日刊三里塚 HP版   2007/12  

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2007年 12月

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2007.12.25

1・13新年デモ

10時 東峰十字路北側開拓道路

第4577号

「北延伸」空洞化させた07年の闘い
労農同盟の歴史的な地平を切り開く

市東裁判、本部裁判、3・25〜10・7〜11・4集会……

11・4集会で発言する萩原進さん(日比谷野音)

 2007年の三里塚闘争は、政府・国土交通省、空港会社による闘争破壊と真っ向から対決し、攻撃の最大の環である「北延伸」策動を核心部において空洞化させる画期的な勝利を勝ち取った。
 アジア・ゲートウェイ戦略、すなわち新たな大東亜共栄圏構築を急ぐ安倍―福田政権の重点課題は、オープンスカイ政策とそのため空港容量の拡大=成田空港拡充攻撃だった。そのために「北延伸」攻撃と市東孝雄さんへの農地強奪攻撃で反対同盟を破壊し、3500b化=1000b南伸攻撃へ移行することが、政府・国交省の最大の狙いだった。
 2007年、反対同盟はこうした攻撃を敢然とはね返し、逆に「北延伸=2500bでは短すぎる」という権力側の致命的破たん点を突き出すことに成功したのだ。
 何よりも2月19日に始まった市東耕作権裁判での市東孝雄さんの決起が国交省・空港会社側の思惑を打ち砕いた。市東さんは「私がなぜ被告席に立たされなければならないのか」「私はこの裁判を空港会社への告発を行なう場所として闘う」ときっぱり述べた。7月29日には、市東さんの側から、千葉県知事を相手取る「農地取り上げ違憲訴訟」の反撃に立ち上がった。
 何よりもこの市東裁判闘争を支える土台として、「市東さんの農地取り上げに反対する会」が広範な層に開かれた本格的な大衆運動として根付き、堅実に発展し始めた事実は決定的だ。
 また「へ」の字誘導路を直線化する意図で提訴された天神峰現闘本部裁判においても、実地調査をあくまで拒否する仲戸川隆人裁判長に「忌避」をつきつけ、裁判そのものを空転させ、早期結審策動を窮地に追いこむ勝利を勝ち取った。
 これらの闘いの土台として、3・25全国集会、10・7全国集会をそれぞれ1450人、1460人の結集で成功させ、三里塚闘争の正義性、大衆性、大地性の地平をあらためて印象付けた。

3500b化攻撃阻止、3・30集会へ

 一方、農業・農民切り捨ての問題を告発する闘いを通して、農民が生きられない現実と労働者の低賃金・貧困の問題が一体の問題であることを明確にし、11・4集会での萩原進さんの発言を頂点として、労農同盟の歴史的な地平を切り開くことに成功した。
 そして、1月冒頭から「米軍が成田空港へ現地調査に来る」という軍事基地化攻撃に対しては、暴露・弾劾する闘いをねばり強く展開すると同時に、年末に強行されたPAC3ミサイルの習志野駐屯地配備(成田空港の防衛が主な目的)に対する広範な統一戦線に基づいた闘いを展開し、成田空港の軍事基地化を阻止する大きな前進を切り開いたのだ。
 2008年は、地元自治体をも動員した暫定滑走路滑走路の3500b化攻撃との決戦の年となる。また市東さんへの農地強奪という攻撃が、いよいよ切迫する。あらゆる意味で待ったなしの激闘の年となる。
 「反対する会」を全国に拡大し、市東さん支援運動を広範に展開しよう。3・30全国総決起集会に07年を倍する労農学の結集を実現しよう。

 

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2007.12.22

08年新年デモ

1月13日

開拓道路

第4583号

新誘導路工事阻止・暫定滑走路北延伸阻止!

 12・15現地闘争に150名決起

 07年の勝利打ち固め
 08年へ団結も固く進撃しよう!

新誘導路阻止の横断幕を掲げ、敷地内をデモ行進(15日)

 12月15日、反対同盟は東峰開拓道路に労農学150名の結集で「新誘導路工事阻止・暫定滑走路北延伸阻止」を掲げた現地闘争をうちぬき、今年の闘いをしめくくった。
 司会は、伊藤信晴さん。冒頭挨拶にたった北原事務局長は、「この1年、裁判をめぐる闘いが焦点だった。来年も闘って市東さんを守り抜こう」と提起し、「今の政治を変えなければならない。若者の未来、地球の平和と生存のために、三里塚に青春をかけた諸君の決起を訴えたい。この前進の上に2008年もがんばろう」と訴えた。
 つづいて本部役員の鈴木幸司さん。「市東さんの問題は市東さん一人の問題ではないし、三里塚だけの問題でもない。私も私自身の問題として先頭で闘います。共に決起しよう」と奮起を促した。
 現地情勢の報告として、萩原進さん。「今日の集会は、今強まっている3500メートル化攻撃と対決する集会です。市東さんの闘いを大きく大きく守る運動を強化しよう。新たな収用法ともいうべき攻撃にたいして『来るなら来い』という強力な運動を作ることで粉砕できる。07年につかみとった勝利の手ごたえを08年大きく血肉化しよう』としめくくった。
 続いて敷地内の市東さん。「反対する会の運動をはじめ、支援の運動は心強い。父は強制収用と闘い畑を守ってきた。私は農地法による不当な攻撃と闘い、畑を守っていきます」ときっぱりと決意表明した。
 支援団体からは、動労千葉の田中康宏委員長、関西実行委の松原康彦さん、都政を革新する会の北島邦彦杉並区議、部落解放同盟全国連などが発言し、敷地内を縦断するデモを貫徹した。

「24時間監視」弾劾の記者会見、団結忘年会を開催

 デモ後、警察、私服刑事車両による市東さんの生活と反対同盟宣伝カー監視の実態を告発する記者会見をおこなった。反対同盟顧問弁護団から、一瀬弁護士、浅野弁護士が出席し、警察の不当性を細かく説明し、弾劾した。
 記者会見後、恒例の忘年会、会場あふれるばかりの結集で07年の勝利を打ち固め、08年へ団結も固く進撃していくことを確認した。

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2007.12.13

12・15現地闘争
午後1時半

市東さん南 開拓道路

第4582号

深夜の大騒音―新誘導路・地上げ工事許すな

12・15三里塚現地闘争へ

夜11時から朝6時まで、滑走路はがし工事
「うるさいけどガマンしろ」!!!

