ZENSHIN 2008/07/14(No2351 p06)
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週刊『前進』(2351号1面1)(2008/07/14 )
監獄大学ぶっ飛ばせ! 獄中17人と団結を!
7・24 法大闘争勝利 全国集会へ
“階級的労働運動路線を爆発的に発展させ革命情勢に切り込み11月1万人大結集へ”
8・3革共同集会の大成功を
北海道労組交流センター、動労千葉の部隊を先頭に赤旗を林立させて進むデモ隊。戒厳体制をものともしない力強いデモ隊の登場に、沿道の労働者の圧倒的な注目が集まった(7月6日 札幌)=記事へ
団結力の勝利だ! 5・28〜29法政大−6・29渋谷−7・6札幌を貫くサミット粉砕決戦をぶち抜いたわれわれは勝利感でいっぱいだ。「闘えば勝てる! 自分が世界革命の主人公になれる!」。この過程だけで48人の逮捕、16人の起訴、家宅捜索、処分、前代未聞のデモ禁止攻撃が強行された。だが、すべてを粉砕してつかみとったこの勝利の確信があれば、11月労働者集会への1万人結集とマル青労同―マル学同各1000人建設は絶対に実現できる。この7〜8月、徹底的に攻勢に出よう! 職場・キャンパスでの闘いと組織建設にこだわり、サミット粉砕決戦の勝利の地平をさらに押し広げよう。「法大弾圧ぶっ飛ばせ! 7・24全国集会」(5面にアピールと要項)への総決起が決定的だ。法大闘争の中に革命に向かう団結があり、青年・学生の未来がある。学生・青年労働者を先頭に、すべての労働者の結集を訴える。
不屈の革命家たちが次々と
われわれはこの5〜7月のサミット粉砕決戦をとおして日本階級闘争の歴史を塗り変える闘いをなしとげ、マルクス主義で武装された青年革命家を大量に生み出した。
「5・29法大戦闘」の火柱によって決戦の血路は開かれた。全同志が怒りに燃え、”渋谷の街で内乱的決起をやってやる!”と党が一丸となり鉄の団結が生まれた。
そして6月29日の大闘争が実現された。法大決戦を闘う学生同志に続き、すべての仲間が逮捕を恐れぬ戦闘精神で感動的・解放的に立ち上がり機動隊を圧倒、渋谷を解放した。「たとえ逮捕されても、自分の後には必ず100人の仲間が続いてくる」と腹を決め、スクラムデモをとおした団結思想が復権し、全体が〈徹底的攻撃者〉となった。いったん労働者・学生が決意を固めれば恐れるものは何もない。獲得すべきは全世界なのだ。
この高揚は札幌に引き継がれ、われわれは勝利者としてサミット粉砕デモを堂々と打ち抜いた。
一連の闘いは世界に発信され、衝撃を与え、韓国を始め全世界で爆発するストライキ―デモ―暴動と完全につながった。
この勝利を実現した最深の力は動労千葉労働運動にある。08春闘スト、3・16渋谷ワーカーズアクション、4・26尼崎現地闘争の成功、ライフサイクル粉砕闘争を突破口に続々と青年労働者を獲得する中、動労千葉は満を持してサミット粉砕決戦を呼びかけた。「労働者の団結こそ世界を変える」「今こそ腐りきった資本主義を倒そう」「職場・街頭での怒りの決起で帝国主義強盗どもを焼き尽くせ!」。この訴えに断固こたえ、われわれは11月集会1万人結集の展望を切り開いた。
これは階級的労働運動路線、階級的団結論の勝利だ。「体制内思想と決別して資本と非和解で闘う」「自らの職場に絶対に第2、第3の動労千葉をつくる」――あいまいさのない実践の中、逮捕・処分をものともしない大量の青年共産主義者集団を生み出したのだ。
洞爺湖に集まったG8首脳どものぶざまな姿を見よ。サブプライムローン破綻(はたん)と世界金融大恐慌情勢のもとで、経済危機について触れることすらできない。「環境対策」のペテンで労働者階級を欺くことにすら大破産。「合意」はただひとつ。インフレ危機と階級的怒りの爆発に包囲されながら、新自由主義政策をさらに徹底して労働者からの搾取・収奪をより強め、侵略と戦争に突進するということだけだ。一刻も早く、このブルジョアジーどもの体制崩壊と過疎支配にとどめを刺すときだ。
さあ、サミット決戦勝利の地平から反転攻勢にうって出よう! 3・14法大弾圧を許さない法大生の会、法政大学文化連盟、5・28〜29法大弾圧救援会の3団体が呼びかける「法大弾圧ぶっ飛ばせ! 7・24全国集会」がその突破口だ。
法政大ストをぶち抜こう!
7・24集会は第一に、この2年あまりで法政大だけで85人の逮捕−19人の起訴という未曽有の大弾圧に対して腹の底からの怒りを爆発させ、大反撃し、いまだ獄中にある17人の学生をただちに奪還していく大闘争だ。
この数年間に、法政大で何が起こったのか?
学生会館の暴力的解体に始まり、立て看板・ビラ規制に抗議すれば逮捕・退学・停学、デッチあげ起訴の乱発、ガードマン導入、弾圧のためだけに雇われたジャージ軍団、正門前に連日はりつく公安刑事部隊、学内に無数に設置された監視カメラ。学友会の解体。こんな大学がいったい世界のどこにあるのか! こんな連中が、かけがえのない仲間たちを今も獄中に閉じ込めていること自体が絶対に許せない! 3万法大生と全国学生、全階級からの一大反撃をたたきつけるときだ。
法大闘争の神髄は、こうした弾圧をも団結拡大の糧とし、常に資本・権力への怒りを倍加させながら闘ってきたことにある。キャンパス中央でサミット粉砕のデモをやりぬき、構内に突入してきた公安刑事どもを実力で圧倒した5・29戦闘はその到達点だ。「弾圧ぶっ飛ばし、獄中同志と団結しよう!」「法大のように闘おう!」――この叫びを7月24日、全国・全世界にとどろかせよう。
新自由主義大学との闘い
7・24集会は第二に、新自由主義大学との全面対決を宣言し、法大を世界革命の砦(とりで)とする闘いだ。
法大・増田総長体制は、ブルジョア階級支配の最悪の先兵だ。徹底して体制内的幻想を振りまき、分断と競争をあおり、人間的紐帯(ちゅうたい)や団結を破壊して学生を一個の商品に仕立て上げようとしているのだ。まさに帝国主義の絶望的延命策である新自由主義攻撃そのものだ。
だからこそ法大決戦は団結を総括軸に絶対反対論、実力闘争で闘う。全世界の労働者階級との団結を力に闘う。動労千葉の闘いをキャンパスで貫き、3万法大生のストライキ決起で勝利する。法大闘争こそブルジョアジーとの最先端のやりあいであり「革命の学校」なのだ。
青年・学生は共に革命やろう
第三に、7・24集会の大爆発こそ11月集会1万人結集とマル学同―マル青労同各1000人建設への最短の道だ。
サミット決戦で培った「質」、これを爆発的に「量」へと転化しよう。11月集会に1万人が結集したら階級情勢を一変させられる。都心のど真ん中で革命の火柱を上げたい! これがわれわれの実感であり欲求だ。
だからこそ「革命の指導部」が問題なのだ。マルクス主義で武装した革命的前衛の登場――これこそ世界の階級闘争がいま直面している最大の普遍的課題だ。サミット決戦をぶち抜いたわれわれこそ名乗りをあげよう! 怒れる2千万青年労働者、3百万学生は必ず圧制と反動を打ち破って決起する。秋葉原事件と『蟹工船』情勢に対して、われわれこそが革命的回答を行動で示そう。7月24日、全都の大学と職場から決起をつくり出そう。残り10日間、全党の同志は猛然と扇動戦と組織戦に立とう!
最後に。7〜8月決戦は体制内勢力との激しい党派闘争だ。法大決戦に「逮捕されるような闘いはするな」と悪罵(あくば)し、既成勢力の尻尾にくっつくだけのサミット「決戦」で大破産した塩川一派などけ散らしてしまえ!
7・24集会から、8・6ヒロシマ―8・9ナガサキ、8・15靖国闘争に攻め上ろう。7・24集会の成功をバネに、8・3東西革共同政治集会を08年前半決戦の勝利者として打ち抜き、機関紙拡大、夏期カンパ決戦を画期的に闘いとろう。
(写真 札幌の7・6全国労働者集会には260人が集まった。6・29渋谷デモをやりぬき、みんな晴れ晴れした表情だ。国内外メディアも多数、詰めかけた)---------------------------------------------------
週刊『前進』(2351号1面2)(2008/07/14 )
7・6札幌 サミット粉砕へ戦闘的デモ
”勝利者として開催地に来た”
7月7〜9日に開かれたG8洞爺湖サミットは、最大の「焦点」とされた地球温暖化問題では具体的合意は何も形成できず、金融大恐慌と原油・穀物の暴騰問題への対策は、帝国主義国間・大国間のむきだしの利害が激突して、まともな議論にもならなかった。他方でサミットはイラン・北朝鮮への包囲網の形成を確認し、帝国主義強盗の戦争会議の正体をさらした。もはや資本主義・帝国主義は一刻も早く打倒されるべき存在だ。6・29渋谷大デモを打ち抜いた労働者階級と学生は、動労千葉を先頭に勝利者として札幌現地に力強く登場し、サミット粉砕の戦闘的な集会とデモを展開した。サミット決戦は歴史的な爆発をかちとった。労働者の団結と階級的労働運動の爆発的発展で革命情勢に切り込み、11月労働者集会の1万人結集に向け進撃しよう。
厳戒体制破り赤旗が翻った
全国から結集した労働者・学生は7月6日、道内2万1千人のサミット戒厳体制を打ち破って、札幌市内を席巻する戦闘的デモを打ち抜いた。北海道現地に高々と赤旗がひるがえった。
動労千葉が呼びかけた「サミット粉砕!7・6全国労働者総決起集会」が午後1時から、札幌市中央区民センターで開かれた。午前中から市内各地で大街宣を行った参加者が、続々と会場に集まった。1週間前の渋谷大デモを闘い抜き、誰もが晴れ晴れとした表情だ。260人が集まった。
呼びかけ団体としてあいさつに立った動労千葉の田中康宏委員長は、「今日の闘いは、地元の仲間が一切の準備をしてくれた」と北海道労組交流センターなどの尽力に敬意を表するとともに、あらためて帝国主義強盗会議への激しい怒りをたたきつけた。そして「われわれの運動は本当に大きな前進をかちとっている。”労働者は新しい社会をつくる力を持っている”――この確信をサミット反対の闘いをとおしてさらに固めよう。11月には1万人を超える仲間を日比谷に集めよう」と訴えた。
基調報告を行った北海道労組交流センターの労働者は「社会主義革命を切り開くことだけが、労働者と全世界人民に解放の光をもたらす。ついにその時が来たんだ、とはっきりさせるのが今日の闘いだ」「北海道でも”団結を総括軸にした闘い”に踏みだし、手応え、やりがいを感じている。この道こそが革命への突撃路であり、ここにこそマルクス主義がある」と力強く提起した。
特別報告として、画期的な24時間ストを打ち抜いた北海道のタクシー労働者が発言。8・6ヒロシマ大行動実行委員会は「いまから年休をとり8・6ヒロシマに大結集を」と呼びかけた。
地元の労働者が闘いを牽引
