ZENSHIN 2012/02/20(No2524 p06)
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週刊『前進』(2524号1面1)(2012/02/20 )
3・11決戦で国鉄・反原発の勝利へ
労組絶滅と改憲を叫ぶ橋下を国鉄闘争全国運動の力で倒せ
青年を先頭に非正規職撤廃しよう
(写真 代々木公園での集会には組合旗を林立させた労働者を先頭に1万2千人が結集、野外ステージ前を埋めつくした【2月11日 渋谷区】)
2・11〜12反原発全国一斉デモは、原発再稼働を阻止し、全原発の廃炉に向けた闘いとして大高揚をかちとった。2・15労働者集会は、国鉄分割・民営化と1047名解雇に怒りを爆発させ、4・1JR全面外注化を絶対阻止する集会として大成功した。次は「原発いらない!3・11福島県民大集会」だ。全国の職場から組合旗を掲げて総結集しよう。3・11福島の巨大な爆発・高揚で、3〜4月国鉄決戦と正念場を迎えた反原発大闘争の勝利を切り開こう。労組絶滅と改憲を叫ぶ橋下・維新の会を国鉄決戦−国鉄闘争全国運動の力で打ち倒そう。
2・15集会で決戦突入宣言
4・1JR全面外注化を阻止するために、全国の労働者は動労千葉とともに総決起しよう。
JR東日本は4月1日をもって車両の検査修繕業務と駅業務を全面外注化しようとしている。これに対し、動労千葉は国鉄分割・民営化反対の大ストライキに匹敵する大決戦に突入した。「絶対に外注化を阻止する。そのためにも絶対に組織を拡大する」(田中康宏委員長)という不退転の決意で闘っている。
JR全面外注化と一体の基地統廃合の組織破壊攻撃に対しても、現在、千葉運転区支部や銚子支部が11月からの指名ストを継続して闘っている。
大幅賃下げと団結破壊、そして鉄道の安全を崩壊させるJR全面外注化は、国鉄分割・民営化の完遂をかけた大攻撃である。世界大恐慌の激化と3・11大震災・原発事故にあえぎ、絶望的に凶暴化する日帝ブルジョアジーとJR資本は、これに自己の延命をかけている。自治体など全産別と職場に民営化・外注化、非正規職化を拡大し、全労働者の9割を非正規職化する日帝ブルジョアジーの目標もJRの全面外注化の成否にかかっているのだ。
またJR東日本は全面外注化とセットで、労働者の賃金を引き下げ、幹部だけを優遇する新人事・賃金制度の4月1日実施も狙っている。JR東労組はこれをのみ1月31日に妥結した。JR東労組は、外注化にも率先協力し、労働者の生活と未来を資本に売り渡しているのだ。こんなものは労働組合では断じてない! 東労組の組合員は今こそ東労組と決別し、動労千葉・動労水戸―動労総連合と国労共闘に結集して、JR全面外注化を阻止し、青年労働者の未来を開こう。
さらにJR全面外注化と一体で、労働運動絶滅の攻撃が激化している。仙台市は2月6日、全職員9400人を対象に4月から月額給与の一律3%削減、一時金の3%削減を提案した。3・11から1年、被災した労働者とともに不眠不休で働いてきた自治体労働者に対する仕打ちがこれか! これこそ「復興特区」攻撃だ。労働者の怒りと団結で絶対に粉砕しよう。
大阪市長・橋下は2月9日、「労使関係に関する職員のアンケート調査」なるものを出してきた。これは労働者を分断し、団結を破壊し、労組絶滅を狙う最悪の思想調査であり、究極の不当労働行為だ。さらに橋下は「日本の統治機構を変える」とわめき、「維新八策」なるもので道州制、首相公選制、参院廃止などの超反動公約を並べ立て、改憲攻撃に絶望的に突進しようとしている。
橋下よ、労働者をなめるな! こんなものは労働者の怒りと反乱で絶対に破産する。橋下は墓穴を掘った。2月13日の大阪市労連集会には1千人の組合員が結集し、橋下に対する階級的大反撃が始まった。国鉄・反原発決戦の力で、3・18八尾北・西郡全国闘争の爆発で、橋下を打倒しよう!
連合傘下の自動車総連や電機連合は12春闘でベースアップなど賃金改善要求を3年連続で放棄し総屈服した。青年労働者を先頭に全職場・全産別で「生きさせろ!」の春闘に決起しよう。外注化阻止・非正規職撤廃へ、正規労働者こそが先頭で闘おう。
国鉄分割・民営化を絶対に許さず、2・21鉄道運輸機構訴訟、2・23動労千葉運転士登用差別事件最高裁闘争に結集しよう。
福島の怒りと一つに闘おう
3・11福島県民大集会(郡山市)は、あくまで原発推進に突き進む野田政権との大激突であり、労働者の未来をかけた大決戦だ。
2月20日には関西電力の高浜原発3号機が定期点検のために停止する。全54基中、稼働原発は2基となる。全原発停止は目前だ。だからこそ野田は、大飯原発(関西電力)や伊方原発(四国電力)の再稼働に全力をあげているのだ。経済産業省原子力安全・保安院は13日、大飯原発3、4号機のストレステストの1次評価を「妥当」とする審査書をまとめた。16日には、伊方原発と島根原発(中国電力)の周辺地域で原発事故を想定した避難訓練を強行した。大飯、伊方の再稼働を3・11の大爆発の力で絶対に阻止しよう!
野田政権は、福島第一原発がいよいよ危機的状況に突入しているにもかかわらず、昨年末の「事故収束宣言」を押し通し、福島県民の怒りを圧殺するために全力をあげている。「低線量被曝や内部被曝は問題ない」「除染すれば安全」という大デマで、膨大な人たちを被曝させ、汚染地域への帰還を強制しようとしているのだ。福島県民を孤立と分断と絶望に追い込むあらゆる策動を3・11でぶっ飛ばそう!
野田政権は、3・11にぶつけて政府主催の「追悼集会」を東京や被災地で行い、原発事故を引き起こした東京電力や政府、資本家どもの責任を居直り、免罪し、「復興のためには安定的な電力が必要」と言って原発再稼働に向かって突き進んでいる。断じて許すな!
福島県民は3・11福島県民大集会のメインスローガンに「原発いらない!」を掲げ、全国からの大結集を訴えている。
子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク世話人の椎名千恵子さんは本紙前号で「3月11日は福島の現場に立っていただきたい。命の問題というのは肌身で、皮膚感覚で物事を見るということ」「線量が高いところですけれど、そこに立って感じることによって、原発をなくすための次の行動に進むことができると思います。郡山にぜひいらしてください」と訴えている。これに応えて3・11郡山に大結集しよう。
国家と資本に責任とらせる
原発の再稼働は「最後は野田政権による政治判断」で決まる。つまり資本家階級と労働者階級の力関係で決まるのだ。これはJR全面外注化も同じである。3・11の巨大な爆発・高揚の力で国鉄決戦と反原発闘争の勝利を同時的に圧倒的に切り開くのだ。
労働者の階級的力を爆発させるためには、階級的労働運動を復権させることだ。闘う労働組合の拠点を全国の職場で無数につくりだし、腐りきった連合労働運動を打倒すること、全職場で外注化阻止・非正規職撤廃と反原発闘争を闘うことが、原発再稼働を止め、全原発を廃炉にすると同時に、JR全面外注化を粉砕する道だ。全職場で団結し闘おう。
1980年代以来、日帝権力とブルジョアジーが新自由主義攻撃として強行してきた国鉄分割・民営化、労働者派遣法(幾度も改悪)と非正規職化、郵政民営化、そして「絶対安全」と言って推進してきた原発建設。これらは労働者階級人民を塗炭の苦しみに陥れてきた。だがその責任を誰一人取っていない。
もう許せない! 3・11は膨大な労働者の価値観を一変させ、人生を変えた。「命よりも金もうけ」の資本主義を根本からひっくり返し、労働者が政治権力を握って、労働者が主人公の新しい社会をつくろう! ここにこそ労働者が生きる道がある。一切が闘う労働組合の復権にかかっている。外注化阻止・非正規職撤廃と原発再稼働阻止・全原発廃炉の大決戦にかかっている。その当面する最大の闘いが3・11福島だ。全国の全産別・全職場から青年労働者を先頭にして総決起しよう。
そして階級的労働運動の復権の闘いと一体のものとして革命に勝利する労働者党を建設しよう。
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週刊『前進』(2524号1面2)(2012/02/20 )
“すべての原発をとめる”
2・11代々木公園に1万2千人 全国で再稼働阻止へ行動
3・11福島原発事故から11カ月目の2月11日、全国で数万人が「すべての原発を止めろ!」「再稼働阻止!」「福島の子どもたちを守れ!」と声をあげ、一斉行動を闘いぬいた。東京・代々木公園には労働組合を先頭に1万2千人が結集し、集会とデモ行進を行った。
原子力安全・保安院は大飯原発3、4号機のストレステストを「妥当」と強弁し、再稼働に向かって動きを強めている。2月11日の数万人の全国一斉行動は、これを絶対に許さないという怒りの決起だ。昨年9・19明治公園6万人結集を引き継ぎ、3・11福島県民大集会、7・16の10万人集会(東京・代々木公園)へと、すべての原発を廃炉にするまで闘いはやむことはない。
代々木公園の集会ではまず作家で呼びかけ人の大江健三郎さんが発言に立った。大江さんは「膨大な核廃棄物を後世に残す原発は人類がけっしてやってはならないこと。政府や東電は再稼働を行おうとしているが、私たちは原発を止める決意をした。それを実行に移さなければならない」と、魂から言葉を発した(5面に発言を抜粋)。同じく作家で呼びかけ人の澤地久枝さんは「どんなことがあっても原発を止めなければならない。原発輸出も許せない」と訴えた。
続いて福島から3人が発言した。福島県平和フォーラムの永山信義さんは「『原発いらない!3・11福島県民大集会でお会いしましょう」と郡山市開成山球場への大結集を呼びかけた。小学生の娘さんとともに東京に避難している増子理香さんは「これ以上、福島の子どもに悲しみを負わせないで欲しい」と心からの思いを語った。有機農業者の菅野正寿さんは「生産者も消費者も力を合わせて原発に頼らない社会をつくっていきたい」と表明した。
ひときわ大きな拍手に迎えられて俳優の山本太郎さんが発言に立ち、「再稼働なんかさせるわけにはいかない。もっともっと怒って、もっともっと声を出していこう。即時廃炉しかない」と熱く訴えた。さらにシュプレヒコールを呼びかけ、高く拳を突き上げて「原発反対!」「子どもを守れ!」。会場からも全員が声を張り上げた。
タレントの藤波心さんが「原発はただの時限爆弾。第二の福島をつくってはいけません」と気持ちの限りに語り、「ふるさと」を歌った。呼びかけ人の落合恵子さんは「原発にノーを突きつけましょう」と強い怒りを表明した。
(写真 集会終了後、デモに出発。「すべての原発いますぐなくそう!」と訴えるNAZENのデモ隊には圧倒的注目が集まり、沿道からの飛び入りが続出した【JR原宿駅前】 NAZENのデモに注目!
全体集会に先立ち、NAZEN(すべての原発いますぐなくそう!全国会議=な全)の独自集会が600人で行われた。冒頭、織田陽介事務局長が「再稼働を阻止して、全原発を廃炉にできる展望がある。あと1カ月闘いぬいて3・11に大結集しよう。その出発点にするために、今日の闘いを頑張ろう」と全員の奮起を促した。富田翔子事務局次長がカンパアピール。全学連の斎藤郁真委員長が決意を表明し、さらに東京北部の青年労働者、神奈川労組交流センターの労働者が発言。最後に、8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争実行委の三角忠事務局長が行動方針を提起し、「核武装を阻止する闘いとして闘っていきたい」と強く訴えた。
全体集会後、2コースに分かれてデモが出発した。労組を中心とした部隊は色とりどりの組合旗をなびかせ、新宿中央公園までのコースを歩いた。NAZENの隊列は明治公園までのコース。途中の神宮前交差点一帯はデモに注目する人びとであふれ、歩行者の動きが完全にストップ。「原発なくせ!」のコールはデモ隊列を倍増させた。
2・11の数万人の行動は、政府・電力資本の再稼働攻撃の出ばなをくじいた。2月20日に高浜原発3号機が定期検査に入れば残りは2基だ。再稼働を阻止し、全原発を止めることが現実に可能な情勢をつかみ取った。徹底的に押しまくろう。勝負は3・11だ。持てる力をすべて出し切って闘おう!
3月11日、福島県民大集会に全国から結集しよう!
