日刊三里塚 HP版   2008/4  

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2008年 4月

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2008.4.24

5・19
市東さん耕作権裁判
10時30分 千葉地裁

第4609号

食料価格暴騰,農産物を投機の対象にするな!

全世界で食料暴動,デモが爆発

農業・農民切り捨て許さぬ国際的な労農同盟の闘いを

 FTA・EPA阻止へ
世界各地での食料暴動、デモなどを報じる新聞(4月15日付 産経)

  サブプライムローン(信用力の低い個人向け高利率住宅ローン)問題の深刻化などによって、行き場を失った投機資金が今、石油・金などの商品とともに、トウモロコシ、大豆、小麦など農産物に殺到している。さらにバイオ燃料へのエネルギー転換によって穀物需要が激増している。そしてさらに、中国、ロシア、ウクライナ、カザフスタン、ベトナム、インド、アルゼンチンの8カ国が農産物の輸出規制を始めた。
 その結果、食料品の値段が全世界で高騰して労働者の生活を直撃したため、暴動やデモが頻発しているのだ。食料全体の値段は、05年に比べて実に83%も上がった。国際指標であるタイ米の価格は、この3カ月足らずで2倍以上にはね上がった。このため、フィリピンでベトナムでバングラデシュなどアジアで、エジプトなどアフリカ各国そしてハイチなど中南米諸国で、食料を求めたデモ、抗議、暴動がひん発している。
 ハイチでは今年に入り、米、豆類、食用油などが高騰。これに抗議する民衆のデモ隊が首都で警察隊と衝突。4月12日には、国連ハイチ安定化派遣団の警察官が死亡した。このため、上院はアレクシス首相の不信任決議を採択、政治情勢は激動している。
 エジプトでも北部の都市(マハッラ・クブラ)で、数千人の労働者がストライキに突入し、建物に放火、警官隊への投石に出るなど暴動が起きた。「ナジフ首相は特別手当などの支給で事態の鎮圧を図ったが、不満はエジプト全土に広がっている」(4月15日産経新聞=写真)と報道されている。
 帝国主義の進めるグローバリズムの中で、食料を貿易商品、投機商品にすることがいかに人びとの生活を脅かすか、世界的な規模で事実を持って、衝撃的に示されたのだ。マスコミも「対岸の火事ではない」(読売新聞=4月21日)などと言い出しているが、ではどうすべきか、となると「日本向け穀物を長期契約すればよい」など、およそ事態の深刻さに無自覚な辻つま合わの対策しか出せない。
 今こそ、「農業・農民切り捨て政策を許すな」「「農産物を金融投機の対象にするな」「食料自給率を高めよう」のスローガンを高々と掲げ新自由主義政策それ自体をを粉砕しなくてはならない。そして、反対同盟が訴えているように、EPA(経済連携協定)、FTA(自由貿易協定)政策を阻止するために、労働者と農民が連帯して闘う時だ。

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2008.4.19

5・19
市東さん耕作権裁判
10時30分 千葉地裁

第4608号

市東さん行政訴訟第3回弁論闘いぬく

市東さんの農地強奪許すな!

弁護団、原告主張を全面展開
 千葉県の「原告適格を欠く」陳述に怒り爆発、弾劾しよう! 

 100名近く集まった傍聴団の報告会(15日、弁護士会館)

 4月15日午前11時から市東さんの農地強奪阻止行政訴訟第3回口頭弁論が千葉地裁405号法廷で開かれた。傍聴団は100名近く結集。法廷では、千葉県知事・堂本の耕作権解約許可決定の違法を徹底的に暴いていくため、弁護団が7点に渡ってその主張を展開した。被告の千葉県の陳述の中に、南台41の9番地については、原告適格を欠くとの主張があり、怒りが爆発。県は、畑の位置を間違えるというNAAの
決定的ミスを追認しておきながら、市東さんが1度も耕作したことのない「41の9」について「賃借地でないというのなら訴えの利益がない」と言い放った。どこまで腐りきっているのか。粉砕あるのみだ。
 裁判に続いて、記者会見と報告会が弁護士会館で行なわれた。冒頭、市東さんは、「弱いものに対して法律がくるくる変わっているが、絶対勝たなくてはならない。私も頑張ります」ときっぱりと決意表明。弁護団の説明のあと、北原事務局長が「農地法で農地をとりあげる、こんなことは絶対許せない。単に市東さんの問題だけではない。命をかけても闘うしかない。三里塚に大結集を作り出し、流血の闘い辞さず、闘おう」と実力闘争の原則の闘いを訴えた。
 傍聴団から、「市東さんの農地取り上げに反対する会」の井村弘子共同代表が「市東さんの問題、こんなわかりやすいことはない。千葉県全体にも訴えて、絶対に勝ちましょう」と訴えた。関西実行委の永井満さんは、「市東さんは、さまざまな重圧にめげず頑張っている。代執行のような決意で、われわれも全力で支援していく。関西でも新しい力を作り出していく」と報告。動労千葉の滝口誠特別執行委員は「3・30は、若い労働者を軸とする決起、労農連帯の決起で大成功した。勝浦でも、漁船撃沈に対して大変な闘いが起こっている。新自由主義、民営化の攻撃にたいして、4・26尼崎闘争、6・8三里塚現地闘争など全力で闘おう」と訴えた。
 最後に、萩原進事務局次長が「3・30は実質1000に届く結集をかちとった。10月に向かって、あと2倍増やそう。市東さんの農地強奪を阻止し、三里塚で勝利していこう。勝利することは動労千葉にもつながる。全人民の闘いの勝利につながる」と訴えた。