決意表明では、国労5・27臨大闘争弾圧被告団長の富田益行さん、国労秋田闘争団の小玉忠憲さん、葛飾区教組の米山良江さん、全逓(JP労組)・医療福祉・交運・合同労組の青年労働者らが次々と登壇。誰もが、6・29渋谷大デモを体を張ってやり抜いた自信に満ちあふれている。
続いて、圧倒的な注目を受けながら法大の女子学生が「勝利感いっぱいでサミット開催地に乗り込み、この場に立っている」と発言。決意表明の最後に、北海道現地で闘う青年労働者が勢ぞろいして決意を表明し、大きな拍手で会場全体が沸いた。
国鉄闘争共闘会議顧問の橋本剛さん(北海学園大名誉教授)、日本交通労働組合、北海道星野文昭さんを救う会の柴田作治郎さんからの連帯あいさつは、北海道での闘いの広がりを感じさせた。
いよいよ動労千葉の組合員を先頭にデモに出発。戒厳体制をものともしない力強いデモ隊の登場に、沿道の労働者・学生、取材に訪れた各国のマスコミから圧倒的注目が集まった。
(関連記事2面)
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週刊『前進』(2351号2面1)(2008/07/14 )
札幌 サミット粉砕 大街宣に立つ
総勢70人 大衆的怒りと合流
6・29渋谷デモの大爆発を受け、闘う労働者・学生は7・6札幌現地闘争を闘った(記事1面)。そして6日の闘争の前後に札幌で大宣伝行動を行った。東京・渋谷でもこれに連帯して6日、7日と連続して街宣行動が闘われた。
札幌現地で「戦争−失業、貧困、民営化にたち向かう労働者の国際的団結を! サミット粉砕!」をスローガンに7・6全国労働者総決起集会・デモを闘いとった労働者、学生は、6日、7日と連続して札幌・大通公園から札幌駅前通りを三越前、パルコ前、狸小路商店街へと大展開する街頭宣伝を行った。
(写真 洞爺湖サミット粉砕に全国から集まった労働者・学生は集会に先だって6日午前、札幌市民に決起を訴える大街宣行動を行った【大通公園】)
●7月6日
集会に先立つ6日午前、大通公園と狸小路の駅前通り両サイドの3カ所で全国から集まった学生、労働者が次々にマイクを握った。「世界は革命情勢です! 6・29渋谷デモに続き、洞爺湖サミット粉砕のデモをやろう!」「世界の強盗どものサミットに労働者の力を見せつけよう!」と、集会・デモへの参加を熱烈に呼びかけた。「洞爺湖サミットを粉砕しよう!」と呼びかける北海道労組交流センターのビラがどんどん道行く人の手に渡っていった。
沖縄を含む全国から警備車両が北海道に集結、過剰なサミット警備にへきえきとしていた労働者、市民の「この警備は異常。何を守っているのかわからない」「環境問題は重要だと思うけど、だったらまず警備車両を減らすべき」という怒りの声と合流した。
●7月7日
翌7日には早朝からの職場ビラまき(記事別掲)を終えた後、午前11時から再度、大通公園から駅前通りの三越前、パルコ前に打って出た。総勢70人を超える大街宣だ。
北海道労組交流センターの労働者がマイクで訴える。「皆さん、法政大学で50人もの学生が逮捕されているんですよ。ただただ大学の中でサミット反対を訴える、デモをする、それだけで逮捕されているんです。こんなことを許したら私たちすべてに跳ね返ってきます!」「皆さん、マルクスは万国の労働者団結せよと呼びかけました。私たち労働者には世界を変える力があるんですよ。団結したらすごい力が出るんです。皆さん、革命やりましょう!」
午後1時までの街宣で署名は136筆に上り、『前進』も16部。北海道教組組合員や18歳の看護師、「民営化はろくなもんじゃない。サミットで仕事が増えただけ」と嘆くJP労組の組合員、「まったくこの警備は異常。税金が消えていく」と怒る主婦など、街宣をとおしてサミットに怒るさまざまな人びととの交流が生まれた。
ハチ公前街宣6・29に反響
札幌の闘いと呼応して7月6日、東京・渋谷駅前でも午後1時からワーカーズ・アクションの呼びかけで「サミット粉砕! 逮捕された獄中の仲間の即時奪還を」と呼びかける大街宣が闘われた。30人の労働者が参加した。青年労働者が代わる代わるマイクを握って署名・カンパを呼びかけ、「団結しよう。ともに闘おう」と訴えた。うだるような暑さだったが反響は大きく、5・28〜29法大闘争と6・29デモで逮捕された労働者・学生の釈放を求める署名147筆と多額のカンパが寄せられた。法大の卒業生や東北大の学生、さらに外国人も呼びかけに応じて立ち止まり、署名に応じた。
6・29渋谷デモが圧倒的共感を持って受け止められ、デモを写真入りで大きく報道した『前進』が27部売れた。警察や右翼の介入を許さず、大街宣は圧倒的に打ち抜かれた。
翌7日夕方も、渋谷駅前で大街宣を行った。
(写真 北海道での決起に連帯して東京・渋谷でも街宣闘争が取り組まれた【6日 渋谷・ハチ公前】)
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週刊『前進』(2351号2面2)(2008/07/14 )
北海道庁など5職場へ
早朝からビラ入れ
札幌で6日に集会とデモを闘いぬいた全国の労働者・学生は、サミット初日の翌7日、デモの写真を刷り込んだ北海道労組交流センターのビラを持って、早朝から職場へのビラまき闘争に決起した。
北海道庁を始め、札幌市役所、NTT、中央郵便局、JR苗穂工場へと駆けつけ、数千枚のビラを出勤してくる労働者に、「おはようございます! 私たちは昨日、サミット反対のデモをしました!」「職場の団結で闘いましょう!」など、思いを込めた言葉をかけながらビラを手渡した。
北海道庁前を自転車で通りかかった北海道大学の1年生は、法政大学での不当な弾圧を聞いて怒り、署名に応じて「これはやりすぎです。先進国のためのサミット反対」とコメントを書き記した。
(写真 札幌でのサミット粉砕デモの翌7日、北海道の労働者の職場への早朝ビラまきに決起【北海道庁】)
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週刊『前進』(2351号2面3)(2008/07/14 )
国労5・27弾圧裁判
“帝国主義打倒の主体に”
橘さん、向山さんが力強く陳述
7月4日、国労5・27臨大闘争弾圧裁判の第89回公判が東京地裁刑事第10部(植村稔裁判長)で開かれ、前回に続き、裁判官の交代に伴う更新手続きが行われた。橘日出夫被告と向山和光被告が更新意見を述べ、弁護人の更新意見を松田生朗、山本志都、鈴木達夫の各弁護人が読み上げた。
橘被告は冒頭、「私たちは旧弁護団を解任し、松崎被告人との弁論分離をかちとって、裁判闘争の主体としての位置を取り戻しただけでなく、労働者階級の解放に向けた壮大な歴史的事業の主体として屹立(きつりつ)することができました」と切り出した。そして、今日の情勢を「プロレタリア革命が間近に迫っている」ととらえ、その中で国鉄闘争をめぐる鋭い路線的選択が問われたことを明らかにして、「私たちは、旧弁護団解任と松崎被告人との弁論分離をやり抜くことによって初めて、動労千葉とともに階級的労働運動を実践し、全世界の労働者とともに帝国主義を打倒する闘いの主体に躍り出ることができたのです」と断言した。
橘被告は、国鉄分割・民営化攻撃の中で人材活用センターに送られ、以来一貫して不当配属と闘ってきた。鉄産労の結成・国労脱退という攻撃に対し、国労森ノ宮分会再建の闘いの先頭に立ち、再建された分会の委員長に選ばれてもいる。02年5月27日の国労臨時大会に際してのビラまき・説得活動は、そのすべてをかけての闘いだったのだ。
また、今年4月26日に動労千葉とともに尼崎現地闘争を闘いぬいたことに触れ、「新自由主義の攻撃に反撃する全世界の労働者と連帯し、これと一体のものとして裁判闘争を闘う」と宣言した。
国鉄闘争支援者の向山被告は「新自由主義攻撃の破綻(はたん)がもたらした革命情勢の到来が本裁判を階級裁判へと転換させ飛躍させることを求めた」と述べ、それが旧弁護団解任と松崎被告との弁論分離の根本的な理由だったことを明らかにし、「5・27裁判闘争は、JR体制打倒−日本帝国主義打倒を目指す大闘争の一環として闘う中に勝利の展望を切り開くことができる」と断言した。
さらに、「自分の信念と行動原理を戦争反対に置いてきた」と述べ、その立場から動労千葉の階級的労働運動を支援してきた経緯を語った。そして、新自由主義攻撃に全世界で労働者人民の反乱が巻き起こっている情勢を説き明かし、「サミット粉砕の6・29闘争は革命的行動として実現された」と言い切って、「私の決意も、“革命をやろう”です」と宣言した。
松田弁護人は、この事件が国家権力と国労本部が結託してデッチあげられたことを全面的に暴ききった。機動隊制圧下で4党合意の承認を強行決定した01年1月27日の大会以来の国労本部と公安警察との癒着や、事件当時、東京地本委員長だった酒田充や長野地本書記長だった吉田進が、傘下組合員に「被害届」を警察に出すようしつこく求めたことなどが事実に基づき明らかになった。
山本弁護人は、被告たちのビラまき・説得活動が、団結権を守り解雇撤回を実現するために正当かつ必要不可欠な行為だったことを全面的に説き明かし、被告は無実・無罪であると断言した。
鈴木弁護人は、5・27臨大以降、4者・4団体路線に至る国労本部の裏切りの経緯と、昨年秋の大会で「国鉄分割・民営化との攻防に勝利した」と宣言した動労千葉の闘いを対照させて、被告たちの闘いの意義を浮き彫りにした。そして、新自由主義攻撃と戦争政策への怒りがますます広がっていく情勢の中で、この裁判闘争が1047名解雇撤回闘争と第2の分割・民営化に反対するJR本体の闘いとを固く結びつける要の位置にあると述べて、「わが弁護団としても、本件を日本労働運動の未来がかかった重大刑事裁判としてとらえ、本件弾圧に貫かれた凶悪な政治的意図を暴き、打ち砕き、もって被告人らの無罪を闘い取る決意を、ここに表明する」と結んだ。
この公判で更新手続きは終了し、次回は富田益行被告の被告人質問が行われる。重大局面にある公判の傍聴に集まろう。
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週刊『前進』(2351号2面4)(2008/07/14 )
動労千葉 不当捜索に抗議声明
警視庁の大弾圧を許すな
7月4日、6・29渋谷デモの爆発に恐怖した国家権力は、動労千葉本部への不当な家宅捜索を強行した。徹底弾劾しよう。動労千葉から抗議声明が発表されたので転載します。(編集局)
警視庁公安1課による不当家宅捜索を弾劾する!G8サミット粉砕! 闘う労働運動の再生へ全力で闘いぬく!
●捜索場所を「動力車会館」とすること自体、違法だ!
