日刊三里塚 HP版   2012/7  

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2012年 7月

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2012.7.31

9・10市東さん行訴・農地法裁判

千葉地裁午後1時30分

第4841号

7・29革共同政治集会 萩原事務局次長が市東農地決戦を訴え

「代執行決戦として構える」

今こそ国・社会変える時!

動労千葉先頭に反原発・外注化阻止を決意

 7月29日、東京・豊島公会堂で開かれた革共同政治集会には880人の労農学市民が参加して成功、反対同盟から北原事務局長、萩原事務局次長、伊藤信晴さんが参加して登壇し、北原さんと萩原さんが発言した。
 北原さんは、原発再稼働に対し「代替エネルギーは存在する。原発に頼る政治を倒さなければならない」と怒りを表明、「(市東農地裁判では)裁判で勝って判決で負けるようなことを許してはならない」「勝利は目の前だ」と檄を発した。萩原さんは、「反原発の巨大な決起の基礎に、三里塚の闘いがある。われわれは市東さんの農地をめぐる闘いを代執行決戦のような闘いとして構える」「国鉄決戦と反原発と三里塚が固く結び合うことが権力には最も恐ろしい。だから今こそ三里塚闘争をしっかりと闘おう」と呼びかけた。
 今年の革共同集会の特徴は、青年労働者と学生が大挙結集し、また革共同の若い指導者が先頭に立ったこと。
 司会は、法大暴処法弾圧裁判に勝利した新井拓同志と、全学連書記長の坂野陽平同志。基調報告は深田力同志(中央学生組織委員会議長)が行った。
 深田同志は冒頭、@JR検修・構内業務の10・1全面外注化絶対阻止、A原発再稼働阻止・全原発廃炉・野田政権打倒、B8・6ヒロシマ闘争と8・5オスプレイ阻止沖縄県民大会の高揚、C獄中37年の無実の星野文昭同志奪還、D21世紀革命に勝利する労働者党の建設という5点の課題を提起し、これに絶対勝利する態勢を本集会で打ち固めよう、今こそ国と社会を変える時だと訴えた。
 10・1JR外注化と闘う国鉄労働者が動労千葉を先頭に決戦アピール。織田陽介同志が反原発闘争への特別アピール。「再稼働をどうやって阻止するのかにこだわろう」と述べた。連帯のあいさつでは反対同盟の他、星野さんを取り戻そう!全国再審連絡会議、外登法・入管法と民族差別を撃つ全国実行委員会、闘う弁護士などからアピールが行われた。最後に4大産別はじめ労働者の各戦線と学生戦線の決意表明でしめくくった。
 集会後、全参加者は直ちに反原発国会包囲行動に向かった。


反原発国会包囲闘争が爆発

のべ20万人が参加した7・29反原発行動。デモ隊列の中央に反対同盟旗が翻った

 革共同集会参加者は、日比谷公園に移動し反原発国会包囲行動・東電デモに参加した。反対同盟も同盟旗、同盟のぼりを掲げて加わった。公園を出て東電前を通り、新橋、虎ノ門を通って日々谷薬園に戻るデモ行進は先頭と最後尾が完全につながり都心を圧倒した。国会包囲行動では、不当な規制に参加者の怒り

 

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2012.7.16

7・17第3誘導路裁判

午前10時30分 千葉地裁601号法廷

第4840号

7・8闘争に245人の労農学 市東さん農地決戦の展望開く

第3誘導路工事を直撃するデモ貫徹

反原発20万人決起と結合し 農地裁判勝利へ新たな決意

デモに出発する245人の労農学

 7・8現地闘争当日、午前中の雨天が嘘のように吹き飛んだ初夏の晴天の中、第3誘導路の建設現場を直撃する集会・デモを貫徹した。
 デモの先頭は、市東孝雄さんと萩原富雄さん。「大飯原発の再稼働弾劾・野田政権打倒」のシュプレヒコールが響き渡る。南側開拓道路から出て取香2号線を市東さんの家の前を通り取香トンネルに向かった。
 デモ参加者からは、「こんな急こう配では、登ってくる車は見えないよね。住民を無視している」と驚きの声が上がる。第三誘導路と交差する取香2号線はトンネル化を無理やり行ったため急こう配の構造となった。市東さんを追い出すためのデタラメな工事の結果だ。断じて許せない。200億円もの税金をかけた第3誘導路建設と取香トンネルの現場を直視し、デモ隊はNAAの暴挙にあらためて怒りを燃やした。
 デモは南台の市東さんの畑でUターンして、帰路は東横イン前を取香2号線(旧小見川県道)に左折し再び取香トンネルに向かった。
 デモに先立つ集会では、冒頭に北原鉱治事務局長が「緊急動員で集まっていただきありがとう」とお礼を述べた後、「市東さんの家と畑を空港の中に囲い込もうとしていることを、許してはならない。原発再稼働をさせてはならない。核によって人類は滅びる。われわれは闘って自分たちの政治をつくる」と力強く発言した。
 萩原進事務局次長は「情勢はダイナミックに動いている。野田政権の原発再稼働、消費大増税、オスプレイ配備、TPP推進に対する人民の怒りは頂点に達している。週末の官邸前を始め、全国で10万、20万の人びとが立ち上がっている。三里塚にとって絶好のチャンスだ。沖縄・福島・三里塚が手を結び立ち上がれば日本は変わる。その一歩が今日だ。10万の結集を三里塚と結び付けよう」と発言し、「街頭闘争を闘おう!巨万の決起をかちとる大きな渦を労働者と一体となって三里塚が旗を掲げて闘う」と10・7全国総決起集会への大結集を訴え基調報告をまとめた。
 続いて天神峰の市東孝雄さんは「空港は、とにかく第3誘導路を造って私を追い出そうとあせっている。裁判での証人尋問はあまりにデタラメで腹が立った。大飯再稼働、消費税、オスプレイ、TPP、これらは絶対に許せない攻撃だ。全力で反撃します」と力強くあいさつした。

