ZENSHIN 2007/12/17(No2324 p06)

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第2324号の目次

戦争法案を阻め! 13日、百万人署名運動と東京の合同労組の呼びかけで80人が結集して国会に抗議行動。「労働者民衆の力で廃案へ」と怒りの声を上げた(参議院議員会館前)

1面の画像
(1面)
給油新法阻止・福田打倒へ
07年の地平固め08年の大飛躍へ
階級的労働運動路線の実践で大恐慌と戦争の危機うち破れ
記事を読む  
“今こそ国鉄闘争の主役に”
国労5・27臨大弾圧 許さない会が全国集会(12月9日)
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労働運動で革命やろう 圧倒的な冬期カンパを 記事を読む  
お知らせ 次号は新年特別号です 記事を読む  
(2面)
国鉄分割・民営化に断を下しJR総連解体の新たな決戦へ
革共同国鉄委員会
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動労千葉 「訪米・訪韓報告」発行 記事を読む  
職場闘争で平成採獲得へ
動労総連合が定期大会 組織拡大決戦を宣言(12月9、10日)
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許さない会12・9集会 秋田闘争団家族の訴え
絶望が希望に変わった20年 私たちは勝ちつづけている
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資本攻勢&労働日誌 11・28〜12・6
自公民合意で労働契約法成立
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(3面)
体制内派と対決し職場で実践
改憲=道州制・丸ごと民営化に自治体労働者の革命的反乱を
革共同自治体労働者委員会
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労働契約法闘争の総括
合同労組交流会が奮闘
「労働ビッグバン」粉砕に展望(非正規労働者 司馬達朗)
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〈焦点〉 米欧が必死の恐慌対策に突入 
深刻化する世界金融危機
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〈焦点〉 「イランは核計画放棄」の報告
なおも戦争突入狙う米帝(12月3日)
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(4面)
11・4全国労働者集会 総括と決意
来年こそは1万人の結集を
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豊島清掃工場で事故
労組破壊・安全解体と対決を
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2007年日誌 12月4日〜11日
検定審「軍強制」削除撤回せず
政党ビラ配布、高裁で逆転有罪
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(5面)
法大裁判 暴行したのは浅見学生部事務次長
当局側証人の偽証明白に(11月29日)
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法大弾圧獄中闘争勝利の報告 記事を読む  
“医療・福祉奪うな”
後期高齢者医療制度の中止掲げ 介護全国ネット集会(12月9日)
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7千人が第4次提訴へ 厚木基地爆音訴訟
米軍再編に怒り燃え(12月8日)
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日程 4・27法大弾圧裁判 記事を読む  
(6面)

団結ひろば 投稿コーナー

11・4を闘って 青年労働者のパワーが解き放たれたデモ 東京北部 桐谷 透
11・4を闘って 迫力と感動に満ちあふれた集会だった 東海・金属労働者 熊田 亘
来年の成人式で一緒に「君が代」不起立を 京都 碧海
社保職員に舛添誓約文の唱和拒否を訴え 東京東部 堀北真治
“自分の首よりも団結が大事”と闘う労働者 東京 植木和夫

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「攻めの改憲闘争を!」
12・7討論集会 反革命クーデター阻止へ
“労働組合軸に闘おう”(12月7日)
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水嶋裁判最終弁論 検察控訴趣意は崩壊
弁護側弁論、検察官を圧倒(12月4日)
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11・4デモ事後弾圧 A青年の釈放かちとる
完全黙秘と団結の力で勝利(12月7日)
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沖縄民権の会が防衛省に抗議文
“給油法と守屋許さぬ”(12月6日)
記事を読む  

週刊『前進』(2324号1面1)(2007/12/17 )

 給油新法阻止・福田打倒へ

 07年の地平固め08年の大飛躍へ

 階級的労働運動路線の実践で大恐慌と戦争の危機うち破れ

戦争法案を阻め! 13日、百万人署名運動と東京の合同労組の呼びかけで80人が結集して国会に抗議行動。「労働者民衆の力で廃案へ」と怒りの声を上げた(参議院議員会館前)

 福田政権は、来年1月15日までの国会再延長を強行した。対テロ給油新法案を何がなんでも通すためだ。日帝・福田は政治支配の崩壊状況にあえぎ、今や戦争・改憲と民営化攻撃に一層凶暴に突っ走っている。既成野党と体制内労働運動の屈服が唯一、これを支えている。闘う労働者が職場から決起し、体制内労働運動の壁を全力でぶち破って、帝国主義打倒の革命に向かって猛然と進撃していくことが決定的だ。敵は労働者の団結とその力を恐れている。ここで勝負しよう。階級的労働運動の全面的白熱的実践に真一文字に突入し、勝利の08年に突き進もう。

 給油新法は日帝の侵略戦争参戦法だ

 対テロ給油新法案は、アフガニスタンとイラクに対する帝国主義の侵略戦争を継続・拡大するための戦争法案である。福田が言う「アフガニスタン支援」のための「国際協力」とは、侵略戦争への公然たる参戦だ。
 福田は1カ月間の国会延長で、参議院で否決されても衆議院の3分の2以上の賛成で再可決し、参院で採決されない場合も1月12日には「見なし否決」が成立するから衆院で再可決できると言っている。こんな暴挙は絶対に許してはならない。
 インド洋で自衛隊から給油された米艦船はこの6年間、何をやってきたのか。アフガニスタンやイラクの人民に対する無差別空爆を行ってきた。海自が給油したミサイル巡洋艦・駆逐艦からは巡航ミサイルが発射され、空母や強襲揚陸艦からは攻撃機や攻撃ヘリが飛び立っていった。海自の給油は、艦船の燃料だけでなく航空機の燃料も含んでいたのだ。
 米軍やISAF(国際治安支援部隊)によるアフガニスタン戦争は、無差別攻撃の連続だ。タリバンやアルカイダが「潜んでいた」「攻撃してきた」と言っては、住宅地や農村を爆撃して侵攻するやり方をくり返している。こうした侵略戦争を彼らは「不朽の自由作戦」と言ってきた。福田はこれに協力すると宣言しているのだ。
 さらに対テロ給油新法は、日帝がイランへの侵略戦争に参戦していく水路である。
 米帝は今やイラク・アフガニスタン侵略戦争の長期継続に続いて、イランへの武力行使を準備するというすさまじい戦争方針を固め、08年早々にもイランへの開戦に突き進もうとしている。
 米政府は10月25日、イランの政府軍事組織を「大量破壊兵器を拡散しているテロ支援組織」と決めつけ、イランへの追加制裁を発表した。12月3日には米の情報機関がイランはすでに03年に核兵器開発計画を放棄しているとの調査結果を公表したが、ブッシュはこれを無視して「イランの脅威」をなおも叫んでいる。対イラク開戦を強行していった米帝の論法そのものではないか。
 ところがフランス・サルコジ政権が対イラン制裁を断固支持すると言い、ドイツ政府も支持する方向で動いている。NATO諸国がアフガニスタンへ追加派兵しようとしている。日帝にとって帝国主義間争闘戦にかちぬくためには、改憲と戦争国家化へ絶望的に突進するしかない。だからこそ福田は対テロ給油新法の成立に死活をかけている。
 これを阻止する闘いは、改憲に突進し世界戦争に突き進む以外にない帝国主義の危機を、プロレタリア革命に転化していく闘いである。また、労働者階級の国際連帯闘争そのものである。階級的労働運動の大前進が今、本当に決定的になっている。12月から来年1月へ、あらゆる職場に闘う団結をつくりだし、職場と街頭を結びつけて闘い、階級的な大反撃を組織していこう。

 世界金融大恐慌とドル暴落の切迫

 世界革命をめざす労働者階級の闘いは今、世界史的情勢を迎えつつある。サブプライムローン問題の爆発、米帝バブル経済の崩壊で、情勢は確実に世界金融大恐慌に向かっている。
 この金融大恐慌は必ずドル暴落を引き起こし、ドル体制としての戦後世界経済を分裂・解体・ブロック化へ導いていく。そしてそれは帝国主義間争闘戦をかぎりなく激化させ、侵略戦争を拡大させ、世界戦争へと向かわせる。まさに戦争か革命かの時代が目の前に到来しているのだ。
 ブッシュ政権は12月6日、サブプライムローンの利子を5年間据え置く対策を決めたが、そんなものはなんの効果も発揮しない。
 サブプライムローン問題の重大性は、米・欧・日などの主要な大手金融機関自体がサブプライムローン関連で膨大な損失を抱え、しかも今後の損失拡大が避けられないということである。大手金融機関の赤字決算、自己資本比率の低下、資金繰りの困難化による経営破綻(はたん)という過程に突入した。
 サブプライムローンを圧倒的にやって、金融商品化して大規模に拡大したのがシティバンクやメリルリンチなどの大銀行・証券会社だ。住宅バブルが行き詰まる中、大銀行自身が住宅金融会社を子会社にして飲み込んでいった。
 重要なのは、いま現れている損失はまだほんの一部だということだ。焦げ付きはこれからものすごい勢いで増えてくるのは間違いない。原油価格の暴騰も果てしない。
 これらと一体で、ドル暴落が完全に射程に入っている。米帝の超大国性によって国際的基軸通貨として通用してきたドルは8月以降、かつてないドル安の流れを示している。ユーロに対してドルは今やピーク時の半分になり、ドル離れが激しく進行している。世界金融大恐慌の時代がついに始まった。

 動労千葉のように闘い労働者解放を

 世界金融大恐慌は、国内階級闘争を極限的に激化させ、全世界の労働者階級人民の生きんがための死活をかけた決起を膨大に生起させる。
 日本では9・29沖縄12万人決起に続いて11・4労働者集会が打ち抜かれた。この革命的情勢を真に白熱的な革命そのものへと転化するために、階級的労働運動の全面的本格的な実践に全力をあげていこう。この道を真一文字に突き進もう。
 解雇を撤回しろ! 非正規雇用を撤廃しろ! 生活できるだけの賃金をよこせ! 戦争をくり返すな! 世界で、日本で、労働者階級の闘いがまき起こっている。フランスでは交通労働者が年金改悪に反対して10日間のゼネストに決起した。公務員労働者70万人がストに決起し、移民労働者の怒りが爆発している。
 アメリカでは自動車産業でのリストラ・賃下げに労働者の怒りが噴出している。UAW(全米自動車労組)はストを短期間でうち切ったが、階級闘争の激化は確実だ。
 韓国のイーランド闘争の爆発。民主労総のストライキ闘争。ノムヒョン政権の非正規労働化に対する生産点からの反撃が果敢に闘われている。
 こうした中で、全駐労が賃下げに立ち向かう2波のストを闘った。08春闘へ向けて労働者のストライキ闘争が今こそ復権されなければならない。
 労働者の要求と闘いは世界共通だ。労働者は国境を越えて団結することができる。労働者階級こそ世界革命の主体だ。動労千葉の闘いに続いて階級的労働運動を発展させることが勝利の道だ。日米韓の労働者の国際連帯をさらに強化しよう。
 激動の08年に向けて、新たな国鉄決戦を軸に4大産別決戦の大爆発へ進撃しよう。「日の丸・君が代」不起立闘争に突入しよう。改憲阻止闘争を強化しよう。
 マル青労同・マル学同の1000人建設を断固として推進しよう。あらゆる解党主義、党破壊策動を粉砕し、「党の革命」を徹底的にやりぬいて、革命に勝利する労働者党をともに建設しよう。冬期一時金カンパ決戦に総決起しよう。

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週刊『前進』(2324号1面2)(2007/12/17 )

 “今こそ国鉄闘争の主役に”

 国労5・27臨大弾圧 許さない会が全国集会

 「国労5・27臨大闘争弾圧を許さない会」は12月9日、かつしかシンフォニーヒルズで全国集会を開催した。212人を結集したこの集会は、5・27臨大闘争弾圧粉砕に向けた決戦への突入を宣言する場になった。
 国鉄闘争は今、かつてない激動のただ中に置かれている。被告団と許さない会は、この集会で国鉄闘争の主役に躍り出る決意を固めあった。

 富田被告団長が鮮明な方針提起

 富田益行被告団長が壇上に立ち、「今こそ私たちの出番。08年、被告団は5・27臨大6年を期して無罪獲得を訴える全国キャラバンに打って出る」と宣言すると、会場は熱い拍手に包まれた。
 富田さんは、「被告と許さない会の闘いが、1047名闘争と国労の解体をたくらむ敵の攻撃に真っ向から立ちはだかってきた」と自信に満ちて総括した。また、国鉄分割・民営化の破産が明らかになる中で、安全問題の追及を軸に職場からJRを撃つ闘いに立つことが重要だと強調した。
 さらに、JR資本とJR総連の結託体制が崩壊しつつある中で、JRの青年労働者を闘いの戦列に獲得し、分割・民営化以来の一切に決着をつけようと呼びかけた。そして、4者・4団体路線を粉砕し、5・27臨大闘争弾圧に打ち勝つことの中に、国労本部を倒して国労再生を切り開く道があると鮮明に提起した。
 許さない会呼びかけ発起人を代表して九州大学名誉教授の下山房雄さんが発言。フランスの鉄道労働者・公務員労働者のストライキに触れ、「日本でこうしたことを実現するために、この闘争に勝とう」と訴えた。
 一瀬敬一郎主任弁護人は、08年夏まで被告人質問が続き、同年秋の検察側の論告求刑、年末の弁護側の弁論を経て、09年3月までに判決が出るだろうと裁判闘争の見通しを明らかにし、裁判傍聴の強化を訴えた。大口昭彦弁護人、浅野史生弁護人の発言が続いた。
【写真】 正念場を迎えた国労5・27臨大闘争弾圧裁判の勝利へ、許さない会は全国集会で無罪をかちとる決意を固めた(12月9日 かつしかシンフォニーヒルズ)

 職場からJRを撃つ決意の表明

 連帯のあいさつに立った動労千葉の滝口誠特別執行委員は、「動労千葉に3人の若い仲間が結集した。資本=カクマル結託体制が崩壊する中で、これに続く2けた、3けたの仲間を獲得する」と決意を述べ、初心に返って許さない会運動を広げようと声を強めた。
 国労バッジ着用に対する不当処分と闘う組合員や、JRの乗務下ろしと闘って高裁勝利判決を得た国労豊田電車区分会の中村幸夫さんが、それぞれの闘いへの支援を訴えた。分割・民営化以来の運転士登用差別と闘い、一審勝利判決をかちとった動労水戸の木村郁夫書記長は、組織拡大に打って出る決意を述べた。要員不足や安全無視、労働強化に対して職場を挙げた闘いの先頭に立つ国労組合員は、機関の大会で4者・4団体路線批判の運動方針を確立した闘いについて報告した。
 秋田闘争団の家族が、分割・民営化以来の闘いを振り返り、「絶望から希望に変わってきた20年だった」と述べた(発言要旨2面)。かみしめるように語られる一言一言が参加者の胸を打った。
 許さない会事務局次長の山川博康さんが報告と提起を行い、被告の決意にこたえて現場の国労組合員や闘争団への働きかけを強めること、無罪獲得の10万人署名運動、裁判傍聴の強化、財政を始めとする許さない会の体制確立と会員拡大などの方針を訴えた。
 これを受け、元世田谷地区労議長の花輪不二男さんや国労広島駅連合分会の渡辺久男さん、国労新橋支部品川事業所分会の吉野元久さんが、それぞれの地域・職場で許さない会の運動を発展させる決意を述べた。
 壇上に並んだ被告団とその家族の一人ひとりが、無罪獲得・1047名の解雇撤回・国労再生に向けての決戦を闘いぬく熱い思いを語った。
 許さない会事務局長の佐藤昭夫弁護士が集会のまとめを行い、「この弾圧は団結権と表現の自由そのものへの攻撃だ。この闘いは改憲阻止の闘いでもある」「皆さん一人ひとりが真実を広め、各地で具体的な運動を進めよう」と呼びかけた。
 国労新橋支部の組合員の音頭で団結ガンバローを行い、08年決戦への態勢を打ち固めた。

