日刊三里塚 HP版   2007/02  

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2007年 2月

 

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部
2007.2.28

3・18イラク反戦4周年全世界一斉デモへ

●午後1時 日比谷野音

第4524号

反対同盟、動労千葉・三多摩・西部などの集会へ駆けつけ

労農は資本・権力と闘う同盟軍だ

3・25の成功にむけ10数ヵ所

 「市東さんの農地取り上げ許すな、成田空港の軍事基地化阻止」をかかげた3・25全国集会の成功にむけ、反対同盟は大車輪の奮闘をしている。
 2月23日、東京南部で行われた春闘集会に萩原進さんが感動的なメッセージを送り、大きな反響を呼んだ。
 2月25日、北原鉱治事務局長が東京調布市で行われた三多摩・百万人署名運動の総会に参加して、特別アピールを行い、好評を博した。(後述)
 3月3日には神奈川県相模原で行われる国際婦人デー集会に鈴木いとさんが参加する予定だ。同じく3月3日の部落解放同盟全国連合会の第16回大会には伊藤信晴さん、3月4日の動労千葉および千葉地区の春闘総決起集会に鈴木幸司さん、3月6日の三多摩春闘集会にはメッセージ、3月11日の東京西部春闘には鈴木謙太郎さんと伊藤信晴さん、東京文京区の国際婦人デー集会に宮本麻子さん。このほか3月中旬の動労千葉スト集会、3月18日のイラク反戦4周年全世界一斉デモ、東京交流センター、オープンスペース「街」の皆さんとの交流会など、十数カ所の集会、交流会にかけつけ、3・25集会の大結集を訴える予定だ。
 関西でも写真パネル展の準備が進んでいる。三里塚現地から8枚のパネルを送った。関西実行委はこのうち数枚を改良して、パネルの作成は終わり準備は整った。パネル展は3月11日から始まり、豊中、西宮、神戸、尼崎、高槻、奈良など計11カ所での開催が予定されている。3・25集会成功の援軍だ。

  前記、三多摩・百万人署名運動総会に出席した北原事務局長は「政府と空港会社は、農民を守るはずの農地法で農地を市東孝雄さんから取り上げ、空港の北延伸の工事を強行しようとしている」「その背景には戦争の切迫があり、成田の軍事基地化の動きがある。米軍が空港を基地として使うために、この春に空港に調査に来るという状況がある」「3・25集会の盛り上がりが重要です」と訴えた。
 三多摩連絡会の代表に就任した旧知の西山勲さんとも交流を深めた。
 反対同盟が春闘集会など労働者の集会にメッセージを送り、直接出かけて訴えることは、労働同盟の前進、3・25集会の成功にとって決定的だ。
 市東さんの耕作権を守る闘いの前進、東峰の森伐採工事着工への反撃の闘いとして、3・25集会へ前進しよう。
【写真】東京三多摩で開かれた百万人署名運動の総会には、北原事務局長が参加して3・25集会の成功を訴えた(2月25日)

 