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2008.4.12

4・15
市東さんの農地強奪阻止行政訴訟
11時 千葉地裁

第4607号

法廷内での追及が本格化

4・15市東さん弁論闘争(行政訴訟)へ

農地法・憲法・民法違反を7点にわたって暴露

1月15日に行われた第2回弁論後の記者会見・報告会

  4月15日、午前11時から千葉地裁405号法廷で、市東さん農地強奪阻止行政訴訟の第3回弁論が開かれる。全力で傍聴闘争に決起しよう。
 今回から市東さん側は、以下の7点で全面的な主張を展開し、空港会社側を追いつめていく。
 第1は、農林省による農地法への農林省令(当時)の独断的な追加は国会の立法権を侵害し違憲である、という追及だ。農地法では農地を他のものに転用するために所有権を取得する場合には、「農業委員会の許可が必要である」と定めているが、例によって、いくつかの例外規定をもうけている。
 ところが農林省は成田空港建設が始まった直後の1967年、運輸省と結託して農林省令の中に勝手に、「許可を必要としない事業」に空港公団による成田空港建設を加えたのだ。
 これには何の国会審議も行われていない。立法の審議も行なわれていないのに、農林省が独断で新立法を行ったのと同じことだ。そんな権限は農林省にはない。この点を追及して「農林省令は国会の立法権を侵害している」と主張する予定だ。
 第2は小作者を無視した売買契約は違法であり、それに基づく許可処分も違法だ、という追及だ。農地法では農地を売買する場合、そこに小作権者がいる場合にはその農民の同意を得なければならない。しかし、1988年に旧地主から市東さんの農地を買った空港公団は、まったく秘密のうちにこれを強行した。これは完全な農地法違反で売買自体が無効だ。この点を正面から問いただす。
 第3は、著しい農地法違反を犯している空港会社には許可処分を申請する資格はない、という追及だ。空港公団は前述したように、1988年に市東さんの農地を買っておきながら今日いたるまで空港用地への転用を行っていない。転用のために農地を買ったものは速やかに転用しなければならないのに、20年間も農地のままにしている。これ自体が重大な農地法違反であり、そのような者は小作地の契約解除申請を行う資格はない、という追及だ。
 第4は、空港建設自体が違法のかたまりであり、それを無視した許可処分は違法だ、と空港建設の違法性を正面から追及する。第5はこの間行なってきた「解約申請」を行った対象地の特定自体に誤りがある、という主張を整理して行なう。
 第6は、買収時期を偽り、許可処分をだましとった違法について徹底追及する。第7は、小作契約解約請求権自体が、1998年に時効で消滅しており、処分は無効だ、という根本的な主張を行なう。
 4・15弁論では以上のように、市東さん側から主張を全面展開する。傍聴闘争に全力で結集しよう。

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2008.4.8

4・15
市東さんの農地強奪阻止行政訴訟
11時 千葉地裁

第4606号

晴天、満開、花吹雪の三里塚第1公園

“英気養い 権力と対決する体制を”

