ZENSHIN 2008/07/28(No2353 p06)
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週刊『前進』(2353号1面1)(2008/07/28 )
革命勝利へ闘う党を建設し労働運動をつくり変えよう
青年労働者・学生に訴える
8・3革共同集会に総結集を
8・6広島―8・9長崎と8・15闘争へ
法大闘争、不屈の勝利へ460人が集う 3万法大生の総決起へ”団結がんばろう”(7月24日 東京・中野)=記事2面
「法大弾圧ぶっとばせ!全国集会」が7月24日、なかのZERO小ホールで開かれ460人が会場を埋めた(記事2面)。この日の集会直前には全学連の内田晶理(てるまさ)君が、集会終了後にはさらに2人の学生が、いずれも建造物侵入容疑で中野駅頭で不当逮捕された。この絶対に許せぬ暴挙をはね飛ばし、7・24法大集会は怒りあり、涙あり、爆笑ありの実に感動的な集会として大成功した。不当起訴されて獄中にある17人の学生、24日に逮捕された3学生をただちに奪還しよう。すべての学生・労働者が法大闘争をともに闘い、そして絶対に勝利しよう!
法大闘争3人不当逮捕弾劾
青年労働者、学生のみなさん。革命的共産主義者同盟、マルクス主義青年労働者同盟、マルクス主義学生同盟に入って一緒に革命運動を闘おう。
資本主義の非人間性は極まっている。われわれ労働者は本当に使い捨てのモノかレンタル商品のように扱われている。
非正規雇用の割合は過去最高の35・5%、多くの青年労働者が結婚も家も望めず、時給いくらの24時間眠らぬ職場で酷使されている。正規雇用の労働者も、わずかな雇用の安定と引き換えに、きついノルマ、長時間・過密、驚くほど低賃金で朝から晩まで働き、家に帰って眠るだけの生活。
「心の病」の労災が急増し、過労自殺は過去最多、「働く環境はもう限界」「逃げないと過労死」の声が満ちている。
国内企業の経常利益は03年度の36兆円から3年後には約54兆円へ史上最高に膨らんだ。上場企業の株主還元は12兆円、03年度の6兆円からわずか数年で2倍だ。
もう、こんな資本主義のもとでは1日も生きていたくない。青年労働者は資本主義と本当に非和解だ。『蟹工船』と同じように、職場では、一握りの資本家が多数の労働者を酷使し、ボロもうけ。生産手段を社会的に独占している資本家階級が労働者から過酷な搾取を行っているのが資本主義社会なのだ。
『蟹工船』のように、労働者が自らの置かれた現実を拒否し、職場の壁を越えて労働者階級として団結し、資本主義を粉砕するのが革命だ。革命運動は、労働者階級が自らの力で資本主義社会を変革し、自己を解放する運動だ。
すべての社会的富を生産しながら、動物としての自己の維持しか与えられない労働者――この労働者が階級として社会的に団結し、資本家階級を粉砕して、商品となっている自己を解放し、人間が人間として生活し、生産する社会関係をつくり出すのが革命だ。人間がその労働を自由に行使し、人間の可能性をなんの制約もなく発揮できる社会をつくろう。
資本主義はもはや歴史的な生命力を喪失し、なんの展望も示すことができない。資本主義の存亡に直面する中で開催された北海道洞爺湖サミットは、何ひとつ「対応策」も「展望」も示すことができなかった。
他方で世界中の労働者や農民は生きるための闘いに立ち上がり、階級対立は非和解的に先鋭化している。労働者階級の解放を求める闘いは、巨大なエネルギーとなって、国際階級闘争の新局面を切り開いている。
この労働者の怒りと行動力と結合するのがマルクス主義だ。労働者階級こそ、資本主義を打倒して、労働者権力を打ちたて、新しい社会を生み出すことで人間解放を実現できる階級だ――この論理を思想として指し示したのがマルクス主義である。
マルクス主義こそ労働者の理論だ。韓国、米国、欧州、日本、世界中で問題になっているのはマルクス主義なのだ。労働者を蔑視したり、軽視する思想を一掃して、マルクス主義を労働者の理論として獲得した瞬間に、労働者階級は必ず勝利できるのだ。
この革命の思想、革命の目的を、現実の資本主義社会の中で体現し、人びとを結集する人間集団が革命党だ。労働者階級の中で、革命という明確な目的と路線的展望を持ち、労働者を階級として組織し、資本家階級打倒の革命勝利まで責任を持つ、それが革命党だ。労働者階級の中で、革命を目指す最も意識的な団結形態、それが革命党だ。
すべての青年労働者、学生に呼びかけたい。労働者の理論であるマルクス主義の旗のもと、革命勝利まで闘う労働者党を一緒につくろう。8・3革共同集会は、革命を目指す労働者党を新たに建設する党大会だ。
職場から労働者の大反乱を
マル青労同に入って、日本の労働運動を階級的につくりかえよう。
今日の青年労働者の現実を生み出しているのが連合や全労連などの体制内労働運動だ。
連合が日本の労働組合のナショナルセンターとして結成されて早20年。総評を解体して官民統一組織として誕生した連合は約680万人の組合員を擁する世界有数の組織だ。だがこの連合のもとで日本の労働者は深刻な後退を強いられてきた。
連合は、労使協調路線のもと、政府や財界の行政改革や規制緩和に全面協力してきた。賃労働と資本の対立を否定し、労使が協力して、企業の発展を目指すという労働運動だった。連合は90年代、派遣労働の製造業への解禁や裁量労働制、時間外・休日・深夜労働などの規制緩和を次々容認してきた。それは日経連の「新時代の日本的経営」(95年)路線に全面屈服するものだった。
これこそがトヨタやキヤノン、松下などの工場の現実をもたらした。工場で働く労働者の半数が期間工や派遣、請負の非正規雇用だ。派遣労働者はほとんどが時給制で、派遣先の都合で配属先や勤務時間が変えられ、簡単に解雇される。
資本家階級は、やりたい放題の搾取と抑圧を労働者に強いている。それに対して連合や全労連は、資本家の側に身を置き、会社の労務担当に成り下がっている。「会社あっての労働者」「労働者は団結できない」「闘えば会社が他社との競争に負ける」――これが体制内労働組合の思想だ。
連合や全労連の労働運動では、労働者と資本家という階級対立の芽は摘み取られ、せいぜい労働者の利害を代弁する利益団体として選挙で民主党や共産党を応援するくらいだ。それが労働者になんの役にも立たないことは現実が示している。資本主義の枠内での労働者の地位向上、利益の追求という労働運動は完全に破産しているのだ。
体制内を打破する労働運動
新自由主義は、バブル崩壊と世界金融大恐慌、インフレを招いた。資本家階級は、クビ切り、非正規雇用化、賃下げ、長時間・過密労働を労働者に強いて生き延びようとし、「クビ切りや賃下げをのまねば会社が倒産する。自治体が破産する」と恫喝している。体制内労働運動はそれに思想的、路線的、実践的に屈服している。
体制内労働運動を打破する労働運動を職場に登場させよう。職場で労働者の階級的反乱を組織する労働運動をやろう。労働者と資本家の階級対立は何よりも職場にある。
社会の中で実際に労働を担い、巨大な生産力を生み出しているのは労働者だ。資本家は労働者に依存し、それをかすめ取っているに過ぎない。工場で製品をつくっているのは労働者だ。運搬や販売、医療や福祉、行政や学校もすべて労働者が動かしているのだ。だが、生産の主体的存在にもかかわらず労働者は、資本主義社会では分断され、互いに競争させられ、資本家に支配され、一握りの資本家の利潤のために生産が行われている。
資本主義のもとで分断された労働者を社会的(階級的)に結びつけるのが労働組合だ。労働者は団結して、資本と闘う中で、救済の対象ではなく主体として新たな社会を建設し、運営する能力を形成する。これが労働者階級の社会的力だ。労働者のこの力を覚醒させる労働運動をやろう。
「闘っても勝てない」という体制内労働運動の常識を打ち破って労働運動に展望を示して、今日その限界を突破しつつあるのが動労千葉だ。
20年前の国鉄分割・民営化こそ、日本における新自由主義攻撃の出発点だった。JRに採用されるのは30万の職員のうち20万人。3人に1人がクビの恫喝と対決して民営化絶対反対のストを闘い抜いたのが動労千葉だ。
20年経ってJRは破綻(はたん)寸前だ。組合破壊と利益最優先に血眼になってきたJRは20年以上、駅の専門職を養成せず、検修や保線職場を次々と丸投げ外注化を行ってきた。それが尼崎事故に象徴される安全の崩壊と駅要員のパンクをもたらしている。
JRは、開き直り的に全面的な外注化=契約社員導入を始めている。その核心がライフサイクルだ。中堅運転士を駅に送り込み、駅は管理者と運転取り扱い責任者を除き、すべて非正規の契約社員にするのがJR会社の計画だ。駅は列車の運行や安全確保の要(かなめ)なのに素人同然の駅員しかいなくなる。
他方で運転士は、いつ駅への配転命令が出されるのか分からない。生活設計も立たず、不安を抱えながらの乗務。そこから逃れるためには仲間を裏切って指導員や司令員になるしかない。職場は足の引っ張り合いと疑心暗鬼が横行する。
労働者を将棋の駒のように扱うJR会社。ライフサイクルの対象となる平成採や若い契約社員とJR会社は、本当に非和解の関係にある。これは、JR総連が乗務員勤務制度の改悪、業務外注化などを次々受け入れてきた結果なのだ。
動労千葉の平成採獲得の闘いは、史上最悪の体制内労働組合=JR総連を打倒し、新自由主義の出発点である国鉄分割・民営化を破産に追い込む歴史的な展望を切り開きつつあるのだ。この闘いと一体で国鉄1047名闘争を再生しよう。
全国の職場に動労千葉派を
JRは、新自由主義、民営化、組合破壊、外注化、非正規雇用化……日本と世界の労働者階級が直面するすべての問題が凝縮する。ここで動労千葉が民営化との闘いで勝利を宣言し、青年労働者の反乱を呼びかけ、組織拡大で総括する闘いに入ったのだ。
JRの現実は、郵政・教育・自治体・医療・福祉・民間……あらゆる産別・職場の現実であり、労働運動の課題だ。動労千葉派の労働運動潮流を全産別・職場でつくり出そう。どんな産別・職場でも資本と労働の非和解性に基づく階級的団結は必ずつくれる。「労働運動の力で革命やろう」の旗のもと、体制内労働運動を打倒する労働運動をつくりだそう。革共同、マル青労同に結集し、革命家として、階級的労働運動を組織しよう。
8・6広島ー8・9長崎反戦闘争、8・15闘争に立とう。11月労働者1万人決起へ闘おう。
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週刊『前進』(2353号1面2)(2008/07/28 )
本部打倒・屈服和解粉砕へ
国労大会決戦に決起しよう
国鉄1047名闘争は、国鉄・分割民営化との闘い以来の最大の決戦に突入した。和解の名による解体の危機を、現場からJR体制を撃つ巨大な反転攻勢に転化しよう。7月30、31日の国労大会は、屈服的和解を断じて許さず、解雇撤回の原則を貫き、どん詰まりの危機に立つJR体制打倒へ前進する、日本の労働運動の未来をかけた歴史的決戦となった。総力でこの決戦を闘おう。
権力に全面降伏した4者4団体
7月14日、東京高裁で開かれた鉄建公団訴訟控訴審で、南敏文裁判長は原告団と鉄道運輸機構(旧鉄建公団)の双方に裁判外での話し合い解決を提案し、7月15日、冬柴国交相は裁判所の勧告を「お受けし、その努力をすべきだ」「誠心誠意、解決に向かってやるべきだ」と記者会見で発言した。これを受け、4者・4団体は7月17日の声明で「南裁判長の提案を受け入れ、誠意をもって交渉に応じる」と呼応し、冬柴発言に対しても「感謝し、歓迎の意を表する」「大臣発言を真しに受け止め誠実に対応する」と政府への恭順を表明する全面屈服の恥ずべき姿をさらけ出した。
国鉄分割・民営化への怒りを忘れ、被解雇者1047名の労働者としての誇りを敵階級に売り渡した4者・4団体の政治解決路線は、ついにここに行き着いたのだ。
この和解策動の背後にあるのは、1047名闘争を今ここで何があっても解体しなければならないという、国家権力とJR資本の危機にかられた反動的決断である。
敵は一切の余裕を失い、1047名闘争をたたきつぶさなければ、JR体制もろとも資本主義体制自体が吹き飛ばされるという危機感に駆られ、1047名闘争解体に向けた最後の手段と位置付けて、今回の和解を仕掛けてきたのだ。
だが、日本において国鉄分割・民営化から始まった新自由主義の攻撃は破産を深め、JR体制も至る所で破綻をあらわにしつつある。国鉄分割・民営化以来20年、大半の青年労働者が不安定雇用に突き落とされる中で、ついに巨大な怒りが爆発し始めた。敵が一番恐れているのは、1047名闘争が青年労働者の怒りと結合し、その結集軸となることだ。しかもそれは、平成採の青年労働者の動労千葉への結集としてすでに現実に開始されている。そこに1047名闘争勝利の展望がある。
JR体制打倒に勝利の道がある
ところが国労本部はこの攻撃の最悪の手先に転落し、今大会で和解反対の声をことごとく圧殺しようと策している。
国鉄1047名闘争は、JR資本と真っ向から闘い続ける動労千葉とともに、JR体制を食い破り、あくまで分割・民営化反対闘争を継続して、解雇撤回の原則を押し貫く決定的闘いだ。1047名と動労千葉を始めとするJRの現場労働者の不屈の闘いこそが、JR体制を崩壊の瀬戸際に追いつめたのだ。
尼崎事故に示される安全の解体、極限的合理化による要員問題の噴出、何より分割・民営化以来、労働者支配の要をなしてきたJR資本とJR総連の結託体制の崩壊の中で、平成採の怒りの反乱を抑え込んでいた最後の止め金は今まさに外れようとしている。JRをめぐる情勢はすさまじい大流動に突入した。平成採の青年労働者の動労千葉への結集は、その氷山の一角にすぎない。1047名闘争の本格的発展の中にこそ、それを数倍、数十倍に拡大していく力がある。
今必要なのは、動労千葉と1047名の真の団結の形成だ。5・27臨大闘争弾圧被告団のように、職場からJR資本と権力を撃ち、国労本部打倒へと突き進む不屈・非転向の闘いの爆発だ。
全国から国労大会に結集し、本部打倒・屈服和解粉砕、JR体制打倒へともに断固闘おう。
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週刊『前進』(2353号2面1)(2008/07/28 )
法大弾圧粉砕へ全国集会 増田総長体制打倒へ戦闘宣言
感動と熱気で新たな闘い誓う
“学生の手に法大を奪還する”
「法大当局は生かしちゃおけない。だからおれは闘い続けますよ!」「人生をかけて法大闘争に勝利する」「法大弾圧を粉砕する力は、おれたち自身の中にある。おれたち一人ひとりが全力で立ち上がることにあるんです」――学生のほとばしるような訴えに会場全体が熱くなり、ひとつになった。そして参加者の誰もが「法大闘争に絶対に勝利しよう」と誓いあった。
7月24日に開かれた「法大弾圧ぶっとばせ!
