日刊三里塚 HP版   2009/10  

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2009年 10月

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.10.29

11・1全国労働者集会

正午
日比谷野外音楽堂

第4721号

11・1日比谷に全力結集しよう

日・韓・米・ブラジルの労働者が連帯

労農同盟の新たな発展を
森中「更なる北延伸」発言許すな

昨年、大成功した民主労総ソウル地域本部との交流会。今年も10月30日に来訪する
   11・1労働者集会が目前に迫った。8・30総選挙で自民党に代わって政権についた民主党・連合政権の正体が次々と明らかになる中で、動労千葉派、三里塚派が今こそ、唯一の革命勢力として大胆に登場すべき時がきた。その成否が11・1集会にかかっている。
 訪米した鳩山首相は「日米同盟堅持」を改めて確認する一方「東アジア共同体構想」なる対米対抗的な戦略を押し出しつつ、帝国主義間争闘戦での生き残りを露骨に狙っている。沖縄普天間基地をめぐっても基地の再編強化の方向で攻撃を準備していることがあらわとなった。
 民主党・連合結託政権がブルジョア政権であり、帝国主義の最後の救済者である実態が日に日に明らかになってきている。
 現下の世界大恐慌が示すものは、資本主義=帝国主義のそのものの崩壊と終焉であり、歴史的生命力の喪失である。この過程で、動労千葉を先頭とする日本の闘い、民主労総ソウル本部を先頭とする韓国の闘い、ILWU(国際倉庫・港湾労働組合)ローカル10などを先頭とするアメリカの闘い、ブラジルの闘いそして全世界の労働者・農民の奔流のような闘いがついに末期帝国主義に引導を渡そうとしているのだ。
 帝国主義の枠内でのどのような経済・財政・金融政策もこの資本主義の危機を解決することはおろか、緩和することもできはしない。問題は、この日本の地で、動労千葉・三里塚派が一大政治潮流として登場し、民主党連合政権打倒―プロレタリア革命への大道を切り開くことだ。
 大恐慌情勢下、三里塚も新たな決戦に突入した。10月22日には暫定滑走路の北延伸が供用開始された。市東さん宅を囲い込む第3誘導路の攻撃も迫っている。何よりも裁判闘争で天神峰現闘本部撤去の攻撃が切迫し、これは市東さんへの農地取り上げ攻撃と一体だ。
 10・12前原国交相発言は「成田の地盤沈下」とか「羽田に需要を奪われる」という空港利権の問題ではなく、安倍政権時代のアジア・ゲートウェイ戦略と軌を一にしたアジア侵略政策だ、という点に本質がある。「東アジア共同体構想」と名を変えた成田・羽田一体の航空インフラ大増強攻撃だ。同時にこれは、地元自治体、経済・利権団体などの尻を押して、「30万回化」「24時間化」の大合唱を狙っており、三里塚闘争つぶしの住民運動の扇動までも意図した大攻撃だ。
 これに乗じて、森中小三郎NAA社長は、「さらなる北延伸も」と発言した。これは実際には東峰・天神峰部落への圧殺攻撃を強めるという宣言だ。。断じて許すことはできない。10・11全国集会の勝利を引っさげ日比谷野音に結集し反撃しよう。明日、民主労総との交流会へ。
日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.10.25

