿に記載された全員を採用したのだから、名簿記載に不当労働行為があったとしてもJRに責任はない」とうそぶいてきました。しかし、当時のJR設立委員会委員長・斎藤英四郎(当時経団連会長)が直接、国鉄職員局次長・葛西敬之(現JR東海会長)に命じて不採用基準を作らせたことが暴かれました。不当労働行為の張本人は国鉄であるとともにJRであることが明らかとなったのです。
これは、日帝ブルジョアジーの労働者支配が根本的に吹っ飛ぶ事態です。JRこそ日帝安倍政権の成長戦略の要であり、新自由主義的労働者支配の基軸を形成してきました。日帝がJR東日本の「経営戦略X」を突破口に新たな労働運動解体攻撃を仕掛けようとした矢先に、国鉄改革の真実が暴き出されたのです。だから東京高裁・難波裁判長は5・8結審を強行し、昨年6・29判決で不当労働行為を認定した東京地裁・白石裁判長は左遷されたのです。
すべての産別・職場で反合・運転保安闘争を実践し、組織拡大・拠点建設に勝利すれば、階級的力関係を一挙に変え、9・25に下されようとしている反動判決をひっくり返すことはできるのです。革共同は国鉄決戦勝利でプロレタリア革命を必ず切り開きます。「解雇撤回・JR復帰」を求める10万筆署名運動と物資販売を全力で推進し、反動判決を打ち破る労働者の巨大な決起をつくり出そう。闘う労働組合が前面に登場する時が来ています。
青年主体に本物の革命党建設を
大恐慌の深まりとそののりきりとしての超金融緩和などの新自由主義政策が破綻する中で、全世界が革命的激動に突入しています。ギリシャ、エジプト、トルコ、ブラジルなど、世界各地で数十万、数百万の労働者のデモ・ゼネスト決起が始まっています。
この革命情勢をプロレタリア革命勝利に結びつける本物の革命党が今こそ求められています。
革共同は、日帝国家権力の最高中枢が送り込んだ希代のスパイ荒川碩哉を摘発・打倒しました。この勝利をかちとった力は、党中央委員会と細胞の一体的建設、地区委員会のもとに党と労働組合の一体的建設を成し遂げてきた階級的団結にあります。この本物の革命党の建設は革共同にしか成し遂げられません。
スパイを送り込んだ日帝国家権力の狙いは、国鉄闘争の破壊と革共同の分裂でした。労働者階級の上に党を置き、労働者階級の自己解放闘争としてのプロレタリア革命を党の支配に組み敷こうとするスターリン主義を、革共同は党の革命をとおしてのりこえ、試練に打ち勝ちました。党と労働組合を一体的に建設するためには、党が現場労働者の信頼に足る思想と路線を体現していなくてはなりません。スパイ摘発は、革共同が労働者を蔑視する腐敗した思想を打ち砕き、階級的団結を党活動の3原則の貫徹をもって日々打ち固めてきたことの現れです。革共同は、必ず労働者階級とともにプロレタリア革命の最前線に立ち勝利をかちとります。
すべてのみなさん。国鉄決戦勝利の4カ月決戦はプロレタリア革命の成否のかかった決戦です。国鉄決戦の未来に労働者階級の未来があります。アベノミクスが崩壊し、さらなる新自由主義によって解雇自由、賃下げ自由、原発再稼働と改憲に突き進む安倍政権を打倒する時は今です。青年労働者こそその主役として、階級の指導部として続々と登場しています。
革共同は全労働者階級の先頭に立って、階級闘争に責任をとる革命党に飛躍します。そのためには、勝利を保証する財政力を必要としています。4カ月決戦に勝利し、プロレタリア革命に向かって飛躍する革共同に、絶大なカンパを寄せてください。
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週刊『前進』(2591号3面4)(2013/07/08 )
闘いは進む 青年の職場から
郵政 事故の責任を労働者に押しつける会社と対決
東北 中林 剛
07年の郵政民営化以降、私の職場も要員削減と合理化が進み、本来の業務を確実に行うことさえ大変な状況です。にもかかわらず、会社は「皆さんは赤字の局の職員」と高額な営業ノルマを押し付け、現場からの車両の修理・修繕の請求はできるだけ無視するというとんでもない事態が起きています。
当局を追及し仲間から共感
この前、私の職場でもけが人が出る交通事故が起きました(バイクで配達中に自動車と衝突した)。増大する業務量と営業の押し付けが原因です。会社は事故の翌日に「事故事例研究会」なるものを開催し、「運転者の左右確認が不十分だった」などと言い、事故に遭遇した当該の労働者の責任であるかのような雰囲気を職場全体で演出し、結論づけようとしてきました。
冗談じゃありません。すかさずその場で「会社は職場の安全確保に責任を負っている。現場で起きる事故やミスの責任は会社にある」「超勤ありきの業務量・業務体制と営業の強制が事故を招いている」と職制に抗議しました。
しばらく押し問答が続きましたが、職制は最終的に「あんた、お金もらってやっているんだろう」と開き直ってきました。あまりにもふざけた態度でしたので、「へ理屈言っているな、この野郎」と怒りをたたきつけました。職制たちは、こちらの怒りの反撃に打撃を受けていました。
と同時に、職場の仲間の共感を得ている手応えがありました。実際に、これまで接点が少なかった職場の人から「以前からあなたの職場チラシなどには共感していた」と声を掛けられるようになりました。このような会社のやり方に現場は怒り心頭なのです。
脅しに屈せず始末書を拒否
先日、私が車で配達している時に、車の後部がガードレールに接触し、10センチ弱の傷が2カ所できました。会社は「重大な交通事故だ。始末書を書いて責任を取れ」と言ってきましたが、始末書の提出を拒否しました。すると会社は「お前、何万円も会社に損させておいて開き直るのか」「自腹で弁償するのか。その分営業で稼いで返すのか」と再度言いがかりをつけてきましたが、私は「処分するならやれよ」と拒否を貫徹しました。
車の損傷から2週間以上たちましたが、始末書の催促はなく、会社が「大事故」と言いきった10センチ弱の傷もそのままです。
そもそも、会社は労働者の生活維持はもとより、職場の安全確保にも責任を負っているのです。労働現場で起きる事故やミスをあたかも当事者にすべて責任があるような風潮を会社はつくっていますが、こんな会社の姿勢を変えさせなければなりません。
労働者の立場で闘う労組を
人間はミスをするものです。さらに、増大する業務量と営業の押し付けが事故やミスの多発を不可避とするのです。問題は、それを労働者の自己責任にする会社に対し、労働組合がまったく異を唱えず、会社の立場で労働者を追い込むあり方です。組合はあくまでも組合員の立場で会社と闘うものです。組合が、「会社の言いなりになっていたらどこまでも追い込まれていく。仕事を回しているのは現場の労働者であり、その労働者が主体となった運動を目指すべき」という方針を対置し、現場でのさまざまな問題に向き合うことです。仕事上のミスや交通事故、自爆営業の強制や違法なロッカー点検、一切は職場の団結で跳ね返すことです。職場の仲間を信じ、団結を取り戻し、明るく闘い抜こう!
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週刊『前進』(2591号3面5)(2013/07/08 )
国際労働運動 8月号
全ページ見開き 反原発総特集
昨年8月号の反原発総特集は「再稼働反対」の怒りの中で出された。今年は安倍の再稼働宣言に対し6・2国会包囲の8万人闘争が起きている。百万人の大闘争で再稼働を阻止しよう。8・6広島−8・9長崎を世界労働者大会として成功させよう。本誌はその絶好の武器である。
総特集は、全ページ見開きで23項目。冒頭の「一斉再稼働を許すな/全国にNAZENを」は、再稼働阻止・安倍打倒の最大の課題はNAZENの強化・拡大にあると提起している。
第1部は「フクシマの怒りとつながり再稼働を絶対に止めよう」。危機が続く福島第一原発の現実と深刻な核汚染の実態を暴き、内部被曝隠ぺい策動に対するふくしま共同診療所建設の意義を明らかにし、核燃サイクルに固執する日帝の核武装攻撃と原発輸出を成長戦略とする安倍、そこに貫かれる「命より金」の新自由主義を徹底批判した。
第2部は「労働組合をよみがえらせ新自由主義をうち破ろう」。被曝労働を拒む動労水戸、国労郡山工場支部の橋本光一さんの声、動労千葉の反合・運転保安闘争を紹介。日本共産党の「原子力平和利用」論を合理化容認論と一体で批判し「大恐慌−新自由主義−3・11情勢」論を説いて、被曝労働・非正規職化との青年労働者の闘いを論述。
第3部は「世界の労働者の団結で原発も核もなくそう」。動労水戸の被曝労働拒否闘争の国際的波紋、核賛美のスターリン主義批判、核・戦争の危機への労働者国際連帯、8・6ヒロシマ大行動への国際連帯アピール、訪独代表団の報告などが展開されている。
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週刊『前進』(2591号4面1)(2013/07/08 )
反核・反原発 8月広島―長崎へ結集を
全原発廃炉・核廃絶世界大会へ
8・6ヒロシマ大行動が呼びかけ
被爆68周年8・6ヒロシマ大行動への賛同と参加を呼びかける実行委員会のアピールを紹介します。原発再稼働を阻むため、8・6ヒロシマ―8・9ナガサキへ駆けつけよう。(編集局)
全原発廃炉・核廃絶世界大会を実現しよう!