7・24全国集会」は、3・14法大弾圧を許さない法大生の会、法政大学文化連盟、5・28〜29法大弾圧救援会の共催で開催された。会場には5・28〜29弾圧で逮捕された全国の学生、被告団家族、法大弾圧裁判弁護団、学生とともに闘ってきた青年労働者、法大OBなど460人が集まった。
冒頭、司会の法大生から内田晶理君不当逮捕の事実が伝えられた。会場の怒りが爆発する。司会の女子学生は「起訴された17人と内田君、あわせて18人を奪還する集会としてかちとろう!」と呼びかけた。
基調報告は、法大法学部の久木野和也君(無期停学処分者)だ。久木野君は、入学以来の法大と法大生への自らの思い、学生会館解体(04年)への怒りと悔しさ、そしてすべての怒りを解き放って闘いぬいてきた06年3・14弾圧以来の2年余りの激闘を振り返った。そして「この闘いの中でつくりあげてきた団結があれば絶対に負けることはない」と語りきった。実に勝利感と展望にあふれた基調報告となった。そして久木野君は、@法大キャンパスを解放する10・17法大集会への結集、A5千万円カンパ、B獄中学生の年内奪還の3つの方針を提起し、「逮捕・処分を恐れず法大のように職場・キャンパスで闘おう。そして、すべての力を法大に結集し、法大闘争をともに闘おう」と呼びかけた。
続いて07年4・27法大弾圧被告の友部博文君、5・28〜29弾圧逮捕者が次々と登壇。友部君は「われわれはがまんの限界だ! 法大当局はもう倒すしかない」と宣言。5月28日に逮捕され、釈放をかちとった織田陽介全学連委員長は「この弾圧との闘いに勝つか負けるかが、歴史の分岐点だと本当に思っている。ここで負けたのが戦前の歴史です。絶対に勝たなきゃいけない」と熱烈なアジテーションを発した。
(写真 “獄中の仲間を奪還するぞ!”5・28〜29弾圧で逮捕された学生が壇上に勢ぞろいした【7月24日 東京・なかのZERO小ホール】) 獄中の学生の年内奪還へ5千万円カンパ呼びかけ
集会の中で、文化連盟の学生が制作した法大闘争記録映像が上映された。あまりにひどい法大当局の弾圧、そして陰湿ないやがらせに怒り、悩み、苦闘しながらも怒りを爆発させて決起している学生の姿が感動的に描き出された。
集会の後半には、まず法大弾圧弁護団から森川文人弁護士、西村正治弁護士、藤田正人弁護士、河村健夫弁護士が登壇した。森川弁護士は「逮捕された学生は、ぜんぜん負けてない。逆に僕たちが学生に励まされて『よし、一緒にやろう』という気になってます」と述べた。
続いて全国から駆けつけた被告団の家族が発言。大阪市大の山本進君のお母さんはこの日、法大キャンパスに行き、暴力職員と実力で闘いながら抗議行動を貫徹しての登壇だ。「文化連盟の学生のみなさんの闘い、S君の170時間のハンストには本当に感謝しています。ひとりの人間として法政大の現状を許しておけない」と宣言。別の家族は「私も法大のOB。私のいたころより、今の法大のほうがずっと素晴らしい。私の連れ合いが人生をかけて法大で闘い、ここまでの闘いをつくってきたことを誇りに思う」と発言した。
カンパアピール、救援連絡センターの山中幸男事務局長のあいさつ、動労千葉の繁沢敬一副委員長、学生とともに闘ってきた青年労働者4人の連帯アピールが続いた。法大OBでもあるコメディアン松元ヒロさんは会場全体に大爆笑をまき起こしながら、学生たちへの熱い思いを語った。
集会の最後に、文化連盟の学生が演壇に勢ぞろいして決意を表明。集会の盛り上がりは最高潮となった。(発言別掲)
7・24集会は、法大闘争の”新たな戦闘宣言”だ。参加者は、法大・増田総長体制を打倒し、すべての学生・労働者の力で法大闘争に勝利しようと誓った。そしてそれは、資本主義・帝国主義打倒のプロレタリア革命に向かう闘いと同義であることを確認しあった。
(写真 被告団家族も「ともに闘う」と決意表明。会場を埋めた参加者から大きな拍手がわきおこった)---------------------------------------------------
週刊『前進』(2353号2面2)(2008/07/28 )
“この仲間と勝ちたい”
文化連盟・法大生の決意(要旨)
「法大弾圧ぶっとばせ!7・24全国集会」での法政大学文化連盟・法大生の決意を紹介します。(編集局)
「文化連盟は一人も見捨てない! これ以上の大学の暴挙は許さない」と文化連盟が決意
●文連委員長S君
大学はもっと自由でいいはずです。そこに社会の可能性があるはずなんです。法政大学の理事会は、自分たちが金をもうけるためにそういうものを奪っている。これは結局、全体主義、戦争へと行き着く。こんなのは絶対に許してはいけない。
2年間で86人の逮捕。異議申し立てをしたら、それが罪なのか。おかしいじゃないか。おかしいことにおかしいと言って何が悪いのか。こんなわけのわからない大学、本来つぶれるべきなんです。逮捕された人を全員奪還し、文化連盟は最後の最後まで闘います。
●文連副委員長O君
中核派系全学連の人たちを次から次に建造物不法侵入などで逮捕し、見せしめにして、われわれ一般学生の批判の精神をつもうとしている。僕は哲学科の学生なんですが、法政大学には牧野英二というカント研究者がいます。こいつの授業を受けてたら授業中に言ったんですよ。「哲学科の学生は批判精神を養え」と(笑)。おれ、言われたとおりにやっちゃったわけです。友部先輩の逮捕を題材に、大学を批判する文章を書きました。そうしたら処分ですよ。それからというもの、当局はおれを目の敵にして、あげくの果てに友人とのケンカにまで介入して停学2週間の処分。うちの大学はほんと刑務所です。こんな状態を見て見ぬふりできません。だって、批判精神を養わなければいけないからね。
●M君
2年間で86人の逮捕。この一点だけを取り上げても、今の法政大学は尋常ならざる環境だというのがわかる。それだけではなく、当局は入校チェックとか実に陰湿な嫌がらせをやっています。いやらしい、いじめに近いようなことを。
5月20日にわれわれは立ち上がったわけですが、その時の文化連盟のビラにこういう言葉があります。「文化連盟は一人も見捨てない。これ以上の大学の暴挙は絶対に許さない」と。ある時は剛にある時は柔に、硬軟織りまぜて文化連盟は法政大学闘争をこれからも貫徹していきたい。
●Kさん
今、このステージの上に私の仲間がいます。会場にも法政大学の仲間が来ています。今の法政大学の状況の中で、学生が立ち上がるのはものすごい重圧です。その重圧の中でも、こうやって立ち上がっている仲間がいます。ここにいる仲間は処分を辞さず、キャンパスの中に立っています。
どんなに弾圧されても、どんなに規制されても、ものすごい監獄のような大学の中でも立ち上がって声を上げる仲間がいる。けっしてゼロにならない。ここにものすごい展望がある。私はこの仲間とともに突き進んでいきたいし、この仲間とともに本当に勝ちたい。
そして、10月17日、本当に力関係をひっくり返すような大集会をともにつくっていきましょう。
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週刊『前進』(2353号2面3)(2008/07/28 )
電機連合大会を批判する
賃下げと非正規化推進する新自由主義攻撃の先兵倒せ
7月3〜4日に大阪市内で開かれた電機連合の第56回定期大会は、その反動的本質を満天下に明らかにした。物価高騰で賃金闘争が課題になっているにもかかわらず、賃金闘争を否定する「第6次賃金政策」の草案を提起し、秋葉原事件で社会問題となっている派遣・請負労働についても、「電機産業の発展には(派遣・請負は)不可欠の存在」などとうそぶいて、派遣・請負労働者に敵対した。全国労組交流センターの労働者は会場前に登場し、新自由主義攻撃の先兵となっている電機連合中央打倒を熱烈に訴えた。以下、電機連合大会の反動的本質を暴露する。
全国労組交流センターの労働者は電機連合大会の1日目の7月3日に登場し、決起を訴えた
秋葉原事件が突きつけるものは何か
6月8日に東京・秋葉原で無差別に17人が殺傷される事件が起きた。容疑者は25歳、人材派遣会社・日研総業に雇用され、トヨタ自動車グループに属する下請け会社に派遣されていた青年労働者だった。この事件は、一人の人間を機械や材料と同じく会社・資本の使い勝手で、いつでも首切り自由にして”モノ”のように扱い、人生の展望がまったく見えない不安な低賃金で使う、派遣労働という働かせ方がいっさいの原因だ。
この派遣労働という働かせ方は、自動車資本だけの問題ではない。電機資本でも生産現場の正社員を大量に派遣・請負労働者に置き換えることでばく大な利益を上げてきた。実際、電機連合に加盟する企業の組合員数は現在、約62万人で、ピーク時よりも20万人以上減っている。その一方で、電機産業で派遣や請負などで働く労働者は50万人を超えるという。
このように派遣・請負労働が大きな位置を占めるにいたった責任は、自動車・電機などの巨大独占資本とともに、それと結託した電機連合中央などの体制内労働運動指導部にある。彼らは「希望退職」や「出向・転籍」などのリストラを資本と一体で推進し、正社員を派遣・請負労働者に置き換えてきた。電機の組合員が20万人も減少したのはそのことの証明だ。
大会の中で中村委員長は、「近年、電機産業の職場では、派遣や請負労働者が多く活用され、電機産業の発展には不可欠な存在」になったと述べ、「このことを踏まえて……公正な労働条件の実現と労働組合組織化」に取り組むと主張した。
なんたる言いぐさか。中村は、派遣・請負労働を「電機産業の発展には不可欠」などと言って、それを前提にしている。青年労働者に”永遠に派遣・請負のままでいろ”と言っているのだ! そこで語られる「公正な労働条件の実現」とは、派遣・請負の固定化のためであり、「組織化」とは青年労働者の決起を未然に抑え込むためのものだ。ふざけるな! 青年労働者が求めているのは、派遣や請負などという働き方の撤廃であり、それでしか成り立たない社会の革命なのだ。
団結破壊と賃下げの第6次賃金政策
大会では、「『職種基準による個別賃金要求方式』の拡充と公正な賃金決定を目指す」と称して「第6次賃金政策」の草案が提案された。第6次賃金政策の核心は、電機連合が、ついに賃金闘争を投げ捨て、賃下げを方針化する、ということだ。今や世界金融大恐慌が現実化し、石油・食糧価格が高騰している。賃金闘争がいたるところで爆発を開始する情勢だ。そのような時に賃下げを方針化する電機連合中央は許し難い。
そもそも電機連合が唱える職種別賃金とは、労働者を職種ごとにバラバラに分断し、その間の賃金差別を積極的に容認し、労働者の団結を破壊するものだ。
バブル崩壊後の90年代の長期不況期以降、日本の資本は、外国資本との競争を声高に叫び、露骨な総額人件費抑制を推し進めてきた。その基となる考え方は、95年に日経連が報告した「新時代の『日本的経営』」だ。正社員は1割にし、残りの労働者は非正規雇用にして賃金を劇的に切り下げるというこの宣言こそ、非正規が全労働者の3分の1を超える今日の社会を生み出した元凶だ。
非正規職化攻撃と正規職への職種別賃金や成果主義賃金の導入とは一体だ。労働者をとことんバラバラにして、敵が誰かを見えなくさせ、賃金闘争そのものをなくして、同僚を蹴落とせば賃金が上昇するかのような幻想に取り込むことで総額人件費を極限的に下げることが資本の狙いなのだ。
「第6次賃金政策(草案)」では、賃金の「目標水準」は、国内外の調査を踏まえて新たに設定するとし、そのために「海外電機・情報関連企業の賃金調査」を実施するとした。そして、「経済のグローバル化が進展している中で、グローバル市場における賃金実態の分析が求められる」などと言っている。
これが意味するのは、「日本の国際競争力を維持するため」には、製品組立などの技能職や中小の労働者は”アジアなみの低賃金”でよいということだ。これこそ日本経団連が一貫して主張してきたことであり、そのために派遣や請負の非正規雇用をもっと拡大しろと言っているのだ。
このように電機連合中央こそ、日帝・資本とならんで新自由主義攻撃の先兵だ。だが、世界金融大恐慌の激化の中で新自由主義攻撃は破綻(はたん)した。そして全世界でこれへの労働者の総反乱が始まっている。
世界は革命情勢だ労働者の総反乱を
韓国では6月10日夜、イミョンバク政権に対する怒りのデモが全土で沸きあがり、1000万人の人民が参加し、7月2日にはついにゼネストになった。5月1日のメーデーには、アメリカ本国でイラク戦争反対を掲げ、イラクの港湾労働者の闘いと連帯してILWU(国際港湾倉庫労組)による港湾封鎖の闘いが巻き起こった。
日本でも、6月29日、サミット粉砕を掲げ、2150人のデモ隊は激しいスクラムデモで機動隊を圧倒し、渋谷の10万人の労働者に大合流した。闘いはマスコミでも大きく報道され、全世界に発信された。まさに世界は革命情勢なのだ。
