日刊三里塚 HP版   2009/5  

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2009年 5月

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.5.29

6・1暫定認可取消訴訟判決裁判
15時 東京高裁

第4675号

本日、故戸村一作委員長100歳の誕生日

絶対反対・労農同盟の思想で
三里塚闘争43年の土台築く

  今日、5月29日は故戸村一作委員長の100回目の誕生日だ。三里塚43年の闘いの土台を築いた戸村さんの闘いと思想を振り返り、三里塚闘争のさらなる飛躍の跳躍台にしたい。
 戸村一作委員長は、さまざまな顔を持っている。敵を演説で打倒する挑発的なアジテーター。たえず自らを自問自答する孤高の求道者。そして何よりも機動隊の盾にぶつかる闘争者。まず何よりも非妥協・非和解の思想が戸村思想の核心をなす。
 「敵はどんなことがあろうが、空港反対を認め、反対同盟の立場に立つことは永久にありえない。この二つの水と油のような質的相違を、彼我にはっきりと認める必要がある」。この思想は、14年間(当時)の血みどろの闘争を闘いぬいた三里塚闘争と戸村さんの自己変革に裏打ちされている。さらにこの非和解の思想は、同盟内部の闘争解体策動との激しい闘いを通して打ち固められていることが重要だ。79年の病床において、島寛征話し合い策動を知るや烈火のごとくに激怒し、見舞いに来た青年行動隊員も追い返した。
 「三里塚闘争が真の権力打倒の階級闘争だとすれば、必然にこの力の漲(みなぎ)りが見えてこなければならない。怒涛のようなうねりのような偉力を、私は求める」(「遺稿」)と語っている。三里塚闘争の道筋を政治的取引などではなく、「階級」の力、労働者階級の力に求めた。

動労千葉との「車の両輪」論をとなえる


 こうして戸村委員長は「戦いにとって、不可欠なものは敵愾心だ。階級的視点から見定めた敵に対する心からの怒り」(「遺稿」)を強調する。
 戸村さんの闘争心は、労農同盟と労農コンミューンの思想に発展させられている。戸村委員長の病床からの最後のメッセージは「三里塚と動労千葉の革命的連帯こそ勝利の道。この道こそ日本を革命にまで導く不可欠のもの」。14年間の三里塚闘争を指導してきた彼の最後の言葉である。動労千葉と反対同盟の連帯=「車の両輪」論が日本階級闘争の画期的地平を切り開き、労農同盟が三里塚勝利の道であることを明確にする。
 労農コンミューンの思想に関連して、示唆に富んだ提起をしている。「三里塚闘争は農業・農民問題を忘れてはありえなかった。闘いを支えるものは、戦うものの生活を支えるコミューンである。これなくして、どんな思想も育たないし、闘いの持続もありえない」(「わが三里塚 風と炎の記録」)。これは労農同盟論の核心だ。プロレタリア階級が農民階級をいかに獲得するのか、この戦略的課題を視野に入れている。労農同盟・労農コンミューンは、革命的に闘う農民と労働者の結合=闘いの中でこそ創造されなければならない実践的課題なのだ。
 戸村一作委員長の思想は、反対同盟の基本路線、「農地死守・実力闘争、話し合い拒否」のなかに脈打っている。北原鉱治事務局長・萩原進事務局次長の革命的反対同盟は、脱落派の屈服を乗り越え、戸村委員長の遺訓を守りきった。そして、市東孝雄さんの農地強奪阻止の闘いの中でこそ、今ますます光輝いている。あらためて、戸村委員長の遺訓を糧(かて)に2009年三里塚闘争の勝利を勝ちとろう。
日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.5.27