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週刊『前進』(2524号1面3)(2012/02/20 )
前進速報版から
▼JP労組中央委員会に被災地の労働者が怒りの訴え▼2・11〜12全国各地の反原発行動(静岡、高崎、埼玉、名古屋、松江、松山)
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週刊『前進』(2524号2面1)(2012/02/20 )
解雇撤回・外注化阻止へ熱気と決意
国鉄全国運動 “本格的運動体に飛躍を”
2・15国鉄集会に570人が集う
国鉄闘争全国運動が呼びかけた「国鉄分割・民営化で不当解雇から25年/2・15労働者集会」が2月15日、東京のすみだ産業会館で開催され、570人の結集で大成功をかちとった。
25年前の2月16日は、7628人の国鉄労働者のJR不採用が決まった絶対に忘れることのできない日だ。「国鉄型」の大民営化・非正規職化の攻撃が、より大規模な形で全社会的に始まる中、今年は例年にも増して重要な位置を持つ集会になった。同時に、発言者からはJR東日本での検修・駅業務全面外注化阻止に向けた決意が次々と語られた。
(写真 4・1JR全面外注化阻止の一大決戦へ”団結ガンバロー!”【2月15日 東京都墨田区】)
“国鉄決戦の関ヶ原”だ
司会は、昨年秋に全国運動の呼びかけ団体となった全金本山労働組合の長谷武志副委員長と、動労千葉争議団の中村仁さん。長谷さんが「4・1外注化阻止決戦に全国の力を集中し、同時に、全国に動労千葉のような拠点をつくる決意を本集会で固めよう」と口火を切り、中村さんは「全金本山は動労千葉の闘いの先輩。本山が解雇撤回で職場復帰をかちとったように、動労千葉も解雇撤回で勝利して必ず職場に戻る」とあいさつし、戦闘的に集会が始まった。
呼びかけ人を代表して世田谷地区労顧問の花輪不二男さん、愛媛県職労の宇都宮理委員長があいさつに立った。花輪さんは「解雇された労働者が職場に戻ることこそ国鉄闘争の勝利だ。労働者を人間らしく扱えない資本家たちを許しておいて世の中がよくなりますか。闘いましょう」と呼びかけた。宇都宮さんは「大阪では橋下市長が不当労働行為丸出しのアンケートを職員に強制している。労働組合が団結すればこんなものは吹き飛ばせる。自治体職場でもアウトソーシングの攻撃と闘う」と語った。さらに、新たに全国運動の呼びかけ人に加わった佐藤功一さん(国労横浜支部元執行委員、国労新鶴見操車場元分会長)のメッセージが紹介された。
連帯あいさつでは「日の丸・君が代」不起立闘争被処分者の根津公子さんが、1月16日に出た最高裁判決を怒りをもって批判し「向こうが一番嫌がっている不起立闘争を続けることこそ不当判決を跳ね返す闘い。一緒に不起立しましょう」と発言。NAZEN(すべての原発いますぐなくそう!全国会議)の富田翔子事務局次長は「原発再稼働阻止の闘いは正念場。分断を打ち破り団結の力で勝利を」と述べ3・11福島県民大集会への結集を呼びかけた。
続いて田中康宏委員長が「動労千葉からの報告」を、全国運動呼びかけ人で動労千葉を支援する会事務局長の山本弘行さんが「国鉄闘争全国運動からの提起」を行った(要旨別掲)。田中委員長は、全社会に怒りの声が満ちている情勢の中で「労働組合が本来の力を取り戻せば間違いなく時代は動き出す」と確信を持って語り「動労千葉はその先頭で外注化阻止決戦に決起する」と表明。山本さんは現局面を「国鉄闘争の関ケ原だ」と訴え、今こそ全国運動が本格的な運動体として登場すべきこと、その死活性を熱を込めて訴えた。
動労千葉争議団の高石正博団長、国労旭川闘争団の成田昭雄さん、動労千葉顧問弁護団長の葉山岳夫弁護士が1047名解雇撤回に向けた決意を表明した(要旨別掲)。争議団・闘争団の熱い思いと決意に、参加者は大きな拍手で応えた。
次は現場からの「JR外注化阻止の決意」だ。
外注化を止めJRに残る!
動労千葉幕張支部の山田護支部長は「4月全面外注化阻止へ全力で闘っています。動労千葉は出向協定も締結していません。出向に出すなら会社は承諾書を私たちに書かせなくてはならないが、私たちは書きません。絶対に外注化を止め、JRに残ります」と発言。動労千葉青年部の代表は「東労組は腐ってますが、その中には反対の人がいます。そういう人たちにどんどん訴えていきたい。今年は山場の年。青年部は有言実行で動労千葉の先頭に立ちます」と述べた。さらに運転基地統廃合攻撃と闘う銚子支部の渡辺靖正支部長、千葉運転区支部の大野茂支部長が、強制配転と組織破壊攻撃を許さず闘う決意を語った。
動労水戸の石井真一委員長は、トンネルでの列車火災を想定した訓練が14日深夜から15日未明にかけ、わざわざ福島第一原発30`圏内の久ノ浜駅〜末続駅間トンネルで行われたことを激しく弾劾し「原発事故収束宣伝を粉砕し3・11郡山へ大結集を」と訴えた。
最後に、決戦のまっただ中にある八尾北医療センター労組の灰垣美佐子書記長、解雇撤回闘争を闘いぬく東京西部ユニオン・鈴木コンクリート工業分会の吉本伸幸書記長、仙台市役所・動労千葉を支援する会の青年労働者、全国運動・東京東部の会の代表が決意を表明。動労千葉の長田敏之書記長の音頭で団結ガンバローを行い、意気高く集会を締めくくった。
(写真 決戦の先頭に立つ現場組合員が次々と決意を表明した。発言者は幕張支部の山田支部長)
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動労千葉・全国運動から
労働運動復権の先頭に立つ 動労千葉からの報告 田中康宏委員長
国鉄分割・民営化でのJR不採用から明日で25年です。長い間のご支援に心からお礼を申し上げます。今日この場に立ち、あらためて「国鉄分割・民営化をあいまいにしない。絶対にケリをつける」という決意を新たにしています。すべての出発点がこの国鉄分割・民営化にあったことを、この情勢の中でもう一度はっきりさせないといけないと感じています。
昨年の3・11大震災をきっかけに、さらに大規模な民営化・非正規職化が全社会的に開始されています。それを貫徹するために労働組合を徹底的にたたきつぶす攻撃が始まっています。他方、怒りの声は社会全体に満ち満ちています。労働組合が本来の力を取り戻せば、間違いなく時代は動き出します。
JR東日本では業務の全面外注化が進められ、鉄道業務が数百もの会社にバラバラに丸投げされようとしています。外注化・非正規職化は労働者の人生のすべてを奪う攻撃です。これに対して労働組合は一度たりともまともに闘ったことがなかった。動労千葉は「どこかでこれを止めないといけない」という思いで必死に闘い、千葉では10年以上にわたって検修外注化を止めてきた。闘えば止められるんです。
労働者にとっては非常に厳しい状況が続いていますが、ある意味では労働運動が反撃を開始するチャンスでもあります。そのための土台、すなわち職場で闘う労働運動、労働組合をなんとしてもつくることです。
動労千葉はその先頭で、4月1日の全面外注化阻止に全力で立ち上がります。その中で本格的な組織拡大をなんとしてもかちとる決意です。
あらゆる職場に入り拡大を 国鉄闘争全国運動からの提起 呼びかけ人 山本弘行さん
国鉄決戦の「関ケ原」が来ています。80年代の国鉄分割・民営化反対闘争、そして2000年に始まった「第2の国鉄分割・民営化」攻撃との闘い、それら一切の総括をかけた決戦が到来しています。そして、国鉄分割・民営化でやったことを社会全体、すべての生産関係に拡大する攻撃が始まっています。
国鉄分割・民営化の最深の決着は、JRで働く正規職の労働者が外注化阻止−非正規職化阻止の闘いに立ち上がることにあります。そのことで初めて、われわれは必死に闘いに立ち上がっている非正規職の仲間と手を結ぶことができるんです。
連合型労働運動なのか階級的労働運動なのか。そのことが正面から問われています。今こそ国鉄闘争全国運動が、日本の労働運動に責任をとる勢力へと飛躍しなければなりません。全国運動のカラーリーフ、新たに発行が始まった全国運動速報を駆使し、ありとあらゆる職場に入りましょう。そして、私のような”寝ても覚めても国鉄闘争全国運動”という活動家を全国各地につくり、2000口への会員拡大を絶対にかちとりましょう。JR東日本での4・1外注化をなんとしても阻止し、6月10日の全国運動結成2周年の集会へと向かおう。
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1047名解雇撤回へ
全国の仲間の支援に応える 動労千葉争議団 高石正博団長
物販で北海道から沖縄まで歩き回っています。年ですから無理しないようにしてるんですが、行くとどうしても無理をしてしまいます(笑)。全国のみなさんの支援に触れると「なんとしても応えていかなければ」という気持ちになります。
みなさんとともに全国運動の会員を拡大していきたい。この拡大こそが1047名闘争を勝利に導くということを肝に銘じ、前へ前へという気持ちで闘っていきたいと思います。
1047闘争の大きな使命 国労旭川闘争団 成田昭雄さん
秋田闘争団の小玉忠憲君、小倉闘争団の羽廣憲君も参加しています。鳥栖闘争団の石ア義徳君も九州で動いています。
「25年」と口で言うのは簡単ですが、この25年間には言い尽くせないことがたくさんありました。今の学生や青年たちに、おれたちと同じ轍(てつ)を踏ませるんですか。ここに、この闘いの大きな使命がある。
今日は青年労働者も学生も来ています。働き盛りの中年も、年金生活者も来ています。すべての生活者が安心して暮らせる社会をつくるのが私の願いです。闘います!
鉄建公団訴訟必ず勝利する 動労千葉顧問弁護団長 葉山岳夫弁護士
4・9政治和解の大反動をはね返す闘いとして動労千葉鉄建公団訴訟を闘っています。昨年8月に結審しましたが、6カ月たってもまだ判決期日が決まっていません。
被告側の不当労働行為は明らかであり裁判は勝利するはずなんですが、今日の司法反動のもとでは予断を許しません。法廷の中でなく、職場と街頭での大衆闘争によって最後の勝利がかちとられます。
弁護団も、外注化阻止に向けた職場での闘いと連帯して闘う決意です。
中野前委員長追悼外注化阻止・12春闘勝利3・4動労千葉総決起集会3月4日(日)午後1時30分〜千葉市民会館/主催・動労千葉運転士登用差別事件 最高裁判決2月23日(木)午後1時30分〜最高裁判所第1小法廷※12時30分に最高裁南門前に集合
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週刊『前進』(2524号2面2)(2012/02/20 )
労組交流センター 徳島で総会 星野奪還へ刑務所デモ
“時代に通用する運動に”
組織拡大の歴史的挑戦へ
全国労組交流センターは2月4、5日、徳島市で第19回定期総会を開催した。星野文昭同志奪還の徳島刑務所包囲闘争と一体のものとしてかちとられた今回の総会は、労組交流センターの新たな歴史を切り開いた。2日間の熱烈な討論を経て、労組交流センターは2〜4月、国鉄決戦を組織拡大を総括軸として闘うことを基軸に、階級的労働運動を復権し指導できる勢力に飛躍する方針と態勢を打ち固めた。
(写真 3・11情勢下、労組交流センターはどう闘うか、階級の主流派への飛躍をかけた熱い討論が交わされた【2月5日 徳島市】)
“交流センターは変わらなければならない”
総会は、東交と大阪市職の青年労働者を議長に選出して始まった。冒頭、入江史郎代表運営委員(ス労自主)があいさつに立ち、「大震災は2万人の犠牲という形で、今がどういう時代かを明らかにした。この時に、もう少し頑張らなければでは許されない。単なる反対派では通用しない。交流センターは変わらなければならない」と討論の方向性を提起した。
満場の拍手を受けて、星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議の星野暁子さんが連帯のあいさつに立った。暁子さんは「星野奪還闘争は安保・沖縄闘争そのものであり、国鉄1047名解雇撤回闘争や階級的労働運動と一体の闘い。階級的労働運動の力で星野奪還を」と訴えた。翌日の徳島刑務所包囲闘争から星野奪還へ、全参加者が心をひとつに闘いぬくことを誓い合った。
議案を補充する形で執行部が方針を提起。方針提起のまとめを行った辻川慎一事務局長(動労水戸)は、「青年労働者にとって交流センターは選択肢になっているのか。青年が人生をかける気になる労働運動とは何かを、真剣に議論してつかまないとこの時代に通用しない。1人の青年が動労水戸に入り、JRは震え上がった。どの産別でも1人の青年が腹を固めて決起したら敵は崩れる。一人ひとりの闘いが決定的だ。支配階級は労働者の決起を恐れている。そこに確信を持とう」と訴えた。
方針提起を受け、真剣な討論が交わされた。八尾北医療センター労組の労働者は「八尾北・西郡決戦で大阪市長・橋下との力関係を変える」と力強く宣言した。
福島県労組交流センターの渡辺馨代表は、「資本は何十万人を殺しても自分たちだけは生き延びようとしている」と福島の現実を突きだした。そして、福島県教組と国労郡山工場支部を先頭に労働組合の決起が猛然と開始される中で、職場を拠点化する闘いを貫き、3・11福島県民大集会を連合打倒のチャンスにしようと訴えた。
郵政非正規ユニオンの労働者は、16万人の郵政非正規労働者を本気で組織しようと切迫感をもって呼びかけた。東京北部の青年労働者は、地区でJR職場へのビラ入れに取り組み、情勢は一変していると実感したと発言。青年の力でJRの外注化を止めると述べるとともに、正規・非正規の分断を打ち破るため職場で春闘を闘っていると報告した。自治体労働者が「労働組合として仲間の死を絶対にあいまいにしない」と述べ、「”3・11は哀悼の日”という重圧の中で、3・11郡山への結集をかちとるためには、生き方を問うオルグが必要だ」と提起した。
国鉄闘争全国運動の発展と一体となって
中間答弁に立った田中康宏代表運営委員(動労千葉)は、「4・9政治和解を切っ先とする労働組合解体攻撃は続いている。労働組合が本当に問われる」と述べ、「4大産別を基軸とすることは交流センターの基本路線だ。非正規職問題と立ち向かえなければ今の時代に通用しないが、正規労働者が必死に闘わなければ非正規との連帯はできない」と訴えた。
