ZENSHIN 2011/09/12(No2503 p06)
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週刊『前進』(2503号1面1)(2011/09/12 )
反原発大デモ 新宿1万先頭に全国3万立つ
再稼働阻止・野田反動政権打倒を
外注化粉砕で動労千葉がストへ
(写真 「9・11新宿、原発やめろデモ」に青年・学生を中心に約1万人が決起。再稼働阻止を訴えるNAZENの隊列【9月11日 新宿区】)
福島原発事故から半年を迎えた9月11日、反原発全国一斉行動が各地で取り組まれた。新宿1万人を先頭に全国3万人が原発廃止へ立ち上がり、再稼働を狙う野田政権を痛撃した。次は9・19明治公園だ。動労千葉はJRの偽装請負を告発し構内運転業務の外注化粉砕・非正規職撤廃へストライキで闘う。反原発・反失業の旗のもと、闘う労働組合をよみがえらせ、11月集会へ進撃しよう。(関連記事6面)
12人の逮捕者奪い返せ
●東京 新宿の1万人デモでは「すべての原発いますぐなくそう!全国会議」(な全=NAZEN)の1千人に迫る隊列をはじめ青年・学生のはち切れるようなパワーが全体を牽引(けんいん)した。警視庁は12人の不当逮捕でデモ隊の士気をそごうとしたが、逆効果。原発と放射能汚染への怒りが権力を圧倒し、デモは都心繁華街の数万人の大群衆との合流を実現した。12人の仲間を直ちに奪還しよう。
NAZENは正午、JR新宿駅東南口前に登場、若者たちにデモ参加を呼びかけた。全学連の斎藤郁真新委員長は「本気で闘えばすべての原発を止められる。あとわずか11基。野田新政権による再稼働許すな」と訴えた。NAZEN事務局次長の富田翔子さんは「今、声を上げなければ放射能に多くの人が殺されます。原発も核もいらないと大きな声を上げましょう」と呼びかけた。
午後3時、新宿中央公園入り口で大勢の若者たちが警察機動隊と対峙。指揮官車の「デモ規制アナウンス」がデモ隊の怒りを逆なでした。「生きるか死ぬかの問題なのに”整然としたデモ”なんてやってられるか!」「デモをやるのに警察に申請するとかおかしい!」「警察帰れ!」と怒りの声が飛び交った。
3時11分、権力と原発への怒りも新たに勢いよくデモが出発した。その直後、機動隊がデモ隊の先頭に襲いかかり、数人を逮捕。デモ隊は猛烈に抗議しつつ弾圧を跳ね返して進んだ。創意工夫をこらしたプラカードや服装、リズミカルなコールが街頭の人びとを引きつける。新宿駅南口や伊勢丹前、歌舞伎町前で歩道を埋めた群衆がデモ隊に声援や拍手を送り、手を振りコールに唱和した。
原発再稼働を狙う野田新政権を打倒せよ! 全原発の停止へさらなる巨万のデモを! 反原発の怒りとパワーで日帝・支配階級を追いつめよう。
神奈川で多彩な企画とデモ
●横浜 横浜大通り公園で「原発いらない!911KANAGAWAアクション」が開かれ、パネル展示から音楽イベントまで10代、20代を先頭にのべ800人が集まった。
正午からのパネル展示では、「福島のお母さんたちと語ろうブース」、医者を交えた「パパ・ママ相談所」など世代・職種・組織を越えた交流が実現した。
圧巻は音楽イベント。「ゲンパツハンタイ」で会場は一つとなった。
●横須賀 「子どもたちを放射能から守ろう!原発なくそう!9・11百万人アクションinyokosuka」がヴェルク横須賀で行われた。
教育労働者など80人が結集した集会では瀬川嘉之さん(低線量被曝研究会・高木学校)が「内部被曝−放射能が子どもに与える影響」について講演、真剣な論議が行われた。集会後、50人が「原発なくそう!子どもを守ろう!」のコールでパレードに出た。
(写真 「NO NUKES HAMA ROCK〜未来を選びたい」の音楽イベントで最高潮に【横浜市】)
被災地の怒り爆発した
●福島 9・11怒りのフクシマ大行動が6・19を引き継ぎ福島市の「まちなか広場」で行われた。
呼びかけ人の福島県教組元委員長の清野和彦さん、農業を営む鈴木光一郎さん、国労の橋本光一さんらが発言。福島県労働組合交流センターの渡辺馨代表が9・11フクシマアピールを訴え、満場の拍手で採択された。
子どもたちを放射能から守る福島ネットワークの世話人の佐藤幸子さんと中手聖一さんらが発言するころには参加者は倍に増え、集会は最高潮に達した。
その高揚感で200人が原子力災害現地対策本部へのデモに出発。対策本部をヒューマンチェーンで取り囲み怒りのシュプレヒコールを上げた。
(写真 原子力災害現地対策本部へ怒りのデモ【福島市】)
●仙台 100人で始まったデモは、飛び入りで200人に膨れ上がった。
デモの前には東北大学片平キャンパスで集会をかちとった。東北大当局は「集会を認めない」とガードマンを導入し、集会破壊を狙ってきたが、東北大学学生自治会を先頭とした労学の団結ではね返し、「原子力村」の住人である大学と御用学者を徹底弾劾し、怒りを爆発させた。
(写真 次々とデモに飛び入り。隊列は2倍に【仙台市】)
●新潟 JR新潟駅近くの公園で「とめよう原発 柏崎刈羽」行動が、9・11脱原発100万人アクションinにいがたの呼びかけで行われた。ライブ、集会、パレードに約300人が参加した。
柏崎刈羽原発に反対してきた地元住民団体、巻原発をストップした住民、国労や全港湾など労働組合も結集。新潟地域一般ユニオンの青年が「労働組合の力で原発をなくしたい。新潟でNAZENをつくりたい」と決意表明した。柏崎刈羽原発は来年3月に7基が全部止まる。「柏崎を止めるまで行動を続ける」と全参加者で確認した。
(写真 「柏崎刈羽原発を止めるまで行動を続ける」と全参加者で確認。再稼働阻止へ300人が2時間半のパレード【新潟市】)
●秋田 6・12デモに次ぐ第2弾を迫力ある反原発闘争として打ちぬいた。駅前大街宣の後、午後2時から青森・大間原発反対現地集会実行委員会の中道雅史事務局長を迎えて講演集会。午後4時からは駅前一周デモアクションを40人で大成功させた。
●青森・八戸 6日に逝去された六ケ所村「核燃から漁場を守る会」の坂井留吉さんの遺志を引き継ぎ、百万人署名運動を先頭に7人で街宣を行った。1時間半でビラ400枚をまき、署名も160筆集まった。
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週刊『前進』(2503号1面2)(2011/09/12 )
日程 9・19さようなら原発5万人集会
9・19さようなら原発5万人集会
日時/9月19日(月・休日) 午後1時〜ライブ 1時30分〜集会 2時15分〜パレード
場所/東京・明治公園(新宿区霞ケ丘町6)
主催/「さようなら原発」一千万人署名市民の会
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週刊『前進』(2503号1面3)(2011/09/12 )
おことわり
9・11反原発全国一斉行動の報道のため、報道特別号として発行を遅らせました。
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週刊『前進』(2503号1面4)(2011/09/12 )
前進速報版から
▼9・11の全国詳報▼全学連大会▼イタリアでゼネスト▼三里塚/第3誘導路裁判▼韓国/全泰壱氏の母、李小仙さんの逝去を悼む
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週刊『前進』(2503号2面1)(2011/09/12 )
被災地・フクシマの怒りと闘い共有し全原発即時停止・廃炉、再稼働阻止へ
な全=NAZEN先頭に
労組を軸に全国運動開始
青年・学生がスタッフで活躍
8月5日、「すべての原発いますぐなくそう!全国会議」(な全=NAZEN)が結成された。9月11日の反原発全国一斉行動では、「再稼働絶対阻止! 全原発を停止・廃炉へ!」のスローガンを掲げて原発立地地域を始めとして全国で鮮烈に登場した。国内外から新しい呼びかけ人が次々と加わり、若者を中心にしたスタッフが活躍している。な全=NAZENは、労働組合を軸にすべての人民の怒りと行動を一つに結集して、”今度こそ全原発の停止・廃炉へ”と闘う新たな全国組織だ。な全=NAZENを先頭に闘おう。
(写真 「すべての原発いますぐなくそう!全国会議」【な全=NAZEN】が8月5日、広島で700人が参加し結成された)
核と原発への怒り新たに広範な陣形
な全=NAZEN結成集会は8月5日、被爆66周年の8・6闘争を翌日に控えた広島で開かれた。福島原発事故で核と原発への怒りを新たにした700人が参加して大成功した。フクシマとヒロシマ・ナガサキ・ビキニを一つに結ぶ新しい反原発全国運動が始まったことを告げる歴史的な集会となった。
結成にあたって呼びかけ人の発言が続いた。まず被災地を代表して、福島からかけつけた国鉄労働者・橋本光一さん(国労郡山工場支部書記長)が6月19日の反原発「怒りのフクシマ大行動」が成功したことを報告し、「労働者の力で原発をとめる」と決意を述べた。
戦後一貫して核廃絶を訴え続けてきた広島原爆の被爆者・下田禮子さん(反戦被爆者の会)とビキニ水爆実験の被爆者・大石又七さん(第五福竜丸元乗組員)が、すべての核と原発を廃絶する取り組みにかける思いを熱く語った。福島出身の東京の弁護士・花澤俊之さんは「裁判所の責任を追及する」、内部被曝を告発する医師は「福島で医療を取り戻す」とそれぞれ決意を明らかにした。アメリカから来日した「反戦の母」シンディ・シーハンさんも「国際的な闘いにしよう」とアピールし、その日に呼びかけ人に加わった。
また、労働組合を代表して動労千葉の田中康宏委員長があいさつした。田中さんは「腐りきった今の社会を変えるために、11月6日の反原発・反失業を掲げた全国労働者集会には会場の東京・日比谷公園を埋め尽くす怒りの声を集めよう」と呼びかけた。
青年労働者と学生が熱烈な決意表明を行った。東京の労組青年部書記長と被爆3世の広島連帯ユニオン書記長は、原発で非正規・低賃金で労働者が被曝労働を強いられていることに怒りをたぎらせ、「原発をただちにとめろ。なくせ」と訴えた。法政大・東北大・京都大の学生は、この期に及んでもなお原発安全神話をふりまく御用学者を弾劾した。