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週刊『前進』(2324号1面3)(2007/12/17 )

 労働運動で革命やろう 圧倒的な冬期カンパを

 今秋11・4労働者集会に参加したすべての皆さん、そして参加できなかったが『前進』の報道でこの集会のすばらしさに感動したすべての読者の皆さんへ、冬期カンパの圧倒的集中を訴えます。
 11月集会5700人の結集は、職場生産点での階級的労働運動をやりぬこうという闘いの前進の中、4大産別で体制内労働運動と対決し闘う労働者、「労働運動で革命やろう」と職場で闘う青年労働者が結集しました。
 大恐慌の切迫情勢、労組解体、民営化・首切り、賃金切り下げという資本の攻撃に労働者はもう怒りでいっぱいです。沖縄12万人の決起はその核心に労働者階級の戦争と基地、そして資本への怒りがあるのは明らかです。世界においても同じです。イラク侵略戦争下で闘いぬいているアメリカの労働者。韓国民主労総の闘い。外国人労働者の決起。それらが11月集会で一体となり、国際連帯の本格的な開始−世界革命の現実性が明らかになりつつあります。
 11月集会の国際性、階級性を実現できたのは、国鉄分割・民営化と対決し、勝利してきた動労千葉の存在と闘いがあったからです。動労千葉労働運動から学び、自分の職場に団結と階級性を取り戻そう。
 日本帝国主義は危機を深め、労働者階級への大攻撃をさらに強めています。アフガニスタン・イラク戦争参戦法である対テロ給油新法を国会を延長してでも成立させようとしています。絶対に許せません。改憲阻止闘争を階級的労働運動の推進で闘おう。戦争・改憲攻撃をプロレタリア革命に転化しよう。
 資本・帝国主義との全面的対決の時代が到来しています。青年は「労働運動で革命をやろう」と最先頭で闘っています。「党の革命」を徹底的に進め、08年決戦に打って出よう。星野同志の奪還をなんとしてもかちとろう。
 革共同は、階級的労働運動路線で日本革命を実現します。そのためのカンパをよろしくお願いします。

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週刊『前進』(2324号1面4)(2007/12/17 )

 お知らせ 次号は新年特別号です

12月24日発売/12n500円
革共同政治局の08年1・1アピール/青年労働者座談会ほか
全国の職場・地域で労働者に勧めよう

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週刊『前進』(2324号2面1)(2007/12/17 )

 国鉄分割・民営化に断を下しJR総連解体の新たな決戦へ

 革共同国鉄委員会

 国鉄闘争は今、かつてない決戦を迎えている。動労千葉は秋の定期大会で「国鉄分割・民営化攻撃以降の20年間の攻防に勝利したと総括できる地平に立った」と宣言し、本格的な組織拡大に打って出る方針を確立した。国労5・27臨大闘争弾圧被告を先頭とする闘う国労組合員は、「許さない会」12・9全国集会で、国労再生に向けての戦闘態勢を整えた。われわれは08年、国鉄分割・民営化体制に断を下し、JR総連を解体する新たな国鉄決戦に突入する。

 体制内指導部打倒の突撃路開く

 11・4労働者集会に結集した5700人の隊列は、連合や全労連の体制内労働運動を打ち破り、階級的労働運動をよみがえらせる巨大な突破口を切り開いた。日米韓の労働者は国際的な団結を打ち固め、世界革命へと進む単一の軍勢を形成した。青年労働者は、公然と革命を掲げて階級闘争の最前線に躍り出た。日本労働運動と日本革命の成否を決する国鉄・全逓・自治体・教労の4大産別のただ中から、長らくそれを支配してきた体制内労働運動と真っ向から対決する勢力が力強く登場した。
 平成採の青年労働者を迎え入れた動労千葉は、組織拡大に向けてのさらなる飛躍をかけて11・4の過程を闘いぬいた。
 11・4には、国労組合員も大挙結集した。国労の階級的再生を願い、職場からJRと闘う仲間が、11・4を主体的に闘いきった。青年労働者もその一翼を担いぬいた。
 国労本部の敵対をはねのけ、1047名の解雇撤回の原則を貫き、JR資本と立ち向かう新たな闘いの機運がみなぎり始めた。動労千葉の実践に学び、それを職場で貫く闘いが開始された。
 路線的に破産し、勝利の確信も失って、ただ階級的労働運動の台頭におびえ、妨害を繰り返してきた国労本部派ら体制内指導部を粉砕して、国労再生をかちとる突撃路はこじ開けられたのだ。
【写真】 被告団らを背に、佐藤昭夫弁護士が許さない会全国集会のまとめの発言を行った(12月9日)

 4者・4団体路線と徹底対決貫く

 11・4に至る過程でわれわれに問われたのは、体制内労働運動からの決別と階級的労働運動の実践を真に貫くことができるかどうかだった。とりわけ、1047名闘争が4者・4団体路線のもとに内部から息の根を止められようとしている時、これと真っ向から対決できるかどうかが一切のあいまいさなく突きつけられた。かつて4党合意に反対していた勢力が、国労本部と手を携え、解雇撤回を投げ捨てて1047名闘争を内側から解体しようとしている中で、これと根底的に対決する主体に自らを打ち鍛えることは、けっして容易な課題ではなかった。崩壊しつつある学校政治の枠組みに縛られ、既成の勢力と折り合いをつけてきたこれまでのあり方から、根底的に脱却することが求められた。
 8月の国労大会の総括などをめぐっての真剣な討論を経る中で、われわれは自己を階級的労働運動路線の実践者に飛躍させる端緒をつかみ取った。そこで問われた自己変革を実践的に貫徹するものとして、われわれは職場で11・4結集オルグと結合して4者・4団体路線を真正面から批判する議論を巻き起こしていった。こうした闘いが、分会決定による11・4参加に結びついたところもある。それは、オーソドックスな機関運営の中で自らの主張を掛け値なしに貫くという、これまでにない挑戦だった。
 こうして、一人ひとりが職場で、またあらゆるつてをたどって組合員を11・4にオルグした。
 そのエネルギーとなったのは、4者・4団体路線との対決だった。鉄建公団訴訟原告団有志や5・27臨大闘争弾圧被告による4者・4団体路線批判のビラは大きな波紋を広げていった。
 こうした闘いは、国労本部が投げ捨てたJRとの対決を現場組合員の手で貫くために闘われてきた国労バッジ労働委員会闘争や職場の反合理化・安全闘争を、11・4結集運動に緊密に結びつけるものとなった。またそれは、これらの闘いを担う仲間が、各級機関の大会で、代議員として4者・4団体路線を公然と批判する闘いに発展した。
 10月14日の「団結まつり」は、11・4に向けての大きな結節点となった。5・27臨大闘争弾圧被告団の富田益行団長が真っ向から4者・4団体路線を批判し、11・4への結集を訴えた。鉄建公団訴訟原告団有志や被告団の声明をめぐり、真剣な討論が交わされた。
 この闘いは、われわれの中にさらなる求心力を生み、11・4に上りつめる最終盤戦での強力な推進力をつくり出した。
 国労におけるこうした闘いを根底で支えたのは、5・27臨大闘争弾圧被告の不屈の闘いだった。彼らを権力に売った国労本部派の打倒なしに階級的労働運動の復権はない。被告の立場に立ちきり、本部打倒を貫き通す決意こそが、一切の原動力となったのだ。

 青年を戦列に迎える好機が来た

 動労千葉は9月30日、10月1日の定期大会で、「国鉄分割・民営化攻撃以降の20年間の攻防に勝利したと総括できる地平に立った」と高らかに宣言した。JRの弱点が安全問題にあることを見抜き、そこを突いて闘いぬく反合・運転保安闘争路線が、ついにJR体制を破産に追い込んだのだ。その動労千葉に、平成採の青年労働者が結集し始めた。時代は大きな転機を迎えている。
 尼崎事故を典型とする安全の崩壊は限界点を超えた。極限的な合理化は、JRに人員問題での矛盾を強いている。JRの資本=カクマル結託体制も音を立てて崩れ落ちようとしている。
 今やJR労働運動全体が大再編過程にたたき込まれている。JR東日本は、かつてのような東労組カクマルとの蜜月関係を断ち切ろうと動き始めた。東労組が一層の分裂と混乱を深めることは避けられない。これは、平成採の青年労働者のJR資本への怒りを抑え込んでいた最後の留め金が、ついに外れたということだ。分割・民営化以来20年の闘いが、ついにこうした事態を生んだのだ。
 動労千葉−動労総連合の組織拡大を軸に、青年労働者を闘いの戦列に迎え入れ、JR総連を解体する一大決戦を構える時が来た。国鉄分割・民営化以来の一切に決着をつける新たな国鉄決戦へ、08年、われわれは勇躍躍り込む。それは、動労千葉が分離独立をかけて貫いた、カクマルによる階級的労働運動へのファシスト的襲撃を粉砕する闘いに、最後の決着をつけるものでもある。

 民営化を破産させた歴史的事態

 74−75年恐慌で体制的危機に陥った帝国主義は、70年代後半から80年代にかけて、新自由主義的な労組絶滅政策を掲げるレーガン、サッチャー、中曽根を登場させた。そのもとで強行された国鉄分割・民営化は、今日の〈戦争・改憲と民営化・労組破壊〉のさきがけをなしている。それが、ついに破産をあらわにしたことは、30年来の反動を覆す歴史的事態である。
 動労千葉と1047名闘争によって中曽根路線の全面的貫徹を阻まれた日帝は、95年日経連プロジェクト報告で態勢を立て直し、小泉−安倍政権のもと、郵政民営化や社会保険庁解体、教育基本法改悪を始めとする民営化路線の全面的な貫徹にのめり込んできた。労働者総体を不安定雇用・低賃金にたたき込む攻撃も一気に進んだ。
 JRにおいてその攻撃は、JR東日本の「ニューフロンティア21」大合理化として具体化された。この第2の分割・民営化と言うべき大攻撃に、動労千葉は真っ向から立ちはだかってきた。
 「国鉄分割・民営化絶対反対」をJR体制下で貫き通し、反合・運転保安闘争路線のもと、安全をどこまでも破壊する資本の合理化攻撃に立ち向かい続けたことが、国鉄分割・民営化体制を突き崩したのだ。
 国労をめぐってこの攻撃は、4党合意で国労本部をJR資本と国家権力の忠実な先兵に仕立てるものとして進行した。だが、これとの攻防は、5・27臨大闘争弾圧被告という不屈の戦士を生み、その闘いは国労再生へのうねりを生み出す震源地になっている。
 分割・民営化以来の国鉄闘争の営々たる闘いは、ついに労働者階級の総反撃の時代をこじ開けた。小泉−安倍の「構造改革」への労働者の巨大な怒りは参院選で自公を惨敗に追い込み、安倍にぶざまな辞任を強制した。9・29沖縄12万人決起や全駐労の全国統一ストライキに見られるように、連合支配を食い破る新たな闘いが巻き起こり始めた。こうした激動情勢は、08春闘に向けてさらに煮詰まっていく。
 今や帝国主義の危機はとどまるところを知らない。サブプライムローン問題は帝国主義を末期的危機に突き落としている。この帝国主義を労働者の決起で打ち倒し、プロレタリア世界革命を切り開く時が訪れた。
 福田政権は、どんなにグラグラになっても4大産別における一大民営化に突き進んでくるだろう。だが、国鉄決戦はその最先端の攻防で分割・民営化を根底から打ち破っているのである。
 4者・4団体路線を粉砕し、圧倒的多数の闘争団員を1047名闘争の原則に立ち返らせることができれば、100万と言われる国鉄闘争支援陣形を11月労働者集会派に糾合することはできる。
 動労千葉労働運動と5・27臨大闘争弾圧粉砕の闘いの二つの武器を握りしめ、決戦の08年に突入しよう。

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週刊『前進』(2324号2面2)(2007/12/17 )

 動労千葉 「訪米・訪韓報告」発行

 動労千葉がパンフレット『世界に翔びたとう8/動労千葉の訪米・訪韓報告/全世界で労働者の反撃が始まった』を発行した。
 動労千葉は11・4労働者集会を前後して、10月20日にILWU(国際港湾倉庫労組)ローカル10・34が呼びかけた「戦争阻止労働者会議」(サンフランシスコ)へ、11月11日に韓国民主労総が開催した全国労働者大会(ソウル)へ、派遣団を送った。その行動を組合員の座談会やルポで生き生きと報告している。
 米韓労働者の闘いを学び、自分たちの闘いの糧としよう。職場で組合で周りの労働者に広め活用しよう。
◆発行 動労千葉/B5判48n/頒価300円
◆注文先 千葉市中央区要町2―8DC会館/TEL 043―222―7207/FAX 043―224―7197/Eメール doro-chiba@doro-chiba.org
写真】 韓国・労働者大会の前夜祭では動労千葉の田中康宏委員長が発言に立った

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週刊『前進』(2324号2面3)(2007/12/17 )

 職場闘争で平成採獲得へ

 動労総連合が定期大会 組織拡大決戦を宣言

 動労総連合は12月9〜10日、第22回定期大会を千葉市内で開催した。
 大会冒頭、あいさつに立った君塚正治委員長(動労千葉)は「11月集会には組織内の結集も増え、若い層の参加も増えて勢いが出てきている。JRをめぐっても当局=カクマル結託体制が完全に崩壊し、あらゆるところから分割・民営化体制の矛盾が噴き出している。これはわれわれにとってチャンス。組織拡大を始め全力の取り組みを」と訴えた。
 続いて石井真一副委員長(動労水戸)が経過報告と総括を、田中康宏書記長(動労千葉)が情勢と運動方針を提起した。石井副委員長は「動労総連合が結成以来21年、原則と団結を守り抜いてきたがゆえに、今、大きな勝利の展望を切り開いている」と述べた。田中書記長は「11月集会で提起された『職場から闘いを開始し、全国各地に労働組合の共同センター、労働学校を網の目のように組織しよう』という方針を文字どおり1年間やり続けたら必ず情勢は変わる。動労総連合がその中心となり、11・4集会の地平からさらにもう一歩闘いを前に進めよう」と強調した。
 討論では、各単組からの職場報告をとおして要員問題・安全問題などJR体制の危機が突き出された。また動労千葉のこの間の勝利に続き、組織拡大に全力で取り組む決意が口々に語られた。
 「今の駅の状況は、人がぎりぎりまで減らされ異常事態にはまったく対応できない。”駅は運転保安上最も重要な場所”という視点に立って要員合理化と闘う」(動労西日本)、「検修職場では部品の欠落などが日常茶飯事のように見つかっている。日々の職場闘争の中で平成採獲得に向けて闘う」(動労連帯高崎)、「強制配転から原職復帰して1年。組織拡大の決定的条件をつくってきた。日々、職場で闘っていることが組織拡大の決定的武器だ」(動労水戸)、「平成採に『人としてどう生きるか』という部分で語りかけていった。あきらめずに話していけば必ず入るから、組織拡大に頑張りましょう」(動労千葉)。
 この1年間の闘いの前進、組織拡大への確かな手ごたえが感じられる発言が続いた。大会2日目には、10月に動労千葉に加入した青年労働者があいさつし、大きな拍手がわき上がった。
 総括答弁で君塚委員長は「2日間の議論をとおしてあらためて反合・運転保安闘争の重要性が突き出された。動労総連合の役割はいよいよ大きくなっている。核心は、この路線を貫いて現場での闘いを拡大することだ」と議論をまとめた。
 最後に、@政治解決路線を打破し1047名闘争の勝利に向けて総決起すること、A反合・運転保安闘争と組織拡大闘争の一体的前進、B労働運動の復権をかけた08春闘への総決起などを柱とする運動方針を満場一致で決定。動労総連合は、決戦の08年に向けた闘争態勢を確立した。
【写真】 君塚正治・動労総連合委員長があいさつし、08年の決戦方針を確立(12月9日 千葉市)

