日刊三里塚 HP版   2007/08  

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2007年 8月

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2007.8.30

10・7三里塚全国集会


●10月7日(日)正午

第4559号

“対テロ・ゲリラ”の殴りこみ部隊

中央即応集団の中東派兵弾劾せよ

制服で成田からゴラン高原へ」
「派兵基地化」に怒り高まる  8・24

 今年3月にできた陸上自衛隊の「中央即応集団」(司令部・埼玉県朝霞基地)が、8月24日、第24次ゴラン高原派兵部隊として制服を着たまま、成田空港から中東に出発した。くり返される自衛隊部隊の成田空港軍事使用を徹底弾劾しなければならない。反対同盟は「公然たる軍事使用を許さない」と怒りを表明している。
 「中央即応集団」とは「対テロやゲリラ」部隊として新設された〃精鋭〃部隊で、海外派兵されるのは今回が初めて。小倉好文隊長(3等陸佐)以下24人が、成田空港を出発した。
 重大なのは、日帝・自衛隊が現在、あらゆる機会をとらえて実戦部隊化に向けた策謀を強めており、PKOや「復興支援」の現場がその舞台になっているという事実だ。
 7月の参院選比例区で初当選した自民党の佐藤正久は、陸自のイラク先遣隊長としてイラクに派兵されていた時、「駆けつけ警護」を強行して自衛隊部隊を実戦に投入しようとしていたと、8月10日、テレビインタビューで語った。
 「駆けつけ警護」とは、他国軍隊が攻撃を受けた時に駆けつけて援護する戦闘行為で、現在の憲法では禁止されている。ところが佐藤は「情報集の名目で現場に駆けつけ、あえて巻き込まれる」「その結果、日本の法律で裁かれるのであれば喜んで裁かれてやろう(と思った)」と語ったのだ。

強まる自衛隊の実戦部隊化策動

 あえて違法な軍事的突出をイラクで行い、自衛隊を戦闘行為に突っ込ませ、法律を踏みにじって実戦部隊化させようという、一種のクーデター的強行突破だ。謀略によって日本を侵略戦争に引き込んだ戦前軍部の関東軍を彷彿(ほうふつ)とさせるような策動ではないか。
 一方、安倍首相が5月に発足させた「集団的自衛権有識者懇談会」では、同じ8月10日、この「駆けつけ警護」について集中的に議論した結果、「合法化すべき」だとの意見が大勢を占めたという。「戦争のできる国」への〃飛躍〃を焦る日帝は自衛隊の実戦部隊化を激しく狙っているのだ。
 PKO活動は今や、軍事行動そのものに転化しようとしている。そうした自衛隊の海外派兵の恒常的な基地に成田空港が変貌させられようとしているのだ。
 習志野基地の陸上自衛隊が主導した成田市国民保護計画による住民動員の攻撃とあいまって、成田空港の軍事基地化攻撃は重大なエスカレーションをとげている。
 第2次隊19人が9月8日までに現地入りする計画になっている。これも成田から派兵されることは確実だ。「自衛隊の成田からの出兵許すな」の声と闘いを圧倒的に強めよう。

【写真】成田空港から中東に派兵された中央即応集団(8月24日NHKテレビより)

 

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2007.8.24

10・7三里塚全国集会


●10月7日(日)正午

第4558号

市東さんの農地を死守しよう!

10・7全国集会へ総力結集運動を!

「農地法による農地の収用」?! =
71年以来の農地強奪攻撃許すな!

