日刊三里塚 HP版   2011/1  

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2011年 1月

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2011.1.30

2・4現闘本部控訴審東京高裁包囲闘争

午前9時15分
日比谷公園霞門集合

第4790号

1・24市東さん耕作権裁判 成田空港会社を追いつめる!

「41−9」は屋敷林,市東さん耕作せず

30年間の航空写真で証明

弁護団が面接調査
「地積測量図は知らない」と旧地主藤崎氏が決定的な発言

弁論闘争の後、勝利感に満ちて記者会見・報告会(1月24日 千葉県弁護士会館)

 1月24日千葉地裁民事2部(白石史子裁判長)で市東耕作権裁判第18回口頭弁論が行われた。
 市東耕作権裁判の最大の争点は、空港会社が明け渡しを要求している土地の特定が事実に反していることである。空港会社は、市東さんが耕作したことない土地を市東さんが借りている畑であり、現在耕作している土地の多くを不法耕作地と言い為している。その唯一の根拠が旧地主から得たという空港会社のそれに関する証拠だ。こんなものは証拠能力などはじめからない。反対同盟弁護団は、事実に即して空港会社のデタラメな提訴を覆す闘いに入っている。
 法廷では、顧問弁護団が焦点の土地「南台41―9」について市東家がこれまでまったく耕したことがない証拠として戦後直後から70年代にかけての30年間の経過が分かる10枚以上の航空写真を提出した。そこでは「南台41―9」は元反対同盟副委員長の石橋政次氏の家の屋敷林であることが鮮明に示されている。
 弁護団はこの事実をあらためて突き出し、NAAに対し求釈明に答え、隠し持っている用地売買の交渉記録をすべて提出するよう強力に迫った。ところが白石史子裁判長は反対同盟側に向かって「(錯誤についての)主張はこれで終わったのか」などと言い出した。
 ただちに弁護団が「裁判長は今までの被告の主張を聞いていたのか」と弾劾し反論をたたきつけた。訴えた空港会社が自分に都合の悪い証拠を隠匿しているのだ。断じて許せない。

NAA書類の偽造まで

 ここで葉山岳夫弁護士が、1月15日に土地の旧地主である藤崎政吉の自宅を訪れ面接調査を行ったことを明らかにした。そこで藤崎は、NAAが土地特定の根拠として提出している「境界確認書」「同意書」について「自分は立ち会った記憶がない」と話し、添付の地積測量図についても「自分は知らないし、立ち会いもしていない」と関与していない旨述べた。そしてNAAが「当時直接交渉にあたった担当者はすでに亡くなった」ことを理由に「釈明しない。記録も出さない」と居直っていることに関連して、藤崎は「ほかに法理哲二も(交渉に)来ていた」と存命中の用地買収交渉担当者の名を挙げたのだ。
 NAAの「すべて藤崎が取り仕切ってやったこと」とのストーリーはデタラメだ。「担当者は死んだのでわからない」との白々しい弁明は完全にうそだと判明した。「同意書」「境界確認書」の証拠価値はゼロ以下だ! NAAは書類の偽造までして、市東さんの土地を奪おうとしていた。
 閉廷後に弁護士会館で記者会見と集会が勝利感に満ちて行われた。次回4月18日の弁論でNAAをさらに追いつめよう。

 

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2011.1.19

1・24市東さん耕作権裁判

午前10時30分
千葉地裁 601号法廷

第4789号

農民殺しのTPP協定阻止せよ

労働者は首切り・低賃金、郵貯や社会保障も米国資本の餌食(えじき)

菅内閣の戦争国家化と一体だ

TPP参加攻撃に対して反対に立ちあがった山形県の農村青年(昨年11月8日)

 1月13日、14日、日米両政府はワシントンで「日米貿易フォーラム」を開き、その中でTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)への日本の参加問題について、初めての公式協議と情報交換を行った。そこで通商代表部のカトラー代表補らは、TPPの内容について「広範な分野で従来のFTA(自由貿易協定)を上回る自由化を実現する」との意欲を持っていることを明らかにした。
 つまり、関税を撤廃する上で、一定の例外を認めているFTAよりさらに農業・農民切り捨ての方向を強し、例外を認めない100パーセントの関税撤廃の方向を目指していることを、あらためて表明したのだ。
 一方、日帝・菅政権は1月14日の内閣改造で、TPP参加に慎重だった大畠章宏経済産業相を更迭して、TPPに積極的な海江田万里財務相を経済産業相に起用、「TPP強行シフト」を敷いた。何が何でも6月をメドに正式決定する構えだ。トヨタやキヤノンなどの輸出企業(産業)の利益と引き換えに、国内農業と農民の切り捨てにむかって、「小泉改革」以上の農民切り捨てに走ろうとしている。断じて許してはならない。
 しかも問題は農業・農民だけではない。労働者に対する大攻撃なのだ。労働者には、農産物の自由化による野菜や畜産物の価格の低廉化=食費の軽減で低賃金攻撃を強行し、他方「労働力移動の自由化」を盛り込むことで外国人労働者の導入の全面解禁を行おうとする狙いだ。外国人労働者の導入は日本の労働者の低賃金・首切りを狙うだけでなく、外国人労働者自身に対する奴隷労働を強制するものだ。