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週刊『前進』(2324号2面4)(2007/12/17 )

 許さない会12・9集会 秋田闘争団家族の訴え

 絶望が希望に変わった20年 私たちは勝ちつづけている

 「国労5・27臨大闘争弾圧を許さない会」12・9全国集会での国労秋田闘争団家族の発言の要旨を紹介します。(見出しは編集局)
 この間の思いをということで、絶望から希望に変わってきたこの20年間をまとめました。
 JR不採用通告の日、87年2月16日は雪の降る日でした。夫が所属する国労秋田電力区分会の組合員は、ほとんどが解雇を覚悟して国労に残ったと聞いていましたので、夫一人が不採用と聞いた時には、なぜかホッとした気持ちになりました。分会書記長をやっていましたので、ほかの組合員が仮に不採用になり、夫が採用されたら、大変なことになるという思いがありました。
 「赤字の責任は働かない労働者にある」という連日の報道の中で、特に秋田ではたった一人の解雇者でしたので、親・兄弟にも職場の上司・同僚にも知人たちにもうまく反論できず、毎日が重苦しいものでした。当局と一体となった国労秋田地本執行部の、「お前の解雇撤回は闘わない」という態度は、二重に私たちを苦しめました。私はその当時、なんの期待も希望もなく、すっかりあきらめていました。夫は悔しい思いを抱え、孤軍奮闘、悪あがきをしているように見えました。
 そんな中で、国労本部が4党合意で分割・民営化を認め闘争団を切り捨てようとしていると聞き、本当に絶望的な気持ちと、国労の旗を降ろして総屈服することは絶対に許されないという、二つの思いを持ちました。
 夫は2000年7・1臨時大会から帰って、大会を流会させて4党合意をご破算にさせたことを、うれしそうに何度も何度も話してくれました。そして、「これからいよいよおれの時代だ」と言いました。絶望的な気持ちが少し和らいでいくような気がしました。
 この時から流れが変わりました。2001年5月、秋田で北奥羽支部の仲間と2人で、4党合意を許さないと地労委へ申し立てを行いました。支援する会を立ち上げて下さった皆さんに、本当に勇気をもらいました。

 脱退工作進める今井一派を弾劾

 私は、夫が「一緒に行こう」と言うので、2001年10月の定期全国大会のサンシャインホテル前のビラまきに参加しました。解雇撤回を闘わないばかりか一切無視し続けた秋田地本の今井一派が、公然と集団で国労脱退工作をしていること、その上に恥ずかしげもなく代議員として大会に参加することを、どうしても許せなかったからです。私は声を限りに「裏切り者」と叫びました。帰りの新幹線の中で、彼らの一人が酔った勢いで「おれには警察がついている」と言いました。
 2002年秋には、国労闘争団を守る秋田の会が結成されました。と同時に5・27臨大闘争弾圧があり、夫は「自分たちにかけられた攻撃である」と必死に訴えていました。私は不安な気持ちでいましたが、8人の完黙・非転向の闘いは敵の不正義性を明らかにし、逆に闘いの輪を広げているように見えました。
 2003年、イラク戦争が始まり、私たちは反戦集会でビラをまき、5・27を訴えました。
 5・27被告が保釈された時は、本当に良かったという思いと、それにしても長かった勾留に怒りが込み上げてきました。JR社員の被告は全員、職場復帰し拍手で迎えられたと聞き、すごい、そういう力関係なのかと思いました。
 2004年秋、5・27被告の富田さんが秋田に来られ、講演で「『日の丸・君が代』不起立で来春は東京を中心に教育労働者1000名の決起がある。国鉄労働者と結合した闘いになる」と熱く語られました。もしかしたらできるのかなと思うようになりました。

 鉄運機構訴訟で夫が本人尋問に

 2005年秋には鉄道運輸機構訴訟に加えてもらうことになり、さまざまな集会に参加しながら、1047名闘争は自分たちだけの闘いではなく、階級闘争として責任のある立場にあるのだと強く感じるようになりました。仙台の集会で「1047名に選ばれて誇りに思う」と発言しましたが、自然にこの言葉が出るほど闘いは前進してきたのだと思います。
 夫は今年1月25日、人間としての尊厳をかけて国家的不当労働行為を明らかにするために、鉄道運輸機構訴訟で本人尋問に立ちました。夜8時ころ、「富田弁護士に勝ったぞ」という電話がありました。富田というのは敵側の女性弁護士で、人を見下ろしたような発言をすると聞いていましたので、私もホッとして全身の力が一気に抜けるような気がしました。
 2月14日には5・27裁判の証人として、思いの丈を話すことができたと話してくれました。
 私は2000年7・1から勝ち続けているように思います。
 今、夫は4者・4団体路線との決別を訴えています。5・27被告団の訴えには、自らの力量を超える運動をつくり上げて無罪をかちとるというすさまじい決意を感じました。被告は鉄建公団訴訟の原告団のために決起したのです。JR社員である被告は、解雇の危険性もあると聞きます。そんなことを許すわけにはいきません。闘争団員は必ず分かってくれます。
 11月30日の集会で、4者・4団体路線との決別の訴えのビラをまき、本部・高橋委員長の発言に「本州闘争団員を切り捨てるな」と思い切り叫びました。後で秋田の組合員が「考えさせられた」と言ってくれたと聞き、うれしくなりました。
 夫とともに、敵よりも1日長く闘います。ありがとうございました。

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週刊『前進』(2324号2面5)(2007/12/17 )

  11・28〜12・6

 自公民合意で労働契約法成立

労働契約法が成立 労働契約法と改悪最低賃金法が参院本会議で自民・公明・民主の賛成により成立。連合は成立を評価する声明を発表。(11月28日)
労働力人口は2030年に1000万人減 厚労省の推計では、日本の2030年の労働力人口は現在の6657万人から1070万人も減ることが分かった。(28日)
福田首相が連合会長と初会談 福田首相は、連合の高木会長と首相官邸で初めて会談した。福田は高木に年金制度改革への協力を求めた。(28日)
私鉄総連、賃金改善要求3500円を提起 私鉄総連は中央委員会を開き、08春闘職場討議案を確認。賃上げ要求は昨年と同額で、定昇相当分とは別に3500円の賃金改善原資(ベア分)獲得を掲げる方針。(29日)
10月の完全失業率4.0%で前月と変わらず 総務省統計局が公表した労働力調査によると、10月の完全失業率は前月と横ばいの4.0%だった。厚労省が発表した一般職業紹介状況によると、10月の有効求人倍率は1.02倍で前月を0.03ポイント下回った。(30日)
「小集団活動も労働時間」 トヨタ自動車の労働者が残業中に死亡した事件で、名古屋地裁はトヨタの「創意工夫提案及びQCサークル活動」の時間を労働時間に参入するとした。(30日)
郵便事業と郵便局で2万4000人削減計画 日本郵政が、傘下の郵便事業会社と郵便局会社の労働者を2011年度末までに計2万4000人程度減らすことを計画していることが分かった。10%強の削減にあたる。(30日)
JΑMは賃金改善2500円以上を要求 JΑMは春闘討論集会を開き、08春闘でベアなど2500円以上の賃金改善と、時間外労働の割増率を50%に引き上げる要求方針を提起。(12月3日)
連合が春闘方針を決定 連合は中央委員会を開き、08春季生活闘争方針を決定した。(4日)=要旨別掲
基幹労連も賃金改善要求 基幹労連は6日まで「春季取り組み討論集会」を開いた。本部の「1人あたり月額3000円の賃金改善」要求に対しては、「もう少し要求額を引き上げられないか」という意見も出された。(5日)
金属労協が08闘争方針を決定 金属労協(IMF・JC)は春闘闘争方針を決定した。(6日)
電機連合は2000円増の要求 電機連合は政策委員会で、08春闘の要求原案を確認した。賃金引き上げは昨年と同額の2000円とする。(6日)
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 連合08春闘方針(概要)
賃金改善
 「賃金カーブ維持分を確保したうえで賃金改善に取り組む」ことを前提に、マクロ的には「実質1%以上の配分の実現」を求める。
 中小・地場組合については、賃上げ要求目安を(1)賃金カーブの算定が可能な組合は2500円以上(賃金改善分)(2)カーブ算定が困難な組合は賃金カーブ確保相当分4500円(目安)+2500円以上(賃金改善分)に設定。
時間外割増率の引き上げ
 時間外割増率を50%に、休日割増率を100%に引き上げることを要求。そのための共闘組織を11月末に立ち上げ、現在は15の産別組織が参加。

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週刊『前進』(2324号3面1)(2007/12/17 )

 体制内派と対決し職場で実践

 改憲=道州制・丸ごと民営化に自治体労働者の革命的反乱を

 革共同自治体労働者委員会

 闘う自治体労働者は、11・4労働者集会に全国から怒りに燃えて総結集した。5700人の仲間とともに世界革命の扉を開く歴史的な勝利をかちとった。労働者の革命的団結の拡大に依拠して世界革命を実現する、労働者階級の新たな時代を切り開く力強い一歩を踏み出したのだ。
 日本の労働者階級は、戦後革命を完遂できなかった。だが今、われわれは、革命の現実性を目の前にして根底から自己変革を遂げ、時代に立ち向かい、労働者階級の力で帝国主義を打倒し、世界革命を実現する。このことを腹の底から決意し、11月集会への総結集に向けて闘いぬいてきた。
 自治体労働者委員会は、11月集会の歴史的地平に確信をもち、日帝の改憲・戦争、道州制導入=国家大改造、「国家」丸ごと民営化=労組破壊の攻撃と真っ向から対決する。とりわけ道州制攻撃が国・自治体を全面的に民営化する大攻撃であり、自治体労働者への200万人首切り攻撃であることをはっきりさせ、全国・全職場から自治体労働者の革命的総反乱を組織して闘う。
 来る08年は、自治体労働運動解体攻撃と自治体労働者の怒りの決起が激突する正念場だ。自治体労働者は4大産別決戦の先頭に立ち、体制内労働運動を打倒し、革命情勢を切り開こう。
【写真】 11・4集会で組合旗を背に「労働者の団結で戦争を止めよう」と訴える愛媛県職労の宇都宮委員長

 現場の怒り体現し自治労大会で決起

 今、未曽有の危機に突入した帝国主義に対し、全世界で労働者階級が反乱を開始している。この革命的情勢の急接近の中で、労働者として、共産主義者として、いかに革命の時代を切り開くのかが厳しく問われている。
 自治体現場では、人員削減、賃金引き下げ、労働強化、職場丸ごと民営化、職場廃止の攻撃が次々とかけられている。連日連夜の残業と息つぐ間もない重労働で、心も体も破壊され、現職死亡や自らの命を絶つ仲間が後を絶たない。また、臨時労働者・非常勤労働者、自治体業務を担う民間労働者など、劣悪な環境と不安定な雇用のもとでの労働を強いられる仲間が急速に増えている。自治体自身が「食べていけない」「生活できない」労働者を生み出しているのだ。
 ところが、自治労や自治労連の指導部は、敵の攻撃と闘うのではなく、屈服と後退を重ね、「質の高い公共サービス」「住民に奉仕する労働運動」を掲げて、現場の怒りと闘いを圧殺している。
 現場の仲間は、「ふざけるな!」「全国ストライキで闘おう!」「ワーキングプアは私たちのことだ」「闘わなければ生きていけない」と怒りの声を上げ、闘いに立ち上がっている。青年労働者が「労働運動の力で革命をやろう」と決起している。われわれは青年労働者の「生きさせろ!」の叫びと決起に学び、体制内労働運動への屈服を拒否し、それまでの自己のあり方を打倒して、職場・生産点から動労千葉労働運動を実践する闘いに踏み出した。全国の自治体現場、自らの職場・労働組合に動労千葉労働運動をつくり出す闘いだ。
 自治労本部は8月自治労岩手大会で、資本・当局との闘いを一切投げ捨てて「社会的責任を果たす自治労運動」を呼号した。現業の「直営堅持」破棄の方針、反戦闘争・改憲阻止闘争の放棄、社会保険庁解体攻撃への完全屈服――一時金返納方針を打ち出したのだ。
 これに対して労組交流センター自治体労働者部会は、「戦争・改憲、民営化=労組破壊攻撃との対決」「労働者の力で革命をやろう」と真っ向から提起し、「11月集会に怒りの結集を!」とがんがん訴えた。闘わない本部への現場の怒りを全国労組交流センター自治体労働者部会の方針提起が解き放った。会場内の闘いと会場外の闘いが結合した。追いつめられた自治労本部はついに暴力的に敵対してきた。
 しかし、青年・女性労働者を先頭に怒りが爆発し、本部議案の自治労解体=地公3単産組織統合方針に5人に1人の代議員がNO!の意思をたたきつけた。その怒りは、大阪府本部出身の新中央執行委員に対する前代未聞の大量の不信任票としても表れた。それは同時に、「直営堅持」破棄に反対して提出した修正案を「統一と団結」の名のもとに取り下げた社民系13県本部をのりこえる闘いの開始でもあった。
 8月自治労大会をめぐる闘いは、すでに破産した体制内労働運動をのりこえ、戦争・改憲、民営化=労組破壊攻撃と正面から対決する自治体労働運動の新潮流をはっきりと登場させた。「怒りを力に! 団結に! いざ11月集会へ!」のうねりをつくりだした。