 市東さんの耕作地を「農地法」によって取り上げるNAAの申請を、わずか3カ月で実質審理なしに決定に持ち込んだ昨年9月21日の千葉県知事決定から1年。市東さんの耕作地をめぐる攻防は、不当な明け渡し訴訟(06年10月にNAAが市東さんを提訴)で司法権力の常軌を逸する強権的訴訟指揮を行なうなど重要段階に入った。この攻撃が法的枠組みを頭から無視した国家意志であることが鮮明となってきた。
 反対同盟と弁度団は7月27日、堂本千葉県知事を相手取り、昨年の9・21知事決定の取消を求める新たな行政訴訟に踏み切った。この中で、「事業認定が失効した土地について、他のいかなる法律をもってしてもこれを強制的には奪えない」として、憲法違反を真っ向から問うている。すなわち「本来目的が違う農地法を土地収用法の代替法として使って強制収用するための処分
であり、憲法違反だ」という主張を行なっている。これは市東さんの農地問題の核心をつく論点だ。
 この攻撃を絶対に許してはならない。さらに重要なことは、故・大木よねさんに対する1971年の強制収用以来30数年ぶりに、国家権力が反対同盟農民に対する強制的な農地収用に踏み出したことだ。42年間、国策としての軍事空港建設を阻まれ、空港建設の法的根拠すら失ってしまった日帝支配階級が、事ここにいたって三里塚闘争を破壊するために理屈抜きの決戦を仕掛けてきたのだ。市東さんは「農地を守る法律(農地法)が自分を守らないなら、自分の力で守るしかない!」と一歩も引かず闘い抜くことを宣言している。われわれは市東さんへの農地収用攻撃を何がなんでも粉砕しなければならない。

全国各地での中小集会の
   成功をかちとろう


 市東さんの農地を死守しよう!そのためにも10・7三里塚全国集会への総力結集運動を広く組織しよう。全国各地での中小集会を積み重ね、成功させよう。10・1第4回市東さん耕作権裁判に大結集しよう。

当面の集会予定


 8月25日(土) 
   婦民全国協議会第24回全国総会
   (兵庫県神戸市) 鈴木いとさん参加
 9月2日(日)
   市東さんの農地を守ろう群馬集会
   (前橋市・群馬県教育会館)
     市東孝雄さん参加

【写真】敷地内に現存する耕作権裁判渦中の市東さんの畑

 

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部

2007.8.17

10・7三里塚全国集会


●10月7日(日)正午

第4557号

“卑劣な提訴乱発は追いつめられた証拠”

反対同盟、顧問弁護団と交流会 8・97・28 現地闘争うちぬく!

 8月9日、反対同盟は顧問弁護団の6人を三里塚現地に迎え交流会を開いた。参加したのは、葉山岳夫弁護士、一瀬敬一郎弁護士、大口昭彦弁護士、遠藤憲一弁護士、西村正治弁護士、浅野史生弁護士の諸氏。
 市東孝雄さん宅離れに集まって、午後2時半から交流会を始めた。反対同盟からは北原鉱治事務局長、市東孝雄さん、鈴木幸司さん、鈴木謙太郎さん他が参加した。
 鈴木謙太郎さんが司会のあいさつ。つづいて北原事務局長から「今日の日を待ち焦がれていました。今、三里塚の裁判闘争はかつてなく重要な位置を担っている。弁護団は本当によくがんばってくれている。市東さんの問題を中心に裁判はさらに重大局面を迎えるし、数も増えていく。法廷内外が連携してがんばっていこう」という発言があった。
 鈴木幸司さんは「私の裁判も佳境に入ってきている。空港会社に転売するために私ども夫婦名義の一坪共有地を奪おうとする県企業庁のやり方は許せない。徹底的に対決していく」と決意表明。乾杯のあいさつに立った市東さんは「最後まで弁護団の先生方と団結してたたかいぬきますのでよろしく」ときっぱり語った。
 弁護団もそれぞれがあいさつを行った。「三里塚闘争が空港建設に反対する現場の闘いで勝利しているからこそ、空港会社は憲法違反である市東さんへの農地強奪をはじめとした、実に姑息で卑劣な裁判に訴えてきている」「司法反動との闘いの先端が一連の三里塚裁判だ」「法廷の場でも弁護団は同盟と団結して闘います。そのためにも傍聴闘争への取り組みをひきつづき強めてほしい」という趣旨の決意あふれる発言が行われた。
 反対同盟と弁護団は、その後夕暮れまで歓談し、勝利に向けた団結の絆を固くした。