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部
2007.2.27

3・18イラク反戦4周年全世界一斉デモへ

●午後1時 日比谷野音

第4523号

反対同盟、動労千葉・三多摩・西部などの集会へ駆けつけ

労農は資本・権力と闘う同盟軍だ

3・25の成功にむけ10数カ所

ともに〃改憲と戦争の道〃阻止へ

 「市東さんの農地取り上げ許すな、成田空港の軍事基地化阻止」をかかげた3・25全国集会の成功にむけ、反対同盟は大車輪の奮闘をしている。
 2月23日、東京南部で行われた春闘集会に萩原進さんが感動的なメッセージを送り、大きな反響を呼んだ。
 2月25日、北原鉱治事務局長が東京調布市で行われた三多摩・百万人署名運動の総会に参加して、特別アピールを行い、好評を博した。(後述)
 3月3日には神奈川県相模原で行われる国際婦人デー集会に鈴木いとさんが参加する予定だ。同じく3月3日の部落解放同盟全国連合会の第16回大会には伊藤信晴さん、3月4日の動労千葉および千葉地区の春闘総決起集会に鈴木幸司さん、3月6日の三多摩春闘集会にはメッセージ、3月11日の東京西部春闘には鈴木謙太郎さんと伊藤信晴さん、東京文京区の国際婦人デー集会に宮本麻子さん。このほか3月中旬の動労千葉スト集会、3月18日のイラク反戦4周年全世界一斉デモ、東京交流センター、オープンスペース「街」の皆さんとの交流会など、十数カ所の集会、交流会にかけつけ、3・25集会の大結集を訴える予定だ。
 関西でも写真パネル展の準備が進んでいる。三里塚現地から8枚のパネルを送った。関西実行委はこのうち数枚を改良して、パネルの作成は終わり準備は整った。パネル展は3月11日から始まり、豊中、西宮、神戸、尼崎、高槻、奈良など計11カ所での開催が予定されている。3・25集会成功の援軍だ。

「市東さんの農地取り上げ許さない」

  前記、三多摩・百万人署名運動総会に出席した北原事務局長は「政府と空港会社は、農民を守るはずの農地法で農地を市東孝雄さんから取り上げ、空港の北延伸の工事を強行しようとしている」「その背景には戦争の切迫があり、成田の軍事基地化の動きがある。米軍が空港を基地として使うために、この春に空港に調査に来るという状況がある」「3・25集会の盛り上がりが重要です」と訴えた。
 三多摩連絡会の代表に就任した旧知の西山勲さんとも交流を深めた。
 反対同盟が春闘集会など労働者の集会にメッセージを送り、直接出かけて訴えることは、労働同盟の前進、3・25集会の成功にとって決定的だ。
 市東さんの耕作権を守る闘いの前進、東峰の森伐採工事着工への反撃の闘いとして、3・25集会へ前進しよう。
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東京三多摩で開かれた百万人署名運動の総会には、北原事務局長が参加して3・25集会の成功を訴えた(2月25日)

 

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部
2007.2.20

3・18イラク反戦4周年全世界一斉デモへ

●午後1時 日比谷野音

第4522号

「空港会社の不当に抗議するために、私はこの場に立つ」

農地と耕作権を守る大裁判闘争始まる!

市東さん、堂々たる意見陳述

「親子3代耕してきた畑が農地法で奪われるということが、どうしても納得できない」

 2月19日、千葉地裁民事部(小磯武男裁判長)で市東孝雄さんの耕作権裁判第1回口頭弁論が開かれた。市東さんの耕作権を守る大裁判闘争の開始だ。「土地収用法で取れなかった農地をどうして、農地法で取れるのか」「親子3代90年耕してきた畑が不法耕作だなんて絶対許せない!」市東さんは、15分間に渡って、堂々と意見陳述を行なった。空港会社側は、何も言えない。さらに弁護団が提訴された畑の位置についての求釈明を行ない法を捻じ曲げた土地取り上げと徹底的に闘う姿勢を明らかにした。
 弁護士会館5階で、記者会見が行なわれ、北原事務局長は、「今回の耕作権裁判は、空港会社側に何の正義もない。農業をつぶしてしまうやり方だ。一人一人が全国に訴えてもらいたい」と発言した。弁護団が、「法的にいっても、無謀で暴論」と詳細に展開。会見後の報告集会には、会場あふれる80名余の参加。まず市東さんが、「私は、今まで通りの耕作を続ける」と固い決意を表明。鈴木幸司さんが、「この問題は、市東さん一人の問題ではない。農業農民問題であり、全人民の問題だ」と指摘。支援者から、「市東さんの農地取り上げに反対する会」の吉川ひろし県議が「農地法で取ろうというのはどう考えてもおかしい。このことを多くの人に訴えて会員と支援金を拡大しよう」。関西・永井さんは「市東さんの陳述を聞いて、怒りとくやしさがにじみ出ている。空港会社に対して腸(はらわた)煮えたぎる思いだ。しかし、同盟の正義の闘いは日本を支えている。関西では、十数か所でパネル展をやります」と語った。杉並の産直野菜の消費者、匝瑳市の前農業委員、成田市民の会の伊藤全明さん、動労千葉の滝口執行委員などの発言が続いた。