 動労千葉に学ぼう沖縄に続けと実践

 11月集会に向かって階級的労働運動を職場・労働組合で実践する新たな闘いを開始した。
 それは、青年労働者の職場での決起、体制内労働運動の妨害・敵対との激しい闘いに学び、自分自身の闘いで職場の団結をつくり、闘いを巻き起こし、革命を実践する闘いだ。何よりも、昨日までの自分を打倒し、”労働者の団結で革命はできる。やろう”と実践することだ。革命的情勢とは、まさに仲間の怒り、悩みの中に革命の現実性を確信することだ。
 この闘いは、動労千葉の労働者が国鉄分割・民営化攻撃に首をかけてストライキで反撃した闘いの実践に真剣に学ぶことだ。『俺たちは鉄路に生きる3』を必死で学び、組合の仲間と学習会を重ねた。自分でチラシをつくり、通信を配り、仲間と討論し、11月集会総決起を訴えた。組合の大会で激論し、現場からの11月決起を自分の言葉で、行動でつくりだしていった。また、青年労働者と討論し、マルクス主義の学習会を開始した。昨日までの自分と決別する実践こそが07年11月に向かう取り組みの核心だったと総括できる。
 そして、9月29日だ。沖縄の労働者人民12万人が文科省の教科書検定意見(軍の強制による「集団自決」の歴史を抹殺)の撤回を求めて総決起した。帝国主義を打ち倒す労働者の闘いが始まったのだ。そして、その先頭に教育労働者・自治体労働者の渾身(こんしん)の闘いがあった。われわれは、沖縄の労働者の闘いに感動し、その怒りと正面から向き合い、「沖縄の怒りの決起に続こう!」と11月総決起に向けて訴えた。このスローガンは職場・労働組合の仲間の心に響いた。組合ニュースで、さまざまな集会で、沖縄の怒りが多くの仲間の怒りとひとつになった。12万人の怒り、思いは地元の新聞報道とともに日本の労働者階級全体の「スローガン」になったのだ。

 11・4に革命の始まりを見た

 11月4日、5700人の労働者は階級として登場した。昨年を上回る隊列で結集した自治体労働者も、ほかのすべての参加者とともに「労働者階級は革命を実現する」と決意を新たにした。青年労働者の叫び、国際連帯のすばらしさ、自治体の仲間の力強い発言に感動した。今ここから世界革命が始まる、ここから労働者の反撃は始まることを実感した。このことこそ11月集会の核心だ。
 「若者は真剣でまじめ。その怒りが銀座デモだ。帰ったら地元でも実現したい」「沿道の人びとの怒りと共感を感じた。勇気を与えるデモだ」「『あきらめなければ必ずできる』という若者の発言を聞き、昨日までの自分が恥ずかしくなった」「デモに力を感じた。その力で明日から闘う」「初めてのデモ。参加者の真剣さはすごい。皆が力を合わせれば世の中を変えることができる」「何かがコトッと動いている。自分の組合でもやろう」――参加者が皆、展望を語り、「来年は仲間を誘って参加する。若い人を誘おう」と心に決めた。
 11月4日、老若男女、全参加者の怒り、思いが国境や仕事の違いをこえて労働者階級の団結した力として結晶したのだ。

 200万公務員首切りの民営化うち砕け

 戦争と改憲、道州制導入、「国家」丸ごと民営化、200万公務員首切りの大攻撃に帝国主義打倒、プロレタリア革命―世界革命を対置して闘おう。
 「道州制導入は、明治以来150年にわたって続いてきたわが国の統治機構のあり方を根本から変革する『究極の構造改革』である」(07年3月、日本経団連の提言)
 「明治維新以来の中央集権体制国家の根本的転換である地域主権道州制は、日本株式会社といういわば国そのものを民営化することである」(道州制ビジョン懇談会座長・江口克彦)
 道州制とは戦争国家への「統治機構の根本的転換」である。国家の役割を防衛と外交に特化し、これまでのほとんどの国・政府の事務・事業を民営化するか道州に移す国家大改造の攻撃だ。9条改悪と一体の改憲攻撃そのものである。日帝支配階級は、この道州制導入=改憲の反革命クーデターで統治機構の転換、戦争国家への国家大改造をやり、延命しようとしている。逆に、この道州制導入=改憲攻撃との闘いは日帝打倒=プロレタリア革命をかちとる闘いそのものである。
 また道州制導入は、「国家」丸ごと民営化、公務員200万人の首切り、自治体労働運動解体の攻撃である。危機にのたうつ日本帝国主義は、道州制導入は「究極の構造改革=明治維新以来の統治機構の転換」だと叫んでいる。そうだ! 帝国主義の統治のあり方、階級支配が破綻(はたん)しているのだ。労働者階級は、破綻した日帝を打倒するプロレタリア革命の実現でこたえよう。11月集会は革命の開始を宣言したのだ。
 自治体労働者委員会は、戦争と改憲、道州制導入、「国家」丸ごと民営化、労組破壊の攻撃と対決し、自治体労働者の革命的総反乱を起こすことを宣言する。階級的労働運動路線の実践、動労千葉労働運動の実践を自治体戦線で貫徹する。革命の時代に心躍らせ、自らを変革し、全世界の労働者と団結して08年決戦に突き進む。職場に強固な革命党をつくろう。青年労働者の怒りを階級的労働運動に結集しよう。「生きさせろ!」の叫びを団結に変え、力にするぞ。5700人の結集がつくり出した世界革命の流れを、08年、自治体労働者の闘いで巨大な奔流にしよう。

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週刊『前進』(2324号3面2)(2007/12/17 )

 労働契約法闘争の総括

 合同労組交流会が奮闘

 「労働ビッグバン」粉砕に展望

 戦後労働法制の解体を狙う「労働ビッグバン」の突破口をなす労働契約法が民主党・連合の裏切りによって11月28日の参議院本会議で可決・成立した。徹底弾劾する。
 労働契約法反対の闘いを2年間闘い抜いてきた私たちには敗北感はまったくない。むしろ改憲攻撃そのものである「労働ビッグバン」攻撃との闘いの第一ラウンドが終わったにすぎない。どんな悪法でも職場の闘いでひっくり返すことは可能だ。「労働ビッグバン」との闘いの展望は確実に切り開かれた。闘いはこれからだ。

 戦後労働法制の解体を狙う

 労働契約法こそ、戦後労働法制を解体し、労働組合運動の圧殺を通して改憲と戦争国家化づくりを狙う悪法だ。
 労働契約法とは、資本のあくなき搾取の衝動を罰則で取り締まる労働基準法や労働組合法とはまったく別に民法の法体系としてつくるものだ。これによって資本がどんなにでたらめなことをしても、「契約自由」の原則で許され、労働者の権利は踏みにじられる。
 今回最大の問題になっている「就業規則の変更による労働条件の不利益変更」にその反動性が露骨に表れている。資本が好き勝手に変更・改悪できる就業規則の内容を裁判所が「合理的である」と判断すれば、そのまま労働契約の内容になるなどという労働組合無視、労働者無視そのものだ。こんな法律を許せば、労基法で定められた労働協約の優位性も掘り崩されていく。現場の闘いで絶対に粉砕しよう。
 また、長年の闘いでかちとった結果として判例にある就業規則の変更における高度の必要性という条件の「高度」の2文字を削除し、より安易な労働条件切り下げを認めている。さらに現在の判例では「他の労働組合又は従業員の対応」を見極めるとなっているが、それも削除されている。つまり、体制内労働組合さえ合意すれば、合同労組などの少数派組合は無視していいというのだ。これこそ労働組合運動つぶしそのものだ。
 確かに労働契約法の成立は許せないが、われわれはこれまでの闘いのなかで「労働ビッグバン」粉砕にむかって前進していることをはっきりと確認できる。
【写真】 合同労組全国交流会の労働者は厚労省との交渉を積み重ねてきた(06年11月6日 厚労省)

 労働法改悪に労働者の怒り

 「労働ビッグバン」とは、改憲攻撃の最基軸として戦後の労資関係の転覆を狙うものだ。そのために戦後労働法制を解体し、「工場法以前に戻せ」と小泉=奥田が仕掛け、安倍=御手洗が追求してきたものだ。当面する主な攻撃の中身は以下のとおりだ。
@解雇の金銭解決を含む労働契約法の新設
A8時間労働制を完全に解体するホワイトカラーエグゼンプションの導入
B派遣労働を例外的雇用関係とする現行派遣法の抜本改悪
 Aの「ホワイトカラーエグゼンプション」については「過労死促進法」だとして、労働者階級の怒りがまきおこり、安倍前内閣は国会提出を断念、参議院選自民党惨敗の引き金になった。Bの派遣法の抜本改悪は、労働者階級の9割を不安定雇用化しようという大攻撃だが、労働者階級の怒りを恐れ、法案すら提出できていない。だからこそ、労働契約法を「労働ビッグバン」の突破口にしようとしてきたのだが、その中身も当初あった「解雇の金銭解決」を削除するなど大幅な後退をよぎなくされている。
 福田=御手洗は、連合中央などの体制内指導部を取り込み、なし崩しの既成事実を積み重ねることで労働者階級の総屈服を狙うことにしか展望を見出せないのだ。「小さく生んで大きく育てる」などという言いぐさはその本音を表している。

 絶対反対派の登場こそ核心

 このことを裏返せば、「労働ビッグバン」粉砕の闘いは、労働者の固い団結を基礎にした”絶対反対派”の登場・拡大にこそ核心がある。
 「たたかう合同労組全国交流会」は動労千葉・全国金属機械港合同・連帯労組関生支部を軸とした3労組陣形の取り組みを基礎に、「労組交流センター派の全国合同労組運動をつくろう」を合言葉に立ち上がった運動だが、その当初から労働契約法の問題を取り上げ、この2年間各地の学習会などの取り組みと中央行動としての厚生労働省交渉を軸に、全国的な取り組みを進めてきた。
 特に、動労千葉の教訓から学び、労働契約法反対闘争において”絶対反対”を貫くための理論活動と実践による検証を数度にわたる厚生労働省官僚とのやりあいも含めて行ってきた。だからこそ11月28日の法案成立当日においても国会前で意気高く、「闘いの第二ラウンド」を宣言できた。
 われわれは、「よりよい労働契約法」の流れにさしあたり巻き込まれている労働者にも”労働契約法絶対反対”を改めて訴え、大胆に運動を拡大しなければならない。そのために、すでに労働契約法反対の闘いを経験した仲間は、地域で学習会を組織する先頭に立とう。動労千葉を先頭に全国の労働者は団結して「労働ビッグバン」を粉砕しよう!
 (非正規労働者 司馬達朗)

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週刊『前進』(2324号3面3)(2007/12/17 )

焦点 米欧が必死の恐慌対策に突入 

 深刻化する世界金融危機

 サブプライムローン(低所得者向けの高金利住宅ローン)問題を契機に、世界の金融危機は一段と深刻化している。必死の対策として、6日に米ブッシュ大統領がサブプライムローン金利を5年間据え置くと声明、11日にはFRB(米連邦準備理事会)が最重要の政策金利(FF金利)の誘導目標を0・25%引き下げ、4・25%とした。FRBは声明で「この数週間で金融市場の緊張は高まった」と危機感を表明した。金融恐慌の爆発と大不況への転落を必死にくい止めようとしているが、何ひとつ展望が持てないでいる。
 12日には米欧の五つの主要中央銀行が、各国の短期金融市場に大量の資金を供給する緊急声明を発表した。29年大恐慌も含め、前例のない恐慌対策だ。しかし、8〜9月から続く米欧の信用収縮は、こんな小手先の対策で収まるわけがない。こうした異例の措置をとらざるをえないこと自体、すでに世界大恐慌の第一段階が始まっていることを示す。
 信用収縮が長期化する中で、米欧日の帝国主義の中枢的な大手金融機関(銀行・証券会社など)の損失はますます膨らんでいる。OECD(経済協力開発機構)は全世界の損失は3千億j(33兆円)と推定したが、5千億j(55兆円)とも言われ、額自体が膨れあがっている。確定できないほど巨額ということであり、しかも固定量ではなく、危機の深化とともに拡大していくのである。あらゆる金融商品の価値がどんどん下落していく危機に直面している。
 サブプライムローン問題は、今日の帝国主義の腐朽性をはっきりと突き出している。そもそも米経済の00年のITバブルの大崩壊自体が、29年型大恐慌への突入を不可避とするような事態だった。この危機を米ブッシュ政権は、破天荒な大減税と超低金利政策をもって住宅バブルへ転化させることで、ひとまず乗り切った。
 しかし、延命策は05年に行き詰まった。米帝ブルジョアジーは、今度は貧困層を対象にした略奪的・詐欺的なサブプライムローンによって、住宅バブルをなんとか引き延ばそうとしたのだ。
 この際、シティグループやメリルリンチなどの大手銀行・証券会社は、事実上の傘下会社としてサブプライム関連商品に投資する特定目的会社(SIV)をつくった。そうして本体と切り離して、無責任であくどく稼ぐやり方をとったのだ。だが、こうしたやり方も完全に破綻しつつある。SIVの手元には金融商品が大量に売れ残り、評価損を生み、紙くず化しつつある。結局、親元の大手金融機関が支援する以外になく、大銀行が足元からグラグラになりつつある。
 事態の深刻さは、あらゆるハイリスク・ハイリターンの金融商品に及び、売買が成立しない状況が生まれている。また金融機関の貸し渋りが発生し、住宅ローンやクレジットカードなどのローンに影響している。
 世界大恐慌の全面化と長期不況化は、労働者階級にすさまじい資本攻勢、首切り・リストラ、生活破壊の攻撃として襲いかかる。今こそ団結して帝国主義を倒そう。

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週刊『前進』(2324号3面4)(2007/12/17 )

焦点 「イランは核計画放棄」の報告

 なおも戦争突入狙う米帝

 12月3日、米国家情報評価(NIE)が年次報告を発表し、イランが2003年末に核兵器開発計画を放棄したことを明らかにした。このNIE報告にも関わらず、翌4日ブッシュは記者の質問に答えて「私は今なお強くイランは危険であると感じている」と言い、「NIEはイランが平和に対する脅威だととらえられるべきだということをはっきりさせたのだ。中東での深刻な状況を避けるためには今こそ行動を続けるべき時だ」と、イランに対する戦争政策を強めることを宣言した。
 NIEはアメリカの16の情報機関の収集した情報を評価する機関であり、その最終判断としての評価が報告されたのである。イランをめぐる内容の核心は、03年末にイラン政権内で深刻な論争があり、保守派が核兵器開発を断念することになるからとIAEAの査察拒否を主張したのに対し、防衛関係者が国益のためには英、仏、独のヨーロッパ3国と交渉し、IAEAの査察を受け入れるべきだと主張し、安全保障の利益と中東での政治的利益のために最終的に核兵器開発を放棄する決定を行ったというものである。
 この米情報機関の結論は06年11月の中間選挙の前に出されていた。だが副大統領のチェイニーがCIAを訪れ、イランが核兵器開発を放棄したという結論は間違っているからやり直せと、調査結果の発表を抑えつけてきた。ここに示されていることは、米帝ブッシュ政権がイラン侵略戦争に突入するためにウソをデッチあげているということだ。イラン侵略戦争に向かって米情報機関の調査結果を強引にねじ曲げているのだ。
 ブッシュは、4日の記者会見でそれまで何も聞いていなかったと言ったが、少なくとも7月段階でNIEのマコーネルがブッシュにこういう結論になると警告していたのだ。ところがブッシュは、その事実を押し隠して、10月にはイランがウラン濃縮をやめなければ第3次世界大戦になると恫喝発言をした。
 12月9日、イラン政府と中国石油化工(シノペック)がイラン南西部ヤダバラン油田の開発に関する契約を締結した。シノペックの投資額は約20億jで、4年後には日量10万バーレルの石油が輸出されるようになり、7年後には18万バーレルに増大する。シノペックは天然ガス開発についても今後交渉を進めるとしている。米帝はこの間、各国にイランと石油取引契約を結ぶなと警告してきた。米帝がイラク侵略戦争を展開している陰でほかの国がこうしてイランの石油を手に入れるのを阻むためにも、今や米帝は侵略戦争を強行しようとしているのだ。
 米帝のイラン侵略戦争はすでにきわめて緊迫した状況にある。日帝の対テロ給油新法案は、このイラン侵略戦争の開戦と参戦のためにあるのだ。イラク・アフガニスタン侵略戦争への参戦継続と同時に、イラン侵略戦争に参戦するためのものなのだ。絶対に許してはならない。米日帝のイラン侵略戦争突入を許さず、労働者階級の総決起で福田政権を打倒しよう。