だが中村は、「グローバル競争にさらされている電機産業や企業の発展のためには、より高い付加価値を生み出すための源泉である組合員の能力発揮や、やりがいを持って働くことのできる環境を整備していく」などと述べている。つまり”企業の発展のためには労働者は犠牲になれ”というのだ。全世界で労働者階級の決起が始まっていることに恐怖し、企業防衛主義、国益主義をますます純化させている。
しかし、こんな電機連合中央のやり方を電機労働者が黙って受け入れるということはありえない。インフレの中、ここまで低賃金にされては、「もはや生きられない!」「もうガマンできない!」そういう声がまき起こっている。あらゆる面で、電機労働者の反乱は不可避なのだ。
世界は革命情勢だ。4大産別を先頭にあらゆる職場で反乱を巻き起こそう。09春闘を賃金闘争として大爆発させよう。
〔山下義之〕
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週刊『前進』(2353号2面4)(2008/07/28 )
帝国主義は終わりだ革命の資金カンパを
サミットはあらゆる意味で大破産しました。国際帝国主義は最末期の危機を深め、相互に矛盾と対立を露呈させ、延命をかけた侵略戦争、階級戦争にさらに激しく打って出ています。これへの私たちの回答は、階級的団結に依拠したプロレタリア世界革命だけです。労働者階級としての団結した行動のみに革命の力があります。法大決戦と6・29渋谷デモはその道を世界に示しました。ほうはいと決起する全世界の労働者階級と直接につながったのです。
7月に入って、米住宅公社の経営破綻(はたん)が明らかになり、ブルジョアジーは震え上がっています。世界金融大恐慌が現実に始まったのです。あふれかえった資金は、燃料や食品の際限ない高騰をもたらし、「食わせろ!」「賃金を倍にしろ」と、ストライキ、暴動が続いています。労働者階級が帝国主義に引導を渡す時がいよいよ来ました。
世界で唯一新自由主義の攻撃に勝ち抜いてきた動労千葉が、第2次国鉄決戦を青年労働者の結集としてかちとっています。動労千葉に続き、4大産別の労働者が体制内労働運動指導部に対する非和解の闘いに立ち上がり、全国の労働者が革命の炎を職場で街頭で燃え上がらせています。
職場闘争委員会での階級的団結を求めた激しい討論と実践が、資本に対するストライキとして爆発し、法大闘争は学生の階級的団結の力で国家暴力をうち破りました。逮捕に対して団結の拡大を対置して闘う学生に対して権力はなすすべがありません。階級の革命的指導部が続々と登場しています。
ここに革命の現実性があります。革共同は一人残らず団結を求める存在となります。労働者階級の勝利こそ党の唯一の喜びです。革共同は職場闘争に密着し、現場の同志と苦楽をともにし、いいビラをつくり、全国のあらゆる産別、工場、職場、地区に革命の拠点をつくり出していきます。
革命勝利のために闘争資金が圧倒的に必要です。今こそ革命に一切をかけて下さい。党の財政闘争は、労働者階級にとってもきわめて重要な課題です。階級自身が革命のために必要な財政をつくり出す闘いです。階級的団結を求める闘いは、すみ分けや体制内的あり方を拒否します。財政闘争においても例外のない決起をお願いします。夏期一時金闘争に職場・大学・街頭で激しく立ち上がろう。
私たちの生きる道はここにあります。帝国主義を打倒し、共産主義社会へ前進するために必要な財政です。出せる人は10万円単位の思い切った一時金カンパを寄せてください。
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週刊『前進』(2353号2面5)(2008/07/28 )
日程 国労5・27臨大闘争弾圧公判日程
第90回 8月1日(金)/第91回 9月12日(金)
第92回 9月26日(金)/第93回 10月10日(金)
※いずれも午後1時15分から、東京地裁
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週刊『前進』(2353号3面1)(2008/07/28 )
7・19横須賀 “核空母 配備阻止するぞ”
1万5000人が大デモ
沖縄と連帯 労働者の怒り
1万5千人の労働者が「配備阻止!」の怒りのシュプレヒコール(7月19日 横須賀)
7月19日、猛烈な暑さの中、米海軍横須賀基地に隣接するヴェルニー公園で、三浦半島地区労、神奈川平和運動センターなどの主催による「原子力空母の横須賀母港化を許さない」全国集会が闘われた。
汐入駅から公園まで集会参加者の長蛇の列が続き、全国から結集した自治労、水道、教組、私鉄などの組合旗が林立し、公園はあふれんばかりの1万5千の労働者で埋め尽くされた。在日米海軍横須賀基地への核空母ジョージ・ワシントン配備に反対する労働者の怒りが1万5千の結集した力となり、「配備を阻止するぞ!」の声を米海軍基地にたたき付けた。
ジョージ・ワシントンは5月に深刻な火災をおこし、当初予定の8月配備は不可能となり9月下旬配備を米海軍は発表した。横須賀基地への核空母の配備は北朝鮮、中国に対する核先制攻撃を狙うものであり、射程2千`のトマホークは横須賀から北朝鮮全域を完全に射程に入れる超攻撃的なものである。
この日の闘いは、核空母配備への怒りと危機感でかつてない熱気の中で行われ、主催者あいさつで平和フォーラムの福山真劫さんは「侵略戦争を続けている米軍が、米軍再編の一環として原子力空母の母港化をしようとしている」と発言。参加団体からのアピールとして、横須賀、厚木に続いて沖縄平和運動センター事務局長の山城博治さんは「原子力空母の母港化はとんでもない暴挙だ。神奈川の闘いと連帯して、沖縄は新基地をつくらせない現地の闘いをやり抜く」と宣言した。
集会後のデモは、先頭の出発から最後の三浦半島教組のデモの終了までに2時間半かかるという大デモンストレーションだった。基地ゲート前では労働者の「原子力空母の配備を阻止するぞ!」の怒りの声が爆発した。
私たちは、結集した1万5千人の労働者に「青年労働者の団結した力が戦争を止める!」と呼びかけたビラを5千を超える数でまいた。またサミット決戦過程でも確認できたことだが、『前進』は労働者の中で「売れる新聞」だということがこの集会でも実証された。同時にこの日は、法政大学弾圧にたいする抗議署名と救援カンパを訴え、多くの労働者がこの呼びかけに応じてカンパと署名をしてくれた。ある私鉄バス労組の青年労働者は春闘でストを打ち抜いた自信と誇りに満ちた顔で「俺たちはあいつら(闘わない電鉄執行部)とは違うんだ」と話し、私たちの署名要請に快く応じてくれた。この日の前進販売と7・24法政大学集会への結集呼びかけの突撃は大成功をおさめた。
核空母ジョージ・ワシントンの横須賀配備は、世界金融大恐慌への突入と米帝の決定的没落の中で、核軍事力を中心とする戦争態勢でアジア地域の制圧と帝国主義的生き残りを狙う凶暴な攻撃である。この戦争態勢こそアメリカとアジアの労働者を分断し団結を破壊しようとするものである。しかし既に全世界でこの分断攻撃を打ち破る力づよい労働者の決起が始まっている。今年のメーデーでアメリカの労働者とイラクの労働者がイラク戦争反対のストで団結した。また昨年秋の全駐労の2波の実力ストは基地機能をストップさせた。帝国主義の基地のど真ん中でストを打ち抜き、団結で基地を止めることを知った労働者が生み出されたことが、戦争をぶっ止める力だ。労働者の団結で戦争をぶっ飛ばし、11月労働者集会1万人結集を実現させ、帝国主義を打ち倒す革命をやろう!
(神奈川・S)
(写真 「労働者の団結で戦争を止めよう」と進む神奈川労組交流センターを中心とする労働者のデモ)
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週刊『前進』(2353号3面2)(2008/07/28 )
独島領有権主張を弾劾する
日本政府は新学習指導要領解説書を撤回せよ
動労千葉が日韓労働者連帯の声明
文部科学省は14日、韓国の独島の領有権を主張する中学校の新学習指導要領の解説書を公表した。世界金融大恐慌への突入下で、日帝が排外主義と国益を扇動し、帝国主義的に領土の略奪に乗り出そうとする攻撃にほかならない。日韓労働者階級の団結こそがこれをうち破る力だ。動労千葉国際連帯委員会の弾劾声明が出されましたので紹介します。(編集局)
日本政府は7月14日、韓国の独島(日本名「竹島」)を「日本固有の領土」と教えるよう求める新学習指導要領の解説書を発表した。これは、体制崩壊の危機に直面する日本政府が、帝国主義的領土略奪と国益主義・排外主義の扇動で危機を突破しようとする許し難い攻撃である。われわれはこれを労働者として、日韓労働者連帯の立場から、怒りを込めて弾劾する。日本政府は解説書を撤回し、今後一切、独島強奪策動を中止せよ。
独島について学習指導要領の解説書で記述がなされるのは今回が初めてだ。解説書は「我が国と韓国の間に竹島をめぐって主張に相違があることなどにも触れ、北方領土と同様に我が国の領土・領域について理解を深めさせることも必要である」としている。一方、千島列島南部4島に関しては「北方領土は我が国固有の領土」と明記している。 つまり、独島も「北方領土と同様、我が国固有の領土」と教えるよう教育労働者の仲間たちに強制するということなのだ。絶対に許すことはできない。
■労働者は「領土問題」にどういう態度をとるべきか
われわれ労働者は、自国政府が叫ぶ「領土問題」にどういう態度をとるべきか。
帝国主義国家が領土問題を持ち出す時、それはむき出しの領土再分割戦に乗り出すということであり、侵略戦争と帝国主義間戦争への突破口である。われわれ労働者階級は、「自国の領土」を叫ぶ支配者階級と同じ立場に立つことなどできない。とりわけ、侵略する側にある帝国主義国のもとで、その支配と闘っているわれわれ日本の労働者は、自分たちを支配する日本政府が「君たちもそう思うだろう」などと言ってくることに同調することなど絶対にできない。
労働者や農民、漁民にとっての土地や海とは、労働と生活の場そのものであり、日本人も韓国人もない。それを勝手に線引きし、そこを生活の場とする民衆同士を争わせてきたのは帝国主義者どもだ。資本家階級だ。われわれは、そんな奴らと一緒になって韓国の労働者といがみ合うのか。このかん熱い労働者国際連帯の関係を築いてきた韓国の労働者と対立するのか。そんなことは絶対にありえない。
ましてや戦争になれば直接殺し合うのは両国の労働者だ。われわれは韓国の労働者に銃を突きつけることを絶対に拒否する。
■独島は帝国主義戦争で日帝が朝鮮人民から略奪した島だ
日本の帝国主義者が「歴史的経緯」を持ち出してくるのなら、われわれは歴史の真実を突き返してやろう。いつ、どういう経緯で独島が「日本の領土」になったのかを。
19世紀の末より帝国主義国家への道を急速に突き進んできた日本は、朝鮮半島の勢力圏化をめぐってロシアとの間で戦争を引き起こし(日露戦争)、そのまっただ中の1905年、独島を「日本領土」と閣議決定して強奪し、島根県に編入した。
この一点だけで真の歴史的経緯は明確だ。独島は、日本政府がどう言い逃れをしようとも、領土・勢力圏の再分割をめぐる帝国主義同士の戦争、朝鮮に対する侵略戦争によって日本政府が朝鮮人民から略奪した島なのだ。
その後、サンフランシスコ条約などで独島の帰属がどうなったかは、アメリカのアジア支配の思惑なども重なりあって曖昧(あいまい)な点もあり、そのため論争も絶えない。しかしそもそも国際条約や国際法自体、帝国主義の支配を合法化するためのものであって、われわれ労働者とはあいいれない。帝国主義国の勝手な利害関係によって作られ、都合のいいように適用され解釈されているにすぎない国際法や国際条約の理屈など、われわれ労働者にとっては支配の論理そのものであり、何の正当性もないのだ。
日帝が略奪を狙う独島
■なぜ今日本政府は独島問題を持ち出してきたのか
日本政府が今回、イミョンバク政権の反発を承知で敢えてこうした措置に踏み切ったのはなぜか。
第一に、万策尽き果てた日本経済の崩壊的危機を乗り切るには、市場と資源を獲得するための領土再分割戦に打って出るしか道がなくなっているからだ。
第二に、日本の労働者人民の怒りが沸点寸前に達している中、国益主義、排外主義をあおり立て、怒りの矛先を国外に向けなければならないところまで追いつめられているからだ。
