ZENSHIN 2009/02/02(No2377 p08)
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週刊『前進』(2377号1面1)(2009/02/02 )
2・16解雇粉砕・生きさせろ集会
国鉄1047名の解雇撤回へ
春闘をストライキで闘おう
ソマリア沖派兵を阻止せよ
労働者が団結して闘えば必ず勝利する! 1月の激闘に次ぐ激闘で、労働者階級はその確信をつかんだ。動労千葉はストライキを構えて組合員のライフサイクル強制配転を阻止した! 「必ずこの職場に戻ってくる」――京品ホテルの強制執行との闘いで労働者の誇りと団結はますます強まった! トヨタ資本を揺るがした森精機・奈良第1工場での派遣労働者のストに続こうと、全国各地で不当解雇に対する職場ストが闘われ、資本家を徹底的に追いつめている! 闘いはいよいよこれからだ。09春闘をストライキで闘おう。2・16労働者集会に総結集し、3・20イラク反戦6周年の世界一斉大デモへ全力で突き進んでいこう。
動労千葉はストを構えて強制配転を実力で阻止した
敵は経団連であり、資本家の救済にひた走る連合・全労連などの体制内労働運動指導部だ。青年労働者の怒りでやつらを打倒してやろう。新自由主義政策のもと、派遣や偽装請負という形で無権利・低賃金でこき使われ、それが破産したら今度は「派遣切り」だなどと言われ、一言の謝罪もなく、まるでゴミのように捨てられる。派遣労働とは、人間を「労働力商品」にして成り立つ腐りきった資本主義社会の行きついた極致ではないか。「生きさせろ!」の青年労働者の怒りは資本主義そのものを根本からひっくり返す人間的怒りだ。資本家のために死んでたまるか! いまこそ怒りを力にしよう。
何より、動労千葉がその闘いの先頭に立ち、ライフサイクル第2次配転阻止の勝利を闘い取ったことが決定的だ。一人の組合員を守るために全員がストライキを決意し、団結してJR資本と闘った。この団結が強制配転を粉砕したのだ。職場に「分割・民営化絶対反対」で闘う団結をつくり出したとき、JR資本を揺るがす闘いができる。労働者の団結した力を資本家階級に思い知らせた大勝利だ!
そしてこの勝利は、2千万青年労働者の勝利だ。この闘いの中で、動労千葉の青年労働者がJR東労組を始めとする体制内労働組合指導部との激しい路線闘争、党派闘争をやり抜き、労働組合はいかに闘うべきかをはっきりさせた。資本と非和解で闘うのが労働組合だ! 動労千葉青年組合員たちの、労働者としての生き方をかけた決起が配転を粉砕した。私たち青年労働者は、学校のころから競争させられて生きてきた。会社に入っても仲間と競争し、生きるためには仲間をけ落とし続けるしかない。労働者が分断され、競争しあっていることによって資本主義は成り立っているのだ。仲間をけ落としあって生きるのではなく、労働者は競争を強制してきた資本家と徹底的に闘い、団結に生きよう。それが労働組合の根本だ。労働者が誇りをもって、胸をはって働ける社会を目指し、「労働者が社会の主人公である」と訴えるために動労千葉は職場でストライキに立ち上がる。ストライキで職場も社会も青年労働者の手に取りもどそう。
階級戦争と侵略戦争の攻撃を激化させる米オバマ政権
オバマが大統領に就任して約1週間、資本主義の崩壊はさらに加速度を増している。米住宅価格の下落は過去最大になり、シティグループなど米銀行大手が発表した不良資産処理の損失は過去最高を突破。不良債権は底なしに拡大している。個別資本への追加支援は財政赤字を天文学的にふくらませ、ドル暴落へと突き進む以外ない。
実体経済の崩壊もすさまじい。産業機械のキャタピラーが1月26日に2万人の解雇を発表したことに始まり、米大手企業がわずか1日で計7万5千人の解雇を発表。米マスコミはこの日を「血まみれの月曜日」と報じた。他方、イスラエルはガザへの空爆を再開し、オバマ政権はアフガニスタンに3万人を増派する体制に入った。オバマの政策は、全世界の労働者階級に対するいっそう激烈な階級戦争と侵略戦争の拡大以外にない。
アメリカ以上に崩壊の危機に立たされているのが日本帝国主義だ。パナソニックは1000億円を超える赤字を発表。キヤノンの09年12月期の連結営業利益は6割減少したと言われている。トヨタは国内生産を半減。「非正規職の失職は3月末までに40万人」(東京新聞1月28日付)と言われている。さらに、日本経団連会長・御手洗と連合会長・高木が「労使共同宣言」を出して以降、ソニーをはじめ正社員の解雇がガンガン始まっている。
麻生政権は危機を乗り切るために、施政方針演説で「『この国のかたち』をつくる」という表現で道州制導入にむけた反動的動きを表明し、海上自衛隊のソマリア沖派兵を正式に決定した。新自由主義政策がどれだけ破綻しようとも帝国主義にとってはそれ以外に延命の道はない。
ILO(国際労働機関)の報告によれば、今年は世界全体の失業者が戦後最悪の2億3千万人、1日2j以下しか稼げない「ワーキングプア」は世界の雇用人口の45%、14億人に達すると言われている。これが新自由主義の破綻が生みだした現実だ! 民営化の徹底した推進と侵略戦争をこれ以上労働者は許さない!
資本主義はもう終わりだ。労働者が勝利するためには、労働組合を資本主義の最後の安全弁として体制内に押さえ込むのか、それともプロレタリア革命の武器として発展させるのか――この党派闘争に勝ち抜くことだ。「会社あっての労働者」「市場にゆだねればすべてが良くなる」などという幻想はすべて吹き飛んだ。しかしなお「ルールある資本主義を」などと最後の幻想をあおっているのが日本共産党を始めとした体制内指導部ではないか。
職場で資本と体制内勢力を串刺しでぶっ飛ばす実力闘争、それが「生きさせろ!」ゼネストだ。そこから生まれる仲間との階級的団結こそ「第2、第3の動労千葉」をつくり出す土台だ。
自治体と教労を先頭にして道州制粉砕―橋下打倒へ!
労働者の怒りをひとつに! それが動労千葉の呼びかける2・16集会だ。2・16は国鉄・春闘集会であると同時に、大量解雇粉砕―「生きさせろ!」ゼネストへの労働者総結集の闘いだ。
経団連と連合の労働者支配の破綻点、それが国鉄1047名闘争と動労千葉の存在だ。現在進行している世界金融大恐慌は、最末期帝国主義がつくり出した新自由主義の破産の結果である。民営化と規制緩和の破綻だ。だが支配階級は、破産しきっているとはいえ民営化・規制緩和をトコトン推し進め、労働者からの搾取を強める以外にない。そのために労働組合の団結を破壊する以外にないのだ。しかし、民営化攻撃はあまりに破綻的であり反労働者的だ。労働者の怒りと闘う労働組合を甦(よみがえ)らせれば絶対に粉砕できる。
だからこそ、国鉄1047名解雇撤回闘争をめぐって起きている4者4団体指導部を始めとした体制内勢力との分岐が決定的だ。青年労働者がこの闘いの先頭に立とう! 動労千葉を排除し「解雇撤回」の原則を投げ捨てた4者4団体指導部との路線をめぐる激しい分岐には、大恐慌の時代に労働組合はいかにあるべきかがかかっている。国鉄闘争には、日本共産党や旧社会党系を始め、「社会主義」や「共産主義」を掲げていたあらゆる党派が存在している。4者4団体との闘いは、こうした体制内勢力との党派闘争だ。
昨年秋の10・24集会を主催した4者4団体指導部との最後の分岐は、「労働運動の力で革命をやろう」ということをめぐって起こった。「1047名解雇撤回闘争に革命を持ち込むな」と。しかし、革命は労働者がやるものだ。労働組合がそれを担わないで誰がやるのか。しかももはや、資本家は労働者を解雇する以外に生きていけないのだ。1047名の被解雇者が「解雇撤回!」の闘いの先頭に立ち、数十万、数百万の労働者を率いて国家権力と闘えばこの社会はひっくり返る。
彼ら体制内指導部は、一人の労働者の持つ力、労働組合の持っている可能性を徹底的に低めている。労働者や労働組合が闘っても世の中は変わらない、と言うのだ。そんなことはない!労働者の団結は無限の力を持っている。この闘いの中で、労働組合の持つ力を生き生きと甦らせよう。
2・16集会を1千人結集で大成功させ、その力で道州制導入絶対阻止―橋下打倒の闘いに突き進もう。今こそ、自治体や教労、4大産別の労働者が6千万労働者の未来をかけて決起すべき時だ。道州制攻撃の核心は、公務員360万人のいったん全員解雇・選別再雇用の強行による自治労・日教組解体にある。「国鉄分割・民営化攻撃の全社会化」ともいうべき攻撃だ。だからこそ絶対に粉砕できる。自治労や日教組を資本主義救済の拠点にするのか、革命の拠点にしていくのか――このことをかけた党派闘争に勝ち抜こう。その最大の攻防点が大阪と沖縄である。
自治体労働者の人事評価制度・査定昇給絶対反対の闘い、郵政労働者の物ダメストに向けた闘い、教育労働者の「日の丸・君が代」不起立闘争。職場実力闘争で組合内に分岐をつくり出し、本物の団結をつくろう。こうした闘いの中からこそ「第2、第3の動労千葉」を生み出すことができる。その力で連合本部を打倒し、日本の労働運動を根底から塗り替えよう!
マル青労同に加盟し共に革命に生きよう
この闘いの中で革命に勝利する労働者党として革共同を建設しよう。党建設の核心はマルクス主義青年労働者同盟、マルクス主義学生同盟の各1千人建設だ。青年労働者と学生は、階級的労働運動の実践の中で、体制内指導部と徹底的に決別し、解雇や処分、弾圧をものともしない労働運動・革命運動の指導部に飛躍してきた。ここに大恐慌をプロレタリア革命に転化できる主体的条件がある。「生きさせろ!」ゼネストを闘い抜く中で、青年労働者・学生はマル青労同・マル学同に加盟し、ともに革命に生きよう!
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週刊『前進』(2377号1面2)(2009/02/02 )
“首切りと道州制許さない”
日本経団連に第2波のデモ
経団連デモ第2弾が1月29日、380人の結集で闘われた。労働者の怒りは高まるばかり。「御手洗を打倒するぞ」「労働者は黙ってないぞ」。経団連会館の守りを固める警察に前回以上の緊張が走った。
8日の第1弾デモから3週間。動労千葉や京品ホテルなど全国で「生きさせろ!」のスト闘争が展開されている。団結すれば勝てる――これが揺るぎない確信となりつつある。
動労千葉の長田敏之書記長は「労働者が団結して資本主義を打倒する時代が来た」と訴えた。これが動労千葉の精神だ。
自治労中央委員会に登場した自治体労働者。「自治労には首切りへの怒りがない。議案書に道州制の言及は3行。道州制と御手洗と串刺しにするデモを」
織田陽介全学連委員長は「新自由主義は全国の労働者をひとつに団結させる。国鉄闘争を永続的に爆発させ、資本主義を倒そう」とアピール。次回の経団連デモは2月12日(木)午後6時半、錦華公園(千代田区猿楽町1。お茶の水駅近く)集合。
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週刊『前進』(2377号1面3)(2009/02/02 )
団結ゼネストへ 闘いは進む
全国で続々スト
解雇の嵐に実力で反撃
(写真左 京品ホテル【1月25日 東京・品川駅前】)
(写真右 森精機構内をデモ【1月22日】)
(写真左 東北石けん第2波スト【29日】) (写真右 ショーワでスト【23日】)
「生きさせろ!」ゼネストの闘いが全国で音を立てて始まった。実力決起した労働者のすさまじい怒り、天をもつく解放感が全国の職場生産点からほとばしっている。
東京・品川では1月25日、自主営業を続けてきた京品ホテルへの強制執行に対して歴史的な実力阻止闘争が打ち抜かれた(2面に投稿)。京品ホテルの誇り高い労働者の決起は、必ずや「第2、第3の京品ホテル」を生み出す。
スト決起の先陣を切り開いた関西合同労組大阪東部支部・技能育成センター分会は1月22日、森精機第1工場(奈良県大和郡山市)の構内デモと門前集会を闘いとった。年末で分会組合員は全員が森精機を解雇になった。だが技能分会は元気だ! 「解雇撤回闘争はこれからが本番だ!」と闘っている(前進速報版に詳報)。
東北石けん労組(仙台市)は19日の年休スト(前号団結ひろば)に続いて1月22日、第1波の終日ストに決起。社長に抗議をたたきつけるたびに組合員のエネルギーがわき上がってきた。28日の「東北石けん闘争勝利! 総決起集会」、29日の第2波ストへさらに闘いは発展した。
ホンダ系の部品メーカー・ショーワ(埼玉県行田市)で働く派遣労働者3人が1月23日、指名ストに立ち上がった。3人は日研総業と東洋ワークから派遣されている労働者。いずれも「1月31日で解雇」を通告され寮からの退去も求められていた。さいたまユニオンへの加入から、わずか48日目にしてストに突入した。所属の部署に赴き、上司にスト通告書をたたき付けた3組合員の顔は「やりましたよ!」と実に晴れ晴れ。
東海合同労組SK分会は1月16日、第2波の昼休み45分間ストライキに立ち上がった(8面団結ひろばに詳報)。分会長は「東海の工場地帯にストが広がることが労働者の希望だ!」と訴え職場の仲間の組織化に入っている。
ストライキには感動がある。ストライキに立ち上がった瞬間に“職場の本当の主人公はいったい誰なのか”がはっきりする。「革命情勢」は私たち一人ひとりの職場にあるのだ。さらに全国の職場で立ち上がろう。
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週刊『前進』(2377号1面4)(2009/02/02 )
前進速報版から
▼フランスで500万人がゼネスト、250万人がデモ
▼韓国で再開発地域強制撤去・住民虐殺に怒り高まる
▼東北石けん第2波スト
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週刊『前進』(2377号2面1)(2009/02/02 )
今春「君が代」不起立闘争へ
道州制粉砕・民営化絶対阻止 職場に闘う団結とり戻そう
革共同教育労働者委員会
教育労働者は賃金労働者だ。教育労働者は、資本の鎖にしばりつけられ、「自己責任だ、教育のためだ」と競争させられ、自死や過労死にいたるまで追い詰められ、働かされている。教育労働者のみなさん、とりわけ青年教育労働者のみなさん。こんな労働状況を拒否しよう。賃金奴隷の鎖を引きちぎるプロレタリア革命にともに立ち上がろう。「日の丸・君が代」不起立=40秒のストライキで教育労働者の階級的団結を取り戻そう。民営化・道州制絶対反対の不起立闘争を貫こう。不起立闘争で職場支配権を取り戻し、分会・支部・単組の組合権力を奪取しよう。「国鉄1047名解雇撤回」を掲げて2・16労働者総決起集会から道州制粉砕・橋下打倒闘争、「生きさせろ!」ゼネストに突き進もう。
教育労働者が国際労働運動の先頭に
「資本主義の終わり」、世界革命が現実の課題となる時代が到来した。私たちはわが手で資本主義をうち倒す胸躍る革命情勢に立っている。
金融恐慌が実体経済に及び、世界大恐慌が到来した。世界トップ企業のGMやトヨタ、ソニーまで経営危機に陥り、世界中、日本全国で激しいリストラ、大量解雇攻撃が始まった。労働者はいたるところで「資本家こそくたばれ! 生きるのは労働者だ!」とストライキに立ち上がっている。
11〜12月、森精機・奈良第一工場で働く派遣労働者が3波のストライキに立ち上がった。契約解除=解雇に対して「おれたち派遣労働者を低賃金でこき使って、森精機は利益をあげてきたんじゃないか。使い捨てのモノ扱いは許さない!」というその叫びは、派遣切りで路頭に投げ出された数十万の労働者の声だ。
フランス、イタリアでは教育予算の削減、「教育改革」に反対して教育ゼネストに立ち上がった教育労働者と高校生・大学生の闘いに、労働条件の改善、解雇撤回を掲げた他産別の労働者が合流し、ゼネスト的状況になっている。全世界でストライキ・デモの嵐だ。
そして08年11・2労働者集会は、動労千葉を軸に、世界大恐慌下で労働運動の力で革命を実現する国際的労働者階級の団結、世界単一の労働者党建設に向かって歴史的な地平をかちとった!
道州制・教育民営化と全面対決する!
