ZENSHIN 2007/03/12(No2286 p06)

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第2286号の目次

(写真 いざ春闘ストライキへ! 動労千葉が総決起集会とデモ 動労千葉は組合員の総決起で07春闘総決起集会を開催、卑劣な組織破壊攻撃に怒りをたぎらせJR千葉支社に対する抗議デモに立ちあがった【3月4日 千葉市)=記事2面 )

1面の画像
(1面)
動労千葉の春闘ストライキ決起に続こう!
3・18国際連帯の大デモを
改憲投票法案阻止・安倍打倒へ
記事を読む  
3・18日比谷野音へ 全世界一斉デモメッセージ D
青年に団結の力伝えよう
自治体労働者 岸田ひかる
記事を読む  
日程 3・25全国総決起集会 記事を読む  
(2面)
動労千葉春闘集会 団結うち固めストへ 
“拠点破壊を絶対許さぬ”
JR千葉支社に400人がデモ
記事を読む  
千葉・蘇我駅構内でレールに8aの亀裂 記事を読む  
3・16日教組中央委に向け訴える
教育3法改悪阻止の態勢を
記事を読む  
茨城 常南交通労組と動労水戸がスト
規制緩和労組破壊に反撃
記事を読む  
資本攻勢&労働日誌 2007
2・15〜3・2
キヤノンが偽装請負を居直り
記事を読む  
(3面)
杉並 全業務の民営化を許すな
労働者6千人を首切り
住民の福祉・生活を破壊
記事を読む  
都立高周年行事不当処分
「君が代」不伴奏で減給
不起立広げ反撃を
記事を読む  
〈焦点〉 新「アーミテージ報告」の狙い
対中国で日米が戦争体制
記事を読む  
〈焦点〉 安倍「慰安婦強制はなかった」
国家的戦争犯罪を居直り
記事を読む  
郵政民営化粉砕! 闘いはこれから
ゆうメイトを組合に組織
共にかちとった仲間意識
記事を読む  
『動労千葉』No.27
読んで活用しよう
どういう労働組合をつくるのか
動労千葉を支援する会 山口修
記事を読む  
(4面)
3・18 全世界でイラク反戦デモを
「抗議(プロテスト)から阻止(レジスタンス)へ」のうねり
記事を読む  
共謀罪 3月国会行動に決起
“与党新修正案阻止せよ”
記事を読む  
「国民投票法案」のとんでもない正体
職場討議資料
記事を読む  
「工場法以前に戻せ」と叫ぶ 安倍・御手洗を倒そう
●『イギリスにおける労働者階級の状態』に学ぶ(下)
労働者は必ず闘いに立つ
今こそ賃金制度の廃止へ
記事を読む  
2007年日誌 2月27日〜3月6日
都教委が伴奏拒否で不当処分
安倍「従軍慰安婦の証拠ない」
記事を読む  
(5面)
3・25三里塚大結集へ
三里塚反対同盟の訴え(上)
記事を読む  
農地強奪・軍事空港化と対決 労農連帯で北延伸粉砕せよ
白川 賢治
記事を読む  
在日朝鮮人決起に連帯
全学連先頭に 朝鮮侵略戦争阻止訴え
記事を読む  
米軍艦入港に抗議
”長崎母港化を許さない”
記事を読む  
党学校
プロレタリア自己解放論が核心問題
学習・討論深めた1年 O.S.
記事を読む  
(6面)
団結ひろば 投稿コーナー 記事を読む  
富山大 自治会室明け渡し拒否
3・13ロックアウト打ち破れ
記事を読む  
九州大弾圧 学友会費横領デッチあげ
4人を逮捕し8カ所捜索
A君(元学友会委員長)ら奪還を
記事を読む  
新刊紹介 緊急出版 ブックレット
『朝鮮半島を戦場にはさせない』
日米帝の戦争準備を暴く
記事を読む  
日程 3・17戦争と治安管理に反対するシンポジウムV 記事を読む  

週刊『前進』(2286号1面1)(2007/03/12 )

 動労千葉の春闘ストライキ決起に続こう!

 3・18国際連帯の大デモを

 改憲投票法案阻止・安倍打倒へ

 3・18全世界一斉デモを前に、帝国主義の危機が音を立てて進行している。2月27日の中国・上海市場発の株価急落は地球を一周し、世界同時株安となり、帝国主義世界経済を震撼(しんかん)させている。株式市場の瓦解(がかい)とドル暴落で、29年型世界大恐慌がいつ起きてもおかしくないほど帝国主義の危機は深刻だ。この中で、帝国主義の「最弱の環」である日帝は、安倍政権の政治危機の激化にあえぎ、危機突破をかけて、戦争・改憲・労組破壊の攻撃に全力をあげている。予算案の衆院採決を強行した安倍は、5月3日の憲法記念日までに改憲投票法案を成立させることを当面の最重要課題として攻撃を激化させている。3・18全世界一斉デモを大爆発させ、改憲投票法案絶対阻止・安倍政権打倒へ攻め上ろう。

 世界株安と日帝の危機

 今回の世界同時株安への突入は、発端となったのは中国・上海市場だが、世界的な株価急落の連鎖を決定づけたのはニューヨーク市場だった。米景気指標の悪化で、NYダウ平均株価416j安と過去7番目という大幅下落を記録した。
 今日のアメリカ経済の危機の根底には、米住宅バブルの崩壊がある。
 高金利型住宅ローン「サブプライムローン」を専門的に手がける金融機関の破産が始まり、07年中には100社が倒産すると言われている。ローンの延滞や物件の差し押さえが急増しているからだ。また、2月28日に発表された昨年10―12月期のGDP伸び率の改定値は、1月の速報値の3・5%から大幅に下方修正され2・2%になった。
 今や米経済のバブル的展開は崩壊し、米帝の没落が進み、帝国主義間の争闘戦が激化し死闘戦と化している。ドル暴落と29年型世界恐慌が不可避な情勢が進んでいる。
 この間、円安による輸出と、世界的なカネ余りを背景とした株高に依拠してきた日帝経済は、円高・世界株安の連鎖に痛撃され、危機を深めている。それは安倍政権の政治危機と結合し、日帝の一層の体制的危機へと転化しつつある。
 安倍政権の政治危機の根底には、安倍の極右ファシスト性と戦争・改憲・労組破壊の攻撃に対する労働者階級の怒りの爆発がある。日帝も安倍も凶暴だ。しかし絶望的な危機にあり、労働者が決起し、闘って打倒できる条件は十分存在する。
 改憲投票法案絶対阻止・安倍打倒の最大の決戦が3・18だ。動労千葉の春闘スト決起と熱く連帯しよう。日韓米の国際連帯とイラク反戦の旗を高く掲げて、全国から、全職場から、3・18日比谷野音に総結集しよう。

 安倍の凶暴化

 安倍は3月1日の衆院予算委で「(憲法)改正手続きを定めるのは、まさに国会議員としての責任をはたすことになる」と発言。そして3日未明には07年度予算案の採決強行に踏み切った。これは改憲投票法案を憲法記念日までに成立させることを狙った、許し難い反人民的な暴挙だ。
 また同時に安倍は、3月1日、日本軍軍隊慰安婦問題について「強制性を裏付けるものはなかった。その証拠もなかった」と日帝の極悪の戦争犯罪を居直った。安倍は歴史を歪曲し、朝鮮・中国・アジア人民の根底的な怒りと全世界的な批判を足蹴(あしげ)にして、アジア再侵略の野望をあらわにしてきているのだ。
 今や安倍は、「改憲と教育」で極右ファシスト的な本性をむき出しにし、政治危機を逆に開き直り、凶暴化してきている。だがここに安倍の弱点がある。労働者の団結と決起、3・18の大爆発で、安倍政権打倒を実現していくチャンスが訪れているのだ。

 労組破壊への大反撃を

 改憲投票法案阻止の闘いは、待ったなしだ。これは改憲阻止決戦の本番の開始そのものである。日帝・安倍は改憲に向かって一直線に突き進む攻撃として、改憲投票法案を振りかざし、3月中にも衆院で強行採決しようと狙ってきている。
 改憲投票法案の第一の最大の問題は、「公務員等」と「教育者」の改憲反対運動を禁止し徹底的に弾圧する点にある。
 これは、自治労、日教組、全逓(JPU)を始めとした公務員労働者、教育労働者の団結を破壊し、労組を解体する攻撃そのものだ。米軍再編に反対する基地闘争や沖縄闘争では、どこでも自治労や日教組の現場組合員が先頭に立っている。この公務員労働者、教育労働者の団結と労組を破壊しない限り、改憲も戦争もできない。だから安倍は、その反対運動を禁圧し、労組の存在自体を認めない攻撃として、改憲投票法案を成立させようとしているのだ。
 改憲投票法案で、改憲反対の運動が禁止・弾圧される公務員や教育労働者は、実に500万人にのぼる。これだけの労働者が戦争・改憲反対の運動から予(あらかじ)め排除されるのだ。
 例えば「教育者」の改憲反対運動の禁止だ。これは、公務員だけでなく私立を含むあらゆる教員が対象だ。幼稚園から小・中・高校、大学まですべての教職員が、その「地位利用」による反対運動を禁止される。まさに事実上の戒厳令で労働者を抑圧し、改憲賛成を過半数に持っていこうとしているのだ。戦争・改憲と労組破壊は二つにして一つの攻撃なのだ。
 「罰則」はないという。しかし「国旗・国歌法」にも罰則はないが、今や不起立闘争に懲戒処分が乱発され、警察が「威力業務妨害」などを口実に介入している。改憲投票法案もこれと同じで、反対運動には懲戒処分が振り下ろされる。
 第二の問題は、労働組合や政治団体に対する弾圧だ。「組織的多数人買収及び利益誘導罪」の新設がそれである。
 例えば、労働組合がバスを用意して組合員や家族を改憲反対集会に動員したり、弁当を配ったり、集会でワッペンや団扇(うちわ)やパンフを無料で配布したら、それが罪となり弾圧される。しかも買収が実際にされなくても、「申し込み」や「約束」をしただけで処罰される。いくらでもデッチあげ弾圧ができ、刑罰は3年以下の懲役と禁固、または罰金50万円以下という重罰だ。
 このように、改憲投票法案とは、まさに労組破壊、団結破壊の攻撃そのものなのである。
(写真 3月6日、闘う労働者・学生・人民は、安倍政権の共謀罪新設、改憲投票法案強行などの攻撃と対決し3月国会闘争に突入。昼の決起集会=記事4面)

 マスコミ支配

 第三の大問題は、改憲推進派によるマスメディアの独占である。
 改憲投票法案によれば国会で改憲の発議がされた直後に、「国民投票広報協議会」が設置される。広報協議会は議員数に応じた割り当てで構成され、実際は改憲推進派が独占することになる。
 広報協議会は、改憲が発議されて国民投票が行われるまでの60日〜180日の間、改憲原案の周知期間としての広報を、テレビやラジオ、新聞広告を使って行うが、その内容は改憲原案一辺倒の宣伝になる。9条を柱とする現憲法は、影も形もなくされる。
 さらに国会に議席を持つ政党に限り、投票期日前の14日間、無料で新聞への意見広告やテレビ・ラジオを通じたCM放送ができる。その時間・回数を決めるのも改憲派主導の広報協議会だ。
 逆に、国民投票の期日前14日間は、有料のCM放送が禁止される。しかし15日以前には、財力のある大政党やブルジョアジーが、テレビ・ラジオをいくらでも利用できるのである。改憲推進派がメディアを制圧して、世の中を改憲宣伝一色にしようとしているのだ。
 第四の問題は「国会法の一部改正」による「憲法審査会」の設置だ。
 憲法審査会は、改憲原案を審議・作成して衆参両院の本会議に提出するという強力な権限を持つ機関だ。しかも常設の機関であり、国会閉会中にも審議が継続できる。
 改憲投票法案が成立すれば、次の国会でこの憲法審査会が設置される。形式は「憲法や憲法に密接に関連する基本法制の調査」だが、実際は審査会には与野党の改憲推進派が出席して、事実上の改憲案のすり合わせが行われる。改憲投票法が施行されるまでの3年間で、与野党が各自の改憲案を調整し、一挙に改憲原案を審査会に提出することを狙っているのだ。
 さらに、衆参の合同審査会の設置など、衆院と参院の審査会の一致を図るためのシステムをセットしている。何としても発議に必要な「3分の2の賛成」の壁を突破しようとしているのだ。

 体制内労働運動打破し

 改憲投票法案は、自民・公明・民主や財界などの改憲推進派が、改憲反対派を踏みつぶし、改憲への道を一直線に突き進もうとする攻撃だ。戦後史を逆転させ、戦争への道を開こうとする反階級的なクーデター攻撃である。
 改憲は戦後体制を転覆し、戦争放棄・戦力不保持・交戦権否認の9条を撤廃し、基本的人権を解体する攻撃だ。これは政治的クーデターであり、労組を否認・破壊して戦争体制を構築する攻撃である。労働者階級に、戦争か革命かが現実に問われているのだ。
 問題は連合であり、日教組本部や自治労本部や全逓中央だ。彼らは基本的に民主党が自民党と連携して推進する改憲攻撃に屈服・賛成しており、改憲投票法案とも闘おうとしていない。日本帝国主義の手先である。
 これら変質・腐敗した既成の体制内労働運動のダラ幹をぶっ飛ばし、打倒しない限り、改憲投票法案阻止の闘いは断じて組織できない。
 改憲阻止決戦の最大の主体は労働者階級だ。自治労・日教組を先頭とする4大産別の労働者だ。体制内労働運動とその指導部をのりこえ、打倒して、改憲投票法案絶対阻止・安倍政権打倒に、今こそ総決起しよう。3・18が最大の決戦場だ。
 動労千葉の3・17〜19ストに連帯しよう。全世界のイラク反戦闘争と連帯しよう。全国から青年労働者を先頭に3・18日比谷野音に総結集しよう。

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週刊『前進』(2286号1面2)(2007/03/12 )

