日刊三里塚 HP版   2008/7  

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2008年 7月

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2008.7.29

北延伸阻止・市東さんの畑を守ろう

夏〜秋の激闘へ挑もう

第4627号

「1月以来われわれは攻勢に立ちNAA追いつめた」

7・27現地闘争意気高く

2008年前半戦の勝利を確認

農地守り「ぶざまな空港」強制

敷地内を横断するデモを貫徹(上)、英気
を養う海辺の集い(九十九里浜)=下
 7月27日、反対同盟主催の現地闘争が闘われ、90人の労農学が「暫定滑走路北延伸阻止、市東さんの農地を守れ」の呼びかけのもとに結集し闘った。 会場は東峰の萩原進さんの畑。
午前10時、北原事務局長が冒頭あいさつに立った。自らが命をかけた1970年7月の地下壕戦を振り返り、「勝利の日まで闘おう」とこの秋への号令を発した。農地強奪攻撃と闘う市東孝雄さんは、「トンネル工事ができて、この秋、用地内に攻撃が来るだろう。みなさんとともに新たなる力を携えて闘っていく」と簡潔に決意を表明した。法対部長の鈴木幸司さんも「敷地内に攻撃が必ず来る。この地に生まれたわれわれは団結して闘う」ときっぱり。
動労千葉の繁沢敬一副委員長、婦人民主クラブ全国協議会の西村綾子代表、全学連の織田陽介委員長らが次々とマイクを握り連帯の発言を行った。萩原事務局次長が最後に「われわれは1月以来攻勢的に闘いぬきNAAを追いつめた。全世界で立ちあがりつつある人びとと連帯するために、大上段から三里塚の闘いを訴えよう。労働者の決起と結び、全国の農民を組織しよう」と力強く訴え、10月全国集会への結集を呼びかけた。 反対同盟を先頭にデモに出発。弾圧と規制を跳ね返して敷地内デモを貫徹した。
午後からは九十九里海岸の海の家に集合し、「団結海辺の集い」が開かれた。激闘をしばし忘れ、バーベキューとビールで歓談、団結と親睦を深めた。、反対同盟は動労千葉や青年労働者、全学連と交流、血盟をさらに深めた。最後に全員で反対同盟の歌を大合唱。婦人行動隊の鈴木いとさんによる「今日はほがらかな一日を過ごしました。明日からまたがんばりましょう」との閉会のあいさつで1日の行動をしめくくった。  

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2008.7.23

7・27北延伸阻止闘争

午前10時 東峰・萩原さん方畑

第4626号

関空闘争と三里塚はひとつ(7・13泉佐野)

関空粉砕へ怒りのデモ!

「空港と住民は非和解だ」 三里塚と一体の勝利誓う   

 7月13日、関西新空港の地元、泉佐野市で関空反対全国集会が闘われた。サミット粉砕決戦をかちとった高揚感をもって泉州住民、大阪湾岸住民など各地から195人が参加した。真夏の太陽が照りつける中、市内の末広公園で開かれた決起集会では、労働者に犠牲を押し付ける福田政権と橋下大阪府知事、泉佐野市に対する怒りの発言が次々と続いた。
 反対同盟から伊藤信晴さんが参加しあいさつした。国賀祥司・泉州住民の会事務局長(泉佐野市議)が基調報告を行い、関空の破綻がますます住民生活を圧迫していることを弾劾し、「関空と住民、労働者は非和解だ。軍事空港を粉砕するまで徹底的に闘おう」と呼びかけた。住宅家賃値上げ反対を闘う部落解放同盟全国連の西郡支部(八尾市)が多数参加し、地元住民とともに闘いを牽引した。
 集会は、安藤眞一淡路町反対同盟事務局長の司会で始まり、山本善偉さん、被青同、明石住民の会、泉州住民の会、関西労組交流センター、関西合同労組泉州支部、部落解放同盟全国連、婦民、全学連と続き、最後に永井満関実代表がまとめを行なった。  