最後に「な全=NAZEN結成宣言」を被爆者青年同盟委員長の一貫田康博さん(広大生協労組委員長)が読み上げた。「今こそ、すべての原発の即時停止・廃炉を! 新たな原発の建設と停止中原発の再稼働を絶対に許さず、いっさいの核と原発を世界から一掃しましょう!」――全世界に呼びかける結成宣言は割れるような拍手で採択された。
この結成宣言に応えて、その後、呼びかけ人に名前を連ねる人びとが相次いでいる。「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」の佐藤幸子さんと中手聖一さん、コメディアンの松元ヒロさん、雇い止め解雇と闘う郵政非正規ユニオン委員長らが加わった。
な全=NAZENは国境も職種も世代も越えたあらゆる人びとが結集する反原発運動として本格的に出発した。
職場と地域、学園で闘いをつくろう
な全=NAZENが目指す方向と具体的な方針はきわめて鮮明だ。「すべての原発いますぐなくそう!全国会議」という名のとおり、全原発を即時停止・廃炉にすることだ。それは日本だけでなく全世界の原発を停止・廃炉にする国際的大運動を目指している。
な全=NAZENはそのために具体的方針を四つ掲げている。@反原発1千万人署名運動と社会を揺るがす巨万のデモA反原発運動の全国ネットワークをつくることBフクシマの怒りと団結し、人びとの生活と命を守るために取り組むことC一人ひとりが職場・地域・大学から闘いをつくり出すこと――だ。
泊原発の営業運転再開を突破口にした既存原発の再稼働を許さない。
同時に深刻な放射能汚染・被曝の実態を押し隠すことを今度こそ絶対に許さない。福島原発事故と放射能汚染の拡大によって内部被曝、低線量被曝の問題性と深刻さが明るみに出た。福島の住民や子どもたちの命と生活を守るために、全国からあらゆる力と英知を結集し、行動を開始することが急務となっている。
核・原発をなくす闘いの鍵を握るのは労働者・労働組合だ。な全=NAZENを武器として職場に闘う労働運動・労働組合をよみがえらせよう。 連合や全労連など体制内労組幹部は、労働者に日常的に被曝を強いる原発への怒りを封じ、労働組合が反原発の闘いに取り組むことを押しとどめてきた。腐敗、堕落した労組幹部を打倒し、原発と被曝労働、外注化、偽装請負、非正規職化への怒りを解き放ち、闘う労働組合をつくり出そう。
原発をなくし、社会を根底から変革する力は青年・学生の中にある。労働組合の青年部を再建し、大学キャンパスに学生自治会を再建しよう。原発を推進する研究機関と御用学者を許さず、大学を反原発の発信源にしよう。
再稼働を狙う野田政権を打倒しよう
「脱原発」を掲げながら「段階的に廃炉にする」とか「代替エネルギーの開発を」という主張がある。そこには再稼働を事実上容認し、原発の廃絶をはるか遠い未来に追いやるごまかしがある。問題となっているのは今すぐ原発をとめることだ。
野田政権と経団連は、このままでは来春には全原発が停止しかねないという危機感に駆られている。今こそ再稼働阻止の立場を鮮明にし、反原発の声を総結集して全原発を停止に追い込もう。
「被災地復興」「日本再生」と称する野田政権の資本救済策、棄民政策を絶対に許さず、国家と資本に原発事故の全責任をとらせるまで徹底的に闘い抜こう。
日本共産党は、国際スターリン主義の核保有に賛成すると同時に「核の平和利用」論の立場に立って原発に賛成してきた。「平和利用」論の立場からの「原発ゼロ」などぺてんでしかありえない。
すべての原発いまこそなくそう!――これこそ全労働者人民のスローガンだ。このスローガンののもと、な全=NAZENは広範な呼びかけ人陣形をつくり出している。そして、青年労働者や学生などの若者が運動の担い手になっている。スタッフとして活躍している若者の中には、今まで政治的な活動や社会運動にかかわったことのない人も多い。だが皆真剣に生き生きと活動し、どんどん仲間を拡大している。
今、本気になって立ち上がれば、必ず原発をなくし、社会を根本から変えることができる――そう確信した青年たちが自らの存在をかけて続々と立ち上がっている。
な全=NAZENの位置と役割は決定的だ。
原発再稼働を掲げて登場した野田新政権と真っ向から対決し、フクシマからわき起こる怒りの声を巨大な全国運動へと発展させて、今こそ全原発の停止・廃炉をかちとろう。そのために全国の職場・地域・学園で反原発の闘いをどんどん組織しよう。
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週刊『前進』(2503号2面2)(2011/09/12 )
11・6労働者総決起集会へ
動労千葉の闘いが切り開いた国際連帯が原発とめる
(写真 8月6日朝9時から広島の原爆ドーム前で1100人が集会を行い、全世界へ「8・6ヒロシマ宣言」を発信。「反戦の母」シンディ・シーハンさんもアピールし、横断幕を持ってデモに出た)
3・11以後、世界は一変した。チェルノブイリを超える福島原発事故は世界を揺るがした。そして、日本の労働者人民の生きるための闘いへの共感と国際的団結が急速に拡大している。今どの職場・地域でも、「国際競争」を口実にして大幅賃下げ、外注化、非正規職化が強行されているが、動労千葉は外注化と闘い10年間阻止している。この動労千葉を軸に、国際的に団結して闘うことこそ勝利の道だ。
全学連がドイツを訪問
独で3・11後 反原発が高揚
ドイツでは、3・11以前から老朽原発の使用延長に反対し、廃炉に追い込む運動が全国民的に広がっていた。
そして3・11以後、「フクシマは警告している。全原発を止めろ」のスローガンで、デモが爆発的に拡大した。この闘いに直面して、メルケル政権は「2020年までに全原発停止」と公約せざるをえなくなり、全世界に衝撃を与えた。
ドイツからは09年以来毎年、11月労働者集会に参加している。そして、『動労千葉震災レポート』のドイツ語訳が「独レーバーネット」や「左翼新聞」に掲載され、熱心に読まれている。
全学連は8月に訪独し、ゴアレーベン核廃棄物中間貯蔵施設(最終処分場予定地)と30年以上闘っている現場で、世界の原発をとめる共同の闘いを誓いあった。
(写真 昨年11月8日、ドイツのゴアレーベン核廃棄物中間貯蔵施設に向かう線路に座り込み核廃棄物搬入阻止を闘う)
トルコへの原発輸出粉砕
民主党政権の「新成長戦略」の最大の焦点は原発輸出だ。菅や前原は直々に海外を回って原発をセールスしてきた。
原発は、核燃料の調達から原発の稼働のノウハウまでワンセットにして輸出される。しかも軍事利用の可能性まで射程に入れている。これは単なる商談の域を超えたものであり、一つの勢力圏づくりの策動だ。
3・11後、民主党政権は国内の原発政策の破綻をのりきるために原発の輸出政策を強めている。特にトルコ当局が「日本からの原発輸入を変えない」と言ったと大々的に宣伝した。「海外で高い評価を受けているのだから日本の原発は安全だ」と。
まさにそのトルコで、『動労千葉震災レポート』第18号の全世界の原発即時停止署名運動の記事を読んだUID−DER(労働者国際連帯協会)がトルコの労働組合の中で署名活動を開始している。その連帯メッセージは8・6ヒロシマ大行動で発表された。
結局トルコは日本からの原発輸入を白紙に戻すことになった。
韓国民主労総との固い絆
日本と韓国は原発輸出をめぐってしのぎを削っている。その韓国と日本の反原発・反失業の共同の闘いはすでに始まっている。
韓国民主労総ソウル地域本部(約16万人)は03年以来毎年、11月労働者集会に数十人規模の訪日団を派遣している。動労千葉訪韓団も毎年100人規模だ。一般組合員同士の固い絆(きずな)が育まれている。
「福島原発破壊……66年前の広島原爆被害……。『絶対的に安全な核』はないということをわれわれの行動で一つの声にして、日本で、韓国で、ドイツで、全世界の労働者がともに叫びましょう」(8・6ヒロシマへの民主労総ソウル本部のメッセージ)
(写真 東京で開かれた8・15集会であいさつする民主労総のノ首席副本部長【左】とキム組織次長)
訪米し反核・反原発訴え
オバマ政権は、公務員の非正規職化、外注化を推進し、ブッシュさえできなかった福祉・教育予算の大幅カットを強行した。実質失業率23%という労働者の困窮をさらに悪化させている。他方、軍事予算は米史上空前の規模に膨張させている。
このオバマ政権を、日本共産党や体制内反核運動指導部は「核なき世界を実現しようとしている」と賛美している。彼らは日本の労働者階級の闘いを抑圧するために「労働者階級は無力だ。ブルジョア政権を頼るしかない」というイデオロギーを振りまいているのだ。
シーハンさん連帯呼びかけ
このオバマ賛美と真正面から闘っているのが、”反戦の母”シンディ・シーハンさんだ。
動労千葉訪米団と無実の政治犯星野奪還闘争の訪米団がサンフランシスコのレーバーフェスタに参加し、この7月16日、アメリカの労働者と共同で「フクシマ――労働運動と原発事故の教訓」という集会を開催した。そこでシンディ・シーハンさんが登壇し、「ブルジョア政党(民主党)が抑圧しても、労働運動指導部が抑圧しても、労働運動ルネッサンスを実現する力がわれわれにはあります」と宣言した。
シーハンさんは04年の子息のイラクでの戦死後、ブッシュのレジャー牧場の前でキャンプを張って座り込み、「何のために息子は死んだのか」と問い詰めて全米・全世界に注目され、反戦運動のリーダーになった。彼女は民主党員だったが、07年の選挙で民主党が大勝し上下両院の絶対多数を獲得した後で軍事予算増加案を可決したことを批判し、決別した。
シーハンさんに代表されるように、アメリカの労働者は二大政党制を打ち破り、労働者自身の勢力をつくりつつある。
この8月、シーハンさんは動労千葉の招待で来日し、5、6日広島、9日長崎、10、11日沖縄、15日東京で「反戦、反原発と労働運動を一つにして闘い、資本主義を根本から覆す」ことを訴えた。帰国後も日本の労働者との連帯をアメリカの労働者に呼びかけている。
職場で反戦を闘うILWU
動労千葉は、03年11月集会以来、ILWUローカル10、34(国際港湾倉庫労組第10、34支部)との連帯を強めてきた。07年の労働者国際会議で動労千葉とともに「職場生産点で反戦を闘う」方針を確立し、08年5月1日、イラク反戦を掲げてILWUは西海岸29の港湾をすべて封鎖した。
ILWUは、1934年のゼネスト以来、アメリカで最も戦闘的で強力な労組といわれている。ローカル10はその中心となる支部だ。ILWUはまた、第2次大戦直後、46年9月のレーバーデーのデモで「原爆反対」を掲げている。