資本家階級は、最末期の資本主義の延命を、道州制導入にかけてきた。資本家の手先・麻生政権は「今国会に道州制基本法案を提出する」とぶち上げ、日本経団連も経済同友会も、財界あげて「道州制導入を」と叫んでいる。その先兵が大阪府知事・橋下だ。
道州制は、現在410万人いる国家公務員・地方公務員のうち警察・自衛隊・消防関係を除く360万人をいったん全員解雇し、国と道州政府には民間から広く採用し、総入れ換えを行う攻撃だ。「公僕」として国家への忠誠を誓い、「半分の人員で倍の仕事」をする者のみを再雇用する。210万人以上の公務員の首を切り、非公務員化する。そのほとんどを非正規化し「賃金を半分に」する。この攻撃は、今始まっている派遣労働者・非正規労働者の大量首切り、正規職の首切りを全社会に波及させるものだ。
関西経済同友会は、道州制の提言で「教育公務員等126万人は民間に」と主張している。学校もすべて公設民営化(建物は公的施設だが、運営は民営にし、公立学校の教育労働者もいったん全員解雇して非公務員に)するということだ。学校も保育所も病院も水道もゴミ収集もすべて民営化し、道州を大独占資本の独裁王国にする。国家機構そのものを大改変し、一握りの独占資本の利潤追求のために労働者階級全体に極限的犠牲を強制する。これは国鉄分割・民営化攻撃の全社会化であり、6千万労働者総体にかけられた攻撃である。
道州制攻撃の核心は、労働者の階級的団結の一掃、労働組合の根絶にある。だから、道州制との攻防の最大の焦点は、自治労・日教組を解体し、労働者全体の団結・組合を解体する攻撃との闘いにある。プロレタリア革命をめざす動労千葉労働運動・労働組合か、体制内労働運動・労働組合か、ということをめぐる攻防に絞り込まれている。だからこそ、労働組合が道州制粉砕闘争の先頭に立った時に、大量首切り攻撃への怒りを解き放ち、「生きさせろ!」ゼネストの奔流をつくり出すものとなるのだ。
体制内と激突し組合甦らせよう
今、あらゆる体制内労働運動・潮流が、労働組合運動・労働運動とプロレタリア革命の間に万里の長城を築き、労働者を「救済の対象」とし、資本主義の延命に全面的に手を貸している。塩川一派もまた、労働者と労働組合の存在と意義を徹底的に低め、資本主義の枠内での市民運動に流れ込んでいる。労働者が革命の主体であることを否定する勢力はことごとく、革命を封殺する許し難い反革命に転落したのだ。
労働者は、資本と非和解で闘うことで、労働者階級として団結し、すさまじい革命的力を発揮する誇り高い存在として甦(よみがえ)る。したがって、体制内労働組合・労働運動と激突し、打倒することなしに、労働者は社会の主人公になることはできない。プロレタリア革命によって全世界を獲得しよう! 世界革命の武器として労働組合・労働運動を甦らせよう。
団結し賃金奴隷の鎖を引きちぎろう
革命情勢のもと、「日の丸・君が代」不起立闘争を貫こう! 不起立闘争は、教育労働者が賃金奴隷の鎖を引きちぎり、資本主義打倒の階級的団結をつくり出す自己解放の闘いだ。
私たちは昨年1年間の激闘をとおして、自分たちの中にあった体制内的あいまいさを払い落としてきた。そしてプロレタリア革命に向かって教育労働者の階級的団結をつくり出す「日の丸・君が代」不起立闘争の主体として屹立(きつりつ)した。今春「日の丸・君が代」不起立闘争を、道州制粉砕、「生きさせろ!」ゼネストに向かって、職場の怒りを解き放ち、階級的団結をつくり出す闘いとしてかちとる。
資本主義のもとで、教育は、資本主義を支え発展させるための資本家階級の道具となっている。だから、「資本の発展をリードする1割のエリートと、資本に反抗せず忠実に働く9割の労働力の形成」が求められる。その最たるものが、資本のための国家に忠誠を誓わせ、命令への絶対服従をたたき込む「日の丸・君が代」強制だ。
こうした教育を貫徹するためには、教育労働者から労働者性を奪いさることが不可欠だ。だから、当局はもとより日教組の幹部役員まで口をそろえて、「よりよい教育のため」「子どものため」という「教師=聖職者」論で教育労働者の階級性をくもらせ、資本の鎖にしばりつけようとしてきたのだ。
「教師=聖職」論と決別して闘う
教育労働者は「よりよい教育のため」「子どものため」という論理のもと、競争させられ、長時間労働を強いられ、自死・過労死にいたるまで追い詰められている。昨年12月25日発表の文科省の報告は、2007年度の小中高の教職員の病気休職は過去最高の8069人、その62%が精神疾患だとしている。文科省は、休職者増の原因を「職場での支え合いが以前より希薄になった」「業務が多くなって忙しい」とぬけぬけと言っている。
ふざけるな! この現実を強制したのは、政府・文科省の新自由主義政策じゃないか! 「日の丸・君が代」強制を始めとする教育への介入・国家統制、管理職の権限強化による業務の一方的押しつけ・命令と処分、評価による管理職の査定で賃金が決められ、「D評価は分限免職」、従わなかったら教員免許更新制でクビ! 研修・命令・処分で教育労働者をしばりつけ、団結を破壊し、長時間労働を強いてきたのは政府・文科省だ。これ以上働けるか! 殺されてたまるか!
「教育労働者は賃金労働者だ」「教育労働者は、労働者階級の一員として労働者階級の解放のために闘う」という階級的立場を貫き、この現実を絶対に変えよう!
教育労働者が置かれている許し難い現実は、日教組・連合執行部が、政府・文科省とのパートナーシップ路線で、「日の丸・君が代」闘争も評価制度との闘いも投げ捨てた結果でもある。
不起立を貫く根津さんを先頭とした闘いが、職場の仲間の決起をつくり出し、全国の不起立闘争を闘う教育労働者の団結、アメリカ教育労働者との団結をつくり出した。この団結が、動労千葉を始め3労組が呼びかける11月労働者集会に合流することで、「日の丸・君が代」闘争は、国際的階級的労働運動としての位置を持った。
レポート排除の日教組本部倒せ
日教組本部は、東京教組から提出された根津さんと町田教組のレポートを、全国教研からまたしても排除する暴挙を行った。都教委の解雇攻撃の前に根津さんを差し出す行為であり、まがりなりにも国家主義・能力主義との対決を掲げてきた教研運動の最後的な変質を突き出すものである。不起立闘争の拡大で、日教組本部を打倒しよう。
塩川一派は、不起立闘争が階級的団結をつくり出す労働者自己解放の闘いであることを否定し、憎悪し敵対する。「日の丸・君が代」と非和解で闘うことに反対し、「輝け憲法!」なる体制内護憲運動にまで転落した。そればかりか、処分に屈服し、昨年の入学式において大阪で初めての「『君が代』斉唱時に起立せよ」の職務命令をすりぬけ、逃げ出した。職場の仲間の団結を破壊する許し難い行為だ。
今春の不起立闘争は、裁判依存主義や市民運動主義との対決でもある。これらは、労働者の階級的団結に依拠せず、職場闘争や組合権力をめぐる攻防から逃亡することにより、処分を辞さず自己解放闘争に立ち上がった被処分者の勝利を閉ざすものになり果てている。
日教組・体制内執行部と対決して、職場の仲間に不起立を呼びかけよう。現場労働者の手に労働組合を取り戻し、闘う日教組を甦らせよう。
動労千葉のように闘い橋下打倒へ!
大阪府知事・橋下は、「教育非常事態宣言」・道州制攻撃で、「公務員は身分保障でぬくぬくしている」「半分の人員で倍働け」「ダメ教員は排除」「破産会社(大阪府)の社員の給料は半分にしてあたり前」などとあおりたて、「資本・国家の言いなりにならない教育労働者の排除」を攻撃の焦点にすえ、極限的な強労働にあおり立てている。教育労働者は、同僚が次々と病気で倒れていく現状を絶対に許さない! 業務拒否など職場での闘いを開始しよう。
動労千葉は国鉄分割・民営化攻撃に「絶対反対」を貫き、組合員全員のクビをかけてストライキに立った。動労千葉のように闘えば、道州制決戦は勝利できる。1047名解雇撤回闘争は、大量首切りに対する労働者階級の怒りと結合する。
「解雇撤回」を投げ捨て敗北の道をひた走る4者4団体と対決し、動労千葉が呼びかける「国鉄1047名解雇撤回! 09春闘勝利2・16労働者総決起集会」に総結集しよう。動労千葉の春闘ストライキを先頭に1047名解雇撤回、民営化・道州制絶対反対を非妥協に闘おう。
橋下知事の登場によって、大阪でも今春「日の丸・君が代」闘争は決戦となった。資本・政府・教育委員会、橋下との非和解の不起立闘争に立ち上がった時、階級的団結が生まれ、橋下打倒・道州制粉砕、「生きさせろ!」ゼネストに向かって教育労働者の怒りが解き放たれていく。
根津さん、河原井さんへの「分限指針」を振りかざした新たな解雇攻撃を、不起立闘争の拡大でぶっ飛ばそう。世界大恐慌と対決し、民営化・道州制絶対反対の不起立闘争を、青年労働者を先頭につくり出そう。
日教組本部打倒へ、動労千葉のように闘う組合権力をうち立てよう。金融大恐慌と道州制攻撃に教育労働者の積年の怒りを解き放ち、職場に革命情勢をつくり出そう。
「日の丸・君が代」不起立闘争=40秒のストライキは、2千万青年労働者の「生きさせろ!」決起と大合流する歴史的決戦だ。2・16集会、3月春闘スト、3・20全世界一斉大デモ、道州制粉砕・橋下打倒決戦、「生きさせろ!」ゼネストへ攻め上ろう!
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週刊『前進』(2377号2面2)(2009/02/02 )
WA実行委が呼びかけ イラク反戦6年一斉行動
3・20全国から渋谷へ
3・20イラク反戦6周年・全世界一斉行動へ向け、1月22日に東京都内でワーカーズアクション実行委員会が開かれた。09年冒頭から職場で、街頭で、激しく闘っている仲間が集まって、熱い議論を交わした。
全学連の織田陽介委員長が開会あいさつを行った。「僕たちは08年、58人の逮捕をぶち破り、4者4団体を始め体制内労組幹部の壁をぶち破って前進してきた。この地平の上に、われわれの路線的高さを量に転化するのが09春闘だ。3・20へ攻め上ろう」
基調を実行委事務局が提起した。「今年は動労千葉労働運動が日本労働運動を席巻する時。本気で多数派になろう。3・20に5000人の渋谷デモをやろう。そのカギは体制内労働運動幹部との分岐を推し進め、動労千葉労働運動のもとに団結をつくり出すこと。とりわけ国鉄1047名闘争をめぐる4者4団体路線との対決を貫くことだ。そして動労千葉派の核心は『資本主義は終わり』という時代認識。賃労働と資本の非和解性をはっきりさせ、労働組合を甦らせることこそ、『生きさせろ』ゼネストの核心。『道州制絶対反対、民営化絶対反対』で闘おう」と訴えた。
さらに実践方針として「職場を始めあらゆるところで賛同人を組織しよう。動労千葉の2・16集会に結集し、経団連に怒りのデモをたたきつけよう」と呼びかけた。
続いて、青年労働者や学生が次々発言した。
「08年をとおして組合権力を取る準備ができた。連合・全労連の労働者支配をひっくり返そう」「街頭では『昨日、派遣を切られた』『御手洗こそ労働者の敵』などと怒りが噴き出している。自分の職場でストライキをやる」「合理化を後押しする組合幹部と闘えるのは動労千葉派だけ。職場からは怒りが噴き出している」
法大生は「1・24法大闘争勝利集会で永続闘争を宣言する」と述べた。
活発な討論をとおして、資本・体制内労組幹部と激突して分岐をつくり出し、職場闘争を巻き起こして3・20へ攻め上ろうと確認した。
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イラク反戦6周年全世界一斉行動
3・20渋谷デモ
▼3月20日(金)午後1時30分集会開始、午後3時30分デモ出発
▼代々木公園B地区野外ステージ
▼スローガン(案)「生きさせろ!」ゼネストで経団連倒せ!/オバマも麻生もぶっ飛ばせ!/ストライキとデモでイラク・パレスチナ戦争とめよう!/資本家を救済する連合・高木をぶっ飛ばそう/闘う労働組合を甦らせ、労働運動の力で革命やろう/国鉄1047名解雇撤回/道州制―民営化絶対反対/派遣も正社員も公務員も団結しよう
▼主催 ワーカーズアクション実行委員会
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週刊『前進』(2377号2面3)(2009/02/02 )
自治労中央委
“道州制攻撃ぶっとばせ”と訴え
“360万人首切りで自治労・日教組壊滅を狙う道州制攻撃をぶっとばせ!”――全国労組交流センター・自治体労働者部会は1月29日〜30日に開かれた自治労第137回中央委員会において大宣伝戦に立ち上がった。全国から駆けつけた自治労組合員を先頭に、大恐慌と大量解雇攻撃に怒りを爆発させ、「労働者を食わせていけなくなった資本家どもを倒そう。本日の日本経団連デモに一緒に行こう」「現場に労働組合を奪い返し、道州制・民営化絶対反対のストライキに立ち上がろう」と熱烈に訴えた。
中央委員会の冒頭にあいさつに立った岡部自治労本部委員長は、日本経団連と連合の労使共同宣言を賛美した上で、春闘の第一の課題に「景気回復、雇用対策」を掲げ、危機に立つ資本主義の“最後の救済者”としての姿をあらわにした。
(1月29日 千代田区・九段会館)
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週刊『前進』(2377号2面4)(2009/02/02 )
京品ホテル 強制執行に徹底抗戦
“必ず、必ず戻ってきます”
(写真 「強制執行実力阻止!」 ガッチリとスクラムを組み、労働者の怒りと団結の力で機動隊を押し返す【1月25日 京品ホテル前】)
「悔しい、本当に悔しい。これが日本の法律ですか。こんな大勢の中、警察がこんなことをしていいんですか。人の正義って何ですか。ここで負けたら私は皆さんに申し訳がない。必ず、必ず戻ってきます」(東京ユニオン京品ホテル支部・金本支部長)
1月25日、自主営業を続けてきた京品ホテル(東京都港区)に対する強制執行に対して、現場労働者はこのように怒りと悔しさを爆発させ、闘いを断固として継続するという新たな戦闘宣言を行った。
強制執行の暴挙が報道されるや、全国の労働者が怒りを爆発させ、闘いの意欲が高まっている。京品ホテル労働者の闘いに連帯して、「生きさせろ!」ゼネストをぶちぬいていこう。
京品ホテルは京品実業・小林社長による一方的廃業・全員解雇をはねのけ、昨10月21日から自主営業を続けてきた。多くのマスコミに報道され支持は広がり、粘り強い闘いが繰り広げられた。しかし小林は「立ち退き」の仮処分を申請し、1月15日、東京地裁が小林の主張を全面的に認める決定を出した。
物同然の解雇に怒りが沸騰
このことの中に、新自由主義とその破綻のもとで、労働者がまったく人間扱いされていない現実が示されている。
小林社長は京品ホテルを廃業にする際に、労働者の雇用・生活を一顧だにしなかった。雇用先の確保どころか何の相談もない。ホテルの備品の一つのように労働者も一掃しようとしたのである。そしてそれを警視庁と裁判所が擁護し、全面協力して推し進めたのだ。
約百日、堂々自主営業貫く
京品ホテルの労働者はあらゆる妨害をはねのけて自主営業を100日近く闘いぬいた。その核心はどこにあるのか。
彼らの発言で繰り返されるのは「職場を守ってきたのはおれたちだ。今後も絶対に守る」という誇りであり、「組合の仲間は家族と同じ。一人の首切りも許さない」という組合的団結である。普遍的でまったく正当な、しかしブルジョアジーと全面対決せざるをえない団結が解雇撤回の闘いの中で生み出されているのだ。これはいかなる暴力によっても抹殺することのできない労働者の誇りを体現したものだ。
現場労働者は、「こんな解雇が許せるか」「警察が来てもスクラムではねかえす」と一歩も譲らず、連日、ホテルを自主営業した。
追い詰められた裁判所・警視庁は1月25日、ついに裁判所執行官・警視庁機動隊・ガードマンなど計1000人近くからなる部隊で強行突破を図った。ホテル前でスクラムを組み激しく対決する300人の労働者を力ずくで排除し、ホテルを封鎖したのだ。排除されても戦列に戻り、負傷してもスクラムを離れず、徹底抗戦が貫かれた。権力・資本への怒りは数百倍に高まった。
不屈の闘いが展望切り開く
当日の闘いに参加して、勝利の展望を実感した。確かに強制執行は行われ自主営業は解体された。ホテルから荷物も運び出された。では小林に前途があるのか。世界金融大恐慌はこれから激しく進行する。小林にも、ブルジョアジー全体にも、何の展望もない。
逆に京品ホテルの労働者にとっては、無限の展望が広がっている。今、非正規雇用労働者の大半が首を切られ、労働者全体が闘う以外に生きられない情勢に突入している。労働者はこのまま朽ち果て、黙って死んでいく存在なのか? ありえない。
世界でも日本国内でも労働者の総決起が始まり、革命情勢が到来している。数十万、数百万の労働者の決起の中で京品ホテルの闘いはさらに光り輝き、解雇撤回・職場復帰の道は必ずこじ開けられる。
「生きさせろ!」ゼネストを爆発させよう。
(なんぶユニオン A)
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週刊『前進』(2377号3面1)(2009/02/02 )
動労千葉 強制配転を阻む
青年先頭に09春闘へ突入
動労千葉は1月23日、「ライフサイクル粉砕!09春闘勝利!」を掲げてDC会館で総決起集会を開催した。JR東日本が2月1日に発令するライフサイクル(青年運転士の駅業務への強制配転)第2次配転を巡り、動労千葉組合員の配転を阻止した勝利を確認するとともに、09春闘の総決起態勢をあらためて固めた。
あいさつに立った田中康宏委員長は「組合員の配転を阻止したことはとりあえずの勝利だが、非常に大きな勝利だ」と総括した。さらに田中委員長は「今回の闘いで矛盾だらけのライフサイクル制度は必ずつぶせるという確信をつかんだ。事前通知が当初予定よりもかなりずれ込んだ。“おれは行かない”と抵抗する人間が相当数出たからだ。当局にとっても簡単ではないのだ。ここでも最大の問題は労働組合だ。東労組がこんな制度を丸のみしているから成り立っているだけだ。組織拡大闘争のさらなる前進でライフサイクル制度そのものを粉砕するまで闘おう」と訴えた。
そして、動労千葉の春闘要求と課題について、@社会全体に満ちあふれる怒りに火をつけること、A大幅賃上げ獲得、B反合・運転保安確立、C組織拡大闘争のさらなる前進、の4点にわたって提起し、「09年を民営化攻撃に完全決着をつける年にしよう!」と呼びかけた。
特別発言を行った当該の青年運転士は「自分は“配転の事前通知が来たら無期限闘争だ”と構えていた」「09年はまだ強制配転がありそうだが、断固としてはねのける」と力強く宣言。この迫力こそ勝利の原動力だ。
1月1日に動労千葉に加入した青年は「この間の闘いで実感したのは、闘えばなんとかなるということ。若い人の中にも本当は“NO!”と言いたい人はいっぱいいる。組合(JR東労組)がYESと言っているから言えないだけ。『だったら動労千葉に来て一緒にNO!と言おう』と呼びかけたい。闘えば勝てるということが彼らに伝わるような闘いを自分もやりたい。春闘ストライキが楽しみ」と発言した。
最後に各支部の代表が09春闘本番にむけた決意を表明。団結ガンバローで締めくくった。
(写真 会場を埋めた組合員に報告する田中委員長【1月23日 DC会館】)
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解説 組織拡大と一体で 揺るぎない団結で主導権
“組合員を強制配転したら組織をあげたストライキに突入する”――動労千葉は年末年始に議論を積み重ね、組織をあげた万全のストライキ態勢を確立して当局にライフサイクル中止を迫った。当該の青年は、「配転するならしてみろ! 自分はストライキの先頭に立つ」と腹をくくって先頭に立った。幕張支部は1月から超勤拒否の非協力闘争に入った。
何よりも、この間の組織拡大闘争の前進が当局を追いつめていた。“下手に動労千葉に手を出したら、動労千葉加入のなだれ現象がおこりかねない”と。主導権は動労千葉が握っていた。この動労千葉の闘いを震源として、ライフサイクル攻撃への怒りは首都圏7支社全体に広がりつつある。
これこそ“労働者が本来持っている力を全面的に信頼し、それに依拠して闘う”という動労千葉の労働運動だ。なによりも、動労千葉に結集するやいなや、その闘いの先頭に立っている青年組合員の生き生きした姿がその勝利性を示している。
「生きさせろ!」ゼネストの突破口を開いた動労千葉に続こう。