2・25東峰の森伐採許すな
緊急現地闘争へ

 鈴木謙太郎さんが、当面の闘争方針を提起。「次回公判は4月23日、長い裁判になるが、頑張りたい。東峰の森伐採が切迫している。2月25日に緊急現地闘争を持ちます。3月全国集会には、同盟も全国に打って出ます。動労千葉のストにも連帯して闘います」と表明。最後に萩原進さんが、「市東さんへの攻撃は、農民階層に対する激しい攻撃。農民と労働者が連帯して初めて粉砕できる。同盟は3月にかけて15ヶ所飛び回ります」とまとめた。市東さんの怒りを共有し、不抜の裁判勝利の陣形を構築しよう。
 2・25東峰の森伐採許すな!緊急現地闘争へ。3・25の大結集勝ち取ろう。

 市東さんの耕作権裁判の第1回弁論が、2月19日千葉地裁で行われる。 
 市東さんの耕作権をめぐる一連の大裁判がこの日に始まるのだ。今回の審査請求に対する棄却決定で、市東さんの側から千葉地裁で許可処分取消訴訟を起こす。一方、空港会社の側も約1年後、「解約決定」がすでにおりた市東さんの畑について「明け渡し」訴訟に出てくることが必至の情勢だ。こうした一連の法廷闘争の開始として本裁判がある。全力で傍聴闘争に決起するとともに、支援陣形の拡大に取り組もう。

 

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部
2007.02.19

3・22現闘本部裁判
    第15回口頭弁論

●10時半 千葉地裁

第4521号

北原事務局長が成田空港の戦争動員攻撃を弾劾

米軍による軍事基地化許さない

〃反対同盟の主張は正しかった〃

「米軍現地調査 」を3・25で阻止へ

 反対同盟は結成以来、「民間空港は一朝有事には軍事空港に変貌する」「成田軍事空港反対」という主張を掲げて闘ってきたが、昨今の新聞報道を見ると、われわれが警告してきたとおりの現実が進行していることに、深刻な危機感を抱く。
 年頭の新聞(1・5読売)では、日米の間に共同作戦計画が締結されており(作戦計画「5055」)、この秋にむけてその実戦化が進められているという。その中心に、「成田空港や関西新空港を米軍の優先使用」という問題が座っていることが明らかになった。
 私は何度も「朝鮮半島で戦争が勃発すれば、50万の米軍将兵が、成田空港に降り立つ。そして周辺のホテル群に展開し、日本列島全体に配置されていく。そのような戦争の攻撃を許してはならない」「成田空港と日本列島を朝鮮半島への戦争のための基地にしてはならない」と発言してきた。そのような懸念が現実化しつつあることに怒りを禁じえない。
 しかも報道では、何とこの春にも米軍が成田空港を調査しにくるという。1994年の朝鮮危機の後、米軍は日米安保のガイドライン締結で、定期的に民間空港を下見していて、「兵舎に転用できる建物や防空ミサイルを設置する場所まで調べている」(96年4・20日経)と報道されたのを思い出す。
 実は、私の知り合いで成田のホテルに勤めている人がいて、「有事の場合にはホテルが動員される」という話を以前にも聞いたことがあった。噂は事実だったのだ。

