日刊三里塚 HP版   2007/03    

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2007年 3月

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部
2007.3.21

第4529号

関西実、3・25にむけて奮闘! 

泉州、婦人デー、淡路でパネル展成功 この後9カ所でさらに

「三里塚の土」に驚き/野菜販売も
“ この豊かな土無理やり奪うとは”

 関西実行委員会が3月〜4月、12カ所でパネル展を企画しているが、すでに3カ所で開催された。写真パネルを展示し、野菜やDVDを販売し、三里塚の闘いの歴史や現在の北延伸攻撃そして市東さんの農地取り上げの問題などを多くの人々に直に伝えている。
 まず、3月7〜8日大阪泉佐野市の会場で泉州住民の会がパネル展を開催した。参加は、2日間で50人〜60人。野菜は、ほとんど売り切れ。それにDVD「大地の乱」。
 アンケートで、「野菜の味見があったほうがいい」との意見があり、以後のパネル展示で検討されることに。
 次は3月11日に行われた国際婦人デー集会にブースを作り、パネル5枚を展示、落花生も販売し好評だった。
 3月16〜17日にかけては淡路島・洲本市で。「三里塚」をアピールするパネル展は初めてだ。場所は洲本市本町商店街コモード広場。初日の来場が平日でも63名、2日目は38名の計101名。野菜は初日にほぼ完売、DVD、永井満代表の本も売れ、2日目の午後には障がい者作業所「ぶったあ福祉会」の皆さんが参加し、
生卵や織物の即売会もしてくれたとのことだった。
 パネルへの反響では「懐かしい」「え、こんなすごいことあったのけ」との声が多くの人から。初めて知った皆さんに、「ぜひ口コミでお伝え下さい」と強調。また団塊世代の人から「最近は、みんな政府の言いなりやから、まんであかなれ(淡路弁で、全く駄目という意味)」との発言があり、
すかさず「三里塚の皆さんは、政府の言いなりにならず、間違った空港建設を止めていますよ」とトーンを上げて訴え、手応えをえたとのこと。
 泉州の会場で「三里塚の土も並べたい!」との発案で、早速淡路島に三里塚の土を取り寄せ「こんな素晴らしい農地を無理やり取り上げるなんて許せない」と訴えたとのことだった。
 関西実行委は3・25前に後2カ所、その後に7カ所予定している。関実の奮闘につづこう。

【写真は3月16〜17日に淡路島の洲本市洲本商店街で行われたパネル展と野菜販


日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部
2007.3.20

第4528号

3・18イラク反戦4周年 ブッシュと安倍倒せ!全世界一斉デモ

同盟総力決起、同盟宣伝カー先頭にデモ貫徹

「今こそ労働者と農民が力合わせれば革命起きる」
    3・25三里塚全国集会へ渾身の訴え

 イラク侵略戦争の開戦から4周年の3月18日、米韓を初め全世界の闘い、動労千葉のストと連帯して、実行委呼びかけによるイラク反戦集会が日比谷野音で行なわれた。青年労働者・学生を先頭に全国から2070人が結集した。「革命やって戦争とめよう」という確認のもと、集会後、権力・右翼の妨害を粉砕して都心デモを打ちぬいた。


 反対同盟も総力決起。集会前、会場入り口で「3・25全国集会へ集まろう」のビラまきを行なった。
 集会の中の連帯発言の冒頭、反対同盟7名が登壇、代表して3名が発言した。
 最初に北原事務局長が、「今日は、全世界の人々が一斉に反戦のデモを行なう日、世界、全地球の人々の平和を守るために三里塚は41年間闘ってきた。有事の際、米軍は成田を使用することがますます鮮明になってきた。この春にも米軍は成田に現地調査をし、50万の米兵が空港を使おうとしている。三里塚は闘います。一人一人の力は弱いが、一致団結すれば我々は阻止できる。3月25日、反戦の砦、三里塚へ結集を訴えます」と力強く発言。
 続いて、市東孝雄さん。「今、労働者ははかりしれない攻撃を受けている。我々農民は農地法で農地を取られようとしている。根っこはひとつ。労働者、農民が一つになって闘おう。成田を軍事空港にさせない。3・25大結集を」と決意を表明。
 最後に、萩原進さん。「自動車を売るために労働者の賃金を低く抑え、食糧を輸入する。そのために軍隊が必要。これが改憲の正体だ。米が安くなって喜ぶのは政府と資本家。今こそ、労働者と農民が力合わせ立ち上がれば革命が起きる。労働者と農民は革命の同盟軍です。反対同盟は、先日実行役員会を開き、三里塚の地にふたたび何千、何万の民衆の決起を起こそうと意志一致、春闘など各地の集会に飛び込んで訴えています。3・18と3・25はセット。数千、数万の三里塚の力で11月この会場では狭すぎるような闘いを起こそう」としめくくった。
 【写真】第2挺団に位置された反対同盟の宣伝カーが先頭で動労千葉とともにデモ(東京)

