ZENSHIN 2011/03/21(No2480 p06)

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第2480号の目次

沿道の労働者・学生の圧倒的注目の中、「被災地を全力で支援しよう」「全原発の即時停止を」「菅を今すぐ打倒しよう」と訴えて渋谷の街を行くデモ隊。全学連の学生が集会とデモを終始先頭で牽引した(3月20日)

1面の画像
(1面)
全職場で被災地支援・反原発を
3・20渋谷 全学連を先頭に反戦大デモ
連合を打ち破り大恐慌と対決  リビア爆撃に直ちに国際的な反撃
記事を読む  
東日本大震災 動労千葉と労組交流センター 救援対策本部を設置(3月16日) 記事を読む  
日程 3・27三里塚に結集しよう 記事を読む  
(2面)
被災地救援・全原発廃止・菅打倒へ
被災地の労働者・農民・漁民・自営業者のみなさんと6千万労働者階級に訴える
革命的共産主義者同盟
記事を読む  
“すべての原発止めろ” 東京・渋谷で緊急行動(3月17日) 記事を読む  
怒りを階級の力に変え ブルジョアジー打倒を  福島の労働者からアピール(3月16日) 記事を読む  
(3面)
被災地救援・全原発廃止・菅打倒へ  東北大生の被災地報告 “生きることが闘い”
新自由主義が招いた大惨事(東北大学学生自治会委員長・石田真弓)
記事を読む  
救援活動の統制やめろ  自衛隊と米軍が被災地制圧 記事を読む  
世界各国から連帯と激励が 記事を読む  
原発推進の連合弾劾  現場から労働者の闘いを 記事を読む  
不屈の闘いで空港は大破綻  3・27三里塚に大結集しよう 記事を読む  
千葉県三里塚集会 “青年先頭に三里塚へ”  原発事故と軍事空港に怒り(3月13日) 記事を読む  
(4面)
大恐慌と巨大な震災に立ち向かい労働者が生産と社会の責任とる
4月統一地方選決戦に勝利しよう
「挙国一致」の大反動を打ち破り 杉並・相模原・八尾で総力決起を
記事を読む  
3・13杉並 団結し社会変えよう  区議選勝利へ総決起集会(3月13日) 記事を読む  
2011年日誌 3月8日〜14日
巨大地震と原発大事故が日本直撃/米、メア日本部長を更迭
記事を読む  
(5面)
大恐慌と巨大な震災に立ち向かい労働者が生産と社会の責任とる
革命以外にどんな解決もない
記事を読む  
“原発すぐ止めろ”  相模原国際婦人デー行動(3月12日) 記事を読む  
「天罰」暴言の石原打倒を   地震・津波の被災者にムチを打つファシスト 記事を読む  
(6面)
関西青年労働者集会
“団結こそ生きる道”  大震災と闘う方針鮮明に(3月13日)
記事を読む  
“A君の解雇撤回せよ”  新潟地域一般労組が集会(新潟・O)(3月12日) 記事を読む  
広島で中国電力に抗議(TO) 記事を読む  
東海に支援する会  山本事務局長が基調講演(東海・K)(3月12日) 記事を読む  
倉岡処分許さない
「呼び出し」を徹底弾劾 怒りの法大包囲デモ(法政大学・倉岡雅美)(3月14、15日)
記事を読む  
『エジプト革命』 緊急出版  ムバラク打倒への18日間 労組がヘゲモニー握った 記事を読む  

週刊『前進』(2480号1面1)(2011/03/21 )

 全職場で被災地支援・反原発を

 3・20渋谷 全学連を先頭に反戦大デモ

 連合を打ち破り大恐慌と対決

 リビア爆撃に直ちに国際的な反撃

(写真 沿道の労働者・学生の圧倒的注目の中、「被災地を全力で支援しよう」「全原発の即時停止を」「菅を今すぐ打倒しよう」と訴えて渋谷の街を行くデモ隊。全学連の学生が集会とデモを終始先頭で牽引した【3月20日】)

 イラク開戦から8年目の20日、渋谷反戦大デモが闘いぬかれた。東日本大震災の被災者を全力で支援するため、全職場・全大学で被災地支援・反原発の大運動を起こす方針が提起され、1550人の参加者が心をひとつに闘う決意を固めた。また、19日に米英仏などの帝国主義がリビアに行った爆撃を徹底弾劾し、国際的反撃をたたきつけた。

 海外メディアが圧倒的注目

 集会後のデモは圧巻だった。闘いを先頭で準備し打ち抜いた学生たちが最先頭で横断幕を持ち、動労千葉、三里塚反対同盟、闘う弁護士、在日・滞日外国人の隊列が続いた。その後を全学連と労働者の隊列が色とりどりの旗を林立させて前進した。沿道には若者たちが鈴なりになった。
 「自粛」ムードの中で、ワールド・ピース・ナウは、前日予定していた反戦集会をなんと中止した。原発推進の連合もまた菅政権に加担し闘いを押しつぶそうとしている。こうした異様な「政治休戦」「挙国一致」体制を打ち破り、大恐慌・大震災と唯一対決する闘いとして打ち抜かれた。
 この闘いは海外メディアの大注目を集め、中国、韓国の報道機関や、欧米のロイター通信、ワシントン・ポストなど多数が取材に駆けつけた。

 震災解雇粉砕 菅政権倒せ!

 集会は午後1時から始められた。東北大学の石田真弓全学自治会委員長が開会のあいさつを行った。石田君は「ライフラインが完全にストップし、仲間と肩を寄せ合って生きてきた。一人でも多くの人を救うために救援を。全国の人々の救援の思いをぶちこわして被害を継続・拡大している菅政権を今すぐ打倒しよう」と呼びかけた。
 続いて動労千葉の田中康宏委員長が特別アピール。田中さんは「労働者を踏みにじり、利潤だけを追求してきた新自由主義が大震災と原発事故を引き起こした。こんなことを二度と許すな」「政府は統治能力を完全に失っている。多くの避難所に物資が届いていない。救援が全部統制されている。動労千葉と労組交流センターは東京に救援対策本部、仙台に現地対策本部を立ち上げた。全職場から被災地支援・反原発の大運動を巻き起こそう」「震災前から吹き荒れていた首切りのあらしは大震災でますます強まる。震災解雇と徹底的に対決しよう。国鉄闘争全国運動の大飛躍が今こそ求められる。私たちの運動が全国の労働者の怒りと結びついたとき、私たちの力は数百倍になる。団結して闘おう」と呼びかけた。
(写真 被災地・東北の学生と労働者が登壇。大震災を引き起こした新自由主義と菅政権を怒り込め弾劾し支援を訴えた)

 三里塚反対同盟がアピール

 もうひとつの特別アピールを、三里塚芝山連合空港反対同盟の萩原進事務局次長が行った。「反対同盟は被災者救援と原発即時停止の声明を出した。被災地と手を携えて闘っていく。政府は『天災だ』と言うがそんなことではない。歴代自民党政府が、人民が生きられない政治をやってきたことの結果だ」「日本発の第2の大恐慌が世界に広がっている。この大津波に資本主義体制は押しつぶされようとしている。われわれが新しい社会をつくろう。3・27三里塚闘争に大結集して下さい」と呼びかけた。
 織田陽介全学連委員長が基調を提起した。「昨年11・23の砲撃戦をもって始まった帝国主義の朝鮮侵略戦争を絶対に止める思いで今日の闘いを決めた。大震災の現実を前に、必要なことは悲しむことではなく、怒ることだ。政治休戦ではなく、闘うことだ。リビアは空爆、日本は大震災で人民の闘いが押しつぶされようとしている。世界の労働者はひとつだ。連帯し団結して闘おう」「自民党、民主党のやつらに社会を治めることはできない。これほどめちゃくちゃになった社会を、私たち青年の力で必ずつくり直してみせる」「御用学者を追放し大学を学生の手に取り戻そう」と確信に満ちて訴えた。
 そして具体的に「全職場・全大学で被災地支援の大運動を組織しよう」「反原発運動を安保粉砕・沖縄基地撤去の反戦・反核闘争として闘おう」「国鉄全国運動を闘い震災解雇・非正規雇い止めを粉砕しよう」と呼びかけた。
(写真 集会をかちとり「団結して頑張ろう」と拳をあげた【代々木公園】)

 被災現地から駆けつけ訴え

 被災地から駆けつけた学生と労働者が登壇し、東北大生と福島の国労の労働者が訴えた。この被災地の仲間に、首都圏の学生・労働者から檄布(げきふ)が贈られた。
 国際連帯のアピールとして在日・滞日の外国人労働者が多数登壇し、連帯と決意を表明した。
 学生・青年のアピールを法大文化連盟、京大熊野寮、東京北部の青年医療労働者、大阪の自治体労働者が行った。
 連帯のあいさつを「とめよう戦争への道!百万人署名運動」事務局長の西川重則さん、「星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議」の星野暁子さん、裁判員制度と闘う弁護士を代表し森川文人さんが行った。さらに広島大学の学生が8・6ヒロシマヘの結集をアピールした。沖縄で辺野古米軍基地建設阻止を闘う青年労働者のメッセージが読み上げられた。
 救援カンパの訴えには170万円が寄せられ、30万円、25万円のカンパもあった。30万円入りの封筒には「退職金、10年以上働いてこれだけ。この怒りとともにこれで役に立つ金になった」との添え書きがあった。全参加者の心がひとつとなってデモに出発した。

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週刊『前進』(2480号1面2)(2011/03/21 )

 東日本大震災 動労千葉と労組交流センター 救援対策本部を設置

 3月16日、動労千葉と全国労組交流センターが「東日本大震災救援対策本部」を発足させた。本部を交流センター内に設置。仙台に現地対策本部も立ち上げた。
 同本部は17日に発表したアピールで「現在、幹線道路からの救援物資送り込みは自衛隊に阻止されてできない。最短ルートは新潟経由で、新潟に中継拠点を置く」とし、「水・食料・ガソリンが欠乏し深刻な状況だ。幾十万の被災者が菅政権の無為無策で破滅的な『被災対策』のなかで殺されつつある。政府がやっているのは統制と秩序の維持だけだ。被災者は寒さの中で飢餓に追いやられている」と訴えている。
 さらに「損壊した原発から放出される高濃度放射能が数百万人を被曝(ひばく)させつつある。原発反対派を含む知恵と力を結集すべき時に、政府と東電は真実を隠し、全対策を後手に回している」と弾劾し、「労働者自身の自主的な救援闘争を組織しよう。闘う労働組合こそその先頭に立とう」と呼びかけた。全力でこれに応えよう。
 当面、主要に以下の救援物資とカンパを本部に集中し、可能なあらゆる支援を組織する方針だ。
▼衣料品(新品の下着・生理用品含む)/米・食料品(保存のきくもの)/毛布等生活用品
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●救援物資の送り先
〒111-0041 台東区元浅草2-4-10(五宝堂・伊藤ビル5F) 東日本大震災救援対策本部
●カンパ振り込み先(郵便振替)
口座番号 00150-9-408647
加入者名 全国労働組合交流センター(※約1週間後に対策本部の口座開設。当面は上記の口座へ。通信欄に「被災地カンパ」と明記願います)
●問い合わせ先
TEL:03-3845-7461
FAX:03-3845-7463
Eーmailアドレス: centergo@nifty.com

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週刊『前進』(2480号1面3)(2011/03/21 )

 日程 3・27三里塚に結集しよう

第3誘導路建設阻止! TPP反対! 現闘本部の破壊を阻止し、市東さんの農地を守ろう! 軍事空港建設粉砕・改憲阻止!
 3・27三里塚全国総決起集会
 3月27日(日)正午
 成田市天神峰 反対同盟員所有畑
 主催/三里塚芝山連合空港反対同盟

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週刊『前進』(2480号2面1)(2011/03/21 )

 被災地救援・全原発廃止・菅打倒へ

 被災地の労働者・農民・漁民・自営業者のみなさんと6千万労働者階級に訴える

 革命的共産主義者同盟

 (1)