 3・18日比谷野音へ 全世界一斉デモメッセージ D

 青年に団結の力伝えよう

 自治体労働者 岸田ひかる

 すべての労働者、特に青年労働者のみなさん!
3・18に日比谷野外音楽堂に結集して、一緒にデモをしましょう! 日本にこれだけ闘う青年がいる、この社会の根底的な変革をめざして団結を呼びかけている仲間がいることを、日本はもちろん全世界にアピールしようではありませんか。
 今、若い労働者は個々ばらばらで、お互いに競争させられ、「団結」ということがどんなものかもわからない状況にあります。受験も、就職も、就職してからも、「勝ち組」「負け組」どっちに行っても常に競争と不安に駆られることに変わりはありません。こんな社会が、あと何年続くのか? 自分が死ぬまで続くと思っている人のほうが少ないでしょう。でも、毎日の生活に追われて、団結して社会を変えようなんて発想にはなかなかなれないのです。当然です。
 だからこそ私たちは声を大にして呼びかけなくてはなりません。団結することのすばらしさ、労働者の潜在的力の大きさ、それを少しでも確信した人から、いま私たちが進むべき道はここなんだ、と若い労働者に訴えましょう! 若い労働者の大部分は、そもそも訴えられたことすらないのですから!
 私たち自治体労働者は、民営化攻撃のまっただ中にあります。自治体はほとんどが財政難で、特に都心から離れた自治体は多くが破綻(はたん)の危機にあるといいます。そして財政難を正常化すると言って、民営化して職員(=市民=労働者)の賃金を引き下げ、福祉や生活保護を打ち切ろうとしています。自治労本部は民主党支持で、国民投票法案にも明確な闘争方針を出さず、護憲と口では言いながら、このまま行けば実質的な改憲勢力になりかねない状態です。
 しかし、この原因をつくったのはそもそも国の政策です。地方自治体に借金を押し付けて、労働者を低賃金にたたき込み、福祉のお金はもったいないと切り捨てる。その一方で、イラク派兵やミサイル防衛費のためにはどんどん金をつぎ込み、教育基本法を変え、憲法を変え、国のために戦争に行く国民をつくることに必死になる……そんな国はもう結構! 国や自治体は、人が幸せに生きるためにあるのではないのですか? 国や自治体の存続のために、労働者や市民を犠牲にするなんて絶対に許せません。
 安倍政権が目指すのは、日本帝国主義が世界規模の生き残り戦争に勝ちぬくこと、それだけです。仮に民衆の大量の犠牲の上に勝ったとして、それでめでたしとはなりません。一見勝ち続けているアメリカは、一番を維持するために、世界各地で戦争の拡大に突き進んでいるのです。
 普通に見れば、今の社会は問題だらけで、未来への希望もなく、気晴らしにお金を使って遊ぶくらいしか楽しみは見いだせないかもしれません。でも、革命の側から見ればこんなにおもしろい時代はありません。労働者が奪われていた力を取り戻し、みんなで社会を運営する力を付けていくことでこの社会を変えるのです。「誰かがやってくれる」幻想は捨てましょう。自治労本部や組合の執行部がやるのが労働運動ではありません。労働者一人ひとりが考え、自己解放的に生き生きと闘う労働運動こそが鍵(かぎ)です! 経験や、言葉のうまさや、仕事の出来は関係ない。労働者は変われます。自分の力にちょっと気付ける、周りの人に勇気を与え、自分も勇気をもらえる。団結した力を実感できる、そしてその団結で安倍政権と世界の帝国主義支配階級に打撃を与える! そんな3・18集会を、結集した全員でつくり上げましょう。
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 イラク反戦4周年
 憲法改悪絶対阻止! ブッシュと安倍たおせ!

 3・18 全世界一斉デモ

 動労千葉の春闘ストライキ報告
 改悪教基法と闘う教育労働者
 青年から労働組合結成の報告
 民営化と闘う全逓・自治体の青年労働者
 国労5・27臨大闘争弾圧被告
 法政大学被退学処分者の学生
 改憲投票法案阻止・安倍打倒へのアピール
 決戦の三里塚現地から
 ★海外からのメッセージ
3月18日(日)午後1時集会/3時デモ
東京・日比谷野外音楽堂

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週刊『前進』(2286号1面3)(2007/03/12 )

 日程 3・25全国総決起集会

暫定滑走路北延伸阻止 市東さんの農地を守ろう
憲法改悪絶対反対 軍事基地化阻止
3・25全国総決起集会
3月25日(日)正午 成田市天神峰 反対同盟員所有地
主催/三里塚芝山連合空港反対同盟
【会場案内】JR成田、京成成田駅からタクシーで「東峰十字路」まで2千円▼車は成田インターから国道295号線に入り芝山町(空港)方向。日航ホテル手前で小見川県道を小見川方向。「東峰十字路」へ

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週刊『前進』(2286号2面1)(2007/03/12 )

 動労千葉春闘集会 団結うち固めストへ 

 “拠点破壊を絶対許さぬ”

 JR千葉支社に400人がデモ

 動労千葉は3月4日、千葉県労働者福祉センターで春闘総決起集会を開催した。勤務以外の組合員が全力で結集、11月労働者集会をともに担ってきた労働者も多数かけつけ、参加者は400人。会場には、あふれんばかりの熱気がみなぎった。
 主催者あいさつに立った田中康宏委員長は、館山運転区・木更津支区廃止攻撃をめぐる闘いの現状について、「2月27日の団交を最大の山場と設定し、組合員50人で押しかけて当局を追及した。回答いかんでは、所定業務以外は一切行わない非協力闘争に28日始発時から入ると通告、当局に『配転については、本人の希望を最大限尊重する』とまで言わせた。8カ月間にわたって館山支部・木更津支部が見事に団結を固めて闘い抜いたことが、JR資本を追い込んでいる。JR体制の危機と矛盾の噴出を突いて、基地統廃合の最大の狙いであった団結破壊攻撃を完全につぶしきったと言える関係にまで持ち込んでいる」と中間総括した。そして「動労千葉のかけがえのない拠点への破壊攻撃にあらためて怒りを爆発させ、ストライキに向けた総決起体制に入ってほしい。館山運転区を廃止するなら、新たに木更津支部を動労千葉最強の支部にして反撃しよう」と訴えた。
 続いて、三里塚芝山連合空港反対同盟の鈴木幸司さん、動労千葉顧問弁護団の葉山岳夫さん、鉄道運輸機構訴訟弁護団の佐藤昭夫さん、「日の丸・君が代」被処分者が連帯のあいさつ。鈴木さんは「反対同盟は、強制代執行の時以上の闘いを決意している」と3・25三里塚集会への全力結集を呼びかけた。被処分者は「私たちは、激しい攻撃の渦中にあるが、やっと一人ひとりが反対同盟や動労千葉と同じ立場に立ったということ。どうしてここで妥協ができようか。春闘を思う存分闘って、国会に攻め上ろう」と熱く訴えた。
 基調報告に立った長田敏之書記長は、07春闘の情勢、改憲投票法案や教員免許更新制導入などを焦点とする国会情勢を明らかにし、「財界が『春闘絶滅』を宣言しているのに、連合は頭を下げているだけ。労働者が団結を固め、ストで闘わなければ何ひとつかちとれないのは当然だ」「世界中で、ガマンならないと労働者が立ち上がっている。日本でも、怒りの決起をとおして労働者が社会の主人公として登場する時だ」と提起した。
(写真 動労千葉の拠点職場廃止攻撃への反撃を誓って団結ガンバローを行う参加者。この後JR千葉支社へのデモに出発【3月4日 千葉】)

 職場闘争で当局を圧倒

 集会のハイライトは、館山支部・木更津支部からの特別報告だ。参加した両支部の組合員が全員登壇する中で、山田繁幸館山支部副支部長は「地域をまきこんだ闘い、休日勤務拒否、連日の抗議闘争で区長を追いつめてきた。区長は、なんとか反撃しようとなりふり構わず嫌がらせに出てきたが、2月4日には組合員80人以上の結集で区長を追及したら顔面を引きつらせていた。胸のすく思いだ。館山支部組合員は、どこの職場に行こうと最先頭で闘う」と鮮明な決意を表明。勝利感あふれる発言に、満場の拍手が鳴り響いた。続いて佐野正幸木更津支部長が「館山運転区・木更津支区廃止絶対反対、不当配転阻止にむけて全力で闘い抜く」と発言した。
 動労千葉争議団代表の高石正博さんは、1047名闘争の危機的状況を報告しながら「われわれは20年間、なんのために闘ってきたのか。解雇撤回の要求を貫き、全国の仲間たちの先頭で闘う」と語った。水野正美勝浦市議は「私も動労千葉の一員として、動労千葉の築いてきた団結の拠点を守り抜く」と勝浦市議選必勝への決意を述べた。
 さらに、07春闘勝利に向けた決意として、国鉄闘争支援葛飾地区連絡協議会の代表、動労水戸の木村郁夫書記長、動労千葉を支援する会事務局長の山本弘行さん、3・18集会実行委員会の青年労働者が登壇し発言した。動労水戸の木村書記長は、3月2日に行われた動労水戸ストライキと茨城県民大行動の大成功を報告した(記事別掲)。
 3・18集会実行委の青年労働者は「青年は闘う方針を欲している。革命こそ闘争方針であり、闘えば勝てるということを青年は知る権利がある。私は、労働運動のど真ん中で革命を叫びます。すべてのみなさん、職場で革命を組織して下さい」と3・18全世界一斉デモへの大結集を呼びかけた。
 集会の最後に、千葉運転区支部、貨物協議会、乗務員分科の代表が、春闘ストへの決意を表明。組合歌と団結ガンバローで大成功のうちに集会を締めくくった。
 参加者は集会終了後、JR千葉駅横のJR千葉支社までデモ行進を行った。デモは圧倒的注目を集め、青年労働者が飛び入りで参加した。
 動労千葉は、二つの拠点職場の解体という最大の組織破壊攻撃との攻防をとおして、ますます強固な団結を打ち固め、逆にJR当局を追いつめている。いよいよ3・18ダイヤ改定を期して、組織の総力をあげたストライキに突入する。

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週刊『前進』(2286号2面2)(2007/03/12 )

 千葉・蘇我駅構内でレールに8aの亀裂

 2月20日、JR蘇我駅構内でレールに8aの亀裂が見つかり、列車35本が運休する事故が発生した。保線の労働者が事前に発見し、列車脱線などの重大事故には至らなかったが事態は深刻だ。
 亀裂は長さ8a、深さ2aの大きさで、亀裂内部にはサビが広がっていた(図参照。動労千葉HPより)。もう少し力が加わればレール上部がボロリと削れ、大きなくぼみができるほどだ。発見した保線労働者も「こんな割れ方は見たことがない」と語っている。
 動労千葉は安全運転闘争を貫き、この2年間で千葉支社管内60`以上レール交換をさせてきた。しかし、交換しても交換しても、レール破断や亀裂が次々と見つかる。明らかに異常だ。
 メンテナンス費用の削減、保線作業の外注化と人員削減、巡回・検査周期の大幅な延伸が原因だ。極限的スピード・アップと、レールに激しい横圧を与える新型車両の導入などでレールがこれまで以上に激しく損傷している。まさに民営化が生みだした事態だ。
 3・18ダイヤ改定から常磐線では、普通列車の時速130`運転が始まる。普通列車では全国初だ。理由は、並行して走る「つくばエクスプレス」との競争に勝つためだという。JR資本は、尼崎事故のことを本当に何ひとつ反省していない! 
 闘いなくして安全なし! 腐敗を極めるJR体制を打倒しよう。

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週刊『前進』(2286号2面3)(2007/03/12 )

 3・16日教組中央委に向け訴える

 教育3法改悪阻止の態勢を

 教基法闘争の教訓を生かせ

 日教組第146回中央委員会が3月16日に東京で開催される。教育基本法改悪が強行されて以降初めての機関会議である。本中央委員会の課題は、なによりも教基法改悪阻止闘争の総括を踏まえ、通常国会の教育3法改悪阻止の闘争態勢を確立することにある。
 教基法改悪阻止闘争は、70年闘争以来の国会闘争の高揚を実現し、改憲阻止決戦の歴史的な火蓋(ひぶた)を切った。教育労働者が安倍打倒・改憲阻止の最前線に登場し、連合路線の一角を食い破って〈闘う日教組再生>の展望を切り開いた。
 ところが、中央委議案では、なんの総括も教訓もうち出していない。当然だ。「教育基本法を読み生かす運動」といい「調査会設置要求」といい「慎重審議要求」といい、日教組本部は、教基法闘争の制動物、妨害物でしかなかったからだ。「非常事態宣言」と「改悪阻止」を掲げた2波の1万人国会デモへと日教組を動かしたのは、現場組合員の自主的な決起だった。
 改悪法成立直後の中執声明は、改悪強行への「抗議」も「弾劾」もなく、「現場からの教育改革を進める」という代物だった。「これでは改悪教基法への服従宣言ではないか!」という現場組合員の猛反発を受けて、議案では、今後の運動の基調を、「憲法と子どもの権利条約を私たちの実践の道しるべに」「改悪教基法制下でも旧教基法の理念を大切にした教育実践に取り組む」というトーンとなっている。
 それくらいは言わないと、日政連議員・神本美恵子の参院選に組合員はピクリとも動かないというわけだ。今や本部は、安倍や伊吹文科相の顔色をうかがい、他方では組合員の怒りにびくついて、右往左往している存在でしかない。
 だが、教基法闘争における連合・民主党路線の犯罪的役割を曖昧(あいまい)にするわけにはいかない。通常国会審議は愛国心の競い合いとなり、臨時国会でも水面下で自民・民主の修正協議による翼賛成立の動きが土壇場まで進行していたのだ。
 そうした歪曲と制動をうち破り、教基法闘争が闘う日教組再生の闘いとして大きく発展していった原動力は、3年間の「日の丸・君が代」不起立闘争にこそあった。その闘いが、愛国心強制と10条解体という教基法改悪の核心を突き出し、また東京の予防訴訟における9・21勝利判決まで生み出した。

 森越を打倒し日教組再生へ

 「慎重審議要求」の枠を越えて「改悪絶対阻止」の闘いが発展するや、日教組本部は、恥も外聞もなく敵前逃亡を開始した。「日教組運動を支える会」(=旧党員協)は、「民主党議員に罵声(ばせい)が飛ぶ」(当たり前だ!)という理由で参院段階の座り込み中止を決定した。森越執行部は、民主党を守るために教基法闘争を売り渡したのだ。
 森越委員長は、教基法改悪阻止闘争の真っただ中の11月25日に「朝まで生テレビ」に出演、「(座り込みは)もうやめました」と口を滑らせ、闘い続ける組合員を「あれはうちの人たちではない」と切って捨てた。この件で「支える会」あてにわび状を出しながら、組合員には謝罪するどころか開き直って恫喝しているではないか。
 森越の「朝まで生テレビ」発言を徹底追及しよう! パートナー路線を現場から打ち破り、日教組本部を打倒することこそ、教基法闘争総括の核心問題だ。
 改悪教基法の具体化=教育3法改悪との闘いが待ったなしとなった。中教審答申で明らかとなった改悪内容は、恐るべきものだ。
 学校教育法改悪案は、「国を愛する態度」を義務教育の目標として盛り込み、幼稚園から高校にいたるまで愛国心と規範意識をたたき込む。同時に、副校長、主幹、指導教諭を設置し、上位下達の命令体制をつくる。
 教員免許法・教育公務員特例法改悪案は、教員の身分を10年間の有期雇用とするとともに、指導力不足教員制度を法定する。首切りの恫喝で愛国心教育を強制し、拒否する教員を「指導力不足教員」「不適格教員」として分限免職し免状を剥奪(はくだつ)する。
 地方教育行政法改悪案は、文科省に教育委員会に対する勧告・指示権を付与し、教育委員会と学校の国の調査への協力義務も規定する。全国一斉学力テストや「日の丸・君が代」の実施態様を画一的に強制するとともに、広教組に対する「文科省是正指導」や北教組バッシングのように、職場支配権を保持する教組に国家権力が強権的に介入し各個撃破する攻撃だ。
 日教組解体攻撃との闘いは、正念場を迎えた。教育3法改悪は、絶対阻止あるのみだ。
 ところが、中央委議案は、「教育の国家管理強化とならないよう取り組む」などと、寝言を言ってるだけだ。日教組の危急存亡の危機に、闘う方針を出さない執行部など、全員クビだ! 新たな「非常事態宣言」を発し、全国ストライキ方針を確立せよ!
 格差と貧困への渦巻く怒りは、安倍の支持率を急落させ、御手洗の国会喚問要求として広がっている。だからこそ、安倍は、「安倍カラー」をむき出しにして改憲投票法案と教育3法の正面突破を図ろうとしている。マスコミさえ「起死回生か自滅か」と言うほどのかけに出てきたのだ。
 安倍は倒せる! 改憲粉砕のチャンス到来だ! 教基法闘争を全力で闘った組合員は、その手ごたえをしっかりつかんでいる。

