ZENSHIN 2011/12/19(No2517 p06)
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週刊『前進』(2517号1面1)(2011/12/19 )
国鉄・反原発決戦の2012年へ
JR大再編・外注化阻止を
「原発事故収束」宣言を打ち破り復興特区・TPP・大増税粉砕へ
(写真 野田政権が進める原発再稼働・輸出に対し5500人が怒りをみなぎらせ日比谷野音を埋めた「さようなら原発1000万署名」集会【12月10日】
12・10「がんばろう!さようなら原発1000万署名」日比谷野音集会は5500人の大結集で圧倒的に打ち抜かれた。そしてこの日比谷を先頭に12・10−11と全国各地で闘いとられた反原発闘争(4面に各地の記事)は〈9・19−11・6〉の地平をしっかりと打ち固め、いよいよ2012年国鉄・反原発決戦のさらなる強大な爆発へ、被災地労働運動と固く結びつき日本階級闘争は新自由主義と対決するいまひとつの新たな段階に突入した。党と労働者階級の未来をかけた12月攻防を全戦線、全領域で徹底的に闘いぬき、文字どおり決戦の2012年の勝利へ雪崩うって進撃しよう。
放射能汚染地域に帰還強制する野田
12・10集会では「ふくしまの子どもたちに病院を」「36万人の福島の子どもたちの命と健康を守るため、全国の力でみんなの拠り所となる診療所を建設しよう」(すべての原発いますぐなくそう!全国会議=NAZEN)のいのちを守る新リーフが全参加者に吸い込まれるように配布された。
「3月11日以来、何が変わった! これを変えない限り、子どもたちに未来はない。日本を変えていこう」(福島県平和フォーラム・福島県教組委員長、竹中柳一さんの日比谷集会での報告)に全参加者の思いが一つになった。そして「来年3月11日、私たちは、福島で、郡山開成山球場で福島県民集会を開く。そして、福島の思いを日本に発信し、福島の思いを日本全体の思いと共有する、そういうことを企画しております」という訴えが全体の行動方針を決めた。
まさに12・10日比谷集会は10〜11日の全国各地の集会、デモのうねりと一体で、3・11から9・19へとのぼりつめた反原発闘争を大きく集約し、国鉄闘争を先頭とした階級的労働運動の本格的爆発と完全に結合し、全原発の即時停止・廃止まで突き進む新たな出発点となった。
一方、福島原発事故をめぐる被曝問題で日帝・野田政権の攻撃は完全に新たな段階に入った。政府は、年内にも”低線量放射能は大丈夫”と公式見解を表明し、”除染も実施し賠償も解決済み”と言いながら、「冷温停止状態」と称し事故の収束を強弁し、”20_シーベルト未満地域は帰還せよ”と強制している。福島をはじめとする全国での放射能汚染に対する激しい怒りを圧殺し、原発再稼働・原発輸出を強行しようというのだ。
今進行していることは、いったい何なのか。地上にすえた原爆が史上最大の規模で爆発し、とてつもない量の放射性物質を大気にまき散らし、それは現在も大変な量で放出される中で、人の命と健康を脅かす福島の汚染地域に、労働者階級人民、全住民を追い立てているという新自由主義、帝国主義・資本主義の最悪の犯罪行為そのものである。
再稼働攻撃の極悪性は、高線量の放射能のもとに避難民を追いやり、原発労働者の被曝を無制限に拡大し、さらに日本労働者階級人民を膨大な放射能汚染にさらしていくものだ。
原発(核)との対決には、プロレタリア革命の核心問題がはらまれている。今こそ反原発闘争を、反失業・国鉄闘争とともに新自由主義との対決の最前線に押し上げ、資本主義社会を根本から転覆する、文字どおり”社会を変える”大闘争として推し進めよう。
大恐慌の本格的な爆発と革命的情勢
世界大恐慌はこれから本格的全面的に爆発していく。それは29年恐慌を超える爆発をとげるだけでなく、29年恐慌時には達成することができなかった世界革命をやり遂げる絶好のチャンスが到来したことを示している。このような世界大恐慌は、30年代では世界戦争による破壊でのみ処理された過剰資本・過剰生産力が、今日途方もない規模で積み上げられているという恐るべき大恐慌だ。
この大恐慌が、「国債暴落」という「国家」そのものが崩壊していく事態に突入している。これがヨーロッパ恐慌としてユーロ分裂・EU解体から、基軸国米帝の大没落として進行し、それは中国バブルの崩壊、そして日帝の国際帝国主義からの脱落としてますます激化・拡大している。
特に決定的なことは、国債暴落はドル大暴落として世界体制の基軸国の大崩壊に必ず行き着き、全世界が帝国主義・大国主義の相互絶滅的な争闘戦に突入するということだ。
新自由主義がその延命をかけて絶望的に凶暴化し、国家間対立を激化させ、帝国主義・資本主義の生き残りをかけた侵略戦争・世界戦争と階級戦争、反動と戦争の時代に決定的に向かう。
それは同時に全世界の労働者階級が、30年代を超えるゼネスト、デモ、暴動に立ち上がる革命情勢を大きく発展させる。まさにそういう過程がイギリスでポルトガルで、ギリシャで、ドイツで、中国で、アメリカ、ロシア、そして何よりも日本で始まった。全世界の労働者階級のゼネスト、デモ、占拠、暴動として爆発する闘いは革命情勢を大きく発展させている。
こうした中で日帝・野田政権は、消費大増税、TPP(環太平洋経済連携協定)推進に決定的に踏み出した。TPP攻撃は、農業破壊、労働者階級への極限的搾取、民営化・外注化・非正規化、偽装請負、労働組合破壊攻撃として遂行される。TPPとの対決は、復興特区攻撃との闘いと一体であり、被災地を先頭とする4大産別決戦そのものであり、三里塚闘争そのものだ。
同時に、野田政権は、日米安保同盟を強化し、普天間基地の辺野古移設のために必死になっている。問責決議された一川防衛相を続投させ、移設のための環境影響評価を強行しようとしている。2012年は安保・沖縄闘争が一層重大化する。
野田は消費大増税も公務員大攻撃も破滅的形態で突進してくる。11・27大阪市長選・府知事選での橋下反革命の登場は、世界大恐慌と3・11情勢のもと、破綻した新自由主義の絶望的突撃形態の姿を示すものだ。
この時代こそ、労働組合の階級的団結の力、階級的労働運動の真価が遺憾なく発揮される。全力で闘おう。
国鉄決戦の勝利で階級的労働運動を
大恐慌下の4・9(国鉄闘争解体攻撃)−3・11反革命と対決し、文字どおり国鉄決戦の勝利をもって、階級的労働運動の一大発展をかちとるときがついにきた。問われているのは階級的労働運動路線で労働運動全体を獲得する闘い、階級的労働運動路線で労働戦線の全体統一をかちとる闘いだ。
そしてこの闘いの先頭で動労千葉、動労水戸の闘いに続けとばかりに国労共闘が職場から不屈の闘いを開始した。米子後藤工場での偽装請負弾劾の闘い、国労東京でのGS(グリーンスタッフ)=契約社員制度撤廃の闘い、そして国労本部に対し11月24日、「7月全国大会で闘争団員の組合員資格をはく奪した暴挙を断じて許さない。国鉄分割・民営化を許さず、不屈に闘う私たちこそ国労組合員だ!」という闘争団員4人の訴状が提出された。
京葉車両センターでの構内運転業務一部外注化を10月1日に続き、11月1日、12月1日と阻止する画期的勝利の地平を切り開いた動労千葉は、銚子運転区廃止・基地統廃合阻止!のストを続行し、12月20日からは千葉運転区でも指名ストに突入する。
福島原発から30`圏内の駅施設と放射能汚染車両の被曝労働強制にストライキで立ち上がり、一切の検査と清掃の「中断」をかちとった動労水戸は、青年労働者との団結にかけて国鉄分割・民営化への根底的リベンジに向け新たな闘いに突入している。
国鉄分割・民営化から25年を迎える来春、JR東日本では新人事・賃金制度導入、検修業務の全面一括外注化、運転基地の大再編、GSの大量解雇、東労組カクマルの最後的切り捨てと労務政策大転換が一挙に焦点化する。
日帝ブルジョアジーとJR資本は、昨年4・9政治和解で国鉄分割・民営化に終止符を打ち、分割・民営化25年を期して「民営化の成功と完成」を大々的に打ち上げることを狙っていた。これは同時にそれ以上の激しさで教労・自治体を始め全産別で、より大規模に実施する攻撃の開始そのものだった。
この根幹をぶち破る闘いが、被災地先頭に反原発・反失業の闘いとして国鉄戦線の深部から始まった。国鉄闘争全国運動の発展を何がなんでも勝ちとり、全産別で外注化・非正規化、偽装請負弾劾の闘いをさらに大爆発させよう。JR、郵政、教労、自治体の4大産別を始め、非正規職の労働者の組織化を本格的・全面的にかちとろう。冬期一時金カンパ決戦を貫徹し、被災地の”生きぬく闘い”を全力で支えよう。
12・22鈴コン闘争こそ2011年を集約し、2012年決戦勝利へ突き進む跳躍台だ。一大結集をかちとろう。
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週刊『前進』(2517号1面2)(2011/12/19 )
さようなら原発1000万署名集会 「再稼働許さぬ」と五千五百人
NAZENが力強く牽引
12月10日、東京・日比谷野外音楽堂で作家の大江健三郎さんらが呼びかけた「がんばろう!さようなら原発1000万署名」集会が開催された。野田政権は直前の6日、衆院で原発輸出協定の採決を強行したばかりか、福島の自主避難者に一律同額で問題にもならない低額の賠償を行うと決定した。集会は福島の声を踏みにじる暴挙への怒りで覆われ、5500人を超える参加者は明治公園での9・19反原発6万人集会の高揚を引き継ぎ、原発再稼働阻止、全原発廃炉への決意を一層固めた。
集会はいわき市出身の講談師、神田香織さんの司会で始まり、冒頭、呼びかけ人の鎌田慧さんと大江健三郎さんがスピーチを行った。鎌田さんは爆発と放射能の恐怖をもたらす原発を押しつけた政府に怒りを語り、核武装のための「もんじゅ」と青森の再処理工場を止めようと訴えた。
大江さんは「原発事故も収束していないのにヨルダンなど4カ国に原発を輸出しようとしている」と野田政権を弾劾し、「原発を廃絶しようという根本の決意に立った運動のみが頼りだ。それが私たちの現在と未来のすべてを担っている」と核心を提起した。
大きな拍手に迎えられて被災地福島から2人が発言に立った。大熊町から避難しているハイロアクション福島原発の大賀あや子さんは、苦悩をにじませながら福島の現状を報告し、再稼働の動きは「私たちの不安と恐怖を増すものでしかない。非常事態は終わらない」と警鐘を鳴らした。
南相馬市在住の福島県平和フォーラム代表の竹中柳一さん(福島県教組委員長)は、「東電は田畑に落ちた放射性物質はその土地のものだと言った。原子力安全委員会、原子力保安院は誰一人首になっていない」と憤り、「これを変えない限り子どもたちに未来はない。日本を変えていこう」と呼びかけた。そして、来年3月11日に郡山市の開成山球場で福島県民集会を開催すると告げると参加者はわれるような拍手で応えた。
これに先立ち、NAZEN(すべての原発いますぐなくそう!全国会議=な全)は、日比谷公園内で総決起集会を開催した(記事4面)。そして野音入り口に登場し、この日できたばかりの「ふくしまの子どもたちに病院を」の新リーフレットを全参加者に配り、署名を呼びかけた。圧倒的な共感が多くの労働者・市民から寄せられた。
集会後、参加者はデモにうって出た。まずは日比谷公園から数百b地点の東電本店前へ。警察は路上に大型車両2台を並べ守りに必死だ。デモ隊は怒りを倍加させシュプレヒコールを次々とたたきつけた。NAZENの太鼓のリズムと青年・学生の明るく力強いコールが響き渡り、終始全体を奮い立たせリードし、隊列は倍増して500人までふくれあがった。自治労や日教組、全国一般などの労組旗が林立し師走の銀座を行き交う人びとの注目を集めた。
福島の怒り、思いと結び、労働組合を先頭に原発再稼働阻止、野田政権打倒を掲げ、3・11郡山集会の成功へ向けた闘いが始まった。
(写真 若者を先頭にした活気あふれるNAZENのデモは、周囲の圧倒的注目を集め全体をリードし、隊列が見る見るうちに倍増した)
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週刊『前進』(2517号1面3)(2011/12/19 )
怒りをカンパに変え革共同を強化しよう
プロレタリア革命に勝利し、搾取も戦争も原発もない社会をつくっていくために、労働者階級の党・革共同への圧倒的な冬期カンパを訴えます。
