日刊三里塚 HP版   2011/7  

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2011年 7月

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2011.7.31

天神峰現闘本部を全人民の力で守ろう

緊急時、市東さんの畑へ

第4811号

全人民の砦・三里塚45年のシンボル

現闘本部死守! 強制執行準備許すな

鉄板、 仮設便所など設置

東京高裁が抗告棄却 8月初旬が緊迫、決戦準備を

24時間体制で現闘本部と市東さんの畑を監視し、弾圧を狙う機動隊とガードマン(7月26日)

 天神峰現闘本部への強制執行をめぐる情勢は緊迫の度を加える一方だ。8月初旬が一つの山場になる。臨戦態勢を堅持し、違法・不当な強制執行攻撃を迎え撃とう。全国の労働者・農民・市民・学生と連帯し、この決戦にかちぬこう。
 成田空港会社は、7月14日から15日にかけて現闘本部南側の機動隊基地隣にある盛り土の上に手すりをつけて、強制執行にむけた監視体制を強化した。7月23日には、本部破壊のために導入する重機運搬用の鉄板16枚を敷く作業を行うと同時に仮設トイレ8個を置き、執行にむけた準備を行った。
 一方7月20日、東京高裁の加藤新太郎裁判長は、反対同盟が提訴していた千葉地裁藤山決定に対する抗告を「理由がない」と棄却する決定を強行した。
 反対同盟は7・18緊急現地闘争(別掲)で、全国・全人民に対して現闘本部死守の臨戦態勢への突入を訴え「あらゆる手法で我々は闘いを挑んでいく。制約をもうけない」(基調報告・萩原進事務局次長)と宣言した。全国から、70通を超える弾劾文、檄文が反対同盟のもとに寄せられている。われわれは反対同盟との45年にわたる血盟の重みにかけて闘う。
 第一に、三里塚闘争にとっての天神峰現闘本部の持つ特段の位置と重みを共有し、「強制執行着手」の一報が入り次第、現地はもちろん、全国から現地にかけつける闘いを実現することだ。
 第二に、この決戦の意義と勝利性をとことん鮮明にして闘いぬくことだ。「フクシマの怒りと成田の怒りは一つ」というスローガンが急速に全人民の心を捉えている。「国策」は国家と資本、支配者の利益のためのものでしかなかった。このことが両者に共通してはっきりと暴露されている。
 そして第三に、その「国策」に負けず、45年間、空港の完成を実力で阻んできた三里塚闘争の持つ位置が今ほど光輝く時はない。それが、実際の実力攻防として爆発した瞬間、過去の決戦をはるかに上回る全人民的な闘いへ波及する展望を持っている。6000万労働者、260万農民と共に全力で決起しよう。

7・18緊急闘争が高揚 250人が現闘本部に肉迫

 7月18日、現闘本部への強制執行攻撃を粉砕するための緊急現地闘争が闘われた。反対同盟の呼びかけに応えて、全国から250人がかけつけた。北原鉱治事務局長、萩原進事務局次長、市東孝雄さんら反対同盟が烈々たる決意を表明する一方、動労千葉(滝口誠特別執行委員)、葉山岳夫弁護士、関西実行委、市東さんの農地取り上げに反対する会、中核派をはじめとする共闘団体が発言し、現闘本部わきの市東さんの畑をへて現闘本部に肉迫する戦闘的なデモを貫徹した。

 

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2011.7.18

天神峰現闘本部を全人民の力で守ろう

緊急時、市東さんの畑へ

第4810号

三里塚闘争45年間の砦・闘いのシンボル

現闘本部死守! 全人民の総力決起を

本日を出陣の集会に

実力防衛の臨戦態勢に入ろう

これがフェンスの中の現闘本部。撤去のための道路が整備され始めている(7月17日)