 不起立闘争の地平広げよう

 労働者階級の組織された行動が、6千万労働者階級の総反乱を切り開く情勢だ。小泉郵政解散に味をしめ公務員たたきで参院選をのりきるなどという浅はかな戦略は、教育労働者の決起でうち破られつつある。
 自治労の改憲投票法案粉砕、日教組の教育3法改悪案粉砕の総決起で、連合路線をぶち破ろう。東京と全国を貫く卒・入学式不起立闘争の爆発から、教育3法闘争の巨大な爆発へ突き進もう。

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週刊『前進』(2286号2面4)(2007/03/12 )

 茨城 常南交通労組と動労水戸がスト

 規制緩和労組破壊に反撃

 3月2日、茨城県労組交流センターに結集する常南交通労働組合が初めてのストライキを貫徹した。また同日、動労水戸も3・18ダイヤ「改正」で常磐線において普通列車を時速130`運転にしようとするJR東日本の暴挙に反対して24人がストライキに立ち上がり、常南交通労組のストに連帯して闘いぬいた。

 県庁包囲のデモ

 今回のストライキは、茨城県が養護学校のスクールバスに一般競争入札制度を導入したことへの抗議と、その撤回を求めたものだ。
 常南交通労組は朝6時にストライキに突入、午前11時からつくば市の営業所において、全組合員が参加のスト突入決起集会を開催した。午後3時には県庁申し入れ行動を行い、4時からは水戸駅北口で動労水戸の組合員などとともに街頭宣伝行動を行った。
 午後6時からの県庁包囲デモでは県知事に怒りのシュプレヒコールをたたき付けながら、「くらし、いのち、安全を守ろう!茨城県民大行動」の横断幕を先頭に約250人で2`のデモを行った。その後午後7時半から障害児の通学条件を考える会、自立支援法を考える会、常南交通労組の3者の呼びかけで集会が行われ、約180人が集まった。
 常南交通労組の柴原委員長は、「私たち労働者、労働組合が全国で苦闘する人たちとつながって、団結していくことこそが、規制緩和の流れにたちはだかり、『みにくい国』日本を変えていくために一番大切だ」と発言。さらに茨城青い芝の会代表、部落解放同盟全国連合会茨城県連の代表、茨城県職組の労働者、教育労働者、関西合同労組の蒲牟田書記長、動労水戸の石井委員長が連帯のあいさつを行った。
(写真 城南交通労組の全組合員が参加してストライキ突入決起集会を行った【3月2日 つくば市榎戸】)

 闘って安全守る

 常南交通株式会社は79年の養護学校義務化にともない茨城県で養護学校のスクールバス運行を主体に設立された会社だ。当時、地域的な「障害者」差別から、地元バス会社はそろってバス運行への協力を拒否。困った県当局は、レンタカー会社に話を持ちかけ、県主導で常南交通株式会社を設立した。だから常南交通の労働者には「県の都合で人集めしておいて、赤字財政だから競争入札だなんて話があるか!」との怒りが強い。
 常南交通労組は、昨年の7月には県庁前で福祉切り捨て・競争入札反対のハンガーストライキを3日間打ちぬいた。その結果、地域に大きな反響を呼んだが県の姿勢を変化させるに至らなかった。そこで組合執行部は退路を断って今回のストライキ方針を提起した。
 このスト方針をめぐって組合内部で徹底討論が行われた。すでに従来価格の6割引の金額でスクールバス運行を落札した企業すら現れており、そこでは運転手の賃金は16万円、介助人だとわずか9万円だという。こうなれば平日夜や土日にも働いて食いつなぐのは必然だ。寝不足・疲労の状態でハンドルを握り、「障害児」たちと接することになる。これでどうして運行の安全を守り「障害児」を思いやるバス運行ができるか。
 1月28日の臨時大会でスト権が確立され、その後に発生した「あずみ野観光バス」の死傷事故のようなことになるのではないかという議論が徹底的に行われ、その結果、スクールバス34台中3台6人への指名ストとして組合全体で一致し闘いぬいた。
 今回の取材で印象的だったのは行動に多数参加した県職員の青年労働者のまぶしい表情だ。そこには既成指導部がかかえる“曇り”がないことだ。今ひとつは、私はカメラで柴原委員長を一日追ったが、大衆行動がひとつ進むたびに、表情に自信と確信が強く現れていったことだ。
 ストライキを通じて、労働者は社会の主人公に変わる。動労千葉が切り開いてきた教訓を直接肌で感じた取材だった。
 (本紙/有馬義和)
(写真 青年労働者を先頭に茨城県庁包囲にデモに決起した県民大行動の参加者【3月2日 つくば市榎戸】)

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週刊『前進』(2286号2面5)(2007/03/12 )

資本攻勢&労働日誌 2007

 2・15〜3・2

 キヤノンが偽装請負を居直り

電機大手労組が要求書提出 電機連合の主要労組が要求書を提出。三洋を除き月額2000円要求。松下、東芝、富士通、NEC、シャープなどは「開発・設計職」、日立、三菱電機などは「製品組立職」で要求。(2月15日)
派遣法見直しを否定 柳沢厚労相は衆院予算委員会で、労働者派遣法見直しについて「(派遣社員という立場が)固定化してしまうのはいいことではない。労働者派遣法の趣旨と反している」と批判し、見直しに否定的な考えを明らかにした。(16日)
キヤノン、派遣・請負の正社員化を後回し 「偽装請負」を摘発され、請負・派遣労働者の一部を正社員に採用すると表明していたキヤノンが居直って、当面は高校新卒者らの正社員採用を優先する方針に転換した。朝日新聞の取材で判明した。(18日)
若者5割、フリーター経験 18〜29歳の男女の半数がフリーターまたはフリーター経験者であることが、労働政策研究・研修機構の調査でわかった。01年の前回調査より14.7ポイント上昇。(19日)
キヤノンの請負労働者が国会で訴え キヤノンで働いて7年になる請負労働者・大野秀之さんが衆院公聴会で訴えた。(22日)=要旨別掲
「偽装請負」直接雇用指導へ 「偽装請負」について、厚労省は受け入れ企業に労働者を直接雇用するよう指導することを決めた。これまでは派遣契約への切り替えを認めていた。製造業への派遣可能期間が3月に1年から3年に延長されるため。(27日)
私鉄総連がスト日程 私鉄総連は中央委員会を開いて、大手は3月15日に回答を求め、翌週にスト予定。中小は3月22日回答、3月27日と4月3日にスト予定を決めた。(3月1日)
完全失業率、前月と変わらず 総務省統計局発表の労働力調査だと、1月の完全失業率は前月と同じ4.0%。厚労省発表の1月の一般職業紹介状況では、有効求人倍率は1.06倍と前月を0.01ポイント下回った。北海道は0.53、沖縄は0.37で地域格差は拡大。(2日)
非正規職、33.0%に上昇 労働力調査詳細結果概要では、06年の正規職員・従業員は3411万人、非正規の職員・従業員は1677万人で、非正規の割合は33.0%と前年比0.4ポイント上昇。(2日)
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キヤノン請負労働者・大野秀之さんの証言


 「私は32歳。10年前は就職氷河期真っ最中。企業は正社員の採用に消極的で、非正社員を選ばざるをえなかった」
 大野さんは栃木県内の業務請負会社からキヤノン宇都宮工場に送り込まれ、微細な電子回路を製造するための半導体露光装置に搭載される特殊なレンズの研磨、測定作業に携わってきた。熟練するのに3年は必要という。
 製造業への派遣解禁以後、労働者に対する雇用申し込み義務が生じる1年の期間制限を超えないよう、派遣、請負と契約をコロコロと切りかえられ、不安は募るばかり。
 2児の父親でもある大野さんは「正社員との間に精神的な格差がある。子どもに習い事もさせたいが、いつ契約を切られるか分からないから蓄えも必要。家族のためにお金を使えない。将来設計ができない」と語る。

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週刊『前進』(2286号3面1)(2007/03/12 )

 杉並 全業務の民営化を許すな

 労働者6千人を首切り

 住民の福祉・生活を破壊

 公的業務を資本が食い物に

 杉並区の山田宏区長は区のすべての公的業務を対象に「民間事業化提案制度」=市場化テストを導入し、区職員・関連労働者6千人の首切りと労組解体を強行しようとしている。同時に福祉を切り捨て、住民の生活を破壊しようとしている。
 山田は、杉並の民営化と労組破壊、「つくる会」教科書採用と「師範館」開設・塾生採用などの戦争教育、国民保護計画―有事体制づくりによって、杉並区をファシストの拠点にしようとしているのだ。山田は、戦争・改憲、民営化=労組破壊の攻撃で延命を図る日本帝国主義、安倍・御手洗、石原の最先兵だ。
 杉並では首切り・民営化反対の署名運動が始まっている。区職員と区関連の労働者、住民が団結して闘えば山田の攻撃を粉砕することは可能だ。
 山田が進める「杉並行政サービス民間事業化提案制度」は、杉並区役所869の全事務事業を資本に公開し、好きなように食い物にしてくれという制度である。山田の言う「役所の仕事は行政の小売店」の究極の姿だ。この「店長」は単なる商売人ではない。「つくる会」思想そのもののファシストだ。
 この制度は、市場化テスト法案が06年5月に国会で成立する前の杉並区の06年度予算案の中に「市場化検討委員会」の設置として出され、06年4月から検討委員会で密室審議されてきた。
 区は06年9月に検討委の中間とりまとめ報告を受け、07年度本格的提案募集、08年度本格事業実施を予定している。07年4月から2事業(区政情報誌発行と南荻窪図書館運営の民営化)を先行させる。南荻窪図書館には丸善が入る。
 本格実施で区役所本庁舎内の業務(表)、公園便所・公衆便所の維持管理、資源回収事業、学校維持管理、地域図書館管理運営などの民営化を進める。すでに進んでいる660の公共施設の民営化・指定管理者制度化・業務委託化もさらに推進する。「協働」(NPOと区の)やボランティアも導入する。民営化されないのは権力行使型業務と管理職だけだ。

 山田は安倍・石原の最先兵

 ここで重要なのは、区が掲げる民間事業化の「選考基準」だ。@将来性A地域性B競争性C採算性D安定性E効率性・効果性――の6点が挙げられているが、なんと「公共性」「安全性」の項目がない。
 利潤第一、安全無視のむき出しの資本の論理に区の全公的業務がゆだねられる。弱肉強食の市場原理に合わない業務は廃止され、切り捨てられる。資本のもうけにならない福祉は削減・廃止され、住民は生きる権利を奪われる。
 区は、矛盾の噴出を取り繕うと同時に経費を節減するために、正規・非正規の区職員を排除したあとを住民=労働者のボランティア動員で補完しようとしている。行政の役割を住民管理・監督、治安、戦争動員に特化し、住民生活に必要だがもうからない公的業務・福祉は「住民の手による自治」に任せるということだ。”住民=労働者は自己責任で生きていけ。区は住民生活への公的責任を負わないぞ”ということだ。
 山田は、杉並区行政の全面的民営化=市場化テストで安倍・御手洗路線を全国の先頭で実践しようとしている。御手洗の「希望の国、日本」は、イノベーション・成長戦略と改憲・戦争、民営化・労組破壊を基調に、▼政府の事務事業の効率化・合理化、民営化▼社会保障制度改革における給付抑制、自助・互助、応能応益、事務効率化▼道州制導入による自治体破壊、自治労破壊、中央集権的戦争国家体制づくり▼教育再生、公徳心の涵養(かんよう)――などを強調している。安倍「美しい国、日本」はこの御手洗路線と一体だ。
 山田の大量首切り・民営化、福祉切り捨て・生活破壊の大攻撃に区職員・区関連の労働者、住民=労働者の危機感と怒りが噴出し始めている。杉並の民営化反対闘争は「つくる会」教科書との闘いの継続・発展でもあり、安倍・御手洗、石原との最先端の攻防だ。

 労働者が団結し粉砕しよう

 山田は石原―小泉の民営化攻撃の先兵となってきた。
 1999年に東京都知事・石原慎太郎と同時に登場した杉並区長・山田宏は、杉並・東京から日本を変えると称して「スマートすぎなみ計画」を作り、10年で職員1千人削減の攻撃を始めた。
 学校給食の民間委託をはじめ、学校現業、保育園、図書館、学童保育の民間委託化、指定管理者制度の導入を開始した。また区の出張所や諸事務所の統廃合を進め、8年で700人の削減を強行してきた。その上に今回の全業務民営化攻撃は、6千人の首切りとなる。
 杉並区職労は、80年代の行革・民営化攻撃には、動労千葉を先頭とする国鉄闘争の存在にも規定されて、非常勤化や委託化は「安上がり・使い捨て」労働者への置き換えだとして反対し、原則的に闘ってきた。
 ところがその後、日本共産党が杉並区職労の権力を握ると、政策提言・参加型の労使協調路線を進めるようになった。2000―2001年の学校給食民間委託反対闘争以降、行革・民営化反対闘争は皆無となった。
 今やこの区職労執行部は「検討段階での職員参加」「効率的で区民本位の行政を」「新たな行政需要にこたえる自治体労働組合運動」(06年大会議案)という立場から山田区政に政策提言し、山田の手先となっている。
 山田の杉並民営化攻撃は体制内労働運動の屈服・協力に支えられて成り立っている。山田は労働者をなめている。しかし山田は階級的労働運動の荒々しい登場を想定していない。ここにファシスト特有の弱点がある。
 他方、杉並区議会は、結柴・新城両区議の都政を革新する会からの脱落、ブルジョア議会主義への転向によって、山田のオール与党化、翼賛議会となっている。
 労働者ぬきに社会的生産も自治体業務も成り立たない。労働者階級が労働者の商品化や奴隷労働に怒り、革命的階級としての能力を自覚し、誇りを取り戻し、団結して立ち上がれば、山田区政とその民営化攻撃を粉砕することは可能なのだ。区で働く労働者と区民=労働者は連帯し、反撃に立ち上がろう。
 労働運動の力で革命をやろうというプロレタリア革命の路線と実践に勝利の道がある。3・18世界一斉デモを頂点とする春闘―3月大行動を全力で闘おう。階級的労働運動路線を実践し、4月杉並区議選で北島邦彦氏の当選をかちとろう。
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 杉並の行政サービス民間事業化
区庁舎内の民営化対象の参考例
@給与業務
A区政情報誌(便利帳、区政概要)発行
B区民課窓口業務(戸籍謄本、納税証明書、外国人登録原票写し、住民票、附票、印鑑証明、その他関連する国保・年金・税などの事務)
CT特別区民税・都民税滞納整理事務、U国民健康保険滞納整理事務、V介護保険滞納整理事務
D国民年金窓口業務
(このほか出先の業務(現業)も民営化の対象。権力行使型業務と管理職以外はべて民営・委託、協働・ボランティアにする)

