ZENSHIN 2010/12/06(No2467 p08)

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第2467号の目次

440人が渋谷デモに立つ 反戦共同

12月3日夕、東京渋谷の神宮通公園に440人の労働者・学生が結集し「朝鮮侵略戦争阻止!」「大失業と戦争の菅政権打倒!」を掲げ、集会と渋谷の街を席巻するデモを闘いぬいた=詳報次号

1面の画像
(1面)
日米合同演習弾劾・朝鮮侵略戦争阻止
日米韓・日朝中労働者の団結で戦争と大失業の攻撃に総反撃を
外注化阻止へ動労千葉ストに続こう
記事を読む  
北小路敏同志が逝去
偉大な革命家の業績しのび お別れ会など1千人が送る(11月13日)
記事を読む  
日程 国労5・27臨大闘争弾圧控訴審公判 記事を読む  
前進速報版から 記事を読む  
(2面)
不屈の情熱引き継ぎ革共同は世界革命勝利へ前進する
北小路敏同志の逝去を悼む
60年-70年安保闘争、非合法・非公然党建設と対カクマル戦争を指導した偉大な革命家
革命的共産主義者同盟政治局
記事を読む  
お別れ会 世代超え盛大に
広範な人々が人柄と足跡しのぶ(11月28日)
記事を読む  
(3面)
不屈の情熱引き継ぎ革共同は世界革命勝利へ前進する
60年-70年安保闘争の先頭に/対カクマル戦の勝利へ闘う/三里塚・国鉄決戦を指導
北小路敏同志 闘いの軌跡
記事を読む  
1960年6月15日ルポ
うなる警棒命を奪う/資本家権力の本性暴露
記事を読む  
DVD「北小路さんの闘いの軌跡」上映 記事を読む  
動労千葉 “組織拡大し外注化を阻む”
スト貫徹へ総決起集会(11月29日)
記事を読む  
大恐慌と戦争情勢に勝つ労働者党建設へカンパを 記事を読む  
(4面)
米帝の朝鮮侵略戦争を阻止しよう
戦争か革命かの歴史選択かけ全国の学生は12月反戦闘争へ
革共同中央学生組織委員会
記事を読む  
法政大 1年生先頭に第6波デモ  反戦貫き新たな弾圧看板に怒り(11月26日) 記事を読む  
学費値上げ・賃下げに反撃
カリフォルニア大の学生・労組  連帯し戦争・教育民営化阻止を(11月17日)
記事を読む  
日程 第7波法大包囲デモ 記事を読む  
(5面)
韓国民主労総 現代自動車で工場占拠スト  “戦争は蔚山で行われている” 記事を読む  
三里塚農地裁判  「市東さんは占有せず」 NAA代理人
土地特定の誤り大破綻へ(11月26日)
記事を読む  
UTLA 解雇と闘う統一行動  学区全体で民営化阻止へ(11月19日) 記事を読む  
新刊紹介 国際労働運動 1月号  国鉄全国運動発展を 記事を読む  
(6面)
外注化阻止! 11年全逓決戦へ
職場の青年の怒りと結合する民営化絶対反対路線で闘おう
革共同全逓委員会
記事を読む  
沖縄の労働運動の再生と労働者国際連帯の発展を
沖縄県知事選の結果と革共同の決意
<力対力>の激突段階に突入した〔革共同沖縄県委員会〕
記事を読む  
日誌 2010年 11月23日〜30日
黄海で米韓合同軍事演習/沖縄知事選、仲井真が再選
記事を読む  
(7面)
12・10裁判員制度廃止 緊急デモへ
改憲・戦争国家化許さない  廃止の展望が見えてきた!(花石佳美)(12月10日)
記事を読む  
〈焦点〉 ウィキリークスが公電暴露
米帝の世界支配を揺るがす
記事を読む  
国労八王子の闘う労働者  中村幸夫さんラストラン
弾圧粉砕し定年まで乗務(投稿・TD)(11月30日)
記事を読む  
法大弾圧裁判 暴処法裁判(11月25日)、5・28暴行デッチあげ(12月1日) 記事を読む  
法大裁判に集まろう! 記事を読む  
(8面)
11・27星野全国集会 労働者人民の力で星野奪還を
2011年再審無罪へ総決起誓う  無実を示す新証拠武器に(11月27日)
記事を読む  
星野文昭同志のメッセージ(抜粋)  星野無期を覆し、人間的未来へ共に闘おう 記事を読む  
11・27星野全国集会 開会、閉会のあいさつ(11月27日) 記事を読む  
日程 前進社不当捜索国賠訴訟 記事を読む  

週刊『前進』(2467号1面1)(2010/12/06 )

440人が渋谷デモに立つ 反戦共同

12月3日夕、東京渋谷の神宮通公園に440人の労働者・学生が結集し「朝鮮侵略戦争阻止!」「大失業と戦争の菅政権打倒!」を掲げ、集会と渋谷の街を席巻するデモを闘いぬいた=詳報次号

動労千葉がストライキ 3人が新たに加入!

動労千葉がストライキ 3人が新たに加入! 動労千葉は3〜4日、検修職場を対象にストライキを貫徹した。スト拠点の幕張車両センターには3日午前、他支部の組合員と支援が多く駆けつけた【写真】。組合員は正午からストに突入、支援の仲間と合流した。幕張と京葉で3人の組合加入が報告されると、歓声がわき上がった=詳報次号

 日米合同演習弾劾・朝鮮侵略戦争阻止

 日米韓・日朝中労働者の団結で戦争と大失業の攻撃に総反撃を

 外注化阻止へ動労千葉ストに続こう

 米帝の朝鮮侵略戦争突入が現実化する情勢のただ中で、動労千葉は11月29日、12月ダイ改・検修構内外注化阻止と組織拡大に向け総決起集会を開き、12月3日から4日にかけ検修職場を対象にストを打ち抜いた。この闘いは11年4・1外注化絶対阻止へJR当局に決定的打撃を与え、動労千葉解体攻撃に対する反撃の号砲となった。この労働者の職場からの決起と結合・連帯し、反戦共同行動委員会は「朝鮮侵略戦争阻止、大失業と戦争の菅政権打倒」を掲げ、12・3渋谷集会とデモを意気高く闘い抜いた。資本の攻撃と非和解で闘う労働者が国際的に団結したとき、戦争を止めることは絶対にできる。反帝・反スターリン主義世界革命の旗のもと、日米韓・日朝中労働者は今こそ団結して、朝鮮侵略戦争阻止に決起しよう。

 日帝菅民主党政権の参戦策動許すな

 11月23日に北朝鮮軍と韓国軍の間で起こった砲撃戦を契機に、米帝を軸とする米日韓の3国は北朝鮮にすさまじい戦争重圧・戦争挑発を一気に強化し、軍事境界線や黄海での共同軍事演習を日々繰り返している。
 11月28日から12月1日にかけて行われた米韓合同演習は対北朝鮮のみならず対中国の侵略戦争をも想定した、すさまじい実戦演習であり戦争挑発行為だ。それは米原子力空母ジョージ・ワシントン、イージス巡洋艦・駆逐艦など多数の艦船と戦闘機を投入し、北朝鮮の首都・ピョンヤンをわずか10分で攻撃し、空・海を制圧できる力を見せつけた。米韓合同演習としては初めて、「大量破壊兵器進入阻止」の訓練も行っている。
 さらに米軍と自衛隊は12月3日から日米合同演習を強行している。ジョージ・ワシントンも参加した「尖閣奪還作戦」や弾道ミサイル迎撃訓練などに、日米両軍から兵員4万4千人、艦艇60隻、航空機400機を投入し、全閣僚には禁足令が出された。これは周辺事態法の事実上の発動、有事体制への突入であり、今や労働者の戦争動員が始まったのだ。
 世界大恐慌の爆発・激化の中で、世界支配の危機と破綻を突きつけられている米帝オバマは、体制崩壊の危機にあえぐ北朝鮮スターリン主義の反プロレタリア的・冒険主義的な軍事行動をとらえて、なりふり構わず新たな朝鮮侵略戦争に突入しようとしている。それは本質的に、韓国・民主労総など決起する朝鮮労働者人民への侵略と襲撃である。同時に新興大国化する中国スターリン主義と帝国主義の「最弱の環」=日帝への体制解体的な帝国主義的争闘戦としての侵略戦争である。
 これは米帝の世界支配の護持と世界再分割のためには、北朝鮮の体制転覆、朝鮮侵略戦争(究極的には対中国侵略戦争)で朝鮮・中国・アジアの労働者人民をどれだけ虐殺しようと、一切構わないということだ。すでにアフガニスタン・イラク侵略戦争で膨大な人民が殺され、ベトナム侵略戦争では実に800万人が殺されている。しかも米帝の新たな朝鮮侵略戦争は核戦争だ。日米韓・日朝中労働者の団結と決起をもって、米帝の朝鮮侵略戦争を絶対に阻止しなければならない。
 日帝・菅政権は日米安保のもと米帝と共同演習を行い、朝鮮侵略戦争参戦を狙っている。辺野古新基地建設阻止へ闘う沖縄闘争を圧殺し、沖縄を朝鮮侵略戦争の核出撃基地にしようとしている。この菅政権を支える連合は「不測の事態に備え万全の態勢を整備せよ」「東アジア全体の安定に向け全力を尽くせ」(事務局長談話)と有事体制に全面協力し、労働者の戦争動員の先兵となっている。
 4・9政治和解の反革命の行き着く先は戦争だ。階級的労働運動を推進し、連合もろとも大失業・戦争の菅政権の打倒へ闘おう。

 資本と労働者の間で起きている戦争

 対北朝鮮という形をとった米帝(国際帝国主義)の新たな朝鮮侵略戦争の階級的本質は、大恐慌・大失業下で韓国を始め全世界で爆発している労働者のストやデモを、一挙にせん滅しようとすることにある。それは、労働者階級を賃金奴隷制の鉄鎖のもとにあくまで縛りつけるための戦争だ。労働者階級の怒りの爆発で、このままでは帝国主義・資本主義が打倒されてしまうという恐怖の衝動から来る歴史的大反動である。
 全世界の労働者人民に、「戦争か革命か」の歴史選択が突きつけられている。われわれは世界革命の道を突き進むのみである。
 韓国では現代自動車の非正規職労働者が11月15日以来、「正規職にせよ」「非正規職を子どもたちに相続させるな」と、工場占拠ストライキを闘いぬいている。資本が雇った暴力団に拉致され、殴る蹴るの暴行で病院に何人運び込まれても、実力占拠を解かず闘っている。金属労組や正規職労組の幹部が示した斡旋案を、「単なるゴミだ」と大会の場で破り捨て、「正規職にするまで絶対にストを止めない」と、決死の闘いを貫いている。
 しかもこれだけ激しく闘いながら非正規職労働者の組合加入数はうなぎ登りに増えている。さらに現場の正規職労働者の連帯闘争が拡大している。ついに正規・非正規の分断をのりこえた資本との非和解的闘いが、戦争のまっただ中で起こっているのである。
 この占拠ストのただ中で、11月24日には、「戦争は延坪島(ヨンピョンド)で起こっているのではなく、蔚山(ウルサン)で、現代車と非正規職の間で起こっているのだ」という誇り高い労働者の叫びが発せられた。
 国家総力戦としての帝国主義戦争は、階級戦争によって労働運動・労働組合を解体、せん滅しない限り貫徹することはできない。韓国の労働者階級、民主労総の闘いこそは朝鮮侵略戦争阻止の最大最高の闘いである。
 日本でも、階級戦争は労働者と資本の間で、国鉄闘争で、激しく起きている。国鉄1047名解雇撤回闘争の解体を狙う4・9政治和解攻撃との闘いは、今や労働組合の団結の力で戦争を止める決定的な階級攻防だ。動労千葉の検修外注化阻止の闘いに絶対に勝利し、日帝・菅政権の動労千葉壊滅・階級的労働運動解体の攻撃をぶち破ろう。
 大恐慌とは何よりも戦争と大失業である。この攻撃に労働組合の階級的団結の力で総反撃し、激化する「内への階級戦争、外への侵略戦争」を帝国主義打倒の内乱へ転化するために闘おう。

 国鉄全国運動の発展で勝負しよう

 戦争絶対反対を貫く闘いは、まず職場生産点で資本との攻防に勝ち抜くことである。
 2010年の1年間の激闘で、4・9反革命に対し国鉄闘争全国運動をもって闘えば勝利できることをつかみとったことは決定的だ。4・9反革命は「労働者は闘っても勝てない」「労働組合に社会を変える力などない」という奴隷の思想で労働者の団結を破壊し、階級的労働運動を解体する攻撃だ。この攻撃の核心には、動労千葉の壊滅、闘う労働運動の一掃が据えられている。われわれはこの1年間、この攻撃と必死に闘い抜き、ついに国鉄全国運動を手にしたのである。
 この国鉄全国運動は、「社会の真の主人公は労働者である」という誇りに燃え、戦後労働運動の限界をのりこえて、階級的労働運動を新たに創造する闘いだ。動労千葉の4・1外注化阻止の勝利に続く、関西生コン支部の産業ゼネストの偉大な勝利は、階級的労働運動と国鉄全国運動の勝利の展望を示している。国鉄全国運動は階級的労働運動がついに手にした最高の武器である。4大産別とすべての職場生産点で、国鉄全国運動を徹底的に実践し、拡大し、拠点建設を推し進めよう。
 2010年の決戦を牽引(けんいん)してきた青年労働者は、すでに国鉄全国運動で「労組青年部をつくろう」「労働組合をよみがえらせよう」と猛然と決起している。職場に「動労千葉を支援する会」をつくろう。動労千葉物販・国労原告団物販で職場を組織しよう。「労働学校」でマルクス主義を学び、階級的指導部を育て鍛えよう。国鉄全国運動で職場やキャンパスに階級的団結を拡大しよう。
 内乱的激動期に勝ち抜くためには、革命党を建設・強化することが不可欠だ。職場細胞、大学細胞を圧倒的に拡大し、地区党建設の飛躍的前進をかちとろう。その絶対的基礎が冬期一時金カンパ闘争と機関紙拡大だ。マル青労同・マル学同の1千人組織建設の実現に向け全力で闘おう。さらに非合法・非公然の党建設に断固勝利しよう。

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週刊『前進』(2467号1面2)(2010/12/06 )

 北小路敏同志が逝去

 偉大な革命家の業績しのび お別れ会など1千人が送る

 革命的共産主義者同盟副議長で、一貫して先頭で革共同を指導してきた北小路敏同志が、敗血症で11月13日、逝去した。74歳だった。16日に通夜、17日に告別式がそれぞれ都内で催され、28日にはお別れの会が東京・杉並の西荻勤労福祉会館で行われた。延べ千人を超える同志、友人、知人が弔問に訪れ、偉大な革命家の業績をしのんだ。(2面に革共同の追悼文とお別れ会の報道、3面に北小路同志の略歴など)
 北小路同志は、高校生時代に共産主義運動に目覚めて以来、生涯を通じてプロレタリア革命の勝利のために闘い続けた。60年安保闘争の頂点をなした6・15国会突入闘争を全学連委員長代行として最先頭で指揮し、さらに70年安保・沖縄決戦の突破口を開いた67年10・8羽田闘争の先頭に立った(両闘争で逮捕・起訴)。
 戦後階級闘争史を画する二つの大闘争の先頭に立ったことに示されるとおり、北小路同志は誰よりも激しく帝国主義権力とその暴圧を憎み、労働者階級の怒りを体現してまっすぐに闘い抜いた。
 それだけではない。70年安保・沖縄闘争に対して革命の危機を感じた日帝権力が破壊活動防止法を発動し、本多延嘉書記長、藤原慶久東京地区反戦青年委員会世話人らを逮捕する攻撃に打って出てきた時、党の非合法・非公然体制をつくる先頭に立ち、自らは公然面で全重圧を引き受けて闘った。
 さらに、権力の手先となったファシスト・カクマルが71年12・4反革命をもって革共同壊滅の武装襲撃に出てきたのに対し、身を挺(てい)して闘い抜いた。カクマルはとりわけ北小路同志を憎み、彼に対する白色テロ襲撃を繰り返した。74年2月には重傷を負わされた。だが、北小路同志は不死鳥のごとく立ち上がり、同年8月の革共同政治集会では、火を吐くような勢いで二重対峙・対カクマル戦の総反攻突入を宣言した。
 75年3・14本多書記長暗殺の大反革命に対し、敢然と立って、70年代、80年代の闘いを勝利に導いた。三里塚闘争、動労千葉を先頭とする国鉄闘争の先頭に立った。東京、大阪などで開かれた革共同政治集会では、少なくとも70年代に30回、80年代に20回の基調報告を行っている。最も厳しい闘いの時期に文字どおり仁王立ちして、全党員、支持者、全労働者階級に向かって勝利の大道を示し、獅子吼(ししく)してやまなかった。この時期の革共同を政治的人格的に代表する存在だった。北小路同志の粉骨砕身の闘いなしに今日の革共同はなかった。
 その燃える情熱、裂帛(れっぱく)の気迫、しかも味方勢力に対する深い愛情にあふれた演説は聴衆の心をわしづかみにした。どんなに激しい闘争方針も、大衆的説得力を持って打ち出された。
 北小路同志は、91年5月テーゼ、06年「党の革命」から今日に至る闘いを断固支持し、病を抱えながら全力で応えきろうとたゆまぬ努力を重ねた。最期まで闘いの現場に戻ることを願い、その革命家としての人生を全うした。
 北小路同志の闘魂、革命精神は、今、マルクス主義青年労働者同盟の青年労働者や全学連の学生にも連綿と受け継がれ、大恐慌を革命に転化する闘いの中に生き続けている。北小路同志を指導者に持ったことは、われわれ全員の誇りである。その革命への確信を自らのものとして一層打ち固め、反帝・反スターリン主義プロレタリア世界革命の勝利まで闘い抜くことを誓う。

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週刊『前進』(2467号1面3)(2010/12/06 )

日程 国労5・27臨大闘争弾圧控訴審公判

国労5・27臨大闘争弾圧
12・21控訴審第2回公判
12月21日(火)午後1時傍聴券交付
東京高裁102号法廷

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週刊『前進』(2467号1面4)(2010/12/06 )

前進速報版から 前進速報版から

▼双龍自動車家族が駆けつけ、現代車非正規職家族対策委員会と交流▼現代車工場占拠スト11日目/「この案はゴミだ。廃棄しよう」

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週刊『前進』(2467号2面1)(2010/12/06 )

