日刊三里塚 HP版   2009/7  

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2009年 7月

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.7.31

8・2   
革共同政治集会

基調報告
鎌田雅志


午前11時30分 豊島公会堂

第4692号

国交省・NAA・県・9市町の四者協議(29日)徹底弾劾!

農民を空港監獄に入れるというのか!

農民殺しと徹底対決し、
農地死守・実力闘争で断固闘う!

 7月30日、NAAは欠陥、不備、世界一危険な空港であり、農民殺しの暫定滑走路北延伸の東側誘導路の供用を開始した。反対同盟はこの供用開始を認めない。許さない。全人民の怒りをもって粉砕する。反対同盟と支援連は、当日30日、成田駅前で、「新誘導路の供用弾劾!」のビラまき街宣をおこなった。800枚のビラが2時間足らずで市民に吸い込まれるように受け取られた。「頑張ってください」という期待の声が届いた。
 7月29日、NAAは、成田市内でおこなわれた「成田空港に関する四者協議会」(国、県、地元9市町とNAA)で、@30日からの東側誘導路の供用開始、A市東さんの直近に設置する西側誘導路新設、B「へ」の字誘導路の改良工事(「へ」の字が変わるわけではない!)C地元との協議(?)が終了するまでは、発着回数を増やさない」などを説明し、了承されたと報道された。その理由は、「より安全で効率的に運用するため」だという。出席した「脱落派」の芝山町長・相川勝重は、「安全のためにはその必要性を認める」などと語った。ふざ
激励に訪れた北原事務局長(背中)
けるな!
 NAAは、「効率的」な運用を口実に、地元住民の生活、営農を抹殺していることを露骨に表明した。絶対許せない。
 NAAが、四者協議で了承されたとしてやろうとしていることは、何か。私利私欲の空港のために農民の生活、人間の尊厳を破壊することだ。4年前の5月に黒野前社長が「皆様住民の真上数十メートルに航空機を飛ばすことは、恥ずべきこと、今後、皆様の生活環境や人間としての尊厳を損なうことは二度とやってはいけないとの強い決意です」とい「謝罪」したが、二度どころか、三度でも四度でもやるということではないか。全労働者、農民、学生人民の名において、到底許せることではない。
 市東さんに対して、農地法で農地を取り上げようとする攻撃、家、畑の周囲を空港で完全に囲ってしまおうとする攻撃、現闘本部破壊攻撃、われわれは、絶対にこうした農民殺しを許さない、粉砕する。市東さん、反対同盟の闘いにこたえていく。暫定滑走路北延伸10月供用開始粉砕、10・11全国集会の大爆発をかちとっていこう。
 

市東さん宅の空港監視台を補修

 三里塚闘争支援連絡会議は7月31日、市東さん宅脇にある空港監視台の補修工事を行なった。監視台の板が古くなって危険なため、新しいものに付け替えた。さらに、竹が伸びて視界をさえぎる状態だったため、最小限の本数を整理した。北原事務局長も激励に訪れた。夏から秋の決戦にむけて現地調査等で三里塚を訪問する人が増える。受け入れ態勢は万全だ。

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.7.25

7・27   
市東さん耕作権裁判(第12回)

午前10時30分 千葉地裁

第4691号

大恐慌の到来と世界革命の展望(基調報告演題)

8・2革共同政治集会への結集を!

