ZENSHIN 2007/09/24(No2312 p06)
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週刊『前進』(2312号1面1)(2007/09/24 )
安倍後継政権打倒 労働者が権力とろう
11月集会へ大攻勢を
9・29ワーカーズアクション大成功へ
職場で動労千葉労働運動実践し「10・1郵政民営化」をぶっ飛ばせ
連帯労組関生支部、全金港合同、動労千葉の3労組が11・4労働者集会の大結集を呼びかけている。この闘いに労働者階級の未来がかかっている。なんとしても1万人の大結集を実現することだ。結集した1万人が核となって全国で動労千葉労働運動を実践すれば、体制内労働運動の支配をひっくり返して、日本の労働運動に革命を起こすことができる。そして、それこそ日本プロレタリア革命の勝利の道である。青年労働者の呼びかけで開かれる9・29ワーカーズアクション・イン池袋を、11・4労働者集会に向かっての総決起集会としてかちとろう。
国境を越えた団結が世界革命の力だ
日本と世界の情勢は、完全に1930年代、そして第2次世界大戦後の戦後革命期以来の激動に突入した。今度こそ労働者の力で帝国主義を打倒し世界革命をなし遂げるのだ。1917年のロシア革命によって世界革命の突破口は開かれたが、スターリン主義や社会民主主義の裏切りによって帝国主義は今日まで延命してきた。
だが、もうおしまいだ。戦後世界の盟主の位置にあったアメリカ帝国主義は急速に没落を深めている。イラク侵略戦争の泥沼化や、サブプライム問題の爆発−世界金融恐慌という形で危機を爆発させている。そして、アメリカでも日本でもEUでも、帝国主義の足元から労働者階級の反乱が始まっている。それは、けっして押しつぶされることはなく、世界革命の勝利まで燃え広がるだろう。まさに「帝国主義は社会主義革命の前夜」(レーニン『帝国主義論』)なのだ。
全世界で労働者階級こそ圧倒的な多数派であり、帝国主義支配階級など、一握りの集団でしかない。支配階級は労働者の団結を恐れているからこそ国家の暴力(警察・軍隊・監獄)を独占し、「国際テロ対策」と称して革命の圧殺のために結束している。また、多くの体制内労働運動の幹部を買収し、労働者支配に使っている。
だから、世界の労働者階級がこうした帝国主義の危機と支配の構造を見抜き、体制内労働運動をうち破って団結を広げることができれば、必ず勝利できるのだ。
労働者階級は単に搾取され、支配されるだけの惨めな階級なのではない。実際にこの社会を動かしているのは労働者だ。労働者が働かなければ、この社会は一日も立ちゆかないのだ。
労働者階級は苦難の中から団結し、資本家階級に死をもたらす武器を鍛え上げ、革命によって資本主義社会を転覆し、階級社会を廃絶する力を持った革命的階級なのだ。
労働者であることに誇りを持ち、団結して闘うことの威力を確信して闘えば、必ず世界革命に勝利できる。そうした大きな展望を開く闘いこそ、「国境を越えた労働者の団結が世界を変える!」と呼びかける11・4労働者集会だ。
ガタガタの日帝に労働者は必ず勝つ
安倍首相を打倒したことで全国の職場・キャンパス、そして街頭の情勢が革命的に一変している。参院選の自民大敗北−安倍辞任で突き出された支配階級の危機は、けっして後継政権によって修復できるものではない。根底には日本帝国主義の絶望的な危機の深まりがある。小泉・安倍−日本経団連の新自由主義政策=「構造改革」なるものが労働者と農民に貧困・失業、生活苦しかもたらさないことが完全に明らかになった。労働者と農民はそれに巨大な怒りをたたきつけたのだ。
「闘う政治家」「強い政治家」などと自称していた安倍がボロボロになって逃げ出した。ぶざまな退場ぶりだ。だが資本家階級、ブルジョア政治家なんて、しょせんこんなものだ。後継候補の福田にしろ麻生にしろ、階級闘争の鉄火の試練をくぐり抜けていない。こんなやつらに、団結した労働者階級が負けるはずがない。
それにしても小泉や安倍、福田、麻生などというこんな腐りきった連中が国家権力を握り、戦争・改憲や郵政民営化、社保庁解体、医療・介護・年金の破壊など、われわれ労働者階級を苦しめているのだ。絶対に許せない。
「戦後レジームからの脱却」を掲げた安倍の改憲プランが大破産し、また「対テロ特措法」延長をめぐって日米安保−日米同盟の根幹が揺らいでいる。日帝は、どん詰まりの危機だ。
だが日帝には、ほかの道はない。安倍の後継政権も、改憲と戦争、民営化・労組破壊にのめり込んでいく以外にない。労働運動をめぐって、日帝と労働者階級の激突は一層激化していくのだ。
絶対に勝利しよう。労働者の闘いは密集した反動を生み出し、それをうち破って前進していくのだ。分割・民営化阻止決戦を闘った動労千葉が、いま階級的労働運動の柱となって意気軒高と闘う姿を見よ。大量逮捕、退学処分と対決して全国学生の最先頭で闘う法大生の闘いを見よ。弾圧・処分を恐れず、階級的原則をとことん貫いて闘う中で、団結は固まり、隊列は鍛えられ、革命に向かって不屈に前進している。こうした闘いが全国無数に広がれば、革命の勝利は間違いなしだ。
古い自分を打倒し退路断って闘おう
勝利のために、何が問われているのか。それは、労働者の決起を抑えつける連合などの体制内労働運動を下からぶっ飛ばし、動労千葉労働運動を全国に広げることだ。これによって労働者階級が階級的戦闘力を回復して立ち上がったならば、その途端に全情勢はひっくり返る。それぐらい帝国主義の危機は深い。
マル青労同の青年労働者は、職場で動労千葉労働運動を実践し、処分を恐れぬ闘いに立ち上がっている。体制内労働運動の壁の厚さにたじろがず、そこでぶち抜くことに一切をかけている。その本気さ、必死さで仲間を獲得している。これこそ革命党の本来あるべき姿だ。まずもって、職場・生産点で、資本と権力に対して全力で闘うことに一切がある。
全学連は法大を先頭に動労千葉労働運動を徹底的に教訓化して闘いぬいている。全学連大会は、11月労働者集会へ全国学生1000人結集をかちとるために白熱的な討議を行い、歴史に残る成功をかちとった。
このようにして青年労働者・学生の中から続々と革命のリーダーが登場し、、11月総決起への先陣を切る闘いが始まっている。すべての同志はこの闘いに学び、自分の今までのあり方を打倒して、11・4集会の1万人結集のために退路を断って決起しよう。
何よりも全逓・教労・自治体・国鉄の4大産別で体制内労働運動と対決して職場闘争を爆発させ、動労千葉労働運動の前進をかちとることだ。
全逓では10・1郵政民営化強行を前にして、断固「超勤拒否」で10・1を迎え撃つ闘いが開始された。超勤拒否宣言のビラは、多くの職場の仲間の反響をつくりだし、職場は動き始めている。
民営化を前にして、敵の側は矛盾だらけだ。1万5千人の要員不足が全国の職場を直撃している。現場労働者がこぞって超勤を拒否するだけで、たちどころに巨大な物ダメ闘争に発展し、日帝・郵政当局に大打撃を与えられる情勢だ。9・28全逓・郵政労働者総決起集会(要項2面)を全逓・郵政労働者の新たな戦闘宣言の場としよう。
どこでも動労千葉のような闘いを始めること、動労千葉のような組合につくりかえることはできる。そのことは、『俺たちは鉄路に生きる3』(労働者学習センター発行)を読めば、必ず確信できる。この本を職場の仲間に広め、読書会、学習会を組織しよう。自らの職場で実践を開始しよう。
青年労働者が呼びかける9・29ワーカーズアクションは、4大産別を先頭とする首都圏の全労働者の総決起の場だ。この日はまた沖縄で、沖縄戦の歴史歪曲を許さない県民大会が開かれる。本土と沖縄を結ぶ一大決起を実現しよう。
10・5「君が代」解雇をさせない都庁前一日行動を、戦争協力拒否の日米労働者の国際連帯闘争として闘おう。10・7三里塚闘争を全力で闘いぬこう。その一切を11・4労働者集会へとしぼり上げていこう。
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週刊『前進』(2312号1面2)(2007/09/24 )
東大阪選挙 さかぐち候補が第一声
“丸ごと民営化うち破ろう”
「今、東大阪の名前を聞くと恥ずかしくなるような茶番劇を、自民・公明と共産党がやっている。お年寄りのわずかな年金から増税し、労働者を民営化で苦しめ、命まで奪う政治を競い合っているだけだ。部落差別をあおる共産党・長尾市長をぶっ飛ばし、労働者、住民、部落大衆が主人公となる社会を東大阪からつくっていくために、私は、命をかけて闘います。力をあわせて、この選挙を勝ち抜こう」
9月16日、東大阪市議選の告示日、出陣式において、さかぐち克己候補の第一声が高らかに発せられた。ついに、東大阪市議選(23日投票)の決戦の火ぶたが切られた。
この日、さかぐち事務所前は、早朝からかけつけてきた荒本支部員、労働者、住民で埋め尽くされた。その数は200人を超え、熱気は路上にまであふれた。選挙カーの前には、「東大阪丸ごと民営化反対」と書かれた黄色のTシャツ姿の街宣隊が勢ぞろいした。
出陣式は、今回の選挙を統括する住民選対本部長の正谷謙さんのあいさつで始まった。来賓として反戦・福祉議員ネットの三浦たけお守口市議がまとめを、戸田ひさよし門真市議、国賀祥司泉佐野市議、末光道正八尾市議、小西弘泰高槻市議があいさつ。西村綾子相模原市議が、さかぐち候補にエールを送った。
部落解放同盟全国連合会を代表して、さかぐち候補の大先輩、5期20年にわたって荒本の議席を守り抜いてきた瀬川博委員長が登壇、「荒本と弱い者の立場に立っているのは、さかぐち候補だけ」と、力強い激励の言葉をかけた。
続いて、東大阪国保と健康を守る会、東大阪市民の会、荒本平和診療所労働組合、全国連の各支部代表などが力強い決意を述べた。選挙戦の主力を担う荒本支部からは、松浦書記長と青年、婦人の代表がそれぞれマイクを握った。荒本平和診療所労組の和田委員長は、「勢いでは誰にも負けない。絶対に勝利しよう」と熱烈に訴えた。
最高潮に達した熱気の中、さかぐち候補とつれあいの由貴美さんが登壇し、力強い第一声を発した。さかぐち候補と由貴美さんに荒本支部の婦人から花束が送られ、全参加者は必勝を誓い合った。出陣式は、立候補の届け出が終了して七つ道具が到着すると同時に山野副本部長の団結ガンバローでしめくくられ、すべての参加者は、さかぐち候補を先頭に、荒本14号棟前まで練り歩いた。
今回の選挙は、定数46人で59人の立候補予定が52人に激減し、少数激戦となった。〈自民・公明党〉対〈日本共産党〉の市長のいすをめぐる泥仕合。しかしその本質は、参院選によって始まった労働者階級による社会変革−革命の流れを押しとどめようとする密集した反動にほかならない。
さかぐち選挙は、この反動をたたき割り、市政丸ごと民営化を競う自・公、共産党を、労働者、住民の手で打ち倒す闘いだ。安倍政権を打ち倒した労働者階級の怒りの決起を押し広げ、本物の革命に転化していく闘いである。選挙の勝利を引き継いで、いざ、11月労働者集会へ攻め上ろう。
(写真 出陣式を終え、猛暑の中を「さかぐちコール」を響かせて地元荒本を練り歩く、さかぐち候補と支持者たち【9月16日】)
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週刊『前進』(2312号1面3)(2007/09/24 )
「君が代」解雇させない
10・5都庁前行動へ
「河原井さん・根津さんらの『君が代』解雇をさせない会」の呼びかけで10月5日に都庁前ワンデー・アクションが闘われる。午前8時から午後5時まで、ビラまき宣伝、座り込み、リレートーク、都教委要請行動などが行われる。来春の根津さん解雇を絶対に許さず、職場での不起立闘争を圧倒的に拡大するため全力で決起しよう。
「国際教師デー」の同日、アメリカの教育労働者も日本の教育労働者の闘いに連帯して、「戦争に反対する日本の教師を守る国際共同行動」をサンフランシスコ、ロサンゼルスの日本総領事館への抗議行動として闘う。
「日の丸・君が代」不起立闘争は、教育労働者の戦争協力拒否・改憲阻止の職場闘争であり、日教組破壊をはね返し、職場の団結をつくり出す労働運動そのものである。
10・5を闘い、11・4集会1万人結集へ教育労働者は先頭で闘おう。
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週刊『前進』(2312号1面4)(2007/09/24 )
日程 9・29沖縄県民大会
教科書検定意見撤回を求める
9・29沖縄県民大会
9月29日(土)午後3時
宜野湾市・宜野湾海浜公園多目的広場
主催 「教科書検定意見撤回を求める県民大会」実行委員会
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週刊『前進』(2312号1面5)(2007/09/24 )
日程 10・7全国総決起集会
暫定滑走路北延伸阻止 市東さんの農地を守ろう
憲法改悪絶対反対 成田を軍事基地にするな
10・7全国総決起集会
10月7日(日)正午
成田市東峰 反対同盟員所有地
行き方 成田駅からタクシーで「東峰十字路」まで2000円
車は成田インターからR295→小見川県道→東峰十字路
主催 三里塚芝山連合空港反対同盟
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週刊『前進』(2312号2面1)(2007/09/24 )
郵政民営化絶対反対
「10・1」を職場の闘いで迎え撃とう
超勤拒否で闘うぞ 全逓労働者の戦闘宣言
10月1日の郵政民営化を前にして、9月24日から1週間で超勤拒否の闘いに立ち上がる全逓労働者からの投稿を紹介します。(編集部)
ふざけるな!怒りを行動に
10月1日をもって郵政民営化が本格的に始まります。われわれ労働者を奴隷のようにこき使い、ものも言えない職場にする攻撃です。
今ですら要員不足でサービス超勤は当たり前のようにやらされ、超勤手当をつけてもらおうとすれば、「今日の物なら終わるだろう」と、さもわれわれがサボっているかのような言い草。交通事故は多発し、その責任はわれわれに押し付け、即処分。全国的に見ても過労死は多発し、ノイローゼになって職場を休んだり、退職を余儀なくされているのが今の郵政職場です。
さらに、この間進められてきた「民営化」施策はことごとく失敗し、そのしりぬぐいを現場労働者に押し付け、雇い止めや労働強化で帳じりを合わせている。利益を上げるために、この状況を全面化させ、徹底するものとして「10・1郵政民営化」が進められていることは明らかです。
われわれがかちとった労働協約は無視され、資本・当局の就業規則が労働条件になろうとしています。こんな職場には絶対させないぞ。
そもそもわれわれ労働者がいなければ仕事は一歩たりとも進まないのだ。労働者が団結して闘えばすべての生産活動はストップするのだ。資本・当局は一番このことを知っているのです。だからこそ労働者の間に差別と分断を持ち込んで団結を破壊し、「闘っても勝てない」「黙って言うことを聞いていれば安心だ」という奴隷の思想を振りまくのです。
しかし、今日、黙っていたら資本・当局にいいようにやられてしまう時代に入ったのです。闘いを開始しなければ職場からたたき出され、「生きる」ことさえできない社会になろうとしているのです。
資本家どもは6月に出した「骨太方針Z」の中で、「生産性を5年間で1・5倍にする」「そのために生産性阻害要因を排除する」と言っています。全逓本部の運動方針も生産性向上です。労資一体で闘う労働者を排除するということです。
ふざけるな! 今こそ立ち上がって闘いを開始しよう。奴隷の道を拒否しよう!