 3月11日午後、東北地方・東日本の労働者人民の頭上に巨大地震が襲いかかった。長く激しい揺れと倒壊、崩落、陥没に続き、10bを超える大津波が反復して襲い、死者・行方不明者は数万人に達しようとしている。沿岸部は壊滅状態にたたき込まれた。加えて福島第一原発の炉心溶融・爆発という世界最大・最悪の事故が発生し、高濃度の放射能が労働者人民を襲う危機が迫っている。
 今や被災地では、電気・ガス・水道などのライフラインが切断され、医療も崩壊している。水や食料・燃料・ガソリンなどが欠乏し、命をつなぐ最低限の手段さえ奪われた状態が続いている。鉄道や高速道路は自衛隊の完全な制圧下に置かれ、ストップしている。大震災を口実に、国家権力による有事体制と報道管制が発動され、自衛隊と機動隊が被災地を隔離・封鎖している。治安維持が他の一切に優先され、人命救助や物資補給は徹頭徹尾後回しにされているのが実態だ。
 しかし、この困難の中でも、被災現地の労働者人民は必死にあらゆる知恵と創意を結集し、団結をつくりだして闘っている。行政機構が崩壊した中で労働者・学生・市民による自主的な組織が立ち上げられ、水くみや炊き出しを行い、乏しい物資を分け合って、団結してともに生きぬくための闘いが始まっている。
 この現実は何を示すのか。日本帝国主義の支配が政治・経済・行政において全面的に崩壊しているということだ。もはや支配階級には、この現状を打開する力はない。未来への生きる展望も示すことができない。誰がこの危機を救うのか。今こそ全労働者階級人民が、被災地の労働者・農民・漁民・自営業者とともに、生きるための闘いに総決起することが求められている。
 それは何よりも、闘う労働組合をよみがえらせることである。そして労働組合が中心となって全人民の結集と団結を組織し、生きる手段を資本家階級とその国家から実力でもぎとることだ。その闘いの中から、古い支配体制を打倒しそれにとって代わる労働者階級自身の新しい権力を打ち立てていく闘いに、断固として突入することだ。現在の危機を突破する唯一の道はそこにある。

 (2)

 大恐慌・大失業と戦争は巨大な大震災をもたらした。この現実こそ、新自由主義が引き起こした現実だ。今や資本主義の社会全体が音を立てて崩壊している。しかもブルジョアジーは一切の犠牲を労働者階級人民に押しつけて生き延びることに必死となり、労働者階級の生命と生活を破滅へ導いている。
 巨大震災に続いて、問答無用の大量首切りが労働者階級に襲いかかっている。基幹産業・流通産業の操業停止が相次いで行われ、新たな解雇攻撃に直結しつつある。非正規労働者へ向かって、門前払いの雇い止め攻撃が開始されている。大震災が大恐慌をさらに爆発させ、とてつもない大失業を促進しようとしている。帝国主義(新自由主義)は、この大失業を解決できない。
 政府・日銀がやったことはブルジョアジーを守るための膨大な財政投入と超金融緩和であり、これは国家財政の大破綻へ行き着いた。大震災を契機とする新たな「日本発大恐慌」はすでに、株の大暴落として始まっている。これは米帝と世界経済を直撃し、基軸通貨ドルの大暴落にまで進展することは不可避である。
 帝国主義・新自由主義は07年8月のパリバ・ショックと08年9月のリーマン・ショックをもって、大恐慌・大失業と戦争としてその全矛盾を爆発させた。日帝はこの大恐慌を、労組幹部の腐敗と労働組合の変質をテコにして、労働者階級への極限的な搾取強化・収奪とともに、地方の切り捨てを始め、大資本の延命を他の一切に優先することでのりきろうとしてきた。これに対し6千万労働者階級の怒りは臨界点に達していた。大震災はこの怒りに火をつけた。求められているのは、労働者階級が社会を動かす主人公として登場することだ。
 全産別、全産業で、今こそ職場での決起が求められる。資本はここぞとばかり「国難」「救国」をあおり、「政治休戦」「労使一体」「挙国一致」を叫んで、非正規労働者への雇い止めや職場の権利剥奪(はくだつ)、強労働を強制してきている。民営化・外注化攻撃で職場は一変している。全職場で被災地救援を方針化し活動を開始することが、ブルジョアジーの攻撃を粉砕し、職場に新たな団結をつくりだす道だ。この力関係をもって労働組合をよみがえらせる闘いに勝利することである。
 民営化・外注化・排外主義攻撃と闘い、職場から被災地救援運動に決起しよう。

 (3)

 原発は、現代帝国主義が生みだした破滅的政策の産物である。原子力は、大量殺りく兵器である核兵器製造のために開発された、根本的に反労働者的なものだ。しかも完全制御など不可能な、人間社会の存立とは相いれないものである。だが帝国主義とスターリン主義は戦後、「原子力の平和利用は可能」と強弁し、原子力発電所建設を核武装・核軍拡計画と一体のものとして推進してきた。その先頭に立ってきたのが日帝だ。
 現在の超ど級の大事故は、日帝がヒロシマ・ナガサキの血の叫びを抹殺し、スリーマイルやチェルノブイリの教訓をも一切無視して強行してきた原発推進政策の結果だ。大地震・大津波の多発地帯である日本列島にこれほど多数の原発がつくられ、労働者人民がここまで危険な状況に追い込まれている原因は何か。その一切は、大資本の利益と戦争政策のために、原発建設を「国家戦略」として推進してきた歴代の自民党政権と、それを引き継ぐ菅政権にある。
 今や人類史上最悪の大事故が起きているにもかかわらず、菅政権と東電など日帝資本は原発維持のために情報隠しに必死となり、労働者人民の大量被曝(ひばく)を放置し、見殺しにしている。都知事・石原にいたっては「核武装こそ日本の生きる道」と言い、それを撤回もせずに今度は大震災の被災者に対し「天罰」なる暴言を吐いている。断じて許すな!
 今必要なのは、情報隠し・被曝隠しに走る菅政権・東電資本とそれに協力する御用学者や労組幹部などの腐りきった連中を打倒し追放して、労働者階級の団結の力で危機突破の道を切り開くことだ。
 電力資本のもとで働くすべての労働者と技術者に訴える! 政府・資本の意のままになることを拒否して自主的に団結しよう。情報管理を粉砕し、あらゆる力を結集して被曝の拡大から労働者人民を守るために立ち上がろう。
 一切の原発の即時運転停止と建設中止をかちとることはその突破口である。とりわけ東海地震も切迫する浜岡原発の停止は一刻を争う。全国の科学者は労働者とともに決起し、全原発の廃炉への道を切り開こう。
 すでに、多くの現場労働者、下請け労働者や自衛隊兵士が事故現場に「決死隊」として送られ被曝している。膨大な住民が放射能汚染にさらされ、帰る地を奪われている。さらに巨大地震と大津波からかろうじて生き残った人々の中からも、飢えと寒さの中で新たな犠牲者が出ているのだ。この犠牲と被害の全責任を、財界・資本と菅政権に絶対にとらせなければならない。

 (4)

 資本主義は日々崩壊を速めている。ブルジョアジーは、破産した新自由主義にますますしがみつき、労働者階級への政治的経済的大攻撃によって自らの危機を突破しようとしている。すべての労働者は今こそ、生きるための要求を掲げて総決起しよう。
 ▼被災地に水と米と灯油とガソリンを直ちに保障せよ! ▼電気・ガス・上下水道・医療体制を直ちに確立し、被災地住民の全生活を保障せよ! ▼原発は労働者階級への敵対物だ。直ちに停止・廃止せよ! ▼生きられる賃金を保障せよ! ▼首切りなど絶対に許さない!
 労働者と農民・漁民・自営業者は団結して、労働組合や協同組合を建設し、生きぬくために闘おう! 何よりも労働組合をよみがえらせ、闘って生きぬこう!
 生きぬくためのこの闘いは、新自由主義攻撃と対決する路線をより全面的、本格的、全社会的に貫き発展させていく闘いである。国鉄闘争全国運動は、この力を限りなく与えてくれる。国鉄闘争全国運動は今や、この巨大地震と対決し被災地労働者と結合する全階級的課題を担う推進軸として発展するだろう。
 すでに、国鉄闘争全国運動に結集する国鉄労働者は、外注化攻撃を粉砕し、新人事・賃金制度攻撃を粉砕し、貨物の賃金凍結をも粉砕して前進している。動労千葉は青年部再建へ動きだしている。さらに、国労をめぐる体制内派との激突に勝利し、巨大地震でわがJR労働者が殺されている現実をも直視して、1047名解雇撤回、闘争団の組合員権剥奪攻撃粉砕へ総決起しよう。
 動労千葉はすでに「労働者の力で被災地を救援しよう!」というアピールを発し、労働組合を軸に救援大輸送部隊を組織して闘うことを訴えている。これに応えて革共同は、「生きぬくために闘う」全国闘争本部を設置し、被災地救援、非正規労働者防衛、6千万労働者の団結、学生自治会建設、全国10億円基金運動へ、総力をあげて決起する。「震災解雇」を絶対に許さず、大首切りの嵐の中で闘う非正規労働者を防衛し、ともに総決起しよう。国鉄闘争全国運動をその中心を担う組織へと断固発展させ、6千万労働者の階級的連帯を深めて闘おう。
 300万学生運動の大爆発を闘いとろう。全学連は、東北大学・法政大学を最大の拠点に、巨大な救援物流基地づくりに飛び出そう!
 大恐慌下の大震災による破滅的事態は、労働者階級が労働組合と労働運動を基軸に、全生産と社会を動かし責任をとる勢力として登場する以外に解決できない。今こそその時が来た。被災地救援大運動を全国津々浦々に組織し、戦後革命期の闘いをものりこえて進む労働者階級人民の一大決起をつくりだそう。
 新自由主義と闘う世界の労働者とともに民族・国境・国籍を越えた団結を発展させよう。アメリカ、韓国、ドイツ、ブラジルなど全世界から、日本の労働者への限りない連帯が寄せられている。国際労働者階級の団結のもと、エジプト革命に続く闘いに立ち上がろう。

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週刊『前進』(2480号2面2)(2011/03/21 )

 “すべての原発止めろ” 東京・渋谷で緊急行動

 「ともに生き、ともに闘おう!」。大震災と福島原発事故に対する怒りの緊急闘争が17日、東京・渋谷で打ち抜かれた。代々木公園には緊急闘争にもかかわらず360人の労働者・学生が結集した。菅政権はすべての集会の自粛を公園管理者に要請しているという。この「政治休戦」をぶち破って、「すべての原発の即時停止を!/震災を口実とした首切り反対/菅政権を打倒し、今こそエジプトのように社会を変えよう」の横断幕を高々と掲げ渋谷の街にデモに打って出た。
 集会では法大文化連盟の斎藤郁真委員長が基調報告を行った。「自衛隊が道路を封鎖している。被災地には救援物資は届かない。菅政権は被災地を支援するつもりなどない。菅政権は原発輸出、核武装のためだけに事故の事実を隠す。労働者がどうなってもいいというのか! ただちに全原発を止めろ! こんな社会を根本から変えよう。3・20渋谷反戦デモに大結集し、私たち自身の大救援運動を始めよう」と訴えた。
 「心をひとつに闘ってきた仲間は生きています!」。東北大学学生自治会の石田真弓委員長は、被災地の真実を知らせるために必死の思いで仙台から東京にかけつけ渾身(こんしん)のアピールを行った。「菅政権は被災地で何もしていない。自衛隊は街を直しもしなければ救援物資も配っていない。大学当局も『学生は帰省しろ』と何の責任も取らない。菅政権を打倒すれば、こんな現状を変えられる」「新自由主義で破壊された団結が今、生き抜くために被災地からよみがえろうとしている。地域に労働組合を! 学生自治会を組織しよう! 3・20闘争に全力で決起しよう!」。福島の労働者からの熱烈なアピールも寄せられた(別掲)。
 この被災地からの訴えに首都圏の労働者が次々応えた。「職場でも『政治休戦』の攻撃が襲いかかっている。私は職場で闘い抜く。これが被災地の仲間との連帯だ」「ロサンゼルス統一教組の仲間から全力で支援するというメールが届いた」。さらに全国労組交流センターを代表して小泉義秀さんが「東日本大震災救援対策本部を動労千葉とともに立ち上げた」と大救援運動に入ることを宣言した。北島邦彦杉並区議もかけつけた。
 そして「計画停電」の影響でいつもより暗い渋谷の街を力強い労働者・学生のデモ隊が菅政権に迫った。「すべての原発をただちに停止しろ」「自衛隊ではなく食料を送れ」「労働者・学生は生きるために団結して闘おう」「原発停止! 菅打倒!」「労働者の力で被災地救援を」。青年労働者・学生も職場・街頭から飛び入りし、ともに拳を突き上げた。
 公安警察どもはこの労働者階級の根底的決起に震え上がった。労働者階級は団結してこの社会を根底的に変える以外に生きられない。「生きさせろ!」という労働者の叫びが「挙国一致」体制を突き破り、ついに具体的行動となって始まった。
(写真上 福島原発事故を弾劾し、全原発の即時停止と被災地救援を訴え渋谷デモ【3月17日】)
(写真下 「政治休戦」攻撃を打ち破って集会をかちとり、「戦争と首切りの菅政権打倒」へ団結を固めた【代々木公園】)