被爆68周年8・6ヒロシマ大行動への賛同と参加をお願いします
すべての労働者、農民、漁民、市民の皆さん。被爆68周年の8・6ヒロシマから、「再稼働阻止! 全原発を廃炉に!」「すべての核をなくせ!」の声を全世界に発しましょう。
■フクシマの怒り、被爆者の怒りを共にし安倍政権の再稼働阻止!
3・11から2年以上が過ぎました。しかし福島の現実はますます深刻化しています。十数万もの人々の避難生活の長期化、労働者・農漁民・住民への内部被曝と被曝労働の強制、拡大し続ける汚染水問題、そして福島の子どもから12人(疑いも含めれば27人)もの甲状腺がんが発見されるという大変な事態が起きています。しかし安倍政権は福島原発事故などなかったかのように、原発再稼働と原発輸出に突き進んでいます。「命よりカネ」という資本家たちが「再稼働こそ経済成長の条件」(葛西JR東海会長)と叫び、高市早苗自民党政調会長は「福島第一原発を含めて、事故によって死亡者が出ている状況ではない」と言い放って、福島の激しい怒りを巻き起こしました。
安倍政権の原発再稼働・原発輸出の政策は、改憲と核武装の野望と一体です。労働者を、子どもたちを被曝させ、その命を奪って平然としている者たちが、今度はヒロシマ・ナガサキそのものをくり返そうとしているのです。
しかし原発と被曝への怒りは、ますます深く大きく広がっています。今こそ、被爆者とフクシマの怒りをひとつにし、労働者、農民、漁民、住民、子どもたちを被爆・被曝させて生き延びようとする支配者たちと対決し、「再稼働阻止・全原発廃炉」を高々と掲げた8・6ヒロシマ世界大会を実現しましょう。
■被曝労働絶対阻止の労働組合の闘いこそ全原発廃炉への道ひらく
再稼働阻止・全原発廃炉を実現する最大の力は、被曝労働を拒否する労働組合の闘いにこそあります。
すべての原発・核施設は、労働者に被曝労働を強制することによって成り立っています。被曝を強制されている労働者の多くは、何重もの下請け構造の中で搾取され、権利を奪われている非正規労働者です。新自由主義と呼ばれる現代の資本主義は、労働者の命をしぼり取り、一握りの資本家の富だけを増やしてきました。この「新自由主義のエネルギー源」となってきた原発こそ「地上に設置された原爆」であり、労働者の命を直接的に奪い、破壊することで動いてきたのです。そして、この現実を許してきたのは、新自由主義と闘えなかった労働組合の変質でした。だからこそ労働者が労働組合をよみがえらせ、団結と闘いの武器としてとりもどし、被曝労働とそれを強制する外注化・非正規化、新自由主義と闘うことこそ、すべての原発を止め、廃炉にしていく道です。
日本における新自由主義の出発点となった国鉄分割・民営化に絶対反対を貫き、解雇撤回を闘う国鉄千葉動力車労働組合(動労千葉)は、安全問題を徹底的に追及しJRの合理化、外注化を阻止する闘いを続けています。動労千葉とともに闘う国鉄水戸動力車労働組合(動労水戸)は被曝労働絶対拒否を掲げ、福島第一原発事故現場近くに放置された被曝列車の運行を実力阻止しています。福島県内でも国労郡山工場支部の仲間が、外注化と被曝労働を阻止する闘いを開始しています。すべての労働者、労働組合が、労働者の命を脅かす被曝労働を職場・生産現場から拒否して立ちあがるならば、原発を動かすことはできません。
被曝労働阻止の闘いは、いま福島第一原発の事故現場で必死の収束作業を行っている労働者の命を守りぬくためにこそ必要です。労働者の安全を守りぬくために闘ってこそ、全原発廃炉の道を開くことができます。
■労働運動と国際連帯の力で勝利しましょう
安倍政権は、アジアに、世界中に原発を輸出しようとし、米欧や中国などの大国も世界の支配をかけて原発と核にしがみついています。全原発廃炉の闘いは一国だけではできません。それは国際連帯の闘いを必要としています。全世界の労働者が、新自由主義と闘い、被曝労働を阻止し、人間らしく生きるために団結するときです。
大恐慌の激化のもとで、資本は労働者を分断してさらなる競争に駆り立て、市場・資源・領土の支配をめぐる資本家・国家同士の争い、新たな戦争・核戦争の道へ引きずり込もうと躍起になっています。安倍政権の原発再稼働と改憲攻撃は、まさにそのために進められています。民営化・外注化・非正規化、賃下げ・首切り、被曝の強制、戦争・核戦争――すべてが労働者民衆を犠牲にして延命しようとする新自由主義の攻撃です。まさしく全世界で労働者民衆は同じ課題に直面し、同じ闘いにたちあがっています。だからこそ国境をこえて団結しましょう。労働運動の力と国際連帯で、安倍政権の原発再稼働と改憲と戦争・核武装を打ち砕こう!
放射能から子どもの命を守りぬくために、ふくしま共同診療所建設、保養・避難の取り組みを広げましょう。この運動も全国・全世界の労働者の団結した力によってのみ展望を開くことができます。
世界のすべての人々に呼びかけます。ヒロシマ・ナガサキ・ビキニを、そしてフクシマを繰り返させないために、核と原発を地上から一掃するために団結しましょう! 8月6日、ヒロシマの地に集まり、「全原発廃炉・核廃絶の世界大会」を共に実現することを心から呼びかけます!
2013年6月
被爆68周年8・6ヒロシマ大行動実行委員会
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【スローガン】
ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・フクシマの怒りをひとつに/世界の人々とつながって/全原発を廃炉に 核をなくせ
安倍政権の再稼働阻止!原発輸出を許さない!
●内部被曝から福島の子どもの命、みんなの命を守ろう!
●被曝労働絶対反対で闘う労働組合をつくろう!
●命のより所・ふくしま共同診療所をみんなの力で建設しよう!
●労働運動の力で憲法改悪・核武装を阻止しよう!
●国際連帯で全世界から核・原発・基地・戦争をなくそう!