 7・18緊急闘争に集まられたみなさん。ごくろう様です。今、天神峰現闘本部に対する強制撤去攻撃が切迫しています。7月4日の千葉地裁による「収去命令」決定をもって、いつでも、成田空港会社(NAA)が要請すれば千葉地裁執行官が強制撤去攻撃を行える情勢になっています。
 反対同盟はこれに対して、7月6日、戦闘宣言を出し、全国の共闘団体、住民団体、労働組合、諸団体に決起の檄を発しました。7月11日の段階で約70通の弾劾声明、檄が反対同盟のもとに寄せられました。ありがとうございました。。
 本日の7・18緊急現地闘争は、緊迫する激突情勢に向けた出陣の集会・デモです。NAA、国交省、警察権力を圧倒する闘いとしてうちぬこう。
 天神峰現闘本部は反対同盟にとってかけがえのない砦です。1966年反対同盟員が一人ひとり資材を持ち寄り、自らの労力で立てました。二期用地内の拠点中の拠点として、同盟の主要会議が開催され、代執行阻止闘争を始め現地闘争の本部が設置され、ここから闘争方針と指示が出されていきました。
 1983年の脱落派による3・8分裂策動に対して反対同盟は、現闘本部に結集し絶対反対の基本路線を打ち固め、同盟破壊を粉砕したのです。また現闘本部は三里塚闘争に集う全人民の拠点でもあります。1967年10・10闘争に参加した全学連は、1968年から駒井野団結小屋と天神峰現闘本部に寝泊まりし、71年代執行闘争にむけて反対同盟とともに闘いぬきました。
 以降、天神峰現闘本部は全学連・反戦にとっても連絡の本部であり、ここから数千・数万の数え切れない同志が現地闘争・農民支援に立ち上がったのです。この三里塚闘争の象徴を破壊させてはなりません。

「フクシマ」の怒りと「ナリタ」の怒りはひとつだ

 反対同盟戦闘宣言が言うように「フクシマの怒り」と「ナリタの怒り」はひとつです。国のために犠牲になれと強制する攻撃に対して、「死すべきは国だ」という革命的祖国敗北主義こそ労働者・農民の立場であり、それを貫いているのが三里塚闘争です。国家と資本の利益のための社会―資本主義・帝国主義を打倒し、労働者が真の主人公の社会を建設しよう。反対同盟の決意に応え、現闘本部防衛の現地実力闘争に直ちに駆けつけよう。
 現闘本部死守決戦はそのような壮大な展望をもった闘いです。明日にでも強制撤去攻撃がありうる情勢の中、本日の闘いをやりぬき、明日以降も臨戦態勢をとって行きたいと思います。ともに勝利しよう。

 

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2011.7.13

7・18三里塚緊急闘争

午後1時30分 萩原さん宅横川の畑

第4809号

第4回 団結街道廃道取り消し裁判を闘う

1920年代中期からの入会道路を守れ!

安値払い下げを弾劾

値段を決めた鑑定書提出せよ

団結街道廃道処分取消訴訟の弁論終了後の報告会(7・12)

 団結街道の廃道処分取り消しを求める団結街道裁判弁論が7月12日、千葉地裁民事第3部(多見谷寿郎裁判長)で開かれた。被告の空港会社(NAA)と成田市は、反対同盟にも天神峰の市東孝雄さんにも「原告適格がない」と強弁し居直っている。
 法廷で顧問弁護団は、市東さんの団結街道の使用実態を克明に明らかにした。
 市東さんは作物の栽培、収穫、出荷などで、畑と自宅を直線で結ぶこの道を毎日何度も往復してきた。この道を一方的に封鎖・破壊し、3倍もの道のりの「迂回ルート」をたどることを強制しているのが、NAAとその手先に成り果てた成田市だ。彼らの「原告適格なし」の主張がいかにデタラメで犯罪的かを突き出し、この道路には天神峰部落の入会権が確固として存在していることを一層明確にした。さらに東峰の萩原進さんらの農家にとっても、この道が必要不可欠であることを明らかにした。
 団結街道は1920年代中期に形成された天神峰部落が、当時の帝室林野局から1927年に払い下げを受け、所有権を得たものだった。その後道路管理は部落総出で砂利敷き、草刈り、どぶさらいなどを行ってきた、部落が地役権を有する入会道路である。この入会権を根拠に、「妨害排除請求権」として、本裁判を提訴する資格が天神峰部落区長である市東孝雄にあることも突き出した。
 また団結街道の土地をひどい安値で成田市がNAAに売り払ったことに関連して、弁護団が土地の鑑定書の提出を迫ると、市とNAAの代理人弁護士は長いヒソヒソ話の末に蚊の鳴くような声で「検討します」と一言述べただけだった。
 千葉市文化センターにおいて鈴木謙太郎さんの司会で報告集会が開かれた。
 最初に北原鉱治事務局長があいさつに立ち、空港建設の暴力的強行の歴史を怒りをもって振り返り、現闘本部を守る闘いへの決起を促した。続いて葉山岳夫弁護士を先頭に弁護団が次々と、裁判の解説と勝利への決意を語った。さらに、東京高裁の反動判決を受けて千葉地裁が現闘本部撤去の権利を執行官に与える「授権決定」を下したことを弾劾した。しかもこの決定は「建物の中に旧木造建物が残っていたらそれも壊せ」とわざわざ言及し、一審判決を反動的に補強している。成田治安法によって鉄板と針金でがんじがらめに封鎖されている現闘本部を、違法も屁理屈も承知の上でとにかく力ずくで取り除けという国策裁判が行われているのだ!
 萩原進事務局次長がまとめの発言で、三里塚裁判へのさらに力強い取り組みを要請し、「現闘本部撤去決定を弾劾する声明が団体・個人で70通も寄せられた。この決意を、現地へ駆けつけ同盟とともに闘う実践としてぜひ表していただきたい」と訴え、7・18闘争への総決起を促した。さらに、この日と同じ多見谷裁判長のもとで進められている市東さん農地裁判の行政訴訟で、早期結審の動きについて警鐘が鳴らされた。多見谷裁判長が県知事関連も旧地主の藤崎も証人調べをせずに結審へと向かうことなど、決して許さない。