6・1暫定認可取消訴訟判決裁判
15時 東京高裁

第4674号

北延伸滑走路の10月22日前倒し供用強行を許すな

大型機の飛行も策動
7・5現地闘争の爆発を

  5月20日、成田空港会社の森中小三郎社長は国土交通省を訪れ、加納時男副大臣に対し、北延伸滑走路の前倒し供用を正式に報告し、了承された。その日付けは10月22日。「冬ダイヤの10月25日開始に間に合わせた」として、国際民間航空機関を通じて世界に通知する、と言う。
 一方、千葉県の森田健作知事も森中社長と会談するとともに(写真)、その後北延伸工事現場を視察し、東峰十字路の「三警官の碑」に顕花した。反対同盟破壊の意思表示だ。
 そもそも北延伸滑走路の10月供用前倒しは、3・23の事故を口実にして「緊急の場合に使うため」として地元自治体などを納得させたものだ。ところが森中社長は会談後の記者会見で「北米の西海岸までは飛べる。A滑走路で使っていた便をB滑走路で使えるようになる」と「利益拡大のため」の前倒し供用であることを自白した。
 さらに小泉一成成田市長はコメントで「機材の制限が外れることから騒音の影響を受ける地域への説明を要請する」と述べた。「機材の制限が外れる」とはどういうことか。機材とは航空機の種類という意味だ。つまり、従来設定されていたボーイング777などの中型機まで、という制限を撤廃し、ジャンボ機やエアバス340などの大騒音を出す大型機も暫定滑走路で使うということだ。10月22日からジャンボ機など大型機を暫定滑走路で使用する攻撃を企んでいるのだ。
 他方、新誘導路の7月供用開始には見せかけ上の理由すらない。「緊急事態」口実も使えず、もっぱら「工事が完成したから早めに供用開始し、東峰部落に圧力を加え、反対闘争をつぶそう」というむきだしの闘争破壊だけが目的なのだ。
 一片の正当性もない新誘導路を、当初予定より9カ月も早く供用させ、東峰地区住民を騒音地獄、環境破壊にさらそうというこの暴挙に地元住民の怒りは極点に達している。
 日帝・国土交通省、空港会社が、焦りにかられて行うこうした攻撃の背景には、世界大恐慌情勢の中で、道州制攻撃と一体のアジア・ゲートウェイ戦略の貫徹以外に日帝の延命の道がないという、どんづまりの危機がある。
 その重要環が巨大国際空港の拡充策だ。何が何でも北延伸計画を強行し、そのことで空港反対農民を屈服させ、南に延伸して最終的には3800b滑走路を狙う、これが日帝・麻生政権の狙いだ。しかし三里塚43年の堅陣は磐石でゆるがない。7・5現地闘争の爆発で教養前倒しを断固粉砕しよう。

法大5・15弾圧に対して勾留理由開示公判を闘う


 5月26日、法大5・15弾圧に対する勾留理由開示公判が開かれた。出廷した11人は全員晴れやかな笑顔。120人の労働者・学生人民との革命的な合流を果たした。  
日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.5.24

暫定認可取消訴訟判決裁判
6月1日15時 東京高裁

第4673号

裁判員制度廃止!5・21実施阻止へ

5・20銀座デモに大反響

労働者人民の85%が反対の声
動労千葉・全学連先頭に決起

裁判員制度はいらない!銀座デモ
   5月20日、「裁判員制度はいらない!大運動」主催の銀座デモが650人の参加で行なわれた。裁判員制度実施予定を翌日に控え、集合時間の午後6時半には、動労千葉を始めとする労働者や暴処法弾圧と闘いぬく法大文化連盟と全学連の学生などがデモ出発地点の日比谷公園霞門に続々と結集した。
 三里塚裁判で、仲戸川裁判長の強権的訴訟指揮など、裁判員制度実施に合わせて司法の反動化が一体として攻撃を激化させている中、高山俊吉弁護士が「労働者の生活が困窮を極め、法政大学では107人もが逮捕されている。こういう時代だから裁判員制度が出てきた。しかし、いまやガタガタだ。私たちの声を権力にぶつけよう」と檄を発した。
 デモ出発。すぐ先が、裁判員制度を推進する法務省、東京高裁・地裁が集中する一角だ。怒りが一気に高まる。「東京地裁は裁判員制度を実施するな!」「法務省は裁判員制度を廃止しろ!」「日弁連は権力と手を結ぶな!」のシュプレヒコールを叩きつける。男子学生が「デモがあると知って来た」「法政大学の闘いも知っている」と最初から最後まで参加。これまでを倍する人数のデモはさらに迫力を増した。
 デモ終了後の解散集会で、高山弁護士の宣言が夜空に響きわたった。「私たちの闘いは2009年5月21日の到来で終わらない!これまでの高みを落とさないで、裁判員制度の廃止のときまで、もし実施となったら最後までつぶす戦いをする!」 

