日刊三里塚 HP版   2011/2  

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2011年 2月

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2011.2.22

3・1団結街道閉鎖取り消し訴訟

午前11時千葉地裁

第4793号

2・14道路封鎖‐切り換え弾劾せよ!

“互角以上の闘い、縦横無尽にやり切った”

緊急結集で攻撃跳ね返す

全学連部隊も東京から急行

東京から急行した全学連部隊を先頭に工事を弾劾した(2月14日 成田市天神峰)

 2月14日、成田空港会社(NAA)は、機動隊1個中隊、ガードマン50人、作業員40人を動員して、神峰の市東孝雄さん宅の目の前の「切り回し道路」への切り替えを強行した。反対同盟と労働者・学生は怒りに燃えて早朝から現場に総結集し、市東さんを先頭に怒りを爆発させ徹底的に弾劾しぬいて闘った。
 NAAは第3誘導路建設に向けて市東さん宅前の旧小見川県道をトンネル化するために、この切り回し道路を造り、1月中に開通することを市東さんに通告していた。市東さんをこの地から追い出すことだけが目的の第3誘導路関連工事など、断じて許せない。
.「切り回し道路への切り替え強行」の急報が現地を駆けめぐり、反対同盟と支援連は6時から続々と現場に結集した。全学連は現地行動隊に加え、東京から織田陽介委員長を先頭に全力で駆けつけた部隊が合流した。雪がちらつく中で、「第3誘導路粉砕!」「切り回し道路を許さない!」のシュプレヒコールが反対同盟宣伝カーから大音声で響き渡った。北原鉱治事務局長もマイクを握り、「このような営農妨害をただちにやめろ。フェンスを撤去せよ!」と迫った。
 NAAの当初の1月強行の思惑は、現地での連日の弾劾と監視の闘いによってすでに完全に粉砕されている。この日の強行は、工事の遅れによるあせりをむき出しにして、周囲に大量の機動隊を動員し、通る車両を片っ端から見境なく検問する中で行われた。
 市東さん宅の庭で総括集会が開かれた。萩原進事務局次長は、「敵がいかに三里塚闘争の爆発を恐れているかが明らかになった。われわれの闘いで工事がさんざん遅れた末に今ごろ朝早くやってきて切り替えだとは、そのざまを見てみろと言いたい。大恐慌、大激動のただ中で、われわれは互角以上の闘いを縦横無尽にやっている」と自信にあふれて語り、第3誘導路粉砕へさらなる決起を呼びかけた。

第3誘導路阻止決戦の本格的な開始へ

 北原事務局長は「今日のような国家暴力を絶対に許してはだめだ。だが45年闘ってきたから、どのような攻撃にも驚きはしない。闘うか闘わないか、それだけが問われている。でかい希望をもってさらに前進しよう」と勝利の手応えを語り、一同を鼓舞した。
成田空港が没落の一途をたどる中で、「農地死守」の大義を貫く市東さんと反対同盟に対し、NAAは根本的になんら打つ手なしの状態だ。この日の攻撃も、労農学の連帯を一層打ち固めるものとなった。
 反対同盟とともに三里塚闘争勝利、成田廃港へ立ち上がろう。現地闘争へ、裁判傍聴へ駆けつけよう。
 3・20反戦闘争〜3・27三里塚全国集会へ闘おう。

 

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2011.2.8

2・22市東さん行政訴訟・農地法裁判

午前10時30分
千葉地裁

第4792号

2・4緊急現地闘争で切り回し道路工事寸断

「1月道路切り換えを粉砕した」!

“中東のように一点の炎を”

市東さん 「傲慢NAAだから空港完成しない」

東京高裁闘争と同時に行われた第3誘導路工事弾劾デモ(2月4日)

 2月4日、反対同盟は東京での天神峰現闘本部裁判控訴審闘争を闘う一方、三里塚現地での「第3誘導路粉砕・道路切替阻止」の現地緊急闘争を闘った。昨年末、空港会社は市東さんに対して「年明け1月に切り回し道路に切り替える」と通告して来たが、ずさんな工事の失敗もあって、1月切り換えは完全破産した。反対同盟は大きな勝利を宣言した。
 市東さん宅南側の団結街道で行われた集会の最初に市東孝雄さんが「こんな工事は認められない。怒りを込めてデモをやろう」と呼びかけ、続いて全学連の織田陽介委員長が「街頭、世界中に怒りがあふれている。三里塚から日帝打倒を!」と叫んだ。
 「う回ルート」を向かい風を押し返してデモが進撃した。到着地の南台の市東さんの畑で、萩原進事務局次長が「三里塚、動労千葉が“一点突破”で勝利した時、雪崩を打って総決起が始まる」と、1月中の切り回し道路開通を粉砕した勝利を確認し、2〜3月の総決起を訴えた。デモ隊は再び工事現場前に集合して弾劾をたたきつけた。
市東孝雄さんの発言
 このかんの空港会社のやり方ですけど、切り換えようとしているうちの前の道を使っているのは私だけじゃないんですよ。一般の人も1時間に何百台と通っている。そういう状況なら看板とか何らかの説明があって当然だし、「これこれこういう道になるんだ」とみんなに知らしめなければいけないと思うんですよ。それが何も無しという傲慢なやり方が45年経ってもいまだ未完成の空港という結果になっていると思います。
 空港会社にすれば、切り換え道は必ず造らなきゃいけない。いま造らないでズルズルいったら空港会社自体がつぶれる、そのような状況なんだと思います。だから一日でも早くやりたいという中でのいやがらせが露骨に現れています。今日は空港会社を弾劾して、怒りを込めたデモを皆さんと一緒にやりたいと思います。

