日刊三里塚 HP版   2012/2  

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2012年 2月

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2012.2.29

3・11原発いらない福島県民大集会

午後2時 郡山市開成山公園

第4829号

2・19南スーダンPKO派兵阻止・緊急闘争うちぬく

成田空港からの出兵を阻止

反戦・反核の旗高く!

野毛平工業団地 自衛隊車の基地化が発覚

 2月19日、反対同盟と労農学は、自衛隊南スーダンPKO派兵に対する緊急抗議デモを敷地内天神峰・東峰で闘った。
 快晴の天気のもと午後1時半、市東孝雄さん宅の南側の開拓組合道路に、東京からかけつけた全学連部隊を含め、50人が結集した。萩原富夫さんがマイクを握り、「派兵は羽田に変更になった。成田からの出兵は阻止したが、侵略派兵はどこから出発しようと許せない」と弾劾の第一声を上げた。
 北原鉱治事務局長があいさつ。「1966年、私は労働組合の案内で羽田空港内を視察した。滑走路の片隅には弾痕の生々しい米軍のチャーター機が止まっていた。ベトナム戦争が最も激しい時代、まさに物資や戦死者の遺体を運び戦地と行き来する飛行機だった。国際空港は有事の際に軍事利用される現実を見た。本日、自衛隊はすでに南スーダンに飛び立ったかもしれない。しかし軍事空港を許さない」と激しく訴えた。
 これを受けて、全学連の斎藤郁真委員長が「PKO派兵は、中国との争闘戦がらみで米・英帝国主義がスーダンの資源利権を狙う侵略戦争だ」と弾劾。さらに三里塚現闘が、「すでに先遣隊第1陣が成田から出発し、自衛隊車両などを満載した大型輸送機が飛び立った。反戦・反核を貫く三里塚闘争の原点を確認し、侵略派兵阻止の旗を高く掲げよう」と訴えた。
 寒風を突いてデモに出発。東峰部落から東峰十字路北側開拓道路までを行進して軍事空港反対の決意を示した。(写真)

野毛平工業団地が自衛隊車両の基地になっていた

2月19日、成田市野毛平工業団地に運び込まれた7台の軍用車両の内の1台。成田空港から大型輸送機アントノフで南スーダンに運ばれる

 PKO闘争当日の午後5時。三里塚現闘員は、国道408号を南下する自衛隊軍用車両の車列を目撃し、ビデオカメラに収めた。トレーラーの載せられた車両は7台。野毛平工業団地の「成田空港第3物流センター」に搬入された。現在成田空港と南スーダンをピストン輸送している大型輸送機アントノフ124でPKO現地に送られることは間違いない。成田空港はすでに恒常的な軍事基地にされている。「軍事利用はしない」という政府の約束はウソだった。成田の軍事基地化を許すな。

 

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2012.2.19

2・20市東さん行訴・農地法裁判

午前10時30分
千葉地裁

第4828号

石油とレアメタル略奪の争闘戦参入狙う

南スーダンへのPKO本隊派兵許すな

成田軍事使用の拡大だ

反戦の砦・三里塚から反撃を

1月14日、迷彩服で成田から出兵した南スーダンPKO先遣隊の主力部隊

 本日(2月19日)、南スーダンPKO(国連平和維持活動)派兵の第一次隊本隊120人が成田空港から現地に向かおうとしている。1月14日に行われた先遣隊の派兵および1月13日から始まった大型輸送機アントノフ124による軍事物資輸送の開始につづく、断じて許せない軍事使用のエスカレートだ。
 日帝・政府は1972年以来、「成田空港の軍事使用は行わない」と住民に確約してきた。「純然たる民間航空のためのものであり、軍事利用させることはない」としてきた。しかし、1992年のカンボジアPKO派兵を皮切りに、モザンビーク、ゴラン高原などのPKO部隊を成田から出兵させてきた。

戦争政策に踏み込む日帝

 さらに、2004年のイラク派兵以来、一度に百人もの自衛隊が迷彩服姿で成田を軍事使用する攻撃常態化させてきた。その上で今回の南スーダンPKOでは、武器使用基準の大幅緩和が強行されようとしている。