住民の睡眠を妨害して、夜中から朝まで行われる新誘導路工事

 反対同盟が呼びかける12・15現地闘争に全力で決起しよう。この闘いは、現在エスカレートしている北延伸・新誘導路工事と対決し、国土交通省によるアジア・ゲートウェイ戦略の推進、暫定滑走路の3500b化と真っ向から対決する集会だ。
 今、天神峰・東峰地区で、航空機の運航が終了した午後11時以降〜朝6時の深夜に、新誘導路工事が連日展開され、住民の睡眠を妨害している。
 日中も動き回るユンボやブルドーザーが、キャタピラーをフル回転させて、大騒音をまき散らしている。滑走路に近い部分での整地を、航空機の飛ばない夜中に行っているからだ。
 その上空港会社は、さらにひどい工事の通告を行ってきた。暫定滑走路と新誘導路が接合する部分の滑走路はがし工事を、これも深夜強行するというのだ。厚さ1bにもなるアスファルト・コンクリートを強引にはがすのだから、すさまじい騒音が出る。
 事実空港会社は「うるさい工事になる」と公言しながら「がまんしろ」と言い放っているのだ。
 「殺人的な地上げ工事を許すな」「北延伸工事をやめろ」「暫定滑走路を閉鎖せよ」との声と怒りを断固として空港会社にたたきつけなくてはならない。

「3500b化」攻撃と対決を

 さらに、安倍前政権が策定したアジア・ゲートウェイ戦略が福田内閣に引きつがれ、具体策が施行されている。国土交通省は11月26日、航空全面自由化の実現に向けた行程表(時間表)をまとめ、経済財政諮問会議に提出した。その中で成田・羽田の発着枠が政治問題となってきた。
 最大の国際空港である成田を自由化できないということは、アジア・ゲートウェイ戦略が実効性のないままに終わるということだ。
 この三里塚闘争を破壊するため、国交省と成田空港会社、地元利権自治体は、成田空港の3500b化にむかって攻撃を始めた。
 成田市を中心にした9市町は「成田国際空港都市づくり推進会議」を作り、設立趣旨において「空港機能の強化」を明記した(11月26日)。「芝山町成田空港共生推進委員会」も12月7日、最終取りまとめ案を発表し「空港機能の充実」を要求した。
 2008年、この「推進会議」「推進委員会」が軸となって、暫定滑走路の南伸による3500b化の攻撃を行ってくることは明白だ。
 反対同盟つぶしと全力で対決する闘いとして、12・15現地闘争を成功させよう。の2007年の最後を飾る集会・デモとして実現しよう。

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2007.12.7

12・15現地闘争

午後1時30分 開拓道路

第4581号

12・3市東さん耕作権(不法耕作でっち上げ)裁判

NAAの書面、これが証拠と言えるか!

境界確認、署名・捺印もなし   “農地は農民の命だ”

労農学連帯して農地強奪粉砕へ

【左】報告会ではボードを使って説明(弁護士会館5階)
【右】 100人近くが傍聴券を求めて並んだ(地裁前)

 12月3日、千葉地裁405号法廷で市東さん耕作権裁判の第5回口頭弁論が行なわれた。事前に提出されたNAA側の書面資料(旧地主の相続人・鈴木勘一氏からの聞き取り調査報告書、隣接地の地主であった神崎昭氏の妻からの聞き取り書など)は本人の署名も捺印もないデタラメなもの。問題になっている「位置・形状」について、NAAの用地部職員が自分たちに都合のいい航空写真を示して「ここに間違いない」とむりやり言わせたことを疑わせるもので弁護団も「こういうものは通常、民事裁判の証拠にはなりません」と断言した。
 傍聴には、遠く関西、群馬からかけつけた仲間を含め、100名近く結集。裁判後の記者会見と報告会では、弁護団がボードを使って畑の「位置・形状」の開設が行なわれた。
 反対同盟からは、市東孝雄さんが「今年最後の裁判でしたが、農地取り上げ違憲訴訟とともに、来年も皆さんのご支援をお願いします」と訴えた。北原事務局長は、「農地法を逆用して、農地を取り上げることは絶対に許せない。もはや市東孝雄さん一人の問題ではない。日本の将来を決定する闘いだと確信している」と指摘。鈴木幸司さんも「この問題は三里塚農民のだけの問題ではない。農地は農民の命、心からそうなっていかなければならない」と訴えた。全国からかけつけた仲間からは、「市東さん農地取り上げに反対する会」共同代表の井村弘子さん、青柳晃玄さん、関西実行委の松原康彦さん、動労千葉の後藤俊哉さん、都革新の長谷川英憲さん、婦人民主クラブの西村綾子さんのあいさつを受け、最後に萩原進さんが、「市東さんは、農地を守るため一歩もひかないと宣言している。市東さんは現代の佐倉惣五郎だ。この闘いをもっともっと広げて、代執行やるならやってみろという勝利の陣形を作り出そう。来年も飛び跳ねよう」としめくくった。


 

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