自民の崩壊に、労農同盟の発展で三里塚闘争の勝利へ驀進しよう

  8月2日に行なわれる革共同政治集会への結集を訴えます。
 壮大な歴史の激動的瞬間が訪れている。労働者階級が歴史をつくる情勢の到来、労農同盟の発展で帝国主義の農業・農民破壊と闘い、三里塚闘争に勝利する情勢の到来だ。世界大恐慌の深まりは、資本家の時代の終わりと告げている。今こそ〈奴ら〉をぶっ飛ばすチャンスだ。
 都議選―衆院解散・総選挙として起きていることは、戦後の自民党政治支配の崩壊、戦後の議会制支配の瓦解だ。むきだしの革命と反革命の階級的激突、死闘による未曾有の大動乱のはじまりである。感激すべき革命情勢の到来だ。この情勢をプロレタリア日本革命に転化するために闘うときがきたのだ。
 革共同は、今年前半の闘いを、3・20反戦集会、3・29三里塚集会、6・14―15渋谷―法大解放闘争と闘いぬき、7・5三里塚、7月国際会議、7・17国鉄臨大裁判闘争などの闘いを通して、階級的団結と決起の力をつけてきた。
 革共同は、「大恐慌の到来と世界革命の展望」―4大産別決戦と国際連帯の力で11月1万人決起へ(基調報告 鎌田雅志)、革共同政治集会を開催し、09年後半の決戦に挑む。革命党建設の新段階を開く革共同政治集会への大結集を訴えます。自民党の崩壊に対して、労農同盟の発展で三里塚闘争の勝利をかちとろう。

洞口さん停学3カ月
 法大当局は処分撤回せよ

 法政大学当局は7月14日、文化連盟の洞口朋子さん(経済学部1年)に対し、停学3カ月処分を出した。処分の理由は「一連の学内諸規定違反行為を繰り返す集団に加わり…本学の学生・教員が勉学・教育に望ましい環境を享受する権利を侵害した」ことが許されざる行為としている。拡声器で大学批判をしたから処分だというのだ。そして文化連盟だから停学3カ月というのだ。こんなふざけた話はない。法大当局に自由や審理を語る資格は一切ない。洞口さんへの停学処分を粉砕しよう。

★革共同政治集会★
 《日時》8月2日(日)午前11時30分開場  《場所》豊島公会堂
 《基調報告》 鎌田雅志「大恐慌の到来と世界革命の展望」
 ▼法大決戦アピール  ▼マル青労同1000人建設へ
 連帯のあいさつ・決意表明 反対同盟、4大産別、全学連ほか

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.7.24

7・27   
市東さん耕作権裁判(第12回)

午前10時30分 千葉地裁

第4690号

7・21市東さん行訴・農地法裁判

公団は不在地主!農地法違反を摘発

西側誘導路(3本目)建設の暴挙許すな
「とことん闘いぬく」(市東さん)

弁論後の記者会見・報告会(7月21日)
   7月21日、千葉地裁で市東孝雄さんの二つの農地裁判がおこなわれた。@市東さんが千葉県を訴えた行政訴訟と、A空港会社=NAAが市東さんの農地の明け渡しを求めた民事訴訟=農地法裁判だ。農地強奪攻撃の張本人NAAとそれにお墨付きを与えた千葉県への怒りに燃え、この連続裁判に、労働者・学生・市民85人が駆けつけ傍聴席を埋めた。
 二つの法廷で、決定的な事実が反対同盟側によって突き出された。NAAは「不在地主」であったのだ。農地法第6条は、「何人も自分の住所地(市町村)以外のところに小作地を持つことができない」と定めている。市東さんの農地を公団が旧地主から取得したのが1988年。このとき公団の本社は東京都内にあった。成田市内に移転したのは1996年だ。そもそも公団が「地主」として小作地を所有すること自体がまったくの違法なのだ。弁護団の追及に対しNAA代理人は最後に、「空港公団は農地賃借権があると認識して天神峰の農地を買収した」と認めた。違法を承知で土地を取得し、後で力ずくで農民を追い出せばいいという居直りだ。
 裁判終了後に弁護士会館で記者会見と報告会が行なわれた。市東さんは、「調べれば調べるほど新しい事実が明らかになっています。法廷はこちらが有利に進んでいますが、決して油断はできません」と決意を表した。また、最後に「3本目の誘導路計画は絶対に許せない攻撃です。今まで以上に力を入れてがんばりますのでよろしくお願いします」と訴え、大きな拍手と歓声に包まれた。NAAと千葉県を徹底追及する場としてこの二つの裁判はいっそう白熱化する。次回は10月20日(火)。全力で結集し闘おう。