【写真上】「最後まで闘います」と市東さんが乾杯の音頭
【写真下】歓談は日暮れまでつづいた


 

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2007.8.5

10・7三里塚全国集会


●10月7日(日)正午

第4556号

「労農の連帯なくして革命はありえません」

7・29革共同集会での萩原事務局次長の発言

 最初に「青年労働者の力で革命を起こそう」というスローガンに農民階層も加えていただきたい。なぜなら、いまの政府支配者は、農民階層そのものをこの10年で無き物にしてしまおうとしているからです。そういう攻撃がはじまったんです。青年労働者は立ち上がろう、というスローガンはありますが、農村青年は立ち上がろうというスローガンはない。農村に青年がいないんです。この現実を知って欲しい。いまの農民は60歳以上が圧倒的多数を占めております。あと10年たったら自己崩壊を起こす以外にないのが農民階層の現状なんです。年間で1000人しか就農する青年層がないんです。それすらもが2〜3年で壁にぶちあたり、離農するんですよ。
 それではその青年層はどこへ行った? みな労働者になっている。昭和初期の冷害の時に、娘を身売りするという状況がこの日本にありました。しかし今日も、形を変えて資本に身売りする以外にないところに追い詰められているんです。この状況をどうするか。まさにそういう問題として、いま三里塚の闘いが問われているんです。
 市東さんの農地取り上げは、そのことを如実に物語っている。先取り的に農地法とか農業委員会とか、県知事とか、本来、農業を守るべき法律や輩が一気に襲いかかってきている。農業と農民をつぶす攻撃としてなされてきている。そういう意味で、三里塚闘争の新たな局面がある。
 松岡とか赤城とか自民党のあんなやからに農業や林業や水産業を任せることは出来ないんです。われわれもここ5年が勝負なんですよ。若い農村青年をつくり、農村の農民が決起する。そういう意味も込めて、反対同盟は野菜の消費者の中に入りこんで、市東さんの問題を訴え、賛同人になっていただき、裁判にも来ていただいている。あるいは既成の消費者運動の中にも出ていき、あるいは反動ではあるが農協の総会に孤立無援のなかで飛び込んで、訴えている。
 それは何かというと、日本の革命を担う主軸は労働者階級です。しかし革命を起こすためには、農民階層がいなかったら起こせません。戦争やるにも、何やるにも食糧というものは必要なんですが、われわれはそういうやからには食糧を渡しません。革命をやる労働者にこそ食糧を供給します。そうなることを願って三里塚闘争を闘い抜いてきたわけです。

韓国のように労農の共同闘争を

 そういうなかで、5月の半ば、国会闘争報告が来ました。国会闘争の脇で農民のデモがあったと。しかし自分はこれをみて非常にがっかりしました。この記事はまだ傍観者じゃないか。第三者の姿ではないだろうか? なぜ、その隊列に向かって、あるいは隊列に入って、自分も反対です、自分たちと一緒に闘いましょう、と。そういうことが何故できないのか? 昨年、一昨年には韓国でイラク増派の国会決議と、農産物自由化を承認する国会に対する闘争があった。その時に、労働者と農民がともに手を取って国会前で火焔瓶をなげて、ともに実力で闘ったんです。労働者と農民が、ともに汗を流して血を流して闘い抜いているんですよ。日本の労働者と農民はなぜできないのか? 。自国の農民と労働者が手をつながないで、何の国際連帯か?
 三里塚はやはり(労働者と農民が)ともに闘おうということです。これが出来なければ革命は起こせません。絶対にこれをやり遂げていくと。そのための農民になろうと。その闘いを三里塚でこれから作って、そういう闘いに勝利するんだ。そのためには10月の三里塚には大部隊を集めなければだめです。でなければ、日比谷の1万という目標は達成できません。ぜひ達成しましょう!

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