直ちに反撃を開始する時だ
われわれは10・1民営化当日を何もしないで迎えるわけにはいかない。民営化が労働者の利益と全面的に対立するものだからだ。こんなものは現場の闘いでぶっ飛ばしてしまおう。
10・1以降も創意工夫あふれる闘いを展開して、現場労働者の要求を実現しよう。
そのために、9月24日から30日までの1週間、われわれは「ささやかな」闘いとして、超勤を拒否して「民営化絶対反対」の立場を表明します。
屈服して頭を垂れる中には、未来も展望も見い出せません。頭を上げて闘う労働者として誇りを持って生きていこう。
流れは完全に変わりました。安倍自民党政権は先の参院選大敗以降、さらに激化する労働者階級の怒りの前に打倒されました。
労働者が団結し闘えば必ず勝てます。いたるところで闘いは始まっています。反撃の時代が到来しています。
現場の要求を声に出そう。おかしいことは「おかしい」と声に出そう。
(神奈川 松井拓也)
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週刊『前進』(2312号2面2)(2007/09/24 )
9・28集会に結集を
10・1郵政民営化を前に開催される「9・28全逓・郵政労働者総決起集会」に、全逓労働者を先頭に集まろう。
ついに戦争と改憲、民営化と労組破壊の安倍政権を打倒した。労働者の怒りの深さを思い知ったか! 資本家や自民党政治家どもは完全に労働者の闘いの前に恐れおののいている。情勢の主導権を握っているのは労働者だ。今こそ「労働者に権力をよこせ」とはっきり言い切って民営化攻撃と対決しよう。
郵政民営化は、今や日本帝国主義の危機と矛盾の集中点となっている。この敵の弱点にトコトン食らいつき、攻め立て、4大産別を先頭とした労働者階級の総反乱を組織しよう。それこそ最大の改憲阻止闘争だ。その先頭で全逓・郵政労働者が決起しよう。
全逓労働者は10・1を前に、超勤拒否の闘いに一斉に決起しようとしている。これは郵政民営化絶対反対を貫き、現場から団結をつくり出し、組合をつくり変える闘いだ。処分を恐れず、巨大な物ダメ闘争に発展する闘いだ。あの78〜79年反マル生越年闘争も超勤拒否の闘いから始まった。
超勤拒否の闘いを自分の職場から圧倒的に組織しよう。現場に渦巻く怒りと結合し、すべての職場に超勤拒否の闘いを広げよう。それが11・4労働者集会1万人結集への、全逓労働者の総決起の号砲となる。9・28全逓・郵政労働者総決起集会に総結集し、10月攻防から11・4労働者集会に攻め上ろう。
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郵政民営化絶対反対! 安倍政権倒したぞ! 11・4日比谷で1万人の集会とデモを!
9・28全逓・郵政労働者総決起集会
9月28日(金)午後6時開場 6時30分開会
文京区民センター・2A会議室
(地下鉄 三田線・大江戸線 春日駅前 丸の内線・南北線 後楽園駅 徒歩3分 JR水道橋駅 徒歩10分)
主催 9・28集会実行委員会
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週刊『前進』(2312号2面3)(2007/09/24 )
「君が代不起立」今こそ
9・16名古屋 根津さんの決意に連帯
9月16日に、東京の「日の丸・君が代」被処分者・根津公子さんを名古屋に招いて、「根津さんを励ます名古屋集会」が行われました。「根津さんの解雇をさせないために、都教委に決断を迫る行動をまきおこしましょう」「10月5日の都教委に対するアクションに要請文、抗議文をもって参加しましょう」「『解雇させない署名』を都庁と同じ高さまで積み上げましょう」という集会アピールが100人近い参加者の大きな拍手で確認され、根津公子さんに手渡されました。
主催した「教育基本法の改悪をとめよう! 愛005知連絡会」の代表は、「東京の『君が代』処分を絶対許してはならない。とりわけ差し迫った根津さん解雇をさせないために支援の行動を具体的に始めよう。ファッショ的な教員処分をさせないために安倍政権に続いて石原都政を倒すうねりを地方からもまき起こして東京に攻め上ろう」とあいさつしました。
司会は根津さんについて「最初に処分されたのは軍隊慰安婦問題を取り上げたから。自国が行ったことをしっかり教えたのは、子どもたちに考え判断する力があるという教育本来のあり方です。これへの処分こそ、教育を奪って子どもや教員をもう一度戦場に駆り立てる動きだ」と紹介、講演が始まりました。
根津さんは、「『君が代』不起立は教育行為だと思っています。有無を言わさず強制することに反対です」と強い思いを語り、「親身になって『かけがえのない教育活動を奪われないために、ほかの方法で息長く闘う方法もあるのでは?』といただいた質問がありました。でも、今だからやはり『不起立』しかない。教育はマインドコントロールではない。判断と決定を子どもから奪うことに教員として加担できません。『踏み絵』を踏まないことでファシズムが完成しないのなら、
『教え子を再び戦場に送らない』と誓ってきた教員、そして組合員は今こそ『不起立』すべきだと思います」と述べた。”わたしを生きること”で”つながり合うこと”ができるという深い確信が語られた時、会場いっぱいが大きな拍手に包まれました。
愛知や三重の小・中・高、大学の教員が、改悪教育基本法のもとで今始まっている教員の選別排除、競争と統制の動きに対する大きな危機感とともに闘いが始まりつつあることを報告。在日朝鮮人も根津さんへの深い共感の思いを語りました。
教育基本法を改悪し改憲を掲げた安倍政権を労働者の団結した力で倒しました。根津さんを包み込む「不起立」の連鎖を起こそうとしている教育労働者とともに、この秋全国から東京に駆けつけ、石原と都教委を倒そうと固く誓った名古屋集会でした。
(投稿/名古屋 M)
(写真 集会参加者は根津さんの決起を包む「不起立の連鎖」を生み出そうと誓った【9月16日 名古屋】)
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週刊『前進』(2312号2面4)(2007/09/24 )
俺たちは鉄路に生きる3 私はこう読んだ
組合員守らぬ腐った労組幹部と対決する
私は鉄道労働者です。
『俺たちは鉄路に生きる3』を読んで私が注目したのは、一つは、シニア制度・外注化阻止の闘いです。この部分を読んだ時は、正直言って重く感じました。組合員の生活もかかった大変な闘いの中での執行部の苦悩が伝わってきました。しかし、原則を曲げず、困難から逃げなかったからこそ闘いに勝利し、現在の動労千葉があるというこの事実は、自分自身が腐らないための教訓として絶対に忘れてはいけないと思いました。
もう一つは、幕張構内事故との闘いです。「事故は当局の責任」と言い切って闘いぬき、当該の組合員を守りきったことは、当時も感動したことですが、幕張支部の現場での職場闘争がどれだけ大きかったかを知り、これこそが自分の職場で実践しなければならないことだと確信しました。
外注化と事故の問題は今、自分自身が直面している問題です。
私の組合の執行部は「外注の低賃金労働のおかげでわれわれの賃金は守られている」と公言し、駅を中心に多くの職場を外郭団体に売り渡してきました。さらに許せないことは、外郭団体の幹部に元組合幹部が天下って、労働者をこき使う側にまわって私腹を肥やしていることです。「困難から逃げて腐っていく」ことの見本のようなものです。
事故が起きても「客から指されないように気をつけよう」と当局と同じことを言うだけで、なんの取り組みもしません。処分反対の動きがあれば「処分を軽くするために今は騒ぐな」と牽制(けんせい)する始末です。事故を起こした本人は、仲間に対する罪悪感などから、その責任をすべて自分で背負い込もうとするものです。そんな時、当該の組合員を労働組合が守らなくてどうするのか? こんな腐った労働組合が組合員を不安に陥れ、新たな事故を引き起こすのです。「闘いなくして安全なし」です。
私の職場も、動労千葉の職場も、労働者が怒っていることに変わりはありません。当局と、当局と闘わない労働組合幹部に対する怒りはふくらむ一方です。その怒りを職場闘争に生かすことができれば、動労千葉のように闘う労働組合をつくることは絶対に可能だと、
『俺たちは鉄路に生きる3』から確信しました。私はその先頭に立って闘っていきたいと思います。
(首都圏・鉄道労働者 藤崎亮)
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週刊『前進』(2312号2面5)(2007/09/24 )
闘う全逓の再生へ 全国の職場からの報告D
10・1民営化−10・22全逓解体に反撃しよう
愛媛
反マル生闘争を復権させ現場の怒りで闘う労組に
11月日比谷で団結つくろう
退職者続出で要員不足に
10月1日の民営化に向けて、職場では会社ごとのレイアウトの変更が行われている。また会社同士の競争をあおり、営業の強制が進められている。「こんな職場はもうたくさん」と、定年前の退職者が続出している。補充はゆうメイトだ。
私は郵便外務員。職場にはその日の担務表が掲示されている。本務者は白、短時間は青、ゆうメイトは黄の名札で表示されている。2ネット(中規模都市に導入された新集配システム。受箱配達と対面配達に分けて、受箱配達をゆうメイトに割り振る)が集配3課に導入され、本務者の白が半分以下になっている。郵便内務は4人に3人がゆうメイト。
「事業の生き残りのため」の掛け声のもと、生きていけない労働者を全国で大量に生み出している。一人ひとりの人生にいったい誰が責任を取るというのか!