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週刊『前進』(2324号4面1)(2007/12/17 )

 11・4全国労働者集会 総括と決意

 来年こそは1万人の結集を

 本気のオルグで確信を得た/国鉄

 「11・4は1万人だ!」と半年以上前からみんなが本気モード。7月参院選での労働者の大反乱があり、青年労働者の奮闘の報告がバンバン入る。9・29沖縄県民大会もあって“これはちょっと今までどおりじゃ済まない。気合を入れてやらねば! しかし具体的にどうしたらよいものか”と考えていました。
 そんな時、「11・4集会へ向けた地区集会を個人の呼びかけでやるから呼びかけ人にならないか」と声をかけられ、二つ返事で引き受けました。この毎年の地区集会に仲間を連れて行けたのは、実は1回だけです。それはたぶん、自分が集会の「お客様」だったからで、今回は主催者になって、職場の仲間を連れて行きたくなるような集会を自分がつくればいいのだと思ったわけです。
 集会冒頭の基調提起も引き受けました。原稿は、自分の職場の仲間に「労働運動で革命をやろう!」と訴えるつもりで書きました。職場の仲間のオルグは、これまでのチラシを渡すだけというのとは違い、しっかり時間をとって、「おれの主催する集会だから一緒に行こう」と誘い、「労働運動の力で革命をやろう」という内容を入れたオルグをやりました。結局、一人も連れて行けなかったけれど、相手の政治選択の中に革命という選択肢が入った手ごたえはあったと思います。
 その頃、解雇撤回と分割・民営化反対の旗をたたもうとする4者・4団体の運動がクローズアップされてきました。だから11・4集会のオルグは「4者・4団体路線に反対し、解雇撤回と分割・民営化反対を貫く仲間が結集し、動労千葉が主催する集会に一緒に行こう」と、地区集会よりもさらに力を入れました。これまた誰も連れて行けなかったけれど、自分が何のために組合運動をやっているのか、社民や革同の物取りだけの運動とは違う、本気で革命=労働者解放をやろうと思って組合運動をやっているのだと職場の仲間に伝えることができました。

 4者・4団体路線巡り激突

 同じ頃、組合の大会がありました。4者・4団体の動きの中で、「この総崩れ状況をなんとか食い止めなければならない。解雇撤回と分割・民営反対堅持の旗を大会でぶっ立てなければならない」と思いました。しかし、それをやろうとすれば「組織方針を逸脱するのか」と言う革同との対決は避けられない。革同に対抗するためには、4者・4団体路線に反対する多数の組合員の声をつくらねばならないと、11・4集会オルグとリンクさせながら組合員に訴えきりました。
 ところが大会で対抗してきたのは、革同ではなく4党合意反対を言ってきたはずの社民左派の人たちでした。彼らは、「今こそ大同団結が必要」「ベストではないがベターなものになっている」「決定権が当事者にあるから4党合意より格段に良い」「11・30集会全力結集で解決のめどをつける」というものでした。ほかにも「一歩前進二歩後退」「年金の要求は、首切り撤回を下ろさない証拠」などと、弁護士と同じような理屈をいろいろ言ってきました。
 しかし、結果としては「解雇撤回」「分割・民営反対」堅持、「合理化反対」「和解路線反対」の運動方針が大会で確立されました。組合員の目の前での議論によって、労働者を守り抜く党派は社民左派でも革同でもない、私たちなのだということが圧倒的に明らかにされました。
 この間のオルグの中で組合員から、「お前の話には、悲愴(ひそう)感があるんだよ」と言われました。私のオルグは、「このままでは改憲されて戦争になる」「国労は会社別にバラバラなって連合に行く」……と、危機の時代という暗い話が多くを占めていました。そうではなくて、革命=労働者解放という展望について、遠慮なく積極的に展開していれば、もっと良い結果になっていたかもしれません。
 「労働運動で革命をやろう!」の方針は断固正しいと、本格的なオルグをやってみてあらためて確信しました。
 (東北 大村吉男)

 職場闘争の力で参加者拡大/金属

 「11月労働者集会は1年間の活動の集大成だ」とよく言われる。自分の職場から労働者を結集させるには、職場闘争と党派性、そして組織建設が重要なことを実感した1年だった。
 自分の職場は公共事業に依存する会社だが、小泉以後の「構造改革路線」「規制緩和」で受注量が減少し、企業危機に陥っている。それは、多くの中小民間で起きていることでもある。資本が打撃を受けることは気にしないが、その矛盾は必ず労働者に転嫁される。具体的には労働条件の切り下げ、リストラである。
 この資本の攻撃が自分の職場にも襲いかかり、とうとう賃下げが提案された。このとき問われたのは、11月集会に結集する自分の党派性であり、体制内労働運動と決別する思想だった。
 資本の賃金カット攻撃の本質は、「倒産」をちらつかせた労働組合破壊である。労働組合を「倒産への恐怖」に屈服させ、闘う意思と思想を根絶やしにすることだ。たしかにこの攻撃は、自分を含めて組合を動揺させ、いったんは労働者に分断が持ち込まれた。民同労働運動ならば組織の瓦解(がかい)を生み、辛酸をなめることになるだろう。より主体的に言えば、11月集会に結集する自分たちの力が試されその党派性が問われる。

 フラクを軸に賃下げと闘う

 この職場闘争の中にわれわれの党派性・思想性を貫く上で、「前進フラクション」が大きな力となった。賃金カット問題の本質を議論し、具体的な資本との闘いを繰り返し実践し、現場の組合員との生きた交通関係をつくりあげていった。この試練をのりこえた力は、大きな階級的な団結を生み出し、11月集会への組織化の基礎を築いたと言える。それは同時に「革命の指導部」が青年労働者によってつくられていく過程でもあった。
 賃金カット問題をフラクメンバーが中心的になって闘ったことで、11月労働者集会の思想、マルクス主義の思想が職場に広がり、「職場を守る闘い」の中身は、階級的労働運動建設であることが明らかになっていった。
 執行委員会で11月集会への取り組みの強化を決定し、執行委員会、職場委員会で11月集会の学習会を開催。臨時大会でも11月集会への結集を呼びかけ、職場闘争と11月集会を一体のものとして論じて組織化を進めた。フラクのメンバーが自己の闘いとして参加者オルグを行い、最後までオルグを続けた。職場ビラも週2回発行され、職場の雰囲気として、11月集会が職場全体に浸透しているようだった。
 今年の集会には、昨年より大幅に参加者が増えたが、「数」の前進よりも、11月集会に向かう過程で職場闘争の前進と組織的な前進、思想的前進をかちとったことが重要だろう。「階級的労働運動」の思想―動労千葉労働運動の実践が、労働者を組織し、職場闘争を前進させることが証明されたのだ。さらに言えば、党派性こそが階級闘争を前進させるカギであるということが実証された。
 まだ会社の危機は去っていない。危機から逃げるのではなく、危機と対決することが必要だ。労働運動の力で革命をやろう!
 (東京 片山一郎)

 職場に仲間を、組合を/合同労組

 徹底討論して団結 東京 増田弘道

 11月労働者集会のデモの際、私は数寄屋橋交差点で「一緒にデモをしよう」と訴えビラまきなどの宣伝をしていた。
 しばらくして片側車線を埋めつくしたデモ隊がやってきた。民主労総、動労千葉、そして元気のよい青年と学生の隊列。この時には反対車線まで埋めつくしていた。解放的で戦闘的なデモは久しぶりだ。集会での国際連帯の闘い、4大産別を先頭とした職場生産点からの仲間の発言、全国に共同センターと労働学校をつくろうという明確な方針。これと一体となったデモをやりきって“この11月集会の路線で絶対やれる”と確信した。
 私は1年前から、地域の合同労組運動にかかわってきた。労働運動の現場に直接かかわるのは二十数年ぶり。正直「自分にできるのか」と不安があった。
 合同労組というと「労働相談をして組合を結成する」というイメージだったが、私の合同労組は2年前から「職場で仲間をつくり、組合をつくろう」と路線を転換して闘ってきた。当初はこの路線転換をどうとらえていくのか模索した。あらゆる会議で必死に他の人の話を聞くようにした。
 組合では徹底討論をする。執行委員会はもちろん、学習会でも討論し、その後の交流会でも全員が発言する。仲間が職場でどういう状況にあるのか。必ずしもガンガン闘えているわけでもない。むしろ苦闘していることが多い。「どういう点でぶつかっているのか」「職場の同僚は何を考えているのか」――そんなことを全員で話し、方針を決め、少しでも前進しようと確認する。昔いた職場では組合運動はほとんどしてこなかった。これが組合の団結というものかと少しずつわかってきたような気がする。
 それと同時に3・18イラク反戦集会で青年労働者が「労働運動の力で革命やろう!」とスローガンを出した。「ストレートに打ち出したな」と思った。しかし、それ以降の青年の闘いは、自分を励ましてきたし、追いついていくのに必死だ。
 学習会を年間をつうじて行ってきた。最近は、『俺たちは鉄路に生きる2』やマルクス主義の古典などを、誰か講師を呼んで話を聞くのではなく組合員が勉強してきて提起するようにした。提起に対して「それはこうじゃないのか」と、すぐ討論になってしまう。でもこれでよいと思う。そして、どんな学習会でも必ず組合としての階級的立場・路線をはっきりさせてきた。具体的には、動労千葉労働運動の教訓を自分たちのものとすること。また、この間の組合の争議や職場闘争での総括を全組合員のものとするようにしてきた。
 「職場での資本との闘いが一番の党派闘争」「迷ったら左に行け」など、“動労千葉のように闘おう”は言葉だけのスローガンではない。それが、資本と日々職場生産点で闘っている組合員の共通の認識になってきていると思う。
 11月集会にむかってはまず執行委員会で長時間の討論をした。執行委員自身が「自分の職場から仲間を組織しよう」となった。そのために自分の訴えをビラにして、職場の同僚に渡した。その中で職場の同僚との関係が変わった。全組合員参加の全体会で執行委員がその話をし、組合全体の方針になった。まだまだ不十分だけど「職場で仲間をつくり、組合をつくろう」という路線転換がしっかり地についたものになったと思う。
 青年部はこの間、動労千葉の労働学校に参加し、広島・沖縄を闘い、11月集会前の街頭宣伝も先頭で闘った。集会で発言したわが青年部の仲間は、「昨年はそっち(客席)のほうにいたが、今年は壇上で発言しています」と言った。有休を要求したら解雇され、団交して解雇を撤回させた。青年が世の中を変える主体となって登場し始めている。執行委員会でも、青年部の闘いにともに責任をとっていこうと決めた。単に「がんばれ」ではダメだ。自分自身の闘いも問われる。来年は必ず1万人を集めるぞ!

 青年労働者の飛躍 東京 日野良邦

 10月末に合同労組に加入し、11月集会に参加した青年Aさんがマル青労同に加盟しました。
 Aさんは、パワハラで退職強要を受けている同僚の職場復帰をかちとろうと、組合に相談してきました。早速団体交渉を行い、チラシを作って職場の仲間に訴えています。最初は、今まで仲が良かった上司と対決するのはやりにくそうでしたが、団交で平気でウソをついて居直る会社側に怒りを燃やし「敵が固まれば固まるほど、自分たちもやりがいがある」「仲間の職場復帰をかちとるだけじゃなく、今の職場を自分たちの力で変えるんだ」と短期間でみるみる変わり、私の方が圧倒されるぐらいでした。
 Aさんに職場での不退転の闘いを決意させたのは11・4労働者集会での5700人の団結でした。「職場で闘う勇気をもらいに行く」と日比谷集会に参加。「この社会を動かしているのは労働者だ」のアピールに感動し、デモの間じゅうずっとこのスローガンを叫んでいました。「日本中で、アメリカで、韓国で、みんな労働者としてひとつの闘いをしているんだ」とAさんの中で一挙につながったのです。
 わずか1カ月ちょっとのつきあいですが、ここまで階級意識が鮮明になっているAさんにマル青労同のことを提起しないのは失礼だ。しかも、職場闘争をやりきるために本当の闘う仲間を求めているAさん自身がマル青労同を必要としていると思って、思い切って提起してみました。
 私たちは革命に向けての労働運動をやろうとしていること、11月労働者集会にはそういう力があること、動労千葉のような団結を作れば労働者は勝てることなど、いろいろな話をして、「自分が職場を変えるには闘う仲間が必要だ」と、入ってくれました。
 Aさんの決起の火種を作ったのは、以前職場が同じだった組合員Bさんの職場闘争です。Bさんが1人で増員要求をしたり、処分を受けて嫌気がさしている仲間に「辞めるな。ふんばって闘おう」と呼びかけたりしていた姿をAさんは鮮烈に覚えていました。その時は何もしなかったAさんですが、別の職場に移ってパワハラを受けている仲間を見て「今度は自分の番だ」と立ち上がったのです。
 労働者の怒り、闘いの息吹は一挙に広がります。ストレートな資本への怒りをゆがめて「ゼニカネ」の問題に閉じこめる体制内労働運動をうち破ることが必要なのです。労働者は真の革命党を切実に求めています。一人ひとりが階級の指導部に飛躍し、マル青労同1000人建設をかちとりましょう。

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週刊『前進』(2324号4面2)(2007/12/17 )

 豊島清掃工場で事故

 労組破壊・安全解体と対決を

 9月19日、東京の豊島清掃工場でボイラー水管に穴が開き、焼却炉2基が47日間停止する事故が起きた。
 炉の熱をボイラーに伝える水管の一部が破れ、水蒸気が一気に焼却炉内に噴き出したため炉内圧力が急上昇し、緊急停止装置が作動して運転停止したというものだ。この過程で、可燃物を燃やすために投入されている砂が激しい熱と水との接触で600度近い流動砂になって飛び散った。火災報知器が鳴り、通行人の通報でパトカーと消防署がかけつけた。事故が真夜中の午前0時半過ぎという時間帯に起きたため負傷者は出なかったが、もし人がいれば大惨事になった。
 豊島清掃工場は1999年に新設された。周辺は通行量が多くマンションも多い。
 豊島工場はまだ直営で運営されているが、昨年、一昨年に練馬、有明、大田、杉並の各工場の一部業務の民間委託が始まり、さらに今年9月には北、墨田、江戸川の3工場での民間委託が提案されている。年に1回のオーバーホール点検など、清掃工場という巨大プラントの維持・管理が民間委託化による営利優先の中できちんと行われる保障はない。
 清掃事業は労働者の生活に欠かせないものであり、自治体にとっても不可欠の事業だ。にもかかわらず全国で清掃事業の要員削減・大合理化、民間委託化が急速に進められている。その結果、死亡事故も含めた事故が多発している。

