ZENSHIN 2007/10/01(No2313 p08)
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週刊『前進』(2313号1面1)(2007/10/01 )
プロレタリア革命へ福田政権を倒せ
労働者こそが権力とる時だ
沖縄県民大会に12万人 8面
9・29ワーカーズアクションin池袋 熱気のデモ 沖縄と連帯
9月29日に行われたワーカーズアクションin池袋は、青年・学生を先頭に810人が参加して大成功した。同日、沖縄で72年ペテン的「返還」以来最大の12万人が参加して行われた「教科書検定意見撤回を求める県民大会」と固く連帯して打ちぬかれた行動だ。日本労働運動を塗り替える闘いが始まった。次は11・4労働者総決起集会だ。あと1カ月、1万人の労働者の結集のために、職場で地域で労働者を全力で組織しよう。
“11・4大結集で革命やろう”
池袋の街が解放区となった! 9月29日、ワーカーズアクションin池袋は、豊島公会堂で行われた集会の後、青年や学生でにぎわう池袋の街に飛び出した。デモの先頭は「11・4全国労働者総決起集会へ。1万人の大結集で革命やろう!」と大書した横断幕だ。
青年が先頭に立つデモ隊列のエネルギッシュな呼びかけに、沿道はものすごい注目だ。集まってくる青年や学生たちはみな笑顔、笑顔。沿道から飛び入りして「11・4集会に参加します」と言う人も次々現れた。
デモの途中で右翼の宣伝カーが突っ込んできた。右翼は階級的労働運動の登場を心底恐れているのだ。妨害を打ち破ってデモをやりぬいた。
午後1時半から行われた集会も、若いエネルギーが全体を牽引(けんいん)した。合同労組の女性労働者が開会あいさつを行い、「怒りを思いっきり爆発させて、11月4日の1万人集会につなげていこう。沖縄の仲間とともに闘う集会にしよう」と呼びかけた。
田中動労千葉委員長が檄
動労千葉の田中康宏委員長が檄(げき)を飛ばした。「労働者の怒りがあふれている。闘う労働組合が歴史の最前線に登場する時だ。11月4日に1万人の労働者が集まることが社会全体を揺り動かす力になる。11・4集会の主催者はここにいるみなさん。誇りを持って『自分はこんなにすごい集会をやっているんだ』と呼びかけ組織しよう」
三里塚芝山連合空港反対同盟から鈴木謙太郎さんと伊藤信晴さんが発言した。鈴木さんは「農家が生活していけない現実と若い労働者が食えない現実の根っこはひとつ。労働者と農民がともに闘おう。10・7三里塚集会に参加を」、伊藤さんは「私たちの闘いは支配者・国家権力の首根っこを握っている。三里塚農民は全国の農民の先頭に立って闘う」と訴えた。
沖縄高教組の松田寛委員長のメッセージが代読され、さらに「本土―沖縄の労働者は団結しよう! 革命をやろう! 9・29ワーカーズアクションin池袋」アピールが提案・採択された。
「日の丸・君が代」不起立で闘う東京の教育労働者は「私たちは来春、根津さんとともに不起立を貫きます」と書いた横断幕を掲げて登壇。「安倍の次は石原を倒そう」と切り出し、「『不起立で解雇』の暴挙に対して不起立を拡大して闘う団結をつくり出す。11・4集会に教育労働者の参加をかちとることにこそ展望がある」と訴えた。
基調報告は全逓労働者だ。「労働者の反撃のチャンスが来た。支配能力を失った支配者どもよ、労働者に権力をよこせ! 10・1郵政民営化を前に、全逓労働者の反撃のチャンスが到来した。ここで一歩を踏み出そうと超勤拒否闘争に立った。革命派につくのか体制内派につくのか、じっと見ている仲間がいる。11・4に1万人を集めたら6000万労働者の怒りに火がつく。残り1カ月、1万人結集へ全力疾走しよう」。力強い訴えに大きな拍手がわいた。
法大生6人が登壇し発言。「当局と闘わない学生団体執行部を打ち倒すためにも、新井さん・友部さんが必要」「学生会館に代わって建った施設の部屋は監視カメラが仕掛けられ、ガラス張りで外からも丸見え。当局を打倒し、法政大学を学生の手に取り戻す」
全学連の織田陽介委員長は「処分は当局の敗北宣言。われわれは日々、法大闘争に勝利している。安倍を倒した俺たちが『俺たちに権力よこせ』と言うのは当然。11月4日、1万人を実現しよう」と呼びかけた。
最後は、青年労働者の決意表明だ。「青年は生きるための闘いを求めている。自分の人生のことを誰かに任せたりはしない。労働者としての誇りを取り戻し闘おう」(合同労組組合員)
写真 最高の盛り上がりで集会をかちとり“団結がんばろう”【豊島公会堂】)
青年の発言に会場わき返る
「極限的な人員削減で心を病んで退職に追い込まれ、自ら死を選んでしまう仲間もいる。なのに立ち上がった組合員を恫喝して闘いを押しつぶす組合執行部は許せない。ゴミ箱、牢屋に行くのは舛添、お前だ。自民党の政治家どもだ」(自治労組合員)
「11・4集会の成功のカギを握っているのは、教労、国鉄、全逓、自治体の4大産別の労働者の結集だ。職場で闘いを巻き起こし、1万人結集へ突き進もう」(9・29集会実行委員会の青年)
「動労千葉のように闘うことこそ唯一の展望。職場で闘いを起こし、既成の労組幹部をぶっ飛ばす闘いを11・4で実現しよう」(自治労組合員)
「職場で処分を辞さない闘いを起こそう。『動労千葉のように』をスローガンで終わらせず、職場の闘争方針にしよう。本番は11・4労働者集会。自分でビラをつくり職場の仲間とともに大挙集まろう」(医療労働者のまとめと行動提起)
途中で「教科書検定意見撤回を求める県民大会」会場の宜野湾市海浜公園からの電話メッセージを受け、12万人の沖縄県民の怒りと一緒に闘いぬいた1日だった。
熱気に満ちた集会で11・4へ決意を打ち固めて、デモに飛び出した。
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超勤拒否で郵政民営化ぶっ飛ばすぞ! 民営化強行を目前にした9月28日、全逓・郵政労働者総決起集会が東京で130人を結集してかちとられた。参加者はデモで水道橋の全逓本部に怒りをたたきつけ、民営化粉砕、11・4労働者集会1万人結集を誓った(詳報次号)
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週刊『前進』(2313号1面2)(2007/10/01 )
福田政権と自民党支配の末期
海自インド洋派兵継続阻止へ
自民党総裁選の結果を受けて9月25日、福田康夫を首相とする新政権が発足した。労働者と農民の怒りで打倒された安倍政権に代わって、深まる日帝政治支配の危機を必死にのりきろうとして登場してきた政権だ。
だがこの新政権には、もはやなんの未来もない。誕生した瞬間から、すでにその破産が宣告されてしまっている。
なぜなら小泉と安倍が推し進めてきた戦争・改憲と民営化・労組破壊の攻撃をあくまで貫く以外に、日帝が帝国主義として生き延びる道はない。すなわち福田にとって他の選択肢は存在しない。しかしそれは労働者階級の怒りと反乱をさらに決定的に引き出すものとなる。この革命的情勢の急接近に対する日帝支配階級の深刻な恐怖が、福田政権をとらえて離さないのだ。福田はその中であがきにあがき、そのことによって一層の階級的激突情勢を引き寄せてくる以外にないのである。
実際に、福田新政権の陣容を見れば、福田が小泉と安倍の路線を引き継ぐことを使命としているのは明白だ。
安倍改造内閣の閣僚17人中15人が再任・残留した。前外相の町村信孝を官房長官にし、前防衛相の高村正彦を外相に横滑りさせた。後任の防衛大臣には元防衛庁長官の石破茂を起用。自民党幹事長には前文科相の伊吹文明が就任した。安倍が「教育再生」担当の首相補佐官に任命した山谷えり子も再任された。これらの面々はみな、安倍とともに「戦後レジームからの脱却」を掲げて改憲攻撃に突進してきた連中だ。むしろ安倍政権以上の極右国家主義者の政権とも言える。
さらに福田は、小泉政権の官房長官として、小泉の構造改革攻撃やイラク派兵を先頭に立って推し進めてきた張本人だ。記者会見で福田は、自己の内閣を「一歩間違えれば自民党が政権を失う『背水の陣』内閣」と名付け、他方で小泉・安倍がつくった官邸主導の仕組みを「フルに使わせていただく」と言明した。改憲攻撃、民営化攻撃を始めとして、労働者階級への階級戦争にこれまで以上に背水の陣で打って出ることの宣言だ。
とりわけ11月1日に期限切れを迎える対テロ特措法は、福田の政治生命を決する大問題である。海上自衛隊によるインド洋での給油活動は実際には、米軍のイラク侵略戦争を支える不可欠の柱となっている。その中断・撤収は日米安保体制を崩壊の危機にたたき込むものだ。どんづまりの危機に立たされた日帝は、現行法の期限切れがもはや不可避となる中で、新法の制定による給油継続を必死に策動している。10月中旬にも国会に提出するとしているが、早期成立の見通しなどまったくない。これを粉砕するなら、日帝・福田が絶望的に追いつめられていくのは必至である。
福田を安倍以上に無残な結末にたたき込むために、11・4労働者集会の大結集へ全力で闘おう。
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週刊『前進』(2313号1面3)(2007/10/01 )
日程 10・5都庁前 One dayアクション
処分より対話を! 都教委に「君が代」解雇をさせない!
10・5都庁前 One dayアクション
10月5日(金)午前8時〜午後5時 都庁第1庁舎前の歩道
呼びかけ 河原井さん・根津さんらの「君が代」解雇をさせない会
(同日、「国際教師デー」としてアメリカでも不起立処分に反対する
日本領事館抗議行動が闘われます)
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週刊『前進』(2313号1面4)(2007/10/01 )
日程 10・7全国総決起集会
暫定滑走路北延伸阻止 市東さんの農地を守ろう
憲法改悪絶対反対 成田を軍事基地にするな
10・7全国総決起集会
10月7日(日)正午
成田市東峰 反対同盟員所有地
行き方 成田駅からタクシーで「東峰十字路」まで2000円車は成田インターからR295→小見川県道→東峰十字路
主催 三里塚芝山連合空港反対同盟
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週刊『前進』(2313号2面1)(2007/10/01 )
11・4日比谷1万人結集で反撃の火柱うち立てよう
労働組合こそ時代の最前線に
改憲と戦争と貧困ぶっとばせ
対談 田中動労千葉委員長×辻川全国労組交流センター代表運営委員
11・4労働者集会まで残り1カ月となった。労働者階級の未来を決する決戦として、なんとしても1万人の結集を実現しよう。1万人を結集した時、切り開かれる巨大な展望と、その実現のための課題について、動労千葉の田中康宏委員長と全国労働組合交流センターの辻川慎一代表運営委員に語っていただいた。(聞き手は編集局)
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辻川慎一さん
1957年生 86年11月に動労水戸を結成し委員長に。04年、茨城県地域連帯労組委員長に就任。全国労働組合交流センター事務局長を経て、現在、全国労働組合交流センター代表運営委員、動労水戸副委員長、茨城県地域連帯労組委員長。
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田中康宏さん
1955年生 国鉄分割・民営化に反対して闘われた85年11月の動労千葉ストライキを理由に公労法解雇。動労千葉本部青年部長、本部書記長などを経て、01年10月から動労千葉本部委員長。
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巨大な社会変革の時代が始まった
労働者の団結こそ時代動かす 田中
――大激動の中での11月集会になりました。
田中 11・4集会に向けて何よりも訴えたいことは、労働組合がいよいよ時代の最前線に登場すべき時代が来た、ということです。
1955年以来の自民党支配が崩壊しようとしている。安倍政権の崩壊が示したものは、日本の資本主義体制の完全な末期症状であり、巨大な社会変革の時代が始まろうとしていることです。
辻川 安倍政権というだけじゃなくて小泉―安倍が打倒された。小泉―安倍政権の攻撃は、例えば「地方切り捨て」と言われるけれど完全に「破壊」ですよ。雇用破壊、賃金破壊、地方破壊、農業破壊、教育破壊、医療破壊。これに対する怒りが、自民党を歴史的大敗に追い込んだ。それで安倍が政権を投げ出し、自らボロボロになって倒れた。この情勢の中で11・4集会に1万人が結集する意味は本当に大きい。
田中 これまでわれわれを支配してきた連中が崩れ落ちようとしている。たとえ民主党政権になったとしても何も変わらない。時代を動かすのは労働者の団結した力以外にない。その名乗りを上げるのが、11・4集会への1万人結集です。
辻川 福田政権がどうなろうと、時代はさらに激動過程に入っていく。もはや支配階級が労働者階級の怒りを抑え込むことなんかできない。階級対立がよりむき出しになり、参院選でも資本主義を改良しようなんていう勢力は全部凋落(ちょうらく)した。労働者階級人民が生き抜くためには、資本主義を打倒する新たな創造的運動が求められている。ここ2〜3年の改憲をめぐる攻防も階級と階級の全面衝突とならざるをえない。いよいよ1947年2・1ゼネストの挫折をのりこえる時が来た。
田中 アメリカのサブプライムローン(低所得者向け高金利住宅ローン)問題が示したものも、帝国主義の朽ち果てた姿です。基軸帝国主義であるアメリカが、低所得者に高金利で住宅ローンを貸し付けて、しかもそれを、総額数兆円という担保証券にして世界中に売りさばくなんてやり方でしか成り立たなくなっている。今やそれが巨大な信用収縮を引き起こし、ドル暴落と世界恐慌が始まったと言ってもいい事態になっている。アメリカでは、07年に200万軒の住宅が差し押さえられ、家族ぐるみで路頭にたたき出されようとしている。5千万人が健康保険もなく病院にも行けない。労働者を貧困にたたき込んでイラク戦争に動員している。本当に腐りきっている。
辻川 「いったいこの社会は何なのか」「こんな腐りきった世の中、ひっくり返して当然だ!」――そういうことをストレートに職場の仲間に訴えてほしい。「時代が根底から動こうとしている」という感覚で11・4までの残り1カ月を闘い抜くことが重要です。
田中 世界を見れば、アメリカでは「ネクスト・アップサージ」(第2の高揚、第2の津波)と言われる、1930年代以来の労働運動の高揚が始まっています。06年のメーデーには、移民労働者を先頭に1千万人が立ち上がった。ランク・アンド・ファイル(現場労働者)から、まったく新しい闘いが始まっている。彼らもAFL―CIO(米労働総同盟・産業別組合会議)のような既成指導部と衝突し、その制動を突き破って壮大な闘いをこじ開けている。
辻川 9月24日にはGM(ゼネラル・モーターズ)で労働協約改訂交渉が決裂し、全工場でストライキに入っている。
田中 だけど、つくづく「安倍は本当に最低のやつだ」と思ったよね。たまには「敵ながらあっぱれ」みたいなのがいるけど、そういう部分がゼロ。これだけ労働者を貧困にたたき込み、教育基本法を改悪し、憲法改悪に突き進もうとしてきたのに、自分がしてきたことを自分でまったくわかっていない。ウルトラ国家主義者にもかかわらず、戦後的なあり方から脱却できていなかった。
辻川 もはや支配階級にはこんなやつしかいない、「労働者に権力をよこせ」という話ですよ。
古いものが全部崩れ落ち、そこから新しいものを生み出せるかどうか。われわれの運動だって、これまでの価値観、ものの見方、発想は全部通用しない時代に来ている。
田中 僕らが11月集会で訴えていることは、簡単に言えば「こんな世の中、根本的に間違っている」「俺たちが社会の主人公だ」「労働者の団結した力でそれを示そう」ということです。今年の11・4労働者集会は「改憲・戦争・貧困・格差社会をぶっとばせ!」と打ち出した。これまでは、なんとか真面目にやっていれば食ってはいけた。だけど、そういうことがみんな否定された中で、反撃の火の手がいたる所から上がり始めている。その怒りを一つに結集しようということです。
辻川 こういう中で青年労働者たちが、イラク開戦4周年の3・18集会で「労働運動の力で革命やろう」と呼びかけた。しかも、やるたびに求心力を高め、仲間を増やしている。今や全労働者の3割が不安定雇用、派遣労働者は二つも三つも仕事をかけ持ちしてピンハネされている。なぜ彼らが、ストレートに階級的な怒りを解き放ち、革命を掲げて立ち上がっているのか。彼らは、支配階級から切り捨てられ未来も希望も奪われているだけじゃない。彼らを現在のような状態に突き落とした責任の半分は、体制内労働運動にあるわけです。革命にしか展望がないんですよ。だから青年労働者が「これだ」と確信をつかみ、新たな闘いを切り開いていることは本当に決定的です。