11・1全国労働者集会

正午
日比谷野外音楽堂

第4720号

「NAAは不在地主だ」(農地法6条違反)と追及

10・20 市東さん行訴・農地法裁判で追いつめる

記者会見で北延伸弾劾の声明発表

  10月20日、千葉地裁で、市東孝雄さんの行政訴訟、農地法裁判の弁論闘争が連続して闘われた。二つの裁判の焦点は農地法第6条1項にある「不在地主の」禁止だった。同項には「何人もその所有者の住所のある市町村の区域の外にある小作地を所有してはならない」旨書かれている。
 空港公団(後の空港会社=NAA)が市東さんの農地を旧地主から買収したのが1988年。この時公団の本社は東京にあり、成田に移転したのは96年だ。つまり空港公団の買収は「不在地主」規定違反そのものだった。したがって、買収は違法であり無効だ。
 午前10時半、市東さんが耕作権解除の許可を出した千葉県を訴えた行政訴訟が開廷。被告の千葉県は、反対同盟と顧問弁護団の「不在地主」問題での追及に対し、「NAAが農地法6条に反しているかどうかは考慮されることではない」などと「反論」した。とんでもないことだ。行政が「違法をやっても問題ない」などと言い張った。
 さらに、成田市農業委員会、千葉県農業会議での審議過程の問題については「釈明の必要はない」と居直りを決め込んだ。裁判長はこうした千葉県代理人に、たびたび助け船を出した。傍聴席から怒りの声が次々と浴びせられた。
 11時10分から、NAAが市東さんに対し土地の明け渡しを請求した農地法裁判が開廷した。ここでも「不在地主問題」が鋭く追及された。NAAの弁明はなんと「一時的に不在地主と同様の状態が生ずるとしても、成田に移転の見通しだったから問題ない」という、これまた驚くべき暴論だった。
 裁判終了後、弁護士会館で記者会見と報告集会が開かれた。(写真)
 冒頭に事務局の鈴木謙太郎さんが、10・22前倒し供用への「弾劾声明」を読み上げた。北原鉱治事務局長が怒りの発言に立った。「ここに43年間闘っている農民がいる。この千葉県民を無視して森田が騒いでいる。物取り主義の典型だ。廃港まで闘います」
 続いて市東孝雄さんがあいさつした。「裁判で県は肝心要のところで逃げるばかり。さらに追い込んでいく。22日から供用開始されてもこれまでどおり闘うのみだ」と鮮明な決意を表した。
 葉山岳夫弁護士を始め弁護団が次々と発言し、県とNAAのデタラメで傲慢不遜な居直りを徹底追及していくことを明言した。最後に萩原進事務局次長がまとめの発言を行った。「記者からは大臣や知事に何か言うことはないかという質問もあったが、こっちから頭を下げて言うことは何もない。彼らの頭には利権のことしかない。われわれの闘いにこそ正義性、勝利性がある。空港は完成しない」と不動の決意を示した。この反対同盟の断固たる記者会見が、仰々しい空港内のセレモニーがまったくの空騒ぎに過ぎないことを容赦なく暴いた。
日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.10.22

11・1全国労働者集会

正午
日比谷野外音楽堂

第4719号

1971年、三里塚・沖縄を闘い

獄中35年・星野文昭さんをとりもどそう!

10・11三里塚闘争へのアピール

市東さんの農地を守ろう”と1780人が結集(10月11日)
   国家権力の憎しみを一身に受け、でっち上げ無期懲役が確定した星野さんは、35年間、不屈・非転向で闘いぬいています。星野さんから、10・11三里塚集会にあてたメッセージを紹介します。(抜粋)
  *******
 10・11三里塚現地闘争に集まったすべての皆さん。
 大恐慌の深まりと自民党政権崩壊は、労働者・農民・人民の力、闘いによって情勢をつくり、開く、という全く新たな動乱期を引き寄せています。三里塚闘争の大飛躍と勝利をかちとる情勢です。 
 【労働者・農民・人民の怒りが自民党 政権を打倒】
 資本・権力が労働者に犠牲を集中し、農民を切り捨て、全人民に矛盾と犠牲を強い、利益をむさぼる資本主義・帝国主義そのものが破綻しました。生きることも困難になっていることへの労働者・農民・人民の怒りが、戦後支配していた自民党政権そのものを打倒したのです。
 10月供用開始粉砕、市東さんの農地強奪粉砕、現闘本部強奪粉砕を、空港絶対反対・農地死守、労農連帯の闘いで絶対に勝利しよう。
 【三里塚と共に闘い必ず合流する】
 私も共に闘った71年代執行阻止の闘いが、今日の反対同盟の皆さん、現闘の同志の闘いとして、より強固に生きていること、市東さんの畑で「星の木」が大切に育てられていること、そして、星野総会へのメッセージで北原さんが「出て、三里塚に来い!」と呼びかけてくれることに、心から励まされています。
 三里塚の歴史は、権力との不屈の闘いを通して、また条件派との非妥協の闘いを通して、未来を開く力をかちとってきたし、そのことが、今の時代に、大失業・戦争の攻撃をうち破り、未来を開く、動労千葉・国鉄を軸とした階級的労働運動と一体の労農連帯の闘いとして、日本と全世界の労働者・農民・人民の心をつかみ総決起をかちとる展望を開いています。
 その力で、権力自身無実を承知で強いている星野無期ー35年投獄を許さず、再審無罪・即時釈放の労働者人民の大衆的な闘いに勝利し、必ず合流をかちとろう。(09年10月 徳島刑務所にて)

前原国交省「羽田ハブ空港」の狙いは、東アジア共同体構想=侵略政策だ!
 11・1一万人結集で粉砕しよう!!