民営化と闘う教組との交流
07年以来、全米第二の巨大教組で、最も戦闘力があるといわれるUTLA(ロサンゼルス統一教組)との交流、連帯が深められている。
オバマ政権はUTLAに集中攻撃をかけている。チャータースクール(公設民営校)化、1500人以上の大量解雇、大幅賃下げ、教師査定などだ。この組合の存亡がかかっていた時期、昨年の8月、リーダーシップ・カンファレンス(UTLAの指導部と各校の分会長の研修会議)に労組交流センター教育労働者部会が公式に招待され、闘う団結を深めた。
今年7月発足したUTLA新執行部のアーリーン・イノウエ会計長は「フクシマ第一原発の核惨事が第三の原爆として日本の民衆の生を再び破壊していることに心が締め付けられます。しかし私たちは、民衆を搾取し、統制し殺しさえする新自由主義的資本の政策と対決し、ともに闘うことで結びついています」と8・6ヒロシマに連帯メッセージを寄せた。
競争を拒否し労組の奪還を
原発には被曝労働が不可欠だ。労働者を分断し、非正規職を大量につくり出すことなしに原発労働者を確保することはできない。原発は、「競争原理」を振りかざし、労働組合を徹底的に破壊する新自由主義と表裏一体だ。だから、新自由主義の世界的突破口になった80年代の国鉄分割・民営化、総評破壊・連合結成の推進者たちが原発推進勢力と完全に重なっているのも偶然ではない。
国鉄1047名解雇撤回闘争は昨年4月9日の「政治和解」によって完全圧殺の危機に直面した。これに同調した自治労本部・日教組本部は、電力総連、基幹労連などと一体化して昨年8月19日、連合の政策に原発推進方針を明記した。
彼らが説教する「国際競争」を拒否し、「国際連帯」を強化することが労働者が生きる道だ。
11・6労働者国際連帯集会に全力で結集し、世界の労働者とともに勝利しよう。
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週刊『前進』(2503号3面1)(2011/09/12 )
被災地・フクシマの怒りと闘い共有し全原発即時停止・廃炉、再稼働阻止へ
被災地・福島からのアピール
高線量と内部被曝の強制 これでは県民は殺される
国鉄決戦と反原発闘争で反撃を
原爆4千発分の放射性物質
大震災から半年、福島第一原発事故をめぐる状況は「収束」に向かうどころか、ますます深刻さを増している。1号機と2号機の間の屋外(!)で毎時10シーベルト(1万_シーベルト)以上の高放射線量が測定され、「針が振り切れ計測不可能」となった。
すさまじい被曝労働が強制される中、ついに作業員が急性白血病で死亡した。事故でばらまかれた放射能は、セシウム137で広島型原爆168個分と言われる。放射性物質の放出は日々続いている。1〜4号機全体で使用済み核燃料が3千本、広島型原爆4千発分以上の放射性物質が存在する。これらが水蒸気爆発の危機と隣りあわせの状態にあるのだ。
強制避難の警戒区域(20`圏内)、自主避難だが実質強制避難の緊急時避難準備区域(30`圏内)、放射能汚染を放置されてきた計画的避難区域、さらに現在も居住している避難勧奨地域。これらは13市町村にまたがる。面積は20`圏で約900平方`、東京都23区の実に1・5倍。現在それをはるかに上回る広大な無人地帯が生まれている。警戒区域では放置された家畜が飢え死にするか野生化し、飢えた豚がドロドロに腐敗した死骸を食べて生き延びている写真も公開された。
県外への避難者は10万人を数え、今なお7万人が避難生活を強いられている。県内外に転出した児童・生徒は1万7千人を超え、さらに増えようとしている。子どもたちの内部被曝をはじめ放射能汚染の深刻さは、これから明らかになっていくことは間違いない。失業給付の大量打ち切りが目前に迫り、一気に4千人の失業者が生み出されようとしている。農漁民の怒りも頂点だ。フクシマの怒りはますます根底的なものとして深まり拡大しようとしている。
こうしたなか野田新政権は「福島の再生なくして日本の再生はない」を第一のスローガンに掲げ、復興再生キャンペーンを大々的に開始した。
(写真 6・19フクシマ大行動。地元福島市の住民多数が参加し1500人を超すデモとなった) 「除染運動」の超反動的狙い
野田は労働者人民の怒りをそらすためだけに、あたかも除染すれば元の土地に戻り、住むことができるかのような幻想をあおり、「除染なくして福島の復興はない」と宣伝し、放射性廃棄物の最終処分地も決められないままに、「除染運動」が開始されている。
飯舘村や伊達市で除染活動にかかわってきた田中俊一・前原子力委員会委員長代理は、8月23日の原子力委員会定例会議で「(避難解除の目安には)年5_シーベルト(チェルノブイリの強制避難区域の線量だ!)をめざすのが現実的」「除染をやってみると、年1_シーベルト以内を達成するのはとても困難」と発言した。さらには、食品安全委員会が提言した、それ自体低線量被曝を考慮していない問題のある「生涯累積線量」についてすら「100_シーベルトに制限すれば、福島県の広範な地域での生活が成り立たなくなる」と批判。揚げ句には、数千万dとも予想される放射性汚染物の廃棄場所を地元に設置することを求めたのである。本当に許せない。
田中らの進める「除染」活動は、放射能汚染のもとでの生活を強制するための行為だ。「除染してもできないから高線量を許容しろ」――これが日帝の狙いなのだ。
常磐線は更地のままだ。JR東日本の幹部は国労本部との団交の場で「新幹線は絶対に止めない」と言い放った。また、再開が絶望的となった常磐道に代わるものとして、ここ何十年と棚上げされてきた東北中央道の福島―相馬間の完成が急ピッチで具現化されようとしている。県の大半が年間被曝量1_シーベルトを超える。放射線管理区域を上回る放射線量だ。この現状を放置し、県民の命、子どもたちの命よりも経済活動を優先する。これが日帝ブルジョアジーの言う「再生」の正体だ。
新自由主義と労組軸に闘う
このままでは殺されるのだ。被曝による健康被害に「しきい値」はない。低線量でも内部被曝、とりわけ子どもたちの内部被曝は絶対に許容できない。福島の現実、日本全土が放射能に汚染され、子どもたちの未来が奪われている現実を元に戻すことはできない。だがこのような帝国主義、新自由主義の時代を終わらせることはできる。求められているのは政府・資本との非和解の闘いだ。子どもたちを被曝から守る闘いは、福島の現実としてむき出しとなった新自由主義・帝国主義を打倒する闘いだ。プロレタリア革命まで階級的団結で政府・資本と闘い生き抜くことだ。
労働組合が主体となった闘いこそが子どもたちの未来を守ることができる。福島県教組が「戦争状態だ」と言ったように、起こっていることは階級戦争である。復興特区攻撃、除染特措法など原発事故「収束」の名でかけられている攻撃は、被災地を憲法停止状態にし、労働組合と労働運動を一掃することによってのみ可能となる。労働者階級への拠点つぶし攻撃であり、団結破壊攻撃だ。ブルジョアジーの言う「復興」は、戦後民主主義的な地方自治や労働法などの「規制」を国家暴力で右から破壊する究極の新自由主義攻撃であり、日本全土に「国鉄分割・民営化の完遂」を強制する突破口なのだ。
新自由主義攻撃は、大多数の労働者を非正規労働者に突き落として労働組合の団結を極限的に破壊する攻撃だ。外注化・非正規化との闘いは、7次、8次といった重層的下請け構造のもとで被曝労働を強いられている原発労働者の闘いだ。
“子どもたちを守り抜け!”
こうした中で、福島県教組が子どもたちを守るために、文科省に20_シーベルト基準の撤回を求め、職場の徹底した除染を要求し、政府・文科省と非和解的に対決して原則的に要員要求を貫いていることは決定的だ。放射能汚染下での労働を強いる資本に除染要求を突きつけ、外注化・民営化反対を貫いている国労の現場も必ず体制内労組幹部との攻防になる。求められているのは敵を明確にし敵に責任をとらせる職場における闘いだ。
6・19福島―7・17いわきの闘いは、国鉄決戦と反原発闘争の結合を福島現地で実現し、反原発闘争の方向を示した。労働組合が軸にすわり、敵を明確にし、団結の力で勝利を切り開く。子どもたちを放射能から守る闘いなどあらゆる要求は、労働者階級の側が農漁民の怒り、母親・父親の怒り、あらゆる人民の怒りを束ねて国や行政を動かす力をつける以外に実現不可能だ。
「福島県民は山下俊一(福島県立医科大学副学長。長崎大学教授を休職)にだまされている」という見解は誤りだ。山下を信用している人など今やほとんどいない。だから朝日新聞が山下に「がん大賞」なるものを授与して箔(はく)つけに躍起になっているのだ。「子どもたちを守りたい」と願う親たちの圧倒的な要求は、でたらめの限りをつくす山下や神谷研二(広島大学原爆放射線医科学研究所長。福島県立医科大学副学長を兼任)、そして佐藤雄平県知事らを引きずり降ろすような「闘いの力をつけたい」というものだ。農漁民たちの闘いも同じである。
「生きるため」の革命の要求
新自由主義を打倒する大運動を福島からつくることが求められている。国鉄決戦と反原発闘争は大恐慌と3・11情勢に立ち向かい、生きるための闘い、革命を戦略的に準備する闘いだ。労働組合をよみがえらせ、労組青年部を建設し、全国の大学に学生自治会を再建しよう。労農同盟を強化しよう。すべての原発いますぐなくそう!全国会議(な全=NAZEN)はその決定的武器だ。
福島・被災地の怒りを軸に9・19を打ち抜き、10・10NAZENフクシマ結成集会の大成功をかちとろう! 国鉄闘争全国運動との一体的推進と大統一戦線の展望を切り開き、11・6労働者集会への1万人結集へ進撃しよう!
わが福島県党が非妥協的に不屈に階級的労働運動路線を貫けば、日本革命は必ず切り開ける。時代は革命を求めている。ともに闘おう!
〔革共同福島県委員会〕
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週刊『前進』(2503号3面2)(2011/09/12 )
六ヶ所村核燃料サイクルと大間原発許さぬ青森の闘い
新自由主義に引導を渡そう
原発1年分の放射能1日で
「すべての原発の即時停止・廃炉を!」「原発再稼動を阻止せよ!」
われわれは何よりも労働組合がこのスローガンを掲げて闘うために全力を挙げる。原発推進の野田政権を打倒しよう!