7月4日、警視庁公安部公安第1課は、「サミット粉砕!6・29労働者総決起集会」で不当逮捕した8名の内1名が「東京都公安条例違反」であったことを口実にして、集会の呼びかけ団体であった動労千葉に対する不当な家宅捜索を強行した。
家宅捜索は、警視庁公安部公安第1課警部・小島を責任者として私服警察官100名、機動隊員30名でDC会館を包囲し、10時から13時30分まで延々3時間30分にわたって行われた。
しかも、公安部・小島が示した「捜索令状」には、捜索場所が「動力車会館」と明記されていた。現在はDC会館として運営されていて「動力車会館」が存在しない以上、家宅捜索はできないはずだ。こんないい加減な令状を交付した東京地裁の裁判官も違法を免れない。
こうした事実を突きつけられて逆上した警視庁公安部・小島らは、「そんなのは関係ない」と大声で叫び、抗議した本部役員1名を「排除」のかけ声とともに衣服がボロボロになるまで暴力を振るい、私物のカメラを奪い、DC会館から強制的に排除するという暴挙を行った。
しかも当日は、千葉運転区支部の職場集会が2階会議室で予定されていたが、不当な家宅捜索により職場集会は中止を余儀なくされ、また、外部からの公衆電話や鉄道電話への応答は全て遮断するなど、正当な組合業務に重大な影響を与えるというものであった。こうした中で警視庁公安1課・小島らは、動労千葉の機関会議方針書や日刊動労千葉、指示文書、私物の携帯電話や手帳、カメラ等を不当に押収した。
(写真 100名の私服と30名の機動隊により出入りが封鎖されたDC会館【7月4日10時15分頃】=動労千葉のホームページより)
●動労千葉の訴えと労働者の怒りの結合を恐れた権力の暴挙
今回の警視庁公安1課による不当家宅捜索は、何よりもG8サミットへの労働者の怒りが爆発することを恐れた権力・支配階級による、動労千葉に対する治安弾圧として行われたことは明白である。
新自由主義の下で労働者が「生きさせろ」と怒りの声を挙げ、世界中で抗議の集会やデモ、食糧や燃料を求めて暴動に起ちあがっている。「6・29集会」は、こうした労働者の怒りを体現し、機動隊の弾圧を打ち破って貫徹された。
動労千葉が呼びかけたこうした闘いが日本の労働者と結合することに恐怖し、その現実を恐れてG8サミット開催直前に不当な家宅捜索を強行したのだ。
また、今回の家宅捜索は、「東京都公安条例違反」を口実にしているが、これ自体不当だ。「6・29集会」において動労千葉は、以前から行っていた代々木公園から渋谷駅前を通るデモ行進を、東京都公安条例に基づいて申請した。しかし、警視庁は、何ら問題のない申請したデモコースを、不当にも拒否したのだ。この時点で公安条例に違反したとして家宅捜索を行うこと自体違法だ。
さらに、今回の家宅捜索は、動労千葉が、JR東日本による「第2の分割・民営化」攻撃の第2段階ともいうべき合理化攻撃と真正面から闘いぬき、その渦中で組織拡大を実現するという状況の中で、動労千葉に対する組織破壊攻撃として行われたものだ。
動労千葉は、今回の警視庁公安1課による不当家宅捜索を徹底的に弾劾するとともに、G8サミット粉砕、闘う労働運動の再生に向けて全力で闘いぬく決意である。
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週刊『前進』(2351号2面5)(2008/07/14 )
大阪 電機連合大会で情宣
労組交流センター
「中央打倒」をアピール
7月3〜4日、大阪市の厚生年金会館で電機連合の第56回定期大会が開催された。その初日に全国労組交流センターの電機労働者が「電機連合中央を打倒しよう!」「第6次賃金政策粉砕!」と書かれたゼッケンを着用して、結集した代議員と傍聴者に、ともに闘おうと訴えるビラまき闘争に決起した。(写真)
電機連合では、各単組の執行部が若返りしている。この青年労働者たちに「労働者の力で世の中を変えよう!」と大書され、6・29渋谷デモの大爆発が写真入りで大きく報道されたビラは、全世界の労働者階級の闘いの息吹を伝え、大きな反響を巻き起こした。特に、「秋葉原事件が私たちに突き付けたもの」と題した内容は大きな関心を呼び、「何枚か下さい」といってビラを取りに来る労働者が続出した。今までにない事態だ。
自動車資本とともに電機資本こそ、青年労働者を絶望に追いやる派遣・請負労働という働き方をさせてきた張本人ではないか。そして電機連合中央は電機資本の先兵となって「希望退職」や「出向・転籍」などを推進し、製造現場での正規労働者から非正規労働者への置き換えを推進してきた先兵そのものだ。電機連合は「正規労働者と非正規労働者は共生を図る」などと言って、非正規雇用を前提にし、むしろそれを促進しようというのだ。
電機連合中央の犯罪性を暴露し、その打倒と一体で派遣・請負の労働者と団結し電機資本と闘うことこそが正規労働者にとっても生きる道であるとの提起は新鮮な感動をもって電機労働者に受け入れられた。
電機連合は今大会で第6次賃金政策の草案を決定した。その内容は、各職種について目標賃金水準を設定し、「現行の賃金水準がそれを上回っている場合は、各組合の自主的な対応を基本とする」などと、春闘=統一賃金闘争を完全に否定するものだ。しかも、この各職種別賃金水準なるものについて、「海外企業などグローバル市場の動向を踏まえながら、21世紀のリーディング産業に相応しい水準を追求する」と言っている。それは製品組立等の技能職はアジア並みの低賃金でいいということだ。そしてそのために、非正規雇用をもっともっと推進しようというのだ。
帝国主義の先兵、電機連合中央を打倒し、階級的労働運動の旗を基幹産業の中にうち立てよう。
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週刊『前進』(2351号2面6)(2008/07/14 )
弾圧粉砕と革命勝利へ圧倒的な夏期カンパを
労働者、農民、学生、市民の皆さん! 夏期一時金の支給時にあたり、絶大なカンパを訴えます。
6・29代々木公園の集会と渋谷デモ、7・6洞爺湖サミット粉砕の札幌現地闘争の大高揚として、ついにサミット粉砕闘争が爆発しました。この突破口を切り開いたのが5・28、29の法政大学キャンパスでのサミット粉砕闘争です。
法政大学で学生たちは当局のジャージ軍団や100人を超える警察権力の弾圧に一歩も引かず徹底的に闘いぬきました。
39人が逮捕されましたが、学生たちは国家権力を打倒してやまない最高の団結をつくり出しました。そして誇りに満ちて獄中でキャンパスで革命家として闘いぬいています。現代の「10・8」がついに戦取されたのです。
6・29サミット粉砕闘争で決起した労働者・学生は、法大決戦の魂で強固なスクラムデモで闘いぬき、いたるところで機動隊の壁を押しまくり、阻止線をずたずたにぶち破りました。権力は申請したデモコースを禁止しましたがなんの意味もなさず、2150人の重厚なスクラムデモは世界に発信され、世界を揺るがしています。
6・29には階級的労働運動路線の白熱的実践が脈打っています。階級社会の中では人間的共同性が破壊されており、それを奪還するものこそプロレタリアートの強固な革命的団結であることをつかみ取り、無数の職場闘争を闘いぬいてきました。
また街頭でも、激しい労働強化と低賃金、非正規職雇用化に労働者の怒りが噴出しています。街頭宣伝をしていたところ、ある若い女性が、「革命家になるにはどうしたらいいのですか」と街宣隊に質問してきたのです。労働者階級人民は革命を求めています。革共同は階級の党として労働者階級人民の前に躍り出る決意を固めています。
世界は革命情勢です。サブプライムローン問題を契機に世界は金融大恐慌に突入しました。そのもとでインフレが激しく進行しています。インフレは階級闘争を激化させます。今、全世界で食糧暴動、ゼネスト、大デモが爆発しています。その中軸で動労千葉、韓国民主労総ソウル本部、米国ILWU(国際港湾倉庫労組)の3カ国の国際連帯闘争がますます強化・拡大しています。
革共同は世界革命の司令塔として圧倒的に飛躍する決意です。そのためには、それに見合った財政的確立こそ急務です。みなさんの絶大なカンパをお願いします。
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週刊『前進』(2351号2面7)(2008/07/14 )
訂正
前号2面の6・29集会のス労自主労組組合員によるカンパアピールの記事に「8名の不当逮捕撤回闘争」とあるのは「不当解雇」の誤りでした。また国労小倉闘争団・羽廣憲さんの発言記事に「尼崎事故4周年」とあるのは「3周年」の誤りでした。おわびして訂正します。
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週刊『前進』(2351号2面8)(2008/07/14 )
日程 国労5・27臨大闘争弾圧公判日程
第90回 8月1日(金)/第91回 9月12日(金)
第92回 9月26日(金)/第93回 10月10日(金)
※いずれも午後1時15分から、東京地裁
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週刊『前進』(2351号3面1)(2008/07/14 )
骨太方針2008 “社会保障費削減を貫く”
公務員労働者の首切りと消費税大増税も狙う福田
福田政権はますますその危機と破産をあらわにしている。世界経済が金融大恐慌に突入する中で、洞爺湖で開かれたG8サミットは、これへのなんの対応策も打ち出せず、激化する帝国主義間・大国間の対立のみがさらけ出された。全世界の労働者階級の怒りに直撃されたサミットは、帝国主義がもはや打倒される一歩手前にあることを突き出した。その中で福田政権は6月27日、「経済財政改革の基本方針2008」(骨太の方針[)を閣議決定した。これは、日帝の体制的危機を、とことん労働者階級を犠牲にしてのりきろうとする宣言だ。
小泉改革を継承し最大限の歳出削減
1000兆円近い財政赤字を抱える日帝国家は、もはやどん詰まりの危機にある。しかし支配階級は、これを労働者階級を犠牲にしてのりきろうと躍起になっている。
今回の骨太方針は、小泉政権が06年の骨太方針で押し出した「2011年度に国・地方の基礎的財政収支を確実に黒字化する」との目標を再確認し、「歳出全般にわたって、これまで行ってきた歳出改革の努力を決して緩めることなく……最大限の削減を行う」と明記した。
06年度以来、この方針のもとに社会保障費を5年のうちに1・6兆円も削減するというプランが強行され、社会保障費は年々2200億円規模で削られてきた。これと併せて実施された定率減税廃止などの労働者への大増税により、基礎的財政収支(プライマリー・バランス)の赤字はGDP比で03年度の19・8%から07年度の4・4%へと劇的に減少した。
これは、GDPの10%をも超える巨大な負担増が、労働者人民にのしかかってきたことを示している。今回の骨太方針で福田は、自民党内部からさえ噴き上がった悲鳴を抑え込んで、今後もこうした方針を継続していくと宣言した。
だが、どんな強引な手法を用いようと、基礎的財政収支の黒字化達成など不可能だ。2007年度の国の税収は、予算で見込んでいた額を1兆5000億円も下回った。その最大の原因は、法人税の落ち込みだ。サブプライムローン問題に端を発した世界金融大恐慌が、日帝の国家財政を直撃したのである。
基礎的財政収支とは「国債発行額を除く歳入」から「国債の元利償還費を除く歳出」を引いたものだが、これが赤字の状態が続くと、必ずどこかで国債は暴落する。返済の当てのない膨大な借金を抱え、もう金を貸してくれる人がいなくなることへの恐怖に震えているのが、今の日本帝国主義の実態だ。このような国家は労働者の力で打ち倒されて当然である。
インフレ進行下で消費税率アップへ
福田政権は、今回の骨太方針に、「消費税を含む税体系の抜本的な改革について、早期に実現を図る」と明記した。
だが明らかに福田は、消費税増税が引き起こす労働者階級の大反乱におびえている。骨太方針の閣議決定に先立って、福田は消費税アップについて「決断しなければいけない大事な時期」と言ったかと思うと、一転して「増税は2、3年後の長い範囲で考える」と表明するなどの動揺をくり返した。
原油や食料品の価格が上昇し、大インフレが労働者の生活を脅かしている。しかもそれは、ほんの一握りの金融独占ブルジョアジーが、原油や食糧を投機の対象にしてもてあそんでいる結果だ。彼らはついこの間までは、低所得の労働者を食い物にするサブプライムローンに群がっていた。こんな現実を目の当たりにしている労働者に対して、福田政権が大増税を強行した瞬間、引き起こされる怒りの大きさはとてつもないものになる。現に、全世界で大規模なストライキやデモに立ち上がっている労働者の闘いの基底には、大インフレに対する激しい怒りが横たわっている。
かといって、支配階級には消費税増税以外の選択肢はあり得ない。だから自民党税制調査会も、例年になく早い時期から来年度の税制改定に向けた議論を開始した。消費税増税に向けた決戦を構えてきたのだ。
支配階級がもくろんでいる増税の規模はすさまじい。かねてから日本経団連は、消費税率を10%に引き上げろと叫んできた。額賀財務相は、「消費税率を20%前後とし、所得税や法人税を下げてバランスを取っているのが世界の姿だ」と公言している。
額賀があけすけに述べているように、消費税増税の本当の狙いは法人税減税の財源を確保することにある。骨太方針2008も、「抜本的税制改革に併せた法人実効税率の在り方の検討等によるビジネスコストの低減等に取り組む」とあからさまに言い放った。
骨太方針はまた、「対日直接投資を含め企業の国際的立地選択を阻害しない」ために法人税を引き下げるという。新自由主義の攻撃が本格化した80年代以来、帝国主義は資本減税の大きさを競い合ってきた。これと、資本の延命のために投入された巨大な財政支出こそが、財政赤字の原因だ。
世界金融大恐慌が現に始まっている中で、福田の描く「経済成長戦略」なるものは、結局は大規模な資本減税を軸に、資本に一層の自由を与えるということでしかない。骨太方針は、「資源や食料価格の高騰はリスクでもあるが、その一方で攻めの対応によって価格競争力の復活の好機にもなる」などと言う。投機マネーに全面的に市場を明け渡すことが、日帝の描く唯一の「成長策」ということだ。すでに破産し、全世界で労働者階級の反撃に迎え撃たれている新自由主義にどこまでもしがみつく以外に、帝国主義の延命策はないのである。
支配階級は、口を開けば「財政危機だ。だから増税も社会保障の削減も仕方ない。公務員賃金の削減など当然だ」と叫び立てる。だが、「財政危機」を叫ぶ当の資本家どもは、税制をさらに改悪して税金を逃れようと必死なのだ。
「ムダゼロ」叫んで公務員に攻撃集中
福田政権は、消費税をはじめとする大増税を労働者に押しつける手段として、「税金の無駄使い撲滅」だの「ムダゼロ政府」だのと叫び始めた。公務員労働者の首切りと大幅賃下げに一挙に乗り出してきたのだ。その突破口に、社会保険庁の解体と、それに伴う職員の選別・再雇用の攻撃がある。
さらに骨太方針は、道州制の本格的な導入に向け、09年度に「新分権一括法」を策定することを打ち出した。すでに、小泉以来の「三位一体改革」で、国が地方自治体に交付する地方交付税交付金は大幅に削減され、自治体財政は崩壊的危機にある。それを逆手にとって、自治体労働者に対する激しい攻撃が、大阪府の橋下知事を先頭にして仕掛けられている。
だが、財政赤字は資本がつくりだしたものであり、労働者には一切責任がない。