5月21日制度廃止へ
 闘争宣言の記者会見

法大文化連盟と全学連の法大包囲デモ(5・12)

 裁判員制度実施当日の5月21日「裁判員いらない!大運動」は弁護士会館で記者会見を開き、制度廃止へ闘争宣言を発した。夕方には全国一斉行動の一環として新宿駅等で街頭宣伝に立った。廃止へ、さらなる反撃をたたきつけよう!

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全学連現地闘争本部

2009.5.21

暫定認可取消訴訟判決裁判
6月1日15時 東京高裁

第4672号

「暴力行為処罰法」でのデッチ上げ逮捕徹底弾劾!

5・22総決起で12人の学生取り戻そう!

現代の破防法弾圧に労農連帯の階級的団結で反撃

法大文化連盟と全学連の法大包囲デモ(5・12)
  5月15日、16日、18日、警察権力は「暴力行為等処罰に関する法律」(暴処法)違反などをデッチ上げて、全学連・織田委員長や法政大学文化連盟委員長・斎藤君ら12人を不当逮捕した。絶対に許せない!3年有余の法大闘争での逮捕者はなんとのべ107人、起訴は24人、全国学生・労働者・農民の怒りの反撃で粉砕しよう!
 今回デッチ上げられた「暴処法違反」とは、2月19日の大学当局による入構禁止看板への抗議を口実にしている。この「暴処法」なるものは「団体もしくは多衆の威力を示し」暴行、脅迫、器物破壊を行なったものを取り締まるとして、戦前以来、一貫して労働運動への弾圧、労働争議の圧殺に使われてきた代物だ。昭和恐慌と軌を一にして制定されたこの法が今回、学生運動に対して発動されたことは、法大解放闘争の爆発が全国300万人学生のみならず、三里塚闘争や全国の反戦闘争、2000万青年労働者の資本・権力への怒りに火をつけることをみてとり、恐怖に駆り立てられていることを示しているのだ。
 法大当局、警察権力、検察権力の恐怖は何よりも4・24集会の処分粉砕1500人集会の大爆発にこそある。4・24弾圧の取調べにおいても、「絶対に4・24を再現させない」と公安警察は泣き言を並べた。
 逮捕された学生は、全員が完全黙秘で闘いぬいている。接見した弁護士に獄中から熱烈なアピールが発せられている。織田全学連委員長は、逮捕直前に発した「前進」紙上におけるアピールに加え、「1047名解雇撤回!法大弾圧粉砕!改憲阻止!麻生政権打倒!」と6・14、15連続大闘争の爆発を渾身から訴えている。倉岡雅美全学連副委員長は、獄中から他の獄中の仲間に「私は、完全黙秘で闘っている。みんなも団結してがんばろう」と呼びかけている。斉藤文連委員長は「全同胞に告ぐ。われわれは確かに逮捕された。しかし、死んだわけではない。2世紀以上の間、労働者がかちとってきた権利が、先人たちの偉業が、われわれを守っている。何が起きようとわれわれは必ず戻って来る。共に外に出て、またともに闘おう」とアピールしている。
 5・22の総力決起で獄中の仲間を取り戻そう。6・14、15五千人決起で、権力、当局を圧倒しよう。
法大弾圧粉砕!
 5・22緊急集会

 5月22日(金)午後6時30分  
   渋谷区・代々木八幡区民館
日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.5.16

暫定認可取消訴訟判決裁判
6月1日15時 東京高裁

第4671号

新誘導路、ホールディングベイ、B誘導路……

供用前倒し攻撃を許すな!