田中 11月労働者集会は、動労千葉が港合同、関西生コン支部と結びついて、「闘う労働組合の全国ネットワークをつくろう」と呼びかけた集会です。これは、労働者の怒りを抑え込んできた連合や全労連を現場から食い破り、本物の労働者の団結をつくろうという運動です。だから、11・4集会に1万人が大結集することが決定的な力を持ち、日本の労働運動を劇的に変える可能性を持っている。ここに確信を持ってもらいたいですね。
辻川 危機を深める資本家どもを打ち倒すためにも、連合や全労連などの体制内労働運動の壁を今、決定的に突き破る必要がある。こいつらこそ労働者の団結を破壊し、労働者の怒りを封じ込め、資本の完全な手先になって労働者に犠牲を押しつけている。そうやってボロボロになった帝国主義の階級支配を支えている。11・4集会に労働者の怒りを総結集して、こんな腐りきった連中をぶっ飛ばす時がいよいよ来たということです。
(写真 今年4月、保護者、生徒とともに10日間のストに立ったアメリカの教育労働者。全世界で労働運動の高揚期が訪れている)
原則貫き動労千葉のように闘おう
胸を張って“動労千葉派”として登場しよう 辻川
民営化攻撃と対決して勝利
――11・4集会に向けて、「動労千葉のように闘おう」と訴えることが大切ですね。
辻川 自治体でも、全逓や教労でも、国鉄分割・民営化型のすさまじい攻撃がかけられている。茨城でもタクシー運転手やバスの運転手を含め、規制緩和・民営化の問題をぶち抜かないと一歩も前に進めない。こうした攻撃に対して、戦術的な対応ではまったく闘えない。階級的団結でぶっ飛ばす以外にない。
動労千葉の中野洋前委員長が『俺たちは鉄路に生きる3』の冒頭で「われわれは国鉄分割・民営化攻撃に勝利した」と勝利宣言をしていますが、これはすごいことです。体制内的なものがすべて瓦解(がかい)する中、動労千葉だけが団結を堅持して勝ちぬいた。しかも11月集会を呼びかけて、日本の労働運動全体を変えようとしている。
田中 僕は2001年に、中野委員長に代わって委員長になりました。率直なところ、これからは一つ間違ったら動労千葉がつぶされるという情勢だと思った。
そういう中で01年以降のJRの攻撃を「第2の分割・民営化」と位置づけ、「反合・運転保安闘争路線の原点に立ち返ろう」と相当意識的に構え直してきた。その結果としてここ数年、予想もしない成果をかちとった。
(写真 館山運転区廃止に徹底抗議し、庁舎前で怒りのこぶしをあげる動労千葉の組合員【2月4日 館山市】)
労働者の持つ力信じて闘う
田中 労働者の持つ力を信じ原則を貫いて闘えば、事態は予想を超えて動く時代が来ています。
この間の館山運転区廃止反対闘争では、地域集会が民営化反対・JR弾劾の総決起集会になり、自民党の市長が「民営化は間違っていた」と発言した。安全運転闘争では、労働者から支援の声が殺到した。時代はまったく変わっています。
でもこれは、運転区廃止に絶対反対を貫いたから実現できたこと。尼崎事故やレール破断の現実に対して「危険個所では最高速度を落とす」という安全運転闘争を“違法争議”と言われて処分を食らいながらやりきったからできたことです。
辻川 「反対してもどうせ廃止されるんだから、現実的な条件闘争をやろう」「処分を受けるような闘いはしない」という構えでは、こんなことは実現できない。
田中 闘ったから団結が強まったし、組合運動が巨大な力を持つ時代に入ったことが見えた。
国労は動労千葉と同じ攻撃を受けても、闘わないから展望も持てず、組合員に生まれるのはあきらめと負け犬根性だけ。労働組合のあり方によってまったく違うものが生まれる時代なんです。
辻川 僕らは闘いの直接の勝敗だけで総括するのではなく、「団結が拡大・強化されることが勝利」と総括する。それが動労千葉の闘いです。そして組合員が勝利と総括できる闘いを積み重ねたら、資本との力関係は確実に変わってくる。
さらに個別資本との闘いだけでなく、社会のあり方を変えるために闘ってこそ労働組合は勝利できる。全国の労働者、全世界の労働者と結びついて闘うことで展望は出てくる。しかも僕らはその展望を11月集会で示している。うちの組合員も11月集会に行くと「すげぇな」と感動しますよ。
田中 動労千葉は、別に特別な労働運動をやってるわけじゃない。大事なのは、労働者が団結した時の力に根本から確信を持って闘うってこと。
僕らはこの間の闘いで「ほんの400人程度の組合でも、本当に団結したらこれくらいのことはできる」ってことは示したつもりです。数百人や数千人規模の組合なんて無数にある。ましてや1万数千人の国労、30万日教組、100万自治労が団結を取り戻したら、どれほど巨大な力が生み出されるのかと言いたい。
辻川 職場で胸を張って「動労千葉派」として登場しようと言いたい。
僕は茨城地域連帯労組の委員長をしていますが、最初から「動労千葉系の組合です」と宣言する。動労千葉の権威は圧倒的だから、少人数の分会でも資本は侮れない。だから意外と苦労しないですむ(笑)。
「動労千葉と一緒に闘うのは大変」と言う人もいますが、大半は幹部がそう思っているだけ。本気で闘おうとしている労働者は「自分たちにはこんなに力強い仲間がいる」と思うんですよ。
「動労千葉のように闘おう」と言っても、すぐに動労千葉のように闘えるわけない。だから「動労千葉と一緒に闘おう」と正面から言おうじゃないか、と思います。
一人の仲間が決定的な存在
辻川 動労千葉が連合や全労連の労働組合と決定的に違うのは、「労働者の闘いの中にこそ展望がある」という階級的視点をとことんはっきりさせて闘っていること。
しかも今、一人の決起が決定的意味を持つ時代が来ています。支配体制が安定している時は、一人の労働者の力だけでは歴史は動かないけれど、変革期には一人の決断と行動で歴史が動く。この間の青年の決起はそれを示していますよね。
田中 先日、ある青年に「動労千葉にめぐり会えて本当によかった」と言われた。彼女は「共産党が議席を増やせば世の中は変わる」と言われて、共産党の選挙運動を一生懸命やり、本当に行き詰まりを感じていたそうです。それで「共産党は『労働者がものすごい力を持っている』なんて一言も言わなかった。それを動労千葉に教えてもらった」と。「その代わり今では『過激派』と攻撃されて、ハイリスク・ハイリターンですね」と笑っていた。そう言われて、あらためて僕らの運動の意味がわかるよね。
辻川 僕らは悲惨な労働者を救済する運動をやるわけじゃない。一人の仲間を決定的に位置づける。確信を持てば、彼ら自身がものすごい組織力を発揮するし、仲間の組織化のやり方を知ってるんですよ。メールなんかも使ってね。僕らが「運動の仕方を教えてやる」なんてことじゃない。
動労千葉の指導部は「労働者に信任されなければぶっ飛ばされる」という緊張感の中で闘っている。そこが既存の労組と全然違う。
田中 僕にとってこの6年間は、なんとか悪戦苦闘しながら、三役や組合員から、本当に委員長と認められるのかどうかという6年間だった。一方的な結論の押しつけなんて、うちの組合員は絶対に認めないから。
運転区廃止反対闘争を闘いぬいた館山支部長が、「この闘いをやってしみじみ思ったけど、当局や他労組を相手にするより自分の組合員を相手にするほうがしんどい」と言っていた。既成の労組幹部はみな、この困難に屈服していくんです。
辻川 組合の執行部決定を一方的に垂れ流すというあり方自身、体制内的な発想。でも僕たちにも無意識にそれがある。自分の言いたいことだけ言っているとか。
目の前の労働者を決定的存在として見られない人が「日教組をとる」「自治労をとる」と言っても、まったく成立しない。体制内労働運動との決別というのは、自分の労働者観、相手と自分との関係を根本から変えることを含んでいる。それと組合権力を握ることは完全に一体です。
4大産別決戦を全労働者の課題に
連合・全労連幹部との決別が必要 辻川
――11・4集会は、4大産別の労働者と青年労働者を結集させることが勝負ですね。
田中 教労、全逓、自治体、国鉄の4大産別をめぐる攻防は、日本の労働運動の今後を決する焦点です。職場で言えば学校、郵便局、役場、鉄道。これらは、戦前・戦中は支配の中枢だったところで労働組合はなかった。戦後、労組が結成され、総評労働運動の中心部隊になります。1987年の国鉄分割・民営化から20年、政府は解体しようとあらゆる攻撃をかけてきた。いま本部は総屈服しているけど、現場組合員には闘うエネルギーが圧倒的にある。
辻川 「9割の労働者を非正規雇用に」という攻撃が95年の日経連報告から始まったけど、その最大の障害が4大産別労組の存在です。4大産別労組をめぐる攻防は、非正規雇用労働者や青年労働者も含めた全労働者にとって、とても大きい。
田中 だからこの間、自民党が「最大の抵抗勢力は官公労」「官公労と対峙する気概が求められる」「日教組、自治労を壊滅できるかどうかが参院選の争点」と騒ぎ立てているんだよね。
辻川 労働者の怒りの的となっている年金問題について「社会保険庁の労働組合の責任だ」とすり替えようとしているのも自治労解体が狙い。政府が年金をデタラメに使ってきたことは、いつの間にかどこかに吹き飛んでしまった。ふざけんじゃねぇって話なんですよ。重要なのは、自治労本部や社保労組幹部の屈服がこんな攻撃を許しているということです。
田中 自治労は解散へ、全逓(JPU)も全郵政との組織統合―解散の道をひた走っている。日教組、国労も同じです。こうした本部の大裏切りに対して、どの産別でも現場から激しい怒りが噴き出している。しかし、こうした怒りはまだバラバラの状態です。この怒りと闘いを一つに結集し、4大産別決戦を労働者全体の共通課題とする――それをできるのが11・4集会です。
辻川 日教組も自治労も、幹部はみな総瓦解(がかい)状態。だけど現場組合員は違う。100万の自治労組合員や30万日教組組合員が全国で決然と反撃に立ち上がり、組織者としてぶっ立って地域の労働者を組織し始めたら日本帝国主義なんて倒せる。それほど自治労や日教組、国労や全逓という労働組合が持っている位置は大きい。
(写真 日米韓の労働者が国境を越えた団結をうち固めた昨年の11月全国労働者総決起集会【06年11月5日 東京・日比谷野外音楽堂】)
4大産別こそ先頭で結集を
田中 11月4日、4大産別の労働者が日比谷野音を埋め尽くすぐらい集まったら、間違いなく画期的な情勢を開ける。
とりわけ教育労働者は重要です。7月に教育労働者が訪米してよくわかったけど、どこの国でも戦争と教育は直結しているんですよね。そして日米ともに教育労働者が戦争協力を拒否して闘い、支配の根幹を揺るがす問題になっている。
辻川 教育基本法が改悪され、10年ごとの免許更新制導入も決まった。極限的な労働強化と締め付けで、学校現場には怒りがあふれている。その怒りが噴き出したのが「日の丸・君が代」不起立闘争。だから根底的な決起だし、政府と日教組本部を揺るがす巨大な力を持っている。
田中 東京では根津公子さんが停職6カ月の処分を受け、「来春には解雇」と脅されても屈せず「不起立しよう。日教組を変えよう」と呼びかけています。多くの人が「根津さんを解雇させてはいけない」と言う。だけど僕は「40秒の不起立で解雇されたら世論は真っ二つだ。根津さんとともに全教育労働者が不起立闘争に立ち上がったら日教組は再生できる。最大のチャンスなんだ」と話している。根津さんの闘いが持つ可能性に確信を持とう、と。
辻川 他方、運動の内部から「根津さんはやりすぎ」という声が出たり、裁判依存主義になったり。体制内的な発想しかできないからだよ。
田中 でも根津さんとともに不起立を貫く教育労働者が陸続と登場したら、みんなを解雇することなんてできない。しかも、教育労働者の闘いは、9条改憲阻止の圧倒的展望を切り開きます。
辻川 だからやはり11・4への結集が決定的です。東京の教育労働者数百人が11・4で登壇したら、世の中は変わっちゃう。日教組の「文科省とのパートナー路線」なんか吹っ飛びますよ。
――国鉄労働者1047名解雇撤回闘争も正念場を迎えています。
辻川 1047名闘争は今、全労働者の心をとらえて大きく発展するチャンスを迎えている。民営化と規制緩和、貧困と格差、すべての始まりが国鉄分割・民営化ですよ。しかし20年たっても分割・民営化反対闘争が1047名の解雇撤回闘争として続いている。
田中 にもかかわらず今、20年の闘いを収束させようとする動きがある。国労本部は11月30日に動労千葉を排除して開く4者・4団体の集会で「解雇撤回」を下ろして1047名闘争を打ち止めにしようとしている。
動労千葉の組合員は人生をかけて分割・民営化と闘ってきた。そんな清算は絶対に許さない。
辻川 20年間頑張ってきた国労闘争団員も「解雇撤回」を取り下げて二束三文で決着つけることなど絶対に望んでない。
田中 でもこの間、国労闘争団の人たちと議論しても、全然かみ合わなかった。それは結局、政治解決と裁判闘争しか見てないからなんですよ。僕は「20年間、何十万人もの労働者が支援している国鉄闘争は、労働運動再生のカギを握っている。ここを軸にした闘いをつくろう」と言うんだけど、そういう展望が見えなくなっているよね。
辻川 国労闘争団が11・4集会に「動労千葉と一緒に勝利まで闘う」と大合流したら、国労本部の闘争終結のもくろみなんか根本から崩れる。実はこのことを政府もJR資本も一番恐れてる。だから11・4に、屈服を突き破って国労闘争団の圧倒的参加をかちとることが決定的なんです。
従来のあり方は通用しない
辻川 政府・財界も、連合・全労連の幹部たちも、労働者を支配するすべを失い、いつ巨大な反乱が爆発するかと戦々恐々としている。だからあらゆるところから上がる闘いの火の手を、必死になってつぶして回っているんですよ。
今、職場で青年労働者たちが11月集会派、動労千葉派として登場すると、いたるところで「過激派」宣伝や処分が乱発されています。自分たちの支配の崩壊に直結すると感じ取っているからですよ。これも、動労千葉労働運動と11月集会が持っている巨大な可能性を示している。
田中 11・4の持つ可能性に確信を持って職場で仲間を組織するために格闘してほしい。うまくいかないことばかりでも、職場の労働者とぶつかり合いながら当局と激突する中で展望が出てくる。それが実感です。
辻川 青年労働者は動労千葉の労働運動に触れて、ストレートに自分の職場で実践を開始した。そうやって闘いを開始した青年労働者の中から、「労働運動の力で革命をやろう」と、ちょっとびっくりするスローガンを掲げた運動が登場した。小泉の「聖域なき構造改革」に対抗する労働者階級の革命的スローガンですよ。これを青年労働者がズバリ言いきった。
革命的な新しいものが生まれ、それが僕たちに「そんなあり方ではダメだ」と突きつけてきている。彼らの決起に真っ向から向き合うことが決定的だと思う。
田中 他方で、僕らの中に、体制内的な発想をなかなか断ち切れない現実や、労働者の現実におもねってしまうあり方がある。
辻川 青年労働者が「体制内労働運動との決別」を強調するのは当然なんですよ。だって、青年労働者が職場で怒りを爆発させて闘おうとすると、最大の桎梏(しっこく)になるのが連合や全労連の幹部たちなんだから。こういう体制内労働組合と闘えなければ、僕ら自身が桎梏になってしまう。
自分たちのこれまでのあり方と本当に決別しなければならない。そういう意味では「自分の弱さを見据える強さ」が求められていると思います。
田中 情勢は激変しているのに、僕らの意識が旧態依然では勝負にならない。攻撃の激しさに負けて、困難の中にある可能性が見えなくなるってことだと思うんだよね。
労働者が置かれている現状は、表面だけ見たらどこでも困難のかたまりですよ。だけどその攻撃の激しさの中に、実は決定的チャンスがある。動労千葉はよく「敵の攻撃の激しさの中にある危機、弱点を見抜く」と言います。この視点を貫けるか。それは実は、自分自身が本当に労働者の決起に確信を持っているのかってことと一体です。
辻川 では何に依拠してそれをぶち破るのか。「こんな現実をぶち破ってやる」という、労働者の根底的な怒りです。
田中 尼崎事故の後、「日刊動労千葉」で出した弾劾声明に対し、前副委員長の布施さんに「腹の底からの怒りが感じられない」とガンガン批判されたことがある。「仲間が事故で殺されたことにお前自身が怒っているのか」と。
教育労働者だって社会保険庁の労働者だって、まったく理不尽なバッシングに血相を変えて怒って初めて、仲間は組織できる。自分自身が怒りの火の玉となって職場の仲間に訴えよう。そういう根底的な怒りを、11・4日比谷に集めようじゃないですか。
1万人が結集すれば労働運動は激変する
全国に闘う労働組合の共同センターを 田中
田中 今年の11・4集会は、歴史の歯車が音を立てて動き出している中での集会です。1万人の労働者の力で、日本の労働運動を変えようじゃないですか。
11・4に来れば、団結することの素晴らしさ、闘う労働組合の素晴らしさを感じてもらえると思う。だまされたと思ってもいいから来てほしいよね。人生観が変わるかもしれない。労働者である自分が持っている可能性に気がつくと思う。