【共同代表】
下田禮子(被爆者)中島健(被爆二世)吉田良順(高陽第一診療所医師)大江厚子(セイブ・ザ・イラクチルドレン広島代表)室本けい子(NPO法人よもぎのアトリエ)大江照己(国鉄西日本動力車労働組合委員長)
【よびかけ人】
市川潤子(ふくしま合同労働組合)李東碩(広島大学大学院総合科学研究科准教授)入江史郎(スタンダード・ヴァキューム石油自主労組委員長)宇都宮理(愛媛県職員労働組合委員長)大石又七(ビキニ被爆者・元第五福竜丸乗組員)織田陽介(NAZEN事務局長)鎌仲ひとみ(映画監督)倉澤憲司(広教組組合員、「8・6」年休被処分者)斉藤征二(元全日本運輸一般労働組合原子力発電所分会長)佐久川政一(沖縄大学名誉教授)佐藤幸子(福島/いのちのせんたくひろば代表)椎名千恵子(3・11反原発福島行動メモリアルデー・ふくしま共同診療所運営委員)品川孝司(元三浦半島地区教職員組合書記次長)城臺美彌子(ナガサキの被爆者)鈴木光一郎(酪農家、ネットワーク「ゆい」・福島)鈴木範雄(広島連帯ユニオン執行委員長)高山俊吉(弁護士、憲法と人権の日弁連をめざす会代表)田中康宏(国鉄千葉動力車労働組合委員長)土井淑平(鳥取県・ウラン残土市民会議)富田翔子(NAZEN事務局次長)富田晋(沖縄北部合同労組委員長)西川重則(とめよう戦争への道!百万人署名運動事務局長)野田隆三郎(岡山大学名誉教授)原田豊己(カトリック広島司教区司祭)百武拓(広島大学学生自治会委員長)福地曠昭(元沖縄原水協理事長)松井英介(岐阜環境医学研究所)松浦武生(島根人類愛善会会長)間山正茂(八戸/南部バス労働組合委員長)三角忠(8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争全国統一実行委員会事務局長)宮原亮(被爆三世、広島連帯ユニオン青年部長)森川文人(弁護士、反原発総会請求運動代表)
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【要項】8・6広島-8・9長崎反戦反核反原発闘争
8・6広島-8・9長崎反戦反核反原発闘争
広島 被爆者とフクシマの怒りをともにし実現しよう
全原発廃炉・核廃絶8・6ヒロシマ世界大会
再稼働阻止!全原発廃炉!ヒロシマ世界大会
8月5日(月)午後3時〜6時
アステールプラザ中ホール(広島市中区加古町4―17)
アメリカ・ドイツから ほか/被爆者・被爆二世、福島からの訴え、
各地の反原発運動/被曝労働阻止をたたかう労働組合
主催 8・6ヒロシマ大行動実行委員会
すべての原発いますぐなくそう! 全国会議(NAZEN)
ヒロシマ・アピール集会
8月6日(火)午前7時 原爆ドーム前
8時15分 黙とう後、首相式典出席抗議のデモ行進
8・6ヒロシマ大行動大集会
12時半 広島県立総合体育館小アリーナ(広島市中区基町4―1)
午後2時半 市内デモ行進
主催 8・6ヒロシマ大行動実行委員会
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長崎
8月8日(木)正午 長崎大学本校 山下俊一と長崎大学への弾劾行動
午後2時 九州電力長崎支社申し入れ行動
長崎原爆朝鮮人犠牲者追悼式典
8月9日(金)午前7時半 爆心地公園の原爆朝鮮人犠牲者追悼碑前
主催/長崎在日朝鮮人の人権を守る会
8・9安倍首相平和式典出席弾劾デモ
午前10時 城栄公園(路面電車・大橋下車)
8・9フクシマの怒りとともに 被ばく68周年長崎集会
午後1時30分 長崎県勤労福祉会館(路面電車・公会堂前下車)
主催/すべての原発いますぐなくそう! 全国会議ナガサキ
協賛/8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争全国統一実行委員会
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週刊『前進』(2591号4面2)(2013/07/08 )
6・28官邸前 再稼働を絶対許さない
高市(自民党政調会長)発言に怒り
安倍政権の再稼働攻撃が切迫する中、6月28日午後6時から、首相官邸前・国会前などで恒例の金曜行動が行われ、危機感を持った多くの労働者・市民が集まった。
福島県の双葉町から東京に避難している亀屋幸子さんが、「福島原発事故による死亡者はいないと言いましたよね。3・11後、1383人が亡くなっています。自殺者もいました。ストレスで亡くなった方もいっぱいいます」と高市早苗・自民党政調会長の発言を弾劾した。さらに「私は福島にいる時、『安全・安全』と何万回と聞かされました。(再稼働して事故が起こったら)あなたたちの財産をゼロにしてください。私たちはゼロになりましたから」と再稼働に走る安倍政権の責任を厳しく追及した。
原発と原爆を一体で批判する発言も相次いだ。
広島への原爆投下後の黒い雨を再調査した元気象研究所研究室長・増田義信さんは、「原爆と原発は双子の悪魔です。両方ともなくさなければならないと思って、原発にも原爆にも反対してきました。チェルノブイリでは、当時のソ連の秘密主義によって多くの子どもたちが放射性ヨウ素の被害を受けているのを直接見てきました。今度の福島でも同じように政府は秘密主義で通してきたが、ものすごい放射性ヨウ素が拡散していることが明らかになったではありませんか。みなさん、原発を絶対に再稼働させてはならない」と熱烈に訴えた。
祖父と父親が広島で被爆したという被爆二世の青年は、原発再稼働に固執する安倍政権を「一つは利権のため、今一つは核武装のためだ」と弾劾し、「おれはじいちゃんを広島で原爆で焼かれ、おやじも被爆した。そしてまた自分の子どもも今度は放射性障害でもしかしたら傷つけられるかもしれない」と、将来の世代のためにも原発を必ず廃絶する決意を語った。
全労働者の怒りの決起で再稼働を阻み、原発絶対反対の山本太郎さんを国会に送り出そう。
(写真 7月8日の「新規制基準」の施行を前に、原発再稼働絶対反対の怒りの声があふれた【6月28日 官邸前】)
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週刊『前進』(2591号4面3)(2013/07/08 )
社保庁解雇人事院闘争 6人の免職「取り消し」判定
525人全員の解雇撤回を
公務員全員解雇を打ち砕く闘い
社会保険庁労働者525人の解雇撤回闘争が重大な局面を迎えた。人事院は5月31日までに、09年12月末の社保庁解体・民営化による全員解雇・選別採用攻撃で分限免職とされた525人のうち、解雇撤回を求め人事院に不服を申し立てて闘っていた71人中20人に判定を下し、3割、6人の免職処分を取り消した。すでに6月に厚生労働省への転任・復職を果たした労働者もいる。残りの51人についても、引き続き判定が出される予定だ。
人事院の判定は「選考された職員と(書類審査及び面接審査による評価結果が)同等以上の評価結果にありながら選考されるに至らなかった職員については、特段の事情がない限り、人事の公平性・公正性の観点から、(地方厚生局等に)転任させることができた」などとした。
他方、各地の人事院公開審理闘争で暴かれたとおり、人事院は過去の懲戒処分歴やわずか5分足らずの面接で当局が意図的に振り分けた「評価結果」を口実に労働者を分断し、20人中14人の訴えを不当にも退けた。
こんなことで人生をめちゃくちゃにされてたまるか! 社保庁解体・年金機構設立=民営化による全員解雇・選別採用、大量の非正規職化と労組破壊の大攻撃で首を切られた労働者の怒りは、一層激しく燃え上がっている。525人全員の解雇撤回まで闘いが終わることはない。
しかし、社保庁解雇撤回を求める不屈の闘いが、国鉄分割・民営化に続く公務員全員解雇・選別採用という大攻撃の一端を食い破った意義は大きい。社保庁解雇は、国鉄分割・民営化を手本とし国鉄1047名解雇撤回闘争をも教訓化して、民主党と連合、自治労・社保労組の全面屈服・協力を取り付け、「JRと国鉄は別会社」とする「国鉄改革法」よりさらにあくどい「日本年金機構法」を押し立てて強行したものであった。この公務員全員解雇攻撃の大破綻を引き出したのだ。労働者が団結して解雇撤回・解雇絶対反対で闘えば勝てるということだ。
国鉄闘争の前進が情勢切り開く
今回の判定が示したものは、人事院は大恐慌・大失業情勢下の解雇撤回闘争が国鉄闘争を柱に労働者階級全体の闘いとして発展していくことを恐れ、闘いの火種を消そうと必死になっているということだ。逆に、そこに勝利の道筋が示されている。
国鉄1047名解雇撤回闘争に続く社保庁525人の解雇撤回闘争は、日本航空による10年12月31日の運航乗務員・客室乗務員165人の大量解雇・労組破壊攻撃との闘いと結びついて、労働者の誇りをかけて全国で不屈に闘い抜かれてきた。動労千葉―動労総連合を先頭とするJR外注化阻止・非正規職撤廃・解雇撤回の国鉄闘争では、JR本体と外注会社の分断を打ち破る1〜3月春闘ストライキが打たれ、国鉄分割・民営化以来28年ぶりとなる80万自治労の4・26全国ストライキ闘争情勢を切り開いた。5・1闘うメーデーとJR貨物本社包囲の大行動がかちとられ、動労千葉鉄建公団訴訟をめぐる5・8控訴審結審の強行と白石事件の大反動をはね返す4カ月決戦が闘い抜かれている。
