日刊三里塚 HP版   2010/2  

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2010年 2月

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2010.2.26

団結街道廃道粉砕!

成田市議会包囲闘争へ

第4743号

2・25現闘本部裁判闘争 「仮執行=即時撤去」粉砕の勝利!

仲戸川裁判長による「地上権抹殺」の判決は暴論

労農学400終日地裁を包囲

反対同盟 「反動判決押し返した」

 2月25日、千葉地裁・仲戸川隆人裁判長は、天神峰現闘本部裁判の判決言い渡しにおいて、反対同盟所有の天神峰現闘本部建物を撤去し成田空港会社(NAA)に土地を明け渡せと命ずる反動判決を行った。しかし仲戸川は反対同盟を先頭とした300万農民および動労千葉を先頭とした6000万労働者の怒りに恐れをなし、判決確定前に強制撤去を行える「仮執行宣言」を付すことができなかった。これは、6年わたる裁判闘争、数十回にわたる地裁前でのビラまき情宣活動、集会・デモの力でもぎ取った大きな勝利だ。反対同盟はただちに控訴し、高裁での闘いでこそ現闘本部の権利を確定させることを宣言した。
 午前11時、仲戸川裁判長が開廷を宣すると、すぐに葉山岳夫弁護士が口火を切り、判決言い渡しの中止、口頭弁論再開を求めた。
 さらに、北原鉱治事務局長が立ち上がり仲戸川と対峙した。「成田治安法で封鎖された時、私はあの建物に立てこもった。内部のつくりはすべてわかっている。建物の検証を再三にわたり求めてきたが、なぜ行わないのか!」と叫び、机をがんとたたいた。「これは裁判と言えない。一からのやり直しを求める」と迫った。
 しかし、仲戸川は「弁論再開はしない」と言い放った。とたんに廷内は怒号に満たされた。反対同盟が全員立ちあがって裁判官席に迫った。仲戸川があせりながら判決を必死に大声で読み上げる。「現闘本部を明け渡せ」と言い放ったが「仮執行宣言は付けない」と言わざるをえなかった。「仮執行宣言」を前提に現闘本部撤去を準備してきたNAAにとっては大打撃だ。

NAA・成田市に大打撃

 この日千葉市中心部は早朝から、駅頭ビラまき、宣伝カーの巡回で「反動判決粉砕」一色に染められた。千葉市中央公園に全国から385人が結集し、反戦共同行動委員会の独自集会に続き、9時から反対同盟の総決起集会がかちとられた。北原事務局長に続いて発言に立った動労千葉の田中康宏委員長は、「敵のあせりに満ちた攻撃がかけられ、再び国鉄と三里塚が同時に決戦を迎えた。不当配転阻止に立ち上がる」と3・1スト決起を力強く表明した。集会後、反対同盟を先頭に市街を戦闘的にデモし(写真)、そのまま裁判所になだれ込んだ。傍聴に入りきれない人びとは法廷前と1階ロビーにあふれた。「反動判決!」の怒りの報が伝わると、廷内と呼応して弾劾の声が上がったが、「即時撤去」を粉砕したことも同時に確認された。再び全体が中央公園に集まり、記者会見と総括集会が開かれた。
 葉山弁護士を始め弁護団は、不当判決を弾劾すると同時に、仮執行宣言粉砕の勝利を確認した。最後に萩原進事務局次長が、「闘えば勝てることを確信した。敵に大打撃を与えた。この力で控訴審を闘おう。市東さんにかけられた第3誘導路・団結街道廃道化の攻撃の粉砕へ向け、成田市議会に対する闘い、現地での闘いが問われる。3・28全国総決起集会に仲間を連れて大結集をかちとろう」と奮起を呼びかけた。最後に、司会の鈴木謙太郎さんのリードで団結ガンバローを三唱し、決戦の三里塚への全力決起を誓い合った。