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週刊『前進』(2480号2面3)(2011/03/21 )

 怒りを階級の力に変え ブルジョアジー打倒を

 福島の労働者からアピール

 本日の3・17緊急行動に集まられた皆さん! 地震災害のみならず福島原発の大事故にさらされている福島の地から連帯のアピールを送ります。
 今月11日に発生した東日本巨大地震は他の東北各県同様、わが福島県にも大変な被害をもたらしました。15日現在で県内の死者は494人、行方不明1226人にのぼり、私の友人でも今もって安否のわからない人が数人います。そのうえに今回福島原発での大事故の連続的発生です。本日今も事故が続いています。菅政権や東電は今回の事故がかつてない深刻な事態になっているにもかかわらず、今もって事実を隠蔽(いんぺい)し、「放射能の値は心配するほどではない」「避難は20`圏内でいい」などと御用学者を使って宣伝しています。こんな状況で「冷静になれ」だと、ふざけるな!
 すでに福島第一原発1号機、3号機は水素爆発で建屋は吹っ飛び、海水注入のいわば最後の非常手段に入ったが、これも16日段階でうまくいっていない。2号機はついに核燃料棒が炉心溶融し始め爆発して、「絶対安全」といわれた原子炉格納容器が破壊されています。また16日になっていったん鎮火したはずの運転停止中の4号機で火災が連続的に発生しました。第二原発の方も安全とは言えません。
 まさに事態はきわめて深刻、まったく制御不可能、炉心溶融・メルトダウン、そしてチェルノブイリ事故のような原子炉の大爆発、大量の放射能(死の灰)の拡散という最悪寸前の状況に立たされています。
 すでに3号機近くで400_シーベルトの高濃度の放射能が検出され、避難民多数もすでに被曝させられたことが検査結果で出ています。避難といっても、すでにガソリン欠乏は県内全体で起きており、移動もできない深刻な状況です。なによりも原発の中では、多くの労働者たちが命にかかわる被曝にさらされながら作業を東電資本によって強制されています。菅政権や日帝ブルジョアジーたちはみずからの利益と延命のためには労働者人民の命など平然と踏みにじることがこの原発大事故ではっきりと示されています。
 そもそも福島原発は地震の危険はもとよりその危険性はかなり以前から指摘されていたのです。数えきれないぐらいのトラブル、データ改ざん――ほとんどが30年を超える老朽した原発です。そして昨年のプルサーマル運転の強行、「危険」の声を踏みにじり、「安全」とごまかして強行してきた結果が今回の事態です。
 もはやこれ以上、菅政権・日帝ブルジョアジーたちを許しておくことはできません。このまま許せば、やがては彼らの引き起こす戦争によって、より巨万の人民が殺されてしまいます。ムバラクを打倒し革命に勝利したエジプト労働者人民のように、今こそ私たちも立ち上がりましょう!
 皆さん! 今回の巨大地震と原発大事故という未曽有の人災によって殺され、たとえ生き残っても飢えと寒さとそして放射能被曝にさらされている子どもたちをはじめとした多くの労働者人民の苦しみの声が聞こえますか? 立ち上がりましょう! 悲しみをのりこえ、団結を固め、この怒りをさらに階級の巨大な力に変えて、必ずや菅政権をはじめ日帝ブルジョアジーを打倒して、人が人として生きられる世の中をともに闘いとりましょう!(3月16日)

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週刊『前進』(2480号3面1)(2011/03/21 )

 被災地救援・全原発廃止・菅打倒へ

 東北大生の被災地報告 “生きることが闘い”

 新自由主義が招いた大惨事

 東日本大震災との闘いのまっただ中から、東北大学の学生の報告が寄せられた。今なお数十万人の人びとが避難所での不自由な生活を強いられる苦難の中で、日帝と菅政権への怒りをたぎらせながら生きるための闘いが続いている。被災地支援に全力で立ち上がろう(編集局)
 被災地の学生・労働者は、この人類史上経験したことのないような苦難と向き合い、悲しみやつらさをのりこえ、明日生きるための闘いに立ち上がっている。生きることが闘いだ。それは新自由主義のもとで低賃金の非正規職にたたき込まれてきた青年・学生とまったく同じだ。そして命がけの決起でムバラク政権を打倒したエジプトの労働者階級と一つの闘いだ。
(写真 法大生から日就寮に救援物資が届けられた【3月14日 東北大学学生自治会のブログより】)

 食料も石油もまったく無い

 ここで強調したいのは、菅政権は救援などなにもやっていないということだ。菅がやっているのは、東北すべての切り捨てであり、反対する者への弾圧だ。私たち労働者が自らの力で救援を組織しなければならない。
 被災地で起きていることは何か。午後3時過ぎ、学校の下校時刻に襲った津波は、学区をまるごとのみこんだ。避難所となった小学校は、泥まみれ、キズだらけになりながらも、命からがら助かった人であふれかえっている。下校した児童が見当たらない、助かった児童も親が行方知れず。人も、家も、車も、すべてが流されたところを自衛隊が制圧している。救援や遺体収容のためではない。治安維持のためだ。
 そして、最大の問題は食料とガソリンだ。鉄道は完全にストップし、東北自動車道も緊急車両専用となり、自衛隊の軍用道路と化している。補給路が断たれ、支援物資もまったく入ってこない。
 食料品を求めて、スーパーに数千人の列ができる。コンビニは在庫がなくなり、ずっと閉まったままだ。朝の6時半から4時間ならんで、お菓子とカップめんが合わせて5個までしか買えない。あるホームセンターは通常より2倍の価格で売りつけている。生鮮食品はどこに行ってもない。住民生活を支えるためのガソリンや灯油はもっと深刻だ。5時間ならんで20gだけ。ガソリンがないから、家族を捜しにいくこともできない。ガス欠で打ち捨てられた自動車が道路に列をなしている。

 日就寮の仲間 団結の中心に

 これは新自由主義の破産の現実そのものだ。新自由主義は規制緩和で地方を切り捨て、大手スーパーの出店で都市をシャッター街にしてきた。価格破壊で農業をつぶし、労働組合を解体し、地域の共同体を破壊してきた。これらの破局的姿が、大震災によって浮き彫りになったのだ。
 被災地の労働者・学生はいま、生きるために、新自由主義によって奪われてきた団結や人間的共同性を一挙に取り戻している。日就寮の仲間は、全員で生き抜くために、食料や生活物資を出し合い、寮委員会のもとに管理し、水汲みや買い出し、炊き出しを団結してやっている。「生きていけない!」というぎりぎりの状況から、労働組合、学生自治会、自治寮が地域の拠点となって、ソビエト建設の萌芽が始まっているのだ。

 大失業と闘い菅政権打倒へ

 被災地の学生・労働者は、菅政権を絶対に許さない! 菅や枝野(東北大・法出身)の記者会見で発せられる一言ひとことに、言葉では言い表せないほどの怒りがこみ上げてくる。原発の爆発が起きるたびに繰り返される「想定の範囲内」「人体に影響はない」という発言。「東京電力は撤退するな。覚悟を決めろ」(菅)、「津波を利用して我欲を洗い落とせ。天罰だ」(石原)の発言に彼らの階級意思があらわれている。
 それは、2千万青年労働者、6千万労働者階級への階級戦争宣言だ。大震災を口実として、菅政権は大増税に踏み切ろうとしている。大失業攻撃はすでに始まっている。
 労働者が団結して、闘う労働組合をよみがえらせ菅政権を打倒する以外に、私たち被災地の労働者・学生が生き抜く道はありません。私たちは生き抜き、絶対に勝利します! ぜひとも物資・カンパを寄せてください!
 (東北大学学生自治会委員長・石田真弓)

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週刊『前進』(2480号3面2)(2011/03/21 )

 救援活動の統制やめろ

 自衛隊と米軍が被災地制圧

 東日本巨大地震の「被災者救援」の名で自衛隊が10万人体制という空前の規模で出動している。そして、これと連携して米軍が大規模に介入している。
 しかし、彼らが実際にやっていることは何か。彼らは一刻を争う被災地の人命救助と救援を完全に後回しにしている。帝国主義として未曽有の危機の中で、労働者人民の怒りが菅政権と資本家階級に向かって爆発し、体制を揺るがすことを恐れ、内乱鎮圧をすべてに優先させている。そして自衛隊を先頭に立てて「国難に立ち向かう全国民の結束」という、戦時のような国民総動員攻撃をかけてきているのだ。
 また、政府は米帝に対して在日米軍の協力を要請し、連携作戦を展開している。
 さらに14日には、北沢防衛相は予備自衛官、即応予備自衛官を招集し、派遣に着手した。自衛隊発足以来、予備自衛官の招集は初めてだ。

 自衛隊10万と米原子力空母

 自衛隊10万人体制は、被災地を中心に日本を戦時体制に突入させ、救援活動もすべて軍事的統制下に置き、一切を治安弾圧体制として押さえ込むことを狙うものだ。
 15日、政府は避難住民への支援物資の管理・輸送を陸海空の3自衛隊が一元的に行うことを決定した。労働者人民の独自の救援活動を禁圧し、いったん自衛隊駐屯地に集約して、自衛隊によって配布される体制がつくられている。
 全国の労働者人民が救援のために全力で物資を集め、送ろうとしている自発的創造的な取り組みを押さえ込み、軍部による階級支配を強行するということだ。現に「救援ルート確保」の名のもとに高速道路と幹線道路に阻止線が張られ、宅急便を送らせないなどの措置がとられ、支援物資の輸送が阻まれている。
 これは人民自身による救援行動が、菅政権の無為無策を突き、生きるための闘いになっていることに対する支配階級の恐怖の現れだ。
 政府は、福島原発の爆発、炉心溶融の事態に対し、自衛隊の化学防護専門部隊約150人を派遣したが、危険が高まり撤退してしまった。また、原子力空母ロナルド・レーガンも、原発の放射能が飛散している中で、福島沖から離れた。これらは、福島原発の事故が、政府の説明以上に、超危機的なレベルに達していることの証左だ。自衛隊も米軍も、原発の災害を食い止めることは考えていない。帝国主義、資本家階級の支配体制を守ることがすべて。労働者人民の生活と生命を守ることが目的ではない。

 朝鮮侵略戦争と一体の攻撃

 米帝の素早い対応はエジプト、中東に続き、日本で内乱・革命が起きることへの恐怖の現れだ。
 米原子力空母などは、被災地救援などをそもそも想定していない。朝鮮侵略戦争に向け、米韓合同演習、日米共同演習を展開している中で、今回の大震災に対する出動もその一環である。
 オバマはいち早く「最も緊密な同盟国である日本を支える」と意思表示した。米国務省日本部長メアの「沖縄はゆすりとごまかしの名人」という暴言で沸騰した労働者人民の怒りの前にいったんは立ち往生した米帝は、この大震災を機に反転し「日米同盟強化」を確認し、朝鮮侵略戦争突入、安保強化、普天間基地の辺野古移設を一挙に進めようとしているのだ。
 メアの思想は米帝の思想だ。「朝鮮侵略戦争に突入しているのに、いつまで辺野古移設で決着をつけられないのか。沖縄を金の力でねじ伏せて早く解決せよ」と、菅に対するいらだちを表明したのだ。11・23情勢(朝鮮侵略戦争突入)がメア暴言の根拠だ。メア暴言を徹底弾劾し、朝鮮侵略戦争絶対反対の反戦闘争に立ち上がろう。
 自衛隊の兵士諸君!
今こそ被災した労働者人民の側に立とう。一切の物資と機材を提供し、人民の「生きさせろ」の闘いに合流しよう。
 一切の元凶である日本帝国主義と菅政権を打倒しよう。

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週刊『前進』(2480号3面3)(2011/03/21 )