私たちは、2011年、大恐慌と3・11大震災・原発大事故という情勢の中で徹底的に闘いぬき、団結をつくり出し、11・6日比谷に総結集しました。「生きることができない社会」のすべては利潤の増殖のみを追求する資本主義社会・新自由主義攻撃がもたらしたものです。私たち労働者階級が権力をとり、社会のすべてに責任をとることで、必ず「働くものが主人公の社会」をつくることができます。
世界中の労働者人民が生きるための闘いに立ち上がっています。革命勝利のために、革命党の存在と闘いが問われています。ほかならぬわが革共同の飛躍が問われているのです。
第一に、動労千葉・動労水戸に続く階級的労働運動の拠点をつくりだす闘いです。職場で団結を組織し、職場闘争の先頭に立つ労働者党への飛躍をかけ、地区党建設と産別委員会の強化に全力をあげます。労働者階級の解放は労働者自身の事業です。労働者の団結した力が社会を変える、この確信を全党にみなぎらせ、例外なく実践に突入します。
第二に、原発再稼働阻止・日帝・野田政権打倒の闘いです。福島の子どもたちを日々放射線被曝させている現実は一刻の猶予もありません。野田政権は東電が代表する資本家階級の政治委員会であり、資本家の利益のために子どもたちを殺そうとしているのです。全原発の再稼働阻止・廃炉、福島現地の医療施設建設と子どもたちの疎開・避難実現のために革共同は先頭で闘います。
第三に、無実で獄中37年の星野文昭同志を奪い返す闘いです。検察の証拠隠滅を徹底追及し、彼らが隠し持つ全証拠を開示させ、再審開始を実現するために星野文昭同志、暁子さん、ご家族、全国の取り戻す会の方々と固く団結し、先頭に立って闘います。
その勝利のための必要不可欠な基礎が財政です。あなたの怒りをカンパに変えてください。革共同へカンパを集中することは、革命への偉大な第一歩です。かつてない渾身(こんしん)のカンパを心からお願いします。
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週刊『前進』(2517号1面4)(2011/12/19 )
前進速報版から
▼北米西海岸全港湾を封鎖し「労組破壊やめよ」▼秋田で原発再稼働許すな!のデモ▼動労千葉の千葉運転区指名ストに連帯し立とう
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週刊『前進』(2517号2面1)(2011/12/19 )
非正規職の激増許すな
教育の民営化と対決して第2の動労千葉をつくる
2011年3・11は情勢を一変させた。労働者が生きぬくこと、そして子どもたちの命を守ることが革命の要求となった。労働組合がこの闘いの中軸に座った時、革命が必ずや手繰り寄せられる。革共同教育労働者委員会は、その巨大な飛躍に向けて、11・6全国労働者総決起集会を頂点に階級的労働運動の拠点建設へ全力を挙げて闘いぬいた。だからこそ1万人結集に向けた壁と路線的飛躍の課題を鮮明にさせ、2012年決戦に躍り込もう。
全国で拠点建設へ闘う
国鉄1047名解雇撤回闘争の絶滅を狙った昨年4・9「政治和解」、「復興」運動に労働組合を丸ごと取り込む大攻撃の中で、われわれは職場から闘う労働組合をよみがえらせ、階級的労働運動の生きた姿を登場させようと挑戦してきた。
「外注化阻止・偽装請負弾劾」の闘いで外注化を阻む動労千葉、被曝労働をストライキで粉砕した動労水戸の決起を先頭に、全国の職場生産点でこれに続く闘いを始めたことが決定的だ。
また福島県教組を先頭に全国の教労職場で文科省「20_シーベルト基準」撤回の闘いを切り開いてきた。そして9・19の6万人決起を福島県教組の仲間と一つになって闘いぬき、9月23日の「フクシマと全国をむすぶ教育労働者全国交流集会」で団結を固め、2012年への巨大な可能性を切り開いた。
福島の怒りをわがものとし、動労千葉の反合・運転保安闘争に学び、具体的な職場闘争と団結をつくり出すことこそ教育労働運動の再生の道だ。
それは絶対にできる! 関西A教組の「講師解雇撤回・試験制度撤廃」闘争は、教労産別における「外注化阻止、非正規職撤廃闘争」だ。新自由主義と対決する時代認識と路線を、組合内の激しい討論を経て労働組合の現場方針にまで高めた時、国鉄闘争全国運動、11・6集会への合流がかちとられていった。非正規職撤廃の長期強靭(きょうじん)な闘いが、ついに現場労働者の階級性をみなぎらせた決起をも引き出している。これが生きたマルクス主義だ。最大の原動力は中央委員会と労働者細胞、地方委員会・地区党・産別委員会と現場細胞の徹底した路線的一致であった。
この闘いは、労働者が労働組合のもとに団結して資本・当局との非和解的闘いを開始した時、一人ひとりの労働者の素晴らしい力と可能性を引き出し、闘いが団結を生み出し、団結が闘いを生み出すことを、実践を通じて示した。
2012年、この闘いを全国で展開し、職場(分会)・単組権力に挑戦し、階級的労働運動路線を体現する拠点建設へと本格的に踏みだそう。
橋下の「2条例」制定を阻もう
大阪ダブル選挙は「維新の会」の圧勝となり、橋下が府・市の権力を掌握した。橋下は破綻した新自由主義の絶望的凶暴化の先兵であり、「大阪都構想」は、「府市統合」と現業部門の全面民営化によって公務員労働運動の解体を狙う道州制―360万人首切り攻撃の突破口だ。「職員基本条例・教育基本条例」の最大の狙いは民営化による公務員「整理解雇」の合法化にある。
橋下は私学助成を大幅カットして私学の非正規化を促進する一方、私立高校の授業料を無償化して府立高校の定員割れを意図的につくり出してきた。教育基本条例は「学力テストの結果公表」「学校区制度の撤廃」「定員割れした高校の統廃合・民営化」「組織改廃に伴う分限免職」「民営化の際の選別再雇用」など、市場原理で教育の民営化と首切りを進める新自由主義教育改革の装置だ。「君が代」起立強制条例と一体の「職務命令違反3回でクビ」条項は、その切っ先に位置づけられている。
2012年は大阪の2条例との攻防を最大の焦点に「公務員制度改革」「教育の民営化」攻撃との決戦的激突の年となった。橋下への怒りを平松支持や教育委員の尻押し運動にねじ曲げる既成指導部をぶっ飛ばし、労働者の誇りにかけ階級の普遍的利害のために闘う労働組合を取り戻すことこそわれわれの回答だ。
福島の仲間と団結して
支配階級への信用の完全な失墜と労働者階級の意識の大流動化は、職場から階級的労働運動をつくり出した時、資本主義を根底的に変革できることを示している。現在のために未来を売り渡す資本家階級に対して、現在の闘いから未来を主体的に奪い返そう。その主役こそ青年教育労働者だ。
新自由主義は学校と教育を根本的に破壊しながら、教育労働者への分断と支配を強めている。これらの攻撃の中で、非正規労働者には火のような怒りが沸きたっている。この怒りと結びつくならば非正規職撤廃・教育の民営化阻止の闘いを学校現場からつくり出せる時が来ている。
今こそ教育労働運動の誇りある全歴史を継承し、労働者としての誇りをかけて教育反動と真っ向から対決しよう。
被災現地で進む非正規雇い止め
福島でも解雇攻撃が始まろうとしている。福島県教委は大震災後の5月、早々と臨時的任用教員に任用継続見送りを通知する文書を発した。事実上の解雇通告だ。震災直後から非正規労働者も正規労働者とまったく同じように避難所の運営の先頭に立った。兼務発令も同等に行われた。しかし県教委は「兼務解消」と言いながら、非正規労働者の兼務は解消せず、県行政の矛盾を集中させ、揚げ句の果てに首を切ろうとしている。
今年3月に発表された文科省統計では、公立小中学校の教員のうち非正規教員は10万8985人で過去最多。文科省統計ですら6人に1人が非正規教員だ。現実には定数内非正規や自治体雇用の非正規教員も多く、実態はさらにすさまじい。
それだけではない。今や学校そのものが解体され尽くされようとしている。学校用務員、給食調理員、事務職員などの職種が全国で次々と外注化・民間委託化されている。神奈川県開成町ではNPO法人と契約を結び教員を派遣する”契約先生”の導入も始まった。それぞれの職種を非正規化し、3カ月などの短期雇用契約を繰り返した揚げ句、雇用契約を更新せず解雇するそのやり方は、悪徳資本・鈴コンとまったく同じだ。
国家公務員賃金の7・8%削減攻撃に続き、義務教育費国庫負担金の同率削減の動きも始まった。また被災児童・生徒の転校に伴う「定数加配」もそれぞれの自治体が非正規教員で対応している。04年の総額裁量制の導入を背景に、これらすべてが非正規化に向かう大攻撃だ。大震災すら非正規化のテコとする政府や文科省を許すな。病気休職の6割、病気退職の5割が精神疾患――こんな異様な職場がどこにある! 人事評価制度による職場の分断の上に、大量の非正規化で、未来を生み出すはずの教育労働者自身の命が奪われているのだ。今こそ、この怒りに火をつける時だ。
教え子を戦場に送るな
既成の価値観の根底的動揺の中で、教育政策や教育実践そのものが根本から問い直されなければならない。しかも新自由主義の最末期の教育政策は、子どもたちを見殺しにしてでも体制を維持しようとする。福島県下の36万人の子どもたちが未曽有の放射能被曝によって将来を奪われているこの時に、それが放置され、あろうことか「放射能は安全」という教育がまかり通っていいのか!
学校現場では今、ICT(情報通信技術)教育や、「学校の情報化」など教育過程と教職員管理へのコンピューター導入が進行している。これらは韓国のように児童・生徒の成績などを国家が一元管理することを狙い、新教育基本法体制のもとに教育労働者を支配し、労働組合を解体する大攻撃だ。
毎日新聞で大論争を起こした「原発は危険だと教えられたことはない」という子どもたちの声に真剣に向き合わなければならない。職場闘争と教育闘争を放棄した日教組本部は、ついに日々教え子を戦場に送っているのだ。教育労働運動の原点と「日の丸・君が代」闘争の全蓄積をかけた実践で日教組本部を打倒し、子どもたちを守りぬくために労働者と労働組合は立ち上がろう。
2012年を教育労働運動の大飛躍の年にしよう。全国の職場から「職場の団結こそ労働組合だ」という闘いをつくり出し、労組拠点を次々に打ち立てよう。
〔革共同教育労働者委員会〕
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週刊『前進』(2517号2面2)(2011/12/19 )
動労総連合大会 外注化・基地再編阻止へ
2012年の決戦方針確立
動労総連合は12月11、12日、DC会館で第26回定期全国大会を開いた。各単組とも激闘に次ぐ激闘を貫いてきた2011年を総括し、組織拡大を軸とする2012年の決戦方針を確立した。
冒頭、君塚正治委員長(動労千葉)があいさつに立ち、「3・11と原発事故で情勢は一変した。震災も原発事故も人災だ。政府の『復興プラン』は、被災地で資本がもうけるということだ。労基法も無視している。労働組合の復権が求められている」と提起した。また、JRを巡る情勢について「昨年の4・9政治和解に対し国鉄闘争全国運動を立ち上げ、これに全体重をかけて闘ってきた。動労総連合は国鉄闘争全国運動を軸に闘っていく」と強調し、「動労総連合は外注化に対し、偽装請負告発の闘いを含め目一杯の闘いをしてきた。会社は来年4月の全面外注化を狙っているが、これを絶対に止める」と宣言した。12春闘について「外注化とともに新人事・賃金制度が焦点になる。労組の復権をかけベア獲得へきっちり闘う」と述べ、最大の課題である組織拡大について「組織の存亡をかけた闘いだ。闘いの中で組織拡大を」と訴えた。
経過報告を石井真一副委員長(動労水戸)が行い、川崎昌浩書記長(動労千葉)が運動方針案を提起。@1047名解雇撤回に向け国鉄闘争全国運動を全国の職場・地域に拡大する、A外注化阻止・基地統廃合粉砕、運転士登用差別粉砕、ライフサイクル制度撤廃、65歳まで働き続けることのできる労働条件確立を軸に、JR大再編情勢に全力で立ち向かう、B反合・運転保安闘争と組織拡大の一体的な前進、Cストライキの復権をかけて12春闘を闘う、D反原発・反失業闘争と、闘う労働組合の全国ネットワークの本格的発展をかちとる、E組織拡大に全単組・全組合員の総決起をかちとる――という闘いの課題を鮮明にした。
