ZENSHIN 2008/10/27(No2365 p06)

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第2365号の目次
 

(写真 与野党馴れ合いで給油新法延長を策動する翼賛国会を弾劾【10月20日】)

1面の画像
(1面)
日米韓国際連帯の大デモを
1万人大結集の力で麻生打倒し国鉄解雇撤回、賃上げゼネストへ
動労千葉、関西生コン、港合同先頭に
記事を読む  
10・20国会 給油新法延長阻止を
麻生の戦争・改憲に反撃(10月20日)
記事を読む  
(2面)
11・2労働者集会 UNITE!
労働者の力示すスト 世界を覆う
大恐慌−資本主義を終わらせる時
世界は革命情勢
会社の損害1日1億j ボーイング・スト7週目
ギリシア 民営化反対のゼネスト
記事を読む  
『新版 甦る労働組合』
動労千葉前委員長 中野洋著
11・2大結集へ最高の武器 読み、学び、広め全面活用を(上原祐希)
記事を読む  
11月1万人結集をかち取ろうD
マル青労同に入ろう
職場の団結つくり団交へ
自治体労働者 藤下美緒
記事を読む  
資本攻勢&労働日誌 2008
10・2〜10・16
自治体の臨時職員が27.8%に
記事を読む  
(3面)
11・2労働者集会 UNITE!
労働者の力示すスト 世界を覆う
大恐慌−資本主義を終わらせる時
労働者に革命の力ある
記事を読む  
10・17法大 “監獄大学”打ち破ったぞ!
法大解放へ巨大な火柱
“増田総長出てこい”
文連を先頭に当局と激突(10月17日)
記事を読む  
自治体職場からの報告
人事評価絶対反対を貫き
「導入反対」を決議(投稿/N市職労・長尾豊)
記事を読む  
(4面)
革共同反軍闘争委員会アピール
プロレタリア革命の勝利へ反軍闘争の飛躍的な強化を
11・2集会に総結集しよう
記事を読む  
ワンデーアクション
「再発防止研修」に反撃
根津さん河原井さん 都教委を徹底追及(10月22日)
記事を読む  
ハイテックコリア支会 整理解雇に反対し籠城
連帯し千葉で抗議行動(10月19日)
記事を読む  
日誌 2008年 10月15日〜21日
給油新法「改正案」が衆院通過/閣議で「公海上の攻撃は合憲」
記事を読む  
(5面)
「医療福祉委論文批判」を弾劾する
塩川一派の11・2破壊を粉砕し階級的労働運動で1万人結集を
医療・福祉労働者の戦闘宣言〔革共同医療福祉労働者委員会〕
記事を読む  
“4者・4団体路線の粉砕へ”
各地で決起集会
青年先頭に11月へ熱気
記事を読む  
三里塚闘争 NAAが市東さんを提訴
農地強奪の攻撃に大反撃を(詳報次号)(10月17日)
記事を読む  
(6面)
団結ひろば 投稿コーナー 記事を読む  
法大弾圧裁判 5・29デモ弾圧1G
握手が「不正連絡」?!
中島君が懲罰を弾劾(10月22日)
記事を読む  
爆取差し戻し審 3同志が裁判所を追及
“違法収集証拠を排除せよ”(10月20日)
記事を読む  
日程 法大裁判に集まろう! 記事を読む  
日程 迎賓館・・横田爆取デッチあげ弾圧差し戻し審 記事を読む  

週刊『前進』(2365号1面1)(2008/10/27 )

 日米韓国際連帯の大デモを

 1万人大結集の力で麻生打倒し国鉄解雇撤回、賃上げゼネストへ

 動労千葉、関西生コン、港合同先頭に

 11・2全国労働者総決起集会に1万人の大結集を絶対に実現しよう。11・2は「資本主義は終わりだ、世界の労働者は団結しよう!」「闘う労働運動をよみがえらせよう!」の叫びを日比谷から全国、全世界にとどろかせる決定的な日だ。4者・4団体による国鉄1047名闘争の幕引き策動を断じて許さず、国鉄労働者を先頭に日帝の大民営化攻撃粉砕、麻生政権打倒への新たな突撃を開始する日だ。日米韓の闘う労働者が国境を越えてひとつに団結し、プロレタリア世界革命の勝利へ進撃していく日だ。職場で、街頭で、あらゆる仲間に11・2への総結集を全力で訴え、1万人集会を絶対実現しよう。最後の1週間の執念と迫力が一切を決める。全員が火の玉となり、歴史を変える大闘争をやりぬこう。
与野党馴れ合いで給油新法延長を策動する翼賛国会を弾劾(10月20日)

 労働者の闘う団結の大舞台

 世界金融大恐慌の爆発は、11・2に結集すべき人びとを無限に拡大している。金融大恐慌は今や実体経済にも全面的に波及し、資本主義・帝国主義は中心部から崩壊を開始した。今や全体制が根底から揺らぎ、労働者階級の怒りの爆発と社会変革への熱烈な希求が膨大に沸き起こっている。
 プロレタリア革命の現実性がついに姿を現した。労働者階級は、今こそ生産と社会の主人公として、階級的団結をもって大恐慌情勢に立ち向かい、命脈の尽きた資本主義を本当に終わらせるために闘う時だ。階級の団結を、ブルジョア独裁を打倒してプロレタリア権力に高め、労働者階級自身の手によって新社会を建設する時が来ている。
 あらゆる分断を打ち破り、今こそ階級として本当に団結しよう。労働者階級の団結とプロレタリア革命こそが、階級支配と一切の抑圧・差別をなくす歴史的な力だ。一人ひとりの力は小さくても、団結すれば絶対に勝てる! 一人の決起、一つの団結が職場に生まれただけでも、資本の支配はぐらぐらになる。革命勝利の条件がどんどん成熟している。11・2はこの団結を一挙に拡大する場である。すべての労働者に、全人民に、総決起の時が来たことを訴え、大結集をかちとろう。
 とりわけ今、決定的に重要なのは闘う労働組合の復権だ。資本と闘う武器であるはずの労働組合が、連合や全労連などの既成指導部のもとで、逆に労働者の反乱を圧殺する手段に変質させられている。資本家階級の手先と化した体制内指導部をぶっ飛ばし、労働組合を現場労働者の手に取り戻そう。労働者階級の解放への団結の砦としての労働組合本来の姿を生き生きとよみがえらせよう。この一点に労働者階級の未来がかかっている。

 4者・4団体路線を許さず

 労働組合をめぐる激突の現在の焦点は国鉄闘争だ。1980年代の国鉄分割・民営化は、今日の新自由主義攻撃の出発点だった。日帝ブルジョアジーは、国鉄労働運動と総評をつぶし、労働者の団結をすべて破壊した上に、改憲と戦争国家化に突き進もうとした。これを打ち破ってきたものこそ、団結して敵の攻撃を真正面から実力で粉砕した動労千葉のストライキ決起であり、国家的不当労働行為の徹底弾劾と解雇撤回を掲げて闘う1047名闘争だった。
 今や、世界金融大恐慌の爆発と革命情勢の到来の中で、21年間不屈に闘われてきたこの国鉄闘争が、いよいよ全労働者の「生きさせろ!」の大幅賃上げゼネスト決起の中心にすわる時が来た。ところがこの決定的な時に、4者・4団体は1047名闘争を自ら解体し、白旗を掲げて政府・権力とJR資本の軍門に下ろうとしているのだ。
 彼らがやっていることは何か。第一に、解雇撤回を引き降ろし、20年を超える闘いをすべて投げ捨てることだ。4者・4団体が掲げる「政治解決要求」の中には「解雇撤回」の言葉がどこにもない。彼らの「和解路線」とは、鉄建公団訴訟の一審判決=一人当たり500万円からさらに「マイナスα」という涙金で闘争を終結させることだ。解雇撤回がない以上、未払い賃金の支払いもなければ年金の回復もない。どんな惨めな水準でもいいから、もう手を打とうということなのだ。
 だが1047名闘争はこんな結末を迎えるために闘ってきたのか? 否だ! これは1047名の全人生をかけた闘いを裏切るものだ。こんなことを許したら、労働者としての誇りは砕かれ、生活は破壊され、絶望のどん底に突き落とされる。そして4大産別を始めとした全労働者への新たな民営化攻撃に、決定的な道を開くことになる。絶対に認められない。
 第二に、動労千葉の排除と階級的労働運動への真っ向からの敵対だ。
 4者・4団体は、動労千葉が解雇撤回を訴え続けていることを「玉砕の道だ」などと非難している。だが動労千葉の主張はなんら特異なものではない。労働運動の大原則を踏み外すなと言っているのだ。実際に動労千葉は、分割・民営化反対のストで不当解雇された28人の解雇撤回を、JR資本を追いつめて実力でかちとった。全金本山は裁判で負けても、34年間の不屈の闘いで完全勝利をもぎとった。それを「玉砕」などと呼ぶのは、「労働者は闘っても勝てない」という敗北主義に侵されている者だけが口にできる言葉であり、絶対に許されないことだ。
 しかも彼らは、動労千葉が4者・4団体の運動に賛同しないことを理由に、団結まつりへの参加も認めなかった。1047名闘争団・争議団は、国労、建交労、動労千葉の3労組で構成されている。その当該の動労千葉を意見が違うからと排除するとは何事か。これは1047名の団結の公然たる破壊ではないか。
 第三に、民営化・労組破壊攻撃への全面屈服である。解雇撤回を投げ捨てることは、分割・民営化に賛成し、国労を解散して、JR連合に吸収・合併されることだ。JR資本ともJR総連カクマルとも、一切闘わない存在に転落することだ。
 「日刊動労千葉」第6711号(10月20日付)は、4者・4団体がその当初から、動労千葉を排除してなし崩し的につくられてきたことを、怒りを込め弾劾している。4者・4団体の背後にいるのはもはや労働者大衆ではない。権力と資本だ。11・2集会に対抗して開かれた「10・24集会」は、「民営化とは闘わない」と決定した自治労本部などの体制内勢力によって支えられた、民営化翼賛の集会となった。
 問題は今や明白だ。日帝は、国鉄1047名闘争が継続している限り、公務員労働者200万人首切りを始めとした新たな大攻撃に踏み込むことができない。郵政民営化も今や完全に破綻している。教労の「日の丸・君が代」不起立闘争の発展が日帝を揺るがしている。だからこそ、国鉄闘争の解体をもって4大産別の労働運動を破壊・一掃しようとしているのだ。4者・4団体はこの日帝に全面屈服して、その手先となる道に完全に転落しているのだ。
 しかし今や、世界金融大恐慌が日帝を直撃している。何よりもJR体制の矛盾が決定的に爆発しJR体制打倒の絶好機が訪れている。安全の崩壊、要員問題でのパンク、そしてJR資本とJR総連カクマルの結託体制の崩壊だ。日帝・JRこそが危機なのだ。敗北主義に陥る必要などどこにもない。原則を堅持し、団結して闘えば勝利できる情勢なのである。
 だが、資本が許容する範囲内で闘ってきた体制内労働運動は、資本主義が崩壊のふちに立った時、現場労働者を徹底的に裏切り、資本の側に立って資本主義の「最後の救済者」として登場する運動となる。その典型を示しているのが4者・4団体だ。こうした勢力との激突に勝ちぬく中でこそ、労働者階級の勝利が切り開かれるのだ。今こそ4者・4団体路線を粉砕し、民営化絶対反対をかけて11・2労働者集会の大爆発をかちとろう。

 『新版・甦る労働組合』武器に

 このほど刊行された中野洋著『新版・甦る労働組合』は、11・2を闘うための決定的武器だ。ここには、労働組合とは本来どういうものか、どう闘うべきかの核心が、豊かな体験を背景として全面的に語られている。階級的労働運動の最高の指南書がこの本である。
 労働組合は、資本家階級と非和解の存在である労働者階級が、団結して自らの解放を闘いとるための組織だ。労働組合本来のあり方をゆがめてきた労資協調主義的、体制内的な思想と徹底対決し、青年労働者を先頭に、闘う労働組合を全国の職場によみがえらせよう。そのためにこそ、この書を読み、学び、広め、11・2へ最後の1週間を全力で闘おう。
 世界金融大恐慌に対して今、労働者階級人民の怒りは激しく渦巻いている。アメリカで、韓国で、ヨーロッパで、どこでも労働者は組合の本部を支配する闘わない幹部と対決し、その抑圧をはねのけて決起している。
 11・2集会には韓国の民主労総ソウル本部と、アメリカのILWU(国際港湾倉庫労組)、UTLA(ロサンゼルス統一教組)から、闘う労働者が大挙結集する。まさに金融大恐慌情勢に立ち向かい、迎え撃つ、素晴らしい労働者国際連帯の闘いが11・2なのだ。
 「生きさせろ!の大幅賃上げゼネストの実現」「国鉄1047名解雇撤回」「戦争・改憲阻止、麻生政権打倒!」「万国の労働者、団結せよ!」という4大スローガンのもと、11・2労働者集会の1万人結集を断固闘いとろう。全国から労働者、学生、すべての人民は日比谷野音に総結集しよう。ここから新たな歴史の扉を押し開こう。

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週刊『前進』(2365号1面2)(2008/10/27 )