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.10.17

10・20市東さん行政訴訟農地法裁判闘争

10時30分

千葉地裁
601号法廷

第4718号

10・20市東さん裁判に立とう

行政訴訟、農地法裁判連続闘争へ

〃NAAは不在地主だ〃
10・11の
爆発うけ農地法6条違反を追及へ

   市東さん農地強奪阻止行政訴訟と市東さん農地法裁判が、10月20日午前10時30分と111時10分から行われる。市東さんの農地強奪阻止にむけ、天神峰現闘本部裁判の年内判決策動攻撃粉砕の闘いと一体となって裁判闘争に決起しよう。
 行政訴訟は、賃貸借契約の「解約許可決定」を出した千葉県知事に決定の取り消しを求めて市東さんが訴えた裁判だ。農地法裁判は、昨年10月に成田空港会社(NAA)が990年耕作してきた市東さんの賃貸借地全部の明け渡しを求めてNAAが提訴した裁判だ。
 現在2つの裁判で、ともに最大の争点になっているのは、NAAが旧地主の藤崎や岩沢から違法に「買収」した行為は、農地法6条で固く禁止されている不在地主による買収行為にあたり、違法なため「買収」は無効だということだ。
 NAAが買収したと称している1988年当時は、空港公団の本社は東京にあった。だから不在地主そのものに該当するため買収は不可能だったのである。これは農地法の根幹に関わる決定的問題であり、「買収」が無効であることを証明する鮮明な事実だ。

●NAAの虚偽申請

 この明らかな農地法違反を隠蔽するためにNAAは、2003年12月に所有権および賃貸人の地位を取得したと虚偽の申請をして、成田市農業委員会、千葉県農業会議、千葉県知事の「解約許可決定」をだまし取った。2003年なら空港公団は成田市に移転していたため、農地法6条違反を免れるとたくらみ、ウソをついて申請をしたのだ。とんでもない詐欺行為であり、絶対に許すことはできない。
 そもそも旧地主はNAAに売却する際に、耕作者である市東さんにはひとことの相談もせず秘密にしたのだ。このことだけでもNAAの「買収」は違法・無効である。これは、農地法の基本である「耕すものに権利あり」という耕作者主義を真っ向から破壊する行為だ。NAAによる市東さんの耕作地明け渡し請求そのものが根底から崩壊している。
 10月20日の裁判では、前回に引き続いて農地法6条違反である不在地主の問題を中心にした原告の主張が準備書面(12)として提出される。NAAの明け渡し請求は、土地収用法の破綻にかわる実質的な公用収用であり、違憲・違法であり無効である。農地法裁判においても同様の主張を、NAAの準備書面(3)の主張に対する反論として展開し、さらに「賃貸人たる地位取得の時期」や15年間にわたって旧地主が地代を詐取していた問題等々を追及する。
 10・11集会の大高揚から10・20裁判闘争に決起しよう。