 

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2011.7.3

7・12 天神峰団結街道廃道取消裁判

午前10時30分
千葉地裁

第4808号

千葉地裁が「強制執行許可」の反動決定を準備

今こそ現闘本部死守の実力闘争を

全国に決戦の号令!

結集体制築き7・18緊急現地闘争へ

 天神峰現闘本部に対する破壊攻撃が切迫している。6月28日、反対同盟顧問弁護団は、千葉地裁民事4部・藤山雅行裁判長に対して、「現闘本部等収去命令申し立て」への意見書を提出した。
 これに対して藤山裁判長は今週中にも不当な授権(許可)決定を出すものとみられる。すると、いつでも成田空港会社の委任によって、千葉地裁執行官を先頭にした強制執行部隊が、現闘本部の強制破壊に来る状況になる。
 まさに待ったなしの決戦に入るということだ。これに対して反対同盟は全国に対して、「現闘本部死守決戦の開始」を告げ知らせるとともに、7・18緊急現地闘争を決定、大結集を呼びかけた。
 現闘本部は反対同盟および全国の労農学人民にとってかけがえのない財産であり、砦であり、シンボルだ。1990年の治安法攻防でも「反対同盟は全員逮捕覚悟で籠城する」との気迫で守り抜いた重要拠点だ。
 断固として三里塚実力闘争の真髄を思い知らせる、逮捕・流血覚悟の闘いを準備しよう。
 日帝・菅政権は「フクシマの怒り」と「ナリタの怒り」が結びつくことを怖れている。さらに6・22沖縄集会の成功に示された沖縄の反戦の怒りと合流することを怖れている。現下の震災・原発事故に対する被災地人民、これを取り巻く数千万の労農学人民の怒りのマグマに三里塚実力闘争の火が点火することに恐怖している。
 現闘本部死守決戦は巨大な展望を持った闘いだ。まなじりを決して闘おう。

白石裁判長はNAAの番犬だ

6・27 市東さん耕作権裁判闘う

弁論終了後の報告会(6・27)

 6月27日、市東孝雄さんの第20回耕作権裁判弁論が闘われた。焦点は、成田空港会社が提出した市東さんの畑の特定をめぐる文書と図面の偽造問題だ。
 弁論冒頭、葉山岳夫弁護士がこの問題を追及した。旧地主藤崎政吉氏との面談のポイントを陳述し、「署名は自分の字ではない」「測量に立ち会ったことはない」「畑の耕作場所は知らない」との言明を紹介し追及した。「文書は偽造だ。NAAは用地交渉の全記録を提出し、偽造問題に答えよ!」
 ところが白石史子裁判長はNAAのあからさまな番犬として登場、「NAAが資料を提出しないというのであれば、裁判所も提出を求めない」と言い放った。法廷は怒号に包まれた。各弁護士が釈明の必要性を訴えた。しかし、裁判長は聞き入れず、逆に退廷命令を連発した。
 報告会で市東さんは「現闘本部とうちの農地への攻撃が一緒の問題としてやってきているのをひしひしと感じる。だからでたらめな訴訟指揮をやってきている。許さない」と強く弾劾した。そして萩原進事務局次長が現闘本部防衛の7・18緊急闘争を提起し大結集を訴えた。

 

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