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週刊『前進』(2286号3面2)(2007/03/12 )

 都立高周年行事不当処分

 「君が代」不伴奏で減給

 不起立広げ反撃を

 東京都教育委員会は3月5日、都立高の音楽専科の教育労働者に対し、昨秋の創立記念行事で「君が代」ピアノ伴奏を拒否したことを理由に減給(10分の1)1カ月の処分を出した。3月1日に始まった都立高卒業式のただ中で、「日の丸・君が代」不起立闘争の広がりを抑え込むことだけを狙った不当処分だ。
 東京では03年10・23通達以降、不起立やピアノ伴奏拒否に対して、1回目は戒告、2回目は減給1カ月、3回目は減給6カ月、4回目は停職1カ月と次々処分が重くなるという、他の道府県では例のない重処分が襲いかかっている(大半の道府県は処分されない。広島県では何度目でも戒告)。今回処分された教員はピアノ伴奏拒否による2回目の処分だった。
 昨年9月21日、東京地裁が下した予防訴訟の判決は、「10・23通達と、それにもとづく職務命令は違憲・違法」「不起立・伴奏拒否を理由に教職員を処分してはならない」という、教育労働者の完全勝利判決だった。累積加重処分に屈せずに不起立を続けてきた力でかちとったものだ。
 都はただちに控訴したが、昨秋の創立記念行事は判決後の緒戦だった。今回処分された教員は予防訴訟の原告でもある。”9・21判決を意味あるものにするためにも抵抗を続けよう”という思いを貫いたのだ。
 処分発令の当日、水道橋の都教職員研修センター前には約50人の労働者・市民が駆けつけ、処分に抗議の声を上げ、卒業式闘争を断固闘いぬくことを誓い合った。
 教育労働者の闘いに追いつめられているのは安倍や石原の側である。処分を恐れない労働者の抵抗闘争こそ処分をうち砕くのだ。自信をもち、誇りも高く、卒業式・入学式で、不起立を貫こう。

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週刊『前進』(2286号3面3)(2007/03/12 )

焦点 新「アーミテージ報告」の狙い

 対中国で日米が戦争体制

 2月16日、アメリカのアーミテージ元国務長官やナイ元国防次官補を始めとする超党派の専門家による新「アーミテージ報告書」が発表された。
 2000年秋の最初のアーミテージ報告書は、日米同盟の強化を主張したが、それが米帝がアフガニスタン、イラク侵略戦争に踏み切り、軍事力によって世界支配体制の再編をはかる決定的な転換点となった。今回のアーミテージ報告書は、この米帝のイラク侵略戦争が完全な泥沼に陥り、昨年の米中間選挙でブッシュ共和党の大敗北という形で米帝の危機が突き出されている中で、世界再編の鍵をなす一方の軸であるアジア問題についての戦略練り直しをはかったものである。
 アーミテージ報告書の中心テーマは対中関係と対日関係にすえられている。特に中国に対して、「回避すべきシナリオ」として「日米同盟対中国」の2極対立、冷戦などの言葉を使った。「中国は石油やガスなどの資源の入手や外国からの投資などの崩壊を避ける必要がある。それは、経済成長や公共の福祉の目的にとって関係のない要因への多大な資源の流用という悪影響をあたえる」と警告している。そして日米が中国に「責任ある利害保有者」の道を進むよう促すべきだとしている。また、インドの発展に言及し、日米とインドの三国協力を対中戦略として進める狙いを明らかにした。
 北朝鮮問題について報告書は、2020年までに統一朝鮮が出現する可能性が高いと北朝鮮の体制崩壊の可能性を指摘し、日帝に対し緊急事態には戦争に突入する用意を整えておくことを求めた。その上で6者協議での合意が北朝鮮に核開発を放棄させるか凍結させることへの期待を表明している。米帝は、イラク侵略戦争のために朝鮮侵略戦争では、北朝鮮・金正日政権を屈服させて時間稼ぎをはかろうとしているのだ。
 一方で報告書は、日帝に対して「回避すべきシナリオ」としてアジアの「米中共同管理」を描いて見せながら、日米同盟の一層の強化と米帝の戦争により積極的な役割を担うことを要求している。
 「日本に対する勧告」としては、真っ先に重大情勢に対応する国家安全保障体制の強化を要求している。改憲問題については、「論議で同盟協力の抑制や連携した能力の制限の現存が認識されている」として論議に「勇気づけられる」という表現で改憲を急ぐよう促している。また、自衛隊の海外派兵恒久法についても「勇気づけられる」としている。さらに安保理常任理事国入りには武力行使でも責任を果たすことが必要だという態度である。さらに日帝の武器輸出三原則の米帝への適用の全面解除やミサイル防衛の強化も促している。
 新アーミテージ報告は、米帝が帝国主義間争闘戦を含めた世界戦争過程へとすでに突入している中で、日帝に対して一切の制限を取り払って共に参戦することを求める内容である。米帝は、イラク侵略戦争の泥沼にあがきながら、さらに凶暴に戦争政策を強めている。アーミテージ報告書はその戦略を示したものだ。

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週刊『前進』(2286号3面4)(2007/03/12 )

焦点 安倍「慰安婦強制はなかった」

 国家的戦争犯罪を居直り

 3月1日、安倍首相は日本軍軍隊慰安婦問題について、「(軍の強制連行への直接関与など)強制性を裏付ける証拠がなかったのは事実」と記者団に言明した。
 次いで5日の参院予算委で安倍は、「慰安婦の募集は……甘言、弾圧等本人の意思に反した事例が数多くある。官憲等が直接加担したこともあった」とした93年8月の河野洋平官房長官(当時)談話について「基本的に継承していく」とペテン的に言った直後、「慰安婦狩りのような強制性、監禁による強制連行的なことがあったことを証明する証言はない」と強弁し、「米国での決議が話題になっているが、そこには事実誤認があるというのがわれわれの立場だ」と言い放った。
 米国での決議とは、1月末に米下院に提出された、明確に歴史的責任を認め、首相が公式謝罪することを日本政府に求める決議案のことだ。すでに下院外交委員会アジア太平洋・地球環境小委員会は2月15日、日本軍慰安婦被害者3人を招いて公聴会を開いた。
 この場で日本軍占領下のインドネシア・ジャワ島に住んでいたオランダ人のヤン・ルフ・オヘルネさんは、刀を突きつけられて暴行された痛恨の体験を証言し、「日本政府は公式謝罪をするとともに、過去に対する反省を行動で示すべきです。人権じゅうりんに時効はありません」と訴えた。韓国の金君子(キムクンジャ)さん、李容沫(イヨンス)さんも日本政府を断罪した。
 91年に韓国在住の金学順(キムハクスン)さんが初めて名乗りをあげてから、南北朝鮮、フィリピン、台湾、中国、インドネシアを始め、日本軍が侵攻・占領した全アジア・太平洋地域から多くの被害女性たちが立ち上がった。彼女たちの血を吐く証言から明らかになったことこそ、天皇国家が不正義きわまる侵略戦争を遂行するために日本軍慰安婦制度を創設し、運用したという事実だった。
 戦後半世紀にわたって沈黙を強いられてきた女性たちがなぜ告発に立ったのか。それこそニュースで知った自衛隊のPKOカンボジア派兵への動きだった。日本がまた侵略戦争を始めるのではないか、自分のような悲劇が若い人たちの身に起こってはならないと、彼女たちは真相究明と公式謝罪・賠償、責任者処罰、そしてこの歴史事実を教育することで再犯を防止することを日帝に突きつけた。
 日帝と安倍は、国家的戦争犯罪である日本軍慰安婦制度を歴史の闇に葬ろうと画策。「天皇有罪」を宣言した2000年女性国際戦犯法廷のNHK報道にも政治的圧力を加え、改ざんさせた。
 極右ファシスト的本性をむき出しにし、教育基本法改悪に続き、改憲投票法案の強行成立を狙う安倍が、日本軍軍隊慰安婦問題でもごう然と居直った。アジアから、世界から一斉に批判の声が上がり、7日には韓国、フィリピン、台湾、日本、アメリカなどで被害当事者を先頭に国際行動として水曜デモが闘われた。この怒りと結合し、9条改憲・朝鮮侵略戦争阻止、安倍政権打倒へ闘おう。

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週刊『前進』(2286号3面5)(2007/03/12 )

 郵政民営化粉砕! 闘いはこれから

 ゆうメイトを組合に組織

 共にかちとった仲間意識

 去年の年末繁忙時のことです。引き受ける小包全体の中から4万5千個を請負に回す計画を当局は立てていました。しかし、当局が当てにしていた業者に断られ、他には引き受けてくれる業者が見つかりませんでした。
 これに困った当局は、請負からゆうメイト雇用になった小包配達のゆうメイトさんたちに(2月に2ネットが導入され、それまで請負だった小包配達がゆうメイト雇用に変更になりました)、繁忙期間(12・2〜12・25)までの間、「請負に戻ってくれないか」と言ってきました。無権利状態で朝から晩まで働けということです。
 この話があってすぐに相談を受けました。「断りたいんだけど、どうしたらいい」ということでした。この時点ではまだ小包ゆうメイトさん全員の意見がまとまっていなかったので、全員の意思確認をしてから返事をしようということになりました。翌日、全員一致で断ることになりました。
 断ってから数日後のことです。局長から直接小包のゆうメイトさんに話があるということを聞き、その場に支部長と一緒に駆けつけました。会場の入り口で私の課の課長から「あなたたちには関係ないから」と入室を拒まれましたが、「何が関係ないだ。うちの組合員だ、入れさせろ」と言い合っているところへ局長が現れ、局長とのやりとりの結果その場に入ることができました。
 局長は「引き受けてくれる業者がいなかった。ゆうメイトの増員も考えたが、できそうにない。能力の高い人たちに引き受けていただきたい。12月2日から12月25日まで請負に戻ってもらいたい」という話だった。
 「去年より有利な条件にしますからぜひお願いします」と平身低頭だった。休みの問題、勤務時間の問題もすべて丸飲みだった。しかし、問題なのは先にJPU(全逓)に入っていない課のゆうメイトさんたちに最初に話をしていたことです。先に話をした人たちからは「前向きに考えるからと返事をもらっています」と言っていました。
 当局がまず狙い撃ちにしたのは、全逓に入っていない課のゆうメイトさんたちでした。ここをまず切り崩してから全体に、という目論見だったようです。(他の二つの課のゆうメイトさんは全員組合員)
 ここのゆうメイトさんに話を聞きに行こうとした矢先、彼らから話にきました。「みんなと相談して組合に入ることにしたので、ぜひお願いします」と開口一番に言われました。「組合に入っていないということで自分たちが狙い撃ちにされたんだ」「たまらない」「私たちは物じゃない」と怒りを露わにしていました。
 今回、いったん請負に戻ることになったけど得るものがたくさんありました。組織拡大を勝ち取れたことにとどまらず、同じ労働者として共に勝ち取った仲間意識は何ものにも代えがたいものです。
 今の職場は、ゆうメイトさん(非常勤労働者)なしには一日も回らない状況にあります。しかし、その待遇は本当にひどい状態です。時給740円で本務者と同じ仕事量をこなし、その上に営業の強要まで、できなければ自分で買え(自爆営業)という有り様です。
 本来労働組合が最優先で取り組むべき課題だと思います。今後も現場にこだわり、闘いを継続していこうと思います。
 (愛媛・全逓労働者 滝田健二)

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週刊『前進』(2286号3面6)(2007/03/12 )

 『動労千葉』No.27

 読んで活用しよう

 どういう労働組合をつくるのか

 動労千葉を支援する会 山口修

 どういう労働組合をつくるのか――動労千葉の労働運動にはこの意識性、能動性が強烈に貫かれている。この2月に出された『動労千葉27号』を読んでそのことを感じた。
 『27号』は、去る1月28〜29日に行われた全支部活動者研修会での3本の提起が収録されている。動労千葉の各支部活動家はこの中身で強力に意志一致し、現下の組織破壊攻撃と対決して春闘を闘いぬいている。
 田中康宏委員長の講演の核心は「動労千葉の団結は、いかにしてつくられたのか」という部分だろう。動労千葉の五つの節目、すなわち@船橋事故と反合・運転保安闘争(72年)、A73年勝浦大会(73年)―闘う労働組合への脱皮、B動労本部からの分離・独立(79年)、C三里塚ジェット燃料貨車輸送阻止闘争(77〜81年)、D国鉄分割・民営化反対闘争(85〜87年)を具体的に振り返ることをとおして動労千葉の団結形成の今日的継承を目指している。
 「分離・独立」の項で田中委員長は、「労働組合のあり方をあいまいにしなかった」とし、「労働組合はどうあるべきなのか、こんなのが俺たちの労働組合なのか、労働者の団結というのはそんなものじゃないはずだ、ということを役員だけの問題にせず、…全組合員で議論し、本物の労働組合、闘う動労に改革しようという立場に立ちきった」と述べている。
 労働組合でありさえすれば自動的に団結が存在し、闘うことができる、というものではない。どういう労働組合をつくるのか、という指導部や活動家の強固な意識性と実践が求められている。
 それでは動労千葉の労働運動とは何か。田中委員長は「動労千葉の原点―反合・運転保安闘争とは何か」という節で、動労千葉が目指し実践する階級的労働運動の原点を述べている。
 「資本というのは、絶えざる合理化運動です。合理化を認めないというのは資本主義を否定するに等しいことです。体制内労働運動では、本質的に反合闘争は闘えない。だから国鉄分割・民営化攻撃と闘えるはずがなかったんです。つまり、革マルや民同、協会、革同が屈服したのは、路線の問題だったということです。たまたまくだらない執行部だったからじゃないんだよね。動労千葉は、反合・運転保安闘争路線を確立することをとおしてその壁を実践的に突破したんです」
「反合理化闘争を本当に闘い抜けるということは、その中で必ず、階級的団結が生まれます。労働組合の再生につながる。逆の場合は必ず腐敗していきます」
 「反合闘争を正面から闘える労働組合は、資本の本質と真正面から闘えるということですから、反戦闘争などの先頭にも立って闘える労働組合になる。これは、メダルの裏と表なんですね。動労千葉もそうでした。70年安保闘争の過程も、地本はダラ幹でしたから反戦青年委員会を組織して、毎日のように街頭デモに出る。これが、職場で資本と闘う力になった。そういう階級的労働運動を生み出す闘いでもあるということです」
 階級的労働運動と反戦・政治闘争、そしてその要(かなめ)としての団結は一体のものであり、動労千葉労働運動はそれを体現している。
 長田敏之書記長の「分割・民営化20年、新段階のJR情勢と07春闘方針」は、「第二の分割・民営化」の新段階について分析し、館山運転区・木更津支区廃止攻撃との闘いの決戦性と組織拡大の重要性を浮き彫りにしている。サッカーの試合になぞらえ、チームブルジョアに対しチームユニオンが逆転していく状況は、労働組合の勝利性を示している。
 鈴木達夫弁護士の「改憲阻止・国民投票法案粉砕に向けて」は、憲法を革命の問題としてとらえ、労働運動を再建する中で国民投票法粉砕と改憲阻止を闘いとることを訴えている。
 動労千葉声明「1047名闘争勝利のために訴える」は、動労千葉を排除した2・16集会の当日に出されたもので、原則を貫いて闘うことを訴えている。必死で肉薄し、それぞれの職場での実践に役立ててほしい。

