|
週刊『前進』(1918号1面3)
狭山再審棄却を徹底弾劾し勝利まで石川さんと共に闘う
革命的共産主義者同盟
(一)七月八日、東京高裁第四刑事部・高木俊夫裁判長は、突如として、石川一雄氏の狭山第二次再審請求棄却の決定を強行した。
わが革命的共産主義者同盟は、烈火の怒りをこめて日帝・高裁高木による極悪の再審請求棄却決定を弾劾する。石川一雄さんは青天白日無実である。七・八棄却決定には一片の真実も正義もない。何が裁判か。何が棄却か。こんなものは裁判でも何でもない。
高木裁判長は石川さんの無実を百も承知の上で、初めから「棄却」の結論を持って狭山再審を担当し、密室審理を強行した。石川さんと弁護団の再三再四の事実調べ要求を無視抹殺し、第二次再審請求から十三年間、自らが担当してから五年四カ月、一度たりとも事実調べを行うことなく、弁護団から提出された多数の石川さん無実の新証拠をでたらめな理由でことごとく否定し、石川さんの無実の血叫びを踏みにじって、再審請求を棄却したのだ。
被差別部落民には再審をする権利すら認めないという極悪の差別決定を行った高木裁判長の罪は万死に値する。われわれは断じて許さない。
七月十二日、弁護団は東京高裁に異議申し立てを行い、第二次再審闘争は異議審闘争に突入した。われわれは異議審闘争において、寺尾確定判決もろとも七・八高木棄却決定を完膚なきまでに粉砕しつくすことを、きっぱりと宣言する。
(二)石川さんは、棄却決定書を受けとった日の記者会見で、「私の無実の証拠はたくさん存在するにもかかわらず、不当極まりない決定を出され、無念と怒りを禁じえません」と、高木裁判長の再審棄却決定を激しい怒りをこめて糾弾し、「東京高裁に異議申し立てをする。私自身は冤罪が晴れるまで何十年かかろうとも闘い抜くつもりです」と異議審闘争への決意を表明した。
石川さんは本部派の十三日の集会で、「もし許されるなら、爆弾三勇士じゃないけれど、火の玉となって高木裁判長のもとに突進していきたいと、怒りに燃えています」と訴えている。
石川さんの怒りと無念を思うとき、われわれは高木裁判長の棄却決定を粉々に粉砕しつくし、必ず再審開始をかちとり、石川さんの無念を絶対に晴らさなければならない。
わが革共同は石川さんの不屈の闘魂にこたえ、闘いに固く連帯し、勝利の日まで総力をあげて闘うことを石川さんとの血盟にかけて厳粛に誓うものである。
(三)東京高裁・高木裁判長の七・八棄却決定文は部落差別を扇動する極悪の差別文書であり、怒りなしには読むことができない。
三十六年間の差別裁判を反省するどころか、全面的に居直っている。部落差別について一言も言及しないばかりか、まったく許せないことに、石川さんが部落差別ゆえに子どものころから子守奉公をせざるを得なかったことを理由にして、「国語教育を受ける機会はなくとも」脅迫状は書けたと主張しているのである。
棄却決定文は、でたらめな理由で、「筆跡」「殺害方法」「指紋」などの鑑定や「元警察官証言」「小名木証言」などの、石川さん無実の新証拠の明白性を否定し、「棄却」を正当化しようとしている。その手口はペテンそのものである。
七・八棄却決定には、真実を究明しようとする態度はみじんもなく、再審制度の理念である「無辜(むこ)を罰してはならない」という姿勢は皆無である。「疑わしきについては判断のあるところ」と称して、「疑わしきは被告人の利益に」の刑事裁判の鉄則は再審にも適用されるとした白鳥・財田川決定を狭山再審には適用せず、白鳥・財田川決定の「新旧証拠の総合判断」を尊重するかのごとく見せかけて新証拠を孤立的に評価し、踏みにじっている。
(四)七・八棄却決定はガイドライン決戦の真っただ中で強行された。それは侵略戦争体制づくりを狙うガイドライン攻撃そのものである。労働者人民の闘いのとりでである狭山再審闘争をたたきつぶし、部落解放運動を解体し、朝鮮・中国-アジア侵略戦争への翼賛化を狙うきわめて政治的で凶悪な攻撃である。われわれは、七・八棄却決定粉砕の闘いの爆発をガイドライン決戦の一環としてかちとらなければならない。
(五)石川さんの不屈の闘いがある限り、そしてこれと連帯する部落解放同盟全国連合会と解放共闘の闘いがある限り、狭山第二次再審・異議審闘争は必ず勝利する。
高木棄却決定は、部落大衆と労働者人民の闘いを押しつぶすことなど、絶対にできない。その狙いとは逆に、棄却決定に対する怒りが全国の部落大衆と労働者人民の中に激しく渦巻いている。われわれはこの怒りを異議審闘争へと組織し、解同中央の裏切りをのりこえて、巨万の部落大衆、労働者人民の決起を切り開かなければならない。
今や狭山第二次再審闘争の勝利は、全国連と解放共闘の双肩にかかっている。わが革共同は、石川さんと固く連帯し、全国連との共闘を強め、三百万部落大衆と六千万労働者階級の狭山再審闘争への決起を切り開くために全力で闘いぬく。
|
|
|