いま日本では、働いても働いても生きていけない青年労働者たちの怒りが沸点に達しようとしている。正規職も非正規職も、働き盛りの年代もお年寄りも、民営化と規制緩和、雇用破壊と社会保障制度の切り捨て、そしてうち続く物価高によって生活がずたずたに破壊されている。原油の高騰が漁民をはじめ全民衆の生活を直撃している。「これでどうやって生きていけというのか!」という怒りの声がうず巻いている。無差別的な殺傷事件などが毎日のように起こっていること自体、労働者の怒りが頂点に達し、資本主義の支配が成り立たなくなっていることを示している。この爆発寸前の怒りの矛先を卑劣にも国外に向けようとしているのだ。とりわけ独島領有権問題は、経済水域の問題とも絡んで、日韓の漁民が対立させられてきた問題だ。今回の事態は、原油高への政府対策を求めてストに立ちあがっている日本の漁民にたいする重大な攻撃でもあるのだ。
■国益主義・排外主義は団結破壊攻撃
ここではっきりさせなくてはならないことは、国益主義や排外主義は、労働者階級の国際的団結を破壊しようとする支配階級の攻撃だということだ。日本政府は今回の問題で反日感情に敢えて火をつけ、日韓の労働者人民の間に分断のくさびを打ち込もうとしているのだ。
いま日本では、韓国の100万ロウソク決起に感動し、「日本でもああいう闘いを実現したい」という声が高まっている。われわれ動労千葉は、韓国の100万決起と連帯し、帝国主義強盗どもの集まるサミットを粉砕するため、全国の仲間とともに東京と北海道で戦闘的デモをかちとった。日本の労働者の怒りと韓国の労働者の怒りが大きくひとつに結びつこうとしている。日本政府が何よりも恐れているのはこのことだ。だからこそ洞爺湖サミット粉砕に向け現地に向かおうとした韓国労働者・農民代表団の入国を異常なやり方で阻止し、そして今回、「領土」問題を使って分断を図ってきたのだ。イミョンバク政権もまた、韓国の100万決起の矛先を日本に向けるために今回の事態を利用しようとしていることは明らかだ。
■「われわれ労働者は国境を廃棄する」
しかしこんな領土的野望と卑劣な排外主義扇動でわれわれの怒りをかわすことはできない。現代に生きる労働者は、帝国主義の歴史の中で何度もこのことに直面し、その中でことの本質をつかみ取ってきたからだ。
「われわれ労働者は国境を廃棄します!」。一昨年の11月労働者集会に参加した民主労総ソウル地域本部の代表は高らかに宣言した。「戦争に反対し、平和を守るための労働者の闘いに国境は存在しません。新自由主義に反対し、労働者・農民の生存権をかちとる闘いのために国境を廃棄します。国境をのりこえる苛烈(かれつ)な連帯闘争で、労働者・農民が真の主人公となる世の中を作ってゆきます」
そうだ! これこそまさにわれわれ労働者の声だ。
そして何よりも今、この声は現実のものとなりつつある。今年のメーデー、アメリカの労働者とイラクの労働者がイラク戦争反対ストで団結した。日韓米の戦闘的な現場労働者が11月集会で団結している。それぞれの国の、それぞれの現場での闘いを通して団結している。
今やわれわれ労働者階級の立場は鮮明だ。敵が日韓労働者階級の間に分断のくさびを打ち込もうとするのなら、両国労働者階級の固い団結で応えてやろう。
今年も8・15集会にソウル本部の仲間がやってくる。この情勢の中、今年の8・15は決定的に重要だ。日本敗戦の日である8月15日、なかのゼロホールで行われる集会に大結集し、戦争を阻む日韓労働者階級の団結をさらに打ち固めよう。
かつて世界史が帝国主義段階に突入する時代、イギリスの資本家であり帝国主義者のセシル・ローズは言った。「帝国とは胃の腑(ふ)の問題である。労働者よ、お前達が内乱を欲しないなら、お前達は帝国主義者にならねばならない」と。いま日本政府がわれわれに言いたいことはこのことだ。だったらわれわれは答えてやろう。「しかり。労働者はこのままでは食っていけない。だから内乱を欲するのだ」と。
2008年7月17日
国鉄千葉動力車労働組合(動労千葉)国際連帯委員会
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週刊『前進』(2353号3面3)(2008/07/28 )
「防衛省改革」提言の超反動性
実戦部隊化へ組織を改編
「防衛省改革に関する有識者会議」が7月15日、「不祥事の分析と改革の方向性」と題する提言を福田首相に提出した。同会議は、装備調達をめぐる前事務次官・守屋らの汚職事件などの「不祥事をなくす」と称し、昨年11月に首相官邸の主導でスタートしたものだ。会議の構成は五百旗頭(いおきべ)真・防大校長、田中明彦・東大大学院教授ら、政府の各種委員会の常連となっている御用学者が中心。防衛相の石破茂自身も委員に加わっている。
今回出された提言は、汚職事件を生み出した政治家・官僚と軍事ビジネスとの利権構造そのものに言及すらせず、不祥事とはまったく次元の違う、首相・防衛大臣と自衛隊制服組織の権限を強化する政策を打ち出してきた。
イラク派兵など海外派兵の強化が既成事実化されるなか、日帝・自衛隊の急速な実戦部隊化に必要な組織改編が、「不祥事」を格好の口実にして動き出したのだ。
提言は、まず防衛省の位置づけを、「軍事実力組織からの安全を守る」という、戦前の「軍部独走の反省」に立った戦後的な文民統制のあり方を否定し、「軍事実力組織を活用する」組織へ転換する方向を明示した。その上で特徴的なポイントとして、@制服自衛官を首相の補佐体制に組み入れること、Aいわゆる「内局優位」の象徴だった防衛参事官制度を廃止し、内局の次長に制服自衛官を登用する、B軍事作戦そのものの実施を取り仕切る運用企画局(内局の一つ)を廃止し、部隊運用は統合幕僚監部に一元化する、などがあげられる。
中でも「防衛政策(海外での軍事政策等)」の企画立案にあたる防衛政策局の次官に制服自衛官の幹部が登用される意味は大きい。現行法では、制服組は課長職以下のポストにしか着けないことになっている。軍事政策の中枢から制服組は事実上排除されてきた。これを根本的に転換し、自衛官が軍事政策の中枢に関与する体制を明記した。制服による首相の補佐(前記)、運用企画局の廃止と統幕への一元化(同)とあわせ、原理的には「文官の統制」を離れて自衛隊が独自の判断で軍事作戦を遂行できるような体制に移行するのだ。日帝・自衛隊の実戦部隊化にとって極めて大きな意味を持つ転換である。
今回の提言に際し、防衛相・石破は「内局を全廃し、防衛政策は首相官邸に一元化する」「防衛省は『用兵省』に徹する」という原案をもって臨んでいた。
日帝は米帝のイラク・アフガニスタン侵略戦争への参戦をエスカレートさせ、アフガンへの陸自部隊派兵や、スーダン派兵をも狙っている。さらに派兵恒久法制定も策動している。資源や市場・勢力圏をめぐる帝国主義間争闘戦の激化の中で、日帝・自衛隊の帝国主義軍隊への脱皮はすさまじい勢いで進行している。政府は来年通常国会に法案を提出する方針だ。
またこれは、独島の帝国主義的略奪攻撃とも一体の攻撃であり、改憲攻撃の再度の前面化につながる攻撃だ。いまこそ階級的労働運動路線の前進で、日帝の改憲と戦争の攻撃を粉砕しよう!
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週刊『前進』(2353号3面4)(2008/07/28 )
「見直し」など問題にならない
派遣法粉砕―革命やろう
6月8日に発生した秋葉原事件をきっかけに労働者派遣法の見直しが話題になっている。事件に震え上がった舛添厚労相は、事件直後の6月10日の記者会見で、「特別な通訳など専門職以外は、基本的には常用雇用というのは当たり前で、そういう原点に戻るべき。大きく政策転換しないといけない時期にきている」と述べた。
これは、事件の背景に労働者の尊厳をとことん破壊し、低賃金で使い捨てにする派遣や請負という非正規雇用の問題があり、それへの積もりに積もった青年労働者の怒りの爆発として秋葉原事件があったからだ。そしてこの問題を放置していれば、やがては体制打倒・革命にまで行き着くのではないかと日帝・支配階級が恐怖して、非正規雇用の問題を取り上げざるをえなくなったのだ。
だが、世界の帝国主義が新自由主義に突入する中で、日帝はバブル崩壊後の長期不況下で帝国主義間の争闘戦に勝ち抜くためには、戦後の労働者支配のあり方を根本から転換する以外にないとして、95年の日経連「新時代の『日本的経営』」を打ち出した。そして、その下で9割の労働者を非正規雇用にたたき込む攻撃をかけてきた。今や日本の労働者階級の35・5%もが非正規雇用にされている。このわずか10数年での急激な非正規雇用化の進展を可能にしたものこそ、労働者派遣法による派遣労働の蔓延(まんえん)だった。
だから、いかに秋葉原事件が起こり、それが体制崩壊を予感させるものであろうと、日帝・支配階級は派遣労働という働かせ方をやめるわけにはいかない。そのため、舛添はわずか3日後の6月13日には、「日雇い派遣はもうやめる方向で」と発言し、問題を「日雇い派遣の規制」に切り縮めてきた。そしてこれを受けて自公両党の「新雇用対策に関するプロジェクトチーム(PT)」も7月8日、日雇い派遣を通訳などの専門業務を除いて原則禁止することなどを柱とする労働者派遣法改正案の基本方針をまとめた。厚労省は秋の臨時国会に改正法案を提出する予定だという。
これに対して民主党・共産党は、「派遣法の抜本的見直し」などと称して、日雇い派遣の禁止だけでなく、「派遣対象業務の限定」などを掲げてはいるが、派遣法そのものの廃絶をけっして主張しない。それどころか、連合内のIMF−JC(金属労協)の各単組は、派遣労働を前提にした「均等待遇」を掲げるだけだ。
体制内労働運動指導部が派遣法廃止を言えないのは、それが日帝・支配階級の基本的な延命策と激突するからだ。だが秋葉原事件が突き付けているのは、派遣法の見直しなどでは絶対ない。派遣という働き方そのものの廃止であり、労働者を使い捨てにする日本帝国主義のあり方そのものの打倒だ。現に派遣の青年労働者は社共の枠を超えて「派遣法廃止!」を掲げて闘いを開始している。
「労働運動の力で革命を」と叫ぶ青年労働者の怒りを共有し、職場闘争を軸にともに派遣法粉砕・日帝打倒の闘いに総決起しよう。
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週刊『前進』(2353号4面1)(2008/07/28 )
全国から8・6広島-8・9長崎へ
ヒロシマで怒りの大デモを
マル学同広島大学支部のアピール
労働者階級の力こそが戦争も核もぶっ止める
今夏8・6ヒロシマに全国からの総決起を訴えます! 6・29渋谷でぶちぬいた闘いを、次は8・6ヒロシマでやろうじゃないか! 福田直撃の朝デモで、被爆者の怒りを解放し福田をぶっ倒そう。昼の集会とデモで、戦争も核もぶっ止める団結力と闘いの爽快(そうかい)感を謳歌(おうか)しあおう。あと10日間、しゃかりきに闘いぬいてヒロシマに大挙集まってください!
何よりも、われわれの激しい怒りをヒロシマで大爆発させよう! 声を上げれば処分・逮捕されることへの憤りも、日々モノのように扱われる悔しさも、この社会への「生きさせろ」のストレートな叫びも、すべて被爆者と同じ怒りだ。帝国主義の世界戦争と核兵器によって広島の街は一瞬にして破壊され、10万人以上が瞬時に殺された。労働者階級を虫けらのように扱い、殺し尽くしても生き延びようとしてきた帝国主義――こんなやつらを絶対に許せない! 被爆者は帝国主義と非和解だ。われわれ学生・青年と一緒だ。
そして、この日ヒロシマには福田も体制内勢力も来る。8・6は国際階級闘争の最高の舞台だ。ヒロシマから有象無象を全部蹴散らしてしまえ! 6・29渋谷デモを貫徹し、世界に衝撃を与えたわれわれこそ、サミット決戦第1党派だ! サミット弾圧を一身に受けた8人を見事奪還し、敵の思惑を完膚なきまでに粉砕した! このわれわれこそ、断固8・6ヒロシマに登場することが求められている。
いま日帝は、ヒロシマを利用し、労働者を対北朝鮮の排外主義と侵略戦争に巻き込もうとしている。連合は北朝鮮への排外主義の先兵となり「核兵器の廃絶と拉致被害者の全員救済の実現に向けて」原水禁大会を取り仕切ろうとしている。ふざけるな! こんなやつらが被爆者の怒りを利用しようとしていることなど絶対に認められない!
核廃絶を「人類の永遠の悲願」であるかのように描いてきた体制内運動は、むしろ帝国主義者どもを延命させ、いまや帝国主義の最悪の先兵に成り果てた。戦争も核も、ぶっ止めるのはわれわれ労働者の事業なのだ。
革命をめざし、当局・体制内と非和解で闘う階級的労働運動こそ、反戦反核の唯一の路線だ。われわれこそ8・6ヒロシマの主流派になろう。
さらに、11月労働者集会1万人結集に向けてさらなる団結を固めよう。アメリカから闘う教育労働者アーリーン・イノウエさんがやってくる。いま世界中で闘う11月集会派の活躍は本当に感動的だ。11月集会派の労働者が同志的団結を固めつつ国際階級闘争の指導勢力に飛躍している。5・1メーデーのILWU(国際港湾倉庫労組)とイラク石油労働者のストライキは、労働者こそ戦争を止め、世界を変える誇り高き存在であることを示した。そうだ、今夏8・6ヒロシマは断固この道を進む!