辻川 みんな労働運動なんて、あまり魅力あるもんだと思ってない。「労働運動って面白そうだな」「やってみたい」と感じてほしい。「11月集会に来て、労働運動をやる気になったよ」という労働者をいっぱい生み出したいですよね。
田中 今、いたるところに我慢のならない怒りが充満しているけれど、まだみんなバラバラ。これが11・4集会で一つに団結できたら、とんでもないエネルギーを生み出し、いたるところで反撃の火の手があがる。僕らの目の前には無限の可能性があるんですよ。1万人の結集は、「こうしたら勝てる。闘おう!」という道を全国の怒れる労働者に示すものとなる。
辻川 しかも今の時代の1万人は、帝国主義の安定期の1万とはまったく違う。1万人の結集は確実に労働運動の現状を激変させますよ。
「動労千葉は過激派」なんて言う人もいるけれど、国鉄分割・民営化に立ち向かってストライキを打ち抜き、しかもそれから20年間、団結を守り抜いて闘ってきた労働組合ですよ。関生支部だって、中小の生コン労働者の団結した力で、中小零細の生コン業者なんかも束ねて闘っている。プロレタリア独裁だよね。それで大資本と真正面から対決してものすごい地平を切り開いている。港合同も、地域の中小零細の労働者を結集し、しかも資本の倒産攻撃をも打ち破って戦後の労働運動の中でも画期的な地平を開いた組合です。
この11月集会にこそ、既成労組幹部の制動を突き破って、労働者の根底的な怒りを解き放つ力と展望がある。
(写真 青年労働者・学生が先頭に立ち「革命」のスローガンを掲げ渋谷をデモ【6月9日】)
国際連帯闘争の大きな発展
田中 今年はアメリカから、ILWU(国際港湾倉庫労組)とAMFA(航空整備士労組)、そして軍の募兵官を高校からたたき出す運動の代表もやってきます。今年の春にアメリカの教職員組合から突然、「日本の教育労働者の闘いに注目している。ぜひ大会に来てくれ」という要請が来た。それで「日の丸・君が代」不起立を闘う教育労働者が訪米したら、日米の教育労働者の戦争協力拒否闘争が一瞬で結びついてしまった。
韓国からは、世界最強の労働組合である民主労総のソウル地域本部がやってくる。彼らは、動労千葉の中野洋前委員長の著書『俺たちは鉄路に生きる2』のハングル訳を販売していて、本の感想文まで公募しています。
民主労総と交流を深める中で、私たちが突き当たっている壁と同じ課題に彼らもぶつかっていることがわかってきた。ここで共通の壁を突き破れば絶対に世界を変えることができるということを、国際連帯の中であらためて確信しました。
こうした国際連帯の予想を超えた広がりも含めて、11月集会というのは奇跡的な集会です。呼びかけている動労千葉が言うんだから間違いない。
辻川 そして今年の11・4集会は、9条改憲が焦点になる08〜09年に僕らが跳躍していく決定的ステップになる。改憲をめぐる最大の攻防点はやはり労働組合ですから。1万人の労働者の怒りの声を結集し、その力で改憲阻止の大闘争を宣言する場としたい。
田中 ちょうど10回目の節目の集会ですから、「職場から闘いに立ち上がり、全国に闘う労働組合の共同センターや労働学校を網の目のように組織しよう」と特別アピールも発します。「たたかう労働組合の全国ネットワークをつくろう」というスローガンを本当に実践する、3労組にとっても決定的な飛躍の集会です。こういう共同センターや労働学校が全国に網の目のようにつくられたら、連合や全労連の労働者支配なんて絶対に吹き飛ばせる。
――動労千葉の組合員が友人を「うちの組合はすげぇんだぜ。お前もストやりたいだろう」と11月集会に誘っているそうですね。
田中 それでいいと思うんですよね。「動労千葉のように闘おう」というのは“動労千葉、動労千葉”と連呼するということじゃない。呼びかけは3労組だけど、実行委員会に参加している仲間は自分が主催者なんだから「俺たちの運動はこんなすごい地平を切り開いてるんだ」と、自信と誇りを持って職場や地域で訴えてほしい。
辻川 まずは自分の名前入りのビラをつくって職場で配ることから始めよう。「なぜ11・4集会への参加を呼びかけるのか」と格闘して、内容をつくり上げること自身に意味があると思います。全員が怒りの火の玉になって、残り1カ月をともに闘いぬこう。
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週刊『前進』(2313号4面1)(2007/10/01 )
東大阪市議選 阪口候補奮闘及ばず
民営化絶対反対を貫き2281票
9月23日投開票の東大阪市議選で、現職の阪口克己候補(部落解放同盟全国連合会荒本支部長)が2281票を獲得しながら、定数46人のところ48位にとどまり、議席を維持することができなかった。非常に残念であり、悔しい。
しかし、東大阪の闘う労働者と全国連荒本支部の部落大衆が一体となって選挙闘争を闘い、階級的労働運動と部落解放運動の新たな前進と発展の橋頭保を築いたことの意義は絶大だ。また阪口陣営が次回市議選への挑戦権を握りしめたことは決定的だ。
阪口氏は翌24日、大阪市内で闘われた「労働者の団結で革命を起こそう!9・24集会」に参加、「階級的労働運動路線を実践し、4年後には絶対に勝利する」と高らかに宣言して新たな闘いに踏み出した。
阪口候補は、東大阪市議選候補者の中で唯一、労働者階級の立場に立って闘った。東大阪・長尾市長(日本共産党)の丸ごと民営化攻撃に絶対反対を貫き、「同和行政終結」なるむき出しの差別行政を許さない、闘う候補として登場した。
清掃、学校給食、保育、教育、医療・介護、福祉、文化など全面的な民営化・合理化、市職員労働者の大幅削減、賃金引き下げの攻撃、荒本平和診療所への補助金廃止・職員引き揚げの攻撃、後期高齢者医療制度導入による高齢者への一層の負担の強制、介護・医療の剥奪(はくだつ)の攻撃――。このような長尾市政とそれを支持する既成政党に対して労働者、住民、部落大衆は怒りでいっぱいとなった。もはや反撃に立ち上がるしかない。
市議選直前、市議会で野党の提案による長尾市長不信任案が可決された。不信任案に反対意見を表明したのは、与党の共産党以外では阪口議員だけ。与野党とも東大阪市の民営化を競い合い、利権をめぐる泥仕合を演じているだけなのだ。
阪口候補は、「このような腐敗した既成政党となれあい議会を粉砕し、政治を労働者、住民に取り戻さなくてはならない。労働者の団結をつくり出し、その力で社会を根本から変革しよう。労働運動の力で革命をやろう」と訴えた。
2281票には、現業部門を始め市の民営化攻撃への労働者の怒り、部落差別の激化に対する部落大衆の怒り、介護保険改悪・医療制度改悪・福祉切り捨てへの高齢者の怒りが込められている。命の叫び、革命の希求だ。これを出発点に東大阪に階級的労働運動と部落解放運動のうねりを大きくつくり出し、地区党を建設し、4年後の東大阪市議選に勝利しよう。
(写真 選挙最終日、地元・若江岩田商店街を全国連の荒本支部員や支持者とともに練り歩き、投票を訴える阪口克己候補【9月22日 東大阪市】)
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週刊『前進』(2313号4面2)(2007/10/01 )
大阪 “労働者の団結で革命を”
青年労働者が戦闘的デモ
9月24日、大阪国労会館での「労働者の団結で革命を起こそう!9・24集会」とデモに190人が結集した。「みんなの怒りで安倍政権を倒したぞ! 今こそ行動に立とう! 労働者は奴隷じゃない! 団結して改憲を阻止しよう! 闘う労働組合のネットワークをつくろう。団結して革命を起こそう! 11月4日全国労働者総決起集会に1万人の結集を!」をスローガンに掲げた。
司会の大阪府職の青年労働者が開会を宣言した。「集会の企画は『安倍を倒そう』だったが、安倍はあっけなくダウン。『革命やろう』という全国の闘いが安倍政権を打倒した。『労働者階級に権力をよこせ』という11月労働者集会1万人結集を実現しよう」
(写真 職場で闘い、11月1万人結集の組織者になろうと討論した9・24労働者集会【大阪国労会館】)
11月集会の意義
11・4集会の呼びかけ団体の連帯労組関生支部が「関西でも労組への権力の弾圧が止まらないが、これは敵の弱さだ。闘う統一戦線を築こう。11月集会の成功へ、大阪から反弾圧、国際連帯の輪を広げよう」とあいさつ。同じく港合同から「団結権と生存権を奪い返し、中曽根国鉄不当労働行為を許さず、闘う労働運動の再生を!」とのメッセージを受けた。
国労の労働者が基調報告を行った。「労働者の怒りが安倍を倒した。しかし、自民党、資本家は必ず改憲と戦争、民営化=労組破壊、非正規化の攻撃を激化させる。世界経済の基軸国、米帝の命脈は尽きた。最弱の環、日帝は米帝とイラク―アフガニスタン侵略戦争、朝鮮―中国侵略戦争に突進せざるを得ない」と情勢認識を確認し、「労働者は『おれたちに権力をよこせ』と革命を対置しよう」と提起、自治体、教労、全逓、国鉄の4大産別労働者の当面する任務・方針を明らかにした。そして「非正規雇用・派遣労働者の『生きさせろ!』の要求は革命の要求だ。11・4労働者集会1万人結集こそ闘う労働運動再生の原動力だ」と結んだ。
続いて集会呼びかけ人の全逓の労働者が「分会で10・1民営化に抗議して超勤拒否で闘おうと訴えた」と報告。同じく大阪高教組の労働者が「根津さん、河原井さんの免職攻撃を跳ね返そう。関西で戦争教育拒否、不起立闘争を拡大する」と宣言。自治労の労働者が「非常勤職員の闘いをもっと。処分を恐れず闘う。民営化と闘う」と決意表明した。全学連の学生が「11・4に京大から150人連れていく。分岐を起こし団結を」と述べた。
職場で革命叫ぶ
東大阪市議選を闘った阪口克己さんが決意を述べた。「選挙で『東大阪丸ごと民営化に反対。革命に決起しよう』と訴え、現業労働者と合流した。次の選挙に向け全力で闘う。11月集会を成功させよう」
非正規雇用の労働者が「生存権を保障せよ」と強調、自由討論の口火を切り、自治体、全逓、社保庁、国鉄、医療、現業の労働組合活動家、反戦運動の青年が続いた。大阪府職の青年労働者は「本部に青年部役員選挙の立候補を妨害されたが、再決起して革命を訴えまくっている。『舛添こそ牢屋に入れろ』とビラをまいた。青年労働者はこんな低賃金体系では30年も働けない」と述べ会場を沸き立たせた。
全逓労働者は「超勤拒否に入った。ブツが残り騒然とした状態だ」と闘争報告。もうひとりも「僕は貯金課。投資信託を売れない人間はだめと言うが、馬の耳に念仏でがんばる。サービス労働はやらせない」と表明。
社会保険庁の非常勤労働者が「1200人がボーナス返納を拒否している。私も隣の人も拒否。非常勤の労組を結成した」と報告した。
奈良の自治労の労働者が「現業統一行動として10月26日に1時間ストをやろうと論議。要員補充を要求する。11月集会にみんなで行く」と宣言。
最後に大阪市職の青年労働者が「革命って楽しい。集会をやってよかった。爆裂的なデモをやりたい」と提起し、「組合大会で大阪市への怒りがあふれた。現職死亡続出に『鈍感力が大切』と組合委員長が答弁した」と怒りの暴露、「方針は革命。革命を訴え、展望を示そう」とまとめた。
集会後、反戦鼓笛隊が先頭でインターナショナルを演奏しながらデモで梅田へ。「労働者は革命やろう」「労働者は団結するぞ」のコールに沿道の若者が呼応した。
11月集会1万人結集の組織者になり、職場で資本とやり合い、体制内労働運動をのりこえ、動労千葉に続く階級的労働運動の潮流をつくろう。
(写真 “労働者は革命やるぞ! 労働者は団結するぞ!”とコール。青年労働者が牽引し、戦闘的にデモした)
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週刊『前進』(2313号4面3)(2007/10/01 )
東京西部 杉並民営化反対で集会
デモ沿道と合流
9・23集会当日は、開場時間の午後1時に行くともうたくさんの労働者で熱気むんむんとしており、集会は11・4集会1万人結集をかちとる気運で埋まった。
動労千葉の長田敏之書記長の特別報告は、館山運転区・木更津支区廃止攻撃と闘った報告を始め、生の闘争報告とともに、11・4集会への確信に満ちた訴えだった。
東京西部ユニオン委員長の基調提起と、書記長の闘争報告がさらに全体をひきつけた。
委員長はレジュメから目を離して、「実は今年の春闘期に、3・18闘争を牽引(けんいん)する青年労働者から、『革命は他人事ではなく、あんたが革命をやるんだろ』と強烈に批判され、言葉に詰まった。しかしまったくそのとおりだと思って、その場で私が革命をやりますと宣言した」と述べ、「言われて良かったと思っている」と自分の経験を告白した。これが集会全体の本当の基調となったと思う。
続いて山田区長の丸ごと民営化のもとで清掃の下請け会社に勤める書記長の報告が行われた。
彼は委託化の推進の中で、今までの回収エリアが2倍となり、体重も激減したこと、夏の酷暑の中で東京東部の下請けの仲間が熱中症で回収車から転落、車にひかれて死亡事故も起こっていると述べ、「自分も疲労の中で『過労自殺』の心境が理解できた。でも死んでたまるか、殺される前にやつらをやっつける。職場で仲間をつくって闘う」と発言した。この報告に会場はともに闘う決意を固めた。
3人の熱烈な発言を受けて労働現場で闘う西部地区の労働者、そして連帯の報告も活気づいた。
私がもう一つうれしかったのは、この集会の現場に、私が話しかけている人が来てくれたことだ。街頭でビラを受け取って参加したというコンビニで働く若者の姿もあった。
集会後、デモにうって出た。ソウルワーカーズユニオンの仲間を先頭に、弾圧してくる権力とぶつかり合いながら、労働者の怒りを解き放つ戦闘的なデモになった。「生きれる賃金よこせ」「残業代払え」「民営化・改憲絶対反対」「労働者に権力よこせ!」などのコールに、道行く人びとの注目が集まる。
その後の街頭宣伝もそうだが、この日のデモでも若い人たちの注目はすごい。介護を受けている車いすのおばあさんがずっと手拍子でデモを見送ってくれた。そして車いすを押していた青年も。
だがまだまだ足らない。いっしょに革命やろうってまだ誰に言えているだろう。まだまだ自分が変わり切れていない。西部は従来の数倍の11・4日比谷参加目標を宣言した。それは革命だ。自分が革命をやらなければ出来ない。基調提起は、そのことを問うた。この日の結集は80人だった。すばらしい集会と闘争だった。だがそれだけに終わっちゃいけない。今のままではダメだ。あくまで一歩だ。職場で、地域で、街頭で、あらゆるところで闘おう。おれも頑張る! (西部・KW)
(写真 民営化反対の集会後、怒りを解き放って11月集会への結集を訴えデモ行進【9月23日 杉並】)
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週刊『前進』(2313号4面4)(2007/10/01 )
北島邦彦杉並区議の革命的議会主義
11・4集会結集呼びかけ
民営化で区長を追及
杉並区議会第3回定例会初日の9月21日、杉並丸ごと民営化攻撃を推進する山田区政を弾劾・追及する一般質問に立ちました。
それに先だって、いつもと同じくJR荻窪駅で9・29ワーカーズアクション 池袋と11・4日比谷1万人労働者集会を宣伝する朝ビラまきをやり、東京西部ユニオン、東京西部労組交流センター、「ふろむあす」の仲間と区庁舎前での昼休み情宣も行いました。
今回の一般質問は、杉並の労働者に11・4労働者集会への結集を呼びかけるものにしようと考え、言葉どおりそれを貫徹しました。
一般質問では、民営化・民間委託化によって、自治体が率先して不安定雇用労働者を続々とつくり出し、労働者の低賃金化・労働強化を推進している事態について、杉並区で起こっている具体的事例に基づいて山田区政の責任を追及しました。
民営図書館の民間労働者は、図書館長にあたる責任者を筆頭に全員が1年契約の非正規職労働者にされています。
民間委託されている学校給食パート調理員の時給は850〜900円で、直営の非常勤パート調理員の時給1100円とは大きな格差がつけられています。しかも常に求人広告が新聞折り込みチラシに掲載されているのは、その労働条件の劣悪さから、短期間で相当な数の離職者が出ているからだと考えられます。
地域区民センターの受付労働者は、入札で受託企業が代わっても、解雇―新規採用を繰り返すことで同じ労働者が同じ職場で同じ仕事をしていますが、より低コストで受託されているために賃金だけは毎年下がっていくというシステムを強制されています。
これらの事態に杉並区は重大な責任があるという私の追及に、山田区長は一切答弁しません。代わって担当部長が、「民間企業の使用者―労働者の関係であり、関係法令が遵守されているものと考える」と答弁しています。委託労働者の劣悪な状況を突きつけられても、なお平然と「法令が遵守されている」と言うのか! これを自治体による無責任な事業丸投げというのではないのか!
