日刊三里塚 HP版   2009/**  

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2009年 12月

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

09.12.29

1・10団結旗開き

新年デモ 午前10時
東峰十字路北側開拓道路
旗開き 午後1時ハナマサ

第4732号

“君は町を空港に売る気か”

12月24日 昼休み 北原事務局長が相川町長弾劾の演説

深夜便の緩和、新滑走路要求 職員に早朝ビラまきも

役場正面玄関前で演説する北原事務局長。
手前で町民が聞いている(12月24日=上)。
早朝は支援連が職員にビラまき(下)
 12月15日の空港圏自治体連絡協議会で深夜・早朝便の規制緩和、新たな3500メートル滑走路提案を行った相川勝重・芝山町長に対して、反対同盟の北原鉱治事務局長は、12月24日の昼休み、芝山町役場に乗り込んで、町長弾劾の大演説を行った。21日の成田市役所、京成成田駅前宣伝に続く決起だ。
 24日の昼休み前、反対同盟の宣伝カーが町役場の正面玄関前に乗り付けた。北原さんが演説を開始した。「町民の暮らしと命を守るべき立場にある町長が、それを破壊するような提案をするとは言語道断、絶対に許せない」「こんな暴挙は空港反対闘争43年の歴史の中でも初めてだ」「騒音に苦しむ町民の気持ちを考えたことがあるのか」と相川町長と自治体連絡協を弾劾した。
 そして、相川町長その人にむけて「君はこのようなことをして恥ずかしくないのか」「町を空港に売る気か」「言いたいことがあるなら、ここへ出てきて申し開きして見ろ!」と語気鋭く迫った。
 大音響が役場の中まで届いている。幹部職員が右往左往しているが、だれも対応することができない。逆に役場に用事で来た町民が演説に聞き入っている。ビラも全員が受け取る。小池に住む男性は「北原さんの声はいつまで経っても若いね」「町長は何考えているんだか。反対同盟は頑張ってほしい」と激励していく。
 実際、今回の相川提案には「日刊三里塚」を配布する現闘員に対して、多くの町民が怒りの声を上げている。

支援連が相川を直撃

 昼の宣伝に先立って、この日朝は、支援連絡会議のメンバーが出勤してくる職員に対してビラとハンドマイクでのアピールを行った。職員の関心は非常に高く、ほとんどの人がビラを受け取り、すぐにビラに視線を落としていた。
 9時近くになって、運転手つきの高級車に乗った相川勝重芝山町長が登庁してくるのを捕捉。すぐさまビラを突きつけると、相川町長は逃げるように庁舎内に入っていった。
 さらに、相川町長、小泉市長を追撃しよう。

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.12.25

1・10 団結旗開き

新年デモ 午前10時 東峰十字路北側開拓道路
旗開き 午後1時 ハナマサ

第4731号

12月21日 「住民無視!こんな理不尽が通っていいのか」

小泉・相川ら弾劾の記者会見

北原事務局長市職員に直接訴え

成田市役所で記者会見(12月21日)
市役所前で演説する北原さん
 12月15日に、成田空港圏自治体連絡協議会(会長・小泉一成成田市長)が成田空港会社に、深夜・早朝時間帯の制限緩和と新滑走路建設の提案をしたことに対して、反対同盟は12月21日、成田市役所内記者クラブで弾劾の記者会見を行った。
 記者会見にはテレビカメラ3台を含む多くの報道機関が出席。冒頭、弾劾声明を読み上げた。
 そして北原鉱治事務局長が、成田市長と芝山町長に対して書留郵便で弾劾声明を送付したことを明らかにし「成田空港建設の問題は一切住民に話しもなく暴力的に始めたことから始まっている。43年経っても空港が完成しないことから見ても、そこに問題があることは明らか。しかしとりわけ今回のことは許せない。その地域に住んでいる住民のことを考えないで市長といえるだろうか。町長といえるだろうか」「行政みずからが市民、町民の生活破壊に直結する政策を要求するなど、長い43年の歴史の中でも前代未聞だ!」「ハブ空港問題が物議をかもした。ハブが羽田に行っちゃうと自分のところに利益が入ってこないと。この奪い合いでしょう。あまりにもみっともない。こんなことが通るなら何でもできる国になってしまう」「今回のことは『そこまでやるのか』という思いだ。どう考えてみても大きな過ちを犯している。このような成田空港は廃港以外にない」と憤懣(ふんまん)やるかたないという表情で怒りを表明した。
 この後、事務局長自らマイクを握って、市役所前で、仕事を終え退庁してくる労働者に、小泉市長、相川町長らの暴挙弾劾を訴えた。「行政の長が深夜・早朝便の緩和を呼びかけるなど許されていいでしょうか」「空港推進のやり方はまったく変わっていない。反対同盟は勝利するまで闘う」とアピールした。