 不屈の情熱引き継ぎ革共同は世界革命勝利へ前進する

 北小路敏同志の逝去を悼む

 60年-70年安保闘争、非合法・非公然党建設と対カクマル戦争を指導した偉大な革命家

 革命的共産主義者同盟政治局

 (一)

 北小路敏同志。あなたは多くの同志を残して、眠るがごとくに、闘いの人生の舞台から逝ってしまった。われわれは、北小路同志が常に全党の先頭で獅子吼(ししく)していた、あの姿、あの声をまざまざと思い出す。北小路同志を喪(うしな)ったその事実の大きさに、しばし我を忘れている。しかし革命運動もまた、最も豊かで人間的な営為であるがゆえに、生と死の冷厳な現実から逃れることはできない。
 しかし革命運動の豊かさと根底性は、プロレタリア自己解放、人間の全人間的解放、共同性の奪還を求めて、陸続と決起する膨大な労働者階級と人民を生み出す。あなたの60年安保闘争以来の学生運動と革命運動へのひたむきな決起と情熱は、日本革命運動の躍動性と大衆性と根底性を階級闘争の歴史に刻み込んだ。これは誰もができることではない。あなたの堅忍不抜の精神が、新たな力を生みだし、革命運動を発展させた。革共同は、この素晴らしくも偉大な現実と地平を、闘いの糧としてさらに力強く前進する。
 北小路同志。あなたが求めてやまなかった世界史的な階級対階級の激突情勢、革命情勢が急速に接近している。大恐慌は、米帝基軸の帝国主義戦後体制の解体を一挙に進めている。大恐慌は全世界に大失業を生み出し、労働者階級を食べさせることができなくなった資本主義は、ついに終わりを迎えた。また大恐慌は、領土・資源・市場の分割・再分割戦、侵略戦争・世界戦争へと転化し始めている。だがそれは全世界で、労働者の「生きさせろ!」の叫びと決起を生みだしている。
 今こそ「大恐慌をプロレタリア世界革命へ」の闘いを発展させることが死活的になってきている。階級的労働運動の創造と発展は、労働組合の力、労働者階級の階級的団結をもって世界革命へと躍り出ることを可能にした。
 この世界史的現実こそ、北小路同志が何よりも希求した現実だ。階級対階級の激突に勝利し、労働者階級が社会の真の主人公となるために、あなたの労働者階級の決起への限りない確信を胸に、われわれもまた万里の波涛(はとう)をのりこえ、プロレタリア解放への道をしっかりと切り開いていく。このことこそ、あなたを尊敬し慈しむ革共同の最高の任務だと思う。

 (二)

 北小路同志は、全身全霊を傾けて革共同を守り、闘い、革共同の前進の基礎を築いた。それは何よりも現代のナチス、ファシスト・カクマル打倒に向けて最先頭で闘ったことである。
 日本階級闘争がかつて経験したことのなかったことが、現実の階級闘争の前面に登場してきた。それは階級闘争の発展に恐怖し、革命闘争を破壊するために、白色テロルをもって革共同に襲いかかってきたファシスト集団、カクマル反革命との戦争であった。
 革共同の多くの労働者・学生の同志が、武装自衛の精神で、白色テロと闘う建軍闘争に決起した。全党が一丸となって、70年安保・沖縄闘争の爆発に対する反革命として登場したカクマル白色テロ集団と闘った。北小路同志を先頭に、71年12・4反革命、75年3・14反革命と闘った。反戦派労働者は自ら決起し、70年闘争を切り開いたその力を、現代のナチス=カクマル反革命完全打倒の戦いへと注ぎ込んだ。そして革共同とカクマル反革命の、血で血を洗う20年間の激しい激突を通して、ついに階級的力関係を変えたのだ。
 われわれは、この二重対峙・対カクマル戦争とその勝利を誇りに思う。あの時、カクマル反革命との闘いにちょっとでもひるんでいたら、革共同は存在しなかった。大恐慌を世界革命の時代へと転化する情勢を迎えることができなかった。階級的労働運動に全精力を投入することもできなかった。
 このことへの心の底からの激しい喜びは、北小路同志が最も深く理解し、共有してくれていたことだと思う。

 (三)

 あなたは、革共同への国家権力の破防法(破壊活動防止法)攻撃を徹底的に粉砕するために、非合法・非公然体制建設の闘いを貫徹し、最も国家権力とファシスト・カクマルから恐れられ憎悪された、最高指導部であった。
 国家権力は、騒乱罪でデモの爆発を鎮圧し、大衆集会の演説に破防法扇動罪を適用して逮捕する。革共同の全同志を対象に不当な家宅捜索を行ったり、事務所の封鎖を画策する。許し難いデッチあげ弾圧を次々に強行する。
 これらと闘い勝利してきたのは、革共同が先制的に非合法・非公然体制確立の闘いをやってきたからだ。この闘いは、帝国主義国家権力との死闘に勝利し、労働者党を建設する闘いそのものである。それはまた国際共産主義運動の総括でもあり、戦前・戦後の日本革命運動を総括し発展させる、本質的な闘いだった。わが革共同は、階級の大地に根を張り、労働者階級と一体となって、不撓(ふとう)不屈にこの偉大な闘いをやり抜いてきた。大恐慌時代への本格的突入、戦争と大失業の時代の到来は、こうした闘いをますます求めている。
 非合法・非公然体制確立の闘いにおける北小路同志の闘いは傑出していた。このことをあなたの霊前で、ともにしっかりと確認したいと思う。

 (四)

 74〜75年世界恐慌は、戦後帝国主義の転換点であった。それは帝国主義の本質的危機、過剰資本・過剰生産力の問題を衝撃的に突き出した。帝国主義がこの危機を突破するために繰り出したもの、それが新自由主義だった。徹底的な団結破壊、闘う労働組合の解体によるむきだしの労働者支配という新自由主義攻撃を、米・英・日帝国主義が先頭となって強行してきた。
 この日帝の新自由主義攻撃の突破口が国鉄分割・民営化だった。それは「血の入れ替え」と言いなし、JR総連カクマルを先兵として、そのファシスト支配を認めないものは一切排除する攻撃としてあった。国鉄分割・民営化の攻撃は、JR資本とJR総連カクマルの結託体制のもとに展開された。
 これに対し動労千葉は、1100名組合員の団結をかけて、分割・民営化攻撃に総反撃し、85年〜86年の大ストライキを打ち抜いて闘った。しかもこの動労千葉の決起は、空港建設の攻撃と闘う三里塚芝山連合空港反対同盟との強い階級的一体感、労農同盟の絆(きずな)のもとに闘われた。
 北小路同志は、この1980年代の新自由主義攻撃と闘う国鉄・三里塚決戦に断固決起し、日本階級闘争の前進を不屈に切り開く先頭に立った。
 これはまさに、80年代の闘いで革共同が胸を張って誇れる偉大な階級決戦であった。とりわけ労働者と学生の三里塚十字路決戦と浅草橋戦闘は、動労千葉の戦闘的組合の闘い、三里塚農民の農地死守の闘いに断固として連帯し、守り抜く、革命的な決起だった。
 この80年代の勝利は、89年〜91年の東欧・ソ連スターリン主義の崩壊、89年総評解散・連合結成という情勢に対し、闘う労働者階級がスターリン主義を徹底的に断罪し、マルクス主義を復権して、革共同が91年の5月テーゼ路線をもって労働運動に戦略的に体重をかけることを可能にした。北小路同志はその先頭で革命の大旗を振った。

 (五)

 北小路同志。あなたは疾風怒涛(どとう)の革命家人生を生き、かつ闘った。その精神は、60年安保闘争を継承し、発展させ、のりこえるものとしてあった。
 安保ブンドは、反帝・反スターリン主義の影響を受けて日本共産党から決別し、反スターリン主義の運動をつくりだすべく闘った。それはプロレタリア世界革命と暴力革命を立脚点にして、60年安保闘争という巨大な大衆闘争をつくりだした。しかし、革共同はこの60年安保闘争を切り開いた安保ブンドの大半を組織できなかった。
 それは、革共同の内部にあった小ブルサークル主義と同時に、安保ブンドの思想的基盤の脆弱(ぜいじゃく)性にも根拠があった。「社・共に代わる労働者党建設」「反帝・反スターリン主義世界革命」は、少なくともブンドの一定の指導部においては共通の認識であった。
 その中で北小路同志は、これらの事がらを思想的に必死で総括しつつ愚直に実践し、ブンドから革共同に革命的に結集する闘いの先頭に立った。60年安保の精神を継承し、発展させ、のりこえる苦闘をやり抜いた。
 革共同はこの間、青年労働者が階級の指導部として労働者自己解放の闘いを開始すると同時に、学生運動の再生をかけて、強力な指導部建設の闘いを断固として前進させてきた。
 日韓米を軸に打ち固めてきた国際連帯闘争は、動労千葉労働運動が切り開いた革命的地平である。この闘いは共産主義インターナショナル建設の闘いとして不可避的に発展していく。
 革共同は『綱領草案』を、闘病中の北小路同志に送り届けることができた。このことは無上の喜びでもある。
 50年余の不屈の革命家人生は、その後に続く多くの同志を生み出した。階級的労働運動路線は、全世界のプロレタリアートの団結を基礎にして発展する。われわれは労働運動の前進で革命を主体的にたぐり寄せるのだ。
 北小路同志。われわれはあなたを失った深い悲しみの中から、しかし再び三たび不屈に立ち上がる。悲しみを階級的怒りに替えて突き進む。プロレタリア世界革命に勝利することが、あなたへの最大のはなむけだと思う。
 北小路同志。大きな風となって天空を舞いながら、ともにプロレタリア世界革命の勝利へ前進しよう!
 2010年11月28日

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週刊『前進』(2467号2面2)(2010/12/06 )

 お別れ会 世代超え盛大に

 広範な人々が人柄と足跡しのぶ

 11月28日夜、東京・杉並の西荻勤労福祉会館ホールを満員にして「北小路敏さんとのお別れ会」が行われた。60年安保闘争当時からの同志、友人から、北小路同志を知らない青年・学生まで幅広い層の労働者・学生・市民が大結集した。同志の闘いをたたえ、そのすべてを引き継ぐ強い意志がみなぎった感動的な集会となった。司会は革共同の木崎冴子同志。
 冒頭、北小路同志を追悼して1分間の黙祷(もくとう)をささげた。
 第1部はビデオ上映。ビデオで映し出された革命的激動の歴史はそのまま北小路敏同志の生涯だった。60年6・15闘争の映像や写真とともに、北小路同志の若き日の演説の音声も流れ、その鮮烈なアジテーションに、感動を新たにした。
 第2部としてお別れ会では多くの人びとが次々と遺影の前で発言した。
 初めに100人に近い呼びかけ人を代表して、葉山岳夫弁護士(三里塚芝山連合空港反対同盟顧問弁護団事務局長、動労千葉顧問弁護団団長)が立った。
 「50年前の6・15国会突入、構内集会で北小路さんは水際だった指揮をした。樺(かんば)美智子さんの虐殺に抗議し黙祷を呼びかけた際、『機動隊は鉄かぶとを取れ』と叫び、それは全員の激しい怒りの炎となって燃え上がった。北小路さんだからこそ叫ぶことができた。燃え上がった怒りは岸を引きずり倒した」と振り返り、67年10・8羽田闘争での活躍もあわせて「北小路さんは革命的大衆闘争の素晴らしい指導者だった」と称賛した。また、三里塚闘争と動労千葉の闘いで果たした役割を強調し、「北小路さんは階級的運動に灯をともしてきた。私もその火を受け継いで微力を尽くしたい」と語った。
(写真 花に囲まれた祭壇。発言は革共同の天田三紀夫書記長)

 安保世代が次々と追悼

 60年安保闘争の世代から、まず60年当時社学同書記長で友人、同志の藤原慶久さん。「11月13日、私は北小路同志の最期を看取った。病床にあっても戦列への復帰をめざしてすさまじい執念で闘病を続けた。闘い半ばにたおれた北小路同志の無念はいかばかりか。その遺志を継いでプロレタリア世界革命の勝利まで闘うことを誓う」「6・15闘争の見事な指揮とあなたの演説は、6・15国会突入闘争とともに、60年安保闘争を共に闘ったすべての人びとの心に刻まれている」とたたえた後、革命的共産主義者同盟の最高指導部として、常に階級闘争の先頭に立ち、最も困難な闘いに責任をとり、指導し抜いたことを強調した。北小路同志の闘いは青年労働者学生に引き継がれ、運動の前途は洋々であることを明確にし、革命勝利を誓った。
 60年当時、全学連中執、社学同委員長だった篠原浩一郎さんは、「いつも優しさにあふれ、笑顔が美しかった北小路君」を想起し、「活動家だけでなく、詩人や小説家、画家や俳優、音楽家に学者たち、多くの市民や労働者が全幅の信頼をよせていた」と懐かしんだ。60年闘争が岸を倒し、その後の日本を規定しているとその意義を強調した。「人間の底にある優しさ、美しいものに心を打たれるリーダーだった」とその資質をたたえ、「北小路敏君、君は永遠だ」と結んだ。
 社学同副委員長だった平井吉夫さんは、「あの60年安保闘争のクライマックスの記憶は、あなたと共に闘った多くの人びとの胸に今なお鮮烈に生きている」と振り返った。闘いを忘れない者として、「9条改憲阻止の会」が06年に国会デモを行った時に思いの外たくさん集まったことに触れ、「雀百まで踊り忘れず」だと述べ、「終生革命家として生きた北小路さんが安らかに眠られるように」と語りかけた。
 高校時代、日共紫野高校細胞のキャップとして共に闘った浅川清さんは、「北小路さんは自分の行動に意固地なほどこだわる方で、根は優しい。確固とした信念の人であった」と、一緒の時期にブントに入り、京都府学連で共に闘った誇りを持っていると述べた。
 60年当時、京大教養部自治会委員長であった新開純也さんは、3年後輩で理論的なことやデモの仕方まで学んだこと、しかし「北小路さんの誠意ある生き方が一番学んだこと」だと語り、「誠意を持った生き方を踏襲し遺志を継いで一兵卒として闘っていきたい」と述べた。
(写真 遺影に向かって弔辞を述べる60年世代の篠原浩一郎さん)

 労農学“遺志継承する”

 さらに動労千葉の田中康宏委員長は、「北小路さんは仰ぎ見る存在、その演説をわくわくして聞いた」という思い出を語り、「北小路さんらによって始められた事業は世界史的な事業である。スターリンによってゆがめられたマルクス主義を労働者階級の解放の思想としてよみがえらせる事業だった。この闘いを受け継がなければならない」と決意を語った。そして「時代が回り巡って、労働者が社会を変える力を持っていることを示すいい時代が来た。北小路さんの熱い思いを受け継ぎたい」と決意を述べた。
 三里塚芝山連合空港反対同盟事務局次長の萩原進さんは、70年当時、革共同集会で北小路さんの演説を初めて聞き、鮮明で分かりやすい話に、自分もあのようになりたいと思ってきたと述べた。67年の10・8羽田闘争の2日後に三里塚の外郭測量阻止闘争があり、機動隊4千人とぶつかった。羽田の闘いを間近に見たから三里塚の実力闘争があり、日共の反トロツキストキャンペーンと闘うことができたと、三里塚の原点に触れて総括した。「北小路さんは三里塚の脱落派と前面で闘って同盟の危機を救った。その三里塚闘争にかけた闘いに応えて44年間闘い、勝利の展望を握り締めている」と確信を込めて語り、最後の勝利まで闘うことを表明した。
 杉並で区議選、都議選を共に闘った元都議会議員の長谷川英憲さんは、半世紀の闘いを共にしてきて北小路さんを失ったことの大きさを痛感していると述べ、杉並から社共に代わる党をつくろうと革命的議会主義の闘いを推進したことを振り返り、新たな政治勢力の登場を印象づけた闘いで果たした北小路さんのめざましい活躍をたたえた。そして今、杉並で田中区長のもとに総与党化する状況、戦争を扇動する「尖閣諸島」決議と対決し、来春、北島邦彦区議を先頭に区議選決戦を闘う決意を表明した。
 全学連の織田陽介委員長は、「北小路さんは学生にとって大先輩。60年安保闘争は今も歴史に刻まれているし、全学連の原点だ。北小路さんが残した大きな業績に圧倒される」としつつ、その全歴史を継承し、学生運動を大爆発させる、と決意を表明した。「大学を反戦闘争の砦(とりで)とする闘いは始まった。大恐慌が爆発し、世界戦争が切迫している。安保・沖縄・改憲が再び歴史の焦点になった。青年が存在をかけて闘いに立ち上がる時代が来た。私は北小路さんの存在のすべてを継承して自分を鍛え、プロレタリア革命を成し遂げる」と力強く誓った。文字どおり北小路同志の継承者として立ち上がる青年の宣言は、満場の老いも若きも一体化する力あるものだった。
 革共同の天田三紀夫書記長は、60年を共に闘った者としてその巨大な意義を確認するとともに、それをのりこえる闘いを北小路同志がやり抜いたことを、@破防法と闘い、非合法・非公然の党建設で勝利したA二重対峙・対カクマル戦の最先頭で闘い勝利したB80年代の国鉄・三里塚決戦を指導し今日の地平の土台をつくった、の3点にわたって強調した。それを北小路同志が先頭に立ってかちとってきたことを確認し、50年間ひたむきに闘ってきたことは必ず実を結び、日本革命は実現できると断言した。
(写真 多くの参列者が北小路同志をしのんだ)

 遺族から熱いあいさつ

 弔電が披露された後、お別れの会の最後に娘の大竹口陽子さんからあいさつがあった。陽子さんは、「優しい父で、ユーモアがあった」と北小路さんの人柄を語り、「父と母の何があっても動じない後ろ姿を見て育った」と語った。「今年の2月に大量の吐血をした後も、1分でも早く復帰するのだと言い続けた強い父だった。父の生涯は娘である私よりも強く長い間、皆様と築き上げてきたもの」と語り、最後に「私は北小路敏の娘であったことを誇りに思っています」と言い切って、参列者にお礼の言葉を述べた。
 引き続き、献花が参列者全員によって行われた。「インターナショナル」「同志はたおれぬ」の歌が流れる中で、遺影に向かってそれぞれの思いを込めて誓い合った。
 その後、別の部屋で懇親会が行われ、60年世代を始め、杉並区内の支持者、青年労働者・学生らがそれぞれの経験から北小路同志の思い出を語りあった。
 多くの人に慕われた北小路同志。50年以上にわたって先頭で闘い続けた北小路同志にふさわしいお別れ会だった。
(写真 花を手向け別れを惜しむ参列者)