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2010.2.21

天神峰現闘本部裁判

2・25反動判決策動を許すな

第4742号

成田市長の拒否回答許すな

2月17日 団結街道の廃道あくまで固執

「1967年の空港計画で廃道は決まっていた」と大ウソ

当初計画は粉砕され失効した

 反対同盟が2月10日、成田市役所弾劾闘争でつきつけた要求文書に、2月17日、成田市長・小泉一成が全面拒否の回答を行ってきた。。
 反対同盟が要求したのは3点。
@成田市道(十余三天神峰線=団結街道)の廃道計画を即刻中止すること
A成田市が行った「第3誘導路」の建設承認を撤回すること
B深夜・早朝の飛行宣言の緩和を撤回し、住民の被害の除去に尽くすべきこと。
 これに対して小泉市長はすべて拒否。住民生活・生命への配慮はゼロだった。中でも「昭和42年に申請された空港工事実施計画に(団結街道は)含まれているから廃道は決まった方針だった」という、見え透いたウソ・八百は許しがたい。「昭和42年の計画」の中に含まれていたとしても、そんな計画はとうの昔に粉砕され失効している。それとはまったく別の計画として変更手続きを行い、運用しているのが現在の暫定滑走路ではないか。
 「昭和42年の計画」とは、天神峰地区から農家がすべて立ち退き、地区が無人化した状態での「廃道」ということだ。しかし現実に団結街道は、市東孝雄さんの営農にかかせない生活道路となっている。萩原進さんが堀之内の田んぼに行くのにも使っている道路だ。一般市民の通行も多い。断じて許しがたい営農破壊を市長が率先して行うとは何事か。

3月成田市議会(2月19日〜3月16日)を包囲せよ

 第二に、団結街道の廃道は、現在封鎖されている天神峰現闘本部への唯一の通路をなくすということだ。このこと自体許しがたい違法行為だ。封鎖はされていても現闘本部は厳然として存在している。封鎖の解除をかちとった暁には再び以前のような本部として使用する建物である。
 NAAが提訴した現闘本部裁判は、一審判決が出たとしても高等裁判所、最高裁判所の判断を経ずに判決は確定しない。この最高裁判決が出るはるか以前に、本部への唯一の通路・団結街道を破壊することは袋小路への通行権を認めた民法違反(210条)そのものだ。
 第三に、なぜこの時期に団結街道を廃道にするのか、ということだ。「第3誘導路」は、国交省への空港計画の変更申請―公聴会―認可手続きが必要で、年内一杯かかると言われている。NAAが「第3誘導路」の変更申請すらしていない現在の段階で、市が率先して団結街道を廃道にする理由は何か。2・25現闘本部裁判での反動判決を待望し、本部建物を撤去する攻撃の露払い=本部への通路をなくしてしまおうというのだ。まさに成田市当局は、NAAと警察権力の手先に成り下がり、農民殺しの悪代官に自らを貶(おとし)めたということだ。われわれは、戦前型の治安行政への道をひた走る小泉市長と成田市当局を許さない。さらに2月19日から始まった3月定例議会(3月16日まで)での団結街道廃道決定を実力で阻止する!

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全学連現地闘争本部

2010.2.14

天神峰現闘本部裁判

2・25反動判決策動を許すな

第4741号

洞口さんら6学生を即時釈放せよ!

2月5日法大 受験生へのビラまきで大弾圧

「営業権」で言論弾圧 金儲けのための教育民営化許すな

入試の初日、法政大学市ケ谷校舎正門前で闘う学生が「大学を、社会を変えよう」と訴えた。この後、不当逮捕が強行された(2月5日)
法大弾圧裁判弁護団、法大弾圧救援会、法大文化連盟、全学連が怒りの記者会見を行った(2月9日 千代田区・弁護士会館)
 2月5日朝、法政大学市ケ谷キャンパス正門前で、法大経済学部2年・洞口朋子さんら6人の学生が逮捕された。この日は法政大学の入学試験の初日。 午前10時頃5人が横断幕を掲げ、アジテーション・ビラをまき、1人がビデオカメラで撮影していた。そこへ、公安警察50人がチームを編成して襲いかかり、「威力業務妨害」と「公務執行妨害」で全員逮捕した。当局と警察が謀議したきわめて計画的な弾圧だ。
 法大当局は、12人の学生を名指しして情宣禁止の「仮処分決定」を1月29日に東京地裁に出させていた。「仮処分決定」の中では、個人名に加えて、何と団体としての全学連を指定して、「営業権」の名で、入試期間中に法大半径200以内でのビラまきを禁止したのだ。
 そして違反すれば100万円の罰金という、罰則まで用意した。こうして当日、大学の周辺に100名超の公安警察・機動隊を動員して弾圧を策動していたのだ。「ビラをまいただけで逮捕」とは前代未聞の思想弾圧だ。
 2月7日、全学連と法大文化連盟は「大学自治の本義を投げ捨てた法大当局を徹底弾劾する」との声明を出した。それに続き、9日には労組委員長や闘う弁護士などが呼びかけ、6学生の即時釈放を求める緊急全国声明を発した。そして8日、異議申し立て審尋を闘いぬいた。さらに法大弾圧裁判弁護団、法大弾圧救援会、法大文化連盟、全学連が怒りの記者会見を行い反撃を開始したのだ。法政大学では2006年3月からの約4年間で延118人が逮捕されている。警察・検察の学生弾圧に、法大当局自身が積極的に加担している。法政の学生弾圧は、全労働者・人民にかけられた攻撃だ。大学の新自由主義化、教育の民営化を阻止しよう。6人を今すぐ取り戻そう。
日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2010.2.11