これを受け、活発な討論がかわされた。発言の口火を切った動労西日本の山田和広代議員は、雇い止め解雇を撤回させ、すべての非正規職撤廃へ闘う決意を述べた。動労水戸の代議員は、被曝労働の強制と闘う中で青年労働者の加入をかちとったことを総括し、青年に自らが労働組合の主体であると伝えることが重要だと強調した。動労連帯高崎の代議員は、偽装請負告発の闘いについて報告し、組織拡大に地道に取り組むと語った。動労千葉の代議員は、京葉車両センターでの外注化阻止闘争の現状や、基地統廃合阻止へ現在も指名ストが闘われていることを報告、「反合・運転保安闘争がわれわれの基軸」「平成採の獲得が外注化を止める」と訴えた。
総括答弁に立った君塚委員長は、「青年の組織化は数年越しの闘いになる。東労組の崩壊が進んでいる中、強力に打って出よう」と熱く訴えた。
満場一致で運動方針を採択し、スト権を確立して、2012年の決戦態勢を打ち立てた。
(写真 大会冒頭のあいさつで、君塚委員長は組織拡大に打って出ようと強調した【12月11日 DC会館】)
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週刊『前進』(2517号2面3)(2011/12/19 )
東京西部ユニオン “鈴コン分会を守ろう”
12・22集会へ熱い連帯続々
11月19日に東京西部ユニオン・鈴木コンクリート工業分会の闘争勝利をめざす緊急集会が開かれて以降、鈴コン分会の組合員4人の不当解雇への怒りと闘いへの連帯の声が東京はもとより全国から集まっている。
被災地・福島の合同労組からも「団結して12・22集会へ行きます」とエールが寄せられ、合同・一般労組全国協議会をはじめ労組交流センター各地方各産別の労働組合、労働者から熱い連帯が寄せられている。
鈴コンの工場があるJR埼京線浮間舟渡駅前では連日の街宣が行われ、知らない人はいない。12・22集会を開催する赤羽の駅前でも、12月11日の街頭宣伝では解雇撤回署名が短時間に200筆集まった。労働者は怒り、闘いを求めている。
(写真 東京西部ユニオンと合同・一般全国協の仲間が社前で抗議行動【12月12日 板橋区舟渡】)
解雇日、当該を先頭に社前闘争
7日の分会長解雇に続き、12日は勤続22年の分会会計の解雇日だ。早朝から門前に分会員、西部ユニオン組合員、支援者を合わせて20人が集まった。解雇当該の組合員は、時に落ち着いて時に激しく、会社職制を震え上がらせる怒りと決意を表明した。
当該組合員は非正規ながらも2けたの新入社員に仕事の「先生」をやってきたベテランだ。職場に残る組合員、非組合員が見守る中で、「解雇は絶対許せないし、経営者の顔など見たくもないが、職場のみんなのことを思うと、この職場を変えるために絶対に撤回させて戻ってきます!」ときっぱりと言い切った。そして最後の日の仕事についた。全員でシュプレヒコールを上げて団結して闘った。
(東京西部ユニオン TK)
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鈴コン分会の戦闘宣言
東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会が12月22日の集会に向けて発した戦闘宣言の抜粋を紹介します。(編集局)
鈴木コンクリート工業会社と実態は全く同じ有限会社・東豊商事は、11月、不当にも解雇通告を出し、12月に連続して解雇をしてきている。
会社にたてつくとクビだと言う恫喝で、物を言わせなくさせるやり方だ。これは、われわれ4人だけ、鈴コン分会や西部ユニオンだけにかけられた攻撃ではない。鈴木コンクリートをはじめ、すべての労働者への攻撃だ。解雇権の乱用、露骨な団結破壊、団結権侵害である。これが3カ月雇用契約を更新しない、雇い止めという形で平然と行われている。会社は「ストの違法性」などという。そこには我が鈴木コンクリート工業分会が9月27日に行ったストの中に労働組合の無限の力をみて恐怖した姿がある。
我々がこのストライキに決起した理由は、〈2年前に不当にも東豊商事から解雇され、闘い続けていた田口組合員が8月に亡くなったことに対し、あくまで解雇撤回と謝罪の名誉回復をしろ、そして精勤・皆勤廃止について、会社の一方的な手当の廃止は無効であるから直ちに撤回し釈明せよ〉という2点だ。
しかし、東豊商事の鈴木冨美子社長は、「正当なストライキでない」「欠勤だ」と、ストライキを行った分会員全員に対し7〜2日の不当な出勤停止処分を強行し、さらに重ねて不当な解雇を乱発してきた。この東豊商事の常軌を逸した解雇乱発は資本主義が崩壊する寸前の断末魔の叫びと同じであり、その末路を象徴している。
しかしこれは労働者が闘うこと、団結することへの挑戦だ。労働組合の存在をも無視し否定する会社のありかたは、原発に示される今の国家と資本家の姿と同じものだ。労働者を人間とは思っていないのだ。ところが我々は血の通った人間だ。最も人間らしい行為として他人の痛みを分かち合い何より団結して闘うことができる。資本は労働組合から必ず打倒される。そういう組合として断固闘う。
全国の非正規労働者が職場から決起し、鈴コン分会に続いて労働組合を作り立ち上がる時、必ず勝てる。それを鈴コン分会は自らが示す。我々に続け。職場を変え社会を我々の力で変えよう。6000万労働者と2000万非正規労働者、そして、青年達の積年の怨みと怒り、未だ職場で立ち上がれず悔し涙をのんでいる全ての仲間の先頭に立ち、必ずや我々に続き立ち上がる仲間を信じ、必ず職場に戻る事を宣言する。
鈴木コンクリート工業分会組合員一同
(写真 鈴コン分会をはじめ郵政非正規ユニオンなども参加して赤羽駅前で街頭宣伝を行った【11日】)
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解雇撤回・非正規職撤廃
12・22鈴コン闘争勝利! 総決起集会
と き 12月22日(木)午後7時開会
ところ 東京・北区赤羽会館大ホール
主 催 12・22集会実行委員会
呼びかけ 合同・一般労働組合全国協議会/一般合同労働組合東京西部ユニオン/西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会
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週刊『前進』(2517号2面4)(2011/12/19 )
福島 怒りで県当局を圧倒
県外住宅借り上げ 打ち切り撤回させる
福島第一原発事故により県外避難している福島県民が利用している「民間賃貸住宅借り上げ制度」をめぐり、大きな勝利がかちとられた。福島県当局が11月末に打ち出した「年内で新規受け入れ打ち切り」という方針を完全に撤回させ、制度継続を決定させたのだ。
同制度は、避難者に対し、避難先の都道府県が民間住宅を代わりに借り上げ、毎月の家賃や敷金などの初期費用を肩代わりして最大2年、無償提供するもの。費用は最終的に国が負担する。この制度により、県外避難した場合に無料で住宅に入居できるようになった。そのため制度が始まった5月以降、自主避難、とりわけ山形県・新潟県への自主避難が急増した。
避難者にとって死活のかかった制度であるにもかかわらず、県当局は11月末、全国46都道府県に新規受け入れの打ち切りを要請した。来年1月以降に避難する人には無償供給を行わないという、これ以上県外に避難させないための措置だ。
子ども福島らが猛然と抗議
この県の動きが12月初めに報道されると、怒りの声が沸き起こった。
ハイロアクション福島原発40年実行委員会や子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク(子ども福島)などは12月9日、福島県庁を訪れて佐藤雄平県知事に要望書を提出し、新規受け入れ打ち切りの策動を徹底弾劾して、継続を求めた。
子ども福島など4団体が呼びかけた「福島県知事さん、自主避難者をこれ以上苦しめないでください!/借り上げ住宅の新規募集の停止要請に抗議します!」緊急署名には76団体の賛同、2735筆の署名が寄せられた。県当局への抗議電話も殺到した。また山形県・新潟県などには今も月数百件の新規申し込みが続いていることも明らかとなり、県当局に対して方針転換を求める声がどんどん広がった。
これらの怒りの声に圧倒され、ついに県当局は12日、年明け以降も住宅借り上げ制度を継続すると方針転換したのだ。
子どもたちを避難させろ!
福島県内では今も高い放射線量が計測されている。郡山市が行った調査では、市内2万5千人の小中学生の外部被曝線量は平均して月120マイクロシーベルト、最も高い子どもは月450マイクロシーベルトだった。実に7割の子どもが、外部被曝だけで国が目標とする年間1_シーベルトを超える。
県が13日に発表した3・11からの外部被曝線量試算では、飯舘村から6月に福島市に避難した人の被曝線量は4カ月で実に19_シーベルトになった。事故直後の情報隠しと避難指示の遅れが、これほど深刻な被曝をもたらしたのだ。しかもこれらの数値は実際にはもっと深刻な内部被曝を一切含んでいないものだ。
こうした深刻な現実にもかかわらず国・東電・県当局は避難者を増やさないことしか考えていない。本当に犯罪的だ。
原子力損害賠償紛争審査会が6日に決定した自主的避難者・残留者を問わず1回限り、一律同額で「子どもと妊婦が1人当たり40万円、それ以外は1人当たり8万円」という指針も、避難者をこれ以上増やしたくないというもくろみの現れだ。
そのような中で今回、猛然と反撃してその動きの一つを完全に覆した意義はとても大きい。
国・東電はすべての子どもと妊婦を避難させろ! すべての避難者に全面的な賠償を行え! フクシマの怒りを共有し、ともに闘おう。
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週刊『前進』(2517号2面5)(2011/12/19 )
女たちの御用納め
12月28日、東電本店前へ
福島の女たちが、東電・経産省前にまたやってくる!
10月末に経産省前座り込み行動を呼びかけ、3日間に延べ3000人を超える大きなうねりをつくり出した「原発いらない福島の女たち」が、12月28日に「女たちの御用納め」を呼びかけている。
呼びかけ文は訴える。「わたしたちの人生を、生活を、環境を、めちゃくちゃに破壊した福島原発事故から9カ月が過ぎ、2011年も終わろうとしています。しかしこの間、避難も、防御も、除染も、補償も、東電および政府への責任追及も十分には行われず、その上、原発の再稼働や輸出といった信じ難い暴挙が行われようとしています。『こんな気持ちじゃ、とても年を越せない!』『東電にも、仕事納めなんかさせないわ!』という声が、『福島の女たち』の中からわき上がってきました。そこで師走の慌ただしい時期ではありますが、『女たちの御用納め』を企画しました。東電に今年最後のご挨拶に参りましょう!」
12月28日、福島の女たちとともに東電・経産省前に集まろう!
■12月28日(水)正午、東京電力本店前に集合。その後、霞が関・経産省前でもアクション。
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週刊『前進』(2517号3面1)(2011/12/19 )
郵政大リストラ粉砕へ
非正規職撤廃を目指す12年全逓決戦へ進撃を
革共同全逓委員会
民営化・外注化粉砕の路線を鮮明にし
大恐慌情勢はますます進展し、全世界で労働者人民の決起が生まれている。4・9反革命(国鉄1047名解雇撤回闘争の政治和解)と3・11東日本大震災情勢に鋭く現れた新自由主義攻撃との闘いは、日帝ブルジョアジーとの全面的激突に発展している。その最大の激突点が職場生産点だ。
わが動労千葉派は、大資本救済の復興イデオロギーと対決し、資本・組合中央との激しい党派闘争にかちぬいて労働者階級の立場を鮮明にさせること、そして民営化―外注化・非正規化を粉砕し非正規職撤廃へ闘うことがプロレタリア革命への道であることを11・6集会で鮮明に示した。
全逓戦線での郵政非正規ユニオンの渾身(こんしん)の決起に郵政資本と連合・JP労組中央は衝撃を受けている。4大産別の一角を占める郵便職場のど真ん中から非正規職撤廃を目指す労働組合が登場したからだ。
非正規職をはじめ現場労働者の怒りと闘いのエネルギーは充満し、それが暴力的に噴き出す職場すら現れ始めている。この怒りを具体的な闘いへと組織化することは2012年全逓決戦の待ったなしの課題だ。大恐慌を革命へ転化する階級的労働運動路線の真価をかけて進撃しよう!