ハゲタカ資本の要求

 そして、アメリカの狙いが、260兆円にものぼる郵便貯金の民営化(ハゲタカ米金融資本に差し出せという要求!)、672兆円にものぼる農協共済や全労済(保険事業)の民営化、社会福祉の民営化や公共事業への入札参加の自由化など、社会の全分野にわたる新自由主義政策の強制を要求する姿勢であることも明らかになってきた。
 そしてTPP参加は、日米の帝国主義的な争闘戦そのものであり、新防衛大綱に示される戦争国家化攻撃と一体だ。
 すでに、農民を中心にTPP反対の運動が激しく巻き起こっている。全国の県、政令指定都市議会では、66のうち46議会で「TPP反対」ないしは「慎重」の決議があがっている。
 TPP反対は農民と労働者、市民の共通の課題だ。三里塚を先頭に全力で阻止しよう。

 

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2011.1.9

1・24市東さん耕作権裁判

午前10時30分
千葉地裁 601号法廷

第4788号

成田(朝鮮侵略戦争への)軍事基地化阻止! TPP農民殺し協定粉砕!

2011年決戦の前進・飛躍で国交省・NAA追いつめよう

道路(切り回し)切り替え阻止せよ

2・4 現闘本部控訴審結審策動許すな

集会後、切り回し道路工事現場を直撃するデモに出発(12月19日 市東さん宅南側開拓道路)
 決戦の2011年が明けた。2008年リーマンショックで噴き出した世界大恐慌のマグマが朝鮮半島を焦点とする軍事的緊張の割れ目を突き破って侵略戦争として爆発する歴史の転換点を迎えた。
 帝国主義間・大国間の争闘戦の激化の中で、日帝・菅政権はTPP(環太平洋経済連携協定)という名の農民・労働者圧殺政策をもって、延命のよすがを求めようと凶暴な攻撃を仕かけている。
 この中で反戦・反権力闘争の拠点・三里塚の任務は明らかだ。動労千葉をはじめとする6000万労働者・260万農民の決起の先頭で、侵略を内乱へ転化し、民営化・労組破壊、農民切り捨ての菅政権打倒に突き進む一大闘争を担うのだ。
 朝鮮半島有事の際に、成田、関西新空港をはじめとする民間空港の大規模な動員計画が改めて明らかになった。50万米軍が飛来し、日本列島を経由して朝鮮半島に「次々と展開する」作戦計画5027の中身が米軍当事者によって宣言された。「成田を米軍展開の軍事基地にするな」の叫びが、今ほど求められている時はない。
 成田―羽田を一体的に運用し、アジア侵略・勢力圏化の拠点にする政策にむけて、反対同盟破壊攻撃が強まっている。その最先端の焦点がすでに開始されている第3誘導路攻防だ。旗開き直後にも、成田空港会社は、市東さんの家の前を走る取香2号線トンネル化のための切り回し道路への切り替え攻撃を強行する構えだ。今でさえ耐え難い市東さんへの営農妨害をさらに激化させ、生活破壊を極限化させる許しがたい〃追い出し〃攻撃だ。全人民の実力で粉砕しよう。
 2月4日には天神峰現闘本部裁判控訴審第3回弁論の闘いが迫っている。司法反動の先頭に立つ井上繁規裁判長は結審策動を露骨にしている。判決=現闘本部破壊執行の仮執行宣言付き判決を再び狙っている。この攻撃を粉砕する闘いの焦点は1月にある。東京高裁に攻め上る、連続的な闘いに立たなくてはならない。そして成否はは市東さんの農地を守る裁判闘争の勝利と一体だ。

「30万回化」粉砕を

 さらに、〃羽田に負けるな〃の号令の下、成田空港の野放図な容量拡大、発着回数増加、飛行制限時間の撤廃などが強行されようとしている。三里塚闘争は周辺住民の支えという後背地の沃土(よくど)に支えられて、44年間の死闘を貫いてきた。空港北部成田市住民、南部芝山町住民はじめ、空港を包囲する労農学・住民との新たな連帯・団結を形成するチャンスの年だ。
 日帝・国土交通省・成田空港会社は東峰部落の破壊をも策動している。労働者・農民・学生・市民の力と結合し、三里塚2011年決戦の勝利へ進撃しよう。

動労千葉先頭とする6000万労働者との連帯へ

 

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