この杉並区の態度に傍聴席の怒りも爆発し、「区長はちゃんと答えろ!」「杉並区は無責任じゃないか!」など弾劾の声が飛びました。
これに対して議長は東京西部ユニオンの仲間に退場を宣告し、さらに議場が騒然としてくる中で議事がストップし、答弁中にもかかわらず休憩を宣言するありさまでした。杉並丸ごと民営化に反対する闘いは、確実に山田区政を追いつめています。現場の委託労働者が団結することを支援し、怒りの声をともに上げていくことによって、こんな無責任な杉並区の態度に痛撃を与えてやらなければなりません。この区議会での闘いを一刻も早く現場労働者に伝えたいと思います。
一般質問の中ではほかにも、行政改革実施プラン、「教育基本条例」制定構想、介護保険制度、「障害者」の作業所についても質問しました。それぞれ重要な問題であり、別途報告する予定です。
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週刊『前進』(2313号4面5)(2007/10/01 )
闘う全逓の再生へ全国の職場からの報告E
10・1民営化−10・22全逓解体に反撃しよう
埼玉
郵政労働者集会が大成功 職場で闘い11月1万人を
当局の恫喝にも毅然と反撃
埼玉では9月14日に郵政労働者交流集会を開催しました。この集会は郵政民営化攻撃と真っ向から対決し、11・4労働者集会の1万人結集に向けて、埼玉から郵政労働者の圧倒的な決起を組織するためのものです。「ここでやるしかない!」という決意を込めて、職場内外でオルグや朝のビラまきなどで交流集会への参加を訴えました。
集会には県内各地から9人が参加して大成功を収めました。講演を行った東京の全逓労働者は、安倍政権を労働者の力によって打倒した圧倒的な勝利感をもって次のように訴えました。
「安倍は全労働者によって打倒された」「職場は労働者が動かしている。われわれ労働者がストライキを打てば、この世の中の機能はストップしてしまう。4大産別の労働者を軸に闘い、”生きさせろ”と叫んで闘いを始めた2千万人の青年労働者とともに闘おう。11月労働者集会1万人結集を実現するため、今こそ全逓労働者が民営化絶対反対の職場からの闘いを巻き起こそう」
この講演を受けて、現場労働者からさまざまな意見が出されました。
「毎日、休憩時間も満足にとれないし、超勤の連続で体がもたない。人手(職員)が足りなくてそのしわ寄せが全部来る。ここまでやられるのは組合が完全に当局の手先になっているからだ」
「全逓中央はダメだ。闘う労働運動を再生するために、この集会を契機に闘う労働者を下から組織しよう」
「自分の職場を闘う方向にもって行くには何から始めたらいいのか」
「10・1民営化反対に向けて、超勤拒否や新制服の着用拒否など、具体的な闘う方針を練り上げよう」
この集会の成功で、埼玉の地に郵政民営化絶対反対の闘いをつくり出し、闘う労働者の団結を組織して職場を変える大きな第一歩を築くことができたと思います。
組合活動への弾圧はねのけ
この集会に向かう過程で、集会主催者のO君がビラに職場の電話番号を勝手に使用したとして、当局が2回にわたってO君に対し事情聴取を行ってきました。
当局は「これは時間内の組合活動ではないのか」などと言って、処分をちらつかせて始末書の提出や事情聴取書へのサインを求めてきました。
しかしO君はこれに対し、「今までも、職場内外でさまざまな集会の場合、職場の電話番号を使用していた」「仕事上のミスではないし、始末書を出すつもりはありません。また事情聴取書へのサインもするつもりはありません」とキッパリと拒否しました。その毅然(きぜん)とした態度の前に結局、当局は問責すら出すこともできず、事情聴取を行った担当課長は約1週間後には転勤してしまいました。
埼玉の他の局では、36協定(労基法36条に基づく時間外・休日労働の協定)の信任書を、ゆうメイトの労働者に書いてもらうために職場を回っていたところ、当局はその組合役員に対し「勤務時間内の組合活動だ」という理由で処分を出してきました。
36協定は組合と当局との話し合いで決めるものです。これ自体が仕事の一環であり、これを「勤務時間内の組合活動」などという理由で処分するのは間違っています。
この間のビラの件といい、36協定に関する処分といい、当局の姿勢は勤務時間内の組合活動を認めないということです。これは御用組合化を推し進めようという当局の民営化への先駆け攻撃にほかなりません。絶対に許すことはできません。
こうした攻撃に対してJPU執行部は何ひとつ闘おうとしていません。当局の前に完全にはいつくばり、当局に完全に見透かされて、攻撃は次々とエスカレートしています。O君へのビラを口実とした攻撃も、もしO君が毅然として反撃しなければ処分にまで発展していたかも知れません。
民営化を前に進んでいるのは、トコトン屈服するJPU本部でさえも当局はその存在を認めず、「生産性向上運動」の積極的な担い手へと組織丸ごとつくりかえる攻撃です。それが10・22の全郵政との組織統合問題なのです。
埼玉の郵政労働者は、9月集会を突破口にしてこうした攻撃に反撃し、闘う労働運動を再生するために、団結して職場闘争を進めていきます。
宮下公園での決意忘れない
2年前に郵政民営化法案が強行成立させられた時、私たち全逓労働者は10月21日に宮下公園で「本当の闘いはこれからだ!」という決死の思いで集会とデモを行いました。あの時の決意は一生忘れることはありません。その決意で2年間闘ってきたのです。そして私たちは勝利者として10・1民営化を迎え撃つのです。
闘う全逓労働運動の再生が今こそ求められています。必要なのは1975年のスト権スト、1978年の反マル生越年闘争を思い出し、”権利の全逓”を再生し、職場に闘いと団結を組織することなのです。
JPU中央は破綻(はたん)しつつある民営化にあくまでしがみつき、全郵政との組織統合で民営化攻撃への現場労働者の反撃をたたきつぶす立場に完全に移行しようとしています。
『俺たちは鉄路に生きる3』にあるようにまさに「魚は頭から腐る」のです。今こそ現場の全逓労働者の怒りをたたきつけ、JPU中央を打倒し本来の当たり前の労働運動を下からつくりあげていく以外にありません。
この力を11月集会に向けて、青年労働者を組織し、1万人の労働者で日比谷野音を埋め尽くすことこそが、職場を変え、世の中を変え、日・韓・米の国際連帯で世界が変わるのです。
あと1カ月、不眠不休で断固としてがんばっていきましょう。11月1万人の日比谷集会へ!
(大隅一彦)
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週刊『前進』(2313号5面1)(2007/10/01 )
1047名の団結こそ国鉄闘争勝利の道
敗北招く「4者・4団体」路線
解雇撤回の原則に立ち戻ろう
国鉄1047名闘争は今、重大な危機にある。国労本部だけでなく、これまで4党合意に反対してきた人びとも、「4者・4団体」の枠組みとその路線のほかにどんな選択肢もないかのような立場に陥り、「4者・4団体」による11・30集会によって解決の道が開かれるかのように言っている。だがこれは幻想だ。この路線のもとでどんなに努力を重ねようと、その先には果てしない敗北と屈服の道しか残されていない。この路線を推進する人びとの中には、国鉄闘争の勝利を心から願っている人もいる。だからこそ、1047名の被解雇者を始めとする国鉄労働者、国鉄闘争に連帯し闘ってきたすべての労働者、学者・文化人の皆さんに訴える。この路線の誤りに一刻も早く気付き、この路線と決別して、ともに勝利の道を切り開こう。1047名の団結を取り戻し、解雇撤回の原則を貫いてこそ、国鉄闘争の勝利はたぐり寄せられるのだ。
闘う動労千葉の排除は権力に屈服するものだ
「4者・4団体」は、その方向性からしても、事実経過を見ても、動労千葉を意識的に排除して成り立ってきたものだ。
昨年2月16日、国鉄闘争はついに1047名を総結集した「1047名連絡会」を生み出した。以来、動労千葉争議団は、「1047名連絡会」を守り発展させるために全力を挙げて努力してきた。そのために、「解雇撤回を降ろすべきではない」などの自己の主張は堂々と行いつつも、譲歩するところは譲歩して、この枠組みを守ろうとしてきた。一部に言われる「動労千葉が勝手に出ていった」などというのは、まったく根も葉もない事実無根の話である。
このような努力にもかかわらず、動労千葉争議団はまったく理不尽にも、排除のための排除を受けた。国労本部と日本共産党中央の意向で、動労千葉には「過激派」のレッテルが張られ、当事者を無視する形で一方的に排除されたのだ。その結果、成立したのが「4者・4団体」である。
今日、最も原則的・戦闘的に闘っている動労千葉に対し、「過激派」のレッテルを張り排除する国労本部や日共中央の卑劣な行為は、まさに自らが労働運動の原則を投げ捨て、屈服と裏切りに走っていることを自白するものにほかならない。こんなことで動労千葉を排除するなど、断じて許されない。本当に闘おうとする者、勝利しようとする者であれば、最低限、守るべき態度や道理があるはずである。
1047名の当事者全体の団結を否定した「4者・4団体」という形でどうして闘いが成り立つのか。長い経過をへて「1047名連絡会」が成立した時、誰もがついに勝利の展望が切り開かれたと確信したはずだ。そこに多くの労働者が期待と希望をもって結集したではないか。それがなぜ、解消されなければならないのか。
動労千葉が排除されたのは、権力が「動労千葉を除け」という条件を突きつけたことに、「4者・4団体」が根本的に屈服したからだ。
かつて権力・資本は、「1047名全体がまとまることが解決の条件」と言っていた。それは、権力が「どうせまとまらない」と思っていたからだ。その間にどんどん屈服させ、1047名闘争を解体に追い込むという意図があったのだ。だが権力は、闘う労働者の意志を甘く見ていた。権力の思惑は外れ、1047名陣形が見事にできあがった。その瞬間、今度は「動労千葉を除け」という言い方になったのだ。
そこにあるのは、あくまで1047名闘争を解体し、どこまでも屈服を強いようとする権力の狙いだ。だが、同時にそれは、1047名闘争が権力・資本を追いつめた結果でもあった。
このことをはっきり見るべきだ。1047名陣形の形成は、勝利に向けた攻勢の始まりだった。この時、どうして闘う側が動労千葉を排除するのか。どうして敵に塩を送るのか。その先には、まさに無残な敗北と屈服の道しか残されていない。
実は、鉄建公団訴訟の9・15判決にも、そうした反動的意図がはらまれていた。この判決は、不当労働行為の成立を一部認めながらも、停職2回以上・6カ月以上の処分を受けた原告を救済対象から除外した。そこには、国鉄分割・民営化にストライキで立ち向かった動労千葉争議団全員を切り捨てるという意図が貫かれていたのだ。
判決がはらむこうした意図に唯々諾々と従うならば、1047名内部に自ら分断をつくり出し、敗北の道を歩むことにしかならない。
「政治解決」は奴隷の道だ
1047名の団結を解体することは、権力・資本の言いなりになるほかない奴隷の道にはまり込むことだ。1047名の団結と解雇撤回の堅持こそ、敵が最も恐れるものであり、そこに勝利の道がある。
動労千葉の排除には、「1047名闘争の団結など必要ない」という論理が働いている。そこには、「政治解決」という敗北と屈服の影がしのびよっている。「1047名の団結より、政治解決の方が大事だ」となった途端、1047名闘争は敗北の道に突き落とされるのだ。
「政治解決」にすべてを託すところから、権力・資本の意図、言動、行動に一切が左右される恐るべき屈服が始まる。
それはまさに、4党合意と何ひとつ変わらない1047名闘争の自己解体そのものだ。いや、それ以上に悪質な毒がそこには含まれている。
「政治解決」など絶対にありえない。今になって「政治解決」が成り立つならば、支配階級は初めから国鉄分割・民営化攻撃など仕掛けてこなかったはずだ。郵政民営化攻撃や社会保険庁解体攻撃が吹き荒れることもなかったということだ。
そもそも、国鉄分割・民営化攻撃とは、国鉄をつぶし総評をつぶすことにより戦後労働運動を解体し、改憲・戦争への道を開く攻撃だった。そのために国家権力は総力を挙げた。これとの対決には、労働者階級全体の命運がかかっていた。
1047名の解雇撤回闘争は、こうした攻撃に対する反撃として開始された。その闘いが20年間継続されたことにより、帝国主義の改憲・戦争国家化攻撃を阻み、郵政や自治体の民営化による首切り・リストラも遅らせてきた。だからこそ、国鉄闘争に対する支援・連帯も拡大してきた。
つまり、この闘いは初めから国家権力との力勝負であり、社会を変革する闘いだったのだ。
「敵よりも一日長く」の構え貫けば絶対勝てる
このように言うと「1047名闘争は永久闘争ではない。動労千葉は永久闘争、長期闘争を目的化しようとしている」という反論が返ってくる。
このような反論自体が、民営化と改憲に対決してきた1047名闘争を徹底的に低めている。それは、20年にわたる闘いを貫いてきた一人ひとりの誇りと尊厳をおとしめ、闘いの展望を自らさえぎる誤りだ。
国家権力と資本の総力を挙げた攻撃との闘いである以上、1047名闘争はそう簡単には決着がつかない。だからこそ、長期闘争の構えがなければ闘いにならなかったのではないか。
こう言えば、「そんなつもりはない。自分たちは理由なき組合差別を受けただけだ」と言う人もいる。しかし、労働組合の原点に立つならば、そのことも「闘った結果の処分」と見るべきである。事実としても、分割・民営化にかけた敵の狙いは、あくまで労働組合に闘いを放棄させ、労働組合の団結を解体することにあった。これと立ち向かわなければ勝負にならない。
尼崎事故を見れば明らかだ。闘わなければ殺されるのだ。
永久闘争・長期闘争を自己目的にする者は誰もいない。しかし、そのことと長期闘争として構えることは別だ。誰もが、その構えで闘ってきたはずだ。それこそ「敵よりも一日長く」なのだ。
「解雇撤回をあくまで掲げるのは永久闘争が目的だ」などという非難は、まったく転倒している。「永久闘争を目的としないから解雇撤回を投げ捨てるのか」とあえて問いたい。「4者・4団体」路線とは、あらゆる理由をつけて解雇撤回を投げ捨てるものなのだ。
「解雇撤回を言わないのはあくまでポーズだ」「敵を刺激したら解決交渉のテーブルがダメになる」と言う人もいる。これこそ敵の思うつぼである。「解雇撤回を引っ込めるというポーズを取りさえすれば、権力が解決交渉のテーブルにつく」ということならば、権力・資本は最初から分割・民営化攻撃もしてこなければ、解雇攻撃もしてこなかっただろう。「政治解決・和解」路線は、分割・民営化攻撃のなんたるかも見ない、とんでもない幻想だ。それは、労働組合であることを放棄する根本的な屈服に通じている。
民営化攻撃は総破産に直面
原則を掲げて闘えば勝利の展望は圧倒的に切り開かれる。今やそうした時代が訪れている。
参院選における自民党の惨敗と安倍の辞任は、このことを鮮明に突き出した。参院選を前に自民党は「社会保険庁解体・職員解雇」を叫び立てた。前自民党幹事長の中川は「官公労の壊滅」をわめき、元首相の森は「日教組・自治労の解体が最大の争点」とうそぶいた。だが、小泉郵政選挙の再来をもくろんだ安倍の狙いは、逆に労働者階級の巨大な怒りを引き起こし、その前に安倍は打ち倒されたのだ。
闘えば敵は必ず崩れる。そうした時代が来ているのに、1047名闘争がどうして敵に投降しなければならないのか。
敵が怖がっているのは、1047名の団結と解雇撤回の原則だ。これを貫けば、必ず勝利することができるのだ。
JR資本に身を売った国労本部に屈するのか