 世界各国から連帯と激励が

 震災直後から、動労千葉組合員の安否を尋ね、支援を申し出る海外からのメールが相次いだ。まず、ブラジルの階級的ナショナルセンター、コンルータス(全国闘争連盟)のファビオ・ボスコさんや韓国民主労総ソウル地域本部の多数の友人たちからメールが寄せられ、労働者階級の救援運動を始めるなら全面的に協力すると表明された。
 米サンフランシスコの運輸労働者連帯委員会のスティーブ・ゼルツァーさん、ILWU(国際港湾倉庫労組)のジャック・ヘイマンさんたちからも同じ趣旨のメールが寄せられた。反戦の母、シンディー・シーハンさんは支持者に支援活動を呼びかけてできる支援の方法はないかと尋ねてきた。UTLA(ロサンゼルス統一教組)のアーリーン・イノウエさんたちは、どの組合集会でも皆が震災・原発事故のことを話し、支援の意欲が大きいと伝えてきた。
 フィリピン航空地上職労組委員長のゲリー・リベラさんからも熱い連帯メッセージが届いた。

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週刊『前進』(2480号3面4)(2011/03/21 )

 原発推進の連合弾劾

 現場から労働者の闘いを

 今回の福島第1原発事故で、連合とその傘下の電力総連、電機連合、自治労などの責任は重い。
 これまで原発は幾度も重大な事故を起こし、労働者を殺してきた。日常的にも放射線被曝(ひばく)で無数の労働者を死に追いやってきた。
 現場で働く労働者は原発の危険性を直接肌身に感じている。とりわけ原子炉付近で法定許容量を超える放射線を浴びて作業しているのは下請け労働者、派遣労働者だ。
 だが電力総連はそうした労働者を組合から除外し、資本と一体で原発と核燃を推進し、核武装への道を進めてきたのだ。
 連合は08年秋、自治労も含めた産別労組代表でエネルギープロジェクトチーム(PT)を発足させ、09年9月に「原発の新増設容認」を明記したPT報告書を作成した。昨年8月にはエネルギー政策に関する基本方針を策定し、計画中の原発の新増設を「着実に進める」立場を鮮明にした。
 連合はそれまで、原発積極推進派の電力総連、電機連合などと「脱原発」を掲げる自治労などが妥協して、「原発は重要なエネルギー源」「現状の原発は維持」としてきたが、「温室効果ガス削減が見込める」という理由で原発の「新増設の推進」を全体が承認した。南雲弘行連合事務局長(当時電力総連会長)は「途上国への原子力技術や人材開発支援に貢献する」と踏み込んだ決意を表明した。
 これを受けて自治労本部は昨年8月下旬の徳島大会で@自然(風力、太陽光など)A化石(石油、石炭、天然ガスなど)B原子力の3種のエネルギーの「ベストミックス」をめざすとして原発維持・新増設賛成を明確にした。自治労の県本部レベルでは原発や核燃に反対する運動に取り組んでいる。本部も抑えきれない。だが本部は09年9月以来、「脱原発」を投げ捨てているのだ。
 現場の労働者、技術者が決起し、電力総連、電機連合を闘う労働組合につくり変えれば、連合本部と菅政権を打倒し、全原発の即時停止・廃炉を実現できる。今その時が来ている。

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週刊『前進』(2480号3面5)(2011/03/21 )

 不屈の闘いで空港は大破綻

 3・27三里塚に大結集しよう

 三里塚芝山連合空港反対同盟が呼びかける、3・27三里塚全国総決起集会に、全力で結集しよう。三里塚45年の闘いが成田空港を追いつめている現実を、今回は地図で確認してみたい。

 永久に未完成

 成田は永久に完成しない欠陥空港である。暫定滑走路(B')こそ、農民の農地を奪って造られてきた成田の矛盾と破綻の象徴である。一見して気づくように、誘導路(黒い太線で示した)は不自然に曲がりくねっている。金と暴力をつかってもどうしても取れなかった土地を広く何カ所も残しているからだ。
 もっとも鋭い危機の集中点が、Hへの字誘導路である。反対同盟のB天神峰現地闘争本部の建物とA市東さんの畑(南台)の存在が空港敷地に食い込む形で存在しているので、への字誘導路は滑走路に非常に接近する形で折れ曲がっている。離間距離はわずか120bで、国際空港条約に違反する危険なものだ。
 C団結街道(現在は封鎖)を南下したところにあるE市東さんの家と(12)畑も、それ自体が空港を阻止する位置にある。市東さんの家を訪れたことがある人は、ジェット機が異様な近さで走行する光景を思い出すだろう。
 さらに市東家から道路を隔てて南にあるF開拓組合道路(白い線)と(萩原進さんらの所有)も、空港敷地の一角をえぐる形で存在している。開拓組合道路は東峰部落の共有財産である。ここで集会・デモが開催される意味は大きい。

 空港を阻む畑

 滑走路の南端には(14)東峰神社が立ちはだかっており、その南には(15)東峰部落の一部が位置している。もともとのB滑走路予定地のど真ん中だが、農家、畑、鶏舎、作業場、墓地などがまとまって存在し、移転を拒否している。この生活と営農の場の頭上わずか40bの高さを毎日すさまじい轟音を伴ってジェット機が飛び、離発着を繰り返している。東峰住民へのあからさまな追い出し攻撃だ。この部落によって、B滑走路は完全にストップされ、当初の計画(2500b)より短い「暫定滑走路」(2180b)として供用を開始し、さらに@北へ延伸されて現在のように(18)ターミナルから隔絶された位置に追いやられた(Gと(19)が当初計画のB滑走路の北端と南端)。
 (16)萩原進さんの畑は10月の全国集会会場としておなじみの場所だ。これも空港のど真ん中を食い破っている。NAAはこの畑を囲い込む形で、(17)東側誘導路を110億円もの巨費を投じて建設した。これによって(13)東峰の森が破壊された。この東側誘導路は、現在はほとんど使われておらず野ざらしにされている。こんな長い距離をジェット機が延々と何十分も走行してやっと滑走路にたどりつくなど、空港として常識的にあり得ないし、実際に供用してその矛盾に耐えられず使用をやめた。反対派追い出しのためならこんなデタラメも平気でやるのだ。

 危機の誘導路

 東側にも東峰の(11)開拓組合道路が、滑走路に深々と突き刺さるように存在している。滑走路はすぐ目の前だ。東側誘導路もこの開拓組合道路に阻まれて折れ曲がり、滑走路につながっている。
 これらの「未買収地」のわずかなすき間をぬって誘導路が走り、飛行機は不自然で危険な蛇行を強いられる。まさに暫定滑走路と空港本体は、首の皮一枚でかろうじてつながっている状態だ。
 こうした中で飛び出してきたD第3誘導路計画も、NAAの絶望的な悪あがきだ。団結街道を封鎖・破壊し、市東さんの営農を妨害して、天神峰の地形をずたずたに破壊して工事が進められている。市東さんの家と畑を包囲し、やがて追い出そうとするためだけに200億円もの巨費を投じて、こんな場所に誘導路を通し、アクロバットのように飛行機を走行させようというのだ。絶対に許すことはできない!
 3月27日、I市東さんの畑の集会場に大結集し、空港一帯を労農学人民の戦闘的デモで解放して廃港へと進もう。

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週刊『前進』(2480号3面6)(2011/03/21 )

 千葉県三里塚集会 “青年先頭に三里塚へ”

 原発事故と軍事空港に怒り

 3月13日、千葉市のDC会館を会場に「市東さんの農地強奪を許すな!/第4回千葉県三里塚集会」が、実行委の主催で、県内の青年労働者を先頭に80人を結集して意気高くかちとられた。
 冒頭に三里塚闘争の記録ビデオが上映され、続いて司会を務めるちば合同労組の組合員が第一声で「すべての原発をただちに停止しろ!」と満身の怒りを込めて訴え、新成長戦略で原発輸出を促進する菅政権を断罪した。そして「国家権力に対し非妥協で実力闘争を貫いてきた三里塚闘争はこのときこそ光り輝く」と意義を確認した。
 三里塚芝山連合空港反対同盟の北原鉱治事務局長、伊藤信晴さん、宮本麻子さんの3人が紹介され発言に立った。
 北原さんは、1978年3月の成田空港開港阻止決戦において、横堀要塞(ようさい)に立てこもって陣頭指揮に当たった当時を振り返り、「大地震後によくこれだけ集まってくれた。全県の労働者・農民の先頭に立って、新たな『千葉県反戦』をつくる気概で前進してほしい」と一同を激励した。
 伊藤さんは、第3誘導路建設の攻撃を弾劾し、国鉄闘争全国運動の発展と一体で三里塚の勝利へ前進することを述べた。
 宮本さんは、「原発は原子爆弾をつくるもの」と絶対反対の立場を明らかにし、「軍事空港を許さず市東さんの農地を守る」と決意を語った。
 続いて動労千葉の田中康宏委員長が登壇し、「この大震災以降、倒産、失業、財政破綻などが労働者への攻撃となって襲いかかる」と警鐘を鳴らし、「金もうけを優先にして労働者に地獄を強いてきた社会の本質が震災で暴かれた。怒りの声を結集してわれわれの力を示そう。権力の農地強奪と45年不屈に闘ってきた三里塚闘争が決定的だ」と労農連帯の意義を強調した。
 カンパアピールに続き、三里塚現闘の同志が千葉の青年に向け、三里塚現地への決起を熱く訴えかけた。全学連の織田陽介委員長は、被災地へ駆けつけた学生たちの報告を伝え、3・20渋谷反戦デモと3・27三里塚の力で菅政権を打倒することをアピールした。
 さらに動労千葉争議団の中村仁さんをはじめ、県内の労働者が次々と決意を述べた。
 最後に司会の青年労働者が、「デモ参加者が”自分の怒りはここにあった!”と確信できるような闘いを、千葉の青年が先頭でつくる。3・20渋谷―3・27三里塚へこぞって参加を!」と意気込みを示し、団結ガンバローの音頭をとって集会を締めくくった。
(写真 3・27決起を呼びかける反対同盟。右から北原事務局長、伊藤さん、宮本さん【3月13日】)

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週刊『前進』(2480号4面1)(2011/03/21 )

 大恐慌と巨大な震災に立ち向かい労働者が生産と社会の責任とる

 4月統一地方選決戦に勝利しよう

 「挙国一致」の大反動を打ち破り 杉並・相模原・八尾で総力決起を

  

(写真左 北島邦彦さん 東京都杉並区議会議員 東京西部ユニオン執行委員 反戦共同行動委員会事務局長)
(写真中 西村綾子さん 神奈川県相模原市議会議員 国鉄闘争全国運動・神奈川呼びかけ人/婦人民主クラブ全国協議会特別顧問)
(写真右 末光道正さん 大阪府八尾市議会議員 八尾北医療センター労働組合特別執行委員/部落解放同盟全国連合会西郡支部顧問)
 今こそ労働者は階級的団結を固めて生き抜き、労働組合を武器に社会と生産を奪い返そう。東日本巨大地震のもとでの「政治休戦」「救国一致」の反動体制を打ち破り、今春統一地方選をプロレタリア革命を準備する壮大な政治・組織戦に転化しよう。あらためて共産主義者とその党として厳粛に腹を固めて闘わなければならない。プロレタリア革命のみが全人民が生き残り社会を奪い返す道だ。この社会と生産のすべてに責任をとる存在は労働者階級しかいない。労働組合をよみがえらせることが唯一の道だ。それは、生きるための根源的闘いであり、激しい職場闘争の組織化、青年獲得の「組織、組織、組織」の闘いそのものだ。今次統一地方選は、巨大地震で一挙に激化した大恐慌情勢に立ち向かう全階級的規模の闘いであり、当面する決定的な大闘争である。杉並、相模原、八尾を先頭に断固統一地方選の決戦現場に立ち上がろう!