青森には核施設と軍事基地が集中している。米軍三沢基地、津軽車力Xバンドレーダー、むつ大湊の海上自衛隊基地と通称ガメラレーダー(軍事レーダー)、そして六ケ所村核燃サイクル施設、むつ使用済み核燃料中間貯蔵施設(建設中)、東北電力東通原発、1月に着工した東京電力東通原発がある。マグロで有名な大間には世界初のフルMOX原発(プルトニウム混合燃料を燃やす専用炉)が建設中だ。
なかでも六ケ所村核燃サイクル施設の一つ、再処理工場は、原発から出た使用済み核燃料を裁断機で切り、それを硝酸などで溶かし、プルトニウムとウランを取り出す。この過程で使用済み核燃料棒に閉じ込められていた「死の灰」があふれ出てくる。再処理工場が本格操業すれば、原子力発電所が1年で放出する放射能をたったの1日で出すことになる。
現在、トラブルを起こして稼働試験が止まっているが、2006年にこの稼働試験が始まったとき、放射能の「雲」が排気筒から降下し、周辺地域を汚染した。
イギリスの再処理工場は平常運転で広島原爆の400倍を超えるセシウム137をアイリッシュ海に垂れ流した。「無事故」でも日常的に大量の放射能を放出して広範な住民に被曝を強制するのが再処理工場なのだ。
(写真 青森県の下北半島に集中する核施設。日本の核武装政策の実体をなす施設群だ)
新自由主義の柱として推進
核燃料サイクルとは、この再処理工場で取り出したプルトニウムとウランを新たな燃料として用いることを言うが、原発、再処理工場、ウラン濃縮工場(六ケ所)、高速増殖炉「もんじゅ」(福井県)、高速増殖炉用再処理工場まで全体が原爆材料=プルトニウムの生産工程だ。現在これらすべての施設が事故でストップしている。このまま粉砕あるのみだ。
核燃料サイクルは、国鉄分割・民営化、三里塚闘争解体攻撃とともに、80年代新自由主義攻撃の柱として進められた。戦争国家化・核武装化と資本の歯止めなき利益追求が一体で進められた。これらはすべて第一級国策だが、新自由主義の本質がまさに暴力と腐敗であることを示した。それは資本主義の本性である。
1985年4月9日、北村正哉県知事は、青森県庁始まって以来の機動隊導入で住民を排除し、核燃サイクル施設立地受け入れを強行した。反対運動の強い六ケ所泊には県が執拗(しつよう)な圧力をかけ、漁協に海域調査を強要するための買収工作が行われた。
知事と一体となった漁協理事は、組合員の総意で解任されたことを無視して総会を開催。多数の私服警官が漁民に偽装して村に入った。泊漁民センターには100人近い私服刑事が1階、2階を占拠し、理事はあらかじめ用意したメモを読み上げただけで総会成立、議長選出、議案可決、閉会宣言の一人芝居を演じた。この間わずか1分32秒。理事は警察に守られて会場を出た。採決の委任書面議決書は誰も見ていない。
民主主義の見せかけもない暴挙だ。泊漁民は「世の中狂って(ママ)んでねえな!」「俺たち漁師も人間だ!」と怒りを表明した。これが「第一級の国策」なのだ。
現在、県から市町村財政、地域経済までが極度の原発マネー頼みの「麻薬」依存状態である。政府の「核燃サイクル見直し」「大間原発建設再検討」発言に、自治体首長が「国は核燃サイクル堅持方針でぶれるな」「早期工事再開を」と要求しているありさまだ。
敵階級の姿が鮮明になった
しかし労働者階級は負けていない。国鉄で闘い、三里塚で闘い、そして六ケ所闘争で闘ってきた。1986年泊沖海戦。原燃会社の海域調査を阻止するため、泊漁民はイカ釣り漁船を出し、巨大調査船に迫って闘った。泊漁港の機動隊封鎖に県内から400人以上の労働者、市民、学生がかけつけ、徹夜で岸壁に座り込み闘った。4月9日は「反核燃の日」として、毎年労働組合を軸に1千人規模の集会が開催され続けている。
2011年前半、3・11反革命を迎え撃つ闘いで敵の姿が鮮明になってきた。新自由主義は人間的なもの一切を否定してきた。労働者に「仲間を蹴落として生きろ」と強制してきた。「海は宝。子や孫の代まで大切に引き継ぐのが役目」という漁民の人生、「安全なものを提供したい」という農民の誇りを踏みにじってきた。新自由主義大学は学生から真理探究と生涯の友を奪った。新自由主義と労働者人民は絶対に非和解だ。
労働者、農民、漁民、学生は同じ一つの敵、新自由主義=資本主義に引導を渡すべく団結して闘うときだ。それが反原発闘争だ。政府は福島の怒りを圧殺しようと全力を挙げている。200万県民を「見殺し」にしようとしている。フクシマの根源的怒りと闘いを共有して全国の仲間とともに今秋反原発大決戦へ。
〔革共同青森県委員会〕
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週刊『前進』(2503号3面3)(2011/09/12 )
経団連と連合に支えられ原発再稼働を狙う野田
官民で原発の輸出も推進へ
2日に発足した民主党・野田新政権は「『脱原発依存』の方向性は受け継ぐ」(9・3付朝日新聞)と報じられているが、その本質は原発推進と大増税の政権だ。
野田政権は「原発の再稼働」を最優先課題に挙げている。日本にある原発は54基。このうち11基が現在運転中だ。定期検査中の原発が再稼働されなければ、来春には全原発が停止する。野田首相は「安全性を厳格にチェックした上で、稼働できると思ったものについては地元の皆さまに説明しながら再稼働していく」と、首相みずから原発を抱える自治体に乗り込んで地元住民の反対の声を抑えつけ、再稼働させようとしている。
また高速増殖炉もんじゅについて、中川正春・新文科相は2日、来年度予算に必要経費を計上する方針を明らかにした。
すでに定期検査中の原発約30基のうち13基がストレステスト(耐性検査)の一次評価に入り、電力各社は年内再稼働を目指している。福島第一原発の事故は安全な原発など存在しないことを証明した。今もなお大量の放射性物質が放出されている。全原発の即時停止・廃炉以外にない。にもかかわらず野田政権は、原発事故の責任を居直り、電力資本と一体となってあくまで再稼働に全力を挙げている。
新規建設もあり
野田首相は「新規の建設予定は14基あるが、新たに造ることは現実的には困難」と悔しがる。だが「新規増設はしない」というのはウソだ。14基には、すでに着工し建設中の中国電力島根原発3号機、青森県の電源開発大間原発、東京電力東通原発1号機が含まれる。藤村修官房長官は6日、現在建設中の原発は「新規」ではないと事実上の新規建設を表明した。
野田政権は原発を手放すことはない。そもそも民主党政権の「脱原発依存」自体がペテンだ。民主党政権は昨年6月、「エネルギー基本計画」で2030年までに14基以上の原発の新増設を目標に掲げた。原発事故後の今年7月にまとめた「革新的エネルギー・環境戦略策定に向けた中間的な整理」では、「安全性を高めて原発を活用」といつまでも原発を維持することを確認した。
野田は「わが政権構想」(文藝春秋9月号)で「短兵急に原発輸出を止めるべきではない」「日本は今回の震災事故を契機に、原発安全の新たな技術を蓄積し、また、しなければなりません」「2030年までは原発技術を蓄積することが現実的な選択」と主張、新興国への原発輸出を「新しい国際貢献」と位置づけ、原発政策を真正面から打ち出した。
そして「日本の競争力を維持するための今後十年間で実行すべき具体策」として「昨年策定した『新成長戦略』の実行こそ最大の戦略」だと強調している。新成長戦略の柱は原発輸出と民営化・規制緩和だ。まさにこうした新自由主義政策を「世界に向けた日本の信頼回復は、福島県の再生にかかっている」「企業家を育む環境を整え、陰に陽に支えることが政治の役割です」と、福島の労働者人民の原発への怒りを徹底的に圧殺してブルジョアジーの延命のために原発政策を強行しようとすることに、野田政権の核心がある。
財界の先兵担う
野田首相が真っ先に行ったことは、民主党政権発足以来初となる財界3団体への訪問だ。原発事故を起こした張本人たちである。財界は「安定感と行動力を持った政治リーダー」(経団連・米倉弘昌会長)、「大変心強い」(日本商工会議所・岡村正会頭=東芝相談役)と野田を絶賛した。
そして民主党を支える柱である連合は原発推進だ。電力総連は6日の定時大会で「原子力は必要」とこの期に及んで打ち出した。
再稼働を止め、新規原発の建設・稼働を阻止し、闘う労働組合の力で原発推進と大増税の野田民主党政権を倒そう!
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原発推進を唱える野田
▽原発輸出を止めるべきではない。
▽日本は震災事故を契機に、原発安全の新たな技術を蓄積しなければならない。安全対策を伝えることは新しい国際貢献。
▽2030年までは、原子力技術を蓄積することが現実的な選択だ。
▽「新成長戦略」の実行こそ最大の戦略。
(野田佳彦 「わが政権構想」文藝春秋9月号より)
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週刊『前進』(2503号4面1)(2011/09/12 )
職員・教育基本条例案粉砕を
公務員労働者の「首切り自由」ねらう橋下府知事(維新の会)を倒せ
大阪の教育労働者は訴える
怒りの大反撃が始まる
労働者をモノ扱いし何人殺しても資本の利益のみ追求する社会を根本から変えるプロレタリア革命以外に労働者は生きることができない! これが世界大恐慌下の3・11大震災が明らかにしたことです。3・11から半年の闘いは、被災地を軸に労働者が団結すれば社会を変えることができることを示しました。
大阪府の橋下知事と大阪維新の会が9月府議会に提案しようとしている「教育基本条例案」「職員基本条例案」は、こうした情勢下で、「条例」化してまで公務員労働者、とりわけ教育労働者の団結と教職員組合を根絶一掃する攻撃です。労働者の根源的決起が噴き出していることへの支配階級・資本家階級の恐怖と危機感の現れです。
しかし「条例案」は積もりに積もった教育労働者の怒りに火をつけました! 粉砕を呼びかけるビラは吸い込まれるように労働者の手に渡り、職場で怒りが噴出しています。大阪の教育労働者は条例案粉砕の2波の府庁前行動に立ち、反撃が始まりました。不屈に闘いぬいてきた不起立闘争や評価制度絶対反対の闘いがすべての教育労働者の怒りと結合し、職場から労働組合をよみがえらせる情勢が到来しました。
私たちは「条例案粉砕! 国鉄闘争勝利、反失業・反原発、非正規職撤廃!」を掲げ、闘わない組合幹部を打倒し、職場の団結・労働組合をよみがえらせるために全労働者の先頭で闘います。
全国の教育労働者のみなさん。9・11―19反原発闘争を闘い、9・23フクシマと全国をむすぶ教育労働者交流集会に結集しよう。そして11・6労働者集会に職場の仲間とともに結集しよう。
首長・国家が教育を支配
橋下知事と維新の会は6月に強行成立させた「君が代」起立強制条例に続き、9月府議会と大阪市議会、11月堺市議会に提案する「教育基本条例案」「職員基本条例案」の素案を8月22日に発表しました。両条例案を主要公約に掲げて11月27日予定の大阪府知事・大阪市長のダブル選挙で民意を問うた上で、採決・成立させ、来年4月施行を目指すとしています。
これは大阪府・大阪市を再編する大阪都構想と一体の道州制・民営化・非正規職化の攻撃であり、「生首をバサッと切れる法改正」をもくろむ公務員制度改革の全国に先駆けた条例化です。
「条例案」提案にあたって維新の会幹部は「公務員のクビは取れないかのような神話があったが、そうでないとはっきりさせた」「戦後、教職員組合と政治が闘争を繰り広げる中で、政治がきちんと仕事をしてこなかった。それを実行したまでだ」と語っています。
公務員労働者の首切りを「自由」にし、教育現場の支配権を最後的に現場労働者から奪い、教育を首長・国家の統制・支配のもとに置くということです。戦後の公務員制度、教育行政のあり方を根本的に転換するため、評価による処分・免職の不安で労働者を縛り競争させ、教職員組合を徹底的にたたきつぶす攻撃です。労働者が団結して反撃すれば勝てるのです!
