日刊三里塚 HP版   2012/6  

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2012年 6月

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2012.6.20

7・8三里塚現地闘争

午後1時30分 萩原さん宅横側の畑(市東さん宅すぐ南側)

第4838号

“原発なしには帝国主義が延命できない”

野田首相による原発再稼働宣言許すな

7・8現地集会の爆発かちとり 7・16代々木10万集会成功へ

昨年9月の6万人集会(明治公園)。7・16集会にはこれを倍する労農学の結集を

 6月8日、野田首相は記者会見し、原発再稼動の宣言を行った。その発言の一言一句が怒りなしには聞けない、暴言のオンパレードだった。
 そもそも福島原発事故自体が現在進行形だ。今も危険な状態が続く。放射能は今現在も放出されつづけている。4号機の使用済み核燃料保管プールは今にもあふれ出そうとしている。福島第一原発の現場では、大量の非正規職労働者が殺人的な高線量下で被曝労働を強いられている。
 こんな状態で何が「安全は確保される」か。野田首相が「再稼動」判断の根拠とした安全基準なるもの自体がデタラメきわまりない。同基準は経産省の原子力安全・保安院がたった2日で作ったアリバイ文書だ。今、日本には原発の安全を計る物差しが存在していないのだ。それで何が「安全確保」か。
 しかも周知のように、大飯原発には、非常時の指揮所になる免震棟ができるのは4年後。放射性物質のフィルターがついたベント(排気)設備も4年後、防潮堤のかさ上げは2年後だ。さらに、地表がずれて原子炉を損傷させる恐れがあると専門家が指摘する原発直下の断層の存在にいたっては再調査の予定もないというのだ。
 野田は「政府の安全判断の基準は暫定的なもの」と認めながら、「福島を襲ったような地震・津波が起こっても事故を防止できる対策と体制は整っている」「(全電源を喪失しても)炉心損傷に至らないことが確認されている」などと言う。この強弁をどうして許せるか。

帝国主義との全面対決

 そして、「国民生活を守ることが、私がよって立つ唯一絶対の判断の基軸だ」とぬけぬけと言った。これは福島の命の叫びを切って捨てるという宣言だ。「電気が足りない」も大うそだ。再稼働の直接的な目的は「火力発電が増えるとコストがかさむ」という関西電力の経営危機の救済だ。
 今もなお、原発事故のために16万人もの人びとが避難生活を強いられ、福島の子どもたちの命と健康が日々放射能によって侵され続けている。福島切り捨て政策のもとで、多くの人びとが生活の糧も生きる希望も奪われている。自ら命を絶つ人が急増している。すべてが野田政権と東電による犯罪、大量殺人だ。
 野田首相が言っていることは「原発なしに日本(帝国主義)は延命できない」ということであり、「原発の保持とイコールである潜在的核武装能力なしに日帝は争闘戦の中で生き残れない」ということだ。まさに、帝国主義そのものと正面対決することなしに原発再稼働は阻止できない、ということが改めて鮮明になったということだ。。今こそ反戦・反権力の砦・三里塚の真価を発揮する時だ。7・8現地闘争の爆発をかちとろう。そして7・16反原発集会を10万以上の大結集で成功させよう。

 

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2012.6.4

7・8三里塚現地闘争

午後1時30分 萩原さん宅横側の畑(市東さん宅すぐ南側)

第4837号

5・28千葉市内デモに125人 市民と合流

市東さん農地裁判 用地部長・戸井証人追いつめる

「買収した土地は敷地外でもすべて空港用地」(?!)に怒り沸騰

6・25 次回証人調べの傍聴闘争へ

125人の労農学が開廷前に千葉市内をデモ。ビラまきを含めて市民との熱い合流をはたした(5月28日)

 5月28日、市東孝雄さんはじめ反対同盟、労農学、弁護団は、千葉地裁・民事第3部(多見谷寿郎裁判長)で市東孝雄さんの行政訴訟・農地法裁判の第1回証人尋問闘争を闘いぬいた。
 開廷に先立ち、千葉駅頭と中央公園周辺でビラまき情宣。その後葭川公園に結集して集会を行った。北原鉱治事務局長が「いよいよ裁判も山場に入った。正義が正義として通用するには、われわれ底辺の人間が立ち上がらなくてはだめだ」と熱を込めて訴えた。続いて反対同盟顧問弁護団が法廷への意気込みを語った。
 そして市内デモへ。「農地死守!耕す者に権利あり」と大書された横断幕を押し立て、宣伝カーからは婦人行動隊・宮本麻子さんの「裁判所は農地強奪の手先になるな!」とのコールが千葉市街のすみずみまで響き渡り、ビラが沿道の人びとに手渡された。
 午後1時30分開廷。証人は現NAA用地部長の戸井健司。市東さんの農地取り上げの全過程に関与した最重要証人であり、2006年にNAAが千葉県に出した「解約申入許可申請書」を作成した張本人だ。この証人は、市東さんを被告席に立たせておきながら、その罪深さにまったく無自覚・無責任の輩であることが、ほどなく明らかにされていった。
 強制的手段をもって農地を奪おうとしていることについて戸井証人は「市東さんにはまだご理解頂けるチャンスがあると思っている」とぬけぬけと述べ立てた。「農民が屈服することだけが円満解決だ」と言っているのだ。激しい弾劾の声が次々飛んだ。
 さらに、明け渡し対象の土地の特定がまったく誤っているという事実については、「あらためて調査したことはない」「検討してない」。旧地主の藤ア政吉からの土地取得の経緯については、「わからない」「記録があるかどうかも知らない」と、逃げの一点張り。
 そして、空港敷地内外にまたがる土地について追及されると追いつめられ「NAA用地部が取得した土地はすべて空港敷地」などと開き直りの暴言を吐き、破たんを露呈したのだ。

市東さん怒りの発言

 午後4時過ぎまでの尋問によって、NAAによる「解約許可申請」そのもののあまりのずさんさと違法・無効がが浮き彫りになった。裁判所に対しては、原発と同様の国策裁判として、NAAと千葉県の重大な違法を容認し加担するのかどうかを鋭く追及するものなった。
 閉廷後の報告集会で市東さんは、「本当に腹が立ちました。話し合いだと言うのなら、うちのすぐ前でやっているあの第3誘導路工事は何か! むこうがやってくる攻撃にはそれなりの対応をします」と怒りを込めて訴え、大きな拍手を受けた。

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