(写真 青年労働者・学生を先頭に警察の規制を実力で打ち破った昨年の8・6ヒロシマ早朝デモ)
法政大のように闘って新自由主義粉砕しよう
怒り、怒り、怒り! 周りは怒りであふれている。8・6ヒロシマに向け、今こそ自分のキャンパス・職場で法政大のように闘おう! 当局の処分策動を粉砕し7・24全国集会を実現した法大闘争の勝利の息吹を、8・6ヒロシマに圧倒的に持ち込んでほしい。
サークルをつぶし、監視カメラを大量に設置し、学生がビラをまいたら排除専門の職員「ジャージ軍団」が首を絞めながら襲いかかってくる。刃向かう者には逮捕・退学・停学を乱発――。これが学生に奴隷の生き方を強制する新自由主義大学=法政大学の現実だ。学生はストレートな怒りを爆発させ、仲間の団結だけに依拠して闘ってきた。
この怒りは青年労働者の怒りと同じだ。
「4月28日、『4月で雇い止め』が通知された。うちに帰ったら喪失感で涙が止まらなくなった。こんな人を人間扱いしない、使い捨てにするあり方は絶対に許せない」「俺(おれ)たちはモノじゃない。生きてるんだ。使い捨てにされてたまるか!」(S郵便局の青年労働者)
当局に対し、トコトン怒りを体現して闘いぬいてきた労働者の言葉だ。
団結とは、動労千葉のような団結だ。「仲間を処分するなら、まず自分を処分しろ」。処分粉砕に立ち上がった法大生は、首をかけてストライキに立ち上がった動労千葉組合員と同じだ。そして仲間との蹴落としあいを拒否し、団結を守りぬいたとき、当局の処分策動は粉砕された。「団結すれば勝てる!」――これこそ新自由主義粉砕のスローガンだ。
マル学同1千人建設へ怒りを行動に転化せよ
世界金融大恐慌は激しく進行している! サブプライムローン問題の矛盾は、米株価暴落、企業損失の拡大と破綻(はたん)の危機(実際の破綻)、インフレ、消費不況、さらなる株価暴落、企業倒産と、帝国主義世界経済を破滅のスパイラルに追い込んだ。世界的なインフレ炎上は階級闘争の様相を一変させている。日本でもとうとう始まった。全国漁民の20万隻一斉ストライキ!
「痛みに耐えろ」「自己責任だ」――小泉時代を中心に吹き荒れた資本攻勢で、労働者階級は月々の生活に苦慮するところにまで追いやられた。しかし、もう我慢の限界だ。労働者民衆の怒りが爆発的に行動に転化する時代の到来だ。
いま、キャンパス・職場をひっくり返す大チャンスが到来している。隣の学生・労働者は必ず怒っている。彼らは一緒にスクラムを組んで、キャンパス・職場を変える闘いに立ち上がっていく仲間だ。今夏8・6ヒロシマで固めた国際的団結は、大きな武器になるはずだ。仲間と一緒に8・6へ!
今夏に組織を拡大すること、「もう一人の自分」をつくることが決定的だ。マル学同1000人建設をやりぬいて、11月1万人結集を何がなんでも実現しよう!
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週刊『前進』(2353号4面2)(2008/07/28 )
被爆63周年 長崎反戦反核闘争に立とう
日帝の核武装化攻撃阻止を
労働者国際連帯で核戦争阻止を
被爆63周年を迎える今年の8・8―9長崎反戦反核闘争は、8・6広島の闘いと一体となって11月全国労働者総決起集会1万人結集に向かう重大な闘いだ。
8・8―9長崎反戦反核闘争の第一の課題は、11月労働者集会に向かう国際連帯集会としてかちとることである。
今回の長崎反戦反核集会は、アメリカの闘う教育労働者アーリーン・イノウエさんを招き、全国―九州の闘う労働者が連帯をかちとる労働者集会である。
新自由主義は世界に貧困と戦争を拡大してきた。そして世界経済を後戻りのきかない悪性の金融大恐慌に陥れている。
7月の洞爺湖サミットを見よ。世界経済を混乱のふちにたたき込む投機マネーの規制も、CO2排出規制の数値目標も何一つ決めることができなかった。その一方で、食糧高騰に拍車をかけるバイオ産業の推進や、「環境問題」を口実にした大規模な原発推進まで宣言した。だが原発は核兵器開発と一体である。帝国主義は新たな核開発競争を始めようとしている。
日米を始めとする労働者階級の国際的な団結の力――これこそが、世界に戦争と貧困を強制する新自由主義を粉砕し、世界核戦争を阻止する力だ。今回の長崎反戦反核集会は、そのことをはっきりと宣言する場である。
昨年の8・9長崎。安倍首相の祈念式典出席に対し全国の労働者が怒りの糾弾
朝鮮侵略戦争に賛成する原水禁
第二の課題は、既成原水禁運動と対決し、革命的な反戦反核闘争を再形成していく闘いとしてかちとることである。
今日の既成原水禁運動は、連合主導のもとで一段と帝国主義容認・擁護の腐敗を深めている。核と核戦争の元凶は、帝国主義であり、それに屈服したスターリン主義である。帝国主義を打倒するプロレタリア革命によってしか、核と核戦争を廃絶することはできない。だがこれまでの原水禁運動は、平和憲法擁護(日帝の現体制を擁護するということだ!)の小ブル平和主義の運動として行われてきた。それゆえ、帝国主義の危機が戦争・核戦争として爆発する時代と正面から対決することができない。そればかりか、核武装化を進める日帝を容認し、逆に「平和国家」と美化し、「北朝鮮の核実験」 を口実に排外主義化を一気に深め、事実上、米帝や日帝の対北朝鮮戦争政策にエールを送る運動となり果てている。これは、被爆者を始め労働者の怒りを根本的に踏みにじるものだ。
日帝は本気で改憲と独自の核武装を考えている。今年、六ケ所再処理工場の本格稼働と「もんじゅ」の運転再開が狙われている。これによって日本は高純度の軍事用プルトニウムを「安定的」に手に入れることができるのだ。
プルトニウム大量保有の次は核弾頭の開発、戦術核から大陸間弾道核ミサイルの配備である。実際に日帝の原子力開発は常にミサイル(ロケット)開発と並行して進められている。今、全国で進められている迎撃ミサイルの配備は、実は近い将来の核武装を想定した配備なのだ。
被爆地・長崎に、これまでの原水禁運動を突破する革命的反戦反核闘争を再構築していかなければならない。この先頭に被爆者、被爆2世、3世、4世が、なによりも日本を始めとする全世界の労働者が団結して立ち上がる――。そういう新たな決意を示す場こそ今年の8・8―9長崎反戦反核闘争である。
脱落グループの破壊策動許すな
第三に、平田派の敵対を粉砕し、革命的な反戦反核闘争の立場を一層鮮明にして闘いぬこう。
平田派は、革共同の脱落分子を集め、「8・8長崎反戦集会」なるものを公然と打ち出してきた。平田派は、06年3・14決起に敵対し、革共同から脱落した九州の反革共同グループである。労働者自己解放に不信をもち、「革共同憎し」の心情と「血債主義」をよりどころにする反マルクス主義集団である。
平田派は長崎の地で長く「反戦反核」に取り組んできたが、その本質は既成原水禁運動と対決できない小ブル平和主義だった。彼らはそれを、声高に「血債」「糾弾」を叫ぶことで押し隠してきたにすぎない。
彼らは、昨年の「8・8長崎反戦集会」をデッチあげる際、集会名称から「反核」の文字を削り取り、公然と「日本の核武装はありえない」(平田派が僭称〈せんしょう〉する「長崎被青同アピール」)と言明した。「日米安保があるから日本は核武装しない」という考えなのだ。これは、日本共産党以下の対米従属論である。侵略戦争と核保有への衝動を強める日帝を美化する以外の何ものでもない。
平田派の策動を粉みじんに粉砕し、8・8―9長崎闘争の大高揚をかちとろう。
第四に、福田首相、久間元防衛相の長崎祈念式典出席を徹底的に弾劾して闘おう。
福田は、02年小泉政権下の官房長官時代に「憲法改正の時代だから、非核3原則だって。国際緊張が高まれば核を持つことが出来る、となる」と改憲と核保有容認発言を行っている。そして昨年「原爆投下はしょうがない」との暴言を吐いたあの久間章生元防衛相までもが、この式典に参加しようとしている。怒りをこめて福田、久間の祈念式典出席を弾劾し、8・8―9長崎反戦反核闘争の大高揚をかちとろう。
いよいよ待ちに待った革命の時代が到来している。今年の長崎で新たな反戦反核闘争を打ち立て、全世界の労働者の団結で核と核戦争の廃絶へ突き進もう!
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週刊『前進』(2353号4面3)(2008/07/28 )
労働者の誇り奪えない
「君が代」被処分者 再発防止研修を弾劾
7月22日、この春の卒業式・入学式で「日の丸・君が代」不起立を闘った都立高校教員に対し、東京都教育委員会は文京区の東京都教職員研修センターで「再発防止研修」を行った。対象となった教育労働者は「研修」と称した転向強要攻撃を毅然(きぜん)として跳ね返して、逆に都教委を徹底的に追及する場に変えた。会場前には被処分者、闘う教育労働者を先頭に支援の人びとが多数詰めかけ、抗議の声を上げ、支援・激励の闘いを猛暑の中で終日やりぬいた。
侵略戦争と天皇制を賛美する「君が代」の強制を拒否し起立しなかったことが「服務事故」だって? 冗談じゃない! 午前、午後それぞれ7人の教育労働者たちが怒りをたたえて「研修」会場へ臨み、支援者は弾劾のシュプレヒコール、激励のアピールを送り続けた。不起立闘争を鎮圧しようというたくらみは、この内外一体の闘いで完全に粉砕された。
とはいえ、「研修」の中身は実に許しがたい。圧倒的多数の都教委幹部職員で包囲し「職務命令違反」を強調し、地方公務員法の「解説」を延々と行い、さらに不起立2回以上の減給処分者に対しては個別に別室に連れ出し、「専門研修」と称して威迫した。さらに7月15日に大原正行教育長名で出した「分限事由に該当する可能性がある教職員に関する対応指針」なる文書を持ち出し、さらなる処分の脅しまで行った。
都教委はこちらの質問を一切受け付けない。終了後出てきた被処分者が次々とマイクを握って「こんな屈辱的な扱いは許さない」と不屈に闘いぬく決意を述べた。
この日の闘いには「君が代」解雇を阻止した根津公子さん、不起立を貫いて非常勤教員不採用になった米山良江さんも元気に参加。根津さんは「都教委は恥を知れと言いたい。あなたたちのやっていることが教育をダメにしている」と警備に駆りだされた職員を糾弾し、10・23通達撤回を訴えた。米山さんは「こんなことで労働者の誇りを奪うことはできない」と都教委との徹底対決をアピールした。
研修に臨む被処分者を拍手とシュプレヒコールで激励(7月22日 水道橋・研修センター前)
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週刊『前進』(2353号4面4)(2008/07/28 )
日誌 2008年 7月16日〜22日
アフガン本土派兵見送りへ/沖縄県議会、新基地反対を決議
●アフガン本土派遣見送りへ 政府が検討していたアフガニスタン本土への自衛隊派遣が見送られる方向となった。公明党など与党内にも反対論があり、必要な新法の成立にめどが立たないため。インド洋での給油活動は続け、来年1月で期限の切れる補給支援特措法の延長法案を秋の臨時国会で成立させる方針。米軍や北大西洋条約機構(NATO)軍は、日本側に洋上だけでなく陸上での支援を要請。陸上自衛隊の大型輸送ヘリコプターの派遣を打診したほか、多国籍軍主体の国際治安支援部隊(ISAF)や軍民一体型の「地域復興チーム」(PRT)への後方支援を求めている。(17日)
●米、イラク撤退時期に「努力目標」 米ホワイトハウスは、イラク駐留米軍の撤退時期に関する努力目標を設定することでイラク政府と合意したと発表した。ブッシュ政権はこれまで撤退日程の具体化に強く反対してきた。現在の米軍駐留の法的根拠となっている国連安保理決議は年末で効力を失う。(18日)
●新基地反対を決議 沖縄県議会は、「名護市辺野古沿岸域への新基地建設に反対する意見書・決議」を野党6会派の賛成多数で可決した。意見書・決議は「県民は新基地建設に一貫して反対してきた。世界に誇れる自然環境を後生に引き継ぐことこそが県民の責務である」と指摘し、県や日米両政府に対して普天間飛行場代替施設の辺野古への建設断念を求めている。採決は議長を除く47人で行われ、社民・護憲ネット、共産、社大・ニライ、民主、改革の会、無所属クラブの計25人が賛成し、自民、公明県民会議の計21人が反対。無所属の1人は退席した。(18日)
●普天間移設協が2作業班を設置 米軍普天間飛行場移設について沖縄と政府が話し合う普天間移設措置協議会(主宰・町村官房長官)の会合が首相官邸で開かれた。石破防衛相は二つのワーキングチーム(作業班)を設け、「普天間飛行場の危険性除去」と「代替施設の建設計画・環境影響評価(アセスメント)」について検討すると述べた。(18日)
●米、方針転換しイラン核協議に参加 米ブッシュ政権は「イランと接触しない」という既定の方針を転換し、ジュネーブでのイラン・欧州連合(EU)の核開発問題協議にバーンズ国務次官を派遣した。協議は具体的進展がなく、次の日程も決められないまま終了。(19日)
●防衛省、陸自方面総監部廃止案 防衛省は、陸上自衛隊が全国を5分割して担当している各方面隊をそれぞれ指揮する「方面総監部」の制度を廃止し、指揮・命令系統を一元的に担う「陸上総隊」を創設する検討に入った。テロやゲリラ攻撃に備えて、機動力を高めるのが狙い。(21日)
●セルビア、カラジッチを拘束 セルビア大統領府は、90年代前半のボスニア紛争時のセルビア人勢力の最高指導者で、国連旧ユーゴスラビア国際法廷から集団殺害などの罪で起訴されているラドバン・カラジッチ被告を拘束したと発表した。(21日)
●原潜入港すでに24回目 米海軍のロサンゼルス級原子力潜水艦アッシュヴィルがうるま市勝連のホワイトビーチに入港、接岸した。原潜の年間寄港回数は、過去最多だった昨年に並び24回に。(22日)
●嘉手納基地、1日に離着陸223回 米軍嘉手納基地の運用実態を把握するため、同町基地対策協議会が行った目視調査で午前6時から午後10時にかけて計223回の離着陸が確認された。騒音の最高値は電車通過時の線路脇に相当する99・7デシベルを計測した。07年度の目視調査では、1日平均は185回だった。(22日)
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週刊『前進』(2353号5面1)(2008/07/28 )
国際連帯の輪がつながった!