教育基本条例案は、首長(知事や市長)が「愛国心にあふれ、国際競争に対応できる人材を育てる」教育目標を設定し、首長の教育方針を実現できなければ教育委員も罷免。校長は任期付きで民間から公募、教員採用・教科書採択に関与し、教員を評価します。その結果をもって校長は教育委員会に評価され処分・免職の対象にされます。教員はこの教育方針に「反する意思決定をしてはならない」「反する教員は処分・免職」と、何重にも首長・支配階級の意思を貫く仕組みをつくっています。
東大阪市で現場を排除して強行された育鵬社の公民教科書採択も「条例案」と一体の攻撃です。
教職員の分限免職が乱発へ
大阪維新の会は、8月22日に発表した「教育基本条例案の提出について」と同条例素案で、「学校法人化や学校の統廃合による分限免職(整理解雇)をすることができる」「定員割れが続く、魅力に乏しい府立高校は、統廃合の対象に」すると明記しています。
橋下知事は「公立からこれだけの生徒を奪ってくれて、私立の皆さんには感謝している」(8月26日、私学との話し合い)と言い、公立高校と私立高校の授業料無償化によって公立高校の定員割れ(今年度4割)を意識的につくり出してきました。府立高校の通学区域を「府内全域」とし、府立高校を序列化し、定員割れの高校を意識的につくり出し、約10校のエリ−ト高校を残して廃校・民営化し、教育労働者は免職・整理解雇して非正規職化し、低賃金で首切り「自由」にする攻撃です。
小中学校でも、「子どもの減少」を理由とする学校の統廃合・クラス減で分限免職・整理解雇を行うということです。八尾市・西郡(にしごおり)の更地化と一体の桂中学校・桂小学校の廃校攻撃、福島県における「子どもの県外避難」を理由とする「講師解雇、新採ゼロ」攻撃、教員免許更新制による約600人の免許失効・失効前辞職も一体の攻撃です。
さらに職員基本条例案では「10人程度の事務所も含めた全民間企業の実態を反映」「民間と同水準の給与・勤務条件」と、国家公務員10%賃下げに続く賃下げ・非正規化を狙っています。
「不起立3回」で免職に
さらに教育基本条例案は処分・免職基準の明確化として、以下の「処分の例」をあげています。職務命令違反は、同じ命令に違反3回で免職(つまり不起立3回で免職)、5回の違反で免職。人事評価はD5%、C10%を義務づけ、2回連続最下位Dは免職。飲酒運転を行った者は免職または停職。心身の病気に対する免職など。
「日の丸・君が代」や原発推進教育など首長・校長の教育方針に従わない者に加えて、多忙化によるミスや健康破壊による病気、交通事故など、国家や資本の責任をすべて労働者に押し付け、次々と処分・免職にする。労働者を解雇し9割非正規化する全労働者にかけられた新自由主義攻撃そのものです。私たちはこんな処分や脅しに屈しない! 職場からわき出す怒りを団結に変えて、先頭で闘います。
職場の団結で組合甦らせる
国鉄分割・民営化により総評を解体して結成された連合は新自由主義の先兵であり、労働組合の名で下請け労働者に被曝労働を強要し原発を推進してきた原発事故の共犯者です。
山梨県教組出身の輿石東が党幹事長に、福岡県教組出身の神本美恵子が文部科学政務官に就任しました。原発再稼働と大増税の野田政権を全力で支える日教組本部は全国の教育労働者の敵です。
福島県教組は子どもたちを被曝から守る闘い、教育労働者への解雇や無茶苦茶な労働条件の強要への反撃など、子どもたちと労働者が生きぬくために必死で闘っています。大阪の二つの条例案粉砕の闘いは、福島県教組の闘いと同じく新自由主義と対決して、労働組合をよみがえらせ、労働者が生きぬく闘いです。
9月23日のフクシマと全国をむすぶ教育労働者交流集会を成功させ、福島県教組と団結して日教組をよみがえらせよう。条例案を粉砕し、11・6集会に教育労働者の大隊列を登場させよう。
〔革共同関西教育労働者委員会〕
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教育基本条例案のポイント
■基本理念に愛国心
・我が国及び郷土の伝統と文化を深く理 解し、愛国心及び郷土を愛する心にあふれる……人材を育てる
・国際競争に迅速的確に対応できる、世界標準で競争力の高い人材を育てる
■首長による教育支配
・首長の定めた教育目標を実現できない教育委員は罷免
・府立高校校長の公募制・年俸制・任期制を導入
・校長の経営方針への教員の服務義務
■教職員の分限免職
・職制・定数の改廃、予算の減少により廃職・過員を生じたときは、教員等の免職を行う
・5回目の職務命令違反又は同一の職務に対する3回目の違反を行った教員等は、直ちに分限免職とする
・教員の人事評価について「S5%/A20%/B60%/C10%/D5%」と明記。2年連続D評価なら分限免職
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週刊『前進』(2503号4面2)(2011/09/12 )
10・9三里塚集会へ招請状
反対同盟が大結集を呼びかけ
45年間の三里塚闘争は、日帝の反人民的な空港政策を破綻に追い込んでいる。反対同盟はフクシマと連帯し、軍事空港建設を阻んで闘う市東孝雄さんの農地を守り抜くために、10・9三里塚全国総決起集会への招請状を発した。呼びかけに応えて全国から総結集しよう。(編集局)
招請状
三里塚芝山連合空港反対同盟
全国の労働者、農民、闘う仲間のみなさん! 3・11の大震災と今なお放射能をまき散らす福島第1原発の爆発事故は、すべての人々に対して、これまでのあり方や価値観の転換を求めています。反対同盟は「国策」=空港建設に対して身体を張った45年間の原点に立ち、福島の怒りに限りなく連帯し、全国の農民の最先頭で闘う決意を新たにするものです。この情勢下、三里塚闘争もまた新たな決戦段階に入りました。10・9全国集会への大結集を呼びかけます。
政府権力と空港会社は、8月6日、大量の機動隊を押し立てて、天神峰現闘本部の破壊を強行しました。仮執行宣言をもってする緊急性もまったく無い中で、あえて踏み切ったこの憎むべき攻撃の本質は、市東さんの農地強奪です。直後の裁判(8・30行訴・農地法裁判)では、「年内結審・年度内判決」の構えを露骨にし、現地では第3誘導路工事を急ピッチで進めています。
三里塚の不屈の闘争は「国策」=成田空港を未完の欠陥空港に追い込みました。世界的な大不況による航空産業の低迷は、放射能の拡散やドルの信用不安による円高と相まって、ハブ空港から陥落した成田の危機をますます促進しています。現闘本部破壊はあせりに満ちた攻撃であり、「国策」に組み敷くための闘争破壊そのものです。反対同盟は8・30闘争でその策動を押し返し、農地決戦への突入を宣言しました。
泊原発3号機の再稼働に心底から怒りがこみ上げます。情報隠しとウソ、やらせ指示、原子力村の癒着こそ原発のすべてです。崩れ落ちた「安全神話」に代えて放射能安全デマがふりまかれ、低レベル放射能が子どもたちを襲っています。拡散した放射能が東京23区を超える面積から住民を締め出し、農地を破壊しました。被害は福島にとどまらず東北・関東一帯に広がり、すべての農家が直接の脅威にさらされています。
新自由主義による農業つぶしと地方の切り捨てが過疎をつくり、原発誘致を選択させ、その結果の原発事故が広大な無人地帯と放射能の脅威をもたらしました。あげくの「経済特区」と農業破壊、資本による漁業権のはく奪です。これこそ棄民政策そのものです。「国策」を掲げて強行された成田の農地収用、その象徴としての市東さんの農地取り上げ攻撃、基地拡張の沖縄の現実とまさに一体です。
ますます迷走する民主党・野田政権は、大失業と非正規労働を生み出す一方で、日本経団連と連合にしがみつき、原発推進とTPP(環太平洋経済連携協定)参加、法人税率引き下げをあからさまに打ち出しました。「国難」を掲げ、一切の矛盾を人民にしわ寄せして生き延びようとしています。しかしこれこそ巨万の怒りと決起を生み出す過程そのものです。攻撃をうち破る道は「国策」に対して身体を張って闘う「絶対反対」の闘いです。それを可能とする情勢が眼前に広がっています。
いまこそ大胆に、攻勢的に闘おう! 違いを超えて連帯し、巨万の力を生み出そう! 反原発と反TPPの農民反乱、基地全面撤去を求める沖縄の闘いは、もはや押しとどめることができません。反対同盟は、国鉄解雇撤回、偽装請負・外注化阻止へストライキで闘う動労千葉と労農連帯の絆をさらに強め、沖縄・関西住民と連帯して闘います。学生の決起こそが未来を切り開く。中東・北アフリカから世界に広がる民衆蜂起の嵐の中、いまこそ韓国やアメリカ、そして全世界の労働者・農民と連帯して闘おう。野田政権を打倒しよう。
市東さんの農地を守る闘いへの総決起を誓う10・9全国大結集を、渾身の力をこめて訴えます。
2011年9月6日
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記
【集会名称】
第3誘導路粉砕・市東さんの農地を守ろう! フクシマ連帯・原発再稼働許すな! TPP(環太平洋経済連携協定)反対! 軍事空港粉砕・改憲阻止! 10・9全国総決起集会
【日時】10月9日(日)正午
【会場】成田市東峰 反対同盟員所有畑
【主催】三里塚芝山連合空港反対同盟
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週刊『前進』(2503号4面3)(2011/09/12 )
9・6さいたま 国労東日本大会で情宣
国労東日本大会初日の9月6日、「共に闘う国労の会」は会場のラフレさいたま(さいたま市)前に登場して、東日本エリア本部を徹底弾劾し、現場組合員にJRとの闘いを訴える宣伝戦に立った。(写真)
1047名闘争の終結を宣言した7月末の全国大会に続き、東日本エリア本部は新人事・賃金制度の受諾や総合労働協約の締結に向けた歴史的な裏切りに走っている。
共に闘う国労の会は、「グリーンスタッフが雇い止めされたら組合員資格も奪うのか。青年の怒りと結び闘うべきだ」「被災地の組合員は職場の除染を求めて闘っている。国労こそ反原発闘争の先頭に立つべきだ」「全国大会での規約改定を絶対に認めない。和解拒否の闘争団は解雇撤回まで闘う」と訴えた。
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週刊『前進』(2503号4面4)(2011/09/12 )
広島・香川 原発推進教科書使うな
育鵬社版採択に緊急抗議
8月31日、広島県の呉市と尾道市で原発推進・戦争賛美の育鵬社の中学校教科書が採択されていたことが明らかになった(呉市は歴史と公民、尾道市は公民のみ)。極右勢力は沖縄・八重山とともに、広島をターゲットにしてきたのだ(広島県に隣接する山口県の岩国地区、島根県の益田地区でも育鵬社の歴史教科書を採択)。
この事態を受けて9月6日、8・6ヒロシマ大行動実行委員会、百万人署名運動広島県連絡会、婦人民主クラブ全国協広島支部の仲間が、呉市と尾道市の教育委員会に対する怒りの抗議行動に立った。
今年定年退職した元広教組組合員を含む3団体の代表5人は、何よりも福島原発事故で子どもの命が危険にさらされている中で、原発推進を主張する育鵬社の教科書を被爆県・広島において採択したことの歴史的犯罪性を徹底的に断罪した。「歴史の教科書で『国のために死ね』と教え、公民の教科書では『原発の犠牲になれ』と教えるのか!」「子どもの命を国家の犠牲にする教育など許せるか!」――激しい追及の声が次々に飛んだ。
呉市長の小村は元杉並区長・山田宏を党首とするファシスト団体・日本創新党応援首長連合の賛同者で、呉市職員の大リストラ、市営バスの民営化攻撃を進め、道州制導入の先頭に立っている。尾道市長の平谷は元尾道市教委教育長で、広島の教育労働運動つぶしの是正指導をやってきた張本人だ。
重大なのは呉の小村も尾道の平谷も、連合広島の推薦候補であるということだ。腐った体制内組合幹部どもが、新自由主義と戦争教育のファシスト首長をのさばらせているのだ。
しかし、彼らの支配はあまりに脆弱(ぜいじゃく)である。原発推進教育を許さない広島の教育労働者の決起を職場からつくり出そう。被災地・フクシマの怒りと結びついた広島における荒々しい階級的労働運動の復権を、国鉄決戦と反原発を軸に実現しよう。
四国の愛媛、香川の県立中高一貫校、愛媛県の今治市、四国中央市、上島町でも育鵬社の歴史・公民が採択された。これに対して9月2日、日教組香川の闘う教育労働者を先頭に、市民らが香川県教委に抗議の申し入れを行い、「育鵬社版教科書の採択を撤回せよ」と強く迫った。
中四国の教育労働者は福島県教組の闘いと一体となり、育鵬社の教科書を使った戦争賛美・原発推進教育を職場・地域の団結した闘いで粉砕し、11・6全国労働者集会1万人結集の先頭に立つ。
(革共同中四国地方委員会 H・D)
(写真 呉市教育委員会に「原発と戦争を賛美する育鵬社版の歴史・公民教科書採択を撤回せよ」と迫った【9月6日】)
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週刊『前進』(2503号4面5)(2011/09/12 )
8月29日〜9月5日
NATOがリビア軍事介入を継続/野田新政権が発足
●土壌汚染の実態マップ公表 福島第一原発事故による土壌汚染の調査地図が公表され、チェルノブイリの強制移住基準を超える汚染濃度地点が6市町村34地点に上った。(29日)
●急性白血病で作業員死亡 東京電力は福島第一原発で働いていた40代の男性作業員が急性白血病で死亡したと発表した。被曝との因果関係は「ない」としている。(30日)
●原子力大綱見直し作業再開 原子力委員会が原子力政策の基本方針となる「原子力政策大綱」の見直し作業再開を決定した。(30日)
●米議会が「戦争の民営化」に警告
米議会の戦時契約委員会がイラク、アフガニスタン戦争での米政府と民間業者との契約で、米政府が支出した公金の20〜30%、最大600億j(約4兆6千億円)が不正に浪費されたとし、民間業者への依存を強める政府に是正を勧告した。イラクとアフガンでは駐留米兵14万を上回る26万人が契約業者として活動している。(31日)
●NATO軍事介入、カダフィ拘束まで継続 パリで「新生リビア支援国際会議」が開かれ、リビア国外にある旧体制資産のうち計150億jの凍結を解除し、カダフィ拘束までNATO(北大西洋条約機構)が軍事介入を続けることで合意した。(1日)
●首都で過去最大の防災訓練 首都直下型地震を想定した総合防災訓練で、警視庁は都内97カ所の幹線道路で一斉に車両を通行止めにする過去最大規模の訓練を実施した。(1日)
●米が「普天間最優先」求める オバマ米大統領が野田新首相と電話会談し、普天間飛行場の移設問題を最優先で解決するよう求めた。また、防衛省は辺野古移設の環境影響評価(アセスメント)評価書を年内にも提出し、オスプレイ配備も容認する方針を沖縄県知事に伝えた。(1日)
●野田政権が発足 野田政権が正式に発足し、野田首相が組閣後の記者会見で「復興と原発事故収束」を最優先課題に掲げた。復興財源として臨時増税を目指すこと、原発の新規増設は困難だが安全性が確認できた原発は再稼働していくと明言した。(2日)
●「もんじゅ」予算来年も計上 野田内閣の中川正春文科相が高速増殖炉もんじゅについて、来年度予算に経費を計上する方針を表明した。(2日)
●事故直後のデータ報告されず 原子力安全・保安院が福島第一原発の事故当日から3日間のデータ解析で、1号機の炉心溶融と格納容器破損の切迫を把握しながら首相官邸に報告していなかったことを明らかにした。(2日)
●ロシアがタジキスタンに軍事拠点建設 ロシアがタジキスタンに駐留するロシア軍の基地貸借期限を49年間延長することで同国と合意した。(2日)
●イスラエルで過去最大のデモ イスラエル各地で生活費の高騰に抗議し社会改革を求める過去最大のデモが行われた。(3日)
●玄葉外相が辺野古推進表明 新内閣の玄葉光一郎外相が米軍普天間基地の辺野古移設を「日米合意に基づいて進めていく」と表明した。(5日)
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週刊『前進』(2503号5面1)(2011/09/12 )
反原発・反失業・国際連帯で11・6日比谷労働者大集会へ
次は9・19明治公園(午前10時)総結集だ
原発をなくせ! 首切りを撤回しろ! 生きさせろ! こんな社会にしたのは誰だ! 全国各地で高揚した9・11反原発・反失業の大デモの爆発は、新首相・野田の原発再稼働のための福島第一原発への視察パフォーマンスと「自衛隊を誇りに思う」発言(9月8日)に対し、根底的な怒りをたたきつけた。9月の闘いは今始まったばかり。次は9・19明治公園での大集会だ(午前10時結集)。ここから反原発・反失業と国際連帯の11・6日比谷野音での労働者大集会へ突き進もう!