本格カラオケ、手品、ギター伴奏  激戦の地で団結花見会

最初に北原事務局長(右)があいさつして盛況の宴がスタート(写真上}。最後にはカラオケ伴奏の下、肩を組んで「反対同盟歌」をとどろかせた

 4月6日、三里塚第一公園で、反対同盟恒例の団結花見会が開催された。動労千葉・繁沢副委員長、都政を革新する会・長谷川英憲さん、婦人民主クラブ全国協議会・西村綾子さん、全学連そして「市東さんの農地取り上げに反対する会」の井村弘子さん、足立満智子成田市議ら80人を超える仲間がかけつけ、大盛況となった。
 冒頭北原事務局長が「開始以来43年になった三里塚は、日本の未来をつくるための共同闘争だ。再び、実力で権力と対決する日が近づいている。今日この晴天、満開の桜の下で英気を養って戦闘体制を整えよう」とあいさつした。乾杯の音頭をとった鈴木幸司さんは「ここ第一公園は檄戦の地です。この尊い場所で、大いに交流しましょう。乾杯!」と発声し宴がスタートした。 参加した労農学が次つぎと発言、カラオケが披露された。
 北原事務局長の知り合いで近所に住む在日中国人の男性が手品で場を盛り上げた。
 大勢くり出した花見客グループの中でも注目度抜群。北原事務局長は得意の演歌「夫婦春秋」。萩原富夫さんが「人にやさしく」(ブルーハーツ)で全体をリード。「ヨッシー&ジュゴン」のバンドメンバーは、「市東さんを称える歌」を紹介。準備されたた料理もジンギスカン鍋、おでん、焼きそば、お好み焼きと盛りだくさん。反対同盟もおにぎり、手料理を持ち寄って、最高の花見会となった。今年も若い青年の飛び入り参加が実現。参加者は激戦の疲れを癒し4〜6月の闘いへ充電した。

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2008.4.3

4・15
市東さんの農地強奪阻止行政訴訟
11時 千葉地裁

第4605号

北延伸阻止!市東さんの農地強奪許すな!

3・30全国集会に1520名の大結集!

労農同盟の発展が勝利の道
 「1億8千万円で心は売らない、 労働者との連帯の絆が大事」 (市東さん)

大結集を実現した3・30集会

  3月30日、全国総決起集会が1520名という圧倒的な結集でかちとられた。開港30周年キャンペーンが策動される中、労農同盟を軸とする新たな三里塚闘争突入宣言を発した。集会は、婦人行動隊の宮本麻子さんの司会で行なわれ、本部役員の鈴木幸司さんが開会宣言で「農地は私たちの命、いかなることがあっても強奪を許してはならない」と力強く発言。続いて、北原事務局長が主催者あいさつ。「農地法を逆用した市東さんの農地強奪という国家暴力を許してはいけない。再び流血の惨事を起こすなら受けて立つ。労農ががっちりと手を握り日本の将来をつくろうじゃありませんか」と訴えた。基調報告で、萩原進事務局次長は「空港会社の一度ならず二度も北に延ばそうとするやり方、市東さんに対する農地強奪攻撃を許さない。司法反動との闘いの最前線で闘う。農民切り捨て攻撃にたいして、FTA反対を労農連帯で闘おう。土地は国家のものじゃなく人民のものだ。土地を武器に断固闘おう。形を変えた代執行を阻止する態勢をつくろう」と熱っぽく訴えた。
 労農連帯特別報告として、動労千葉の田中委員長がストライキ闘争論を軸とする第2次国鉄決戦論、労農同盟アピールを展開。それは全体を鼓舞した。続いて鈴木謙太郎さんが農民アピールとして「低賃金・貧困と農民切り捨ては一体―FTAに反対しよう」と訴えた。
 敷地内の市東さんが「1億8千円で心は売らない、労働者との連帯の絆が大事」と訴えると集会は熱気に包まれた。続いて顧問弁護団からあいさつ。
       *
 闘争現場からの報告では、教育労働者の不起立闘争報告、全逓民営化阻止・超勤拒否闘争アピールが力強く行われた。さらに沖縄民権の会の座覇光子さんから、「演壇にかけられているむしろ旗は、3月8日に亡くなった三里塚現闘の福士同志が精魂こめて書いたもの」と紹介され、沖縄現地の状況が訴えられた。決戦カンパアピールが鈴木加代子さんから行われ、数年ぶりとなる多額のカンパが寄せられた。
 続いて住民団体からの決意表明が行なわれ、関西新空港反対住民、解放同盟全国連、都革新、婦民全国協、「障害者」、山谷労働者、反戦共同行動委員会などが発言、共闘団体から、織田全学連委員長などが発言した。さらに、獄中の星野同志からのメッセージが紹介された。集会宣言が野平聰一さんによって読み上げられた。伊藤信晴さんからの行動提起のあと、長蛇のデモ隊が2キロの敷地内を戦闘的に行進した。

 

 

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