そもそも、巨大な国家財政赤字を「社会全体の危機」であるかのように言うこと自身がペテンだ。国にカネを貸す者がいなければ、財政赤字は生じない。巨大な財政赤字の累積は、裏を返せば、問題は膨大なカネを所有し、それを国に貸し付け、労働者人民からむしり取られた税金から支払われる利子をむさぼり食っている者がいるということだ。国債所有者の約3割は民間金融機関だ。大銀行や大資本にとっては、国家財政の赤字も収益の源泉になっている。
大増税も社会保障の解体も公務員リストラも、実はこうした連中の利害のために行われていることなのだ。
金融資本からの国の借金など、労働者が権力を握り、生産を支配して、踏み倒す以外にない。また、それ以外に現実的な財政赤字の解決策などあり得ない。消費税の大増税を打ち出した骨太方針への労働者階級の回答は、プロレタリア世界革命の実現である。
骨太方針2008の骨子
@2011年度に国・地方の基礎的財政収支を確実に黒字化する
A歳出全般にわたり、国・地方を通じて最大限の削減を行う
B消費税を含む税体系の抜本的な改革について、早期に実現を図る
C法人実効税率のあり方を検討し、ビジネスコストの低減に取り組む
D「アジア経済・環境共同体」構想を実現する
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週刊『前進』(2351号3面2)(2008/07/14 )
旧弁護団の解任は当然
広島“サミット”゙国鉄”で集会
7月2日、国労5・27臨大闘争弾圧被告団長の富田益行さんを講師に迎え、サミット粉砕・国鉄闘争勝利へむけての広島労働者集会が行われた。6・29渋谷デモ大爆発の激突と勝利を担った労働者・学生が結集し、国鉄―4大産別を先頭に7・6札幌から8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争、そして11月労働者集会1万人結集へ熱気に満ちた団結・総決起集会として成功した。
集会に先立ち「JR尼崎駅事故3周年弾劾!4・26尼崎労働者集会」のDVDが上映された。この映像は、国鉄分割・民営化絶対反対―JR体制打倒の第2次国鉄決戦こそ、階級的労働運動の基軸であることを鮮烈に訴えるものだ。
集会は、国労5・27臨大闘争弾圧を許さない会・広島と広島県労組交流センターの共催のもと、大江照巳動労西日本書記長の司会で進められた。 講演に立った富田さんは、冒頭、5・28−29法大決起のすばらしさをたたえ、その革命的地平を引き継いで闘われた6・29サミット粉砕の渋谷実力デモの圧倒的勝利こそ、階級的団結の底力だと謳歌(おうか)、5・27被告団の闘いの地平と方針を提起した。
さらに旧弁護団解任の経緯について「国鉄闘争の路線をめぐる不一致と対立に根本原因があった。国労本部を免罪し『4者4団体』路線の擁護に回った旧弁護団と松崎被告らとの決別は当然だった」と語った。
今や7人の被告団は新弁護団を形成し、自信と誇りに満ちて階級的裁判闘争のスタートを切っている。この地平を踏まえて富田さんは、5・27被告団の全国キャラバン方針を提起した。
「第一に、被告団は動労千葉とともに第2次国鉄決戦を闘う。分割・民営化絶対反対派として固く団結し、JR体制打倒の逆襲戦に立つ。第二に、1047名闘争が重大な岐路に立つ中で、解雇絶対反対を貫く。『4者4団体』の全面屈服路線を打ち破り、解雇絶対反対派の闘争団との団結をつくり、国労本部打倒=国労の階級的再生へ前進する。第三に、全国の民営化絶対反対で闘う労働者との団結を貫く。何よりも、自らの職場で安全を破壊するJR資本と徹底的に闘い、11月労働者集会1万人結集の道を切り開こう」
講演を受けて、活発な質疑と意見交換を行った後、国労の仲間、4大産別の仲間を始めとして、参加労組の各代表と労組交流センターが連帯の決意を述べた。機動隊を圧倒した6・29渋谷デモの「武勇伝」が次々に飛び出し、集会は最高潮となった。緊急アピールに立った広大生が大きな拍手で迎えられ、5・29法大―6・29渋谷で2度も不当逮捕されて闘っている学友には、その場で檄布が贈られた。
最後に、「国労5・27臨大闘争弾圧被告団の旧弁護団解任を支持する決議」を満場一致で採択し、団結ガンバローでしめくくった。
(写真 「4者4団体」路線を擁護する旧弁護団や松崎被告らを弾劾した【7月2日 広島】)
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週刊『前進』(2351号3面3)(2008/07/14 )
海外紙が報道した6・29渋谷デモ
世界にとどろく団結の力
6・29サミット粉砕デモは、報道管制を超えて世界のメディアが報道し、労働者の闘いの息吹を伝えた。韓国・ハンギョレ新聞は1面で報道した(写真)。ドイツ紙とあわせて紹介する。(編集局)
韓国『ハンギョレ新聞』 日本のデモ隊は予想外の戦闘力を示した
日本でのG8を前に、新自由主義改革に反対する勢力が結集した。
29日午後、東京の代々木公園入口を封鎖した日本警察が、首脳会議反対集会を終え「サミット粉砕」を叫んで街頭行進に出る2千人の労働者・学生などに向かってくり返し4列縦隊を要求し、道をあけなかった。日本警察は、50〜60団体が参加した「6・29全国労働者総決起集会」の後、デモ隊を分散させるため、10分単位で公園入口の封鎖をちびちびと解いた。街頭行進の各所に2500人の機動隊を投入した。
これに先立ち5月28〜29日には、法政大学校内で反サミットを訴えた「中核派」学生38名を住居侵入を理由に逮捕し、うち15人を起訴した。
おとなしいと噂される日本のデモ隊は、この日、予想外の「戦闘力」を示した。50〜60代の全共闘世代が中心となったこの日のデモ隊は、日本警察に対し激しい肉弾戦を辞さなかった。この過程で8名の活動家が公務執行妨害容疑で警察に逮捕された。国鉄千葉動力車労働組合国際連帯委の広沢こう志は、「何よりも今回の集会を通して日本の労働者が力強い姿を示したことが成果」だと語った。
日本では小泉政権以降、急速に新自由主義的構造改革を推進した結果、非正規職を量産し、反貧困運動や労働運動も新たに力を得ている。特に25歳の派遣労働者が起こした秋葉原無差別殺人事件以降、派遣労働の劣悪な労働環境が浮き彫りにされている。
G8会議が開かれる北海道では5日、「G8サミット1万名平和ウォーキング」など大小の反サミット・対案サミット集会と文化芸術イベントが開かれ、「もうひとつの世界」を模索する。韓国の全国農民会総連盟や民主労総関係者など30名も3日から北海道国際連帯集会に参加する。
全農の関係者は「北海道でロウソク集会を検討している」と語った。日本のマスコミの幹部は「日本の警察当局は韓国の集会参加者の動きを最も警戒している」と耳打ちした。特に29日のデモでは、韓国のロウソク集会の力に学ぼうという声もあがり、目を引いた。
警視庁は「東京が主要な戦場」と、1日最高2万1千人を動員、空港や地下鉄、総理官邸など警戒態勢を強めている。
独『ハンデルスブラット』 互いに腕を組み鎖をつくり警官隊に抵抗
日本でもG8サミットへの抗議行動はある。
警察は、後ろから盾を押し付け、前からはデモ参加者の腕を引っ張る。レインコートを着たデモ参加者たちは、互いにうでを組んで鎖を作り、密集したブロックになった。顔をゆがめながら彼らは警官隊に抵抗した。
日本社会は、日常生活からのごくわずかの逸脱しか許さない。窒息しそうな状態に若者たちはがまんできなくない。そうなった者たちは国家権力の強権に直面する。
それは内田晶理も同じだ。内田も渋谷にいた。「トヨタなどのグローバルなコンツェルンが巨額の利潤をあげるために若者を搾取している」と29歳の内田は語った。2年前まで彼は学生だった。大学は、彼が抗議運動をしたことで停学にし、大学から締め出した。彼は7カ月獄中にいた。7人収容の留置所に他の犯罪者と一緒にいた。内田は東京の法政大学でグローバル化反対のデモをしただけなのだ。
このような状況にATTACジャパンは困惑している。「抗議行動は日本社会では非常に大きな勇気が必要だ」とアキモトは語る。
日本政府は治安対策で国境を閉ざす。抗議デモの参加者が祖国に送り返された。ATTACドイツも少数の支援者を日本に送る予定だが、同じことが起こり得る。アキモトは警察の投入を心配して言う。「ドイツのようなデモになれば、警察の反動が過剰に強硬になるのではないか」。
共産主義者・内田が監獄での経験を語った。「私は23日間、朝から晩まで取り調べを受けた。警察は『親が心配している』と圧力をかけた。しかし警察は私の口から何も聞き出せなかった」
警察は圧力で彼を屈服させられなかった。彼は友人たちと「革命的共産主義の同盟」をつくった。レーニンの模範にならったという。真剣かつ明快に彼は語った。「日本でもうすぐ革命をやります」
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週刊『前進』(2351号3面4)(2008/07/14 )
米帝が北朝鮮「テロ指定」解除
イラン攻撃の準備と連動
G8洞爺湖サミットを目前にして、北朝鮮をめぐる情勢が急転回した。6月26日、北朝鮮が核計画の「申告書」を6者協議の議長国・中国に提出し、これを受けて米ブッシュ政権は同日、「見返り措置」として北朝鮮への「テロ支援国家指定解除」を決め、議会に通告するなどの措置を取ったのだ。6者協議は、7月10日から北京で9カ月ぶりに開催される。
北朝鮮をめぐる核心的な問題が自分の頭越しに米中両国によって進められた日帝・福田政権は、危機感と焦りをむき出しにして、米政府に「拉致問題」での協調を迫るなどの対応に必死となった。
だがここで進行している事態は、米帝の世界支配の危機、特にイラク侵略戦争が泥沼化する中で、米帝がイラン侵略戦争策動を強めていることと密接に関連している。米帝は出口のないイラク危機を反革命的に突破するために、今やイスラエルやイギリス帝国主義などと連携しつつ、イランへの戦争拡大の衝動を限りなく高めている。そのためにこそ、侵略戦争攻撃のアジアでの焦点である対北朝鮮政策では、一定の「宥和(ゆうわ)政策」に踏み切り、米帝の当面する利害にそって北朝鮮情勢をコントロールしようと具体的に動き出したのだ。
これを「北朝鮮の思惑通りの展開」(日経)と、北朝鮮スターリン主義の揺さぶりに「根負け」したブッシュ政権が譲歩し、米帝が平和的に政策転換をしたかのように宣伝するブルジョア・マスコミの論調は、対北朝鮮政策でも日帝への争闘戦を露骨に貫く米帝に対する日帝ブルジョアジーの焦りの表れであり、同時に米帝―国際帝国主義の危機と侵略戦争・世界戦争への攻撃を労働者人民から隠蔽(いんぺい)する反動的デマゴギーである。
米帝ブッシュ政権の対応は、単なる譲歩などではない。洞爺湖サミット前の6月に国務長官・ライスを中国に派遣し、北朝鮮「核申告問題」と6者協議再開のプロセスで合意を取り付け、今回の対応策を推進した事実は、明確に米帝がアジア情勢をもコントロールするという意思表示であった。
対北朝鮮政策では米帝は、1994年の「米朝合意」を、米帝の側からの公約不履行(KEDOによる軽水炉建設のネグレクト)によって破綻(はたん)させてきた歴史がある。北朝鮮スターリン主義の「核武装宣言」(06年10月)は、これへの対抗的な瀬戸際政策だったが、以降の米帝の対北朝鮮政策は、中東・イラク情勢に規定されて進められてきたのだ。
今回の問題は、7月8日のサミット政治問題首脳宣言が「北朝鮮・イランへの包囲網」を核心として出されたことで、鮮明になった。北朝鮮の「核申告」と「テロ支援国指定解除」決定は、イランへの軍事的攻撃をG8が承認することとセットであることが事実上、宣言されたのだ。
日帝・福田政権のアフガニスタン・スーダン派兵や派兵恒久法制定の策動も、サミットを契機に一層強まっている。労働者階級の団結と階級的労働運動を発展させ、サミット決戦の爆発から日帝・福田政権打倒へ闘おう!
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週刊『前進』(2351号3面5)(2008/07/14 )
マリキ政権との協定交渉難航
イラク植民地化狙う米帝
現在、米帝を軸としたイラク侵略戦争は、国連安保理決議による駐留の期限が切れる来年1月からの米軍の駐留とイラク石油開発契約をめぐる交渉が行き詰まる中で、重大な局面を迎えている。
米帝・米軍は、イラク政府との協定締結で駐留の継続と石油利権の確保を実現しようと、イラク・マリキ政権に圧力をかけてきた。米帝の要求内容は、現在14万人の米軍が無期限にイラクを軍事占領し、さらに空域の統制権も米軍が握り、16万人の傭兵部隊(警備保障会社)も含めて米軍関係者に治外法権を与えるという、イラクを完全に植民地として固定化する内容である。石油については米企業がイラクの油田開発などを行い、投資資金を全額イラクから回収すると同時に、その石油生産から得た利益の50%を米石油資本が得るというもので、イラクの石油資源の強奪そのものである。
だが、この米・イラク2国間協定の米提案をめぐって、イラク議会での討議はたちまちデッドロックにぶち当たり、審議は停止したままだ。マリキも6月7日、8日とイランを訪問した後、米提案を拒否することをあらためて表明した。米提案にはカイライ政権や議会だけでなく、もちろん労働者人民も激しく反対している。特に石油強奪の提案に対しては、石油労働者が断固反対を表明している。
マリキ政権はシャハリスタニ石油相が6月30日に、国内油田・ガス田8カ所への外資参入を認める方針を発表した。米、EU、日本、中国、ロシアなど41社を選定して入札に参加させ、来年6月に仮契約を結ぶとしている。また米軍駐留に関してはマリキ首相が7月7日、議会での承認が必要な条約や協定ではなく、「覚書」の形で米軍駐留を09年以降も認め、その代わりに米軍の撤退期限を明記するよう要求する案を表明した。
しかしイラク人民にとって、米軍駐留は断じて容認できない。特に傭兵(ようへい)は、多くのイラク人民を無差別に虐殺してきたが、イラクの法律では裁かれず、軍人ではないということで軍法会議にもかけられず、しかも犠牲者への補償金も払われていない。
だがイラク植民地化と石油の独占的略奪を狙う米帝は、撤退期限の明記を激しく拒絶している。このまま敗北する形で撤退することは、帝国主義である限りあり得ないからだ。しかし何らかの協定がなければ駐留の法的根拠がなくなる。米帝は追いつめられている。
こうした中で米帝は、シーア派主導のマリキ政権やイラク議会を屈服させるためにも、イランへの戦争重圧を圧倒的に強めている。イランへの爆撃や侵略戦争の拡大でイラク戦争の危機を突破し、イラクのシーア派勢力を暴力的に屈服させようとしているのだ。
07年以来の米軍増派にもかかわらず、イラク人民の武装解放闘争は不屈に継続し、6月18日には自動車爆弾で51人が死亡するなど、米軍は泥沼的危機を深めている。労働者の国際的団結で米帝のイラン侵略戦争発動を阻止しよう。イラクからの米軍撤退、航空自衛隊の撤退へ向け闘おう。
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週刊『前進』(2351号4面1)(2008/07/14 )
広島・長崎反戦反核闘争へ
全世界の労働者・民衆の団結で核と戦争なくそう
8・6ヒロシマ大行動の訴え
今夏の広島・長崎反戦反核闘争は独自の核武装策動をエスカレートさせている日帝との重大な決戦となった。6・29サミット粉砕渋谷デモ―7・6札幌闘争の高揚を引きつぎ、侵略と戦争・核戦争の道に突き進む帝国主義の打倒へ向けて、階級的団結を強化・拡大する闘いとして、今夏8月広島・長崎反戦反核闘争を闘おう。8・6ヒロシマ大行動の呼びかけと、8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争全国統一実行委員会からの行動の呼びかけを紹介します。(編集局)
全国、全世界の皆さん! 8月6日、ヒロシマに集まりましょう!