体制内指導部をのりこえて
福島原発事故は、水蒸気爆発、圧力容器自体の大爆発の危機をもはらんで、いまだ収束の展望も見えない。高濃度放射能汚染と内部被曝の危険から、何よりも福島の子どもたちの命を守らなければならない。何層にも及ぶ下請け・孫請け、非正規化と偽装請負の過酷な被曝労働を絶対に許してはならない。
政府、地方行政、東京電力は、原発事故への根底的な怒りと闘いに恐怖し、それを抑え込むためさらに情報操作と事実の隠蔽(いんぺい)、ウソとペテンを駆使して「この程度の線量なら大丈夫」「除染すれば安全」「疎開する必要はない」などと福島県民全体にさらに被曝を強制し続けている。こんな国家と資本など断じて許せない!
さらに、JR労働者と郵政労働者を先頭とする、民営化攻撃の粉砕をかけた外注化・非正規化・偽装請負との決戦も、9月の大攻防に突入している。動労千葉の京葉車両センター構内業務外注化阻止の闘い、郵政非正規ユニオンの委員長雇い止めに対する解雇撤回闘争を先頭に、今こそ全国のあらゆる職場から、人として、労働者として、「当たり前」の怒りを解き放って総決起して闘う時だ。
とりわけ青年労働者の怒りと結びつき、生きるための真に自己解放的な闘いをつくり出そう。今日、全国のあらゆる産業の官民の青年労働者が、雇い止めや外注化・非正規化・偽装請負など、恐るべき無権利状態に置かれている。始まっている怒りの反乱をさらに何倍にも広げ、闘って勝利していく展望は、職場で国鉄決戦と反原発闘争を取り組み、大爆発させていくことの中にこそある。
9・19闘争を、連合や全労連の体制内労組幹部をのりこえ、現場労働者自身の力で全原発即時停止・廃炉と再稼働絶対阻止の闘いとして大爆発させよう。そこからさらに11・6全国労働者集会を、反原発・反失業と国際連帯を真っ向から掲げた1万人大結集闘争として圧倒的に闘いとるために総決起しよう。
野田超反動政権打倒しよう
菅政権の破産・崩壊を受けて登場した野田新政権は、世界大恐慌の激化と3・11大震災・福島原発事故のもと、日本帝国主義の体制崩壊的危機がさらに進行する中で、一方ではより露骨に日本経団連の大ブルジョアジーに軸足を置き、他方では連合の体制内指導部に支えられた、菅政権以上の極反動政権だ。それは日教組出身の輿石を民主党幹事長に据えたことが示すように、自治体、教労を始めとした労働者の怒りと反乱を抑えつけることを使命とし、原発推進、大増税、日米安保強化へと全力を挙げ突き進もうとしている。
しかし労働者をなめてはいけない。青年の怒りは支配層の思惑などはるかに超えて根底的だ。3・11情勢は、青年労働者にとって資本家や今の政治家、労組幹部に何かを期待したり委ねてきた時代の終わりを意味する。「がんばろう日本」などに唱和せず、危機と絶望をのりこえ生きるための闘いが始まっている。問題はどうすれば原発をなくせるのか、この社会のあり方を変えられるのか、青年の未来が開けるのかということだ。
核心は、最末期帝国主義・新自由主義と闘い、階級的な労働組合をよみがえらせ、労働者自身が団結して闘うことだ。その力こそ社会を根底から動かし変革するのだ。
07年8月のパリバ・ショック、08年9・15のリーマン・ショックをもって爆発し、本格的に激化・発展してきた世界大恐慌は、今や米国債の格下げとデフォルト(債務不履行)の危機が象徴するように、ドル基軸体制の最後的崩壊へと行き着き、資本主義・帝国主義そのものの終わりを告げている。この中で帝国主義は、労働者階級人民を地獄にたたき込み、戦争で世界を破滅させても生き延びようとしている。日本の政府・支配階級などは、福島原発事故が今もまったく収束できないのに、あくまで原発を再稼働させ、維持・推進するために躍起となっているのである。
野田新政権のとんでもない反動性は、被災地・福島を先頭とする根底的怒りと決起に対し、原発推進・再稼働、復興増税・消費大増税、日米安保強化=戦争の攻撃を振りかざしてきていることにある。闘う労働組合をよみがえらせ、9・11−19反原発闘争の大爆発と11・6労働者集会1万人結集の力で野田政権を打倒し労働者の未来を開こう。
外注化阻止・非正規職撤廃へ
闘う労働組合をよみがえらせるための実践が、動労千葉主催の「8・30外注化阻止・非正規職撤廃! JRの偽装請負を告発する大集会」の大成功を受け、激しく闘われている。国鉄分割・民営化絶対反対で2波のストを打ち抜き、40人の解雇者を出しながらその解雇者を守り、さらに毎年のようにストライキを闘ってきた動労千葉はこの10年間、全国で唯一、外注化を実力阻止し、しかも新たに青年労働者を組織して前進している。
その動労千葉は今、原発被曝労働や民間、公務員などあらゆる職場で蔓延(まんえん)する外注化・非正規化と偽装請負に対決し、反原発・反失業の国際統一行動の旗を掲げながら10月外注化実施阻止と11・6労働者集会に向けて連日、激しく闘い抜いている。
郵政非正規ユニオンの闘いは、全国・全産業にわたって大反響を呼び「もうこんな仕打ちは許さない」という声が地に満ちている。自治労・日教組を先頭とした現場組合員が、反原発・反失業の闘いの主軸で決起しようとしている。そして原発労働者の中からもライブカメラを指差し、「原発労働者の現実を報道しろ」という告発と決起が始まっている。今や一点の火花が燎原(りょうげん)の火となって燃え広がる時代だ。
9月闘争が決定的だ。9・19明治公園集会を5万人の大結集でかちとり反原発闘争情勢をさらに一変させよう。その力で11・6集会・国際統一行動を1万人を超える闘いとして爆発させよう。
第一に、フクシマの怒り、闘いと固く結んで、「すべての原発いますぐなくそう!全国会議」(な全=NAZEN)の運動を原則的かつ柔軟に拡大し大発展させよう。
第二に、動労千葉の闘いに連帯し、それに続いて新自由主義と闘い、外注化阻止・非正規職撤廃、偽装請負粉砕に向け全国の職場から立ち上がろう。国鉄闘争全国運動を職場に広げ、大胆に組織しよう。
第三に、青年労働者・学生を先頭に、国際連帯闘争をさらに発展させよう。イタリアでは9月に入り最初のゼネストが闘われ、交通・公共機関などが完全にストップした。ユーロ圏の第3の大国におけるデフォルトの危機下の怒りの決起だ。韓国・済州島(チェジュド)の海軍基地建設阻止闘争と連帯し、野田政権の沖縄名護新基地建設策動を絶対に阻止しよう。 この8月、シンディ・シーハンさん、民主労総ソウル本部、ドイツの闘う仲間との国際連帯が画期的に前進した。11・6を国際統一行動として大成功させよう。
国鉄決戦と反原発闘争こそ断末魔の帝国主義を打倒し、プロレタリア世界革命の勝利を切り開く基軸的闘いだ。大恐慌を世界革命へ! そのために今こそ反帝国主義・反スターリン主義の闘う労働者党を強固に建設し前進しよう。
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週刊『前進』(2503号5面2)(2011/09/12 )
郵政非正規ユニオン 「暴言なかった」と大うそ
会社ぐるみの隠蔽を許すな
郵政非正規ユニオン・ニュース第6号(9月6日付)によれば、日本郵便東京多摩支店と郵政非正規ユニオンとの3回目の団体交渉が8月31日に行われた。この席で当局側代表のN業務企画室長は、ユニオン委員長のSさんに対して現場管理者が12日、2時間にわたって「このバカ(ママ)、クズが」「バイトの分際で組合なんか作りやがって」等の脅迫的暴言を浴びせ続けた事実上の暴力行為について「そのような事実はなかった」と開き直ったという。白昼公然と職場内で行われた明白な事実を「調査の結果なかった」と強弁したのだ。また当局は団交の場で、同ユニオンの15人の雇い止め撤回要求を、理由も説明できないままなお拒否し続けている。
同日午後、ユニオン組合員たちは東京都労働委員会による初の調査に臨んだ。終了後、組合員たちは口々に「不当労働行為の否定し難い事実を突きつけられて、日本郵政当局は代理人弁護士を4人もたててきた。弁護士費用も相当なものだろう。赤字だと言って私たちを15人も雇い止めにしたくせに。黒いカラスを白いと言いくるめるために、ここまでやるのか」と怒りを語っていた。
委員長への暴言の件で会社側が「事情聴取」したという対象者は、S委員長に暴言を浴びせた課長当人A氏と、事件直後のミーティングで委員長の解雇(雇い止め)を予告するなど組合への敵意をむき出しにしていた別の課長B氏の2人だ。また委員長を「聴取」したのは何と暴言に及んだA課長当人だ。組合側はA課長から委員長への事情聴取の調書を開示するよう求めている。
当局が理不尽きわまる対応に走る理由は明白だ。A課長の脅迫行為は、委員長への雇い止め通告が不当労働行為であることを完全に証明する問題だからだ。犯罪行為なのだ。ゆえに会社ぐるみで隠蔽(いんぺい)しようとしているのだ。
当局は、委員長への雇い止め通告の理由について、組合排除の不当労働行為をごまかすために「能力の問題だ」などと強弁している。しかし、この「評価」を下した人間は、上記のA課長とB課長当人なのだ。何をか言わんやである。
委員長や今回雇い止めになった15人の非正規職の仲間は、ゆうパック再統合の大混乱への対応を含め現場の大半を支えてきた。それは職場の仲間全員が知っている。委員長のSさんは「いまや現場の大半を支えているのが、郵政だけで16万人という非正規労働者です。私たちへの雇い止めは、全国の非正規労働者全員の怒りに火を付ける。必ず勝利するまで闘います」と固い決意を語っている。
ユニオンのニュースや彼らの闘いを伝える労組交流センター全逓部会のビラを読んだ現場労働者から問い合わせや連帯の声が続々と入っているという。闘いは正念場だ。全国から支援・防衛の闘いに総力で取り組もう。
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週刊『前進』(2503号5面3)(2011/09/12 )
西郡住宅闘争 契約抹消の脅しを糾弾
9・14八尾市大抗議行動へ
全国、全関西から9・14八尾市大抗議行動への結集を訴えます。9・14闘争は橋下大阪府政下で八尾市が西郡にかけている更地化・廃村攻撃をはね返し、生きるためにこの社会を根本からひっくり返す大闘争だ。