田母神講演弾劾の街宣も 京成駅前

 さらに、この日は元航空幕僚長で極右の田母神俊夫が、成田ビューホテルで講演会を予定していたことに対し、支援連が弾劾のビラまきを京成駅前で行った。事務局長はこの場にも出向き、小泉市長弾劾の演説を行って市民と合流した。
 ビラまきの支援連に対して、小学校の教員がかけ寄り「ぜひ署名をしたい」と、住所、名前を残し支援を約束してくれた。芝山町民からも怒りの声が上がっている。深夜便・早朝便の緩和、新滑走路提案の暴挙を粉砕しよう。

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.12.19

1・10 団結旗開き

新年デモ 午前10時 東峰十字路北側開拓道路
旗開き 午後1時 ハナマサ

第4730号

自治体協議会が「深夜便自由化、新たな滑走路提案」の暴挙

首長による“農民殺し”要求許すな

裏切り者=相川芝山町長が先導

反対同盟反撃の第1弾 弾劾声明

空港圏自治体協議会の暴挙を報道する新聞

 12月15日、4市5町からなる「成田空港圏自治体連絡協議会」(会長・小泉一成成田市長)が、成田市役所で開かれ、@成田空港の深夜・早朝の飛行制限を緩和し、A新たな平行滑走路(3500メートル)の検討を行うことを、NAAに提案することで合意した。これらは副会長である相川勝重芝山町長によって提案され了承された。
 われわれの怒りは心頭に発している。地域住民の命と暮らしに責任を持つ立場である自治体の長が、いっそうの生活破壊を提案するとはどういうことか。しかも提案者の相川勝重はかつて反対同盟に属したこともある人間ではないか。
 さらに、@の深夜・早朝の飛行制限は1994年の円卓会議合意でもある。われわれはシンポ・円卓会議に何らの幻想を持つものではない。しかし、マスコミから学者から地域社会まであらゆる階層を総動員し、反対同盟を〃非国民〃扱いした茶番劇の末に、最低限の社会的な公約を行った事実は無視しない。相川は、石毛博道らとともに、そのシンポ・円卓会議を先頭に立って推進してきた人間ではないか。それが町長になるや率先して合意事項の破棄を要求するとは。恥を知れ。
 さらにAの新たな平行滑走路を提案するに至っては何をかいわんやだ。「新たな滑走路の提案」とは、現在の暫定滑走路を誘導路とし、その東側に3500メートルの滑走路を造るというものである。その予定地には東峰部落の開拓組合道路が存在しており、これを奪わなければ滑走路はできない。南に下れば萩原進事務局次長の「清水の畑」(全国集会場)が厳然として控えており、これも強奪しなければ不可能だ。相川は、これらの開拓道路、農地を強奪しろ、と国交相、NAAに要求しているのだ。
    *
 7・30新誘導路の前倒し供用といい、10・22北延伸滑走路の前倒し供用といい、さらには市東さん宅・畑を囲い込む第3誘導路計画の暴挙といい、レベルを超える理不尽な攻撃に国交省・NAAは出てきたが、今回の自治体連絡協議会の暴挙は、それに輪をかけた三里塚への敵対である。われわれは、2・25判決を焦点とする天神峰現闘本部裁判決戦、市東さんの農地を守る決戦ととともに、この「深夜・早朝便制限緩和」「新たな滑走路提案」なるものを労農学の実力で断固として粉砕する。反対同盟は反撃の第一弾として12月18日、弾劾声明を発した。
 「相川は騒音下のことを考えているのか」と芝山町民から怒りの声が上がっている。騒音下をはじめとする地域住民の怒りと決起は不可避である。相川、小泉ら自治体連絡協議会は完全に墓穴を掘ったのだ。動労千葉を先頭とする検修業務全面外注化阻止と一体となった2010年決戦の爆発で、相川、小泉らの暴挙を粉砕しよう。