 反対同盟から伊藤信晴さんが参加・アピール

 反対同盟から参加した伊藤信晴さんは、「現地は、市東さんの農地を農地法で取りあげるという攻撃との正念場にある。三里塚闘争が一番大変だった83年3・8分裂の時、反対同盟は動労千葉の信頼関係に支えられた。脱落派の激しい攻撃にも、びくともしなかった。大阪でも府労連の決起が始まっている。労働者と固い団結を果たしたとき、泉州でも三里塚でも必ず勝利できる。三里塚への結集をお願いします。そこに関西と三里塚の勝利の道があると思います」と情勢の確信をつくあいさつをした。
 デモは関空対岸のりんくうタウンに向けて出発、宣伝カーを先頭に行進を行なった。関空粉砕、帝国主義打倒の闘いは確実に進んでいる。
 

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2008.7.18

7・27北延伸阻止闘争

午前10時 東峰・萩原さんの畑

第4625号

韓国、米国、中東、欧州でデモ、スト激発

世界の労働者・農民と連帯しよう

民主労総先頭に50万人決起
インドでは400万人が無期限スト

7月5日のロウソクデモ
  金融恐慌、物価高騰、民営化などに怒った労働者・農民が全世界でデモ、スト、暴動に立ち上がっている。6月27日以降だけでも、韓国、イギリス、イラン、インドなどでストライキ、大規模デモが闘われている。
 最も激しいのはBSE牛輸入問題をきっかけとした韓国の内乱的闘いだ。7月2日、民主労総は金属労組を先頭に、全国240の職場で12万人がストに突入した。起亜自動車では光州工場など3工場で午前10時半から2時間にわたり生産ラインが完全にストップ。現代自動車でもウルサンなど3工場で昼間勤務の労働者が午後3時から2時間の時限ストを闘い、夜間勤務の労働者は3日深夜2時〜4時にストに入った。化学や建設労組もストを決行した。
 7月5日、ソウルでのロウソク集会は主催者発表50万人、6月10日の100万人集会に次ぐ大集会となった。7月2日のストを闘いぬいた民主労総は全国から組合員を大挙上京させ、この日の闘争に合流した。集会にはキリスト教・仏教など4つの宗教団体や、野党4党の国会議員も参加。「イミョンバク退陣」のプラカードを掲げ、「国民は必ず勝利する」と叫んでデモ行進を行い、この間の弾圧で逮捕・連行された者全員の即時釈放と、警察責任者の処罰を要求した。
 イギリスでは、RMT(鉄道・海運・運輸労組)に所属する700人以上のロンドン地下鉄清掃労働者が、7月1日夕刻からの48時間ストを打ち抜いた。彼女らの最大の要求は、ロンドンでの最低賃金と決められている1時間7・2ポンド(1ポンド=約2j)の支払いだ。現在はわずか5・5ポンドでしかない。
 さらに28日間の有給休暇の保障、疾病手当(病気休暇中の手当)、まともな年金の保障などを要求として掲げている。このストに先立って、代議員によるスト権投票がおこなわれ、じつに125対1の圧倒的多数でスト突入が決められた。プラカードには「乗客は地下鉄清掃労働者を支援する」「RMTの運転士は清掃労働者を支援する」と掲げた。
 インドでは7月2日から、何とトラック運転手400万人以上(!)が無期限ストライキに突入した。ストは燃料費の高騰に抗議するものだ。インドでは貨物輸送におけるトラックの位置がきわめて高い。すでにインド各地で、工場生産の停止や生活必需品の不足、食糧の買いだめといった事態に発展している。アメリカでも7月14日、カリフォルニア大学の5つの病院、10のキャンパスの学生寮、食堂などの現業労働者が飢餓的な賃金の引上げを求めてストライキに起ちあがった。食糧暴動も頻発している。全世界の労働者・農民と連帯して、三里塚こそが先頭に立つ時だ。