 10・20国会 給油新法延長阻止を

 麻生の戦争・改憲に反撃

 10月21日、麻生政権は、対テロ新特措法(給油新法)の延長法案の衆院通過を強行した。民主党が早々と参院での採決に応じる方針のため、参院で否決されても衆院で3分の2以上の多数で再可決−成立が強行されようとしている。絶対に許してはならない。
 衆院テロ対策特別委員会で採決が強行された20日昼、反戦共同行動委員会、婦人民主クラブ全国協、百万人署名運動など闘う諸団体は国会前にかけつけ、怒りをたたきつけた。国会向かい側の歩道に「給油新法NO!」「派兵恒久法を制定するな!」と書いたボードを掲げて立ち、国会に向かって怒りのシュプレヒコールをあげた。「アフガン戦争への加担をやめろ」「麻生政権を倒すぞ」「銀行を救済するな」「資本家のために俺たちの税金を使うな!」。怒りの声が翼賛国会に浴びせられた。
 参加者が代わる代わるマイクを握って発言した。ある労働者は「金融大恐慌の嵐の中で、改憲と侵略戦争の道を許すのか、それとも貧困と戦争を強制する資本主義をひっくり返すのか、今こそ闘いの時だ」と決意を語り、11・2労働者集会への大結集を訴えた。
 近くで社共・民主支持派が「国会を解散して選挙で民意を問え」とコールすることに対して、「こんな国会なんか粉砕だ!」と批判の声があがった。
 国会前では、11・2労働者集会の賛同署名集めとチケット売りが同時に行われた。”労働者の団結の力こそが社会を変える。11・2集会へ”という訴えに、他団体の国会前集会にかけつけた労組の青年が共感し、集会の賛同署名を行い、チケットを購入した。
 給油新法は海上自衛隊をインド洋に派兵し、帝国主義のアフガニスタン、イラク侵略戦争に自衛隊が参戦するものだ。こんな憲法違反の侵略派兵法案が、まともな議論も行われず、野党の総屈服の中で成立させられようとしている。
 とりわけ民主党は、「反対」のポーズをとって、実際には法案の成立に全面協力している。法案成立の遅れがもたらす日米争闘戦の激化に震え上がり、法案の成立に手を貸そうとしているのだ。そればかりか民主党はアフリカ東部ソマリア沖に「海賊対策」と称して海上自衛隊の派遣を提案し、麻生がこれについて「新法を検討する」と表明したのだ。自公と民主党は侵略戦争賛成の政党だ。
 この民主党を支持する連合は絶対に許せない。侵略戦争に協力する体制内労働運動を打倒し、闘う労働運動をつくろう。11・2労働者集会を戦争・改憲阻止、麻生政権打倒の一大闘争として爆発させよう。

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週刊『前進』(2365号2面1)(2008/10/27 )

 11・2労働者集会 UNITE!

 労働者の力示すスト 世界を覆う

 大恐慌−資本主義を終わらせる時

 世界は革命情勢

 会社の損害1日1億j ボーイング・スト7週目

 ギリシア 民営化反対のゼネスト

 世界は革命情勢だ。プロレタリア社会主義革命で資本主義にとどめを刺そう。社会の真の主人は労働者だ。この力を取り戻すために労働運動の現状を変えよう。世界大恐慌情勢の中で労働者の闘いに質的転換が起きている。労働者の力を示すストが世界を覆っている。日本の労働者も続こう。11・2労働者集会1万人結集運動はその出発点だ。

 外注化攻撃に積年の怒り! アメリカ

 米航空機大手ボーイングのスト(写真)は10月19日、7週目に入った。航空機を組み立てる機械工労組(IAM)のメンバーを中心に2万7500人がワシントン、オレゴン、カンザスの各州でスト入り。シアトル工場は操業停止に追い込んだ。生産ラインの停止による会社側の損失は1日1億j(約100億円)とも言われる。
 焦点は、アウトソーシングの制限や雇用保障など。多くの労働者が直面する問題のため全米の注目を集めている。
 ボーイング社は数年間、国際競争力の強化を理由に徹底的なリストラとアウトソーシングを進めてきた。正規労働者は6万人から2万7千人へ激減した。下請け労働者が正規労働者と同じラインで働かされている。
 ボーイング社は世界最大級の航空会社だ。米で唯一の大型旅客機メーカーで、軍用機やミサイルなどの開発や製造も行う巨大軍需産業だ。このストは米国の航空宇宙産業に大きな打撃を与える。IAMは米航空整備士組合(AMFA)と比べて保守的と言われていたが、体制内指導部の制動を打ち破り決起し始めた。

 銀行か教育か8万人がデモ フランス

 10月19日、教育労働者ら8万人がパリに集まり、サルコジ政権の教育改革に反対してデモを行った。サルコジは、世界大恐慌の中で金融資本の救済を最優先し、雇用や賃金、教育や社会保障を削減している。「教育という公共サービスを破壊するな」「銀行か教育か。私は選択した」のスローガンが掲げられた。デモは教員大幅削減への反撃だ。サルコジ政権は07年に8500人、08年に1万1200人を削減。来年も1万3500人の削減をたくらむ。

 鉄道労働者が24時間のスト イギリス

 イギリスのRMT(鉄道・海運・運輸労組)に所属するスコットランドの鉄道信号機労働者450人が10月7日正午から24時間ストライキを行った。主要幹線を始め6割、約千本が運休となった。
 全世界を覆った「暗黒の1週間」(10月6〜12日)を前後して、英国ではストが続発。5日には、技術関係の郵便労働者800人が労働時間延長に抗議して各地で24時間スト。ウェールズのゴミ収集労働者が1交代制から2交代制への変更を阻止するストに入った。
 6日には、国防省の管轄下の射撃訓練場で、管理や整備の労働者数百人が「インフレ率以下の賃上げ」を拒否してストに入った。「ストが国防省にまで及んだ」と耳目を集めた。

 銀行救済に反対!

 10月10日夕方、ロンドンの金融街シティーで数百人の学生や労働者や市民の活動家たちが銀行救済案に反対デモ。シティーの活動を停止させた。「救済ではなく、銀行家を刑務所へ」は米国と同じスローガン。デモ隊はイングランド銀行に突入しようとして警備の警官隊と衝突。

 交通も報道も終日ストップ ギリシア

 国営航空の民営化や生活費高騰に抗議して、ギリシャ労働総同盟(GSEE)の組合員10万人が10月8日、全土で24時間のストを行った。国鉄や地下鉄、バスなど公共交通機関が朝の通勤時から運行を停止した。アテネ国際空港も全面欠航となった。一部民営化された電話会社や国営電力会社もストに突入。国営病院でも一斉にストに突入した。
 注目は、テレビ・ラジオ・新聞などの24時間の報道ゼネスト。朝5時から終日、テレビやラジオは音楽とフィルム映像が流れるのみ。新聞も発行されなかった。

 賃金支払え!数千人が包囲 中国

 10月15日に広東省で玩具メーカーの二つの工場が突然閉鎖され、6500人が賃金未払いのまま路頭にほうり出された。数千人が未払い賃金の支払いを要求して工場門前に結集した。
 中国のおもちゃ生産は世界の7割を占める。ほとんどが米国に輸出されていた。米市場の縮小と金融恐慌による資金繰り悪化のダブルパンチでたちまち工場閉鎖に至った。賃金は先月から支払われていなかった。
 浙江省でも工場労働者1千人が賃金滞納に抗議、市の交通を一時ストップさせた。この工場は中国の最大手企業の染色工場で3千人の労働者に6カ月の賃金未払いが続いていた。当局は労働者の気勢に恐怖し、政府責任で滞納賃金を全額支払った。

 民営化反対に鉄道労組立つ 韓国

 イミョンバク政府は10月10日、「第3次公共部門先進化計画」を発表した。地域暖房公社、韓国電力、発電会社、ガス公社などエネルギー関連機関と鉄道公社、放送広告公社などの民営化や合理化だ。日本の国鉄分割・民営化とまったく同じ。韓国政権は、小泉改革をモデルにし、竹中平蔵を大統領特別顧問に据えている。
 韓国政府は、鉄道公社の整備保守部門や駅業務の統廃合を狙う。鉄道労組は「収益を出すという名目で正規職を減らして非正規職を量産し、下請けのまた下請けに業務を外注化するのが政府の言う民営化だ」と弾劾している。鉄道公社の赤字6400億ウォン(約640億円)も「誤った鉄道構造改革政策の結果」だと指摘。高速鉄道(KTX)建設などの費用を公社に転嫁したと批判している。

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週刊『前進』(2365号2面2)(2008/10/27 )

 『新版 甦る労働組合』

 (写真 発行 編集工房 朔/発売 星雲社 定価 本体1800円+税)

 動労千葉前委員長 中野洋著

 11・2大結集へ最高の武器 読み、学び、広め全面活用を

 闘う労働運動をつくり出そうと奮闘する労働者にとって、絶好の書が発行された。動労千葉・中野洋前委員長の著書『新版 甦(よみがえ)る労働組合』である。
 1995年に発行された『甦る労働組合』を大幅に改訂した『新版』。新たな書き下ろしを加え、プロローグやエピローグはもちろん大幅に書き改められている。
 動労千葉のリーダーとして40年以上闘いぬいてきた中野さんが時代認識、労働組合論、労働者観を縦横に語っている。本のタイトルどおり、労働組合を甦らせるための実践に直結する内容がぎっしり詰まっている。
 とりわけ国鉄1047名闘争をめぐる4者・4団体路線に対する全面批判と、原則を貫いて勝利してきた動労千葉の闘いの教訓が全面的に提起されている。
 本書の全内容をここで紹介することはとてもできないが、2点だけ提起したい。一つは、労働運動における時代認識の重要性である。

 資本主義の終わりが始まった!

 本書では冒頭から、「『資本主義の終わり』が始まった。現在はまさに革命情勢の始まりだ。ブルジョアジーが統治できないのなら、『労働者に権力をよこせ!』」と激しく訴えている。そして、労働運動における時代認識の重要性を繰り返し強調している。
 「成果がなければ労働者は立ち上がらない」という「常識」がある。そうなのか。では動労千葉は、要求が通らないことがわかっていても、なぜ団結してストに立てるのか。動労千葉の指導部が組合員に常に時代認識を提起し、「労働者の要求を1ミリ前進させることも大変な時代。だからこそ、労働者がどう団結するかということが核心なんだ」とはっきりさせて階級的団結をつくってきたからだ。
 他方、ちまたには「情勢が厳しいから後退するしかない」と、労働者に屈服を強いる組合幹部があふれている。資本主義の繁栄のもとでおこぼれを追求する体制内労働運動にとって、「資本主義の危機イコール労働者の危機」なのだ。支配階級の思想そのものだ。
 こうした支配階級のイデオロギーと決別した労働者階級の時代認識を持つことが、労働者の団結をつくるのだ。貴重な提起である。

 労働者を蔑視する思想との決別

 もう一つは、労働者観の問題である。
 中野さんは「はじめに」で、「僕は、労働者を軽んじ、蔑視(べっし)する考えに取り込まれない限り労働者は必ず勝てると確信している」と述べている。95年の初版の「はじめに」にもある言葉である。
 一見、当たり前のことのようであるが、実は全然当たり前ではない。
 実際、既成の労組幹部は、「労働者を軽んじ、蔑視する考え」に取り込まれた連中ばかりだ。「ニンジンをぶら下げなければ労働者はついてこない」という民同。労働者を選挙の「一票」としか見ず、いざ自己解放闘争に立ち上がるとたたきつぶして回る日本共産党。労働者を「埃(ほこり)」と呼んではばからないカクマル。20年間も解雇撤回闘争を闘ってきた誇り高き労働者に対して「闘争団はもうもたない」と言って、闘争終結にひた走る国労闘争団の一部指導部も同じだ。
 労働者階級が無力なのではない。こうした勢力の「指導」が労働者のエネルギーを奪ってきたのだ。
 逆に、動労千葉のように現場労働者の力をとことん引き出し、労働者に依拠して闘った時に、労働者は必ず勝てる。そのことは、たまたま千葉で国鉄に就職して運転職場に入った労働者たちが、動労千葉の組合活動をとおして、クビをも恐れず当局・国家権力と渡り合う不抜の労働者集団となっていったことからも証明されている。
 中野さんは言う。「難しくはない。団結して立ち上がれば道は切り開かれる」。よし、この道を進もう!

 青年労働者たちへの熱きエール

 本書は何よりも、青年労働者たちへの熱きエールである。
 プロローグでは青年労働者たちの闘いに触れ、「すぐに勝てなくてもいい。『負けていない』ことが重要だ。闘いを始めたその本人が屈しなければ、必ず仲間ができる。必ず団結が広がる」と提起。そして「労働者の階級的利害を本当に貫く者が主流派にならなければ、労働者の勝利はない。労働組合を甦らせること、この一点に労働者階級の未来がかかっている」と呼びかけている。全国の職場で行われている地をはうような格闘こそ、必ず労働者の勝利を開くものになる。
 11・2集会へ最後の1週間、この本を一人でも多くの労働者に届けて活用しよう。
 (上原祐希)
 〔注文は労働者学習センターへ〕

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週刊『前進』(2365号2面3)(2008/10/27 )

 11月1万人結集をかち取ろうD

 マル青労同に入ろう

 職場の団結つくり団交へ

 自治体労働者 藤下美緒

 青年部づくりに挑戦

 組合青年部づくりに挑戦しています。職場闘争の中で青年部をつくろうと、組合で要求をまとめ団体交渉にむけて闘いを始めました。よくよく考えたら自分の職場でも休憩時間をきちんと取れていなかったり、窓口業務開始前の超過勤務が問題だなと気がついた。
 これまで組合執行部は、いい街づくりのために福祉関係にお金を使うべきとか「質の高い公共サービス論」を当局に対して提案していました。でも、「言っても人は増えない」と人員要求はしないんですよね。
 そうなると自分たちの労働条件のことや職場のことはどこかに行ってしまう。自治体職場は人減らしで、超勤が多かったりたいへん。民営化攻撃の中でそうなっている。だから民営化絶対反対の立場がなければ要求も出せない。
 でも公務員バッシングが職場には暗黙の雰囲気としてあって、そういう要求さえ言いづらいし、仲間とも激論になって初めはなかなか一致しなかった。私ひとりで職場で上司に要求書を出すこともあったんです。