(写真 特別発言に立った青年組合員)---------------------------------------------------
週刊『前進』(2377号3面2)(2009/02/02 )
大リストラと戦争激化のオバマ反革命政権打倒を
米帝救済へ「挙国一致」を叫ぶ
労働者への宣戦布告
1月20日の米オバマ新政権の登場は、アメリカと世界の階級闘争がいよいよ決定的な局面に突入したことを意味する。オバマは大統領就任演説で、崩壊のふちに立つアメリカ帝国主義の救済と延命を自己の唯一・最大の使命として押し出した。オバマ演説の核心は、資本主義を救うために労働者階級はあらゆる犠牲を引き受け、耐え忍べというものだ。そして「共産主義に立ち向かう」と、プロレタリア革命への全面敵対を宣言したのである。
それは、アメリカと世界の労働者階級及び被抑圧民族人民に対する、真っ向からの宣戦布告である。その本質は、世界金融大恐慌下での世界革命情勢の急速な成熟に追いつめられた米帝の、最末期の絶望的なあがきだ。日帝を始めとする世界のブルジョアジーも今やこぞってオバマを礼賛し、オバマにすがりついて、“労資が一丸となって大資本の救済に全力を挙げれば現在の恐慌から脱出できる”などという、ウソとペテンに満ちたオバマの主張を大合唱している。
これに渾身の怒りを込めて、労働者階級の一大決起をたたきつけよう。資本主義はもうとっくに終わっている! 大恐慌からの回復方法などどこにもない。あるのは社会全体の崩壊と戦争という、一層の破局に向かって突き進むことだけだ。労働者人民の未来を切り開くただひとつの道は、この大恐慌をプロレタリア世界革命に転化することだ。オバマ反革命政権打倒! 死にひんした資本主義・帝国主義の最後のあがきを、闘う労働者階級の国際的団結の力で打ち倒し、世界革命勝利への巨大な扉を押し開こう。
階級対立激化に恐怖
米帝はオバマの就任式を、オバマのもとでの「挙国一致」体制をつくりだす大々的なセレモニーとして演出した。米帝が今や国家存亡の危機に直面しているとし、全人民は他の一切を投げ打ってアメリカという国家のためにひとつになれ、と絶叫した。つまり、アメリカの金融大独占ブルジョアジーとその国家を救うために、労働者階級は自らの階級的利害を捨てて、ブルジョアジーの立場に階級移行し、必要なすべての犠牲を喜んで甘受せよと要求したのである。
オバマが就任演説で強調した「新たな責任の時代」「奉仕の精神」とは、このこと以外の何ものでもない。だが、これはアメリカ社会がすでに非和解的な対立と分裂の真っただ中に入っていることを示すものだ。世界金融大恐慌の全面爆発の中で、賃金奴隷制の上に成り立つ資本主義社会の根本矛盾が暴きだされ、労働者階級と資本家階級は互いに生きるか死ぬかの激突に入った。だからこそオバマと米帝は、プロレタリア革命に恐怖して、これを何がなんでも阻むために愛国主義と階級間の「融和」を声高に叫んでいる。
実際に今、オバマの言う「アメリカはひとつ」の名のもとで何が起きているのか。シティグループや自動車のビッグ3など大銀行・大企業の救済に、巨額の国家資金(労働者人民からしぼりとった金だ!)が湯水のように次から次へと注ぎ込まれている。その一方で、労働者には激しい首切り・リストラの嵐が襲いかかっている。1月26日はわずか1日で7万5千人の解雇が発表され、CNNテレビは「血まみれの月曜日」と伝えた。
米の失業者はすでに1110万人を超え、ますます急増の一途をたどっている。さらに飢餓水準以下の低賃金の強制、住宅からの追い出し、医療や年金の剥奪(はくだつ)などが無慈悲に横行しているのだ。
すなわち、現に起きているのは階級間の戦争だ! アメリカ階級闘争が1930年代的な革命と反革命との激突に突入し始めている中で、危機を深める米帝の大ブルジョアジーが、この階級戦争に勝ちぬく「最後の選択」として政権の座に抜擢(ばってき)したのがオバマである。オバマ政権の反革命的正体はこの一点に凝縮されている。
ガザ攻撃推進許すな
オバマ政権はこの階級戦争と並んで、侵略戦争攻撃をも決定的に激化させようとしている。
オバマは1月22日、就任後初の外交演説で、ガザでの大虐殺には一言も触れず、「米国はイスラエルの自衛権を支持するとはっきりさせておきたい」と述べ、イスラエルのガザ攻撃を公然と支持した。これだけでも絶対に許せない。そして今、「中東和平」の一切の前提はハマスの解体にあるとし、ガザの封鎖を一層強化し、イスラエルとともに再度の侵攻と虐殺の機会をうかがっている。
また、「イラク撤兵」の公約は「16カ月以内」に先送りし、アフガニスタンへの3万人増派を全力で推進するとした。現在のアフガン駐留米軍3万4千人を一挙に倍増する数だ。ブッシュ政権の国防長官ゲーツをそのまま留任させ、イラクとアフガニスタンでの敗勢を巻き返そうと必死になっている。ブッシュの「ハードパワー」に代わる「スマートパワー」を自称するが、その実態は侵略戦争のより卑劣で、もっと陰険かつ残虐で、一層破産的な推進と拡大となるのは間違いない。
革命情勢の成熟へ
こうしたオバマ政権の登場とその攻撃は、最初から破産している。オバマの唯一の武器は大言壮語とペテンで人民に幻想をふりまくことだ。そして右足を帝国主義ブルジョアジーに置き、左足をAFL―CIO(アメリカ労働総同盟・産別会議)を始めとした体制内の労働運動やリベラル派勢力に置くことで、その両者から超越した装いをとって、実際にはブルジョアジーの階級的利害をとことん貫くことにある。
だが世界大恐慌と世界革命情勢の進展は、オバマを早晩、そんなアクロバットを演じる余裕などないところにたたき込む。オバマの破産は、アメリカ革命への決定的情勢を一気に成熟させるものとなる。
オバマは「グリーン・ニューディール」などと称して1930年代にルーズベルトがとった政策の再現をうたい、それが大恐慌からの脱出を可能にする魔法のつえであるかのように触れ回っている。2年間で8250億jもの巨額の公共投資によって、「300万人〜400万人の雇用を創出する」と豪語している。だがそもそも、ルーズベルトのニューディール政策は1929年大恐慌からの米経済の全面的な回復を導くことはできず、結局は第2次大戦への突入を不可避としたのである。まして今日の米帝は当時と違い、莫大な借金を抱えて本質的にはすでに破産した国家だ。オバマの突進が、ドル大暴落と米帝の完全な没落、破局への最後の引き金を引くのは明白だ。
アメリカの闘う労働者階級は、昨年5・1メーデーの港湾封鎖を闘いぬいた米西海岸の労働者を先頭に、オバマとの全面対決を断固として掲げて新たな闘いに続々と立ち上がっている。1月10日、サンフランシスコを始め全米で、体制内指導部の制動を突き破って闘われたガザ攻撃弾劾のデモはその突破口だ。この闘いに連帯し、世界革命へ向けての日本の労働者階級の猛然たる進撃をかちとろう。3・20全世界一斉デモを、オバマ打倒・国際反戦闘争への総決起の日として闘おう。
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週刊『前進』(2377号3面3)(2009/02/02 )
党派闘争貫きゼネストへ
体制内派の「弱者救済」論のりこえ、資本主義打倒へ
革共同医療福祉労働者委員会
医療福祉労働者委員会を結成し1年を迎える。資本家のために支配され生かされてきた存在から、奴隷の鎖を引きちぎる闘いに打って出るや否や、こんなにも濃密で躍動的な世界を獲得できる。この私たちの登場をもって、資本主義300年の歴史を終わらせる胸躍る世界革命情勢に突入した。1秒たりとも現状にとどまるな。資本や体制内が次々仕掛ける「労働者を軽んじ蔑視する考え」に取り込まれずに労働者を信じ、大胆に階級の中に分け入って行動を呼びかけよう。あらゆる困難を引き受け、全存在を階級的団結にかけきり、プロレタリア世界革命を成し遂げよう! 労働者階級には絶対にできる! そのためにゼネストを! ますます激しい党派闘争を! 職場闘争を! 地区党建設を! マル青労同1000人建設、階級の指導部づくりを!
(写真 「派遣切り反対」「ガザ空爆弾劾」を訴える1・3渋谷デモ。医療福祉労働者がけん引) 資本の延命策=新自由主義は大破綻した
新自由主義は労働者を殺し社会保障制度を解体し、それまでの社会保障充実運動のような闘いすら無力な存在にした。体制内運動指導部は実力闘争を一切排し、要求運動(請願・署名運動)に純化していった。例えば国立病院民営化攻撃や、病院のIT化と一体の合理化攻撃、病院評価機構をとおした労働組合破壊攻撃に対し、医労連は現場の怒りをまったく信じず、闘いを組織せず、実力闘争を排して分断を受け入れ、労働組合としての屋台骨を自ら完全に折った。新自由主義攻撃とは、労働者(労働組合)が資本の延命に組織されるのか、団結して資本と闘い自らの強さに目覚め、革命を組織するのかの、資本にとって生死をかけた攻撃だった。それが大破綻したのだ。そしてわれわれは路線の純化をもって生き残った。
資本家は、この大恐慌情勢下で労働者が「生きさせろ! 労働運動の力で革命するぞ!」とあたり前の闘いを開始していることに恐怖している。そして究極の構造改革=道州制攻撃をとおして、労働者階級へのむき出しの、なりふり構わぬ支配に乗り出した。それは革命の現実性に資本家が恐怖しているからだ。
だから、この情勢は階級的労働運動路線によってしかチャンスにすることはできない。労働者階級にとってこの情勢は、資本主義社会を覆す決定的なチャンスである。それが道州制との闘いだ。
道州制は、全労働者・全社会にかけられた分割・民営化攻撃だ。公立病院の民営化だけでなく、医療福祉全体の民営化・市場化攻撃である。世界大恐慌下の道州制攻撃は、これまでの労働者への暴力支配とはまったく異なる。道州制が狙う医療福祉の市場化と資本の労働者支配は、医療福祉労働者にますます低賃金と超過密労働を強いる。体制内労働組合は1ミリたりとも労働者の利害を代表せず、労働者を「救う」という盾を構え、資本を救済するために労資共同で労働者のあたり前の闘い、生活防衛的闘いにまで襲いかかる。しかも世界大恐慌下の資本家に労働者を「救う」ことなどできない。ワークシェアリングは労働者の生きられない現実を労働者自身の責任に転嫁し、ますます労働者から搾り取る攻撃だ。
これとの闘いは、労働者の団結をかけたむき出しの賃労働と資本の激突だ。資本家階級の攻撃の中で、医療福祉労働者が自己犠牲的にかつ弱者救済的な「安全弁」として登場させられるのか、「賃労働と資本」の非和解の闘いで資本主義の弱点をとことん突く存在として登場するのか、これが世界大恐慌下で医療福祉労働者に問われている問題である。医療福祉労働者は実力闘争で階級の力強い結集軸になろう!
団結にかけきる強さ。労働者は闘う主体
われわれは何をかちとったのか。
第一に、「医療福祉労働者は賃労働者・賃金奴隷である。だからこそ革命の主体なのだ」という賃労働と資本の階級闘争への純化をかちとった。賃労働と資本の非和解的対決の中で医療福祉労働者は階級的団結をつくることができる。そして医療福祉労働者の団結は、全労働者階級の利害をかけた団結を形成し、資本主義を揺るがす階級の武器となることができる。
第二に、団結にかけきる強さをかちとった。階級的労働運動と社会保障充実化運動は違う。団結を総括軸にすえきり、闘いを要求に切り縮めず一切を階級的力関係で決着をつける以外に展望はない。だからまずもって職場闘争なのだ! 要求をどこまで得たかを総括軸にして闘争したときに労働者は「資本あっての労働者」という存在におとしめられる。反対に、職場闘争で団結を総括軸に資本と対決したとき労働者は誇りを取り戻し、「労働者はひとつ」という階級性を奪い返す。
第三に、敵は資本家であり、資本の支配を打ち倒す力が労働者の団結にあるとハッキリさせた。労働者がそうであるように、患者も救済の対象ではない。ワークシェアリングは階級分断の資本家の武器であるように、「よりよい医療論」「地域医療論」「聖職者論」「病院の主人公は患者論」などは、労働者が階級闘争の主体となることを解体する資本家の論理だ。徹底的にハッキリさせるべきは、敵は資本家であるということだ。そしてこの資本との対決の中で、これまでの分断されていた関係を、何ものにも代えがたい、絶対に手放せない団結に変え、分断そのものを打ち砕く力を持つことだ。
第四に、労働者は本来革命的存在であることを徹底的に鮮明にした。労働者を信じた分だけ労働者は必ず変わる! 労働者の持つ力を私たちこそ信じよう。労働者は闘いの中で、そして労働者が階級闘争で闘いとってきた英知であるマルクス主義と自分たち自身との格闘の中で、奴隷的な見方が自分自身をも縛りつける鎖であると見抜く。労働者は仲間の中で成長し、階級的なものの見方、生き方へ自己変革する。この力を信じて大胆に闘いの中へ、弾圧のただなかへ隣の労働者とともに飛び込もう! 労働者への信頼に裏打ちされた革命闘争だけが、敵の攻撃すら「弾圧は団結のチャンス!」と言い切る力を持つことができる。
職場での党派闘争と実力闘争は一体だ
資本主義社会は、労働者をどう取り込むかに一切がかかっている社会だ。なぜなら労働者がこの社会のすべてを動かしているからだ。だからこそ、この社会の歴史をつくっているのは「資本主義とともにあるのか、革命するのか」をめぐる激しい党派闘争だ。実力闘争のただなかでこそ、労働者がこの社会を立派に運営していけると確信する。そうすれば資本家に労働者を縛りつけようとする体制内的なあり方をぶっ飛ばす勇気が労働者の中からわいてくる。党派闘争なくして実力闘争なし。実力闘争なくして党派闘争なし。
われわれは実力闘争によってしか決着をつけられない世界大恐慌の時代に、党派闘争の正義性をつかみ、腹をくくり、その中で飛躍した。そして労働者が党派闘争をとおして、職場支配権と社会を変革する主体性を獲得する職場闘争を始めた時に、必ず革命が問題になることをつかんだ。労働者は必ず革命の力に目覚める。ここに確信を持ち、党派闘争に逡巡(しゅんじゅん)するこれまでの関係をぶっ壊そう!
この職場での階級的労働運動の実践の中にこそ、待ったなしの地区党の飛躍、革共同の路線の純化、世界革命の現実性がある。職場闘争を軸に地区党の団結とがっちり組んで闘ってきたわれわれは、職場で「一人」や「一フラクション」「一労組」として存在していない。われわれは全国・全世界で一体のものとして、誇り高く、主流派として職場に登場しよう!
団結だけにかけきる底抜けの明るさで、革命という希望の光を放とう!
大恐慌の中で労働者の団結にかけきり、ますます意識的に職場での階級的労働運動にかけきろう! 09年、実力闘争への組織化にかけきってゼネスト情勢を切り開き、職場での権力闘争に大胆に、断固として打って出よう!
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週刊『前進』(2377号4面1)(2009/02/02 )
特集 09春闘へ
「生きさせろ!ゼネストで歴史的大恐慌を迎え撃て
資本主義の生命力は完全に尽きた
世界大恐慌と労働者階級
昨年9月のリーマン・ショックをもって世界金融大恐慌は本格的な大恐慌に突入した。資本主義の延命策が尽きて危機に陥っているだけではない。300年に及ぶ資本主義が堆積した全矛盾が幾何級数的に爆発しているのだ。2度の世界大戦や国家独占資本主義政策(ニューディール)、新自由主義政策の展開の中で、資本主義は、労働者階級の闘いと革命を圧殺して延命してきた。その全矛盾が累乗的に爆発を始めたのだ。大恐慌で資本主義の運動が急激に減速・停滞・後退している。マルクスは『共産党宣言』で次のように指摘している。恐慌の克服は今までより、もっと全面的な、もっと激烈な恐慌への道を開き、恐慌を予防する手段をせばめる、と。まさにその時が来たのだ。大恐慌は、端的に言えば資本主義の生産様式が成り立たないことを意味する。資本主義の歴史的破産だ。資本主義の生産の真の妨げは資本そのものだ。職場生産点から資本家をたたき出し、労働者がすべてを支配する時だ。「資本主義的な私的所有の最後を告げる鐘が鳴る。収奪者たちの私有財産が剥奪される」(『資本論』)。プロレタリア革命の現実的展望を切り開く情勢が来た。『共産党宣言』や『資本論』を引用しながら「世界大恐慌と労働者階級」と題して考えたい。結論は「労働運動の力で革命を」である。2・16集会と3・20闘争に立とう。(片瀬涼)
在庫・減産・工場閉鎖と失業
『共産党宣言』は、恐慌について次のように書いている。
これまでに生産された商品、生産諸力の大部分が破壊される。不合理としか思えない過剰生産という疫病が発生し、社会は突然、一時的に未開状態に引き戻された状況になり、飢餓や全社会的な破壊戦争が起こる。社会がすべての生活手段から切断され、工業と商業も破壊されてしまったかになる。
――いま起きている事態は、確かにこの指摘のとおりである。
「血まみれの月曜日」
1月28日の各紙朝刊は、全国の製造業で働く非正規労働者百万人のうち40万人が3月末までに失職、と報じている。米国では26日、建設機械大手キャタピラーが約2万人、製薬最大手ファイザーが1万9千人など、米主要企業9社が7万5千人の削減策を発表した。この数字はわずか1日分だけ。「血まみれの月曜日」。米CNNテレビはこう伝えた。
トヨタ自動車は、4月までの国内の生産台数を半分にし、1日あたりの生産を9千台に減らす。これは効率的に生産できる規模の1万1千台を下回る。30年前の石油危機時の水準だ。国内販売台数はピーク時の4割減。国内生産台数の2割減でもマイナス230万台。ホンダと日産の合計に匹敵する。何社かが倒産してもおかしくない。米国でもGM(ゼネラル・モーターズ)が実質的に生産を停止している。今年の生産は半減の見通しだ。自動車産業の規模は世界の生産の1割に達するからそのあおりは激甚である。
自動車だけではない。世界中で製造業の稼働率が大幅に落ち込んでいる。日本でも各産業で2〜3割下落の調査数値が並ぶ。これはまだ恐慌の本格的影響の出る前の数字だ。パナソニックやNEC、ホンダ、三菱など、経団連の有力企業の工場閉鎖が続く。影響は系列会社や関連企業へネズミ算式に拡大する。
新聞の記事や評論、企業レポートでは、市場サイズが半分になるという意味で「ハーフエコノミー」という言葉が使われている。
資本主義社会では、利潤を得るために商品は生産され、売られる。資本家にとって、生産・流通という錬金術のるつぼに投げ入れても貨幣として出てこなければ、その商品は無意味だ。資本主義が成り立たない事態だ。
急激な販売不振で積み上がった在庫を減らせない米欧の自動車メーカーが大幅値引き合戦を展開している。英国では2台の新車を1台の値段で販売している。半値の投げ売りでも在庫を抱えるよりましなのだ。
生産ラインも完全に過剰だ。08年のトヨタ自動車の生産実績は約821万台。だが現時点で今年の生産台数の見込みは650万台。もっと落ちる。米ビッグ3の過剰はもっと強烈だ。比類のない巨大な最新鋭設備も稼働しなければただの鉄くずにすぎない。
機械や工場の維持には労働者の労働が必要なのだ。これは単に機械の維持管理という物理的な話だけではない。労働者の労働は、この巨大な生産手段を稼働させ、新たな利潤を生み出す。それだけではない。生産手段の価値を商品に転化して、その価値を補填(ほてん)しているのだ。自動車や電機産業では一つの工場に何千億円何兆円という単位で設備投資する。労働者の労働がなければすべて消し飛ぶのだ。
資本家は事業が好調な時、この労働者の「贈り物」に見向きもしない。だが労働=生産過程を一気に中断する恐慌が起きると、このことを骨身にしみて思い知らされるのだ。労働者が動かさない機械や工場などまったくのムダでしかない。資本家は労働者の首を切った時にこの当たり前のことに初めて気づくのである。
トヨタや日産、キヤノンやパナソニックなど日本資本主義を代表する大資本はこの10年余り何をやってきたか。超低賃金での派遣・請負・期間労働者を酷使して生産規模を拡大して、毎年何十兆円も荒稼ぎしてきた。偽装請負を告発された工場は巨額の設備投資をした最新鋭の工場だ。これが軒並み操業縮小・停止に追い込まれた。いまや過剰設備が万力のように資本家を締め上げている。労働者の血と汗を吸い肥大化した生産力が破壊力に転じて今度は資本家に襲いかかっているのだ。
資本家よ! 電話1本、書類1枚で仕事を失い、寮を追い出される労働者の気持ちが分かるか? 誰が今まで働いて工場や職場を維持し、会社の利益を生み出してきたのか? 仲間の大半を解雇され、生産もしないで清掃と機械の保守だけしている労働者の不条理さが分かるか?
