ZENSHIN 2011/06/13(No2491 p06)
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週刊『前進』(2491号1面1)(2011/06/13 )
動労千葉を先頭に国鉄決戦へ
JR体制打倒−組織拡大実現を
6・5−6・11の大高揚ひき継ぎ職場で反原発・反失業を闘おう
(写真 全国から1780人が集まり国鉄決戦と反原発闘争に総決起することを宣言した6・5国鉄闘争全国運動集会。被災地から結集した仲間と怒りを一つに団結ガンバロー【6月5日 東京・日比谷公会堂】=関連記事2、3、6面)
6・5国鉄闘争大集会は、「国鉄分割・民営化絶対反対! 1047名解雇撤回! 新自由主義・震災解雇と闘う反失業大闘争を!」と真っ向から訴え、全国から東京・日比谷公会堂に1780人を大結集して感動的な成功をおさめた。大挙駆けつけ登壇し発言した被災地の人びとの根源的な怒り、闘いと固く結んで、6〜7月国鉄決戦への総決起と反原発・反失業闘争の大爆発への決意と方針が圧倒的に打ち固められた。国鉄闘争全国運動の大発展で、闘う労働組合の再生へ進もう。
全国運動の新たな展望
6・5大集会は第一に、3・11大震災情勢に根底的かつ全面的に対決し、国鉄闘争全国運動の新たな発展を切り開く歴史的な集会となった。職場生産点から労働者階級の、とりわけ青年労働者の団結をつくり出し、労働組合を革命的戦闘的に再生する闘いをさらに全力で推し進めることを力強く宣言した。
世界大恐慌のもとで発生した大震災と原発事故によって、今や1千万人規模の大失業時代へと突入している。震災を口実にした解雇・リストラ、賃金未払い、賃下げ、非正規職化、労働強化などのあらゆる攻撃、そして深刻な原発被曝と地域社会の崩壊が、労働者人民の生活と生存を脅かしている。労働者人民をこうした大災厄にたたき込みながら、日帝支配階級は「復興」や「挙国一致」を振りかざし、怒りの反撃を圧殺して、階級的なもの一切を根絶やしにしていこうとしている。
だが労働者人民は、3・11が国家と資本による階級的大犯罪であることを見抜き、根源的怒りりを解き放ち、階級的団結を打ち固めて、3・11情勢に立ち向かいつつある。被災地の根源的な怒りと闘い、郵政雇い止め攻撃への反撃を始め、4大産別を軸に青年労働者を先頭とした職場での重大な闘いが開始されてきた。このプロレタリア革命を切り開く力が、6・5に総結集したのだ。
闘う労働組合の再生へ
6・5大集会は第二に、〈反原発>の巨大なうねりを〈反失業>と結合させ、その主体的推進軸に労働組合の再生を据えてかちとられた。原発を唯一止めることができるのは、闘う労働組合・労働運動の力だ。
労働組合が国家と資本の手先になった時から新自由主義の攻撃は全面化し、民営化、外注化、非正規職化、強労働と低賃金と失業がはびこってきた。安全は崩壊し、原発の大増設や高速増殖炉の稼動、頻発する事故隠しとデータ改ざんが横行した。その必然的帰結が福島第一原発事故である。これこそ国鉄分割・民営化が行き着いた先だ。
だが、この腐敗した労働組合幹部を打ち倒し、労働者が団結して資本と闘う武器としての労働組合の本来の姿を取り戻すならば、資本のやりたい放題は不可能となり、社会を根本から変える力を生み出すことができる。
日帝・菅政権は、最末期帝国主義の新自由主義の破滅的な危機にあえいでいる。震災恐慌と原発事故が、日帝を二度と立ち上がることができない地獄にたたき込んでいる。ブルジョア議会制度のもとでの権力支配は崩壊し、国家機構丸ごとの腐敗と、支配階級の分裂・抗争が進行している。日帝は労働者を犠牲にし、階級的闘いを暴力的に圧殺してこの危機をのりきろうとしている。
国家公務員賃金の1割削減も、大阪府知事・橋下の「君が代」起立・斉唱条例も、さらに5・11関西生コン支部弾圧や5・20三里塚闘争弾圧も、労働組合を解体して3・11情勢下の階級的決起を圧殺しようとする攻撃だ。6・5集会はこの攻撃を青年労働者を先頭に労働組合の団結で打ち破る戦闘宣言を発した。
(写真 6・5国鉄大集会直前、東京電力本店へ450人が怒りのデモ。日比谷通りでは右翼の街宣カーやファシスト在特会が「原発の火を消すな」と叫んで妨害に出たが、意気高くデモを貫徹し国鉄集会に合流した【5日 新橋】) 国鉄闘争を基軸にして
6・5大集会は第三に、こうした労働組合再生の闘いの基軸が国鉄闘争であることを鮮明にして、6〜7月国鉄決戦と反原発闘争への総決起を高らかに宣言した。
ブルジョア的な「復興」イデオロギーは、「4・9政治和解」を全社会化した攻撃としてある。そして今日の大失業攻撃は、国鉄型解雇の攻撃である。福島原発事故で暴露されたのは、JR資本の顧問弁護士と東京電力の顧問弁護士が同じ法律事務所で、そこは裁判官の退職後の天下り先だったということだ。この事実は、5・24葛西発言とともに、国鉄解雇撤回闘争と反原発闘争が、まさにひとつの闘いであることを示している。
動労千葉・動労総連合の存在と1047名解雇撤回闘争の継続、4・9反革命と対決する国鉄全国運動が、国鉄分割・民営化の決着を阻んでいる。敵は3・11情勢下で1047名闘争を完全に葬り去り、分割・民営化以来25年間の労働者支配のあり方を根本的に転換し総決算する攻撃を開始した。この攻防は、動労千葉と国労の解体攻撃との激突を決定的な焦点として始まっている。
だが国労を資本の奴隷にするという攻撃は、国労と国鉄労働者の中に今なお息づく階級的魂と怒りに火を付ける。4・9政治和解を拒否し、国労再生を訴える闘いは、必ず平成採の青年労働者の決起を呼び覚ます。すでに動労千葉は、運転職場での動労千葉解体攻撃の粉砕と、平成採獲得を軸とした組織拡大の攻勢的な闘いに打って出ている。
原発推進狙う「大連立」
6・5集会で、清野和彦さん(元福島県教組委員長)は、「敵はやっつけなくてはいけない」「政府は情報公開したらパニックが起きると言うが、世の中がここまで来た以上、パニックでも起こさない限り前に進めない」と声を振り絞って訴えた。この怒りと結びつき、今こそ反原発闘争に決起しよう。
政府はIAEA(国際原子力機関)に提出した報告書で、福島第一原発が1〜3号機でメルトスルー(溶融貫通)を起こしていたことを認めた。溶けた核燃料が壊れた圧力容器から流れ落ち、格納容器の底にたまっているということだ。原子炉建屋などにたまった高濃度汚染水は、5月末の推計で約10万5100d。含まれるヨウ素とセシウムの放射能量は72万テ@d4ラ(兆)ベクレル。これは、同原発で1年間に放出が許されている放射能量の実に320万倍にあたるのだ。
まさに原発事故が生態系を破壊し、海を殺し、農業・漁業と地域を崩壊させている。
菅政権は原発政策を本質的には維持するために、浜岡原発だけを期限付きで運転停止した。だがこれに対し、国鉄分割・民営化の極悪の張本人であった葛西敬之(現JR東海会長)が、5月24日の産経新聞に登場し「原発継続にしか日本の活路はない」とわめき始めた。また海江田経産相が現在運転を休止し点検中の原発35基を7月に稼動させると公言し、国家戦略室はこの期に及んで「原子力は最重要の国家戦略」という内容の、日帝のエネルギー政策を発表した。
この間の、菅政権不信任をめぐる醜悪な政争の中で策動されている「大連立」とか「挙国一致内閣」なるものが狙っているものこそ、原発推進と大増税や改憲だ。
そもそも葛西発言の結論は、「今やこの一点(全原発の全面稼働)に国の存亡がかかっている。本件については与党も野党もない。この一案件だけに限った挙国一致内閣があってもいい」というものだ。福島原発事故が突き出している日帝の体制崩壊と原発推進政策の絶望的破綻を、一切の階級的なものの圧殺と「挙国一致」体制の形成でのりきろうという反革命策動を、労働者と労働組合の団結と決起で絶対に粉砕しきらなければならない。
6・5集会と6・11反原発100万人デモの大高揚から、6〜7月国鉄決戦と反原発・反失業の大闘争へ進撃しよう。
闘争団きり捨て許さぬ
7月国労大会を「第2の修善寺大会」にするために、「1047名解雇撤回、闘争団切り捨ての国労規約改定を許すな!」を掲げ、大会代議員選挙決戦に勝利しよう。北海道・占冠(しむかっぷ)村でのJR石勝線事故は、多くの死傷者を出す大惨事を紙一重で免れたとはいえ、利益優先のJR資本と大合理化に率先協力してきたJR総連、JR連合などの御用組合幹部たちが引き起こした重大事態だ。だがこの犯罪的集団に今やJR総連に代わり国労が入ろうとしているのだ。
闘争団を切り捨て、JR資本の先兵へと転向・変質しようとする国労本部を労働者の階級的怒りで打倒しよう。6月7日に最高裁は鉄建公団訴訟を継続・貫徹してきた3原告に対し、上告棄却を決定した。この大反動を徹底弾劾し、6〜7月国鉄決戦で、国労の連合化を断固として粉砕するために闘おう。6・5集会の地平から、全国の職場や地域で、階級的団結を組織する闘いとして、動労千葉物販、国労原告団物販に取り組もう。
6・15〜17JP労組大会闘争を、原発・失業・郵政リストラと対決して闘う労働組合をよみがえらせる闘いとしよう。非正規労働者の大量雇い止めを絶対に粉砕しよう。
反原発闘争の高揚へ、6・19フクシマ大行動―7・8東北大学集会に決起しよう。7・10反戦反核東京集会から8・6―8・9に向けて闘おう。
最後に、声を大にして2011年夏期カンパ決戦への総決起を訴えます。国鉄決戦を闘い、反原発・反失業闘争を爆発させ、プロレタリア世界革命を切り開くために、圧倒的なカンパを革共同にぜひ寄せてください。
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週刊『前進』(2491号1面2)(2011/06/13 )
勾留の38人を全員奪還 5・20三里塚大弾圧
5・20三里塚現闘本部裁判で逮捕され勾留が続いていた38人を10日に奪還した。これで50人全員を奪還した。三里塚闘争の大勝利だ。
東京高裁は三里塚闘争のシンボル天神峰現闘本部の撤去に道を開く反動判決を5月20日に強行した。さらに裁判終了後、強制執行停止を申し立て裁判所の廊下で待っていた三里塚反対同盟と支援者ら50人を、警視庁が「不退去罪」で逮捕した。これを口実に前進社本社を始め全国三十カ所以上を不当捜索した。
この弾圧は、大震災と原発事故で高まる人民の怒りが三里塚と結びつき大闘争に発展していくことへの支配階級の恐怖を示して余りある。
こんな弾圧で三里塚と人民の闘いをつぶせると思ったら大間違いだ。現闘本部の破壊を実力阻止し、国鉄決戦、反原発・反失業闘争を爆発させよう。それこそ今回の弾圧に対する革命的回答だ。
さらに大阪でも10日、5・24弾圧で勾留されていた同志を奪還した。
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週刊『前進』(2491号1面3)(2011/06/13 )
国鉄決戦と反原発を闘い革命勝利を開く圧倒的夏期カンパを
6・11反原発百万人行動が全国で大高揚しました。「故郷を返せ」「人間を返せ」「未来を返せ」――フクシマの怒りは、原発と被曝労働を体制維持の必須条件とした日本帝国主義打倒までやむことのない根底的怒りです。それは、大失業の中で必死に生き抜く労働者階級、とりわけ2千万青年労働者の怒りそのものです。革共同はこの根底的な怒りと結びつき、プロレタリア革命を実現するために闘います。
「6・11」の次は何か。どうしたら原発を廃絶することができるのか。今、膨大な労働者民衆が問いを発しています。その回答は、1780人が結集した6・5国鉄全国運動大集会の中に示されています。すなわち、国鉄闘争を先頭に闘う労働組合をよみがえらせることです。
原発は、国鉄分割・民営化と一体で徹底した労働組合破壊とその結果としての幾層もの下請け・孫請けの分断によって成り立ってきました。だからこそ、この分断をぶち破って原発労働者・電力労働者の中に団結を取り戻すことこそが、実際に原発を廃炉にする道です。その展望が動労千葉を先頭とした国鉄闘争にあります。
実際に反原発・反失業デモに決起した青年労働者たちが、動労千葉の存在と闘いを通して団結のすばらしさと労働組合の可能性に目覚め、「ここにこそ自分たちの未来と展望がある」と急速に立ち上がっています。いよいよ彼らを先頭に、「大連立」などと言った腐りきったブルジョア支配の延命策をぶち破って、プロレタリア革命に決起する正念場が来ました。
今こそ青年労働者・学生の党を建設しましょう。社会の根底的変革には、闘う労働組合の復権とともに、労働者の怒りと希望を体現し、すべての労働者・農民・漁民・学生の最高の団結体としての党の全社会的登場が求められています。そのための圧倒的な夏期カンパを訴えます。
今や反失業・反原発の100万人の大衆行動を組織するビラ・宣伝物が必要です。大失業攻撃と対決し、賃金奴隷制の鎖を打ち砕く闘いの兵糧が必要です。三里塚弾圧を始めあらゆる治安弾圧を粉砕して闘いを前進させる資金が必要です。この激動情勢下で思う存分暴れ回り、仲間を組織するために力を投入してください。可能な方は10万円を単位とするカンパを、その条件がない方は周りに呼びかけてカンパを集めてくださるよう、心からお願いします。
ともに労働者の社会をつくりましょう!
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週刊『前進』(2491号1面4)(2011/06/13 )
前進速報版から
▼38人の仲間を返せ!東京地裁前で連日の街宣▼星野再審ビデオ国賠訴訟▼中国・広東省で賃金未払いに1000人の農民工が暴動
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週刊『前進』(2491号1面5)(2011/06/13 )
日程 6・19怒りのフクシマ大行動
放射能に未来を奪われてたまるか! すべての原発をとめよう!