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.12.14

1・10 団結旗開き

新年デモ 午前10時 東峰十字路北側開拓道路
旗開き 午後1時 ハナマサ

第4729号

「09年、三里塚の底力見せつけた」

12・12 反対同盟団結忘年会が大盛況

萩原さん 映像で訪韓闘争報告

“2・25現闘本部決戦へ全力を”

市東さんの音頭で乾杯(12月12日)

 12月12日、反対同盟恒例の団結忘年会が天神峰・市東孝雄さん宅離れで盛大に行われた。動労千葉と千葉合同労組などの仲間も参加して、2009年の偉大な勝利を確認しあった。
 冒頭あいさつに立った北原鉱治事務局長は「裁判闘争、現地攻防、2009年はさまざなまな闘いを展開したが、三里塚43年の闘いの力をもって勝利したと確認できる」「来年2・25天神峰現闘本部裁判の判決を焦点に09年以上の決戦に入る。判決に幻想は持たない。現地での実力闘争が重要だ」と檄を発した。
 乾杯の音頭を市東孝雄さん。「自然体で闘うことが私の信念。ここで営農をつづけることが闘いだと思っている。今日だけは少しリラックスして交流し、明日からの闘いに備えよう。乾杯!」
 ここで動労千葉の繁沢敬一副委員長が紹介された。繁沢さんは来「年は三里塚も天神峰現闘本部を守る決戦、動労千葉も検修業務の全面外注化との大決戦に入る。1月からストライキに入らなければいけないような情勢だ。しかし、09年の勝利の内容をもって闘いぬけば必ず勝てる。ともに前進しよう」ときっぱりとした決意。
 萩原富夫さんは「現闘本部を守る闘いは現地闘争が重要になる。全力で闘う」とあいさつ。伊藤信晴さんも「2・25判決でどのようなものが出ようと本部を守る決意だ」「萩原さんが韓国に訪問したことの意義を確認したい」と語気を強めた。宮本麻子さんは「今年の闘いは新誘導路の供用開始、暫定滑走路の北延伸供用を全国集会と現地闘争および裁判闘争の奮闘ではね返した。来年も勝利へ闘おう」と決意を表明した。
 最後に萩原進事務局次長が、前原発言に示される羽田問題の前面化は敵の敗北宣言であること、だからこそ羽田―成田一体でハブ空港の位置を奪取する攻撃に出てきていることを指摘、「現地での天神峰現闘本部をめぐる決戦は不可避。そのための体制つくりをお願いしたい」と要請、さらに訪韓闘争の教訓を、スライドを使って詳しく展開した。「5万人という労働者の動員に鳥肌が立った。これは日本でもできるし、必ず実現しよう」としめくくった。
 その後の忘年会は、さながらカラオケ大会。豊富で美味な料理に舌鼓をうち、夜の更けるのを忘れて英気を養った。

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.12.5

天神峰現闘本部裁判

2・25反動判決策動許すな

第4728号

成田市長「地権者は一日も早く移転を」と暴言

“交差点の中に住むようなもの”!?