また、国鉄分割・民営化との闘いの中から生まれた交流センターの原点を振り返り、「国鉄分割・民営化を絶対にあいまいにしない。国鉄闘争全国運動を本格的な運動体にする。その闘いと交流センターの運動は一体だ」「動労千葉は、外注化を止められなかった労働組合の歴史を覆そうと闘ってきた。日本の労働運動は、左に分裂した労組が組織を拡大した歴史を持たない。われわれが組織を拡大した時、労働運動は復権できる」と提起した。
さらに、「新自由主義によってもたらされた現実は根本的におかしいということをわれわれの手で全面的に明らかにしなければいけない。交流センターは徹底的に活動者集団であるべきだ。本当に労働運動をよみがえらせる決意を固めてほしい」と力説した。
2日目の議事の冒頭、入江代表運営委員が、「3・11をどう闘うか、3・11を迎える中で今までの限界をどう突破するかに議論を集中してほしい」と呼びかけた。
愛媛県職労の宇都宮理委員長が、伊方原発の再稼働阻止へ闘う決意を述べた。教育労働者は、不起立闘争に対する最高裁反動判決を弾劾し、大阪市長・橋下の攻撃と徹底対決する決意を語った。全逓労働者は「敵は職場を制圧するために非正規化した。だから管理者を徹底追及する労働組合を現場の闘いで取り戻す」と表明した。
沖縄労組交流センターの柿本博人代表は、辺野古新基地建設阻止の決意を語るとともに、「沖縄5・15体制とは、階級的労働運動を徹底的に封じ込めてきたものだ。国鉄闘争全国運動を軸にこれを突き破った時、情勢は変わる」と述べ、5・15沖縄闘争への総決起を訴えた。
国鉄1047名闘争を闘う当該や、東京西部ユニオン鈴木コンクリート分会の労働者が、解雇を許さず徹底的に闘う固い決意を表明した。広島連帯ユニオンの労働者は、呉市交通局の民営化攻撃との闘いの教訓を語った。実践に根ざした熱い討論が続いた。
4大産別決戦を先頭で闘う新執行部選出
総括答弁に立った辻川事務局長は、「2〜4月を交流センターの一大飛躍をかけた組織拡大決戦として闘う」と訴え、国鉄決戦について「動労千葉、動労水戸、国労郡山工場支部に青年労働者を結集するために全力を挙げよう。それに成功したら労働運動は変わる」と強調した。また「沖縄では大失業・非正規職化・戦争が一体となって襲いかかっている。沖縄闘争を青年を組織する闘いとして構えよう。5・15沖縄闘争に交流センターは全力で取り組む」と提起した。
運動方針を満場一致で採択、「獄中37年の星野文昭さん奪還と安保・沖縄闘争の前進を一体で闘い取ろう」「3・11福島県民大集会に総結集し、原発再稼働を絶対に阻止しよう」「八尾北・西郡決戦で橋下打倒・道州制粉砕へ!3・18全国闘争に総決起しよう!」の3本の特別決議を上げた。
代表運営委員に入江史郎さん、田中康宏さん、辻川慎一さんを選出、4大産別決戦に勝利するため副代表人事と事務局体制を拡充・強化し、青年の組織化に本格的に打って出る新たな執行体制を打ち立てた。
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外注化阻止軸に決戦方針
今回の総会で交流センターは、2〜4月を外注化・非正規職撤廃の国鉄決戦を基軸として闘う路線を確立し、その核心は組織拡大決戦にあることを確認した。国鉄分割・民営化との闘いの中から生まれた労組交流センターは、まさに国鉄分割・民営化に決着をつけ、JR体制を打倒する闘いの中で、階級的労働運動の復権に総力で突き進もうとしている。その具体的な方針は、国鉄闘争全国運動の全面的な展開であり、職場において動労千葉を支援する会を拡大することだ。
また、この総会は3・11郡山への総決起態勢を確立するものとなった。労働運動絶滅攻撃を粉砕し、3・11に労組の赤旗を林立させること、その最先頭に動労千葉、動労水戸、国労共闘を軸とする交流センター運動は躍り出ようとしている。
さらに、八尾北・西郡決戦勝利、橋下打倒に向けて、3・18全国闘争への総決起を誓い合った。橋下反革命の核心は労働組合の絶滅であり、これと労組を拠点として対決する八尾北・西郡決戦の決定的位置が明確になったのだ。
今回の総会が、星野文昭同志奪還の徳島刑務所包囲闘争と一体のものとしてかちとられたことも決定的だ。星野同志への無期懲役は、階級的団結を破壊する攻撃であり、これを打ち破る闘いは労組交流センターが労働者階級の主流派になれるかどうかをかけた試金石にほかならない。
こうして労組交流センターは、激烈な討論を通して、「11月の壁」の突破をかけた組織拡大決戦の実践方針と態勢を打ち固めた。
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週刊『前進』(2524号3面1)(2012/02/20 )
郵政大リストラ粉砕!全逓決戦の課題
職場支配権を奪還し非正規職撤廃へ本格的反撃の突破口を
革共同全逓委員会
世界大恐慌の中で起きた2011年3・11東日本大震災は、日本帝国主義の民営化や外注化、非正規職化をはじめとする新自由主義政策の反人民性と破綻を浮き彫りにした。それでも日帝・野田政権は、復興特区やTPP(環太平洋経済連携協定)推進、消費大増税と社会保障の解体など、新自由主義政策の極限化に突進している。“フクシマ”の怒りとの非和解的な激突の中での原発再稼働や「日米同盟の深化」も、支配階級の危機感をむき出しにした絶望的な延命策だ。わが全逓委員会は、この新自由主義攻撃との全面的な対決と激突の中で、国鉄決戦とともに非正規職撤廃・外注化阻止を正面から掲げ、大量雇い止めと大幅賃下げの「郵政大リストラ」に対する本格的な反撃の突破口を職場生産点から切り開く決意だ。
民営化絶対反対の地平と組合の再生
3・11情勢で見えたことは、労働者階級と資本家階級の相いれない現実だ。それは郵政職場でも一目瞭然(いちもくりょうぜん)だ。いまや現場の6割以上が、身分保障がなく超低賃金の非正規労働者に置き換わった。そして民営化以来の大量人員削減で、ほとんどの職場で業務破綻が起きている。それでも「郵政大リストラ」以外に郵政資本は成り立たない。利益を出さない公益事業を金もうけのビジネスに変えた郵政民営化の根本的な破綻だ。郵政民営化絶対反対の路線の正しさは完全に証明されている。
「民営化」の名のもとに本務者を大幅に減らして非常勤化し、総額人件費を削り込む攻撃は、87年国鉄・分割民営化にはじまる国家ぐるみの新自由主義政策の中心的施策であった。これを許した主体側の要因は労働組合指導部の屈服だ。
当時郵政職場の多数派組合だった全逓本部は、「民営化させないため」とのペテンで橋本構造改革の頃から始まった人事交流=強制配転攻撃を容認し、当局と一体で「反対するやつは飛ばす」と現場を脅し沈黙させた。結果は歯止めなき合理化の進展と07年郵政民営化そのものの容認だ。そして全郵政との組織統合と連合・JP労組結成による「生産性向上綱領」の受け入れだった。
この巨大な反動に対し、歴史的な05年10・21宮下公園での戦闘宣言を皮切りに、わが全逓委員会と全国の闘う現場組合員は「職場の声なき声」を代表し、郵政民営化絶対反対を掲げて職場から反撃を始めた。職制の暴力支配に対する抵抗闘争を下から組織しつつ、全逓本部および本部派執行部の正体を暴き、民営化との全面的な対決姿勢を鮮明にしたのだ。
本部派はこれに「組織破壊者」のレッテルをはり、全逓委員会やその支持者を全国的に執行部から排除、これに乗じて当局は現場活動家のほぼ全員を強制配転させ、徹底した分断を図った。この中で職場の非正規職化は加速した。
この大反動の頂点が「民営化の戦略事業」たるJPEX計画だった。内容は子会社化による8千人規模の大量出向を強制する小包み部門丸ごとの“疑似外注化”だ。8割の労働者を非正規職化し、成果主義賃金と大幅賃下げで現場同士を徹底的に競わせ、労働強化を極限化する労務政策が核心だった。
本部派の一角を突き崩した
しかしわが全逓委員会と全国の闘う仲間は、JP労組本部の度し難い屈服を突き抜け、JPEX計画への「出向拒否」など全国的な非協力闘争を巻き起こし、ついに計画そのものを破綻に追い込んだ。そしてこの闘いを通してJP労組本部の現場執行体制の一角を下から突き崩すことにも成功し、現場の団結を一から再生する確かな足場を築いた。4万6千人もの非正規職の仲間がクビを切られて「やむなし」と言い放つJP労組本部の屈服こそ、ボーナスを3割も削られて1時間のストも打てない惨状を生み出している元凶であることも広く認知された。
現場労働者の抵抗は着実に広がっている。非正規職への理不尽な賃下げ(スキルダウン)への怒りを支部・分会レベルでの闘いに発展させこれを撤回させたり、雇い止め通告そのものを撤回させる画期的な勝利も生まれた。「減員・減区」に安全闘争を対置し、逆に増員をかちとった職場もある。わが階級的労働運動派への支持は着実に拡大しているのだ。
日帝・郵政資本との全面的な激突へ
実感できることは、多数派組合の反動的指導部が支配する職場生産点で郵政労働運動全体の革命的転換の拠点をつくりだす闘いは可能ということだ。いまや郵政民営化への全面的な反撃の機は熟しているのである。
2012年の郵政労働運動は掛け値なしの決戦だ。大恐慌下の12春闘における日帝ブルジョアジーの姿勢は、ベアは論外で定昇も凍結、「企業の存続のための」大幅賃下げや外注化・非正規職化の拡大を受け入れろというものだ(日本経団連・経労委報告)。これに対して連合中央は、「日本経済成長のための社会保障の解体と消費大増税」という野田政権の中心政策を自らの方針とし、抵抗の論理そのものを放棄してしまった。
そして連合・JP労組本部は、連合中央の全面屈服の先頭で、非正規職の雇い止めをはじめとする「郵政大リストラ」を積極的に進める「郵便事業再生ビジョン・バージョン1、2」を、何と郵政当局との共同提案で掲げた。そして3年間凍結してきた「新人事・給与制度」による成果主義賃金導入と大幅賃下げ(基本給の一律3割カット)を、JR資本と並んで6月のJP労組大会をはさんで正面突破する方針だ(2月中央委議案)。ただならぬ情勢である。
周知の通り、社会問題に発展したJPEXの破綻と「1千億円の営業赤字」(郵便事業会社)への転落は、民営化による新旧経営陣の純然たる投資計画の失敗だった。特別背任や横領行為を含む巨額の経済犯罪すら介在していたこともわかった(日本郵政ガバナンス問題調査委員会の報告)。ブルジョア経済誌が「経営陣の責任をゆうメイトの大量雇い止めに転化した」と暴露し、政府直属の郵政民営化委員会が「本来なら株主代表訴訟ものだ」(昨年12月)とがなり立てるほどの事態だ。総資産約300兆円もの労働者人民の財産たる郵政事業を簒奪(さんだつ)したあげくの、支配階級内部の醜悪きわまる矛盾の噴出だ。
彼らはその一切の矛盾を現場労働者に転嫁し、「民営化の完成(株式上場等)」のための「郵政大リストラ」を競い合っているのだ。現行の郵政民営化法も民主党の「郵政改革法案」も、郵政危機の全責任を現場に転嫁する枠組みは同じだ。それは大恐慌下での日帝ブルジョアジー総体の意志なのである。
大量雇い止めをはじめとする郵政大リストラとの攻防は、この日帝ブルジョアジーとの全面的な激突だ。これを真っ向から見据え、4・9政治和解(国鉄1047名解雇撤回闘争の政治和解)と闘う国鉄闘争全国運動と固く結合し、全国の郵政職場を巻き込んだ2012年全逓決戦の勝利へ進撃を開始する時だ。
問われているのは労働組合である。JP労組本部の支配の空洞化を現場労働者の闘いの武器に転化し、職場支配権の革命的奪還へ実践的に踏み込むことが出来るかどうか。民営化絶対反対で立ち上がったわが全逓委員会の踏ん張りどころだ。
日々の労働武器に生産点を握る闘い
非正規職化の攻撃は、95年日経連報告の「9割の非正規職化」として計画され、全産業社会を覆う大合理化の中心的施策となってきた。ここでブルジョアジー自身がもっとも重視した問題は、資本の側からする「職場支配権の確立」だ。
歴史をふり返れば、大経営者どもが敗戦後の復興と経済成長で最重視した問題も、生産点の「経営秩序の確立」だった。生産性向上と合理化の成否を分けるのは職場生産点の力関係だと自覚し、階級的労働運動の破壊と御用組合化、第二組合化にブルジョアジー自身が膨大な資金を投入して労働貴族を育成した。
ひるがえって現在、現場の6割が非正規職化された郵政職場の実態はどうか。理不尽なリストラに文句を言うだけで雇い止め・解雇という死刑宣告に等しい武器を当局は手にしている。実際に、JP労組本部派が制圧している職場では、実に理不尽な雇い止めや賃下げが横行している。
しかしこの現実を転覆することは可能だ。実際に郵便事業をまわしているのは現場労働者自身だからだ。しかもその大半を非正規職が支えている。現場の団結が具体的な形になった瞬間、資本の武器(非正規化による分断)はたちまち労働者の武器に転化する。本部派支配の空洞化も現場労働者自身の団結の武器に転化する。これは、この間の職場闘争で現場の抵抗が大衆的に広がる兆しを見せただけで、幾度も当局が後退を強いられた事実が証明している。
郵政民営化の矛盾と破綻が露呈しているいまこそ、日々の労働を生産点で握ることを武器に、職場支配権をめぐる当局とのしのぎあいで大胆に一歩前に出るチャンスだ。
噴き出す現場の怒りと要求
パワハラなどが横行する当局の支配の内実は脆(もろ)い。「赤字と事業危機」の正体も郵政労働者はお見通しだ。正義は現場にある。年賀はがきの自爆営業。未達成なら“訓練道場”行きの見せしめ。「営業目標を達成しなければ給料は出ない」なるミーティングの恫喝。そして理不尽きわまる雇い止め。「ふざけんな!」という怒りは職場中にあふれている。
業務破綻の中で当局の指導は漫画だ。極限まで人を減らし、ブツの山で休憩も取れない現状を放置して「超勤はやるな」という。彼らは職場支配には熱心で「郵便体操はじめ!」「機動車のカギの授受」「運行前点検」「点呼」などと叫ぶ。軍隊式ミーティングで「左手を腰に、右手は斜め45度で安全標語」の絶叫。もはやまともに聞いている労働者は一人もいない。安全標語を指差した右手の下は、結束されない郵便の山なのだ!