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週刊『前進』(2467号3面1)(2010/12/06 )

 不屈の情熱引き継ぎ革共同は世界革命勝利へ前進する

 60年-70年安保闘争の先頭に/対カクマル戦の勝利へ闘う/三里塚・国鉄決戦を指導

 北小路敏同志 闘いの軌跡

(写真 南通用門を破壊して国会構内に突入。最前列でデモ隊の学生に向かってトラメガで訴える北小路同志【1960年6月15日】)
(写真 羽田弁天橋で京大生・山崎博昭君虐殺を弾劾し、装甲車を乗り越えて闘う。装甲車の上左端が北小路同志【1967年10月8日】)
(写真 法政大学キャンパスで中曽根打倒、三里塚二期工事着工阻止の10・20空港突入戦への決起を熱烈に訴える【1985年9月】)
(写真 三里塚反対同盟・敷地内農民の市東東市さんの逝去を悼み、三里塚現地集会で革共同を代表して追悼演説を行う【1999年3月】)
1936年8月4日 京都に生まれる
1954年 日本共産党に入党
1956年4月 京都大学入学
1959年9月 共産主義者同盟に加盟、日共京大細胞を解散
1960年 60年安保闘争で全学連委員長代行となり、国会南通用門で樺美智子さんが虐殺された6・15闘争の先頭に立つ
1961年6月 革命的共産主義者同盟全国委員会に加盟
全学連17回大会で委員長に
1962年 京都大学経済学部を卒業
革共同機関紙『前進』編集局員
1963年 黒田寛一らカクマルの分裂・逃亡と闘う。「中核派」と名乗ることを提案
1965年7月 都議会「黒い霧」解散に際し、杉並から都政刷新運動を起こし都議会議員選挙に初挑戦
1967年 革共同政治局員
4月 都議会議員補欠選挙で4万を超える票(共産党候補の倍)を得票。このとき区議に初当選した長谷川英憲氏とともに杉並革新連盟を結成し、社・共に代わる新たな政治潮流をつくりだす闘いを開始
10月 佐藤首相の南ベトナム訪問阻止の10・8羽田闘争で、機動隊の山崎博昭君虐殺を弾劾し、装甲車を乗り越えて闘う。以後、佐世保・王子・三里塚など「激動の7カ月」から68年10・21新宿闘争(騒乱罪発動)を経て、70年安保・沖縄闘争に至る闘いの先頭に立つ
1969年2月 杉並公会堂で野坂昭如氏、小田実氏とともに講演
4月 革共同に破防法発動。本多延嘉書記長、藤原慶久東京地区反戦青年委員会世話人らの逮捕に屈せず4・28沖縄闘争を爆発させる
6月 杉並公会堂で大島渚氏、荒畑寒村氏とともに講演
都議会議員選挙に三度挑戦
著書『歴史選択としての七〇年闘争』(自由国民社)を出版
1970年6月 60年安保闘争10周年集会(日比谷野外音楽堂)で記念講演
1971年11月 沖縄返還協定批准阻止の渋谷暴動闘争を、星野文昭さん(権力の報復によるデッチあげ弾圧を受け、現在獄中36年)らとともに闘う
1972年6月 5・15「返還」直後の沖縄で初めて開かれた革共同政治集会(那覇市民会館)で基調報告
1973年12月 国家権力の破防法弾圧と一体となったファシスト・カクマルの白色襲撃に対し、革共同集会で基調報告を行い断固たる戦闘宣言
1974年2月 カクマルの襲撃を受け、重傷を負う
1975年3月 カクマルによる本多延嘉書記長虐殺をのりこえ、70〜80年代を通して、権力・カクマルとの二重の内戦を革共同の前面に立って指導し抜く。革共同政治集会での基調報告は少なくとも70年代に30回、80年代に20回に及ぶ
1977年 三里塚開港阻止の決戦を反対同盟・戸村一作委員長とともに闘う。動労千葉のジェット燃料輸送阻止闘争を全力で支援し、ともに闘う
1979年 動労千葉の分離・独立に際し、動労本部カクマルの襲撃から動労千葉を防衛するために闘う
1985年 中曽根政権による三里塚二期攻撃の激化と国鉄分割・民営化攻撃に対し、全国の学生・労働者の力を結集して一大決戦を爆発させる。その後も一貫して、日帝の戦争・改憲攻撃との対決、とりわけ三里塚・沖縄闘争と国鉄闘争の前進と勝利のために心血を注ぐ
1989年 長谷川英憲氏の都議選勝利に杉並区民の先頭に立って奮闘
1997年 革共同の新指導体制(清水丈夫議長、天田三紀夫書記長)確立。副議長に就任
1999年3月 三里塚反対同盟・市東東市さんの逝去を悼み、現地集会で追悼演説を行う
2002年3月 革共同政治集会で、党を代表して長期獄中同志奪還への決意を述べる
2006年3月 階級的労働運動路線を断固支持し、革共同の変革と飛躍への新たな挑戦を開始
2007年始め 闘病生活に入る。革命家として再び最前線に立つことを願い、壮絶な闘いをやりぬく
2010年11月13日 永眠

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週刊『前進』(2467号3面2)(2010/12/06 )

 1960年6月15日ルポ

 うなる警棒命を奪う/資本家権力の本性暴露

 1960年6・15国会闘争において東大生・樺美智子さんが虐殺された直後、国会構内での北小路敏同志の演説を、当時の共産主義者同盟機関紙『戦旗』6月21日号(前進縮刷版収録)は以下のように報じた。(編集局)
   *   *
 「学友諸君! 学友諸君! 殺された学友のために1分間の黙祷(もくとう)をやろう……だがちょっと待て、その前にやることがある。警官隊! お前たちが殺したのだ。お前たちに少しでも人間の心があるなら、黙祷に加われ。黙祷の間、鉄カブトを取れ! それが死者に対する人間としての最低の礼儀だ。警官隊! 鉄カブトを取れ! 取らないか、警官隊! 鉄カブトを取れ! 取れ!」
 南通用門の内側をぎっしりと埋めた1万の学生がこれに応えた。
 「取れ! 取れ! 取れ! 取れ! 取れ!」
 国会そばの道で、引き出された警察のトラックがみにくい横腹を見せて炎上していた。
 安保闘争は、ついに1名の命を奪った。権力の私兵、犬の手で殺されたのだ。深い悲しみが、言いつくせない憤怒となって燃え上がり、1万の学生の心を焼きつくしていた。
 「取れ! 取れ!」の叫びは、夜霧に濡れた議事堂の大理石の壁をつたって暗い夜空にこだましていた。新聞社のカメラマンも鉄のヘルメットを取った。窓からのぞいた議員も頭をたれた。警官以外のすべての者が帽子を取った。怒りと悲しみの静寂の1分間――。そして、再び前進に移った。
 「学友諸君! 虐殺に憤激した労働者数千人が入れず門の外にいる。2部の学友も続々詰めかけている。われわれは構内集会をこうしてかちとったけれど、こんな狭いところで鉄カブトの監視の中でなく、〔59年〕11・27のように、議事堂前中庭で堂々と、全員で大集会をやろう。そこに、虐殺の下手人を引きずり出そう。人殺しの責任者を呼び出そう。岸に会見を申し入れ、呼び出そう。学友諸君、議事堂正面まで前進しよう! 警官隊、道を開けろ!」
 スクラムが固く組まれた。警官に道を開けさせようとした社会党議員団がむなしく去った。――前進!

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週刊『前進』(2467号3面3)(2010/12/06 )

 DVD「北小路さんの闘いの軌跡」上映

 お別れ会で上映された「北小路さんの闘いの軌跡」と題するDVDは、関係者の多大な努力によって制作された。60年代以来の貴重な闘争写真やフィルム、音声データがご遺族を始め多くの人から提供され、60年闘争を北小路同志とともに闘った制作者の手で、約17分の映像にまとめられた。
 そこに映し出されているのは、プロレタリア革命に全人生をかけた革命家・北小路同志の姿であると同時に、革命的共産主義運動の半世紀にわたる歴史そのものである。
 画面は冒頭、60年安保6・15闘争、67年10・8羽田闘争などの歴史的な場面と若き日の北小路同志の映像から始まる。国会南通用門に突入し、警官隊との激しい肉弾戦を闘う全学連の学生たち。この突入を先頭で指揮する北小路同志。羽田弁天橋で学生とともに装甲車の上に乗り、機動隊を弾劾して最後まで闘い抜いた北小路同志。当時の闘いを知る人びとにとってはまさに胸が熱くなる映像だ。
 続いて、佐世保から71年渋谷暴動闘争に至る激動の歴史がフラッシュバックで次々と映し出される。そのただ中で都議会議員選挙に立候補し闘った姿も紹介される。
 いまひとつの圧巻は、74年夏の革共同集会で基調報告を行った時の北小路同志の音声が盛り込まれたことだ。70年闘争の爆発に恐怖した日帝権力と反革命カクマルによる革共同絶滅の攻撃に、党は革命的内戦への突入をもって真っ向から立ち向かったが、その先頭で仁王立ちしたのが北小路同志だ。その烈々たるアジテーションは今日もなお、聞く人を奮い立たせずにはおかない。
 さらに85年10・20三里塚戦闘を始め80年代の国鉄・三里塚をめぐる大決戦から今日の11月労働者集会に至る映像も盛り込まれた。ラストは「60年安保全学連の先頭で闘った北小路さんの精神は、今日の若い学生たちに受け継がれている」としめくくられている。
▼DVDについてのお問い合わせは下記へ。
 港区青山5―10―2第2九曜ビル505 葉山法律事務所

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週刊『前進』(2467号3面4)(2010/12/06 )

 動労千葉 “組織拡大し外注化を阻む”

 スト貫徹へ総決起集会

 動労千葉は11月29日、12・3〜4ストに向けて総決起集会を開催した。勤務を終えた組合員、支援の労働者・学生など250人が集まり、DC会館ホールをぎっしり埋めた。新たな決戦突入に向け熱気と決意あふれる素晴らしい集会となった。
 あいさつに立った田中康宏委員長は冒頭、12・4ダイ改について「百何十年もの鉄道のあり方を抜本的に変えるものだ。会社は一切の公共性を無視し、露骨に金さえもうかればいいと言う。これは運転基地の統廃合、動労千葉への組織破壊攻撃と一体だ」と弾劾した。そして「当面する焦点は2月実施が狙われている京葉車両センターでの構内運転業務外注化を止めることだ。これを止めればもう一度、東日本全体の検修外注化を止められる可能性が出てくる」と12・3〜4ストの重要な位置を浮き彫りにした。
 さらに「仕事が丸ごと外注化されたら数年のうちに転籍になることは明らかだ。あらゆる労組がこれに屈してきた。動労千葉は理屈だけでなく、自らの闘いで『こう闘えば勝てる』ということを示そう。1047名解雇撤回の国鉄全国運動と外注化阻止闘争のもとに全労働者の怒りを結集しよう」と訴えた。そして釣魚台(尖閣諸島)や朝鮮半島での戦争危機に警鐘を乱打し「今回のストは労働者の団結と国際連帯で戦争と対決する闘いでもある」と語った。
 動労千葉顧問である水野正美勝浦市議が「ローカル線切り捨てと外注化に反対し、組合員としてともに闘う」とあいさつし、続いて長田敏之書記長が基調を提起した。
 長田書記長は激動に次ぐ激動の1年をふり返った上で、「勝負どころは京葉車両センターでの2月外注化を阻むことだ。どこで勝負するのか? 会社が最も嫌がることをやる。このストを契機にして組織拡大闘争を前進させることが最大の力関係の転換になる」と攻防の核心を明らかにした。そして具体的に@12月3日正午から勤務終了時まで(泊り勤務者は4日まで)、検修職場を対象にストに突入する、Aスト期間中は全組合員が休日勤務および時間外労働、所定以外の業務は一切行わない、B12月3日午後2時からの「スト貫徹!総決起集会」に全力で結集することを訴えた。すごい迫力の方針提起に、参加者全員が奮い立つような決意を固め直した。
 交渉報告を行った山口世修執行委員は、12・4ダイ改提案は行路内容と行路番号が数多く間違っているお粗末な提案であったこと、合理化で300`超の限度を超えたロングラン行路が設定されていることを暴露するとともに、「なぜ会社は数千万円もかけて毎年、ダイ改をやるのか。乗客には何のメリットもない。結局は、それ以上の人件費削減と合理化でもうけるためだ」とJR東日本の姿勢を弾劾した。
 方針提起を受け、スト拠点となる幕張支部・木更津支部の代表が決意を表明した。幕張支部の小沢勇副支部長は「11月26日に支部大会を開催し支部の団結を固めた。この闘いの中で必ず組織拡大を実現する」と決意を語り、木更津支部の外山義章執行委員は「幕張支部と歩調をともにして闘い抜く」と述べた。
 さらに千葉運転区支部の大野茂支部長は「乗務員も非協力闘争でともに闘う」と語り、幕張支部の青年労働者は「1カ月に1人の目標で組織を拡大したい」と表明し、会場を大いに沸かせた。
 全支部から決意が表明され、貨物支部代表は定期昇給延伸や一時金の超低額回答、貨物大合理化攻撃に激しい怒りをたたきつけ「来春闘に向け全力で闘う」と述べた。
 青年組合員の音頭で組合歌を合唱。繁沢敬一副委員長の閉会あいさつ、団結ガンバローで意気高く集会を終えた。
(写真 勤務を終えた組合員、支援の労働者・学生など250人が続々と集まり、長田敏之書記長のストライキ方針提起に真剣に聴き入った【11月29日 DC会館】)

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週刊『前進』(2467号3面5)(2010/12/06 )

 大恐慌と戦争情勢に勝つ労働者党建設へカンパを

 すべての皆さん! 本格的な大恐慌と戦争情勢に打ち勝つ強大な労働者党建設のために、皆さんからの圧倒的なカンパを呼びかけます!
 11月23日午後に朝鮮半島軍事境界線付近で起きた南北両軍による砲撃戦は、階級情勢を一変させています。大恐慌下における帝国主義の生き残りをかけた争闘戦が、ついに具体的な軍事行動として始まったのです。戦後65年にわたる帝国主義とスターリン主義による戦後支配体制とその崩壊のすべての矛盾がこうした形で爆発を開始したのです。
 その真っただ中で、全世界の労働者階級が帝国主義とスターリン主義の分断支配をうち破り一つの軍勢となって立ち上がっています。労働者の団結した闘いこそが戦争を止め、歴史を動かし、未来を切り開きます。11・7集会でつくり出した労働者の国際的団結を拡大することこそ、戦争に対する私たちの回答です。
 戦争情勢下で繰り広げられる帝国主義ブルジョアジーや右翼ファシズムによるデマ宣伝にうち勝つ宣伝戦・扇動戦を繰り広げるために、国際連帯の闘いをさらに拡大するために、戦争情勢と対決する巨大な政治闘争を準備するために、また戦時体制に対応した非合法・非公然体制の確立のために多くの資金が必要です。ぜひ圧倒的なカンパを呼びかけます!

 焦点は労働組合

 11・7をもって本格的に始まった国鉄闘争全国運動による階級的労働運動の拡大こそ、大恐慌・戦争をプロレタリア世界革命へと転化する最大の闘いです。
 重大攻防に入ったJR検修業務全面外注化との闘いに絶対に勝利しましょう。JR外注化阻止の攻防は、労働者階級の未来をかけた決戦です。動労千葉はストライキに立ち上がり、外注化阻止の総力体制に入っています。決戦過程に入った動労千葉・動労水戸とともに、外注化阻止の大闘争に打って出ましょう!
 そして全国のすべての職場・産別に動労千葉を支援する会を組織し、各地に国鉄闘争全国運動の拠点をつくり出しましょう!
 あらゆる職場や労組に分け入り、組織し、拠点をつくり出していくために、多くの資金が必要です。皆さんの圧倒的なカンパをお願いします!

 青年の未来かけ

 2010年の激しい攻防の中で、青年労働者・学生の根底的な決起が始まっています。4・9政治和解と真正面から激突する国鉄職場を先頭に「闘う労組青年部をよみがえらせよう」といううねりがついに始まりました。また法政大学での激しい死闘の中から1年生たちが続々と決起を始めています。
 今年闘い始めたばかりの青年労働者や学生の間で革共同の『綱領草案』や『最前線』復刻版が瞬く間に広まり、「自分たちの手で革命的労働者党をつくろう」という意欲がかつてなく高まっています。今年惜しくも亡くなられた中野洋同志や北小路敏同志が心血注いで育ててきた青年労働者や学生の同志たちが、いよいよ革共同の指導部となって党を牽引(けんいん)し始めています。最末期帝国主義によるすさまじい搾取と分断が襲いかかる中で、革共同の路線と闘いに獲得された青年労働者・学生が、ついに歴史を動かす力となって根底的な闘いを始めているのです。
 すべての皆さん! 青年労働者・学生の未来をかけた闘いに、ぜひとも圧倒的なカンパを寄せてください。青年労働者学生とともに戦時下にうち勝つ革命党を建設し、世界革命を切り開きましょう!