萩原進事務局次長の発言

 空港会社は1月中に切り回し道路への切り換えを行うと宣言したができなかった。われわれは完膚無きまでに打ち破った。誘導路のために200億もかけて今まで空港予定地じゃなかったところまでつぶしていく。東峰林とか横堀の方を含めたら100ヘクタールくらいの大きな農地や土地をつぶし、また新たに空港用地としてつぶしている。許せない。
 一方、世界の火薬庫である中東で、民衆の闘いが広がっている。一気に隣の国、隣の国へと波及してる。一点突破したというところが重要だ。それは日本においては三里塚であるし、動労千葉を先頭とする労働者の闘いが一点を突破する、その炎の位置をなしている。さらに空港会社を追いつめよう。

 

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2011.2.8

2・22市東さん行政訴訟・農地法裁判

午前10時30分
千葉地裁

第4791号

2・4現闘本部裁判控訴審闘争 120人超で東京高裁包囲のデモ

井上裁判長の「証人申請却下」弾劾!

“裁判官忌避”で対抗

弁護団が感動的弁論
「証人調べ拒否の理由はない」 「結審は無効、審理再開せよ」

石崎証人の喚問を要求して東京高裁を包囲する霞が関デモを闘った(2月4日)
 2月4日、反対同盟は天神峰現闘本部裁判の控訴審闘争でまず、120人を超える労農学の参加をえて、東京高裁・井上裁判長を包囲する戦闘的なデモ行進をやりぬいた。1月21日からの7波にわたる高裁前の情宣活動によって、この闘いは広く霞が関の労働者に知らされている。大きな注目の中、デモ行進を貫徹した。
 午前11時から429号法廷で第3回目の弁論が始まった。井上裁判長の顔は、入廷した当初から紅潮し、緊張で引きつっている。明らかに結審を狙っていた。 しかし、北原事務局長の陳述を初め、次々に立って井上裁判長に迫る弁護団の弁論は、裁判長に「弁論終了」のスキを与えない。当初、30分とされていた弁論時間も1時間に達した。
 葉山岳夫弁護士を先頭とする弁論は、事実論でも法律論でも判例論でも、NAA側の主張を完膚なきまでに打ち砕くものだった。「反対尋問を経ていない石橋証言は証拠になりえない」と最高裁判例を引いて指摘し、石橋証人の喚問を強烈に要求した。さらに井上裁判長の著書『民事控訴の判決と審理』を引用して、「『一審判決が覆る可能性のある場合には証人調べを行うべき』と著書に書いている。石橋恵美子証人のへの反対尋問次第では一審判決が覆る。石橋証人の喚問はまさにこのケースにあてはまるじゃないか」との追及には、裁判長の顔が苦痛でゆがんでみ、聞いていることがいたたまれない様子だった。
 しかし、井上裁判長は最高裁調査官を務めた最高裁送り込みの「司法改革エリート」だ。ここでついに階級裁判官の本性と凶暴性をむきだしにした。目の前で展開された説得力のある弁護団の陳述がまるでなかったかのように、自らを〃鼓舞〃し、突如「証人申請はすべて却下」と叫んだのだ。これを予期していた同盟弁護団はただちに「裁判官忌避っ!」と詰め寄った。しかし、裁判長は無視して「審理打ち切り」「結審」と言い捨て次回期日も告げないまま逃げ去った。だが、「忌避」ですべての法廷進行は止まり、その後の「審理打ち切り」「結審」は法的に無効だ。怒りの抗議をする反対同盟、弁護団、傍聴団に対し廷吏が襲い掛かり、「庁舎外退去」を強行したが、弾劾の声は鳴りやまなかった。

実力闘争で死守しよう

 裁判後に開かれた総括集会では、弁護団から経過報告と、きわめて不当な訴訟指揮に対する弾劾がされた。北原事務局長は「内容で勝利していても判決は不当にひっくり返す。こんな裁判を三里塚はずっと経験してきた。この不当を現地実力闘争、大衆闘争の力で覆そう」とあいさつ。全員が実力で天神峰現闘本部を守り抜くことを団結ガンバローで誓った。

 

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