「JPEXにいくら使ったんだ」「赤字はあいつら経営陣の責任だろ」「みんなで道場破りに行こうぜ」「管理者に自分で区分させろ」「管理者が配達に行け!」
現場から山のような要求が噴出している。「安全を守れるのもおれたち現場だ」「こういうことをやるのが組合じゃないのか?」との声も増えた。これらを洗いざらいまとめて組織し、具体的な行動に押し上げることができるのはいまや民営化絶対反対の組合活動家だけだ。この日常の資本との闘いの圧倒的な積み上げの中から労働組合はよみがえる。ここから柔軟なフラクション戦術の可能性も広がる。
管理者とやり合うことが大変な職場でも闘う手段はある。「課長、ミーティングも出ます。安全標語も大声でやりましょう。でも残った郵便はどうしますか?」。ある職場ではこの瞬間、管理者の判断停止で残ったブツは翌日回しになった。郵便物が届かない! 結果は全体ミーティングの中止、総務主任が班長ミーティングの司会を拒否する事態となった。生産点を握る労働者がものを言い始めた瞬間、職場の力関係は動く。わが全逓委員会がその先頭で行動することがいまや職場中から待ち望まれている。
非正規ユニオンの渾身の決起に応え
全逓委員会は、以上のような職場支配権をめぐる闘いを基礎に、郵政大リストラ攻撃と身をもって闘う郵政非正規ユニオンの仲間の渾身の決起と連帯し、自らの闘いとして、非正規ユニオンを支える会をはじめとする闘いの組織化を何としても前進させる決意だ。
かつて60年代の全逓非常勤本務化闘争で、本務者とともに多くの10代、20代の非正規労働者がストライキに立ち上がり勝利した。処分を許さず勝利を保証したのは職場支配権をめぐる日常の攻防で現場の本務者組合員が堂々と正面で渡り合っていたからだ。本務化闘争の勝利は、本部民同指導部ではなく現場労働者自身の勝利だった。
正規・非正規の分断をのりこえる現場労働者の団結の形成は、職場の日常をめぐる意識的な闘争の積み上げの中にこそある。革命的な宣伝・扇動を貫きつつ、誰もが理不尽と思っている資本と御用組合の支配に対する抵抗を、小さな課題からひとつひとつ徹底的に闘争化し組織化することだ。この中で職場細胞建設をねばり強く推進し、これをテコに「郵政大リストラ」攻撃との決定的な決戦場を意識的に設定し、革命的な職場権力を下から打ち立てていく闘いの一大飛躍をかちとろうではないか!
革共同全逓委員会は、その中核となって闘う。2012年全逓決戦の勝利へ進撃しよう! 全国の郵政労働者のみなさん! ともに闘おう!
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週刊『前進』(2524号3面2)(2012/02/20 )
労働者分断し思想調査
橋下に組合の団結で大反撃を
橋下徹・大阪市長が2月10日、大阪市職員の労働組合つぶしのために「労使関係に関する職員アンケート調査」(写真)を開始した。組合員への思想調査だ。正真正銘の不当労働行為であり、満腔(まんこう)の怒りで粉砕しよう。市労連は大阪府労働委員会に提訴したが、職場の仲間の団結を組織し実力で跳ね返すことこそ勝利の道だ。
橋下は「職員による違法ないし不適切と思われる政治活動、組合活動について徹底した調査・実態解明を行い……膿(うみ)を出す」などと調査の趣旨を述べている。所属長への通知が9日、開始が10日、終了が16日というスピードだ。
しかも「市長の業務命令として全職員に正確に回答していただく」と強制力をふりかざし、「正確な回答がなされない場合は処分の対象となりえる」とまで脅している。
調査を請け負うのは、大阪市特別顧問の野村修也弁護士の法律事務所だ。仲間を「通報窓口」に匿名で密告することも奨励している。
アンケートの回答は市庁舎内のコンピューター端末で行わせ、「紙での回答は受け付けない」という。労組を介さず、個々の職員が直接回答するよう求めている。個別分断の団結破壊行為だ。
「組合活動に誘った人は誰か」
22項目のアンケートの中身は労組弾圧、思想弾圧の意図がむきだしになったものだ。
職員の氏名、職員番号、所属、職種などを書かせ、職員を特定した上で「組合活動に参加したことがあるか」「職場で特定の政治家に投票するよう要請されたか」「組合幹部は職場で優遇されているか」などを問い、組合の活動内容や誘った人の名前、誘われた場所、誘われた時間帯まで回答を求めている。
また「組合に加入しているか」「組合に加入することによるメリットを感じているか」「組合費がどのように使われているか知っているか」などという問いは思想調査そのものだ。
橋下は言外に“組合に入っていても幹部の利益になるだけだから脱退せよ”とささやく。体制内派幹部の弱点を突いて組織不信をあおる卑劣な労組破壊工作だ。
職場の団結固め反撃に立とう
橋下は「明治以来の中央集権の統治機構を壊す」とうそぶき、大阪維新の会の公約「維新八策」を発表した。道州制・大阪都構想、改憲など戦後体制を右から破壊する政策体系だ。
橋下の思想調査など、労働組合が団結して敢然と拒否すれば一撃で粉砕できる。市の教員の子が公立学校に通っているかどうかの調査も、市教組幹部が屈服・協力しても職場の団結ではね返した。橋下が最も恐れるのは職場の団結力だ。闘う労働組合をよみがえらせよう。3・18八尾北・西郡闘争で反撃しよう!
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週刊『前進』(2524号3面3)(2012/02/20 )
全国農民交流集会 福島で開催
“農業破壊のTPP許さぬ”
反原発と三里塚連帯を軸に「全国農民会議」を結成
2月1日、福島県二本松市で「なくそう原発!とめようTPP!全国農民交流集会」が開催された。午前中から降りしきる雪の中、続々と参加者が到着し、会場の席は約100人の農民・農業関係者らで満たされた。
山形の小関恭弘さんが司会を務め開会を宣言し、呼びかけ人を代表して福島の鈴木光一郎さんがあいさつを行った。
鈴木さんは「私たち農民は、今全国の仲間に呼びかけて一歩前へ踏み出す時だと決意し、本日の集会をもちました」と述べ、原発事故によって山林田畑と海の汚染が広がり、農漁民、労働者、地域住民を苦しめている事態を告発した。そして「TPPなどの帝国主義の農業破壊との闘いは正義です。労農同盟を巨大な力に変えて新自由主義、帝国主義を打倒しよう」と呼びかけた。そして@政府・東電に全責任をとらせ、賠償と補償をかちとる、A全原発の停止、TPPを許さない、B全国農民の巨大な団結をつくり上げる、という闘いの三つの指針を提起した。さらに「闘うことなしにわれわれの生存はありえない」と述べ、当面する行動方針として3・11福島県民集会と3・25三里塚全国総決起集会への結集、各県NAZENの反原発行動への参加を訴えた。
連帯のあいさつに移り、東日本大震災現地救援対策本部事務局長で郵政労働者の谷和司さん、子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク世話人の佐藤幸子さん、福島出身の花澤俊之弁護士、三里塚反対同盟顧問弁護団の葉山岳夫弁護士、東北大学生の古郡陸君が発言に立ち、農民の怒りと一体で闘う意志を表明した。
(写真 「再稼働? 何を考えているのか!」と農民の怒りが表明された【2月1日 二本松市】)
酪農家の怒り
酪農家で飯舘村前田区長の長谷川健一さんが講演を行った。まず長谷川さんが取材を受けた報道番組のビデオが放映され、原発事故によって酪農が継続できなくなった飯舘村の現状がリアルに映し出された。スクリーン上の長谷川さんは「原発はわれわれのすべてを奪った……」と怒りと無念の表情を浮かべる。
長谷川さんは写真スライドを駆使しながら、3・11当日の大地震で受けた衝撃、放射能汚染の進行、村に続々と押しかけた御用学者による「安全」の吹聴、一転して国による飯舘村の「計画的避難地域」指定――という経過を追い、村のためにリーダーシップを発揮し奮闘してきたことを語った。そして4月30日、村の酪農家全員を集めて断腸の思いで酪農の「休止」を確認して牛を順次屠畜(とちく)に出したと報告し、飯舘が今度は「除染モデル事業」として実験場にされようとしていることに怒りを表した。ひときわ声を大きくして「事故を風化させるな! 収束宣言? 原発再稼働、海外輸出? 何を考えているのか!」と弾劾した。さらにTPPをごり押しする野田民主党政権を痛烈に批判し、「このままでは農業がつぶれる。私たちは声を上げよう!」と締めくくった。この熱い訴えに全員が大きな拍手で応えた。
各地からの報告と討論に入り、福島のAさんが「原発さえなければ――これが農民・県民の思いだ」と語り、いわきに新事務所を開いた動労水戸と連帯して闘う姿勢を明らかにした。
三里塚芝山連合空港反対同盟の萩原進事務局次長が立ち、「福島の怒りはわれわれの怒りだ」と連帯を表した。そして@国、東電、自治体の責任を徹底追及する。A食の安全について行政が責任放棄する中で、消費者と農民の分断を許さず、われわれの力で食物を確保し、農業を守る。B三里塚も沖縄も福島も、非妥協の闘いにならざるをえない。市東さんの農地を守り労農連帯で闘う――と3点を訴え、3・25三里塚全国総決起集会への大結集を呼びかけた。
また、反対同盟からは市東孝雄さんと萩原富夫さんが参加した。
長谷川さんへの質問を交えながら、各地から次々と発言が続き、農民が自らの言葉、自らの決起で原発、TPPの現実に立ち向かう自信と確信が高まっていった。
盛大に交流会
山梨の市川勝三さんがまとめと行動提起を行い、「地道に続けてきた農民同士の交流を飛躍させよう。3・11福島、3・25三里塚に加え、日比谷野音での11月労働者集会に労農連帯をかけて農民は結集を」とアピールし、熱い拍手で確認された。最後に団結ガンバローを三唱し集会の大成功を全員が実感した。
外の寒気と降雪が一層激しさを増す中で、その日の夜は盛大な交流会となり、杯を交わしながら参加者は胸襟を開いて語り合った。市東孝雄さんは自らの農地裁判の勝利的展開を報告し、急逝した鈴木謙太郎さんがこの日のために用意していたお酒を持参して皆にふるまった。
翌2日には集会の呼びかけ人会議が開かれ、議論の末、農民の闘う組織として「全国農民会議」をこの場で結成することが確認された。3・11福島―3・25三里塚には真新しい全国農民会議ののぼりが林立するだろう。
闘う日本農民の新しい運動が、福島と三里塚、全国を結んで、歴史的第一歩を力強く踏み出した2日間だった。
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三里塚裁判傍聴を!
◎市東さん行政訴訟・農地法裁判
2月20日(月)午前10時30分 千葉地裁(傍聴券抽選のため開廷1時間前に集合)
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週刊『前進』(2524号3面4)(2012/02/20 )
【要項】 3・18全国総決起集会
八尾北・西郡決戦勝利! 道州制粉砕・橋下打倒!