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週刊『前進』(2467号4面1)(2010/12/06 )

 米帝の朝鮮侵略戦争を阻止しよう

 戦争か革命かの歴史選択かけ全国の学生は12月反戦闘争へ

 革共同中央学生組織委員会

 全国学生は11・7集会の地平をさらに発展させてこの12月、キャンパスと街頭で大反戦行動を爆発させよう。世界大恐慌の深まりは、ついに米帝による朝鮮侵略戦争突入という決定的事態に至ろうとしている。帝国主義の世界支配の崩壊は、一方では帝国主義侵略戦争を、他方では革命情勢を激しく促進している。資本主義・帝国主義を打倒しつくす歴史的チャンスが来た。戦争か革命かの歴史選択をかけ、学生・青年労働者は立ちあがろう。11・7集会の歴史的勝利の中で、多くの学生が生き方をかけてマルクス主義学生同盟に結集し始めている。2011年、法大闘争を軸にした全学連運動が60年、70年をはるかに上回る全国学生の決起を実現していくことは絶対にできる。そのためにも12月反戦闘争を全力で闘い抜こう。

 大恐慌で危機深める米帝が中国スタ体制の打倒を決断

 延坪島(ヨンピョンド)における挑発的な韓国軍の軍事演習と、11月23日の北朝鮮軍による砲撃をもって、朝鮮半島を巡る戦争情勢が一挙に激化した。アメリカ帝国主義はただちに臨戦体制に入り、28日から「史上最大規模の兵力」による米韓合同軍事演習を強行。米軍は初めて黄海に原子力空母ジョージ・ワシントン(排水量10万d超で世界最大規模、米海軍・横須賀基地配備)を投入し、空母艦載機での「敵地爆撃」や、イージス艦からの対空誘導弾による戦闘機撃墜の実戦訓練を強行している。
 そして12月3日からは「尖閣奪還作戦」と銘打って、自衛隊3万4千人(艦艇約40隻、航空機約250機)と米軍1万人(艦艇約20隻、航空機約150機)を動員する日米共同統合演習が九州および東中国海で行われている。ここにも空母ジョージ・ワシントンが投入され、中国沿岸部のみならず内陸部の基地までも偵察している。
 世界大恐慌の重圧にあえぐ米帝が、北朝鮮スターリン主義体制を軍事的に転覆する戦争に踏み出そうとしている。米帝・オバマ政権は、圧倒的軍事力で北朝鮮スターリン主義を包囲し、解体的重圧をかけ、体制崩壊の危機にある北朝鮮の冒険主義的軍事対抗策を餌食にし、朝鮮半島全体の支配・侵略とアジアの軍事的制圧を狙っているのだ。
 米帝は北朝鮮の政権崩壊に介入し戦争で制圧する作戦計画5029、頻繁な軍事演習や謀略的手段で北朝鮮をかく乱する作戦計画5030、「朝鮮半島で100万人の死傷者が出る」と言われる作戦計画5027を持っている。進行している事態は、こうした作戦計画の発動そのものだ。
 この計画では、沖縄を始めとする日本全土が出撃・兵たん基地とされ、自衛隊が米軍と一体化して参戦することになっている。今回の朝鮮半島情勢を受け、すでに日帝内部では「周辺事態法」の発動の声もあがってきている。今こそ、帝国主義侵略戦争と真っ向から対決する革命的反戦闘争を爆発させよう。

 基軸国=米帝の決定的な没落

 未曽有の世界大恐慌の深化が、この戦争を深部から規定している。
 第一に、この戦争はその階級的性格として、全世界で爆発する労働者民衆の闘いをたたきつぶす反革命として強行されようとしている。とりわけ南朝鮮・韓国の民主労総への襲撃であり、沖縄闘争の解体であり、米日韓の労働者階級の国際連帯闘争の破壊だ。侵略戦争と階級戦争は一体だ。それは労働者階級への分断、抑圧、搾取・収奪、虐殺・圧殺攻撃にほかならない。まさに「他民族虐殺の戦争に労働者人民を駆り立てることによって労働者階級の団結を決定的に破壊し、労働運動を圧殺・解体し、資本家階級の支配をどこまでも維持し続けるため」(綱領草案解説)の戦争だ。
 第二に、基軸帝国主義・米帝の没落と、帝国主義間・大国間争闘戦の相互絶滅戦的激烈化だ。
 帝国主義体制はかつてない過剰資本・過剰生産力をためこんだまま、大恐慌の「2番底」に向かって突き進んでいる。とりわけ米帝は、08年リーマン・ショック以来、ブッシュ政権が7000億j、オバマ政権が7800億jとけた外れの景気対策を強行したにもかかわらず、カンフル的効果を生むだけで根本的解決などできず、ますます危機と没落を深めている。
 FRB(連邦準備制度理事会)による11月冒頭の第2次量的緩和策(最大9000億j規模での米国債買い取り)は、米帝経済がどうしようもない状態に陥り、財政赤字の悪無限的拡大とドル暴落、大失業・戦争の道に突き進む以外にない現実を突き出した。
 だからこそ、米帝が自らの生き残りとドル基軸の世界支配の維持をかけて、自らがつくり出してきた戦後世界体制をぶち壊しながら、為替戦争・通商戦争など激しい争闘戦を仕掛け、戦争衝動を募らせている。

 中国依存の延命策も完全に破綻

 第三に、米帝経済は中国スターリン主義に依存しなければ成り立たないというとんでもない矛盾を抱え込んでしまっている。「米中矛盾」が極限的に激化している。
 いまや中国は、米国債の世界最大の保有国家(8835億j、9月現在)である。米帝の巨額の国家財政赤字は中国スターリン主義政府に支えられている。つまり、@米帝を軸にした新自由主義のもとでの世界的なバブル経済、Aその巨大なバブルの流れにのった中国の「資本主義化」と経済大国化、B米帝の経常収支の天文学的な赤字化と対極的な中国の側の巨大な対米黒字化、Cその米国債への転化――こうした「バランス」によって世界経済はかろうじて成立してきた。それは、資本主義とは異質な残存スターリン主義国家の手に米帝の命運が握られているということである。このことは帝国主義国家としては極めて重大な体制的危機なのだ。
 しかし、大恐慌の中でこのあり方も行き詰まり、米帝は対中国攻勢を強め、人民元切り上げを突きつけている。米中対立の激化が、アジアにおける戦争情勢を激しく生みだしている。
 第四に、こうした中で米帝の絶望的な現状転覆の衝動が極点に達し、ついに世界大戦級の戦争を構えてでも中国スターリン主義体制を突き崩す決断に踏み切ったことだ。
 何よりも北朝鮮スターリン主義の体制崩壊の危機が現実化している。北朝鮮の崩壊過程と危機の戦争的爆発は、その支配権を巡る激突を決定的に激化させる。米帝は、米韓関係を土台に帝国主義のヘゲモニーのもとでの「朝鮮統一」とその支配を戦略化している。1950年に始まるかつての朝鮮戦争が、49年中国革命の勝利と全世界的な民族解放闘争の高揚という革命情勢に対する大反動として帝国主義の側から遂行されたように、朝鮮侵略戦争情勢はストレートに中国侵略戦争への拡大としてもある。
 イラク・アフガン侵略戦争の泥沼化と敗勢、米軍の組織崩壊的危機、その中での中国の軍事大国化は、米帝のアジア支配を根底的動揺にたたき込んでいる。それは世界支配と国家体制の全面的破産へと直結する。だからこそ米帝は、それがどんなに破滅的であろうとも対中国争闘戦を激化させ、体制として突き崩す戦略を構え、なりふり構わず世界戦争過程に突入していく以外にない。

 安保のもと日帝を最大限に動員

 そして第五に、米帝のこの朝鮮―中国侵略戦争への踏みきりは、日本帝国主義を日米安保同盟のもとで最大限動員していくことを前提にしている。何よりも、米帝自身が帝国主義戦後体制を再編成していくという動きは、日帝に対しても体制解体的かつ絶滅戦的な争闘戦の開始としてある。
 具体的には、米帝はG20やAPEC過程において日帝の独自の勢力圏化(ブロック化)の動きを粉砕しつつ、第2次量的緩和によるドル安政策で日帝を輸出縮小とデフレ地獄にたたき込み、世界市場で日帝のシェアと権益を奪いとることを狙っている。また、日米安保の枠を外れた日帝独自の軍事大国化(アジア勢力圏化、東アジア共同体構想)を許さず、あくまで米帝の世界政策と戦争政策のもとでの動員につなぎとめようとしている。
 大恐慌の爆発、戦後世界体制の全面的崩壊と米帝の戦争的突出、それが朝鮮情勢を契機に米中の軍事的激突として発展しようとしていること。これに対する全世界のプロレタリアートの回答は、〈帝国主義打倒・スターリン主義打倒の世界革命の貫徹〉しかない。

 侵略戦争参戦狙う菅政権を労学の総決起で打倒しよう

 こうした情勢の中で日帝・菅政権は、どれほど破産的であろうと帝国主義としての存立をかけて朝鮮侵略戦争に参戦するしかない。日帝・菅政権打倒の労働者・学生の決起が決定的だ。
 一つに、菅政権は軍事政策で突出し、戦争国家への制約をうち破ろうとしている。新「防衛計画大綱」(12月10日発表予定)に向けた民主党提言案が発表された。それは自衛隊の南西諸島重視戦略、陸自即応機動部隊=「日本版海兵隊」の創設、専守防衛=「基盤的防衛力構想」からの決別と「静的抑止から動的抑止への転換」、武器輸出3原則の緩和と共同開発への踏み込み、「国家安全保障室」=日本版NSC創設など、侵略軍隊化と戦争国家への転換のすさまじい内容だ。
 二つに、日帝ブルジョアジー総体の「戦争と大失業」攻撃の全面的激化である。菅・仙谷体制のもとで、歴代自民党政権の制約をはるかに踏み越えていく軍事的突出が行われようとしているのは、朝鮮侵略戦争過程に参戦していく以外にない日帝の絶望的姿である。
 第2次量的緩和政策やTPPなど、米帝からの激しい為替戦争・通商戦争、アジア支配を巡る帝国主義間争闘戦に敗北し、今や内閣支持率20%そこそこに低落し安定的支配を構築できない政治体制の危機、1千兆円に達する財政赤字――もはや回復不能の危機が、田母神(たもがみ)らファシスト勢力の台頭と一体でブルジョアジーを戦争衝動に駆り立てている。
 三つに、「日米安保体制粉砕! 菅政権打倒」の闘いこそが求められている。
 米帝の朝鮮侵略戦争は一方では日帝のアジア勢力圏化を粉砕しながら、他方で日米安保同盟のもとで日帝を補完的に動員しなければ遂行できない。日帝にとっては、安保同盟に依存して米帝と一体化し、必死に参戦する以外に帝国主義としての延命の道はない。これが、日米安保を戦争同盟としてますます押し上げている。来春には辺野古新基地建設強行を核心とした「新たな日米同盟」が狙われている。
 だからこそ、日本の労働者・学生の闘いは、この帝国主義の戦争策動を根幹から打ち砕いていく世界史的意義を持っている。日米安保体制なしには戦争はできない。日米安保粉砕は、戦争を阻止し、米帝的戦後世界体制を粉砕していく決定的闘いだ。

 世界の労働者はひとつだ! 団結し世界革命切り開こう

 大恐慌のもとで、これまでの帝国主義支配のあり方が成り立たなくなったことは、何を意味するか。それは一方では世界戦争の危機であるが、他方では今度こそ帝国主義・資本主義を全世界の労働者人民の力で完全に打倒する歴史的好機が到来したということだ。1930年代の革命情勢とその敗北の歴史をのりこえる力強い闘いが始まっている。日朝中米の労働者階級の国際的団結をつくり出そう。
 一つに、朝鮮侵略戦争情勢と真正面から対決しているのが南朝鮮・韓国の民主労総の闘いだ。11月15日から始まった現代自動車の工場占拠ストライキは決定的だ。青年労働者を先頭にしたこの闘いは、正規・非正規の分断を打ち破り、韓国階級闘争の新たな発展を切り開いている。まさに「戦争は延坪島ではなく、このウルサンで、現代車と非正規労働者の間で行われている!」(工場前集会での発言)のだ。現代自動車を先頭にした80万の民主労総の存在こそ、戦争を阻止する最大の力だ。
 二つに、中国からついに始まった工場ストライキだ。ここに、帝国主義の戦争的凶暴化に対して軍事的・反人民的にしか対応できず、労働者階級に矛盾を転嫁して延命しようとするスターリン主義打倒の第2革命の展望がある。日系ホンダ工場から爆発したストライキは、スターリン主義政権と総工会の支配を打ち破り、89年の天安門事件以来の苦闘を突き破って、中国の青年労働者・学生を世界史の前面に登場させた。世界の労働者を一つにする階級的胎動が生まれている。
 三つに、日米安保体制を打ち破る沖縄の労働者階級の闘いだ。米日帝の総力をあげた辺野古新基地建設を十数年間にわたって阻止し続けている力。その根底にある基地労働者を始めとした労働組合の団結。沖縄県知事選も経て、「グアム移転」という帝国主義戦争を前提にした県外移設路線をのりこえ、体制内では決着のつかない非和解的激突が始まっている。「基地撤去・安保粉砕」を貫く安保・沖縄闘争こそ、朝鮮侵略戦争阻止の巨大な展望だ。
 四つに、動労千葉を先頭にした11・7労働者集会の地平だ。この闘いは、韓国・アメリカを始め世界革命の展望を指し示した。動労千葉は、12月3日から検修全面外注化を粉砕し、JR体制と対決するストに突入した。資本と激突する労働者階級のストライキは、国境を越えて結合し、戦争を阻止する国際的団結として発展する。どんなに帝国主義が愛国主義・国益主義をあおっても、階級的怒りを抑えつけ続けることは不可能だ。
 また、この動労千葉の闘いは、「国鉄改革の完遂」を呼号し、日本労働者階級の戦闘性を最後的に壊滅しようとする攻撃と、4・9政治和解による1047名解雇撤回闘争の解体策動に対して真っ向から立ちはだかっている。
 国際プロレタリアートの怒りと反撃の気運は圧倒的に高まっている。「戦争と大失業」によってしか生きていけない帝国主義と、帝国主義に対して反人民的な政策でしか対抗できずに労働者を戦争・貧困にたたきこむスターリン主義を打倒しよう。反帝国主義・反スターリン主義世界革命を今こそ切り開こう。

 反戦政治闘争で全学連の復権へ

 12月反戦闘争の爆発から全学連は階級闘争の最先端に躍り出し、2011年決戦の爆発を切り開こう。その中で、300万学生を丸ごと獲得する強固な指導部と組織をつくり出そう。
 法大決戦を先頭にした全学連運動は、「教育の民営化粉砕!」と一体で反戦政治闘争を復権してきた。それは、学生をとことん商品としておとしめる新自由主義大学に対して、〈学生こそ戦争を止め、社会を変革する存在である〉ことを鮮明にし、キャンパスから団結をよみがえらせる闘いだ。
 全国の学生はこの12月、朝鮮侵略戦争阻止の大闘争に立ち上がろう。壮大な反戦闘争の爆発の中から全学連運動を復権しよう。

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週刊『前進』(2467号4面2)(2010/12/06 )

 法政大 1年生先頭に第6波デモ

 反戦貫き新たな弾圧看板に怒り

 11月26日、今年第6波目となる法大包囲デモが打ち抜かれた。キャンパス内から闘いを開始した法大1年生グループを先頭に、迫力のデモが市ケ谷の街を席巻した。
 今回の法大包囲デモの意義は第一に、米日帝国主義による北朝鮮侵略戦争情勢が急迫する中で、首都・東京のど真ん中から戦争反対の声をとどろかせるデモとして打ち抜かれたことだ。
 今回の法大包囲デモの意義は第二に、「倉岡さんへの追加処分粉砕!」「学生弾圧の看板をぶっ飛ばせ!」をスローガンに掲げて打ち抜かれたことだ。法大当局は先週から「大音量での騒音は……授業準備にあたる学生・教員等の平穏な環境維持の妨げ」だなどと書かれた看板を出し、同趣旨の放送を大音量で流して、休み時間中のマイク演説を弾圧してきた。
 法大生と、文連・全学連が門前で合流し、署名が集まり、11・7集会への決起が生み出され、さらに1年生がキャンパス中央から次々とデモに加わるという事態に驚愕(きょうがく)して、こうした弾圧に乗り出してきたのだ。
 同時にこれは、現在停学1年の不当処分を受けている倉岡さんに対し、追加処分を出すための口実づくりだ。断じて許すことはできない!
 こんな弾圧看板は、学生の怒りと決起を拡大するものでしかないことを今回のデモははっきりと示した。11・7集会、訪韓闘争、11・13〜14APEC粉砕闘争と、連続して闘われた一連の闘いを通して、学生の決起はどんどん拡大している。新たに決起した学生が、確信を深めて新たな仲間を組織している。
 この地平をさらに前進させ、さらなる反戦闘争に立ち上がろう! 12・9第7波法大包囲デモに集まろう!
(写真 闘う法大生は総長室に向かって怒りをたたきつけた【11月26日 千代田区・法政大学九段校舎前】)

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週刊『前進』(2467号4面3)(2010/12/06 )

 学費値上げ・賃下げに反撃

 カリフォルニア大の学生・労組

 連帯し戦争・教育民営化阻止を

 カリフォルニア大学理事会が開かれたサンフランシスコ校で11月17日、全州から集まった数百人の学生、労働者が決起した。理事会で討議・決定される新提案を阻止するためだ。理事会は、会議場に入ることを求める学生・労働者に対して大学警察を差し向けて13人を逮捕させた。
 闘争を呼びかけたのはUCSA(カリフォルニア大学学生自治会連合)、UTPE(大学技術職・専門職労組)、さらに大学の営繕・清掃労働者の組合、事務職員の組合、学部教員として働く大学院生の組合などだ。
 この闘いは@学生の分断を許さず全学生の学費値上げに反対、A全職員の賃下げ反対、B退職給付削減反対――を掲げて闘われた。 
 カリフォルニア大学は昨年、財政難を理由に学費の32%もの大幅な値上げを強行、年間の学費は約100万円になった。これに対して昨年11月、バークレー校で数千人の学生が大学占拠闘争に決起した。3月4日には、バークレー校での全学的大ストライキを軸に全州で100万人の労働者・学生が教育予算の大幅削減、教育労働者の大量解雇、学費の大幅値上げなど公教育の破壊に抗議して立ち上がった。
 今回の理事会の新提案は、12万j以上の年間所得がある家庭の学生に対する8%の学費値上げ、職員の賃下げ、多くの退職者の給付半減などだ。
 新提案の理由としてまたも財政難をあげているが、ユードフ総長の年俸82万8千jを始め、幹部たちは高給を取っている。アメリカの連邦政府も州政府も、戦争や金融資本救済に莫大(ばくだい)な金を使い、労働者を犠牲にしている。
 またカリフォルニア州は、固定資産税の上限を1%にするなど、極端な大企業優遇政策を行っている。企業は税金ではなく「寄付」の形で大学に巨額の金を出し、絶大な影響力を振るっている。
 このような影響力のもとでカリフォルニア大学は、BPのメキシコ湾での史上最大の原油流出事故について、「急速に分解され、大量の海水で希釈されるから大きな環境破壊にはならない」というインチキな研究結果を発表した。
 またカリフォルニア大学は、核兵器を始めとする軍事研究を行っているロスアラモス国立研究所を持っている。かつて広島原爆を造ったロスアラモス研究所は、現在よりによって広島大学と提携し、反核闘争の拠点ヒロシマを破壊しようとしている。
 アメリカの労働者、学生と連帯し、教育の民営化、戦争と闘おう。
(写真 大学警察【手前】と対峙するカリフォルニア大の労働者と学生【11月17日 サンフランシスコ】)