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週刊『前進』(2286号4面1)(2007/03/12 )

 3・18 全世界でイラク反戦デモを

 「抗議(プロテスト)から阻止(レジスタンス)へ」のうねり

 3月17、18日、イラク侵略戦争の元凶・アメリカ帝国主義の内部から労働者人民が真に大衆的な決起をする。生産と交通を握る労働者がアメリカ全体を停止させ、戦争を止めることができる力を自覚し、社会の真の主人公として登場する日になる。

 イラク反戦の転換点

 首都ワシントンでは、3月12日から反戦キャンプ(座り込み)が行われ、3月17日に憲法公園で集会をし、国防総省にデモをかける。最南部のフロリダ州やニューメキシコ州にもワシントン行きのバスの結集地点がいくつも設定され、総力で首都にかけつける。
 呼びかけは、ANSWER連合(「戦争をとめ、人種差別をやめるためにいま行動を」)やVVAW(「反戦ベトナム帰還兵」連合)、UTLA(ロサンゼルス統一教員組合、4万6千人)、戦死者の母シンディー・シーハンさんらだ。
 この集会では、ベトナム反戦闘争の転機となった67年の巨大デモの40周年を記念して、67年と同じスローガン、「プロテストからレジスタンスへ」が掲げられる。
 プロテスト=抗議にとどまることは、共和・民主のブルジョア政党にベトナム戦争の中止を期待することを意味していた。レジスタンス=抵抗闘争とは、労働者人民が自分自身で阻止行動をすることによって戦争を止めることができるという自信を示すものだった。
 ベトナム戦争時は、67年までは巨大デモは実現しなかった。「プロテストからレジスタンスへの転換」によって、初めて反戦闘争が大衆的に現実的な力を持つ運動だと認知され、真に大衆的で巨大なデモが実現された。
 今年の3・17、18は、昨年11月の米中間選挙でブッシュ政権が大敗した条件を最大限に活かして行われる。
 民主党は、上下両院で多数を獲得したが、軍事予算も削減せず、増派も阻止せず、ブッシュ罷免手続きもしない。体制内労働運動とそれに追随する体制内反戦運動がこれまで進めてきた民主党支持運動が、広範な労働者の怒りの的になっている。
 これまで民主・共和両党と体制内派を批判してきた戦闘的・階級的な潮流があらためて大衆的に評価されるようになってきている。「抗議にとどまらず、われわれ労働者自身が実力で闘えば勝てる」という呼びかけが圧倒的共感を呼んでいる。
 今回、全米で最も戦闘的・階級的な労働運動の拠点であるカリフォルニア州では、ワシントンとほぼ同じ団体、個人の呼びかけで反戦デモが行われるが、全米的には体制内派であるUFPJ(平和と正義のための連合)に属する諸団体もサンフランシスコなどでは同一の集会場に合流する。米国全体でみると体制内派が排除の論理によって大統一戦線の形成を妨害しているが、カリフォルニアでは戦闘的・階級的潮流運動の主導権が確立し、大統一戦線が形成されているのだ。
 すでに1月27日のサンフランシスコ反戦集会では、ILWU(国際港湾倉庫労働組合)ローカル10(第10支部)などの主導で「労働者階級の反戦闘争」として歴史的な転換がかちとられている。
 ブッシュ政権は02年、イラク戦争突入のために全体重をかけてILWUつぶしの攻撃をかけてきた。このILWUを守ることが現在の反戦勢力全体の課題だということで一致したのだ。ILWU破壊との闘いの火点である第31〜33桟橋がデモの目的地に設定され、すべてのデモ隊がピケットラインに合流した。
(写真 「ブッシュ罷免」を掲げたサンフランシスコのデモ【1月27日】)

 ILWUを軸に団結

 IBU(ILWUの船員部門)のロバート・アーミンガー氏は桟橋前の集会で「われわれは明日にでも戦争を止められる。基軸的な産業部門の労働者が『ふざけるな!戦争に協力するものか』と闘えば戦争はできなくなる」と発言した。参加者は「ふざけるな!」の掛け声で呼応した。
 港湾は米帝の戦略的な要衝であるから、米帝支配階級のILWU攻撃は激烈であり、それとの闘いの中でILWUは戦闘的・階級的な団結を形成してきた。したがって、ILWUの存亡をかけた闘いを軸にして団結することこそ、客観的条件からいっても、主体的な条件からいっても、労働者階級が戦略的に勝利する道なのである。
 この戦略的攻防点を軸にして全階級を団結させるために、1・27組織化の過程でILWUローカル10とIBUは「ユニオンタウン(組合の街)=サンフランシスコを守ろう」と地域の全労働者に呼びかけた。サンフランシスコの労働条件が上げられてきたのは、1934年の港湾労働者(後のローカル10)を先頭にした同市一帯のゼネストで、ここが労組の大拠点になったからだ。圧倒的な労働者がこの呼びかけにこたえた。こうして1・27の「労働者階級の反戦闘争」が実現されたのだ。
 労働者は、こうした戦略的な団結を形成する力をもっている。この闘いは、ILWUローカル10を先頭にした階級的労働運動が、帝国主義労働運動、体制内労働運動と激しい闘いをしてきたからこそ切り開かれた。
 ローカル10は、極悪の帝国主義労働運動であるAFL−CIO(米労働総同盟・産業別組合会議)指導部と闘ってきただけではない。02年の米帝ブッシュの「対テロ戦争の時に争議をする組合はテロリスト」という弾圧に屈したILWU本部を弾劾し、その変質と闘ってきた。体制内労働運動との闘いこそ、労働者階級の多数を獲得し、ランク・アンド・ファイル(職場の労働者)が労働組合を奪還するために不可欠なのだ。
 労働者は救済の対象ではなく解放の主体だ。労働者階級の解放は労働者自身の事業である。だが体制内労働運動は、左派でさえ、労働者を「闘いの担い手」としていちおう認めるにすぎない。労働組合の方針は、労組幹部が一方的に決定する。
 ILWUはこれまで「ランク・アンド・ファイルの組合」を掲げ、組合員の討論を徹底的に重視してきた。これは、体制内労働運動の限界を突き破る1934年のゼネストの力によって獲得したものだ。しかし、近年の本部の変質によって、資本と幹部だけの交渉によって妥結しようとする傾向を強めた。組合員を闘争の主体だと認める場合でも、単に「実行者」としてのみ認めるにすぎない。労働者の闘いは圧力手段とされてしまう。
 ローカル10を先頭にした階級的労働運動の潮流が、こうした体制内労働運動との闘いを貫いたからこそ、労働者の団結が守られ、1月27日の歴史的勝利が可能となったのだ。だから、サンフランシスコの1月27日の闘いでは、全産業部門の労働者が基幹部門の攻防で団結したのだ。
 労働者には、職場の主人、社会の主人となる力がある。勝利への戦略的な団結形成を理解し、深化する力を持っている。解放に向かっての思想と展望を理解し、深化する力がある。労働者の団結と闘いの実践には、こうしたすべてのことが含まれるのだ。
 03年以来、動労千葉を軸にした11月労働者集会による国際的な連帯を積み重ねてきたことは、ローカル10を先頭としたアメリカの階級的労働運動の潮流の確信を深め、団結を強化してきた。この強固な団結こそが、以上のような闘いを根底で支えてきたといえる。

 ベトナム以来の闘い

 2月15日、カリフォルニア大学サンタバーバラ校では1500人がデモで校外に出て幹線道路を占拠し、長時間交通を遮断した。近隣の労働者も参加した。
 サンタバーバラの学生組合(学生自治会)がストの組織化を開始したことを知った全米各地の大学が呼応し、ニューヨークのコロンビア大学などでも15日に大規模なストと集会が行われた。
 この闘いは、直ちにインターネットでビデオ映像が流され、全米、全世界に衝撃を与えた。(http://sbantiwar.org/)
 ベトナム戦争時の学生運動以来のきわめて大衆的で戦闘的なものだ。しかも労働組合と一体になって学生ストが行われている。
 カリフォルニア大学サンタクルス校では、直接に学生組合(学生自治会)とAFCSME(州・郡・市職員組合)ローカル3299が共同で学生ストの準備を進めた。スト組織化に使われたポスターは「予算を戦車1台買うのに使うか、同じ額でサンタクルス校の117人の用務員に6年間まともに生活できる賃金を払うか?」と呼びかけている。
 労働者階級の革命の展望は開かれている。帝国主義の守護者であるはずの軍でも兵士の大反乱の兆しが現れ、支配階級は震え上がっている。
 3月2日、陸軍省(国防総省下の省)のハーベイ長官がついに解任された。理由は、ワシントンにあるウォルター・リード陸軍医療センターでの傷病兵の虐待問題が、粘り強い闘いによってついに全米のトップニュースになったことだ。
 この病院は、業務のほとんどがハリバートン社(チェイニー副大統領の会社)によって民営化され、営利優先となった。傷病兵は、まず最初に傷病の原因が戦争以外にあるはずだと徹底的に尋問される。入院できてもカビだらけの部屋で何カ月も手術や治療を待たされる。たまりかねて民間病院で診察を受ければ無許可離隊とされて処罰される。この病院はマッカーサーも入院した代表的な軍病院だ。ほかの軍病院はもっとひどい。
 イラクの戦場では、同じハリバートン社が腐った食料を納入したり、兵士を一日一食でがまんさせたりしている。兵士の怒りは「戦艦ポチョムキンの反乱」前夜を思わせるものなっている。
 韓国では3月17日、民主労総を始めとする統一戦線である派兵反対国民行動がソウルで大デモを行う。
 日米韓労働者が団結すれば、イラク侵略戦争、朝鮮侵略戦争は止められる。3・18日比谷の世界一斉デモに全力で集まろう。国際連帯の力で世界を根底から変えよう。
 〔村上和幸〕
(写真 ストに入ったカリフォルニア大学サンタバーバラ校の学生が幹線道路を遮断【2月15日】)

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週刊『前進』(2286号4面2)(2007/03/12 )

 共謀罪 3月国会行動に決起

 “与党新修正案阻止せよ”

 3月6日、「破防法・組対法に反対する共同行動」は、共謀罪とゲートキーパー法(弁護士密告法)の制定阻止を訴えて1日行動を闘いぬいた。朝から国会前でビラをまき、その後、衆議院議員会館前に座り込み、正午から50人の参加で決起集会を開いた。
 安倍政権と警察は、労働者人民の国会闘争の高揚を恐れ、座り込み、ビラまきに不当な弾圧を加えてきた。また、歩道を狭めるバリケードを新たにつくって集会を妨害してきた。参加者はこれに怒りを爆発させ、集会をかちとった。
 昼の集会では、共同行動事務局の石橋新一さんが基調報告を行った。共謀罪反対闘争の高揚に追いつめられている政府・与党は2月末に新たな修正案を出してきた。石橋さんは、新修正案のペテン的で反人民的な正体を暴き、「治安弾圧立法としての本質は何ひとつ変わらない。政府はなんとしても成立を狙っている。絶対に阻止しよう」と呼びかけた。
 さらに、ともに闘う市民、労働者、学生が闘いの報告と決意を表明した。反戦共同行動委の代表は、共謀罪法案阻止の課題とともに、重大な決戦を迎えている改憲投票法案と教育関連法改悪案の絶対阻止を呼びかけた。不当な退学処分と闘う法大生は、処分粉砕と3・18日比谷野音への総決起を呼びかけた。
 自民党が2月27日に発表した修正案要綱は、対象犯罪を619から150前後に絞り込み、罪名も「テロ・組織犯罪謀議罪」に変更するというものだ。だが、治安弾圧法としての本質は何ひとつ変わっていない。永久廃案あるのみだ。「3・17戦争と治安管理反対シンポジウム」(要項6面)に結集しよう。

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週刊『前進』(2286号4面3)(2007/03/12 )

 「国民投票法案」のとんでもない正体

 職場討議資料

全国労組交流センターが職場討議資料『これは9条改憲強制法だ!/「国民投票法案」のとんでもない正体』を発行した。お求めは労組交流センター〔台東区元浅草2−4−10−5F TEL03(3845)7461〕まで。前進社でも取り扱います。

 

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週刊『前進』(2286号4面4)(2007/03/12 )

 「工場法以前に戻せ」と叫ぶ 安倍・御手洗を倒そう

 ●『イギリスにおける労働者階級の状態』に学ぶ(下)