 被災・被曝・解雇と対決し生きて生きて闘い抜こう

 3・11東日本巨大地震は、大恐慌の底なしの深化と世界革命へ向けたはかり知れない情勢を生み出している。これは、大恐慌下の巨大地震だ。数万人から十数万人の命と数百万人・数千万人の労働者階級の生活が奪われ、人類的破壊をもたらす原発崩壊と大量被曝(ひばく)が、現に刻々と進行しつつある。起きているのは、まさに核戦争的事態だ。
 いまだに生死も不明の数万人の魂をも背負った東北の幾百万労働者を先頭に、首切りと地方切り捨ての大攻撃に立ち向かってこそ、新自由主義を極限まで推し進めた日本帝国主義を打ち倒すことができる。労働者階級はこの現実に絶対に負けない。深いかなしみをのりこえ、煮えたぎる怒りをもってこの現実に立ち向かう。
 2011年冒頭から開始されたエジプト革命と国際プロレタリアートの世界史的決起、これと固く結んだ動労千葉を先頭とする日本労働者階級、とりわけ青年労働者の決起、その拡大・発展こそが真に労働者階級の未来を決める。今襲いかかったこの事態を真っ向から迎え撃つ力は、被災・被曝の中で生き抜く東日本の労働者を先頭とした2千万青年労働者、6千万労働者階級の怒りと団結の中にある。それこそ真の哀悼と救援の道だ。
 崩壊必至の菅政権と支配階級は、一切を挙げて治安維持と資本救済、戦時体制への転換を図っている。これに対する全存在をかけた闘いこそが、現下の革命の最先端の攻防だ。

 元凶は日帝と新自由主義だ

 現在、日々明らかになっている東日本巨大地震の実相は、文字通り大量の戦争的虐殺だ。これを「自然災害」「想定外」「千年に一度の災厄」などと言えるのか。断じて否だ。事実と真実を労働者階級の階級的魂においてつかみ、日帝と新自由主義に対する根底からの怒りを解き放ち、命がけで闘わなければならない。労働者は絶対に生きて生きて闘い抜こう。
 情報と「救援」そのものが統制される中、東北の労働者は棄民政策をも打破して闘っている。最も情報が伝えられるべき被災者や被曝者には完全に情報が遮断され、救援物資は一部にしか届かず、東北自動車道は自衛隊が独占している。自衛隊と米軍は治安と統制、すなわち被災した労働者の怒りの爆発を圧殺するために来た。しかも自治体労働者はリストラ下で救援自体にほとんど行けず、被災者は労働者人民自身の自主的団結によって生きかつ闘っているのだ。非正規労働者はなし崩しの解雇に直面し、食料は圧倒的に不足、ガソリンもない。しかし労働者は不屈に励まし合い、支え合い、根底的な怒りを胸に闘っているのだ。
 原発崩壊・被曝は言語道断の戦争犯罪だ。菅政権と資本家どもは「何とか廃炉を避けたい」と「安全」をうそぶいた。だが、原発は次々と爆発しているではないか。この期に及んでなお彼らは原発・核政策を護持しようと労働者・住民を被曝させている。その罪は万死に値する。
 今起きている全事態をつかみ、その一切を暴露・弾劾できるのは、命と安全をないがしろにする菅政権と資本に対し反合理化・運転保安闘争で闘う労働者階級だけだ。階級的怒りの権化となって戦犯をとことん追及・追放し、打ち倒すまで闘わなければならない。

 労働組合の建設と再生へ

 しかし、この「一個の大戦争」を前に全勢力が政治休戦・挙国一致にくみしている。大恐慌と大失業の途方もない拡大に対して闘うどころか、連合を始め全勢力が「国家の危機救済」に堕している。それは大恐慌と巨大地震のもとでとことん非和解化する階級対立の中で、労働者切り捨て、資本と国家防衛に立ちきったことを意味する。
 しかし、事態をつかみ始めた被災者を先頭に、首切りと分断の攻撃に対する階級的怒りは間違いなく爆発する。とりわけ青年労働者の階級的決起は、それこそ想定外のエネルギーを生み出す。一切の鍵は団結と組織であり、闘う武器としての労働組合だ。戦後革命期をも上回るような労働組合の建設・再生の決定的な時を迎えたのだ。戦犯どもとともに連合ダラ幹をエジプトのようにたたき出して闘おう。

 労働者の力で被災地救援 全原発即時撤廃へ闘おう

 この戦後革命以来の大流動情勢下で統一地方選に何をかけて闘うか。
 第一に、戦前戦中と戦後が一挙に襲うような情勢の中で、国鉄決戦・国鉄闘争全国運動そのものとして「解雇阻止・生きさせろ」「被災・被曝拡大の責任者追及」「反合理化」の闘いを職場生産点から徹底的につくり出し職場支配権の掌握を最基軸にして闘うことだ。労働組合復権、労働組合建設の闘いを巻き起こそう。全労働者の力で被災地を救援し、全原発を即時撤廃させよう!
 生産停止・縮小を口実とする解雇を絶対許さない闘いを、社会全体と生産を奪い返す闘いとして闘い抜こう。非正規雇用労働者を守り抜こう。それは6千万労働者階級全体の課題だ。社会保険庁解雇、JAL解雇との闘いや郵政での闘い、何より公務員360万人全員解雇・選別再雇用攻撃の突破口である「子ども・子育て新システム」絶対反対の闘いを、国鉄決戦と結んでさらに発展させよう。
 巨大地震でさらに激烈化した大恐慌の爆発の底の底から、うめき声とともに階級的団結への熱烈な希求が起こり、労働者の革命的政治への渇望が爆発する。肉親や同僚や仲間を殺され、自らも搾り取られたあげく切り捨てられることに労働者は絶対に黙ってはいない。
 第二に、党派闘争を攻勢的に闘い抜くことだ。安保・沖縄・朝鮮侵略戦争体制攻撃と徹底対決しなければならない。「救国」「政治休戦」を許さず今こそ労働者の階級的な政治を奪還しよう。
 菅政権の「原発=核戦争政策死守」「震災復興でニューディールを」という戦争と大失業攻撃に反撃して闘おう。今や日本発世界恐慌の恐怖におびえる日帝を打ち倒すことは、首切りと戦争に絶対反対する労働者階級の生きるための闘いそのものだ。すべての原発を即時停止・廃炉にせよ! 改憲阻止・裁判員制度廃止! TPP絶対反対、三里塚闘争勝利! 震災を口実とした大増税を阻止し、青年・学生を先頭に闘おう。階級的団結の拡大、労働組合の復権を通して戦争を止め、菅政権を打倒しよう。
 第三に国際連帯・世界革命への展望とマルクス主義の復権をかけた一個の権力闘争として闘うことだ。とことん青年労働者の組織戦・獲得戦として闘おう。全世界の労働者とともに、エジプト革命に続き、闘う労働組合を建設しよう。日本階級闘争が世界革命の最先端になっている。全世界からともに闘うアピールが次々と寄せられている。
 労働者階級はストレートに革命を求めている。労働者に権力をよこせ! おれたちが社会と生産のすべてを握る! この闘いの出発点として今次選挙戦に突入しよう。

 職場・街頭・地域を戦場に革命を準備する組織戦へ

 ファシスト石原を許すな

 今ほどブルジョア議会が労働者の現実とかけ離れた疎外物となっている時はない。その支配の機関としてもブルジョア議会は崩壊的危機にある。今次選挙戦は、その腐敗と反動をとことん暴露・粉砕する戦場だ。新自由主義のすべての戦犯と協力者をたたき出そう。
 今や全議会政党が崩壊している。その中で石原はファシスト的に知事続投に転じ、「震災は天罰、津波は我欲を洗い流す」と絶対に許されない暴言を吐いた。石原にこそ労働者人民による鉄槌(てっつい)が必要だ。
 また日本共産党スターリン主義は、復興休戦に自ら進んで応じ、怒りと闘いの爆発に対する反革命的制動の役割を買って出ている。労働者自己解放闘争の爆発か、解体か――ここに反動・反革命との攻防の核心がある。労働者階級への限りない信頼をもって闘おう。前杉並区長のつくる会・山田や名古屋市長・河村、みんなの党などのファシスト的競合も、労働者をとことん蔑視(べっし)することが共通項だ。こんな連中を絶対にのさばらせておくわけにはいかない。

 階級的労働運動の跳躍台

 革共同結成以来、あるいは故北小路敏同志以来40数年の議会と選挙をめぐる熾烈な闘いの全歴史をかけて、今次統一地方選を動労千葉を先頭とする11月集会派と階級的労働運動の跳躍台にしよう。そのためには、徹底的な実践者の集団となり、怒りの先頭に立つことが求められる。革共同とマル青労同、ともに闘う仲間は、革命的議員・候補と固く団結して労働組合をめぐる党派闘争、生産点での組織化の先頭に立ち、階級の指導部への飛躍をかけて闘おう。故中野洋同志の言うように「難しくはない。労働者を軽んじ蔑視する思想にとりこまれなければ労働者は必ず勝てる」。青年をつかむ勢力が未来をつかむのだ。
 最後に、いかに闘うかを提起したい。
 第一に、党と闘う労働組合の選挙決戦本部をつくりあげ、そのもとに団結して総決起することだ。ブルジョア選挙のもつ激しさ、暴力性に打ち勝つ力は、階級的な団結とその拡大にある。労働組合(の強化・建設)を軸に支持者・住民をも統一して闘おう。その最先頭に細胞と各機関が立ち、とりわけ青年同志、仲間の創造的決起を推進しよう。
 第二に、「労働者民衆の団結で社会を根本的に変えよう」「首切り・非正規化と戦争に絶対反対」を始めとした明確な政治スローガン・政策綱領を掲げるとともに、現場実践をもって労働者の前に登場し、真っ向から路線的組織的に闘うことだ。〈職場・街頭・地域>を戦場に、労働者大衆の怒り、意欲と呼吸して日々の戦局をつかみとり、権力闘争に勝ちきろう。労働者と現場にとことん依拠し、細胞的な団結と白熱的な切り合いを統一して闘おう。最後の最後まで時代認識と路線を貫くとともに、主流派精神で「義理・人情」をも柔軟に貫いて一個の権力闘争を闘えば、熱い信頼と隠されたパワーが次々と引き出される。
 第三に、党派闘争に攻勢的に挑み、組織戦としての組織戦にかけきろう。必要な兵たんから宣伝・扇動の武器、大衆的高揚と党派攻防の環をつかむ細胞性、これらを闘いの中で強めよう。その時、必ず「数年に一度、ブルジョアジーのどの分派が血税の大半を懐に入れるかの権利を競う」ブルジョア選挙をぶち破る決起を生み、現実の勝利をもつかみとることができるのだ。
 全国の同志、支持者のみなさん! この闘いは3・20闘争の爆発を引き継ぎ、「4・1」を巡る国鉄攻防をも貫き、5月沖縄決戦、国鉄闘争全国運動6・5大集会をかちとる闘いそのものだ。東日本巨大地震下のすさまじい情勢を、プロレタリア革命を準備する政治戦・組織戦に転化し、勝ち抜いて、2011年決戦勝利の道をこじ開けよう。ともに闘おう!

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週刊『前進』(2480号4面2)(2011/03/21 )

 3・13杉並 団結し社会変えよう

 区議選勝利へ総決起集会

 「労働者民衆の団結で社会を変えよう! 4月区議選勝利! 総決起集会」が3月13日、杉並区内で開催され、大震災の被害、原発情勢と闘う怒りの総決起集会となった。東京西部ユニオン、都政を革新する会、労組交流センターを始め闘う労働者・区民・学生など185人が結集し、「挙国一致」体制を突き破って北島邦彦杉並区議再選へ団結を打ち固めた。
 「労働者が団結して立ち向かえば、大災害は必ずのりこえられる」。北島区議はこう切り出し、被災と被曝を放置する資本救済のための「政治休戦」と断固対決しようと訴えた。そして「労働者民衆の団結で社会を変えよう! 首切りと非正規化反対! 戦争に絶対反対!」のスローガンを掲げて選挙戦を闘い抜く意義を鮮明にさせた。
 連帯のあいさつでは、裁判員制度はいらない大運動呼びかけ人である高山俊吉弁護士が「裁判員制度は国民の80%がノーだ。北島さんはその先頭に立っている。私たちこそ多数派だと深く確信しよう」と呼びかけた。また全学連の坂野陽平委員長代行は「被災した東北の仲間と固く団結して3・20反戦デモへ総決起しよう」と訴えた。さらに東京西部ユニオンの吉本伸幸委員長は「恐慌・震災での首切り・非正規化に絶対反対で闘い、国鉄1047名解雇撤回闘争を発展させ労働組合をよみがえらせよう」とアピール。東京労組交流センターの小泉義秀事務局長もかけつけた。
 決意表明では「青年の首切りへの怒りを労働組合に組織し絶対当選をかちとる」(西部ユニオン青年部)、「新自由主義が原発問題として爆発した。具体的な形で大衆的決起をつくり出す選挙に」(星野文昭さんを取り戻そう全国再審連絡会議)との発言を始め、保育労働者、部落解放同盟全国連合会杉並支部、区民などが資本救済の菅政権に怒りを爆発させた。
 都政を革新する会の長谷川英憲代表は「被災した労働者の怒りや無念を労働者階級の一員として共有し、救援のために力を尽くそう。菅政権を倒し階級的団結を拡大して労働者人民の世の中をつくろう。勝利をかちとろう」と集会をまとめた。
(写真 大恐慌・大震災、原発大事故を巡る一大決戦となった4月統一地方選への総決起の決意を打ち固めた。発言者は北島邦彦杉並区議【3月13日 杉並区】)