資本家にはもはやこの社会を動かす能力はない。資本家を工場からたたき出して、労働者が生産力の一切を奪い返そうではないか――労働者は本能的に感じ始めている。
進展する金融大恐慌
金融大恐慌はさらに拡大している。大恐慌の引き金となったサブプライムローンは貧困層の労働者家族を対象にした略奪的ローンだ。「頭金なしで支払いも利子だけでOK」「最初の2〜3年は6%の固定金利」という甘言で瞬く間に契約数を積み上げた。だがその後は10〜12%の変動金利になる。住宅バブルが崩壊すれば直ちに返済能力を失う人がターゲットだった。詐欺も同然なのだ。
住宅バブル崩壊を先伸ばしするための時間稼ぎで始めたサブプライムの高い収益性に目をつけたのがリーマンなどの投資会社やAIGなどの保険会社だ。この連中は、返済が確実なローンと怪しいローンを混ぜ合わせ証券化(CDO)して世界中に売りさばいた。さらにこの証券が値下がりした場合に損失を補填する保険も証券(CDS)にして全世界にばらまいた。銀行やヘッジファンドは、証券を買って利子で稼ぐため、購入資金を元手の何十倍もの借金に頼った。
CDSが保証する想定元本は総額54兆j(4860兆円)。3年間で10倍以上に拡大した。ほとんどリスクは考慮されなかった。金利が上昇し、住宅価格が下落したので借り手は返済に困り、住宅ローンはたちどころに行き詰まった。証券価格は暴落して、世界各国の金融機関は天文学的な損失を発生させた。そして、その損失を埋め合わせるために株式や債券を売却、株価の下落に拍車をかけたのだ。
リーマンもAIGも証券を大量に発行していた。途方もない額の保証金を現金で要求され、回転資金を確保できなくなった。最後は空売りを浴びて株価がゼロ近くまで暴落して破綻した。リーマンの発行した何十兆円の証券は紙くずになった。住宅公社のフレディマックとファニーメイは1兆6千億j(144兆円)の債務を抱えて政府の管理下に置かれた。サブプライムの破綻は、世界中で爆発的な信用収縮を引き起こし、世界金融大恐慌になった。
08年10月6日〜10日の「暗黒の1週間」で世界の株式市場は大暴落。世界の株式時価総額は07年のピーク時63兆j(5670兆円)から30兆j程度にまで減った。世界のGDPの5割を超える額だ。米金融大手10社は、リーマンの倒産やメリルの身売りなどで6社に再編された。高収入を誇ったゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーは証券会社から銀行に業態転換。最大手として君臨したシティーも2分割し、中核事業を6割弱の規模まで縮小させる。まだ倒産の危機は続く。
米住宅価格は投機で90年代半ばから2・6倍の約20兆j(1800兆円)に急膨張したが急落した。高級住宅も半値に下落、優良ローンのプライムも破綻している。実はその損失額はサブプライムをはるかに超えているのだ。
米国では1年間で個人資産が約9兆j(810兆円)吹っ飛んだ。家計の所得を超える過剰な消費を支えた住宅バブルが完全に崩れ落ちたのだ。
貨幣は、支払いが相殺される限り観念上の計算で済む。証券会社やヘッジファンドは借金で元手の自己資金を何十倍何百倍にも拡大して何千兆円も運用してきた。だが信用(貨幣)恐慌が発生すると、観念上で相殺されていた支払いに現金が必要となる。信用恐慌はどんな場所で始まろうと、世界中あらゆる場所で突然、計算貨幣から現金の姿を要求されるのだ。
信用恐慌を食い止めることに日米欧政府は必死なのだ。何百兆円も税金を使って資本注入や不良債権の買い取りをしている。だがせいぜい金融機関の資金不足の補填にすぎない(これがなければ資本主義は直ちに自己崩壊するが)。損失の穴埋めにはならないのだ。損失はけた違いなのだ。
原油価格や為替相場も極度の不安定性を増している。原油は昨年7月、1バレル150j近くまで暴騰した。だが金融恐慌で12月には40jを割るまでに暴落した。為替相場の不安定性も世界経済に決定的な打撃を与えている。円高は日本経済を直撃し、深刻な不況をもたらしている。
(写真 工場占拠 シカゴで昨年12月、窓枠・ドア製造会社の工場閉鎖に対し250人の労働者が工場を占拠した。「1930年代以来の工場占拠」と全米で報道される闘いになった) 新自由主義の大破産の帰結
昨年トヨタに販売台数で世界一の座を奪われたGMは、大量の在庫を抱えて値引き販売の悪循環に陥り、一気に収益が悪化した。07年だけで3兆円の赤字を出し、08年現在で6兆円の債務超過だ。負債は加速度的に増えている。株価3jはピーク時の30分の1。恐慌で金融市場から資金が調達できず回転資金もなくて倒産寸前だ。政府のつなぎ融資、資本注入でかろうじて延命している。
金融恐慌が誘因となって自動車産業など製造業が恐慌状態に入ったことは決定的な問題である。30年間の新自由主義の展開を経て、資本主義の根本矛盾が顕在化した。しかも新自由主義の矛盾との累乗的な展開となっている。
74〜75年の世界恐慌
新自由主義への転機となった1974〜75年恐慌は、国家独占資本主義政策を基調とする戦後発展の終わりを告げる世界規模の恐慌だった。
未曽有の惨禍をもたらした第2次世界大戦の終結、数年間に及ぶ嵐のような革命情勢の展開とその絞殺、資本主義の再建――激動過程を切り抜けた戦後資本主義は、異例ともいえる長期の高度成長を出現させた。
資本主義は、30年代ニューディールを出発点とする国家独占資本主義政策を展開した。労働者の闘いを暴力的に抑え込むと同時に、それなりの雇用や賃金、社会保障制度などで労働運動を体制内に抱え込んだ。資本主義は50〜60年代、低失業、低インフレ、生活水準の一定の上昇を伴う空前の活況を生み出したのだ。
しかし、この「黄金時代」の成功そのものがその基礎を掘り崩した。高度成長の中軸となった自動車・電機・航空・石油などの大量生産体制はついに限界に達した。利潤率や生産性は劇的に低下した。エネルギー需要の逼迫(ひっぱく)と中東情勢の展開は原油価格の高騰を招いた。
他方で欧日は急速に米国の生産力水準に追いついた。特に日本は重工業で世界的主導権を争うに至った。50〜70年代の間に、世界の工業製品輸出に占める米国のシェアは半減した。米政府は当時、ベトナム戦争と資本救済のために財政赤字を急拡大した。貿易赤字も膨らみ、ドルの信認は揺らいだ。
ニクソン大統領は71年、ドルと金の交換停止を宣言した。これで戦後の通貨体制は非常に不安定なものとなった。現代のけた違いの経常収支の不均衡のスタート地点となった。2度の石油危機を引き金に数年にわたるスタグフレーション(不況とインフレが重なる)が世界経済を覆った。
新自由主義の展開
ブルジョアジーにとって74〜75年恐慌という悪夢の原因は、何よりも体制内に抱え込んだ労働組合だった。労働組合と福祉国家こそが、企業の競争力を失わせた、資本主義の失敗の原因だとして、歴史を画する一大階級攻撃に出たのだ。労働者階級が歴史的に獲得してきた雇用や賃金の水準、労働条件、階級的な力関係を全面的に逆転させる階級戦争を始めたのである。
また70年代当時の主要国の国家歳出シェアはGDP比3〜4割に達していた。政府部門の労働者は全労働者の5分の1を占めていたが資本の利潤を生むようには働いていない。資本家にとっては直接利潤を生まない部門である。しかも、その資金は民間部門の利潤で賄われていると見えた。民営化が至上命題になった。
レーガン政権は81年、全米航空管制官組合(PATCO)のストを軍隊を導入して力ずくで圧殺した。労働組合は徹底的に攻撃され、組合の組織率は半分になった。米国の労働者の賃金は3割も下がった。レーガン政権は、どんなに失業率が高くなっても構わずに金融引き締めとインフレ抑制を優先した。賃金を徹底的に抑え込んで、利潤率向上を図った。徹底的な規制緩和と社会保障解体を行った。投資への優遇税制や金持ちの所得減税(70→28%)など、ブルジョアジーの利益のために無制限の市場的自由を擁護したのである。
レーガン政権下の連邦準備制度理事会(FRB)議長だったポール・ボルガーは「反インフレの戦いを助けた最も重要な戦闘をひとつ挙げるとすれば、航空管制官のストを敗北させたことである」と述べている。敵から見ても、ここが核心問題なのだ。
79年に政権の座についたサッチャーは炭坑の閉鎖を宣言した。炭坑労働者の反撃のスト(84〜85年)は1年続くが敗北。労働運動は重大なダメージを受け、多くの労働者が職を失った。電話や航空、鉄鋼、電気、ガス、石油、炭坑、水道、バス、鉄道など無数の国営・公営企業が民営化された。炭坑スト圧殺は「究極の民営化」と呼ばれた。英では国営企業が占めるGDPの割合は12%から2%以下になった。すべて民間資本に売り飛ばされたのだ。
日本でも80年代、中曽根政権が国鉄―総評労働運動の壊滅を狙う国鉄分割・民営化攻撃に出た。電電公社と専売公社の民営化も行われた。これに唯一反撃したのが動労千葉なのだ。
金融の自由化と拡大
29年大恐慌の後、金融部門は強力な規制を加えられ、30年前までは比較的控えめで受動的な役割を演じてきた。だが、新自由主義による金融自由化と情報技術の革新で金融は大転換した。経済全般で金融は強い影響力を行使し始めた。消費者金融は肥大化し、家計は借金を膨らまして消費を続けた。
金融拡大は米が顕著だった。70〜80年代には金融会社の利潤の総額は非金融会社の5分の1だったが00年には2分の1にまで増えた。米金融会社の時価総額は25年間で4倍になり、非金融会社の29%になった。
家計の消費支出と住宅支出は、90年代後半の総需要の増大分の8割を占めた。銀行やカード会社、住宅ローン会社からの家計の借金は90年代に急速に増大した。金融自由化の結果だ。
米国では株式所有が機関投資家に集中し、それが株主価値最大化への執拗な圧力をかけた。最上位500企業の最高経営責任者(CEO)報酬の労働者賃金に対する比率は、70年の30倍から00年の570倍に上昇した。
国際的な金融の流れも急激に増大した。規制の撤廃で外国為替取引は、04年で1日あたり約2兆j(180兆円)。89年の3倍以上だ。金融機関が外国と相互に賃借を繰り返すことによって膨大な双方向の資金が積み上げられた。世界のマネーは円換算で兆を超えて京の単位まで行った。
だが他方で、金融自由化と複雑な金融工学の駆使で金融・通貨は非常に不安定かつ矛盾をため込んだ。1987年の大暴落(ブラックマンデー)、80年代末の米貯蓄貸付組合(S&L)の破綻、90年代の日本バブルの崩壊、97年のアジア通貨危機、2000年のITバブル崩壊……金融と通貨の危機のペースと規模は深刻化していた。
21世紀に入ってからの好景気は資本主義史上最大のバブルだった。不動産と株のバブル、持続不可能な消費による米家計の貯蓄のゼロ化と借金漬け、米国の天文学的な経常収支赤字と各国の対米投資などによって綱渡り的に維持してきたに過ぎない。
詐欺まがいの手法で利益を操作し荒稼ぎする金融機関。株式市場と外国為替、資源・エネルギーの激しい価格変動、断続的な金融危機……史上空前のバブル経済は砂上の楼閣だったのだ。
新自由主義者は、経営者の立場の強化と労働組合の弱体化、市場原理と国際競争こそ資本主義経済のダイナミズムをよみがえらせると主張してきた。まったく逆だった。
新自由主義が展開された四半世紀、労働者の地位は大後退し、社会保障の解体、民営化と規制緩和、どん欲に世界を収奪する金融資本などによって資本主義の矛盾は極限まで行った。新自由主義は世界をひどく荒廃させた。社会矛盾は先鋭化し、労働者は資本主義のもとではなんの展望も見いだせない。恐慌克服のチャンピオンのはずだった新自由主義こそが、後戻りの効かない資本主義最後の大恐慌を導き、その破壊力を累乗化しているのだ。
資本の支配を終わらせる時
価値増殖を原理とする資本主義の運動は、世界の何十億人を搾取し、収奪して巨大な生産力を実現してきた。他方で労働の成果を生存ギリギリまで搾取される労働者階級は自分たちが生産した商品を買い戻せない。これが大恐慌の決定的要因なのだ。資本家のもとには売れ残りの商品が山積みになり、何兆円も投資した生産設備は稼働せずにさびるままとなっている。信用崩壊で現金の支払いを要求され、破産・倒産・破滅の連鎖反応が起きている。これらこそ資本主義の最大の矛盾だ。
恐慌が起きるのは、あまりに過剰な生活手段、過剰な工業、過剰な商業がこの社会に存在するからである……資本主義の生産様式は、自らがつくり出した富を入れるには狭くなりすぎた――マルクスは『共産党宣言』でこのように強調している。
そう。もはや資本主義の生命力は尽きたのだ。資本主義のもとで社会は何ひとつ発展しない。何よりもわれわれ労働者階級は生きていけない。労働者は、生産の主体的担い手であるにもかかわらず、働けば働くほど、つまり、資本家の生産力が増大するほど、自分の地位がますます不安定になるのだ。
資本主義では、社会の生産力を高めるすべての方法は、労働者の犠牲のもとで採用される。生産を向上させるあらゆる手段は、労働者を人間の断片のようなものに変え、機械の付属品におとしめる。労働者にとって労働そのものが拷問になり、労働の内容が破壊されるのだ。
資本主義では、生産手段を私的に独占する資本家が巨額の投資をして生産設備を準備し、大量の労働者を雇い、指揮命令して生産を行っている。社会的に生産を行うあり方そのものを支配することで、労働者を賃金奴隷として生産に縛り付けているのだ。
労働者は資本家に支配・従属される関係の中で、結合された社会的活動として巨大な生産を実現している。逆に言えば、資本家の支配下で労働者の労働はひとつの器官となり、強制労働になってしまうのだ。
資本主義の歴史的破産である大恐慌に直面した労働者階級は、ここをうち破る闘いが必要とされているのだ。労働者が階級として団結することは、資本家を階級的に打倒して、社会の生産諸力を奪い返す闘いなのだ。それこそが「労働運動の力で革命をやろう」のスローガンの神髄だ。
労働現場の労働者が資本の支配を打ち破って、職場や社会の主人公としての誇りや力を取り戻す階級的労働運動こそが革命の推進力だ。賃労働と資本の関係を否定し、破壊できるのは、資本の運動の内側にいる労働者だけである。労働者階級だけが資本主義の矛盾を止揚できる階級なのである。
資本の集中度が高まり、この独占が生産様式の足かせとなった、やがて生産手段の集中と労働の社会化がついに、資本主義的な外皮に合わない段階に到達する。この外皮は吹き飛ばされる。収奪者たちの私有財産が剥奪される。(『資本論』より)
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週刊『前進』(2377号5面1)(2009/02/02 )
特集 09春闘へ
「生きさせろ!ゼネストで歴史的大恐慌を迎え撃て
資本家打倒し俺たちが職場を握る時が来た!
春闘実行委での基調/東京北部
各地で「生きさせろ!」ゼネストにむかって09春闘集会が準備されています。東京北部地区では青年労働者が集会実行委員会の中軸に座り、毎回の基調報告を行っています。大恐慌に突入し革命情勢が到来する中、党派闘争を闘い、資本と非和解の実力闘争を職場で貫き、労働者の誇りと団結を取り戻す――この時代認識と路線を貫くことが春闘を力強く前進させています。以下は1月中旬の実行委での基調報告です。(編集局)
(写真 昨年末、ストライキに立った精研労組の労働者【東京・板橋】)
(1)大恐慌と革命情勢の到来 資本主義は終わった!