今年のメインスローガンは「世界の労働者・民衆の団結で核と戦争をなくそう!」です。核と戦争、失業と貧困をうち破り、平和な世界を作るために、ヒロシマから闘いの声をあげましょう!
「日米新安保ガイドライン反対、『日の丸・君が代』強制反対」のたたかう「8・6ヒロシマ大行動」を開始して10年目を迎えます。私たちは、アジア侵略の加害の歴史を踏まえ、原爆・戦争を二度とくり返さない決意で闘いを進めてきました。多くの皆さんの力でここまで続けることができました。本当にありがとうございます! 今年は世界の闘いに呼応し、勝利の展望を作りだす「8・6ヒロシマ大行動」にしたいと思いますので、ご賛同・ご参加を心よりお願いいたします。
全世界でストライキやデモ、食料暴動など「生きさせろ!」という反乱が嵐のようにまきおこっています。新自由主義に殺されるか、闘って生き残るのかが問われる時代です。今ほど、人間の存在・命が「ゼニ・カネ」として扱われ、そして労働者民衆が一斉に反乱を開始した時代があったでしょうか。しかし、住宅や医療、食料までも投機の対象としつつ、出口の見えない金融恐慌におびえているのは支配者の側なのです。
それは同時に核戦争の時代でもあります。米・ブッシュ政権はグローバル・ストライク戦略の下、実際に戦場で使う核兵器を開発し、通常兵器と核兵器を一体化して運用、先制攻撃さえ公言しています。福田政権は「海外派兵恒久法」を制定し、自衛隊を恒常的に他国に派兵して戦闘に参加させる事を狙っています。また、宇宙基本法の制定、沖縄をはじめとする米軍基地強化、ミサイル防衛推進で、日本も核武装することを追求しています。私たちは、世界戦争―アジア侵略、ヒロシマ・ナガサキ、オキナワへの道を許しません。
6月青森での「エネルギー大臣会合」は、まさに「原発・核サミット」です。9月には広島で「平和と軍縮」をテーマにG8(下院議長会議)を行うといいます。原爆ドームをも厳重警備対象とするなどの警備訓練が始まっています。被爆者や広島市民、反戦・反核運動を排除し、平和公園の会議場で一体何を議論するというのでしょうか。現にイラク、アフガニスタンへの侵略戦争を継続し、劣化ウラン弾を撃ち込み、虐殺を続ける世界の支配者が会合して平和がもたらされるとは思えません。核を必要とする資本家たちと、被爆者の怒り、労働者・民衆は共存できないのです。
7月洞爺湖サミットでは「環境問題」「アフリカ問題」「戦争問題」などがテーマとされています。その実態は、世界中の環境を破壊し、飢餓をもたらしている人たちが集まって、いかに自国の大企業が金儲けできるかを競い合うのです。労働者の反撃をいかに圧殺するかを相談するというのは許せません。資本主義の論理では、飢餓や貧困、戦争を止めることはできません。私たち労働者・民衆の団結した力だけが未来を切り開くことができます。
皆さん、韓国、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ……全世界で労働者・民衆は立ち上がっています。この力が核も戦争もなくす力になります!
原爆製造を担わされたのは労働者です。「赤紙」を配ったのは自治体労働者であり、教え子を戦場に送ったのは教育労働者でした。しかし今、世界の労働者・民衆は戦争と労働問題の根っこは一つ、「この資本主義体制こそが原因」と怒りに燃えているのです。日本でも、私たち労働者・民衆の思いと力が、自公政権の9条改悪を立ち往生させています。私たちは団結すれば勝てます!
8月6日、職場、地域、学園から闘いの輪を広げヒロシマに集まりましょう。「8・6ヒロシマ大行動」で勝利に向けた団結を固めましょう!
2008年6月12日
■呼びかけ人
北西允(広島大学名誉教授)/内海隆男(広島の強制連行を調査する会)/宇野昌樹(広島市立大学教員)/大江厚子(セイブ・ザ・イラクチルドレン広島代表)/太田弘(広島県沖縄県人会会員)/岡本三夫(岡本非暴力平和研究所所長)/小武正教(僧侶)/倉沢憲司(広島県教職員組合青年部)/栗原君子(元参議院議員)/下田礼子(反戦被爆者の会)/鄭伊佐(被爆3世)/中島敦史(広島大学生)/中山崇志(広島連帯ユニオン草津病院支部執行委員長)/原田豊己(カトリック広島司教区司祭)/平岡誠(三次市議、8・6ヒロシマ大行動事務局長)/森末一義(高陽第一診療所労働組合執行委員長)/吉村慎太郎(広島大学教員)/李実根(広島県朝鮮人被爆者協議会会長)/吉田良順(医師)/ 大石又七(ビキニ被爆者・元第五福竜丸乗組員)/鎌仲ひとみ(映画「ヒバクシャ」監督)/桑江テル子(うないネット・コザ主宰)/佐久川政一(沖縄大学名誉教授)/知花昌一(反戦地主)/西川重則(平和遺族会全国連絡会代表)/野田隆三郎(元岡山大学教員)/吉田義久(元相模女子大学教授)
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日程 8・6広島―8・9反戦反核闘争
世界の労働者・民衆の団結で、核と戦争をなくそう! 被爆63周年
8・6ヒロシマ大行動
とき 8月6日(水)12時半/集会 午後3時/デモ行進
ところ 広島県立総合体育館小アリーナ(広島市中区基町4−1)
関連行事 8月5日(火)
午後/産別労働者交流集会
夕方/青年労働者交流集会(広島市 東区民文化センター)
●アジア侵略、ヒロシマ・ナガサキ・オキナワをくり返すな!
●憲法改悪阻止―ヒロシマの力で!
主催/被爆63周年 8・6ヒロシマ大行動実行委員会
8・6-8・9反戦反核闘争日程
主催/8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争全国統一実行委員会
●広島行動
★8月5日(火)ヒロシマ大行動関連行事参加
★8月6日(水)
◎福田打倒・祈念式典糾弾デモ
午前7時/東千田公園
(広島市中区千田町 広電「日赤病院前」)
※昼から8・6ヒロシマ大行動へ参加
●長崎行動
★8月8日(金)
◎長崎市内大情宣行動
午後1時半/市内アーケード中心部
◎8・8反戦反核労働者集会
午後6時/長崎県勤労福祉会館4階中会議室
(長崎市桜町9―6、長崎電軌「公会堂前」)
★8月9日(土)
◎長崎原爆朝鮮人犠牲者追悼早朝集会へ参加
(主催/長崎朝鮮人の人権を守る会)
午前7時半/松山公園
(長崎市松山町、長崎電軌「松山町」)
◎祈念式典糾弾・福田来崎弾劾デモ
午前10時/城栄公園
(長崎市城栄町、長崎電軌「松山町」)
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週刊『前進』(2351号4面2)(2008/07/14 )
怒りのデモで福田打倒を
福田来広―来崎弾劾! 統一実行委が呼びかけ
被爆者の怒りと団結して全労働者は被爆63周年の反戦反核闘争に決起しよう!
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8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争全国統一実行委員会(事務局長・三角忠)
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われわれは、核と戦争の危機を被爆者の怒りと団結して切り返し、被爆者と労働者階級の解放をかちとる闘いとして、今夏の被爆63周年の反戦反核闘争に決起する。
1945年8月6日広島に、8月9日長崎に原子爆弾が投下された。現出した原爆地獄。1945年末までに広島で14万人、長崎で7万人が死亡。さらに5年後には死者の数は、広島20万人、長崎14万人に達した。
なかでも、日本帝国主義の侵略・植民地支配によって強制連行されていた朝鮮人は、広島で3万人、長崎で1万人が死亡。数千人の中国人が死んだ。歴代の自民党政権も掲げてきた「唯一の被爆国」という虚構が、この歴史的事実から浮かび上がる。
8月6日、自民党政権の首相が、必ず広島―長崎を訪れる。「過ちは繰り返しませぬから」という記念碑に向かって福田が何を告げに来るのか。福田の慰霊の言葉は、9条改憲に向かってこの秋にも民主党をまき込んで「派兵恒久法」をつくることをおし隠して告げられる。ヒバクシャ抹殺―英霊への道だ。
だからわれわれは、8月6日広島で、8月9日長崎で「福田来広―来崎弾劾」の怒りのデモに決起しなければならない。
すでにわれわれは、この闘いに先立って、米核空母ジョージ・ワシントンの横須賀母港化阻止の闘争に決起する。本紙前号にその決定的な意義について特別アピールを発した。米帝の核による世界支配、とくに朝鮮・中国を究極の目標にした「核の先制攻撃」として凶暴なこの母港化を阻止する闘いと、ヒロシマ―ナガサキが結びつき、さらに辺野古新基地建設とあわせオキナワ―ビキニを反撃の基点として米軍再編―「日米同盟の強化」に真っ向から反撃を開始するのだ。
本年夏は同時に福井「もんじゅ」運転再開、青森六ケ所村再処理工場の本格稼働との正念場の闘いになる。6月初め、われわれは核サミット粉砕の闘いに決起、六ケ所再処理工場日本原燃に「核燃サイクル―日本の核武装阻止」の怒りの闘いをたたきつけた。
「地球温暖化」対策とは、みずから環境を破壊しておきながら、どん底の各国帝国主義が互いの矛盾を抱えながら、「クリーンエネルギーキャンペーン」をくり広げ、核独占を基底に、全世界の労働者階級・被抑圧人民にあらたな強盗宣言を発しているのだ。
だから反核国際連帯で闘おう。まずわれわれが職場から決起しよう。いざ7・27東京集会へ、そして8月広島―長崎へ。共に闘おう。
(写真 昨年の8・6広島。祈念式典へ怒りのデモ)
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週刊『前進』(2351号4面3)(2008/07/14 )
市東さんの農地守ろう
7・27三里塚闘争に決起を
三里塚芝山連合空港反対同盟から7・27現地闘争〜団結「海辺の集い」のお知らせが発せられました。市東さんの耕作地取り上げなどの攻撃と闘いぬく反対同盟に応え、全力で結集しよう。(編集局)
闘う仲間のみなさん!