6・19怒りのフクシマ大行動
日時 6月19日(日)午後1時〜 (午後3時デモ出発予定)
場所 福島市・街なか広場(JR福島駅東口徒歩5分、栄町交差点)
主催 6・19フクシマ大行動実行委員会
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週刊『前進』(2491号2面1)(2011/06/13 )
被災地の根源的な闘いと共に反失業・反原発の大闘争へ
国鉄闘争全国運動で労組再生を
(写真 会場をぎっしり埋めた参加者に向けて訴える動労千葉の田中委員長)
国鉄闘争全国運動6・5大集会では、職場・地域での1年間の実践に裏打ちされた熱気と決意あふれる発言が相次いだ。大江照己動労西日本委員長のインターナショナル斉唱、長田敏之動労千葉書記長の団結がんばろーで集会を締めくくり、全参加者が労働運動再生へ打って出ることを誓い合った。前号の田中康宏動労千葉委員長の訴えに続き発言要旨を紹介します。(編集局)
連帯あいさつ
13人の仲間を早期奪還する 全日本建設運輸連帯労組関西地区生コン支部 武谷新吾執行委員
5月11日に関西宇部と結託した大阪府警本部が21カ所を家宅捜索し、13人を逮捕しました。昨年5月14日の抗議行動を「威力業務妨害」とデッチあげての弾圧です。
われわれは05年の弾圧をはね返し、06年以降、大幅賃上げと生コン価格の値戻しを実現してきました。昨年は7月からのゼネストで大きな成果をあげました。
この中で敵がもくろんできたのは集団交渉つぶしでした。それにひるまず、今年3月には近畿2府4県、9団体320社ほどを集めて集団交渉を開き、月7千円の賃上げで解決しました。1人あたり年間約10万円ですが震災義援金として全員がカンパしています。
大手ゼネコンによる集団交渉つぶしをはね返したことが今回の弾圧の本質です。敵はかなり弱り、なりふり構わず弾圧をしてきています。
この国鉄闘争を勝利的に解決することが仲間の早期奪還にもつながると思います。ご支援よろしくお願いします。
組合脱退強要の警察許せぬ 全日本建設運輸連帯労組関西地区生コン支部 西山直洋執行委員
今回は本当におかしな弾圧です。関西宇部に対する行動については、ずっと民事で争ってきています。相手側が業務妨害の民事裁判では負けそうだから、なんとか巻き返しを図るために行った刑事弾圧というのが今回の弾圧の本質です。
警察は露骨にやってきています。逮捕されたメンバーの家族に対して、家にわざわざ行って「組合をやめろ」と警察が言っている。まさに国家的不当労働行為です。われわれは、警察によるこんな不当労働行為は一切認めない。運動によって巻き返していく決意です。
反原発で全国的な団結がつくられています。権力は各地で飛び散る火花をどうしても消したい。われわれは逆に、それらをぜひともつなげていく役割の運動を広げていきたいと思います。
“闘えば勝てるんだ”と実感 「日の丸・君が代」不起立処分と闘う教育労働者 根津公子さん
この3月に無事退職を迎えることができました。累積過重処分が行われていましたから、08年には「もう首だ」と思っていました。大勢の人たちが毎日毎日、都庁に押しかけてくれたことで首にならなかったと確信しています。闘えば勝てるんだ、権力側が狙っていることは覆せるんだということが実感として分かりました。
大阪では「君が代」起立条例が通り、9月には、これで免職にしていくことも提案するそうです。何よりも教員が現場で不起立闘争を続けていくという確認を互いにしながら反対闘争に入っていく必要があります。
原発問題を見ても教育の責任を考えざるをえません。こういった教育のつくり直しが課題になっています。今後も私なりに頑張っていきます。
呼びかけ人の訴え
連合はもはや犯罪集団だ 開会あいさつ 元国労九州本部書記長 手嶋浩一さん
原子力発電に注ぎ込む金があれば地震や津波の被害は防げる。しかし資本家どもは、けっしてそうはしません。福島の原発事故は完全に人災です。資本家どもは資本蓄積のためなら人殺しでも何でもする連中です。大震災は、その本性をむき出しに暴露しました。
今も被曝労働を強いられている労働者の実態。菅総理や連合幹部、電力総連の幹部連中はこれをどう見ているのか。
恥を恥とも思わず、人殺しを犯罪とも思わない資本、これに屈服する連合はいまや御用組合という言葉を通り越して犯罪集団、人殺し集団と言っても過言ではない。
闘う労働組合の旗を全国各地に打ち立て張り巡らせていこう。もう沈黙は許されません。声を上げ、行動に立ち上がりましょう。この全国運動をいっそう発展させていくことを訴えまして開会のあいさつとします。
焼け太りを狙う支配勢力 日本近代史研究者 伊藤晃さん
「日本の復興」が叫ばれています。第2次大戦直後と同じように、こういう動きがあると必ず焼け太りする勢力が出てきます。公務員賃金切り下げや社会保障給付引き下げ、被災地の復興を口実に規制緩和を進め、道州制のきっかけをつくろうとしている。また震災直後に被災地で起こったことは国民保護法が狙っていたことそのものです。労働組合もここで転向のきっかけをつかもうとしている。震災を利用して自分たちがずっと狙ってきたものをここで実現しようとしている。
一人ひとりの声を責任追及に向けるべきです。働く者の権利、生きる権利からすべてのことを出発させることです。いま必要なのは、その主体をどうつくるかです。
全国運動をつくった意味がいまこそはっきりしてきました。労働運動の再建こそ、その主体でなければならない。私たちの運動は、依然として大きくない。しかしこの運動の中にすべての芽がある。そのことに確信を持ちましょう。この芽を全国いたる所に広げ、つなぎ合わせましょう。
闘う活動家の全国的結集軸 韓国労働運動史研究家 金元重さん
かつて日本の労働運動の象徴であった国労が後退に後退を重ねていますが、韓国もけっして楽観できない。7月1日から企業・事業所別の複数組合が許容され、同時に交渉窓口の一本化で少数組合、民主労組の圧殺策動が進んでいます。6月末には自称「国民労総」という労資協調路線を掲げた第3のナショナルセンターが出発しようとしています。しかし、こうした運動が韓国で支持を得るとは思えません。
韓国で新しい労働者教育の全国的機関「社会労働研究院(仮称)」が6月17日にソウルで創立大会を持ちます。韓国でも闘う労働組合が弱くなったのは若い活動家が育たなくなってきたからだという認識があり準備が進められてきました。
この全国運動も、闘う労働組合の活動を担っている活動家の結集軸という共通の意識があります。形は違いますけれども、同じ時期にスタートしている韓国と日本の新しい民主的な労働運動再構築のための運動に手を携えて協力していきたいと思います。
愛媛・伊方原発の廃止へ闘う 愛媛県職員労働組合 宇都宮理委員長
愛媛においても5月27日、やっと「愛媛の会」を結成しました。動労千葉の滝口さんの講演、愛媛の労働運動の大先輩、今年3月末で雇い止めを受けた仲間の発言もあり闘う気概にあふれた大会になりました。
私たちの組合も今回、多くの仲間が被災現地に入り、当局や既成組合の思惑を超えて多くのことを学んできました。労働者・農民・漁民がいて、これを全国の仲間が支えれば被災地は必ず再建できると思います。
しかし原発だけはどうしようもありません。人間の営みのすべてを奪う核を絶対に許すことはできません。愛媛でも伊方原発廃止まで闘いたいと思います。
公務員賃金引き下げについて公務員連絡会は、提案から10日後に闘うことなく合意しました。労働組合として許されません。公務員賃下げは官民労働者ともに影響を受けますから、怒りを結集してここから道を開いていきたいと思います。
責任取らない政府逃がすな 世田谷地区労働組合協議会顧問 花輪不二男さん
責任をとらない政府を逃がしちゃいけない。戦争責任をとらない政治家が、どんどん復帰をして日本の戦後政治を反動化していきました。中曽根や佐藤栄作など枚挙にいとまがありません。
中曽根は、国鉄分割・民営化に際して「一人も路頭に迷わせない」と言っておきながら責任をとらない。また、これに同調して政府にお願いをする労働組合も許せない。
国鉄が国の機関であった時代に不当労働行為を大々的にやったわけです。民主党に代わったとはいえ今の政府がその尻ぬぐいをするのは当然なんです。なぜ逃がしちゃうんですか。なぜお願いするんですか。
福島原発の問題もそうです。広島原爆では元気だった方が5年後、10年後に体内被曝でやられちゃっている。これが原爆です。将来どうなるかはすでに立証されているんです。皆さん、一緒に闘いましょう。
原職復帰・謝罪こそが原則だ 元安芸労働基準監督署長 大野義文さん
機関銃を持ちたいような気分ですが(笑)、すぐに銃刀法違反でパクられますよね。しかし企業が、機関銃以上に危険きわまりない放射性物質を抱え、それを排出して労働者や地域住民の人生を破壊したら、どんな犯罪行為と言えるのか。もっともっと憤りをもって東京電力と国、推進してきた学者連中に、落とし前をつけてもらおうじゃないですか。
鉄建公団訴訟主任弁護人の加藤晋介氏が『国労闘争団が闘いとったもの』という本を出したそうですが、何を闘いとったのでしょう。不当労働行為に対する基本は原職復帰と謝罪です。1047名解雇、労働組合つぶしに対しては倍にしてやりかえすのが私たち労働者の仁義です。全国運動がさらに前に出て、連帯と運動を強めていくべき時です。職場に団結を、地域に連帯を!
若者や幼子の未来のために 三里塚芝山連合空港反対同盟事務局長 北原鉱治さん
どうですか皆さん、いまの世相を見て。日本の国は滅亡する時代に入った。一人ひとりが力を合わせて今こそ決起しなければ、これからの若者、幼子たちの将来がどうなるのか。
3月11日の大震災にともなって原発がどんどんぶっ壊れ、放射能が日本全土を覆っている。「核はだめだ」「原発はやめろ」と反対同盟は言ってきましたが、まさにその通りになってしまった。
「誰かがやるだろう」という他力本願の気持ちの人もいるかもしれない。労働者と農民が一体となって政治をやるような世の中にしなければ日本の将来はないと私は見ているんです。一人ひとりが決起しなかったら未来をつくることはできない。どうか皆さん、負けずに頑張ってもらいたい。私たちも、ともに闘っていきます。 第3章 1047名解雇撤回へ闘う
(写真 そろって登壇した動労千葉争議団、国労闘争団、弁護団。発言は秋田闘争団の小玉忠憲さん)
1047名解雇撤回へ闘う
石勝線事故と闘わない国労 動労千葉争議団長 高石正博さん
全国を回って運動を広げています。先週、北海道に行ってきました。
北海道の石勝線での事故について、尼崎事故と同様に労働者に責任転嫁しようとしています。なのに労働組合はどうしてますか。何も聞こえてこない。動労千葉としては黙ってられません。北海道のことですが、動労千葉としてもこの問題を突き詰めていく闘いをやらなければいけない。
そういう闘いの一つひとつが全国運動に結合していくと思います。国労は雇用も成り立たないまま闘いを終えようとしています。なぜ北海道の国労が、こういう闘いをしないのか。敵を追い詰める中で自分たちの要求を取っていく。こういう闘いがなぜできないのか不思議でなりません。動労千葉はそうして今まで闘ってきました。これからも最後まで頑張っていきたいと思います。
被災地の仲間と一緒になり 動労千葉争議団 中村仁さん
いま大事なのは、労働者の一人として、大変な被災をしている当該の人たちの気持ちになれるのかどうかです。それが、われわれ一人ひとりに問われていると思います。
われわれは一人の解雇も許しません。だから自らの解雇についても撤回を求めていく。このことに尽きると思います。
自分は東北が第2の故郷です。われわれが労働者として屈服してきてしまった結果が、いまの現実としてここにあるんですよ。これを変えていかなければいけない。
だからこそ1047名解雇撤回闘争を中途半端に終わらせるんじゃなくて、解雇を撤回させるまで闘い抜きたいと思います。これが私たちの使命だと思ってやっていきます。全国の労働者、東北の労働者、沖縄の労働者、一緒になって闘いましょう。動労千葉はともに闘います。
国鉄闘争と反原発は一体 国労秋田闘争団/鉄道運輸機構訴訟原告 小玉忠憲さん
鉄道運輸機構の代理人である西綜合法律事務所の西、向井、富田ら代理人は何を言ってきたのか。「あなたたちは国労という違法ストを行う違法な集団の構成員だ。不良社員としてJR不採用となったのであって不当労働行為ではない。自業自得、自己責任だ」と主張してきたんです。
彼らが実は福島原発の差し止め訴訟、MOX燃料差し止め訴訟において東京電力代理人となり、「原発に危険性があるというなら住民自身が立証してみろ」と主張してきた。奇しくも2大極悪企業の代理人をしていることを控訴審の場で徹底弾劾しました。
JR東海会長の葛西敬之は「原子力を利用し続ける以外に日本の活路はない。この一点に国の存亡がかかっている」と言っています。東電防衛のために「ここに国の存亡がかかっている」と叫んでいる。だったら、こんな国は滅ぼすべきだ!