こうした階級的労働運動の前進が、最末期帝国主義・新自由主義の階級支配を揺るがし、窮地に追い込んでいるということだ。
労働組合の団結で橋下を倒そう
橋下徹大阪市長は、公務員の分限免職を柱とする「職員基本条例」で、丸ごと民営化=公務員全員解雇・総非正規職化を強行しようとしている。しかしそんなものは、労働者が団結して闘えば紙くずでしかない。社保庁全員解雇の大破綻はそのことを示した。
大阪市職、大阪市従、大交(大阪交通労組)、大阪市教組の労働者を先頭に、労働組合を再生し、ストライキで民営化と解雇を阻止し橋下を打倒しよう。
安倍政権の「成長戦略」とは、労働者の雇用と賃金、安全の破壊と団結破壊による搾取と収奪の徹底的な強化、全面的な民営化・合理化である。支配階級にとって、労働者に対する絶望的な階級戦争以外に取るべき道などないのだ。国鉄闘争を先頭に職場・生産点から民営化・外注化阻止、非正規職撤廃、解雇撤回で立ち上がれば、労働者は勝利できる。トルコやエジプト、韓・米・欧でも、公務員労働者が先頭でストライキを闘っている。確信も固く、国鉄・公務員決戦として4カ月決戦を闘おう。
民営化された年金機構・年金事務所でも、有期雇用・非正規職労働者の大量雇い止めとの大激突が始まろうとしている。全職場で「解雇撤回・JR復帰」を求める10万筆国鉄署名と反合理化闘争を進め、闘う労組拠点・青年部建設の力で、自治労8月大阪大会を安倍・橋下打倒の総決起大会にしよう。
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週刊『前進』(2591号4面4)(2013/07/08 )
2013年日誌 6月25日〜7月1日
関電がMOX燃料搬入/エジプトで100万人デモ
●推進議連が再稼働を提言 原発の再稼働を促進する自民党の「電力安定供給推進議員連盟」は、エネルギー基本計画などに原発を「重要電源」と位置づけるよう政府に求める中間提言をまとめた。安倍政権の再稼働政策を党側から後押しする狙い。(25日)
●防衛白書、中国の海洋活動に「懸念」 第2次安倍内閣で最初となる2013年版の防衛白書の概要が明らかになった。中国について「周辺海空域で活動を急速に拡大、活発化させ、我が国を含む国際社会にとって懸念事項」と強調。(25日)
●9電力会社が早期再稼働表明 沖縄電力を除く9電力会社の株主総会で、各電力会社は原発をできるだけ早く再稼働させる方針を示した。(26日)
●中国・新疆で暴動 中国の新疆ウイグル自治区のルクチュンで暴動が起き、警察官や市民ら計27人が死亡、3人が負傷した。(26日)
●MOX燃料搬入完了 関西電力は、使用済み核燃料を再処理して作られたプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を、フランスから高浜原発(福井県高浜町)に運び込む作業を終えた。記者会見で関電は、今後もプルサーマル発電を続ける考えをあらためて強調した。(27日)
●都教委が「不適切」議決 東京都教育委員会は、2014年度に都立高校で使う教科書について、実教出版の日本史教科書が「国旗・国歌法」に関して「公務員への強制の動きがある」と記していることを理由に「使用することは適切ではない」とする見解を議決し、各都立高校に通知した。(27日)
●復興予算で電力会社支援 東日本大震災の復興予算が電力会社の支援に流用されていることがわかった。原発を停止させたことによる負担増を埋め合わせるため、約100億円が「基金」に積まれていた。(28日)
●福島原発井戸、海際に高濃度汚染水
東京電力は、福島第一原発の海側にある観測用の井戸のさらに海側に掘った井戸で、ストロンチウム90やトリチウムなどの放射性物質が1g当たり3千ベクレルの濃度で検出されたと発表した。高濃度汚染水が地下水に混ざって海際まで達していることが裏付けられた。(29日)
●被曝量、自己管理を提案 政府が福島県田村市の除染作業完了後に開いた住民説明会で、空気中の放射線量を毎時0・23マイクロシーベルト(年1_シーベルト)以下にする目標を達成できなくても、一人ひとりが線量計を身につけながら自宅で暮らす提案をしていたことがわかった。(29日)
●エジプト全土で100万人デモ エジプトのムルシ大統領の辞任を求めるデモが行われ、首都カイロ中心部のタハリール広場には約20万人が集まった。全土では計100万人を超えたとみられる。デモは21日からエジプト各地で起きている。(30日)
●米、日本大使館などを盗聴 英紙ガーディアン(電子版)は、米国家安全保障局(NSA)が日本を含む38の大使館や代表部の通信を盗聴・傍受していたと報じた。米中央情報局(CIA)の元職員、スノーデン氏が内部文書を同紙に暴露した。(1日)
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週刊『前進』(2591号5面1)(2013/07/08 )
広島大で自治会を再建
この勝利を力に参院選必勝、原発再稼働阻止、8・6広島へ
革共同中央学生組織委員会
全世界の労働者・学生のみなさんに決定的勝利を報告したい。全学選挙(6月26日〜7月5日)での1千超の投票により、ついに広島大学学生自治会が再建された! 1万5千広大生のリーダーとして百武拓君(理学部3年)が委員長に信任された。われわれは広大学友とマル学同・広大支部の営々たる闘いに心から敬意を表するとともに、この勝利を今夏今秋の「参院選勝利−原発再稼働阻止−安倍政権打倒」の突破口としたい。全国学生は、8・6ヒロシマ闘争から9月全学連大会への大結集、全国での学生自治会建設へ突き進もう!
(写真 キャンパスで訴える百武拓君【左】と応援に駆けつけた東北大学自治会委員長・青野弘明君)
原発翼賛大学粉砕へ闘う拠点築いた
広大自治会建設は一つに、3・11福島第一原発事故を契機に大衆的に拡大発展してきた反原発闘争と一体化し、キャンパスから原発御用学者追放の闘いを巻き起こす中でかちとられた。反原発闘争は学生自治会建設の重要な原動力であり、全学選挙の勝利は当面する原発再稼働攻撃(7月8日に原子力規制委による新規制基準の実施)への一大反撃だ。
広大は、原発翼賛大学=福島圧殺大学の本性をむき出しにしている。原発事故直後から御用学者・神谷研二(広大教授、福島県放射線健康リスク管理アドバイザー、今年4月から広大副学長に就任)を福島現地に送り込み「放射能安全神話」を吹聴させた。「被爆地=ヒロシマ」の名で原発への怒りを抑え込もうとするなど、二重三重に許しがたい。「フクシマの怒り」は帝国主義との非和解的対決を求める。“フクシマとつながろう”を掲げた広大自治会選挙の勝利は、核と原発なくして成り立たない資本主義社会をひっくり返す拠点の形成だ。
百武君は訴える。
「大学の運営を握っているのは、経営協議会の10人程度の大企業の代表や役人です。広島大学経営協議会には、原子力ムラの中心である三菱重工業元会長(現相談役)の佃和夫がいます。経営協議会と原子力ムラは同一人物です。福島県民をモルモットのように扱う人物が、自らが運営する大学で学生の意志など尊重するわけがありません。広大に自治会を建設することは、大学の中の原子力ムラとの構造的対決です。ストライキをうつことで経営協議会から大学の決定権を奪い返したい。大学の主人公は学生であることを、彼らに見せつけてやらなければなりません」(立候補声明より)
原発翼賛大学と根底的に対決する広大自治会は、新自由主義大学(法人化大学)の学生支配を打ち砕く力を持っている。法人化大学(04年〜)の核心は「教育の民営化」だ。大学執行部にブルジョアジーが入り込んで経営を独占し、研究・教育を金もうけの手段とし、学生・保護者を搾取するあり方へと質的に転換した。その不可欠の要素として原発翼賛政策(国家・電力資本との癒着、御用学者の育成)があった。この総体を粉砕し、大学・教育を学生の手に取り戻し、誇りを復権させなければならない。それは、「教育」すら搾取の手段にすることでしか延命できない資本主義社会を打倒する権力闘争だ。労働者階級は労働組合のもとに団結して生産を押さえ、学生は学生自治会のもとに団結して教育を奪還する。そしてブルジョア独裁権力を打倒し、新たな社会を建設していく。
二つに、世界大恐慌の深化が「大失業と戦争」として襲いかかる中、その最先頭で「外注化・非正規職化、原発、TPP、戦争・改憲」に突き進む日本帝国主義・安倍政権への一大反撃だ。
大恐慌の犠牲は青年・学生に集中している。トルコ、ブラジル、エジプトでは「100万人決起」が連日闘われ、その息吹は自治会建設の闘いを勇気づけた。プロレタリア革命への「嵐の時代」が始まった。広大生はそのうねりを鋭敏に感じとった。求められているのは、一方での労働組合・学生自治会を基盤にした階級的労働運動と戦闘的学生運動の創成であり、他方での「反帝・反スターリン主義世界革命」を綱領的立脚点とした革命的労働者党の建設だ。いま生まれ出た広大学生自治会こそ「時代の申し子」であり、階級闘争の最先頭に広大自治会旗が翻るだろう。
百武君処分策動を完全に粉砕!