7月27日(日)に「暫定滑走路北延伸阻止・市東さんの農地を守ろう」の現地闘争を行います。
私たちは42年間、政府の空港建設に反対し、血と汗を流して権力の農地強奪と闘い、今なお滑走路建設を阻止しています。反対同盟と動労千葉の労農連帯は勝利の大きな力になっています。
さる6月25日、北延伸滑走路の建設のため、国道51号線付け替えトンネルの供用が強行されました。51号線トンネルは東小学校の児童の通学路になっており、従来より3倍長いトンネルの中を悪臭、排ガス、騒音にさらされながら毎日、通学することに怒りが噴出しています。
生身の人間家族が生活している家の真上40メートルにジェット機を飛ばす行為は、断じて許せません。
反対同盟は、市東さんの耕作地取り上げ攻撃、現闘本部撤去攻撃など「北延伸」や「南延伸3500m化」を絶対許さず、殺人的な環境破壊を日々生み出している暫定滑走路の閉鎖を闘い取る決意です。市東さんの農地強奪阻止・行政訴訟や、約1年ぶりに再開された現闘本部裁判が逆に空港を裁く裁判としてかちとられています。
決戦のさなか、お忙しい中とは思いますが、大勢の皆さんのご参加を心から訴えます。
終了後、鋭気を養い、いっそうの団結と交流を深めるため、「団結海辺の集い」をもちます。合わせてご参加をよろしくお願いします。
2008年7月6日
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暫定滑走路北遠心阻止 市東さんの農地を守ろう
7・27三里塚現地闘争
【日時】7月27日(日)午前10時
【場所】開拓組合道路(東峰十字路北側)
【主催】三里塚芝山連合空港反対同盟
※集会デモ終了後、団結「海辺の集い」
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週刊『前進』(2351号4面4)(2008/07/14 )
日本原 迫撃砲実射阻止闘う
演習場全面使用と対決
サミット粉砕6・29渋谷大デモの熱気と興奮がさめやらぬ7月2日、岡山の闘う労働者は津山の教労・自治体などの労働者とともに陸上自衛隊日本原演習場での迫撃砲実射阻止の現地闘争に立ち上がった。
日本原演習場東着弾地は、70年4月に農民が座り込んでいるさなかにりゅう弾砲が発射されて以来、地元日本原農民と労働者人民の闘いによって使用中止に追い込まれていた場所だ。今年1月、自衛隊は38年ぶりにこの東着弾地を使った迫撃砲試射を強行。5月にも2回目の試射を強行したが、演習場全面使用を狙うこうした攻撃に対して岡山の闘う労働者は県内の広範な労働組合、団体とともに粘り強い現地阻止闘争を闘ってきた。今回は今年に入ってからの2回の試射を受けて、広島・海田の陸自第13旅団による本格的な実弾射撃演習として強行されたものだ。
早朝から日本原現地に集まった仲間は、日本原農民の内藤秀之さんを先頭に演習場ゲートを開けさせ、演習場内奥に分け入る。基地撤去を闘う地元農民が守り抜いている場内耕作地のすぐ近くには自衛隊員が立入禁止の阻止線を敷いている。迫撃砲が続けざまに発射され、地響きのような爆発音があたりに轟(とどろ)く中、着弾地を見通せる場内耕作地から抗議・監視行動を続けた。発射の爆発音から数十秒後、着弾地の目標から大きく外れた斜面で白煙が上がり、その数秒後、着弾の爆発音が響く。内藤さんは「この場内耕作地が演習場西地区から東着弾地への実射を阻んでいる」と確信に満ちて発言した。
最後に立ち入り禁止の阻止線の正面で抗議のシュプレヒコールを行い、この日の実射阻止闘争を終えた。結集した労働者には6・29サミット粉砕闘争を速報で伝える『前進』が手渡され、テレビ報道等で渋谷大デモの様子を知る労働者から圧倒的な注目が寄せられた。
警備の自衛隊と対峙し、怒りのシュプレヒコール(7月2日 日本原演習場)
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週刊『前進』(2351号4面5)(2008/07/14 )
日誌 2008年 7月2日〜8日
ブッシュが「拉致解決を迫る」/普天間爆音訴訟団が控訴
●ブッシュが拉致解決「北朝鮮に迫る」
北海道洞爺湖サミット出席のための来日を前に、ブッシュ米大統領は、北朝鮮に対するテロ支援国家指定の解除が、日本の拉致問題を置き去りにして進むのではないかとの「懸念」について「まだプロセスは始まったばかりだ」と述べ、北朝鮮に解決を迫る考えを強調した。(2日)
●沖縄に新型装甲車13台 米軍がイラクでの戦闘で多数の死傷者を出している簡易手製爆弾や地雷からの防御に対応した米海兵隊の最新型重装甲車「クーガー」が沖縄県金武町の米軍キャンプ・ハンセン内で確認された。海兵隊は取材に対し「日本全体で35台の対地雷・伏兵攻撃防護型装甲車を受け取ることになっている」と回答。同車はイラクやアフガニスタンでの戦闘活動に投入され、米軍の全世界的な戦闘に在沖米軍基地が組み込まれている実態があらためて浮き彫りになった。(2日)
●キャンプ・シュワブ造成、赤土むき出し
名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ沿岸域の米軍普天間飛行場代替施設建設事業に関連して、建設予定地に隣接するシュワブ内ですでに始まっている兵舎などの移転新築工事で、海岸線のすぐそばまで赤土の地肌をむき出しに造成作業が進められているのが確認された。(4日)
●沖縄県知事「県内移設やむを得ず」 沖縄県議会の代表質問で仲井真知事は米軍普天間飛行場の移設について、「これまでの経緯を踏まえると、一刻も早い危険性除去のためには県内移設もやむを得ない。海兵隊のグアム移転や嘉手納以南の大規模な返還、基地負担の軽減、跡地の有効利活用を通じた地域振興に大きく寄与する」と述べた。(4日)
●首脳会談中、F15戦闘機で警戒 防衛省・自衛隊は、サミットの首脳会談の時間帯に合わせ、F15戦闘機が会場上空を旋回しながら警戒にあたる「コンバット・エア・パトロール(CAP)」を実施することを決めた。演習以外でCAPが行われるのは極めて異例で、空中警戒管制機(AWACS)や、イージス艦の高性能レーダーと合わせ、二重三重の体制で「空」の警戒にあたるという。(5日)
●日米首脳会談 福田首相は、北海道洞爺湖でブッシュと会談した。北朝鮮の非核化と日本の拉致問題の同時解決を目指し、今後も緊密に連携することで一致。(6日)
●洞爺湖サミット開幕 洞爺湖サミットが開幕した。主要8カ国(G8)に加え、史上最多の14カ国から首脳が参加した。開発・アフリカ、食糧や原油価格の高騰問題、貧困問題などについて意見交換。温室効果ガスの「2050年までに排出量を半減させる」という長期目標を、G8だけでなく、すべての国で共有することを目指すことで一致した。これらを盛り込んだ首脳宣言を採択。(7日)
●クラスター爆弾、米も削減 不発弾が住民を殺傷しているクラスター爆弾について、米国防総省は同爆弾の不発弾を減らす「新方針」を策定した。AP通信は、米国防総省幹部の情報として「新たに設ける安全基準に満たないクラスター爆弾は減らす」と伝えた。(7日)
●普天間訴訟団が控訴 米軍普天間飛行場を離着陸するヘリコプターなどの騒音によって健康被害を受けたとして、周辺住民392人が国に夜間・早朝の飛行差し止めと損害賠償を求めた普天間爆音訴訟で、原告は、飛行差し止めなどを棄却した一審判決を不服として福岡高裁那覇支部に控訴した。一審判決は慰謝料として、原告全員に総額1億4600万円を支払うよう国に命じたが、夜間・早朝の差し止めや国による騒音測定義務は棄却した。(8日)
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週刊『前進』(2351号4面6)(2008/07/14 )
日程 7・27反戦反核東京集会
くり返すな! アジア侵略――ヒロシマ・ナガサキ、オキナワ、ビキニを
核戦争を職場からの決起で阻止しよう!
7・27反戦反核東京集会
7月27日(日) 午後1時開場 午後1時半開会
杉並産業商工会館講堂
▼反核パネル・ディスカッション「被爆者の怒りを新たな核戦争をくいとめる力へ」
大石又七(第五福竜丸元乗組員)/下田禮子(反戦被爆者の会)/佐藤江都子(三浦半島教組)/コーディネーター・吉田義久(核問題研究情報センター代表)
▼核空母横須賀母港化阻止―神奈川から
▼核サミット闘争報告
▼特別報告 動労千葉/全金本山
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週刊『前進』(2351号5面1)(2008/07/14 )
法大弾圧への怒り結集し7・24集会へ
法大のように闘えば勝てる 怒りの大反撃を開始しよう
マルクス主義学生同盟中核派・法大支部
9日、検察は法政大への「建造物侵入」をデッチ上げて令状逮捕した坂野陽平君を不当にも起訴した。サミット粉砕決戦で39名逮捕(さらに再逮捕1名)、起訴は16名(さらに富山大学の武藤くんが起訴)になった。もう怒りも頂点だ。この2年間で86人が逮捕され、20人が起訴、17人が獄中だ。そして停学や退学! ふざけんな! 「法政大弾圧ぶっ飛ばせ! 7・24全国集会」の大結集で怒りの大反撃を! 法大闘争のこの2年間の勝利を振り返り、歴史を画する結集を訴えます。
(写真 08年4月25日、第1波法大包囲デモ)
処分辞さず闘い団結拡大
法大キャンパスに200人の警察がなだれ込んで「威力業務妨害」と「建造物侵入」で29人を逮捕――06年3月14日の大弾圧から、法大闘争はその情熱を燃え上がらせた。法大学生部は学生のいない春休み、立て看板やビラまきの規制を一方的に通知、反対する学生側を無視して、立て看板の撤去を強行した。立て看板も、ビラまきも規制するということは、学生が表現すること、学生同士が団結することそのものを認めないことだ。学生部に認められる限りにおいての奴隷の主張しか認めないことだ。何より撤去される全学連の立て看板は「改憲阻止!」だ。この先は戦争じゃないか!
3・14弾圧は、法大当局と警察権力の結託した権力犯罪だ。「110番通報後2分で200人の警察が来た」だと? よくもぬけぬけとそんなウソが言えたものだ!
獄中闘争は、楽しい闘いだった。一人残らず完全黙秘を貫き、国家権力を震撼(しんかん)させ、追いつめていることの勝利感が横いつしていた。フランスでは時を同じくして「初期雇用契約法」粉砕の大学スト、300万のデモが起こり、多くの学生が逮捕されていた。世界につながる闘いをしている感動だ!
団結した闘いは、12日間の勾留での不起訴釈放をかちとった。追いつめられた法大当局は、処分攻撃を開始。しかし、これは闘う学生をつぶすどころか、ますます闘志を燃やした学生を先頭にした決起の合図だった。
学生の決起確信
闘う法大生は「3・14法大弾圧を許さない法大生の会」を結成、4・28第一波法大包囲デモは、校舎の窓が全部開き、屋上まで学生が鈴なりになる大注目と期待、まさに全法大生の代表として総長室にデモをした。こんなに解放的なデモは他にない!
法大当局はさらに追いつめられ、5月17日に文学部生3人(内山君・内海君・中島君)の退学処分を決定。しかし、19日の昼、学生部の実力排除に対して、300人の学生が集まって包囲、内海君を守り抜いた。この日の感動を忘れることはできない。心の底から「学生は立ち上がる!」という確信で身震いした。5月26日には、500人の学生がともに決起し学生部長安東を追及した。
学生は、数が集まっただけで自分の力に気付く。気付いた学生はもはやとどまることを知らない。6月15日には「総長平林を学生で裁こう!」と1000人集会を呼びかけた。退学の学生の名前を門に張り出し入構を禁止、暴力ガードマンを導入して排除し、集会前日には処分への異議申し立ての却下を決定し、当日朝には織田全学連委員長や中島君ら4人を逮捕したが、学生の怒りは収まらなかった。当局は検問を敷き、全学生の学生証チェックを行った。昼休み、学生証提示を拒否する学生に対する暴力的排除を契機に怒りが爆発、検問を踏みしだいて1000人集会を実現した! 学生部は逃げだし、300人が教育基本法改悪阻止の国会デモ!
当局は報復に法学部生2人(久木野君、友部君)に「退学処分より重い」停学処分を下した。それぞれ1年、半年の処分期間に法大に入ればさらなる処分というものだ。もうはっきりした。処分なんてただの見せしめだ。処分された本人が元気にキャンパスに登場しただけで全学生が元気になる。屈しない久木野君にはさらに無期停学処分、友部君には退学処分が下された。しかし、これは処分を辞さず断固信念を貫いて、闘う団結を拡大して第2ラウンドに突入した法大生の勝利でしかなかった!
モノや金がなくても闘える
07年、法大闘争は第2ラウンドに突入する。4・27新井君・友部君の逮捕、5月18日の起訴から始まったのは、学友会廃止、サークル団体の解散攻撃。ついに全学生の団結解体攻撃だ。当局に買収されたサークル団体執行部が「団体解散」へと向かう攻撃との決戦だった。
起訴攻撃でつかんだことは、起訴も「闘ったらこうなるから闘うな」という見せしめであり、一人立ち上がるたびに粉砕される、全員が弾圧を粉砕する決定的主体だということだ。ここから「新井君・友部君のように闘おう」というスローガンが生まれたのだ。この力が11月集会のデモの戦闘性を生み出し、獄中の仲間を奪還した! 10月には3人が11月集会を呼びかけるクラス討論を理由に逮捕、内田君が起訴されたが、今年5月にみごと奪還している。
闘うサークルの学生団体からの除名策動、学生部のサークル個別呼び出し攻撃への屈服方針…すべてサークル員の怒りと団結への思いに依拠して執行部と対決し闘いぬいた。学友会廃止攻撃は、学生団体から予算権を奪う攻撃だ。それは「金がない団体で団結できるのか」という自らの体制内的な考え方を突き出した。モノや金で団結を作ってきた戦後労働運動・学生運動は、資本・当局にモノや金で支配されてきた組織だった。この攻撃に勝てるのは、「モノが無くても団結できるのが労働者・学生だ」という確信だけだ。それが動労千葉労働運動でありマルクス主義だ!
逆に学生の団結に信頼をおけない執行部は、どうやって当局に攻撃を弱めてもらうかしか考えない。揚げ句の果てに学生部にすき焼きで買収され、当局には勝てないとサークル員に絶望と屈服を迫った。ふざけるな! 俺たちが何か悪いことでもしたのか。当局が削減するぞと脅しているサークル予算の出所だって学生の学費じゃないか! 誇りまで捨てられるか! この怒りと団結に依拠した闘いが、サークル員の本当の力を引き出した。第一文化連盟、第二文化連盟は団体解散を全会一致で拒否し、逆に一文連は当局派・立川の除名を全会一致で可決した。文連は、脱退サークルを出しながらも闘う学生が執行部に立ち、闘う旗を守り抜いた。何より総長平林を打倒した!