国鉄1047名解雇撤回の闘いは反原発の闘いと一体です。
労働者の現状変えるために 国労鳥栖闘争団/鉄建公団訴訟原告 石崎義徳さん
私たちはずっと解雇撤回を主張し続けてきましたが、国労本部はどんどん「柔軟路線」の方向になりJRの責任を問わないとまで言い出した。許すことはできないと裁判を起こしたわけですが、この裁判も和解がなされました。しかも、労働組合の側からお願いしてです。
私が「こんな和解は許せない。裁判を続ける」と表明したところ「あなたの行動は無責任きわまる」とまで言われました。現状を見るならば、彼らの行動こそまったく無責任と言わざるをえません。
国鉄闘争は国鉄労働者だけの問題ではありません。今や労働者の3分の1が非正規職です。そういうことも考えると、今回の和解はとうてい許すことはできない。私は国鉄闘争を闘い抜き、国鉄当局の責任を追及します。これが、いま労働者が置かれている状況を少しでも改善する道だと思います。
弁護団
東電・裁判所の国家的八百長 動労千葉顧問弁護団長 葉山岳夫さん
9人の動労千葉組合員が解雇撤回・原職復帰闘争の一環としての鉄建公団訴訟を04年12月以来6年以上、東京地裁で闘ってきました。5月18日、東京地裁・白石裁判長は原告本人尋問をうち切ったのみならず、JR東海会長・葛西敬之の証人調べを拒否し、最終弁論期日を8月3日と一方的に指定してきました。司法権力は、葛西の尋問によって国家的不当労働行為の事実が暴露されることを阻止しているのです。
同じく国策である原発に対しても、裁判所は原発の危険性を訴える住民の訴訟を、一部を除いてことごとく敗訴させてきたわけです。東京電力の代理人はJRや鉄道運輸機構の代理人を務めており、その多くは裁判官からの天下りです。まさに国家的八百長というべき事態が白昼公然と横行しているのです。ともに連帯して勝利する決意を表明します。
エジプト・チュニジアに続き 鉄建公団訴訟・鉄道運輸機構訴訟弁護団 森川文人さん
福島第一原発事故は、現在進行形です。絶望して自殺した農民。殺された家畜……。安全で汚れていない大気、海、土壌はもう取り戻せません。本当に、ふざけるなという話です。
原発即時廃止の闘いは世の中を根本的につくりかえる闘いです。被災・救済という関係を超えた労働者の団結が鍵です。責任を追及するということは、責任者をぶっ飛ばしてわれわれがやるということです。
成田さん、石崎さん、羽廣さんは鉄建公団訴訟上告審を闘っています。数百nの新たな書面を突きつけて上告棄却策動と闘っています。小玉さんは鉄道運輸機構訴訟控訴審を東京高裁で闘っています。不採用の理由となった国鉄時代の処分無効確認、消滅時効論について新たな主張を展開して裁判所と鉄運機構を追い詰めています。
今年は、チュニジア、エジプト革命の年、自信をもって時代を変えましょう。
司会
国鉄全国運動大きく飛躍を 全国金属機械労働組合港合同 中村吉政副委員長
「国鉄闘争の火を消すな」という熱い志と強い意志を持って1年前にこの運動がスタートしました。全国40カ所を超える職場や地域に会が結成され大きな広がりをみせています。
しかし、3月11日の大震災と福島第一原発事故で去年とはうって変わった状況にあります。関西地区生コン支部や三里塚闘争を巡る大弾圧など、今こそ私たちが闘わなければ何も道は開かれないと思います。
4・9政治和解から1年を経て成果があったでしょうか。雇用の道は開かれたでしょうか。闘わなかったら何も得られないということの証しではないでしょうか。
私たちは、この1年間進めてきた地域や職場で労働者の権利を守る闘い、そして大震災にかかわる労働者への攻撃に対する闘いを、この時期に大きく飛躍をさせなければならないと思っています。
原発事故当事者として闘う 国鉄水戸動力車労働組合 石井真一委員長
動労水戸は常磐線で仕事をしています。常磐線は、福島第一原発の脇を通って、上野から水戸、仙台まで抜けている線路です。これが原発事故によっていまだに寸断されたままの状態にあります。福島第一原発事故を許さない闘いをしない限り、私たちは職場も故郷(ふるさと)も線路も取り戻せないという状況になっています。私たち動労水戸は、当事者として断固闘っていきたいと思います。
26日に水戸で反原発集会を予定しています。また7月には福島県いわき市の現地で集会を予定しています。ご協力、よろしくお願いします。
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週刊『前進』(2491号3面1)(2011/06/13 )
被災地の根源的な闘いと共に反失業・反原発の大闘争へ
大震災・原発事故への怒り
(写真 被災地・東北3県から参加した仲間が、色鮮やかな横断幕と組合旗を掲げて大挙登壇し次々と発言した。発言は国鉄闘争全国運動呼びかけ人の清野和彦さん)
福島
政府や東電をやっつけろ! 国鉄闘争全国運動呼びかけ人(福島県教職員組合元委員長) 清野和彦さん
私の家の前は今朝1・4マイクロシーベルト。非常に気持ちが悪いし、気持ちがめいってしまいます。
放射線量で言えば、福島市内もほぼ退避地域に入るのではないかと言われます。しかし福島市は避難地域に入れないでしょう。新幹線が寸断されて止まり、パニック状態になるからでしょう。でも私は、世の中がここまで来た以上、パニックでも起こさない限り前に進めないと感じています。
私は退職教職員協議会に属しています。双葉支部の140人は完全に離散してしまった。非常に団結の強い支部でした。地方自治体まで東電の支配下にあった地域で、福島県教組に結集して「反原発」を唱えて闘ってきたからです。「もう自分の家では死ねない」という手紙ももらいました。これから被曝者が何人出るかわからない。政府や東電は責任を持つべきだ。二度と繰り返さないために、敵はやっつけなければならない。全国で頑張りましょう。
組合員に依拠し国労再生を 国労郡山工場支部/解雇撤回を共に闘う国労の会共同代表 橋本光一さん
私が働くJR東日本の郡山総合車両センターは、福島第一原発から西に58`。年20_シーベルトに迫る高い放射能環境です。職場には、このまま働き続けていいのか、建物や敷地の土壌の除染をJRに要求すべきじゃないかという不安や不満があふれています。
それを取り上げて闘うのが労働組合です。しかし国労は政治和解で解雇撤回を下ろした。春闘はベアゼロで妥結し、今秋には総合労働協約や成果主義賃金制度を締結しようとしています。分割・民営化に対して二十数年間、歯を食いしばって闘ってきた現場組合員は、けっしてそれでいいとは思っていません。そういう組合員に依拠して、国労の再生を目指します。
声を上げ、行動しなければなりません。6月19日に集会とデモをやることを決めました。福島現地で皆さんと会うことを楽しみにしています。ともに闘いましょう。
6・19怒りの福島行動へ! ふくしま合同労組 市川潤子委員長
私たちが住む福島では原発事故により、家や農地、家畜を残したまま、住み慣れた土地を永久に離れざるをえない状況が強制されています。
大震災と原発事故は、「自然災害」でも「想定外」でもなく、国鉄の分割・民営化以降、大企業の利益を最優先にして安全、地方、労働者を切り捨ててきた新自由主義の国家と資本の犯罪です。
菅や資本家がやろうとしている復興は資本の救済でしかありません。これから始まるのは、さらなる労働者の分断と低賃金化、9割の労働者の非正規職化です。私はこういった転倒した社会を本当に変えていきたい。資本によって奪われたものをすべて奪い返したい。
労働組合には労働者を結びつけ、激励する力がある。私自身、どんな困難があっても、職場に闘う団結をつくるために闘っていこうと思います。
6・19フクシマ闘争には労働組合の赤い旗を林立させましょう。全国からの結集を訴えます。
優しく強い絆のある団結を ふくしま合同労組 青年組合員
組合に入ってまだ1カ月です。震災後の政府の対応は放射能問題など、やはり許せません。
私の職場の養護老人ホームでは、道州制の先取りにより、4月から民営に委譲されました。望まない労働条件を強いられ、職場の同僚たちの悲鳴が聞こえてきます。
自分にできることから始めようと思います。優しく、強いきずなのある団結を組織し、皆さんと一緒に闘っていきたい。
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福島の子どもを守る行動を子どもたちを
放射能から守る福島ネットワーク
福島の子どもを持つ親たちは3〜4月、国は子どもを守るためにきっと手を打ってくれると期待してきた。その答えが4月19日、文科省の20_シーベルト通知でした。今、県内4分の3の地域が放射線管理区域と同じ放射線量です。原発労働者と同じ被曝をしてしまう中に、県民150万人、子どもたちが30万人も放置されています。
親たちは必死で教育委員会に電話をしたり、校長に会ったり、文科省へ抗議の電話をしたりして動き始めました。そしてできたのが、子どもたちを放射能から守る福島ネットワークです。5月23日は文科省に子どもたちの被曝を低減化するよう要請に行きました。4日後の27日、高木文科大臣はようやく対策を示しましたが、校庭の一部除染だけ。学校の中だけ1_シーベルトに抑えたい、あとは私たちは知らないという態度です。
子どもたちに原発事故の責任は何もない。30万の子どもを救わなければならない。あきらめるわけにはいきません。福島の子どもたちを守るためにお力添えください。
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宮城
教育労働者は反原発で闘う 宮城県教職員組合仙台支部 小原真喜子さん
私の働く小学校の学区は津波で一部が流され、約3分の2の子どもが被災したり自宅を流されたりしている。避難所から通っている子もいる。体育館では今も200人ぐらいが避難所生活。子どもたちは今も不安におびえています。
県南では放射線量が飯舘村と同じ。文科省は福島や宮城の子どもたちを切り捨てています。教育労働者こそ反原発を闘わなければなりません。
地区が壊滅状態に陥った石巻市の学校に行った時に『エネルギーと私たちの環境』というパンフレットを見つけた。「二酸化炭素を減らすために原発が有効」「岩盤の固いところに建っているから大丈夫」。こんな原発推進教育は許せない。
組合大会では「原発の増設に反対」という方針案を「原発に反対」と修正させ、「原発推進教育の導入に反対します」という言葉も入れさせた。
団結してこそ子どもたちと労働者の安全も守れるし、生きていける。仲間を信じて闘います。
市職労の中で「自粛」と対決 東日本大震災現地救援対策本部長/仙台市職労副委員長 神保美彦さん
この3カ月、たくさんのカンパや物資をありがとうございます。
仙台市職労では3月末に組合の行動を一切中止すると流された。自治体職員が連続的に勤務している中で委員長が「今、労働組合がやることはない」と言った。「そうじゃないだろ」というところから闘いを始めた。
5月24日の中央委員会では「この過程の組合の取り組みはなっていない」「なぜこんな時に人事異動を強行させたのか」「なぜこんな時まで非正規労働者の首が切られるのか」と怒りが噴出した。労働者の怒りこそ勝負の決めどころ。組合幹部を批判するだけでなく、私たちが職場で闘いを一つひとつつくろう。
国鉄解雇撤回を貫き、原発を止める闘いを労働組合で実践していく。被災地はどんな困難があっても闘います。全国運動を隅々まで発展させ、スクラムを組み闘おう。
(写真 労働者と学生が力強く決意表明。「全国の闘う若い労働者たちと一緒に、1日も早く青年部を再建する」と動労千葉の北嶋さん)
決意表明
国鉄闘争で社会変えよう 郵政 正規労働者
日本最大の御用組合、JP労組の中で闘っています。07年10月の民営化以来のつけがペリカン便との統合失敗、1千億円を超える赤字となり、それを取り戻すために、ゆうメイトには雇い止めと賃下げ、本務者に一時金1・3カ月分の切り下げがかけられています。
今の大震災情勢、本当に労働者が生きられない情勢の中で、非正規労働者は郵政事業の柱として働いてきました。それが一片の通知で首を切られ、賃下げにあうということは絶対に許せない。
私たち正規労働者は非正規労働者とともに闘い、解雇撤回をかちとるとともに、国鉄闘争全国運動を最先頭で担い、この社会全体を変えていく闘いの先頭に立ちたい。
解雇と闘わぬ組合は解散を 郵政 非正規労働者
3月31日をもって雇い止めを受けました。年末にリストラのニュースが流れたので、仕事は一生懸命頑張りました。結婚する直前に雇い止めの通知を受けたことはとてもショックでした。本当に許せないことです。生活もかかっているし、自分でお小遣いをためて好きなものを買いたいと、生活設計も立てていました。
JP労組にも相談しましたが、全然話にならなかった。今でも怒っています。納めてきた組合費を返してほしい気持ちです。JP労組の役員は早く解散して、新しい組合に替えてください。
みなさん、職場で管理者がおかしなことを言ってる場合には、「おかしい」と発言しましょう。
仲間の雇い止めを許さない 郵政 非正規労働者
倒産でもなく事務所の閉鎖でもないのに解雇することは解雇権の乱用であり、違法であり、絶対に認められません。
私も2月に「3月いっぱいで雇い止め」という通告が来ました。怒りを覚えて、会社に雇い止め撤回の要望書を出し、その結果、会社は撤回しました。今回は私は対象に入ってはいませんが、仲間が首を切られるのを許すことはできません。
会社のための労働組合ではなく、労働者のための当たり前の団結をつくり、雇い止めを撤回させるまで全力で闘います。
今若者たちが生活していくにも、結婚するにも未来がありません。ここらで若者の力を結集して光を見たい。多くの方と連帯して全国の郵便局で闘いを始め、日本で一戦(ひといくさ)しかけてやろうと思います。
群れて語って団結し闘おう 年金事務所 非正規労働者
3月末、職場の仲間2人に雇い止め通告が来ました。大震災後、職場には当局への怒りが充満。「雇用を延長しろ」と2人で立ち上がりました。当局は「雇用の延長は無理」。労働組合も「次の職場は決まったのか」と声をかけるだけ。このことをきっかけに、ほかの仲間の怒りも開かれ、6人でものを申しに行くことになった。すると当局は仲間に「あんたも今回、雇い止めになる候補でもあった」と怒りを封じようとしてきました。
今回立ち上がったことで職場の怒りが一気に集中し、ここが本当の労働組合として機能してきた。一人、また一人と一致し、団結していく闘いによって力関係を変えていける。労働者は群れて語って闘おう。
解雇撤回させ正社員で戻る JAM神奈川ジェコー労働組合行田分会長
4月28日にジェコー行田本社工場門前で70人で解雇撤回闘争をしました。私は派遣会社日研総業に入り、03年に行田にたどり着き、ジェコー労働組合に入りました。07年7月に偽装請負を告発、9月に派遣労働者約80人がジェコーに期間従業員として雇用されました。ところが08年に2人、09年に私を含む92人の期間従業員全員を解雇。組合に入る人がどんどん出始めたからです。
私たちは解雇を撤回させ、正社員として会社に絶対戻ります。
震災でたくさん失業者が出ています。被災地にはやるべき仕事はいっぱいある。国が全員雇えばいい。非正規雇用と解雇のない社会をつくりましょう。
解雇許さない組合つくろう 社会保険庁分限免職者 平口雅明さん
社会保険庁労働者の首切りは、道州制と360万公務員首切り攻撃の始まりです。しかし国鉄1047名闘争と動労千葉があったからこそ、全国で525人の分限免職者が決起した。この間、広島と沖縄で公平審闘争が行われました。
年金機構労組は、年金機構や社会保険関係に雇用された者以外は組合員として認めない。12年に歳入庁にする攻撃に対しても、労働組合はまたも国家公務員になれるかもしれないと分断攻撃の先兵になっている。「一人の解雇も許さない」労働組合を、私たちの力でつくっていきたい。非正規の労働者と一緒に、国鉄闘争全国運動と社会保険の闘い、反原発を一体のものとして闘います。
全国の青年と青年部再建へ 動労千葉青年部再建準備委員長 北嶋琢磨さん
1月に指名ストに入った際には、たくさんの激励のメッセージや檄布をいただき、ありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。
青年部再建準備委員長ということで一つ言いたいことは、全国の闘う若い労働者たちと一緒に、1日でも早い青年部再建を目指して連帯して闘い抜くことをここに決意したいと思います。
私たちは社会を形づくる労働者。根っこの部分が腐ったら、本当に社会がだめになります。根っこは腐らず、皆さんで闘い抜きましょう。
沖縄で国鉄闘争推し進める 沖縄県北中城村議 元全軍労牧港支部 宮城盛光さん
沖縄から15人の行動団が参加しました。私たちは昨年来、沖縄の地で国鉄1047名解雇撤回闘争を推し進めるために動労千葉の物販闘争を展開してきました。そして3月6日、全国運動・沖縄を結成。続いて動労千葉を支援する基地労働者の会、動労千葉を支援する会・電通沖縄と動労千葉を支援する会・沖縄中部の会が結成されました。
大震災のもと「政治休戦」が叫ばれ、沖縄でも既成勢力が5・15沖縄闘争を大幅に縮小しました。しかしこれを打ち破って全国から350人が果敢に闘いました。反失業・反原発の闘い、安保・沖縄闘争を真に闘えるのは国鉄闘争を闘う勢力しかいません。沖縄も全力で頑張ります。
全原発の停止・廃止へ全力を 上智大学/全学連委員長代行 坂野陽平さん
すべての人びとの未来をかけて労働組合と学生自治会をよみがえらせよう。関西生コン支部の仲間、東京高裁で逮捕された38人を取り戻そう。
全学連は原発の停止・廃止に向けて、6・11反原発100万人行動の先頭に立ちます。大学キャンパスで反原発の嵐を巻き起こします。
大学と教育の腐敗が暴かれました。東京大学には東京電力から6億円が流れ、そのもとで「原発は安全だ。クリーンだ」という授業をやってきた。教育が金で買われ、その教育が人びとの生活を奪ってきたのです。
原発を必要とする社会をひっくり返そう。労働組合と学生自治会を中心に、今の政権を担っているやつらに替わる壮大な運動を始めよう。
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カンパ・アピール
国鉄を全労働者の結集軸に 国鉄闘争全国運動関西準備会/大阪市職 赤田由行さん
関生の高副委員長は「職場で闘って初めて国鉄闘争全国運動だ」と言っていました。職場で絶対反対の闘いをやろう。
大阪市では2度の処分で解雇という攻撃が始まった。「処分撤回・要員確保で闘おう」と提起したが、「当該も悪いのでは」という声もあり、なかなか進まなかった。しかし「国鉄での全員解雇が全社会の衰退につながった。この処分はこの始まりだ。国鉄闘争は絶対反対で勝ってきた」と議論をして、支部のユース部で決議が上った。国鉄闘争全国運動を全労働者の結集軸としよう。
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閉会あいさつ
自分の職場で闘ってこそ スタンダード・ヴァキューム石油自主労組 入江史郎委員長
どうもご苦労さまでした。まとめは一点。敵が国鉄闘争で労働運動をつぶそうとしてきました。だからわれわれも国鉄闘争でちゃんと仕返ししようではありませんか。
6・19怒りのフクシマ行動、全員集合!