「4者・4団体」路線は、「国労本部を引き込んで、原告団のヘゲモニーで政治解決を図ろうとするものだ」とも言われている。
そうであれば、この路線は「国労本部との関係が壊れたらおしまい」ということである。
この間、国労本部が手を染めてきた所業を忘れたとでも言うのか。国労本部は4党合意を推進するために大会に国家権力を引き入れ、さらに鉄建公団訴訟原告を統制処分にかけ、非人間的とも言うべき生活援助金凍結に走ったのだ。こうした闘争団への仕打ちに抗議した組合員を5・27臨大闘争弾圧で平然と警察権力に売り渡したのだ。「4者・4団体」路線は、この国労本部に対するあまりに無残な屈服にほかならない。
「国労本部を利用している」等々の口実を設けたとしても、それは国労本部への全面屈服だ。
国労本部が何をしようとしているかは、全国大会、東日本エリア大会、東京地本大会などで完全にむき出しになった。
本部は、名称変更も含めて国労を自ら解体しようとしているのだ。1047名闘争を一刻も早く切り捨てようとしているのだ。今や、JR資本に身も心も売り渡し、その最悪の先兵になったチャレンジ一派が国労の各級機関役員に大手を振って進出している。
国労本部は、早く連合に行くために、あらゆる「紛争」を終わらせようとしているのだ。それが彼らの行動の一切の目的だ。こんなやつらにひざを屈して、どうして勝利がありえるのか。
今、労働者階級に決定的に求められるのは、職場生産点からの決起である。1047名闘争の展望は、何よりもJR本体の職場生産点からのストライキを含む反合抵抗闘争にある。
「4者・4団体」路線は、何よりもJR本体の闘いと1047名を徹底的に切り離そうとするものだ。それは、解雇撤回闘争を自ら解体するとともに、国労本体をJRと闘わせないための路線なのだ。こうした形で、1047名闘争の一切の展望を封じる、資本・権力の核心的狙いが貫かれてしまっている。
権力・資本が最も恐れているのは労働者の職場からの反撃だ。
資本になめられ屈辱を強いられてきた悔しさを今こそ晴らし、労働者階級が怒りに燃えて決起する時が来た。
何がなんでも職場闘争を全産別・全階級に拡大し、その先頭で1047名闘争が解雇撤回の原則を堅持し団結を取り戻せば、勝利は確実にたぐり寄せられる。そして国労本部を打倒し、国労を真に革命的に再生することもできるのだ。
11・4日比谷から総反撃へ
全国労組合員、闘争団に、今こそ「4者・4団体」路線への幻想から徹底的に決別すべきことを訴える。「4者・4団体」による11・30集会は、さらに無残な敗北を国労のみならず支援勢力全体にもたらすものだ。
勝利の道筋は鮮明だ。国労組合員、闘争団員は動労千葉、全国金属機械港合同、連帯労組関西生コン支部が呼びかける11・4労働者総決起集会に結集しよう。
動労千葉は、1047名解雇撤回闘争、反合運転保安闘争、JR総連解体・組織拡大の三つの方針を不屈に貫き、勝利の展望をこじ開けている。これをすべての国鉄労働者の闘う方針にしよう。
11・4日比谷野音で、韓国の民主労総、アメリカのILWU(国際港湾倉庫労組)や教育労働者との国際的連帯を打ち固め、労働者階級の真の団結を取り戻そう。
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週刊『前進』(2313号5面2)(2007/10/01 )
革共同第23回全国委総会開く
革命的情勢をプロレタリア革命へ
体制内労働運動の打倒を決意
(T)
革命的共産主義者同盟は、07年夏、第23回全国委員会総会を開催した。党と革命運動の破壊を狙う日帝権力の戦時下の治安弾圧攻撃を打ち破って、会議を完全に防衛し、昨年秋の第22回拡大全国委員会総会の戦取に続く、歴史的で感動的な成功をかちとった。
今回の全国委員会総会は、22全総以来の1年間の政治的・組織的・路線的な徹底総括の上に、「党の革命」の中から生み出された新たな日和見主義・小ブル自由主義・解党主義を克服する闘いに全力をあげるとともに、全国から結集した新たな全国委員と選出された政治局員が、11月労働者集会1万人決起を実現する先頭に立つこと、そして21世紀のプロレタリア世界革命を切り開くために身命を賭(と)して奮闘することを熱烈に決意し、確認した。
政治局から提起された三つの報告と、それに基づく熱烈な討論は、革共同の歴史の中でもかつてない最高の路線的・綱領的内容と高さをもって闘いとられ、労働者自己解放とプロレタリア革命運動の歴史に、新時代を切り開くことに成功したと言える。
(U)
まず「迫りくるプロレタリア世界革命と革共同と労働者階級の課題」と題された第1報告が、天田三紀夫書記長から提起された。そこでは、この1年間の画期的であった組織的・運動的総括とそれを踏まえて、「党の革命」の内部から発生した新たな日和見主義・解党主義の克服に向けた課題を提起し、ロシア革命・ドイツ革命・日本戦後革命の徹底的な教訓に立って、プロレタリア革命に上りつめていく党的任務を鮮明にした。
第2報告は「死の苦悶(くもん)にあえぐ末期帝国主義」で、「世界金融大恐慌の現実化、米帝イラク侵略戦争の敗北・敗勢、米帝の没落と争闘戦の激化、世界戦争危機の増大」「プロレタリア世界革命をめざし、米・日・韓3国連帯11月労働者集会の1万人大結集をかちとれ」のサブ・タイトルが付けられている。これは革共同の誇る革命的情勢分析論の展開であり、それを踏まえてプロレタリア革命へと階級的労働運動路線を命がけで実践していく時代認識の圧倒的な提起としてあった。
第3報告は、「『党の革命』の徹底的貫徹を動力に階級的労働運動路線の爆発的展開を切り開き、11月集会1万人結集の実現で『革命的情勢』をプロレタリア革命に転化せよ!」と題された、画期的な11月決起論であった。ここでは、ついに到来した「革命的情勢の急接近」の階級的意味が鮮明にされ、徹底して労働者自己解放とプロレタリア革命の立場から、11月1万人決起と21世紀革命をたぐり寄せていくための課題と任務が、党史上画期的な内容的高さをもって提起された。
23全総は、これら三つの画期的な報告を受けて、厳しい自己批判・相互批判を含む真摯(しんし)で鋭角的な徹底討論を行い、かつてない路線的深化をかちとった。その内容は以下の4点に集約することができる。
(V)
第一は、11月労働者集会の1万人決起を実現するために、何よりも党と労働者階級の日々の現場での実践を、4大産別を始めあらゆる産別と職場において動労千葉労働運動を実践することに特化していくべきだということ、この点を圧倒的に確認したことである。このことの有効性は、この間のマル青労同の決起と実践の中に、鮮明に示されている。
実際、日帝権力・資本や体制内労働運動指導部がこの間、一番激しく反応していることは、青年労働者の職場闘争の非妥協的な実践と階級的団結の形成・拡大に対してである。なぜなら、そこに動労千葉労働運動との結合と階級的労働運動の芽を見て、その階級性・戦闘性に恐怖しているからだ。
11月労働者集会がもつ革命性の一つは、青年労働者が動労千葉労働運動の地平に学んで、それを職場・生産点で実践し、資本と非和解的に対決し、体制内労働運動を打ち破りつつあること、「労働運動の力で革命をやろう」「団結の拡大を総括軸に闘おう」と決起を訴えていることの中にこそある。
そしてこの実践の核心には、処分や逮捕を恐れず、クビ(解雇)をもかけた闘いがある。すでにマル青労同や戦闘的教育労働者がその闘いを開始している。処分や逮捕を恐れず、クビをかけて闘うことは、労働運動や階級闘争の本来的・普遍的あり方であり、何よりも動労千葉が国鉄分割・民営化阻止の2波のストを始め、常に実践してきた闘いだ。
しかし党全体がなぜ職場・生産点でそのような闘いに決起しないのか、できないのか。23全総では、そのことをえぐり出し、壁を突破する討議を、全身全霊をかけてやり抜き、11月1万人決起を実現するためには、動労千葉労働運動に真剣に学んで、その実践に特化していくべきであるということを、実践方針として確認した。
第二は、第一の点と一体のものとして、特に4大産別決戦を、体制内労働運動を打ち破り、真に階級決戦として闘い抜くための徹底討議を行ったことだ。
国鉄、全逓、教労、自治体の4大産別の現状は、絶対に突破されなければならない。体制内労働運動に半ば自己の身を置いているあり方を、絶対に変革しなければならない。そのためには全党員一人ひとりが、処分や解雇を恐れず、自己の全人生、全プロレタリア性をかけて仁王立ちして決起することだ。動労千葉労働運動に学び、それを実践し、労働者階級に徹底的に依拠して闘うことだ。職場・生産点でこれを実践せずして、11月1万人結集運動は成立しない。23全総は、以上のことを激しい鋭角的討論により断固確認した。
第三は、階級的実践を支える革命的時代認識だ。第2報告は、最末期帝国主義が音を立てて崩壊しつつあり、帝国主義の労働者支配が破綻(はたん)し、革命的情勢が急接近してきていることを革命的に突き出した。そのことは11月労働者集会の階級的意義、国際連帯闘争としての意義を一層鮮明にすると同時に、体制内労働運動との党派闘争に勝利して、プロレタリア世界革命の実現に向けて闘い抜くことの死活性を圧倒的に確認するものとなった。
第四は、「党の革命」を推進することの歴史的意義を確認し、実践的には一切を11月1万人決起の実現に集約して総決起することを討議し、確認したことだ。そこでは「党の革命」の中から生まれた新たな日和見主義・小ブル自由主義・解党主義を克服することが待ったなしで求められる。23全総はこの点での断固たる決着をかけて全面的に闘うことを、熱烈に討議し、決定した。
(W)
以上の討議において特筆すべきことは、若いマル青労同・マル学同の同志たちが、多くの労働者党員指導部、先輩・古参の同志たちとともに、この間の階級的労働運動路線の最先端での輝かしい実践の地平を踏まえて、総会の大成功を牽引(けんいん)したことだ。
(X)
さらに23全総は、具体的な以下の諸点を討議して、決議・決定した。
@新たな政治局体制を選挙によって選出し、承認し、確立した。
A国家権力・スパイ分子による革共同破壊攻撃と断固として闘い、粉砕することを確認した。
B「07年7月テーゼ」を議案の一部として全国委員会の決定とした。
C自己批判を拒否して逃亡し党に敵対する2人の政治局員、岸宏一と水谷保孝の除名を決議した。また東京西部地区委員会の結柴誠一(現杉並区議)、新城節子(前杉並区議)に対する除名決議を全国委員会として承認した。
D新たな日和見主義・解党主義の克服のための政治局決定を、全国委員会の決定とし、またその遂行の全責任を政治局に付託することを確認した。
E星野同志奪還のための決議と新たな闘いへの決意を確認した。
F規約検討委員会の設置を決定した。
(Y)
23全総は、真に歴史的・画期的と言える成功をかちとった。
その実践的結論は、ただ一点、新たに確立された全国委員会と政治局が最先頭に立ち、11月1万人総決起の実現に向け、死力を尽くして闘うということだ。そこから21世紀のプロレタリア日本革命・世界革命を切り開いていこう。
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週刊『前進』(2313号6面1)(2007/10/01 )
10・7全国から決戦の三里塚へ
反乱を開始した全国農民と共に市東さんの農地を守る大運動を
「労農連帯」掲げ11・4日比谷へ
参院選の自公与党の惨敗と安倍政権の倒壊は、戦後支配体制の危機を根底から突き出した。規制緩和と民営化の小泉構造改革を引き継ぎ、「戦後レジームからの脱却」を掲げて改憲を狙った安倍政権は、労働者と農民・地方の反乱によって根底から崩れ落ちた。日帝の外に向かっての侵略と戦争、その対極での労働者階級への労組破壊、不安定雇用化、貧困化の攻撃、国内農業破壊の攻撃は、階級支配の危機を急速に生み出しているのだ。革共同はこの革命的情勢を革命に転化するために、動労千葉労働運動を軸とする階級的労働運動路線を実践する闘いに入った。三里塚闘争は、日帝の農業と農地政策、航空政策、改憲・軍事基地化攻撃と正面から対峙し、プロレタリア革命戦略としての労農同盟への道を突き進む新段階に突入した。10・7全国から三里塚へ。その力をもって11・4日比谷、労働者1万人集会の大成功を切り開こう。
暴力的な農地強奪攻撃との全面対決
06年の市東孝雄さんに対する農地強奪攻撃への踏み込みと今春の暫定滑走路北延伸の着工をもって、三里塚闘争は新たな攻防局面に突入した。国家の強権による農地強奪攻撃は、戦後初めて土地家屋の収用に踏み切った71年強制代執行以来の暴挙である。
71年北総暴動の衝撃は収用審理を長期中断させ、その後の審理再開に対する千葉県収用委員会解体(88年)、事業認定失効(89年)を経て、強制収用の道は最後的に閉ざされた。その後も攻撃は続いたが、本質は買収であり、シンポジウム・円卓会議が象徴する懐柔と屈服の強要だった。
市東さんへの農地取り上げ攻撃は、国家権力が暴力装置を投入して農地を強奪する、直接的な収用攻撃そのものである。今や成田では権限を喪失した収用委員会に代わって、司法権力が農地強奪の前面に立っている。収用審理の場は法廷に代わった。これは当然にも憲法を頂点とする法体系に背反する。戦時下の司法反動と見まごうばかりの状況だ。
他方、国交省・空港会社はこの春、「東峰の森」の暴力的破壊をもって北延伸を着工した。地区住民の入会権を認め、その保全を確約した森の伐採を、住民の切実な求めを踏みにじって強行したのである。政府・空港会社はシンポから16年間続いた懐柔路線を自ら断ったのだ。
東峰地区では農家の真上40bをジェット機が飛ぶ。窓ガラスがバリバリと音を立て、爆風が屋根瓦を落とす。まさに「殺人的暴挙」だ。「東峰の森」の伐採は、住環境に取り返しのつかないダメージを与え、誘導路の新設で地区を分断し、村の半分を空港の内部に取り込むことで追い出しを図る、非人間的で凶悪な国家犯罪である。三里塚では、改憲攻撃の先取りとして国家権力が人権を蹂躙(じゅうりん)している。
市東さんの耕作権裁判における早期結審のための反動的訴訟指揮とこれによる農地強奪攻撃、「東峰の森」破壊と暴力的な工事の強行は、これまでの攻防の延長線で語ることはできない。日帝・国交省と空港会社は、北延伸完成の最終期限(2010年3月)から逆規定してすべてを強行している。そして日帝はこれにとどまることはできない。地区住民を屈服させ、農地をコンクリートの下に埋めて3500b滑走路とし、闘争そのものを解体する攻撃に踏み切ったのである。
(写真 現地闘争の先頭に立つ反対同盟【6月16日】)
国内農業つぶしで延命図る帝国主義
この三里塚闘争の決戦化を規定しているのは、帝国主義間争闘戦の敗勢にあえぐ日帝の新たなアジア侵略(東アジア共同体構想)とそのための戦争国家化(改憲と軍事基地化)、これを強行するための階級闘争解体攻撃である。
アジアでの帝国主義間争闘戦で劣勢に立つ日帝は、延命の道を東アジア共同体構想に求めて、FTA(自由貿易協定)、EPA(経済連携協定)を加速している。「取り残される可能性があるのは日本であるという現実を冷徹に直視すべきだ」(アジア・ゲートウェイ戦略会議)。その方向は自由化・規制緩和が遅れた最後の産業部門である航空と農業分野である。
日帝は「航空政策の大転換」を掲げている。転換とは航空自由化(アジア・オープンスカイ)である。これまで2国間交渉路線で自国航空会社を保護してきた日帝は、航空市場を開放することでアジア、中国市場になだれ込み、すでに域内自由化したNAFTA(北米自由貿易協定)やEU(欧州連合)に対抗して、アジア勢力圏化に突進している。