(写真 郵政非正規ユニオン・斎藤委員長ら18人の解雇撤回を求め10月1日に東京多摩支店へ抗議のデモ) 雇い止め粉砕闘争の地平
昨年7月、郵政民営化の「戦略事業」だったJPEX計画(ゆうパックの分社・子会社化)が大破綻し、大混乱の中で日通ペリカン便が郵便事業会社に再統合された。これは、新旧経営陣による郵政資産の横領と労働者支配の破綻の結果である。
こうして郵政資本が自らつくった膨大な赤字の責任を労働者に全額転嫁する郵政大リストラが始まった。その皮切りが一時金3割カットと大幅賃下げであり数万人規模に及ぶ非正規労働者の雇い止め・解雇攻撃だった。
郵政大リストラは、雇い止め・解雇を頂点に、営業ノルマ強要や事故への不当処分と恫喝、「スキル評価」による賃下げなど、労働者を競争と分断、日常的な解雇の脅しで支配しようとする攻撃だ。現実の解雇の脅威の中で「仕方がない」というあきらめや「できる人を評価しろ」などの分断支配の現実も生まれた。解雇された怒りと悔しさをぶつけられ、われわれ自身、断腸の思いをかみしめる局面もあった。
しかしわが全逓委員会は、郵政民営化絶対反対の路線の再確立と郵政大リストラ攻撃との決戦突入を宣言し、とりわけ日本郵便だけで16万人を超える非正規労働者への雇い止めこそが大リストラ攻撃の中軸であることを明確にして、民営化―外注化粉砕・非正規職撤廃の路線を鮮明にして新たな闘いを開始した。
そして、理不尽な雇い止めへの怒りを共有し、賃下げ(事実上の解雇強要)や雇い止め通告を受けた非正規職の仲間と一体となって粘り強く闘い、職場の団結の拡大によってこれを撤回させる貴重な勝利をも積み重ねてきた。そして3月に続く5月、9月の雇い止め・解雇攻撃に対する反撃を全国で組織し、その中でついに郵政非正規ユニオン結成をはじめとする渾身の決起が生み出されたのである。
ユニオンの結成は、郵便事業の大半を支える非正規労働者の根底からの決起の始まりだ。郵政大リストラへの決定的な反撃の突破口であり、空洞化するJP労組本部の支配を根底から揺るがす新たな闘いの開始だ。
吹き荒れる雇い止め・解雇攻撃との具体的な闘いを通して職場での新たな信頼関係と団結をつくり出したことは大きな前進だ。自分の職場の中にこそ新自由主義との激突の環がある。この闘いは全世界の労働者が開始した「99%の側の決起」と一体なのだ。
正規・非正規まき込む団結の拡大を
「小泉構造改革の本丸」とされた07年郵政民営化の実態は、外注化と非正規職化を通した徹底的な賃下げ・労働強化、それを通した労組解体・団結破壊の攻撃だった。これは、国鉄分割・民営化攻撃以来の日帝ブルジョアジー総体の新自由主義政策のエスカレートである。
非正規職の雇い止めをめぐる攻防が非和解的激突となっているのは、これが郵政民営化の核心部を揺るがす闘いだからだ。それゆえ、雇い止め攻撃との攻防は局地的な闘いではありえない。日帝ブルジョアジーと郵政資本総体との、郵政労働者全体を巻き込んだ全面的な激突の中でこそ勝利の道が開かれるのだ。
また非正規職への攻撃は、夏のボーナス大幅カットをめぐる攻防で突き出されたように、正規職を含む郵政労働者全体にかけられた攻撃だ。
11月に出された「郵便事業再生・バージョン2」(許し難いことに郵政資本とJP労組本部の共同提案だ!)で、2012年の闘いは賃金一律3割カットの「成果主義賃金」導入や「班単位の収益責任制度」導入をはじめとする大リストラ攻撃との全面激突となることが明確となった。“明日はわが身”は、すでに郵政労働者全体を覆っている。
わが全逓委員会は、非正規職制度そのものの撤廃を正面から掲げて闘う。そして郵政労働者の多数派の組合権力を下から握っていく闘いを職場生産点の支部・分会から本格的に推進する立場をあらためて明確にした。
そしてその決定的・戦略的な環として、郵政非正規ユニオンの決起を支援・防衛する闘いを、あらゆる水路を駆使して全国的に組織化することを当面する死活的な決戦課題として明確にしたのである。
労働者支配の空洞化を突き
民営化絶対反対の4年間の闘いが生み出したものは、郵政資本とJP労組中央による労働者支配の空洞化である。とりわけ現場労働者の大半を占める非正規職への支配は破綻しきっている。充満する怒りが具体的な行動に転化した瞬間、郵政資本とJP労組中央の支配は一気に瓦解(がかい)する構造になっているのだ。
今こそやつらの職場支配の空洞化を闘いの武器に転化して闘う時だ。3カ月や6カ月更新で日常的に解雇の恐怖にさらされる不安定雇用。同じ仕事で正社員の3分の1から4分の1という低賃金。「奴隷」のような扱われ方……。こうした差別的で非人間的な雇用形態の全廃を求める非正規労働者の要求は、その一つひとつが根底的・革命的であり郵政資本との激突となる。
それゆえJP労組本部は、非正規職の雇い止めはもとより、どんなささやかな要求すら闘って実現する立場を放棄している。解雇の脅しで沈黙を強いられている多くの仲間を含め、職場の圧倒的多数がJP労組指導部に愛想をつかしているのは当然なのだ。
わが全逓委員会は、非正規職撤廃の革命的スローガンを正面から掲げて闘いつつ、職場における非正規労働者の待遇改善を含む生きるための要求を洗いざらい集結し、その先頭で徹底的に闘いぬく。こうした闘いをも通して正規職と非正規職全体を巻き込む団結が具体的に拡大することで、非正規職の仲間が闘える空間も圧倒的に拡大するのだ。
動労千葉派の職場権力を打ち立てる
日帝・野田政権は、大恐慌下で原発再稼働とTPP(環太平洋経済連携協定)、消費増税に突進し、労働者人民の怒りに包囲され早くも政権存立の危機を深め、外注化と非正規職化を軸とする新自由主義攻撃の全面化にのめり込んでいる。2012年初頭は野田政権と対決し大恐慌を革命に転化する一大決戦となる。
わが全逓委員会は、郵政非正規ユニオンの仲間たちの渾身の決起を支援・防衛する闘いをなんとしても全国規模で打ち抜く決意だ。職場の6割以上が非正規職に追い込まれた現状を許した決定的責任は、多数派組合であるJP労組指導部の裏切りにこそある。今こそ資本と一体化したJP労組本部の職場支配を革命的に転覆する闘いを、現場労働者自身の闘いとしてやり抜く時だ。無数に生まれている郵政資本との闘いの契機・水路をとらえて職場の闘う団結をつくり、職場細胞建設をテコに動労千葉派の職場権力を下から打ち立てる闘いの一大飛躍をかちとろう。2012年全逓決戦の勝利へ進撃しよう!
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週刊『前進』(2517号3面2)(2011/12/19 )
12・11仙台 NAZENみやぎ結成
フクシマの怒りとつながる
12月11日、「すべての原発いますぐなくそう!全国会議(NAZEN)みやぎ結成集会」を仙台弁護士会館で100人の参加でかちとった。
県内各地から多彩な人びとが結集し、南相馬市から仙台に避難してきたという人も友人連れで参加した。「女川原発廃炉」を掲げて初当選した阿部美紀子さん(女川町議)から集会に「東北電力は女川原発再稼働に向けて4月にも防潮堤を完成させ、周辺4200戸に戸別訪問をし安全説明を行っている。すべての原発の廃炉を目指しともに闘いましょう」というメッセージが寄せられた。
集会では、子どもたちを放射能から守る福島ネットワークの佐藤幸子さんが訴えを行い、フクシマの怒りとガッチリつながった。「当初は『不安をあおるようなことを言うな』と言われ、地域や職場、家庭のなかで分断が起きた。それがとてもつらかった」「テレビでは枝野官房長官(当時)が『ただちに影響はない』と繰り返したが、私には『将来、必ず健康に影響は出る』と聞こえていた」と立ち上がるまでの苦闘が語られた。
さらに佐藤さんは「最近、福島県民を対象に大人8万円、子ども40万円を出すという話が出てきているが、それで誰が納得できるというのか」と激しく弾劾し、最後に「いま私たちがやっているのは、命が一番と思っている99%の人と、命よりもお金が大事だと思っている1%の人との闘い。今回のことは原発を止めれば何とかなるというだけの問題ではない。そのために自分が何をするのか。ぜひ福島のことを知ってほしいし、まわりの人に伝えてほしい。そうすれば絶対につながることができる。原発をなくすまで一緒にがんばりましょう」と締めくくった。佐藤幸子さんの訴えは、すべての参加者の心を揺さぶった。
発言の冒頭に、NAZENみやぎ呼びかけ人でもある織田信夫弁護士が訴えた。「私の実家は大熊町で兄はいわき市の仮設住宅に避難している。お墓も原発から3`圏内で、もう行くことはできない。ずっと原発には反対していたけれども、大きく声を上げてこられなかったことは本当に悔しい思いでいっぱい。いまこそ人民の力を結集させなければならない」
仙台市職労の仲間は、「3・11大震災の時、区当局の誤った指示で津波に巻き込まれ2人の仲間が殺された。さらに9月の台風でも2人の仲間の命が奪われた。責任を追及して闘う」と鮮明な決意を表明した。婦人民主クラブ全国協宮城支部の仲間は「仙台市の給食牛乳から38ベクレル/`が検出された。市教委に申し入れをする」とアピール。全金本山労組、教育労働者、郵便局で働く青年、みやぎ連帯ユニオン、東北大学学生自治会の仲間からも訴えがなされた。最後にNAZENみやぎ呼びかけ人の神保美彦さんから福島に医療拠点を建設しようというアピールが発せられた。
次は3・11福島現地集会だ。怒りをひとつに福島に闘う労働運動の拠点を建設し、9・19集会を超える福島現地闘争の大高揚をつくりだそう。
(写真 県内各地から多彩な人びとが結集し熱気あふれる結成集会をかちとった【12月11日 仙台弁護士会館】)
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週刊『前進』(2517号3面3)(2011/12/19 )
子ども福島 「福島返せ!」の叫び
生活村&デモ、団結固く
福島市で開かれた「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク(子ども福島)」の12・11企画、生活村&デモに参加しました。生活村にはのべ150人くらいが参加。思い思いに「子ども特区」「小さな映画村」「テーブルトーク」「知識普及村」「やさい村」などをはしごしながらの参加でした。
テーブルトークは、ホットスポットを抱えて住民が力をあわせて行政と闘っている各地域を代表して、福島市渡利地区、川俣町、二本松市から住民代表を招き、2時間を超える白熱した討論となりました。代表の人たちはみんな、3・11までは「普通の会社員でした」「普通の親でした」という人ばかり。東電はもちろん、国と県、そして地元行政のあまりの無責任さに業を煮やし、少しずつ運動に立ち上がってきた人たちばかりでした。
東電相手に30分間も電話で抗議したこともある一般参加者から出された「あなたたちの運動が過激だから今日もこれしか集まらないのでは? 運動が広がらないのではないか?」という問題提起を発端に議論が進みました。これは自らの無力感から発せられた言葉でもあると感じました。住民代表の人たちは、それぞれが地元での署名集めなどで似たような意見に直面しており、丁寧に、時に自問自答しながら、敵は東電であり国であることを確かめあっていく方向に論議を進めていきます。「被害者どうしが非難しあってはならない」「支持政党や政治信条の違いを超えてみんなでどう力をあわせていくか」という問題意識に常にこだわり、地元でぶつかっている壁を越え、運動を広げていくために真剣に議論する姿。冒頭の質問者の方も次第にうなずいていく。「40万円、8万円の賠償」で一切を終わりにしようとする東電と国の収束キャンペーンが本格化する中、運動の側もひとつのターニングポイントを迎えているといえます。「フクシマの怒り」の炎を燃やし続け、原発絶対反対の非和解性を貫いていく運動をいかにつくっていくのか――そうした大事なことにひとつのヒントをもらった討論会でした。
子ども特区ではアーティストのTOMI翔と一緒に子どもたちが思いっきり大きな紙に絵を描くアート広場が。子どもたちが「原発いらない」「原発大嫌い」のストレートな怒りを絵にした感動的な巨大アートが完成。早速、子ども福島の事務所に張られました。
デモには100人が参加しました。青年の太鼓隊を先頭に寒風をついて「原発いらない!」「福島返せ!」を声の限りに叫ぶサウンドデモが、さらにメッセージボードを掲げて静かな怒りをサイレントデモが、ともに市民にアピールしました。
デモ後は子ども福島、NAZEN(すべての原発いますぐなくそう!全国会議)、全学連の団結カラオケ大会に。互いに9カ月間の闘いの労をねぎらいながら、3・11の「フクシマの怒り」の高揚に向けた次なるステップへと団結を打ち固めました。
(投稿/福島E)
(写真 デモはサウンドデモとサイレントデモの2コースに分かれて市民にアピール【12月11日 福島市】)
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週刊『前進』(2517号3面4)(2011/12/19 )
強制避難地に相当する高線量
福島集団疎開裁判の意見書で明らかに
郡山市7校で5ミリSv超
野田政権は16日にも福島第一原発事故について「冷温停止状態」を宣言し、あたかも事故が収束しているかのような大うそを振りまこうとしている。これに合わせて、札付きの御用学者で構成される政府の「低線量被ばくのリスク管理に関するワーキンググループ」は15日に、“低線量被曝は大丈夫”との報告書を出す。これらを布石に原発事故と被曝に対する福島と全国の怒りを圧殺しつつ、原発再稼働を強行しようというのだ。
しかし、福島での放射能汚染の衝撃的な実態があらためて暴露されている。「ふくしま集団疎開裁判」で矢ケ崎克馬・琉球大名誉教授から「意見書(3)」が12月2日付で提出されたが、福島県郡山市中心部のほとんどがチェルノブイリ事故では強制避難の地域に相当する高線量となっていることが明らかになった。この裁判は、6月に郡山市の小中学生14人と保護者らが郡山市を相手に、年1_シーベルト以下の環境で教育を実施することを求めて、緊急の救済手段である仮処分を福島地裁郡山支部に申し立てたものである。