 民託化の中で続発する事故

 2003年8月19日には、三重県多度町の三重ごみ固形燃料発電所のRDF(ごみ固形燃料)貯蔵タンクで爆発が起き、消防士2人が死亡、作業員1人がけがをした。04年7月9日には、静岡市沼上清掃工場で灰溶融炉の爆発・火災事故が発生、近隣住民からの通報で消防署がかけつけ、その指示で灰溶融施設から全員が退避した。
 東京清掃でもこの半年間に、中央防波堤埋立処分場の灰溶融炉での水銀問題、品川清掃工場での全炉停止事故に伴う水銀問題など事故が頻発している。
 民間委託化、民営化に伴う事故は、昨年7月31日の埼玉県ふじみ野市のプール事故、なによりも05年4月のJR西日本・尼崎事故が典型だ。
 東京清掃労組は1926年の東京市従労組結成を前身とし、1949年に都庁職清掃支部として結成された。47年の第1次区移管阻止闘争から99年の第7次区移管阻止闘争まで闘ったが、第7次闘争で妥結。2000年4月、都から区への清掃事業の移管が開始され(移行期間は都から区への派遣)、06年4月1日に職員の身分も含めて完全区移管となった。同時に都庁職から独立し、単一労働組合の東京清掃労働組合となった。
 収集・運搬業務を行う職員は区職員となって23区にバラバラに配置されたが、清掃工場は23区の各区ごとに設置されていないため、東京23区清掃一部事務組合が運営する事業下の職員となった。
 東京清掃労組は、特別区長会長と23区長を相手に、都労委に不当労働行為救済申し立てをして団交を行う関係になった。しかし、各清掃事業所には新たに区職員が派遣され、清掃工場では整備係など少数の部門以外は、運転係も含めてほぼ工場丸ごとの民間委託が強行され始めている。
 最大時1万4千人の組合員を擁する都労連最大の現業労組で、国鉄闘争支援勢力としても最大労組だった東京清掃労組は、激しい要員削減と民託化攻撃の中で現在約6千人にまで激減。国鉄闘争への動員力も激減している。区移管―民間委託化の最大の核心問題は、労働組合つぶしと安全の解体(事故問題)だということが明白になっている。

 反合・運転保安を掲げ闘おう

 区移管阻止闘争で東京清掃労組執行部は、最終的にストライキひとつ打たずに妥結した。その後、清掃労組は23区にバラバラにされ、工場も激しいアウトソーシングの攻撃にさらされている。07年賃金確定闘争をめぐっては、業務職給料表の9%引き下げに抗議して特区連傘下の現場労働者が粘り強く闘っている中、東京清掃労組執行部は11月21日、「技能主任職等の設置基準」改善の見直しと「事業関係の統一交渉」をめぐる都労委問題の回答で給料表9%下げをのみ、いち早く妥結してしまった。特区連の労働者からは怒りの声が上がっている。
 東京清掃労働者にとって真の正念場が来ている。国鉄分割・民営化絶対反対のストライキを打ち抜き、反合・運転保安闘争路線のもとで「闘いなくして安全なし」の原則を貫きとおしている動労千葉のように闘えば、必ず勝利の展望は開ける。ドイツの清掃労働者(地方公務員)は06年、労働時間延長に反対して最大15週間のストライキに立った。闘えば勝てる。今こそ闘う執行部を作り出し、団結を固め、ストライキで闘おう。
【写真】 事故が起きた豊島清掃工場(東京都豊島区)

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週刊『前進』(2324号4面3)(2007/12/17 )

日誌'07 12月4日〜11日

 検定審「軍強制」削除撤回せず

 政党ビラ配布、高裁で逆転有罪

●米大統領「(イラン)なお脅威」 ブッシュ米大統領は、ホワイトハウスで記者会見し、イランの脅威への私の見解は変わらない」と述べ、対イラン政策に変更はないと言明。また、最終的な手段としての軍事攻撃の可能性も否定しなかった。(4日)
●ステルス実験機に466億円 レーダーで探知されにくいステルス技術を搭載した日本初の実験戦闘機に関する防衛省の開発計画の概要が明らかになった。開発総経費は466億円で名称は「心神」。来年度から6年かけて飛行試験も含めた開発を進める予定で、初飛行は11年度中の実施を目指すという。(5日)
●PAC3部隊、信号無視し訓練 沖縄県読谷村の国道58号西側にある米軍嘉手納弾薬庫地区内の訓練場で訓練していた嘉手納基地配属の米陸軍パトリオット(PAC3)部隊の車両29台が国道58号線を横断し、同東側の同弾薬庫地区に移動した。その際、赤信号を無視して国道を横断する車両も確認された。(5日)
●F15また停止命令 米空軍が米軍嘉手納基地に配備した機体を含むF15戦闘機約450機について、12月3日にも機体に新たな亀裂が見つかったとして1カ月で3度目となる飛行停止命令を出していたことが分かった。翌6日、米空軍嘉手納基地は11月末に出された2度目の飛行停止措置後の点検で同基地所属のF15戦闘機のうち2機の機体で構造材の一部に亀裂が見つかったと発表した。(5日)
●「軍強制」削除撤回せず 高校歴史教科書の「集団自決」(強制集団死)検定問題で教科用図書検定調査審議会(検定審)は「集団自決」の背景を詳述する必要性を認める一方、日本軍の「直接的な命令」「強制」についての断定的記述は「生徒が誤解する」との指針をまとめ、文部科学省の教科書調査官をつうじて教科書出版社6社に通知していたことが分かった。軍強制を削除させた検定意見は撤回しない。(6日)
●ブッシュ、金総書記に親書 北朝鮮の朝鮮中央通信は、ブッシュ米大統領が金正日総書記あてに親書を送ったと伝えた。完全な核計画申告への取り組みを求めた内容。ブッシュ大統領が金総書記に親書を送ったのは初めて。(6日)
●アルカイダ尋問ビデオを廃棄 米中央情報局(CIA)は、02年に拘束したアルカイダ幹部らを尋問する模様を内部資料としてビデオテープに記録していたが、05年に廃棄していたことを明らかにした。「過酷な尋問手法」に手を染めていた証拠隠しではないかと批判を呼んでいる。ニューヨーク・タイムズ紙などが報じた。(7日)
●海自掃海艦の派遣裏付け 社民党の山内徳信参院議員が米軍普天間飛行場の移設に向けた名護市キャンプ・シュワブ沿岸部周辺での現況調査(事前調査)で、今年5月に海上自衛隊の掃海母艦「ぶんご」が派遣され、調査に協力していたことを裏付ける防衛省の内部資料を入手した。(11日)
●政党ビラ配布、逆転有罪 政党のビラを配布するために東京都葛飾区のマンションに立ち入ったことで住居侵入罪に問われ、一審の東京地裁で無罪判決を受けた住職の控訴審で、東京高裁は一審判決を破棄し、罰金5万円の逆転有罪判決を言い渡した。(11日)
●在沖海兵隊グアム移転12年から 米軍再編の最終報告(ロードマップ)に盛り込まれた沖縄の第3海兵遠征軍の司令部などのグアムへの移転が12年から開始予定であることが分かった。司令部はグアム島北部の米海軍通信施設に移転、14年を目標に全面運用する。米軍準機関紙「スターズ・アンド・ストライプス」が報じた。(11日)

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週刊『前進』(2324号5面1)(2007/12/17 )

 法大裁判 暴行したのは浅見学生部事務次長

 当局側証人の偽証明白に

 法大4・27弾圧裁判の第7回公判が11月29日に、第8回公判が12月7日に、いずれも東京地裁刑事第18部(福崎伸一郎裁判長)で行われた。
 第7回公判では、暴行の「被害者」として新井拓君を警察に売り渡した佐藤友彦総務部次長への反対尋問が行われた。
 佐藤は前回の検察側主尋問で“新井君が安東祐希学生部長の首を絞めていた場面を目撃し、さらに新井君が自分の首を両手でつかんで投げ飛ばした”などと証言した。
 河村健夫弁護士が、その日の佐藤の行動をビデオ映像を使って確認した。佐藤は、安東から強制排除の指示を受け、約20人の教職員とともにキャンパスで座り込んでいた新井君・友部君ら3人の学生に無言のまま襲いかかった。法大史上かつてない暴挙だ。
 また、「新井君による安東への首絞め」を目撃したという佐藤は、その瞬間も別の学生A君に対する暴力的排除に必死になっていたことがビデオにしっかり記録されていた。安東らに両腕をつかまれ、自分で正門に向かって歩いているA君の前にかがみ込み、執拗(しつよう)に足を持ち上げようとする佐藤の姿は異様そのものだ。
 その佐藤が「A君排除に抗議して止めに入った新井君が、安東の首を絞める様子を上目づかいで見た」というのだ。しかし現実には佐藤は、A君の下半身に腕をのばしてひたすら腰をかがめている。“首絞めの様子をずっと見ていた”かのような佐藤証言は偽証だ。
 その後、新井君はなんら正当な理由もなく門の外に排除された。中に戻ろうとする新井君の前に立って学外に押し戻していたのが佐藤だ。佐藤も「新井君を押し返していたのは事実。浅見学生部事務次長も押し返していたと思う」と証言した。
 そして、さらに決定的な事実が判明した。新井君の前に立つ佐藤が、浅見によって背中を突かれて新井君にぶつかっていたことがビデオ映像で明らかになったのだ。
 新井君は、浅見に押された佐藤に上半身をぶつけられて後ろにのけぞるように後退し、バランスを保つために佐藤の首に両手を伸ばした。そしてさらに突進してくる佐藤を左側にかわした。佐藤は、新井君に身をかわされ自ら地面に倒れこんだだけだ。河村弁護士は「佐藤さんの暴行の被害届は、加害者を新井君から浅見さんに書きかえるべきでは」と指摘した。
 新井君による佐藤への暴行など存在しない。事実は、浅見が佐藤もろとも新井君を学外に突き出したということだ。

 デッチあげの手口を暴露

 第8回公判は、「被害者」証人の近藤清之第一学生課長への反対尋問だ。「友部博文君から頭突きを受けた」とする近藤は逮捕当日、友部君への4度もの強制排除のすべてに加わっていた。
 藤田正人弁護人から、「強制排除を行う理由は何か。友部君が何をしていたのか」と問われても近藤はまともに答えられない。
 手足を持たれて仰向けに運ばれている友部君が「人間にはやっていいことと悪いことがある。暴力と言うならこれだろ」と叫ぶ。近藤がこの場面を見て「暴力とは思いません」と証言すると、傍聴席から「ふざけるな!学生は人間だろ!」と怒号が上がる。
 福崎裁判長が不当にも傍聴席の学生に退廷を命じた。一斉に襲いかかる廷吏の暴行を別の学生が止めに入った。福崎裁判長はなんと、止めに入った学生を拘束し、東京拘置所への5日間の監置処分を強行した!
 さらなる反対尋問をとおして、警察と当局が一体となったデッチあげの手口が鋭く暴露された。
 友部君への4回目の強制排除の途中、警視庁公安一課・川島勇二ら4人の刑事どもが学内に入り込み、教職員にかわって友部君を身柄拘束した。なんと逮捕もされていない友部君が、学内で警察に身柄拘束されたのだ。
 その直後に友部君は「近藤への暴行」をデッチあげられ逮捕された。近藤はこの時、なぜかただ一人、警察官に協力して友部君の左腕をつかんでいた。しかもこの日、正門以外の門は学生排除のために閉ざされていたのに、公安刑事どもは裏門から入り込んでいた。これらの不自然な点について近藤は一言も説明できない。要するに大学当局と公安警察がグルになって友部君の暴行事件をデッチあげたのだ。
 最後に友部君が反対尋問に立ち「学生は、あなたから何をされるかわからないと言っている。学生運動やサークルをつぶして、学生部の課外活動支援の仕事を減らしたいということか」と痛烈な批判をたたきつけた。
 次回はいよいよ、悪の元凶=安東学生部長への反対尋問だ。傍聴闘争への総決起を訴える。

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週刊『前進』(2324号5面2)(2007/12/17 )

 法大弾圧獄中闘争勝利の報告

 この間の法大闘争で国家権力と法大当局が一体となった不当なデッチあげ弾圧を受け、獄中闘争に勝利し出獄した2人の学生から寄せられた獄中闘争報告を紹介します。(編集局)

非和解の対決を貫き通し

怒りと団結の力で勝った

 新井拓君(4・27法大弾圧裁判被告h)

 全国の同志のみなさん、『前進』読者のみなさん! 11月19日に保釈・奪還された新井です。保釈をかちとって3週間になろうとしている時点でこの報告を書いていますが、何よりも第一にみなさんに報告したいのは、4・27不当逮捕から207日間にわたる獄中闘争は完全勝利だったということであり、もう最高の気分だということです。獄中から飛び出した私を待っていたのは、自らの人間的=階級的怒りのみに依拠し、腐りきった資本主義・帝国主義とその支配に対して退路を断って非和解的に闘い、その中でつくり出した最高の団結への確信と誇りに満ち満ちた同志たちの顔であり、言葉でした。それらのなんと力強いことか!
 私と友部君の207日間の獄中闘争を勝利に導いた力、そして誰も予想しなかったほどに早い段階で保釈・奪還をかちとったのはこの力−怒りと団結の力だ、とますます確信しています。法大当局・国家権力が行う弾圧も、見せかけの「譲歩」も、人間的怒りと団結の力に対する支配階級の恐怖の表れであり、われわれが強制したものです。まさに「団結の究極の拡大こそ革命」なのです。私と友部君、被処分者をはじめとした法大生、そして全学連の闘いは、このことを反論の余地なく証明したと、120パーセントの確信を持って言い切ることができます。11・4の大爆発をつくり出したのもこの力だと確信します。この労働者・学生の闘いのまっただ中に再び飛び込んで闘えること、それが最高なのです!
 第二に報告したいのは、獄中闘争−完黙・非転向の闘いは、誰にでもできる闘いだということです。獄中は、国家権力に「孤独」であることを強制されます。不安に駆られることもあります。しかし国家権力・支配階級といえどもこのような「見せしめ」程度のことしかできないのです。私たちの中の煮えたぎる法大当局・国家権力−支配階級への怒りを消し去ることなどできないのです。やつらとの非和解性さえはっきりさせれば必ず勝利できます。
 第三に、こうした「孤独感」「不安」を打ち破ったのは、自分の怒りを体現して闘っている獄外の同志たちとの呼吸でした。
 獄中に届く『前進』や法大キャンパスで配られているビラ、獄中通信『団結パンチ』などは、自分が獄中で闘っていることの意義を無限に確信させてくれました。中でも決定的だったのは、全学連大会で「新井・友部のように闘おう」というスローガンが真正面から打ち出されたことでした。はじめにこのスローガンを見たときには、驚きや「照れ」も多少ありましたが、報告や発言を読んでいるうちに、自分自身が襟を正される思いでした。そういう意味で、獄外の闘いに獲得されながらかちとった獄中闘争でもありました。
 最後に、改めて法大闘争・法大裁判への決起を訴えます。敵の弾圧は本質的にも、現実的にも完全に打ち破られています。デッチあげは完全に暴かれ、新たな怒り、決起、団結が次々と生まれています。次回公判からは昨年以来、学生弾圧の先頭に立ってきた学生部長・安東祐希への反対尋問が行われます。いよいよ06年3・14法大弾圧以来の、すべての真実を徹底的に追及することになります。もはや、攻めて攻めて攻めまくる段階に入りました。
 10・17クラス討論弾圧で不当起訴された内田君の裁判も「第2次法大裁判」として始まろうとしています。裁判所に、キャンパスに革命の火柱を打ち立てて内田君を取り戻そう! 法大・平林体制を打倒して、真に学生が主人公の大学を打ち立てていこう! 学生は団結しよう! 労働者とともに革命やろう!
【写真】 新井君と友部君が逮捕された4月27日、法大生500人が結集し当局・権力を弾劾した