仲戸川に抗議闘争

 裁判に先立って、反対同盟、弁護団、傍聴団は、6月25日におこなわれた現闘本部裁判での仲戸川裁判長の訴訟指揮に対し、民事第5部に抗議・申し入れをおこなった。仲戸川は「会わない」と強弁したので、担当書記官にたいして、@現闘本部の検証、A石橋恵美子の再喚問を強く要求する申し入れ書をたたきつけた。書記官は、「裁判長に伝えます」と答え逃げ帰った。仲戸川裁判長がいるのに、会わないこと自体全く言語道断だ。われわれは追及の手は絶対緩めない。翌日には、千葉地裁前で「証拠物を建物もろとも破壊する!仲戸川裁判長が空港会社を手助け」と書いたビラをまき、訴えた。

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.7.19

7・21   
市東さん裁判闘争

午前10時30分 行政訴訟
午前11時10分 農地法裁判

第4689号

「農政改革」チームが破綻、解散へ

 麻生政権下、減反見直し=米価6000円を策動

 家族経営の切り捨て許すな
 「農地の集約化」幻想変わらず

改革チームの針原寿朗・農水相総括審議官
    麻生首相の指示で今年2月に発足した「農政改革特命チーム」は、目標であった米の減反の撤廃を実現できないまま、7月15日の会合で、議論を終了することを確認した。
 この「改革」チームには、農林水産省、財務省など中央省庁の課長クラスが召集され、減反見直し―小規模・家族経営農家の切り捨て―農地の大規模化という、すでに破たんが宣告されている「改革」路線の強行をもくろんでいた。
 しかし、肝心の大規模農家の中からでさえ、減反見直しに対する反対の声が噴出し、政権自体の迷走がこれに加わって、「改革」チームの破たん・解散が決定づけられた。このチームは減反を廃止した場合のシミュレーションなるものを行なって、反対の声の鎮圧を行なおうとした。その場合の値段は、現在10キロ1万2000円前後であるものが、何と6000円に暴落する予想だ。
 しかし「チーム」は、農地が集積させれば米を作れる量が増えるから、米価が半分になっても農家の収入は増えると主張した。15ヘクタール規模の大規模農家の収入は「一級建築士なみ」と。
 だが、モデル地区とされている秋田県大潟村の米農家はまさに15ヘクタール以上の大規模農家ばかりだが、そこで、実際に米作が立ち行かなくなっているのだ。「改革特命」チームの議論はこの現実を無視した、まさに机上の空論だ。大規模米農家自体が反対するのも当然だ。
 「市場原理」で農業をまっとうに維持することはできない。アメリカもヨーロッパも行なっているように、工業と農業の根本的違い、農業独自の地域性などに踏まえた正当な保護政策を実行すべきなのだ。


あわや大惨事の尻もち事故
 強風下でまたもや空港閉鎖せず

 7月13日午後0時27分ごろ、成田の4000メートル滑走路で、乗員・乗客387人を乗せた大韓航空のボーイング777機が着陸時に機体後部を滑走路にこする〃尻もち〃事故を起こしていたことが明らかになった。最大瞬間風速は、3月23日の米貨物機事故に近い16・5メートル。ウインド・シア(突風)も起きていた。
 その結果、大韓航空機は、貨物機事故と同様2回のバウンドをおこして、大惨事寸前の危機だった事実も明らかになった。NAAは3・23事故をまったく教訓化せず、強風下での空港運用をまたもや強行していたのだ。世界一危険な空港・ナリタを廃港に。