そして、今獄中にいる関西生コン支部の高英男副委員長が言っていたように、自分の職場で闘ってこそ初めて国鉄闘争全国運動であるということです。
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週刊『前進』(2491号3面2)(2011/06/13 )
6・5大集会 共同宣言
私たちは昨年6月、「国鉄闘争の火を消してはならない」と訴え、国鉄分割・民営化に反対し、1047名解雇撤回闘争を支援する全国運動(国鉄闘争全国運動)を立ち上げました。
昨年4月9日の「政治解決」は、民営化や国家的不当労働行為による国鉄労働者の大量解雇、吹き荒れた労組破壊攻撃の社会的・法的責任を不問に付して、労働者の権利を抹殺しようとするものでした。
1047名解雇撤回に向けた24年間の闘いは、国鉄分割・民営化から始まった新自由主義攻撃への対抗力を形成してきました。それがこのような形で旗を降ろしたとき、労働者の権利、労働運動の未来は一体どうなるのか。私たちの訴えの根底にあったのはそうした時代への危機感でした。実際、国鉄分割・民営化以降生みだされたのは、「労働運動の不在」と言うべき現実でした。その下で膨大な労働者が非正規職に突き落とされ、社会そのものが壊されていったのです。
それから1年。全国の仲間たちの努力によって、「国鉄闘争の火を消すな」の訴えは大きく広がり始めています。40の地域や職場に全国運動の地方組織や支援する会が結成され、新たな闘いが根を張り始めたのです。動労千葉はこの1年、何度ものストライキに立ち上がり、10年間に及ぶ攻防の上に業務の全面的な外注化攻撃を阻止し、その闘いの渦中で組織拡大を実現しています。国際的な連帯の声も大きく広がっています。
一方、国労は「和解」した途端に連合加盟への意志を表明し、今年7月の全国大会では、規約改「正」によって解雇者の組合員資格まで剥奪(はくだつ)し、「年度内」と言っていた「雇用問題の解決」も放棄して労資協調路線に転落しようとしています。戦後、つねに労働運動の中心にあって全体を牽引(けんいん)してきたはずの国鉄労働運動が自らその誇りを放棄しようとしているのです。こうした現実を見たとき、国鉄闘争全国運動は、もう一度階級的労働運動を再生していこうという展望の下につくりあげてきた橋頭堡(ほ)だといえます。
こうした状況の中、3月11日、東日本大震災が発生し情勢はさらに一変しました。地震が引き起こした恐るべき事態の多くは、新自由主義によってもたらされたものです。地方自治体の解体と財政破綻、公共インフラの民営化による解体、公務員労働者の際限なき削減など、国鉄分割・民営化以来四半世紀におよぶ新自由主義政策は、災害に対する抵抗力を奪っていました。とくに打ち棄てられた地方では大震災を決定的に破局化させました。さらに原発事故は、「絶対安全だ」「地震対策は万全」と言って原子力政策を推進してきた社会の仕組みが嘘(うそ)に満ちたものであったことを暴きだしました。政治家、官僚、財界、御用学者、労働組合、マスコミ、裁判所などが「国策」の掛け声とカネの力の前に手を結んで真実を隠してこの現実を招き、それでもなお「直ちに健康に影響を与えるレベルではない」と言い続けているのです。起きていることは、まさに資本と国家による犯罪です。
被災地をはじめ全国で放射能汚染による生命の危機と大失業が襲いかかろうとしています。すでに数十万の労働者が職を失って路頭に迷い、被災地の悲惨な現実を口実として政府の号令一下、公務員労働者の賃金が削減され、農・漁業は壊滅的な打撃を受け、子どもたちが日々高濃度の放射線によって生命の危機にさらされ、さらに加えて大増税や社会保障制度の解体が襲いかかろうとしています。
怒りの声は社会の隅々まで積みあがり、デモとなり、政府や東電への抗議行動となり、生き抜くための闘いとなって燃え上がろうとしているというのに、その一方で、労働運動の深刻な危機が生まれています。労働組合はこの現実に抗議の声すらあげようとせず、「復興」の名のもとにナショナリズムや挙国一致が煽られる中、いっさいの闘いが放棄され、階級的視点が解体されようとしています。起きているのは戦争にかり出されるのと同じ危険な状況です。今こそ、国鉄闘争全国運動の本格的な発展が求められています。
国鉄闘争全国運動が追求してきた課題がより普遍性化し、より切実に求められる時代がやってきました。私たちがこの運動で目指してきたのは、労働運動の後退・権利喪失の原点となった国鉄分割・民営化を絶対にあいまいにしないこと、全国の労働者の階級的団結をつくりだすこと、どんなに小さな芽であっても現場からの自主的な闘いを組織化すること、そして不当解雇された労働者たちを支えることです。労働運動の復権こそがこの時代に求められています。私たちは、それがいかに困難な課題であっても、確信をもってこの道を進むことを決意しました。国鉄闘争の火を消してはならない、1047名解雇撤回、新自由主義・震災解雇と闘う反失業大闘争をつくろう。全国の職場・地域に国鉄闘争全国運動を組織し、階級的労働運動を復権しよう。
2011年6月5日
6・5大集会参加者一同
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週刊『前進』(2491号4面1)(2011/06/13 )
最高裁上告棄却弾劾!解雇撤回貫き 闘争団切り捨て策す国労本部打倒を
7月国労大会決戦アピール 国労の連合化を阻止しよう
革共同国鉄委員会
国鉄闘争全国運動が主催した6・5大集会は、被災地の怒りと結び、日比谷公会堂を埋め尽くす1780人の大結集で打ち抜かれた。大恐慌のすさまじい進行の中で3・11東日本大震災情勢と真正面から対決し、国鉄決戦と反原発・反失業闘争を一体のものとして推し進め、7月国労大会を巡る大激突から8・6〜8・9大闘争へ一気呵成(かせい)に突き進む時が来た。他方でJR資本は、JR総連カクマルとの結託体制の最後的清算を図り、そのために国労本部を資本の手先として取り込んで、JRの労務支配の大再編の要に据えようとしている。これを受け、国労本部は全国大会で闘争団員から組合員資格を奪う「規約改定」を強行しようとしている。これを許さず、国労本部打倒・国労の階級的再生へ総力で闘おう。
(写真 動労千葉と国労の闘う仲間を先頭に鉄建公団訴訟の結審攻撃を弾劾し、東京地裁をデモで包囲した【5月18日】)
闘争団の組合員籍剥奪する「規約改定」粉砕を
世界大恐慌と3・11震災情勢下で、4・9政治和解を貫徹する攻撃と、これに立ち向かう国鉄1047名解雇撤回闘争との全面的な激突の時代の幕が開いた。これは戦後労働運動の最後的解体を許すのか否かを巡る大決戦だ。
最高裁は6月7日、和解を拒否した国労闘争団員の羽廣・成田・石崎3原告の上告審で、上告棄却の超反動判決を出した。われわれはこれを絶対に許さない。あくまで解雇撤回掲げ闘い抜く国労闘争団、動労千葉争議団とともに最後まで闘い抜く。JR再編情勢の巨大な進行のもと、国鉄労働者こそその最先頭で闘い、組織し組織し、組織し抜き、戦後労働運動を根底からのりこえる巨大な飛躍をかちとろう。
6・5の巨大な爆発に追いつめられた権力・資本、4者4団体、国労本部を始めとする一切の体制内派は、今や4・9政治和解を上回る密集せる反動・反革命としてその正体を完全に明らかにした。そうした反革命の最先端にあるものこそ、国労本部による「規約改定」の策動だ。
国労本部が7月全国大会に提案しようとしている規約改定案は、「組合員の範囲」を「(JRおよび関連企業)を基本にした労働者」から、「JRグループに雇用された労働者」に変更するというものだ。つまり、解雇された闘争団員から組合員籍を完全に奪い去ろうとしているのだ。
国労本部の高橋委員長や二瓶国鉄闘争共闘会議議長らは、この1年、口を開けば「雇用問題の解決なしに真の解決なし」などと言ってきた。だが、実はその裏で1047名解雇撤回闘争と国鉄分割・民営化反対闘争を根絶・一掃し、その存在さえ歴史から抹殺しようと策してきた。彼らは、それを最後的に完成させる歴史的大罪に手を染めようとしているのだ。
さらに国労本部は、1975年のスト権スト以来の「闘争基金の運用に関する規則」(組合の非常事態及び大闘争に備えて闘争資金の蓄積を図るための特別会計として、組合員から月500円を徴収してきた)を全文削除しようとしている。今後一切、JRと闘わないという誓約だ。
すでに国労本部は、昨年の全国大会で闘争団員を「特別組合員」にして選挙権と被選挙権を奪い、また全国職能別協議会をエリアごとの組織に改変し、スト基金を取り崩した。闘争団員の組合員資格については、「本部として、残された課題(雇用問題)の整理の状況を見据えて抜本的規約改正等を行うことから、2011年6月末までに関係するエリア本部と連携のもと機関整備を行うこととする」(濱中書記長集約)と確認した。
この昨年の全国大会を受け、日本共産党・革同派の秋田地本委員長・書記長は、「4月1日までにJRに雇用されない者は、次の大会では組合員ではなくなる」と公言している。
国労本部は、規約改定に向け、6月23日にも組織検討委員会を開催しようとしている。一方、国鉄闘争共闘会議と国労旧原告団は、6月24日に総会を開催し、その後、JR東日本の経営するホテルエドモントで「区切りをつけるため」と称して「感謝の集い」を開く。二瓶議長は5月18日に東京北部で行われた集会で、和解を拒否した原告団4人を名指しして非難し、「(雇用は)6月16日までに期限を切りました。背水の陣です」「共闘会議と弁護団が頑張りますから」「(4党合意時)80万円だったのが2000万円ですよ」と繰り返して4・9政治和解を居直った。7月には、東京南部国鉄闘争支援連絡会の解散集会も計画されている。7月全国大会と連動し、1047名闘争を自ら進んで全面清算するということだ。
国労東日本本部も、JR資本と手を携えて、JR再編の反動的先兵になっている。その象徴が、夏季手当を昨年比で0・1カ月分削減した会社回答に対し、「運輸収入の落ち込みが激しいもとでの判断として前向きに受け止められ、一定の評価ができる」という声明を出して妥結したことだ。さらに東日本本部は、今秋にも再提案される新人事・賃金制度の受け入れを策し、総合労働協約についても「素案ができるので見ながら対応する」として、その締結に動いている。彼らには、国労の闘いの歴史に対する誇りはみじんもない。変質はまさにここに極まったのだ。
事態はきわめて鮮明だ。06年の包括和解で六十数件の救済命令をドブに捨て、不当労働行為をもみ消した国労東日本本部。4・9政治和解で解雇撤回、民営化絶対反対の闘いを投げ出した4者4団体。そして、こともあろうに7月全国大会で「規約改正」を強行し、1047名被解雇者の組合員籍剥奪(はくだつ)を策動する国労本部。これら裏切り者どもを歴史のくずかごにたたき込み、今こそ本物の労働組合、闘う国労をよみがえらせなければならない。ここに一切の勝利の展望がかかっている。今こそ勝負の時だ。
JR大再編狙う資本の手先と化した国労本部
こうした国労本部の歴史的裏切りを規定しているものは、JR東日本がJR総連カクマルとの結託体制の最後的清算を決断したという事態だ。
JR東日本とカクマルとの癒着・結託体制は激しくきしみ、音をたてて崩れ始めている。JRは八王子運輸区や土浦運輸区などで、東労組の「時間内組合活動」を禁圧する挙に出てきた。浦和電車区事件は、いつ最高裁が上告棄却決定を出し、カクマルの有罪判決を確定させてもおかしくない情勢だ。すでにJR資本は、東労組から管理部会(職制層)1万人を一斉に脱退させることを策していると見て間違いない。
5月26日の日本経団連定期総会で、JRグループから初めて東日本会長の大塚陸毅が経団連副会長に就任した。これは、カクマルとの結託体制を清算するという決断なしにはあり得ない。まさにJR東日本は「ルビコン河」を渡ったのだ。
それは、震災情勢下でJR資本がこれまでどおりの労働者支配を続けられなくなったということだ。
3・11で、東北新幹線を始めJR東日本の7線区が津波と激震で壊滅的被害を受けた。JR東日本は587億円の特別損失を計上した。これを口実にしてJR東日本は5月18日、ベアゼロ・夏季手当削減などの大幅なリストラ策で労働者に襲いかかった。だが実は、損保大手各社がJR東日本に支払う震災保険の総額は特別損失を上回る710億円だ。
JR東日本はまた4月30日、まちづくり計画や財源スキームの策定、メンテナンスコスト抑制などをうたった「要望書」なるものを国交省に提出した。鉄道復興に全力であたるべき鉄道会社の社会的責任も投げ捨て、「震災復興」に名を借りてひたすら新自由主義の復活にすべてを託して延命を図っているのだ。
JR貨物は4月1日、「飛躍」なる中期計画を発表し、原発事故・津波・液状化で壊滅状態となった常磐線経由の貨物輸送の廃止さえ狙っている。JR東日本の水戸支社は、原ノ町運輸区の全社員に対して「仙台に行くか、東京か、希望調書を出せ」と、団結と生活を破壊する大攻撃に踏み込んでいる。仙台支社、盛岡支社も同様だ。