この意見書によると、14人が通う7つの学校周辺の空間線量は、すべて毎時0・571マイクロシーベルトを上回る。これは年間5_シーベルトに相当する。公衆被曝法定限度が年間1_シーベルトとされているのでその5倍を上回り、最高危険地では15倍近くにもなっている。レントゲン室などの放射線管理区域の設定基準が年間約5_シーベルトだから、それ以上の状態になっている(これらは11月25日までに郡山市が測定したものだが、図は9月2日付の文部科学省調査の数値による)。
チェルノブイリ事故後の避難(移住)基準は、周辺国のロシア、ウクライナ、ベラルーシでは年間1_シーベルトとされた。ウクライナの法律では年間1_シーベルト以上で移住権利、5_シーベルト以上で強制移住となっている。意見書によると、年間1_シーベルトという値は、人体を貫く放射線が毎秒1万本という状態を1年間続けるという被曝量であり、きわめて危険だ。
この年間5_シーベルトを毎時に換算した数値が0・571マイクロシーベルトである。14人が通う学校すべてが、チェルノブイリ事故における強制避難区域の線量となっているのだ。図を見れば分かるように、郡山市の中心部のほとんどが強制避難の数値である。東北新幹線もこの高線量地域を通過しており“被曝列車”になっている。
内部被曝検査は早くて来夏
また、郡山市は8日、小中学生を対象に10月5日から33日間測定した累積放射線量を通知した。平均値は年換算で1・33_シーベルト。最大値は同4・98_シーベルトにも上った。ところが、市アドバイザーの大久保利晃(放射線影響研究所理事長)は「健康に被害を与えるような数値ではない」とうそぶいている。市学校管理課は「平常時の法的上限は1_シーベルトだが、今は平常時ではない」と居直っている(12・14東京)。
そもそも3月から9月まで放置しておいて10月になって測ること自体、絶対に許されない。9月までの被曝量は「(内部被曝検査用の)ホールボディカウンターを導入して対応する」と言うが、その時期は「早くても来年夏」でしかない。
さらに、警戒区域に指定されている浪江・川俣・飯舘の3町村の一部住民1727人が事故から4カ月間で受けた外部被曝線量を推計したところ、約40%が1_シーベルト以上だったと、福島県が発表した。最高は14・5_シーベルトだ。
日本政府が今やっているのは、かつてのソ連スターリン主義すらやらなかった「緩やかな殺人」である。原発事故という大犯罪の上に、人類史上例のない大罪を重ねるものだ。国と各自治体はただちに子どもたちの集団疎開を実施せよ。大量被曝を強制する野田政権に怒りを倍加させ、絶対に打倒しよう。
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週刊『前進』(2517号4面1)(2011/12/19 )
再稼働策動と放射能に怒り
全国でNAZEN先頭に
12・10−11反原発行動が高揚
12月10―11日、NAZEN(すべての原発いますぐなくそう!全国会議)は、「原発再稼働阻止、全原発廃炉」を掲げて全国一斉行動に立ち上がった。各地の報告です。(編集局)
隊列増し集会・デモ
千葉
(写真 野田首相の地元・千葉県船橋市で初めての反原発デモに180人が参加。青年労働者がコールで牽引した【11日】)
11日、原発なくせ!ちばアクション実行委員会の呼びかけで、野田首相の地元=船橋で初めて反原発デモが行われた。船橋市民を始め千葉県内各地から180人が参加して大成功した。
デモに先立つ集会では船橋市民が次々とアピール。デモは青年労働者がコールをやって全体を牽引(けんいん)した。デモには柏崎刈羽原発や福島第一原発で働いていた労働者も参加し、原発への怒りを表明した。
また、袖ケ浦市、木更津市、君津市、富津市を流れる小櫃(おびつ)川や湊川の水源地に放射性物質を含んだ大量の汚泥を埋め立てる計画への怒りが表明され、フクシマの怒りと固く結びつき、地元で放射能汚染と闘うことが確認された。
神奈川
(写真 10、11月に続き横浜の東電神奈川支店への第3弾デモ。前回を上回る130人が徹底弾劾した【11日】)
「とめよう原発!神奈川・東電デモ実行委員会」が呼びかけるデモは、10、11月に続き3回目。前回を上回る130人が参加した。
11日午後3時から横浜・桜木町駅前でリレートーク。半ばを過ぎた頃には一気に参加者が増えた。途切れることなく「止めよう原発署名」が集まり、署名した人がそのままデモに合流した。
途中、東電神奈川支店前で正午から抗議で座り込んでいた仲間と合流。何回も怒りをたたきつけた。100人で出発したデモは最後は130人に膨らんだ。東電前、桜木町駅前での署名に数十人が応じ、福島診療所建設基金に1万7千円を超えるカンパが寄せられた。
終了後「次はどうする実行委員会」に30人が参加。毎月、東電神奈川支店へのデモをやりぬく。
埼玉
(写真 埼玉で肥田医師の講演会【11日】)
11日、さいたま市で講演会「肥田舜太郎さんに聞く!!」と反原発デモが行われた。主催は「埼玉反原発アクション」。講演会には150人、浦和駅までのデモには200人が結集した。
肥田さんは94歳。広島で軍医として被爆。その後、世界の「ヒバクシャ」を診てこられた。肥田さんは「広島・長崎は一瞬の大量虐殺しか語られないが、その後の低線量放射線による『ゆっくりとした殺人』こそ、日米政府によって隠された真の犯罪だ。だからフクシマも起きてしまった」「内部被曝にはこれ以下なら安全という『しきい値』はない」「一番大事なのは原発を全部止めること」「被曝下で生きるためには、労働者がこき使われる社会そのものを、政府を含めて変えなきゃいけない」など、質疑応答も含め3時間近くにわたって講演した。
終了後のアクション会議にも多くの人が残り、これからの行動について話し合った。(T)
新潟
(写真 雨の中を新潟駅前からデモ【11日】)
11日、新潟市で実行委員会主催の「脱原発アクションinにいがた」に90人の労働者・市民が結集、デモと集会を闘った。雨が降る中で新潟駅前からのデモに沿道から声援が寄せられ、飛び入り参加もあった。
集会では、「TVに映らない福島のいま」と題して、ハイロアクション福島原発の黒田節子さんが講演し、子どもたちの避難と3・11郡山現地集会への結集を訴えた。また郡山疎開裁判の安藤雅樹弁護士が報告し、郡山市から家族で避難してきた労働者が東電と政府への怒りを語った。
新潟労組交流センターは柏崎刈羽原発の再稼働阻止を訴え、福島診療所建設アピールと12・23羽越線事故弾劾闘争のビラをまき、ともに闘った。
茨城
(写真 つくば市をデモ【11日】)
脱原発ネットワーク茨城12・11アクション実行委員会の主催で「ハイロパレードinつくば」が開催され、県内各地から550人が参加した。
生井兵治元筑波大学教授が講演。歌手のチグリハーブさんが原発をとめようと訴えミニライブを披露、歌声が参加者の心を一つにした。相沢一正東海村議が「東海第二原発は3・11の地震と津波で大きなダメージを受け、福島原発と同じ事故を起こす一歩手前だった」と、怒りをこめて暴露、再稼働中止と廃炉を訴えた。放射能汚染と闘う母親、広島原爆の語り部、地域生協代表などの発言が相次いだ。
集会後、デモにうって出た。先頭にNAZEN、茨城地域連帯労組、茨城ユニオン、不安定労組などののぼりが立ち、「東海廃炉・未来を守ろう」の声が響き渡った。
北海道
10日、すべての原発いますぐなくそう!全国会議・北海道(準備会)は札幌の大通公園で街頭宣伝を行い、1時間余りで50筆の署名が寄せられた。地下鉄大通駅からJR札幌駅まで地下歩道ができ、地上の人通りが激減。しかも気温は3度だが、これまでのどの署名よりすごい反応だった。
北海道では国と道と北電による「やらせ」がうやむやにされる中で、泊1、2号機の再稼働への地ならしが進められ、函館の鼻先に大間原発が造られようとしている。
「原発の利権に群がる勢力を労働者の力で打倒しよう」と訴えると、ひっきりなしに署名が寄せられ、「一緒に行動したい」という青年が電話番号を教えてくれた。原発を直ちに止めたいという思いの高まりを実感できた。(J・S)
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沖縄
11日、那覇市国際通り沿いの牧志駅前ほしぞら公民館で、福島とつながる沖縄デモ実行委員会が主催する矢ケア克馬さん講演会が行われた。矢ケアさんは琉球大学名誉教授・NAZEN呼びかけ人で、福島第一原発事故後、全国を飛び回りICRP(国際放射線防護委員会)基準のうそ、内部被曝の危険性に警鐘を鳴らし続けてきた。労働者や子どもを抱えるお母さんたち35人が集まった。
矢ケアさんは、ICRP体系が科学ではなく核戦略のための政治的デマであることを明らかにし、野田政権がチェルノブイリを超える棄民政策や被害隠しに手を染めていると暴露・断罪した。さらに「これは沖縄の米軍基地体制と同じ問題。内部被曝を隠して何が科学か」と強調。核戦略のための政治支配体制をうち破るために、沖縄で基地撤去・安保粉砕の闘いに立つことの必要性や科学を取り戻す闘いの重要性を訴えた。 (U)
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電力会社に抗議文
愛知
8日、愛知労組交流センター、三重労組交流センター、東海合同労組が呼びかけた「浜岡原発を廃炉に! 政府・電力会社はフクシマ事故のすべての責任を取れ!」中部電力本店抗議・申し入れ行動が闘われた。ス労自主・中京分会連など東海地方の労組と百万人署名運動などの代表が結集し、静岡労組交流センターも加わって、4月15日と9月6日に続く第3波行動になった。
行動は名古屋市中心部・栄での街頭宣伝と署名で始まり、中電近くの交差点に移動して社員へのビラ入れも行った。
「中部電力は核武装のための原発推進をやめろ! 浜岡原発を即時廃炉にする決断を求める」。NAZEN・あいちも行動に参加し、抗議文を読み上げて手渡した。各団体の要請はフクシマと連帯する怒りがあふれていた。最後に「浜岡原発を廃炉へ」のシュプレヒコールを行った。
申し入れ行動は翌日の中日新聞に写真入りで報道された。(T)
福岡
NAZEN福岡は10日、福岡市天神コア前で街宣行動に決起した。13日には、1万5千人が結集した「11・13さよなら原発!福岡1万人集会」実行委員会の主催で約40人が参加した九電申し入れ・弾劾行動に参加し、ともに闘った。申し入れ行動で「危険な玄海原発1号炉を廃炉にしろ!」と追及すると、九電は「60年持つからいい」と開き直った。さらに「事業体として原発は重要だと認識している」と居直るありさま。福島原発事故の重大さをまったく考えていない。
玄海原発3号機の冷却水漏れについても、「通常起きる範囲。専用のタンクにすべて流れ込んでおり問題はない」と繰り返すばかり。13日の新聞でも、放射性物質を含む約1・8dの水漏れは、94年の運転開始以来最大規模であったと暴露されている。九電は重大情報を隠していたのだ。参加者は怒りを倍加し、すべての原発を今すぐなくすために奮闘することを固く決意した。(W)
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な全組織結成進む
広島
(写真 原爆資料館前を出発、広島の目抜き通りをデモ。コールと太鼓のリズムに市民が注目【11日】)
11日、NAZENヒロシマ準備会が主催したトーク&アクションが、平和公園の原爆資料館内の会場をあふれる70人の参加で大成功。NAZENヒロシマ結成にむけ大きな一歩を踏み出した。
被爆者でキリスト者として平和運動に取り組む吉原美玲子さんが開会あいさつ。子どもたちを放射能から守る福島ネットワークの長谷川祐子さんが福島の現状を報告した。広島の医師として福島の子どもたちを守る活動を始めている室本哲男さんが「内部被曝と除染」と題して問題提起。被爆3世で広島連帯ユニオン青年部長の井上亮さんが、2月11日にNAZENヒロシマ結成集会を開こうと呼びかけ、拍手で確認された。
原爆資料館前から目抜き通りを元気にデモ行進。青年労働者、学生のコールと太鼓のリズムで大勢の市民の注目を集め、「おもちゃのチャチャチャ」のメロディで反原発を訴えた。飛び入り参加もあった。
福島医療施設の建設へ、ヒロシマはフクシマとの団結をいっそう強め闘っていく。(高陽第一診療所労組・IW)
島根
(写真 松江でNAZEN山陰結成【11日】)
11日、NAZEN山陰が呼びかけた「松江アクション」に、鳥取・島根両県で反原発を中心的に闘う30人が結集した。
午前中、JR松江駅前で、国労米子支部の鷲見貢さんが「外注化=偽装請負粉砕・非正規職撤廃と反原発はひとつの闘いだ」とアピール。79筆の署名が寄せられた。
午後の学習講演会ではDVD上映後、「島根原発増設反対運動」の芦原康江さんが「2・12さよなら島根原発大集会」の成功へ向けアピール。NAZEN呼びかけ人でジャーナリストの土井淑平さんが講演し、「原子力村=原子力マフィア」を鋭く弾劾した。山陰労組交流センター事務局長・入口裕伸さんがNAZEN山陰の結成を報告し、承認された。島根原発をめぐる県の緊急避難計画弾劾を確認、NAZEN呼びかけ人の松浦武生さん(島根人類愛善会会長)がまとめを行った。
新たに5人の学者や市民がNAZEN賛同人に加わった。(G・N)
岡山
11日、「子ども未来・愛ネットワーク」が呼びかけた「原発いらないパレード」に、11月20日に原発再稼働反対を訴え独自デモを行ったNAZEN岡山も合流した。200人が集まった。
岡山駅東口でのリレートークでは、フクシマの声を紹介し連帯を訴える福島訪問報告。農民は「福島の農家の苦しみはどれほどか。悪いのは放射能をまき散らした電力会社と国」と訴えた。津山・美作でも会を立ち上げる報告がされた。自治労の青年、岡山大学の学生が闘う決意を表明、青年や県議会議員もアピールした。