2・16市東さん行訴・農地法裁判

午前10時30分 千葉地裁

第4740号

「成田市は空港会社の手先かっ!」

2・10団結街道問題 廃道中止要求し市当局追及行動

片山副市長ら立ち往生

市東さん先頭に徹底弾劾 市長引きずり出し追撃せよ

 反対同盟と支援は2月10日、天神峰団結街道の廃道問題で、成田市当局に対する弾劾・追及行動に立ち上がった。北原鉱治事務局長を先頭に、萩原進事務局次長、市東孝雄さん、鈴木謙太郎さんら反対同盟および現地支援20人以上が市役所に集合した。
 市当局は「小泉一成市長は不在」との口実で片山敏宏・副市長、中村寿孝・土木部長、大山健一郎・空港部長ら8人が席に座った。北原事務局長が弾劾・追及行動の趣旨を述べ、市東さんが「団結街道の廃道化を徹底弾劾し、計画中止を要求する」との弾劾文書を読み上げた。(写真上
 これを受けて萩原事務局次長が追及を開始した。片山副市長は国土交通省総務課の財務企画官から昨年7月に成田市に出向した38歳のキャリア官僚。ふてぶてしく同盟側をにらむ。しかし追及が始まるや表情がみるみる険しくなる。「東峰の森をつぶして作った東側誘導路の供用開始の直後に、今回の団結街道廃道問題のきっかけとなる第3誘導路の計画を承認したのはどういうことか」と迫った。
 片山副市長は、「昨年7月29日の4者協議会においてNAAから、誘導路をもっと安全にしたいということで第3誘導路の提案を受けて市も了承した」と経緯の説明をすると同盟側から鋭い反論がなされた。「より安全に、というが、東側誘導路は安全ではないということか。だったら何のための東側誘導路なのか」「東側誘導路の工事認可は、安全性を確認しての認可じゃなかったのか」「東側誘導路は今も運用されているが、危険な状態で運用しているのか!」「こんなでたらめな話はないぞ」と同盟各人から追及の矢が次々と放たれた。
 市東さんが団結街道廃道問題に切り込んだ。「廃道化どんな営農破壊になるか分かっているのか。2月3日に成田市とNAAが一緒に来た。NAAは小見川県道の新たな地下道化の通告だったが、それは団結街道の廃道化が決まった後の話のはずだ。それが議会に提出もされないうちから廃道が決まったかのように地下道化の話を持ってくるなどとんでもないよ」と語気鋭く迫った。
 ここからは片山副市長はもちろん居並ぶ7人の市幹部は一言も答えられない。追及が1時間に迫るころ、焦った副市長が「今日は申し入れ書を受け取る、という趣旨だったので、心構えができていない」と泣き言を言い出す始末だった。
 萩原さんが「今日は半分も言っていない。2月3日の通告書はなかったものとして帰るから、廃道の中止を要求した文書への回答を2月17日までに文書で行うように」と突きつけて、第1回の弾劾・追及行動の矛を収めた。

 怒りの記者会見

 つづいて記者クラブで記者会見(写真下)。萩原さんが第3誘導路自体の不当性、廃道によってもたらされる営農破壊の実態について詳しく説明し、市東さん自身も営農破壊に対する怒りを表明した。「成田市議会への監視も強める」としめくくった。

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全学連現地闘争本部

2010.2.7

2・16市東さん行訴・農地法裁判

午前10時30分 千葉地裁

第4739号

団結街道の廃道実力阻止!

営農破壊の先兵=成田市・小泉市長許すな

NAAと共に市東さんに通告

3月市議会(2月19日開始)を包囲せよ

図のように団結街道を廃道にして、3倍も遠い迂回路を強制しようとしている。交通量の多い図の迂回路で、危険を犯してトラクターを運転しろというのか!
 