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週刊『前進』(2467号4面4)(2010/12/06 )

 日程 第7波法大包囲デモ

 倉岡処分阻止! 戦争反対!
 第7波法大包囲デモ
 12月9日(木)12時40分
 法政大学市ケ谷キャンパス正門前集合 ※12時55分にデモ出発

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週刊『前進』(2467号5面1)(2010/12/06 )

 韓国民主労総 現代自動車で工場占拠スト

 “戦争は蔚山で行われている”

 11月23日午後、北朝鮮が延坪島(ヨンピョンド)に向けて砲撃し、韓国軍が応戦する重大事態が起こった。韓国海軍演習、米韓共同軍事演習という戦争挑発と軍事重圧が体制存亡の危機にある北朝鮮スターリン主義を追い詰め、米帝(国際帝国主義)の朝鮮侵略戦争がついに現実化した。この夜、工場占拠スト9日目の現代(ヒョンデ)自動車蔚山(ウルサン)工場正門前で催されたキャンドル文化祭で「戦争は南北間で延坪島で行われているのではなく、この蔚山で現代自動車と非正規職労働者の間で行われている」とソウル女性会のリュウウンスク会長が発言した。94年の朝鮮危機下でも韓国では歴史的な鉄道ストライキが闘われた。今、正規・非正規の分断を埋めて労働者が一つに団結して現代グループに迫っている。労働者階級の闘いこそ戦争を止める原動力になる。米日帝の朝鮮侵略戦争を許さず、闘う韓国労働者とともに立ち上がろう!
(写真 現代車蔚山第1工場占拠スト2日目、組合員1200人が結集【11月16日】)

 “不法派遣撤廃せよ”

 11月15日午前5時半、現代自動車蔚山非正規支会が蔚山シート第1工場に奇襲突入した。これに対し警察が催涙弾を乱射しながら突撃、会社が雇ったガードマンらが消火器や鉄片などで組合員に襲いかかり暴行を加えた。数百人規模での激突が各所で続き、昼までに50人が警察に連行され、11人が病院に運ばれた。阻止線を突破した組合員が第1工場占拠ストライキに入った。
 事の発端は、10月14日に蔚山工場の社内下請け2社が11月14日付で廃業を告知したことだ。1社は撤回したが、ドンソン企業は廃業を強行。これを受けて現代自動車は代替企業との請負契約を結んだ。この新企業がドンソン企業で働いてきた組合員の雇用を継承する条件として組合脱退を要求したのだ。現代資本は、下請け労働者の組合加入率90%というドンソン企業を廃業させて労組をつぶし、不法派遣問題も突破しようとしたのだ。
 これに対し現代車非正規支会は、元請けである現代自動車による直接雇用の実現に向けて、「新規業者との勤労契約を拒否し、使用者側が組合員を解雇した場合、支会は即刻争議行為に突入する」と決めていた。
 蔚山、牙山(アサン)、全州(チョンジュ)の現代車非正規3支会は、7月22日の大法院判決が現代自動車の不法派遣を認定したことを踏まえ、元請けの現代自動車に団体交渉と正規職化を要求してきた。9月29日には▼社内下請け労働者全員の正規職化▼闘争過程で不当解雇された組合員の正規職化と原職復帰▼社内下請け労働者入社日を基準とする差別賃金の未払い分の支払い▼進行中の非正規職労働者の構造調整中断――の4点の要求をつきつけた。会社が交渉に応じないため、非正規3支会は11月5日に中央労働委員会に争議調整申請を出し、11、12日にスト投票を実施、スト権を確立した。こうして工場占拠ストが始まったのだ。
 16日昼、蔚山第1工場を占拠する組合員1200人のうち第2、第3工場で働く500人が第2、第3工場に戻り、18日から波状ストに突入した。会社側は代替要員を送り込んだが、稼働と停止が繰り返されている。17、18日には全州(チョンジュ)工場、牙山(アサン)工場でも会社側の暴力的な襲撃との激突、工場占拠ストが続いた。

 金属労組が戦闘宣言

 現代車非正規支会は11月17日、争議対策委員会で「9月29日に現代自動車に発送した要求が貫徹するまで全面スト闘争を死守する。現代自動車が無条件で交渉に臨むことを要求する」と決定。同時に正規職労組の金属労組現代車支部に▼スト破り要員阻止▼食糧・物品・医療支援▼現代車支部の共同闘争(残業拒否、特別勤務拒否、ストライキ)-―の組織化を要求した。
 ところが現代車支部は18日、非正規職の不法派遣問題は現代車支部ができる事案ではないと回答、非正規支会にスト戦術の転換を求めた。
 しかし19日に現代車支部全州委員会が正規職の残業拒否の方針を出すなど、現場で連帯闘争が進んだ。
 19日午後、金属労組は「不法派遣正規職化のための嶺南(ヨンナム)圏金属労組決意大会」を開き、第1工場を占拠する非正規支会の支援に立ち上がった。大会は「救社隊および公権力が鎮圧に出るならば直ちに全面ゼネストに突入する」と決議した。
 20日、蔚山第1工場前で朝8時から48時間全組合員共同行動が始まった。昼前には退去命令書を持ったカンホドン現代自動車副社長が部隊を使って工場内に侵入、激しい肉弾戦が闘いぬかれた。 
 22日、蔚山で開かれた金属労組定期代議員大会は「現代車非正規3支会支援ゼネスト」を決めたが、イギョンフン現代車支部長はこれに反対した。
 24日、金属労働者大会が蔚山工場正門前で開かれ、2千人の労働者の前で、金属労組のパクユギ委員長は「金属労組は26日に残業拒否をして元下請け共同行動を実践する。27日には民主労総労働者大会を蔚山で開く。現代車が交渉に出てこなければ12月に15万人金属ゼネストが控えている。ためらうことなく進む」と戦闘宣言を発した。 
 25日、現代車蔚山非正規支会は第2工場、第3工場、第4工場組合員らとシート第2工場解雇者など400人余りで市内の勤労者福祉会館に集まり、現代自動車との「特別交渉」に関する賛否討論会を行い、「この案はゴミだ」と「現代車非正規スト関連3主体議論案」を破り捨て、あくまで第1工場占拠闘争に力を集中する現場スト方針を決議した。
(写真 スト12日目に蔚山工場正門前で開かれたロウソク集会に参加した家族たち【11月26日】)

 降参するのは資本家

 27日に蔚山大和江駅広場で民主労総全国労働者大会が開かれた。キムヨンフン民主労総委員長は「この問題が解決できなければ、民主労総は看板を下ろさなければならない。今度だけはぜひ勝利しよう」と固い決意を示したが、実際の攻防は第2次3主体議論案をめぐって続いていた。
 26日に非正規支会が提示した案の「正規職化の成果がある合意がなされなければ工場占拠を中断しない」という文言が第2次案から削られたのだ。
 労働者大会後、組合員らは駅前広場で論議し、その論議が第1工場内に伝えられた。非正規支会争議対策委は48時間の議論の上に、27日午後11時40分ごろ交渉要求案を全員一致で確定した。非正規支会は「正規職化の成果がある合意がなされなければ工場占拠を解かない」立場を貫き、金属労組、現代車支部に支持、援護、連帯を要請することが盛り込まれた。
 28日、第1工場内で記者会見した非正規支会は、前夜に確定した交渉要求案の立場を明らかにし、正規職労働者に連帯を求めた。資本による分断をのりこえて闘いは進もうとしている。
 民主労総『労働と世界』のホームページで「民主労総ソウル本部が日本鉄道労組の動労千葉(国鉄千葉動力車労働組合)との国際連帯事業の一環として出版した」としてハングル版『甦る労働組合』が紹介された。その冒頭には「労働者を軽視し蔑視(べっし)しない限り労働者は必ず勝利することができる。団結して立ち上がるならば道は開かれる。労組を生き返らせて労働運動を変革しなければならない。それが現段階でできる最先端の変革だ。闘争は意外に楽しいことだ。楽しく闘争しよう!」との著者・故中野洋動労千葉前委員長の言葉が引用されている。
 アメリカ帝国主義による朝鮮侵略戦争が切迫している今、非正規職労働者の根底的な怒りが現代資本に迫っている。「降参するのは資本家どもよ、お前たちだ!」

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週刊『前進』(2467号5面2)(2010/12/06 )

 三里塚農地裁判

 「市東さんは占有せず」 NAA代理人

 土地特定の誤り大破綻へ

 11月26日、千葉地裁民事第3部(多見谷寿郎裁判長)で三里塚芝山連合空港反対同盟・市東孝雄さんの二つの農地裁判が連続して開かれた。
 成田空港会社(NAA)は市東家の耕作地を旧地主・藤崎から違法かつ秘密裏に買収した上、2006年に千葉県から賃貸借契約解除許可決定を取り付け、市東さんに対し「土地を明け渡せ」と迫っている。二つの裁判は@原告・市東さんが千葉県を「許可は無効」と訴えた行政訴訟とA原告・NAAが市東さんに土地明け渡しを求める訴訟である。
 午前10時半に@の行政訴訟が開廷。反対同盟顧問弁護団は、成田空港が危険きわまりない国際基準違反の欠陥空港(暫定滑走路と誘導路との離隔距離わずか107b)であり、農民・住民の人格権を侵害する存在であることを明らかにした。さらに、最大の争点である南台41―9の土地が過去一度たりとも市東家が耕していないことについて、航空写真が証明していることを突きつけた。
 これに対し被告・千葉県は「実体的な権利の存否は争点ではない」と主張した。県は申請されたからNAAに許可決定を出しただけで、その内容が違法かどうかは知ったことではないというものだ。
 この無責任と居直りに、傍聴席を埋めた反対同盟と支援の労働者・学生の怒りが爆発し、県の代理人を徹底弾劾した。
 11時10分にAの裁判が開廷。顧問弁護団はこれまでNAAに対し、空港公団時代からの用地買収交渉の記録などをすべて明らかにし、求釈明に答えるよう迫ってきた。だがNAAは一向にそれに答えることなく、証拠隠しとだんまりの姿勢を通してきたのだ。土地の特定については旧地主の作成したずさんな図面だけを根拠にして、それをまともに立証する気もない。だがそんな卑劣な態度を今日こそは許さない。答えよ!
 このまったく当然の要求に圧倒され、裁判長は原告NAAに対し、南台41―9の土地についての現時点での見解を明らかにするよう求めた。
 追いつめられたNAA代理人の弁護士は「現在その土地を被告人は占有していない。が、そこは賃借地である」と、決定的な言辞を吐いた。すかさず市東さんが被告席から、「うちはじいさんの代からその土地は使っていない!」と反論した。
 傍聴席は怒号の嵐となった。「占有してないと認めたな」「だったら何のために裁判やってるんだ」「取り下げろ!」
 そうだ、NAAは確かに3年前に、その土地を市東さんが占有=耕作しているから「明け渡せ」と訴訟を起こしたのだ。ではいつの時点で市東さんは占有をやめたというのか。答えられるはずがない。成田市農業委員会で議題にされた当初から、反対同盟はNAAの土地特定がまったく誤っていることを一貫して指摘してきたが、この錯誤がついに大破綻に至ったのだ。完全に墓穴を掘ったNAAは、これ以上何か口にするたびに傷口を広げることを恐れ、再び貝のように口を閉ざした。
 「裁判所は釈明を求めよ」との一歩も引かぬ弁護団の粘り強い要求で、裁判長はNAAに対し、次回までに「占有」問題の見解を書面で提出するよう申し渡した。次回は来年2月22日。
 弁護士会館で記者会見が開かれた。
 冒頭に市東さんがあいさつに立ち「私の逮捕など今年1年いろいろあったが、さらに来年に向けてがんばりましょう」と呼びかけ、12月12日千葉市文化センターでの「市東さんの農地取り上げに反対する会」トークイベントへの参加を訴えた。
 続いて葉山岳夫弁護士が「こちらがじりじりと押している中、敵は今になって矛盾が露呈してきた」と手応えを確認し、さらに弁護団それぞれが法廷での応酬の解説と決意を語った。
 北原鉱治事務局長は「藤崎を証人として法廷に引きずり出せば一目瞭然(りょうぜん)だ。実現へ今後も突き上げよう」と呼びかけた。
 最後に司会の鈴木謙太郎さんが、「次回NAAがどんな文書を出すか楽しみ。来年も全力で闘いましょう」と2010年最後の三里塚裁判闘争を締めくくった。
(写真 NAA、県当局を法廷で圧倒した勝利感にあふれ市東さんが決意を表明【11月26日】)

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週刊『前進』(2467号5面3)(2010/12/06 )

 UTLA 解雇と闘う統一行動

 学区全体で民営化阻止へ

 11月19日、UTLA(ロサンゼルス統一教組)が中心となった、学校関係の労働者の解雇攻撃と闘う統一行動(集会、ピケット、ビラまき)が行われた。カリフォルニア州による教育予算の削減、労組破壊、学校民営化攻撃がますます激烈化するなかで、UTLAはロサンゼルス統一学区全体の労働者を組織して闘う体制の構築に向かっている。11月19日の統一行動は、UTLAが学校関係の他の労働組合や生徒、生徒の家族、住民と団結して、公教育の破壊と民営化、首切り攻撃と闘う陣形をつくった画期的な闘いであった。
 現在、米カリフォルニア州ロサンゼルスでは、昨年来の教師の大量解雇に続いて、学校の看護師、カウンセラー、司書(以上はUTLAの組合員)、スクールバス運転手、営繕・清掃などの労働者(他労組の組合員)の大量解雇攻撃が始まっている。ロサンゼルス統一学区当局は、11月25日の感謝祭の休みの直後に学区教職員数百人と他の組合の職員数千人を解雇する計画を明らかにした。
 これに対してUTLAは、首切りに反対する統一行動をチームスターズ・ローカル1572(スクールバスや他の学校職員を組織)、カリフォルニア学校職員労組(教師、看護師、カウンセラー以外の学校職員を組織)、ロサンゼルス学校警察組合に呼びかけて闘っている。
 11月30日、労働者1000人の解雇、2500人以上のいったん解雇が発表された。この攻撃は闘いの火に油を注ぐだけだ。
 来年2月の執行部の選挙を控え、UTLAのランク&ファイルの労働者はこれまで以上に強力な戦闘的執行部の強化・確立を目指している。
 これに対する反動を許さず、UTLAの教育労働者は教育民営化阻止、大量首切り攻撃粉砕へ本格的な闘争を開始した。
(写真 UTLAの呼びかけに応え学校の清掃、医療などの労働者もともに立ち上がった【11月19日】)

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週刊『前進』(2467号5面4)(2010/12/06 )

 新刊紹介 国際労働運動 1月号

 国鉄全国運動発展を

 民主党政権は、4・9政治和解で1047名闘争を解体し、動労千葉を壊滅し、階級的労働運動を一掃しようと図った。これに対して「国鉄分割・・民営化反対、1047名解雇撤回」を掲げた6・13大集会がかちとられ、動労千葉を柱に階級的労働運動をつくる国鉄闘争全国運動が始まった。
 本号の特集は、国鉄闘争全国運動を発展させるための三つの提起をしている。これまでともすれば前提化されあいまいだった事柄について、具体的な資料を使い理解の手助けとなるよう心がけた。
 第1章は、「国鉄改革25年問題」と言われる国鉄分割・民営化の大破綻の内実、特に三島(JR北海道・JR九州・JR四国)・貨物の経営破綻に焦点を当てた。資料「国鉄分割・民営化後の組織形態の変化」図や「三島・貨物の経常損益の推移」図などを通して、これらは実に鮮明だ。日帝は、「国鉄改革の完遂」を叫ぶが何の展望もないのだ。
 第2章は、2000年以後のJR東の外注化攻撃の実態を詳しく展開している。この攻撃に対して反合・運転保安闘争路線を貫き外注化を阻止してきた動労千葉の闘いの意義を明らかにした。
 第3章は、4・9反革命とは何かを明らかにしつつ、国鉄闘争全国運動の課題と勝利の展望を力強く提起している。

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週刊『前進』(2467号6面1)(2010/12/06 )

 外注化阻止! 11年全逓決戦へ

 職場の青年の怒りと結合する民営化絶対反対路線で闘おう

 革共同全逓委員会

 11・7労働者集会は、世界の労働者・労働組合とともに大恐慌下の階級的労働運動の新たな前進をかちとった。わが全逓委員会の当面の課題は、2010年の闘いの総括の上に、今年末年始繁忙期闘争を突破口とする新たな全逓決戦・郵政民営化絶対反対の闘いの路線的深化をはかり、外注化阻止決戦を柱とする闘いの実践的方針と獲得目標を明確に定めることだ。そして青年労働者を先頭とする多数派の獲得と組織化のために全力をあげて闘うことである。

 4・9政治和解攻撃と対決する路線的深化を

 国鉄闘争の4・9政治和解攻撃は、戦争と大失業攻撃のもとで、階級的労働運動の拠点=動労千葉をせん滅し、資本と闘うものの一切を解体するブルジョアジーの階級意志をむき出しに示した。これに対して、11・7労働者集会に総結集したわが動労千葉派の戦列は、6・13大集会から国鉄全国運動を階級攻防の基軸に打ち立て、全産別から総反撃に打って出る基礎を打ち固めることに成功した。
 全逓戦線においては、小包部門の子会社化(JPEX攻撃)に続く集配部門の外部委託=「外注化」という新たな民営化攻撃=大合理化との闘いが一大焦点となっている。自治体労働者への道州制・360万人「一旦解雇・選別再雇用」の攻撃、教育労働者に対する教育の民営化攻撃などと並んで、わが全逓労働運動の拠点である集配労働運動を壊滅させる狙いをもった4・9反革命そのものである。
 2011年の階級攻防は、激しく火を噴き始めた大恐慌―大失業と戦争の攻撃と真っ向から対決し、国鉄全国運動を軸とする労働組合をめぐる攻防を断固としてやり抜くことが核心である。路線的核心は、動労千葉の反合・運転保安闘争路線による検修・構内全面外注化阻止決戦の前進と、青年労働者の獲得を柱とする組織拡大闘争にある。
 わが全逓戦線は、国鉄全国運動の拡大を基礎に、郵政民営化との新たな全面的な闘い――集配部門外注化との闘い、年末年始繁忙期闘争、非正規職撤廃闘争、非常勤65歳雇い止め攻撃との闘い、新たな人事給与制度導入との闘い、小包部門の再子会社化を含む大合理化との闘い等々――をやりぬく。これを通して組合運動・青年部運動の再建に本格的に踏みだし、なんとしても青年労働者を中心とする組織拡大闘争の戦略的前進と拠点建設で絶対に勝利する決意である。
(写真 階級的労働運動の旗の下に世界の労働者が東京に結集した11・7労働者集会のデモ)