これがもたらすものは、アジアでの国際メガキャリア(巨大航空資本)の競争戦である。日本の航空市場の再編を不可避とし、運輸産業総体の再編を促進する。すでに先端産業を中心に急成長している国際小口貨物の日本市場は欧米資本が制圧している(独DHL、米UPS、米FedEx)。新たな民営化と規制緩和、リストラの嵐は避けられない。
その大前提をなすインフラとして、羽田・成田両空港の拡張と一体的運用が喫緊の課題となった。ここから成田空港の拡張が本格化したのだ。
農業分野では、1999年の新農業基本法から、小泉構造改革の一環としての05年基本計画の見直し、経営所得安定対策大綱(05年10月)、「21世紀新農政2006」(06年4月)を経て、日本経済調査協議会最終提言(高木報告)に至って、FTA、EPAに対応した農業つぶしの政策が確定した。
第一に、戦後農地制度(農地法)の事実上の廃止(農業ビッグバン)である。第二に、農民保護政策を最後的にとりやめ、家族的農業をつぶして株式会社に置き換える政策だ。農水省は15年までに、今の300万農家を「14万経営体」に激減させる計画を進めている。第三に、「グローバル化に対応する攻めの農業」を掲げて、アジアを日帝の食料庫とする勢力圏(現代版大東亜共栄圏)構想である。
日帝はついに、競争力の強い工業製品(自動車、精密機器など高付加価値製品)の貿易自由化と引き替えに、日本農業を売り渡す政策(食料自給率12%!――関税撤廃後の農水省試算)に踏み切ったのである。帝国主義が長い争闘戦の果てに農業を捨てる! 最後の砦(とりで)としてのコメ市場を明け渡す! いわゆる「食料安保」の崩壊につながるこの施策は帝国主義として史上初めてのことである。
これを担保するのは日米同盟だが、対米対抗的な日帝の戦争国家化の衝動はこれと真っ向から激突する。この深刻な危機の中で、有事法制と国民保護法、米軍再編、アフガニスタン―イラク侵略戦争、改憲と集団的自衛権を貫くために、4大産別を始めとする労働組合運動を解体し、農民の決起と反戦・反権力闘争を解体する攻撃に日帝は踏み切った。
今次参院選に見るとおり、この攻撃は支配階級に激しい動揺をもたらさずにおかない。しかし日帝が日帝である限り他に選択肢はなく、階級闘争は決戦的に激化せざるを得ないのだ。
労働者と農民との階級的連帯貫こう
日帝のアジア侵略、戦争と改憲、労働組合破壊と農業つぶしの攻撃に対して、三里塚闘争はいかに闘うべきか。
第一に、農民闘争としての三里塚闘争の本質を鮮明にし、反乱を開始した全国農民の最先頭で闘うことである。その中心が市東さんの農地を守る運動である。
農地法での農地取り上げ許すな
市東さんの農地問題の核心は「農地法による農地取り上げ」である。土地収用法が効力を失ったからといって、耕作を希望する農民から農地法(20条「賃貸借契約の解除」)で農地を公用収用するなど、法体系をぶち壊す空前の暴挙だ。
農地法は戦後農地改革の成果を守るために制定された。その基本理念は「自作農主義」と「耕作者主義」である。自作農となった農民の権利を保護するとともに、一部残された小作地を耕す農民の耕作権は所有権と同等に強く保護されてきた。このもとでは、親子3代90年間耕作し続けた畑を取り上げることは絶対にあり得ないことである。
農地法による農地取り上げにあえて踏み切ったのは、これ以外に用地取得が不可能となったからだが、その背景には急速に進行する戦後農地制度解体の動きがある。
8月24日、農水省は「自作農主義」を放棄する方針を公表した。この農地法改悪に続けて農地優遇税制を廃止すれば、農地引きはがしが一気に進むことは明らかだ。
日本の土地制度の転換は地租改正と農地改革である。これは明治維新と敗戦(革命情勢と占領統治)という体制変革をとおして行われてきた。農地法の事実上の廃止は、改憲攻撃と一体の反革命クーデター攻撃である。市東さんの問題は、全国の農民にとっての普遍的課題であり、いまひとつの改憲攻防そのものなのである。
農業農民問題は革命の戦略課題
第二に、階級的労働運動路線のもとで、今こそ動労千葉を先頭とする戦闘的労働者と農民の連帯を推進することである。
農業農民問題は革命戦略の不可欠の構成要素をなす。資本主義は農業農民問題を絶対に解決できない。帝国主義は農業のもつ矛盾を対外的に転嫁して「解決」するために植民地・従属国支配体制、勢力圏を不可欠とし、その獲得のために世界再分割に乗り出す。それが今日の東アジア共同体構想であり、対アジアFTA、EPAである。
帝国主義史上前例のない食料の海外依存は、外に対しては軍事力だが、国内では法的強制力をもって進められ、都市と農村、労働者と農民の関係を激変させる。農村の若者は都市に流れ、低賃金労働者を構成する。農地は投機の対象に変わり、後には広大な廃墟(はいきょ)が現れる。
民営化と規制緩和は、都市労働者にすさまじい首切りと低賃金労働をもたらすが、農村では過疎と廃村の促進であり高齢者切り捨てである。労働現場でイギリス工場法以前といわれることが、農業においては現代のエンクロージャーとして現れる。戦後土地政策の観点から言えば、土地持ち農民となる農地解放より前への逆戻りである。
農業農民問題とは、まさに侵略と戦争、勢力圏化の問題である。資本と闘うプロレタリアートの問題であり、革命戦略の問題なのである。
三里塚反対同盟と動労千葉は、労農同盟の萌芽(ほうが)を歴史に刻んだ(本紙2307号赤坂論文)。その精華はジェット燃料貨車輸送阻止のストライキ闘争である。処分を辞さず「拒否から阻止へ」を掲げて農民との階級的連帯を貫いた感動的闘いは、一方で革命的農民を生み出し、他方で国鉄分割・民営化から総評解散に至る民同労働運動の大崩落過程で、労働者階級を守りぬく礎を築いたのである。
労働者と農民の階級的連帯は、この三里塚闘争からこそ闘いとることができるのだ。
成田軍事基地化とミサイル配備
第三に、アジア勢力圏化のための物流拠点化と米軍再編下の成田軍事基地化攻撃との闘いを断固推進することである。
何よりも、アジア勢力圏化の大前提をなす航空インフラ(物流拠点)として不可欠の成田空港拡張に反対して闘おう。暫定滑走路の北延伸から3500b化を狙う空港拡張計画は、このための攻撃である。
さらに、成田空港の軍事基地化の攻撃が、改憲と戦争国家化、米軍再編攻撃の中で具体的に進行している。
米軍再編とは、没落する米帝が戦力を効率的に再編し、他帝国主義を組み込んで世界戦争へ突入する世界戦略であるが、これは米軍・自衛隊の統合と軍事力強化を不可避とする。沖縄・辺野古に新基地を建設し、キャンプ座間に米陸軍第1軍団を米陸軍統合作戦司令部(UEX)に格上げして移転させ、陸上自衛隊中央即応集団司令部が朝霞駐屯地から移転する。
この沖縄の軍事要塞(ようさい)化、統合作戦司令部の設置の一方で、成田空港は朝鮮有事に50万米兵の受け入れ拠点に変貌(へんぼう)する。このための防衛体制づくりが進行している。
米帝の核先制攻撃と一体のミサイル迎撃システム(パトリオット3)が今秋にも入間に続いて習志野に配備される。その軍事目的は戦略拠点・成田空港の防衛である。
この配備にあたって、在日米軍は成田の調査を極秘で続けており、この春にも詳細な調査が行われた。成田市国民保護協議会には習志野空挺団の大隊長が参加した。配備後の移動展開は成田に向けられ、市民が動員されるのだ。
三里塚反対同盟は、この春から市民の戦争動員に反対して駅頭でビラをまき、成田市に対して公開質問を行ってきた。成田市議会にパトリオット3配備に反対する請願が出されている。
改憲と全土基地化の攻撃の中で、反戦・反基地闘争の砦としての三里塚闘争の真価が問われている。具体的に始まった成田空港の軍事基地化の攻撃と一体となって進む迎撃ミサイル配備と国民保護法による市民の戦争動員に反対し闘おう。
三里塚裁判と北延伸阻止現地闘争へ
当面する三里塚の闘争方針を確認したい。
第一は、10・7三里塚全国集会に大結集し、その力で11・4労働者集会の1万人結集へ攻め上ることである。
三里塚闘争がまったく新しい闘争段階に入ったことをはっきりさせなければならない。反乱を開始した農民とともに、この三里塚から農業つぶしと闘うのである。これは労働者と農民の階級的連帯として実現される。だから10・7三里塚は11・4日比谷と一体の闘いでなければならない。
第二に、市東孝雄さんの裁判、天神峰本部裁判、一坪裁判を始めとする三里塚裁判闘争の勝利と、そのための支援陣形づくりに全力をあげることである。
新たに市東さんが知事決定の撤回を求めている行政訴訟が10月30日に初弁論を迎える。これは、真っ向から憲法違反を問い農政を告発する大裁判である。「市東さんの農地取り上げに反対する会」を始め、広範な運動が動き出している。三里塚反対同盟の呼びかけにこたえ、全国各地でこの支援陣形を打ち立てよう。現闘本部裁判闘争支援を堅持・発展させよう。
第三に、暫定滑走路北延伸工事と闘争破壊の攻撃を粉砕する現地闘争への決起である。闘争破壊攻撃を打ち破り、市東さんの農地と天神峰現闘本部を守りぬく闘いは、日帝のアジア侵略の一角を突き崩す。日帝の現代版大東亜共栄圏構想を粉砕する。
革共同は三里塚農民との血盟を断固守りぬく。階級的労働運動路線のもと、労農連帯の旗を押し立てて勝利を何がなんでもかちとる決意である。ともに闘いぬこう!
〔江波敏之〕
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週刊『前進』(2313号6面2)(2007/10/01 )
反対同盟 大結集を訴え
労農同盟で反撃を 事務局次長 萩原進さん
安倍が倒れて、支配階級の側は自信喪失し、おびえている。安倍は自分が中心になって「アジアゲートウェイ」と称して、航空の完全民営化、輸入自由化による国内農業の切り捨てをつうじてアジア勢力圏をつくろうと構想したが、こんなことを実際にやろうとしたら大変なことになる。対外関係もアジア諸国やアメリカとの摩擦・衝突を生み出すし、国内の支配も崩れかねない。安倍の代わりにだれがやっても、この危機を打開できる者なんかいない。でもそれをやらないと、日帝として生きていけないところに追いつめられてる。
われわれはそんな今の支配体制を根本から倒す絶好機が来たんだということを、つかまなくてはいけない。
市東さんの農地を守る闘いに多くの人が賛同を寄せ、陣形が広がっているが、その根本には三里塚が40年以上不屈に闘ってきたことへの信頼と期待がある。日本農民は減反を強いられ、米価を下げられた末に、農業そのものがつぶされようとしている。農民運動の現場で長く闘ってきた人の中にも、展望がなかなか見えずに重苦しいものがあった。しかし三里塚は「闘えば勝てる」という希望を身をもって示してきた。そのことが今実を結ぼうとしている。
労働者にも、全逓、教労、国鉄、自治体と一斉に組合つぶしの攻撃がしかけられてきた。これがとおったら労働者は労働者でなくなる。権利をとことん奪われて、人間性まで破壊され、資本の奴隷にされてしまう。
三里塚は、戦後の農民闘争の息吹を引き継ぎ、砂川闘争で労働者・農民・学生が一体となってかちとった勝利の質を受けて、実力闘争を貫いてここまでやってきた。
「労農同盟」なんて口で言ってるだけじゃなくて、いや応なく労働者と農民がひとつになって反撃しなければ勝てない。そういう状況が訪れているのが今日だ。そのことを目に見える形で三里塚で示さなくてはならない。だから10・7総決起集会の爆発が絶対に必要なんだ。11月集会の成功もここにかかっていると思う。全力で取り組むことをお願いします。
市東さんと共に闘う 本部役員 鈴木幸司さん
安倍首相を打倒したことを最大のチャンスととらえ、10・7に総力で決起してもらいたい。改憲を進め「美しい国」と言っていたのはとにかく戦争をできる国にすることが狙いだったが、参院選で惨敗。労働者、農民、人民が社会の主役であり、戦争を止める力があるとはっきり示した。
かつて徴兵検査の年齢が19歳に下げられて、俺(おれ)も「お国のために戦争で立派に死んで早く靖国に行って神になる」と思って軍隊に行った。今の人が聞いたら笑い話だろうが、当時は信じていた。そして「満州」で敗戦を迎えて、モンゴルに抑留され、極寒の中を強制労働させられた。10万人の日本兵を賠償としてソ連に差し出したのは天皇だった。絶対に許せない。3年間「絶対に死ぬものか」の一念で、栄養失調や凍傷と闘い、日本に帰ってきた。これが戦争の現実だ。
市東孝雄さんは、今本当に全力で闘っている。生半可な姿勢でできることではない。すべての人が自分自身の闘いとして加わってほしい。私も反対同盟の一員としてつねに敷地内の人たちとともに歩んできた。成田用水という空港の関連事業で、周りの者が次々と切り崩されたが、「最後の一人」になっても拒否し続けた。敷地内があれだけがんばっているんだ、俺にもできないはずがない、ただそれだけだよ。そうやって、現在の反対同盟の結束がある。
そして動労千葉のジェット燃料を阻止した組織をあげての闘い。動労本部と闘っての独立。労働者と農民の連帯とはまさにこれだと思ったよ。
今三里塚にかけられている攻撃は、70年の代執行当時とは形は違うけど、あれ以上のものだ。日本の農業と農民がつぶされようとしているのだから、こっちもこれまで以上に激しく闘わないでどうする。
全国の労働者階級人民の怒りを、10・7に総結集してほしい。
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週刊『前進』(2313号6面3)(2007/10/01 )
9月19日〜25日
海自の米空母給油、実は4倍
米ライス「テロ特措法延長を」
●国連、対テロ作戦に謝意決議 国連安全保障理事会は、10月半ばに期限切れを迎えるアフガニスタンの国際治安支援部隊(ISAF)の任務を延長する決議を賛成14、棄権1で採択した。決議には、日本が海上阻止活動で参加する米国主導の対テロ作戦「不朽の自由」への「謝意」が盛り込まれたが、ロシアが反発し棄権。(19日)
●沖縄周辺でナパーム弾使用 非人道兵器として製造・使用禁止を求める国連決議が採択されたナパーム弾について、改良型の焼夷弾MK77を在沖米海兵隊が沖縄に貯蔵し、沖縄周辺の提供訓練区域で実弾訓練に使用していることが分かった。(19日)
●再度、クラスター爆弾使用し訓練 米軍嘉手納基地からクラスター爆弾を装着した岩国基地(山口県)所属のFA18戦闘機が離陸し、13日の訓練に続いて再度、クラスター爆弾を使用した訓練を実施した。在沖米海兵隊外交政策部も使用を認める回答を沖縄県にした。(20日)
●今国会に給油新法 自民党総裁選に立候補した福田元官房長官は、海上自衛隊によるインド洋での給油活動を継続するため、11月1日で期限切れとなる対テロ特措法に代わる新法案を今の臨時国会に提出し、成立を目指す考えを表明した。(21日)
●海自給油、実は4倍 03年2月、テロ特措法に基づき、インド洋で海上自衛隊の補給艦「ときわ」が米空母「キティホーク」に間接給油した問題で、防衛省は、石破防衛庁長官(当時)が同年5月の参院外交防衛委員会で行った「『ときわ』が米補給艦に20万■燃料補給した」との答弁は誤りで「補給量は80万■だった」と訂正した。(21日)
●未明離陸「10年後も続く」 9月11日に米空軍嘉手納基地所属のF15戦闘機4機などが未明離陸を強行したことに対し、北谷町、嘉手納町、沖縄市が嘉手納基地のウィリアムズ第18航空団司令官を訪ね、抗議した。司令官は「何回も(中止)要請に来ているが、10年後も同じようなこと(未明離陸)が続くだろう」と答えた。(21日)
●来年8月、原子力空母配備へ 米海軍横須賀基地(神奈川県)に配備される予定の原子力空母「ジョージ・ワシントン」が、来年8月19日に同基地に初入港する予定であることが明らかになった。(21日)