国家犯罪をあばき北延伸阻止へ

 成田だけではない日本列島全体を朝鮮戦争の基地にする、そのような現実を許してはいけない。そのために三里塚の反対闘争をつぶす。それが政府の意図なのだ。昨年から始まった市東孝雄さんへの理不尽な農地取り上げの背景で、成田空港の軍事基地化がついに現実となっている。
 このような攻撃は成田市の職員や関係する労働者にとっても他人事ではない。彼ら自身、戦争のための作業に動員されるからだ。われわれはこうした人びとも含めた労働者との連帯を強く求め、成田の軍事基地化と対決していく。
 そのためにも3・25三里塚全国集会の大成功を勝ち取りたい。
 三里塚の砦を守り抜く闘いは、侵略戦争を阻止し、憲法改悪を阻止する闘いそのものとなった。そのためにも3・25三里塚全国集会の大成功を勝ち取りたい。
 一方、三里塚40年の闘いは、国の決定を労働者と農民、学生の団結の力で覆してきた。その結果、敵に大きな弱点を強制している。市東さんに対する農地取り上げの1・29農水相決定も、東峰地区の農家上空40メートルに毎日ジェット機を飛ばしている現実も、すべて国家犯罪だ。政府は三里塚農民、労働者・学生との闘いに敗れた結果、法を自ら犯す以外に空港を造れなくなってしまった。
 こうした国家犯罪を社会に告発することで、われわれは北延伸阻止を必ず実現できると確信している。

 

日刊三里塚 HP版
全学連現地闘争本部
2007.2.11

2・19市東さん耕作権
  裁判第1回口頭弁論

● 11時 千葉地裁

第4520号

財界(日経調)が主張、「農地優遇税制の撤廃」も

農地法の廃止攻撃許すな

〃3百万農家を14万経営体に〃

「食料はアジアから輸入すればいい」

 安倍政権と御手洗経団連が、日本の農業を壊滅させるための「農業ビッグバン」計画を推進しようとしている事実が明らかになった。その推進役は日本経済調査協議会という財界シンクタンクである(最終答申06年5月29日)。
 内容は、かの担い手新法をはるかに上回る、日本農業の最後的抹殺計画である。担い手新法では300万農家を40万に絞り込むと明言しているが、日経調答申は「2015年までに何と14万経営体に減らすべきだ」と提言しているのだ。それも「農家」ではなく「経営体」である。家族農業は全面解体である。
 そのために日経調答申は、農地制度に手をつけることを主張している。1960年の基本法農政以来、農業政策の最大の柱が経営の集約化だったが、すべて失した。
 それもこれも農地制度の変更に踏み切れなかったからだ。土地制度の改変は革命、クーデターが問題になるテーマだ。だから農地引きはがしには手を触れられなかった。
 ところが、日帝・日経調答申は、グローバリズムの名の帝国主義間の争闘戦に追いつめられて、ついに農地制度改革=農地法の廃止にふみ込んできた。そのテコは農地優遇税制の廃止である。優良経営体以外には、固定資産税や相続税の優遇措置を撤廃して、強制的に農地を手放さざるをえなくさせようというのだ。
 まさに16世紀にイギリスで行われたエンクロージャーというべき極限的な農民切り捨てだ。

戦前の植民地主義への逆もどりだ

 「労働ビッグバン」では19世紀の工場法時代に歴史を逆戻りさせ、農業ビッグバンでは16世紀にまで歴史を戻そうというのだ。農民を追放した農地に、株式会社を自由に参入させ、資本にだけ利益を保証しようというのである。
 では、45%と設定されている食料自給率はどうするのか。この公約はあっさり放棄し、食料は輸入でまかなう、としている。さらには、「食料問題は安保問題なのだから有事法制の中に明文化すべき」(?!)などとまで言い出しているのだ。
 東アジア経済共同体構想と一体となって、アジアを食料基地にし、かつアジア人労働者を農業現場に輸入すべきと主張している。
 食料確保を安全保障として考えるという以上、絶対確実でなければならない。軍事の力によってこれを行おうというのだ。
 日経調の言っていることは、完全に戦前への回帰である。70年前は植民地であった朝鮮と台湾が日本の食料基地であった。これと同じ政策をしゃにむに強行しようということだ。まさに憲法を改悪し戦争体制づくりを急ぐ安倍・御手洗路線と農業切り捨て政策は完全に一体だ。
 他方、農業政策切り捨ては、農民の不満や怒りなどにかまっていられないという社会政策の放棄である。であるならば、300万農民は、三里塚を先頭とし、労働者と連帯して、巨大な反乱で応えてやろうではないか。労農の巨大な反乱で帝国主義と巨大資本に今こそ引導を渡してやろう。

戦前、日本の食料基地であった朝鮮から強奪された米

 

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