現場に諮らず地区労を脱退
一方でJPU本部は、全郵政との統一を前にして、御用組合化を猛烈に進めている。中予(松山)地域では、現場労働者に諮ることなく、10月に地区労センター、11月に平和労組会議から脱退することを一方的に通告した。反戦・平和運動と決別し、戦争推進の片棒を担ぐことを、われわれ現場労働者は絶対に承認しない。
愛媛では10年前からすでに連合一本の運動を進めてきた支部もある。この夏の参議院選挙で民主党の吉川さおりに投票せよと統制をかけ、投票したかどうかチェックを入れるところまで行っている。改憲政党・ブルジョア政党である民主党への投票を有無を言わせず強要しているのだ。
かつてファシズムやナチズムが労働者や中小企業主の味方のような顔をして勢力を伸張させていき、政権を握ったことを彷彿(ほうふつ)させる事態ではないか! 現場を誰が握るかによって、労働組合運動は大きく変わるのだ。
組合が生産性向上運動推進
今年2月に完全勝利した4・28反処分闘争勝利を引き継いで闘おう。
公社と両労組幹部は一体となって、「事業の生き残りのために」と言って生産性の向上にしゃにむに突き進んでいる。生産性向上とは何か? 合理化であり、首切りであり、労働条件の大幅な切り下げではないか! 要するにすべての矛盾、犠牲を労働者に押し付けるということだ。
その結果、多くのゆうメイトが本務者の半分以下の条件で雇用され、本務者とゆうメイトとの分断・差別、本務者同士の競争、ゆうメイト同士の競争があおられている。公社の責任はもちろんだが、両労組幹部の責任は決定的に大きい。生産性向上と労働者、労働組合は両立しないのだ。
「反合、反マル生、反処分」の闘いを今こそ復活させる時だ。闘えば勝てる。4・28闘争や動労千葉、全金本山労組の闘いに続こう。
革命掲げて闘う青年と共に
8月5日、広島において全逓(郵政)労働者交流集会を開いた。大成功だった。
東京のある青年労働者はこの1年間、ゆうメイトの立場で労働条件改善のために仲間を組織し、勤務時間をキチンと守り、規定どおりの作業手順で作業をやり、滞貨を実現することで勝利をかちとったということだ。青年が当たり前のように職場闘争をやり、「労働運動の力で革命をやろう」と言って闘う姿に感動した。
激動の時代というのは、直接にプロレタリア革命が問題になる時代だ。闘いを開始した青年労働者たちは、資本主義の枠内での労働条件の改善ではなく、資本主義そのものをひっくり返す中に自分とすべての労働者の未来を見ているのだということを思い知らされた。そういう立場で職場闘争を闘っているからこそ、労働条件を改善させることもできるのだという確信を持った。
職場闘争は決定的だ。闘いに立ち上がればたちどころに階級関係がわかる。ストライキはもっといい。私たちの職場では、ささやかながらずっと抵抗を続けてきた。その結果、まだまだ労働者が職場で威張っている。労働組合である以上、労働者の怒りや思い、要求を共有して闘うのだ。
10月22日以降もまったく同じだ。闘う労働組合にするために現場の団結をつくっていく。当面の課題はゆうメイトの労働条件の問題と、反戦・平和=改憲の問題だ。ここにとことんこだわって闘っていく。
「学校」拠点に団結広げる
愛媛では9月に入って労働学校を開講した。自治労の仲間とともに青年労働者が中心になり、約半年間準備をした。
労働者の未来を食い物にしようとしている公社や労組幹部に対して、「労働者こそが社会の主人公であり、労働者階級こそが革命の主体である」ということを学ぶ。特に青年労働者にとって決定的な場にしたい。毎回、講義の後は講師を囲み交流会を持つ。そこで地域のさまざまな産別を越えた交流をつくり出し、新たな地域共闘ができれば最高だ。
労働学校で学び交流を深めながら、現場闘争を闘い、職場で、地域で団結の輪を拡大しその仲間が主体的に自ら参加を決意し、仲間に呼びかけて11月労働者集会を成功させたい。
自分たちはこの3年、動労千葉との具体的な交流をとおして、また11月集会での3労組との共闘や国際連帯と触れ合う中で変わってきた。世界の労働者と本当に腕を組み、酒をくみ交わし、労働歌を合唱する中で、「世界をこの人たちと一緒に変えるんだ」という実感がわいてくる。全逓労働者はこういうムードが大好き。11月、日比谷で団結をつくろう。
(平山潤一)
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週刊『前進』(2312号2面6)(2007/09/24 )
資本攻勢&労働日誌2007 9・3〜9・14
全世界で非正規労働者が増加
●世界中で非正規雇用が増加 各国で非正規雇用労働者が増加していることが国際金属労連(IMF)発表の調査報告で判明。(3日)=要旨別掲
●賃金にも非正規雇用の影響 厚労省は7月分の勤労統計調査を公表。残業代は5年ぶり、残業時間は2年4カ月ぶりに減少。平均給与総額も1.9%減と8カ月連続減少。その原因について厚労省は、「労働時間や賃金が低いパート雇用が増え全体の水準を押し下げた」と説明。(3日)
●日航、早期退職前倒し 日本航空は08年度から実施する予定だった客室乗務員600人の特別早期退職を前倒しで実施する方針を明らかに。(5日)
●賃金未払いに民法の請求権時効適用
広島高裁は賃金未払いを不法行為と認定し、民法の請求権時効(3年)を適用。一審判決は労基法の請求権時効(2年)しか認めなかった。(5日)
●自動車産業の非正規雇用27% 自動車総連の発表によると、自動車産業では派遣などの非正規労働者が従業員全体の27%。雇用形態別にみると派遣(9.9%)が最も多い。(6日)
●47都道府県の最賃審が決着 新しい地域別最低賃金額を決める改定作業がほぼ終わった。平均最低時給額は687円に。最高額は東京の739円、最低額は秋田、沖縄の618円。(7日)
●米国の雇用、急激に悪化 サブプライムローン問題で揺れる米で「雇用ショック」。8月の非農業部門の就業者数は4年ぶりに前月より減少した。住宅不振による建設や、製造業などの落ち込みが目立つ。(7日)
●自治労など3単産が「地域公共連合」を発足 自治労、全水道、都市交の3単産による新たな連合体組織「地域公共サービス労働組合連合会」(略称・地域公共連合)が発足。3年後の完全統一への過渡的組織。現時点での組合員数は100万6千人。(11日)
●厚労相、残業代ゼロ法案を「家庭だんらん法案」と強弁 舛添厚労相は法案化を断念した「ホワイトカラー・エグゼンプション」について「家庭だんらん法案」と名付けた。(11日)
●UIゼンセン同盟大会 UIゼンセン同盟が13日まで定期大会。落合会長は組織人員が約5.4万人増え、約100万2200人になったと報告。(12日)
●スポット派遣へ日雇保険 厚労省は日雇い労働者に適用される「日雇雇用保険」をスポット派遣の労働者にも適用する方針を固めた。(14日)
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IMF(国際金属労連)の非正規雇用調査概要
全世界100カ国・2500万人の金属労働者を組織するIMFは、06年と07年に不安定労働の普及状況と労働組合の対応について調査した。
●回答組合の90%が「過去5年間に不安定労働が増加した」と答えた。
●回答組合の3分の2が「不安定労働者の賃金は常用労働者よりはるかに少ない」と答えた。
●回答組合3団体のうち2団体が「自国の企業は正規と非正規の置き替えを進めている」と述べた。
IMFはこの結果について、「企業は利益を最大化するために非正規労働者を雇い、正規労働者の賃金を引き下げている」と指摘している。
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週刊『前進』(2312号3面1)(2007/09/24 )
日本軍による「集団自決」強制の記述削除
沖縄要請団が署名追加 文科省追及
怒りの9・29県民大会へ
沖縄戦での日本軍の「集団自決」強制の記述を削除した高校歴史教科書の検定意見の撤回を求めて、沖縄県からの要請団が14日、文部科学省に追加の約42万人分の署名を提出した。署名数は合計52万7217人分に上った。
沖縄高教組の松田寛委員長、琉球大学の高嶋伸欣教授らは、同省の布村幸彦大臣官房審議官に対して撤回を鋭く迫った。衆議院議員の照屋寛徳氏(社民党)、川内博史氏(民主党)、参議院議員の山内徳信氏(社民党)らが同席し、ともに文科省を追及した。
「伊吹文科相は『検定審議会に政治は容喙(ようかい)できない』と言うが、文科省職員の教科書調査官が作成した意見書が審議会でそのまま承認されたではないか」「審議会では何の議論もしていない。素通りしただけだ。これで中立・公正が担保できるのか。沖縄県民は事実を争っている。皆さんは歴史にしたいのだろうが、沖縄県民にとっては目の前で起こった事実なんですよ」
これに対して、布村審議官はまともに対応できず、「沖縄県民の感情については理解している」などと言いながら、「すべての集団自決に軍の強制があったと高校生が誤解するおそれがある」などと言い放つに及んで、「そんな誤解は誰もしない!」「”日本軍の強制”を削除して、沖縄県民が自主的に死んだと教えたいのか!」「9・29県民大会に来なさいよ」と、怒りが沸騰した。
最後に要請団は、布村審議官の説明ではまったく納得できないこと、なぜ伊吹大臣が出て来ないのか、次は大臣が直接応対すべきだと要求し、撤回するまで何度も抗議に来ること、9・29大会の決議をもって大勢で来ることを宣言した。
(写真 山積みされた署名の前で文部科学省に日本軍強制の記述復活を迫る沖縄要請団【9月14日 文部科学省】)
歴史歪曲許すな都内で全国集会
同日夕、「沖縄戦の歴史歪曲を許さない!全国集会」(主催/平和フォーラム)が東京・社会文化会館で行われ、800人が集まった(写真)。社民党、民主党の国会議員のあいさつのほか、沖縄からのメッセージとして、高教組の松田委員長が発言した。
松田委員長は、「沖縄は戦前・戦中・戦後も、軍事植民地の状態が続いている」として、米軍再編をめぐる今日の動向と教科書歪曲が一体のものであることを指摘した。そして、日本政府が軍事大国化を進めるために「集団自決の軍命」はあってはならないものとし、「日本軍によって」を削ることで「住民同士が勝手に殺し合った」かのようにしようとしていることを怒りを込めて弾劾した。「体験者にとって沖縄戦は歴史ではなく、まだ終わっていない。あらためて『教え子を再び戦場に送らない』決意をもって29日の県民大会を5万人以上を目標に成功させたい」と力強く語った。
集会はこのほか、高嶋琉大教授が「沖縄戦の歴史歪曲と教科書検定」と題する講演を行い、沖縄戦の歴史的事実を行政権力がゆがめることは許されないと訴えた。
(投稿/越野直哉)
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週刊『前進』(2312号3面2)(2007/09/24 )
自治体現場の怒りを行動に
最大の反撃は11月1万結集
民営化に総反乱開始を
革共同自治体労働者委員会
全国の闘う自治体労働者のみなさん。労働者階級の怒りがついに安倍を打ち倒した。この秋は労働者階級が攻めて攻めまくる絶好のチャンスだ。全国あらゆる職場・地域から11月4日、東京・日比谷野外音楽堂に結集し、1万人の労働者集会と都心デモを実現しよう。
プロレタリア革命へ進撃を始めよう
安倍をついにノックアウトした。
参院選で、安倍の戦争と改憲、民営化=労組破壊の攻撃に対する労働者・学生・農民の根底的な怒りが爆発した。これによって、安倍は完全に行き詰まり、ぼろぼろになり、精根尽き果てて打倒されたのだ。「ふざけるな!」「お前こそクビだ」という怒りの声が安倍を突き刺した。
安倍は対テロ特措法延長・日米同盟の危機と重圧に押しつぶされ、無様に政権をほうり出した。
だが安倍が首相在任中に行った歴史的暴挙を忘れてはならない。
「自治労、日教組を壊滅する」「社会保険庁の労働者はゴミ、がんだ。一掃せよ」と尊大に言い放ち、教育基本法改悪と防衛庁「省」昇格、米軍再編法、改憲国民投票法、社保庁解体法、国家公務員法改悪など反動諸法を強行採決の連続で成立させた。首相辞任の際も安倍は「局面の転換」を強調し、自公政権の行きづまりと対テロ特措法延長問題打開の狙いを明らかにした。
後継を競う福田、麻生とも、小泉―安倍政権の中枢で構造改革路線を推進してきた連中だ。安倍にまさるとも劣らない極右・反動だ。「改革」路線続行、対テロ特措法延長を自らの課題として第一に挙げている。
安倍打倒は本格的な労働者の闘いのほんの始まりにすぎない。「生きさせろ!」の叫びは、この秋、労働者階級の総決起となって安倍後継政権を打倒する。民主党・小沢も自民党・安倍と同じ運命だ。
危機にあえぐ日本帝国主義を打倒し、労働者階級が資本家階級に代わって自らの権力を打ち立て社会を変革するプロレタリア革命が今から始まるのだ。労働者階級の怒濤(どとう)の進撃を開始しよう。11月労働者集会への1万人結集を実現しよう。
(写真 自治労大会で「11・4労働者集会に結集しよう」と呼びかける労組交流センター【8月28日 岩手県】)
8月自治労大会で本部の破産あらわ
8月28日〜31日、岩手県盛岡市、滝沢村で第79回自治労定期大会が開催され、前段で行われた青年部、女性部、現業評議会などの総会を含め、全国から結集した闘う自治体労働者は全力で訴え、闘った。
自治労が安倍・御手洗に屈服して戦争推進勢力に転落するのか。それとも「自治体労働者は全国から革命を起こそう!」と総決起を開始するのか。重大な岐路に立つ歴史的大会だった。
革共同自治体労働者委員会は、革命情勢の接近を正面から見すえ、体制内労働運動と決別し、階級的労働運動路線を実践し、職場で「自治体労働者の力で革命をやろう」と訴えて闘おうと、自らの変革と飛躍をかけて決起した。
「労働者の怒りの決起=革命の時代が始まった」「社会保険庁労働者への攻撃に反撃しよう」「『直営堅持』破棄=『職の確立』方針は民営化推進だ」「憲法改悪阻止の先頭に立とう」「地公3単産組織統合=自治労解散に絶対反対、自治労中央本部を打倒しよう」
このように提起した。結論として「自治体労働者は11月集会に行こう! 反撃を始めよう」と熱烈に訴え、11・4労働者集会1万人結集の突破口を切り開いた。
体制内派打ち破る闘う新潮流が登場
自治労大会では、青年労働者が全国の労働者の怒りの先頭に立ち、体制変革を実現する新しい労働運動の潮流を登場させ、既成指導部=体制内労働運動はまったく無力であり、妨害物でしかないことを鮮明に示した。
第一に、全国の自治体労働者が激しい怒りをぶつけた。「本部は闘う方針がゼロ」「『直営堅持』はずして白旗や」と批判が続出した。
第二に、「社会保険庁の労働者への攻撃は、自治体労働者への攻撃。ただちに反撃しよう」という声であふれた。
第三に、「社会的責任を果たす自治労運動をめざそう」という本部スローガンはずたずただ。