●日米外相会談 町村外相がニューヨークでライス米国務長官と会談。ライスは、インド洋での海上阻止行動参加国に「謝意」を表明した国連決議について「決議は活動継続の必要性について国際社会の意思を明確に表明したもので、(日本への)支援になったことを期待する」と述べ、テロ対策特措法延長に期待を表明した。(22日)
●相模補給廠を撮影し拘束 神奈川県相模原市の米陸軍相模総合補給廠で敷地の一部を開放して米軍主催の有料の音楽祭が催された際、男性が敷地内の倉庫などを家庭用ビデオで撮影したところ、米軍憲兵隊から数時間にわたって拘束され、事情聴取を受けた。米軍側は「テロ対策の一環として当然」としている。(22日)
●自民総裁に福田 安倍首相の辞意表明に伴う自民党総裁選が投開票され、元官房長官の福田康夫が6割超の票で麻生幹事長を破り、第22代総裁に選ばれた。翌日、幹事長に伊吹文科相が起用された。(23日)
●福田内閣が発足 自民党の福田総裁が衆参両院の首相指名投票を経て第91代首相に選ばれ、自民、公明両党による福田連立内閣が発足した。官房長官には町村外相を起用。外相の後任には高村防衛相を横滑りさせ、防衛相に石破元防衛庁長官を充てた。安倍内閣の閣僚17人のうち15人を閣内に残した。(25日)
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週刊『前進』(2313号7面1)(2007/10/01 )
11・4日比谷 学生1千人結集へ
キャンパスに大分岐作り出し労働者とともに反撃に立とう
革共同中央学生組織委員会
9月12日の安倍打倒−25日の福田就任で、11・4労働者集会1万人―全国学生1千人結集の条件は成熟している。「改憲のホープ」だった安倍が心身ともにボロボロになって歴史のクズかご行きになり、ブルジョア支配はグラグラだ。日本経団連・御手洗は「突然で驚いた」と顔面蒼白(そうはく)となり、極右・安倍の筆頭応援団たる産経新聞にいたっては「絶たれた最後の望み」(13日付朝刊1面)などと白旗あげて敗北宣言だ。
「資本家の時代はもう終わった。労働者・学生に権力よこせ」――これがわれわれの要求だ。革命へのゆるぎない確信と情熱をもった革命家としてキャンパスに登場しよう。1人の革命家が大学まるごとを獲得できる情勢がきている。全学連大会の真剣な討論をとおしてつかんだ確信をもって登場すれば、全国学生1千人結集は可能だ。すでに法政大では、9月20日の後期開講から被処分者を先頭とした革命派が鮮烈に登場して、大分岐を持ち込んでいる。
われわれは、不退転の決意で全国大学キャンパスで嵐のような11・4大結集運動をまきおこすことを宣言する。
11月に向かう過程そのものが革命だ
第一に、根本的に破産しきったブルジョアジーの支配体制に、全国学生1千人結集でとどめをさそう。
福田新政権は発足当日から「背水の陣内閣」と絶叫し、労働者の怒りで追いつめられた支配階級の危機感をむき出しにしている。今こそ福田と自民党とブルジョアジーをまとめてぶっ飛ばしていく大チャンスだ。
福田で一体何が変わるというのか。福田こそ、小泉時代の官房長官として徹底した改憲と戦争、民営化・労組破壊攻撃を進めてきた張本人だ。アフガニスタン・イラク派兵を強行したのも福田ではないか。アフガン・イラク人民虐殺に手を染めてきたやからがのうのうと首相の座につくことなどどうして許せるか。
われわれの前にあるのは「福田か小沢か」などという貧弱な選択肢ではない。「このままブルジョアジーを権力の座にのさばらせておくのか。われわれが革命をやって権力をとるのか」だ。国家権力を資本家どもが牛耳っている現代社会においては「支配階級のどの成員が、議会で人民を抑圧し、ふみにじるかを数年に一度きめること……ブルジョア議会制度の真の本質はまさにここにある」(レーニン『国家と革命』)にすぎない。
1925年の普通選挙法制定から約80年、日本帝国主義は一貫してブルジョア議会制度をとおしてわれわれを「選挙の一票」に落とし込め、自らの奴隷主を選挙で選ぶことだけが強制されてきた。そういうあり方でしか自分の未来にかかわれないと思わされてきた。
しかし、7月29日の参院選における安倍の大敗北で突き出されたことは、もはやこうしたブルジョア議会制度ですら労働者階級の怒りを抑えられなくなっているということだ。議会で何かが決まる時代は終わった。一切を決していくのは、キャンパスや職場での力勝負だ。むき出しの階級支配の攻撃に対して団結を拡大し、われわれ自身の力で新たな権力をうち立てていく。それが11月大結集運動だ。
だから、11月に向かう過程そのものが革命であり、青年・学生の持つものすごいエネルギーを解き放っていく闘いだ。全国の大学で1000人の革命派が生まれたらどうなるか。ただちに全学ストライキに突入できる。腐りきった大学当局など一瞬で吹き飛ばして、キャンパスをわれわれの手に取り戻せる。なんだってできるのだ。だからこそ、支配階級は心の底から11・4の大爆発に恐怖し、全国で資本や大学当局による11月結集運動への妨害が始まっている。このとてつもない可能性を持った路線に奮い立って組織戦に突入しよう。
(写真 昨年の11・5労働者集会。4900人が階級的労働運動の再生を誓った【日比谷野音】)
資本主義の時代はもう終わっている
第二に、11月集会への全国学生1000人結集運動で長きにわたるブルジョア支配の「幻想」をたたき割っていこう。
「労働運動の力で革命をやろう」という訴えに対し、「この資本主義社会は本当に終わっているのか」「改良を加えればまだ維持できるのではないか」という白熱した議論が起きている。これは核心的な問題だ。
全学連大会で、そもそも青年・学生に退路なんてない、ブルジョア的な「未来」もない、団結と革命のみが展望だと提起された。どういうことか?
それは「55年体制」が崩壊したということだ。支配階級が労働者に一定の「権利」を与えて取り込んできたあり方が完全に行き詰まっているのだ。帝国主義世界体制は、1974−75年世界同時恐慌で過剰資本・過剰生産力というデッドロックにぶち当たって以来、生命力を失った。それをバブルにつぐバブル、そして首切りにつぐ首切りでかろうじて30年以上にもわたって延命してきたにすぎない。
1000兆円の借金を抱えメルトダウン寸前の日本帝国主義には、労働者・学生に「アメ」を与えて怒りを抑える余裕などない。資本家と話し合えば、それなりの「おこぼれ」をもらって生きていける体制内的なあり方などとっくに終わっているのだ。
考えてもみてほしい。資本主義のもとでわれわれは明るい未来を夢見ることができるか? 年金はどうか? 介護や社会保障はどうか? そんなものがこれから数十年後にまともに機能していると考えている人など1人もいない。切り捨てられるか、資本の食い物にされるかだ。
雇用はどうか。大学を出ても2人に1人はフリーターだ。たとえ正社員になっても、待っているのは資本にこき使われたあげくの過労死だ。破産した資本主義社会を必死に支えるのが人間らしい生き方なのか。これが青年・学生の未来なのか。資本の奴隷になる以外に選択肢はないのか。断じて違う。生きさせろ! これがわれわれ青年・学生の要求であり、生きて自分の未来をかちとるために革命をやりたいのだ。
11・4集会にこそ世界革命の現実性
第三に、11月集会大結集運動は、動労千葉を軸にした万国の労働者の団結で世界革命をやっていく壮大な闘いだ。
動労千葉は、国鉄の分割・民営化という国家が全体重をかけた労組破壊攻撃にストライキで反撃し、団結を守り抜いてきた。「団結が大事」とは誰でも言う。しかし、本当に隣の仲間がクビを切られそうになった時、体制内指導部は決まって裏切り、逃げてきた。そんな中で、全組合員が団結して闘ってきたのが動労千葉だ。資本による競争によって、「自分だけでも生き残ろう」という労働者に対して、「みんなで闘って生きよう」と真っ向から提起して闘ってきた。1人のクビきり攻撃に対して、全組合員が団結して闘う。組合つぶしに対しては、処分も辞さないストで闘う。こんな素晴らしい闘いがほかにあるだろうか。
「団結の強化・拡大が総括軸」とはそういうことだ。その核心は「労働者こそ社会の主人公だ」「労働者のクビを切るなら、俺たちに権力をよこせ」という労働者としての誇り、自己解放性だ。ここにマルクス主義の生きた実践がある。だからこそ、米韓の闘う労働者の心を瞬時につかんでいるではないか。
日米韓の労働者が団結してストライキをやれば、北朝鮮侵略戦争なんて一発で止められる。それは日本革命、朝鮮−アジア革命、アメリカ革命に直結している。世界革命の現実性が11・4にある。国籍や言語が違っても世界の労働者・学生は11月4日に日比谷野外音楽堂でひとつにつながれる。資本への怒りは万国共通だからだ。帝国主義の危機の時代、われわれはこのどでかいスケールの展望を手にした。われわれは本気で世界革命をやるんだ! この魅力でキャンパスを丸ごと獲得。してしまおう。
奴隷の道を拒否し革命に向け闘おう
全国300万学生のみなさん! 革命の時代がやってきた。
われわれ青年・学生は「ロストジェネレーション」と言われ、大学では競争と分断があおられ、「スキルアップしろ。隣の仲間を蹴落とせ」とひたすら奴隷への道を強要されている。研究室では企業から金をとってこいと恫喝され、過労死・過労自殺は後を絶たない。サークル活動すらも全面的に粉砕され、大学の「競争力」のための道具にさせられている。大学当局は資本家そのものであり、大学という場を利用して利潤追求に血眼になっている。
しかし、そんな大学当局もいまやグラグラだ。小泉−安倍路線を率先して推し進め、学生を商品として資本に売り渡してきた大学執行部(当局)など、安倍を打倒したわれわれ学生の力で絶対にぶっ飛ばせる。
資本主義において、労働者は自らの労働力を商品として資本に切り売りする以外に生きることはできない。大学で起きていることは、より「価値のある」労働力商品になるための教育であり、われわれの一生を資本の奴隷の鎖につなぎとめておくための教育だ。こんな大学のどこに「学問の自由」や「真理の探究」があるというのか。
われわれ学生は、こんな自分の首を自分でしめるような大学のあり方を粉砕する以外に、人間らしく生きることなどできない。それは、資本主義を打倒するプロレタリア革命に労働者階級とともに決起するということだ。学生運動が労働運動と結合することだ。今こそ「学生は団結しよう。労働者と革命をやろう」を文字どおり実践することが問われている。
「団結する」ことはけっして簡単ではない。真っ向から革命を訴えれば孤立し、「1対100」になることもある。しかし、「君と団結したい。一緒に革命したい」とあいまいさなく真剣に訴え、仲間を信頼してともに闘った時に初めて団結できる。君の目の前にいる仲間を見てほしい。ともに闘うかけがえのない同志のはずだ。
いろいろな苦闘や逡巡(しゅんじゅん)はある。しかし自分の生き方を全部さらけ出し、資本への怒りでつながった時に絶対に団結できる。そこに本当の勝利がある。
法政大で不当逮捕・起訴された新井君、友部君の闘いを見てほしい。彼らは闘いの中で怒りを取り戻し、仲間と団結を取り戻し、人間としての誇りを取り戻している。大学の主人公は学生であり、革命をする力は私たちの中にある――この確信と誇りを取り戻そう。われわれは資本の奴隷に甘んじているような存在では断じてない。
革命を決断する学生が千、万と増えれば、大学のブルジョア支配は崩壊する。大学は学生のものだ。法大決戦に勝利し、全国大学をゼネストの嵐にたたき込もう。全学生は革命を決意し、マルクス主義学生同盟中核派に結集してともに闘おう。11月4日へ1カ月間、全国大学のキャンパスを1000人結集に向けた大アジテーションで席捲(せっけん)しよう。
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週刊『前進』(2313号7面2)(2007/10/01 )
全学連大会の感想
織田全学連の本領発揮
退路断って勝負に出る
「革命情勢来た」と確信
●中島敦史(全学連副委員長/広島大学)
織田委員長体制が確立されたのは2年前の第65回大会だった。僕は副委員長に選出された。あの時、直前まで自分が副委員長の重責を担いきれるのか自信を持てなかった。そんな僕を決断させた二つの事情があった。
一つは、05年9月11日の総選挙。小泉は「官公労が諸悪の根源」だとほざいて労働者と労働組合を罵倒し、「改革」に救いがあるかのように触れ回って、若年層を始めとする広範な票をだましとった。ふざけるな! 労働者を侮辱するやつは許さねぇ。その怒りが僕を決断させた。2年たって、あの時の決断は正しかったと確信している。
もう一つは、当時東北大有朋寮の委員長だった織田君が全学連委員長を引き受けると聞いたことだった。彼の決断に対して、僕は力量や経験の不足を理由に逡巡しているおのれを一度ぶっ飛ばして引き受けようと決断した。最後は結局、仲間を信じて決断した。
あれから2年。本当に七転八倒の連続だった。だが激闘に次ぐ激闘を経た今年の大会では、2年前に自民党に投票した、同じ広大の学生が革命の先頭に立つと宣言した。2年間の闘いで僕たちは新しい仲間を得て、強く、豊かになった。今こそ人間的怒りを心とし、激動を喜びとし、仲間との団結をどこまでも信頼して闘おう。織田全学連の本領を発揮する時だ。
●柳下麻衣(広島大学)
大会を一言で言うと次のような感じです。
「安倍を打倒したぞ。支配階級はグラグラだ。労働者階級は勝利している。11月集会にこそわれわれの未来がある」
「課題は何か? それは、自分が本気の勝負に出ること。これまでのあり方を自らの意志で突破し、学生大衆の中に深く入り、本音で自分の怒りと展望を語り尽くし、団結を求めること」
最初、第3議案を提起された時、自分のいたらない箇所を次々と暴かれた気がして、くやしさとプレッシャーで重い気分になりました。しかし途中で自分のまわりには仲間がいると気付き気分が楽になり、階級闘争でしか味わえない楽しさや喜びがわいてきた。
11月集会に1000人の学生を結集させるぞ!新井君・友部君を奪還するぞ! この秋、退路を断って徹底的に勝負に出たいと思います。
●佐木光洋(広島大学)
全学連大会は本当に感動的でした。議案の提起を受けて、僕自身も飛躍が求められているのをひしひしと感じました。
僕は4月から本格的にキャンパス展開に参加し、革命を訴えて半年間闘ってきました。でも、自分はやり切れていないという意識がずっとありました。そして、今回の議案の提起を受けた時、それが一気に前面に出てきて正直戸惑いました。
僕自身、これまで「革命」と言いながらもまだ本気でそう言える立場に立ち切れていなかった。親の期待・心配、卒業・就職、そういうものに見切りをつけなければ、僕自身、もう一歩も前進できないし、大会で感動的な発言を行った仲間や新井さんや友部君、首をかけて闘っている根津さんや青年労働者と団結できないと感じました。
僕も今までの自分の在り方を突き破ってキャンパスで闘いたい。
●秋原道子(広島大学)
今まさに革命情勢が来ている! そう確信した全学連大会だった。
今までにない本音の討論が行われ、一人ひとりが革命に向けて、どう生きるのかが問われるものだった。私自身も問われていた。悶々(もんもん)と考え、重くなっていた。しかし、討論で自分の率直な意見を言い、議論し合う中で、自分の決意が固まってきた。
私は高校生の時に『共産党宣言』を学習し、「こんな社会に未来なんてない」と感じ、革命を目指して運動をしてきた。しかし、この大会で自分の今までの意識や考えがひっくり返された。私は、御手洗が「10年で改憲をやる」と言っているから革命は10年以内かと思っていた。そんな考え方、体制内の考え方と一緒じゃないか。待ってんじゃなくて、こっちから権力取りにいくんだ!