さらにJR東日本は、新人事・賃金制度と検修外注化の今秋再提案に向けて動いている。これらは、JR資本と国家権力がJRの労務支配の大再編に動き始めたことを示している。
そのためにJR資本は、国労本部の一層の転向・屈服を取り付け、国労本部を完全に資本の内懐に取り込んで、JR大再編の要の位置に据えようと企てている。だから国労本部は、闘争団員からの組合員籍の剥奪という歴史的暴挙に踏み込んできたのだ。国労本部は今や、労働組合自らが被解雇者の首を切ることで、JR総連カクマルに代わってJR資本との密月関係をつくることが可能であるかのように思い込み、有頂天になっている。なんというていたらくだ。
こうした情勢は、JR資本の新たな動労千葉解体攻撃を激化させている。JR東日本は銚子運転区の廃止と佐倉運輸区の新設を打ち出して、動労千葉銚子支部を解体する大攻撃をかけてきた。これとの大決戦はすでに開始されている。動労千葉の鉄建公団訴訟を巡っての結審策動も、動労千葉解体攻撃の一環だ。
他方で、東労組東京地本の最大拠点である松戸電車区に対しても、来年3月のダイヤ改定を機とした我孫子運輸区・綾瀬運輸区新設の攻撃がもくろまれている。
3・11情勢下で、戦後労働運動・国鉄労働運動の最後的解体と4・9政治和解の貫徹に向けて、すべてが動き出してる。労働者支配の大再編を狙うJR資本のもとで、国鉄情勢はかつてない激変過程に突入した。
青年労働者の怒りと結合し
今こそわれわれは、「国労組合員の根底性」に徹底的に依拠し、とことん信頼してともに闘い抜かなければならない。国労組合員1万2000人(東日本8000人)は、誰もが人活センターへの収容、同僚組合員の解雇、バッジ処分、強制出向、事業所・売店・ベンディングへの不当配転、昇進差別という攻撃にさらされてきた。国労組合員は国鉄分割・民営化以来24年、1047名闘争で団結してきた労働者だ。「JR連合に加入したい」と思っている組合員は一人もいない。
ところが国労本部の濱中書記長は「被災地への派遣を求められた場合も労働条件うんぬんを問題にする前に、まずは復旧に向けて力を合わせたい」と資本への屈服を表明し、革同は「オールジャパンで震災復興の先頭に立とう」「公共交通(交通基本法)を守れ。そのためにJRの新たな発展に寄与しよう」と唱えている。
こうした国労本部の限りない転向につけ込んで、JR資本はJR労働運動の再編=労働戦線全体の大再編に踏み込もうとしているのだ。
だが、JR大再編情勢は、階級的労働運動の再生に向けての決定的な勝利の条件でもある。この情勢に切り込み、敵の攻撃を味方の勝利に転じる鍵は、東労組のくびきのもとにいる平成採の青年たちを獲得することだ。
今こそ、平成採の青年労働者の怒りと深く結合し、7月国労大会に向けた大決戦に断固突入しよう。
闘争団員全員から組合員籍を剥奪する「国労規約改定」を粉砕しよう。「1047名を切り捨てるのか!」「闘い続けている4人(6人)を除名するのか!」の声を今こそ全職場、あらゆる支部、分会にとどろかせなければならない。被解雇者を組合から排除する国労本部の策動は、レッドパージで解雇された組合員を組合外に放逐した1949年の成田中央委員会における「ゼロ号」指令に匹敵する歴史的大裏切りだ。
全国大会代議員選挙の全過程を徹底的な組織戦として闘おう。国労組合員の誇りと魂に火をつける決戦として闘い抜こう。その一切を決めるのは、東京における決戦だ。東京がどうなるかによって、国労だけでなくJR資本や東労組の動向も決せられる。
国労本部は、JR大再編を狙う資本の手先と化し、闘争団員の組合員籍剥奪=1047名闘争の最後的解体を突破口に、新人事・賃金制度の受け入れと総合労働協約の締結をもって、東労組に代わりJR資本に取り入ろうとしている。この腐敗しきった姿を徹底的に暴ききろう。その際の決定的な武器は、何と言っても国労原告団物販だ。原告団物販をもって全JR職場に入ろう。
代議員選挙闘争のメインスローガンは、「解雇者の組合員籍剥奪反対! 闘う国労を取り戻そう!」を基本に、@1047名解雇撤回・震災解雇許すな! Aすべての原発を直ちに止めろ! B分割・民営化絶対反対! JR体制打倒! の3本だ。
決戦方針の第一は、1047名解雇撤回闘争をあくまで貫くことだ。反原発闘争はまさに国鉄決戦と一体だ。原発を止める力は労働者階級の団結と闘いにある。そして、労働者階級の団結の柱は1047名解雇撤回闘争にある。
最も重要なことは、この過程を党的一致と団結を地区党のもとでつくり出し、細胞性を強化するものとして闘うことだ。「共に闘う国労の会」の300人会員獲得と青年の組織化を総括軸に、全力で闘おう。7月28−29日の国労全国大会を、裏切り執行部を現場組合員の力で打倒した修善寺大会に匹敵する大決戦に、修善寺大会にはらまれていた限界を根底的に突破する大決戦にしよう。
決戦方針の第二は、「全原発を直ちに停止し廃炉にせよ!」を掲げて闘うことだ。
電力資本とJR資本は、その「出生の秘密」を含めて完全に一体だ。国鉄分割・民営化による労組破壊、国家権力と資本の癒着・一体化、徹底的な合理化・外注化・非正規化、そして安全無視(電力総連は労災が発生するから、危険な場所での作業は下請けを使うよう資本に要求してきた)が何をもたらすのかを、今回の福島原発事故がはっきりと示した。葛西が「原発継続しかない」と言い切ったことを餌食とし、反戦・反核・反原発闘争ですべての青年を組織する。この1047名闘争の力で全原発労働者を獲得するのだ。
決戦方針の第三は、「青年労働者の未来を奪うJR体制打倒!」を掲げ、新人事・賃金制度粉砕、外注化・非正規職化阻止の闘いを職場から闘い抜くことだ。
5月27日のJR北海道・石勝線トンネル内での特急列車の脱線・炎上事故は、ひとつ間違えば乗客240人全員が焼け死にかねない重大事故だった。JR各社で、エンジンと車輪をつなぐ推進軸の脱落という重大事態が多発している。米子・後藤車両所での労災死亡事故弾劾の闘いとともに、反合理化・運転保安闘争を組織し、青年労働者を獲得しよう。
国鉄分割・民営化の破産は今や完全に明らかになった。安全が根底的に崩壊し、カクマル支配が矛盾をさらけ出し、外注化に対する青年労働者の怒りの決起が開始されている今、JR体制を打倒することは絶対に可能だ。
決定的なのは、動労千葉と和解拒否で闘う闘争団の存在だ。1047名闘争は新自由主義の破綻の生き証人だ。1047名闘争は、圧倒的に青年労働者を獲得できる力を持っている。
安全崩壊させたJRと福島原発事故は同根だ
JR東海会長の葛西敬之が、5月24日付産経新聞に「原発継続しか活路はない」と題する文章を寄稿した。菅政権の指名により東電の経営・財務調査委員会委員に就任した葛西は、「原子力発電はクリーンで低コスト」「国策の切り札として推進されてきた」「原子力を利用する以上、リスクを承知のうえで、それを克服・制御する国民的な覚悟が必要である」「腹を据えてこれまで通り原子力を利用し続ける以外に日本の活路はない」「政府は、稼動できる原発をすべて……政府の責任で速やかに稼働させるべきだ。今やこの一点に国の存亡がかかっている」と言い放った。
葛西は、JR体制の破綻と福島第一原発事故を重ね合わせ、戦後労働運動の最後的根絶と4・9政治解決の全面的貫徹に向かって、その階級意思をむき出しにした。葛西は、〈原発〉〈新幹線〉を成長戦略の柱とする日帝の存亡をかけて、新自由主義「復興イデオロギー」の最前線に自ら躍り出て、階級戦争を宣言してきたのだ。
東京電力が発足したのは1951年、前年のマッカーサー書簡によって電力産業が9分割されたからだ。2・1ゼネストを始めとする戦後労働運動を牽引(けんいん)したのは、炭労と電産労組だった。米占領軍マッカーサーは公務員と公社職員からスト権を奪った上、電力9分割を強行して労働運動の壊滅を狙った。電産はレッドパージを打ち破り、電源ストを含む激しい反撃に立ち上がったが、関東配電から始まった組織分裂攻撃の中で敗北した。その屍(しかばね)の上に、「平和利用」論の欺瞞(ぎまん)によって原子力関連法を次々と成立させのが中曽根だ。総評をつぶし改憲を目指した国鉄分割・民営化のモデルが電力9分割だった。JRと原発は、改憲と核武装を狙う日帝の政策によって生み出されたのだ。
しかも、福島原発差し止め訴訟での東京電力や東芝側の代理人は、1047名闘争の不倶戴天(ふぐたいてん)の敵=西綜合法律事務所(向井・富田弁護士ら)だ。彼らはJR東日本と鉄建公団(現鉄道運輸機構)の代理人を一手に引き受け、原発と国鉄分割・民営化という国策の最先兵となり、敵の階級意思を体現してきた。
福島第一原発は3・11直後からわずか数日間で1号機、2号機、3号機の炉心が溶融し、定期点検中の4号機でも水蒸気爆発を起こして圧力容器・格納容器が破損したことが全面的に明らかとなっている。しかも、9万d(年内にも20万d)の高濃度汚染水のたれ流し=海洋汚染、地下水汚染は際限なく続き、水蒸気爆発・水素爆発の危機を回避するすべもない。まさに深刻な未体験ゾーンに突入しているのだ。
福島原発との闘いは、本質的にも現実的にも、まさに破綻したJR体制打倒の闘いと完全に一体だ。国鉄闘争全国運動を基軸として労働運動を再生することこそが、労働者の力で原発を止める闘いなのである。
全原発を直ちに止めろ 職場・線路・故郷を返せ
3・11東日本大震災から3カ月がたった。3・11は、弱肉強食の新自由主義の全面的な破綻と、最末期資本主義の無様な姿をさらけ出した。5月末現在で死者は1万5300人、行方不明者は8500人、仮設住宅のめどさえ立たず、ライフラインの本格復旧もままならない中で、今なお10万人近くの労働者住民が避難所生活を余儀なくされている。震災解雇が全産業・全職種に拡大し、被災地3県の失業給付受給者は11万人強に上った。しかもハローワークの求人の90%が非正規職だ。
福島原発事故はチェルノブイリを上回る史上最悪の原発事故であり、ヒロシマ・ナガサキ・フクシマ=「3度目の原爆投下」と言うべき事態が日々進行している。
原発は経産省・文科省・電力資本・裁判所・大学・マスコミなどすべてがグルになって進めてきた国家犯罪である。「安全神話」が完全に崩壊し、収束のめどさえ立たず、大量の「死の灰」をまき散らし続ける破局的事態に、今こそ労働者階級の根源的怒りをたたきつけなければならない。労働者階級の権力を打ち立て、「収奪者を収奪する」時が来ているのだ。
原発作業員の大量被曝は重大な問題だ。すでに1人が死亡した。下請け・孫請け労働者への極限的な被曝労働と死の強制は、国鉄分割・民営化が引き起こした05年の尼崎事故と同様、東電資本と電力総連の労使が一体となって犯している犯罪行為だ。被曝労働者の95%が非正規職・下請けである。原発は労働者に被曝を強制し使い捨てにしなければ稼働しない。
電力総連を始めとする体制内労組幹部は、非正規職化と外注化を労組の名で推進してきた。こうしたやからを打倒し、労働組合をよみがえらせること、ただこの一点に労働者階級人民の命運がかかっている。
3・11は本物と偽者を瞬時に振り分け、すべての真実を隠しようもなく明らかにした。問われているのは国家機構と資本だけではない。労働組合こそが問題なのだ。
連合中央メーデーで古賀会長は「かつてない国家的危機に直面しており、政府与党のみならず与野党を超え、オールジャパンの取り組みによってこの危機をのりこえなければならない。日本の新しい国づくりの契機としよう」と言い放った。
5月23日、連合系の公務員連絡会は、菅政権による国家公務員給与10%削減提案を受け入れた。しかも挙国一致の立場で、「給与の削減原資が復興財源に活用されることを期待する」という声明まで出している。
JP労組は、郵政赤字を口実とした一時金年間1・3カ月分(約50万円)削減で妥結した。さらに郵便事業会社は、非正規職の雇い止めを3月末に続き6月末にも強行すると発表した。
また、5月30日に最高裁が「君が代」不起立処分を合憲とする反動判決を出し、大阪府知事・橋下が率いる「大阪維新の会」が「君が代」起立・斉唱条例を可決するなど大攻撃が進んでいる。これは道州制=公務員360万人首切り攻撃の本格的な始まりだ。
昨年8月に正式決定された連合の原発推進方針を引き出したのは、日教組本部の「文科省とのパートナー」路線だった。だが、文科省の「20_シーベルト通知」や「原子力推進」をうたう副読本に、福島の親たちと教育労働者の怒りは爆発している。その中で連合は、5月26日の中央執行委員会で原発推進方針の「凍結」を決定した。これは、菅が指示した浜岡原発の一時停止と同様に、労働者の怒りをかわしつつ、あくまで原発推進の先頭に立つという表明以外の何ものでもない。腐敗した連合幹部をたたき出し、国鉄闘争全国運動を軸に階級的労働運動を力強くよみがえらせなければならない。
