日刊三里塚 HP版   2008/6  

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2008年 6月

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2008.6.29

農地法による農地収用粉砕

市東さんの農地を守ろう

第4621号

経済財政諮問会議「首都圏空港の24時間化」提言

騒音地獄,農民圧殺の激化許すな

アジア・ゲートウェイ戦略のための騒音地獄の拡大

「成田など首都圏空港の24時間化」を提言した福田首相が議長の経済財政諮問会議
   6月10日、福田康夫首相が議長を務める経済財政諮問会議が「経済成長
戦略」なるものを発表し、その中で「成田・羽田の首都圏空港の24時間化」をごう然と打ち出した。韓国・仁川空港とのハブ空港争奪戦に勝ち抜き、日帝の延命のためのアジア・ゲートウェイ戦略を推進しようとする住民圧殺攻撃だ。騒音地獄の拡大に怒る空港北部など周辺住民と連帯し、24時間空港化を阻止しよう。
      *
 前述の「経済成長戦略」は、「グローバル戦略」なる章をもうけ、その中に「空の自由化」なる項目を盛り込んだ。そこで「首都圏空港全体での24時間化」を提言している。内陸空港である成田で、夜中もひっきりなしに航空機を飛ばす「24時間空港化」がどのような環境破壊と生活破壊をもたらすものか、福田首相や冬芝鉄蔵国交相そして諮問会議委員でもある御手洗経団連会長は一瞬でも考えたことがあるのか。

空港周辺住民の怒りと連帯しよう

 この提言は、5月7日に行なわれた自民党の国際競争力調査会(会長・尾身幸次前財務相)による「成田24時間化」の要求を反映したものでもある。
 さらに同提言では「首都圏空港における国際線機能の充実」を強調している。これは安倍晋三前首相によって提唱されたアジア・ゲートウ・ェイ戦略が、福田内閣によっても完全に受けつがれ、位置づけ直され、具体的な攻撃の焦点として浮上してきたということだ。帝国主義同士の争闘戦に追いつめられた日帝・福田政権は、いかに成算のない攻撃でも、しゃにむに強行するほかはない、との焦りにかられている。
 成田暫定滑走路の北延伸後における成田の3500b化や発着回数の30万回化(現在20万回)などが強行されようとしている。
 空港反対農民はもとより、成田市、芝山町、多古町など空港周辺の全住民の生活を破壊する新たな攻撃であり、空港反対闘争43年の歴史を清算し、居直る宣言とも言うべきものだ。この攻撃の頂点に市東孝雄さんの農地強奪攻撃がある。
 反対同盟は6・8現地闘争の成功に力を得、さらに6・12天神峰現闘本部裁判の勝利をバネに夏から秋の闘いを決意している。全力で連帯しよう。市東さんの農地を守り抜こう。

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2008.6.26

サミット粉砕労働者集会

6月29日13時 代々木公園

第4620号

市東さん農地強奪阻止行政訴訟第4回弁論(6月24日)

市東さんの陳述、堀内裁判長を圧倒!

「『不法耕作』など言語道断
耕作の畑すべてが賃借地です」

千葉地裁包囲の傍聴闘争(6月24日)
   6月24日午前11時から市東孝雄さん農地強奪阻止・行政訴訟第4回口頭弁論が、千葉地裁405号法廷で闘われた。公判廷では、市東さんが原告席の最前列に構え、意見陳述を断固かちとった。市東さんは、「私ども親子は、誠実に畑を耕し、農地を耕し、農地を農地として守り続け、地代も滞ることなく払い続けてきました。『不法耕作』などと言われる筋合いはまったくないのです。私は、あらためて強く主張します。私が現在、耕している畑のすべてが、私の賃借地です。これを明らかにし、空港会社の違法・不当を問い、知事決定の取り消しを求めます」。
 真に気迫のこもった意見表明であり、傍聴席からの割れるばかりの拍手とともに、堀内明裁判長を圧倒した。法廷では、弁護団が「解約対象地の誤りがあるなら、許可処分を取り消すのが前提」と全面的に追及した。
 公判後、記者会見と報告会が行なわれ、冒頭市東さんは、
「今日は大勢の傍聴ありがとうございました。裁判長は『公平に』などと言わざるをえなかった。これからも頑張ります」とあいさつ。
 各弁護団の方から、法廷での闘いの詳細の説明が行なわれた後、北原事務局長が、
「この裁判は、日本の農業の行く末がかかっている。敵は力で奪おうとしてくるだろうが、実力闘争で闘うことを根本におき、闘っていこう」と訴えた。続いて、「市東さんの農地取り上げに反対する会」の三角忠さんが「市東裁判は、戦争と農地取り上げに反対する闘い。耕作者に権利あり、これが戦争を阻むもの」と喝破した。
 動労千葉の滝口誠さんは、「市東さんの『私のつくる大根は1億8千万円よりまさる』、この言葉に感動した。当面、6・29サミット粉砕、10・5三里塚、11月労働者集会にむかって、反転攻勢で闘っていこう」と訴えた。関実・永井満さんは、「市東さんの堂々とした陳述に敬服、絶対反対・不屈非妥協の闘いを全力で支えていこう」と熱っぽく訴えた。
 群馬の青柳晃玄さんは、「すばらしい陳述。日本の農業問題が、三里塚にはらまれている。群馬でも市東さんの闘いを広げていきます」とアピールした。
 その他産直の会の消費者、群馬県八ッ場ダム建設反対訴訟を闘う市民の発言があり、鈴木幸司さんから「市東さんは自分の土地という気持ちがあったから闘えている。これを支えよう」と発言し、最後に萩原進さんが、「われわれは、裁判で空港を裁く。堂本知事を引きずり出して闘おう。局面局面で、裁判所を包囲する闘いを起こそう」と提起した。次回裁判は、9月30日(火)午前11時、大結集をかちとろう。
日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2008.6.19