(写真 06年6月15日、法大キャンパス1000人集会) 人間的正義貫く
平林を打倒された法大資本・増田体制は、ジャージの暴力職員を導入し、ビラをまく学生に暴行したたき出している。そうした中でしか成り立たないのが御用サークル団体だ。他方、文化連盟は、処分覚悟で仲間の処分を粉砕するために闘っている。この熱い団結こそ組織拡大の展望だ。
5・29にはこの闘いと一つになって、全学連がサミット粉砕の学内デモをやり、公安デカと大激突、学生の手にキャンパスを暴力的に取り戻すストライキの開始を刻印した。就職率40%でガンガン競争をあおり立て、暴力支配し、学生の10%がうつ病だと言われる。一体どれだけの学生が命を奪われたのか! 5・29はこの2年間の積もりに積もった怒りの爆発だ。暴力支配など学生の怒りでぶっ飛ばせる!
ここまで人間的な正義の闘いがあるか。これを弾圧する国家権力と法大資本をどうして許せるか! どんな弾圧もこの団結を崩すことなどできない! むしろ授業やテスト、資格や単位で競争させられる今までの生き方こそ、仲間を奪われる人生だった。これを全否定し覆すために闘う人生を選んだ団結は絶対に勝利する! これが新自由主義大学粉砕の闘いだ。すべてのみなさん! 法大のように闘えば勝てる! 7・24集会に結集し、反撃を開始しよう!
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週刊『前進』(2351号5面2)(2008/07/14 )
弾圧ぶっ飛ばす集会を
法大3団体が結集呼びかけ
法大3団体から「法政大弾圧ぶっ飛ばせ!7・24全国集会」への呼びかけが発せられたので紹介します。全力で結集しよう。(編集局)
「法政大弾圧ぶっ飛ばせ!7・24全国集会」への参加を呼びかけます。
みなさん! 7月24日、すべての怒りを結集させましょう! 85人の逮捕、19人の起訴、退学・停学処分をぶっ飛ばす大集会を実現しましょう! 獄中17人と団結して、今こそ反撃を開始しよう!
5月29日、法大キャンパスで積もり積もった学生の怒りは頂点に達しました。立て看板・ビラ撒き・演説の禁止、大量逮捕・処分、サークル破壊、「ジャージ軍団」の暴力、60台を越える監視カメラ……、「監獄大学」とも言うべき法政大学の学生支配に対し、全国から集まった学生は「処分撤回!」「サミット粉砕!」の学内デモを闘いぬきました。恐れをなした大学当局は百数十人の警察官を導入しましたが、学生は一歩も引かずに闘いました。5・28−29弾圧で逮捕された39人は、23日間、全員が完全黙秘・非転向を貫いて闘いました。国家権力の憎しみを一身にうけた16人の仲間は起訴されましたが、5・29闘争を闘いぬいた自信と誇りを胸に、獄中で意気軒高と闘っています。5・29法大闘争は日本の学生運動史に残る闘いです。
法大キャンパスでは、06年3・14弾圧で立て看板撤去に抗議した学生29人が逮捕されて以来、2年あまりでのべ85人の学生が逮捕されています。法大生は、大学当局の学生管理支配に対して闘っています。38人逮捕に対し、文化連盟の委員長は、怒りのハンガーストライキを170時間にわたって闘いました。法大当局による親の呼び出し、処分や分断に対し、「一人の切り捨ても許さない」と闘っています。学生に資本の奴隷になることを強制し、学生の団結を奪う新自由主義大学=法政大学に対して、法大生は処分を恐れず、団結を武器に闘っています。
私たちは、とりわけ学生・青年のみなさんに、7・24全国集会への結集を呼びかけます! いよいよ青年・学生が闘いに立ちあがる時代です。青年労働者が労働組合を武器に闘いに立ち上がっています。『蟹工船』が130万部におよぶ大ベストセラーとなるほど、怒りは満ちあふれています。多くの青年労働者が、団結してストライキで闘うことに希望を見いだしています。資本と非和解で闘う法政大学の闘いは階級闘争の最先端の攻防であり、すべての闘いの「進むべき道」を指し示しています。逮捕・処分を恐れず、法政大のように闘おう! 学生・労働者・民衆の力で法政大闘争を勝利させましょう!
7月24日は、新たな法大闘争の出発点を築く日です。38人の不当逮捕に対する怒りは瞬く間に広がり、賛同署名は第1次署名・第2次署名合わせて1400筆を超えました。もっともっと怒りを広げて法大当局を包囲し、法大の闘いを広げていきましょう! 7月24日は、法大生、弁護士、家族をはじめ、学生・労働者の大結集をかちとりましょう! 獄壁を打ち破る団結をつくり、17人の獄中の仲間とひとつになり、早期釈放をかちとりましょう!
ぜひとも7・24全国集会(18時半〜、中野ZERO小ホール)に参加してくださるよう呼びかけます。
2008年7月10日
3・14法大弾圧を許さない法大生の会/法政大学文化連盟/5・28−29法大弾圧救援会
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週刊『前進』(2351号5面3)(2008/07/14 )
6・29弾圧開示公判 勾留延長に怒り
被疑事実はデタラメ
東京地裁・国家権力は10日、サミット粉砕6・29渋谷デモで不当逮捕された8人の勾留延長を決定した。絶対に許せない。ただちに釈放しろ!
「こんなデタラメな理由で勾留するのか!」「裁判所は警察のいいなりじゃないか!」
この日午前、東京地裁で開かれた勾留理由開示公判で、6・29デモを闘った青年労働者や家族らが傍聴にかけつけ弁護人や8人の仲間とともに検事・裁判官を弾劾した。
1人は両手を広げ隊列を乱したとして公安条例違反容疑で、7人は機動隊への暴行や逮捕行為を妨害したとして公務執行妨害容疑で勾留すると内田裁判官は述べた。
だが、公安条例違反をデッチあげられたA君は、デモでは拡声器を持っていたため、両手を広げようがない。実は、検事が記した被擬事実は、3・16イラク反戦デモの不当逮捕の被擬事実の文言をそのまま書き写したものだったのだ。このことを弁護人が追及すると、裁判官・検事ともどもうろたえるのみ。
さらに公務執行妨害も完全なデッチあげだ。例えば逮捕されたB君の被疑事実を、逮捕行為の妨害としてみたり、推進規制の妨害としてみたり、裁判官の釈明は二転三転するばかり。揚げ句の果てに、自分で何を述べているのかわからなくなり押し黙ってしまう始末。あまりのデタラメさに傍聴席から激しい怒号が飛んだ。
弁護人意見陳述で藤田正人さんは、上着を脱ぎ、6・29デモで機動隊に負わされた傷を見せ「どっちが暴力的だ! 全く事実関係が違う! 裁判所は腐っている!」と裁判官を弾劾。
最後に8人の仲間と傍聴席がガッツポーズでエールを交換。仲間との再会に、8人の表情はとても明るい。
公判後、地裁前で北島邦彦杉並区議の音頭で地裁弾劾のシュプレヒコール。傍聴した青年労働者は「裁判所含めて国が腐っている」と憤った。
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週刊『前進』(2351号5面4)(2008/07/14 )
坂野君起訴を弾劾する
東京地検は9日、5・29法大闘争に決起した坂野陽平君を建造物侵入容疑で起訴した。絶対に許さない!
サミット粉砕6・29デモで労働者の怒りに火がつくことに恐怖した国家権力は6月18日、獄中の指導部に代わって6・29闘争を組織していた坂野君を令状逮捕し、9日に起訴したのだ。
5・28〜29法大闘争の起訴は16人目。だが、国家権力・支配階級どもよ! 思い知るがいい!また一人、不屈の革命家を生み出してしまったことを。
坂野君は、闘いに決起して1年もたたずして、07年10・17法大クラス討論弾圧で逮捕され練馬鑑別所に収監。44日間の獄中闘争を闘い抜き、革命の指導部へと成長している。「今日おとなしかった労働者が明日もおとなしいと思うな」(6・29集会、動労千葉田中委員長の基調報告)。 無数の坂野君が今日明日と生み出される情勢なのだ。坂野君の闘いに続こう! 16人の闘いに続こう!
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週刊『前進』(2351号5面5)(2008/07/14 )
4・27法大弾圧裁判 5・28裁判と併合へ
”当局・権力を3人で暴く”
4・27法大弾圧裁判の第19回公判が9日、東京地裁で開かれた。
公判には、新たに5・28法大弾圧で起訴された新井拓君が団結Tシャツを着用し元気な姿で獄中から出廷した。
公判冒頭、友部博文君が4・27裁判の今後の進行について「裁判所は本件4・27弾圧裁判と5・28弾圧裁判(新井、中島)を併合するとしながら、私だけ分離して先に判決を下そうとしている。新井・中島と友部を切り離すな。4・27と5・28は同じ法大弾圧だ」と意見を述べた。
続いて新井君は、未だ留置所に勾留され裁判の準備も十分にできないことを弾劾した上で、「切り離しは団結破壊。絶対に認めない。法大当局・国家権力の不当性を友部君、中島君とともに暴く」と3人そろって4・27=5・28法大弾圧裁判を闘う決意を表明した。
今回は、友部君への被告人質問だ。友部君が法大に入学し、06年3・14弾圧を口実に処分が下されるまでの経緯を怒りをこめて語った。いかに法大当局が権力をふりかざし、学生を弾圧してきたのかが明らかとなった。次回7月15日の公判に集まろう!
公判終了後の協議で、4・27と5・28の3人そろった合併裁判が決定した。いよいよ第2ラウンドの始まりだ。友部君・新井君に中島宏明君を加えた強力布陣で法大当局・国家権力を追及する。4・27=5・28法大弾圧裁判第一回公判は8月29日。大結集しよう!