 現場に組合取り戻す

 現場を回ると、最初に出てくるのは組合執行部への不満。現場が直接、管理職とやり合うのではなく、組合執行部が全部吸い上げて、上の方でやっている。管理職と現場の対立があいまいで、職場闘争が全然ない。現場はバラバラにされている。団結体から切り離されている状態だから、人事評価制度などの攻撃に簡単にやられちゃう。現場は、少しでもましな職場への異動を夢見てガマンさせられている。でもどこでも同じ。
 金融大恐慌の情勢。麻生政権や橋下大阪府知事は200万公務員首切りで生き延びようと自治労解体に全力をあげている。これが道州制と自治体まるごと民営化攻撃です。闘って団結してこれを跳ね返す以外にない。組合がダメなら変えればいい。労働組合の出番です。
 それで団交で団結しようと訴えています。団交と11・2労働者集会を呼びかけ、仲間と休暇を利用して現場をガンガン回っています。職場闘争にも勢いが出てきました。職場の雰囲気も変わった。「仕事を増やすなら人増やせ」「なんでも現場に押し付けるな」にみんなが共感。現場に組合を取り戻し、闘う青年部建設が始まっています。

 自治労は民営化推進

 自治労指導部のような代行主義・形式主義の労働運動では今の時代はもう通用しないどころか、〈10・24集会〉に賛同し民営化推進勢力にさえなっていく。職場の団結にかけきって闘う動労千葉型の新しい労働運動をつくる必要があります。
 日常的な職場闘争が決定的。人は減り、仕事の量は増える。そこに人事評価制度を入れてくる。それに対して職場闘争はいろいろな形で表現されます。それを民営化絶対反対の路線として、職場闘争の中で高めていくことで団結が生まれる。
 それを担うのが私たち青年労働者。職場で抑圧され、仕事的にもきつい。生涯賃金は今の50代と比べると半分ぐらいになっちゃう。バラバラにされている青年労働者たちが直属の上司たちに反撃をたたきつけていく中で団結が形成されていく。

 マルクス主義武器に

 核心は組合のリーダーの問題。青年部のリーダーになろうというのがマル青労同です。私もなんで職場で闘えるのかといったら、自分の職場での闘いが資本主義を倒す決定的位置をもっているんだとマル青労同とともにつかんでいったから。職場闘争を土台に時代認識とマルクス主義を武器に闘う。
 最近、職場の仲間とマルクスの『賃労働と資本』の学習会をやったんです。株価大暴落のニュースが流れるなかで、はじめから資本主義か社会主義かという議論になる。資本主義はやっぱりダメだと。職場で起きていることの本質は何なのかを資本主義の矛盾として階級的にとらえる。そういう議論をやると労働者は元気になるんです。
 職場闘争を始めて、道州制・民営化を進める麻生や橋下を倒すには、職場を越えた団結が本当に必要だと実感しています。それを実現するのが11・2労働者集会。職場からまるごと決起を実現していきたいです。

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週刊『前進』(2365号2面4)(2008/10/27 )

資本攻勢&労働日誌 2008

 10・2〜10・16

 自治体の臨時職員が27.8%に

●日弁連が正規雇用化求める提言 日本弁護士連合会は3日まで富山市で「第51回人権擁護大会」を開催、「深刻化する貧困の原因は非正規雇用増大など労働破壊。正規雇用化と社会保障の充実を」と提言。(2日)
●連合が中央委員会 連合は中央委員会を開き、09春闘について賃金カーブ維持と物価上昇分の確保、実質賃金向上の「三段重ね」の要求が必要だとした。衆院選挙に向け民主党との政策協定も締結した。(2日)
●トヨタ、期間従業員を2割削減 トヨタ自動車は国内工場で働く期間従業員を9月末までの半年間で2割減らしたと明らかにした。(3日)
●新聞労連ら防衛省に抗議 報道機関への情報提供を理由に初めて自衛官が免職された問題で新聞労連などでつくる日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)は「防衛省による安易な情報統制」への反対声明を発表。(3日)
●麻生、年金機構発足時に処分歴のある職員を”解雇”と発言 麻生首相は、日本年金機構発足時、懲戒処分歴のある職員を他省庁などに配置転換できなかった場合、解雇に当たる分限免職とする考えを示した。(6日)
●退職金、5年で400万円低下 厚労省は大卒の退職金が03年調査から約400万円下がったなどとする08年就労条件総合調査結果を公表。(7日)
●9月の企業倒産、前年同月比34%増
東京商工リサーチ発表の9月の全国企業倒産状況では負債額1000万円以上の倒産は前年同月比34.4%増で、5年4カ月ぶりに1400件以上に。(8日)
●運転手の過労死で賠償命令 タクシー運転手の男性がくも膜下出血で死亡したのは会社が長時間労働をさせたのが原因として、遺族が損害賠償を求めた訴訟の判決で、福岡地裁は約3600万円の支払いを命じた。(9日)
●自治労が臨時・非常勤実態調査 自治労はこのほど、地方自治体で働く臨時・非常勤職員の実態調査(中間集約)をまとめた。(9日)=要旨別掲
●連合が北朝鮮テロ指定解除で遺憾表明 米国が北朝鮮に対するテロ支援国家指定を解除したことについて、連合は「拉致問題が置き去りにされたことは極めて遺憾」とする古賀事務局長の談話を発表した。(14日)
●世帯年収の3分の1、教育費に 世帯年収の3分の1が教育費に消えていることが日本政策金融公庫アンケートで明らかに。(16日)
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自治労臨時・非常勤職員等実態調査の中間集約(要旨)

・臨時職員等の比率
都道府県 16.5%
政令市  23.6%
一般市  31.7%
町村   30.9%
平均   27.8%

・勤務時間
常勤と同じ 27.8%
3/4以上 34.1%
1/2以上 21.3%
1/2未満 16.7%

・賃金
日給・時給型が65.5%で、その半数が900円以下。月給型が34.5%で55%が16万円以下。8割が年収200万円以下。通勤費支給は47.6%と半数以下。

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週刊『前進』(2365号3面1)(2008/10/27 )

 11・2労働者集会 UNITE!

 労働者の力示すスト 世界を覆う

 大恐慌−資本主義を終わらせる時

 労働者に革命の力ある

 現場労働者の団結の力がラインを止めた

 資本主義を打倒する革命をやろう。労働者階級にはその気概も能力もある。300年続いた資本主義の歴史を終わらせる時だ。資本主義は有限の体制だ。もはや生命力は尽きた。われわれが賃金奴隷の現実を革命的に自覚し、これを打ち破る行動を起こすのが11・2集会だ。
 世界の労働者の闘いは質的転換が起きている。世界中どこでも「労働者を食わせられない経営はつぶれろ」という闘いになっている。例えばボーイング社の闘いが与えている会社の損害額もけた外れだ。1機150億円前後の旅客機の生産ラインを7週間も止めている。金融危機も同社を直撃している。最大の顧客である航空機リース会社ILFCはAIG傘下で整理・売却が検討されている。同社の経営危機はハンパではない。
 だがIAMは金融大恐慌の重圧を打ち破って敢然と闘いを継続しているのだ。
 もともとIAMは戦闘的組合だったわけではない。05年には24日間ストにもかかわらず、組合本部は屈服的協約を結んだ。その結果、99年には4万3千人で285機の旅客機を製造していたのが、今では2万5千人で441機を製造している。
 これに現場の組合員の怒りが沸き起こったのだ。「組合幹部は、組合員が下請け会社の非組合員よりも効率よく低コストで働けると会社に売り込もうとしている」と弾劾、組合幹部をして長期ストを強制している。現場の労働者の意識が一変しているのだ。
 70兆円もの税金を投入する金融救済に労働者の激しい怒りが殺到した。ニューヨークのウォール街でのデモは「救済するな! 奴らを刑務所にたたき込め」というスローガンが叫ばれた。「税金を投入しなければ恐慌になって失業者が増え、労働者の生活が苦しくなる」という恫喝をぶっ飛ばしての決起だ。
 世界で起きている事態は、社会的な生産と一握りの資本家による私的な所有の根本的な矛盾の結果だ。資本家なしでも世界は動くが、労働者なしには世界は動かない。世界の労働者階級は学びつつある。自らの力を自覚しつつある。われわれ労働者こそ社会の真の主人なのだ。労働者の怒りはブルジョアジーの支配を根底から打ち破り、団結した労働者階級の社会的力を理解し始めているのだ。
(写真 鉄道労組は「鉄道民営化政策廃棄」を要求【10月 ソウル】)

 資本主義崩れ甦る労働組合こそ変革の力

 1週間単位で階級闘争の新たな情勢を切り開く労働者階級の闘いが荒々しく巻き起こっている。資本主義300年の歴史に革命的決着をつける世界革命情勢だ。
 ニューヨーク株式市場のダウ平均は、10日までの1週間の下落幅が1874・19j、下落率が約18・2%の過去最大。下落率は、世界恐慌期から75年ぶりに上回った。前例のない「暗黒の1週間」となった。世界大恐慌情勢は、労働者階級を支配してきた資本主義の危機だ。労働者を毎日クタクタになるまでこき使い、徹底的に搾取した空前の繁栄(見せかけだけだったが)を謳歌(おうか)してきた資本主義が掛け値なしに崩壊の淵(ふち)に立っているのだ。
 わずか1年で世界の株の時価総額は約3千兆円も目減りした。世界のGDPの半分以上だ。株価の乱高下こそが次なる大暴落を準備する。誰しもが上昇局面で売り抜けようとする。乱高下を繰り返しながら株価は数カ月で劇的に暴落していくのが大恐慌なのだ。
 ドルの崩壊も始まった。ドルは、世界の貿易・資本取引の決済通貨として使用され、各国通貨の価値基準となってきた。さらに各国の通貨当局が準備通貨として保有している通貨だ。基軸通貨だ。世界の外貨準備に占めるドル比率の低下が歯止めを失っている。国際通貨基金(IMF)の調べでは、各国金融当局が保有する外貨準備のうち米ドルの比率は63%。01年の73%をピークに最低比率となっだ。この低下が一線を越えた時、ドル大暴落が始まる。
 第2次世界大戦は、1929年大恐慌と30年代の大不況の中で英帝国主義と基軸通貨ポンドの没落→〈ポンド・フラン・ドル・円>通貨ごとのブロック経済化→世界戦争という流れで起きている。基軸通貨の瓦解は世界戦争をはらむ問題なのだ。
 資本主義の危機は、労働者階級にとって主体的な問題だ。何よりも労働組合を甦らせ、労働組合の現状を変革する時だ。労働者階級には資本主義を打倒する革命をやる力がある。これがマルクス主義だ。そういう思想と実践を11・2労働者集会で体現しよう。1万人を集めよう。

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週刊『前進』(2365号3面2)(2008/10/27 )

 10・17法大 “監獄大学”打ち破ったぞ!

 法大解放へ巨大な火柱

 “増田総長出てこい”

 文連を先頭に当局と激突

写真上 市ケ谷駅前を法大生と全国の学生デモが席巻した(10月17日)

 

写真左 キャンパス中央広場が封鎖されたことに弾劾のシュプレヒコール
写真右 「増田総長は出てこい!」。学生部に向かう学生たちが暴力職員やガードマンと激突

10・17法大解放集会は、文化連盟を先頭に“監獄大学”に対する全法大生の怒りを解き放つ実力闘争として圧倒的に打ち抜かれた(前号既報)。当日のキャンパス全面封鎖をうち破り、外濠校舎前で当局と激突し、250人のデモをかちとった。ジャージ軍団打倒・一掃の地平の上に、法大生がキャンパスの主人公に躍り出る時だ。11・2労働者集会から法大ストへ進撃しよう。

 非和解の対決圧倒的解放感

 「今日は法大当局に、われわれがこれほどの力を持っていることを見せつけた。さあ、これからもっと攻めに行くぞ!」(文化連盟の発言)
 10月17日の法大集会とデモは、法大当局と警察権力のあらゆる妨害や弾圧をはね返し、キャンパスにおける力関係をひっくり返す実力闘争としてうちぬかれた。「団結して闘えば勝てる」ことを行動をもって全法大生に鮮明にさせた。
 17日に至る10日間の激闘が決定的だった。闘う学生による追及と全法大生の怒りに包囲され、10月8日からは憎き“ジャージ軍団”がキャンパスから姿を消した。暴力的な学生支配の支柱を粉砕し、学内に解放的な空間が切り開かれた。13日法学部教授会、15日人間環境学部教授会で、S君、倉岡さんへの退学・停学処分を阻止した。
 そして文化連盟が提出した9項目の公開質問状への増田総長の対応が焦点化する中、「回答しないことが回答」なるふざけた「回答」は法大生の怒りの火に油を注いだ。こうして増田総長独裁体制に非和解の姿勢を貫くことで、10・17の「21世紀最初の学生暴動」(文連副委員長・O君)は準備されたのだ。
 追い詰められた法大当局は、朝から「@正門封鎖、Aキャンパス中央封鎖」の看板を出し、多摩や小金井キャンパスから教員を動員して、法大生の集会とデモへの合流を必死に妨害した。
 自らは回答を拒否して逃亡し、キャンパスを封鎖する増田総長よ! キャンパスはお前の私物ではなく学生のものだ!
 怒りは爆発した。正門前集会と外濠校舎前の肉弾戦的激突は、数千の法大生の圧倒的な注目と参加を得た。日ごろ居丈高な教職員やガードマンも顔面蒼白でドアを押さえ、校舎内の学生に集会を見せまいと教室の窓を閉めようとしたが法大生に一蹴された。
 絶対反対の路線を貫き、団結の力と展望を指し示したこと、ここに10・17が切り開き、法大ストライキをかちとっていく偉大な地平がある。

 革命的指導部が屹立した!