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週刊『前進』(2480号4面3)(2011/03/21 )

日誌'11 3月8日〜14日

 巨大地震と原発大事故が日本直撃/米、メア日本部長を更迭

●韓国が対北朝鮮で国防計画 韓国国防省が2030年を目標にした国防計画を発表。北朝鮮軍の「現実的な脅威に能動的に対応」できる軍を目指すとし、局地戦をより重視した体制に再編する。次世代ステルス戦闘機や高々度の無人偵察機の導入も急ぐ。(8日)
●石原都知事が核武装発言 石原都知事が英紙とのインタビューで、中国の脅威に対抗するため、日本は核兵器をつくるべきだと発言した。(8日)
●アフガンで民間人の死者最多 アフガニスタンで戦闘などに巻き込まれて死亡した民間人は昨年、2777人で01年の米英軍による空爆開始後、最多を記録した。(9日)
●米韓合同演習に原子力空母 米韓合同の野外機動演習「フォール・イーグル」に原子力空母ロナルド・レーガンが参加することを、在韓米軍などが正式に発表した。(9日)
●「ゆすり」発言のメア部長更迭 米政府が、沖縄県民を「ゆすりの名人」などと発言した米国務省のメア日本部長を更迭した。来日中のキャンベル米国務次官補が謝罪とともに明らかにした。後任には在日米大使館の首席公使を務めた経験のあるラスト・デミング氏が就任。(10日)
●NATOがリビア軍事介入作戦立案で合意 NATO国防相会議がリビアへの飛行禁止区域設定や、海上封鎖などの軍事作戦立案を急ぐことで合意した。仏は空爆も主張。(10日)
●中国全人代委員長「体制揺らげば内乱」 北京で開会中の中国全国人民代表大会で呉邦国常務委員長が活動報告し、共産党一党支配体制が「もし動揺すれば、国家が内乱のどん底に陥る可能性がある」と述べた。(10日)
●韓国が長距離ミサイル開発へ 米韓両政府は、韓国の弾道ミサイル開発の上限を現行の射程距離300`から800`に引き上げる方向で最終調整に入った。北朝鮮のほぼ全域を射程に収めることが可能になる。(11日)
●サイバー関連法案を閣議決定 政府はコンピューターウィルスの作成罪新設などを盛り込んだ刑法などの改正案を閣議決定した。05年にも提出され、共謀罪と抱き合わせで審議されたが廃案となっていた。(11日)
●東北・関東で巨大地震発生 三陸沖でマグニチュード9・0の巨大地震が発生し、東日本全域にわたる大惨事となった。東京電力福島第一原発では原子炉の冷却システムが崩壊し、政府は初の原子力緊急事態宣言を発令。在日米軍にも協力を要請、米は米韓演習参加の空母ロナルド・レーガンを日本に回すと決定した。(11日)
●福島原発で爆発事故 福島第一原発1号機で爆発が発生。続いて3号機、2号機、4号機もメルトダウンの危機に突入した。政府は自衛隊出動を過去最大の10万人に拡大、住民に避難を指示、東京電力による計画停電など経済の統制を開始した。(12〜14日)。
●石原都知事が「津波は天罰」 石原都知事が記者団に「津波をうまく利用して(日本人の)我欲を洗い落とす必要がある」「これは天罰だ」と発言した。(14日)

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週刊『前進』(2480号5面1)(2011/03/21 )

 大恐慌と巨大な震災に立ち向かい労働者が生産と社会の責任とる

 革命以外にどんな解決もない

 4月統一地方選の先頭で闘う杉並区議の北島邦彦さん、相模原市議の西村綾子さん、八尾市議の末光道正さんの3人から寄せられた闘いの報告と決意を掲載します。(編集局)

 被災地救援と青年労働者獲得へ退路を断って闘う 杉並区議 北島邦彦

 3月11日の東日本巨大地震直後の3月13日、4月杉並区議選勝利総決起集会を開きました。みんな真剣な表情で、今すべきことを真剣に求めていることがひしひし伝わってきました。私は冒頭に「巨大震災を労働者の団結でのりこえよう! 東北現地の仲間とともに闘おう! 労働者の団結で被災地救援に立とう」と訴えました。
 そして4月選挙闘争を@エジプト革命に続いて社会の根本的変革=革命を切り開く選挙、A菅政権を打倒する選挙、B東京西部ユニオンの組織拡大を実現する選挙として位置づけ、勝利をみんなの団結でつかみ取ろうと訴えました。
 私の決意に全発言者が応えてくれ、感動的に団結をうち固め、未曽有の大激動に立ち向かっていく総決起集会になりました。とりわけ東京西部ユニオンが選挙闘争の先頭に立っている姿に、勝利への大前進を確信しました。選挙戦は国鉄闘争全国運動を軸にした青年労働者獲得の決戦です。
(写真 「被災者とともに闘おう」と訴える北島邦彦杉並区議【3月13日 阿佐ケ谷駅】)

 生きさせろ!

 杉並ではJR荻窪駅を中心にして毎日朝夕の街頭宣伝に取り組み、街頭で他党派を圧倒すべく活動しています。東京西部ユニオンは組合加入を呼びかける宣伝活動を街頭でも強化し、青年労働者の獲得決戦に入ることを確認しています。@dan
 巨大地震の衝撃の中、3月11日の翌日から街頭で何を訴えたらいいのか悩みました。震災の階級的本質を訴え、労働者の団結にこそ展望があることを訴えようと、意を決して街頭に立ちました。するとどうでしょう。3月11日までは毎朝5、6人の立候補予定者でごった返していた駅頭に立っているのは私一人。これが「政治休戦」です。あらゆる勢力がいったん完全に沈黙し、政府・自治体が救援運動を始めるやそれに乗っかって、けしば・新城も「区役所に救援物資を集中しよう」と言う。階級的立場の強固さが今ほど試されている時はない、あらためて腹を固め直しました。
 今回の選挙戦は一選挙を完全に超えています。何よりも被災現地の東北で闘う同志たちを何としても守り抜き、彼らが被災地で労働組合や学生自治会を軸に「生きさせろ!」の闘いを実現する土台をつくるための、労働者による救援運動をつくり出さなければなりません。動労千葉から緊急声明が発せられました。私も同じ立場で、杉並から階級的救援運動をつくり出し、その階級的力で選挙闘争に勝ちぬいていきたいと思います。
 私は8・6ヒロシマ行動の呼びかけ人の一人です。反戦・反核闘争の先頭で闘ってきた自負があります。福島第一原発の炉心溶融という大事故は、日本の核武装政策が生み出したものであり、新自由主義政策が生み出した極限的矛盾の爆発です。菅とブルジョアジーは「新成長戦略」の目玉に原発輸出を据えている。重大事故となったことがはっきりしてもなお「安全でクリーンなエネルギー」と言い続け、労働者の命を無視した許し難い対応で、取り返しのつかない事故を招いたのです。原発はすべて直ちに停止し撤去せよ。労働者の団結とあらゆる英知を振り絞って原発廃止へ向け闘い抜く決意です。

 石原の打倒を

 「我欲を津波で洗い落とせ。津波は天罰」と暴言を吐いた都知事・石原は絶対に許せません。「天罰を受けるのは石原、お前だ!」と言いたい。石原は都知事選立候補表明の直前にも、英紙のインタビューで「中国に対抗するため日本は核武装する必要がある。1年あればできる」と言った。杉並の選挙戦は石原を打倒する闘いです。
 私は労働者の団結でこの社会を根本から変えるために徹底的に闘いたい。選挙勝利がこれまでも応援し続けてくれた東北の同志たちの激励になるなら、こんなうれしいことはない。革命的議員となって被災地救援の最先頭に立って闘いたい。
 東北の同志のみなさん。生きよう! そして闘おう! 私は被災現地の闘いを一時も忘れることなく、東京の同志とともに勝利に向かって退路を断って闘います。

 国鉄全国運動を“武器”に労働者がヘゲモニー握る 相模原市議 西村綾子

 あのすさまじい東日本巨大地震の中でどれほどの労働者民衆が殺されているのか。石油コンビナートの火事で、原発で。大津波が街ごとのみ込み、労働者や農民、漁民に襲いかかった。資本の利潤追求と安全無視、新自由主義と地方財政切り捨ての中で、チリ大地震の教訓は生かされもしない。阪神大震災の時もそうでしたが、起きたのは自然災害であっても、その結果はきわめて階級的です。
 この時、私たちはどう闘うべきなのか。大地震が起きた翌日、3月12日に私たちは相模原で街頭に飛び出し、国際婦人デーのデモと集会に先立つ宣伝に打って出ました。世界大恐慌の中で起こった大震災です。菅民主党政権は「挙国一致で国難に立ち向かおう」と非常事態を宣言し、階級融和を押しつけています。これは関東大震災がそうだったように侵略戦争への道です。
 そうはさせるか! 数万人とも言われる犠牲者、1千万人を超える被災者の生活破壊と震災解雇=大失業に対する“生きんがための闘い”はこれからが本番です。被災労働者の“生きさせろ!”の決起を日本の6千万労働者階級の総決起として闘い、エジプト革命に続く時です。
(写真 国際婦人デー相模原行動で必勝の決意を述べる西村綾子相模原市議【3月12日】)

 労働者が反撃

 私は戦争体験者です。二度と戦争をしてはいけない、戦争絶対反対だと婦人民主クラブで闘ってきました。そして今、労働者の団結と労働組合の持つ可能性を解き放つことこそ反戦を貫く核心であると痛感しています。
 新自由主義が行き詰まって世界大恐慌になった。エジプト革命で示されたのは、労働者が労働組合に階級的に団結すればどんな独裁政権も倒せるということです。主客の関係が逆転してきた。戦争で殺されるなんてごめんだ。労働者が労働現場でクギ1本、ビス1本みたいな扱いをされる。絶対に許せない。怒りがありとあらゆるところで噴き出している。この時代の主人公は私たちなんだ、労働者なんだと反撃に転じている。これが敵の弱点です。
 同時にもう一つ、弱点がある。それが戦争問題、安保・沖縄問題です。どんなに菅政権が新基地を沖縄に押しつける気でも沖縄の労働者民衆は絶対納得しない。沖縄は革命の火薬庫です。アメリカは沖縄基地がなかったら戦争ができない。だから絶対、彼らの弱点なんです。
 私はこの敵の二つの弱点を握って頑張る。敵の弱点は私たちの強みです。この弱点を突きまくることで資本主義体制を突き破ることができる。それには武器が必要だ。それが国鉄闘争全国運動です。
 昨年の4・9政治和解に対して1047名解雇撤回を貫き、「国鉄闘争の火を消すな!」と断固として立った国鉄労働者がいる。これは宝だと思う。やはり動労千葉の闘いはすごい。本当にさまざまな苦労があったと思いますが、労働組合としての団結を維持し、堂々と自信を持って闘い、なおかつ組織を拡大している。今の派遣や非正規職化などを生み出した新自由主義攻撃の一番核心的攻撃である日本の国鉄分割・民営化。その当初から闘い続けている動労千葉は、世界に誇れるすばらしい労働組合です。

 反戦の街から

 相模原は基地の街です。沖縄、韓国からペルシャ湾まで展開している米太平洋軍の指揮所がこの相模原にあるキャンプ座間です。3月10日まで米韓合同でキー・リゾルブ増援演習が行われ、4月30日までは原子力空母も参加してフォール・イーグル野外機動演習をやっている。これを私たちの街の米軍が指揮しているわけです。
 この座間基地に来年、陸上自衛隊中央即応集団司令部が来る。相模補給廠では指揮所訓練が進行中です。この相模原で沖縄と連帯して反戦反基地闘争を闘うことが、民主党政権を追い詰め、プロタリアートの革命を実現する力になると私は信じています。
 今回の選挙闘争で国鉄闘争全国運動の重要性を訴え、労働組合を再生させる希望に満ちた労働者を獲得する。私たち労働者階級がヘゲモニーを取る、職場で地域で私たちが主流派として登場していく闘いです。国鉄全国運動を実践していく闘いとして勝利しましょう!