3・18全国総決起集会
3月18日(日)午後1時〜 幸町五丁目第1公園(大阪府八尾市幸町5―12―1/最寄り駅・近鉄八尾駅)
主催/八尾北医療センター労働組合 部落解放同盟全国連合会西郡支部
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週刊『前進』(2524号4面1)(2012/02/20 )
放射線被曝から命を守れ! 3・11福島集会へ B
原発いらない!3・11郡山へ
チェルノブイリの真実と教訓
事故と人民の被曝への怒り ソ連が崩壊する重要契機に
真相を隠し「放射能恐怖症」とごまかす
86年のソ連・チェルノブイリ原発事故での被曝の実態、および被曝対策はどうだったのか。政府も御用学者も、チェルノブイリの真実をねじ曲げることで福島の現実をも歪めようと、大ペテンを使っている。とくに”福島はチェルノブイリに比べて放射能は少なく、対策もしっかりとられている”という大デマだ。清水修二・福島大副学長は、ベラルーシの避難基準は「年25_シーベルトまで下げるのに2、3年かかったのが、日本は20_シーベルトから始まっている」と言い、「向こうで起きたような大規模な健康被害までは心配しなくていい」(産経11年12・15付)などと大うそを振りまいている。
今こそチェルノブイリの真実と教訓から学ばなければならない。まず結論的に言うと、ロシア革命を裏切り変質させたソ連スターリン主義は、チェルノブイリ原発事故とそれへの労働者人民の怒りの爆発をも重要な契機として、歴史的に崩壊したということである。
その上で、独立したウクライナ、ベラルーシなどでは法律上、”年5_シーベルト以上は移住の義務、1_シーベルト以上は移住の権利”という地平をかちとった。原発事故被曝を強制してあくまで延命しようする体制自体を打倒しないかぎり、放射線被曝から命を守ることはできない。
チェルノブイリ事故では、セシウム137で測ると広島原爆800発分の放射性物質が放出された(図参照)。「旧ソ連の汚染地帯の総面積は13万平方`メートル、実に日本の本州の57%に相当する」(七沢潔著『原発事故を問う』96年・岩波新書)
事故が起きたのが4月26日。翌日には10`圏内で住民避難、5月2日には30`圏内も避難となった。しかし、事故に関する情報は徹底して隠され、「事故が起きて数日のうちに放射能やヒロシマ、ナガサキについての本、レントゲンの本までもが図書館から姿を消してしまった」(スベトラーナ・アレクシェービッチ著『チェルノブイリの祈り』11年・岩波現代文庫)。6月にはソ連政府から「事故に関する情報を秘密扱いにする」との正式命令が出た。
しかし、翌87年には放射線被曝によると見られる多様な病状が現れ、真実の開示を求める声が強まった。これに対しソ連政府は「放射能恐怖症(ラジオフォビア)」と呼び、「あらゆる症状を放射線被曝のせいにする心理状態に陥っているのだ」と非難した(ピアズ・ポール・リード著『こうして原発被害は広がった』11年・文藝春秋)。山下俊一(長崎大教授、福島県立医大副学長)は昨年、「放射線の影響はニコニコ笑ってる人には来ません」と言ったが、ソ連スターリン主義の言い草をそっくりまねたものだ。
(写真 Ci【キュリー】は放射能の古い単位。現在はBq【ベクレル】。1Ci=370億Bq)
「原子力反対」掲げ組織と運動が拡大
しかし、こんなことがまかりとおるはずがなかった。当時、ソ連共産党書記長ゴルバチョフは「グラスノスチ(情報公開)」と「ペレストロイカ(改革)」を掲げて、危機に立つスターリン主義体制を修復しようとしていた。この中で”原発事故被害を隠しておいてどこがグラスノスチなのか”という弾劾の動きが強まり、作家と科学者を先駆としつつ労働者人民の怒りの決起が始まっていった。「87〜88年は低線量被曝に伴う疾病が増加し、ソ連中央政府と共和国の学者との間で安全生活に関する論争が表面化、集会・デモが起き始めた」(今中哲二編著『チェルノブイリ事故による放射能災害』98年・技術と人間、ネットで主要部分が閲覧可能)
早くからウクライナで被災者救援運動を担ったアラ・ヤロシンスカヤさんは次のように言っている。「最初の非登録(つまり非合法)の非政府組織は、86年末から87年初めにかけて現れた」「その団体(名称「ペレストロイカ」)の仕事の一つは、汚染地域で生きる人々の生活について、あらゆる手段を使って真実の姿を広めることにあった。この情報はタイプで打ったうえで、非合法なルートで配布された」「88年に、チェルノブイリ地域で何が進行しているかについて、筆者ははじめて公式に報告する機会を、『プロムアフトマチカ』工場労働者の集会でもった」(同)
チェルノブイリ事故の真実を伝えるために最初は非合法で始めた運動が、工場労働者の公然集会にまで発展していった、という貴重な証言である。
また、87年末にはウクライナで、綱領の主要題目を「原子力反対」とするグループ「緑の世界(ゼレニ・スヴェト)」が結成された。30人で始まったこの団体は翌年には50万人に膨れ上がった。スターリン主義支配下のウクライナの反体制運動の中心は、この「緑の世界」と「ペレストロイカを支持する国民戦線」だった。「1989年の秋、『緑の世界』は原子力反対の大衆デモをキエフ(ウクライナの首都)でくりひろげ、結局、90年春にはゴーリキー、アルハンゲリスク、カレリヤ、イワノワ、タタリア、ロストフでの原子力発電所の建設あるいは増設計画が放棄されることになる」(前掲『こうして原発被害は広がった』)
バルト3国やベラルーシの独立運動でも、綱領冒頭に原子力反対が掲げられた。88年にはリトアニアで、作家、画家、科学者、大学関係者ら5千人が集まって「サユディス」という運動を開始した。この運動も「民主的選挙」などとともに「原子力反対」が主要スローガンで、同年9月にはイグナリーナ原発を20万人で包囲し、「3号原子炉の建設作業を中止させようとした」(同)。
年5_シーベルト以上が強制移住に
こうした人民決起によって、89年の5月と9月のソ連科学アカデミー幹部会で、前年にソ連放射線防護委員会が出した「生涯350_シーベルト限度」を否定する重大な結論に達した(別掲)。@安全な被爆量はない、A低線量被曝の影響は正確に予測できない、B安全を保証できなければ移住すべき、C十分な情報を出して移住するかどうかは各自判断できるようにする、という内容だ。ソ連科学アカデミーという国家機関の中枢、理論・思想にかかわる最重要機関で、スターリン主義体制が瓦解(がかい)していったのだ。
冒頭で福島大副学長の清水が言っているのは、86年5月にソ連放射線防護委員会が出した年100_シーベルトの規制(NRS−76/87)を指している。そこでは、翌年は30_シーベルト、翌々年は25_シーベルトと設定された。しかし、そんな設定を吹っ飛ばす人民の決起が起きた。
現に90年6月には、ソ連政府が被曝限度1_シーベルトという新しい政令を出すまでになった。91年2月にはウクライナが「汚染地域の定義」という法律を可決し、同年末のソ連解体を前後して独立した各共和国の法律にもなっていった。それが、年5_シーベルト以上は強制移住、1_シーベルト以上は移住の権利、1_シーベルト未満は放射線管理強化区域という規定である。
86年から91年までにソ連政府が支出した事故対策費は250億ルーブル(約6兆円強)と言われる。しかし、独立した各国は、法に基づく対策を実施できる経済力・財政力がなかったばかりか、反原発運動の著名な人士を大弾圧し、抑え込みを図った。
一方、米日を始めとする国際帝国主義は当初はソ連側の被曝基準を支持したが、IAEA(国際原子力機関)の国際諮問委員会(重松逸造委員長)が進めた「国際チェルノブイリ・プロジェクト」の論議と報告(91年5月)では”ソ連の被曝限度は低すぎる”という立場に転じた。
原発事故と被曝への人民的怒りをも重要な要因としてスターリン主義体制は崩壊した。しかし、今もロシア、ウクライナ、ベラルーシの3国で法律で定められた汚染地域に住む人は計500万人にも上る。住民の内部被曝は続いている。〈チェルノブイリ〉は終わっていない。フクシマの闘いは、チェルノブイリの教訓を引き継ぎ、原発再稼働を阻止し、全原発を廃炉に追い込む歴史的な闘いである。
(島崎光晴)
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◆89年ソ連科学アカデミー幹部会の結論
@一般的に受け入られている、しきい値のない線量・効果関係に基づくと、絶対的な安全な被曝量というものは存在しない。このことを考えると、350_シーベルト限度の”安全生活概念”はしかるべき根拠の基に修正されるべきである。
Aこれまでのデータに基づくと、低レベル(低線量)の慢性的被曝(一生の間に0〜1000_シーベルト)の影響を正確に予測することは不可能である。
B”生涯350_シーベルト”は、それを超える被曝がとうてい容認できない限度とみなされるべきである。生涯線量が350_シーベルト以下の汚染地域では、……もしも、対策によって住民の安全が保証できなければ、移住が実施されるべきである。
C住民に対しては、汚染地域で居住することの影響や政府の対策について十分な情報が提供され、汚染地域に住み続けられるかどうか自ら判断する機会が与えられるべきである。
◆91年のウクライナの法律(ベラルーシも同じ)
@無条件に強制移住の区域
個人被爆量が年5_シーベルト以上
A移住の権利の区域
個人被爆量が年1_シーベルト以上
B放射線管理強化区域
個人被爆量が年1_シーベルト未満
……………………………………………
*法律では各ゾーンについて「土壌汚染 密度」も記されているが略した
*出典:今中哲二編著『チェルノブイリ 事故による放射能災害』
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週刊『前進』(2524号4面2)(2012/02/20 )
この地に生き闘いぬく 福島の労働者と農民の訴え 3
連合傘下労組から3・11へ
NTT労組福島分会組合員 福島県労組交流センター代表 渡辺 馨さん
NTTから子会社化されたNTT―MEという会社で、通信技術のメンテナンスの仕事をしています。
「原発いらない!3・11福島県民大集会」をめぐっては、真っ先に取り組みを拒んだ連合福島の重しを吹き飛ばして、連合傘下の労働組合の労働者が大挙参加していくことが最大の課題だと思っています。
今まで電力資本と並んで原発を推進してきたのが電力総連であり連合です。一昨年8月に福島第一原発3号機にプルサーマルが導入された時も、県議会でそれを推し進めたのは電力総連とNTT労組の出身議員でした。
NTT労組はこれほどの大事故を経験してもなお原発にはまったく反対しない。それだけではありません。2月10日に開かれたNTT労組中央委員会の議案は、東日本大震災が起きたことは書いてあるけれど、「福島第一原発で事故が起きた」という事実すら書かれてない。まさに抹消です。
あまりにもひどいので、中央委員会と東北地方選出の中央委員に「NTT労組として、@すべての原発をなくす、A政府と東電にすべてを補償させる、B原発立地自治体の自立を妨げる電源三法を廃止する、という運動方針を掲げるべきだ」という意見を送りました。返事はなかったけれど、この組合の現実を職場の仲間に伝え、「こんなNTT労組を現場から変えよう」と訴えて団結をつくり出すための闘いです。
日本電信電話公社が1985年に民営化されたのと同時に、労働組合が全電通からNTT労組に変わった。それまでは県内に十数個の分会があったのに、県下すべてを一つの福島分会にして、現場から交渉権も奪った。現場労働者を闘わせないためです。
組織率は100%、組合費は無条件に天引きされているけれど、今では現場組合員は誰が組合役員なのかも知らない。組合が見えない。組合が原発反対運動に取り組まないことに不満を持っても、文句を言う相手もわからない。私が職場でビラを配ると、当局が「当局批判は構わないが、組合批判のビラは配らせない」と言ってくる。それほど労資一体です。
職場では原発への怒りは強い。正確な情報がないことにみんないらだっている。高線量の福島市渡利地区や大波地区に住んでいる人もいる。除染作業に効果がないどころか、除染してもますます線量が上がることもみんな知ってしまった。さらにその除染作業で大手ゼネコンが金もうけしようと手ぐすね引いていることも見えてしまった。
被曝労働との対決も切実なテーマです。職場では「原発20`圏内には絶対に入らない」と決めたけれど、実際、「故障だから行け」と言われるわけです。第一原発から約5`のところに、原発の全情報を集中していたオフサイトセンターがある。3・11以降立ち入り禁止になり、夏までは全情報をNTTの衛星回線を通して県庁の災害対策本部に送っていたけれど、スピードが遅すぎるため、1回突入してシステムを変えることになった。誰が行くのか。いったんは全員が拒否した。だけど当局には装置を修理できる人がいない。修理できるのは結局、現場労働者です。結果、若い人は絶対に行かせてはならないということで55歳以上の4人を選び、管理者約10人くっついて行って作業しました。
自分も一度、第二原発から15`地点に行って仕事をしました。第二原発周辺のモニタリングポストや、そこで収集した情報を送る光ケーブルが津波で全部流された。それがないと原発の正確な状況がまったくつかめないため、つくり直す作業です。これも現場労働者がやるしかなかった。こういう切実な現状に直面しているから、誰もが原発のことに真剣に向き合わざるを得ないんです。
3・11をとおして、腐敗した労働貴族をひっくり返す力をつくり出したい。重しはすごく重いけれど、誰もが原発に反対したいと思っている今を、NTT労組のこの現実をひっくり返すチャンスにしたい。
9・19の6万人結集を実現した核は労働組合です。3・11でも組合旗を林立させましょう。私も自分の職場から3・11への参加を実現するために頑張ります。福島でも全国でも3・11に向けて、生きるための労働組合拠点づくりを進めて、ともに頑張りましょう。
20マイクロシーベルトの中でも郵便配達 福島市の郵便局で働く青年労働者 Nさん
郵便局の集配課で働いてます。バイクで郵便物を配達する仕事で、1日6〜7時間ぐらいは屋外にいます。
放射線量が一番高かった3・11からの1週間で、ものすごく被曝させられました。3月15日ころの空間線量は毎時20マイクロシーベルト以上。その中で1週間、ガソリンがなくてバイクが使えず、自転車で走り回って配達していました。
会社がやったのはマスクの配布だけです。1日だけ、「危険性がわからないから、配達を切り上げて家に帰っていい」と指示したけれど、翌日には、前日より安全になったわけでもまったくないのに、通常通りの配達が再開されました。
その週は「3時までに配達を終えて局に戻れ」と指示された。周りの会社はほとんどやっていなくて、郵便物も少なかった。配達しても意味がない郵便物も多かった。配達時間はもっと短縮できたはずです。
「雨が降ったら屋内に避難しろ」という指示もあった。だけど自転車で配達しているわけだから、雨が降り出したら、結局はぬれなければ帰れない。めちゃくちゃな指示です。
3月は水も食べ物もなかったから、自分は自宅のすぐ近くの実家で暮らして、親戚(しんせき)の学齢前の子どもたちも一緒でした。1週間ぐらいは水道が止まって洗濯もできないし、風呂も入れなかった。外で働いてきた自分が家に入ると、自分の持ってきたやつ(放射性物質)が子どもたちに移っちゃうと思って、自分よりもその子たちのことが心配でした。
上司には何度も言いました。「今、勤務時間を1時間短縮したら、のちの何日分にもなりますよ」「友達の会社では営業で外回りしている人に線量計のバッジを渡した。おれたちはずっと外で働いているのにバッジも配らないのか」とか言ったけど、「国を信じるしかない。今は上で話してるところだから」と言うだけで、何もしない。
秋になってから、内部被曝量を測定するホールボディカウンターを受けました。でもセシウム134と137だけで、一番深刻なストロンチウム90やプルトニウム239は測れないんです。結果は134と137を合わせて1000ベクレル、体重1`あたり20ぐらい。「ああ、やっぱり体の中に入っているんだな」と思いました。「おれが野菜だったら出荷停止か……」みたいな。
普段は原発のことなんか話さない同僚も、被曝のことはみんな考えてます。だから自分が測定を受けたことを話したら、計測を受けに行った人もいます。