東関道またぐ進入灯工事も
5〜7月闘争で反撃しよう

東関道をまたいで強行されている進入灯工事。保安区域の中に高速道が走るという、前代未聞の危険な滑走路だ
   新誘導路の7月前倒し供用開始にむけた攻撃が強まっている。5月12日、成田空港会社はジャンボ機を使った着陸誘導電波の性能テストなるものを新誘導路を使って行った。「前倒し供用」を既成事実化し、天神峰・東峰住民に圧力を加える許しがたい暴挙だ。
 さらに団結街道北端(国道51号線近く)に建設していた「ホールディングベイ」(すれ違い用の待機スペース)と現在の連絡誘導路の南側に建設していたB誘導路について、5月7日に使用開始を強行したのだ。これも住民無視の極みとも言うべき攻撃だ。
 何よりも新誘導路の7月供用開始については見せかけ上の理由もない。「事故が起きた場合の緊急避難のため」などの根拠も示せず、ただただ、「工事が完成したから早く供用開始し、東峰部落に圧力を加えよう」という、闘争破壊のためだけの「前倒し供用」なのだ。当初予定より9カ月も早く東峰地区住民を騒音地獄、環境破壊にさらそうという策謀だ。
 また、暫定滑走路北側では、東関東自動車道をまたいで、約900メートルものハシゴ状の鉄橋をかけ、そこに進入灯を設置する工事が急ピッチで行われている(写真)。空港警備隊のワゴン車が24時間はりついている。
 この進入灯工事も危険を増幅するとんでもない代物だ。そもそも空港保安区域の中に高速道路が走っている空港など世界中のどこにもない。保安区域は、万が一のオーバーラン事故などに備え、平坦で何の障害物もない平面とされている。ところが北延伸滑走路はそこに深さ10メートルにもなる溝が掘られていることになるのだ。
 このようにパイロットと乗客を危険にさらして恥じない前代未聞の滑走路が北延伸滑走路だ。
 危機感にかられたこうした攻撃の一切は、三里塚43年の闘いに追いつめられて、アジアのハブ空港から陥落し、さらに地盤沈下を深める成田空港の存立への焦りから来ている。反対同盟は7月現地闘争で断固反撃することを決定した。
 5、6月そして7月の現地闘争へ猛然と前進しよう。7月新誘導路、10月北延伸滑走路の前倒し供用粉砕へ闘おう。 

法大で新たな大弾圧 6人の令状逮捕許すな

 法大当局と警視庁は、4月24日の6人逮捕につづき、5月15日、新たに6人を「暴力的行為等処罰法」をデッチあげ、令状逮捕した。追いつめられた戦前型でむき出しの治安弾圧だ。闘う法大生を守れ。

5月14日、鈴木さん一坪裁判で「公共性」に反論

 5月14日、千葉地裁で鈴木さんの一坪裁判が闘われ、「成田空港の公共性」に対する反論と3月23日の事故に見られる構造的欠陥を追及した。

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.5.12

5・14鈴木さん一坪裁判
10時30分 千葉地裁

第4670号

5・11市東さん耕作権裁判闘争やりぬく

NAA追いつめる新証拠,次々提出

「41―9は石橋の耕作地」

関根とめ証言、元永メモが明解に真実を突き出す

傍聴券を求めて並ぶ労農学
     5月11日、市東さんの耕作権裁判第11回弁論が千葉地裁で開かれ、空港会社側の提訴のデタラメぶりを浮き彫りにする勝利がかちとられた。
 この日市東さん側は、石橋政次元副委員長の妹である関根とめさんの聞き取り報告とそのテープを新証拠として提出し、さらに1988年3月19日に作成されていた元永メモも同様に証拠として提出し、空港会社を追いつめた。
 10時30分に始まった法廷ではまず、葉山岳夫弁護士が、提出した準備書面の陳述と証拠の説明を行った。
 中でも関根とめさんの証言は決定的だ。関根さんは、石橋政次の妹で、1952年まで石橋家に暮らして、農作業に従事していた。その関根さんが争点になっている「41ー9」の土地について、「石橋家で耕していたが、屋敷林の陰になって日当たりが悪いため、そこには植木を植えた」と明確に証言しているのだ。
 さらに元永メモとは、1988年当時、反対同盟法対部の元永修二氏が、市東東市さん本人から当時の小作権の権利関係や畑の場所をを聞き取り、メモと地図として残したものだ。そこには、問題の土地については耕作しておらず、石橋政次が耕作していた事実が文章と地図によってはっきり記載されている。
 法廷ではさらに、空港会社に対して、求釈明という形での追いうちをかけた。