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.10.13

10・20市東さん行政訴訟農地法裁判闘争

10時30分

千葉地裁
601号法廷

第4717号

「今闘わずしていつ闘うのか!」

10・11闘争 大結集の労農学1780人が決意

  10・11三里塚全国総決起集会は、現地・東峰に1780人の労農学を結集して、大成功の内に勝ち取られた。昨年10・5集会、今年の3・29集会を上回る結集で会場は熱気に包まれた。   まず、森田恒一さんが開会宣言。天神峰現闘本部裁判の緊迫性の一点にしぼり、参加者の決起を促した。北原鉱治事務局長が主催者あいさつに立ち、「30年前に完成していなければならないはずの空港が、半分しかできていない。国家への怒りがこの空港を包囲しているからだ。勝てます。追い込んでます」と空港廃港の展望を力強くアピールした。
 萩原進事務局次長が基調報告を行った。「民衆の怒りが自民党を倒した。問題はそれをどうやって三里塚派、動労千葉派へと変えていくのかだ。現闘本部裁判で仲戸川裁判長の頭の中ではもう判決ができている。だが反動判決が出されて終わるのではなく、それを現地に持ち帰って実力で血を流して闘いぬくのが三里塚だ。現闘本部とともに市東さんの農地を絶対に守りぬく。今闘わずしていつ闘うのか!ここに三里塚あり、動労千葉ありという闘いを権力にたたきつけよう。われわれは決戦の決意を固めた」。
 反対同盟の気迫にこたえて、動労千葉の田中康宏委員長が特別報告に立った。「今の情勢は開港阻止決戦の時と似ている。動労千葉はジェット燃料輸送阻止のストに立ち、動労本部から分離独立した。今日の数倍の人数を組織すれば三里塚で勝てる。国鉄では4者4団体路線が完全に破産した。労働者の怒りの先頭に1047名解雇撤回の旗が立っている。10・16国鉄闘争に立ち、11・1日比谷に労働者の怒りを結集しよう」。

11・1日比谷1万人の力で勝利を

 北富士忍草母の会事務局長の天野美恵さんの逝去に際し、婦人行動隊の鈴木加代子さんが追悼と新たな闘いの決意を述べた。次に全国からの農民が登壇し、代表して北総農民と反対同盟の鈴木謙太郎さんが農民アピールを発した。
 市東孝雄さんが裁判支援の人びととともに登壇し決意を表した。「現闘本部裁判が緊迫した状況です。現場検証も証人調べもしないという仲戸川裁判長を許せない。私の家を空港内へと囲い込む第3誘導路の攻撃ももってのほかです。年間30万回発着とか、24時間空港化とか騒いでいるが、その先にあるのは軍事空港です。反対同盟は動労千葉と車の両輪として闘ってきました。廃港までともに闘いましょう」。
 三里塚裁判闘争報告では8人の弁護士が登壇、葉山岳夫弁護士を先頭に、決戦情勢を迎えている現闘本部裁判、市東さんの3つの裁判を勝ち抜く決意を明らかにした。
 発言はこの他、婦人民主クラブ全国協議会他などがつづき、共闘団体の先頭で登壇した全学連の坂野陽平委員長代行は、民主党政権への幻想を徹底的に打ち砕き、法大闘争の勝利と11・1への大結集で主流派へ躍り出ることを宣言した。
 長蛇のデモは、1人の不当逮捕をはねのけて敷地内を縦断する行進を貫徹した。デモ参加者は反対同盟の「農地死守」の戦闘宣言にこたえて11・1労働者集会の大結集と実力闘争の決意を誓い合った。

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.10.11

10・20市東さん行政訴訟農地法裁判へ

10時30分

千葉地裁
601号法廷

第4716号

全人民の抵抗の砦・三里塚=43年の闘いが
日帝の延命策=戦争・改憲攻撃と全面対決

天神峰現闘本部死守、市東さんの畑を守れ

10・22北延伸供用開始阻止を

民主党・連合結託政権打倒せよ

  

10・11三里塚全国総決起集会にお集まりの皆さん。世界大恐慌が深まり、自民党支配が崩壊する中で、三里塚43年の闘いに対する破壊攻撃が激化しています。日帝民主党・連合結託政権による戦争・改憲・民営化・労組破壊の延命策が、抵抗と反乱の砦・三里塚闘争の破壊なしには一歩進まないところにまで危機に陥っているからです。
 7月30日の新誘導路の前倒し供用につづいて、10月22日からは、北延伸滑走路そのものを5カ月も前倒しして供用しようとしています。記念行事や記念ツアーなるもので人民を動員し国家犯罪の非道性を塗り隠そうとしています。さらには、飛行回数の30万回化(1・5倍化)や運航の24時間化(真夜中も航空機を飛ばすということだ!)までも狙っているのです。
 そして、天神峰現闘本部裁判と市東孝雄さんの3つの裁判が超緊迫情勢に入っています。現闘本部裁判では11月12日に最終弁論が強行され、司法反動の先兵・仲戸川隆人裁判長による反動判決が策動されています。仲戸川裁判長は仮執行宣言付き判決で、一審での現闘本部撤去攻撃を狙っているのです。この攻撃は、市東孝雄さんの農地強奪攻撃と一体です。三里塚闘争は20年ぶりに国家権力との激突が問題となる決戦に突入したのです。今日の集会は、この決戦を勝ち抜く決意と体制を打ち固める場です。
 なぜ、三里塚がこのような決戦に入っているのでしょうか。8・30総選挙で政権の座についた民主党・連合結託政権自体が労働運動と人民の闘いを圧殺しなければ成り立たないない危機的政権だからです。動労千葉や動労水戸への組織破壊攻撃にそのことは明白です。特に、ナショナル・フラッグ=日本航空の危機に見られるように、日帝の航空・空港政策をズタズタに切り裂いてきた三里塚43年の闘いへの焦りは極点に達しています。

