ZENSHIN 2007/05/21(No2295 p06)
|
週刊『前進』(2295号1面1)(2007/05/21 )
戦争と改憲の安倍をぶっ倒せ
青年労働者と学生を先頭に6・9大集会・デモへ
改憲投票法強行に1000人の怒り
(写真 改憲投票法案の参院本会議採決強行の14日、安倍政権の相次ぐ暴挙とそれに屈服・加担する民主党への怒りに燃えて全国から1000人に達する労働者人民が国会前を埋め尽くした。そして、「労働運動の力で改憲を阻止するぞ」と戦闘宣言を発した)
5月14日、4大産別を始めとした労組を破壊し戦争に突き進む改憲投票法案の参院採決強行に対して、労働者人民は国会前に大結集して闘いぬいた。採決は強行されたが労働者人民はこんな悪法を絶対に認めない。安倍政権との全面激突はこれからだ。
自治労・日教組本部や連合中央の完全な闘争放棄をうち破り、議会内野党の翼賛化をうち破って、労働者の階級的団結の力、労働運動の力で改憲投票法と改憲攻撃を粉砕しよう。青年労働者と学生を先頭に6・9代々木公園に大結集しよう。
声を限りに「採決やめろ!」
14日、改憲投票法案の採決をなんとしても阻もうと、全国から労働者人民が国会前に集まった。その数は1000人に達した。警察の不当な弾圧をはねのけ、朝9時半から反戦共同行動委が決起集会を開いた。
冒頭、主催者あいさつに立った北島邦彦・杉並区議(都政を革新する会)は、「右の側から改憲という形で反革命クーデターが行われようとしている時に、われわれの回答は『労働運動の力で革命を』だ」と訴えた。
東京労組交流センターの小泉義秀事務局長が基調報告を行った。小泉さんは、「民主党が裏切って粛々と採決が行われようとしている。自治労本部も日教組本部もこの場に登場していない。絶対に許せない」「安倍は労組の力を恐れている。闘いはこれからだ。6・9渋谷デモに結集し、改憲阻止決戦に今こそ突入しよう」と呼びかけた。自治体と医療の労働者は、「いても立ってもいられず、国会にかけつけた」と怒りを表明した。
3月以来、連日座り込みを続けてきた「9条改憲阻止の会」の代表が連帯のあいさつを行い、「国会を30万〜50万の民衆で取り囲む状況をつくれば、改憲は阻止できる。壮大な闘いをつくろう」と呼びかけた。
関西や広島、山陰など各地から参加した労働者、百万人署名運動を闘う人びとが次々とマイクを握り、「絶対阻止しよう」と決意を語った。
動労千葉の田中康宏委員長は、「支配階級が憲法に手をつけるのは、これまでの支配が行き詰まっているからだ。”こんな社会は我慢ならない”と全社会に労働者の怒りが渦巻く中で、動労千葉は今春、ストライキを打ち抜き勝利した。この勝利は、敵の側に矛盾が山積し、そこを突いて闘えば勝利できることを示している。帝国主義の支配は音を立てて崩壊しつつある。労働者は負けていない。勝負できる。勝利しよう」と訴えた。
また関西から、全日建運輸連帯労組(連帯ユニオン)の闘う組合員が結集した。同労組近畿地本委員長の戸田ひさよし・門真市議と副委員長の川村賢市さんが、同労組関西地区生コン支部に加えられた5・8不当弾圧(4人逮捕)を徹底弾劾するとともに、投票法粉砕、改憲阻止へ闘う決意を表明した。
午前11時過ぎ、採決が切迫してきた。国会内では「粛々と」議事が進行している。野党の屈服は許せない。全員総立ちになって怒りの声をあげ、こぶしを振り上げた。
「翼賛国会弾劾!」「安倍政権を打倒するぞ!」。大きな声が国会内外にとどろいた。
正午直前、圧倒的な人民の反対の声を押し切って採決が強行された。本当に悔しい。声を限りに安倍政権を弾劾した。
怒りの声はやまなかった。千葉県議会議員の吉川ひろしさんは「国会は民意を反映していない。職場・地域に怒りの声をとどろかせて、国会をひっくり返そう」と呼びかけた。各地で闘う人びとが次々決意を表明した。
この日は、さらに午後からイラク派兵特措法の2年間延長法案が衆議院特別委で採択された。反戦共同行動委員会は、これに対しても徹底的に弾劾して闘った。
安倍は戦争・改憲・労組破壊に突進しようとしている。この時、自治労本部、日教組本部、連合中央は、まったく闘おうとしていない。改憲勢力である民主党と一体で、労働者の怒りと闘いを全力で抑えつけようとしている。こんな腐りきった労組幹部をぶっ飛ばして、労働者と労働組合の団結した力で安倍政権と改憲攻撃を粉砕しよう。
国会前の参加者は、これから3年間の改憲阻止闘争の大爆発をかちとる決意を打ち固めた。
労働者の力で改憲阻止を
「改憲へ一直線」を狙う改憲投票法案の成立強行によって、改憲阻止の闘いは今後3年間の新たな決定的な決戦過程に突入した。
安倍は投票法成立を受け、14日夕、「憲法改正を私の在任中に政治的スケジュールに乗せたい」とあらためて公言し、改憲を「7月参院選の争点にする」ときわめて凶暴な政治姿勢を鮮明にしている。戦争・改憲・労組破壊の極右「安倍=御手洗路線」に対決し、労働者階級の総反撃をたたきつけなければならない。
改憲投票法の施行は確かに3年後だ。しかしその間、改憲攻撃が凍結されるのではまったくない。逆である。改憲原案の「骨子案」や「要綱案」がどんどん策定されていく。7月参院選後の臨時国会で、早くも衆参両院に「憲法審査会」「合同審査会」が設置され、衆院主導で審議が進む。改憲はもはや当然であるかのような攻撃が加速するということだ。
改憲投票法の犯罪性・反労働者性は、何よりも「公務員等と教育者」の「地位利用」による反対運動の禁止と、「公務員の政治活動の制限」の適用にある。さらには「組織的多数人買収および利害誘導罪」で、労組や市民運動団体などの活動が弾圧される。改憲投票法は、自治労や日教組を始め4大産別の労働組合の組織と団結を分断・解体して、改憲を強行するとんでもない攻撃だ。
しかもその対極で、財力のある大政党や大企業や右翼団体の改憲推進運動と、マスコミを活用した改憲宣伝は野放しで、「改憲世論」が人為的につくり出されていく。
自治労・日教組を始め4大産別を先頭とした労働者と労働組合運動の力を根底から引き出すこと、労働者階級が総決起することこそ、このような改憲総翼賛状況を打ち破る道であり、改憲阻止の最大の原動力である。 改憲攻撃は安倍の「戦後レジームからの脱却」をかけた、新憲法制定の反革命クーデターである。戦後的統治形態の転換であり、朝鮮侵略戦争―世界戦争に向けた戦争国家化の攻撃だ。その最大の核心に9条改憲(=戦争)がある。それと一体のものとして基本的人権の全面的解体と労組破壊がある。「憲法理念」は国家権力を縛るものから、国家が労働者人民を抑圧し動員するものへと原理的に転換される。
だが日帝・安倍が今、改憲を焦りに焦っているのは、もはや帝国主義の戦後体制が破産し、これまでどおりではやっていけないからだ。日米同盟=日米枢軸のもと、米帝と一体で朝鮮侵略戦争―世界戦争に突き進むいがいに、日帝の延命の道がないからだ。そのために改憲クーデターで労働運動と階級闘争を圧殺し、戦争国家体制をつくろうと必死なのだ。
現行憲法は戦後革命の産物だ。9条も基本的人権も本質的に安倍や右翼勢力が言うような「GHQの押しつけ」ではなく、戦後革命での労働者階級の嵐の決起が、日帝権力に強制したものだ。これに妥協することなしに日帝の戦後の延命はなかった。
日帝権力と安倍は、今やその階級的力関係をクーデターで転覆し、戦争国家体制をつくろうとしているのだ。だからこそ、改憲阻止決戦で日帝打倒の革命が問題となっているのである。安倍の反革命クーデターか革命か、なのだ。
日本階級闘争の今後の一切の攻防は、戦争・改憲・労組破壊か革命かをめぐって闘われる。4大産別を先頭とした労働者階級の総決起、労働組合と労働運動の力こそが、改憲阻止・日帝打倒の原動力だ。改憲勢力化する民主党・連合指導部と、体制内労働運動を粉砕・打倒して、改憲阻止決戦の壮大な展望をこじあけよう。階級的労働運動路線とは、プロレタリア革命運動の総路線として、政治決戦も全力で闘いぬく路線でもあるのだ。
3・18集会の感動的で歴史的な地平を継承・発展させ、青年労働者と学生を先頭に、6・9渋谷集会・デモの大爆発をかちとろう。9条改憲阻止、教育4法改悪案粉砕、安倍打倒の5〜6月闘争へ進撃しよう。
改憲投票法案の参院本会議採決強行の14日、安倍政権の相次ぐ暴挙とそれに屈服・加担する民主党への怒りに燃えて全国から1000人に達する労働者人民が国会前を埋め尽くした。そして、「労働運動の力で改憲を阻止するぞ」と戦闘宣言を発した
(写真 国会前には、反戦共同行動委を先頭に「9条改憲阻止の会」の人びとや、連帯ユニオンの組合員など広範な人びとが結集した【14日】)
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2295号1面2)(2007/05/21 )
沖縄辺野古 海上自衛隊の出動許すな
5月18日午前6時、名護・辺野古沖に海上保安庁の大船団に守られた調査船20隻が来た! 大浦湾に掃海母艦「ぶんご」が現れたとの情報も入った。「ついに来た! 絶対阻止だ!」
辺野古漁港には前夜から約100人が結集し、現況調査実施のための作業ヤード設置を阻止しようと座り込んでいた。ただちにカヌーを先頭に海上阻止行動に出た。
17日、防衛大臣・久間は国会で辺野古への海自投入を明言、闘いを自衛隊で鎮圧する歴史的暴挙に踏み込んだ。だが墓穴を掘ったのは日帝・防衛省の方だ。沖縄−全国を貫いて燃え盛る怒りに震え上がるがいい。
青年労働者と全学連の学生らは「労働運動の力で革命を」を掲げ、5・13嘉手納基地包囲行動や辺野古現地闘争など一連の5・15沖縄闘争を闘い、労働運動の前進で新基地建設を阻止することを誓った。(記事5面)
国会前には、反戦共同行動委を先頭に「9条改憲阻止の会」の人びとや、連帯ユニオンの組合員など広範な人びとが結集した(14日)
(写真 海自艦出動に怒り。沖縄と全国の青年労働者・学生も参加【5月14日 辺野古】)
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2295号2面1)(2007/05/21 )
教育4法改悪案 参院採決阻止を
職場から免許更新制に反撃し日教組を闘う組合に変えよう
採決強行の暴挙許せるか!
