日刊三里塚 HP版   2010/4  

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2009年 4月

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2010.4.23

4・26市東さん耕作権裁判

午前11時 千葉地裁

第4754号

成田市が敷地を空港会社に譲渡

5・20団結街道の廃道実力阻止へ

両者結託した農民殺しだ

5・16現地闘争で決戦体制を

団結街道を図のように封鎖しようとしている
 天神峰団結街道の廃道化攻撃が5月20日直後に迫ってきた。団結街道の廃道手続きについては、すでに3月19日から4月2日まで公告縦覧が行われ、「2カ月の管理期間」を経て、5月20日には「法定外道路」に移行する。この「移行」に間髪を入れず、成田市はNAAに同道路敷地を譲渡する方針を固めているため、20日の直後にNAAの所有になろうとしている。
 となれば、その瞬間、NAAは法定外道路となった団結街道を廃道にする方針だ。要するに団結街道をめぐっては5月20日を境にして、廃道を許すかどうかの力攻防に突入するということだ。
 5・16現地集会は廃道実力阻止のための決定的な緊急集会になる(午後1時30分、東峰・萩原さんの畑)。全力で成功させ、1990年現闘本部決戦以来の実力闘争を爆発させよう。
 団結街道廃道化攻撃ほど理不尽極まるものはない。現在直線で500bしかない市東さん宅から現闘本部脇の畑までの道を無くしてしまおうという暴挙だ。
 これは道路法にすら違反する。道路法で廃道を認めているのは、「使用に供されなくなった道路」だけだ。団結街道は使用されなくなったのか。誰も使わなくなったのか。否だ。
 市東さんの営農道路だ。それだけではない。空港北部の十余三、久住、下総地区と三里塚や芝山を結ぶ一般交通路としても頻繁に使用されている。宅配便などの車両も行き来している。
 にもかかわらず反動市議会を動員して廃道化承認を決議させ、市役所内に一片の広告縦覧文書を置くだけで「周知徹底は終わった」として、5月20日直後につぶそうとしているのだ。
 団結街道がなくなれば市東さんは交通の激しい小見川県道を従来の3倍もの距離を通わなければならない。団結街道を残す方法があるにもかかわらず、あえてこのような営農妨害を強行しようとしているのだ。

5・24公聴会粉砕せよ

 さらに第3誘導路に関して、国土交通省は4月20日に、5月24日の公聴会開催を公示した(午後3時 成田国際文化会館)。最近の調査で、第3誘導路自体、その必要がない、という新たな事実が明らかになった。成田空港では3月28日から、A滑走路が原則離陸専用、暫定滑走路が原則着陸専用と変わった。
 したがって離陸用の東側誘導路は、雨ざらし状態でほとんど使われていない。着陸だけなら最初からあった連絡誘導路一本で足りるからだ。同様に、第3誘導路も必要ないのだ。それにもかかわらず、200億円もの巨費をかけて第3誘導路を新たに造ろうという魂胆はただただ反対同盟と市東さんの闘いを破壊するためだ。団結街道廃道実力阻止、第3誘導路粉砕の5・16闘争へ。