何よりも確認しよう。資本主義300年の歴史は終わった! 刻一刻と資本主義の崩壊が目の前で始まっている。世界超大恐慌が本格的に、しかも世界中で始まったということです。
サブプライムローン危機からリーマンショックによって、永遠かのように思わされていた資本主義が、いまだ体験したことのない世界超大恐慌に坂道を転げ落ちるように突入し、銀行・証券会社は破綻しまくり、アメリカビッグ3や日本のトヨタ、ホンダ、日産と、資本主義の根幹である自動車産業が軒並み赤字に転落し、いつ破綻してもおかしくないという状況です。中小・零細企業の倒産が相次ぎ、完全失業率は戦後最高。アメリカではいきなり4ポイントも上がっている。日本では「派遣切り」で労働者の首がガンガン切られて、青年労働者が寒空の下、家も職も明日食べる金も奪われ、「明日から寮を出て行け」と路頭にたたき出されている。年末年始にかけ、今の時代の象徴とも言うべき「派遣村」が連日報道され続けた。
しかしながらこれはまだ始まったばかりです。例えば、米ではシティバンクやバンカメの救済にさらに200億ドル(1兆8千億円)がそれぞれ注ぎ込まれた。しかしいくらつぎ込んでもきりがない。巨大金融機関が次々とぶっとぶ事態だということです。また今年は、世界の総計が5400兆円(世界の1年間のGDP=国内総生産に匹敵する額だ!)というCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)危機が大爆発すると言われている。CDSは証券化商品として世界中にばらまかれ、どこで爆発してもおかしくない。それをまかなう金なんてどこにもない。そしてアメリカでは財政赤字が天文学的に膨らみ、ドルの大暴落は間違いなく起こる。それはただちに全世界に広がるということです。
はっきりいって資本主義は再起不能だ。資本主義は死んだ。これをまずはっきりさせよう!
生き残りかけ戦争も
そしてそれと同時に進行しているのがイスラエルのパレスチナ侵攻です。これはたまたま時期を同じくして起こっているものではなく、世界超大恐慌の進行と一対で、”資本主義延命のためには世界戦争をしなければ生き残れない”という明確な危機意識のもとに、建物に追いやって空爆したり、学校や救急車を空爆したりと、1300人以上もの人々を大虐殺している。しかもそのうち3分の1は子どもだという。絶対に許せない!
この戦争は、アメリカ資本主義が仕掛けている戦争なのです。「停戦」を呼びかける国連安保理決議に、唯一アメリカだけが「反対」(棄権)している。資本主義オブ資本主義のアメリカが、つまり資本主義が自らの延命のためだけに、中東支配崩壊ののりきりをかけて、パレスチナをきっかけに世界大恐慌を世界戦争に転化しようということです。
それは日本でも同じで、田母神元空幕長のクーデター的発言や「海賊対策」という形での海上自衛隊のソマリア派兵の動きなど、急速に戦争に突っ込んでいるということです。
重要なのは、私たちの職場も、派遣労働者が首を切られ路上にたたき出されたことも、戦争も完全にひとつのものだということです。資本主義は終わっている。しかし労働者がぶっ倒さない限り資本は権力に必死にすがりつき、あがいている。そして自らが生き残るためには労働者がどんなに死のうと、路頭に迷おうが関係ない。戦争で虐殺しても構わないということです。これが資本の本質だ!
立ち上がる時代きた
問われているのは、今の情勢をピンチと取るのかチャンスと取るのか、ということです。もはや世界も日本も”戦時”です。だからこそ労働者階級は自らの存在と誇りをかけ、「国際的に団結して闘う以外に労働者階級の生きる道はない」と猛然と立ち上がる時代です。ついにこの時代がやってきた! つまり労働者としての怒りの決起が爆発的に始まる時代がやってきたのです。全世界で労働者の決起が始まっている。日本でも森精機、精研労組の闘い、そして「派遣村」の労働者の中からも歴史的決起が始まっている。森精機の労働者のように、「今の状況は労働者にとって決定的なチャンスだ!」ととらえきることがものすごく重要だということです。
(2)森精機と精研労組のスト 実力闘争で強固な団結
法律の枠ぶっとばす
何よりも、日本の階級闘争が歴史的に爆発する時代に突入したということです。今、労働組合なんて見たことも聞いたこともなかったような青年労働者が組合に入り先頭で闘っている。森精機では派遣労働者が解雇に我慢ならないと派遣先でのストライキに突入! そんな彼らは「労働者はあらゆる分断をのりこえて団結して立ち上がる。一握りの資本家どもの好き勝手にはさせない」「大恐慌の時代は労働者が社会の真の主人公として立ち上がり資本家から権力を奪い取る時代の到来だ。資本家どもの時代は終わった!」「資本家などいなくても労働者が社会を動かす力を持っている!」と言って3波のストライキを打ちました。
この森精機の闘いが切り開いたものが、すべての労働者の展望だということです。普通だったら派遣元に対して闘うところを、「工場を動かしているのはおれたち労働者だ」とストレートに表現した。つまり直接雇用−派遣という分断を一瞬にしてぶち壊した闘いだということです。法律の枠なんかぶっとばして、労働者が最も力を発揮するのが職場生産点であることを、実力闘争そのもので示したのです。
他の組合も確かに闘っているようにみえるが、どこもひとつだけやらないことがあります。それが実力闘争です。キヤノンだっていすゞだって三菱ふそうだって森精機とおかれている状況は同じなのに、ストライキはおろか実力闘争に打って出ない。結果、「寮にどれだけいてもいい」というようなことしか出てこない。それでどうしろってんだ! 確かに年は越せるかもしれないけど、生きられないじゃないか! つまり、闘わない労組執行部が労働者の本来の力を抑え込み、団体交渉という話し合いのテーブルに縛りつけて、抗議行動という枠に労働者を押し込んで、職場から労働者を分断し、労働者の本来の力を出させないようにしているのです。
体制内派打倒しスト
私たちは知っているはずです。森精機のように実力闘争で闘わなければダメだということを。それを証明したのが精研のストライキでした。結局、労資は一切が力関係で決まるし、職場での実力闘争でしか労働者の団結は強化・拡大されないということを!
医労連−体制内労働運動との折り合いをやめ、本当に闘うために踏み込んだらどうなったのか。これまで闘争のたびに「とてもじゃないがストを打てない」と言いながら闘いを握りつぶしていた体制内指導部は、労働者の決起を抑えつけ、労働者に絶望を振りまいていた。「そんなこと絶対許せない!」――そういう思いで職場闘争の路線をめぐり、あいまいさを吹き飛ばして対決したらどうだったのか。組合員ほとんど全員の力でストに突入した。そして青年が先頭となった解放感たっぷりの闘争だった。
つまりどういうことか。組合内の分岐・激突を恐れず、本当に労働者のための労働組合として、労働者の団結を総括軸に闘ったからこそ、秋年末一時金闘争が大勝利したということです。その団結でついに労資の力関係を逆転させたということです。思い出して下さい、そのときのことを。心の奥底からこみ上げてきたものがあったはずです。それはきっと、資本に縛りつけられていた鎖を引きちぎり、「おれたち労働者こそがこの会社の、社会の主人公なんだ!」という解放感と確信だったと。これこそが全世界の労働者が求めている、そして北部の労働者が求めているものなのです。
(3)「派遣村」で怒りの決起 “俺たち誇り高き労働者”
そして、この間の「派遣村」労働者の闘いです。
この「派遣村」闘争が完全に体制内勢力との路線をめぐる激突になったということです。「派遣村」実行委員会は「派遣村」の労働者を首を切られた労働者ではなく、まるで災害の被災者のように本質をすり替えた。ただ”明日住む家と仕事がないかわいそうな人たち””施しを与えられる哀れな存在”として「派遣村」の労働者を徹底的に低め、首を切った資本に一切怒りを向けさせずに抑えつけまくっていた。
そこでは、共産党や社民党などの政党や、闘わない労組指導部が実行委員会として肩を並べ、労働者を”救済”の対象として抑圧していました。これに対して私たちは、「おれたちを解雇にたたき込んだのは紛れもなく資本・企業だ!」「労働者は救済をお願いする存在でも哀れみを受ける存在でもない。労働者としての誇りと怒りを掲げて団結して闘おう!」と、”誇りある労働者”としての団結を掲げ大激突した。その結果、「派遣村」実行委の救済路線をぶち破り、彼ら自身の闘いに完全に合流した!
この闘いは、動労千葉が先頭で闘い抜いている国鉄1047名闘争がますます大事であることをはっきりさせました。4者4団体路線との分岐・激突と完全に同じだということです。この体制内勢力との激突の中で、私たちは、「派遣村」労働者内部からの「おれたちは誇り高き労働者だ! こんなことは絶対に認めない。全国の労働者は団結して闘おう!」という感動的決起と結合してガンガンに空気が入りました。他方、救済者として登場していた体制内勢力はガクガクと震え上がったのです。
決起した「派遣村」労働者は常に言っていた。「自分たちのためだけではない。今後膨大に出てくる首を切られた労働者の生活を守るために要求する」と。この実に感動的で階級的な訴えに「派遣村」労働者のほとんどが共感した。つまりこれは、今後首を切られる数百万とも言われる労働者の結集軸になり、その歴史的第一歩を踏み出したということです。実力行動・実力闘争、まさに革命に直結する労働者の闘いが劇的に始まった!
(4)地域ゼネストの展望 春闘ストの先頭に立とう
そんな「派遣村」の彼らと団結するとは一体どういうことなのか? その答えも09春闘を実力で闘い、「『生きさせろ!』ゼネスト」、そして「北部地域ゼネスト」を切り開くことです。自分の職場でこそ勝負しよう。
労働者の当たり前の要求、大幅賃金アップ・大幅増員・非正規職撤廃を掲げ、あらゆる職場、郵便局や役所、学校、鉄道、工場、病院、老人施設、タクシー、飲食店などなど、目に付くすべての職場に赤い旗がかけられ、環7や青梅街道にびっしりとたなびく赤い旗。「労働者は奴隷じゃないんだ!」といって鎖を引きちぎり、森精機や精研労組のように続々とストライキに入る。私たちが先頭で春闘ストライキに突入し、そこから乗っかりストでゼネストをつくり出すのが北部春闘集会だということです。
大体、経団連会長の御手洗が「今年の春闘は絶対に1円も賃上げしない」と言っている。ふざけるな!! さんざん労働者を搾取して自分たちの懐を温かくしておきながら、労働者は生きられなくても、路頭に迷ってもいいと言い切っている。やつらがそうであるならば労働者の答えは一つだ。春闘は一円とは言わず、大幅賃上げをかちとるということだ。大幅人員をかちとり、非正規雇用を撤廃させることだ。路頭に迷うのはやつらで、やつらの行く先は私たち労働者が団結をつくり出した「派遣村」なんかではなく、「監獄」だということだ!
職場闘争にこだわる
09春闘は完全に階級決戦です。それぞれの職場の闘いが個別の闘争ではなく、一個の闘いとして地域で労働者の闘いが爆発することで、資本の支配を打ち破る、そして労働者の権力を打ち立てる第一歩です。合同労組も単なる争議的組合ではなく、春闘として職場から地域の労働者と団結して立ち上がる、春闘ゼネストを闘う立場で職場を組織しよう、ということです。
そしてそれを現実にするには、ここにいる私たち一人ひとりが職場に徹底的にこだわって資本と非和解の闘いをガンガン進め、労働者の団結をつくり、ストライキで闘うということです。その総括軸は団結です。さあ、世界はもう革命情勢です。とにかく職場での実力闘争。この一点にこだわって職場で闘いきる。これだけです。もう早く議論しよう。職場で徹底的に闘おう! 春闘について、今の情勢について、そして労働者が立ち上がっていることを仲間に言える最高の手段として、北部の春闘集会の賛同署名を職場で広げよう! 職場の矛盾をガンガンつきまくり、団結を拡大して闘おう!!
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週刊『前進』(2377号5面2)(2009/02/02 )
新刊紹介 国際労働運動 3月号
大恐慌を世界革命へ
今号から『コミューン』を『国際労働運動』と改題した。その第1号の特集は「『生きさせろ!』ゼネスト春闘へ」である。
世界大恐慌は労働者に災厄をもたらすだけではない。「資本主義の終わりの始まり」であり、プロレタリア世界革命の絶好のチャンスである。第1章は、そうした世界大恐慌の様相を米帝経済を中心に分析し、また日帝経済も壊滅的であり、「派遣切り」から正社員の削減へとリストラが進んでいること、「ワークシェアリング」の名のもとに賃下げが強行されていることを弾劾している。
第2章は、日本経団連の「経営労働政策委員会報告」を全面批判している。「労使一丸」で連合指導部を抱き込み、雇用破壊、賃下げを強行しようとしていることを暴いている。
第3章は、そうした攻撃に立ち向かう階級的労働運動の路線について、動労千葉の中野洋前委員長の新版『甦る労働組合』に学びつつ、革命的な時代認識と労働組合論をはっきりさせ、動労千葉とともにストライキに立ち上がることを呼びかけている。
「ニューズ&レビュー」を充実させ、韓国、ヨーロッパ、パレスチナの3本とし、「世界経済の焦点」「国際労働運動の暦」欄を新設した。昨年発表された革共同の国際連帯アピールも収録した。
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週刊『前進』(2377号6面1)(2009/02/02 )
09年入管闘争の発展のために
在日・滞日外国人と団結し「生きさせろ!」ゼネストへ
革共同入管闘争組織委員会
「世界は革命情勢だ。求められているのは、命脈の尽きた資本主義体制の改良ではなく革命である。万国の労働者と被抑圧民族プロレタリアート人民は、この大恐慌情勢に立ち向かい、分断を打ち破り、国際的に団結し、資本主義・帝国主義を打倒して、世界的規模でプロレタリア独裁を打ち立てる時だ」(09年1・1政治局アピール)――大恐慌と戦争を世界革命に転化する闘いが「生きさせろ!」ゼネストだ。それは、「派遣切り」・賃下げ、リストラ・大量解雇に対して、ガザ侵略に対して、民族・国籍・国境を越えた労働者の闘いとして始まっている。第2次国鉄決戦勝利、民営化・道州制攻撃粉砕を軸に09春闘ストを大爆発させよう! この闘いの実現に向かって民族・国籍を越えた団結をつくり出すことが09年入管闘争の任務である。08年11・2国際連帯闘争の地平をさらに押し上げ、本物のマルクス主義に貫かれた世界単一の労働者党建設を実現しよう。革共同入管闘争組織委員会はその先頭で闘いぬくことを宣言する。
(写真 日韓米の労働者の団結で闘われた昨年11月労働者集会後のデモ【11月2日 日比谷】)
“打ち破ろう分断! 取り戻そう団結!”
時代認識と路線をとことん鮮明にさせ闘いぬく中で、昨年4―5月入管闘争で動労千葉や青年労働者・学生とともにかちとった転換と飛躍は「打ち破ろう分断! 取り戻そう団結! 民族差別・排外主義と入管体制を打ち破り、全世界の労働者は団結しよう!」のスローガンに集約される。これは、われわれが青年労働者・学生の闘いに徹底的に必死に学び、同時に塩川一派との党派闘争を闘う中での激しい討論の中でつかみとったスローガンだ。われわれは、この魂の入った階級的スローガンに確信を持ち、職場生産点・地域で猛然と実践し、11月労働者集会へのぼりつめた。
青年労働者・学生は、労働者階級の革命性に唯一依拠し、階級的団結を総括軸にして闘っている。ここにあるのは、労働者は社会の真の主人公であり、労働者は闘えば絶対に勝てる存在である、ということへの揺るぎない確信である。この階級的団結の拡大が国際連帯であり、革命なのである。職場生産点・地域での資本・国家との非和解の闘い、団結の拡大がプロレタリア革命に直結しているのである。
5700人を結集した11月労働者集会は、▼世界金融大恐慌に対して労働者が国境を越えて団結し帝国主義を打倒する革命に立ち上がらなければならない▼そのためには体制内労働運動を打ち破る階級的労働運動が必要である▼世界単一の労働者党を建設する――ということが集会全体に貫かれていた。世界大恐慌情勢に立ち向かう国際的陣形をつくり出したのだ。
さらに昨年1年間の闘いを勝利に導いた核心思想は07年「7月テーゼ」だった。動労千葉が労働運動の実践の中でマルクス主義をよみがえらせ、全世界の労働者階級と被抑圧民族人民を獲得してきたことを理論的命題として表現したものだ。
血債主義と決別して前進
世界金融大恐慌=世界革命情勢は、すべての潮流に革命をめざすのか、それとも資本主義・帝国主義の救済者として革命を血の海に沈めるのかを突きつけている。資本家階級と労働者階級=賃金奴隷との階級対立の非和解性ををあいまいにした途端、それは革命の絞殺者に転落する。
塩川一派は青年労働者の「労働運動の力で革命やろう」というスローガンに憎悪をむき出しにして襲いかかってきた。われわれは彼らの反マルクス主義的・小ブル自由主義的本質を暴いてきたが、彼らは今や転向スパイ集団に転落した。警察を導入し動労千葉を排除した4者4団体の10・24国鉄集会を彼らが賛美したことはその表れだ。
血債主義・糾弾主義とは「労働者への絶対的な信頼」ではなく労働者への不信であり、「勝利の展望」ではなく絶望を組織することであり、「団結」ではなく闘いの分断である。08年、このことを実践の中ではっきりさせ、血債主義・糾弾主義を完全に粉砕した。
動労千葉労働運動を否定し、階級的労働運動の苦闘と離れたところで、入管闘争をはじめとした諸戦線の闘いや差別・排外主義との闘いを位置づけることは百パーセント反動的、反革命的だ。09年、プロレタリア革命の最悪の敵対者=塩川一派を打倒し尽くそう。
動労千葉労働運動の全面的実践を!
08年の闘いをとおしてわれわれは、階級的労働運動路線=動労千葉労働運動を闘うことで、入管法・外登法―入管体制を粉砕できるという確信を持った。動労千葉労働運動を全面的に実践することこそが入管闘争の勝利の路線である。
「あらゆる社会的連帯の解体」を標恫(ひょうぼう)する新自由主義攻撃の核心は、労働者の団結を破壊し、闘いを分断し、差別・排外主義を扇動し、侵略戦争体制へ動員しようとすることにあった。日本における新自由主義の突破口であった国鉄分割・民営化攻撃と一体となって強まった80年代後半の入管攻撃も、まさに新自由主義攻撃そのものだった。
動労千葉は国鉄分割・民営化攻撃に対して唯一ストライキで反撃し、団結を守ってきた。07年に「勝利宣言」を発し、平成採の青年労働者を組合員に獲得する組織拡大へと一気に前進している。資本と労働者は絶対に非和解であり、労働者は闘うことによってのみ団結を守ることができる――この立場に立ち、最も困難な闘いの場である職場生産点で闘いを貫き勝利してきたのである。
新自由主義としての入管攻撃との闘いも、その核心は資本・国家との非和解の闘い、激突であった。しかしこのことが血債主義・糾弾主義によって正しくとらえられず、曇らされ、闘いの前進が阻まれていたのである。
4―5月入管闘争と11月労働者集会の勝利の中から、われわれは動労千葉労働運動の全面的実践こそが入管闘争勝利の路線であることをつかんだ。
昨年5月1日のメーデーで米西海岸の港湾労働者とイラクの労働者が連帯ストに立ち上がった。昨年11月集会は歴史を画する前進をかちとった。今年、イスラエル国内でアラブ人とユダヤ人の労働者が団結し、「敵同士であることをやめよう! 資本の支配を解体しよう!」と叫んでガザ侵略弾劾のデモに決起している。
全世界の労働者、在日・滞日外国人労働者が民族・国籍・国境を越え分断を打破し、団結してひとつの軍勢として「労働者はひとつだ。打ち倒すべき敵はひとつだ」と資本に対して猛然と闘い、革命をたぐり寄せている。その基軸にマルクス主義を実践する動労千葉労働運動がすわり、全世界を獲得している。このことそのものが入管体制を打ち破っている!