 「みんな自由になりたいか! いま法政は自由じゃない。理事会が自分勝手にやっている。批判する人間を締め出して、『正常な運営』なんて絶対許さない! 私はたとえ逮捕されても、勝利するまで闘い続けます!」(文化連盟委員長S君)
 06年3・14弾圧から2年半、そして今年4月の学友会廃止の強行から半年。ついに3万法大生の先頭に立つ革命的リーダーが鮮烈に登場した。
 文化連盟の決起に法大生は必ず続く。文化連盟の怒りは全法大生の怒りだ。逮捕・処分をものともせず、増田体制の腐敗を糾弾して法大生の団結を求める文化連盟執行部が屹立(きつりつ)したことで、法大当局のこの2年半のあらゆるもくろみは打ち破られている。
 今年4〜5月の学友会廃止と学生団体の非公認化、それに続くO君停学処分に対して、5月20日に文化連盟と全学連は反撃に立った。この闘いと5・29戦闘への反動として43人逮捕―19人起訴はあった。しかし1ミリも引かず、文連S君の6月170時間ハンスト決起と7・24集会の460人結集をたたきつけた。
 全学連大会の成功で、その結束は「一人の仲間も見捨てない!  これ以上の法大当局の暴挙を許さない」というスローガンで路線的に進化した。そして一貫してS君と倉岡さんへの処分策動を粉砕し続けてきた。その地平がついに17日、キャンパスのど真ん中で爆発し、全法大生との結合へ前進し始めたのだ。
 10・17は出発点にすぎない。これからが本格的な反撃の時だ。積もりに積もった怒りをぶつけ、法大を牛耳る増田一派をたたき出す時だ。法大生がキャンパスの主人公に躍り出る時だ!

 11・2大結集へ進撃しよう

  資本主義の歴史的崩壊に対して、労働者階級こそが社会の主人公であることを宣言する11月労働者集会まで1週間。本当の正念場だ。法大生を先頭に全国学生1000人の部隊を日比谷野外音楽堂に登場させよう。
  法大当局と国家権力は法大生の11・2集会への大合流を妨害しようとして20日以降、ジャージ軍団に代わる新たな弾圧部隊をつくり、教室で学生からビラを奪い取る暴挙をくり返している。
  教育を資本の金もうけの道具にし、法大生の誇りを奪う。言論・表現の自由も集会の自由も奪い尽くす。こんなあり方はもう通用しない。大学キャンパスで本質的に問題になっているのは「賃労働と資本」の関係だ。学生もまた、資本の鎖をひきちぎる主体なのだ。
  全国学生は10・17の勝利をすべてのキャンパスにもちこみ、11月1万人結集へ闘いぬこう! 

写真左 外濠校舎の門が閉鎖されたことと増田総長の逃亡を弾劾する文化連盟の学生たち
写真右 力強く解放的な学生のデモは、道行く労働者・市民の圧倒的な注目を集めた

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週刊『前進』(2365号3面3)(2008/10/27 )

 自治体職場からの報告

 人事評価絶対反対を貫き

 「導入反対」を決議

 私が副委員長をやっている市職労の10月の中央委員会で、人事評価制度の「導入やむなし」を覆し、「導入反対」の決議をかちとった。
 私は今春から執行委員会内で「ただ1人の絶対反対派」として闘ってきた。市長は東京・杉並の山田区長や横浜の中田市長と連携しながら新自由主義政策を進めてきた人物で、人事評価制度の10月試行、来年4月本格実施を提案してきた。これに委員長と専従役員がそれまでの「基本的に反対」の立場を転換、6月中央委議案に「導入やむなし」の文言を入れて強行突破しようとした。
 この中央委では可決されたが、私は執行部内で絶対反対を貫き、数回の庁舎ビラまきで反撃した。具体案が提出された10月上旬の中央委では、三つの支部が合同で「基本的に反対」「試行にあたっては機関会議の承認」との修正案を提出し可決された。委員長らは、私に「もうやめてくれ」と悲鳴をあげている。まだまだ攻防は続く。

 4者・4団体と同様の屈服

 明らかになったことは第一に、委員長らの敗北主義と、市当局がその委員長ら体制内労働運動指導部の屈服に依拠しているという脆弱(ぜいじゃく)な構図である。
 委員長らは執行委員会や中央委員会では「当局という相手があり、好きなようにいかない。当たって砕けろではおしまい」「市職労に阻止できる力はない」と敗北主義をあおってきた。国鉄1047名の解雇撤回闘争を投げ捨てた4者・4団体の主張とうり二つだ。
 しかも委員長は私の反対を押しきって執行委員会に人事課を出席させ、実施概要を説明させた。この中で市当局は、私の動きに注目し、人事評価制度推進に転換した6月中央委議案を批判したビラを人事課が手に入れ、委員長に直接届けた。それに基づいて委員長は、組合ニュースで私への反論を書いたのだ。
 かつて革新市政下で社会党系労働組合最左派として登場した委員長と市当局との一体化ぶりに、私は驚くばかりだった。絶対に許せない。市当局が体制内指導部の屈服に依拠しなければ、人事評価制度を実施できないことも明白となった。

 絶対反対が現場を獲得した

 第二に、絶対反対派が屹立して一歩も引かず闘うとき、人事評価制度に対する労働者の怒りを解き放つことができることだ。
 人事評価制度は、労働者同士を競争させて分断し、団結を破壊するものだ。そして「最低評価」者の分限免職をてこに、道州制導入、200万公務員首切りを強行する攻撃だ。2年前に強行実施された県内のある市職労は「人事評価制度が入って精神疾患が3倍になった。人事評価制度は人を殺す」と報告している。労働者はその本質を感じ取っているが、委員長ら執行部は「若い人は望んでいる人が多い」などとごまかそうとする。
 しかし私が執行委員会で絶対反対を貫き、委員長の「執行委員会決定に従え」の恫喝に屈せずビラまきという行動に出た時、青年労働者から匿名の手紙や怒りの声が寄せられ、反対を明確にする執行委員が出てきた。そして11・2集会への参加を決意する新たな組合員も現れた。
 「競争は嫌だ」「これ以上の仕事はできない」「他人を評価などできない。それが賃金に反映するなんて耐えられない」「執行部は何を考えているのか。評価が始まったらおれは組合やめる」――これが真の声だ。優柔不断だった中間的グループも絶対反対派の闘いに引きつけられ、先の3支部の修正動議を出すにいたった。絶対反対派が体制内指導部と激突することで問題点が明確になり、分岐が生まれ、怒りが噴出したのである。
 第三に、地区党から塩川一派をたたき出し、階級的労働運動路線で団結して闘ってきたことの正しさだ。この団結を、闘いの中で形成した青年をはじめ仲間に拡大していけば、人事評価制度はぶっ飛ばせると確信する。振り返れば、私も何年も専従役員を担い、体制内的な思考に染まっていたが、今春に橋下大阪府知事に対する青年の決起を見て勇気づけられ、同志や組合員から「人が変わった」と言われるほど自らのあり方は一変した。
 世界金融大恐慌情勢が到来し、資本主義を葬り去る決定的チャンスがやってきた。動労千葉のように時代認識と路線で団結し、労働者階級の革命性に限りない確信をもって闘うことが決定的だ。体制内指導部や塩川一派にはこれがない。
 全国の同志と仲間のみなさん。資本・当局や体制内指導部と激突し、怒りと団結を取り戻そう。ともに11・2集会1万人結集を実現しよう。
 (投稿/N市職労・長尾豊)

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週刊『前進』(2365号4面1)(2008/10/27 )

 革共同反軍闘争委員会アピール

 プロレタリア革命の勝利へ反軍闘争の飛躍的な強化を

 11・2集会に総結集しよう

 革命の軍隊は労働者階級人民自身である 

 資本主義の時代は終わった。プロレタリア革命の時代が到来した。世界大恐慌の爆発を恐れる帝国主義は、10月10日のG7(主要7カ国財務相・中央銀行総裁会議)で、次々と経営破綻に陥る金融機関を救済するために「無制限」に近い公的資金を投入することで合意した。だが、膨大な救済資金を投入しても現下の世界金融大恐慌を抑え込むことはできない。「無制限」の公的資金の投入のつけは、結局のところ全世界の労働者人民にすべて転嫁される。 
 恐慌は労働者に賃下げと大失業、貧困や飢餓をもたらし、帝国主義の侵略・戦争の攻撃を激化させる。しかし、全世界のプロレタリアート人民は、労働者を犠牲にした帝国主義ブルジョアジーの延命と世界戦争など断じて許さない! われわれ労働者階級人民の回答は「帝国主義打倒! 全権力を労働者階級人民の手に!」だ。全世界の労働者階級人民と連帯・団結し、体制内労働運動を打ち破り、階級的労働運動路線の全面的で白熱的な実践をとことん貫徹すれば、必ずやプロレタリア世界革命の展望が切り開かれる。最後に勝利するのは、われわれプロレタリアートである。

 階級的労働運動と反軍闘争

 階級的労働運動路線は、最末期帝国主義の新自由主義攻撃が革命的情勢を急速に成熟させる中で、労働運動の力でプロレタリア革命をやろう、労働者階級の究極的解放を実現しよう、プロレタリアートの特殊階級的解放をとおして全人間の普遍的解放を実現しようという路線であり、その主戦場は職場・生産点である。それは資本・国家との非和解的対決を、常にプロレタリア革命の立場から貫くことをとおして階級的団結を強化・拡大する路線である。
 また階級的労働運動路線は、主体の大変革と一体で、職場支配権の確立と組合権力の奪取をめざして職場での闘いを実践する路線である。
 さらに階級的労働運動は、4者・4団体路線に現れている体制内労働運動の産業報国会化―大政翼賛会化への雪崩うつ傾斜との非和解的な激突を不可避とし、必ずプロレタリア革命の問題に行き着くのである。
 階級的労働運動路線は革命の路線である。したがってわれわれは、民営化・労組破壊との闘いを改憲・戦争との闘いと並列的に論じない。そしてあえていえば反軍闘争などとも並列的に論じない。政治闘争を労働運動とは別個に、あるいは労働運動の外側から論じる立場はとらない。
 階級的労働運動路線の全面的推進をとおして、新自由主義攻撃と真っ向から対決し、職場権力の奪取とゼネストを武器に、この攻撃をプロレタリア革命に転化するために全力をあげて闘う。
 「プロレタリア革命と軍事問題」にかかわる反軍闘争は、それ自体革命党に独自的な課題を提起する。だがわれわれは、労働者のゼネスト決起を組織する闘いと別個のところで反軍闘争を論じる立場はとらない。
 塩川一派は、実践的にはプロレタリア革命を真っ向から否定する立場から「反軍闘争」を小ブル的に語るがゆえに、階級的労働運動路線も労働者階級の革命的決起も措定できない。その主体的思想的根拠は、革命に対する恐怖、敵国家権力に対する日和見主義、そしてその根底にあるのは労働者階級人民に対する蔑視(べっし)と不信である。これらは一本の糸でつながっている。
 革命党は、プロレタリアートが資本主義社会の全組織・全機構を暴力的に転覆することによってのみ、労働者階級自己解放=プロレタリア革命の事業を達成できることを公然と宣言する。この事業の担い手は労働者階級自身である。したがってわれわれは、ブルジョア国家の法律の枠内にその活動を制限することを絶対的に認めていない。革命党は、帝国主義国家権力の弾圧・壊滅攻撃に対決する非合法・非公然闘争とその組織体制を死活的に重視している。これは全人民に対する革命党の組織と活動の公開性と対立する側面である。
 しかし、同時に革命党は、公然たる宣伝・扇動戦と労働者階級人民・学生の先頭で闘う実践を媒介にして全人民の陸続たると決起をかちとるという公然的機能をも果たす。こうして階級的力関係を労働者階級人民に有利にすることによって弾圧を粉砕し、階級的な反撃力・攻撃力を増大させることができる。党と階級は、この緊張関係の構造化を確立する中で初めて巨大な階級的エネルギーと強固な英雄的規律を相互に浸透させることができる、また相互に保障しあうのである。
 党と階級の一斉武装蜂起と自然発生的な大衆的反乱は、深部において共通の基盤の上に立っている。体制内派が意識的に行う両者の分断と激烈に闘い、両者の結合を闘いとらないかぎり、大衆的反乱は自然成長性の水準に押しとどめられ、革命闘争を発展的に定着させることは不可能となる。

 兵士と二千万の青年労働者

 マルクスは1848年革命を総括し、「新しい革命は、新しい恐慌ののちにのみ可能である。その到来は、後者の到来と同じように確実である」と結論づけている(『フランスにおける階級闘争』)。世界大恐慌によって圧倒的多数の労働者人民の生活が破壊されるとき、「知識としての革命」でしかなかったものが、人間的怒りを根源にした階級的な「革命の実践」へと一気に飛躍する。今がその時代だ。
 資本主義は自らの墓掘り人であるプロレタリアートを大量に生み出し、成長させ、革命の条件をつくりだす。資本主義は世界を単一の市場に統合することによって、全世界の労働者階級人民を互いに結びつけた。帝国主義の新自由主義攻撃は、階級闘争を単一の国際的階級闘争へとより一層発展させる条件を今日ますます成熟させている。労働者階級の国際的団結の強化とプロレタリア世界革命の条件は、新自由主義攻撃とその破産によってますます成熟している。世界大恐慌はそれをさらに促進させる。
 日米韓をはじめ全世界の労働者階級人民が戦争と新自由主義攻撃―民営化・労組破壊攻撃、世界金融大恐慌に腹の底からの怒りを爆発させ、世界単一の革命的階級として団結を強化している。国境を越えた労働者階級人民の国際的反乱は、プロレタリア世界革命の現実性を日々、労働者階級のもとに引き寄せている。
 青年労働者は帝国主義社会のなかで生きていけない現実を強制されている。その矛盾を集中的に受けている存在が兵士である。青年労働者が「生きるため」、やむにやまれず自衛隊(軍隊)に入隊している。労働者、とりわけ青年労働者が強労働・強搾取で死に追いやられている現実も、軍隊内で兵士が死に追いやられている現実も、本質的に同一の基盤の上にある。この現実は位相を変えて全世界で存在する。
 重要なことは、新自由主義攻撃下に置かれている労働者も、特殊的な軍隊内に置かれている兵士も、本質的にも現実的にも同じ劣悪な労働条件のもとで「生かされ」、そして「殺されている」ということだ。職場・生産点で働く労働者と軍隊内で働く兵士の間に壁は存在しない。まさに「隊内で革命党」を求める状況に兵士大衆は置かれている。
 秋葉原事件、海自・護衛艦「さわゆき」の海士長(21)の「放火事件」、原子力空母ジョージ・ワシントンで発生した「事故」は、労働者・兵士の怒りの爆発であり、本質的には「決起」である。 
 階級的労働運動路線の全面的実践をとおしてプロレタリア革命を切り開いていく闘いが反軍闘争の階級的本質的核心である。反戦・反軍闘争が目指す勝利とはプロレタリア革命であり、その実現はマル青労同・マル学同各1000人建設と2000万青年労働者のすべてを獲得することによって切り開かれる。
 日本プロレタリア革命を担う全プロレタリアートの中核的存在として、2000万青年労働者が歴史的に登場する日は近いのだ。