今こそ労働者・労働組合の真価を発揮し、「職場を返せ! 仕事を返せ! 線路を返せ! おれたちの故郷を返せ!」を掲げ、すべての労働者と人民の切実な要求・希望・煮えたぎる怒りの先頭に立とう。6・19フクシマ大行動は歴史の決定的転換点になる。この闘いに勝利し、全国全職場から反転攻勢に転じよう。
連続する弾圧粉砕し反撃へ
権力は、階級的労働運動を圧殺しようと、反原発・反失業を闘う労働者・学生・農民への大弾圧に全力を挙げている。
3月30日の東電本店抗議デモでの学生3人の逮捕、杉並選挙闘争に対する4月6日の4人逮捕、5月20日の三里塚天神峰現闘本部裁判の反動判決とその直後の50人逮捕、その後に強行された全国24カ所以上の不当な家宅捜索、関西生コン支部に対する13人起訴の弾圧と、不当弾圧は連続している。さらに6・5大集会直後の6月7日、最高裁は和解を拒否した国労闘争団3原告の闘いに対し上告棄却の反動判決を振り下ろした。
これらの弾圧のでたらめさ、凶暴性は、崩壊の危機に立たされ、地の底からわき上がるような労働者階級人民の怨嗟(えんさ)に震え上がっている菅とブルジョアジーの姿を鮮明に示している。
この連続する大弾圧と最高裁の暴挙は、階級闘争の一切が国鉄闘争全国運動の発展=階級的労働運動の力強い前進にかかっていることを敵の側から証明している。
平成採を獲得し階級の新たな指導部の建設へ
福島原発事故は、日本帝国主義の諸矛盾のすべてを凝縮して引き起こされた。
すべての原発を直ちに止める力を持っているのは労働者・労働組合だ。原発廃止の展望は、1047名闘争と国鉄闘争全国運動を軸に階級的労働運動の歴史的復権をかちとることによって切り開かれる。
そのために必要なことは何か。本紙春季特別号論文と2488号中央労働者組織委員会論文は、その実践的な指針を提起している。
「たった一人でも、職場の全労働者に責任を持つ立場から『労働組合ならこれを提起し、こう闘う』という具体的方針を練り上げ、職場闘争を組織する」。つまり、自己を「事実上の職場の組合委員長」と規定し、組合権力を取ったらやるべきことを今から先んじて実践するのだ。職場ビラ、要求書や公開質問状の提出、職場闘争委員会の組織化、レクリエーション……。やれることはいくらでもある。こうした取り組みのもとに労働者を組織していくことが、職場闘争の基本戦術だ。国鉄戦線においては、特に平成採の青年を組織することがその中心課題だ。
闘う労働組合をよみがえらせるためには、体制内的な組合指導部との断固とした闘争が必要だ。この闘争を徹底的にやり抜き、彼ら全員を組合から容赦なくたたき出し一掃しよう。しかもこの闘いを、職場の全労働者の大衆的決起としてやり抜くのだ。レーニンはこれについて『共産主義における左翼空論主義』で次のように述べている。
「西ヨーロッパでは、……帝国主義に買収され、帝国主義に堕落させられた『労働貴族』のはるかに強固な層が現れていた。……(これらの労働貴族とのたたかいは)まったく同種の社会的・政治的な型を代表しているわが国のメンシェビキとたたかうことよりも、はるかに困難である。この闘争は、容赦なくやって、われわれのしたように、日和見主義と社会排外主義の度しがたい指導者全部にすっかり恥をかかせ、彼らを労働組合から放逐するまで、かならずやりとげなければならない。この闘争が、ある程度に達しなければ、政治権力を獲得することはできない(またそれをとろうと試みてはならない)」
「しかし、われわれが『労働貴族』とたたかうのは、労働者大衆を代表し、労働者大衆をわれわれの味方に引きいれるためである。われわれが日和見主義的な指導者や社会排外主義的な指導部とたたかうのは、労働者階級をわれわれの味方に引きいれるためである。このもっとも初歩的な、わかりきった真理をわすれるのは、愚かなことであろう。しかも、まさにこのような愚かなことをドイツの『共産党』左派はやっている。彼らは、労働組合の上層の反動性と反革命性ということから、労働組合から脱退し!労働組合内の活動を拒絶し!頭で考えだした新しい形の労働者組織をつくらなければならない!という結論をくだしている。……反動的な労働組合の内部で活動しないということは……労働者大衆を、反動的な指導者、ブルジョアジーの手先、労働貴族、あるいは『ブルジョア化した労働者』の影響のもとに残しておくことを意味している。共産主義者は……いやしくもそこにプロレタリア的または半プロレタリア的な大衆がいるなら、その機関、協会、団体――たとえ、それがどんなに反動的であろうとも――のなかでこそ、系統的に、頑強に、根気づよく、忍耐づよく、宣伝し、扇動するために、どんな犠牲をもはらい、最大の障害にも打ち勝つことができなければならない。そして労働組合と労働者協同組合こそ、そこに大衆のいる組織である」
このレーニンの提起を、その前半だけでなく後半も一体のものとして正しくつかみとり、4大産別を始めとする全職場で労働組合再生の闘いに断固、突入しよう。
この闘いは、党建設の観点から言えば、〈自らを党中央と規定して細胞を建設する〉闘いだ。それは、各細胞が拠点建設に実践的に挑んでいくことを通して実現される。拠点建設を軸に細胞の闘いが展開されてこそ、細胞の階級的普遍性は獲得されるのである。
6・5の大爆発を引き継ぎ、今こそ国鉄決戦と反原発闘争を一体的に推進しよう。6・19フクシマ大行動から7月国労全国大会決戦、8・6広島―8・9長崎へ。6−8月国鉄決戦を全力を挙げて闘い取ろう。
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国労本部が策動する規約改定案
●現行の第6条
その区域内に所属するすべての組合員とは、旅客鉄道会社、貨物鉄道会社、日本テレコム会社、鉄道情報システム会社、鉄道総合技術研究所、鉄道整備基金、鉄道建設公団国鉄清算事業本部及び関連企業を基本にした労働者をもって組織し、組合員名簿に登録された者をいう。
●改悪後の第6条
その区域内に所属するすべての組合員とは、旅客鉄道会社、貨物鉄道会社、ソフトバンクテレコム会社、JRから分離された各バス会社、鉄道情報システム会社、公益財団法人鉄道総合技術研究所、鉄道建設・運輸施設整備支援機構及びJRグループに雇用された労働者をもって組織し、組合員名簿に登録された者をいう。
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週刊『前進』(2491号5面1)(2011/06/13 )
反原発闘争の先頭に立とう
職場で4・19通知―「君が代」起立条例と闘い8・6広島へ
革共同教育労働者委員会
全国100万教育労働者のみなさん! 今こそ全国の教育労働者が一丸となって総決起する時がきた。学校での年間被曝線量の暫定基準量を20_シーベルトとする4・19文科省通知と、大阪府知事・橋下による「君が代」起立・斉唱条例は、完全に一体の攻撃だ。根底にあるのは、大恐慌・大震災の中で巻き起こる教育労働者の大反乱への恐怖だ。反戦・反核・反原発は、教育労働者の譲れない原点だ。今こそ、立ち上がった保護者や福島県教組の仲間と団結し、労働組合の再生に向けて職場・分会の仲間とともに立ち上がろう。ヒロシマ・フクシマ発の1千万人署名運動を推進し反原発デモを闘い、8・6ヒロシマに教育労働者の大隊列を登場させよう!
20ミリシーベルト通知撤回へ
第一に、4・19文科省通知撤回へ全力で総決起しよう。単組、支部、分会で撤回決議を上げ、文科省にたたきつけよう。
5月27日、文科相・高木は「今年度、学校において児童生徒等が受ける線量について当面、年間1_シーベルト以下を目指す」と発表した。これは「今年度」として今年3月の被曝を除外し、「学校において」として始業から終業までの8時間のみに限定するというペテンの塊だ。20_シーベルト撤回をあくまで拒否したことに核心がある。膨大な原発開発予算は維持しながら、校庭の土壌処理には補助を出すが、それ以外の対策は一切やらない。子どもたちの命や安全をいかに守るかではなく、いかに運動を抑えるかが狙いだ。
そもそも20_シーベルトという数値はまったく異常だ。これは「放射線管理区域」として法的に立ち入りが制限される年間5・2_シーベルトを優に超える。労働基準法では「放射線管理区域」での18歳未満の労働は禁止だ。また原発作業員の被曝基準量は5年で100_シーベルトだ。児童・生徒を原発労働者並みに扱うものだ。
4・19文科省通知は単なる政策的基準の提示ではない。これに満たない学校は「校舎・校庭等を平常どおり利用して差しつかえない」として、自治体独自の取り組みに制動をかけ、政府による棄民政策を有無を言わせず強制するものだ。
この攻防は、行政と労働者との職場支配権をめぐる大激突でもある。
福島第一原発は完全に制御不能であり、現在ですら放出された放射性物質は広島型原爆80発分にも及ぶ。このもとで「放射線管理区域」に相当する地域に30万人の子どもと150万人の福島県民が放置されている。
戦時下とも言えるこのすさまじい事態の中で、現場では何が起こっているのか。福島県では、子どもにマスクの装着を指導しただけで管理職から「生徒に不安を与えるな」と指導され、絶望の中で辞職する教育労働者も出始めている。また関東圏では自治体が独自に学校の放射線量を計測し始めているが、法定被曝基準量・年間1_シーベルトを超える数値が出ようと平然と「影響はない」と発表されている。実際、保護者らへの対応を迫られるのは現場労働者だ。すべて4・19通知を背景にしたものだ。
まさに4・19通知は、保護者や教育労働者を行政のもとに組み敷くためのものだ。今や「生きさせろ」という根源的要求を、政府・文科省が踏みにじり、職場での非和解の激突となっている。これは一歩の後退も妥協の余地もない決戦だ。
こんな国家には絶対に従えない
福島県放射線健康リスク管理アドバイザーに就任し、「100_シーベルトは大丈夫」と吹聴して徹底弾劾されている長崎大学教授・山下俊一は「私たちは日本国民」「国の指針が出た段階では国の指針に従うのが、国民の義務」と呼号している。これは「(全原発の稼動)この一点に国家の存亡がかかっている」というJR東海会長・葛西の発言と完全に一つだ。ブルジョア国家、そして核と核政策と労働者階級の存在とは絶対に相いれないことをあいまいさなく示している。
だからこそ福島県教職員組合の決起は決定的に重要だ。”殺人行政”と化した文科省に対し、教育労働者が団結して職場支配権を確立し、自らの力でこの現実に立ち向かわない限り、子どもたちの命も自らの労働の安全も守ることはできない。
また権力による教育支配との闘いをよみがえらせることも決定的になっている。これまで教科書や副読本をとおして”CO2削減のため””原発は5重の壁で守られ絶対安全”という教育が行われてきた。しかしこれも全部ウソだった! 新学習指導要領では”放射線は自然界にも存在する””医療や製造業などで利用されている”と、原発は危険なものではないと教え込む内容が盛り込まれているのだ。
今年の中学校教科書採択の攻防をその突破口にしよう。東電や東電労組が藤岡ら「つくる会」メンバーと結託し、教科書の分野でも原発推進政策を行ってきたことも暴露されている。「つくる会」教科書の採択を絶対に阻止し、原発推進教育にトドメを刺そう!
橋下知事の起立強制と闘おう
第二に、大阪府知事・橋下と大阪維新の会が6月3日に府議会で強行成立させた「君が代」起立・斉唱条例を粉砕しよう。勝利の鍵は、反原発闘争と一体で全国の教育労働者が総決起することだ。橋下らは9月府議会で、職務命令違反をもとに免職にする解雇条例の成立も狙っている。絶対に許せない。
これは5・30−6・6の「日の丸・君が代」訴訟最高裁反動判決と軌を一にしたものだが、しかしこれまでの「日の丸・君が代」攻撃の延長ではない。大恐慌と原発大事故が労働者階級の怒りを噴出させる中で、ファシスト的嗅覚(きゅうかく)で橋下が打ち下ろしてきた大攻撃である。
3・11情勢の中でいまだ教育労働者が職場支配権を握っていることへの恐怖であり、この教育労働者の怒りと被災地の怒り、そして全労働者の怒りが一つになって、国策に総反乱が開始されていることに対して、国家主義イデオロギーでたたきつぶすことを狙ったものだ。360万人首切りの道州制攻撃の突破口だ。
この条例が「学校における服務規律の厳格化」と明記し、橋下が「思想ではなく組織の問題」と明言しているように、教育の自由も教職員の思想・信条もはなから否定し、一点”公務員は行政に従うのは当然”として、教育労働者を国策の担い手に動員しようと狙っている。復興イデオロギーと一体で、職場闘争を一掃し、労働組合の存在を否定するものだ。
橋下は「日の丸・君が代」不起立闘争を「教育行政のおかしさの象徴だ」と批判する。ふざけるのもいい加減にしろ! 子どもたちに平然と死の教育を強いる文科省の教育行政こそ根本的に間違っている。
橋下は「公務員は身分保障がありすぎて組織の体をなしていない」とも批判する。だが、被災地の公務員労働者は必死で被災者とともに闘っている! 組織としての体をなしていないのは、原発推進のために菅降ろしだの大連立だのと右往左往している支配階級だ!