 戦争・大失業と対決し労組破壊攻撃うち破れ

 11月23日、北朝鮮スターリン主義と韓国との砲撃戦が勃発(ぼっぱつ)した。引き金を引いたのは、このかん日本海や黄海で相次いで強行された米韓合同軍事演習(自衛隊もオブザーバー参加)を始めとする米帝のすさまじい対中国・対北朝鮮の軍事的挑発だ。ソウルG20やAPEC横浜会議でむき出しになった世界経済のブロック化のすう勢のもとで、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)問題に象徴される東アジア勢力圏をめぐる米帝と中国スターリン主義との激烈な争闘戦と、50年朝鮮戦争以来の朝鮮南北分断体制の危機と矛盾が、ついに本格的な軍事衝突に発展する過程に突入したのだ。
 4・9政治和解という労働運動の全面的解体攻撃や釣魚台(尖閣諸島)問題での中国人船長逮捕への踏み込みなど、現在の日帝・菅政権が政治危機と動揺を極限化させつつも戦後史を画する反動的内外政策に突進している根拠は、この戦争的激突情勢そのものだ。
 APECで「平成の開国」を公言し、「新成長戦略」の名のもとに道州制導入攻撃など労働者へのむき出しの階級戦争=新自由主義攻撃をエスカレートさせ、全面的な農民切り捨て(関税撤廃など)にさえ乗り出す姿勢を見せた菅政権は、他方で極右ファシスト勢力による排外主義・国家主義の扇動にあおられ、「日米同盟の深化」と名護市辺野古への新基地建設の強行、日米合同「尖閣奪還作戦」演習(12・3〜)の強行、与那国島への「沿岸監視隊(1千人)」新設、さらには憲法調査会設置と9条改憲攻撃の再始動など、かつての自民党政権が踏み込めなかった帝国主義的軍事・外交政策へ大きく動き出している。
 そしてこれらと表裏一体の階級戦争として、4・9政治和解を始めとする労組破壊の攻撃が全労働者階級との非和解的激突となっているのである。
 問われているのは、この大恐慌下の戦争と大失業の攻撃に全面的に対決しうる階級的労働運動の戦略的前進である。あらゆる政党・政治勢力、既成の労働運動指導部が翼賛化する中で、わが動労千葉派は11・7労働者集会〜APEC阻止決戦を「10日間決戦」としてやり抜き、この全情勢と対決する階級的陣形を打ち鍛えることに成功した。この地平は決定的である。労働者人民の怒りは充満している。今こそ「大恐慌と戦争をプロレタリア革命へ」の旗のもとに、4大産別決戦を文字通りの決戦として闘い抜く決定的なチャンスなのである。

 JPEX闘争勝利から年繁―外注阻止決戦へ

 2011年全逓決戦を闘いぬく上で、郵政民営化絶対反対の路線的強化・再確立が決定的だ。ブルジョアジーの側は4・9政治和解と一体で、4大産別を始めとする労働者階級への一斉攻撃をかけてきている。それは動労千葉と革共同の解体なしに生き残れないという日帝支配階級全体の階級意思に貫かれた攻撃だ。
 そして郵政において、JRの検修・構内外注化攻撃と同じ質をもった集配部門の外部委託=外注化攻撃が、新たに民営化攻撃の柱として準備され、かけられてきているのである。
 郵政当局は昨年来、「民営化の戦略事業」とまで位置づけたJPEX(小包)子会社化計画を破綻させ、さらには7月のゆうパック再統合で34万個の遅配を出し大混乱に陥るという危機的事態にある。今年末年始繁忙期で再び失敗すれば、小包部門の再子会社化や全面撤退もあり得るとの情報が社内を駆けめぐっている。

 集配労働運動めぐる大攻防

 その中で当局が9月末合理化案提示で出してきたのが「集配事務等の外部委託」=外注化攻撃だ。集配部門の外部委託攻撃は、公社時代からたびたび浮上しては阻止されてきた攻防点だ。そして昨年のJPEX計画の破綻にもかかわらず、民営化政策全体が揺らぎ始める危機の中で、民主党政権下の斎藤・民営郵政は闘う全逓労働運動の土台であり、何よりも動労千葉派の拠点である集配労働運動そのものの解体を狙っていることがあらためて明らかになったのだ。
 日本郵政グループの9月中間連結決算は、最終利益が前年同期比17・8%減の1651億円となった。とくに日本郵便(郵便事業会社)は、1千億円の大赤字を出したJPEX計画の破綻で、最終損失が前年同期の193億円から593億円に拡大、すさまじい破綻ぶりをさらけ出した。公益事業たる郵便事業を純然たるビジネスに置き換えること自体がどだい不可能であることが証明されたということでもある。
 また今国会に提出された「郵政改革法案」(預金限度枠の拡大、金融2社の株式完全上場の撤回など)は、空前の規模にふくれあがった国家財政破綻を国債の乱発で引き延ばしつつ旧郵政利権を温存することが狙いだったが、郵貯・簡保マネー270兆円の「開放」を要求する米帝と大金融資本の猛反対にあい、民主党政権自体の危機の中で審議入りもできない状態に陥っている。小泉構造改革以来の郵政民営化政策の全体が、進むことも引くこともできず、まさに進退きわまっているのだ。国鉄分割・民営化を上回る危機と破綻ぶりである。
 しかし「郵政民営化見直し」法案が暗礁(あんしょう)に乗り上げる一方で、郵便事業の現場では、民営化攻撃の核心をなす労働運動の破壊と大合理化攻撃が休むことなく進行しているのだ。菅民主党・連合政権と斎藤・民営郵政は、戦争と大失業情勢の深まりの中で、結局あらゆる破綻と矛盾と犠牲を郵政労働者に押しつけ、合理化、非正規職化、強権的な労働者支配で乗り切る以外にないのである。
 そのために集配部門の全面外注化で集配労働運動を解体し、全逓労働運動を一掃しようとしているのだ。究極的には正規の郵便労働者をゼロ化してしまう攻撃だ。

 本部支配の空洞化つき闘う労働組合奪還する

 しかし民営郵政の危機の核心問題は、実に郵政労働者の戦闘的魂と闘いの底力にある。連合JP労組中央の度し難いまでの屈服と裏切りにもかかわらず、昨年のJPEX子会社化での大規模出向計画が現場労働者の抵抗で文字通り阻止された現実は巨大である。中央本部から地本まで「労使協約」を正式に結んだ鳴り物入りの強制出向計画が、結局、現場労働者の抵抗と闘いによって実現できず全面的に破綻したのだ。政府・郵政当局とJP労組中央のダラ幹どもが衝撃を受けたゆえんである。
 そしてこの現場労働者の抵抗闘争を牽引(けんいん)したのは、他でもなく民営化絶対反対の路線で立ち向かったわが動労千葉派、11月集会派の仲間たちなのだ。
 現在、JP労組中央の労働者支配は雪崩を打つように空洞化している。とりわけ郵政グループ全体で21万人にも達する、青年を中心とする非常勤労働者の怒りは確実に広がり充満している。
 彼らは時給換算で正社員の3分の1の賃金を強制され、保険も年金もなく、生活条件とは無関係にいつでも雇い止めにあう恐怖にさらされ、ささいな言いたいことも言えず、かの「正社員化」政策のペテンをえさに自爆営業(年賀状などの自腹の買い取り)の競争にかり出され、徹底的な分断支配の対象とされてきた。「正社員化」は4・9反革命と一体の、労働者分断支配の攻撃なのだ。これに対する怒りが今渦巻いているのだ。
 その彼らが今や郵便事業会社の現場の6割を占めるに至り、集荷から配達まで郵便事業の大半を物理的に支える存在となっているのだ。
 この非常勤労働者の怒りに火がつき、わが動労千葉派の闘いと結びついた瞬間、当局と労組中央ダラ幹の労働者支配は完全に崩壊する。この郵政資本と日帝ブルジョアジーにとって悪夢のような展開が、いまやじりじりと現実味を帯びてきているのだ。「今の組合はどうなっているんだ!」という声が現場から公然と上がるようになり、多くの職場で現場労働者同士の交通関係が急速に拡大し始めていることに敵は戦々恐々としているではないか。

 国鉄全国運動の前進と共に

 闘いの方針は鮮明だ。第一に、国鉄全国運動の組織化を全国的に拡大しよう。4・9政治和解情勢において、敵は日帝ブルジョアジーの全体である。産別の枠を超えたすべての労働者の団結こそが必要であり勝利の道を開く。具体的実践的には支援する会・物販・労働学校の闘いの着実な前進をかちとることである。
 第二に、4・9和解攻撃を郵政職場において全面的にのりこえる労働組合の拠点建設の推進である。多数派の獲得、組合権力獲得の執念を燃やし、現在の職場の組合運動の現実を直視し、JP労組の支配の空洞化をいささかも逃さず、空洞化を武器に転化して闘うのである。職場の青年の獲得、青年部運動の再建を軸に、われわれの手で”一から”労働組合を下からつくり替える闘いはまったく可能であることを、このかんの闘いでわれわれは実感している。
 現場の切実な要求のひとつひとつが、破綻した民営化攻撃そのものと非和解的に激突し始めていることは決定的な事態である。労働者階級の解放は、まさに現場で働く労働者自身の事業なのだ。郵政民営化絶対反対の路線のもとに、そうした次元の闘いに画然と踏み出したことが、わが全逓戦線の現在の地平である。
 第三に、核心問題としての党建設―職場細胞建設の前進である。党勢2倍化の目標を具体的に定め、青年を軸に機関紙拡大闘争をやり抜こう。「綱領草案」の学習を始め路線的思想的な団結をかちとり、真に闘い勝利できる労働者階級の指導部を建設していこう。
 郵政民営化絶対反対! 外注化阻止! 非正規職撤廃! JP労組中央を打倒するランク&ファイル(現場労働者)運動の戦略的前進へ実践的に踏みだそう!

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週刊『前進』(2467号6面2)(2010/12/06 )

 沖縄の労働運動の再生と労働者国際連帯の発展を

 沖縄県知事選の結果と革共同の決意

 <力対力>の激突段階に突入した

 11月23日の北朝鮮軍と韓国軍による延坪島での砲撃戦は、米帝による北朝鮮への戦争挑発がついに軍事的な衝突にまで発展したことを告げ知らせた。米帝は11月28日から4日間、黄海に原子力空母ジョージ・ワシントンを送り込み、米韓合同軍事演習を強行。3日からは「尖閣奪還作戦」という日米合同軍事演習を行っている。朝鮮半島を最大の火点としたアジアの戦争情勢は抜き差しならない事態を迎えている。
 「大恐慌と世界戦争の時代」の到来を告げるこのような情勢のもとで11月28日に行われた沖縄県知事選挙は、現職の仲井真候補が新人の伊波候補に3万8626票の大差をつけて再選された。この沖縄県知事選の結果をどのようにとらえ、どのように総括するか。このことが労働者階級に問われている。
 結論的に言えば、沖縄の労働者階級の闘いが「選挙」という枠組みを超えて、力対力の激突段階に突入したということである。
 「県知事選挙では何も決まらないし、何も変わらない」。このことが完全にはっきりした以上、闘いは次の段階に発展していかざるを得ない。それは菅民主党・連合政権と沖縄の労働者階級が真正面から激突する情勢の到来である。「沖縄革新共闘」は最後的に崩壊した。そして、戦後沖縄の労働者階級の闘いの戦闘性を継承し、階級的に発展させていく闘いがついに始まったのだ。
 今回の県知事選の最大の争点とされたのは普天間基地の辺野古移設問題であった。もともと県内移設を容認していた仲井真が「県外移設」を主張し、伊波は「国外移設=グアム移設」を主張する形となった。そして伊波は、それが米軍の既定方針であるという訴えで自らの主張の「現実性」をアピールしようとした。
 しかし、96年SACO(沖縄に関する日米特別行動委)報告以来、もっと言えば戦後半世紀以上の沖縄の闘いの歴史が示していることは、両者の主張そのものがまったく現実性も説得力もなかったということである。
 実際に今日、大恐慌情勢がさらに進行し、その中で沖縄の失業率はまったく好転することもない。そして釣魚台をめぐる日中の争闘戦の激化と、なによりも南北朝鮮情勢を見たときに、再び戦争の時代が到来していることがすべての労働者階級にひしひしと迫っている。この大恐慌と大失業、そしてなによりも戦争の時代が実際に到来している情勢において、沖縄の米軍基地の「移設」など問題にもなるはずがないということ、ましてや選挙=県知事選が何かを「変革」する力になるとはもはや誰も信じていないのである。「誰に入れても変わらない」――これが今回の県知事選の核心なのだ。
 だから結局のところ、体制内の全勢力はこの選挙戦で労働者をまったく組織できなかったし、動員できないことを示した。つまり、「伊波勝利で辺野古問題に終止符を」という主張は労働者階級の心をとらえることはなかったのである。

 労働者の怒りは体制内を超える

 「それでは勝てない」という沖縄の労働者階級は、伊波と彼を担ぎあけた既成政党を最後的に見限った。伊波候補は、「革新のホープ」としていわば最後の切り札的存在として今回の県知事選に登場してきた。もともと宜野湾市職労委員長・中部地区労事務局長として、その後は県議会議員・宜野湾市長と歩んできた伊波を立てた今回の選挙戦は、体制内勢力にとって絶対に負けられない選挙戦であった。その意味で今回の県知事選は「沖縄革新共闘」の最後のあだ花となったともいえる。大恐慌情勢下で、ついに沖縄革新共闘は最後的に崩壊したのだ。
 それは、沖縄の労働者階級の闘いを常に体制内的に制動をかけてきた「重し」がついに吹っ飛んだということである。つまり沖縄の労働者階級の闘いの荒々しい時代が今次県知事選をもってついに幕を開けたということである。戦後沖縄の労働者階級の闘いの歴史は、米軍政下のまったくの無権利状態から、ただ労働者の団結(労働組合)のみに依拠して闘いを開始した歴史である。そしてその闘いが米軍基地を文字通り揺るがす闘いに発展しようとした時、これを体制内的に集約しようとしたのが、かつての総評であり同盟だった。この体制内勢力と闘い、打ち破っていくことが「復帰」以降の長きにわたる沖縄の労働者階級の課題だったのである。

 労働運動こそが沖縄の未来開く

 世界大恐慌と世界戦争の時代に、「基地の島」=革命の火薬庫・沖縄の労働者階級の闘いの抑圧物が吹っ飛び、労働者階級の団結した闘いが一切を切り開く時代が到来した。それは、労働者階級の闘いで基地を実力で撤去していくという、沖縄の階級闘争・労働運動の本来の姿を、今こそよみがえらせていくということである。
 基地労働者を先頭とした沖縄労働者階級の「解雇撤回」「基地撤去」の全島ゼネストこそ最も現実的な闘いなのだ。この力だけが普天間基地を撤去し、辺野古新基地建設を阻止するのである。
 そしてこの沖縄の労働者階級の闘いは、菅民主党政権を打倒する最先頭の闘いであり、なによりも、日朝中の労働者階級人民の国際連帯の要をなす闘いであり、米帝の朝鮮侵略戦争を直接に阻止する闘いである。基地の島の労働者階級が反戦闘争に立ち上がった時の威力は、ベトナム侵略戦争との闘いですでに実証済みだ。それは帝国主義の世界支配そのものを根底から揺るがすものである。だから、沖縄の労働者階級こそが全世界の労働者階級の先頭で、「大恐慌をプロレタリア革命へ」の闘いに立ち上がろう。辺野古新基地建設絶対阻止! 「米軍基地撤去=沖縄奪還、安保粉砕・日帝打倒」の闘いへ全力で決起していこう!
 〔革共同沖縄県委員会〕

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週刊『前進』(2467号6面3)(2010/12/06 )

日誌'10 2010年 11月23日〜30日

 黄海で米韓合同軍事演習/沖縄知事選、仲井真が再選

●オバマ「北朝鮮に圧力」 北朝鮮軍が韓国領の延坪島(ヨンピョンド)を砲撃した問題で、オバマ米大統領は、韓国の李明博(イミョンバク)大統領と電話で会談し、韓国への全面的な支援を表明し、米韓両国は黄海で米海軍原子力空母ジョージ・ワシントンも参加した合同軍事演習を11月28日から12月1日まで実施することで合意した。(23日)
●菅、制裁の検討を指示 菅内閣は、全閣僚をメンバーとする「北朝鮮による砲撃事件対策本部」(本部長=菅)を設置し、首相官邸で会合を開いた。各府省でどういう制裁が可能かを検討するよう指示した。(24日)
●砲撃で民間人2人死亡 北朝鮮軍が砲撃した延坪島で、民間人男性2人の遺体が見つかった。韓国海洋警察庁は砲撃による死亡とみている。北朝鮮軍の砲撃による韓国の民間人の死亡は、1953年の朝鮮戦争休戦以来初めて。(24日)
●裁判員、少年に死刑 宮城県石巻市の男女3人殺傷事件の裁判員裁判で、仙台地裁は、殺人罪などに問われた19歳の少年に求刑通り死刑判決を言い渡した。裁判員裁判での死刑判決は2例目で、少年に対しては初。(25日)
●韓国軍、境界の部隊増強 韓国政府は、韓国軍が北朝鮮の武力挑発に対して現在より積極的な対応を取れるよう交戦規則を全面的に見直し、黄海の南北境界水域の五つの島に配備している軍部隊を大幅増強する方針を決めた。大統領府が発表した。(25日)
●仲井真知事が再選 沖縄県知事選が投開票され、現職の仲井真知事が、前宜野湾市長の伊波洋一氏らを破り、再選された。米軍普天間飛行場の移設問題について仲井真は「県内にはない。日本全国で普天間の解決策を見いだして頂きたい」と語った。(28日)
●黄海で米韓合同演習開始 米国と韓国は、朝鮮半島西方の黄海で米原子力空母ジョージ・ワシントンも投入した合同軍事演習を始めた。4日間の日程。米韓軍などによると、米軍は複数のイージス艦や最新鋭ステルス戦闘機F22Aラプターなどを、韓国軍もイージス艦「世宗大王」など最新鋭艦を演習に参加させた。(28日)
●前原「決着に期限設けず」 前原外相は記者会見で、来春の日米首脳会談までに米軍普天間飛行場移設の決着を図る考えかを問われ、「菅首相訪米の時にどういう状況になっているかで書きぶりがどうなるかだが、期限を区切って沖縄にお願いすることではないので、その時の状態でわれわれが判断することになる」と述べた。状況次第では首脳会談以降に先送りの可能性も念頭に、普天間移設問題解決に期限を設定しない考えを強調した。(30日)
●武器の国際共同開発、参加容認へ提言案 民主党外交・安全保障調査会は、菅内閣が年末に策定する防衛計画の大綱(防衛大綱)への提言案を党政策調査会役員会で正式決定した。武器輸出三原則について国際共同開発への参加容認を打ち出し、中国の海洋進出を念頭に南西諸島方面の防衛力強化を求めた。(30日)

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週刊『前進』(2467号7面1)(2010/12/06 )

 12・10裁判員制度廃止 緊急デモへ

 改憲・戦争国家化許さない

 廃止の展望が見えてきた!