三つに、法大闘争7年で鍛えられた学生の団結は、昨年6月の京大同学会再建を経て広大自治会建設へと結実した。
法大闘争と反原発闘争が結合し自治会建設へ向かう中、広大当局が「最後の手段」として狙ったのが百武君への処分だった。今年4月の法大闘争で不当逮捕された百武君に対し、理学部教授会は「停学・退学処分」を策動した。「処分」による分断こそ、新自由主義大学の支配の最末期形態だ。しかし、多くのクラス決議と処分反対メッセージ、全学選挙の圧倒的勝利で広大当局はノックアウト状態に陥り、処分策動は破産した。自治会建設の闘いに一指も触れることはできなかった。
法大闘争のスローガンである「一人の仲間も見捨てない! これ以上の大学の暴挙を許さない! 大学を学生の手に取り戻せ!」を、力ある行動綱領として全国に拡大しよう。法大闘争の激しさに勝ち抜いた全学連と広大学生運動は300万学生の主流派であり、すべてを獲得する求心力を持っている。広大生こそ、法大闘争開始以来いかなる犠牲も恐れず、数多くの逮捕者・起訴者を出しながら献身的に闘いの先頭に立ってきた。
法大闘争の息吹が京大へ、京大の勝利は広大へ。そして首都圏、富山大、福島大、沖縄大へと自治会建設運動を全国に拡大しよう。
70年代以来の団結破壊攻撃打ち破る
「被爆地=ヒロシマ」で約40年ぶりの自治会再建をかちとったことで、われわれは帝国主義を打倒する新たな反戦・反核・反原発闘争の推進を宣言する。
昨年の反原発20万人の高揚は、労働者・学生の巨大な反戦闘争への決起の可能性をおし広げた。原発再稼働阻止と参院選決戦の中で、100万人の決起が実現されようとしている。何より、被爆68年の8・6ヒロシマ闘争が迫っている。
広大学生自治会は、安倍政権の原発再稼働・海外輸出・核武装、改憲・戦争攻撃に「ヒロシマ」の名で断を下そう。8・6ヒロシマ闘争の大高揚をかちとる最重要の担い手として登場しよう。福島−沖縄−三里塚と固く結びつき、日帝国家権力に痛打を与える全学連1千人の政治決戦部隊を登場させよう。
そして、今回の広大自治会建設は、1970年代以降の「キャンパス丸ごと郊外移転」という団結破壊攻撃をはね返して実現された歴史的勝利だ。
広大学生運動は、一貫して日本学生運動の戦闘性を体現してきた。教養部学友会のもとに一糸乱れぬ強固な団結を形成し、「67年10・8羽田」以降のベトナム反戦闘争と学生運動の高揚の中で68年には2度の全学ストをうち抜き、69年1月の東大安田講堂攻防戦で東大生に次ぐ逮捕者(47人)を出した。69年8月17〜18日には大学治安法発動と対決し、2千人の警察権力・機動隊を相手に30時間の解放砦(とりで)戦を闘った。29人の広大生の死を覚悟した籠城(ろうじょう)戦と、それを取り巻く2万人の労働者・学生・市民の闘いは全国に深い感動を与え、「広島大に続け! 大学を安保粉砕・日帝打倒の砦に!」(本紙69年8月25日号)の号令が津々浦々に発せられた。広大学生運動はプロレタリア革命の一大拠点となり、日帝支配階級の心胆を寒からしめた。広大学生運動を中核とした闘いで、「ヒロシマ」は「革命の根拠地」として階級闘争に刻印された。
それゆえ支配階級と広大当局は、教養部学友会解体とマル学同・広大支部破壊に全力を傾けた。75年の教養部廃止から90年代半ばにかけ、工学部、理学部、教育学部、総合科学部、文学部、法学部、経済学部、附属図書館等を次々に、広島市中心部から40`離れた東広島市の山林を切り開いたキャンパスへと丸ごと移転させた。その過程で徹底した学生団体解体、廃寮、権利剥奪(はくだつ)の攻撃をかけた。それは、80年代国鉄分割・民営化にも比すべき、全国学生運動における最も激しい新自由主義(団結破壊)攻撃だった。その苦闘・格闘をのりこえ、全学連と広大学友は闘いの旗を必死に守り抜き、「3・11情勢」の中でついに自治会再建を成し遂げた。反転攻勢の歴史的一歩が記された。
学生自治会基盤に革命へ突き進もう
全学連の自治会建設運動の源泉は、法大闘争と「3・11」にある。「3・11大震災と原発事故」で階級意識は一変した。新自由主義の破産への怒りの拡大は、ブルジョア国家・議会の枠内での「解決」を拒否して、根底的変革=革命を求める。かつて経験したことのない大衆決起の時代が始まっている。
「3・11情勢」下での「大学はこれでいいのか」という問いかけに対し、われわれは時代に真しに向き合い、プロレタリア革命に向かって学生自治会を建設することを決断した。全学連は一昨年7月の東北大全国集会で「反原発闘争の力で学生自治会を建設しよう!」という路線を確立した。反原発闘争と学生自治会建設は表裏一体だ。全原発廃炉の展望は、被曝労働拒否の階級的労働運動と、御用学者追放の学生運動が結合する中にある。反原発闘争を通した学生自治会建設で、新自由主義に奪われてきた団結を取り戻す。
日帝は自らの延命の環として「大学改革」攻撃を激化させている。昨年6月の「大学改革実行プラン」(文部科学省)、今年5月の「これからの大学教育等の在り方について」(教育再生実行会議・第三次提言)に続き、6月20日には文部科学省が「今後の国立大学の機能強化に向けての考え方」を発表した。
「グローバル化、新興国の台頭による競争激化」に勝ち抜くために、「大学のガバナンス改革、学長のリーダーシップの発揮」、「人材・システムのグローバル化」が必要であり、「国立大学法人運営費交付金の在り方を抜本的に見直す」というのだ。帝国主義間争闘戦での生き残りのために、学長独裁をやれ、アジア侵略の人材をつくれ、予算を削って競争させろと絶叫している。
これは、法大闘争、反原発闘争、学生自治会建設運動の前進に対し、キャンパスをまったく制圧できない支配階級の焦りのあらわれだ。われわれは自らの闘いの力を確信する。
300万学生の獲得に向かって、広大自治会の勝利はささやかな出発点にすぎない。しかし、その中に凝縮された広大生と全国学生の団結、路線、戦闘精神は無限の発展性を持つ。「一人の学生の人格的屹立(きつりつ)」がすべてを獲得し、全学ストライキの展望を指し示す。
日本共産党スターリン主義・民青の学生自治会論の十八番である「みんなでやれることから始める」論は、自らの日和見主義を覆い隠して非和解的対決から逃亡し、闘いを後ろに引き戻す、すなわち“何もやらない”ことを正当化するための腐敗した運動論でしかない。全学連と広大学生自治会は、今夏今秋の闘いで学生運動のダイナミズムを強烈に示すだろう。
「学生は社会の生産を担ってはいないが、社会の未来を背負っている。学生の闘いが多くの人の心を揺り動かす。学生の団結と行動が今ほど求められる時代はない。大学・教育を食い物にする連中をすべて打倒しよう。キャンパスからストライキを巻き起こし、『教授の権威』を覆そう。闘いの中から、新たな常識・価値観、新たな社会の要素を生み出そう」(6・20広大集会での斎藤郁真・全学連委員長発言)
全国学友はこの気概をわがものとして進もう。
山本太郎氏勝利へ全力で闘おう
方針を簡潔に確認したい。一つに、山本太郎氏の参院選立候補を断固支持し、全力で支援行動に取り組もう。二つに、8・6ヒロシマ闘争へ広大自治会を先頭に大結集を実現しよう。三つに、9月全学連大会は自治会建設運動の拡大と全学連運動の復権を高らかに宣言する場となる。中央執行委員会を先頭に死力を尽くした組織戦を闘おう。各大学自治会の組織的結集をかちとろう。四つに、21世紀革命を切り開く大量の学生共産主義者の創成にうって出よう。中央学生組織委員会と全国大学細胞は強烈に一致し団結しよう。
全国学生運動は、プロレタリア革命の勝利へ最先頭で闘う決意だ。
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週刊『前進』(2591号5面2)(2013/07/08 )
迎賓館・横田差し戻し審 控訴棄却を弾劾する
証拠無視し推測でデッチあげ 司法の危機と破綻さらけ出す
革命情勢は急速に成熟している。闘いの勝利とそれへの反動が、相互に速度を増して、激しく、ダイナミックに変転している。
前号既報のとおり、6月27日に東京高裁第6刑事部・山崎学裁判長は、迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧裁判の差し戻し控訴審判決公判において、須賀武敏・十亀弘史・板垣宏同志の控訴を棄却した。3同志は無実である。6・27判決は、差し戻し一審の反革命有罪判決を維持し、非転向の闘いを貫く3同志に長期の下獄を強制しようとする判決だ。断じて許してはならない。