5月17日、安倍政権は教育4法改悪案の衆院特別委での採決を強行し、翌18日には衆院本会議で可決し、参院に送った。この改悪は、教育労働者の団結を破壊して日教組を解体する攻撃だ。そして愛国心教育を強制して、再び教育を戦争の道具にしていくものだ。絶対に許すことはできない。
特別委採決が行われた17日は、午後4時より都教委包囲首都圏ネットの抗議行動が行われ、採決強行に怒りと危機感を持った労働者が、国会前に次々と駆けつけた。
都高教の被処分者は「この改悪は改憲に直結し、戦場に子どもたちを駆り立てる法律だ。たとえ処分が出されようとも現場の闘いで対決する。日教組は反対の先頭に立っていないが、現場は常に危機感をもって闘っている。現場の教育労働者、保護者、地域が力を結集させて闘おう」と力強く訴えた。
神奈川の教育労働者は「教員免許法の改悪は『いったん全員解雇、選別再雇用』の攻撃であり、国鉄分割・民営化と完全に同じだ。この攻撃を前にして日教組の組合旗がないとはどういうことか! 闘わない日教組なんかいらない。職場での闘いを貫き、労働運動の力で安倍政権を倒そう」と、闘いの圧殺に回っている日教組指導部への激しい怒りを表明した。
また世田谷から駆けつけた教育労働者は「政府は、”目の上のたんこぶ”の教職員は業績評価で脅して黙らせようとしている。免許更新制の中に業績評価が入ってくるのは明らか。一緒に働く者を分断するこの攻撃に対しては職場での闘いが決定的だ。日教組からはなんの動員も下りないが、今日のこの闘いを職場に持ち帰って闘う」と元気いっぱいに発言した。
さらに動労千葉を支援する会の山本弘行さんは「粛々とした採決、こんなものは現場の声と完全にかけ離れている。国鉄分割・民営化を強行した中曽根がまたぞろ登場して、棺おけの中に憲法9条を持っていこうなどということを許すことはできない。国鉄分割・民営化に対する1047名の闘い、動労千葉の闘いが今も改憲を阻止している大きな力だ。自信を持って闘おう」と高らかに訴えた。
国民投票法案の参院採決・成立(14日)、イラク派兵延長法案の衆院採決(15日)と、安倍政権は立て続けに反動法案の採決を強行している。しかし国会前には敗北感はまったくない。
16日には杉並区議の北島邦彦さんが「自治労、日教組のように選挙で地位を守ろうとしている人たちにとっては一方的に攻撃されているとしか見えないだろう。しかし現場の労働者にとっては、今あらためて団結を固めて闘う決定的な出発点になる」と確信をもって訴えた。これが国会前に駆けつけた労働者の実感なのだ。
(写真 「現場の声を無視した翼賛国会を許さないぞ!」採決強行に対して教育労働者を先頭とした怒りがたたきつけられた【5月17日 国会前】)
狙いは組合の団結の破壊だ
この間の国会での論議をとおして、教育4法改悪案の正体がますますはっきりしてきた。とりわけ教員免許法の改悪は、職場での労働者の団結を破壊して、労働組合運動を根こそぎにする狙いに貫かれている。
16日の衆議院特別委では「10年ごとの更新研修の時に『日の丸・君が代』が強制されることはないのか」という野党議員の質問に対して、伊吹文科相は「学習指導要領は法律の一部であり、書いてあることはきちっとやってもらう。教職員・国民であるかぎり法体系の中で行動してもらう」と答えている。「日の丸・君が代」不起立者などを「不適格教員」としてレッテルを張り、「不適格教員を教壇から確実に排除」(文部科学省が提出した資料より)する攻撃そのものである。
また10年ごとの免許更新では「管理職、優秀教員に加え、勤務実績を勘案して免除の対象としていく」(文科省初等中等教育局長答弁)ということも明らかになった。なんと「勤務実績に応じて、免許を失効させるかどうかを決める」というのだ。職場の中に徹底的に差別と分断を持ち込み、組合的な団結を解体していく攻撃なのだ。
学校教育法の改悪で、副校長や主幹教諭、指導教諭を新たに設置する攻撃もこれと一体であり、職場の支配権を組合から奪い取るためのものである。安倍政権は昨秋、教育基本法の改悪を強行したが、職場支配権を組合が押さえている限り戦争教育など絶対に貫徹できない。逆に教育労働者の組合的団結の力を死ぬほど恐れているのである。だから敵の狙いは、この団結破壊に一点集中している。
「不適格教員」の排除認めた本部
これに対し日教組本部はこの免許更新制について何と言っているのか。「(政府案は)教員の質や意欲の向上につながらず、子どもたちにとってもプラスにならない」(日教組ホームページ)などという言い方で、文科省の攻撃に完全に屈服している。さらに「不適格教員」については、「教職員の適格性の確保については、すでに分限制度、指導力不足教員への対応システム等の制度があり、指導力不足教員の問題は、現行の制度で対応できます。現職教員すべてを対象に講習する必要はまったくありません」(同)などと、「不適格教員」を職場から排除し、組合的な団結を破壊する攻撃に率先協力する立場なのだ。
民主党の教員免許法改悪案は、「指導力不足教員」の教職からの排除を与党案以上に徹底させるものだ。この民主党への支持運動−参院選にすべてを流し込もうとしている日教組本部を絶対に許してはならない。職場からの反撃で森越執行部を打倒し、闘う日教組を下からつくりだそう。
職場での多忙化、管理強化、戦争教育強制の攻撃に一つひとつ反撃し、組合的団結をうち固めて闘うならば、この攻撃を”逆のもの”に転化することができる。教育4法改悪との闘いはその出発点だ。
職場闘争を闘い、組合旗をもって国会前に駆けつけ、参院での採決を阻止しよう。教育労働者は改憲阻止闘争の先頭に立とう。
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2295号2面2)(2007/05/21 )
日教組本部を打倒し免許更新制度と闘う
<投稿>広島・教育労働者 脇田 望
教育4法改悪は絶対に許せない。これから現場を担うべき青年労働者にとって、特に免許更新制度と不適格教員の厳格化が重大だ。10年ごとに踏み絵と首切りの恫喝(どうかつ)があるだけでなく、「不適格教員」とされた場合は毎年申請される。つまり常に国家が闘う教職員を直接排除できるということだ。
国旗・国歌法成立直後に、教員採用試験で「日の丸・君が代」に関する考え方を問う問題が出されたことがあった。思想・信条に立ち入るのは憲法違反だ、と新聞にまで問題になってその時限りだったが、これが免許更新制度の本質だ。
以前、組合役員が「不適格になったら組合はなにもできない」と言ったことがある。教基法闘争の最中に日教組委員長が「国会座り込みはうちの組合員ではない」と言ったのと同じだ。今の日教組は戦闘的教育労働者を売り渡して、体制に命ごいをして生き残ろうとする路線なのだ。免許更新制度と闘うには、この日教組本部とその路線を絶対に打ち倒さなければならない。
「踏み絵を踏むか、信条を曲げずに闘い排除されるか」の二者択一ではなく、こんな国家こそ倒すんだ、という道をはっきりさせて闘おう。
どの現場ももはやこれまでの闘いの延長ではない。副校長も主幹もいらない! もちろん校長だって。そう考えたら現場はとっても楽しいじゃないか。
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2295号2面3)(2007/05/21 )
“職場復帰へ闘いぬく”
関西 国鉄闘争勝利集会を開催
4月26日、大阪の港区民センター大ホールで国鉄闘争関西集会が開催され、430人の熱気あふれる結集で大成功した。主催は鉄建公団訴訟原告団と国鉄闘争支援関西共闘会議(準)。スローガンは「国鉄『分割・民営化』20年の闘い」「鉄建公団訴訟控訴審勝利」「政府の政治責任徹底追及」「すべての国鉄関連闘争勝利」「中曽根発言徹底追及」「闘う労組への不当弾圧徹底糾弾」「尼崎事故糾弾! 闘いなくして安全なし」
司会の中村吉政港合同副委員長が開会あいさつをし、鉄建公団訴訟原告団九州協議会の牛島時彦事務局長が「職場に戻ることが闘いの原点だ。JR復帰へキッチリかたを付けたい。私たちが職場に戻ることが不当労働行為を阻止することになる」と力強く訴えた。
熊本県荒尾市議会選挙に初挑戦し当選を果たした熊本闘争団の家族は、「解雇以来20年、苦難があろうと負けてたまるかとやってきた。市議会でもあらゆる困難があると思うが、20年の闘いの視点で頑張る」と訴え、会場は感動に包まれた。
関西合同労組関西トランスポート分会の仲間が動労千葉からのメッセージを読み上げた。
国労5・27臨大闘争弾圧被告は、「分割・民営化が尼崎事故を引き起こした。JR西日本では要員が半分近く減らされた。伯備線事故は労働者殺しそのものだ」とJRを弾劾。「4党合意に対して闘う闘争団が決起した。鉄建公団訴訟の控訴審に勝利しよう。国労本部は、私たちを警察権力に売り渡すところまで転落した。中曽根は国労―総評をつぶして新憲法を安置すると言ったが、改憲勢力として延命しようとしている国労本部に対し、国労再生・改憲阻止の闘いをつくり出す。JR資本の弱点を見つけ出し、安全闘争に立とう」と熱く呼びかけた。
港合同の辻岡尚執行委員が「国労をつぶすために分割・民営化をした」という中曽根発言弾劾の労働委員会闘争について訴え、「中曽根事務所は発言した事実を認めた。だが、使用者じゃないから当事者じゃないというのは中曽根の逃げ抗弁だ。政府の責任を明らかにしなければ解決の道は開けない。中曽根発言徹底追及の闘いを国鉄闘争と労働運動のど真ん中に据えよう」と熱を込めて提起した。
関西生コン支部の武谷新吾執行委員は、今春闘を「生コン価格のダンピングに終止符を打たせた」と総括し、関生支部にかけられた弾圧との闘いについて、「高裁は控訴棄却の不当判決を下したが、戸田ひさよし近畿地本委員長は門真市議選でトップ当選し、この事件は権力弾圧であることを証明した。これを司法が受け止めないのは、私たちの闘いを恐れているからだ」と述べ、「行動なくして成果なし」と強調した。
関西合同労組の仲間が雇用保険法違反・詐欺デッチあげ弾圧を打ち破った勝利を報告した。
大阪に常駐する熊本闘争団の仲間は、「尼崎事故の遺族は、事故調査委員会で『日勤教育には意味があった』と言うJRに怒っている。このJRとの闘いが20年間、続けられてきた。JRの労働者が職場から安全を取り戻す闘いを強めている。内部の結束は強まった。団結の強化、共闘の強化なしに私たちの勝利はない。職場復帰をかちとるまで闘う」と鮮明に集会のまとめを提起した。
団結ガンバローで国鉄闘争勝利を誓い合った。参加者からは「元気をもらった」という声が上がっている。
(投稿/関西合同労組S・I)
(写真 430人が団結を固め、国鉄闘争勝利を誓って意気高くこぶしを上げた【4月26日 大阪】)
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2295号2面4)(2007/05/21 )
最大の山場迎えた5・27裁判
公判はいよいよ被告人質問に 今こそ無罪をかちとる正念場
国労再生の突破口ひらく闘いへ
国労5・27臨大闘争弾圧裁判は5月30日の第76回公判からいよいよ被告人質問に入る。裁判闘争は最大の山場を迎えた。折しも安倍政権が改憲投票法を強行成立させ、教育4法改悪案を押し通そうとしている今、国鉄1047名闘争はその真価を発揮すべき時にある。ところが、国労本部の裏切りにより、国労と国鉄1047名闘争は重大な危機にたたき込まれている。この危機を突破するカギを握っているのが、国労5・27臨大闘争弾圧粉砕の闘いだ。
国鉄闘争こそ改憲阻止の先頭に立とう
5月14日、安倍政権は改憲投票法を成立させた。安倍が侵略戦争に向けて本格的にかじを切る中で、労働者階級の命運をかけた一大決戦の時が来た。
御手洗・日本経団連のもとで、労働者の権利や尊厳はことごとく踏みにじられている。大資本が巨大な利潤を上げる一方で、労働者には低賃金が強制され、いつでも首を切れる派遣や請負という雇用形態が横行し、明日をも知れない生活を余儀なくされる膨大な労働者が生み出されている。この現実を根底から覆す革命こそが必要なのだ。
国鉄闘争は、まさにこの時代においてこそその本領を発揮しなければならない。かつて中曽根は、「行政改革でお座敷をきれいにして立派な憲法を安置する」と言い放って国鉄分割・民営化を強行した。この攻撃に20年、真っ向から立ちはだかってきたのが国鉄1047名闘争だ。
だが、まさにこれとの決着を着ける一大決戦が訪れたこの時に、1047名闘争はかつてない危機にある。国労本部は「政治解決」の名で1047名闘争を敗北のうちに終息させることをたくらみ、鉄建公団訴訟を闘う勢力の一部も、動労千葉を排除した4者・4団体による「政治解決」路線に押し流されている。
今や国鉄分割・民営化型の攻撃は全労働者に襲いかかっている。安倍が今国会で強行しようとしている教員免許更新制の導入は、国鉄労働者を採用・不採用のふるいにかけた「2・16」が教育労働者に10年に一度襲いかかるということだ。だからこそ支配階級は、国鉄闘争の最後的な圧殺に執念を傾けている。その安倍に頭を垂れて、いったいどんな解決が図れるのか。
安倍の改憲・戦争・民営化の攻撃に多くの労働者が怒りを燃やしている時に、国労本部は連合をも上回る裏切りを演じて、安倍にひざを屈し「政治解決」を哀願しようとしているのだ。