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.7.15

7・21   
市東さん裁判闘争

午前10時30分 行政訴訟
午前11時10分 農地法裁判

第4688号

3つの市東さん裁判も緊迫化、千葉地裁を包囲しよう

7・21行政訴訟、農地法裁判へ

●農地法裁判 農地法違反を追及
●行政訴訟 「不在地主違反だ」

4月21日の弁論闘争に結集した労農学
  天神峰現闘本部裁判での激闘を引きついで、7月21日に市東孝雄さんの行政訴訟、農地法裁判が連続的に闘われる。この裁判に7月27日の耕作権裁判を加えた3つの市東裁判も決戦的段階に突入する。全力で千葉地裁の傍聴闘争に決起しよう。
 7月21日には午前10時30分から県を被告にした行政訴訟が闘われ、引き続いて11時10分から同じ法廷、同じ裁判長で、今度はNAAが原告となる農地法裁判が闘われる。現在焦点になっている問題は何か。説明の都合上、農地法裁判の弁論内容を先に述べていく。
●農地法裁判
 今年、2月3日に始まった農地法裁判は3回目の口頭弁論を迎えた。いよいよ本格的な弁論開始である。弁護団は知事決定の違法事由(理由)を全面的に明らかにした準備書面@を提出する。
 さらに重要な問題は市東さんの家の前の畑である。同農地は5筆に分かれているが、それぞれに取得時期と登記の時期が異なる。この点に関連して、第1回目の2月3日の弁論で弁護団は、「空港会社が市東さんの賃借地について、賃貸人(畑を貸す者)としての地位を取得したのはいつなのか」との釈明を求めたが、NAAは4月21日の第2回目弁論でも回答することができなかった。釈明を求めた趣旨は「賃貸人として地位を取得したのは、取得(買った)時期なのか登記した時期なのか、どちらなのだ」と問いつめることにある。
 NAAは5月22日になってやっと、「所有権取得時期に賃貸人の地位を取得した」と回答してきた。実は、賃貸人の地位取得の時期を「所有権取得時」と答えても「登記時」と答えても、どちらも農地法違反問題が発生する。例えば、5筆の内の2つは取得時期が1988年、登記時期が2003年だが、15年もの間、非農耕者であるNAAが、転用もせずに農地を農地として保有し続けたことになる。これは明白な農地法違反だ。
 今回の弁論ではこれらの問題を追及する。
 ●行政訴訟
 行政訴訟では、前記のNAAの農地法違反について、千葉県は知っていたのかいなかったのか、調べたのか調べなかったのか等について、処分権者として重大な責任がある。特に、2006年の9月の農業会議開催を前後して、市東さん側はこれらの違法を指摘し調査を要求していた。それを県は無視したのだ。
 さらに新たな論点として農地法6条(所有できない小作地)を主張する。これは「不在地主」の発生を禁止する条項だ。何人も住所地以外に小作地を所有してはならない。しかし空港公団が賃貸人の地位を得た時、本社の住所地は東京都の港区にあった。これは明らかな農地法6条違反だ。21日の弁論ではこれらの点に関して徹底追及していく。
 全力で傍聴闘争に決起しよう。
日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.7.6

7・21   
市東さん裁判闘争

午前10時30分 行政訴訟
午前11時10分 農地法裁判

第4687号

7・5三里塚現地闘争に350名の結集

農地死守・実力闘争で闘う!