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2008.7.15

7・27北延伸阻止闘争

午前10時 東峰・萩原さんの畑

第4624号

高騰する食料と強まる農業危機

投機資本とアグリビジネス(農 業大企業)が元凶だ

「サミットで解決」ペテン 帝国主義打倒が唯一の回答

千争闘戦を演じただけの洞爺湖サミット。食料危機、農業危機の張本人によるペテン会議だった
   洞爺湖サミットのテーマとして急浮上したのが食糧危機だった。しかし、一切の元凶は帝国主義の世界支配にある。特に80年代以来のグローバリズムと新自由主義が、物価高騰と食糧危機を引き起こした。これと一体の世界大的アグリ・ビジネスが、危機を加速させた。当然にも洞爺湖サミットでは何の対策も打ち出せなかった。
 実際、物価高騰がすさまじい。06年秋から穀物価格も上がり始め、トウモロコシ、大豆、小麦、さらには長粒種米にまで及んでいる。価格はいずれも2・5倍ほどに達した。投機マネーがこれらの市場に流れこんでいるから原油や食料の価格が上がっている。
 とくに昨夏からの世界金融大恐慌により、投機マネーが株式などの金融市場から原油・穀物などの商品市場に一段とシフトした。しかも、米欧は金融危機に対して市場に資金を大量供給しているが、そうして膨らんだ資金も商品市場に流れこんでいる。こういう好き放題の投機を可能にしたものこそ、80年代以来の新自由主義と金融自由化だ。

自動車のために飢える!


 価格高騰に追い打ちをかけているのが、米帝ブッシュ政権のバイオエタノール増産政策だ。昨年末の新エネルギー法では、米国トウモロコシ生産の半分をエタノール生産に振り向けるという方針を掲げている。すでに07年度に、米国産トウモロコシのうちエタノール向けが輸出向けを初めて上回った。
 このブッシュの政策がトウモロコシ価格の急騰を引き起こした。肉・牛乳・卵・チーズなどはトウモロコシを飼料にした動物からつくられており、これらすべての食品も値上がりした。自動車燃料がが世界の食料危機を促進している。自動車を動かすために、世界の労働者人民が飢えて死にさらされる。こんな社会は一刻も早く転覆しなければならない。
 この投機、価格高騰でボロもうけしているのがカーギル社やモンサント社、デュポン社などの多国籍アグリ・ビジネスだ。彼らはIMF(国際通貨基金)と結託して、アフリカなどの「途上国」の自給農業を「構造調整」なる暴力でズタズタに破壊し、現在の飢餓と飢饉を蔓延させた張本人だ。そしてバイオエネルギーのブームに乗って、遺伝子組み替え(GMO)トウモロコシや大豆を一挙に拡大することで、天文学的な利益をあげることを企んでいる。
 しかし、GMO作物の拡大は世界の人民の利益と根本的に対立する。エネルギーと食糧そして農業問題の解決は帝国主義打倒―世界革命以外にない。
日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2008.7.11

7・27北延伸阻止闘争

午前10時 東峰・萩原さんの畑

第4623号

サミット痛撃した労働者の団結

渋谷デモに続き、札幌市内デモ貫徹!

7・6札幌
動労千葉先頭に 260名の結集で厳戒体制打ち破る勝利  

厳戒体制打ち破る札幌市内デモ
  7月6日、全国から北海道現地に結集した労働者・学生は、サミット超戒厳体制を打ち破って札幌の目抜き通りを席巻する戦闘的デモを打ちぬいた。
 午前11時から大通り公園で大街宣を展開。午後1時から開かれた「戦争ー失業、貧困、民営化にたち向かう労働者の国際的団結を!サミット粉砕!全国労働者総決起集会」には260人が集まった。三里塚現地から現闘本部員も決起した。
 呼びかけ団体からのあいさつを行った田中康宏委員長は7月4日の動労千葉本部への不当捜索をはじめ、この間のサミット大弾圧を激しく批判し「これこそがサミットの本質だ」と弾劾した。そして「われわれ自身が新しい社会を作っていくときがきた。労働者はその力を持っている。サミット反対闘争をその出発点にしよう」と訴えた。
 集会では、タクシー労働者、自治体の青年労働者をはじめ北海道労組交流センターの仲間が次々と発言。この日の闘いを終始牽引した。午後4時に動労千葉の組合員を先頭にデモに出発! 戒厳体制をものともしない力強いデモの登場に、沿道からは圧倒的注目が集まった。
 G8サミットに反対するために来日していた金属労組を先頭とする民主労総の組合員のうち、4人の組合員が入国をストップされて入管に抑留され、一人が「転び公妨」で逮捕された。来日した組合員は仲間の即時釈放を求めて札幌市内の大通り公園で座り込み抗議行動を展開した。
 デモを終えた田中委員長を先頭とする動労千葉の組合員は、座り込み闘争現場を訪れて民主労総組合員を激励。固い握手を交わした。
 最末期帝国主義が生み出す未曾有の危機、金融大恐慌下のインフレの爆発の中で、まったく新たな情勢が始まっている。階級闘争は、根底から動き出し、労働者階級、農民・漁民の大デモ、ゼネスト、食糧暴動が津波のように始まっている。
 反対同盟は、6月29日、洞爺湖サミット徹底弾劾の声明を発表し、全国に「腐れ切った支配者どもを打倒しよう。労働者や農民のコミューンをつくろう」をつくろうと呼びかけた。この闘いを推進しよう。階級的労働運動こそ勝利の道、世界金融大恐慌の激化と対決し国際連帯の力で世界革命切り開こう。
 【写真は、厳戒体制打ち破る札幌市内デモ】
日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2008.7.5