 単一党とゼネストが労働者の決定的武器

 全国(全世界)単一の革命党とともに、労働者のゼネストはプロレタリア革命の決定的な武器である。この武器によって社会的生産と軍隊を中心とする一切の国家機構の活動を停止させることができる。
 労働者階級人民の怒りの意思表示としてのゼネスト、デモは、軍隊の士気を低下させるだけではない。労働者階級人民のゼネストは全国的・全世界的に拡大するがゆえに、社会のすべての生産・流通、交通・通信を停止させ、国家の活動を不可能にさせ、軍隊の活動をも停止させる強制力をもっている。労働者は資本・国家権力との非和解的激突の中で自己を大胆に英雄的に飛躍させることができる唯一の革命的階級である。
 1905年1月9日、ツァーリの銃火は労働者の目を覚まさせた。十数万人のデモ隊に軍隊が発砲し、千人以上の死者が出た。レーニンはこの「血の日曜日」事件を総括し、「プロレタリアートは、政府のこの軍事教練からまなぶであろう。プロレタリアートもいったん革命をはじめたからには、内乱の技術を習得するであろう。革命は一つの戦争である。これは、歴史上知られているすべての戦争のうちで、ただ一つの正当な、適法な、正義の、真に偉大な戦争である」と全人民にプロレタリア革命へのさらなる決起と武装を訴えた。(「革命の日々」大月書店レーニン全集第8巻)
 そして17年ロシア革命への準備として、熾烈(しれつ)な党内闘争・党派闘争を貫徹しつつ、@労働者(工場)のなかに強固なボルシェビキ党を建設し職場権力を奪取するA軍隊内に非合法・非公然の党細胞組織を建設する――ことに全力をあげた。ボルシェビキの地区党がその先頭に立った。地区党はその細胞建設をとおして一人ひとりの労働者が持っているプロレタリア英雄主義と革命的規律を内部から結晶させていった。革命情勢下で労働者が決起するとき、革命的階級としての労働者は、プロレタリアートとして本質的に持っている英雄主義と革命的規律を全面的に開花させる。プロレタリアートとはそのような存在だ。

 革命と反革命の激突に発展

 労働者階級人民のゼネストと蜂起への決起、これと軍隊の直接的な接触・激突が軍隊を解体し、兵士をプロレタリアートとして目覚めさせ、プロレタリア革命に合流させ、革命を最後的な勝利に導く「同盟軍」となる。
 帝国主義国家の軍隊がいかに近代兵器で武装していても、また兵士が兵営に隔離され日常的に「訓練」されていようとも、労働者階級人民の断固たるゼネスト決起に軍隊が包まれたとき、軍隊の「精神的戦闘力」は崩壊し、物質的戦闘力の無力化も引き出される。
 階級的ゼネストは、革命と反革命の暴力的激突を不可避に激化させる。この決起と激突の全過程で労働者階級人民は、自らを守るのは自らであることを真に学び取り、実践していく。労働者階級はこのような革命的階級である。一握りの資本家階級の先兵に対する反撃の準備を整えるために、一人ひとりの労働者人民が生き生きと創意的にあらゆる努力を払う。
 帝国主義支配階級によって「武装解除」されている労働者人民にとって武装闘争に移ることはきわめて困難なことではある。だがストライキ、ゼネストによる革命と反革命の全社会的激突が労働者階級に武装闘争への移行と決起を容易にさせる。武装への「最初の困難」を容易に突破する契機を、帝国主義支配階級と反革命の側から全労働者階級人民に与える。最初の困難を突破する第一歩は容易に踏み出される。それだけではない。労働者階級は、職場・生産点で日常的に資本との非和解的闘いを基礎にした階級的労働組合運動のなかにおいても労働者階級の武装とプロレタリア独裁能力形成の契機を積極的につかんでいく革命的階級である。
 4者・4団体路線を許さず、すべての体制内労働運動指導部、とりわけ塩川一派と全職場、街頭で激突し粉砕し、階級的労働運動とゼネストの力で軍隊を包み、現下の世界金融大恐慌―世界戦争危機をプロレタリア世界革命に転化しよう! その一大突破口が11月1万人決起である! ともに闘おう!

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週刊『前進』(2365号4面2)(2008/10/27 )

 ワンデーアクション

 「再発防止研修」に反撃

 根津さん河原井さん 都教委を徹底追及

  10月22日、「君が代」不起立に対する処分攻撃と闘う教育労働者・根津公子さん、河原井純子さんを先頭に、One day アクションが闘いとられ、教育労働者を始め110人が参加した。
 根津さん、河原井さんは今年3月の卒業式で「君が代」斉唱時に起立しなかったことを理由に、都教委に停職6カ月の処分を下された。根津さんに対して予想された解雇処分は、都教委徹底追及の闘いで阻止された。そして停職期間があけた10月1日に職場復帰すると、都教委は、不起立闘争を”服務事故”と見立てて2人を「再発防止研修」に呼び出した。
 〈根津さん河原井さんの「君が代」解雇をさせない会〉は、研修当日を大反撃の一日行動として闘うことを呼びかけた。
 午前8時半、水道橋の東京都教職員研修センター前に旗やのぼりを携えて教育労働者、支援者が続々集まった。根津さんがマイクを握り「何度こんなことを繰り返しても、誰も転向しない。事前の報告書の提出を求められたが、『不起立は、都教委の教育への不当介入に対する教員としての正当な教育行為である』と書いた。都教委の見解を徹底的に問いただす」と研修に臨む姿勢を語った。
 河原井さんは「今回は上司の命令に従えという強要とともに、7月15日に出された『分限免職対応指針』=教員の首切りガイドラインでの脅しをかけてくるだろう。研修は処分の上乗せであり不当」と批判した。支援者も次々と発言し、「研修をやめろ」「処分するな」のシュプレヒコールをたたきつけた。
 9時半、2人は都教委を徹底追及する場に変えるという意欲に燃え、拍手と歓声に送られ研修センターの建物に入っていった。
 正午を過ぎて2人がそれぞれ笑顔で建物から出てきた。都教委は一方的に地方公務員法や分限指針について読み上げたり「説諭」したりするが、2人の質問をことごとくさえぎり、聞く耳を持たぬ姿勢であったことが報告され、参加者の怒りを倍加させた。
 参加者は午前は水道橋駅前で、また午後からは新宿駅西口に移動して、ビラまき、「解雇させない」緊急署名などの情宣を展開した。さらに「処分阻止」のメッセージリボンを添えた花を配り、あるいは歌とギター演奏で「君が代」強制反対をアピールするなど、創意をこらした訴えが行われた。合わせて200筆を超える人びとの署名が寄せられた。
 午後4時、一同は都庁舎におもむき、都教委に対し7・15分限指針の撤回を求める抗議・申し入れ行動を行った。この指針が不起立を闘う教育労働者を狙い撃ちにして解雇処分を下すものであることは明らかだ。都教委職員はごまかしや言い逃れに終始したが、これを許さず徹底弾劾した。
 最後に、疲れも見せず一日の闘いを先頭でやりぬいた根津さんが一同の労をねぎらい、来年3月の卒業式を見すえ「分限免職を絶対に阻止しましょう」と力強く闘いを呼びかけた。 
(写真 教育労働者を先頭に「研修弾劾」のシュプレヒコール【10月22日 都教職員研修センター前】)

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週刊『前進』(2365号4面3)(2008/10/27 )

 ハイテックコリア支会 整理解雇に反対し籠城

 連帯し千葉で抗議行動

 11・2労働者集会への参加が予定されている民主労総金属労組ハイテックRCDコリア支会のキムヘジン支会長(39)が10月15日、金属労組テジョン忠清北道分会コルテック支会のイイングン支会長(42)とともにソウル市内の高圧送電塔に登り、高所籠城(ろうじょう)に突入した。
  送電塔から「整理解雇粉砕、民主労総死守、生存権獲得」などと書かれた垂れ幕を下ろし、その下ではコルテック支会とハイテック支会の組合員60人が座り込んだ。要求が通るまで籠城を続ける計画だ。10月15日午前4時前から始まった籠城は23日現在、9日目だ。
  ハイテック支会のチョンウンジュ副支会長は、「ハイテック資本は全組合員を精神疾患の労災患者にし、不当解雇判定を受けたにもかかわらず5年間も職場復帰を拒否している」と糾弾し、「なんとしても現場に戻って働きたいという思いで、死を覚悟して闘いを始めたのだ」と語った。
  02年に始まったハイテック支会の闘いは7年目。ハイテックRCDコリアは05年、本社をソウルの九老(クロ)から忠清北道のオチャンに移し、法人を分離。今年1月に最高裁が「解雇は不当」との判決を出し、復職論議が始まる中、4月には労災承認をかちとった。だが会社は新設法人への転籍を組合員に命令。組合側が「転籍は労組つぶしだ」と拒否すると、8月に組合員13人に整理解雇を通告した。
  キム支会長とチョン副支会長は、06年に民主労総ソウル本部の代表団として11月労働者集会に参加し、三里塚現地も訪問した。以後、動労千葉との交流を続け不屈に闘いぬいている。
  ハイテックコリア支会の闘いに連帯して、19日、動労千葉を支援する会がハイテックRCDコリアの労働者弾圧に抗議する街宣を行った。地元千葉を先頭に12人が幕張模型ホビーショーに集まり、千数百枚のビラを参加者に手渡した。中には「動労千葉は知っている。頑張ってくれ」と11・2賛同用紙を持ち帰る企業主もいた。
  途中でハイテック日本法人「ハイテックマルチプレックスジャパン」の筆頭代表取締役が慌てて飛んできて、「営業妨害だ」「ストをやるなら事前に連絡しろ」などと言い、警察を呼ぶという暴挙に及んだ。しかし頼りの警察からも「暴力事件でなければ介入できない」と言われ、すごすごと引き揚げた。ハイテック資本に大打撃を与える宣伝戦となった。
  動労千葉を支援する会が制作したこの日の幕張抗議行動の映像を見たハイテック共同闘争本部から動労千葉に「日本で行われた街宣の動画を見ました。海を越えてきた連帯のおかげで、もっとがんばれると思います」とのメッセージが届いた。
  送電塔上で闘うキムヘジン支会長と熱く連帯し、11・2日比谷で世界の労働者と合流しよう!
 (写真上 千葉で連帯行動【10月19日】) 

  10月15日、ソウルの送電塔で籠城に入ったキムヘジンさん【左】とイイングンさん

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週刊『前進』(2365号4面4)(2008/10/27 )

日誌'08 2008年 10月15日〜21日

 給油新法「改正案」が衆院通過/閣議で「公海上の攻撃は合憲」

●原潜オハイオが横須賀入港 米海軍の巡航ミサイル原子力潜水艦オハイオが神奈川県横須賀市の米海軍横須賀基地に入港した。大量の巡航ミサイルを搭載する能力があり、特殊部隊の発進基地にもなる大型艦。このクラスの原潜が日本に寄港するのは初めて。(16日)
●ソマリア沖に海自派遣を検討 麻生首相は衆院テロ対策特別委員会で、東アフリカのソマリア沖の海賊対策のための新法を検討する意向を明らかにした。具体的には、海上自衛隊の艦艇による商船護衛や哨戒機P3Cによる監視活動などが検討課題となる。麻生は「海賊行為は新たな脅威になりつつある。法制上どういうものがあるか検討したい」と述べた。防衛省によると、ソマリア沖やアデン湾では、今年に入り未遂も含め66件の海賊事件が発生。(17日)
●日本が非常任理事国に 国連総会は、安全保障理事会の非常任理事国10カ国のうち任期が満了する5カ国の改選を行い、アジア枠の日本がイランを破り、加盟国中最多となる10回目の当選を決めた。安保理入りは05〜06年以来で、任期は09年1月から2年間。(17日)
●米国防長官「米韓軍緊密に」 ゲーツ米国防長官は、北朝鮮の金正日総書記の健康問題に関して「米国と韓国の軍当局は緊密な接触を保ち、協力してさまざまな選択肢を考慮に入れている」と述べ、軍事的な対応策の準備を示唆した。(19日)
●海自隊員死亡、10分余りで230発殴打
 広島県江田島市の海上自衛隊第1術科学校で特殊部隊「特別警備隊」の養成課程にいた3等海曹が徒手格闘訓練中に頭を打って死亡した問題で、亡くなった3曹が倒れるまでの間、14人の隊員から計約230発の打撃を受けていた、という記録を海自側がまとめていたことがわかった。海自呉地方総監部の事故調査委員会は、集団暴行を否定しながらも「通常訓練とも認められない」とする中間報告をまとめた。(19日)
●広島原爆200発相当が嘉手納に 広島に投下された原爆約200発分に相当する威力を持った戦略核爆弾などが1958年当時の米軍嘉手納基地に配備されていたことが、機密解除された米空軍の最高機密資料で明らかになった。資料によると、当時の嘉手納基地には3〜4■トンの威力を持つ戦略核爆弾MK39と、8〜160`トンの威力を持つ戦術核爆弾MK6の2種類が配備され、米戦略空軍第3航空師団の傘下にあった第12航空弾薬貯蔵中隊が管理していた。(20日)
●「公海上の攻撃は合憲」 政府は、海上保安官が公海上で海賊など国籍不明の不審船に武器を使用することについて「国籍がない船舶の場合、わが国法令上の犯罪を取り締まるための武器使用は、国際法上、問題となることはない。憲法9条が禁じる『武力の行使』にはあたらない」との答弁書を閣議決定した。(21日)
●給油新法改正案が衆院通過 海上自衛隊によるインド洋での給油活動を延長する新テロ対策特別措置法改正案が衆院本会議で採択され、自民、公明両党などの賛成多数で可決、参院に送付された。民主、共産、社民、国民新の各党は反対した。実質審議はわずか2日間だった。(21日)
●嘉手納騒音で苦情殺到 米軍嘉手納基地からの騒音被害の訴えが嘉手納町に14件寄せられた。1日の苦情件数としては異例の多さで、嘉手納町は同基地に文書で抗議した。「家のガラスが揺れて怖い」「飛行機がうるさくて子どもが泣きやまない」などだった。同町役場屋上に設置されている騒音測定器では、最高値は午後8時19分に96・7デシベル(騒々しい工場内に相当)だった。(21日)