4〜5月入管闘争の画期的地平
7月テーゼの勝利性示す
革共同入管闘争委員会
われわれはただ一点、階級的団結を総括軸とする闘いにかけ、08年冒頭からサミット粉砕決戦を貫き、5・29法大決戦―6・29渋谷デモへ上りつめた。「処分・弾圧など恐れるに足りない。労働者に失うべきものは何もない。獲得するのは全世界だ」――世界の革命情勢と鋭く呼吸しながら、階級の大地にプロレタリア革命の花を咲かせようと、ひたすら実践・団結、団結・実践の日々を闘いぬいた。それが6・29渋谷デモに結実した。ここに階級的労働運動路線の到達地平が凝縮している。こうした闘いの中で4・20京大、5・11横浜で行われた関西―全国の「外登法・入管法と民族差別を撃つ研究交流集会」(4〜5月入管闘争)は、階級的労働運動路線の前進とサミット決戦の勝利にとって決定的役割を果たした。支配階級による差別・抑圧の分断を打ち破り、民族・国籍・国境を越えて全世界の労働者人民と団結して闘おう。これこそがプロレタリア革命に内在する本来の入管闘争であり、新自由主義と闘って勝利する入管闘争である。われわれは血債主義・糾弾主義と決別し、塩川一派を打倒して、階級的団結の入管闘争へ決定的な路線転換的飛躍をかちとったのだ。
昨年11月、ソウル市で開かれた民主労総の労働者大会に動労千葉が参加。田中委員長があいさつ
自分の職場での闘いが国際連帯闘争そのもの
この4〜5月入管闘争の成功をもって階級的労働運動路線―7月テーゼの勝利性は完全にはっきりした。集会そのものが民族・国籍・国境を越えた団結をつくり出す場となり、自らの職場の闘いが世界とつながっていることを誰もが実感した。
動労千葉・田中康宏委員長は「最も困難な闘いは自分の職場で隣の労働者を組織すること。職場で地域で真剣に立ち向かわない限り、国際連帯は絶対できない。この思想こそマルクス主義だ」と訴え、民主労総は移住労働者との連帯闘争を踏まえて「労働者は国境を越える。万国の労働者は団結せよ!」と高らかな宣言を発した。
さらに革命の団結に生きる飛躍、人生の決断をかけた基調報告は参加者の魂をわしづかみにし、在日・滞日労働者人民、アジア―世界の労働者と団結して日帝を打倒し、世界革命に勝利しようと誓いあうものとなった。
何よりもプロレタリア自己解放の息吹と感動の中で新たな革命家・組織者を生み出し、階級的労働運動路線―サミット決戦への揺るぎない確信を組織した。ここに最も重要な総括点がある。
こうした4〜5月入管闘争―サミット粉砕決戦の地平を鮮明にさせて、ひたすら階級的労働運動路線を実践し、11月労働者集会1万人結集にむかって闘いぬこう。
独島の略奪を許すな!
洞爺湖サミットは、労働者を食わせることも生かすこともできない帝国主義のボロボロの姿をさらけ出すと同時に、イラク侵略戦争の泥沼的継続とイラン、北朝鮮への軍事包囲網の形成など強盗会議としての正体を明らかにした。
新自由主義が破産し、ブルジョアジーは労働者をますます競争・分断に駆り立てて搾取を強化し、階級対立を激化する以外にない。帝国主義の矛盾が侵略戦争―世界戦争として爆発する情勢が進展している。だが、全世界での「貧困・格差・戦争」の拡大は労働者の怒りをさらにかきたて、ストライキ、デモ、食糧暴動を拡大するものにしかならない。
とりわけ、米ILWU(国際港湾倉庫労組)が5・1メーデーストライキに立ち、港を封鎖して軍事物資輸送を止め、それにこたえた交戦国のイラク労働者が連帯ストに決起した闘いは画期的である。重要なことは、動労千葉とILWUが11月労働者集会―国際連帯をとおして、こうした闘いを「一緒に議論して、一緒につくってきた」(5月11日、田中委員長)ということだ。
黒人、ラティーノ、アフリカン・アメリカンなどさまざまな民族・国籍の労働者が多数を占めるILWUは、支配階級がつくり出した差別・抑圧の分断を打ち破り、このストライキで「移住労働者の正義と権利を守れ」というスローガンを掲げた。「戦争を止めるためには労働者が自分の職場から行動を起こす以外にない」と、動労千葉とILWUが白熱的に議論し、それを労働者が自分の職場で実践し、一挙に分断をのりこえて団結したのである。
こうした中で日帝・福田政権は7月14日、中学校の新学習指導要領解説書で朝鮮領・独島(トクト)を「日本固有の領土」と教えることを求めるという、許しがたい領土略奪、国益主義・排外主義の攻撃に出た。
これは7月3〜4日、サミット粉砕に決起した韓国労働者・農民の代表団の日本への入国を拒否した入管弾圧の暴挙と一体であり、日韓労働者階級の団結を破壊しようとするものであり、新たな朝鮮侵略戦争に向かう攻撃だ。
かつて日帝は朝鮮植民地支配に向かう過程で独島を暴力的に略奪し、中国―アジア侵略戦争に突き進んだ。福田政権はこれとまったく同じ攻撃を加えている。
独島を「日本の領土」とするのは略奪・戦争によって生き延びようとする支配階級の利害であり、労働者階級の利害とは非和解である。「国益」絶対反対の立場を貫き、日韓・日朝連帯で日帝を打倒することこそ労働者階級の回答である。
他方、韓国・イミョンバク政権も、米国産牛肉輸入問題を契機に爆発し、政権退陣に向かっている韓国労働者人民100万人決起の矛先を、ブルジョア民族主義的に歪曲・動員することで延命しようと、独島領有を声高に叫んでいる。
だが、4〜5月入管闘争をとおしてより強固な団結を固め、さらに6〜7月サミット決戦をとおして結合した日韓労働者の団結はこんな攻撃で打ち砕かれるものではない。全員逮捕を辞さず、G8強盗会議粉砕へ怒りを解き放った6・29渋谷デモは、韓国の闘う同志たちを限りなく激励するものとなった。
ソウル本部のイジェヨン本部長は、「動労千葉のように闘わなければなりません。われわれ両国の同志のこの数年間の交流は、こういう闘いをするためのものだったと私は確信しています」と、熱いメッセージを動労千葉に寄せている。
日帝の独島略奪攻撃に対して福田とイミョンバクを串刺しにする日韓労働者の共同闘争をたたきつけよう。
プロレタリア革命から脱落した塩川派打倒へ
階級的労働運動路線―7月テーゼのもと、われわれが革命の現実性をつかんで実践的に大前進する一方、塩川一派は路線的破産をさらけ出し、ますます反動化している。彼らの機関誌『展望』に関西入管闘争委員会名で出された論文は、そのことを鮮明に示している。06年3・14で自ら打倒したはずの旧与田一派に「自己批判」し、「広島差別事件」のデッチあげに加担するという醜悪極まりないものだ。
関西入管闘争委員会は昨年11月、塩川一派が革共同から脱落する際、「7月テーゼ批判」として「賃労働―資本関係の廃絶だけでは階級の廃絶はもちろん、差別や民族的抑圧の廃絶にもならない」などと主張し、反マルクス主義への変質を示した。今回の論文でもここに触れ、「労働者階級が自己の特殊利害・特殊的解放の追求に自己限定することによっては自己解放はできない」「普遍的解放と切り離して特殊的解放や特殊的利害に固執することは経済主義であり、組合主義であり、労働者階級の世界史的使命を否定することだ」と述べている。
よくぞ言ったものだ。彼らにとって労働者階級と被差別・被抑圧人民はまったく別の存在であり、特殊=普遍の関係も労働者階級と被差別・被抑圧人民の並立関係の中でしかとらえない。「普遍的解放と切り離された特殊的解放」という表現にも塩川一派の反マルクス主義への純化が鮮明に突き出されている。
また帝国主義論―世界革命論においても著しい空洞化を示している。
レーニン帝国主義論は、眼前で第1次世界大戦が進行し、戦争と革命が真正面から問題となる時代において、第2インターナショナルが屈服・転向する中で、これと非妥協的に対決して帝国主義の強盗戦争を世界革命に転化することをロシア―全世界の労働者に訴えるために出された。それは普遍的内容をもって、今の時代にも同じ問題を提起している。
7月テーゼは、抑圧民族と被抑圧民族のプロレタリアートの国際的=階級的団結を土台として、民族解放闘争をプロレタリア世界革命の普遍性・根底性のもとに統一して連帯・結合・一体化を闘いとっていくという世界革命論を明確にした。
これに対して塩川一派は「帝国主義と民族=植民地問題が欠落している」「民族解放・革命戦争論を撤回した」などと述べている。この主張は、生きた階級闘争からかけ離れた地点で「帝国主義国はプロレタリア革命、植民地国は民族解放闘争。両者の結合・合流が世界革命だ」という平板な二元論である。
そもそも塩川一派は革命情勢を否定し、動労千葉労働運動が切り開いた11月労働者集会―国際連帯闘争の地平、プロレタリア世界革命に向かう具体的実践に敵対して脱落した小ブル日和見主義集団である。彼らは、マルクス主義のプロレタリア自己解放が動労千葉の闘いに脈打っていることを認めず、革命からの逃亡を合理化し、労働者階級への絶望を組織する血債主義・糾弾主義へと純化した。
また、塩川一派が行った「5・18入管集会」の基調で、4〜5月入管闘争に対して「民主労総と連帯しても外登法や入管法、民族差別は撤廃できない」「入管闘争は団結をつくり出すことが目的ではなく、入管体制を打ち破ることが目的」などとケチをつけている。
一昨年の11月労働者集会で民主労総ソウル本部のキムチャンソプ氏は「国境を廃止して闘う」と宣言した。これは文字どおり、入管体制粉砕を内包した闘いである。
塩川一派は、4〜5月入管闘争が民主労総との国際連帯闘争を闘う地平にまで前進したことに打撃を受け、これを分断させるために悪罵(あくば)を投げつけているのだ。
入管体制とは、歴史的に見ると、敗戦直後の戦後革命期において革命直前にまで行き着いた労働者人民の階級的決起に恐怖した日帝が、闘いの主体として登場した在日朝鮮人・中国人労働者と日本人労働者を分断するために築いたものだ。
したがって、入管体制を打ち破る闘いとは、分断を打ち破って階級的団結を取り戻し、日本プロレタリア革命に勝利すること=「入管体制粉砕・日帝打倒」である。この闘いは朝鮮革命・中国革命と不可分一体のものとしてある。
そして、この闘いの主体である「日帝の侵略戦争と植民地支配の生き証人」としての在日朝鮮人・中国人は、日帝による治安管理と退去強制の攻撃(分断・同化・追放)を許さず、今日まで存在し闘いぬいている。
だがプロレタリア革命から逃亡した塩川一派は、差別・抑圧問題を革命から完全に切断して超階級的に扱い、民族差別の諸実体をめぐる民主主義的権利要求の総和で「入管体制を打ち破る」としているのだ。
また塩川一派は在日朝鮮人・中国人を革命の主体と措定せず、他方で日本人労働者は「差別・抑圧と闘うことをぬきに団結はつくり出せない」存在だとして両者を徹底的に分断している。
そして、彼らは「在日・滞日外国人と日本の労働者民衆との団結を阻んでいる最大の問題は入管法24条の退去強制」だと主張している。これは許しがたいデマであり、屈服の思想であり、在日・滞日の闘いをおとしめるものである。
11月大結集へ−階級的団結で入管闘争推進を
4〜5月入管闘争は日本労働者階級との団結を求め、入管法24条と正面から闘ってきた故・林歳徳さんを始めとする在日朝鮮人・中国人との共同闘争の歴史である。
また、帝国主義の新自由主義によるアジア―全世界での侵略・侵略戦争の中で生み出された膨大な難民が、迫害から逃れ日本にやって来る。そして入管収容所に収容され、退去強制攻撃と闘いながら難民認定を求めている。この人びとと、牛久を始めとする入管収容センターでの地道な面会活動を重ねて信頼と団結をかちとってきたのだ。
さらに「不法就労」「不法滞在」の排外主義キャンペーンのもと、年間5万人が退去強制される現実を前に、これを打ち破って日本に実力渡航して闘うアジア人労働者への支援・防衛の闘いに取り組んできた。
われわれはこうした4〜5月入管闘争の歴史を踏まえ、「排外主義に汚染された日本の労働者階級は自己批判しない限り革命の主体にはなりえない」などと、労働者への絶望を組織し、プロレタリア革命と入管闘争を切断する血債主義・糾弾主義と決別し、到来した革命情勢をプロレタリア世界革命に転化するために新たな決起を開始した。それがマルクス主義のプロレタリア自己解放に確信をもって動労千葉のように階級的団結で闘う入管闘争への飛躍である。
革命の隊列から脱落・逃亡し、血債主義・糾弾主義に純化した塩川一派、旧与田一派らの敵対を粉砕しよう。8・3革共同集会に大結集し、8・6ヒロシマ〜8・9ナガサキ、8・15靖国闘争を爆発させ、11月1万人結集に突き進もう。在日・滞日労働者人民とともにマルクス主義で武装した単一の革命党を建設しよう。地区党建設の巨大な前進をかちとろう!