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2010.4.17

4・26市東さん耕作権裁判

午前11時 千葉地裁

第4753号

4・15鈴木さん一坪裁判で千葉県を追及

県、土地強奪の理由説明できず

5・16現地闘争呼びかけ

団結街道の5・20廃道実力阻止

口頭弁論終了後、総括の場で、 「体に貴をつけこれからも闘います」と笑顔で決意を述べた鈴木いとさん(右)=4月15日
 4月15日、千葉地裁で鈴木幸司さん、いとさん夫妻の一坪共有地裁判の口頭弁論が開かれ、反対同盟と支援の労働者・学生が結集し、弁論闘争と傍聴闘争を闘った。
 県はこの土地について成田国際物流事業の複合基地にするという思惑で造成・整備を行い、その後に成田空港会社(NAA)に譲渡する――これが鈴木さん名義の土地強奪をたくらむ主張と意図だ。だが大恐慌情勢の真っただ中でそんな計画はとうの昔に頓挫している。「計画は破綻しているが土地はぶんどる」というこの悪らつな主張を、弁護団が鋭く追及した。
 すると、原告・千葉県の代理人弁護士は「被告は誤解している部分がある。NAAに譲渡するために共有関係の解消をしろと言っているわけではない」と述べた。「誤解? 何がどう誤解なのか」と弁護団がたたみかけ、廷内も怒号で騒然となった。うろたえて口ごもる県側に対し、傍聴席から市東孝雄さんが「それなら譲渡しないということだな!」と追撃した。
 裁判長は、現闘本部裁判で反動判決を出したあの仲戸川隆人だ。窮地に陥った県側にたびたび助け舟を出そうとするが、肝心の県の代理人が土地強奪の理由さえまともに主張できぬほど動揺しているのだ。弁護団はこのように一坪共有地強奪の不当・不法を暴き切った。傍聴席からは、次回期日を7月1日として閉廷を宣しようとした仲戸川裁判長に対し、怒りの声が最後までたたきつけられた。
 裁判所の控え室で総括が行われた。葉山岳夫弁護士を始め弁護団からは、「誤解」発言に表わされた県の動揺の背景には、日航の経営破綻と貨物輸送事業からの撤退に象徴される航空産業の衰退、成田空港の危機があることが指摘され、「今後も追及の手を緩めることなく闘う」との決意が明らかにされた。
 被告である鈴木いとさんは笑顔で、「体に気をつけながらこれからも闘います」との簡潔だが力強い決意表明を行った。
 北原鉱治事務局長は、団結街道廃道化攻撃に対し5月16日に三里塚現地大闘争を闘うことを明らかにした。
 最後に行動提起として萩原進事務局次長が発言した。「5月20日から団結街道の管理権がNAAに移る。さらに第3誘導路については建設の認可手続きとして公聴会が開かれるだろう。われわれは現地における監視を強化し緊急動員体制を組んで、実力闘争をもって阻止行動を行う態勢を取る。そのために沖縄の闘いと日程が重なるがあえて5月16日、三里塚現地闘争を行う。沖縄と三里塚を一体のものとして闘いぬこう」
 この提起に全員が身を引き締めて決戦に臨む決意と意気込みを確認し、大きな拍手でこたえた。
日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2010.4.11

4・15鈴木さん一坪裁判

午前10時30分 千葉地裁

第4752号

市東さんの家と畑を空港内に取り込む暴挙!