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週刊『前進』(2365号5面1)(2008/10/27 )

 「医療福祉委論文批判」を弾劾する

 塩川一派の11・2破壊を粉砕し階級的労働運動で1万人結集を

 医療・福祉労働者の戦闘宣言

 はじめに

 「医療福祉労働者は、賃金奴隷の鎖を引きちぎり革命をやろう!」
 医療福祉労働者委員会を結成したわれわれはこの鮮明なスローガンで団結し、ただちに実践に突入した。塩川一派はこの革命性、職場での資本と非和解の実力闘争に最も恐怖している。エセ「革共同通信」15号「医療福祉労働者委員会論文批判」は、われわれの闘いが引き出した、彼らの反革命的悲鳴である。プロレタリア独裁を否定し、医療・福祉労働者の革命的決起と団結に襲いかかるこの文書を、激しい怒りをもって粉砕する! これは紙面上のみならず、現場闘争での労働者の獲得をめぐって行われている党派闘争だ。塩川一派粉砕をとおして、実践において路線を守り純化させる闘いを、われわれは今まさに勝ち進んでいる。プロレタリア革命に突き進む、国際階級闘争の最先端の闘いである。この勝利性を確信して、11月1万人決起へ突き進もう! 塩川一派の反革命性を暴ききって、11月を組織しよう! 
9・27〜28ワーカーズアクションに全国の医療福祉労働者も最先頭で決起した(9月27日 東京)

 胸躍る革命的情勢の到来

 いよいよ胸躍る歴史的な革命情勢が来た。資本主義をついにわが手で打ち倒すことができる、資本主義始まって以来の300年に一度の情勢にわれわれは立っている!
 11・2は、かつてない革命情勢の中で、世界の労働者と団結してプロレタリア世界革命を宣言する決定的な日となった。この瞬間を最高の喜びとして、医療・福祉労働者は勇躍闘い抜こう!
 世界金融大恐慌がついに始まった。新自由主義下で徹底的に労働者から搾り取りまきあげてきたものがついに破綻したのだ! 全米の労働者が、連日「あいつらを監獄に!」と闘っている。いまや全世界が資本主義への怒りで燃え上がっているのだ。
 労働者は団結があれば生きられる。「資本の救済を認めなければ大恐慌だ、首切りだ」という恫喝に、「大恐慌情勢でくたばるのはお前らだ! 
労働者が社会の全責任を取る」という回答をたたきつけよう! 生産を握っているのは労働者だ。労働者は団結して資本を倒し、明日にも社会を運営できる、自らの権力を打ち立てることができる階級なのだ。「国家がつぶれてもいいのか」――この資本主義最後の言葉に対して、祖国敗北主義を掲げて闘える存在なのだ。
 一方で麻生政権はもはや議会主義の幻想はなく、労働者の階級的団結の一掃と労働組合の根絶にすべてをかけている。しかし麻生にも何の展望もない。本質的にブルジョア支配の崩壊の恐怖に震え上がる存在なのだ。一切は労働運動、労働組合運動をめぐる攻防に絞り込まれている。
 だから、今こそ労働運動・労働組合運動が問われているのだ。しかし4者・4団体はこの時に、「労働者は闘っても勝てない。路頭に迷いたくなければ解雇撤回をおろせ」と、労働者を資本の枠内で生きるしかない存在として低め、1047名闘争のすべてを投げ捨て、原則を貫いて闘う労働者の存在を憎み、労働組合をおとしめている。
 そして塩川一派もまた、徹底的に労働者と労働組合の存在を低める。賃労働と資本の非和解性を覆い隠し、そこで生じる労働者の怒りを否定し、賃金奴隷である労働者が団結した時に獲得されるすさまじい革命的力を否定し抹殺するのが塩川一派だ。この犯罪性はもはや左翼内部の反動などではない。転落と裏切りの合理化、恥ずべき転向の末に、労働者の闘いをたたきつぶすことで延命しようとしているのが塩川一派だ。

 闘争解体のための「批判」

 この文書は、開始された医療・福祉労働者の革命的決起に恐怖した塩川一派が、闘いを解体することを目的に出したものである。
 あたかも「現場」の労働者が語ったような討論形式は、この間、現場の闘いの憎むべき圧殺者でしかない塩川一派の実態を隠蔽する煙幕でしかない。「これ(医療福祉委論文)を書いているのは、ほんとうに医療労働者なのか」という卑劣な言動をそっくりそのまま返してやる。お前たちこそ「労働者」とは名ばかりの、「体制内」というのもほめすぎの、悪辣(あくらつ)な「労担」「職制」に等しいやからではないか。その証拠は、この対談の腐りきった、反革命としか言いようのないおぞましさに完全に示されている。

 労働運動抹殺する小ブル的「暴力革命論」

 塩川一派は「医療福祉闘争」とは言うが、「医療福祉労働運動」とは絶対に言わない。全編にわたって医療・福祉から徹底的に労働運動と労働者の存在を抹殺している。「安田派『団結』論は、現場のひきまわしと団結破壊」などと言うが、塩川一派に「団結論」の一片もふり回す資格などない。ここには、労働者が団結することへの根底的憎悪と敵意があるのみだ。
 塩川一派は、「奴隷の鎖を引きちぎり革命をやろう」というスローガンに、なんと「奴隷の鎖を引きちぎる」のは「団結」ではなく「労働者階級の武装蜂起と暴力革命だ」と、“武装蜂起や暴力革命”を団結に対置することで、労働者の団結を徹底的に低め、抹殺している。
 しかし、この塩川一派の「労働者の団結なき武装蜂起や暴力革命」は、とんでもない小ブル「革命主義」でしかない。それは、労働者階級の唯物論的な階級的団結を核心とするマルクス主義の全内容への全面的敵対と反革命的転倒なのだ。
 したがって労働運動を抹殺し、労働者の団結を“観念論”として一蹴する塩川一派式の「武装蜂起と暴力革命」は、実際にはつゆほどもやる気のない、観念的ふりまわしでしかない。それは革命情勢においては、労働者階級の階級的団結に襲いかかる小ブル反革命クーデターに転落するのだ。

 「主体は患者」と血債主義で襲いかかる

 決定的なのは、「闘病の主体は患者」とわめいていることである。そして「闘病自体が階級的なたたかいだ」「(医療福祉労働者は)闘病を援助してたたかう」「医療・介護の主人公は、患者とわれわれ医療労働者をはじめとした医療者だ」「医療というのは専門的な技術、知識を持って病気を治療する労働だ」などの言動は、いずれも反マルクス主義の極みだ。「患者」や「病気」「医療者」という没階級的な存在と実体を主語にして、労働者階級という主体をどこまでも無視し、圧殺している。
 この結果、いつのまにか人間主体がなくなり、「医療」の行為が主体にすり替わる。「闘病」という名でブルジョア的「高度治療」のもとであらゆる合理化、強労働への屈服を労働者に強制することになる。まさに日共の「よりよい医療」論にすべてを明け渡すことになるのだ。
 いやそれは日共を超えて、すさまじい反階級的路線にいきつく。「診療報酬は、帝国主義国家・厚労省で決められるのだから、これを転覆しないかぎり賃金格差、経営の困難などは根本的には解決しない」なる一文は、塩川一派の労働者階級への反革命的敵対を徹底的にさらけ出すものだ。体制の転覆は永遠の彼岸にして、「患者」や「地域医療」を盾にして、経営を守るために賃金抑制や強労働に従えと労働者に恫喝している。まさに医療労働者に過労死しろと言っているのだ。
 「医療は身体が弱ったひとを暖め、病めるひとを抱きしめるところからはじまる」に至っては身の毛もよだつ小ブル的おぞましさだ。続いて「(だから)これ以上疎外労働はできませんとか、責任はすべて資本家にあるとかいって、(患者を)見殺しにするようなことができるのか」という言動はとんでもない転倒だ。はっきりさせよう。塩川一派は患者を労働者の決起を抑え込むために利用するな! それを差別というのだ!
 患者=治療を小ブルジョア的論理にすえ替え、「よりよい医療」あるいは「地域医療」を口実とする企業=経営防衛論は、単なる「労資協調」を超えている。
 患者を、賃労働と資本の非和解性からはずして没階級的存在にした瞬間、「よりよい医療」論が現場を支配し、医療労働者は患者に奉仕する存在となり、資本の労働者支配が徹底的に貫かれる。まさに労働者を賃金奴隷として徹底的に支配、搾取し、医療が資本のぼろもうけの手段となることを許すのだ。
 こうした塩川一派の言うところの「労働者医療論」こそ、動労千葉の闘いに真っ向から敵対するものである。
 そして、「論文」を「病気になった労働者を切り捨てている。虫けら扱いだ」とおどろおどろしく非難するに至っては、血債主義が階級性のかけらも失ったとき、どれほど恐ろしい勢いで空疎かつ破綻的に、反革命に純化していくかを示しているのである。

 モノ取り主義に労働運動を落としこめる

 塩川一派は「(論文は)経済闘争を否定」していると批判している。そして「モノがとれない時代だ」というのは「新自由主義への屈服だ」と、おのれの「モノ取り主義」を完全に居直っている。
 ふざけるな! 新自由主義であろうがなかろうが「モノをとる」ことを目的にした瞬間、資本への全面的な屈服となるのだ。塩川一派の魂胆は、インチキな経済闘争論をこねくり回し、「モノ取り主義」に価値付与を行い、労働運動を革命運動から限りなく引き離そうとしているのだ。
 さらに「社会保障闘争の否定」というが、社会保障制度についての階級的歴史的理解がとんでもない「体制内」であり、「社会保障制度を守れ」運動の満展開なのだ。
 塩川一派は、帝国主義論がまったく分かっていない。帝国主義段階での社会保障制度の形成は、ロシア革命の歴史的副産物であるとともに、ロシア革命が世界革命へ発展することへの帝国主義者の予防反革命政策としてあるのだ。また29年恐慌がプロレタリア世界革命に転化することを予防するための国家独占資本主義政策の一環として各国帝国主義が制度化したのだ。今日、国独資政策が行き詰まり、新自由主義で社会保障制度の解体が推し進められていることをまったく階級的に見ることができないのだ。
 「社会保障制度守れ」運動は、新自由主義に階級的団結で反撃することを百パーセント否定するものである。そもそも「社会保障闘争」を労働運動から引きはがして自立的に言うこと自体、おそろしく体制内的な改良主義に転落するものだ。

 労働組合を革命の武器に

 塩川一派は革命党と労働組合を限りなく引きはがす。労働者が職場生産点で資本と非和解で闘う中で階級として団結し、賃労働と資本の支配を日常的闘いでうち破り、職場支配権を奪い、階級的団結を打ち固めることこそプロレタリア革命の道である。その決定的武器が労働組合なのだ。労働者は、その階級性をひとたびつかんだ途端に、団結して労働貴族から労働組合を奪い返し、御用組合を革命的存在へと生まれ変わらせることができる。この労働者階級と労働組合の本質的革命性を否定するのが塩川一派だ。
 そして、このことと塩川一派の解党主義と血債主義の本質は一体である。塩川一派は労働者が中央集権の単一の労働者党建設の先頭に立つことを絶対に認めない。中央と細胞、特に地区党が路線をめぐって常に一致を求め、一体で闘いぬく集中性・細胞性なしにプロレタリア革命の実現はない。塩川一派はこの単一党建設を「党中央への一致の強制」と言って否定し、脱落した。小ブル個人主義に貫かれたその根本にあるのはプロレタリア独裁への恐怖であり、マルクス主義の否定だ。
 この、党と労働組合の革命的一体性の否定は、労働者と労働組合を革命の主体として否定することだ。党を労働者階級の上に置き、労働者をさげすむ塩川一派は、自己の日和見主義と逃亡を暴く労働者の決起を根底から憎悪するのだ。
 権力に革命軍を売り、党を売り、かつての同志を売ってはばからない塩川一派。この反革命的転落と、現場における労働者の団結と階級的決起への襲撃は完全にひとつである。
 真に革命が問題になる時代に革命運動から逃亡・脱落した者にふさわしい汚名を、われわれは階級的労働運動でやつらに強制する。いや、すでに現場の原則的な闘いによってその本性は暴かれてきたのだ!
 この党派性を貫くことこそが、現場の労働者を真に階級的・大衆的に組織する道だ。
 医療・福祉労働者は、塩川一派の11月集会破壊を断じて許さず、資本と非和解の職場闘争を打ちぬき、労働者の獲得をめぐって党派闘争を推進しよう! 11月1万人結集を「生きさせろゼネスト」から逆規定して組織しよう! マル青労同1000人建設、革共同の組織拡大へ、組織化に次ぐ組織化を闘いぬこう。11・2へ、最後まで攻め上ろう!
 〔革共同医療福祉労働者委員会〕