11・1日比谷に1万人の労農学を

 三里塚の「絶対反対」の闘いが6000万労働者、2000万ロストゼネレーションの青年労働者、300万の農民の怒りと結合し、合流することを恐れているのです。
 9月19日、三里塚に対して前原誠司・国土交通大臣の名で、成田治安法による現闘本部や野戦病院などへの使用禁止処分が更新されました。ここにも民主党・連合結託政権の本性が明らかになっています。
 追いつめられた日帝・民主党政権との決戦に勝利する道は何か。正に、自民党政権を打倒した労働者・農民の怒りに依拠し、動労千葉を先頭とした階級的労働運動の前進と一体となって闘うことです。さらにFTA(自由貿易協定)を推進して、実際には農業・農民破壊を推し進める民主党政権の招待を暴露して農民の怒りを結集し、その先頭に立って闘うことです。その最大の焦点が11・1労働者集会への1万人結集の実現です。本日の闘いの勝利をバネに11・1集会の成功へ驀進しようではありませんか。

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.10.8

10・11三里塚全国集会

正午

三里塚現地

第4715号

北富士忍草母の会を率いて49年

天野美恵事務局長の逝去を悼む

三里塚はじめ反戦・反基地闘争の先頭で、闘魂あふれる生涯を全う   

2002年3・31三里塚全国集会で発言する天野美恵さん
 北富士忍草母の会事務局長の天野美恵さんが10月4日容体が急変して逝去された。享年85歳。
 天野美恵さんは北富士演習場撤去・梨ヶ原入会地奪還の闘いを生涯貫いてきたが、この間は病気で入院生活を余儀なくされてきた。天野さんは闘魂あふれる闘いの生涯を全うされた。日帝権力と真っ向から対決し、入会地強奪と全力で闘い抜いた生涯だった。1960年に母の会を結成して以来、母の会の事務局長として、三里塚闘争の初期から、演習場撤去の実力闘争の地平で連帯の闘いを貫いてきた。天野さんを失った悔しさと悲しみは計り知れない。天野さんの遺志をあくまでも引き継ぎ、北富士闘争の勝利までともに闘い抜くとともに10・11三里塚闘争の大爆発、11・1全国労働者総決起集会の大成功のために全力で闘いぬこう。
 10月7日、富士吉田市内で告別式が行なわれた。大勢の人たちが参列した。弔辞の最初に、国有地入会を守る会の天野豊徳さんが、「美恵姉えは親しくつきあいながら運動を指導してくれた」と天野さんの闘いを暖かい表現で語った。
 反対同盟からは、北原事務局長、萩原事務局次長が参列、北原さんが弔辞を述べた。弔辞の最後に、婦民全国協議会の西村綾子さんが、「沖縄をはじめ全国各地の反戦・反基地闘争に一緒に出かけ、ともに闘った。婦民としては運動の出発点で母の会の教えをもらって闘いを展開してきました。婦民にとってかけがえのない人でした」と語った。

北原事務局長の弔辞(抜粋)

 天野美恵さんの訃報(ふほう)に接し、反対同盟は心から追悼の意を表するとともに、早すぎた生涯ではなかったか、という思いを痛感しております。三里塚闘争との連帯、命がけで着弾地に座り込んで軍事演習をくいとめた忍草母の会の闘い、特に富士を荒らすな!として、さらに全国の基地反対闘争に取り組み闘った姿は、偉大な歴史の証人として社会の人々に伝えつつ、去っていきました。
 一九七一年三里塚闘争の第一次代執行の時、美恵さんが多くの忍野村の女性たちを引き連れ、反対同盟とともに先頭に立ち、闘った姿は、今なお強烈な印象として残っています。
 三里塚全国集会には、欠かさず参加され、いつも歯切れのよい声で、反対同盟を叱咤激励してきた闘争者でした。