勝利感にみちた報告会

 引き続く記者会見、報告会でも活発な討論が交わされた。市東孝雄さん本人が「そもそも提訴などできる根拠を持たないデタラメな裁判であることが、弁論をやればやるほど明らかになっている。今日の法廷でも空港会社側を押し込んだ。さらに支援をお願いします」とあいさつ。北原事務局長は「さらに空港会社を徹底的に追及しよう。現地闘争も現地でがんばろう。弱いものを切り捨てる攻撃と三里塚は43年間闘ってきた。これは全人民の共同財産です」と訴えた。
 全国からかけつけた仲間の発言に移り、市東さんの農地取り上げに反対する会の井村弘子さん、動労千葉の滝口誠特別執行委員、関西実行委員会の松原康彦さん、群馬・市東さんの農地を守る会の青柳晃玄さんらが発言、「市東さん側が圧倒している事実がますます明らかになってきた。さらに支援を拡大しよう」と声を大にした。
 最後に萩原進事務局次長が、5〜7月の闘争方針を提起した。「10月北延伸滑走路の前倒し供用、7月新誘導路の前倒し供用に対して7月に、断固とした現地闘争をやりたい。。三里塚そうしたすべての反動攻撃と対決する司令塔的な役割を担いたい」と訴え、会場は呼応する拍手で応えた。

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.5.8

市東孝雄さん耕作権裁判
5月11日 10時30分 千葉地裁601号法廷

第4669号

5・11市東さん耕作権裁判、大傍聴闘争へ!

司法反動の尖兵・千葉地裁を圧倒しよう!

労農連帯の力の結集で本部と市東さんの農地死守し「北延伸10月供用開始」粉砕を

前回の耕作権裁判闘争(2月16日)
   5月11日に市東孝雄さんの耕作権裁判第11回口頭弁論闘争が千葉地裁でおこなわれる。4月23日におこなわれた天神峰現闘本部裁判で、千葉地裁・仲戸川裁判長の結審策動を粉砕し、北原事務局長の堂々3時間の証言をかちとった闘いに続き、全力で闘おう。
 この耕作権裁判は、市東さんの耕作地の一部を「不法耕作地」と決めつけて明け渡しを求めている裁判。最大の争点は、NAAが「不法耕作地」と称している「天神峰南台41の9番地」は市東さんが一度も耕作したことのない土地だということ。前回2月16日の裁判でも、「41の9番地」は石橋政次が耕作していた所であって本件提訴には根拠がないことを明らかにした。こんなデタラメは絶対に通用しない。断固粉砕しよう。 現闘本部裁判では、反対同盟を先頭に現地闘争と一体となった法廷内外を貫く闘いによって、仲戸川裁判長の審理打ち切り攻撃の暴挙を打ち砕いて、元通りの証人調べを実現する画期的勝利を切り開いた。
 労働組合の根絶、半分の人員で倍の仕事という47都道府県の廃止、道州制の導入を狙っている中、農業・農民の切捨て、解体を狙う農地法の改悪もその重要な一環として攻撃をかけてきています。
 市東さんの農地取り上げ攻撃はその最先端の攻撃だ。帝国主義のおいつめられた反動攻撃であるが、一片の正義性もない。これらの攻撃は、三里塚闘争43年の農地死守・実力闘争の闘い、労農連帯の力の結集で必ず粉砕できる。現地実力闘争と一体となった裁判闘争の爆発で粉砕しよう。