国労組合員がこんな屈辱にいつまでも甘んじているはずがない。国鉄1047名闘争が階級的原則を曲げずに闘えば、安倍政権の居丈高な攻撃を阻止することができるのだ。国鉄闘争は本来、その力を持っている。
現に動労千葉は、組合の拠点をなす館山運転区と千葉運転区木更津支区廃止の攻撃に対して、春闘ストを頂点に9カ月の決戦を闘いぬき勝利した。2運転区は廃止されたが、動労千葉は闘いの中で一層の団結を打ち固め、廃止される運転区所属の組合員は全員が希望どおりの職場に配属された。他方、東労組や国労の組合員は、当局の思いのままに強制配転を強いられた。闘ってこそ労働者の意思を資本に強制することができるのだ。
労働者を人間として扱わない資本主義の本性がますますむき出しになる中で、青年労働者は「労働運動の力で革命をやろう」と清新なエネルギーを発揮して立ち上がっている。全世界で、既成の労働運動指導部を突き破る新たな闘いが始まっている。ここにこそ労働者階級の未来がある。
(写真 昨年12月10日の「許さない会」全国集会で壇上に並んだ5・27臨大闘争弾圧被告団。無罪獲得へ闘いは決戦局面に入った【東京 文京区民センター】)
労使共同宣言の道進む国労本部の裏切り
これとまったく逆の方向に進んでいるのが現在の国労本部だ。
昨年11月、国労東日本本部はJR東日本との「包括和解」に調印し、一切の紛争案件を取り下げ、バッジ事件を含む労働委員会の勝利命令をことごとくドブに投げ捨てた。国労西日本本部もJR西日本と「総合労働協約」を締結した。まさにそれは労使共同宣言にほかならない。
これらは、分割・民営化以来20年の国家的不当労働行為、今なお一日としてやむことのないJRの不当労働行為を、国労本部が全面的に容認したということだ。彼らは一切の合理化・要員削減に抵抗しないと誓ったのだ。4党合意が闘争団圧殺のための凶悪な刃(やいば)であったように、包括和解と総合労働協約は、国労幹部を手先にしてJR本体の闘いを押しつぶそうとする悪らつな攻撃だ。
国労本部が起こした「新たな訴訟」も、あくまで1047名闘争を「政治解決」の名による敗北の道に引き入れるためのものだ。
だが、国労本部の裏切りに対する怒りは、現場組合員の中に根深く激しく脈打っている。1047名闘争を原則に立ち返らせるために奮闘する鉄建公団訴訟原告を始め、分会・支部を動かして職場から安全問題を追及する組合員の闘い、国労本部が投げ捨てた不当労働行為の追及を自力で貫く闘いや、JRによる過酷な処分に屈せず国労バッジ闘争を続ける組合員の闘いがある。それらはいずれも、JR資本の手先と化した国労幹部の妨害に抗して闘いぬかれている。
これらの闘いを糾合し、動労千葉のように職場・生産点で資本と徹底対決しよう。その結集軸こそ、5・27臨大闘争弾圧粉砕の闘いだ。
分割・民営化20年を経て、JR体制の破産はあらわになった。尼崎事故などの相次ぐ重大事故はその極限的な現れだ。
要員問題でもJR体制の矛盾は激しく噴出し始めた。駅業務を外注化し、青年労働者を低賃金の契約社員として外注先に雇い入れる計画も、けっしてスムーズには進んでいない。退職後の社員を低賃金で再雇用し、外注先会社に出向させる「エルダー社員制度」も、要員問題の破産を労働者に犠牲を強いてのりきろうとするものだ。
さらに、40歳以下の運転士を駅に強制配転する「ライフサイクル深度化」計画は、資本=カクマル結託体制の崩壊に一層の拍車をかけている。
JR資本の弱点はいくらでもあり、闘えば勝てるのだ。だからこそJRは、国労幹部の屈服を取り付け、現場の闘いを圧殺しようと躍起になっている。これを打ち破った時、国鉄労働者の総反乱は現実のものになる。
弾圧を粉砕し組合員売った本部打倒せよ
02年5月27日、国労本部は闘争団員を統制処分にかけるための臨時大会を強行した。鉄建公団訴訟を起こしたことが統制処分の理由だった。こんな最悪の裏切りに、闘う国労組合員らは人生をかけて抗議の闘いに立ち上がった。大会警備係や準備本部役員の宿泊するホテル前でビラをまき、説得活動を展開して、闘争団処分の暴挙に弾劾の声を上げた。
国労組合員としてきわめて当たり前のこうした行動を、警察権力は「暴力行為」にデッチあげた。それが5・27臨大闘争弾圧だ。
この弾圧には国労本部や東京地本幹部が積極的に加担した。前本部委員長の酒田充や現本部書記長の吉田進の指示のもとに、国労本部派は「証拠」のビデオテープを撮影し、「暴行された」として傘下組合員に被害届を提出させた。まさに国労幹部によって組合員が警察に売り渡されたのだ。それは、連合のどんな御用組合さえ行ったことのない最悪の暴挙だ。
この弾圧は、闘う国労組合員と国労本部が、絶対的に非和解であることを一点のあいまいさもなく突き出した。ここにこそ5・27臨大闘争弾圧粉砕の闘いの原点がある。国労本部があらゆる恫喝で組合員に屈服を迫ろうと、彼らが組合員を警察に売り渡した反階級的暴挙の事実は絶対にぬぐい去れない。
5・27臨大闘争弾圧粉砕の闘いが不屈に貫かれる限り、国労本部のもとに組合員が組み敷かれることはありえない。この闘いは国労再生に向けた反撃の拠点だ。
だからこそこの闘いを、すべての国労組合員の闘いに発展させ、国労再生の巨大なテコとしなければならない。
初公判以来の4年を超える裁判闘争は、権力と国労本部によって仕組まれた弾圧の真相を暴ききった。その攻防の上に、公判闘争は被告人質問という、裁判の勝敗を決する最も厳しい正念場の闘いに入る。5月30日の第76回公判は、橘日出夫被告への質問が行われる予定だ。被告は自己史をかけて闘いの正義を立証しようとしている。
この闘いにこそ、国労組合員の真の団結を取り戻す道がある。弾圧を粉砕し、現国労執行部を打倒しよう。傍聴闘争を強化し、「許さない会」運動を発展させ、国労の階級的再生をかちとろう。
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2295号3面1)(2007/05/21 )
“労働者の団結で改憲阻止を”
5・3大阪 青年ら200人が集会・デモ
国民投票法案決戦のまっただ中、大阪で「労働者の団結で改憲を阻止しよう! 5・3集会」が200人を超える結集でかちとられた。
集会は自治労、全逓、教労、国鉄の4人の呼びかけによって開催され、4大産別を始めとした107人の労働組合活動家が集会に賛同した。
司会を自治労の青年労働者が行い、4大産別からの問題提起と自由討論という形で、職場での団結をめぐる攻防の経験をふまえて改憲阻止闘争をどう闘っていくのかという活発な論議になった。
まず司会が「改憲は労働組合をつぶさなければできない。そのための労働組合破壊の攻撃と闘おう。改憲に対して、労働者の団結で戦争を止め、世の中をひっくり返そう」とアピール。
自治労の労働者は「安倍・中川は、参院選の焦点は自治労・日教組をつぶして改憲への道を開くことだと露骨に言っている。国民投票法案は公務員の改憲反対運動を禁止するもの。1300人の組合員に責任を持つ女性部長として、闘わない本部と対決して組合員の団結で民営化と改憲に反対していく」と発言した。
全逓労働者は「郵政民営化攻撃は、労働者を戦争と改憲に引きずり込む攻撃だ。職場の団結を守り、権利の全逓の旗を自分たちが復活させ、護憲ではなく政府のあり方を変える闘いを。非正規雇用労働者と連帯して闘おう」と語った。
高教組の労働者は「『日の丸・君が代』不起立闘争も緩やかに、したたかに、ますます拡大している。処分が出ても闘いは続く。これを闘った労働者が、教基法改悪反対の国会闘争を準備した。私たちが闘う労働組合を作り直して、労働組合の闘いとして爆発させることがカギだ」と訴えた。
国労からは「中曽根は国労を解体して改憲をやると国鉄分割・民営化に踏み切った。今の4大産別を始めとした労働組合破壊攻撃は改憲攻撃そのものだ。労働組合の原点は資本と闘う団結体というところにある。憲法28条の団結権を守り、処分を恐れず団結を守り闘おう」と提起した。
自由討論では、まず部落解放同盟全国連合会の仲間が「関西での行政・権力一体となった部落差別キャンペーン、解放運動絶滅の攻撃は、改憲攻撃そのものだ。闘う労働組合と連帯して、ともに闘う」と戦闘宣言。
続いて、4月の八尾市議選に勝利した末光道正市議と八尾北医療労組からお礼と闘いの報告が行われた。
ス労自主、関西合同労組、医療現場から、組合つぶし・弾圧との闘い、非正規雇用労働者の組織化の経験とその重要性、ストライキの報告、改憲阻止闘争への決意が語られた。
さらに自治労の支部、単組青年部長ら3人が、職場の闘いをふまえて熱烈に発言した。
「厚遇キャンペーンで現場の怒りを抑える執行部。みんな怒っている。当局と直談判した。こんな組合を変えよう」「いろいろ過激派キャンペーンが張られるが、足元の仲間の信頼と団結から始めた」「みんな革命みたいなもん求めている。それで普通や」「定年まで30年以上あるのにやってられない。こんな社会を変えよう」「子どもの未来を守るのは組合の役目。本部は腐っている。革命をやろう」。これで集会の雰囲気が一気に熱くなった。
最後に金属の青年労働者が「07春闘は労組破壊の中で労働組合の存在意義が問われた春闘。賃上げ・団結・改憲阻止を青年労働者の手でやり抜こう」と呼びかけた。
集会終了後、参加者は梅田までデモ。反戦鼓笛隊を先頭にアップテンポのインターナショナルを歌いながら、国民投票法案粉砕、改憲阻止、労働者の団結を訴え、沿道の若者の注目を浴びた。
職場の団結を守り、労働組合破壊と対決して、青年労働者を先頭に世の中をひっくり返す改憲阻止決戦にうって出よう。 労働運動の力で革命をやろう!
(写真 “労働者は革命をおこそう”と団結を呼びかけるデモは沿道の若者を始め大きな注目を集めた【5月3日 大阪市】)
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2295号3面2)(2007/05/21 )
動労千葉夏季物販広げよう
今春勝利の教訓を全職場に
動労千葉の07年夏季物販が始まった。全力で取り組もう。
訴えたいことは第一に、館山運転区・木更津支区廃止反対闘争の勝利の衝撃性だ。
労働組合破壊を目的とした拠点基地の統廃合攻撃に対し、一人の脱落者も一人の強制配転者も出すことなく支部丸ごと新設運輸区を中心とした移行をかちとった。戦後労働運動をひもといても、他にこのような勝利を見いだすことは難しい。
戦後の体制内労働運動は、事業所の統廃合―強制配転といった合理化攻撃に対して、組合組織の温存を資本に許容してもらう条件として、一定の合理化と強制配転をのむことを常道としてきた。だがこうした取引は、組合員内部に「強制配転される者」と「されない者」を生み出す。誰もが「されない者」になろうとし、現場の中に疑心暗鬼、対立と団結破壊を生み出す。そこを資本につけ込まれ、多くの脱落者を出し、第二組合の結成を許し、組織崩壊に至る。これが体制内労働運動の歩んできた道だ。
動労千葉はこのような道と決別し、合理化絶対反対の路線で団結し抜いた。条件取引を拒否し、館山運転区・木更津支区の廃止そのものに絶対反対の立場を最後まで貫いた。現場の団結を崩さず職場支配権を握り続ければ絶対に勝利できる。
全支部員が配転先希望調査において「一本書き」をやりぬいたとき、当局にはかり知れない打撃を与え、勝敗は決したのだ。反合闘争における階級的労働運動の路線の勝利である。
第二に、館山運転区・木更津支区廃止反対闘争の勝利の地平から振り返ったとき、この勝利の土台が昨年4月以降の幕張構内事故処分粉砕闘争の中にあることを見てとることだ。なぜなら幕張事故処分粉砕闘争は、日常的な職場闘争、職場改良闘争を階級的な立場で闘うことをとおして、職場支配権を資本から奪い取ることで勝利した典型的な闘いだからだ。
幕張車両センターでは現場組合員が非協力闘争に立ち上がり、「一通告、一作業」という当局自身が定めた「基本動作」を言葉どおりに貫徹した瞬間、作業がパンクしてしまった。現場管理職に「基本動作」に従って現場作業を管理運営する能力がないことが暴露されたのだ。結局JR当局は、問題があったのは管理側だったと動労千葉に謝罪した。
ここで示されたことは、職場を動かしているのは労働者だということだ。社会を動かしているのは労働者だ。だから労働者が団結して闘えば絶対勝利できる。この単純明快な真理を、職場のすべての労働者が実感すれば勝負は決まる。そのためにこそ職場改良闘争も闘われるのだ。
体制内労働運動は、日常的な職場闘争、改良闘争を改良主義的に、いかにモノを多く取るかで闘う。これに対して動労千葉は、すべての職場改良闘争を階級的に、いかに組合の団結を強化するかを軸にして闘う。その日常的闘いをとおして、職場支配権を労働者が資本から奪い取ることが核心なのだ。改良闘争をいかに階級的に闘うか! ここに実は組合活動家の最大の苦闘もあるのだ。
第三に、「労働運動の力で革命をやる」ことを正面から訴えることである。そして、動労千葉の闘いがその「革命」をかちとる中身そのものだということだ。両極をなす二つの誤った傾向がある。体制内改良主義と政治決戦主義だ。この双方ともに、労働現場における労働者の主体的で階級的な闘いがスッポリと抜け落ちている。革命は賃労働と資本の激突点である職場生産点で起こすのだ。動労千葉は職場支配権を資本から奪い取ることで革命を起こした。これが革命だ!