中央本部が「社保庁労働者は大反省すべき」「働き方、仕事への向き合い方を変えよ」と絶叫すると、代議員が「ふざけるな! 労働組合は職場の仲間が団結し、権力と闘う組織だ」と真っ向から弾劾した。
地公3単産組織統合方針の第2号議案―U(3分の2以上の多数で成立)に対する2割の反対票、大阪府本部出身の新中央執行委員への大量の不信任票に、現場の怒りの大きさが反映した。
第四に、戦争反対、改憲阻止を掲げて全国90万の自治労組合員がデモで総決起し闘おうという決意がみなぎった。
第五に、提出した修正案を「統一と団結」の名のもとに取り下げた社民系13県本部をのりこえる闘いが始まった。
連合、民主、社民の体制内労働運動では闘えない。戦争・改憲・民営化=労働組合破壊攻撃と正面から対決する自治体労働運動がついに登場したのだ。
最後に、青年労働者の力こそ自治労を変え、未来を切り開く力であることが明らかになった。
青年部定期総会で6・9ワーカーズ・アクションを伝える新聞に「すごい! 圧倒的だ」「社保庁の一時金返納は絶対おかしい!」の声、声、声――。このエネルギーが自治体労働運動の革命を実現する。
『俺鉄3』学習して職場闘争をやろう
8月自治労大会の闘いをとおして、自治体労働者委員会は、階級的労働運動路線に圧倒的確信をもち、革命の足音が職場・労働組合の仲間の怒りと闘いの中に聞こえることを実感した。時代は歴史的な地殻変動を開始している。「世の中は変わらない」「労働者の闘いは勝てない」という敗北主義、それと表裏一体の労働者階級への不信、こうした考え方、あり方ときっぱり決別しよう。
11月集会に向かって訴えるべきことは何か。
第一に、参院選での自民党大敗と安倍退陣は、帝国主義体制が最末期的危機に陥り、労働者階級が権力を握り社会を変える革命の時代が始まったことを示しているということだ。
安倍の次に登場すべきは福田や麻生、小沢ではない。労働者階級である。青年労働者を先頭に始まった「おれたちに権力をよこせ!」の闘いを本格的に推し進めよう。
第二に、安倍が倒され危機を深める支配階級は、労働組合破壊の攻撃をますます強めるが、それこそ労働者階級のチャンスだということだ。
「自分の職場で日々ぶつかる課題や闘いに勝利するために11月集会にみんなが集まり、反撃することが必要なんだ」「職場の団結を全国の労働者の大きな力強い団結、国際的団結にしよう、今こそ反撃に打って出よう! これが11月集会だ」と心から訴えよう。
動労千葉派の新潮流として、体制内労働運動を打倒し、階級的労働運動を職場・生産点から本格的につくり出そう。
第三に、世界の労働者が今闘いに立ち上がっていることだ。アメリカ、韓国の闘う労働者・労働組合と連帯し、国際プロレタリアートの一軍勢としてともに闘おう。
11月集会への組織化に決定的に重要なことは何よりも動労千葉の闘いを学ぶことだ。職場で動労千葉派の名乗りを上げ、仲間とともに『俺たちは鉄路に生きる3』を学習しよう。学習会を開こう。動労千葉の労働運動こそ階級的労働運動だ。組合員自身が語る『俺鉄3』はその実践的教訓が満ちあふれている。
動労千葉物販運動の拡大、「日刊動労千葉」や「三組合ニュース」の活用も有効だ。職場に動労千葉派をつくり出し、動労千葉労働運動を実践しよう。
その上で決定的なことは、資本・当局と結託して闘いをつぶしに来る体制内労働運動との党派闘争に勝ちぬくことだ。動労千葉派の団結で体制内労働運動を粉砕・打倒しよう。
自治体労働者委員会は、自治労90万を動かした夏の自治労大会決戦の地平に確信をもち、11月労働者集会1万人結集の先頭で闘う。ともにがんばろう。
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週刊『前進』(2312号3面3)(2007/09/24 )
自治労中央本部公共サービス論
働こう運動の犯罪性
労働者自己解放の闘いを
自治労中央本部は、岩手大会の08―09年運動方針と当面の闘争方針から「直営堅持」の文字を事前の討論もなくこっそりと削除した。当然のことながら事前の現業評議会総会などで組合員の強い反発にあった。本大会でも「直営堅持」の明記を求める修正案が出され、反対意見が続出した。中央本部は「直営堅持方針は変わらない」と文書回答をしながら、議案そのものは無修正で押し通すという、実にペテン的で許しがたい対応をした。
この一連の動きの中であらためて明らかになったことがある。それは自治労の「質の高い公共サービス」論の問題点と犯罪性だ。
一つ目は、「質の高い公共サービス」論の本質は「住民のためにいい仕事をしよう」という、いわゆる「働こう運動」であることだ。
中央本部は、民営化・委託化攻撃の中で職場を守るためには「いい仕事」をしていることを住民に認めてもらう必要があるとし、慢性的な残業や心身の不調にあえぐ組合員に一層の労働強化を強制してきた。
大会で中央本部は”本部が正しい方針を提起しているのに「いい仕事」を実践していない地域・単組がある”と恫喝めいた答弁をした。職場がなくなるのは組合員の働き方のせいだ、もっと労働の質を高めよというのだ。
二つ目は、「質の高い公共サービス」の議論を進めれば、担い手が必ずしも公務員である必要はないという結論に行き着くことだ。民間委託に大きく道を開く。これは自治労の根本的な転換、軸足の移動だ。
自治労の組合員数は現在、合理化・民営化と市町村合併などで、かつての100万人から大きく減少し、全競労や全国一般を統合しても90万人だ。「地公3単産組織統合」がなったとしても歯止めはかけられない。組合員数の減少は、連合内での発言力低下と政府・自治体当局との交渉力低下に直結する。
民間に委託されても委託先の労働者を自治労に加入させれば、自治労の数と力を維持できるのではないかというのが中央本部の思惑だ。本部役員の権威と保身のために公務員組合員の職場と生活を資本に売り渡すのだ。
三つ目は、「公共サービスの質を守る」ことで自分たちの仕事と職場を守ることができるかのような幻想を今も一部役員や組合員に与えようとしていることだ。
その幻想が典型的に表れたのが大会での補強修正案だ。「質の高い公共サービスを守るために『直営堅持』方針の堅持を」と要求した。これは「公共サービス論」を援用して「直営堅持」を主張する決定的な誤りだ。公務員労働者は「質の高い公共サービス確立」のために闘うのではなく、労働者階級として自らの解放のために闘うのだ。
以上のように、自治労本部の「質の高い公共サービス」論は、実に巧妙で反労働者的だが、そのほころびが見え始めている。どんなに「いい仕事」を実践したところで、その職場に労働者の団結がない限り、民営化攻撃の前にはまったく無力である。現場の代議員の悲鳴のような発言を聞けばそれは明らかだ。
本部は「本当は直営堅持で行きたいのだ。気持ちはみなさんと同じだ」と答弁した。ご都合主義的な使い分けだ。本部は公共民間での組織拡大が進まない現実に焦り、自治労本体の公務員労働者に見放されることを恐れ、ほんの「気持ち」程度に「直営堅持」を付け加えたにすぎない。
動労千葉のように、労働者の立場で考え、団結し、闘おう。全国の闘う自治体労働者は、今秋、職場で闘いを起こし、体制内派を打ち破って11・4労働者集会に総結集しよう。
(自治体労働者/石黒孝)
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週刊『前進』(2312号3面4)(2007/09/24 )
自民党総裁選、支配の危機促進
労働者が革命に立つ時だ
小泉以来の新自由主義的な「構造改革」と安倍が叫んだ「戦後レジームからの脱却」路線に対する労働者・農民の巨大な怒りは、ついに安倍を辞任に追い込んだ。支配階級がどんな手段を弄(ろう)そうと、噴出した労働者階級の怒りを抑え込むことなど不可能だ。
安倍辞任を受け、自民党は総裁選に入った。自民党は、反動の全エネルギーを結集し、支配の立て直しを図ろうと茶番劇を演じている。だが、誰が首相に納まろうと、支配階級の分裂を一層促進し、日帝の危機をさらに促進させるだけだ。優勢が伝えられる福田康夫は、そもそも森―小泉政権のもとで官房長官を務め、自衛隊のイラク派兵を推進し、小泉=奥田路線を最先頭で実行してきた人物だ。青年労働者をワーキングプアにたたき込んできた張本人だ。その対抗馬の麻生太郎は、安倍と一心同体で侵略戦争と改憲の路線を突っ走ってきた極右政治家だ。
福田は、安倍路線の手直しを図るかのように自らを押し出すが、掲げる公約は「改革は続行中。方向性を失うことなく改革の道筋をつくる」というものだ。小泉−安倍路線に対する労働者人民の怒りをなだめすかすポーズを取らなければ支配は維持できないが、かといって日帝に「構造改革」路線に代わる延命の道があるわけではない。福田は、消費税の増税を唱え、自衛隊海外派兵の恒久化を狙う新法制定も叫び始めた。
だが、まさにこれこそ参院選で労働者人民の怒りの標的となったものなのだ。小泉政権以来、労働者は徹底的に搾取される一方、資本はますます肥え太った。生きていける賃金も支払われず、住む場所さえ奪われた膨大な労働者。社会として成り立たないところまで衰退させられた地方の現状。徹底的な収奪と社会保障の解体で、生存すら否定された高齢者。これらへの根底的な怒りが、うなりをあげて噴出するのはこれからだ。
小泉政権が年金改悪を強行した04年、国民年金保険料の不払いが発覚して福田は官房長官辞任に追い込まれた。すでに破産しているこんな人物を引っ張り出さなければならないほど、支配階級の危機は深いのだ。
この中でブルジョアジーは、その内部から超右翼的勢力を突出させ、労働組合解体攻撃を一層激化させて、改憲クーデターに突進する激しい衝動を募らせている。折りしも、サブプライムローンの焦げ付きに端を発した新型の金融恐慌が全世界の帝国主義をどん詰まりの危機に突き落としている。情勢は、プロレタリア革命によって決着を着けるほかにない、歴史的な流動過程に入ったのだ。
民主党は、「対テロ特措法の延長に反対」と言いながらも、米帝との激突を恐れ、早くも国連決議に基づく国際治安支援部隊への自衛隊派兵は認めるという姿勢を示し始めた。こんな民主党に任せても、状況は何も変わらない。
この現実を覆すことができるのは、唯一、労働者階級自らの団結と闘いだけだ。11・4労働者集会こそ、革命を目指す労働者階級が総結集する場だ。支配能力を喪失したブルジョアジーを打倒する時が訪れたのだ。
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週刊『前進』(2312号3面5)(2007/09/24 )
ブッシュ演説で米軍一部削減
占領維持と戦争拡大狙う
9月13日、米帝ブッシュはホワイトハウスからテレビ演説を行い、イラクに増派した米軍の一部を削減することを発表した。だがこれはクリスマスまでに1個戦闘団3500人を削減するというものでしかなく、ペトレイアス司令官が勧告したとおり来年夏までに3万人の米軍を削減するとしても、13万人規模の米軍駐留は維持し続けるということである。
要するに、統合参謀本部や国防総省からの要求で、現在の16万8千人規模は継続することが困難だから3万人程度削減するが、13万人規模はあくまで維持するということである。ブッシュは「大規模な削減は重大な結果を引き起こす」「現地司令官に敵を打ち破るために必要な部隊と柔軟性を確保する」としており、米帝がイラクの泥沼から抜け出すことは不可能であることを示した。
ブッシュ演説は、米国内でのイラク戦争反対の闘いが高揚する中で、ブッシュの増派戦略がうまくいったように見せかけて戦争への支持を取り付けるために行われた。そのためにブッシュは、9月3日にイラク西部のアンバル州を訪問して部族指導者と会談し、その映像を流した。ファルージャやラマディがあり、スンニ派の武装解放闘争が激しく闘われてきたアンバル州で事態が進展していると見せかけようとした。だが、そのもくろみは完全に崩れ、ブッシュが会談したアブデュール・サッタール・アブリシャが演説の数時間前に暗殺されたことを発表せざるを得なかったのだ。
アンバル州で米軍の作戦が奏功しているというのは幻想にすぎない。米軍は、部族指導者などに大量の札束と武器を与えて取り込み、武装解放勢力と闘わせようとしてきたにすぎない。しかしそうした部族は武装解放勢力に対抗する戦闘力を持ってはいない。米帝の増派戦略は、実質的にはただ内戦をあおる政策だけである。
米軍はこの間、サドル派・マフディ軍に対する攻撃を強めてきた。増派戦略の中心となったバグダッドでの作戦は、主にサドル派に向けられてきたのだ。米帝は、「イランがイラクで代理戦争を行っている」と非難をくりかえし、サドル派を壊滅しようと図ってきた。その中でサドル派のマフディ軍とイラクイスラム最高評議会(SIIC)のバドル旅団との戦闘が激化してきた。さらに米帝は今後シーア派にも資金と武器を与える方針だといわれており、シーア派とスンニ派の内戦だけでなく、シーア派内の内戦も激化させようとしている。
米帝は、イラク侵略戦争の絶望的泥沼化と同時に国内での労働者人民の闘いの高揚に決定的に追いつめられている。イラク侵略戦争は、世界経済危機の爆発と一体で、帝国主義侵略戦争の拡大から世界戦争へと向かう世界史的事態だ。これを断ち切る道はプロレタリア世界革命以外に一切ない。
侵略戦争の継続と全中東への拡大を狙う米帝を打倒しよう。臨時国会での対テロ特措法の延長や新法を許さず、自衛隊をイラク・インド洋から撤退させよう。
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週刊『前進』(2312号4面1)(2007/09/24 )
市東さんの耕作地守れ!10・7三里塚へ
“農地法で農地取り上げ”は農業破壊・農民殺しの暴挙
労農連帯の力で大反撃しよう
目前に迫った10・7三里塚全国総決起集会は、9・29ワーカーズアクション、11・4労働者総決起集会と一体で、全国の労働者、農民・人民の日帝・国家権力に対する一大反撃の場である。農業・農民切り捨て攻撃への怒りをたたきつけよう。労農連帯のきずなを固めて10・7に全力で結集し、その力で市東孝雄さんの農地を奪おうとするもくろみを粉々に打ち砕こう。
祖父の代からの耕作地を「不法」と提訴したNAA
成田空港会社(NAA)による市東孝雄さんの耕作権解約許可申請を、堂本千葉県知事が許可した昨年の9・21決定から1年。この攻撃は今や、法や道理を無視してでも市東さんの農地を取り上げようというむきだしの強制収用攻撃として立ち現れている。
成田市農業委員会による申請受理から知事の解約許可までわずか3カ月でほとんど審議もなし。NAAはさらに、勝手に不法耕作地と決めつけた市東さんの耕作地について明け渡し請求を起こした。祖父の代から受け継いできた耕作地を、大事に精魂込めて耕してきたら「不法耕作だ、出ていけ」と訴えられ被告席に立たされる。こんなでたらめな話があるか!