3・11は支配階級の完全な破産を突き出し、同時に現場を回しているの
は労働者の団結した力であることを示した。
労働組合の闘いとして不起立を
そして不起立闘争こそ、このような腐りきった政府と行政から職場と教育を奪還するために、階級的団結を基礎にして脈々と闘い抜かれてきた教育労働者の歴史的闘いだ。教育労働者が歴史的使命と団結の力を自覚して決起するならば、こんな橋下のファシスト的策動など一発で粉砕できる。これまでの力関係を根本的に転換する労働者の団結を、3・11をとおして私たちがつかんだからだ。
不起立闘争はこの間、労組幹部の逃亡により個人の思想・信条や良心を守る闘いに切り縮められてきた。しかし不起立闘争はもっと根源的で偉大な闘いだ。職場の団結に依拠して職場抵抗闘争として闘えば、国策を打ち破る力が発揮される。「10・23都教委通達」以来8年間の攻防は、絶対反対の団結で免職攻撃をも打ち破ってきた。
橋下の最大の狙いは、労働組合の解体だ。勝負どころは闘う組合をよみがえらせることにある。9月解雇条例阻止へ、職場の怒りを束ね、職場の団結をよみがえらせて闘おう。労働組合の闘いとして不起立闘争をよみがえらせる時がきた。
賃下げ容認する本部打倒を
第三に、以上の決戦を日教組本部打倒のランク&ファイル(現場労働者)運動で闘いぬこう。
3・11は新自由主義の破産を示した。しかし資本家階級には新自由主義しか延命の道がない。それを体制内労組幹部の一層の先兵化で強行しようとしている。だからこそ今、国鉄闘争が国労による闘争団切り捨て・JR連合へのなだれ込みと動労千葉破壊との大決戦に突入している。「20_シーベルト通知」による職場の分断も、橋下による「君が代」起立・斉唱条例攻撃も、日教組本部の容認を織り込んだものであり、JRにおける攻撃と完全に一体だ。
日教組本部の「文科省とのパートナー」路線は、国鉄分割・民営化という大攻撃に震え上がった日教組本部が総評解散−連合結成になだれ込んだことから始まった。この中で日教組本部は職場闘争を放棄し、教育闘争からも逃亡した。これが「日の丸・君が代」や「つくる会」教科書を容認し、原発推進教育を跋扈(ばっこ)させた。
そしてついに日教組本部は、文科省と一体で福島の子どもたちを見殺しにするまでに転落した。橋下による大攻撃にも沈黙だ。それだけではない。公務労協議長である日教組委員長・中村のもと、連合−公務員連絡会は人事院勧告否定−憲法・労働基本権停止の賃金カットに「給与の削減原資が復興財源に活用されることを期待」「日本の再生」(公務員労働組合連絡会「声明」)をうたって合意した。これを「労働基本権回復の歴史的前段」とまで賛美している。復興イデオロギーのもと、労働組合が民主・自民の大連立に合流し、震災解雇・賃下げと大増税を労働者に強いていく段階に突入した。
しかし3・11情勢こそこの連合労働運動の本性を完全に暴き出した。「職場からの闘いで打倒しなければならない」という強固な意志と団結を労働者の中に生み出した。それが3・11情勢と対決して闘い抜かれた6・5全国集会であり国鉄闘争全国運動だ。国鉄闘争を基軸に連合労働運動を現場から打倒する時がついに来た! 連合−日教組本部を打倒し、これらの大攻撃に対し全国統一ストライキで大反撃する労働組合をよみがえらせよう! それはできる。被災現地の闘いを伝える「救援対策本部ニュース」を思い切って職場の全労働者を対象に配布し、具体的行動方針を提起することで、職場や組合員が一挙に変わり始めている。職場から具体的に運動をつくり出す闘いが始まっている。
A地区教組では、定期大会で20_シーベルト通知撤回・福島県教組連帯の特別決議案が職場・分会から組織され、単組を二分する大論議が始まった。B地区教組では、定期大会での現場代議員の大奮闘で、執行部が一切触れていなかった20_シーベルト問題について、「撤回を目指す」という特別決議を上げさせた。画期的闘いが全国で始まっている。
労組交流センター運動が歴史の先頭に立つ時が来た。ランク&ファイルの活動家集団としての本領を発揮して、職場・組合権力を目指し闘おう。その核心は強大な職場細胞建設にある。職場と労働組合、そして党の闘いを一つにして、8・6ヒロシマへ一直線に闘いぬこう。すべての教育労働者は革共同教育労働者委員会に結集しよう。
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週刊『前進』(2491号5面2)(2011/06/13 )
5月31日〜6月6日
オスプレイ普天間配備発表/自衛隊が初の海外基地をジブチに開設
●サイバー攻撃に米が新方針 米国防総省が外国政府からのサイバー攻撃を「戦争行為」とみなし、米軍による武力行使も辞さないとの新方針を策定したと米メディアが報じた。6月に公表するサイバー戦略に関する初の報告書で明らかにする。(31日)
●コンピューター監視法案が衆院通過
ウイルス作成罪新設などインターネット規制を盛り込んだコンピューター監視法案が衆院を通過した。(31日)
●下地島を災害時の国際活動拠点に
北沢防衛相が記者会見で、下地島空港など南西諸島を災害時の自衛隊や米軍の国際活動拠点とする方針を明らかにした。援助物資などの備蓄を行い、多国間の合同訓練も実施する。(31日)
●自衛隊が初の海外基地開設 自衛隊がアフリカ東部のジブチに初の「海外駐留基地」を開設した。航空機の駐機場や整備用格納庫、宿舎など恒久的な施設を保有し、中東・アフリカ地域での自衛隊の活動展開の拠点とする方針。(1日)
●菅が退陣表明 菅直人首相が内閣不信任決議案の採決直前に、震災復興と原発事故収束に「一定のめど」がついた段階で退陣すると表明。これを受けて民主党内の大量造反は回避され、不信任案は否決された。(2日)
●君が代起立・斉唱条例が成立 公立校の教職員に君が代の起立・斉唱を義務づける全国初の条例が大阪府議会で可決・成立した。(3日)
●日米防衛相が会談 北沢防衛相がゲーツ米国防長官と会談し、ミサイル防衛(MD)の一環で日米が共同開発中の海上配備型迎撃ミサイルについて、武器輸出三原則を緩和して米国から第三国への輸出を容認する方針を伝えた。普天間問題では辺野古移設の現行計画推進を再確認した。(3日)
●イエメン内戦が激化 民主化要求デモが続いていたイエメンで政府軍治安部隊との武力衝突が激化し、反政府勢力による大統領府への砲撃でサレハ大統領ら政府首脳が負傷。大統領はサウジに脱出した。(3〜4日)
●米国防長官がアジア安保で演説
ゲーツ米国防長官がシンガポールで開かれたアジア安全保障会議で演説し、中国などの「潜在的な敵国」に対抗するため米軍のアジア・太平洋地域への関与を強化すると述べ、最新鋭のハイテク戦闘艦をシンガポールに配備すると発表した。またサイバー攻撃を「戦争行為とみなして反撃する」と初めて明言した。(4日)
●与野党内に「大連立」論台頭 民主党の岡田幹事長と自民党の石原幹事長が、菅首相退陣後に期間限定で両党を中心とする大連立を目指すべきだとの考えをそろって表明した。(5日)
●ドイツが脱原発決定 ドイツ政府が2022年までに国内全原発17基を閉鎖する法案を閣議決定した。(6日)
●オスプレイ配備を正式発表 米国防総省のラパン副報道官が、垂直離着陸機MV22オスプレイを来年後半に普天間基地に配備すると正式に発表した。在沖海兵隊の輸送ヘリCH46をMV22に置き換える。これを受けて政府は沖縄県に配備決定を伝達した。(6日)
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週刊『前進』(2491号6面1)(2011/06/13 )
国鉄と反原発の国際連帯進む
6・5集会 米・独から熱いメッセージ
(写真 5月7日、日本の反原発デモに連帯し米サンフランシスコの日本領事館前で日本政府と東京電力に全原発停止を要求するTWSCなど)
3・11大震災直後の3月14日、動労千葉国際連帯委員会はインターネットで全世界に「震災レポート」を発信。現在24号になるレポートは大反響を呼び、英語から幾つもの言語に翻訳され、サイトへの引用は179万件を突破しています。国鉄闘争全国運動6・5大集会には、米・独から連帯のメッセージが寄せられました。(編集局)
アメリカ
労働運動の復権は一つの巨大な挑戦 校内の軍国主義に反対する連合(CAMS) ロサンゼルス統一教員組合(UTLA) アーリーン・イノウエ
国鉄闘争全国運動6・5大集会に結集された兄弟姉妹のみなさん。
団結と連帯を堅持して闘い抜くみなさんに敬意を表明します。本集会が闘いを拡大・強化する正義の叫びとして伝播(でんぱ)して行くことを切望します!
労働運動の復権は今日における私たちの一つの巨大な挑戦です。国鉄闘争は、民営化と新自由主義と対決する闘いにおいて指導的立場であり続け、私たちをリードする基軸的位置にあります。
地震、津波、原発事故という三重の災害は、日本の民衆を闘いの最先端に立たせました。人的犠牲と人民の苦痛は、命が利潤と統制よりも下位におかれていることの痛苦な証明となっています。
かつてなかったような闘いに立ち上がった兄弟姉妹のみなさんに対し、畏敬の気持ちをもってともに手を組むことをお伝えします。UTLAとCAMSは、ここアメリカのロサンゼルスで同じ闘いを闘い続けます。心からの連帯をもって。
「安全」な核エネルギーは存在しない 運輸労働者連帯委員会(TWSC)
兄弟姉妹のみなさん。運輸労働者連帯委員会(TWSC)は解雇された国鉄労働者を支援するとともに、新たな労働運動の建設をめざす6・5集会を断固支持します。
民営化による1047名の国鉄労働者の解雇は、日本の労働者階級に対する攻撃拡大の転換点であり、労働組合と労働者階級全体のあらゆる戦闘性と自立性を解体することを目的としていました。中曽根内閣は、戦闘的労働運動を解体するためにこそ、国鉄を民営化したことを公然と認めました。
今日、日本政府はJAL、郵政などあらゆる部門に攻撃を拡大し、社会保障制度の破壊に突き進んでいます。アメリカ政府もまた、民主党・共和党のいかんにかかわらず、経済全体の民営化と規制緩和を推し進めています。政府は帝国主義戦争に1兆jも注ぎ込む一方で、数万人の教師を解雇し、公務員労働者が労働条件、健康、安全について交渉する権利を非合法化するため、譲歩を迫り続けています。運輸労働者もまた、国のあらゆる部門において攻撃にさらされています。
そして今、日本とアメリカの政府は、環境危機と核メルトダウンを口実として共謀し、沖縄の米軍基地の撤去を引き延ばしています。
TWSCは、在日米軍に対する日本の労働者階級と農民の闘いの立場にきっぱりと立ち、日本にその反戦憲法の放棄を迫るアメリカの政治家を弾劾するとともに、日本本土への核兵器の持ち込みを糾弾します。
また私たちは、労働者階級にこの震災危機とフクシマ核メルトダウンの一切を転嫁する政府と企業と対決して闘う日本の労働者・農民とともにあります。
放出が続く放射性物質は、日本と世界の人民の脅威となっています。アメリカ政府とGEやバブコック&ウィルコックスなどのアメリカ企業は、日本にまさに欠陥だらけの原発の建設を押しつけました。日本を含め世界中どこにも「安全」な核エネルギーは存在しません。核廃棄物の「適切」かつ「安全」な貯蔵など存在しません。
私たちは、世界の核廃絶に向けた貴要求を断固として支持し、重大な連帯行動をもってともに立ち上がります。
ドイツ
全原発即時停止を統一スローガンに レーテデモクラシーのための委員会(KRD)
親愛なる同志のみなさん、ここに私たちはみなさんに連帯声明をお送りします。私たちはドイツのKRD(レーテデモクラシーのための委員会)です。私たちは動労千葉と全学連の友人です。
3月11日の大地震・大津波による大震災以来、私たちはドイツにおいて一連の救援活動を組織し、みなさんのために多額のカンパを集め、日本に送ることができました。5月20日の東京高裁での未曽有の大量逮捕に際して、私たちはドイツ『左翼新聞』(リンケ・ツァイトング)紙上において、この弾圧を厳しく批判し弾劾しました。
私たちは、新自由主義的な国鉄の分割・民営化に対して長年にわたって闘ってきた、そして今日もなお闘っている同志たちに心から連帯します。私たちはまた、原発に対して決然と闘っているみなさんに心から連帯します。「全原発の即時停止」は全世界における統一スローガンにならなければなりません。私たちはさらに、大震災を口実とする大量首切りに対するみなさんの闘いを支持します。
現在の資本主義社会においては次のような問題があります。それは――
・エネルギーの無駄づかいであり、原子力エネルギーのような未確立エネルギー技術の使用です。
・労働者の犠牲と失業です。
・軍需生産です。
・その他、無意味なものをものすごくたくさん生産するあり方です。
・要するに、信じられないほどの浪費です。
これらすべてに対して世界中で終止符が打たれなければなりません。
したがって、人間と地球に荒廃と脅威をもたらす社会に終わりを告げることは私たちみんなにとって緊急の課題です。しかし、そのためには全社会を牛耳る無責任な人びとから権力を奪い取らなければなりません。
数ある脅威のなかで最大のものは、社会の資本主義的あり方です。このあり方が根本的に変革されなければなりません。そのためには二つのことが必要です。
第一に、ドイツで、日本で、全世界で階級的労働運動を建設し、強化することです。第二に、国際連帯を強化し深化することです。この二つの有効な武器をもって、私たちはこの資本主義社会に終止符を打ち、新たな人間的社会を建設していきたいと思います。
国境を越えてともに闘いましょう! 団結! がんばろう! 連帯のあいさつを送ります。
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週刊『前進』(2491号6面2)(2011/06/13 )
東京「日の丸・君が代」闘争
“起立・斉唱の職務命令は合憲”
最高裁の反動判決弾劾
職場闘争まき起こし反撃を
「君が代」斉唱時に起立せず処分を受けた東京の教育労働者が再雇用を拒否された事件の訴訟で、最高裁は、5月30日、6月6日と相次ぎ上告を棄却、都教委の03年「10・23通達」に基づく校長の職務命令を合憲とする判断を打ち出した。