 労働者は必ず闘いに立つ

 今こそ賃金制度の廃止へ

 8時間労働制

 工場法は「支配階級の恩恵」ではない。『女工哀史』が執筆されたのは工場法後だ。『ああ野麦峠』で主人公が絶命するようなことが現実に続発し、農村から働き手が集まらず、工場間の女工引き抜き争いで銃も乱射された。こうした状況の中で、労働者階級が血と汗でかちとってきたのが工場法だ。
 工場法は、イギリスの「徒弟法」ともよばれる1802年法に始まり、19年、25年、31年、33年、44年と六つの法律が制定され、『共産党宣言』が出される前年の47年に「10時間労働法」が制定される。
 労働時間については、1886年5月1日、アメリカの労働者が8時間労働制を要求して数十万の労働者がストライキに決起、約20万人の労働者の工場で8時間労働制をかちとる。この後、政府と資本による幾多の労働組合活動家への暗殺やデッチあげ弾圧、死刑攻撃などでの権利剥奪と再奪還という激しい闘いを経て広がる。1911年3月の日本での工場法成立もこの中であった。
 8時間労働制は、1917年ロシア革命で初めて国の法律として確立する。このロシア革命の世界的波及を恐れたこともあり結成された国際労働機関(ILO=1919年)は「1日8時間・週48時間」労働制を第1号条約に定めた。
 日本でも当時、川崎造船・三菱造船(神戸)の大争議が闘われた。川崎造船の労働者はストライキで8時間労働制を実力でもぎり取り、その成果はただちに全国の主要な工場に広がった。
 日本政府は、この88年前のILO第1条条約さえ批准していない。労働時間に関するILO条約は22本あるが、日本の批准はいまだゼロだ。最大の問題は、連合も全労連もこれに対し闘いを組織することを放棄し、圧殺していることだ。

 階級の発展

 最初の粗野で効果のない抵抗は「盗み」だった。これが労働者階級としての組織的な機械導入阻止・破壊運動になっていく。そして労働者は秘密結社として団結していった。いくつかのゼネストを経て、ついに1824年、労働者階級の結社の自由が法的にかちとられる。工場放火や狙撃、爆弾闘争も含め激しく闘われた。
 1830年、34年と労働組合の全国組織結成の挑戦がなされ、それぞれ1年余りで解散するが、42年の蜂起、43年マンチェスターでの戦闘を経て、この本が書かれた44年に現在のイギリス労働組合会議(1868年結成)にひきつがれる全国組織を結成する。
 この年の3月31日から始まった北イングランドの炭鉱ストは、5カ月の間に組合員だけで4万人が参加した。資本と政府からのあらゆる攻撃(逮捕・投獄、暴行、4万組合員の全家族の社宅からのたたきだし、スト破りなど)に対して、当時10万人を超えていた組合員とイギリスの労働者階級はストに入ったすべての家族に毎週2・5シリング(数千〜1万円くらい)の救援カンパを送り続けた。
 エンゲルスは「この4万人の大衆は……闘いを進めるにあたって、どれほど真に人間的な教養と、熱意と、強い性格を身につけたか……4万人をまるで一人の人間のように立ち上がらせ、気持ちを一つにして、規律が正しいばかりでなく、意気盛んな軍隊のように」と労働者の自己解放性が広さと高さ、強さを獲得していくことに感動している。
 これこそが、本紙2280号大原論文の第2章で「争議がつぶされ解雇されても、なんら終わりではありません……ここからさらに不屈で強靱な組織者を生み出す」と書いてあることの絵に描いたような実践だ。
 大原論文は初期マルクス・エンゲルスの思想的発展の歩みを重視しているが、本書では、急進的インテリゲンチャとして闘いを始めたエンゲルスが「労働者階級に獲得されて共産主義者になっていく」のが浮かびあがる。
 また、本紙新年号政治局アピール第1章第3節「革命をめざす労働運動へ向けて突破すべき課題」の中で「革共同創立の源泉は、1956年のハンガリア革命と57年国鉄新潟闘争、さらに日本共産党の55年六全協である」と提起されている。もちろん反スターリン主義の問題は大きいわけだが「どんなに困難な道を経ようとも、労働者階級は必ず立ち上がる」ことへの不動の確信がマルクス主義だと強く訴えている。

 革命しかない

 以上、19世紀のイギリスにおける労働者階級の状態=「工場法以前」を見てきた。まさに今日の「ワーキングプア」「ネットカフェ難民」「日雇い派遣労働者」は200年前と同じではないか。安倍・御手洗はさらに自治体労働者や教育労働者の一挙的な非正規雇用化も公言している。
 安倍の「美しい国」とは、全労働者を貧困と戦争にたたき込むことで支配階級だけはぬくぬくと生き残ろうとする大攻撃以外の何物でもない。どうしてこんなことが許せようか。
 マルクスとエンゲルスは、この後の『賃金・価格・利潤』最終章で「労働組合は……その組織された力を労働者階級の究極的解放すなわち賃金制度の廃止のためのテコとして使用しないならば失敗する」を結語にしている。
 3月18日は、1871年にフランスの労働者が世界史上初めて共産主義政権(パリコミューン)を宣言した日でもある。私たちこそ、こうした闘いを引き継いで、「労働運動の力で革命を起こそう」を掲げ、全世界一斉デモの最先頭で日比谷野音に職場から総結集しよう。
 (田島俊昭)

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週刊『前進』(2286号4面5)(2007/03/12 )

日誌'07 2月27日〜3月6日

 都教委が伴奏拒否で不当処分

 安倍「従軍慰安婦の証拠ない」

●イラン核兵器「15年までに製造」 マコネル米国家情報長官は、イランの核開発に関して「早ければ2010年代の初め、より確実には15年までに核兵器を製造できるようになる」との予想を示した。(27日)
●北朝鮮ミサイル「米到達可能に」 米国防情報局のメープルズ局長は、上院軍事委員会の公聴会で北朝鮮が米国に到達する大陸間弾道ミサイルを保有している可能性について「技術的能力は持っている。おそらく数年もかからない」と述べた。(27日)
●日比谷野音の使用を認める 朝鮮総連の関係団体が主催して3月3日に日比谷野音で予定している集会の会場使用承認が都の指示で取り消されたことに対し、主催者側が取り消し処分の停止を求めた裁判で、東京地裁は、訴えどおり会場使用を認める決定を出した。東京高裁も1日、都が出した即時抗告を棄却した。(28日)
●原発緊急停止を隠ぺい 新潟県の東京電力柏崎刈羽原発1号機と福島第二原発1号機で、トラブルにより原子炉が緊急停止したにもかかわらず国に報告せず、異常なく停止したかのように運転記録を改ざんして隠ぺいしていたことが分かった。(28日)
●米機墜落を想定し訓練 04年8月に沖縄国際大学に米海兵隊のヘリが墜落した事故を受け、同様の事故が発生した場合の対応を確認する日本と米空軍の合同実動訓練が沖縄市の米軍提供施設「知花レクリエーションセンター」で実施された。日本と米軍の合同実動訓練は初めて。日本側は内閣官房沖縄危機管理官や沖縄県警本部など。(28日)
●安倍「従軍慰安婦の強制性、証拠ない」 安倍首相は、日本軍軍隊慰安婦の動員には日本軍の強制性を裏付ける具体的証拠はないと記者団に対して発言した。(1日)
●海洋担当相を新設 水産・鉱物資源の開発・利用など海洋に関する国の総合的な政策を定める「海洋基本法案」の素案が明らかになった。自民、民主、公明3党がまとめた。海洋政策担当相を新設し、海洋基本計画の閣議決定を求める。国際間で競争が激化している海洋資源確保の取り組みの強化が狙い。(1日)
●日米印が初軍事訓練 日本と米国、インドが4月上旬、初めての共同軍事訓練を日本近海の太平洋上で実施することが分かった。同盟関係にある日米がインドとの共同訓練を通じて中国をけん制する狙いがあるとみられる。(4日)
●国民投票法案「早期採決を」 衆院憲法調査特別委員会の中山太郎委員長が、自民党の中川昭一政調会長と会い、国民投票法案について「15日に公聴会を開いた後、できるだけ早く採決したい」との考えを伝えた。中川は与党単独での採決を容認する考えを示した。(5日)
●都教委、音楽教員を処分 東京都教育委員会は、都立高の音楽専科の教育労働者が学校の式典で「君が代」の伴奏を拒否したとして、減給(10分の1)1カ月の処分を出した。(5日)
●F15訓練移転開始 在日米軍再編に伴う米空軍嘉手納基地所属のF15戦闘機の一部訓練移転が、福岡県の航空自衛隊築城基地で始まった。07年度は国内の航空自衛隊6基地で日米共同訓練を行い、嘉手納基地の訓練を分散移転させる。(5日)
●イラク特措法2年延長へ 政府・与党は、7月末に期限が切れるイラク復興支援特別措置法の延長幅を2年とする方針を固めた。航空自衛隊による米国主導の多国籍軍への輸送支援を続ける。当初、1年の延長を検討していたが「米軍の早期撤退の可能性は低い」として2年延長の見通しとなった。(6日)

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週刊『前進』(2286号5面1)(2007/03/12 )

 3・25三里塚大結集へ

 三里塚反対同盟の訴え(上)

 国の暴力に負けぬ 事務局長 北原鉱治さん

 市東さんの耕作権の問題で、農水大臣は請求棄却の裁決を行った。「農地法で農地を奪う」という聞いたこともないような攻撃が、かけられてきた。それも土地収用法がとっくの昔に失効した農地でだ。こんなデタラメを黙って許していたら世の中が逆さまになってしまう。
 今回、国交省・空港会社と農水大臣は、その市東さんの農地を、昨年7月の「申請」からわずか6カ月で、まともな審理も調査もなく、ただ一片の紙切れをもって、「収用」決定に持ち込んだ。農水大臣は、この決定で法的根拠を示すこともできなかった。あるのは、むき出しになった国の暴力だけ。しかも農業といったら生命の糧を保証する尊い作業だよ。
 これが資本家の営利のために次々と犠牲にされようとしている。東峰では、地元の住民に対し再三「残す」と約束した東峰の森を伐採する工事が進められている。三里塚は新たな決戦に入ったことを訴えたい。
 さらに軍事空港化の動きも激しさを増している。反対同盟は結成以来、「民間空港とはいっても一朝有事には軍事空港に変わる」と主張し、私も「朝鮮半島で戦争が起これば、50万人の米軍将兵が成田に降り立つ」と発言してきた。
 昨今の新聞報道を見ると、われわれが警告してきたとおりの現実が進行していることに、深刻な危機感を抱く。日米の間で共同作戦計画が作られており、その中心に、「成田空港や関西新空港を米軍が優先使用する」という申し合わせがあることが明らかになった。しかも報道によれば、なんとこの春にも米軍が成田空港を調査に来るという。再びあの第2次世界大戦のような時代が来ることを許していいのか! 3・25集会の大結集でこのような動きを断固阻止しよう。

 農民つぶしと闘う 敷地内 市東孝雄さん

 私の土地の問題で、NAA(成田空港会社)、成田市や千葉県の行政、そして国までグルだということを痛感した。耕作権解除にOKを出した成田市に対し、NAAが前の地主から買収した時期についてウソをついていた点を追及すると、「農水省の答えが出てから検討します」と。そもそも自分らがOKを出したからというのに、まったくふざけた言いぐさだ。だいたい農地を秘密裏に買収するなんて聞いたことがない。それこそ農業委員会が「農地法違反だぞ」と言うべき立場だろう。よその市の農業委員もみんな「おかしい」と言っているよ。結局空港に公共性があるんだと言いたいのだろうが、そんなのを認めるわけにいかない。
 2月27日付『日本農業新聞』に、農産物の関税を撤廃したら、食料自給率は12%に下落し、農業生産額は4割減、375万人が失業するという農水省の試算が出ていた。今の日本政府は工業製品を輸出するために国内の農業をつぶす方向にどんどん走っている。民衆には安く輸入したものを食わせておけばよいと。
 そして米の値段をこれ以上下げられたら農家はやる気を失っていくばかりだ。米だけじゃない。野菜も、酪農も厳しいよね。その一方でトヨタがすごい利益を上げている。農家をつぶして工業製品を輸出する。こんないびつなことがいつまでも続くのか。車だって地球上で永久に売れ続けるわけじゃないだろう。
 この間、反対同盟は各地に出向いて三里塚闘争を訴えてきた。そこで労働者の方々と交流することで、今の労働者の生活も大変厳しいということがよく分かった。私もここに帰ってくる前は労働者だったが、正直それほど苦労したという覚えがない。ここ数年で劇的に変わったということだろうね。残業代も削られちゃうし、仕事自体がなくなっている。今は労働者までもアジアや南米から「輸入」して、低賃金でこき使っている。
 ともすれば食べ物も「安いが一番」みたいに思われてしまうが、それでいいのか。労働者のみなさんにもよく考えてもらいたいところだ。
 労働者と農民が連帯して闘わなければならないが、それは簡単ではないということも実感している。みんなが最初から動労千葉のように連帯してくれるわけではなく、「三里塚の空港反対は過激派の運動だ」などという宣伝も行きわたっている。「三里塚ってまだやってたの」というような反応に出くわすことも多い。マスコミは私のことを、ろくに勉強もしないで「不法耕作をしている男性」などと書いているが、どっちが不法だ、真実をよく見てみろ!と言ってやりたいよ。
 そうしたこれまでの「一部の過激派の運動」みたいな偏見を打ち破る形で、「農地を守る会」という広い陣形ができてきた。これを大事に発展させていきたい。
 韓国の労働者と交流して「国は違っても人間は同じだ」と強く感じた。物事に対して本当にまじめな人たちだった。今後は農民同士の国際連帯も追求していかないとね。
 一人でも多くの人が現地に来て、東峰の森の工事とか、ありのままを見てほしい。3・25への大結集をお願いします。

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週刊『前進』(2286号5面2)(2007/03/12 )

 農地強奪・軍事空港化と対決 労農連帯で北延伸粉砕せよ

 白川 賢治

 2月26日から成田空港会社は、東峰地区住民の命ともいえる「東峰の森」伐採の準備工事を強行した。27日からは萩原進さん宅の目と鼻の先でフェンス造りを始めた。萩原さんの抗議にも耳を貸さず、畑のまぎわにもフェンスを立て始めている。「農民たちに死ねというのか」(2・25集会で北原事務局長)という攻撃だ。3・25三里塚現地闘争大結集で反撃の火の手を上げよう。

 安倍の改憲攻撃を迎え撃つ反戦の砦

 尋常なことではない。昨年の北延伸着工以来、市東孝雄さんの耕作権を剥奪(はくだつ)する9・21堂本知事決定と今年の1・29農水相決定(知事決定の承認)を頂点に、一坪共有地強奪攻撃など、法律的枠組みをまったく無視して反対同盟をつぶそうとする攻撃が矢継ぎ早にかけられている。なぜこれほど執拗(しつよう)な攻撃が続いているのか。
 改憲を掲げて登場した安倍内閣は昨年末、教育基本法の改悪を強行した。そして改憲攻撃の核心として、自治労や日教組など4大産別の労働組合をはじめとする全労働運動を絶滅しようとする攻撃をかけてきている。これと軌を一にして、人民の抵抗拠点を破壊するために三里塚への攻撃が本格化したのである。9条改憲とは国家と社会のあり方を根底からひっくり返す反革命クーデターであり、戦争国家づくりだ。反対の声を根絶した「城内平和」が必要なのだ。
 また、日帝支配階級が大資本の延命のために日本農民を丸ごと切り捨てる政策に踏み出したことも、市東さんの農地取り上げ攻撃の背景にある。これは、戦後民主主義と農地改革の地平を転覆させるものであり、改憲攻撃の一方の柱でもある。
 さらに成田空港の米軍基地化が確定的となったことだ。軍事基地化は、空港で働く労働者、地元の自治体労働者をはじめ、多くの労働者の戦時動員を必要とする。これに対して労働者が戦争協力を拒否し、三里塚農民とともに立ち上がった瞬間、米日の朝鮮侵略戦争は革命的内乱に転化するだろう。反戦の砦(とりで)=三里塚が厳然と存在することを日帝・安倍は絶対に容認できない。
 総じて現在動労千葉や法大にかけられている攻撃とまったく同質の理屈抜きの「三里塚つぶし」なのである。米軍再編、教育基本法改悪、改憲投票法案と雪崩のように襲いかかる改憲攻撃のなかで、革命派の拠点をめぐるつぶすかつぶされるかの攻防なのだ。階級と党の反撃力が抜き差しならない形で問われている。
(写真 「東峰の森」をデモする反対同盟 【2月25日】)

