ZENSHIN 2001/02/05(No1991 p06)

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週刊『前進』(1991号1面2)

 四党合意は断じて認めぬ 闘争団先頭に集会や座り込み
 国労大会決戦へ闘いが前進

 国労闘争団は、一・二七国労続開大会に向けて連日の行動を展開してきた。
 北海道、九州闘争団は、一月半ばに「四党合意」の「棚上げ」を求める意見書を国労本部に提出した。二十三日、闘争団はこれへの回答を求めて国労本部に押しかけた。対応した鈴木、新井中執は、「闘争団の意見書は中執会議で議題にもなっていない」などという不誠実な答えに終始した。

 “機動隊導入はやめろ!”

 翌二十四日、二十六闘争団・有志は厚生労働省で記者会見し、「JRの不当労働行為責任を最後まで追及し、解雇撤回・地元JR復帰まで闘いぬく決意表明」を発表した。決意表明は、「続開大会は、機動隊まで導入する異常な警備体制のもと、傍聴者を制限し、共闘やマスコミ関係者もシャットアウトして開催される模様である。組合員はもとより支援者や世論に背を向けてまで、ごり押ししようとする本部の姿勢は許されない。私たちは、『四党合意』の承認は絶対に行わないよう、大会代議員とすべての国労組合員の良心に最後まで訴え続ける。また、続開大会がいかなる結果になろうとも、JRの不当労働行為責任の追及と解雇撤回・地元JR復帰の解決要求を決して放棄せず、最後の最後まで闘い抜く決意を表明する」と述べている。
 さらにこの日、闘争団は社民党各議員に対して、機動隊に守られた大会に社会文化会館を貸すなという要請行動を行った。
 同日、厚生労働省記者会は、マスコミ排除の非民主的大会運営を批判する要望書を国労本部に提出した。
 二十五日には、二十六闘争団・有志が国労本部に赴き、「四党合意」を棚上げし、支援・マスコミの排除、機動隊の導入はやめるよう再度要求した。不誠実な対応を繰り返す宮坂書記長や寺内北海道エリア委員長、田口九州エリア書記長への追及が続いた。
 また、闘争団全国連絡会議は二十二日から国土交通省前での座り込みに入った。昨年末、闘争団全国連絡会議は解雇撤回・不当労働行為是正を軸とする解決要求を運輸省、労働省に突き付けた。この絶対に譲れない要求を掲げての闘いが、寒風の中で連日貫かれてきた。

 闘争団の解決要求実現へ

 こうした中で、国鉄闘争の千四十七人闘争としての発展も切り開かれている。
 一月二十四日、労働スクエア東京で「JRに法的責任あり! ILO二次勧告は誤りだ! 闘争団の解決要求実現をめざす集会」が、「4党合意NO! 働く者の人権は譲らない行動ネットワーク」の主催で開かれた。会場を埋めた闘争団を始めとする国労組合員や支援の労働者五百人は、一・二七国労続開大会での「四党合意」強行を絶対に阻止する決意と態勢を打ち固めた。
 集会では、機動隊を導入し組合員を排除した大会の開催そのものを許してはならないという怒りの声が噴出した。
 集会が熱気を帯びる中、二十一人の国労闘争団員と動労千葉争議団、全動労争議団の労働者が登壇した。闘争団員一人ひとりが紹介され、九州闘争団の労働者が発言した。
 「本部は十月大会後、闘争団の理解を得られるように環境整備をすると言ったが、何もなされていない。この時期に立ち上がらないと、国労が国労でなくなってしまう」
 「闘争団は、四党合意を棚上げするよう本部に文書で要求した。きのう回答を聞きに行ったが、対応した鈴木中執は『闘争団の意見書は十七日の中執会議では議題にも出なかった』と説明した。私たちの気持ちが机の上に放置されたままになっている。明日以降、本部と交渉し、四党合意は横に置くよう要求する」
 この訴えに、参加者はともに闘う熱い決意を込めて拍手を送った。
 動労千葉争議団の労働者は、「四党合意は千四十七人の闘い、国労と動労千葉をつぶす大陰謀だ。なんとしても四党合意をつぶさなければならない」と訴え、「闘いの最大の障害となっていたJRとJR総連の結託体制が崩れ始めた。JR総連カクマルとカクマル本体が醜い分裂・抗争をしている。JRに闘う労働組合を構築したい」と宣言した。東労組に見切りをつけた労働者が動労千葉に加入したことを報告すると、大きな拍手が送られた。
 最後に、「闘争団の家族が『私たちの運命を勝手に決めないで下さい』と訴えた言葉が今も心に残っている。その立場で闘いたい」と、国労闘争団に熱い連帯の言葉を投げかけた。
 さらに、全動労争議団の労働者が「千四十七人が納得できる解決を」と訴えた。この集会は、千四十七人の当該労組が初めて一堂に会する場ともなった。

 闘ってこそ活路が開ける

 集会主催者からは「闘争団を敵に差し出す四党合意は絶対許してはならない。続開大会をつぶしてしまおう」という訴えがなされた。
 労働法学者の佐藤昭夫さんは「最も積極的に闘ったために首を切られたのは名誉なことだ。だが、ここで屈服すれば名誉は消え去る。闘うことで名誉と尊厳は守られる」と強調した。
 JR東日本一株株主会の山口孝さんは「魂まで政府に売ってしまっていいのか」と四党合意を弾劾し、「新たな闘いの芽が出てきている。千四十七人の中には全動労や千葉動労もいる。千四十七人がぜひ団結してほしい」と訴えた。
 ジャーナリストの立山学さんは「四党合意を大会で決めるのは、国労が自民党と心中することだ。四党合意を進める革同右派は、自民党の学校に変わってしまった」と舌鋒(ぜっぽう)鋭く弾劾した。
 作家の宮崎学さんも「当事者は闘争団だ。本部は勝てる闘いを投げ捨てている。闘わなければ活路は開けない」と訴えた。
 東京清掃労組の代表は「闘争団、組合員の声を無視して四党合意を決めるのは、支援として看過できない。本部は三回の大会を真摯(しんし)に総括し、一・二七続開大会は開催すべきではない」と発言した。
 さらに、国労高崎地本の組合員が「本来、闘う地本として手を組むべき東京地本の執行部が闘争団や高崎地本を罵倒(ばとう)し、機動隊の制圧のもとで大会を強行しようとしている。高崎地本は全国の闘う組合員の先頭で闘う」と決意を述べた。
 集会の最後に北海道闘争団の労働者の音頭で団結ガンバローを行った。
 こうして、続開大会決戦勝利に向け、闘争団を先頭に連日、総力を挙げた闘いが展開されたのだ。

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