10・23通達のもとでの不起立を理由とする処分や再雇用拒否をめぐっては、10件が最高裁の各小法廷に係属し、3件が上告手続き中だった。大震災・原発事故による体制存亡の危機の中で、大阪府知事・橋下徹と「維新の会」による「君が代」起立・斉唱条例化にも見られるように、日帝・国家権力は「日の丸・君が代」闘争の根絶・一掃に乗り出してきたのだ。
最高裁は、すでに07年に「君が代」のピアノ伴奏命令を合憲とする判断を出していたが、今回は、「日の丸」に向かって起立し「君が代」を斉唱させることも憲法19条(思想・良心の自由)違反にならないと判断した。起立・斉唱行為は、「慣例上の儀礼的所作」と言う一方、「国旗・国歌に対する敬意の表明の要素を含む」ので個人の「思想、良心の間接的な制約となる面がある」ことは認めざるをえなかった。しかし「必要性・合理性」があれば制約することは許されるとして、絶対的に保障されるべき思想・良心の自由を平然と踏みにじったのだ。
最高裁が、憲法23条(学問の自由)、26条(教育を受ける権利)、13条(個人の尊厳)違反の上告理由をまったく検討もせずに退けたことはさらに重大である。76年の学力テスト裁判旭川事件最高裁大法廷判決(学テ判決)は、憲法23条、26条に基づく教育の自由を認め、「子どもが自由かつ独立した人格として成長することを妨げる国家的介入は許されない」として「一方的な観念を植え付ける教育を強制すること」は違憲としていた。今回、起立・斉唱の率先垂範を命じる職務命令を合憲としたことは、事実上、学テ判決をも覆すものだ。
原発の運転・建設の差し止めを求める各地の訴訟で、最高裁は、数少ない住民勝訴判決も覆して原発推進体制を護持する役割を果たしてきた。その帰結が福島原発事故なのだ。
「日の丸・君が代」不起立闘争を断固として継続し、文科省「20_シーベルト通知」撤回・「君が代」起立条例粉砕の実力闘争を職場から巻き起こすことこそ、今回の最高裁判決への教育労働者の回答だ。
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週刊『前進』(2491号6面3)(2011/06/13 )
法大弾圧裁判 暴処法弾圧
“学生の尊厳を守る”
実名入り入構禁止看板を追及
6月2日、法大暴処法弾圧裁判の第24回公判が東京地裁刑事第1部(若園敦雄裁判長)で行われた。
5月20日の三里塚現闘本部裁判における不当判決に怒りの声をあげ、不当に逮捕・勾留されている織田陽介君が獄中から出廷した。両脇を警察官に挟まれて座る織田君は元気はつらつだが、被告団に怒りがみなぎった。
冒頭、内海佑一君が意見表明を行った。「裁判所内での不当逮捕・勾留を徹底弾劾する! 織田君に警察官が張り付き法廷に入り込んでいる。司法の完全な死だ。法政大の1年生も、『現在の社会は腐りきっている。裁判所も資本の言いなり。福島原発事故は数々の人の目を覚まし、奮起させている。団結することが社会変革の一歩』と怒っている。ともに6・5集会へ攻め上ろう」と熱く訴えた。
前回の内海君と増井真琴君に続いて、恩田亮君が被告人質問に立った。ここで明らかにすべき大きな点は、増井君の実名をさらした入構禁止看板の不当性だ。06年3・14弾圧以来、法大当局は学生の自治と団結、表現活動に対する弾圧を重ねてきた。その行き着いた先になされた人権侵害こそ、当時、学籍を失っていた増井君への入構禁止看板だ。
恩田君は、法大当局が自らに行った理不尽な処分や監視などを挙げ、当局の正体を暴いた。「大学は自由な表現や発言によって知的好奇心を刺激できる空間だと思っていた。しかし、3・14弾圧にショックを受けた。『大学に逆らうとまた、やられる』と学生間でささやかれた。黙っているのか、批判の声をあげ逮捕されるのかの二者選択が迫られた。自分に不当処分がかけられた時、このまま黙っていると自分の存在も消されてしまう感覚を抱き、恐怖などふっ飛んだ」。そして「暴処法による弾圧は『学生運動や労働運動は体制に逆らうな』という政治的なメッセージだ。弾圧の背景と原因は明らかだ。裁判所は無罪判決を出し、賠償せよ」と強く迫った。
続いて新井拓君だ。「3・14弾圧があったから法大に入学した。こんな弾圧を二度と許さないように闘うためだ。学生が学生自治会やサークル団体などの自主的な団結組織をつくり、国家権力や大学当局と闘うことが大学に生命力をもたらしてきた。全学連は現在も、原発を擁護してきた御用学者たちの責任を追及し闘っている」。新井君は、学生こそ自治の担い手であり、大学の主人公であることを明らかにした。そして「法大闘争は学生の人間としての尊厳を守る闘いであり、学生の命にもかかわる問題だ。一歩も退かず、ともに闘ってきた被告団を誇りに思う。検察官は何の立証もできなかった。暴処法の適用など許されない。私たちは勝利者である。私たちは闘いのなかで力を高め、最後まで闘い抜く」と結んだ。
次回は、被告人質問の最後として織田君が登場する。6月9日の期日は延期となり、9月29日の予定となった。弾圧を粉砕し、ともに勝利しよう。
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週刊『前進』(2491号6面4)(2011/06/13 )
団結ひろば 投稿コーナー
絶体絶命の日帝危機示すデモ妨害の右翼 東京 浜中剛志
東京労組交流センター青年部(準)が呼びかけた「6・5東京電力直撃デモ」に参加しました。
新橋駅近くの公園に450人が集まり、怒りに満ちたデモが元気よく行われました。特徴は、なんといっても青年労働者と学生が先頭に立ったことです。この間の反原発デモの中で結合した若者も多く、反原発・反失業の怒りが、青年・学生の怒りを根底から解き放っていると実感しました。発言した青年が「6・5に未来があるんだ」と強調していたことに、とても共感しました。
「闘うアーティスト」の青年が、力強く創意工夫をこらしたコールでデモを引っ張りました。「命を返せ! 仕事を返せ! 故郷を返せ!」「原発止めよう! 社会を変えよう!」「東電ウソつき! 節電あおるな!」「斑目(まだらめ)でたらめ!」のコールに、駅前のSL広場にいる労働者も大注目でした。
デモが東電本店前にさしかかり、みんなの怒りが最高潮に達したところで、警察に行く手を阻まれました。すると前方に右翼の街宣車の行列が!
「日本には核武装が必要だ」などとわめいています。そして沿道には在特会の連中が「原発の火を消すな」の横断幕を掲げているではありませんか! 右翼の妨害に怒りが大爆発! この右翼の姿に、反原発の怒りに追いつめられる日本帝国主義の絶体絶命の危機が現れている! 反原発闘争をとことん闘うことは帝国主義打倒に行きつく!
デモの後の6・5集会では、被災地の人たちの登壇と闘いの宣言が圧巻でした。また、動労千葉の田中康宏委員長から「連合もダメ、全労連もダメと言っているだけではダメなんだ」という提起を受け、あらためて闘う決意を強くしました。
青年の最大動員で11月の展望つかんだ 東京 なんぶユニオン 潮 武彦
6・5国鉄全国集会は、3・11東日本大震災と福島原発事故、さらには「震災解雇」という情勢と対決する素晴らしい集会でした。被災地から参加した労働者の発言には誰もが感動したと思います。
国鉄分割・民営化で20万人もの労働者を解雇したのも、原発事故を起こしたのも、まったく同じ連中です。JR東海の葛西会長は「原発を速やかに稼動させよ」と発言しましたが、それだけではありません。JRと東電は弁護士までも同じくする一蓮托生(いちれんたくしょう)の関係なのです。
さらにこれを体制内の労働組合が支えている構造があります。国鉄全国運動で労働組合をよみがえらせ、原発を資本家と一緒に葬ってやろう!
集会は、被災地の怒りに応え、東電やJRの青年労働者も獲得できる内容だったと思います。集会に先立って青年労働者を先頭に東京電力へのデモをぶち抜き、日比谷公会堂に結集しましたが、会場でも青年の姿が目立っていて、正直驚きました。
私の地区でもこの間の集会の中で青年の最大動員がかちとられました。「いい集会だった」と確認するだけでなく、さらに多くの青年労働者を獲得するためにどうすれば良いのかが、総括討論の中心になりました。青年の問題意識がどこにあって、主体的な行動を引き出すためにはどうすればいいのかを明らかにして、これまでの自分たちのあり方を変革して闘おうということになりました。
11月労働者集会の1万人結集に向けた展望がはっきりとつかめました。
沖縄闘争を闘って 生活破壊・戦争国家化止める 東北大 J
初めて沖縄闘争に参加しました。梅雨期にしては天候に恵まれ、3日間闘い抜いてきました。
初参加ということで、さまざまな戦跡巡りや現地の訪問などをしました。そこで感じたのは、戦争で殺されていく人びとすべてに顔があって名前があるんだ、そして「国策」の名のもとに行われる生活破壊の構造はどこに行っても同じである、ということでした。
このことをとりわけ実感したのは、実際に普天間と嘉手納の基地を見、その説明を聞いた時でした。生活空間に肉薄する位置に建設された基地……。ヘリの墜落事故や民家への着弾が起こるのも当然です。そしてこの構造を政府は金による住民の切り崩し、「国策」という名の暴力によって強行してきた。きわめつけは高速道路にある「流弾注意」の看板。こんなふざけた態度を絶対に許すことはできない!
沖縄と同じような住民の生活破壊が、原子力発電所の建設や成田空港建設の現場など、日本中で今も行われています。
政府は何のためにこれらの政策を強行するのか。それはすべて、核を保有し戦争をするためだということが、今回の闘争を経て私の中で非常にすっきりとつながりました。これに対する怒りが今、日本各地で渦巻いています。那覇の国際通りや名護市内でのデモに対する沿道の人たちの反応を見ても、この怒りを感じることができました。
「国策」による生活破壊、戦争国家化を止める力は、私たちの中に備わっています。すべての労働者、農民、学生はこの怒りを自らの生活の場で体現し、このふざけた政治を自らの手でぶっ飛ばそう!
沖縄闘争を闘って 当事者意識へ180度変わった 京都大 1年生
学生として沖縄闘争に参加することに何の意義があるのか――。参加を打診されたとき、そう考えずにはいられなかった。沖縄県民でも戦争体験者でも労働者でもない。ひとごととして受け流しても何のとがも受けない。「同じ人間がどこかで苦しんでいる。それだけで十分じゃないか。60億人総家族!!」みたいな同情も自分には無縁だ。そんな考えの私だったが、沖縄から戻ってきた時には、意識は百八十度変わった。
沖縄県民、労働者、そして学生の疑いもなく正当な怒りと、逆にこんなことで怒ること自体が理不尽なくらいストレートな怒りを通して、人間が本源的に持つ感情を解放することができた。ことなかれ主義で抑圧されてきたような感情である。
為政者の横暴を誰が止めるのかといったら、もう私たち一般人しかいないことをはっきりと素直に自覚できた。誰かがやるだろうみたいな甘っちょろい現実ではないことも。どうせ対岸の火事だろうと大半の人は言うだろう。自分も以前はその認識に立っていた。
しかし、実際は火事どころの騒ぎではない。油断して傍観していると、気づかないうちに火の粉はすぐそばまで降りかかっている。実際に自分に火が飛び移る、実害が出るまさにその時まで気づかない人はいるだろう。多分私も沖縄闘争の現実を知らなければそうだっただろう。
今の社会の現実に対する非当事者意識を、圧倒的な説得力で当事者意識へと変えるのが沖縄闘争である。初めて参加し、大きな意義を見いだすことができた。
第11期党学校で 若き革命家の積極的姿勢に何度も学んだ 砂川鎮男
今回の党学校で一番学んだことは、学生や青年労働者が講義で提起されている内容を非常に積極的に受け止めようとして、その内容をさらに数倍する内容をつかんで、ある時には提起の不十分性を相当に補って、積極的に発言していたことでした。
特に、学生が「今、革命が激突しているテーマをいかに突破するか」という問題意識で講義に臨んでいた姿勢は、当然といえば当然なのですが、あらためて重要なことであると思いました。
まさに革命の指導部たらんとする若き革命家の革命的で積極的・肯定的な姿勢に、私自身、非常にはっとさせられることが何度もありました。
年間を通して私が非常によかったと思ったものは、「綱領草案」「国際労働運動」「ロシア革命とレーニン主義」の三つでした。
党の革命の地平と、現在の革命情勢に対応した労働者自己解放の理論や思想の分野は、実は広大にあるはずです。マルクス主義・レーニン主義や反スターリン主義・革命的共産主義の基本的な「常識」の学習自体は重要ですが、その分野も含めて新たな領域に踏み込んでいくことが非常に重要なテーマであると思います。
革共同の理論的水準を高めることは、世界革命にとって非常に重要なテーマであり、それに寄与する党学校の発展を期待します。
第11期党学校で 党の路線の高さ感じ新たな飛躍決意した 副田宏行
1年間を通じて、自分が本当にイデオロギー=マルクス主義・レーニン主義理論を体得したと思う。同志との間や街頭宣伝で、訴えに共感してくれると感じるからです。イデオロギー的力量はついて来たなあ!と実感します。講師の方がたのレジュメの内容の深さに本当に感激しています。今後とも、革命勝利後も、党学校は続けたいです。
一番感じたことは、学生・青年労働者の学習意欲と、党の路線が実践的であり、生き生きとした力強さをもっていることです。
僕自身は、党の路線にキャッチアップすべく、革命的精神を高揚させて参加していました。党の路線を体得すべく行われた全参加者の熱のこもった討論と、実践している自分の職場闘争の報告も、自分には非常にためになりました。
党学校を通じて、党全体−参加者全体の路線と内実の高さを感じ、自分も新たな飛躍をしなければならないと強く感じさせられました。
現在自分は、党の出版物、ビラなどを必ず一読するように心がけています。『前進』『週刊三里塚』は言うまでもなく。
党全体の路線の実践的地平をつかむために、党主催のいろいろな集会や国鉄集会などに必ず参加するように心がけていきたいです。
党として、共産主義者として1人の労働者を獲得する!
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