7月26日、大阪高裁は住宅明け渡し裁判の控訴審で八尾市の請求を認める不当判決を出した。そして八尾市は7月27日付で、応能応益家賃制度に反対して供託で闘う仲間に「8月29日までに『滞納家賃』を全額納付するか納付相談に来なければ入居契約を取り消す」という催告書を送りつけてきた。断じて許さない。
これに対し8月16日、部落解放同盟全国連西郡支部と供託者たちは「こんな脅しに負けてなるものか」と団結を固め、全員が署名押印した「話し合いの申入書」(「連判状」だ!)を作成し、八尾市にたたきつけた。
さらに8月25日、西郡支部、八尾北医療センター明け渡しと闘う八尾北労組と八尾北命と健康を守る会、道州制・民営化と闘う共闘会議の労働者など30人が供託者とともに市役所前に登場し、供託者と代理人の末光道正議員が意気高く住宅管理課に乗り込んだ。住管は「プライバシー」を理由に「個別にしか話し合いをしない」などと分断を策動してきた。しかも「私は滞納金を払います」という無条件降伏を誓う「申出書」を書けと言ってきた。ふざけるな! 供託者は口々に住管を弾劾した(写真)。
「3・11原発事故を見ろ。裁判所が『安全』とした原発で事故が起きている。(応能応益制度を認めた)裁判所の判決が間違っている」「自分たちは互いの家賃、生活、家族のことなどを全部オープンにして話し合っている。プライバシー権の侵害は一切ない。みんな一緒に納付相談をやれ」「(住宅建設のために)私らは自分の家を提供して入ったんや。出て行けと言うんやったら元の家を返せ」「誰も応能応益を認めていない。みんなに説明しろ」「家賃の滞納なんかしていない。『家賃は俺が決めた』と言っている吉村議員に払ってもらえ」。
2時間にわたる追及は住管を追い詰め、八尾市とその手先である既成解同本部派=地区協を打ちのめし西郡住民を勇気づけている。暴力性をむき出しにした新自由主義攻撃と対決する西郡・八尾北の闘いは、棄民化と闘う被災地の労働者住民、外注化・非正規職化と闘う国鉄労働者の闘いと同じだ。連帯し9・11−19反原発闘争のまっただ中で9・14闘争を闘おう。その力で11・6労働者集会1万人結集を実現するぞ!
(投稿/全国連西郡支部・植村清)
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9・14八尾市抗議行動
午後3時、総決起集会、八尾北医療センター/4時半、八尾市役所前抗議行動/5時半、市役所からアリオまでデモ
/主催 部落解放同盟全国連西郡支部、八尾北医療センター労組、八尾北命と健康を守る会、道州制・民営化と闘う共闘会議
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週刊『前進』(2503号5面4)(2011/09/12 )
イスラエルで60万人デモ
米帝の中東支配の根幹揺るがす
チュニジア、エジプトでの革命に始まる中東革命の波がついにイスラエルにも波及した。7月中旬以降、イスラエルでは青年労働者が画歴史的な新自由主義との闘いを開始したのだ。それはイスラエルの国内支配体制の崩壊的危機を一気に促進し、米帝の中東支配の要をなすイスラエルという特殊な国家の根幹を揺るがしている。戦後の米帝の中東支配を総崩壊させかねないイスラエルの青年労働者の決起はなぜ起きたのか、そしていかなる形で発展しようとしているのだろうか。
(写真 エルサレムでの5万人の集会【9月3日】)
生活費の6割が家賃、青年が怒りの決起
9月3日、イスラエル全土で60万人を超える巨大な社会改革を求める青年労働者のデモが爆発した。テルアビブで50万人、エルサレムで5万人、ハイファで4万人、その他の諸都市で5万人がデモに参加した。現在イスラエルの総人口は775万人、総人口の8%ほどがデモに参加したことになる。7月中旬に家賃値上げに抗議した若者の闘いから始まったデモは、すでに3回行われており、7月23日に3万人、7月30日に15万人、8月6日に30万人と急速に拡大していった。
このデモの最大の特徴は、世界大恐慌下での全面的民営化と社会保障や医療などの公的サービスの切り捨て、低賃金、生活費の高騰と、貧富の差の極端な拡大に抗議し、資本家と政府に対し「生きさせろ!」と要求する青年労働者が大量に決起したということだ。
今日、イスラエルの総人口の23%(約177万人)が政府が決めた貧困ライン以下の生活を強いられている。しかも08年以降の物価上昇で住宅価格は55%、家賃は27%、基本的な消費物資は40%も上昇した。このため、多くの青年労働者が、生活費の6割以上を占めるに至った家賃を支払うことも、子どもを養育することもできなくなった。他方で、18人の大富豪がイスラエル経済を支配し、富の大部分を独占している。
こうした状況下で、イスラエルの青年労働者たちは、中東においては、アラブ人の労働者も、ユダヤ人の労働者も、結局は資本家によって支配され、同じ境遇におかれているのだということをはっきりと認識したのだ。そして彼らは、エジプトの労働者のように、資本家の支配を覆す闘いをしなければ、自分たちは資本家に殺される、エジプト労働者のように闘おうという決断をしたのだ。
これは、イスラエルの労働者が、自分たちの現在の生活を守るために「『テロや戦争を仕掛けてくる』アラブ人と闘う必要がある」という政府や資本家の扇動のペテン性に気がつき、〈生きるためにはアラブ人のように資本家階級と闘う必要がある>という階級的立場に移行し始めたことを意味する。やはり労働者階級は闘いの中で真実を学び取り、必ず資本主義打倒に決起する階級なのだ。
この闘いにはアシュケナジと呼ばれる東欧系ユダヤ人も参加しているが、デモ参加者の相当の部分がセファルディと呼ばれる北アフリカ・アジア系の労働者である。
帝国主義によって人工的に創設されたイスラエルの人口を一挙に増やし、国家としての体裁を保つために1950年代に北アフリカ・中東のアラブ諸国に住んでいたユダヤ人の80%がイスラエルに移住させられたが、それらの人々が下層労働者として雇用され、セファルディと呼ばれるようになった。セファルディはパレスチナ系イスラエル人以外のユダヤ人の6割を占め、新自由主義政策によって最も影響を受けた労働者層として今回の決起を主導している。
なお、領土を併合されてイスラエル国籍を取得したパレスチナ人とユダヤ人の共闘は一部で開始されているが本格化はしておらず、運動の革命的発展の中で解決されるべき今後の課題として残されている。
労組のストと街頭での巨万の決起が結合
このデモの第二の特徴は、労働者階級のストライキ闘争とも連携しているということだ。8月1日には、激しい民営化攻撃にさらされている10万人の地方公務員労組が24時間ストに突入し、青年労働者の巨大街頭デモと連携する闘いに決起した。民営化による医療の破壊と劣悪な労働条件に抗議する医師や看護師のストライキも頻発している。
イスラエルではヒスタドルートという官製の労働組合のナショナルセンターがあるが、労働者たちは、ヒスタドルートの官僚指導部による制動を振り切って政府や資本家の民営化政策との本格的闘いに突入しているのだ。街頭での巨万の決起と、労働組合の戦闘的決起の結合はイスラエルの労働者階級の闘いを新たな次元に突入させるであろう。
アラブ人民への敵意あおる策動うち破る
イスラエル史上最大の危機に直面したネタニヤフ政権は、この危機を突破するためにパレスチナ人やエジプトとの戦争的緊張をつくり出し、排外主義をあおることでこの闘いを終息させようとした。
ネタニヤフは8月18日に、紅海に近いエイラートで「イスラエル軍兵士へのテロ攻撃があり8人が死亡した」として、直ちにガザ地区の空爆とエジプト軍の一部に対する攻撃を行った。イスラエル軍による攻撃は8月25日まで繰り返して行われ、多くのパレスチナ人民が虐殺された。
ネタニヤフはこれによってアラブ人への敵意をあおり、デモの鎮静化を図り、この闘いが巨大な反政府闘争に発展するのを阻止しようとしたのだ。従来はこうした策動は成功していた。だが、今回は8月27日のデモの数が1万人程度に減少したものの、9月3日には再び60万人を超えるものになった。イスラエル政府による労働者の闘争圧殺の伝統的な切り札がもはや有効性をもたないほど、イスラエルの労働者の怒りが強いものであることが明らかになったのである。
闘いの大前進と開始された革命的分岐
だが、他方でイスラエル労働者階級の闘いは今、革命的分岐点に突き当たっている。最大の問題は、この闘いを指導する革命的指導部が存在しないということだ。
現在、青年労働者の街頭での闘いを指導している小ブル的急進勢力は、この闘いが政府と資本家の支配の打倒へと発展することを必死で阻止しようとしている。
したがって、このような指導部を打倒し、新たな革命的指導部を打ち立てない限り、この運動はもはやこれ以上発展しえない段階にきている。イスラエルでの労働者階級の勝利は、米帝の戦後世界体制を支える戦略的要である軍事基地国家の消滅を意味するものであり、米帝の中東支配および世界支配を崩壊させる威力を持つ。米帝は当然、激烈に反応するであろう。それは生半可な闘いでは勝利できない困難性をはらんでいる。だからこそ、この歴史的任務を担うことのできる指導部を押したて、中東革命、世界革命を推進する立場に徹底的に立ちきる闘いを創造する以外に勝利の道はないのである。
イスラエルの労働者階級は、エジプトや中東の労働者階級から学び、彼らとともに闘い、必ずやこの困難な闘いに勝利するであろう。
(丹沢 望)
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週刊『前進』(2503号5面5)(2011/09/12 )
法大裁判日程
★4・24集会弾圧裁判(控訴審)
第1回 9月22日(木)午後1時30分
★暴処法弾圧裁判
第24回公判(被告人質問) 9月29日(木)午後1時30分
※いずれも東京地裁429号法廷。12時30分に傍聴券配布所に集合
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週刊『前進』(2503号6面1)(2011/09/12 )
“全原発とめろ”の熱気を11月総決起へ
「な全」が全国のデモを牽引
“この秋、再稼働を止める決戦”
【関東】