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週刊『前進』(2353号5面2)(2008/07/28 )
入管集会報告集 11月に向け活用しよう
4・20京大―5・11横浜で開かれた「外登法・入管法と民族差別を撃つ全国研究交流集会」の報告集が同全国実行委員会より発行されました。
多くの在日・滞日外国人労働者、民主労総ソウル本部とともにかちとった入管集会は、「こんな入管闘争を待っとったんや!」(参加者のアンケート)と感動を呼んでいます。本来の入管闘争、国際的団結が凝縮されたパンフは、11月労働者集会1万人結集の組織化にとって必読です!
A4判44頁/頒価300円。お申し込みは全国実(TEL090−6103−6322/Eメールzenkokujitu@yahoo co jp)へ。青ア研でも扱っています。
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週刊『前進』(2353号5面3)(2008/07/28 )
西郡住宅闘争 再び預金を差し押さえ
西郡住宅闘争八尾市が暴挙 供託者「一歩も引かぬ」
7月14日、八尾市は2月の郵便貯金差し押さえに続いて、JAバンクの預金口座を差し押さえる暴挙に出た。こんな非道を二度までやるとは、絶対反対の供託者の闘いが八尾市を追い詰めているからだ。「怖いものはもう何もない。とことん闘う」。この供託者とともに、私たちは応能応益家賃絶対反対、住宅民営化粉砕まで闘う決意だ。
2月の大弾圧を全国の闘う労働者の団結で打ち破った供託者に、全国連本部は「差し押さえされたら生活できなくなる。闘えなくなる」などと、行政とうり二つのビラをまき、6月の西郡支部大会を破壊しようとした。八尾市は、この全国連本部の西郡支部つぶしと軌を一にして、新たな差し押さえ攻撃に出てきた。怒りは倍加するだけだ。
年金振り込みと商売のために使っていた口座を差し押さえられたAさんは「八尾市のやることはサラ金よりあくどい。死ねと言うことか。自分ももっと運動する」と闘う決意を固めている。
7月17日早朝、供託者を先頭に八尾市への抗議行動に決起した。出勤する八尾市職員には、「橋下知事=田中市長の新自由主義に基づく行革路線を労働者の団結の力で打倒しよう。敵は一緒だ。西郡とともに闘おう」と呼びかけた。
日本共産党・八尾市職執行部は「全国連西郡支部(末光道正事務局長)などの『家賃滞納を口実』にし、『部落差別』を利用した『行政介入策動』を許すな」というビラをまき、労働者住民の間に差別と分断を持ち込もうとしている。来年から公営住宅の入居規準が政令月収20万円から15万8千円に切り下げられ、団地からの追い出しと民営化が狙われている。住民の怒りが西郡住宅闘争に合流することを恐れ、市長と一緒につぶしにかかっているのだ。私たちは「民営化と闘わない市職労執行部を打倒し、闘う執行部をかちとろう」と呼びかけた。
その後、住宅管理課へ弾劾行動を行った。「年金口座を差し押さえるのは死ねと言うことか」。供託者の怒りの追及に追い詰められた職員は「奇数月なので年金は差し押さえていない」などと言い逃れに終始。「だったら2月は年金を差し押さえたということ」「それが市職員の言うことか!」。供託者の怒りは住管を圧倒した。
国が決めたことだから仕方がない? 裁判に負けたから仕方がない? 差し押さえられたら闘えない? 冗談ではない。応能応益家賃制度は公営住宅を資本家の自由にするために作った制度だ。資本主義が行きづまり、あらゆる物を民営化し、闘う団結をつぶし、低所得者からむしり取る、払えなければ路上に放り出す。こんな制度は絶対に認めない。
全国連本部は「三里塚のようになるから供託を降ろせ。分納しろ」などという。不当な家賃をはね返すのではなく、「子や孫にまで押しつける」長期の分納を「勝利」といいくるめ、屈服をごまかしている。闘う側が住民をあきらめさせてきたのだ。こんな全国連中央方針をぶっ飛ばして西郡支部は闘ってきた。
他方、解同本部派は住宅民営化の先頭に立ち、利権目当てに八尾市の側について団地から若者を追い出す一方、若者にローンを組ませ、住宅を買わせる日本版サブプライムローン運動をしている。こんな銀行の奴隷の利権運動も、住宅闘争でぶっ飛ばそう。
西郡支部は、弾圧を団結の肥やしにして闘う。八尾市への抗議を全国から集中しよう。
さらに7月30日(水)午前10時15分、大阪地裁806号法廷で「明け渡し許すな! 第4回公判闘争」があります。仲間の皆さんの結集を訴えます。(八尾北医療センター労組員・青木麻季)
(写真 八尾市役所前で供託者を先頭に差し押さえ弾劾のシュプレヒコール【7月17日朝】)
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【抗議先】八尾市長・田中誠太 (電話)072−924−3809/(FAX)072−924−0032
住宅管理課(電話)072−924−3858/(FAX)072−924−2301
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週刊『前進』(2353号5面4)(2008/07/28 )
対角線
『蟹工船』情勢に水差す人
『蟹工船』ブームに水を差すような澤地久枝氏のインタビューが6月27日の毎日新聞夕刊に載った。
彼女は、蟹工船を読んで共感する若者に「もっと歴史を勉強しないと……小林多喜二がかわいそう」とお説教を垂れる。そして、戦後憲法のもとで組合やストライキ、団体交渉をやっても、「多喜二のように投獄されたり、殺されたりすることのない社会になった」「貴重な時代だ」と強調する。だから彼女は今、この憲法を守るために「9条の会」という「市民」運動の呼びかけ人の活動をやっている、という。
彼女が希望を見いだすのは、団結に目覚め、革命をめざして闘う青年労働者ではなく、9条を守る「市民」だ。労働者は歴史を勉強して革命じゃなく「市民社会」をめざしなさいと言っているように聞こえる。
だが「市民社会」とは資本主義社会のことだ。そこでは労働者階級と資本家階級への階級分裂が生じ、両階級が非和解的に対立し、階級闘争が闘われている。支配階級の資本家階級は国家権力を握り、労働者階級を暴力的に支配し、搾取を貫き、財産を増やす。その行き着いた果てが無制限の競争と搾取で戦争と貧困、失業をもたらす新自由主義だ。
こんな「市民社会」に未来はない。根本からひっくり返さなければ労働者階級は自由になれない。
革命を求めて虐殺された小林多喜二や戦後革命の敗北の歴史に本当に学ぶならば、戦後最大の革命情勢が来ている現在、今度こそ革命に勝利しようという結論になるはずだ。サミット決戦の大爆発に続き、夏の連続闘争で11月1万人決起への水路を開こう。
(K)
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週刊『前進』(2353号6面1)(2008/07/28 )
8・15労働者市民のつどい 「蟹工船」2008
民主労総ソウル本部と連帯し結集を
戦後50年を問う労働者・市民のつどい全国統一実行委員会から第14回「8・15労働者市民のつどい」への賛同と参加の呼びかけが発せられたので、以下に掲載します。今年の「8・15労働者市民のつどい」は、「蟹工船2008」をテーマに掲げて世界恐慌―世界戦争の時代をどう生き闘うのかを問う集会となる。同時に、韓国・民主労総ソウル地域本部のイジェヨン本部長と動労千葉の田中康宏委員長の特別報告が行われる労働者国際連帯の集会である。11月全国労働者総決起集会への1万人結集をつくり出す決定的なばねにするために、実行委員会の呼びかけにこたえて賛同を集め、こぞって参加を!(編集局)
小林多喜二の『蟹工船』が130万部をこえるブームになっています。私たちはこの現象を今の日本を象徴するできごととしてとらえ、今年で14回目をむかえた「8・15労働者市民のつどい」のテーマを「蟹工船2008」としました。
講演は、小林多喜二の母校・小樽商科大学の教授で、戦前の治安維持法体制研究の第1人者である荻野富士夫さんに、「私と蟹工船」という演題で語っていただきます。荻野さんは、小樽商科大学と白樺文学館が主催した小林多喜二『蟹工船』エッセーコンテストを組織し、『私たちはいかに「蟹工船」を読んだか』(遊行社)にまとめました。
8・15集会は改憲・靖国と闘うという点でますます重要になってきています。そこでサブタイトルは昨年と同じ「国益と排外に憲法は屈するのか」としました。このサブタイトルと『蟹工船』ブームを結びつけるのが「蟹工船2008」というメインのタイトルです。
いま『蟹工船』は、とくに非正規雇用の青年労働者の共感を得ています。エッセーコンテストで荻野富士夫特別奨励賞を受賞した竹中聡宏さん・20歳は「私が持った感想はただひとつ、現代と何も変わらないというものだ。『蟹工船』の時代を生きているし、『蟹工船』の状況の中を生きている」と述べています。
この若者たちが感じ取っている同時代性、同質性について、さらに一歩踏み込んで見ると、『蟹工船』(1929年文庫版出版)が書かれた時代―昭和天皇の即位式典と治安維持法の改悪、文部省の思想問題、昭和恐慌〜世界恐慌、山東出兵〜世界戦争の時代と、2008年の現在―08年現天皇即位20年、世界金融恐慌への突入、治安弾圧、派兵恒久法……とが完全に重なっています。
この2008年という時代認識を鮮明にさせて、「生きさせろ!」と決起を始めている青年・学生と、その上の世代が一体となって闘いの展望を切りひらく集会です。賛同と参加をお願いします。
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8月15日(金)正午開場 午後1時開始
なかのZERO西館小ホール
(JR中央線・地下鉄中野駅南口から徒歩6分)
◇荻野富士夫さん(小樽商科大学教授)
講演「私と蟹工船」
◇韓国・民主労総ソウル地域本部
◇動労千葉・田中康宏委員長
◇コント・松元ヒロさん
◇青年労働者と学生
◇「君が代」不起立被解雇者/沖縄から/裁判員制度はいらない!大運動
◇西川重則さん・平和遺族会全国連絡会代表
〈主催/戦後50年を問う8・15労働者・市民のつどい全国統一実行委員会
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週刊『前進』(2353号6面2)(2008/07/28 )
爆取差し戻し審 “証人尋問をやめろ”
3被告が次々に異議
7月23日、迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧裁判の差し戻し審第5回公判が東京地裁刑事第20部(林正彦裁判長)で行われた。6月23日の第1回公判からちょうど1カ月の間に5回の公判が行われるというすさまじい強行日程だ。
しかし、須賀武敏・十亀弘史・板垣宏の3同志と弁護団は、控訴審判決(及び最高裁決定)を盾に拙速裁判で「有罪」を押し付けようとして関連性のない証人尋問を強行しようとする裁判所と徹底的に対決してきた。「一審無罪判決は生きている。それを覆すことは断じて許さない」と、あくまでも攻勢をとってこの1カ月間の激闘を闘いぬいた。
公判の冒頭、十亀同志が「前回の岡田証人尋問により、当裁判所が採用を決定した4名の証人調べの無意味さが一層明らかになった、本日の吉田証人らの尋問をするな」と怒りの意見陳述を行った。須賀同志、板垣同志も次々に裁判所の強権的訴訟指揮を弾劾し、証人尋問を直ちにやめろと要求した。
3人の意見陳述にもかかわらず、橿原借家関係証人、元警視庁公安・吉田喜平の尋問に入ろうとした林裁判長に対し、十亀同志が直ちに「異議あり」でさえぎった。「橿原借家とわれわれとは一切関係がない。同借家から押収されたというメモ類は1986年3月の大阪府警本庁舎爆破事件関係のものであり、別件の『証拠物』にすぎない。検察官は別件である岩手鍋爆弾事件の『証拠物』を横流ししてわれわれをデッチあげているが、今また別件『証拠』を利用しようとしている。断じて認められない」と怒りを込めて弾劾した。
須賀同志、板垣同志も林裁判長を弾劾・追及し続けた。吉田を証人席に座らせたまま、1時間にわたって、異議の申し立てと却下決定の応酬が繰り広げられた。第1回公判では「須賀さん、体の具合はどうですか」などと余裕を見せていた林裁判長は今や髪を振り乱し、傍聴席に向かって「発言するな」などと怒鳴り始め、その反動的正体をあらわにした。
地裁前でビラをまく須賀同志(7月23日)
「証言」に信用性はまったくない
4年前に定年退職した吉田は、人間の記憶のメカニズムを無視して20年前の出来事を昨日見てきたようにさもさもらしく「証言」して見せた。こんな証言に信用性はまったくない。
青木幸雄(元警視庁公安、3年前に定年退職)は警察が関之沢林道を93年5月に捜索し、ロケット弾の発射装置に関連する破片が見つかったことを「証言」する証人である。これはきわめて不自然な捜索・発見であり、福嶋裁判でも証拠捏造(ねつぞう)だと弾劾している。検察はそれを意識し、青木は87年9月に関之沢林道の捜査をやったが、その際は周辺の不審者動向を調べたのみで、林道終端部まで行ったのは自分ともうひとりの2人で、捜索はやっていない、とウソの証言をさせた。
古池澄夫証人は元警視庁公安で林道終端部で発見されたとする破片の寸法を測って報告書を書いたとする警察官であり、まったく無意味な証人である。3同志は最後まで証人尋問は許さないと闘いぬいた。
次回第6回公判は東京地裁429号法廷で9月10日午後1時15分に開廷する。傍聴に駆けつけ、被告団とともに闘おう。
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週刊『前進』(2353号6面3)(2008/07/28 )
8・6を訴える街宣で青年労働者と合流! 広島大学 ジョン滝沢
7月21日、広島市内で「8・6ヒロシマ」街宣を労働者と学生とで圧倒的にやりきりました。
そこで、現在失業中の30代の女性労働者と討論になりました。彼女いわく「サミットの動向に関心がある」「温暖化は人災だ」「原発の存在は腹が立つ」「物価高や、就職ができないということに怒りを覚えている」
こちらの「ブッシュも福田も戦争の準備もしているんだ」という提起に対して「え?そうなの。こんなことしている場合じゃないよね」と8・6ヒロシマ大集会への参加が決まった!