その後、参加者は桃太郎大通りをパレードし、石山公園で交流した。
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週刊『前進』(2517号4面2)(2011/12/19 )
3・11郡山集会の成功へ決意(12・10東京日比谷公園)
12月10日、日比谷野外音楽堂で「がんばろう!さようなら原発1000万署名」集会が開催された。これに先立ち日比谷公園内・にれの木広場でNAZENが総決起集会を行い、全学連の坂野陽平書記長が満身の力を込めて闘いの方針を提起した(写真)。
坂野君は冒頭、東北大学学生自治会選挙で原発再稼働反対を掲げた統一候補が大勝利したことを報告。そして「福島からの訴えです。来年3月11日、郡山市開成山球場で行われる反原発の全国集会に総決起しよう。沖縄のような闘いを」と呼びかけ、この大闘争をかちとるための課題を提起した。
NAZEN事務局の中島敦史さんは、例年を倍する1300人の参加をかちとった12・3もんじゅ闘争を報告。スタッフの高校生が福島の医療施設建設へのカンパアピールを行った。
組合つぶしの雇い止め解雇と闘う東京西部ユニオン鈴木コンクリート分会が決意表明、赤羽会館での12・22総決起集会への結集を呼びかけた。
富田翔子NAZEN事務局次長が東電幹部の「どんな運動も3年ぐらいで終わる」との言辞に怒りをたぎらせ、革命を起こそうとアピール。NAZENはこの日、闘いの先頭に立った。
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週刊『前進』(2517号4面3)(2011/12/19 )
12月6日〜12日
復興特区法、参院で可決・成立/武器輸出緩和へ新基準
●汚染水、海に150g流出 東京電力福島第一原発の水処理施設から放射能汚染水が漏れた問題で、東電はその一部が海に流出していたと発表した。含まれる放射能の総量は260億ベクレル。その大半はストロンチウム。(6日)
●沖縄で抗議決議 田中聡前沖縄防衛局長の発言に対し、うるま、糸満、豊見城、南城の4市、読谷村の各議会は、発言の撤回と謝罪、一川保夫防衛相の責任の明確化などを求める抗議決議を可決した。8日には嘉手納町議会と名護市議会も抗議決議を可決。(6日)
●賠償1人8万円 政府の原子力損害賠償紛争審査会は、政府が指示した避難地域の周辺にある福島県内23市町村の全住民を賠償対象とする追加指針を決めた。賠償額は被曝による影響が大きい18歳以下の子どもや妊婦が1人40万円、それ以外は8万円。(6日)
●避難区域、三つに再編 福島第一原発から半径20`圏内の警戒区域と20`圏外にある計画的避難区域について、野田政権は年間放射線量に応じて三つの区域に再編する検討に入った。20_シーベルト未満の「解除準備区域」では、来春以降に指定を解除し、住民が戻れるようにする。(7日)
●復興特区法成立 東日本大震災の被災地で、規制や税の特例を認める復興特別区域(特区)法案が、参院本会議で可決、成立した。(7日)
●外部被曝最高37_シーベルト 福島第一原発の事故による福島県民の外部被曝線量について、住民約1730人の推計値が最高37_シーベルト、平均1_シーベルト強だったことが県の解析でわかった。(9日)
●福島第一、配管が地震で亀裂 経済産業省原子力安全・保安院は、福島第一原発1号機で原子炉の冷却に使う非常用復水器や、冷却水が通る再循環系配管が事故時、地震で壊れた可能性があることを明らかにした。(9日)
●2閣僚の続投を表明 参院は本会議で一川保夫防衛相と山岡賢次消費者相の問責決議案を賛成多数で可決。野田首相は同日夕に記者会見し、両大臣を続投させる方針を示した。(9日)
●原子力4協定を承認 日本の原発輸出に向けたベトナム、韓国、ヨルダン、ロシアの4カ国との原子力協定が6日の衆院本会議通過を受け、参院本会議で可決、承認された。来年1月に発効する。(9日)
●反プーチン数万人集会 政権与党「統一ロシア」が過半数を維持したロシア下院選(4日投票)で不正があったとしてモスクワなど各地で最大規模の抗議集会が開かれた。モスクワでは4万人が集結。(10日)
●武器輸出緩和へ新基準 野田政権は、武器輸出三原則について、他国との共同開発・生産などを例外とする新たな基準をつくる方針を固めた。年内をめどに結論を出す。(12日)
●米議会、海兵隊グアム移転費削除を決定 米上下両院の軍事委員会は在沖縄海兵隊のグアム移転費を2012年会計年度の国防権限法案から全面削除することで合意した。(12日)
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週刊『前進』(2517号5面1)(2011/12/19 )
全学連拡中委 3・11福島県民集会結集の方針
“反原発、〈教育の民営化〉粉砕”
新自由主義大学覆す自治会へ
12月10日、反原発デモの後、「『フクシマの怒り』と連帯し、原発再稼働阻止へ」「新自由主義と対決し、学生の団結=学生自治会をよみがえらせよう」をメインスローガンに全学連拡大中央委員会が都内で開催された。9月の大会で確立した新執行体制のもと、2011年の激闘を勝利的に総括し、2012年決戦に向けての地歩を打ち固めた。討論では、11月集会5950人結集の勝利と壁を主体的に総括し、キャンパスでの闘いを生き生きと報告。反原発闘争と〈教育の民営化>粉砕闘争、新自由主義大学と対決する学生自治会の建設――実践の中で練り上げられたこの路線を基軸に全学連運動の壮大な飛躍へ挑戦することを誓い合った。
洞口朋子書記次長(法政大)の開会あいさつで拡大中央委員会は幕を開けた。3・11福島県民集会(郡山市)を頂点とする原発再稼働阻止決戦、学生自治会建設と全学連運動の壮大な飛躍への決意を込め、斎藤郁真委員長(法政大)が基調報告に立った。
(写真 斎藤委員長の基調報告に全参加者が奮い立った【12月10日 東京】)
斎藤委員長が基調報告
「激動の時代が始まった。原発再稼働阻止をかけた2012年決戦に突入しよう。闘う学生の登場が求められている。学生自治会の建設・強化・発展をかちとろう」「『キャンパスの中から原発を止めよう』と言い切れるのは、法大闘争を闘いぬき、学生の闘う団結を守りぬいてきたからだ」「福島大の闘いが前進している。京大・東北大・広大などで新たな闘いが始まった。1%の利益を体現する野田政権を打倒しよう! 3・11福島県民集会を高揚させ、4月法大集会―文科省包囲行動を成功させよう。『復帰』40周年の5月沖縄闘争へ総決起を」
全参加者が斎藤委員長の渾身(こんしん)の提起に奮い立った。続いて11月集会以降、新たな歩みを開始した福島大、東北大、京大、広大が特別報告を行った。
坂野陽平全学連書記長が福島からの報告。「11月集会に参加した福島大生は『これで日本は変えられると確信した』と語った。福島での闘いはいまだ端緒。『フクシマの怒り』とともに福島大で闘う学生自治会をつくり上げる。3・11福島県民大集会に総決起を」
東北大自治会選挙での「たかせ統一」候補勝利の報を引っ提げ、東北大の仲間が登壇した。
「『原発再稼働反対』一本で選挙戦を闘った。昨年の2倍の投票と700を超える信任で大勝利した。さまざまな反動と闘いぬき、かちとった勝利だ」(石田真弓全学連副委員長)
「半年間、自治会をやってきて楽しかった。原発再稼働を阻止し、米軍基地を日本からたたき出し、新自由主義を推し進める野田政権を倒す」(新執行部の仲間)
「自治会選挙は選挙を通して学生自治の担い手をつくり出す闘いだ。このうねりの中で、新しく学長に就任する里見進(医学部)が推し進める医療特区攻撃と闘う」(中央選挙管理委員)
キャンパスに権力を樹立し、維持する――東北大自治会の闘いは全国の最先端の闘いだ。
京大からの報告を大森靖之副委員長が行った。「10月フクシマ連帯月間の火ぶたを切る闘いとして10月1日、京大原子炉実験所における御用学者講演会弾劾闘争を行った。11月10日には反原発団交を行い、御用学者講演会での学生の恣意(しい)的排除に対する全面的謝罪をかちとった」「京大では『大学奪還行動』という組織をつくり、新自由主義・『教育の民営化』と闘ってきた。責任を取らない大学当局と対照的に、学生の力を示し続けてきた」
広大は、11・23IAEA講演会に対する弾劾闘争の報告と学生自治会建設への決意を語った。
福島大、法大が口火切る
続く討論では福島大と法大が口火を切った。
「11月12日、福島大での『若もの会議』で細野原発担当相を弾劾した。細野はその場で『福島の思いをしっかりと受け止める』と言ったが、直後に大飯原発の再稼働を口にした。こんなふざけた話があるか! 3・11福島県民集会を大高揚させ、6月に福島大を包囲する」(福島大)
「3・11から4月法大闘争の爆発をかちとる。攻撃の最も激しい法大から決起を生み出す。全国大学の闘いに勇気づけられた。法大生を組織して4月みんなを迎え入れたい」(法大)
熱気の中、発言が相次いだ。「反原発会議を結成した」「御用学者講演会弾劾闘争に立つ」(首都圏A大学)。「富山大決戦爆発の展望をつかんだ。弾圧も激しいが、闘う学生がどんどん出ている」(富山大)。寮闘争の訴え、3・25三里塚全国集会への現地行動隊の呼びかけ、2月星野文昭さん奪還徳島現地闘争への決意などが語られた。
今次全学連拡大中央委員会の総括点を五つ挙げる。
第一に、2011年決戦における「3・11以降」の学生戦線の闘いを圧倒的な高揚感をもって確認したことだ。
第二に、その総括の実践的結論として、3・11福島県民集会を突破口に、4月法大―文科省闘争、5月沖縄現地闘争の爆発をかちとる方針で一致したことだ。
第三に、新自由主義大学の生み出す現実と徹底的に対決し、原発翼賛―〈教育の民営化>への怒りの中から学生自治会をよみがえらせる組織方針を確立したことだ。
第四に、新自由主義との最先端攻防としての法大決戦のもとに全国学生を結集させていくことを明らかにしたことだ。
第五に、全国で続々と新たな活動家が登場しているように、新執行体制のもとに団結して闘いぬけば絶対に全学連運動の大爆発をかちとることができるという確信をみなが持ったことだ。
3・11を頂点とする反原発闘争・反戦政治闘争の大爆発をかちとろう!
学生自治会建設・強化を第一級の課題におき、新自由主義大学を覆そう! 2012年、全国大学反原発ゼネストを実現しよう!
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法大裁判に集まろう!★暴処法裁判(最終弁論)
1月13日(金)午後1時30分
東京地裁429号法廷
(午後1時に傍聴券配布所に集合)
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週刊『前進』(2517号5面2)(2011/12/19 )
東北大自治会選に勝利
学生が大学とり戻す闘いへ
東北大学では11月29日から12月9日まで東北大学学生自治会執行部選挙が行われました。「たかせ統一候補」の信任投票になり、投票総数1124、信任票732を得て、新執行部をうち立てる勝利をかちとりました!
昨年の投票総数の2倍、信任率も2006年に法大闘争が始まって以来最高の数字を獲得するという大勝利です。今年度は「3・11情勢」下での自治会執行部選挙として、激しい動と反動の中で闘われました。しかし、団結をうち固めて勝利した本選挙は、大恐慌―大震災―原発事故情勢に対応した新たな学生自治会建設の展望を指し示しています。
第一に、「原発再稼働反対!」を真っ向から掲げて732票を獲得した大勝利です。
選挙の全過程で、原発政策を推し進めて福島を見殺しにする御用学者、法人化大学(新自由主義大学)を根底的に弾劾しました。重要なことは、候補の1、2年生が「再稼働反対!」の一点で学生は団結できると確信し、その訴えに圧倒的多数の東北大生が応えたことです。「3・11世代」が「再稼働反対」の闘うリーダーを生み出しています。
選挙戦を通して1年生が意識的・積極的に動きました。忙しい授業の合間を縫って選挙管理委員としての集票活動に決起し、自ら積極的に投票所に投票しに来る学生が相次ぎました。投票数が連日積み上がる中、候補の訴えをめぐってキャンパスに討論の輪が広がっていきました。
新自由主義大学は学生から団結や共同性、討論そのものを奪ってきましたが、選挙を通してその一端をうち破ったのです。学生の中に新自由主義を粉砕する力は絶対にある、と確信します。
第二に、東北大学当局による学生自治会選挙への大反動を絶対に許さず、選挙を防衛しぬいて勝利したことです。
「被災地大学」であることをも利用して新自由主義大学政策を推し進めようとする東北大当局は、学生が自らの意思で投票行動を行って学生自治会執行部を選出するという行為そのものを憎悪の対象とし、さまざまな選挙妨害を行ってきました。
反原発闘争も歴史的には、陰に陽にカネと暴力を使った闘う主体への反革命襲撃との闘いに直面してきました。闘う主体を屈服させ、運動そのものをつぶす攻撃です。しかし、主体が確信を持って全学生の前に元気に登場することによって、絶対に反動ははね返せる!
今回の選挙では、大学当局の選挙妨害に対して統一候補の団結はさらに固くなり、勝利を切り開いたのです。
今回の選挙戦での攻防は、野田政権の原発再稼働、「特区」攻撃を最先端で担おうとする東北大当局、すなわち来年度から新学長になる里見進・大学病院長(現副学長、経営協議会委員)による新体制との激突の開始でもあります。里見新学長は、「医療機器特区」構想、東北メディカル・メガバンク構想の推進を公約に掲げ、東北電力会長・高橋宏明のようなブルジョアジーが参画する「総長選考会議」によって選ばれた極悪の人物だ。原発再稼働に翼賛し、福島県立医大の山下俊一副学長らと手を結び、福島県民をモルモット化することを大学の名においてやるのが里見新体制です。絶対に打倒あるのみ!