国鉄決戦勝利・道州制粉砕へ
09年の闘いの方針は、「生きさせろ!」ゼネスト路線のもと、国鉄決戦勝利、民営化・道州制攻撃粉砕へ全力で闘うことである。
道州制攻撃とは、360万人公務員労働者(自治体労働者、教育労働者など)全員をいったん解雇し選別採用する攻撃であり、半分の人員で2倍働かせ、教育や医療・福祉部門も含めて民営化し、資本がとことん搾取することであり、もって改憲と戦争へ向かう大攻撃である。この攻撃の最大の狙いは労働組合の壊滅である。
道州制は国鉄分割・民営化攻撃をはるかに上回る大攻撃だ。国家規模の分割・民営化攻撃であり、全労働者階級を対象にした大攻撃なのである。その最先兵が大阪府知事橋下徹だ。橋下打倒決戦へ自治体労働者、教育労働者を先頭に決起しよう。
「在留カード」狙う入管法改悪許すな
国鉄決戦、道州制・民営化粉砕決戦の中で入管攻撃を打ち砕こう。
政府の規制改革推進本部「規制改革推進のための第3次答申」や日本経団連の入管政策・外国人労働者政策への提言は、「地域社会の構成員として外国人を位置づける」(「第3次答申」)と言いつつ、日本人労働者と外国人労働者、在日と滞日の徹底的な分断と団結破壊を狙っている。
しかし、入管体制そのものが在日・滞日外国人の存在と闘いによって今日完全に破綻している。営々と闘いぬかれてきた指紋押捺(おうなつ)拒否闘争をはじめとする反外登法闘争が日帝の外登法支配を打ち砕いた。
難民認定制度も完全に破綻している。08年の難民認定申請は過去最高の1600人を超えたにもかかわらず、難民認定者はわずか四十数人にとどまっているという難民鎖国の状況は何ひとつ変わっていない。政府は第三国出国受け入れ政策を発表したが、それも1年に30人(!)であり、依然として難民受け入れは拒否のままだ。こうした日本の地で難民たちは意気高く闘いぬいている。
さらに金融大恐慌の渦中で日系のブラジル人やペルー人の労働者が職を失い、住居を失っている。これ自身、就労制限なしで日系人を労働力として導入することを図った90年入管法改悪の破産を示している。職を奪われた日系人たちが1月18日、東京・銀座をデモ行進した。また、国籍条項撤廃をはじめ民族差別との闘いが入管法による強制送還の恫喝をはねのけて闘いぬかれてきた。こうした入管体制との闘いの勝利的地平をがっちり確認し、09年入管法・入管体制粉砕へ闘いぬこう。
日帝は指紋押捺の07年復活に続き、今通常国会でまたも入管法を改悪しようとしている。外国人登録法を廃止し、在日・滞日外国人の管理を出入国管理法に一元化するというのだ。そのため在日朝鮮人・中国人を対象とした「外国人台帳制度」を創設、その他の外国人は「在留カード」(ICカード。罰則付きの常時携帯・提示義務)で管理し、非正規滞在者や難民申請者などをはじき出し、摘発することが狙われている。
これらの動きは、地方自治体の窓口業務(法定受託事務)であった外国人登録業務を廃止し、全業務を入管局に一元化することで、国家による外国人の治安管理を極限的に強めようとする攻撃だ。地方自治体を解体し、丸ごと民営化する道州制攻撃そのものだ。
職場で実践し地区党建設を
厚生労働省の調査でさえ、日本で働く外国人50万人(08年10月末時点)の約4割が製造業で働き、うち3割が派遣・請負事業所で働かざるを得ない状況だ。これは氷山の一角に過ぎず、「データにも載らず、すべて解雇されている」(09年1・1アピール)のだ。これは日本の労働者、とりわけ2000万青年労働者がおかれている現実とまったく同じだ。
日帝は在日・滞日外国人労働者と日本の労働者がともに決起することを恐れ、徹底的に分断しようとしている。新たな入管法の改悪や朝鮮総連への弾圧はそのことをはっきりと示している。排外主義扇動と一体で自治体労働者をはじめ日本の労働者を外国人労働者排除・弾圧の先兵として動員しようとしている。
銀座や浜松などで滞日外国人労働者が「生きさせろ!」デモを闘っている。朝鮮総連弾圧に対して全国で国会前で日本の労働者がともに闘っている。「『生きさせろ!』ゼネストで闘おう」――これこそ分断を打ち破り団結し勝利できる路線だ。
革命は遠い将来の話ではない。11月国際連帯集会に多くの在日・滞日外国人労働者が結集している。全世界で労働者が民族・国籍・国境を越え団結しストライキで闘えば革命へ一直線だ。麻生や橋下は吹っ飛ぶ。職場生産点で勝負し、体制内指導部を打倒し組合権力を奪取しよう。労働者を救済の対象におとしめる体制内勢力との分岐・党派闘争に勝ちぬこう。
「一つの組織、労働者の党」を全世界の労働者は心底求めている。階級的労働運動路線と07年7月テーゼのもとに諸戦線の革命的構築をかちとる闘いは、地区党建設と一体である。マルクス主義の普遍性で統一された地区党建設のもと、〈党・労働組合・ソビエト〉に根ざした諸戦線の闘いを豊かに発展させよう。
すでにアメリカではオバマ反革命政権との激突が始まった。全世界で大恐慌と戦争に怒る「生きさせろ!」ゼネストが噴出している。日帝・経団連に波状的な怒りのデモをたたきつけ、2・16国鉄・春闘集会に結集しよう。隣の労働者と団結し、革命勝利に進もう!
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週刊『前進』(2377号6面2)(2009/02/02 )
ソマリア沖海自派兵阻止を
「海賊」とは漁場を奪われた漁民 世界再分割戦への参入が目的だ
麻生が派遣準備を指示
新自由主義政策の破綻は、1929年を超える世界大恐慌のなかに帝国主義をたたきこんでいる。全世界のGDP(国内総生産)の5割を超える株価時価総額が失われ、生産を半減しても、資本主義的生産が成り立たない世界大恐慌情勢のもと、麻生政権は「最弱の環」日帝の危機を反映してかつてないデタラメさでソマリア派兵を強行しようとしている。海自護衛艦2隻を派遣し、しかも許し難いことに、兵士を集団リンチで殺害した特別警備隊=海自特殊部隊20人を乗艦させ、ヘリコプターや高速艇を駆使して「海賊船」を急襲=乗員を殺害することまで想定している。
1月22日、与党の『海賊対策プロジェクトチーム(PT)』は、ソマリア沖の「海賊対策」として海自護衛艦の派遣を決定した。これにより麻生首相の指示で浜田防衛相は、1月28日に派遣準備を海自に指示した。約1カ月の準備期間の後、海上警備行動を発令し、3月の派兵開始とソマリア沖での海自の侵略行動が具体化する。
ソマリアを巡っては、この1年間で、3度の国連安保理決議がなされた。12月16日の3度目の決議では「同国の領土・領空に入って海賊を制圧する」ことを容認した。すでに安保理は6月と10月の決議で「領海内での」「無期限」の活動を容認。帝国主義的論理をもって各国は「海賊制圧のため」陸海空の全部隊の展開が可能だとしている。この決議のもと、すでに軍隊を派兵しているのは、英、独、仏など欧州連合(EU)諸国とロシア、中国、インド、パキスタンだ。アデン湾を通行する船は年間2万隻、うち10%の2千隻が日本国籍だ(1月23日付東京新聞)。この決議のもとで、中国海軍は早々とミサイル駆逐艦を派兵し(1月21日付沖縄タイムス)、「対海賊対策」というソマリア人民虐殺戦争に突入している。
武器使用が派兵の狙い
1月12日の日韓首脳会談では、「海賊対策」という人民虐殺戦争に両国が「協力」し、@要請に基づき両国の船舶を相互に警護するA航行する船舶情報を共有するB日本が周辺国と協力してマラッカ海峡の「海賊」対策に関して情報提供する――ことなどが取り決められている(1月26日付東京新聞)。
日帝・麻生の海自派兵の狙いは武器使用である。交戦による武器使用で日帝の危機を突破しようと策動しているのだ。それは「海賊対策新法」「派兵恒常法」の成立策動であり、改憲攻撃である。民主党もこれらには賛成しているのだ。
麻生が言う派兵の国内法的根拠は、「自衛隊法による海上警備行動(自衛隊法82条)」で、海上保安庁による対処が困難な場合、自衛隊に発令される。しかも、自衛官には逮捕・取り調べ・送致などの司法警察権が認められていないために「海上保安官が護衛艦に同乗する」としている。
「海上警備行動」でソマリア沖まで派兵できるというなら、世界中のどこにでも「警備行動」で派兵できるということになる。われわれ労働者階級人民は、これらのデタラメを絶対に許さない! 帝国主義支配階級は自らよって立つ「法」も「体裁」も投げ捨てて海外派兵を強行しようとしているのだ。断じて許すな!
海自の護衛対象は@日本籍船舶A外国船籍の日本人乗組員B同・乗客C日本の海運会社が運行を管理している船舶――などである。
武器使用基準は「現行法に基づく派兵」に規定され、「警職法第7条」に定められた「正当防衛と緊急避難」を「準用する」とされているが、武器使用に関する具体的な中身は非公開の「部隊行動基準(ROE)で定める」としているため、明らかにされない。
そもそも警職法第7条で使用が認められている武器とは「拳銃」である。護衛艦の主要兵装であるSSMミサイル、魚雷、ロケットランチャー、62口径速射砲、機関砲などが第7条でいう「武器」に該当するというのか!
昨年11月、インド海軍のフリゲート艦がオマーン沖で民間船舶を撃沈した。乗組員1人が虐殺され14人が行方不明となっている。また、ソマリア沖で英海軍が銃撃戦で2人を射殺している。
だが、与党PTはこれらの撃沈や射殺を「正当防衛」「緊急避難」である、と容認する立場を表明している。インド海軍が撃沈した「海賊母船」が、後に、タイ企業が運営する漁船であることが判明している。それでも日帝麻生・与党PTは、「海賊」として撃沈=人民虐殺を容認する立場を固持し、海自護衛艦のソマリア沖への派兵を強行しようとしているのだ!
要するに海自護衛艦が誤認で民間船舶を撃沈しても「正当防衛である」と開き直ることをすでに日帝・麻生は表明しているということだ。
労働者・兵士の団結を
そもそも、帝国主義がいう「海賊」とは、戦争と環境破壊で、生きるための糧である漁場を奪われた漁民である。彼らは「すべての外国船が出ていくまで戦う。死ぬのは一度。怖くない」と述べて、帝国主義と闘っている(11月14日付朝日新聞)。生きるために帝国主義の侵略と闘っているのだ。漁業と生存を守るために鳥島射爆場撤去を要求して闘っている久米島と同じ漁民だ!
何のためのソマリア派兵か! 世界大恐慌下、労働者・兵士を犠牲にして資本が金をもうけるためだ。帝国主義の生き残りをかけた世界再分割戦争のためだ!
兵士はブルジョアジーのために死ぬことを拒否しよう! 資本のために戦場に行って命を落としたり、不正義の戦争のために苦悶(くもん)し、やつれきったりするより、労働者・兵士の人間的な解放という労働者階級人民の革命事業のためにともに闘おう。労働者は倒産・リストラ、解雇・「派遣切り」攻撃に命をかけて職場占拠とストライキに決起している。派兵が「国家・家族のため」というのは大うそだ。失業攻撃と実力闘争で闘っている労働者に合流し、団結して帝国主義ブルジョアジーを打倒しよう!
世界の資本家どもが、おのれの利益のために労働者兵士を戦場に送り、虐殺し、世界中の労働者人民を死に追いやっている。打倒されなければならないのは帝国主義ブルジョアジーであり、オバマ、麻生だ。労働者階級人民・兵士が結合したゼネストで、ソマリア派兵を阻止し、世界大恐慌をプロレタリア革命に転化しよう!
〔革共同反軍闘争組織委員会〕
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週刊『前進』(2377号6面3)(2009/02/02 )
2009年 1月21日〜27日
「海賊対策」で日韓協力合意/生活保護申請が3割増加
●イスラエルがガザ撤退を完了と発表
イスラエル軍はパレスチナ自治区ガザから地上部隊の撤退を完了したと発表した。イスラエル軍報道官が「今朝、最後の兵士たちがガザを離れた」と語った。だが、境界周辺への部隊配備は続け、ガザへの攻撃の態勢を取っている。(21日)
●F16、新たに4機 嘉手納基地使用活発化 米アラスカ州アイルソン空軍基地所属のF16戦闘機4機が米軍嘉手納基地に飛来した。20日にも5機到着しており、計9機となった。嘉手納基地には米空軍最新鋭のステルス戦闘機F22Aラプターも一時配備されるなど、外来機の基地使用が活発化、周辺自治体は反発を強めている。(21日)
●「海賊」海自派遣で防衛相、次週にも準備指示 与党の海賊対策プロジェクトチーム(PT)は、アフリカ・ソマリア沖の海賊対策として、自衛隊法の海上警備行動に基づき海上自衛隊の護衛艦を派遣することを正式に了承した。浜田靖一防衛相は次週にも派遣準備を海自に指示する。(22日)
●衝突はあたごの不注意と裁決 海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船清徳丸が昨年2月、千葉県房総半島沖で衝突し、漁民2人が死亡した事故の海難審判の裁決が横浜地方海難審判所であった。織戸孝治審判長は事故の主因を「あたご側の監視不十分」と認定、あたごが所属する海上自衛隊第3護衛隊(旧第63護衛隊、京都府舞鶴市)に安全教育を徹底するよう勧告した。(22日)
●白リン弾か 治療に苦慮 イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザへの攻撃で使用し、「非人道兵器」だとして国際的な批判が強い「白リン弾」とみられる爆弾を浴びた被害者らが苦しんでいる。爆弾の成分などの詳細がわからないため、医師らも治療に苦慮している。(23日)
●「海賊対策」で日韓協力へ 麻生首相と韓国の李明博大統領が今月12日にソウルで行った首脳会談の際に、被害が深刻化するソマリア沖での「海賊対策」で協力する方針で合意していたことが分かった。両国は3月中にもそれぞれ艦船を現地へ派遣する方針で、協力項目としては@要請に基づき両国の船舶を相互に警護A航行する船舶情報の共有B日本が周辺国と協力しているマラッカ海峡の海賊対策に関して日本が情報提供――などが検討されている。(25日)
●生活保護申請3割増 「派遣切り」など雇用危機が深刻化する中、生活保護制度を利用しようとする失業者が急増している。朝日新聞社が全国の17政令指定都市と東京23区に取材したところ、昨年12月の保護申請数が前年同月比で32%増えていた。(25日)
●築地市場の移転予定地で発がん性物質、公表の115倍 東京都中央区にある築地市場の「移転先」にされている江東区豊洲の土地からきわめて強い発がん性をもつ化学物質が公表値の115倍の濃度で検出されていたにもかかわらず、都が汚染対策を話し合う公開の会議に結果報告していなかったことが分かった。(26日)
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週刊『前進』(2377号7面1)(2009/02/02 )
法大闘争勝利集会 4・24法大1000人集会訴え
09学生ゼネストの実現へ
4学生の処分撤回へ闘おう
内田晶理君を奪還 出獄同志20人登壇
1月24日「不当処分撤回! 獄中20学生を全員奪還したぞ! 法大弾圧ぶっとばせ! 1・24集会」が新宿文化センターで開催され、法大生・全国学生をはじめ320人が結集した(主催、法政大学文化連盟、3・14法大弾圧を許さない法大生の会、5・28〜5・29法大弾圧救援会)。集会は「4・24法大1千人集会に結集を」との新たな方針を打ち出し、「法大闘争を闘うものこそが、社会を変えてゆく先頭に立とう!」という熱烈な呼びかけが全参加者の決意となった。
(写真 座席が足りず参加者の一部が壇上に座る盛況の中、獄中闘争を闘いぬいた20人全員が登壇し力強く勝利宣言。拍手と歓声に包まれた【1月24日 新宿文化センター】) 誇りと団結を取り戻そう
「4人の処分を撤回させ、09年”生きさせろ!”学生ゼネストの勝利をかちとる総決起集会として大成功させよう」――集会は司会の久木野和也君(法学部・無期停学処分者)の力強い宣言で幕を開けた。
前日に奪還された内田晶理君が割れんばかりの拍手と熱烈な歓声に迎えられ真っ先に登壇、「昨年7・24集会を目前にして逮捕された私が今日この場に立っているのが大勝利だ!」というアピールに、会場の熱気は一気に高まった。
続いて法大生の会の内海佑一君が、「処分阻止闘争こそ、学生が教育と誇りと団結を取り戻していく闘いだ。4・24で1千人集会を処分撤回大ストライキとして打ち抜こう」と力強く基調提起を行った。
集会のハイライトは、出獄同志20人全員が登壇しての決意表明。勝利感と感動が会場に満ちあふれた。さらに、法大闘争をともに闘ってきた8人の弁護士の2月弁護士会選挙にむけた決意表明、動労千葉の繁沢敬一副委員長や青年労働者らの連帯アピールが続いた。
文化連盟の4人の学友の決意表明で、集会は最高潮を迎えた。続いて織田陽介全学連委員長が闘いの方針を提起(各発言別掲)。
最後に文連の学友の音頭で団結ガンバローを三唱し、4・24大結集と法大闘争の永続的爆発を誓い合った。
08年の闘いに完全に勝利
1・24集会は第一に、前日に内田晶理君を奪還し、獄中闘争を闘いぬいた学生20人全員の参加を実現してかちとられた。このこと自体が、法大当局―国家権力を完膚なきまでにたたきのめすものだ。われわれは、08年決戦に完全勝利したことを宣言する。何よりも、最長で7カ月にわたる獄中闘争は、常に法大キャンパスにおける文連の闘いと完全に一体のものとしてあった。「一人の仲間も見捨てない」という揺るぎない原則で屹立(きつりつ)した文連を軸に、獄外の闘いがあったからこそ、獄中の学生は意気軒高と闘いぬくことができた。そして5月以降、10・17を頂点とする法大闘争の大爆発は、獄中の仲間への連帯として実現した。まさに、獄内外が相互に獲得しあって団結を一層強化・拡大していく過程としてかちとられたのだ。
第二に、文化連盟の学生への新たな処分に対する怒りで団結し、処分撤回闘争に打って出る総決起集会としてかちとられた。