多見谷裁判長の早期結審策動許すな

 反対同盟顧問弁護団の葉山岳夫弁護士が「成田市農業委員会事務局長・山口証人調べで違法行為の実態を認めさせた。空港を粉砕する展望が開かれている」と市東裁判の報告をした。動労千葉の滝口誠さん、関実、市東さんの会会から北総農民2人と事務局員。婦人民主クラブ全国協などが「千葉地裁の早期結審策動許さない」「三里塚が決定的、団結する力が世の中を変える」と熱くアピールした。
 全学連の斎藤郁真委員長は、萩原事務局次長のアピールに応えて「7・16はあらゆる怒りが一つになる集会。原発を廃炉に追い込み、空港も基地もTPPも粉砕する闘いへともに立ち上がろう」と訴え、最後に伊藤信晴さんのリードで団結ガンバローを三唱した。

 

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2012.7.1

7・8三里塚現地闘争

午後1時30分 萩原さん宅横側の畑(市東さん宅すぐ南側)

第4839号

6・25市東農地裁判 山崎真一・元農業委員会事務局長を追及

「NAAはフリーパス」証言を弾劾

多見谷裁判長の「テレビ会議方式」提案粉砕せよ

弁論終了後の報告会て勝利と課題を確認した

 6月25日、千葉地裁民事第3部(多見谷寿郎裁判長)で市東孝雄さんの農地裁判(行政訴訟と農地裁判が併合)が開かれ、市東さんを先頭に反対同盟、顧問弁護団、支援・傍聴の労働者・農民・学生・市民が一丸となって闘った。今回の証人調べは、元成田市農業委員会事務局長の山崎真一。
 午後1時半に開廷。明らかになったのは、農業委員会という機関が骨の髄までNAAに屈服し、農地収奪の手先に成り下がった現実だった。土地特定の誤りがあることを市東さんから強く訴えられたことについて弁護団が問い質すと山崎は、「農地法20条2項の転用にあたるかだけを審査した」と逃げるのに必死だ。

市東さん本人が証拠書類を手に堂々たる尋問

 ここで市東さんが立ち上がり、証拠書類を手に気迫を込めた尋問を行った。7月19日に農業委員会とNAAが畑の「実地調査」に来たことについて「あの時私は畑にいた。あなたたちは車から降りて1分もたたずに立ち去った」と指摘した。耕作地の位置や空港の境界などは調べず、形だけの調査だったことを改めて暴露した。さらに市東さんは拙速さについて「7月24日午前の農業委員会小委員会による事情聴取で、私は位置特定がデタラメであることを改めて話し調査を要求した。その時、『後で調べます』と農業委員会は言った。その調査は行われたのか!」と畳みかけると、山崎は言を左右にすることしかできなかった。
 続けて弁護団は、NAAが土地の底地を取得した時期について虚偽の記載を行い、農地を秘密裏に買収した後、転用もせずに持ち続けてきたという重大な違法を指摘した。山崎が「それほど大きなことではないと思った」と言い逃れに走るや、「何のための委員会だ!」と傍聴席から次々と怒声が起きた。また、農地が空港敷地の内外にまたがっていることをについて山崎は、「当時その認識がなかった。公団から説明はなかった」という決定的事実を暴露した。「農地取得自体が違法、無効になる」と指摘され「NAAが空港事業として申請したら、すべてフリーパスということか」と詰め寄られると山崎は「そうです」とあけすけに認めた。
 3時間という予定を大幅にを超す厳しい尋問を受けた山崎が退廷した後に、多見谷裁判長が本性をむき出しにした。
 多見谷は突然一方的に、「10月15日の石指雅啓証人の尋問方法について、「テレビ会議システムで行う」と通告したのだ。NAA側の要求を全面的に受け入れ、証人への直接尋問をさせないという、裁判の原則を破壊する大暴挙だ。弁護団は全員が「認められない!」と弾劾した。傍聴席は怒りで沸騰した。裁判長は怒号の中「閉廷」を宣し、NAAと千葉県側はいち早く逃亡した。だが弁護団と傍聴者は誰一人動こうとしない。弁護団は「進行協議の日程を入れろ」と激しく要求した。裁判長はかたくなにこれを拒否し退廷を促す。
 緊迫した膠着状態が十数分続いた。折れたのは裁判長だった。進行協議の日取りを弁護団に示さざるをえなかった。
 裁判所近くの会場での報告集会で市東さんは「空港のやり方をあらためて思い知った。裁判長も許せない。これからもどんどん声を出す」と決意を表した。全体で闘いの成果を確認する一方、多見谷裁判長の不当な訴訟指揮を粉砕する決意を固めた。

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