ZENSHIN 2001/02/19(No1993
p06)
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週刊『前進』(1993号2面2)
闘う闘争団を守りぬけ
闘争団を「団結阻害者」とののしる国労本部許すな
「大会決定」に無条件に従えと電送で恫喝
宮坂・チャレンジと上村革同および東京地本の酒田らは、機動隊制圧下の一・二七続開大会で「四党合意」の受諾を強行した。こんな大会の「決定」など断じて認める余地はない。
大会が突き出した現実は、「四党合意」が国労組合員とは絶対に非和解であるということだ。他方、宮坂・チャレンジ、上村革同による闘争団切り捨ての反革命策動は、権力・機動隊の国家暴力に全面的に依拠せずには貫徹できなかったことも明白になった。
闘争団は大会後ただちに、「解雇撤回・地元JR復帰を闘う闘争団有志(仮称)」の名で、機動隊導入を弾劾し、「解雇撤回・地元JR復帰を基本とした三十六闘争団の提出した解決要求の実現に向け、政府・JRの責任を追及し、今後も団結して闘い続けることを宣言する」という声明を発表した。
これに対して、高嶋−寺内の極悪チャレンジ新執行部は二月六日、「第六七回国労全国大会(続開)決定に対する一部闘争団員の阻害行為に対する対応について」と題する「国労本部電送No.10」を出して、闘争団圧殺者としての正体をむき出しにした。そこで本部は、闘争団有志による支援勢力への共闘の呼びかけに対し、「国鉄労働組合として、このような行動は、認めることも許すことも出来ない状況であり、総団結作りを阻害する行動と言わざるをえない」などと、口汚くののしっている。
東京地本も同日、同様の電送を傘下の機関に送付し、酒田自らが強行した機動隊導入を居直った。
戒厳令下の大会で選出された新執行部の最初の行為が、こうした露骨な闘争団への敵対だったのである。ひとたび権力に魂を売り渡した裏切り者は、闘争団を「妨害者」と決めつけて権力に差し出すことをもためらわず、権力の庇護(ひご)のもとに生き延びようとしているのだ。
この電送の中にあるのは、ただただ、機動隊に制圧された大会ならざる大会の「決定」に従え、という恫喝だけである。だが、JR不採用以来十四年の苦闘を貫いてきた闘争団の「人生を勝手に決める」権利など誰にもない。権力と資本の恥ずべき先兵に転落した裏切り者が、闘争団の闘いを泥靴で踏みにじることなど断じて許されない。
また、上村革同の反労働者的・反国労的裏切りをペテン的言辞で擁護し続けた日本共産党スターリン主義は、二月二日付の『赤旗』で、「今回採択した運動方針は……採用差別問題をはじめ切実な要求の実現をめざして、団結の方向を示したもの」と明言した。しかも『赤旗』は、昨年十二月十四日の東京地本「見解」を「団結を回復しようとする模索」などと持ち上げて、それが一・二七続開大会で「団結を回復する具体的な方向」につながったなどと強弁している。
だが、あの東京地本見解こそ、「続開大会成功のため、妨害勢力に対して毅然(きぜん)たる態度をとり万全を期す」などとして、大会への機動隊導入を居直り的に宣言した、反革命文書だったのではないか。
日共スターリン主義は、戒厳令下の大会を賛美し、警察労働運動への国労の転落を推進する極悪の役割を果たすに至った。
こうしたすべての反動に結集軸を与えたのは、東京地本見解である。
今、チャレンジ一派と日共・上村革同、東京地本の酒田らは、「大会決定」を盾にとり、傲慢(ごうまん)きわまる態度で闘争団に屈服を迫っている。
だが、一・二七続開大会のどこに正当性があるというのか! あの大会は労働組合の大会と言えるのか!
国鉄闘争の解体を狙う権力・資本に開催を強いられ、機動隊の制圧下に置かれた大会など、労働組合の大会では断じてない。そこでの「決定」なるものは一切無効である。選出された新執行部も、初めから組合員の不信と拒絶をたたきつけられている。
宮坂・チャレンジと上村革同、東京地本の酒田らは、国労大会を権力の蹂躪(じゅうりん)に任せ、大会の名において国労の歴史と組合員の闘いの一切を権力に売り渡そうと企てた。
組合員には、そんな大会の「決定」に従う義務など存在しない。ましてや、闘争団は解雇撤回闘争の当事者である。解雇撤回・地元JR復帰まで闘うのは、当然のことではないか。それを「総団結作りを阻害する行動」などと言いなす労働組合がどこにあるのか!