物販闘争をとおして、体制内労働運動のクビキのなかで苦闘するすべての労働組合活動家に、この勝利を知らせよう。本当に闘おうとする立場に立つ組合活動家なら、この勝利に必ず衝撃を受け、動労千葉の旗のもとに絶対に結集してくる。そのすべてを11月労働者集会へ集約しよう。11月1万人結集を今年こそ絶対に実現しよう。
--------------------------------------
◇販売品目◇
1 だ菓子セット 1000
2 天津甘栗 500
3 焼カシューナッツ 600
4 つまみ4点セット 1200
5 北海道
レアチーズケーキ 850
6 丹波の
黒豆・あずきゼリー 1100
7 くずきり甘夏 1300
8 ドラえもん
ジャンボバスタオル 1500
9 味付しじみ 1000
10 パスタとソースセット 3000
11 純米焼酎 2000
12 山梨ワイン 2900
13 夕張メロンゼリー 2100
14 ひのきの石けん 1200
15 キャラクター湯めぐり 1500
16 グンゼソックス5足 1000
17 静岡茶 600
18 モカブレンド 850
19 落花生甘納豆 550
20 もりおか冷麺(生) 1000
21 冷やし中華(生) 1000
22 寒干しラーメン 1200
23 ポケットチーズ 700
24 おしゃべり歩数計 1980
25 もずくスープ 500
26 即席みそ汁20食 1200
27 野菜たまごスープ 1200
28 リンゴジュース 2600
29 野菜ジュース 1300
30 島原てのべそうめん 1300
31 稲庭うどん 2000
32 北信濃手折りそば 1600
33 梅にんにく 1300
34 カットわかめ 650
35 ひじき 房総産100% 600
36 根昆布しょうゆ 600
37 天然だしパック 1200
38 ナガイの焼のり5帖 1700
39 紀州南高梅 1700
40 ビーフカレー20食 3000
申込先/動労千葉協販部 TEL 043(227)7833 FAX 043(227)8125
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2295号3面3)(2007/05/21 )
交流センター 女性部が全国大会
“階級的運動を実践しよう”
全国労働組合交流センター女性部第14回定期全国大会が5月5、6日、千葉市で開かれた。
労働者の団結で腐り切った資本主義を打倒し労働者の社会につくりかえよう、階級的労働運動で職場・分会をつくり変えよう、青年女性労働者を組織しよう――女性部07年の闘いが鮮明に打ち出された大会となった。
冒頭、長谷川ユキ女性部長が「安倍政権と対決していくためには団結して労働運動の力を強めることだ。職場を変えよう。若い闘う仲間をつくることが求められている。改憲投票法案、教育4法改悪などと対決し国会闘争に立とう」とあいさつ。交流センター副代表の庄山正さんがあいさつし、西部ユニオンで闘う都政を革新する会・北島邦彦杉並区議が来賓あいさつをした。
議案提起に入り「2月全国総会では、動労千葉労働運動として体現される階級的労働運動を推進していくという路線的一致がかちとられた。改憲阻止決戦の正念場を迎えた07年冒頭で一致できたことは大きい。それは交流センターが真に階級的な闘いを切り開く求心力となるのか、体制内労働運動にしがみついて朽ち果てていくのかが問われた路線選択だからだ」と06年の闘いを総括した。そして、4点の07年方針「@階級的労働運動路線で女性部運動をつくりだそう、A体制内労働運動と決別し戦争と民営化攻撃―団結破壊・生存権剥奪(はくだつ)と闘おう、B4大産別決戦を強化しよう、C国民投票法案―改憲に反対し反戦・ 政治闘争を闘おう」を明らかにし、「すべての女性労働者を労働組合に組織し、組合権力を取っていく闘い」に本格的に突入しようと結んだ。
フリーライターの藤田和恵さんが「民営化攻撃と職場破壊と改憲攻撃」と題する講演を行い、特別報告として教育労働者から「日の丸・君が代」不起立闘争、教育基本法改悪反対闘争の職場報告を受けた。
(写真 藤田和恵さんの講演「民営化攻撃と職場破壊と改憲攻撃」を聞く参加者【5月5日 千葉市】)
討論では、教育労働者が教組の再生の決意を語り、広島の会員は8・6ヒロシマ大行動を11月労働者集会1万人結集の実現につなげる決意を語った。非正規雇用労働者の増加、過酷な労働の中での安倍政権と日本経団連・御手洗の改憲、戦争・民営化攻撃が次々に怒りをもって報告された。4月選挙闘争報告は民営化との闘いの核心をつかんだものとなった。また労組に対する治安弾圧への反撃について重要な提起が行われた。
自治体労働者からの報告は、女性部全体を鼓舞した。配転攻撃を、分会始まって以来の大衆行動・団交、分会の女性労働者たちの連携で闘い、配転は強行されたものの階級的労働運動の始まりを示す闘いとなった。当該の労働者は「自分が交流センターとして闘って変わらなければと一番思った」と思いを語った。
青年労働者の決起・結集が職場、地域で進んでいることが次々に報告され、女性部にとって青年労働者の組織化が緊要な課題であることが鮮明になった。
交流センターの中野洋代表が「安倍が言う『戦後レジームの打破』とは体制全体の問題であり、全面的攻撃だ。だから安倍は9条改憲を言うのだ」と、戦後労働運動の歴史をひもときながら総評解体・連合結成、交流センター結成の意義を鮮明にさせた。「どんなに困難でも労働者の団結、労働組合の強化に核心がある。ここに確信を持つのか否かだ」「60年代は『革命』を語った。95年、小泉は『改革』と言って80%以上の支持率だ。われわれの言葉で言えば『革命』だ。『革命』を復権しなければならない」「3・18の青年労働者の決起を積極的にとらえて決起していこう」と訴えた。
最後に大野由美子事務局長が2日間の討議を「労働者の力で安倍を倒そう。青年労働者はストレートに立ち上がっている。折り合いを付けている時ではない。交流センターの原点に返って闘おう」とまとめ、07年度新役員体制を選出し大会は終了した。
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2295号3面4)(2007/05/21 )
今や日帝は最大の米軍支援国
イラク特措法延長阻止を
5月15日、自衛隊のイラク派兵を2年延長するイラク特措法改定案が衆議院本会議で可決され、参議院に送られた。日帝・安倍政権は今国会会期中の成立を狙っている。野党はこの重大法案に抵抗もせずやすやすと屈服し、事態は重大な局面を迎えている。
自衛隊のイラク派兵は、米帝のイラク侵略戦争への参戦以外の何ものでもない。日帝は、米英豪軍とともにイラク人民大虐殺の最大の共犯者なのだ。
米帝ブッシュ政権は、イラク侵略戦争突入に当たって「イラクの大量破壊兵器」を口実にしたが、これは完全なデッチあげであり、大量破壊兵器が存在しないことは米帝自身も認めざるをえなくなった。イラクを侵略・植民地支配し、石油を強奪し、中東を米帝支配の下に置くことが狙いだった。
イラク特措法の延長は、単に派兵期間が延びるというだけの問題ではない。日帝が米帝とともに全世界でさらに深々と侵略戦争に突入していく決定的なステップである。日帝・安倍は4月27日の日米首脳会談で「かけがえのない日米同盟」を誓約した。同時に日米の外務・防衛担当相会議(2プラス2)が開かれ、この中で米帝が集団的自衛権行使に突き進むよう強く要求したことも明らかになっている。これに続いて安倍は中東5カ国を訪問し、中東侵略への歴史を画す踏み込みを開始している。
日帝・安倍は、米軍再編と一体となった自衛隊再編、ミサイル防衛―パトリオットPAC3配備の開始、改憲投票法案の強行成立など、米帝とともに朝鮮―中国侵略戦争に突入する体制を急いでいる。その一方で、イラク、アフガニスタン侵略戦争でもさらに参戦を拡大しようとしている。サウジアラビア、クウェート、アラブ首長国連邦などへの侵略の拡大は、これと一体なのだ。
米帝のイラク侵略戦争は完全な泥沼に陥り、内戦が拡大し、部隊を撤退させる国が相次いでいる。最大の共同参戦国である英帝のブレア首相が5月10日、労働党党首の即時辞任、6月27日の首相辞任を表明した。ついにブッシュのイラク侵略戦争をもっとも強力に支えたブレアが労働者人民の怒りの中で「辞任」という決定的事態に追い込まれたのだ。
こうした中で日帝がイラク特措法を延長し、さらに集団的自衛権行使に踏み切ることは、自衛隊が、イラク・アフガニスタンの戦場で戦闘行動に突入していくことにつながる重大な攻撃である。
航空自衛隊がイラクで運んでいるのは、8割以上が米軍と有志連合軍の兵員・軍事物資である。日帝・自衛隊は今や米軍の最大の援軍なのだ。それをさらに無際限に拡大しようとしているのだ。
米日帝は、経済危機の爆発におびえながら、凶暴な戦争に突入している。帝国主義間の争闘戦をかけてイラク侵略戦争にうって出た米帝は、さらに戦争をイランや北朝鮮へとエスカレートさせようとしており、まさに世界戦争の過程に突き進んでいるのだ。参院段階でイラク特措法延長を絶対に阻止しよう。侵略戦争―世界戦争に突進する帝国主義を打倒しよう。革命をやって戦争を止めよう。
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2295号3面5)(2007/05/21 )
労組破壊狙う社保庁解体法案
国鉄と同じ選別と再雇用
5月9日、衆院は社会保険庁解体法案の審議を開始した。改憲投票法を強引に押し通した安倍政権は、教育4法改悪案と並び、この法案を成立させることに政権の命運をかけている。
法案の内容は、2010年をめどに社会保険庁の業務を6分割し、新設される「日本年金機構」に公的年金の運営業務を移行するというものだ。年金機構の職員は非公務員となる。さらに、第三者機関が年金機構の業務を事細かに分類し、その民託化を徹底して進めることとされている。
そもそも、公的年金にかかわる業務は国の責任で行われるべきものだ。だから法案は、年金機構の運営経費は国の予算から支出し、年金保険料や保険額の調査・決定は「国の権限で行う」と定めている。ところが、その実務を担う職員の身分だけは非公務員にするというのだ。公務員たたきと身分保障のはく奪こそがその目的だ。
許しがたいことに衆院厚生労働委員会で石田祝稔厚生労働副大臣は、「新組織にふさわしくない職員が漫然と機構に移るということにはならない」と言い放った。
法案は年金機構の職員の採用手続きを次のように定めている。@新機構の設立委員が、社会保険庁長官を通じて社会保険庁職員に新機構の労働条件を提示する、A応募した職員の中から、社会保険庁長官が新機構職員の採用名簿を作成する、B設立委員の採用通知を受けた者が新機構の職員となる。
まさにこれは国鉄分割・民営化における選別・再雇用のやり方とまったく同じだ。政府は、新機構に採用されず、他部局にも配転されない職員については「分限免職処分を行う」と明言している。
04年の年金改悪に際し、小泉前首相ら国会議員の保険料未納が暴露されて以来、支配階級はこれを「職場規律の乱れ」の問題にすり替え、ことあるごとに社会保険庁を攻撃の的にしてきた。
この攻撃を貫くものは労組の解体だ。各都道府県に置かれた社会保険事務所の職員は自治労国費評議会に組織されてきた。その自治労国費評議会と社会保険庁との間に結ばれた労働協約を、自民党は目の敵にした。特に、パソコン操作作業の継続時間を45分間に限定した協定がやり玉に挙げられた。
計104本の労働協約は、自治労国費評議会執行部との合意の上にことごとく破棄された。自治労国費評議会は今年3月、自治労傘下の全国社会保険職員労組に改組されたが、その基本方針は「国民の信頼を回復しうる利用者の立場に立った(年金業務の)執行体制の構築」というものだ。そこには、理不尽きわまる攻撃にさらされている現場労働者の怒りはかけらも反映されていない。
損保ジャパン出身の村瀬清司長官のもとで、保険料収納業務の民託化や人員削減、労働強化がどしどし強行され、職場は常に住民と仲間同士の監視による労働監獄のような状態にたたき込まれている。これを率先推進しているのが既成の労組幹部だ。体制内労働運動を打ち破り、動労千葉のように民営化絶対反対を掲げ闘う時だ。
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2295号4面1)(2007/05/21 )
“改憲賛成”の本部打倒へ
5・29-30自治労中央委闘争に立とう
現場の怒りで労組つぶし粉砕を
「民主支持」方針を許さない
5月29―30日、京都市で自治労第134回中央委員会が開かれる。自治体労働者は、9条改憲・侵略戦争へ一直線のレールを敷いた改憲投票法の成立と自治体労働運動壊滅攻撃に猛然たる怒りを爆発させよう。今中央委を自治労の改憲・民営化攻撃絶対阻止の戦闘宣言の場としよう。
東京・杉並で、関西で、全国の職場で「もう我慢ならない、怒りを解き放ち、今こそ公務員バッシングを打ち破ろう。国鉄分割・民営化反対闘争の教訓を忘れるな!」「財政破綻(はたん)しても構わない。一切の責任は当局、国家権力、日本帝国主義にある」という突き抜けた怒りの決起が始まっている。
ところが自治労本部は現場に渦巻く組合員、自治体労働者の怒りをまったく見ることができない。中央委で敗北主義をあおりつつ反動的な諸方針の決定を狙っている。
第一に、7月参院選における組織内候補・相原久美子(民主党比例代表候補)選挙闘争にすがりつき、集約しようとしている。改憲政党であり、改憲投票法成立に最大限協力してきた民主党など打倒対象だ。
第二に、「国民投票法案の廃案を」と言いながら一度として反対闘争を組織しなかったことを居直ろうとしている。民主党支持、改憲賛成だからだ。それどころか今中央委議案に「積極的平和主義を現実化するため」と称して、自衛権と最小限防衛力を容認する「平和基本法」の制定方針を潜り込ませている。絶対に認められない。