 

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部
2007.3.11

第4527号

3・8一坪共有地裁判で鈴木夫妻が意見陳述

「卑劣な同盟つぶしに負けない」

「一坪」は組合所有 個人で処分はできない 

NAAの手先・県企業庁

昨年12月20日、千葉県が提訴した鈴木幸司、いとさん夫妻所有の一坪共有地訴訟の初公判が3月8日、千葉地裁で闘われた。弁論開始にあたっての陳述で鈴木さんは「提訴は全く不当・違法であり直ちに却下すべきである」と怒りを表明した。
 今回の対象地は、4000b滑走路北端近く(成田市駒井野)の空港敷地外の一坪共有地だ。


 県企業庁は自ら主導した貨物基地計画が破産したため、広大な土地をNAAに転売する目的で、鈴木さん夫妻から共有地を奪おうと提訴した。
 鈴木幸司さん、いとさんの連名で書いた意見陳述書を、幸司さんが代表して述べた。とりわけ企業庁に対しては、「買収」行為の違法性と組合所有を否定した金銭ずくの暴挙を強く弾劾した。
 そして、一連の一坪強奪攻撃は、「農地法を使った市東さんの耕作地強奪攻撃に象徴される農民切り捨て・農業つぶし攻撃と一体のものであり、全国農民の先頭に立って闘い抜く」と力強く表明し、提訴の却下を要求した。
 鈴木さんの陳述が終わると法廷は大きな拍手に包まれた。弁護団からは企業庁に対して訴状に対する求釈明が数点にわたって行われ、それに対する釈明や被告側の主張補充などを次回弁論までに書面で提出することが確認された。
 裁判終了後、裁判所の控え室において報告会が行われた。弁護団の葉山岳夫、浅野史生両弁護士の裁判の報告に続いて、鈴木さん夫妻が挨拶、「どのような攻撃が来ようとも徹底的に闘う」(幸司さん)、「最後までがんばりますのでよろしくお願いします」(いとさん)と表明した。
 最後に、傍聴にかけつけた萩原進事務局次長からまとめの提起。鈴木さんの意見陳述で反対同盟の決意は全面的に述べられていること、空港建設阻止のために40年守り続けてきた一坪共有地は今後も断固守り続けること、そして、反対同盟は3・25全国集会に向けて全国各地に出かけ、訴え、大結集を勝ち取る決意であり、皆も3・25結集の闘いに全力を尽くしてほしいと、傍聴に来た人たちに檄を発した。
 次回5月17日(午前11時)の弁論に集まろう。
【写真】 報告会であいさつする一坪共有者の鈴木幸司さん(上)と鈴木いとさん

 

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部
2007.3.6

第4526号

三多摩集会に続き、3月3日(土)、4日(日)連続決起

解放同盟全国連・国際婦人デー・春闘集会へ

3・25は労働者と農民が一致団結して闘うとき!

 3月4日、動労千葉主催の春闘総決起集会が千葉県労働者福祉センターでおこなわれた。動労千葉は、3・18「ダイヤ改正」で強行しようとしている館山運転区―木更津支区廃止、木更津運輸区新設という組織破壊攻撃に対して、ストライキを中心に連日職場からの闘いに決起している。動労千葉・田中委員長は「東峰の森伐採等の攻撃にたいして車の両輪として闘いぬく」と冒頭訴えた上で、「拠点破壊攻撃の動きがあれば、ただちにその場で指名ストに入る」と決戦を闘いぬく決意と方針提起をおこなった。
 連帯のあいさつにたった鈴木幸司さんは「何としても、この空港はつくらせない。40年近く前の強制代執行以上の闘いをやる。3・25は労働者と農民が一致団結して闘うとき。40年間の闘いの成果をこの日に実現しよう。私たち反対同盟も一人ひとりが全精力をあげて闘うのでよろしくお願いします。空港会社が、暫定滑走路北延伸のために、東峰の森の伐採と農地強奪をおこなおうとしている。東峰の森は部落にとっては命より大事なもの。私のもっている一坪共有地も3月8日から裁判が始まる。最後まで闘い続けますのでよろしく、3・25に大結集をお願いします」と熱烈に訴えた。