国鉄闘争の勝利とスパイ荒川の打倒が、動労千葉鉄建公団訴訟における証拠調べ全面却下の5・8結審を生み、迎賓館・横田弾圧での6・27判決を生んだ。今それらの大反動を、参院選の勝利と4カ月決戦で根こそぎふっ飛ばせる情勢が眼前に開かれている。星野文昭同志を必ず奪還し、安倍政権を打ち倒そう。革命に向け大進撃しよう。
本稿では、6・27判決の歴史的な反革命性を明らかにし、3同志、また府中刑務所で再審請求闘争を貫く福嶋昌男同志とともにデッチあげを粉砕する決意をあらためて表明する。
(写真 「上告審で勝つ」と被告の十亀さん、板垣さん、須賀さん【左から】が表明【6月27日】)
権力との死闘に勝ちぬいて一審無罪戦取
1986年5月4日、東京サミットの歓迎式典が開かれていた赤坂の迎賓館に向けて5発の飛翔(ひしょう)弾が発射された。弾丸はレーガン、サッチャー、中曽根らの頭上をかすめ、「日本における新自由主義の発足式」とでもいうべきサミットを痛撃した。
迎賓館戦闘は、国家権力とカクマルとの二重の反革命に対する死闘戦を貫いていた80年代においても突出した対権力戦闘となり、驚がくした権力は直後の5月7日に「中核派をたたきつぶせ」とする山田英雄警察庁長官による「5・7宣言」を発した。警視庁は空前の捜査態勢を敷いたが、1年半を経過しても「犯人」の目星さえつけることができず、ついにデッチあげ弾圧に踏み込んだのだ。
1987年10月、当時別件の岩手爆取弾圧で勾留中であった3同志が迎賓館戦闘を口実に獄中逮捕され(後に起訴)、福嶋同志が全国指名手配を受けた。続いて11月にはまさについでのように、横田戦闘(4月15日に在日米軍横田基地へ飛翔弾が発射された)についても4同志の逮捕・起訴、指名手配が付け加えられた(福嶋同志は1993年に不当逮捕・起訴)。しかし、4同志は迎賓館・横田の両戦闘にいっさい関与していない。権力は、4同志の無実を確実に認識しながら4同志をデッチあげた。われわれは激しい怒りを抑えることができない。
今日まで26年に及ぶ法廷そして獄中を現場とする4同志の闘いは熾烈(しれつ)を極め、国家権力との攻防は激しい変転を繰り返した。
2002年末に、3同志について、「爆取事件では不可能」と言われた保釈出獄がかちとられた。獄壁の内外を結ぶ闘いが、15年2カ月という拷問的な未決勾留をついに打ち破ったのだ。続いて04年に3同志は一審裁判での決定的な大勝利をかちとった。無実の3同志について有罪の証拠などあり得ない。検察官が「証拠」と称したものは、別件の証拠を流用するものでしかなく、両戦闘との関連性をまったく有さない。東京地裁の木口信之裁判長は、その隠しようのない事実を明確に認定し、3人に無罪を宣告した。裁判所が「認定は証拠による」という証拠裁判主義を貫く限り判決は無罪以外にないのである。
証拠調べせず反革命意思で無罪判決破棄
しかし、その無罪判決への反動はすさまじい形をとった。検察官が控訴し、東京高裁(中川武隆裁判長)は、端的に「証拠など調べるな。証拠を調べて中核派の被告を無罪にするわけにいかない」としたのだ。06年に高裁はまったく証拠調べを行わないまま、「一審無罪判決を破棄し、差し戻す」との判決を出した。一審における16年をかけた綿密な審理の結論としての無罪判決を一瞬で破棄し、さらに有罪方向の認定文さえ判決書に書き込んだ。証拠裁判主義などかけらもなく、もはや通常の意味での裁判ではない。
いうまでもなく、司法権力は階級支配の暴力装置の一部にすぎない。さらに、体制の危機においては、しばしば裁判所こそが真っ先に最も凶暴かつ卑劣に労働者人民に襲いかかる。06年は、まさしく「党の革命」が開始された年であり、革共同を真の労働者階級の党として建設することがあらためて明確にされた年である。革命は力強く前進し、一方で、新自由主義の破綻は露わになりつつあった。同年9月には「戦後レジームからの脱却」を叫んで第1次安倍内閣が成立している。中川判決はそのような中で、支配階級の革命党と労働者階級への憎悪を、極めて鋭角的に表現したのである。そして、その控訴審判決の危機感と反革命的意思の強烈さが、差し戻し裁判の一審と控訴審の担当裁判所を拘束し、有罪判決とその維持へと導いたのだ。
2010年の差し戻し一審の逆転有罪判決(東京地裁・林正彦裁判長)は、基本的に中川判決文の有罪方向の認定をそのまま引用して、結論を「有罪」とした判決である。一方、6・27判決は、中川と林の判決を引き継ぐだけでなく、両判決よりさらに踏み込んだ有罪認定を展開している。中川が開いた階級弾圧の道を、林が判決へと高め、山崎がその深化と固定化を進めた。裁判所自身がデッチあげという権力犯罪にためらいなく手を染めたのだ。
4同志とともに上告審・再審闘争勝利を
しかしそれらはまさしく、階級的労働運動の大前進、大恐慌の進展と新自由主義の破産という日帝支配体制の戦後最大の危機に応じた、反革命としての判決以外ではない。二つの有罪判決のその根本的な脆弱(ぜいじゃく)さの中に、党と階級の闘いの大いなる勝利が反映している。
まだ「判決要旨」しか出ていないが、6・27判決の具体的な内容そのものは、目を疑うほどに非論理的であり、理不尽極まりない。判決弾劾の論拠が随所で直ちに発見されるのである。実際、証拠は存在せず、検察官が「証拠」と称するものをどう検討しようが、両戦闘との関連性を見出すことはできない。そこで、判決が「有罪」結論を導くために用いた悪辣(あくらつ)な手法は主要に次の三つである。
@根拠を示さない推測につぐ推測。証明ではまったくなく、憶測によって虚構を提示し、その虚構を「論拠」として、次の虚構を推測し創造する手法。
A差し戻し控訴審で闘いとった無実の証拠のすべてを無視して、検察官主張のみに従う一方的な「証拠解釈」を重ねる。これではどんな事件でも無罪判決などあり得ない。
B「3名がいつ・どこで・誰と・何を行ったのか、という事実を明らかにできていないのは事実」と居直りながら「とにかく中核派がやったんだから3被告が関与した」と強弁している。被告の行為ではなく中核派への所属を罰する破防法的治安弾圧の手法だ。
6・27判決が、判決ではなく裁判所による犯罪であることは明白だ。
反撃の闘いはすでに始まっている。3同志と弁護団は直ちに上告した。なにより3同志は、収監されることなく、実態的には04年判決による無罪の状態を維持している。その点ではすでに6・27判決を打ち破っているのだ。
6・27判決への憤怒をバネに、安倍政権打倒の巨大な闘いに総決起しよう。迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧と対決し、須賀・十亀・板垣・福嶋同志とともに闘おう。上告審闘争と再審闘争で、絶対に勝利をかちとろう。
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週刊『前進』(2591号5面3)(2013/07/08 )
おことわり
シリーズ「TPPを撃つ」は今号休みます。
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週刊『前進』(2591号6面1)(2013/07/08 )
6・30星野全国集会 全証拠開示・再審開始へ650人
9・8徳島刑務所デモへ
星野さん絶対奪還へ熱く団結
6月30日午後、「全証拠を開示させ、ただちに再審開始を6・30星野全国集会」(主催・星野文昭さんをとり戻そう!全国再審連絡会議)が開かれ、全国から集まった650人が東京・蒲田の大田区民ホール・アプリコを超満員にした。集会は、国鉄闘争を軸とする4カ月決戦の一環として星野全証拠開示大運動を展開すること、9・8徳島刑務所包囲闘争を闘いとることを力強く確認した。とりわけ、星野同志と71年11・14闘争の共同の被告であった荒川碩哉(ひろや)のスパイへの転落と、国家権力の分断・破壊攻撃に対する、猛然たる怒りの総決起集会になった。
(写真 全国23の救援会代表が登壇し星野再審へ決意表明【6月30日 東京】) スパイ荒川に怒りが沸騰
集会はビデオ「2013年前半の闘い」上映から始まった。1月に逝去した星野全国再審連絡会議の共同代表・柴田作治郎さん(小樽)のありし日の演説の姿が映し出され、追悼の気持ちがあふれた。6・9国鉄集会までの階級闘争の前進と、その中での星野闘争の奮闘が描かれた元気の出るドキュメントだった。