 「平和維持活動」からPKF(平和維持軍)へのエスカレートを狙っている。断じて許せない成田軍事使用の拡大だ。
 そもそも何のための南スーダンPKO派兵か。同地域では内戦が闘われてきたが、去年7月、南スーダンが独立した。この経過自体が、北部スーダン政府を支援する中国に対して、これに対抗する目的で行われたアメリカ・イギリスによる帝国主義的争闘戦だ。
 目的は南スーダンに埋蔵されているとされる石油とレアメタル(希症少金属)の略奪にある。日帝の今回のPKO派兵はこの資源争奪戦に参入し、利権に食い込もうとするものだ。
 「インフラ整備のための平和活動」であるなら軍隊を派兵する必要はない。そもそも国連が決めた南スーダンPKOの任務の中に「インフラ整備」は盛り込まれていない。
 現地では軍事衝突がつづいており、前述のように、武器の使用基準は大幅に緩和される。限りなくPKFに近いPKO派兵だ。さらにアントノフ輸送機による成田からの軍事物資輸送は40回にも上るとされ、その中には自衛隊の戦闘車両なども含まれる。これも従来からの重大なエスカレートだ。本日の闘いで成田軍事使用の拡大に対して断固たる反撃を行おう。
 日帝・野田政権は、原発再稼働、TPP推進、沖縄辺野古基地建設の攻撃とともに、軍事大国化への拡大政策に踏み込んだ。武器輸出3原則の撤廃、宇宙の軍事利用規制の撤廃、集団的自衛権の行使、そして憲法改悪まで完全に視野に入れつつある。
 反戦・反核の砦=三里塚こそ日帝・野田政権の軍事大国化攻撃と闘う最前線だ。2・19緊急現地闘争を成功させよう。

 

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2012.2.4

2・7第3誘導路裁判

午前10時30分
千葉地裁

第4827号

1月25日、最高裁が高裁・井上反動判決を追認

現闘本部裁判の上告棄却を弾劾せよ!

原発と同じ国策裁判だ

適正手続違反の違憲決定!

元最高検察庁次長検事の古田佑紀判事(最高裁第2小法廷)。今回、空港会社擁護の反動決定を行った

 最高裁第2小法廷・古田佑紀裁判長は、1月25日、天神峰現闘本部裁判において、反対同盟が行っていた上告を棄却する反動決定を行った。われわれは、行政の下僕と化した最高裁の暴挙を、満腔の怒りを込めて弾劾する。
 最高裁決定は、昨年5月25日の東京高裁・井上繁規裁判長(第15民事部)の反動判決をそっくり踏襲した国策裁判むき出しの違憲決定である。実質審理を一切行わず「反対同盟の上告理由は受理すべき理由にあたらないから棄却する」と門前払いにした上、「本件を上告審として受理しない」と言い放った。まさに「主張を聞く必要はない」という文字通りの国策決定だ。

反対尋問封殺の高裁違憲判決を擁護
「上告理由なし」の暴論

 古田決定は民事訴訟法312条を盾(たて)に上告を棄却した。しかし、反対同盟の上告理由は「理由に当たらない」ほどの根拠薄弱なものなのか。断じて否だ。同条は「上告できる理由」として@高裁判決が憲法違反を犯している場合、A判決の理由に不備がある場合などを挙げている。井上反動判決はこれら@とAのオンパレードではないか。
 井上判決は、1審仲戸川隆人裁判長が、石橋恵美子証人への反対同盟側反対尋問を圧殺したまま反動判決を下したことについて、そのまま追認した。これこそ、憲法32条の「裁判を受ける権利」、同31条の「適正な手続きによる裁判」に違反している。
 また、井上判決は仮執行宣言を付けることについて、「金銭賠償による原状回復が可能だから、確定判決前に現闘本部を壊しても構わない」などと理由にならない理由で仮執行宣言をゴリ押しした。現闘本部は1966年建設以来の反対同盟の本部建物であり、闘いのシンボルでもあった。金に代えられない貴重な価値を持っている所に現闘本部の意味があった。これを破壊しておいて、「金銭で賠償できる」だと。まさにこれこそ理由不備」であり「上告できる理由」にあたるAそのものではないか。
 今回の上告棄却決定は、反対同盟46年にわたる闘いが今なお成田空港の完成を阻み、羽田空港国際線化以来の地盤沈下を強制していることに対し、政府・成田空港会社に肩入れした反動決定だ。そして何よりも、市東さんの農地強奪を策動する国交省・成田空港会社の策動を推し進めようとするものだ。
 住民や乗客の安全・生命を無視して強行されている成田空港建設は、全国に放射能被曝・汚染を撒き散らしている原発と同じ国策である。沖縄での軍事基地建設と同じである。TPPによる農業つぶしの攻撃と一体の攻撃である。われわれは反対同盟とともに、反動決定への怒りも新たに、被災地・福島、沖縄と固く連帯して3・25全国集会に総決起し、空港廃港の勝利の日まで徹底的に闘いぬくことを宣言す

 

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