盗人猛々しい居直り許すな

 
小泉市長の暴言を載せた毎日新聞(11月27日)
 成田市長の小泉一成が、空港周辺首長への新聞インタビューシリーズ(毎日新聞11月27日千葉版=写真)で、天神峰、東峰の空港反対農民に対して「一日でも早く移動していただきたい」と移転を強要していた事が分かった。
 小泉市長は同インタビューで「用地内の住居は音もすごいが、危険な場所で人命上の問題だ」「例えば交差点の中に人が立っていたら『あなた危ないですよ。そんな所のいちゃ駄目ですよ』というのは当然だと思う」などとも述べている。
 冗談ではない。先祖代々住んでいた農地と家屋を暴力的に「交差点」にしたのはどこの誰だ。それもありとあらゆる暴力と暴虐、違法と理不尽で共同体を壊し営農環境をズタズタに引き裂き、自然を破壊しつくしてきたのは、誰か。
 日帝・国家権力、国土交通省、NAAであり、それに加担してきた成田市をはじめとした周辺市町村ではないか。そういう自らの積年の犯罪行為を棚に上げて「危ないから早く移転しろ」だと(!?)。盗人(ぬすっと)猛々(たけだけ)しいにもほどがある。
 一から十まで、成田空港建設は許しがたい。違法・不法であり不当・非道だ。そういう無理を43年間、力で押し通しておきながら、そのツケがついに廻り、前原国交相によって「今のままでは羽田にシフトする」と脅されると、尻に火がついたようにあわて出し、「既成事実」を振り回して、空港反対農民に屈服を迫る。こんなやり方が通ると思ったら大間違いだ。
 もとより、前原国交相の「羽田ハブ化」発言は「羽田にシフトする」とのポーズをとって、地元による空港反対運動圧殺を要求するもので、本音は「羽田と成田の一体化」だ。しかし私利私欲のかたまりでしかない地元自治体、経済団体、利権団体らは、小泉市長のように、ただただ、空港反対農民の追い出しに走ろうとしている。
 農業・農民切り捨ての先頭を走り、〃空港におんぶに抱っこ〃〃成田空港と心中〃という、ゆがみ切った市政を反省しようなどという感覚は、爪の先ほどもないのが代々の成田市政・現在の小泉市政だ。
 世界大恐慌の下、全世界の航空産業の未曾有の危機に陥っている。「30万回化」など夢のまた夢! 来年4月の22万回化(プラス2万回)の発着枠自体、埋まっていないのが現実ではないか。そして、航空産業の危機が回復することなどありえない。
 農民の無視・圧殺の上にしか成立しない成田空港と小泉市政を打倒し尽くすまでわれわれは闘うであろう。今こそ、騒音下住民との連帯をかちとろう。
日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.12.1

天神峰現闘本部裁判

2・25反動判決策動許すな

第4727号

「われわれ1人1人が星野になって」

11・28奪還集会に430人が結集

労働運動と市民運動を結合させ星野取り戻せ

11・28星野奪還集会(牛込箪笥区民ホール)
 11・28星野全国集会が「獄中35年 星野文昭さんを自由に/第2次再審勝利」を掲げて、東京・牛込箪笥区民ホールで開かれ、全国各地から430人が集まった。第2次再審請求を前日の27日に行った闘いをうけて集会が始まった。開会あいさつは杉並の狩野満男さん。
 法大裁判で無罪をかちとった中島宏明君が獄中の8学生奪還をアピール。群馬合同労組、東京西部ユニオンなど労働者の発言が続いた。国労5・27臨大闘争弾圧被告団長の富田益行さんが「暴処法」を打ち破った11・27判決を報告し、大きな拍手を浴びた。
 奥深山幸男さん免訴の訴えが山本志都弁護士から行われ、星野全国再審連絡会議事務局の金山克巳さんが全国総会報告に立った。金山さんは勝利の展望として、@無期という365日の転向攻撃に不屈非転向で闘う星野さんの存在と闘い、A大恐慌に突入した今日の情勢、B11月労働者集会に見られる新たな闘いの高揚を挙げた。「松川裁判闘争の教訓に学び、われわれ一人ひとりが星野になって、全国を回ろう。その力をもってすれば再審の門を開くことができる」と訴えた。 「第2次再審請求への歩み」のビデオ上映後、星野同志のメッセージが代読された。「権力が私たちの未来を閉ざすために、私の無実を百も承知で無期を強いる、35年にもわたって投獄していることへの労働者人民全体の怒りを解き放って、自らとすべての人びとの人間的解放と一体に、再審無罪、即時釈放を、心を一つにしてかちとりましょう」と呼びかけた。「怒りを怒りとして解き放とう!」「労働者こそ、世の中を変える力を持っています。怒りを闘いに転化して闘うことをとおして、私たちはその力を獲得し、その力によって世の中を変えることができる」と続け「国鉄1047名解雇撤回闘争、三里塚、沖縄、星野闘争の勝利を」と結んだ。
 再審弁護団の鈴木達夫弁護士、和久田修弁護士、岩井信弁護士からの第2次再審請求の構造と新証拠についての報告は圧巻だった。全参加者は再審勝利への確信を深め、総決起への決意を固めた。
 家族として妻の星野暁子さん、弟の星野修三さん、従兄弟の星野誉夫さんがアピール。暁子さんは「労働運動と市民運動の結合した力で、星野の運動を全国全世界に広げたい。“星野さんのように闘おう。星野さんとともに闘おう”――このあり方を豊かにつくっていきましょう」と呼びかけた。
 最後に平良修共同代表が「正義が光を放つためには行動しなければならない。執念をもって鉄のとびらをこじ開けよう」と閉会のあいさつを行い、星野同志奪還の決意を固めあった。

 

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