 2月3日、成田市役所職員2名と空港会社職員2名が市東孝雄さん宅を訪れ、第3誘導路建設のためと称して、天神峰団結街道の廃道計画を通告してきた。「成田市長 小泉一成」名の「通知」には「平行滑走路西側地区の新たな誘導路整備に伴い、市道十余三天神峰線について、廃道とする必要が生じました」「当該道路の市道廃止について、3月定例市議会に付議する予定で検討しておりますのでお知らせいたします」と記してある。
 「通知」を受けた市東さんは即刻、「ふざけるな。こんなものは認められない!」と市、NAAを追い返した。
 「何が廃道とする必要が生じました」だ! そもそも「第3誘導路」なるものが人権侵害の極致というべき移転強制攻撃だ。左の写真に明らかなように、市東さんの家と離れと作業小屋、畑を完全に取り囲もうという狙いだ。右からも左からも、朝6時から夜11時まで、自走航空機の大騒音が押し寄せるのだ。しかも深夜・早朝便の規制撤廃までが策動されている。その上に、今度は現闘本部脇畑につながる農道を廃止し、営農できなくさせようというのだ。
 「怒り心頭に発する」とはこのことだ。そして、市民と生命と生活を守る立場の市当局が率先して営農・生活破壊を行おうというのだ。われわれは三里塚実力闘争の全地平を解き放って、この大暴挙を実力で粉砕することを宣言する。空港利権にしか興味のない小泉成田市長を弾劾せよ。2月19日(金)に始まる3月成田市議会を包囲せよ。
 反対同盟とともに闘う現地支援連は2月5日、即座に市役所前早朝ビラまき(写真)、夕方成田駅頭ビラまきで反撃に立った。さらに成田市、成田市議会追撃の闘いを爆発させよう。これは、2・25現闘本部裁判・反動判決策動と一体だ。2・25天神峰現闘本裁判における反動判決を粉砕する大デモの爆発で、団結街道廃道攻撃を串刺しにしよう。
日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2010.2.2

2・16市東さん行政訴訟・農地法裁判

午前10時30分 千葉地裁

第4738号

「共有地強奪は単なる地上げだ」

1・28 鈴木一坪裁判で県追いつめる

「物流基地構想」は破綻

現闘本部裁判をめぐり仲戸川に口頭弁論の再開を要求

 1月28日、千葉地裁で三里塚反対同盟の鈴木幸司さん、いとさん夫妻の一坪共有地裁判が闘われた。裁判長は、現闘本部裁判で常軌を逸した訴訟指揮を繰り返した民事5部・仲戸川隆人だ。弁護団は準備書面を陳述し、この訴訟の違法性・不当性を2点突きつけた。
 @鈴木さん以外の土地の共有者31人分の権利が県に売却される際、もとの地主である藤崎が各共有者を回って手続きを行ったが、この法的手続きは有償であり、弁護士法第7条違反。
 A県は新産業三角構想をもとにこの土地を成田国際物流基地にするとしていたがこの構想はとっくの昔に破綻した。共有地を鈴木さんから強奪することのどこに「公共性」があるというのか!
 県の代理人弁護士らは準備書面を提出しただけで、だんまりを決め込んでいる。次回期日を4月15日として仲戸川裁判長が閉廷を宣すると、「現闘本部裁判反動判決を許さないぞ!」との叫びが傍聴者から次々と上がった。
 弁護士会館に場所を移して、裁判報告会と2・25現闘本部裁判決戦に向けた記者会見が行われた(写真)。司会は鈴木謙太郎さん。鈴木いとさんは、「体に気をつけて最後までがんばります」と一坪共有地を守り抜く不動の決意を表した。
 北原鉱治事務局長は、新年第1弾のデモで、現闘本部の柵に取り付けた反対同盟の横断幕がNAAによって取りはずされ送り返されてきたことを怒りを込めて報告した。さらに、かつて青年行動隊の幹部として反対運動の中にいた相川勝重芝山町長が節操を投げ捨て「もう一本新しい滑走路をつくれ」と提案していることを、心底からの憤りを露わにして弾劾し、「2・25当日は千葉市中央公園を午前中押さえてあるので、全国から全力結集を」と強く訴えた。
 葉山岳夫弁護士は「もし仮執行を付けた反動判決で現闘本部が撤去すれば、それは証拠隠滅を狙った国家権力の犯罪。絶対に許さない」と語気を強めた。
 萩原進事務局次長がまとめの発言を行い、「われわれはこれまで22回の裁判で仲戸川裁判長がウソと詭弁を使い法も無視しなければ判決が書けないところまで追いつめてきた。反動判決来るなら来い。断固闘うのみだ。われわれは微動だにしない」と鮮明な闘争姿勢を示した。
 2・1、2・16の市東さん農地裁判を闘い、労働者人民の大結集で十重二十重に千葉地裁を包囲し2・25反動判決を粉砕しよう。

弁論再開要求し早朝ビラまき


 現地支援連絡会議は鈴木一坪裁判が行われる前、朝7時45分より、千葉地裁前に登場し、天神峰現闘本部裁判における仲戸川裁判長の反動判決策動を弾劾、口頭弁論の再会を要求するビラを裁判所、県庁職員相手にまき切った。

 

 

 

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