この間の東北大学生運動に対する攻撃の激化も、危機に立つ日本帝国主義の延命をかけて、東北大を一つのブルジョアジーの「拠点」に据えようとしているからにほかなりません。要するに彼らは、学生の怒りを束ね、新自由主義と対決する団結を組織する闘う学生自治会に心底恐怖を抱いているのです。しかし、闘う東北大生は今回の学生自治会選挙において新執行部をうち立て、しっかりと反撃の拠点をうち固めた! 反転攻勢はこれからです。学生自治会の建設の中にこそ、勝利の展望がある!
2012年、東北大ではさらに大衆的な規模で学生自治会を発展させ、学生が大学を取り戻す闘いを爆発させます。そして、福島大で闘う仲間と連帯して3・11福島県民集会に総決起し、ともに被災地の大学から原発再稼働阻止、新自由主義粉砕の学生自治会建設に勝利します。私たちはその闘いの最先頭に立ちます!
(東北大学・石田真弓)
(写真 生協前投票所で投票する東北大生。学生自治会選で「たかせ統一候補」が信任され、新執行部確立)
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週刊『前進』(2517号5面3)(2011/12/19 )
西郡 末光市議と共に議会闘争
住宅明け渡し提訴議案に断
12月12日、八尾市議会建設産業常任委員会は佃照夫さんら11家族を住宅明け渡し裁判にかける議案を強行採決した。断じて許さない!
怒りに燃える当該を先頭に30人近くが市議会に詰めかけ傍聴。10人以上が退場になりながらも、終日末光道正議員と固く一つになり闘いぬいた。
末光議員はまず、西郡駐車場使用料金値上げを決める議案75号「八尾住宅条例の一部改正の件」において、駐車場使用料値上げを決めた5者協会議と駐車場の管理を引き受ける団体とが同じ地区協・解同本部派の役員であるという八尾市との結託・腐敗構造を暴き出した。しかも説明会への住民参加は駐車場使用者578人のうちたった48人(1カ所で数人)だ。市は本来改良住宅で自由に使える駐車場を条例化して取り上げ、使用料を月4千円にし、いずれは月6千円に上げようとしている。末光議員は「もっと値上げすべきだ」という賛成議員の発言を徹底的に弾劾し、西郡の歴史を訴え、今回の値上げは道州制―民営化による西郡更地化・廃村攻撃だと暴き、議場を圧倒した。
続いて八尾市が11家族を訴えた議案71号「訴え提起の件」について。市は冒頭から「最高裁判決がある」「粛々と提訴する」と開き直った。末光議員は応能応益家賃制度の導入に際し住民の事前合意などまったくなかったことを追及、原副市長に「地区協へ説明した」と白状させた。また住宅管理課は「西郡住宅居住の9割が政令月収10万8千円以下である」事実を語らざるをえなかった。この現実こそ応能応益が生み出した結果だ。八尾市は地区協・吉村議員を手先に10年で青年を中心に千人以上を西郡から追い出したのだ。
さらに末光議員は、11人が「正当な理由なく家賃を滞納している」とはまったくのデタラメであり、「建設した時と約束が違う」「住めなくなる」と家賃を供託して闘ってきた14家族の闘いこそ正当であることを明らかにした。また「納付または納付を前提とした相談もなかった」というのもまったくのウソであり、「プライバシー」を理由に「個別でなければだめだ」と納付相談をつぶしたのが市であることも指摘した。
委員会は3回も議事が中断。末光議員は執拗(しつよう)な発言妨害をうち破り、ただひとり反対討論に立った。「西郡の根こそぎの決起と全国の闘う労働者、部落のきょうだい、被災地の団結で住宅明け渡しを絶対に阻止し、西郡・八尾北を『99%に権力をよこせ』の闘いのとりでにする」と戦闘宣言を発し、賛成に回った共産党をも打ちのめした。
岡邨(おかむら)・辻西・田中さん3家族への住宅追い出し最高裁判決(12月1日)に対する反撃だ。11日の村内街宣には住民が飛び入り参加し、団地から手を振った。TPP―道州制―特区攻撃に苦しみ、怒り、立ち上がる自治体労働者をはじめ全労働者・住民に団結を広げよう。一切の怒りを12・21八尾市包囲・弾劾全関西闘争で解き放とう。
(写真 「住宅明け渡し阻止!」―西郡支部が村内練り歩き街宣。先頭は岡邨洋支部長【12月11日 八尾市】)
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12・21全関西総決起闘争
12月21日(水)八尾市役所前
午前9時/市役所前抗議行動 10時/市議会傍聴闘争
正午/市役所前抗議行動
午後1時/デモ(市役所前→八尾アリオ)
主催 部落解放同盟全国連合会西郡支部/八尾北命と健康を守る会/関西労働組合交流センター/八尾北医療センター労働組合
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週刊『前進』(2517号5面4)(2011/12/19 )
“この地で農業続ける”
市東さんの会シンポジウム 国策との闘いに共感
12月10日、千葉市文化センターで市東さんの農地取り上げに反対する会の主催で「人の命か『国策』か――フクシマ、沖縄、成田をつらぬく棄民政策・農業つぶし」と題したシンポジウムが開かれました。空港の圧力に屈せず成田市天神峰で農業を続ける三里塚反対同盟・市東孝雄さんを支援し、その闘いに連帯する恒例の企画です。
第1部は「映像&トーク」で、市東さんの生活と闘いを記録したビデオが上映されました。最初に芋掘り大会で歓声を上げる子どもたちが映し出されました。一見和やかな映像ですが、彼らは福島から三里塚に招かれた子どもたちで、思う存分素手で土をいじれることを喜んでいるのです。そして、市東さんは祖父の代から受け継いだ耕作地に対し、成田空港会社によって理不尽な明け渡し要求をされていることが、地図とナレーションで説明されます。
さらに現闘本部破壊、第3誘導路工事などの厳しい攻撃を打ち返し、土と作物に限りない愛情を注いで農作業にいそしむ姿を通じて、市東さんの決意や覚悟が十分に映し出されました。
会の事務局の三角忠さんが聞き手となって、市東さんは一連の闘いを振り返りました。市東さんは団結街道封鎖、現闘本部破壊といった夜陰に乗じて行われた暴挙を「人がいない時を狙ってこそこそやってくる。何が国策か」と批判し、絶対に屈服しないとの不動の姿勢を示しました。
第2部はパネルディスカッション。市東さんを始め、秋田、千葉の農民と沖縄の方をパネリストとして、野田政権のTPP推進・農業切り捨て政策、放射能被害、沖縄基地問題などを縦横無尽に切る活発な発言が交わされました。
「こんなに攻撃を受けてもなぜ三里塚で農業を続けるのですか」との問いに対し、市東さんは言葉を選びながら笑顔で次のように語りました。「畑の土地、作物は手塩にかけたらかけただけいい結果が出ます。消費者に食べてもらっておいしいと言われることが、農家にとって一番の喜びです。空港は農地法をねじ曲げてうちの畑を取ろうとしていますが、なんと言っても土いじりが好きなんです。だから農業をずっとやっていきます」
この簡素で明快な農民の意思の前に、違法・脱法もいとわず金と権力をつかったどんな農地強奪攻撃もまったく歯が立たないのです。大きな拍手がわきました。
また福島の畜産農家へのライブ・インタビューが電話で行われ、福島の現状を表す写真スライドと相まって苦闘がリアルに伝えられました。会場からの意見も次々と積極的に出されました。
この日は日比谷野音での反原発集会と日程が重なったにもかかわらず、労働者・農民・市民など120人が参加し、内容豊かで活気ある「反原発・反TPP・三里塚集会」となりました。
(田宮龍一)
(写真 国策の名による農業破壊と闘う市東さんの生き方が参加者の心をとらえた【12月10日 千葉市】)
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三里塚裁判傍聴を!
◎団結街道裁判
1月17日(火)午前10時半 千葉地裁
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週刊『前進』(2517号6面1)(2011/12/19 )
団結ひろば 投稿コーナー
新潟市人事委の不服申立却下を弾劾する 新潟・再任用被解雇者 斎藤実
11月30日、新潟市人事委員会は、再任用解雇に対する私の不服申し立てを不適法として却下しました。市当局の「任期満了で解雇処分は存在しない」とする主張を丸のみし、市当局と同様に「任期の更新を求める権利がない」と言い放ちました。門前払いの決定に怒りが込み上げます。
12月7日、市役所前において、新潟県労組交流センターの仲間10人とともに、この決定を徹底弾劾する街宣に立ちました。注目と激励の声が寄せられました。
再任用・再雇用は年金を奪われた労働者の権利です。にもかかわらず、「人事評価絶対反対」を貫く私をたった1年で首にしました。「任期満了」で首切りを正当化する新潟市と人事委員会は、組合つぶしの鈴コン資本と同じです。資本のもうけのために非正規職労働者を膨大につくり出し、その非正規職を無慈悲に「任期満了」で首にする。こんなとんでもない新自由主義攻撃を許してはなりません。
しかも、決定では「仮に任期の更新を認める結論を採ると、任命権者の任用行為が存在しないにもかかわらず、任用行為がされたと同様の結果をもたらし、人事委員会の権限を超える」と、卑劣な言い逃れをしています。人事委員会の自己保身のために、労働者は市当局に不当なことをやられてもガマンしろというのです。ふざけるのもいい加減にしろ、です。
自治体職場の非正規職撤廃の闘いとして、私の再任用更新拒否との闘いを徹底的に闘いたいと思います。民間同様、自治体職場でも非正規職への「首切り自由」の攻撃との闘いが焦点化しています。非正規職撤廃の闘いを全国の自治体職場で猛然と起こしましょう!
畑惣商店と畑文雄が解雇の最大当事者だ 東北石けん労働組合 洞口明
12月7日、結審情勢の中、東北石けん地労委一日行動が打ち抜かれた。朝8時に愛島台新工場門前を制圧した当該・支援の仲間は「畑惣商店と畑文雄こそ、解雇の最大当事者だ!」と怒りの弾劾をたたきつけた。
今回の労働委員会に向け、組合はこの間の労働委員会における調査、審問の全過程を総括し、この不当労働行為事件の最大の当事者が畑惣商店・畑文雄であることを鮮明にさせた。この内容で準備書面(18)が提出され、ついに畑惣商店・畑文雄を攻防の最前線に引きずり出したのだ。
正午からの仙台市役所前街宣でも反応は上々。350枚のビラを労働者、市民が次々と受け取っていく。何人もの人が「畑文雄って悪いやつだよ」と話すなど、地域では悪名高い人物であることを再確認。
そしていよいよ迎えた第11回調査。当該と補佐人、傍聴の仲間が一体となって畑と佐藤を徹底的に追及した。われわれが、当初は何一つ知らされていなかった新工場建設・移転過程での事実関係を、10回の調査と3回の審問の中で正確に把握し、再構成する格闘を通してつかみ取ったものは「解雇の最大当事者こそ畑惣商店・畑文雄だ」という事実だった。
これは、労働委員会の「争点整理」の大きな変更を意味する。これまでの「畑と佐藤の一体性」の主張から、「畑が最大当事者だ」と鮮明に突きつけたのだ。
畑惣側弁護士は、顔面蒼白(そうはく)となった。「東北石けんと畑惣商店は別法人」の論理で軽くパスできるはずだったのが、畑惣商店こそ新工場建設・移転過程における東北石けん佐藤工場を実効支配していた背景資本だと突きつけられ、消耗しているのだ。
本件不当労働行為事件は、国鉄分割・民営化型の労働組合つぶし攻撃であった。だからこそわが労組は、動労千葉のように闘う、国鉄闘争基軸の路線で闘うことを一貫して貫いてきた。別法人論を打ち砕く闘いは、新自由主義の労務政策に風穴を開ける闘いだ。
闘いは、ついに畑惣・畑文雄の襟首に手の届くところまできた! 地域・全国・全世界の仲間と一体となってわが労組は必ず勝利する!