 職場・地域に労働者の団結つくる闘いの先頭に立つ 八尾市議 末光道正

 3月11日の大地震は時間とともに被害の状況が明らかになり、たくさんの人が亡くなるなど、本当に痛ましことです。多くの方が一切を失いました。特に原発の爆発でスリーマイル島のような大事故になっています。
 地震ではっきりしたことは、資本主義の全面的崩壊が一気に深まったことです。もはやプロレタリア世界革命以外にどんな解決もあり得ません。
 一切は労働組合めぐる決戦です。職場・地域に国鉄闘争全国運動をつくり、広げること、それが八尾市議選の課題です。
 資本と国家権力が全体重をかけて動労千葉・国鉄1047名闘争と11月労働者集会派の壊滅に突っ込んできています。これに対して、動労千葉は2年続いて外注化を阻止し、新賃金制度導入を粉砕しました。
 新自由主義による民営化攻撃を打ち破ってきた八尾北医療センター10年・西郡住宅闘争14年の闘いは、これと一体の闘いです。部落解放運動を内に含んだ地域ソビエトの展望をグングン前進させてきました。この拠点の攻防をかけた選挙が今度の八尾市議選です。
 八尾・田中市長は、私が3月議会で菅政権の新成長戦略、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)、社会保障解体と消費大増税について追及したのに対し、「産業の活性化と雇用」「(消費税は)貴重な財源」だと率先して担っていく本音をさらけ出しました。これが八尾市丸ごと800事業民営化攻撃です。
(写真 労働者・住民250人が参加した事務所開きで訴える末光道正八尾市議【3月13日】)

 民営化と対決

 12月議会での任期付き職員の導入、3月議会での職員定数削減条例、4月には大阪府下最初の株式会社立保育所導入が強行されようとしてます。ケースワーカー必要人数71人に対し37人、市立病院の看護師必要人数330人に対して283人しか配置されず、市職員の3分の1以上が非正規です。「住民の相談に乗る時間がない」「休みも取れない」「安全が失われている」と現場には怒りが渦巻いています。この怒りが八尾北・西郡闘争と結びつくことを阻む、それが警察・裁判所など国家権力と、自治労連・共産党指導部や連合・解同本部派など全党派を総動員した八尾北・西郡つぶしの攻撃です。私たちの団結は必ずここを打ち破って勝利します。
 3月13日の「すえみつ事務所開き」は、八尾北労組の団結太鼓で幕を開け、全国連西郡支部・守る会など250人の熱気で大成功しました。私は「資本家は震災でもうけることはあっても、絶対に私たち労働者、住民のために住宅や病院、学校を造りません! 住宅から住民を追い出し、八尾北医療センターも保育所も桂小学校・中学校もつぶして売り飛ばし、西郡を更地にする攻撃と日々闘っている私たちにはよく分かります。すべてを生産し、社会を回しているのは私たち労働者、住民の団結です。今こそ根底からつくり変えよう」と訴えました。
 3月8日には西郡青年交流会でムラの青年たちが立ち上がりました。新自由主義と対決する部落解放運動が始まったのです。これはたちまちムラの全逓青年労働者の怒りと結びついて次へ向かって発展しています。
 さらに、桂老人福祉センターを自分への見返りと引き替えに民営化で売り渡した解同本部派議員への、たまりにたまった大衆的怒りが爆発しました。私の事務所には次々とこの悪行を暴きたい、絶対に許せないという高齢者が訪れています。

 労組を拠点に

 この選挙戦で、私が特別執行委員でもある八尾北労組を、動労千葉に続く地域拠点労組として強固に打ち立て、団結を八尾市800事業労働者へ、もっと広く地域の中へ拡大したい。労働者、住民が選挙戦の主人公です。厳しく激しく楽しく闘いぬきます。
 国鉄闘争全国運動で職場・地域の団結をつくり、その要として闘いの先頭に立つのがプロレタリア革命における議員の役割です。ともに闘い勝利をつかみましょう。

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週刊『前進』(2480号5面2)(2011/03/21 )

 “原発すぐ止めろ”

 相模原国際婦人デー行動

 日本列島を襲った大地震と津波から一夜明けた3月12日、2011年国際婦人デーさがみはら行動は婦人民主クラブ全国協議会相模原支部、同相模原中央支部、国鉄闘争全国運動・神奈川を軸とした国際婦人デー実行委員会が主催し、相模大野駅前での宣伝活動とデモ行進、国際婦人デー相模原集会まで連続行動としてかちとられた。
 昼過ぎ、ニュースが刻々甚大な被害を伝える中、「断固街頭に出て“労働者を犠牲にするな”と訴えよう!」と西村綾子相模原市議を先頭に小田急相模大野駅前で街頭宣伝が始まった。
 集会では、実行委員会は「エジプトから始まった革命を日本でどう実現するのか。私たちが革命に手をかけていく闘い、それが国鉄闘争全国運動だ。国鉄闘争全国運動を地域に広げ、菅政権を打倒していく具体的な日常闘争として西村綾子さんを相模原市議会に押し出そう!」と提起した。
 革新市政をひらく会世話人代表で物理学者の吉田義久さんは、福島第一原発事故について「緊急炉心冷却装置を動かそうにも電力がなく、そういう時に使うディーゼルエンジンが故障。空だきが進行している。水蒸気爆発で放射能がまき散らされ、さらに核爆発の危険さえある。スリーマイルを超え、チェルノブイリの事態になりかねない。農業や漁業は壊滅、自衛隊や米軍、さらに民間軍事会社がハイエナのように介入してくる」と警鐘を鳴らし、「今こそ労働者の決起が求められている」と呼びかけた。
 職場、地域で闘う労働者の発言が続き、最後に西村綾子さんが4月市議選絶対勝利の決意を表明した。「世界の革命とつながって、敵に弱点がある、私たちには強みがあると確信できる。主客の関係が逆転してきた。敵の弱点とは一つは労働者を生きさせられないこと、もう一つは安保・沖縄問題、この二つと連帯して相模原で闘う。そのために武器が必要、それが国鉄闘争全国運動だ。4月市議選で国鉄闘争全国運動を拡大して勝利する」と確信に満ちて語った。力強い団結ガンバローが響きわたった。
写真 駅頭宣伝で出会った人も参加して「労働者を犠牲にするな」とデモ【3月12日 相模原】)

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週刊『前進』(2480号5面3)(2011/03/21 )

 「天罰」暴言の石原打倒を 

 地震・津波の被災者にムチを打つファシスト

 東日本巨大地震で1千万人を超える人びとが被災し、それに伴う福島第一原発が炉心溶融―大爆発に向かっているさなかの14日、東京都知事の石原慎太郎は「大津波は天罰だ」と許し難い暴言を吐いた。「日本人のアイデンティティーは我欲になった。我欲に縛られ政治もポピュリズムでやっている。この津波を利用して我欲を1回洗い落とす必要がある。積年たまった日本人の心のあかを。これはやっぱり天罰だ」。犠牲者と被災者をむち打つとんでもない発言だ。
 翌15日、記者に同発言を撤回するのかと問われても撤回を拒否し、さらに「日本に対する天罰だ。大きな反省の一つのよすがになる」と公然と開き直った(同日午後、発言撤回を表明)。
 石原発言が断じて許せない点は一つには、数万人が命を失い、数十万人もの労働者人民が家族や家を失い、水も食料も乏しい避難所生活を余儀なくされているすさまじい現実が「天罰」すなわち“当然の報いだ”と傲慢(ごうまん)に言い放ったことだ。この根底には、石原のこれまでの多くの許すことのできない差別発言や暴言と同じく、労働者階級人民に対する徹底した蔑視(べっし)とファシストの本質がある。
 二つめに、今回の大震災が不可抗力の天災であるように言い、歴代政府による防災対策の放棄が大災害を引き起こしたことを隠蔽(いんぺい)していることだ。今回の事態は人災そのものだ。1960年のチリ地震はマグニチュード(M)9・5を記録した。チリでの犠牲者は1743人、日本にも三陸海岸を中心に最大6bの津波が襲来し、142人が死亡した。また三陸沖では、869年、1611年、1896年、1933年、2005年と歴史上5回の大地震が発生しており、特に1896年の明治三陸地震では高さ38b以上の津波が発生し、2万1915人が死亡した。しかし歴代政権はこれらの大地震・大津波を想定した高い防潮堤や避難塔の建設、高台移住などの安全対策をほとんど取ってこなかった。
 できなかったということではない。明治三陸地震の後、高台に集団で移住していた岩手県大船渡市三陸町の吉浜地区は今回、海に近いにもかかわらず津波被害を免れた。93年の北海道南西沖地震で津波に襲われた北海道奥尻町でも、被災住民を高台に集団移転させた。利潤追求=金もうけを一切に優先し、労働者人民の命など顧みない資本主義とその政治、とりわけ新自由主義と地方切り捨て、公務員の大幅なリストラや予算の削減。これらによる地震対策・津波対策の放棄がこれほどの大災害にしたのだ。
 本格的対策を怠った理由はさらに、原発維持のためにはM9・5のチリ地震や明治三陸地震クラスの超巨大地震・津波など再び起きてはならないとし、「想定」しなかったことだ。その結果、最悪の原発事故を引き起こしたのだ。菅や経団連会長・米倉はこの期に及んでも原発から撤退しないと叫んでいる。
 石原発言が許せない三つめの点は、「我欲への天罰」なる超階級的なデマで労働者階級に無力感を持ち込み、「国家」の危機を突破しようとしていることだ。労働者階級の怒りと闘いの爆発に恐怖し、治安強化と戦争政策でのりきろうとしているのだ。
 石原は3月8日には、イギリスのインディペンデント紙の取材に対し「日本は核兵器を製造しなければならない」と発言した。これも断じて許せない。
 石原は、エジプトのムバラクなどと同じように労働者の力で打倒されることを恐れ、いったん都知事選への4選出馬を取りやめたが、「国難」を理由に、14日に撤回して出馬を表明した。これも卑劣極まりない。
 北島邦彦杉並区議の再選をかちとり、石原を打倒しよう。被災者・労働者階級の命を守ることより自らの延命を優先してうごめく菅政権を打倒しよう。被災地救援と大失業攻撃との闘いに立ち上がろう!

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週刊『前進』(2480号6面1)(2011/03/21 )

 関西青年労働者集会

 “団結こそ生きる道”

 大震災と闘う方針鮮明に

 3月13日、大阪市・エルおおさかで関西青年労働者集会が開催され、110人が結集した。大震災の直後、すべての労働者がこの情勢にいかに立ち向かうのかが問われる中で、「闘う労働組合をよみがえらせる中に未来がある!」と宣言する画期的な集会となった。
 司会の金属労働者は「起こっていることの巨大さを見すえよう。『震災復興』など資本家にはできない。私たち労働者が団結する中にしか生きる道はない」と開会を宣言した。
 基調報告を行った自治体労働者は、「エジプト革命とJR外注化阻止の闘い、労働者の職場闘争は限りなくひとつの闘い。大震災情勢の今こそ、闘う労働組合をよみがえらせよう」「職場こそが党派闘争・路線闘争の激突の場。どの職場でも人間関係にがんじがらめにされ、声を上げることもできず、年間3万人もの自殺者を出している。これこそが連合支配が生み出している現実です。ここを打ち破り『うわべの仲良しグループ』から本当の信頼関係をつくる団結に変革し、社会全体をひっくり返していこう」と自らの実践を踏まえて訴えた。
 合同労組の労働者が3・6首都圏集会を報告した後、大阪の自治体労働者が「職場で起こる攻撃に対して絶対反対を貫くことは簡単じゃない。処分攻撃に対しても労働者の中に『あいつも悪かった』という空気もある。しかし、攻撃全体の狙いを見抜き反対を貫いた時、必ずこじ開けることができる」と発言。
 ゆうメイトの青年労働者は「赤字の責任は一切労働者にはない。現場からは使い捨てに対する怒りが巻き起こっている。闘う労働組合さえあれば解雇攻撃を阻止することができる」と述べ、新たに決起した職場の仲間を紹介した。
 また部落解放を闘う青年労働者は「労働者を弾圧しバラバラにするしかない国を攻める闘いをやろう”労働者をなめたらアカン”を合言葉に団結をつくりたい」とアピール。全学連が熱烈に3・20闘争を呼びかけた。
 フリートークでは、組合つぶしと闘う自治体労働者、解雇攻撃と闘う郵政労働者、非正規職の解雇攻撃と闘う教育労働者、春闘攻防を闘う民間労働者などが次々と発言し、熱気に包まれた。
 最後に国鉄労働者の富田益行さんが4・23尼崎闘争をアピールした。
 金属労働者が「大震災は、すでに労働者を食わせていけなくなっていた社会が最後的に崩壊したことを示している。資本を打倒しなければ労働者は生きていけない。動労千葉の闘いを先頭に民営化・外注化と闘っている日本の労働者は捨てたもんじゃない。この団結を広げ、すべての職場に分け入っていこう」とまとめを提起し、インターナショナルで集会を締めくくった。
(写真 大震災直後、「闘う労働組合をよみがえらせる中に未来がある!」と宣言しインターナショナルで団結を固めた関西青年労働者集会【3月13日 大阪】)