 12月10日(金)夜、「裁判員制度はいらない!大運動」の主催で、「みんなで裁判員制度を廃止させるぞ/緊急デモ」が行われる。この11月に3度目の裁判員候補者通知が最高裁から全国発送され、死刑判決の強制が相次ぐ中での怒りのデモである。新たな朝鮮侵略戦争の切迫情勢の中での決定的な行動であり、12・3渋谷デモに続いて全力で駆けつけよう。

 反戦闘争の重要環

 まず訴えたいことは、裁判員制度粉砕闘争は今や反戦闘争の重要な一環として闘われる情勢になったことだ。
 今、戦争の危機感が労働者人民の中に渦巻いている。他方で、裁判員裁判での相次ぐ死刑求刑や死刑判決に対して反発や拒否の思いが拡大している。死刑も戦争も、国家の名による殺人だ。その戦場に送られる、強制動員されるというリアルさが重なって迫ってきている。
 だから、なんとかしなくてはいけない、立って声をあげたいという気持ちが高まっている。その思いと怒りを爆発させるデモとして、12・10をかちとろう。
 そもそも裁判員制度の狙いは、裁判官のまねごとをさせて、“この国の治安を守り、この国を支えるのは自分だ”と、一人ひとりの労働者人民に思い込ませ、人民を分断することにある。それは「国民の思想改造」「国民精神の戦争動員」と戦争国家化の攻撃そのものだ。裁判員制度粉砕の大衆闘争は、この大攻撃をうち砕く闘いである。
(写真 11・7全国労働者集会のデモ。闘う弁護士が多数参加し、「裁判員制度を廃止しよう」とアピール【東京・日比谷】)

 “召集令状が来た”

 裁判員制度実施以降、すでに累計100万通の「赤紙」(裁判員候補者通知)が送りつけられた。
 最初の「赤紙」は2008年11月だった。それから3回、最高裁から三十数万通ずつ発送され、少なくとも100人に1人の割合になる。実に多くの人びとが「召集令状が来た」と驚いている。
 ところが、この発送業務(および調査票の回収・データ化業務)を一手に引き受けているのは「トッパン・フォームズ」という民間企業であるという(「裁判員制度はいらない全国情報14号」)。最高裁は10月25日、名簿管理システムで出力した候補者名簿データをその企業に渡した。
 さらに、11月13日から12月11日まで、候補者専用のコールセンターが設置されるが、それを引き受けているのが、「顧客データの徹底管理」を売りものにするマーケティング会社「トランスコスモス」である。苦しい思いを裁判所の職員に話しているつもりが、実はマニュアルに沿って対応する民間会社のオペレーターだった、というようなことになる。
 これらの膨大な個人情報が、本人の承諾もなく、何も知らされないまま、一民間企業によって扱われている。いや裁判員制度そのものが資本の金もうけ口になっているのだ。本当に許せない。

 無責任な死刑判決

 11月16日、横浜地裁で裁判員裁判初の死刑判決が出た。11月25日の仙台地裁は、少年に対する死刑判決だった。
 横浜地裁の裁判長は判決後、「被告人に控訴を勧める」という異例の説諭を行った。
 異例ではなく異常だ。死刑判決を出しておきながら、なんという無責任か。これは「被告人への優しさ」などではけっしてない。裁判員の精神的な負担を軽くするためのゴマカシである。しかし、控訴して死刑判決が覆る可能性など、あるのか? 最高裁からは“控訴審では裁判員裁判の判決を尊重せよ”という指示が出されているのである。
 少年への死刑判決はさらにひどい。少年法の建前は教育刑主義であって、罰よりも再び過ちを繰り返さないような処遇に重きを置いている。それゆえ少年事件の審理は、少年鑑別所の報告書や家裁の少年調査票を読み込む必要がある。ところがこの裁判員裁判ではそうした資料はほとんど扱われず、「反省は表面的で、更正できる可能性は著しく低い」「(当時18歳だったことは)死刑を回避できる理由にならない」と決めつけての死刑判決になった。
 鹿児島地裁では11月2日から40日間も裁判員を拘束する死刑求刑予想事件が行われている。その判決日がデモと同じ日の12月10日である。死刑判決を強制し、裁判員に重い責任を負わせ、人間の生死をもてあそぶ裁判員制度を、今こそ労働者人民の怒りで粉砕しよう。

 この半年間が勝負

 12・10デモを、裁判員制度を廃止できる展望を大いにアピールするデモとしてかちとろう。
 3度目の「赤紙」が送りつけられる中で、「裁判員制度はいらない!大運動」には、多くの不安や怒りの声、相談や要請がメール・電話などで寄せられているという。呼びかけ人の高山俊吉弁護士が「もっともっと(反対運動の)姿を人前に出そう」(10・20集会)と訴えているように、闘いを求めている労働者人民との接点を全力で拡大しよう。
 8月31日の時点で、裁判員裁判対象の起訴事件が2375件、そのうち判決が行われたのが995件でしかない。現状は未裁事件の増加である。裁判が滞れば、不当な長期勾留により被告人の人権が侵害される。3〜4日間で判決を出す裁判員裁判が行われても、拙速裁判で被告人の人権が侵害され、裁判員に強制動員された人びとが蹂躙(じゅうりん)される。むちゃくちゃな状況だ。
 被告人が全面否認している前述の鹿児島の裁判員裁判では、450人の裁判員候補者を選び、うち295人に呼び出し状を送った。ところが辞退者が相次いだため選任手続きへの出席を求めたのは46人まで減り、うち12人が出頭に応じなかった。結局34人の中から裁判員6人と補充員4人を選ぶ事態になった。候補者の実に92%が拒否したということである。
 労働者人民の力で裁判員制度を廃止に追い込むことは必ずできる。あらゆる意味でこの半年間が勝負、正念場である。12・10緊急デモをその新たな出発点として闘い抜こう。
 (花石佳美)
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みんなで裁判員制度を廃止させるぞ
12・10緊急デモ
 12月10日(金)午後6時30分
 日比谷公園霞門出発予定
 主催/裁判員制度はいらない!大運動

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週刊『前進』(2467号7面2)(2010/12/06 )

〈焦点〉 ウィキリークスが公電暴露

 米帝の世界支配を揺るがす

 民間告発サイト「ウィキリークス」が11月28日から史上最大の秘密文書暴露を開始した。米国務省と世界各地274の大使館などとの専用ネットを通じた外交公電の記録、約25万点をダウンロードし入手したものだ。情報量は通常の書籍の3千冊分にもなる。今後数カ月かけて順次公開を進めていくという。
 日本関係では武器輸出三原則についての暴露があったが、これは序の口にすぎない。在日米大使館の公電記録は在外公館の記録の中で3番目に多い。今後重大情報が次々に暴露されていく。

 ●ロシア革命以来の外交危機

 このような全面的な秘密外交文書の暴露は歴史上、一度しか前例がない。1917年のロシア革命で全ロシア・ソビエト大会は権力奪取の直後に布告を発し、秘密外交の廃止、秘密条約の破棄を宣言し、旧政府の秘密外交文書を公開し、ロシアと英仏帝国主義との秘密条約などを暴露した。
 「外交の秘密」こそ、支配階級が階級対立と無関係な「全国民の利益」を求めるかのように言いなして労働者人民を欺き、支配階級の利害を貫く手段だ。戦争は「外交の秘密」なしには行えない。だから、革命に勝利したロシアの労働者が世界の労働者に対して、自国政府を打倒し第1次世界大戦を終結させる闘いへの決起を呼びかける上で、秘密外交文書の公開は決定打になったのだ。
 今回のウィキリークスによる暴露にアメリカを始め全世界の支配階級が戦々恐々としているのも当然だ。イタリアの外相は「世界外交にとっての9・11」とショックを受けていることを認めた。

 ●イラン核ミサイルの脅威のウソ

 現在まだごく一部しか公開されていないが、すでに重大な秘密情報が明らかになっている。例えばイエメン政府が自国民にウソを言って、米軍がイエメン民間人を虐殺したことを隠したことなど、その国の重大な政治危機につながる情報が存在する。
 アメリカのエレン・タウシャー軍縮担当国務次官とロシア高官との会談の記録もある。そこでは“イランが欧州やモスクワにまで射程が届くBM−25核ミサイルを持っている”というアメリカの公式の宣伝はなんの根拠も示せていないことが明らかにされている。
 ポーランドやチェコの政府は、「イラン脅威」論に反対する反戦勢力を押し切って自国内への米軍のMD(ミサイル防衛)システム配備に合意したが、逃げようのない証拠で反対運動の正しさが実証された。これらの政府は追い詰められている。
 こうした米帝への協力者の立場を失わせる情報が大量に漏れたのである。
 重大なことは、在外公館の公電の中身はアメリカの無力性を嘆く声であふれているということだ。“パキスタンはまさにアメリカの勢力圏から完全に抜け落ちようとしている”などなどと。
 またクリントン米国務長官が他国の政府高官、外交官や事務総長を含む国連幹部のクレジットカードの暗証番号から指紋、虹彩パターン、DNAなどの生体認証情報の入手を命じた文書も明らかにされた。この公電の暴露で米帝が全世界でさらに求心力を失うことは間違いない。

 ●4月〜10月に米軍犯罪を暴露

 ウィキリークスは今年4月から10月にかけてアメリカ帝国主義の根幹を揺るがすような情報を次々と公開してきた。
 4月5日には、07年7月に米軍がバクダッドでロイター通信の記者と住民を虐殺した映像を公開した。銃撃をした米軍ヘリから撮影したものだ。カメラを持っているだけの記者を狙い撃ちし、また子どもを含む非武装の住民を殺傷している様子が、ヘリと地上の司令との交信も含めて記録されている。この戦争犯罪の生々しい映像が主要テレビ局でも放映され、これまで米政府を支持してきた層にまで大きな衝撃を与えた。
 7月25日には、アフガニスタン戦争関係の生の記録9万2千点のうち約7万7千点を公開し、主要マスコミも全世界で報道し、衝撃を与えた。10月21日には、イラク戦争関係の約40万点の資料が公開された。
 これらの情報の中には、民間人虐殺が従来報道されてきたよりはるかに大規模であることや、特殊部隊が暗殺作戦を行っている事実が含まれている。米軍の戦闘での敗北の情報もある。
 これまでの反戦運動の分析・主張の正しさが米軍自身の資料によって、否定しようのない形で証明されたのだ。

 ●「暗殺」を公言、威信失墜

 アメリカ帝国主義は「ウィキリークスの情報公開は、米軍の戦闘情報を敵に与え米兵の命を危険にさらす犯罪行為だ」「米軍への情報提供者の命にかかわる」と叫び立てている。ウィキリークスの創設者、ジュリアン・アサンジュ氏に対し、「米国民でないから、国内法に拘束されず、警察以外のあらゆる手段も使える」(暗殺もできる)とも公言した。
 しかし米帝はウィキリークスを止められず、ついに今回の外交文書の全面的な暴露までさせてしまった。これは米帝の世界支配力の衰えを全世界に示す事態だ。米帝の「威信」は地に落ちた。
 その根本は、大恐慌の深まりの中で労働者階級の闘いが全世界で爆発的に発展し、帝国主義との力関係を激変させているということだ。労働者階級の闘いこそがウィキリークスを弾圧から守り、帝国主義を追い詰めた力だ。団結を拡大し、帝国主義を打倒しよう。

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週刊『前進』(2467号7面3)(2010/12/06 )

 国労八王子の闘う労働者

 中村幸夫さんラストラン

 弾圧粉砕し定年まで乗務

 国労八王子支部豊田運輸区分会の中村幸夫さんの定年退職を前にした「ラストラン」が、11月30日に行われました。
 午後4時43分、中央線豊田駅下り線に停車した電車の運転台から中村さんが降りてくると、10人ほどの分会員が迎えました。三多摩労組交流センターの仲間も駆けつけました。運転士が交代して列車が安全に出発したのを見届けると、中村さんに花束が贈られ、笑顔があふれました。仲間が口々に「ご苦労さん」と声をかけ、肩をたたき長年の労をねぎらいました。過酷な勤務と闘いの日々、本当にご苦労さまでした。
 中村さんは、国鉄分割・民営化攻撃に「首を覚悟」で対決し、その後の国労本部の屈服を身をもって弾劾し続けました。2000年の「4党合意」を巡る攻防では、7・1臨大会場で不当逮捕されましたが、完黙ではね返し勝利しました。
 JRは逮捕につけ込み、草むしりの日勤勤務を強制し、見せしめにしました。国労役員が弾圧に迎合するという許し難い屈服の中で、中村さんは単独で労働委員会闘争を開始し、闘い続けました。労働委員会での勝利をテコに06年には本線乗務に復帰しました。08年には最高裁で勝利が確定しました。激闘に次ぐ激闘の日々でした。
 中村さんは5回も乗務を外され、5回とも復帰しました。国労役員の強まる敵対をはね返して筋を曲げずに闘ってきました。ここ数年間は豊田駅で週に1度のビラまきを続けてきました。そして、過酷な本線運転の勤務も最後までやりぬきました。中村さんの明るく闘う姿と人間性を、誰もが敬愛しています。
 国鉄全国運動はこれから大きく発展する闘いです。中村さんは1047名解雇撤回と検修外注化阻止の闘いを、エルダー社員、豊田運輸区分会の一員として闘っていくことにファイトを燃やしています。(投稿・TD)
(写真 花束を贈られ、ほほ笑む中村さん)

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週刊『前進』(2467号7面4)(2010/12/06 )

法大弾圧裁判 法大弾圧裁判 暴処法裁判(11月25日)、5・28暴行デッチあげ(12月1日)

 暴処法裁判

 斎藤郁真文連委員長が証言 “学生自治組織残すと決断”

 11月25日、法大暴処法弾圧裁判の第20回公判が、東京地裁刑事第1部(河合健司裁判長)で行われた。
 最初に全学連委員長の織田陽介君が意見表明を行った。「朝鮮半島での侵略戦争情勢下で暴処法裁判は闘われている。一方、学生は就職活動で『代わりはいくらでもいる』と言われ、休み時間にキャンパスで怒りの声を上げれば『授業の準備妨害だ』と処分・逮捕の脅しを受けている。大恐慌下の世界戦争をいかに止めるのかは、学生や労働者にその力があるのかという問題だ。自らの力と存在証明を行動で示す時だ。世界変革の好機をともに闘おう!」
 続いて、前回の公判で監視カメラを使ったデッチあげ面割りを批判した小川進証人が登場した。検察官が反対尋問の続行を要求したためだ。小川証人は、検察立証のデタラメさを反論の余地なく批判した。「あまりに粗い画像では、人の顔であることすら分からない。だからどんな鑑定手法でも個人の特定など不可能だ」「検察側証人が画像から個人を識別したというが、事前に教え込まれたことは明白だ。検察官自身がそのことを一番よく知っているはずだ」
 さらに、法大文化連盟の斎藤郁真委員長が証人尋問に立った。
 斎藤君は、法大当局による学友会解体攻撃の中で、闘う文化連盟を仲間とともに確立してきた経過を証言した。「法大当局は、学生からサークルの公認権や予算や部室を奪い、親を呼び出し脅迫し、ジャージ部隊を張りつけ『文化連盟を脱退しろ』と威圧し、不当処分を行った」「しかし、僕は学生の自治組織を残す決断をした。怒りの大きさをヤツらに分からせてやろうと思ったからだ」
 さらに、「学費未納で除籍とした増井真琴君に対して、法大当局は実名入りの入構禁止看板を出した。学籍を奪った後でも排除し攻撃するやり方は完全に不当だ」「学生組合が権力と命がけで闘ったことが大学の始まりだ。法大当局のやっていることこそ、大学の自治に背く本質的な罪だ」と、本件で「被害」を受けたという看板と法大当局を徹底的に批判した。
 最後に、検察官の反対尋問を断固として拒否し、戦闘的に証人尋問を貫徹した。暴処法弾圧を根底的に批判し粉砕する公判となった。

 5・28暴行デッチあげ

 “当局が自治を破壊” 増井君が怒りの証言

 1日、法大5・28暴行デッチあげ弾圧裁判控訴審の第5回公判が、東京高裁第9刑事部(小倉正三裁判長)で行われた。
 一審無罪判決を確定させる弁護側立証第2弾として、増井真琴君への証人尋問と中島宏明君への被告人質問が行われた。
 まず、増井君が登場した。07年4月に法大文学部哲学科に入学した増井君は、学生弾圧の背後で学生自治破壊が一体で進行した事実を証言した。「入学時のオリエンテーションで、本件の被害者とされる安東学生部長が、『政治セクトや宗教カルトの入り込んだサークルには加入するな』と言っていた。名前のあがっていた哲学研究会に入った。自分で判断するためだ」「哲研には、教室の貸し出しや、文化連盟が決定したサークル予算の支給が阻止されていた。学生部に話し合いを求めると、『逮捕された新井拓を哲研から追い出し、サークル名を変えろ』と言われた」
 さらに、学友会廃止が打ち出された。「学生は相互にサークルの活動実績などを検証し、予算や公認権を行使してきた。法大当局は、学生団体の執行部にすき焼きを食べさせたり、『サークルに予算を出さない』と脅すなど切り崩しを行った。自治活動をすべて破壊して直接管理とするためだ」「僕は文化連盟の三役を担い闘うことを決断した。08年5月29日に大規模なキャンパス集会を呼びかけた。5・28弾圧は、この爆発を抑え込むための事前弾圧であり、予防拘禁だ」
 「その後の自分に対する入構禁止看板からも分かる通り、不当な暴力をふるっているのは法大当局だ。新井さんと中島さんは無実だ」と締めくくった。検察官は一言も反対尋問ができなかった。
 続いて中島宏明君だ。中島君は、弾圧の背景に大学の新自由主義的変質があることを全面的に暴露した。「95年の日経連報告と一体で大学の変質は進んだ。学生を物言わず働く労働力商品にするために、学生自治の破壊が進んだ」「また、大学自体が金もうけの手段となった。学生食堂は大学理事が役員を務める会社が経営し、図書館は紀伊国屋、売店はセブンイレブンと、企業が群がっている。当局は、金もうけの邪魔になる学生自治を憎んでいる」「しかし、弾圧をのりこえて闘いは引き継がれ、1年生が立ち上がっていることを誇りに思う」と結んだ。
 尊大な態度をとってきた検察官と裁判官を圧倒する闘いをやりきった。

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週刊『前進』(2467号7面5)(2010/12/06 )

法大裁判に集まろう!