 3月3日、部落解放同盟全国連合会の第16回大会が、大阪・荒本人権センターで開催された。初めて代議員制でおこなわれ、安倍政権による改憲攻撃のもとで、部落解放運動絶滅攻撃がかけられてきている中、実力で権力・行政を糾弾し、住宅闘争、狭山闘争などの攻防を勝ち抜いていくこと、反対同盟の農地死守の原則とその非妥協的貫徹の闘いが確認された。来賓のあいさつにたった伊藤信晴さんは、「市東さんの耕作権をはく奪する1・29農水大臣の決定は法のねじ曲げを超えた許せない決定だ。この攻撃は、労働者にたいする民営化、首切り攻撃と一体の農業切り捨て攻撃だ。今こそ、労働者と農民が分断されている現実を打ち破り、労農連帯をかちとっていこう。3・25全国集会はその第一歩。大勢のみなさんの結集をお願いします」と力強く訴えた。

  3月3日、国際婦人デーさがみはら行動集会に、鈴木いとさんが参加。「市東さんの農地を守る闘いに皆さんの力を貸してください。3・25全国集会に多くの皆さんの結集をお願いします」と訴えた。

【写真上】春闘集会であいさつする鈴木幸司さん
【写真下】相模原集会で発言する鈴木いとさん


 

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全学連現地闘争本部
2007.3.4

3・18イラク反戦4周年全世界一斉デモへ

●午後1時 日比谷野音

第4525号

成田市が「クリーンパーク」回答で「危険性」再び露呈

”北延伸優先 浄化壁は一部でいい” 全周800bのうちわずか40b

騒音下住民の生命は二の次! 住民の健康無視 小泉市政を許すな

 

 さる1月26日に出した成田クリーンパークの公開質問状(第7回目)に対する回答が2月23日になされた。小泉市政になって最初の回答だが、過去のどれよりもひどい。基本姿勢は質問に「答えない」という徹底した住民無視だ。とりわけ許せないのは「毒物の全量撤去をしない理由」について居直っていることだ。
 反対同盟は次の趣旨で尋ねた。「埋め立てたら掘り返すことのできない地点にダイオキシンを含むゴミを埋め立てることは危険だ。ゴミの全量撤去が唯一安全だが、これを採用しない理由は何か」と。
 これに対する回答は「法にのっとって閉鎖するものです」「閉鎖対策に万全を期してまいります」という、答えにすらなっていないものだ。
 そもそもクリーンパークの閉鎖は、空港の北延伸によって持ち上がった問題だ。市が北延伸を了承しなければ存在しない問題なのだ。そのクリーンパークを空港会社の都合によって閉鎖するのだから、1lの不安もない状態での閉鎖―廃止を求めるのは、あまりにも当然の要求だ。しかも費用は基本的に空港会社が負担する。市にとって何の不都合も生じない。
 ところが市はこれをやらない。暫定滑走路の北延伸(2009年度末)に間に合わなくなるからだ。小泉市長の姿勢は、市民の健康より空港会社の利益を優先するという許しがたいものだ。
 さらに前述した「万全の対策」の中身が問題だ。回答ではその中身について一言もふれていないが、言いたい趣旨は、昨年12月20日に配られた「成田クリーンパーク詳細検討業務報告書」にある「浄化壁と揚水ポンプを設置すれば万全」を指すものと思われる。
 しかし両者とも、とても「万全」と言えるものではない。そもそもこの「浄化壁」なるものは、地下水の下流方向にわずか40b設置されるだけで、クリーンパーク全周約800bのか20分の1でしかない。考えれば分かるが、汚染された地下水はいったんは全方向に流れ出る。このすべてを「浄化」しなければ意味はない。
 当然、クリーンパーク全体を囲むものにしなければならないはずだが、これもしない。理由は「すぐわきに空港の進入灯があって工事が困難(!)」「重機を建てると航空法違反になって工事に時間がかかる(!)」という驚くべきものだ。
 何という空港優先・住民の健康無視の姿勢だろう。住民無視を居直る小泉市政を弾劾しよう。住民の健康をおびやかす北延伸を阻止しよう。
【写真】成田クリーンパークは現在も稼働中だ(2月3日撮影)

 

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