開会のあいさつを共同代表の戸村裕実さんが行い、今年6月に全国集会をもったのは重大局面だからだと提起、全証拠開示運動の力と勢いで異議審勝利をかちとろうと訴えた。
連帯あいさつで坂野陽平全学連書記長、織田陽介NAZEN(すべての原発いますぐなくそう!全国会議)事務局長、動労千葉の滝口誠特別執行委員、「なくせ冤罪!市民評議会」事務局の熊野里沙さんが登壇した。
再審弁護団から6人全員が報告した。岩井信主任弁護人が全証拠開示の闘いについて、酒井健雄弁護士が「共犯者供述」の心理学鑑定について、西村正治弁護士が面会・手紙国賠について、和久田修弁護士が徳島刑務所デモについて、藤田城治弁護士がビデオ国賠についてそれぞれ攻防の争点を説き明かし、再審闘争の展望を具体的に指し示した。最後に鈴木達夫弁護団長が、昨年2・5徳島刑務所包囲デモが敵を震え上がらせていることを明らかにし、9月再度のデモで司法反動を打ち破ろうと訴えた。さらに「証拠は検察の倉庫にある」と断じ、階級の力で全証拠開示をかちとることを呼びかけ、圧倒的な勝利の確信を与えた。
事務局からの報告を金山克巳さんが行った。まず、「国家権力のスパイ荒川碩哉を満身の怒りで弾劾する」と、革命党破壊のために送り込まれたスパイ荒川の摘発・打倒の闘いを報告した。とりわけ「星野文昭さんに対する裏切り、星野闘争破壊を許さない」と強調した。そして「7月9日の第2回三者協議で証拠開示をかちとろう。国鉄闘争を基軸とする4カ月決戦と一体のものとして9・8徳島刑務所包囲デモに攻め上ろう」と方針を提起した。
(写真 再審弁護団6人全員が「司法反動を打ち破り再審をかちとろう」と発言。演壇は鈴木達夫弁護団長)
人民の生きる希望の闘い
星野同志の集会へのメッセージ(別掲)を星野暁子さんが朗読した。メッセージは、「日々を勝利感・充実感をもって生き闘うことができています」と獄壁を越えて団結していることの喜びを表明し、「新自由主義の攻撃への怒りと闘いは全世界に満ち満ちている」「誰もが人間らしく生きられる社会の実現はすぐにも可能」と述べ、そして「裁判所・検察庁を追いつめ、全証拠開示をかちとろう」と訴えている。暁子さんは、スパイ荒川に「文昭も私も怒りでいっぱい」と弾劾し、闘いの破壊・分断の攻撃を根本から粉砕していることを確信をもって強調した。「無期を日々打ち破り勝利してきた星野闘争は労働者人民の生きる希望」と語り、「全証拠開示と世の中を変える運動をひとつに闘いましょう」と力を込めて訴えた。最後に暁子さんは「星野文昭はみんなとともにここにいます。ともに団結して安倍政権を打倒し、星野文昭を奪い返しましょう」と結んだ。文字通り闘いの先頭に立つ星野同志と暁子さんに会場は深い感動に包まれ、励まされた。
全証拠開示大運動からとして、関東学院大学教授の宮本弘典さんと国鉄闘争全国運動呼びかけ人の金元重(キムウォンジュン)さんが登壇した。宮本さんは「(弁護士だけでなく)われわれがともに闘ってこそ勝つことができる」と語り、金さんは自身も含めた在日韓国人元政治犯が次々と再審無罪をかちとっていることを報告、星野闘争を大きく広げていくために奮闘することを誓った。
「4カ月決戦勝利・9月徳島刑務所包囲デモへ」として辻川慎一動労水戸副委員長が発言、動労水戸の被曝車両運用との闘いを報告、「星野闘争と山本選挙と被曝労働拒否の闘いは一体」と述べた。「星野闘争は団結運動」と語り、9月徳島行動を呼びかけた。
家族のあいさつとして、暁子さん、弟の星野修三さん、従兄の星野誉夫さんが発言した。
全国23の救援会代表が壇上に勢ぞろいし、共同代表の狩野満男さんが紹介、代表して福島、沖縄、徳島の救援会から報告と決意が述べられた。
最後に共同代表の平良修牧師がまとめの発言に立ち、集会の成功を「涙が出るほどうれしい」と感動を語り、「素晴らしい弁護団とそれを支える母体」である全国の闘いをたたえた。「私たちは必ず勝つ。勝つためには闘い続けることだ」と締めくくった。
それぞれの闘いの前進を踏まえた感動的な発言が続き、全参加者が再審闘争勝利への手応えをつかんだ。全国で全証拠開示大運動を進め、9・8徳島刑務所包囲デモへ進撃しよう。
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週刊『前進』(2591号6面2)(2013/07/08 )
勝利の展望つかむ
星野救援会が全国総会
大集会の翌日7月1日、港勤労福祉会館で13年星野全国総会が開催された。北海道、沖縄を始め、全国の星野文昭さんを取り戻す会・救う会から46人が結集し、勝利の確信に満ちた白熱的な討論が繰り広げられた。
共同代表・戸村裕実さんの開会あいさつに続いて、司会が星野文昭さんの全国集会へのメッセージを全文朗読した。
星野暁子さんが「昨日の集会は本当に大成功でした。文昭の闘いが労働者民衆の団結の要であり、生きて闘うことが感動であり、喜びだということをみんなで確認できたと思います」と述べ、スパイ荒川に対し、星野同志が手紙で「絶対に許せない」と強く弾劾していることを報告した。
この後、全国事務局から1時間10分に及ぶ基調報告が提起された。冒頭、スパイ荒川を摘発・打倒したことによって、この間の全証拠開示大運動の発展の上に星野闘争の本格的で全面的な発展の条件がかちとられたと、星野闘争の新たな段階への突入を宣言した。13年後半の闘争方針として「国鉄闘争を軸とする4カ月決戦の一環として星野全証拠開示大運動を全国で発展させよう。9・8徳島刑務所包囲デモに決起し、星野さんを取り戻そう」と鮮明に提起した。全参加者は「これでいける」と圧倒的な確信を持った。
その後の討議では16人が発言し、全員が全国集会の意義を語った。
北海道救う会は「今年の絵画展では水彩画専門の人が『こんなきれいな色使いは心が澄んでいないとできない』と話していた。絵画展を通して星野さんの心を人民に伝えられる」と報告。全金本山労組の長谷武志副委員長は「星野さんの闘いは権力犯罪との闘い。われわれは国家の根幹を突き破るドスを突きつけている」と力を込めた。徳島からは「本当に星野さんを取り戻す闘いをやりたい。参院選挙で山本太郎氏の当選をかちとり、時代を変えよう。地元は本気で闘う」と固い決意が述べられた。
平良修さんが「星野さんは監獄の中で生命力を発揮して、自由にたくましく人間らしく生きている。一日も早く取り戻そう」とまとめた。最後に「団結ガンバロー!」。圧倒的な勝利の展望をつかんで総会を終えた。
(写真 「文昭の闘いが労働者民衆の団結の要だと確認できた」と全国集会の成功を語る星野暁子さん【7月1日 東京】)
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週刊『前進』(2591号6面3)(2013/07/08 )
星野文昭同志メッセージ〈抜粋〉
星野解放へ扉を開きつつある 勝利感・充実感で生き闘う日々
権力が、無実なのに無期刑として38年間投獄を続けていることのあまりの理不尽さに誰もが驚き、そんなことがあっていいわけがないという声が力となり、星野解放の闘いが勝利の扉(とびら)を開きつつあります。これは私たちの共有の、勝利への実感だと思います。
私への無期は、70年安保・沖縄闘争と今日の闘いを圧殺しようとするものであり、特に今日にあって新自由主義攻撃そのものとして、無実でも無期投獄にして犠牲にしてもいいという人権無視の権力犯罪そのものです。
すべての仲間、友人、すべての皆さんが、ともに人間的未来を開くことをかけた闘いとして、星野闘争、全証拠開示―再審・釈放の闘いに取り組んでいること、獄壁とあらゆる分断をのりこえて、一つに団結して闘っているということに私も暁子も家族も実感して、日々を勝利感・充実感をもって生き闘うことができています。
新自由主義の突破口、国鉄分割・民営化と不屈に闘い、生産を担い社会を動かしている労働者の団結した、その本来の力を解き放って職場も世の中も誰もが人間らしく生きられるものに変えていくという動労千葉・動労水戸と自治労・全産別の階級的労働運動は、反原発闘争、星野・三里塚・諸闘争の要となっています。この一体的闘いは新自由主義が集中する青年労働者・学生をはじめすべての労働者人民の希望となり、陸続と自己解放的な生き生きとした決起を生み出し、日米韓欧はじめ国際連帯の広がりとなっています。間違いなく、人間本来の共同社会を実現していくものとして、はっきりした実体をもったものとして台頭しています。