われわれは斎藤君、恩田君への「無期停学」、倉岡さんへの「停学3カ月」、洞口さんへの「譴責(けんせき)」という処分を絶対に許さず、徹底的に闘う。この矛盾だらけの処分こそが敵の最後の手段であり最大の弱点だ。文連・全学連が一体となったキャンパスでの闘い、さらには獄中同志の闘いが増田総長を追いつめたのだ。この処分は本質的に「文化連盟罪」である。まさに文連の4人がけっして仲間を裏切らない団結のみに依拠して人間らしく、誇り高く、当局との徹底非和解を貫いて闘っていることに対する処分だ。
それゆえ、この処分撤回闘争でこそ全国学生が団結できる。全国300万学生に「文連のように闘おう、生きよう」と呼びかけ、ともに革命に生きる仲間として獲得してゆく、それが処分撤回闘争だ。
第三に、文連と全学連とが完全に一体となって4・24法大1千人集会という次の方針を打ち出し、参加者全員が自らの主体的課題として4・24集会―法大ストライキを確認したことが決定的である。
法大の処分撤回闘争は、全世界で闘われている労働者の解雇撤回闘争と完全に一体のものだ。処分・解雇撤回は当局への請願の先にあるのではない。実力ですべてを奪い返していく中にこそある。増田総長や理事会があたかも私有財産であるかのように言って集会のたびに封鎖を繰り返してきたキャンパス中央広場を学生が実力で占拠し、新自由主義のもとで奪われてきた学問・教育・大学支配権を奪い返す。その中で学生が自分たちの持つ社会を変える力に気づき、文字どおり大学の、社会の主人公となっていく無限の展望をもった闘いだ。それが4・24法大1千人集会であり、すなわち09年の法大ストライキの幕開けとなるのだ。
だからこそ、4・24集会に09年「生きさせろ!」ゼネストの成否がかかっている。法大闘争は全世界の労働者階級の未来をかけた闘いだ。すべての仲間は4月24日、法大キャンパスに結集しよう。
(写真 文化連盟4人の学生が4・24法大への大結集を呼びかけた)---------------------------------------------------
週刊『前進』(2377号7面2)(2009/02/02 )
大学の主人公は学生 キャンパス奪い返せ
方針提起 織田陽介全学連委員長
4・24法大1千人集会をなんとしても実現しよう。4人の処分撤回闘争は300万学生が団結するための闘いだ。処分は敵の最後の手段であり、しょせんこの程度しかない。大学の私物化の現実に怒れる学生は処分と対決し、大学権力を学生の力で奪い返そう。あの封鎖されたキャンパス中央広場を暴力的に千、万の学生が埋め尽くし、処分そのものを粉砕しよう。大学が止まり、学生が、おれたちがこの大学の主人公なんだと自ら確信したとき、それをストライキと呼ぼうじゃないですか。それが4月24日の闘いです。
処分は敵の弱点です。私たちは結局ちっぽけな存在であるかのように思い込まされ、誇りと団結を奪われてきた。だけれど違います。未来は青年の、学生のものです。過去が現在と未来を支配しているこの資本主義・教育に根本からノーの声をたたきつける、これが法大闘争です。
時代は根本的な変革期です。だからこそ今闘いに立ち上がろう。処分撤回闘争という、誇りを取り戻し、学生の団結を回復する闘いに未来があると訴えたい。
4月24日法大1千人集会とデモは、大学を変え、教育を取り戻し、この社会を変えていけるものすごく大きな闘いです。そのスローガンが4人に対する処分撤回だということを私たちがつかんできたことに、08年の決定的な勝利があります。09年はストライキをやろうじゃないですか。ともに4月24日1千人集会をもって法大闘争をぶち抜いていきましょう。
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週刊『前進』(2377号7面3)(2009/02/02 )
“300万学生の団結を”
文化連盟から決意
斎藤郁真君 文連委員長 「無期停学」
今年度無期停学処分をくらったわけですが、6カ月間処分を阻止し続けたのは明らかな前進です。われわれ文化連盟は昨年5月20日の学友会廃止攻防を闘うなかで、恐れよりも、大学をもう一度自由にしたいという希望をもって、常に闘い続けてきた全学連とともに闘うことを決意して立ち上がったんです。私は1955年の創設以来ずっと闘ってきた、「一人の仲間も見捨てない」文化連盟の委員長なんです。
来年度も、処分などという政治的な見せしめに屈することなく闘い抜きます。4月24日、昨年10・17を上回る、大学を占拠しストライキの中にたたき込む闘いをやりたいと思っています。ぜひ皆さん、結集をお願いします。
恩田亮君 文連副委員長 「無期停学」
みんな、10・17を覚えていますか? 破壊の限りを尽くしたあの日を。いや、楽しかったですね。われわれが10月17日にあれだけの破壊活動をやったのには理由があります。その理由とは、06年の3・14です。07年4月27日に暴行をデッチあげられた友部さんには求刑懲役6カ月ですよ。これは許せない。さらに今年度になってジャージ部隊が現れ、教授が倉岡さんに暴行をふるった。だからおれはぶちきれて5月20日から拡声器を持ったんです。処分をくらうまではちょっとびくびくしてたんですけどね、くらってみるとなんでもないんですよ。
今の法政の圧制の象徴は正門です。4・24にはあの正門を破壊して、悪徳職員をぶっ飛ばしましょう。
洞口朋子さん 経済学部 「譴責」
譴責処分は絶対に許せない。学生からすべてを奪ってきた法大当局に私を「しかる」資格など1ミリもありません。
昨年7・24集会で文連や全学連の仲間が生き生きと闘っているのに感動し、自分もこの仲間とともに闘っていくんだと決意しました。私が法大に入学したのは資格や就職のためではなく、逆にキャリアパワー路線を粉砕するため、革命をやるためです。処分・入構禁止粉砕ののぼりをもってキャンパスに断固登場します。法大生に、私たちとともに生き方かけて闘おうと訴えたい。
倉岡雅美さん 人間環境学部 「停学3カ月」
最高で最強の仲間と、最高で最強の団結で、この場に立っていられることに感動しています。この8カ月間の法大闘争を、ここにいるすべての仲間とあらゆる人間の感情をともにし、闘ってきました。昨年10月にジャージ部隊を追放したときの感動は一生忘れません。
学生はルールや「しょうがない」に支配される存在じゃない。未来を語り、切り開く存在だ。それをキャンパスで文連の仲間が体現してきました。この4人は全員人間らしく、誇り高く生き抜いています。めちゃめちゃ明るく元気に闘っています。4・24で私たちが大学の真の主人公になろう。キャンパスを学生の手に取り戻そう!
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週刊『前進』(2377号7面4)(2009/02/02 )
数万の機関紙網建設を
『前進』を6000万労働者の中へ 革命とマルクス主義訴える時
前進経営局
歴史的な大恐慌と戦争に立ち向かう激しく大きな闘いが全世界で巻き起こっている。
勝利に向かって、11月労働者集会が全世界に宣言したこの闘いを全面的に実践しよう。
史上最後のもはや後のない大恐慌が始まっている。資本主義の命脈は尽きている。労働者は資本家に殺されるわけにはいかない。国際的に団結した労働者階級によるプロレタリア世界革命だけが大恐慌への回答だ。
闘う労働組合とマルクス主義を甦(よみがえ)らせ、09年「生きさせろ!」ゼネストを爆発させよう。その武器は機関紙だ。6000万プロレタリアートに革命を訴え、マルクス主義を持ち込む決定的な武器として機関紙を活用しよう。
21世紀革命に勝利する国際労働者党を!
大恐慌を労働運動の力で革命へ転化するために必要なものは、何にもまして労働者階級に根ざした党である。闘う労働組合を甦らせ、21世紀革命に勝利する国際労働者階級の単一の党を建設することである。
08年11月労働者集会は、5700人が大恐慌をプロレタリア世界革命に転化する方針と展望を持った唯一の勢力として登場した歴史的な集会であった。集会で「労働者階級の党」「一つの組織をつくる」訴えが米韓の代表から表明された。
この集会と一体のものとして出された革共同の国際連帯アピール―「金融大恐慌―世界革命情勢の成熟にあたって全世界の労働者階級に訴える 労働者自己解放の思想であるマルクス主義を今こそ全面的に奪い返して闘おう」(本紙2369号掲載)は、米韓の参加者に熱く熱く支持された。プロレタリア世界革命に向かって、全世界のプロレタリアートが熱烈に求める機関紙を作り、機関紙活動を決定的に強化しなければならない。
『前進』は階級的労働運動の新聞であり、マルクス主義の新聞である。階級的労働運動の実践が生みだした労働運動の武器であり、労働者自己解放の武器である。
この社会を根底から変革する力は労働者階級の中にこそ宿っている。労働者階級はこの力を、資本による日常的な支配をぶち破って、階級としての団結をつくり出していく中で獲得する。党とはこの団結の最高の表現である。
スターリン主義や社会民主主義などの体制内勢力は労働者階級を信頼せず、労働者を救済の対象とし、選挙の1票におとしめ、帝国主義の最後の救済者として立ち現れる。
日本共産党や社民党など一切の体制内政党を打倒し、これにとって代わる真の労働者階級の党、プロレタリア世界革命の党を、6000万プロレタリアートの真っただ中に数万、数十万の規模で建設する闘いに踏み出そう。
闘いの決定的武器こそ機関紙だ。機関紙を武器に階級的労働運動を闘い、機関紙でマル青労同、マル学同各1000人建設を闘おう。
党派闘争貫き細胞建設進めた拡大の教訓
職場・地域で闘い、体制内派との党派闘争を貫き、細胞建設・地区党建設を進めよう。
大恐慌下の大攻撃の中で労働者は、賃金奴隷としての自己の存在が同時に、この社会を転覆できる決定的な革命的主体であることを自覚した時、嵐のように決起する。
労働組合は資本と闘う団結組織であると同時に、革命を準備する拠点、武器である。労働組合をとおして資本と闘い、職場の団結を固めるとともに、ここを拠点として地域に打って出て、地域の労働者を組織し、地域の主流派として「生きさせろ!」ゼネストを闘いぬいていく。
これは不可避に、職場と地域で体制内派との激しい党派闘争になっていく。崩壊過程に入った資本主義にすがって心中するのか、それともこの時代を労働者階級にとって絶好機の到来としてとらえるのかが一人ひとりの労働者に問われる。職場闘争と党派闘争と党建設が一体となって闘われる。
これが階級的労働運動である。
この闘いの武器として、機関紙を職場に持ち込み、細胞建設を進める。職場での機関紙活動は、孤立した活動ではなく、二重三重に重なりあった活動の中で、党活動の環として進められる。
革命的労働組合を媒介に党と労働者階級は一体となる。拠点職場を軸に、地域内に張りめぐらされた職場細胞とその結合が、職場生産点を基礎に、地域全体を制圧し、資本の支配を転覆する革命の拠点に変えていくのだ。
職場闘争委員会の中から次々に読者が生まれ、マル青労同に結集し、労働組合の中心的活動家になっている。
宣伝紙を1年間渡してきた全逓労働者の青年を、最後は他地区の全逓労働者と共同の集団オルグで定期購読者にした例。自治労の青年をマル青労同の同志と地区の同志が一体となってオルグし、『共産党宣言』の学習会を行い定期購読者にかちとった例。
職場での1部の拡大は一部にとどまらない職場と地域の組織戦である。したがって拡大闘争も1人の活動ではなく、細胞の闘い、全組織の闘いの結晶として初めて実現する。
学生戦線では法大決戦の高揚の中で、また法大闘争支援陣形の中から機関紙を拡大し、読者がマル学同、マル青労同に結集している。
法大決戦が新自由主義大学と真っ向対決し、あらゆる弾圧をはね返して勝利していることで、まだ定期購読には至らなくても、これまでの次元を超える数の学生大衆がわれわれに接触してきている。そういうものすごい吸引力を持っている。機関紙購読をとおして、時代認識と路線でストレートに同志を獲得していく地平をつかみとってきている。オルグすべき対象は膨大に存在している。その中に機関紙を持ち込む意識性が勝負になっている。獄中同志20人全員の奪還は、学生運動と機関紙拡大の大飛躍を生みだすことは確実である。
工業地帯の青年労働者を対象に、労働者の出退勤時に合わせて『前進』街頭宣伝をやって読者に獲得した同志がいる。対象者が夜勤の場合は夜勤明けに合わせて、午前3時〜8時ごろまで6時間立っている。3人でも、2人でも、1人でも行う。この中で毎回買う労働者が出て、そのうちの1人の青年労働者が定期購読者になり、労働学校に参加し、ついにマル青労同に結集した。機関紙の力に確信を持ち、産別の組織化に執念をもって実践した勝利である。
昨秋の街頭宣伝をきっかけに11月労働者集会に参加し、定期購読者となり、マル青労同に加盟した青年がいる一方、労働者集会には参加できなかったが、その後の継続討論をつうじて定期購読者になった労働者も多数いる。
年末からは、解雇された労働者が街頭宣伝をつうじて運動に結集しつつある。街頭宣伝を重視しよう。
紙面改革推進し印刷工場の設備も更新
『前進』は「時代認識と路線」を最も鋭く提起するとともに、青年労働者先頭に決起した職場闘争を反映した生き生きとした紙面への改革を進めてきた。
昨年3月16日から開始したインターネット上の『前進』速報版(ブログ)は、日々のホットな闘いやニュースを掲載し、1日のアクセス件数が飛躍的に伸びている。速報版は、全国各地や世界の闘いを迅速に伝える事実上の日刊紙の役割を担っており、革共同の存在と闘いを日本全国と全世界の巨万の労働者に知らせる決定的なメディアとなっている。速報版への投稿、本紙への投稿で労働者階級の新聞が作られる。
昨年末、印刷工場の設備を更新した。多くの同志、読者、支持者の多大な支援を受け、印刷局の努力で実現した。製版部門のフィルムレス化は、フィルムカメラがデジタルカメラに変わったのと同様の不可欠な設備更新であるが、この設備更新で機関紙拡大にいくらでも対応できるようになった。
独自の印刷工場建設は破防法弾圧とカクマルの襲撃にうちかち、革命党の機関紙を発行するための絶対的な課題であった。多くの青年労働者が職を投げうって印刷工場建設に駆けつけ、機関紙を守りぬいてきた。独自の印刷工場建設は革命党にとって不可欠の課題であり、革命への真剣さを示すものである。
設備更新費用は巨額であり、学生20同志奪還のための保釈金1億円カンパ闘争と重なったため、独自に集めることは大変であったが、多くの支持者、同志の献身的な支援によって解決することができた。心から感謝します。ありがとうございました。
塩川一派は、印刷所が休みのため機関紙の発行が遅れたなどと恥ずかしげもなく書いていた。独自の印刷所建設という発想すらないことは、彼らが官許の存在であることの証しである。
新年号学習会で「今まで『前進』は労働運動のことを書いている新聞だと思っていたが、1・1政治局アピールを読んで、自分の生き方を書いていると思った。この新聞で団結できる」という発言が若い同志からなされた。
機関紙は革共同そのものであり、自己自身である。労働組合運動に人生をかけ、革命に人生をかける同志が広まる度合いに応じて、革命は前進する。
『前進』宣伝紙の活用は飛躍的に広まっている。宣伝紙の配布から定期購読へは飛躍がある。その突破は細胞の闘いにかかっている。計画的、組織的に機関紙活動を行い、細胞の団結の力で、『前進』を職場に、地域に広め、数万の読者網を建設しよう。
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週刊『前進』(2377号8面1)(2009/02/02 )
内田君を奪還したぞ次は処分の撤回だ! 東京・学生 溝内芳樹
1月23日、7・24法大弾圧裁判被告人の内田晶理君を奪還した!
午後7時過ぎ、東京拘置所前、待ちかねた全学連の仲間の前に内田君が姿を現した。握手攻めのあと、贈られた花束を手にマイクを握った内田君が「学生注目!」と第一声。「獄中闘争を楽しく闘ってきた。この時代にここに戻ってこれたことが本当にうれしい」と高らかに勝利宣言した。ただちに胴上げとなり、内田君の体が2度、3度と高く宙に舞った。そしてインターの大合唱が小菅一帯に響き渡った。
獄中20同志の「最後の1人」内田君を奪還し、全学連は08年の組織壊滅攻撃を完全に粉砕した!
翌日の1月24日、内田君は法大闘争勝利集会に登場し、「獄中20同志の奪還は、文連、全学連、青年労働者の団結の勝利だ! ただちに先頭に立って闘う!」と熱烈なアピールを行った。
法大当局と国家権力は、闘う学生への不当処分粉砕とG8サミット粉砕行動を呼びかけた内田晶理君、鈴木研也君、市川知寛君の7月3日の行動を「建造物侵入」とデッチあげ、「法大弾圧ぶっ飛ばせ! 7・24全国集会」当日、集会の行き帰りに3人の逮捕を強行した。
内田君に対する支配階級の憎悪はすさまじかった。それを体現したのが、東京地裁刑事第21部の半田靖史裁判長だ。裁判員制度導入の最先兵である半田は、検察側立証が終わったにもかかわらず、2回にわたり内田君の保釈請求を却下した。20同志の中で、ここまで弾圧された学生はいない。この攻撃を打ち破って、私たちは内田君の保釈をかちとった。ものすごい勝利だ!
この力で4・24法大集会1千人大結集をかちとり、処分を撤回させよう!
必見!興奮と感動の「10・17法大」ビデオ 田宮龍一
ビデオ「10・17法大包囲デモ」を見ましたか。1・24法大闘争勝利集会でも冒頭にその一部が上映されましたが、ぜひDVDを購入してじっくりとご覧になることをお勧めしたい。
昨年の10・17法大包囲デモは、法大当局による学生への処分乱発と政治弾圧、教職員・警備員らを使ったキャンパス暴力支配に怒りを燃やし、文化連盟と全学連を先頭にがんがん闘いぬいた画期的で痛快無比の闘争でした。その一部始終が記録されたドキュメンタリー映像です。
外濠校舎での騒乱的暴動的当局追及行動、勝利感あふれる正門前集会、総長室直撃の包囲デモ、それぞれのシーンに尋常ならざるボルテージの怒りと自己解放のエネルギーが満ちています。またこの日の闘いが獄中同志への連帯行動としてかちとられたことが随所に表され、視聴者を興奮と感動のるつぼにたたき込むこと請け合いです。
5・28〜29法大弾圧救援会制作、DVD26分、頒価500円(売り上げ金は学生へのカンパに)。前進社でも取り扱っています。必見!