 「収用決定」の違法と国家犯罪暴こう

 三里塚闘争は1980年代の2期着工をめぐる実力攻防で、日帝権力が発動した強制収用攻撃を文字どおり粉砕した巨大な地平の上に立っている。88年〜04年まで16年もの間、人民の土地を強制収用する権力機関である千葉県収用委員会は、人民の実力で解体されたまま完全に空白状態を強いられた。権力支配の空白が16年も強制されたのだ。それが三里塚闘争の力である。ここに凝縮された労農学人民の階級的な力が戦時体制づくりを決定的に破綻(はたん)させている。
 革命的情勢の接近を前にして、この三里塚闘争の巨大な地平を守り抜けるかどうかが決定的に突きつけられているのだ。
 国家権力による農地収用の「決定」を覆すことは容易な闘いではない。しかし敵の危機はもっと深い。40年におよぶ闘いによって、権力は自ら法を破らなければ空港を造ることができなくなってしまった。頭上40b飛行、パレスチナのようなフェンスによる村落の囲い込み、「農地法による農地取り上げ」という法の転覆。すべてが違法行為であり国家犯罪である。成田空港はいまや国家犯罪をくり返すことで、かろうじて成り立っている空港なのだ。
 これらの国家犯罪が全社会的に暴き出されたとき、北延伸はおろか、空港の存立さえも危うくなるだろう。それは改憲と戦時体制づくりにとって、致命傷とも言える事態だ。労働者階級は戦争への道を阻止し、帝国主義打倒へ大きく歩を進めることができるのだ。そのような巨大な展望のもとに3・25を突破口とする圧倒的な三里塚結集運動を実現していこう。

 労農同盟を強化し三里塚陣形拡大へ

 反対同盟農民は現在、権力の「収用決定」というすさまじい重圧の中で、労働者階級との連帯のきずなに希望を見いだし、新たな三里塚陣形の拡大に全生活をかけて闘っている。わが革共同は革命党として、この反対同盟農民との血盟にかけて、彼らが受けている重圧を全力で共有し、何がなんでも勝利するまで闘いぬくことを固く決意する。
 三里塚闘争の原点は、農民が農民として生きるための農民闘争だ。40年間の闘いが突き出したことは、農民(農業)と帝国主義(資本)が非和解的に対立している問題である。グローバル化と称する帝国主義間争闘戦の全世界的拡大の中で、日帝は巨大資本の延命を絶対基準に、農業切り捨て政策を決断した。もはや300万戸農家の反乱は不可避である。
 こうした情勢下で、反対同盟農民が「労働者と農民の連帯こそが帝国主義の攻撃にうちかつ道だ」と労農同盟の今日的確立を訴えていることは決定的である。
 三里塚農民と動労千葉が築き上げてきた労農同盟は、今日の革命的情勢の接近のもとで必ずや帝国主義の根幹を揺るがす力に発展するだろう。
 反対同盟は昨秋、韓国民主労総との感動的な交流を果たした。そこで動労千葉の田中委員長は「権力への絶対反対で闘う三里塚反対同盟は僕らにとって導きの糸。必ず日本の労働運動は再生できる。労働者と農民の国際連帯の新しい一歩を踏みだそう!」と訴えた。
 階級的労働運動と国際連帯の前進、そして労農同盟の飛躍が、朝鮮侵略戦争の切迫下で、革命的情勢をさらに大きくたぐり寄せるのだ。
 イラク反戦3・18全世界一斉デモと3・25三里塚を一体のものとして闘おう! 闘う農民と労働者の固い連帯で安倍・御手洗体制を打倒しよう。
 若い力を先頭に、かつて三里塚の地を訪れたことのある皆さんはこぞって3・25三里塚に集まろう。新しい三里塚闘争の隊列に加わろう! 大勢の仲間に声をかけよう。反対同盟とともに全人民の力で市東さんの農地を守りぬこう!

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週刊『前進』(2286号5面3)(2007/03/12 )

 在日朝鮮人決起に連帯

 全学連先頭に 朝鮮侵略戦争阻止訴え

 3月3日、在日本朝鮮人総連合会が主催した在日本朝鮮人中央大会が日比谷野外音楽堂で開かれた。午前10時前から東京、神奈川、千葉、埼玉を中心に在日朝鮮人が集まり、7千人を超えた。東京都・ファシスト石原の集会禁止攻撃(集会場使用許可の取り消し)を打ち破り、集会を実現した老若男女の顔は力強く輝いていた。
 同時に開催された神戸市中央区の東遊園地での集会の5千人と合わせ、東西1万2千人が「3・1人民蜂起88周年、日本当局の総連と在日同胞に対する不当な政治的弾圧と人権蹂躙(じゅうりん)行為に反対し糾弾する」をスローガンに、集会・デモをかちとったのだ。
 この在日朝鮮人の歴史的決起に呼応し、全国労組交流センターと全学連、さらに「3・18全世界一斉デモ」への結集を呼びかける青年労働者、学生が駆けつけ、「朝鮮総連への弾圧粉砕! 日米帝の朝鮮侵略戦争絶対阻止!」を訴えるビラをまき、連帯を表明した。集会に参加した後、日比谷を出発したデモ隊に沿道から激励を送った。
 日比谷通りで、新橋のJR高架下で、数寄屋橋交差点で、とりわけ東京駅手前の鍛冶橋では、全学連の織田委員長を先頭に学生や青年労働者が激励行動に立った。デモ隊の在日朝鮮人も笑顔で手を振り、こぶしを突き上げエールを交換した。
(写真左 沿道からデモ隊に熱烈なエールを送る全学連や青年労働者ら 【3月3日 東京・鍛冶橋】)

(写真右 民族学校の生徒が大挙参加した「みこし」型の看板を担ぐなどデモの中心で奮闘した 【日比谷】)

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週刊『前進』(2286号5面4)(2007/03/12 )

 米軍艦入港に抗議

 ”長崎母港化を許さない”

 3月1日、米海軍のミサイル駆逐艦マスティンの長崎港への入港に対し、100人以上の労働者が柳ふ頭で抗議行動を闘った。
 マスティンは、最新鋭のミサイル迎撃システムを搭載したイージス艦で、核兵器を載せていると強く見られている。2月24日には、佐世保港に米原子力空母ロナルド・レーガンが入港し、その5日後には長崎港にイージス艦が入港したのだ。朝鮮や中国を射程に入れた侵略戦争体制づくり、核戦争体制づくりが、被爆地・長崎で急ピッチで進められつつあるのだ。
 朝8時30分ごろから集まりだした労働者は、ふ頭で集会を開いた。9時ごろにマスティンがその巨大な姿を目の前に現すと、弾劾のシュプレヒコールが激しくあがった。3月1日は米帝のビキニ環礁での核実験から53年目にあたる。この「ビキニデー」にわざわざ入港を強行したのだ。被爆地・長崎の労働者の反戦・反核の思いと闘いをつぶそうとしているのだ。参加者の怒りはますます高まった。
 反戦共同行動委員会は、朝の抗議行動に合流し、マスティン入港を徹底弾劾してともに闘った。
 米軍再編、侵略戦争体制づくりの攻撃と対決し、長崎の核艦船母港化を許さず闘おう。

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週刊『前進』(2286号5面5)(2007/03/12 )

 党学校

 プロレタリア自己解放論が核心問題

 学習・討論深めた1年 O.S.

 党の革命の中で自分が問われた

 第7期党学校は、多くのことを学ぶとともに、多くの同志とめぐり会い、討論し、同志的団結を深めていく大切な1年となった。いろいろな戦線で闘う同志から現場的実情が報告され、理論的内容が豊富化し、実践性を磨き上げる貴重な場であった。
 また、党の革命の中で、党学校(=理論も実践も)の存在自身がふるいにかけられ、鉄火の試練を受け、鍛えられた。階級的理論とは何か、階級的実践とは何か、そして何よりも、本物の革命党(家)であることが全面的に問われた。すべての同志が、どんな時期よりも、より深く自己の革命性を問われた。
 党学校は激しい革命的試練の中で、マルクス主義・レーニン主義での再武装、階級の党の再武装の拠点として、闘いの歩を緩めることなく立ち上がった。現場労働者との交流を踏まえた講義と討論を基軸に、再建・再生の闘いを始めた。
 その中で、労働現場、生産点の実践的闘いが理論(マルクス主義)を要求し、理論が戦闘的実践力を呼び起こし、本来的な理論と実践の革命的関係を回復させ、党(党学校)再武装の決定的な推進力となった。
 党学校が試練を突き破っていく上で、その最大の支えとなったのは、動労千葉の労働運動、組合運動の存在と闘いであった。それこそがわれわれ(=党・党学校)の理論的土台であり、階級的労働運動の前進にこそ革命の前進がある、という確信をつかんだときに、マルクス主義の理論がよみがえり始めた。
 現場労働者の怒りと苦闘の中から、本物のマルクス主義の階級的必要性が生まれでてくる。階級闘争の具体的で現実的な困難性と立ち向かうとき、マルクス主義の本領が発揮され、最強のハンマーとなる。
 マルクス主義の神髄は、階級的大地の現実と深く結びついたプロレタリア自己解放論である。現実の労働者階級の悪戦苦闘の中から揺るぎない勝利の方針を練り上げることが、マルクス(主義)とレーニン(主義)の信条である。

 階級的労働運動の前進のために

 党学校で学んだことはあまりにも多いが、党の革命、階級的労働運動をさらにかちとっていく核心は以下の点であろう。
 @プロレタリアートの社会的主人公(論)を主題にした理論の展開に重心を置くこと。プロレタリアートこそが帝国主義(資本主義)を打倒し共産主義社会を建設する実体的担い手である。
 Aプロレタリア自己解放とは、現状(資本主義体制+既成労働運動)に対する耐えがたい怒りの爆発である。「戦争と労働監獄」に行き着く帝国主義(資本主義)への激しい怒りであり、既成の労働運動指導部へのすさまじい怒りである。この怒りは、熾烈(しれつ)な党派闘争を必然化し、自らの党(建設)を希求する組織的・主体的決起へと向かう。自己解放の核心は、政治的で、組織的方向性を含んだ1人の力強い組織者としての飛躍的決起である。
 B労働組合のもつ革命的意義を、ロシア革命の歴史からも学び尽くすことである。
 C「中央と細胞」の革命的結合(地区党の決定的闘いを媒介とした)は党の革命、階級的労働運動の焦眉(しょうび)の課題である。
 Dマルクス主義は、プロレタリアートの立場に立ち切ってプロレタリア世界革命完遂に向かう徹底した勝利の理論である。同時に、この立場に立ち切って闘いを貫徹することに一切がある。革命的実践者としてプロレタリアートの怒りの決起と一体となって、階級的労働運動の前進のために全力で立ち上がること、これがマルクス主義だ。
 青年労働者・学生は、党学校に結集し、階級的労働運動・プロレタリア世界革命の革命的実践者の先頭に立って闘おう。

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週刊『前進』(2286号6面1)(2007/03/12 )

団結ひろば 投稿コーナー

 正規雇用化求め闘う偽装請負労働者たち 関東・民間労働者 A

 2月に偽装請負労働者の組織化をしている組合のシンポジウムに参加しました。50名を超える参加者を前に、部品製造メーカーで偽装請負として長年働かされてきた青年労働者たちが、「一時金を寄こせ! 正規社員として採用しろ!」と闘いに立ち上がった経過や思い、さらには偽装請負の生々しい労働実態や生活実態を次々と報告しました。
 何年も働いている間にも、いつ雇用契約打ち切りにつながるのではと恐れる中で、自分の有給休暇取得可能日数を聞くことすらできず、過酷な深夜勤務にも耐えながら苦労して働き続けていたのでした。また、タコ部屋同然の寮生活、貯金すらできない低賃金ゆえに、いったん入ってしまえば二度と抜け出せなくなる請負労働者の状態を知り、びっくりしました。
 全国ユニオンの鴨桃代さんの講演をとおして、今、多くの製造現場で、正規社員の大半が姿を消し、派遣・請負社員が代替とされ、正規社員より格段に低い労働条件で働かされていることを知りました。またそれが正規雇用労働者の労働条件の悪化をもたらしていること、ターゲットは正規雇用の削減にあることがよくわかりました。
 彼らの決起は、既存の企業内「本工」労働組合が何も関心すら寄せない中で、同じ企業内の少数派組合のオルグによって、組合に加盟することをきっかけに始まった闘いでした。その意味では、いわゆる「本工」組合が、非正規労働者に“連帯する”にとどまらず、非正規労働者を同じ組合に組織して、自分たちと同等の待遇を要求して一緒になって闘いを始めたケースです。集会参加者の多くがこの点に触れて「画期的」とか「今日が出発点」と発言していました。
 格差社会と立ち向かう新たな闘いの開始と方向性を感じさせる感動的な集会でした。

 4・28闘争、原職奪還の勝利。さあ反撃だ 全逓労働者 白山 鉄

 2月13日最高裁は、郵政公社の上告を棄却する決定を下した。04年6・30高裁判決「懲戒免職処分を取り消す」が確定した。
 郵政省(当時)のマル生攻撃に対して、全逓は1978年越年マル生闘争に決起した。郵政省はその報復処分として79年4月28日、懲戒免職58名を含む、全国8千名を超える処分を強行した。それに対して全逓中央は、反処分闘争の終結(91・7千葉大会)という大裏切りを強行し、被免職者の組合員資格も剥奪(はくだつ)する暴挙に出たのだ。このような暴挙を認めることは組合の死だ。
 闘う全逓組合員、被免職者は「敵よりも一日でも長く」を合言葉に団結、さらに団結と打ち固め合った。「全逓中央打倒、反合・反マル生・反処分」の立場を鮮明にして決起し闘い抜いた。そしてついに原職奪還の勝利をもぎり取ったのだ。
 2月15日、JPU(全逓)第121回中央委が全逓会館(東京・水道橋)で開催された。会場前は、被免職者、争議を闘う仲間たち、そして全国から駆けつけた全逓組合員の上気した顔、顔で埋め尽くされた。被免職者の肩をたたき、握手を交わし、27年10カ月もの長期にわたる4・28反処分闘争の激闘をたたえ合い、職場復帰に喜びを爆発させた。この決定と熱気に押され、「ニュースで知った。おめでとう」と声をかけ、ビラを受け取りに来る事態までも出た。
 さあこれからだ。JPU中央の足元は、郵政民営化でガタガタだ。4・28反処分闘争の勝利は、さらにそれを突き崩すだろう。職場から反撃を!