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週刊『前進』(2351号6面1)(2008/07/14 )
6・29を闘いきるため同僚と初の職場ビラ 青野真琴
私は昨年“ある雑誌”に「合同労組は革命の入り口」という記事を投稿しました。この考え方に基づいて私は自分の職場に組合をつくるべく行動をしてきました。
最近になってようやく一緒にやれそうな同僚ができ、その同僚と話し合って作った職場ビラを先日初めてまきました。
1枚目には「サービス残業はやめよう」という趣旨の内容と職場に組合がほしいと思っていることを書き、2枚目には辺野古のことや6・29の呼び掛けなどを書いて集会のチラシを挟みこんで配りました。
ビラをまいたら早速課長と苑長に呼び出され、いろいろなことを言われました。同じ資本側の立場である2人が別々に私を呼び出したので(願ってもない展開♪)、私は2人に対して自分の想いをまっすぐぶつけました。
そして、6・29集会・デモで逮捕されることも覚悟していたので、そのこともそのまま伝えました。私が6・29を闘いきるためには逮捕された後の職場を想像する必要があると思ったからです。後日、苑長から「ニュース見たよ。捕まらなくてよかったね」と言われました。
自分の立場が鮮明になったことで、以前より私らしく働けるようになりました。日頃はあまり交流のない他職種の方とも話をできる機会が増え、仕事上の不安や不満などを相談してもらえる関係ができはじめています。
6・29がなければもう少しビラを配るのも遅かったかもしれませんが、あの集会がきっかけとなってこのような行動に出ることができてよかったです。
これからホントに職場で組合を立ち上げて、革命へ一歩ずつ前進していきたいと思います。
星野さんに面会して6・29渋谷デモ報告 青年労働者 KA
本日(6月30日)、星野文昭さんにお会いすることができました。6・29渋谷デモの興奮冷めやらぬ中、朝から徳島刑務所に出かけて行きました。星野さんに会って、早速、渋谷のデモを報告しました。
星野さんは「報告楽しみにしてました」とめちゃめちゃ笑顔で、「時代は変わった。今のままのあり方で安住してはダメ、常に自覚し変わっていかなければ、今の情勢を抑える側になる。自覚できれば人は変われる」と熱く話していました。
あらためて奪還したいと強く感じました。これからもドンドン若い人が会うのはいいと思います。星野さんは俳優の小日向文世さんにお顔や雰囲気がそっくりで、びっくりしました! 終始温和な表情でした。
話しかけられた時は緊張して少ししか話せませんでした。私は、「初めての戦闘的デモ体験で息が苦しくなって死にそうだった」と言いました。あと大部分は労働運動の話であったように思います。持ってきた星野奪還Tシャツを見せました。
「彼は存在している」という話を帰りの車の中でしました。20代の私にとって、チラシの中の似顔絵の星野さんは非常に屈強なイメージがありました。獄中の星野さんは小日向さんのように笑ったりする、感情がある人間だと思いました。
昨日デモから帰って、昔の労働運動の動画を見ていたら、その時代の空気やその時代の青年たちがやろうとしていたことがやっと一つの線でつながった気がしました。「へえーすごいなあ」という「教科書の歴史」が、白黒からカラーになって重なったというようなことかな。だから「今日」星野さんに会えて良かったと思いました。
北海道労組交流センターの闘いに感動 東京 吉備悦子
今回、サミット粉砕で札幌に来て、集会とデモに参加して、北海道の交流センターの労働者と交流ができてすごくよかったです。集会でのお話を聞いて、こんなにいろいろと活動していることを知って、すごく感動しました。デモもすごくいいデモでした。
北海道教組も歴史的なストライキをやりました。私は、根津さんの闘いと北海道教組の闘いがすごく連動しあっていると思います。
この前、日教組の全国教研でレポート提出を拒否された根津さんが会場前で抗議しました。その時も北海道教組の人たちが来て、「根津さん、何やってるの」って声をかけてくれて、「許せない」ってともに闘ってくれました。北海道教組とともに「日の丸・君が代」強制反対を闘っていきたいと思っています。
イランの製糖労働者が再びストに突入! 東京 Y・A
イランのハフタッペ市の砂糖製造会社の労働者が7月8日に再びストに突入しました。この会社の4千人の労働者は先月の29日まで51日間のストを闘ってきました。会社側が2週間以内に未払い賃金を支払うことを条件に、労働者は一時的にストを中断しました。しかし、8日この期限は過ぎ、会社は約束を実現するためあと2日間期限を延ばすようにと言ってきました。ハフタッペ市の労働者は、会社の約束は労働者をあきらめさせるための作戦にすぎない、と判断し、再びストに突入しました。
ハフタッペ市の製糖工場労働者の要求は、@未払い賃金の全額の早期支払い(5カ月分)、A労働組合の設立の容認、B経済状況に合わせた賃上げ、Cストライキに参加した労働者に対する追跡と脅迫の中止、D8名の仲間に対する公訴の取り消しです。
イランでは国内最大のホドロー自動車製造会社でも1万人の労働者がストに突入しています。労働者は賃上げや、時間外労働の強制をやめること、非正規雇用をやめ正規雇用にすることなどを要求して闘っています。学生も1999年の一斉抗議行動9年の記念日行動に立ち上がっています。イスラム政権の弾圧に抗して闘うイランの労働者・学生と連帯し、国際連帯をさらに強め、世界革命勝利へ全力で闘いましょう。(写真は、この間に起訴が決まった8人の砂糖製造会社の労働者)
一寸たりとも武装を解除してはならぬ! 相模原 丹治孝子(80歳)
目が見えにくくなって半年。歩いた眼科は五カ所。白内障は2年ほど前に判明している。近頃は、毎週楽しみにしている『前進』をはじめ新聞・本を読むのもつらくなってきた。その上、針を刺すような痛さも加わって、たちの悪い眼病にでもかかったかと思ったのが眼科歩きの原因だ。
5軒目の眼科医は30歳前後。「白内障は少し進んでいるようです」という。症状を言ってみますが、驚く気配もなく「加齢です」という。そんなことは百も承知で、文字が読めないのがつらいと訴えたら、「どんな本を読むのですか?」という。明らかに80近い老婆が何を読むんだ?という気配が伝わって、私はムッとした。そして「社会科学系」と言ったら怪訝(けげん)な顔で「フーン」という。
あっわからないんだと思ったらムラムラッと意地悪虫がわき出て、「1923年関東大震災、27年昭和恐慌、29年世界大恐慌が起きた……というのは歴史です。暴動や争議が起きて、それをつぶすために25年治安維持法ができ、第2次世界戦争にむかっていく。その過程の原因をつきとめ、どうしたら止められるか、革命はどうすればできるのかを分析するのが社会科学です」と一気に言ってやった。
たった1、2分の出来事に対応不能になった眼科医は目を見開いて私を見る。瞬間、「加齢」という失礼な対応に一矢報いてやったと溜飲(りゅういん)を下げてにっこり退席した。
高齢者は医者にかかるなと言わんばかりの後期高齢者医療制度や、毎年2200億円の社会保障費削減、医者不足や病院の閉鎖、病床の大削減など支配の破綻(はたん)が問題となっているおりから、9時から12時半まで待たされた眼科の不当な時間ドロボーに仕返ししたぞ!
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週刊『前進』(2351号6面2)(2008/07/14 )
50万人がロウソク集会 7・5-6ソウル
“牛肉・物価暴騰・民営化反対!”
労働者・市民の声1つに
米国産牛肉の輸入に反対して韓国の労働者階級人民がロウソクを手に立ち上がってから2カ月。すでに米国産牛肉の流通は強行されているが、韓国労働者階級はこんな既成事実には屈しない。
原油は高騰し、物価も天井知らず。にもかかわらず賃金はまったく上がらない。「非正規職保護法」から1年たつが非正規雇用は拡大の一途。吹き荒れる雇用破壊。民営化で医療・教育・社会保障・ライフラインなど生活にかかわる全領域がずたずたにされ、資本家の食い物にされようとしている。「これで一体どうやって生きてゆけというのか!」――6月10日の100万人決起が示した労働者階級の怒りはますます高まっている。
(写真 50万人のロウソクの灯が街を埋めつくした【7月5日 ソウル】)
民主労総が組織的に参加
7月5日から6日朝にかけソウルで行われたロウソク集会には、主催者発表で50万人が集まり、「米国産牛肉輸入反対」とともに「物価暴騰・民営化反対」の怒りの声が上がった。今回の集会は仏教やキリスト教など宗教界の主導で行われたが、重要なことは集会に民主労総の組合員が組織的に結集したことだ。スローガンは「物価を下げろ!」「雇用を保障せよ!」「『先進化』の名による民営化反対!」だ。
4日の集会には、2日のゼネストを打ち抜いた金属労組の組合員が大挙結集した。
5日午後3時、降りしきる雨の中、鉄道・地下鉄・発電・ガス・空港など基幹産業の労働者1万人がソウル駅広場に集まり、「国民生存権の保障と公共性死守に向けた基幹産業共同闘争本部発足式および総力闘争決意大会」が行われた。集まった組合員たちは「2002年の鉄道・発電・ガス労組共同闘争以降、久々に公共労働者が団結した」と高揚感を表明し、「今回はなんとしてもともに民営化を阻む」と決意を明らかにした。
決意大会を終えた組合員はソウル市庁前で行われるロウソク集会に合流した。組合旗を押し立てた労働者の隊列を市民は圧倒的な拍手で迎えた。
基幹産業共同闘争本部の隊列にはその後、化学繊維連盟、保健医療労組、サービス連盟、IT連盟が合流。さらに集会には100人のイーランド労働者をはじめ長期闘争事業場の労働者も参加し、最終的にこの日集まった民主労総組合員は2万5千人に達した。
「集会に参加した市民は、『組織された』労働者が牛肉問題にストで立ち向かっていることを歓迎している。労働者は、『組織されていない』市民が牛肉だけでなく医療・公共部門の民営化に反対していることを喜んだ」――ロウソク集会への民主労総の参加を6日付の「毎日労働ニュース」はこう伝えている。
ウルサンから来た化学繊維労組の組合員(37)は、「労働条件や賃金改善のための労働者集会には何度も参加したが、こういう国民と一緒の集会は初めて。国民と労働者が声を一つにしたことは感動的」と語った。これが現場労働者の声だ。
民主労総中央は「国民世論」と「政治ストは違法」なる政府の圧力を理由に、7・2ストを文字どおりのゼネストとして組織しきることをしなかった。しかし、ひとたび労働組合が腹を固めて立ち上がったら、労働者と「市民」を意図的に分断しようとする攻撃など吹き飛んでしまうことを5日の集会は示している。
(写真 「公共部門私有化・構造調整阻止!」を掲げて進む基幹産業労働者)
階級としての労働者の登場
労働者がこのままでは生きていけないだけではなく、支配階級の側も存亡の危機に陥っている。株価は急速に下落、韓国資本主義経済の破綻(はたん)は激烈に進行している。与党ハンナラ党をはじめとする支配階級内部でも分裂が激化している。イミョンバク政権にはもはや打つ手はない。
今やこの革命的情勢を現実の革命へと推し進めるものは、階級としての労働者の登場だ。労働者階級が社会変革の主体として全社会に圧倒的に登場することが決定的だ。
何よりも訴えたい。韓国の革命情勢と日本の革命情勢は一体だ。
支配階級の側もこのことを強く意識している。イミョンバクは竹中平蔵を大統領国際諮問委員に起用した。竹中は小泉政権の経済財政相として、郵政民営化など新自由主義攻撃を先頭で推進し、今の日本の労働者の生きられない状況をつくりだしてきた張本人だ。イミョンバクはこの日帝と一体化して体制的危機をのりきろうとしている。
民主労総ソウル地域本部をはじめ韓国の闘う仲間たちは、「今こそ動労千葉のように闘うことが求められている」と熱いメールを動労千葉に寄せている。
われわれ日本の労働者は、怒りの総決起で日帝支配階級に新自由主義の大破産を強制し、韓国の労働者を圧倒的に激励しよう。
(山口 修)
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週刊『前進』(2351号6面3)(2008/07/14 )
民主労総座り込み 入国拒否に抗議 動労千葉が激励交流
7月3日と4日、日本政府はG8サミットに反対するために北海道・新千歳空港に着いた韓国闘争団(民主労総5人、農民19人、全国女性連帯1人、社会進歩連帯1人など)の入国を拒否(うち民主労総1人を「転び公妨」で逮捕!)、強制出国させる暴挙に出た。韓国から観光に来た団体客も入国を拒否され帰国する事態まで起こった。
日帝の入管体制の暴挙として徹底弾劾するとともに、労働者・農民の闘いに震え上がったG8を世界革命で葬り去らなければならない。
これに対し、からくも羽田空港から入国を果たした民主労総金属労組の組合員4人は、新千歳空港の入管で留め置かれている4人の労働者の即時入国と逮捕された1人の即時釈放を求めて札幌・大通公園で抗議の座り込みに入った。
7月6日午後、洞爺湖サミット粉砕のデモを終えた動労千葉とデモ参加者は、田中康宏委員長を先頭に座り込みの闘争現場を訪れ、不当弾圧と闘う民主労総を激励した。
田中委員長は、金属労組が12万人が立ち上がった7・2ゼネストの中心部隊だったことをたたえ、「私も国鉄分割・民営化阻止を闘った解雇者です。民主労総の皆さんとともに闘います」と語り、がっちりと握手。同行した参加者も熱いエールを交換した。
■韓国 民主労総緊急声明
G8サミット反対民主労総日本遠征闘争団の入国拒否に対して
G8サミット反対民主労総日本遠征闘争団の入国拒否に対して
日本政府が7月7日〜9日まで日本、北海道洞爺湖で開かれるG8首脳会談と拡大首脳会談に反対するために7月4日午後1時ごろ新千歳空港に到着した民主労総代表団の入国を拒否しました。
現在、新千歳空港には民主労総ホヨング副委員長とイチャングン国際局長、保健医療労組イクンソン副委員長、公共輸送連盟クァクノチュン組織室長、公共輸送連盟キムヒョンファ総務局長などが到着していますが、日本側が入国を拒否し、理由も話さずにパスポートを奪いました。
これに代表団は抗議をしたし、保健医療労組副委員長が、後で弁護士に提出するために抗議する過程を写真に撮ろうとすると、日本空港側で写真撮影禁止区域だと言って、カメラを再びカバンに入れようとするのを日本側が無理やりカメラを奪おうとしたのです。このようなもめごとの中、日本警察が保健医療労組イクンソン副委員長を公務執行妨害という理由で身柄を拘束する事態が発生しました。
一方、羽田空港を通して入国しようとしていた金属労組のハンヒョングン対外協力局長、キムチュンベ現代自動車支部組織1部長、ホァンテホ現代自動車支部組織6部長、シンヨンホ・マンド支部組織部長などもやはり入国を拒否されて、(6時間の取り調べの上)午後7時ごろに入国許可が出されました。
民主労総はFTA対応戦略フォーラム、韓日FTA対応の民衆会議とFTAに対する私たちの立場を知らせて訴える平和的な集会などをするための私たちの活動を頑として妨げるのはいかなる理由でも正当化されることができないという立場を明確にします。また私たちは駐韓日本大使館に日本政府の不当な入国拒否と無礼に抗議する書簡を送りました。
日本側は入国理由が不明だと言って、私たちの代表団は入国カードに日本全労協、アタックジャパンなど日本の労働組合と社会運動団体で構成されたG8行動ネットワークと国際民衆連帯行動主幹の招請を受けたと入国目的を明らかにしたのに、日本側は妥当な理由なしに無条件で入国を拒否しています。
これは、日本政府が民主主義社会で当然認められる表現の自由を抑圧してG8に反対する世界市民の声を源から断とうとするものであるゆえ、私たちはこのような日本政府を強く糾弾します。
2008・7・4
全国民主労働組合総連盟(KCTU)
拘束されたイクンソン保健医療労組副委員長を即時釈放しろ!!
抑留されたホヨング副委員長外3名を即時入国させろ!!
韓国労働者の入国不当待遇に法務大臣は公式的に謝罪しろ!!
(写真上 大通り公園で座り込み中の民主労総金属労組)
(写真下 デモ後に激励に駆けつけた動労千葉・田中委員長と固い握手【7月6日】)
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