6・24市東さん農地強奪阻止行政訴訟

10時30分 千葉地裁

第4619号

6・12現闘本部裁判、仲戸川裁判長を圧倒

「まるで我々が裁いているようだ」

一体で法廷の主導権奪取

証拠調べはねつけ 萩原陳述を認めさす

  6月12日午前10時30分から天神峰現闘本部裁判再開第1回口頭弁論が千葉地裁405号法廷で開かれた。反対同盟と弁護団、傍聴者は一体となって、忌避を申し立てた仲戸川隆人裁判長が再び裁判を取り仕切る事態を徹底弾劾。裁判長とNAA側に対して三里塚闘争の正義性を真っ向からたたきつけて、2時間にもなる法廷闘争を闘い抜いた。「我々が裁いているようだ」と反対同盟が興奮して語るほどの歴史的な勝利を切り開いた。

北原事務局長堂々の陳述


裁判報告会で発言する戸村義弘さん
 この日の法廷は、昨年7月19日に裁判忌避を申し立てた後の再開弁論だった。再開にあたって、反対同盟、弁護団が次々と意見を浴びせた。まず北原事務局長が意見を陳述。忌避に至った反対同盟の怒りをあらためて裁判長に突きつけ、建物の検証を要求した。仲戸川裁判長やNAA側を眼光鋭く見据えた陳述は、法廷に響き渡った。続いて弁護団が次々と意見を陳述。「これは単なる民事裁判ではない。三里塚42年の血と汗の歴史に踏まえて事実をとらえよ」と裁判長に迫った。ところが仲戸川裁判長は弁護団の意見陳述を途中で禁圧しようとしたのだ。
 この訴訟指揮に対して、反対同盟、弁護団はもとより、裁判に駆けつけた人々の怒りが一斉に爆発した。さらに「黙っていられない。自分も一言言いたい」と発言に立とうとした萩原進事務局長を、当事者と認めようとしない仲戸川裁判長に対して、徹底した批判がたたきつけられた。
 「不当な裁判を絶対に許すものか」。この団結した力で、弁護団全員の発言と萩原事務局次長の意見陳述を闘いとり、現闘本部撤去要求そのものの不当性をあらゆる角度から明らかにしたのだ。仲戸川裁判長は怒りの弾劾を突きつけられ、途中で休廷して逃げ出した。
 この休廷時を利用して、原告代理人席に居座るNAA代理人に対しても弾劾の言葉が次々に放たれた。「上野代理人は元裁判官ではないか。三里塚裁判で散々反動判決を下しておいてそれでも足らず、今度は空港会社の代理人か。恥を知れ!」
 このように裁判所の不当な訴訟指揮とNAAの不当な撤去要求を裁く「人民裁判」(萩原事務局次長)として熱く闘いぬいた。許しがたいことに、それでも仲戸川裁判長は検証をするのかしないのかについて明言を避け、姑息にも、この弁論で証拠調べに入る手続きを画策しようとした。再度弁護団がこれを弾劾し、あくまで検証を要求して闘った。
 記者会見と裁判報告会も勝利感に満ちた画期的なものとなった。「こんな戦闘的な裁判はかつてない」「歴史的な勝利だ」という旨の発言が相次いだ(写真)。次回は9月25日。仲戸川裁判長を追撃しよう。
日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2008.6.13