4月23日、千葉地裁で開かれたこの耕作権裁判第2回口頭弁論で菅原崇裁判長は、弁護団の求釈明を禁圧するという許しがたい訴訟指揮を行った。NAAは市東さんに畑の明け渡しを要求しているにもかかわらず、畑の位置特定すらおぼつかない。「被告」にされた市東さんには、「畑の現況と公図がはなはだしく食い違っている理由は何か」など、審理以前に原告に問いただす権利がある。釈明の内容いかんでは、提訴の棄却もあってしかるべき問題だ。
ところが菅原裁判長は原告NAA側に回答を促すのではなく、「求釈明―釈明」のやり取りを禁圧し、いきなり本案(審理の中身)に入ろうとしたのだ。
反戦・反権力・人権の砦=三里塚闘争へのむき出しの破壊者として千葉地裁が立ち現れ、法を自ら破壊して農地取り上げの手先となっているのだ。これは国家犯罪そのものである。
市東さんの農地取り上げで反対同盟を叩きつぶす意図をむき出しにしたことは、三里塚闘争がいまなお日帝・国家権力にとって支配体制を揺るがす革命的反乱の拠点であることを敵の側から告白するものだ。国鉄分割・民営化攻撃を打ち破ってきた動労千葉とともに、三里塚は全国の労働者・農民・人民の怒りの結集軸であり、日帝の存立を脅かす存在なのである。
戦後農地解放の地平転覆狙う「農地法廃止」許すな
「農地法による農地取り上げ」という無法の極みを絶対に許すことはできない。
これは憲法改悪と戦後民主主義的諸権利の破壊を先取りするものだ。とりわけ、戦後農地解放の地平を転覆する決定的な攻撃である。それは昨年春、市東さんへの攻撃が表面化した時、同時に日帝支配階級が「農地法廃止」を打ち出したことに端的に示されている。
焦点となっている市東さんの農地は、1969年の事業認定以来、土地収用法で40年の歳月をかけても収用できなかった。1989年12月、認可から20年で事業認定は失効した。政府も失効の事実を認め、93年段階で収用裁決申請をすべて取り下げた。しかも91年5月、村岡兼造運輸大臣(当時)の名で「2期工事の土地問題を解決するために、いかなる状況においても強制的手段はとらないことを確約する」と誓約している。市東さんの農地は強制的に取り上げることのできないものとして決着しているのだ。
ところが空港公団(現NAA)は卑劣にも旧地主から底地権を買収し(88年)、その事実を耕作者であった孝雄さんの父・東市さんに、そして孝雄さんが継いでからもひた隠しにして、旧地主は何食わぬ顔で市東さんから地代を受け取り続けていたのである。そして今になって、NAAは「オレが地主だ。耕作権を解除するから出ていけ」と言い出したのだ。
これこそ農地法違反そのものではないか! 〈耕作者の同意なき土地の権利売買は無効>であることが農地法に明記されている(第5条)。だが耕作権を解除することは「農地法にもとづいている」などと主張するのがNAAだ。そして、本来農民の利益を守り農業を保障する機関であるはずの成田市農業委員会や千葉県農業会議が、それを追認したのだ。
第1条は農民の権利宣言だ
もとより農地法には「農民を農地から追い出す」権限など書かれてはいない。農地法とは農民の権利、農地を守るための法律として戦後革命期の農民闘争と農地改革の中でかちとられた法律である。
戦前、寄生地主制と呼ばれる収奪と無権利状態の中で苦しめられていた農民は、45年の敗戦で全国の労働組合とともに一斉に立ち上がった。膨大な数の小作争議が各地で闘われ、48年末で農民組合結成数は1万を超え、農地の実力占拠も始まった。
この革命的情勢に追いつめられ、45年と46年の2度の農地改革は実施された。そして52年に農地法が制定されたのだ。農地法第1条(注)は、「農地はその耕作者みずからが所有することを最も適当であると認める」とうたっている。まさに農民が闘い取った権利宣言である。小作農の権利も戦後農地法の下で自作農と同等に保護されてきた。それ故に市東さんの農地も土地収用法でなければ取れず、40年間のし烈な闘いの焦点となってきたのだ。
県と農林水産省(政府)は明々白々の農地法違反にふたをして市東さんから耕作権のはく奪に許可決定を下した。これはすでに農地法の実質上の転覆だ。ここに市東さん農地問題の本質がある。
日帝支配階級が昨年春から改憲攻撃の一環として農地法を廃止しようとしていることと、市東さんの農地取り上げは、まさに一体の攻撃なのである。法体系を破壊する反革命クーデターが、まさに行われようとしているのだ。
耕作権裁判傍聴に集まり改憲阻止と一体で闘おう
農水省は8月24日、農地制度の見直し案を「農地政策に関する有識者会議」(今年1月30日に農水省が発足させたもの)に提出した。そして同会議の検討を踏まえて、今秋にも新しい農地政策をまとめ、来年の通常国会に農地法の改悪案を提出しようとしている。農地法は元号を平成に変えてから実に26回も改悪されているが、これまで第1条については手をつけることができなかった。今回出されようとしている改悪案は農地法第1条の耕作者主義を真っ向から否定しようとしているのだ。
農地法(とりわけ第1条)は、教育基本法、労働法制、地方自治と並んで戦後民主主義の骨格をなしてきた。その農地法の廃止がついに日程に上ろうとしている。戦後民主主義の根幹をひっくり返す攻撃が、農業の分野でも始まったのだ。
市東さんの農地取り上げは労働者への攻撃と表裏一体であり、全人民の問題なのである。
市東さんは7月27日、堂本知事が昨年9月21日に行った「耕作権解約処分」の取り消しを求める行政訴訟を千葉地裁に起こした。千葉県を被告とするこの行政訴訟の提起は、怒りをこめた反撃の開始だ。財産権の侵害が一切の防御の機会も与えられず、わずか3カ月の紙の上の“審理”で一方的に「許可」されるとはどういう意味か。
戦後憲法体系の重要な柱のひとつは「適正手続きの保障」である。安定的に保障されていた財産権をはく奪する場合、権利者の防御権の行使が一切奪われるようなことはありえないのだ。同じ事案で法的に2度の不利益処分を受けることを禁じている「一事不再理」の原則も、現行憲法の重要な権利規定のひとつだ。
市東さん問題はこれら憲法に保障された人民の権利をなきものにするという意味で、あまりに重大な問題をはらんでいる。一連の市東裁判は、憲法問題を問う全人民的な裁判闘争として闘うことが求められている。
市東さんの農地を守る運動を全国に広げよう。この問題は安倍を打倒した労働者、農民の怒りと必ず結びつく。それは労農同盟を築き上げる大きな前進に転化するだろう。そのためにも10月1日の耕作権裁判第4回口頭弁論、10月30日の行政訴訟=市東さんの農地取り上げ違憲訴訟の第1回口頭弁論の傍聴闘争に、万難を排して集まろう。
そして何より、10・7三里塚全国総決起集会を市東さんの農地を守る総決起集会としてかちとり、11・4全国労働者総決起集会を労農同盟樹立・全国農民総決起の大会として日比谷野音1万人結集を実現しよう。
(白川賢治)
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(注)農地法第1条
この法律は、農地はその耕作者みずからが所有することを最も適当であると認めて、耕作者の農地の取得を促進し、及びその権利を保護し、並びに土地の農業上の効率的な利用を図るためその利用関係を調整し、もつて耕作者の地位の安定と農業生産力の増進とを図ることを目的とする。
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週刊『前進』(2312号4面2)(2007/09/24 )
反対同盟大結集を訴え
反戦の原点を貫く 事務局長 北原鉱治さん
日本を戦争をする国にしようとする安倍政権が、全人民の怒りの的になって倒れた。われわれの運動が「安倍打倒」と言ってきた正しさが証明された。
私はかつて海軍で海防艦に乗っていたが、戦争のなかで次々と死んでいく兵士を見て、「自分は何のために3年余も軍隊にいたのか。この戦争は間違っている」と確信した。戦争を二度と繰り返してはならないとの思いで、われわれは三里塚闘争を闘い、成田空港の軍事使用に反対してきた。今日、有事の際には米軍50万人が成田に降り立つことが狙われているが、反戦というわれわれの闘いの原点を再確認し貫かなくてはならない。
今日本は、農業を切り捨てる方向にカジを切っている。耕地のない村の風景、農業のない国のあり方など考えられるだろうか。権力はまたしても、人民を消耗品のように扱い切り捨てようとしている。このことに多くの人が気づき、危機感を抱き始めている。9月8日の農業問題を考える講演集会に多くの人が集まったのはそのことのあらわれだろう。「市東さんの農地を守れ、農業切り捨て反対」という主張が共感を呼び、運動が大きく軌道に乗ったことを感じている。三里塚現地での闘いとともに、国際的視野まで含めて労働者との連帯を広げ、運動の幅を広げていかなくてはならない。
今農民も労働者も、生きることが闘いになっている。私にも20歳代の3人の内孫がいて、彼らとよく話をする。それぞれ正社員で地道に働いているが、そういう彼らにしても仕事の不安を訴えている。まして、パートやフリーター、派遣社員や契約社員の不安感は推して知るべしだ。
40年を超える闘いの歴史の上に、いま三里塚はそうした人びとの怒りと結びつき、飛躍をとげようとしている。
この力で土地取り上げの攻撃を粉砕しよう。きたる10・7現地闘争に全力で結集するよう訴えます。
生き方かけた闘い 敷地内 市東孝雄さん
私の農地を取り上げようと、権力の側がさまざまな卑劣で違法な手口をつかって攻撃をしかけてきている。私はもちろん何があろうと闘いぬく。「大変でしょう」なんてよく言われるが、自分はあくまで自然体。これは生き方の問題だからね。
参院選で安倍政権が大敗したのは、地方の農民の反乱だ。労働者をとことん追いつめただけでなく、農民を切り捨てようとしたことに怒りが突きつけられた。そうしたら政権を放り出してやめてしまったが、われわれにはどこにも逃げ場はないのに、本当にああいう人たちは無責任だ。次々交代した農水相にしても、あれで最終決定権を握っているなんて納得できない。
金をもらって出ていけばいいだろう、ということを千葉県の農業会議で言われたが、あれは思い出すたびに腹が立つ。たしかに昔の農家はまずしかったし、空港側からお金を積まれて出ていった人も多くいる。だけど今農民がこうまで苦しめられているときに、農業を守るべき立場の人がNAAの手先になって「出ていけばいい」と言う。そんなことに「はいそうですか」と従えるか。私にとって農地はすでに身体の一部のようなものだ。完全無農薬でおいしい野菜を届けていることに、誇りをもっている。
これまで労働者と農民が、そして農民同士が分断されていたが、今は一つに結束して闘える時だと思う。話をすることはそんなに得意ではないけれど、「日本農民の名において」なんて大きなことを言えるのも、今農家が置かれている状況を考えたら、本当にそうだと感じるからだ。そして若い人たちがそれにこたえて、立ちあがっている。この連帯の輪をもっともっと広げていきたい。
自分が千葉県を提訴した行政訴訟も始まるし、畑の収穫が終わったと見なされればこの秋、NAAがへの字誘導路の畑の明け渡し訴訟をやってくるだろう。「不法耕作」と訴えられた今の裁判も含めてすべて負けるわけにいかない。多くの人の協力が必要だ。まずは10・7三里塚に集まってもらってこれを大成功させたい。大結集をよろしくお願いします。
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週刊『前進』(2312号4面3)(2007/09/24 )
「農業と食」で講演会
市東さん「農地守る」と決意
9月8日、千葉市で「農政棄民!! でも負けない」と題した講演集会がありました。市東さんの農地取り上げに反対する会が、市東さん問題の背景にある農業の危機、食の危機を考えようと企画した集いです。
150人の参加で会場は満杯。パネリスト、参加者ともに顔ぶれが実に多彩です。
講演者の山下惣一さんは佐賀県在住の農民作家です。私の周りでも「好きな作家です」「すごく生き生きした文章を書く人ですよね!」という反応が返ってくるほど、地道な活動と著作が良く知られた人です。百姓の強さ、したたかさ、その一方で、効率優先社会の中では正当に評価されないもどかしさをストレートに発信し続けています。
山下さんの「農なき国の食なき民」というテーマの講演は、参加者への問題提起の形で進行しました。「農業問題・食糧問題は農民の問題だと思われていますが、本当は消費者の問題です。農民は、自分たちの食料には困らないんですから。それを40年間主張してきたけど、ほとんど理解されていない現状です」
続いて食料自給率の問題。日本では、昨年ついに40%を割り、限りなくゼロに近づいていくカウントダウンが始まりました。大変な事態です。しかし「自給率だけでは食料問題はわからない」と山下さんはたたみかけてきます。アメリカのアイダホ州は自給率200%。でも作物のほとんどがじゃが芋で、住民の食料は何も作っていません。北朝鮮の自給率は公称100%。どんなに食料が不足していても、他国から入ってこなければ数字上は100%です。問題は、自給率が下がっても日本には食料があふれていて、消費者に危機感がないことです。
では日本に農業がなくなってもいいの? 農地はどうなっちゃうんだろう?――山下さんの話は続きます。
「日本の戦後農業は、農地解放からスタートしました。600万農家600万ヘクタールを支えてきたのが農地法です。この農地法に替えて、大規模農家や企業(いわゆる担い手)に有休農地(零細農家の農地)を貸し出す新しい法律ができました。強きを助け弱きをくじく、農地解放以前に戻る動きです」
なるほど、農地法による農地取り上げという、市東さん問題の背景が浮かび上がってきました。
後半の冒頭では、市東孝雄さん自身が「この攻撃に私は一歩も引かない」と、鮮明な決意表明をしました。
「問題の畑は、私の耕作地の4割にあたります。じいさんの代から90年、何の問題もなく耕してきました。おやじの復員が遅れて手続きできず、小作地のままになりましたが、地主が耕作者の意思に反して売ってはいけないと農地法に書いてあります。“耕すものに権利あり”です。20年前から有機無農薬でやっているふかふかの土は、何より私の誇りです。自民党は、農業も農地法もつぶそうとしています。市東孝雄という農民がここにいることさえなくしてしまおうという政策です。一人では何もできません。みなさん、力を貸してください」
市東さんの決意にこたえて、この畑を何としても守らなくては。
「人と農地、食と環境」をテーマにしたパネルディスカッションでは、講演者の山下さん、闘う農民を代表して三里塚反対同盟の萩原進事務局次長と秋田・大潟村の坂本進一郎さん、農業と食を守る消費者の立場から食の安全監視・市民委員会の三宅征子さん、環境を守る立場から残土・産廃問題ネットワークちば代表の藤原寿和さんが発言しました。
思えば昨年7月突然の畑明け渡し通告以来、「とにかく許せない!」の一念で駆け抜けた1年余り。9・8集会は、この運動が力強く前進していることを示しました。
(投稿・北里一枝)
(写真 150人の参加者が講演と発言に真剣に耳を傾けた【9月8日 千葉】)
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週刊『前進』(2312号4面4)(2007/09/24 )
9月12日〜18日
検定審、沖縄戦を「論議せず」
防衛相「一時的撤退やむをえない」