第三に、第2号議案でついに、自治労解散―新たな産業報国会化の方針である地公3単産統合を、新組織「地域公共サービス労働組合連合会」の結成として具体化して打ち出してきた。8月大会で3分の2以上の賛成を得て、2010年秋の完全統合に突き進もうとしている。
第四に、安倍政権、当局の民営化攻撃と正面から闘わず、容認した上で「公共サービス憲章」制定運動方針をさらに推進しようとしている。
改憲投票法を始めとするこの間の日帝・安倍―御手洗の攻撃は、自治労・日教組つぶしを最大の核心課題としている。このことが分かっているからこそ、本部は改憲投票法案阻止の闘争方針を出さなかった。本部は闘う前から日帝に屈服し負けている。すでに破産しているのだ。
こんな連中をいつまでも指導部として置いておくわけにはいかない。現場労働者の力で本部を打倒し、自治労を階級的革命的に再生させよう。
「労組禁止」狙う改憲投票法
自治体労働者は、5月14日の改憲投票法の参院可決・成立に怒りを爆発させ、3年間の改憲・民営化攻撃絶対阻止の大決戦に立とう。
次の国会召集で憲法審査会が発足すれば、3年後の改憲投票法施行時にも改憲案が出される。この3年間は本格的な改憲阻止決戦だ。資本家階級による改憲クーデターか、労働者階級が戦後やり残したプロレタリア革命の完遂か、をかけた戦後最大の階級決戦だ。絶対に負けられない。
改憲投票法は何よりも、公務員労働者と教育労働者(「公務員等及び教育者」)の改憲反対運動を全面的に禁止し、違反者を処罰しようとしている。@公務員等や教育者による「地位を利用して」の改憲反対運動の禁止、A国家公務員法、地方公務員法の原則的な適用による公務員の「政治的行為」の禁止、B「組織的多数人買収及び利害誘導罪」――の3点だ。
民主党との修正案協議でいったんは引っ込められたAを強硬に復活させたのが、安倍に直結する日本会議系、「つくる会」系の自民党議員たちだ。自治労・日教組の日帝支配階級の闘いへの恐怖がその行動の本質だ。
500万人に及ぶ公務員と教員とその労働組合の改憲反対運動が禁止される。労働組合の大会や中央委員会、集会、学習会などで憲法改悪反対の主張を盛り込んだ文書やビラを配布したり、参加組合員に弁当や動員費を支給したりすることも改憲投票法違反となる。まさに全面的な「労組活動禁止法」だ。このような弾圧を断固粉砕しなければならない。
改憲投票法に続いて政府・与党は、米軍再編協力特措法案、イラク特措法延長、教育改革4法案、国家公務員法改悪案(公務員制度改革)、社会保険庁解体法案の成立を狙っている。絶対に阻止しよう。
道州制導入は自治体つぶし
安倍首相は改憲攻撃の核心に9条2項の廃止と並んで道州制を据えて、参院選の争点にすると言っている。自民党の新憲法草案は「基礎地方自治体を包括する広域地方自治体」として事実上、道州制を盛り込んでいる。道州制導入は、帝国主義間争闘戦に勝ち抜くための戦争国家への転換だ。そのために地方自治の完全な解体を狙っている。それは、戦後の社会保障・福祉の全面的解体である。国家のあり方の中から福祉が一掃される。
これと一体の攻撃として自治体リストラ・民営化・首切り・労組解体が全国的に強行される。夕張市のリストラはその先取りだ。全国の市町村・特別区が競い合って財政再建団体化を回避するためと称したリストラ攻撃を激化させている。
道州制導入は、200万公務員首切り・ワーキングプア化、労組解体、階級意識根絶の大攻撃なのだ。公務員制度改革(国家公務員法改悪)攻撃も、能力・実績主義導入とそれによる分断、団結破壊と分限免職攻撃の推進を狙うものだ。
帝国主義体制の破局的危機
「憲法を変えて日本を美しい国にする」として登場した安倍政権。同じく改憲と「希望の国、日本」を掲げて日本経団連の会長に就任した御手洗。まず、この日帝・安倍―御手洗の路線が実は帝国主義の断末魔の危機に基づいて出されていることをはっきりさせよう。資本主義の墓掘り人である労働者階級としての時代認識が求められている。
全世界の帝国主義は今まさに破局的危機にある。石油、資源、市場、労働力、勢力圏化をめぐる死闘を開始している。基軸帝国主義・米帝が最も激しく経済的危機を爆発させ、イラク侵略戦争も完全に敗勢に追い込まれている。米帝は戦火をイラン―パレスチナ―全中東に広げ、さらに朝鮮侵略戦争―中国侵略戦争の危機を激化させている。
トヨタやキヤノンに代表される日帝・資本家階級も、日帝が軍事力を実際に行使しなければ、海外の権益を守れず、資源・市場争奪戦において立ちおくれ、敗北してしまうという断崖絶壁の危機の中にある。
安倍―御手洗の改憲・戦争、民営化=労組破壊の路線は、必ず労働者階級の怒りに満ちた決起を呼び起こす。
だからこそ「資本・国家権力と労働者階級は絶対に非和解だ。革命以外にない」と確信に燃えた闘う労働者の決起が情勢を決定的に動かしうる。
動労千葉の3月春闘ストライキ、「日の丸・君が代」強制反対の不起立決起と3・18集会で掲げられた「労働運動で革命やろう」という青年労働者の決起をみよ。
今こそ安倍と御手洗の改憲と戦争の攻撃に、労働組合運動とりわけ自治労・日教組など公務員―4大産別の労働運動が立ちはだかるときだ。社会を動かし成り立たせているのは、資本家ではなく労働者だ。資本家などいなくても労働組合が自分たちで社会を動かせる! この思想と路線をよみがえらせよう。
戦後革命期の自治体労働者
歴史を振り返ってみよう。1945年10月の読売新聞争議、同12月の京成電鉄争議、三井美唄炭鉱争議を始め、労働組合・全従業員による生産管理が全国で繰り広げられた。さらには路頭に迷う戦災者と失業者、労働組合とが連携して食糧の人民管理を進めた。
自治体労働者も天皇制ボナパルティズム下での官吏意識を打破し、労働者の自覚を取り戻して闘いの戦列に合流した。
全国的には東京、とりわけ東京交通労働組合がその先頭で組合を再建した。46年1月結成の東京都職労は、「官公庁の民主化」「待遇改善」を旗印に全国の公務労働者の大結集を呼びかけた。46年5・19「食糧メーデー」を一大転換点に全国の自治体労働者が戦後革命の闘いに大合流していく。46年6月、都従、東交を先頭に都職、都水道、都教組などで都労連を結成し、飢餓突破賃金1000円の要求を掲げ、21日から10日間、自治体労働者版「生産管理闘争」として業務管理闘争を敢行する。都電運賃の引き下げ、窓口事務のスピードアップ、都民の要望による修理工事など労働組合が職場を支配し、給与引き上げと庁内民主化を実現した。大阪市でも「事業管理」突入決定の力で大幅賃上げをかちとった。
その後も自治体労働者は2・1ゼネストを先頭で準備した。都職中央指導部は一斉無期限ストを構え、弾圧に備えた第2、第3指導部をつくって闘いに突入している。戦後革命は、労働者階級―労働組合のプロレタリア独裁能力を完全に証明している。
現行憲法とりわけ憲法9条は、労働者階級の闘いが「このまま進めば革命」という段階まで上り詰め、戦争責任追及、戦犯追及の闘いと結合するなかで、米帝=連合国軍総司令部(GHQ)と日帝・支配階級が体制(天皇制)維持を図るためのぎりぎりの譲歩として制定したものだ。憲法9条は労働組合の激しい闘いの中で生まれた”歴史的産物”なのだ。
憲法9条改悪は日本の支配階級の長年の悲願だ。憲法9条破壊は改憲クーデターにほかならない。これに対する労働者階級の回答は護憲ではなく、未完の戦後革命の完遂、日帝打倒・プロレタリア革命である。
小泉―安倍政権の民営化路線は完全に破産している。”民営化で労働組合をつぶして改憲・戦争へ”という安倍政権の路線、国民投票法を粉砕し、改憲を絶対に阻止しよう! 改憲阻止・民営化粉砕決戦の爆発で自治労本部を打倒しよう。
最大の攻防点は職場だ。自治体の業務を金もうけの市場としか位置づけない安倍政権、石原都政、山田杉並区政を現場の闘いで打ち破ろう。
〔革共同自治体労働者委員会〕
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2295号4面2)(2007/05/21 )
“東峰の森”伐採に反撃
5・12三里塚 110人が緊急闘争に立つ
5月12日午後、「東峰の森」伐採本工事弾劾! 5・12緊急現地闘争が三里塚芝山連合空港反対同盟の呼びかけで、労農学110人が結集して闘われた。
成田空港会社(NAA)は4月23日から伐採工事を続行している。戦後の入植以来、「東峰の森」は入会(いりあい)の森として地元住民の営農・生活と切っても切れないものであり、NAAも森の保全を「確約」してきた。伐採強行は許しがたい暴挙だ。
東峰十字路から集会会場の萩原進事務局次長の畑までの道はまったく新たに付け替えられていた。フェンス越しに見える「東峰の森」の木々は伐採され向こう側が透けて見えるほどだ。
集会冒頭、北原鉱治事務局長は「この国の政治は腐り切っている。天地人道上許されない暴挙だ」と怒りを爆発させ、「市東孝雄さんの耕作権を奪う国との闘いは、人間として当然の正義の闘いだ」と宣言した。
萩原事務局次長は「東峰の森」をめぐる動きについて報告し、「政府は08年から株式会社が農地を取得できるように法律を変えると発表した。農地が商品として売買される時代になる」と農民つぶしの攻撃を弾劾した。そして「改憲と戦争体制づくりの動きの中で、成田も軍事空港にされる。敵がその気ならこっちは暫定空港にすぎない今の状況を強制し、完全廃港にしてやろう!」と語気鋭く弾劾した。
本部役員の鈴木幸司さんは「われわれの闘いは安倍内閣を打倒する力を持っている。全人民の力を合わせてやる時が来た。動労千葉のように闘おう」と訴えた。
敷地内・天神峰の市東孝雄さんは、「商工会議所の会長は暫定滑走路を『3500bにしたい』と言い放った。冗談ではない。私の耕作権を奪おうとする裁判も許してはおかない。東峰の森伐採の問題と一体で反撃していく」と決意を表した。
反対同盟の怒りにこたえ、動労千葉、婦人民主クラブ全国協、全学連が次々と発言した。全学連は、この日の闘いが沖縄の反基地の闘いと結びついていることを訴え、法政大での弾圧粉砕の大衆的決起を報告した。
鈴木謙太郎さんが「戦闘的デモで国交省、NAAを圧倒しよう」と提起し、団結ガンバローを行った。東峰部落を周回するデモ行進に勢いよく出発した。青空の下、風にそよぐ新緑の草木はまぶしいほど輝いていた。この大地を取り戻す決意を込めて「東峰の森伐採を許すな! 市東さんの農地を死守するぞ!」とこぶしを突き上げた。
(写真 森伐採に怒りを燃やし北原事務局長を先頭に東峰をデモ【5月12日】)
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2295号4面3)(2007/05/21 )
本部裁判 NAAの主張砕く
反対同盟に地上権あり
5月10日、天神峰現闘本部裁判の第16回口頭弁論が千葉地裁で開かれた。反対同盟と顧問弁護団は新たな準備書面を提出し、@空港公団による本部建物の土地買収が「背信的悪意」であった(地上権があることを知りつつ追い出しのために買い取った)こと、A石橋政次(元反対同盟副委員長)が自分の意志で息子に本部建物の土地の反対同盟との契約変更をゆだねたことを証明し、NAAの主張を粉砕した。
また本部建物の実地検証の要求に対し仲戸川裁判長は「証人調べを先に行う。必要かどうかは後で判断する」と言い、弁護団が強く反論した。
記者会見で北原事務局長は、「現に存在するものを見ずして何が分かるか」と弾劾した。葉山岳夫弁護士は法廷でのやり取りを解説し、「法廷だけでなく全人民の力で押し返さないと勝利できない」と訴えた。鈴木謙太郎さんは、一坪共有地裁判控訴審打ち切りを弾劾する声明を読み上げた。
続く支援する会例会で、萩原事務局次長が会員拡大と現地結集を呼びかけた。さらに動労千葉の滝口誠さん、関西実行委の松原康彦さん、杉並区議会議員の北島邦彦さんらが決意を述べた。
本部役員の鈴木幸司さんが、自らの一坪共有地裁判に臨むにあたって、「夢中になって闘う!」と力強く決意表明した。
7月19日の次回公判に全力で集まろう。
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2295号4面4)(2007/05/21 )
“2期供用開始反対”
関西新空港闘争 泉州住民の会が総会
4月29日、泉佐野市文化会館大会議室で関西新空港絶対反対泉州住民の会2007年度総会が60人の参加で行われた(写真)。住民の会結成以来22年間代表をつとめた森田恒一氏が転居し代表空席となったが、若い役員3人が新たに加わり、8月2期供用開始反対、軍事使用阻止など闘いの強化を誓い合った。
最初に事務局長である国賀祥司泉佐野市議が開会のあいさつを行い、淡路町空港反対同盟の安藤眞一さんと東灘区住民の会の松原康彦さん、八尾北命と健康を守る会の3人が連帯のあいさつを行った。
森田恒一さん、東大阪市議の阪口克己さん、スタンダード・ヴァキューム石油自主労働組合の入江史郎委員長からのメッセージが紹介された。
役員の小林さんが活動報告・会計報告を行った。パソコンを使ってスクリーンに昨年の選挙やごみ有料化反対運動、大阪航空局、関空会社への申し入れ、全国闘争、三里塚パネル展、バザーなどの写真を映しながら報告を行った。
役員選出のあと、国賀事務局長が07年度の運動方針案を提起した。