6・24市東さん農地強奪阻止行政訴訟

11時 千葉地裁

第4618号

330の労農学,北延伸攻撃に反撃を宣言

「三里塚で突破し勝利を」  サミット粉砕6・29闘争へ   6・8闘争

集会後敷地内を縦断するデモに出発

  6月8日、三里塚現地闘争は、330人の結集をえて大成功のうちに闘われた。横断幕の前で伊藤信晴さんが開会を宣言した。最初に、北原事務局長があいさつ。「法大での学生逮捕は、暴挙だ。当然の権利を剥奪しようとしている。労働者は、決起しなければ未来はない。現闘本部は、全国の人の共有の財産。仲戸川裁判長が強引な訴訟指揮を繰り返すなら、われわれは再度の忌避をおこなう。千葉地裁に結集しよう。」
 続いて、鈴木幸司本部役員の決意表明。「現地闘争本部のそび立つ姿、そして市東さんの『1億7千万円の金より150円の大根』という闘い、この姿勢をわれわれは身につけていかなければならない。『闘いは必ず勝つ』という信念を常に念頭においています。三里塚は、勝つためにやっている。そして、勝とうではありませんか。」
 用地内の市東孝雄さんは「権力の弾圧は、支援と三里塚を離反させるため。許せない。」と怒りをあらわにし、「30周年イベント報道がありました。成田空港は問題がまだまだあるということを最後は暴露した。地域との共栄といっているが地域の人たちって誰ですか。上空40メートルを飛ばして、今度は24時間、かつ30万回飛ばすといっている。やっていることは違うんですね。私は、正しいことは正しいと声をあげて最後まで闘います。」と決意表明した。
 萩原進事務局次長が現地攻防、弾圧、サミット粉砕を軸にアピールし「ここ三里塚こそ権力と正面対決する土俵だ。ここで突破し勝利しよう。労農連帯・国際連帯でサミット粉砕しよう」としめくくった。

「三里塚・国鉄の闘い輝いてる」  動労千葉 田中委員長が訴え

 共闘団体から最初に、動労千葉・田中委員長。「団結すればやつらの攻撃を三里塚のように40年もぶっとめることができる。国鉄の解雇撤回闘争でも内部からの屈服が起きている。こういう時代だからこそ、三里塚・国鉄は輝いているんじゃないですか。団結したときに国家権力を打倒できることを証明しましょう。」
 さらに、関西実行委員会・安藤真一さんと松原康彦さん、解放同盟全国連、婦人民主クラブ全国協議会、顧問弁護団(一瀬敬一郎弁護士)、法大学生が発言した。
 組織対策法弾圧との闘いのアピールと支援団体の決意表明。最後に中核派代表が「踏みしめているこの大地は、三里塚農民の汗がある、涙がある。40年に及ぶ偉大な闘いの感動がないところに日本の、世界の階級闘争はない。労農連帯で、6・29サミット粉砕闘争に決起しよう」と呼びかけた。
 集会後、敷地内を縦断する戦闘的デモで北延伸攻撃・30周年宣伝に反撃した。


日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2008.6.6

6・8
三里塚現地闘争
午後1時半 萩原さんの畑

第4617号

暫定認可取消控訴審  「今日の陳述は認めない」と暴言

富越裁判長の強権的指揮許すな

頭上40b飛行は国家犯罪だ 暫定滑走路を閉鎖に追い込もう

 5月28日、暫定滑走路認可取消訴訟控訴審の第2回公判が東京高裁第11民事部(富越和厚裁判長)で開かれた。反対同盟は北原鉱治事務局長を先頭に傍聴闘争に決起。弁護団と一体となって闘った。
 前回3月12日の初公判では、公判開始にあたって市東孝雄さんが堂々の意見陳述を行い、控訴理由書の要旨を弁護団が述べた。今回の法廷は被告・国交省が控訴理由書に対する反論の陳述を行い、原告・反対同盟側は騒音調査についての新たな調査に踏まえて、前回の陳述を補充する「控訴理由書(2)」を陳述するという攻防だった。
 ところが富越裁判長は口頭での意見陳述を行おうとした弁護団に対して、「そういうことは事前に言え」と禁圧し、一審と比して何か新しい主張があるのかないのか、しきりに原告、被告双方に確認するという露骨な早期結審策動を行ってきた。意見の陳述について、事前に通告しなければならないという法は存在しない。同盟、弁護団、傍聴団は富越裁判長の強権的訴訟指揮を徹底弾劾した。

 加えて裁判長は、国交省の反論の陳述に対して、「もっとこういう内容を陳述してほしい」と助け舟を出す露骨な態度に終始した。
 裁判報告会(写真)では、国交省の肩を持つ裁判長に次々と弾劾の声があがった。北原事務局長は「裁判長は許せない。向こうの代理人の言っていることは、暫定は暫定ということで何でも暫定でやってしまおうということだ。弁護団にはさらに頑張ってもらって、反対同盟と全国の人たちで現地闘争をガッチリとやっていこう。裁判だけで勝利できると考えてはいないし、現地闘争の頑張りが絶対必要だ。いざというときにはこの裁判も大動員を勝ち取って、徹底的に闘おうじゃないか」とあいさつ。現地闘争と一体でこの裁判を闘い抜くべく、檄を飛ばした。
 まさしくこの裁判は、現に進行している暫定滑走路の運航それ自身と北延伸工事の犯罪性を裁く裁判だ。文字通り現地攻防と一体だ。「まだ病人は出ていないから、被害はない」と一審判決が強弁するような、許しがたい人権破壊は国家犯罪そのものだ。富越裁判長の早期結審策動を打ち砕き、暫定滑走路の犯罪性を暴き出すために、ともに傍聴闘争に立ち上がりましょう。
 暫定滑走路を閉鎖に追いこもう。次回公判は9月10日(水)午後3時から。多くの傍聴参加を実現しよう。

 

 

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