●安倍首相が辞任表明 安倍首相が辞任の意向を固め、首相官邸で記者会見し表明した。11月1日に期限が切れるテロ対策特別措置法に基づく海上自衛隊のインド洋での給油活動の延長に向け、民主党の小沢代表に呼びかけた党首会談を断られたことを受け、「局面を転換しなければならない。新たな首相のもとでテロとの戦いを継続しなければならない」と辞任の理由を説明した。(12日)
●ブッシュ、イラク米軍削減を表明 ブッシュ米大統領は、ホワイトハウスから全米向けに演説し、イラク駐留米軍を来年7月までに一部削減するとのペトレイアス駐イラク米軍司令官らの提言を受け入れる、と発表した。部隊構成は1月の増派前の水準に戻るが、削減人数は明言しなかった。さらなる削減については「成功による帰還」政策を掲げ、情勢に応じて判断するとの考えを示した。(13日)
●検定審小委、議論せず 文部科学省の高校歴史教科書の検定で沖縄戦の「集団自決」(強制集団死)に関する日本軍強制の記述が修正・削除された問題で、教科用図書検定調査審議会の日本史小委員会の委員が「沖縄戦の専門家はおらず、細かいところまで議論できる人はいない。委員会でも意見は出なかった」と述べ、沖縄戦を研究していない委員らによって記述修正が承認されたことを明らかにした。(13日)
●沖縄近海でクラスター爆弾を使用 米軍嘉手納基地で、米海兵隊岩国基地所属のハリアー戦闘攻撃機2機がクラスター爆弾を装着して離陸するのが確認された。約1時間45分後に戻ってきた際、2機ともクラスター爆弾を装着しておらず、沖縄近海で投下した可能性が高い。クラスター爆弾の装着訓練については、嘉手納町議会が05年、訓練中止を求める抗議決議、意見書を可決している。(13日)
●「一時的な撤退やむをえない」
高村防衛相は記者会見で、テロ対策特措法に基づくインド洋への海上自衛隊派遣について「どうしても切れてしまうのであれば中断期間はできるだけ短くなるよう努力をしていきたい」と述べ、一時的な撤収によって空白期間が生じることもやむを得ないとの考えを示した。(14日)
●10月に日本近海で多国間合同訓練 政府は、核兵器など大量破壊兵器(WMD)やその関連物資の密輸阻止を狙った「拡散防止構想」(PSI)に基づく多国間合同訓練を10月13日から3日間の日程で日本近海で行うと発表した。同訓練を日本主催で行うのは04年以来2回目。米豪など前回参加国に加え、英国とニュージーランド、シンガポールが新たに参加する予定。(14日)
●米国防長官「10万人に削減」 ゲーツ米国防長官は記者会見で、イラク駐留米軍の規模をブッシュ政権の任期が切れる09年1月までに現在の16万人超から10万人以下に削減したい考えを明らかにした。来年夏までに削減する増派部隊約3万人と同規模の部隊を引き続き撤退させる計画。また、小規模の部隊を長期的にイラクに駐留させる考えも示した。(14日)
●ジュゴン訴訟、米国法に基づき米に責任
普天間飛行場移設計画が進む名護市キャンプ・シュワブ沖に生息する天然記念物のジュゴン保護を訴え、日米両国の自然保護団体などが、米国防総省を相手に米国カリフォルニア州連邦地裁に起こした「沖縄ジュゴン訴訟」の最終弁論が行われ、結審した。米自然保護団体によると、弁論の中で国防総省側が移設は「日米共同作業」と認め、連邦裁判官は、米政府も独自に国内法に基づく責任を負うとの見方を示した。判決の日程は決まっていない。(17日)
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週刊『前進』(2312号5面1)(2007/09/24 )
全学連大会 11月全国学生1000人決起へ
若き革命家の大隊列が登場
“新井君、友部君に続き闘おう”
全学連第68回定期全国大会が9月15〜17日、東京都内で開催された。中央執行委員会の渾身(こんしん)の議案提起と3日間の激論を経て史上最高の団結を打ち固めた全学連は、9月20日の法大開講日決戦から11・4労働者集会への学生1000人決起に向けて驀進(ばくしん)を開始した。
織田陽介委員長は大会冒頭、すべての参加者に「自らの人生をかけ、新井君・友部君のように闘おう」と迫った。そして訴えた。「革命情勢を客観的に確認するだけでは革命家じゃない。その革命を自分がやるんだという主体的確認こそ重要だ。自分こそが革命のリーダーになって歴史を動かそうという気概だ。それが11・4への学生1000人決起方針だ。全員が革命に人生をかける決断をしてほしい。今までの組織化のイメージをぶち壊し、挑戦的な方針形成に踏み切ろう」
中央執行委員会の議案提起は、安倍打倒情勢をこじ開けた前半期の闘いをふまえ、全参加者に激しい飛躍を迫った。中島敦史副委員長は「議案で言っていることは簡単なことじゃない。みんなが真剣に格闘してほしい。本当に11月1万人結集、学生1000人結集の実現のためにどうするのかを正面から議論しよう」と発言した。
初日から激しいテンションの討論となった。「まだ腹が固まらない」という逡巡(しゅんじゅん)も率直に語られた。
しかし、主体的飛躍をなしとげる根拠がある。それは昨年3・14法大弾圧以来の闘い、安倍打倒の闘いの先頭に全学連自身が立ってきたことだ。「自分たちはそれだけの闘いをやってきた。ここに確信を持とう」「こんな腐りきった世の中、革命やって当然じゃないか」と発言が続いた。
原田幸一郎書記長は「みんなが革命をめぐって真剣に格闘していることに感動している。執行部が革命の展望をはっきり突き出していくことが重要だ」と提起した。
扇動の核心は怒りの爆発!
さらに「クラスやサークル団体、寮でどのように革命を正面から訴え、11・4への丸ごと決起を訴えていくのか」という実践的な討論に入った。直接クラスで訴えるような“模擬クラス討論”も次々と飛び出した。
東北大の学生は「最初から満場一致するような方針だったら出さないほうがいい。最初は『1対100』でいい。100%の方針を出して分岐を作る。そこからしか本当の団結はできない。自分の主張を一切値引きすることなく提起して勝負しよう」と述べた。
織田委員長は「自分自身が本当に怒りに燃えたって訴えきれた時、相手を怒りで燃え上がらせ、団結を組織できる」と訴えた。扇動の核心は怒りの爆発だ。それが同時に自らの怒りを解放し、1000人、1万人の学生を獲得する力を解き放つのだ。
3日間100本に及ぶ発言の積み重ねをとおして、参加者自身の帝国主義への怒り、団結を求めてやまない思い、革命へのあふれるような情熱が解き放たれていった。
内海佑一副委員長が「3日目の全発言の中に革命の現実性がある。参加者が全力でぶつかり合って最高の団結をつくった。この地平を一歩もゆずらず、さらに日々歴史を塗り替える実践に次ぐ実践で、11・4学生1000人決起へ進撃しよう」とまとめた。
役員改選では、富山大学の仲井祐二君を新副委員長に選出、織田陽介委員長を先頭とする新執行体制を確立した。仲井君は「今大会は本当に歴史的な大会だった。1年生を始めとする学友が次々と革命に人生をかける決意を固めた。ここにいる仲間とともに、その先頭に立って、一緒に権力を取っていく闘いをやりたい」と決意表明した。
(写真 全参加者が革命家として全人格をかけて闘う決意を固め、11月労働者集会への学生1000人決起の組織化へ驀進を開始した全学連大会【9月16日 東京】)
三里塚、動労千葉が連帯
大会の来賓として、三里塚芝山連合空港反対同盟の北原鉱治事務局長、動労千葉新小岩支部の佐藤正和支部長、全国労組交流センターの辻川慎一代表、マルクス主義青年労働者同盟の代表、4・27法大弾圧裁判弁護団の河村建夫弁護士が連帯アピールを行った。いずれも、法大決戦を始めとするこの間の学生の闘いへの熱い連帯をこめた素晴らしいものだった。
また、32年の獄中闘争・再審闘争を闘う星野文昭同志、4・27法大弾圧裁判被告の新井拓君、友部博文君から連帯メッセージが寄せられた。新井君は「獄中闘争は誰でも必ず勝利できると実感している。11月集会を目標に保釈・合流をかちとる」と決意を寄せた。
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全学連新執行部
委員長 織田陽介(東北大・理)
副委員長 内海佑一(法政大・U文)
同 中島敦史(広島大・総合科学)
同 仲井祐二(富山大・理)
書記長 原田幸一郎(京都大・法)
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週刊『前進』(2312号5面2)(2007/09/24 )
織田全学連委員長のアピール 3日目
資本家の時代は終わった
労働者階級と共に革命を
安倍を打倒!
労働者の怒りと行動でこの社会を変える時がついに来たんだ、ということを喜びをもって確認しよう。安倍打倒情勢は、ついに労働者階級の時代、革命の時代が到来したことを告げ知らせている。参院選情勢は、根本から社会が腐り果てていることに対する労働者・農民・学生の積もりに積もった怒りの爆発です。
こういうことが全世界で巻き起こっている。戦争と民営化をめぐって、世界中で労働者が立ち上がっている。
参院選前の情勢を思い出してほしい。国会ではとにかく強行採決、強行採決ですよ。そのたびに悔しい思いをして帰ってきたわけだけど、参院選が終わった後、信じられないことが次々起こっている。「ファシスト」と弾劾してきた安倍が靖国にも参拝できない。テロ対策特措法だってどうなるかわからない。労働者階級が情勢決定要因として歴史の舞台に躍り出たということですよ。
だけど参院選をとおした反撃は、あくまで支配階級が設定した選挙という土俵でしかなかった。だから11・4集会から労働者が主導権を奪い取り、労働者が自らの意識的行為によって歴史を動かしていく闘いに入ろうということなんです。
11月集会を動労千葉が呼びかけていることが本当に決定的です。動労千葉は、闘いによって職場支配権を資本から奪い取り、「もうJR資本なんかいらねえ。邪魔なんだ」「労働者がこの世の中を動かせるんだ」と言っている。われわれが「資本家階級の時代は終わった。労働者階級に権力をよこせ」と言い切れる核心がここにある。
職場支配権を奪い返そうと全国で闘っている11月集会派が日比谷に1万人を集め、安倍に代わって登場する。これ自身が革命の始まりです。
大学の支配権
だから学生も、大学の支配権を奪い返すために徹底的に闘おう。法大総長・平林は安倍とまったく同じことをやってきた。だから今「参院選情勢」に震え上がっている。根本的に大学キャンパスは変わっている。そこで今、俺たちが「学生に権力をよこせ」と立ち上がる必要がある。そういう闘いとして11・4集会はあるんです。
「新井君・友部君のように闘おう」というスローガンをめぐって「逮捕・退学を恐れるな」と議論してきた。これは本質的に言って、僕らが何かを捨てるということじゃない。ブルジョアイデオロギーから解放されて、真の人間的自由をつかみ取ろうということなんです。
エリート意識とか、大学間の差別とか、全部ブルジョアイデオロギーなんです。自分を低め、相手も低めて、人間関係まで奪われている。学生の団結を破壊し、分断して、学生を競争させないと資本が延命できないからこういうイデオロギーがあるんだ。だけど、こんなブルジョアイデオロギーなんか、俺たちにはもういらなくなったんですよ。ブルジョア的な生き方とか未来なんか、もうないんだから。今われわれは団結へ人生のかじを切ろうとしている。
資本と闘い、大学当局と闘う中で、団結を拡大・強化していく。本当の人間関係を取り戻し、自らを人間として取り戻していく。そうすれば必ず勝てる。安倍だろうが、麻生・福田だろうが、あのくだらねえ公安警察だろうが、人格的に凌駕(りょうが)してぶっ飛ばせるんですよ。「新井君・友部君のように闘おう」「団結の究極の拡大が革命だ」と言ってきた中には、そういう人間的高さがある。そしてこの闘いの中から国家権力をなぎ倒し、いつまでも資本主義にしがみついている支配階級をなぎ倒す力が生まれて来る。
11月労働者集会への学生1000人決起をなんとしても実現しよう。
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週刊『前進』(2312号5面3)(2007/09/24 )
法大被処分者の発言 2学友とり戻せ
怒りと団結あれば闘える
東京拘置所にいる新井君・友部君の2人に代わって発言したい。この瞬間も2人はあの東拘に閉じ込められている。僕は自分の体の半分が東拘に捕らわれているという気持ちでいっぱいです。
議案の「新井君・友部君のように闘おう」という提起は、すごい提起だと思います。
なんで彼らが獄中に閉じ込められているのか。友部君に関しては、僕自身が獄中に追いやったというところがある。
友部君が退学処分になる過程がありました。大学職員と接触したことを「暴力行為」と言われた。彼は、最初は謝って退学処分を避けようとしたんです。彼は「退学処分になったら負けだ」と言った。僕は「退学処分になったら勝ちなんだ」と言いました。彼は「それはきれいごとだ。うまくやって大学に残って、キャンパスで一人でも多くの学生に訴えたほうがいいんじゃないか」と、最後の日まで悩んでました。僕は「君は平林なんかに謝って自分にウソをついて生きていくのか。当局に謝ったら一生下を向いて生きていくことになる」と言いました。彼は「そのとおりだ」と決起して今に至ってるんです。
彼は、退学処分を受けた後に言いました。「自分は学館も奪われ、学籍も奪われた。もう失うものはない。あとは力いっぱい法大当局と闘うしかない」と。
みなさんも就職とか単位とか、逡巡(しゅんじゅん)があると思うんですが、友部君も一緒だったんです。だけど彼を立たせたものは怒りだったんです。「あんなやつらに謝ってたまるか」「平林なんかに謝ってたまるか」。ここなんですよ。
参院選で安倍が打倒された。労働者は怒っている。学生もみんな怒ってる。そして、みんな僕らのように闘いたいと思っている。だけど闘い切れてない。そこをどう突破していくのかが、今大会の核心問題です。
やっぱり怒りなんですよ。大学当局が恐怖しているのは、怒りなんです。その一点で学生は決起するし、新井君、友部君も、僕らも決起している。でもスーパーマンのようにということじゃない。自分の怒りと確信、そして仲間との団結があれば誰だって闘える。
逮捕・起訴は確かに怖い。しかし、そこを突破した時に自由がある。獄中闘争は誰にでもできることを2人が示してくれている。彼らを直ちに取り戻そう。検事と裁判長がやっている茶番をぶっ壊すような裁判闘争をやろう。それをキャンパスにどんどん環流し、11月学生1000人決起につなげ、大学キャンパスの力関係を変えよう。
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週刊『前進』(2312号5面4)(2007/09/24 )
各大学の発言
腐りきった大学ぶっ壊す
全員が時代のリーダーに
●広島大・初参加
俺は、2人に1人がフリーターだと言われても、1人になって助かろうなんて思わない。2人が団結して、こんな社会を変えるんだ。前の広大学長は「学生は商品だ」と言った。ふざけんな! 学生をなんだと思ってるんだ。こんな腐りきった大学なんか全部ぶっ壊したほうがいい。
●首都圏A大・初参加
自分の大学は、法大からすぐです。いつでも呼んで下さい。逮捕・退学が怖いんじゃない。怖いのは、自分の弱さにくじけて立ち止まること。自分の大学は、全員オルグしたらちょうど1万人です! 合計2万人です!