第3誘導路の認可申請弾劾せよ

5・16現地闘争で反撃を

団結街道の廃道手続き阻止へ

黒わくが第3誘導路の予定ルート。市東さん宅をかすめるように通る。しかし変電施設(中央白い建物)の移転や新旧小見川県道2カ所のトンネル建設など難工事だらけだ

 成田空港会社は4月2日、第3誘導路工事の認可申請を国土交通省に対して行った。2・25天神峰現闘本部裁判における「仮執行宣言判決」阻止の勝利に追いつめられた空港会社の新たな攻撃だ。
 第3誘導路計画は理不尽のかたまりだ。
 第1に、東側誘導路の完成直後に出されてきた計画のデタラメさということだ。東峰の森を不法・不当に伐採して東側誘導路が開業したのが去年の7月30日だ。この誘導路については、暫定滑走路南側飛行直下を2度も横切るなど、危険極まりない構造であることに加え、同滑走路に進入したり離陸したりする航空機がある場合には、一時停止しなければならず、運用効率は絶望的だ、という指摘を、反対同盟は北側延伸計画が出された2005年夏以来行ってきた。
 しかし、NAAは「造れば空港反対農家を追いだせる」として工事を強行した。当然にも反対同盟が屈服するはずはなく、東側誘導路は無用の長物となった。
 第2に、工事それ自体の人権侵害だ。市東孝雄さん宅は、現在ある滑走路、誘導路だけでも朝の6時から夜の11時まで、耐え難い大騒音にさらされ続けている。それに加えて写真にあるとおり、今度は家のすぐ西側に、長さ700メートルの新たな誘導路を造るというのだ。これほどの農民圧殺があるか。
 市東さんの家と畑と作業場、離れを完全に空港の中に取り込んでしまう攻撃だ。航空法39条には「当該飛行場又は航空保安施設の設置によって他人の利益を著しく害してはならない」(2項)と書かれてある。空港の中に取り込み、四方八方から航空機の大騒音にさらすことが「利益の侵害」でなかったなら、他にどのような行為が「利益の侵害」になるというのか。こんな暴挙には人民の怒りが必ず爆発することを思い知らせてやろうではないか。
 その上で第3に、攻撃は切迫している。1999年の暫定滑走路の工事認可の場合、9月3日申請〜10月18日公聴会〜12月1日認可というテンポだった。さらに暫定滑走路の北延伸の時は、2006年7月10申請〜8月21日公聴会〜9月11日認可決定だった。このテンポを考えれば、5月連休前後に公聴会、6月〜7月認可ということになる。
 しかし、この攻撃は「羽田ハブ化」におびえ、私利私欲にまみれた余裕のないものだ。団結街道の廃道にむけた手続きもろとも、実力で阻止しようではないか。まさに、反対同盟が3・28全国集会で宣言したとおり4、5月が大決戦になった。反対同盟は5月16日に緊急現地闘争を決定し全人民に呼びかけを発した。全力で爆発させ、反撃を開始しよう。

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2010.4.5

4・15鈴木さん一坪裁判

午前10時30分 千葉地裁

第4751号

4〜5月現地攻防へ 団結花見の会“意気軒昂”

歴戦の地(4月3日=三里塚第一公園)で英気養う

「団結街道廃道許さない」

満開の桜の下 のど競い、美味に舌つづみ 本文

宴の最後に肩を組んで反対同盟歌

 4月3日、歴戦の地・三里塚第一公園で、反対同盟主催の団結花見の会が開催された。動労千葉、市東さんの農地取り上げに反対する会、成田市議の足立満智子さん、婦人民主クラブ全国協議会、都政を革新する会、全学連など総勢80人が参加して、4、5月現地攻防へ闘いの英気を養った。
 前日の4月2日には、成田空港会社が早くも「第3誘導路」の認可申請を強行した。3・28全国集会で反対同盟が宣言したとおり、4、5月が現地をめぐる決戦となることが明らかになる中、集まった労農学はの交流を堪能した。
 最初に北原事務局長が「これからはもっときびしい闘いになるが、今日は花見。みんなで乾杯して大いに楽しみ我々の健在さを示していこう」とあいさつ。市東孝雄さんが「これから4月、5月の決戦に向かって頑張ってやっていきたい。しばしの骨休めということで、時間の許す限り楽しくやりましょう」と述べて、乾杯の音頭を取った。
 かけつけた支援の発言がそれぞれ行われた。動労千葉の川崎正浩執行委員は「この地に来ると1985年の10・20三里塚十字路決戦を思い出す。あの闘いに力を得て、動労千葉も青年部が活性化した。今朝、第3誘導路の認可申請を知った。これを許さぬ闘いを展開しよう。動労千葉も1047名解雇撤回を貫く新たな全国運動に立ち上がる」とあいさつ。

第3誘導路の認可申請弾劾せよ

 市東さんの農地取り上げに反対する会共同代表の井村弘子さんは「いっぱいの桜の下での宴がうれしい。市東さんの闘いもこの花のように咲かせていこう」と祝辞。団結街道廃道化攻撃に対して市議会で奮闘した足立さん。「空港のためであれば違法であろうと理不尽であろうと何でもあり、という今の市政を批判していく」ときっぱり。都政を革新する会、婦民全国協、織田陽介全学連委員長、革共同代表の鎌田雅志元全学連委員長らが4.5月現地攻防への決意を表明した。
 この後は鈴木謙太郎さんを皮切りにカラオケのオンパレード。盛りだくさんのご馳走にも歓声があがった。周りに繰り出した花見のグループが驚き注目する盛り上がり。最後に反対同盟歌と「星影のワルツ」でお開きとなった。
 団結街道廃道のための「公告縦覧」の手続きはいつ始まってもおかしくない状況だ。第3誘導路との闘いも切迫している。参加者はこれらの決戦時には再びはせ参じることを誓い合って宴を終了した。

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.4.4

4・15鈴木さん一坪裁判

午前10時30分 千葉地裁

第4750号

3・28集会に1530人が結集 反対同盟が決戦宣言

“火の玉となり団結街道死守!”