 

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.10.7

10・11三里塚全国集会

正午

三里塚現地

第4714号

集会で獲得すべき課題は何か

10・11の成功へ全力あげよう

10・22北延伸滑走路の供用攻撃と対決しよう
現闘本部への撤去攻撃許すな

  

10・11三里塚全国集会は、1930年代をも上回る大恐慌情勢の下で闘われる。8・30情勢によって日本帝国主義は、その安定的な支配の復活はありえないところに追いつめられた。
 民主党が勝利したのではない。労働者人民の怒りが、自民党支配を打倒したのだ。そしてその怒りは、民主党・連合結託政権を串刺しにして拡大しようとしている。だから、国家権力に対して不屈・非妥協の闘いを貫いてきた労農人民の抵抗の砦・三里塚への暴力的な攻撃が、20年ぶりに切迫しつつある。10・11全国集会はこの日帝=民主党・連合結託政権との激突だ。断固成功させよう。
     *
 三里塚への攻撃は動労千葉、国鉄労働者1047名解雇撤回闘争、法政大学などへの攻撃と完全に軌を一にしている。
 日帝・国交省、NAAは7月30日の東側新誘導路の供用につづき、10月22日、北延伸滑走路の5カ月前倒し供用を強行しようとしている。さらに、NAAが市東孝雄さん宅と畑、作業場などを丸ごと空港の中に取り込む第3誘導路計画を打ち出した。断じて許せない生活・営農破壊であり、闘争解体攻撃だ。
 何よりも重大なのは、裁判闘争をめぐる情勢だ。天神峰現闘本部裁判では11月12日に最終弁論が予定されており、年内反動判決も予想される。仲戸川隆人裁判長は仮執行宣言つき判決で1審段階での現闘本部撤去攻撃を狙っている。連動して、市東さんの3つの裁判でも政治判決が策動されている。この他、「へ」の字誘導路の湾曲緩和工事、飛行回数の30回化策動、空港の24時間運用策動などを次々と狙っている。三里塚闘争は完全に新たな決戦に入った。
 なぜ、このような攻撃を狙っているのか。43年間の不屈・非妥協の闘いで国交省、NAAを追いつめた三里塚闘争の勝利の地平に対する、絶望的な取り戻しの策動だ。8・30情勢に示された6000万労働者、300万農民の怒りと三里塚の原則的な闘いが結合することに恐怖しているのだ。
 さらに、日本航空の危機に示される空港・航空政策崩壊の焦りが、三里塚43年の闘いへの憎悪となって増幅し、あらゆる方向から三里塚闘争への攻撃となって集中している。中でも、三里塚の「絶対反対」の闘争原則が、2000万ロストゼネレーションの青年労働者たち、法大を始めとする学生運動を闘う若者の闘いと結合した時の起爆力に恐れおののいている。10・11を突破口に日帝・国交省、NAAをさらに追いつめよう。11・1の1万人決起へ驀進しよう。

市東さんの農地守る大運動を!