●東北大
革命的情勢が目の前にあることに確信を持とう。この情勢に見合った方針を出せるのかどうかが問われている。拠点大学はもちろん、一人大学でも、自分の大学から100人、200人出す、その力でストライキやるんだというダイナミックな方針を持つことだ。
●京大
みんな「京大に来たらなんかあるんじゃないか」と思って入学した。だけど、今の京大のどこに真理があるのか。2000万人の労働者が「生きられない」「生きさせろ」「権力よこせ」と立ち上がっている。動労千葉が闘っている。法大生が闘っている。これが真理なんだ。これをごまかそうとするような学問は、一握りのブルジョアジーのための学問なんだ。当局は「真理の探究」とか「卓越した知」とか掲げてるけど、奥田や御手洗、資本家どもが国際競争に勝つための学問をやれと言っているだけ。この京大に革命の旗をぶっ立てることが決定的だ。学生が労働者階級の中に真実があるんだと見抜いて立ち上がったら、資本家どもの最後の支柱をたたき折ることができる。
●東北B大
「逮捕・退学、処分を恐れず闘おう」という提起に対して、「どうやって腹を固めたらいいのか」という発言がありました。この場で「決意しました」と言ってやれるもんでもない。実践する中で突破できると思う。私が訴えたいのは、すべては法大にあるということ。自分は法大に4回行きました。その中で団結して闘う意味をつかみ、腹をくくって、自分が変わった。逮捕や処分は私も怖い。だけど法大に行けば吹っ切れる。「法大に行こう」――これが答えだと思います。
●法大現闘団
法大の学友会廃止攻撃をめぐって、ある学生は「大学側と話し合っても何も変わらない。闘うしかないと全学生が思っている。あとは決断なんだ」と言っています。その決断を促すものは何か。それは、資本主義社会が根本的に破産していること、労働者・学生が本当に社会の主人公になる以外に解決の道はないということを示すことです。それは11・4集会の内容そのものです。11・4への法大生300人の決起こそ、法大決戦を爆発的に前進させる力です。
●法大・被退学処分者
法大での激突には革命運動の核心、学生運動の核心がある。日帝はあらゆる物量を投入してたたきつぶそうとしている。これに対して、一人ひとりの全人格をかけ、その存在と闘い、学生の団結をもって対決すること、自己の中にあるブルジョア的なあり方と根本から決別することが問われる。これをやりきった時、およそ麻生や福田、御手洗、小沢なんか問題にもならない。われわれこそが時代のリーダーなんだ、そういう人格を次々と生み出してきたのが法大決戦だ。本大会で3・14以来の全攻防にわれわれは勝利したと宣言しよう。これからが法大決戦後半戦です。腐敗した当局、国家権力をなぎ倒して、法大生が権力を取る攻防に突入しよう。
●法大・被退学処分者
処分とか退学で何かを失うということじゃない。そこから何かが始まる。当局と僕らとどっちに展望があるのかを学生は見ている。安東(学生部長)なんか、研究室の前に三つも四つも監視カメラを付けて、毎日、警備員に迎えに来てもらって裏口からタクシーで帰ってる。僕らは、腹くくって毎日キャンパスに登場して、学生とガンガン討論してる。どっちが勝ってるのか、どっちが世界を獲得するのか。こうした中で法大の1年生が「攻撃は激しいほうがいいんだ」と言い切って決起している。これが革命の始まりなんだと思います。
●京大
自分も心から団結できる仲間を求めて大学に入り、寮に入った。そして今大会で「一緒に革命めざそう。一人の仲間も裏切らない社会を作ろう」と、次々と仲間がアジっていることに腹の底から感動している。本当に革命が手の届くところに来ていると感じます。それは客体情勢もあるけど、ここにいる革命家の精神、執念にこそ革命の展望があると感じるからなんです。
●大阪市大
この3日間の大会は本当に大感動です。一緒に来た仲間がここまで決意していると思ってなかった。そんなこれまでのナンセンスな自分を、この大会はぶっ壊してくれた。
●東北大・議長まとめ
この大会をとおして、みんな変わった。退路を断って闘う決意を固めた。これを実践することが肝心。実践すれば必ずいろんな壁にぶつかる。つらいですよ。しかし、ぶつかって、ぶつかって、それをとおして絶対に団結をつくれるんだということに確信をもって、11月1万人結集、全国学生1000人決起に向かって驀進しよう。
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週刊『前進』(2312号5面5)(2007/09/24 )
法大弾圧裁判 “調書はデタラメ”
公安刑事を弁護団が追及
4・27法大弾圧裁判の第2回公判が9月14日、東京地裁刑事第18部(福崎伸一郎裁判長)で開かれた。4・27法大弾圧とは「不当処分撤回 独裁者=平林総長打倒」を掲げた集会を圧殺するために、法大当局と警視庁公安部が虚偽の「暴行」をねつ造して新井拓君、友部博文君を逮捕した事件だ。
東京地裁には、第1回公判に続いて多くの法大生、友人が集まった。法大当局が恥知らずにも傍聴券配布所に並んだが、学生側の怒りと傍聴者数で圧倒し、一枚の傍聴券も渡さなかった。
第2回公判には、逮捕現場の実況見分調書を作成した2人の警察官、警視庁公安一課の中村潤、藤井俊裕が証人として出廷した。
検察側主尋問に続き、河村健夫弁護士、藤田正人弁護士が反対尋問で、鋭く2人の公安刑事を追及する。その中で、写真では明らかに「左腕」をつかんでいるのに調書の記述は「右腕」となっていたり、メモも取らずにあいまいな記憶でデタラメな記述をし、訂正をくり返しているなど、公安刑事の調書作成がいかにいい加減なものであるかが暴露され、傍聴者の怒りを呼び起こした。
続いて4月27日当日、友部君が逮捕される姿をビデオ撮影していた法政大第一学生課主任の猪脇(いのわき)和夫が証人として出廷した。
猪脇は3・14法大弾圧以来、学生弾圧の先頭に立ってきた極悪職員だ。闘う法大生を連日ビデオ撮影してきた猪脇の顔を見ただけで被告人、傍聴者の怒りが煮えたぎる。
猪脇は、SDカードに記録された映像は「私が撮影したものです」と証言した。次回公判で弁護側が反対尋問を行う。
最後に新井君が裁判長に要求した。「猪脇が撮影した証拠ビデオを自分たちは見ていない。このままでは次回公判での反対尋問はできない。公判準備のために拘置所の中でビデオを閲覧・検討させろ」。当然の要求だ。
傍聴者の怒りは頂点に達している。「警察があんなにいい加減に調書を作っているのかと驚いた」「ウソつき猪脇が『良心に従って……』などと宣誓する姿は絶対に許せない!」と総括集会(写真)で語られた。
次回公判は9月28日(金)。傍聴闘争へ。
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週刊『前進』(2312号6面1)(2007/09/24 )
労働者1万人結集へ
物ダメ・スト超勤拒否闘う 全逓 山村庄二
職場で闘う団結をつくろうと、ビラまき、局前アジをやりました。一歩を踏み出したことで、もう進む以外にありません。行動したことで、もはや中途半端な態度を職場の仲間に見せることはできません。本当の信頼を勝ち取り、闘いを組織できるかは自分自身の飛躍にかかっています。
そのためにも10・1郵政民営化に「絶対反対」で闘いぬきます。民営化になろうと、現場からの総反乱で無効にしてやろうと思います。私は組合権力をとり、闘う全逓魂を爆発させたい。
物ダメ・ストライキ、超勤拒否やるぞ!
革命牽引する1万人なんだ 東京 みのむし
私は今まで1万人1万人と言われるたびに、何で数にこだわるのかがわからず、正直なところ嫌気がさしていました。「今年こそ1万」と言われても気持ちは乗りませんでした。
でも先日、何故1万人なのか?と提起された時に「その1万人は革命を牽引(けんいん)する1万人なんだ」と言われて頭の中がスッキリしました。「そうか、1万人は全体数の1万じゃなくて、その1万人の周りには何十人、何百人って人がいて、その人達と革命を一緒にやっていく事なんだ」って思えたのです。
11月集会は革命を牽引する(している)世界の労働者が集まる集会なんだと。そういう説明をして誘いたいと思います。そして来てくれた人と、11月集会のあともしっかり繋(つな)がって革命へLet s Go(前進)したいと思います。
仲間と怒りを共有し行動へ 教労 藤野奈々
職場はみんな「忙しい」ばかりだけれど、その中でも、もっと仲間と話をしたい。
話をして、今の社会への怒りを共有したい。そして一緒に行動したい。
私たちは奴隷じゃない。教育労働者は国家主義の手先じゃない。
もう体制内で生きられない 看護師 築城果歩
今まで闘うふりをしてきた組合指導部が、私達が非和解で使用者と闘いだしたら、組合員の前で弾圧してきました。それを目の当たりにした組合員が怒りだしました。
もう体制内で闘っていても生きられません。だから11月集会なんです。
誰かがどうしてくれるものではなく、私達一人ひとりがこの世の中を動かしている主人公です。あなたも、そのひとりなんだ、団結して一緒に闘おう!と訴えたいです。
福祉は崩壊!革命しかない 福祉 安田大
安倍を打倒したのは、労働者の怒りだ。
介護現場では賃金の安さ(平均的労働者の賃金の半分)から、どんどん人手不足になり、労働強化で夜勤はどんどん増える。その中でストレスがたまり虐待。日本の社会福祉はもう崩壊している。革命しかない。 11・4は職場・地域から怒りを結集して団結して1万人デモだ。
労働者の誇りを取り戻そう 全逓 中原翔
民営化を控え、職場は労働強化、不当な締め付けがはびこり、人間らしく働けない状況だ。すべては破綻(はたん)した今の資本主義と、それを擁護する労組指導部に責任がある。
こんな状況を打破しよう! 安倍を病気にさせたのはボクたち労働者の闘いだ。安倍だけじゃなく、今の国家体制そのものを病気に、そして死に追いやろう。そこに労働者の未来がある。
職場から闘おう。労働者の誇りを取り戻そう。社会、資本主義、そして組合指導部。その他あらゆる所への怒りを闘いにしよう。その力で11月1万人集めよう。
1万人集まれば何でもできる。革命をブチ抜ける。そして未来をつかめる。それを目指して闘っていきたい。
私が革命訴えずに誰が言う 自治体 高瀬凛
11月へ向けて、自分自身でチャレンジしたいことがあります。ひとつは、自分自身が隣に座っている仲間を本当に革命の主体としてとらえることができるのか。ふたつめには、自分自身がどこまで変革できるのか。
今、11月を前に安倍は労働者の怒りの力で打倒されました。この右も左も大流動情勢の中で、大衆(労働者)の意識が大きく変わっています。
こうした中で「活動家」の私の中に職場の労働者を本当にすえきれなければ、大衆の決起にまったくついていけない阻害物にしかならない。逆に仲間を信頼して、「革命やろうよ。11月に日比谷に行こうよ」と、掛け値なく言い切れた時に、99%は勝利していくと思います。
「11月大結集運動」は、単なる人寄せや、友人の拡大ではありません。動労千葉労働運動で、資本や体制内労働運動と折りあいつけずに闘う、1万人の総決起です。理屈ではなく、労働者が人間らしさと団結(絆)をとりもどすことですから、すべての労働者が立ち上がる主体なんです。
しかも、私自身は体制内労働組合から「除名」までされている人間です。組合本部は民営化を丸のみして延命を図ろうとしている。このチャンスに、私が体制内労働運動の打倒と革命を訴えなければ、誰が言うのか!