自分が配達している地域は今も毎時1マイクロシーベルト以上。自宅のある場所も線量は高い。ニュースで「東京にホットスポット」と言われても、「自分はそれと同じ線量のところに毎日寝てるから」って感じです。
会社にはせめて「線量計を全員に配れ」と言いたい。労働組合が被曝についてどういう取り組みをしているのかは、全然見えない。同僚で線量計を求めた人もいるけど、会社は動かない。そういう人たちはいざ本当に被害が出ても「原発に関係あると証明できない」と開き直るんでしょうね。
政府・東電がこの11カ月やってきていることはすべておかしい。率直な話、ここまでひどい国だとは思ってなかった。
3月ころはまだ県に言えば何か動いてくれると思っていたから、県に「これだけ線量が高い中で外で働いているんですけど」と言おうと思って、放射能専用の電話に1週間かけ続けた。24時間通じると書いてあったけど、結局、夜中3時でもつながらなかった。
今はもういろんなことが見えてしまって、そんな期待もしなくなった。「佐藤雄平県知事も福島市の瀬戸市長も、よくまだ誰にも殺されてないな」と思うぐらいみんなの怒りの的です。
現場に実際に身をおきたいと思って、経産省前テントの座り込みにも行きました。
県外のみなさんはなかなか実感を持てないかもしれないけれど、福島の現実を「IMAGINE」して欲しい。水もだめ、空気もだめ、土もだめ、食べ物もだめ、全部だめになってしまった。全国どこにでも原発はあるし、事故はどこでも起きる可能性がある。原発をなくすために力を合わせましょう。
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週刊『前進』(2524号4面3)(2012/02/20 )
2月7日〜13日
辺野古移設は「堅持」/大飯原発の耐性評価、保安院が「妥当」
●福島第二原発も「大惨事と紙一重」
福島県などの立ち入り調査を受けた東京電力福島第二原発(富岡町、楢葉町)の増田尚宏所長は「(第一原発の状況と)紙一重だった」と東日本大震災が起きた当時を振り返った。昨年3月11日発生の地震で第二原発は1、2、4号機が冷却機能を失い、圧力抑制プールの温度や圧力が上昇、その後、機能が回復し、15日までに4基とも冷温停止状態となった。(8日)
●辺野古移設は堅持 日米両政府は、在日米軍再編計画の見直しに関する文書を共同発表した。沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場移設に関し名護市辺野古への県内移設の現行案の堅持で合意。普天間移設とパッケージで進めるとしてきた在沖海兵隊のグアム移転や沖縄本島南部の米軍5施設・区域の返還を切り離して先行させる方針を示し、米軍再編のロードマップ(行程表)の見直しを明記した。(8日)
●「日の丸・君が代」予防訴訟、最高裁が上告棄却 学校の式典で「日の丸」に向かって起立し、「君が代」の斉唱を義務づける東京都教育委員会の通達は違憲だとして、都立学校の教育労働者ら375人が通達に基づく校長の職務命令に従う義務がないことの確認などを求めた訴訟の上告審判決が、最高裁第一小法廷(宮川光治裁判長)であった。同小法廷は「職務命令は違憲ではなく、従う義務がある」として教育労働者側の上告を棄却。(9日)
●米、34年ぶりに原発認可 米原子力規制委員会(NRC)は南部ジョージア州で計画されている新規原発2基の建設・運転の申請を認可した。東芝傘下の米ウェスチングハウスが開発した改良型加圧水型炉「AP1000」を採用、16年と17年の運転開始を目標にしている。(9日)
●東電、線量マップまず米に提供 東京電力が昨年4月下旬に発表した福島第一原発敷地内の放射線量マップ(サーベイマップ)は、公開の1カ月以上前に東電から米NRCに提供されていたことが分かった。(11日)
●福島2号機、温度計の故障濃厚 福島第一原発2号機の原子炉圧力容器底の温度が400度を超えて測定不能になり、東電は温度計の故障とほぼ断定した。福島第一では、過酷な環境で使い続けたため、金属の間にさびや湿気が入り込んだり、配線が損傷したりした可能性がある。事故を起こした原発は高い放射線量のため修理も交換もほとんど不可能。今回の問題は、政府や東電が「冷温停止状態」の根拠としてきた計器自体、信頼性に欠けることをあらためて突きつけた。(13日)
●大飯原発のストレステスト、保安院が「妥当」 定期検査で停止中の関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)について、経済産業省原子力安全・保安院は、再稼働の条件としているストレステスト(耐性評価)の1次評価を「妥当」とする審査書をまとめ、内閣府の原子力安全委員会に報告した。今後、安全委は外部の専門家6人を加えた検討会を開いて審査書の妥当性を判断し、3月末までに結論を出すことをめざす。(13日)
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週刊『前進』(2524号4面4)(2012/02/20 )
訂正
本紙前号4面「ビキニデー58周年2・19集会へ」の中、「米帝はビキニ水爆実験時、東風が吹いていて風下のロンゲラップ島などに多くの島民が住んでいるのを知りながら」の「東風」は「東向きの風」の誤りです。
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週刊『前進』(2524号5面1)(2012/02/20 )
全国学生の3・11アピール @
大学の「原子力村」化と闘う
学内から立ち上がる福島大生
フクシマは全原発の廃炉をめぐる最も激しい激突点です。私たち福島大生と全学連行動隊は固くスクラムを組み、「原発いらない!3・11福島県民大集会」の大成功のために日々闘っています。キャンパスでの行動を基盤に街頭宣伝や労働組合回りも行っています。
(写真 放医研との協定締結に反対し申入書を提出【2月13日 福島市福島大学】) 福島の渦巻く怒りと結合し
政府や東電が必死に振りまく「事故収束」のデマ、そして「低線量被曝は安全」のキャンペーンをはね返し、大学キャンパスにも街頭にも怒りは渦巻いています。
毎週日曜日にJR福島駅前で行われる「スタンディングデモ」に全学連も合流しています。この取り組みは、ある女性が原発事故後に、自分一人だけでも原発をなくすまで駅前に立つという行動を開始したことから拡大していきました。1時間で署名は100筆近く集まり、福島診療所建設へのカンパも寄せられます。2月5日には俳優の山本太郎さんも合流して熱烈にアピールし、大注目されました。
もちろん放射能への不安も寄せられます。しかし多くは怒りの声です。「『キャンパスを除染してほしい』と大学に頼んだが、大学当局は『検討します』と言うだけで何もしない」と語るお母さん。「原発には建設の時からずっと反対してきたんだ」と力強く語る男性……。「フクシマの怒り」は収束させられるどころか、ますます政府・東電に対して燃えさかっているのです。署名はできないと言っていた人も、4月には全原発が停止する事実を知ると、「電力は大丈夫ですね」と署名する場面も多くあります。フクシマは、徐々に、しかし確実に政府のデタラメを見抜き始めています。
宣伝ポスターもはがす当局
3・11と再稼働阻止・全原発停止に向かって、最大の決戦場は大学と労働組合です。キャンパスと職場からこそ、力強い反原発の声を上げよう。
野田政権が福島大を「原子力ムラ」に入れ、学生の怒りを抑えつけ、キャンパスを「復興・除染ビジネス」の対象とする中、福島大における学生の反原発の闘いは決定的です。
福島大・入戸野(にっとの)修学長−清水修二副学長体制は、昨年来、次々と原発推進機関と提携しています。昨年7月には、核燃サイクル・核武装政策を担う日本原子力研究開発機構(JAEA、旧動燃)との「放射性物質の除染」分野での連携協定を、学内に諮ることなく結んでいます。
2月13日には、放射線医学総合研究所(放医研)と連携協力協定を締結しました。放医研は文科省が所管する独立行政法人であり、文字通りの御用機関として原発事故後に「100_シーベルト以下の被曝であれば問題ない」というデマ宣伝を繰り返し行ってきました。福島大当局は締結にあたって、「放射能汚染による健康へのリスク評価が課題」(大学HP)などとしています。さらに2月16日には、原発推進機関である産業技術総合研究所とも連携協力協定を締結しました。
JAEAと放医研。まさに原発政策を推し進め、かつ「放射能安全」キャンペーンによって福島県民を被曝させ続けてきたこの犯罪者集団とあえて連携し、福島県立医大と並んで福島大も「原子力ムラ」に入り、学生を実験材料にするというのです。福島大を原発推進政策の拠点にして「フクシマの怒り」を圧殺しようというのです。
放医研との協定締結当日、私たちは入戸野学長に対して申し入れを行い、大きな打撃を与えることができました。当局を厳しく追及した福島大生は「すっきりした。行動することで敵がはっきりした」とすがすがしく語っています。原発利権にすがる新自由主義大学=福島大を学生の手に奪い返す確かな一歩が、昨年10月21日のキャンパス集会に続いて刻まれました。
申入書を受け取った清水副学長は「3・11県民大集会・呼びかけ人代表」でありながら、福島大キャンパスに3・11宣伝ポスターを張ろうともしないばかりか、私たちが張った3・11ポスターをすべてはがすという暴挙に手を染めました。
清水副学長は記者会見では「集会に2万人集めたい」などと言っておきながら、私たちには「君たちに2万人集めてもらおうとは思わない」「『闘う学生自治会を建設しよう』と言っている人たちには協力しない」「『すべての原発いますぐなくそう!』は無理だ」と本性をあらわにしました。清水副学長はペテン的に「原発反対」を唱えながらも、「福島の放射能汚染は大したことない。問題は放射能へのストレスだ」と叫び、原発推進機関との癒着を進め、さらには福島大生を3・11集会に参加させないことに全力を挙げているのです。学生の行動と可能性を否定する、腐りきった「教育者」の正体見たりです。
原発再稼働阻止と全原発の廃止に向かって、大学を学生の手に取り戻そう。私たちは、3・11への福島大生の大結集から福島大学に闘う学生自治会を復権させます!
労組の決起とつながり深め
9・19明治公園6万人集会や2・11代々木公園1万2千人集会のように、労働組合を軸に立ち上がることが原発をなくす展望です。
2月2日に、国労郡山工場支部主催の春闘学習会に参加しました。「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」世話人の佐藤幸子さんの講演に加え、組合として被曝労働拒否の闘いをやってきたことが誇り高く紹介されました。
郡山市や南相馬市の労組回りも行っています。「兼務発令で教員が足りない。ひどい人は通勤距離が100`を超えている。教育委員会に人員増を要求しても動かない」など、原発事故と放射能汚染による生活・職場・地域の破壊への怒りが満ち満ちています。他方で、「職場の状況がめまぐるしく変わる中、教員同士が支え合う中で組合への新規加入があった」と明るい報告をしてくれた分会長もいました。
責任を居直る新自由主義
3・11から1年。悲しみ、悔しさ、そして怒りがやむことは一日たりともありません。政府、資本家、大学当局への怒りは日々再生産されています。3・11福島県民大集会でその思いをひとつにまとめ怒りを爆発させ、歴史を動かそう! 命を失った仲間に思いをはせると同時に、一切の責任を居直り私たちを殺す新自由主義に復讐しよう!
現在稼働中の原発は3基。「フクシマの怒り」が全国に拡大し、再稼働を止め続けています。「2年目をどう闘うか。それを再確認するために全国から力を結集したい」(佐藤幸子さん)、「2万人とは言わず大勢を集めて、世界から原発をなくそう」「集会を発信源に全原発を廃炉にし、安心して暮らせる日本にしたい。ぜひとも3・11福島県民大集会に参加してください」(福島大生)。全国の学友のみなさん、3月11日に開成山球場で福島大生と合流し団結しよう!
(福島大学・A)
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(写真 計測値は毎時0.955マイクロシーベルトを表示)
チェルノブイリ基準超える被曝を学生に強いる福島大
福島大当局は学生に被曝を強制している。写真は2月13日の、福島大キャンパス内S棟付近に設置されているモニタリングポスト(空間の放射線量を測定する機器)である。計測値は毎時0・955マイクロシーベルトを示している。15日には雪が溶けて毎時0・998マイクロシーベルトに上昇した。これらはチェルノブイリ事故時の強制移住基準である年間5_シーベルト(毎時に換算すると0・571マイクロシーベルト)を超える数値だ。
さらに当局は、学生にポケット線量計を持たせて「1年間の積算線量見込み」を発表しているが、その6割以上が年間1_シーベルトを超え、最高値は年間2・659_シーベルトだ。それでも政府の「20_シーベルト基準」を盾に平然と授業を行っているのだ。
福島大生は、当局によるこの「慣れ」や「あきらめ」の強要攻撃と対決し、不屈に闘っている。
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週刊『前進』(2524号5面2)(2012/02/20 )
NAZENヒロシマ結成
“被爆地はフクシマと団結”
2月11日、「すべての原発いますぐなくそう!全国会議(NAZEN)ヒロシマ」結成集会が、広島平和記念資料館(原爆資料館)で開催され、会場を埋め尽くす150人が参加しました。福島から元福島県教組委員長の清野和彦さん、福島診療所建設委員会の渡辺馨さんを迎え、フクシマとの熱い連帯の集会として大成功しました。
NAZENヒロシマは、NAZEN結成の地における組織として、被爆者、医師、青年労働者、学生らのスタッフが準備会を重ね、満を持して結成されました。地元のマスコミでは「反原発団体結成/NAZENヒロシマ」(中国新聞)、「『原発全廃』団体/広島で結成集会」(朝日新聞地方面)という見出しで報道されています。
開会のあいさつに立ったNAZENヒロシマ呼びかけ人の被爆者・吉原美玲子さんは、「奇跡的に生き延びたこの命のある限り、福島の人々と寄り添い生きていきたい。3・11には夫とともに福島にかけつけ、できるだけたくさんの人と話をし、思いを共有していきたい」と述べました。
(写真 広島平和記念資料館で結成集会を開催し150人が参加【2月11日 広島市】)
ヒロシマの闘いが福島を支える
広島連帯ユニオン青年部長でNAZENヒロシマ事務局の井上亮さんが結成の経過を報告。伊方原発をはじめ再稼働をめぐる緊迫した情勢と対決して、3・11福島県民大集会への結集を呼びかけ、「ヒロシマこそが一番にフクシマと団結することが必要。すべての悔しさ、思い、ヒロシマの闘いの蓄積が、福島の闘いを支え、子どもたちを守り、生きて生きて生き抜いていくための力になる」と結成の意義を訴えました。
福島からのアピールとして元福島県教組委員長の清野和彦さんが講演しました。清野さんは、いまだ「放射線管理区域」以上の高線量被曝下にある福島の現状をリアルに報告して「除染」「復興」の欺瞞(ぎまん)をあばき、原発を導入した中曽根によって解体された労働組合をもう一度つくりなおすことが原発をなくす道であると述べました。そして「全国的な下からの運動で3・11福島県民大集会の成功を」と訴え、会場から熱い連帯の拍手が巻き起こりました。清野さんには広教組の組合員らから福島県教組あての檄布が手渡されました。
福島診療所建設委員会の渡辺馨さんは、福島県民が団結し政府・東電に徹底的に責任を追及していく闘いの拠り所として、診療所建設の重要性を提起しました。
高陽第一診療所の吉田良順さんら広島の医師の発言、島根・愛媛から再稼働阻止のアピール、メッセージが続き、被爆者、広大生協労組、広大生、東京から広島に避難してきた女性らが次々とリレーアピール。NAZENヒロシマのスタッフの女性が元気に結成宣言を読み上げ、拍手で確認しました。
集会後、NAZENヒロシマの第一弾の行動として、全国一斉1000万人アクションデモにただちに出発。青年、学生を先頭に「原発なくせ!」「再稼働やめろ!」「子どもを守れ!」の太鼓のリズムに乗ったコールが、平和公園から広島の市街中心部を貫き圧倒的な注目を集めました。
NAZENヒロシマはフクシマの怒りとどこまでもひとつになって伊方、島根をはじめとする原発再稼働の阻止、全原発の廃炉まで闘い抜きます。3・11福島へ!