7・27北延伸阻止闘争

午前10時 東峰・萩原さんの畑

第4622号

「北延伸」,24時間化,30万回化阻止せよ

7・27現地闘争を成功させよう

アジア共同体構想(ゲートウェイ戦略の推進)進める福田内閣と対決を

6・8現地闘争の成功につづこう(写真は東峰地区をデモする330人の労農学市民)
 帝国主義強盗どもが、資源・市場・勢力圏をめぐって争奪戦をくり広げる洞爺湖サミットの最中、末期帝国主義の弱い環である日帝・福田内閣は、「骨太方針2008」(6月27日)を策定し発表した。基本は「世界に開かれた経済の構築」〜「アジア経済共同体」構想の実現を柱とするアジア勢力圏化政策だ。
 同方針は「これまで行ってきた政策の推進・加速と一体となって推進される」と明記し、「これまで行ってきた政策」について安倍前内閣の「アジア・ゲートウェイ構想」を始めとした諸政策であることを確認している。「骨太方針2008」は、福田版アジア・ゲートウェイ戦略だということだ。
 その中で、EPA(経済連携協定)締結を声高に主張しており、対オーストラリア、対韓国などとの交渉推進を「EPA行程表」という別表にして叫んでいる。
 そのためのインフラ(産業基盤)として「『空』の自由化(便利な空港、開かれた空路)」を急ぐことを押し出し、「航空自由化工程表」の改定を明言する。
 そこでは公然と「成田・羽田の一体的な24時間運用」が明記されている。そして、2010年の北延伸開業、羽田の拡張時に、成田2万回、羽田6万回の国際線枠増加を改めて宣言するとともに、これとは別に「2010年以降首都圏全体で約17万回の年間発着枠拡大」まで掲げている。この中には「成田の30万回化」が当然含まれており、南側に延伸しての3500メートル化すら策動されている。さらに「航空自由化工程表」について年内の改定が明記され、国際線枠のさらなる拡大構想が言われているのだ。
 このように、福田「骨太方針」は安倍につづいて、アジア勢力圏化のための成田・羽田の拠点化政策を挑戦的に打ち出したのだ。

市東さんの農地守れ

 一方、農業分野に関しても農地法改悪をにらんだ「農地の所有権と利用権の分離」を「方針」に盛り込み、「農地の集積」や「企業型農業経営の拡大」をうたっている。一般企業による農地の野放図な取得・所有にむけた大きな踏み込みを行っているのだ。
 三里塚の夏〜秋〜10・5集会に向かう過程は、日帝・福田政権のアジア侵略・勢力圏化攻撃との激しい闘いとなる。そのために、国交省・空港会社は北延伸工事による反対同盟破壊、市東さんの農地強奪による「へ」の字誘導路直線化に、しゃにむにうって出てこようとしている。
 7・27現地闘争を突破口とする夏〜秋の決戦に全力投入しよう。

 

 

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