この闘いの真価をかけて、無実を百も承知で無期・38年投獄によって闘いを破壊しようとする星野無期を全証拠開示−再審・釈放の闘いで覆し勝利して、権力のあらゆる弾圧・攻撃を打ち砕き勝利する力をガッチリ手にしましょう。
権力は、私への無期攻撃によって、獄壁で分断して私(たち)の闘いをつぶし、60年・70年闘争を発展させる、労働者人民の団結した力で労働者自己解放・人間解放をかちとる闘いに打撃を与えようとしたのでしょう。しかし、労働者人民の団結した力で誰もが人間らしく生きられる社会を実現することの中に、人間として、労働者・人民として最も深い誇りと喜びをもって生きる証しがあり、そのように生き闘う中で本物の暁子との絆(きずな)・愛を深め、すべての仲間、友人、労働者人民との絆・団結を深め、ともに全未来を開いている、という最高のものを手にしています。
当日の私の服装の色が、殴打の根拠=鉉供述の「きつね色」ではなく、薄青だったこと、現場直後の一郎丸写真の私が持っているパイプに巻かれた白い紙に殴った痕跡がないこと、供述で殴打していたとしている時、私が十字路上でNHK方向の車のフロントが光るのを見ていたこと、供述で火炎びん投てき命令をしたとしている時、中村巡査は囲みの中にいて十字路上にいた私には見えず、私が命令をする状況ではなかったこと、これらの「色」「声」「光」の成果の上に、高裁包囲デモ、申し入れ、街宣、署名を強力に発展させ、裁判所・検察庁を追い詰め、私の無実を必ず示す全証拠を開示させましょう。
あらゆる困難をのりこえ闘うことを糧に団結した力を拡大し、誰もが人間らしく喜びをもって働き生きられる人間本来の社会をともにかちとっていきましょう。
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獄中38年、無実の星野文昭同志(67)は71年11・14沖縄返還協定批准阻止・渋谷暴動闘争のデッチあげ殺人罪で無期懲役となり、徳島刑務所で不屈・非転向の獄中闘争を闘っている。12年3月30日、東京高裁が第2次再審請求を棄却。現在、異議申し立て中。(写真は、国鉄闘争全国運動・沖縄呼びかけ人の金城幸男さんが描いた5・18沖縄集会大横断幕に描かれた星野文昭さん)
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週刊『前進』(2591号6面4)(2013/07/08 )
【要項】7・14全国水平同盟結成大会
7・14全国水平同盟結成大会
7月14日(日)正午開場、午後1時開会
桂人権コミュニティセンター(大阪府八尾市桂町2―37/近鉄八尾駅前の近鉄バス6番のりばから「住道行き」か「萱島行き」で約15分、「西郡」下車、徒歩5分)
呼びかけ 全国水平同盟結成準備会(電話・FAX 072−991−7729)
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週刊『前進』(2591号6面5)(2013/07/08 )
団結ひろば 投稿コーナー
安倍教育改革に対し労働組合の反撃を! 神奈川 宮本 透
07年6月に第1次安倍内閣が改革を強行した教育関連3法、教員免許には更新制が導入された。
私は55歳での免許状更新講習を拒否し、3月末に県教委より解雇された。4月1日付で自宅に送りつけられた通知には、「教員免許状が失効し、教員としての任用資格がなくなったので失職」とわずか3行で解雇理由が記されていた。
かつて私は職員会議の意向を無視して校長が強制した入学式の「日の丸」を引きずり下ろし、県教委から文書訓告を受けた。「日の丸」処分と今回の解雇、国家の「言いなりにならない」教育労働者は処分し排除するという権力のもくろみそのものだ。
私が教員になった年、沖縄の高校で卒業式に強制された「日の丸」を生徒がドブに捨てるという出来事があった。「だれが賛成しましたか!」と体を張って抗議する生徒と「犯罪行為だ!」と恫喝する管理職、自分はどちらの立場であるべきかを突きつけられた。
若き日の決意を原点に日教組の労働運動を大切にしてきたが、実際に解雇されると「教え子を再び戦場に送るな」のスローガンが危うい時代が近づいていることを痛感する。
55歳のリストラで、ハローワークでようやく見つけた新しい職場は1年契約のパートの仕事である。非正規雇用で生活環境は激変したが、合同労組に加入し労働者の団結を大切にしている。第2次安倍内閣は「成長戦略」を掲げ、日教組・自治労つぶしの姿勢をあらわにしている。「失業保険制度のない公務員は身分が保障されている」とよく言われるが、幻想でしかない。
教育が民営化されれば、私のように一通の文書で簡単に解雇されるのである。日教組の仲間が闘う労働組合の本来の力をやつらに突きつけることを望んでやまない。
山本太郎ポスターは東京全区で一番乗り 東京 田ノ口浩史
山本太郎さんが参議院選挙出馬を表明した。記者会見の模様をネットで拝見。これは応援せずにはいられないと奮い立った。
まずは7月4日の選挙ポスター張りだ。私が受け持ったのは江戸川区の18カ所。前日に愛車ロードレーサーで下見を行い、コースを決めた。掲示板の番号が18番とわかり、午前9時に家を出た。予定のコースで始めたが、どこも山本太郎が一番乗り、1時間足らずで張り終えた。なかなか幸先のいい選挙戦のスタートだとわれながら得心した。
夜になって「新党今はひとり」の山本太郎さんのホームページを見ると、なんと一番乗りは私だけではなかった。東京選挙区ほぼ全域で山本太郎が「一番乗り」ではないか! すごい!
街頭宣伝に行ってきた友人の話を聞くと、午前中に1万4000カ所の掲示板に山本太郎のポスターが1000人のボランティアスタッフの奮闘で見事に張り終えたとのことだ。
この力を100万票に拡大することはまったく可能だ。私も日曜日には街頭演説に駆けつけようと思っている。
闘ってブラック企業「郵政」にとどめを! 郵政労働者 由利 徹
「ブラック企業」、こんな用語がもう日常的に使われ、わが「郵政」も残念ながらブラック企業の一つです。
さて、M局ではさらに管理者がとんでもないことをやってきました。「かもめーる」についてですが、低実績者を管理者が呼びつけ、一人ひとりを徹底的に「どうしてやっていくんだ」と言い続け、精神的に追いつめていく手法。私も呼ばれ徹底的に追いつめられ精神的に参ってしまった。仕事でのミスや交通事故だってあると思います。そんなことがもし管理者の耳に入ると、管理者は本当にあげ足をとるように徹底的に追いつめ、「自主退職」に追いこむ、それが今のブラック企業・郵政のやり方なんです。私は、今度ばかりは許すことができません。人を追いつめ、自主退職に追いつめていく管理者は許せない。
これに対しては、仲間と団結して闘うしかありませんし、「ブラック企業・郵政粉砕」しかないと思います。動労千葉のような闘いをしていかなければ、郵政もどんどん管理者の思うつぼにされてしまいます。一人ひとりが意識を持ち、闘い、労働者が主人公の職場と社会をつくるためにがんばっていきましょう。
埼玉で福島の思いを伝える反原発講演会 埼玉 永島信二
6月15日午後、埼玉反原発アクション主催の講演会「伝えたい!福島の思い」が、さいたま市民会館うらわで開催されました。
「NAZEN(すべての原発いますぐなくそう!全国会議)」の埼玉県地域組織として機能していくことを一つの目標としてきた埼玉反原発アクションにとっては、診療所支援の輪をさらに広げ、この秋までにNAZEN埼玉の立ち上げを具現化するための集会でした。
集会の副題は「福島の母の訴え」「ふくしま共同診療所の今と未来」の二つ。わが子の健康を、そして同じ境遇のすべての子どもたちの命を守りたいと行動する福島のお母さんの訴えに、会場には嗚咽(おえつ)ももれていました。
また、昨年12月に福島市で開設した「ふくしま共同診療所」に毎週足を運び、ボランティアで診療を続ける布施幸彦医師が、県立医大の大きな影響下にある福島県内の医療機関の実態(診療でなく調査)を報告しました。
一人ひとりの健康不安にていねいに向き合う共同診療所の姿に福島の人たちが診療所に寄せる大きな期待を感じました。運動の強化、病院建設へ向け踏み出す必要性を、会場を埋めた50人全員で共有できた時間です。
さらに、講演終了後の浦和駅までのデモには新たな仲間も駆けつけ、いつも以上の元気で盛り上がることができました。
埼玉の診療所支援の取り組みを、いよいよ大きく強いものに。そう痛感した集会でした。
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