 怒れる全国600万医療福祉労働者は団結を 医療福祉労働者 安田 大

 今、老人の虐待が話題になっていますが、虐待はしたくてする人はいないと思います。
 私の所は、夜中の10時まで働いても、残業代もつかないし、やれ誕生会だの、クリスマスパーティー練習だので休日出勤させられ、さらに夜勤は一人で何十人もの命をあずかる。ストレスに、毎日おしつぶされそうになります。
 医療福祉労働者は、全国で600万人いるらしい。全労働者の1割は、医療福祉労働者です。
 今こそ職場から団結して、3・18デモに力強く登場しよう。

 「民営化攻撃は必ず粉砕できる」と実感 東京・中部 北沢哲人

 中部労組交流センター主催の「ぶっとばそう『雇用破壊』!とめよう戦争と改憲!−2・27中部労働者集会」に参加しました。
 基調を提案した労働者は、長時間の残業が強制されている自らの職場実態を語り、現実を変えようと日々苦闘している職場闘争の様子と「組合を立ち上げる」決意を語りました。全逓の労働者は、郵政民営化絶対反対を貫いた昨年1年間の職場闘争を報告し、「既成の労組指導部は資本家の窓口になっている」「労働組合のあり方を変えることから始めよう」「労働運動の力で革命をやろう」と訴えました。
 また別の全逓の若い仲間は、トヨタ方式の郵政版「JPS」で自分たちがモノのように扱われている現実を語り、「JPSは今すぐやめるべきだ」と叫びました。
 私は、青年労働者の怒りの叫びを聞いて「郵政民営化攻撃の中で職場の労働者は怒っている、現場は立ち上がる、民営化攻撃は必ず粉砕できる」と実感しました。
 集会は「3・18集会を歴史の転換点になるような闘いにしよう」と、3・18集会への結集を最後に確認しました。

 原発―核武装と対決長崎で反戦反核集会 長崎 水沢 耕

 3月3日、8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争全国統一実行委員会は、ビキニデー53年の中、長崎市内で「日本の核武装論議はどこへ行く」という反核集会を開催した。講師は相模女子大学教授の吉田義久さん。約20人が参加した。
 最初に、日本の原発導入の背景について描いたドキュメンタリービデオを上映した。ビキニ事件は、労働者を中心とした大きな反核運動に発展していった。この中で、「毒をもって毒を制す。日本の核アレルギー・反核運動をなくすためには、核の『平和利用』をもってするのが一番」「資源のない日本では、その結果としのて経済危機から共産主義革命にいたる可能性がある。それを阻止するためには、核の『平和利用』は重要」という政治目的をもって原発が日本に導入されたことなどが実証的に描かれる。いわゆる「電力不足」が原発導入の理由などではないことが明らかにされていく。
 これに続いて講演をした吉田さんは、ビデオの内容なども踏まえつつ、日本が歴史的にも最初から核武装を念頭において原発建設を進めてきたことを明らかにした。さらに今の日本の原発や再処理のやり方自身が、核を燃料として使うよりも、核兵器のための原料をつくっているとしか思えないと、物理学者としての視点から指摘した。
 参加者からは質問が相次いだ。原発の構造に関する質問から、さらにどうしたら核を廃絶できるのかという論議に及び、「国際連帯の重要性」も鮮明になっていった。
 今回の集会は、核武装問題を被爆地で真正面から取り上げた集会として重要だったと思う。
 また、上五島や対馬への高レベル核廃棄物最終処分場の建設問題が浮上する中で、原発が「平和利用」などではなく、核兵器製造のためにしか結局はありえないことを明確にしたことは、これらの反対運動にとっても重要な集会になったと思う。

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週刊『前進』(2286号6面2)(2007/03/12 )

 富山大 自治会室明け渡し拒否

 3・13ロックアウト打ち破れ

 全国のみなさん! 安倍の側の意味においても学生の側の意味においても富山大学の法政大学化が始まった。富山大学の西頭学長は、昨年10月に「学生自治会の非公認」なる決定を一方的に振り下ろし、今年1月16日には「3月31日までに自治会室を明け渡せ」と通告してきたのだ。
 富山大生は、「有朋寮や法大のように闘おう」「一歩も退かず団結して闘えば勝てる」を合言葉に、一歩も退かない実力闘争を決意し、3・13全国集会を決め、富山大キャンパスへの結集を呼びかけている。法大での勝利をともに切り開いてきた富山大生の勝利への確信だ。富山大当局よ、法大1000人集会まで見せつけられて、よくぞ踏み切れたとほめてやってもいい。しかし勝利するのは学生だ!
 富山大当局は全国集会当日の3月13日にキャンパスを「ロックアウト」すると宣言した。6月15日の法大と同じく、学生証を全学生に提示させ、服従を迫ろうというのだ。学生の力にびびりまくっているのだ。必ず学生は立ち上がる。イラクでの米帝ブッシュと同じく、富山大当局は自らの墓を掘り始めたのだ。富山大当局よ、お前らに一片の正義もない。
 そもそも今回の「非公認化」は06年3月にこっそりと決定された「新学則」に基づくものだ。
 この「新学則」は、団体の設立・解散、印刷物の発行、看板の設置など、すべて学長が独裁的に権力を持ち、19条では「特定の政治団体の主張の助長・普及をはかる活動の禁止」とまでぬかしている。こんなクズ規則を、大学の主人公たる学生に見せもしないで決定するなど話にもならない。こんなものがお前らの民主主義だというのならば、西頭学長体制をぶっ倒し、「新学則」を紙くずにすることが学生の回答だ。
 この規則そのものが、自治労・日教組を弾圧し、無理やり改憲を行うための「改憲投票法案」そっくりだ。こんなものを「教授」を名乗る連中が作り承認していること自体が大学として終了している。
 本質は、安倍・資本家階級が大学を制圧するのか、学生がそれを打倒して大学を革命・労働者自己解放の拠点として解放していくのかの闘いだ。イラクで大敗北を喫しているブッシュと軍事同盟を結んで戦争をやる、これが唯一の希望である安倍や日本の資本家階級に何の未来もない。こんなやつらはぶっ倒して、労働者階級ともに未来を切り開こう。戦争か革命かの危機に立つ日本帝国主義は、学生が革命運動に立ち上がることを恐怖しているのだ。ならば学生は革命に立ち上がろう。
 3・18全世界一斉デモ@日比谷野音は世界の労働者階級とともに革命を開始する闘いだ。この闘いとひとつになって、富山大の学生はキャンパスから革命の火の手を上げる。全国の労働者・学生に支援・連帯を訴える!

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週刊『前進』(2286号6面3)(2007/03/12 )

 九州大弾圧 学友会費横領デッチあげ

 4人を逮捕し8カ所捜索

 A君(元学友会委員長)ら奪還を

 3月6日、国家権力は福岡県警公安3課を先頭に、「2002年から03年ごろ、九州大学の学生自治組織である学友会の口座から約80万円を横領した」なる「横領事件」をデッチあげ、九大自治会室を始め前進社本社や九州支社など8カ所を家宅捜索し、元九大生ら4人を不当逮捕する許しがたい弾圧を強行した。
 この弾圧は、3・18イラク反戦4周年日比谷全国集会に示される青年・学生運動の本格的高揚に対する大反動である。同時に九州大学を始めとした全国300万学生ゼネストに向かう学生運動をつぶすための大弾圧でもあり、改憲攻撃そのものだ。怒りをこめた大反撃に立ち上がり、元学友会委員長A君ら4人の青年を即時奪還しよう。

 青年労働者と学生が標的に

 「横領事件」は百パーセントのデッチあげだ。
 九大学友会費は、当時、九大当局の自治会非公認攻撃によって自主徴収であった。学生が自主的に拠出した学友会費なのである。九大学友会は、中央執行委員会や総会において予算配分などを決定し、民主的に運営されていた。学友会書記局費も、その決定に基づいて受け取り、九大学生自治の前進のために執行・運営し、会計監査もきちんと行われていた。なんの問題もない。
 今回の弾圧の直接の目的は、06年法大学生運動圧殺に失敗した日帝・国家権力による全国学生運動破壊のための九大自治会運動圧殺である。
 九州大学はこの間、国家権力と一体となって全員加盟の学生自治組織・学友会を非公認化し、学友会費徴収を妨害し、右翼ごろつき分子を使った暴力事件をデッチあげ、ついには昨年10月、自治会室を閉鎖する暴挙に出てきた。今回の弾圧は、改憲に突進する国家権力と、九大移転を機に九大学生運動の一掃を図る九大当局が一体となって強行した不当弾圧なのだ。
 同時にこの弾圧は、労働運動、合同労組運動の破壊を目的にした弾圧でもある。特に元九大学友会委員長のA君は、現在、闘う労働運動の先頭に立ち、自立合同労組福岡の書記長を務めている。A君は、安倍−御手洗路線と対決し、改憲と戦争、労組破壊の攻撃を許さず、合同労組運動、青年労働者運動の先頭で闘っている。
 国家権力は、全国で高まる青年・学生運動が福岡の地で高揚することを恐れ、今回の弾圧に出たのだ。

 3・6弾圧粉砕へ大反撃開始

 この不当弾圧に対し、逮捕された4人の青年の完全黙秘・非転向の闘いを先頭に怒りの反撃が開始されている。九大キャンパスを始め福岡県警や裁判所、市役所、天神などのターミナルで連日、ビラをまき、宣伝カーによる逮捕者激励行動が闘われている。九大の闘う学生たちも、自立合同労組福岡の労働者を始めとした青年労働者たちも反撃に立っている。
 全国から福岡県警公安3課に抗議を集中し、A君ら4人の青年を即時奪還しよう。完黙で闘う青年たちに救援のカンパと檄文を寄せよう。3・18日比谷に全国から総決起しよう!

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週刊『前進』(2286号6面4)(2007/03/12 )

  緊急出版 ブックレット

 『朝鮮半島を戦場にはさせない』

 日米帝の戦争準備を暴く

 2月13日、北朝鮮の核問題をめぐって6者協議で合意文書が採択された。朝鮮半島における戦争的緊張が遠のくかのようなマスコミの報道が一斉になされている。
 これはまったく違う。イラク侵略戦争で泥沼化と決定的敗勢にたたき込まれている米帝は、今は朝鮮侵略戦争に突入する余裕がない。合意は、徹底的な時間稼ぎにすぎないのだ。

 百万人の犠牲者想定する大戦争

 北朝鮮へ軍事侵略し、体制転覆・占領・植民地化を虎視眈々(こしたんたん)と狙う米帝。独自の利害をかけ米帝と対抗・競合しながら必死に朝鮮侵略戦争に参戦しようとしている日帝。このことは、3月3日に行われた朝鮮総連の大集会(日比谷野音)に対する安倍政権―都知事・石原の常軌を逸した弾圧を見ても明らかである。
 今回、緊急出版されたブックレット『朝鮮半島を戦場にはさせない』は、これらについて具体的な分析をとおしてわかりやすく解き明かす。
 第1章では、戦争計画「5055」「5027」の具体化作業の進行と暴露された日米実動演習「フェーズT、U」実施、国連経済制裁決議をもとにした北朝鮮に対する船舶検査活動の具体的検討などをとりあげ、「朝鮮侵略戦争はすでに始まっている」と指摘する。
 北朝鮮への全面戦争に突入した場合、米軍は兵員50万人、航空機1600機、空母など艦艇200隻を動員し、自衛隊もこれと連動して、朝鮮半島に襲いかかり、朝鮮人民100万人の犠牲者を想定したすさまじい無差別殺戮(さつりく)戦争を行う。民間の空港・港湾・病院・ゴルフ場、公共施設の強制使用など、日本全土の軍事最優先の戦時体制がリアルにシミュレーションされる。
 第2章では、米軍事戦略としての「4年ごとの戦力見直し」(QDR)で「長い戦争」が打ち出されていることが紹介され、世界支配をかけたブッシュの世界戦略が大きくつまずいている点が強調される。
 続く第3章では、日米枢軸下で朝鮮侵略戦争に突き進む日帝の基本動向が述べられる。「戦争を仕掛け構えているのは、米日帝国主義の側である」――こうとらえきった時、帝国主義によってうそとぺてんで塗り固められた、北朝鮮をめぐる核心点が一挙に浮かび上がってくる。@米軍再編と沖縄・三里塚を先頭とする全国基地闘争の決戦化、Aミサイル防衛(北朝鮮や中国への先制攻撃のためのもの。米軍・自衛隊・国家中枢機関を防衛し、人民を守らない)、B防衛庁の防衛省昇格と自衛隊の「天皇の軍隊化」、C核・ミサイル・拉致問題をめぐる北朝鮮に対する排外主義……。
 米日帝が北朝鮮の核を問題にするのは、朝鮮侵略戦争をする上でそれが邪魔だからという指摘はきわめて説得力がある。ブッシュは北朝鮮に対し核使用を計画し、安倍は日本の核武装を促進しようとしている。これに対して労働者のとるべき態度は「ヒロシマ・ナガサキを絶対に繰り返すな」だと強く訴えている。
 第4、5章では、韓国ノムヒョン政権、北朝鮮キムジョンイル政権の危機の現実とその背景を簡潔にまとめている。

 日韓米労働者は戦争阻止できる

 本書の圧巻は、全体を貫く日韓米3国の労働者の闘いだ。帝国主義の思惑どおりに物事が進む時代は終わった。朝鮮侵略戦争を朝鮮革命、日本革命、アメリカ革命の勝利に転化できる情勢が生まれている。国境を廃止し、「一つの握り拳(こぶし)」となって立ち上がろう――不抜の団結をかちとった06年11・5労働者集会の国際連帯を引き継ぎ、「朝鮮半島を戦場にはさせない」という本書のタイトルを全労働者の階級的決意そのものとし、3・18全世界一斉デモに全職場から総決起しよう。

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週刊『前進』(2286号6面5)(2007/03/12 )

 日程 3・17戦争と治安管理に反対するシンポジウムV

 3月17日(土)午後2時開場
 南部労政会館(大崎駅から300b)
 ◇全体集会 午後2時20分〜4時30分
  講演「治安維持法と思想動員」
    荻野富士夫さん(小樽商科大学教授)
 ◇分科会 午後5時15分〜8時
 主催 実行委員会

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