この一言で本部の高嶋、寺内、田中は労働組合指導部としての資格など一片も持ちあわせていないことを自己暴露した。もちろん、東京地本の酒田らも同罪だ。彼らを一人残らず、ただちに執行部の座から引き降ろさなければならない。
居座るチャレンジ、上村革同を引き降ろせ
さらに許しがたいことに、一月三十一日の第一回中央闘争委員会は、大会で辞任したはずの宮坂・上村・新井・鈴木を本部に残し、「解決交渉」に当たらせることを決めたという。
チャレンジと上村革同は、自らの力で闘争団を押しつぶすことができないことを自覚しているからこそ、とことん権力・資本の反革命的暴力に依存して、闘争団の切り捨て、訴訟の取り下げ、JR連合への合流などを一気に強行しようと画策しているのである。
彼らは、すでに取り下げる訴訟のリストアップを終え、「解決のめどが立ったら取り下げる」と公言している。だが、チャレンジや上村革同は、これまで何度も「解決のめどが立った」と称して組合員をだまし続けてきたではないか。「改革法承認」も「四党合意」も、みなその口実で強行されたのだ。取り下げの対象となるのは、採用差別事件だけでなく配属差別事件なども含まれる。当事者を無視した勝手な訴訟の取り下げなど断じて許せない。この策動に怒りの総反撃をたたきつけよう。
当面の最大の攻防点は、各エリア・地本大会である。戒厳令下の全国大会強行を徹底弾劾し、「四党合意」絶対反対の揺るぎない決意をたたきつけよう。機動隊導入に手を貸し、国労の歴史にぬぐいがたい汚点を残したチャレンジと上村革同を徹底的に追及し、すべての機関役員から引き降ろそう。
とりわけ、東京地本をめぐる攻防は決定的である。機動隊導入を最先頭で強行した酒田委員長ら執行部の責任を追及し、機関から放逐しよう。闘争団の十四年にわたる苦闘を敵に売り渡した裏切りの代償の重さを、彼らは思い知らなければならないのだ。
「四党合意」を死に追いやった1・27攻防
一月二十七日、闘争団を先頭とする国労組合員は、吹雪の中、機動隊と対峙して十二時間の激闘を全力で貫徹した。会場内外が呼応して、機動隊導入と「四党合意」受け入れの強行を弾劾しぬいた。三分の一の代議員が「四党合意」絶対反対を貫き、闘争団とともに必死で闘った。
こうした闘いは、「四党合意」を本質的に死に追いやっている。史上類例のない最悪の形で「四党合意」を強行した瞬間、それはただちに崩壊するしかないものになったのである。
日帝権力とJR資本が「四党合意」にかけた狙いは、国鉄労働運動と闘争団・千四十七人闘争を最後的に解体することにあった。だが、一・二七は、闘争団を始めとする国労組合員の怒りをますます燃え上がらせ、不屈の闘志を一層打ち固めただけである。敵の狙いは、最も根幹的なところで打ち破られたのだ。
この闘いは、国鉄分割・民営化以来の権力・資本による暴虐への闘争団を始め国労組合員の怒りを根底から解き放った。それは、国労の階級的再生への新たな出発点を築くものとなった。今起きている反動は、この闘いへの絶望的な悲鳴である。「大会決定」の強行は、闘う国労組合員にいささかの敗北感ももたらしてはいない。チャレンジや上村革同が闘争団への反動的非難を強めれば強めるほど、彼らが組合員の手によって引き降ろされる時は近づくのである。
そもそも、三度にわたって「四党合意」受諾を粉砕した闘争団と国労組合員の闘いは、機動隊の力で反対派を排除しなければ「四党合意」を強行できないところにまで本部を追い詰めていた。だから、宮坂・チャレンジと上村革同、東京地本の酒田らは、なりふり構わず機動隊制圧下の大会強行へと突っ走ったのだ。
他方、権力は「国労本部の要請」にかこつけ、国労をどこまでも踏みにじるような露骨な介入を行い、大会を警察支配のもとに組み敷いた。
だが、こうしたやり方の一切が、「四党合意」の本質を暴き、敵の墓穴を掘ったのである。
権力の支配介入を断罪する労働委闘争へ
一・二七の攻防はまた、国労の団結を引き裂き、国労組合員の人生と闘いを踏みにじる「四党合意」の権力犯罪としての本質を、曇りなく暴き出すものであった。「国労運動史上最悪の大会」を現実化させたものこそ、「JR完全民営化」を強行するために、闘争団・千四十七人闘争の解体を強行しようと企てた権力の意思だったのである。
「四党合意」とは、国労組合員の首を切り、ありとあらゆる不当労働行為を行ってきた権力と資本が、それを居直り、逆に「JRに法的責任なし」を国労に認めさせ、不当労働行為の罪証を隠滅しようとした、究極の支配介入であった。
今、闘う国労組合員は、「四党合意」の撤回を求めて労働委員会闘争に立ち上がっている。それは、自民党、運輸省(現国土交通省)など権力機構そのものによる国労への支配介入を真っ向から弾劾し、国鉄分割・民営化という国家的不当労働行為の総体を断罪する闘いだ。
権力はこの労働委員会闘争の発展に恐怖し、労働委員会を恫喝して早期却下を必死に追求した。この策動と激突し、打ち破りつつ、闘いは進んでいる。
「四党合意」を認めず、解雇撤回・地元JR復帰まで闘いぬく決意を固めた闘争団に、この労働委員会闘争をともに闘うことを心から訴えたい。それは、国鉄闘争の抹殺を狙う権力と、それに屈した国労本部の策動を打ち破る、絶好の武器になるものだ。また、国鉄闘争に心を寄せるすべての労働者に、労働委員会闘争への支援を呼びかける。
今一つ、決定的に重要なのは今春闘をめぐる攻防である。権力・資本は、JR東日本の「ニューフロンティア21」を切っ先に、「完全民営化」=第二の分割・民営化攻撃の貫徹へと突き進もうとしている。
チャレンジと上村革同によって反動的に封印されてきた春闘ストを、今こそ組合員のもとに奪還しなければならない。動労千葉は、シニア制度−「ニューフロンティア21」粉砕へ、ストライキで闘う方針を打ち立てた。この闘いに続こう。
第二の分割・民営化攻撃の反革命先兵となることを決断した松崎・JR総連は、黒田・カクマルから離脱し、両者は醜悪な対立・抗争へとのめりこんでいる。今こそJR総連を打倒し、国労・動労千葉の組織拡大を実現しよう。
機動隊制圧下の「四党合意」受諾を強行した宮坂・チャレンジと上村革同、東京地本の酒田らを徹底弾劾し、闘う国労の再生をかちとろう。
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