5月14日、鈴木さん一坪訴訟に決起しよう

 5月11日の耕作権裁判に続いて、5月14日に鈴木幸司・いとさん一坪訴訟第10回口頭弁論が千葉地裁で行なわれる。現闘本部裁判、市東さんの農地裁判と一体の農地強奪攻撃だ。鈴木さんの一坪共有地取り上げは、正当な根拠のない「地上げ」不当裁判だ。鈴木さんの裁判は2年を超えた。「民事訴訟は2年で決着をつけろ」という裁判迅速化の攻撃を打ち破り、ますます千葉県を追いつめる弁論を重ねている。

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2009.5.1

5・11市東孝雄さん耕作権裁判
10時30分 千葉地裁601号法廷

第4668号

新誘導路の7月供用開始許すな

事故利用した闘争破壊のエスカレート

騒音地獄の前倒しに怒り
5、6月闘争の爆発で反撃を

新誘導路の7月供用開始を言い
出したNAA社長・森中小三郎
     国土交通省と成田空港会社は4月22日、東峰部落に対して、北延伸滑走路の10月末供用開始を通告し、同時に新誘導路について、それよりさらに3カ月前倒しして、7月に運用を始める、との方針を伝えてきた。さらに10月末供用開始に伴って、航空会社の意向で、ボーンイング747のいわゆるジャンボ機も飛行させる、と言ってきたのだ。東峰・天神峰をはじめとする地元住民をどこまで愚弄すれば気がすむのか。
 そもそも北延伸計画自体が耐え難い騒音地獄の拡大だ。それを、勝手に半年も前倒しするとした上で、新誘導路についてはさらに3カ月早い7月に供用開始するというのだ。三里塚闘争は、北延伸供用開始攻撃との重大な決戦を迎えたことを厳しく確認し全力で反撃しなければならない。02年暫定滑走路開港阻止以来の闘いを断固爆発させよう。
 もともと北延伸攻撃は、空港反対闘争を破壊するために画策された。国交省・空港会社の狙いは、天神峰・東峰部落から農民を追い出して、滑走路を南側に延伸させることにある。
 7月から新誘導路の供用を前倒しして開始することの意図は、東峰部落の西半分を完全に空港の中に取り込んで東峰部落を破壊し、同時に天神峰部落に対しても騒音と大気汚染の悪化を強制しようとするものだ。
 これら一切を、3月23日の航空機事故を口実にし、かつ住民の同意なしに強行しようとしている。1994年のシンポ・円卓会議の合意、2003年の黒野匡彦・前空港会社社長の謝罪など、存在したこともないかのような理不尽なやり方だ。
 しかし、こうした農民を人間と見ないやり方、既成事実さえ先行させれば、住民は泣き寝入りする、という国家権力の傲慢にこそ三里塚闘争は43年間も闘い勝利してきたのだ。墓穴をほるのは国交省・空港会社の側だ。
 一方、裁判闘争をめぐっても、現闘本部裁判における千葉地裁・仲戸川裁判長との対決はし烈になる一方だ。裁判長の常軌を逸した攻撃を4・23弁論闘争でいったんは押し戻したものの、早期結審・反動判決策動は何ひとつ変わってはいない。しかも「仮執行宣言」つき判決の策動によって、攻防は緊迫している。
 これら一切は、世界恐慌と戦争攻撃の激化の下での反戦・反権力闘争の拠点破壊の攻撃として強行されようとしている。だが、焦りにかられ、常軌を逸したた日帝・国家権力のやり方の中に、追いつめられ絶望的な姿が見て取れるではないか。三里塚は圧倒的な勝利の地平を実現している。そして反対同盟を軸にした労農学の闘争陣形、労農連帯の団結を強固にして、さらなる勝利へ前進しよう。5月11日の市東さんの耕作権裁判(午前10時30分千葉地裁)、5月14日、鈴木さん夫妻の一坪裁判(午前10時30分千葉地裁)を皮切りに5〜6月の闘いで反撃しよう。

 

 

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