新誘導路計画粉砕・7月供用阻止
 反対同盟が闘争宣言

集会の最後にシュプレヒコール(開拓道路)
 7月5日、「新誘導路の7月前倒し供用阻止!市東さんの農地を守れ!」を掲げ、東峰十字路北側開拓組合道路に350名を結集して現地闘争が圧倒的に打ち抜かれた。暫定滑走路の横っ腹に突き刺さるように存在している幅5メートル、長さ400メートルの開拓組合道路に組合旗や闘う住民ののぼりが鮮やかに林立した。
 反対同盟から司会の鈴木謙太郎さんが、まず「新誘導路計画粉砕!闘争宣言」を読み上げた。東側誘導路の7月供用前倒しを前に、新たな誘導路(3本目)の建設計画が浮上。反対同盟は腹の底からこみ上げる怒りをこめて、この新たな攻撃を断固粉砕する決意を表明した。
 冒頭あいさつとして、北原事務局長は「7月4日は、閣議決定から43年、なぜ43年も闘ってきたのか考えて欲しい。昨日の東京新聞に市東さんの家の裏に新誘導路を造って、市東さんを空港の中に入れてしまう計画が出された。こんなこと許せるか。怒ってあたり前。裁判においてもしかり、どちらが正しいのか明らか。三里塚は全国の人達の共有する闘い、三里塚は健在、皆さんとともに闘う」と訴えた。続いて、市東さんは「現闘本部や私の裁判闘争、ご苦労様です。今度新しい誘導路の問題が出てきた。私は、絶対許さないし、断固闘います」ときっぱりと決意を表明した。
 共闘団体のあいさつとして、動労千葉の繁沢副委員長が「3本目の誘導路の計画が出た。反対同盟の闘争をたたきつぶすための、農地法による農地取り上げを絶対許さない。動労千葉は今アメリカの国際会議に参加して闘っています」と連帯のあいさつ、葉山弁護士、関実、婦民などが続いた。さらに、支援団体からの発言で、全学連から坂野委員長代行が「決意は鮮明だ。市東さんの農地取り上げを阻止する。市東さんの家を囲む3本目の新誘導路など絶対に許さない。全学連は法大解放闘争の地平で断固闘う」ときっぱりと表明。
 最後に、萩原進事務局次長が「3本目の誘導路の問題が出た。前堂本知事が、敷地内に来て『人が住めないところ』と言ったが、誰がそういうふうにしたのか。市東さんの裁判、現闘本部裁判が司法反動の中で闘っている。裁判所の中だけでは決着はつかない。現地に引きずり込んで闘う。今私たちのいるこの開拓道路は滑走のどてっ腹に突き刺さる包丁のようなものだ。これほどの勝利があるでしょうか」と熱烈に訴えた。
 長蛇のデモ隊が、敷地内を行進した。
日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.7.5

7・5   
三里塚現地闘争
1時30分 東峰十字路北側開拓道路

第4686号

労農連帯・国際連帯の力で

新誘導路の7月供用阻止を!

三里塚現闘の決戦アピール

  

本日の三里塚現地闘争に集まられたすべての皆さん!
 三里塚闘争は、7月4日、成田に閣議決定してから43年を迎えた。43年間、帝国主義国家権力と不屈の「農地死守・実力闘争」を闘いぬいてきた反対同盟が、新誘導路の7月供用(及び10・22北延伸滑走路の前倒し供用)攻撃を前にして、新たな決戦への突入を訴えている。
 7月4日、東京新聞夕刊の1面で国交省とNAAは「成田に3本目の新誘導路(未買収地迂回し敷地からはみ出し)計画」を発表し「今月中にも地元自治体に説明する」とした。理由は、1本目は「へ」の字欠陥で交互通行できず、2本目は滑走路南端を信号機にしたがって横切るという安全面での問題の指摘を受け、破たんの取り繕いとして空港敷地からはみ出してつくる計画だ。しかも、現に営農している市東さんの家の真後ろを通し、畑への道を全部遮断させようとするとんでもない計画だ。断じて許してはならない。
労農連帯の底力で絶対に粉砕しよう。
    *
 反対同盟は43年間、帝国主義国家権力に対して絶対に妥協することのない姿勢を貫き、労働者・農民・学生・人民と固く連帯し闘ってきた。闘いの渦中で生まれた日本共産党や反革命カクマル、脱落派などの反動と裏切りを一ミリたりとも許さず、動労千葉との共闘通じ、韓国民主労総ソウル本部や全世界の労農連帯、国際連帯の闘いを切り開いてきた。
 世界大恐慌は戦争と大失業の攻撃となって労働者、農民に襲いかかる。全世界で闘いが爆発している。三里塚闘争は、まさにその重要な一翼である。
 反対同盟解体攻撃の最大のものは、祖父の代から90年耕作してきた市東孝雄さんの農地を、民事裁判をとおして収奪するという攻撃だ。追いつめられた日帝・国交省、空港会社は、市東さんへの農地強奪に全体重をかけ、あらゆる攻撃を一挙に強めている。世界大恐慌が戦争と大失業の攻撃となって労働者人民に襲いかかっているが、まさにそれと同じ攻撃だ。三里塚闘争の帰趨を決する闘いであり、農地強奪粉砕の階級的大反撃をたたきつけよう。
 天神峰現闘本部の撤去策動が強まる中、現闘本部撤去攻撃を階級的大反撃で粉砕しよう。北朝鮮侵略戦争が具体的に切迫する情勢下で、成田の軍事基地化を絶対に阻止しなければならない。
     *             我々が切り開いてきた闘いとして、暴処法弾圧を打ち破る6・14渋谷大デモー6・15法大解放闘争の爆発と高揚がある。6・26ー27星野全国総会で、星野同志は「自己(家族)の解放は、労働者の解放=人間的解放の中にある」と鮮明なメッセージを寄せ、星野闘争とともに、動労千葉、沖縄・三里塚などの闘いがまさにその闘いだと訴えている。
 この力、農地死守・実力闘争、階級的な力が三里塚を勝利させる力であると確信する。わが三里塚現闘は、三里塚闘争勝利のために最先頭で闘う。