国賀さんは、@8月2期供用開始、軍事使用反対、A空港優先市政反対、B全国の運動との連帯、C住民の会の強化、D7月22日の全国闘争など具体的な運動方針を提起した。まず関空の便数のグラフや日米共同作戦計画5055を報じた新聞記事を示して「4千b滑走路は旅客には必要ない。朝夕のラッシュ時、着陸にしか使わず、着陸してもターミナルビルまで30分もかかる。1兆4千億円もかけて2期をつくるのは軍事使用が目的」と明らかにし、続いて「市立病院が最大の危機になっている。医者が辞め休診科が続出、救急も断っている。根本は空港病院にしたこと(廊下の壁に酸素吸入器などを埋め込み一気にベッドが増やせる)。市立病院を市民の命と健康第一に考える病院に変えていこう」と提起。「三里塚、神戸、淡路の空港反対運動と連帯しよう。改憲阻止闘争に立ち上がろう。宣伝を強化し闘いを大きく広げよう」と訴えた。
参加者は熱心に聞き入り、関空の正体を見抜き、自分たちの利害とはまったく相容れないことを実感した。真実を伝えればもっと多くの労働者市民が反対運動に参加してくることを確信した。フリートークでは「ずっと市立病院にかかっていたが医者が減ってよその病院に回された」「漁獲が減って漁師を続けていけないと漁民が訴えている」「米軍の関空使用を絶対阻止しよう。5・3改憲反対の労働者集会に参加しよう」との発言が続いた。最後に役員の平尾さんが「今年もみんなの力を合わせてがんばろう」と閉会のあいさつ。
泉州住民の会は、安倍政権の改憲―朝鮮侵略戦争攻撃に真っ向から立ち向かい、8月2期供用開始反対、軍事空港化阻止を全力で闘いぬく。
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2295号4面5)(2007/05/21 )
5月9日〜15日
「海自活動は軍事支援」と久間
辺野古海域調査作業場設置へ
●7年ぶりNLP 米海軍厚木基地(神奈川県大和市・綾瀬市)で、ジェット戦闘攻撃機による夜間発着訓練(NLP)が行われた。騒音の大きなジェット戦闘機などのNLPは地元の反対運動で6年間行われておらず、7年ぶりの実施となる。(10日)
●F22が未明離陸を強行 米軍嘉手納基地に一時的に配備されていたF22ラプター戦闘機12機が午前3時すぎから午前10時にかけて相次いで離陸、ハワイのヒッカム空軍基地を経由して所属先の米バージニア州ラングレー基地に向かった。嘉手納町基地渉外課の騒音調査で最高の98・8 を記録した。(10日)
●国民投票法案、参院委で可決 改憲のための国民投票案の与党案が参院憲法調査特別委員会で採決され、自民、公明両党の賛成多数で可決した。安倍首相は委員会で、集団的自衛権の行使を禁じた政府の憲法解釈について「今までの解釈のままでよいのか常に考えていかなければならない」「この(新しい)解釈にのっとって自衛隊が行動する場合には、それを裏付ける法律も当然必要だ」などと述べた。(11日)
●海自活動は「軍事支援」 久間防衛相は、衆院イラク復興支援特別委員会で、インド洋で米艦などに補給支援をしている海上自衛隊の活動を規定したテロ特措法について「(活動は)軍事的支援だ。(米国が)自衛権の行使として戦っている軍事行動に支援した」と述べた。(11日)
●辺野古に海自艦 米軍普天間飛行場の代替施設の建設予定地となっている名護市辺野古のキャンプ・シュワブ沿岸部で防衛施設庁が行う事前調査を支援するため、海上自衛隊の掃海母艦「ぶんご」が海自横須賀基地(神奈川県横須賀市)を出港した。(11日)
●レーザー兵器開発へ 防衛省は、ミサイル迎撃のための高出力レーザー兵器の研究、開発に来年度から着手する方針を決めた。来年度予算の概算要求に盛り込む。(12日)
●米に常時、防空情報 防衛省が航空自衛隊の自動警戒管制組織「バッジシステム」で収集した日本周辺の防空情報を4月下旬から在日米軍に提供し始めたことが分かった。日米両政府は近く運用ルールについて協定を結ぶ。バッジシステムは、全国28カ所にある航空警戒管制部隊(レーダーサイト)や空中警戒管制機(AWACS)などの情報を一元化する空自のネットワーク。(13日)
●国民投票法が成立 改憲のための国民投票法案が参院本会議で採決され、与党の賛成多数で可決・成立した。同法の成立後、改憲原案そのものの提出・審査は3年間凍結されるが、次の国会から衆参両院に憲法審査会が設置される。(14日)
●イラク特措法改定案、特別委で可決 自衛隊のイラク派遣を2年間延長するイラク復興支援特別措置法改正案が衆院特別委員会で自民、公明両党の賛成多数で可決された。同法は自衛隊をイラクに派遣する根拠法で、今年7月末に4年間の期限が切れる。航空自衛隊は米国主導の多国籍軍の兵員・物資を輸送している。(14日)
●イラク特措法改定案が衆院通過 イラク復興特措法が衆院本会議で与党の賛成多数で可決された。法案は参議院に送付された。(15日)
●辺野古海域調査で作業場設置へ 米軍普天間飛行場の名護市キャンプ・シュワブ沿岸部への代替施設建設に伴う海域での現況調査(事前調査)で、那覇防衛施設局が辺野古漁港内に作業場を設置する目的で名護市から同漁港施設用地の「行政財産使用許可」を得ていたことが分かった。調査関係者の駐車場および資材置き場で簡易プレハブの設置も含まれている。(15日)
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2295号5面1)(2007/05/21 )
5・15沖縄闘争 沖縄・本土貫き労働者は一つの階級
労働運動の力で基地建設阻め
(写真上左)平和とくらしを守る県民大会(5月12日 北谷町)、(写真上右・下)嘉手納基地を包囲する「人間の鎖」(13日 嘉手納町)
5月15日、沖縄のペテン的本土復帰から35年を迎えた。5・15沖縄闘争として「5・15平和行進」、県民大会、嘉手納基地包囲行動などが闘われた。海自艦の導入が狙われ緊迫する辺野古現地で緊急集会も行われた。沖縄と全国から集まった青年労働者と学生は5・15闘争を最先頭で闘い、「労働運動の前進で新基地建設を阻もう」と訴えた。5・15体制をぶっ飛ばす力は職場で闘い、団結を作り出すことにあると展望をつかんだ。
職場で闘い革命起こす 5・13那覇 青年労働者が集会
5月13日夜、那覇市の沖縄県青年会館において「オキナワとヒロシマを結ぶ全国青年労働者交流集会 OKINAWA」が開催された。沖縄を先頭に全国の青年労働者が集まった。
名護市瀬嵩(せたけ)に住む二見以北10区の会の渡具知武清さんが「基地建設反対を訴え続けた10年」と題して発言した。「基地建設計画が持ち上がった翌年に長男が産まれ、『この子のためにも基地は造らせない』と闘ってきた。1軒1軒回って基地建設反対署名を集めた。キャンプ・シュワブのゲート前に6時から8時半まで連日通い、車の前に立ちはだかって阻んできた」と報告。「これからも沖縄と二見以北10区のことを忘れないでください」という言葉が胸に響いた。辺野古で闘う青年は「自衛隊に辺野古の調査をやらせるなんて許せない。海に船を出して一歩も引かずに闘う」と述べ、カンパを訴えた。
「教科書検定による歴史の歪曲を許さない」と題して、沖高教組の兼島直人教文部長が報告した。「教科書問題は安倍内閣とのけんかだ。相手に不足はない」と切り出し、「集団自決」の記述から日本軍の強制や命令が削除されたことを弾劾。「82年の検定で住民虐殺が削除された時は全県の運動でひっくり返した。今回も絶対負けない。歴史を歪曲するのは愛国心教育のため。みんなで安倍政権にけんかを売ろう」と呼びかけた。
動労水戸元委員長の辻川慎一さんが「私たちの労働組合運動とは何か」と題して講演。「安倍政権はこの3年で改憲に進むため、自治労と日教組をつぶそうとしている。それは青年の9割を不安定雇用にする攻撃と一体だ」。自ら動労本部カクマルと激突してきた体験を語った。
「職場で闘いを始めると、当局や資本だけでなく組合の内部からも既成指導部が『闘うべきじゃない』と襲いかかってくる。核心は、どんなに苦しくても、自分が階級的な原則を曲げない労働組合の指導者になること。絶対に打倒されず、リーダーとして立つ。それをやりぬいたら、必ず労働者は立ち上がるし、必ず勝利できる」。青年を奮い立たせる講演に大きな拍手がわいた。
(写真 集会の最後に参加者全員で「世界の労働者と団結して革命を起こして戦争とめよう」と団結ガンバローを三唱を行った【5月13日 那覇市】) 全国の職場から次々発言
全国の青年労働者が発言に立った。自治労青年部の労働者は「労働組合を強化せずに平和運動は強くできない。しかし自治労は教基法改悪の反対運動もやらない。全国会議で『護憲を掲げるだけでなく改憲につながる動きと闘うべき』と提起した。改憲を止めるためにともに闘おう」と訴えた。もう一人は「自治労は給料削減に同意し、モノ取りもできなくなっている。労働者を二度と戦場に送らないために闘う」と発言した。
ゆうメイトの青年は職場の闘いを報告し「現場労働者の要求にもとづいて闘って団結をつくり出した。革命は僕らが孤立してやるものではない。労働者階級がやるものです。職場で団結をつくり出し民営化と闘おう」と呼びかけた。
沖縄のパート労働者は「会社の労働条件切り下げ攻撃に対し『闘って阻もう』と議論してきたが、組合内部から『闘っても勝てない。会社と折り合いをつけた方がいい』という声が出てきた。労働者を永遠に会社の奴隷にするような考え方は組合からたたき出す。仲間とともにもう1回組合をつくる決意で闘う」と決意を述べた。
東交の青年労働者は「電車部門では新規採用が7年ストップされ、非正規雇用が激増。自動車部門では採用が再開されたが、賃金は10%カット。この4カ月で2人も現職死亡した。こんなことが起きているのは組合が闘わないから。組合員は怒っている。闘わない組合執行部をひっくり返し、青年が権力を取ろう」と呼びかけた。
広島の教育労働者は「この春、不起立をするかどうかとても迷った。しかし全国で闘い続ける人とつながろうと決断して不起立した。座ったらすごく解放された。闘ってよかった。ともに生きともに闘い、ともに革命しましょう」と訴えた。
東京の労働者は「既成の労組幹部の『基地があるから、会社があるから飯が食える』という思想こそ労働者を抑え込むもの。既成の幹部に代わって青年が闘う組合を取り戻そう。6・9集会に青年の大隊列を登場させよう」と訴えた。すべての発言が、「労働運動の力で革命をやろう」というスローガンが青年労働者の心をとらえ、全国の職場で猛然と闘いが始まっていることを示した。
閉会のあいさつを広島の青年労働者が行い、「8・6ヒロシマ―11月労働者集会に集まり、全世界の労働者と団結して革命を起こして戦争を止めるため、日々職場で頑張っていこう」と呼びかけた。
最後に「団結ガンバロー!」を三唱し、この仲間たちとつながって全国の職場で闘いを起こそうと熱い決意がみなぎった。
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2295号5面2)(2007/05/21 )
“5・15体制粉砕し革命に勝利しよう”
全学連が那覇で集会
全学連は12日、那覇市内で「基地撤去!改憲阻止!倒せ安倍!学生は団結しよう!労働者と革命やろう!5・12沖縄集会」を開催した。
革共同沖縄県委員会の同志が講演した。「沖縄問題は革命の問題だとつかんでほしい。69年2・4ゼネストの挫折をのりこえて全軍労牧青の青年労働者が立ち上がり、その中から革共同沖縄県委員会が生まれた。沖縄と本土の労働者階級がひとつの階級として歴史的に初めて登場し、5・15体制という戦後日本帝国主義の脆弱(ぜいじゃく)な姿が見えた。沖縄は日本革命の火薬庫。5・15体制を粉砕し、革命に勝利しよう」と提起した。
織田陽介委員長が基調提起した。「世界は革命情勢だ。労働者にこそ社会を変える力がある。動労千葉は『労働者には戦争を止める力がある。資本家がじゃまになっている』と言っている。革命情勢とは労働者を食わせていけない資本と革命に立ち上がる労働者が折り合いがつかず非和解だということだ。憲法体制をぶっとばして革命やろう。団結とは資本主義の否定だ。『学生は団結し、労働者とともに革命をやろう』こそ学生が掲げる革命のスローガンだ」と訴えた。
「憲法では戦争は止められなかったが団結したら止められるという意見に共感した」「全学連が知られていない。大学に全学連を勃興させたい」と感動や決意が参加者から次々と語られた。
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2295号5面3)(2007/05/21 )
県民大会 “安倍と対決を”
1万5千人が嘉手納包囲
北谷(ちゃたん)町の北谷球場前広場で12日夕、「復帰35周年/平和とくらしを守る県民大会」が開かれた。約3000人が集結した。平和行進の最終日と翌日の嘉手納基地包囲行動に合わせたもの。
本土から約1500人が平和行進に参加。日焼けした青年労働者が目立った。会場周辺では右翼の街宣カー十数台が妨害を狙った。若者らが右翼に殺到し「右翼は帰れ」のコールで撃退した。
主催者を代表し、沖縄平和運動センターの崎山嗣幸議長が「安倍政権が軍国主義につくりかえようとしている。県民として許すわけにはいかない」と強調した。
政党あいさつなどが続き、4月の統一地方選で再選した宜野湾市の伊波洋一市長が米軍再編は沖縄を新たな戦争の拠点にするものだと指摘、米軍普天間飛行場撤去の決意を語った。
ヘリ基地反対協の安次富浩代表委員が辺野古の闘いを報告。キャンプ・シュワブ沿岸部の事前調査に海上自衛隊が投入されるとの情報に対し「軍艦の脅しには屈しない。私たちの手で国策の新基地を阻止する。現地の座り込み、海上行動に来てほしい」と呼びかけた。
翌13日、嘉手納基地包囲行動が行われた。極東最大の米軍基地で全周約17`の嘉手納基地を1万5270人が「人間の鎖」で取り囲んだ。同基地の包囲行動は7年ぶり4回目。
午後3時すぎから参加者が手をつなぎ「人間の鎖」で基地を包囲。参加人数が目標としていた約2万人に達しなかったため、一部でつながらない個所もあった。