●千葉 「ちばアクション」が220人の参加で大成功した。動労千葉と三里塚反対同盟も旗を持って駆けつけた。右翼の妨害をはねのけて、デモに数十人が飛び入り参加した。「若者が中心でやっている『ちばアクション』だから来た」「反原発とともに反失業を掲げることが重要だ」「労働組合が反原発で行動しているのがよい」との声。
赤ちゃんを抱いたお母さんや高校生、「3・11で世の中が変わった」という女性など、広範な労働者が参加した。
(写真 千葉市のデモに母親が多数参加し「子どもを守ろう!」とアピール)
●埼玉 150人がデモに出た。大宮駅近くの山丸公園の集会は、初参加者が多い。二本松に娘がいるという県内在住の女性は、「二本松の放射能はひどい。娘のことを思うと気が気でない」と訴えた。南相馬出身の学生は鉢呂の問題発言に触れ、「他人を思いやるのが知性であって、鉢呂にはそのかけらもない」。
デモは、途中にJRの総合事務所や工場があり、労働者が窓を開けて手を振る。大宮駅西口に向かうあたりは、デッキ上に見物人が鈴なりだった。
(写真 さいたま市【埼玉】)
●群馬 午後1時過ぎ、高崎市役所前広場に手作りのプラカードや黄色のグッズをもった青年たちが集まった。300人ほど集まったところでデモ前のフリーアピール。
「あっ、原発やってる!」。別会場のイベントからも集まってきた。2時20分にデモ出発。
隊列がどんどん増えていく。東電高崎支社前ではひときわ大きく抗議の声が響きわたり、デモ隊も1000人にふくれあがった。
夕方6時半から、高崎市総合福祉センターホールで「群馬・市東さんの農地を守る会」の呼びかけで、市東孝雄さん、秋田・大潟村の坂本進一郎さんと、群馬の農民を囲んでの集会が開かれた。
(写真 高崎市【群馬】)
●茨城 東海第二原発の地元で、被災地そのものである茨城で、1180人が参加し広瀬隆さん講演会とデモが行われた。
土浦市民会館の入り口は労働者市民であふれかえった。東海村から駆けつけた住民が「東海第二原発を廃炉に!」署名を訴え、700人近い人びとが応じた。青年労働者はNAZENののぼりを手に、パンフレットと自前のチラシを配布した。
講演終了後、350人のデモが土浦の街に繰り出した。子ども連れの母親の姿が目立つ。最高裁闘争勝利の地平を打ち固め、分割・民営化粉砕の闘いの新たな展開に入った動労水戸は、ストライキ準備の渦中からデモに決起し全体を牽引した。
(写真 土浦市【茨城】)
●栃木 「原発なくそう宇都宮パレード」は、労働組合からの参加もあり、若い組合員や、青年労働者、学生の姿が目立った。
集会では参加者から集められたメッセージカードが読み上げられ、放射能に対する怒り、政府の原発推進姿勢への弾劾の声が出された。
デモの先頭は乳母車のお母さんたち。集会場の周囲にいた人も次々に入ってきて、デモ隊列は120人ほどになった。デモの最後、東電宇都宮支店前では「東電は全責任を取れ!」のシュプレヒコールがくり返された。
(写真 宇都宮市【栃木】)
●静岡 浜岡原発がある静岡で、原発全廃!静岡アクションが行われた。静岡市の青葉公園でリレートークを行い、その後繁華街を練り歩いた。デモ参加者は10代から70代までの20人。大勢の人でにぎわう青葉公園・市役所一帯に、シュプレヒコールが響き渡った。
リレートークでは、「無関心ではいけないと思い、やってきました。一緒に力を合わせましょう」と、人前で訴えるのは初めてという女性。青年労働者は、闘わない労働組合を弾劾し、自分と仲間の未来のために闘うと宣言した。孫を連れて参加した女性も「よかったわぁ」。新しい学習会の予定も決まった。
(写真 静岡市)
●長野 長野駅前で「未来を選びたい」のスローガンのもと、合同労組を中軸に「反原発行動
NAGANO」を闘った。
まずフリートークでそれぞれの言葉で反原発を訴えた。それに応えてカンパを差し出していく人も続々現れた。日本人と結婚し子どもを持つフランス人は、全身で原発と日本政府の原発政策への怒りを表明、サルコジ政権によるMOX燃料の日本への輸出を弾劾した。
若者の注目の中、意気高くデモを貫徹した。
(写真 長野市)
●山梨 午前11時、「さよなら原発・大行進」に参加した。100人がJR甲府駅南口の信玄公像前に集まり、「原発はいらない!」と声をあげながら甲府市内をデモした。東電山梨支店前では全参加者が怒りのシュプレヒコールをあげた。
百万人署名運動・山梨連絡会と郡内地区連絡会はその後、午後1時30分から、「すべての原発の停止と廃止を求める9・11講演会」を開催した。
【関西】
●大阪 中之島・剣先公園で310人の労働者・学生が結集し、反原発集会が闘われた。報告とリレートークで、政府や電力資本が推進する原発への怒りが表明された。
「橋下・維新の会による『クビ切り条例』は道州制・360万人クビ切りの先取りだ! 福島の闘いと連帯し、労働組合の存在意義をかけて闘う」と、青年労働者の闘いの決意が表明された。
梅田の中心地に向かうデモには青年労働者が次々と飛び入り参加した。
(写真 大阪市では首切り・失業攻撃と原発への怒りを一つにして闘った)
【中国・四国】
●広島 原爆ドーム前に85人が集まった。原発を必要とするような経済や世の中のあり方を変えようと歌で訴えた女性。8・6大行動を通して運動に参加し「原発のない世の中へ革命を起こしていこう」と訴えた若い女性。「戦争と原発は一体。この体制にノーを」「今こそ仲間を増やし、原発をなくそう」とリレートークが続いた。
被爆医療に携わってきた高陽第一診療所、反戦被爆者の会の下田礼子さん、全学連と発言が続き、中国電力本社に向かってデモに出た。
(写真 広島市で「STOP!上関原発」の横断幕を先頭に中電本社へデモ)
●岡山 青年やアーティストのグループを始めとした実行委員会のもとに、反原発の全一日行動が取り組まれた。
デモに先立つ駅前でのミニライブで歩道を埋めた参加者は、午後1時過ぎからデモに出発した。思い思いのメッセージボードやのぼり旗がにぎやかに続いた。参加者は300人以上になった。
●松江 島根原発の地元、松江市では、午後1時から「さようなら島根原発ネットワーク」の署名活動とデモ行進が行われ、200人を超える労働者市民が参加した。
午前11時からの松江駅前での百万人署名運動呼びかけの署名運動・リレートークでは、原発への怒りを共有した感動的な出会いがあり、101筆の署名が寄せられた。
●徳島 労組がデモを呼びかけた。国鉄闘争全国運動、星野救援会、さらに原発に反対する主婦、親子連れなど幅広い陣形が参加した。
四電徳島支店前では、伊方原発を続ける傲慢な姿に怒りのシュプレヒコールをぶつけた。
●愛媛 松山アクションは、午後2時から松山市駅前坊っちゃん広場で始まった。自治体労働者が「すべての原発再稼働を止めよう。野田政権下でこの秋、伊方3号炉再稼働を止める決戦です」と発言。9・11アピールを読み上げてデモに出発した。100人のデモになった。
(写真 松山市【愛媛】)
●香川 約70人がデモ。四国電力の「やらせ」問題や、原発推進の「つくる会」系の育鵬社教科書が香川県で初めて採択される中で、原発反対の怒りがデモとなった。
午後1時前に高松市の中央公園に続々と人が集まってきた。目指すは、伊方原発を稼働している四国電力本店だ。デモは商店街を通りぬけ、四国電力本店ビルに向かって、すべての人々が怒りをぶつけた。
(写真 高松市【香川】)
【北海道】
●札幌市 「9・11イラクとフクシマ・泊をつなぐ集会&ピースウォーク」に参加した。札教組など労働者が多く、200人近い結集だった。午後の大通公園での独自街宣では、福島から子どもを連れて避難した女性らの反原発の切実な声が寄せられた。
●伊達市 6・11に続いて「ピースウォーク・イン伊達」が22人の結集で行われ、道南ユニオンが参加した。
【東海・北陸】
●愛知・岐阜・三重 「NAZEN・あいち」は、12時から名古屋市中心部の栄噴水前でリレートークと1千万署名に取り組んだ。1時間あまりの間に署名は50人を上回った。
岐阜では百万人署名運動の仲間が、三重でも四日市のNAZENと百万人署名運動が「さよなら原発」の百万人アクションに参加した。
●富山 富山市市民プラザ・マルチスタジオで、反原発アクション富山の集会が開催された。
ネットで集会を知り参加した関東地方の女性は、「子どもの鼻血をきっかけに富山に避難してきた」「ネットで訴える段階から行動することがいま求められている」と自らの思いを語った。
富山市内のアーケードを練り歩いてデモした。
(写真 富山市)
【九州・沖縄】
●福岡 「脱!原発サウンドデモ 福岡」が1000人を超える労働者・市民の結集で闘われた。集会後、警固公園から天神の繁華街を一周する大デモがうちぬかれ、合同労組レイバーユニオン福岡や百万人署名運動、福教組有志などが「NAZEN」の旗のもとに参加した。
(写真 福岡市)
●北九州市 9日、1000人の集会とデモが闘い取られた。
●沖縄 那覇市の国際通りでデモが行われた。デモに先立って、まずパレット前の広場と県民広場で、行動への参加の呼びかけとNAZENの署名集めが行われた。沖縄労組交流センターの労働者やうるまユニオン委員長の富田晋さん、東京の青年らが次々にマイクをとってアピール。「基地も原発もいらない」「沖縄でも原発を造ろうという計画がある。絶対に造らせてはダメ」。訴えに応えるように、多くの県民がNAZENの署名とカンパに応じてくれた。
国際通りデモは真新しいNAZENののぼりを先頭に、子ども連れの飛び入りの参加もあり、25人で行われた。
(写真 那覇市【沖縄】)
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週刊『前進』(2503号6面2)(2011/09/12 )
全学連大会、歴史的成功かちとる
全学連第72回定期全国大会が9月9、10日に東京で開催され、全国から100人を超える参加で歴史的な成功をかちとった。初参加の学生も多く、生き生きとした発言が続いた。そして被災地・福島と連帯して反原発闘争を全国で推進し、法政大学を先頭に自治会を再建し、学生運動の大高揚を切り開くことを誓った。2日間の真剣で活発な討論の後に、斎藤郁真委員長(法大)、坂野陽平書記長(上智大)を始めとする新執行部を選出し、闘う体制を打ち固めた。(記事次号)
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