第2弾「生きさせろ」 デモに青年飛び入り 広島 A
1月25日、広島市内で40人が「生きさせろ!」デモに決起した。11日に続いて、今年の第2弾のデモだ。今回も事前に繁華街で街頭宣伝を行ってからデモ行進。飛び入り参加の青年もいた。不屈に闘うパレスチナの労働者人民、イスラエル国内で闘う労働者、そしてオバマ打倒に立ち上がっているアメリカの労働者と断固連帯する闘いだ。
16時30分から原爆ドーム前で集会を開催し、全国被爆者青年同盟の中島健委員長が、「ガザの虐殺を許さない。オバマの就任式にあわせてイスラエル軍をペテン的に撤退させた。オバマはパレスチナ虐殺の共犯者だ。アメリカのランク・アンド・ファイルと団結しオバマを打倒しよう」と提起、「オバマをヒロシマに呼ぼう」などと主張する被爆者7団体の指導部を徹底弾劾した。
広島労組交流センターから熱烈な春闘ゼネストアピールが発せられ、デモに出発。「ガザも派遣も生きさせろ!」「経団連を打倒するぞ!」「オバマを打倒するぞ!」のシュプレヒコール。本通商店街では圧倒的な注目の中、青年がデモに飛び入り参加。外国人労働者も合流して闘った。
「生きさせろ!」の声と怒りは街頭に職場にあふれている。次は2・7春闘総決起集会とデモだ! 春闘からゼネストへ、怒りを爆発させて闘おう。
「派遣村」の労働者と経団連デモに立った 神奈川 秋田一雄
1月5日に4カ所に分断された日比谷の「派遣村」。このうちの一つ、練馬の体育館で福祉労働者連帯ユニオンが労働相談開始。現地に行ってきました。
ある人は、首切り後も何日かは寮に無料でいられるという話が結局、最後の給料から天引きするとの連絡。まさに骨の髄までの搾取。また別の人は、派遣先の食肉倉庫の現場で、かぜ気味でせきこんでたら、衛生上よくないから治るまで異動と言われ、なんと冷凍倉庫へ! そして結局は契約切り。パワハラの末の首切り、絶対許せない!
労働相談のあと、最寄り駅前で経団連デモ参加のための交通費カンパ街宣へ! 駅までは行きも帰りもデモ敢行。コールは「おれたちを生きさせろ!」「仕事と住居をよこせ!」「経団連も麻生もゴミ箱行きだ!」など。地元の人たちから「がんばって!」。
小一時間の街宣でカンパ2万5千円! 初めは戸惑いもあった派遣村労働者もどんどん解放され、生き生きしてきたのが印象的でした。闘いは労働者を変える。ストライキをやりきった労働者と同じだと思いました。
翌8日の経団連デモに派遣村から11人の労働者が決起。みな生き生きと闘いました! 怒りの対象に怒りをたたきつける実力闘争を主体的に闘うことこそが人間解放であり生きる展望だ。このことを皆が身をもって共有すること。これが現場での決起と団結につながるし、救済運動を超えるポイントだと思いました。
処分を狙った威圧に第2波ストで反撃 東海合同労組 S・K
東海合同労組SK分会は、1月16日、会社に団体交渉に応じることを求めて第2波の昼休み45分間ストライキに突入!
昨年11月、組合員の年休取得や個人ビラの配布から闘争は始まりました。分会長に対し、会社は「仕事ができない」「働きぶりを認めるまで戻さない」などと、突然、格下げ的な裏方仕事へ配置転換しました。分会長は「元の機械を奪うな!」と要求したのですが、「機械は会社のものだ」「不当な配転ではなく、適材適所」など居直り続けています。3回目の団交が決裂した翌日、不当な配置転換の撤回を求めて第1波半日ストライキを行いました。
1月5日には、社長自ら「録音機の構内での使用を禁止する」と命令し、「そんなこともできんのか!」「そこに立ってろ!」「組合とは連絡とるな!」など、処分の口実をつくるための威圧を加えてきています。これに対して第2波ストをたたきつけたのです。
「派遣切りをするような資本主義に労働者の怒りはあふれている。森精機で始まったストライキが東海の工場地帯でも広がることが労働者の希望だ」と会社朝礼でスピーチした分会長は、今、仲間のなかにもう一度入っていこうとしています。工場内にストライキをやる仲間をつくり出すことが「生きさせろ!」ゼネストにつながるのです。
3・15ワーカーズアクション東海が名古屋駅前トヨタビルへのデモを呼びかけています。トヨタ職場からのストライキ決起をつくり出し、東海合同労組は総決起します。
街頭で会った人らと5人で解雇撤回街宣 青森 M・K
年末年始街宣の熱が冷めぬ1月12日に、”解雇撤回街宣”を行いました。
街頭での一瞬の出会いをとことん大切にした。労働者に響く言葉、新鮮な一言。 ”資本主義打倒”を生きた言葉で呼びかけた。「労働者の首を切らないと資本が生き残れないなら、そういうあり方が間違っている。世の中変えよう」というアジテーションに、「そうだ!そうだ!」と3人の青年が声をあげて通る。
元旦に「生きさせろ!ゼネスト」ののぼりを見て署名をしてくれた求職中の女性が、この日は一緒に街頭で署名を呼びかけてくれた。
「解雇」「生きさせろ」という言葉に反応しての続々の署名。「自分も解雇されたことがあるが、会社に理由を聞けなかった」と子どもをおぶったお母さん。「自分たちが卒業するとき、仕事あるんだろうか」と高校生。同業者だからと家族が署名。栃木県で昨年末に解雇されて地元に帰ってきたという青年労働者。
そんな中、署名してくれたある青年労働者が、「皆おとなしいよね。デモしたいよね」と言い、いつの間にか、カンパ箱を首にさげて一緒にビラを渡していた。
街頭で会ったばかりの女性と飛び入りの青年労働者の2人を加えて、初の5人での街宣。寒かろうが、地方で、人はそんなに多くはないけれど、熱い街宣はどこでも出来る! 団結の力をもって、解雇撤回闘争、まだまだ続きます。
(M・Kさんは、市の業務委託を受けている職場でビラ配布を理由に解雇された仲間の解雇撤回を求める署名を集めている―編集局)
「あたご」の漁船撃沈海難審判裁決に思う 東京 新谷洋介
昨年2月に海上自衛隊の最新鋭イージス艦「あたご」によって漁船清徳丸が沈められ、漁船の親子2人が殺された事件の海難審判で、事故の主因は「あたご側の監視不十分」と認定、あたごが所属する海自第3護衛隊に対して安全教育を徹底させるよう勧告する裁決が出された。裁決は、艦長や当直士官などへの勧告は見送る一方、清徳丸に対して「警告信号を行わず、衝突を避けるための協力動作をとらなかった」ことを問題とするなど、不十分なものだが、イージス艦側に最大の原因があったことを明示し、自衛隊に対する初の勧告となった。
”小さな漁船の方がよけるのが当然””そこのけそこのけ軍艦が通る”が自衛隊の意識であることは明らかだ。軍隊にとって安全航行は二の次なのだ。事故当時、「これが自爆テロの船ならどうするのか」と発言した閣僚がいたが、漁民の命よりも、イージス艦の防衛、危機管理の問題だとする転倒した発想だ。
事件後、防衛省は「再発防止」策をとったと言っていたが、今年1月10日にも、鹿児島湾内で海自の潜水艦が漁船と接触事故を起こした。そもそも軍隊は戦争と他民族虐殺のための暴力集団であり、それに対する人民の回答は「自衛隊解体・日帝打倒」しかあり得ない。自衛隊内の矛盾も深まり、パワハラ、リンチ、いじめが横行、隊員の自殺も後を絶たない。労働者自己解放の思想で自衛隊員を獲得し、自衛隊を中から解体しよう。
不許可攻撃うち破り星野さんと3人で面会 徳島 T
1月27日、再審弁護団事務局の大形敏也さん、岡山救う会の植野忠さん、徳島救う会の仙田哲也さんの3人が星野文昭さんと面会しました。
徳島刑務所は、昨年11月からあいついで友人面会を不許可にしてきました。「獄外と獄中を分断する」攻撃ですが、それを上回る執念で面会実現をこじ開けた勝利です。
面会室に現れた星野さんは、真冬でも体調良好のようでした。わずか25分の面会の中で、意気軒高と第2次再審闘争勝利にむけての思いを語りました。第2次再審は今までの延長線上ではないこと、われわれの姿勢、意識性、階級との団結が問われていること、すでに最高裁の棄却決定書の中に勝利の芽が存在することなど、メモを取るのが追いつかないような勢いで提起を続けました。さらに、鈴木達夫弁護団長の11・29星野全国集会での提起を例に、いまの情勢のなかで松川闘争をのりこえるような運動を獄の内と外の団結で創造しよう、と語りました。
特に、裁判の基礎的準備として供述調書の入力作業に奮闘している人びとに「ありがとう。感激していますと伝えてください」とのことでした。
面会後、徳島弁護士会・人権擁護委員会に人権侵害に対する救済の申し立てを行いました。昨年11月14日の沖縄、京滋の2人、12月9日の宮城の3人、1月21日徳島の2人の仲間が、友人面会を「不許可」にされたことは、絶対に許せません。
申し立ての後、徳島県庁で記者会見を行い、徳島駅前では、「星野のぼり」を立て、力いっぱい街宣をしました。星野文昭さんを労働者階級の手に取り戻すために、全国で闘いを進めましょう。
星野さんへの年賀状で闘いの息吹伝えたい 中四国 斉藤太一
夕方6時はもう暗い。それでも「解雇撤回!派遣切りゆるさん!」のビラが次々取られて行く。声もかかる。こうなると北風も追い風か? この息吹を私は、年賀で星野さんに届けたい。
最近頭をよぎる映像はラグビーのスクラムがガチッとぶつかるあの瞬間! 動労千葉を軸に、ハイテック、「日の丸」処分、国労5・27、辺野古、法政、西郡そして星野さん。
星野闘争も08年再審請求棄却、友人面会不許可処分と続いた。国・刑務所が「友人」か否か判断するという。不許可の友人は「私たちの代表として闘った星野さんが無期にされている」と。
そして、今度は彼自身が「処分」された。弾圧を糧にしよう。年賀状で09ゼネストを届けよう。きっと「変」わり始めます。
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週刊『前進』(2377号8面2)(2009/02/02 )
ガザ連帯・イスラエル弾劾
イラク石油労組がデモ
銃剣が支配する占領下のイラクで、労働者がイスラエル弾劾・ガザ連帯に立ち上がった。1月15日、南部の大都市バスラで、イスラエルによるガザ虐殺に抗議してさまざまな労働組合が集会とデモに決起したのである。
闘いを組織したのは、南部を軸に石油労働者2万5000人を組織しているイラク石油労組連合(IFOU)などを中心とする労働組合、労組員たちだ。これらの団体・人びとは、08年メーデーでILWU(国際港湾倉庫労組)がイラク侵略戦争に反対して米西岸の29港湾を封鎖した闘いに、1時間の連帯ストでウム・カスル港を封鎖した人たちと同じだ。
横断幕には、「ガザのパレスチナ人民に対するシオニズムの犯罪行為をわれわれ石油労組連合は許さない」というスローガンが掲げられた(写真)。
集会は、アメリカのブッシュ政権がイスラエルに武器と資金を供給していることを強く非難し、またアラブの反動諸国がアメリカやイスラエルと共謀・協働していることを鋭く弾劾した。そして、イスラエルが無差別にガザ市民を虐殺するという軍事行動をストップさせるために、すべての労働組合が抗議の声をあげ、イスラエルとアメリカに大きな圧力を加えることを要求した。
イスラエルで反戦デモ高揚
闘いはイスラエル国内でも火を噴いている。イスラエルが「一方的停戦」を宣言する数時間前の1月17日夜、テルアビブからジャッファに向けて3000人のユダヤ人とパレスチナ人が反戦デモに立ち上がった。騎馬部隊とヘリコプターを動員した警察と軍の戦時下厳戒態勢を突破する果敢な闘いだった。
デモは、パレスチナ系イスラエル人のリーダーシップのもとに、さまざまなグループの統一戦線として組織された。赤旗やパレスチナ旗など多数の旗やプラカードが掲げられ、スローガンがヘブライ語とアラブ語で叫ばれた。参加者の多数は、アラブ人とユダヤ人の労働者と学生だった。
彼らが掲げたスローガンは、「爆弾にではなく仕事に金を!」「占領と戦争にではなく教育と仕事に金を!」「アラブ人とユダヤ人は敵同士であることを拒否する!」「人種差別・民族差別のイスラエル体制に大衆闘争をたたきつけよう!」「資本の支配は安全保障をもたらさない!」というものだ。
イスラエル国内における大規模な反戦デモは政権に大きな打撃を与えた。しかもこれらの反戦闘争は、空爆直後のアラブ系イスラエル人のゼネスト決行や多数の兵士の軍命拒否の闘いと一体のものとして闘われた。
ノルウェーは鉄道スト貫徹
ヨーロッパでも闘いが広がっている。1月8日、北欧ノルウェーの全旅客列車と首都オスロの全市街電車・全地下鉄を対象にして、イスラエルの侵略に抗議する2分間の政治ストが打ち抜かれた。このストは、駅に2分間通常よりも長く停車するという形で行われ、乗客にもストへの支援が訴えられた。
闘いを呼びかけたのはノルウェー機関士労組とオスロ市街電車労組だ。この闘いは今、ヨーロッパと世界の戦闘的左翼の大きな注目を集めている。また、スト当日、オスロでは4万人のキャンドルデモが行われた。
ガザ・パレスチナ人民の不屈の闘いとそれに連帯する全世界数百万人の労働者人民の闘い、そしてイスラエル内部でのゼネストと反戦反軍闘争が、ついにイスラエルとアメリカの軍事行動を挫折に追い込むに至っている。世界革命情勢をいちだんと深める、実に重大な地平が切り開かれているのだ。
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週刊『前進』(2377号8面3)(2009/02/02 )
書評 萩原進著『農地収奪を阻む』
権力に仁王立ちする書
小野正春
萩原進さんの本が出た。萩原さんは、三里塚闘争が始まったとき、21歳だった。今、64歳。43年のすべてを込めた渾身(こんしん)の一冊だ。
「三里塚は43年という長いとも短いとも言える過程を必死でかけぬけてきた。我ながらよくやってきたな、と感じることもあるが、あっという間とも言える。北原さんもよく言われるが、三里塚はかけがえのない全人民の共同の財産となった。責任は重大だ。攻撃は激しさを増す一方だが、ひるむことはない。どちらが主導権をとっているか、どちらが圧倒しているか、冷静に見れば明らかだからだ。そして後ろには三〇〇万戸農民、六〇〇〇万労働者が続いている。三里塚農民は原則と信義を貫き、闘いぬく」(139n)
◇
新東京国際空港の候補地は、最初は隣町の富里だった。農民の抵抗が激しく、押し切れなくて、1966年7月4日、閣議決定で三里塚に代えられた。三里塚の農民は開拓民だから、生活が豊かになっていた富里農民より土地取り上げも容易だろうと政府、空港公団は考えたのだ。
萩原進さんは、地元の多古高校を出て、当時奨励されていたシルクコンビナートの先進的担い手として、畑に桑を植え、信州大学に実習に行っていた時に、突如その報に接した。
開拓民の意地で買収の札束を拒否した萩原さんは、初代三里塚青年行動隊長として、その先頭に立った。68年三里塚第二公園で行われた5500人を結集した全国総決起大会に鎌と竹やりを持った青年行動隊100人を引き連れて登場、大鎌を振りかざして演壇から武装闘争を宣言した。69年8月、空港用地の3分の1を占める「御料牧場」の閉場式を蹴散らし、その責任者として、全国指名手配されたが、6千人の警察検問態勢を突破、9・28全国総決起集会に堂々と登場して発言し、名誉ある三里塚闘争被告第1号となった。
以後数々の大闘争を闘いぬき、83年、条件派との3・8大分裂では敷地内を固め、反対同盟の危機を突破、北原事務局長を助け、事務局次長に就任した。彼は空港闘争のリーダーたるにとどまらず、今や切り捨てられつつある日本農民の怒れる代弁者にもなっている。
第2部の、坂本進一郎さん、小川浩さんとの座談会では、農業つぶしの新農政の現実をはっきりと突きだしている。
日本経団連に代表されるブルジョアジーは、自動車を売るために、日本の農民・農業は切り捨てる方針だ。食管会計もやめる。この10年、農産物価格はほとんど変わっていないが、米は1俵(60`)2万4千円だったのに今や半額の1万2千円。農村では息子に農業を継げと言えなくなってしまった。米の支持価格を2万円に設定し、時価との差額を農業に補助する場合、必要な予算は1兆円以下と計算されている。これで農家は後継者ができるという。現在、銀行がつぶれそうだと何十兆円も公的資金を投入するという話がぽんと出るのに、こんなささやかな案さえ、政府はやろうとしない。
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「三里塚農民怒りの43年」は、国が全力を傾けた国策と真っ向から対決し、動労千葉と団結し、労農同盟の力でそれを粉砕し続けている勝利の年月である。この間、佐藤内閣から始まって20代に及ぶ政権が空港完成へとかわるがわる取り組んだが、いずれもはね返されたのである。
第3部の動労千葉前委員長・中野洋さんとの対談は、反対同盟と動労千葉が結び、70年代、80年代の大反動を打ち破って生き残ったこと、韓国民主労総がそれを感嘆の目で見て、国際的交流が進んだことを紹介している。
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政府は大木よねさんの土地を強制収用して1期開港をやった。今度また市東孝雄さんの農地を奪おうとし、暫定滑走路を強引に延長しようとしている。農民保護のための農地法をもって農地収奪を図るやり方は、支配階級の意思が法をも上回るという露骨な攻撃である。農民9割のリストラを要求する日本経団連の「緊急提言」を具体化する反動的挑戦である。
かつて大鎌を振りかざして国家権力と闘った萩原進さんが、今この本をもって日帝・ブルジョアジーの前に仁王立ちしている。労働者階級・人民がともに決起するための武器が本書である。
(写真 68年6月の三里塚集会に鎌を持って登場、演説する萩原進反対同盟青年行動隊長【当時)=ビデオ「三里塚 大地の乱」より)
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週刊『前進』(2377号8面4)(2009/02/02 )
日程 4人の無罪確定へ!2・14集会
迎賓館・横田デッチあげ弾圧裁判
「簡易・迅速」裁判粉砕し
4人の無罪確定へ!2・14集会
2月14日(土)午後1時30分
コアいけぶくろ(豊島区民センター)5階音楽室
主催/迎賓館・横田裁判の完全無罪をかちとる会
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