★暴処法裁判
 第21回公判 1月14日(金)午後1時30分

★5・28暴行デッチあげ裁判(控訴審)
 第6回公判 12月22日(水)午後1時30分
 いずれも東京地裁429号法廷 12時30分に傍聴券配布所に集合

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週刊『前進』(2467号8面1)(2010/12/06 )

 11・27星野全国集会 労働者人民の力で星野奪還を

 2011年再審無罪へ総決起誓う

 無実を示す新証拠武器に

 11月27日、星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議主催の「獄中36年 星野文昭さんと共に再審勝利へ11・27全国集会」が、東京・牛込箪笥(たんす)区民ホールに450人を集めて開かれた。獄中36年を不屈に闘い抜いている星野文昭同志から届いた長文のメッセージは、まさに集会の基調報告だった。「労働者階級の力で星野さんを取り戻そう」という方針を確立して闘ったこの1年を星野同志は「労働者・労働組合の中に大胆に星野を持ち込み、人民全体と一体の星野再審・釈放の運動をつくり出す闘いが大きく前進した」「目を見張る感動的な1年」と総括し、参加者を奮い立たせた。集会全体が闘いの前進と展望を指し示すものとなり、全参加者は国鉄全国運動とともに進み、2011年星野再審無罪へ総決起することを力強く宣言した。
(写真 「感動的な1年」を闘った450人が結集 =11月27日 東京・牛込箪笥区民ホール)

 動労水戸と全学連が連帯

 「茨城・取り戻す会」と「みやぎ・救う会」の2人の司会で集会が始まり、北海道から駆けつけた共同代表の柴田作治郎さんが、全身の力をこめて「星野の闘いに連帯していこう」と開会のあいさつを行った。
 動労水戸の石井真一委員長と全学連の洞口朋子さんが連帯のあいさつに立ち、石井さんは「星野さんを取り戻す道は、60年、70年を超える闘いを実現することにあり、その情勢は満ちている。動労千葉とともに外注化を阻止する」と決意を語った。洞口さんは「労働者の国際連帯こそが戦争を止める。革命的反戦闘争を担う学生運動の爆発で星野同志を奪還する」と元気よく訴えた。
 再審弁護団が登壇し、法務省・徳島刑務所の攻撃を押し返し、再審請求の闘いが検察側の証拠開示を求めて前進していることを知らせた。鈴木達夫弁護団長は「星野再審運動が国家権力と人民との闘いの最先端の一つになっている。皆さんの職場、学園、地域での、星野さんを取り戻そうという闘いの前進が、検察・裁判所との力関係を形成している」と勝利の確信を提起した。
 和久田修弁護士は、星野同志との「秘密交通権」をめぐる徳島刑務所の妨害との闘いを生き生きと報告した。(11月30日には岩井信弁護士が刑務官の立ち会いなしで星野同志と2時間10分間の面会をかちとった)
 岩井弁護士は、映像を使って再審闘争の攻防の核心点を鮮明に提起した。検察官が隠し持っていた「証拠」をついに開示させたこと、その中に星野同志の無実を示すきわめて重要な写真が含まれていたことなどを報告した。再審弁護団の力強い闘いに大きな拍手が巻き起こった。

 “近い将来奪還しよう”

 星野暁子さんが星野同志のメッセージを朗読した。星野さんは「自らと家族を信じ、仲間・すべての労働者人民を信じ、全世界の労働者人民の団結した力で、資本制社会を変え、誰もが助け合い、人間らしく生きられる社会をめざし、星野無期を覆し、本物の人間的未来を開くために闘いましょう」と訴えた。
 続いて暁子さんは、今年3月以降続いた星野同志への懲罰、友人面会不許可、4度に及んだ暁子さんの手紙の一部削除、さらに9月17日、24回目の結婚記念日の面会を許可しないという攻撃に全国の仲間とともに立ち向かい、月3回、30分ずつ面会できるようになったことなどを報告した。そして「今日の集会の成功は、裁判所と検察官、法務省と徳島刑務所を追い詰めるものになっている」「動労千葉、国鉄全国運動を勝利させ、同時に星野無期を労働者、民衆、市民の運動の広がりで打ち破り、近い将来に必ず取り戻しましょう」と訴えた。
 三里塚芝山連合空港反対同盟事務局長の北原鉱治さんのメッセージが紹介された。
 星野同志と同じ渋谷闘争被告で、免訴を求めている奥深山幸男さんの闘争報告に山本志都弁護士が立ち、「奥深山さんには訴訟能力がある」と言う村松鑑定を粉砕し、裁判手続きから奥深山さんを解放する免訴を実現しようと呼びかけた。
 「沖縄・万人(うまんちゅ)の会」の仲間が、「沖縄は戦争と大失業の矛盾が最も集中している島」「沖縄においてこそ、動労千葉派の闘いを進める。それが本当に星野さんを取り戻す道だ」と力強く報告した。
(写真 全国の星野の会が壇上に勢ぞろいし運動の拡大と展望を示した)

 2011年決戦の方針

 全国再審連絡会議事務局の金山克巳さんが経過報告を行い、昨年6月の全国総会以来の闘いで、再審闘争が画期的に前進していることを報告し、激化する権力との攻防に勝ち抜き、2011年決戦に勝利する方針を鮮明に打ち出した。特に、労働運動をよみがえらせる闘いと星野再審闘争が一体であることが強調され、国鉄全国運動と11・7労働者集会の地平に立って、星野闘争破壊攻撃と全力で対決することが呼びかけられた。
 最後は、全国22の救援会が壇上に勢ぞろいした。今年6月の全国総会で新たに共同代表に選ばれた戸村裕実さん、狩野満男さんが決意を表明した。
 広島・高陽第一診療所労組委員長が「労働組合が地域に入り、職員や患者にも訴えて絵画展を成功させ、団結が拡大した」と述べ、自治体労働者は「8月の自治労徳島大会の時に35人の仲間が徳島刑務所への差し入れ行動を行った」と報告した。さらに、23番目の救援会を結成する決意が愛媛と東京北部から表明され、運動の着実な広がりを感じさせた。
 閉会あいさつで共同代表の平良修さんが勝利への確信を語った。
 11・27全国集会の圧倒的勝利を打ち固め、再審を実現し星野文昭同志を奪還するために2011年決戦へ総決起しよう。
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☆星野同志に年賀状を!
〈あて先〉〒779−3133徳島市入田町大久200−1 星野文昭様

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週刊『前進』(2467号8面2)(2010/12/06 )

 星野文昭同志のメッセージ(抜粋)

 星野無期を覆し、人間的未来へ共に闘おう

 獄中36年になる私と共に、すべての労働者・人民の力で再審・釈放をかちとるために全国から参加された皆さんに心からの感謝の言葉をおくります。
 この1年は、歴史を見れば明らかなように、社会を変革する運動の中心を担う労働者・労働組合の中に大胆に星野を持ち込み、そうすることで人民全体と一体の星野再審・釈放の運動をつくり出していく闘いが、大きく前進した1年でした。全国労組交流センター、各産別・各地の労組交流センター、各労組、全国連西郡支部、全学連、婦民などで星野決議がかちとられ、22の救援会の結成と活動強化がかちとられ、カレンダー・詩画集、現地調査、学習会、そして暑い日も寒い日も街宣・オルグを行い、署名・会員拡大をかちとるという、目を見張る感動的な1年でした。
 私からの返信が残念ながら制約され期待できない中にあっても、共に生き共に闘うために心のこもった便りを、懲罰・友人面会大幅制限・暁子の手紙一部削除等獄中弾圧への抗議とともに届けてくれていることに、心から感謝すると共に、たとえ獄壁で分断されていようとも、共に生き共に闘うことができていることの喜びを伝えたいと思います。

 団結して立ち上がろう

 今、世の中は、資本主義の限界が、大恐慌・大失業と資本間−国家間争闘戦の激化という形で一線を越えて、資本とその権力が生きのびるために労働者人民をあらゆる形で分断しつつ、首切り・賃下げ・非正規化、福祉など公的部門の民営化−解体、国家間対立・戦争を強い、それに対して全世界で労働者人民が決起し、労働者人民が国境をはじめあらゆる分断をのりこえて一つに団結して立ち上がり、その力で資本主義を終わらせ、本来の人間社会、共同社会をつくり出せるか否かが、一人ひとりに問われる時代にあります。
 その中で、動労千葉、関西生コン支部を先頭に、労働組合の側が首切り自由・賃下げ自由を容認する4・9反動をうち砕いて、国際的に連帯し、全世界の労働者が一つに団結し、闘い、資本主義を終わらせ、新たな社会をつくり出そうとする運動が11・7労働者集会を出発点に、青年労働者・学生を中心に労働者人民の総決起をかちとる闘いに踏み出しています。
 私たちが70年にめざしたものがさまざまの反動・困難をのりこえて力強く発展していることを実感すると同時に、こうした闘いそのものを圧殺するためにこそ星野無期が執拗(しつよう)に続けられている姿も浮かびあがります。
 村木裁判はじめさまざまな裁判で明らかになっている、検察の権力をタテにして、恣意(しい)的なストーリーによる供述を強制し「犯罪」を作りあげる手法は、これまで常に、危機にある体制を保持するために労働者人民の闘いを圧殺する手法としてこそ常用されてきたということを明らかにしましょう。そのことによって、星野無期もまたそのようなものとして、検察の極めて意図的な恣意によってつくられたストーリーを強制して虚偽の供述を作り、それを唯一の「証拠」として無実を百も承知の上に私に無期を強制し、36年も投獄していることを徹底的に弾劾し、労働者を中心とする全社会的な怒りを組織し、再審無罪・即時釈放を必ずかちとりましょう。

 新証拠は無実証明する

 今回開示された写真の中から、私の無実を証明する決定的な写真が出てきました。それは、現場近くの十字路を出発した後、真っすぐ進んで東急本店に到達した私の写真です。右手に持っていた鉄パイプに巻かれた紙が緩み、きわめて破れやすい状態でありながら、供述にあるように、もし私が殴っていれば、破れたり、傷んだりしていなければなりませんが、その痕跡がまったくありません。このことは決定的です。これが実験や鑑定でより確固としたものにすれば、供述を崩し、無実を証明するものになります。
 私は、再審請求書にあるように、当日のリーダーとして、阻止線突破後、バラバラになったデモ隊の再結集のために先頭に出ようと走り、出たところが十字路であり、そこで、直後に現れたNHK方向の機動隊の動きを注視しつつ、再結集を図って再出発した。それが私の行動のすべてです。
 私は殴打に加わっていなかった、火炎びん投てき命令をしていなかった、これが真実です。それを私がしていたという供述は「リーダーだからそうしていたかもしれない」という意識に付けこんで検察がストーリーを作り、強制したもの以外の何ものでもありません。
 権力は、労働者人民を恐れつつ蔑視(べっし)していますから、星野無期の重圧の前に屈服し自らを腐らせることを期待したのでしょうが、労働者人民、人間として絶対に譲れないものがあり、それを大切にし闘ってきたのがこの36年の闘いでした。
(写真 東急本店に到達した星野さんの写真を示す岩井信弁護士)

 人間らしく生きるため

 この36年の闘いによって蓄積し、獲得しているものは、全学連の織田君が「星野は何ものかを生み出しつつある」と言っているように、その大きさを、今、私たち自身が実感できるものになっています。
 星野無期は、言葉の真の意味で、期限なく分断し、家族とのつながり、友人・仲間、すべての労働者人民とのつながりを断ち、共に交わり共に生活し共に闘い未来を開く内容と力、これらすべてを奪い、生きる意志・力そのものを奪うものです。それと闘い、日々を勝利し、生きるためには、人間にとって最も大切なものを、自らのものとして獲得し、それを深め強め、それを力として生き闘うこととしてありました。
 今日において、人間が人間らしく生きられない根源は、人が他人を搾取し抑圧する階級社会の究極の形である資本主義そのものにあります。その現実から逃げずに、労働者から搾取し、利潤を蓄積することで社会的生産を成り立たせ、恐慌・戦争を不可避とし社会の破壊者となる資本主義そのものを、分断をのりこえた労働者の団結した力で終わらせ、誰もが助け合い人間らしく生きられる人間本来の姿を取り戻していく。それをめざした闘いとその力で無期をくつがえし、未来を開いていく。そのように今日、暁子・家族と共に、友人・仲間と共に、すべての労働者人民と共に生き闘い未来を開いていることそのものが私にとって最高の喜びです。
 とりわけ、いくつも困難をのりこえ、多くの人びとに支えられながら、暁子が星野の先頭を担って共に生き闘い、絆(きずな)・愛を深め、豊かにし、生きていることは最高の喜びです。

 社会を変える力がある

 今日、資本の利潤のために労働者人民に犠牲を強い続けてきた自民党政権を打倒し、それに代って登場し、当初の幻想を吹き飛ばし、資本の救済を第一とし、そのためにあらゆる犠牲を労働者人民に強いる姿をあらわしている菅・民主党・連合政権を前に、青年労働者・学生を先頭とするすべての労働者人民は、この社会を根本から変えたいと欲し、行動を求めています。
 労働者と、共に闘う人民には、彼らを倒し、社会を変え、本来の人間社会・人間的あり方を取り戻す力があります。私たち労働者・人民に国境、領土、国益はなく、資本・権力から同じ攻撃を受け、あらゆる分断・国境をこえて一つに団結して闘うことによって、資本・権力を打倒し、資本主義を終わらせ、全世界の労働者・人民が補い助け合って、誰もが人間らしく生きられる社会を実現することができるのです。
 この力を確信し、誇りをもって、腹を固め団結して闘い勝利し、この力を体現する動労千葉・国鉄、関西生コン支部を先頭とする階級的労働運動は、韓・米・ブラジル・独はじめ世界の労働者・人民の団結をつくり出し、すべての労働者・人民の希望となっています。とりわけ2人に1人が非正規化され、二つも三つも仕事を持たなくては生活できず、結婚も子育てもままならない青年労働者・学生の希望がここにあります。この希望と展望を手に、青年労働者・学生をはじめ、すべての労働者・人民の総決起で本物の人間社会を実現しましょう。
 70年、アジア・世界の労働者人民と連帯して、搾取・抑圧と侵略戦争を許さず、沖縄の基地強化を阻止し、資本主義そのものを終わらせ、人間解放をかちとる闘いを恐れた権力が、私の無実を百も承知で、検察が意図的に作ったストーリーで供述を強制して無期を強い、36年投獄していることに、街頭で多くの人が驚き、一日も早い再審・釈放をの訴えへの共感が大きいと聞きます。
 星野の闘いを職場・地域の闘いと一体に、あらゆるところに持ち込んでください。カレンダー・絵画展を広げ、署名を集め、会の会員を広げ、無実の星野の“一日も早い再審釈放を”の声を全社会的なものとし、無実の者を無期投獄する権力犯罪を続行したのでは、裁判所が裁判所として、検察が検察として成り立たないところに追い込んで、再審無罪・即時釈放をかちとりましょう。
 自らと家族を信じ、仲間・すべての労働者人民を信じ、全世界の労働者人民の団結した力で、資本制社会を変え、誰もが助け合い、人間らしく生きられる社会をめざし、星野無期を覆し、本物の人間的未来を開く、そのために、すばらしい絆・団結・関係を大切に、日々共に生き、闘いましょう。
(写真 獄中結婚から24年、暁子さんが「愛する夫を返せ」のたすきをして獄中メッセージを代読し、早期奪還を訴えた)

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週刊『前進』(2467号8面3)(2010/12/06 )

 11・27星野全国集会 開会、閉会のあいさつ

 開会あいさつ

 全国再審連絡会議共同代表・北海道 柴田作治郎さん
 横浜事件はどうして免訴になったのか。裁ききれなかった天皇を法廷に呼び出して罪状について語ってもらうことができなくなった。法律は人間の命を守るためにあると思うのですが、それができなくなった。この国は人権小国である。
 その中でわれわれは、星野に連帯するためにみんなで考えて独自の闘いをやっていかなければならない。人権を尊重していくということで星野の闘いを盛り上げていきたい。頑張りましょう。

 閉会あいさつ

 全国再審連絡会議共同代表・沖縄 平良修さん
 私は、沖縄生まれ、沖縄育ち、多分沖縄で生を全うするであろう者ですが、人間の住む島、沖縄が非人間的な仕打ちを受け続けていることに耐えられなかった心優しい人がいました。渋谷蜂起をせざるを得なかった、それが星野さんです。
 私は星野闘争は、人間が人間であるための、人間が人間になっていくための崇高な闘いであると思っています。私がこの運動に参加し続けられるのも、そのことに全面的に共感を持つから、共鳴するからであります。
 私は今日、広くて日光がさんさんと入り込む大勢の人が集まることができる新橋の新事務所を見まして、確実に私たちの運動は伸びているなと実感しうれしかったです。
 今夜の集会で弁護団の報告を一つひとつをわくわくの気持ちで聞きました。われわれが求めている再審開始、無罪釈放の日がよりはっきりと見えてきたと思いませんか。胸躍る思いです。希望に燃えて今夜のこの場を終え、次の結集の日にはさらに確かな具体的な実りを手にしましょう。
 獄中にあって『人間であろうよ』と力の限りを叫んでくれている星野さん、ありがとう。私たちは共闘しましょう。

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週刊『前進』(2467号8面4)(2010/12/06 )

 日程 前進社不当捜索国賠訴訟

 第4回弁論 12月10日(金)午前10時30分
 東京地裁415号法廷

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