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週刊『前進』(2365号5面2)(2008/10/27 )

 “4者・4団体路線の粉砕へ”

 各地で決起集会

 青年先頭に11月へ熱気

 4者・4団体の裏切りに怒り、各地で11・2へ向けた集会が開かれた。

 山陰から2倍の決起を!/米子

  10月12日、米子市内で「団結!団結!団結! 山陰労働者集会」が開催され十数人の仲間が結集した。11・2全国労働者集会1万人実現へ、山陰からも2倍決起をかちとる決意を固め合った。
  国労米子支部執行委員の鷲見貢さんが司会を務め、冒頭、広島のゆうメイトの仲間のストライキ闘争のビデオを上映した。この間広島の労働学校で学んできた国労米子の仲間が、「世界金融大恐慌と労働者階級」と題してレポートを行った。
  続いて、国労5・27臨大闘争弾圧被告団長で国労近畿地方本部兵庫保線分会の富田益行さんが「世界は革命情勢! 労働者に権力をよこせ!
  11・2労働者集会1万人決起へ!」とアピール。
  そして、10月18日に米子で4者・4団体派の山陰集会が開かれることに対し、山陰労働者集会の名において徹底弾劾することを決議した。
  18日当日、闘う労働者は4者・4団体派の集会に登場し、動労千葉の声明「国鉄1047名闘争の『政治解決』について」と11・2労働者集会のビラをくまなく配布した。
 10・12山陰労働者集会(米子市) 

 

 体制内に代わり俺がやる/新潟

 10月19日、「国鉄1047名解雇撤回! 民営化絶対反対! 10・19新潟集会」が開かれた。
 動労千葉の川崎昌浩さんが講演し、「金融大恐慌が始まった。こういう時代こそ労働組合の真価が問われる」と訴え、1047名闘争を「賞味期限切れ」などという4者・4団体を徹底的に弾劾した。また「動労千葉が連絡会から出て行った」とのデマを批判した。
 基調報告を国労共闘の仲間が行い、前日の地本大会での執行部との大激論を報告した。さらに新潟で4者・4団体路線を推進する新社会党委員長が「10・24集会が幕引き集会。いずれにせよ来年3月に高裁判決で最後の国鉄集会になる」と発言したことを暴露。しまいに国労副委員長は「地域でいかに連合とやれるか」と連合合流にまで言及。絶対に許せない!
 リレートークでは、 「元気の出ない集会に労働者は行きたくない。11・2に全員で行こう」 「国鉄分割・民営化の時は小学生だったが、解雇撤回の原則が重要とわかった」「今度組合代議員選挙に出る。体制内執行部に代わって俺がやる。ランク&ファイルだ」と青年を先頭に決意表明が相次いだ。
 集会後、ただちにJR新潟駅前で街宣に決起。賛同署名も集まった。
民営化反対!10・19新潟集会

 富田さん講演に会場沸く/東海

 10月19日、「東海総決起集会」が、ス労自主、愛知労組交流センター、東海合同労組の呼びかけで、愛知・三重・岐阜の労働者28人が結集し開催された。
 開始前に名古屋の副都心、金山駅で街頭宣伝を行い、11・2への大結集を力強く訴えた。
 集会は昨年の11月集会のビデオ上映で始まり、動労千葉の田中康宏委員長からのメッセージが紹介された。
 国労5・27臨大闘争弾圧被告団長の富田さんが講演を行い、「4者・4団体は労働者の絶望を組織する運動です。11・2集会の1万人結集が決定的だ。職場では、尼崎事故の魔のカーブ問題を追及して闘っています。国労バッジ労働委員会闘争では5・27被告の橘日出夫さんが全面勝利命令をかちとりました」との訴えに会場が沸いた。
 呼びかけ3団体からの11月総力決起の発言に続き、岐阜や三重からも、11・29PAC3岐阜配備反対集会への結集や、合同労組建設で青年労働者の獲得を、との訴えが行われた。最後に、青年労働者が集会アピールを読み上げ、元気よく団結ガンバローを行い、11・2集会への総決起を誓い合った。

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週刊『前進』(2365号5面3)(2008/10/27 )

 三里塚闘争 NAAが市東さんを提訴

 農地強奪の攻撃に大反撃を

  成田空港会社(NAA)は、三里塚芝山連合空港反対同盟・市東孝雄さんへの新たな農地強奪提訴を強行した。NAAは10月17日、暫定滑走路誘導路を「へ」の字に曲げている農地の「明け渡し」を求めて、民事訴訟を千葉地裁に起こした。われわれは満身の怒りでこの提訴を弾劾する。市東さんとともに絶対に農地を守りぬく。この畑は、市東孝雄さんの祖父が開墾し3代90年にわたって耕し続けてきた命の畑だ。NAAが地主のような顔をして市東さんに「土地をおいて出ていけ」などと言う資格は1ミリもない。そもそも空港公団(現在のNAA)による農地「取得」のやり口が、一から十まで違法・デタラメなのだ。NAAは「農地死守・実力闘争」の原則を貫く反対同盟と市東さんに根底的に打ちのめされ、この暴挙に及んだ。現地攻防と裁判闘争に勝利しよう。労農連帯の力で農地強奪攻撃を徹底的に粉砕しよう!(詳報次号)

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週刊『前進』(2365号6面1)(2008/10/27 )

団結ひろば 投稿コーナー

 錦糸町駅前で大街宣総勢30人で練り歩き 東京東部 大滝順一

 10月17日夕、11・2に向けてJR総武線の錦糸町駅前で9月に続く2回目の「駅前大集会」=大街頭宣伝です(前回は台風で小岩駅に移動)。東部ユニオンと百万人署名の合同で、教育労働者や自治体労働者も加わって総勢30人に。8月に同じ錦糸町街宣で出会った女性や、1人で解雇と闘っているという青年も駆けつけてくれた。2日前のビラまきで出会ったばかりの青年です。
 錦糸町駅南口広場の中央に陣取って、のぼりを林立、街灯に照らされてまるでステージだ。
 教育労働者とユニオンの仲間の司会で地域労働者が次々と発言。ふだんはしゃべらない仲間がなかなか聞かせるアジテーション。
 また当初マイク発言に食ってかかってきた青年とも、路上討論になり、結果「民営化反対とかあなたたちの言ってることの8割は理解できた。もっと考えてみる」と態度を一変させた。またタクシー労働者にもビラをまき、反響あり。
 最後は、パネルやのぼりと大きなボードをかかげて、「大幅に賃金上げろ。こんな社会じゃ生きられない」「資本家なんて救済するな」と、青年の元気なコールで広場を練り歩き、ちょっとしたデモになり、圧倒的な注目を浴びた。
 賛同署名が30筆とチケット8枚。百万人署名が12筆。11・2集会参加を表明した人は中国人青年など3人になった。

 第6回札幌総行動で街宣・デモ・職場集会 北海道 J・S

 

 10月19日、第6回札幌総行動が行われました。タクシー労働者や国労闘争団など延べ85人が参加し、街頭宣伝や市内デモ、職場決起集会を連続して闘いぬきました。
 世界金融大恐慌に突入した今日、労働者が主人公の社会を実現する以外に労働者人民が生きていく道はありません。そのことを北海道労組交流センターの仲間は真っ向から訴えました。また、国鉄闘争の原点を守り抜き、11・2労働者集会へ結集することを呼びかけました。
 東北以北最大のタクシー資本である北海道交運グループの経営者は、燃料高騰や客の減少を理由に、この冬の燃料手当を2万円、独身者は1万2千円とすると言ってきています。資本は利益を確保した残りはこれしかないとしていますが、客の減少は歩合給の減少に直結しています。その上こんな金額では灯油1カ月分にもなりません。資本は勝手に管理職を増やす一方、労働者には凍死しろと言っているのです。タクシー労働者の怒りは爆発寸前です。
 交運での構内集会では、この春に24時間ストライキを打ち抜き、団結を強化・拡大した各労組の代表が資本に対する反撃を宣言しました。
 行動終了後の交流会では、この日の闘いの成功を確認した上で、闘争団の仲間との間では、国鉄闘争の方針をめぐって、4者・4団体による和解か動労千葉のように闘うのか、激しい議論にもなりました。
 この冬は、闘って闘いぬかなければ、何万何十万の労働者人民が凍死させられかねません。労働者階級が進む道は、体制内運動の限界を突き抜ける職場闘争の貫徹と国際連帯の発展であるとの確信を、さらに深めました。北海道の労働者は、タクシーの仲間を先頭に11・2に総結集し、麻生打倒の闘いに合流します。

 出会った日から仲間そういう力が街宣に 東京西部ユニオン 白石徹子

 10月12日、高円寺駅頭の2カ所をおさえて11・2集会大街宣をやりました。そこで決定的な情勢を切り開きました。まず、参加者が30人以上。その数で街頭を制圧して、青年が11・2初参加を確約し、東京西部ユニオンの学習会への参加が実現したことです。
 みんなで情勢をアジったり、途中から西部ユニオンの青年部長も呼んで、力を合わせてオルグしました。そのうち青年もだんだん闘志を燃やし始め、「職場では仲間がどんどん辞めている。不祥事も絶えない」「前の職場はきつく1年ももたなかった」と話してくれました。
 それを聞いて黙っていられません。「もう絶対団結しよう。チケット買ってよ!」とオルグしたら、すぐに買ってくれました。11・2集会当日の待ち合わせ時間・場所を決め、みんなで団結ガンバローをやりました。
 その青年が組合の学習会に参加! 『俺たちは鉄路に生きる2』の読み合わせ。最初は小声だった青年が、11時近くには腹からの声で読むようになりました。戦後革命期の話で盛り上がりました。もちろん『前進』も買ってくれました。
 初対面とは思えない、会ったその日から仲間です。街宣にはそういう力があります。職場でも「この人は絶対決起する組織者だ」と信頼してオルグしましょう。この金融大恐慌を迎え撃つ勝利者として登場しよう。団結したら勝てる! なぜなら労働者と資本家は絶対非和解であるからです。11・2を1万人でかちとろう!

 “全部ぶっ壊したい”この怒りを革命へ おおしま(30代・男性)

  怒りが収まらずどうしようもなく送らせていただきます。非正規で働き生きるものです。
 すべてをかけて闘ってきて病気になりました。病気になれば、まともに闘えません。
 病気になった瞬間から賃労働で食いぶちをかせぐことを考えました。日雇い派遣を経て、いまパートです。全力で働いて、正規職になろうとしています。
 しかし、現実は、適当に仕事をしている正規職をパートの私が助けている。しかし、賃金はその正規職は時給換算で私の3〜4倍。その正規職は私に礼の一言も言わない。
 私は職場の歓送迎会に参加したものの、会費の3000円すら払えない。みすぼらしいですよね。私。悔しいですよね。
 誰が悪いのか、はっきりしています。しかし、気持ちはそんなすっきりいきません。すべてをぶっ壊したい。全部、すべてをぶっ壊したい。死んだっていい。壊せるのであれば!!!
 こんなふうに思ってしまう私にも、パート・正規を問わず仲のいい仲間がいます。一緒にランニングしようとかハイキング行こうとか、私に正規職になるためにいろいろアドバイスしてくれたり。何より、職場に行くとうれしそうな顔で「こんにちは」と声をかけてくれる仲間がいます。
 資本による分断の結果非常に複雑な心情に陥りがちですが、マルクス主義の原理にたって、労働者階級自身の手によるプロレタリア革命をかちとるために自分も微力を尽くしたいと思います。

 労働学校で白熱討論11・2の組織者になる 京都 村越正樹

  10月19日、京都では4月から始めている労働学校の節目として、11月集会1万人結集に向けて学生と共同で労働学校の特別企画を持ちました。参加は30人。11月に向かって職場闘争を軸にどう闘っていくのか、白熱した討論になりました。
 三つの闘いの報告をベースに討論しました。
 10・17法大解放闘争に参加した学生は、当日の闘いのビデオを見ながらガンガンに法大当局を大衆的に追いつめたことを報告しました。ポイントは路線と団結の力で法大闘争を闘いぬき、文連がぶっ立ち、法大生と結合して闘い抜いたことです。あれだけの闘いをぶち抜いて逮捕者ゼロ――団結の力であると力説。この報告を聞いて、この間活動上の壁にぶち当たっていた労働者が「元気になった。11月集会の組織化のイメージがわいた」と発言しました。
 郵政労働者は、この間の小包亡失事故などは労働者の責任ではなく、業務破綻した当局の責任であると言い切りました。これまでの闘いは隣の労働者を獲得する視点が弱かったと反省。動労千葉の「絶対反対」の闘いをつかみ、小包亡失は、職場の誰もが遭遇する事故であり、業務破綻している民営郵政の弱点であることを確信し、転換しました。「勤務評価が平均70点以下とされ、基本給が4万円も下がった。職場闘争委員会を結成して徹底的に闘う」と宣言。
 国鉄労働者は、分割・民営化に反対して、02年まで本来業務を外されるなどの攻撃を受けましたが、動労千葉と連帯して国労の階級的再生に向けて不屈に闘っています。4者4団体路線批判を1047名闘争の歴史的階級的意義を明らかにしつつ、提起しました。
 三つの報告を受けて、それぞれの職場での闘いの壁や困難性を路線と団結の力で突破できることを確信しました。“全員が組織者として、階級の指導部として、職場で学園で登場して行こう!”と盛り上がりました。