 マルクス主義への確信で

44日間の完黙非転向貫く

 少年S君(10・17クラス討論弾圧)

 この『前進』の紙面上をお借りして、国家権力に対する完全勝利宣言を出したいと思います! 今回の逮捕はファシスト平林体制下、学生部長安東を先頭とした平林親衛隊が、ゲシュタポ(公安警察)と結託して行った不当逮捕です。
 そもそも学生は未来の社会をつくる上で大きな役割を担っています。その学生が時代の不穏な空気を感じ取り、同じ学生と未来の社会に関して語り合うことがなぜ「非行少年」というレッテルを張られることとつながるのでしょうか。理由は明らかです。国家権力はわれわれ革命勢力に心底恐怖しているからです。「建造物侵入」をデッチあげなければならないほどわれわれの活動は時流とかみ合い、いよいよ革命の二文字が現実味を帯びつつあるからです。革命はわれわれの手中にあるという確信が、44日間に及ぶ不当勾留に完全勝利するひとつの要因となりました。
 44日間の不当勾留をとおして感じたことは、国家権力がわれわれをつぶすことは到底不可能だということです。取り調べには名うての公安デカが登場しましたが、マルクス主義を壊すことはまったくできませんでした。それどころか、マルクス主義を否定するためにソ連スターリン主義の例を持ってくるなど、その破綻(はたん)ぶりは現在の帝国主義の破綻をそのまま写しているかのようでした。マルクス主義を壊すことができない限り、われわれの存在は不滅です。44日間の完黙非転向は、マルクス主義の後ろ盾があって初めて成し得たものでした。
 逮捕される前のクラス討論では、マルクス主義がアジテーションにまったく反映しておらず、中身のほとんどない「革命」をよびかけており、その結果自分自身の中で大きな行き詰まりを感じていました。しかし今回多くのマルクス主義文献や、党文献に触れたことにより、自分の前にあった壁が一掃された気がします。あとは今回学んだマルクス主義を武器にし、革命へと突き進んでいくのみです。これからは全国300万学生の総革命勢力化をかちとるべく、全力で闘っていきます!

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週刊『前進』(2324号5面3)(2007/12/17 )

 “医療・福祉奪うな”

 後期高齢者医療制度の中止掲げ 介護全国ネット集会

 

 12月9日、大阪・高槻で「後期高齢者医療制度を中止・撤廃せよ!高齢者、『障害者』、労働者は団結して闘おう!12・9医療・福祉の切り捨てを許さない集い」が182人の参加で行われた。主催は介護保険に異議あり全国ネットワーク。
 集会は介護ネット事務局長であり医師でもある小西弘泰高槻市議の司会で始まった。小西市議は「介護ネットは例年この時期に総会を行ってきたが、来年4月後期高齢者医療制度実施の大攻撃を前に、これを必ず中止・撤廃させる決意をこめ決起集会として行うことを決定した」と紹介。
 主催者あいさつに立った正谷謙代表は「国は守らなければならない命を守らず、逆に命を取るような法を出してきた。声を上げよう」と檄を飛ばした。
 来賓として反戦福祉議員ネット代表の三浦たけお守口市議と「障害者」団体があいさつした。反戦福祉議員ネットは、11月22日の大阪府広域連合議会への闘いの呼びかけ団体。三浦さんは11・22闘争の成功と守口での宣伝を報告、「障害者」団体は自立支援法反対を訴えた。続いて作業所や「障害者」団体、衆議院議員辻元清美さんのメッセージが紹介された。
 闘いの報告として11・4全国労働者集会・デモのビデオと11・22大阪府広域連合議会開会を30分以上阻止した実力弾劾闘争ビデオが上映され、戸田ひさよし門真市議が闘争報告を行った。戸田さんは、人の命に関わることをわずか20人の議員で、傍聴を30人に制限して密室談合で決める広域連合議会の反動性を徹底弾劾し、「撮影禁止をはねのけて議会を最初から最後までビデオに記録しホームページで公開し、これが全国に波及している」「後期高齢者医療制度は撤廃できる」と熱烈にアピールした。
 続いて、介護と福祉を要求する杉並住民の会、東大阪国保と健康を守る会、住民医療と診療所を守る会(荒本)、泉佐野・介護と医療をもとめる会、八尾北命と健康を守る会、部落解放同盟全国連合会西郡支部、健診介護要求者組合(高槻)、富田健康を守る会、下田部健康を守る会など(広島高陽第一診療所いのちと健康を守る会はメッセージ)、全国ネット参加各団体が闘いの報告と決意を述べた。
 杉並はコムスン不正請求事件弾劾闘争と厚労省交渉を報告。東大阪国健会事務局長でもある阪口克己前市議は9月市議選支援へのお礼と4年後には必ず雪辱する決意を述べた。泉佐野は市民病院の診療科が次々閉鎖になり市民の怒りが高まっていると発言。八尾は医療破壊と住宅明け渡し攻撃との闘いを八尾北労組、守る会、西郡支部、末光道正市議が一体となって連日闘い、12月決戦を迎えていると報告。高槻は後期高齢者医療制度の中止・撤廃を求める署名と11・5厚労省交渉の報告を行い、すべての発言者が、国による生存権破壊を弾劾し後期高齢者医療制度を廃止に追いこむ決意を述べた。
 カンパアピール、休憩をはさみアトラクションで「障害者」の人びとが日頃練習を重ねた民謡を披露した。労働組合から八尾北医療センター労働組合、高槻医療福祉労働組合が発言。八尾北医療労組は「闘う労組が歴史の前面に登場する」と決意を述べた。
 次期役員選出と会計報告、監査報告の後、集会宣言が読み上げられ拍手で確認された。
 長谷川英憲事務局長がまとめと閉会あいさつを行い、高槻医療福祉労組の音頭で団結がんばろうを行い集会を終了した。
 この集会が示したように、後期高齢者医療制度への怒りの総決起は必ず起こる。まったく余裕を失った最末期帝国主義は、全人民を敵に回して、金のある者しか医療を受けられない社会に転換しようとしているからだ。11月大阪・堺で治療費の払えない視覚障害の入院患者が、病院の職員によって公園に捨てられるという事態がついに日本でも起こった。労働運動、労働組合を軸に後期高齢者医療制度、医療破壊、医療の民営化と徹底的に闘い粉砕しよう!
(写真左 各地の住民が次々と壇上に立ち、闘いを報告した。写真は大勢で登壇した八尾北の人びと)
(写真右 集会には高齢者や労働者182人が参加、福祉切り捨てに怒りが溢れた【12月9日 高槻】)

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週刊『前進』(2324号5面4)(2007/12/17 )

 7千人が第4次提訴へ 厚木基地爆音訴訟

 米軍再編に怒り燃え

 米軍再編の重要な柱に位置付けられる米陸軍第1軍団新司令部の発足を12月19日に控え緊迫した情勢の12月8日、「違法爆音をやめろ!飛行差し止め実現!第4次訴訟勝利!」大和集会(主催/厚木基地爆音防止期成同盟、第4次厚木爆音訴訟団、神奈川平和運動センター、基地撤去をめざす県央共闘会議)が778人の結集で闘いぬかれた。会場の大和公園には、46年間にわたって闘いぬく厚木基地爆音防止期成同盟の住民、神奈川県下の自治労、日教組を始め多くの労働組合が組合旗を林立させ結集した。
 午後1時半から始まった集会では冒頭、第4次厚木爆音訴訟団の藤田栄治団長が12月17日に最大規模の6135人の原告で第4次爆音訴訟を横浜地方裁判所に提訴することを高らかに宣言した。
 藤田さんは「過去3回の裁判において、騒音が違法状態にあるとの判決をかちとってきた。しかし、騒音は一向になくならず、今年5月のNLP(夜間連続離発着訓練)時、そして9月下旬から10月中旬までの間の騒音は110テシべルをはるかに超える激しい爆音が私たちを襲った。さらに、原子力空母ジョージワシントンの横須賀母港化の強行、韓国に駐留するF16戦闘機との厚木基地上空での共同訓練計画、次期対潜哨戒機(ジェット機)の厚木基地配備計画という基地強化の事態の中で、7000名を超える原告による裁判闘争を決断した。とりわけ、飛行差し止めを求めていく」と並々ならない決意が明らかにされた。
 続いて発言に立った厚木基地爆音防止期成同盟の鈴木保さんは、米軍再編による空母艦載機の岩国移駐について、「岩国とともに基地撤去まで闘いぬく」と決意を表明した。
 神奈川労組交流センターは「12・19新司令部発足阻止!」「労働者には社会を変える力がある」「沖縄12万決起、11・4労働者集会に続き、労働運動の力で革命をやろう!」と訴えるビラをまき、婦人民主クラブ全国協議会、百万人署名運動ともども先頭で闘いぬいた。
 集会後、参加者は意気高く相模大塚駅までのデモに立った。厚木基地では、ひときわ大きく抗議の声をあげ、基地のフェンスに抗議のリボンを結びつけた。
 米陸軍第1軍団(米ワシントン州)の新司令部は、米軍キャンプ座間に設置され、12月19日に発足しようとしている。第1軍団は、太平洋からインド洋、中東まで兵力を展開する米陸軍最強の部隊といわれ、新司令部は陸・海・空・海兵隊4軍を統合指揮する前線司令部である。ストライカー旅団など、3万6千人の戦闘機動部隊を最大六つも指揮し、96時間以内に世界中どこにでも展開し殴り込むことが可能になるというのである。最悪の侵略戦争の実行部隊だ。
 米軍再編は、イラク侵略戦争を契機に石油・資源の略奪と中東・世界支配体制の再編に突入した米帝が、朝鮮や中国侵略戦争を行うための戦争体制をつくりあげようとするものである。
 そして日帝は、陸上自衛隊の中央即応集団司令部の移設を狙い、日米の相互運用や連携を強化し、「一緒に訓練し、一緒に出兵し、一緒に生活する」ことをとおして、日米軍事一体化の一大エスカレーションを進め、自衛隊を実際に戦争のできる軍隊へ飛躍させようとするものである。
 アジア・中東で侵略戦争を強行する米軍基地の存在と、その司令部をキャンプ座間に設置することに対する地元住民、労働者の怒りは激しく高まっている。
 12月19日15時の新司令部発足式典を粉砕し、08年攻めの改憲闘争を大発展させよう。
(■写真左 米軍再編攻撃の中、爆音被害の拡大に厚木基地に向け怒りの弾劾をたたきつけた。■写真右 飛行差し止めを求める第4次爆音訴訟提訴に向け開かれた集会【12月8日 神奈川・大和公園】)

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週刊『前進』(2324号5面5)(2007/12/17 )

 日程 4・27法大弾圧裁判

第9回公判 12月26日(水)午前10時開廷
第10回公判 1月11日(金)午前10時開廷
東京地裁429号法廷
 (傍聴は、午前9時までに東京地裁前に集合)

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週刊『前進』(2324号6面1)(2007/12/17 )

団結ひろば 投稿コーナー

 11・4を闘って 青年労働者のパワーが解き放たれたデモ 東京北部 桐谷 透

 今年も11・4集会に地域の人たち8人と参加した。今までも参加してくれていた人も多いのですが、初めての人もいました。地域のビラまきで誘われて来た83歳の女性労働者と初めからデモの解散地まで行動をともにできたことが今の階級情勢を物語っています。
 今回の集会ではUTLA・CAMSのアーリーン・イノウエさんと沖縄高教組の松田寛委員長の発言に注目していました。松田委員長の発言がアピールになってしまい、とても残念でしたが、アーリーンさんの「貧困による徴兵」との言葉がとても印象的でした。今、日本社会で激しく進行する格差、青年層の貧困化を考えると、私には他人事とは思えない。アメリカや韓国の労働者、外国人労働者との国際連帯の内実がより深く、より広くなったと感じた。
 うれしかったのは、この集会で初めて三里塚芝山連合空港反対同盟の発言が萩原事務局次長によって行われ、闘う農民が労働者階級の同盟軍として登場したことです。
 デモには7人で参加した。今回東京は第2梯団(ていだん)で、出発してすぐに第1梯団の後ろに付き、銀座の通りに出るときに横に並び、アッという間に道路の半分がデモ隊によって埋め尽くされました。
 この時の解放感と感動はとても言葉では言い尽くせない。83歳の女性労働者はガード横でのもみ合いの時からドンドン前に行き、その足は宙を歩くがごとく軽く、速く、楽しくてしょうがない、といった様子で、追い着くのが大変なくらい元気なデモだった。
 数寄屋橋では前の部隊に再び並んで交差点を半分以上占拠して多くの通行人と合流、交歓のシュプレヒコール、労働者自己解放のパワーを実感するとともに、70年安保沖縄闘争のイメージがよみがえってきた。
 あの時も既成指導部の制動を打ち破って青年労働者、学生が立ち上がり、あれだけの闘いを切り開いていった。今日、こうした闘いを切り開いているのは青年労働者、学生の3・18、6・9を始めとした自己解放性に満ちた闘いだ。その07年の集大成のデモがこれだ!
 これは、この2年間の「党の革命」の偉大な成果と言うべきことです。「党の革命」に反対した者が恐れたことこそ、この労働者の自己解放へのパワーにほかならず、革命勝利の力もここにあるのです。

 11・4を闘って 迫力と感動に満ちあふれた集会だった 東海・金属労働者 熊田 亘

 11・4労働者集会に参加して思ったことは、何からなにまで記憶にないような迫力と感動に満ちあふれた集会であったことです。
 会場の中に入ったとたんに、労働者の迫力を感じました。日・米・韓の労働者、在日・滞日外国人労働者たちとの連帯は、新鮮なものでした。
 右翼の宣伝カーによる大音響の妨害もあったが、ものともせず、デモで銀座に出れば、道路一面をデモ隊で覆いつくしました。東京の街を労働者で制圧したぞ!
 中日ドラゴンズが日本一になった時の感動もかすむような本物の感動を味わいました。
 世界中の人民と連帯し、労働者の力で革命をやろう。

 来年の成人式で一緒に「君が代」不起立を 京都 碧海

 今年もあとわずか。急いで呼びかけます! 全国の新成人のみなさん、来年の成人式では一緒に「君が代」不起立をしよう! 
 根津さんを先頭に卒・入学式での不起立闘争が行われていますが、「日の丸・君が代」は卒・入学式に限りません。今では成人式にも当たり前のように組み込まれています。
 わたしは、「君が代」が果たした役割など今まで誰に教わる機会もなく、あいまいな違和感を感じつつも「なんとなく」小中高と歌ってきてしまいました……。「なんとなく」は恐ろしいものです。このまま乗せられていったら、あっという間に「少国民」の出来上がりです。
 来年の成人式では、ビラをまき、めったに会えない小中高の友だちに呼びかけます。こんなチャンス、またとない! 不起立闘争をしてこそ、本当の「成人式」だ!