全国青年労働者交流集会に参加した青年労働者や全学連の学生も嘉手納基地北側の「安保の見える丘」の周辺を受け持った。「日の丸」を持った右翼が割って入り、警察も介入。「鎖」が寸断される場面もあった。青年労働者が警察の制止を振り切って右翼の部隊に突入、「鎖」をつないだ。
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2295号5面4)(2007/05/21 )
辺野古緊急集会 海自艦出動に怒り
青年の力で建設止めよう
普天間飛行場の代替施設予定地の名護市辺野古の海辺で14日午前、緊急集会が開かれた。地元の住民や嘉手納基地包囲行動参加者ら約300人が参加した。
建設阻止の海上行動を阻む目的で海上自衛隊の掃海母艦「ぶんご」が海自横須賀基地(神奈川県)を出港したとの情報が届き、16日にも事前調査が開始されるのではという緊迫した状況。同じ日に国会で改憲のための国民投票法が成立した。辺野古でも強い怒りが示された。
カヌー隊が帰るのを待ち、「自衛隊の介入を許さないぞ」「新基地建設阻止」のシュプレヒコールを繰り返した。
ヘリ基地反対協の安次富浩代表委員が「軍隊で住民運動を封殺しようとする行為に腹の底から憤りを感じる。沖合建設案は民衆の力でつぶしたが政府の野望は変わっていない。体を張って阻止する」「青年労働者の闘いで基地建設を止めよう」と呼びかけた。
海上阻止行動を闘う平良夏芽牧師は「海上行動は反対運動ではなく阻止しよう。この計画を考え実施しているのは東京。自分の地域や職場で闘ってほしい。みなさんは支援者ではなく当事者」と熱烈に訴えた。
フィリピン、グアムの先住民チャモロ、韓国から反基地の活動家が駆けつけ、米軍基地撤去へ向け国際連帯のエールを交換した。
嘉手納基地包囲行動の事務局を担った沖縄平和運動センターの山城博治事務局長(自治労)が発言。「鎖がつながらなかったのは胸が痛む。だが大衆行動に1万5千人が結集した。米軍再編の中心課題は辺野古。これを止めれば全部に影響する」と今後の闘いの決意を語った。
全国青年労働者交流集会の参加者、全学連も合流し、ともに闘った。
(写真 「みなさんは当事者」と訴える平良夏芽牧師)---------------------------------------------------
週刊『前進』(2295号5面5)(2007/05/21 )
取材メモ 5・15体制ぶっ飛ばす力
海上自衛隊出動の情報も届く緊迫した辺野古情勢の中で今年の5・15闘争が闘われた。また「集団自決」の日本軍関与を否定する教科書検定問題で沖縄県民の怒りが沸騰。来月には県民大会が開かれる状況にある。
いずれも中途半端な攻撃ではない。新基地建設は米軍再編の要であり、沖縄を朝鮮侵略戦争の拠点として確立することを狙う。教科書問題は、沖縄戦の歴史を百八十度転換させ、「沖縄戦を二度と繰り返すな」のスローガンを抹殺する攻撃だ。
文字どおり沖縄の階級闘争がつぶされるか、革命に向かって爆発するかをかけた問題だ。決定的なことは沖縄の労働者の決起が始まっていることだ。沖縄の労働者の現実は、基地があっても労働者は食っていけない。帝国主義は労働者を体制内に抑制できない。
しかし、県民大会は政党発言がメインで参院選一色だった。既成指導部は労働者のエネルギーを選挙に流し込むことに腐心した。嘉手納包囲は前回から1万人減った。右翼の妨害にも「挑発に乗るな」と耐えるだけ。
核心問題は、〈沖縄奪還、安保粉砕・日帝打倒>、すなわち革命をめぐって闘われた70年闘争を圧殺するためのペテン的沖縄返還=5・15体制をぶっ飛ばす闘いが求められていることだ。今年の5・15闘争は「労働運動の力で革命を」の3・18精神で、沖縄と本土の労働者が階級としてひとつになり5・15体制をぶっ飛ばす闘いとして大いに展望をつかんだ。(T)
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2295号5面6)(2007/05/21 )
東恩納琢磨(ひがしおんなたくま)さんに聞く
オスプレイ密約に怒り
東恩納琢磨(ひがしおんな・たくま)さんにお聞きした。
東恩納さんは名護市瀬嵩生まれの46歳。ヘリ基地建設の動きが強まると土建会社を退職し、市民投票以来「ヘリ基地いらない二見以北10区の会」の中心メンバーとして地域で粘り強い反対運動を続けてきた。「ジュゴン保護基金委員会」で環境保護活動を担いながら「基地に頼らないふる里づくり」に精力的に取り組んでいる。
昨年9月には名護市議会議員選挙に「ふるさとは宝」「沿岸案反対」を掲げて出馬、1票差で次点となり、現在係争中。
☆
――96年12月のいわゆるSACO最終報告で墜落事故をくり返している欠陥機・オスプレイ(垂直離着陸機・MV22)の辺野古新基地配備で日米が合意した内容の公文書が暴露されました。この事実を政府が10年近くも隠していたことに県内は怒りで騒然となっていますが?
まず思い出したのが72年返還協定の密約問題だよね。沖縄の未来にかかわる事項なのに、政府にとって都合の悪いことは沖縄側には何も知らせない。政府の沖縄に対する仕打ちはあの頃から何も変わっていないなあ……と。
新基地をつくるのが国策だというなら、ちゃんと真正面から私たち(沖縄側)にすべてを明らかにして問うべきです。政府が基地建設の本質や実体を隠したまま建設を強行しようとするのはやっぱりこの建設計画が根本から間違っている証拠。
だから新基地はつくらせない(笑)。当然でしょ。
――オスプレイ配備という重大な事実を政府が隠していた以上、「事前調査や環境アセスの強行など論外」という県内世論も高まっていますね。
ボーリング調査の時もそうだったけど、政府や防衛施設局は阻止行動を「妨害活動」とレッテルを張ったわけよね。なんかうちらが理不尽なことをやったかのようにさ。
でもね、この基地建設の暴挙を身を挺(てい)してでも地元の人間が糾(ただ)さないと国に通じない、阻止行動をするしかないじゃないか、と。
私ら田舎で静かに子どもを育てていきたいと願っている普通の人間ですよ。そんな住民に1年も2年も船で寝泊まりさせたり、ヤグラに上らせたり……。誰が好き好んでこんなことやるんですか? ここまで私らにやらせる国こそ恥じるべきでしょう。
――オスプレイ報道の地元での反響は?
大きいね。誘致派の人びとの間にも動揺が走っているよ。これじゃあ今までの国の説明と話が違うじゃないか、とね。
オスプレイ配備が狙われていることは再三報道されていたのに、誘致派は政府の言うことには疑うことを知らない。沖縄はずっとだまされてきたのにね。「お国が自分たちによくないことをやるわけがない」と本気で思っている。僕も理解できないよね。(つづく)
(聞き手・大津五郎)
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2295号6面1)(2007/05/21 )
まやかしの公聴会に60人が怒りの弾劾! 福岡 溝口 洋
5月7日、安倍政権による改憲投票法案の参議院強行策動と対決し、百万人署名運動福岡県連絡会をはじめ60人の労働者・学生・市民がホテル日航福岡前に結集し、強行採決のためのまやかしの公聴会弾劾闘争に決起しました。(写真)
この日、警察、カクマルの妨害をはねのけ、日航ホテル前に「改憲に一直線法案=国民投票法案を廃案に」という大横断幕が掲げられました。
午前11時から近くの公園で行われた集会では、百万人署名運動福岡の代表世話人である郡島恒昭さんらが公聴会を弾劾して闘う決意を述べました。その後、集会参加者もホテル日航前に合流。通行人にビラを手渡し、「まやかしの公聴会弾劾! 9条改憲を許さないぞ!」と怒りのシュプレヒコールを何度もたたきつけました。
昼12時20分、ホテル前で代表世話人の郡島さんが参議院憲法調査特別委員会に申し入れを行いました。「時間をかけて審議を行い、採決を強行しないこと」「憲法改悪のための国民投票法案を廃案にすること」を強く要求しました。その後、参加者が次々にマイクを握り、道行く人びとに訴えました。
公聴会では、反対派としての公述人を苦渋の選択で引き受けた石村善治さんが、 労組・市民団体などへの規制条項が多く、問題である」「最低投票率の定めがないと、有権者の2割の賛成で憲法が変えられかねない」と国民投票法案を強く批判しました。そして、公聴会後、準備に時間も与えないような拙速な日程の組み方や傍聴人も50人足らずでまったく低調な公聴会であったと怒りを込めて述べています。
公聴会の開始前も終了後も、参議院特別委員は、警察権力の警備の中、裏口から出入りするなど、市民の抗議の声を一切聞こうとしない姿!
公聴会後、再び近くの公園で総括集会。参加者たちは市民を欺き、改憲へ突き進む安倍政権に怒りを表明しました。
これに続いて、5月9日には、教育4法改悪案の福岡公聴会闘争を、同じ日航ホテル前で50人の労働者学生とともに闘いぬきました。
公聴会したって採決したって絶対反対! 松山市在住・読者 山下 徹
5月14日正午、公聴会会場の松山全日空ホテルの前。「えー?! 松山で公聴会?」と、連絡した誰もが驚く中、「こうしちゃいられない!」と百万人署名運動愛媛県連絡会の松山在住の仲間たち7人が集まった。
お昼休みに、県庁、市役所、地方裁判所から出てくる職員・労働者、市民に「公聴会開催反対!」「戦争をあおり、競争をあおる教育反対!」とチラシを手渡す。大型観光バスを乗り付けて降りてきた議員たちにみんなで群がって、法案の採決反対を口々に伝えてチラシを手渡す。傍聴しようと会場に向かった仲間が「入れんかった」と戻ってきて、公聴会のペテンに怒る。
教育の荒廃、就職難、格差社会の原因を、学校(教育職場)に求めて、「教育改革」を主張するのは、ためにするものだ。荒廃の原因は、小泉・安倍首相、財界の奥田・御手洗が進める規制緩和・民営化・市場化・競争原理の野放図の拡大にある。火付け盗賊が、火消しのために家屋を壊していくやり方です。
松山公聴会の公述人の誰一人、こうした問題に触れる人はいません。中村市長は、学校給食調理員の人件費を無駄なものとして削減するため民間委託を強行し、未来ある子供たちに投資をしないで、日露戦争で「活躍した」秋山兄弟を人生の目標にと「坂の上の雲」プロジェクトの推進者。井関教育長は「つくる会教科書」採択推進者。新田高校校長は、中高一貫教育推進とエリート養成に余念がない。彼らは、愛媛の労働者の立場を一切代表していない。こんな公聴会なんて認めない。採決したって認めない。
安倍・御手洗のための教育改革反対! 戦争と市場化(資本家のための)憲法改悪反対! 改憲まっしぐら法「国民投票法案」強行採決弾劾!
5・3集会に550人8日は緊急集会・デモ 兵庫 山下健二
関西では改憲阻止を闘う5・3集会が大阪、京都、兵庫などで行われた。兵庫では、自治労、医労連、全港湾、神戸新聞・デイリースポーツ労組が呼びかけ、百万人署名運動、関西合同労組兵庫支部などが参加した「平和憲法を守る兵庫県連絡会」を中心に実行委員会で準備を進めた。
500人の会場はいっぱい、椅子を追加しても足らず、ロビーで聞く人も多かった。関西生コン支部の兵庫の仲間も多数参加。安倍政権の憲法改悪の動きに、懸念と怒りが充満している。
自治労の青年たちが、この時代に危機感を感じ自分たちで朗読劇をやろうということで「茶色の朝」を演じた。あとで感想を聞いた若い女性労働者は、「毎日の仕事で精一杯、憲法問題など考えなかったが、朗読劇でちょっと分かった」と言っていた。
田中伸尚さん(『憲法を奪回する人びと』岩波書店)の講演はかなり長かったが、みんな必死に熱心に聞いている。「憲法簒奪(さんだつ)」に抗(あらが)う人びと、民衆の抵抗、その出会いを詳しく紹介された。憲法があるから闘ったのではなく、一人ひとりが自立し、平和と人間の尊厳にこだわる人びと…。そして今、「戦後の瀬戸際」に立つ労働者・民衆が、この抵抗の60年をどう継承し、改憲潮流に反撃していくのか。それは、自分たちが歴史と社会をつくることである、と田中さんの話を聞いた。
集会のあと、三宮で街頭宣伝。関西合同労組と百万人署名運動は、街頭行動の半分を担い、ビラ配布と署名も行った。
5月8日には、参議院山場に向け「許すな!改憲手続き法案」−緊急集会とデモが呼びかけられ、神戸・メリケンパークに約400人が集まり、元町駅まで夜のデモ行進で「改憲手続き法案を廃案に!」と訴えた。
許せぬ!フルタイムは差別禁止の対象外 合同労組組合員 岡林 誠
すでに衆院を通過し、現在参院で審議されているパート労働法「改正」案は、とんでもない中身です。パート労働法はそもそも「正社員より所定労働時間が短い人」が対象だから、正社員と同じか、それ以上働くフルタイムパートは、この法律が目的とする「正社員とパートの差別禁止」の対象外だというのです。このことを新聞記事で読んだ時、驚くと同時に、絶対許せないという怒りがこみ上げました。
わたしはそのフルタイムパート。わたしの組合には、正社員と同じ仕事を同じ時間やっているのに低賃金で権利を抑えられている仲間が何人もいます。組合の交渉だけではらちがあかない。だから、全国の合同労組はパート差別禁止を法的に資本に強制する法律を作れと厚労省にこれまで要請してきたのです。
それを見事に裏切った「改正」案。これでは逆に差別的扱いの固定化になりかねない。パートから正規への転換についても応募の機会を与えるだけの内容なのです。
何が再チャレンジか!労働者をなめるんじゃない。資本家どもにはもはや実力の闘いをたたきつける以外にない。
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2295号6面2)(2007/05/21 )
5・18法政大 2学生の起訴弾劾
封鎖を打ち破り集会・デモ
東京地検は5月18日、4月27日に逮捕された2人の法大生を「暴行」容疑で起訴する大暴挙に出た。絶対に許せない!