資本家の手先になった労組幹部許せない アルバイト S
全国の労働者のみなさん、こんにちは! 私は、今年春からY社にアルバイトとして入社しました。私の仕事は、食品の仕分けです。
私の職場で先日、4日連続の仕分けミスがあり、3日目のミスは私がやったのではと疑いをかけられました。私はやっていません。この件では、同じ職場の先輩格の女性が私を守ってくれたおかげで、私の嫌疑は後に晴れました。
しかし、私が一番許せないのは、この夏に労組の副委員長に立候補した人物が会社側について、私がやっていないにもかかわらず、3日目のミスを私の責任にして納入先のS社に連絡したことです。絶対に許せません。
そもそも労働者のミスは、労働強化から来るものであり、私たちの責任ではありません。それに対して資本家に抗議せずに、会社の立場に立って出世している組合の幹部が一番悪いと思います。
私は、このような人物に叫びたくなりました。「係長! あなたはどっちの味方なんですか。労働強化がミスの原因じゃないんですか。何で抗議してくれないんですか。組合の幹部でありながら、なんで係長に出世しているんですか。組合は労働者のために闘うものじゃないんですか。あなたの気持ちにウソがあるからでしょう。どこかで折り合いをつけているから係長になれるんでしょう。おばさんの目を見てください。おばさんの顔を見てください。疲れきっているでしょ。私はあなたを絶対に許せない」
心の中ではそう叫んでいましたが、さすがに口には出ませんでした。しかし、いつかこのように叫んで、資本家の手先になった労組幹部と対決してやろうと思います。そのためにももっと勉強し、職場の先輩と話ができるような人間関係をつくることを心から誓いました。
“原発事故のもとで進む改憲への道”に警鐘 東京 N
12月8日、「原発事故のもとで進む改憲への道」集会(8・15集会実行委員会主催)が杉並区産業商工会館で開かれ、50人が集まりました。
「憲法改正(改悪)の動向と私たちの課題」と題して、平和遺族会全国連絡会代表の西川重則さんが講演しました。原発事故後の5月18日、参院憲法審査会の規程が可決、明文改憲に向けて新たな段階に突入したことを強調した。彼らのもくろむ憲法9条改悪に対し、9条の1項と2項の背景には日本のアジア侵略の歴史があることを十分に学ぶ必要があること、憲法前文の主権在民、平和主義、国際協調の3原則に矛盾する改憲はできないことを明らかにしました。
さらに私たちの課題として、憲法調査会と憲法審査会を峻別(しゅんべつ)すること、「3・11があるからいまは改憲をしない」と油断しないこと、学び合いの重要性、学び深めて労働者・市民の大多数を獲得して改憲を阻止することを呼びかけました。
続いて百万人署名運動事務局の川添順一さんが、実質的改憲・改憲の先取り攻撃との闘いの重要性を述べ、改憲攻撃の根っこには2003年以降、経済界が生き延びるために国家の改造を要求していることがあることを明らかにしました。
裁判員制度はいらない!大運動、すべての原発いますぐなくそう!全国会議、東京西部ユニオンが発言に立ち、学習の重要性とともに実際の攻防で勝っていく決意と展望が語られました。
最後に司会の北島邦彦さんが、2012年、決戦を迎える改憲阻止闘争を、自分たちの活動と結合して闘っていくことが重要だとまとめ、2011年の闘いの勝利の地平に立って、2012年改憲阻止決戦に突入することを確認しました。
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週刊『前進』(2517号6面2)(2011/12/19 )
米西海岸の全港湾を占拠
オキュパイが労組破壊に反撃
12月12日、アラスカ、カナダからメキシコ国境まで北米西海岸の全港湾が封鎖された。要求は「ILWU(国際港湾倉庫労組)とチームスターズ(トラック運転手などの労組)への破壊攻撃をやめろ」だ。この一点で労働者が産業を超え、正規・非正規、組織・未組織を超えて団結した。労働組合をめぐる攻防こそ1%と99%の主戦場であることが全人民的に確認されたのだ。
12月12日、北米西海岸の港湾がオキュパイ(占拠)運動のピケットラインによって封鎖された。その目標は、「ワシントン州ロングビュー港のILWUローカル21(第21支部)の労働者のEGT(穀物輸出施設)の労組破壊攻撃との闘いに連帯」と「港湾トラック運転手が『独立自営業者』扱いされて労組結成の権利を否定されていることに反対する闘いへの連帯」だ。
(写真 オークランド港で韓進海運のコンテナを占拠【12月12日 オークランド】)
“波止場を占拠しよう”
11・2オークランドゼネスト(本紙2511号既報)に恐怖した資本家階級は、全米のオキュパイ運動に対してさらに凶暴な弾圧をしてきた。
労働者の側は新たな飛躍が必要だった。オキュパイ・オークランドは11月22日の総会で西海岸港湾封鎖を決議し、各地のオキュパイ運動に「波止場のウォール街を占拠しよう」と呼びかけた。
だが、ILWU本部とチームスターズ本部は、港湾封鎖に反対した。敵との非和解的な激突を恐れ、連帯闘争に背を向けたのだ。
しかし、すでに1%の巨大独占資本は99%に対し、労働組合の存立そのものを否定し、命まで奪う攻撃、非和解的攻撃をかけてきている。だから、多くのILWUとチームスターズのランク&ファイル(現場組合員)はオキュパイ運動を支持し、参加した。
オークランド教員組合は12・12港湾封鎖支持を決議し、多数の組合員が封鎖に参加した。
ピケットラインを死守
オークランドでは、朝5時半から大量の労働者人民が結集し、港湾への行進を始めた。
「月曜の朝5時にさまざまな産業の労働者がこんなに多数集まった。給料を犠牲にして来ている」(アンソニー・レビージさん〔09年に来日、11月労働者集会に参加したILWUローカル10組合員〕)。
警察はほとんど手出しできなかった。午前10時ごろ、港湾の仲裁人は、就労しなくてもよい旨の決定をせざるをえなくなった。港湾封鎖は成功だ。大歓声が上がった。
夕方、さらに多数の労働者がオークランド市庁舎前に集まり、夜勤労働者の出勤時のピケットのために港湾に向かった。港湾当局はピケットに対抗できず、施設を夜間も閉鎖すると決定した。大勝利だ。
カリフョルニア州サンディエゴとカナダ国境近くのワシントン州シアトルで警察が港湾封鎖を弾圧したとの報が入ると、事前の警告どおりにピケットを延長し、13日午前3時から始まる深夜勤の出勤時のピケットも行われることになった。
北はアンカレジから南はサンディエゴまで、ILWU組合員がピケットラインを越えて就労することはなかった。
未組織労働者や失業労働者を含めて圧倒的多数が労働組合を守る闘いに団結して決起し、封鎖を貫徹した。ここで得た団結への確信の意義は計り知れない。2012年へ歴史が大きく動いた!
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週刊『前進』(2517号6面3)(2011/12/19 )
“死の商人”伊藤忠弾劾
動労千葉を先頭に連帯行動
12日、米西海岸港湾封鎖と連帯し日本では動労千葉、全国労組交流センター、全学連、星野再審全国連絡会議などが参加して、東京・青山の伊藤忠本社に対する弾劾行動が行われた。これは直ちに公式ホームページに掲載され、デモの現場でも青年たちがスマートフォンの画像を見せ合った。マスコミや大労組の大反動キャンペーンの中で日本の労働者の連帯行動が大きな激励になったという。
伊藤忠はアメリカの巨大穀物商社ブンゲ、韓国の商船会社STXとともにEGTを構成している。前回、10月14日の申し入れに対して、伊藤忠は「EGTは別会社」「再び伊藤忠の敷地に立ち入ったら法的手段をとる」と脅してきた。
今回対応に現れた伊藤忠の幹部は、ガードマンを盾にして、前回の回答どおり、今後申し入れは受け付けないと居丈高な態度をとった。
だが、伊藤忠自身がホームページでEGTについて「当社は……食料戦略的統合システムを推進しており、本事業を食料資源供給体制作りの一環として位置付けている」と言っていることを突きつけると、ぐーの音も出ない。
抗議団は表玄関前に陣取り、マイクとビラまきで伊藤忠=EGTが暴力団・警備会社を使ってILWU組合員を襲わせ、家の中にまで警察に踏み込ませていることなど、労組破壊の暴挙を暴露し、「伊藤忠は死の商人だ!」と弾劾した。
昼休みにオフィスから出てきた労働者たちは圧倒的に注目し、ビラを受け取った。
伊藤忠がEGTに参加しているのは、TPP(環太平洋経済連携協定)を推進するためだ。事実、伊藤忠の小林栄三会長はTPP推進のための審議会「食と農林漁業の再生実現会議」のメンバーだ。TPPは人民の命を人質に独占利潤をむさぼるものだ。NAFTA(北米自由貿易協定)に組み込まれたメキシコでアメリカからのダンピング輸出で地元農業が破壊された後は、逆に食料が独占価格で暴騰し、多くの人民が飢えたのだ。
現在、小林会長は「原子力ルネッサンス懇談会」のメンバーとして3・11後も原発を推進している。まさに国家権力と一体の政商であり、“死の商人”だ。
EGTと闘うILWUローカル21、全米の労働者人民と連帯し、伊藤忠を徹底追及しよう!
(写真 「伊藤忠はILWU組合破壊ををやめろ!」と伊藤忠本社にシュプレヒコール【12月12日 東京・北青山】)
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週刊『前進』(2517号6面4)(2011/12/19 )
外注化撤回を
PAL東京支店に抗議
フィリピン航空(PAL)は、フィリピン航空地上職労組(PALEA)の組合員の業務(牽引、搭乗手続き、機内食など)を外注化し、PALEA組合員2600人を解雇し、非正規職として選別再雇用する攻撃をかけている。
PALEAは9月27日に外注化白紙撤回を要求しストライキを始めた。 PALは10月29日早朝、多数の暴力団を使ってPALEAのキャンプを襲撃した。労働者は屈せず、連日千人以上がマニラとセブの国際空港に家族ぐるみでピケット、キャンプを張っている。
12月12日、赤坂にあるPAL東京支店に対して、動労千葉、全国労組交流センター、星野再審全国連絡会議は、外注化・労組破壊停止要求の申し入れ行動を行った。応対した幹部は「外注化は適法だ」と居直った。だが、フィリピンの労働長官がILO会合で示した「外注化前に労使交渉が必要」との指針にさえ反するとの追及の前に、申入書を責任者に渡すこと、期限内に回答することを約束した。
動労千葉を先頭に自らの職場で外注化阻止の闘いを組織し、PALEAと連帯しよう。PALEAが呼びかけるPALボイコットを広げよう。
(写真 PAL東京支店前でフィリピン労働者との連帯を訴える動労千葉の滝口誠さん【12月12日 東京・赤坂】)
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週刊『前進』(2517号6面5)(2011/12/19 )
坂井留吉さんを偲ぶ会
青森 “無核の時代”実現誓う
12月11日、「核燃から漁場を守る会」の坂井留吉さん(行年87歳)を偲(しの)ぶ会が青森市で開催された。主催は「坂井留吉さんを偲ぶ会」実行委員会。坂井さんとともに長年にわたって核燃サイクル反対を闘ってきた闘士が呼びかけ、全国から60人が結集した。3・11情勢下、9月6日に逝去された坂井さんの無念を思い、参加者は彼の遺志を受け継いで「無核の時代」実現へ闘うことを誓った。
反核燃闘争初期の記録映画「六ケ所村、泊は負けてねエ!」が上映された後、実行委員会の今村修元衆院議員、核燃サイクル阻止1万人訴訟原告団代表の浅石紘爾弁護士が発言した。
今村さんは「むつ小川原開発」以来の六ケ所住民と労組の闘いを振り返り、特に開発の破綻を核燃サイクル基地導入で尻ぬぐいした歴代の県知事・県行政を批判した。89〜90年頂点に達した高揚局面以来後退する県内の闘いを3・11を受けて再び高揚させ坂井さんへ恩を返すと決意表明した。
浅石弁護士は、88年訴訟原告団結成時、漁業者代表として坂井さんに加わってもらった経過を語り、泊沖海戦での坂井さんの逮捕に触れた。当時東京での学生逮捕は珍しくなかったが、本州最北端の地で漁民が9人も逮捕され、地域が9人を支えたことは素晴らしい闘いだったと総括し、当人たちは意気軒高と、むしろ逮捕を誇りに思っていた様子を紹介した。「泊沖海戦は、環境アセスメントの海域調査を阻止する闘いで、建設初期にその後を左右する天王山だった。同じ生産者としてその後の農業者の決起を促し、俺たちも放射能から消費者の食べ物を守らなきゃという気持ちを奮い立たせた」と、坂井さんの闘いの意義を明らかにした。
各地から8人が発言。各発言者が20〜30代の時に坂井さんに出会って大変世話になり、それが核燃闘争に人生をかける原点になったことを語った。彼がいかに多くの「無数の坂井留吉さん」を生み出したか、坂井さんの存在の大きさがあらためて明らかになった。
東京からは、都政を革新する会の長谷川英憲さん、8・6広島−8・9長崎反戦反核闘争全国統一実行委員会の三角忠さんら5人が駆けつけた。代表して長谷川さんが、89年東京都議選では坂井さんの熱い応援演説が当選の力になったと語り、「われわれ99%が勝利する道は、9・19反原発6万人集会が示すように労働組合を中心にして多くの人びとが手を携えて闘うことだ」と提起した。
ご遺族を代表して宇美洋三さんが坂井さんのご子息・進さんからのメッセージを代読した。偲ぶ会開催のお礼と漁民として闘いを継ぐ決意が伝えられた。
最後に、福島からかけつけた百万人署名運動・福島県推進委員会の長澤宏さんの音頭で団結ガンバローを行い、原発と核燃サイクルをなくすために闘うことを全員で誓い合った。
(写真 原発・核燃絶対反対を貫いた坂井留吉さんを慕う人びとが結集【12月11日 青森市文化会館】)
東通原発再稼働中止を申し入れ
翌日、8・6広島−8・9長崎反戦反核実行委、都政を革新する会、百万人署名運動・青森県連絡会の3団体は、決意も新たに東北電力と東京電力の青森支店へ東通原発の再稼働及び停止中の原発工事再開を中止せよと申し入れた。
2日間の闘いは、労働者階級人民が世代をこえて結合し、歴史的蓄積の力を真に発揮して闘えば勝てる展望を示した。坂井さんの思いを胸にいざ再稼働阻止決戦へともに闘おう。
(青森・S)
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週刊『前進』(2517号6面6)(2011/12/19 )
星野文昭同志に年賀状を
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◎前進社でも扱います。
獄中37年、不屈に闘いぬく無実の星野文昭同志に全国から年賀状を!
★〒779−3133徳島市入田町大久200−1
星野文昭様
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