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週刊『前進』(2480号6面2)(2011/03/21 )

 “A君の解雇撤回せよ”

 新潟地域一般労組が集会

 3・11大地震の翌12日、新潟地域一般労組が呼びかけた「マシンテクノは責任をとれ! 青年の使い捨てを許すな! 団結して資本と闘おう! 3・12総決起集会」が新潟市で開かれ、青年労働者A君の解雇撤回闘争を支援する地域の労働者が総決起した。(写真)
 A君は昨年夏、派遣・請負会社に採用され、工作機械メーカー・ニイガタマシンテクノに請負研修で働き始めたが、5日で解雇されたのだ。
 A君は「請負会社は団交で3カ月の解決金(約30万円)を出すことをにおわせたが、私は拒否した。なぜなら青年の使い捨てを許せないし、働く場所がほしいからだ。請負でもうけを狙って破産したマシンテクノは許せない。この闘いで正規・非正規の団結をつくりだしたい」と決意表明。
 鰕名一男地域一般労組委員長は「A君の闘いは新自由主義を撃つ闘いであり、あくまでマシンテクノに仕事を保障させる。国鉄闘争全国運動の先頭に立ち、労働組合をよみがえらせ、エジプト革命に続こう」と方針を明らかにした。
 斎藤実新潟市職労元副委員長が新潟市の再任用拒否を弾劾し、動労千葉を支援する会・新潟が6・5国鉄全国運動1周年集会を呼びかけた。
 会場からは、「国労幹部をたたき出し、組合を取り戻す」「契約社員だが職場で嫌がらせを受けた。A君のビラを見て3月初めに地域一般労組に加入した」「被災した社員がいるのに役員は何もしない。民主党政権を打倒しよう」「原発はいらない」など青年労働者が次々と怒りを語った。
 最後に地域一般労組副委員長が「資本と労働者は非和解。解雇撤回を貫こう」とまとめ、団結がんばろう!
 (新潟・O) 

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週刊『前進』(2480号6面3)(2011/03/21 )

 広島で中国電力に抗議

 「福島原発爆発事故弾劾! 労働者は団結して生き抜こう!」――3月13日、広島の労働者・学生は東北・関東の労働者の怒りをわがものとし「菅政権打倒!春闘行動」に決起した。
 この日、3・12ダイ改を受けて五日市駅で3・13春闘ストライキを構えていた動労西日本と広島連帯ユニオンは、東日本巨大地震と原発事故という超重大事態に対して「緊急共同行動アピール」を発し、広島市中心街での街頭行動に立った。広島労組交流センター、広島大学の全学連や8・6ヒロシマ大行動実行委も合流し、労働者人民に訴えた。
 「労働者は団結して生きよう! 闘おう!」の大横断幕が広げられ、アジテーションが始まると、動労西日本の本部情報号外ビラ、緊急共同行動アピールは吸い込まれるように労働者人民に受け取られた。「がんばれ」と声をかけていく人も多い。「こんな事態になったのは連合のせいだ」と話すマツダ労組の組合員も。
 その後、ヒロシマの怒りを原発推進の電力資本にたたきつけるために中国電力本社前での抗議行動を行った(写真)。「すべての原発をただちに止めろ! 中電は上関原発建設を中止せよ! これ以上労働者民衆の命を奪うな!」の怒りのシュプレヒコールをたたきつけた。一連の行動の後、3・20へ向けた総決起集会を開催した。3・20から6・5、そして画期的な8・6ヒロシマ反戦反核闘争を実現しようと団結を固めた。
 (TO)

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週刊『前進』(2480号6面4)(2011/03/21 )

 東海に支援する会

 山本事務局長が基調講演

 3月12日、動労千葉を支援する会・東海が結成されました。動労千葉を支援する会の山本弘行事務局長を講師に招き、「国鉄闘争の火を消すな! 解雇撤回・非正規職撤廃! 戦争をとめよう! 11春闘勝利!」を掲げて愛知・岐阜・三重の会員を中心に結成集会が開かれました。(写真)
 山本さんは「あらためて1047名の解雇撤回、国家的不当労働行為責任の追及の巨大な意義が見えてきた。この原則に徹底してこだわりながら、打ち破るべき殻は打ち破って現実の労働者の怒りと職場で結びつきながら思い切りやっていこう。日本の労働運動をめぐる大流動化の中で、敵の弱点をつかみ反合理化・安全闘争の実践によって展望を広げていこう!」と提起しました。
 参加した20人の仲間からは「民間で解雇撤回を闘い完全勝利し職場復帰した。再雇用でも争っているが、和解しないで闘っている」「期限付きの講師など非正規職が増える中で、職場の団結を呼びかけている。学校の民営化と闘っていきたい」「東海合同労組の解雇撤回をともに闘ってきました。王制・独裁の打倒に向かう中東、パレスチナの闘いもこれからです」「”戦争を止める”という強い気持ちで結成に参加しています。エジプトのように闘おう! 動労千葉のように闘おう!」と発言が続きました。
 支援する会・東海の事務局長がまとめと運動方針を提起し、職場での闘いを基礎に国鉄全国運動を拡大していく可能性を予感させる結成集会になりました。
 (東海・K)

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週刊『前進』(2480号6面5)(2011/03/21 )

 倉岡処分許さない

 「呼び出し」を徹底弾劾 怒りの法大包囲デモ

 「東北の仲間とともに闘い、生き抜こう」「菅も増田もぶっ飛ばせ!」――3月14、15日、私たちは東日本巨大地震に対して被災地で闘う労働者・学生の仲間とともに、そして震災直後からただちに現地に駆けつけた全学連の救援部隊と心を一つにして、2日連続の法大包囲デモを行いました!
 この闘いは何よりも、15日の人間環境学部教授会による私(倉岡雅美)への処分のための「呼び出し」に対する徹底弾劾闘争として闘われました。さらに06年「3・14」から5年、あらためての法大闘争勝利の決意をたたきつけるとともに、何よりも大震災をも利用して延命し、学生・青年労働者に矛盾を押しつけようとする菅政権を打倒するための3・20渋谷大デモに法大生の大結集を呼びかけるものとしてありました。
 処分を強行しようとする法大・増田総長体制は許せない。それだけではありません。多くの労働者民衆を放射能にさらして被曝(ひばく)を強制しながら情報隠蔽(いんぺい)を行う菅政権への怒り、政府のデマ宣伝のお先棒を担いでマスコミに登場する御用教授に対する怒り、震災下でも入試を強行して学生をさらなる競争に駆り立てようとする大学への怒り――そこには被災地の人びとや学生の存在が一切ない! 誰のための社会なのか! 誰のための大学なのか! 根底的な怒りが爆発しました。 
 大恐慌・大震災下の腐敗の極みにあるのが法政大学です。それは、この倉岡処分策動をめぐる一切に現れています。法大当局は今、「震災による交通機関の混乱」を口実にキャンパス全体を封鎖し、学生が立ち入ることを禁止しています。学生を集まらせない、政治討論をさせない、ボランティアを含めたあらゆる行動に立ち上がることを許さない、ということです。
 しかし他方、私の処分のための呼び出しだけは、機動隊と警視庁公安部を大量に動員して強行したのです。キャンパスに学生は私だけしかいない状況に加え、面談会場前に駆けつけてくれた後輩、友人、労働者を警察権力が暴力的に排除し、暴力職員と機動隊が会場を制圧する中での「面談」。大震災そっちのけで、闘う学生への処分に熱中する大学。不当性はあまりにも明らかです。
 今回の行動を通して突き出された大学・学問の堕落と腐敗。支配階級と法大当局が、根源的な怒りの中から生み出される学生の団結とエネルギーをどれほど恐れていることか。大恐慌下だからこそ、大震災下だからこそ、闘う団結をよみがえらせよう! 倉岡処分阻止は、300万学生が置かれている現状、大学のあり方そのものを根底からひっくり返していくことだと確信します。
 今、学生の行動の欲求があふれ出しています。自身の胸の内の感情を行動に転化した時、それは必ず現状を変革するパワーになります。求められているのは鮮明な行動方針、怒りを束ねあげる組織です。3・20渋谷デモから菅政権をぶっ飛ばしていく大政治闘争を爆発させましょう!
 (法政大学・倉岡雅美)
(写真 法大包囲デモの先頭でマイクを握る倉岡さん【写真上=3月14日】と処分阻止を闘う法大文化連盟と全学連【写真下=15日 法大前】)

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週刊『前進』(2480号6面6)(2011/03/21 )

 『エジプト革命』 緊急出版

 ムバラク打倒への18日間 労組がヘゲモニー握った

 ムバラク政権を打倒したエジプト人民の闘いは、21世紀プロレタリア世界革命の突破口を切り開いた。巨大な歴史的地平を切り開いたエジプト革命の激動を92nのブックレットにまとめ、緊急出版した。豊富な地図や写真が理解を助けてくれる。「エジプト革命はこれを読めばズバリわかる」という絶好の書だ。

 プロレタリア革命が中東から世界に拡大

 冒頭、ムバラク打倒までの18日間を描く。日ごとに進展する革命の全過程をドラマティックにつづっている。エジプト革命が労働者一人ひとりの闘いによってかちとられたことをつかむことができる。あのロシア革命を描いた『世界をゆるがした10日間』(ジョン・リード著)のような熱い感動が込み上げてくる。これを読めばエジプトだけではなく、全世界で、そして日本でも革命は可能だ、という確信がわいてくる。そして、何より革命の中心に据わったエジプト労働者階級の苦闘と成長を詳細に解説、浮き彫りにしている。労働組合の力で闘う――ここに革命の原動力がある。
 さらに本書は、チュニジア、バーレーン、イエメン、リビアなど北アフリカ・中東全域に波及する闘いも網羅している。共通していることは、宗教間の対立、民族主義的な傾向や宗教的色彩の強かったこれまでの闘いから、青年労働者を軸とし労働組合を武器とする労働者階級の闘いが全体のヘゲモニーを一気にとるものになっていったことだ。新しく若い力が台頭し、既成の労働組合の制動を打破し労働組合をつくっていく中で闘いがプロレタリア革命へと進展している。これは、中東だけではなく、アフリカ、中国、インド、北朝鮮へと拡大している。
 さらにアメリカ帝国主義の足元のウィスコンシン州などで「エジプトに続け」と議会占拠の闘いが巻き起こっている。全世界で食糧が高騰し、生活破壊が労働者階級を襲っている。「資本主義は終わった。生きさせろ!」という労働者の闘いが全世界で一つになって爆発する。これが革命情勢の現実だ。

 新自由主義への怒りが臨界点に達し爆発

 エジプト革命をはじめとする中東全域の革命情勢がなぜ起きたのか? それは大恐慌の深化と新自由主義の破綻にある。
 本書は「新自由主義とは何か」というところから一歩踏み込んで具体的に解明している。新自由主義が経済・社会を破壊し、同時に政治的抑圧と弾圧が一体のものとして進行した。この30年間のムバラク独裁は、新自由主義の導入そのものだった。この新自由主義が新たに大量の労働者階級=資本主義の墓掘り人(『共産党宣言』)を生みだし、怒りの決起に火をつけた。「もはや資本主義社会では生きていけない」「俺たちに権力をよこせ!」――このエジプト人民の思いは全世界の人民の叫びだ。
 東日本大震災で始まった巨大な事態を根底からつかむ上でも決定的な書だ。日本の大震災・原発事故もエジプトも、まさに帝国主義の末期的危機―新自由主義攻撃の全面破産―大恐慌という点でつながっている。今この瞬間もプロレタリア革命の勝利に向けたエジプト―中東人民の闘いは燃え広がっている。
 さらに、イスラエル建国をてことする帝国主義による中東石油支配100年の歴史をさかのぼり、エジプト革命のもつ歴史的世界史的な意義を巨大なスケールで描き出している。エジプト革命は、米帝の石油支配の大失陥をもたらし、帝国主義の世界支配を揺るがす。エジプト革命は「大恐慌を世界革命へ」に直結する。
 だからこそ全政党・党派や知識人たちが事態を見据えられず、無視抹殺ないしは沈黙している。このような中での本書発刊の意義は決定的だ。活動家や支持者だけではなく、多くの労働者に本書を広げよう!

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