 動労千葉労働学校を“見学”しての感想 北関東 大泉 顕

 先日の動労千葉労働学校を見学して、本当に色々なことを知ることができた。一緒に頑張ってる仲間がいると思うと、どんどん力というか勇気というか、そのような類のものがどんどんわいてくるような感じがしている。それをそぐ人間たちがいるのも事実だから、落ち込んだり悩んだり、そしてまた上記のような感情がわいてくることを繰り返しているから、身心頭ともに疲れるわけだが。
 何はともあれ、こういう感情を【団結心】とか【連帯感】、あるいは【一体感】と言うのだろうな。
 そういえば、好きなタレントが「君が頑張ってるから僕も頑張れるんだ」とか言っていたのを思い出した。
 ただ、翌日も朝早かったから、交流会を中座して出てきたのが残念だな。可愛い娘さんもいたし(笑)。
 まあ、日付またいでから帰宅、ちょっとしか寝ないでまた出勤というのはちょっとねえ。仕方ねえよな。どうせ休憩も満足に取れねえんだしな。
 最近、職場の周囲が少しずつではあるけれども、ようやく気付き始めてきたように感じる。
 今まではがむしゃらに突っ走ってきたようなもんだったけど、職場環境の周囲に気付き、何がおかしいのか? 何が問題なのか? とかいったところにも目を配って、それを改善するにはどうしたらいいのかといったことも考えるようになってきたと思う。
 まあ、もっとも、部下の訴えを簡単に退けてしまう問題意識の低い上司もいるから、改善がなされるわけではないがね。

 労働者の怒り黙殺の体制内地域合同労組 鳥取・青年労働者 立花悠希

 私は、会社側によるパワハラ・退職強要、そして不当解雇で受けたトラウマを克服して、同時にそれに対する体制内地域合同労組の黙殺を総括しつつある。
 第一に、私は1年前のパワハラ・退職強要に対する職場闘争に一人から決起したということだ。あの会社側による無意味な業務命令とパワハラに対して、満腔(まんこう)の怒りを込めて抗議し、事実上のストライキとして欠勤・出勤拒否。会社側との非和解的な闘いの号砲を上げた。
 第二に、新社会党のダラ幹連中がいる体制内地域合同労組には労働運動を語る資格はない!
 彼らは、「あなたが大の字になって、自ら敵の銃弾を浴びて自爆した」と言い放ち、「団交申し入れをしたとしても、会社側が団交に応じるか分からない」と敗北主義を明け透けに表す。
 「現場労働者の怒りを共有せず、ともに団結するための感性を研ぎ澄ます努力をしない組合は相談活動すらできない」と一喝した。彼らは労働者の怒りと闘いを低め、資本の奴隷になることを強制しているのだ。
 第三に、彼らは資本との闘いから敵前逃亡して、解雇撤回の原則を投げ捨てている。「残業と労資協調を拒否したあなたが解雇されて当然」「会社側があなたにパワハラ・退職強要したとしても、あなたは出勤していないから解雇されて当然」などと強弁して黙殺した。動労千葉派である私と、4者4団体路線派である彼らとは1ミリも相入れない。体制内と完全決別して引導を渡してやる!
 私の全身から体制内改良主義がベリベリとはがれ落ちていく中、ゆうメイト雇い止め、懲戒解雇に対して渾身(こんしん)の闘いをしている仲間の激しい怒りを共有し、郵政民営化絶対反対とJP労組体制内指導部打倒の闘いに連帯する。ともにJPS=トヨタ式を粉砕しよう!
 ともに11・2結集による国際連帯をして、4者4団体による「国鉄闘争敗北宣言」を粉砕し、高らかにインターナショナルを大合唱してデモによる大進撃をしよう!

 獄中から 団結を圧倒的な量に変え増田体制倒す時 大阪市大 後藤玲子

 間に合うか分からないけど、10・17法大集会への結集を訴えます。
 10・17法大集会には、法大の現実に怒りをもつすべての学生・労働者が結集しよう! 法大闘争は2年半、ただ団結だけを求めて闘ってきました。この団結は、法大の暴力支配をぶち破る強さ・質を持ちました。
 今、この固い団結、何にもゆるがないこのすばらしい団結を、圧倒的な量に変えて、本当に増田体制を倒す時に来ています。
 当局が勝手にルールを決め、学費を上げ、好きなように学生の人生を変えていく。これに逆らえば暴力・脅しで抑え込み、それに屈しなければ逮捕・処分で大学から追放する。
 これは今、すべての労働者が直面している現実と同じです。資本家の都合で法律もルールも変え、労働者・人民が死のうが構わない。こんな社会から、大学も職場も世界も労働者階級が権力を奪い返す時です。10・17法大集会で、増田体制を打倒して、社会を労働者の手に奪い返す大号砲にしよう! そして11・2集会1万人からゼネストへ!(法大5・29デモ弾圧裁判被告/東拘在監)
(写真 絵/東北大学 内田晶理【東拘】)

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週刊『前進』(2365号6面2)(2008/10/27 )

 法大弾圧裁判 5・29デモ弾圧1G

 握手が「不正連絡」?!

 中島君が懲罰を弾劾

 10月22日、法大5・29デモ弾圧裁判(第1グループ)の第3回公判が、東京地裁刑事第15部(稗田雅洋裁判長)で行われた。
 冒頭、全学連副委員長の中島敦史被告(広島大学)が意見表明を要求した。中島君は、9月29日の第1回公判の終わりに「傍聴人と握手をし、不正連絡を行った」という言いがかりを東京拘置所の職員につけられた。暴力的に法廷から引きずり出された上、7日間の「閉居罰」が科された中での出廷だ。
 「閉居罰」とは、弁護人以外との面会や通信と、読書・自弁・ラジオ・日中に横になることの禁止のうえ、運動と入浴も週1回に制限される。入り口に向かってただ座り続けることを強制されるという許し難い懲罰なのだ。
 法廷に入り込んだ東拘の職員が被告人の言動をチェックし、拘置所に戻ってからデッチあげによる懲罰を科すことなど許されるわけがない。この日も、18人もの東拘職員が被告人の両脇や周囲に配置されている。
 中島君はまっすぐ裁判長を見据え、「すべての責任は、5カ月もの不当な勾留と東拘職員による重戒護を認めている裁判所にある。裁判官の指揮する法廷で起きたことで、こんな人権侵害が許されるのか。私には団結があり、革命家として不正連絡など無用だ。手を握っただけで、不正に連絡できる超能力もない。被告人の萎縮(いしゅく)を狙った悪意に満ちた暴力をやめよ。裁判への不当な介入とサンドイッチ戒護をやめさせよ。直ちに釈放せよ!」と要求した。
 森川文人弁護人も「このような戒護は必要ない。ただちにやめるべきだ」と意見を述べた。
 裁判長が「東拘職員による戒護権を認める。懲罰を阻止するための措置をとらない」と言い放つと、7人の被告人と傍聴席から怒りの声がたたきつけられた。

 検察側証人、次々「訂正」

 法廷には、3人の公安警察官が検察側証人として登場した。
 1人目の上田幸永は麹町署の公安刑事だ。法大市ケ谷キャンパスの実況見分を行い、5・29デモの状況を調書にまとめたという。しかし、検察官の主尋問に答えて最初に言ったことは、「訂正がある」だ。「学生が侵入した法大58年館の入り口を間違えて記載した」という。建造物侵入の実況見分で、肝心の「侵入」場所を間違えたというのだ。
 森川弁護人から「間違いに気づいたのはなぜか」と問われると、「捜査主任官から言われた」と答え、「正しい侵入場所は、大学職員の猪脇和夫の立ち会いであらためて聞いた」と言う。だが、そんな伝聞ばかりでは何も証明できない。
 さらに「全学連」が侵入したと説明するだけで5・29デモの参加者すら特定できない。法大生の闘いをも意図的に抹殺するデッチあげ調書だ。
 次は麹町署の公安刑事の太田善昭だ。太田は、逮捕当日の写真を使って、学生の着ていた服を特定する報告書を作成したという。あまりにもデタラメな公安刑事の報告書に、検察官も苦しまぎれの対応だ。
 検察官の主尋問は、ここでも訂正から始まった。「立証趣旨を変更し、逮捕当日に撮影された写真であることを証明したい」という。当然だ。肝心の写真が、いつ、どこで撮られたものか不明なのに「当日の服装」など特定できるわけがない。
 太田は井堀哲弁護人の質問に「撮影した状況は見ていない」と答えた。検察側の立証は完全に破綻した。
 3人目は、警視庁公安一課の久田秋彦だ。久田は、警視庁公安部の課長川島勇二の命令で、5・29デモの当日、朝7時30分から外濠校舎前の土手でビデオカメラを構えていた。撮影は昼休みデモが正門前を出発する午後1時30分ころにまで及んだ。
 西村正治弁護人が「大学に通ってくるすべての学生が撮影されている。問題だと感じなかったか」と尋問。「上司の命令どおりで、問題ない」と久田は答えた。久田は
外濠校舎入り口と正門周辺を見渡せる土手から6時間以上もひたすら学生を無差別に盗み撮りしていた。こんな違法なビデオ映像など断じて認められない。
 公安刑事どものデッチあげた「証拠」のデタラメぶりは許し難い。次回は、ビデオ撮影を行った法大職員、永島博文、小澤雄司、猪脇和夫が出廷する。学生への人権侵害をやめさせ、弾圧をとことん粉砕しよう!

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週刊『前進』(2365号6面3)(2008/10/27 )

 爆取差し戻し審 3同志が裁判所を追及

 “違法収集証拠を排除せよ”

 10月20日、迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧裁判差し戻し審第8回公判が東京地裁刑事第20部(林正彦裁判長)で行われた。
 冒頭、板垣宏同志は「公判日程や公判内容など重要事項を、被告の参加できない裁判所・弁護団・検察の3者折衝の場で決めるのは、裁判の当事者主義と公開裁判の原則に反し認められない。法廷の場で決めよ」と裁判所を鋭く弾劾した。
 須賀武敏同志は「岡田鎮也(元大阪府警警察官)の反対尋問をとおして、橿原借家関係証拠が本件とも私たちともまったく関係がない違法収集証拠であることが明らかになった。押収されたとするメモは、実際に橿原借家に存在していたかどうかも不明だ。この捜索は86年の大阪府警本部砲撃事件捜査を口実にしたもので、朝日新聞(89年2月9日付)では『府警本部に発射された迫撃弾と同型の設計図押収』と報道されているが、居住者は逮捕も起訴もされていない。メモは特定の事件の証拠となるようなものではない。そのようなメモについての証人調べは無意味であり、許せない。証拠排除せよ」と強く要求した。
 十亀弘史同志は『気骨の判決』(新潮新書)という本を紹介し、「1942年、東条政権が翼賛体制を完成させるために大がかりな選挙妨害を行ったことに対し、全国で『選挙無効』の訴訟が起こされた。ほとんどの司法当局が事実調べを行うことなく『原告敗訴』判決を出す中で、ただひとり吉田久大審院判事は、あらゆる妨害に屈せず、事実審理を尽くし、『選挙無効』判決を出す。たしかに気骨の判事だといえる。しかし、この判事は、ただ法律に従っただけのこと。私たちの裁判はきわめて単純。一審判決のように法と論理に従えば無罪とされるほかにない。裁判所は刑訴法に従い、事件は証拠で判断せよ」と鋭く迫った。
 この後、岡田に対する3回目の反対尋問が行われた。その結果、証人としての信用性がまったくないことが明らかになった。福嶋裁判での証言と本公判での食い違いを十亀同志に具体的に追及されると岡田は傲岸(ごうがん)にも「裁判所の聞き間違いか、言い間違い。今の証言が正しい」と居直り、逆にデタラメさを強烈に印象づけた。
 続いて吉田喜平(元警視庁公安)が登場。内山茂樹弁護人が反対尋問を行った。吉田は、橿原借家から押収されたというメモの再押収を行った警察官。吉田は本件事件捜査の実働部隊指揮者の立場にあったにもかかわらず、警察内部での情報交換などについての尋問であいまいな態度をとり続けた。ただ自分が1986〜87年当時、井川周辺に実験場があるのではないかと思ったとか、橿原借家メモの中の地図について青木幸雄が「井川じゃないのかな」と話していた、などと供述した。また、この地図と井川を結びつけるにあたって、メモ記載の気温や地形が実際とは違うのではないかと警察内部で問題になったと供述した。井川関連説はデッチあげなのだ。
 次回も引き続き吉田に対する反対尋問を3同志が行う。11月12日の第9回公判に集まろう。

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週刊『前進』(2365号6面4)(2008/10/27 )

 日程 法大裁判に集まろう!

★10月29日(水)5・29デモ弾圧裁判Aグループ
  第2回公判 午後1時15分開廷
★11月5日(水)5・29デモ弾圧裁判@グループ
  第4回公判 午後1時15分開廷
★11月10日(月)5・28「暴行」デッチあげ裁判
  第5回公判 午後1時30分開廷
★11月13日(木)5・29デモ弾圧裁判Aグループ
  第3回公判 午後1時15分開廷
★11月19日(水)7・24法大弾圧裁判
  第3回公判 午後1時30分開廷
★11月20日(木)5・29デモ弾圧裁判@グループ
  第5回公判 午後1時15分開廷
★富山大ビラまき弾圧裁判(富山地裁)
  第3回公判 11月11日(火)午前10時開廷

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週刊『前進』(2365号6面5)(2008/10/27 )

 日程 迎賓館・・横田爆取デッチあげ弾圧差し戻し審

 第9回公判 11月12日(水)午後1時15分開廷
 ◎東京地方裁判所

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