民営化と団結破壊には、処分・弾圧をおそれず闘います。1万人の大団結ができれば、個別の処分をはねかえす力にもなります。残り1カ月半、頑張ろう! 待ってろ! 新総理大臣! 労働者が天下とるぞ!
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団結の力は想像以上闘ってよかった! 合同労組LUF T・M
株式会社A(食品容器メーカー)のある工場で火災をきっかけとした工場閉鎖計画が突如明らかになりました。その工場で働くBさん(合同労組LUF組合員・20代女性)は、工場閉鎖を撤回させるため、現場の労働者とともに組合を結成することを決意。すぐに有志が集まって「合同労組LUF・A分会」を結成。社長にその通告を行い、「工場閉鎖の撤回」を要求して闘いを開始しました。
交渉は最後まで全員参加の大衆団交で行いました。会社が協定書を破って突然の異動辞令を出した時には、分会全員で怒りのストライキを闘いました。スト中に会社はさらに協定を破って機械(金型)を搬出したので、組合は商材を出荷するトラックを止めて実力で金型の返還を要求しました。駆けつけた警察に対しても毅然と対応し、最後には金型を返還させることに成功しました。このストライキで組合は、団結の力を強烈に自覚し、最高の勝利感をつかむことができました。
組合はその後も粘り強く会社と交渉を行い、工場閉鎖を認めたうえでの和解交渉でも、十分納得できる合意和解金を会社に提示させることに成功しました。離職理由も「会社都合退職扱い」である「退職勧奨」とすることができました。
残念ながら工場復旧を実現することはできませんでしたが、最後まで団結の力を徹底的に信頼して闘ったことで、本当に納得できる和解が実現できました。今私たちは達成感でいっぱいです。
争議に突入する時には、当然ながら敗北することも想定しました。しかし、仮にそうであっても、「今度また同じようなことがあったら、もっと闘おう」と決意できるように闘うこと、そのためにも執行部が代行主義的に闘うのでなく、現場の労働者が団結して主体的に闘う争議にすることを心がけました。この争議を闘ったことが労働者の“次の自己解放闘争を闘う強い自信”になれば、これこそが勝利だと考えたのです。この将来から逆規定した方針の結果、想像以上に素晴らしい勝利をつかむことができました。
“団結の力を徹底的に信頼して闘えば勝てる!”今私たちは確信を持ってそう訴えることができます。
労働者は必ず決起する! 11・4に1万人を結集させるためには、なによりも職場の仲間と本気で格闘して団結をつくりだすことです。その団結を武器に職場で闘いを開始することです。
11・4から始まる労働者階級の大反撃を実現させるためにも、私たち合同労組LUFは、争議の成果を継承・発展させて闘っていく決意です。
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青年労働者が牽引し勢いある9・18集会 東京北部 田中洋子
東京北部で動労千葉のような闘う労働運動をめざす四つの労働組合が呼びかけ9・18東京北部労働者集会が開かれ、70人が参加しました。青年労働者が先頭でひっぱった勢いある集会でした。
主催者の青年労働者が「俺たちの力で安倍を打倒した! この集会で、労働組合がもっている力をつかんで、職場にもって帰ろう!」と宣言。
動労千葉の田中委員長から講演を受けました。「闘う労働者が歴史の前面に出る時代がやってきた。だからこそ、自分たちの中でも古いものと新しいものがぶつかりあっている」と指摘し、「この情勢の中で労働者階級の怒りが爆発しないはずがない。一人ひとりが火付け役になろう!」と提起されました。
医療や交通運輸などの労組から職場報告。「職場の団結で、委託化を阻止した」「規制緩和絶対反対で闘う」など、みんな同じ敵と闘っているんです。自治労の現業労働者は「民営化は正規職員を首切りや非正規にし、すべてをもうけの対象にして過重労働や安全軽視の状態をつくり出すものであり、絶対反対」「闘わない自治労の中で私は闘います!」と宣言、とても頼もしかったです。
また、職場で合理化反対を仲間に呼びかけて闘った青年労働者が「闘いの中で“ひよっちゃえ”とささやくもう一人の自分がいた。その自分とどう向き合っていくのかが問われた」「いきなり職場で革命を語るのはむずかしい。でも職場における矛盾を探し、こんなのおかしくない?って仲間に訴えていくことから始めたら、それは必ず革命を語るところにつながっていく」。ほんとにそうだなあと思いました。
9・29ワーカーズアクションの呼びかけをした青年が「今はチャンス(安倍打倒=労働者の怒り)、チャンス(ワーカーズアクション=青年労働者の決起)、チャンス(29日の沖縄県民大会=沖縄との連帯)ですよ! ここでリーチ(革命)しましょう!!」と意気揚々と語ったのは最高!
集会に参加した仲間、来れなかった仲間を9・29ワーカーズアクションや11・4労働者集会に呼びかけて、自分の職場で闘いながら一緒に革命をつくっていくんだなと思える集会でした。
(写真 「困難に直面した時こそ労働運動の力が試される、逃げるな」と熱弁を振るう田中委員長【9月18日 東京北部労働者集会】)
自分が立てば仲間も変わる 民間 岸辺晴也
9・18東京北部労働者集会にソウルワーカーズが加わった事で、北部はもっと前進するよ。三里塚のメッセージはびっくりした。今まで参加した北部3労組の集会ではなかったからね。
Aくんの「チャンス・チャンス・チャンス」は笑えた! Bちゃんの発言も、良かった! 「隣の仲間と団結する自分と“ひよっちゃえよ”と言う自分」なんてBちゃんでも思うんだね。
一日たってじっくり考えた。ひよりそうな自分を奮い立たせ、自分の思ってる事を職場の仲間に話してみる! 9・29と11・4集会を職場集会でアピールします!
この集会で「今ここに集まってくれた人達なら世の中変えられる!」と思ったよ。ある人は「集会あるからと連れて来られました。もっとゴリゴリした話だと思ってたけど、そんな事ありませんでした。次の9・29も行きます!」と目を輝かせて言ってた。
Cくんが職場報告で、「闘わない本部委員長に対して2年ごしの春闘を今から決戦化して支部の団結つくる!」「9・29池袋集会と同時に沖縄集会があります!」とアピールした事がなによりもうれしかった!
田中委員長講演、北部4労組と自治労の職場報告を聞いて、確実にみんなの意識が変わったよ。「自分が立てば仲間はついてくる! 9・29と11・4で革命を起こそう!」
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全学連大会に参加して
真っ向勝負を実現した討論 関西 松本スズキ
全学連大会に参加しました。今回はスゴかったです!! 3日間、本当に真剣勝負で討論し、苦しさも怒りも展望も全部吐き出して、最強の団結をウリァッ〜って感じでつくり出した大会でした。
一人の真剣な提起が次の人の真っ向勝負の応答を引き出す。なかなか本音を言えなかった人も、この熱い議論に獲得されて悩みとそこからの飛躍をしぼり出す。初参加者の革命への決意によって古い、あいまいな自分は打ち壊されました。その後に残ったのは仲間への信頼と団結でした。
労働者がありのままの労働者でいること、学生がありのままの学生でいることが、この情勢では最も革命的。ならば全ての人は本質的に革命家。自分が相手を信じきれば、どんな経過をへても必ず革命で一致して団結できる。これが今回の大会でつかみきれました。
11・4日比谷に学生1000人集めたら、全学連は本当に「第2の動労千葉」になれる!!
キャンパスで、クラスで、サークルで、寮で、街頭で革命の嵐をまき起こそう。
仲間への信頼と団結こそ力 東北大 霧島岳人
9月12日の「安倍辞任の意向」というニュースを聞いて、これは面白い情勢になってきた、と胸が高鳴った。敵はこの情勢をどう見ているのだろうと思い、翌日、産経新聞を買ってみると、1面に「絶たれた最後の望み」と書かれていた。敵も労働者階級の怒りに白旗を掲げ、負けを認めているのである。勝てる情勢が到来したと思った。
しかし、自分は全学連大会に行くことをためらっていたし、説得されて大会に出てもあまり自分の考えを言えずにいた。周りの仲間が素晴らしい内容の発言をしているのを見て、自分のふがいなさを恥じ、悔いた。悩んだ末、自分には「人間不信」があるのではないかという考えに至った。これまで共に生き、闘ってきたはずの全国の仲間を心の底では信じきれていなかったのである。仲間には本当に申し訳ないと思っている。
しかし、織田委員長は「絶対に裏切らない」と言った。このことを大会内でぶつけたら、他の仲間も裏切らないと言ってくれた。これは正直うれしかった。自分の周りには団結できる仲間がこんなにいて、しかも互いが強固な団結で結ばれているのかと。しかも皆、革命への強い意志を持っている。彼らとともに闘えば勝てると確信した。
全学連の団結には革命の現実性がある。社会に怒りがあふれ、全世界で労働者の決起が始まっている。全学連が300万学生の先頭に立って革命をする情勢が成熟している。学生は今すぐ結集し、9・29ワーカーズアクションから11月集会、革命へ突き進もう。
革命家は人間と同じ意味 京都大 K
みんなとの討論を通して、かなりつかみました。激動の時代だからこそ、団結だけが信じうる唯一のものだってこと。団結は、たたかって、拡大していく以外には存在できないってこと。生きるためには、誇りをもって生きていくためには、たたかい続けるしかないってこと。だから、今11月集会や全学連大会としてはじまっているこの団結は、世界全体に広がっていくしかない。
「新井君、友部君のようにたたかおう」というのは、わざわざ退路を断ってたたかうことではなく、そもそも退路なんかないってこと。なぜならこの時代、自由に生きるためにはたたかって団結して、最後は勝つしかないから。このプロセスの中でだけ、自由ははじめてその正体をあらわす。
動労千葉は、鉄道――この徹頭徹尾、帝国主義的なもの――を逆手にとり、ほんとうに人々の自由のための手段にしてしまおうとしている。世界全体で同じように労働者はたたかっている。
だったら、私たち学生は、大学――この徹頭徹尾、帝国主義的なもの――を森羅万象をワクワクしながらみきわめる、人間の社会の真の歓びのための大学として取りもどそう。
本来自分たちのものであるのに、一度も自分たちのものであったことのないものを、すべて「取りもどす」。これが革命だと思う。だとしたらこの時代、革命家は、人間という言葉と同じ意味だと思う。
だから、いっしょに革命家になりましょう、というか、自分が実は革命家なんだってことに気付いて、11・4は日比谷で会おう!
激論して突き抜けた3日間 ジョン&まりも
まりも 今回の大会どうだった?
ジョン 全員に突きつけられる議案の内容だったから初日の発言が重かったよね。この社会に対する怒りを表現しようと、怒りの発言が多かった。ぼくは無理やり怒ることはしなくて、怒ることより楽しさを表現しちゃうんだよね。
2日目は重い空気をどうするかってことで試行錯誤した。それでみんな夜の討論で決断したよね。3日目にようやく突き抜けた。何が突き抜けたかってやっぱ団結なんですよね! 仲間を信頼するっていう。
ま みんな団結を求めてるんだよね!
ジョ 絶対裏切らない仲間がいるという団結が強固になった。全学連という一つの強固な岩ができたって感じ。権力には絶対崩せない強固な岩ができたよ!
ま 仲間・信頼・団結これだよね!! これからの全学連はどうなる?
ジョ 組織拡大まちがいなし!
ま ちょっと前はアクティブな人が全学連にくるって感じだったけど。今は人を信じれないとか、そういう人も来るようになった。うちらが団結を言い始めたし、そういう人の心をつかむことができる組織になったってことだよね。
ジョ 烏合(うごう)の衆じゃだめ。仲間がほしい、なやみを共有できるだけの組織だったら民青と同じだ。全学連がそういう組織ではだめ。自分の話を聞いてくれそうな人、意識が高い人しかオルグしないというのはだめ。すべての人にすべてをぶつけていく。
学生は自分の考えを持っている。それが右寄りか左寄りか、単にそれだけなんだよね。それをどう極左のうちらが獲得していくのかということ。
ま 団結だよね!
ジョ 団結しか生きていく道がない!
ま&ジョ そういう強固な団結がつくられた大会だった! 団結すれば何でもできる!! 11月1万人結集に向けてばく進していこう!!
自分の進む道を確信した! 東京 平森百牧
9・15〜17初めて全学連全国大会に参加した。1日目会場前にいる公安に足がすくみ、その場から逃げ出そうと思い、後ろを振り返った。だがそこには心を一つにし、会場へ、そして革命へと突き進んでいく同志の姿があった。「自分の進む道は一つしかない」――私はそう確信するに至った。
全学連大会3日間を通して、資本主義の醜さ、そして革命の必要性を改めて思い知った。2人に1人がフリーター、自殺者3万人という事実がある中で、どうして指をくわえて傍観していることができようか。我々の進む道は、一つしか残されていない。
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