青年・学生が代わる代わるマイクを取り、アジっている姿に「感激した!」「刺激された」と奮い立ち、次は自分が発言するムードで「う〜ん、自分はうまくしゃべれるかなあ」と。
彼女が一番苦闘していたのは、「自分に自信がない」ということだった。「会社によって人間がつぶされて……仲間とか団結とか必要ですよね」という反応に、僕は彼女の後ろに2000万人の青年労働者の姿を見た!
みんな同じじゃないか! 彼女と心の底から「団結したい!」と思った。「あなた自身が主人公なんだ」「仲間との団結で、自信とか、そういうものを取り戻していくんだ」と提起したら、「そうですよね」と、持っていた『前進』を指差し「これ読ませて下さい」と。8・6の賛同署名と、ケーキ(彼氏に持っていくはずだった!)を差し入れてくれた。
ケーキはチーズケーキだった。獄中同志に差し入れしたかったけど、「広大の中島君は甘いものが嫌いだったなあ」と思い出した。獄中戦士も、彼女の「自信」もすべてとり戻すぞ!
職場と街頭で勝負!8・6参加へ有給獲得 東海・青年金属労働者 熊田亘
職場で組合宣言をして要求を貫徹しました!
8月のヒロシマ行動に参加するので有給休暇を申請したのですが、門前払いでした。工場の忙しい時にやっぱり無理かなとあきらめかけていました。
しかし、組合の会議で「今年のヒロシマは全組合員参加、有給休暇取得せよ!」と激しい方針になりました。実は、前回沖縄行動の際「有給取った」と報告していましたが、欠勤扱いになっていました。読者のみなさんにおわびします。
しかし、ここから1週間で大逆転が始まりました。「労働者の権利を行使するために合同労組に入っています。有給取得を認めないのは法律違反、組合の者が労基署にむかっています。……」
この通告で、会社側は「認めないとは言っていない」に転換。「労基署には行かないでくれ」という対応で、有給休暇を今度こそかちとりました。
それ以後も、難しい職種への配置転換の攻撃がありましたが、組合が正式な文書を出して打ち破りました。不払い残業せずによくなりました。
定時であがって、仲間づくりのための職場ビラと、ヒロシマ行動への参加を呼びかける街頭宣伝にうってでます!
5・27弾圧許さない会7被告と団結固める 岡山 宇野一
7月21日、国労5・27臨大闘争弾圧裁判被告団長の富田益行さんを迎えて、岡山市内で5・27弾圧を許さない会岡山交流会を開催し、20名が集まりました。
まず初めに、4・26尼崎労働者総決起集会のビデオを上映しました。
続いて富田さんが旧弁護団解任問題、弁論分離問題、そして新たな裁判闘争方針について提起しました。「9・15判決」のとらえ方、4者・4団体路線との対決の問題が旧弁護団・松崎被告の脱落の根底にあることが明らかになりました。
富田さんは、鉄建公団訴訟の裁判外での和解が裁判所より提起され、国労中央、国交相・冬柴が和解に向けて動き出したことを怒りをこめて報告し、「鉄建公団訴訟原告団の中から和解に応じない仲間が必ず出てくる。被告団は闘いの先頭に立つ」と確信をもって訴えました。
提起を受けて活発な質疑応答がなされました。許さない会岡山の代表の矢山有作さん(元衆議院議員)は「闘いが高揚してくれば国家権力は弾圧してくる。電産争議の時がそうだった。5・27裁判闘争には絶対に勝たなければならない」と訴えました。初参加の女性は「5・27裁判闘争の様子が知りたかったので来ました。闘わないとだめになると思いました」。
富田さんは、「無罪獲得を自己目的化して当日の行動を立証するやり方では運動を組織することができない。たとえ有罪になっても団結が強まれば勝利なんだ」とこたえました。そして最後に、弁論分離をかちとった新弁護団による裁判を断固支持する決議が満場の拍手で確認されました。岡山でも5・27被告団と団結し、1047名闘争勝利・第2次国鉄決戦の発展を切り開きます。
羽廣被告、新小岩支部と共に国鉄闘争集会 東京・東部 相馬修
7月18日、亀戸のカメリアプラザで国労5・27臨大闘争弾圧を許さない「東京東部」の会結成5カ年集会が開催された。
4・26尼崎労働者集会のビデオ上映、事務局提起の後、新弁護団の藤田正人弁護士が講演。藤田弁護士は「新弁護団の方針は公判廷においても、被告団とともに完全黙秘を貫くこと。それが解任された旧弁護団とまったく違う」と述べた。
羽廣憲被告は、1047名闘争が4者・4団体路線のもとに完全屈服の重大局面にあることを断罪し、あくまで動労千葉とともに解雇撤回まで闘うことを宣言。また「7人の5・27被告団は当事者の主体性を貫く階級裁判として闘う」と確固として表明した。向山和光被告は「革命情勢はあいまいな闘いを許さない」と決意を語った。
動労千葉新小岩支部の佐藤正和支部長が特別アピールし、平成採の青年が次々と動労千葉に加入していると報告した。
札幌サミット闘争を闘った青年労働者が「6・29渋谷に参加した同僚が変わり、自分で何かをやるようになった」と職場報告、ストライキをやる決意を表明。「君が代」不起立被解雇者の米山良江さんが「根津公子さんとの団結を核に教育労働者の仲間を増やす」。
集会中、「6・29渋谷デモで逮捕された8人が釈放された」と報告され、歓声があがった。
最後に、5・27国労臨大闘争7被告団の旧弁護団解任・分離公判を支持する決議を採択した。
1047名闘争の勝利と国労5・27臨大闘争弾圧との闘いは一体のものだ。階級裁判として新たな闘いに踏み出した国労5・27臨大闘争弾圧裁判と国労本部打倒をともに闘い、東京東部の会を拡大する決意だ。
7・6札幌で機動隊のデモ規制粉砕した! 関東・労働者 北野風太郎
「サミット粉砕!7・6札幌集会」は、6・29渋谷サミット粉砕の熱い思いがあふれた集会としてかちとられた。青年・学生だけでなく、中年も壮年も渋谷の熱いデモの思いを爆発させていた。
集会の中盤では北海道労組交流センターの事務局から基調報告を受けたが、「どんな困難があっても動労千葉のように闘うということに確信を持っている」との発言から熱い気持ちが強烈に伝わってきた。
階級的労働運動の闘いはそんなに簡単ではないと思う。だけど、この闘いこそが労働者人民の心を一つにしていける道だと、私も思っている。
北海道のきょうだいたちよ、この一言を聞いてどんなに感動したことか。ともに闘おう。
集会後のデモでは最後尾になってしまったが、警視庁の機動隊が大挙してデモ警備に来ていた。機動隊は「信号が赤になるから、早く、早く」と言って、壮年期のわれわれと「星野さんを取り戻す会」の人たちを不当にも押しまくってきて、こぜりあいになった。「機動隊、デモ規制をやめろ」「われわれ年寄りを殺す気か!」と一喝したら、機動隊は手を出すのをやめてきた。デモ隊に一瞬、笑いが起こった。
サミット決戦の札幌で『前進』が大好評 東京 亀井安夫
法政大決戦から6・29渋谷デモを闘い、サミットが開催される北海道へ駆けつけました。
7月6、7日、札幌大通公園から狸小路の各交差点でサミット粉砕を訴える署名とビラ配布、『前進』販売を行いました。
「『蟹工船』を読みましたか!」の声に若者や中高年が耳を傾けた。『蟹工船』は北海道が舞台であり、親近感と世相の類似がより一層興味を引いています。
翌朝7日は道庁、市役所、NTT、全逓、JR苗穂工場の5カ所でビラまき、その後は街宣。4千枚のビラ、137の署名、16部の『前進』セットと最新号100部近くが労働者人民に手渡されました。
『前進』は、労働者に闘いの路線と方針を提起し、世界各地の闘いを報道している新聞です。読む者、見る者に共感と勇気を与え、真っ正面から革命を訴え勝利に導く唯一の新聞です。渋谷、札幌の街宣でつくり出された人びととの合流はそれを示しています。
大胆に! 大胆に! 『前進』を人民のもとに持ち込み、闘いをつくり出しましょう。
トヨタ生産方式粉砕不当解雇撤回へ闘う 鳥取・青年労働者 立花悠希
私は圧着端子製造会社による私へのパワハラ・不当解雇と闘う決意だ。
この会社は、利益至上主義、効率至上主義のトヨタ生産方式、ジャスト・イン・タイムの経営・生産管理、労務管理で長時間過密労働を労働者に強制している。
私が労働者に対するモノ扱い、賃金奴隷扱いを拒否すると、会社は私に「新入社員教育訓練」と称する無意味な残業を執拗(しつよう)に命令、「従わないなら自主退職しろ」と威嚇してきた。
「協調性がない」という言葉に抗議すると「お前、暴力団か。ゴネるのが専門か」と恫喝する。「当社の残業は義務だ。命令だ。就業規則、36協定があるから本人同意は不要」と脅し、「社内規程一読」の時間外労働(2時間)を強制した。
さらに会社は、私が労働局に相談するため欠勤の連絡をすると「明日も休むのか? 出勤したくなければ出勤しなくて良い」と言い、退職を強要してきた。私が抗議すると、会社は仕事(職業技術訓練)を取り上げておきながら、「賃金を支払っているから仕事しろ」と言う。私はとても勤務を継続できなくなった。
会社は私を無断欠勤扱いにし、厚生年金の資格喪失とし、「業務習得能力不足」を理由に解雇予告を通知してきた。「人件費削減のため」「賃金は労働の対価」とし、賃金補償もしない。
こんなでたらめな欠勤扱い、解雇は認められない! 必要な時だけ必要な労働力を確保し、必要性がないとたった1枚の解雇予告通知でクビにするジャスト・イン・タイムを粉砕する!
私は会社に再三「解雇は認めない。会社の主張を明示しろ」と要求しているが、会社は沈黙だ。
私は、地元の体制内地域労組から無視され、孤立無援の闘いを強いられてきたが、仲間の団結を求めてやまず、ついに労組交流センターの仲間に出会った。
労働者を無権利状態に置き、競争をあおって分断し、仲間をけ落とすことを奨励する資本を、労働者の団結で打倒しよう。労働者をモノ扱いし搾取・収奪するトヨタ生産方式を粉砕しよう。
ファルザードさんの死刑判決を取り消せ 東京 Y・A
7月11日にイランの最高裁は、教師であり子どもと女性の人権活動家でもあるファルザード・キャマンギャルさん(32)に対して一審の死刑判決を維持する決定をしました。彼の死刑はいつ執行されるかわからない状態にあります。
ファルザードさんは、3年前まではクルド州の教師組合員として活躍していました。
ファルザードさんは3年前の秋ごろ、政治犯の兄に面会するためクルド州からテヘランのエビン刑務所へ行った時に逮捕されました。彼の逮捕は、教師らに対する全国的な弾圧と同じ時期に起きています。ファルザードさんは逮捕後、厳しい拷問を受け、刑務所を転々と移動させられました。一審裁判は、わずか7分間で死刑判決が出されています。ファルザードさんに対する爆発物保管の容疑を証明する証拠は裁判資料のどこにもありません。トルコのクルド民主党(PKK)のメンバーであるというのも容疑の一つになっていますが、ファルザードさんはPKKとの関係を否定しています。
イランのイスラム政権は今、労働運動に対する激しい弾圧を加えています。2年前にバス労働者の激しい闘いを組織し、労働組合を組織したマンスール・オサンローさんらも獄中に閉じこめられたままです。
イランの労働者は、こうした弾圧に負けず、造船労働者、製糖工場労働者、自動車工場労働者、タイヤ工場労働者などが次々と未払い賃金の支給や賃金引き上げ、労働組合権を要求してストライキを闘っています。
この間、ファルザードさんの釈放を求めるキャンペーンでは国内外から数千万人の支援が寄せられています。
イスラム政権は、直ちに彼の死刑判決を取り消すべきです。400人余りに及ぶ政治犯全員を直ちに釈放すべきです。ファルザードさんの釈放を求める署名への賛同は以下のアドレスです。
http://f-kamangar.hra-iran.org/index.html
核空母Gワシントン横須賀母港化阻止! 大崎正彦
米海軍の核空母ジョージ・ワシントンが横須賀に来航しようとしている。
7月19日、1万5000人の労働者人民が全国から横須賀のヴェルニー公園に結集し、母港化阻止の大集会とデモを闘った。自治労・日教組などの組合員が体制内労働運動指導部の予想を大幅に超えて職場から大挙決起した。1週間前の全労連主催の集会を上回る数ではないかというのが両方に参加した労働者の声だ。
空母ワシントンが原子炉2基を動力源とすることから、帝国主義、日共、連合などは原発と同一視して「原子力空母」と異口同音に言う。
しかし、最末期の危機にあえぐ米帝は、ヒロシマ・ナガサキの核地獄をアジア、全世界でくり返してまでも延命しようとしているのだ。同艦の横須賀配備の攻撃は、朝鮮・中国の労働者人民に向けた米日帝の核戦争発動を目的としたものである。
核空母の横須賀母港化の攻撃は、日韓米労働者の団結破壊を狙うものでもある。今ほど反核国際連帯の力が決定的になってきている時はない。労働者階級の歴史的な決起がついに始まった。核空母母港化阻止の闘いはいよいよこれからである。
8・6―8・9反戦反核闘争の爆発と一体で、日本の労働者の階級的使命にかけて核空母横須賀母港化攻撃を絶対にぶっつぶそう。(写真は7月19日、横須賀をデモする8・6広島−8・9長崎反戦反核闘争全国統一実行委)
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