西側誘導路の新たな建設策動許すな

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.7.4

7・5   
三里塚現地闘争
1時30分 東峰十字路北側開拓道路

第4685号

独占企業による農地強奪に道開く

改悪農地法の成立弾劾する

「耕作者保護」(第1条)を抹殺
優良農地の違法転用にも拍車

北延伸工事を弾劾した昨年7・27現地闘争
 6月17日、参議院本会議で農地法改悪案が自民、公明、民主の賛成で可決・成立した。農地法の魂である第1条「農地は耕作者が所有することを最も適当と認める」を削除した重大な改悪攻撃だ。「所有から利用へ」と称して、一般企業の参入(とりあえずは賃貸借)に大きく道を開いたが、趣旨は「賃貸借」を経由した農地所有の自由化なのだ。そのための「一里塚」として今回の改悪はある。
 世界大恐慌の嵐の中で、最弱の環である日帝は、帝国主義間の争闘戦に追いつめられ、延命戦略づくりに必死となっているが、その重要な一環が、広大に存在する農地の独占企業による強奪だ。日帝・麻生政権、経団連御手洗体制は、国内農業の撲滅にカジを切っている。その路線の下ですでにトヨタやキヤノンが強行している優良農地の違法転用を、公然と大手を振って「合法的」に行おうというのが、農地法改悪の最終目標だ。
 「企業賃貸借の自由化」について言えば、一般企業でわざわざ農業に参入しようという会社は限られている。外食産業や食物を扱う流通業者など例外的な事例しか報じられていない。他の一般企業は、利益の上がらない農業に魅力を感じるはずもなく、魅力があるのは工業用地に転用したり保有したりするための不動産としての農地、それも優良農地なのだ。
 以上の狙いをもって今回の改悪では、賃貸借期間を、民法での20年という制限規定に例外をもうけ、農地については何と50年という長期間にした。これ自体が、もはや賃借というよりは実質的な所有だ。

7・5現地闘争の爆発を

 さらに企業の農地賃借について今までは、農業生産法人を作る場合でなければ、耕作放棄地しか賃借が認められていなかった制限を解除し、一般企業のままで優良農地を賃借できることとした。前記のように今でも優良農地の違法転用が横行している現状を見ると、企業が優良農地を賃借し、それを工業用地に不法転用し、農業委員会に追認許可させる、という光景が目に見えるようではないか。今回の報道に関連して驚かされるのは、2008年だけで農地の違法転用が8197件もあり、その内90%が追認許可されている、という実態だ。まさに「違法転用のやり得」であり、この現実にいっそう拍車がかかるということだ。
 さらに、その農業生産法人の設立要件も大幅に緩和して、「所有」にも道を開いた。すなわち、同法人の出資比率意について、従来10%以下とされていたものを50%未満へと大幅に緩和、「所有」の面でも自由化に近づけた。
 農地法改悪は、企業による所有権の自由化に道を開く歴史的な暴挙だ。三里塚を先頭とした300万農民の怒りと動労千葉を先頭とする労働者との連帯でで農業・農民切り捨てと対決しなくてはならない。その最先端が市東孝雄さんへの農地強奪攻撃を打ち破る闘いだ。7・5三里塚現地闘争の爆発で農地法改悪弾劾の怒りの声を上げよう。

 

 

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