今こそ労農連帯の力を

廃道手続き阻止 第3誘導路粉砕 4、5月現地攻防へ

 3月28日、三里塚全国総決起集会が成田市天神峰の市東孝雄さんの畑を会場に開催された。真冬並みの寒風が吹きすさぶ中、全国から1530人の労働者・農民・学生・市民が、団結街道廃道化・第3誘導路建設攻撃に対する怒りを燃えたぎらせて駆けつけた。
 正午、司会の萩原富夫さんがマイクをとり、森田恒一さんが開会宣言を行った。「控訴審で天神峰現闘本部への仮執行宣言判決が出た場合には、どんな手段を使っても阻止する決意です」と言い切った。
 主催者あいさつに立った北原鉱治事務局長は、団結街道破壊攻撃の激化に対し「そこに市東さんの住居があり農業を営んでいる。その生活道路を破壊するとは人間のすることか!」とひときわ強く弾劾した。
 萩原進事務局次長が基調報告を行い、「@NAAは1本の滑走路に3本の誘導路を造るなど常軌を逸した攻撃に出てきた。こんな破綻した空港をぶっつぶして社会を変えるしかない。A労働者と農民が連帯して闘う。検修業務外注化と闘う動労千葉と共に進む。B軍事空港粉砕の闘いを。米軍基地撤去を求める沖縄の闘いと連帯し、4・25県民大会に参加する。C4〜5月三里塚現地闘争を闘う。団結街道廃道化を実力闘争で粉砕し秋の10・10全国集会に総決起を」と呼びかけ、「団結街道の破壊に手をかけてくるならば、われわれは火の玉となってこれを阻止する闘いをやる」と激しい決意をつきつけた。

「4・25沖縄県民大会に参加する」

 特別報告に立った動労千葉の田中康宏委員長は、中野洋前委員長の遺志を引き継ぎ、反対同盟との労農連帯を発展させ三里塚を闘うことを誓った上で、1047名問題での「和解」が国鉄分割・民営化の暴挙を居直り、労働者の誇りを奪い屈服させる攻撃であることについて警鐘を鳴らし、国鉄闘争の継続発展を呼びかける新たな全国大運動を提起した。
 特別報告にはさらに、関西新空港反対住民と沖縄の代表が登壇。特に沖縄からは4・25読谷村での県民大会への決起が訴えられた。
 北総農民が労農連帯・農民アピールを読み上げ、発言を行った。
 いよいよ市東孝雄さんだ。「農地取り上げに反対する会」とともに登壇し、団結街道廃道化は「絶対に受け入れない」と表明、「いざ決戦の時には必ず駆けつけてください」と激しく訴えかけた。鈴木謙太郎さんが「団結街道廃止阻止!特別決議」を読み上げ。
 反対同盟顧問弁護団は葉山弁護士を先頭にこの日参加した全員が登壇・発言した。鈴木加代子さんがカンパアピール。この他、婦民全国協、全学連の織田陽介委員長らが決戦の三里塚にはせ参じる決意を表明した。集会宣言を野平聰一さんが読み上げた。最後にシュプレヒコール(写真)。
 強くなる寒風に旗やのぼりをなびかせてデモに出発した。東峰部落に差しかかると手の届きそうな間近な頭上をジェット機が轟音で飛来する。この日から発着枠を22万回に拡大した成田空港。離着陸の頻度が高い。デモは現闘本部前の市東さんの南台の耕作地に到着した。4〜5月にもこの団結街道をめぐって激突が開始されようとしている。決戦体制を堅持しよう。

 

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