最後に歌ったインターナショナルは今までと違った。団結ってすごい。この仲間とともに生きていきたい、と感じながら歌ったインターだった。
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週刊『前進』(2313号7面3)(2007/10/01 )
“PAC3展開訓練やめろ”
防衛省に申し入れ 配備中止を要求
東京反戦共同行動委員会を中心に「とめよう戦争!隊員家族と元自衛官連絡会」、三多摩労組交流センターなどが9月18日、防衛省へ申し入れを行った。
今年3月末に入間基地(埼玉県)に配備されたパトリオットミサイルPAC3の移動展開訓練が都心の自衛隊施設や緑地公園で9月中にも始まるとの報道を受けたものだ。移動展開訓練および配備の中止を要求し、テロ対策特措法の延長や新法の国会提出を行わず、イラク・アフガニスタンから自衛隊を撤退させるよう申し入れた。
防衛省前は公安警察と自衛隊の警備隊が物々しく警戒している。行動団が旗、のぼり、横断幕を掲げて正門前で申し入れを開始した。
東京反戦共同行動委の三角忠代表が申入書を読み上げ、北朝鮮への空爆を想定した日米共同訓練や「百万人の犠牲者が出る」と想定する米軍の朝鮮侵略戦争計画を背景に戦争政策が進められていることを弾劾した。
続いて「隊員家族と元自衛官連絡会」から反戦自衛官の小多基実夫さんが申し入れをした。安倍首相が「わが国は、敵基地の先制攻撃能力を持つべきだ」とPAC3配備を決定したことを弾劾し、基地と戦争司令部を守るために住民の頭上でミサイル戦争を行うPAC3配備を中止せよと要求した。さらに、イラク先遣隊長だった佐藤正久がイラクで実際に戦闘に突入するつもりだったと発言したことを弾劾し、イラク・アフガンから直ちに自衛隊を撤退させるよう要求した。
さらに三多摩労組交流センターの仲間が申入書を読み上げ、今秋にもPAC3が配備されようとしている習志野で反対闘争を闘っている仲間も駆けつけ、習志野基地へのPAC3配備を中止するよう申し入れた。
最後に防衛省に向かって弾劾のシュプレヒコールをあげ、基地内の自衛官に向かって労働者の仲間と団結してともに闘うことを呼びかけた。
(写真 PAC3の移動展開訓練を止めろと防衛省に要求し、申入書を読み上げた【9月18日】)
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週刊『前進』(2313号7面4)(2007/10/01 )
闘う私たちこそ日教組 学校現場からの報告
解雇なんて許せるか!
不起立で誇り取り戻す
東京の教育現場では今、怒りが沸騰点に達しています。
主幹に続き、校長の上に統括校長を置き、さらに教諭を主任教諭と一般教諭に分断する攻撃がかかっています。まさにピラミッド型の行政組織に改編し、上意下達の体制に仕立て上げようとしています。新設の中高一貫校で次々と「つくる会」教科書を採用しています。「日の丸・君が代」を強制する「10・23通達」を振りかざして、処分が乱発されています。こんな都教委に対して、現場には「ふざけるな」の思いがあふれています。
なかでも「君が代」不起立に対する累積加重処分は、全国に例がありません。それは「非国民」攻撃であり、改憲攻撃そのものです。
根津公子さんには、今春「停職6カ月」の処分が下されており、都教委は「その次はない」と公言しています。つまり、今度座ったら解雇なのです。しかし根津さんは、こうした攻撃に立ち向かい、「不起立を続ける」と表明しています。
根津さんの決断と決起は、「日の丸・君が代」の強制と処分の理不尽さ、デタラメさを暴き、都教委を決定的に追い詰めています。問題は、全都の教育労働者が「解雇なんて許せるか。みんなで不起立だ」と立ち上がることです。今春みんなで座り込めば、「解雇なんてとてもできない」状況に都教委を追い込むことができます。
石原都知事に対する積年の怒りに点火し、不起立の炎を拡大し、ここで教育労働者としての誇りと団結を取り戻したいと思います。
今、改悪教育基本法に合わせた学習指導要領の改定作業が進められています。いよいよ愛国心教育が全面化しようとしています。「お国のために命を差し出す」「天皇の赤子」と教え込まれた戦争のための教育が復活しようとしているのです。しかし、愛国心教育を踏み絵に選別解雇を狙う免許更新制はガタガタです。今がチャンスです。
2人に1人が非正規、将来の生活設計も立たず、明日生きられるかもわからない青年が「生きさせろ」の闘いに立ち上がっています。不安定雇用、長時間労働、超低賃金、格差=貧困の中から「世の中を変えよう。革命だ」と訴えています。不起立闘争は、戦争協力拒否の職場からの闘いです。若者たちの生きるための決起と一体です。
募兵阻止の闘い
戦時下の米国では、教育労働者が中心になって保護者や生徒も一緒に、リクルーター(軍の募兵官)を学校から追い出すという、すばらしい運動が始まっています。
その先頭に立つ労働者が11月4日の全国労働者総決起集会に参加するために来日します。彼女らは「日本の反戦教師と連帯して闘う」ことを表明し、10月5日の日本領事館への抗議行動を呼びかけています。不起立の闘いは、日米の労働者の新たな国際連帯を生みだしています。
03年「10・23都教委通達」から4年。その不当性はますます明らかになっています。何よりも解雇を辞さない根津さんの決起で攻撃の狙いは打ち破られています。処分は、あきらめや屈服の脅しです。脅しに屈しない行動が攻撃を打ち破る力です。「労働者の誇りを売り渡さないぞ」と団結したら、石原・都教委に大打撃を強制することができます。
「命がけで憲法を破る」と宣言し、「日の丸・君が代」強制を違憲と断じた司法判断にも従わず、処分を乱発する石原・都教委に1ミリの正義もありません。真理も道義も私たちの側にあります。世論は二分、決定的に有利な地点に立っています。不起立の拡大で根津さんの解雇を阻止すること、この一点に全力を投入して、東京は闘っていきます。
そのために、11・4へ教育労働者の大結集をかちとりたいと思います。
(東京 檜山恵子)
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週刊『前進』(2313号7面5)(2007/10/01 )
日程 10・5第7波法大包囲デモ、4・27法大弾圧を許さない10・6集会
新井君、友部君を今すぐ取り戻そう/総長・平林は今すぐ辞めろ!
10・5第7波法大包囲デモ
10月5日(金)12時40分 市ケ谷キャンパス外濠校舎前
※午後1時20分デモに出発
主催/3・14法大弾圧を許さない法大生の会
* * *
大学で何が起きているのか?
4・27法大弾圧を許さない10・6集会
10月6日(土)午後6時開場
日本橋公会堂第2会議室(中央区日本橋蛎殻町1―31―1)
主催/新井君・友部君の裁判闘争を支える会
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週刊『前進』(2313号7面6)(2007/10/01 )
日程 4・27法大弾圧裁判
第4回公判 10月12日(金)午後1時半開廷
第5回公判 10月00226日(金)午後1時半開廷
東京地裁429号法廷
(傍聴は、30分前に東京地裁前に集合)
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週刊『前進』(2313号8面1)(2007/10/01 )
9・29沖縄 検定撤回へ12万人大結集
“ゆがめられた教科書は再び戦争へと向かう”
「今回の教科書検定には我慢できない!」――これが全沖縄の思いだ(9月29日 沖縄・宜野湾市海浜公園)
9月29日、「教科書検定意見撤回を求める県民大会」が宜野湾市海浜公園で開催され、11万人を超える大結集となった。さらに宮古(宮古島)と八重山(石垣島)で開かれた郡民集会には合わせて6千人が集まった。
95年10・21県民大会の結集を超え、県民130万人の10人に1人が参加するという72年「復帰」以降最大規模の県民大会となった。「教科書検定意見撤回」の強烈な沖縄の労働者人民の意志が日帝に突きつけられた。21世紀の新たな沖縄闘争の歴史的な爆発過程が始まった!
“真実知りたい。と高校生
続々と県民が集まる中、午後2時からアトラクションが行われた。読谷高校と美里高校の創作ダンスは、若い世代の平和へのメッセージとして大きな拍手が送られた。
午後3時、沖縄平和記念堂管理事務所長の比嘉正詔(ひがしょうせい)さんの司会で県民大会が開始。開会のあいさつとして「県民へのアピール」が沖縄県PTA連合会会長の諸見里宏美さんによって読み上げられた。「ゆがめられた教科書は再び戦争と破壊へと向かう」「沖縄戦の死者の怒りの声が聞こえないか。大和の政治家・文科省には届かないか。届かなければ、聞こえなければ、生きている私たちが声を一つにして、押し上げ、訴えよう」
糸満市の平和の礎(いしじ)からの「平和の火」のリレーが入場し点火され、大会実行委員長として仲里利信沖縄県議会議長があいさつに立った。今回の県民大会実現に至る経過を述べ、文科省の検定の問題点を批判し、「『自決』を強いられたウチナーンチュの魂が怒りをもってさまよっている」と断罪した。仲井真弘多沖縄県知事と中山勲沖縄県教育委員会委員長、翁長雄志沖縄市長会会長・那覇市長のあいさつが続いた。
注目の高校生の発言では読谷(よみたん)高校3年生の津嘉山拡大(つかやまこうだい)君と照屋奈津美さんが壇上に上がった。まず津嘉山君が「この(日本軍強制の)記述をなくそうとしている人たちは私たちのおじい、おばあたちがうそをついていると言いたいのでしょうか! 思い違いだったと言いたいのでしょうか!」「手榴(しゅりゅう)弾を配った日本軍は、自決を強制していると思います」と断言した。さらにチビチリガマで起こった「集団自決」の実態を語り、続いて照屋さんが発言を引き継いだ。「なぜ戦後62年以上すぎた今になって記述を変える必要があるのでしょうか?」と問いかけた。「私は将来高校で日本史を教える教師になりたいと思い勉強しています」「分厚い教科書の中のたった一文、たった一言かもしれません。しかし、その中には失われた多くの尊い命があるのです。二度と戦争を繰り返してはいけないという沖縄県民の強い思いがあるのです」と切々と訴えた。最後に2人は声を合わせて「たとえ醜くても、真実を知りたい、学びたい、そして伝えたい!」と決意を語り、大きな拍手が送られた。
「真実を知りたい、学びたい!」「おじいやおばあから戦争の話を聞いて戦争はだめだと思う」と多くの子どもたちも自主的参加(29日)
戦争体験者が沈黙破り語る
続いて戦争体験者として渡嘉敷(とかしき)村教育委員会委員長の吉川嘉勝さんが演壇に立った。吉川さんは渡嘉敷島北山(にしやま)の「集団自決」の生き残りだ。「村長の天皇陛下万歳の合図とともにあちらこちらで手榴弾が爆発するのを記憶しております」「今回の教科書検定結果には我慢がなりません!」と怒りを表明した。「沖縄はまた国の踏み台、捨て石、子どもや孫の時代が危ない! みんなそう自覚しているからここに参集しているのだろうと思います。為政者はそのわれわれの思いをきちっと、きちっと受け止めるべきです!」と語った。さらに、第一に渡嘉敷でも座間味でも日本軍がいなければ「集団自決」は決行されなかった、第二に赤松隊長が北山に島民数百人も集めなければ392人もの死者は出なかった、第三に手榴弾が民間人に渡されなければ「集団自決」は決行されなかった、と語り、「事実を解釈によって歪曲してはならない!」と強調した。
座間味島の「集団自決」の生き残りである宮平春子さんのメッセージを、座間味の戦争体験の聞き取り調査を続けてきた宮里芳和さんが代読した。宮平さんはメッセージで、座間味島の「集団自決」でも軍からの玉砕命令が出されたことを具体的に明らかにした。吉川さん、宮平さんとも今回の教科書検定問題に怒り、沈黙を破って初めて体験を語った。
女性代表として小渡(おど)ハル子沖縄県婦人連合会会長が、「軍が強制しないかぎり『自決』などしない」と断言し、今に至るも解せないこととして、住民は「集団自決」を強いられたのに敵と戦うべきはずの軍隊は隊長を始め兵士まで安全な壕(ごう)に逃れて捕虜として生き残り帰国したことを挙げ、これが戦争なんだとしっかり子どもたちに教えていく必要があると訴えた。
玉寄哲永(たまよせてつえい)沖縄県子ども会育成連絡協議会会長が、平和の礎から運んできた炎が今や全国に燃え広がっていると語り、同日朝、平和の礎に刻まれている弟の名前にお菓子を届けたと報告、「文部科学省のうその証言を10万人の力で、沖縄県民130万人の力で一蹴しよう!」と力強く訴えた。
青年代表として照屋仁士沖縄県青年団協議会会長は、「歴史的事実が消されようとしていることに沖縄の青年は怒っています」と元気よく発言し、これは日本全国の問題であると訴えた。
実行委員会から会場カンパの総計が678万円に達したことが報告された。大会決議案を西銘生弘沖縄県高等学校PTA連合会会長が読み上げ、満場の拍手で採択され、仲村信生連合沖縄会長の閉会あいさつと11万人の団結ガンバロー三唱が響き渡った。
10・15-16政府に撤回要求へ
県民大会12万人の総意でかちとった決議文を持った数百人の沖縄行動団が10月15、16日に東京を訪れ、衆参両院議長、文科相らに検定撤回を迫る。この沖縄行動団を迎え、教育労働者を先頭に政府に検定意見撤回を強制する大行動に立とう!
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週刊『前進』(2313号8面2)(2007/10/01 )
ビルマ軍事政権の虐殺弾劾
「独裁軍事政権を倒せ!倒せ!」――200人を超える在日ビルマ人が大使館一帯を揺るがす怒りのコール(9月28日 品川)
軍事政権の圧制との闘いに立ち上がったビルマ(ミャンマー)人民に対し、治安部隊が発砲・虐殺・拘束など見境のない弾圧を行っている。怒りをこめて弾劾する。
9月24日、全国での反政府デモは最大規模に膨れ上がり、ラングーン(ヤンゴン)では集会禁止令を無視して10万人の大デモが爆発した。これにおののいたネ・ウィン軍事政権は、26日に治安部隊を僧侶、労働者らに差し向け、放水、催涙ガス弾発射、警棒での殴打を繰り返した末、無差別発砲を行った。死傷者が続出したが、ビルマ人民はデモや投石で不屈の意志を示している。
東京・品川のミャンマー大使館前では、在日ビルマ人らが連日抗議行動に決起している。
日帝はビルマ軍事政権を支えてきた張本人だ。流血の弾圧は、帝国主義のアジア新植民地主義体制と軍事政権崩壊の始まりだ。ビルマ人民の決起に連帯し立ち上がろう。
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週刊『前進』(2313号8面3)(2007/10/01 )
コミューン 11月号
動労千葉に学ぼう
11月労働者集会を目前にして労働者階級は、安倍を打倒し、高揚感にあふれて”権力をよこせ”と要求している。11月集会1万人結集実現の展望が大きく開けている。
20年前、国鉄分割・民営化攻撃の前に屈服した既成の体制内労働運動、政党・党派は今日ことごとく民営化の先兵となり、改憲勢力・戦争翼賛勢力へと転落している。
特集は、国鉄分割・民営化絶対反対を貫き2波のストライキで反撃した動労千葉の闘いの教訓を学び実践することの重要性を提起している(はじめに)。そして、国鉄分割・民営化攻撃とは何だったのかを明らかにし(第1章)、総評、国労、動労カクマルが屈服し裏切りに走る中、動労千葉が死中に活を求めてストライキを決断したこと(第2章)と、大量解雇処分攻撃を打ち破り、国労組合員の決起をかちとりながら2波のストライキを敢然と貫徹したこと(第3章)を振り返る。最後に、動労千葉はなぜ闘い勝利することができたのか、三つの教訓を述べている(第4章)。これらはすべて今日に適用できるものだ。
翻訳資料は、アメリカの高校内における米軍の募兵活動と闘い大きな成果を切り開いているアーリーン・イノウエさんの論文。日本の「日の丸・君が代」闘争に連帯し、11月4日の労働者集会に参加表明している。
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