 社保職員に舛添誓約文の唱和拒否を訴え 東京東部 堀北真治

 先日、社会保険事務所に「年金問題の責任を職員に押し付ける『誓約』唱和運動を拒否しよう」というビラを配った。
 社会保険庁では11月1日から全職員に舛添大臣署名の「年金記録業務の適正執行に関する誓約」を唱和することが強制されている。「今般の年金記録問題については……国民の皆様に大きなご不安とご心配をおかけしましたことを、深く反省し、国民の皆様に心からお詫びを申し上げます……」という誓約文だ。
 管理職が職員の机を回って一人ひとり唱和させ、チェックしていると言う。”唱和した以上、死ぬまで働け。唱和しなかったら年金機構に行けないぞ”という恫喝だ。
 ビラを受け取った職員が「こんなもの読めますか! 読まないやつもいるよ」と言っていた。当然だ。一時金返納拒否に続いて唱和拒否を拡大し、社保労組の闘う団結を取り戻してほしい。
 「3月末までに照合を完了する」と言った舛添よ。誓約唱和はお前だけでよい。自分で8億の記録を全部照合しろ!

 “自分の首よりも団結が大事”と闘う労働者 東京 植木和夫

 動労千葉の85年の2波にわたる国鉄分割・民営化反対のストライキ闘争は、国家権力の総力をあげた組合破壊を全員の総決起ではね返し、団結を守った歴史的な闘いである。『俺たちは鉄路に生きる3』の中に、スト処分で解雇された28人を代表して白井敏行さん、永田雅章さん、櫻澤明美さんが話をされている。含蓄あるエピソードばかりだ。
 櫻澤さんはスト当時、執行権を持たない役員だった。だから、本来ならクビを切れず、解雇はまったく不当だ。でも、その櫻澤さんが当時の思いをこう語っている。
 「『自分が運動に引き込んだ人がクビになって、自分がクビにならなかったらどうしよう』と、それがすごく頭にあった。そうしたら発表の前日に布施書記長に、『おい、明美。お前もクビだぞ』と言われて、『ああ、よかった』と。……あの時は『本当によかったなぁ』と思って、よく寝られたよ」
 僕は正直、すごいと思った。自分の処遇よりも「仲間を裏切れない」と闘う動労千葉。闘いによってつくり出す団結の素晴らしさがここにある。

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週刊『前進』(2324号6面2)(2007/12/17 )

 「攻めの改憲闘争を!」

 12・7討論集会 反革命クーデター阻止へ

 “労働組合軸に闘おう”

 「対テロ給油新法」反対!/日米開戦66周年を掲げ、「徹底討論『攻めの改憲闘争を!』――国益と排外に憲法は屈するのか」と題する集会が12月7日夜、東京・文京シビックセンターで開かれた。主催は95年以来毎年8・15集会を開いている「戦後50年を問う8・15労働者・市民の集い全国統一実行委員会」。約50人が参加、熱気あふれる討論集会になった。
 憲法と人権の日弁連をめざす会の鈴木達夫弁護士がコーディネーターを務め、動労千葉特別執行委員の滝口誠さん、都高教の「日の丸・君が代」被処分者、平和遺族会全国連絡会代表の西川重則さんが問題提起した。
 鈴木さんは、討論したいテーマとして、@11・4労働者集会の総括A「対テロ給油新法」などの国会情勢B改憲攻撃をどういうものととらえるかC攻めの改憲闘争――の四つを挙げた。
 11・4集会については、西川さんが「民衆のみが戦争を止めることができることを示した国際連帯の重要な闘いだった」と感想。教育労働者は「韓国、アメリカの教育労働者と中身の濃い連帯をかちとった。デモも楽しかった」。滝口さんは「@9・29沖縄の決起のインパクトA労働組合が軸となった共同行動の実現B国際連帯の前進C青年が画然と増えたこと」――を11・4集会主催者のひとりとして総括した。鈴木さんは「沖縄と同じ地熱は全国にある。福田政権はおびえている」と指摘した。
 国会情勢については、連日国会傍聴を続けている西川さんが「はだかの国会報告」。「対テロ給油新法」の国会論議で、政府側が「国際貢献必要論」「国益論」を繰り返し押し出していることに注意を喚起するとともに、排外主義との闘いの重要性を訴えた。
 改憲阻止闘争の重要な内容をなしている「君が代」不起立の闘いについて教育労働者が「10・23通達に対する東京の闘いは教基法改悪に対する先駆けの闘いだった」と総括し、「教育現場ですでに憲法が変えられている。ここを戦場に改憲阻止闘争をやろう」と提起、「現場の隣の労働者にどう語りかけるかが問われている」と述べた。
 鈴木さんは、改憲攻撃はクーデターであると喝破した。それは国家のあり方が全部ひっくり返る原理的転換であり、その攻撃の大きさに対して、改憲阻止の担い手は6千万労働者階級であると闘いの展望を示した。
 会場から自治体労働者が発言し、2010年に自治労が解散し、決定的変質を遂げようとしていることを暴露、労組を解体し福祉と人間の生存権を否定する攻撃に対して、闘う労働組合を職場からつくっていくと決意を述べた。
 西川さんは、戦前の労働組合、宗教界を含めて総屈服した歴史を学び、「ひとりでも闘う・ともに闘う」の精神で労組・市民が一体となって闘うことを訴えた。
 滝口さんは「職場から闘いを始めよう。労働組合の共同センターをつくろう。労働学校をつくろう」と提起し、来春の不起立闘争をわれわれ自身の闘いとしていくことを呼びかけた。
 鈴木さんは、最後に「改憲闘争は『3年後待ち』というのは誤り。支配階級は危機に陥っている。革命か戦争かが問題になっている。本当のことを言おう。国際連帯で闘おう」と提起し、締めくくった。
【写真】 11・4集会の総括や改憲阻止闘争の進め方をめぐって活発な討論が交わされた(12月7日 東京)

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週刊『前進』(2324号6面3)(2007/12/17 )

 水嶋裁判最終弁論 検察控訴趣意は崩壊

 弁護側弁論、検察官を圧倒

 12月4日、水嶋秀樹同志の控訴審(1988年千葉県収用委員会会長せん滅戦闘デッチあげ裁判)の最終弁論となる第6回公判が、東京高裁第12刑事部(長岡哲次裁判長)で開かれた。
 傍聴券配布所には水嶋同志の支援者や法律を学ぶ学生などで長蛇の列ができ、傍聴券配布は抽選となった。冤罪事件への社会的関心の高さを示している。
 午後1時30分、満員の傍聴席を一瞥(いちべつ)した裁判長が開廷を告げた。続いて検察官の最終弁論に入る。辻恵主任弁護人がこれを遮って、「検察控訴事案である当審は、検察官請求の事実取り調べに関する証拠、すなわち水口清証人の歯に関する証言に限って弁論すべきではないか」と意見を述べた。
 提出された全文29nの検察官「弁論要旨」は、控訴審の唯一の争点である水嶋被告の歯の問題については3nを割いているに過ぎず、水口証言に限っては1nに満たない。内容も、水嶋被告の「歯牙(しが)の喪失時期」に関する論証は皆無で、「入れ歯」の装着の有無に論点をずらしたものとなっている。弁護側証人T歯科医の証言については一言も触れず、控訴審での完敗を自認するものとなっている。そして「弁論要旨」の残余の部分は、検察側控訴趣意書の空疎な焼き直しに過ぎない。
 裁判長は、辻弁護人の正鵠(せいこく)を射た主張を認めながらも、「全体をつかむために」との理由で、検察官の陳述を認めた。自信のない検察官は、消え入るような声で「弁論要旨」の要約を早口に読み上げ、弁論を終了した。
 次に、萱野一樹弁護人が115nに及ぶ弁護側の「弁論要旨」を示し、最終弁論に入った。冒頭、萱野弁護人は、「弁護人としても裁判全体を明らかにする観点から全面的に弁論を展開したい」と宣言した。弁護側の「弁論要旨」は質量ともに検察官を圧倒した。圧巻は検察側証人の御用学者・水口清を弾劾した部分だ。
 「(水口証人は)あたかも専門家であるかのごとく意見を述べる性癖を有しており、これは素人が知ったかぶりをして誤った意見を述べる場合よりもだてに専門家面をして知ったかぶりをするだけにはるかに害悪が大きい」「結論的に言えば、水口証人は、検察官の意に沿うべく専門家面をして知ったかぶりの謬論(びゅうろん)を述べる御用学者にすぎない」「水口証言は全体としてまったく信用性がない」
 さらに、検察官の「控訴趣意」は理由がないことを5項目、100nにわたって論証した。
 最後に萱野弁護人は、「検察官が請求した多数の事実取り調べがことごとく却下されたことは、正井供述に対する原判決の証拠評価が正当なものであったことを意味する。唯一採用された水口証人について信用性も証拠価値もないことは明らかである。結局のところ、検察官は、当審においてなんら新たな主張、立証をなしえなかった。検察官の控訴の趣意は、弁護人らの答弁書及び弁論によって完膚なきまでに粉砕された。検察官の控訴には理由がない。直ちに却下されるべきである」と結んだ。
 最後に只野靖弁護人が勝利の確信に満ちた水嶋同志の「最終意見書」を代読、控訴審は結審した。
 判決公判は来年3月11日(火)。控訴審勝利まで水嶋同志を先頭に最後まで全力で闘おう。

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週刊『前進』(2324号6面4)(2007/12/17 )

 11・4デモ事後弾圧 A青年の釈放かちとる

 完全黙秘と団結の力で勝利

 12月7日、11・4集会後のデモの事後弾圧で逮捕されていたA君が弾圧を打ち破り奪還された。
 警察権力は、11・4集会と数千人の解放的デモという労働者の大行動に完全に吹き飛ばされ完敗し大混乱にたたき込まれた。この大失態をなんとか取り繕おうと「公務執行妨害」をデッチあげ、「手錠をかけたまま逃走」などとマスコミに騒がせ、「障害者」青年A君を25日後の11月29日に逮捕した。
 しかしA君は、交通事故の後遺症で1級の障害者手帳を持っており、左手と左足はほとんど動かせず、右手にはつえを持たないと歩けない。容疑のように「右手で警察官の背中を殴る」ことなど不可能なのだ。実際彼はうずくまっている仲間を助けようと警察の規制に抗議しただけなのだ。
 さらに許せないことに、築地署警備課の熊田係長は、救援連絡センターの弁護士を選任したA君の家族に対して「弁護士は大金がかかるからやめた方がいい」とうそを言って弁護士を解任させようとするなど、まったく違法な弁護士選任妨害を行った。この卑劣なうそと真実を知った家族は、怒りを爆発させ、度重なる妨害をはねのけて、A君とともに断固として立ち上がった。
 交通事故の後遺症による「障害」にもつけ込んだ長時間の取り調べなどに怒りは広がった。
 A君は11・4集会に対する感動と仲間への信頼をもとに闘った。A君の家族、地域の労働者や「障害者」も一体となって決起した。裁判所へのビラまきや直接の抗議をたたきつけ、権力を追いつめた。
 裁判所は準抗告も棄却したが、警察はA君の家族や仲間を脅迫し、弾圧の拡大によってA君をさらに勾留しようとした。だが、A君の家族や仲間、地域の人びとからもはじき返され、万事休した。権力は、12月7日に予定されていた勾留理由開示裁判の直前、A君を釈放せざるを得なかったのである。
 この勝利は11・4闘争の勝利を確定する決定的な勝利だ。同時にこの闘いは、完全黙秘こそ誰にでもできる闘いであり、勝利の方針であることをあらためて実証した。
 警察権力はしかし、なんと釈放後も未練がましくA君の家族や仲間に「呼び出し」などの脅迫を繰り返している。公安一課と築地署は直ちに不当不法な弾圧をやめろ!

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週刊『前進』(2324号6面5)(2007/12/17 )

 沖縄民権の会が防衛省に抗議文

 “給油法と守屋許さぬ”

 沖縄民権の会は、12月6日に防衛省に対して以下の抗議文を提出した。(前号既報)
【写真】 「防衛省解体! 辺野古新基地建設をやめよ!」と抗議文を読み上げる沖縄民権の会の座覇光子さん(12月6日 東京・市谷の防衛省前)
    ◆
 防衛省・防衛大臣 石破茂殿
 私たちは、アフガニスタン侵略戦争のための「対テロ給油新法案」の成立を絶対に許さない。自衛隊の石油補給はアフガニスタン作戦にとどまらず、イラク攻撃にも使われていた。給油量もごまかしていた。再び自衛隊艦船をインド洋に派兵してはならない。
 前防衛事務次官・守屋武昌と山田洋行元専務の贈収賄事件は、防衛省トップと武器商人(死の商人)の黒い癒着である。防衛省ぐるみ巨大な不正にまみれている。米軍再編、自衛隊の装備更新、海外派兵と訓練激化などのすべてにわたって、利権をめぐる不正が蔓延(まんえん)している。グアムへの米軍移転に伴う工事で何千億円という不正な取引が行われているではないか。防衛省は自ら解体し、その一切の軍事的・経済的活動を停止せよ!
 一方では、米軍基地従業員の賃金を削減しようとしている。これに対して全駐労は沖縄を始め全国でストライキに立ち上がった。われわれはこの労働者の決起を断固支持する。
 守屋が最も力を入れて進めてきたのが沖縄県辺野古の新基地建設の攻撃である。この腐敗しきった守屋が推進してきた新基地建設計画の一切を白紙撤回せよ!
 この問題をめぐる沖縄県当局と政府との意見の違いが言われているが、沖縄県民を始め人民の要求は、「V字案か沖合移動か」ではなく、辺野古への一切の新基地建設反対である。環境アセスメントの手続きを終えたと称して本工事を強行するな!
 東村高江でのヘリパッド建設、嘉手納でのパラシュート降下訓練、普天間基地での3年前の墜落機と同型ヘリによる訓練、さらにはまた、自衛隊によるキャンプ・ハンセンでの日米共同使用。これらの戦争のための基地強化・演習激化は、まったく許せないものである。沖縄基地強化につながる一切のものを即時中止せよ!
 沖縄県民は9月29日、検定意見撤回を求める県民大会を11万6000人で開催した。この沖縄の島ぐるみの闘いは、軍隊と戦争に対する人民の根源的な批判と怒りに貫かれたものである。それは過去の戦争に対する反省にとどまらず、今日と未来の戦争、そして戦争につながる一切のものに反対するという鮮明な意思表示である。文部科学省に対する怒りは同時に、米軍再編・沖縄基地強化を進める防衛省が5月18、19日に、辺野古の調査のために自衛隊艦船を出動させたことに対する怒りでもある。
 そもそも今日の防衛省と自衛隊は、旧日本軍の体質を継承して戦後の膨張を遂げた。住民を虐殺し、「集団自決」を強要した日本軍のあり方をまったく反省していない。
 沖縄戦の史実をゆがめ、「沖縄県民は国のために自ら命を投げ出し崇高な犠牲を払った」とする価値観の逆転を図る文部科学省と同様、防衛省も沖縄県民に再び犠牲を強いる攻撃を続けているのだ。われわれはこのような防衛省を弾劾し、憲法改悪と戦争への道に断固として反対し、闘い続けることを宣言する。
 2007年12月6日
 沖縄民権の会

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