(投稿/広島K)
(写真 左から清野さん、渡辺さん、吉田さんを先頭に広島市内をデモ)
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週刊『前進』(2524号5面3)(2012/02/20 )
2・11反原発全国一斉行動 再稼働阻み3・11へ
各地で怒りの集会・デモ
(写真左 愛媛県松山市)(写真右 島根県松江市)
(写真左 北海道札幌市)(写真右 栃木県宇都宮市)
(写真 埼玉県さいたま市)
反原発一斉行動が2月11〜12日、東京・代々木公園の1万2千人の集会をはじめ全国各地で取り組まれた。
愛媛では11日、松山市内で「松山アクション」による伊方原発再稼働阻止のデモが愛媛県庁・県議会前へ向かって行われた。中村時広愛媛県知事は、伊方原発の4月再稼働を目指す意図をすでに表明している。16日には、関係9自治体と県による「原発事故に備える訓練」が広域避難訓練として強行される。伊方原発で「第二のフクシマ」を想定し、陸海空の自衛隊など60機関を動員した巨大有事訓練だ。こうした再稼働策動を弾劾して40人がデモに決起。郵便労働者や自治体労働者が「福島と伊方を結んで闘う。3・11福島へ」と先頭に立った。
島根では12日、「さよなら島根原発大集会」(実行委主催)に松江市総合体育館をいっぱいにする1300人が集まった。中心は中国5県の自治労や国労などの労働組合だ。1月27日に全基が停止した島根原発は、全国で唯一、県庁所在地にある。事故が起きれば20万人の都市を放射能が直撃する。廃炉あるのみだ。山陰、広島、岡山のNAZENの仲間は40人で登場、反戦被爆者の会の下田礼子さんもかけつけ再稼働阻止と3・11福島を呼びかけた。集会後は中国電力島根支社までデモ行進が行われた。
北海道では12日、「フクシマとつながろう! 子どもたちの未来と命を守ろう! すべての原発を今すぐ止めよう!2・12札幌集会」が札幌市内で開かれ、各層から30人が参加した。特別アピールで福島の自治体労働者の富川和朋さんが、福島の闘いを報告。討論では、泊原発廃絶へ闘うことを全体で共有した。
栃木では11日、宇都宮市内で「原発なくそう宇都宮パレード実行委員会」が東電栃木支店へのデモを30人でやり抜いた。放射線が高線量地域である那須町の農民も参加。原発事故は那須町の畜産農家も自殺に追いやったという。そうした無念と怒りと結びついて意気高くデモを貫徹した。
群馬では11日、高崎労使会館ホールに300人超の結集で「原発といのちを考える2・11市民の集い」が開かれた。「放射能から子どものいのちを守る会・会津」の片岡輝美さんが「子どもへの無用の被曝が国に強制された。緊急時に国家は国民を守らない」と弾劾した。国労高崎の唐沢武臣書記長と原発とめよう群馬・角倉邦良県議は「3・11行動を福島と群馬で起こそう」と提起、拍手で確認された。
埼玉では12日、浦和で広瀬隆氏の講演会とデモが「埼玉反原発アクション」の主催で行われた。講演会には250人が参加。広瀬氏は「再稼働をさせない。腹をくくって本気で闘おう」と熱烈に訴えた。主催者の3・11福島バスツアーと福島診療所設建設基金の訴えに、参加申し込みと多くのカンパが寄せられた。集会後、150人が浦和駅周辺をデモした。
静岡では11日、「浜岡廃炉☆原発全廃!in Sizuoka−怒りの福島とつながる静岡アピール」が静岡市内で行われた。主催は「NAZEN静岡準備会」。商店街を行き交う人びとが注目するなか中部電力へデモ、浜岡原発の廃炉を訴えた。
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週刊『前進』(2524号5面4)(2012/02/20 )
原発を全廃する決意
2・11集会 大江健三郎さんの演説(抜粋)
東京・代々木公園で開かれた「2・11さようなら原発集会」での作家・大江健三郎さんの発言を、編集局の責任で抜粋し紹介します。
昨年9月19日に、「さようなら原発集会」を開きました。そこで福島から来られた婦人がこう話をされていたのをよく覚えていてくださると思います。「私たちは今、静かに怒りを燃やす東北の鬼です」
東北の農民の方たち、漁民の方たちは非常に長い苦しみの歴史を担ってこられました。そして、近代以前も、近代になってからも民衆の怒りの表現は様々にありました。昔の歴史から古代史から、その民衆の抵抗の歴史は描かれています。それが今、あらためて大きい悲しみとしてまた、怒りとしてよみがえってまいりました。
今、私たちは「静かに怒りを燃やす鬼です」と言われたあの声を、私らの声として生かしていくということにしたい。
今、福島の大事故の分析・報告が進んでいます。そして私たちは原発がどれだけ大きい災厄なのか、そしてその危険は将来につながるものとして、いつまでもいつまでもと言っていいほど残り続けるものだということを知っています。
原発が毎日作りだしている核廃棄物はこれから30年、40年、さらにもっと長く積み重なっています。地下深くうずめると言いますけれども、日本の国土は、あの死をもたらす大きい世界中のプレートが集まっている場所です。それから、活断層の網の目のようなものが私たちの国を覆っています。地震はいつ始まるか分かりません。
今から50年の視野で考えれば、(大地震が起こる)確率は限りなく100%に近づくんじゃないでしょうか。60年、70年と言えばなおさらです。そのときもう、私どもはもういないでしょう。私はいないでしょう。しかし、たとえば私の孫の世代に、この大きい廃棄物をそのまま残さなければならない。それを処理する方法は70年後にまだ発見されていないだろうというのが良心的な学者たちのお考えです。
これだけの、人類がすべて滅びるような最悪のものを、そのまま置いていくということは私たちが今初めてやっているんです。それは人間がこれまでやらなかった最悪のことじゃないでしょうか。それはつまり人間としての倫理、モラルの根本に反するものだと、私たちは考えなければならないと思います。
私らが今、核廃棄物の始末もできないまま私たちは(原発を)持っています。しかも今、その原発を私たち民衆の参加のない政府の、そして専門家の、あるいは東電の関係者達の委員会が協議してもう一度今止めてある原発を動かそうと、活動させようとしています。
こういう時に、こういう日本人が大きい危機の前でうやむやにそういうことをさせようとする時に、私たちは抵抗しなきゃいけない。どのように抵抗できるかというと、それは倫理なのだと、日本人が原発を全廃するのは人間のいかなるほかの価値、たとえば経済的価値とか、政治的価値とか、国力の何とかという価値を超えて、根本的に一番重要な倫理なのであります。私たちは今もし希望が私たちにあるとすれば、今現在はまだ原発を止めたままである、再稼働は行われようとしているけれども、それへの抵抗が起こっているということです。
私たちは、今のうちには、子どもたちにこう言えます。私たちは原発を止めるんだと、それを決意したんだと。原発をやめるということを私たちは決意して、それを実行に移さなければならない。それが私たちが今、はっきり子どもたちに見せることのできる希望の証ということであります。
そして、あの「東北の静かに怒りを燃やす鬼」の方も、その仲間の方たちも生き生きした優しい人間に戻って頂くことができるはずであります。
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週刊『前進』(2524号6面1)(2012/02/20 )
団結ひろば 投稿コーナー
今こそ“血の通った”マルクス主義復権を 広島 安西優希
先日、革共同政治集会に初めて参加しました。そこには、私の予想を超える老若男女、さまざまな方々が集結されていました。
中曽根内閣に端を発した新自由主義は、日本中を不幸のどん底に陥れてきた文字通り”悪魔の思想”でしかありません。しかしながら、私を含め今の若者たちは、その新自由主義が生んだ世代でもあるのです。
昨年3・11に発生した東日本大震災、福島第一原発事故は、被災者だけにとどまらず、あらゆる人びとの人生を変えてしまいました。
私が集会に参加して学んだことは「原発も資本による労働者への支配がもたらした物である」ということでした。この観点は、書物を読んだだけでは決して学べません。
そして、何よりも資本家は資本主義のおかげで成り立っている存在です。しかし、労働者は違います。労働者は、資本主義を目の前にしても、決して屈服することのない「絶対非和解」の存在でもあり、資本主義が生む抑圧体制から、自然発生的ではなく主体的に、自分自身を解放する「自己解放」の力がある存在です。労働者を社会変革の可能性を持った存在と認めた思想家は、マルクス以外にいません。
既存の労働運動は体制内化し、最早、労働者の側には立っているとは到底言えません。そんな中で革共同のみが、真のマルクス主義の旗を掲げ、新自由主義に対して堂々と対抗しています。
今こそ、労働者の人間性を破壊し続ける新自由主義を根絶し、血の通ったマルクス主義を私たち労働者の手に取り戻し、革命を起こしましょう!
映画イエローケーキ ウラン採掘実態暴く 東京 是永悠紀夫
原発の燃料であるウラン採掘の真実を暴いたドキュメンタリー映画『イエローケーキ/クリーンなエネルギーという嘘』を見ました。イエローケーキとは、天然のウラン鉱石を精錬して得られるウランの黄色い粉末のことです。
広島型原爆3万2千発分のウランを産出したドイツ東南部の採掘現場に、高さ60bのボタ山が千個以上そびえ立つ。東ドイツ崩壊後、採掘は中止されたが、原発の燃料となるウラン235(半減期7億年)は鉱石の0・1%弱しかふくまれず、ほとんどは放射性廃棄物に。たれ流された汚泥。肺ガンになる労働者。7千億円の処理費用をかけてもボタ山の数はなかなか減らない。
オーストラリア北部、先住民の土地にウラン鉱が発見されるや、大資本と政府が総がかりで襲いかかった。ある白人男性は言う。「ウラン採掘が始まればすごいもうけになる。ウランだけで33億j相当だ。200年は続くだろう」と。そして、ナミビア、カナダのウラン採掘現場で……。
「クリーンなエネルギー」という美名のもと、ブルジョアジーは人類の手に負えないこの物質を地上に登場させました。金もうけだけのために、膨大な労働者住民の被曝とひきかえに。怒りが倍加する映画でした。「母なる大地から心臓をえぐり出してはならない。それは灰の詰まった瓢箪(ひょうたん)と化し、やがては世界を破滅へと導く」と土地の売却を拒否するオーストラリア先住民の言葉が、忘れられない。渋谷、大阪を始め各地で上映中。
弾圧に毅然と黙秘で闘った山本太郎さん 東京 新谷洋介
「もっともっと声を上げていきましょうよ。もっともっと怒りませんか、みんな」。代々木公園の舞台から、山本太郎さんは訴え、「原発反対!」「再稼働させねえ!」のコール・アンド・レスポンス(シュプレヒコール)を呼びかけた。
その山本さんの新著『ひとり舞台』(集英社刊・1300円+税)を読んだ。これまで『夜を賭けて』や『バトル・ロワイアル』や『GO』、『光の雨』などの出演作での熱演ぶりを通じて、「地」も熱血漢なんだろうなと思っていたが、昨年来の原発を止めるための命がけの奮闘は、熱血漢などの形容では足りない。本書には、彼の原発に対する思いが率直に語られていて、痛快だ。
巻末に、昨年7月の玄海原発再稼働に対する佐賀県庁抗議闘争を口実にした弾圧の問題が書かれている。この抗議行動のようすをテレビで見た京都の人間が山本さんを刑事告発し(!)、それを受理した検察が山本さんに事情聴取しようとした。こんなやり方でいちいち弾圧されていたらたまったものではない。
出頭要請には応じず、検事が上京した。山本さんは弁護士立ち会いのもとで「本件告発に対する考え」という声明文を読み上げ、後は黙秘を貫いて、追い返した。約10日後、不起訴が確定した。「権力には屈しない」という姿勢が見事で、さわやかだ。彼を孤立させないためには、もっともっと闘いを広げることが必要だ。
星野奪還署名を訴え共感と基地への怒り 沖縄 和田邦子
1月に北谷で開かれた集会に参加し、そこで星野奪還署名を集めたんですが、すごい手応えを実感しました。
昨年1月沖縄市で、成人式に出席するため帰省中だった19歳の青年が、対向車線から暴走してきた米軍属の運転する車にひかれて即死しました。だけど加害者は米軍基地から帰宅途中だったということで公務中の事故とされ、日本の裁判権が認められず、アメリカで裁判をして判決は「免許停止5年間」。
集会は、これに親や友人が怒って抗議し、「日米地位協定があるからこんなことが起こるんだ」と、地位協定改定を求める内容でした。もちろんわれわれは協定の改定にとどまらず、根本問題である米軍基地を全面撤去せよという立場だけど。
星野奪還を訴える三つ折りリーフを入り口で参加者に手渡しているとき、パッとその場で見て数分で戻って来る人がいて、「こんな人がいたの。知らなかったわ。夫の住所も書きます」という反応。さらに、「私も71年11・14渋谷闘争に参加した。そのあとすぐ海外に行ったから星野さんのことを知らなかった」という人もいた。
亡くなった事故被害者が19歳だったから、若い人たちもたくさん来ていて、学生も署名してくれました。
沖縄では、復帰40年という節目で、普天間基地の名護・辺野古移設攻撃に象徴される国のごり押し的なやり方に対し、沖縄闘争の原点がみんなの中に甦(よみがえ)ってきています。あらためて基地と国策の中での沖縄の人たちの生き方が問われ、みんなの意識が呼び覚まされている。私たちの闘いがそれとどうつながっていくかが問われています。
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週刊『前進』(2524号6面2)(2012/02/20 )
『前進』を青年の中へ
機関紙活動の圧倒的強化で労組拠点建設を進めよう
前進経営局
国鉄と反原発で勝利しよう
ギリシャのデフォルトは不可避である。ギリシャの労働者階級は、生きぬくためのゼネストを闘いぬいている。この闘いは権力奪取・プロレタリア革命に突き進む以外にない。問われているのは階級的労働運動と革命党の存在である。
4月JR東日本の検修・駅業務の全面外注化阻止決戦は、日本の労働者階級の命運を決める決戦である。同時に、新自由主義を階級的労働運動で打ち破る全世界労働者階級の展望をかけた闘いである。そこに全原発を止める原動力もある。
労働組合と党の一体的建設
『前進』で青年労働者を獲得し、国鉄決戦に勝利しよう。それが今や可能な情勢である。
2011年、職場で全力で闘ってきてつかみとったことは、「プロレタリア革命に向かって労働運動を組織できる党になること、労働組合と党の一体的建設を本当にやりぬくこと」(2012年1・1アピール)である。そのために、党員自身が闘う労働者の先頭に立って職場で資本との闘いを実際に組織し、自らの手で職場に団結をつくりあげ、労働組合に責任をとることが必要である。
資本と体制内指導部との激しい闘争に打ち勝ち、職場闘争を闘うためには、マルクス主義で武装された工場細胞が必要である。階級的労働組合の復権と労働者階級の党の建設は、本質的にも現実的にも二つにして一つの闘いである。
その鍵は、マルクス主義と、それに基づく時代認識と路線である。そのために、機関紙を軸に、中央委員会と細胞の一体的建設のもとで、全産別に産別委員会を建設することである。
職場細胞なしに労働組合の拠点建設はありえない。機関紙活動の強化なしに職場細胞は建設されない。党建設の強化は階級自身の死活的課題である。
「強靱な党の建設−中央と細胞、そして地区党の建設なしに労働者階級として勝利しえないのである。労働者階級の勝利−プロレタリア革命の軽視は、党建設の軽視として現象するのだ」(首都圏新年総会提起)
党生活3原則が団結を作る
革共同は、レーニンに学び機関紙で党を作るという闘いを一貫して貫いてきた。機関紙活動にあたって、わが党について、党の路線について、誇りをもって語ることが必要である。
あらゆる色合いの党否定・組織否定に対して、真の勝利のためには、階級的労働運動と労働者党を一体的に建設し、革命を準備することが必要なことをねばり強く説明し、信頼関係を形成していかなければならない。3・11に対して、党と階級的労働組合の存在が「ショック・ドクトリン」攻撃を打ち破り、原発再稼働阻止の展望を切り開いてきたことは明らかではないだろうか。自信をもって党を語ることなしに、真の意味で機関紙(党)を拡大することはできない。
その力は、党活動上の3原則の実践で培われる。
「党生活上の3原則とは、普通、@党の会議の定期的開催とそれへの参加、A機関紙誌を購読しかつ拡大すること、B党費を納めること−−の三つの原則のことをいう。これは一見まったく初歩的で当然のことのようにみえる。しかしながら、逆にそうであるからこそ、党組織および党員個人の党生活のもっとも基本的なバロメーターとなるのである。いずれもきわめて基礎的一時的行為であるために、他のことにかまけて、転嫁することを許さないものである。別の表現でいえば、この3原則の実践によってはじめて党(員)は党(員)であることを実証するのである。この3原則の実践を繰り返すということは、不断に党性を培うものとなり、党(的人間)を形成してゆく力をもっているのである」(『共産主義者』23号「『侵略を内乱へ』の闘いをいっそう発展させよ」)
機関紙を読むことが基本である。読み合わせをし、討論することで拡大の意欲が沸く。機関紙はあらかじめあるものではない。自らの実践を通して党と階級の機関紙として作り出すものである。
大胆に青年の中に入ろう!