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.10.5

10・11三里塚全国集会

正午

三里塚現地

第4713号

10・11総決起へ闘い進む

成田駅頭街宣に決起
北部騒音下へのビラまきも開始
支援連

9・30京成成田駅頭ビラまき
右はビラの表面
  9月30日、三里塚闘争支援連絡会議は、10月11日の三里塚全国総決起集会に向けた第一弾の京成成田駅頭で街宣活動を行った。
 ビラは反対同盟の署名。表面で「10・11三里塚集会に来て下さい」と訴えるとともに、コラムで暫定滑走路と北延伸滑走路の欠陥性、危険性を指摘している。裏面で「飛行回数の30万回化」の理不尽を暴き、市東孝雄さんへの農地強奪攻撃の悪らつさを弾劾している。(写真は表面)
 街宣には、反対同盟の宣伝カーもくり出して、JR成田駅頭、京成成田駅頭、成田市役所周辺を廻ってビラの内容を宣伝した。家路につく労働者、学生、市民に、反対同盟のビラ700枚を手渡した。
 小雨が降り続く中だったが、引き返してビラを受け取りに来る人や握手を求めてくる人などもいて、宣伝の手応えは強かった。
 支援連は、反対同盟の要請も受けて、来週も駅頭街宣に立つ決意だ。
       * 
 支援連は一方で、北延伸滑走路の10・22供用で、殺人的な騒音にさらされる空港北部騒音下地域へのビラまきも開始した。表面は成田駅頭街宣と同じもの。裏面は「30万回化飛行」に関して「4000メートル滑走路と暫定滑走路の同時離着陸計画」の暴挙を暴いている。
 現在、安全性の観点から、4000メートル滑走路暫定滑走路を同時に離着陸させることはできていない。にもかかわらずNAAは、安全性を無視して両滑走路で同時に離着陸させることで、「30万回化」を強行しようとしているのだ。
 当然騒音も2倍近くにひどくなる。両滑走路の間に位置するいわゆる「谷間地域」の住民にとっては、騒音が〃ステレオ効果〃となって降り注ぐ、耐え難い計画だ。
 支援連はこうした騒音下地域へ約千枚のビラを配布する予定だ。地元住民の決起もかちとり10・11全国集会を大成功させよう。
日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.10.2

10・11三里塚全国集会

正午

三里塚現地

第4712号

38回定期大会に北原事務局長が参加し、あいさつ

 「動労千葉と三里塚農民の闘いは一体」

 10・1スト(幕張強制配転阻止)を敢行
  10・11―11・1日比谷の成功へ

定期大会であいさつする北原事務局長
  第38回動労千葉定期大会は9月27日、第1日目が行われた。
 大会は、君塚正治副委員長の、「衆議院選挙では自民党が大敗を喫した。労働者の怒りで吹っ飛ばされた。4者・4団体路線は完全に破産した。われわれが解雇撤回を鮮明にして闘い抜くしかない。幕張では一方的な配転攻撃がかけられている。大会を期に強制配転粉砕の闘いを始めよう」との開会挨拶で始まった。
 議長団に千葉機関区支部の梶ヶ谷代議員、銚子支部の関根代議員を選出して議事に入った。田中康宏委員長はあいさつで次のように提起した。「今38回大会でかちとるべき課題の第1は、1047名闘争をもう一度復権させることだ。第2は、幕張支部にかけられた攻撃に対し、10・1ストで組織拡大を実現することだ。これがJRに一番打撃を与える。第3は、65歳まで働きつづけられる労働条件の獲得だ。第4は、11・1全国労働者集会に総決起しよう。世界の労働者も民営化攻撃といかに闘うのかと、分割・民営化と23年も闘い続けている動労千葉の闘いに注目している。第5は、三里塚の10・11集会に総決起しよう。三里塚は重要な局面に入ろうとしている。そして、一切の闘いを組織拡大闘争として結実させよう」。  来賓あいさつの最初に反対同盟の北原鉱治事務局長が登壇した。北原事務局長は、「本日の大会に参加できて感謝している。三里塚は43年経ち、今なお闘い続けている。農地法で市東孝雄さんの農地を奪おうとしている。労農連帯を貫いてきた。民主党政権になり、大変な時代になった。動労千葉は全国の闘いを牽引している。動労千葉と三里塚の農民の闘いは一体だ。成田空港はまだ半分しかできていない。今こそ10・11集会の成功で政府・NAAを追いつめよう」と三里塚闘争への決起を訴えた。
 つづいて動労千葉顧問弁護団長の葉山岳夫弁護士が、「階級的労働運動を提唱し実践する動労千葉に敬意を表する。総選挙情勢は、労働者の怒りのマグマの現れである。民主党─連合政権は、道州制の強行と改憲攻撃に突き進もうとしている。改憲攻撃は必至だ。11・1集会は決定的だ。弁護団は50人で参加する」と宣言した。
 その後、社会民主党、新社会党のあいさつがあり、動労水戸の国分副委員長は、この間の数波にわたる動労水戸のストライキの報告を行った。動労千葉を支援する会・山本事務局長、OB会・布施事務長、家族会・佐藤会長、水野勝浦市議、中村御宿町議のあいさつが行われた。
 議事では、経過報告の提案、承認議案が承認された後、長田書記長から方針案が提起され圧倒的な勝利感の内に1日目を終了した。

 

 

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