この弾圧は120パーセントデッチあげだ。あらん限りの暴行を働き、2人を法大キャンパスから排除して警察に売り渡したのは法大の教職員だ。法大当局、警視庁公安部、東京地検が癒着・一体化し、法大弾圧の大エスカレーションに出てきたのだ。
この弾圧に法大生の怒りは沸騰している。この不当きわまりない起訴攻撃は、必ず法大当局の墓穴に転化する。法大弾圧裁判は、平林体制を最後的に打倒する決定的な水路になるだろう。われわれの回答は、学生の団結で平林独裁体制を打倒し、法大を革命の拠点としてさらに打ち固めることだ。不当起訴に嵐のような抗議を集中し、2人の学生を奪還しよう!
5月18日、被処分者の学生たちが呼びかけた集会・デモに対し、法大当局はなんと大学の正門封鎖、キャンパス中央の全面立入禁止という、歴史的な愚挙に出た。彼らがどれほど学生の力を恐れているかが手に取るようにわかる。法大生は、このデタラメきわまりない規制に怒りを爆発させ、18日の集会・デモを断固として打ち抜いた。
(写真 正門封鎖の弾圧をうち破り外壕校舎の門前で集会を実現【5月18日 法政大】)
「平林打倒!」総長室包囲のデモうち抜く
昼休み、外壕(そとぼり)校舎の門前で被処分者らが次々とマイクを握って平林体制打倒、2人の学生の即時釈放を訴えた。午前の授業を終えた学生が次々と集まり、座り込んで演説を聞く。
デモ出発直前に2人の仲間が不当起訴されたという情報が入る。「ふざけるな!」「絶対許せない!」。集会参加者は怒りを爆発させて総長室包囲デモに出発した。
デモ終了後の総括集会で被処分者のK君は「2人の起訴は本当に許せない! 法大決戦は新しい段階に入った。国民投票法案の採決強行、沖縄・辺野古への海上自衛隊の投入という情勢の中での起訴攻撃だ。起訴された2人は、とことん闘い抜く決意を固めている。みんな、もう一回り腹を固めて、平林体制打倒まで闘い抜こう」と訴えた。
開示公判でデッチあげの実態が明白に
法大キャンパスでは、4月27日以降、学友2人の不当逮捕に対する怒りが沸騰、次々と新たな学生が立ちあがっている。
連休明けの5月7日から連日、1年生を先頭に不当逮捕を弾劾する演説・ビラまきが展開された。「釈放を求める署名集め」を妨害する学生部職員に抗議する学生。「逮捕した後の安東学生部長のガッツポーズを撮った」という学生。警備員の弾圧を目の当たりにして怒り、被処分者と一緒にビラ撒きを手伝ってくれる学生。ビラやインターネットを見て16日の勾留理由開示公判に飛び入りで駆けつける学生。法大キャンパスの地熱は圧倒的に高まっている。
5月16日、東京地裁で開かれた勾留理由開示公判は実に決定的だった。
2人を激励しようと法大生、法大OBなど法廷に入りきれないほどの傍聴者が駆けつけた。
まず弁護士によって、A君が法大生であるにもかかわらず「被処分者の排除に抗議した」という理由で、教職員が暴力的にキャンパスから排除したことが暴露された。法大職員の暴行は一切問題にせず、抗議するA君の近くで大学職員・佐藤が勝手に転んだことが「暴行」だというのだ。
次は被退学処分者B君への弾圧について。
A君の逮捕に抗議したB君は、大学職員に両手両足をつかまれ、宙づりになるようにしてキャンパスの外に排除され逮捕された。検事も「『B君が職員にかかえこまれた』という供述がある」と事実を認めた。しかも「警察官による逮捕か、私人である教職員による逮捕か?」という弁護士の当然の質問に裁判官は約1分間沈黙。大学職員がB君を拉致(らち)し公安警察に売り渡したという、とんでもない事実を必死で隠蔽(いんぺい)しようとしているのだ。
「絶対に許せない!」怒る傍聴者に裁判官は退廷を連発した。最後に、弁護士の迫力と説得力のある意見陳述が法廷を圧倒した。木下検事は憔悴(しょうすい)し閉廷後もしばらく椅子から動けなかった。
法大当局の学生支配、分断攻撃に対する学生の回答は団結だ。職場・学園で革命を起こし、6・9渋谷に大結集しよう!
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2295号6面3)(2007/05/21 )
処分14回の教育労働者 名原幹雄同志を悼む
革共同中国・四国地方委員会 革共同広島県委員会
名原幹雄同志が、3月6日午前7時すぎ56歳の生涯を閉じた。革命に生涯をかけ、闘う日教組の再生にエネルギーを注いだ名原同志に、われわれは心から哀悼の意を表する。
名原同志は30歳すぎにB型肝炎を患い、注射を打つために週3回、病院通いしながら闘いを続けていた。昨年8月末、B型肝炎が肝臓ガンに転化しているのがわかり、10月に手術を受け11月に退院した。だれもが早期復帰を疑っていなかったが、突きつけられたのは「余命1年」という宣告だった。われわれは、名原同志なら1年を2年、3年と延ばして闘っていけるはずだと信じた。
だが同志の死はあまりにも早く突然にやってきた。今年2月25日、病状が悪化して緊急入院となり、いきなり「余命1カ月」と聞かされた時、われわれはその現実を見すえることができなかった。しかし名原同志は自らの病気と真正面に向き合い、最後の最後まで希望を捨てずに闘った。「動脈瘤(りゅう)が破裂したらワシは死ぬ。じゃが故郷の三刀屋(島根県)の桜をいっしょに見にいこうや。一日一日が生きるための闘いじゃあ。これからじゃけん」と、亡くなる前日に見舞いに来た教労の同志に力強く話していた。
◇
名原同志は広島の教労委員会の指導部として、常に闘いの先頭に立ってきた。ビラや資料作りには他の同志があきれるほど時間をかけた。自分の作ったビラを組合大会の会場に入ってくる組合員に一人残らず配布し、反応がよければすかさず「職場にも配って」と近寄り話し込んだ。闘争現場には一番に来て、ロングピースの煙をくゆらせフィルターをがしがしと噛(か)みながら、にこにことみんなが来るのを眺めていた。みんなを笑わせながら闘いに入らせるのは彼の得意技だった。
組合本部の指示するストライキはことごとく実行し、1977年から84年までに5回の戒告処分を受けた。さらに文部省是正指導で全国に先駆けて強まった「日の丸・君が代」強制に不起立闘争を闘い、01年から昨年4月までの間に9回の戒告処分を受けた。計14回の処分歴は、名原同志の戦歴・勲章そのものだ。
◇
名原幹雄同志は1950年に島根県三刀屋町で生まれ、69年に広島大学教育学部に入学し、74年に戸河内中学で教職に就いた。広島県教職員組合に加入し、持ち前のリーダーシップを発揮して可部地区支部青年部長、可部地区支部長、書記長を歴任する。
この間にマルクス主義青年労働者同盟に加盟して労働者革命家へと自己を形成し、狭山共闘や80年代の広教組青年部による三里塚闘争支援の組織決定にも大きくかかわった。85年の10・20三里塚闘争、国鉄分割・民営化阻止の動労千葉ストライキ支援闘争、87年の天皇沖縄訪問阻止、90年天皇即位儀式粉砕の闘いなどに逮捕覚悟で参加した。
89年の連合移行以後、日教組本部の屈服が深まる中、98年から「ヒロシマつぶし」の文部省是正指導が始まった。広教組本部はいっさい闘わず、現場組合員は苦闘を強いられた。だが名原同志は、「嵐が過ぎ去るのを首をすくめて待つのはナンセンスだ。ピンチはチャンスだ」と断固とした闘いを呼びかけ、処分覚悟の不起立闘争に決起した。広島の不起立闘争は03年10・23通達と闘う東京の闘いと結びつき、現場から闘う日教組を再生する闘いとして不屈に闘いぬかれている。
名原同志は「障害者」である息子が地元高校に通えるよう、何度も連れ合いとともに高校に押しかけた。息子と毎晩一緒に風呂に入り、洗髪してやったり、ひげを剃ったり楽しい親子関係を築いていた。労働者解放と「障害者」解放の関係について実践的に解決を図ろうとする姿勢には頭が下がった。
◇
昨年春の「党の革命」で名原同志は自己変革的に決起し、革共同中四国地方委員会の指導部へと自らを飛躍させた。そして教育基本法改悪が迫る中、広島の教育労働者同志を固く団結させ、職場からの決起を組織した。
8・6ヒロシマを先頭で闘い、安倍の登場には激しい闘志を燃やして教基法決戦を熱烈に訴えた。11月1万人決起の実現へ労働者革命家・名原同志の本領はまさにこれから発揮されようとしていた。だが無念にもその矢先に病魔が同志を襲ったのである。
名原同志が最後に闘いの現場に立ったのは、9月23日の原爆ドーム前での教基法改悪反対集会だった。名原同志は生き生きとした同志たちの団結と闘いぶりを満足そうな顔で見ていた。
名原幹雄同志! あなたの革命をやりとげるという志はわれわれの中に脈々と生きている。われわれは誓う。必ずや闘う広教組、闘う日教組を再生し、改悪教基法をうち破って改憲・戦争を阻止することを。そしてプロレタリア革命を成就することを。
---------------------------------------------------
週刊『前進』(2295号6面4)(2007/05/21 )
外登法・入管法と民族差別を撃つ全国研究交流集会
“改憲阻止の共同闘争を”
5・13横浜 385人の結集で熱気
5月13日、「第18回外登法・入管法と民族差別を撃つ全国研究交流集会」が、横浜市開港記念会館に385人を集めて開かれた。
主催者が「あす、国民投票法案が成立する見込みの中、在日と日本人との共同闘争の中に展望を見いだそうと90年に始めたこの全国研究交流集会も18回を迎えた。闘う養分と英知となる集会です」と開会あいさつ。
早速、憲法と人権の日弁連をめざす会代表の高山俊吉弁護士の記念講演に入った。冒頭、「改憲投票法案は絶対に許せません。今は改憲を許さない闘いの第1ラウンド、この闘いをもっともっと強めることができる」と力説、「戦前に反戦運動をして治安維持法違反で何年も刑務所生活をした父」と、「小学校を赤化運動で解職」後、検挙された母の東京朝日新聞の記事「子供を誘惑する赤い保母検挙/無産者託児所で活動」(1932年5月29日付)を読み上げた。さらに従軍記者だった母の実弟が、敗戦後わずか27日で決起した読売争議の当該だったことを紹介し、敗戦直後に噴出した労働者人民の根源的力への確信を語った。
高山さんは、「安倍らは、実は彼らが圧倒的多数ではないことをよく知っている。だから強行採決なんだ」と指摘、「在日の皆さんと日本の労働者との共同闘争として改憲阻止を闘おう」と高らかに呼びかけた。
「共謀罪」廃案へ闘う破防法・組対法に反対する共同行動、怒っているぞ!障害者きりすて全国ネットワークの連帯アピールに続き、「日の丸・君が代」強制拒否を闘い、現在、6カ月の停職処分を受けている根津公子さんが「すでに教え子を戦場に送っている現実。“人はおかしいと思った時に立ち上がっていいんだ”と生徒たちに伝えることが、私が校門の前でできる最高の授業です」と晴れやかに語った。
沖縄・辺野古からのメッセージが紹介され、カンパアピール。実行委員会からの基調報告は、「戦争と差別排外主義に強く反対し、80年代、それ以前から続いてきた闘いと結んで、この場から闘っていこう」と訴えた。
在日台湾人・元日本兵の林歳徳さんが特別報告に立った。天皇制日本帝国を激しく断罪した林さんは、「日本は戦争の種をまこうとしている。きょうはこんなに大勢集まった。今後もがんばりましょう!」と結んだ。
牛久入管収容所問題を考える会の田中喜美子さんが、大勢の仲間とともに登壇し、人権侵害の入管収容所の実態を暴くとともに、「在日・滞日外国人は研修制度や技能実習制度のもとで現代の奴隷労働を強いられている。世界中の労働者が連帯して闘わなければならない」と訴えた。
外国人への差別を許すな・川崎連絡会議の代表は、「川崎市が掲げる『共生』のスローガンこそ、新たな国民国家統合のイデオロギーであり、労働組合や地域運動など日本社会の問題だ」と提起した。
最後に「労働者は国境を廃止する」と題して発言に立った動労千葉の田中康宏委員長は、「安倍政権は戦後社会のあり方を根本から覆そうとしている」と訴え、“労働運動の力で革命をやろう”と動きだした青年労働者たちとともに11月労働者集会1万人決起に向かおうと呼びかけた。
最後に司会が「あすは国会へ駆けつけ、国民投票法案を阻止しよう」と呼びかけ、参加者はその場から行動に飛び出した。
(投稿/門真久里)
(写真 「憲法と人権、そして民衆の闘い」をテーマに講演する高山俊吉弁護士【5月13日 横浜】) ---------------------------------------------------
週刊『前進』(2295号6面5)(2007/05/21 )
日程 水嶋秀樹同志控訴審
88年9・21千葉県収用委会長事件デッチあげ裁判
5月31日(木)午後1時半 東京高裁第12刑事部
---------------------------------------------------