昨年は、機関紙活動において重要な前進を切り開いてきた。
国鉄闘争全国運動を水路に、職場の仲間を読者会やマルクス主義の学習会に組織し、機関紙を広める活動をねばり強く実践した。反原発闘争の高揚の中で多くの大衆と結びつき、学習会などに組織して読者を広めた。首都圏の学生戦線は、機関紙で組織する原則的な活動を実践し、1年間で読者をほぼ倍増し、拠点を拡大した。階級的労働運動路線が確立することで、戦線の闘いも広がった。それらが11月労働者集会の結集となった。
機関紙活動への目的意識的取り組みが着実に開始された。主要な地方委員会・地区委員会で定期的な機関紙担当者会議が組織され、報告活動が行われた。
「毎週マル青労同の同志と『前進』を読み合わせを継続した。読めば『よかった』と力になる。読むことが闘いであり、党建設=指導部建設である」「『前進』をみんなでつくり上げ、階級闘争を総括し、階級の指針として提起していく。その基本をつかんだ」(A地区)
「毎週毎週、『前進』を渡して解説するなり、オルグするのは大変なことだ。うまくいくとは限らないが、こちらの本気さが労働者の怒りを引き出していく」(本紙2522号沖縄労働者座談会)
「機関紙活動に執念をもって取り組んでいる細胞は、多くの部数を抱えており、読者を維持しながら増部したことは意義ある勝利。しかし地区全体としては、11月集会前後の定購オルグが出遅れた結果、絶好のチャンスを生かすことができなかった」(B地区)
「11月集会に向かってやっと3部拡大した。農民にも拡大したが、まだ全体のものになっていない」「反原発闘争で知り合い、11月集会にも参加した女性3人に『前進』を渡したら、3人とも断られてしまった。しかし挑戦したことが重要」(C地区)
「『前進』を売るということは『前進』でオルグするということだけでなく、プロ独に向かっての人間関係をつくっていく、革命的関係を常に再生産していくこと。『前進』の大切さ、3原則の大切さをあらためてはっきりさせたい」(D地区)
真剣な取り組みが画然と始まっている。
機関紙財政の圧倒的強化を
開始したからこそ見える課題は多い。
第一に、階級を信頼し、失敗を恐れず、もっと熱烈に拡大闘争に取り組もう。膨大な大衆が決起し、『前進』を求めている。大衆集会での販売は伸びている。120部宣伝紙を配布し、1人を定購にした同志の敢闘精神に学ぼう。
第二に、拠点職場、拠点建設での青年の獲得に地区党と産別委員会の一体的な努力を集中しよう。ここが最大の戦場である。
第三に、読者維持にもっと力を入れよう。とりわけ多く拡大している学生戦線で減部も多い。競争と分断の中で団結を形成することは容易ではない。しかし、あえて言えば拡大以上に維持する活動が重要である。機関紙を軸とした団結が組織できれば、そこが結集軸になり拡大の主体となる。
第四に、機関紙財政を圧倒的に強化しなければならない。機関紙財政は年々改善しているが、まだまだ圧倒的に不足している。革命に人生を賭ける労働者が生まれている。読者と階級の中に財政強化の無限の可能性がある。
闘いの中で、生き生きとした紙面を作り、青年に広めよう。
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週刊『前進』(2524号6面3)(2012/02/20 )
2月徳島刑務所包囲闘争
星野解放へ歴史的一歩
全国労働組合交流センターと「星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議」が一体になって実現した2・5徳島刑務所包囲デモは、全国から集まった600人の力ある闘いとなった(前号既報)。星野文昭同志がその感動を「労働者人民を分断する攻撃が吹き荒れている中で、心をひとつにする闘いができたことは本当に大きい」と語ったように、この団結した力こそがすべてを奪い返す力だ。星野再審連絡会議を先頭に決定的な進路を切り開いた2月徳島闘争を振り返る。
1月30日、「中四国横断ウォーク」が広島県の福山駅から出発した。2月3日、広島救う会の仲間が180`を踏破し、街宣を行っている徳島駅前に到着した。翌4日、刑務所の周り(1周約2`)を12周する「プリズン・ウォーク」が行われ、東京、岡山、宮城などから総計12人が参加。広島の会員、星野暁子さんとともに力強く歩いた。
3日には暁子さんと5人の仲間が、面会・差し入れ行動を行った。星野同志は「闘いを楽しみにしている」と語った。これと並行して、刑務所周辺へのビラ入れが行われた。反応は非常に好意的だった。
2月4日は、午前11時から午後5時まで徳島駅前で街宣を行った。横断幕、星野のぼりで駅前を埋め、ビラまき、マイクでのアピール、署名集めが行われた。交流センター総会に参加する代議員や傍聴者が次々に通り、翌日のデモに向けて、熱い交流が交わされた。星野・全国再審連絡会議の仲間も多数、総会傍聴に入った。夜には、星野闘争全国交流会が開かれた。ここで、全国から集まった仲間全員がスタッフに入って、闘争の成功を担うことを確認した。
5日は午前11時から徳島駅前で街宣を行い、全国の仲間60人以上が結集した。交流センターの仲間と合流し、「星野希望バス」4台に分乗して集会場に向かった。
会場係や駐車場係として先行した仲間の前を大きな窓文字の「星野希望バス」が通る。お互いに手を振りエールを交換する。この希望バス以外にも関西や中国・四国、さらに地元徳島から続々と集まり、包囲デモは600人にふくれ上がった。
「星野さんを返せ!」「弾圧をやめろ!」「湯たんぽ入れろ!」などと声を限りに叫んだ。この声を星野同志に届けたいと全員の気持ちがひとつになった。
6日、再度の面会・差し入れ行動が20人の参加で行われた。「一度に構内に入るのは3人以内」という不当な規制を弾劾して全員が星野同志への差し入れを貫徹した。
徳島刑務所は、包囲デモへの報復として、なんと金山克巳同志の友人面会を不許可にした。絶対に許せない。
面会を終えた暁子さんがデモの声が星野同志に届いたことを報告。「やった!」と拍手がわき起こった。獄壁を越え、星野同志と団結する闘いをやり抜いたのだ。
(写真 2・5徳島刑務所包囲デモには全国から600人を超える労働者人民が大結集した。正門から時計回りに刑務所の壁に沿ってデモ行進)
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星野文昭同志のメッセージ
本日の行動は、労組交流センターが担う階級的労働運動と星野闘争が一つに結合しかちとった大きな到達地平を開き、その二つが一つになって、闘う労働組合を中心とする99%の労働者人民の力で、労働者の自己解放を通した人間解放と、星野解放をかちとっていく闘いを大きく開く行動です。(中略)
星野無期は私と家族・仲間・労働者人民を獄壁で分断しつぶし、そうすることで資本・権力と闘うことそのものをつぶそうとするものでした。
この分断・屈服攻撃に対して、私と暁子・家族があらゆる過酷な困難をのりこえ、これを打ち破って一つに闘い生きることによって、同時にそれがすべての仲間、労働者人民とつながり、今日の労組交流センターの決議があり、今日の行動が実現したことは、私と暁子の大きな喜びであり、また、今日の行動に参加された皆さんすべての喜びだと思っています。
新自由主義によって労働者人民の仕事、生活、生命を奪うことによってしか利潤を得、延命できない資本・権力など、生産し、社会を動かしている労働者が全人民とともに、怒りを解き放って、団結し闘うことによって打ち倒すことができるし、彼らからすべてを奪い返すことで、誰もが人間らしく生きられる社会を実現していくことができます。
その力を絶対的に信頼し、あらゆる困難をのりこえることを糧に、職場・あらゆる場の闘いを通してこの力を獲得し、世の中を本当に変え、星野解放を本当にかちとりましょう。
私の無実を明らかにする新証拠によって、無実は明らかです。この無実の私を、そもそも権力も最初から承知の上で、無期とし、37年間も投獄を続けていることそのものが許されることではないのです。再審と、闘いの力で、再審無罪・釈放を、解放を絶対にかちとりましょう。
すべての闘いを、人間本来の社会、誰もが人間として喜びをもって生きられる社会を実現していく闘いとして解放感と創造性をもって闘い、そして勝利しましょう。
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面会して 星野暁子さん
2・5徳島刑務所包囲デモの翌日、6日午前中に文昭に面会した。
「昨日のデモの声、聞こえた?」「聞こえたよ。『前進』に地図が載っているからね。入田支所で集会をやっている時は、遠くで何かやっているという感じで聞こえて、だんだん声が大きくなってきた。近づいてきて、刑務所の裏の方にまわった時は、言葉もはっきり聞きとれた。『星野さんは無実だ』とか『星野さんを取り戻すぞ』とかね。1時から3時までは午睡の時間だから、静かなんだ。3時になるとラジオ体操の録音が聞こえてうるさくなる。静かだったから、よく聞こえたよ。女性の声も聞こえたけど、男の声も聞こえた」と文昭は言った。「みんな、文昭に声を届けたい一心で叫んでいたんだよ。受刑者を人間扱いしろというのも、入れたよ」と私。「うれしかったよ。僕もみんなに会いたかった」と文昭。「みんなに言いたいことある?」と聞くと、こんなメッセージを文昭は伝えてくれた。
「労働者人民を分断する攻撃が吹き荒れている中で、心をひとつにする昨日のような闘いができたことは、本当に大きい。今日の闘いを出発点に、大きな飛躍を切り開いていこう」
世界の星野として、運動を広め、取り戻そう。
(写真 面会・差し入れ行動後に徳島刑務所正門前で【2月6日】)
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週刊『前進』(2524号6面4)(2012/02/20 )
【要項】 3・3国際婦人デー行動(東京)、3・7国際婦人デー集会(関西)
■東京 3・3国際婦人デー行動
女たちの東電デモ&集会「命よりも金もうけの社会を変えよう!」
★東電・銀座デモ 3月3日(土)正午 日比谷公園かもめ広場
★集 会 3月3日(土)午後2時 京橋プラザ区民館
主催 3・8行動実行委員会
連絡先 婦民全国協関東ブロック/東京労組交流センター女性部
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■関西 3・7国際婦人デー集会
革命的大動乱の今 フクシマの怒りと結びつきすべての原発をいますぐとめよう! 労働者民衆に力あり!
3月7日(水)午後6時開場 エル大阪/大会議室
主催 婦民全国協関西ブロック/関西労組交流センター女性部
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